2: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 06:59:37.87 ID:P53tJ3Gi0
第1話

ほむら「……また、ここからやり直しね」

今日は転校初日。この場面を何回繰り返しただろうか。

ほむら「……まどか」



和子「最強のエースカードはスターダストですか? ホープですか? はい、中沢君!」

中沢「ブラックマジシャンです」キリッ

和子「その通りです! 皆さんも何も効果のないカードだからと言って、馬鹿にしないように!!!」

さやか「ネオスの方が強いんだけどなあ」




引用元: 和子「転校生を紹介します」真月「真月零です」ほむら「!?」 



3: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:00:33.73 ID:P53tJ3Gi0
ほむら「何かがおかしい」

ほむら(目玉焼きの話は? 焼き加減は?)

???「緊張しますね」

ほむら「もう、慣れたわ。……誰!?」クルリ

???「あなたと同じ転校生ですよ」

ほむら「……転校生?」

ほむら(私の繰り返してきた時間軸では私の他に転校生はいなかったはずなのに……)

???「あなたも転校生ですよね。よろしく」

ほむら「……」

???「? どうしました?」

ほむら「あなたは? 何者なの?」

???「し、失礼しました」


4: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:01:47.00 ID:P53tJ3Gi0
???「僕の名前は真月零」

ほむら「真……月……零……」

ほむら(聞いたことがない。こいつは……)

スッ

真月「よろしく」

ほむら「……よろしく」

ぎゅう

真月「……」ニヤリ

和子「では転校生を紹介します」

真月「行きましょうか」

ほむら「…………ええ」




5: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:02:32.79 ID:P53tJ3Gi0
和子「では自己紹介から言ってみよう!」

真月「僕の名前は真月零です」

ほむら「……暁美ほむらです」



モブ♂「うわぁ、すげえ、美人」

モブ♀「男なのに可愛らしいわね」

ざわざわ

まどか「え!?」

さやか「どうしたの、まどか?」

まどか「あ、いや、何でもないよ」

さやか「!! ははーん。さてはあの真月って、子に一目惚れしたなあ」

まどか「ひと……!? ち、違うよぉ!」

さやか「浮気なんてけしからん! まどかは私の嫁になるのだー!」

まどか「まだ、ホームルーム中だよ、さやかちゃん!?」

和子「皆! 静かに!」

和子「それじゃ、席は……」





6: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:03:12.00 ID:P53tJ3Gi0
わいわいがやがや

まどか「どっちも大人気だねー」

さやか「どっちも美形だしねー。まどかが一目惚れするほどに」

仁美「まあ!」

まどか「ち、違うったら!」

仁美「暁美さんに一目惚れですのね!」

さやか「そっち!?」

仁美「違いました? 鹿目さんは禁断の恋に興味が……」

まどか「ないよ! どっちも違うよ!」

仁美「冗談ですわ」




7: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:03:41.01 ID:P53tJ3Gi0
モブ♀「どこの学校に」

ほむら(分からない。あいつは何者なの?)

モブ♀「暁美さんのフェイバリットカードは……」

ほむら「ごめんなさい。緊張して、頭が……保健室に行かせてもらうわ」

モブ♀「なら、私が……」

ほむら「結構よ。係りの人にお願いするから」

スタスタ




8: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:04:35.01 ID:P53tJ3Gi0
さやか「ん? 転校生がこっちに来たよ」

仁美「まさか、今の会話が聞こえて、まどかさんに告白を……」

まどか「あわわ」

ほむら「鹿目まどかさん」

まどか「は、はい!」

ほむら「? 保健係よね、このクラスの」

まどか「う、うん」

ほむら「連れていって、もらえる保健室に」

真月「なら、僕もお願いできるかな?」

ほむら「!?」


9: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:05:12.53 ID:P53tJ3Gi0
真月「転校してきたばかりだからね。案内もしてもらいたいし」

ほむら(こいつ……)

中沢「案内なら、俺がしようか?」

真月「手を煩わせるのも悪いからさ。暁美さんも保健室に用があるみたいだからね」ニヤッ

ほむら「……」

まどか「えっと……」

まどか(助けて、さやかちゃん!)チラッ

さやか(頑張れ!!)

まどか(さやかちゃああああああん!!!)




10: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:06:33.13 ID:P53tJ3Gi0
廊下

スタスタ

まどか「………」

真月「………」

ほむら「………」

まどか(空気が重い気がする……)

まどか「えっと……あ、暁美さん?」

ほむら「ほむらでいいわ」

まどか「じ、じゃあ、ほむらちゃん? か、変わった名前だよね。あ、へ、変な意味じゃないんだよ。燃え上がれーって、感じで格好良いなって」

ほむら「……」ギリッ

真月「たしかに! そんな感じがしますね!」

まどか「だ、だよね!」

ほむら「……名前負けしてるわ」

ほむら(まどかに忠告をしたいけれど、こいつが邪魔)

真月「そんなことないですよ! 暁美さんはクールで格好良いですよ! ね! え、えっと……」

まどか「あ、わ、私、か、鹿目まどか」

真月「自己紹介が遅れました! 僕は真月零! 鹿目さんもそう思いますよね!」

まどか「え、えっと………女の子に格好良いって、言うのはどうなんだろう。アハハ」

ほむら(……こいつ)


11: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:07:32.81 ID:P53tJ3Gi0
真月「あ、そうだ」

まどか「?」

真月「鹿目さん」

まどか「な、なに?」

真月「鹿目さんは自分の人生が、貴いと思いますか? 家族や友達を、大切にしてます?」

ほむら「!?」

まどか「え…えっと…わ、私は…。大切…だよ。家族も、友達のみんなも。大好きで、とっても大事な人達だよ」

真月「それは本当ですか?」

まどか「本当だよ。嘘なわけないよ」

真月「なるほど。もしそれが本当なら、その大切な物を守るためなら、自分を投げ出せますか?」

ほむら「!?」

まどか「え……?」

ほむら(……何なの、こいつは)

まどか「私は……」


12: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:08:17.52 ID:P53tJ3Gi0
ほむら「答える必要はないわ」ファサ

まどか「ほ、ほむらちゃん…?」

ほむら「貴女は、鹿目まどかのままでいればいい。今までどおり、これからも」

まどか「??」

ほむら「質の悪い質問はやめなさい」

真月「す、すいません! つい、良かれと思って!」

ほむら「……保健室ね」

まどか「あ、そ、そうだね」

ほむら「案内してくれて、ありがとう」

まどか「う、うん」

真月「じゃあ、僕達は戻りましょう。もう、時間ですから」

まどか「そ、そうだね」

ほむら「……」

真月「……」ニヤリ


13: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:08:49.79 ID:P53tJ3Gi0
放課後

喫茶店

さやか「ええっ!? なにそれ!?」

まどか「わけわかんないよね」

さやか「クールで才色兼備だけど、決闘は弱いあの転校生と男子のくせに妙に可愛らしい転校生が2人揃って、サイコで電波さんとは!」

仁美「2人は転校前から知り合いなのでしょうか?」

まどか「さ、さあ? そんな感じでもなかったけど」

さやか「しかし、そんなサイコな電波転校生達に好かれるとはまどかもやりますなぁ」

まどか「あはは……嬉しいような悲しいような」

仁美「まどかさんももしかしたら、会ったことがあるんじゃないかしら?」

まどか「常識的には……」

さやか「常識的には?」


14: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:09:31.29 ID:P53tJ3Gi0
まどか「あ、暁美さんとは夢の中で会った、ような」

仁美「夢?」

さやか「あはは。もしや、まどかまで、そっち側? あはは」

まどか「ひ、ひどいよ~。真剣に悩んでるのにー」

仁美「どんな夢だったんですの?」

まどか「えっと……」

まどか(私が魔法少女になって、三つ編みで眼鏡をかけた女の子を助けた夢、なんて、言ったら、笑われそう。あれ? でも、何で、暁美さんって、分かるんだろう。姿は全然、違うのに)

仁美「まどかさん?」

さやか「帰ってこーい、まどか」




15: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:09:59.26 ID:P53tJ3Gi0
仁美「あ、もう、こんな時間!」

さやか「大変だねー、仁美も。今日は何の稽古?」

仁美「決闘ですわ。今日は極東のチャンピオンと『それはどうかなと言える決闘哲学』の作者さんが先生として来るんですの」

さやか「おお! 私にサインもらってきて」

まどか「わ、私も……」

仁美「……さすがにそこまでは厳しいですわ」




16: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:10:26.03 ID:P53tJ3Gi0
さやか「まどか。この後、CDショップに寄っていかない?」

まどか「上条君だね」

さやか「あはは」

まどか「いいよ」

さやか「あんがと」




真月「………」


17: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:10:52.17 ID:P53tJ3Gi0
CDショップ

♪鏡のデュアルイズム

まどか「この曲、良いよねー」

???『たすけて……』

まどか「ん?」

???『たすけて……』

まどか「だ、誰?」

???『まどか……僕をたすけて……』

まどか「こ、こっちかな」タタタ

さやか「ん?」




真月「……ふっ」


18: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:11:20.46 ID:P53tJ3Gi0
工事現場

???「たすけて……」

まどか「ここから……」

ガチャッ

まどか「どこにいるの……」

ドガシャアアアアアン!!!!

まどか「ひい!?」

???「はあはあ……」

まどか「な、なに……?」

スタッ

ほむら「………」

まどか「ほむらちゃん!?」

ほむら「そいつをこっちに寄越しなさい」

まどか「だ、駄目だよ! この怪我してる……」

ほむら「そいつから離れなさい、鹿目まどか」


19: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:12:20.90 ID:P53tJ3Gi0
ちょっと、前

ほむら「どういうこと?」

QB「何がだい?」

ほむら「何なの、この世界は! 何で、遊戯王が流行ってるの!」

QB「別におかしい話じゃないよ。この世界ではトップクラスのカードゲームなんだから」

ほむら(どの時間軸でも流行ってないわよ! と言うのは今は得策ではないわね)

ほむら「………まあ、いい。質問を変えるわ。真月零。彼は何者?」

QB「? 誰だい、それは?」

ほむら「お前の差し金ではないの?」

QB「僕がどうして、そんなことをするんだい? わけがわからないよ」

ほむら(たしかに……でも、何かを知っているに違いない。今までのどの時間軸にも私以外の転校生はいなかったのだから)

QB「僕の方も是非、聞きたいね。君は魔法少女みたいだけど、僕は君と契約をした覚えはないんだ。君は一体……」

ほむら「黙りなさい」

バンッ

QB「」ドサッ

ほむら「なにも知らないなら、予定通り、鹿目まどかには接触させないわ」

QB「……」ヒョコッ

ほむら「待ちなさい!」




20: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:13:11.62 ID:P53tJ3Gi0
ほむら「……」コツコツ

まどか「ひいっ!?」

ぷしゅうううう!!!

ほむら「!?」

???「まどか! こっち!」

まどか「さやかちゃん!」

ダッ!

さやか「あれ……転校生だよね? 電波かと思えば、コスプレに通り魔かよ! っていうか、それ、何? ぬいぐるみ……じゃないよね? 生き物?」

まどか「分かんない! でも、怪我してるし……この子を助けなきゃ!」



ほむら「……油断したわ。追いかけ……」

ビシャアアアアアアン!!!!


21: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:13:49.32 ID:P53tJ3Gi0
結界

ほむら「……こんな時に」



さやか「……ねえ、まどか。な、なんかおかしくない? 非常口は? どこ、ここ?」

まどか「へ、変だよ! 道が変わってく……」

さやか「あーもう、どうなってんのさ!」

まどか「やだっ。何かいる」

クリボン「クリ~」

クリボー「クリクリー」

さやか「な、何なの、これ……じ、冗談だよね? わ、悪い夢だよね?」

まどか「うう……」

羽クリボー「クリ~!」

???「危ない!」

罠カード『激流葬』

クリボー「クリ~!?」

さやか「こ、今度はなに!?」

???「こっちです!」

まどか「あなたは……」

さやか「転校生の……」


22: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:14:17.49 ID:P53tJ3Gi0
真月「ここは危険です! 逃げないと……」

さやか「う、うん。でも、どうして、ここにいんの?」

真月「たまたま、ここにあなたが入るのを見て、着いてきたんです」

まどか「に、逃げるって……」

クリボー「クリクリ」

まどか「わ、私達……囲まれてるよ……」

真月「!?」

さやか「ま、まずいよ……転校生! さっきのもう一回……」

がしゃんっ!!


23: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:15:00.64 ID:P53tJ3Gi0
3人「!?」

???「危なかったわね。でももう大丈夫よ。あら? キュゥべえを助けてくれたの? ありがとう」

さやか「こ、こいつの知り合いですか?」

???「その子は私の大切な友達なの」

まどか「わ、私、呼ばれたんです。頭の中に直接この子の声が」

???「ふぅん…なるほどね。その制服、あなたたちも見滝原の生徒みたいね。2年生?」

まどか「そ、そうですけど……」

???「あら?」

真月「……」

???「あなた……どうして、ここに……?」

さやか「え、えーと、あなたは……」

???「そうそう、自己紹介しないとね。でも、その前に」ヘンシン

???「ちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら」

魔法カード『無限の魔弾』

クリボン達「うぎゃああああああ」

さやか「一撃で全滅……」

まどか「すごい……」

真月「……」

真月「……」ニヤリ


24: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:15:38.08 ID:P53tJ3Gi0
ぴしゃあああああああああん!!!

さやか「戻った……」

まどか「良かった……」



ほむら「……おそかっ……!?」



真月「……」



ほむら(あいつは!?)

???「魔女は逃げたわ。仕留めたいならすぐに追いかけなさい。今回はあなたに譲ってあげる」

ほむら(なぜ、あいつが……)

???「なにを黙ってるのかしら? 意味が分からなかったの? 見逃してあげるって言ってるの」

ほむら(現状を考えれば、ここは一旦、退いた方がいいわね)

マミ「お互い、余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」

ほむら「……」タッ

さやか「………はあ」

まどか「ふう……」




25: ◆2XXLnn8owg 2014/01/11(土) 07:16:24.71 ID:P53tJ3Gi0
QB←回復

QB「ありがとう、マミ! 助かったよ!」

マミ「私はたまたま、ここを通りかかっただけよ。お礼はこの子達に」

QB「どうもありがとう! 僕の名前はキュゥベえ!」

まどか「あなたが私を呼んだの?」

QB「そうだよ! 鹿目まどか! 美樹さやか! それと……」

真月「……」

QB「………真月零!」

まどか「どうして、私達の名前を……?」

QB「僕、君達……あ、真月は違うよ。にお願いがあって来たんだ」

まどか「お…おねがい?」

QB「僕と契約して、魔法少女になって欲しいんだ」




31: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 05:59:57.47 ID:yIdzEyQQ0
マミ達から少し離れた場所

ほむら「……あいつは何者なの……」

ほむら(この時間軸はイレギュラーすぎる……でも)

ほむら「まどか……絶対にあなたを護ってみせる」ホムッ


32: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:00:34.32 ID:yIdzEyQQ0
河原

ほむら「……」テクテク

ピカーン

ほむら「? この光は……」

かっとび遊馬号「ウイーン」

ほむら「なに!? あれは!?」




33: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:01:11.63 ID:yIdzEyQQ0
遊馬「本当にここに遺跡のナンバーズはあるのかよ」

アストラル「分からない。しかし、ここに来いとある以上、何かはあるに違いないはずだ」

遊馬「しかし……ここはどこだ?」

小鳥「河原みたいよ」

アストラル「この見滝原は人目のない広い場所は少ない。最適な場所はここしかない」

遊馬「たしかにこんなの見られたら、大騒ぎだ……」

ほむら「」

全員「いた!?」

鉄男「か、かわいい……///」

遊馬「どうすんだよ! いきなり、見つかっちまったじゃねーか!」

アストラル「落ち着け、遊馬」

小鳥「とにかく、一度、降りてみましょう」


34: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:02:18.34 ID:yIdzEyQQ0
ほむら(まさか……宇宙人!? まあ、魔法少女がいる時点でいてもおかしくはないけど……)

ほむら「中から人が出てきたわ!?」

???「こ、こんにちは」

ほむら(8人も人がいる……き、緊張するわね)

???「え、えーと……」

???「言葉が通じてないのかしら?」

ほむら「つ、通じてるわ!」ファサ

ほむら「ただ、あまりのことに驚いていただけよ」ホムッ

???「あはは……」

ほむら「あなた達は何者なの?」


35: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:03:13.62 ID:yIdzEyQQ0
???「私の名前は観月小鳥よ」

???「俺の名前は九十九遊馬だ!」

???「私は神代 璃緒。ほら、凌牙も」

???「………神代 凌牙だ」

ほむら「同じ名字……あなた達は兄妹なの?」

璃緒「ええ」

???「僕は等々力孝です」

???「表裏徳之助ウラ!」

???「キャッシーにゃ」

???「お、おお俺は武田鉄男! よ、よ、よろしく」

遊馬「で、あんたの名前は?」


36: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:04:10.98 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「……」ヘンシン

小鳥「姿が変わった!?」

ほむら「あなた達に名乗る名前はないわ」カチャッ

キャッシー「あれは!?」

いいんちょ「とどのつまり! け、拳銃です!」

凌牙「ちっ!」

ほむら「まだ、私の問いに答えていないわ。あなた達は何者なの? 目的は何?」

ほむら(宇宙人ということはもしかしたら、キュウベえの仲間でまどかを……)

