1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/23(火) 19:07:13 ID:sr0RPhNc
事務所 応接室
トキ「……」
パリンッ ガシャーン
モバP「ひっ!?」ガタッ
ちひろ「急に花瓶が割れたっ!?」ガタッ
トキ「その手の冗談を、私は好まない……」
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3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/23(火) 19:45:17 ID:sr0RPhNc
モバP「ちょっ、ちょっと残念ですが、うちの事務所としてはこれ以上のアイドルは……」
トキ「……」
トキ「おや、プロデューサーさんの頸動脈に蚊が……」スッ
モバP「ひぃっ、近寄らないでぇっ!!」ガタガタッ
トキ「あの、それで面接は?」
モバP「そっ、そっ、それじゃ……め、め、め、めんっ、面接ぅ、始めますっ、ね?」ガクブル
ちひろ「……」チョロチョロ ジョワァ
,
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/23(火) 22:04:29 ID:sr0RPhNc
モバP「ほらっ、ちひろさんも起きてください。人前で失禁&失神なんて失礼ですよっ」ペチペチ
ちひろ「……」
ちひろ「うぅっ……はっ!?」キョロキョロ
モバP「はい、ちひろさん。ゆーっくり深呼吸してぇ~」
ちひろ「すぅぅっ……はぁぁっ。すぅぅっ……はぁぁっ」
モバP「落ち着きました? 今から二人で、アイドル志望で来てくれた方の、面接をしますからね?」
ちひろ「……」コクコク
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/23(火) 22:19:18 ID:sr0RPhNc
モバP「ではこれから、アイドル適正も兼ねた質問をしますので答えてください」
トキ「うむ」
モバP「トキさんのご趣味は?」
トキ「パチンコとパチスロ。競馬に競艇と、趣味は広く浅く……どんなアイドルとでも会話が合う」ニコリ
モバP「……」
ちひろ(クズじゃねーですか!!)
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/23(火) 23:51:53 ID:sr0RPhNc
トキ「ああ、それと……」
モバP「それと?」
トキ「恥ずかしながら、●●●●を少々……」ニコリ
ちひろ「下ネタかよっ!!」ガタッ
トキ「……」
ちひろ「あ」
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/24(水) 00:03:16 ID:tBrvFHpY
トキ「私はアイドルだ……アイドルは下ネタを言わない。絶対にだ」
ちひろ「えっ、いや、だって今……」
トキ「ちひろさんとやら……」スッ
ちひろ「えひぃっ!!? よっ、寄らないでくださぁい!!!」ガタタッ
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/24(水) 13:48:26 ID:tBrvFHpY
トキ「……」
トキ「おやおや、嫌われてしまったかな?」
トキ「しかしこれからは同じ事務所で働く身。仲良くしましょう」ニコリ
モバP(まだ採用だなんて言ってないんだけど……)
ちひろ(警察呼びましょうよプロデューサーさんっ。このままじゃ私の膀胱がガバガバになっちゃいますよっ)ヒソヒソ
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/24(水) 22:11:12 ID:tBrvFHpY
モバP(いや、なんかそれも危険そうなんで、このまま形だけでも面接を続けて、合否は後日郵送書類で伝えます……とか何とか言って誤魔化しましょう)ヒソヒソ
ちひろ(了解ですっ)ヒソヒソ
トキ「……」
モバP「ああっ、すみませんすみません。それでは面接を続けます」
トキ「うむ」コクリ
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 10:01:45 ID:JMdMnjQw
モバP「え~っと、トキさんがアイドルになろうとし……」
トキ「……」スッ
モバP「ひぃっ!!? 手を伸ばさないでぇっ!!」ガタタッ
トキ「失礼。その前に一つ、質問を良いかな?」
モバP「ど、どうぞっ」ドクンッドクンッ
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 15:19:37 ID:JMdMnjQw
トキ「そこのホワイトボードに貼って有る写真と名前は……」
モバP「えっ? あっ、みんなウチのアイドル達です」
トキ「ふむ」ジィー
トキ「……」
トキ「前川……」
モバP「前川みくですか? 彼女は明るくてファンも……」
トキ「……トキ」
トキ「前川、トキ……しっくり来るな」ニコリ
ちひろ「!!!!????」
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 15:25:15 ID:JMdMnjQw
モバP「あのっ、トキさん? それは……」
トキ「トキにゃんだ!!」
ちひろ「!!!!???」
トキ「私の事はこれから、トキにゃん……親しみを込めてそう呼んでくれ」ニコリ
ちひろ(ちょっ、プロデューサーさん!! どうするんですかこのヒゲオヤジ!?)ヒソヒソ
モバP(お、おう……)ヒソヒソ
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 16:24:22 ID:JMdMnjQw
バタンッ
みく「ぷっろ、でゅうさ~っ♪ みくにゃんがグラビア撮影から戻って来たにゃあ♪♪」
モバP「あっ、おい前川っ!!」
トキ「……」
トキ「ほう」スタッ
みく「アレっ、この人だれにゃ? 新しい事務員かにゃ?」
トキ「私はトキにゃん。この度、前川みくとユニットを組む事になった……よろしく頼む」ポンッ
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 18:48:02 ID:JMdMnjQw
/ ̄ ̄ ̄~\
/ ノ⌒ヽ/ミ\
/ / ノ⌒ミ/⌒ヽヽ
`/ | ///⌒⌒ヽヽ|
| ノソ二ノソソ二三二)))|
|( ノノ∠_ ソ_(((|
( ノノィニO>ヽ/ィOヽ))
)) (( 彡彳∥ヾ |ノハ
( )) |∥ |((
)) | rwwニチww 从))
( ノノ人 リイニニリ / (( ニコリ
)) ヽ\リ 人 リ/ ) ))
ノ i | ヽ从从/(( (
ノノノ ヽ ノ ) ) )
(((( / ノノノノ人
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 20:02:31 ID:JMdMnjQw
みく「いっ、イヤにゃ!! 男の人とユニットを組むなんて……」バッ
トキ「……」
トキ「動かない方がいい」
みく「ふぇっ? 何を言ってるにゃ?」
トキ「動いたら……ボン、だ」
みく「ふにゃっ!?」ビクンッ
トキ「動いたら……」
みく「ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ!!」ビクビク
トキ「ボン、だ」
みく「……」チョロッ チョロチョロ ジョワァ
19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 20:08:21 ID:JMdMnjQw
トキ「……」
トキ「フッ、冗談だ」ニコリ
トキ「これからは私と、ダブルにゃんにゃんズで売り出して行く身……恐がる必要は無い」
みく「う、あ、あ、はわわわわわっ」
ちひろ(プロデューサーさん!!)ヒソヒソ
モバP(わ、分かってますって!!)ヒソヒソ
モバP「トキさん、ちょっと待ってください!!」
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/25(木) 20:40:04 ID:JMdMnjQw
トキ「トキにゃんだ!!」クワッ
モバP「トキにゃん、ちょっと待つにゃ!!」
トキ「……」
トキ「何かなプロデューサーさん?」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/27(土) 10:18:15 ID:83ViEWqU
モバP「あまり好き勝手なされるようだと、こちらにも考えがありますよ!?」スッ
トキ「……」
トキ「待ちなさい……」
ちひろ(おおっ、カッコいいですプロデューサーさん!!)
トキ「プロデューサーさんが手を伸ばした先には、テレビと思われるリモコンと携帯電話が有る。どちらを手に取るおつもりかな?」
モバP「……」
モバP「えっ?」
22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/27(土) 17:56:07 ID:83ViEWqU
トキ「例えばリモコンだ。テレビの電源を点ける……たった一つのボタンを押すだけ。これならば誰からの妨害も受けない」
トキ「……」
トキ「だが……」
モバP「だが?」ゴクリ
トキ「携帯電話……こちらは最短の電話番号、それこそ警察に掛けようとしても、1、1、0、そしてコールボタン。四つもボタンを押さなくてはならない……」
トキ「そんな隙を晒せば、『何かしらのアクシデント』が怒る可能性も充分に有る」
モバP「!!!!!????」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/27(土) 20:45:12 ID:83ViEWqU
トキ「いや、有り得る!!」
モバP「!!!!!????」
トキ「指が千切れ、首が跳ねられる……私の経験上、何らかのアクシデントが起こる可能性は、非常に高い。そう見受けられます」
モバP「……」ブルブル
トキ「ところでプロデューサーさん、テレビを点けたいのならば、私が代わりにリモコンを取って差し上げましょうか?」ニコリ
モバP「あ、あぅあ……」ガタガタ
トキ「それとも、こちらの、携帯電話を……」
モバP「リモコン取ってください!!!」
ちひろ(ちょっ、プロデューサーさん!!)
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 18:04:52 ID:u64LUmUk
トキ「どうぞっ……」ニコリ
モバP「あ、ありがとう、ございます。ははっ」
ちひろ(骨は拾ってあげますから、ビシッと言ってくださいよ!!)ヒソヒソ
モバP(ちょっと待ってくれよ……取り敢えずテレビでも見て落ち着いてから)ヒソヒソ
ポチッ
TV「ただいま、あの有名なアイドル事務所からデビューが決まった、超大型アイドルの会見場に来ています!!」
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 18:29:36 ID:u64LUmUk
アナ「ファースト写真集が異例の十万部完売となり、鳴り物入りでアイドルデビューが決まりました……」
アナ「ラオウさんです!!」
ラオウ「ぬふぅっ!!」
トキ「ッ!!?」ガタッ
モバP「あ、あっ……」ポカーン
ちひろ(超大型って、体格の事じゃないですか!!)
30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 18:35:09 ID:u64LUmUk
トキ「くっ、先を越されたか……」ギリッ
トキ「プロデューサー!! 事態は一刻を争う!! 明日にでも私をアイドルデビューさせるのだ!!」
モバP「えっ、そんなの……」
トキ「これよりアイドル乱世の時代が訪れる!! このままではラオウに覇権を握られてしまうぞ!!」
31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 18:51:48 ID:u64LUmUk
トキ「では、デビューの内容は任せる……私は、すぐに行かねばならない!!」ダッ
モバP「ちょっ、トキさん!! どこへっ!?」
トキ「ハァッ!!」バリーン
ちひろ「……」
ちひろ「窓のガラスを破って、どっか行っちゃいましたね?」
32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 19:12:06 ID:u64LUmUk
TV
カシャッ カシャッ パシャッ
記者「ラオウさん、こっちにアレお願いします!!」
ラオウ「チャオ☆」ミ☆
カメラマン「こっちにも雑誌用のチャオお願いします!!」
ラオウ「チャオ☆」ミ☆
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 20:55:43 ID:u64LUmUk
バタンッ!!
