前回 唯「天下とりたい!」 その2

1 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 21:57:35.94 ID:1zojUqJkO

唯「天下とりたい」 
  
澪「何寝ぼけてんですか殿は」 
  
澪「小国の小大名のくせして生意気ですよ」 
  
律「そうだぞ~唯。毎度ながら変な夢は捨てるもんだ」ボリボリ 
  
唯「……あの~…りっちゃん?一応私お殿様なんだけどなぁ…」 
  
律「ん?」 
  
唯「寝そべってお菓子食べるの止めようね?ここ殿中だし」 
  
律「ん~分かった」ボリボリ 
  
唯「……」 
  
弱小大名平沢家の二代目当主、平沢唯 
  
彼女はひょんなことから天下への野望を夢見ていた 


  

「けいおん!!」イメージソング 平沢唯
ポニーキャニオン (2014-12-01)
売り上げランキング: 232,561
13 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 22:30:35.37 ID:1zojUqJkO

秀吉「……はぁはぁ…」  
  
秀吉は闇夜に紛れて裏口から稲葉山城を出た。辺りは織田軍の見張りでいっぱいだった 
  
秀吉「(…く!ここもダメか…!)」 
  
想いを託された秀吉がまず目指すのは、越後に行くための東山道。だが どうしても稲葉山から出れなかった 
  
秀吉「(……どうすれば…!)」 
  
秀吉「…ん?あれは……」 
  
秀吉は佐々の隊と 佐久間の隊の2つを見つけた  
  
安価+5まで多 
  
①佐々の隊の方へ 
  
②佐久間の隊の方へ 





15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/20(月) 22:31:45.03 ID:AeyUpt/FO

2 



21 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 22:41:36.74 ID:1zojUqJkO

秀吉「(佐々殿はやはり危険じゃ…儂と犬猿の仲じゃからな…)」 
  
秀吉「(一か八か…佐久間殿の隊に紛れて…麓まで降りるんじゃ…)」コソコソ 
  
―――――――― 
  
秀吉「……」コソコソ 
  
佐久間「……梓」ボー 
  
部下「…さ、佐久間殿」  
  
佐久間「…何だ?」 
  
部下「…なんか…後ろに怪しい者が…」 
  
秀吉「…!!」ビクッ 
  
秀吉「(…し、しまった……)」 



23 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 22:45:41.95 ID:1zojUqJkO

佐久間「怪しい者~?」くるっ 
  
部下「は、はい!あそこの黒いヤツ…」 
  
佐久間「……」 
  
秀吉「…(…ヤバいヤバいヤバい!!まだ稲葉山すら抜けてないのに…!)」 
  
佐久間「…バカ者。ありゃ野生の猿だ」 
  
部下&秀吉「へ?」 
  
佐久間「…つまらんことで呼び出すな。儂は忙しいんだ…」くるっ 
  
佐久間「…好き…嫌い…好き…嫌い…好き…嫌い……」プチップチッ 
  
部下「………」 
  
秀吉「(ラッキーじゃ!佐久間殿がバカでラッキーじゃった!)」 




26 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 22:53:20.19 ID:1zojUqJkO

秀吉はその後うまく稲葉山城を抜け出し、長良川を泳いで敵の目をかいくぐって東山道に着くことが出来た 
  
秀吉「やはり東山道は無防備じゃったか!わっはっは!このまま越後に行くぞ!」ダダダ 
  
脱出成功の狼煙をあげるとすぐに北に向かって走り出した 
  
――――――――― 
  
律「おお見ろ!狼煙が上がってるぞ!!」 
  
澪「北の方から…ということは…」 
  
唯「モンチに間違いないよ!!!」 
  
兵「よっしゃあああぁ!!」 
  
兵「希望が見えたぞ!!!!」 
  
紬「……猿」 



30 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 22:59:10.46 ID:1zojUqJkO

