1 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 13:59:59 ID:B1vM28Lw
テレビ
「今人気のアイドル・幼馴染ちゃんの登場でーす」
幼馴染「こんにちわ~♪」
「幼馴染ちゃんは現役の女子高生なんだって?」
幼馴染「はいっ♪今は学校に通いながら活動を続けています」
「そうなるとやっぱり彼氏とかいたりするんじゃないんですか?」ニヤニヤ
幼馴染「いえっ。ずっと彼氏なんていたことありませんよっ♪」
「あはははは、さすがアイドル。そこは徹底していますね~」
友「おーやってるやってる」
男「ああ、今つけたらやってたよ」
最後にして最初のアイドル (ハヤカワ文庫JA)
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2 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:07:01 ID:B1vM28Lw
友「はぁ~・・・相変わらず可愛いなぁ幼馴染」
男「お前昔から彼女のこと好きだったもんな」
友「おう、昔はよく一緒に遊んでたもんな~」
男「俺も何度か巻き込まれたたっけか」
友「けど男はどちらかというと・・・と多くから俺たちを見ているって感じだったじゃんか」
男「やっぱ、二人でいるところを邪魔するわけにもいかなかったし」
友「けど幼馴染はお前も一緒に遊ぶって言って聞かないし」
男「だから二人が楽しんできたら、俺は遠くで見ることに徹してたじゃないか」
友「お前も一緒に遊べばよかったんだよ」
男「そこは・・・ほら、なぁ?」
3 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:15:45 ID:B1vM28Lw
友「やべぇ・・・もうこんな時間か。じゃあ今日は帰るよ明日日直だしさ」
男「そうか、じゃあ学校頑張れよ」
友「お前はカフェの経営頑張れよ」
男「おう、じゃあな」
ガチャン
男「ふぅー・・・」
「それでデビューして2ヶ月でオリコン入りを果たしましたが、何か秘訣でもあるんですか?」
幼馴染「とくにこれといった秘訣はありませんが、応援してくださる周りの人のために精一杯やってるだけですっ」
オオオー
男「頑張ってるね~・・・」
4 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:16:22 ID:B1vM28Lw
チャリン
男「すみません・・・もう閉店時間なのですが・・・」
幼馴染「今晩はっ♪男さん」
男「幼馴染ちゃん!?あれ・・・でも今テレビで・・・」
幼馴染「あれは生放送じゃありませんよ、それに今日のお仕事は終わりましたし」
男「あ、そっか・・・」
幼馴染「もう、テレビ欄にもちゃんと書いてありますよ~」
~~~~~~
5 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:22:05 ID:B1vM28Lw
男「仕事のほうは順調?はい、コーヒー」
幼馴染「あ、ありがとうございます。はいっ、今のところは順調です」
男「そうか、それにしても・・・君はアイドルになるって言ったときはびっくりしたよ」
幼馴染「男さん、お皿何枚も割ってましたもんね」クスッ
男「そりゃあ、びっくりするって。確かに学園でもアイドルのような存在の女の子がまさか本物のアイドルになるなんてねぇ」
幼馴染「私も正直驚いてるくらいです」
男「自分じゃあ・・・なるだなんて思わなかった?」
幼馴染「はいっ」
6 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:28:03 ID:B1vM28Lw
男「へぇ~・・・じゃあなんでアイドルになろうと?」
幼馴染「ちっちゃい頃からの夢だったんです。多くの人に歌を聴いてもらうことが・・・」
男「あははは、確かに幼馴染ちゃんは歌うまいもんね」
幼馴染「あははは・・・自分では必死なだけなんですけどね」
男「けど、その実力を認めてもらって今芸能界にいるんだろう?それってすごいじゃないか」
幼馴染「えへへへへ、そんなことないですよ」
男「俺にはそんなことできないし、何か一つのことにそこまで一生懸命にもなれないからさ」
幼馴染「でも男さんもひとりでこのカフェ経営してるじゃないですか。それもすごいことだと思いますよ」
男「俺なんか高校卒業して、なんとなく始めたってだけだよ~」
ワイワイ
――――――
7 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:35:38 ID:B1vM28Lw
幼馴染「それではそろそろお暇しますね」
男「ああ、そうだな。悪いね長話になって」
幼馴染「いえっ。男さんとお話できて楽しかったです。また立ち寄りますね」
男「おう、いつでもおいで」
幼馴染「はいっ。それでは」
がちゃん
男「幼馴染ちゃん頑張ってるな…。俺も頑張らないとな」
8 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:42:56 ID:B1vM28Lw
翌日
男「ふあぁあ…眠みぃ…」
がちゃん
友「ちーっす」
男「友か、どうかしたか?」
友「学校一緒にいこうぜ~」
男「アホか、俺はとっくに卒業したぞ」
友「なんだよ~…ノリ悪いなぁ。『おう良いぜ!!』ってくらいの勢いがあってもいいだろう~」
男「なんだ、昨日あれからいいことでもあったのか?」
友「おう!!聞いてくれよ!!昨日幼馴染とばったり帰りに出くわしてさ~」
男「惚気話なら聞かないぞ」
友「違うって!!まぁ半分そうでもあるんだけど…」
男「拒否ってもいいよな?」
友「聞いてくれよ~!!」
9 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:48:15 ID:B1vM28Lw
がちゃん
幼馴染「おはようございまーす」
友「幼馴染!?」
男「あら、幼馴染ちゃんいらっしゃい。今日はやけに早いね」
幼馴染「なんで友くんが??」
友「ちょっと立ち寄ろうと思ってさ」
男「幼馴染ちゃんこそどうかしたの?」
幼馴染「昨日花屋さんから男さんへ連絡があったと思うんですけど…」
男「あ、今日のメールにあったやつか」
幼馴染「なんでも直接お話しがしたいことがあるそうなので、もし良かったら学校まで一緒に行こうかなって」
男「あ~…そういうことね」
友「一緒に行く理由が出来たな」
男「その言い方気に入らんな…」
10 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 14:51:44 ID:B1vM28Lw
幼馴染「それで…どうでしょうか?」
男「ああ、いいよ。友も一緒だけど」
友「俺をついでみたく言うなよ」
幼馴染「私はいいですよ~」
友「当たり前だろう~。断る理由がないじゃんか」
幼馴染「それはわかりませんよ~~?」
友「俺が一緒じゃ不服ってか!?」
幼馴染「どうかなぁ~?」
男(仲良さそうだな・・・)クスッ
11 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 15:05:54 ID:B1vM28Lw
登校
ガヤガヤ
ミテミテオサナナジミチャンダヨネ
カワイイナ~
男「なんつーか・・・すごい人気だな」
友「おう・・・芸能人と一緒に歩くと本当にこうなるんだな」
幼馴染「二人とも大げさだよ…」
男「やっぱ…ファンクラブとかあるんじゃないか?」
友「あー…うん。ウチの学校に非公式だけど」
男「あるのかよ…」
友「それだけ人気だってことさ」
幼馴染「あははは…」
12 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 15:09:53 ID:B1vM28Lw
友「けど公式ファンクラブができるって噂はあるぞ?」
男「まぁ…芸能人だし、しかしデビュー2カ月で出来るってのもすごいな」
友「そこら辺は商業目当てって言う人もいるんじゃね?」
男「本人を前にそういうリアルな話をするなよ…」
幼馴染「あははは…そこはやっぱり、そういう世界だし。割り切ってはいる…よ?」
男「なぜ疑問形になったし」
ファン1「幼馴染ちゃ~~ん!!!」
ファン達「サインくださ~~~いい!!!」
幼馴染「わわわわわ!!!」
13 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 15:12:24 ID:B1vM28Lw
男「な、なんだぁ~!?」
友「ふ…ファンの一人が幼馴染にサイン求め始めたら、周りも触発されて」
男「と、とにかくこの場は逃げるぞ!!」
友「ああ!!幼馴染!!」
幼馴染「う、うん!!」
タタタタタタッ
21 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 22:19:04 ID:B1vM28Lw
簡単にスペック
男…19歳。高校卒業後、父親が切り盛りしていたカフェを継ぐ。現在父は渡米中
幼馴染…17歳のアイドル兼現役女子高生。男と友と幼馴染みで小さい頃から歌うことが好きだった。
友…17歳の男子高生。↑二人の幼馴染み。小さい頃から幼馴染が好き。
こんな感じです…^^;
22 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 22:31:46 ID:B1vM28Lw
男「はぁ……はぁ…」
友「なんとかまいたみたいだな…」
幼馴染「あははは……ごめんね、二人とも」
男「気にするな、こうなることは分かってたから」
友「そうだぜ。それにアイドルと一緒にいてちょっと優越感にも浸れたしな」
幼馴染「もう…」
男「こりゃあ、学校行ったらもっと大変なことになりそうだな」
友「全校生徒にサイン求められるとか?」
幼馴染「それは誇張しすぎだよ…」
友「幼馴染ならそれくらいあるかもしれないぜ!学園でもアイドル的存在だったんだしさ」
幼馴染「もう…大げさなんだから」
男「じゃあ、俺は花屋さんとこに急ぐから。もうすぐ開店時間だし」
23 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 22:48:33 ID:B1vM28Lw
幼馴染「あ、うん…じゃあお店頑張ってね」
男「おう、いつでも遊びにこいよ」
タタタタタタッ
友「じゃあ行こうぜ幼馴染」
幼馴染「うんっ」
~~~~~~~~~
花屋
男「すみませ~ん…男ですけど」
ヤンキー(花屋さん)「おう男か、よう来たな」
男「ご無沙汰してます」
24 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 23:07:21 ID:B1vM28Lw
男「なんか連絡があったみたいだったのですが、何かありました?」
ヤンキー「おう、ウチの妹がお前のとこでバイトしたいって言っててな。それでバイト今雇うつもりあるかどうか聞きたくてな」
男「なるほど…そういうことだったんですか。ウチは全然大丈夫ですしむしろ人手が増えて助かります」
ヤンキー「そうか、ただ一応面接だけはしてやってくれないか?」
男「うん?いいですけど…」
ヤンキー「あいつにとっても初のバイトだから、形だけでもちゃんとしてやってくれないか?」
男「わかりました!そういことなら大丈夫です」
ヤンキー「あと俺が頼み込んだことは内緒にしてくれ」
男「了解っす」
~~~~~~~~~~
25 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 23:15:50 ID:B1vM28Lw
学校にて
ガラガラ
幼馴染「おはよう~・・・」
クラスメイト1「おはよー!!!昨日のテレビ見たよ~!!」
クラスメイト2「オリコン入っててすごかったよ~」
クラスメイト3「生歌も良かったよ~。アイドルって生歌はひどいってよく言われるけど幼馴染ちゃんはそんなことなかったよ!!」
幼馴染「あははは・・・ありがとう」
友「お前ら!!幼馴染が有名になった途端態度かえやがって]
クラスメイト1「そんなことありません~」
クラスメイト2「ちゃんと最初からこういう感じでした~」
友「お前らなぁ・・・・・・」
幼馴染「あははは・・・まぁまぁ落ち着いて友くん」
26 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 23:20:01 ID:B1vM28Lw
クラスメイト3「これを機にドラマとかにも引っ張られるんじゃない~?」
クラスメイト2「そうなったらイケメンな俳優さんと共演する機会とかも増えたりとかで」
クラスメイト1「そうなったら紹介してよ~~~」
幼馴染「あははは・・・それはないと思うよ」
クラスメイト達「え~~~~」
友「お前らなぁ・・・」
ガラガラ
先生「お前らー席につけー」
クラスメイト達「は~い」
27 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 23:28:02 ID:B1vM28Lw
~~~~~~~~
お昼休み
友「ったく・・・クラスメイトの連中は調子いいやつばっかだぜ」
幼馴染「ちょっとはしゃいでるだけだど思うよ?」
友「お前はいいのかよ~?」
幼馴染「あははは、悪い気はしないからね」
友「ドラマだのなんだのって気が早すぎるっての」
幼馴染「そうだね~・・・。私自身もそういうお話は断るつもりだし・・・」
友「え?なんでさ?」
幼馴染「だって・・・演技とか私できないし、それにアイドルと女優さんはまた別だから」
友「けど、お前ならなんだかんだでできそうな気がすると思うぜ?」
幼馴染「あははは・・・どうだろうね~」
28 : ◆H3516TYYss:2013/01/11(金) 23:28:59 ID:B1vM28Lw
友「俺はできると思うんだけどなぁ」
幼馴染「ははは・・・けどそういうのってなんか違うと思う」
友「違う?」
幼馴染「うん・・・」
友「視野が広がるっていうのはいいことだと思うけどなぁ」
幼馴染「とにかく、私はアイドルってだけだから」
幼馴染「ほんとに・・・それだけだから・・・」
友「?」
キンコンカンコン~♪
29 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 00:14:26 ID:mX8faNoY
~~~~~~~~
夕方
男「♪~~~」
男「もうすぐヤンキーさんの妹さんが来る時間かな」
男「つっても・・・面接って何すればいいのかなぁ・・・」
チャリン
男「お、きたかな。いらっしゃ・・・」
不良娘「・・・・・・」
男(えぇぇぇぇぇ・・・なんか完全にやんちゃそうな娘が来ちゃったよ)
不良娘「・・・あの・・・先ほどアルバイトの面接で電話させていただいた者ですが・・・」
男「あ、うん。面接だよね」(あれ・・・?案外普通かも)
~~~~~~~
30 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 00:25:25 ID:mX8faNoY
男「えっと、じゃあ自己紹介からしてもらっていいかな?」
不良娘「名前は不良娘です。年は17歳で○×学園に通っております」
男(○×学園っていうと幼馴染ちゃんと友が通っているところだな)
男「えっと・・・じゃあアルバイトをはじめようと思ったきっかけを聞いてもいいかな?」
不良娘「はい。将来上京するために都市部で生活するための資金を貯めたいと思い始めようと思いました」
男(マジかよ・・・金髪で目つきやばそうな娘かと思ったらすげぇしっかりした子じゃん)
男(このくらいでいいかな・・・?)
男「えっと・・・じゃあ週何日来れるかな?」
不良娘「へ?もう終わり??」
男「ああ、うん。受け答えしっかりできてるし、君なら大丈夫かなって」
不良娘「そ、そうですか・・・はぁ・・・」
31 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 00:26:19 ID:mX8faNoY
男「かなり緊張してたみたいだね」クスッ
不良娘「まぁ・・・初めてだったんで・・・」
男「初めてにしてはすごいはっきりと受け答えしてたよね~」
不良娘「まぁ・・・・・・何回も家で練習してたし・・・」ボソ
男「ん?なんか言った?」
不良娘「いや・・・別に」
32 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 00:34:08 ID:mX8faNoY
男「それでどうかな?何日これそう?」
不良娘「平日は学校がありますから・・・午後からならいつでも来れるので週5日くらいなら」
男「そんなに!?いやうちはそんなに忙しいとかないし・・・そんなに入らなくても大丈夫だよ」
不良娘「じゃあ・・・土日2日も含めて、4日でお願いします」
男「そうだね~・・・土日なら結構客入りも多いし、こちらも助かるね」
不良娘「それじゃあ、それでお願いします」
男「いつからこれそうかな?」
不良娘「今からでも大丈夫です・・・」
男「マジ・・・?いやぁ・・・うん・・・」
男「よしじゃあ今日はお客として、ここにいてくれないかな?雰囲気とかも知ってほしいし」
不良娘「そんなでいいんですか・・・?」
男「いいよいいよ~。そんな厳しいバイトじゃないからさ」
不良娘「わかりました・・・それではお願いします」
男「こちらこそよろしくね」
33 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 00:45:25 ID:mX8faNoY
チャリン
男「いらっしゃいませ~」
男「ご注文が決まりましたらお呼びください」
不良娘「・・・」チュー
男(無表情でオレンジジュース飲んでるのがちょっと怖いけど・・・)
男(雰囲気は観察してくれてるみたいだな)
チャリン
男「いらっしゃいませ・・・」
友「おっす!」
幼馴染「こんにちは~」
男「おう、いらっしゃい」
友「ホットコーヒー頂戴」
幼馴染「私はオレンジジュースをお願いします」
男「あいよ~」
34 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 01:02:35 ID:mX8faNoY
友「それでさ~今日学校行ったら案の定でさ」
幼馴染「もう・・・その話はやめようよ~・・・」
男「はははは」
不良娘「・・・・・・」ジー
男(すげぇこっち見てる・・・)
友「なぁ?聞いてるか?」
男「え?ああ聞いてるとも、幼馴染ちゃんがドラマ出演決まったんだって?」
友「決まってねぇよ!!ドラマのくだりは合ってるけど出演とかはないからな」
幼馴染「それよりも男さんはアルバイトさんとか雇わないんですか?」
男「ああ・・・それなら今・・・」
不良娘「・・・」ジー
男(あぁ・・・・・・そういえばあの子同じ学校の子だったな・・・)
男(幼馴染ちゃんは別にいいけど、友に知られたらネタにされそうだな)
男(ここは・・・)
35 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 01:04:36 ID:mX8faNoY
男「えっと・・・募集はしてるんだけどなかなか応募が来なくてな」
幼馴染「そうなんですか?」
友「けど張り紙なんて見たことないぞ」
男「ああ、広告とかでたまにいれてもらってるよ」
幼馴染「そうなんですか~。あ、そういえば一度みたことあるかも」
友「マジで?俺見たことないよ」
幼馴染「黄色いわら半紙みたいなちょっと可愛いデザインのやつですよね」
男「そうそうそれそれ、いろいろ試行錯誤練って作ったんだよ~」
友「なんだよそれ~・・・俺だけ知らないって」
アハハハハハハ
不良娘「・・・・・・」
不良娘(楽しそう・・・)
36 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 01:16:16 ID:mX8faNoY
PLPLPL
幼馴染「あ、ごめんなさい。マネージャーさんからです」
男「ああ、構わないよ」
友「マネージャーって・・・やっぱ幼馴染ってアイドルなんだな」
男「今更だな・・・」
幼馴染「はい・・・はい」
幼馴染「そうですか・・・分かりました」
37 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 01:16:54 ID:mX8faNoY
PI
男「どうかした?」
幼馴染「今から自宅へ迎えに来るそうです。明日の番組収録があるそうなので」
男「そうか・・・大変だな」
友「幼馴染なら余裕だって!それにしても番組収録って何やるんだ?」
幼馴染「それはまだわからないけど・・・」
男(それにしても随分と急な話だな・・・。芸能界ってそういうものなのかな・・・)
幼馴染「ごめんなさい・・・それじゃあこれでお暇します」
男「気にしなくていいって、またいつでもおいで」
幼馴染「はいっ!では失礼しますっ」
ガチャン
39 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 01:22:47 ID:mX8faNoY
友「それじゃあ俺も帰るかな」
男「そうか気をつけて帰れよ」
友「おう、じゃあまた来るよ」
男「おう」
ガチャン
男「ふぅー・・・・・・」
客「すみませ~ん注文いいですか~?」
男「はいっ、ただいま」
不良娘「・・・・・・」チュー
~~~~~~~~
41 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 01:33:40 ID:mX8faNoY
男「ふぃ~・・・」
男「って・・・もう八時だし!?」
不良娘「・・・・・・」チュー
男「まだ飲んでたの!?」
不良娘「あ・・・観察してたら・・・その」
男「あー今日はもう店閉めて送ってくよ。流石に女の子の一人歩きは危ないし」
不良娘「いや・・・それは申し訳ないっすから、それに一人で帰れますし」
男「いや・・・けど」
不良娘「なれてますから大丈夫っす」
男「そ、そうか・・・じゃあ気をつけてね」
不良娘「じゃあ明日からお願いします」
男「ああ。あ、そうだちょっと待って」
不良娘「?」
42 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 01:36:51 ID:mX8faNoY
男「これ・・・今日のバイト代」
不良娘「いやっ・・・今日は見てただけですし」
男「あー・・・馴染んで欲しいってこっちの頼みだったわけだし、少ないけど取っておいて」
男「明日からはちゃんと仕事してもらうからさ」
不良娘「・・・・・・わかりました。そういうことなら」
男「じゃあ気をつけてね~」
不良娘「・・・・・・」ペコリ
男「見かけによらず、いい子だな」
~~~~~~~~
47 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 23:40:48 ID:zzKCtEng
翌日
男「♪~~」
ちゃりん
不良娘「おはようございます・・・」
男「おう、おはよう来たね。まだ開店じゃないからそれまで準備しててくれるかな」
不良娘「・・・」コクコク
―――――
男「っと・・・大体こんな感じかな。なれないうちはレジは俺が打つから、まずはお客さんとのコミュニケーションに慣れよう」
不良娘「分かりました・・・」
男(けど・・・なれるかなぁこの子。人とあまり打ち解けるような感じじゃないし」
チャリン
男「お、早速第一号が来たね、じゃあ早速お願いね」
不良娘「はい・・・」
男「いらっしゃいま・・・」
不良娘「いらっしゃいませ~♪」
48 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 23:44:18 ID:zzKCtEng
男「!?」
不良娘「ご注文はお決まりでしょうか?もし決まってないのならお決まり次第、お呼びくださいっ♪」
お客「じゃあ・・・ホットコーヒーをひとつとトーストをお願いできるかな」
不良娘「かしこまりました♪ホットコーヒーとトーストお願いしま~す」
男「へ?あ、はいっ!!」
~~~~~~~~~~~
49 : ◆H3516TYYss:2013/01/12(土) 23:54:54 ID:zzKCtEng
監督「じゃあ、ここで君に出てきてもらって・・・」
幼馴染「はいっ」
プロデューサー「いやぁごめんね、急に仕事を受けてもらって」
幼馴染「あ、おはようございますっ」
プロデューサー「おはよう、今や君は時の人だからね。今日のアイドル男くんと共演でいい画が取れそうだ」
幼馴染「そんな・・・私なんかまだぽっと出ですから・・・」
プロデューサー「いや、君はいずれアイドル界でトップに立つと私は睨んでるよ」
幼馴染「そんな、私がトップだなんて・・・そんなの全然」アセアセ
プロデューサー「ははははは、そういう初々しい反応がまたいいね。今日の撮影期待してるよ」
幼馴染「は、はいっ」
カメラ「じゃあそろそろ本番はじめまーす」
50 : ◆H3516TYYss:2013/01/13(日) 00:04:38 ID:AGdb8kqE
司会「おはようございますっ!。朝の情報番組の時間です♪」
チャララ~~♪
――――――
幼馴染(こんな朝の番組にでるなんて・・・マネージャーさんも事前に言ってくれればよかったのに・・・)
アイドル男「君が幼馴染ちゃん?」
幼馴染「はいっ!あ、あなたはアイドル男さん!?」
アイドル男「知っていてくれてるんだ。嬉しいな」
幼馴染「知らない人がいないくらいですよ!TVで見ない日なんてありませんし」
アイドル男「あははは、やっと僕も有名になったのかな?それに君も有名だよ」
幼馴染「私なんかまだデビューしてたった2ヶ月ですし・・・そんなメジャーではありませんよ・・・」
アイドル男「でも逆に2ヶ月でこんなTV番組に出られるなんてすごいじゃないか。僕なんて2年もかかったんだよ」
幼馴染「でも・・・2年前からすごくブレイクしてますよね?」
アイドル男「こういうTVに出られるようになったのは本当にここ最近だよ?」
幼馴染「そ、そうなんですか・・・」
51 : ◆H3516TYYss:2013/01/13(日) 00:16:03 ID:AGdb8kqE
スタッフ「それではそろそろ出番です」
アイドル男「わかりました」
幼馴染「は、はいっ」
アイドル男「ははっ、そんなに緊張しないで」
ギュ
幼馴染「あ」
アイドル男「あははは、いきなり手を握ってごめんね。でもこうすると落ち着くでしょ?」
幼馴染「・・・・・・はいっ」
司会「今日は素敵なゲストがいらしています!!」
司会「今や時の人となった、女性から圧倒的支持を受けているアイドル男さんと正統派国民的アイドルの幼馴染さんです!!」
パチパチ
アイドル男「おはようございます、アイドル男ですっ」
幼馴染「おはようございますっ、幼馴染ですっ♪」
司会「お二人とも国民的アイドルということで今回このTVに出演していただきましたがどうでしょうか・・・」
ガヤガヤ
52 : ◆H3516TYYss:2013/01/13(日) 00:17:01 ID:AGdb8kqE
――――――
友の家
TV
友「幼馴染!?なんでこんな有名な情報番組に!?しかも・・・アイドル男と一緒に」
友母「あら、幼馴染ちゃんじゃない。こんな有名なテレビにでるなんてすごいわね」
友父「・・・・・・相変わらず可愛いな」
友「オヤジ・・・。てかそうじゃなくて・・・」
友(昨日言ってた仕事ってこれのことか!?)
