1: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)01:54:42 ID:1FZ
Pさん。ねえ、Pさん。聞いていますか?


Pさん、覚えていますか? 私とあなたが出会ったのは、私が12歳の時でしたね。
はじめは何かにつけて反抗的だった私を、あなたは根気強くプロデュースしてくれました。あなたの信頼を感じて、私もあなたを信頼しようと思うようになりました。

今では、息の合った二人三脚になっていると思います。Pさんも、そう思ってくれていたら嬉しいです。

しかし、私には当時からひとつだけ気にかかることがありました。
Pさんが、私のバストが育たないと豪語していた件についてです。

……豪語はしていない? ということは、発言自体は認めるわけですね。語るに落ちましたね、ふふっ。

『ありすはスレンダー型だろうなぁ』だの『ありすのバストは……まあ、可能性としては自由だよな』だの『千枝や晴の方が大きくなりそう』だの、そういった趣旨の発言が後を絶ちませんでしたね。

そこまで直接的には言っていない? 私の方が記憶力がいいんですから、きっとこれで正しいです。間違いありません。
とにかく重要なのは、あなたが私の胸は育たないと認識していたことです。
異論はありますか? なければ、次に進みましょう。

引用元: 橘ありす(18)「Pさん、私の胸が育たないって言ってましたよね」ボインッ 



2: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)01:55:35 ID:1FZ
さて、あれから6年。小学生だった私も、高校卒業を控える身になりました。時の流れは早いですね、本当に。
毎日顔を合わせているうちは全然気づかないのに、ふとアルバムを見返すと、同年代の皆さんの背が伸びていることや、Pさんの目尻に皴ができていることに気づくんです。
私達、変わり続けているんですね。

では、ここでひとつPさんに問題です。

――私の今のバストサイズは、いくつになったのでしょうか?

わかりますよね? だってあなたは、私のプロデューサーなんですから。最新のプロフィールも、きちんと把握しているはずですよね。プロデュース面において真面目であることは、この6年でちゃんとわかっていますから。

では、回答をどうぞ。

………

どうしました? 声が小さくて、よく聞こえませんよ? ほら、もっと大きな声で言ってください。

………

そう、『バスト86』ですね。正解です、さすがPさん。私のこと、よく知ってくれていますね。嬉しいです。
俺はありすのプロデューサーなんだから当たり前? ふふっ、そうですね。付き合い、長いですもんね。



で? 何か言うことは?

6年間で68から86まで飛躍的な成長を遂げた私の胸に関して、コメントを頂きたいのですが。
ふふ、どうしたんですか? 冷や汗なんてかいて。私はただ、質問をしているだけですよ。

3: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)01:57:46 ID:1FZ
Pさん、昔から大きな胸が好きでしたよね。時々大人のアイドルの方々にふしだらな視線を向けていたこと、私は知っていますよ。
まあ、できるだけ我慢していたのは見ていてわかりましたけど。Pさんが必死に○○から目を背けようとする姿は、見ていてかわいらしいんです。
え? 男の性だから仕方がない? もう、調子いいんですから。



で? 何か言うことは?

Pさんが大好きな『大きな胸』を持つに至った私に関して、コメントを頂きたいのですが。
ふふ、どうしたんですか? 身体をがたがた震わせて。私はただ、質問をしているだけですよ。

何を答えたらいいかわからない? なるほど、確かに私の質問も少しアバウトでしたね。では、具体的に、Pさんに伝わるように聞きなおしますね。




散々大きくならないと煽り倒した私の胸が立派に成長を遂げたことに関して今までずーっと触れてきませんでしたけど、いい加減素直な感想を頂きたいのですが、何か言うことは?

ふふ、どうしたんですか? ついに頭を下げてしまって。下を向いたら私の胸が見えませんよ? ふしだらな視線を向けられませんよ?

