2: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 21:26:32.34 ID:/lO6Sql+0
[1、始まり]
穂乃果「ここが……音の木坂高校かぁ~!!」バッ
海未「穂乃果、入学早々問題を起こさないでくださいね」
穂乃果「ひどいよ海未ちゃん!!」
ことり「流石にまだ起こさないと思うけど……」
穂乃果「うん……今はことりちゃんの正直なところが胸に刺さるよ……」
海未「ほらほら、早くいきますよ2人とも」
ことり「うん!」
穂乃果「いくよ!!」
「「「サッカー部へ!!」」」
引用元: ・「ラブライブ×イナイレ~11人の女神の奇跡~」前半
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3: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 21:29:32.44 ID:/lO6Sql+0
先生「ないよ」ズバッ
穂乃果「え………」
「えええええええええええ!!!!????」
先生「去年まであったんだけどねぇ」
先生「なにせ女子校だから」
ことり「そんなぁ……」
海未「仕方ありませんね…」
穂乃果「そ、それじゃあ!」
穂乃果「また作ります!!」
先生「とはいえ部室は物置みたいになってるよ?」
4: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 21:34:07.74 ID:/lO6Sql+0
先生「ここよ」ガラッ
穂乃果「………ここ本当に去年まで使ってたの?」
海未「中は広そうですね」
ことり「ヒィ!!蜘蛛の巣が……」
穂乃果「ここを片付けたらまた部室として使っていいんですよね?」
先生「ええいいわよ」
穂乃果「よし、やるよ!海未ちゃん!ことりちゃん!」
海未「ええ!やりましょう!」
ことり「ふぇぇ……」
穂乃果「うぎぎぎ………重いぃ……」グググ
ことり「ヒィィ!!ンミチャァン……」
海未「あ、蜘蛛の巣ですね。こうやって……」スッ
ことり「はぁ~……」
穂乃果「うぐぐぐ…….」グググ
海未「蜘蛛の巣というのは一つ張るのにかなりの日数が必要なんです」
海未「無闇に壊すということはしてはいけないんです」
ことり「へぇー、そーなんだ」
穂乃果「も、もうダメェ!!」ブワッ
ことり「あ」
ドガッシャァァァン!!!!!!!
海未「あああああああああ!!!!!」
穂乃果「大丈夫海未ちゃん!?」
海未「蜘蛛さんごめんなさい……うちの穂乃果がぁぁ……」
ことり「なにこの海未ちゃん可愛い」
先生「お前ら楽しそうだなぁ」
5: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 21:38:04.41 ID:/lO6Sql+0
海未「うぅ……蜘蛛さん…」ショボン
ことり「落ち込みながらもテキパキとした動きをする海未ちゃんのおかげで無事掃除が終わり、なんとか小綺麗な部室になりました」
穂乃果「わーすごく説明口調」
先生「あとは部室にあるもの使って練習しててもいいよ」
先生「グラウンドはこの人数じゃ使用許可は出せないけど」
先生「顧問は適当に探しときなよ」
穂乃果「先生がしてくれるんじゃないんですか!?」
先生「私はもう他の顧問もしてるからな。」
先生「学校外の人でも信用できる人なら大丈夫だからまぁ頑張りな」
穂乃果「はい!ありがとうございました!」
海未ことり「「ありがとうございました!」」
6: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 21:40:23.40 ID:/lO6Sql+0
穂乃果「まずどうする?」
海未「そうですね、まず……」
ことり「ケーキ作ってきたからお茶入れよっか!」
穂乃果「やった!ことりちゃんのケーキ大好き!!」
ことり「今回は自信作なの!」
穂乃果「明日はうちの和菓子も持ってくるからね!」
ことり「楽しみ~!!」
穂乃果ことり「えへへへへ」
バンッ!
穂乃果ことり「ヒゥ!!」ビクゥ
海未「たるみ過ぎです!!」
穂乃果「う、海未ちゃん?」ガタガタ
ことり「カオガコワイヨー?」ガタガタ
海未「お茶だのケーキだの和菓子だのどこぞの軽音部じゃないのですから……」
ことり(メタい……)
海未「明日までに練習メニューを作っておくので明日からはそれをしましょう」
穂乃果「よし!じゃあ今日はケーキ食べて解散ということでクレープでも食べて帰ろう!」
ことり「行こー!」
海未「あなたって人は……」
穂乃果「……嫌なの?」ウルウル
ことり「ンミチャァン……」ウルウル
海未「い、行きますからその目で見ないでさいぃぃ!!!」
7: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 21:44:24.58 ID:/lO6Sql+0
穂乃果(こうして始まった私たちのサッカー部)
穂乃果(ことりちゃんにイラストを描いてもらい部員勧誘)
穂乃果(いっぱい集まってくれるといいなぁ)
穂乃果(そして、次の日から本当に地獄の日々が始まりました)
穂乃果(学校ではボールを使った練習と体力トレーニング)
穂乃果(ここまではいいんだよ、普通のサッカー部らしくてね)
ことり(問題は休日、トレーニングと称して登った山は数知れず)
ことり(家には登山のリュックに登山靴、ピッケル?っていうのまで置いてあるから)
穂乃果(お母さんには登山部に入ったの?と言われる始末)
ことり(荒れた舗装されてない山道をなんともないように登れるようになっちゃったよね)
穂乃果(それでも毎日毎日少しでも場所を見つけてはパスの練習をしたりリフティング)
ことり(おやつを食べてる時もボールを足から離さないようにしてたよね)
海未(部室でおやつ食べてること自体問題なんですけどね)
穂乃果(それは置いといて……なんと!)
穂乃果(助っ人でヒデコとフミコとミカが試合の時だけならきてくれることになったよ!)
ことり(有難い話だねぇ~)
穂乃果(これで六人!)
穂乃果(目指せ、フットボールフロンティア優勝!)
ことり海未(おーー!!)
海未(色々あった一年間でしたが私たちも無事、二年生になりました)
穂乃果ことり(色々あったのは主に海未ちゃんの登山だよね……)
海未「何か言いました?」
穂乃果ことり「いえ別に」
8: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 21:44:52.86 ID:/lO6Sql+0
凛「かよちん!こっちこっち!!」タッタッ
花陽「凛ちゃんまってぇ~!」ゼェゼェ
真姫「………はぁ」テクテクテク
9: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 23:15:08.89 ID:/lO6Sql+0
HR
先生「今日も昨日に引き続き部活体験があります、各自好きな部活へ行ってくださいね」
先生「それではさようなら~」
「「「さよーなら!」」」
真姫「……」ガタッ スタスタスタ
ガラッ ピシャ
凛「かよちん!どこの部活に行くの?」
花陽「えと……その……凛ちゃんはどこ行くの?」
凛「凛はー、今日も陸上部かなぁー」
凛「かよちんは?」
花陽「わ、私は……帰宅部かな…」
花陽「やりたい部活ないし……」モジモジ
凛 ニコッ
10: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 23:16:46.69 ID:/lO6Sql+0
凛「凛知ってるよー?かよちんは昔っからサッカー大好きだってこと」
凛「入学する前もサッカー部あるって喜んでたでしょ?」
花陽「だ、だけど……」
凛「タイミング逃したらもっと行きにくくなっちゃうよ?」
凛「だから早く行こ!」グイグイ
花陽「まって、待って!」グッ
凛「……?」
花陽「あ、のね?わがまま言っても…いい?」
凛「しょうがないな~、なに?」
花陽「一緒に…サッカーやりたいなって…」
凛「凛も?」
凛「無理無理無理無理!!!」
凛「走るのは得意だけど、サッカーなんてしたことないし……」
花陽「そ、だよね……」
凛「……もー!わかった!体験ならついて行ってあげるから一緒に行こ!」グイッ
花陽「え?え?だ、ダレカタスケテー!!」グィィ!
11: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 23:33:12.64 ID:5XNyIWdoO
真姫「………」ピラッ
【サッカー部部員募集中!】
真姫「……」パサッ
スタスタスタ
12: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 23:35:27.75 ID:5XNyIWdoO
凛「すいませーん!!体験入部でーす!」ガラッ
花陽「凛ちゃん!ノック……」
穂乃果「海未ちゃんあーん」
ことり「海未ちゃんアーン」
海未「や、やめてください2人とも!」
ことり「よいではないか、よいではないか」
海未「い、いやぁーーー!!!!」
「あのー……」
13: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/21(土) 23:41:32.66 ID:5XNyIWdoO
穂乃果「は、はい!ごめんなさい!練習します!」
凛「そ、そうじゃなくて……えっと」
海未「体験入部の方ですか?」
花陽「そ、そうです!」(大丈夫かな?)
穂乃果「よかったぁ~!昨日来なかったから今年は0人かと思ったよ……」
ことり「2人とも?」
凛「はい!でも凛は付き添いなんですけど…」
穂乃果「見てるだけっていうのもアレだしやってかない?」
ことり「それいい!」
凛「いや、凛は……」
花陽「やろうよ凛ちゃん!」
凛「うう……わかったに……よ」
海未「?…決まりですね」
海未「では名前を教えてください」
花陽「こ、小泉花陽です」
凛「星空凛です!」
穂乃果「一応部長の高坂穂乃果だよ!穂乃果って呼んでね!」
ことり「南ことりです!ことりでいいよ♪」
海未「園田海未です。好きに呼んでもらって構いませんよ」
花陽凛「よろしくお願いします!!」
ことり「よーしじゃあ着替えちゃおー!」
花陽「は、はい!」ヌギヌギ
ことり「おお~……花陽ちゃん●●●●大きいね~」サワサワ
花陽「ピャァ!!」ビクゥッ
花陽「り、凛ちゃん助けてぇ~!!」
凛「フフ……持つものには持たざる者の気持ちはわからないんだよ……フフ」
花陽「凛ちゃ~ん!!!」
凛「こういう時いつも感じる胸囲の格差……」
海未「バカなことやってないで早く着替えてください」
穂乃果「海未ちゃん元気出して」
海未「何がですか!!」クワッ
14: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 13:40:28.63 ID:+Ah05I6Z0
花陽「うぅ…」
ことり「えへ」ツヤツヤ
海未「じゃあまずはボールを使って少し遊びましょう」
凛「あの、凛本当に初心者で……」
海未「大丈夫ですよ、まずは鳥かごをしてみましょう」
穂乃果「うへー…あれ苦手……」
凛「……なにそれ?」ヒソッ
花陽「鳥かごっていうのはね、三人が1人を囲んでボールを回すの」
花陽「ボールをもらった人はキープしてから他の2人に回す、中の人はパスカットするかキープしてるボールを奪うとその人と交代するの」
花陽「わかった?」
凛「んー……多分大丈夫!」
海未「わからなくなったらまた聞いてくださいね」
海未「私は抜けていますからジャンケンで決めてください」
穂乃果「いくよー!ジャンケン…」
「「「「ポン!」」」」
15: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 13:43:45.85 ID:+Ah05I6Z0
凛「あちゃー…凛が最初かぁ……」
穂乃果「じゃあいくよー!」
穂乃果「それ!」ドッ
花陽「わっと」トッ
海未(柔らかくそつのないいなし方……相当ボールに触っていないと身につかないこなれ感)
凛「たぁー!」タッタッタッ
花陽「わわわっ!」ザザザッ ボールキープ
凛「ふっ、んむむ」ザザッ
花陽「ことり先輩!」ドッ
ことり「うん!」トンッ
海未(凛の足を開けるタイミングを見計らっての股抜きパス……加えて足元への正確なパス、かなりやってますね)
凛「うぅ…」
花陽「凛ちゃんは凛ちゃんの得意なもので勝負しなきゃ」
凛「でも凛初心者だし……」
花陽「中の人はボールを持つんじゃなくてカットすれば勝ちだよ?」
凛「………そっか……!」ダッ
花陽「……」ニコッ
ことり「ふっふっふ」
凛「たぁー!」ダッ
ことり「穂乃果ちゃん!」ドッ
凛(いまだ!!)ジャリッ
凛(中の人はテクニックも何もいらない、止めれば……)
凛「勝ち!」トッ ズシャァァァ!!
16: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 13:45:45.30 ID:+Ah05I6Z0
穂乃果「だ、大丈夫!?」タッタッ
花陽「凛ちゃん!」ダッ
コロコロ……
凛「え、えへへへ、取ったよかよちん」
海未「怪我はなさそうですね」
ことり「すっごく速かったよ凛ちゃん!!」
穂乃果「うん!あそこから追いつくなんて!」
花陽「もぉ~……無茶しすぎだよぉ……」グイッ
凛「えへへ、ごめんね」グッ
海未「さて、それでは次はドリブルの練習をしていきましょう」
海未「コーンをよける練習です」
17: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 13:49:01.33 ID:+Ah05I6Z0
海未「………所に注意して行ってください」
凛「よっ…わわわ!!」トッ コロコロ
海未「凛!早く行こうとするのではなく、一つ一つ確実に通過してください」
海未「慣れれば自然と早くなります」
海未「ボールは一度に大きくけるのではなく細かく繋いでいきましょう!」
凛「は、はいぃ!!」ゼェゼェ
海未「花陽!その調子です!」
花陽「はい!」ハァッハァッ
海未「次は………」
ハイ!ワカリマシタ!
イクヨハナヨチャン!
ダ、ダレカタスケテー!
18: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 13:51:37.04 ID:+Ah05I6Z0
海未「それでは今日はこれで終わります」
海未「2人は先に帰っていてください、私たちはもう少しやることがあるので」
花陽凛「ありがとうございました!」
海未「はい、ありがとうございました」
穂乃果「ありがとうございました!」
ことり「ありがとうございました♪」
タノシカッタネー ネー
19: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 13:55:18.01 ID:+Ah05I6Z0
ことり「かわいい子達だったね~!」
海未「花陽は経験者ですし凛も練習次第でかなり上達するでしょう」
穂乃果「よーし!それじゃあもう少し練習を……」
コロコロコロ………
穂乃果「ボール?」
「ちょっといいかしら」
「ごめんな~」
海未「……生徒会長と……副生徒会長……」
絵里「理事長の娘さんは……」
ことり「私ですけど……」
絵里「あなた……理事長からこの学校が廃校になるって聞いてる?」
海未「………なっ……!」
穂乃果「廃校!?」
ことり「………」
海未「ことり……」
絵里「その様子だと知ってたみたいね」
穂乃果「へ、は、廃校ってどういうことですか!?どうして先輩方は知ってるんですか!?」
絵里「さっき職員室の前を通りかかったら聞いちゃったのよ」
希「秘密にしといてって言われたんやけどなぁ」
穂乃果「そ、そんなぁ……」
海未「もう、決定なのですか?」
絵里「正確には来年の入学希望者数によるらしいわ」
希「まあこのまま行ったらほぼ決定らしいけどね」
穂乃果「廃校…編入……試験……中途退学……」ブツブツ
穂乃果「はは…穂乃果はここまでみたいだよ」ガクッ
海未「諦めが早すぎです!!」
20: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 13:56:20.54 ID:+Ah05I6Z0
絵里「編入の件は大丈夫よ、編入試験はなく、今の一年生が卒業するまで私たちは残るらしいわ」
穂乃果「そ、そうだったんですか!?やっ……」
海未「たーじゃありませんよ、凛と花陽に後輩のいない高校生活を送らせる気ですか?」
穂乃果「た、確かに……なにかしないと!」
希「といっても時間はあまりないんよ」
ことり「その……ごめんなさい…」
ことり「私がもっと早くに言ってたら……」
絵里「ああ……違うの、責めてるわけじゃないのよ、ごめんなさい……」
海未「短期間で爆発的に知名度を上げる方法……」
穂乃果「………!」ピーン!
穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん!」
海未「……なんですか?」ジトッ
ことり「う、海未ちゃん目つき目つき!」
海未「こういう時ロクなことを言い出さないじゃないですか」
穂乃果「名案中の名案だよ!」
21: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:00:17.43 ID:+Ah05I6Z0
穂乃果「穂乃果たちで廃校を阻止しよう!」
海未「あなた……簡単にいいますがどうやってですか…?」
ことり「そうだよぉ~、今からできることなんて……」
穂乃果「今までとすることは何も変わらない」
穂乃果「私たちが大会で優勝すればいいんだよ!」
絵里希「!」
穂乃果「そしたら入部希望者だってきっと増えるよ!」
みんな「………」
海未「た、たしかに知名度はこれまでになく上がるでしょう……」
ことり「これまで私たちがやってたことが廃校阻止に繋がるなんて……!」
ことり「よーし!じゃあ早速練習しよう!」
穂乃果「しよー!」
タッタッタッ
22: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:02:21.83 ID:+Ah05I6Z0
絵里希「………」
海未「……というわけですみません、私たちは練習に戻りますので……!?」
ガシッ!
海未「な、ななななんですか!?」
希「ウチたちも……」
絵里「チームに入れて!」
海未「ああなるほど、チームに………」
海未「ん?」
絵里「だめかしら……」
タッタッタッ
穂乃果「どうしたの?」
海未「えっと……先輩方がチームに入れて欲しいと…」
穂乃果「………うそ」
海未「……穂乃果?」
穂乃果「………や……」
ことり「や~~~~………」
23: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:07:25.87 ID:+Ah05I6Z0
「「やったぁ!!!!」」バンザーイ
絵里「ハラショー!ありがとう!」
海未「大歓迎です」ニコッ
穂乃果「これで八人!」
ことり「凛ちゃんと花陽ちゃんも合わせると十人!あと1人だね!」
海未「ちなみにサッカーの経験は……」
絵里「高校でやめてたけど一応小中はやってたわ」
希「えりちな、氷の女王って言われとったんよ。」
絵里「ちょ、ちょっと……!」
希「ロシアの学校でな」
穂乃果「氷の女王?」
ことり「ロシア……」キラキラ
絵里「恥ずかしいからやめなさい!」
希「それはまた今度のお楽しみやね」
絵里「お楽しまなくていいから!!」
希「ちなみにうちは普通くらい」
絵里「希はなんでも人並み以上にできるのよ」
ことり「す、すごい……」
希「にしし、それは置いといてちょっといいかな?」
穂乃果「何ですか?」
希「あと1人、塞ぎ込んでる怖がりさんを引き入れたいんよ」
海未「怖がり……ですか?」
希「ちょっと訳ありでこれ以上言えんかなぁ」
海未「その方の名前は……」
24: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:08:07.68 ID:+Ah05I6Z0
希「矢澤にこ」
25: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:16:42.52 ID:+Ah05I6Z0
穂乃果「あの話って本当なのかなー」ドッ
海未「矢澤先輩ですか?」ドッ
穂乃果「うん…」
ことり「まさか私たちの練習ずっと見てたなんてね~」ドッ
にこ「………」コソコソ
にこ「……」ジー
穂乃果「あ、いた!」ボソボソ
海未「意識してみると丸見えですね」
海未「隠れる気あるんでしょうか」
ことり「1年生みたいに可愛いね」
にこ「……」ザッザッザッ
穂乃果「え、こっちに来るんだけど」
海未「練習に参加したかったんじゃないですか?」
にこ「あんたたち……」
ことり「はーい!」
にこ「お遊びでやるならさっさとやめなさい!」
26: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:18:30.97 ID:+Ah05I6Z0
海未「な…!?」
穂乃果「遊びでなんかしてません!!」
にこ「へー、そうは見えなかったけど?」
ことり「ことりたちは真剣です!」ちゅんちゅん
海未「そういうとこですよことり」
にこ「いい?サッカーを侮辱しないで!」
スタスタスタスタ
穂乃果「………」
穂乃果「あれが……」
(((塞ぎ込んでる怖がりさん……?)))
ことり「イメージと全然違った……」
海未「どこが恐がりなのですか……」
穂乃果「塞ぎ込んでるようには見えなかったけど……」
(((ひねくれてるなぁとは思ったけど))いましたけど)
27: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:21:42.03 ID:+Ah05I6Z0
河川敷
にこ「ふん…….なによあいつら…」テクテク
にこ(あいつらの練習メニューなら一年間毎日見てたけど……)
にこ(文句を言いながら……でも少しもサボらなかった……)
にこ(……遊びでできる練習量じゃなかった……!!)ギリッ
にこ(試合に出れるわけもない人数でなんでそんなに……)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「なんで部活でそんなにまじめにやってるの?」
「楽しく試合できたらいいじゃん」
にこ「で、でも!やっぱり出るからには……!!」
「正直、ついていけない」
「1人だけまじになって馬鹿みたい」
「一人でやってなよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
にこ「………」
にこ「一人になっても続けるなんて……無理よ」
にこ「どこで……間違ったのかな……」ボソッ
28: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:23:58.47 ID:+Ah05I6Z0
イケー!シュートー!
ウワー!ヤラレター!
イイゾー!
にこ「あんな風に無邪気に遊んでた頃があったわね……」
にこ(あの頃は本当に楽しかった……)
イテ!?
スイマセン!
オイオイコレオレチャッテンジャネ?
アーコレハオレテルワ
ゴ、ゴメンナサイ…
イヤーマジデイテー
にこ「っち……今時あんな馬鹿みたいな連中いるのね」
にこ(なんか古いし…)
29: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:29:30.27 ID:+Ah05I6Z0
ザザザザッ
「ちょっとあんたたち!」
不良A「ん?誰だお前」
にこ「あんたら小さい子に寄ってたかって恥ずかしくないの?」
不良B「兄貴の腕が折られたんだよ、なんか文句あるか」
にこ「小学生のパスが当たったくらいで折れる腕なんて、腕に問題があると思うけど」
にこ「カルシウムとって出直してきたら?」
不良A「っ!!こいつ」ガシッ
にこ「あっれ~?女子高生に手上げちゃうの?にここわーい」
にこ(なにも考えずに出てきたからなんの対策もしてないわ……どうしよ)スルッ
にこ(あ、リボン落ちちゃった……)
不良B「おいおいおい」
不良B「兄貴怒らせると怖えーぞぶらぁっ!??」ドサッ
不良A「ど、どうした!?」パッ
にこ「ゴホッゴホッ……!」ヨロッ
テンテンテン コロコロ
30: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:32:48.62 ID:+Ah05I6Z0
にこ(あれは……サッカーボール)
にこ(どこから?)
「………」
???「……………」クルクルクル
にこ(あの子が蹴ったの??)
にこ「フードで顔が見えない………」
不良A「お、お前の仲間か!?」
不良A「舐めた真似しやがって!!」グワッ
にこ「…………」
にこ「ボール借りるわよ」トトッ
31: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:36:16.22 ID:+Ah05I6Z0
フッ
ドキュッ!!!
32: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:38:50.05 ID:+Ah05I6Z0
不良A「へぶぁ!!」ドサッ
にこ「……ふぅ」
不良B「お、覚えてろよ!!」タッタッタッ
にこ「古……」
オネーチャンスゴーイ!
メッチャカッコヨカッタ!
にこ「……あなたたちは絶対こんな使い方しちゃダメよ」
にこ「サッカーは純粋に楽しいものだから」
にこ「それと、周りに気をつけること!!」
ハーイ!
33: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:42:06.44 ID:+Ah05I6Z0
???「………大丈夫?」
にこ「……助かったわ、一応礼を言っとく」
???「別に……足が滑っただけ……」スッ
???「はいこれ、ちゃんとボールは仕舞っておきなさいよ」
ハーイ!フードのおねーちゃんもありがとー!
???「それじゃあね」
にこ「まちなさい」
にこ「名前ぐらい名乗りなさいよ」
???「人に聞くにはまず自分からって習わなかった?」
にこ「っぐ……矢澤にこ、音の木坂よ」キュッ
???「!……そのリボンの色……三年生だったのね」
にこ「わかるの?あんたも音の木坂?」
真姫「音の木坂一年、西木野真姫よ」
にこ「あなた……サッカー部にはいなかったわね」
真姫「……サッカーは…….できないの」
にこ「なんで?そんなに上手なのに」
真姫「…….家の事情よ」
にこ「…ふーん?」
真姫「それじゃあ」ペコッ
にこ「ええ…」
34: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 14:44:33.97 ID:+Ah05I6Z0
翌日の放課後
にこ「……で、なに?」
穂乃果「サッカー上手なんですよね!」
海未「希先輩から聞きました」
にこ(あいつ……)イラァ
ことり「ことりたちと一緒にやりましょう!」
にこ「………私は遊びでやる気なんてない」
穂乃果「私たち、遊びじゃないです!」
にこ「はーん、どうだか」
にこ「じゃあ目標を言ってみなさい」
「「「フットボールフロンティア優勝!!」」」
にこ「!!」ビクッ
にこ(即答…)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
にこ「さあ!目標決めるわよ!」
「えー?どうするー?一回戦突破?」
「謙虚すぎwwwやっぱ優勝でしょ!」
にこ「よし!じゃあ優勝で………」
「いやー無理でしょ優勝なんて」
「だよねー、二回戦突破ぐらい?」
「あー、妥当だね」
「あっははははは!!」
にこ「……」ギュッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
35: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 15:38:45.69 ID:s2VlKx8mO
にこ「………今日って体験入部あったわよね?」
海未「はい、ありますが」
にこ「部室でちょっと待つわよ」
ことり穂乃果「?」
36: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 15:50:03.43 ID:s2VlKx8mO
花陽「お、お邪魔しまーす……」
穂乃果「お、来たね花陽ちゃん!」
海未「今日は凛はいないのですね」
花陽「は、はい!陸上部の方に行くみたいです」
ことり「え~…サッカー部来てくれないのかなぁ……」
海未「流石に強要はできませんよ」
にこ「ちょっといい?」
花陽「は、はいぃ!?」ビクゥッ
穂乃果「ちょっと矢澤先輩!うちの部員を怖がらせないでくださいよ!」
海未「まだ部員じゃないですけどね」
にこ「あんた……目標は?」
花陽「え?」
にこ「この部活に入ってからの目標よ」
花陽「そ、それはもちろんフットボールフロンティア優……」
にこ「優勝なんて言わないわよね?」
一同「!?」
穂乃果「ちょっと矢……」
海未「穂乃果!!」
ことり「穂乃果ちゃん!!」
穂乃果「え……なんで……?」
海未ことり(そういうこと……)
にこ「で、どうなの?」
にこ「一回戦突破、二回戦、ドリブルが上手くなる、ハットトリックを決めたい、なんでもいいわよ」
花陽「は…花陽は……」
穂乃果海未ことり「………」
花陽「ゆ………」
37: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 15:59:02.31 ID:s2VlKx8mO
花陽「優勝以外考えてませんでした……」
花陽「ごめんなさい……」シュン
にこ「………ふ」
にこ「あっははははは!!!!」
花陽「え……え?」
にこ「あんたたち面白い子捕まえたわね」
穂乃果「うんうん、さすが花陽ちゃんだね」
海未「全く、ヒヤヒヤしました」
ことり「花陽ちゃん言っちゃったね♪」
花陽「え?え?いったいなにがなにやら……」
にこ(こんなに気弱そうなのにね……)
にこ「いいわ、入ってあげる」
穂乃果「ほ、本当ですか!?」
海未「人騒がせな人ですね」
にこ「そのかわり、にこが部長よ!」
花陽「えええええ!?」
穂乃果「はい、いいですよ!」
海未ことり花陽「えええええ!!!???」
にこ「リーダーはあんただけどね」
穂乃果「頑張ります!」
にこ「事務的なことは私の方が慣れてるからね、あんたらはチームをまとめてなさい」
海未「全く穂乃果らしいと言いますか……」
ことり「あ、はは……」
ガラッ
38: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 16:02:15.14 ID:s2VlKx8mO
希「はーい、体験入部にきました~!」
絵里「お邪魔するわね」
ことり「あー!先輩方いらっしゃ~い!」
希「お、にこっちやっとかぁ」
にこ「あ……あんたねぇ……」プルプル
希「この子らが一年生の時からずっと見ててやっと今入るなんてどれだけツンデレ……」
にこ「希ぃぃー!!!!!!」ドタバタ
希「いやーんにこっち大胆~!」ドタバタ
海未「ちょっと暴れないでください!」
絵里「やめなさい2人とも!」
にこ「ま、まちなさい!」ゼェゼェ
希「にこっち体力落ちたなぁ」タッタッ
花陽「あ!」
ことり「そっちは!!」
希「いやぁ!!!!」
にこ「蜘蛛の巣からまったぁー!!!!」
海未「蜘蛛さぁーーーーん!!!!!!!」
花陽(って、よく考えたら先輩しかいない……!!)
花陽「ダレカタスケテー!!」
穂乃果「賑やかになってきたね」ニコニコ
39: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 16:13:48.71 ID:s2VlKx8mO
理事長室
穂乃果「何かあったんですか?」
理事長「あなたを呼んだのは他でもありません」
理事長「試合をしてもらいます」
穂乃果「え!?練習試合取ってきてくれたんですか?」
理事長「それが、向こうから言ってきたんです」
穂乃果「ちなみに相手は……」
理事長「………………UTX高校です」
穂乃果「ゆ……UTX高校………!!!」
穂乃果「ってどこですか?」
理事長「………」アキレ
理事長「前回のフットボールフロンティア優勝校ですよ」
理事長「前々回も優勝してますよ」
穂乃果「あーなんだ優勝校………って」
「ええええええええ!!!???」
40: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 16:19:56.24 ID:s2VlKx8mO
部室
花陽「ひ、ひぃぃぃ……」ガタガタ
海未「それで…………」
ことり「……受けてきちゃったの?」
希「それにこの日にち……」
にこ「仮入部期間終わってないじゃない!!」
穂乃果「そ、そうなんですよねぇ…」
絵里「まあ決まってしまったものは仕方ないわ」
絵里「人数は何人いるの?」
海未「二年生三人、三年生三人、花陽も入れて助っ人の三人も入れると……」
ことり「十人……だね」
にこ「どうするの?あと1人」
穂乃果「凛ちゃんがわからないからね……」
花陽「あ、あの!!」
海未「どうしました?花陽」
花陽「多分……凛ちゃんきてくれると思います」
花陽「ひとまず助っ人なら……」
穂乃果「てことは…」
希「うん!11人揃ったね」
にこ「よーし!それじゃあ早速特訓行くわよ!」
「「「「おー!!!!!!」」」」
穂乃果「あ、グラウンドが使えるようになったんだ!」
海未「穂乃果?どこに向かって話しているのですか?」
穂乃果「なんでも!いこ!」ダッ
海未「ま、待ってください!」タッタッタッ
41: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 17:32:11.52 ID:+Ah05I6Z0
海未「………穂乃果、その手どうしたんですか?」
ことり「わぁ、絆創膏だらけ……」
穂乃果「あ、これ?料理失敗しちゃってさー……、難しいねほんと」
海未「気をつけてくださいよ、ただでさえ不器用なんですから」
穂乃果「わかってるよーだ!」タッタッタッ
海未「………ことり」
ことり「うん」
海未「どうすれば手のひらまで怪我するんでしょうね」
ことり「本当に穂乃果ちゃん嘘下手だよね」
42: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 17:43:35.90 ID:s2VlKx8mO
穂乃果「たっだいま~!」
雪穂「おねーちゃん靴ちゃんと揃えて!」
穂乃果「いってきまーす!」
雪穂「コラ~!!!」
43: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 17:48:29.60 ID:s2VlKx8mO
鉄塔
穂乃果「さあ!今日もこのタイヤで特訓だよ!」ザッ
穂乃果「でもこんなの本当に意味あるのかなぁ……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「ん~…どうすればキーパーの実践的な練習ができるんだろう…」テクテク
???「鉄塔広場のタイヤを使ってみて」ボソッ
穂乃果「へ!?」クルッ
穂乃果「……だれもいない……」
鉄塔
穂乃果「ハァ……ハァ……とー……ちゃく!」ザッ
穂乃果「ここに来るだけで疲れるよ……」
穂乃果「えーっと……あの声によれば……タイヤタイヤ……」キョロキョロ
穂乃果「あ!あのぶら下がってるやつかな!」タッタッタッ
穂乃果「……これでどうやって特訓するんだろう」
44: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 17:51:06.57 ID:s2VlKx8mO
穂乃果「………」ブランブラン
穂乃果「……もしかして……!」グッ
穂乃果「あはは!ブランコみたい!」ブゥンブゥン!
