トコトコ

マネージャー「ん?何してんの~??」

幼馴染「あ、マネージャーさん」

マネージャー「もう深夜よ、寝なさい。明日帰るだけと言っても早起きよ」

幼馴染「あ、はいっ!すみません」

男「いや、俺が長々と話し込んでしまったんで…幼馴染ちゃんはなにも悪くないですよ」

マネージャー「まぁ…とにかく二人共寝なさい」

男・幼馴染「「はい」」
トコトコ


幼馴染「じゃあおやすみなさい男さん」

男「おう、お休みなさい」

ガチャン

幼馴染「…」

幼馴染(男さんの恋…) 
幼馴染の山吹さん (電撃文庫)
道草よもぎ
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448 : ◆H3516TYYss:2013/03/09(土) 22:37:31 ID:nHFFW9Ag
次の日
荷物をまとめそのまま帰宅

帰りは幼馴染ちゃんも寝ていたから静かに家路についた


翌日 

ーーーーー

男「ごめんね!店留守にしてさ」

不良娘『それはいいんすけど・・・・あいつにはなんて説明したんすか?』

男「あいつ?」

不良娘『ほら、幼馴染みだって言ってた男・・・』 

449 : ◆H3516TYYss:2013/03/11(月) 23:58:07 ID:GZx3HFDI
男「ああ、友か…。うん、まぁとりあえず幼馴染ちゃんからなにも聞いてないから…」

不良娘『そうっすか』

男「ていうかなんで不良娘ちゃんが知ってるの?」

不良娘「幼馴染から聞いたんすよ」

男「なるほどね」(けっこう心許してるんだな) 

450 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:04:15 ID:kgqM8Y/I
男「じゃあ、またバイトよろしくね」

不良娘『ういっす』

PI

男「そうだなぁ、友にバレたらやばいけど。あいつに何か言われたら話合わさねぇとな」

男(ストーカーの件も、仕事のこともあるのに…)

男「幼馴染ちゃん…大丈夫かな」

~~~~~~~

友「幼馴染!!」

幼馴染「!!」ビクッ 

451 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:11:59 ID:kgqM8Y/I
幼馴染「と、友くん」

友「昨日一昨日どこに行ってたんだよ!?何度も電話したのになんで出ないんだよ」

幼馴染「雑誌の撮影でちょっと出かけてたの…」

友「二日もかけてか!?」

幼馴染「う、うん…」

友「そういうことは早く言えよ!!ただでさえストーカーの事もあるのに」

幼馴染「だ、大丈夫だよ…スタッフさんもいたし、それに県外で撮影したから」

友「そんなの分かんねぇだろ!?ったくいえばついて行ったってのに」

幼馴染「そ、そういうわけにはいかないよ。遊びで行ったわけじゃないし…」

友「遊びのつもりで行くなんて言ってねぇだろ!!お前を守るために行くのであって…」

幼馴染「だから…それは大丈夫だって…」

友「それに撮影には誰がいたんだよ?」

幼馴染「え?」 

452 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:15:44 ID:kgqM8Y/I
友「撮影にアイドル男とかほかのアイドルグループがいたんじゃないのか?」

幼馴染「え、どうしてそれを…」

友「俺の友達にアイドル好きな奴がいてな、それでお前の事務所のアイドルが何人かで撮影するって話を聞いたんだよ」

幼馴染「そ、そうなんだ…」

友「とにかく今度からはちゃんと話してくれ!でなきゃお前を守れねぇだろ?」

友「男に言った手前もあるし」

幼馴染「そ、そうだね…気をつけるね」

友「とにかく今日は一緒に帰るからな」

幼馴染「う、うん…」




不良娘(幼馴染はどこに行ったんだ…??)キョロキョロ 

453 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:22:50 ID:kgqM8Y/I
キーンコーンカーン


幼馴染「じゃあ帰ろうか」

友「おう!!」

トコトコ


不良娘「ったく帰りたくないなら断ればいいのに」

オタク「いやぁあの男の性格じゃ断り辛いと思いますよ」

不良娘「なんでお前はナチュラルにいんだよ…」

オタク「見かけたもんで♪」

不良娘「……今度は声くらいかけろ」

オタク「うっす」

タタタタタッ



???「…許せないな…」 

454 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:29:27 ID:kgqM8Y/I
友「~~~♪」

幼馴染「…~~っ…」



オタク「なんか明らかに会話がブレてますね」

不良娘「会話というよりあいつが相槌打ってるだけって感じだな…」

オタク「あんな悲しそうな顔、イベントでも見たことないっすよ!!」

不良娘「それは仕事だから仕方ないだろ…」

オタク「そんなことないっす!!大体のアイドルはイベントとか握手会で笑顔ではいますけど心がないというか」

オタク「冷たい笑顔なんすけど、幼馴染ちゃんはイベントでもそんな笑顔じゃなくて俺たちファンにサービス精神満載で接してくれるっす!!」

不良娘「単にそういうふうに見えるだけじゃ…」

オタク「伊達に生まれてからドルヲタをやってるわけじゃないっす!!」

不良娘「そ、そうか…」(これ以上絡むのはやめよう…)

オタク「あ、いっちゃいますよ」

タタタタタッ 

455 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:37:24 ID:kgqM8Y/I
自宅前

友「よし、今のところ問題はないな」

幼馴染「そうだね…、じゃあこの辺で」

友「お前が家に入るまでだ」

幼馴染「い、いいよ…そんなの…」

友「ダメだ家の中まで調べないとまずいだろ」

幼馴染「そ、そんなのいいよ!」

友「最近のストーカーは盗聴器とか知らないあいだにしかけてるんだぞ!?」

友「知らない誰かに私生活聞かれるのなんて嫌だろ?」

幼馴染「そ、それは…そうだけど…」

友「とにかく行くぞ!」

幼馴染「ま、待ってよ…」

タタタタタッ 

456 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:38:43 ID:kgqM8Y/I
オタク「あのクソ野郎…」

不良娘「敵意むき出しだな…」

オタク「アイドルのお宅にお邪魔っすよ!?信じられないっすよ!!」

不良娘「…まぁヤバくなったらすぐにあたしらが突入すればいいさ」

不良娘(それに下手な行動も流石にできないだろし…)

パシャ

不良娘「!?」クルッ

オタク「どうかしたっすか??」

不良娘「いや…なんでもない」 

457 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:47:24 ID:kgqM8Y/I
友「ふう…とりあえずなんともなかったな」

幼馴染「だから大丈夫だって言ったでしょ?」

友「また来るからな、いつどこで何があるかわかんないわけだし」

幼馴染「あははは…そ、そうだね…」

友「じゃあ明日な」

幼馴染「う、うん…」

ガチャン

友「ちっ…相変わらずガード硬ぇな。ったく幼馴染みなのになんであいつからアプローチしてこねぇんだよ」

友「普通は女の方から寄ってくるもんだろ。ったく…純情なのはいいけど硬すぎるのは考えものだぞ」



不良娘「やめろ馬鹿!!今飛び出して行ってもお前のもやしボディじゃ返り討ちに合うだけだ!!」

オタク「放してくださいっす!!!あのクズは一度解体しないと気が済まないっす!!!」

不良娘「そんなことお前にはできねぇから!!とにかく落ち着け!」 

458 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:52:29 ID:kgqM8Y/I
オタク「アイドルという幼馴染みがいながらなんなんすかアレ!!」

オタク「まるで自分になびくのが当たり前みたいな…!!」

不良娘「まぁ…あの自信がどこから湧いてくるのか確かにわかんねぇな」

オタク「駆逐されなきゃわからんタイプっすよ!!ありゃあ」

不良娘「まぁ…そのうち痛い目みるだろ。ほっとけ」

オタク「むぅ…不良娘さんはクールっすね」

不良娘「あんなの相手にするだけ自分の質が落ちるし」

オタク「結構えげつないこと言いますね…」

不良娘「あんなに言いたい放題言ってたのに今更だな」

オタク「なんていうか不良娘さんの言い方は感情すらこもってないというか…」

不良娘「ムキになる方がアホらしいって思っただけだから」 

459 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 00:57:50 ID:kgqM8Y/I
それから数日後


幼馴染「はぁ…はぁ…」

幼馴染(大変だ撮影に遅れちゃう!!)
タタタタタッ

A局プロデューサー「やぁ幼馴染ちゃん」

幼馴染「あ、A局のプロデューサーさん!!お疲れ様です」

A局プロデューサー「実は君に大切な話があってね」

幼馴染「すみませんっ!今から撮影がありますので…」

A局プロデューサー「いや、そんなに時間は取らせないよちょっとだけだから」

幼馴染「え、あ、あの!!」

A局プロデューサー「いいからいいから」
トコトコ



アイドル男「ん?あれは…??」 

460 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 01:05:44 ID:kgqM8Y/I
~~~~~~

幼馴染(なんでこんな人気のないところに…)

幼馴染「あのう…それでなんの用でしょうか?」

A局プロデューサー「ふふふ、まだわからないかね?」

幼馴染「…え、私何かいたしましたか…?」

A局プロデューサー「こんな写真を撮られてもかね?」
パラパラ…


幼馴染「こ、これは…」

幼馴染(こないだ友くんがうちに来たときの…!!)

A居プロデューサー「いけないねぇ…アイドルがこんな写真を撮られてしまっては」

幼馴染「か、彼は昔からの友達であって…そんなことは!!」

A局プロデューサー「しかし、ファンのみんなはどうかな?」

A局プロデューサー「君がいくらそのような主張をしようともみんなはどうかな?」 


462 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 01:16:28 ID:kgqM8Y/I
A局プロデューサー「しかも君は前にも同じようなことで問題になっているじゃないか」

A局プロデューサー「そんな君の主張を誰が信じるんだい?」

幼馴染「そ、それは…」

A局プロデューサー「たとえ誤解であってもこのような事態があることは良くないと私も思うよ」

幼馴染「……そ、それは…その…」

A局プロデューサー「我々業界でも心象のよくないことはなるべく避けたいと考えている」

A局プロデューサー「君もこんなことでこの世界から消えたくはないだろう?」

幼馴染「……」

A局プロデューサー「我々もキミを失うのは非常におしい。なんとかしてあげようと思っているよ」

幼馴染「!!」

A局プロデューサー「だがその前に我々に招いた誤解を解く必要があるね」 

463 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 01:21:24 ID:kgqM8Y/I
幼馴染「誤解……?」

A局プロデューサー「そうとも、そしてその方法も君は知っているはずだよ?」

幼馴染「な、何をすればいいのでしょうか…」

A局プロデューサー「これを…」スッ

幼馴染「こ、これは…」

A局プロデューサー「今日の撮影が終わったらでいい」

A局プロデューサー「何、怖いのであればいつでもいい。だが君はその方法以外にないとわかっているはずだよ?」

A局プロデューサー「じゃあ、撮影頑張りたまえ。楽しみに待っているよ…」クスッ


幼馴染「……」


~~~~~~~~ 

464 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 01:23:56 ID:kgqM8Y/I
マネージャー「もう遅いじゃない!!」

幼馴染「ご、ごめんなさいっ!!」

マネージャー「まだ2分前だから早く準備しなさい!」

幼馴染「わ、わかりました!!」



アイドル男「……」(幼馴染ちゃん…?)


アイドルC「あ、アイドル男さ~~ん」

タタタタタッ

~~~~~~~~~~ 

465 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 01:29:28 ID:kgqM8Y/I
撮影終了

幼馴染「……」(どうしよう…私…)

PLPLPL

幼馴染「!!」ビクッ

幼馴染(男さんから…?)

PI

男さん

件名:急にごめんね
お仕事中だったらごめんね。
アルバイトの件なんとか友にはうまく説明しといたから
それとこないだは撮影お疲れ様。今日もきっと大変なんだろうね

あまり無理せず、相談したいことがあればいつでも相談に乗るから
一人で気張らないで、俺じゃない誰でもいいから頼ってね。

お疲れ様


幼馴染「男さん……」

アイドル男「やぁ!幼馴染ちゃんお疲れ様」 

466 : ◆H3516TYYss:2013/03/12(火) 01:43:56 ID:MezIDuuI
幼馴染「あ、アイドル男さん!お疲れ様です!」

アイドル男「今日は元気がなかったね。何かあったのかな?」

幼馴染「あ、あははは、そんな風に見えますか??」

アイドル男「君の笑顔は独特だからね。元気がないと割とすぐにね」

幼馴染「すみません・・・」

アイドル男「あははは、そんな、謝らないで。どうかな?今日は僕が送っていくよ」

幼馴染「そんな!申し訳ないですよ!!」

アイドル男「気にしないで♪こないだのこともあるし、その辺りは気を付けるからさ」

幼馴染「本当にいいですか??」

アイドル男「もちろんさ」 


471 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:05:24 ID:eTzCVpy2
~~~~~~


幼馴染「ここは…??」

アイドル男「僕がいつも来てるお店なんだ」

アイドル男「あ、変なお店じゃないから心配しないで」

幼馴染「大丈夫ですよ」クスッ


チャリン

いらっしゃいませ~~


幼馴染(うわぁ…なんだか雰囲気がすごい大人っぽい感じだぁ…)

幼馴染(私なんかがこんなところに来ちゃって大丈夫なのかぁ…)

店員「こちらの席へ」

アイドル男「ありがとうございます」

トコトコ 

472 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:12:28 ID:eTzCVpy2
アイドル男「軽めのものをお願いします」

店員「かしこまりました」

アイドル男「彼女にも同じものを」

トコトコ

幼馴染「あははは…なんだか雰囲気がすごい大人っぽいですね」

アイドル男「最初僕も来た時は戸惑ったよ」

幼馴染「そうなんですか?どなたとご一緒に??」

アイドル男「僕の大切な人ってところかな?」

幼馴染「アイドル男さんの大切な人…?」

アイドル男「まぁそんなところだね、あまり気にしないで♪」



~~~~~~~~ 

473 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:18:43 ID:eTzCVpy2
店員「お待たせいたしました」

アイドル男「ありがとうございます」

コトッ

幼馴染「わぁ…美味しそう」

アイドル男「味は保証するよ、どうぞ」

幼馴染「いただきます」もぐもぐ

幼馴染(お、美味しい)

アイドル男「どう?口に合うかな?」

幼馴染「はいっ、とても美味しいです」

アイドル男「それは良かった♪連れてきた甲斐があったよ」

幼馴染「ありがとうございますっ。けど…どうして私を…?」

アイドル男「何やら悩んでいるようだったから、撮影中も浮かない顔をしていたしね」

幼馴染「あ、す、すみません…」

アイドル男「いいよいいよ、気にしないで。誰にでもそういうことはあるからさ」 

474 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:24:10 ID:eTzCVpy2
幼馴染「アイドル男さんにもあったんですか?」クスッ

アイドル男「もちろんさ。僕なんかデビューした当時なんて先輩から怒られっぱなしだったしね」

幼馴染「全然そんな風には見えませんよっ」

アイドル男「今はようやく落ち着けたって感じだからね」

幼馴染「そうなんですかぁ」(アイドル男さんは一体どんなことがあったんだろう…)



幼馴染(なんだろう…アイドル男さんと話しているとまるで男さんと話してるような…そんな感じが…)

幼馴染(落ち着くというか…温かみがあるというか)


アイドル男「幼馴染ちゃん?」 

475 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:27:26 ID:eTzCVpy2
幼馴染「は、はいっ!!すみません!!」

アイドル男「あははは、ぼーっとしてたから口にソースが付いてるよ」

幼馴染「へっ…」フキフキ

幼馴染「!!!」

幼馴染「うぅ…すみません…」


アイドル男「あははは、少しは落ち着けた?」

幼馴染「は、はいっ」

幼馴染(うん…すごい落ち着ける…)

アイドル男「良かった♪」


~~~~~~~~~~ 

476 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:33:00 ID:eTzCVpy2
~~~~~
自宅前


幼馴染「今日はありがとうございました。ご馳走して頂いて申し訳ないです…」

アイドル男「いいよいいよっ。気にしないで僕も幼馴染ちゃんと話ができて良かったよ」

幼馴染「いえ、こちらこそ楽しかったです」




アイドル男「ぷっ…あはははははは」

幼馴染「へ?な、何か変なことでも言いましたか!?」

アイドル男「いやいやごめんね!そんな風に言われたの初めてだったから」

幼馴染「す、すみませんなんか面白くない感想で…」

アイドル男「ううんっ、素直なんだなぁって感心したよ。じゃあ今日はありがとうね」

幼馴染「はいっ、ありがとうございましたっ」

トコトコ 

477 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:38:50 ID:eTzCVpy2
幼馴染(アイドル男さんもいろいろ悩みながら、今もこの世界にいるんだ…)

幼馴染「私は…やっぱり嘘はつきたくない…」

幼馴染「うん…」

幼馴染(大丈夫…私は大丈夫)



それから数日後
私と友くんの写真が流出しゴシップ誌に載ったのであった…
当然私に対する風当たりは強くなり

私に対する非難の声は一層強くなっていったが
私はブログでも事実ではないと主張し続けた 

478 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 01:53:48 ID:eTzCVpy2



…………………


……




オタク「それにしても世間は酷いもんすねぇ」

オタク「あれだけ持ち上げていた幼馴染ちゃんのことを今や『ビッチアイドル』呼ばわりっすよ」

不良娘「そんなもんだよ世間体なんて、周りの連中は真実なんか見向きもしやしねぇよ」

オタク「はぁ…幼馴染ちゃんは学校でもすごい無理してるように見えますし…」

オタク「なんだかやつはちょっと嬉しそうだし…」

不良娘「やつ?」 

479 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:00:00 ID:eTzCVpy2

男「奴って誰だよ?」

オタク「友っすよ…」

不良娘「なんであいつが嬉しそうなんだよ、怒るならわかるが…」

不良娘(それでもあいつが原因でこうなったんだから怒る権利なんてねぇがな)

オタク「なんだか自慢してるんすよ…『俺と幼馴染のスキャンダルだ~』とかなんとか他の女子に言ってるとこ見たんすよ」

不良娘「…」スクッ


男「不良娘ちゃんどこへ行くつもりだ…」

不良娘「あいつを殺しに行ってくる…」

男「き、気持ちはわかるが落ち着け!!」

オタク「そうっすよ!!不良娘さんがあんな奴一人に手を汚しちゃだめっすよ!!殺るなら俺が行くっす」

男「やめんか!!落ち着け!」

男「友には俺から言っておくから、二人はそれよりも幼馴染ちゃんのこと見守ってやってくれ」

男「学校でもどんな扱いを受けてるのか心配だし…」 

480 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:07:05 ID:eTzCVpy2
男(俺も原因の一つだし…連絡しづらいんだよな…)

オタク「男さんも連絡してあげればいいじゃないっすか」

男「連絡はしてるよ、たしかに元気がないのはひしひし伝わってくるよ」

オタク「俺たちもまだストーカー問題が解決してないっすから、身の回りは警戒してるっすけど…」

不良娘「最近動きがないな」

男「動きがない?」

オタク「そういえば最近ストーカーの動きがないっすね…」

不良娘「まぁ…あの騒ぎがあってから幼馴染に幻滅して諦めたっていう線もありますけど…」

男「……けどまだなんとも言えないからなぁ」

オタク「だからまだ警戒はしてるっすよ、ケータイにGPS機能つけてどこにいるのかも見てますし」

男「それって大丈夫なのかよ…」

不良娘「幼馴染が言ってきたんすよ」

男「幼馴染ちゃんが?」 

481 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:14:09 ID:eTzCVpy2
男(彼女自身が…??なんで)

オタク「俺たちも最初はちょっと考えたんすけどね」

不良娘「幼馴染がどうしてもって…」

男「そうか…」

不良娘「じゃあ、そろそろ帰ります」

オタク「送っていくっす」

男「おう、二人共よろしく頼むね」

不良娘・オタク「「うっす」」

ガチャン


ササーッ…

男「雨ひどいなぁ…」

男「幼馴染ちゃん…」 

482 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:14:56 ID:eTzCVpy2
男(最近彼女のことが気になって仕方ない…)

男(テレビでも彼女のことが度々取り上げられるからなるべく見ないようにしてるけど…)

男(最近は電話をしても声に元気がないし…)


男「幼馴染ちゃん…一人で抱え込んじゃだめだよ…」 

483 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:23:48 ID:eTzCVpy2
チャリン

友「よう!男」

男「ああ、友か…」

友「ふう…雨がひでぇひでぇ。風邪ひくっての」

男「どうしたんだこんな時間に?」

友「いやいや、ちょっとな」

友「なぁ、あのゴシップ見たかよ?」

男「ああ…あれか」

友「なんだよ、元気ねぇな。ま、元気もなくなるわな」

男「どういう意味だ?」

友「やっぱり幼馴染とお前じゃ釣り合わないもんなぁ」

男「…何が言いたいんだ」 

484 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:29:22 ID:eTzCVpy2
友「悪い悪い、そんな睨むなって」

友「ほらさ、俺と幼馴染のツーショットあったじゃん?」

友「やっぱ、一緒にいるとああいう風に見られちゃうんだなぁ~」

友「アイドル幼馴染、二人目の恋人!?だってよ」

男「……」

友「はぁ…二人目ってのが腹立つけどさ。恋人は一人しかいないっての、ゴシップ誌もわかってねぇよな~」


男(なんで…)

友「お前は顔が暗がりだからあまりはっきりと写ってないしさー、それにあんまりカップルって雰囲気の写真じゃなかったじゃん?」


男(なんで…こいつは…)

友「けど、俺のは完璧にツーショットだぜ!幼馴染だって笑顔だしさ~」 

485 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:33:06 ID:eTzCVpy2
男(彼女が苦しんでいるのに…)

友「やっぱ俺たちの写真のほうがカップルっぽくない?」





ササーッ…

チャプ…チャプ…

幼馴染(あ…気づいたら男さんの店の前に来ちゃった…)

幼馴染(……私…って……弱いなぁ…) 

486 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:37:10 ID:eTzCVpy2
幼馴染「あ、…中で声がする…」

幼馴染(…??)

ザァァァーーーッ…



友「それでさぁー、クラスの女の子もすげぇ押してくるんだよ~」

友「もう告白できちゃうんじゃね?って」

男「嬉しいか?」

友「あ?何が??」

男「雑誌に載って…そんなに嬉しいか?」

友「なんだよ、悔しがってるのか??」

ガタッ!!

ガシャーン!!!

幼馴染(!?)