ほむら「……」

遊馬「……」


37: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:04:41.87 ID:yIdzEyQQ0
小鳥「遊馬!」

遊馬「なあ、あんた」

ほむら「……」

遊馬「何で、そんなに悲しい目をしてるんだ?」

ほむら「!?」

小鳥「ゆ、遊馬! あんまり、刺激しちゃ危ないわよ!」

ほむら「……ず、ずいぶん、知ったようなことを言うのね」カチャッ

ほむら「怖くはないのかしら?」


38: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:05:36.54 ID:yIdzEyQQ0
遊馬「そりゃ、怖いさ。でも、俺にはあんたが引き金を引くとも思えないし、こんな脅しをいきなりする奴だとも思えないんだ。だから、それを下ろしてくれないか? 俺達はあんたの敵じゃない」

ほむら「………」

遊馬「………」

???「遊馬。船を隠してきた。……これはどういう状況なんだ?」

ほむら「………え? 身体が透けて……」

遊馬「?」

ほむら「ま、ま、まさか……幽霊!?」

アストラル「遊馬。幽霊とはなんだ? いつ、発動する?」

ほむら「ひい……」ドサッ

遊馬「あ、おい!」


39: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:06:35.21 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「」

小鳥「気絶してる……」

いいんちょ「今のうちに逃げましょう!」

徳之助「そうするウラ!」

遊馬「おい、大丈夫か?」ペチペチ

いいんちょ「遊馬君!?」

遊馬「何でかは知らねえけど、ほっとけないんだ」

璃緒「たしかに女の子を置き去りにはできないわね」

小鳥「そうよね」

凌牙「……だけど、拳銃は奪っておけ。起きて、脅されたら、やばいからな」スタスタ

遊馬「おい、シャーク!」

凌牙「周りを見てくる。こいつの他に見てる奴がいたら、厄介だからな」

遊馬「……シャーク」

小鳥「あっちの木陰で休ませましょう」

遊馬「……ああ!」




40: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:07:06.63 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「………んん」

小鳥「気がついた!」

ほむら「ここは……」

遊馬「よっ!」

ほむら「あ、あなた達は!?」

ほむら(油断したわ。幻覚を見て……)

???「落ち着け。私達は君に敵意があるわけじゃない」

ほむら「幻覚じゃない!?」

遊馬「やっぱり、あんたにアストラルが見えるのか?」

ほむら「あ、アストラル?」

遊馬「こいつのことさ」

アストラル「どうやら、君には私が見えるようだな」

遊馬「そんなことより名前だ、名前!」

ほむら「……名前?」

遊馬「あんたの名前だよ!」

ほむら「……」


41: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:07:35.52 ID:yIdzEyQQ0
ほむら(こいつらは……結局……)

凌牙「おい」

ほむら「!?」

遊馬「シャーク!」

凌牙「お前が何を警戒してるかは知らないが、敵対する気があるなら、とっくにお前に何かしてるぞ」

ほむら「…………………」


42: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:08:04.77 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「………暁美ほむらよ」

遊馬「ほむらって、名前なのか! いい名前だな!」

ほむら「………そうかしら?」

遊馬「燃え上がれ~って、感じがして、かっけえじゃんか!」

ほむら「……」

遊馬「よし。早速、決闘(デュエル)しようぜ」

ほむら「え?」

小鳥「何を言ってるの、遊馬!?」」

遊馬「ほむらはまだ、俺達を警戒してるみたいだしな! 仲良くなるには決闘(デュエル)が手っ取り早いぜ!」

ほむら「………残念だけど、カードは持っていないの」

遊馬「ええっ!?」

小鳥「あらら」

ほむら「……ごめんなさい」

小鳥「気にしないで!」


43: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:08:48.88 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「……ここじゃなんだし、家に案内するわ」

璃緒「家に? こちらは結構な人数がいるけど」

ほむら「かまわないわ。さっきのお詫びよ。ついてきなさい」

鉄男「は、はい!」

スタスタ


44: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:09:15.65 ID:yIdzEyQQ0
凌牙「おい、遊馬。あいつを信用する気か?」

遊馬「……」

凌牙「見たところ、同い年くらいだが、拳銃を所持してる時点で普通じゃないぜ

アストラル「ベクターの件もある。警戒はしておくべきだろう」

遊馬「………シャーク達の言ってることは分かる。だけど、俺はあいつを信用できる気がする。根拠はないけどさ」

凌牙「……」

アストラル「……遊馬」

徳之助「どうしたウラ? 早く来るウラ!」

遊馬「おう! 今いくぜ!」

璃緒「凌牙も早く!」

凌牙「……ああ」


45: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:09:42.83 ID:yIdzEyQQ0
ほむホーム

ほむら「あまり広くはないけど、座って。今、お茶を出すわ」

小鳥「個性的な部屋ね……」



ほむら「どうぞ」

遊馬「サンキュ」

しばし、談笑


46: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:11:43.10 ID:yIdzEyQQ0
鉄男「暁美さんの方が年上なんですね!」

小鳥「暁美先輩って読んだ方がいいかな?」

ほむら「せ、先輩はやめて///」

ほむら「それより、1つ、聞きたいことがあるわ」

遊馬「ん?」

ほむら「あなた達の目的はなに?」

遊馬「俺達は遺跡のナンバーズを探してんだ」

ほむら「ナンバーズ?」

遊馬「ここら辺に遺跡はないか?」

ほむら「……ごめんなさい。知らないわ」

遊馬「そっか……」


47: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:12:10.56 ID:yIdzEyQQ0
小鳥「これからどうする? 別の場所に行くの?」

遊馬「……いや。父ちゃんがここを示したってことはここには何かがあるって、ことだ。それを探さなきゃな」

小鳥「遊馬……」

ほむら「………」

凌牙「次はあんたの番だ」

ほむら「私?」

凌牙「あんたは何者だ? あのコスプレや拳銃。普通の中学生とは言い難いぜ」

遊馬「おい、シャーク!」

ほむら「………そうね」

スクッ

ほむら「あなた達は魔法少女って、知ってる?」

遊馬「魔法少女?」


48: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:12:38.72 ID:yIdzEyQQ0
アストラル「遊馬。魔法少女とはなんだ? いつ、発動する?」

遊馬「魔法少女ってのはだな……魔法を使えるんだ」

アストラル「魔法? まさか、魔法カードの使い手なのか?」

遊馬「似たようなもんだな」

小鳥「それで魔法少女がどうしたの?」

ほむら「信じてもらえるかは分からないけど、私の正体は……魔法少女よ」

全員「ええええ!!!?」


49: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:13:37.67 ID:yIdzEyQQ0
遊馬「マジかよ!? すげえ!!」

凌牙「待て。そんな話が信じられるか。もし、お前が魔法少女なら、なぜ、拳銃を持っている?」

ほむら「ごもっともな話ね。私は魔力が低いから、こういった武器に頼らないといけないの」

凌牙「それを信じろと?」

ほむら「信じてもらうしかないわね」

遊馬「俺は信じるぜ」

小鳥「遊馬が信じるなら、私も……」

璃緒「でも、これで分かりました。さっき、あなたの服装が変わった理由が分かりましたわ。あれが変身だったんですね」

ほむら「その通りよ」ファサ


50: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:16:24.52 ID:yIdzEyQQ0
鉄男「すげえ!」

徳之助「魔法少女なんて、初めて見たウラ!」

いいんちょ「でも、魔法少女って、何をするんですか?」

ほむら「魔法少女の使命は魔女を退治することよ」

遊馬「魔女?」

ほむら「魔法少女が希望を振りまくなら、魔女は絶望をもたらして、禍をもたらす。それを退治するのが魔法少女」

遊馬「正義の味方ってことか!」

小鳥「どうすれば、魔法少女になれるんですか?」

ほむら「私達が魔法少女になる方法は……キュウベえと呼ばれる白い猫みたいな生物と契約をするの」

璃緒「契約?」

ほむら「願い事を1つ叶えてもらえる代わりに魔法少女になって、魔女と戦うのよ」

小鳥「願い事は何でも叶えてくれるね?」

ほむら「ええ。例え、それがどんな願いでも」

遊馬「すげえな!」

いいんちょ「億万長者や不老不死にもなれるんですね!」

キャッシー「これで遊馬と……」

小鳥「むぅ」

ワイワイガヤガヤ


51: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:16:53.48 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「………そんなに良いものじゃないわよ」

遊馬「ほむら?」

ほむら「戦いは命懸けだし、それに……」

遊馬「それに?」

ほむら「………何でもないわ」

ほむら「泊まっていきなさい。どうせ、寝る場所もないんでしょ?」

遊馬「いいのか!?」

小鳥「助かるけど……平気なの?」

ほむら「かまわないわ」ファサ


52: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:18:33.58 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「出かけてくるから、ゆっくり休んでいていいわよ」

遊馬「どっかに行くのか?」

ほむら「魔女退治よ」

遊馬「おお! 早速か!」

小鳥「私、ついていきたい!」

キャッシー「私も!」

いいんちょ「魔女がどんなものなのか見てみたいですね」

徳之助「連れていくウラ!」

ほむら「………いい加減にして!!!」

全員「……」

ほむら「魔女との戦いは遊びじゃないのよ。下手をしたら……」




53: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:19:02.38 ID:yIdzEyQQ0
シャルロッテ『パクッ』

マミ「」



さやか「あたしって……ほんと、馬鹿」

さやか「」



杏子「一緒にいてやるよ」

杏子「」



まどか「」

ほむら「どうして……死んじゃうって、分かってたのに……」




54: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:19:36.91 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「……魔女との戦いは遊びじゃない。これまでに……私は何度も見てきたわ。魔女との戦いで……魔法少女に関わって、無惨に死んでいく様をね」

全員「……」

ほむら「この部屋は自由に使ってもいいわ。ただし、私にはついてこないで」スタスタ

全員「……」

遊馬「……」タッ

小鳥「あ、遊馬!」タッ




55: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:20:14.07 ID:yIdzEyQQ0
ほむら「……」スタスタ

遊馬「おい、ほむら!」

ほむら「………まだ、何かあるの?」

遊馬「……お前に謝らなきゃいけねえ。遊び半分でついていきたいって言って……」

小鳥「ごめんなさい」

ほむら「……分かってもらえたならいいわ」ファサ

遊馬「でも、俺はそれでもついていきたい」

ほむら「!?」

遊馬「魔女退治が命懸けってのは分かった。たくさんの人がやられたのを見たんだよな。でも、それはほむらも死んじまうかもしれないってことだろ?」

ほむら「……そうね」


56: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:20:41.54 ID:yIdzEyQQ0
遊馬「俺、ほっとけないんだ……そんなの」

ほむら「……どうして、そんなことを思うの?」

遊馬「仲間だろ、俺達」

ほむら「……私達、ついさっき、会ったばかりのはずよ」

遊馬「それは……そうだけど」

ほむら「はぁ……」

ほむら「命の保証はできないわ。それでもいいならついてきなさい」

遊馬「!!」

小鳥「ありがとう!」

ほむら「……」ホムッ





57: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:22:02.56 ID:yIdzEyQQ0
結界

モブ魔女「……」



小鳥「これが……」

遊馬「魔女……」

ほむら「下がってなさい。ここは私が……」

モブ魔女「デュエルデュエル」

ほむら「ほむ?」

モブ魔女「デュエルデュエル」

ほむら「決闘(デュエル)って……」

遊馬「決闘(デュエル)なら、俺に任せな!」

アストラル「気をつけろ、遊馬。相手は只者ではないぞ」

遊馬「分かってるぜ! Dゲイザーセット!」

シャキーン

遊馬「いくぜ!」

遊馬・モブ魔女「「決闘(デュエル)!」」




58: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:22:29.04 ID:yIdzEyQQ0
遊馬「いっけえええ!!! ホープ!」

モブ魔女「ギャアアアアアア」

LP2000→0

遊馬「よし! 勝った!」

ほむら「訳がわからないわ」

グリーフシード『コトッ』

モブ魔女→カード

ぴしゃあああああああああん!!!

遊馬「元の場所に戻った……」

ほむら「何が起こったのかしら……」


59: ◆2XXLnn8owg 2014/01/13(月) 06:23:07.35 ID:yIdzEyQQ0
アストラル「もしかしたら、ナンバーズの影響かもしれないな」

ほむら「どういうこと?」

アストラル「本来なら、命懸けの戦いのはずがナンバーズかあるいは何かの影響で今のようになってしまったということだ」

ほむら「……なるほど」

遊馬「まあ、何はともあれ。俺の協力が必要ってことだな」

ほむら「……」

遊馬「よろしくな!」

ほむら(絶対に決闘(デュエル)を覚えてやるわ)

第1話

夢の中で逢ったような

おわり




67: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:45:00.39 ID:0md7noK40


第2話

『それはとっても、嬉しいなって』

ほむら『鹿目さん、私、魔法少女になったんだよ』

まどか『え?』



まどか『やったああああ』ダキッ

ほむら『わっ』




68: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:45:34.33 ID:0md7noK40
まどか「あっ、ん」

まどか「はぁ~、また変な夢…」

QB「おはよう。まどか」

まどか「おはよう、キュウベえ」




69: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:46:03.31 ID:0md7noK40
詢子「まどか。昨夜は帰りが遅かったんだって?」

まどか「先輩の家にお呼ばれしちゃって」

詢子「まあ、門限とかうるさいことは言わないけどさ。晩メシの前には一報入れなよ」

まどか「うん…ごめんね」

QB「きゅっぷいきゅっぷい」

まどか「ほんとに人には見えないんだ」


70: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:46:46.82 ID:0md7noK40
マミ「私の名前は巴マミ」

QB「僕の名前はキュウベえ!」

マミ「あなたたちと同じ、見滝原中の3年生でキュゥべえと契約した、魔法少女よ」

さやか「魔法……」

まどか「少女……」

真月「……」

マミ「1度、私の家に来ない? ゆっくり、お話ししたいわ」




71: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:47:14.26 ID:0md7noK40
マミホーム

さやか「うわ…」

まどか「素敵なお部屋…」

真月「こんな立派な部屋で1人暮らしですか……」

マミ「…………いろいろあってね」

真月「す、すいません! 良かれと思って、変なことを聞いてしまって」

マミ「気にしないでいいわ。独り暮らしだから遠慮しないで。ろくにおもてなしの準備もないんだけど」


72: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:47:50.80 ID:0md7noK40
まどか「マミさん。すっごく美味しいです」

さやか「んー、めっちゃうまっすよ」

真月「紅茶も美味しいです」

マミ「ありがと」

マミさんとキュウベえの魔法少女説明+魔法少女体験コース案内


73: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:48:23.89 ID:0md7noK40
マミ「というわけよ」

さやか「どんな願いでも……か」

まどか「いざ、言われると迷うよね」

マミ「私からも聞きたいことがあるの。真月君」

真月「僕ですか?」

マミ「あなたはどうして、あそこにいたの? 普通の人があの空間には入れないはずなんだけど」

真月「それは……」

マミ「それは?」

真月「あまり、大っぴらには言えませんが、実は僕はバリアンなんです」

さやか「バリアン?」

まどか「何ですか、それ?」

マミ「私にも分からないわ」


74: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:49:14.69 ID:0md7noK40
真月「有り体に言えば、世界を護る者達……守護者(ガーディアン)の組織って、ところですよ」

マミ「守護者(ガーディアン)!」

さやか「へー、あんたがねえ。何で、見滝原に来たのさ」

真月「それはまだ、言えません。だけど、いずれ、分かります。いずれ……」

マミ「秘密の任務ってことね」

まどか「格好良い……」

真月「あはは……」

さやか「しかしー、同じ転校生でこっちは正義の味方であっちは悪党。えらい違いだね」

まどか「え、えーと……」

真月「彼女には気を付けた方がいいですね。何を考えてるか分かりませんから」

QB「たしかに。それは言えるね」




75: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:50:00.31 ID:0md7noK40
まどか「………ほむらちゃん、そんなに悪い感じじゃないんだけどなあ」




ほむホーム

ほむら「私は学校に行くから。好きに部屋は使ってくれて構わないわ」

凌牙「学校? 魔法少女も学校に行くのか?」

ほむら「当然よ」ファサ

凌牙「俺達を家に置いてか? 何かを盗むかもしれないぜ」

璃緒「凌牙!」

ほむら「心配には及ばないわ」ファサ

ほむら「貴重品は私が持ってるから。この家には盗む物もないから。それじゃ」

スタスタ


76: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:50:57.96 ID:0md7noK40
遊馬「さて! 早速、遺跡を探すか!」

小鳥「でも、学校があるってことは私達が彷徨いていたら、補導とかされちゃうかも」

遊馬「そんなこと気にしてたら、何もできねーよ!」

璃緒「でも、たしかに補導は厄介ですね」

凌牙「……はあ。…………ん?」

写真たて『伏せられてる』

凌牙「なんだ、これは……」

写真『メガほむとまどか』

凌牙(これは……濡れてる? 涙の痕か?)