穂乃果「違う、こんなことしてる場合じゃない」
穂乃果「………」ウーン
穂乃果「……!わかった」ぐ グッ
グンッ!
穂乃果「これで返ってきたやつを……」
フワッ
ヒュゥゥウウウ……!
穂乃果「とめる!!」
ドゴォ!!
穂乃果「うわぁ!?」ゴロンゴロンゴロン
ゴチン!
穂乃果「い………たい…」ガクッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「最初は散々だったなぁ……」シミジミ…
穂乃果「……よし、今日もいくよ!」グッ
グンッ!
……ヒュゥゥウウウ!!
穂乃果「…はぁ!!」バッ
ドガァ!!
穂乃果「ッグ……!!」ズズズズ……
穂乃果「………もう一回!」グッ
グンッ!
45: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 17:58:01.57 ID:s2VlKx8mO
穂乃果「そういえば希先輩って……その、関西にいたんですか?」
希「……ああ、この喋り方?」
にこ「しかもちょっと……いや、かなりエセなのよね」
花陽「何か訳があったり…?」
希「これには浅くない訳があるんよ?」
ピクッ
希「聞きたい?」
花陽「い、いえ!大丈夫です!」
希「まあ話すつもりはないけどね!」
にこ「そんなことだろうと思ったわ…」ハァ
絵理「あら?でも一年生の自己紹介の時は標準語だったような………」
希「あ、あーーーーー!!!!も、もうこんなに時間が経ってるー!?」
希「練習いこ!練習!」
海未「急にどうしたのですか?」
希「どうもせんよ!?突然時間が惜しくなっただけ!!」
海未「いやでも……」
希「あー練習楽しみーー!!!!」
(((怪しすぎる………)))
花陽「ちょ、ちょっといいですか?」
46: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 18:05:02.67 ID:+Ah05I6Z0
花陽「あの、凛ちゃんのことなんですけど」
穂乃果「凛ちゃんがどうかしたの?」
花陽「実は……凛ちゃん」
花陽「ちょっと口調を変えようとしてて……」
穂乃果「口調?」
花陽「いつも、えーっと……今とは少し違う喋り方で……猫、みたいな」
ことり「絶対可愛い」キッ
海未「ことり」
花陽「小さい時、猫と話そうとしてずっと言ってたら定着したみたいで…」
にこ「でもそんなの聞いたことないわよ?」
花陽「高校生になる前に聞かれたんです」
花陽「凛『………凛のこの話し方おかしいと思う?』って」
花陽「その時私はそのままがいいって言ったんですけど……」
海未「あぁ…….あれはそういう…….」
絵里「まあ誰にでもそう言う時期はあるものね」
希「あんまり触れてあげんほうがええんやない?」
にこ「つまり希もあまり触れて欲しくないと…」
希「なんか言った?」
にこ「いえべつに…」
花陽「そ、そうですよね。ごめんなさい……」
海未「………花陽はどうしたいのですか?」
花陽「わ、私は………」
花陽「…………」
47: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 18:07:59.22 ID:+Ah05I6Z0
花陽「前の凛ちゃんに戻って欲しいです」
花陽「今の凛ちゃん……無理してるのがみていて辛くて」
海未「なら、その道を信じて背中を押してあげてください」
海未「幼馴染とはそう言うものです」
ことり「やーん、海未ちゃんかっこいー!!」
穂乃果「うーみちゃーん!!」ダキッ
ことり「ことりもー!」もぎゅ
海未「は、離れてください2人とも!!」
にこ「ほんっと騒がしい……」
希「ええやんええやん、こんな楽しい部活他にないよ?」
絵里「本当にね」
花陽「えへへへ」
穂乃果「でも口調を変えるか~……」
ことり「なんだかイメージつかないね」
「そう?私は結構つくけどね」
「!?」」
海未「こんな感じですよ」
穂乃果「い、一瞬誰が喋ったのかわからなかったよ……!」
ことり「ことりはやっぱりいつもの海未ちゃんがいいな!」
海未「ええ、変えるつもりもありませんよ」
穂乃果「えへへへ!」
穂乃果「も一回ギュー!」
ことり「ギュー!」
海未「………」
海未「………はぁ」ギュッ
48: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 19:06:49.72 ID:+Ah05I6Z0
穂乃果(こうして、あっという間に試合の日となった)
海未(初めての試合、怖くないといえば嘘になりますが)
ことり(みんな今日までしっかりと集中して練習できた)
絵里(そのことに自信を持っていればきっと大丈夫)
花陽(が、頑張ります!)
希(今日は思いっきり楽しみたいな)
にこ(にっこにっこにー!あなたの………)
角間「さーてやってまいりました音の木坂!!今日はなんとここでUTX高校と練習試合だーー!!!」
にこ「あんた誰よ!!」
角間「私角間と言います!!音の木坂の試合は全て私が実況させていただきまぁす!!!」
(((((キャラ濃!!))))))
ちなみに女子です
「「「「「「嘘ぉ!?」」」」」
49: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:40:21.27 ID:+Ah05I6Z0
フミコ「穂乃果ちゃーん!」
ヒデコ「来てやったよー!」
ミカ「数合わせだけど一生懸命やるからね!」
穂乃果「ありがとう三人とも!!」
花陽「凛ちゃん!今日は頑張ろうね!!」
凛「うん!楽しみだに……ね!!」
海未「それで、対戦相手はどこに……?」
ことり「お母さんによればもうすぐ来るらしいけど……….」
希「なぁ、あのおっきなリムジン……」
絵里「まさか……高校生よ?」
にこ「あんたら知らないの?UTX高校は移動全部リムジンなのよ?」
にこ「どうしよ……サインもらおうかしら」
花陽「ああ……!!この目でこの瞬間が観れるだけでもう悔いはありません!」
にこ「あ、あんた……この光景のありがたみがわかるのね!!」
花陽「矢澤先輩もですか!?」
にこ「にこでいいわ!花陽!」
花陽「はい!にこ先輩!」
花陽「さあ、この瞬間を」
「「目に焼き付けましょう!!」」
50: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:42:37.91 ID:+Ah05I6Z0
???「……」スタスタスタ
にこ「あれがA-RISEのうちの1人」
穂乃果「A-RISE?」
花陽「チームの中で特に強い3人のことです!」
花陽「そのパスは機械のごとく1センチのズレも許さないほどの技術の持ち主」
「「精密機械の統堂エレナ」」
穂乃果「あの2人どうしたの?」
希「やらせたって、まさに水を得た魚状態やから」
凛「凛はこっちのかよちんも好きだよ」
???「…….」スタスタスタ
にこ「あれがA-RISE2人目」
花陽「大人の魅力でファンクラブも存在するという」
「「セクシー担当優木あんじゅ」」
絵里「なんか雑じゃない?」
ことり「え、絵里先輩……」
51: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:44:02.96 ID:+Ah05I6Z0
バサァ
穂乃果「マント!?」
穂乃果凛希「かっこいいーーーー!!!」
???「………」スタスタスタ
にこ「そしてA-RISEリーダーでありキャプテン」
花陽「一時期はイカラマとまで言われたボール支配力」
「「支配者綺羅ツバサ」」
にこ「………」ハァハァ
花陽「………」ハァハァ
にこ花陽「」ガシッ
穂乃果「いい友情だね」ウンウン
海未「バカなんです」
52: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:45:34.04 ID:+Ah05I6Z0
凛「やっぱり優木さんだけ雑なような」
穂乃果「たしかに1人だけ見た目だもんね」
絵里「でもあのツバサって人、なんかオーラあるわね」
海未「同じリーダーでも穂乃果とは大違いですね」
穂乃果「ひどいよ海未ちゃん!」
花陽「穂乃果ちゃん穂乃果ちゃん!」
ことり「向こうの人が挨拶に来たみたいだよ?」
53: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:49:49.04 ID:+Ah05I6Z0
ツバサ「どうも、音の木坂の皆さん」
ツバサ「リーダーの綺羅ツバサよ」
穂乃果「はじめまして、リーダーの高坂穂乃果です!今日はよろしくお願いします!」
ツバサ「ええ、よろしく」ニコッ
ツバサ「そっちは全員揃ってる?」
穂乃果「はい!これで全員です!」
ツバサ「……そう」
ツバサ「それでは、いいゲームにしましょうね」スタスタスタ
凛「なんだか感じのいい人だね」
花陽「うん!」
ことり「でもなんだか凄みがあるね…」
穂乃果「大丈夫だよ!日頃の練習の成果を出しきればきっと!」
海未「ええ、そうですね」
穂乃果「行くぞー!」
「「「「「おー!!!」」」」」
54: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:51:46.97 ID:+Ah05I6Z0
ツバサ「はい、まだ現れていないようです」
ツバサ「そもそもサッカー部にもいないようですし……」
ツバサ「はい…はい」
ツバサ「……!?」
ツバサ「…………」ギリッ
ツバサ「……わかりました」ピッ
ツバサ「あんじゅ、エレナ」
あんじゅ「ええ」
エレナ「だいたいの話はわかった」
ツバサ「……やるわよ」
あんじゅ「……わかってるわ」
エレナ「ああ…」
55: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:53:33.31 ID:+Ah05I6Z0
真姫「…………」ザッ
角間「さー!始まりました音の木坂vsUTX高校!!」
角間「いったいどんな試合になるのか私今からドキドキが止まりません!」
FW
絵里、にこ
MF
希、ことり、海未、花陽
DF
ヒデコ、ミカ、凛、フミコ
GK
穂乃果
56: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/22(日) 21:54:20.13 ID:+Ah05I6Z0
海未「とりあえずフォーメーションはこれでいきます」
花陽「わ、私がMF!?」
凛「かよちん遠いにゃ~……」
にこ「にこはFW向きじゃないんだけど……」
海未「それはまた修正していきましょう」
穂乃果「みんなー!!しまってこー!」
ピーーーーーーー
57: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 00:22:27.60 ID:+VOOnIUDO
角間「さあ試合開始のホイッスル!音の木坂ボールで試合がスタートします!」
絵里「ん?」タッタッタッ
海未「これは……」
角間「おーっとこれはどうしたことだぁ!?UTX陣営全く動かないーー!!!」
穂乃果「?どういうこと?」
にこ「そのまま決めなさい!絵里!」
絵里「え、ええ!!」
絵里「いくわよ!」
ツバサ「止めなさい」
DF1 タタッ
シュバッ!
絵里「あ…!」
花陽「なにあれ……」
ことり「速すぎるよぉ……」
DF1 ドッ
ツバサ トッ
ドキュゥッ!!!!!!!
穂乃果「………へ?」
58: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 00:23:56.34 ID:+VOOnIUDO
ズシャァァァ!!!!!!!
海未「穂乃果!!」ダッ
ことり「穂乃果ちゃん!」ダッ
凛花陽「穂乃果先輩!!」
角間「ゴーーーール!!!」
角間「なんという事だぁ!!!綺羅が蹴ったボールはそのままキーパー高坂ごとゴールへ突き刺さったぁ!!!!」
ツバサ「……」
59: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 00:25:37.82 ID:+VOOnIUDO
穂乃果「うぅ…….」ヨロッ
にこ「大丈夫?穂乃果」
希「あんなにシュートが速いなんて……」
絵里「それにDFも……なによあれ」
穂乃果「ご、ごめんねみんな!!
穂乃果「次は絶対止めるからみんなは点を取ることに集中して!」
海未「……」
絵里「穂乃果……」
にこ「ほら、さっさといくわよ!」
60: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 00:26:41.48 ID:+VOOnIUDO
ピーーーーーーー
にこ「絵里!」ドッ
ツバサ「あんじゅ」
あんじゅ「命令しないで」ダッ
角間「音の木坂ボールでスタート………あーっと!!いきなりボールを奪ったA-RISE優木!!」
あんじゅ「ほっ」ドキュゥッ!!
61: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 08:01:19.79 ID:4phTEIbS0
ギュウゥゥゥン!!!!!
凛「!?」
ドガァ!!
凛「うわぁあ!!!」ドサッ
花陽「凛ちゃん!」
角間「これはパスミスかぁ!?敵チームの星空にボールが当たり再び優木の元へ戻っていったぁ!!」
花陽「どうして…こんな…」
にこ「………」ギリッ
海未「観客もほとんどいないから何をしてもって事ですかね」
花陽「普通に戦っても強いはずなのに……」
あんじゅ「………」
希「好きにはさせへんよ!!」ダッ
62: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 08:02:42.01 ID:4phTEIbS0
あんじゅ「……」
ツバサ「………!」
あんじゅ「……ボールが欲しいの?」トン
希「え?……わっとっと」ポン
角間「優木何故か相手の胸元に優しくパスゥ!?それを東條柔らかくトラップ………」
あんじゅ「落とさないでよ?」クルッ
希(これ、やばっ……逃げ…………)
絵里「希!!」
63: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:13:35.67 ID:4phTEIbS0
あんじゅ【ジャッジスルー!】
ドゴァ!!!! ポヨン
希「うわあぁぁ!!!!」ドサッ
ことり「希先輩!」ザッ
あんじゅ「……」
希「えっへへ………」ムクリ
角間「これは東條無傷だーー!!!」
にこ「その憎ったらしい脂肪の塊のおかげで助かったんでしょ」
凛「あー……」
希「えっへん」
希「……ゲホッ」ズキズキ
絵里「希……」
あんじゅ「ねぇもういい?」ドッ
ツバサ「ええ」トッ
角間「いつのまにか綺羅がゴール前に上がっていたぁーー!!!これは完全にフリーだぁ!!」
64: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:14:35.70 ID:4phTEIbS0
ツバサ「あんじゅ!エレナ!」ダッ
あんじゅ「任せなさい」ダッ
エレナ「ああ」ダッ
角間「ボールを受け取った綺羅と優木と統堂が並んでゴールへ向かっていくー!!いったいどうするつもりだーー!?」
ツバサ「デスゾーン、開始」
海未「穂乃果!!」
ことり「気をつけて!」
65: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:15:50.76 ID:4phTEIbS0
ツバサ グルグル
あんじゅ グルグル
エレナ グルグル
ギュォォォォ!!
ツバサあんじゅエレナ【デスゾーン!!】
ゴォォォォオォォ!!!!!!!
角間「これはすごい必殺シュートだー!!3人の回転で蓄積させたパワーが一直線に音の木坂ゴールへ向かっていくー!!」
穂乃果「止める……!!!」
穂乃果「はぁぁぁ!!!!」バッ
ドシュウウウゥゥゥゥ!!!!!!!
66: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:17:26.50 ID:4phTEIbS0
角間「決まったー!!A-RISE早くも2点を先制ぃーー!!!!」
穂乃果「あ……ぅぁ……」ドサッ
海未「穂乃果ぁ!!」
ことり「穂乃果ちゃん!」
花陽「そ、そんな……」
凛「コレが……サッカー?」
凛「こんなの……サッカーじゃない…!」ギュッ
希「えりち……」
絵里「ええ……」
絵里「…….」スゥ
絵里「みんな聞い………」
にこ「あんたたちなに塞ぎ込んでんのよ!!」
絵里「にこ……」
にこ「穂乃果、海未、ことり、あんたたちが集めたメンバーよ」
にこ「自信を持ちなさい」
穂乃果「にこ……先輩」ヨロッ
穂乃果「……うん、そうだよね」
穂乃果「みんな!まだまだ試合は始まったばかりだよ!」
穂乃果「諦めなければきっと勝機はある!」
凛「先輩……!」
凛(先輩が一番ボロボロなのに……)
海未「穂乃果……」
海未「……」
海未「絵里先輩」
絵里「なにかしら?」
海未「お願いが……」
67: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:18:56.66 ID:/2kZhBt7O
ピーーーーーーー
角間「試合開始わずか数分で2点を失った音の木坂、ここから逆転なるかー!?」
絵里「行きなさい!」ドッ
海未「ありがとうございます」トッ
角間「コレはどうしたことだー!!!ディフェンダーの園田が前線に上がってきたぁ!!この作戦が吉と出るか凶と出るか!!」
海未「穂乃果のカタキ!!」タッタッタッ
にこ「穂乃果死んだみたいね」
穂乃果「死にかけだけども……」
ツバサ「そんなに必死になって面白い人ね」
海未「どいてください!」
ザッザッ ガッ ザッ ザザッ
角間「コレは激しい攻防!!両者一歩も譲らない!!」
希「すごい……」
凛「海未先輩ってちゃんと上手だったんだ」
花陽「り、凛ちゃん!?」
ツバサ「………」
68: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:22:17.77 ID:/2kZhBt7O
海未「………ここ!!」バッ
角間「抜いたーー!!園田、綺羅を抜き敵陣へ切り込んで行くーー!!!」
ことり「やったー海未ちゃん!!」
絵里「………そんな」
海未「あ……あれ?」ザッ
ツバサ「あら」
ツバサ「落し物よ?」トッ
角間「こ、これぞ超絶美技!!!選手すらも欺く圧倒的テクニック!!取られていたことに一瞬気がつきませんでしたぁ!!」
ツバサ「ボールが欲しいんでしょ?」
海未「っく……!」
ドゴォ!!!
海未「ウグゥ……!!!」ドサッ
絵里「海未!!」
ツバサ「あなたもよ」ドッ!!
バシィ!!
絵里「あぁ……!!!!」ドサッ
ツバサ「………」ドッ
ツバサ「……まだかしら」キョロキョロ
あんじゅ「こないんじゃない?」トッ
チラッ
花陽「ひぃ……」
ドォッ!!!
にこ「花陽!!」バッ
バシィッ!!!
にこ「あああ……!!!」ドサッ
花陽「にこ先輩!!」
あんじゅ「………」ザッ
69: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:24:00.70 ID:/2kZhBt7O
ドッ!!ドゴォ!!ドシュウウ!!ドォッ!!
ヒフミ「ウワァァ!!!」ドサッ
凛「あぁぁ!!!」ドサッ
花陽「きゃああ!!」ドサッ
ことり「ふぐぅ……!!」ドサッ
希「み、みんな……」ズキィン
希「うぐ……」ドサッ
角間「こ、これは!!!音の木坂陣営に立ってる選手は高坂のみ!!」
穂乃果「………!」
70: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:26:33.44 ID:/2kZhBt7O
あんじゅ「大丈夫よ彼女も同じにしてあげるか……ら!!!」ドシュッ!!
穂乃果「止める……!!!」
フミコ「ああああ!!!」バチィ
穂乃果「フミコ!!」
あんじゅ「…!!」
ドサッ
ピピーーーー
角間「おおーっとここでけが人です!!しかしここで控えの選手がいない音の木坂!!!このまま十人での続行となるのか!?」
フミコ「リ、リーダーが倒れちゃダメでしょ」
穂乃果「フミコ……」
真姫「…………」グッ
71: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:29:27.18 ID:/2kZhBt7O
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
父「真姫、我が家でサッカーはしてはいけないんだ」
父「このボールは処分しておこう」
まき「いや!やめてパパ!!」
母「ごめんね真姫ちゃん……」
母「新しいピアノ買ってあげるから」
まき「ピアノは今のやつでいいから捨てないで!お願い!」
父「それ以上わがまま言うならピアノも捨てるぞ」
まき「!?」
母「あなた、それは流石に……」
まき「ごめんなさい……いい子にするから……ピアノは捨てないでぇ……」グスグス
父「……すまない真姫、大人になってくれ」
まき「ご、こえんなさい……」グスグス
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真姫「パパ……ママ……」
真姫「ごめんなさい」
72: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 18:31:16.18 ID:/2kZhBt7O
真姫「この状況を見過ごすぐらいなら、私はまだ子供でいい」ザッ
73: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:27:16.67 ID:8g98TJR4O
角間「換えの選手のいない音の木坂は十人で…………おお!?いったい誰でしょうか!!グラウンドにだれか入ってきました!」
ツバサ「……」ニッ
あんじゅ「はー、よかった」
エレナ「もういいんだろ?」
ツバサ「ええ」
あんじゅ「というかエレナ何もしてないじゃない!」
エレナ「……」
あんじゅ「無視……!?」
絵里「だ、だれ?」ヨロッ
にこ「あんた……!!」
真姫「怪我で抜けた人のとこに入らせてください」
海未「……この有様を見てそう言えるんですね」
希「なんやおもしろそうやん」
凛「あー!!西木野真姫ちゃんだに……だ!」
花陽「同じクラスの……」
真姫「生徒会長、ロシアでの噂は聞いてます」
絵理「それは嬉しいわね」
真姫「作戦があるんですけど…」
絵里「わかったわ、教えて」
にこ「……私とポジション交代よ」
海未「にこがそういうなら……」
74: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:31:46.13 ID:8g98TJR4O
ピーーーーーーー
角間「十一人目に西木野真姫が入り試合続行!!UTX高校ボールからスタートです!」
あんじゅ「お手並み拝見ね」
ツバサ「行くわよ、あんじゅ、エレナ」ダッ
エレナ「ああ」ダッ
あんじゅ「任せて!」ダッ
グルグルグル
ツバサあんじゅエレナ【デスゾーン!】ドキュッ!!
ゴォォォォオォォ!!!!!!!!
タッタッタッ タッタッタッ
ツバサ「なっ!?」
エレナ「どういうことだ?」
角間「おおーっと!?西木野と絢瀬がボールを無視して敵陣に突っ込んでいくー!!勝負を捨てたのかー!?」
穂乃果「……」グッ
エレナ「私たちのシュートを彼女が止めると思っての行動か」
ツバサ「…」
あんじゅ「……」クルクル
エレナ「無視か……」
75: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:39:25.85 ID:8g98TJR4O
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真姫「シュートへの流れですが……絶対の前提条件は敵のシュートを止めることです」
穂乃果「!」
凛「あんなシュートを……?」
ことり「いくらなんでもそれは……」
穂乃果「無理?」
ことり「い、いや!そういうことじゃ……」
海未「できますか?」
穂乃果「……確証はないよ、でも……」グッ
穂乃果「止めなきゃ気が済まない!」
絵理「ふふ、さすがリーダーね」
真姫「止めた後は……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未「穂乃果……」ギュッ
ゴォォォォォオ!!!
76: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:42:29.94 ID:8g98TJR4O
花陽「…………」
花陽「ねえ凛ちゃん」
凛「なぁに?」
花陽「凛ちゃんはどうして無理して変わろうとしてるの?」
凛「へ!?べ、別に凛は……」
凛(き、気づかれてる……さすがかよちんだね)
花陽「わかるよ……幼馴染だから……」
凛「だ、だって子供っぽいし……変だよ」
花陽「実は私ね、みんなに言っちゃったの」
花陽「凛ちゃんが口調を変えようとしてるって」
凛「なっ………!?」
花陽「みんなどんな反応したと思う?」
凛「絶対変な目で……」
花陽「それがどうしたの?って顔してたよ」
凛「そ、そんなはずない……!!」
花陽「凛ちゃんがどう思ってるかはわからないけど、私たちは待ってるよ」
花陽「凛ちゃんが勇気を出してくれること」
凛「……」
花陽「無理して変わらなくなんていいんだよ」
凛「……!」
77: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:44:34.72 ID:8g98TJR4O
ゴォォォォォオ!!!
穂乃果「………」
絵里海未にこ「穂乃果!」
ことり希「穂乃果ちゃん!」
花陽凛「穂乃果先輩!」
ヒフミ「………!」ギュッ
穂乃果「……?」グッ
穂乃果(何だろうこの感じ……)
穂乃果(力が湧いてくるっていうか……)
穂乃果(みんなが信じてくれてるからかな)ググググッ……
真姫「あの人…まさか本当に」
ツバサ「……あれは」
78: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:50:27.72 ID:8g98TJR4O
穂乃果「はぁぁぁぁ!!!!!!」
ゴォォォォオォォ!!!
バッ
ドゴォォォォオォォ!!!!
ドシュルルルルル………!
79: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:53:17.03 ID:8g98TJR4O
穂乃果「…………」
穂乃果「止めた……?」
ことり「や………」
「「「「「やったぁぁぁぁぁ!!!!」」」」
角間「なんと高坂、UTX高校の必殺シュートを止めたぁ!!!」
ツバサ「なに今の……マジン?」
海未「穂乃果ぁぁぁぁ!!!」ダー!
ことり「穂乃果ちゃぁぁぁん!!」ダー!
花陽「次は……凛ちゃんの番だね」グッ
トン
凛「ぁ………!」ザッ
穂乃果「海未ちゃん!」ドッ!!
80: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 21:55:04.24 ID:8g98TJR4O
あんじゅ「……シュート止められて終わりなんて……」
あんじゅ「させない!!」ダッ
エレナ「あいつ……目的忘れてないか?」
ツバサ「全く…」
海未「っく!」ザッ
海未(取られる……!)
凛(……無理して変わらなくていい、そんな一言で……)
シュバッ!
凛「いただきだにゃー!!!」トンッ
凛(こんなに心が軽くなるなんて!)
あんじゅ「なっ!?」
花陽「………」ニッ
81: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:06:49.68 ID:8g98TJR4O
希「凛ちゃん……!」
にこ「あいつあんなに速かったの!?」
海未「自分を変えようと無理していたことがストッパーになっていたようですね」
凛「や、やった……!!」ズザザザッ
MF2「っち……!」タッタッタッ
ツバサ「あの子まで……」ハァ
凛(…きた……!!)
82: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:12:46.90 ID:8g98TJR4O
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛「大きく蹴らずに……細かく…」ザザッ
凛「慣れると速くなるから丁寧に…」ザッザッ
凛「ふーっ……疲れたー!」ドサッ
凛「なんで凛………サッカーの練習なんてしてるんだろ………」
凛(陸上部に入るつもりなのに…….)
凛「というかドリブル難しすぎるよ………」
凛「バク転とかは普通にできるのになぁ……」タッタッタッ
クルクルッ、バッバッバッ!スタンッ
凛「………」フーム……
凛「というかこれでドリブルすればいいんじゃ……!」
凛「……」ザッ
凛「早速………」タッタッタッ
クルクルッ、バッバッバッ!スタンッ
凛「!できた!」
凛「………ボール置いてきちゃったけど……」
凛「んー…….ここまで激しい動きは無理なのかな……」
凛「じゃあもうちょっと抑えつつアクロバットな動きを入れながら……」ザッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛(あれから一回もできなかったけど……)
凛「今ならできる気がする!」タッタッタッ
MF2「はぁ!」タタタッ
83: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:18:46.28 ID:8g98TJR4O
花陽「凛ちゃん!!」
凛 ニッ
凛「いっくにゃぁぁ!!!」ザッ
グゥン!ダッ!グルッ、スタッ
MF2「なっ!?」
角間「こ、これは素晴らしいドリブル!!オリンピック金メダル級だぁ!!」
真姫「あれほどアクロバティックな動きをしつつあのキープ力……」
海未「アクロバット……ドリブル……」ブツブツ
希「……アクロバットキープ……といったところかな?」
海未「……!!」ガーン
穂乃果「凛ちゃん!!」
海未「やりましたね」
ことり「にゃーっていうの可愛すぎない?」
にこ「そこ!?」
花陽「えへ……えへへへ」グッ
84: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:21:09.24 ID:8g98TJR4O
真姫「生徒会長へ!!」
凛「う、うん!」
凛「先輩!」ドッ
絵里「任せなさい!」トッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真姫「敵のディフェンダーはみんな一流です、普通にシュートを打っても途中でブロックされる可能性が高いです」
真姫「そこで……」
絵里「………」
絵里「なるほど、じゃあそれはあなたに任せるわね」
真姫「……いいんですか?」
絵里「ええ、頼んだわよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
GK「………」グッ
85: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:28:11.19 ID:8g98TJR4O
絵里「吹き荒れろ……」
パキパキパキパキ
穂乃果凛ことり「か、カッコいい……」
ぶるる
にこ「なんだか……寒くない?」
希「これが……エリチが氷の女王と言われる所以」
絵里【エターナル・ブリザード!!】ドッ!
ドゴォォォォオォォ!!!!!!!
エレナ「こんなやつ……データにないぞ…!」
あんじゅ「目的ってあの赤髪の子だけじゃなかったの!?」
GK「………」
DF1「させない!」バッ
エレナ「目的忘れてるやつが多すぎだ……」
あんじゅ「うぐ……!」グサッ
ツバサ「自覚はあったのね」
ツバサ(………さぁ、どうするの?西木野さん)
86: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:36:17.72 ID:8g98TJR4O
角間「おおーっとぉ!!絢瀬の必殺シュートの前にDFが立ちふさがる!!直接止める気だぉ!!」
絵里「残念ながらあなたはお呼びじゃないの」
ギュゥゥゥゥン!!
