1 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:08:53 ID:pAFVsIw.
~~訓練兵団日曜の朝~~

エレン「誰かに気づかれては意味がない。静かに急ごう」

アルミン「そうだね…特にミカサには」

エレン「そうだな。あいつに気づかれた時点で全てが台無しになる…起きてしまう前に出発だ!」 


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3 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:16:44 ID:.SB3Y8/.
チュンチュン コケコッコー

ミーナ「おはよー」

クリスタ「おはよう、ミカサ」

ミカサ「おはよう、みんな」

サシャ「久々の休みですねー」 

4 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:17:58 ID:pAFVsIw.
アニ「そうだね、有意義に使わないと」

ユミル「外出申請すっか」

ミーナ「楽しみだなぁ♪」

ミカサ「(皆休日の予定を立ててるのか…なんか楽しそう…)」

ミカサ「(私は…そうだ。久しぶりにエレンやアルミンといっぱい遊ぼう)」 

5 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:21:18 ID:pAFVsIw.
~~朝食~~

ミカサ「あれ?エレンとアルミンが来ていない」

ミカサ「いつもこの時間にはテーブルにいるのに…」

ジャン「おっミカサ!一人か?一緒に食べようぜ!」

ミカサ「ジャン。二人はまだ起きてないの?」 

6 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:23:12 ID:pAFVsIw.
ジャン「エレンとアルミンか?俺は見てないぜ、それより一緒に」

ミカサ「そう。ありがとう。他を当たってみる」スタスタ

ジャン「ご飯…を…」シュン 

8 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:25:26 ID:pAFVsIw.
ミカサ「ライナー。エレンを見かけなかった?まだ寝てるのかな?」

ライナー「いや俺は見てないぞ…?」

ベルトルト「僕らが見た時にはもういなかったんじゃないかなぁ」

ミカサ「え…?」 

9 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:27:26 ID:pAFVsIw.
ミカサ「まさか外出?」

ライナー「かもしれんなぁ…アルミンと一緒に」

マルコ「僕も早めに起きたけどもういなかったよ」

ミカサ「そう…ありがとう。」 

10 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:31:00 ID:pAFVsIw.
ハンナ「フランツ!早く早く!」

フランツ「急がなくてもケーキ屋さんは逃げないよ、ハンナ」

ハンナ「えへへ…」

ミカサ「……エレン…」 

11 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:36:28 ID:pAFVsIw.
ベルトルト「あれっ?二人はまだ見つかってないのかいミカサ。」

コニー「なんだぁミカサ?もう女子勢はみんな外出しちゃったぞ?」

ライナー「もう昼になっちゃうぞ。なんならお前も一緒に野球やるか?」

ミカサ「……」 

12 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:39:03 ID:pAFVsIw.
ミカサ「ちくしょぉぉぉお!!」クルクルクルカキィン

マルコ「なっ…白鳥の湖!?」

コニー「すげぇ!場外だ!」

ジャン「おっ、おい!備品のボールあれ一つしかないんだぞ!探せ探せ!」 

14 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:43:52 ID:.SB3Y8/.
トーマス「ミカサも早く!無くなったらやばいよ!」ガサガサ

サムエル「教官に殺されるぅ!!探せ探せ!」ガサガサ

ミカサ「…はっ!?もしや他の女子と遊びに行ったのでは…?」キュピーン

ミカサ「ごめんみんな!私一抜けた!」ダッ

ライナー「うぉおい!?お前が無くしたんだろ!?探してけよ!おーい!」ガサガサ 

15 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:50:03 ID:pAFVsIw.

ミカサ「門番!外出履歴を見せてください!」

門番「なっなんだ突然!?…ほら。」

ミカサ「外出したのはアニ、クリスタ、サシャ、ハンナ、ミーナ、ユミル…」

ミカサ「皆怪しい…追いかけてみよう!疑わしきは罰せよ!」 
 

17 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:54:32 ID:pAFVsIw.
ミカサ「いたぁ!!」

クリスタ「ユミル!早く早く!」

ユミル「はしゃぎ過ぎだクリスタ…まったく可愛いなぁ♪」

ミカサ「二人とも!」スタッ

クリスタ「キャァア!?」ビクゥ 

18 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:57:44 ID:pAFVsIw.
ミカサ「エレンとアルミンを見なかった…?」ゴゴゴゴ

