4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 15:19:56 ID:bXXyKWF2
男「幼馴染が………」

男「なんで幼馴染が車に轢かれるんだよ!」

男「あいつ…小学校は転校続きだったんだ」

男「だから、友達も全然できなかったって…」

男「いじめられてたときもあったって…」

男「それでもあいつは頑張ってたんだよ!」

女「………男、わたし…」

男「…………」 


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5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 15:29:59 ID:bXXyKWF2
男「そうか、女はあいつのこと知らないだよな……ごめんな、愚痴言って」

女「男は全然悪くないよ。わたしに言って少しでも気が楽になるなら…」

男「………。あいつさ、中学の時に父親を無くしてんだよ」

男「一人っ子で、母親とふたりでさ…」

男「自殺も考えてた時期があったらしいんだ」

男「でもあいつは、母親が悲しむからって!」

男「お母さんをこれ以上苦しませたくないって!」

男「自分が一番苦しいはずなのに……」グスッ

男「高校はさ、地元に戻ってきてさ、いっしょの学校だったんだよ…」

男「あいつはいつも暗くて…小さい頃はすごく明るかったのに……」ポロポロ 

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 15:41:49 ID:bXXyKWF2
男「高校卒業してさ、大学行って…いっしょに住んでたんだよ」

男「今週、映画見たいのあるって言ってたのに………」

男「あいつはそれも見れずに……」

女「男……もういいよ」ダキッ

男「……うっ……グスッ」

女「…。わたしさ…男のこと好きだったんだよ」

男「…………」 

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 15:47:47 ID:bXXyKWF2
女「でも、男は…幼馴染ちゃんと一緒に住んでるのは知ってた」

女「だから、わたしは無理なんだって」

女「わたしは、男とは中学校からだったよね」

女「あの頃は告白する勇気もなくて…」

女「バレンタインのチョコだって義理なわけないじゃん」

女「卒業式の日にさ、わたし男に電話したよね」

男「あぁ、覚えてるよ……グスッ」 

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 15:54:12 ID:bXXyKWF2
女「あれさ、男を呼んで告白しようとしてたんだよね」

女「好きだよ。って」

女「でも、電話したら男は泣いてたんだよね…」

男「…」

女「どうしたの? て聞いたらさ…」

女「幼馴染が帰ってくるからさ、うれしくって」

女「なんて言っててさ、何も言えなかったよ」

男「…ごめんな」 

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 16:03:42 ID:bXXyKWF2
女「…。男は幼馴染ちゃんのことが好きなんだな…ってさ、一瞬でわかったよ」

女「だからわたし高校に入ってすぐに編入したんだよ、他の学校に」

女「だって…だって…」

男「もういいよ…もう言わなくていい」ダキッ

女「男ぉ………グスッ…」ポロポロ

女「…グスッ…落ち着くまでこのままでいい?」

男「ああ」ギュッ
……………………………
…………………
……… 

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:07:57 ID:bXXyKWF2
女「もう大丈夫、ありがと…グスッ」

男「まだ泣いてるけど…」

女「嬉しかったの、男と抱きしめてもらえて」

男「…」

女「でさ、男…わたしと付き合って」

男「え…えっと、ごめん。まだおれも心の整理がついてないからさ」

女「そっか…」

男「それにさ、幼馴染を轢いた犯人がまだ捕まってないんだよ」

男「事件がおきてすぐだし、証拠も少ないし…」

女「犯人を捜すの?」

男「ああ、捕まえる。絶対に復讐してやる」

女「…」 

14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:16:22 ID:bXXyKWF2
女「駄目だよ…そんなの、男も捕まっちゃう!」

男「いや、殺すわけじゃないんだ」

女「だけど…男が危ないよ!」

男「それでも…気が済まないからさ」

女「でも!……」

男「…ありがとな、心配してくれて」

男「犯人を見つけたら返事、するからさ…じゃあな」タッタッタ

女「ばか…どの道だめじゃん…」 


16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:26:00 ID:bXXyKWF2
あぁ、わたしって魅力ないのかな