角間「絢瀬が放った必殺シュートは明後日の方向へーー!!!!これはミスショットかぁ!?」
タッタッタッ
真姫「流石ね、完璧よ」フッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真姫「そこで………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
角間「ボールの先には西木野ーー!!!!これは………」
87: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:39:38.19 ID:8g98TJR4O
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真姫「シュートチェインをしようと思います」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
角間「シュートチェインだぁぁ!!」
真姫「………」グッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
テクテク
まき「う……うぅー……グスッ」グスグス
お爺さん「お、真姫ちゃん、どうしたんだ?」
まき「パパが、サッカーしちゃ、ダメって……」グスグス
まき「どうしてしちゃダメなのかなぁ……」
お爺さん「……さあな」
まき「私、もうサッカーできないの?」ポロポロ
お爺さん「ならウチでこっそりやればいい」
まき「……いいの?」グスッ
お爺さん「ああ、思う存分やりな」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ダンッ!
グルグルグルグル
真姫「」キッ
真姫【ファイア・トルネード!】ドキュッ!!
ゴォォォォオォォアアァァ!!!!!
ツバサ「……へぇ」
GK「……!」バッ
ドシュウウウゥゥゥゥ………!!!!!!
88: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/23(月) 22:43:44.13 ID:8g98TJR4O
角間「決まったーー!!絢瀬と助っ人西木野による連携シュートで一点をもぎ取りました!!これで試合はどう動くのでしょうか!!」
「「「「「やったぁぁぁぁぁ!!!」」」」」
穂乃果「すごかったよ凛ちゃん絵里先輩!西木野さん!!」
ことり「うん!凛ちゃんかわいい!」
海未「よくぞ取ってくれました……!!」
希「氷の女王復活やね」
絵里「ちょっ……やめなさいよ!」
花陽「凛ちゃん……」
凛「なんだかスッキリしたにゃ」エヘヘ
真姫「……」
にこ「何辛気臭い顔してんのよ」
真姫「!?べ、別にしてないけど!!」
にこ「………やるじゃない」バシッ
真姫「……」クルクル
プルルルルル
ツバサ「…はい、はい、……承知しました」パタン
ツバサ「音の木坂の皆さん」
ツバサ「今日は帰ります、それでは」ペコッ
ザッザッザッ
89: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:02:01.58 ID:k03+6I5EO
海未「ちょ、ちょっと!!」
穂乃果「なんだか嵐のような試合だったね」
ことり「これって結局どうなるの?」
角間「こ、これはぁ!!!A-RISEが棄権したことにより……音の木坂の勝利となります!!!」
凛「やったぁ!凛たちの勝ちー!」ピョンピョン
花陽「勝ったって言えるのかなぁこれ……」
真姫「……じゃあ、私は帰ります」スタスタ
にこ「あ……ま、真姫!!」
真姫「……」ピタッ
にこ「えと……その……」
にこ「明日も来なさいよ!」
真姫「……!」
真姫「……」ペコッ スタスタスタ
絵里「ふーっ……なんとか終わったわね」
絵里「ね、のぞ……」
ドサッ
絵里「の、希?」
90: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:05:15.94 ID:k03+6I5EO
絵里「……ねえ、どうしたの希!!」
海未「そういえば希は1人だけ技を受けていましたし……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あんじゅ【ジャッジスルー!】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ことり「そのダメージが今…….」
凛「そ……そんな……!!」
凛「●●●●は……….」ガクッ
にこ「……万能ではない……」ガクッ
花陽「2人ともふざけてる場合じゃないよぉ!!」
希「や……く……たぃ……」
絵里「なに!?なんて言ってるの!?」
希「焼肉……食べたい……」
「「「「……………」」」」
「……….ぷっ…………」
「「「「あははははははは!!!!!」」」」
絵里「いいわ、着替えた後皆でいきましょう!」
凛「いっくにゃー!」
ことり「かんわいぃ~~!!!」ギュゥゥ!
凛「ぐ、ぐるじぃ……」バタバタ
花陽「凛ちゃん!!凛ちゃぁん!」
ゾロゾロゾロ
91: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:07:17.74 ID:k03+6I5EO
にこ「なんでこいつら試合の後にこんなテンションでいられるの?」
海未「皆大きな怪我もなくてよかったです」
海未「……そして何より……」
にこ穂乃果「サッカーを嫌いにならなくてよかった」
穂乃果「だよね」
にこ「でしょ?」
海未「ふふふ、2人にはお見通しでしたか」
にこ「あったりまえでしょ!……ていうか……」
にこ「ちょっとあんたら!こいつ運ぶの手伝いなさいよ!!」
にこ「ただでさえこいつ人より重いもんぶら下げてんだから協力ぐらい……」ワシッ
穂乃果「ワシ?」
にこ「あ…………….」ガタガタガタ
希「そんなこと言うにこっちには……」
「ワシワシMAX~~~!!!」ワシワシワシ!
にこ「いやぁーー!!!!」
海未「ほんと元気ですね」
92: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:09:01.24 ID:k03+6I5EO
ヒデコ「……うん、いい感じだね」
フミコ「じゃあ送るね」
ミカ「素直じゃないよね」
93: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:10:42.62 ID:k03+6I5EO
凛「焼肉美味しかったにゃー!!」
希「うちも満足満足!」ぽんぽん
にこ「何人前食べたのよってぐらい食べてたからね……」
海未「明日の練習は無しにするので皆さんしっかり休んでくださいね」
「「「「「「はーい!!!」」」」」
にこ(真姫に連絡しておかないとね)
バイバーイ!
サヨーナラ~
ゾロゾロゾロ
希「いやー美味しかったなぁ」テクテク
絵里「満足してくれてよかったわ」テクテク
にこ「太っても知らないわよ?」
希「うち太りにくい体質なんよ」
絵里「まあ栄養の行き先は一目瞭然だからね……」
にこ「うぐぐぐ…….」
希「じゃあうちはこっちやから」ガシッ
希「え、なに?」
絵里「あなたは」
にこ「こっちよ」
94: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:12:08.34 ID:k03+6I5EO
希「なになになに怖いって!うちを路地裏に連れ込んでなにする気なん!」
希「同人誌みたいに……同人誌みたいにするつもりなんやろ……!!」
にこ「静かにしなさい!警察来ちゃうでしょうが!!」
絵里「あなたの行き先は薬局よ」
希「……あ」
にこ「気づかないと思ったの?」
絵里「ほかのみんなも気づいてたわよ」
にこ「みんなが使ってってほら」
ジャラジャラ
にこ「どれだけ買う気なのって感じよね」
希「みんな……」
グゥゥゥゥ
「「…………は?」」
95: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:13:39.61 ID:k03+6I5EO
希「えへへ……実は痛みであんまりお肉食べれんかったんよね」
希「気抜けたらお腹すいて来ちゃった」
絵里「怖い………初めて食欲で人が怖いと思った……」ブルブルブル
にこ「この世の真理を超えてるわあんた」
希「ついでに夜食も買ってこっかなー」
にこ「はぁ、もういいわ……」
絵里「夜のお店ってドキドキするわね!」
にこ(こいつ、学校で生徒会長してる時と違って……)
希 ソ~
トントン
絵里「なに?」クルッ
絵里「え、誰もいない……!?」ビクッ
絵里「あああああ……!!!希ぃぃ!!」ガタガタ
にこ(……ポンコツ?)
96: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:15:45.94 ID:k03+6I5EO
希宅前階段
希「ほんとに皆優しいなぁ……」トントン
希「……」ウルッ
希「あかんあかん!一人になったらすぐ感傷的になる!」ブンブン!
希「えーっと……鍵は…」ガサゴソ
希「あった!」
ガチャン!
希「ん?なにこれ?」ガサッ
希「ドアノブに袋が……」ガサガサ
希「湿布に……塗り薬?」
希「いったい誰が……」カサッ
希「……!紙が入ってる」
[ごめんなさい]
希「………」
希「….まさかね」
にこ「全く……あいつの食欲には呆れさせられるわ……」ガチャッ
にこ「ただいまー……?」
にこ(………何か忘れてる気が……)
97: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 00:17:09.76 ID:k03+6I5EO
翌日
部室前
真姫「……行け…行くのよ西木野真姫……!」ウロウロ
真姫「……!」ピタッ
真姫「……」スゥ ハァ
コンコン
シーン…
真姫「……?」
コンコン!
真姫「……」
ドンドンドン!
真姫「…なるほど」
真姫「誰も居ないじゃない!!」ポツーン
98: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 08:15:12.83 ID:5pbsz/on0
[2.オカルトサッカー]
99: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:35:40.32 ID:5pbsz/on0
理事長「突然ですが、再び練習試合を行います」
穂乃果「ほんとですか!?」
理事長「UTX高校に勝ったことでかなり注目されているようですよ」
にこ「正直ありがたいわね」
穂乃果「今度はどこの学校ですか?」
理事長「尾刈斗高校よ」
にこ「お、尾刈斗ぉ!?」
穂乃果「にこ先輩知ってるんですか?」
にこ「あそこはね……」
100: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:37:20.46 ID:5pbsz/on0
凛「すぴりちゅあるぱわー?」
希「そうそう」
花陽「そ、それって……」
希「噂では呪いにかかって金縛りにあうとか……….」
絵里ことり花陽「きゃーーー!!!」ガクブル
ことり「……って」
花陽「生徒会長も怖いの苦手なんですね…」
絵里「そ、そんなはずないじゃない!冗談よ、冗談!」
にこ「呪いなんて嘘に決まってんでしょ」
海未「そそそそうですよ!オカルトなんて馬鹿馬鹿しい」ガタガタ
穂乃果「海未ちゃんうるさい」
希「それがあながち嘘でも……」
コンコン
絵里「?誰かしら」
101: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:39:55.06 ID:5pbsz/on0
穂乃果「どうぞー!」
???「失礼します……」ガラララ
希「お」
花陽「西木野さん!」
ことり「いらっしゃぁい!」
にこ「………….」ソローリ
真姫「…………矢澤先輩」ギロッ
にこ「ヒィ!!」ビクッ
絵里「……にこ何したの?」
海未「またですか…」ハァ
穂乃果「やっちゃいましたねにこ先輩」
にこ「何よあんたたち!!」クワッ!
真姫「……明日来なさいって言った……」
にこ「……ええそうね……」ダラダラ
真姫「行ったら…誰も居なかった」ポロポロ
にこ「ちょ、ちょっと!?」アタフタ
希「うわーにこっちサイテー」
ことり「罪だね~」
穂乃果「やっちゃいましたねにこ先輩」
にこ「ほんとに何よあんたたち!!」
102: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:43:14.59 ID:5pbsz/on0
にこ「た、だいたい、休みって海未が決めたんじゃない!」
にこ「にこは悪くないわ」
海未「あ、ことり新しい髪留め買ったんですね」
ことり「さっすが海未ちゃん、よく気づいたね!」
にこ「海未ぃぃぃ!!!!」
103: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:45:20.06 ID:5pbsz/on0
真姫「まだ部員は募集してますか?」
穂乃果「もちろんだよ!」
ことり「入ってくれるの!?」
花陽「西木野さん!」
真姫「う…あ……と….」ビクッ
真姫「しょ、しょうがないから入ってあげるのよ!!勘違いしないで!!」クルクル
希「お手本のようなツンデレ……」
にこ「でもあんた……」
真姫「大丈夫よ………」
真姫「もう解決したわ」
104: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:47:59.80 ID:5pbsz/on0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
試合後
真姫「ただいま」ガチャ
真姫「………~♪」
真姫父「……真姫、こっちにきなさい」
真姫「なに?私やることが……」
真姫父「サッカー……楽しかったか?」
真姫「……え……」ドサッ
真姫父「学校の知り合いに撮ってもらっていた」
真姫「な…は?」
真姫父「…………」
真姫父「続けるのか?」
真姫「………」
真姫「そのつもりよ」
真姫父「……そうか」
真姫「…………」
真姫父「頑張れよ」
真姫「!?」
真姫父「……」ペラッ
真姫「な…反対してたんじゃ…ないの?」
真姫父「……まあ座れ」
ストン
105: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:50:56.54 ID:5pbsz/on0
真姫父「どこから話すか……そうだな」
真姫父「私の父……真姫にとってはお爺ちゃんになるか」
真姫パパ「父はサッカーが嫌いだった」
真姫「……!」
真姫父「私の将来の夢はサッカー選手だったが……まあそういうことだ」
真姫「じゃあ……私も?」
真姫父「ああ……父は自分の孫がサッカーをしているのが我慢ならなかったんだろうな」
真姫父「私が弱かったばかりに……真姫にまで迷惑をかけてしまった……」スッ
真姫「パ、パパ!?」
真姫父「すまなかった」
真姫「……」
真姫「あの頃は本当に悲しかったし訳がわからなかった……」
真姫「でも、ある人のおかげでサッカーはできた」
真姫父「……お爺さんか?」
真姫「……!知ってたの?」
真姫「……まさか……パパが?」
真姫父「ああ、私の時も世話になった」
真姫父「真姫の時も電話をしたら、二つ返事でOKしてくれたよ」
真姫「そっか…….そんな昔から」
真姫父「父が死んでも、お前にサッカーやっていいなんて……言えなかった」
真姫父「虫が良すぎると思ってな……」
真姫父「そして……おじいさんも亡くなった時、真姫は遂にサッカーをする場所がなくなった」
真姫「……….」
真姫父「だからまた……サッカーを始めてくれて本当に嬉しい……」グッ
真姫「………!」
106: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 15:54:58.70 ID:5pbsz/on0
真姫父「お前が今日打ったシュートな」
真姫「!……うん!」
真姫父「私よりすごいシュートだったぞ」ポンッ
真姫「……!」パァァ!
真姫父「その調子で頑張れ、真姫」ナデナデ
真姫「うん!パパ!」
真姫ママ コソッ
真姫ママ(よかったわね、真姫ちゃん!!)ダー!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
107: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:09:34.24 ID:5pbsz/on0
にこ「……訳は聞かないでいてあげる」
真姫「そうしてくれると助かるわ」
真姫「はいこれ、入部届です」
穂乃果「うん!確かに受け取ったよ!」
ことり「わぁ……!!」
希「これで正部員は八人かぁ」
絵里「だんだんらしくなって来たわね」
真姫「そういえばさっきそこで……えーと」
真姫「この前試合に出てた……ショートカットの……」
花陽「凛ちゃん!!」
真姫「多分その子が入部届持ってグラウンドの周りでウロウロしてたわよ」
花陽「どうしたんだろ……やることがあるから先に行っててって言ったのに……」
ことり「凛ちゃん………サッカー部入らないのかな…….」
希「グラウンドってことは……陸上部?」
穂乃果「……ちょっと穂乃果行ってくる!」ガラッ
海未「あ、穂乃果!!」
絵里「無理やりはダメよー!!」
108: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:12:44.33 ID:5pbsz/on0
穂乃果「えーっと……このへんにいるはず……」キョロキョロ
凛「………」ウロウロ
穂乃果「あ、いた!」
穂乃果「おーい!凛ちゃーーん!!」ブンブン
凛「ほ、穂乃果先輩!?」ダッ
穂乃果「ちょ、ちょっと!!なんで逃げるのさ!」ダッ
凛「少し一人にしてください!!」タッタッタッ
穂乃果「入部届けだしてくれたらいいよ!」タッタッタッ
凛「そのことで一人にしてくださいって言ってるんです!」タッタッタッ
穂乃果「なんで!!」タッタッタッ
凛「なんでもです!」タッタッタッ
穂乃果「答えになってないよ!」ダッ
凛「!!」ダッ
109: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:14:47.14 ID:5pbsz/on0
河川敷
カァー カァー カァー
凛「……ゴホッ、ゲホォッ!」ゼェゼェ
穂乃果「し…….死ぬ……」ガクガク
凛「まさか……ゴホッ、こんなとこまで来ちゃうなんて……」ドサッ
穂乃果「びっくり……ハァ、だねぇ……」ドサッ
凛「自業……自得ですよ…」フゥ
穂乃果「凛ちゃんは……なんで迷ってるの?」フゥ
凛「!」
凛「……なんでわかったんですか?」
穂乃果「迷ってなかったらあんなとこでウロウロしてないよ」アハハ!
凛「……正直に言うと……」
凛「サッカー……楽しかったんです」
穂乃果「でも自信が持てない?」
凛「…試合で相手を抜いた時……」
凛「サッカーっていう競技への見え方全てが変わりました……」
凛「苦手意識はなくなって、もっとやりたいと思いました」
凛「でも……」
穂乃果「でも?」
110: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:17:26.41 ID:5pbsz/on0
凛「今更サッカー始めても……きっとみんなの足を引っ張っちゃう……」
凛「それだけは嫌なんです」グッ
凛「みんな……いい人たちだから」
穂乃果「大丈夫だよ、希ちゃんも初心者だし!」
凛「と、東條先輩は上級生だから……」
穂乃果「……」
凛「………」ムクッ
凛「………」
凛「中学の頃は、高校でも陸上部に入るつもりだったんです」
凛「だから、みんなに迷惑かけるぐらいなら……陸上やろうかなって」
凛「でも…サッカーも諦め切れなくて…」
凛「結果あんなところでぐるぐる回ってた……ってことです」あはは……
穂乃果「………」
凛「……ハァーー」ドサッ
凛「………」
凛「かよちんの付き添いでサッカー部へ行って………少し強引に体験入部して………勝手に自主練して……試合で……」
凛「なんでこうなっちゃったのかな~……」
穂乃果「………」
凛「…….先輩」
穂乃果「………」
穂乃果「なぁに?」
凛「……凛は……」
凛「どうすればいいですか?」
穂乃果「………」
111: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:19:42.74 ID:5pbsz/on0
穂乃果「ひとつだけはっきり言わせてもらうね」ムクッ
凛「は、はい……」
穂乃果「凛ちゃんはまだ初心者だし、初めのうちは練習や試合で周りに迷惑かけちゃうかもしれない」
凛「じゃあ……やっぱり陸上部に」
穂乃果「でもそれでいいと思う」
凛「そ、それじゃあダメで……」
穂乃果「……」スクッ
凛「先輩?」
穂乃果「はじめのうちはミスなんて怖がらなくていい、一度も失敗しなくて成功した人なんていないんだから」
凛「でも…」
穂乃果「凛ちゃんがどう思っていようと……」
穂乃果「私たちは凛ちゃんとサッカーがしたいよ」
凛「っ……!」
穂乃果「だから!」むいー
凛「ふぇ、ふぇんふぁい!?」むいー
穂乃果「ここまで言ったんだから」パッ
凛「うぅ……」ヒリヒリ
穂乃果「凛ちゃんの口からも聞きたいな」
穂乃果「凛ちゃん……」スッ
穂乃果「私たちと一緒に、サッカーしませんか?」ニコッ
凛「……」
112: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:21:35.23 ID:5pbsz/on0
凛「……やりたい」
穂乃果「……」
凛「不器用だし、サッカー始めたのもついこの間で、走るのだけが取り柄だけど……」
凛「この……」
凛「サッカーを好きだって気持ちは本物だにゃ!」ガバッ!
凛「これからかける迷惑は自分で取り戻すから……」
凛「メンバーの一人にしてください…!!」バッ
穂乃果「……」ニコッ
穂乃果「喜んで!」ガシッ
113: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:24:56.51 ID:5pbsz/on0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛「体験入部に来ましたー!!」ガラッ
花陽「凛ちゃんノック……」
穂乃果「いらっしゃーい!」
ことり「お菓子あるよ~!」
海未「餌付けしない」
希「にこっちと凛ちゃんどっちが……」
にこ「どこの話ししてるのよ!」
絵理「大丈夫、凛にはまだ成長期が残ってる」
にこ「だからどこ見て言ってんのよ!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛(……なんだかすごく恥ずかしいことしてる気分……)
子供「ままーあれー」
母親「これぞ青春ね!」ポロポロ
子供「うわぁ……」
114: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:28:49.61 ID:5pbsz/on0
次の日 休日練習日
穂乃果「というわけで!」
凛「新入部員の星空凛です!!」
花陽「凛ちゃあぁぁ!!!!」ダキッ
凛「うぐっ……!」
真姫「吹っ切れたみたいね」
凛「えへへ、西木野さんも入ったんだね」
真姫「まあね」
絵里「凛……」ホッ
希「いやー、凛ちゃんが入らんかったらどうしよってにこっちがうるさくてうるさくて」
にこ「なにでっち上げてんのよ!」
凛「え……入らない方が……良かったですか……?」シュン
にこ「ち、ちが……!………もー!」
にこ「………入らないんじゃないかって心配だったのよ………入ってくれて嬉しいわ」
希「ヒューヒューにこっち男らしー」
ことり「にこ先輩も大概ツンデレだよね」
海未「全くです」
にこ「あんたらそういうこと言うのやめなさいよ!」
にこ「特に希ぃ!!」ダッ
ヤメテー! マテー! チョットシズカニシテクダサイ!
凛「えへへ……!」
凛(やっぱりこの部活でよかったにゃ!)
115: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:33:19.31 ID:5pbsz/on0
真姫「そういえばこの間部室のドアノブにこんなものがかかったんですけど」ガサッ
希「!!」
希(家にかかってたのと同じ袋…!)
絵里「薬局の袋ね…」
にこ「中身はなんなの?」
海未「これは…!」
ことり「消毒液に湿布、塗り薬に絆創膏」
花陽「それも全部一回り高いやつですね……」
穂乃果「いったい誰がこんなもの……」
希「あ…あんな…」
海未「まあ誰かはわかりませんがくれると言うのならありがたく頂戴しましょう」
ことり「うん!この前の試合でいっぱい怪我しちゃったから…」
にこ「次戦うときはめっためたにしてやるんだから!」
花陽「い、いいのかな……」
凛「いいんじゃないかにゃ?」
希「……皆ちょっといい?」
116: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:36:03.22 ID:5pbsz/on0
海未「どうしたのですか?」
希「これ…」ガサッ
花陽「これ…!」
ことり「同じ薬局の袋だね…」
にこ「なーんだ、あんたが買ったやつだったの?」
絵里「それならそうと言ってくれればよかったのに」
希「違うんよ、これ家のドアノブにかかってて……」ガサガサ
希「これ見て」スッ
穂乃果「どれどれ?」
凛「ごめんなさい?」
にこ「…どういうこと?」
ことり「これが希先輩の家にあったってことは……」
絵里「希に対する謝罪ってこと?」
海未「そして部にも置いてあるということは……思い当たるのは一つだけですね」
花陽「A-RISE……」
にこ「……な訳ないじゃない」
にこ「あいつらは私たちを潰しにかかったのよ?」
にこ「希なんて技まで食らったんだから」
凛「!だから東條先輩へは家にまで…」
「「「「…………」」」」」
穂乃果「穂乃果は信じるよ」
にこ「はぁ!?」
穂乃果「あの人のシュート受けたからわかるんだ!」
穂乃果「芯が通ってて、まっすぐで綺麗なボールだった」
穂乃果「きっと何か事情があったんだよ」
にこ「あんた……」
117: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:38:59.44 ID:5pbsz/on0
希「うちも信じるよ!」
ことり「希先輩……」
花陽「わ、わたしも!」
花陽「私は……ずっとファンだったから」
花陽「信じたい!……です」
凛「凛も凛も!」
海未「この文字に嘘があるとは思えません」
海未「わたしも信じましょう」
ことり「ことりも!」
絵里「まったく……いいわ、わたしも信じる」
にこ「……何よ、これじゃあにこが悪者みたいじゃない」
希「にこっちはいつだってヒールがお似合いやけどね」
にこ「なんですって!!」
にこ「……はぁ、いいわ、にこも信じる」
にこ「……ファンだしね」チラッ
花陽「……!はい!」コクコク
穂乃果「次会ったとき本当のことを聞いてみよう!」
海未「そうですね」
凛「少し怖いにゃ…」
花陽「うん……」
希「大丈夫、いざという時は助けに入るよ」
絵里「ええ!」
希「にこっちが」
にこ「なんでよ!!」
希「え、助けへんの?」
にこ「ああもうめんどくさい!!」
118: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:42:10.70 ID:5pbsz/on0
絵里「あ、そうだ」
「「「「?」」」」
絵里「……ね、希」
希「ん?………ああ~」
穂乃果「どうしたの?」
絵里「えぇーっと……….その…」
絵里「……にこ!」
にこ「はぁ…….」
にこ「話変わるけど、練習で私たちに気使ってるやついるでしょ」
ことり花陽穂乃果 ギクッ
にこ「あんたは違うわよ穂乃果ぁ!!」
穂乃果「えへ」
絵里「これが試合だったら重大なミスになりかねない」
希「そこで!」バンッ
「「「三年生先輩禁止令を出します!!」」」
海未「先輩禁止令……ですか?」
にこ「ええそうよ、私たちに敬語もいらないし呼び捨てでいいわ」
にこ「さあ花陽、呼んでみなさい」
花陽「え?え?」
にこ「せーの!」
花陽「に、にこちゃん!」
にこ「ワンモアセイ!」
花陽「にこちゃぁん!!」
にこ「よろしい」
凛「めちゃめちゃ強引だにゃー」
穂乃果「それならにこちゃん!」
119: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:44:03.89 ID:5pbsz/on0
にこ「なによ」
穂乃果「」コク
ことり海未「」コクリ
穂乃果「ここに!」バン!
ことり「二年生も!」ババン!
海未「先輩禁止令を立てます!!」バババン!
絵里「じゃあもうみんな先輩なしってことね」
希「ゆっくりでええからね」
穂乃果「ぅ……ぅ絵理ちゃん!」
絵里「な、なに?穂乃果」ビクゥッ
穂乃果「えへへ、呼んでみただけ!」ニヘラァ
絵里「ねえ希、この子持って帰っていいかしら」
希「落ち着いて」
絵理「大丈夫、ちゃんと育てる」
希「サイコパスやん」
120: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:45:34.13 ID:5pbsz/on0
花陽「こ、ことりちゃん!」
ことり「はい♪」
凛「海未ちゃん!」
海未「はい!」
真姫「…………」
にこ「あっれ~?真姫は恥ずかしいのかな~?」
希「さあさあ呼んでみ?」
絵里「うわぁ……」
ことり「親戚のおじさんで似た人いたなぁ」
凛「お酒飲むとあんな感じになるよね」
真姫「えと……その……」
真姫「希………にこ、ちゃん……」
にこ「ちょっとぉ!!なんでにこだけちゃん付けなの!?」
希「まあ見てみ、真姫ちゃんの耳」
にこ「耳?」
真姫「……」真っ赤っか
にこ「はっは~ん!」
にこ「真姫ってば恥ずかしかったんだ~」
にこ「ごめんね~?」
にこ「にこってば全然気づかブヘェ!!」ドサッ
にこ「みぞおち……」ガクッ
希「これはにこっちが悪い」
121: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:47:40.39 ID:5pbsz/on0
穂乃果「そういえばこの前の試合前のにこちゃん、あれなんだったの?」
にこ「あれ?」
穂乃果「にっこにっこにー!」
穂乃果「ってやつ」
花陽「私も気になりました!」
海未「あれ、なんの意味があるんですか?」
にこ「あーあれは……」
希「にこっちの夢はアイドルなんよ」
絵里「アイドル!?」
凛「確かに一部の層に受けそうだにゃ」
ことり「凛ちゃ~ん!お口チャック♪」
真姫「で、考えついたのが……」
穂乃果「穂乃果もう一回見たい!!」
にこ「…しょうがないわね~!」
にこ「いくわよ?」スゥ
122: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:50:05.04 ID:5pbsz/on0
にこ「にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー!笑顔届ける矢澤にこにこ~!」
にこ「にこにーって覚えてラブニコ!!」
穂乃果「おお……」
海未「……これは……」
ことり「すごい……」
希「にこっちメンタル強いなぁ」
絵里「……ハラショー……」
花陽「フムフム」カキカキ サッカーニハコウイウコトモヒツヨウ
凛「ちょっと寒くないかにゃ?」
真姫「気持ち悪い」ズバッ
にこ「ちょっと後半二人!!」
穂乃果「それって誰が考えたの?」
にこ「ちっちゃい時からパ…お父さんに教えられてきたのよ」
にこ「『笑顔の魔法だ!』ってね」
海未「素敵なお父様ですね」
にこ「ええ……いいお父さんだったわ」
希「!」
123: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:51:26.85 ID:5pbsz/on0
ことり「あ……あー!ことりクッキー焼いてきたんだけど食べる?」
穂乃果「食べる食べる!」
凛「やったにゃー!」
にこ「……!」
ことり パチッ
にこ(ありがと…)スッ
海未「……」
海未「って穂乃果!みんなの分も食べてはいけません!」
穂乃果「ふぇ?」モゴモゴ
にこ「あー!私も食べようと思ってたのにぃ!!」
希(ふふ……)
希「うちも入れてー!」
希「ってもうない!!」ガーン
124: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:53:41.25 ID:5pbsz/on0
真姫ちゃんの素朴な疑問
真姫「……………おかしい」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「真姫ちゃん!ピアノ聴きに来たよー!」
ことり「真姫ちゃんおかし持って来たよぉ~♪」
海未「真姫、新しい練習メニューの件ですが…」
希「真姫ちゃんは可愛いな~」なでなで
絵里「真姫、イクラってロシア語なのよ」
にこ「真姫~、喉乾いた~」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
真姫「…………」
125: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 16:55:24.19 ID:5pbsz/on0
お昼休み
凛「かよちんほっぺにご飯粒ついてる」
花陽「あ、ほんとだ。ありがと凛ちゃん!」
真姫「………」モキュモキュ
花陽「西木野さん、そのお米食べていい?」
凛「西木野さん!トマトあげる!」
真姫「…………….」ゴックン
真姫「なんでよ!?」
花陽「ごめんなさい!!」
凛「トマトの気分じゃなかった?」
真姫「いや、トマトはもらうわ…」
凛「えへへ、あーん」
真姫「あー……」パクっ
真姫「………!」モキュッモキュッ
真姫「………」ゴックン
真姫「……….美味しい」
凛「それ田舎のおばあちゃんから送られて来たんだ!」
真姫「ああ、どうりで………」
花陽「凛ちゃん家の野菜とっても美味しいんだよ!」
真姫「へー」
真姫「………」
真姫「じゃなくて!!」
真姫「その………」
126: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:06:30.06 ID:5pbsz/on0
真姫「……わたしは名前で呼んでくれないの?」
花陽「えっと……私たちも思ってたんだけどね」
凛「タイミング逃しちゃったなーって………」
真姫「じゃあ今から……!」
凛「えー、でも凛たち~……恥ずかしいなー」チラッ
花陽「!わ、わたしもー……!」
真姫「し、白々しい!!」
凛「ああ…!!恥ずかしい!」バッ
花陽「は、恥ずかしいー」バッ
真姫「~~~!!わかったわよ!」
真姫「……………」スゥ ハァ
真姫「…………」
真姫「り、凛……花、陽?//////」カァァァ
「「……」」
真姫「ちょ、ちょっと!なにか……」
凛「真姫ちゃんかんわいいにゃ~!!」ダキッ
花陽「ごめんねぇぇ!!可愛いよぉ真姫ちゃん!」ダキッ
真姫「ヴェェェェ!!!!抱きつかないで!」
凛「そんなこと言いつつ顔はニッコニコだにゃ」
花陽「ピュアだね」
真姫「もう勘弁してぇ!」
127: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:08:20.81 ID:5pbsz/on0
ついに下された廃校宣言
花陽「た、たいへんですぅ~!!」ガラッ
にこ「廃校になるかもしれないわ!!」
凛「後輩がいないなんてやだにゃー!!」
真姫「静かでいいじゃない」クルクル
凛「真姫ちゃんは黙ってるにゃー!」わしゃわしゃ
真姫「うぇぇぇぇ……!?」ボサァ
にこ「ちょっとみんな聞いてる……の」
128: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:09:59.81 ID:5pbsz/on0
穂乃果「美味しい~!」ハグハグ
ことり「今回のマカロンは自信作なんだぁ~!」
海未「穂乃果、そんなに食べるまたお腹が痛くなりますよ」
海未「練習前なのですからほどほどにしてください」
希「まあまあ海未ちゃん、美味しいものは食べたい時に食べるのが一番よ?」パクッ
絵里「そのとうりよ」サクッ
絵里「ハラショー!美味しいわ!」
ことり「えへへ、ありがとう!」
にこ「待て待て待てー!!!」バンッ!