4: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)02:00:46 ID:1FZ
ねえ、Pさん? どんな気持ちですか? 今どんな気持ちですか? 私、探求心が強いので気になってしまいます。

………

ふふ、ついに謝罪の言葉が出てきましたね。別にそこまでは求めていなかったんですけど、まあいいです。気分がいいので。
そう、なんだか心の奥の暗い部分が満たされるような……え、危ない顔をしている? いいじゃないですか。どうせ、Pさんにしか見せていないんですから。

どうですか? 私も成長して美人になりましたから、きっとサディスティックな役柄もこなせると思いますが。そういう仕事、少し興味があります。

自分で美人って言うな? 事実だからいいじゃないですか。知識と努力の賜物なんですから、たまには誇ったって許されるはずです。
こういうことも、あなたの前でしか口にしないからいいんです。

5: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)02:04:37 ID:1FZ
ねえ、Pさん。気になりませんか? 私の胸が育った理由。
……その顔、どうやら図星のようですね。いいでしょう、特別に答えてあげます。


――それは、私が天邪鬼だからです!

あなたに馬鹿にされるたび、煽られるたび、私の中で種が芽吹き栄養になっていったんです。大きくならないと言われれば、絶対に大きくしてみせると。
Pさんの言葉の数々が、私の○○を刺激してくれたんですよ!

……失礼、少し興奮しすぎました。でも内容的には事実です。きっと。統計は取ってないですけど。

まあ、つまるところ。私が何を言いたいかというとですね。


……育てたあなたには、私の胸を堪能する権利があるということです。

ふふっ、どうしたんですか。鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして。言っておきますけど、私は本気ですから。
いいんですよ、好きにして。さっき言った通り、これでも美人な女性に育った自信はあります。まだ学生ではありますけど、もう子供だなんて言わせるつもりはありません。
ほら、手を伸ばせば届きますよ。あなたの大好きな、大きな胸に。

6: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)02:06:05 ID:1FZ
………

………

それはできない、ですか。強情ですね。
はぁ、まったく……でも、予想通りでした。Pさんは昔から、そういう人でしたから。

少し、昔話をしてもいいですか?

あるところに、ひとりの小学生アイドルがいました。
その子は頑固で意地っ張りで、はじめは担当プロデューサーの手を焼かせてばかりでしたが……やがてお互いに信頼し合い、だんだんと息の合った二人三脚ができるようになりました。
精神的に余裕が生まれた彼女は、プロデューサーが自分のために汗水流して仕事を頑張ってくれている姿にようやく気づきます。
……その時、彼女は恋に落ちたのです。彼のことが、好きになってしまったのです。
それが、アイドルとプロデューサーという関係の中で許されないことだとは、小学生なりに理解はしていました。
けれど、想いに気づいてほしいという感情は抑えきれなくて。彼女は、不器用なりにアピールを重ね始めました。
すると、彼女のプロデューサーはどういった行動に出たのでしょうか。
きっと真面目な彼のことです。私に過ちを犯させないために、わざと気持ちを離すように試みたことでしょう。

そう、たとえば……小学生みたいな不器用な煽り方で、胸が育たないだなんて語り掛けたり。

7: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)02:06:55 ID:1FZ
どうでしょうか。結構、いい線いっていると思いますけど。
まあ。推測したうえで、その手段はどうなんだって批判したい自分がいるのも事実ですけどね。

ああ、返事はいいです。Pさんの顔を見ていれば、当たりだってわかりましたから。

確かに、私はアイドルで、あなたはプロデューサー。歳だって、離れています。あなたが私のことを想って、優しく拒絶してくれていることは、よくわかります。
……ありがとうございます。私のこと、大切に想っていてくれて。

8: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)02:07:17 ID:1FZ
まあ、全然諦めるつもりはないんですけどね。

どうしてって……言ったじゃないですか。

私、天邪鬼なんですよ? 諦めろと言われれば言われるほど、諦めたくなくなるんです。
ですから、覚悟しておいてくださいね? Pさん。
私は、本気ですから。ふふっ。




……で? 何か言うことは?



おしまい

9: 名無しさん@おーぷん 2018/10/07(日)02:10:33 ID:1FZ
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます