1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:46:53.34 ID:gAY6tPnbo
光の勇者(以下、勇者)「馬鹿な! 何を言っている!」
地の四天王(以下、地王)「頼む! お願いだ!」
勇者「やめろ! それでも魔王軍の幹部か!」
地王「お前しか! お前しか居ないのだ!」
地王「酔って、朝起きたら闇の魔王様がベッドに居たのだ!」
地王「薄らぼんやりと、●●ちゃった記憶があるのだ!」
勇者「だから俺に言うのはやめろってえええええ!!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1540900012
地の四天王(以下、地王)「頼む! お願いだ!」
勇者「やめろ! それでも魔王軍の幹部か!」
地王「お前しか! お前しか居ないのだ!」
地王「酔って、朝起きたら闇の魔王様がベッドに居たのだ!」
地王「薄らぼんやりと、●●ちゃった記憶があるのだ!」
勇者「だから俺に言うのはやめろってえええええ!!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1540900012
引用元: ・地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:50:06.71 ID:gAY6tPnbo
地王「ええい、お前はそれでも勇者か!?」
勇者「それでもって、どれでもだ!」
地王「救いを求める手を振り払うつもりか!?」
勇者「俺に助けを求めるな!」
地王「ああ……俺は、おしまいだ!」
地王「魔王様は……初めてだった……!」
勇者「そういう事言うなってえええええ!!」
勇者「それでもって、どれでもだ!」
地王「救いを求める手を振り払うつもりか!?」
勇者「俺に助けを求めるな!」
地王「ああ……俺は、おしまいだ!」
地王「魔王様は……初めてだった……!」
勇者「そういう事言うなってえええええ!!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:54:57.30 ID:gAY6tPnbo
勇者「というか、何故お前がここに居る!?」
地王「今日は非番なのだ!」
勇者「そうじゃなくて! 俺に助けを求めるな!」
地王「ええい、わからんやつだ!」
地王「勇者よ、敵ながらお前は天晴なやつ!」
地王「その力を見込んで、助けを求めているのだ!」
勇者「こういう助けの求められ方ははじめてだよ!」
地王「今日は非番なのだ!」
勇者「そうじゃなくて! 俺に助けを求めるな!」
地王「ええい、わからんやつだ!」
地王「勇者よ、敵ながらお前は天晴なやつ!」
地王「その力を見込んで、助けを求めているのだ!」
勇者「こういう助けの求められ方ははじめてだよ!」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:58:54.93 ID:gAY6tPnbo
勇者「そもそも! どうしてそうなった!?」
地王「よくぞ聞いてくれた!」
勇者「聞きたくて聞いてるんじゃねえ!」
地王「勇者よ! 心して聞くが良い!」
地王「実は、酔ってあまり記憶が無いのだ」
地王「何となく、一緒に飲んでたなぁ、程度にしか覚えていない」
勇者「最悪だな! お前、ほんと最悪だな!」
地王「よくぞ聞いてくれた!」
勇者「聞きたくて聞いてるんじゃねえ!」
地王「勇者よ! 心して聞くが良い!」
地王「実は、酔ってあまり記憶が無いのだ」
地王「何となく、一緒に飲んでたなぁ、程度にしか覚えていない」
勇者「最悪だな! お前、ほんと最悪だな!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:02:24.83 ID:gAY6tPnbo
勇者「しかし、その……なんだ……」
地王「ん? 何か、気になることでもあったか?」
勇者「……魔王が初めてだったとかは、覚えてるんだな」
地王「ああ」
地王「シーツに、血の痕が残っていてだな」
地王「歩き方に違和感があり、これはもう、となったわけだ」
勇者「これはもう、じゃねえよ!!」
地王「ん? 何か、気になることでもあったか?」