遊馬「どうかしたか、シャーク」

凌牙「………何でもない。行くぞ」

遊馬「あ、おい!」




77: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:51:33.12 ID:0md7noK40
仁美「私は志筑仁美ですわ」

真月「僕は真月零です」

仁美「よろしくお願いします」

真月「よろしく!」

仁美「でも、びっくりしましたわ。いきなり、真月さんと一緒に登校するだなんて」

さやか「いやー、昨日、いろいろ、ありまして」

仁美「もしや、鹿目さんとお付き合いを!?」

さやか「あちゃー、いきなり、秘密がばれちゃったか」

まどか「ち、ち、違うよぉ! へ、変なこと言わないでよ!」

さやか「あはは」

仁美「うふふ」

タッタッタッ

真月「ま、待って下さい!」

まどか「まっ……」

78: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:52:29.03 ID:0md7noK40

ほむら「……」スタスタ

まどか「……ほむらちゃん」

ほむら「……」チラッ

ほむら「……」スタスタ

まどか「ま、待って!」

ほむら「……何かしら?」

まどか「え、えっと、昨日……」

ほむら「安心して。もう、あいつは殺さないわ。どのみち、もう、手遅れだし」

まどか「そ、そう。な、なら、安心だね」

ほむら「……鹿目まどか。1つだけ、約束して」

まどか「や、約束?」

ほむら「魔法少女にはならないで」

まどか「……それって」


79: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:53:29.20 ID:0md7noK40
さやか「おい!」

ほむら「……」チラッ

マミ「どういうつもりかしら? こんなところでキュウベえを襲うつもり?」

ほむら「そんなつもりはないわ。私は声をかけられただけよ」

さやか「でたらめ言うな!」

まどか「ほ、本当だよ、さやかちゃん!」

さやか「まどか……」

ほむら「それじゃ……」スタスタ

まどか「ま、待って!」

ほむら「……」

まどか「ほむらちゃんは……どんな願いで魔法少女になったの?」

さやか「何を聞いてるの、まどか。あいつのことだから、たいした願いじゃない……」

マミ「美樹さん。流石に言って良いことと悪いことがあるわよ」

さやか「す、すいません」

ほむら「………」

ほむら「……」スタスタ

まどか「……ほむらちゃん」




80: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:53:59.89 ID:0md7noK40
仁美「な、何なんでしょう、今の」

真月「さ、さあ……」

真月「……」ニヤリ




81: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:54:27.05 ID:0md7noK40
放課後

喫茶店

マミ「さて。魔法少女体験コース第1弾。張り切って行ってみましょうか。準備はいい?」

さやか「準備になるかは分からないけど、私の自慢のブラックマジシャンガールの杖を持ってきました!」

デデーン!!!

マミ「い、意気込みとしては十分ね。鹿目さんは?」

まどか「私は……」

ノート『魔法少女』

まどか「い、衣装を考えてみました」

マミ「……」

さやか「……」

真月「……」

全員(まどか除く)「あはははは」

まどか「え? え? あうー///」




82: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:54:52.70 ID:0md7noK40
マミ「で、真月君は?」

真月「僕は自慢のデッキを持ってきました!」

さやか「デ、デッキって……」

マミ「ふーん。あなたの実力は?」

真月「バリアン最恐の実力です」

さやか「あんたが最強ねえ。そうは見えないけど」

真月「ひ、酷いですよ、美樹さん!」

全員(真月除く)「あはははは」


83: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:56:17.70 ID:0md7noK40
パトロール開始

マミ「そういえば、重要なことを忘れてたわ」

さやか「何ですか?」

マミ「チーム名よ」

まどか「チーム名?」

マミ「今度から真月君も私と戦ってくれるわけだし、チーム名は必要かと思って」

真月「たしかにそうですね!」

さやか「一体感も出るからいいですね!」

まどか「さすが、マミさん!」

真月「でも、いきなり、チーム名と言われても……」

マミ「実はすでに決めてあるわ。ピュエラマギ・ホーリーカルテットよ」

さやか「カルテット? カルテットって、たしか、4人組じゃ……」

マミ「あなた達が魔法少女になるかどうかはともかく、一応、一緒に戦いに行くわけだし、チームってことにしたんだけど……いやかな?」

さやか「そんなことないです!」

真月「むしろ、光栄です!」

マミ「ありがと。……お喋りはここまででね。魔女は近いわ」


84: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:57:20.29 ID:0md7noK40
廃墟

マミ「ここね」

女「……」フラフラ

さやか「マミさん! あれ!」

マミ「任せ……」

真月「僕に任せてください!」

マミ「あっ……」

ツルッ

真月「あら……」

まどか「真月君!」

マミ「まったく!」ヘンシン

マミ「よっ」

リボンで女を助けるマミさん。


85: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:57:46.38 ID:0md7noK40
マミ「危なかったわね」

さやか「あんた、何やってんのさ」

真月「良かれと思って、つい……」

マミ「……気絶してるだけね

まどか「はあ……よかった」

マミ「魔女の結界は奥よ。行きましょう」

さやか「……い、いよいよだね」

まどか「う、うん」



ほむら「……」




86: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:58:14.39 ID:0md7noK40
マミ「これが魔女の結界よ」

さやか「ゴクリ」

真月「緊張してるんですか?」

さやか「ど、どうって、ことないわよ!」

マミ「ふふふ。じゃあ、行きましょうか」

びゅんっ




87: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:58:44.22 ID:0md7noK40
ほむら「……」

凌牙「何してんだ?」

ほむら「!?」

凌牙(さっきのピンクの女は……)

凌牙「何してんだ? 誰かの跡をつけてるみたいだったが」

ほむら「………」

ほむら「あなたには関係ないわ」

凌牙「さっきのピンクの女」

ほむら「!?」

凌牙「お前とはどんな関係なんだ?」

ほむら「……あなたが知る必要はないわ。帰りなさい」スタスタ

凌牙「………」




88: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 06:59:18.25 ID:0md7noK40
結界奥

ゲルトルート「デュエル、デュエル」



さやか「グロい……」

まどか「あんなのと戦うんですか……」

マミ「大丈夫。負けるもんですか。下がってて」



ゲルトルート「デュエル、デュエル」

マミ「いくわよ!」

マミ・ゲルトルート「「決闘(デュエル)!!!」」


89: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:01:01.12 ID:0md7noK40
さやか「あれ? まだ、ターンも始まってないのにフィールド魔法が発動してる……」

マミ「魔女との決闘(デュエル)ではこれがルールなのよ」



フィールド魔法『魔女結界』

このカードを破壊・手札に戻すことはできず、このカード以外のフィールド魔法を発動・セットすることはできない。エンドフェイズ時に魔女と名のつくモンスターカードがフィールドに存在する時、使い魔トークンを1体召喚できる。このトークンがいる時、相手プレイヤーは魔女と名のつくモンスターカードを攻撃をできない。また、モンスター・魔法・罠カードの対象にできない




90: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:01:28.51 ID:0md7noK40
マミ「私のターン!」

マミ「私はモンスターカードを伏せ、カードを一枚伏せるわ!」

マミ モンスター1枚 リバースカード1枚 LP4000 手札4枚



さやか「様子見だね」

真月「魔女との戦いは命懸けですからね。慎重にならざるを得ないですよ」

まどか「マミさん……」




91: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:01:58.62 ID:0md7noK40
ほむら「どういうこと? ここでも、決闘(デュエル)が行われているなんて。巴マミは大丈夫かしら?」

凌牙「心配なら、手助けをすれば、良いんじゃないか?」

ほむら「……ついてきたのね」

凌牙「俺も魔女には興味があったんでな」



ゲルトルート「ワタシハ魔法カード『魔女の誘い』を発動」

ゲルトルート「このカードはフィールド魔法『魔女結界』がアルトキニハツドウカノウ。アイテフィールド上のモンスターヲスベテ攻撃表示にスル。ソノトキ、リバース効果は発動しない」

ベベ→攻撃表示

ATK500

マミ「なっ!?」

ゲルトルート「サラニ! ロードポイズンを召喚。バトル!」

1600VS500

マミ「ぐわっ!?」

Lp4000→2900

ゲルトルート「カードをセット。ターンエンド」

マミ モンスター0 リバース1 LP2900 手札4枚

ゲルトルート モンスター1枚 LP4000 手札3枚

マミ「私のターン。モンスターをセット。カードを一枚伏せるわ。ターンエンド」

マミ モンスター1 リバース2 LP2900 手札3枚

ゲルトルート モンスター1枚 LP4000 手札3枚


92: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:02:43.96 ID:0md7noK40
ゲルトルート「ワタシノターン」

ゲルトルート「ワタシハイービル・ソーンを召喚。このカードの効果を発動。相手ライフに300ポイントダメージを与え、自分のデッキから「イービル・ソーン」を2体まで表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。ただし、この効果で特殊召喚した「イービル・ソーン」は効果を発動する事ができない」

マミ「ぐっ」

マミLP2900→LP2600

ゲルトルート「サラニイービル・ソーン2体ヲリリース。手札からゲルトルートを特殊召喚」

魔女・ゲルトルート ATK2500 DEF2000

このカードは植物族2体をリリースすることで特殊召喚することができる。フィールド魔法『魔女結界』がなければ、召喚・特殊召喚できない。このカードは相手モンスター全てに攻撃をすることができる。1ターンに1度、相手モンスターの表示形式を入れ換える。その時のリバース効果は無効になる。

ゲルトルート「効果発動!」

マミ ATK1000

ゲルトルート「コウゲキ!」

マミ「罠カード! 屑鉄の案山子! このカードでゲルトルートの攻撃は無効よ! さらに発動後、再び、セットされる!」

ゲルトルート「マダダ! ロードポイズンのコウゲキ。バトル!」

マミ「くわああああ」

LP2600→2000

ゲルトルート「サラニエンドフェイズ時、魔女と名のつくカードがいるため、トークンヲ特殊召喚」

トークン DEF500

破壊された時、相手に500のダメージを与える。




93: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:03:28.49 ID:0md7noK40
まどか「マミさん!」

さやか「ま、まずくない?」

マミ モンスター0 リバース2 LP2000 手札3枚

ゲルトルート モンスター3枚 LP4000 手札2枚



マミ「大丈夫。未来の後輩に、あんまり格好悪いところ見せられないものね」

マミ「私のターン!」

マミ「惜しかったわね。あなたに次のターンは来ないわ」

マミ「私はマミを召喚!」

マミ ATK1000

マミ「さらに! 魔法カード『キュウベえとの契約』」

マミ「このカードは魔法少女の素質がある者達を魔法少女にする」

マミ「私はマミをリリースし、デッキより、魔法少女巴マミを特殊召喚!」

魔法少女巴マミ ATK3000 DEF2500

マミ「手札から魔法カード。ティロ・フィナーレを発動。魔法少女巴マミがいる時のみ発動。魔法少女巴マミの攻撃力を1000アップして、破壊した相手モンスターの攻撃力分のダメージを与える」

ゲルトルート「なに!? ダガ、オマエハトークンシカコウゲキデキナイハズ。コノターンにケッチャクハ」

マミ「それはどうかしら?」

ゲルトルート「ナニ!?」

マミ「さらにリバースカードオープン。速攻魔法『無限の魔弾』。このカードは魔法少女巴マミを対象に発動。相手モンスター全てに攻撃をすることができる!」

ゲルトルート「ナンダト!?」

さやか「出た! マミさんのティロ・魔法(マジック)コンボだ!」

マミ「終わりよ! ティロ・フィナーレ!」

ドガシャアアアアアアン!!!!

ゲルトルート「くわああああ!!!」

LP4000→0


94: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:04:31.21 ID:0md7noK40
マミ「うふ」

さやか「やったああああああ!!!」

まどか「すごい……」

コトッ

グリーフシード

モンスターカード「魔女・ゲルトルート」

真月「……」ニヤリ




95: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:05:27.92 ID:0md7noK40
ほむら「……」

凌牙「強いな」

凌牙(しかし、あの後姿……どこかで……)

ほむら「……そうね。もう、結界は消えるわ。あなたは隠れていなさい。見つかると面倒だから」




96: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:06:04.15 ID:0md7noK40
グリーフシードの説明

さやか「へえ……」

まどか「でも、そのカードは……」

マミ「これ? 魔女を倒すともらえるんだけど、私のデッキにはいらないから、いつも、キュウベえに渡してるわ」

さやか「マミさんが使わないなら、私が使おうかな?」

マミ「それは止めなさい。魔法少女以外が使うと穢れに汚染されてしまうから」

さやか「ひぇー、怖い」

真月「なら、僕が貰います」

マミ「真月君?」

真月「僕もバリアンの人間ですからね。これくらいのことには手慣れてるんですよ」

マミ「そう。なら、お願いするわ」

真月「ありがとうございます」


97: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:06:53.28 ID:0md7noK40
真月「……」ニヤリ

マミ「というわけで、カードはないの。グリーフシードで諦めてもらえない? 暁美さん」

ほむら「……」

さやか「おまえ!」

まどか「ほむらちゃん!?」

ほむら「……カードには興味はないわ。グリーフシードもあなたが使いなさい」




98: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:09:21.71 ID:0md7noK40
凌牙「ちっ……ここからろくに見えねえな……!? あのピンクの女は………」



マミ「そう。それが答えだってわけね」

ほむら「……」スタスタ

さやか「何なのよ、あいつ!」

まどか「魔法少女同士、仲良くできればいいんだけどなあ」

マミ「お互いにそう思えれば、ね」




99: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:09:49.29 ID:0md7noK40
女性「ここ…あれ、私は? やっやだ、私、なんで、そんな、どうして、あんな、ことを…!」

マミ「大丈夫。もう大丈夫です。ちょっと、悪い夢を見てただけですよ」

さやか「一件落着だね」

真月「ですね」

まどか「うん」




100: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:10:14.69 ID:0md7noK40
帰宅途中

まどか「……」

真月「……」

まどか(まさか、2人きり……さやかちゃんたら。変に気を使うんだから)

まどか「……」

まどか(叶えたい願いごととか、私には難しすぎて、すぐには決められないけれど。でも、人助けのためにがんばるマミさんの姿は、とても素敵で。こんな私でも、あんな風に誰かの役に立てるとしたら、それは、とっても嬉しいなって、思ってしまうのでした)

真月「鹿目さん」

まどか「え?」

真月「魔法少女になりたいって、考えてませんか?」

まどか「え、えーと……う、うん。ちょっとは……でも、願い事をどうしようかなって」

真月「………」


101: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:10:52.69 ID:0md7noK40
真月「やめた方がいい」

まどか「え?」

真月「せっかくの奇跡なんだ。願い事を無駄にしてはいけない」

ガシッ

まどか「ふぇ!?」

真月「あなたが魔法少女になるべき時はきっと来る。それまでは魔法少女にならないで下さい」

まどか「う、うん……分かった」

真月「じゃあ、僕の家はこっちですから! それじゃ!」

まどか「う、うん……バイバイ」



102: ◆2XXLnn8owg 2014/01/18(土) 07:12:15.25 ID:0md7noK40
???「今のは困るなあ。約束が違うじゃないか」

真月「……違わなくないさ。俺の計画通りにことは進んでる。安心しな」

真月「ふふふ」

第2話 おわり




110: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:54:00.35 ID:CFSmhb020
第3話

『もう、なにも怖くない』

公園

ほむら(巴マミに忠告をしなくちゃ……)

凌牙「ずいぶん、嫌われたもんだな」

ほむら「………また、あなたなの」

凌牙「……」

ほむら「あなたもずいぶん、私に干渉するのね。そんな感じには見えないのに」

凌牙「たしかにな」

凌牙(あの写真を見なければな)

凌牙「願い事を叶えてもらうかわりに魔法少女になる。あんたも魔法少女なら、願いを叶えてもらったわけだ」

ほむら「……」

凌牙「おまえの願いはなんだ?」

ほむら「……」

凌牙「あの写真の女と関係あるのか?」

ほむら「!? あなた、あの写真を……」





111: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:54:27.86 ID:CFSmhb020
???「こんなところで痴話喧嘩かしら?」

ほむら「!?」

マミ「暁美ほむらさん」

ほむら「……巴マミ」

マミ「転校早々に男と逢い引きかしら?」

ほむら「ふざけたことを言わないで」

マミ「でも、あんまり、感心しないわね。魔法少女に一般人を巻き込むなんて」

ほむら「あなたに言われたくはないわ」ファサ


112: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:55:06.37 ID:CFSmhb020
ほむら「あなたは無関係な3人を巻き込んでいる」

マミ「3人は無関係ではないわ。彼女たちはキュゥべえに選ばれたのよ」

ほむら「貴女は二人を魔法少女に誘導している」

マミ「それが面白くないわけ?」

ほむら「ええ、迷惑よ。特に鹿目まどか」

マミ「ふぅん…。そう、あなたも気づいてたのね。あの子の素質に」

凌牙「なあ、あんた……」

ほむら「黙ってなさい」


113: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:55:34.61 ID:CFSmhb020
ほむら「彼女だけは、契約させるわけにはいかない」

マミ「自分より強い相手は邪魔者ってわけ? いじめられっ子の発想ね。まあ、いいわ。私と戦う?」

ほむら(冗談じゃないわ)

ほむら「……」

マミ「ふん。2度と私と会うことのないように注意することね。話し合いで済むのは今日が最後だから」

スタスタ

凌牙「おい、あんた!」

マミ「……」


114: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:56:45.01 ID:CFSmhb020
凌牙「聞いてれば、ずいぶん、勝手な言い草じゃねーか」

