穂乃果「………いや、割とあるか、失うもの」
海未「終わった後そういうこと言うのやめなさい!!」
勝「ちょっとまぐれで勝ち上がってきたからって調子に乗りすぎっしょ」
友「僕たちとの差がどれだけあるか、わからせてあげましょう」
努「俺たちの本命はUTXだけだしな」
西垣「………」
引用元: ・「ラブライブ×イナイレ~11人の女神の奇跡~」後半
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311: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:27:02.39 ID:1F2wX8AOO
角間「さぁやってまいりましたフットボールフロンティア準決勝、音の木坂対木戸川清修!!」
角間「決勝へはすでにUTX高校が勝ち進んでおります!」
角間「決勝でUTX高校と戦うのはどちらのチームだぁ!?」
にこ「……UTXが幾つで勝ち上がったか知りたい?」
海未「……はい……いいえ」
にこ「6対0よ」
海未「……はぁ」
ピーーーーーーー
角間「木戸川清修ボールでキックオフです!!」
312: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:49:56.27 ID:1F2wX8AOO
ドッ
勝「おらおらぉ!」タッタッタッ
海未「はぁぁ!!」ズザザッ!
勝「甘すぎっしょ!」バッ
勝「友!」ドッ
友「ふふ…」バッ
友「!?」
ことり「てやぁ!!」ガッ
角間「南パスボールを弾いたぁ!!ルーズボールは矢澤が拾ったぞぉ!!」
にこ「絵里、上がりなさい!」
絵里「ええ!」
にこ「ふっ!」ザッ ザザッ!
茂木「!」ガクッ
角間「矢澤抜いたぁ!絢瀬、絶好のポジショニングです!」
勝「ちょ、まじ…!?」
にこ「絵里!」ドッ
313: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:50:50.66 ID:1F2wX8AOO
絵里「……吹き荒れろ……」パキパキパキ
絵里【エターナルブリザード!!】
ドゴォォォォォォォ!!!!!
角間「先に攻撃を仕掛けたのは音の木坂だぁ!!」
軟山「……!」
西垣「させるかぁ!!」バッ
西垣【スピニングカット!!】
ズシュゥゥゥゥ………!!
ブワァァァァァァ!!!!!!
314: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:51:47.17 ID:1F2wX8AOO
シュルルルルルル………!
………テンテンテン
西垣「どうだ!!」トッ
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
角間「木戸川西垣、シュートブロックで見事、ピンチを凌ぎました!」
にこ「ちょっと!人の技とってんじゃないわよ!」
西垣「うるさい!この技は元々俺が先に考えてたんだ!」
にこ「はぁ~??ニコの方が先ですぅ~」
西垣「俺だ!!」
にこ「にこ!!」
西垣「俺……」
友「いいから早くしてくれませんかね!?」
西垣「……!」ハッ
西垣「わ、悪い…」ドッ
友「全く……」トッ
西垣「………あの技は、この試合で勝った方のものってことでどうだ?」
にこ「……ふん、面白いじゃない」
315: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:52:33.02 ID:1F2wX8AOO
友 タッタッタッ
角間「再びドリブルで上がっていく武方三兄弟!」
海未「ディフェンス!!」
雪穂(……花陽さんならこのタイミングで……!!)ダッ
亜里沙(動き出すはず!)ダッ
316: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:53:13.68 ID:1F2wX8AOO
ゴチンッ!!
雪穂「うぐっ……!!」ドサッ
亜里沙「いっ…!?」ドサッ
穂乃果「雪穂!」
絵里「亜里沙!」
友「バカすぎでしょう……」
友「努!」ドッ!
海未「しまった…!!」
317: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:53:54.51 ID:1F2wX8AOO
グルグルグル
穂乃果「これ……杉森さんの…!」
努【バックトルネード!!】ドキュッ
ゴォォォォォオ!!!!
海未「穂乃果!!」
穂乃果 コク……
穂乃果「はぁ……!!」バッ
ゴォォォォォオ!!!!!
318: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:54:41.82 ID:1F2wX8AOO
パチッ………パチッ………
穂乃果「!」
穂乃果(……分かる……みんなの力がパズルみたいに集まってくるのが……)
パチッ……パチッ……
パチッ………
穂乃果(……あと一つ足りない……)
穂乃果(多分これが……足りない最後の一ピース……)
穂乃果(それがなんなのかはわからない………)
319: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 01:55:28.65 ID:1F2wX8AOO
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
ドギュルルルルルル!!!!
シュゥゥゥゥ…………!!
穂乃果「……よし!」
角間「止ぉめたぁぁぁ!!!!真正面から武方のシュートを受け止めましたぁ!!」
花陽「ナイス穂乃果ちゃん!!」
凛「乗ってきたにゃー!」
320: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:01:36.48 ID:1F2wX8AOO
希「ふふ、グラウンドの外にいるのに一緒に戦ってるみたいやね」
絵里「ほんとにね」
穂乃果「亜里沙ちゃん!」ドッ
亜里沙「ほっ…!」トッ チラッ
亜里沙(……敵が近くにいるけど……もう少し持ち込めるかな)
ミカ「亜里沙ちゃん!こっちに……」
亜里沙 ダッ!
ミカ「ちょっ……!」
花陽「!」
角間「音の木坂絢瀬、武方に向かってかけていく!!」
亜里沙「っ……ふっ…!!」スゥー……クルッ、ダッ!
友「そんな……!?」ガクッ
努「ガキのくせに……」ガクッ
角間「まとめて二人を抜いたぁ!!」
花陽(少し強引すぎる……)
321: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:02:17.62 ID:1F2wX8AOO
海未「亜里沙!あまり無理をしては……」
勝「調子乗りすぎ………みたいなぁ!!」ガッ
亜里沙「!?」ガクッ
角間「おぉーっと!?流石に無茶だったかぁ!武方勝に奪われてしまったぁ!!」
ことり「あちゃー……」
にこ「呑気に構えてる場合じゃないでしょうが……!」
勝「まさかのチャンス到来……みたいなぁ!?」ダッ!
雪穂亜里沙「あっ……!」
322: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:03:13.95 ID:1F2wX8AOO
ヒデコ「みたいなみたいなうるっさい!!」ズザザッ!
勝「ぬぉお!?」ドサッ
ヒデコ「よっ!」ドッ!
角間「ここは大きくクリアしました、木戸川西垣へとボールが移ります!」
穂乃果「いいよヒデコ!」
ヒデコ「任せてよ!」
西垣「もう一度だ!」ドッ
茂木 トッ
海未「行かせません」ザッ
茂木「!」ザッ クルッ!
海未(…甘い!)ガッ!
茂木「…っち…!」グラッ……
323: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:04:10.53 ID:1F2wX8AOO
グイッ!
海未「!?」ドサッ!
海未(い…たた……今のはファールではないのですね……)
角間「茂木が強引にドリブル突破ぁ!!笛はなっていません!」
茂木(……前線にパスを……)バッ
ぞくっ…
324: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:05:07.68 ID:1F2wX8AOO
茂木「!?」ドッ!
勝「まかせろ!」トッ
にこ「させないわよ!!」
にこ西垣【スピニングカット!】
ズシュゥゥゥゥ……!!!
シュゥゥゥゥ………
勝「うぉ~……!危機一髪……みたいな?」
にこ「邪魔すんじゃないわよ!」
西垣「お前が俺の技をとるからだ!!」
にこ「だからにこのだっていってんでしょうが!」
西垣「俺のだ!」
にこ「にこ!」
西垣「俺……」
友海未「それ今じゃないといけませんかね!?」
西垣にこ「……ごめん」
325: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:06:01.30 ID:1F2wX8AOO
茂木「………?」キョロッ
茂木(…今のは……?)
ことり「………」ジーーーーーー……
326: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:06:44.66 ID:1F2wX8AOO
勝「このまま先取点はいただきっしょ!」タッタッタッ
雪穂亜里沙「行かせない!!」ザッ
勝「ガキンチョなんかに負けるわけない、みたいなぁ!?」ダッ!