53 : ◆H3516TYYss:2013/01/13(日) 00:25:02 ID:AGdb8kqE
――――――
男のカフェ
客1「おぉ・・・このテレビの子、幼馴染父さんとこの娘さんじゃないかえ・・・?」
客2「ホントですねぇ・・・いやぁ・・・メジャーになったもんじゃ」
不良娘「・・・・・・」(昨日店に来てた奴じゃねぇか・・・)
男「へぇ・・・昨日言ってた仕事ってこれか」
客3「うひょお~幼馴染ちゃんが朝のテレビに出てるよぉぉ~」
客4「やっぱり昨日のネットの情報は確かだったですなぁ~」
客3「それにしてもとなりのアイドル男が羨ましいぃぃ~」
客4「俺も幼馴染ちゃんのとなりに座りてぇえ~~」
男(なんかファンっぽい奴らが変な奇声あげながら見てるな・・・)
男(しかしあのアイドル男とツーショットってすごいな・・・)
54 : ◆H3516TYYss:2013/01/13(日) 00:33:01 ID:AGdb8kqE
―――――
司会「それにしてもお二人共アイドルですし、浮いた話の一つや二つあるんじゃないんですか?」
アイドル男「あははは、よく聞かれる質問ですね」
幼馴染「そうですねぇ~私は男の人とお付き合いしたことはありませんので、どういうふうにすればいいのかわからないっていうのもありますね」」
司会「アイドルらしい受け答えですね~事務所の方針ですか~?」
幼馴染「本当のことを言ってるだけですよ~♪」
司会「あはははは、アイドル男さんはどうですか?」
アイドル男「僕はお付き合いしている女性はいませんね。今は芸能活動で精一杯ですし・・・けど機会があれば彼女は欲しいですね」
司会「おや、それはTVを見ているファンの方へのアプローチとも受け取れますね」
アイドル男「そうですね~そうとってもらってもいいですよ?」
司会「おや・・・これはおもしろい答えが聞けましたねぇ~」
アハハハハ
55 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 01:25:32 ID:XhnoF7Yk
収録後
プロデューサー「いやぁお疲れ様ー、今日は二人共ありがとうね」
アイドル男「いえいえ、こちらこそありがとうございました」
幼馴染「私みたいな新人が出てよかったのか・・・」
プロデューサー「いやぁ、おかげで番組を華やかにすることができたよ」
アイドル男「お役にたてたみたいで良かったです」
プロデューサー「機会があったらまたいつでも出演してくれたまえ」
アイドル男「いえいえ是非」
幼馴染「こちらからもお願いしますっ」
アイドル男「初めてにしてはすごい受け答え上手だね」
幼馴染「そんなっ、ただ必死で必死で」アセアセ
アイドル男「普通に良かったよ。君はしっかりしてるね」
幼馴染「そんなことないですよ~」
56 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 01:37:17 ID:XhnoF7Yk
アイドル男「また一緒に撮影する機会があったらその時はよろしくね」
幼馴染「はいっ。是非よろしくお願いします」
アイドル(幼馴染ちゃん・・・か)
~~~~~~~
マネージャー「撮影よかったよ~幼馴染ちゃん」
幼馴染「もう・・・ちゃんと今度からは事前に教えてくださいね。急でほんとにびっくりしたんですから」
マネージャー「あははは、ごめんねぇどうしてもあのTV局のプロデューサーさんが来て欲しいってことだったから」
幼馴染「そうだったんですか?」
マネージャー「うん、なんだかすごく君に会いたがってるような感じだったみたい」
マネージャー「あのプロデューサーに目をつけられるすごいじゃないか。すごい腕利きな人なんだよ」
幼馴染「たしか・・・いくつも有名番組を作ってますよね?」
マネージャー「そうそう、ほんとにすごい人なんだから」
幼馴染「そんなすごい人が私のことなんか気にするはずありませんよ~」
57 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 01:43:23 ID:XhnoF7Yk
マネージャー「あははは、期待の新人として一目置かれてるのかもね~」
幼馴染「そんな大げさですよ~」
~~~~~~~
プロデューサー「お疲れ~」
ディレクター「お疲れ様です」
プロデューサー「いやぁ、彼女すごいねとても初めてとは思えないよ」
ディレクター「ホントですね、受け答えもしっかりしてましたし。なによりアイドルらしい部分と大人な対応がなんともすごいですよ」
プロデューサー「う~ん・・・あれは良いね」
ディレクター「今年の・・・いや、今後の期待の新人といったところでしょうか」
プロデューサー(確かにそれもあるが・・・・・・。まぁ今後が楽しみだね)
58 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 01:48:23 ID:XhnoF7Yk
幼馴染「ではこの辺で大丈夫です」
マネージャー「家まで送るのに、いいのかい?」
幼馴染「はいっ。少しお買い物もしたいので」
マネージャー「そっか、じゃあ今度は明後日のイベントと握手会だね」
幼馴染「はいっ。頑張ります」
マネージャー「うん。体調管理には気をつけてね」
幼馴染「もちろんです。では失礼します」
幼馴染「はぁ・・・今日の放送緊張したぁ・・・。まさかアイドル男さんと一緒に出演だなんて」
幼馴染「私ももっと頑張らないとなぁ」
トコトコ
59 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 01:59:01 ID:XhnoF7Yk
スーパー
幼馴染「~~♪今日は何を作ろうかなぁ~♪」
男「今日のご飯はハンバーグ~♪っと」
ピタ
幼馴染・男「あ」
幼馴染「男さんっ♪お買い物ですか?」
男「おう、そろそろ買い出ししておこうかなって思ってね。幼馴染ちゃんも?」
幼馴染「はいっ!お仕事の帰りだったのでそのついでにと思いまして」
男「そっかぁ・・・こんな時間まで大変だな」
幼馴染「いえっ、撮影自体は午前中に終わりましたけどそのあと今後のスケジュールなんかを見合わせていましたので」
男「あははは、俺のほうが年上なのに俺の方はまるで空っぽだ」
幼馴染「そんなことないじゃないですか~。お店の経営っていう大事なお仕事があるじゃないですか♪」
男「ただ店開いて、客相手に世間話なんかしながらコーヒー出すだけださ~」
幼馴染「でもお客さんはすごく楽しそうですよ?」
男「あははは、楽しんでもらえるならそれはそれでいいかもな」
幼馴染「そうですよ~♪」
63 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 13:47:41 ID:XhnoF7Yk
男「っと・・・立ち話してる場合じゃなかった。今店番新しいバイトの子に任せてるんだった」
幼馴染「そうなんですか?ちょっと覗いて行ってもいいですか?」
男「ああ、いいよ。ちょっとしたものしか出せないけどね」
幼馴染「毎回そんな悪いですよっ!いつも頂いてばかりで・・・」
男「いいよいいよ、まぁ出世払いということで」
幼馴染「もう・・・そんな有名になれないかもしれないですよ?」
男「今でも十分有名じゃないか。それにその時はうちで働いてもらおうかな?」
幼馴染「なんかそれはそれで楽しそうですねっ♪」
男「あははは、ウチに看板娘ができてそれはそれで助かるけどね」
幼馴染「もう~~」
64 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 13:53:29 ID:XhnoF7Yk
不良娘「ふぅ・・・ざっとこんなものかな」
不良娘(アルバイトって工事現場みたいな重労働をイメージしてたけど、案外楽勝だな・・・)
不良娘(あの人も買い物行ったきりだし・・・お客も午後は全然来ないし・・・)
不良娘(なんか退屈だなぁ・・・・・・)
チャリン
不良娘「いらっしゃいませ~♪・・・」
男「ああ、只今」
不良娘「あ、おかえりなさいませ店長・・・っとそれに」
幼馴染「こ、こんにちは~・・・」
男「ああ紹介するよ、彼女が新しいアルバイトの不良娘ちゃんだよ」
幼馴染「は、はじめまして・・・男さんの知り合いの幼馴染みですっ」(バイトの子って・・・女の子だったんだ・・・)
不良娘「ど、どうもです・・・不良娘です・・・」
65 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 13:58:50 ID:XhnoF7Yk
男「あはは、まぁ堅苦しい挨拶は抜きにして。お茶でもしようか」
不良娘「え?でもお店は・・・」
男「ああ、多分もうお客さん入ってこないだろうし。夕方はから夜にかけてはほとんど俺の知り合いばっかしか来ないからさ」
不良娘「は、はぁ・・・」
男「じゃあ、二人共飲み物何がいい?」
不良娘「お、オレンジジュース」
幼馴染「オレンジジュースで」
不良娘・幼馴染「・・・・・・」
男「あはははは、わかった!二人共オレンジジュースね」
~~~~~~~
66 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 14:44:02 ID:XhnoF7Yk
幼馴染「・・・・・・」
不良娘「・・・・・・」
不良娘(・・・・・・何話せばいいんだよ・・・)
不良娘(こいつ・・・確か朝のTVに出てたアイドルだよな・・・。アイドルなのに男と一緒にいたりして大丈夫なのか・・・?)
幼馴染「ふ・・・」
不良娘「・・・?」
幼馴染「不良娘・・・さんはどうしてここでアルバイトをしようと思ったんですか?」
不良娘「あー・・・えっと単純に家から近かったからっていうのもあるし、何より時給がよかったから」
幼馴染「確かにねぇそれはあるよね。高校生に900円も出すところなんてそうそうないよね」
不良娘「そうそう、早く金も貯めたいし」
幼馴染「そうなんだぁ~」(何か目標でもあるのかなぁ・・・)
男「はいよ、オレンジジュース」
幼馴染「ありがとうございますっ」
不良娘「どうもです・・・」
67 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 15:02:24 ID:XhnoF7Yk
幼馴染「それで~」
男「あははは、そうなんだ~」
不良娘「・・・・・・」
男「不良娘ちゃん?ジュースのおかわりいる?」
不良娘「え?あ、いえ。結構です・・・」
男「そう?」
幼馴染「あ~・・・それじゃあ私はそろそろお暇しますね。時間もいい感じなので」
男「そっか~。じゃあ途中まで送ろうか?」
幼馴染「ふふふ、歩いて5分もかからないところですよ?」
男「そうだけど・・・夜道の一人歩きは危ないしさ」
幼馴染「大丈夫ですよっ♪じゃあ私はこれで失礼しますね」
男「ああ、気をつけてね」
ガチャン
68 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 15:22:31 ID:XhnoF7Yk
男「さ~てとそろそろ店も閉めるかな」
不良娘「あ、あたしも手伝います・・・」
男「ありがとう、というかごめんねこんな時間まで・・・」
不良娘「いえ・・・どうせ家に帰っても一人だし・・・」
男「え?でも・・・」
不良娘「ん?」
男(やばいやばい・・・ヤンキーさんと俺が知り合いなのは内緒だったんだっけ)
男「あ・・・いや、ご家族も帰りを心配してるんじゃないかなって・・・」
不良娘「心配する家族なんていないっすから・・・」ボソッ
男「え?」
不良娘「なんでもないっす」
男「・・・・・・どういうことなんだ・・・?」
69 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 15:33:47 ID:XhnoF7Yk
~~~~~~~
男「これでいいかな・・・」
不良娘「こちらも終わりました」
男「おう、ありがとうね」
不良娘「お疲れ様でした。じゃあ・・・失礼します」
男「お疲れ様~」
ガチャン
男「ふー・・・それにしても、あんな接客ができるなんて驚きだな」
男「もしかしたらすごい戦力が入ったんじゃないのか・・・」
70 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 15:43:38 ID:XhnoF7Yk
男「さてと・・・晩飯作ろうかなっと・・・」
男「って・・・ソース買い忘れた」
コンビニ
男「ちぇ・・・コンビニで買うと高ぇな」
トコトコ
男「懐かしいな・・・そういえばここの公園でよく友と幼馴染ちゃんと遊んだっけ」
「どうして!?どうしてなの!?私じゃダメなの!?」
男「ん?なんだ?」
71 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 15:55:16 ID:XhnoF7Yk
ソロソロ
男(なんだ・・・内輪もめとか・・・?)
不良娘「こんなにあなたのことを想っているのに!!どうしてだめなの!?」
男(不良娘ちゃん!?もしかして・・・彼氏と喧嘩とか・・・?)
不良娘「私じゃ・・・足りない・・・の?」
男(・・・・・・なんだろう・・・すげぇ色っぽい)ゴクリ
72 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 15:57:53 ID:XhnoF7Yk
不良娘「あなたには・・・たくさんの人たちがいる。でも私にはあなたしかいないの!!」
不良娘「あなたじゃなきゃだめなの!!」
不良娘「なのに・・・・・・どうして・・・」
男(・・・泣いてる・・・?)
コトッ
不良娘「!?誰だ!!」
男(やべぇ・・・バレた!!!)
73 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 16:03:59 ID:XhnoF7Yk
不良娘「いつもいつも・・・つけてきやがって」
不良娘「コソコソ隠れてねぇで出てこいや!!!」
ソロソロ
男「あははは・・・ど、どうも」
不良娘「!?店長!?」
男「ごめん、覗き見るつもりはなかったんだけど・・・まさか喧嘩しているのが不良娘ちゃんとは思わなく・・・ってあれ?一人?」
不良娘「あ・・・これはその・・・」
男「??」(どういうことだ?一人であんな大きな声で・・・?)
74 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 16:12:05 ID:XhnoF7Yk
不良娘「・・・・・・練習・・・」
男「へ?」
不良娘「練習してたんだよ!!なんか文句あるか!?」
男「ええぇ!?いやぁ・・・文句はないけど・・・な、なんの練習??」
不良娘「・・・・・・演劇の・・・」
男(演劇・・・???)
~~~~~~~~~~
75 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 16:40:00 ID:XhnoF7Yk
カフェ
男「えっとまぁ・・・飲みなよ」
不良娘「・・・・・・」
男「あはは・・・そんな警戒しなくても・・・」
不良娘「ほんとに・・・つけてたわけじゃないの・・・?」
男「あ、当たり前だろ!!確かに帰り道心配だなぁとは思ったけど・・・女の子をつけるようなことはしないから!!」
不良娘「どうだか・・・」
男「そういう不良娘ちゃんこそ・・・つけてきたかもしれない男のところでお茶をすすってるわけだけど」
不良娘「本当にそんなこと思ってたらついていかないから・・・」
男「・・・・・・はぁ・・・」
男「コンビニの帰り道に君の声が聞こえた、ただそれだけだから」
不良娘「そう・・・」
76 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 16:47:04 ID:XhnoF7Yk
男「はい」
不良娘「なにこれ」
男「ハンバーグだけど?見て分からない?」
不良娘「いや・・・なんであたしにも?」
男「こんな時間だしお腹すいてるかなぁって思って」
不良娘「・・・・・・なんかごめんなさい・・・」
男「あははは、なんで謝るのさ~」
~~~~~~~
78 : ◆H3516TYYss:2013/01/14(月) 22:42:16 ID:XhnoF7Yk
男「それにしてもさ・・・」
不良娘「・・・??」
男「さっきの演技すごかったね」
不良娘「・・・・・・」
男「いやっ!!変な意味でじゃないよ?なんていうか迫真の演技ってああいうことなんだなって」
不良娘「・・・大したものじゃないっすから」
男「そんなことないよっ!!バイトの応対のときといい、さっきといいなんか不良娘ちゃんってすごい演技派なんだなぁって」
不良娘「・・・・・・」
男「あはははは・・・」(余計なこと言っちまったかな・・・)
79 : ◆H3516TYYss:2013/01/16(水) 09:31:40 ID:FI.Tiizo
不良娘「・・・が好きだから」
男「へ?」
不良娘「演劇が好きだからやってたんだよ!文句あるかよ!?」
男「いやっ、文句なんてないよ!むしろ立派な理由だと思うよ」
不良娘「・・・・すみません。怒鳴ったりして」
男「ああ、き、気にしないでいいよ」
80 : ◆H3516TYYss:2013/01/17(木) 00:38:40 ID:yM8rY2k.
男「けど珍しいねぇ・・・今の子ってそういうことに関心持つことないしさ」
不良娘「変わり者ですよ・・・」ボソッ
男「いやっそういうわけじゃ・・・むしろいいと思うよ、そういうことに関心があることは。好印象にも繋がるしさ」
不良娘「ふん・・・」
パクパク
不良娘(ハンバーグおいしい・・・)
男「なぁ不良娘ちゃん」
不良娘「なんすか?」
男「今度から演劇の練習、俺とやらないか?」
不良娘「は?」
81 : ◆H3516TYYss:2013/01/17(木) 00:51:05 ID:plh99QlE
男「さすがに公園であんな時間に大声で練習するのはマズイしさ、いい練習場知ってるからさ」
不良娘「・・・」
男「あー・・・警戒するのはわかるけど、変なこと考えてないから。なんなら女の子の知り合いも呼ぶからさ」
不良娘「・・・そこまでしなくても・・・」
男「それは置いといて・・・どう?なんなら一人で練習できるようにセッティングするし」
不良娘「いや・・・そこまでしてもらうわけにはいかないっす・・」
男「いいよいいよ、気にしないで。どうせ使ってない部屋だからさ、それに幼馴染ちゃんや友もたまに使ってるしさ」
不良娘「いいんすか・・・?」
男「いいよ~。あ、もしかして余計なお世話だった?」
不良娘「いや、こっちとしては願ってもない話っす」
男「そっかそっか!じゃあバイト終わりでも、使いたくなったらいつでも言ってくれ」
不良娘「ありがとうございます・・・」
男「いえいえ」
82 : ◆H3516TYYss:2013/01/17(木) 01:01:14 ID:T2KFjdUM
~~~
男「で、なんで俺も連れて来られてるんだ?」
友「いいじゃねぇかよ!幼馴染がイベントでステージに出たり握手会もしてるんだぜ?行かなくてどうするんだってばよ」
男「その言い方鼻につくからやめろ」
ワイワイ
男「すげぇ人だかりだな・・・オタクっぽい奴ばっかかと思ったら子供からお年寄りまで幅広いな」
友「男女問わずに人気なアイドルなんだぜ?まぁ大体はうちの地元民ばっかなんだが」
男「違いねぇ。けど地元をあげての応援なんて、なんかいいな」
友「そうだろう?地元に愛されてるアイドル!それが幼馴染なんだよ!!」
わーわー
84 : ◆H3516TYYss:2013/01/17(木) 13:51:43 ID:zAhPMeA.
女子1「あ、友くんだ~」
女子2「友く~ん」
友「お前らも来てたんだ?」
女子1「うん。幼馴染ちゃんのステージ見たくて~」
友「はははは、確かに楽しみだな~」
男(クラスメイトか・・・邪魔したらわるいかな)
ササッ
~~~~~~~~
85 : ◆H3516TYYss:2013/01/17(木) 14:14:18 ID:zAhPMeA.
男「しかし・・・ほんとにすごい人だな。こんなに人気があったなんて知らなかったな」
オタク「お、あれは・・・男さーん!!」
男「おー、オタクかお前も幼馴染目当てか?」
オタク「もちろんっすよ!!間近で見られるなんて滅多にありませんから!!」
男「とか言って・・・通ってる学校同じだろう」
オタク「アイドル衣装の彼女はそんなにお目にかかれないっすよ!!超レアっすよ」
男「そういうもんなのか~?」
オタク「そういうもんなんすよ!!」
~~~~~~~~~
86 : ◆H3516TYYss:2013/01/17(木) 22:02:51 ID:zAhPMeA.
不良娘「・・・・・・」
ワイワイ
ガヤガヤ
不良娘「なんだ・・・この人ごみ」
不良娘(なんかイベントでもやってんのか・・・?)
不良娘「ん?」
オタク「学祭でアイドル衣装着てもらうようにウチの非公式ファンクラブが頼み込んでるんすけどね」
男「お前そのクラブに入ってたんだ・・・」
オタク「当たり前っすよ!!公式ファンクラブが出来ても非公式は脱退しませんけどね」キリッ
男「好きにしてくれ・・・ん?」
男「不良娘ちゃーん」
不良娘「店長・・・」
87 : ◆H3516TYYss:2013/01/18(金) 22:13:31 ID:Onzy74ss
男「なんだ、不良娘ちゃんも来てたんだ?」
不良娘「いや・・・たまたま通りかかっただけで・・・。なんかイベントでもあるんすか?」
男「ああ、この前紹介した幼馴染ちゃんがアイドルやっててさ、その子が今日のイベントにでるみたいで」
不良娘「それでこの人だかりっすか…」
男「そういうことだね~」
オタク「お、おおお男さん!!この綺麗な方は…!?」
男「ああ、うちの新しいバイトの不良娘ちゃんだよ」
オタク「なんとぉ!?」
88 : ◆H3516TYYss:2013/01/18(金) 22:19:55 ID:Onzy74ss
オタク「え、え、ええっと…は、は、はじめまして」
男「そんなんで幼馴染ちゃんと対面できるのかよ…」
オタク「お、お、俺はお、お、オタクといいいいます」
不良娘「…よろしく…」
オタク「おお!!やったっす!!女の子によろしくって言ってもらえたっすよ!!」
男「いや…それくらいではしゃぐなよ」
オタク「そ、そうっすね!!確かに」
男「まったく…」
友「おーい!!男ー!!」
89 : ◆H3516TYYss:2013/01/18(金) 22:26:14 ID:Onzy74ss
男「ああ、友か」
友「たく…勝手にいなくなりやがって、世話がやけるぜ」
男「ああ、悪いなあまりの人の多さに目が回ってな」(あの状況でお前の邪魔するわけにもいかんだろ)
友「そっか、そいつは悪かったって…そっちの子は?」
男「ああ、えっと…あれ?」
不良娘「…?なんすか?」
男(オタクがいねぇ…、まぁいっか多分ステージ近くに行ったんだろ)
男「えっと…俺のとこで新しいバイトとして入ってくれた不良娘ちゃん」
友「へぇ~、新しいバイトの子って女の子だったのか」
男「うん?なんだ知ってる口ぶりだな」
友「幼馴染からたまたま聞いてな。えっと不良娘さんだっけ?よろしくな」
不良娘「…よろしく…」
男(同じ学校なのに初対面なのかよ…)
90 : ◆H3516TYYss:2013/01/18(金) 22:36:14 ID:Onzy74ss
男「で?いつごろ始まるんだよ?」
友「ああ、もうすぐだってさ。さっき女の子が言ってたよ」
男「そうか、えっと不良娘ちゃんも良かったら同道する?」
不良娘「あたしも…っすか?」
男「ああ、もし用事とかなければだけど」
不良娘「…別に用事とかはないっすから大丈夫ですけど…」
友「だったら一緒に見ていこうぜ、せっかく知り合ったんだし俺も仲良くなりたいしさ」
不良娘「…………」
男「まぁ…友の言うことは置いといてさ」
友「置くなよっ!そこ重要だろ!」
男「それにさ…もしかしたら演劇の参考とかにもなるかもよ?」ヒソヒソ
不良娘「……」
91 : ◆H3516TYYss:2013/01/18(金) 22:37:16 ID:Onzy74ss
男「あはははは…どう?」
不良娘「……そうっすね。それもあるかもしれないっすね」
男「そかそか、じゃあ一緒に見ていこう」
不良娘「…うっす」
友「ちぇ~…俺は蚊帳の外かよ~」
男「まぁまぁ」
不良娘「……」
~~~~~~~
92 : ◆H3516TYYss:2013/01/18(金) 22:47:49 ID:Onzy74ss
司会「大変お待たせしました~みなさんお待ちかねのアイドル・幼馴染ちゃんで~す」
幼馴染「みなさんこんにちは~~♪」
オタク共「うおおおおお!!!!」
男「まぁ…予想はしてたけどな」
友「案の最前列はオタクで埋め尽くされたか…」
不良娘「……」(すごい絵面だな…)
司会「幼馴染ちゃんはこの都市ではもう英雄のような存在ですけど」
幼馴染「あははは…それは大げさすぎますよ。私はただの駆け出しのアイドルでしかありませんから」
オサナナジミチャンカワイイヨ―
93 : ◆H3516TYYss:2013/01/18(金) 22:54:20 ID:Onzy74ss
幼馴染「あははは、ありがとうございます」
司会「しかしすごい人です…。地元をあげての応援で多くの人達が駆け付けていますが」
幼馴染「もう感謝してもしきれないくらいです」
友「ったく…あいつの実力なのに何謙遜してんだか」
男「いいじゃねぇかよ、その方が幼馴染ちゃんらしいよ。昔からそういう子だったろ?」
友「もっと自信もっても良いと思うけどなぁ」
不良娘「……」(謙遜なら誰にだってできるっての…)
司会「それでは…みなさんお待ちかねの幼馴染ちゃんに歌っていただきます」
ウオオオオオオ!!!
94 : ◆H3516TYYss:2013/01/19(土) 01:57:49 ID:KGz.dYZA
男「すげぇ熱気だな…」
友「待ってたぜー!!!幼馴染ー!!!」
男(こいつもかよ…)
不良娘(もうついていけない…)
司会「それではオリコンで入りを果たした曲『fragile』です」
幼馴染「……」すぅ…
95 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:13:51 ID:uYINWizI
~~~~~~~
握手会
幼馴染「ありがとうございま~す♪」
オタク1「ぼ、ぼく幼馴染ちゃんの大ファンなんですっ」
幼馴染「そうなんですか~。ありがとうございますっ♪これからも応援よろしくお願いします」
幼女「幼馴染ちゃんのファンですっ。握手してくださいっ」
幼馴染「ありがとう~♪これからもお姉ちゃんの応援してね♪」
幼馴染「あははは」
友「握手おねがいしま~す」
幼馴染「!?あ、は、はいっ!いつも応援ありがとうございます~」(友くん!?な、なんで??)