信長「…何だ?騒がしいな…」 
  
明智「…城で何かあったのでしょうか?」 
  
竹中「……さあ?」 
  
前田「ん?叔父貴…山火事かあれは?」 
  
柴田「…火の手があがっておるな」 
  
信長「…!!」 
  
信長「…光秀!!周囲の兵に警戒を呼びかけろ!!」 
  
光秀「え?あ…はい」 
  
信長「(……使いが出おったか…)」 



33 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:04:06.47 ID:1zojUqJkO

――その頃の越後 
  
聡「……」スタスタ 
  
兼続「……」コソコソ 
  
聡「……」 
  
聡「…おい!」くるっ 
  
兼続「…!」ビクッ 
  
聡「俺に何か用か?」 
  
兼続「うっ…」 
  
聡「…謙信公へ挨拶しに行った時からずっと気になってたが…」 
  
兼続「……」 
  
聡「…全く…何だってんだよ…」 
  
兼続「……」 



36 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:08:00.46 ID:1zojUqJkO

兼続「…君…」 
  
聡「…ん?」 
  
兼続「…ちょっと前に会った人に似てる…」 
  
聡「へ?」 
  
兼続「…君みたいに槍持ってて…変な格好で……」 
  
聡「だ…誰だよそりゃ…」 
  
兼続「…でも悪い人じゃなかった……」 
  
聡「……!」 
  
兼続「……」 
  
聡「一緒に…団子食べるか?」 
  
兼続「……うん」 



39 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:14:12.37 ID:1zojUqJkO

秀吉は六日目の朝にようやく越後にたどり着いた。その目には疲れさえ見えた 
  
秀吉「…謙信たずねて三千里……」 
  
秀吉「…ようやく…春日山城まで…これた…」 
  
秀吉「…お」 
  
秀吉は城門に前に佇む一人に男を見つけた。がたいのいいその男に秀吉はゆっくりと近付いた 
  
秀吉「(この髭…もしかしたら……)」 
  
男「……」 



41 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:16:58.27 ID:1zojUqJkO

秀吉「あ…あのぉ……すいません…」 
  
柿崎「……」 
  
秀吉「…あ…あの」 
  
柿崎「……」 
  
秀吉「あの!柿爺さんですか?」 
  
柿崎「…んん?」くるっ  
  
秀吉「斎藤という人に言われて来ました!助けて下さい!!」 
  
柿崎「……?」 
  
秀吉「謙信という人に会わせて下さい!!」 
  
柿崎「……」 
  
柿崎「儂は…柿爺だ。謙信にこき使われてる爺だ」 
  
秀吉「……」 



42 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:21:07.37 ID:1zojUqJkO

柿崎「謙信公は色男がお好みだ。貴様のようなブサ面は門前払いなんだよ」 
  
秀吉「いや…そういうあれじゃ…」 
  
柿崎「ここにお前の居場所はない。帰れ」 
  
秀吉「そんな…」 
  
聡「……」スタスタ 
  
兼続「……♪」テクテク 
  
聡「(こいつ…デコに墨で『愛』なんて書いてやがる…バカなのか?)」スタスタ 




45 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:27:20.15 ID:1zojUqJkO

柿崎「お…ガキが帰ってきたか…」 
  
兼続「ただいまー」 
  
柿崎「どこほっつき歩いてたんだよバカ」 
  
兼続「ひっ…ご、ごめんなさい」 
  
聡「…!」 
  
聡「あれ…あなたは」 
  
秀吉「ん?」 
  
秀吉「あ!律様の…!!」 
  
聡「…平沢家の…家臣…」 
  
柿崎「…は?」 



47 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:32:26.52 ID:1zojUqJkO

柿崎「…なるほど…平沢家の家臣であったか…無礼を許してくれ」 
  
秀吉「い、いや…知らなかったんだから別に儂は…」 
  
柿崎「てっきり野生の猿かと思ってた…すまんな秀吉公」 
  
秀吉「いやあんた無礼過ぎるじゃろ」 
  
聡「…と、とりあえず謙信さんに会わせなきゃ…!こうしているうちにも織田軍が稲葉山城を…!!」 
  
秀吉「…うむ」 
  
柿崎「そうだな。入ってくれモンチ」ギイィ 
  
秀吉「(……)」 



50 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:38:38.76 ID:1zojUqJkO

謙信「うわあああぁぁぁ…!!」 
  
秀吉「…へ?」 
  
謙信「だ、誰だ!!城内にマンキーを入れたのは!!」 
  
秀吉「…っ!!」 
  
秀吉「…いくら謙信公といえども無礼過ぎるぞ!!」 
  
謙信「ひぃっ!!オコリザルになった!」 
  
秀吉「……」 
  
柿崎「…お言葉ですが謙信公」 
  
謙信「…ん?」 
  
柿崎「マンキーには胴体がありません。こやつには胴体がある。従ってマンキーではありません」  
  
謙信「な…なるほど…言われてみれば確かに違うような…」 
  
秀吉「……」 



54 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:46:33.39 ID:1zojUqJkO

秀吉「…なぁ…儂ってそんなに猿顔かのぉ…?」  
  
聡「…さ、さぁ…(俺に振るなよ)」 
  
謙信「…して秀吉とやら。用件は何だ?」 
  
聡「あっ!!そうだ秀吉さん。救援をお願いしに来たんでしょ!?早くしないと!」 
  
秀吉「は!そうじゃった!」 
  
景綱「……」 
  
秀吉「……謙信公。実はいま平沢家が織田軍に攻められ窮地に立たされております…」 
  
謙信「…何?」 
  
秀吉「…平沢唯様から書状を預かっております……これを」スッ 
  
謙信「…ん」ピラッ 



55 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:49:41.75 ID:1zojUqJkO

謙信「……!」 
  
景綱「…どうしました謙信様!」 
  
謙信「(バカな…字が汚くて読めないだと…?)」プルプル 
  
秀吉「…謙信公なら寛大な返事をくれるとのことで越後まで馳せ参りました…」 
  
謙信「……」 
  
秀吉「…どうか!助けて下され!!」ガバッ 
  
謙信「…」 
  
景綱「……」 
  
柿崎「……」 
  
聡「……」 
  
兼続「……」 



61 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/20(月) 23:57:10.36 ID:1zojUqJkO

謙信「こいつは偽物だ!!ひっ捕らえろ!!」 
  
柿崎「はっ!」 
  
秀吉「へ?」 
  
秀吉「ちょ…ちょっと謙信公!!いきなり何を言うんじゃ…!!」 
  
謙信「こんな汚い字で書かれた書状があってたまるか!!貴様!もしや北条方の間者だな!?」 
  
秀吉「そ、それは唯様の書いた…いでっ!!ちょ、ちょっともう少し優しく…ひぎぃっ!!」 
  
謙信「…そいつは縛って海に沈めて処刑しろ」 
  
秀吉「…な!?(デジャブ…?)」 



66 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:01:34.71 ID:eNeL3+TXO

聡「け…謙信公…」 
  
謙信「……聡。何も言うな」 
  
聡「……そんな」 
  
秀吉「(…ヤバい!このままじゃ間違いなく儂は死ぬ!平沢家も助からん!)」 
  
秀吉「(…何か…!何かあれば…!)」 
  
安価+5まで多 
  
①無礼講ダンス 
  
②懐を探す 
  
③沢庵献上 





67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/21(火) 00:01:52.98 ID:AJJ4Xh+Q0