フワッ
ことり「マ、マカロンが……!!」
129: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:11:08.16 ID:5pbsz/on0
シュバッ サササッ
トットットットットッ
凛「…っふー、危なかったにゃー」
ことり「ありがとぉ凛ちゃん!」ギュッ
凛「お…落ちる…!マカロン落ちる……!」プルプル
穂乃果「もーにこちゃん!せっかくのマカロンが台無しになるところだったよ!」
希「そーだそーだ!」
にこ「ご、ごめんなさい……」
にこ「………」
にこ「いやいやおかしいにこは悪くない!」
絵里「今日のにこは怒りっぽいわね……」
絵里「カルシウムとったほうがいいわよ、イチゴミルクいる?」スッ
にこ「あ、ありがと」ジュー……
にこ「じゃなくて!!」ベシッ
絵里「私のイチゴミルク!!」
130: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:12:50.47 ID:5pbsz/on0
にこ「あんたらどうしてそんなに……」
海未「に……」
にこ「入ってくんじゃないわよ!!話を進めたいの!!」
海未「ご、ごめんなさい……」ビクッ
海未「わ……私は、説明を……しようと」ウルウル
にこ「あ……ご、ごめん海未、ついカッとなっちゃって」
海未「は、はい……」グスッ
希「なーかしたーなーかしたー!」
凛「せーんせーにー言ったーろー」
にこ「……」イラァ
ドゴォ!!
希凛「おぶち…!!」
131: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:15:02.46 ID:k03+6I5EO
にこ「つまりみんな知ってたのね」
花陽「これが生徒会長の権力……!」
絵里「た、たまたま聞いちゃっただけよ!!」
凛「これを手中に収めたのは大きいにゃ」
希「せめていないとこで言おうね凛ちゃん」
穂乃果「凛ちゃん花陽ちゃん真姫ちゃんのためにも、廃校を阻止するぞー!!」
一同「おーー!!」
132: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:18:19.78 ID:5pbsz/on0
角間「さぁーーて!やってまいりました練習試合!今日の相手は尾刈斗高校だぁ!!!」
角間「この試合の実況も、角間、角間がお送りいたしまぁぁぁぁす!!!!」
角間「両者整列完了しました!!」
ヒデコ「フミコ変わろっか?」
フミコ「まだちょっとしんどいかな……絶対勝って来てよ!」
ミカ「フミコの分も頑張るよ!」
ヒデコ「うん!」
花陽「こわいよぉ…….」ブルブル
海未「花陽、相手がなにをしてきても同じ高校生です」
海未「心配することはありません」
穂乃果「物陰から出てきてくれたらもっと説得力あるんだけどね海未ちゃん」
花陽「海未ちゃん整列だよぉ!!」
凛「希ちゃんのスピリチュアルパワーで倒せないの?」
希「うちのパワーはそこまで万能じゃないからなぁ」
にこ「にこにーパワーでイチコロにこ!」
凛「ちょっと寒くないかにゃー?」
にこ「ぬわぁんですってぇ!?」
ことり「三人とも、サッカーの話だよね!?」
絵里「あら?真姫、緊張してるの?」
真姫「まさか……いや、少ししてるわね」
絵里「フフフ、この試合も期待してるわよ」スッ
真姫「そっちもね」スッ
パチン!
133: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 17:20:10.56 ID:5pbsz/on0
幽谷「あれが西木野と絢瀬か」
地木流「あの二人以外は雑魚ですよ」
穂乃果「今日はよろしくお願いします!」
地木流「………ああ~、西木野さんと絢瀬さんによろしくとお伝えください」
花陽「ムゥ……」
海未「……ちょっと聞き捨てなりませんね」
凛「凛たちもいるにゃー!」
地木流「他のザコはせいぜい二人の邪魔をしないようにしてくださいね」
真姫「………ッチ」
絵里「感じ悪いわね」
ことり「おやつにしてやる…….」
穂乃果「ちゅんちゅん!」
海未「悪ノリしない」
にこ「ちょっとみんな~?顔が怖いにこ~」
にこ「…………」
にこ「ぶっ潰すわよ!!!!!」
「「「「「おーーーー!!!」」」」」
希(アイドルがしてはいけない顔をしているので自主規制)ピーーーーーーー
134: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:24:38.58 ID:5pbsz/on0
FW
絵里、真姫
MF
希、海未、ことり、にこ
DF
ヒデコ、ミカ、凛、花陽
GK
穂乃果
ピーーーーーーーーーーーーーーー
角間「さぁ!試合開始のホイッスル!!」
幽谷「いくぞ!」ドッ
黒上「おう!」トッ
黒上「どけどけー!」タッタッタッ
角間「黒上ドリブルで上がっていくー!!!」
海未「させません!」バッ
黒上「木乃伊!」ドッ
木乃伊「……」トッ
角間「尾刈斗木乃伊に綺麗なパスが通った!!顔に包帯でぐるぐるですが怪我ではないとのことですのでご安心を!!」
穂乃果「花陽ちゃん!凛ちゃん!マークついて!」
凛「まかせるにゃ!」タッタッタッ
花陽「…………」
角間「おおーっとこれはどうした!?小泉が全く動かなぁぁい!!!」
ことり「花陽ちゃんどうしたの!?」
花陽「………です」
穂乃果「え?」
木乃伊「甘い」バッ
凛「にゃ!?」
幽谷「素人に止められるかよ!」
角間「木乃伊抜けたーー!!音の木坂ピーーンチ!!」
135: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:25:42.46 ID:5pbsz/on0
花陽「…………」カタカタ
花陽「あの人………怖……いんです」カタカタ
凛「かよちん……」
にこ「……まあ……」
希「包帯でグルグル巻きの人間が走って来たらなぁ……」
木乃伊「………」ドッ
黒上「いくぜ!!」トッ
ヒデコミカ「気をつけて!!」
黒上「いっけぇぇぇぇ!!!」
黒上【ファントムシュート!】
ドキュゥゥゥ!!
136: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:26:57.51 ID:5pbsz/on0
穂乃果「負けないよ!」
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
ドゴォォォォオォォ!!!!!
シュルルルル………!
穂乃果「……よし!」
黒上「な、なに!?」
海未「……?」
ことり「やったぁ穂乃果ちゃん!」
花陽「あれ【マジン・ザ・ハンド】って名前になったんだ」
凛「かっこいいにゃ~!」
ヒデコ「穂乃果!矢澤先輩フリーだよ!」
にこ「よこしなさい!」
穂乃果「………」
ドッ!!
花陽「……へ!?」パシッ
137: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:28:51.98 ID:5pbsz/on0
にこ「…なっ」
ミカ「ちょ、穂乃果!なんで先輩に渡さないのさ!」
穂乃果「花陽ちゃん!」
花陽「は、はい!」
穂乃果「大丈夫、怖くないよ!」
花陽「え、え?でも……」
凛「かよちんかよちん……」コソッ
花陽「………ん?」
凛「海未ちゃんより怖いものってある?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未「花陽!こんなところで弱音を吐いていたら日が暮れてしまいますよ!」
花陽「で、でもぉ………」
海未「まだまだ先は長いんですから、急ぎますよ!」
花陽「流石に………」
花陽「………」スゥッ
花陽「流石に富士山なんて無理だよぉ~!!!!」ダレカタスケテー!
海未「今日中に登り切ります!」
海未「山頂アタックです!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
花陽「……あ、あぁぁぁ………!!」ガクガク
絵里「?どうしたのかしら」
真姫「さあ」
138: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:30:46.38 ID:5pbsz/on0
幽谷「DFにパスするなんてな、奪っちまえ!」
木乃伊「…………」ダッ
ことり「花陽ちゃん!来てるよ!」
花陽「う…うぅ海未ちゃん……より…怖いものなんて………」
花陽「ない!!!」ザッ ザザザッ ダッ
木乃伊「……!」ガクッ
角間「小泉が木乃伊を華麗なドリブルで抜いたぁぁぁ!!!!」
海未「いいですよ花陽!」
花陽「海未ちゃんのおかげだよ!」ドッ
海未「?それは…….どういたしまして…….?」
希「ほっ」トッ
角間「ボールは東條へと移った!!攻撃の起点になるのかぁ!?」
希(誰にパスしよかな…)チラッ
真姫「………」タッタッタッ
鉈「!西木野をマークしろ!」
希「……ふふ」タッタッタッ
希「エリチのマーク甘すぎやん?」ドッ
鉈「…….なに…!」
絵里「吹き荒れろ……」
パキパキパキパキ
139: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:32:15.22 ID:5pbsz/on0
絵里【エターナルブリザード!】
ドキュゥゥゥ!!!!!!
鉈「っく!!」バッ
ドシュゥゥゥゥ……!!!!!
角間「ゴーーーール!!!先取点は音の木坂です!尾刈斗鉈は反応しきれなかったぁ!!!」
絵里「……ふぅ」
真姫「やるじゃない」スッ
絵里「どういたしまして」パチン
凛「見かけほど大したことないないにゃー!」
海未「油断は禁物ですよ」
尾刈斗0-1音の木坂
ピーーーーーーー
140: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:33:30.22 ID:5pbsz/on0
ドッ
角間「さあ尾刈斗ボール!ここからどう攻めていくか!」
にこ「はぁ!!」ガッ!
円谷「しまった!」
角田「これは矢澤!すぐさまスライディングでボールを奪い取ったぁ!!」
にこ「絵里!」ドッ
絵里「ええ!」トッ
幽谷「ディフェンス!!」
絵里「吹き荒れろ……」
パキパキパキパキ
不乱「……!」バッ
絵里「………」ニッ
141: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:34:56.12 ID:5pbsz/on0
絵理「真姫!」ドォッ!
真姫「ナイスパス!」トッ
角間「ま、まさかー!?絢瀬のシュートを囮に使ったぁ!!!!!敵を引きつけ手薄になった西木野にパスがとおったぁ!!!」
凛「いけー!真姫ちゃーん!」
にこ「二点目いただきよ!」
鉈「次は入れさせん」ユラユラユラ
真姫「……?」
希「!!真姫ちゃんあかん!」
142: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:36:16.64 ID:5pbsz/on0
真姫「…………!」
真姫「ふっ!」ダンッ!
グルグルグルグル
真姫「……うっ………?」
真姫「………」キッ
真姫【ファイアトルネード!】
ドキュゥゥゥ!
鉈【歪む空間】ユラユラユラ
シュルルルルルル ポスッ
角間「と、止めたぁ!!!!尾刈斗鉈今度はしっかりボールをキャッチィ!!」
真姫「なっ!?」スタッ
143: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:37:30.07 ID:5pbsz/on0
絵里「そんな…」
花陽「真姫ちゃんのファイアトルネードが…」
希「………やっぱり」
ことり「希ちゃん何か知ってるの?」
希「いや、何か嫌な予感がしただけ」
希「でもあれどこかで……」
にこ「もったいぶらずに教えなさいよ!」
希「いやいやほんまに思い出せんねんって!」
凛「だいじょーぶ!多分まぐれだにゃ!」
にこ「そう、たまたまよ、たまたま」
希「…………」
にこ「……」ハァ
にこ「気ぃ引き締めていくわよ!!」
「「「「おー!」」」」」
絵里【エターナルブリザード!】
ドゴォォォォォォォ!!
鉈【歪む空間】ユラユラ
ヒュルルルル…… ポスッ
絵里「どうして……!」
凛「さっきは決まってたのに……」
にこ「ここからが本番ってわけね……!!」
144: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:38:55.06 ID:5pbsz/on0
地木流「まったく………」バサッ
地木流「調子に乗ってんじゃねえぞザコども!!」
ことり「ヒッ!!」
花陽「きゅ、急に怒鳴らないでくださいぃ……」
地木流「マーレーマーレーマレトマレ、マーレーマーレーマレトマレ…….!」
凛「な、なにあれ?」
真姫「もしかすると………呪いかもね」
絵里「いやぁぁ!!」
希「……?」
穂乃果「みんな来てるよ!」
145: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:40:05.13 ID:5pbsz/on0
角間「これは尾刈斗高校、五人で並んで敵陣へ突っ込んでいく!!ボールを持っているのはセンターの幽谷だぁ!!」
にこ「センター……」ピクッ
ことり「行かせない!」
にこ「止めるわよ!」
ぐにゃぁぁん………
ことり「あ、あれ?」ゴシゴシ
にこ「…!?」ゴシゴシ
角間「これは尾刈斗高校!巧みなフォーメーションチェンジで敵を惑わしていくー!!」
ぐにゃぁぁん……
にこ「いや……これフォーメーションチェンジってレベルじゃ……」
ことり「顔がぐにゃ~んってなって……誰が誰だか……」
穂乃果「にこちゃんは包帯の子、ことりちゃんは向こうのキャプテンをマークして!!」
にこ「え、ええ!」バッ
ことり「任せて!」バッ
ヒデコ「な……にこ先輩!?」
ミカ「ことりちゃん違う!!」
146: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:41:11.64 ID:5pbsz/on0
にこ「ちょ……!!」ザッ
凛「にゃ!?」ザッ
にこ「なんで……」
ことり「あれ?」ザッ
花陽「ヒィ!!」ザッ
ことり「どういうこと……?」
角間「どうした音の木坂!!仲間同士でマークしあってしまったぁぁ!!」
角間「この隙に尾刈斗高校どんどん上がっていく!!!」
希「……」タッタッタッ
幽谷「これで終わりじゃないぜ」
地木流「マーレーマーレーマレトマレ……見せてやれ!お前たちの力を!!」
幽谷【ゴーストロック!】
147: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:43:47.19 ID:5pbsz/on0
ブワァァァァァァ!!!
凛「……ん!?」グッグッ
絵理「ひぃぃ!!!動かないぃぃ!!!」グッ
海未「そんなバカな……」グッグッ
にこ「ちょっと!離しなさいよ!!」グッグッ
ことり「誰も掴んでないよぉ~……」
花陽「す、すぴりちゅある……」
穂乃果「ま、まずいよ……」グッグッ
幽谷「あははっ!」ドキュ!!
穂乃果「っく……」
ドシュゥゥゥ!
角間「決まったぁぁ!!音の木坂動かない!!いや、動けない!!!」
角間「これが尾刈斗高校の必殺タクティクス!!」
角間「ゴーストロックだぁ!!」
148: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:44:35.84 ID:5pbsz/on0
花陽「必殺タクティクス……!」
にこ「こんなもので私たちが……」
幽谷【ゴーストロック!】
ドシュゥゥゥ!!
ピーーーーーーー
角間「ここで前半終了のホイッスルゥゥゥゥ!!!!音の木坂まったく動けず二点を失いました!後半は逆転なるかぁ!?」
149: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:45:51.53 ID:5pbsz/on0
部室
ガンッ!!
にこ「なによあれ!イカサマじゃない!!」
真姫「そんなに怒ってもしょうがないじゃない」
にこ「は!?あんたは悔しくないの!?」
真姫「問題はどういうタネなのか…でしょ?」
花陽「まさか、本当に呪いとか…….」
海未「そ、そんなの非常識です!!」
穂乃果「そうだよ!絶対タネがあるよ!」
絵里「そ、そうよ!呪いなんてバカバカし……」
凛「あ!絵理ちゃんの後ろに何かいる!」
絵里「いやぁぁ!!!希ぃぃ!!」ガシッ
希「オブゥ……!!」ポキッ
穂乃果「希ちゃぁぁん!!」
凛「嘘!嘘だから!!落ち着いて!」アワアワ
にこ「凛ンンンン!!」グワッ
凛「ごめんなさいぃ!!」
絵里「だ、大丈夫……?」パッ
希「……………」
絵里「希?」
希「……あ!ごめん、考え事してた………」
絵理「?」
150: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:47:05.66 ID:5pbsz/on0
尾刈斗2-1音の木坂
ピーーーーーーー
角間「さーて、後半開始しました!!音の木坂はこの現状を打開できるのかぁ!?」
地木流「後半も同じだぁ!!」
地木流「マーレーマーレーマレトマレ……」
絵里「もう嫌ぁ!!」パッ
にこ「ちょ、ちょっと絵里!」
角間「これは絢瀬!!耳を塞いでしまったぁぁ!!こんなことで試合はできるのかぁ!?」
幽谷「そんな状態のやつなんかに取られるほどトロくねぇよ!!」ダッ
絵里「あぁ…!」ガクッ
幽谷「いくぞ!」
幽谷【ゴーストロック!】
ブワァァァァァァ!!!
151: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:49:31.33 ID:5pbsz/on0
にこ「う、ごけない……」グッグッ
希「なんで……!!」グッ
花陽「うごいて、動いてぇ……!!」グイグイ
凛「本当にタネなんてあるのかにゃ…?」グッ
ことり「ふぇぇ……今日いいとこなしだよぉ~……」グッグッ
海未「くっ……!!まだ日頃の鍛錬が足りないと言うのですか……!!」グッグッ
穂乃果「穂乃果が止まっちゃったら本当にまずいよ!!」グイグイ
絵里「隙あり!」ダッ
幽谷「なに!?」
「……………」
「「「「「「え?」」」」」」」
152: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:50:58.19 ID:5pbsz/on0
角間「こ、これはぁ!!絢瀬がゴーストロックの呪縛から逃れていたぁ!!いったいどうしたのでしょうか!!」
真姫「あ、動ける」
ことり「どうして絵里ちゃんだけ無事だったんだろ……」
海未「一番怖がっていたはずでしたけど……」
にこ「そうよ!さっきだって耳塞いで縮こまってたくせに……」チェッ
凛「にこちゃんいいとこ持っていかれて拗ねてるにゃ~」
花陽「り、凛ちゃん!」アワワ
にこ「拗ねてないわよ!」
希「…………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
地木流「マーレーマーレーマレトマレ……」
角間「これは巧みなフォーメーションチェンジでかわしていく!!」
絵理「もういやあ!!」ガバッ
角間「おーっと!耳を塞いで縮こまってしまったぁ!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
!!!
153: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:52:43.89 ID:5pbsz/on0
希「………そうか!!」タッタッタッ
にこ「何かわかったの?」タッタッタッ
希「とりあえず走りながら……」
にこ「……なるほど…」
希「……頼める?」
にこ「あったりまえじゃない、にこを誰だと思ってるの?」
角間「ああーーっと!絢瀬自分で上がっていったがボールを奪われてしまったぁぁ!!」
絵里「だって誰も来てくれないんだもの!!」
幽谷「まぐれは2度は続かない!」
幽谷【ゴーストロック!】
ブワァァァァァァ!!!
花陽「ぬぐぐぐ………」
ことり「え、絵里ちゃんなら……!」チラッ
154: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:56:33.06 ID:5pbsz/on0
絵理「エリチカお家帰るぅぅ………」グスッ
ことり花陽「かかってるんかい!!」ビシッ!
角間「今度は全員がかかってしまったぁ!!このままリードを広げられてしまうのかぁ!?」
幽谷「だからまぐれと言ったろ」スタスタ
穂乃果「ふん!ふん!」グイグイ
幽谷「くらえ!」
幽谷【ファントム………
希「にこっち今や!!」
にこ「………」スゥ
155: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:57:56.51 ID:5pbsz/on0
にこ「にっこにっこぬぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」
ビリビリビリ
幽谷【…………シュート!】
ドキュゥゥゥ!!!
穂乃果「う、動ける!」パッ
穂乃果「とりゃ!」バシィ!
穂乃果「よし!」
角間「と、とぉめたぁぁぁぁ!!!!!なんと高坂、寸前でゴーストロックを破りシュートを受け止めたぁ!!」
156: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 19:59:29.34 ID:5pbsz/on0
花陽「やったね穂乃果ちゃん!」
凛「にこちゃん、いくら目立ちたいからってあれは………」
にこ「な、なによ!にこが破ったんだから!!」
にこ「もっと感謝しなさい!!」
ことり「にこちゃんが破った?」
海未「さっき叫んでいたのがそれですか?」
にこ「そうよ!」
にこ「詳しいことは………希に聞いてちょうだい」
希「にこっち…………」ハァ
希「要するにな、あれは催眠術やったんよ」
真姫「催眠術?」
希「相手の監督がブツブツ言ってるのと敵の巧みなフォーメーションチェンジ」
希「これらが合わさって目と耳がごちゃごちゃになったってわけ」
海未「なるほど」
絵里「だから耳塞いでた時効かなかったのね」
凛「凛は今ので頭ぐちゃぐちゃだにゃ~……」
花陽「凛ちゃん……」
穂乃果「さすがだね!希ちゃん!」
希「えっへん!」
にこ「ちょっと!破ったのはにこなんだからぁ!!」
穂乃果「うんうんすごいすごい」
にこ「感情を込めなさいよ!!」
希「次も期待してるよ、にこっち」
ことり「タネがわかったからもう怖くないね!」
希「そうやね!」
希「…………でもちょっとおいたが過ぎるかな………」
ことり「え?」
希「なんでもないよ!」
157: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 20:01:33.45 ID:5pbsz/on0
穂乃果「さあ!反撃開始だよ!」ブン!
ヒデコ「ほっ」トッ
ヒデコ「おねがい!」ドッ
ことり「よっと……」トッ
ことり「絵里ちゃん!」ドッ
絵里「ナイスパスよ」トッ
角間「これは鮮やかなパス回し!尾刈斗高校ボールに触れない!」
絵里「……真姫の分まで……決めてやる!」ダッ
真姫「……絵理!!」タッタッタッ
絵里「なに!!」タッタッタッ
真姫「相手の手を見ちゃダメ!」
絵里「手!?」
真姫「あれも催眠術よ!」
絵里「手の動きが催眠術………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
希「…思い出した!!」
にこ「なにが?」
希「あの手の動き!この前本で見た!」
希「たしか……平衡感覚をなくすとかなんとか……」
ことり「それでシュートの威力を半減させて……」
海未「つまりキャッチ自体は普通ということですね」
にこ「というか普段どんな本読んでんのよ……」
希「今すぐエリチに伝えて!」
真姫「わかった!」ダッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
158: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 20:03:08.56 ID:5pbsz/on0
絵里「手を見ない…手を見ない……」
絵里「吹き荒れろ………」
パキパキパキパキ
鉈「無駄だ」ユラユラユラ
絵里【エターナルブリザード!】
ドキュゥゥゥ!!!!
鉈【歪む空間】ユラユラユラ
鉈「ぐはぁ!!」
ドシュウウウゥゥ………!!!!!
角間「きまったぁぁ!!!鉈の必殺技を破りついに同点へこぎつけたぁ!!!」
尾刈斗2-2音の木坂
ピーーーーーーー
真姫【ファイアトルネード!】
ドゴォォォォォォォ!!!!
鉈【歪む空……
鉈「ぐわぁぁぁ!!!」
ドシュウウウゥゥ!!!!!
角間「先ほど止められた西木野もゴールを決めついに逆転しました!!」
159: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 20:04:08.88 ID:5pbsz/on0
地木流「そんな………バカな……」
尾刈斗2-3音の木坂
ピーーーーーーー
地木流「マレトマレ!!!」
幽谷「俺たちが…こんな弱小に……」
幽谷「負けられるか!」ダッ
幽谷【ゴーストロック!】
ブワァァァァァァ!!!
穂乃果「いくよみんな!」
穂乃果「せーの!!」
「「「「「にっこにっこにーー!!!」」」」
パァァァァ!!!!
160: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 20:06:41.09 ID:5pbsz/on0
幽谷「くっ……!!」
幽谷「まだ試合は終わってない!!」ダッ
希「もう終わるよ」
幽谷「チッ……邪魔するな!」ザッ
幽谷【呪い!】
ズズズズ
幽谷「はははは!これでお前は……って……!」
幽谷「なんで俺にかかってるんだ!?」
ズズズズ
幽谷「やめ……やめろ……!!来るんじゃねぇ!!!!」ガタガタ
ズズズズ
幽谷「ひぃぃぃ!!」ドサッ
希「あーあー……」
希「人を呪わば穴二つ」
希「簡単に呪いなんていうもんやないんよ」
希「相手が悪かったね」
幽谷「あ………あぁ……」ガタガタガタ
希「スピリチュアルやん?」
ピッ ピッ ピーーーーーーー!!
角間「ここで試合終了のホイッスル!!!なんと勝利したのは怒涛の追い上げを見せた音の木坂イレブン!!」
161: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 20:07:32.26 ID:5pbsz/on0
角間「実況は角間でお送りしましたぁ!!!!!」
ありがとうございましたぁぁ!!
地木流「そ、それでは失礼して……」そそくさ
凛「べーーーーーだっ!」
真姫「凛ダメ」
にこ「」シュッ
花陽「にこちゃんその手はまずいよぉ!!」
ことり「そういえば希ちゃん」
希「ん?」
ことり「結局最後ってどうなったの?」
凛「そうそう!なんかよくわかんなかったにゃ!」
希「向こうの人がミスしてくれたんよ、ラッキーってやつやね」
162: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/24(火) 20:08:46.01 ID:5pbsz/on0
絵理「……なんか見てはいけないものを見てしまった気分だわ」
にこ「一番怒らせちゃいけないのはやっぱりあいつだわ……」
花陽「真姫ちゃんよかったね」
穂乃果「よーし!じゃあ今日の試合の打ち上げいこう!」
希「いいねー」
ヒデコ「あ、私たち今日もちょっとやることあるから……」
ミカ「楽しんできてね~!」
穂乃果「今日もかぁー……」
海未「用があるのなら仕方ありません」
ヒデコ「それじゃあバイバイ!」タッタッ
フミコミカ「バイバーイ!」タッタッ
ことり「バイバーイ!」フリフリ
にこ「で、どこにする?」
凛「じゃあいいとこ知ってるにゃ!!」
にこ「へー、なんてとこ?」
凛「雷雷軒!!」
163: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:25:19.94 ID:LB8pdiL10
雷雷軒
凛「おっちゃーん!きたよー!」ガラガラ
店長「おお、いらっしゃい」
海未「このお店ですか」
ことり「中思ったより広いね~」
穂乃果「初めてきたよ!」
真姫「そうなの?てっきり何度も来てるかと思ったけど」
穂乃果「これでも穂乃果女子高生だからね!」
穂乃果「学校帰りはクレープなんだ!」
絵里「そんな決まりはないと思うけど……」
にこ「え~?にこー、こんなおじさんっぽいところ入れなーい」
希「穂乃果ちゃーん!にこっち帰るってさ!」
にこ「ちょっと!!冗談に決まってるでしょ!?」
凛「おっちゃん八人いける?」
にこ「冗談っつってんのよ!!」
164: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:26:36.31 ID:LB8pdiL10
花陽「は……白米が….!!白米がぁぁ!!!」
花陽「食・べ・放・題!!!」
花陽「幸せです~~!!!!」ハグハグ
ことり「ブ、ブラックホール……」モニュモニュ
希「おっちゃん替え玉もう一丁!」ズルズル
凛「凛もー!」ズズズズ
海未「二人とも食べ過ぎ注意ですよ!」
希「凛二等兵!食べるのもトレーニングだ!」
希「決して手を抜くんじゃないぞ!」ズゾゾゾ!
凛「はっ!!希隊長!」ズルズル!
海未「二人とも!!」
真姫「見てるだけで胸焼けしてくるわ…」パクッ
絵里「そういえば正式な試合に出るには監督がいるのよね?」ズルズル
穂乃果「そうなんだよねぇ…」ハム
穂乃果「新しい必殺技も練習しなきゃなのに……」モキュモキュ
絵里「【マジン・ザ・ハンド】だけじゃダメなの?」フーフー
穂乃果「そんなに世の中甘くないんだよ絵理ちゃん……」ゴックン
店長「…………」
165: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:30:09.97 ID:LB8pdiL10
店長「……一人で止めるには限界がある」
絵里穂乃果「え……?」バッ
店長「……」ジュー
絵里「……一人で止めるには…」
穂乃果「限界……」
にこ「……ねえ穂乃果……」
穂乃果「なに?」
にこ「……」ゴニョゴニョ
穂乃果「それちょっと穂乃果も思った」
絵里「なにが?」
穂乃果「店長さん!」ガタッ
店長「……」
穂乃果「私たちの監督になってください!」
真姫「……!?」ブフッ
「「「「はぁぁぁぁぁぁ!!!??」」」」
店長「いいぞ」
「「「「ええええええ!!!!???」」」」
店長「ただし」
穂乃果「………」
166: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:31:58.20 ID:LB8pdiL10
店長「俺とのPKで勝ったらだ」
絵里「PKって……」
凛「おっちゃんサッカーできるの!?」
店長「見くびってくれるなよ、凛」
店長「これでも元キーパーだ」
凛「そのお腹ブゥゥ!!」ムググ
花陽「それ以上はいけない」グググ
店長「PKとはいったが俺は蹴るだけだ」
店長「この中でキーパーは誰だ?」
穂乃果「はいはいはい!!!」
店長「やっぱりか」
にこ「ちょっと穂乃果、本当に勝てるの?」
海未「というか、監督はこの方で大丈夫なのですか?」
絵里「多分大丈夫よ」
ことり「何か訳があるの?」
絵里「………勘?」
167: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:33:33.00 ID:LB8pdiL10
ズコーーーー!!!!