マミ「あなたが誰かは知らないけど、無関係なあなたが口を挟むことではないわ」

凌牙「たしかにな。だか、あんたの言葉を聞いてたら、イラッとくるぜ」

マミ「はあ。あなたの彼なんでしょ。しっかり、教育しなさい」

ほむら「彼じゃないわ」

マミ「あんまり、おいたがすぎると私が教育するわよ」

凌牙「上等だ。教育してもらおうじゃねえか」

マミ「……」ヘンシン

凌牙「……」


115: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:57:11.60 ID:CFSmhb020
ほむら「ま、待ちなさい!!」

マミ「!?」

凌牙「!?」

ほむら「ここは引かせてもらうわ」

凌牙「おまえ……」

マミ「……そう。忠告を忘れないでね」




116: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:57:41.62 ID:CFSmhb020
真月「どういうことだ!? なぜ、あいつが!?」

真月「ということは遊馬達もここにいるってことか」

ドンサウザント『だが、計画には影響はあるまい』

真月「まあな。多少のリスクはあるが、目論見通り、巴マミは暁美ほむらを敵対視してやがる」

???「本当に大丈夫なのかい?」

真月「ああ。鹿目まどかを魔法少女にする最高の舞台を用意してやるよ」




117: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:58:08.34 ID:CFSmhb020
凌牙「なぜ、止めた」

ほむら「私は無駄な争いをしたいわけじゃない」

凌牙「……チッ」

ほむら「いいわ。あなたには全てを話してあげる。そのかわりに……」

凌牙「……」

ほむら「私に決闘(デュエル)を教えなさい」




118: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:58:36.12 ID:CFSmhb020
まどか『もう嫌だよ……』

メガほむ『頑張ろう。2人でワルプルギスの夜を倒そう』

まどか『うん……』

まどか「んん……あ、あれ? また、変な夢……」


119: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:59:03.57 ID:CFSmhb020
病院

さやか「じゃあ、ちょっくら行ってくるわ」

まどか「いってらっしゃい」

真月「ここに美樹さんの幼馴染みが入院してるんですか」

まどか「そうだよ」

真月「や、やっぱり、挨拶とかしたほうがいいんでしょうか? クラスメイトになるわけですし」

まどか「ティヒヒ。気にしなくてもいいと思うよ。さやかちゃんの邪魔をしちゃ悪いし」

真月「邪魔?」

さやか「なら、私もお2人さんの邪魔をしないようにしようかなー?」

まどか「さ、さやかちゃん!?」

真月「早かったですね」

さやか「いやー、なんか、都合が悪いらしくてさ。せっかく、来たのに、まったく」



120: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 05:59:55.41 ID:CFSmhb020
さやか「帰り、お茶でも飲んでく?」

真月「いいですね!」

まどか「………あれ?」

さやか「どうしたの?」

まどか「あそこに……」

真月「あれはグリーフシード!?」

さやか「ええ!? こんなところに!?」

QB「これはまずいね! 孵化しかかってる!」

まどか「ど、どうしよう……」

さやか「マミさんの携帯の連絡先知ってる?」

まどか「し、知らない」

真月「僕もです」

さやか「まいったなあ………まどか。真月。マミさんを呼んできて」

まどか「さやかちゃん!?」

QB「無茶だよ! まだ、魔女は産まれてないけど、結界ができたら、君は戻れなくなる!」

さやか「こんなところで前みたいのがかが出たら、大変だよ。場所も分からなくなるし。だったら、誰かが見てたほうがいいよ」

まどか「さやかちゃん……」

真月「僕も残ります!」

さやか「平気だよ。あんた、頼りないし」

真月「うぐ」

121: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:00:22.16 ID:CFSmhb020

QB「なら、僕が残ろう」

まどか「キュウベえ?」

QB「僕がいれば、マミが近くにくれば、テレパシーが遅れるからね」

さやか「よし。まどか! 真月! 頼んだよ!」

真月「任せてください!」

まどか「待っててね、さやかちゃん!」

122: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:00:49.38 ID:CFSmhb020
遊馬「くっそー! 遺跡なんて、どこにもねえじゃねーか!」

小鳥「やっぱり、外れなのかな?」

アストラル「だが、この場所を指定してある以上、何かあるに違いない」

遊馬「それは分かってけどよお」

小鳥「……遊馬」

遊馬「ん?」



ほむら「コソコソ」



遊馬「なにしてんだ、あいつ」

小鳥「誰かの後をつけてるみたい」

遊馬「よし。俺らもついていくか」




123: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:01:17.91 ID:CFSmhb020
結界

まどか「え?あっ」

マミ「言ったはずよね。二度と会いたくないって」

ほむら「今回の獲物は私が狩る。貴女達は手を引いて」

ほむら(決闘(デュエル)は昨日始めたばかりだけど。最悪、実力行使で潰せるわ)

マミ「そうもいかないわ。美樹さんとキュゥべえを迎えに行かないと」

ほむら「その二人の安全は保証するわ」

マミ「信用すると思って?」

リボン巻き巻き

ほむら「あっ……」

マミ「行くわよ、鹿目さん、真月君」

まどか「は、はい」

真月「………」




124: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:01:54.20 ID:CFSmhb020
マミ「願い事は決まった?」

まどか「えっと……」チラッ

真月「……」

まどか「ま、まだです……」

マミ「そう」

まどか「私、駄目ですよね。なかなか願い事も決められなくて」

マミ「そんなことはないわ。こういうことはじっくり決めないと」

真月「巴さんの言う通りですよ。焦る必要はありません」

まどか「……でも、マミさんはすごいですよね。皆のためにすごい頑張って。私、憧れちゃいます」

マミ「憧れるほどのものじゃないわよ、私……」

まどか「え?」

マミ「無理して格好つけてるだけで、怖くても辛くても、誰にも相談できないし、一人ぼっちで泣いてばかり」

真月「……巴さん」ピタッ


125: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:02:33.38 ID:CFSmhb020
マミ「? 真月君?」

真月「そんなこと言わないで下さい! 巴さんには……僕達がいます!」

マミ「え?」

まどか「真月君の言う通りです。マミさんはもう1人ぼっちじゃありません」

マミ「真月君……鹿目さん……」

まどか「とは言っても、私は魔法少女じゃないですけど」ティヒヒ

真月「行きましょう」ガシッ

マミ「あっ……」

真月「僕達……ピュエラマギカルテットで魔女を倒しましょう!」

マミ「……うん!」

QB『マミ! 急いで! 孵化するよ!』

マミ「任せて! もう、何も怖くない!」




126: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:03:01.91 ID:CFSmhb020
遊馬「し、しかし、魔女の結界は不気味だよなあ」

小鳥「う、うん……」

アストラル「ここのどこかに暁美ほむらがいるはずだ」

遊馬「分かってる」

小鳥「あ、あれ!」

ほむら「くっ……」

遊馬「ほむら!」

ほむら「あなた達……」

小鳥「ど、どうしたの、これ!」

ほむら「どうして、ここに来たの?」

遊馬「街でほむらを見つけて、後をつけてきたんだ」

ほむら「悪趣味ね」

ほむら(私が人のことは言えないけど)


127: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:03:30.55 ID:CFSmhb020
遊馬「うーん!」

小鳥「だめ……んんー、か、固い……」

アストラル「遊馬。ホープだ」

遊馬「ああ? 何でだよ」

アストラル「この結界の中では決闘(デュエル)のダメージが実際のダメージになる。ということは」

遊馬「ホープでこのリボンを切れるってことか!」

ほむら(わけがわからないわ)


128: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:03:57.15 ID:CFSmhb020
スパッ

ほむら「ふう」

小鳥「やった!」

遊馬「よし! さっさと魔女を……」

ほむら「ごめんなさい」

かしゃんっ


129: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:04:48.58 ID:CFSmhb020
かしゃんっ

ぐるぐる巻き巻き

小鳥「あ、あれ?」

遊馬「こ、これはどういうことだ!」

ほむら「この魔女は危険なの。悪いけど、拘束させてもらうわ」

遊馬「ほむら! おまえ!」

ほむら「使い魔には襲われないように隠しておくわ。後で迎えに来るから」

タッ!

遊馬「待て! ほむらああああああ!!」



130: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:05:19.35 ID:CFSmhb020
マミ「え……」

シャルロッテ「アーン」

まどか「あっ……」

さやか「えっ……」

シャルロッテ「アーン」

なぎさ「これで私の勝ちなのです!」

真月「危ない!」ドンッ

マミ「あっ……」

バタンッ

真月「くっ……だ、大丈夫ですか?」

マミ「え、ええ……」


131: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:05:47.80 ID:CFSmhb020
QB「今のは危なかったね。ライフが残っても、あの攻撃じゃ、マミは殺られていただろう」

まどか「ど、どういうこと?」

QB「魔女との戦いでは通常、ライフを0にすれば、決着は着く。しかし、ここでのダメージは実際に衝撃を受ける。ともすれば、ライフが残っていても、負ける可能性も十分にあるわけさ」

なぎさ「しぶといですね!」

マミ「私は負けないわ! 




132: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:06:16.39 ID:CFSmhb020
マミ「ティロ・フィナーレ!」

なぎさ「ぐわああああああ」

LP2000→0

魔女『シャルロッテ』

グリーフシード『コトッ』

まどか「か、勝った!」

さやか「よっしゃー!」

真月「やりました!」

マミ「真月君。さっきのは危なかったわよ。あなたも一緒に殺られるところだったんだから」

真月「す、すいません。よかれと思って」

マミ「ふふ。冗談よ。正直、何とか勝てたわ……真月君のおかげよ」

真月「いやー、そんな」

ほむら「……」


133: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:06:47.76 ID:CFSmhb020
全員「!?」

ほむら「………勝ったのね」

さやか「おまえ……いたのか」

まどか「ほむらちゃん……」

さやか「マミさんがピンチな時に現れないで………マミさんが殺られてた後で弱った魔女を倒して、グリーフシードを手に入れようとしたんだな! この人でなし!」

まどか「さ、さやかちゃん、それは違うよ……」

マミ「暁美さん。あなたは私が拘束したはずよね? まだ、魔法を解いてないのにここにいるってことは……あなたはすごい魔法少女で美樹さんの言ってる通り、下劣な考えを持ってるのかもしれないわね」

まどか「ま、マミさん!」

ほむら「………私が何を言っても、信じてはくれないでしょうね」

マミ「むしろ、信用されると思ってるの?」

ほむら「……」



真月「……」

魔女『シャルロッテ』

真月「ニヤリ」




134: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:07:17.61 ID:CFSmhb020
ほむら「………」クルリ

まどか「ほむらちゃ……」

ぴしゃあああああああああん!!!

ほむら「……」スタスタ

まどか「………ほむらちゃん」

真月「彼女は何が目的なんでしょうか」

さやか「きっと、ろくでもないことだよ」


135: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:07:46.55 ID:CFSmhb020
帰り道

まどか(ま、また、2人きりだ……)ドキドキ

真月「……鹿目さん」

まどか「は、はい!」

真月「実はお願いがあります」

まどか「お、お願い?」

真月「僕が前にバリアンだと言いましたよね」

まどか「う、うん」

真月「実は僕の目的は暁美ほむらさんの監視です」

まどか「か、監視!?」

真月「彼女は我々、バリアンからマークされる重要人物なんですよ」

まどか「ほ、ほむらちゃんが……」

まどか(でも、悪い子には見えないけど……)


136: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:08:56.60 ID:CFSmhb020
まどか「ところで、バリアンって何なの? 世界を護る守護者って言ってたけど」

真月「………誰にも言わないでくれますか?」

まどか「う、うん」

真月「一口に世界を護ると言っても、世界にはいろいろな脅威があります。その脅威を裏から護る。それがバリアンなんです」

まどか「それがど、どうして、ほむらちゃんを監視するの?」

真月「僕達、バリアンの任務の1つに魔女退治と魔法少女支援。魔法少女の秩序の維持があります」

まどか「そ、そうなの? マミさんは何も言ってなかったけど……」

真月「でしょうね。あくまで、我々の仕事は極秘に行うものですから」

真月「暁美ほむらはイレギュラーな魔法少女なんです」

まどか「い、イレギュラー?」

真月「はい。イレギュラーであるがゆえに何をするかは分からない。だから、監視する必要があるんです」

まどか「ほ、ほむらちゃんは悪い子に見えないけど……」

真月「僕もそう思います。だから、鹿目さんに暁美さんをスパイしてほしいんです」

まどか「す、スパイ?」

真月「はい」

まどか「わ、私に? 無理だよぉ。こういうのはさやかちゃんの方が得意だよ」

真月「美樹さんは暁美さんを敵対視しすぎている。巴さんもね。僕も警戒されてます。となると、適任は鹿目さんしかいません。幸いなことに暁美さんはあなたには友好的ですからね」

まどか「で、でも、騙してるみたいだし……」

真月「ですが、これで暁美さんの無実が証明されれば、巴さんや美樹さんと協力して、魔女を倒すことができます」

まどか「!!」

真月「あなたにしかできないことなんです!」

まどか「私にしか……分かった! ちょっと、自信はないけど、頑張ってみる!」

真月「ありがとうございます!」




137: ◆2XXLnn8owg 2014/01/25(土) 06:09:29.64 ID:CFSmhb020
ほむら「悪かったわね」

遊馬「魔女は退治できたのか?」

ほむら「ええ」

小鳥「よかった……」

ほむら「……」

遊馬「どうした、ほむら? なんか、辛そうだけど」

ほむら「何でもないわ。行くわよ」スタスタ

第3終わり


148: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:06:35.72 ID:T36R736g0
第4話

良からぬことを始めようじゃないか

ほむらが転校する1週間前

見滝原

ベクター「こんなところにナンバーズに匹敵するカードが本当にあんのか?」

ドンサウザント『ああ。後、1ヶ月くらいにワルプルギスの夜という強力な魔女が現れる』

ベクター「ああ!? まだまだ、先の話じゃねえか!? なら、遺跡のナンバーズを探した方がマシだろ!」

ドンサウザント『話は最後まで聞け。ワルプルギスの夜の力も重要だが、ここには……』

???「おや? 君は……」


149: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:07:07.68 ID:T36R736g0
ベクター「あん?」

QB「見たところ、人間には見えないね。その姿は……君はバリアンだね」

ベクター「!? 貴様は何者だ!?」

ドンサウザント『狼狽えるな、ベクター。こいつらはインキュベーター。ある意味では死の商人だ』

QB「酷い言われようだね」


150: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:07:39.44 ID:T36R736g0
QB「なるほど。ドンサウザント。君は復活していたのかい」

ベクター「知り合いか?」

ドンサウザント『アストラル世界とバリアン世界の戦いを観測していた』

QB「君達の戦いは実に興味深かったよ」

ベクター「はん。そうかよ」

QB「君達がここに来たのは……さしずめ、魔女の力を使い、アストラル世界に優位に立ちたいと」

ベクター「てめえの知ったことじゃねえだろ」

QB「この時期にここに来たのは……なるほど。ワルプルギスの夜が目的か。たしかにワルプルギスの夜を使えば、かなりの力になるだろうね」

ベクター「はん。よくお分かりのことで。事情通ですって、自慢したいのか?」

QB「だが、この街にはワルプルギスの夜以上の魔女が出る」

ベクター「……なに?」


151: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:08:06.42 ID:T36R736g0
ドンサウザント『やはり、知っていたか』

ベクター「どういうことだ?」

QB「この街にはとてつもない魔翌力を秘めた少女がいる。もしも、彼女が魔女になれば……ワルプルギスの夜以上の力になるだろう。それこそ、世界を掌握できるほどの力をね」

ベクター「そいつはおもしれえ。だが、魔女とか魔法少女ってのは何なんだ?」

インキュベーターの楽しい説明


152: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:08:44.36 ID:T36R736g0
QB「というわけさ」

ベクター「かわいい顔をして、ずいぶんと鬼畜なことをするじゃねえか」

ドンサウザント『ベクター。鹿目まどかについて、実は面白い情報がある』

ベクター「なに?」

ドンサウザント『あいつには……』

ごにょごにょ

ベクター「なんだと? ……ふふふ。そいつはおもしれえ。おい、インキュベーター」

QB「なんだい?」

ベクター「ここは手を組もうじゃねえか。おまえの目的は鹿目まどかと契約する。俺はそいつの魔女とワルプルギスの夜の魔女のカードを手に入れる。利害は一致してる」

QB「君は何を企んでいるんだい?」

ベクター「鹿目まどかを魔法少女にし、魔女にする最高のショーを考えているのさ」

QB「……仕方がない。積極的には協力はできないけど、君達の行動には干渉はしない」

ベクター「それでいい」

ベクター「さあ! 良からぬことを始めようじゃねえか!」



153: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:09:39.83 ID:T36R736g0
現在

学校

真月(鹿目まどかと暁美ほむらには下地を作った。残りは巴マミと美樹さやか)

真月(正直、どうでもいいんだが……魔女はいくらいても問題ないからな)