2 




87 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:09:51.50 ID:eNeL3+TXO

秀吉「(何か…!何かないのか…!)」アタフタ 
  
柿崎「あっ!こら!じっとしてなさい!!」 
  
秀吉「(くそ!!何もない…!)」 
  
ピラリッ 
  
謙信「ん?」 
  
秀吉「あ…それは!」 
  
秀吉はうっかり懐にしまってあった斎藤のプロマイド自画像を落としてしまった 
  
謙信「…こ、これは………」 
  
秀吉「ち、違うんです!!儂はそんな趣味じゃいんじゃ!!信じてくれぇ!!!」 
  
謙信「……」 



92 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:16:21.58 ID:eNeL3+TXO

秀吉「儂は一切女なんか興味なくて…!!本当に違うんじゃ!!」 
  
柿崎「……(うほっ)」 
  
謙信「…斎藤」ボソッ 
  
秀吉「……え?」 
  
謙信「…斎藤…だろう?この絵は…」 
  
秀吉「あ…はい…って何で知っとるんじゃ謙信公?」 
  
謙信「…もしかして……貴様本当に平沢家の……」 
  
秀吉「…!」 
  
秀吉「はっ!儂は平沢家家臣!羽柴秀吉でござる!!」 
  
謙信「…」 
  
聡「……」 



94 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:23:33.75 ID:eNeL3+TXO

謙信「マンキー…」 
  
秀吉「は、はい!」 
  
謙信「援軍の依頼…快諾してやろう。平沢家のためだ…!」 
  
秀吉&聡「!!」 
  
謙信「すぐに兵を集めろ!!美濃まで行く準備だ!」 
  
景綱「し、しかし謙信様…!今は北条と戦中でとても援軍など送るには…!」 
  
謙信「ならば講和を結べばよかろう。越相同盟だ」 
  
景綱「な…!そこまでやる義務があるというんですか…!?どうして殿は…!!」 
  
謙信「……」 
  
謙信「そこに沢庵があるから」 
  
景綱「……!!」 






100 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:29:45.91 ID:eNeL3+TXO

―――そして 
  
謙信「マンキー。我々はすぐに向かうが見ての通り戦中でな」 
  
謙信「準備には時間がかかる。マンキーは先に行って唯殿に伝えてくれないか?」 
  
秀吉「もちろんそのつもりじゃ!主君も朗報をいち早く待っておる!」ニコッ 
  
謙信「(きもっ)あぁ、頼んだぞ。我々もすぐ向かう!」 
  
秀吉「…では!」くるっ  
  
謙信「うむ」 
  
聡「……」 
  
兼続「…行っちゃったね…」 
  
柿崎「…大丈夫かあいつ…また稲葉山城に戻るつもりですが…」 
  
謙信「なぁに…マンキーなら出来るさ」 







106 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:36:35.84 ID:eNeL3+TXO

柿崎「さて…そうと分かれば支度をせねばならんな!」くるっ 
  
景綱「甘粕のやつにも連絡しないといけないな……」スタスタ 
  
聡「……」 
  
謙信「聡」 
  
聡「え?あ、あぁ謙信公…」 
  
謙信「…早く戦の準備をしろ」 
  
聡「えっ!?」 
  
謙信「お前も行きたいんだろ?美濃に。分かってるさ」 
  
聡「……」 
  
謙信「田井中律」 
  
聡「…!!」 
  
謙信「…お前の姉さん…美濃で頑張ってるんだぞ?」 
  
聡「…ど、どうしてそれを…」 



109 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:40:28.50 ID:eNeL3+TXO

謙信「義将は色々と顔が広くてな」 
  
聡「……」 
  
謙信「姉さんを助けたいと思わないのか?」 
  
聡「……」 
  
聡「助けたい」 
  
聡「俺は姉ちゃんを助ける!!」 
  
謙信「…決まりだな」 
  
謙信「…お前に一頭馬をやる。見事戦場でかぶいてみせよ」 
  
聡「……!」 
  
聡「ありがとう…ございます!!」 
  
謙信「ああ…」 



112 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:44:51.65 ID:eNeL3+TXO

―――稲葉山城 
  
紬「撃て!」 
  
中将「撃てええぇーい!!!」 
  
バンバンババン! 
  
紬「いいわ…!城門に近づく敵がいたら鉄砲で威嚇射撃よ!」 
  
中将「はっ!し、しかし弾がもう…」 
  
紬「え?」 
  
中将「残り僅かで…あとは弓隊に任せるしかありません!」 
  
紬「そんな…!」 



116 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:47:32.72 ID:eNeL3+TXO

わーわー! 
  
兵「律殿!」 
  
律「な、なんだよ!!こんな忙しい時に…!」   
  
兵「澪殿が援軍を要求しております!」 
  
律「おいおいこっちも手一杯なのに…!自慢の策略でどうにかしろって伝えとけ!!」 
  
兵「はっ!」 



119 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:51:26.65 ID:eNeL3+TXO

平沢軍は織田軍の猛攻に耐えていた。
秀吉の狼煙が上がってから、信長は警戒心を強め、兵糧攻めから一転して強攻にでたのだ 
  
唯「…モンチ…大丈夫かな…」 
  
律「…日に日にしんどくなってくぜ…士気も段々下がってきてる…」 
  
梓「最近は夜襲をかけてきますね」 
  
澪「唯!もう兵糧庫はダメだ!兵糧は持てるだけ持って本城に移そう!」  
  
唯「う~ん……」 



122 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 00:56:57.63 ID:eNeL3+TXO

澪「…もう柴田隊の攻撃に耐えきれないんだ…敵の軍師せいで最近は悉く策略が破られてる……」  
  
和「竹中半兵衛ね…」 
  
澪「…だから最後の策略として兵糧庫を空にして織田軍がきたところに火矢を放つ!」 
  
梓「……」 
  
唯「……でも…沢庵が…」 
  
紬「…仕方ないわ唯ちゃん…持てるだけ本城に移したらもう…」 
  
唯「……」 



125 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 01:03:14.36 ID:eNeL3+TXO

――翌日 
  
澪「放て!!」 
  
ビュンビュンビュビュン! 
  
空の兵糧庫に群がってきた織田軍に火矢を放つ澪隊 
  
敵「ぐわああぁあ!」 
  
敵「あぁぁちぃちぃあぁちぃぃぃ…!!」 
  
中将「…成功です澪殿!」 
  
澪「……うむ」 
  
予め油をまいてあったのも影響して、兵糧庫は一気に燃えた。
敗走する織田軍。計略は大成功だったが、澪は決して笑えなかった 



194 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 18:16:05.42 ID:eNeL3+TXO

上杉家の援軍要請に成功した秀吉は逸る気持ちを抑えて稲葉山城に向かっていた 
  
秀吉「(上杉の援軍が来るのを知ったら…城のみんな喜ぶじゃろうな…!)」パカラッパカラッ 
  
秀吉「(…あと少しの辛抱じゃ…!耐えててくれぇ…!)」パカラッ 
  
そうして秀吉は驚くべき早さで美濃まで戻ってきた。後にこれは越後大返しと呼ばれることになる  
  
秀吉「…さて…どういくべきかの…」 
  
夜。遠くの山から最後の狼煙をあげた秀吉は、小さな稲葉山城を見て呟いた。
この報告をするまでが自分の任務。稲葉山城はまだ落ちてなかった…… 
  
秀吉安価+多5 
  
①長良川を泳いで北から入る 
  
②東を守ってる佐々隊に接近して謝る。そして入城 
  
③まずは沢庵城に行くぞ!! 






196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/21(火) 18:19:02.86 ID:f9tCWGwbO

忍び込めるとは思えん。 
3かな。 



203 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 18:26:55.90 ID:eNeL3+TXO

秀吉「…そ、そうだ!憂殿のいる沢庵城に…!」くるっ 
  
秀吉は沢庵道を駆けた。憂が織田軍に攻撃されていることに気付けば すぐ動くはず。 
  
そうなれば上杉軍が稲葉山城に着くより先に包囲を解けると考えたからだ  
  
秀吉「(…一応謙信殿には状況を知らせてあるんじゃが……
    稲葉山城のみんなのためにも援軍は出来るだけ早い方がいいだろう…)」パカラッパカラッ 
  
  
秀吉は急いで沢庵道を駆けてると数人の兵士が道を塞いでいた 

「おいっ!止まれ!」 



208 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 18:31:27.30 ID:eNeL3+TXO

秀吉「…!!」 
  
兵士を見ると羽織りに三つ葵の家紋。徳川家の兵だった 
  
兵士「貴様…怪しいな…馬から降りろ!!」 
  
秀吉「…く……(しまった…沢庵道は封鎖されてたか…!!)」 
  
兵士「…この沢庵道をその格好で通るってことは…」 
  
兵士「……」 
  
秀吉「……う…」 
  
3、4人の兵士に囲まれた秀吉。絶対絶命の危機だった 



210 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 18:36:51.30 ID:eNeL3+TXO