真姫「こ、これだけことをおおごとにしておいて……勘って……」
にこ(まあ、あの一瞬でアドバイス出せるぐらいだからかなりの経験者だと思うけど)
店長「で、やるのか?やらないのか?」
穂乃果「やります!」
海未「穂乃果…!」
花陽「ほ、本当にいいの?!」
凛「もしおっちゃんが監督になったら練習終わりにタダでラーメン……」ブツブツ
希「凛ちゃんストップストップ!!」
店長「食い終わったらそこのキーパーだけ残ってくれ、詳しい日時を話す」
穂乃果「はい!」
店長「一対一の真剣勝負だ、観客はいらない」
海未「本当に大丈夫なのでしょうか……」
凛「ラーメン……無料……替え玉一丁……」ブツブツ
花陽「お願い凛ちゃん戻ってきてぇ!!」
168: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:34:39.54 ID:LB8pdiL10
自宅
穂乃果「今日は勝負の日だからね、いつもと違う服で行こう」
雪穂「ん~アイス美味し♪」テクテク
雪穂「……ん?」チラッ
穂乃果「……うーん?」コレカナ、コレカナ
雪穂「なになに?おねーちゃんデート?」ニヤニヤ
穂乃果「デートよりも大事なことだよ!」
雪穂「……え」ポロっ
ドタドタ!!
オカーサーン!オネーチャンガーー!!!
穂乃果「よし、これで行こう!」
ケッコンスルカモシレナイ!!
アンタナニイッテルノ?
169: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:38:40.54 ID:LB8pdiL10
河川敷コート
店長「…やっときたか」
穂乃果「バッチリ勝負服できました!」
店長「他の奴らには言ってないな?」
穂乃果「はい!みんなは今日普通の練習の日です!」
店長「よし、じゃあまず準備運動だ」
店長「それからPK3本勝負だ」
穂乃果「てことは……」
店長「ああ、二本止めればお前の勝ちだ」
穂乃果「………よーし!負けません!」パンッ
店長(キーパーを見ればチームが見える)
店長(見せてみろ、お前たちの力を)
170: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:40:33.19 ID:LB8pdiL10
海未「穂乃果はまだ家から出ていません」
ことり「ねえ海未ちゃん……これって」
凛「普通に犯罪だにゃー……」
海未「勝負とあればいつもの練習着で行くはず、発信機を取り付けておいて正解でした」
希「海未ちゃん……エグい…」
絵里「愛がなせる技ね」
にこ「病的すぎるわよ!」
店長「いくぞ」ザッ
穂乃果「はい!」グッ
トッ タッタッタッ
ドキュッ!!
ゴォォォォ!!!
171: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:41:34.18 ID:LB8pdiL10
穂乃果「はぁ……!!」バッ
バシィィィ!!!!!
ズズズズ……
穂乃果「す、すごい……」
店長「どうした、もう限界か?」
穂乃果「ま…まだまだ!!」ポイッ
コロコロコロ トッ
店長「………」タッタッタッ
172: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:43:14.89 ID:LB8pdiL10
ドキュゥゥゥ!!!!
ゴォォォォオォォ!!!!!
穂乃果「…これ……!!」
穂乃果(さっきより強い……!)
穂乃果「はぁぁ!!」バッ
バシィィィ!!!
穂乃果「……っぐ……!!」グググ……
ギュルルルルル!!! バチィ!
穂乃果「きゃぁ!!」ドサッ
ドシュルルルルル……!
穂乃果(入っちゃった……)
コロコロ……
穂乃果「………」ドッ
店長「なんだ、もう限界か」トッ
173: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:44:45.84 ID:t7xEe4+YO
穂乃果「まだ……勝負は終わってない!」
店長「……これで一対一だ」
店長「止めてみろ!!」ダッ
ドキュゥゥウウウウ!!!!!
ゴォォォォオォォ!!!!!
穂乃果「今までよりはるかに強い……!」
穂乃果「……でも!」
穂乃果「まだ手はある!」バッ
穂乃果「はぁぁぁ!!!」グッ
穂乃果「………?」
店長(……?)
穂乃果(え、マジンが出ない……)
174: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:46:17.47 ID:t7xEe4+YO
穂乃果「は、はぁぁぁ!!」
ゴォォォォォオ!!!!
店長「あれは……」
穂乃果(よかったぁぁぁ!!!)
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
ドォォォォォォ………!!!
店長「……それが例の……【マジン・ザ・ハンド】か」
穂乃果「えっへへ!止めたよ二本!」
店長「ああ、約束どうりお前たちの監督になろう」
穂乃果「や………やったぁーー!!」
175: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 17:57:17.21 ID:LB8pdiL10
カァー、カァー、カァー
海未「………穂乃果出てきませんね」
海未「みんなも帰ってしまいました……」
ママーヘンナヒトイルー
シッ!ミチャイケマセン!
海未「……穂乃果ぁ………」ポツン
176: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 18:18:00.81 ID:t7xEe4+YO
[3、新監督就任!]
店長「今日から監督になった」
監督「よろしく頼む」
「「「「「「お願いしまーす!」」」」」
にこ「よくやったわね穂乃果」
穂乃果「頑張ったよ!」
海未「…いったい……いつのまに…」ブツブツ
ことり「海未ちゃんあれからずっといたんだって………」
花陽「はらしょー……」
凛「海未ちゃんも大概やばいにゃー」
監督「早速だが一回戦目の相手が決まった」
監督「野生高校だ」
にこ「野生高校……」
真姫「知ってるの?」
にこ「一年のとき当たったことがあるわ」
絵理「確か……」
にこ「ええ……もちろん惨敗よ」
ことり「そんなに強いんだ……」
凛「で、でも!こっちには【ファイアトルネード】も【エターナルブリザード】もあるんだよ?」
にこ「まあ最後まで聞きなさい」
にこ「その試合はこっちもそんなに良くなかったのよ」
にこ「チームがあんなんだったからね……」
希「にこっち……」
177: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 18:21:07.28 ID:t7xEe4+YO
にこ「でもそれ以上に……」
花陽「恐るべきはあの身体能力です」
絵理「身体能力?」
にこ「さすが花陽ね」
花陽「えへへ」
にこ「奴らは大会屈指の身体能力を持ってる」
花陽「特にすごいのが……」
にこ花陽「「空中戦」」
穂乃果「空中戦………」
にこ「あれをどうにかしないと真姫の【ファイアトルネード】も絵理の【エターナルブリザード】も止められてしまう可能性がある」
ことり「そ、そんな………」
真姫「異論はないわ」
絵理「私も」
凛「じゃ、じゃあどうするの!?」
穂乃果「ならやることは一つ!!」
にこ「新必殺技ね」
穂乃果「そのとうり!」
穂乃果「試合は3日後!」
「がんばるぞーー!!!」
「「「「「「おー!」」」」」」」
凛「にこちゃん今回珍しく真面目だったね」
にこ「はっ倒すわよあんた」
178: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 18:26:23.34 ID:t7xEe4+YO
練習後
穂乃果「ん~……どうしよっか」
海未「結局それらしい案は出てきませんでしたね……」
ことり「高ーく飛ぶにも限界があるからね……」
穂乃果「あーあ、ゲームみたいに二段ジャンプができたらなぁ……」
ことり「飛んでる亀さんを踏み台にしたりしてね♪」
海未「何馬鹿なこと言って………」
海未ことり「!!」
穂乃果「あ~!あったねそんなのも!」
穂乃果「……?どうしたの?」
海未「ことり……気づきましたか?」
ことり「……うん」
穂乃果「き、気付いたって何が?」
穂乃果「………もしかして海未ちゃんの分のおやつ食べちゃったこと?」
海未「いえそれではなく……って」
海未「犯人はあなただったんですね!?」
穂乃果「気づいたんじゃないの!?」
穂乃果「騙すなんて最低だよ海未ちゃん!」
海未「なぜ私が怒られなければならないのですか!!」
海未「私が楽しみにしていたほむまんを……」
穂乃果「も、元々は穂乃果の家のお饅頭なんだから!」
海未「いつもあんこは飽きたと言っていたではありませんか!」
穂乃果「お腹すいてたんだからしょうがないじゃん!」
179: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 18:28:56.37 ID:t7xEe4+YO
海未「だいたいあなたは………」
ことり「海未ちゃんストップストップ!」
海未「……はっ!そうでした」
穂乃果「もー!結局なんだったのさー!」
海未「………なんでしたっけ?」
ことり「海未ちゃぁ~ん……」
180: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 18:33:23.02 ID:t7xEe4+YO
次の日
絵里「二段ジャンプ?」
海未「そうです」
凛「海未ちゃん遂におかしくなっちゃったかにゃー……?」
海未「それでは説明します」ギリギリギリ
凛「にゃぁぁぁぁああ!!」グイィィ!
ことり「図に書いてみるね」キュポッ
海未「お願いします」パッ
凛「い、痛い………」ヒリヒリ
真姫「自業自得ね」
花陽「今回ばかりは……」
凛「かよちんが冷たい…!!」ガーン
希「はーいしっかり聞くんよ」
ことり「ふふ、じゃあ説明するね」
ことり「まず二人で同時に飛びます」キュッ
海未「次に片方がもう一人を踏み台にしてもう一度ジャンプするんです」キュキュッ
にこ「でも踏まれる方痛くない?」
海未「はい、ですから」キュッキュッ
希「なるほど!」
海未「はい、下の人は足を上にして押し上げる形をとります」
ことり「上の人はその足と自分の足を合わせて飛ぶの!」
絵里花陽「………」
穂乃果「つまりね……」
穂乃果「二人の力が合わさってもっと高く飛べるってことだよ!」フンス
181: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:20:37.02 ID:LB8pdiL10
絵里「いや、それはわかるんだけど……」
花陽「できるのかなぁ……」
にこ「もしできるとすれば………」
真姫「軽い人が適任なんじゃない?」
にこ「にこは無理よそんなの」
凛「じゃ、じゃあ……!」
海未「上は絵理が適任かと」
凛「………!」
絵里「私?」
海未「はい、絵理のフィジカルならばいけると思います」
穂乃果「絵理ちゃんバランス感覚いいもんね!」
花陽「体も柔らかいし……何かやってたの?」
絵里「バレエをちょっとね……」
穂乃果「……おお…!!なんかカッコいい!!」
凛「その時の動画とかってあったりする?」キラキラ
絵里「……残念ながら消しちゃったの」
真姫「………」
182: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:23:52.47 ID:LB8pdiL10
凛「見たかった……」ガクリ
穂乃果「きっと可愛かったんだろうなぁ~!」
海未「話は最後まで聞いてください」
海未「……で、踏み台になるのは……」
希「エリチが上なら下になるのはうちかな?」
海未「さすがですね、お願いします」
穂乃果「二人とも、頑張ってね!」
絵理「ええ、任せて」
希「プレッシャーやなぁ……」
花陽「………?」
花陽「……どうしたの?凛ちゃん」
凛「なにが……?」
花陽「……いや、なんでもない……」
凛「変なかよちんだにゃ~」
穂乃果「早速練習だよ!」
183: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:34:21.96 ID:LB8pdiL10
グラウンド
海未「準備はできましたか?」
絵里「ええ」
希「ばっちり!」
海未「ほかのみなさんはトレーニングしていてください」
穂乃果「えー!穂乃果たちも見てたいよぉ~!!」
海未「だだこねない!」
ことり「穂乃果ちゃん穂乃果ちゃん」コソッ
穂乃果「なに?ことりちゃん」ソッ
ことり「部室にお菓子置いてあるからトレーニングの後で食べよう♪」
穂乃果「おー!さすがことりちゃん!」
ことり「だからトレーニング頑張ろ?」
穂乃果「……もういっそのこと今から部室行っちゃう?」
ことり「それもいいね~!」
穂乃果「よーし!それじゃあ……」
にこ「海未~!!穂乃果がサボろうとしてる~!!」
穂乃果「ちょ、にこちゃん!?」
花陽「そんなこと言ったら……」
真姫「私しーらない」
海未「全部聞こえてるので大丈夫でーす!!」
穂乃果「ことりちゃんが誘惑するからぁーー!!!!」
ことり「えへ」
凛「確信犯だね」
184: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:36:52.81 ID:LB8pdiL10
海未「いきますよー!」
絵里「ええ!」
希「よっしゃ!」
海未「それ!」ドッ
希「行くよ!」タッタッタッ
絵里「ええ!」タッタッタッ
希「はぁ!」ダッ
絵里「フッ」ダッ
海未「そこで足を合わせて!!」
スカッ
絵里「あら……?」
希「へ?」
ドシャァ!!
絵里「………い……たた」
絵里「希、大丈……」モニュ…
絵里「ぶ…?」
絵理(落ち着くのよ絢瀬絵理、こんなベタな展開あるわけないじゃない、そう、そうよ、この柔らかいものは希のアレじゃなくてきっと……何か……何か別の……あ、マシュマロみたい………)モニュモニュ
絵里「……」チラッ
希「いやん♪えりちの●●●」
海未「大丈夫ですか!?」タッタッタッ
絵里「ご、ごごごごごめんなさい!!」パッ
海未「絵里?」
絵里「なによ!!」パッ
海未「か、顔が赤いですよ?」
絵里「わ、私水飲んでくるから!」ダッ
海未「?」
希「エリチおもしろいなぁ」クスクス
185: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:37:58.09 ID:LB8pdiL10
花陽「ハァ……ハァ」テクテク
ことり「疲れた~……」テクテク
凛「あれ?真姫ちゃん髪縛ったの?」テクテク
真姫「ええ、走るのに邪魔だから」
凛「似合ってるにゃ~!」
真姫「左右を軽く止めただけだけど」
ことり「かわいいよ真姫ちゃん♪」
花陽「うん!すっごくかわいい!」
真姫「……もう!わかったから!」カァァ!
穂乃果「あ、いたいた」ザッ
穂乃果「そろそろ終わりだよー!」
海未「おや、もうそんな時間でしたか」
絵里「私たちはもう少しやっていくわ」
希「本番まで時間もないしね」
穂乃果「そっか!じゃあ先帰ってるね!」
真姫「ほどほどにしておきなさいよ」
海未「あ、あのー……」
ことり「どうしたの?海未ちゃん」
186: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:39:54.39 ID:LB8pdiL10
海未「実は今日この後予定がありまして……」
希「あー……」
絵里「どうしましょう」
花陽「休むことも大事ですよ!」
凛「……」
凛「あ、あの!」
凛「り、凛がお手伝いするにゃ!」
花陽「凛ちゃん!?」
希「ほんまにいいの?」
凛「うん!」
絵里「……じゃあお願いしようかしら!」
真姫「遊んで迷惑かけないようにしなさいよ」
凛「しないよ!!」
ことり「凛ちゃんなに企んでるのかな~?」
絵里「え、そうなの?凛」
希「うちらを利用する気やったんやね……」
凛「なんでそうなるにゃぁ!!」
凛「凛は純粋にお手伝いしようと思ってたのに………」グスッ
絵里「……冗談よ、ありがとう」なでなで
希「ちょっと意地悪しちゃったかな」なでなで
凛「……えへへ」
花陽「凛ちゃん………」
凛「かよちんごめんね、先に帰ってて」
花陽「う、うん…」
187: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:45:57.83 ID:LB8pdiL10
凛(もう何回目かもわからないほど失敗してるけど二人は全く諦めようとしなかった)
凛「いっくにゃぁー!」ドッ
絵里「今度こそ!!」タッタッタッ
希「うん!」タッタッタッ
凛「…………」ジーー
希「はぁ!」バッ
絵里「ほっ!」グッ
凛「おお……!!」
グラァ
絵里「……っく!」バッ
希「あわぁ!」ドシャ!
希「いつつ……」
凛「大丈夫?希ちゃん」
絵里「ごめんなさい……!」
希「もー!そんな顔せんといて!」
希「ウチがちゃんと着地できんかっただけやん?」
希「ほら、もう一回やろ!
絵里「……いえ、今日は終わりましょう」
希「せっかく良い感じになってきたのに~…」
絵里「もう暗くてボールもよく見えないし……なにより!」ビシッ
希「……!」ビクッ
188: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:49:14.29 ID:LB8pdiL10
絵里「あなたが怪我したらどうするのよ!」
凛「そうにゃそうにゃ!」
希「ウチが怪我するわけないやん?」
凛「どこからくるにゃ、その自信……」
絵里「いいから、今日は終わりましょ」
希「……そやね、じゃあお言葉に甘えて」
凛「凛が片付けてるから着替えてて良いよ~!」
絵里「何言ってるのよ、みんなで片付けるのよ」
凛「後片付けは後輩の役目だにゃ!」
希「凛二等兵!先輩禁止令第2条!!」
凛「は、は!!」
凛「部員はいつ如何なる状況下において平等であり、年齢による格差はないものとする!」イエッサー!
絵里「というわけで早くやるわよ」
希「練習に付き合ってくれただけでも嬉しいのに片付けまで押し付けるわけないやん」
凛「絵里ちゃん………希ちゃん……」
帰り道
凛「ばいばーい!」ブンブン
希「フフ」
絵里「どうしたの?希」
希「いや、なんか妹みたいやなって」
絵里「……そうね」
絵里「それもとびっきり可愛い」
絵里「ま、亜里沙には敵わないけどね!」
希「相変わらずやなぁ……」
絵里「でも最近連絡繋がらないのよね…」
希「忙しいんちゃう?」
絵里「だといいんだけど……」
189: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:52:22.93 ID:LB8pdiL10
凛「……ここなら下も柔らかいし……」
ダッ ザザッ ドサッ ザッザッ
凛「……違う」ハァハァ
190: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:54:29.80 ID:LB8pdiL10
次の日練習後
絵里「…….なんでできないのよ…」ハァハァ
希「なんかバランスが崩れるなぁ…」ハァハァ
花陽「何がダメなんだろう?」
海未「……明日はもう試合ですから今日はしっかり休んでください」
絵里「でも……!!まだ完成してないわ!」
ことり「ごめんね絵里ちゃん……」
絵里「ことり…….」
にこ「あんたらが怪我でいなくなったらにこたち試合に出られないんだから」
真姫「素直に心配って言えばいいのに…」クルクル
にこ「あんたに素直にって言われるとは思ってなかったわ」
希「……えりち、明日がんばろ…?」
絵里「……」
191: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:56:17.77 ID:LB8pdiL10
角間「さあーやってまいりました、フットボールフロンティア予選第一回戦!!今日の相手は野生高校だぁぁ!!!」
絵里「……大丈夫かしら………」
希「大丈夫やって!案外普通に勝てるかも知れへんよ?」
絵里「だといいけど……」
海未「……絵里はまだ落ち込んでいるようですね」コソッ
ことり「私たち……間違ってたのかな」
花陽「そ、そんなことないよ!」
花陽「きっと……!絵里ちゃんたちなら完成してくれる!」
真姫「花陽の言うとうりよ」
真姫「じゃないとこの二日間が無駄になるじゃない」
ことり「……うんそうだよね!」
海未「すみません、少し弱気になっていたみたいです」
凛「………」ボー…
にこ「……ちょっと!」バシッ
凛「……っは!」ビクッ
にこ「しっかりしなさいよ、試合始まるのよ?」
凛「ちょっと考え事してて……」アセアセ
にこ「凛が考えることなんてラーメンぐらいでしょ」
凛「たまにはラーメン以外も考えるにゃ!!」
にこ「……たまになのね」
監督「…………」
192: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:57:57.09 ID:LB8pdiL10
ピーーーーーーー
ドッ
角間「はじまりましたぁ!!身体能力で勝る野生高校相手に一体どのような試合を繰り広げるのでしょうかぁ!!」
絵里「………ことり!」タッタッ ドッ
ことり「ほっ!」トッ
にこ「ことり!よこしなさい!」
ことり「……!にこちゃん!」ドッ
にこ「…よし!」トッ
角間「音の木坂、慎重にパスをつないでいく!!ここからどう展開する気だ!?」
にこ「いきなさい!真姫!」ドッ
角間「僅かに会いたスペースを矢澤、見逃しませんでしたぁ!!」
真姫「…ふっ!」ダンッ
グルグルグル
真姫【ファイア………】
鶏井「コケー!」バッ
193: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 22:59:11.96 ID:LB8pdiL10
真姫「っく!」スタッ
鶏井「コケー!」スタッ
角間「これは野生鶏井素晴らしいジャンプ力!!西木野の必殺シュートを完全に封じ込めましたぁ!!」
にこ「……ッチ、やっぱりね」
鶏井「コケー!」ドッ
水前寺「へっ!」トッ
希「止めるよ!ことりちゃん!」バッ
ことり「うん!」バッ
水前寺「遅すぎるぜ!」ダッ
希ことり「そんな……!」
角間「水前寺一瞬で二人を抜き去ったぁ!!はやぁい!!まるで草原を駆け抜けるチーターのようだぁ!!!!」
水前寺「五利!」ドッ
五利「うほー!!」トッ
凛「しまった……!」
花陽「穂乃果ちゃん!」
194: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:00:38.82 ID:LB8pdiL10
五利【ターザンキック!】
ドゴォ!
穂乃果「はぁぁぁ!!」バッ
ゴォォォォォオ!!!
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】
ドシュルルルルル………!
角間「止めたぁぁ!!!音の木坂高坂、強力な必殺技で見事止めましたぁ!」
穂乃果「凛ちゃん!」ドッ
凛「よっ…!」トッ
にこ「凛!いけるとこまで持ち込みなさい!」
凛「わかったにゃ!」タッタッ
猿田「ウキー!」バッ
凛【アクロバットキープ!】
バッ!クルッ!ザッザッ
花陽「……うそ…」
海未「そんな……」
195: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:01:39.27 ID:LB8pdiL10
猿田「ウッキー!!!」
バッ!グルッ!ザッザッ
角間「これは猿田!!!星空と寸分違わずついていくー!!とても人間業とは思えません!!」
凛「う、海未ちゃん!」ドッ
海未「ナイスパスです!」トッ
海未「絵里!」ドッ
絵里「……決める!」トッ
絵里「吹き荒れろ………」
パキパキパキパキ
絵里【エターナルブリザード!!】
ドゴォォォォオォォ!!
ウホウホウホ!!
196: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:03:35.00 ID:LB8pdiL10
【ディープジャングル!】
ドォッ!
ドシュゥゥゥ…………!!
真姫「…….やっかいね」
絵里「ええ……」
ドッ!
水前寺「ほっ」トッ
海未「いかせません!」
水前寺「遅い遅い!」ダッ
海未「っく…!速い…!!」
水前寺「大鷲!」ドッ
大鷲「っと」トッ
穂乃果「……くる!」グッ
大鷲【コンドルダイブ!】
ドキュゥゥゥ!!!!
197: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:04:44.59 ID:LB8pdiL10
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
ドシュルルルルル…………
角間「またもや高坂ガッチリとキャッチ!!これは頼もしい!」
花陽「ナイスセーブ!」
穂乃果「えへへ!ありがと!」
海未「とはいえ、このままだとまずいですね…」
希「…あれしかないか」
真姫「やっぱりやるのね」
絵里「大丈夫、必ず成功させるわ」
海未「試合前と違って随分頼もしいですね」フフ
絵里「だってもうやるしかないじゃない!」
希「頼りにしてるよ!」
希「むっつりスケべなエリチ」ボソッ
絵里「だ……!?だからあれは!!」アセアセ
希「ほらほら!ボールくるで!」
絵里「~~~!!」トッ
角間「前線の絢瀬へボールが渡ったぁ!!エターナルブリザードか!?」
絵里「海未、お願いね」ドッ
海未「任せてください」トッ
絵里「希!」ダッ
希「うん!」ダッ
198: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:06:33.92 ID:LB8pdiL10
海未「はぁ!」ドキュッ!
角間「園田、上空へとボールを蹴り上げたぁ!一体何が起こるのでしょうかぁ!!」
絵里「ふっ!」ジャンプ
希「ほっ!」ジャンプ
角間「二人で同時に飛んだぁ!!これは新必殺技かぁ!?」
鶏井「コケー!」バッ
角間「しかし空中戦にはこの鶏井が立ちはだかります!」
希「このまま……」グッ
絵里「いける……!」グッ
グラァ
希絵里「……!」バッ
絵里「……」スタッ
希「……」スタッ
鶏井「コケー!」バッ
角間「おおーー!?どうやら空中でバランスを崩したようだぁ!!ボールを奪われてしまったぁ!!」
ワーワー!
199: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:08:44.94 ID:LB8pdiL10
ことり「よし!」トッ
角間「南ボールを奪ったぁ!!」
ことり「絵里ちゃん!」ドッ
絵里「ふっ!」ダッ
希「やぁ!」ダッ
鶏井「コケー!」
グラァ
絵里「っく!」スタッ
希「う~…」スタッ
鶏井「コケー!」バッ
200: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:10:09.76 ID:LB8pdiL10
角間「またも失敗ー!!音の木坂リズムがつかめません!」
蛇丸【スネークショット!】
穂乃果「はぁ!」バシッ!!
大鷲【コンドルダイブ!】
穂乃果「うぐっ……!!」バシィ!
五利【ターザンキック!】
バシィ!
穂乃果「うわぁぁ!!」ドサッ
テンテンテン………
ピッピッピピーーーーーーー
角間「ここで前半終了です!!完全に流れが来ている野生高校が押し切るのか!それとも音の木坂が必殺技を炸裂させるのか!!後半も楽しみです!」
201: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:12:55.03 ID:LB8pdiL10
絵里「どうして……!どうしてできないのよ!!」
希「えりち落ち着い……」
絵里「これでどうやって落ち着けっていうの!!」
絵理「だいたい……!」
希「えりち!!」
花陽「……!」ビクッ
凛「……!」ビクッ
しーん…………
絵里「……希……」
希「落ち着こ、ね?」
絵里「わ、たし……ごめんなさい…」
ことり「穂乃果ちゃんその手……!」
花陽「これ……!」
海未「こんな手でよくゴールを守りましたね」
穂乃果「えへへ……穂乃果はキーパーだからね」
穂乃果「みんなのために、がんばるよ!」グッ
ヒデコ「救急箱持ってきた!」
真姫「ありがとうございます」ガサゴソ
真姫「…氷はないからスプレーね」シューー
穂乃果「冷た!」ビクッ
真姫「我慢しなさい」シューー
にこ「……ね、あんたが取り乱してる暇なんてないのよ」
202: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:14:35.50 ID:LB8pdiL10
絵里「……ええ、そうよね!」パン!パン!
にこ「…!びっくりした……」
にこ「って……あんた……」プルプル
希「あっははは!!えりち顔真っ赤!」
にこ「力強すぎでしょ!」あははは!
絵里「き、気合い入れるにはこれぐらいがいいのよ!」
にこ「あははは………ええ、そうね…」プルプル
希「ふっ……そのとうりやね…ふっ」プルプル
絵里「もう!」
海未「ほらほら後半始まりますよ!」
花陽「もうゴールは打たせないようにしよう!」
凛「うん!一本も通さないにゃ!」
ヒデコ「穂乃果一人に任せらんないからね!」
フミコ「頑張ってね、二人とも」
ミカ「うん!」
凛「……ね、ねえ海未ちゃん」
海未「どうしました?」
凛「えっと……その……」
凛「こ、後半頑張ろうね!」
海未「もちろんですよ」ナデナデ
凛「えへへへ……へへ」
203: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:17:08.24 ID:LB8pdiL10
ピーーーーーーー
角間「後半開始しました!一体勝利の女神はどちらへ微笑むのか!」
水前寺「もっと速えぇやつはいねーのか!!」ダッ
ことり「ああ…….!」
海未「……っく!」
にこ「ああもう……!」
凛「行かせないニャァ!!」ズシャァァァ!
水前寺「っち」
角間「これは星空!!水前寺のスピードに負けてないぞぉ!!見事なスライディングだぁ!!」
テンテンテン……
花陽「海未ちゃん!」ドッ
海未「……いきますよ」トッ
絵里「…ええ!」
希「うん!」
海未「はぁ!」ドキュ!!
絵里「はっ!」ジャンプ
希「んっ!」ジャンプ
角間「音の木坂前半一本も合わなかったシュート、後半は決めてくるかぁ!?」
鶏井「コケー!」
グラァ
絵里「…っまた……!」バッ
希「くっ…!」バッ
スタッ スタッ
204: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:18:55.97 ID:LB8pdiL10
鶏井「コケー!」バッ
角間「またも失敗!!野生高校にボールが移りました!!」
蛇丸「シャー!」トッ
ことり「行っちゃダメです!」バッ
ガッ ガガッ ザッザッ
ドッ
猿田「ウキー!」トッ
にこ「こっちは抜かせないにこ!」バッ
角間「前半とは違い守備が硬くなっているぞ!!これは攻めにくい!」
猿田【モンキーターン!】
にこ「そんなのあり!?」ガクッ
ヒデコ「はぁ!」ガッ!