幼馴染(何?何何???なんか割れる音がしたけど…) 

487 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:41:24 ID:eTzCVpy2
友「なんだよ…何キレてんだよ」

男「そんなに嬉しいのかって聞いてんだよ…ッ!」

友「僻んでんじゃねぇよ、てめぇが相手にされなくなったからって俺にやつ当たんなよ」

男「ッ…!!!」

バキィーー!!!!

ガシャアアアン!!!

幼馴染(わわッ…!!)ササッ

幼馴染(お店のドアから友くんが吹っ飛んできたよ…)


友「てめぇええ!!!」 

488 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:51:05 ID:eTzCVpy2

ザザァァァァーーッ

ガシッ
男「雑誌に載ってそんなに嬉しいか!?あの子を苦しめてそんなに楽しいか!?」

友「あぁあ!?何言ってんだてめぇ!!!勝手に僻んで被害者ぶりやがって何なんだよ!!」

男「あんな雑誌に載って幼馴染ちゃんを苦しめてるとか、幼馴染ちゃんの迷惑になっていないのか?とか…」

男「考えたことあんのかぁぁ!?」

友「何言ってんだよ、あいつは俺に惚れてるんだぜ?大体あいつのこと悪く言うファンなんていらねぇんだよ!!」

友「そんな奴がファンかよ!?あいつだって女なんだぜ?恋人やら彼氏やらがいて何が悪ぃんだよ!?」

男「彼女がそう言ったのかよ!?彼女がお前のこと好きだって言ったのか!?ぁああ!?」

友「言わせてやるよ!!今この場にいて俺とお前、どっちをとるかって聞いたら100%俺だって言うわ!!」

男「なんでそうやってなんでもかんでも決めつけてんだよ!!」

男「あの子が誰を選ぶかなんてわかんねぇだろうが!!」 

489 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 02:58:25 ID:eTzCVpy2
友「なんだよ?てめぇが選ばれるとでも言いたいのかよ!?」

男「そういうことを言ってんじゃねぇよ!!彼女にも選ぶ権利があるっつってんだろうが!!」

男「俺を選ぶなんてことはねぇよ……。けどてめぇを選ぶかなんてのは彼女自身から聞いてから言えや!!」

友「てめぇがあいつの何を知ってるんだよ!あぁぁあ!?」
バキッ!!!

男「自惚れんな、クソガキがぁあああ!!!!」
バキィィ!!!!!

男「てめぇがどんだけあの子に迷惑かけてるのか…!!」
ボコッ

友「あぁぁあん!?」
べキッ

男「少しでも考えたことあんのかよ!!!!」
バキィ
ボコッ!!!

友「あ”ー…はぁ、はぁ」

男「はぁ”…はぁ……」 

490 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 03:02:30 ID:eTzCVpy2
友「はぁ……糞がァ!!!!」
ガシャァァァン!!

ガラガラン…


タタタタタッ…


男「はぁ…はぁ…」

男「ッ…」
ドサッ

男「はぁ…はぁ…やべぇ…店ぐちゃぐちゃだ…」
ヨロヨロ…
男「ッと…とと、ははは…情けねぇ…うまく立てねぇや…」

ガシッ

幼馴染「お、男さん!!」

男「!!!お、幼馴染ちゃん…」 

506 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 23:39:06 ID:eTzCVpy2
幼馴染「男さん…あの…」

男「幼馴染ちゃん!!びしょ濡れじゃないか!こんな雨の中、傘もささずに」

男「とにかく中に入って乾かさないと!」

幼馴染「は、はいっ…」


~~~~~~~


男(まずいな…さっきのやり取り見られてたのかな…)

幼馴染(男さんがあんなに怒ってるところ初めて見た…)



幼馴染(私のために…怒ってくれたの…?) 

507 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 23:49:48 ID:eTzCVpy2
幼馴染「そ、それより!!男さんの怪我のほうが!!」

男「ああ、こんなの大丈夫だよ。高校の頃に比べればどうということないよ」

男「いてて…」


幼馴染「じっとしててください」

男「う、うん…」

男「いててて…」

幼馴染「大丈夫ですか…?」

男「ああ、ちょっと切っちゃっただけだからさ」

幼馴染「男さん…」

男「さっきのやり取り…聞いてた…?」

幼馴染「はい…」

男「あははは…だよね…」

男(やっぱ聞かれてたか…)

幼馴染「…」

男「はぁ…手を出しちまうなんて、社会人として失格だな」 

508 : ◆H3516TYYss:2013/03/13(水) 23:54:25 ID:eTzCVpy2
幼馴染「男さんはどうして…あんなに…?」

男「ああ…うーん…、なんか我慢できなくなったっていうか…なんだろう」

男(いや…それだけじゃないな、きっと他にも何か…)

幼馴染「男さんがムキになるなんてよっぽどひどいことを言われたんですか…?」

男「…まぁ…そんなところかな…」




幼馴染「…」

男「…」 

509 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 00:17:01 ID:jBMxxNNw
男「あ、あのさ…幼馴染ちゃ…」

幼馴染「…っく…」

男「!!!」

幼馴染「ひぃ…っく…う、…っく、ご、ごめんなさい…ちょっと…涙出てきちゃって」

男「幼馴染ちゃん…」

幼馴染「ごめんなさい…っぐ…大丈夫…です…」

男「話してごらん、聞くことしかできないけど。俺はちゃんと聞いてあげるから」

幼馴染「男さぁん…」

幼馴染「私…どうしていいかわからないんです…このままアイドル続けて本当にそれでいいのかなって」

幼馴染「私自身…アイドルになった理由も…」

男「…アイドルになった理由?」 

510 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 00:21:54 ID:jBMxxNNw
ぎゅ…


男「!!!お、幼馴染ちゃん!?」

幼馴染「ごめんなさい…今だけ…このままでいさせてください…」

男「……幼馴染ちゃん…」



ザザザァァーッ…


幼馴染「振り向いて欲しかったんです…」

幼馴染「男さんに…振り向いて欲しかったから…」

幼馴染「だから私…アイドルになったんです…」


男「……」

幼馴染「ずっと大好きだった…小さい時からずっと…」

幼馴染「でも私はきっと相手にされてない…男さんはきっと私のことを妹のようにしか見てない…」

幼馴染「そう思ってて…」

男「幼馴染ちゃん…」 

511 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 00:28:25 ID:jBMxxNNw
幼馴染「男さん…」

男「幼馴染ちゃん…」

幼馴染「ん…ちゅ……」



ザザザァァァーーーッ



男「ごめんね、びっくりしちゃったよね」

幼馴染「ち、ちょっとだけ…」

幼馴染「でも…嬉しい…」

男「あははは…」


男(何やってんだよ…相手はアイドルだぞ…)

男(それに幼馴染ちゃんは幼馴染みで俺にとって大切な子で…)

幼馴染「お、男さん…??」

男「ああ、ご、ごめんねちょっと考え事してて」 

512 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 00:32:01 ID:jBMxxNNw
男「というかシャワー浴びてきたほうがいいね…」

幼馴染「そ、そうですね…」

男「お湯沸かしてくるよ!!」
タタタタタッ

幼馴染「あ、男さんっ…」

幼馴染(はぁ…ちょっとずるかったかな…)

幼馴染(男さんと…)

幼馴染「えへへへ…」




男「ダメだ…なんか顔を合わせられん…」

男「はぁ…情けねぇよ俺」 

513 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 00:35:40 ID:jBMxxNNw
~~~~~~

男「お湯湧いたから先に入って…」

幼馴染「きゃああ!!」

男「!!!」

男「ご、ごめん!!!」

幼馴染「い、いえ!!すみません!!けど下着まで濡れてたので…」

男「そ、そうだよな、ごめんね気がつかなくて」

男「これタオル…」

幼馴染「ど、どうも…」ササッ

男「じ、じゃあ先に入っておいで」

幼馴染「は、はい…ありがとうございますっ…」
タタタタタッ



男「ふぅ…ピンクか」 


518 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 01:28:41 ID:jBMxxNNw
幼馴染「男さんに見られちゃったかな…」

幼馴染「うぅ…どうしよう…大胆な娘だとか思われてないかなぁ…」

幼馴染(大丈夫だよね…これくらいなら…)

幼馴染「…」
シュルシュル…

~~~~

男「よし…とりあえず片付いたな…」

男「割れた食器はまた新しく買い換えないとな」

男「はぁ…自分が招いたとはいえ痛い出費だな…トホホ」


幼馴染「男さ~ん、お風呂いいですよ~~」 

519 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 01:32:51 ID:jBMxxNNw
男「あいよー」

男「手当てはシャワーで泥を落としてからだな」


ガラガラ
ジャー…
男「あ”ーいてぇ…」

ゴトゴト

男「!?」

幼馴染「お、男さん??入ってますか??」

男「入ってるけど、どうかした~??」(着替えは置いといたんだけどな…)





幼馴染「い、今から私も入りますね」

男「は?」 

520 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 01:42:05 ID:jBMxxNNw
男「え、いやちょっと待って!!それはなんかまずい気がする!!」

幼馴染「え、でも、もう脱いじゃいましたし…」

男「脱ぐなあああ!!!」

ガチャ
幼馴染「し、失礼します~…」

男「…」ブクブク

幼馴染「お、男さん??何してるんですか???」

男「あー…俺は湯船に浸かってるから、幼馴染ちゃんは体洗いなよ」

幼馴染「私…男さんのお背中流そうと思ったんですけど…」



男「…」

幼馴染「だ、ダメですか…?」

男「うん、いいと思うよ。それはいいアイディアだ」 

521 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 01:50:54 ID:jBMxxNNw
~~~~~~~

ゴシゴシ

幼馴染「よっしょ…よいっしょ…」

男「幼馴染ちゃん…だ、大丈夫??」

幼馴染「大丈夫ですよ~これくらい、男さんにはたくさんお世話になりましたし」

男「いや…だってアイドルがだよ…?こんなわけもわからない男と一緒にお風呂入って…あまつさえ背中流してるなんて…」

幼馴染「男さんは私が信頼置く一番大切な人ですよ?それに…」

幼馴染「こんな言い方ずるいかもしれませんけど…い、今の私はアイドルの幼馴染じゃなくて」

幼馴染「お、男さんの幼馴染みで近所に住んでいる幼馴染です…」

男「うわぁ…ずるいな…それ」

幼馴染「それに社長さんはなにも…恋愛をしちゃいけませんとは言ってないですし…」

男「それこの前も言ってたな」

幼馴染「あははは…ちょっと卑怯ですよね…」

男「まぁ…元々社長さんが恋愛禁止とは言ってないから大丈夫だとは思うけど」

男「実際批判の声は上がってるわけだしなぁ…」 

522 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 01:58:55 ID:jBMxxNNw
幼馴染「でも!!あれは全部事実無根です」

幼馴染「ずっと言い続けているんですけど…」

男「……」(幼馴染ちゃん…)


幼馴染「……」

男「幼ちゃん!!元気だせよ!!可愛い笑顔が台無しだぞ!」

幼馴染「!!ふぇ!?」

男「昔…こうやって俺がよく君に言ってたよな」

男「友達とうまくいかなくて、一人でさみしそうにしてる時こうやって確か声かけてたような気がする」

男「うる覚えだけどね」


幼馴染「男さん…」(昔のこと…覚えててくれてる…)

男「せっかくの美人なのに泣き顔ばかりじゃなくて笑顔も見たいって」

男「ガキのくせしてよくそんな臭いセリフ言えたなぁって、今思うとちょっとした黒歴史だな」クスッ

幼馴染「ふふふ、けどかっこよかったよ」 

523 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:04:54 ID:jBMxxNNw
幼馴染「そんなこと言ってくれるの男さんだけだったし♪」

男「だろうな」クスッ



幼馴染「ありがとっ!男兄ちゃんっ♪」

男「あははは、随分昔の呼び方だね」

幼馴染「ずーっとこうやって呼んでたもんね~」

男「そうそう~」

男(そう…いつからかな…お互いそうやって呼び合わなくなったのは…)


ジャーーー…



~~~~~~~~~~~ 

524 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:11:19 ID:jBMxxNNw
ザザァァァーーーーーッ…

男「雨ひどいなぁ…」

男(近いとはいえ、幼馴染ちゃんを家に帰すのは難しいなぁ)

男「うむ…」


幼馴染「男さん…あの…ご迷惑でなければ…泊めて頂いてもよろしいですか?」

男「ああ、そうだね…今日は帰るのは難しそ…」

男「お、幼馴染ちゃん!?」

幼馴染「ど、どうかしました??」

男「どうかしてるのは君の格好だよ!!なんでワイシャツだけ!?」

幼馴染「え、いや…そのこれなら一枚で済んじゃいますし余計に洗濯物を増やさないで済みますし…」

男(いや…そんなこと気にしなくてもいいのに…。いやすごくありがたいけど…むしろ眼福というかなんというか)

男「と、とにかく…今日はもう遅いし…寝ようか」

幼馴染「はいっ」 

525 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:20:03 ID:jBMxxNNw
男「お休みなさい~」

幼馴染「おやすみなさい~」

男「ちょっと待って」

幼馴染「どうかしました?」

男「なんでナチュラルに俺の部屋に?ちゃんととなりの部屋に幼馴染ちゃんの布団用意してあるんだけど…」

幼馴染「あ、いや…その…ごめんなさい…」

男「…あれまだ治ってないんだね」

幼馴染「うぅ…すみません…」

男「自分の部屋以外では一人でまだ寝れなかったんだね」

幼馴染「その…怖くて…」

男「ちっちゃい頃からそうだったよね」クスッ

幼馴染「うぅ…笑わないでくださいよぅ…」

男「ごめんごめん。じゃあ俺は床に布団敷くから、幼馴染ちゃんはベッドで寝る…」

幼馴染「あの…一緒に寝ちゃ…ダメですか?」

幼馴染「その…別々で寝ると怖くて…」 

526 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:29:53 ID:jBMxxNNw


男「……幼馴染ちゃん?狭くない…?」

幼馴染「は、はい…大丈夫です…」

男「そ、そっか…」

幼馴染「男さん…」

男「うん!?な、なんだい!?」

幼馴染「ふふふ、動揺し過ぎですよ~」

男「…はぁ…」



男「こんなこと…していいのかな…」

幼馴染「うん…?」

男「俺が…俺なんかが…こんなことしてて大丈夫なのかなって…」

幼馴染「どうしてですか…?」 

527 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:36:43 ID:jBMxxNNw
男「俺はほんとにただの一般人で、君とは幼馴染みっていうこと以外何の接点もない…」

男「小さい頃に遊んでいたってだけ本当にそれだけでさ」

男「子供の頃君と遊んでいなければ君と今も話すことなんてなかった」

男「たったそれだけしかないのに…いいのかなって」


幼馴染「そうしてくれたのも男さんじゃないですか…」

男「え?」

幼馴染「そうして、選んでくれたのは男さんですよ。だから私は今ここにいるんですよ?」

幼馴染「ただそれだけ…。ううん…それだけでいいんですよ」

幼馴染「私はむしろ、それだけで十分です」

幼馴染「男さんは、それだけじゃ…不服ですか…?」


男(幼馴染みちゃん…) 

528 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:41:21 ID:jBMxxNNw
男「ううん…そんなことないよ。ただ…」

幼馴染「…?」

男(不安だっただけなのかもな…彼女とのつながりがそれしかないって)

男(彼女が…大切だから…)


男「ううん…なんでもない」

男「ありがとう」


幼馴染「お礼を言われることなんて私はしてませんよ」クスッ

男「あははは、そんなことないよ」

幼馴染「あははは」


男「…」

幼馴染「…」



幼馴染「ねぇ…男さん」 

529 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:41:59 ID:jBMxxNNw
男「ん?」

幼馴染「お願い聞いてくれるかな…?」

男「いいよっ。なんだい?」


幼馴染「あのね…ふたりっきりの時だけでいいから…」

男「うん」

幼馴染「また…昔みたいに呼んでいい?」

男「昔みたいに?」

幼馴染「うん…」 

530 : ◆H3516TYYss:2013/03/14(木) 02:48:28 ID:jBMxxNNw
幼馴染「昔みたいに呼び合いたいの…」

男「…」

男「ああ…いいよ」

男「幼ちゃん…」
ナデナデ

幼馴染「えへへ…男兄ちゃん…」
スリスリ



~~~~~~ 

540 : ◆H3516TYYss:2013/03/16(土) 23:35:57 ID:yaSUgA8g


TV局プロデューサー「全く…私の言うことを聞かなかった女はあいつが初めてだ」

TV局プロデューサー「まぁ、あの写真が流出して以降やつの人気は降下の一方…」

TV局プロデューサー「仕事も減っているみたいだしな…」

TV局プロデューサー「いずれまた私のところにくるさ」




扉越し
バンド男「ほぅ…なるほどねぇ」
カチャ

PIPIPI
バンド男「ああ、俺や。やっぱりお前の考えてたとおりだったよ」 

541 : ◆H3516TYYss:2013/03/16(土) 23:45:59 ID:yaSUgA8g
~~~~~~~

レストラン

アイドル男「やぁ」

バンド男「男ふたりとは、シケてるな」

アイドル男「まぁ…そう言わずに何人もアイドルの卵を食べてきてるじゃないか」

バンド男「あー…けど最近は●○○までが早くてつまんねぇんだよな」

アイドル男「もう少し言い方はないのかい?」

バンド男「事実だし。てか全員案の定貫通済みばっかやったで。あとあの巨大アイドルグループも」

アイドル男「まぁ、●●を売りでやってるわけじゃないからね…。そこは多めに見てあげなよ」

バンド男「中には経験人数俺より多いんじゃねぇのか?ってくらいのやつもいやがったし」

アイドル男「君も相当だよね…」

バンド男「どうやろ…全盛は一日5・6人相手にするくらい平気だったが。今はあんま興奮できるような女がいねぇ」

アイドル男「そんなこと彼女たちに言ってるのかい?」

バンド男「言うわけねぇだろ…そこまで鬼じゃねぇよ。けどまぁ…一回こっきりでバイバイだけどな」

アイドル男「まぁ…そんな話をするために呼んだわけじゃないんだ」 


544 : ◆H3516TYYss:2013/03/16(土) 23:54:36 ID:yaSUgA8g
バンド男「ああ、例のやつやろ。あいよ」

アイドル男「ありがとう」

バンド男「なんでそこまで固執するかねぇ」

アイドル男「君が唯一落としそこねたアイドルだからかな?」

バンド男「ほざいてろ」

アイドル男「それにしても君がアイドルのために何かするなんて珍しいよね」

バンド男「あのプロデューサーが気に入らなかっただけだよ。俺の真似事のつもりで初めてだろうが…あいつは見境いなさすぎだ」

バンド男「それに失うのはもったいねぇし」

アイドル男「ん?彼女をかい?」

バンド男「アイドルじゃなくて歌手をやりゃ良かったんだよ」

アイドル男「ああ、それね…実は彼女、歌手志望でうちのオーディションを受けたことがあるんだ」

バンド男「へぇ、でなんで落とされたんだよ?」

アイドル男「事務所にいた前のプロデューサーの意向で歌手向きじゃなくてアイドルに向いているとのことでね」

バンド男「そいつの眼力腐ってんじゃねぇのか」

アイドル男「僕も同じことを思ったよ。確かにアイドルのような見た目はしていたけど…歌唱力は歌手に退けをとらないものだったからね」 


548 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 02:14:29 ID:oIAW1bfE
バンド男「うちに来ればよかったものを…」

アイドル男「初めてみたいだったし…、大手だから気が引けたんだよ」

アイドル男「それに彼女も友人の勧めでアイドルで良いと言ってたしね」

バンド男「そのクソみたいな友人殺してきていいか?」

アイドル男「いや、僕も誰かまでは知らないよ」(まぁ…こないだまではね…)

バンド男「で、あの娘どうすんだよ?」

アイドル男「うん…人気は前に比べれば落ちてきているけど、アイドルとしてやっていけないわけではないよ」

バンド男「正直もったいねぇな」

アイドル男「けど、君はあまり彼女に固執しているようには見えなかったけど」

バンド男「あー…確かに最初はいつモノにしようか考えてたが、てめぇがいた手前それもできなかったしな」」

アイドル男「まぁそんなことになったら全力で止めてたよ」

バンド「だろうな」 


551 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 12:37:44 ID:oIAW1bfE
バンド男「それにしてもなんでお前はそこまであの娘にこだわる?」

アイドル男「あははは…なんでだろうね」

アイドル男「強いて言うなら彼女に似てた…からかな?」

バンド男「…」

バンド男「お前は俺を恨んでないのか…?」

アイドル男「うん?」

バンド男「あいつがあんなふうになったのも俺が原因だし…」

バンド男「お前が俺を恨んでいても不思議はない…」

アイドル男「彼女はそうは…思ってないと思うよ」

アイドル男「もし彼女が生きていたらそう言っていると思う」

バンド男「…」 

552 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 12:38:33 ID:oIAW1bfE
アイドル男「じゃあこの盗聴記録は有効に使わせてもらうよ」

バンド男「せいぜいあのプロを陥れるのにな」

アイドル男「じゃあ、ありがとうございます」

バンド男「あいよ」



~~~~~~~~~ 

553 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 12:48:13 ID:oIAW1bfE
それから数日後…

客1「それにしてもびっくりだな…。あのTV局のプロデューサーが●●●を強要していたなんてさ」

客2「何人か食われてたらしいよ」

客1「アイドルで何人も証言しているのもいるし」

客2「まじかよ…」





男「しかしまぁ…そんなことほんとにあるんだな。ドラマの中だけかと思ってたけど」

オタク「割とそんな感じっすよ。芸人や男性アイドルグループも手癖悪いって聞きますし」

不良娘「下衆ばっかだな」 

554 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 12:48:55 ID:oIAW1bfE
男・オタク「「俺はそんなことないぞ・っすよ」」

男・オタク「…」

不良娘「もしそうだったらバイト辞めるから」

男「それは勘弁してください…」

オタク「ほ、ほんとに俺は下衆なことなんか考えないっすから!!」

不良娘「ふん…」

不良娘「…」クスッ







男(しかし…そういうことがあったんなら…幼馴染ちゃん大丈夫かな…) 