真月「ん?」



男子「志筑さんにふられた……」

中沢「くよくよするなよ。女ってのは星の数ほどいるんだ。きっと、いい女に巡り会えるさ」

男子「中沢……」

モブ「しかし、これでこのクラスのほとんどの男子が振られたな。してないのは真月と中沢に上条くらいかあ」

モブ「好きな人はいるらしいけどなあ」



真月「……」

真月(志筑仁美、か)


154: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:10:19.64 ID:T36R736g0
放課後

まどか「ほ、ほむらちゃん!」

ほむら「……何かしら?」

まどか「い、一緒に帰らない?」

ほむら「………私と? 美樹さやかとかはいいのかしら?」

まどか「え、えっと、今日はほむらちゃんと一緒に帰りたいの! 昨日はけっこう酷いことを言っちゃったし」

ほむら「あなたが言ったわけじゃないし、気にする必要はないわ。それに用事があるから……」

まどか「そっか……」シュン

ほむら「……少しだけならいいわよ」

まどか「いいの!?」

ほむら「ええ」


155: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:10:47.01 ID:T36R736g0
さやか「まどか! 一緒に……あんた」

ほむら「……」

まどか「さ、さやかちゃん……」

さやか「そんなやつ、ほっといて帰ろう」

まどか「ご、ごめんね、さやかちゃん。今日はほむらちゃんと帰るから……」

さやか「はあ!? まどか。昨日のこと、忘れたの? こいつは……」

まどか「き、きっと、誤解だよ。ほむらちゃんはそんなに悪くないよ……」

さやか「………なら、私も……」

真月「美樹さん」

さやか「ん?」


156: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:12:11.23 ID:T36R736g0
真月「上条君のおみまいに行くんですよね?」

さやか「それが?」

真月「まだ、転校してから、会ってないから、挨拶したいなあって。昨日は会えませんでしたが」

さやか「……分かった」

さやか「……何か会ったら、マミさんに連絡するんだよ」ゴニョゴニョ

まどか「だ、大丈夫だよぉ」

さやか「んじゃ、行こうか」

真月「はい!」

真月「鹿目さん」ゴニョゴニョ

まどか「ん?」

真月「仲良く頼みますよ。ばれたり、喧嘩になったら、元も子もないので」ゴニョゴニョ

まどか「う、うん。頑張るよ」ゴニョゴニョ

さやか「何してんの? 早くいくよ」

真月「はい!」



まどか「私達も行こうか」

ほむら「ええ」


157: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:13:02.19 ID:T36R736g0
公園

凌牙「………」



ほむら「これが私の全てよ」

凌牙「………」

ほむら「信じられないわよね?」

凌牙「……たった1人の友達を救うために何度も時間を繰り返したってか」

ほむら「ええ」

凌牙「馬鹿じゃねえのか!? たった1人の友達のためにそこまでするか?」

ほむら「……馬鹿なことかもしれないわ。でも、私には大切な友達なの」

凌牙「……」ゴクリ

ほむら「その友達……まどかを救うためなら、私はどうなってもかまわない。たとえ、誰に嫌われようと。まどかが無事なら……」

凌牙「……」




158: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:13:50.94 ID:T36R736g0
凌牙「……俺も璃緒が意識不明になった時にそんなことを言われたら、同じことをしたかもな」

遊馬「何してんだ、シャーク」

凌牙「遊馬か。ナンバーズの手掛かりは見つかったか?」

遊馬「それが全然」

小鳥「この街には遺跡のいの字もないわ」

凌牙「そうか」

遊馬「シャークは何してんだ?」

凌牙「ほむらを待ってんだよ。決闘(デュエル)を教えるためにな」


159: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:14:21.94 ID:T36R736g0
カードショップ

まどか「た、たくさん、あるね」

ほむら「そうね」

まどか(き、緊張するなあ。スパイなんて、やったことないのに……というか、騙してるみたいで罪悪感が……)

ほむら「ねえ、まどか」

まどか「な、なに!?」

ほむら「お勧めのカードとかないかしら? 私、決闘(デュエル)はよく分からなくて」

まどか「え、えーと……そうだねえ……うーん……」

ほむら「そんなに難しい質問をしたかしら?」

まどか「デュエルモンスターズはたくさん種類があるからね。迷っちゃうよ」

ほむら「そうなの?」

まどか「うん。ほむらちゃんには機皇帝とかいいかなー」

ほむら(まどかと買い物……買う物がカードでなければ、よかったのに)

まどか「私も買おうかな」

ほむら(まどか……絶対にあなたを助けて見せるわ)ホムッ




160: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:14:54.26 ID:T36R736g0
ほむら「それじゃ。私は約束があるから」

まどか「うん。また、明日ね」

ほむら「さようなら」

まどか「バイバーイ(´・ω・`)/~~」

まどか「……さて」コソコソ



ほむら「……」テクテク



まどか「……ほむらちゃんの無実を証明するためにも跡をつけないと」コソコソ



161: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:15:28.85 ID:T36R736g0
公園

ほむら「遅くなったわ」

凌牙「……何してんだ? 待ちくたびれたぞ」

ほむら「カードを買いに行ってたのよ」



まどか(男の子と会ってる? まさか、決闘(デュエル)って、夜の……)

まどか「あわわわ」



162: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:15:59.33 ID:T36R736g0
遊馬「よお、ほむら」

ほむら「あなた達もいたのね」

遊馬「水くさいな。決闘(デュエル)なら、俺が教えてやるのに」

ほむら「遠慮するわ」ファサ

ほむら「あなたより、こっちの男のほうが信頼できそうだし」

遊馬「んだと!」

アストラル「一理あるな」

遊馬「アストラル!」



まどか「な、何だか、楽しそうに話してるなあ……一応、写真を撮っておこう」


163: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:16:25.94 ID:T36R736g0
病院

真月「真月零です。よろしくお願いします」

上条「………よろしく」

さやか「し、真月はね、つい、最近、転校してきたんだー」

上条「………そう」

さやか「え、えーと……」

上条「悪いけど……帰ってくれないか?」

さやか「え……?」

上条「1人になりたいんだ」

さやか「………何かあったの?」

上条「……」

さやか「わ、私じゃ、頼りにならないかもしれないけど、相談相手くらいにはなれるよ」

上条「………治らないって、言われたのさ」

さやか「え?」

上条「もう……治らないって、言われたんだ。僕の手は……現代の医学じゃ、無理だって……」

さやか「そ、そんな……」

上条「奇跡か魔法でもないかぎり……」

さやか「……あるよ」

上条「え……?」

さやか「奇跡も魔法もあるんだよ」

QB「……」


164: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:16:54.42 ID:T36R736g0
屋上

真月「本当に良いんですか?」

さやか「かまわないよ。それで、恭介を助けられるなら。魔法少女になれば、マミさんやあんたとも協力できるしね」

真月「……そうですか」

QB「さあ、美樹さやか。君は――――」



真月「………」ニヤリ


165: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:17:40.87 ID:T36R736g0
公園

ほむら「はあはあ……」

凌牙「……」



遊馬「これで30連敗か……」



ほむら「………まだよ。まだ……」



小鳥「まだ、やるの?」

アストラル「彼女からは鬼気迫る物があるな」

遊馬「ああ」

小鳥「何が暁美さんをここまで……」



まどか「す、すごい……」

まどか(こんなに熱い決闘(デュエル)をする子が悪い子なわけないよ)





真月「ところで、美樹さんは上条君が好きなんですか?」

さやか「え? き、き、急に何を言うの!?」

真月「だって、大切な願いで上条君の腕を治しちゃうんですから」

さやか「え、えーと……あはは」

真月「……」




166: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:18:12.55 ID:T36R736g0
夕方

まどか「……たいした情報は得られなかったなあ」

まどか(ずっと、決闘(デュエル)してただけだったし……)

仁美「らんらんるー♪」

まどか「あれ? 仁美ちゃんだ。お稽古じゃないのかな?」

仁美「らんらんるー」

まどか「おーい! 仁美ちゃ……」

仁美←魔女の口づけ

まどか「あれは……魔女の口づけ! た、大変だ! マ、マミさんに……」

仁美「あら? まどかさん」

まどか「ふえ!?」

仁美「どうなさったんですの?」

まどか「な、何でもないよ!」

仁美「そうですわ! まどかさんもご一緒しませんか? 素晴らしいところにご案内しますわ!」

まどか「え、えーと……」

仁美「さあ! 行きましょう! 行きましょう!」

テクテク

まどか「ど、どうしよう………」

まどか(ま、マミさんにメールを……)メルメル


167: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:18:41.75 ID:T36R736g0
廃工場

おっさん「ちくしょうめえ!」

まどか「こ、ここにいる人、皆……魔女の口づけに……」

いいんちょ「僕は……所詮、名前も……」

まどか「あの人も同い年くらいかな?」


168: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:19:07.60 ID:T36R736g0
ほむホーム

遊馬「いいんちょが帰ってこない!?」

鉄男「あ、ああ」

キャット「ちょっと、買い物に行ったきり……」

アストラル「遊馬」

遊馬「ああ。もしかしたら、魔女に……」

ほむら「……仕方がないわね。捜してくるわ」

遊馬「俺達も行くぜ!」

ほむら「そう言うと思ったわ」


169: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:19:35.64 ID:T36R736g0
廃工場

仁美「さあ、まどかさん。始まりますわよ」



いいんちょ「……」

女性「……」



まどか「な、何が始まるの?」

仁美「もちろん、決闘(デュエル)ですわ。負けたほうが地獄。勝てば、天国にいける、闇のゲームですわ」

まどか「ええ!?」

仁美「さあ、まどかさん。あなたの相手は私ですわ」

まどか「ま、まずいよ! 逃げなきゃ!」

ガチャッバタンッ!

ドンドンッ!

まどか「はあはあ……ど、どうしよう……」

魔女 H.N.ELLY(KIRSTEN) ハンドルネーム・エリー(キルシュテン)

まどか「!?」

エリー「ニヒヒ」

ぴしゃあああああああああん!!!


170: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:20:05.29 ID:T36R736g0
結界

まどか「しまっ……」

エリー「デュエル、デュエル」

まどか「だ、だれか……」

???「その決闘(デュエル)! この……」

さやか「さやかちゃんが相手になるよ!」

まどか「さ、さやかちゃん!?」

マミ「もう、大丈夫よ」

真月「危ないところでした」

まどか「マ、マミさん!、真月くん!」

エリー「デュエル、デュエル」

さやか「慌てなさんな。このさやかちゃんがボコボコにしてあげるよ」

さやか・エリー「「決闘(デュエル)!!!!」」


171: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:20:32.65 ID:T36R736g0
廃工場

ほむら「魔女の気配……」

いいんちょ「デュエル……」

遊馬「いいんちょ!」

おっさん「デュエル」

ほむら「魔女に操られてる……」

遊馬「ここは俺達が足止めをする! ほむらは魔女を!」

ほむら「言われなくても、そのつもりよ」


172: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:21:08.36 ID:T36R736g0
結界

さやか

LP4000 モンスター1枚 魔法・罠 1枚 手札2枚

エリー

LP1000 モンスター0 魔法・罠0 手札3枚

さやか「さやかちゃんのダイレクトアタック!」

エリー「ギャアアアアアアアア」

LP1000→0

魔女『エリー』

グリーフシード

まどか「勝った!」

マミ「お見事ね」

ペラッ

真月「………」ニヤッ


173: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:21:44.01 ID:T36R736g0
ほむら「あなた……」

さやか「遅かったじゃない」

マミ「本当にしつこいのね」

ほむら「どうして……」

さやか「これでこの街には2人の魔法少女に1人の正義の味方が揃ったわけ」

マミ「この意味が分かるかしら?」

ほむら「……」

マミ「無事でいたいなら、さっさとこの街から出ていきなさい」

真月「……」コソコソ

ガチャッ!


174: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:22:15.92 ID:T36R736g0
遊馬「ほむら! 魔女は……」

マミ「あら? 今度は別の男の子? 節操がないわね」

まどか「ま、マミさん……」

ほむら「……」

小鳥「遊馬! いいんちょは無事……」

ゾロゾロ

マミ「お仲間はたくさんいるのね」

遊馬「誰だ、あんたら」

さやか「悪党に名乗る名前はないわ!」

遊馬「悪党!? 俺達が!?」

アストラル「どうやら、状況は最悪だな」

さやか「ひ、ひい!?」

まどか「ゆ、幽霊!?」

遊馬「いや、こいつは……」

ほむら「黙りなさい。……ここは退くわよ」

遊馬「あ、おい!」


175: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:22:43.38 ID:T36R736g0
さやか「また、逃げる気?」

ほむら「……調子に乗らないことね。私の邪魔をするなら、私は容赦はしないわ」

スタスタ

まどか「ほっ……」

さやか「なんだ! あいつら!」

マミ「目的は何かしら? 悪巧みを考えてるなら、阻止しないと」

まどか「あれ? 真月君は?」




176: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:23:27.26 ID:T36R736g0
遊馬「何なんだ、あいつらは!」

璃緒「露骨に敵意を向けてましたね」

遊馬「おい、ほむら! あいつらと何か……」

???「……」タッタッタッ

遊馬「!? あいつは……」タッタッタッ

アストラル「遊馬!?」

小鳥「ど、どうしたの、遊馬!」

曲がり角を曲がる

遊馬「おい!」

ガラーン

遊馬「誰もいねえ……」


177: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:24:07.70 ID:T36R736g0
小鳥「ど、どうしたの、遊馬……はあはあ」

遊馬「今……見間違いかもしれないけど、真月……ベクターがいた」

全員(ほむら以外)「なんだって!?」

アストラル「馬鹿な! なぜ、奴がここに!?」

ほむら「あなた達は真月と知り合いなの?」

遊馬「!? 真月を知ってるのか!?」

ほむら「あなた達の言ってる真月と同一人物かは知らないけど、『真月 零』という人物なら、私と一緒に転校してきたわ」

小鳥「真月零!?」

遊馬「間違いない……真月……ベクターだ……」

小鳥「でも、ベクターが何で……」

遊馬「分からねえ。だが、あいつがここにいる以上、何か目的があるはずだ」


178: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:24:59.47 ID:T36R736g0
空き地

真月「ここなら、誰もいないな」

???「今のはまずくないかい?」

真月「あん? ……てめえか」

QB「彼らは君の正体を知ってるんだろ? もし、彼らに君の正体をばらされたら……」

真月「問題ない。いくら、あいつらが訴えようが暁美ほむらと一緒にいる時点で信用はされねえ。まあ、手は打っておくがな」

仁美「……」スヤスヤ

QB「彼女をどうする気だい?」

真月「見てれば、分かる。おい、起きろ」

仁美「んん……あ、あれ、私……」

真月「……」

仁美「あ、あれ? し、真月君……」

真月「俺の質問に答えな」

仁美「……え?」

真月『目がピカアアアアアアア』

仁美「……」

真月「お前には好きな人がいるか?」

仁美「はい」

真月「そいつの名前は?」

仁美「それは……」




179: ◆2XXLnn8owg 2014/01/29(水) 05:25:54.60 ID:T36R736g0
遊馬「ベクターが何かを企んでるのは間違いねえ! だが! 絶対にあいつの思い通りにはさせねえ!」



真月「ふふふ、はははははは!!!! 最高じゃねえか! まあ、お前も計算の上でなんだろうけどな」

QB「何のことだい?」

真月「ふん。じゃあな。仁美。帰っていいぞ」

QB「……」

QB(ベクターはああ言ってるが不測の事態に対処する必要がある。となれば……佐倉杏子。彼女を使おう)

QB「きゅっぷい」

第4話 おわり





185: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:15:16.85 ID:zDFnQbJ10
第5話

後悔なんて、あるわけない

ほむホーム

ほむら「聞かせてもらえるかしら。ベクターとは何者なの?」

遊馬「……ベクターは」


186: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:15:43.58 ID:zDFnQbJ10
遊馬「というわけだ」

ほむら「……」

遊馬「あいつの狙いは分からない。だが、きっと、良からぬことを企んでるに違いない! 俺達はそれを阻止した……ほむら?」

ほむら「……た、大変よ。皆、ベクターに騙されてる」

全員「え!?」



187: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:16:28.89 ID:zDFnQbJ10
アストラル「なるほど。ほむらの学校に転校してきたとは聞いたが……」

遊馬「魔法少女に取り入ることになんか意味があんのか?」

いいんちょ「ベクターの狙いはどうあれ、簡単なことです!」

小鳥「え?」

いいんちょ「とどのつまり! 彼女達に真実を打ち明ければいいのです!」

小鳥「たしかに!」

璃緒「うまくいけば、あの人達とも、協力できますし」

鉄男「ベクターの奴、とんだへまをしたな」

凌牙「……そいつは無駄だな」

いいんちょ「え?」


188: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:18:15.27 ID:zDFnQbJ10
凌牙「例えば、お前達が、真月の正体がベクターだと知る前にそれを聞かされたとしたら、信じられるか? ましてや、初対面の相手に」

小鳥「それは……」

ほむら「それにあなた達も見たでしょ? 私が話したとしても、信じてもらえない。それどころか、さらに険悪になるのは目に見えてるわ」

全員「………」

遊馬「……でも、俺は話したほうがいいと思う」

ほむら「……話を聞いていたのかしら?」

遊馬「たしかに信じてもらえないかもしれない。だけど、だから、話さないってのは違うと思う」

ほむら「……」

遊馬「一生懸命、話せば、信じてくれるかもしれないだろ?」

アストラル「遊馬……」

小鳥「……遊馬らしいわね」

ほむら「……………」


189: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:19:33.64 ID:zDFnQbJ10
ほむら「……それでも、信じてもらえなかったら?」