雪穂(……この距離なら亜里沙が先に行って……)
亜里沙(……雪穂が先に行って……)
雪穂亜里沙(私(亜里沙)は横からスライディングの形がベスト!)バッ
勝「……ん?」
タッタッタッ
花陽「………え?」
にこ「んなっ……!?」
雪穂亜里沙「あ」
327: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:07:23.05 ID:1F2wX8AOO
角間「……武方勝抜いたぁぁぁ!?」
角間「DFの高坂と絢瀬が左右に走り、その間を武方勝が悠々駆け抜けていく!!」
角間「ゴール前で完全にフリーだぁぁ!!」
勝「いくぜぇ!!」バッ
グルグルグル
勝【バックトルネード!!】ドキュッ!!
ゴォォォォォオ!!!!!
328: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:08:02.41 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「はぁぁ!!」グッ
ゴォォォォォオ!!!
パチッ……パチッ……
穂乃果(……そうだ、たとえこの最後のピースがわからなくても)
穂乃果(ほかのピースを大きくすれば、この穴を補えるんじゃ……?)
ググググッ
329: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:08:43.54 ID:1F2wX8AOO
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】
シュルルルルルル………!!!
シュゥゥゥゥ……!!
穂乃果「……少し、パワーアップした……!」
ピクッ…!
穂乃果「っ……いつもより体に負荷がかかる……か」
監督「………」
角間「またもや止めたぁ!!これは頼もしいぞ!!」
角間「前半は残り半分ほど、先取点を勝ち取るのはどちらのチームだぁ!?」
にこ「……そんなに大した差はないけど……」
海未「……一つ……課題ですかね」
330: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:09:34.13 ID:1F2wX8AOO
雪穂亜里沙「ヒデコ先輩!」
ヒデコ「ん…んん!?」ピクッ
雪穂「右の人マークです!」
亜里沙「左の人マークしてください!」
ヒデコ「おぉっと……?」ピタッ
海未「……はぉ…」
海未「ヒデコ!目の前の方をマークしてください!」
ヒデコ「了解!」ダッ!
雪穂亜里沙「あっ……」
331: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:10:31.28 ID:1F2wX8AOO
雪穂「とめる!」ザッ!
勝「!」ピタッ
雪穂(よし…!この隙に亜里沙が……)チラッ
亜里沙「え、そっち!?」ザザッ
雪穂(なっ…!逆!?)
勝「何ぼーっとしてんだ、みたいなぁ!」ダッ!
雪穂亜里沙「あっ…!」
角間「どうしたどうしたぁ!?ディフェンスが噛み合ってないぞぉ!!」
希「……花陽ちゃんたちの穴は虫歯みたいなものってことかな」
真姫「……どういうこと?」
希「ぱっと見た感じはそこまで大きくないけど中身は大穴が空いてるってやつ」
真姫「……言いたいことはわかったけど虫歯って……」
希「いや~、他にいいのが浮かばなくて……」
332: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:11:21.74 ID:1F2wX8AOO
ミカ「お願いします!」ドッ
希「了解!」トッ
茂木 ザッ
希「………いくよぉ!!」バッ!
クルッ スタッ
希【イリュージョンボール】
茂木「!?」ガクッ
角間「抜いたぁ!!ドリブルで上がっていく!」
希「真姫ちゃん!」ドッ!
真姫「ええ!」トッ
333: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:12:14.86 ID:1F2wX8AOO
真姫「ふっ」ダンッ!
グルグルグル
真姫【ファイアトルネード!!】ドキュッ!!
ゴォォォォォオ!!!!!
西垣「させるかよ!」バッ
西垣にこ【スピニングカット!】
ズシュゥゥゥゥ……!!!
シュゥゥゥゥ………
角間「こ、これはぁ!!西垣の必殺技を相殺したぁ!?」
西垣「っち……」
にこ「いやーん!お顔が怖いにこ~」
ゴォォォォォオ!!!
軟山「………!」グッ
334: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:13:00.86 ID:1F2wX8AOO
軟山【タフネスブロック!!】フンッ!
シュルルルルルル!!!!
ボンッ!
角間「これもキーパー軟山、見事なブロックです!!」
勝「よっしゃー!ナイスセーブっしょ!」
真姫「……!」スタッ
ピッピッピーーーーーー
角間「ここで前半終了のホイッスル!両者無得点で前半を終えました!」
335: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:14:01.48 ID:1F2wX8AOO
雪穂亜里沙 ズーーーン………
にこ「あそこだけ負のオーラすごいんだけど……」ゴクゴク
希「こればっかりはなぁ……」パクッ
希「すっぱぁ~!」
真姫「レモンの蜂蜜漬け……ことりのお菓子スキルには驚かされるわね……」パクッ
真姫「っ……!っ……!」スッパー……!
ことり「あ、ごめん……あんまり蜂蜜に漬かってないところだったのかも……」
真姫「み、水…!!」ゴクゴク
真姫「っ……!!」シワシワ
凛「酸っぱいの食べた後にお水飲んだら口の中キュワってなるよね」
にこ「なにそのわけわかんない擬音は」
凛「うまい擬音が出てこなかったにゃ」
336: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:15:13.83 ID:1F2wX8AOO
絵里「……ほら、レモンの蜂蜜漬けよ」
亜里沙「……ありがと……」しょんぼり
穂乃果「そんなに落ち込んでないで、後半も頼んだよ!」
雪穂「………うん」しょんぼり
絵里穂乃果「………」うーん……
花陽「どうしたの?」
雪穂亜里沙「!」
花陽「二人らしくなかったけど」
亜里沙「………だって…」
雪穂「……花陽さんの抜けた穴は大きかったってことですよ……」
花陽「二人とも……」
フミコ「………」
フミコ「……」コクッ
ヒデコ「……」
ミカ「……」
ヒデコミカ コクッ
337: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:16:35.11 ID:1F2wX8AOO
角間「いよいよ後半が始まります!」
角間「どちらも譲らぬ攻防戦、勝利の女神はどちらに微笑むのでしょうか!!」
希「雪穂ちゃんたち大丈夫かなぁ……」
にこ「それも心配だけど、シュートは大丈夫なの?」
真姫「……あのキーパー思ってたより堅いわね」
絵里「【ホワイトダブルインパクト】なら亜里沙に上がってきてもらわないとだけど、守備がかなり手薄になるわ」
海未「……とりあえず、プレイしながら考えましょう」
ピーーーーーーー
ドッ
338: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:17:27.34 ID:1F2wX8AOO
角間「始まりましたぁ!!」
絵里「ことり!」ドッ
ことり「うん!」トッ
茂木 ザッ
ことり「………!」うーん……
タッタッタッ
ことり「……!海未ちゃん!」ドッ!
海未「はっ!」ドッ!
ことり「さすが海未ちゃん!」トッ
角間「南、園田の連携で突破していく!!」
凛「いけー!」
ことり「にこちゃん!」ドッ
にこ「任せなさい!」トッ
西垣「ここで白黒つけてやる!!」ザッ
にこ「かかってきなさい!」
339: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:18:12.71 ID:1F2wX8AOO
西垣【スピニングカット!】
にこ(きた……!)ガッ
ことり(……これ…!)
花陽(相手が技を出す瞬間にバックパス…!)
にこ(にこしか見てないあんたならこれは止めらんないでしょ…!!)
花陽(……でも)
ズシュゥゥゥゥ……!!!!
ブワァァァァァァ!!
にこことり「うわぁぁ!!!」ドサッ
テンテンテン………
340: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:19:05.24 ID:1F2wX8AOO
西垣「俺を甘く見過ぎたな」トッ
にこ「……はっ!花持たせてやったのよ」
花陽(あの人はにこちゃんだけじゃない、にこちゃんの左右、後ろ、全ての可能性を考えてた……)
西垣「努!」ドッ!
花陽(どこにでもいる選手じゃない…)
努「いくぜぇ!!」トッ
雪穂「!」バッ
亜里沙「止める!」バッ
雪穂(私が先に突っ込めば亜里沙がサポートしやすいはず…!)
亜里沙(私が先に行けば……!)
341: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:20:11.43 ID:1F2wX8AOO
ドガァ!