高校だって、同じ学校でどんだけ喜んだと思ってるのよ

大学だって同じとこ行けたのに、ずっと女の子といちゃいちゃしててさ

あのときは分からなかったなぁ、あれが幼馴染だって

あんな娘のどこがいいのかな…

あぁ、もういいや 

17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:34:29 ID:bXXyKWF2
男「犯人を捜す!…なんていったけど」テクテク

男「犯人なんて、顔も見たくねぇよ……」テクテク

男「あーあ、あああああああ…」

男「でもおれ、事件につきて何も知らないな…」

男「死体が潰れてるとしか聞いて…グスッ…」ポロポロ

男「…グスッ……」フキフキ

男「警察に任せよう…それが一番だ」 

18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:42:56 ID:bXXyKWF2
~何日か過ぎて~

男「ん……朝か」バサア

男「あぁ…まだ眠い…」テクテク

男「朝ご飯…いらないか。また寝よ」

男「……あぁ…」テクテク

プルルルルルプルルルルル

男「電話か……あぁ、ああ!? 警察!?」

ぴっ

男「は、はいもしもし!」 

19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:49:54 ID:bXXyKWF2
警察「○○警察ですが、男さんですか?」

男「あ、はい、そうですが…何でこんな朝に…?」

警察「へ? あぁ昼ですよ。それと事件のことで」

男「あ、昼だ…って事件!? は、犯人見つかったんですか?」

警察「…詳しく説明しますので」

男「今すぐ行きます…」ブチッ 

20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:53:33 ID:bXXyKWF2
男「なんだあの言い方…変じゃないか…」

男「おかしい気がする…」

男「気のせいだよな」

男「頭がばかになったのかな…」

男「まず急がないと…」

男「寝癖…ま、いいか」

男「車の鍵どこだっけ……」ダダダダ 

21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 18:58:48 ID:bXXyKWF2
男「あの……警察の方から電話があって来たんですけど」

警察「ああ、男さんですか。こっちですよ」(寝癖…)

モブ(寝癖…)

モブ2(寝癖…)

男「あっ、はい」テクテク 

22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 19:09:18 ID:bXXyKWF2
警察「えー…言いにくいんですけど今回の事件、警察は自殺と見ています」

男「はぁ!? 何でですか!?…車に轢かれたって」

警察「何より、証拠がなかったので。」

男「証拠が無いってだけで自殺ですか!?」

警察「もう、帰って結構ですよ」

男「ふざけんな! ちゃんと調べろよ!」

警察「法に触れますよ?」

男「そんなm…。いや、すいません」

警察「もう帰って宜しいですよ?」ニコッ

男「……………」 

23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 19:24:29 ID:bXXyKWF2
男「警察遠いんだよ! くそっ!」

男「……はぁ、昼飯食べるか」

男「ラーメンでいいか」

男「自分で捜すしかないか…」バリッ

男「女…ごめんな…」グツグツ

男「でもどうやって…」ボトッ

男「証拠は残らなかったって…」

男「普通は残るだろ、犯人が計画してたわけでもないし」

男「計画…狙って轢いたのか!?」

男「でも誰が……」 

24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 19:34:02 ID:bXXyKWF2
男「誰かに恨まれてんのかな」

男「恋愛事情かな、フラれたとか…」

男「いや、告白されたことないんだっけ、あいつ」

男「するとおれに恨みでもあるやつか……いない…よな」

男「おれと幼馴染を知ってて…女か!? いや、それはないよな…」

男「でも、あいつ…しかいなくないか?」

男「得をするやつ…」

男「やっぱり頭が馬鹿になってんのかな、おれ」

ギィィィ 

25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 19:39:43 ID:bXXyKWF2
男「お、おまえ…」

女「やっほい、犯人見つかったー?」

男「………お前なのか?」

女「そうだよ、てへぺろ」

男「くそっ!」ダッ

女「あははははw」ビリビリ

男「うっ…す、スタンガン…?」バタッ

女「隣に引っ越したの私だって気がついてたー?」

女「ま、引きこもりの男君には分からなかったよね」

女「これからはずっといっしょだよ」

女「男君」 

26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/12/01(土) 19:42:09 ID:bXXyKWF2
終わりだす、途中から逃げるように書いてたな