友「いつも応援してま~す♪」
幼馴染「あははは・・・次の方どうぞ」
96 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:16:43 ID:uYINWizI
男「しかし・・・すごい列だな」
不良娘「ほんとっすね・・・」
不良娘「・・・・・・」
男「どう?演劇の参考になりそう?」
不良娘「全然っすね・・・ていうか受け答えがわざとっぽくってなんかキャラ作ってるのが丸分かりっす」
男「あははは・・・なかなか手厳しいね」
不良娘「アイドルなんてそんなもんすよ・・・。ただ・・・」
男「ん?」
不良娘「歌は・・・よかったっと思う・・・」
男「・・・そっか」ニコッ
マネージャー「は~い、列を乱さないでくださいね~」
~~~~~~~~
97 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:20:19 ID:uYINWizI
友「ふい~~~~いやぁ今日は充実した一日じゃった!!」
男「イベントに参加して・・・最初から最後まで幼馴染ちゃんのこと見てただけだけどな」
友「それがいいんじゃねぇかよ~。今日もあいつ可愛かったなぁ~」
不良娘「・・・・・・そんなに好きならさっさと告れよ」
男「すんごいストレートに言うね・・・」
友「それがそんな簡単なことじゃないんだな~これが」
不良娘「何が・・・?」
友「俺たちは一般人とアイドルである前に幼馴染みなんだよ」
不良娘「だから?」
99 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:24:42 ID:uYINWizI
友「今まで友達以上・・・恋人未満の関係を保ってきたんだぜ?それが崩れてあいつが戸惑ったら仕事に支障をきたすだろ?」
男「俺に聞かれても・・・知らんがな」
不良娘「振られない前提なんだな」
友「振られる?ありえないありえない、あいつはちっちゃい頃から俺と親しくしてきたんだぜきっとあいつだって・・・」
男「顔にやけすぎだっての・・・てか相手の気持ちも聞いてないのによくそんな自身が沸いてくるよな・・・」
友「だって幼馴染み同士ってくっつく運命じゃん?」
男「だから知らんっての・・・」
101 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:32:43 ID:uYINWizI
男「お前の妄想はどうでもいいが・・・幼馴染ちゃんの気持ちも考えずに突っ走るなよ」
友「妄想じゃなくてこれが現実だっていずれ知るときがくるさ☆」
不良娘(うぜぇ・・・)
男「はいはい・・・」
~~~~~~
男「ふぅ・・・あいつも帰ったか」
不良娘「じゃあ・・・あたしもこれで」
男「あ、送っていくよ。今日はバイトでもないしさ」
不良娘「いや・・・そんな悪いですって」
男「いや・・・俺が無理に誘ったわけだしさ・・・それに買い物も行きたいからさ。どうかな?」
不良娘「・・・まぁ・・・そういうことなら」
男「よっしゃ、まかせとけ」
不良娘「よろしくお願いします・・・」
102 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:38:32 ID:uYINWizI
男「・・・・・・」
不良娘「・・・・・・」
男(送っていくって言ったけど・・・やべぇ何この無言の空間)
男「あははは・・・今日はごめんね、なんか無理に誘っちゃってさ」
不良娘「それ・・・・・・さっきも言ってた」
男「あははは・・・」
不良娘「別にあたしは全然気にしてないし・・・嫌だって思ってないっすから。てか思ってたらそもそも断るし」
男「だよね・・・・・・」(とりあえず悪くは思われてないみたいだな・・・)
103 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:44:31 ID:uYINWizI
男「けどさ・・・バイト先の店長に誘われたから無下に断るわけにもいかないし、付き合いで承諾するって」
不良娘「あ、あたしそういうの全然気にしない方なんで」
男「そうなの!?なんかあれだけの受け答え見てたらそういうものなのかなって考えてたけど・・・そこは見た目どおりなんだね」
不良娘「どういう意味っすかそれ・・・」ギロッ
男「あ、ご、ごめん!!変な意味じゃなくてやっぱ気を遣う方なのかなって思っただけでむしろ俺としては遠慮ない方がいいっていうか・・・」
不良娘「そういうところはあっさりしてるんで・・・逆に誰かに媚を売るようなことはしないっすから」
不良娘「バイトの時は接客として割り切ってるんで、それと演劇の練習も兼ねてるし」
男「ああ、それくらい割り切ってくれてれば変に気を遣うことないからありがたいよ」
不良娘「なんで店長が気を使うんすか・・・」
104 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:51:40 ID:uYINWizI
男「いや・・・・・・その・・・女の子と仕事したことないからさ・・・」
不良娘「・・・・・・」じー
男「な、なんでそんな警戒するような目を・・・」
不良娘「深い意味はないので・・・」
男「・・・・・・そのなんていうか、どうやって接していいのかわからなくてさ」
男「休憩中に声かけて世間話でも・・・、けど女の子ってどんな会話するのかわかんないし・・・」
男「TVの話題なんてつまらないだろうし・・・学校のことなんて俺は卒業してるからできないし・・・」
男「・・・どうやって女の子と接すればいいのかわかんないんだよ」
不良娘「・・・・・・」
男「自分でも情けないと思う・・・、せっかく入ってくれたアルバイトの子だし、俺が見た限りじゃいい子そうだしさ」
男「少なくとも居心地悪くしないようにしようと思うけど・・・どういうのがいいんだろって」
不良娘「・・・・・・」
105 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 01:57:17 ID:uYINWizI
男「あははは・・・ごめんっ。本人相手に何言ってんだろうな」
不良娘「もしかしてずっとそんなこと考えてたんすか?」
男「うん・・・まぁ、仕事中大体?」
不良娘「はぁ・・・なんで店長が気を使うんすか、あたしはただのバイトっすよ?」
不良娘「店長の指示聞いて働いてお金もらってるんだから・・・そんなこと気にせず扱えばいいのに」
男「そういうわけにはいかないって!少しでも職場環境良くしないと、仕事だってしづらいじゃんか」
不良娘「はぁ・・・・・・あたしは別に今の環境が居づらいなんて思わないし、てかバイトってこんなにやりやすいもんなんだって思ったくらいっすよ?」
男「え?そ、そう?ありがとうございます・・・」
不良娘「変に気を使わないって言いながら・・・思いっきり気を使ってるじゃん」
106 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 02:02:51 ID:uYINWizI
男「はははは・・・だね」
不良娘「てか・・・・・・なんかむしろそういうコトされると逆にやりづらくなるんで」
不良娘「そういこと・・・考えないでもらえます?」
男「あ、うん。善処します」
不良娘「それから・・・あたしはバイトなんで敬語はやめてください」
男「お、おうわかった」
男「あ、不良娘ちゃんも敬語じゃなくていいよ?」
不良娘「なんでっすか・・・?てかすでにところどころで敬語じゃなくなってますけどね」
男「あははは・・・まぁなんていうかそのほうが親近感湧いてさ。不良娘ちゃんの言いやすい喋り方でいいからさ」
不良娘「まぁ・・・店長がそう言うなら・・・」
男「あと・・・俺のことは店長じゃなくて男でいいから」
不良娘「・・・・・・わかりました・・・」
107 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 02:06:14 ID:uYINWizI
男「よっしゃよっしゃ、それじゃあ改めてこれからよろしくな不良娘ちゃん」
不良娘「よろしくっす・・・男さん」
ガシッ
~~~~~~~
不良娘「じゃあこのへんで・・・」
男「おう、じゃあまた明日バイトよろしくな」
不良娘「うっす」
男「じゃあな~」
不良娘「さよならっす」
テクテク
不良娘「・・・・・・」(変な奴・・・・・・でも・・・しゃべりやすいかも・・・)
108 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 02:14:34 ID:uYINWizI
~~~~~~~~
不良娘「いらっしゃいませ~♪」
老人「ああ・・・不良娘ちゃん、いつもいつも笑顔で応対してくれて・・・ありがとうね」
不良娘「いえいえっ♪おじいちゃんこそいつもありがとうね♪」
男(最近不良娘ちゃんの接客も浸透してきたし、客入りも前より良いし)
チャリン
幼馴染「こんにちは~♪」
不良娘「いらっしゃいませ~♪」(・・・最近よく来るな)
男「おう、いらっしゃい幼馴染ちゃん。いつもお仕事お疲れ様」
幼馴染「ありがとうございますっ♪おかげさまでお仕事の方も順調です」
男「そっかそっか。そいつはよかった、飲み物何にする?」
幼馴染「オレンジジュースをお願いしますっ」
男「あいよ~」
109 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 02:20:25 ID:uYINWizI
ワイワイ
ガヤガヤ
幼馴染「大繁盛ですね~」
男「おう!不良娘ちゃんが入ってくれたおかげですごくてさ、ここ最近の売上も3倍近く上がってるし」
幼馴染「すごいですねっ!」
男「ははは、看板娘様々だな」
幼馴染「看板娘・・・」
不良娘(何が看板娘だか・・・)
幼馴染「・・・」
男「ん?幼馴染ちゃん?」
幼馴染「あ、いえっ♪なんでもありません」
男「そう?なんだか暗い顔してたし・・・もしかして仕事でなんかあった?」
幼馴染「いえいえっ!そんなことありませんよっ」
110 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 02:23:28 ID:uYINWizI
男「・・・・・・なんかあったの?話たいならなら聞くよ?」
幼馴染「・・・・・・」
不良娘「・・・?」(なんだ?二人して表情硬いけど・・・)
男「幼い頃からの馴染みなんだしさ、遠慮なんてしなくていいよ?」
幼馴染「・・・・・・男さん・・・」
男「おう、話してみ」
幼馴染「・・・・・・実は・・・」
116 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 19:45:28 ID:pwF8Vcac
男「なにぃ!?ストーカー!?」
ザワザワ
ナンダナンダ?
幼馴染「はわわわ、男さん!声が大きいですよ!」
男「ああ、ごめんっ」
不良娘(ストーカー・・・?)
幼馴染「はい・・・ここ最近になってさらにエスカレートするようになって・・・」
男「このこと・・・マネージャーさんには?」
幼馴染「はい・・・事務所にも手紙が届いたくらいなので・・・」
男「ただのファンレターとかじゃなくて?」
118 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 19:58:59 ID:DCCzgqh.
幼馴染「私も最初はただのファンレターかと思ってひらいてみたんですが・・・その、いつも君を見ているよとか、君は俺だけのものとか・・・」
男「うわぁ・・・」
不良娘(それは勘弁してほしいな)
幼馴染「仕事終わりの帰り道でもつけられてるみたいで・・・。最近はマネージャーさんに送り迎えしてもらってます」
男「そうか・・・」(まぁ・・・そんなことあれば誰だって怖いわな)
不良娘「・・・」
男「心当たりはないの?」
幼馴染「心当たり・・・ですか?」
男「そうそう、この人と知り合ったとか・・・、最近誰かが自分に対する接し方がかわったとか・・・」
幼馴染「うーん・・・特には。というかお仕事上やはり人と知り合うことが多いので・・・」
男「そっか・・・」
123 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 20:42:00 ID:aMO0tCcA
男(考えても埓があかんな・・・よし)
男「幼馴染ちゃん、俺にひとつ考えがある」
幼馴染「考え・・・ですか?」
不良娘(・・・?)
~~~~~~~~~~
幼馴染「それでね~~」
友「おう~」
物陰
男「・・・・・・うむ、異常はないな」じー
不良娘「・・・」(こいつは小学生かよ・・・)
物陰
124 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 20:49:05 ID:aMO0tCcA
不良娘「で・・・考えって影から見てることっすか・・・」
男「そうだけど?なんで?」
不良娘「・・・・・・」
男「だって俺は学校に入れないし、学校の行き帰り道をこうして影から見ていれば」
不良娘「あんたの方がストーカーに見えるぞ・・・」
男「・・・・・・」
~~~~~~~~
125 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 20:54:47 ID:aMO0tCcA
男「くそ・・・もう学校か」
不良娘「あんた店はいいのかよ・・・」
男「今日は休みにしといた」
不良娘「いいのかよ!!それ!!」
男「細かいこときにすんなっての」
不良娘「いや・・・客が困惑するだろ!!」
男「大丈夫だって・・・「あ、またいつものことか」って感じで割り切ってくれるから」
不良娘「いつもこんなことやってんのかよ・・・」
男「じゃ、学校内では頼むぞ!アテにしてるからな」
不良娘「・・・・・・」(なんなんだ・・・あいつは)
~~~~~~~~
127 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 21:01:36 ID:aMO0tCcA
二日前
幼馴染「張り込み・・・ですか?」
男「そ、そこで怪しい人物を発見したら確保!!」
幼馴染「なるほど・・・」
不良娘(そんな都合よくいくのかよ・・・。こいつらの頭はお花畑でできてるのか・・・?)
男「帰り道だったら遭遇しやすいかもしれないしさ」
幼馴染「そうですねっ。男さんに見ててもらえるなら心強いですっ!」
男「任しときなさいっ」
不良娘「学校でいるあいだはどうすんの?」
男・幼馴染「え?」
128 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 21:33:21 ID:aMO0tCcA
不良娘「相手が不特定多数なら学校内に潜んでいてもおかしくねぇだろ?」
不良娘「もしかして考えてなかったのか?」
男「考えてなかったわけじゃないよ・・・そうなったら俺が忍び込んで」
幼馴染「それ・・・完全にストーカーしてる側になってますよ・・・」
男「はぁ・・・だよなぁ」
不良娘(影から見てる時点でストーカーみたいなもんだけどな)
男「なぁ不良娘ちゃん・・・?」
不良娘「はい?」
~~~~~~~~~~~
129 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 22:00:59 ID:aMO0tCcA
教室
幼馴染「あははは、それでね~」
クラスメイト「そうなんだ~~」
不良娘(はぁ・・・あたしが学校での監視役ねぇ・・・)
不良娘(同じクラスだったからよかったものの・・・)
モブ1「あ、不良娘さんが来てる・・・」
モブ2「珍しいねぇ・・・幼馴染ちゃんのことガン見してるよ・・・」
不良娘(・・・・・・あたしがストーカーだって誤解されねぇようにしねぇとな・・・)
131 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 22:33:23 ID:aMO0tCcA
幼馴染「あははは、それでね~」
イケメン「おはよう、幼馴染さん」
幼馴染「あ、おはようイケメンくん」
イケメン「この間のTV見たよ、すっかり有名人になったね」
幼馴染「あははは・・・そうなのかなぁ」
イケメン「学園のアイドルが国民的アイドルになるなんてね」
幼馴染「まだまだ駆け出しだけどねぇ」
イケメン「それでもTVに出られるようになるなんてすごいじゃないか」
幼馴染「ありがとう~」
不良娘(・・・・・・クラスで人気のあるイケメンか・・・)
不良娘(顔だけの人間のどこがいいんだか・・・)
がやがや
132 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 22:45:13 ID:aMO0tCcA
友「幼馴染~飯食おうぜ~」
幼馴染「あ、友くん」
イケメン「幼馴染さん、一緒にお昼どうかな?」
友「・・・イケメン!」
イケメン「やぁ友くん、たまには俺もご一緒しようかなって」
友「・・・幼馴染がOKすればな」(ふん・・・どうせ断られるに決まって・・・)
幼馴染「あははは・・・さ、三人で食べようか」
友「・・・・・・」
不良娘「ラーメンうめぇ・・・」(修羅場ってんなぁ・・・)ずずずー
133 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 23:20:55 ID:aMO0tCcA
友「・・・・・・」
イケメン「それでさ~」
幼馴染「あははは・・・そうなんだ~?」
友(ちっ・・・イケメンのやつ。いつもなら幼馴染に見向きもしねぇくせに)
イケメン「あははは」
幼馴染「あははは・・・」
モブ子「見てみて幼馴染さんとイケメンくんだ」
モブ「美男美女でまさにお似合いって感じだな・・・くっそ」
モブ子「幼馴染さんのことはあきらめなさいよ、アイドルとなんて釣り合うわけないでしょ」
モブ「わかってるって」
不良娘(夢を見るのは勝手だっての・・・)
134 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 23:29:12 ID:aMO0tCcA
友「な、なぁ幼馴染そういえば最近浮かない顔してるけどなんかあったのか?」
幼馴染「え?そ、そうかな?」
イケメン「そうなのかい?それはいけないね。何か悩みがあるなら話してくれないか?」
幼馴染「あははは、大丈夫だよ。何もないからさ」
友「ほんとか?最近一緒に帰っても上の空だし・・・なんかあるんだろ?」
幼馴染「あははは・・・ほ、ほんとに何もないよ?」
友「けどよ・・・・・・」
イケメン「ははは、心配する気持ちはわかるけどそれはちょっとしつこいんじゃないかな」
友「なんだと?」
イケメン「幼馴染さんは心配されるのをあまり快く思ってないように感じとれるけど?」
友「心配しねぇ友達もどうかと思うぜ?」
イケメン「しつこくされるよりは幾分よりは楽だとは思うけどね」
友「あぁ?」
幼馴染「お、落ち着いてっ・・・友くん」
135 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 23:37:37 ID:aMO0tCcA
不良娘「ん・・・・・・ラーメンのおかわりに行ってたら雰囲気が重くなってた・・・」
不良娘(あの二人は何やらかしたんだ?)
友「てめぇに幼馴染の何がわかるんだよ?」
イケメン「君こそあまり彼女の真意を汲み取れていないように感じるけど?」
友「はっ、それはお前の勘違いじゃねぇの?俺は何年も付き合いあるからな」
イケメン「君は幼馴染みということに固執しすぎだね・・・。それで彼女の気持ちを汲み取れるかどうかは別の話だろ?」
136 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 23:38:09 ID:aMO0tCcA
友「っのやろう!!!」
幼馴染「友くんやめてっ!!!」
友「っ!!」
イケメン「言い返せなくなったら暴力?それはよくないよ?」
友「くっ!」
幼馴染「イケメンくんも・・・挑発するようなこと言わないで」
イケメン「ごめんね、俺はそんなつもりはないんだけどね・・・」
友「・・・・・・」
幼馴染(うぅ・・・・・・せっかくのお昼が台無しだよ・・・)
不良娘(さすがにちょっと幼馴染がかわいそうだな・・・)
137 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 23:43:36 ID:aMO0tCcA
???「どうも~~ミルクデリバリーで~す」
友「へ?」
イケメン「ん?」
幼馴染「ななっ・・・」
男「いやぁ~ピリピリしてる時はカルシウムでも取りましょうってことで牛乳をどうぞっ」
不良娘「ぶーーーーーーーーっ!!!!!」
不良娘「ごほっ・・・ぐえっふっ・・・」
ヤダー
フリョウムスメサン、スープフキダシテルワヨ・・・
不良娘「な、なんであいつが!?」
138 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 23:49:02 ID:aMO0tCcA
友(ここで何してんのこいつ・・・)
イケメン「どうも、いただきます」
幼馴染(えええええええええええええええええええ!?お、お、男さんがなんでぇぇ!?)
男「せっかくの食事の場なんですし、楽しい雰囲気で食べなきゃご飯も美味しく感じませんよ~」
イケメン「確かにね・・・さっきはすまなかったね友くん。俺も言いすぎたよ」
友「え?あ、ああ」
幼馴染「じ、じゃあご飯食べよう♪」
イケメン「大丈夫?なんだか手が震えてるみたいだけど」
幼馴染「へ?そ、そんなことないよぉ?」
不良娘(ホントなにやってんのあの人・・・)
~~~~~~~~
139 : ◆H3516TYYss:2013/01/20(日) 23:56:41 ID:aMO0tCcA
下校時間
不良娘「あんた・・・何してんだよ」
男「へ?なんのこと?」
不良娘「とぼけんなよ・・・」
男「あ~あ昼ことね。あれはね、牛乳配達のおっちゃんと仲いいからさ。たまたま配達ミスがあってそれを俺が届けたってわけ」
不良娘「恐ろしいくらい都合のいい偶然だな・・・」
男「こまけぇこたぁいいんだよ。で?その後はどうよ?」
不良娘「とりあえず・・・教室では何もなかったけど?」
男「そうか・・・そいつはよかった」
140 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:04:45 ID:AAxz/STs
幼馴染「♪~~」
トコトコ
友「幼馴染~!一緒に帰ろうぜ」
幼馴染「あ、友くん・・・」
幼馴染(どうしよう・・・男さんに電話して迎えに来てもらおうと思ったけど・・・)
友「な?いいだろ?」
幼馴染「う、うん・・・」
男「ほぅ・・・友と帰るか」
不良娘(昼間のあれがあったからか・・・気まずそうだな)
タタタタタッ
141 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:31:58 ID:AAxz/STs
友「それでさ~」
幼馴染「へぇ・・・そうなんだ~」
男「なんか会話ぎこちないな・・・なんかあったのか?」
不良娘(昼間のあの会話見てなかったのかよ・・・)
不良娘「察しろ」
男「???」
友(よしっ・・・今日こそは)
友「あ、あのさ!!幼馴染」
幼馴染「うん?な、な~に?」
友「今度の日曜日予定あるか?」
幼馴染「空いてるけど・・・なんで?」
友「今度どっか行かねぇか?ほら新しくできたアイス屋でアイス食べたいって言ってたしさ」
幼馴染「あははは・・・そんなこと覚えてくれてたんだ」
142 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:33:35 ID:AAxz/STs
友「当たり前ふだろ?幼馴染みなんだぜ?」
幼馴染「あははは・・・それ関係あるのかな?」
友「大アリだっての」
男「お、デートに誘ったみたいだな。青春してますなぁ」
不良娘「うるさい黙ってて」
男「はい・・・・・・」
友「で?どうだ?」
幼馴染「・・・・・・」
143 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:36:40 ID:AAxz/STs
帰り道
幼馴染「はぁ・・・・・・」
男「もうそろそろ家が近いな・・・」
不良娘「この距離なら大丈夫じゃねぇ?」
男「だな、まだ日も明るいし。そろそろもどるか」
不良娘「やっと帰れるか・・・」
男「悪い悪い」
キャーーーーーー
144 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:39:32 ID:AAxz/STs
男・不良娘「!?」
男(幼馴染ちゃんの声!?)