勇者「……魔王が初めてだったとかは、覚えてるんだな」
地王「ああ」
地王「シーツに、血の痕が残っていてだな」
地王「歩き方に違和感があり、これはもう、となったわけだ」
勇者「これはもう、じゃねえよ!!」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:08:00.67 ID:gAY6tPnbo
地王「加えて、会議の時の魔王様の行いだ」
勇者「……様子でも違ったのか」
地王「いや、そこはいつもとは変わらなかった」
勇者「じゃあ、行いって何だよ」
地王「こう、闇の魔力で影を操ってだな?」
地王「それを伸ばし、コッソリ俺の指に絡めてきたのだ」
勇者「なんだそれ、可愛いな!?」
勇者「……様子でも違ったのか」
地王「いや、そこはいつもとは変わらなかった」
勇者「じゃあ、行いって何だよ」
地王「こう、闇の魔力で影を操ってだな?」
地王「それを伸ばし、コッソリ俺の指に絡めてきたのだ」
勇者「なんだそれ、可愛いな!?」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:12:14.17 ID:gAY6tPnbo
地王「魔王様は美しい!」
勇者「……まあ、そうだな」
地王「そして、可愛らしい面もあると知った!」
勇者「……まあ、そうだな」
地王「だが……このままでは、まずい!」
地王「水の四天王の怒りを買ってしまう!」
勇者「……ん?」
勇者「……まあ、そうだな」
地王「そして、可愛らしい面もあると知った!」
勇者「……まあ、そうだな」
地王「だが……このままでは、まずい!」
地王「水の四天王の怒りを買ってしまう!」
勇者「……ん?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:16:11.04 ID:gAY6tPnbo
勇者「水の四天王は、女だったはずだが?」
地王「ああ、水の大精霊で、ボン・キュッ・ボンだ」
勇者「……そういう言い方やめろ?」
地王「……穏やかで、いつも微笑みを絶やさぬ美しい女だ」
地王「だが! 私以外に手を出したら許さない、と!」
地王「そう言った時の目は、笑っていなかったのだ!」
勇者「待て待て待て待て!!」
地王「ああ、水の大精霊で、ボン・キュッ・ボンだ」
勇者「……そういう言い方やめろ?」
地王「……穏やかで、いつも微笑みを絶やさぬ美しい女だ」
地王「だが! 私以外に手を出したら許さない、と!」
地王「そう言った時の目は、笑っていなかったのだ!」
勇者「待て待て待て待て!!」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:21:10.00 ID:gAY6tPnbo
勇者「お前! 今のって……お前!?」
地王「護岸工事等で、奴とは行動を共にする機会が多くてな」
勇者「やめろ! それ以上聞かせるんじゃない!」
地王「まあ、時に酒宴もあるのだ」
地王「酒宴の翌朝、いつも隣で寝ているのだ」
地王「こう……幸せそうな寝顔でな?」
勇者「だから言うなってえええええ!!」
地王「護岸工事等で、奴とは行動を共にする機会が多くてな」
勇者「やめろ! それ以上聞かせるんじゃない!」
地王「まあ、時に酒宴もあるのだ」
地王「酒宴の翌朝、いつも隣で寝ているのだ」
地王「こう……幸せそうな寝顔でな?」
勇者「だから言うなってえええええ!!」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:27:42.56 ID:gAY6tPnbo
勇者「お前! 水の四天王と良い仲だったのか!?」
地王「悪い仲ならば、そうはならんだろう」
勇者「なのに、魔王に手を出したと!?」
地王「その通りだ!」
地王「右の指に影、左の指に水が絡んできた!」
地王「もし、その二つが重なったらどうなるか……わかるな?」
勇者「やめろ! 他人事だが怖い!」
地王「悪い仲ならば、そうはならんだろう」
勇者「なのに、魔王に手を出したと!?」
地王「その通りだ!」
地王「右の指に影、左の指に水が絡んできた!」
地王「もし、その二つが重なったらどうなるか……わかるな?」