雪穂亜里沙「うわぁ!」ドサッ
角間「またもや衝突…!!大丈夫かぁ!?」
花陽(自分のことに精一杯で周りが見えてない……!)
勝「いくぞ!!」バッ
友「もちろん!」バッ
努「任せろ!」バッ
にこ「穂乃果、来るわよ!!」
穂乃果「……!」グッ……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
にこ「木戸川の戦略は……ざっくり言うとUTXと同じよ」
穂乃果「UTX?」
花陽「主力、点取り屋を3人置いて後のメンバーは守備に重点を置くことです」
海未「つまり、UTX並みの必殺技を持っている…と」
にこ「その通りよ」
絵里「で、その必殺技っていうのは?」
花陽「………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
342: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:21:06.22 ID:1F2wX8AOO
勝「てゃあ!」ドキュッ!
努「友!」ドキュ!
友「ふんんん!!」ググッ!
勝「んぐぐ……!!」ググッ!
友「はぁ!!」グンッ!
ドキュッ!!!
ゴォォォォォオ!!!!!!
クルクルクル
スタッ
武方三兄弟【トライアングルZ!!】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
花陽「ズバリ、【トライアングルZ】です」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
343: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:21:52.29 ID:1F2wX8AOO
穂乃果(この技……たしかにUTXと同レベルの迫力……!!)グッ
ゴォォォォォオ!!!!
パチッ……パチッ……
穂乃果(……さっきよりもう少しパズルを大きく……)
ググググッ
ギチッ
穂乃果(…!枠の大きさは決まってるから無理やり大きくしちゃうと……)
344: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:23:01.34 ID:1F2wX8AOO
穂乃果【マジン・ザ・バンド!!】
ドシュルルルルル!!!!
勝「いけぇ!!」
穂乃果「…っ…ぐぐ…!!」ズズッ
友努「はぁぁ!!」
穂乃果「…っ…!?」ブワッ!
バチィッ…!
勝「よっしゃぁ!!」
ガァン!
努「げっ……」
角間「高坂吹き飛ばされながらもなんとかシュートを弾いたぁ!!」
角間「ボールはゴールポストに直撃、誰がボールを死守するんだぁ!?」
花陽「ナイスセーブ!」
海未「よく止めましたね、穂乃果」
穂乃果「えっへへへ……」ムクッ
ピクピクッ…!
穂乃果(っ……さっきよりも負荷が…!)
ポーン…!
345: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:23:53.01 ID:1F2wX8AOO
亜里沙友「はぁ!」バッ
ガッ…!!
亜里沙「きゃぁ…!」ドサッ
テンテン……
勝「ナイス友!」
にこ(まずい……)
にこ「また来るわよ!ディフェンス固めて!!」
雪穂「はい!」ザッ
亜里沙「……はい!」ムクッ
勝「そんなザルなディフェンダーに止められるわけないっしょ!」ヤレヤレ
雪穂(……無視無視)
雪穂(この状況、花陽さんならきっとベストな判断を出せる……)
亜里沙(でも……)
雪穂亜里沙(私(亜里沙)にはもう何が正解なのかわからない……)ザッ……
花陽(二人の足が止まってる……!!)
海未「ヒデコ、ミカ!二人のカバーを……」
海未「!」
346: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:24:57.79 ID:1F2wX8AOO
「亜里沙は緑のモヒカン、雪穂はピンクの73をマーク!!」
亜里沙雪穂「!」
ヒデコ「こいつはわたしらに任せて!」
亜里沙雪穂「は、はい!」ダッ!
努友「……っち…!」ジリッ
海未(……私が指示を出す前に……)
勝「……なかなかやるじゃん?」
ヒデコ「あんたらのうち一人でも止めればあの大技は出せないでしょ?」
勝「でもお前みたいな素人に俺を止められるわけない、みたいなぁ!!」ダッ
ヒデコ「止めるのは私じゃないよ」
ヒデコ「ミカ!」バッ
勝「なに…!?」
ミカ「うん!」ダンッ!!
キランッ!
347: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:25:57.69 ID:1F2wX8AOO
ミカ【シューティングスター!!】
ドゴォォォォッ!!!!
勝「ぐわぁぁぁ!!」ドサッ
角間「DF二人の新必殺技でなんとかピンチをしのいだぁ!!」
角間「しかしまだゴールは目の前、油断はできない!!」
ことり「すごい二人とも!!」
穂乃果「ヒデコー!ミカー!ナイスブロックゥゥ!!!」
ヒデコ「頑張るって言ったでしょ!」
ミカ「ふふん…!」ブイッ
雪穂「ヒデコ先輩、ミカ先輩……ありがとうございます!」
亜里沙「ありがとうございます!」
ヒデコ「二人とも焦りすぎなんだよ、ほら、ミカとボール回してるから少し深呼吸しな」ドッ
ミカ トッ
348: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:26:44.64 ID:1F2wX8AOO
雪穂 スゥ……ハァ……
雪穂(……たしかにあの大技にはびっくりしたけど、誰かを止めれば打てないなんて簡単にわかるはずなのに……)
亜里沙(どうして気がつかなかったんだろう……)スゥ……ハァ……
雪穂(前半亜里沙と衝突したのもそう、周りが見えてれば衝突なんて回避できたはずなのに……)スゥ……ハァ……
亜里沙(花陽さんの分も……って、気負い過ぎてたのかな……)スゥ……ハァ……
雪穂亜里沙「………」
雪穂亜里沙 スッ
349: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:27:25.32 ID:1F2wX8AOO
ヒデコ「……ふふ、落ち着いたかな」ドッ
ミカ「助っ人同士、プレッシャーの重さはよくわかるからね」
ヒデコ「正直まだ足震えてるもん」
ミカ「私も」ドッ
ヒデコ「でもやっぱり……」トッ
雪穂「ください!」タッタッタッ
ヒデコ「後輩の前ではカッコよくいたいものなんだよ!」ドッ!
雪穂「ほっ!」トッ
花陽(……がんばれ、雪穂ちゃん)
350: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:28:20.57 ID:1F2wX8AOO
友「多少動きが良くなったぐらいで調子に乗らないことですね!」ザッ
雪穂「………狩の基本って知ってますか?」
友「…は?」
雪穂「決して自分は見つからないこと」フッ
友「き、消えた……!?」
サァァァァァァァ…………
雪穂「木々のざわめきに足音を隠し」ザザッ
友「ど、どこに……!」キョロッ
雪穂「過ぎ行く風に匂いを隠し」
友(声はするのに姿が見えない……)
雪穂「決して獲物に見つかってはならない」
雪穂【ハンターズハイド】
351: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:29:16.79 ID:1F2wX8AOO
タッタッタッ
角間「い、一体何が起こったんだぁ!?」武方友、棒立ちのまま抜かれてしまったぁ!!」
角間「気配を消し、ディフェンダーの目を欺く新必殺技だぁ!!」
勝「なにやってんだよ!!」
友「……消えたんです……」
勝「はぁ!?」
友「……声はするのに……」
勝「…っち…!行くぞ!」ダッ
友「……」タッタッタッ
にこ「……今はあの子らの好きなようにさせるのが一番良さそうね」
希「人が成長する瞬間ってなんでこんなにワクワクするんかなぁ」
にこ「そうね」
希「……いいなぁ」
にこ「?」
352: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:30:00.77 ID:1F2wX8AOO
雪穂 タッタッタッ チラッ
亜里沙 コクッ
雪穂「亜里沙!」ドッ!
亜里沙「うん!」トッ
亜里沙「………」
キッ!
バチィ!
絵里「!」
絵里(……了解)ダッ!
真姫「……?」ダッ
353: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:30:54.74 ID:1F2wX8AOO
亜里沙(……助っ人として、チームの一員として……)
亜里沙(今、最高のボールを出してみせる……!!)ザッ!
絵里 タッタッタッ
亜里沙「………そこっ!!」ブワァァ……!
パキパキパキパキパキ
354: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:31:48.16 ID:1F2wX8AOO
亜里沙【氷の矢!!】
ドキュゥゥゥ!!!!!