ラオウ「むっ? このラオウちゃん様の会見場に遅れて来るとは……どこの局アナだッ!?」
トキ「……」
トキ「ラオウ……」
ラオウ「うぬはっ、トキ!!?」ガタッ
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 21:00:53 ID:u64LUmUk
ラオウ「……」
ラオウ「クッ、ガァッハッハッハッ!!! 一足、遅かったようだなトキィ」ニヤリ
トキ「なにっ?」
ラオウ「今や写真集を出せば十万部売れるスーパーアイドルのラオウちゃん様と、未だに地下アイドルでくすぶっている貴様とでは、天と地ほどに差が開いておるわぁっ!!!」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 21:18:13 ID:u64LUmUk
トキ「フッ……私のデビューは決まっている」
ラオウ「ぬかせっ!! どこの世界に髭ヅラをアイドルデビューさせる事務所がある!?」
トキ「……」
トキ「シンデレラプロダクション……」
ラオウ「ッ!!?」
トキ「是非ともデビューさせてくれとオファーが来ていてな」
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 21:22:36 ID:u64LUmUk
トキ「しかも48人の大型ユニット!!」
ラオウ「ハッタリをっ……」
トキ「私はそのセンターだ!!」カッ
ラオウ「ぐぅぅっ!?」ワナワナ
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 21:28:59 ID:u64LUmUk
トキ「……」
トキ「それにな……」
トキ「私は、お前の十万部の秘密を知っている!!」
ラオウ「バカが、十万部は俺の血漿。熱心なファンの数。秘密なぞありはせん!!! そうやって俺の人気を落とそうと……」
トキ「拳王親衛隊……」ボソッ
ラオウ「ヌッ!!?」
39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/29(月) 21:35:16 ID:u64LUmUk
トキ「お前が恐怖と暴力によって支配し、言う事を聞かせている部下が……ざっと十万人と聞く」
トキ「写真集の十万部を、お前が部下に一部ずつ買うよう命令すれば……」
トキ「おや? 数字が合うな」
ラオウ「ぐぬぬっ……きぃさぁまぁぁぁッ!!!」
42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 09:43:13 ID:sRNXFOEE
トキ「お前の部下十万人を、私が『のしてしまっても』まだ十万部売れるかな?」
ラオウ「俺はラオウちゃん様として、トップアイドル、そしてトップスターの座を手にするのだ、誰にも邪魔はさせん!!」
トキ「ラオウ、お前がその手に握る星はトップスターでは無い……」スッ
トキ「あの死兆星だ!!」
局アナ(どこを指差してるのあの人?)
43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 09:49:54 ID:sRNXFOEE
記者「ラオウちゃん様!! あの人が言っていた、写真集の不正販売水増しについて一言お願いします!!」
ラオウ「……」クルッ
ラオウ「ぬぅぅん!!」ドゴォッ
記者「ぐひぇあぁぁっ!!?」ズザァァァッ
カシャカシャ パシャ
ラオウ「トキ……ならば受けてみぃ、デビューシングルの売り上げ対決をッ!!!」
トキ「新人アイドルを制するは地下アイドル……望むところだ」
46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 18:11:47 ID:sRNXFOEE
事務所内
モバP「……」ゴシッゴシッ
モバP「ふぅっ……ちひろさんと前川がおもらしした所が、やっと綺麗になったぞ」ニッコリ
ちひろ「てやっ!!」ペシッ
モバP「あいたっ」
ちひろ「プロデューサーさん?」ジトー
モバP「ははっ、つい……」
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 18:20:17 ID:sRNXFOEE
ちひろ「もう……あっ、それとガラスは明日の午前に業者が来て替えてくれるそうです」
モバP「なるほど、だからダンボールですか」
ガチャ
みく「戻って来たにゃあ♪」
モバP「あれっ、どこに行ってたんだ前川?」
48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 19:42:19 ID:sRNXFOEE
モバP「しかも微妙に変装してるし……」
みく「……」
みく「こ、コンビニにゃ」
モバP「こんな時に、コンビニで何を買って来たんだよ」
みく「言いたくないにゃ……」
モバP「前川……」ツカツカ
みく「あわわっ、しっ、しっ、にゃ!! 近寄ったら見えちゃうからダメにゃあ!! ちひろさんも何とか言ってにゃおん」ワタワタ
ちひろ「……」
ちひろ「あ、そうだった」
49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 20:39:29 ID:sRNXFOEE
ちひろ(でも、面白いから見てよう)
モバP「……」
みく「うぅっ……」
みく「ぱんつにゃ、パンツ!! 下着っ、ショーツにゃあ!!」カァァッ
みく「さっき濡らしたから、ちひろさんのも買って来たにゃろん!!」
モバP「!!?」
モバP(って事は、二人とも●●●●か……)
50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 20:56:41 ID:sRNXFOEE
トキ「ハァッ!!」バリーン
ちひろ「……」ビクッ
みく「……」ビクッ
モバP「ちょっ!? 何でまたガラスを破って侵入するんですかっ!!?」
51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/04/30(火) 22:45:47 ID:sRNXFOEE
トキ「ヒゲメン48の件はどうなったかな?」
モバP「へっ? ダブルにゃんにゃ……違う違う!! 勝手に話しを進めないでください!!」
ちひろ「……」ジョロロロッ
みく「……」チョロッ ピチョピチョ
54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/01(水) 11:48:45 ID:MzWVpqOg
トキ「……」
トキ「プロデューサー、激流に逆らえばのみこまれる。むしろ激流に身をまかせ同化するだ!! 激流を制するは静水」
モバP「ッ!!?」ガタッ
モバP「……」
モバP「つまり……」
モバP「どう言う事でしょうか?」
トキ「……」
55 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/01(水) 13:21:57 ID:MzWVpqOg
トキ「激流に対し逆らっても飲み込まれるでしょ? だから逆に同化することによって、激流に打ち勝つという考えな訳よ?」
モバP「ッ!!!??」ガタッ
モバP「……」
モバP「と、言う事は?」
トキ「……」
トキ「柔よく剛を制す……」
モバP「ッ!!!??」ガタッ
56 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/02(木) 15:11:04 ID:47o8um62
モバP「……」
モバP「あのっ、そのっ……」
トキ「……」
トキ「もういい」
モバP「すみません」
59 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/02(木) 23:32:44 ID:47o8um62
トキ「プロデューサー、その調子では困る。近い内にラオウとの対決を控えているのだ。ヒゲメン48のメンバーを早々に集めてくれ」
モバP「いや、と言うか……内のメンバーはヒゲ生えてないですが」
トキ「生えてないのか!?」ガタッ
モバP「えっ、あ、はい」
トキ「一人もか?」
モバP「一人もですね」
トキ「……」ガクン
トキ「なんて事だ……これではラオウに勝つ事はできぬ」
61 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 00:04:48 ID:tXo5GRy.