555 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 12:55:36 ID:oIAW1bfE

PLPLPLPL

幼馴染「うん?誰からだろ?」
ガチャ
幼馴染「はい、もしもし」


友『よう幼馴染』

幼馴染「友くん?どうかしたの?」

友『今度さ、お前が前に行きたいって言ってたカフェにでも行かないかなって思ってな』

幼馴染「いいけど、どうして急に??」

友『前から行きたいって言ってたじゃんか?ただそれだけだよ』

幼馴染「そう?じゃあ行こうかな」

友『おう空いてる日があったら教えてくれよ。予定合わせるからさ』

幼馴染「うん。また私から連絡するね」

友『おう、じゃあな』

ガチャ 

556 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 13:02:33 ID:oIAW1bfE
~~~~~~~

幼馴染「おはよ~、ごめんね!!遅れて」

友「気にすんなよ!じゃあ行こうぜ」

幼馴染「う、うん!」(なんだろう…なんか…変)



ショッピングセンター

幼馴染(あ、あれいいなぁ)

友「どうした?あの店に気になるもんでもあるのか?」

幼馴染「え?ああううん!!ちょっと気になっただけ!」(試着とかしたら長いとか言われそうだし…)

友「ちょっと寄っていこうぜ」

幼馴染「え?で、でも」

友「いいからいいからっ♪」 

557 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 13:09:42 ID:oIAW1bfE
幼馴染「あ、これも可愛い…」

友「似合うんじゃね?試着してみたらいいんじゃないか?」

幼馴染「え~でも、私選ぶ時間長いよ?」

友「そんなの気にしねぇから、いいから着てみようぜ」

幼馴染「う、うん」





幼馴染「ど、どうかな…?」

友「おお!!いいじゃん!!やっぱり着てみると似合うな」

幼馴染「そ、そうかな?」

友「今履いてるブーツともあってるしさ、この時期にも合うと思うし」

幼馴染「そうなんだよね~」 

558 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 13:17:51 ID:oIAW1bfE
カフェにて

友「よっしゃ!なんか注文しようぜ」

幼馴染「そうだね~、歩き回って疲れちゃったしね」

ガシャン
友「おっと!!」

幼馴染「きゃっ」

店員「も、申し訳ございません!!お怪我はございませんか!?」

友「いや!!気にしんでください!大丈夫っすから」

幼馴染「友くん大丈夫?水思いっきりかかっちゃったからだいぶ濡れてるよ?」

友「あははは、大丈夫大丈夫これくらい」

店員「すぐにタオルをお持ちいたします!!」

友「着替えれば大丈夫っすから!お気になさらず」


幼馴染「…」 

559 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 13:24:34 ID:oIAW1bfE
帰り


友「いやぁ…今日は疲れたなぁ」

幼馴染「そうだねぇ~」

友「けど楽しかったぜ、カフェにも行けたしな」

幼馴染「うん!私も楽しかったよ今日はありがとうね」

友「俺も楽しかったぜ。ありがとうな」

幼馴染「じゃあまた明日学校でね」

友「おう」

トコトコ


幼馴染(友くんがいつもと違った…なんでだろう?)

幼馴染「いつもだったら怒るような場面で全く怒らなかったし…」

幼馴染「もしかして…自分を変えようとしてるのかな…」

幼馴染「…」 


561 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 14:01:24 ID:oIAW1bfE
それから友くんの態度は学校でも変わり
周りに気配りをするようにもなり、以前とは考えられないような性格になっていた


友「そういえばさ~」

女子A「友くん最近やさしいよね~」

女子B「ホントホント~」

友「そんなことねぇよ、これくらい優しいのウチにはいらねぇって!」




オタク「それにしても人間変わるもんすねぇ~。あれだけDQNみたいだった友がいじめられっ子を助けるようにもなりましたし」

不良娘「…」

不良娘「人間簡単に変われれば苦労なんてしねぇよ…」

オタク「不良娘さん??」

不良娘「ふん…」 

565 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 17:15:50 ID:oIAW1bfE
下校時間 体育館裏にて

男子「あ、あの…ずっと好きでした!!」

幼馴染「あ、ありがとう///」

幼馴染「気持ちは嬉しいけど…ごめんなさい。お付き合いはできません…」

男子「そ、そうですよね…急にこんなこと言ってごめんなさい」



幼馴染(はぁ…また振っちゃった)

幼馴染「このままじゃ魔性の女だとか思われそうだよ…」

幼馴染「うぅ…」

友「仕方ねぇじゃんか、アイドルなんだしよそんな付き合うとかできねぇだろ?」

幼馴染「それもあるけどね…」

幼馴染(私にはちゃんと好きな人がいるわけだし…) 

571 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 20:16:38 ID:oIAW1bfE
男「あら」

幼馴染・友「あ」

男「や、やあ今帰りかい?」

幼馴染「え、ええ」

友「…」

男(やべぇな…すげぇ気まずい…)

幼馴染(ど、どうしよう…二人はあれから話すらしてないんだよね…) 

573 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 20:45:37 ID:oIAW1bfE
トコトコ
友「…」


幼馴染「と、友くんッ…」

友「こないだは悪かったな」

男「え?」

幼馴染(友くん…?)

友「こないだは明らかに俺が悪かったよ。すまん」

男「ああ、気にするな。俺も殴ったりして悪かったよ」

男「すまんな」

友「気にすんなよ」

幼馴染(二人共…) 

575 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 21:03:21 ID:oIAW1bfE
~~~~~~

オタク「どう思います?」

不良娘「何が?」

オタク「なんか変じゃないっすか??あの友があんな風に素直に謝ると思います?」

不良娘「さぁな…興味ないね」

オタク「さいですか…」

不良娘(しかし…妙だな…)

不良娘(幼馴染の様子が…) 

577 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 21:19:05 ID:oIAW1bfE
男「じゃあまたね」

幼馴染「はいっ。またね友くん」

友「おうまたな。男もまたな」

男「おう!」

トコトコ


コソコソ
オタク「幼馴染さんを送りましょう」

不良娘「お前も物好きだな…」

オタク「見守るのがファンの役目っすからね!」

不良娘「はいはい…」

トコトコ



友「…」 


579 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 21:32:57 ID:oIAW1bfE
~~~~~~~


事務所

幼馴染「お疲れ様でした~」

マネージャー「ん~~~、お疲れ様」

アイドル男「お疲れ様です」

マネージャー「お疲れ様、二人共連日のイベントでお疲れでしょう?ゆっくり休みなさい」

幼馴染・アイドル男「はい」

アイドル男「幼馴染ちゃん家まで送っていくよ」

幼馴染「いいんですか?」

アイドル男「ああ、それくらい全然」

幼馴染「じゃあお言葉に甘えて…」 

580 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 21:43:15 ID:oIAW1bfE
アイドル男「今日も握手会で時間かかっちゃったね」

幼馴染「そうですねぇ~。でも応援してくださるファンの方のためにも必要ですからね♪」

アイドル男「ははは、そうだね」


トコトコ
ファン「幼馴染ちゃん…」

幼馴染「??」(ファンの方かな…?)

アイドル男「…?」


ファン「週刊誌に載っていたことなんて嘘だと思ってたけど…」

ファン「君はそんな簡単に男と一緒にいるような子だったんだ」 
シャキ…


アイドル男「!!!」 


582 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 22:29:36 ID:oIAW1bfE
ファン「そんな男に汚されるくらいなら…俺が楽にしてあげるよおおおおお!!!!」
タタタタタッ

幼馴染「ひぃっ…!!」

アイドル男「くっ!!」

ファン「邪魔するなあああ!!!!」

スシャ…

アイドル男「くっ…」ドクドク…

幼馴染「きゃあああああああああ!!!!」

警備員A「なんだ一体!?」

警備員B「そこで何をしている!!」


~~~~~~~~~ 

583 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 22:44:54 ID:oIAW1bfE
幼馴染「あ、アイドル男さん…怪我…」

アイドル男「はは…これくらい大丈夫さ」

幼馴染「血が…」

アイドル男「これくらい大丈夫だよ…」

警備員B「大丈夫ですか!?」

アイドル男「少し血が出てだけです。平気です」



幼馴染「……」 

585 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 23:34:29 ID:oIAW1bfE


~~~~~~~~~



友「それでさ~」

幼馴染「そうなんだ~」

オタク「不良娘さん聞いてますか~??」

不良娘「あ?あ…ああ悪い」

幼馴染「ふふふ」



男「よいしょっと…」

オタク「あ、男さんこんにちはっす!」

友「よう!男」

不良娘「どうもっす…」 

587 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 23:35:13 ID:oIAW1bfE
男「よう!みんな仲良くお帰りか?」

友「そんなところだな」

オタク「男さんは今日はお店休みですか??」

男「今日はちょっと荷物を引取りに行ってたからね」

不良娘「だったらバイト入りましたよ?」

男「いやぁ…さすがに7連勤で入ってもらうのはまずいしさ」

オタク「そんなに働いてんすか!?ダメっすよ無理しちゃ!!」

不良娘「いや…別にそうでもないから」

アハハハハ


幼馴染「……」ペコリ 

589 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 23:42:17 ID:oIAW1bfE
男「そうだ最近新メニュー作ってみたんだけどさ、良かったら食べてってよ」

友「お、マジ?じゃあ寄ってこうぜ」

オタク「タダ食いっすか!?」

男「お前だけ払ってもらおうかな」

オタク「なんでぇ!?」

男「冗談だよ」

不良娘「けどいいんすか?タダでなんて…」

男「いいよ、まだ考案中なだけだからさ。試食してもらってみんなの評価を聞きたいから」

友「そいつは楽しみだな~」

男「幼馴染ちゃんもどう?」

幼馴染「ごめんなさい…明日は朝から撮影があるので…今日は早めに帰って準備をしようかと」

友「そうだったのか?なら言ってくれれば先に帰ってくれても良かったのに」

幼馴染「せ、せっかく誘ってくれたし…」

オタク「そんな気にしなくてもいいっすよ~~」 

590 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 23:46:31 ID:oIAW1bfE
男「そっか…それなら仕方ないな、また今度お店に寄ってってね」

幼馴染「はいっ。失礼します」
トコトコ



オタク「そういえば幼馴染ちゃん最近、カフェに立ち寄らないっすね~」

友「そうなのか?男」

男「うん?どうだろう…最近はうちも忙しいから、気を使ってるんじゃないか?」

友「繁盛してるならいいことじゃねぇかよ」

男「まぁな」

不良娘「…」 

591 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 23:52:26 ID:oIAW1bfE
幼馴染「はぁ…」
トコトコ

友「よっ」

幼馴染「と、友くん!?男さんのところに寄って行ったんじゃ…」

友「うん?まぁ…少し話して帰ってきたよ」

幼馴染「どうして…」

友「あー…そりゃあ幼馴染を送っていこうと思ってさ」

友「ホラ、まだストーカーは捕まっていないわけだしさ。一人で歩くのは危ないだろ?」

幼馴染「そっか、ありがとうね」

友「おう!」

幼馴染「ふふふ、なんだか友くん人が変わったみたいだね~」

友「そうか??変わったつもりはないんだけどなぁ」

幼馴染「前だったらちょっと強引だったりするし、私も対応に困って少し戸惑ったりもしたし」

友「あははは、それは悪かったよ」

幼馴染「ううん、今はそんなことないから少し接しやすくなったよ♪」

友「そいつは良かった!」 


593 : ◆H3516TYYss:2013/03/17(日) 23:56:44 ID:oIAW1bfE
自宅前

幼馴染「ありがとうね」

友「おう!じゃあまた学校でな」

幼馴染「うんっ」

友「…」

友「幼馴染!!」

幼馴染「うん?」

友「なんか悩みがあるんだったらいつでも言ってくれよなー!!」

幼馴染「…」



幼馴染「うんっ!ありがとうっー!!」 

595 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:11:48 ID:UBPfc4yQ
オタク「すみませんちょっとトイレ借りてもいいっすか」

男「おう、行ってらっしゃい」

タタタタタッ

男「食い過ぎだろあいつ。ったく…」

不良娘「…」

不良娘「最近幼馴染も…」

男「うん…?」

不良娘「ここに顔見せなくなったっすね…」

不良娘「うちそんな忙しくないっすし…」

男「う~ん…どうだろうな?仕事が忙しいんじゃないか?」

不良娘「最近は学校も結構来てるっすよ?」

男「そうなの?」

不良娘「…なんかあったんすか?」

男「いや…特にないけど」

不良娘「ふーん…」 

596 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:17:55 ID:UBPfc4yQ
男「あははは…な、何その疑うような眼差し」

不良娘「別に~…」

男「あははは」

オタク「男さん羨ましいっす…俺もそんな眼差しを向けられたいっす」

男「いつの間に戻ったし!!」


不良娘「…」

オタク「そ、そんなゴミ虫を見るような眼差しで見ないでください…ガチでへこむっす…」

不良娘「じゃあ…明日はバイトできます。失礼しました」

男「おうよろしくね」

オタク「ああ~無視しないでください~~」

タタタタタッ


男「…」

男(あれから…避けてるよな…)

男(幼馴染ちゃん…) 

597 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:23:12 ID:UBPfc4yQ
翌日
幼馴染「すみません…わざわざ送っていただいて」

花屋「いいよいいよ、気にしないで。いつも贔屓(ひいき)にしてくれてる幼馴染ちゃんの頼みだからね」

花屋「それに花を届けるついでだしね」

幼馴染「ありがとうございます」

ブルゥーン…



幼馴染「あ、あそこです」

花屋「おう、了解」


ガタンッ

幼馴染「ありがとうございます」

花屋「いえいえ」

花屋(ここは…お寺か…?)
トコトコ 

598 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:28:38 ID:UBPfc4yQ
花屋「……」

墓前

幼馴染「ごめんねお父さん。最近立ち寄ることができなくて、すぐに綺麗にしてあげるからね」

花屋(そうか…お父さんは亡くなってたんだな…)

幼馴染「この花…この方からいつも頂いているんですよ」

花屋「…」ペコリ

幼馴染「すごく明るくて優しい人なんだよ。私のことも度々気にかけてくれて…」

花屋「幼馴染ちゃん、水を汲んでくるよ」

幼馴染「あ、すみません。お願いします」

花屋「おう」
タタタタタッ 

599 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:38:50 ID:UBPfc4yQ
ジャー…

花屋「親御さんを亡くして…アイドルか…」

花屋「彼女も存外、大変だな」

トコトコ

花屋「ん?」



幼馴染「お父さん。今日はね、いろいろ話したいことがあって来たんだ…」

幼馴染「私がしたいようにしなさいって、お父さんはよく言ってたよね?」

幼馴染「私ね…今アイドルをやってるんだけどね」

幼馴染「色んなファンの方も応援していただいてなんとかやっていけてるよ」

幼馴染「世間の風当たりが厳しかったりするけどね…」

幼馴染「でもそれは私が成長するための糧なんだって、そう思ってるの」

幼馴染「そのおかげで、今は自分で作詞できるくらいにまでなれたよ」 

600 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:45:52 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「学校生活も充実しててね…」

幼馴染「でね……私今…恋もしてるんだ」

幼馴染「この人のことを考えると胸がギュウって締め付けられるみたいな…」

幼馴染「一緒にいるとね?自然と安心できるんだ」

幼馴染「あははは、お父さんが生きてたら「娘はやらん!!」とか言ってくれるのかな?」

幼馴染「うん…好きな人がいるの」


幼馴染「事務所は恋人を作ってもいいよとは言ってくれてるんだけどね、どうしても…ファンの方の期待を裏切ってしまうような気がして」

幼馴染「今まで男性とのお付き合いも…一度もなく、アイドルを続けてるよ」

幼馴染「けど最近になって深く関わるようになってね…その人のことを考えれば考えるほど」

幼馴染「胸が苦しくて……」 

601 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:51:35 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「それだけなら…私が我慢すればいいんだけどね…」

幼馴染「けど…」

幼馴染「私が…」

幼馴染「私がアイドルをやっていることで…周りの人に迷惑をかけちゃうんじゃないかって…」

幼馴染「誰かを傷つけてしまう…」

幼馴染「私に問題があったことによって…私の周りの人が傷つくんじゃないかって」

幼馴染「もしかしたらあの人にもって…そう思うと…」

幼馴染「でも今…私がアイドルをやめてしまって」

幼馴染「ファンの方を悲しませてしまったらと思うと…それもできなくて…」 

602 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 00:57:23 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「お父さんは自分の好きなことは自分の思ったようにやりなさいって言ってくれた…」

幼馴染「私は…好きな歌をアイドルという形で続けてる」

幼馴染「みんなにも応援してもらってとても嬉しい…」

幼馴染「悩みを聞いてくれる友達もいるし、優しい先輩方もいるよ…」



幼馴染「応援してくださるファンのみんな…、支えてくれる仲間、親しくしてくれる先輩に友人…」

幼馴染「そして…私の大切な…」

幼馴染「…」


……





幼馴染「…わたし…どうしたらいいのかなぁ……」 


604 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 01:10:40 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「私…どうしていいのか…わからないよぅ……」



花屋「…」

カチッ
カチッ

ジュボ

花屋「ふー…」

花屋「選ぶのは君だ…」

花屋「たとえどっちに転がろうともな…」


~~~~~~~~~ 


612 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 22:13:38 ID:UBPfc4yQ
授業中

先生「それで~、ここはこうであるからして…」

幼馴染「……」ポケー…

先生「この詩の解釈について…幼馴染!お前はどう思う?」

幼馴染「……」ポケー…

友「幼馴染?当てられたぞ」

幼馴染「…」ポケー…

友「幼馴染!!」

幼馴染「へ…?友くん??」

先生「どうした?具合でも悪いのか??」

幼馴染「へっ?あ、い、いえ!!なんでもありません!!!す、すみません…」

先生「仕事で疲れてるかもしれんが授業には集中してくれよ」

幼馴染「す、すみません…」

ガヤガヤ


不良娘「…」 

613 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 22:20:16 ID:UBPfc4yQ
~~~~~

男「幼馴染ちゃんの様子が変?」

オタク「そうなんすよ、学校でもどこかぼーっとしているというか…」

オタク「魂が抜けたみたいな感じだったっす」

男「そうか…」

オタク「何があったのかわ、わかんないっすけど」

男「大丈夫だろ、仕事できっと疲れているのだろうし」

男「何かあったら友もいるしさ」

オタク「なんでっすか!?あいつなんかただの不安要素じゃないっすか」

男「ここ最近はそうでもねぇよ。今はなんていうかちゃんと幼馴染のことを気遣った態度というか」

男「あいつも大人になったんじゃねぇのかなって」

オタク「けど…!!」

男「お前が心配するようなことにはならないさ、あいつもそこまでアホじゃないよ」

オタク「…男さんがそう言うなら」

不良娘「…」 

614 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 22:28:57 ID:UBPfc4yQ
――――――
――

男「ふぅ…片付けしなきゃな」

不良娘「ねぇ…」

男「うん?どうかした??」

不良娘「なんかムキになってない?」

男「??」

不良娘「別にあんたがどうこうしようがあんたの勝手だけどさ」

不良娘「なんていうか…」

不良娘「意地になってないか?」

男「俺が?」

不良娘「あんた幼馴染とまともに顔すら合わせてねぇだろ」

不良娘「何があったかは知らねぇけど…。あんたらしくないぞ」

男「あははは…別に喧嘩とかをしてるわけじゃないんだ」 

615 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 22:36:58 ID:UBPfc4yQ
不良娘「??じゃあなんで…」

男「なんつーかな…たぶん俺が意気地なしなだけなんだ」

不良娘「…?」



男「俺自身は多分彼女と一緒にいたいんだと思う。ただ、彼女の場合は少し特殊な環境じゃないか?」


男「アイドルで…誰からも好かれていて、みんなから慕われて、思われて…」


男「たくさんに人に支えられて色んな交流関係があってさ…」


男「小さい時は一緒にいることも、遊んだりすることもできたけどさ」


男「お互い成長していくにつれて、話す機会も会う機会も少なくなっていって…」


男「気づいたら俺の生きている世界とは別世界の住民になっちゃってさ」 


617 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 22:42:47 ID:UBPfc4yQ
男「俺と彼女との距離ってこんなに遠かったっけ?って…」

男「気づいたときにはとんでもなく遠くにいて…」

男「俺何やってたんだろうって……気づかされたときにはもう遅くてさ」

不良娘「それはあんたが諦めてるからじゃないのか?」

男「…どうかな」

不良娘「あんた一度でもあの子に気持ちを伝えようとか思ったことねぇのかよ?」

男「それは…」

不良娘「今がどんなに距離があるかは知らねぇよ?」

不良娘「けど…向こうはそう思ってはいないかもしれないだろ?」

不良娘「なんで自己解決しようとすんだよ」

不良娘「そんなんじゃ友とやってること変わんねぇぞ」

男「…それ以上にひどいかもな」

不良娘「…っ!!」

不良娘(なんであんたはそうなんだよ…)

不良娘(なんでそんな簡単に決められるんだよ…) 


619 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 22:52:20 ID:UBPfc4yQ
男「けどさ…それでも彼女が俺を慕ってくれた事は嬉しかったよ」

不良娘「…」

男「だから俺には俺のできることをしようって」

不良娘「できること…?」


男「遠くてもいいから、彼女の支える一人になろうって」

男「想いを伝えることはできないけど」

男「違う形で彼女のそばにいようって」 

不良娘「それで…いいのかよ…」

男「俺は平気だよ。まぁ他の男に彼女がかっさらわれるのはちとキツイけどな」

不良娘「だったら…」

男「まぁまぁ待てよ。彼女は今アイドルだ、それにここ最近の記事で問題にもなっている」

男「それを作ったきっかけの一つでもある俺が彼女に近づくことを快く思わない人間だっている」

男「俺も彼女が一般の人間であれば気持ちを伝えることくらいはしてる」

不良娘「……」 

620 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:01:28 ID:UBPfc4yQ
男「あの記事で問題にされたのがちと痛かったかなぁ…」

不良娘「あれさえなければ告白してたとでも言うのかよ?」

男「う~ん…彼女が引退してからとか?それもアリだったな」

不良娘「告白する気はあったんだな…」

男「そりゃああんな可愛い幼馴染みがいたんじゃ気が気じゃないしさ♪」

不良娘「…」

男「あははは、冗談だよ。本当は彼女への気持ちに気づいたのも割と最近だったんだよ」

男「俺が気づくのがホント遅すぎただけなんだ」

不良娘「…もういいのかよ?あいつはきっとあんたのこと」

男「それはどうかな?決め付けるのはよくねぇよ」


男(けどまぁ…普通女の子が一緒に風呂に入るなんてことしないだろうし…)

男(やっぱりそうだったのかなぁ…)


不良娘「あんたへの態度は友とは全然ちげぇし、別にそれくらい…」

男「うーん…それもほら俺に対しては年上への対応とかともとれるじゃない?」 


623 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:12:11 ID:UBPfc4yQ
不良娘(確かにそうかもしれねぇけど…)

不良娘(でも確かに…アイドルに彼氏が出来たなんてなったら…)

不良娘「……」

不良娘「あんた…それじゃ幸せになれねぇじゃねぇかよ…」

男「そ、そんなことはねぇよ」

不良娘「もし彼女が引退して…」(あ、ちょっと揺らいだ…)

不良娘「芸能界の他の男に誘われて…それから抱かれて…」

男「っ…!!ダメだ!!芸能人が相手だったら止めるよ!!」

不良娘「なんでよ?あんたが言ってたあいつが好きになった相手だぞ?」(ちょろいな…)

男「うぅぅ…」

不良娘「あん?どうすんだよ」

男「くっ…」(この娘…やりおる…)

不良娘「どうすんのかって聞いてんだよ?」 

624 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:18:44 ID:UBPfc4yQ
~~~~~~~~

男「結局答えられなかったな…」

男「確かに…彼女の言ってたことはホントの事だからかなりくるな…」

男「カッコつけるのはやっぱ性に合わんねぇ…」

チャリン

男「いらっしゃ…」

幼馴染「こ、こんにちは…」

男(なんでこのタイミングで来ちゃうかな…いや悪くはないんだけどさ) 

625 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:23:58 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「あ、あの…こないだ泊めてもらった時に置いていった制服と…その」

男「ああ、大丈夫だよっ。ちゃんと洗濯はしてあるから♪」

幼馴染「あ、あの…し、下…」

男「うん?下???」

幼馴染「し、下着…もその…///」

男「あははは、大丈夫ちゃんと丁寧に洗ったから。心配しないで」(何言ってんの俺ぇぇぇぇ)

幼馴染「て、丁寧に…///」

男「すぐ持ってくるから、紅茶でも飲んでて」

トコトコ 

626 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:34:03 ID:UBPfc4yQ
幼馴染「あ、はいっ!!」


幼馴染「……」

幼馴染(はぁ…どうしよう…男さん迷惑じゃなかったかなぁ…)

幼馴染(…男さん…)




男(あれ!?どこにやったっけ!?このへんに紙袋でいれといたはずなんだけど!!)