角間「音の木坂ディフェスかろうじて防いだぁ!!!」
205: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:21:39.67 ID:LB8pdiL10
花陽(とはいえこちらも攻め手がない状況、点を決められないまでも、決めることができない膠着状態が続き、いよいよ試合終盤が近づいてきました)
花陽(それまでに絵理ちゃんと希ちゃんは何度も挑戦し、失敗しました。もうダメなのか、そんな考えが頭をよぎりかけたそんな時でした)
角間「さあ依然ボールは野生高校!いったい勝負はどうなってしまうのでしょうかぁ!!」
にこ「っく……どうすれば……」
海未「もう必殺技は諦めてしまうのも一つの手ですが……」
絵理「……海未」
にこ「いやよそんなの…!」
にこ「にこは認めない」
希「にこっち…….」
ことり「でも……どうすれば」
花陽「………」
真姫「………」
凛「………」
穂乃果「みんな!!まだ試合は終わってないよ!!最後まで諦めちゃダメ!」
絵里「穂乃果……,」
穂乃果(ほかに……なんて声をかければ……)ギュッ
監督「………」ハァ
206: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:23:19.17 ID:LB8pdiL10
監督「凛!!」
凛「は、はい!?」ビクッ
監督「今グラウンドの中で全力で戦っていないのはお前だけだ!!」
監督「やる気がないならグラウンドから出ろ!!」
凛「おっちゃん………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛「おーっちゃん!ラーメン全部のせ大盛り!」
店長「お、今日は気前がいいな。何かあったのか?」
凛「凛ね~、サッカー部に入ったの!!」
店長「……ほー、サッカーか」
凛「まだ初心者なんだけど、絶対上手くなってみんなを助けるにゃ!」
店長「……ならもっと食わないとな」ジュー…
店長「へいおまち!」トン トン
凛「へ?凛餃子なんて頼んでないよ?」
店長「上手くなるんだろ?なら飯を食え」
店長「俺のおごりだ」
凛「おっちゃ~ん!!」ジーン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
監督「やりたいことがあるならやってみろ」
凛「………」
207: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:24:09.05 ID:LB8pdiL10
花陽「ど、どうしたんだろ……」
希「一体何を……?」
水前寺「なんだかわからねえが抜かせてもらうぜ!」タッタッタッ
花陽「しまった…!」ガクッ
凛「……!」ギリッ
208: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:25:53.00 ID:LB8pdiL10
凛「にゃああああああ!!!!!」バッ
角間「ゴール手前で星空強引に奪い取ったぁ!!時間的にもこれが最後の攻撃!一体どうなる!?」
花陽「凛ちゃん……!」
猿田「ウキー!!」
凛【アクロバットキープ!】
ザッ、クルッ、スタッ!
猿田「ウキッキー!!」
ザッ、クルッ!
角間「またもや猿田完璧についていく!!」
凛「…….んにゃぁ!!」グンッ!
猿田「キ……キキ!?」ガクッ
角間「星空振り切ったぁぁぁぁ!!!」
209: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:26:53.62 ID:LB8pdiL10
にこ「あいつ……」
凛「希ちゃぁん!!」
希「なに!」
凛「凛と一緒に飛んで!」
希「ど、どういう……」
凛「いいから!」ドッ
海未「り、凛!?」トッ
絵里「………!」
凛「いくよ!」ダッ
希「…あ~~!!もう!」ダッ
海未「はぁ!」ドキュ!!
凛「はっ!」ジャンプ
希「ほっ!」ジャンプ
角間「こ、これはーー!?先ほどまで絢瀬と飛んでいた東條が今度は星空と飛んだぁ!!」
希「そんな浮気みたいに……」
210: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:28:23.48 ID:LB8pdiL10
鶏井「コケー!」ジャンプ
凛「希ちゃん!」グッ
希「……うん!」グッ
ダン!!
鶏井「コケ!?」
角間「こ……超えたぁぁぁぁ!!!!ついに鶏井の高さを超えました!」
凛「にぁぁぁぁ!!!!!」ドキュッ!!
ゴォォォォォオ!!!!!!!
猪口「ガ……ガァァ……!!」
ドシュゥゥゥ……!!
角間「決まったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!試合終了間際で必殺シュート炸裂ぅぅ!!」
真姫「まるで竜巻が落ちていくようなシュート………」
海未「たつまきおとし……」
ピッピッピーーーーーーーーー
角間「ここで試合終了のホイッスル!!」
角間「初戦を突破したのは音の木坂高校!」
角間「実況は角間、角間でお送りしました!」
ありがとうございましたぁ!!!
211: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:29:33.64 ID:LB8pdiL10
花陽「………」
花陽「凛ちゃんやったね!!」
凛「うん!できたよかよちん!」
絵里「……」
凛「あ……絵理ちゃん……あの、ね…」
凛「ごめんなさい!」ペコッ
絵里「り、凛!?」
凛「凛にこちゃんの次に軽いのに選ばれなかったのが悔しくて……」
凛「一人で練習したり……練習手伝うふりしてタイミングを覚えたり………してました」
希「あの練習の時……」
にこ「なるほどねぇ~」
凛「あの……本当に、ごめんな…んグゥ!」ンムム
絵里「凛、それ以上謝らないで」パッ
凛「絵里ちゃん……?」プハッ
絵里「私はあなたに感謝してるわ」
凛「ど、どうして!?だって凛…絵里ちゃんの技……」
絵里「実を言うとね、少し感じてたのよ」
絵里「私に向いてないなって」
絵里「もっと軽い人がいいんじゃないかってね」
希「下から蹴り上げる場合、力を込めれば込めるほどバランスが崩れやすくなる」
希「つまり、軽い人が上の方がいいってこと!」
絵里「やっぱり希も気づいてたのね」
212: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:30:26.99 ID:LB8pdiL10
希「気づいたのはついさっきやけどなぁ」
ことり「ついさっき?」
希「凛ちゃん乗っけた時、エリチの時よりスムーズにできたんよ」
希「なんかやりやすいなぁって」
花陽「なるほど……軽い方が」
穂乃果「じゃあにこちゃんがいちばん適任だったってことか!」
にこ「にこは無理よあんな動き」
希「にこっち体おばあちゃんやもんなぁ」
にこ「誰がおばあちゃんよ!!」
凛「………怒って…ないの?」
絵里「怒るわけないじゃない……むしろ」
クシャクシャクシャ
凛「わ!…わわわわ!!?」
絵里「ナイスシュート!」うりゃうりゃ!
穂乃果「うん!ナイスシュートだったよ!」
絵理「……それから」ボソッ
にこ「なに?」
213: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:31:05.72 ID:LB8pdiL10
絵理「技を諦めたく無いって言ってくれてありがとう」
にこ「……!!べ、別ににこはそんな深い意味で言ったんじゃ…!」アセアセ
絵里「ふふ、それでもいいのよ」ナデナデ
にこ「撫でるなぁ!!」
ワイワイガヤガヤ!
214: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:33:20.78 ID:LB8pdiL10
穂乃果「よーし!雷雷軒で打ち上げだー!」
「「「「「おー!」」」」」
監督「金は払ってけよ」
「「「「「「えー……」」」」」
ヒデコ「穂乃果!」
フミコ「私たち今日も……」
ミカ「ちょっと用があるから!」
穂乃果「わかったー!」
ヒフミ 「バイバーイ!」
穂乃果「バイバーイ!!」ブンブン
海未「さて、帰りましょうか」
にこ「もうクッタクタよ……」
希「だ、大丈夫?ほら、手持っててあげるからそこの石に腰掛けて…….」
にこ「い~つもすまないねぇ~……って」
にこ「誰がおばあちゃんよ!!」
希「そこまで乗っといてそれはないわにこっち」
にこ「あんたがやらせたんでしょうが!」
凛「………」
絵里「もう、どーしたの?まだ落ち込んでるの?」
凛「……うん」
絵里「あの一点がなきゃ私たち負けてたかもしれないのよ?」
絵里「もっと胸を張りなさい!」バシッ
凛「いた!?」
絵里「今日はラーメンおごってあげるから!」
凛「ほ、本当!?」
絵里「ええ!」
凛「な、何頼もう……片っ端から頼んじゃおうかな……」
絵里「い、一杯だけだからね!?」
凛「もういっそトッピングも全部のせで……」
絵里「りぃーーんーーー!」
215: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:36:38.20 ID:LB8pdiL10
穂乃果(私、リーダーなのに……全然チームを励ませなかった……)
穂乃果(私がリーダーでいいのかな……)
監督「……リーダーはお前じゃないといけない」
穂乃果「へ!?」バッ
監督「お前以外にリーダーをさせる気は無い」
穂乃果「監督……」
穂乃果「……何企んでるんですか?」ジトー…
監督「お前な……」ハァ
216: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/25(水) 23:37:12.88 ID:LB8pdiL10
ヒデコ「……よし、録画転送完了!」
フミコ「毎度のことながらめんどくさいねえ」
ミカ「なんで親つながりでお願いされないといけないの……」
ヒフミ 「西木野パパめ!!」
ビデオ「真姫【ファイアトルネード!】」
真姫父「真姫が、サッカーしてる……!!」ダーー!
217: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:19:36.08 ID:7HhEJzfP0
[4、サッカーサイボーグ]
次の試合まであと1週間
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未パパ「海未、ちょっといいかい?」
海未「…….?」
海未パパ「最近サッカーばかりのようだが剣道の練習はちゃんとしているのか?」
海未「もちろんです」
海未パパ「…….見せてみなさい」
海未「では道場へ…」テクテク
道場
海未「ハッ!ハッ!ハッ!」ザッ ザザッ
海未パパ「………」
海未「………」ハァハァ
海未「どう……でしたか」ハァハァ
海未パパ「………」フム
海未パパ「これなら次の段階に進んでも大丈夫そうだな」
海未「次の段階……ですか?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
218: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:21:06.40 ID:7HhEJzfP0
「………ちゃん!」
「……みちゃん!」
「海未ちゃん!!」バッ
海未「はいぃぃいい!?」ビクッ
穂乃果「もー!何ぼーっとしてるの!」
穂乃果「練習行くよ!」
ことり「海未ちゃんがぼーっとするなんて珍しいね」
海未「……少し疲れているだけですよ」
ことり「無理しないで休むときは休んでね」
穂乃果「そうだよ!無理して怪我でもしたら大変だよ!」
海未「……そんなこと言って………私がいない間にサボるつもりですね」ジロッ
穂乃果「へ……!?そ、そそそそんなはずないよ……?」
ことり「穂乃果ちゃん……」
海未「ほら、早く行きますよ!」テクテク
穂乃果「ちょっとまってよ海未ちゃ~ん!」タッタッタッ
ことり「……フフフ」タッタッタッ
海未「…………」テクテク
219: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:22:18.45 ID:7HhEJzfP0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未「次の段階というのは?」
海未パパ「………真剣を扱ってもらう」
海未「し、真剣はもう少し後だと………」
海未パパ「今のお前ならできるだろう」
海未「しかし……それだとサッカーの時間を削らなければ……」
海未パパ「何か問題があるか?」
海未「……!!」
海未パパ「別にやるなとは言ってない、削るだけだ」
海未「……で、でも!」
海未パパ「話は終わりだ、頑張れよ」
海未「……はい」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
220: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:23:50.34 ID:7HhEJzfP0
部室前
穂乃果「とーちゃーく!」ガラッ
海未「皆さん準備……」
にこ「やめっ……離しなさいよ!」
希「にこっちがいたずらするからやん?」ワシワシ!
にこ「ごめん!ごめんって!!」
希「謝るなら最初からせんことやね!」ワシワシ
にこ「いやーーー!!」
絵理「これ……止めた方がいいの?」
花陽「にこちゃん………」
真姫「まあ自業自得ね」
凛「希ちゃんも容赦ないにゃぁ」
にこ「だ、大体!あんなの引っかかる方が悪いのよ!」
希「!!」
ことり「何かあったの?」
花陽「……えっと……その」
海未「大方、にこがまた何かしたのでしょう」
凛「あれは……つい10分前のことだったにゃ…」
真姫「何か始まったわね」
221: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:25:43.01 ID:7HhEJzfP0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒュー
にこ「あーん」パクッ
希「マシュマロキャッチ上手やね」
絵理「にこ、はしたないわよ」
凛「凛も凛も!」
にこ「いいわよ、ほら!」ポーイ
凛「あーん!」パクッ
花陽「り、凛ちゃん……」
凛「おいしいにゃ~」ムグムグ
真姫「……くだらない」パクッ
にこ「とかいいつつつまみ食いしてんじゃないわよ!」
希「にこっちー!うちもちょーだい」あー
にこ「………いいわよ」
絵理「全く希まで…」
にこ「ほらっ!」ポーイ
希「あー……ん!?」パクッ
希「………」プルプル
絵理「ど、どうしたの?」
花陽「プルプルしてる……」
凛「にこちゃん何したにゃー!」
希「これ…….キャラメル味……」プルプル
にこ「はーっはっはっは!!この前ワシワシした罰よ!」
絵理「いつの間に……」
にこ「投げる直前にすり替えたの」
花陽「希ちゃん、キャラメルダメなの?」
絵理「ええ、飲み物もダメみたいよ」
希「……」ゴクン
にこ「へ?」
222: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:27:19.38 ID:7HhEJzfP0
花陽「マシュマロを……噛まずに飲み込んだ……」
希「うちの……ペットボトルを…」プルプル
真姫「……これ?」スッ
希「あ、ありがと……」パシッ
希「……」ごくごくごく ぷはぁ
にこ「……の、希?」
希「……….にこっち」ユラァ
にこ「や、やだなぁ~怖い顔して!ちょっとした冗談でしょ?ほら、笑顔笑顔!にこ!」
希「………」ボソッ
にこ「え……なに?」スッ
希「………」
希「ワシワシMAX!!!」バッ
にこ「いやぁーーー!!!」
凛「へぇ~、希ちゃんキャラメル苦手なんだ」
花陽「凛ちゃん悪い顔してるよぉ!!」
真姫「……やめときなさいよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
223: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:29:12.65 ID:7HhEJzfP0
海未「やっぱりにこが何かしたんじゃないですか」
絵理「はいはいみんな聞いて!」
にこ「次の対戦相手が決まったわよ」ハァハァ
穂乃果「どこどこ?強いところかなぁ!」
花陽「なんで嬉しそうなのぉ……」
穂乃果「どうせやるなら強い方がいいよ!」
海未「それもそうですね」
穂乃果「だよね!」
ことり「ついていけないその感覚……」
凛「いったいどこの戦闘種族かにゃ?」
穂乃果「カカロットォォォ!!」
凛「ベジータァァ!!」
パシッパシッ!!
にこ「話聞きなさいっつってんのよ!」
穂乃果凛「ご、ごめんなさい……」
絵理「相手は御影専修農業高校よ」
穂乃果「御影……せん?」
希「御影専修農業高校、略して御影専農って言われてる」
花陽「データによるサッカーを武器としている高校です」
穂乃果「なんだか堅そうな学校だね……」
海未「ですが情報を武器にするということはこちらの動きが読まれるということです、侮れませんよ」
真姫「私たちの技も全部知られていると考えてもいいかもね」
ことり「そんな……」
穂乃果「まあそんな堅い話は置いておいて、練習がんばるぞー!」
海未「穂乃果!そんなに楽観的では……」
穂乃果「どのみちデータを上回るには練習しかないよ!」
穂乃果「努力をした人にだけ勝利の女神は微笑むんだから!」
224: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:36:37.80 ID:7HhEJzfP0
希「穂乃果ちゃんのいう通りやね」
凛「話が難しくなりそうだったから切ったんじゃ……」
穂乃果「聞こえているぞカカロットォォォ!!!」
凛「ベジータァァ!!!」
にこ「バカなことやってないでいくわよ」
凛「おお~!クリリンやる気だなぁ!!」
にこ「なんでにこがクリリンなのよ!!」
にこ「あれがいいわ、あの~……変身するやつ」
穂乃果「ウーロン!」
にこ「ギャルのパンティおくれ~!……って何やらせんのよ!!」
にこ「プーアルに決まってんでしょ!」
凛「どっちも一緒にゃ」
にこ「全然違うわよ!」
絵理「ふふ、にこ楽しそうね」
希「何だかんだ嬉しいんやろなぁ」
海未「まったく……」
真姫「……」クルクル
花陽「真姫ちゃんも入りたいの?」
真姫「そ、そんなわけないでしょ!?」
真姫「穂乃果!!早く練習いくわよ!」
穂乃果「はーい!」
花陽「フフフ!」
225: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:37:49.96 ID:7HhEJzfP0
御影専農グラウンド
海未「……」ザザザッ
下鶴「よっ」ザッ
下鶴「はぁぁぁぁ!!」
ドゴォォォ!!
穂乃果「……」バッ
ドシュゥゥゥゥ!!
御影5-0音の木坂
真姫「………」タッタッタッ
真姫「…」ダッ
グルグルグル
真姫【ファイアトルネード】
ドキュゥゥゥ!!!
杉森【シュートポケット!】
フワン……!
パシッ!
ピーーーーーーー
シミュレート完了、試合のデータを転送いたします
杉森「………音の木坂が勝利する確率はほぼ0%だ」
下鶴「ああ」
226: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:39:08.90 ID:7HhEJzfP0
河川敷グラウンド
海未「凛!攻め急ぎすぎです!」
凛「は、はいにゃ!」キキッ!
凛「花陽!もっと圧力をかけてください!」
花陽「わかりました!」ザッ
にこ「……クッ!」ザザッ
希「にこっちいただき!!」バッ
にこ「あぁ……!!」
海未「にこ!むやみに突っ込んでいかない!」
にこ「わかってるわよぉ!」
真姫「はぁぁぁぁ!!」ドオッ!
穂乃果「っく!!」バシィィィ!
穂乃果「もう一本!」
絵理「っふ!!」ドキュ!!
穂乃果「たぁー!」バシィ!!
227: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:40:18.56 ID:7HhEJzfP0
海未「10分間休憩です」
凛「はい、かよちん、真姫ちゃん!お水!」
花陽「ありがと!」
真姫「悪いわね」
絵理「大丈夫?穂乃果」
穂乃果「大丈夫!絵理ちゃんも真姫ちゃんもいい感じだね!」ハァー……
真姫「………試合は5日後」
穂乃果「今の二人ならどんな敵でも大丈夫だよ!」
ザッザッザッ
にこ「ん?誰よあいつら」
花陽「あ、あれは!次の対戦相手、御影専農のキーパー、杉森さんとストライカー下鶴さんです!」
にこ「んん?……あー、たしかに」
海未「私たちに何のご用ですか」
228: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:41:19.74 ID:7HhEJzfP0
杉森「なぜこんなに必死になって練習する」
にこ「は?そんなの勝つために決まってんでしょ、頭おかしいんじゃないの?」
絵理「一体なにが言いたいの?」
下鶴「どれだけ頑張ろうとムダだよ」
杉森「私たちはすでにお前たちに勝っている」
凛「……ムッ」
真姫「聞き捨てならないわね」ザッ
穂乃果「……そこまで言うなら勝負だよ!!」
ことり「穂乃果ちゃん!」
海未「いけません穂乃果、試合前に敵チームと戦うなど……」
下鶴「いいだろう」
杉森「こちらは一本で十分だ」
花陽「ムゥ……馬鹿にして…….!」
穂乃果「こっちだって一本で十分だよ!!」
凛「穂乃果ちゃーん!そんな人たちに負けちゃダメだよ!」
希「これで相手の実力が少しはわかるかな」
絵理「いったいどんなシュートを打つのかしらね」
229: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:43:04.75 ID:7HhEJzfP0
下鶴「フンッ……」
穂乃果「……こい!」バッ
絵理「さあ、始まるわよ………って、え!?」
真姫「!!」
穂乃果「あれは……!!」
グルグルグル
下鶴【ファイアトルネード!】
ドゴォォォ!!!!
穂乃果「はぁぁぁぁ!!」バッ
バシィィィィ!!!!!
穂乃果「……っく……ググググ…」
ギュルルルルル!!!!
穂乃果「うわぁぁ!!!」ドサッ
ドシュゥゥゥゥ……!!!!
下鶴「口ほどにもないな」
230: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:45:16.38 ID:7HhEJzfP0
花陽「そんな……!」
絵理「威力まで真姫と同じってことね……」
真姫「次は私よ!」ザッ
杉森「ムダなことを」
凛「いっけー真姫ちゃん!」
花陽「偽物は本物にかなわないんだよ!!」
真姫「フッ!」ダンッ
グルグルグル
真姫【ファイアトルネード!】
ドゴォォォ!!!!!
杉森【シュートポケット!】
ブワン………!
パシッ!
杉森「想定内だ」
真姫「……なっ!?」スタッ
ことり「そ、そんな……」
231: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:46:37.26 ID:7HhEJzfP0
海未「コピーされただけでなく……まさか止められるとは」
花陽「真姫ちゃん……」
下鶴「これでわかっただろ、無駄なんだよ」
にこ「このっ……!!」バッ
穂乃果「……….にこちゃん!」ガシッ
にこ「なによ!今こいつに……」
にこ「……!」
穂乃果「…………」
にこ「……なんでもない」スッ
希「どうしたんにこっち、珍しく大人しく引き下がったやん」
にこ「……別に」
絵理「……へぇ」
穂乃果「御影専農の皆さんにお伝えください」
穂乃果「………5日後、よろしくお願いしますと」
花陽凛「!」
下鶴「諦めの悪いヤツめ」
杉森「いくぞアラタ」ザッ
下鶴「ああ」ザッ
232: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 15:47:56.16 ID:7HhEJzfP0
穂乃果「……ッフー」
凛「べーだっ!」
にこ「べー!!」
海未「二人とも……いえ、今回は許します」
絵理「とはいえこのままじゃまずいわね」
希「こうなったら必殺技より根本的に鍛えないとあかんかもなぁ」
真姫「でもそんな場所がどこにあるの?ジムにでも通う?」
花陽「ジ、ジム!?」
凛「それはちょっと……」
穂乃果「じゃあいい方法があるよ!」
ことり「いい方法?」
穂乃果「明日から連休でしょ?」
穂乃果「だから……」
ゴクリ
233: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:09:42.31 ID:7HhEJzfP0
絵里「合宿よぉーー!!!」ババン!
穂乃果「穂乃果が言いたかったのにぃ!!」
花陽「で、でもどこでやるの?」
凛「真姫ちゃんのお家別荘とか持ってそうだよね!」
ことり「流石にそれは……」
真姫「あるにはあるけど……」
(((((あるんだ……)))))
真姫「………」ピッピッピ
真姫「無理よ、全部埋まってるわ」
希「今から宿は取れんやろうしなぁ………」
にこ「そもそもお金どうすんのよ、結構かかるわよ?」
絵里「個人での合宿だからね」
海未「それではウチに聞いて見ましょうか?」
絵里「ウチ?」
凛「海未ちゃん家って確か……」
海未「はい、道場をしているので広さは十分ですよ」
海未「連休の間は閉めることになってるので……」ピピピッ
プルルルル
234: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:10:48.03 ID:7HhEJzfP0
海未「……海未です、はい……はい、連休の間道場で合宿しても……はい、はいそうです」
凛「海未ちゃんってお家の人も話すときも敬語なんだね…」
花陽「うん、厳しい家庭なのかな…….」
ことり「海未ちゃんちっちゃい時からあの喋り方なんだよ」
凛花陽「はえ~……」
海未「はい、ありがとうございます!それでは……」ピッ
真姫「いけたみたいね」
海未「はい!」
穂乃果「じゃあ荷物をまとめて海未ちゃん家しゅーごー!」
「「「「「おー!」」」」」
希「バナナはおやつに入るかなぁ」
絵里「合宿に行くんだから……」
凛「花火するにゃー!」
花陽「枕投げも!」
にこ「合宿だっつってんでしょ!」
235: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:12:20.52 ID:7HhEJzfP0
「「「「「「うわ~!!!」」」」」
凛「ひろいにゃ~!!」
花陽「ザ、日本の家って感じだね」
穂乃果「海未ちゃん家は日舞の家系だからね」
ガラッ
海未「お待ちしてました、どうぞ中へ」
絵里「お、おじゃまします………」
希「気後れするなぁ……」
にこ「に、ににににこはこんなのぜ~んぜん………」ギギギ……
凛「にこちゃんロボットみたいになってるにゃ……」
真姫「緊張しすぎでしょ」
穂乃果「お邪魔しまーす!」ドタドタ
ことり「おじゃましま~す!」テクテク
ウミチャンママ!コンニチワ!
アラオオキクナリマシタネ
エ、ヨコニデスカ……
イエイエソウデハナク
モウ、ホノカチャ~ン!
「「「「「さすが幼馴染……」」」」」
236: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:13:31.02 ID:7HhEJzfP0
絵里「で、なにする?」
海未「そうですね……入ってください」
希「?」
スーーッ
海未パパ「……いらっしゃい」
「「「「「お、お邪魔してます!」」」」」
海未パパ「合宿と聞いたんだが……」
海未「はい、なのでどのようにトレーニングしようかと考えていたところです」
絵里「なにかいいトレーニング法はありますか?」
海未パパ「それなら丁度良かった」
凛「……?」
237: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:15:17.84 ID:7HhEJzfP0
ガサガサ!
絵里「あったわ!太くて長くていい感じじゃない!?」
希「ほらにこっちも頑張って!暗くなる前に帰らないとやからね」
にこ「なんで………」プルプル
にこ「なんでにこたち、薪拾いしてんのよ!!」
238: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:16:57.05 ID:7HhEJzfP0
海未パパ「みんなで薪拾いでもしてもらおうかな」
絵里「薪拾い…….ですか」
凛「えっと……凛たちサッカーの練習を……」
海未パパ「いいからいいから!靴は新しいの買ってるから使っていいよ」
海未パパ「終わったら山で鬼ごっこでもしといで」
海未パパ「じゃあ海未、任せたよ」
海未「は、はい…!」
スーーッ タンッ
にこ「………海未?」
絵理「練習メニューのアドバイスを聞きたかったんだけど……」
花陽「今のって雑用じゃ……」
真姫「しかも鬼ごっこって……」
凛「というか薪拾いなんて昔話でしか聞いたことないにゃ」
海未「うちではお風呂も料理も薪なんです」
花陽「と……ということは、ご飯は……」
海未「はい、釜で炊きます」
花陽「みなさん!頑張りましょう!美味しいご飯のために!!」
にこ「ご飯のこととなると目の色変わるわね……」
凛「凛はこっちのかよちんも好きにゃー」
239: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:18:52.75 ID:7HhEJzfP0
海未「……父は人の思いを裏切るような人ではありません」
海未「きっと……何か意味があるんだと思います!」
「「「………」」」ウーン
穂乃果「よし、やろう!」
ことり「うん!海未ちゃんのパパの言うことなら大丈夫だよ!」
絵里「……そうね、とりあえずやってみましょ、どこにいけばいいの?」
海未「すぐ近くに山がありますからそこへ行きます」
穂乃果「じゃあ三班に別れよう!丁度一学年3人だから3人ずつだね」
にこ「え~……ほんとにいくの?」
凛「そんなこと言ってにこちゃん山が怖いんだにゃ~」
にこ「な訳ないでしょ!?」
にこ「いいわ、早く行きましょ!」
花陽「……チョロい」
海未「そういえば父から伝言を授かっていました」
希「伝言?」
海未「落ちてる薪以外拾わず、歩かないこと、だそうです」
海未「それと、穂乃果だけ別メニューです」
穂乃果「穂乃果だけ?」
240: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:19:55.02 ID:7HhEJzfP0
凛「座禅とか組まされたりして……」
穂乃果「うへー……それだけは勘弁だよぉ……」
にこ「穂乃果雑念多そうだもんね~」
凛「人のこと言えないにゃ~」ボソッ
にこ「何ですってぇ!?」グイィィ!
凛「いはいはい!ほほをひっはらはいへ!!」ムニィーー!
絵里「じゃあ準備して、各班スタートしましょ!」
241: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:20:49.87 ID:7HhEJzfP0
グッ、グッ、グッ
凛「ここ地面悪くてめちゃめちゃ疲れるにゃー……」
花陽「あ、薪発見!」ダッ
真姫「この辺の木折っちゃだめかしら」
花陽「だめだよぉ!」
242: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:21:37.25 ID:7HhEJzfP0
ことり「海未ちゃん、これって……」
海未「はい、おそらくファルトレクというトレーニングなんだと思います」
ことり「へ~、そんな名前がついてるんだ」
にこ「トレーニング?」
希「にこっち落ちてる薪拾う時どんな体勢になる?」
にこ「どんなって……前かがみに…!」
にこ「そう言うことね」
絵里「走って拾うというのも持久力と足腰を飛躍的に鍛えるため」
にこ「この山道で走れるようになれば平地では楽勝ね」
希「まあぶっちゃけトレーニング4、お手伝い6ってところやろうけど」
243: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:23:07.60 ID:7HhEJzfP0
穂乃果「なんで穂乃果だけ薪割りなのぉ!?」
海未パパ「いいからやってみな」
穂乃果「うぅ……こうやって」スッ
穂乃果「こう!」ダン!
グシュッ!
海未パパ「ダメダメそんなんじゃ、もっとヘソの下に力を入れて!」
穂乃果「ヘソの下……」
穂乃果「はぁ!」ブンッ
パッカーン!
海未パパ「そうだ!ただ闇雲に力一杯振るんじゃなく、力の出し方を考えながらやってごらん」
穂乃果「ヘソの下……!」
穂乃果(これ……もしかして……!)
海未パパ「……」ニコッ
穂乃果「よーし!頑張るぞー!」
海未パパ「じゃあ後これだけよろしく!」
ドドーーン
穂乃果「こ、こんなに~!?」
244: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:24:32.13 ID:7HhEJzfP0
穂乃果「はぁ……はぁ……」
穂乃果「終わったぁぁ……」
穂乃果「みんなどこ行ったんだろ…」キョロキョロ
ゾロゾロ
凛「終わったにゃー!」
花陽「もうクタクタだよぉ~…」
真姫「わ……たし、は…別に……平気だけ、どね…はぁ……」ゼーゼー
海未「真姫は体力ですね」
ことり「海未ちゃんどうしてそんなに元気なのぉ~……」
にこ「体力、おばけなんでしょ……こいつら……みたい、に」ゼーゼー
絵里「そんなことないわよ」
希「にこっちが体力不足なだけやん?」
にこ「にこは普通よ!」
穂乃果「よし!じゃあ鬼ごっこしよう!」
凛「やるにゃー!」
真姫「え……」
にこ「あ、明日にしない?」
花陽「た、たしかに…」
245: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:27:14.01 ID:7HhEJzfP0
絵里「死にそうなメンバーが何人かいるわね」
海未「そんなの気持ちでなんとかなります!さあ行きますよ!行きましょう!山で鬼ごっこ!」
海未「あはははは!」
ガシッ
希「まあまあ海未ちゃん」ググググ
希「疲れてるときは怪我もしやすい、まだ初日やしまた明日にしよ?」ググググ
海未「う……それも…そうですね」ググググ
希「うん、わかってくれて……って……」ググググ
希「ちょっと力緩めてくれん!?未練溢れ出してるから!!」
海未「す、すみません……!」スゥ…ハァ…
ことり「あの海未ちゃんを……!」
穂乃果「希ちゃんは猛獣ハンター……」
凛「いや……」
穂乃果凛「珍獣ハンターだったんだ!!」ババン!