モバP「う~ん……でも、剃ってるかも知れないしな。一応聞いてみるか」
モバP「なぁ、前川?」
みく「……」
モバP「前川?」
みく「ふにゃっ!?」ビクッ
モバP「聞きたい事が有るんだが良いか?」
みく「なんにゃ?」
62 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 00:14:58 ID:tXo5GRy.
モバP「前川って……生えてるのか?」
みく「……」
みく「ふにゃにゃにゃにゃ!? ふしゅうぅっ!!」カァァッ
モバP「どうなんだ?」
みく「はっ、はえてる……にゃ」
モバP「本当か? 生えてるようには見えないけどな。ちょっと近くで見せてくれよっ」グイッ
みく「っ!? なにするにゃ!? お嫁にしてくれるって言ってくれなきゃ見せないにゃ!! ふしゃあああああ!!! がるるるるるっ」
63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 00:32:53 ID:tXo5GRy.
モバP「どうどう、威嚇はヤメて一旦落ち着いてくれ」アセアセ
みく「みゃー、しゃー、にゃーっ!!」
モバP(う~ん、しかし近付いたけど見えないな……もしかして、剃ってるのか?)
モバP「前川、もしかして剃ってるのか?」
みく「……」
みく「ケアが必要なくらい、生えてないにゃ……」
モバP「んっ、ん?」
モバP(もしかして……うぶ毛とヒゲを間違えてるか? 俺は黒々とした固いヒゲが生えてるかどうか聞きたかったんだが……どうりで微妙に噛み合わない訳だし、聞くのは止めよう)
64 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 00:39:23 ID:tXo5GRy.
モバP(それに、前川もアイドル。アイドルにこんな事を聞くなんて最低だ!! 俺はプロデューサー失格だな。聞くなら……)
モバP「ちひろさん、ちょっと良いですか?」
ちひろ「……」
モバP「ちひろさん?」
ちひろ「はっ!?」ビクッ
ちひろ「……」キョロキョロ
モバP「ちひろさんに聞きたい事が有るんですが?」
ちひろ「ふぇっ? なんですか?」
67 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 10:00:32 ID:tXo5GRy.
モバP「ちひろさんって、生えてるんですか?」
ちひろ「……」
ちひろ「生えてない、ですよ?」
モバP「ですよねぇ。あっ、もし生えてたら剃ります?」
ちひろ「剃りません。生えたら嬉しくなっちゃいますし、今なんて生やしたいから、育毛剤まで塗っちゃってますよ……あははっ、は、はぁぁっ」ガクッ
モバP「そ、そスか?」
モバP(ヒゲ生やしたいなんて、やっぱ変わった人だなぁ……)
モバP「でも、俺個人の意見としてなんですが、女性は無い方が良いと思いますよ?」
みく「っ!!?」ガタッ
68 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 10:11:35 ID:tXo5GRy.
トキ「……」
トキ「こうなれば」
トキ「仕方有るまい……」グッ
トキ「プロデューサー」
モバP「あ、聞いてくれました? 内のアイドルにヒゲジョは……」
トキ「天敬ッ!!!」
モバP「ひっ!?」ビクッ
トキ「逆転の発想だプロデューサー。48人を私にするのでは無く、私一人が48人を演じる!! これぞ奥義、夢想転生!!!」クワッ
69 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 10:15:40 ID:tXo5GRy.
トキ「私はソロでデビューする……アーティスト名は、【虎舞龍】!!」
モバP「すっ、すみませんトキさん……【虎舞龍】は、既に存在します」
トキ「……」
トキ「【もっと虎舞龍】……」
トキ「または、【虎舞龍ダークネス】でもいい」
70 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 15:00:10 ID:tXo5GRy.
モバP「アーティスト名……って、アイドルで売り出すんですよね? いや、うちの事務所からって意味じゃないですけど」
トキ「【もっと虎舞龍】だ!! この名は譲れん。どうしてもとなれば、私は他事務所に移籍する考え!!」
モバP「あ、それなら他の事務所を紹介するんで……」
トキ「待つのだ!!」ガタッ
トキ「【もっと虎舞龍】……デビューシングルの曲名にすると言う手もある」ニコリ
71 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 15:08:14 ID:tXo5GRy.
モバP(この、仕方なく妥協してやったぞオーラは何なんだ?)
トキ「名は、そうだな……やはり『トキ』を入れた方が良いか」
トキ「もっと虎舞龍……」
トキ「もっとToLOVEる……」
トキ「ToLOVEるダークネス……」
トキ「○○○○、ロリ、●●……」
トキ「はっ!!?」
72 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 15:19:36 ID:tXo5GRy.