角間「こ、これはぁ!?針の穴を通すかのようなロングシュート!!」
角間「一直線に絢瀬の元へ向かって行く!!」
海未「…亜里沙まで新必殺技を…!」
にこ「やるじゃない」
絵里「…っ…はぁ!!」トッ
絵里(あ、やばっ……!)ポーン…!
角間「おおっとトラップミスかぁ!?ポールは高くバウンドしながら木戸川ゴールへ転がって行きます!!」
軟山「……!」グッ
絵里(まずい……!一度トラップして…)
真姫「絵里!そのままダイレクトで行くわよ!!」タッタッタッ
絵里「え、真姫!?」
真姫「はやく!!」
絵里「あぁーもう!わかったわよ!!」ダッ!
355: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:32:27.17 ID:1F2wX8AOO
絵里 ゴォォォォォオ!!!
真姫 ゴォォォォォオ!!!
フワッ………
ドキュゥゥッッッ!!!
絵里真姫「いっけぇぇぇ!!!」
ゴォォォォォォォォオ!!!!!!!
356: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:33:15.91 ID:1F2wX8AOO
角間「こ、これは!?前回の試合で見せた新必殺技です!!」
角間「今回は迷いなくゴールへ向かっていきます!!」
にこ「いけ!!」
希「決まって!!」
軟山【タフネス……】
ゴォォォォォォォオ!!!!!!
軟山「ぅ……うわぁぁ!!!」バッ
ドシュルルルルル………!!!!!
角間「決まったぁぁぁ!!先取点は音の木坂です!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
勝「そんな…….ありえないっしょ……」
友「僕たちが……先制?」
努「……このまま終われるかよ……!」
357: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:34:04.91 ID:1F2wX8AOO
凛「やったぁ!!一点リードだよ、かよちん!!」
花陽「うん、やったぁ!!」
凛「このままいけば……」
花陽「みんな……頑張って……!」ギュッ!
雪穂(……二人とも……)
亜里沙「雪穂、どうしたの?」
雪穂「……!な、なんでもないよ!」
358: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:35:18.66 ID:1F2wX8AOO
希「えりちさっすがぁ~!!」
絵里「……どうして成功したのかしら……」
希「本人がわかってないんかーい……」
真姫「………」クルクル
にこ「真姫も良くやったわ!!」ガバッ
真姫「ヴェェ!!抱きつかないで!!」クルクルクルクル
穂乃果「あの髪の毛くるくるって嬉しさに比例するんだね……」
海未「犬みたいですね」
ことり「海未ちゃん……」
ヒデコ「やったね、二人とも!」
雪穂亜里沙「ありがとうございます!」
穂乃果「穂乃果は鼻が高いよ!」
雪穂「お姉ちゃんは関係ないけどね」
穂乃果「……雪穂がイジワルする……」
絵里「ごめんなさい亜里沙……せっかくのパスをキャッチミスしちゃって……」
亜里沙「ううん、大丈夫!」
亜里沙「次はもっといいパス出して見せるから!」ニコッ
絵里「あぁぁぁもううちの妹ハラショォォォ!!」ナデナデナデ
にこ「戻ってきなさい」
穂乃果「よし、後半残りもこの調子で行くぞー!!」
みんな「おー!」
359: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:36:31.14 ID:1F2wX8AOO
海未「そういえば穂乃果」
穂乃果「ん?」クルッ
海未「……ナイスセーブ」スッ
穂乃果「…!」
穂乃果「………」
穂乃果「…まあね」スッ、
コツン……!
360: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:37:58.76 ID:1F2wX8AOO
雪穂「あ、ヒデコ先輩!」
ヒデコ「どうしたの?」
ミカ「?」
雪穂「私たちから見て先輩たちはいつだってかっこいいですよ!」
ヒデコミカ「……」
亜里沙「左に同じです!」
雪穂「逆かな」
亜里沙「逆?」
雪穂「まあいいや、それじゃあ!」タッタッタッ
亜里沙「待って雪穂~!」タッタッタッ
ヒデコミカ「………」
ヒデコ「………もしかして聞かれてたのかなあの時」
ミカ「……だね」
ヒデコミカ「……………………」
ヒデコミカ「ハッズイ……」
タッタッタッ
ヒデコ「……あれ?雪穂たちが戻ってきた」
雪穂「あの!やりたいことがあるんですけどいいですか!?」
亜里沙「ですか!」
ヒミ「?」
361: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:38:35.73 ID:1F2wX8AOO
角間「さあ後半まだ時間は残っております!」
角間「木戸川清修が同点ゴールを決めるか、音の木坂が追加点を決めるか、ひと時も目が離せません!!」
362: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:39:52.50 ID:1F2wX8AOO
木戸川0-1音の木坂
ピーーーーーーー
ドッ
勝「こんな新参校に負けなんて……」トッ
友「僕たちのプライドが許しません!!」
努「俺たちのトライアングルZは無敵だ!!」
にこ(一度止めてるんだから無敵じゃないけどね)
ことり「このまま逃げ切らせてもらいます!」ザッ
勝「俺たち三兄弟の連携を見せてやる!」ドッ
ドッ、クルッ 、ザザッ!
ことり「さ、3人が入り乱れて何が何だか……」
海未「はぁぁ!!」ズザザッ
努「ふんっ!」ドッ
363: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:40:52.56 ID:1F2wX8AOO
ククッ、トッ、クルッ
にこ「こいつら……さっきまでと動きが違う……!」
希「さっきまでは個人技中心だったのに急に連携重視……!」
花陽「……この急激な変化に対応しきれなければ、一気にピンチになる……」
勝「西垣!」ドッ
西垣「おう!」
角間「一度西垣へとボールを戻したぁ!」
にこ「……また会ったわね」
西垣「悪いが相手をする気は……無いんでね!!」ドッ
にこ「なっ……!」
海未「しまった!!」
角間「これは西垣見事なパスだぁ!!敵の意表を突き前線の武方勝へと一直線にボールが向かう!!」
勝「ドンピシャァ……!みたいなぁ!!」トッ
努「いくぜぇ!」
友「覚悟してください!」
にこ「ディフェンスの隙間を……!」
ヒデコミカ雪穂亜里沙「………」
364: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:42:17.59 ID:1F2wX8AOO
ニヤッ
勝「よっしゃー!!【トライアングル……】」
ピピーーーーーー!!
勝「なっ……?」
審判「オフサイド」バサァ!
三兄弟「はぁ!?」
角間「少し攻め急いだか武方三兄弟!!」
勝(いや……この感じは……)
友「やられましたね」
凛「おふさいどとらっぷ?」
花陽「うん、パスの直前、ディフェンスラインを少しあげることによってオフサイドを誘う高等テクニック」
花陽「一歩間違えると相手のチャンスに変わるし、何よりタイミングが難しいの」
凛「へ~、なんだかすごいにゃー!」
花陽(わからなかったんだね、凛ちゃん……)
365: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:43:02.00 ID:1F2wX8AOO
真姫「いつの間にそんな作戦………」
絵里「前半の堅さは完全に取れたみたいね」
ヒデコ「ナイスタイミングだったね、雪穂」
雪穂「接客業のお手伝いで、花陽さんほどじゃ無いけど人間観察はしてきましたから」
雪穂「成功してよかったです!」
亜里沙「雪穂、ハラショー!」
雪穂「ふふ、ありがとう亜里沙」
角間「音の木坂ボールで試合再開です!」
366: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:44:22.73 ID:1F2wX8AOO
観客席
ツバサ「はやく!試合終わっちゃうわ!」
エレナ「まあそう焦るな、まだ試合時間は残ってる」
ツバサ「でももうほとんど残って無いじゃない!」
あんじゅ「それはツバサが外の屋台でたこ焼きとかアイスとかいっぱい食べてたからじゃない」
ツバサ「そんなことないわ!」(両手にたこ焼き、コーンのアイス、焼きそば)
エレナ「浮かれすぎだろう」
ツバサ「だ、だって前の監督の時は…お祭りとか全然行けなかったから……」
エレナ「……ふぅ…で、試合はどうなんだ?」
ツバサ「そ、そうよ!ええっと……」バッ!