兵士「…ちょっと調べさせてもらう」バッ 
  
秀吉「あ…ちょっと…!!そこは…!」 
  
兵士「…えぇい!観念しろ!」バッ 
  
秀吉「アッー」 
  
ペラッ 
  
秀吉「…はっ!」 
  
兵士「…ん?」 
  
秀吉は懐から授かった書状を落としてしまった。慌てて取ろうとするが徳川の兵士が先に取ってしまった 
  
兵士「…な…何だコレは……」プルプル 
  
秀吉「(……ヤバい……これはBADじゃ…)」 
  
兵士「お、おい…俺にも見せろよ…」 
  
謙信からの承諾の手紙。唯に渡すはずだった書状は、いま徳川の兵士に見られている 



213 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 18:40:22.17 ID:eNeL3+TXO

兵士「た…大変だ……上杉軍がこっちに向かってくるぞ…!」 
  
兵士「…ば…バカな…こいつまさか…」 
  
兵士「…もう援軍を頼みに行ったのか…」 
  
秀吉「(……くっ………無念…)」 
  
兵士「ひっ捕らえよ!!!!」 
  
兵士「はっ!」 
  
兵士「すぐに狸…いや家康様に報告するぞ!!」  
  
秀吉「……すまない…唯様……儂が不甲斐ないばかりに……」 



217 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 18:47:40.94 ID:eNeL3+TXO

  
それから秀吉は殺されなかったが 徳川軍に監禁されてしまい 
唯に手紙を届けることも、稲葉山城に援軍の報告をすることも出来なかった 
  
平沢軍は善戦していたが 秀吉が帰って来ないことで援軍は来ないと決めつけてしまい士気は低下。
上杉軍がくる2日前に稲葉山城は落城。そのまま平沢家は織田家に滅ぼされてしまった…… 
  
秀吉は後悔し、落城から一週間後に切腹した 
  
B A D E N D 



223 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 18:51:35.22 ID:eNeL3+TXO

一機増えたのでラスト2です 
  
上杉家の援軍要請に成功した秀吉は逸る気持ちを抑えて稲葉山城に向かっていた 
  
秀吉「(上杉の援軍が来るのを知ったら…城のみんな喜ぶじゃろうな…!)」パカラッパカラッ 
  
秀吉「(…あと少しの辛抱じゃ…!耐えててくれぇ…!)」パカラッ 
  
そうして秀吉は驚くべき早さで美濃まで戻ってきた。後にこれは越後大返しと呼ばれることになる  
  
秀吉「…さて…どういくべきかの…」 
  
夜。遠くの山から最後の狼煙をあげた秀吉は、小さな稲葉山城を見て呟いた。
この報告をするまでが自分の任務。稲葉山城はまだ落ちてなかった…… 
  
秀吉安価+5まで多 
  
①長良泳いで北から入る  
  
②東を守ってる佐々隊に接近して謝る。そして入城 





225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/21(火) 18:53:30.82 ID:l4CsP1T/O

1 



231 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 19:02:26.50 ID:eNeL3+TXO

秀吉「…やっぱり来た時と同様に…長良川を渡るか…」 
  
秀吉「猿岩石よ…お主とはここでさよならじゃ…」バッ 
  
謙信から授かった馬の手綱を外すとそのまま広い草原に逃がしてしまった  
  
秀吉「……またな」 
  
秀吉「……」 
  
秀吉「…さて…長良川を泳いで稲葉山城の近くまでいくか…」 
  
東から西に流れる長良川をゆっくり泳ぐ秀吉。
秀吉は水泳が得意だったため、服を頭の上に置きながら泳いでいた 
  
秀吉「……よし…」 



233 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 19:07:42.57 ID:eNeL3+TXO

秀吉は静かに川から出た。ここは長良川の戦いで澪と和が伏兵として隠れていた場所だ 
  
秀吉「…うぅ…流石にこの季節は冷えるのぉ……」 
  
秀吉は服を着ながら空を見上げた。まだ宵のうちだったが 月が見える。静かだった 
  
秀吉「……これでよし!あとは稲葉山城に向かうだけじゃ!」 
  
最後に謙信からの書状を確認すると 秀吉は南の稲葉山城に向かって歩き出した 
  
秀吉「…(…まだ耐えてる…早く行かねば…!!)」 
  
服部「………」スッ 
  
服部「……見つけたぞ…」 



235 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 19:13:58.36 ID:eNeL3+TXO

秀吉「…しかし今日は月が綺麗じゃ…数日前に稲葉山城を出た時は闇夜だったのじゃが…」 
  
服部「そうだな。……望月の夜は潜入は止めた方がよいぞ……猿」 
  
秀吉「……!」くるっ 
  
慌てて振り返る秀吉。そこには服部半蔵率いる忍者衆がいた 
  
秀吉「…は…半蔵……」  
  
服部「…一応その道の者からの助言だ…もう遅いがな」 
  
秀吉「…あ…あ……」ガタガタ 



239 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 19:19:30.12 ID:eNeL3+TXO

服部「……平沢軍の密使となったか…」 
  
秀吉「……!」 
  
秀吉「(ヤ…ヤバい!ここでバレたら…!!)」ドキドキ 
  
秀吉「…」 
  
秀吉「……くく…くっくっく…」 
  
服部「…?」 
  
秀吉「…はーはっはっはっ!!」 
  
服部「…何を笑う」 
  
秀吉「半蔵よ!!長良川の警備、ご苦労でござる!!」ビッ 
  
服部「…!」 
  
忍者「……」 
  
秀吉「いや~…儂も道に迷ってのぉ…半蔵に会えて良かったわい!」 
  
服部「……」 
  
秀吉「……」 
  
秀吉「(…どうだ!)」 



240 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 19:24:00.25 ID:eNeL3+TXO

服部「……」 
  
服部「…猿よ」 
  
秀吉「は、はい!」 
  
服部「つまらん猿芝居は止めろ」 
  
秀吉「…う」ドキッ 
  
秀吉「…あはは…ナ、ナンノコトヤラサッパリ…」 
  
服部「……」 
  
忍者「貴様!見苦しいぞ!!」 
  
秀吉「ひっ」ビクッ 
  
服部「…止めろ」サッ 
  
秀吉「……」 
  
服部「……この猿を連れていけ…。信長に差し出す」 
  
秀吉「……!」 
  
忍者「はっ!」 



244 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 19:29:11.47 ID:eNeL3+TXO

忍者「……」スタスタ 
  
秀吉「(…ヤ…ヤバい…これはヤバいぞ…)」 
  
秀吉「(信長様のところなんか行ったら首チョンパ確実じゃ!!)」 
  
秀吉「……く、くそったれぇ!!」ボウン! 
  
秀吉は服にしまってあった煙玉を投げつけた。(話の都合上、煙玉は濡れてなかったことにする!) 
  