トキ「主役はリト。TSでリコ」
トキ「トキと、リコ」
トキ「トキ、リコ」
トキ「トキリコ!!」カッ
トキ「プロデューサーお兄ちゃん、トキリコだ!! トキリコで私はデビューする!!」
モバP「おっ、お兄ぃっ!!?」
トキ「次男を生かしての妹キャラをベースに、暗殺拳を極めた物静かなヤンデレキャラと、病弱キャラ、それと銀髪……に近い白髪に、オマケで可愛らしいおひげが付いて来る。どうだ、こんなアイドルは居まい?」
74 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 20:24:03 ID:tXo5GRy.
モバP(ひげなんてマイナスポイントじゃないか!!?)
モバP(だが、この自信は本物……)ゴクリ
モバP(プロデュース……してみたい!!)
TV < 今からデビュー会見のトリと致しまして、ラオウちゃん様からサプライズプレゼントがございます!!
ラオウ『うぬらに、このラオウちゃん様のデビュー曲をいち早くお披露目してくれるわぁっ!!!』
トキ「ッ!!?」ガタッ
トキ「ラオウのデビュー曲!!?」
75 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 20:30:05 ID:tXo5GRy.
モバP「スゴい……新人なのに、なんて数のバックコーラス!?」
ラオウ『ぬぅぅん!! 聞けい者共!!』
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/はー!
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/はー!
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/はー!
ラオウ『ごうしょうハーッ!!!』
トキ「これはっ!!? 卑劣なりラオウ……売れればそれでいいと言うのか!!?」
76 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/03(金) 23:35:28 ID:tXo5GRy.
ラオウ『頭つるつる異形のリュウケン~♪』
トキ「……」ポチッ
TV < プチュン
モバP「……」
トキ「聞くに堪えん……だが、これで分かったはずだ。このままラオウをのさばらせて置けば、有名な原曲を全て食い付くすと。正しく奴は暴風……そしてその暴風を止められるのは、私だけだっ!!!」
78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 07:53:01 ID:Ekq5Ib1Q
モバP「トキさん……」
トキ「……」
モバP「トキさんは、俺がプロデュースします」
トキ「……」
モバP「いや」
モバP「俺にトキさんをプロデュースさせてください!! お願いします!!」
トキ「……」
モバP「……」ゴクリ
トキ「……」
トキ「プロデューサー」ニコリ
79 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 07:53:51 ID:Ekq5Ib1Q
/ ̄ ̄ ̄~\
/ ノ⌒ヽ/ミ\
/ / ノ⌒ミ/⌒ヽヽ
`/ | ///⌒⌒ヽヽ|
| ノソ二ノソソ二三二)))|
|( ノノ∠_ ソ_(((|
( ノノィニO>ヽ/ィOヽ))
)) (( 彡彳∥ヾ |ノハ
( )) |∥ |((
)) | rwwニチww 从))
( ノノ人 リイニニリ / (( その言葉が
)) ヽ\リ 人 リ/ ) )) 聞きたかった…
ノ i | ヽ从从/(( (
ノノノ ヽ ノ ) ) )
(((( / ノノノノ人
81 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 12:01:19 ID:Ekq5Ib1Q
トキ「さっそく曲作りから始めよう」
モバP「トキさん、曲も作れるんですか!?」
トキ「……」
トキ「作れぬ」
トキ「だが、ラオウよりも更に最新の曲を編集して勝負する」カッ
82 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 12:03:37 ID:Ekq5Ib1Q
モバP「……」
モバP「それって、ラオウと同じでパクっ……」
トキ「プロデューサー!!!」
モバP「ッ!!?」ビクッ
トキ「これはパクりでは無い……知略だ」
モバP「知略?」
トキ「……」コクリ
83 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 12:06:29 ID:Ekq5Ib1Q
モバP「知略か……」
トキ「分かってくれたかな?」
モバP「なんとなく、ですが……」
トキ「激流を制するは」
モバP「静水……」
トキ「……」ニコリ
84 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 19:49:33 ID:Ekq5Ib1Q
ガチャッ
渋谷凜「ただいま……って、うわっ!? 何でこんなに汚れてんのよ?」
トキ「……」
モバP「おっ、凜か? お帰り。こっちは、新しく俺がプロデュースする事になったトキさんだ」
渋谷りん「えっ?」
トキ「……」
渋谷リン「……」
トキ「……」
リン「トキ? トキなのっ!?」
トキ「大きくなったな、リンちゃん……」ニコリ
85 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 19:59:58 ID:Ekq5Ib1Q
モバP「おっ、なんだ知り合いなのか?」
リン「トキぃっ!!」ダッ
トキ「ははっ、よしよし……」
トキ「バットとは仲良くしているのか?」
リン「……」
リン「バットは、バットは競馬にハマって借金を作ったケンの連帯保証人になって……」
リン「今は、いまはっ、マグロ漁船に……うぅっ」グスッ
トキ「ケンシロウ……血は争えぬか」
88 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 23:38:02 ID:Ekq5Ib1Q
トキ「……」
トキ「ケンシロウは今どこに?」
リン「ケンは、ケンは今日もっ……」
~~~
パチンコ店 マルハン
ジャラジャラ フィーバー
89 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 23:42:21 ID:Ekq5Ib1Q
ケンシロウ「……」キョロキョロ
男「ヒャッハー!! 確変当たりGETだぜぇっ!!」
ケンシロウ「むっ……」
男「よ~し、ここから連チャンさせて……」
ポンポンッ
男「あ? 誰だ俺の肩を叩く奴……は」
ケンシロウ「……」
90 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 23:47:55 ID:Ekq5Ib1Q
男「ケッ、ケンシロウ!!?」ガタッ
ケンシロウ「邪魔だ……」
男「えっ?」
ケンシロウ「邪魔だ」
男「いえっ、あの、今この台で確変を当てて……」
ケンシロウ「どけ」
ケンシロウ「もう一度は言わん……その台を、どけっ」スッ
男「ひっ、ひぃぃぃぃっ!!? たすけてぇぇっ!!!」ダダダッ
92 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/04(土) 23:59:06 ID:Ekq5Ib1Q
ケンシロウ「待っていろバット……パチンコで借金を返済したら、すぐにお前を救い出す!!」
ケンシロウ「……」
ケンシロウ「終わったら焼き肉に行くか……」ジャラジャラ
~~~~
リン「ケンは、変わっちゃったの……」グスッ
トキ「暗黒面に堕ちたかケンシロウ!! パチンコで借金は返済できんぞ……」
トキ「だが、安心するのだ……このデビューシングルが売れたら、私がバットを連れ戻そう」ニコリ
リン「トキ……」
95 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/05(日) 14:52:49 ID:OI6sAG/.