遊馬「信じてもらえるまで、頑張るだけさ!」

ほむら「……」

凌牙「……ほむら」

遊馬「何、暗い顔してんだ!」

ほむら「……うるさいわね」

遊馬「やる前から、諦めてたって、仕方がないだろ! 物は試しにやってみようぜ! 俺も一緒に行くから!」

小鳥「じゃあ、私も……」

鉄男「なら、俺も……」

凌牙「集団で言っても、仕方がないだろ。行くなら、遊馬と小鳥。お前達で行け」

ほむら「……」

凌牙「ほむら。ベクターの思惑は分からないがあいつばかりに気をかけている場合じゃないだろ」

ほむら「……そうね」

凌牙「行くぞ」

ほむら「ええ」

スタスタ

璃緒「何だか、凌牙……すごいやる気ですわね」

小鳥「何かあったのかな?」


190: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:20:11.06 ID:zDFnQbJ10
マミホーム

さやか「もう! どこにいってたのさ!」

まどか「私達、心配したんだよ?」

真月「す、すいません! 志筑さんを家に送ってて……」

マミ「今度からはちゃんと言ってね」

真月「は、はい」

真月「……」

真月「……実は皆さんに話さなきゃいけないことがあるんです」


191: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:20:43.87 ID:zDFnQbJ10
次の日



マミ「~♪」

ピタッ

マミ「……気持ちの良い最高の朝なのに最悪の朝になったわ。責任を取ってもらえない? 暁美さん」

遊馬「……」

小鳥「……」

ほむら「聞きなさい、巴マミ。 あなた達は騙されているわ」

マミ「……え?」




192: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:21:22.42 ID:zDFnQbJ10
ほむら「というわけよ。あなた達はベクターに騙されてるのよ!」

遊馬「ベクターの企みは分からねえ! でも、俺達は敵対する必要はないはずだ!」

小鳥「魔法少女の敵は魔女のはず! 魔法少女同士で敵対するなんて、おかしいはずです!」

マミ「……………そうね」

遊馬「!! 信じて……」

マミ「……」ヘンシン

カシャッ

マミ「昨日、真月君の言っていた通りね」


193: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:21:55.77 ID:zDFnQbJ10
昨日

マミホーム

マミ「話したいこと?」

真月「はい。僕は以前、バリアンだと言いましたよね?」

マミ「ええ」

真月「実はバリアンには敵対する組織『アストラル』があるんです」

さやか「アストラル?」

真月「はい。バリアンを正義とするなら、アストラルは悪。昔、ネオドミノシティで大きな事件がありましたよね?」

マミ「え、ええ……たしか、チーム5D’Sが救ったとか」

真月「はい。その事件でも、暗躍していたのがアストラルという組織なんです」

さやか「かあー。なんか、映画みたい」

マミ「でも、急に何で、そんな話を……」

真月「あの時、僕が姿を隠したのは彼らに姿を見られたくなかったからです。もしかしたら、あなた達に危害を加えたかもしれませんから」

さやか「そんなに危険な奴等なの?」

真月「はい。この写真を見てください」


194: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:22:26.55 ID:zDFnQbJ10
ギラク『写真』

アリト『写真』

真月「彼らは僕の……グス。同僚なんです……が、アストラルのメンバーに殺られました。うう……」

マミ「だ、大丈夫、真月君」

まどか「辛いこと話させて、ごめんね……」

真月「い、いえ……」

さやか「ということはあの転校生は……」

マミ「アストラルのメンバーの可能性が高いわね」

まどか「……」

まどか(ほむらちゃん……)


195: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:22:55.70 ID:zDFnQbJ10
真月「もしかしたら、彼等はあなた方に接触してくるかもしれません。僕の正体がベクターだと言ってくるでしょう」

さやか「ベクター?」

真月「僕のバリアンでの呼び名……コードネームと呼んだほうがいいですかね。ともかく、僕はベクターと呼ばれてるんです」

さやか「コードネームねえ……でも、何で、ここで使わないのさ?」

真月「ここは日本ですからね。日本語の名前のほうが違和感がないですから」

マミ「たしかに」

真月「多分、彼等は『僕の正体はベクターだ。あいつに騙されてる。私達に協力しろ』みたいなことを言ってくるでしょう」

さやか「安心しなって! このさやかちゃん、簡単には騙されないよ!」

マミ「分かったわ。暁美さん達には警戒しておくわ」

真月「お願いします」


196: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:23:22.98 ID:zDFnQbJ10
帰り道

まどか「……」

真月「……」

まどか「真月君……やっぱり、ほむらちゃんは」

真月「……鹿目さんは暁美さんがそんなことをする人間に見えますか?」

まどか「私は……アストラルって、悪い組織に入っているんだとしても、ほむらちゃんはそんなことをするとは思えないんだ」

まどか(毎日、夢に出てくるし)

真月「同感です。もしかしたら、彼女は利用されてるだけかもしれない」

まどか「り、利用されてる!?」

真月「それを確かめるためにも、鹿目さんには引き続き、監視をお願いします」

まどか「わ、分かった!」


197: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:24:11.11 ID:zDFnQbJ10
現在

マミ「あなた達の企みは分かってるわ。私を引き込めるとは思わないことね」

遊馬「何でだよ! 俺達……いいや! 俺達は抜かしてもいい! でも、ほむらと敵対する必要はないだろ!」

ほむら「!?」

マミ「味方になる必要もないわ」

遊馬「お前達が戦う相手は魔女のはずだろ!」

マミ「そうよ。私達、普通の人達を襲う魔女をね」

遊馬「なら……」

マミ「でも、一般人に危害を加えようとする魔法少女なら、話は別よ」

遊馬「はあ!? ほむらはそんなことしねえよ!」

マミ「しつこいわね。いい加減に消えなさい。あなた達の話は聞きたくないわ」

ほむら「……仕方がないわ。ここは……」

遊馬「嫌だ! ここはどかねえ!」

マミ「……へえ」カチャッ

バキュンッ(上に向かって)

小鳥「遊馬!」

ドンッ

遊馬「わわ……」

ほむら「……巴マミ」

マミ「……もう2度と私の……私達の前に現れるべきじゃないわ。じゃないと……次は私と戦うことになるわよ」

スタスタ




198: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:24:39.33 ID:zDFnQbJ10
アストラル「無事か? 遊馬、小鳥」

遊馬「ったく! 何すんだよ! いきなり、押し倒しやがって!」

小鳥「仕方がないじゃない!」

アストラル「無事でなによりだ」

アストラル「だが、状況は最悪だ」

ほむら「……分かってるわ。巴マミですら、あれでは美樹さやかは露骨に敵意を放ってくるでしょうね」

アストラル「それに教室にはベクターがいるだろう。そこで奴の正体を暴くのは無理だ」

遊馬「ちくしょう! なら、どうすりゃいいんだ!」

ほむら「もういいわ」

遊馬「ほむら?」

ほむら「もう、信じてもらうのは無理よ」

遊馬「何で、諦めんだよ! たしかに今日は失敗しちまったかもしれないけど、明日はきっと……」

ほむら「さっきのを見たでしょ? 次は本当に戦いになるわ」

遊馬「……」


199: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:25:18.75 ID:zDFnQbJ10
ほむら「ベクターは私が何とかするわ。あなた達はあなた達の目的を果たしなさい」

遊馬「なっ……」

ほむら「それじゃ。私は学校に行くから」

スタスタ

遊馬「待てよ!!!」

ほむら「……まだ、何かあるのかしら」

遊馬「何で、そんな他人行儀みたいなこと言うんだよ! 俺達は仲間だろ!」

ほむら「仲間?」

遊馬「ああ!」

ほむら「……まだ、私達、会って、間もないのだけど」

遊馬「そんなの関係ねえ! 俺はお前の決闘(デュエル)を見てた! 必死な姿を! そんな決闘(デュエル)をするやつが悪い奴なわけがねえ!」

ほむら「そんな理由で私を仲間に……?」

遊馬「俺にはほむらが何を抱えてんのか、知らねえ。だけど、何でも、1人で抱え込むんじゃねえ! もっと、仲間を……俺達を頼れよ!!!」

ほむら「……」




200: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:26:04.97 ID:zDFnQbJ10
ほむら『もう……誰にも頼らない』



ほむら「……」ギリッ

ほむら「……ふざけたことを言わないで。事情も知らないくせに」

遊馬「?」



さやか「あのさあ、キュウべえがそんな嘘ついて、一体何の得があるわけ?

ほむら「それは…」

さやか「私達に妙な事吹き込んで仲間割れでもさせたいの?」



杏子「」

ほむら「巴さん!」

マミ「ソウルジェムが魔女を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない! あなたも、私も…!」



ほむら「簡単に信じてくれるとか言わないで……私はもう、誰にも頼らないって決めたの」ウルッ

遊馬「ほむ……ら……?」

ほむら「……遅刻するから。それじゃ」

スタスタ

遊馬「……」


201: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:26:33.93 ID:zDFnQbJ10
某所

???「はーん、あれがイレギュラーの九十九遊馬ねえ」

QB「アストラルに九十九遊馬。彼等は恐ろしい。下手をしたら、巴マミにも勝てるだろう」

???「あいつらがねえ……とても、そうは見えないけど……ところでさ、あんた」

???「何で、あたしを呼んだんだ? ここには巴マミがいる。まずはそっちに言うべきだろ? 新しい魔法少女も仲間にいるらしいし」

QB「現在、この街を渦巻く状況は複雑だ。だから、巴マミ達だけでは厳しいかもしれない。だから、ベテランの君に声をかけたのさ」

???「……あんた、何か企んでないか?」

QB「……」

???「まあ、いいさ。あたしはあたしで勝手にやらせてもらうよ」


202: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:27:01.06 ID:zDFnQbJ10
昼休み

ほむら「……」

まどか「ほ、ほむらちゃん」

ほむら「……?」

まどか「い、一緒にお昼、食べない?」

ほむら「……」


203: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:27:36.13 ID:zDFnQbJ10
屋上

ほむら「……美樹さやか達はいいの?」

まどか「き、今日はほむらちゃんと食べたいなあって」

ほむら「………そう」

モグモグホムホム

ほむら「……あなたは」

まどか「ん?」

ほむら「昨日のこととか気にならないの? あなたも聞いてるんでしょ? 私のこととか……」

まどか「……私はほむらちゃんがそんな悪いことをするとは思えない。きっと、何かの間違いだと思う」

ほむら「まどか……」

まどか「お、おかず、交換しよ?」

まどか(あんまり、深く話したら、スパイだって、ばれちゃうかもしれないから、誤魔化さないと)

まどか「す、好きなのを取っていいよ」

ほむら「ありがとう」ニコッ

まどか(か、可愛い……そして、嬉しそう。ざ、罪悪感が……)


204: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:28:03.80 ID:zDFnQbJ10
ほむら「これをもらうわね。まどかも取っていいわよ」

ほむら(まどかは変わらないで優しく接してくれる……こんな時間、久しぶりね)

まどか「ほ、ほむらちゃんは今日の放課後、用事あるかな?」

ほむら「……どうして?」

まどか「い、一緒に買い物とか行きたいなあ、って」

ほむら「……かまわないわ」

ほむら(……本当はそんなことをしてはいけないかもしれないけど……少しくらいなら……)

まどか(一緒にいれば、ほむらちゃんの尻尾を掴めるかもしれない)



205: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:28:31.25 ID:zDFnQbJ10
さやか「まどか。どういうつもりなの?」

まどか「え?」

さやか「転校生のこと。昨日の話は聞いたでしょ」

まどか「………ほむらちゃんは悪い人じゃないよ」

さやか「はあ? 本気で言ってるの?」

まどか「き、きっと、あの人達に騙されてるんだよ!」

さやか「……まあ、たしかにどこか抜けてそうだけどさ」

まどか「そ、それに! 魔法少女同士で敵対するなんて、そんなの、絶対おかしいよ!」

さやか「……まあ、気をつけてよね。……あんな転校生でも傷つけたくないし」

さやか(まどかを傷つけたら……その時は)



真月「………」ニヤリ


206: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:28:57.54 ID:zDFnQbJ10
放課後

さやか「それじゃ、まどか。………気をつけてよね」

まどか「う、うん……」

ほむら「まどか」

まどか「い、行こうか」

ほむら「……」コク


207: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:29:25.80 ID:zDFnQbJ10
病院

屋上

上条「~♪」

マミ「……綺麗な音色ね」

さやか「……はい。私が聞きたかった音色です」

マミ「………後悔してない?」

さやか「……マミさん。あたしの願い、叶ったよ。後悔なんて、あるわけない。あたし、今最高に幸せだよ」

マミ「美樹さん……」

真月「………」


208: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:29:54.24 ID:zDFnQbJ10
ショッピングセンター

ほむら「まどか……」

まどか「なに、ほむらちゃん。……次はこれがいいよ」

ほむら「そ、そうかしら?」

ほむら(まどかと一緒に洋服を見に来たのだけど……)

まどか「やっぱり、ほむらちゃんにはこっちが似合いそうだよ」ティヒヒ

ほむら「そ、そうかしら?」

まどか「やっぱり、素材がいいからかな? 羨ましい」

ほむら「そ、そんなことないわ! あ、あ、あなたも可愛いわ」

まどか「そう? 照れちゃうな。ティヒヒ」



QB「……」


209: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:30:55.20 ID:zDFnQbJ10
パトロール中

真月「巴さんとはパトロールを別にするんですか?」

さやか「見滝原は広いからね。別れた方が効率良いでしょ? 何かあれば、テレパシーなり携帯を使えばいいし」

真月「なるほど」

QB『ベクター』

真月『なんだ?』

QB『まどかとほむらは仲良く、買い物をしているよ』

真月『それがどうした?』

QB『まどかが彼女に接近しすぎたら、僕と契約しなくなるじゃないか。どういうつもりだい?』

真月『ぐだぐだうるさいやつだな。今のところは順調だから、問題はない。監視を続けな』

QB『やれやれ』


210: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:31:24.26 ID:zDFnQbJ10
ほむホーム

遊馬「……」

鉄男「遊馬……」

いいんちょ「どうしたんでしょう? 今日は朝から元気が……」


211: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:32:03.91 ID:zDFnQbJ10
遊馬「アストラル。俺は間違ってたのか?」

アストラル「……」

遊馬「ほむらは怪しげな俺達を何だかんだで家に置いてくれたし、悪いやつじゃねえ。たしかに出会ってから、日は短いけど、俺達は仲良くなれたと思う。俺はあいつを仲間だと思ってた。でも、あいつは……」

アストラル「……」

遊馬「魔法少女にしたって、そうだ。魔女って、いう共通の敵がいるのにどうして、魔法少女同士で争うんだ? あの、巴マミって、やつや美樹さやかって、やつも悪いやつには見えない。協力しあうこともできるはずなのに……」

アストラル「遊馬。私から言えることは1つだ」

遊馬「え? ………もがっ!?」

小鳥「デュエル飯よ。元気出た?」

遊馬「モグモグ、ゴクン。何すんだよ!」

小鳥「うだうだ、悩んでるなんて、遊馬らしくない」

アストラル「つまりはそういうことだ。いつも通り、がむしゃらにいけばいい」

遊馬「………そうだな。かっとびんぐだぜ、俺!」

凌牙「元気が出たようだな」

遊馬「シャーク」

凌牙「暁美ほむらの抱える物はでかい。本来なら、あいつ、1人じゃ、支えきれるもんじゃない」

遊馬「何か知ってるのか、シャーク!」

凌牙「……それは俺の口から話すべきことじゃない。本人に聞くんだな。お前らしく、正面からぶつかってな」

遊馬「……ああ! 行くぞ、アストラル! 小鳥!」

アストラル「やっと、らしくなってきたな」



212: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:32:44.09 ID:zDFnQbJ10
まどか「ティヒヒ。楽しかったなあ」

まどか(やっぱり、ほむらちゃんは悪い子じゃないよ。きっと、アストラルって、組織に騙されてるんだ)

さやか「あれ? まどかじゃん」

まどか「あ、ほむらちゃんに真月君」

真月「どうしたんですか、こんなところで?」

まどか「えっと……」

さやか「まさか、転校生に何かされたんじゃ……」

まどか「だ、大丈夫だよ!」

さやか「そう? まどかは優しいからね。騙されないようにするんだよ」

まどか「う、うん……ところで、2人は何をしてるの?」

さやか「パトロールだよ」

まどか「マミさんは?」

さやか「別行動。その方が効率も良いしね。後で落ち合うの」

まどか「そっか」

ソウルジェム『反応あり』

さやか「早速だよ」

真月「行きましょう!」

まどか「わ、私も」

213: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:33:15.72 ID:zDFnQbJ10

路地裏

QB「この感じは使い魔だね」

さやか「こっちは初心者なんだし、弱いに越したことはないわ」

使い魔「うきゃきゃ」

さやか「いた! 早速、デュエ……」

どがしゃああああん!!!!