男(やたら可愛らしい下着だったから丁寧にしまったはずなんだが…)

男「どこやったっけ…」 

627 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:36:34 ID:UBPfc4yQ
男「お待たせ~ごめんね、遅くなって」(なんとか見つかった…)

幼馴染「あ、いえっ、私のほうこそごめんなさい!」

男「ああ、いいよ気にしないで」

男「それに本当なら俺が届けに行かなきゃ…」


男「……」

幼馴染「……」


新聞記事
アイドルの下着を持った男が逮捕!?


男「うん。いろいろとまずいね」(バレたらまずいなんてもんじゃないな)

幼馴染「ふふふ、そんな心配しなくても」

男「いやぁ…やっぱちょっとまずいかなぁって」

幼馴染「もしそうなっても私が証言しますから大丈夫ですよ」 

628 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:44:42 ID:UBPfc4yQ
男「『アイドル、男に下着を届けさせる!?』って記事が乗りそうだな」

幼馴染「そうなっちゃったらアイドル生命もおしまいですね」クスッ

男「もう、笑い事じゃないよっ」

幼馴染「でも…男兄ちゃんと、疑われるのなら…仕方ないかなぁ」

男「幼馴染ちゃん??」

幼馴染「むぅ…」

幼馴染「もう幼って呼んでくれないんですか…?」

男「あ、ごめん忘れてた」

幼馴染「もう…ひどいなぁ。私はずっと男兄ちゃんって呼びたくてウズウズしてたのに」

男「それならいつでも呼んでくれればいいのに~」

幼馴染「だってそう呼んだら友くんとかに…」

男「あははは…」(友ェ…) 

629 : ◆H3516TYYss:2013/03/18(月) 23:54:58 ID:UBPfc4yQ
男「あのさ、幼ちゃん」

幼馴染「何?男兄ちゃんっ」

男「今度さ二人でどこか行かないか?」

幼馴染「え…?」


男「この前どこか遊びに行きたいみたいなこと言ってたじゃない?」

男「だからもしよかったらどうかなって?車出すしさ」

幼馴染「……」 

男「俺は事務所のスタッフとかいってカモフラージュすればとか…」

男「それとも俺とじゃ嫌だった??」

幼馴染「そ、そんなことないよっ!!!」

男「へ、そ、そう?」

幼馴染「あ、ご、ごめんなさい…大声出してしまって」

幼馴染(どうしよう…すごく嬉しい…///)

幼馴染(でも…男さんが危ない目にあったりとか…) 


631 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 00:03:25 ID:MwF8Trng
幼馴染「…」

男「大丈夫だよ」

幼馴染「へ?」

男「幼ちゃんなら大丈夫。素直な気持ちはきっと届くよ」

男「色んなことで問題になってるけどさどれとして事実なわけじゃないんだし」

男「君を支援してくれる人はたくさんいるんだろ?」

男「そんなに不安がらなくても幼ちゃんを信じていてくれてる人はきっと最後まで君を信じてくれるはずだよ」

男「幼ちゃんが応援してくれている人を信じなくてどうすんのさ?」



幼馴染「男さん…もしかして…知ってるんですか…??」

男「うん?何が??」 

632 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 00:08:36 ID:MwF8Trng
幼馴染「だって…私が今悩んでること…」

男「なんだやっぱそんな感じだったんだ」

男「俺なんか悪いことしたかなぁってずっと考えてたんだけどさ、全然思い当たることがなくて…」

幼馴染「そ、そんなことないですっ!!男兄ちゃんにそんな…」

男「あー…でも、一緒に寝てた時弾みで●●●●触ったことがまずかったかなぁって」

幼馴染「べ、別に男兄ちゃんなら…///」

男「それから揉んだのがまずかったかなぁって」

幼馴染「●●●…///」

男「あははは、ま、冗談は置いといて」

男「ずっと気になってたんだけどさ、幼ちゃんはなんでアイドルになりたかったの?」 

633 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 00:13:32 ID:MwF8Trng
幼馴染「え…」

男「ほら、アイドルになるって言った時さ俺は幼ちゃんのやりたいようにすればいいと思うよって言っただけじゃんか」

幼馴染「う、うん…」

男「ホントは理由が一番気になってたんだけどさ」

男「あの時幼ちゃん何か元気なさげだったしさ、それで自分からやりたいって言ってることにさ」

男「なんか理由を聞くのもなぁって…」

幼馴染「男兄ちゃん…」

男「人ごとみたいに言ってたかもしれないけど、ホントはちょっと芸能界に行くのが不安だったかなぁ」

男「今だから言うんだけどね」


幼馴染「…」

男「理由聞いちゃってもいいかな?」 

634 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 00:17:26 ID:MwF8Trng
幼馴染「男さん…大切な話を聞いてくれますか?」

男「うん?」

幼馴染「私ね、ちっちゃい頃から歌うことが好きでね。毎日のように歌ってたんだ」

男「ああ、毎回聴かせてもらってたよね」

幼馴染「でもその当時私はどちらかというといじめられっ子だったから」

幼馴染「馬鹿にされたりして、人にも好かれなかったから…」

幼馴染「もしかしたら男兄ちゃんもいつかは…って」

幼馴染「そう思うのが怖くて…」

男「幼ちゃん…」 

635 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 00:24:42 ID:MwF8Trng
幼馴染「でも男兄ちゃんは私に対して変わらず接してくれて…」

幼馴染「それが嬉しくて…すごく嬉しくて…」

幼馴染「それから…男兄ちゃんにみてほしい」

幼馴染「もっと私のことを見て欲しいって…」

幼馴染「男兄ちゃんに好かれたいって思うようになって…」

幼馴染「最初は歌手でオーディションを受けたんだけど…アイドルの方が向いているって言われてね」

幼馴染「自分の好きな歌を歌うことができる…」

幼馴染「男さんにももっと見てもらえるかなって」


幼馴染「でも今は…大好きな歌が苦しい…」

幼馴染「歌うのは好きなのに…大好きな人が離れていくのが苦しいよ…」

幼馴染「有名になれば…たくさんの方も応援してくれる…」

幼馴染「でも…問題もたくさん起こって…大好きな人たちとも一緒にいられる機会がなくてっていく…」 


637 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 00:31:08 ID:MwF8Trng


ギュッ…

幼馴染「!!」

男「幼ちゃん…好きだ…」

男「ごめんね…俺のせいだ」

男「俺が君の気持ちも考えずに言ったことが悪かったんだよ…」

男「苦しめてごめんね…」

幼馴染「男兄ちゃんは悪くなぃ…」

幼馴染「私が悪い子だからぁ…」

幼馴染「男兄ちゃん…好きぃ…大好きぃ…」

男「俺も好きだよ…幼ちゃん…」 

638 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 00:35:37 ID:MwF8Trng
幼馴染「うぅぅ…ずっと言いたかったぁ…」

幼馴染「でも…男兄ちゃんが危ない目にあったら…」

幼馴染「そう思うと…言えなくて…」

男「…幼ちゃん…もういいよ。もう我慢しなくていいから…」

男「今日だけはすべて吐き出していいから…」

男「俺も全部受け止めるから」

幼馴染「男兄ちゃぁぁん…」



~~~~~~~~~~~ 


642 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 01:02:09 ID:MwF8Trng
~~~~~~~

男「ふぅー…」

男「で?すっきりした?」

幼馴染「うんっ♪泣き疲れちゃった」

男「そ、そうかい」(切り替えはえぇ…さすが芸能人)

幼馴染「男兄ちゃん…私ね、自分のやりたいようにやってみる」

男「うん?今までは??」

幼馴染「今までは違うの、なんか私の意思でやってたって感じじゃなかったから」

幼馴染「だから今度は自分の意思でやってみる」

男「そうか」クスッ

幼馴染「それにしても~男兄ちゃんも男の子なんだね~」

男「へ?何が??」

幼馴染「抱きしめたはずみでお尻触ってたよね」 

643 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 01:07:32 ID:MwF8Trng
男「いやぁ、●●●●の次はお尻かなぁって」

幼馴染「もぅ…男兄ちゃんがこんなに●●●だったなんて初めて知ったよ…」

男「え?知らなかったの?」

幼馴染「●●●、男兄ちゃんの●●●」

男「いやさ、大体さこんな可愛い子が『抱きしめてっ♡』って言ってるのに」

幼馴染「そんなこと言ってないよ」

男「お黙りなさい」

男「こんな可愛い女の子が誘惑してるのにだよ?体の凹凸触らねぇ男ってなんなの?」

幼馴染「フツーは触らないよっ!」

男「いや触るね!少なくとも俺じゃない思春期男子は間違いなくな」

男(友なら確実だな…)

幼馴染「でも付き合ってもない男女同士なのに??」

男「それは若気の至りというやつで」 

644 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 01:10:48 ID:MwF8Trng
幼馴染「男兄ちゃん曰く、もう若くないんじゃないのー?」ジトー

男「ぜ、前言撤回します…まだ若くてピチピチでいたいです」

幼馴染「もう…」


幼馴染「2歳しか離れてないんだから、大丈夫だよ」

男「だといいな」クスッ


~~~~~~~~~ 


663 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 16:47:46 ID:MwF8Trng
幼馴染「~~♪」

オタク「最近ご機嫌っすよね~なんかあったんすか~??」

幼馴染「え?えへへへ、そうかなぁ♪」

オタク・不良娘(分かりやすい…)

友「お~い幼馴染~、ちょっといいか~?」

幼馴染「うんっ、な~に??」
トコトコ

友「今度の休みにさ、ちょっと付き合ってくれないか?」

幼馴染「今度の休み??えっとどうだったかなぁ…」

友「空いてたらでいいんだ」

幼馴染「そうだねぇ…、予定を確認しないとわからないからまた連絡するね」

友「おう、頼むぜ」 

664 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 16:54:05 ID:MwF8Trng
~~~~~~
カフェ

友「ということなんだよ」

男「それで幼ち…、幼馴染ちゃんは誘えたのか??」(やべっ…)

友「ああ、返事はもらえたよ。最近少しいい感じになってきたからさ」

男「…まだ幼馴染ちゃんを狙ってるのか…?」

友「狙ってるとか言うなよ、気持ちを伝えようと思ってな」

友「俺も自分の今までの行動改めてさ、幼馴染に新しい自分を見てもらうと思って頑張ったんだぜ?」

男「そ、そうか…」

友「お前もなんだかんだで応援してくれてたしさ、絶対にOKもらってくるぜ」

男「そ、そうか!もらえるといいな」

友「おう!頑張るぜ」 

665 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 16:57:10 ID:MwF8Trng
チャリン

友「じゃあな~~~」


男「おう~」


男「…」

男「やべぇ…言ったほうがよかったかな…」

男「いつか来るとは思ってたけど…このタイミングで告白かよ…」

男「非常にまずいな…」

男「先手を打っておくか」
PIPIPI

PLPLPL

男「あ、もしもし~♪幼ちゃん~??」 


667 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 17:41:05 ID:MwF8Trng
オタク「そういえば不良娘さんはなんで演劇を?」

不良娘「内緒」

オタク「え~~教えてくださいよ~~」

不良娘「しつこいのは嫌い」

オタク「すみません…」

不良娘「……」

不良娘「もっと親しくなったらな」

オタク「!!」

オタク「うっす!!」

不良娘「ったく…」クスッ 

668 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 17:54:23 ID:MwF8Trng
不良娘「じゃあまたな」

オタク「うっすまた学校で会いましょう!」


オタク「最近は幼馴染ちゃんもストーカー被害に遭ってないみたいだし…」

オタク「そろそろ俺たちの役目も終わりかな?」

オタク「それはそれでさみしいっすけど、ストーカーがないことはいいことだし」

オタク「良かったといえばよか…」


友「ああ~それでさ~」

オタク(ん?あれは友??誰と話してんだろう)
トコトコ

~~~~~~~~~ 

669 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 18:03:17 ID:MwF8Trng
翌日


幼馴染「ふぅ…服はこんなかんじでいいかなぁ」クルクル

幼馴染(デートってわけじゃないし…)

幼馴染(まぁ…いっか)


友「よう!ゴメンなちょっと遅れて」

幼馴染「ううんっ。気にしないで、私も来てそんなに時間経ってないし」

友「じゃあ行こうぜ」

トコトコ


???「……ふぅん」 


674 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 20:17:51 ID:MwF8Trng
幼馴染「♪~~♪」

友「最近随分と上機嫌だよな」

幼馴染「うん?そうかなぁ??」

友「なんかいいことあったのか?」

幼馴染「う~ん、最近になってからかな?」

幼馴染「お仕事のこととかで大変なこともあったけどね、でも…」

幼馴染「私生活がだいぶ充実するようになったからかな?」

友「最近かぁ~そっかそっか♪」

幼馴染「友くんもいいことあったの~??」

友「まぁな♪」

幼馴染「そっか♪」 

675 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 20:23:58 ID:MwF8Trng


幼馴染(これいいなぁ~…)

幼馴染(今の季節に合いそうな明るさだし)

幼馴染(男さんとデートする時なんかに…)

幼馴染「///」


友「ん?どうかしたか??」

幼馴染「ううん、なんでもないっ♪」

友「そっか」

友(この調子ならいけそうだな)


~~~~~~~

不良娘「よし…朝の練習はこの辺でいいかな。一息入れるか」

PLPLPL

不良娘「ん?電話??」

PI
不良娘「もしもし…?」 

676 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 20:51:54 ID:MwF8Trng
PLPLPL

友「あ、電話だ悪いな幼馴染」

幼馴染「ううん、気にしないでっ」

PI
友「もしもし?ああ、うん」

幼馴染「♪~~~」 

677 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 20:52:33 ID:MwF8Trng
友「ああ、わかった」

幼馴染「どうしたの~~?」

友「ああ、なんか女子1たちもこの辺にいるんだってさ~」

幼馴染「へぇ~そうなんだぁ」

友「せっかくだし一緒に行動しないか?って誘いだったんだ。どう?」

幼馴染「どう?って??」

友「だから一緒に行動どうかな?って」

幼馴染「いいんじゃない~?」

友「わかった今から合流場所に行こうぜ」

幼馴染「うん~」(合流場所って…合流する気満々じゃん…)
トコトコ 

678 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 21:03:28 ID:MwF8Trng
女子1「やっほ~~友く~ん」

女子2「お、きたきた~」

友「あははは、来ちゃいました~」

幼馴染「おはよう~」

女子1「ほんとに二人できてたんだね~」

女子2「何々~もしかしてデート中だったぁ~???」

友「あははは、そんなんじゃないよ~、幼馴染に無理言って付き合ってもらってるだけだよ」

女子1「そうなの~???」

幼馴染「あははは…」(無理にじゃないけど…デートではないかなぁ…)



男「ん?」

男「お、二人のデートはこの辺だったか」 

679 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 21:24:02 ID:MwF8Trng
女子1「それでさ~これを買いたいんだけどさ~」

友「なんで~?買えばいいじゃん~」

女子1「最近金欠で買えないの~」

友「それくらい俺が買ってやるよ~」

女子1「マジ!?友くんチョー優しい~~~!!」

女子2「え~~あたしにもなんか買ってよ~~~」

友「落ち着けっての」


幼馴染(あ~あ…なんだろなんかなぁ…)

幼馴染(私今日来た意味ないような…)

幼馴染(はぁ…) 

680 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 21:30:57 ID:MwF8Trng
幼馴染「ね、ねぇ…ちょっとペース早いよ…」

トコトコ
女子1「あ、あとさ!!あれも可愛くない!?」

友「お、いいじゃん!!きっと似合うって!!」

女子2「きっとじゃなくてそこは『絶対』だぞ☆」

友「あはははわりぃわりぃ!」





幼馴染「…」

幼馴染(…帰ろうかな…)


男「幼ちゃん幼ちゃん」 

681 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 21:39:10 ID:MwF8Trng
幼馴染「お、男さん!?」