リン「トキは、ギャンブルなんかしてないよね?」
モバP「あ」
トキ「……」ビクッ
トキ「競馬を、少しだけ……」
リン「競馬? 借金は在るの?」
トキ「借金も、少しだけ……」
リン「どこから借りたの? 借りた金融の名前を教えて!!」
96 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/05(日) 15:02:59 ID:OI6sAG/.
トキ「松田金融……」
リン「何それ? 聞いた事ないよ!?」バンッ
リン「たぶんトキは大手のサラ金に断られて、スポーツ新聞かなんかの『うちは50万まで すぐ!』『ほかで断られた方でも ぜひ!』なんて言う謳い文句につられて、その業者をたずねた。
でも、そこは『金融』とは名ばかりの、ただ他社へ客を回す事で喰っている紹介屋。
うちじゃ貸せないいけど、貸すことができる業者は紹介できる……と言い、他社を紹介。
この時の紹介料が借りた金の20%……
仮にそこで50万借りたとすると20%の10万が引かれて手元には40万しか残らない」
97 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/05(日) 15:09:40 ID:OI6sAG/.
リン「もう末期的よ!! 考えてみて? トキは最初に20%引かれて、その残ったお金で控除率25%の馬券を買ってるのよ? それでお金を増やそうとしてる……」
トキ「……」
リン「トキが頭の中で、この事にどう辻褄を合わせてるのか知らないけど、はたから見たらこれはもうメチャクチャ!!」
トキ「……」グッ
リン「狂気の沙汰なのよっ!!」
トキ「ぐっ……」
98 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/05(日) 15:15:23 ID:OI6sAG/.
トキ「……」
トキ「だっ」
リン「だ?」
トキ「だからとて分からぬ……それでも勝つ事はある!!」
リン「……」
トキ「現に昨日、日曜のレースは、厚く張った馬券で『浮いた』!!」
リン「……」
リン「浮いたって、いくら?」
トキ「……」
トキ「3000円……」
リン「フッ」
99 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/05(日) 15:21:31 ID:OI6sAG/.
リン「で、一昨日は?」
トキ「えっ?」ドキッ
リン「とぼけないで。週末のレース、やってないわけ無いでしょ?」
リン「言ってみてよ、収支……」
トキ「……」
トキ「25万負けた……」
リン「トキ……」
トキ「それでも勝つ事はあるのだ!! パチンコなどよりずっと……」
100 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/05(日) 20:01:01 ID:OI6sAG/.
リン「ばかっ」パチーン
トキ「……」
リン「バカッ、ばかっ」パチン パチーン
トキ「ッ」
モバP「凛……」
リン「ばかっ」パチーン
リン「ばかっ」パチーン
リン「ばかっ」パチーン
リン「ばかっ」パチーン
リン「ばかっ」パチーン
リン「ばかっ」パチーン
リン「ほぉぉぉっ……」
リン「ばぁかバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカバカッ、トキのばかぁっ!!!」パチン パチン パチン パチン パチン パチン
101 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/05(日) 23:35:05 ID:OI6sAG/.
モバP「そこまでだ凛!! トキさんはこれからアイドルになって働くんだぞ!? アイドルは顔が命……それは凛も分かっているだろっ!?」ガシッ
リン「あっ」
りん「ごめん」
凛「なさい……」シュン
トキ「ひげが乱れたに過ぎぬ、構わないさ」ニコリ
トキ「それに、これで余計負けられなくなった。必ずやラオウに勝とう!!」
102 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/06(月) 08:27:44 ID:C2jt9XtQ
それから数日後、シンデレラプロダクションは、トキのアイドルデビューへ向けて本格的に動き始めた……
『前代未聞! おひげのアイドル!』
『アイドルだってヒゲを生やしたい!』
『白ひげの天使 ついにデビュー!!』
ラオウ「トキ……来たか」ニタリ
103 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/06(月) 12:09:07 ID:C2jt9XtQ
そして デビュー曲も発表!
アーティスト名 トキリコ
曲名 静かなる巨人~激流に身を任せ~
レコーディングスタート
トキ「Toki Sie sind das Essen und Wie sind die J"ager.」
発売日を、ラオウのデビュー曲と同日に決定!!
激突!! 異例の大激突!! 竜虎相打つ!!! 試されるシンデレラプロダクションの底力!!!!
……
104 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/06(月) 16:59:40 ID:C2jt9XtQ
宿命の日は金曜日 夜八時
対決の場はMステ 視聴率20M%の全国放送!!
埼玉県民「次は、みゅーじっくすて~しょん、だゾ!!」
そこで、デビューと新曲発売を明日に控えてのプロモーション!!
トキリコ VS ラオウちゃん様
死闘開始!!!