クリスタ「!?い、いや…見てないよ…?」ビクビク

ミカサ「……本当に?」ゴゴゴゴ

ユミル「ホントホント!マジだって!」 

19 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 17:59:53 ID:pAFVsIw.
ミカサ「…そう。わかった。ありがとう…」ビュウーン

クリスタ「まさか立体機動装置を持ち出すなんて…」

ユミル「本当はさっき会ったけど…ありゃ言わない方がいいよなぁ…」

クリスタ「うん…ミカサには言ったらまずいよね…」 

20 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:05:15 ID:pAFVsIw.
ハンナ「ダメよフランツ、人が見てる…」

フランツ「気にするもんか、僕らの愛は誰にも邪魔できない…」スッ…

ミカサ「二人とも!」スターン

ハンナ・フランツ「へあっ!?」ビクウ 

21 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:07:30 ID:pAFVsIw.
ミカサ「エレンとアルミンを…」ドドドドド

ハンナ「えっミカサ…?私たち、今はその…」

フランツ「二人の愛を確かめ合って…」

ミカサ「見たのか!見てないのか!?」バンッ

ハンナ・フランツ「見てませんっ!!」ビクッ 

22 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:12:48 ID:.SB3Y8/.
美容師「今日はどうなさいます?」

アニ「こんな感じに短めで…あと眉も…」

ガシャァァーン

美容師「うわぁああ!?」

アニ「!?」 

23 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:14:44 ID:.SB3Y8/.
ミカサ「よっと」スタッ

美容師「ひぃぃ…命ばかりは…」ビクビク

ミカサ「アニ。状況はだいたいわかってる。そのうえで私情を挟んで申し訳ないんだけど」

アニ「いやあんたは何一つわかっちゃいないよ」

ミカサ「エレンとアルミンを見かけなかった?」

アニ「話を聞けよ…」 

24 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:18:58 ID:pAFVsIw.
アニ「私はまっすぐここへ来たけどあの二人は見なかったよ」

ミカサ「そう…邪魔してごめん」

アニ「ホントにね…」

ミカサ「それじゃ」ビュオーン

アニ「(ごめんねミカサ…あんただけには言うわけにはいかない…)」

美容師「え?べ、弁償は…?」 


26 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:24:44 ID:pAFVsIw.
サシャ「あれっ?ミカサじゃないですか!ここのバイキング美味しいですよ!一緒に食べましょう!」

ミカサ「そんなことよりアルミンとエレンを…」グゥー

ミカサ「……///」

サシャ「ねっ?」 

27 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:27:05 ID:pAFVsIw.
~~30分後~~

ミカサ「ハッ!?こんなに時間を使ってしまった!?」

サシャ「ミカサも女の子ですからねぇ。デザートには弱いですね」

ミカサ「ええいぬかった!」ビュオーン

サシャ「頑張ってくださーい!」」 

28 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:29:30 ID:.SB3Y8/.
~~訓練所~~

ミカサ「結局見つからなかった…」ションボリ

コニー「あれっミカサまだ二人は見つからないのか?」

ベルトルト「もう夕方になっちゃうよ?せっかく休日なのに…」

ライナー「なんなら一緒にサッカーやるか?」

ミカサ「……」 


31 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:39:39 ID:.SB3Y8/.
ミカサ「ちくしょぉぉぉお!!」ドカッピシャァァァン

マルコ「なっ…雷獣シュート!?」

コニー「すげぇ!木が真っ二つに!?」

ジャン「おっ、おい!あの木90期生が記念植樹したやつだぞ!?やべぇって!」 

32 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:47:45 ID:pAFVsIw.
トーマス「ミカサも早く隠して!見つかったらやばいよ!」バタバタ

サムエル「教官に殺される!!隠せ隠せ!」バタバタ

ミカサ「まずい暗くなってきた…終わってしまう、せっかくの休日が…」

ミカサ「…やだ…私は二人と一緒に…!ごめんみんな!」ダッ

ライナー「おいミカサ!お前がやったんだろこれ!隠せって!おーい!」 

33 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:48:23 ID:pAFVsIw.
ハンナ「今日は楽しかったねフランツ♪」

フランツ「また行こうね、ハンナ」

クリスタ「ああ~楽しかったぁ♪」

ユミル「有意義だったなぁ」

ミカサ「……」 

34 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:54:14 ID:pAFVsIw.
~~回想~~