全員「!?」

???「何しようとしてんのさ?」

さやか「あ、あんたは……」

真月(こいつは……)

ドンサウザント(焦るな、ベクター。おそらく、こいつは……)

真月(分かってる。呼んだのはインキュベーターの野郎だろ)


214: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:34:13.85 ID:zDFnQbJ10
???「見てわかんないの? ありゃ魔女じゃなくて使い魔だよ。グリーフシードを持ってるわけないじゃん」

さやか「だって、あれほっといたら誰かが殺されるのよ?」

???「だからさぁ、4~5人ばかり食って魔女になるまで待てっての。そうすりゃちゃんとグリーフシードも孕むんだからさ。卵を産む前の鶏、絞めてどうすんの」

さやか「あんたは……魔女に襲われる人達を見殺しにする気!?」

???「アンタさぁ、何か大元から勘違いしてんじゃない? 食物連鎖って知ってる? 学校で習ったよねぇ。弱い人間を魔女が食う。その魔女をアタシたちが食う。これが当たり前のルールでしょ、そういう強さの順番なんだから」

まどか「そんな…」

さやか「あんたは」

???「それにうまくいきゃ、魔女に勝てるかもしれないだろ? ただの人間でもさ」

???「まさかとは思うけど。やれ人助けだの正義だの、その手のおチャラケた冗談かますために…アイツと契約したわけじゃないよね? あんた」

さやか「だったら、何だって言うのよ!」

???「遊び半分で首突っ込まれるのってさ、ホントムカつくんだわ。いっちょ、懲らしめてやるか」

???『決闘盤(デュエルディスク)セット』

さやか「望むところよ!」

さやか『決闘盤(デュエルディスク)セット!』

???「言っておくけど、これは闇のゲームだよ」

さやか「上等だよ!」




215: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:34:55.73 ID:zDFnQbJ10
まどか「さ、さやかちゃん! や、やめなせなきゃ」

QB「無理だ。あれを止めるには同じ魔法少女になるしかない」

まどか「魔法……少女……」



さやか「戦う前にあんたの名前を聞いておいてあげる」

???「佐倉杏子だ。あんたは?」

さやか「……美樹さやか」

杏子「いくぜ」

さやか・杏子「「決闘(デュエル)!!!」」



ドンサウザント(まずいぞ。インキュベーターにしてやられた。このままでは鹿目まどかは契約を)

真月(安心しな。いざとなれば、俺が止める)




216: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:35:31.25 ID:zDFnQbJ10
さやか「ぐわああああああ」

杏子 LP4000 さやか LP1200

杏子「弱いね、あんた」

杏子 モンスター1枚 魔法少女佐倉杏子 ATK2800 魔法・罠1枚 手札2枚



さやか「……舐めるんじゃないわよ!」

さやか モンスター0枚 魔法罠 0枚 手札3枚



QB「まずいよ、まどか! 僕と契約を!」

まどか「さやかちゃん……」


217: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:36:00.21 ID:zDFnQbJ10
さやか「私のターン!」

さやか「私はさやかちゃんを召喚! さらに魔法カード『QBとの契約』を発動! 魔法少女さやかちゃんを召喚!」

魔法少女美樹さやか ATK2400

杏子「たかだか、攻撃力2400じゃ、状況はひっくり返らないよ!」

さやか「私は装備魔法『巨大化』を発動」

杏子「!?」

さやか「私のライフが相手より下の場合、攻撃力が倍になる」

魔法少女美樹さやか ATK2400→4800

さやか「バトル」

杏子「甘いぜ! モンスター効果発動!」

杏子「魔法少女佐倉杏子はモンスター効果・魔法・罠及び、攻撃の対象になった時、このカードを隣接するモンスターゾーンに置くことでその効果・攻撃を無効にする!」

さやか「なっ……」

杏子「ロッソファンタズマ!」

どがしゃああああん!!!!

さやか「くっ……」

杏子「やるじゃん」

さやか「舐めるな……」

218: ◆2XXLnn8owg 2014/02/01(土) 06:37:05.11 ID:zDFnQbJ10
まどか「キュウベえ! 分かった! 私、さやかちゃんを守るためなら、私、魔法少女に……」

???「その必要は」

???・???「「ねえ!!」」

第5話 おわり


225: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:34:51.99 ID:KhMkmCTh0
第6話

『かっとびんぐだぜ』

???「その必要は」

???・???「「ない!!!」」

杏子「!?」

さやか「!?」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「……なぜ、あなたがここに……」

さやか「転校生に……『アストラル』の連中……」

アストラル「? 私を呼んだか?」

杏子「せっかく、人が楽しく、決闘(デュエル)をしてたのになに、邪魔をしてくれてんのさ」

遊馬「決闘(デュエル)をしたい気持ちは分かるさ! でも、魔法少女同士で命を賭けて、戦うのはおかしいだろ!」

さやか「あんたがそれを言うのか! あんたはその手で何人の奴を殺してきたんだ!」

遊馬「は? あんた、何を言って……」クルリ

真月「……」ニヤリ

遊馬「真月!!!!」


226: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:36:09.26 ID:KhMkmCTh0
遊馬「てめえ! 今度は何を企んでる!」

さやか「企んでるのはそっちだろ……転校生と組んで、見滝原で何をする気さ!」

遊馬「はあ?」

アストラル「遊馬。どうやら、完全に真月のことを信じてるみたいだ」

遊馬「おい! あんた……美樹さやか! さやかはベクターに騙されてるんだ!」

さやか「はあ? 真月が? 何で? 証拠は?」

遊馬「そ、それは……」

さやか「だいたいさ。急に現れて、友達を悪く言わないでくれない? 気分、悪いだけど」

???「まったくね」

スタスタ

遊馬「お前は! 巴マミ!」

ほむら「……」

杏子「ちっ。せっかくの勝負に水をさされちまったぜ。悪いが、勝負はお預けだ」


227: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:36:55.36 ID:KhMkmCTh0
杏子「あばよ!」ピョンピョン

マミ「あなた達はどうするの? 私達と戦う?」

ほむら「……遠慮するわ。行くわよ」

遊馬「え? おい、待てよ!」

まどか「………ほむらちゃん」



228: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:38:12.53 ID:KhMkmCTh0
小鳥「遊馬! 平気?」

遊馬「当たり前だろ」

ほむら「どういうつもり? 何しにあの場に来たの?」

遊馬「……」

ほむら「あなた達には関係ないわ。自分達の目的を」

遊馬「関係なくねえ!」

ほむら「……」ビクッ

遊馬「俺達の仲間……友達が困ってんだ! 関係ないわけないだろ!」

ほむら「……私はなったつもりはないわ」

遊馬「つもりはなくてもなったんだ!」

小鳥「それは無茶苦茶よ、遊馬」

アストラル「だが、君らしいな」


229: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:39:02.19 ID:KhMkmCTh0
遊馬「ほむら! 俺と決闘(デュエル)だ!」

ほむら「ほむ?」

遊馬「お前が勝ったら、俺はお前にもう、何もしない! だが! 俺が勝ったら、いろいろ話してもらう!」

ほむら「そんな条件、飲むわけないじゃない」

遊馬「負けるのが怖いのか?」

ほむら「……」ホムカッ

ほむら「いいわ」ファサ

ほむら「あなたの挑戦、受けてあげる」

遊馬「そうこなくっちゃ!」


230: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:39:37.60 ID:KhMkmCTh0
ほむら「準備は良いかしら」ヘンシン

遊馬「いつでも来い!」

ほむら「それじゃ……」

ほむら・遊馬「「決闘(デュエル)!!!」」

遊馬「先攻は俺だ! ドロー。俺はゴブリンドバーグを召喚! このカードの召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスターカードを特殊召喚できる! 俺はゴゴゴゴーレムを特殊召喚!」

ゴブリンドバーグ ゴゴゴゴーレム



アストラル「仕掛けるか、遊馬」




231: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:40:14.25 ID:KhMkmCTh0
遊馬「俺はレベル4、2体でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

遊馬「現れろ! No.39 希望皇ホープ!」

ほむら「……それがあなたのエースカードね」

遊馬「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド! さあ、ほむら! お前の決闘(デュエル)を見せてくれよ!」


233: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:40:40.06 ID:KhMkmCTh0
ゲームセンター

杏子『ダンス中』

凌牙「……あんたが佐倉杏子か?」

杏子「……あたしにあんたみたいな知り合いはいないぜ?」

凌牙「単刀直入に言うぜ。暁美ほむらと組め」

杏子「暁美ほむら? 誰だ、そいつは?」

凌牙「お前も会ったはずだ。黒髪のロングの」

杏子「あいつか。よっと」

『パーフェクト』

杏子「で。あんたが何で、そんなことを頼むんだい? 余計なお節介とかやらなさそうな奴だと思うが」

凌牙「……さあな。返事を聞かせな」

杏子「おいおい。それが人に物を頼む態度かよ。……まあ、何にしても」ピラッ

杏子「あたしより弱い奴はお断りだね」

凌牙「……上等だ」



234: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:41:07.19 ID:KhMkmCTh0
杏子「ルールは簡単さ。あんたが勝てば、大人しく、仲間になってやるよ。だが、あたしが勝てば……そうだねえ。あんたのデッキをもらう」

凌牙「!?」

杏子「どうだい? 負けるのが怖いなら、やめてもいいけど」

凌牙「……かまわないぜ、俺は」

杏子「……ふん」

杏子・凌牙「「決闘(デュエル)!!!」


235: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:42:08.48 ID:KhMkmCTh0
凌牙「俺の先攻! ドロー!」

凌牙「俺はハンマーシャークを召喚! ハンマーシャークの効果を発動! このカードはこのカードのレベルを1つ下げ、手札から水属性・レベル3以下のモンスター1体を特殊召喚できる。俺はキラー・ラブカを特殊召喚!」

杏子「一気に場に2体のモンスター……」

凌牙「俺はこの2体でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚! ブラック・レイ・ランサー! カードを2枚伏せ、ターンエンド」

ブラック・レイ・ランサーATK2100

杏子「やるじゃんか。それでこそ潰しがいがある」



236: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:43:06.99 ID:KhMkmCTh0
ほむら「私のターン! 私はワイズ・コアを召喚。カードを2枚伏せるわ。これでターンエンドよ」

遊馬 モンスター1枚 魔法・罠1枚 手札3枚

ほむら モンスター1枚 魔法・罠2枚 手札3枚



アストラル「攻撃力の低いカードを攻撃表示。あれは……」

遊馬「俺のターン! ほむら! お前が俺の攻撃を誘ってるのはお見通しだぜ!」

遊馬(狙いは分かっても……ここは突っ込むしかねえ)

遊馬「ホープでワイズコアを攻撃!」

ほむら「罠カード! サンダーブレイクを発動。手札を1枚捨て、カードを1枚破壊する」

遊馬「なに!?」

ほむら「けど、破壊するのはホープじゃないわ」ファサ


237: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:43:51.39 ID:KhMkmCTh0
ほむら「破壊するのはワイズコア!」

遊馬「自分のカードを!?」

アストラル「破壊だと!?」

ほむら「ワイズコアが破壊されたことにより、デッキより機皇帝ワイゼル∞、ワイゼルT、ワイゼルA、ワイゼルG、ワイゼルCを特殊召喚」

ほむら「機皇帝ワイゼル∞はフィールドの「ワイゼル」・「グランエル」・「スキエル」と名のついたモンスターの攻撃力分アップすると名のつく攻撃力の合計になる。よって、攻撃力は2500」

遊馬「ホープと互角か!」


238: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:44:23.80 ID:KhMkmCTh0
アストラル「なるほど。最初から狙いはそこだったのか」

遊馬「だけど、関係ねえ! ホープで攻撃!」

ほむら「!? 攻撃力は互角よ!」

遊馬「ホープの効果発動! オーバーレイユニットを1つ取り除き、攻撃を無効にする!」

ほむら「……無意味ね」

遊馬「それはどうかな? 速攻魔法『ダブル・アップ・チャンス』を発動! モンスターの攻撃が無効になった時、そのモンスター1体を選択して発動できる。このバトルフェイズ中、選択したモンスターはもう1度だけ攻撃できる。その場合、選択したモンスターはダメージステップの間、攻撃力が倍になる! もう一度、バトル!」

ほむら「そんなコンボを……やるわね。でも、無意味よ。ワイゼルGの効果発動。自分フィールド上に存在するモンスターが攻撃対象に選択された時、このカードに攻撃対象を変更することができる」

遊馬「なに!?」

ほむら「良いコンボだったわ」

遊馬「俺は……ターンエンドだ」

遊馬 モンスター1枚 魔法・罠1枚 手札3枚

ほむら モンスター4枚 魔法・罠1枚 手札3枚



239: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:45:44.45 ID:KhMkmCTh0
杏子「やるじゃねえか、1ターン目から。あたしのターン」

杏子「悪いが、あんたと遊んでるほど、暇じゃないんだ。悪いが速攻で決めさせてもらう。あたしは佐倉杏子を召喚。さらに魔法カード『QBとの契約』を発動。デッキから魔法少女佐倉杏子を特殊召喚」

凌牙「……」

杏子「さらに手札から魔法カード『ロッソ・ファンタズマ』を発動。このカードは魔法少女佐倉杏子が存在する時、魔法少女佐倉杏子を効果を無効にして、2体まで特殊召喚!」

佐倉杏子 ATK2800×3

凌牙「攻撃力が2800が3体……」

杏子「悪いが、あんたに次のターンはない」

凌牙「……」

杏子「どうした? 恐怖で声も出ないか?」

凌牙「……」

杏子「まあ、いいさ。じゃあな! バトルだ!」

魔法少女佐倉杏子 ATK2800 ブラックレイランサー ATK2100

LP4000→3300

杏子「2体のダイレクトで終わりだよ」


240: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:46:15.65 ID:KhMkmCTh0
凌牙「……たしかにお前は強いな。だが! 罠カード発動! バブル・ブリンガー! 相手モンスター1体の直接攻撃宣言時にその攻撃を無効にして発動できる!」

杏子「チッ。だが、もう1体は止めきれないだろ!」

凌牙「うわああああああああああああああ!!!!!」

LP3300→500

杏子「ターンエンド」

凌牙「はあはあ……お前は俺がどうして、こんなことするかを聞いたよな?」

杏子「ん? ああ……」

凌牙「何も知らなければ、こんなことをしなかっただろうな」

杏子「は?」

凌牙「……」


242: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:46:56.16 ID:KhMkmCTh0
ほむら「私は心臓病で入院していたの」

凌牙「お前が?」

ほむら「ええ」

凌牙「とてもそうは見えないな」

ほむら「……そうね。それで私は退院して……」



243: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:47:39.57 ID:KhMkmCTh0
ほむら「というわけよ」

凌牙「……………」

ほむら「信じられないわよね?」

凌牙「……お前はどれだけの時間を繰り返したんだ?」

ほむら「……数えるのも諦めるほど」

凌牙「……」

凌牙「………馬鹿か?」

ほむら「……否定はしないわ」

凌牙「おまえは……たかが1人のためにそこまでするなんて」

ほむら「たかがではないわ。私の大切な友達なの。何よりも代えがたい」

凌牙「……やっぱり、馬鹿な奴だぜ。おまえは」

ほむら「……」


244: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:48:08.86 ID:KhMkmCTh0
凌牙「他のやつも同じような願いなのか?」

ほむら「さすがに違うわ。巴マミは交通事故、美樹さやかは幼馴染みの怪我を、佐倉杏子はたしか、お父さんの話を聞いてくれるように、だったかしら」

凌牙「最後はすごい曖昧だな」

ほむら「佐倉杏子は中々、心を開いてくれないのよ」

凌牙「原因はお前だろ?」

ほむら「ほむぅ」

凌牙「……なるほどなあ。願いを叶えて、最後に待つのは……」

ほむら「……ええ」

凌牙「……」

ほむら「これですべてを話したわ」ファサ

ほむら「約束よ。私に決闘(デュエル)を教えなさい」

凌牙「……ああ」



245: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:49:19.66 ID:KhMkmCTh0
凌牙「……俺は知っちまったからな。胸糞悪くなる話を」

杏子「だから、さっきから何の話だ?」

凌牙「お前は絶対に倒すってことだ! 俺のターン!」

杏子「はん。何だか知らないがおもしれえ。来な!」

凌牙「俺はパンサー・シャークを特殊召喚! さらにイーグル・シャークを特殊召喚! この2体でオーバーレイ! 現れろ、シャーク・フォートレス!」

シャーク・フォートレス ATK2400

凌牙「オーバーレイユニットを1つ使う! 選択されたモンスターは2回攻撃が可能!」

杏子「だが、攻撃力は及ばないぜ」

凌牙「俺は魔法カード『アクア・ジェット』を発動。フィールドの魚族の攻撃力を1000アップ」

杏子「なに!?」

凌牙「バトル!」

杏子(杏子の効果は……両脇に杏子が!?)