忍者「わっ!」 
  
服部「…!」 
  
秀吉「へへ!あばよ!!」ダッ 
  
忍者「え…煙幕だぁ!!」ゴホゴホ 
  
服部「…ふん」スッ 
  
秀吉「I'll be backってなぁー!!はっはっはっ!!」ダダダッ 
  


247 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 19:33:48.06 ID:eNeL3+TXO

秀吉「YES!YES!YES!」ダダッ 
  
秀吉「ははは!三河の忍者衆も大したことないのぉ!」ダダッ 
  
服部「貴様に言われる筋合いはない」スッ 
  
秀吉「……へ?」ダダダ  
  
秀吉は走りながら声のする方へ顔を向けた。そこにはこちらを睨めつけながら走っている服部半蔵がいた 
  
  
服部「………」ダダダ 
  
秀吉「……」ダダダ 
  
服部「ふん!」ドカッ 
  
秀吉「ぎゃあああぁぁぁ!!」ズザー 
  
服部の蹴りで秀吉はいとも簡単に転んだ。またしても捕まったのである 



264 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 20:35:22.74 ID:eNeL3+TXO

秀吉「…な…何故じゃ…煙幕も効かないとは……」 
  
服部「貴様の五月蝿い声を追うことぐらい造作もないこと」 
  
秀吉「!!」 
  
服部「声を出しながら逃げる馬鹿がいるか」 
  
秀吉「…そ、そうじゃった……」 
  
服部「…残念だったな猿…貴様の命運は尽きた……」 
  
秀吉「………」 
  
秀吉「(す…すまねぇみんな……)」 
  
服部「…稲葉山の本陣まで連れてけ」 
  
忍者「…はっ」 
  



267 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 20:40:27.89 ID:eNeL3+TXO

――稲葉山城 
  
唯「……モンチ…戻ってこないね…」 
  
律「…あぁ」 
  
紬「……」 
  
澪「…和……兵糧はあとどれくらいだ…?」 
  
和「…もって…3日ほど……」 
  
澪「…3日…か」 
  
梓「…本当に…戻ってくるんでしょうか?」ボソッ  
  
律「…!」 
  
梓「…やっぱり…どこかで捕まったり…」 
  
唯「…あずにゃん」 



268 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 20:45:11.80 ID:eNeL3+TXO

梓「…こんなこというのもあれですけど…援軍は来ないかもしれないし…」 
  
紬「…そんなことないわ!」 
  
梓「…!」 
  
律「…ムギ」 
  
斎藤「紬お嬢様…」 
  
紬「絶対援軍はくる!だから信じて!」 
  
紬「あと3日…!3日だけでいいから帰りを待ちましょう!!」 
  
澪「…ムギ」 
  
梓「でも…」 
  
紬「お願い…」 
  
唯「……」 
  
唯「…ムギちゃんの言うとおりだよ!」スクッ 
  
みんな「…!」 



270 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 20:51:01.56 ID:eNeL3+TXO

唯「…必ず援軍はくる!モンチならやってくれる!」 
  
紬「唯ちゃん…」 
  
律「…そうだな!もう少しだけ…頑張ってみよう!」 
  
唯「うん♪」 
  
和「…頑張りましょう」  
  
斎藤「……」 
  
唯は笑っていたが その表情には疲れが見えていた。
それは唯だけではない、稲葉山城にいる平沢軍全員がそうだった 
  
織田軍との凄まじい攻城戦にみんな疲れきっていたのだ 
  
秀吉の報告だけが唯一の頼み綱だった 



274 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 20:57:22.55 ID:eNeL3+TXO