勇者「やめろ! 他人事だが怖い!」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:32:07.27 ID:gAY6tPnbo
地王「しかし、考えてもみろ勇者よ!」
勇者「何をだ!?」
地王「どちらも、酔った勢いなのだ!」
勇者「かも知れんが、お前最低だな!?」
地王「だから、な?」
地王「こう……何とかならないか?」
勇者「俺に、その状況をどうしろと!?」
勇者「何をだ!?」
地王「どちらも、酔った勢いなのだ!」
勇者「かも知れんが、お前最低だな!?」
地王「だから、な?」
地王「こう……何とかならないか?」
勇者「俺に、その状況をどうしろと!?」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:37:50.25 ID:gAY6tPnbo
地王「無論、決まっているだろう!」
勇者「……一応だが、聞いてやる」
地王「俺が死なず!」
勇者「まあ、そう言うだろうな」
地王「何事も無かったように!」
地王「二人との関係が、自然消滅する様にだ!」
勇者「難易度高すぎるだろうが!!」
勇者「……一応だが、聞いてやる」
地王「俺が死なず!」
勇者「まあ、そう言うだろうな」
地王「何事も無かったように!」
地王「二人との関係が、自然消滅する様にだ!」
勇者「難易度高すぎるだろうが!!」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:42:41.22 ID:gAY6tPnbo
地王「水の四天王だけならば、まだ何とかなったのだ!」
勇者「闇の魔王も加わり、複雑化した……と」
地王「光の勇者よ、助けてくれ!」
勇者「いや……そう言われてもだな」
地王「早急に、何とかしなくてはならんのだ!」
地王「婚約者――火の四天王にバレる前に!」
勇者「待て! 待て待て待て待て! 待て!」
勇者「闇の魔王も加わり、複雑化した……と」
地王「光の勇者よ、助けてくれ!」
勇者「いや……そう言われてもだな」
地王「早急に、何とかしなくてはならんのだ!」
地王「婚約者――火の四天王にバレる前に!」
勇者「待て! 待て待て待て待て! 待て!」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:47:49.78 ID:gAY6tPnbo
勇者「婚約者!? 火の四天王が!?」
地王「幼き頃に決められたものだがな?」
勇者「お前、婚約者が居たのに……何だお前!?」
地王「バレたら、魔王領は終わり……」
地王「……いや、案外平気かも知れん」
地王「奴は、こういう時は怒らずにションボリする性格だ」
勇者「やめろ! 心が痛い!」
地王「幼き頃に決められたものだがな?」
勇者「お前、婚約者が居たのに……何だお前!?」
地王「バレたら、魔王領は終わり……」
地王「……いや、案外平気かも知れん」
地王「奴は、こういう時は怒らずにションボリする性格だ」
勇者「やめろ! 心が痛い!」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:53:21.26 ID:gAY6tPnbo
地王「奴の怒りの炎が魔王領を包むと思っていたが……」
勇者「……それこそ、炎のような性格をしているしな」
地王「うむ、火龍王の娘にして、最高の武人だ」
勇者「それが婚約者だとは……」
地王「あ、やはり駄目だな」
地王「父である火龍王が全てを焼き尽くす程怒り狂うだろう」
勇者「そりゃそうだろうな!!」
勇者「……それこそ、炎のような性格をしているしな」
地王「うむ、火龍王の娘にして、最高の武人だ」
勇者「それが婚約者だとは……」
地王「あ、やはり駄目だな」
地王「父である火龍王が全てを焼き尽くす程怒り狂うだろう」
勇者「そりゃそうだろうな!!」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:57:56.75 ID:gAY6tPnbo
勇者「しかし、火の四天王にはまだ手を出してないんだな!?」
地王「無論! そうであれば、既にバレているだろう!」
勇者「! 婚約の解消をすれば良いんじゃないか!?」
地王「! その手があったか!」
地王「では、今度口づけを求められた時」