不良娘「おい!!」
男「ああ、行くぞ!!」
タタタタタッ
幼馴染「・・・・・・」
男「幼馴染ちゃん!!!」
不良娘「ちっ!!」
タタタタタタッ
不良娘「はぁ・・・・・・はぁ」
不良娘(くそっ・・・逃げ足の速ぇやつだな)
145 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:43:03 ID:AAxz/STs
幼馴染自宅
男「どうだった?」
不良娘「ダメだ逃げられたあとだった」
男「そうか・・・」
不良娘「大丈夫・・・なのか?」
男「ああ、気絶しただけみたいだからすぐに起きると思う」
幼馴染「ん・・・・・・」
男「幼馴染ちゃん」
不良娘「・・・・・・」
幼馴染「男さんに・・・不良娘さん・・・」
146 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:47:56 ID:AAxz/STs
男「大丈夫?痛いところとかある?」
幼馴染「大丈夫です・・・。お二人共ありがとうございます・・・」
男「気にしなさんなって、てか俺たちの方こそごめん・・・すぐ近かったからもう大丈夫だって思って」
幼馴染「そんなっ・・・気になさらないでください。私の方こそ無理なお願いを聞いていだいて申し訳ないです・・・」
不良娘「・・・・・・」
男「それじゃあ・・・俺たちは帰るけど、何かあったらすぐ電話してきてね」
幼馴染「はいっ・・・。ご迷惑おかけして申し訳ありません」
男「じゃあね」
不良娘「失礼しました・・・」
ガチャン
147 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 00:52:14 ID:AAxz/STs
男「はぁ・・・・・・情けねぇ。油断したすぐそばからこれかよ」
不良娘「いや・・・あたしが催促したのが悪い・・・」
男「不良娘ちゃんは何も悪くねぇよ。無理に付き合わせたのは俺だから」
不良娘「あんたは何も悪くねぇよ・・・今回は間が悪かったってのもあると思う」
男「油断はするなってことだな。こりゃ一層警戒しなきゃまずいな」
不良娘「ああ・・・だな」
???「・・・・・・」
148 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:18:02 ID:AAxz/STs
日曜日
友「おはよ~幼馴染~」
幼馴染「おはよう~~」
幼馴染「よかったねなんとか晴れて。今日は曇りだって言ってたからちょっと不安だったけど」
友「俺は晴れ男だからなっ!」
幼馴染「何それ~~♪」
男「なんとか友とは合流できたっぽいな」
不良娘「てかいいのかよ・・・ついてきて・・・」
男「あぁ・・・俺もそれはおもったんだけどね。幼馴染ちゃんがどうしてもって」
不良娘「はぁ・・・そんなにこないだのことが怖いなら断れよ」
男「OKしちゃったし・・・急に断ったら友がな・・・」
不良娘「あの男いろいろと問題ありすぎだろ・・・」
男「うん・・・まぁ、けど悪いやつではないからさ。それに幼馴染みだしさ・・・」
不良娘「・・・・・・」(なんだよそれ・・・)
149 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:25:54 ID:AAxz/STs
アイス屋
ガヤガヤ
幼馴染「うわぁ~・・・人がすごい並んでるよ~」
友「だなぁ~・・・こりゃあ時間かかりそうだな~」
男「すげぇ・・・人・・・やっぱ出来たばっかっていうのもあってもの珍しさに集まってくるなぁ」
男(・・・俺も新メニューでも考えてみようかなぁ)
男「ん?」
不良娘「・・・・・・」
不良娘(アイス・・・か。なんか・・・女子っぽいな)
男「不良娘ちゃんあっちのカフェで見張ろうぜ」
不良娘「え、あ、うん・・・」
ガチャン
ウェイトレス「いらっしゃいませ~」
150 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:32:08 ID:AAxz/STs
男「えっとホットコーヒーとオレンジジュースをお願いしますあと・・・」
不良娘「ふぅ・・・・・・」
男「どうしたん?そんなにため息ばっかついて」
不良娘「別に・・・ただカップルはああやってデートするもんなのかなぁって」
男「カップル!?あの二人が?」
不良娘「例えばっすよ・・・って何マジな顔してんの?」
男「いや・・・あいつらが付き合ってるなんて一回も聞いたことないぞ・・・!!」
男「けどあれだけ仲良ければ・・・付き合っていてもおかしくない・・・か」
不良娘「例えばって言ってんじゃん」
男「へ?ああ・・・そ、そうだよな!!うん!!高校生なんだしそんなことまだ早い早い!!」
不良娘「付き合うのに高校生とかは関係ないし早くねぇだろ」
151 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:35:59 ID:AAxz/STs
店員「おまたせしました、先にホットコーヒーとオレンジジュースを・・・」
男「どうもありがとっす」
不良娘「ん?あたしは頼んでないぞ」
男「オレンジジュース好きだろ?先に頼んどいた」
不良娘「む・・・・・・、なんか言い方が腹立つ」
男「あははは・・・いいじゃないか。好きなものを好きだって素直に飲んでおきなさい」
不良娘「ちっ・・・覚えてろよ」
不良娘「・・・・・・」チュー
男(とかいいつつで飲んでるし)クスッ
152 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:39:46 ID:AAxz/STs
不良娘「な、なんだよその顔」
男「別に~~♪」ズズズ・・・
不良娘「・・・・・・っ」
男(おもしろいなぁこの子・・・無愛想なのにいろんな表情するし)
不良娘(なんなんだよこいつは・・・!!変な顔してこっち見てくるし・・・)
店員「お待たせしました・・・。ティラミスです」
男「おうありがとさん」
不良娘「ふん・・・大人の癖にそんな甘ったるいもん食べるんだな」(・・・・・・美味しそう・・・)
153 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:43:34 ID:AAxz/STs
男「ああ、これ?俺が食べるために頼んだんじゃないよ?」
不良娘「は?」
男「不良娘ちゃんにどうかなって」
不良娘「な、なんで・・・」
男「いや・・・だってアイス美味しそうに見てたからさ。もしかして甘いもの好きなのかなって」
不良娘「・・・」(完全に見透かされてた・・・)
男「もしかして嫌いだった・・・?ティラミス嫌だった?」
不良娘「・・・・・・ことねぇよ」
男「へ?」
不良娘「んなことねぇ!!好きだって言おうとしたんだよ!!」
ガヤガヤ
ナンダー??
154 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:46:59 ID:AAxz/STs
男「あははは・・・・・・そうなんだ、けどその発言をでかい声でいうのはどうかと思うよ・・・?」
不良娘「・・・~~っ!」
男「けど良かったよ、甘いものが好きだったみたいで」
不良娘「ふ、ふん」パクパク
男(素直じゃないなぁ・・・けどなんか初々しいな)
不良娘「な、なんだよ!?」
男「別に~♪」
不良娘「・・・・・・っ!!」パクパク
155 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:50:16 ID:AAxz/STs
友「ったく・・・早くしてくれよ~!!まだかよ!!」
幼馴染「あははは・・・もうすぐだからさ。ね?」
友「ったくこんなに幼馴染をまたせやがって」
幼馴染「あははは・・・」
幼馴染(男さんたちも並んでるのかなぁ・・・)チョロチョロ
幼馴染(あ・・・向こうのカフェにいる・・・)
男「~~~」
不良娘「~~~っ!!」
幼馴染(・・・あのカフェ・・・お洒落だから一度行きたかったところだ・・・)
幼馴染(二人共楽しそう・・・・・・本当にデートしてるみたいに・・・)
156 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:54:26 ID:AAxz/STs
店員「大変お待たせいたしましたっ!」
友「ったくおせえよ!!何分待たせるんだよ」
店員「申し訳ございません!!」
幼馴染「と、友くんっ、そんなに怒らなくても」
友「ったく・・・お前はお人好しすぎんだよ」
幼馴染「けどさっ、並んで待ってるのはみんな同じなんだから」
幼馴染「そんなことで怒ったらだめだよ」
友「・・・・・・ああ」
店員「本当に申し訳ございません・・・」
幼馴染「いえいえっ」
友「・・・・・・」
157 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 01:59:57 ID:AAxz/STs
友「はぁ・・・やっと一息つけるぜ」
幼馴染「だねぇ」
友「そんなちょっとでよかったのか?」
幼馴染「うん・・・そんなに食べられないからね」
友「ははっ、なんかアイドルっぽいなそれ」
幼馴染「あははは・・・」(アイドル・・・・・・)
友「しかし・・・店の内装は安っぽい作りだよなぁ。ほんとに新しくできたばっかなのかって思っちまうぜ」
幼馴染「そ、そうだね・・・」
パク
幼馴染(美味しい・・・)
友「う~ん・・・アイスも微妙だな」
幼馴染「・・・・・・」
友「なんかハーゲンダッツみたいなちょっと高級なやつをそのまま買ってきて使ってますよ~ってな感じでさ」
友「幼馴染はどうよ?」
158 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 02:02:51 ID:AAxz/STs
幼馴染「冷たい・・・・・・」
友「??そりゃアイスなんだから冷たいに決まってるじゃないか?」
幼馴染「・・・・・・そうだね」
友「幼馴染?」
幼馴染「ううんっ、なんでもないっ。さっさと食べちゃうね」
友「あはは、そんな慌てて食べるとキーンってなるぜ」
159 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 02:04:54 ID:AAxz/STs
~~~~~~~~
男「ふぅーーい、ちょっと長いしすぎたなぁ」
不良娘「だな」
男「てか・・・幼馴染ちゃんは・・・」
不良娘「ん?今店から出てきたところだな」
男「みたいだな」(けど・・・なんだ?様子が)
不良娘(・・・なんか余計にぎこちなくなってないか?)
~~~~~~~~
160 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 02:07:57 ID:AAxz/STs
友「さてと・・・どこ行こう?」
幼馴染「えぇ!?友くんが誘ってくれたんだし・・・友くんが決めてよ」
友「えぇ~・・・けどこういうのって二人で考えようぜ」
幼馴染「う~ん・・・」(どこでもいいんだけど・・・)
友「そうだっ!服でも見に行こうぜ。新しいの入ってるかも」
幼馴染「そ、そうだね」
トコトコ
男「動き出したな」
不良娘「追うか・・・」
トコトコ
161 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 02:12:42 ID:AAxz/STs
ブティック
幼馴染「わぁ・・・可愛いデザイン~♪」
友「こっちなんかもいいじゃないか?」
幼馴染「ちょっと派手じゃないかなぁ」
友「そうか?じゃあこっちは・・・」
幼馴染「あははは・・・」(そんな押し付けるように選ばなくても・・・)
男「う~ん・・・デートみたいな感じは出てるんだけどなぁ・・・」
不良娘「・・・・・・」(へぇ・・・こんな服が今は主流なんだ・・・)
男「えっと・・・不良娘さ~ん?」
不良娘「へ?な、何!?見失ったの?」
162 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 02:15:31 ID:AAxz/STs
男「ああ、見失った」
不良娘「何やってんだよ!!ちゃんと見てろよ・・・!」
男「あんたも見てなかったがな」
不良娘「う・・・それは・・・」
男「あははは、大丈夫だって見失ってないから」クスッ
不良娘「なっ・・・!!・・・・・・くっ」ギロ
男「そんな怒らない怒らない。見てなかったのは事実だろ?」
不良娘「うぅ・・・・・・ごめんなさぃ・・・」
163 : ◆H3516TYYss:2013/01/21(月) 02:21:27 ID:AAxz/STs
男「う~ん・・・そうだなぁ」
不良娘「うぅ・・・・・・」
男「じゃあ・・・自分の気に入った服試着したら許してあげようかな」
不良娘「へ・・・?」
男「服が気になってたんだろ?幼馴染ちゃんは俺が見とくから、服見てたら?」
不良娘「いや・・・けど」
男「どうせ集中できやしないだろ?だったら好きなだけ見てから幼馴染ちゃんの方に集中してくれ」
不良娘「・・・・・・」
男「じゃないとこっちも困るし」
不良娘「・・・・・・」コクン
男「それでよし、じゃあ好きなだけ見てきなさい」
不良娘「・・・・・・」
トテトテ
174 : ◆H3516TYYss:2013/01/22(火) 02:12:27 ID:dgBHwRDQ
幼馴染「う~んこれもいいなぁ」
友「決まりそうか~?」
幼馴染「もう少し待って~」(あれだけ勧めておきながらもう飽きてるし・・・)
友「俺ちょっとトイレ行ってくるわ~」
幼馴染「うん~」
タタタタタッ
幼馴染「はぁーーーー・・・」
男「お疲れみたいだな」
幼馴染「男さん・・・なんか気を使っていただいてすみません・・・」
男「いいよいいよ、気にしないで。それにまたいつこないだみたいなことになるかもしれないしさ」
幼馴染「ありがとうございますっ。男さんと不良娘さんには本当に迷惑ばかりかけっぱなしで・・・」
男「俺のことは全然気にしないで、昔からの馴染みだしさなんていうかほっとけないんだ」
幼馴染「男さん・・・」
175 : ◆H3516TYYss:2013/01/22(火) 02:19:28 ID:dgBHwRDQ
男「で?服は決まったのかな~?」
幼馴染「あははは、まだどれにしようか悩んでいまして♪」
男「女の子は服に気を使うからねぇ~、どんな服が好みなの?」
幼馴染「そうですね~・・・可愛いゆったりとした服も好きなのですが、少し大人っぽいものも最近は気になってます♪」
男「大人っぽいものかぁ~幼馴染ちゃんも高校生だから背伸びしたい年頃かな?」
幼馴染「もう~、子供じゃありませんよ~」
男「あははは、幼馴染ちゃんが大人になっちゃったら俺はおっさんだよ~」
幼馴染「全然若いじゃないですか~」
不良娘「♪~~~」(こういうのもいいなぁ~)
不良娘「な、なぁ・・・これとかどうかな・・・」
不良娘「あ」
176 : ◆H3516TYYss:2013/01/22(火) 02:22:50 ID:dgBHwRDQ
幼馴染「これとか良くないですか~?」
男「これとこれもいいねぇ・・・組み合わせ次第じゃいろいろバリエーションあってなんか楽しいな」
幼馴染「でしょ~♪」
不良娘(・・・・・・ったく、なんで見張り役が本人と楽しく談笑してんだよ)
不良娘「ったく・・・」
不良娘(・・・・・・)
177 : ◆H3516TYYss:2013/01/22(火) 02:26:36 ID:dgBHwRDQ
不良娘「あいつら・・・ほんとに仲良いな・・・」
不良娘「・・・・・・」(なんだろう・・・・・・なんか・・・)
友「ふあぁ・・・」
テクテク
不良娘「!?」(おいおいまずいぞ!!戻ってきたぞ)
~~~~~~
男「じゃあ・・・これとか?幼馴染ちゃんの今履いてるブーツとも合いそうなんだけど」
幼馴染「わぁ、いいですね~・・・・・・・・・っ!!」
幼馴染「お、男さんちょっといいですか!!」
男「え?・・・わわわわ!!!」
シャー・・・
178 : ◆H3516TYYss:2013/01/22(火) 02:29:45 ID:dgBHwRDQ
友「戻ったぜ~~・・・・・・ってあれいねぇ」
友「どこ行ったんだ?」
キョロキョロ
不良娘(おいおい・・・大丈夫かよ、バレたら修羅場じゃ済まなくなるぞ・・・)
試着用の個室
男(ど、どうしてこうなった)
男「・・・・・・えっと・・・幼馴染ちゃん?」
幼馴染「は、はい?」
男「なんで俺まで一緒に入ってるのかな?」
幼馴染「えっと・・・つい、咄嗟に?」
男「いや・・・聞かれても・・・」
186 : ◆H3516TYYss:2013/01/24(木) 22:58:23 ID:hs6IPtj2
男(しかしまずいな・・・この状況、友にバレたらあいつ切れるどころじゃなくなるぞ)
友「っかしいなぁ・・・ん?」
友「幼馴染~?試着してるのか?」
幼馴染「!?」(どどどどどどうしよう・・・)
男「幼馴染ちゃん、とりあえずあいつの話に合わせておこう」ヒソヒソ
男「幸いバレてないみたいだし」ヒソヒソ
幼馴染「そ、そうですね」
幼馴染「え?あ、うん!!そうだよ~」
187 : ◆H3516TYYss:2013/01/24(木) 23:09:07 ID:hs6IPtj2
不良娘(おいおいおい・・・マジで大丈夫なのか・・・試着はいいけどどうやって出てくんだよ)
幼馴染「と、とりあえずさっき、咄嗟に手に入れた服着替えますね・・・」ヒソヒソ
男「こ、ここで!?」ヒソヒソ
幼馴染「い、一応試着ってことになってますし・・・」
男「え、で、でも俺・・・」
幼馴染「う、後ろ向いててもらってもいいですか・・・?」
男「え、ああ、う、うんっ!!」
幼馴染(ええぇぇい!!もうどうとでもなっちゃえ!!)
シュルシュル・・・
男(やべぇ・・・すぐ後ろで幼馴染ちゃんが着替えてるんだよな・・・)
190 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:01:11 ID:Q/xxYK6A
友「どうだ~?着替えれそうか~?なんなら俺が手伝っても・・・」
幼馴染「ぜ、絶対開けないでね!!!」
友「へいへい」(へへ・・・ちょっとだけカーテン開いて)
男(こいつ・・・ちょっとだけ開いて覗こうとか考えてるな)
友「あれ?あかない・・・てか手で抑えられてる?」
グイッ
幼馴染「カーテンなんか開けてどうするつもり?」
友「あはははは・・・ちょっとした冗談だってば」(ちぇ・・・ガードかてぇな)
男(ふぅ・・・あぶなかった)
幼馴染「男さん・・・ナイスです」
男「ヒヤヒヤしたけどね」
男(
192 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:07:04 ID:Q/xxYK6A
不良娘「なんとかカーテン開けられるのは避けてたけど・・・どうやってあの人だけ出てくるんだよ・・・」
ブーンブーン・・・
不良娘「あ?メール??」
PI
男
件名:助けてくれ(>o<)
不良娘「・・・・・・」
PIPI
Re.
自業自得だ
不良娘「送信っと」
PI
193 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:12:34 ID:Q/xxYK6A
ブーンブーン・・・
不良娘「返信早っ!!」
Re.Re.
頼むから・・・(>_<)
不良娘「・・・はぁ・・・仕方ねぇな」
トコトコ
194 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:13:09 ID:Q/xxYK6A
友「なぁ~まだか~?」
幼馴染「も、もうちょっと待って~」
幼馴染(どうしようどうしよう・・・もう着替え終わちゃったけど)
男(まずいな・・・あいつがこっちを向いてるのか向いてないのかさえ分からない・・・)
友「なぁ~そろそろいいだろ・・・」
ポンポン
友「ん?」
不良娘「よ、よう」
友「お、君は確か男のとこのアルバイトの不良娘ちゃんだっけ?」
男・幼馴染(!?)
195 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:20:20 ID:Q/xxYK6A
友「てか君から声かけてくれるなんて以外だな~」
不良娘「見慣れた顔がいたから…その…声かけてみようと思って」(時間稼ぐからさっさと出てこい!!!)
友「ありがとな!!」
男「……」ソロ~
幼馴染「なんとか注意をそらしてくれてますね…」
男「ああ…出て行くなら今だな」
ササッ
友「しかし…意外だな、あんまりそういう話とかかけて来なさそうな雰囲気だったのに」
不良娘「ん?そうか…?」(やっと出てきたか・・・適当に会話切り上げるか)
不良娘「じゃあ…またな」
197 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:25:28 ID:Q/xxYK6A
友「え?もう?せっかくだし一緒に見ていこうぜ?幼馴染も一緒だしさ」
不良娘「いや…あたしはも帰るところだったしさ。それにあたしがいたらまずいだろ…」
友「そんなことねぇって!幼馴染だっていいって言ってくれると思うしさ」
不良娘「いや…遠慮しておく。」(くどいな…こいつ)
幼馴染「私はいいよ別に~」
シャー
友「お、やっと着替え終わったのか~」
幼馴染「時間かかってごめんね」
友「全くホントだぜ~」
不良娘「……」(すげぇ似合ってる…)
199 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:30:58 ID:Q/xxYK6A
幼馴染「で…どうかな?」
友「おお、すげえいいと思う。ブーツに少し控えめな服の色合いといいなんか大人っぽいな」
幼馴染「ありがとう♪」
友「不良娘ちゃんもどう?同じ女の子からの視点で見てどうかな?」
不良娘「え?」
幼馴染「あははは…正直に言ってくれていいよ~♪」
友「そんな自信なくすようなこと言うなよ」
幼馴染「どこからも自信なんてわかないよ~」
不良娘「……」じ~…
201 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:36:19 ID:Q/xxYK6A
友「……」(すげぇガン見してるなぁ)
幼馴染「……」(ど、どうしよう…なんかすごい真剣に吟味してるけど)
不良娘「……」
不良娘「ふむ……」
友「ど、どう?」
幼馴染「……」ドキドキ
202 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:40:50 ID:Q/xxYK6A
不良娘「うん…いいと思うよ。なんていうかうまく言えないけど…相応というかなんというか」
友「おおお…そうか!!やったな幼馴染!」
幼馴染「う、うん…」(よかったぁ…)
不良娘「ていうか…あたしがどうこう言ってもなんの参考にもならないけど…」
友「そんなことねぇよ~、女の子からの視点は重要だって」
幼馴染「そうそう。どうせ着るなら他の女の子からもいいなぁって思われるほうがいいしね~」
不良娘「そ、そっか……」
男(なんだ…あいつら結構いい感じじゃないか。それに不良娘ちゃんも…)
~~~~~~~~~
203 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:44:32 ID:Q/xxYK6A
ミスドにて…
友「それでさ~あの女Aがさ~」
幼馴染「え~?そうなの~?」
不良娘「……」チュー…
不良娘(なんだ…このあたしの場違いな感じは…)
不良娘(二人は楽しそうに会話してるし…あたしも混ざればいいのか…?)