――稲葉山織田本陣 
  
信長「なに…?猿が…?」ガタッ 
  
兵「はっ!長良川付近にて歩いているところを三河の忍者衆が」 
  
信長「……なるほど……ここに連れて来い」 
  
兵「はっ!」 
  
信長「(猿よ……また会えて嬉しいぞ)」 
  
―――――――― 
  
秀吉「……」トボトボ 
  
服部「……」スタスタ 
  
秀吉は縄で縛られ、服部に繋がれていた 
  
服部「…連れて参りました」 
  
信長「…ご苦労だった。下がれ」 
  
服部「……」ペコリ 
  
秀吉「(……うぅ)」 



276 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:05:41.92 ID:eNeL3+TXO

信長「…くっくっくっ……狼煙が上がる度に城内から歓声が聞こえたから周辺の警備を固めたが…」 
  
信長「…まさか捕まったのが猿とはな…」 
  
秀吉「……」 
  
信長「くくく…運命とは皮肉だな…猿よ」 
  
秀吉「……」 
  
信長「…何処へ密旨の使いに出た…?」 
  
秀吉「…ぅ…」 
  
信長「…」 
  
信長「…猿…口が開かないなら刃でこじ開けてくれようか?」 
  
秀吉「…ひっ!」ビクッ 
  
明智「…信長様。服部半蔵の奴がこんなものを…」ピラッ 
  
秀吉「……!」 
  
信長「…なに?」 



280 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:12:05.19 ID:eNeL3+TXO

信長「……」 
  
信長「…!」 
  
秀吉「(あ…あぁ)」 
  
信長に書状が渡ってしまった。秀吉はため息をついてうなだれた 
  
柴田「信長様…書状には何と?」 
  
信長「…上杉…」 
  
竹中「上杉…!」 
  
信長「…平沢は上杉と繋がっておったか…」 
  
柴田「…じゃあそれはまさか…!」 
  
信長「上杉からの援軍が……ここにくる!」 
  
明智&竹中&柴田「…!!」 
  
信長「…謙信め……余計なことを…」 
  
秀吉「……」 



283 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:16:34.23 ID:eNeL3+TXO

信長「この城を…いち早く落とさねばならないな……」チラッ 
  
秀吉「……」 
  
明智「…上杉の援軍となると一筋縄では…」 
  
竹中「…徳川にも知らせないといけませんな…」  
  
信長「…猿め……」ジロッ  
  
秀吉「…」 
  
柴田「この猿はどうしますか?処刑しますか?」  
  
秀吉「…!」 
  
信長「…磔の刑に処せ」  
  
秀吉「…そんな!嫌じゃ!!」 



285 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:22:17.60 ID:eNeL3+TXO

柴田「がっはっは!残念だったな秀吉!!貴様の悪運はここで終わるんだよ!」 
  
秀吉「……嫌じゃ!死ぬのは嫌じゃ!」 
  
信長「……」 
  
柴田「ここにきて命乞いかっ!はっはっは!!(利家がいないから楽に処刑出来るわ!)」 
  
信長「……!」 
  
柴田「…武士なら最後は潔く死ねぇ!!」ガシッ 
  
秀吉「嫌じゃぁ~!!」  
  
信長「…待て!」 
  
柴田「へ?」 
  
信長は、縛られた秀吉を運ぼうとする柴田を止めた 
  
信長「待て…いいことを思いついたぞ」 
  
明智「…?」 
  
秀吉「……?(な、何なんじゃ…)」 



287 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:32:13.27 ID:eNeL3+TXO

信長「…猿よ。死にたくなかろう」 
  
秀吉「は、はひっ!」 
  
信長「……ふっ」 
  
柴田「ま、まさか信長様こいつを逃がすのですか!?」  
  
信長「……1つ、うぬに命令を与える。それが出来たらうぬは逃がしてやろう」 
  
秀吉「…め、命令?」 
  
明智「信長様…一体何を?」 
  
信長「…簡単なことよ。明朝、稲葉山城の兵に向かって援軍は来ないと言え」 
  
秀吉「……!!」 
  
信長「…それを言えたら逃がしてやろう」 
  
秀吉「………」 
  
柴田「…な、なるほど!」 
  
竹中「援軍が来ないと言えば敵の士気も下がり…」 
  
明智「…一気に攻め落とせる!」 



290 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:38:53.00 ID:eNeL3+TXO

秀吉「(な…なんじゃと…?嘘を言えってのか……)」 
  
信長「『援軍はこない』そう言えば助命してやる…」 
  
秀吉「…」 
  
信長「…それとも猿よ」  
  
信長「貴様は串刺しが望みか?」 
  
秀吉「ひっ!」ビクッ 
  
秀吉「わ、分かりました!!言います!言いますから命だけは…!」ペコペコ 
  
明智「……」 
  
信長「くくく……そうだ…死に震えるがよい」 
  
秀吉「…うぅ」 
  
信長「光秀!明日の朝、猿を城門の前に立たせよ!それまで監視しとけ!」 
  
明智「はっ!」 
  
信長「(謙信が来る前に稲葉山城を落としてやろう……)」 
  
秀吉「……」 



294 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:43:42.65 ID:eNeL3+TXO

―――明朝 
  
明智「秀吉の縄をほどけ!」 
  
秀吉「……」パサッ 
  
信長「…もう一度だけ言う……『援軍はこない』とだけ言え」 
  
秀吉「は、はい!」 
  
信長「くく……行け!」  
  
秀吉「……」 
  
明智「……」 
  
柴田「…けっ」 
  
秀吉はゆっくりと城門の方へ歩いていった。周りの織田軍は隠れており、秀吉だけが突っ立っていた 



298 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:50:27.20 ID:eNeL3+TXO

――城内 
  
紬「…!」 
  
唯「どうしたのムギちゃん?」 
  
律「まさか朝っぱらから攻撃か!?」ダッ 
  
紬「違うの……あ…あれを見て!」 
  
唯&律「ん?」 
  
澪「どうしたんだみんな?」 
  
みんなは城から下を見下ろした。すると見慣れた猿が城門の前に1人立っていた 
  
唯「モンチ!!」 
  
律「帰ってきたのか!!」 
  
紬「……!」 
  
律「みんな!!モンチが帰ってきたぞ!!」 
  
兵「何だって!?」ガタッ 
  
兵「そんなバカな!」ドタバタ 
  
家臣だけでなく、稲葉山城にいる平沢軍およそ1000人あまりの全員が秀吉の帰還に驚き、間戸に群がった 



301 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 21:55:16.27 ID:eNeL3+TXO

ワイワイガヤガヤ 
  
唯「やっぱりモンチ帰ってきたよ―♪」 
  
律「よっしゃー!!織田軍もいないことだし、城門開けてやろうぜ!」 
  
秀吉「……」 
  
秀吉は騒いでる城のみんなを見上げると かすかに笑った 
  
梓「…!」 
  
律「よっしゃー澪!行こうぜ!」ダッ 
  
澪「え?あ…袖を引っ張るなよバカ!」 
  
梓「待って下さい!!!」 
  
律&澪「…?」ピタリ 
  
梓「なんか…様子がおかしくないですか?」 
  
唯「…え?」ヒョコッ 
  
秀吉「……」 



307 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:00:14.81 ID:eNeL3+TXO

和「…確かに…何か元気無いわね…」 
  
斎藤「……」 
  
唯「…モンチ…?」 
  
律「…よし!じゃあこっから聞いてやるか!」 
  
梓「…え?」 
  
唯「お!いいねぇりっちゃん♪」 
  
律「どうしたんだーモンチー!!!」 
  
律は城からでかい声を出した。秀吉は少し反応した 
  
律「あれ?何にも返さないな…」 
  
唯「聞こえなかったのかな?」 
  
律「じゃあ今度はみんなで呼びかけようぜ!!」  
  
兵「わかりましたでござる!」 
  
兵「へへ…喉が鳴るぜ!」 
  
ワイワイガヤガヤ 
  
秀吉「(……みんな…耐えててくれたんじゃな………)」 



309 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:06:36.64 ID:eNeL3+TXO

秀吉「(…和殿に澪殿…それに律殿に梓様に斎藤様……そして唯様に…紬様……)」 
  
秀吉「(みんな…儂を信じて……3万にもなる軍勢と戦っていたのか……………)」 
  
秀吉「……」 
  
柴田「ちっ!あの猿め…!銃で威嚇して催促しましょうか!」 
  
織田「…待て……勝家よ…」 
  
明智「……」 
  
ワイワイガヤガヤ 
  
唯「よぉーし!じゃあ一斉のすいで叫ぼう!!」  
  
兵「おぉー!」 
  
梓「ちょ、ちょっと皆さん……」 
  
秀吉「……」 
  
唯「せーの…!!」 
  
秀吉「みんな…聞いてくれぬか!!!」 



315 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:16:22.26 ID:eNeL3+TXO

唯「…?」 
  
律「な、何だ…?」 
  
紬「…」 
  
騒いでいた城が静かになった 
  
秀吉「(……唯様…あの時儂を召して下さって本当に感謝しておる)」 
  
秀吉「(そして紬様…)」  
  
秀吉「(心からお慕いしておりました…!)」キラッ  
  
紬「…?」 
  
秀吉「(…儂は平沢家の家臣だから……最後まで平沢家のために忠義を尽くす…)」 
  
秀吉「(…命を捨ててでも守るべきものがあるんじゃ…!!)」 
  
唯「…モンチ」 
  
秀吉「上杉の援軍は数日以内に来るっ!!!みんな頑張るんじゃ!!」 
  
唯&律「……!!」 
  
信長「なにっ!?」ガタッ」 
  


324 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:21:56.34 ID:eNeL3+TXO

わあああああああああああぁぁぁぁぁあああ……!!!!!! 
  