男「こっちこっち」

幼馴染「はいっ」

タタタタタッ


女子1「それからあれも~~」

友「落ち着けっての」

友「って…あれ幼馴染??」




~~~~~~~~~~ 

682 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 21:50:57 ID:MwF8Trng
男「はぁ…あいつが変わったと思ってた俺がバカだったよ」

幼馴染「あははは…でも私は元々ただの付き合いでついてきただけですから」

男「いや、あれはあいつが悪いだろ」

男「最初に幼馴染ちゃんと約束しといて他の女の子と一緒にいるとか…」

幼馴染「私は気にしてませんよ~」

幼馴染「いる意味はないかなぁとは思いましたけど」

男「ほんとだよなぁ」

幼馴染「あはははは」



男「どうかな?続きは俺と一緒にデートじゃダメっすか?」

幼馴染「ご一緒しようかなっ♪」 

683 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 21:57:21 ID:MwF8Trng
―――――


幼馴染「男さん見てみて~これどうかな??」

男「ほぅ…あえて胸が強調されるような服を選びますか~」

幼馴染「ど、どこを見て言ってるんですか!!」

男「え、どこって●●●●だけど」

幼馴染「もう…ほんとに男さんは●●●だなぁ…///」

男「周りにも男がいるんだから、もうちょっと露出の控えめなものを選びましょうね」

幼馴染「うぅぅ…じゃあこっちにする」

男「ふたりっきりの時限定ならね」

幼馴染「じゃあ買うっ♪」

男「単純だなぁ~」 

684 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 22:09:26 ID:MwF8Trng
幼馴染「えへへへ~♪」

男「嬉しそうだね~♪」

幼馴染「男さんこそっ」

男「そりゃあ彼女と堂々とデートできるからねぇ~」

幼馴染「あははは、そうだね~」

幼馴染「そっかぁ~…彼女さんかぁ~」

男「そうだよっ♪」

幼馴染「えへへへ」
ギュッ… 

685 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 22:38:02 ID:MwF8Trng
幼馴染「でもなんだか夢みたいだなぁ~」

男「彼氏がいることが?」

幼馴染「違うよ~。男兄ちゃんとこうやって二人っきりでデートしてるなんて」

幼馴染「こないだまでの私だったら多分想像できなかったと思う」

男「それは俺も同じだよ」

男「俺も気持ちを伝えずに、ただキミのそばで支えられればそれでいいと思ってたけどさ」

男「やっぱ、カッコつけて身を引くなんてことできなかったなぁ」

幼馴染「ふふふ、でもそれでいいじゃない」

幼馴染「その方が男兄ちゃんっぽいよ♪」

男「はははは、そうかなぁ~?」

ワイワイ 

686 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 22:45:41 ID:MwF8Trng
PLPLPL

幼馴染「あ、電話…」

幼馴染(どうしよう…友くんからだ…)

男「出ないの?」

幼馴染「え…あ、いや…その」

男「…」(あいつからか…)

幼馴染(……)

カシッ
PI
男「…」

幼馴染「お、男兄ちゃん!?」

男「出る必要なんかないよ」

男「幼ちゃんがそうしたくないなら、出る必要なんかないよ」 

687 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 22:47:23 ID:MwF8Trng
幼馴染「男兄ちゃん…」

男「何、なんか言われたら適当に理由つけて言ってやれ」

幼馴染「うん…そうだねっ」

男「さてと、続き楽しもう♪」

幼馴染「うんっ♪」
タタタタタッ






友「っかしいな…なんで出ねぇんだよ…」

友「くっそ…」(なんかしたか?)

女子1「ねぇ~友く~ん行こうよ~」

女子2「幼馴染ちゃんと連絡取れた~?」 

689 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 22:52:14 ID:MwF8Trng
友「いや…それが電話に出ねぇんだよ」

女子1「マジで~??」

女子2「何それウザッ」

友「ったく…俺が何かしたかよって」

女子1「ほんとだよね~。てか幼馴染さんってさ、アイドルになったからって調子に乗ってない?」

女子2「なんていうか~、反応が狙いすぎてるっていうか…普通JKであの反応はなくない?」

女子1「あ~それわかる~」

友「そう言うなよ、あいつのいいところだってあるぜ?」

女子1「友くん優し~」

女子2「ホント幼馴染さんにはもったいないよね~」

友「馬鹿言うなって、似合いの幼馴染み同士だぜ?」

女子1「自分で言うとかwww」

女子2「ウケるんですけどwwww」 

694 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 23:04:03 ID:MwF8Trng
不良娘「はぁ…はぁ」
タタタタタッ

不良娘「オタクの情報じゃ、この辺でデートするとか言ってたらしいが…」

不良娘「どこだよ…」


不良娘「ん?」


男「~~~」
幼馴染「~~~♪」


不良娘「おい、デートってあの二人じゃねぇかよ…」 

696 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 23:07:58 ID:MwF8Trng
不良娘「ったく…心配かけやがって…ん?」

不良娘「あれは…」







男「それでさ~」

幼馴染「うんうん~」

友「ったくホントどこ行きやがったんだ…」


男・友・幼馴染「!!!!」

女子1「あ、友く~ん待ってよってあれ、幼馴染さんじゃん」

女子2「しかも男の人と腕組んでるよ~」(お、ちょっとタイプかも) 

699 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 23:23:06 ID:MwF8Trng
不良娘「おい…もしかしてあれやばいんじゃねぇのか…」



幼馴染「と、友くん…」

友「…おい…どういうことだよ」

幼馴染「あ、あのね友くん…ッ!!」


男「はぁ…バレちまったか…まぁ仕方ねぇか」

男「いずれは話さなきゃならんしな、かえって無駄な手間が省けてわ」

友「うるせぇよ…黙れよ」

男「……」

男「友…ガキじゃねぇんだ、分かるだろ?」

友「うっせぇぇえよ!!!黙れよ!!!」 

702 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 23:39:00 ID:MwF8Trng
男「…口で言っても分かんねぇか…」

幼馴染「…」ギュ…


友「幼馴染から離れろやああ!!!」

男「う~ん…なぁ?友」

男「少し落ち着いて話をしようや。どうしてこうなったかもわかるはずだぞ?」

友「黙れや!!!てめぇえ!!!」
バキッ!!

友「ゴフッ…」

男「だから落ち着けっての」 


705 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 23:44:30 ID:MwF8Trng
友「て、てめぇ…」

男「あのな…俺だってお前が彼女のことを思って行動をとっているならわかるよ?」

男「けどちょっと今日の行動はないんじゃなかったのか?」

男「お前昨日あれだけ幼馴染ちゃんに気持ち伝えるって意気込んでたよな?」

男「まぁデートに誘って待ち合わせしたのまでは良かった」

男「問題はそのあとだよな?」

友「あぁあ?」

男「お前そのあと何した?」

男「彼女ほったらかして何やってんだよ?」

友「んなことしてねぇよ!!普通に会話してただけじゃねぇかよ」

男「ほうほう、あの状態で会話していたと言うかっ」

男「すげぇなそれ」 

706 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 23:50:13 ID:MwF8Trng
男「彼女の姿も見えないのに会話していたと…」

男「大体…話も聞かずにいきなり殴りかかってくるし…」

男「俺あの時も言ったよな?」

男「彼女の気持ちを少しでも考えたことあるのかって…」

男「俺はお前が変わったと思って少し嬉しかったよ、けど幼ちゃんと俺がお互い気持ちを伝え合ってお前には悪いなとは思ったさ」

男「今日も気持ちを伝えるって言ってたから…」

男「俺の口からいうより、お前もちゃんと気持ちを伝えられるようにしようと思ったからあえて言わなかった」

男「けどお前の今日の行動を見てその気も一気に失せたわ」

友「何言ってやがんだよ…てめぇ…」 

708 : ◆H3516TYYss:2013/03/19(火) 23:57:45 ID:MwF8Trng
女子1「ていうか…幼馴染さんもひどくない?」

女子2「一言帰るとかいえばいいのに…!!」

幼馴染「う、うん…それは私にも非が…」

男「俺が止めたんだよ」

男「そんなことしてる奴にわざわざ言う必要なんかねぇからな」

友「うるせぇよ!!てめぇに聞いてんじゃねぇんだよ!!」

男「それは悪かったよ、けどホントのこと幼ちゃんだったら話さず終わりそうだから俺が言ったんだけどな」

友「パチこいてんじゃねぇよ!!…幼馴染嘘だよな?本当のこと言ってくれよ」

幼馴染「…ごめんなさい…最初は言おうと思って帰ろうと思ったんだけど…男さんに止められて…」

幼馴染「なにも言わなかったことはごめんなさい…」


不良娘「謝ることはねぇんじゃね?」

男・友「!?」

幼馴染「ふ、不良娘ちゃん!?」 

711 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:06:49 ID:rRxdTZBw
不良娘「案の定、お前ら二人が幼馴染が会話に入れないような空気を作ってたんじゃねぇのか?」

女子1「は、はぁ!?なんであたしら??」

女子2「意味がわかんないんだけど」

不良娘「おめぇら、こないだ教室で友に気があるみたいなこと言ってたよな?それで幼馴染が邪魔だとか」

女子1「てめぇ何を証拠に言ってんだよ!?」

不良娘「クラスの連中ほとんどが知ってるんだけど?」(まぁオタクからもらった情報なんだけどな)

女子2「それがなんの証拠になんだよ!?てめぇには誰もクラスに味方いねぇだろうが!?」

不良娘「ま、お前らにいい思いしてる奴は少ないみたいだし。頼めば証言してくれるんじゃない?」

不良娘「ま、何人かはもう見方についてくれてるし」 

714 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:14:50 ID:rRxdTZBw
不良娘「ま、大人しすぎる幼馴染にも問題はあったが、付け入る隙を与えなかったこいつらにまんまと乗せられたな」

男(まぁ…たしかにあんな感じじゃそう言われても仕方ないな…)

男「もう諦めろ」


友「てめぇに何がわかんだよ!?俺はガキの頃からずっとこいつのことを見てきたんだぞ!?」

友「ガキの頃からの付き合いがあるっつっても俺ほどの関わりもねぇくせに偉そうなことほざいてんじゃねぇよ!!!」


男(あー…こりゃ…口で言ってもわからんな…)

男(奥の手だったからあんまり使いたくはなかったけどしゃあないか…) 

717 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:26:27 ID:rRxdTZBw
男「はぁ…わかんないかなぁ」

男「じゃあこう言えばわかるよな?」
スッ…

幼馴染「きゃっ」


友「!?てめぇ何を!?」

男「あのなぁ?もう幼ちゃんは俺のモノなんだよ?」

男「この髪の毛も…指先も…」

男「この体も全部…」
むに…

幼馴染「んぁ…///」

友「てめええええええええええええええええええ!!!!!!!」

男「全部俺のモノなんだよ?」

友「殺す…ぶっ殺してやる!!!」

男「わかったろこれで?」

男「ほら…幼ちゃんもまんざらじゃない表情だし。なぁ?幼ちゃん」

幼馴染「う、うえぇ?」(男さん…一体どうしたの…?) 

718 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:30:29 ID:rRxdTZBw
友「お前はただ幼馴染を弄んでるだけじゃねぇかよ!!」

友「なぁ…幼馴染なんで…こんな●●の塊のような男のどこがいいんだよ?なぁ!?」

友「お前のことそんな風にしか見てねぇじゃねぇかよ?」



男(悪いな友…こうでもしねぇとお前じゃ諦めつかねぇだろ)

男(けどまぁ…同情の余地はないがな…自業自得だ)

友「てめぇ…!!!」

幼馴染「友くん…」

友「なぁ…幼馴染…嘘だよな?お前の好きなやつはだって…」

幼馴染「…」

幼馴染「ごめんね…」ボソッ 

720 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:34:25 ID:rRxdTZBw
友「お、幼馴染……」


幼馴染「…ばいばい…」
トコトコ



――――――

――




幼馴染「あんな悪役っぽくしなくてもよかったんじゃ…」

不良娘「あの男じゃ何度でも突っかかってくるぞ」

男「まぁまぁ、いいじゃんか。突っかかってくるならなおさらさ」

不良娘(けどまぁ…うまい具合に自分に誘導したな)

不良娘(ああしておけば怒りの矛先を自分に一点集中できるしな…) 

722 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:37:59 ID:rRxdTZBw
不良娘「あんたホント馬鹿だな」

男「え?今更?」

幼馴染「もう…男兄ちゃんったら」

男「あはははは」

不良娘「ったく」





???「そうか…彼がそうだったのか」 

724 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:41:56 ID:rRxdTZBw
~~~~~~~~

男「そうか、わかった」

男「うん。大丈夫だよ、ああ」

PI

男「そうか…友はやっぱり休みか」

男(まぁあんなことがありゃあな…)

男(やりすぎたかな…)


チャリン

不良娘「こんにちはー」

男「おう、お疲れ様~」

不良娘「で、どうっすか?」

男「何が?」 

726 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:47:05 ID:rRxdTZBw
不良娘「友のやつここに来ました?」

男「いや、全く気配を感じさせないよ」

不良娘「こっちも休みだったからもしかしたらっと思ったんすけどね」

男「まぁまぁ、あいつも人間なんだし…今の傷は相当深いだろうし」

不良娘「自分で付けたんすけどね」

男「ま、まぁな…」

不良娘「けどいいじゃないんすか?いい薬にはなったと思いますよ」

不良娘「調子に乗ってて、おとなしくなったと思ったら結局本性はそのままだったと」

男「本性って…」

不良娘「けど夜道には気をつけてくださいね。闇討ちされないように」

男「まぢで怖いからやめて…」 

728 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 00:50:52 ID:rRxdTZBw
男「そうだ今日TVで幼馴染ちゃん出てるんだった」PI

不良娘「へぇ~」


幼馴染『みなさ~んありがとうございました~~』


男「あら残念。終わったあとか」

不良娘「残念っすね」

幼馴染『ここで皆さんへ重大発表があります』


幼馴染『私、幼馴染は本日をもって』


幼馴染『アイドルを引退いたしますっ!!』




男・不良娘「は?」 

730 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:04:46 ID:rRxdTZBw
それから数ヶ月が過ぎ
今は幼ちゃんも普通の生活にもどっている

当初は騒がれたが大きな問題は起こらず事態は収束された
俺たちは今までどおりの生活をしており

もうアイドルでなくなったのかストーカー被害もなくなっていた

今は恋人同士であるがお互い距離を保ちつつ、時々会ってデートをするといったものである

あれ以来友の姿は全く見なくなってしまった…



男「ふぅー…駅のホールで待ち合わせなんて変わってるなぁ」

幼馴染「男兄ちゃ~ん」 

732 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:07:54 ID:rRxdTZBw
幼馴染「ごめんなさい、遅くなってしまってっ」

男「ああ、いいよ気にしないで」

男「普通に一緒に行けば良かったのに」

幼馴染「いいんですよ~この方がデートっぽいじゃないですか」

男「言われてみれば確かにね」クスッ

ピリリーーッ 

733 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:12:15 ID:rRxdTZBw
ヴーーーン


男「お、もうすぐ電車くるっぽいね」

幼馴染「ちゃんと白線の内側で待ってないとね♪」

男「だな♪」


間もなく電車が到着いたします~白線の内側までお下がりください~


ヴーーーーーン

幼馴染「今日は帰りにケーキ屋さんもよっていこうね♪」

男「まだついてもいないのに帰りの話かい?」クスッ


ヴーンヴーンヴーン
男「お、電話だ」

幼馴染「誰からだろうね?」
PI
男「もしもし??」 

734 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:14:19 ID:rRxdTZBw
ヴーーーーン


男「あれ…よく聞こえないな」

男「もしもし!?どちら様でしょうか!?」



……


男「もしもし!?」

幼馴染「男兄ちゃん電車くるよ?」

男「お、おう」


男「もしもし!?」


…… 

735 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:15:48 ID:rRxdTZBw


























「死ね」 

736 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:18:24 ID:rRxdTZBw
男「!?」

男(なんだ…!?)


トン…

幼馴染「え…?」
ドサ



男「?」クルッ

男「!!!」

男「幼ちゃんッ!!!!!!」


キキキィィィーーーー!!!!!!!

男(な…!!あ…ッ) 



738 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:21:33 ID:rRxdTZBw
幼馴染「え…え…?」


男「幼ちゃああん!!!!!!」


ヴーーーーン
キキィィィーーーーーーーーーーッ!!!!!



キャアアア!!!
お、女の子が線路に落ちたぞーー!!!!

ひ、轢かれたよ…
女の子が…



いやあああああああ!!!! 


740 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:26:31 ID:rRxdTZBw


なにやってるんだ!!
早く確認しろおお!!!

ダメだ…
跡形もなくなってる…


ミンチよりひでぇぜ…


オエェエ!!!

とにかく警察を呼べぇえ!!!




男「…あ、あ……ああ…」 


750 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:47:47 ID:rRxdTZBw
‥‥‥‥‥‥


‥‥‥‥‥‥




男「うあああああああああああああああああああ!!!!!」

男「あああああ!!!‥‥あああぁああ‥‥‥」

男「はぁ…はぁ…」

男「はぁ…」


男「こ、ここは俺の…部屋?」

男「幼ちゃん…幼ちゃぁん!!!!」

タタタタタッ
PIPIPI

PLPLPL 

751 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:48:19 ID:rRxdTZBw
ガチャ
幼馴染「おはよぅ…ごじゃいましゅ…男兄ちゃぁん…」

男「幼ちゃん!?幼ちゃんだよね!?」

幼馴染「…??おしゃなでしゅよ?」

男「幼ちゃんだよね!君は俺の恋人の幼ちゃんでいいんだよね?」

幼馴染「そうですよぉ…男兄やぁんの幼ぁですよぉ…」

幼馴染「今何時だと思ってるんでしゅかぁ…」

男(よかった…よかった…夢だったんだな…あれは…)

男「良かった…ほんとに良かった…」

幼馴染「…むぅ…??」 

753 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:52:33 ID:rRxdTZBw
~~~~~~~~~


男「はぁ…」


不良娘「…」

オタク「なんすかあれ…なんだあんなに落ち込んでるんすか?」

不良娘「いやあたしに聞かれても…」


男「はぁ…」

不良娘「あの…」


男「はぁ…」


不良娘「胸揉みます?」

男「はぁ…」

不良娘「やばいなこれ重症だぞ…」

オタク「何を言ってんすかああ!?そんなこと軽々しく言っちゃあダメっすよ」

不良娘「冗談に決まってるだろが…」 

754 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 01:55:57 ID:rRxdTZBw
男(しかしなんだあんな夢を見ちまったんだ…)

男(……やっぱりあれか…?)

不良娘「あの!!」

男「へ?な、何??」

不良娘「何考えてるんすか、さっきからぼーっとしパなっしで」

男「ああ…うんちょっとね、寝つきが最近悪くて」

男「枕新しいのに変えたほうがいいかなぁ」

オタク「そんなことで悩んでたんすか…」

男「俺にとっては死活問題なの~」

オタク「心配して損したっすよ」

不良娘(…嘘つき) 


756 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:02:01 ID:rRxdTZBw
~~~~~~~~


男「しかしあんなインパクト抜群な夢を見るとは…」

男「あれか…俺の命を狙う何者かとか…」

男「ってどこの戦国時代だよ」


男(けど学生時代に恨み買うようなことはなるべくさけてたんだけど…)

男(あるとするなら…)

男(いや…それはないかな…)

男「だとすれば…」

タタタタタッ 

757 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:06:35 ID:rRxdTZBw
花屋「あいよ~ありがとうございました~」


トコトコ
男「…こんにちはっす」

花屋「お、珍しい客さんじゃないか?どうした?今日はなんか買ってくか?」

男「いやぁ、まぁそうだねこの花でも買っていこうかな」

花屋「毎度ーで?なんか用があったんだろ?」

男「うん?まぁ大したようじゃないんすけどね」

花屋「なんだ?遠慮なく言ってくれよ」 

758 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:12:31 ID:rRxdTZBw
男「すみませんね…実は…」



~~~~~~~~~~



チャリン
幼馴染「こんにちは~」

不良娘「あ、来たか」

オタク「こんにちは~っす。どうかしたんすか??」

幼馴染「今日街の方で新しい服屋さんができてね」

不良娘「それで一緒に行こうって話になってたんだよ」

幼馴染「そういうこと♪」

オタク「男さんとじゃないんですか~?」

幼馴染「今日は女の子同士で行こうかなって♪」

不良娘「そういうことだ」

オタク「なるほど~」 

759 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:15:56 ID:rRxdTZBw
不良娘「ああ…でも悪いまだ男さん帰ってきてないからもう少しかかるかも」

幼馴染「いいですよそれくらいなら待ってるよ♪」

不良娘「悪いな」

オタク「俺が代わりに店番しときますから行ってきてくださいよ~」

不良娘「え、いやけど…そういうわけには」

オタク「いいっすよ~、幼馴染ちゃんを待たせるのも悪いですし~」

オタク「なんだかんだでお店のことはなれてますから」

幼馴染「そんな気を使ってくれなくてもいいよ?待つくらいできるから」

オタク「いいっすよ~気にしないで行ってきてくださいよ」 

760 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:19:31 ID:rRxdTZBw
不良娘「じゃあ頼むな」

幼馴染「ごめんねオタクくん」

オタク「いいっすよ~お土産期待してるっす~」

不良娘「現金なやつ」クスッ

不良娘「電車の時間どうだ?」

幼馴染「今から行けば12:00のやつに乗れそうだよ~」

不良娘「まぁ余裕で間に合うしゆっくり行くか」

幼馴染「そうだね~」
ガチャン


オタク「女の子同士で仲良しなのは良いっすね~~」 

761 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:23:03 ID:rRxdTZBw
~~~~~

チャリン
男「ふぅー只今~」

オタク「あー遅かったじゃないですか、不良娘さんたち行っちゃいましたよ~」

男「悪い悪いっ!ちょっと寄り道してたら遅くなっちゃったよ」

男「そういえば今日は幼ちゃんと不良娘ちゃんで出かけるとか言ってたな」

オタク「なんか街の方で新しく洋服屋ができたって言ってましたね」

男「街の方まで行ったの?結構かかるよね?」

オタク「ああ、だか電車で行くって言ってましたよ~?」

男「え?」 

762 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:25:04 ID:rRxdTZBw
男「え?電車?」

オタク「ええ、バスじゃ時間かかっちゃいますし」

オタク「電車で行くのがまぁ普通じゃないですか?」

男「そ、そうなんだ~」

男(いや…まさかな…)


オタク「どうかしたんすか~???」

男「いやぁ…別になんでもないよ」

オタク「???」 


764 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:31:27 ID:rRxdTZBw
男(いや…さすがにないだろ…あれは夢なんだから)

男「ちなみに何時の電車に乗るとか…」

オタク「あ~12:00だとかなんとかって言ってたような」

男「…12:00」

男(あと20分か…)

男「…」

オタク「お二人共楽しそうにしてたっすよ~」

オタク「女の子同士で行く~とか言ってて、ちょっと羨ましかったっすね~」

オタク「幼馴染ちゃんに男さんと行かないんすかって聞いたんすけど今日は女子オンリーだそうっすよ~」

男「…」

オタク「きっとあれ、買ってきた服を今度のデートに来ていこうという予定なんだと思いますよ~」

オタク「男さん楽しみっすね~」 

765 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:31:58 ID:rRxdTZBw
男(…!!)

男「オタク!!ちょっといいか!?」

オタク「へ?何がっすか??」

男「いいから!!!」

オタク「へ?お、男さぁ~ん!?」 

766 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:37:00 ID:rRxdTZBw
不良娘「ふぅ~着いたなぁ」

幼馴染「歩きだったからちょっと疲れちゃったね」

不良娘「まぁ何とか間に合って少し空き時間できたし、一息つけるな」

幼馴染「だねぇ~♪」

幼馴染「なんかこういうのいいね♪」

不良娘「ん?何が?」

幼馴染「女の子同士でお買い物行くのって、私初めてだから」

幼馴染「なんかワクワクしてさ♪」

不良娘「あたしも初めてだよ」

不良娘「ま、あたしに寄り付く女子なんていなかったしさ」

幼馴染「そうなの??」

不良娘「お前だって避けててだろ?」

幼馴染「う~ん…あんまり接点がないっていうか、関わるようなことがなかったから」

幼馴染「特に意識してたってわけじゃないよ?」

不良娘「そうなのか?」 

767 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 02:42:44 ID:rRxdTZBw
ブゥーーーン!!!

男「えっと」PIPIPI

オタク「どうしたんすか!?一体何をそんな慌てて」

男「話は電話が終わってからする!!とにかく今は!!」

PI

男「あ、もしもし俺です!!至急お願いできますか!?」

男「場所は○×駅です!!はい!!お願いします!!」

PI

オタク「わわわわっ!!運転気をつけてください!!!」

男「わりぃ!!近道するぞ!!」

オタク「こ、こんなとこ通るんすかあああ!!!???」

キィィィー!!!! 


772 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 12:51:40 ID:rRxdTZBw
不良娘「ほいよ」

幼馴染「あ、ありがとう♪この時期でも暖かい飲み物が美味しいね」

不良娘「まぁな」
ズズー

幼馴染「そういえば、不良娘ちゃんはどうして演劇を?」

不良娘「ん?」

幼馴染「今度もっと親しくなったら教えてくれるって言ってたからさ」

幼馴染「一緒に買い物行くくらいだし、親しくなれたかなって」

不良娘「そうだな…」

不良娘「幼馴染になら話してもいいかな」

幼馴染「やった♪」 

773 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 12:58:46 ID:rRxdTZBw
ピリリーーーー

不良娘「ん?もうすぐ来るな、空き缶捨ててくるよ」

幼馴染「ありがとう♪」

トコトコ

まもなく電車が到着いたします。白線の内側までお下がりください~

幼馴染(どうして演劇やってるんだろ~♪楽しみだなぁ~)

PLPLPL

幼馴染「ん?電話だ」 

774 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:07:44 ID:rRxdTZBw
幼馴染「はい?もしもし…?」

ヴーーーーーン

幼馴染(う~ん…外の音が大きくてよく聞こえないなぁ…)


幼馴染「すみません…どちら様でしょうか??」





不良娘「お、来たか」

不良娘「結構人が集まってきたな…なんか幼馴染に並ばせてたみたいで悪いな…」

不良娘「ん?あれ電話してるのか…??」 

775 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:10:37 ID:rRxdTZBw


幼馴染「え…?」
トン…

幼馴染(え…?押された…?)

ドサッ
幼馴染「きゃっ!」


不良娘「なっ…!?」


ヴーーーーーン!!!!
キィィーーーーー

不良娘「幼馴染ぃぃ!!!!!!!!!」

タタタタタッ

幼馴染「…っ!!」 

776 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:15:56 ID:rRxdTZBw
キキーーーーーーーー!!!

タタタタタッ

シュタッ

不良娘「!?」


キィィィーーーーー

きゃああああ
人が落ちたぞ!!!


どうなったんだ!?
おい!!助け出すぞ!!!