幼馴染「はい、不良娘ちゃんのドーナツ♪」
不良娘「え、ああうん…ありがと…」
友「不良娘ちゃんって少食?」
不良娘「え…なんで?」
204 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:48:28 ID:Q/xxYK6A
友「だって、オレンジジュースばっか飲んでてさ全然ドーナツ食べてないし」
不良娘「え?ああ、そ、そうかな…」
幼馴染「不良娘ちゃんには不良娘ちゃんのペースがあるんだよ~」
友「あははは、そういうもんかな?」
幼馴染「友くんががっつき過ぎなだけだし~」
友「はははは、それはあるかもな。不良娘ちゃんさ?」
不良娘「うん?」
友「もしかして俺たちに気を使ってる?」
不良娘「へ?」
205 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 01:54:07 ID:Q/xxYK6A
友「いやぁ…俺たちばっかで喋ってたからさ~。なんか悪いなぁって」
幼馴染「あははは、確かにそうだね~ちょっと自居心地悪かったかな…」
不良娘「あ、いや…そういうんじゃないから」
友「?」
不良娘「いや……その」
幼馴染「?」
不良娘「……」
不良娘「あたしさ…こういうの初めてだったから…」
幼馴染「こういうの…?」
不良娘「その……友達と…どこかでお茶したりするのとか」
不良娘「初めてだったから……」
206 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 02:01:02 ID:Q/xxYK6A
幼馴染「クスッ」
不良娘「???」
友「あはははは、そんなの反応見てればわかるよ~」
幼馴染「あはははは」
不良娘「……」
幼馴染「あはは…ごめんね、私たちも気を使ってあげられなくて」
友「俺たちもどんなふうに会話に入ってくるのか見たくてさ、それでつい」
不良娘「………」(なんだそれ…)
友「はははは…ちょっとトイレ行ってくるな」
幼馴染「うん」
不良娘「はぁ……」
207 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 02:05:40 ID:Q/xxYK6A
幼馴染「あははは…ごめんね気を使わせちゃって」
不良娘「ああ、気にしないで…。あの人に頼まれた手前もあるし」
幼馴染「あははは、ごめんねいろいろ頼んじゃって」
不良娘「今度カフェに来て金落としてくれるならそれでいいよ…」
幼馴染「もちろん、カフェには立ち寄るよ♪」
不良娘「あの人がまた出世払いとかにしなきゃいいけどな」
幼馴染「ホントだねっ♪」クスッ
端っこのテーブル
男「いやぁ…女の子同士が仲良くしてるのはいいねぇ」
男「ついでにエビグラタンうめぇ」モシャモシャ
208 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 02:12:14 ID:Q/xxYK6A
~~~~~~
夕方帰り道
友「じゃあここで解散だな」
幼馴染「うんっ!今日はありがとうね~」
友「いいってことよ。じゃあな~」
幼馴染「不良娘ちゃんも今日はありがとうございます」
不良娘「そんな丁寧に言われるようなことしてないけどな」
幼馴染「ううん、途中からちょっとハプニングもあったけど…私は楽しかったし、すごく安心できたよ」
不良娘「そ、そっか…」
幼馴染「これからも…お友達としてよろしくお願いしますっ」
不良娘「あ、う、うん……よろしく」
ギュッ
幼馴染「じゃあ私はこれで」
不良娘「あ、ちょっと待て」
幼馴染「……??」
209 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 02:20:23 ID:Q/xxYK6A
不良娘「またこの前みたいなことになるといけないから送ってくよ」
幼馴染「あははは…そうだね~」
幼馴染「じゃあお願いしますっ」
不良娘「う、うん…」
トコトコ
幼馴染「そういえば…不良娘ちゃんってアルバイト時給が高いからって言ってたよね?」
不良娘「うん…そうだけど、それが何?」
幼馴染「いやぁ、何か目標でもあるのかなぁって」
不良娘「……」
210 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 02:23:33 ID:Q/xxYK6A
幼馴染「ご、ごめんね!!もしかして聞いちゃまずいことだった!?」
不良娘「あ、いやっ!そうじゃないから!!」
幼馴染「そ、そっか…よかった」
不良娘「…けど」
幼馴染「??」
不良娘「内緒…」
幼馴染「え~~内緒なの??」
不良娘「……うん」
不良娘(これはもう少し仲良くなれたら…話すよ)
~~~~~~
211 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 02:29:27 ID:Q/xxYK6A
幼馴染「あっという間についちゃったね~」
不良娘「駅から近かったんだな」
幼馴染「えへへへそうなんだ~。だからいろんなところに遊びに行けて便利なんだけどね~」
不良娘「アイドルだからなかなかできない?」
幼馴染「そうなんだよねぇ…」
幼馴染「だから今日はすごく楽しかったよ!女の子と一緒に遊べて」
不良娘「…そっか」(あたしなんてなんにもしてないよ…)
幼馴染「おかげで明日のイベントのモチベーションも上がったしね♪」
不良娘「なっ!?明日仕事入ってたのかよ!?」
幼馴染「うんっ」
不良娘「けど…せっかくの休みだったんだし、体休めたほうが…」
幼馴染「あははは…たしかにね。けどそれじゃあモチベーション上がらないし…」
幼馴染「せっかくイベントに来てくれてるファンの方には最高潮の私でありたいからっ♪」
不良娘「……そうだけど」
212 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 02:35:51 ID:Q/xxYK6A
幼馴染「せっかくイベントに来てアイドルのテンションが低かったとか、笑顔が不自然だったとか」
幼馴染「そんなのファンのみんなガッカリしちゃうよ」
不良娘「……」
幼馴染「イベントに来てくれた人みんなに楽しんでもらわなきゃ♪私の舞台である前にファンのみんながいるんだから」
不良娘(……こいつ…)
不良娘「そっか、楽しんでもらえたならあたしも一緒に行動した甲斐があったよ」
幼馴染「うんっ♪じゃあ不良娘ちゃん今日はありがとう。ばいばいっ」
不良娘「ああ、またな」
不良娘「……」
216 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 20:35:42 ID:VKZWnzmE
男「今日はありがとうな」
不良娘「あ、いやあたしは何にもしてないっすから・・・」
男「幼馴染ちゃんすごい嬉しそうだったよ。俺と一緒にいるときよりも楽しそうにしてたし、ちょっと悔しいなぁ」
不良娘「そうなんすか?」
男「おう、なんだろうな・・・やっぱり女の子同士だからかな」
不良娘「そういうもんなんすかね」
男「じゃないの?俺はよくわかんないけど」
不良娘「あたしもあんまり話したこととかないし」
男「そうなの?」
不良娘「友達なんていなかったっすからね」
男「え・・・?」
217 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 20:39:15 ID:XxjShSJk
不良娘「こんな奴に好き好んで寄ってくるやつなんていないっすからね」
男「・・・けど話せば普通じゃんか」
不良娘「あたしの第一印象・・・」
男「え・・・?」
不良娘「あたしと初対面したときの第一印象・・・どう思いました?」
男「・・・・」
不良娘「・・・そういうことっすよ」
トテトテ
男「・・・・」
218 : ◆H3516TYYss:2013/01/25(金) 20:48:59 ID:CjCocfyQ
~~~~
自宅にて
男「情けねぇな・・・俺」
男(結局何も答えられなかったな・・・無責任なこと言ってしまったな)
男「確かに俺も第一印象は近寄りがたいとか思っちまったもんな」
男「はぁ・・・せっかく仲良くなりはじめてたのになぁ」
~~~~
219 : ◆H3516TYYss:2013/01/26(土) 01:37:59 ID:IM86XDic
イベント当日
幼馴染「ありがとうございますっ♪」
アイドル男「ありがとうございます」
アイドル男「あははは、まさかアイドルイベントに君もいるなんてね」
幼馴染「あははは、ホント偶然ですね♪」
アイドル男「見知った顔だからすごくやりやすかったよ」
幼馴染「私も少し落ち着けました」
???「いや~すごいよかったで~」
幼馴染(この人たしか・・・この前のオリコン1位の・・・)
アイドル男「バンド男さんお疲れさまです」
バンド男「ああ、お疲れ様~」
幼馴染「お疲れ様ですっ」
220 : ◆H3516TYYss:2013/01/26(土) 01:41:43 ID:IM86XDic
バンド男「えっと幼馴染ちゃん・・・だっけ?この前オリコンに出てたよな」
幼馴染「あ、はいっ!!まだまだ駆け出しですけど・・・」
バンド男「いやいや、アイドルっていうからあんまり歌に関しては期待してなかったけど他のやつとは全然違うな」
バンド男「単純にすごいって思ったよ」
幼馴染「そんなっ」アセアセ
バンド男「あははは、そうだ今度の撮影の打ち上げうちにメンバーと一緒にどう?」
幼馴染「あははは、すみません・・・まだ未成年なので居酒屋には」
バンド男「大丈夫大丈夫だって、俺ら大人同伴なら問題ないよ」
アイドル男「お酒さえ飲まなければだけどね」
幼馴染「あはは・・・・・・けど学校もありますし、勉学もおろそかには・・・」
バンド男「真面目な子だなぁ~」
221 : ◆H3516TYYss:2013/01/26(土) 01:52:45 ID:kQ5hrPUc
マネージャー「幼馴染ちゃんーそろそろいくよー」
幼馴染「あ、はい!!」
幼馴染「すみませんっ!ではこれで失礼します」ペコリ
バンド男「おう、じゃあね」
アイドル男「お疲れさまー」
タタタッ
バンド男(前はちらっとしか見れなかったが中々の上玉だな・・・)
224 : ◆H3516TYYss:2013/01/27(日) 12:07:27 ID:tbzd/MLs
マネージャー「お疲れさま~」
幼馴染「お疲れさまですっ」
マネージャー「すごいじゃない、バンド男さんに覚えてもらってるなんて」
幼馴染「あははは、ちょっとびっくりしちゃいました。私なんて眼中にないのかなって思ってましたから」
マネージャー「音楽に関してうるさいあの人に覚えてもらってるなんて相当すごいよ」
幼馴染「私もTVで何度も見たことあります。学校の友人もファンだって・・・」
マネージャー「実はあたしもファンなんだー♪」
225 : ◆H3516TYYss:2013/01/27(日) 12:19:53 ID:3YorWh/U
幼馴染「私伝いにサインとか求めないでくださいねー」
マネージャー「そんなことしないわよー。あたしは堂々と言うわ!!」
幼馴染「あはははは、ホントに言いそうですね」
マネージャー「また機会があればなんだけどねぇ」
~~~~
226 : ◆H3516TYYss:2013/01/27(日) 12:26:38 ID:uX37Nj2A
カフェ
男「よし、今日はもう上がっていいよー」
不良娘「うっす」
不良娘「あの・・・地下の広場使ってもいいっすか?」
男「おういいぜ、電気付けるからちょっと待ってて」
ゴソゴソ
ガチャン
幼馴染「こんにちはー」
不良娘「おっす・・・」
幼馴染「不良娘ちゃんこんにちはっ♪アルバイトは今日はお仕舞い?」
不良娘「さっき終わったばっか」
幼馴染「そっか♪」
227 : ◆H3516TYYss:2013/01/27(日) 16:20:47 ID:5rpriZL2
男「準備できたよー。お?幼馴染ちゃんこんにちは」
不良娘「ありがとうございます」
タタタッ
幼馴染「こんにちはっ♪準備ってなんですか?」
男「ああ、不良娘ちゃんの演劇の練習場だよ」
幼馴染「演劇!?不良娘ちゃん演劇やってるんだ?」
男「俺も最初は驚いたけど、練習する場所がなかったらしくてそれでカフェの地下がちょうどいいかなって」
幼馴染「確かにびっくりしちゃいますよね」
228 : ◆H3516TYYss:2013/01/27(日) 21:19:02 ID:aSjeiYb2
~~~~
不良娘「ふぅ・・・」
男「どう?」
不良娘「悪くないっすね」
男「あははは、そっか」
幼馴染「結構広いですねぇ」
男「もともとダンス教室立った場所を改築したからなぁ」
不良娘「ふーん・・・」
229 : ◆H3516TYYss:2013/01/27(日) 21:28:00 ID:FV02Iu6c
男「さ~て練習はどう?」
不良娘「うーん・・・・・・一人でやってるとどうも、効率が・・・」
男「そっかぁ・・・、じゃあ幼馴染ちゃん」
幼馴染「はいっ!!」
男「相手役やってあげてくれないかな?」
幼馴染「わ、私がですか!?」
男「俺よりも精通してそうだし、なにより俺がそういうことからっきしダメだからさ」
幼馴染「はぁ・・・不良娘ちゃんさえよければ、私は一向に構いませんが」
不良娘「あたしも全然大丈夫だよ」
男「よしっ!決まりだなじゃあ、頼む」
幼馴染(どうしよう・・・演劇なんてやったことないけど)
230 : ◆H3516TYYss:2013/01/27(日) 21:36:58 ID:FV02Iu6c
~~~~~~
幼馴染「~~~~」
不良娘「~~~~」
幼馴染(どうだろう・・・うまくできてるかなぁ)
幼馴染(というか・・・不良娘ちゃんすごい上手・・・)
幼馴染(演劇部でも入ってるのかな?)
不良娘「おい」
幼馴染「は、はいっ!?」
不良娘「お前のセリフ待ってるんだけど」
幼馴染「あ、ご、ごめんね!!」
幼馴染「~~~~~~」
不良娘「・・・・・・」
234 : ◆H3516TYYss:2013/02/01(金) 12:18:24 ID:Bn1WWHJk
~~~~~
不良娘「よし、今日は仕舞いにするか」
幼馴染「おつかれ~」
不良娘「ああ、おつかれ」
男「おつかれさん、差し入れ持ってきたぜ」
235 : ◆H3516TYYss:2013/02/01(金) 15:52:34 ID:GD.0fRao
幼馴染「不良娘ちゃんってすごいね!!演劇部かなにかに入ってるの??」
不良娘「いや、とくに」
幼馴染「そうなんだー。でもどうして演劇の練習を?」
不良娘「ひみつ」
男「そうなんだよなぁ、その理由だけ教えてくれないんだよ」
幼馴染「あははは、そうなんだ~」
不良娘「・・・・」
237 : ◆H3516TYYss:2013/02/04(月) 12:33:39 ID:hn7IBNig
男「よし、今日はお開きだ。明日にしよう」
幼馴染「そうですね、私途中まで不良娘ちゃんと帰りますね」
不良娘「ああ」
男「いや、俺が車で送ってくよ。さすがに夜遅いし」
不良娘「え・・・いやけど」
男「気にしなくていいよ。これで二人に何かあったら俺の責任だしさ」
幼馴染「あははは、なんか申し訳ないです」
男「いいっていいって、気にしなさんな」
238 : ◆H3516TYYss:2013/02/04(月) 12:36:48 ID:hn7IBNig
男(さてと・・・不良娘ちゃんの方が家遠いし、彼女を先に送ってくか)
幼馴染「じゃあ、お願いしますー」
不良娘「お願いします・・・」
男「あいよー」
ブルウーン
239 : ◆H3516TYYss:2013/02/04(月) 12:55:50 ID:z8Sye.y2
男「じゃあ、先に不良娘ちゃんを送っていくね」
幼馴染「わかりました♪」
不良娘「お願いします・・・」
~~~~~
240 : ◆H3516TYYss:2013/02/04(月) 12:58:47 ID:z8Sye.y2
不良娘「あ、この辺でいいっす。もう歩いてすぐそこなんで」
男「そう?じゃあこの辺で降ろすけど」
不良娘「大丈夫っす。じゃあ、お疲れさまです」
男「おう、おつかれさん」
幼馴染「またねー」
不良娘「失礼します」
ブルウーン
241 : ◆H3516TYYss:2013/02/04(月) 13:13:56 ID:z8Sye.y2
男「さてと、次は幼馴染ちゃんだね」
幼馴染「はいっ、宜しくお願いします♪」
男「おう、まかせときな」
男「そうだ、最近さ新しいメニュー考えてるんだけど」
男「中々良いアイディアが思い浮かばなくてさ」
幼馴染「そうなんですかー。どんなメニューにしたいと思ってるんですか?」
男「そうだなぁ、なんかインパクトのあるメニューがいいんだけど」
幼馴染「インパクト・・・」
幼馴染「あんこパスタなんてどうですか?」
男「うぇぇ・・・なにそのダークマター」
幼馴染「暗黒物質じゃありませんよー!おいしいですよ!」
男「まぢかよ・・・」
幼馴染「それに男さんも食べたことありますよ~?」
男「まぢで!?」
幼馴染「ほんとですよ~」ジトー
243 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 16:32:28 ID:DlrigF/s
男「全然覚えないんだけど・・・」
幼馴染「もう~・・・小さい時よく食べたじゃないですか~」
男「全然覚えてないよ・・・」
幼馴染「じゃあ今度私がつくってあげます」
幼馴染「それで思い出してくれるはずです」
男「あははは、期待してるよ」
幼馴染「大体男さんもパクパク食べてましたよ~?」
男「否!!断じて否!!」
男「きっと子供のころだったからだと思うよ~?」
幼馴染「確かに甘味は強かったですけど、でも甘さ控えめで作りますね♪」
244 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 16:39:06 ID:DlrigF/s
ブルゥーン
男「えっとこの辺で良かったよね?」
幼馴染「はい♪ありがとうございます」
男「いえいえ、ただでさえストーカー被害に遭ってるんだし夜の一人歩きも危ないしね」
幼馴染「本当にありがとうございます。なんだかちっちゃい頃を思い出しました」
男「ちっちゃい頃?」
幼馴染「遊園地に行ったとき、よくゴーカートでとなりに乗せてくれましたよね」
男「あははは、そんなことあったね。友はひとりで乗りたいって言って、幼馴染ちゃんを待たせるわけにもいかないから乗せてたっけ」
幼馴染「すごく楽しかったですよ。男さん真剣に運転してくれて」
男「そりゃあ女の子を怖がらせるわけにはいかないからさ」
幼馴染「ふふふ、やさしいですよね」
245 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 16:44:04 ID:DlrigF/s
男「そんなじゃなくてお人好しなだけだよ」
幼馴染「そんなことありませんよ・・・私は好きですよ」
男「?」
幼馴染「男さんのそういうところ・・・」
男「・・・・・・あ、ありがとう」
幼馴染「・・・・・・」
男「・・・・・・」
幼馴染「あははは・・・立ち話しちゃってすみません!!じゃ、じゃあ・・・おやすみなさい」
男「お、おう!!おやすみなさい!!」
カシャ
記者「ふふふ・・・」
246 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 16:50:10 ID:DlrigF/s
それから数日後
男「ふああぁ・・・よく寝たなぁ」
男「新聞と牛乳でも買いに行くか・・・」
ガチャン
247 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 17:00:21 ID:DlrigF/s
男「ふぁぁ・・・」
ヒソヒソ・・・
男「ねみぃ・・・」
モブ「あれじゃない?」
モブA「だと思うよけど・・・ねぇ」
売店
男「おばちゃんー、いつもの頂戴~」
おばちゃん「あらあんた、街中で噂になってるよ~」
男「え?イケメンって?」
おばちゃん「確かにねぇ~おばちゃんがもう10くらい若ければねぇ」
男「サバ読みすぎやろそれ」
おばちゃん「あんだって?」
男「なんでもありません」
248 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 17:06:50 ID:DlrigF/s
おばちゃん「そうじゃなくて、とにかくこれあげるから読みな」
男「そこらへんにある文春じゃない?俺別に芸能人に興味ないんだけど」
おばちゃん「とにかく家で読みな」
男「うん・・・わかったけど」
トコトコ
男「こんなのもらってもなぁ」
249 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 17:17:44 ID:DlrigF/s
男「っと・・・今日の新聞、新聞と」
人気アイドル
男と密会デートか!?
男「なんだこの見出し・・・新聞も文春紛いな記事しか載せられないとか、どんだけニュースないんだよ」
男「ん?おいこの写真の二人って・・・」
男「俺と幼馴染ちゃんじゃねぇかよ!!!!!!!!!!!」
250 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 17:22:31 ID:DlrigF/s
事務所
記者A「新聞の記事は本当なのでしょうか!?」
記者B「何かコメントを!!」
マネージャー「道を開けてください!!」
幼馴染「すみません!!通してください!!」
ガヤガヤ
ガチャン
幼馴染「はぁぁ・・・」
マネージャー「はぁ・・・大変なことになったわね」
幼馴染「ごめんなさい・・・」
マネージャー「いいのよ、あの記事本当なの?」
幼馴染「いえ、ただ家まで送ってもらっただけですよ」
マネージャー「そっか、なら良かった」
幼馴染「・・・・・・」
251 : ◆H3516TYYss:2013/02/06(水) 17:29:33 ID:DlrigF/s
~~~~~~
不良娘「・・・・・・」
本日都合により休みとさせていただきます
不良娘「・・・・・・」
ドンドン
男「ゴシップ記者でも来たのか・・・?」
不良娘「あたしっす・・・」
男「不良娘ちゃん?」
男「ちょっと待って今開けるから」
カチャ
254 : ◆H3516TYYss:2013/02/07(木) 15:33:34 ID:/FOjzVbQ
不良娘「で?なんで休業なの?」
男「いや・・・ほらぁ・・・ね?」
不良娘「あたし今日バイト入ってたよな?」
男「はい・・・」
不良娘「しかも今日開店から閉店までフルだったよな?」
男「はい・・・」
不良娘「それで結局お店は休み、バイトは必要ないと・・・」
男「面目次第もございません・・・」
不良娘「はぁ・・・」
255 : ◆H3516TYYss:2013/02/07(木) 15:38:10 ID:/FOjzVbQ
不良娘「で?あたしは帰ればいいのか?」
男「う~ん・・・」
不良娘「・・・・・・」
男「とりあえず座ろっか」
よいしょ
ポチッ
TV「わーわーぎゃーぎゃー」
不良娘「朝のワイドショーで早速取り上げられてるな」
男「ああ、幼馴染ちゃん大丈夫かな・・・」
不良娘「さぁな・・・」
256 : ◆H3516TYYss:2013/02/07(木) 15:45:08 ID:/FOjzVbQ
~~~~~~~
マネージャー「ほんとに申し訳ありません」
プロデューサー「まぁ・・・起こってしまったことは仕方ない」
プロデューサー「大体彼女自身も潔白だと訴えているのだろ?」
マネージャー「はい・・・」
プロデューサー「前のストーカー事件に加えて、これか・・・」
プロデューサー「しかし今までのような活動は難しくなるな・・・」
マネージャー「今も電話応対で手一杯ですし・・・収まるには時間がかかりそうですね」
プロデューサー「うむ・・・とにかく事態が収拾されるまでは彼女を自宅待機にしておいたほうがいいな」
マネージャー「やはり・・・活動休止ですか?」
プロデューサー「ゴシップの真意はどうあれ、載せられてしまった事自体に問題があるからな」
マネージャー「・・・分かりました」
259 : ◆H3516TYYss:2013/02/10(日) 19:00:17 ID:zTWWQHdE
がちゃん
幼馴染「マネージャーさん・・・」
マネージャー「幼馴染ちゃん・・・」
幼馴染「活動はやっぱり・・・」
マネージャー「そうね、難しいわね」
幼馴染「そうですか・・・」
マネージャー「まぁしばらくの間よ。長期休暇だと思えばいいわ」
マネージャー「それに学生なんだし、学業に専念してほしいしね」
幼馴染「マネージャーさん・・・」
260 : ◆H3516TYYss:2013/02/10(日) 19:05:20 ID:xVdH08T6
マネージャー「それにゴシップが問題なんだから・・・あなたは何も悪くないわよ」
幼馴染「本当にすみません・・・」
~~~~
幼馴染「はぁ・・・」
トコトコ
アイドル男「幼馴染ちゃん!!」
幼馴染「あ、アイドル男さん!」
261 : ◆H3516TYYss:2013/02/10(日) 19:14:18 ID:TJUsBuYI
アイドル男「記事みたよ、大変だったね」
幼馴染「はい・・・ブログの方も炎上しちゃって」
アイドル男「そうか・・・僕も一度同じことがあったからね・・・・」
幼馴染「アイドル男さんもですか!?」
アイドル男「ああ、その時はゴシップ誌だけだったから有名にはならなかったけどね」
幼馴染「確かに聞いたことないですね」
262 : ◆H3516TYYss:2013/02/10(日) 19:17:10 ID:kzm39T8k
アイドル男「大きな記事になる前に解決したからね・・・」
アイドル男「・・・」
幼馴染「アイドル男さん・・・?」
アイドル男「あ、ごめんね。ボーッとしてたみたい」
幼馴染「大丈夫ですか?」クスクス
アイドル男「あははは、大丈夫大丈夫」
263 : ◆H3516TYYss:2013/02/10(日) 19:22:55 ID:TJUsBuYI
アイドル男「正面玄関から行くのは無理そうだね」
幼馴染「裏口もダメですね・・・」
アイドル男「ちょっと待っててね」
PiPi
幼馴染「??」
アイドル男「あ、僕だけど、ちょっとお願いできるかな」
幼馴染(アイドル男さん・・・一体誰に電話したんだろう)
ーーーーーー
264 : ◆H3516TYYss:2013/02/11(月) 02:16:04 ID:4XAf7P6w
事務所前
ガヤガヤ
ブルゥーン
運送屋の兄ちゃん「ちょっとすみませんねぇー」
ブルゥーン
記者A「中々姿を現さないなぁ」
記者B「このまま揉み消しにするつもりかぁー!?」
ーーーーーー
265 : ◆H3516TYYss:2013/02/11(月) 02:17:23 ID:4XAf7P6w
運送トラックの中
ブルゥーン
ゴソゴソ
アイドル男「うまくいったみたいだね」
おさ
266 : ◆H3516TYYss:2013/02/11(月) 02:22:21 ID:t3da8WHs
運送トラックの中
ブルゥーン
ゴソゴソ
アイドル男「うまくいったみたいだね」
幼馴染「みたいですね」
アイドル男「すまないね」
運送屋の兄ちゃん「いいってことよ、俺とお前の仲だしな」
幼馴染「ありがとうございます」ペコリ
運送屋の兄ちゃん「気になさんな、こいつの頼みだからな」
幼馴染「それにしても荷物に紛れて脱出なんてよく考えつきましたね」
アイドル男「前に一度やったことがあってね」
幼馴染「そうなんですか~?」クスクス
267 : ◆H3516TYYss:2013/02/11(月) 02:28:44 ID:BAtTH.Ro
運送屋の兄ちゃん「前も確か似たような感じだったな」
幼馴染「そうなんですか・・・?」
アイドル男「おいおい・・・」
運送屋の兄ちゃん「あ、わりぃわりぃ、気にしないでくれ」
幼馴染「??」
アイドル男「あと、どれくらいで着きそうだい?」
運送屋の兄ちゃん「もう少しだ」
アイドル男「そうかい」
幼馴染「・・・」
幼馴染(アイドル男さん・・・前に何かあったのかな・・・)
ブルゥーン
268 : ◆H3516TYYss:2013/02/11(月) 22:06:53 ID:b33kl2b2
運送屋の兄ちゃん「着いたぜ、この辺まで来りゃ大丈夫だろ」
幼馴染「ありがとうございます!」
アイドル男「じゃあ気を付けてね」
幼馴染「はい、本当にありがとうございます」
アイドル男「いえいえ」
運送屋の兄ちゃん「じゃあ俺は行くわ。仕事もあるしな」
ブルゥーン
269 : ◆H3516TYYss:2013/02/11(月) 22:20:06 ID:lJz8zlE.
アイドル男「じゃあ僕もこれで・・・」
友「幼馴染!!」
幼馴染「友くん!?」
友「どういうことなんだあの記事!?なんで男と・・・」
友「あ、あんたは・・・・」
アイドル男「あははは、僕はアイドル男って言えばわかるかな?彼女と同じ事務所で・・・」
友「なんで幼馴染と・・・」
幼馴染「アイドル男さんは私をここまで送ってくれたんだよ」
友「そうかよ・・・どうもっす」
アイドル男「いえいえ」
友「ここからは俺が送っていきますから」
幼馴染「あはは、いいよ・・・一人でも帰れるから」
友「そういうわけにはいかねぇって!変なファンが待ち構えてたりするかもしれねぇし」
アイドル男「確かに一人で帰るのは良くないよ。彼に送ってもらった方がいいよ」
272 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 10:21:09 ID:YVdXjIoI
幼馴染「は、はぁ・・・」
アイドル男「じゃあ、彼女をお願いします。では」
友「うっす・・・」
幼馴染(はぁ・・・それにしても今後どうしよう・・・)
幼馴染(変に釈明すれば誤解を招くと言われたし・・・けどこのまま黙ったままなんて)
幼馴染「はぁ・・・」
友「つーかさ、お前アイドル男と仲良いのか?」
幼馴染「へ?」
273 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 10:36:20 ID:XIJ3PN1M
幼馴染「うん・・・まぁ」
友「それにしても・・・ここまで送ってきてもらうって」
幼馴染「それは事務所から出られない状況だったからで・・・」
友「だったら俺に連絡くれれば・・・」
幼馴染「え?どうして??」
友「いや、だってよ。こういうときは付き合い長い奴に相談するもんだろ?」
幼馴染「で、でも友くんに迷惑かかるし・・・それに・・・」
友「別に迷惑だなんて思わねぇし、言ってくれれば駆けつけたって!」
幼馴染「そ、そっか・・・」
274 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 12:41:50 ID:gyC76rHo
ーーーーー
カフェ
男(幼馴染ちゃん大丈夫かな・・・・)ソワソワ
男(記者たちに捕まって質問攻めとか・・・)
男(スキャンダル・・・)
男(やばいやばいやばいって!!)