明智「……!」 
  
その時静まり返っていた稲葉山が 平沢軍の歓声によって埋め尽くされた。城全体が揺れるように騒いでいた 
  
律「よっしゃああぁぁ!!援軍が来るぞぉ!!!」 
  
斎藤「はい!!もう少しの辛抱ですな!!」 
  
唯「やった♪やった♪やった♪」ピョコピョコ 
  
澪「…良かった」 
  
和「…ということは…秀吉は成功したのね」 
  
梓「やるじゃないですか…モンチ」 
  
紬「……」 
  
兵「おっしゃあぁキターーー!!」 
  
兵「やったるでぇ!!」  
  
唯「モンチー♪」フリフリ 
  
秀吉「……!」 
  
秀吉「Good luckじゃ!」ニカッ 


333 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:28:41.56 ID:eNeL3+TXO

信長「…バ、バカな」 
  
柴田「信長様!!!」 
  
信長「あのうつけをひっ捕らえよ!!!!!!!」 
  
兵「はっ!!」ダダッ 
  
竹中「……約定を反故にしただと…」 
  
明智「……秀吉」 
  
――――――――― 
  
兵「こい!」ガシッ 
  
秀吉「くっ!」 
  
秀吉「(儂の命も…これまでとな…)」 
  
秀吉はそのまま2人の兵に連れて行かれた 
  
紬「あ!秀吉が…!」 
  
唯「…え?」 
  
援軍が来るとの報告に騒いでた平沢の家臣達は異変に気が付いた 



335 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:31:35.38 ID:eNeL3+TXO

唯「モンチが…!織田軍に連れてかれる!」 
  
律「あいつ…まさか…!!」 
  
澪「…織田に捕まってたのか…?」 
  
紬「…!」 
  
律「助けに行くぞ!!梓!」バッ 
  
梓「はい!」 
  
和「ダメよ律!!」 
  
律「!な、何で…!」 
  
和「…ここで城門を開けたらどうなるかあなたにも分かるでしょ!?」 
  
律「…う」 



341 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:35:24.85 ID:eNeL3+TXO

唯「でも…モンチが…!」 
  
竹中「撃て!!」 
  
ドンドンドドン!! 
  
その時、城門の前に並んだ織田鉄砲隊が唯達目掛けて撃ってきた 
  
澪「きゃぁ!」 
  
律「くそ…!威嚇してやがる…」 
  
紬「秀吉は!?秀吉はどうなるの!?」 
  
斎藤「お嬢様…」 
  
唯「……モンチ」 



345 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:42:42.67 ID:eNeL3+TXO

兵「…こら!大人しくしろ!」 
  
秀吉「…へっへ…まさか磔にされる側になるとはな…」 
  
明智「…」 
  
秀吉ははりつけ柱に縛り付けられた 
  
明智「…秀吉…一つ聞きたい。何故あの時嘘を言わなかった?」 
  
秀吉「…何故って?」 
  
明智「…嘘を言えば助命されたんだぞ…?なのに何故…」 
  
秀吉「…儂は……平沢家の家臣じゃからのぉ………忠義を尽くすのは…当たり前じゃ」 
  
明智「…そうか……だがその忠義を何処まで貫くつもりなんだ………?」  
  
秀吉「……」 
  
秀吉「無論、死ぬまで」  
  
明智「……!」 



348 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:48:37.52 ID:eNeL3+TXO

明智「…最後に…お前の絵を書いていいか?」 
  
秀吉「…好きにせぇ」 
  
明智「…わかった」 
  
―――そして――― 
  
明智「……」 
  
秀吉「……」 
  
兵1「では…」サッ 
  
兵2「…」スッ 
  
秀吉「I'll be back」 
  
グサッ ドスッ 
  
  
秀吉は左右の脇腹から槍で突き殺された 
  
―――1570年10月 
  
下克上の世を駆け抜けた史上最大の調略師が稲葉山で果てた 
  
羽柴秀吉。34歳のことだった 



359 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 22:55:10.01 ID:eNeL3+TXO