不良娘「…あ…あ」 

777 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:19:30 ID:rRxdTZBw
幼馴染「ん…」

幼馴染「あ…」

むに

幼馴染「へ?」

男「いやぁ…いい●●●●だな」

幼馴染「お、男さん!?ど、どうして」

男「急に幼ちゃんの●●●●が揉みたくなってね」
むに

幼馴染「ん…ぁ…///」

幼馴染「って冗談言ってる場合じゃ…」

男「悪い悪い…」

男「よかった間に合って…」

幼馴染「男さん…」

男「今度は助けられたよ…」

幼馴染「!!」 

778 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:24:19 ID:rRxdTZBw
係員「それで落ちた人は!?」

会社員「わ、わかりません!!」



すみませ~ん
下にいます~

係員「!!無事なんですか!?」

はい~
なんとか


ガヤガヤ
どうしたんだ~??

なんか人が落ちたみたいよ
マジかよ~


???「ちっ…邪魔が入ったか…」 


780 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:36:54 ID:rRxdTZBw
病院にて

オタク「男さん!!幼馴染ちゃん!!」

幼馴染「お、オタクくん!?」

男「おお、悪いな車見てもらってて」

オタク「あ、車ならレッカーで持ってかれましたよ」

男「ええええええマジで!?」

幼馴染「お、落ち着いて」

オタク「と、というよりお二人共大丈夫なんすか!?」

オタク「聞いた話じゃ二人共線路に落ちたとか」

男「俺は自分から落ちたけど、幼馴染ちゃんは誰かに押されたっぽいぞ」

オタク「まじっすか…」

男「ああ、まじだ」

幼馴染「けど、男さんに助けてもらったし、大丈夫だよオタクくん」

オタク「よかったす…」 

781 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:40:46 ID:rRxdTZBw
幼馴染「ほんとに助けていただいてありがとうございました」

男「いいってことよ、それに●●●●触りたかったって言ったじゃん」

オタク「なにいってんすかあんた」

男「彼女だしいいじゃん」

幼馴染「もう~~」



不良娘「…」


~~~~~~~

男「ちぇ…路駐で持ってかれるとか…つらたん…」

不良娘「…どうもっす」 

782 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 13:46:09 ID:rRxdTZBw
男「ああ、不良娘ちゃん。怪我とかなかった?」

不良娘「あたしは全くないっす…」

男「そっか、良かったよ」

不良娘「その…ほんとにすみません」

不良娘「あたしが一緒にいながらあんなことになって…」

不良娘「助けようとは頭でわかってても体が思うように動かなくて…」

不良娘(ただ見ていることしかできなかった…)

男「気にしなくていいよ、あんな現場で居合わせてすぐに行動に移せるようなやつなんかそういないよ」

男(俺もあの夢がなければな…)

不良娘「けど…男さんはなんで…?」

男「いったじゃん、●●●●が触りたくなっただけだって」

男「それになんとかなく、気になっただけだよ。ただそれだけ」


不良娘(……男さん…) 

783 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 20:59:08 ID:rRxdTZBw
PLPLPL

男「もしもし、そっちはどうですか?」

男「そうですか…いえ、こちらこそ面倒を頼んでしまってすみません」

男「はい、じゃあお疲れ様です」

男「じゃあ家まで送っていくよ、今日あんなことあったしね」

不良娘「お願いします…」

男「おう!」


~~~~~~~~~ 

784 : ◆H3516TYYss:2013/03/20(水) 21:26:39 ID:rRxdTZBw
男「それにしても誰が一体…何のために?」

男「幼馴染ちゃんと俺に恨みを持つやつか…」

男「幼馴染ちゃんのストーカーとか…」

男「…考えても無駄か…」


男「手がかりが見つからんことにはなんともならないからな…」

男(そういえば…幼ちゃんは誰かに押されたって言ってたけど…)

男(顔や姿は見なかったのかな…) 


803 : ◆H3516TYYss:2013/03/28(木) 14:37:47 ID:C08DLdv6
幼ちゃんに怪我や外傷はなく
無事に事なきを得たが、命を狙われたのはショックだったらしく
聞いたところによると2度目だったそうだ。

引退当初もファンからの嘆く声は大きかったがそれでも日を追うごとに収まっていったようだし、現在でも彼女を応援し続けるファンもいる。


男「結局誰かまでは突き止められないんだよな…」

オタク「けどこの辺に住んでいるってのは確かっすよね?」

不良娘「どうかは知らないがわざわざ殺すためだけにここまでくるっていうのもアホらしいしな」

オタク「今のドルオタの執念を考えるとないとも言い切れませんが、やっぱり前のストーカーっすかね?」

男「どうだろうな…」 

806 : ◆H3516TYYss:2013/03/28(木) 18:34:04 ID:C08DLdv6
不良娘「…」

不良娘(けど…まだ犯人候補はいるが…あまり考えたくないな)

男「不良娘ちゃんどうかした?」

不良娘「いえ…なんでもないっす」

男「??」

オタク「もしかして不良娘さんもストーカー被害とか!?」

男「そ、そうなの!?」

不良娘「ないから…。あ、でもついこないだまでオタクにつけられていたくらいかな」

オタク「もう今はしてないじゃないっすか~~」

男「あははははは」 

807 : ◆H3516TYYss:2013/03/28(木) 18:35:34 ID:C08DLdv6
~~~~~~~~~~


幼馴染「おはよ~」

男子A「おはよ~幼馴染さん」

女子A「幼馴染さん駅のホームから落とされたってホントなの!?」

幼馴染「あははは…だ、大丈夫だよ。ちょっとぼーっとしてたら転んじゃって。落ちたわけじゃないよ」

男子A「けど…ニュースにも取り上げられていたし、みんな心配していたからさ」

幼馴染「もう、大げさだよね~。転んだだけなのに」
イケメン「やぁ幼馴染さん」

幼馴染「あ、イケメンくんおはよう~」

イケメン「怪我はないかい?みんな噂していたみたいだから」

幼馴染「大丈夫だよ~みんなが大げさなだけだから」

イケメン「そうかい、でも気をつけなきゃね」

幼馴染「そうだねぇ…」

幼馴染「…」(友くんは今日もいない…)

幼馴染(だよね…) 

808 : ◆H3516TYYss:2013/03/28(木) 18:36:21 ID:C08DLdv6
――――――

帰りのスーパー
幼馴染「ん~~~今日も疲れたなぁ」

幼馴染「一週間分買いだめしちゃったけど重いなぁ…」


イケメン「やぁ、幼馴染さん」

幼馴染「あ、イケメン君。お買い物??」

イケメン「ああ、キミはもう終わったところかい?」

幼馴染「うん♪だけどちょっと買いすぎちゃってね、あははは…」

イケメン「それは大変だね、家まで手伝うよ」

幼馴染「けど、重いよ?」

イケメン「大丈夫だよ♪これくらい、俺も男だしね」

幼馴染「そっか~、じゃあ手伝ってもらおうかな?」

イケメン「ああ、任せてよ」 

815 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 01:31:46 ID:V17mQeSI
イケメン「それでさ~」

幼馴染「へぇ~そうなんだ~」


オタク「ぬぬぬ…」

不良娘「友の次はなんだ?」

オタク「あいつっすよ、イケメンっす」

不良娘「ああ一度口説かれたことあるな」

オタク「まじっすかあああ!?」

不良娘「はっきりウゼェって言ったけど?」

オタク「……鬼っすね」(ざまぁああああ!!!!)

不良娘「普通だろ…?」 

816 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 01:32:34 ID:V17mQeSI
オタク「け、けど幼馴染ちゃんは不良娘さんと違ってそんなはっきりと断れるような子じゃないし…」

不良娘「まぁ…付き合いだろ」

不良娘「学校生活満喫できていなかったわけだし」

不良娘「抑圧された分色んな人と仲良くなりたいんだろ」

オタク「そういうもんすかね…」

不良娘「じゃないのか?あたしはなったことないから知らないけど」

~~~~~ 

817 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 02:05:57 ID:V17mQeSI
チャリン

幼馴染「こんにちは~」

男「おう、いらっしゃい」

イケメン「こんにちは」

男「あら、お友達も一緒なんだ?」

幼馴染「そこでばったり会って荷物を運ぶの手伝ってもらってたんです」

男「そうだったんだ~ありがとうね」

イケメン「いえいえ」

男「お、それ今日の食材?」

幼馴染「はいっ、今日は安く買えたのでたくさん買っちゃいました」

男「あははは、よくあるよねぇ。特にいつものところだとたまに激安で売ってることもあるしね」

幼馴染「そうなんですよね~」

イケメン「お二人はどういうご関係なんですか?」 

818 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 02:08:08 ID:V17mQeSI
男「ん?ああ、幼馴染みだよ」

幼馴染「家もすぐ近くでね、ちっちゃい頃からの馴染みなんだよ~」

イケメン「へぇ~、てっきり恋人同士なのかと思ったよ」

幼馴染「あはははは、もうやだなぁ~~」

男「まぁご近所付き合いなだけだよ~」


イケメン「そうなんですか~」

イケメン「っと…そろそろ時間なんで失礼しますね」

ガチャ

幼馴染「ありがとうイケメンくん~、また学校でね~」

男(それにしてもどっかで見たことあるんだけど…どこで見たんだっけ??) 


820 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 02:13:20 ID:V17mQeSI
幼馴染「どうかしましたか??」

男「ああ、いやどこかで見たことあるなぁって思って」

幼馴染「う~ん…学校に来たときじゃないですか?」

幼馴染「ほら、牛乳を運んだときに」

男「ああ、それもなんだがな」

男(ほかにどこかで…どこだっけ…??)

幼馴染「???」

男「ああ、いやなんでもないや」

男「それよりこんな大荷物よく二人で持って来れたね」

幼馴染「あははは…正直一人で持っていける気がしなくて」

幼馴染「けど通りすがりの人にもそんなこと頼めませんし…」 

822 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 02:21:57 ID:V17mQeSI
男「あははは、そりゃそうだ。なんだよ電話で呼んでくれれば迎えに行ったのに」

幼馴染「これのためだけに呼び出すのもなんか図々しいと思ったんで…」

男「気にしないよそんなのっ」

幼馴染「正直いうとイケメンくんにも頼むのは心苦しかったんだけど…」

幼馴染「一人でどうにかできるような量でもなかったので…つい…」

男「あはははは、まぁ買い物は計画的にしなきゃね」

幼馴染「うぅ…反省してます…」 

823 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 02:28:21 ID:V17mQeSI
男「よしよし、反省してるならよろしい」
ギュ…

幼馴染「あ…男兄ちゃん…///」

男「まぁ…そういう時は俺を頼ってくれればいいから気にすることなんて何もないよ」

幼馴染「うん…///」

幼馴染「ねぇ…男兄ちゃん…」

男「ん?」


幼馴染「ん…」

男「ん…」
ちゅ…

幼馴染「んちゅ…」

幼馴染「えへへへ…///」

男「胸も触っていい~??」 

824 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 02:34:07 ID:V17mQeSI

幼馴染「もう…、お風呂入るときでいい…?」

男「あいよ♪じゃあ飯でも作るか」

幼馴染「うんっ♪」

男「さて…今日は幼ちゃんが買ってきた肉でビーフシチューでも作りましょう」

幼馴染「わ~~い」

男(とりあえずストーカーの件が解決するまではウチに泊めてるけど…)

男(まぁ…アイドルじゃないし問題にされることはないだろうけど、なんだろういいのかな…こんなことしてて)

幼馴染「♪~~~」

男(いいのかねぇ……このあと友が復讐にくるとか、ストーカーに刺殺されるとか…)

男(……)

男「まぁ…殺されても文句は言えねぇか」

幼馴染「??男兄ちゃん??」 

825 : ◆H3516TYYss:2013/03/29(金) 02:39:44 ID:V17mQeSI
~~~~~~~~
トコトコ
男「ふぅ~…いやぁ夕涼みはいいねぇ」

男「まぁ、もう夜なんだけど」

男(幼ちゃんは不満を漏らさないけど…今の生活に不満がないわけがない)

男(一刻も早くストーカーを捕まえなきゃならねぇが…う~ん…)

男(なんかヒントになるものでもあればなぁ…)

男(ヒント…)

男「ん?」


男「そういえば…犯人は同じ学園の制服着てるって言ってたな」 

845 : ◆H3516TYYss:2013/03/30(土) 10:04:10 ID:SQ0YHZsU
トコトコ
幼馴染「明日で春休みか~♪」

幼馴染「明日から男さんと二人っきりの生活が朝から晩まで」

幼馴染「////」

チャリン
男「あ、おかえり幼ちゃん」

幼馴染「ただいま戻りました~」

男「悪い幼ちゃん。これからちょっと用事あるからさ、店番頼めるかな?」

幼馴染「いいですよ♪」

男「この時間だとお客さんも来ないと思うからさキッチン好きに使ってていいよ~」

幼馴染「ではお言葉に甘えて♪」

男「じゃあ行ってくるよ~」
ガチャン

???「…」ササッ 

847 : ◆H3516TYYss:2013/03/30(土) 10:06:40 ID:SQ0YHZsU
幼馴染「今日のご飯は何にしようかな~~」

チャリン

幼馴染「あ、いらっしゃいませ~」(あらら、お客さん来ちゃった)

イケメン「やぁ」

幼馴染「イケメン君?一人で来るなんて珍しいね」

イケメン「いやぁ、君に会いたくなってね」

幼馴染「あははは、そうなんだ」

イケメン「君一人だけかい?」

幼馴染「うん♪そうだけど?」

幼馴染(今日は不良娘ちゃんも練習に来てないからちょっと残念だなぁ)

幼馴染(来てたら一緒にご飯でも作ろうかなって思ったんだけど)

イケメン「そうなんだ」

イケメン「ここで働いてるのかい?」

幼馴染「そういうわけじゃないんだけどね」 

850 : ◆H3516TYYss:2013/03/30(土) 10:10:46 ID:SQ0YHZsU
イケメン「ふ~ん…ならどうして?」

幼馴染「なんていうか…幼い馴染みだから??かな??」

イケメン「へぇ~…本当にそれだけ??」

幼馴染「あ、あははは…なんていうか…その、こ、恋人だから…かな?」

幼馴染「あ…あははは///」

イケメン「なんだ~二人は付き合っていたのか」

幼馴染「と、とはいっても、まだそのデートとかそんな感じのお付き合いなだけだし///」

幼馴染「私は…男さんに優しくしてもらえるだけで…いいというか///」

イケメン「そうなんだ~」

イケメン「けどそれで君は満足なの?」

幼馴染「え?」

イケメン「今の話を聞く限りじゃ、お付き合いをしているってだけで…」

イケメン「恋人らしい事はしてないように聞こえるけど?」

幼馴染「あ~…うん、まぁ」(回答に困る質問だなぁ…)

幼馴染「ま、まぁ…そういうことは確かにないけど…」 

851 : ◆H3516TYYss:2013/03/30(土) 10:11:57 ID:SQ0YHZsU
幼馴染「私は男さんの優しさが近くで感じられればそれでいいかなって」

イケメン「本当に?それで君は満足??」

幼馴染「そ、そりゃあ…その…一線を越えるとかはまだ…私が学生だし」

幼馴染「そこは男さんも気を使ってくれてるというか…なんというか」

イケメン「確かに社会人と中高生でそういうことがあれば犯罪だしね」

幼馴染「うん…そうだよね、それはわかってるけど…」

イケメン「そういう交渉はしてみたのかな?」

幼馴染「え…///…そんなこと…できないよ…」

イケメン「そういうことをしたいとは思わないの?」

幼馴染「そ、それは…」

幼馴染「……」 

852 : ◆H3516TYYss:2013/03/30(土) 10:21:12 ID:SQ0YHZsU
~~~~~~~~
男「はぁ…一緒に暮らしてるから余計に意識しちまうな」

男「冗談半分で変なこと言ってごまかしてるけど…」

男(というかまんざらでもない表情の幼ちゃん見てるとこっちが我慢できなくなるんだよな…)

男「……」

花屋「何ブツブツ言ってんだよ」

男「あ、花屋さん。こんにちはっす」

花屋「もうすぐ夕暮れだがな」

花屋「いとしの彼女のことで悩んでんのか?」

男「う~ん…悩みなんすかね~」 

873 : ◆H3516TYYss:2013/04/01(月) 18:53:56 ID:DAB4xDO6
男「まぁ…何とかしてみせます」

男「今後店の方もどうにかしていかなきゃなりませんしね」

花屋「せやな、まぁ頑張れや」

花屋「あ、それとちょっといいか?」

男「ん??なんすか?」

花屋「いや、あいつは今どうしてるかなって」

男「もしかして不良娘ちゃんのことっすか?」

花屋「ああ」

男「彼女はよく働いてくれてますよ俺もすごい楽させてもらってますし」

花屋「そうか…それならいいんだ」

男「……」 

874 : ◆H3516TYYss:2013/04/01(月) 18:59:57 ID:DAB4xDO6
男(そういえば不良娘ちゃんのことを最近考えてなかったな…)

男(彼女に任せっきりなところもあるし…あまり負担をかけさせるようなことは避けなきゃな)

男「花屋さんが心配することなんて全くありませんよ」

男「むしろ今度店に来てあげてくださいよ」

花屋「いやっ…それは…うむぅ…」

男「なんすか~?恥ずかしいんすか~??」

花屋「ば、馬鹿っ!!そうじゃねぇよ!!気まずいだけだ!」

男(こういうところが似てるなぁ…この兄妹)

男「不良娘ちゃんも喜びますよ」ニヤニヤ

花屋「…お前のにやけた顔が気に入らねぇ…」

男「そりゃこんな面白いこと、にやけないわけにはいかないじゃないっすか」

花屋「お前なぁ…」


~~~~~~~~~ 

875 : ◆H3516TYYss:2013/04/01(月) 19:09:55 ID:DAB4xDO6
幼馴染「…」


~回想~

イケメン『普通の交際をしたいとは思わないのかい?』

イケメン『何も男性も彼だけではないのだし、同学年の高校生と付き合うというのも悪くはないと思うよ?』

イケメン『確かに年上の魅力に惹かれる気持ちもわかるけど、彼の方はどうかな?』

イケメン『もしかしたら君とは違った考え方を持っているかもよ?』



幼馴染「違った考え方…」 

879 : ◆H3516TYYss:2013/04/01(月) 20:42:12 ID:DAB4xDO6
幼馴染「はっ!」

ブンブン
幼馴染(何考えてるの!!私は男さんが好きで男さんだって私のこと好きだって言ってくれたんだし)

幼馴染(私が迷っててどうするの!!しっかりしなきゃ)

幼馴染(今日も男さんのお手伝い頑張るぞー)
ガッツポーズ


不良娘(なにやってんだ…あいつ)
男(今日も幼ちゃんは元気だなぁ~)

チャリン

不良娘・幼馴染「いらっしゃいませ~♪」 

884 : ◆H3516TYYss:2013/04/03(水) 17:09:56 ID:pr2FXCN.
幼馴染「いらっしゃいませ
~♪」

ファンA「幼馴染ちゃ~ん、どうしてアイドルやめちゃったのさ~~」

ファンB「彼氏がいてもいいから、もっと歌をききたかったよ~~」

幼馴染「ごめんなさい、けど今はみなさんとこうして気軽にお話ができますので、いつでもきてくださいね♪」 

ファンA「もちろん、いつでもくるよ~~」

ファンB「幼馴染ちゃん歌ってよ~~」

幼馴染「あははは、周りのお客様のご迷惑にもなりますし」

老人「わしらのことは気にせんでええよ」

老婆「あんたはそっちの方が生き生きしとるよ」

サラリーマン「お、なんだ??元アイドルが歌ってくれるのかい??」

幼女「歌ってよ~~」

幼馴染「ええぇ~~」(歌ってもいいのかなぁ・・・)

幼馴染「け、けどマイクとか道具もございませんし・・・」

男「おや、こんなところにマイクが」

不良娘「スピーカー、棚の上に載ってるやつでいいよな?」 

887 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 12:11:01 ID:UrgJ4mwg
幼馴染「ふ、二人ともなにしてるんですか!!」

男・不良娘「何って歌えるように準備だけど」

幼馴染「そんな準備しなくても結構です!!」

客たち「えーーー、歌ってよ~~」

男「よし、準備できたよー」

不良娘「」 

888 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 12:15:29 ID:UrgJ4mwg
幼馴染「ふ、二人ともなにしてるんですか!!」

男・不良娘「何って歌えるように準備だけど」

幼馴染「そんな準備しなくても結構です!!」

客たち「えーーー、歌ってよ~~」

男「よし、準備できたよー」

不良娘「こっちもできたぞ」

客たち「わ~~♪」

幼馴染「えぇぇ」

男「いいじゃん、サービスサービス♪」

幼馴染「もぅ・・・」 

889 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 13:34:07 ID:VKO98Z2s
幼馴染「~~♪♪」

客「~~~」



男「彼女楽しそうだな」

不良娘「なんだかんだ言って歌ってますね」

男(楽しそうか・・・)

不良娘「・・・」


パチパチ

幼馴染「みんな~ありがと~♪」

客「わ~~、幼馴染ちゃーん!」 

890 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 13:48:19 ID:L6fnW5Hs
幼馴染「はっ」

幼馴染(もうぅ、なにやってるんだろ・・・私)

男「なんで困ったような顔してるのよ」

幼馴染「だ、だってぇ・・・」

男「ほらほら、笑顔笑顔♪」

幼馴染「おとこひゃん、ほっへつねらにゃいでくだしゃい」

男「こうしないと顔崩れないでしょ」

客「幼馴染ちゃん可愛いよーー」

幼馴染「ふぇぇ・・・」

不良娘(すげぇ人気っぷりだな・・・)

老人「不良娘ちゃんとデュエットしたらどうじゃ?」

老婆「それいいですねぇ」

不良「ファッ!?」 

891 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 13:49:01 ID:L6fnW5Hs
幼馴染「はっ」

幼馴染(もうぅ、なにやってるんだろ・・・私)

男「なんで困ったような顔してるのよ」

幼馴染「だ、だってぇ・・・」

男「ほらほら、笑顔笑顔♪」

幼馴染「おとこひゃん、ほっへつねらにゃいでくだしゃい」

男「こうしないと顔崩れないでしょ」

客「幼馴染ちゃん可愛いよーー」

幼馴染「ふぇぇ・・・」

不良娘(すげぇ人気っぷりだな・・・)

老人「不良娘ちゃんとデュエットしたらどうじゃ?」

老婆「それいいですねぇ」

不良娘「ファッ!?」 


901 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:27:21 ID:p3oEuvRc
~~~~~~~~~~~~

幼馴染「~~~♪」

男「幼ちゃ~んバスタオル置いとくね」

幼馴染「あ、は~い」

男(鼻歌歌ってるなぁ、よっぽど楽しかったんだな)

男「よしっ」



翌日

男「幼ちゃん、開店準備するからお店の看板外に出してきて」

幼馴染「は~い」

PLPLPL
幼馴染「あ、すみません」

男「ああ、気にしないでいいよ」 

903 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:40:12 ID:p3oEuvRc
PI
幼馴染「はいもしもし」

不良娘「ちわーっす」

男「おはよう不良娘ちゃん」

オタク「大変っすよ~~~」
タタタタタッ

男「ん?オタクかおはよう」

不良娘「おはよー」

オタク「おはようございます…はぁはぁ…」

男「どうしたそんな息切らして…」

オタク「大変なんすよ!!この近隣で女性を襲っていた奴が捕まったんすよ」

男「ああ、そういえば最近新聞で被害に遭ってるだとかあったな」

オタク「もしかしたらそいつが幼馴染ちゃんのストーカーだったかもしれないんすよ!」

男「なんでそんなことわかるんだ?」

オタク「ここ最近になってストーカーも影を潜んでるじゃないっすか」

男「まぁ確かになぁ…」 

904 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:40:46 ID:p3oEuvRc
不良娘「けどそれって、単に男さんの家に出入りしててからじゃないのか?」

オタク「それもあるんすけど、ネットの情報じゃあ狙っていたのは女子高生ばかりだったとか」

不良娘「うわぁ…典型的なロリコンかよ」

男「そういえば新聞記事でも被害に遭ってたのはこの辺の女子高生だとか女学生が多いとかって書いてあったな」

オタク「もしかしたらストーカー事件はこれで解決できたかもしれないっすよ」

男(確かにここ最近そんなに変わったこともなかったしな…)

男(さすがにいつまでもウチに止めておくわけにもいかないし)

男「とりあえず今日明日あたりから幼ちゃんもウチに帰すようにするよ」

男「しばらくは様子を見て、その後何もなければ解決ということで」

オタク「うっす」

不良娘「そうっすね」 

905 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:41:23 ID:p3oEuvRc

イケメン「やぁ幼馴染さん」

幼馴染「あ、イケメンくん今日はどうしたの?」

イケメン「こちらで朝食をと思ってね」

幼馴染「おお、お客さんだね~、じゃあご案内しますね~」

幼馴染「いらっしゃいませ~」

チャリン

男「いらっしゃいませ~、おや君は幼馴染ちゃんのクラスメイトの…」

イケメン「イケメンです。おはようございます。今日はこちらで朝食をとろうと思いまして」

男「開店したばかりだから少し待っててね」

イケメン「はい」

オタク(最近よくイケメン来ますね)ヒソヒソ

不良娘(幼馴染狙いなのは目に見えてるけどな)ヒソヒソ

オタク(イケメンのやつ、男さんが彼女の恋人なのに哀れなやつだねぇ)ヒソヒソ

不良娘(けど…なにか引っかかるな)ヒソヒソ 

906 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:42:04 ID:p3oEuvRc
オタク(何がっすか??)