ドゴォ!
海未「目は覚めましたか?」
穂乃果「しゅ、手刀はダメだよ……」ガクガク
凛「意識飛んだにゃ……」ピクピク
希「それじゃあ戻ろっか!」
246: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:28:16.73 ID:7HhEJzfP0
「「「「「「終わりましたぁ!!」」」」」
海未ママ「あら、皆さん泥だらけですね」
海未ママ「お風呂沸かしてあるので入ってきてはいかがですか?」
絵里「えっと……誰から入る?」
海未「うちのお風呂は父の弟子の方も入るのでみんなで入れますよ」
穂乃果「よーし!それじゃあ全員で入っちゃおう!」
凛「全員で……か」
にこ「はぁ……」
花陽「?」
247: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:29:24.29 ID:7HhEJzfP0
カッポーン
「「「「はー………」」」」
穂乃果「いやー疲れたね~……」
絵里「穂乃果はなにをしたの?」
穂乃果「薪割り!」
花陽「薪割り!?」
穂乃果「力の入れ方とか教わったの!」
穂乃果「多分トレーニング……な気がする」
海未「気がするんですか……」
にこ「にこも薪拾いがトレーニングって気づいたけどね!」
絵里「希に言われてやっとね」
にこ「うぐっ……!ほ、ほんとは気づいてたの!」
希「はいはい」
にこ「きーー!!」
248: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:30:38.23 ID:7HhEJzfP0
凛「あれってトレーニングだったんだ…….」
真姫「ま、私も気づいてたけどね」
花陽「気づかなかった……」
ことり「普段の練習より運動量少ないはずなのに疲れるね」
絵里「パワーアップしてる証拠よ、あと4日、頑張りましょう!」
海未「いえ、試合の前日は疲れを取る意味でも軽い練習にしましょう」
絵里「それもそうね、なら……あと3日!頑張るわよ!」
「「「「「おーー!!」」」」」ザパァ!
凛(やっぱり……)
にこ(間違いない!)
花陽 バイーン!
ことり ボイーン!
絵里 ドーン!
希 デデデデーン!
にこ凛「……」ハァ
海未「どうしたのですか二人とも?」
海未「元気がないようですが……」
凛にこ「……」チラッ
海未 ササヤカナフクラミ
凛「海未ちゃんみてたら元気出たにゃ」
にこ「ええ、あなたのおかげよ海未」
海未「……そうですか……って」
海未「どこみて言ってるんですかぁぁぁ!!」バシャァ!
凛にこ「ごめんなさいぃぃ!!」ザバァ!
249: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:31:57.93 ID:7HhEJzfP0
ご飯
凛「おいしーにゃー!」パクパク
花陽「ほんのり香ばしい……おこげの味が……食欲を掻き立てる……」ハグハグハグハグ!
ことり「ブラックホールの再来……」ハムッ
海未ママ「お代わりあるのでたくさん食べてくださいね」ニコニコ
花火
にこ「くらいなさい!ネズミ花火10連発!」バッ
シューーー!!!!パンパンパンパン!!
花陽「ピャァァァ!!!」
真姫「ヴェェェ!?」
にこ「イヤァァァ!!!」
希「あほやん」
海未「にこーーー!!!」
250: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:33:15.80 ID:7HhEJzfP0
海未パパ「海未、少しきてくれ」
海未「なんですか?」
海未パパ「今からこの部屋で真剣の稽古をする」
海未「!!本当にするのですね」
海未パパ「ああ、やり方は知ってるな」
海未「はい」
海未パパ「ならばこれを……」パカッ
海未「こ、この刀は……!」
海未パパ「園田家に代々伝わる刀だ、元を辿れば沖田総司が使っていたものだとか」
海未「こ、これを私に?」
海未パパ「これをしっかりと扱えるようになった時、お前に譲ろうと思う」
海未パパ「さあはじめるぞ!」
海未「は、はい!」
251: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:34:02.01 ID:7HhEJzfP0
就寝前
海未「……」パチッ
海未「……おや?みなさんどうして倒れてるんですか?」
絵里「……もう…海未が寝てる横で……」
にこ「枕投げはしない……」ガクッ
「「「「………」」」」コクリ
252: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:35:00.84 ID:7HhEJzfP0
3日後
凛「みっけ!」ダッ!
凛「この地面にも慣れてきたにゃ!」
真姫「凛も随分薪拾い上達したわね」
花陽「サッカーも上手になってるといいんだけど……」
にこ「ほっ!よっと…」ザッ ダッ
希「初日より疲れにくくなってきたなぁ」
絵里「たった4日だったけど案外変わるものね」
253: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:37:39.59 ID:7HhEJzfP0
ことり「穂乃果ちゃんどうしてるかなぁ」
海未「サボってなければ良いのですが……」
穂乃果「ほい!ほい!ほい!ほい!」パコーンパコーンパコーンパコーン
海未パパ「初日に比べると見違えたなぁ」
穂乃果「えへへ!コツがつかめてきました!」
254: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:38:21.65 ID:7HhEJzfP0
鬼ごっこ
希「この木の陰ならバレへんはず……!」
にこ「あいつ……どこに……!」
にこ「ッチ……見つけたぁぁ!!」ダッ
希「いやぁぁなんでぇ!?」ダッ
にこ「その肉の塊が木からはみ出してんのよ!!」
にこ「あんたわざとでしょ!」
希「えへ」
にこ「まてぇ!!」
255: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:39:17.53 ID:7HhEJzfP0
その夜
海未パパ「やってみろ」
海未「……」フゥ…
海未「……はぁ!」ザン!
ズズズズ………ゴトン
海未パパ「……いい切り口だ」
海未「ありがとうございます」
海未(……今の瞬間の鋭さ………なにか…….)
海未パパ「まあまだまだ未熟だがな」
海未「これからも精進いたします」
海未(きっと気のせいですね)
256: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:40:23.11 ID:7HhEJzfP0
次の日朝
穂乃果「ありがとうございました!」
「「「「「ありがとうございました!」」」」」
海未ママ「またいらしてくださいね」ニコニコ
花陽「ご飯とても美味しかったです!!」
海未ママ「ふふ、ありがとう。試合応援してますからね」
花陽「はい!頑張ります!」
穂乃果「よし、いこう!」ザッ
257: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:41:17.35 ID:7HhEJzfP0
河川敷グラウンド
海未「今日は軽くボールを使った練習をして明日に備えましょう!」
「「「「「はい!」」」」」
花陽「ほっ!」トッ
にこ「いかせない!」バッ
海未「!対応が素早い……!!」
凛 タッタッタッ
希「待てー!凛ちゃん!」ダッ
凛「ボールは取らせないにゃー!」グンッ
希「ちょっ……まだ速くなるの!?」
258: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/26(木) 16:42:36.17 ID:7HhEJzfP0
真姫「はぁ!!」ドキュ!!
穂乃果「ふん!」バシッ
絵理「たぁ!」ドキュ!!
穂乃果 「…………」 クルッ
絵里「?」
穂乃果【ど根性キャッチ!】ドシュルル………
絵理真姫「……」
穂乃果「どう!?穂乃果の新必殺……」
絵理真姫「2度とやらないで」ズバァ
穂乃果「………あい」ショボン
海未(穂乃果……)ハァ
海未(まぁ、みなさんパワーアップできたようですね)
海未(私も……)
ズバァ!
海未(……あの鋭い感覚はなんだったんでしょうか…)
海未(なにかに活かせるかと思ったんですが…….)
絵里「海未ー!もう練習終わるわよ!」
海未「は、はい!今行きます!」ダッ
259: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:46:44.18 ID:/6rOV2yZ0
角間「始まりましたフットボールフロンティア予選第2回戦!御影専農グラウンドで行われます!」
角間「前評判ではUTX高校にも匹敵すると言われているその実力、楽しみです!!」
凛「なにここ……アンテナみたいのがいっぱいだにゃ~」
花陽「ここ……学校だよね?」
にこ「なんかやばいことやってんじゃない?」
希「また縁起でもないことを…」
角間「両者整列完了しました!」
下鶴「無駄だと言ったのに」
穂乃果「勝負はやってみなきゃわからないよ!」
杉森「データでは何度も勝っている」
海未「勝利の女神は最後まで諦めずに戦ったチームに微笑みます」
真姫「別にデータで何度勝ってくれても構わないけど?今日勝つのは私たちだけどね」
杉森「……」
260: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:47:38.99 ID:/6rOV2yZ0
角間「両者配置につきました!一体どのような試合を見せてくれるのでしょうかぁ!!」
FW
絵里、真姫
MF
ことり、海未、にこ、希
DF
ヒデコ、ミカ、凛、花陽
GK
穂乃果
ピーーーーーーー
ドッ
261: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:48:18.43 ID:/6rOV2yZ0
角間「音の木坂ボールでスタートしました!絢瀬ドリブルで上がっていく!」
下鶴「………」
角間「おーっと!御影専農動かない!!」
絵里「?なんなの?」
真姫「……そのまま持ち込んで!」
絵里「ええ!」タッタッタッ
角間「音の木坂上がって行くー!早速チャンス到来だぁ!!」
杉森「……」
杉森「ディフェンスフォーメーション!γスリー!!」
ササササッ!
絵里「!」
デデーン!
262: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:50:13.57 ID:/6rOV2yZ0
角間「絢瀬のいく先にディフェンスが集まっている!」
角間「これでは攻めれない!!まるで絢瀬の動きを読んでいたかのようなディフェンスだぁ!!」
真姫「こっち!」
絵里「ええ!」ドッ
真姫 トッ
ササササッ
真姫「っく!」
角間「早い早い!またもやシュートコースを塞いだぁ!」
真姫「邪魔なの……よ!」ドォッ!!
角間「西木野強引にうったぁ!!」
バシバシバシバシ!
杉森 パシッ
真姫「ッチ……」
角間「ディフェンスに当たって威力が削がれたぁ!!杉森ナイスセーブだぁ!!」
杉森 ドッ!!
藤丸 トッ
263: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:51:02.13 ID:/6rOV2yZ0
ことり「たぁー!」ザッ
藤丸「ふっ!」フワッ
ことり「あぁ……!」
希「てりゃあ!」ザザザッ !
藤丸「っく!」ドサッ
データに誤差あり、修正します
テンテンテン……
凛「よし!」トッ
にこ「いいわよ!」
凛「絵理ちゃん!」ドッ
絵理「ええ!」トッ
264: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:52:56.99 ID:/6rOV2yZ0
下鶴「いかせねぇよ!」バッ
絵里「海未!」ドッ
海未「はい!」トッ
海未「はぁ!」ダッ
三郷「くっ!」
花岡「くそっ」
角間「園田鋭いドリブル!二人をあっという間に抜き去った!!」
データに誤差あり、修正します
下鶴(こいつら……この間までと動きが違う)
にこ「あいつ……!」
希「すごぉ~」
室伏 バッ!
海未「しまった!」
265: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:54:54.63 ID:/6rOV2yZ0
角間「御影専農室伏、素早いディフェンスでピンチをしのいだぁ!!園田、攻め急ぎ過ぎたかー!?」
室伏「下鶴!」ドッ
下鶴「ああ」トッ
にこ「まちなさいよ!」ザッ
下鶴「はっ!」ザザザッ
にこ「くっ!」ガクッ
角間「ぬいたぁー!鮮やかなドリブルだぁ!!」
絵里「【ファイアトルネード】来るわよ!」
花陽「行かせません!」
凛「とめるにゃぁ!!」
下鶴「はぁぁぁぁ!」ドキュッ!
ヒュゥゥゥゥ………
穂乃果「?蹴り損ねたのかな……」
花陽「穂乃果ちゃん、気をつけて!」
穂乃果「へ?」
266: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:56:57.18 ID:/6rOV2yZ0
ボシュゥゥゥ!!!
下鶴【パトリオットシュート!】
ゴォォォォオォォ!!!!!
穂乃果【マ、マジン・ザ……】
海未「間に合いません!」
穂乃果「うっ……」バッ
バシィィィ!!!!
穂乃果「うぐぐぐ…………!!!」ズズズッ
穂乃果「うわぁぁぁ!!!!」
ドシュルルルルル!!!!
角間「入ったぁぁ!!!入ってしまいました、先取点!!!高坂は必殺技を出す間もありませんでした!!」
穂乃果「あんなシュートがあったなんて……!」ダンッ!
花陽「しょ、しょうがないよ今のは!」
海未「油断するからですよ全く……」
にこ「別に大丈夫よ一点ぐらい、でしょ?」
絵里「ええ、まかせて!」
真姫「あの時の借り、まだ返してないからね」
穂乃果「おお……!みんな頼もしいね!」
海未「なのであなたはゴールをしっかり守っていてください」
海未「油断せずに」ギロッ
穂乃果「……は~い…….」シュン
ことり「海未ちゃ~ん………ほどほどにね」
267: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 21:59:41.12 ID:/6rOV2yZ0
ピーーーーーーー
御影専農1-0音の木坂
角間「さあ失点直後の音の木坂、どう展開していくつもりだぁ!?」
ドッ
絵里「いくわよ!」トッ
真姫「ちょうだい!」
絵里「真……!」バッ
下鶴 ザッ
絵里「チッ…」ピタッ
ことり「こっち!」
ドッ!
ことり「真姫ちゃん!!」ドッ
真姫「任せなさい!」トッ
角間「音の木坂南、ダイレクトで前線へパスをつないだぁ!!」
杉森「…」
真姫「前とは違うってこと見せてあげる!」
268: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:01:00.87 ID:/6rOV2yZ0
真姫「フッ!」ダンッ!
グルグルグル
真姫【ファイアトルネード!】
ドゴォォォォォォ!!!!!!
杉森【シュートポケット!】
ブワン……!
ボォォオ!
ドシュゥゥ!!!
杉森「…!」バッ
ドシュルルル……!!!
杉森「………」
角間「キーパー杉森とめたぁ!!素晴らしいキャッチだ!」
269: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:02:11.91 ID:/6rOV2yZ0
真姫「……まだまだ!」スタッ
凛「次行けるよー!」
杉森(…パワーが上がっている…)
データに誤差あり、修正します
杉森「藤丸!」ドッ
藤丸 トッ
海未「はぁ!」ダッ
藤丸「…」ドッ
花岡 トッ
ポーン
トッ
ドッ
トッ
角間「おーっとぉ、これは!?ディフェンスにボールを戻して攻めない!!どうした御影専農!!」
海未「どうして攻めないのですか!」
山岸「どうして攻めなせればならない?」
海未「!!」
270: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:04:02.35 ID:/6rOV2yZ0
希「くっ……!」バッ
藤丸 ドッ
花岡 トッ
希「ああもう!」
凛「全然攻めてこないにゃ~…」
花陽「どうしたんだろ……」
角間「御影専農、自陣でボールを回しなかなか攻め上がらない!!これは時間稼ぎかぁ!?」
響木「……………サッカーサイボーグ、か」
ピーーーーーーー
角間「ここで前半終了ぉーー!!!後半はどの様なプレイを見せてくれるのでしょうかぁ!!」
271: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:05:15.35 ID:/6rOV2yZ0
控え室前
杉森「………」テクテク
ゾロゾロ
希「ちょ、ちょっと落ち着いてって……!」
穂乃果「杉森さん!!」
杉森「……」ピタッ
穂乃果「どうして攻めてこないんですか!」
希「こういうのは戦略としてあるんよ穂乃果ちゃん」
穂乃果「……!でも……!」
杉森「1点でも100点でも勝利は勝利だ」
下鶴「データより少しはパワーアップしたようだが無駄だったな」
穂乃果「本当のサッカーは、もっと……こう、心の底から楽しいものなんです!」
穂乃果「杉森さんたちはどうしてシュートを決めても笑顔にならないんですか!!」
杉森「笑顔……?」
下鶴「そんなものサッカーに必要ないだろ」
杉森「……ああ、後半も同じだ」
スタスタ ガチャ
272: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:06:06.89 ID:/6rOV2yZ0
ことり「……穂乃果ちゃん…」
穂乃果「………」
穂乃果「データが全てじゃないって……思い知らせる!」
凛「めっためたにしてやるにゃ!」
花陽「うん!」
にこ「練習の成果出てるじゃない」
海未「まだまだ足りませんよ」
絵理「あれがまさか全力なんて言わないわよね?真姫」
真姫「この私がそんなわけないじゃない」
真姫「それよりそっちもちゃんとパワーアップしてるんでしょうね」
絵里「当たり前じゃない、かしこいかわいいエリーチカだからね♪」
真姫「かしこいかわいい……何って?」
絵里「な、なな何でもないわ!忘れて!」
真姫「?」
273: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:08:47.80 ID:/6rOV2yZ0
ピーーーーーーー
御影専農1-0音の木坂
角間「さぁ後半が始まりました!音の木坂逆転なるかぁ!?」
下鶴 ドッ
花岡 トッ
角間「またディフェンスにボールを戻したぁ!やはり攻めない!」
穂乃果「……攻めてこないならここにいてもしょうがないよ!」ダッ
ガシッ
穂乃果「ウグッ!?」ドサッ
穂乃果「な、何するのさ!?」
ヒデコ「あんたはキーパーなんだからみんなを頼って守ってなって」
穂乃果「で、でも……!」
ミカ「みんなで特訓……したんでしょ?」
角間「おーっと矢澤!強引に奪い取ったぁ!!」
穂乃果「!」
ミカ「ほらね」
274: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:10:11.63 ID:/6rOV2yZ0
にこ「希!」ドッ
希「任せて!」トッ
山岸【スーパースキャン!】
希「どれが本物のボールかな?」
クルッ スタッ
希【イリュージョンボール】
山岸「なっ!?」
未確認の必殺技確認、記憶します
にこ花陽(あの技……!)
希「お先~!」タッタッタッ
凛「すごいにゃ~希ちゃん!」
絵里「いつのまにあんな技……!」
希「真姫ちゃん!」ドッ
真姫「今度こそ……!」トッ
275: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:12:04.91 ID:/6rOV2yZ0
グルグルグル
真姫【ファイアトルネード!】
ドゴォォォ!!!!!
角間「再びゴールを狙う西木野ぉ!!同点ゴールなるかぁ!?」
杉村【シュートポケット!】
ブワン……!
ボファァァア!!
ドシュゥゥゥゥ!!
杉森「っく!」バッ
ドシュルルルルル!!
杉村「!!」バチィ!
テンテンテン……
下鶴「ば、バカな!」
276: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:12:36.66 ID:/6rOV2yZ0
データに再度誤差あり、修正します
角間「は、弾いたぁ!!ルーズボールを拾うのは誰だぁ!?」
絵里「はぁぁ!!」トッ
角間「絢瀬が拾ったぁ!!そのままシュートかぁ!?」
にこ「いきなさい!絵里!」
絵里「吹き荒れろ……」
パキパキパキパキ
277: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:13:36.71 ID:/6rOV2yZ0
絵里【エターナルブリザード!】
ドゴォォォ!!!!
杉森【シュートポケット!】
ブワン……!
パキパキパキ
ドシュゥゥゥゥ!!
杉森「っく!」バッ
ドシュルルルルル!!
バチィ!!
テンテンテン……
データに誤差あり、修正します
角間「またもや弾いたぁ!」
絵里「ッチ……」
穂乃果「惜しいよ二人とも!」
真姫「絵里!」ドッ
絵里「ええ!」トッ
角間「ボールは再び音の木坂!シュートの嵐だぁ!!」
絵里【エターナルブリザード!】
ドゴォォォ!!!
真姫 タッタッタッ
角間「西木野が走り込んでいる!?こ、これは……」
278: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:16:39.36 ID:/6rOV2yZ0
グルグルグル
真姫【ファイアトルネード!】
ドゴォォォォォォォォォ!!!!!!!
角間「シュートチェインだぁ!!これは決まるかぁ!?」
杉森「……」
杉森【ロケットこぶし!】
ドォォォ!!!
角間「ふ、防いだぁぁ!!!完璧なブロックだぁ!!」
真姫「……ハァ」
絵里「そんな……」
海未「まだ技を隠し持っていたのですか……!」
杉森「……不可解だ」
杉森(シュートポケットで対処できると思ったが……)
杉森「……プログラムの故障か?」
279: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:19:06.06 ID:/6rOV2yZ0
ヒュゥゥゥゥ
角間「ブロックしたボールはぁ!?」
藤丸 バッ
花陽「取らせません!」バッ
ガツンッ!!
花陽「きゃぁ!!」ドサッ
藤丸「うぐっ」ドサッ
角間「これは激しいぶつかりあい!!大丈夫かぁ!?」
テンテンテン……
凛「ことりちゃん!」ドッ
凛「かよちん大丈夫?」グイッ
花陽「みんな……強くなってる…!だから私も!」グッ
希「ナイスガッツ!花陽ちゃん!」
にこ「怪我すんじゃないわよ」
ことり「ハァ、ハァ」タッタッタッ
花岡 ザッ
ことり「はぁ!」クルッ ザザ!
花岡「っく!」
データに誤差あり、修正します
角間「南ドリブル突破!!滑らかなスピンだぁ!!」
ことり「海未ちゃん!」ドッ
海未「はい!」トッ
穂乃果「いけー!海未ちゃーん!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ズバァ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未(あの鋭さを……シュートに……!!)
ドキュ!!
280: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:20:13.27 ID:/6rOV2yZ0
杉森【シュートポケット】
ブワン…………!
パシッ
海未「まだ……もっとです!」
真姫「……海未?」
杉森「弘山!」ドッ
弘山「……」ドッ
トッ
ドッ
角間「再び自陣でボールを回していく!!」
にこ「こいつら……!!」
希「さっきより徹底してる…」
下鶴「そのまま試合終了まで指くわえて見てな」
にこ「くっ!」
???「……」タッタッタッ
花岡 トッ
281: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:22:14.96 ID:/6rOV2yZ0
穂乃果「てやぁぁぁ!!!!」ズザザ!
花岡「!?」バッ
ことり「ほ、穂乃果ちゃん!?」
角間「おおっとぉ!?キーパー高坂上がってきていたぁ!!しかぁし!ということは……」
ヒデコ「あー!目を離したすきに!!」
ミカ「早く戻ってきて!」
角間「ゴールはガラ空きだぁ!」
花岡「くっ!」ザザッ
杉森「なんだこいつ……なぜキーパーが…」
穂乃果「ここ!」ドキュッ!
ポーン!
角間「ボールを蹴り出したぁ!均衡を破ったぞ!!」
下鶴「チィ……!!」
海未「ナイスプレーですが早く戻りなさい!おバカ!」トッ
穂乃果「えっへへへ!試合で初めてブロックしちゃった!」タッタッタッ
凛「それでこそ穂乃果ちゃんだにゃ!」
花陽「早く!早く戻ってぇ~!」
絵里「す、すごいわね……」
真姫「さすがというかなんというか…」
282: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:23:19.60 ID:/6rOV2yZ0
角間「ブロックしたボールは園田へ!一体どうする!?」
海未「………」ザッ
絵里「海未!こっちへ…….」
真姫「そのまま打って!」
絵里「真姫?」
真姫「……多分……」
真姫「何かやろうとしてる……」
絵里「何か……?」
杉森「お前のシュートでは決められん」
海未(……できる!)
海未「………」 フッ
トン……
283: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:24:55.97 ID:/6rOV2yZ0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
試合前日の夜
海未パパ「というわけで、真剣の修行は今日で終わりだ」
海未「お、終わりですか?」
海未パパ「ああ」
海未「まだ…1週間もたっていませんが」
海未パパ「いいんだ」
海未「……?わ、かりました」
海未パパ「どうだ」
海未「はい?」
海未パパ「サッカーに生かせそうなことはあったか?」
海未「……!」
海未「そのために……?」
海未パパ「さあな」
海未「…….正直わかりません」
海未「…………」
海未「そういえば、この刀の名前はなんというのですか?」
海未パパ「?言ってなかったか?」
海未「はい」
海未パパ「その刀の名前は………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
284: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:26:36.86 ID:/6rOV2yZ0
ズバァ!!
海未【菊一文字!】
ドゴォォォォォォ!!!!!
真姫「海未の新技……」
ことり「すごい……」
杉森「こ、こいつの必殺技は……データにない……!!」
杉森「データにないぞぉぉぉ!!!」バッ
杉森【シュートポケット!】
ブワン……!
ズバァ!!
ドシュゥゥゥ!!
杉森「っぐ…!」バッ
ギュルルルルル!!!!
杉森「ぐぐぐ……!」
285: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:27:35.83 ID:/6rOV2yZ0
海未「決まってください!」
穂乃果「決まれぇぇぇ!!!」
杉森「ぐ……ぐぁぁぁ!!!」バッ
ドシュルルルルル…………!!!!
角間「き、決まったぁぁぁ!!!同点ゴールは園田です!新必殺技で決めてきましたぁぁ!!」
穂乃果「すごいよ海未ちゃん!!」
ことり「いつのまに覚えたの!?」
海未「父にヒントを教えられまして」
海未「成功して良かったです」
花陽「すごい威力だったよ!」
海未「っ……」
凛「さっすが海未ちゃんだにゃ~!」
希「……」
希「ちょっとごめんな」グッ
286: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:28:30.42 ID:/6rOV2yZ0
海未「いっ……!」
海未「な、何するんですか希!!」
希「さっきのシュートで痛めたやろ?」
海未「!……気づいていたのですね」
ヒデコ「…交代する?」
海未「いえ、少しテーピングを巻いてきます」
フミコ「救急箱持ってきたよ!」パカッ
海未「ありがとうございます」シュル
フミコ「私たちが巻くからじっとしててね」
海未「いえ、そこまでは……」
ミカ「いいから、任されてなよ!」
海未「……すみません、では」
ココガイタイ?
ハイ、コノスジノトコロガ
オッケー!
シュルルルル マキマキ
凛「そ、それじゃああのシュートは打てないの?」
希「これからのことを考えるとやめておいたほうがいいかもね」
凛「そっか…」
287: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:30:53.89 ID:/6rOV2yZ0
にこ「凛、私たちも油断はできないわ」
にこ「敵はまた点を取ってくる」
凛「にこちゃん油断しちゃダメだよ」
にこ「あんたに言ったのよ!今!!」
海未「穂乃果、頼みましたよ」
穂乃果「うん、もう一点もとらせないよ」
絵里「私たちも………ね、真姫」
真姫「ええ、」
真姫「借りを返さないと気が済まないわ」
希「フフ、頼もしいね」
穂乃果「さあ!あと一点!絶対にとるよ!」
「「「「「おーー!!」」」」」
下鶴「…………」
杉森「どうした?」
下鶴「いや……」
杉森「?」
288: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:33:55.59 ID:/6rOV2yZ0
角間「さあ同点になりました!時間消費を目指していた御影専農は一体どのような攻めを見せるのか!」
御影専農1-1音の木坂
ピーーーーーーー
ドッ
下鶴「はぁ!」ダッ
にこ「きゃあ!」ドサッ
角間「御影専農下鶴!強引にドリブル突破だあ!!」
にこ「あいつ……!」
花陽「私が……!」ザッ
ミカ「行かせないよ!」ザッ
下鶴「ハッ」ドッ
山岸 ドッ
下鶴「よっと!」トッ
花陽ミカ「そんな……!」
角間「これは下鶴鮮やかなワンツー!計算されたチームワークです!」
下鶴「もうデータの修正は済んだ」
穂乃果「こい!」パン!
289: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:35:23.80 ID:/6rOV2yZ0
グルグルグル
下鶴【ファイアトルネード!】
ドゴォォォォ!!!!!
穂乃果「おへその下……おへその下ぁ!!!」バッ
ゴォォォォォオ!!!
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
ドシュゥゥゥゥ……………
下鶴「な、なに!?」スタッ
角間「止めたぁぁ!!!高坂、圧巻のキーパー力だぁ!!」
杉森「バカな……シミュレートでは決まっていたはず……」
下鶴「この短期間でどれだけパワーアップをしているというんだ……!」
290: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:37:39.53 ID:/6rOV2yZ0
穂乃果「凛ちゃん!」ドッ
凛 トッ
角間「星空へボールが渡ったぁ!!」
下鶴「素直に行かせるかよ!」ザッ!
角間「が、しかぁし!!すぐさま下鶴が立ちはだかる!!」
凛「遅いよ!」ダッ!
下鶴「……!くそっ……!」
データに誤差あり、修正します
凛「ことりちゃん!」ドッ
ことり「うん!」トッ
花岡「止める」ザッザ
杉森(もうあいつのデータの修正は済んでる)
ことり「はぁ!!」ザザザッ ダッ!
花岡「そんな….!」ガクッ
データに再度誤差あり、修正します
角間「抜いたぁ!!先ほどよりキレが増しているぞ!」
杉森「こいつら……試合の中で強くなっているというのか……!」
弘山 シュバッ!
ことり「あぅ…!」
角間「御影専農弘山、素早いブロックでボールを奪ったぁ!!」
291: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:38:52.94 ID:/6rOV2yZ0
ドッ!
藤丸 トッ
にこ「てやぁ!!」ザザザッ !
ポーン!
データに再度誤差あり、修正します
角間「矢澤思い切ったスライディング!飛んでいったボールは東條へ!」
希「ほっ!」トッ
山岸「先ほどの技はもう記憶した」
希「なら止めてみ?」ニッ
クルッ スタッ!
希【イリュージョンボール!】
山岸【スーパースキャン】
ザザッ! タッタッタッ
292: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:39:37.60 ID:/6rOV2yZ0
山岸「その程度か」タッタッタッ
角間「山岸!東條のイリュージョンボールを破ったぁぁ………?」
希「………」
希「えーと………」
希「君はなにを取ったつもりでいるん?」トッ
山岸「なっ……!ボ、ボールは!?」キョロキョロ
角間「なぁんと!!ボールは東條が持っていたぁぁ!!これぞまさにイリュージョンだぁ!!」
希「君が取ったのは幻やったってことかな」
希「エリチ!」ドッ
絵里「ナイスよ希!」
真姫「絵里!」グッ
ダンッ!
293: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:40:49.28 ID:/6rOV2yZ0
絵里「吹き荒れろ……」
パキパキパキパキ
絵里【エターナルブリザード!】
ドゴォォォォ!!
グルグルグル
真姫【ファイアトルネード!】
ドゴォォォォォォォォォ!!!!!!