律「……モンチ」 
  
紬「…秀吉」 
  
あの歓声から一転して静かになった城内は秀吉の死を謹んで哀悼した 
  
紬「うっ…ぐすっ……」  
  
斎藤「(秀吉……貴様の忠義、しかと目に映ったぞ…!)」 
  
梓「……モンチ」 
  
唯「……」 
  
唯「…みんな!!悲しんでる暇は無いよ!!敵はまた攻めてくる!!」 
  
律「…!」 
  
和「…唯」 
  
唯「…今日も頑張ろうよ!!モンチのためにも!!来てくれる謙ちゃんのためにも!!!」 
  
紬「……!」 



364 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:02:07.01 ID:eNeL3+TXO

唯を真ん中に、平沢家臣は円陣を組んだ 
  
律「……唯…まだいけるよな?」 
  
唯「…」 
  
澪「…唯」 
  
唯「りっちゃんがこの平沢家にガッツと爆発力を与えてくれた」 
  
律「お?」 
  
唯「斎藤はスピードと感性を」 
  
斎藤「…」 
  
唯「ムギちゃんは沢庵ととっておきの飛び道具を」 
  
紬「…!」 
  
唯「和ちゃんは知性と正義を」 
  
和「!」 



368 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:07:17.61 ID:eNeL3+TXO

唯「あずにゃんはかつて混乱を」 
  
梓「うっ…」 
  
唯「ほっほっ……のちに判断力と情熱を」 
  
唯「澪ちゃんは知略と勝利への意志を」 
  
澪「…」 
  
唯「そして秀吉は勇気と行動力を」 
  
みんな「…」 
  
唯「私と憂がずっと支えてきた土台の上に、これだけのものが加わった」  
  
唯「それが平沢だ」 
  
律「…!」 
  
唯「私たちは絶対屈しないよ……」 
  
澪「あぁ」 
  
紬「もちろんよ!」 
  
唯「ひらさわーーーファイッ!!!」 
  
みんな「オーーー!!!!!!!!!!」 



372 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:14:18.18 ID:eNeL3+TXO

それから平沢軍の士気は上がり、謙信率いる上杉軍が美濃に入るまでよく戦い、10倍もの相手に奮戦した 
  
だが兵糧はもう尽きて城が落ちるのは時間の問題だった 
  
謙信は秀吉から詳しく状況を聞いていたので

沢庵城に主力がいることも、徳川の見張りがいることも知っていた 
  
そのため沢庵道にいる見張り300程度の徳川軍を破ると、

聡を沢庵城に使者として出し、自らは稲葉山城へと急行した 

377 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:22:13.66 ID:eNeL3+TXO

――沢庵城 
  
聡「憂さん!!」ガラッ 
  
  
憂「ひゃっ!いきなり何ですか!…ってあれ?」  
  
憂「聡君…でしたよね?」 
  
聡「あ、はい。田井中聡です…」 
  
憂「…ど、どうして美濃に?」 
  
聡「憂さん!大変ですよ!稲葉山城が織田軍に囲まれていて…!」 
  
憂「…え?」 
  
聡「何とか寡兵で持ちこたえてるようですが…何しろ兵力差がありすぎて…!」 
  
憂「…で、でも…数日前に澪さんから手紙が来て…」 
  
聡「…!それは偽の手紙です!!徳川軍の仕業です!!!」 





378 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:27:27.13 ID:eNeL3+TXO

憂「そ、そんな…」 
  
聡「すぐに兵を出して下さい!!上杉軍も美濃へ行ってます!!」 
  
憂「で、でも私…」 
  
聡「自分の姉ちゃんが戦ってるんだろ!?助けに行かないのかよ!」 
  
憂「…!」 
  
憂「わ、分かりました!!」 
  
聡「…ありがとう!」 
  
  
憂はすぐに最大動員数である13000より居城の留守の分を引いた10000の兵を連れて沢庵城を出た。
先頭には聡と憂が並んでいた 



381 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:32:28.44 ID:eNeL3+TXO

信長「何だと…!!上杉軍がこちらに向かってくる…!?」 
  
明智「はっ!あとは沢庵城の平沢軍も稲葉山城に向けて進行中です!」 
  
織田「くっ…!間に合わなかった……!猿めが…!!」 
  
信長は歯軋りをしながら稲葉山城の天守閣を見上げる。普段冷静な信長には見られない怒りだった  
  
明智「…信長様!ご命令を!!」 
  
信長「…くっ!」 
  
信長「い、一度関ヶ原まで退くぞ!!退却だ!!!」 
  
明智「はっ!」 


383 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:37:27.06 ID:eNeL3+TXO

信長「半兵衛!!貴様は家康にこの旨を伝えろ!!」 
  
竹中「はっ」 
  
信長「か、勝家!!」 
  
柴田「はい!」 
  
信長「尾張に残ってる兵を関ヶ原に集結させろ!!」 
  
柴田「はっ!」 
  
前田「となると仙石か…」 
  
織田「総力戦だ!!!関ヶ原で邪魔な平沢と上杉を同時に消してやる!!」 
  
竹中「……」 



387 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:44:31.71 ID:eNeL3+TXO

北東から上杉軍。北から平沢軍が稲葉山城に来ることを知ると、
織田軍と徳川軍は稲葉山城の包囲を止め南西にある関ヶ原まで退却した 
  
唯「…ぁ…うぃ~…」フラフラ 
  
憂「お姉ちゃん!!」ガシッ 
  
唯「…あうぅ…」 
  
憂「ごめんねお姉ちゃん!ごめんね…!」ギュッ 
  
  
澪「憂ちゃんは悪くないよ…!」 
  
梓「…憂が来てくれて…本当に良かった」 
  
憂「…皆さん」 
  
包囲が解けた稲葉山城から次々と兵が出てくる。立派な勝者だ 
  
しかし籠城していた平沢軍は衰弱していた 



388 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:49:05.74 ID:eNeL3+TXO

聡「……」 
  
律「…!」 
  
律「帰ってきたのか…」  
  
聡「ね、姉ちゃん達が大変だって秀吉さんから聞いたから…」 
  
律「…そっか」 
  
聡「あれ…そういえば秀吉さんは?」 
  
紬「……」 
  
憂「……?」 
  
律「死んだよ」 
  
聡&憂「…!」 
  
謙信「マンキーが…死んだだと…?」 
  
斎藤「…秀吉は最後に立派な忠義を見せて…逝きました」 
  
謙信「…斎藤」 
  
唯「でも大丈夫」 
  
みんな「…!」 



391 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:52:02.47 ID:eNeL3+TXO

憂「…」 
  
唯「モンチはみんなの心の中に生きているから!!!!」 
  
みんな「!!」 
  
憂「お姉ちゃん…!」 
  
律「そうだな…」 
  
梓「…悲しんでられませんね」 
  
紬「まだ最後の戦いが残ってるわ…」 
  
謙信「…」 
  
謙信「よし!!そうと分かれば腹ごしらえだ!」  
  
澪「へ?」 



392 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/21(火) 23:56:41.83 ID:eNeL3+TXO

謙信「腹が減っては戦は出来ぬとはよく言うだろ?」 
  
謙信「おにぎりを作ってきたからお食べなさい!景綱!」 
  
みんな「!!」 
  
景綱「沢山ありますのでどうぞ!もちろん兵の方も…」バッ 
  
律「やったー♪」 
  
澪「…う」グゥ~ 
  
唯「んまんま♪」モグモグ  
  
謙信「ふふふ…じゃあ我々は先に織田軍を追うからな!」 
  
唯「んまんま♪」 
  
謙信「(バカな…!無視しやがっただと…!?)」 



395 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/22(水) 00:02:15.56 ID:2Sv6/oBgO

美濃・関ヶ原 
  
織田「…どうだ」 
  
柴田「仙石はすぐ7000の兵を連れてくるようです!」 
  
織田「そうか。なら仙石に南宮山に待機するよう伝えとけ」 
  
柴田「ははっ!」 
  
織田「(謙信よ……乗ってくるか?もう我々は迎撃体制は出来ておるぞ……)」 
  
竹中「信長様…ここはやはり…」 
  
織田「…わかっている」 



404 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/22(水) 00:24:28.51 ID:2Sv6/oBgO

関ヶ原の盆地に陣どった織田・徳川連合軍は、平沢・上杉軍に対してすぐさま配置を行った 
  
後に西軍と呼ばれることに織田・徳川連合軍は兵力差で上回っていた 
  
しかも信長の拠る「笹尾山」、徳川家康の拠る「天満山」、山中さわこの拠る「松尾山」、
そして後に織田救援軍仙石秀久が布陣することになる
「南宮山」のラインで平沢軍と上杉軍を囲む鶴翼の陣を敷いた 
  
景綱「…敵は広く鶴翼の陣を敷いていますな……」 
  
柿崎「こりゃ少し厳しいなぁ」 
  
謙信「……ふむ」 

409 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/22(水) 00:37:53.42 ID:2Sv6/oBgO

謙信「…ふむ」 
  
甘粕「わっはは!どうするんだい謙信公?」 
  
景綱「…油断は禁物ですぞ、殿」 
  
謙信「(どうしよう…)」  
  
重要安価+5まで多 
  
①迂闊に攻め込むと危険だ。退却しよう 
  
②よろしい。ならば戦争だ 





410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/22(水) 00:38:21.38 ID:j0TokqsH0





419 名前:◆sd/yNUiLTM :2009/07/22(水) 00:45:51.77 ID:2Sv6/oBgO

謙信「ここは退却だ。稲葉山城の包囲は解けたし、越後に帰るぞ」 
  
甘粕「あらら~マジかよ謙信公」 
  
景綱「まぁもともと我々には関係なかったもんですからな…」 
  
謙信「…じゃ、退くぞ!!」 
  
柿崎「はっ…!」 
  
その後上杉軍が越後に帰ったことを知ると、
織田徳川連合軍はまた東に進行し、およそ11000の平沢軍を打ち破った 
  
その後、平沢家の家臣は全員首チョンパとなった……