ツバサ「………」
あんじゅ「……ツバサ?」
エレナ「…まさか、負けているのか?」
ツバサ「……1-……0」
ツバサ「勝ってるぅぅ……」ふにやゃぁ…
367: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:46:03.12 ID:1F2wX8AOO
エレナ「ふふ、よかったなツバサ」
ツバサ「もちろんよ、絶対リベンジするんだから!」
あんじゅ「試合時間もそこまで残ってないしこれで決まりかしら?」
エレナ「……いや、こういう時こそ最後の一発が怖いんだ」
ツバサ「全く……穂乃果さんたちがそんなのにやられるわけないじゃない」
エレナ「もちろん私もそう信じてるよ……おや?」
あんじゅ「どうしたの?」
エレナ「小泉花陽と星空凛がいないな……」
ツバサ「ほんとね、どうしたのかしら……」
エレナ「……」
368: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:46:57.95 ID:1F2wX8AOO
勝「今度こそ!」ダッ!
雪穂「止めます!」
亜里沙「ます!」
勝「……来たなザルディフェンダーが…!!」
雪穂(2対1……)
亜里沙(他に味方はなし……)
雪穂亜里沙(花陽さんなら……)
勝「おらぁ!」ダッ!
雪穂亜里沙「……いや」グッ……
369: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:48:01.52 ID:1F2wX8AOO
雪穂亜里沙「亜里沙(雪穂)なら!!」バッ!
勝「なっ…!」
雪穂「はぁあ!!」ズザザッ
勝(スライディング……こんなの跳べば)バッ!
ドッ! ビキビキビキ
勝「……!?しまっ……」
カキーン
シャー……!
雪穂【アイスグランド!】トッ
ワァァァァァァァァァァ!!!
角間「前半噛み合わなかったディフェンスがようやく形になって来ました!」
穂乃果「よーし!このまま押し切るよ!」
みんな「おー!」
370: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:48:43.51 ID:1F2wX8AOO
角間「……さあ、残り時間も少なくなってまいりました……」
角間「一点の重みが増す中、選手たちはどのようなプレイを見せてくれるのでしょうか!」
勝「……もう時間もない……覚悟を決めるしかないみたいだな……」
友「全力の攻撃……絶対とりますよ!」
努「このまま試合終了なんてさせねぇ!!」トッ
海未(……この攻撃が最後の攻撃)
海未「気を抜かないように!!」
ディフェンス陣「はい!!」
勝「おらおらおらぁ!!!」ダッ!
雪穂「止める……!!」ザッ
371: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:49:50.81 ID:1F2wX8AOO
雪穂【ハンターズネット!!】
ブワァァァァァァ!!!
勝「うわぁ!!」ドサッ
雪穂「よし…!」
テンテン……
友「次は僕の番です!」トッ
亜里沙「行かせません!」ザッ
友「…っ!」
亜里沙「はぁ!」ガガッ!
友「ふっ!」ザザザッ
ガッ ザザッ トトッ ザッ
雪穂「亜里沙!」ダッ
友(…!来ましたね…!!)
凛「……!」ピクッ
花陽「ダメ雪穂ちゃん!!」
友(二人をこれだけ引き付ければ……)チラッ
勝努 コクッ
友「……これが僕たちの、全力の攻撃です!!」ドッ!
雪穂亜里沙「…しまった……!」
穂乃果「っ……!!」グッ
エレナ(……小泉花陽と星空凛がいれば今の隙は生まれなかっただろう……)
エレナ(彼女たちの穴は大きすぎる……)
372: ◆B.QC/MQ7Kc 2019/04/14(日) 03:50:47.93 ID:1F2wX8AOO
勝「おりゃぁ!!」ドッ!
努「……っらぁぁ!!」ドッ
友「これが僕たちの……!!」グンッ!
ドキュゥッ!!!
ゴォォォォォォォォオ!!!!!
クルクルクルッ
スタッ
武方三兄弟【トライアングルゼェェット!!!】
373: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:51:34.69 ID:1F2wX8AOO
ゴォォォォォォォォオ!!!!
ツバサ「……この技……」
エレナ「……私たちのトライペガサスと同等……いや、それ以上だな」
あんじゅ「最後の攻撃ほど怖いものはない、まさにその通りね」
ツバサ「穂乃果さん……」
にこ「こいつら……どこにこんなパワーを…!!」
希「最後の最後に…」
海未「穂乃果!!」
374: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:55:36.82 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「………」スゥ………
穂乃果「………」ハァ………
穂乃果(……怖いけど……)
穂乃果(みんなと決勝に行くため……)
穂乃果(UTXと戦うため……)
ゴォォォォォォォォオ!!!!
穂乃果「やれることは全部やるんだ!!」バッ
パチッ………パチッ……
穂乃果(……みんな今日までずっと頑張ってきた……)
ギチッ…!
穂乃果(みんなを決勝に連れてってあげるんだ……!!)
ギチチッ……!
穂乃果「穂乃果は……リーダーだから!!」グググッ!!
375: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:56:23.14 ID:1F2wX8AOO
ピシィ……!
花陽「………」
凛「…?どうしたのかよちん?」
花陽「わからない……わからないけど……」
花陽「……嫌な感じ」
376: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:57:11.40 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「ぅ……あぁ……!!」グググッ
穂乃果(結構きつい……けどこれで)グググッ
穂乃果「戦える!!」バッ
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】
ドギュルルルルルル!!!!
武方三兄弟「いけぇぇぇ!!!」
みんな「とまれぇぇーー!!!!」
穂乃果「はぁぁ!!」グググッ
ズズズッ!
穂乃果(押し……こまれる……!)
武方三兄弟「らぁぁぁ!!!」
ギュルルルルル……!!!
穂乃果「……っ…!ああああぁぁ!!!」グッ!
377: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:58:06.54 ID:1F2wX8AOO
ッシュゥゥゥゥ………!
穂乃果「………」
みんな「………」
角間「………」
シーーーン…………
角間「………?」
角間「……っ」ハッ
角間「止めたぁぁぁ!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!!!
角間「武方三兄弟の渾身のシュートを見事、完全に受け止めましたぁ!!」
勝「……冗談っしょ……」
ピッピッピーーーーー!!
角間「ここで試合終了のホイッスル!!決勝へ進出したのは音の木坂だぁぁ!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!
378: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 03:59:38.24 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「はぁ…はぁ……」
穂乃果「あっはは……膝が笑ってる……」ガクガク
穂乃果(……少し亀裂が入っただけでこのダメージ……)
穂乃果(完全に壊れるとどうなるんだろう……)チラッ……
穂乃果「……ありがとう、穂乃果のマジンさん」ニコッ
マジン「………」
ドロッ
穂乃果「……え」
379: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 04:00:50.76 ID:1F2wX8AOO
海未「穂乃果ぁぁ!!」ガバッ
穂乃果「うぶっ……!」
ことり「穂乃果ちゃん!」ガバッ
穂乃果「か、体がぁぁ!!」ミシミシィ…!
希「いやー何だかんだ勝ったね~」
真姫「…当然よ」クルクル
希「もー素直じゃないな~真姫ちゃんは~」ワシワシ
真姫「当たり前のようにワシらないで!!」
絵里「今日は助っ人メンバーがMVPね」
穂乃果「そうだよ!すっごい良かった!!」
380: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 04:01:42.57 ID:1F2wX8AOO
雪穂「そ、そんな……前半迷惑かけちゃったし……」
亜里沙「ありがとうございます!」
ヒデコ「うん、すごく良かった!」
穂乃果「ヒデコとミカもだよ!」
ヒデコ「え?……わぷっ!」ガバッ
穂乃果「日頃からサポートしてくれたり……」
穂乃果「ヒデコたちが助っ人で本当に良かった…!!」
ヒデコ「……も~、なにそれ?まだ決勝残ってるんだよ?」
穂乃果「わかってるよ!でもとにかく伝えたかったの!」
ヒデコ「はいはい、ありがとう」ヤレヤレ
穂乃果「ひどい…!!」ゴーン
海未「それではみなさん、戻りましょうか」
みんな「はーい!」
381: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 04:02:59.48 ID:1F2wX8AOO
人気のない場所
ヒフミ「……っふー……」ドサッ
フミコ「いやー勝てて良かったね~」
ヒデコ「最後は少しひやっとしたけどさすが穂乃果だよね~」
ミカ「わかる~」
ヒデコ「今日穂乃果にお礼言われたんだ、私たちが助っ人でよかったって」
フミコ「あーそれ私も言われたよ、試合出てなかったのに」
ミカ「普段から支えてくれてありがとうって……ね?」
ヒデコ「穂乃果たちといるだけで毎日刺激的なんだから、こっちこそありがとうだよね」
フミコミカ「ねー」
ヒデコ「あぁ……今になってて震えて来た」フルフル
ミカ「うわ、めちゃくちゃプルプルしてる!」あはは!