両陣営のアイドルとプロデューサーも現場へ一斉に集い、固唾を飲んでこの激突を見守る。
106 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/06(月) 21:02:26 ID:C2jt9XtQ
観客席 後方
テテテテ~ テテテテテ~ テテッテ~ テテテテテ♪
モバP「始まるぞっ!!(番組が)」ゴクリ
凛「トキ……」
女子アナ「それでは、今週のアーティストのみなさんに登場していただきましょう!!」バッ
107 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/06(月) 21:24:58 ID:C2jt9XtQ
女子アナ「まずは同じ日にデビューとなりました、新人アイドル二人が揃って登場です!!」
ラオウ「……」
トキ「……」
ラオウ「ゆくか……」ザッ
トキ「うむ……」ザッ
女子アナ「角兜がチャームポイント、既に十万枚の写真集を売り上げて鳴り物入りのデビュー、ラオウちゃん様!!」
女子アナ「そして……チャームポイントはヒゲとシラガ、あの大手シンデレラプロダクションが放つ最終兵器、トキリコさんです!!」
108 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/06(月) 21:53:43 ID:C2jt9XtQ
ゴゴゴゴゴゴッ
トキ「ラオウ!!」
ゴゴゴゴゴゴッ
ラオウ「トキィ!!」
トキ「……」スッ
ラオウ「……」スッ
トキ ラオウ
「「この闘いッ!! 是非など問わず!!!」」
トキ ラオウ
「「北斗、天帰掌ッ!!!」」パァン
109 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/06(月) 23:02:31 ID:C2jt9XtQ
凛「あれはっ!?」
モバP「あの構えを知ってるのか?」
凛「……」コクリ
凛「あれは、相手の技で自分の命が絶たれたとしても、この世に悔いを残さずに天へ帰ると言う儀式」
モバP「な、なるほど……」
モバP(今が、全てを賭ける時なんですね!!?)
110 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/07(火) 13:42:06 ID:Pasi5Kn6
女子アナ「トップバッターは、キラリと光るおひげがプリティー、トキリコちゃんです!!」
トキ「先に言って置こう……私のデビューシングルも確実に十万枚を売り上げる!!」
ラオウ「なにっ……ハッ、まさかっ!!?」
ラオウ「キサマも、恐怖と暴力で従わせて!!?」
トキ「……」
トキ「ラオウよ……」ニコリ
トキ「言ったはずだ、貴方の全てを目指したと!!」
ラオウ「ぐっ、トキ……敵に回すとここまで恐ろしい男か」ギリッ
111 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/07(火) 22:41:51 ID:Pasi5Kn6
女子アナ「それではトキリコちゃん、ステージで準備お願いしま~す」
トキ「そこで見ているがいい……」ザッ
トキ「私の、無想転生をっ!!」
ラオウ「無想転生だと!!?」
~~♪
モバP「イントロが始まった……俺にも秘密に訓練していた、トキさんの謎が今明かされるのか!?」ゴクリ
112 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 00:23:44 ID:ZWLB6izE
トキ「……」ザッ
トキ「Toki Sie sind das Essen und Wie sind die J"ager.」
~~♪
ラオウ「フン、何が無想転生だ……ただ、歌い舞っているだけではないか」
ラオウ「……」
ラオウ「いや、アレはっ!!?」ガタッ
113 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 00:27:32 ID:ZWLB6izE
モバP「何て事だ……」
ラオウ「アレはッ!!?」
トキ「うっうー!!」
やよい『うっうー!!』
ラオウ「アレは、やよいの歌声!!?」
トキ「なのー☆」クルッ
美希『なのー☆』
ラオウ「そしてアレは、美希の舞い!!!」
115 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 10:30:59 ID:ZWLB6izE
トキ(ラオウ、お前は確かに強い。しかし強過ぎる故に、お前は常に一人、孤独の強さ!!)
トキ(だが私の背中には、シンデレラプロの、765プロの、強敵(とも)が、アイドルが居る!! 全てのアイドルの特徴を完全にパクった!!!)
トキ(それが無想転生!! この技の前には、ラオウのアイドル生命も死あるのみ!!!)
ラオウ「……」
ラオウ「フッ」
ラオウ(トキ、思えば俺には、強敵(とも)と呼べる者はお前しか居なかった)
ラオウ(さぁ、歌い切れ!! そして、このラオウを倒したアイドルの顔を見せてくれ……)
117 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 18:56:48 ID:ZWLB6izE
~~~♪
トキ「囚われった屈辱は、反撃っの、はいやあぁぁぁぁぁぁっッ!!!」ダンッ
ブワァッ
ラオウ「おお……」
モバP「跳んだっ!! 頭上高く!!!」
凛「まさかトキは、鉄棒も無いのに……」
118 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 19:00:09 ID:ZWLB6izE
トキ「イェェェガァァァァアア!!!」
凛「やっぱり!!」
,
120 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 19:25:39 ID:ZWLB6izE
モバP「だが、技は決まった」
トキ「HaHa Ha Ha Ha……」スゥッ
モバP「後は着地を決めて終わりだ」
凛「おめでとう、トキ」グスッ
トキ「Ha! attack o……ぐぼあぁぁぁぁっッ!!?」ゲボォッ
ゲロゲロゲロゲロッ ビチャビチャビチャビチャ!!