杏子「くそおおお!!!」

LP4000→3400

杏子「ロッソファンタズマの効果で特殊召喚された杏子は本体を失った時、すべて、デッキに戻る」

凌牙「終わりだ! ダイレクト!」

杏子「ぐわああああああああああ」

LP3400→0


246: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:49:48.96 ID:KhMkmCTh0
凌牙「俺の勝ちだ」

杏子「馬鹿な……」ガクッ

凌牙「約束だぜ。俺達と組んでもらう」

杏子「……待てよ」

凌牙「……なんだ?」

杏子「…………あんたの名前を聞かせてくれよ」

凌牙「…………神代凌牙だ」



247: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:50:15.47 ID:KhMkmCTh0
遊馬 モンスター1枚 魔法・罠1枚 手札3枚

ほむら モンスター4枚 魔法・罠1枚 手札3枚

遊馬「これがほむらのデッキか……おもしれえ」

ほむら「ふん。私のターンよ」

ほむら「私は機皇帝ワイゼルG3を召喚」

ほむら「さらに手札から装備魔法『団結の力』を発動。私のフィールドにいるモンスターの数×800の攻撃力がアップする。つまり」

遊馬「4000アップだと!?」

ほむら「ワイゼルの攻撃!」

機皇帝ワイゼルATK6500 No.39希望皇ホープATK2500

遊馬「ホープの効果発動! 攻撃を無効にする!」

オーバーレイユニット1→0

ほむら「……ターンエンド」

遊馬 モンスター1枚 魔法・罠1枚 手札3枚

ほむら モンスター4枚 魔法・罠1枚 手札2枚


248: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:50:43.92 ID:KhMkmCTh0
遊馬「楽しくないか、ほむら」

ほむら「は?」

遊馬「やっぱり、俺はお前が悪いやつとは思えねえ」

ほむら「……油断してると痛い目に合うわよ」

遊馬「分かってるさ! 俺のターン! 行くぜ! 俺は装備魔法『最強の盾』発動! このカードは戦士族モンスターにのみ装備可能。装備モンスターがフィールド上に攻撃表示で存在する場合、その攻撃力は守備力分アップする。これをホープに装備!」

ATK2500→4500

ほむら「まだ、足りないわよ」

遊馬「魔法カード『破天荒な風』を発動。自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。俺はホープを選択。選択したモンスターの攻撃力・守備力は、次の自分のスタンバイフェイズ時まで1000ポイントアップする」

ホープATK4500→5500

遊馬「バトルだ!」



小鳥「でも、まだ、ワイゼルの方が攻撃力が……」



249: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:51:19.20 ID:KhMkmCTh0
遊馬「俺は速攻魔法『ナンバーズ・インパクト』を発動! 相手モンスターと戦闘を行う自分フィールド上の「No.」と名のついたモンスター1体を選択して発動する。俺はホープを選択。その相手モンスターの攻撃力が選択したモンスターよりも1000ポイント以上高い場合」

ワイゼル ATK6500 ホープ ATK5500

遊馬「選択したモンスターの攻撃力は、その相手モンスターの攻撃力分アップする!」

ワイゼル ATK6500 ホープ ATK12000

ほむら「なっ!?」

遊馬「……お前のそのカード、良いカードだよな」

ほむら「!?」

遊馬「5枚の力で攻撃力が決まってくる。皆の力で……うまく言えないけど、巴マミや美樹さやか、さっきの赤い髪の女……皆で協力すれば、すごい力になれる。そうすれば、お前の悩み、苦しみも……」

ほむら「知ったようなことを言わないで!!! ……まだ、決闘(デュエル)は終わってないわよ」」

遊馬「……ほむら」

アストラル「遊馬」

遊馬「分かってる。この決闘(デュエル)で頑ななあいつの心を溶かしてやる。バトルだ! ホープの攻撃!」

ほむら「リバースカード発動! 罠カード『ほむほむシールド』。このターン、受けるダメージが半分になる!」

LP4000→1250


251: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:51:59.37 ID:KhMkmCTh0
ほむら「ぐはっ」

遊馬「今のを耐えた……流石だぜ」

ほむら「……ほむほむシールドの効果。私はデッキから装備魔法を手札に加える」

遊馬「……ターンエンドだ」

遊馬 LP4000 モンスター1枚 魔法・罠1枚 手札1枚

ほむら LP1250 モンスター0枚 魔法・罠0枚 手札4枚

ほむら「私のターン。……胸糞悪いカードね。私は暁美ほむらを召喚。魔法カード『QBとの契約』。私はデッキから魔法少女暁美ほむらを特殊召喚」

暁美ほむら ATK2500

ほむら「QBとの契約は発動後デッキに戻る。私は装備魔法『ほむほむお手製爆弾』を装備」

ほむら「バトル!」

遊馬「……ホープはオーバーレイユニットがないときに攻撃対象になった時、破壊される」

ほむら「そう。なら、ダイレクトアタック」

遊馬「ぐわあああああ!!!」

LP4000→1500

ほむら「カードを1枚伏せ、ターンエンド」


252: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:52:26.61 ID:KhMkmCTh0
遊馬「俺のターン!」

遊馬「ほむら! お前がどんな経験をしてきたのか、どんな辛い思いをしてきたのかは知らない。だけど……だからって、誰にも頼らないってのは間違いだ」

ほむら「……」

遊馬「決闘(デュエル)がそうだ。1枚のカードで勝利を手にするのは無理だ。モンスター・魔法・罠。自分のカード1枚1枚が勝利を掴む。それと同じで」

ほむら「……黙りなさい」

ほむら「誰も、未来を信じない。誰も、未来を受け止められない……人はそこまで強くはないのよ」

遊馬「………なら、ほむらはどうなんだ?」

ほむら「!?」

遊馬「お前はどうなんだ? 未来を信じられてるのか?」

ほむら「……私は」



まどか「ティヒヒ」



ほむら「……信じてるわ」


253: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:53:08.37 ID:KhMkmCTh0
遊馬「なら、皆、大丈夫だ! お前が信じられてんだ! 他のやつだって、信じられる! 受け止めきれる!」

ほむら「……知った

遊馬「だから、ほむら! 1人ぼっちになるんじゃねえ!!!」

ほむら「!?」

遊馬「俺は装備魔法『エクシーズ・リバイバル』発動! 自分の墓地のモンスターエクシーズ1体を選択して発動できる。俺が選択するのは希望皇ホープ! そして、自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する!」

遊馬「希望皇ホープ。このカードはたくさんの仲間との絆と未来を切り開いてきた。ほむら。おまえは1人じゃねえ! だから、おまえの悩み! 苦しみ! 皆で乗り越えていけるはずだ!」

ほむら「……」ギリッ

ほむら「なら……私を倒してみなさい!!!」

遊馬「おう! 俺は魔法カード『RUM(ランクアップマジック)-ヌメロン・フォース》を発動! 希望皇ホープでオーバーレイネットワークを再構築!」

ほむら「なに!?」

遊馬「エクシーズ召喚! 現れろCNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー!!!」

ATK2800

ほむら「……」

ほむら(状況は最悪。でも、私の伏せカードは聖なるバリアミラーフォース。何の問題もないわ)

遊馬「俺はホープレイ・ヴィクトリーの効果発動! オーバーレイユニットを1つ取り除き、エンドフェイズ時まで、戦闘を行う相手モンスター1体の効果は無効化され、このカードの攻撃力はその相手モンスターの攻撃力分アップする!」

ATK2800→5300

遊馬「バトル! ホープレイ・ヴィクトリーで魔法少女暁美ほむらを攻撃!」

ほむら「罠カードはつど……」

遊馬「無駄だ! このカードが攻撃する時、相手は魔法・罠カードを発動する事ができない!」

ほむら「なっ!?」

遊馬「いくぜ! ホープ剣・ダブルビクトリー・スラッシュ!」

ドガシャアアアアアン!!!!

LP1250→0

254: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:53:41.94 ID:KhMkmCTh0

ほむら「……」バタンッ

WIN 九十九遊馬

ほむら「………負けた」

遊馬「約束だ。ほむらのことを教えてくれ」

小鳥「私も……知りたい!」

アストラル「少なくとも、1人で悩んでいるよりはいいだろう」

ほむら「………仕方がないわ。約束は約束よ。長くなるから、家で話すわ」


255: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:54:31.94 ID:KhMkmCTh0
ほむホーム

ほむら「ただいま」

凌牙「帰ったか」

杏子「おせーぞ」

ほむら「」

遊馬「おまえは!?」

鉄男「知り合いか?」

璃緒「……凌牙が連れてきたんです」プクー

杏子「あんたが事情を話すってから、待たせてもらってたんだ」モグモグ

ほむら「あなた……」ギロッ

凌牙「……」

ほむら「………仕方がないわ。まとめて、話す。信じるか信じないかはあなた達次第よ」




257: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:55:07.60 ID:KhMkmCTh0
ほむら「というわけよ」

全員「………………………」

杏子「………それが冗談なら、笑えねえな? 嘘をついてる……って、わけでもなさそうだが」

小鳥「ひどい……」

璃緒「………この前はごめんなさい。浮かれて、魔法少女のことを言って……」

ほむら「気にしないでいいわ」ファサ

杏子「つまり……あたし達はゾンビにさせられ、挙げ句にゃ、化け物……魔女になる運命ってことか」

ほむら「ええ」

遊馬「……ふざけんなよ」

小鳥「遊馬……」

遊馬「皆、希望を願って、魔法少女になって……でも、行き着く先が絶望って……」

ほむら「わかったでしょ? こんな話、誰も信じないわ」

杏子「だろうなあ。あたしも信じられねえし、信じたくないわ」

遊馬「……………」


258: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:55:46.38 ID:KhMkmCTh0
ほむら「これで満足? 知りたいことが知れて」

遊馬「……満足できるわけねえだろ。なおのこと、巴マミ達と対立してる場合じゃねえ!」

ほむら「………ほむ?」

遊馬「一刻も早く、このことを皆に伝え……」

凌牙「それはやめておけ。誰も信じない」

遊馬「でもよ!」

杏子「あたしも話さないほうが良いと思うぜ。……マミが聞いたら、ショックで自殺でもしかねないしな」

遊馬「……」

ほむら「賢明な判断ね」

遊馬「それでほむらは……」

ほむら「私はまどかを助けられれば、命なんていらない。まどかを救うためだったら、世界を創り変えたっていいわ」

杏子「こえーな」

遊馬「…………」

ほむら「どう? 知らなかったほうが……」 

遊馬「かっとびんぐだぜ!!!」

ほむら「ビクッ!?」


260: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:56:59.89 ID:KhMkmCTh0
遊馬「おまえ、すげえよ! 何度も何度も友達、まどかってのを助けるためにかっとび続けるなんてな!」

杏子「羨ましがることじゃねえだろ」

遊馬「俺に任せな! ワルプルギスの夜だかなんだか知らねえが俺が倒す!」

アストラル「だが、それではほむら達は救われないことに変わりはない」

遊馬「……それも何とかする!」

鉄男「おいおい」

いいんちょ「まったく、遊馬君は」

小鳥「でも、遊馬らしいわ」

ほむら「………馬鹿じゃないの?」

遊馬「ん?」

ほむら「何で……こんな話を……信じられる……の?」

ほむら「今まで……誰も信じては……」

スッ

杏子『ロッキー』

杏子「……食うかい?」

ほむら「……」

杏子「まあ、なんだ。馬鹿な奴らなんだろ」

遊馬「んだと!?」

杏子「あんたも運が良いな。こんな馬鹿な連中が仲間になるなんて、滅多にないよ」

ほむら「……」ホムホム

杏子「あたしも手を貸してやるよ。あいつに利用されっぱなしは癪にさわるわ」

ほむら「…………佐倉杏子」



QB「……」




261: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:57:32.83 ID:KhMkmCTh0
真月「ああ?」

QB「佐倉杏子は向こうについてしまった。これは予想外だよ」

真月「てめえが勝手にやったことだろ?」

QB「どうする気だい?」

真月「どうもこうもない。たとえ、佐倉杏子が向こうにつこうが巴マミ達があいつらを信じる要素はないさ」

真月「安心しな。事は順調に進んでる……」



262: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:58:08.01 ID:KhMkmCTh0


タッタッタッ

まどか「はあはあ……おはよう」

真月「おはようございます!!!」

真月「早速ですけど、暁美さんの様子は……」

まどか「………やっぱり、悪いことする子には見えないよ。きっと、悪い人達に騙されてるんだよ」

真月「……なるほど。でも、油断はできません」メモメモ

まどか「………こんなこと、いつまで、続けるの?」

真月「……もう、しばらく……少なくとも、安全と言えるまでは」

まどか「……何だか、騙してるみたいで……悪いよ」

真月「……ですが、もし、美樹さんや巴さんを傷つけられたら?」

まどか「それは……」

真月「彼女達の安全のためです」

まどか「……………分かった」


263: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:58:36.41 ID:KhMkmCTh0
学校

真月「……志筑さん」

仁美「はい?」

真月「話があります」

真月『目がピカアアア』


264: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:59:04.93 ID:KhMkmCTh0
放課後

病院

さやか「きょうす……け……?」



マミ「退院していたの?」

さやか「………はい」

マミ「………」

マミ「今日はパトロールは私がやっておくから、会いに行ってきなさい」

さやか「え? でも……」

マミ「いいから、いいから。パトロールは私と真月君で十分よね?」

真月「はい」

さやか「……じゃあ、お言葉に甘えて」



265: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 05:59:30.70 ID:KhMkmCTh0
まどか「今日はどこに行こうか?」

ほむら「まどかが行きたい場所がいいわ」

まどか「うーん……そう言われると迷うなあ」

ほむら「じ、じゃあ……えっと……お茶でも……」

まどか「お茶? いいよ! いっぱい、お話しよ!」


266: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 06:00:01.04 ID:KhMkmCTh0
恭介宅前

さやか「……」

杏子「迷ってねえでさっさと押しちまえよ」

さやか「!?」

さやか「……あんたは」

杏子「よお」

さやか「……何しに来たの?」

杏子「アドバイスをしにだよ」

さやか「あんたのアドバイスなんかいらない。さっさと消えなさいよ」

杏子「おいおい。あんまり、喧嘩腰になるなよ」

さやか「ふざけないで! …………そういや、まだ、私達、決着がついてないよね」

杏子「……仕方ねえな。決着をつけてやるよ」

さやか「上等だよ!」

杏子「ここじゃ、人目につく。場所を変えるか」



267: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 06:00:27.09 ID:KhMkmCTh0
まどか「お喋りしすぎちゃったな」

QB「まどか!」

まどか「キュウベえ?」」

QB「大変だよ!」

まどか「え?」


268: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 06:00:58.54 ID:KhMkmCTh0
杏子「ここなら、邪魔も入らないな」

さやか「決着をつけてやる」

杏子「……あたしが負けたら、この街から、出ていくよ。あんたが負けたら……私の言うことを聞いてくれ」

さやか「……なんか、調子が狂うけど、上等だよ!」

マミ「待ちなさい!」

まどか「さやかちゃん!」

真月「美樹さん!」

さやか「まどかにマミさんに真月!」

杏子「……」

マミ「佐倉さん。また、あなたなの? 人のテリトリーに入るのはいただけないわね」

杏子「……」

ほむら「どういうつもり」

杏子「……ほむらか。悪いが今はタイミングが……」

さやか「あんた達……まさか、グルなの!?」

杏子「遅かったな」


269: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 06:01:27.26 ID:KhMkmCTh0
マミ「佐倉さん。あなたは誰に手を貸してるか分かってるの?」

杏子「……御託はいい。決闘(デュエル)だ」

さやか「マミさん! 下がっててください! ここは」

まどか「さやかちゃん、ごめん!」パッ

まどか「えいっ!」

ほむら「は!?」

かしゃんっ


270: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 06:01:58.67 ID:KhMkmCTh0
ガシッ

杏子「てめえ! 何てことを!」

さやか「ちょっと! なにを……」バタンッ

まどか「さやかちゃん!?」

マミ「美樹さん!」

さやか「」

まどか「さやかちゃん! さやかちゃん!」

マミ「しっかりして!」

杏子「……」

真月「た、大変です! み、美樹さん……し、死んでます!」

まどか「え!?」

マミ「わ、わ、悪い冗談はやめて!」

QB「今のはまずかったよ、まどか。友達を投げ捨てるなんて、どうかしてるよ」

まどか「な、なにを言ってるの、キュウベえ! さやかちゃんを助けてよ!!!」

マミ「まさか、佐倉さんの仕業!?」

QB「それは違うよ。強いて言えば、まどかのせいかな?」

マミ「え?」

まどか「ど、どういうこと……?」

QB「つまり……」




271: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 06:02:29.05 ID:KhMkmCTh0
マミ「そ、それじゃ、私達、ゾンビみたいなものじゃない!」

QB「むしろ、便利だろ? 生身の身体で戦うのに比べたら、よっぽど、ましだよ」

マミ「………ずっと、私を騙してたの?」

QB「聞かれなかったからね。特に知る必要はないだろ?」

マミ「……」

杏子「……」

コトッ

さやか「ドクンッ」

ほむら「はあはあ……」

杏子「……ご苦労さん」

さやか「あ、あれ……」

まどか「さ、さやかちゃん!」ダキッ

さやか「な、なに? 何なの」








272: ◆2XXLnn8owg 2014/02/03(月) 06:02:55.61 ID:KhMkmCTh0
第6話 おわり

さやか「……騙してたんだね、私達を」

真月「これでさやかは墜ちる」

遊馬「おまえの思い通りには絶対にさせねえ!!!」

ほむら「次回

    交錯する想い 破滅の兆し」


次回 和子「転校生を紹介します」真月「真月零です」ほむら「!?」 後編