フミコ「遅すぎでしょ」
ヒデコ「………」
フミコ「ヒデコ?」
382: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 04:03:53.64 ID:1F2wX8AOO
ヒデコ「……今日、さ……試合出るってわかってたけどすごい緊張しててさ」
フミコ「………」
ヒデコ「もし私のミスで負けたらどうしよう……とか、足引っ張っちゃったらどうしよう……とか」
ヒデコ「嫌な想像ばっかり浮かんでてさ……」
ミカ「……」
ヒデコ「でもいざ試合となったら普段試合に出てる後輩の方が空回ってるんだもん」
ヒデコ「それに気づいてからは緊張なんかより何とかしなきゃって気持ちの方が強くなって……」
ヒデコ「試合が終わってみれば」
ヒデコ「後輩からかっこいいって言われて、みんなからもお礼を言われて……」
ヒデコ「私は……物語の脇役、なのに……」
383: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 04:05:06.25 ID:1F2wX8AOO
ポタポタ………
ヒデコ「こんなに幸せでいいのかなぁ……」ポロポロ
ミカ「……うん…いいんだよ、それで」
ヒデコ「ぅ……っ!ズズッ……」ポロポロ
ヒデコ「すっごい……幸せなんだぁ……」ポロポロ
フミコ「友達なんだから助けて当然って思ってたけど、やっぱり……感謝されると嬉しいもんね」ナデナデ
ヒデコ「…っ……わた、し…!」ポロポロ
ヒデコ「っ………」
ヒデコ「このチームの助っ人でよかったぁ!」
384: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:25:38.86 ID:1F2wX8AOO
にこ「ちょっとお手洗い行ってくるわ」
希「更衣室で待ってるな~」
にこ「ええ」
凛「アイドルはトイレしないんじゃなかったの?」
にこ「……お化粧直しよ」
凛「でもにこちゃんいつもお化粧してないにゃ~」
にこ「うぐっ……!」
希「やめとき凛ちゃん、アイドルにも色々あるんよ……」
凛「アイドルの闇は深いにゃ~」
バシッ!
凛「いにゃ……!?」
希「凛ちゃんが逃げられへんのをいいことに……」
にこ「すぐ戻るわ」スタスタ
385: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:26:40.85 ID:1F2wX8AOO
にこ「えーっと……あ、ここね」スタスタ
にこ「混んでなくて助かったわ……」
「………ちょっといいか?」
にこ「…なによ、今取り込み中……」クルッ
にこ「!」
にこ「……あんた」
西垣「……さっきの試合、俺たちの負けだ」
西垣「約束通り、あの技はお前のものだ」
にこ「……」
にこ「たしかに、私たちが試合に勝ったけど……」
にこ「私はあんたに一度も勝ってない」
西垣「!」
にこ「一勝一敗って事で保留にしといてあげるわ」
西垣「お前……」
にこ「ありがたく思いなさいよ」
西垣「………」
386: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:28:29.34 ID:1F2wX8AOO
西垣「それだと俺の勝ちでよくないか?」
にこ「はぁ!?あんたそういうこと言うの!?」
西垣「だって個人では勝ってるわけだし……」
にこ「あんたがルール決めたんでしょうが!!」
西墻「そうだけど……」
にこ「そうなのよ!!」
西墻「……まあいいか、今日のところは引き分けだ」
にこ「……ええ」
西墻「決勝、頑張れよ」
にこ「任せなさい」
西墻「それじゃあ」スタスタ
にこ「………」
西墻「……やっぱり俺の勝ちで……」クルッ
にこ「早よ行け!!」
387: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:30:13.85 ID:1F2wX8AOO
、
更衣室外
監督「おーい!邪魔にならないように早く行くぞー!」
更衣室
ヒフミ「はーい!」
真姫「ちょっとにこちゃん!私のシーブリーズ勝手に使ったでしょ…!!」
にこ「なによそれぐらいケチくさいわねー、減るもんじゃあるまいし」
真姫「がっつり減ってるから言ってるのよ!!」
希「あ、あれ?胸がきつい……」ググッ
海未「それは私のです!返しなさい!!」バッ
希「ご、ごめん……」
海未「どうせ私は……胸も何もない人間ですよ……」シクシク
希「そこまで卑屈にならなくても……」
絵里「亜里沙、私のマトリョーシカ知らない?」
亜里沙「知らなーい」
388: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:32:40.10 ID:1F2wX8AOO
ことり「ほ、穂乃果ちゃん大丈夫?」
穂乃果「ひ、疲労感が…………」ダルー……
雪穂「まぁ……今日は頑張ったからね、手伝ってあげるよ」
穂乃果「ゆぅぅぎぃほおぉ!!!」ダー…!
雪穂「鼻水汚い」
花陽「あれ…ねえ凛ちゃん、あれって……」
凛「どれ?……あーー!!」
穂乃果「どうしたの凛ちゃん?」
凛「あれ!」
穂乃果「あれ?」
凛「あれ!」
穂乃果「あれれ?」
凛「あ……んふふ………ふざけないで!」
穂乃果「ごめんごめん……って……」
穂乃果「えええええ!?」
「!」クルッ
タッタッタッ
389: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:33:53.07 ID:1F2wX8AOO
ツバサ「久しぶりね」
穂乃果「どうしてここに……」
ツバサ「あなたたちの試合を見に来たに決まってるじゃない」
穂乃果「………やっと……ここまで来れました」
ツバサ「あとで少し、向こうで話せないかしら」
穂乃果「は、はい!今すぐにでも……!!」バッ
ツバサ「……その格好で出るつもり?」
穂乃果「え?……あっ……////」
海未「穂乃果!!なんという格好でそんなところにいるんですか!早く中に戻りなさい!!」
穂乃果「ご、ごめんなさ~い!!」
穂乃果「それじゃああとで…!」
ツバサ「ええ」フリフリ
390: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:36:38.54 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「えーっと……」キョロキョロ
ツバサ「こっちよ」フリフリ
穂乃果「す、すいません待たせちゃって……」
ツバサ「いいのよ、こっちが急に言い出したんだから」
ツバサ「とりあえず……」スッ
ツバサ「試合お疲れ様、これは私からのプレゼントよ」コトッ
穂乃果「コ、ココア……すみませんまたお奢ってもらって」
ツバサ「ふふ、謝ってばかりね、穂乃果さんは」
穂乃果「あはは……たしかに……?」
穂乃果「穂乃果……さん?」
ツバサ「………?」
ツバサ「………」
ツバサ「……」
ツバサ「…」
ツバサ ハッ
391: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:37:21.76 ID:1F2wX8AOO
ツバサ(あああああああやっちゃったぁぁ!!!!!)
ツバサ(いつもエレナたちの前では穂乃果さんって呼んでたからつい癖で……!!癖で…!!)
ツバサ(絶対気持ち悪い先輩と思われた……うわなにこの人急に下の名前で呼んでんのこわっって思われたぁぁ!!)
穂乃果「………」
392: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:41:38.87 ID:1F2wX8AOO
ツバサ(その沈黙をやめて!!)
ツバサ(あなたはいつも明るいみんなの太陽高坂穂乃果さんでしょ!?どうしてそんなに静かなのよぉぉ!!)