ビーーーー ビーーーー ビーーーー
危険度、レッドゾーンです
杉森「バ、バカな……!」
杉森「こんなことが……あってたまるかぁ!」バッ
杉森【ロケットこぶし!】
ドォォォ!!!
294: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:42:57.00 ID:/6rOV2yZ0
杉森「ぐっ……!」ググググッ
絵里真姫「いけぇぇ!!」
杉森「何故だ………何故!」ググググ
ドシュゥゥゥゥゥゥ!!!!!
杉森「ぐわぁ!!」バッ
角間「決まったぁぁぁ!!!決勝点を入れたのは絢瀬と西木野のダブルエースだぁ!」
「「「「「いやったぁ!!!!」」」」」
花陽「信じてたよぉ二人とも!!!!」
穂乃果「ついにやったね!!」
凛「流石だにゃ!!」
にこ「あんたちょっと疑ってたじゃない」
にこ「海未ちゃんがシュート打てないの?やばいにゃ~って」
凛「なんのことかにゃ?」
にこ「こ…….こいつ…!!」
希「やったね、エリチ、真姫ちゃん!」
絵里「ええ!」スッ
真姫「別に……」クルクル スッ
パンッ!
295: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:44:34.08 ID:/6rOV2yZ0
杉森「なぜだ……完璧なデータを持っているはずなのに……」
下鶴「完璧な……データ……」
御影専農1-2音の木坂
ピーーーーーーー
角間「さあ一点ビハインドの御影専農!どう攻めていく!?」
ドッ
下鶴「データは絶対だ!」ダッ
にこ「さっき突き飛ばしたお返しよ!」
下鶴「もうお前のデータの修正は……」
トッ!
にこ「はっ!案外大したことないわね!」ダッ
角間「音の木坂矢澤、小柄な体型を生かしたディフェンスで下鶴からボールをうばったぁ!!」
下鶴「な、ぜだ……!」ガクッ
データに再度誤差あり、修正します
下鶴「………何回修正するんだ……」
下鶴「………!」ギリィ!
下鶴「……こんなもの!!」ブチィ
ポトッ
杉森「…アラタ!」
下鶴「うぉぉぉ!!!」ダダダダッ!
にこ「きゃぁ……!!」ドサッ
角間「下鶴再度ボールを奪い取ったぁぁ!!恐ろしい執念だ!!」
296: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:45:45.75 ID:/6rOV2yZ0
下鶴「…….」ザザザッ
下鶴「みんな!!いいのかこのまま終わっても!」
御影専農「!」
下鶴「データばかり追いかけてもこいつらには勝てない!」
下鶴「ならするしかないだろ!自分たちのサッカーを……!!」
下鶴「俺たちのサッカーはデータの中にあるんじゃない……」
下鶴「フィールドの中にあるんだ!!」
御影専農「……!」コクリ
ブチィ ブチッ ブチィ ブチィ ブチィブチッ
杉森「………」
杉森「俺は……キャプテン失格だな」
ブチッ
下鶴「藤丸!」ドッ
藤丸 トッ
海未「通しません!」ザッ
ズキィ!
海未「ぐっ……!」ヨロッ
藤丸「はぁ!」ダッ
海未「しまった!」
角間「藤丸園田を抜いたぁ!!」
藤丸 ドッ
下鶴「よし!」トッ
297: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:46:39.64 ID:/6rOV2yZ0
山岸「はぁ!」ドシュ!
穂乃果「たぁ!」パシッ
真姫【ファイアトルネード!】
杉森【シュートポケット!】
真姫「ッチ……」
杉森「フッ……」
藤丸「くっ……!」ザザッ
にこ「やるじゃない…!」ザッ
下鶴【パトリオットシュート!】
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
下鶴「次は決める!」
穂乃果「受けて立つよ!」
希【イリュージョンボール!】
山岸【スーパースキャン!】
希「そんな…!?」
山岸「よし……!」
角間「こ、これは壮絶な試合展開……!!一体勝利の女神はどちらへ微笑むのでしょうか!!」
298: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:48:06.27 ID:/6rOV2yZ0
下鶴「……このままじゃ……!」
杉森「アラタァァ!!!」ダダダダ!
下鶴「キャプテン!!」
杉森「あがるぞ!」
角間「な、なな何ということでしょうか!キーパー杉森が下鶴と共に上がっていく!?」
絵理「面白くなってきたじゃない」
にこ「全然面白くないわよ!」
希「ディフェンス!」
凛「任せるにゃあ!!」バッ!
杉森「アラタ!」
下鶴「ああ!」ドッ!
杉森 ドッ
下鶴 トッ
凛「そんな……!」
角間「またまたワンツーだぁ!だが先ほどより隙がなくなっている!!」
花陽「と、止めます!」バッ
下鶴 チラッ
花陽「!させません!」ダッ
下鶴「甘いんだよ!」ダッ!
花陽「あ……!!」
角間「ワンツーと見せかけてそのままぬいたぁ!!前半より攻撃にキレが出ているぞぉ!!」
杉森「いけるか?」
下鶴「………多分」
杉森「ハハ!多分なんて言ったのいつぶりだろうな」
下鶴「これから何度だって言うようになるさ」
杉森「行くぞ!」バッ
下鶴「ああ!」バッ
299: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:49:12.95 ID:/6rOV2yZ0
グッ グッ
ダンッ! ダンッ!
300: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:50:27.16 ID:/6rOV2yZ0
グルグルグル
絵里「あれは……【ファイアトルネード】!」
グルグルグル
花陽「す、杉森さんも!?」
希「【ファイアトルネード】!?」
真姫「いや、回転が逆よ!」
杉森下鶴「はぁぁぁ!!」バッ
杉森下鶴【ダブルトルネード!!】
ドキュゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!
角間「こ、これは!?もう何がなんだかわかりません!」
穂乃果「杉森さんと下鶴さんの熱い思いが、痛いほど伝わってくる……!」ブルッ
穂乃果「でも、穂乃果たちも負けるわけにはい!」バッ
ゴォォォォォオ!!!
301: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:51:08.95 ID:/6rOV2yZ0
穂乃果【マジン・ザ・ハンドォ!!】
ドシュルルルルル!!!
下鶴杉森「いけぇぇ!!」
海未「止まれ!!」
ギュルルルルルル!!!!!!
ドシュゥゥゥゥ………!
穂乃果 ニッ
302: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:52:15.27 ID:/6rOV2yZ0
角間「と、止めたぁ!!御影専農の捨て身のシュートを最後に受け止めましたぉ!!」
ピッピッピーーーーーーー
角間「ここで試合終了のホイッスル!!」
角間「勝ったのは音の木坂だぁぁ!!」
角間「実況は角間、角間でお送りいたしましたぁ!!」
ありがとうございました!!
穂乃果「杉森さん!」
杉森「ああ、データばかりに囚われていたのが馬鹿みたいだ」
海未「気持ちをぶつけ合い、精一杯戦う、それが私たちのサッカーですから」
下鶴「今頃その大切さに気づけた、ありがとう」
下鶴「足を怪我していたようだが大丈夫か?」
海未「はい、軽く痛めただけですから」
杉森「いいシュートだった」
海未「!ありがとうございます!」
杉森「……….」
杉森「音の木坂の皆…」
「「「「「「?」」」」」」」
303: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:53:19.54 ID:/6rOV2yZ0
杉森「数々の非礼、本当にすまなかった、どうか」ペコリ
下鶴 ペコリ
御影専農一同 ペコリ
海未「そ、そんな……顔をあげてください!」
ことり「そ、そうだよぉ~…」
にこ「いーや、あれは許されることじゃ無いわね」
凛「そうにゃそうにゃ!」
絵里「にこ……!」
花陽「り、凛ちゃん……!」
杉森「なんでも言ってくれ」
にこ「じゃあ……」チラッ
凛「うん!」チラッ
音の木坂一同「………」ゴクリ
にこ「また私たちとサッカーしなさい」
凛「前半みたいなのじゃなくて最後みたいに!」
杉森「ああ……!!もちろんだ!」
下鶴「次会うときはまたよろしく頼む」
穂乃果「うん!またサッカーしようね!」
監督「全てを出し切ってぶつけ合った後にこそ真の友情が芽生えるんだ」
304: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:54:16.67 ID:/6rOV2yZ0
凛「おっちゃん!雷雷軒いこ!」
「「「「「いえー!!」」」」」」
響木「金は払えよ」
「「「「あー……」」」」
海未「当たり前です!」
ヒデコ「今日は私たちも行くね!」
フミコ「今日は休みでいいよね」
ミカ「いいでしょ!」
穂乃果「よーし!じゃあ早速…….レッツゴー!」
「「「「「「おー!」」」」」」」
305: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/27(金) 22:54:51.45 ID:/6rOV2yZ0
真姫パパ「まだ……送られてこない……」
看護師「西木野さん!オペ中にぼーっとしないでください!」
真姫パパ「あ、ああ……」ズブッ
真姫パパ「あ、間違えた」
看護師「西木野さぁぁん!!!」
306: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:44:00.20 ID:IscLgnqxO
[5、個性豊かな方々]
カランカラン
「「「「おかえりなさいませ!ご主人様!」」」」」
にこ「………おかしくない?」
にこ「なんで私たちメイド喫茶でバイトしてるのよ!?」
花陽「そ、それは……」
307: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:52:56.02 ID:IscLgnqxO
穂乃果「よーし!次の試合まであと3日!」
穂乃果「今日も練習がんばるぞー!」
「「「「「おー!」」」」」
凛「そういえば海未ちゃん、あれって本当なの?」
海未「あれ、とは?」
凛「ほら、次の対戦相手はメイド喫茶に入り浸ってるっていう」
絵里「にわかに信じ難いわね」
にこ「そんなチームが準決勝まで上がってきてるとは思えないけど…」
ことり「あ、あの~….」
海未「どうしました?ことり」
ことり「ことり今日ちょっと用事が…」
にこ「今日も休むの?」
ことり「う、うん…」
絵理「用事があるならしょうがないわ」
絵里「明日は来れるでしょう?」
ことり「うん…ごめんね?」
タッタッタッ
308: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:53:40.60 ID:IscLgnqxO
花陽「用事ってなんなんだろう…?」
希「練習を休み人目につかないところで密会……相手との関係性やいかに!」
凛「真相はCMの後で!」
穂乃果「CM入りまーす」
バシバシバシッ!
にこ「ふざけてる場合じゃないでしょ!」
希凛穂乃果「すみません…」シュン
花陽「そうですよ!チームの危機!一大事ですよ!」
真姫「そんなに心配ならついていけばいいじゃない」
309: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:54:30.04 ID:IscLgnqxO
ササササッ
真姫「なんで私もなのよ!!」
穂乃果「真姫ちゃんしー!気づかれちゃうよ!」
真姫「誰によ……ことりはもうどこいったかもわからないじゃない」
絵里「もし近くにいたらバレちゃうじゃない」
真姫「どうして絵理までそんなにノリノリなの……?」
凛「海未ちゃん!今ことりちゃんはどこにいるの?」
ピッピッ
希「もうナチュラルに発信機を使うのすごいね」
絵里「もしかして私たちにも……!」
にこ「ヒッ……!」
海未「それはないので大丈夫です」
希「そこまでバッサリいかれるとそれはそれでショックやなぁ…」
海未「………おや?ここは…」
希「どこなん?」
海未「それが……」
310: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:55:11.03 ID:IscLgnqxO
海未「メ、メイド……喫茶、というところです」
「「「「「メイド喫茶!?」」」」」
花陽「ことりちゃん……メイド喫茶にハマってるのかな……」
にこ「だからって練習をサボるのはいただけないわね」
穂乃果「……よし!みんなで突撃だ!!」
にこ「ひっ捕らえて引きずり出すわよ」
花陽「お、お手柔らかにね……」
311: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:56:01.15 ID:IscLgnqxO
カランカラン
穂乃果「たのもー!」バンッ!
海未「穂乃果……道場ではないのですからもう少し静かに…」
「おかえりなさいませ!ご主人……さ、ま?」
ことり「……….うそ」
花陽「ことりちゃん……!?」
メイド「ミナリンスキーちゃんどうしたの?」
絵里「ミ、ミナリンスキー……?」
にこ「あ、あんた……」
絵里「そ………」
「「「「「そっち(メイド)!?」」」」」
ことり「あぅ~~……」
312: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:57:04.87 ID:IscLgnqxO
穂乃果「いつ頃から始めたの?」
ことり「3人で高校でサッカー部作ったあたり……かな」
にこ「結構前ね」
絵里「というかミナリンスキーってなによ!?」
花陽「ミナリンスキーといえば……」
花陽「出てきて数ヶ月でカリスマとまで呼ばれるようになった伝説の!?」
ことり「なんか……いつのまにかそうなっちゃってて……」
凛「きっかけはなんだったの??」
ことり「うん、駅前で呼び止められて……」
ことり「最初は嫌々だったんだけど、だんだん面白くなってきて……」
海未「なぜ…メイド喫茶を?」
ことり「私は……何もないから」
穂乃果「何もない?」
ことり「穂乃果ちゃんや海未ちゃんたちと違って……何も…」
ことり「………」
「「「「………」」」」」ウーン
313: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 09:58:55.37 ID:IscLgnqxO
穂乃果「そうだ!」
海未「何か考え付いたのですか?」
凛「嫌な予感しかしないにゃー…」
絵里「いや、万が一もあるかも」
希「エリチ…….」
穂乃果「私たちもメイドをやろう!」
「「「「「はぁぁぁ!?」」」」」」
にこ「なんでそんなぶっ飛んだ発想になるのよ!」
海未「そ、そそそそうですよ!」
海未「メイドなんて……破廉恥です!」
希「別に破廉恥では無いような……」
真姫「私は反対」
花陽「メイドはちょっと……」
穂乃果「だって次の相手はメイド喫茶大好きなんでしょ?」
絵里「…!わかったわ、情報収集ね!」
穂乃果「その通り!さすが絵里ちゃん!」
海未「くっ…!情報収集のためとあらば……!!」
花陽「そ、そんなぁ~……」
真姫「じゃ、あとは頑張ってね」トコトコ
ガシッ
真姫「?ぇぇえ!?」
海未「逃がしませんよ……!」ギリギリ
真姫「わ、わかったから痛い痛い!!」
にこ「にこは嫌よ!誰がメイドなんか……」
凛「にこちゃんもうフリにしか聞こえないにゃ……」
ことり「店長~!大丈夫ですか?」
店長「……」グッ シャクシャク
凛「……スイカ食べてる…」
314: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:00:12.97 ID:IscLgnqxO
カランカラン
にこ「おかえりなさいませ!ご主人様ぁ~?」
にこ「お二人ですかぁ?にこがご案内いたしまぁ~す!」
にこ「こちらへどうぞ!にこ!」
凛「やっぱり…」
花陽「昔のバイト先のような安定感……」
絵里「流石にこね!」
希「にこっちやるときはやるからなぁ」
カランカラン
凛「いらっしゃいませ!」
ことり「凛ちゃん、いらっしゃいませじゃなくておかえりなさいませって言わなきゃ!」
ことり「ご主人様だからね」
凛「……ことりちゃんもアニメではいらっしゃいませって……へブチ!」チョップ
凛「痛いよぉ~!」バッ
真姫「言ってはいけないことを言う気がしてたからつい……」
花陽「あ…ははは」
カランカラン
穂乃果「へいらっしゃい!」
ことり「ほ、穂乃果ちゃん!?」
海未「居酒屋ですか……」
花陽「穂乃果ちゃんらしいね」
穂乃果「そんなこと言うのはこの口か!」プニプニ
花陽「うぅぅ……!ほっぺプニプニしないでぇ!」プニプニ
315: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:02:31.63 ID:IscLgnqxO
「こっち注文お願いしたいんだなぁ~!」
真姫「…はぁ、はいはいただいま」スタスタ
相戸留「今日は新しい子が多いんだな!みんなアイドルみたいに可愛いんだな~!」
真姫「……そんなことより注文を……」
仮沢装 ササッ
真姫「なっ…!なにを…!!」
穂乃果「あ!真姫ちゃん猫耳つけてる!」
凛「ノリノリだにゃ!」
仮沢装 スッ
凛「え?凛たちも?」
穂乃果「わぁ!穂乃果は犬耳だ!」
真姫「こんなのいらな……!」
穂乃果「どう?凛ちゃん!」ワンワン!
凛「似合うにゃー!凛は凛は?」ニャーニャー!
穂乃果「似合ってるよぉ~!」わしゃわしゃ
凛「にゃ~!!」
仮沢装「グー!」グー!
相戸留「目線、こっちにお願いなんだな!」パシャパシャ
真姫「ちょっ…!やめなさいよ!」
穂乃果凛「いえーい!」
真姫「二人も!」
穂乃果「ほらほら真姫ちゃんも!」グイッ
凛「せっかくだから!ね?」グイッ
真姫「なんで私まで……」
相戸留「じゃあ最後に一枚!」
穂乃果凛「いぇい!」ニャー ワン
真姫「い…いぇーい…」ハァ
パシャッ!
316: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:03:21.12 ID:IscLgnqxO
希「お客さん居なくなったから来てみたらなんか面白いことになってるやん」
絵里「真姫随分ノリノリね」
真姫「ちがっ……!これは!!」
穂乃果「希ちゃん!」
凛「この人アイドル好きなんだって!」
にこ「なんですって!?」
ダッ
にこ「誰!!アイドル好きは!」
相戸留「俺なんだな~!」
にこ「……ごほん」
にこ「にっこにっこにー!あなたのハートにラブニコ!みんなのアイドル矢澤にこです!今日はにこのことだけでも覚えて帰ってください!にこ!」
音の木坂一同「………」
317: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:05:07.54 ID:IscLgnqxO
凛「寒い……寒いにゃ……」ガクブル
真姫「絵理のエターナルブリザードより寒いわ……」ガタガタ
絵里「真姫………」
にこ「あんたら……覚えてなさいよ……!」
相戸留「可愛いんだな~!!」パシャパシャ
仮沢装 スッ
にこ「やーん!ありがとうございますぅ!!」スチャッ
希「にこっちの一発芸が受けてる……!」
にこ「一発芸じゃないわよ!!」
花陽「それは……うさぎ?」
仮沢装「グー!」
真姫「頭痛くなって来たわ……」
ことり「あの~、皆さんにお聞きしたいんですけど…」
318: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:06:21.22 ID:IscLgnqxO
ノベル「なんだい?」
漫画家「僕らが答えられることなら答えるよ」
相戸留「ミナリンスキーの頼みとあればお任せなんだな!」
仮沢装「グー!」
ことり「えっと、メイド喫茶によくお越しになるサッカーチームって知りませんか?」
ノベル「んー、聞いたことないなぁ……」
漫画家「君たちサッカーやってるのかい?」
穂乃果「はい!今大会中なんです!」
凛「次は準決勝だにゃ!」
漫画家「奇遇だなぁ、僕らも今ちょっと大きな大会に出てるんだよ」
穂乃果「サッカーやってるんですか!?」
凛「びっくりだにゃ~…」
ノベル「僕らも次準決勝なんだ」
真姫「まさか……」
漫画家「なんて大会だっけ……」
相戸留「えーっと……忘れたんだな」
ノベル「フットボールフロンティアだよ」
花陽「…え?」
319: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:07:15.04 ID:IscLgnqxO
漫画家「あぁ~!確かそんなだった気がするよ!」
真姫「うそ……」
絵里「フ……….」
「「「「フットボールフロンティアァ~!?」」」」
ことり「じゃ、じゃああなたたちが!?」
希「秋葉名戸学園!?」
漫画家「うん、そうだよ」
海未「メイド喫茶に入り浸るサッカーチーム……」
海未「まさかこの方々だったとは……!!」
穂乃果「とりあえず海未ちゃんは裏方から出てこよっか」
凛「声が遠いにゃ~」
320: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:08:10.23 ID:IscLgnqxO
絵里「今日は練習休みなんですね」
漫画家「?僕らは練習なんてしないよ?」
海未「それは……一体どういう……」
ノベル「あ、もうこんな時間だ」
ノベル「そろそろ帰ろうか」
相戸留「だな~」
海未「ちょ、ちょっと待ってください!」
ノベル「3日後、よろしくたのむよ」
漫画家「僕らは……勝たなくちゃいけないんだ」
相戸留「だな~!」
カランカラン
穂乃果「………行っちゃった……」
ことり「どんな試合になるんだろ……」
カランカラン
「「「!」」」
ことり「おかえりなさいませ……!」
相戸留「さ、さいごに!」ハァハァ
仮沢装 サササッ
321: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:10:17.53 ID:IscLgnqxO
スチャッ スチャッスチャッスチャッスチャッ
凛「こ、これは…!」
希「たぬきさん……」
絵里「きつね……」
花陽「シカさん……」
海未「黒うさぎ……」
ことり「………トサカ」
凛「ブフゥ…!!」
ことり「な、なに!?凛ちゃん!」
凛「だ……だって……!!ト、トサカって……ふふっ……!」プルプル
ことり「わかってるから言わないで!」
ことり「ふん!」プクーッ
凛「ことりちゃんごめんにゃ~!!」ダキッ
ことり「……ふん!」
凛「なんでもいうこと聞くからぁ!」
希「あ」
真姫「言っちゃった……」
322: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:11:44.35 ID:IscLgnqxO
ことり「……なんでも?」
凛「い、いや……なんでもっていうのは言葉の綾っていうか……ね?」
ことり「なんでもかぁ~!」
ことり「…….うん!許してあげるね!」
凛「そんなぁ~……」
海未「自業自得ですよ」
穂乃果「そうだよ!ことりちゃんのトサカが二つになったぐらいで!」
「ブフゥ……!!」
ことり「………」
凛「………」
323: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:12:25.81 ID:IscLgnqxO
ことり「うわーーーん!!!」ダキッ
穂乃果「よしよーし、大丈夫だよ~」
凛「待って今の絶対穂乃果ちゃんのせいだよね」
相戸留「じゃ、最後に一枚お願いしたいんだな!」
絵理「ハーイみんな並んで~」
穂乃果「ほらほら凛ちゃん!並んで並んで!」
凛「う~…!腑に落ちない!」
にこ「ちょっと、センターは私よ!」
相戸留「はい、チーズなんだなぁ!」
パシャ!
324: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:13:35.55 ID:IscLgnqxO
カランカラン
にこ「ふー、今度こそ帰ったわね」
真姫「まったく……誰がこんなもの……!」
凛「ねえことりちゃん、肩もんで欲しくない?」
ことり「え、いいの?ありがとう凛ちゃん!」
ことり「お願いは使わないけど」
凛「うぅぅ……」モミモミ
海未「ことり、恐ろしい子……!」
穂乃果「キャラ崩壊しかけてるよ」
海未「まったくです」
穂乃果「海未ちゃんがね」
海未「え」
にこ「花陽、次の相手……どう見る?」
花陽「はい、前評判では参加校最弱とまで言われてたけど……」
花陽「どうなんだろ……」
にこ「まあ準決勝まで来てるわけだけど…」
にこ「……油断しなければ今までの相手よりマシでしょ」
花陽「そうだね」
にこ「だから油断はダメよ」
花陽「はい!」
絵里「さ、片付け始めるわよ」
ことり「細かいのはことりがやるからみんなは拭き掃除お願い!」
「「「「「はーい!」」」」」
325: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:14:09.36 ID:IscLgnqxO
シャクシャクシャク
凛「え、あの人凛たちが来てからずっとスイカ食べてる………」
真姫「あれがラストの一つね」
花陽「はらしょー……」
326: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:14:58.39 ID:IscLgnqxO
河川敷
にこ「ほら!もっと気合い入れなさい!」ダッ ゼーゼー
凛「はぁい!!」ダッ
花陽「はぁぁ~……もうだめ……」バタッ
凛「か、かよちん!?」ザッ
にこ「何よ……ハァ、もう、限界なの?」ハァハァ
花陽「凛……ちゃん…」ガクッ
凛「かよちん……?かよちん!!」ユサユサ
にこ「………休憩にするわよ」
花陽「やった!」ガバッ
凛「かよちん!!」パァァ!
にこ「なにこの茶番…」
花陽「えへへ」
327: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:17:36.23 ID:IscLgnqxO
絵里「……」
絵里「ねぇ希、なんだかいつもより練習厳しすぎない?」
希「今回の相手は多分そんなに強敵じゃないから決勝に向けて厳しめにしようって海未ちゃんが」
ことり「にこちゃんいいって?」
希「そういうことやろなぁ」
希「あの様子やと」
絵里「へぇ、あのにこが目の前の試合より先の試合を重視するなんてね」
海未「しかし、今のままではあのUTXに勝つのは厳しいというのも事実…」
海未「悪い選択ではないかと」
ことり「もちろん前日は軽くだよね?」
穂乃果「休んでなんかいられないよ!!前日も練習だぁー!」
ことり「うぅ~…」
絵里「大丈夫よ、ちゃんと軽くするから」
海未「当たり前です!」
海未「まったく穂乃果は……」
穂乃果「えへへへ、ごめんなさい!」
穂乃果「……ところで真姫ちゃんは?」
海未「先ほどお手洗いに行くと言っていました」
穂乃果「そっか!」
希「よーし!ウチ達も練習練習!」
「「「「「おー!」」」」」
海未(それにしても……個性の強い方々でしたね)
相戸留ノベル漫画家仮沢装「ハックシュン!」
相戸留「ああ……!!フルコン逃したんだなぁぁ!!!!」
328: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:19:32.27 ID:IscLgnqxO
凛「じゃあねー!」
花陽「うん!また明日!」
真姫「……ええ」
凛「ふんふんふーふふんふんふんふんりんりんりんがべー♪」
「凛!!」
凛「にゃ!?」クルッ
真姫「私と……ハァ……やってほしいことがあるの!」
凛「やってほしい……こと?」
真姫(御影専農戦で見たダブルトルネード、あれを応用すれば……)
真姫「今から時間ある?」
凛「あるけど……」
真姫「公園にいくわよ!」グイッ
凛「え…ええ!?」グイッ
タッタッタッ
329: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 10:21:00.47 ID:IscLgnqxO
凛「ええ~~!?」
真姫「しっ!声が大きい!」ヒソッ
凛「ほ、本当にそんなことできるの?」
真姫「できるかどうかじゃない」
真姫「やるかやらないかよ」
真姫「やらないの?」
凛「やるにゃ!」
真姫「……厳しいわよ」スッ
凛「望むところだにゃ!」パチンッ!
真姫「………」
凛「?どうしたの?」
真姫「いや……握手のために手、出したんだけど……」
凛「ご、ごめんね真姫ちゃん!!」ガシッ ブンブン!
真姫「………痛い」ブンブン
330: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 19:03:29.08 ID:IscLgnqxO
秋葉名戸学園
穂乃果「ここ……すごいね……!」
絵理「ええ、アニメのポスターがたくさん貼ってあるわ」
希「音の木坂やったら規制対象やなぁ」
海未「ハ、破廉恥です!!あんな……スカートの短い女の子が……!!」
ことり「なんだか秋葉原って感じだね」
花陽「ここは個性的な生徒が集まる学校らしいからそのせいかも」
にこ「……本当に強いのかしら」
凛「にこちゃん、かよちん、真姫ちゃん」
にこ真姫花陽「なに?」
凛「あれ」
「………」シャクシャクシャク ポロポロポロ
凛「あそこにメイド喫茶の店長がいる……」
にこ「あの人向こうの監督だったの!?」
花陽「なんで泣いてるんだろう……」
「実は……」
331: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 19:04:59.25 ID:IscLgnqxO
真姫「ヴェェ!?誰よあんたたち!」
マネージャー「私たち、秋葉名戸のマネージャーなんですけど…」
にこ「……なんでメイド服着てるの?」
マネージャー「我がチームと試合するチームのマネージャーにはこの服を着てもらう決まりなんですが…」
真姫「も、もう嫌よ、その服!」
花陽「待って真姫ちゃん!」
花陽「マネージャーってことは……」
マネージャー「はい、そちらにマネージャーがいらっしゃらないので……」
マネージャー「監督落ち込んでるんです」
にこ「何事かと思ったら……」
にこ「すっごくくだらないことじゃない!!」
凛「あ、もうフタ2玉目食べ始めたにゃ」
花陽「お腹チャプチャプにならないのかなぁ」
真姫「スイカは殆どが水だからね」
にこ「あそこにあるの全部食べ切る気かしら……」
絵理「ハラショー……」
希「スピリチュアル……」
にこ「あんたら無理やり入ってくんじゃないわよ!」
絵理「そ、そんなつもりは……!」
希「な、ないよ?」
にこ「目泳ぎまくってんのよ!」
穂乃果「よし!みんな行くよ!」
「「「「おーー!!」」」」
凛「……真姫ちゃん」
真姫「ダメよ」
凛「だよね…」
332: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 19:05:58.42 ID:IscLgnqxO
ザッ ザザザッ
角間「さぁ……前半も終わりが近づいてきておりますが」
角間「以前得点は動きません…」
角間「ずっと自陣でボールを回す秋葉名戸……!」
海未「………なんだか変な感じですね……」
絵理「御影専農とはまた違う感じがするのよね……」
にこ「勝負する気あるの?」
333: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 19:06:58.80 ID:IscLgnqxO
希「てやぁー!」ダッ
ロボ「はぁー!」ザッ
ロボ「ガシィーンガシィーン!ハイパーボール!!」
ロボ「発射!」ドッ
希「あっ……」
真姫「いい加減にしなさい!」
ヒーロー「来たな、悪の軍団め!」トッ
ヒーロー「この町の平和は、俺が守る!!」
真姫「はぁ!?」
ピーーーーーーー
角間「ここで前半終了ぉーー!!一体どうした秋葉名戸!!」
334: ◆GVk5EaqDnY 2018/04/28(土) 19:08:11.19 ID:IscLgnqxO
控え室
にこ「なんなのよ!?」
海未「何か意図があるとしか思えませんが……」
ことり「後半は流石に攻めてくるよね……?」
凛「そうじゃなきゃ試合にならないにゃ~」
花陽「毎回こんな戦い方してるのかな?」
穂乃果「後半攻めてくるならやることは一つ!」
絵理「カウンターよ!」
穂乃果「また穂乃果のセリフとったぁ!!」
希「よーし!後半、油断しないように頑張ろー!」
「「「「おー!」」」」」
海未「特に穂乃果ぁーー!!」
「「「おーー!!」」」
穂乃果「すっごく複雑……」
次回 「ラブライブ×イナイレ~11人の女神の奇跡~」前半 その2
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