モバP「空中でゲロったぁっ!!? いや、吐血もして撒き散らしているッ!!!」
凛「トキぃぃぃぃぃぃぃっ!!?」
ラオウ「トキ……病んでさえいなければ」
121 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 19:37:03 ID:ZWLB6izE
翌日朝刊
『高視聴率音楽番組で不祥事!!』
『流血沙汰!!あまりにもショッキングな映像に気絶する視聴者続出!!!』
『デビューアイドル!!デビューにて引退?全テレビ局から出入り禁止命令!!』
『シンデレラプロダクションの社長は関与を否定!!あのヒゲに脅されていた!!』
トキは干された……
122 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 19:45:00 ID:ZWLB6izE
それから数ヶ月後……
夜の歌舞伎町
店員「うちでは●●プレイは行っていません!! 嬢への着衣●●●●の強制も禁止です!! 出てってください!!」ドンッ
モバP「うわっ、ちょっ!?」
モバP「……」
モバP「なんだよ……ちぇっ。仕事のストレスぐらい発散させてくれよ」トボトボ
123 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 19:53:39 ID:ZWLB6izE
トキ「おや、プロデューサーさん?」
モバP「えっ?」クルッ
モバP「……って、トキさんじゃないですか!? 急に病院から居なくなったから心配しましたよ」
モバP「今は何をしてるんですか?」
トキ「ふふっ……キャバクラの店員として働いているよ。給料が中々に良くてな」ニコリ
125 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 20:42:53 ID:ZWLB6izE
モバP「へぇ~っ、トキさんがボーイとか、想像できませんね」
トキ「ふっ、そう言うな……」
トキ「そうだプロデューサー、私の働いてる店で飲んで行かないかな?」
モバP「……」
モバP「キャバクラ、ですよね?」キョロキョロ
126 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 20:48:25 ID:ZWLB6izE
トキ「ははっ、安心しなさい。アイドルに言ったりはしない」
トキ「それに今は新規の客に限り、3000円ポッキリで一時間飲み放題だ。女の子も揃ってる、充分に羽を伸ばすがいい」
モバP「一時間で3000円ポッキリかぁ……よしっ!! それじゃあお願いしますトキさん!!」
トキ「心得た……」ニコリ
127 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 20:55:22 ID:ZWLB6izE
一時間後 キャバクラ店内
キャバ嬢「あっ、残念ですけど時間になっちゃいました……延長はどうしますか?」
モバP「あれっ、もうそんな時間? ん~っ、今日は帰るよ。レジはあそこ?」
キャバ嬢「はいっ、入り口まではお見送りしますねっ♪ また来てください」
モバP「そうだね、機会が有ったらまたくるよ」タッタッ
モバP「すみませんボーイさん、会計お願いします」
ボーイ「ありがとう↓ござぃ↑まぁす↑↑」
モバP(ん、ボーイはトキさんじゃないのか?)
129 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:02:41 ID:ZWLB6izE
ボーイ「えー……」
ボーイ「テーブル代が一時間3000円、ビール飲み放題二人分で10万円……合計10万3000円になります」
モバP「はいはい、10万3000……」
モバP「10万3000円!!?」ビクッ
モバP「3000円の間違いでしょ!?」
ボーイ「いえ、10万3000円です」
130 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:09:39 ID:ZWLB6izE
モバP「ちょっと待ってください!!」
モバP「飲み放題で一時間3000ポッキリだって言われたから来たんです!!」
ボーイ「そう言われましても……」
モバP「こんなの、ぼったくりじゃないか!?」
モバP「そうだ……トキさんを呼んでくださいっ。この店で働いてるトキさんに案内されて来たんだ!!」
131 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:14:40 ID:ZWLB6izE
ボーイ「お客様、先生をご存知なんですか?」
モバP「……」
モバP「先生?」
ボーイ「先生っ!! お願いします、せんせーーーっ!!!」
ザッ
トキ「はて、何かトラブルでも起こったかな?」キリッ
132 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:19:25 ID:ZWLB6izE
ボーイ「このお客様が、会計を渋られまして……」
トキ「ふむ。私に任せなさい」
モバP「どう言う事なんですかトキさん?」
トキ「プロデューサー、キャバクラに入って酒を飲んだら金を払う……これは常識だ」
モバP「なっ!?」
モバP「俺は3000円ポッキリだって言われたから、ここへ入ったんだ。3000円しか払いませんよ!!」
133 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:23:54 ID:ZWLB6izE
トキ「……」
トキ「困ったプロデューサーさんだ」ガシッ
モバP「……」ビクッ
モバP「あの……俺の腕を掴んでどうするつもりですか?」
トキ「3000円ポッキリだ」
モバP「いててっ、そ、そうですよね……3000円払うんで、腕を離してくれませんか?」
トキ「3000円ポッキリだ」
134 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:27:04 ID:ZWLB6izE
モバP「……」
モバP「もしかして3000円ポッキリって……」
モバP「3000円しか払わなかったら、腕の骨を……」
トキ「……」
トキ「……」ニコリ
135 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:28:00 ID:ZWLB6izE
/ ̄ ̄ ̄~\
/ ノ⌒ヽ/ミ\
/ / ノ⌒ミ/⌒ヽヽ
`/ | ///⌒⌒ヽヽ|
| ノソ二ノソソ二三二)))|
|( ノノ∠_ ソ_(((|
( ノノィニO>ヽ/ィOヽ))
)) (( 彡彳∥ヾ |ノハ
( )) |∥ |((
)) | rwwニチww 从))
( ノノ人 リイニニリ / (( 正解
)) ヽ\リ 人 リ/ ) ))
ノ i | ヽ从从/(( (
ノノノ ヽ ノ ) ) )
(((( / ノノノノ人
136 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:28:48 ID:ZWLB6izE
ぽ っ き り
終わり
137 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/05/08(水) 21:32:41 ID:ZWLB6izE
ここまで読んだ北斗ファンの方々お疲れ様でした
北斗「チャオ☆」
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