エレン「ほらミカサ!起きろって!アルミンと遊びに行くぞ!」

ミカサ「う~んまだ眠いよ~」グシグシ

エレン「今日は三人で宝物見せ合いっこするんだろ!?起きないなら俺一人で行くもんね」

ミカサ「…私も行く!」

エレン「よし!行こう!」ニッコリ 

35 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 18:57:06 ID:pAFVsIw.
アルミン「僕の宝物はこの本だよ!お爺ちゃんがくれたんだ!」ジャーン

エレン「すごいなぁ外の世界の色んなことが書いてある…」

ミカサ「アルミンらしいね」

エレン「俺はこのナイフ!父さんが買ってくれた」ジャーン

アルミン「カッコイイー!」

エレン「ミカサは…?」 

36 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:00:21 ID:pAFVsIw.
ミカサ「私は、このマフラーかな」モフモフ

エレン「なんだ、俺があげたやつじゃねーか」

ミカサ「これが一番大事」

アルミン「じゃあ、エレンが一番大事なんだね…」シュン

ミカサ「エレンだけじゃない、アルミンも大事」

ミカサ「だから、私の宝物は…」 

37 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:02:52 ID:pAFVsIw.
~~現在~~

ミカサ「昔は、休みの日にはいつも三人で遊んでたのに…」グスン

ミカサ「もう私は仲間はずれにするの…?」ウルウル

ミカサ「うぅ…うわぁーん!!」

アニ「ちょっ!?あんた何泣いて…!?」ギョッ 

38 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:08:28 ID:MgjYk5So
ミカサ「あ、アニ…休みが、休みが終わっちゃうよぉ…」ウルウル

アニ「ちょっと…これじゃ私が泣かしたみたいに…!泣くなって!まだ休みは終わってないから!」

ミカサ「だってもう夜になっちゃった…エレンもアルミンもいないよぉ…」グスングスン

アニ「よしよし…心配しなくても大丈夫だから、もうすぐ…」ナデナデ 

39 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:11:45 ID:affzBW1E
エレン「ただいま…げっミカサ!?何泣いてんだ!?」ギョッ

アルミン「まさかアニ…ミカサに何か酷いことを…!?」ギョッ

アニ「私じゃないって!あんたらのせいだよ!」ギロッ

ミカサ「…エレン?」グスン 

40 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:14:50 ID:affzBW1E
アニ「ほら!後はあんたらが何とかしな!全くもう…」ポン

ミカサ「…?」グスン

エレン「ミカサ…まさか今日一日俺たちを探して…!?」

ミカサ「……」コクン

アルミン「これは想定外だった…ごめんよミカサ」 

41 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:19:39 ID:MgjYk5So
エレン「ちょっと来てくれ、教官に教室を借りてある」

ミカサ「え…?」キョトン

アルミン「いいからいいから」

ミカサ「???」 

42 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:24:14 ID:affzBW1E
~~教室~~

アルミン「いくよ、エレン!」

エレン「ああ!やってくれ!」

ミカサ「??」

パンッ パンッ(クラッカーの音)

エレン・アルミン「ハッピーバースデー!ミカサ!」パチパチ 

43 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:26:33 ID:MgjYk5So
ミカサ「えっ、今日…あっ!?」

エレン「なんだお前、まさか自分の誕生日忘れてたのかぁ!?」

アルミン「今日はエレンと二人でケーキとプレゼントを買いに行ってたんだ。ビックリさせようと思って…」

エレン「ビックリしただろ?な?」ニヤニヤ

ミカサ「……」ウルウル 

45 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:33:46 ID:affzBW1E
ミカサ「ごめんなさい…私、二人に仲間外れにされたかと…」

エレン「はぁ!?なんだその勘違い…?」

アルミン「ごめんねミカサ…でも僕達一度でも離れ離れになったことがあるかい?」

ミカサ「…ない。」ブンブン

エレン「バカだなお前は。俺たちはずっと変わらないよ。ほらせっかく買ってきたんだ。食べようぜ」

ミカサ「…うん。」グスン

アルミン「プレゼントもあるよ!ほら!」 

46 : ◆xRKgWnSG5Y:2013/05/11(土) 19:37:39 ID:MgjYk5So
ミカサ「エレン、アルミン…」

エレン「ん?」モグモグ

アルミン「どうしたの?」

ミカサ「…大好き。」ニッコリ
.
.
.
ミカサ「(子供の頃から変わらない私の宝物…)」

ミカサ「(一番大切な家族と、一番大切な友達。)」

END