不良娘(結構二人はお互いが恋人同士だということを悟られないようにしてるのに)

不良娘(けどあいつはそれをまるで知っているかのような振る舞い方だな…)

オタク「不良娘さん??」

不良娘「いや…なんでもない」

不良娘「じゃあ着替えてきます」

男「はいよ~」

ガチャン

幼馴染「どうぞ、メニューです」

イケメン「ああ、ありがとう」 

907 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:42:48 ID:p3oEuvRc
~~~~~~~~~~~

男「というわけで、今日から自宅に戻ってもらうわけなんだけど」

幼馴染「あ、荷物なら整理できているから大丈夫だよ」

男「急でごめんね、いつまでもここに…というわけにもいかないしさ」

幼馴染「いえっ…私の方こそずっと居座っちゃってごめんね」

男「気にしなくていいよ、しばらくの間は俺たちも周囲を警戒しているから」

幼馴染「何から何までごめんね」

男「良いって、俺も君に何かあったら心配だし」

幼馴染「男兄ちゃん…」

男「……」ポリポリ


男「ホラホラ、家まで送ってくよ」 

908 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:43:23 ID:p3oEuvRc
~~~~~~~~~~


幼馴染「ただいま~~」
ガチャン

男「荷物この辺でいいかな?」

幼馴染「うんっ、ありがとうっ」

男「いえいえ、二週間近く空けてたから空気の入れ替えもしなきゃね」

幼馴染「ちょっと埃っぽいしね」
ガラガラ…

男「お、桜が咲いてるな」

幼馴染「ここ、ちょうど綺麗に見えるんだよね~」 

909 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:46:20 ID:p3oEuvRc
幼馴染「ねっ男兄ちゃん!今度お花見に行こうよっ」

男「お花見か…去年行ってないからな、今年は行きたいな」

幼馴染「不良娘ちゃんたちも誘ってさ~~」

男「いいなっ、それ。よし今度の日曜日に行こうか」

幼馴染「うんっ!」



それから1週間幼ちゃんの周囲を警戒しながら過ごしたが
特に異常はなく俺たちは警戒を解くことにした。

それから数日後不良娘ちゃん、オタク、幼ちゃん、俺の4人でお花見に出かけることになった。 

910 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:50:53 ID:p3oEuvRc
男「いやぁ~~~周りはすごい人だな~~」

幼馴染「ふふふ、男さん子供みたいですよ~」

男「一応未成年だからね~~」

不良娘「10代最後の花見っすか」

男「なんかそれ悲しく聞こえるな」

オタク「うぅ…人ごみに酔ったっす…」

不良娘「頼むからぶちまけるのならトイレでな」

オタク「う、うっす…女性二人に汚物をお見せするわけにもいかないんで…」

オタク「うえっぷ…」

男「さっさとトイレ行ってこいよ…」 

911 : ◆H3516TYYss:2013/04/04(木) 23:57:44 ID:p3oEuvRc
~~~~~~~~

男「場所取りはこんな感じでいいかなぁ」

不良娘「ここなら日当たりも悪くないですしいいっすね」

幼馴染「靴でシートが風で飛ばされないようにしないとね~」

男「あいつ遅いなぁ…トイレでやらかしたか?」

不良娘「まさか、さすがにそれは…」


花屋「ん?」

男「ん?」

幼馴染「あ、花屋さんおはようございます」

花屋「おはようさん、お前さんたちも花見か…」

不良娘「……」

花屋「…不良娘…」

不良娘「ちょっと席外します」 

916 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:21:44 ID:L3Llgg4Y
グイ
男「待って不良娘ちゃん」

不良娘「!!」

男(いい機会じゃん、この際みんなで花見しながらそれとなく二人で話せば…)ヒソヒソ

不良娘「別に…そんなもんないっすよ…」

男「このまま帰る気だろ?」

不良娘「…」

男「幼ちゃん今日のことすごい楽しみにしてたって言ってたよ」

男「とくに女の子と一緒にこういう行事がしたかったって」

不良娘「……」

男「話し合わなくてもいいからさ、せめて一緒にいてくれないか?」

不良娘「……トイレいってきます」

トコトコ

幼馴染「不良娘ちゃん…」 

917 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:22:53 ID:L3Llgg4Y
男(やっぱダメかなぁ…)

花屋「不良娘…」

男「いや俺が悪いんすよ、せめて花屋さんが来るとひとこと言っておけばよかったんすけど」

幼馴染「言っちゃったらきっと不良娘ちゃんきっと来てくれませんでしたし…仕方ないですよ」
花屋「いや…俺がはじめからあいつと向き合っていればこうはならなかったさ」

花屋「すまんな」

男「そんなことないですよ」

幼馴染「そうですよ」

八百屋のおっちゃん「お、花屋さんここかい俺たちの花見場所は」

花屋「ああ、待たせといて悪かったな」

男「おっちゃんも来てくれたのか!!」

花屋「あと、本屋の婆ちゃんに牛乳配達の兄ちゃんに商店街で呼べるやつ呼んどいたよ」

男「まじっすか!!」

幼馴染「なんだか賑やかになりそうですね!」

花屋「なんか勝手に呼んじまって悪いな」

男「気にしないでくださいよ、大勢の方が楽しいですし」 

918 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:24:36 ID:L3Llgg4Y
ワイワイ

幼馴染「どうぞ、飲みすぎないでくださいね~」

おっちゃん「ああ、悪いねぇ~、いやぁアイドルに注いでもらうとはね~」

幼馴染「元ですけどね~」

牛乳配達の兄ちゃん「お、俺にも注いでくださいっ」

男「緊張しすぎっすよ…」

花屋「こいつ部屋中に幼馴染ちゃんのグッズが置いてあるんだよ」

牛乳配達の兄ちゃん「わわわわわ、い、言わないでくださいよ~~~」

幼馴染「あははは、応援してくださってありがとうございますっ」

牛乳配達の兄ちゃん「い、いやっ…そ、そんな///」

男(…不良娘ちゃん戻ってこないな…やっぱ帰っちゃったのかな…)

花屋「…男気にするな。あいつがそうしたんだ、俺に文句は言えねぇよ」 

919 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:25:14 ID:L3Llgg4Y
花屋「ま、今は楽しもう酒注いでくれよ」

男「ええ、もちろん。えっと…」

男「あちゃ~…もう酒ないっすね…」

花屋「無くなるのはえぇな、買ってくるか」

男「俺もついて行きますよ」

不良娘「あいよ」
ピタ
男「冷たっ!!」 

920 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:26:18 ID:L3Llgg4Y
男「って…不良娘ちゃん!?」

不良娘「こんなことになるだろうと、家からクーラーBOXに入れて持ってきたんすよ」

オタク「ひぃ…ま、待ってくださいよ~~」

不良娘「あとついでにトイレからあいつを拾ってきた」

オタク「このBOX…重すぎっすよ…」

不良娘「ああ、悪い悪い。中にジュースいっぱい入ってるから飲んでいいよ」

オタク「ぜひとも…いただくっす…!はぁ…はぁ…」

男「息整えてからにしろ」 

921 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:28:28 ID:L3Llgg4Y
花屋「お前…」

不良娘「ほら、グラス出せよ」

花屋「おう…」

グビグビ

男(ちゃんと話すんだぞ、不良娘ちゃん)

幼馴染(良かった…) 

922 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:29:30 ID:L3Llgg4Y
ワイワイ

イケメン「おや?君たちは…」

オタク「げっ…イケメン」

不良娘(こいつは反応が露骨だなぁ…)

幼馴染「あははは…オタク君」

イケメン「お花見していたのかい?」

幼馴染「うん、みんなでワイワイやってたんだ~。イケメンくんもお花見かな??」

イケメン「そうなんだけど、一緒にきていたメンツが盛り上がって居づらくなっちゃってね」

幼馴染「そうだったんだ…」 

923 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:30:08 ID:L3Llgg4Y
老婆「あれ、顔立ちのいい子がおるわねぇ」

老人「ほれほれ、そんなとこにつっ立ってないであんたも来なさいな」

不良娘・オタク(え…)

イケメン「いえ、そんなわけには」

老人「何を言っとるんだ、この子たちの友達なんじゃろ。だったら遠慮せずに」

牛乳配達の兄ちゃん「そうそう、一緒に飲もうよ~~~」

花屋「高校生に飲ますんじゃねぇぞ」

イケメン「あはははは…」

幼馴染「あははは…、みなさんもああ言ってるし、居場所ないなら一緒にどうかな?」

イケメン「ではお言葉に甘えて」

オタク(最悪の展開だ…)

不良娘「…」 

924 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:31:18 ID:L3Llgg4Y
幼馴染「なんだか騒がしいけど、ごめんね」

イケメン「いえいえ、気にしないで。こっちのほうが楽しそうだし」

幼馴染「あははは、そんなに退屈だったの?」

イケメン「なんていうかテンションについていけなくてね」

幼馴染「こっちのテンションも結構高いよ?大丈夫?」

イケメン「こういう雰囲気なら大丈夫だよ、こっちは年配の人が多いみたいだし」

幼馴染「そうだね~」

オタク「お、幼馴染ちゃん、ジュースのおかわりいる?」

幼馴染「あ、ごめんね。気を使わせちゃって」

オタク「そんなことないっすよ!!今入れ…」
イケメン「俺が注ぐよ」

イケメン「ここにおいてもらってる身だし、それくらいはしないと」

幼馴染「そんな気を使わなくてもいいのに」

イケメン「いやいや気にしないで、えっとこのクーラーBOXでいいのかな」

幼馴染「うん、そうだよ~」

オタク(くそ…まるで隙がない…) 

925 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:33:39 ID:L3Llgg4Y
不良娘「…」
ゴクゴク

花屋「…」
ゴクゴク


男(向こうは向こうであんなんだし…、幼ちゃんのところは同級生同士楽しそうにやってるし)

男(うむ…まいったなぁ…)

牛乳配達の兄ちゃん「おとこぉー!!お前も飲めぇ~~」

男「いや…俺まだ未成年ですし…」

牛乳配達の兄ちゃん「野暮なこと言ってんじゃねぇぞぉ!!一年くらいフライングしたってバチあたらんわぁ!!」

男(なんでこの人こんな酔ってるのよ…)

牛乳配達の兄ちゃん「とにかくこっちで語るぞぉ!!」

男「はいはい、わかりましたから」(まいったなぁ…)

不良娘(あの人も災難だな…)

花屋「なぁ…不良娘」 

926 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:35:15 ID:L3Llgg4Y
不良娘「何…?」

花屋「…最近……学校はどうだ?」

不良娘「…別に普通」

花屋「そうか…」

花屋「バイトは…順調なのか?」

不良娘「うん…それなりに」

花屋「そうか…」

花屋「学校でいじめにあってねぇか?」

不良娘「遭うわけねぇだろ」

花屋「ん…そうか。ならいいんだ」

不良娘「……」




不良娘「あんたの妹だぞ…」 

927 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:35:58 ID:L3Llgg4Y
花屋「…!!」

花屋「そうだな…そりゃそうだ!」

花屋「もう一杯注いでくれないか?」

不良娘「ん…」
グビグビ




男(良かったな…不良娘ちゃん) 

928 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:45:52 ID:L3Llgg4Y




男「すっかり遅くなっちまったな」

花屋「片付けに思いの他手間取っちまったからなぁ…」

老人「いやぁ…今年の花見は楽しかったのぅ」

老婆「来年もみんなでまたみたいですなぁ」

花屋「そうですね~」

牛乳配達の兄ちゃん「うぅ…もう飲めないっすぅ~~…」

花屋「情けねぇな」

一同「あはははははは」



男「そうだ幼ちゃんはどこに行ったんだろう?」 

929 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:46:32 ID:L3Llgg4Y
男「おいオタク大丈夫か?」

オタク「うぅ…なんか頭がクラクラするっす…」

男「なんだ?酒でも間違えて飲むんだのか?」

不良娘「大丈夫か?」

男「なんか酔ってるみたいなんだよ」

不良娘「けどこいつずっと幼馴染とイケメンとジュース飲んでただけだぞ」

男(雰囲気に呑まれたのか??」

オタク「確かに二人と話しながら飲んでたんすけど…だんだん頭がクラクラしだして…」

男「大丈夫かよ…てか」

男「幼ちゃんとイケメンくんはどこだ?」 

930 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:50:27 ID:L3Llgg4Y
幼馴染「ん…」

イケメン「ふん…よく寝ているね」

イケメン「ジュースにお酒を紛れさせておいただけでこんなに効くとは」

トコトコ

ガチャン

イケメン「君の家に着いたよ幼馴染ちゃん」

幼馴染「すぅ…」

イケメン「とは言っても君は反応できないか」

イケメン「ふぅー…ようやくきたチャンス。君を俺のモノにできるチャンスなんだ」

イケメン「楽しませてもらうよ」ニヤ 

931 : ◆H3516TYYss:2013/04/07(日) 13:54:49 ID:L3Llgg4Y
バシャーン

オタク「ぶえ!!ぶふっ!!」

不良娘「覚めたか?」

男・花屋(鬼だ…)

男「オタク?大丈夫か」

オタク「あ…ああ…う、大丈夫っす。目が覚めました」

男「二人と一緒に飲んでたんだよな?」

オタク「そうなんすよ!!それで大変なんすよ!!」

男「何が大変なんだよ?落ち着いて話してみろ」

オタク「とにかくこの、ケータイのGPSで彼女を追跡してください!!」

男「まだやってたのかよそれ…」

オタク「彼女の安全を確保するためっす!!」

不良娘「GPSで把握されてる時点で安全とは言い得て妙だな」 

940 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:20:52 ID:a4uV83ts
イケメン「可愛い部屋だね」

イケメン「まさにアイドルにふさわしいね」

イケメン「いや…元か」

幼馴染「すう…」

イケメン「少し遊ばせてもらおうかな」
シュルシュル…

幼馴染「ん……」


イケメン「今頃彼らは大慌てだろうね」

イケメン「ふふふ、駅では君を殺しそこねたけど…」

イケメン「かえって、あの時君が助かったのは好都合だったかな」

イケメン「まさか君があの人と未経験だったとは知らなかったからね」

スリスリ…

イケメン「アイドルであった君に何度もアプローチをかけたというのに…」

イケメン「君は振り向くことすらしなかったよね」

幼馴染「ん…ん…」 

941 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:23:37 ID:a4uV83ts
イケメン「俺でなく、なんであんななんの取り柄もなさそうな奴を選ぶのか…」

イケメン「顔も並、収入がいいわけでもない、かと言って人間ができているわけでもないのに…」

イケメン「ただ年上というだけで……なんて安易な頭なんだろうね」

イケメン「君の欠点は男を見る眼と頭が弱いところだね」
スリスリ

幼馴染「んんっ……」

イケメン「まぁ…完璧といかないのはアイドルらしいからいいけどね」

イケメン「ふふふふ」
スリスリ

シュルシュルシュル… 

942 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:27:39 ID:a4uV83ts
幼馴染「ん…あ…」

イケメン「さて…もう少しだけ楽しませてもらおうかな」

ムニムニ

幼馴染「ん…んん…ぁん…」

幼馴染(頭が…ぼーっと…ん?…なんだろ…誰かいるの…?)

幼馴染「ん…?ここは…」

イケメン「おや?」 

943 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:31:14 ID:a4uV83ts
幼馴染「イケメンくん…?ここは…私の部屋…?」

イケメン「そうだよ、君の部屋だよ」

幼馴染「…!!!」

幼馴染「いやぁあああ!!!」

幼馴染(なんで服を脱がされてるの…!?)

イケメン「おや、意外とめざまは早い方なんだねぇ」

幼馴染「ど、どうしてあなたがこんなことを?」

イケメン「それは君が好きだったからだよ」

イケメン「そして俺がストーカーだったからといったところだろうか」

幼馴染「あ、あなたが…」

イケメン「だって君の完璧な容姿…聴けば聴くほど良い声に、艶やかな体」

イケメン「その上アイドルである君をなんで放置しておくと思うんだ?」

幼馴染「そんなの…」

イケメン「まぁ…そんなことは今更どうでもいいさ、たっぷり楽しませてもらえさえすれば」 

944 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:36:01 ID:a4uV83ts
幼馴染「いやぁあっ…!!」

イケメン「そうは言いながらも感じていたようだけど?」
スリスリ

幼馴染「い、いやぁあ…」

幼馴染(いやだぁ…こんなの…こんなの絶対嫌だ…!!)

イケメン「そろそろ下着を脱がそうか…」

幼馴染「!!いやあっ!!やめて!!!ほんとにやめてっ!!」

イケメン「さすがにこれ以上声を出されるのは厄介だからね」
ギュゥゥゥー 

945 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:47:15 ID:a4uV83ts
幼馴染「ん~~~!!!んんーーー!!!」

イケメン「君の●●声が聞けないのは残念だけど…」

イケメン「さっきまでは良い声で鳴いてたよ…」

幼馴染「っ!!!!!」ゾクゾク

イケメン「さてと…君の初めてをいただこうかな」

幼馴染「んーーー!!!」
バキィ!!

イケメン「くっ!!まだ抵抗するか」

幼馴染(こんなことで初めてを奪われてたまるか!!) 

946 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:47:54 ID:a4uV83ts
イケメン「くそっ!!おとなしくしろ!!」
バキ!!バキ!!

幼馴染「んんっ!!!」

イケメン「全く手間をかけさせる、可愛いお顔が台無しじゃないか」

イケメン「さぁ…一つになろうか」

バキィ!!!

イケメン「ごふっ!!」

ドサッ

男「そうは問屋が卸しませんがな」

イケメン「あ、あんたは…!?けどなんでこんなに早く!?」

男「オタクがGPSで追尾してくれたおかげでな、ついでに幼ちゃんのケータイからお前の会話は全部丸聞こえだ」

PLPLPL
オタク『ついでに録音もバッチリしときましたっすー!!』

男「さて…と君にはいろいろ聞きたいことがあるが、まずは」

イケメン「!?」

バキィ!!ボコッ!!ドガッ!!! 

947 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:52:11 ID:a4uV83ts
ウゥゥーーー

警察「連れてけ」


男「ふぅ…なんとかなったな、すまんなオタク」

オタク「いいっすよ!幼馴染ちゃんを守るのは俺たちの役目じゃないっすか」

男「ありがとうな」

不良娘「なんとかこれで本当に捕まってよかったっすね」

男「ああ…これで本当に一件落着だな」

幼馴染「みなさん…」

オタク「大丈夫っすか!?傷とかありませんか?」

幼馴染「ううん、大した怪我はないよ。ありがとうオタクくん」

オタク「いやぁ~~~///」

不良娘「とりあえず彼女を今日はうちで泊めるよ、さすがに今日一人で過ごすのは酷だろうし」

男「そうだな、お願いするよ」(いくら恋人でも俺のところで一晩はマズイだろうしな)

不良娘「うん」

幼馴染「お願いします…」 

949 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 01:56:36 ID:a4uV83ts
オタク「よかったんすか~?」

男「何が?」

オタク「今日は二人で過ごして、幼馴染ちゃんを慰めてあげれば良かったのに」

男「いや、今日は男とすごすより、女の子とすごした方が安心できるだろう」

男(男に襲われかけたあとだからな…、男の俺といるより女の子といる方が落ち着けるだろう)

男「なぁに、落ち着いたらいっぱい甘えさせるさ」

オタク「言いますね~~~」

男(それに…)

男(まだ終わってないからな…)