地王「その時に、婚約の解消を申し出ることにする」
勇者「お前それ最悪のタイミングだろう!?」
地王「無論! そうであれば、既にバレているだろう!」
勇者「! 婚約の解消をすれば良いんじゃないか!?」
地王「! その手があったか!」
地王「では、今度口づけを求められた時」
地王「その時に、婚約の解消を申し出ることにする」
勇者「お前それ最悪のタイミングだろう!?」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:02:33.34 ID:gAY6tPnbo
勇者「っていうか、キスしてるじゃねえか!」
地王「こう、軽くな? チュッとな?」
勇者「度合いは聞いてねえよ!」
地王「照れているのか、これ以上は結婚してから、と言ってな」
地王「……そんな女との婚約の解消を提案するとは!」
地王「勇者よ! お前は、やはり俺が見込んだ奴だ!」
勇者「やめろ! お前に見込まれたくない!」
地王「こう、軽くな? チュッとな?」
勇者「度合いは聞いてねえよ!」
地王「照れているのか、これ以上は結婚してから、と言ってな」
地王「……そんな女との婚約の解消を提案するとは!」
地王「勇者よ! お前は、やはり俺が見込んだ奴だ!」
勇者「やめろ! お前に見込まれたくない!」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:11:05.38 ID:gAY6tPnbo
地王「迷いは晴れた! なんと清々しい気分よ!」
勇者「お前、本当に婚約解消する気か!?」
地王「何と言えば、納得して貰えるだろうか?」
勇者「俺に聞くな! 頼むから!」
地王「……ふっ、まあ良い」
地王「お前には、勇気を授けられたからな」
勇者「俺のせいみたいな言い方をするな!」
勇者「お前、本当に婚約解消する気か!?」
地王「何と言えば、納得して貰えるだろうか?」
勇者「俺に聞くな! 頼むから!」
地王「……ふっ、まあ良い」
地王「お前には、勇気を授けられたからな」
勇者「俺のせいみたいな言い方をするな!」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:18:11.12 ID:gAY6tPnbo
地王「まず、火の四天王との婚約を解消!」
勇者「待て待て! まとめに入るな!」
地王「そして、うまく誤魔化しつつ!」
勇者「……闇の魔王、水の四天王との関係の自然消滅を狙うと?」
地王「その通りだ!」
地王「……光の勇者よ」
地王「その時は……敵であるが、頼りにしているぞ」
勇者「……地の四天王」
勇者「お前のことは、忘れな……いや、早く忘れるよ」
勇者「待て待て! まとめに入るな!」
地王「そして、うまく誤魔化しつつ!」
勇者「……闇の魔王、水の四天王との関係の自然消滅を狙うと?」
地王「その通りだ!」
地王「……光の勇者よ」
地王「その時は……敵であるが、頼りにしているぞ」
勇者「……地の四天王」
勇者「お前のことは、忘れな……いや、早く忘れるよ」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:28:18.70 ID:gAY6tPnbo
・ ・ ・
地王「――久しぶりだな、勇者よ!」
勇者「昨日会ったばかりだろうが!……何か進展したのか?」
地王「いいや、まだだ! だが、助けてもらいたい!」
勇者「!? やめろ、言うな! 俺に助けを求めるな!」
地王「酔って、朝起きたら風の四天王がベッドに居たのだ!」
地王「薄らぼんやりと、●●ちゃった記憶があるのだ!」
勇者「だから俺に言うのはやめろってえええええ!!」
おわり
地王「――久しぶりだな、勇者よ!」
勇者「昨日会ったばかりだろうが!……何か進展したのか?」
地王「いいや、まだだ! だが、助けてもらいたい!」
勇者「!? やめろ、言うな! 俺に助けを求めるな!」
地王「酔って、朝起きたら風の四天王がベッドに居たのだ!」
地王「薄らぼんやりと、●●ちゃった記憶があるのだ!」
勇者「だから俺に言うのはやめろってえええええ!!」
おわり
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