不良娘「・・・」
不良娘(わかりやすいやつ・・・)
不良娘「そんなに気になるなら・・・」
275 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 12:59:18 ID:gwe/Hftk
不良娘「会いに行ってくればいいじゃん・・・」
男「ですよね」
男「っていやいや、それはまずいだろ」
不良娘「今一瞬同意したよな」
男「気のせいだ」
276 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 19:23:15 ID:SrJwATJs
男「問題になってる渦中の人物が本人に会いに行くとかアホかよ・・・」
不良娘「けどソワソワうっとおしいんだけど」
男「ああ、わかってるけど。うーん・・・」
不良娘(ま、実際は見てて面白いんだけどね・・・)
男「あああ!!!もう考えるのはやめだ!!」
不良(単純なやつ・・・)
チャリン
男「いらっしゃいませー」
不良娘「いらっしゃいませ~♪」
277 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 19:33:35 ID:yAfSlkd2
ーーーーー
友「・・・」
幼馴染「・・・」
幼馴染(はぁ・・・空気が重い・・・)
友「な、なぁ」
幼馴染「な、何?」
友「あの記事のことなんだけどさ」
幼馴染「あ・・・うん、それがなにかな??」
友「嘘だよな?ゴシップ記事のデタラメだよな?」
幼馴染「そ、そうだよ?」
友「そっか!ならよかった」
幼馴染(一番考えたくないことなのに・・・)
友「しかし、アイドルって大変だよな!ありもしないことをゴシップに書かれたりしてさ」
友「幼馴染に限ってそんなこと・・・あるわけないのにな」
幼馴染「・・・・」
278 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 19:41:07 ID:MmXUY8Rc
幼馴染「友くんって・・・いつもそうだよね・・・」
友「ん?なんか言ったか??」
幼馴染「・・・・」
友「幼馴染?」
幼馴染「ううん・・・なんでもない」
幼馴染「もう家近いからここまででいいよ・・・」
幼馴染「あとは一人でも大丈夫だから」
友「そういうわけにはいかないって!一応頼まれてるわけだしさ、それにマンションの前で待ち構えてるかもしれないしさ」
幼馴染「ほ、本当に大丈夫だから」
279 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 19:52:28 ID:yGdcC1y6
友「駄目だってば!それに久々にお前の家にいきたいって言うか」
幼馴染「え!?だってあんな記事が出されたあとだよ!?駄目に決まってるでしょ!」
友「な、なんだよ冗談に決まってるだろ。そんなに怒ることないじゃないか」(ちっ・・・)
幼馴染「だって・・・!」
ヤンキー「ん?よう!」
281 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 19:55:44 ID:yGdcC1y6
幼馴染「あ、花屋さん!お久し振りです」
ヤンキー「ああ、久しぶりだな。確か男の幼馴染みの・・・」
幼馴染「覚えてくれてたんですか!?」
ヤンキー「ああ、おまえさんみたいな可愛い子はそういないからな」
幼馴染「またまた~」
ヤンキー「あはははは」
友(ちっ・・・余計なときに。大体こいつは苦手なんだよ・・・)
282 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 20:15:40 ID:tfRklKNg
友「すみません、今彼女を送ってる途中なんで・・・」
ヤンキー「あ?俺はこの子にちょいと用があったんだが・・・」
友「いや、けど俺も送ってる途中ですし」
幼馴染「友くんここまででいいよ、花屋さんには私も用があるし」
友「は?そんなこと聞いてないぞ!」
幼馴染「それは・・・」
ヤンキー「いやぁ、急ですまんねぇ。たまたま他の仕事早く終わったもんでね」
ヤンキー「それで早めに着いちまったわけよ」
幼馴染「そうなんですか!わざわざすみません」
友(ご丁寧に解説をありがとさん・・・)
ヤンキー「というわけだから、ここで姫様を守るナイト交代ってことで」
幼馴染「ありがとう友くん・・・ごめんね」
友「・・・・ああ、わかったよ」
トコトコ
283 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 20:20:32 ID:BRRjNl5k
幼馴染「わざわざすみません」
ヤンキー「いいってことよ、男の大事な友人だしな」
幼馴染「あはははは」
幼馴染(男さんの・・・大事な・・・)
ヤンキー「しかしまぁ、さっきの彼」
ヤンキー「俺に半端ない敵意向けてたな」
幼馴染「す、すみません!」
ヤンキー「はははは、何も嬢ちゃんが謝ることないだろ」
284 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 20:39:24 ID:8koHuO6U
幼馴染「私の幼馴染みなんです・・・」
ヤンキー「ああ、なるほどね。しかし随分と君にご執心のようだが」
幼馴染「私がアイドルだからですよ・・・」
ヤンキー「??」
286 : ◆H3516TYYss:2013/02/13(水) 23:54:27 ID:Lcb8zspU
ヤンキー「それが何か関係あるのか?」
幼馴染「彼が私にこだわるのは私がアイドルというステータスを持ってるからだと思います・・・」
ヤンキー「そうなのかぁ??」
幼馴染「あははは、あくまで私の勝手な思い込みだと思うのですが」
幼馴染「私・・・昔はあまり人から好かれるような人間じゃなかったんです」
ヤンキー「そうなのか?そんな風には見えないけどな・・・」
幼馴染「誰からも相手にされなくて・・・唯一私と遊んでくれたのが彼と男さんだけでした」
287 : ◆H3516TYYss:2013/02/14(木) 00:04:28 ID:TPHjzGBQ
幼馴染「二人はよく遊んでくれました。私が学校で一人でいると駆け寄って一緒に遊ぼうって誘ってくれて」
ヤンキー「ああ、一度だけ男から聞いたことあるよ」
幼馴染「もう~・・・喋っちゃうなんて男さんも人がわるいなぁ」
ヤンキー「ははは、そう言ってやらないでくれ」
幼馴染「ふふふふ・・・そうですね」
幼馴染「けど友くんと遊んでいるときは男さんは少し距離をおいて私たちを見守ってる感じでした」
幼馴染「私は男さんとも一緒に遊びたかったんですが・・・私たちに気を使っていてくれてることに当時はわからなくて・・・」
幼馴染「それでどうして一緒に遊ばないんだろうってずっと疑問に思ってて・・・」
幼馴染「けど・・・友くんが他の男友達に遊びに誘われて何処かへ行ったときは必ず男さんが私の相手をしてくれました」
幼馴染「友くんのように誰かと遊ぶわけでもなく、ずっと私のことを気にしてくれてて・・・」
288 : ◆H3516TYYss:2013/02/14(木) 00:11:15 ID:TPHjzGBQ
ヤンキー「馬鹿だなあいつは」
幼馴染「あははは・・・花屋さんは手厳しいですね」
ヤンキー「ホント馬鹿がつくほど不器用だな」
幼馴染「人に気にしてもらったのはそれが本当に初めてで・・・」
幼馴染「いつまでも男さんにも甘えてばかりいられないって思って必死の思い出友達を作ろうとしたんですが中々・・・」
幼馴染「どうにか自分を変えようと思っていた矢先に街でスカウトされまして・・・」
ヤンキー「それがアイドルになるきっかけだったと・・・」
幼馴染「元々歌うことが好きでしたしあまり抵抗はありませんでした」
289 : ◆H3516TYYss:2013/02/14(木) 00:15:05 ID:TPHjzGBQ
幼馴染「本当に大した目的もなく・・・ただ歌いたいっていうだけで、それだけでアイドルになってしまったんです」
幼馴染「でも・・・いざアイドルになって歌ってみたら」
幼馴染「今までの世界が手のひらを返すように変わっていって・・・」
幼馴染「今まで相手にしてくれなかった人達まで私を見てくれて」
幼馴染「人から好かれるってこういうことなんだってそう錯覚してしまって・・・」
ヤンキー「錯覚?」
290 : ◆H3516TYYss:2013/02/14(木) 00:22:52 ID:TPHjzGBQ
幼馴染「アイドルになる前にも男性から学園のアイドルって言われていたらしくて」
幼馴染「私自身そんなこと知りもしませんでしたし、アイドルになった後で初めて知って・・・」
幼馴染「アイドルになって人から注目されて私は好かれているのかなって・・・」
幼馴染「けど・・・あるとき友くんと話してる時に気づいたんです」
~~~~~~
友『今日もすごかったな、客入り半端なかったぜ!」
幼馴染『あははは、ありがとう!でも私はただ必死でやってただけだよ』
友『学園祭でこんなに盛り上がるなんてな』
幼馴染『あははは』(みんな喜んでいてくれた・・・)
幼馴染(まだ駆け出しなのに・・・こんなに色んな人が応援してくれてるなんて)
幼馴染(ちょっと・・・嬉しいなぁ)
友『これもアイドル様々だな!』
~~~~~~~~
292 : ◆H3516TYYss:2013/02/16(土) 01:24:24 ID:36tQpW7o
幼馴染「彼は結局私のステータスばかりで・・・私そのものを見てはなかったんですよ・・・」
ヤンキー「そうなのかねぇ」
幼馴染「一緒に遊んでたときも何だかんだで邪険にされてたときもありましたしね」
ヤンキー「うーん・・・俺には幼馴染みなんていなかったからわからんけどねぇ」
幼馴染「そうなんですか?」
ヤンキー「だから女の子の考えてることなんてさっぱりだわ」
幼馴染「変に考えてることを深読みしようとするよりは良いと思いますよ」クスッ
ヤンキー「おかげで色恋なんてさっぱりだけどな」
295 : ◆H3516TYYss:2013/02/16(土) 22:19:25 ID:AMGySuLc
ヤンキー「幼馴染ちゃんはなんでアイドルに?」
幼馴染「なんで・・・・・うーん・・・どうしてなんでしょうね・・・」
ヤンキー「あははは、なんだそれ」
幼馴染「あははは、いい加減ですよね・・・」
幼馴染「たぶん・・・人から好かれたかったんだと思います・・・」
ヤンキー「ほう」
幼馴染「ずっと誰からも見向きもされなかったのでそれできっと・・・」
ヤンキー「なるほどねぇ。好かれたかったっか・・・」
幼馴染「私にもよくわからないんです」
296 : ◆H3516TYYss:2013/02/16(土) 22:30:07 ID:TKFZoftE
幼馴染「自分がどうしてアイドルになろうと・・・どこで踏ん切りがついたのか・・・」
ヤンキー「そんなもんじゃないか?」
幼馴染「え?」
ヤンキー「人が何かやろうとするのに、理由なんかないと思うし」
ヤンキー「ただそうしたかったって・・・そういう理由だけでも良いと思うよ」
幼馴染「あははは、そんな理由でいいんですかね・・」
ヤンキー「人に好かれたいって言うのでも俺は良いと思う」
幼馴染「人に嫌われても良いって言う人はいますけど、嫌われたいって思う人はいませんしね・・・」
ヤンキー「ははは、ちげぇねぇ」
297 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 01:44:37 ID:l9h4sm1Y
ヤンキー「そうだそうだ、これ頼まれてた品だよ」
幼馴染「あ、ありがとうございます。いつもすみません」
ヤンキー「いいってことよ、こんな高い花注文してくれるのは幼馴染ちゃんだけだしな」
幼馴染「いえいえ、これなら父も喜んでくれます」
ヤンキー「お父さんにかい?孝行な娘さんだねぇ」
298 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 01:47:54 ID:x9RSo6cM
幼馴染「そんなかとないですよー、私なんか・・・親不孝ものでしたよ?」
ヤンキー「はははは、過去形で言ってあげるなよ。お父さん泣いちゃうぜ」
幼馴染「あははは、そうですね」
ヤンキー「じゃ、俺はこの辺で」
幼馴染「わざわざありがとうございました!」
ヤンキー「いえいえ、じゃあまたよろしくねー」
ーーーーーー
299 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 02:01:23 ID:rbPukt6w
学校にて
ガラガラ
不良娘(幼馴染は休みか・・・あんな記事があった手前じゃ当然か・・・)
友「ったく・・・なんで幼馴染のやつ休みなんだよ・・・」
女子A「仕方ないんじゃない?あんな記事書かれちゃあさ」
友「けどよ、幼馴染は無実なんだし、そんなことは一切ないって言えばいいじゃねぇかよ」
女子B「そんな簡単な話じゃないんだよ、きっとさー」
友「別に難しい話でもねぇじゃんかー」
不良娘(馬鹿か・・・そういう隙があったってだけでも問題になってるんだよ・・・)
友「いっそのことあれに写っていたのが俺だったら、幼馴染のために証言してやるのに・・・男のやつなに考えてるだよ」
女子A「ほんと友くんってさー幼馴染さんのこと好きだよねー」
女子B「付き合っちゃいなよー♪」
友「ば、ばかよせって///」
不良娘(お前の方こそ、なに考えてんだよ・・・証言なんてしたって反感買うだけだぞ・・・)
303 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 17:31:44 ID:vv2jD6Q6
女子A「でもさ~あの記事ってまんざら嘘でもなかったりして」
女子B「あ~かもね、ありうる」
友「そんなわけないって、大体相手は俺の知り合いだぜ?」
女子達「嘘!?マジ??」
友「おうおう、あいつが幼馴染とそんなわけないって」
女子A「え~ちょっと知りたいかも~」
不良娘(口軽っ・・・)
不良娘(あんなのに惚れられてると思うと、幼馴染に同情するよ・・・)
不良娘(それにしてもあいつら・・・ほんとにどうするつもりなんだ・・・)
???「・・・」
304 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 17:37:32 ID:vv2jD6Q6
ーーーーー
男「一応店は開いてるものの・・・客来ねぇな・・・」
男「あの記事の影響かなー・・・?」
PLPLPL
男「ん?もしもし」
幼馴染『もしもし、私です』
男「あ、幼馴染ちゃん。そっちはどう?」
幼馴染『私の方は特になにもありませんよ。ちょっとブログが炎上してくらいで済みました』
男「それは大変だったね。こっちは特にないかなー」
幼馴染『そうですか・・・ほんとに今回は申し訳ありません』
男「いいって、気にしないで。俺が無理に送っていくって言ったのもまずかったし」
幼馴染『そんなこと・・・むしろ送っていただいてすごく感謝してます!』
男「ははは、なら良かったよ」
306 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 22:15:10 ID:vv2jD6Q6
幼馴染『お店の方はどうですか・・・?』
男「うん?まぁまぁ繁盛してるよ?」
幼馴染『ほ、ホントですか?』
男「昨日も結構午前中は人入り激しかったし、夕方以降はいつも通りだったけどね」
幼馴染『そうですか~。・・・・・・よかった・・・』
男「そうそう、だから心配することなんてなんにもないさ♪」
幼馴染『ふふふ、謹慎が解けましたらまた伺いますね♪』
男「おう!今度は周りに気を付けないとね」
幼馴染『あはは、そうですね。では失礼します』
男「じゃあ、またね」
Pi
307 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 22:24:05 ID:vv2jD6Q6
男「ふー…とは言っても…」
ガラーン…
男「強がってみても客が来てくれるわけじゃないんだけどね」
男「トホホホ…」
――――――
下校時間
不良娘「♪~」
トコトコ
???「…」
308 : ◆H3516TYYss:2013/02/18(月) 22:24:38 ID:vv2jD6Q6
不良娘「…」(さっきからつけてきてる奴がいるな)
???「…」
不良娘(撒くか…)
タタタタタッ
???「!!」
タタタタタッ
309 : ◆H3516TYYss:2013/02/19(火) 00:14:33 ID:3qHKD3pw
タタタタタッ…
???「…??」キョロキョロ
不良娘「ふん!」
ガスッ
???「ぐはっ!!」
ドサッ
不良娘「…!!お前…」
オタク「痛ててて…」
不良娘(この前男と一緒にいた…)
オタク「あははは…ば、バレてしまいましたか…」
不良娘「なんのつもりだ」ギロ
オタク「ひ、ひぃ!!別に他意はないっす!!ただ男さんに用事があったんで…」
オタク「それで不良娘さん…男さんのところでバイトしてらっしゃるじゃないですか…」
オタク「もしかしたら、男さんのところに行くのかなって…」
310 : ◆H3516TYYss:2013/02/19(火) 00:22:18 ID:3qHKD3pw
不良娘「で?なんで後をつけてるんだよ」
オタク「いや…その良かったら一緒に行こうかと思いまして…」
不良娘「……じゃあそう言いに来ればいいだろうが」
オタク「いやぁ…いつ言おうかタイミングを見計らってたら、いつの間にか…ね?」
不良娘「尾行になってたと?」
オタク「あははは…我ながら情けないっす…」
不良娘「はぁ…」(コイツも馬鹿か…)
オタク「ははは、俺は別ルートで迂回して…」
不良娘「行くぞ」
311 : ◆H3516TYYss:2013/02/19(火) 00:25:47 ID:3qHKD3pw
オタク「へ?」
不良娘「一緒に行くんだろ?さっさと行くぞ」
オタク「う、うっす!!」(やったあああ!!!)
オタク「いやぁ~もしかしたら断られると思ってたんで内心ホッとしてるっす!」
不良娘「断る理由もねぇしな…」
オタク「マジっすか!!じゃあまた今度一緒に…」
不良娘「つけてきたら断るからな」
オタク「ぜ、善処します…」
不良娘(バカだけど正直なやつだな…)
トコトコ
――――――
312 : ◆H3516TYYss:2013/02/19(火) 00:40:37 ID:3qHKD3pw
カフェ
チャリン
不良娘「ちーっす」
オタク「こんにちはーっす」
男「おや、珍しい組み合わせだな」
オタク「頼まれてたもの届けに来ましたーっす」
男「お、ありがとうな。あと例の件どうだった?」
オタク「まだ調査中っす」
男「そうか…引き続き調べてくれるか?」
オタク「了解っす!」
不良娘(何の話だ…?)
男「それで不良娘ちゃんはいつもの?」
不良娘「練習場借りに来ました」
男「おう、どうぞどうぞ使ってくれ」
313 : ◆vqwsSGDLQ2:2013/02/20(水) 19:09:23 ID:dVZlvTn.
オタク「練習場??そんな場所ありましたっけ?」
男「ああ、地下にちょっとしたスペースあったじゃないか?そこを貸してるんだよ」
オタク「あそこってすごい荷物だらけだったじゃないですかー」
男「片付けて、今は何もないよ」
不良娘「じゃあ、借りますね」
オタク「お、俺も覗いてもいいっすか!?」
男「おいおい・・・」
不良娘「・・・好きにすれば・・・」
オタク「うっす!!」
315 : ◆H3516TYYss:2013/02/20(水) 19:14:17 ID:u4tmOEe.
チャリン
男「いらっしゃいませー」
友「よぅ」
男「おお、友か珍しいな。今日は何か用でも?」
友「いや、ちょっと立ち寄っただけだ」
男「そうか、ほい、いつものや
つ」
友「ああ、ありがとうさん」
316 : ◆H3516TYYss:2013/02/21(木) 18:04:04 ID:eDxfxO2E
友「…」
友(こいつ…本当に幼馴染となにもないのか…?)
友「…」ジー
男「ん?どうかしたか??」
友「いや…ちょっとな」
317 : ◆H3516TYYss:2013/02/22(金) 16:33:00 ID:zO2k2TSU
友「なぁ…お前ってさ幼馴染のことどう思ってんの?」
男「なんだ藪から棒に…」
友「いや、あいつ可愛いじゃん?」
男「ああ、そうだな」(なんだよ急に…)
友「それにアイドルじゃんか?そんでもってあいつ●●なんだぜ?」
男「なんでそんなことお前が知ってるんだよ…」
友「だってあいつが彼氏なんていたこと知らねぇし」
男「お前の前でそんな風に見せてないだけじゃないのか?」
友「そんなことねぇよ。それにあいつは想い人がいるからそんなことしねぇよ」
男「あのなぁ…どうしたらそんな自信が湧いてくるか知らないけど、過信するのは良くないぞ」
友「別に自分のこと言ってるわけじゃない、お前かもしれないし」
男(俺はまずないだろ…、年だって離れてるし何よりそんな風に見られたことなんてねぇぞ…)
友「なんだよ?なんか心当たりでもあんのかよ?」
男「その逆だ」
318 : ◆H3516TYYss:2013/02/22(金) 16:39:24 ID:zO2k2TSU
男「心当たりがなくて、そんな風に見られる要素が皆無だ」
友「ほぅ…じゃああの記事はなんて説明すんだよ」
男「ああ、あれね。あれは幼馴染ちゃんと不良娘ちゃんを家まで送ってただけだよ」
友「あんな時間にか?」
男「あんな時間だからこそだろ…。あんな深夜に女の子一人歩きさせるわけにもいかないだろ」
友「だったら早い段階で帰らせればよかったじゃねぇかよ」
男「ああ、それは俺も後から思ったよ。確かにそこは俺が悪かったと思う」
男「けどあんな記事の書いてあるようなことはねぇし、大体不良娘ちゃんもいたから本人に聞けばいいよ」
友「…そうかい」
319 : ◆H3516TYYss:2013/02/22(金) 16:50:23 ID:zO2k2TSU
男「そんなこと聞くために来たのか?」
友「わりぃかよ?」
男「はぁ…何年の付き合いだと思ってんだよ」
友「お前っていうのが盲点だったからな、俺もお前だけはありえねぇって思ってたけどまさかお前が絡んで記事に載るなんて思ってなかったからな」
男「くだらねぇ…」
友「あ?」
男「お前な…そんなことを心配するよりも幼馴染ちゃんのことを心配してやれよ」
友「そんなことだと?お前に俺らのことの何がわかるんだよ」
男「そういうことじゃなくて…」
チャリン
320 : ◆H3516TYYss:2013/02/22(金) 17:06:12 ID:zO2k2TSU
男「いらっしゃいませー…」
幼馴染「こ、こんにちは~…」
友「幼馴染!?」
友「お前いいのかよ外出歩いたりして…」
幼馴染「うん…さっきマネージャーさんから連絡あってね」
友「そうか…」
男「…」
幼馴染「男さん…この度は本当にすみませんでした」
友「なんで幼馴染が謝るんだよ!幼馴染に迷惑かけたのは男の方だろ?」
男(…)
幼馴染「男さんは悪くないよ…男さんは私のことを心配してくれて、送っていくって言ってくれたの」
幼馴染「だから男さんのことを悪く言わないで」
友「…けどよ」
幼馴染「お願い、聞きたくない」
友「…!!わかったよ…」(なんなんだよ…それ)
321 : ◆H3516TYYss:2013/02/22(金) 17:11:24 ID:zO2k2TSU
幼馴染「男さんほんとに今回のことは申し訳ありませんでした」
男「あ、ああ、いいっていいって気にしないで」
男「むしろ俺に責任があるっていうか…ね?」
幼馴染「そんなことないですよ!私が今回のようなことになると考えがいたらなかったからで…」
男「それは俺も同じだよ、だからさあんまり気にしないで。今後気をつければいいんだしさ」
幼馴染「ありがとうございます」クスッ
男「はははは」
友「…」イライラ
不良娘「練習場ありがとうございました~」
オタク「いやぁ~~すごかったっす!!」
男「お、戻ってきたな」
322 : ◆H3516TYYss:2013/02/22(金) 17:22:38 ID:zO2k2TSU
不良娘「あ、ちーっす…」
幼馴染「こんにちは~」
友「オッス」
男「それじゃあ今日はお開きとしましょうか」
オタク「そうっすね~」
トコトコ
友(こいつどっかで見たことあるな…)
オタク(この人…俺のこと気づいてないよな…??)
323 : ◆H3516TYYss:2013/02/22(金) 17:33:16 ID:zO2k2TSU
男「じゃあ…みんな気をつけてな」
不良娘「うっす」
友「じゃあ幼馴染帰ろうぜ」
幼馴染「そうだね」
オタク「じゃあ俺も帰るっす!」
男「特に女の子二人は気をつけてな」
幼馴染「はいっ」
友「俺がいるから大丈夫だろ?」
幼馴染「あははは…」(逆に不安なんだけど…)
オタク「大丈夫っす!不良娘さんは俺が無事に送り届けまっす!」
不良娘「不安だな」
オタク「な、なんでっすかぁ~~」
男「あははは」(あの調子なら大丈夫そうかな?)
325 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 00:41:20 ID:wH81LChk
それから数日後
不良娘「♪~」
幼馴染「不良娘ちゃ~ん」
トコトコ
不良娘「ん?」
幼馴染「今から帰り??」
不良娘「ああ、そうだけど」
幼馴染「良かったら一緒に帰りませんか?」
不良娘「構わないけど、男さんのとこ寄ってくぞ?」
幼馴染「もちろん構いませんよ♪」
326 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 00:50:14 ID:sZxiEeno
ーーーーー
幼馴染「それで~」
不良娘「へぇ・・・」
不良娘「今日はあいつに誘われなかったのか?」
幼馴染「あいつ??友くんのことかな??」
不良娘「そうそう」
幼馴染「今日はなんか委員会があるみたいだから待っててって言われたけど、用事があるって言って先に帰ってきちゃった」
不良娘「そうか・・・」
幼馴染「」
327 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 00:51:25 ID:sZxiEeno
ーーーーー
幼馴染「それで~」
不良娘「へぇ・・・」
不良娘「今日はあいつに誘われなかったのか?」
幼馴染「あいつ??友くんのことかな??」
不良娘「そうそう」
幼馴染「今日はなんか委員会があるみたいだから待っててって言われたけど、用事があるって言って先に帰ってきちゃった」
不良娘「そうか・・・」
幼馴染「最近何かと私に絡むようになって・・・アイドルになるまではちょっとくらいしか交流なかったのに」
328 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 00:59:21 ID:p7dS4TRo
不良娘「幼馴染み・・・なんだろ?」
不良娘「昔から絡んでたんじゃ」
幼馴染「ううん・・・確かに一緒に遊んだりとかはあったけど、男友達に誘われたら私なんかそっちのけだったよ」
幼馴染「男の子たちになにがしろにされて一人になったときも友くんは殆ど知らん顔だったし・・・」
不良娘「そうか・・・」
不良娘(自分勝手なのは今も昔も変わらずか・・・)
幼馴染「でもね、そんな一人ぼっちの私の相手をしてくれたのが男さんだったんだ」
不良娘「へぇ・・・」
330 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 01:06:40 ID:GnAT3CTc
幼馴染「いつもいつも私の遊び相手になってくれてね・・・女の子の遊びって大体男の子じゃ満足できないようなことばかりだったのに」
幼馴染「男さんは文句ひとつ言わずに私と遊んでくれたんだ」
不良娘(お人好しなのは今も昔も変わらずか・・・)
幼馴染「普段は怒ったみたいに、固い表情なのに・・・私と遊ぶときはいつもニコニコしてて」
幼馴染「私も一緒に遊んでて楽しかったし、嬉しかった・・・」
不良娘(・・・)
331 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 01:13:12 ID:J7B3AFP.