~~~~~~~~~~ 

950 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:01:13 ID:a4uV83ts
~~~~~~~~
トコトコ


男「よお」

友「……」

男「…まぁそのなんだ、黙っていたのは悪かったな」

男「ただ、お前に言ったらその怒りが幼ちゃんに向くと思ってな」

友「…」

男「それだけは避けたかったからな」

男「それとな、彼女のストーカー捕まったぞ」

友「…」 

951 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:03:57 ID:a4uV83ts
男「ちょっと彼女の身が危なかったけどな」

友「…何してたんだよ、てめぇ…」

男「ああ、あれは俺が完全に油断をしていた」

友「だったら…!!」

男「それで、そのことでお前に殴られに来た」

友「は、はぁ?」 

952 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:07:23 ID:a4uV83ts
男「あれだけ偉そうなこと言っておいて、彼女を危険な目に遭わせたんだからな」

男「お前に殴られても文句は言えないな」

友「馬鹿じゃないの?」

友「わざわざそんなことを言うために呼び出したのかよ?」

男「ああ」

友「それで?俺にそれを言って…殴られて」

友「それで全部チャラにしろと?」

男「そんなことは言わねぇよ、ただお前偉そうに言ってた自分にムカついただけだ」

友「そんなこと、じゃあ何か?」

友「お前はこんなことがあるたびに、俺に一々報告に来て、殴られに来ると?」

男「もしあればな」

男「もう金輪際こんなことは起こさんようにはするさ」 

953 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:14:10 ID:a4uV83ts
友「そう言って、こんなことが起きてるのに何言ってんの?」

男「はははは、違いねぇ」

友(こんなやつのどこをあいつは…)

友(こんなやつより…俺の方が…!!)

男「わりぃがお前に彼女を譲るつもりはねぇよ」

友「あぁ?」

男「お前は自分なら彼女を幸せにできると思っているが」

男「それは大きな間違いだ」

友「なんだと…?」

男「お前今、俺の方がとか思ってただろ?」

友「っ!!」

男(図星か…) 

954 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:23:54 ID:a4uV83ts
男「お前の行動が彼女のためとはとても思えないんだよ」

男「今まで彼女にしてきた言動を全部思い出してみろよ」

友「!!」

男「お前は彼女のために何をしてやった?」

男「お前は彼女とアイスクリーム屋へ行ったとき、彼女になんて言った?」

男「デート中に彼女をほったらかして何してた?」

友「だからなんだよ!?てめぇは四六時中見ていられるのかよ?あぁ!?」

男「あれだけ好きだ好きだって言っておいて目移りすんのはどうかって聞いてんだよ!?」

友「普通に友達と一緒にいただけじゃねぇかよ!?何が悪いんだよ!?」

男「彼女とふたりっきりでデートしたかったんじゃねぇのかよ?」

友「けど…あいつが!!」

男「子供みてぇな言い訳してんじゃねぇよ!!!」 

957 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:43:46 ID:a4uV83ts
友「てめぇ!!!」
バキィ!!!


男「ぐふっ!!!」
ドサッ

男「なかなか…効く一発をくれるねぇ…」

友「だからなんだよ?」

友「それで優位にたってるつもりかよ?」

友「結局お前はあいつの好感度あげる行動しかしてねぇじゃねぇかよ?」

友「そこにお前の意思や考えはあったのかよ?ぁぁあ?」

男「…」

男「まぁそう取るよな、普通は」

友「何言ってんだ…そうじゃねぇかよ?周りの言動に合わせるような行動ばっかで」

友「中身がねぇよ!お前の行動はよ!!」

男「中身がないねぇ…」 

958 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:44:44 ID:a4uV83ts
男「俺は何も彼女のために思っての言動じゃねぇよ」

男「ただ自分がそうしたかっただけだ」

友「綺麗事抜かしてんじゃねぇよ!!てめぇは結局自分が可愛いだけじゃねぇかよ!!」

男「ああ、自分が可愛いよ。だから自分がそうしたいと思ったことをありのまま」

男「言動であらわしてたじゃねぇか?」

友「何を…」

男「お前の前でも彼女の前でも」

男「俺の今までの言動が彼女のためだけだったら」

男「なんで彼女がアイドルじゃなくなってるんだよ?なんであの子がうちでバイトしてるんだよ?」

友「あいつがそうしたかっただけだろうが!」

男「そう仕向けたのは誰だと思う?」

友(…何を…) 

959 : ◆H3516TYYss:2013/04/12(金) 02:45:32 ID:a4uV83ts
男「…俺なんだよ。何もかも彼女からなくしたのは俺なんだよ」

友「なっ…」

男「自分の手を汚さず、彼女のためにみえて全部自分のためだったんだよ」

男「何もかもな…」

友「…」

男「彼女…うちで働いてた時、客から歌を歌ってくれと言われて歌ってな」

男「そのときは困ったような仕草をしながらも楽しそうに歌っててな」

男「多分…俺に気を使ってたんだろうな」

男「そばにいるためにはアイドルをやめなきゃいけない。でも歌うことの楽しさは忘れられない」

男「俺は彼女から一番楽しいことを奪ってたんだよ」

男「これで彼女のために言動とってた?」

男「もし俺自身がそう思ってたら笑い話にもなりゃしないよ」

友「お前…」

男「それも全部ひっくるめて、お前に殴られに来たんだよ」 

961 : ◆H3516TYYss:2013/04/14(日) 16:28:02 ID:5G3GM49A
友「…」

友(こいつはなんで…)

友(そうだ…ガキの頃からそうだった)

友(俺は男同士で遊んでいたのに…こいつは幼馴染と…)

友「お前なんでいつもそうなんだよ…」

男「?」

友「そうやって…自分のことしか考えていないって言って…」

友「ガキの頃からあいつのこと見てたじゃねぇかよ」

男「そんなことないよ」

友「あるだろうが!!俺が男子同士で遊んでいたときお前がどうしていたのかくらい覚えとるわ!!」

友「俺は最初は馬鹿だと思っていたよ。正直…ガキのころは幼馴染と遊ぶのはつまんなかったからな」

男「…」 

962 : ◆H3516TYYss:2013/04/14(日) 16:37:10 ID:5G3GM49A
友「けどお前が大人ぶって…あいつと遊んでいるのがムカついて…、そのまま中学に上がってお前と幼馴染の関わりがなくなってチャンスだって思ったんだよ」

男(ああ…そうだったな、その頃からだったよな。お前が幼ちゃんにアプローチを始めたのは…)

友「なんていうか…お前だって分かるだろ?中学になって急に女子が気になるっていうか」

男「ああ…」

男「わからなくもないよ」

友「けどお前は誰とも付き合うことなんてなかったし、かといって幼馴染と話すこともなかった」

男「待て…俺は別に関わってなかったわけじゃないぞ、あまり機会がなかっただけで…」

友「自分から関わることはしてなかったじゃねぇかよ」

男「それは…やっぱり彼女もそういう年頃だったし、変な噂が流れて冷やかしの的に晒されるわけにもいかないだろうし」

友「なんで逐一そういう冷静な考え方ができるんだよ!!」

友「てめぇはなんでそうやって一線をおいて、そういうことができるんだよ!!」 

963 : ◆H3516TYYss:2013/04/14(日) 16:53:37 ID:5G3GM49A
男「…」

友「俺はあいつと関わるので必死で…あいつに好かれようとして」

友「こっちがどんだけアプローチかけても、あいつはただ微笑むだけだし…」

友「空回って結局お前に持っていかれる…」

友「とんだピエロじゃねぇかよ!!!」

男「…」

友「なんとか言えよっ……!!」

男「…」

友「てめぇは…卑怯なんだよ…年上で…あいつに対してもどんな風にでも接することができて…」

友「勝てるわけねぇじゃねぇかよ…」



男「恋愛に勝ち負けなんかねぇだろうが」

男「なんでそれがわかんないんだよ…」

男「お前がちゃんと彼女のことを想って行動していれば…俺は…」

男「…」 

964 : ◆H3516TYYss:2013/04/14(日) 17:09:34 ID:5G3GM49A
トコトコ
幼馴染「…」

友・男「!?」

友「…っ!!」

男「幼ちゃん…」

幼馴染「友くん…ごめんね」

幼馴染「あなたの気持ちにもっと早く気づいていれば…」

友「…気づいていたって…どうせ男とくっついていたんだろ…」

幼馴染「…っ」

男「お前…!!」

友「…」

友「けど…もういいよ。確かに俺もやり方を間違えていたのは確かだった…」

友「元々男のようにはいかなかっただろうし…」 

967 : ◆H3516TYYss:2013/04/15(月) 01:59:26 ID:jF5HRU.E
友「なぁ・・・男」

男「なんだ?」

友「俺はやっぱり簡単には現実を受け入れられねぇ」

友「お前みたいに人間ができてねぇことくらいは分かってる」

友「だからさ・・・」

男「・・・この辺で区切りをつけとく・・・か」

友「ああ」

幼馴染「??」

友「・・・」(幼馴染・・・俺はお前の隣にはいれない)

友(けど、こいつがお前に相応しいかどうか・・・)

友(それを見極める役くらいは・・・やらせてくれ・・・)

男「・・・」 

968 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 00:48:13 ID:s7xDQMYw
~~~~~~~~~~~


男「ふぅーっ…はぁ…はぁ…」
ボタボタ

友「あぁあ…つぅーっ…はぁ…ふぁ…はぁあ…」
ボタボタ

幼馴染「……」(二人共…あんなに血だらけで…)

男「はぁ…はぁ…どうしたよ…?足ふらついてるぞ…?」
ヨレヨレ…

友「ぁあぁ…?人のこと言えんのかよ…」
ガクガク…


男「ぬかせ…」(いてぇじゃねぇかよ…)

友「はぁ…はぁ…」(やべぇ…まともに立てねぇや…) 

969 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 00:54:53 ID:s7xDQMYw
ザザザザァーーーーー


友「最後まで…立ってたら…幼馴染もらうぜ?」

男「バカが…やるわけねぇだろ」

男「…」

友「…」

幼馴染「…」ドキドキ

ダダダダダッ

男・友「おらあぁあぁあああああああ!!!!!!」 


972 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:01:33 ID:s7xDQMYw
ガクッ…

友「つぁっ……」
ガシッ

男「……ほら見ろ立てねぇじゃねぇかよ」

男「っと…」
ガクッ

幼馴染「男兄ちゃぁぁん!!」

男「へへへ…まぁ…なんとか勝ちましたよ…」

ギュ…

幼馴染「もう…無茶しないでっ…!!」

幼馴染「っく……ひ…っく…」


男「……ごめんな」



ザァァァァァーー 

973 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:06:36 ID:s7xDQMYw
それから月日が過ぎて…


男のカフェにて

幼馴染「はいっ…よろしくお願いしますっ」
PI

不良娘「電話なんだったの?」

幼馴染「事務所の方からだったよ」

不良娘「事務所って…まさか」

オタク「歌手デビューっすよね!!いやぁ応援してますよ~~」

不良娘「どっから湧いたんだよお前…」

オタク「お二人のいるところであればどこでも」

不良娘「トイレにまで湧いたら通報するからな」

男「はははは」 

975 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:12:21 ID:s7xDQMYw
オタク「しかし…いいところに目をつけたっすよね~」

オタク「歌手ならたとえ恋愛が発覚してもアイドルのような騒ぎにはならないですし」

不良娘「まぁ…転向したてじゃ風当たりは強いだろうがな」

オタク「大丈夫っすよ!!幼馴染ちゃんの逆境の強さなら無問題っす」

幼馴染「あははは、なんとか頑張ってみるね」

オタク「うっす!!俺CD出たら絶対買うっす!!」



不良娘「しかし…よくなろうだなんて考えたな」

男「そう?」

不良娘「あれだけ芸能界でコテンパンにやられたのにな」

男「元々実力はあったし、それに彼女自信もやっぱりそれだけ好きなんだよ、歌が」

不良娘(まぁ…喫茶店のカラオケ見てる限りじゃ確かにな…) 


978 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:23:19 ID:s7xDQMYw
オタク「またここで会いながら、応援できるんすよね~~」

幼馴染「あ…そのことなんだけどね…」

不良娘・オタク「???」

幼馴染「事務所は今度は別の場所になるらしくて…そこがその首都圏らしくて」

オタク「え…つまり…上京するってことっすか??」

幼馴染「う、うん…」

オタク「そ、そんなぁ…」

不良娘「…」

幼馴染「みんなごめんね…けど向こうでは男さんと一緒に住むことになってるから」

幼馴染「心配なんかないよっ」

オタク「まじっすか!?同棲っすか!?」 

979 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:24:36 ID:s7xDQMYw
すみませんかなり駆け足で
相当グダグダになってます…

加速します 

980 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:25:17 ID:s7xDQMYw
男「う、うん?まぁそういうことになるかな」

オタク「うぅぅ~~~俺も卒業したら上京します~~~。不良娘さんも一緒に!!」

不良娘「しねぇよ」

オタク「なんでっすか!!友達と会えなくなるんすよ!!」

不良娘「お金に余裕がないし、進路に左右されるから無理だろうが」

オタク「うぅっ!!それはそうっすけど…」

幼馴染「あははは…けど定期的に帰ってくるから、その時はみんなでまたご飯食べに行ったりしよう?」

オタク「うぉぉぉぉおおおおおおん!!時々なんて言わずに毎日帰ってきてくださいよ~~~」

不良娘「上京してる意味がなくなるだろうが…」

幼馴染「あははは…」


アハハハハハハ… 

981 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:32:23 ID:s7xDQMYw
オタク「では~」

不良娘「失礼します」



男「ふぅ~~」

幼馴染「いよいよ来週だね~お引越し」

男「そうだねぇ…荷造りは終わった?」

幼馴染「うんっ、男兄ちゃんはどう?あまり荷物見られないけど」

男「オヤジが帰ってくるみたいだからね、俺の必要最低限のもの以外はそのままにしとくよ」

幼馴染「そうなんだっ。おじさん帰ってくるんだ~~久しぶりだから会いたいなぁ」

男「ははは、上京して3日後に帰ってくるらしいから会うのは難しいかな」

幼馴染「残念」 

982 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:36:38 ID:s7xDQMYw
ギュ…

幼馴染「ふえ!?男兄ちゃん??急にどうしたの?」

男「頑張れよ幼ちゃん…やっと夢だった歌手になれるチャンスなんだ」

男「夢を掴んで…今度こそ幸せになるんだ」

幼馴染「もう…何言ってるの~。二人でなるんだよ?」

男「あ、ああ、そうだな」

幼馴染「うんっ」

幼馴染「ね、ねぇ男兄ちゃん…今日泊まってもいい?」

男「ああ、いいよ」

幼馴染「えへへへ…今日も前みたいに二人でベッドで寝たいな…」

男「甘えん坊だな」

幼馴染「男兄ちゃん限定だもん」



…… 

983 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:40:56 ID:s7xDQMYw

幼馴染「すぅ…すぅ…」
ナデナデ

男「寝ちゃったか…」

男「…やっと本当に好きなことができるようになったんだな」

男「小さいころからの夢…だったもんな」

幼馴染「すぅ…ん…んん…」

男「幼ちゃん…」

ちゅ…



男「応援…してるからな…」 

984 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:53:16 ID:s7xDQMYw
そして
当日


オタク「うぅぅぅ…悲しいっす!!泣けるっすぅ!!」

不良娘「ほんとに泣くかよ…」

男「大げさだってのに、今生の別れじゃねぇんだからさ」

オタク「俺にとっては根性の別れっす!!」

不良娘「お前の根性なんかたかがしれてるだろ…」

オタク「うぅぅあああああん!!!」

不良娘「…」

花屋「よお!!なんとか間に合ったな」

アイドル男「やぁお久しぶりです」 

985 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:53:59 ID:s7xDQMYw
幼馴染「花屋さんにアイドル男さん!!」

アイドル男「君の門出だからちゃんとお祝いにと思ってね」

花屋「ほれ!二人の花束だ」

幼馴染「わぁありがとうございます!!」

男「これ…店で一番高い花じゃ」

花屋「気にすんなそれくらい!出世払いで」

男「見返りバリバリっすね」

アイドル男「これを…」

幼馴染「これは…ペンダント??」

アイドル男「ああ、君にどうしても渡しておきたくて」 

986 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 01:58:12 ID:s7xDQMYw
幼馴染「こんな高そうなもの本当にいただいてよろしいんですか…?」

アイドル男「それは…僕の幼馴染の形見なんだ」

幼馴染「え?そんな大事なもの」

アイドル男「いや、君に持っていて欲しいんだ。彼女も君と同じ夢を持っていたから」

アイドル男「同じ夢を持つ君になら渡せるとおもって」

幼馴染「アイドル男さん…」

男「…」(幼ちゃん…)

アイドル男「男さん、彼女をよろしくお願いしますね」

男「あ、ああ。はい」

駅員「間もなく発車いたします~~」 

987 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:04:44 ID:s7xDQMYw
ブウウウーー

幼馴染「みなさん…ありがとうございます」

幼馴染「私…頑張ってきます…!!」

パチパチ

オタク「うおおおおおおおおん!!!がんばっでぐだざい!!!」

花屋「応援してるからな!!」

アイドル男「困ったことがあったらいつでも相談に乗るからね!」


不良娘「…」

不良娘「またな」

幼馴染「うん…!あなたの分まで頑張ってくるね…不良娘ちゃん」

不良娘「…ああ」


ウゥゥーーー
ガタンガタン… 

988 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:06:48 ID:s7xDQMYw
タタタタタッ

友「はぁはぁ…!!」

ガタンガタン

幼馴染「ひっく…ぐすっ」

男「また…もどってこような」

幼馴染「うん…」

男「席座ろうか」

トコトコ

幼馴染「…ん?あれ…」

男「あれは…友!?」 

989 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:10:53 ID:s7xDQMYw
ガラガラ



タタタタタッ
友「男ーーーー!!!幼馴染ーーー!!!」

男「友ーーー!!!」

幼馴染「友くーーーん!!!」

友「二人とも頑張れよーーー!!!またこっちに!!!遊びに戻ってこいよーーー!!!」

幼馴染「友くん…」

友「男ーーーー!!!!」

男「!!」 

990 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:11:40 ID:s7xDQMYw
友「俺との勝負はついてねぇからなーーーー!!!!」

男「…」クスッ

男「馬鹿言え!!!あれは俺の勝ちだわボケーーーー!!!」

友「喚いてなーーーー!!!」
タタタタタッ


幼馴染「友くーーーーーん!!!ありがとうーーーーー!!!!!」



ガタンガタン…
ガタン…


友「はぁ…はぁ…」

友「幼馴染……頑張れよ」 

991 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:17:00 ID:s7xDQMYw
途中駅

幼馴染「はぁ…いっぱい泣いちゃった」

幼馴染「頑張らなきゃね…私だけじゃない…みんなの夢のためにも」

幼馴染「それにしても…男兄ちゃん…駅弁買いに行ったきり遅いなぁ…」

間もなく発車いたします~~

幼馴染「どうしたんだろう」

タタタタタッ

幼馴染「男兄ちゃ~~ん」

男「わりぃわりぃ遅くなっちゃって、」

幼馴染「もう~~心配したんだよ?って駅弁は??」

トンッ

幼馴染「えっ?」

プシュー…
ガチャン 

992 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:24:50 ID:s7xDQMYw
幼馴染「え!?男兄ちゃん!?」

男「悪いな…俺の見送りはここまでだよ」

幼馴染「男兄ちゃん!!なんで!?なんで!?一緒に行くって言ったのに!!」

男「悪いな…俺はついて行ってまで君の夢の邪魔をしたくないんだ」

幼馴染「邪魔だなんて…そんなこと!!」

男「親父が帰ってくるって言ったけど…あれはほんとであって嘘なんだ」

幼馴染「うそ…??」

男「親父…病気でなそれで今回こっちに帰ってくることになったんだよ」

幼馴染「そんな……そんなこと一言も」

男「心配かけたくなかったんだよ、そういえば君は歌手になるのを諦めただろう?」

幼馴染「それは…」 

993 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:33:58 ID:s7xDQMYw
男「君がそういう子だってことはよく知ってるつもりだ…だからこそ、もう自分を犠牲にするのはやめろよ」

男「これからは自分の生きたいように生きてくれ。自分の夢を叶えるんだ」

幼馴染「そんなぁ…おにぃちゃんと…いっしょにいられないなんて…やだよぅ…」

男「甘えるな!!!」

幼馴染「!!」

男「もう君だけの夢じゃないんだよ!!これは俺たちみんなの夢なんだよ」

男「君がこのチャンスをつかんで…みんなが君の夢が叶うことを祈ってるんだよ」

男「それは…俺も同じだよ」

幼馴染「男兄ちゃんも…?」

男「離れていても…俺は君のことをちゃんと想っているから…だって君は俺の夢なんだもん」

幼馴染「男兄ちゃん…」

男「愛してるよ…幼」
ガタンガタン…ガタンガタン…

幼馴染「っ…!!男兄ちゃんっ!!!」

幼馴染「男兄ちゃぁん…っ!!」

ガタンガタン…… 

995 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:36:34 ID:s7xDQMYw
トコトコ

男「行っちまったか…」

男「はぁ…チュー以上結局し損ねたなぁ…」

男「……」


ガクッ
男「うぅうう…幼ちゃぁん……」

男「うっ…うぅぅううう…」





~~~~~~~~~ 

996 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:40:03 ID:s7xDQMYw
それから月日が流れて…


オタク「やっとこの日が来たっすね~~~」

不良娘「楽しそうだな」

オタク「だって帰ってくるんすよ~~!!あのおNEWな幼馴染ちゃんが!!ついに!!この地に!!」

不良娘「わかったから顔近づけるな!!気持ち悪い!!」

オタク「そんな邪険にしなくても~~」

友「ちわっす」

不良娘「いらっしゃ…なんだ友か」

友「いや…俺一応客なんすけど…」

オタク「友は帰れ~~っす」

友「あんだとーーー!!!クソオタクが!!!」

ギャーギャー 

997 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:45:50 ID:s7xDQMYw
墓地


パンパン
男「…」

男「幼父さん、幼ちゃんはなんとかやっていってますよ」

男「まぁ…時期が来たらウチに嫁としてきてもらう予定っすけどね」

男「あはははは、こんなこと幼父さんが生きている時に言ったら多分俺殺されてると思いますけどね」


トコトコ

男「こんな偉そうなこと言ってますけど、幼ちゃんをひとりで上京させたことはホント面目ないっす…」


トコトコ

男「こんなこと言えた義理じゃありませんが…」

男「ちゃんと責任は取りますので」



トコトコ 

998 : ◆H3516TYYss:2013/04/16(火) 02:47:55 ID:s7xDQMYw
男「娘さんを……幼馴染さんを…俺にください」






「ちゃんと責任…とってくださいね」


男「え…?」





fin♪