穂乃果「あの………ツバサ……さん?」
ツバサ(ほらーもう私の名前呼ばれてるーーー!!!)
穂乃果「あのー……ツバサさん?」
ツバサ(ほらもう穂乃果さんが呼んでるじゃない私の名前を!!………?)
ツバサ(……私の……名前?)
ツバサ「……え」
穂乃果「やっと反応してくれた」
ツバサ「あ、その……ごめんなさい、急に名前で呼んだりして」
ツバサ「嫌だったら別に……」
穂乃果「う、嬉しかったです!!」
ツバサ「へ?」
穂乃果「なんだか……少し距離が近くなった気がして……」
穂乃果「私もツバサさんって呼んでいいですか?」
ツバサ「…ええ……もちろんよ」
393: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:43:57.72 ID:1F2wX8AOO
ツバサ(えんだぁぁぁぁぁ!!!!)
ツバサ(穂乃果さんと名前で呼びあうことに予想外のタイミングで成功したわ!!)
穂乃果「やったぁ!!嬉しいですツバサさん!」ニコッ
ツバサ(はいはいハラショーハラショー、ベリーハラショーよ、もうなにも思うことはないわ)
ツバサ「…それで話は変わるんだけど……」
ツバサ「小泉さんと星空さんは怪我をしていたの?」
穂乃果「……はい」
穂乃果「でも決勝には出られるので大丈夫です!」
ツバサ「よかった、リベンジするのにメンバーが欠けてたんじゃどうしようもないものね」
穂乃果「リベンジだなんてそんな……」
ツバサ「少なくとも、私たちはそのつもりでここまでやって来たわ」
穂乃果「……」
穂乃果「…試合のスコア、見ました」
ツバサ「試合?」
ツバサ(ああ、私たちのか)
穂乃果「どうやって……あれほど急激に強くなったんですか?」
ツバサ「…………」
394: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:44:59.71 ID:1F2wX8AOO
ニコッ
ツバサ「すごく優秀な監督が来てくれたのよ」
穂乃果「監督?」
ツバサ「ええ、その人は……」
「あ、いた……おーい!ツバサさーん!」
ツバサ「……噂をすればね」
穂乃果(あれ?この声……)
お姉さん「こんなところにいたんだ、エレナさんたちが探してたよ」
ツバサ「えぇ~……」
穂乃果(どこかで聞いたような………?)
お姉さん「ほら、早く行って来なよ」
ツバサ「……わかりました」スッ
ツバサ「ごめんなさいね穂乃果さん、決勝、楽しみにしてるわ」
穂乃果「は、はい!こちらこそよろしくお願いします!綺羅さん!」
ツバサ「………」
穂乃果「……?」
穂乃果 ハッ
穂乃果「ツバサさん!!」ブンブン
ツバサ「ええ、また来週」フリフリ
ツバサ(ここで流したら次からまた綺羅さんに戻る上に気まずさから二度とツバサさんと呼ばれることはない…)
ツバサ(危なかった………)
395: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:47:11.74 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「………」
お姉さん「ごめんね、話の途中だったのに」
穂乃果「いえ、あの……」
お姉さん「なに?」
穂乃果「どこかで会ったことありましたっけ?」
お姉さん「……」
お姉さん「……ふふ」ニコッ
穂乃果「!」
お姉さん「タイヤのトレーニングは順調?」
穂乃果「タイヤ……?」
穂乃果「………!」ハッ
396: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:48:25.07 ID:1F2wX8AOO
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「ん~…どうすればキーパーの実践的な練習ができるんだろう…」テクテク
???「鉄塔広場のタイヤを使ってみて」ボソッ
穂乃果「へ!?」クルッ
穂乃果「……だれもいない……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「あの時の!!」
お姉さん「やっと思い出してくれたかな」ニコッ
穂乃果「お姉さんのおかげで強くなれました!次の試合、よろしくおねがいします!」ペコッ
お姉さん「まって、これあげる」スッ
穂乃果「これ……チョコ?」
穂乃果(なにか見覚えがあるような……)
お姉さん「食べてみて」
穂乃果「い、いただきます……?」パクッ
お姉さん「あんこ入りだけど」ニヤッ
穂乃果「…!」ムグッ
穂乃果「あんこあきたぁぁ!!」ブンブン
穂乃果「……!」ハッ
穂乃果「……あ、あれ?」キョロキョロ
穂乃果「……どっか行っちゃった……」
397: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:49:40.11 ID:1F2wX8AOO
夜の公園
真姫 ブワァァァァ!!
絵里 ブワァァァァ!!
ドキュッ!!
シュルルルルルル……!
テンテンテン……
真姫絵里「………??」
真姫絵里(……わからない)
398: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:51:09.31 ID:1F2wX8AOO
夜の公園
真姫 ブワァァァァ!!
絵里 ブワァァァァ!!
ドキュッ!!
シュルルルルルル……!
テンテンテン……
真姫絵里「………??」
真姫絵里(……わからない)
399: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 16:52:11.98 ID:1F2wX8AOO
凛宅
凛「………」
凛「……」ピッ
『さぁ始まりましたーーーー世界大会!世界一の称号は一体誰が手に入れるのでしょうか!!』
『ワァァァァァァァァァァ!!!』
凛「………」ジーーーーー
凛「……こう……いや、こんな感じ……?」ブツブツ
400: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:10:08.86 ID:1F2wX8AOO
[7、繋がり]
試合まで後6日
海未「穂乃果、起きてください、練習行きますよ」
穂乃果「やったぁぁテスト100点~」ムニャムニャ
海未「それは間違いなく夢ですから早く起きてください」
穂乃果「うぅ~……海未ちゃんがいじめる……」
ことり「ほ、穂乃果ちゃん、今日のテストは何点だったの?」
穂乃果「………100点…」
ことり「え!?すごい……!!」
穂乃果「……中の22点……」
ことり「あぁ……」ガクッ
海未「早く支度してください」
穂乃果「はぁ~~い……」ノソノソ
401: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:11:34.13 ID:1F2wX8AOO
ピンポンパンポーン!
『校内に残っている生徒に連絡いたします』
『現在、全国大会決勝を迎えている、音の木坂学院サッカー部についてですが……』
海未「……?何か聞いてますか?」
穂乃果「いや?」
ことり「なんだろう……」
402: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:13:46.56 ID:1F2wX8AOO
『サプライズで全校生徒で応援に行くといっていた件について』
3人「……んん……!?」
『今、全員の出席意志が確認できたこと、チケットが確保できたことをここに報告……え?』
『やばいって……!まだ穂乃果たち教室にいるって……』
ことり「あちゃー……」
『えぇ!?いつもならグラウンドにいる時間じゃ……』
海未「ええ、その通りです」
『絶対穂乃果が寝ぼけてたとかだよ!今日も眠そうだったし!!』
穂乃果「正解」
『ど、どうする?』
『~~!!もういいや!言っちゃえヒデコ!』
『…そうだね!』
『………こほん………穂乃果』
穂乃果「……はい!」
『ごめんね、サプライズのつもりだったけど……』
『でもね穂乃果、穂乃果達はすごい、本当にすごいよ』
『メンバーも足りない、試合にも出られない、誰も見向きもしなかった……そんなサッカー部が……』
『全国のトップにまで上り詰めたんだから』
3人「……」
『もう頑張ってるのは知ってるから、頑張れなんて言わない』
『………』スゥ……
403: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:14:48.52 ID:1F2wX8AOO
『思いっきり暴れてこい!!』
3人「…っ……」
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
穂乃果「わっ…!」
海未「学校中から歓声が……」
ことり「すご……」
穂乃果「…………練習行きますか!」
海未「ええ」
ことり「ふふふ」
404: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:16:23.94 ID:1F2wX8AOO
グラウンド
海未「それでは練習を始めたいと思いますが……」チラッ
凛ママ「凛と花陽ちゃんは別メニューな」
凛「えー!?」
花陽ママ「治りたてで無理しちゃうとまたすぐ怪我しちゃうからね~」
花陽「そんなぁ~……」
凛ママ「残りのメンバーはいつものメニューをした後、好きな練習してていいよ」
海未「わかりました」
凛ママ「よし、それじゃあ練習開始!」
みんな「おー!」
405: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:18:17.40 ID:1F2wX8AOO
ザッ ザザザッ
海未「ことり、もう少し強引でも構いません」
海未「絶対に取るんだという勢いで来てください」
ことり「で、でもぉ……」
海未「まったく……ことりは優しすぎるんですよ」ヤレヤレ
ことり「うぐっ…!」グサッ
海未「できる限りでいいです、やってみてください」
ことり「う、うん…!」
ことり「………はぁ!」ガガッ!