幼馴染「みんなで遊園地に遊びに行ったときも、三人で色んな乗り物を乗ったりもしたんだけどね」
幼馴染「友くんとゴーカートに乗るか乗らないかでもめたことがあったんだ」
不良娘「なんで揉めたの?」
幼馴染「一度友くんと乗ったことがあったんだけどね、友くんの運転が怖くて泣いちゃってね」
332 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 13:24:41 ID:kzGrSMAA
幼馴染「友くんは一人で乗りたいって言ってせがんでたんだけど…私を一人乗せるのは親が許してくれなくてね…」
不良娘「じゃあ男さんと一緒に乗ればよかったじゃん」
幼馴染「うん…だけどね、お父さんが男さんのお父様とあまり仲が良くなくてね…」
幼馴染「それで男さんと一緒にいることをあまりよく思ってなくて…」
不良娘「親同士不仲か…」
幼馴染「お父さんたちがいない時を見計らって男さんのとなりに乗せてもらってたんだ」
幼馴染「お母さん同士はすごく仲が良かったから、気を利かしてくれたんだ」
不良娘「へぇ~」
幼馴染「友くんがスピード上げて走り回ってる時も男さんは私の心配しながらスピード緩めて走ってくれて」
幼馴染「私も楽しむことができたんだ♪」
333 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 13:36:10 ID:kzGrSMAA
幼馴染「けど男さんには悪いことしたなって…」
不良娘「…?なんで?」
幼馴染「私の身近にいた男の子って、男の子同士でいると競い合ったりしたがるするから」
幼馴染「私が乗っていて、スピード緩めてるから…結果的には友くんに負けちゃうし」
幼馴染「それでも男さんは気にしないで、私にいつもペースを合わせてくれたんだ」
幼馴染「私は嬉しかったけど、友くんはせがんでたから私は途中でいつも休憩してたんだけどね」
不良娘「そっか…」
幼馴染「あははは、ごめんね長々と昔話しちゃって」
不良娘「別に構わねぇよ」
334 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 13:41:48 ID:kzGrSMAA
不良娘「とりあえず、お前が男さんのことが好きだってことがよくわかった」
幼馴染「なななななな///、ど、どこをどう聞いたらそうなるのかな!?」
不良娘(…動揺しすぎだろ)
幼馴染「え~~でも///きっと男さんは私なんか相手にしないと思うし…///」
不良娘(…いつもの接し方見てればそんなことねぇだろ)
不良娘「好きなんじゃないのか?」
幼馴染「そ、それは…」
不良娘「素直に伝えればそれでいいじゃないのか?」
不良娘「ずっと気持ち抑えたままなんてできないだろ?」(お前の性格上でも…)
幼馴染「…」コクン
不良娘「だったら…」
335 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 14:08:31 ID:nh4PggkI
友「おーい!!待ってくれー!」
タタタタタッ
幼馴染「友くん!?」
不良娘(はぁ・・・ややこしい奴が来ちまったな)
友「待っててくれって言ったのにひでぇじゃねぇかよ」
幼馴染「私も用事があったから、ごめんねっ!」
336 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 14:23:55 ID:kzGrSMAA
友「ふーん…友達と話しながら帰ることはできるのにな~」
不良娘(うぜぇ…)イライラ
幼馴染「不良娘ちゃんとはたまたま一緒になっただけだよっ」
友「帰り道だって反対方向なのにか?」
幼馴染「用事が同じだったから…」
友「なんの用事なんだよ?」
幼馴染「それは…」
不良娘「あんたさ…四六時中幼馴染と一緒じゃなきゃダメなの?」
337 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 14:29:04 ID:kzGrSMAA
友「あ?」
幼馴染(ふ、不良娘ちゃん…?)
不良娘「幼馴染だって自分の時間欲しいんだよ」
不良娘「アイドルやってて、仕事と勉学でほとんど自分の時間なんかないのに」
不良娘「なんで他人のために時間割かなきゃいけないわけ?」
友「どういう意味だよそれ」
不良娘「そのままの意味だっての。頭悪いにも程があんだろうが」
友「てめぇ…女だからって調子に乗ってんじゃ…」
幼馴染「ご、ごめんね!!友くん用事が終わったら連絡しようと思ってたからさっ」
幼馴染「とりあえず二人で用事済ませてくるから…ね?」
友「いや、俺も一緒にいくよ。そのほうが連絡する手間だって省けるだろ?」
幼馴染「あ、うん…そうだね」
不良娘「…」
338 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 14:38:58 ID:kzGrSMAA
トコトコ
幼馴染(はぁ…男さんにストーカー件で相談があっただけなのに…)
友「♪~~」
不良娘(なんでコイツまで一緒に行くことになってんだよ…)
???「…」コソコソ
不良娘「…?」チラッ
???「…!!」ササッ
不良娘(はぁ…またあいつか。ったく尾けるなって言ったじゃねぇかよ)
PiPi
339 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 14:48:34 ID:kzGrSMAA
題名無し
お前なにやってんだよ
Pi
不良娘「はぁ…」
友「そうそう、今日女ちゃんがさ~」
幼馴染「何々~?」
ヴーンヴーン
不良娘(返信早っ)
Pi
Re
一緒に帰ろうと話しかけようとしたら
おおお幼馴染ちゃんも一緒にいたもんだからぁぁ
不良娘(馬鹿…)
340 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 14:54:47 ID:kzGrSMAA
Pi
Re.Re
普通に話しかければいいだろうが
馬鹿
不良娘「ったく、根性ねぇやつだな」
幼馴染「不良娘ちゃん??どうかした??」
不良娘「いや、なんでもない」
友「!?」クルッ
友「幼馴染!誰かに尾けられてるぞ」
幼馴染「え!?」
不良娘「ああ…それは…」
ヴーンヴーン
不良娘(ったくあれだけバレるような動きをしてれば…)
Pi
341 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 14:57:14 ID:kzGrSMAA
Re.Re.Re
今ストーカーを追いかけてるっす!!
不良娘(んあ!?お前じゃねぇのかよ!!)
友「お前もしかしてストーカーに遭ってたのか!?」
幼馴染「う、うん…そうだけど」
友「なんでもっと早く言わねぇんだよ!!」
タタタタタッ
幼馴染「友くん!!」
不良娘(あー…ややこしいことになってきたぞ…)
タタタタタッ
342 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 15:48:15 ID:kzGrSMAA
友「確かこっちのほうで…」
タタタタタッ
オタク「いてててて…」
友「てめぇかああ!!!!」
オタク「へ?」
ボカッ!!!
オタク「痛ああああ!!!な、なんでぇ!?」
友「てめぇか!!幼馴染を尾け回してたやつは!!」
オタク「いててて…ち、違うよ!!」
343 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 15:58:18 ID:kzGrSMAA
幼馴染「友くん!!」
タタタタタッ
不良娘「遅かったか…」
友「おう!!ストーカー野郎を捕まえておいたぜ!!」
オタク「だから違うってば!!」
友「じゃあこんなとこで何してたんだよ?あ?」
不良娘「落ち着け…大体こいつには男さんのカフェで一度会ってるだろ」
オタク「ふ、不良娘さぁん…」
不良娘「それにこいつはストーカーなんかしちゃいねぇよ。こいつがつけてたのはあたしだ」
幼馴染「え?どういうこと??」
オタク「ふ、不良娘さんと一緒に帰ろうと思って校門近くで待ってただけっすよ…」
オタク「そしたら幼馴染ちゃんが誘ってたんで…声をかけづらくて…それで」
幼馴染「そ、そうだったんだ…」
友「てめぇ!!まるで幼馴染が悪いみたいな言い方してんじゃねぇよ!!!」
344 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 16:08:57 ID:kzGrSMAA
オタク「そ、そんなつもりで言ったわけじゃ…」
友「大体てめぇがストーカーじゃないってのも嘘くせぇよ」
幼馴染「そんな風に言わなくても…」
友「つーかこいつのこと見たことあると思ったら…幼馴染のこと尾けてたやつだわ」
幼馴染「え?」
不良娘「…」
友「少し前だったかな…幼馴染の家の近くをウロウロしてるこいつを見つけたことがあったんだよ」
345 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 16:15:21 ID:kzGrSMAA
オタク「そ、それは話しかけようとタイミング見計らってたらいつの間にか…」
友「言い訳してんじゃねぇよ!!素直にストーカーしてましたって吐けや!!」
オタク「ストーカーをするつもりなんか!!」
不良娘「落ち着け」
友「落ち着けるかよ!!幼馴染を怖がらせやがって!!!」
幼馴染「と、とにかく落ち着こうよっ」
幼馴染「あのう…私の握手会に来てくれたこと…あるよね?」
オタク「え?あ、は、はいっ。って覚えてるんすか!?」
幼馴染「うんっ。男さんのカフェで見かけたときに思い出してね」
347 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 16:42:33 ID:kzGrSMAA
幼馴染「いつも応援してくれてありがとうございますっ」
オタク「あ、いや、そ、そそんな」
不良娘(この娘は頭の中お花畑でいっぱいなのか…?)
不良娘「落ち着けよ…てかお前ほんとにストーカーしてたわけじゃないんだよな?」」
オタク「してないっすよ!サイン欲しくて…けどなんて声かけようと、気持ち悪がられたら嫌だとか…」
オタク「そう思われるのが怖かったんすよ…」
不良娘「はぁ…そうやってマイナスな考えばっかで声かけられなかったと?」
オタク「おっしゃるとおりっす…」
幼馴染「あははは、普通に声をかけてくれれば全然良かったのに同じ学校なんだし」
不良娘「ほんとだよな…」
348 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 16:52:56 ID:kzGrSMAA
友「ちょっと待てよ!!こいつの言うこと信じるのかよ!?」
幼馴染「え…だってしてないって言ってるし…。それに嘘ついてるようにも見えないし」
友「いや、おかしいだろ!!追い詰められて言い訳してるだけかもしれねぇし!!」
不良娘「それはねぇよ」
Pi
友「なんでだよ!?」
不良娘「これ?さっき一緒に歩いてる時にしてたメール」
不良娘「あたしはこいつと連絡してたんだよ」
友「…」
不良娘「こいつは嘘は言ってねぇよ。あたしに声かけたかっただけだよ」
幼馴染「というわけだからね?友くん」
友「…わかったよ」(ちっ…)
オタク「あ、ありがとうございますっす」
349 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 16:58:10 ID:kzGrSMAA
カフェ
チャリン
男「いらっしゃいませ~」
不良娘「ちーっす」
幼馴染「こんにちは~」
オタク「ちわ~っす」
友(また男のとこかよ…)
男「すげぇメンツだな…」
幼馴染「あはは…途中でいろいろありまして…」
350 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 17:12:53 ID:kzGrSMAA
男「そういえばみんな用があってきたんだよな?」
友「俺は幼馴染の付き添い」
オタク「俺も不良娘さんのおまけみたいなもんす」
幼馴染「今度少し短期でアルバイトしてもいいですか?」
男「へ?ああいいけど、それだけ?」
幼馴染「はいっ」
友「なんだよそれだけなら俺が聞いといてやったのに」
幼馴染「やっぱり自分でちゃんと言わなきゃね?」
幼馴染「それじゃあ私は失礼しますね」
友「俺も帰るよ」
男「なんだよ、もっとゆっくりしていけばいいのに」
友「幼馴染がストーカーに遭ってるっぽいんでな」
男「え?そうだったのか??」(あらら…友にバレたのか)
351 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 17:20:03 ID:kzGrSMAA
友「お前知らなかったのか?」
男「ああ、初耳だぞ」(知ってたって言ったらお前が拗ねるだろ)
友「ったくダメダメだなお前は…、まっ俺がなんとか解決するからお前は黙って見てなって」
男「へいへい、じゃあ幼馴染ちゃんの身の回りのことは頼むぞ」
友「任せときなって、じゃあ行こうぜ幼馴染!」
幼馴染「あははは…じゃあ男さん失礼します」ペコリ
男「おう!またね」
ガチャン
352 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 17:28:31 ID:kzGrSMAA
不良娘「本当のこと言わなくて正解だったな」
男「ん?さっきのことか?」
不良娘「あの男のことだから本当のこと言ったらかなり嫉妬してたろうしな」
男「う~ん…最近ちょっと心配なんだよな、なんか友の様子がおかしいっていうか」
男「ちょい前まではあんな風じゃなかったんだけどな」
不良娘「あたしはここ最近知り合ったばかりだから知らんけど」
男「はぁ…幼馴染ちゃんを傷つけさえしなければいいんだが…」
不良娘「あんたも彼女のことが気になるのか?」
男「昔からの馴染みだからね、それになんていうか放っておけないっていうか」
男「いろいろあの子は苦労してるからさ…幸せになってほしいっていうか」
不良娘「父親みたいだな…」
男「あははは、ちげぇねぇ」
353 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 17:37:04 ID:kzGrSMAA
オタク「それよりこっちも大変っすよ!!」
男「なんだ?何かあったのか?」
不良娘「こいつが尾けてた」
オタク「あれは誤解だって言ったじゃないっすか~~」
男「お前…また」
オタク「違いますって~~」
不良娘「確かにこいつは尾けてたよ、本物の方をな」
男「本物?もしかして幼馴染ちゃんのストーカーのことか?」
不良娘「こいつが言うにはだけど」
オタク「そうなんすよ!!俺がお二人を影で見てたら変な視線を感じて振り向いたら逃げたんで追いかけたんすけど」
男「振り切られたと…」
オタク「捕まえたんすけどね、やたら強くて…」
不良娘「顔は見てないのか?」
オタク「追いかけるので精一杯でしたから、俺運動はホントダメで」
354 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 17:41:48 ID:kzGrSMAA
不良娘「だろうな、もやしみてぇな細ぇ腕だし」
オタク「面目ないっす…けどウチの学園の人間なのは確かっす!捕まえたとき一瞬ウチの学校の校章が見えたんで」
男「そうか…とりあえず手がかりはつかめたな」
不良娘「けどどうやって探すの?ウチの生徒だけでも1000人近くいるよ」
男「男だけでも500近くいるんだよな…手当たり次第に探すにしてもなぁ」
オタク「ウチの制服パクってる擬似犯って可能性もありますし…」
355 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 17:50:13 ID:kzGrSMAA
男「とにかく…俺は街で聞き込んでみるよ。二人は学校の方を頼む」
不良娘「幼馴染の方はどうするの?」
男「気は進まないが友に任せとくよ、とりあえず一緒にいさせておけば友もおとなしくしてると思うし」
不良娘「だな…。まぁ逐一あたしが様子を見ておくよ」
男「ごめんな…」
オタク「俺が見ときますよ…」
男・不良娘「「お前だと話がややこしくなるからいい」」
オタク「りょ、了解っす…」
356 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 18:03:20 ID:kzGrSMAA
~~~~~
不良娘「失礼しましたー」
オタク「失礼しましたっす」
ガチャン
男「ふ~…さてと片付けますかね~」
PLPLPL
男「もしもし~?」
幼馴染『もしもし、私です』
男「おお、幼馴染ちゃんどうしたの?」
357 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 18:16:09 ID:nh4PggkI
幼馴染『さっきはすみませんでした』
男「え?なんで??」
幼馴染『さっきのバイトの件なんですがあれは嘘なんです・・・』
男「へ?そうだったの!?」
幼馴染『ごめんなさいっ!本当の用件はちょっとあの場で言えなくて・・・』
男「そうだったんだ・・・それで本当の用件はなんだったのかな?」
幼馴染『実は今度地方で撮影があるんですけどその時に車を出していただきたいと思いまして・・・』
男「あーなるほどね確かにあの場じゃ言えないね・・・」
幼馴染『あははは・・・そうなんですよ・・・』
358 : ◆H3516TYYss:2013/02/24(日) 18:28:37 ID:qtWuTHzI
男「けど・・・俺だとまずくないか?只でさえあんな騒動があったんだし・・・」
幼馴染『あ、それは大丈夫です、社長さんとは話をつけてありますから』
幼馴染『それに何も彼氏を作っちゃいけないとは公言してないからってなんか開き直っちゃってますし・・・』
男「それはアイドルとしてまずいでしょ・・・」
幼馴染『あははは、でも男さんは恋人っていうわけでもないですし、身近で信頼のおける人ですよって説明してありますから』
男「なんかすごい過大評価されてるような気分」
359 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:02:23 ID:hlrRybyg
幼馴染『いえいえ、男さんのことは本当に信頼してるんですよ?』
男「はははは、なんか照れくさいな」
幼馴染『あはははは』
男(こりゃ…友が聞いてなくて良かったよ…)
幼馴染『ごめんなさい、こんなこと急に頼んでしまって』
男「いいよ、気にしないでっ」
363 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:20:53 ID:hlrRybyg
幼馴染『流石に友くんがいるところでこんなこと相談できませんしね…』
男「あいつだったら間違いなく嫉妬するだろうね」
幼馴染『あははは…昔はそんなに私のこときにしてなんていなかったのにね…』
男「そんなことはないと思うぞ、あいつもあいつなりに想ってたと思うよ?」
男「ただそれを表現するのが恥ずかしかったっていうか…」
男「どこかでそれを間違えただけなんじゃないかな?」
幼馴染『そうなのかな…』
男「ちょっと気持ちが強すぎるとか…そんなんじゃないのかな?」
男「あの年になると急に異性のことが気になるとか…」
幼馴染『…男の子によくあることなんですか…?』クスッ
男「ははは、そいつはどうかな?」
幼馴染『男さんにもあったんですか~~?』
男「そっとしておいてくれ」クスッ
364 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:25:23 ID:hlrRybyg
幼馴染『なんですか~それ~~』
男「あははは、そういえばストーカーの件は大丈夫?」
幼馴染『はい、今のところはなんともありませんよっ」
男「そっかそっか、ならよかったよ」
幼馴染『何から何まで…男さんは気にしてくれるんですね…』
男「ん?そりゃあ、まぁ昔からの馴染みだしな」
幼馴染『…昔からの馴染み…』
男「どうかした??」
幼馴染『男さんは…』
男「うん?」
幼馴染『……』
男「幼馴染ちゃん…?」
365 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:30:46 ID:hlrRybyg
幼馴染『いえっ!!なんでもありませんっ』
幼馴染『では撮影日、よろしくお願いしますっ。おやすみなさいっ』
Pi
男「お、おう…」
男「あら…切れちゃった」
男「幼馴染ちゃん何か言いたげだったけど…」
男(まさかな…)
~~~~~~~~~
366 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:35:19 ID:hlrRybyg
それから数日後
男「えっとこの辺でいいのかな…」
幼馴染「あ、男さ~ん」
トコトコ
男「おはよう幼馴染ちゃん」
マネージャー「おはようございます。今日は彼女をよろしくお願いします」
男「おはようございます。こちらこそ」
マネージャー「じゃあ私は荷物揃えるから、先に車の中に入ってて」
幼馴染「はいっ」
マネージャー「じゃあ、また後でね」
タタタタタッ
367 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:40:58 ID:hlrRybyg
男「はぇ…なんだかいかにも仕事できますよみたいな人だな」
幼馴染「結構ドジなところもあるんですけどね」クスッ
男「そうなの?」
幼馴染「さぁさぁ、早く車に乗っちゃいましょうっ♪」
男「あ、うんっ」(幼馴染ちゃんなんか嬉しそう…?)
ガチャン
アイドル男「ふぅん…彼がね」
368 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:49:52 ID:hlrRybyg
それから数分後に出発
男「しかしまぁ…地方で撮影ね~。アイドルも楽じゃないね」
幼馴染「楽ではありませんよ~。ダンスも歌も覚えなきゃいけないことはたくさんありますし」
男「そんでもってグラビアも?」
幼馴染「もぅ…」
男「冗談だってば」クスッ
幼馴染「それに私はグラビアできるほど体に自身なんてありませんし」
男「その膨らんだ胸でよく言うよ」
幼馴染「もう~~」
アハハハハハハ
369 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 00:58:47 ID:hlrRybyg
男「そういえば今日はほかに誰か来たりするの??」
幼馴染「私のほかに同じ事務所のアイドルさんもきますし確かアイドル男さんと…バンド男さんも確か」
男「結構来るねぇ…なんか大規模な撮影でも??」
幼馴染「今旬の人を一挙に撮影取材だったと思います」
男「雑誌関係も結構来そうだね~」
幼馴染「そうなんですよね~私も色んな人に会えそうで少し楽しみです」
男「人脈が増えるっていいよね」
幼馴染「はいっ♪」
~~~~~~~~
370 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 01:03:26 ID:hlrRybyg
男「ふぅ…到着したぁ」
幼馴染「お疲れ様ですっ♪」
マネージャー「荷物運ぶの手伝って!!」
男「ま、まじかよ…」
幼馴染「私も手伝います!!」
マネージャー「あなたは部屋にいって衣装合わせして!!」
幼馴染「は、はいっ!!」
タタタタタッ
男(おぉ…怖ええ)
371 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 01:10:48 ID:hlrRybyg
マネージャー「あと、撮影の時なんだけどあなたも手伝ってくれない?」
男「いいですけど…俺まるで素人ですよ?」
マネージャー「大丈夫、荷物持ちとかそんなんだから」
男「まぁ、それくらいなら…」
マネージャー「じゃあお願いね!ちょっとこっちは時間ないから先に行ってるわね」
男「わかりました~」
男「まさか手伝いをすることになるとは…トホホ…」
372 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 01:15:23 ID:hlrRybyg
アイドルA「それで~~」
バンド男「へぇ~そうなんだ~」
バンド男「ん?見ないやつがいるな」
アイドルA「どこですか~??」
バンド男「ほら、荷物運びしてる奴」
アイドルA「あの男の人ですか~?結構カッコイイですね~」
バンド男「あんなのがいいのか~??」
アイドルA「私はバンド男さんの方がいいですけどね~~」
バンド男「はははっ、さっきまでカッコイイとか言ってたのにか?」
アイドルA「うーん、まぁ一般人の中では?」
バンド男「ははははっ、ひでぇなオイ」
アハハハハハハ
男(ん?笑い声?)
男(はぁ…ゲストの人間は気楽なもんですな…トホホ)
373 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 01:20:57 ID:hlrRybyg
アイドル男「ん?あれは」
男「よいっしょっと…。これで最後かな」
スタッフ「いやぁありがとうね!助かったよ」
男「いやぁ全然気にしないでくださいっ」
アイドル男「みなさんお疲れ様です」
スタッフ「あ、アイドル男くん。いやぁ今回は荷物の量が半端なくてね~」
アイドル「結構大規模な撮影ですからね。僕の他にも10名程一気に撮影するわけですし」
スタッフ「アイドルグループじゃないのに結構な人数だよね」
アイドル男「そうですよね~」
男「じゃあ俺はこれで…」
374 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 01:25:10 ID:hlrRybyg
アイドル男「あ、ご苦労様です。幼馴染さんの知り合いかな??」
男「あ、はい。彼女の送り迎えを任されまして…」
アイドル男「ははは、なるほどねてっきり恋人かと思ったよ」
男「あいにく俺と彼女とじゃ釣合いませんので」
アイドル男「随分と謙遜なさるんですね」クスッ
男「客観的に見た判断ですよ」クスッ
男「では」
タタタタタッ
アイドル男(へぇ…結構面白そうな人かも)
375 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 01:34:49 ID:hlrRybyg
それからほどなくして撮影開始
ガヤガヤ
男(ほぇ~…すげぇな、生で撮影とか見たことないからわかんないけど)
男(ホント今TVでよく見るアイドルや歌手ばっかだな…)
プロデューサー「じゃあここをこうして…」
スタッフ「じゃあここで照明いれます~」
男(撮影もすごいなぁ…幼馴染ちゃんはこんな世界にいるんだな…)
376 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 01:50:59 ID:hlrRybyg
マネージャー「どう?ウチの幼馴染は?」
男「すごいっすね…」
マネージャー「普段はどんなふうなの?」
男「普段は普通の女の子ですよ。本当に着飾らない普通の女の子ですね」
マネージャー「あの子そういうところは仕事も私生活も変わらないのね」
マネージャー「なんていうのかなぁ…悪くいえばバカ正直?」
男「ああ、なんとなくそれわかります」クスッ
マネージャー「でしょ~?素直なのはあの子の売りでもあるのだけれどね」
男「嘘が付けない子なんですよ昔から…」
マネージャー「そうなの?」
379 : ◆H3516TYYss:2013/02/25(月) 22:22:05 ID:KXHDHv2w
男「昔から嘘つくのが下手で結局最後は本当のこと言っちゃうような子なんですよ」
マネージャー「まぁね、あの記事の騒動があってからもあの子ずっと謝り続けてばかりだったから」
男「本当にその件は申し訳ないです。俺が少し軽率すぎました」
マネージャー「いいのよ、あの子ストーカー被害にあってたみたいだから逆に感謝してるわ」
マネージャー「ウチの社長もなぜかあなたのことを気に入ってるみたいだし」
男「俺見たこともないんですけど…。なんでですかね?」
マネージャー「私もよくわからないんだけどね~」
男「あははは、なんですかそれ~」
幼馴染(あ、男さん…マネージャーさんと仲良さそうに話してる…)
スタッフ「じゃあ次の現場に移動しま~す」
380 : ◆H3516TYYss:2013/02/26(火) 01:39:17 ID:JMqSqHDM
撮影終了
プロデューサー「よーし、今日はこの辺にしておきましょう。明日は朝早いから」
アイドル「お疲れさまでした~」
ガヤガヤ
バンド男「おつかれさんー」
アイドル達「お疲れ様でした~」
バンド男「そうや、飯みんなで食べないか?」
アイドル達「いいですね~」
男「さてと、俺は引き上げてホテルで食べるかな」
男(しかし、向こうはすごい盛り上がりだな)
381 : ◆H3516TYYss:2013/02/26(火) 01:47:14 ID:xZpKcN9U
男(イケメンには綺麗な人が集まるもんだな…なんという不公平)
男「トホホ…」
幼馴染「何がトホホなんですか~?」ジトー
男「ああ、幼馴染ちゃん。ホラ向こうを見てごらん」
幼馴染「バンド男さんとグループのメンバーさん達に他のアイドルさんたちがいますね、それがどうかしました??」
男「彼らはルックスも良いし、有名人だ。みんなの人気者だよ」
幼馴染「??それがどうかしたんですか??」
男「俺とは別世界の人間だなぁって思ってさ」
幼馴染「もう…何言ってるんですか~。男さんは男さんじゃないですか」
男「幼馴染ちゃんだってどちらかといえば向こう側の住人だけどね」
幼馴染「私は私ですよっ。一アイドルである前に男さんの幼馴染みの女の子ですから」
男「お、そう言われるとなんか親近感湧くね」
幼馴染「もう~~何言ってるんですか~」クスッ
バンド男(へぇ~…こっちには見向きもしないか)
382 : ◆H3516TYYss:2013/02/26(火) 01:55:48 ID:xZpKcN9U
マネージャー「男くんお疲れ様、今日はありがとうね」
男「いえいえ、お役に立てたかどうかわかりませんが…」
マネージャー「ううん、君のおかげで撮影もスムーズに行えたわ、ありがとう」
男「いえいえ」
マネージャー「それで夕食なんだけどね…」
バンド男「それなら自分たちと食べに行きません?」
383 : ◆H3516TYYss:2013/02/26(火) 01:56:18 ID:xZpKcN9U
男(え?)
マネージャー「けどそちらは結構大人数だし…」
バンド仲間A「構いませんよこっちは、大勢の方が盛り上がりますし」
バンド仲間B「僕達だけじゃむさ苦しいですしね」
バンド男「こっちにも何人かアイドルさんもおるし」
アイドル達「「は~~い」」
幼馴染「どうしましょう…??」
マネージャー「まぁあたしもついていくからそれでいいならいいわよ」
バンド男「もちろん」
男(なんか勝手に話が進んでるけど…俺は退却したほうが良さそうだな…)
384 : ◆H3516TYYss:2013/02/26(火) 02:01:29 ID:xZpKcN9U
アイドル男「僕たちもついて行っていいですか?なんだか面白そうですし」
アイドルA「もちろんですよ~~」
アイドルB「参加してください~~お話したいこともありますし~」
マネージャー「あらあなたが参加するなんて珍しいわね」
アイドル男「いえ…なんとなく参加してみたくなったんで」
バンド男「まぁ一人くらい男が増えたところでこっちは華が有り余ってるからな」
アイドル達「「は~~い」」
幼馴染(華って…)
幼馴染(でもどうしよう…男さんなんか参加しづらそうにしてる…)
アイドル男「彼も一緒でいいよね?」
男「ん?」
385 : ◆H3516TYYss:2013/02/26(火) 02:05:22 ID:xZpKcN9U
アイドル男「どうかな?」
男「え?俺ですか??」
バンド男「別にいいんじゃないか?本人が良いといえば」
男「いやぁ…俺はただの一般人ですし…」
アイドル男「ご飯食べに行くのにそんなこと関係ないですよ。それとも行きづらいですか?」
男「いえっ、そんなことはないですよ!」
アイドル男「じゃあ決まりですね、というわけで彼も行くことになりました」
マネージャー「いいんじゃない?」
幼馴染(ホッ…良かったぁ…)
393 : ◆H3516TYYss:2013/03/02(土) 00:00:51 ID:nwk0ygbk
ワイワイガヤガヤ
アイドルA「それでそれでバンド男さん聞いてください~」
バンド男「あはははは、そうなのか~?」
アイドルB「アイドル男さんもう一杯どうぞ」
アイドル男「ありがとう」
ワイワイ
男(…全く会話の輪に入れねぇ…)
マネージャー「あははは…大丈夫?」
394 : ◆H3516TYYss:2013/03/02(土) 00:05:34 ID:nwk0ygbk
男「はい…まぁなんとか…」
バンド男「まぁ幼馴染ちゃんも飲みなよ」
幼馴染「私は…まだ未成年なんで…」
バンド男「あははは、そりゃ悪かったねじゃあお茶を注いで上げる」
幼馴染「あ、ありがとうございます」
アイドルA「あ、ずるーい私にもくださ~いよ~」
アイドルC「あたしにも~~」
バンド男「注いでやるから落ち着けっての」
バンド仲間A「あんまりはしゃぐなよ」
バンド仲間B「あははは…」
男「あっちはあっちで大変そうですし…」
マネージャー「あの子いつもあのバンド男に捕まるのよねぇ」
395 : ◆H3516TYYss:2013/03/02(土) 00:24:51 ID:nwk0ygbk
男「そうなんですか??」
マネージャー「最近ねぇ、ほら?あの人結構噂になるから…」
男「噂…?」
マネージャー「こっちの業界じゃ新人アイドルを食べるので有名よ」
男「もぐもぐ?」
マネージャー「あははは、違うわよ」
男「まぁ…だいたい意味はわかってますけど…あの人が??」
マネージャー「あの人言葉巧みに誘導するのうまいからねぇ~」
男「ほうほう、それは是非ともご享受願いたいっすねぇ」
マネージャー「あら?口説きたい子でもいるの??」
男「まぁ…そんな話術が手に入るなら是非とも。ただ実践する気はないっすけどね」
マネージャー「ヘタレねぇ~」
男「根性なしかもしれないですね」クスッ
396 : ◆H3516TYYss:2013/03/02(土) 01:10:20 ID:nwk0ygbk
~~~~~
バンド男「じゃあ2次会行こうか~」
アイドル達「「いえ~~いっ!!」」
バンド仲間B「明日も撮影あるのに…無理させないほうが」
バンド仲間A「大丈夫だってそんな遅くはならねぇから」
バンド仲間B「僕は先に戻ってるよ」
バンド男「へいへい、で?そっちはどうします?」
マネージャー「私たちも戻りますね」
男「そうっすね…確かにちょっと」
397 : ◆H3516TYYss:2013/03/02(土) 01:15:29 ID:nwk0ygbk
バンド男「まぁ無理はしないこった。じゃあ…」(ま、野郎はいらねぇからいいんだけどな)
幼馴染「私ももどります…」
バンド仲間A「なんでさ~~行こうよ~」
幼馴染「明日も撮影ありますし…、私朝弱いんで…あははは」
バンド仲間A「俺らがモーニングコールしてあげるよ~」
幼馴染「いえ…そんなことしてもらったら申し訳ないですっ」
幼馴染「私のことはお気になさらず皆さんで」
バンド仲間A「え~~付き合いは大事だよ??」
幼馴染「あははは…」
男(まずいなぁ…助け舟でも出すか…)
アイドル男「まぁまぁ、彼女もまだ未成年だし。無理をさせるのは良くないですよ?」
398 : ◆H3516TYYss:2013/03/02(土) 01:24:22 ID:nwk0ygbk
アイドル男「流石に無理に連れて行くのは良くないと思いますし…ね?」
マネージャー「まぁねぇ…幼馴染にもついていく意思はないみたいだし…」
バンド仲間A「けどさ…」
バンド男「まぁまぁ、無理に連れてくことはねぇよ。いや悪かったな、じゃあお疲れ様~」
~~~~~~~~
幼馴染「ありがとうございます…」
アイドル男「あははは、そんな感謝されるようなことはしてないよ?」
幼馴染「いえ…私一人じゃ断りきれなかったと思いますし…」
アイドル男「ああいう時は無理についていかなくても自分の意思を表示すればいいよ」
幼馴染「うぅ…これから気をつけます…」
アイドル男「あははは、そうだね。これから少しずつなれていけばいいよ」
399 : ◆H3516TYYss:2013/03/02(土) 01:29:04 ID:nwk0ygbk
アイドル男「じゃあお疲れ様~」
幼馴染「お疲れ様でした~」
マネージャー「じゃあ私はこっちだから今日はもう寝てしっかり休みなさいね。明日も早いし」
幼馴染「はいっ。ではお疲れ様でした、おやすみなさい」
マネージャー「はいはい、おやすみ」
男「大変だねぇ」
幼馴染「あははは…これから慣れていかないとダメなんですけどね」
402 : ◆H3516TYYss:2013/03/03(日) 20:00:02 ID:JnyNqLb2
男「俺は就職しないで親父の跡継いだからなぁ。やっぱ付き合いとかは大変なんだな」
幼馴染「そういえば、男さんはどうして跡を?」
男「特に深い理由があるわけじゃないんだけどね、バイトやりながら手伝ってたから慣れてたし」
男「何より自由がきくからね。周りの人とも色んな会話ができるし」
幼馴染「あははは、男さんお仕事してるときすごく楽しそうですしね」クスッ
男「案外楽しいからっていうのも間違いじゃないかもね」クスッ
幼馴染「男さんらしいですね、すごく羨ましいです」
男「幼馴染ちゃんは仕事楽しくない??」
幼馴染「いえっ、そんなことないですよっ!」
406 : ◆H3516TYYss:2013/03/05(火) 21:39:57 ID:o5Jo8mzU
幼馴染「じゃあ明日も早いので・・・」
男「そうだね、お疲れ様。明日も頑張ってね」
幼馴染「はいっ♪男さんも頑張ってくださいね。お疲れ様です、おやすみなさい」
トコトコ
男「ああ、お休み」
男「俺は頑張るっていっても、パシリみたいなもんなんだけどな・・・」
ーーーーー
407 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 00:39:48 ID:69GbGnJY
次の日も撮影は順調に進み
最後に差し掛かろうとしていた
プロデューサー「よし、じゃあ次で最後の撮影にしようか」
アイドル達「「は~い」」
幼馴染(よしっ…次で最後、最後まで頑張らなきゃ!!)
男(やっと終わりか…これで明日には帰れる…)
グラグラ…
マネージャー(ん?あのセット…今にも倒れそうなんだけど…)
アイドルA「それでーさー」
アイドルB「へぇ~、じゃあさ…」
ドン
ガラガラ!!!
幼馴染「へ…?」
408 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 00:58:12 ID:69GbGnJY
マネージャー「幼馴染!!!」
ガラガラガラ!!!
男「危ない!!!」
幼馴染「きゃ!!!」
ガラガラ…
男「幼馴染ちゃん!!!」
幼馴染「ん……」
アイドル男「大丈夫かい?」
幼馴染「アイドル男さん…」
スタッフ「おーい!!大丈夫か!?」
411 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 01:22:11 ID:69GbGnJY
プロデューサー「何!?セットが崩れた?怪我人は!?」
スタッフ「それが…」
アイドル男「大丈夫です!撮影は続けられます」
プロデューサー「大丈夫なのか?」
アイドル男「はい、大丈夫です」
アイドルA「アイドル男さーん!!大丈夫ですかー!?」
アイドルB「怪我はありませんか!?」
アイドル男「ああ、大丈夫だよ」
幼馴染「…」
412 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 01:48:52 ID:69GbGnJY
撮影終了後
打ち上げにて
プロデューサー「えー、ではみんな連日撮影続きでお疲れ様!!」
一同「「お疲れ様でした~!!」」
ガヤガヤ
バンド男「セット落ちてきたけど大丈夫だった?」
幼馴染「あ、はいっ!アイドル男さんに助けて頂いたので」
アイドル男「とっさの判断だったけど無事で良かったよ」
アイドルC「それにしても誰も怪我人がでなくてよかったよね~」
アイドルB「ホントホント」
アイドルA「けどあれ用意したスタッフもどうかと思うよね」
マネージャー「はぁ…」(あの娘共勝手なことを…大体あの子達がぶつかってぐらついたのに)
男「となりいいですか?」
マネージャー「ええ、どうぞどうぞ」
413 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 02:03:50 ID:69GbGnJY
マネージャー「あれじゃあ入りづらいわよね…」
男「あははは…まぁしょうがないですよ。別世界ですし」
男「マネージャーさんはいいんですか?」
マネージャー「私はいいわよ、たまに入って付き合い程度で話せれば。元々この業界に入ったのも好きで入ったわけじゃないしね」
男「そうなんすか??なんかそんな風に見えなかったんで…」
マネージャー「なんていうかなぁ…私も元々はアイドル出身だしね」
男「マジっすか!?」
マネージャー「全然売れなかったけどね。それから事務所でマネージャーに転身したわけ」
男「どうしてマネージャーに??」
マネージャー「まぁあとが楽だったし、今更普通の社会に戻って仕事探そうにも不景気だしね」
マネージャー「アイドルから落ちてきた女なんか使うところなんてないだろうし」
男「あははは、そんなことないっすよ」
414 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 02:09:58 ID:69GbGnJY
マネージャー「ふふふ、ありがとうけどまぁこの仕事も嫌いなわけじゃないしね」
マネージャー「色んな子が見れて面白いわよ。アイドルって性格悪いのばっかよ」
男「えーマジっすか??」
マネージャー「TVの前じゃ媚売るし、取材が来てもマイナーなところだと態度が一変して雑になったり」
マネージャー「終いには天狗になって自分はこういう待遇を受けて当たり前なんだって勘違いする子もいるし」
男「そうなんすか?俺はてっきり普段は普通の高校生だったりとか一般人だったりとかだと…」
マネージャー「全然!!傲慢で自己顕示欲の塊みたいな子が最近はほんとに多いわよ」
マネージャー「私の時代も多かったけど、今は特にひどいわねぇ…」
マネージャー「私は売れなかったからそんなの態度に出る前に上からガミガミ言われてたからねぇ」
男「あははは、なんかそんなイメージありますね」
マネージャー「むぅ~、失礼な」
415 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 02:17:26 ID:69GbGnJY
マネージャー「けど幼馴染みたいなタイプは珍しいわね。てっきり私生活じゃひどいと思ってたんだけど」
男「彼女は私生活も変わらないんじゃないんですかね?2日間の撮影の感じを見る限りじゃ」
マネージャー「なんどろうね…あの子はこの世界にいちゃいけない気がするのよね」
男「え?」
マネージャー「この世界ってのし上がっていかなきゃ、上は狙えないのよ」
マネージャー「だけどあの子、そういうライバルを蹴落とすってことができないのよね」
マネージャー「仕事に対しては意欲的だけど、そういった仕事を手に入れる手段を知らなさすぎなのよ」
男「手段…?」
マネージャー「まぁ…簡単にいえば接待みたいなもんなんだけどね」
男「それって…」
マネージャー「あくまで手段の一つよ。そんなことしなくても意欲的に自分から目立とうとする方法もあるし」
マネージャー「ただ、あの子の場合それすら控えめだから…」
男「単に恥ずかしがってるだけとかじゃ…」
マネージャー「それはないわね。断言できるわ」
男(じゃあ…一体なんで…)
416 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 02:22:55 ID:69GbGnJY
マネージャー「まぁ…私のただの勘なのだけどね。あんまりアテにしないでちょうだいな」
男「そ、そうですか」
マネージャー「というかアイドル男くんすごかったわね。とっさの判断とはいえあんな超反応で幼馴染をかばうなんて」
男「確かにあれにはびっくりしましたね。俺なんか呆気にとられてるだけで」
マネージャー「おいしいところ持ってかれて残念ね」クスッ
男「どういう意味っすかそれ~」
マネージャー「さぁね~」
幼馴染(…)
アイドル男「どうかした?大丈夫??」
幼馴染「いえっ!なんでもありません。それより先程はほんとにありがとうございました」
アイドル男「いやいや、怪我もなく無事にことなき終えてよかったよ」
幼馴染「ほんとにありがとうございますっ…」
アイドル男「いいよいいよ、君に怪我がなくてよかったよ」ニコッ
幼馴染「は、はいっ」
417 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 02:37:52 ID:J2cBf7uE
ーーーーー
プロデューサー「それじゃあ、今日はお疲れ様!私は先に帰るからみんなはゆっくりしていってくれ」
一同「お疲れ様でしたー」
アイドルA「バンド男さ~ん今日もいいですか~?」
バンド男「ああ、部屋で待ってるわ」
アイドルB「私達もいいですか~??」
アイドルA「えー、今日は私だけがいいんだけどー」
アイドルB「いいじゃん別にさ~」
アイドルC「ふ、二人とも落ち着きなよぉ・・・」
アイドルA・B「最終的にあんたが一番がっついてるじゃない」
ワーキャー
418 : ◆H3516TYYss:2013/03/06(水) 02:42:17 ID:J2cBf7uE
アイドル男「あははは、向こうは大変だねぇ」
幼馴染「あはは・・・そうですね・・・」
幼馴染(あれ・・・?)キョロキョロ
アイドル男「ん?どうかしたかい??」
幼馴染「いえっ!なんでもありません!」(男さんがいない・・・)
ーーーーーーー
ガチャン
男「はぁ・・・疲れたぁ」
男(マネージャーさんに先に戻ってていいと言われたが・・・軽く挨拶しただけで戻ってきたのは不味かったかなぁ)
男「明日も会うし・・・明日にでも・・・挨拶・・・」
男「zzzz」
427 : ◆25.0neSas6:2013/03/07(木) 21:40:52 ID:xvphZqHo
・・・・・・
・・・・・
男「ん・・・」
男「まだ1時かよ・・・」
男「喉乾いたしなんか買いに行くか・・・」
トコトコ
ーーーーーー
429 : ◆25.0neSas6:2013/03/08(金) 01:03:52 ID:7Qm95bpk
pi
ゴトンッ
男「んっく・・・んっく」ごくごく
男「ふぅーーうめぇ・・・」
男「ん?」
幼馴染「はぁ・・・」
幼馴染(アイドル男さん怪我はないって言ってたけど・・・・大丈夫かな・・・)
幼馴染(それに・・・)
幼馴染「はぁ・・・」
男「こんな夜遅くにどうしたのかな?お姫様」
437 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 00:26:35 ID:mkUMIdxA
幼馴染「男さん…!?」
男「あははは、ちょっとふざけてごめんね。どうしたのさ?こんな夜遅くに」
幼馴染「いえ…ちょっと今日のことで…」
男「時間的には昨日だけどね」
幼馴染「ふふふ、そうですね」
男「セットが倒れてきたこと…まだ気にしてるの?」
幼馴染「……」
男「気にしすぎだよ。大体幼馴染ちゃんに非があるわけじゃないんだからさ?」
幼馴染「そうでしょうか…」
男「それにさ、アイドル男さん?あの人もなんともないって言ってたしさ」
男「なにより誰も怪我をしなくてよかったよ」
幼馴染「男さん…」
438 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 00:32:30 ID:mkUMIdxA
男「となりいいかな?」
幼馴染「はいっ、どうぞ」
男「よっこらしょっと」
幼馴染「おじさんみたいですよ?」クスッ
男「ああ、もういい歳だからなぁ」
幼馴染「まだ10代じゃないですか~」
男「君たちから見たらおっさんみたいなもんだよー」
幼馴染「私はそんな風に思ったことないですよ♪」
男「あははは、ありがとう」
男「けどあの時反応できなかったから相当俺も衰えたなぁ」
幼馴染「あの時??」
男「ほらさ、アイドル男さんすごかったじゃんか。幼馴染ちゃんを助けたとき」
幼馴染「あ…そ、そうですね」
男「俺のほうが近くにいたのに情けないよ。頭では助けようと思っても体が全然追いつかなくて呆然としてるだけだったなからさ」
439 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 00:44:07 ID:mkUMIdxA
幼馴染(男さん…助けようとしてくれてたんだ…)
幼馴染「男さん…」
男「ん?どうかした??」
幼馴染「いえ…男さんにも心配をかけて申し訳ないです…」
男「ああっ…そ、そんなことないよ!!ご、ごめんね」
男(何言ってんだよ…俺。そうじゃないだろ…)
男「あははは、友がいたらきっと荒れてたろうな」
幼馴染「あははは、そうですね~」
男「あいつも昔はああ、じゃなかったんだけどなぁ…」
幼馴染「ホントですね…昔は私に見向きもしなかったのに」
男「あ、いや!そんなことはないよ!遊ぶ時もなんだかんだで幼馴染ちゃんと遊んでたしさ」
男「あいつから誘うことだってあったしさ!」
440 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 00:59:33 ID:mkUMIdxA
幼馴染「男さんは…」
男「お、何かな??」
幼馴染「小さい時、どうして私の相手をしてくれたんですか…??」
男「そりゃあ一緒に遊びたかったからだよ」
男「となり家も同士だしさ、何より年だって……」
男「……そんなに近くはないけど…」
男「ほらご近所同士だし、近くにいればいつでも遊べるじゃないか?」
男「だからだよ、そんな大した理由じゃないよ」
幼馴染「ほんとに…ほんとに私とあそびたくて遊んでくれてたんですか…?」
男「おう、じゃなかったら遊んでないよ」
幼馴染「……」
男「ごめんね…ちょっと乱暴な言い方だったね」
幼馴染「いえ、ありがとう…男さんっ」
441 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 01:13:24 ID:mkUMIdxA
男「お礼なんか…、俺の方こそ幼馴染ちゃんと遊んでて楽しかったしさ」
幼馴染「ふふふ、女の子の遊びばかりだったのに??」
男「縄跳びだって三重飛びができるようになったしさ」
幼馴染「あれすごかったよね!私は二重飛びすらできなかったのに男さんどんどんうまくなるんだもん」
男「縄跳びカードもらってさ何回も挑戦してたよなぁ」
幼馴染「うんうんっ♪はやぶさとかかっこよかったよね~」
男「あれはコツ掴んじゃえば簡単だよ」
幼馴染「うぅ…運動音痴だからあやとびくらいしかできなかったよぅ」
男「あははは」
442 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 01:27:51 ID:mkUMIdxA
男(そうだな…小学校の頃はすごい一緒に遊んだな…)
幼馴染(なわとびもそうだし…他の女の子たちともボードゲームしたり…)
男(中学に入ってからだな…あまり一緒に遊ばなくなったのは)
幼馴染「中学に入ってから…色んな人にちやほやされるようになって」
男「…」
幼馴染「男の子からも告白を受けるようになりました…」
幼馴染「今まで私のことをからかってたり相手にしてなかった男の子からも…」
男「…男って勝手だよな。ガキの頃は散々好きなことしといて」
男「思春期に入って女の子のこと気になり出すもんな…」
幼馴染「仕方ないんですけどね…でも…そういうことがあってだとやっぱり、ちょっと…」
男「それは正しいと思うよ。自分の気持ちに嘘をついてまでその人に付き合ってあげることはないしな」
幼馴染「ふふふ、そうですね」
443 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 01:36:44 ID:mkUMIdxA
男「幼馴染ちゃん自身は好きな人とかできたことないの??」
幼馴染「えぇっ!?わ、私ですか!?」
男「う、うん。だってやっぱり年頃の女の子なわけだし…恋の一つくらい」
幼馴染「そ、それは…」
幼馴染(そ、そんなの…い、言えないよぅ…)
男「あ、いや!!誰が相手とかは聞かないよ!!ただあるのかなぁってちょっと気になって」
幼馴染「そ、そういう男さんは…あるんですか…??」
男「俺!?」
男「俺は…」
男(どうなんだろ…俺はあったのかな…)
幼馴染「……」
幼馴染(男さん……)
次回 男「なにィ!?アイドルになる!?」幼馴染「う、うん・・・」 後編
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