海未「…!いいですよ、もっとです!」
406: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:19:12.16 ID:1F2wX8AOO
絵里「真姫、希知らない?」
真姫「さあ、どうせお手洗いとかじゃないの?」
真姫「すぐ戻ってくるわよ」
絵里「……それもそうね、練習続けましょうか」
真姫「ええ、だんだんよくなって来てるし」
自動販売機前
希「………」トッ
トントントーン
希「……」トントン
希「……ほっ!」トトン!
ポーン
希 フワッ
希「………」トッ
希「………」
希「……戻ろ」
407: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:20:43.18 ID:1F2wX8AOO
穂乃果(……パズルの最後の1ピースの意味がようやくわかった)
穂乃果(けど問題はそこからだね……)ウーン
穂乃果(その最期のピース自体が一体何なのかがわかんないし)
穂乃果(ほかのピースじゃ代わりにはなれない、その歪みはそのまま穂乃果に反映される……)
穂乃果(穂乃果はいったいどこまで耐えられるのかな?)
穂乃果「………」
にこ「ちょっと!もういい?」
穂乃果「ご、ごめんにこちゃん!」アワアワ
にこ「全く、このにこにーがシュートを打ってあげるのよ!ありがたく思いなさい!」
穂乃果「うん!ありがと!」
にこ「…んぐぅ……!」
にこ(海未といい穂乃果といいなんでこんなに素直な奴が多いのよ……!)
にこ(調子狂うわね……)
穂乃果(にこちゃんなんだかんだ言ってすごく丁寧にシュートしてくれるからね~)
にこ「いくわよ!」ザッ
穂乃果「こい!」グッ
408: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:22:37.69 ID:1F2wX8AOO
練習終わり
海未「穂乃果は今日もあそこですか?」
ことり「みたいだね~」
ことり「お店のお手伝いって言いながら反対方向に走っていっちゃったから…」
ことり「せっかくだし飲み物でも差し入れに行かない?」
海未「いいですね、あそこのコンビニで何か買って行きましょうか」
ことり「やったー!」
海未(おや…前からガラの悪い方達が……)
海未(出来るだけ避けて……)スッ
ドンッ!
海未「!?」ドサッ
ことり「海未ちゃん……!」バッ
海未(今わざと…!!)
409: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:23:37.73 ID:1F2wX8AOO
チンピラ1「痛ってぇ~!」
チンピラ2「うわこれ折れてんじゃね?」
チンピラ1「うわーまじ折れてる……うぉ!?」
海未(私一人なら逃げられますがことりがいるこの状況では……)
チンピラ1「なにこいつめちゃめちゃ可愛いじゃん!」スッ
海未(…!顎に手を……)
チンピラ2「うわーまじだ!!今からカラオケ行かね?」ガシッ
海未(……肩を馴れ馴れしく……)
海未(せめてことりだけでも……)
410: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:24:40.36 ID:1F2wX8AOO
「……ねぇ」
チンピラ1「なんだよ……ってうぉぉ!!連れも可愛いじゃん!」
チンピラ2「やっべーやっべー!」
ことり「………」
海未(……!?)ゾクッ
海未「…………こと、り?」
ことり「……ぶつかっちゃってごめんなさい」ペコッ
チンピラ1「いやいや、謝っても腕は治んねーし?」
チンピラ2「いいから俺ら4人で……」
411: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:25:32.66 ID:1F2wX8AOO
ことり「ごめんなさい」ニコッ
412: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:26:58.80 ID:1F2wX8AOO
チンピラ1.2「……っ…」ビクッ
海未「……」
チンピラ1「……し、白けちまったな、行こうぜ」
チンピラ2「あ、ああ……」
タッタッタッ
海未「………こと……」
ことり「怖かったよ~海未ちゃーん!!」ガバッ
海未「ことり!?」
ことり「早く穂乃果ちゃんのとこ行こ?海未ちゃん」
海未「……そうですね」ニコッ
413: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:27:48.27 ID:1F2wX8AOO
夕方凛宅
凛ママ「りーん!ご飯だぞー!」
………………
凛ママ「りーん!」
………………
凛ママ「?」
414: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:29:32.83 ID:1F2wX8AOO
スタスタスタ
ガチャ
凛ママ「凛!さっきから読んでるの聞こえて……?」
凛「………」(イヤホン)
凛ママ「………」
グイッ ピンピンッ
凛「あっ……ちょっと!」
凛ママ「なに聴いてたんだ?」
凛「聴いてるんじゃなくて見てたの!」
凛ママ「……!それ……」
凛「かっこよくない!?」
凛ママ「………」
凛ママ「…ご飯できてるぞ」
凛「すぐ行く!」バッ
タッタッタッ
415: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:30:43.52 ID:1F2wX8AOO
、
凛ママ「………へぇ」
凛ママ(面白いところに目をつけたな、凛)
ケータイ『最後まで余裕の表情です!!!』
416: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:32:58.88 ID:1F2wX8AOO
穂乃果宅
穂乃果「ちょっと待っててー」
穂乃果ママ「あんたそれ何度目よ!ご飯冷めちゃうじゃない!」
穂乃果「今行くからぁ!!」
ケータイ『圧倒的な実力差を見せつけたUTX高校ですが……』
穂乃果(……本当に、勝てるのかな……)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
マジン「………」
ドロッ
穂乃果「えっ……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「……!」ブンブン
穂乃果(決勝が近いから不安になってるだけ!大丈夫!)パンパン
穂乃果(みんなに迷惑はかけられないからね)
穂乃果(リーダーらしく、みんなを引っ張っていかないと)
穂乃果「やるぞー!」オー!
雪穂「オーはいいからご・は・ん!!」バンッ!
穂乃果「……はい」
417: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:34:34.49 ID:1F2wX8AOO
試合まで後5日
凛「はぁ……はぁ……」
凛(もう少し……捻るのかな?)
凛「……もう一回!」
穂乃果「ふんんん!!!」
ズザザッ!!!
穂乃果「……はぁ……はぁ……」
穂乃果「…もう一回!」
ブンッ!
真姫 ブワァァァ!!
絵里 ブワァァァ!!
真姫絵里【ファイアブリザード!】
ドゴォォォォォォォ!!!
ォォォ………
テンテンテン……
真姫絵里「……もう一回!!」
418: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:38:11.34 ID:1F2wX8AOO
試合まで後3日
練習後帰り道正門
凛「今日も疲れたにゃ~……」トボトボ
花陽「もう動きたくない……」とぼとぼ
絵里「……私たちより復帰組の方が疲れてるんだけど……」テクテク
凛「もうスパルタなんてもんじゃないにゃ!」
花陽「練習……練習……エヘヘ」
真姫「大丈夫よ、二人の母親がついてるんだから」テクテク
絵里「明らかに大丈夫じゃないのが約1名ね」
海未「そういえば明日から三連休ですね」テクテク
絵里「強引な話題転換嫌いじゃないわよ」
ことり「あーそういえばそうだね!………ってあれ?」
海未「……はい、普段は開いている学校も、長期休みを除いた三連休以上の場合はずっと閉まったままなんです」
穂乃果「じゃあ試合までの三日間は河川敷かな?」
海未「はい、それがいいかと」
花陽「ちょ、ちょっと待って…」ピタッ
みんな「?」ピタッ
花陽「それじゃあ……」
花陽「このメンバーが音の木坂で練習できるのって、今日が最後なんじゃ……」
みんな「……ぁ……」
419: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:39:26.19 ID:1F2wX8AOO
海未「……決勝戦が終われば実質三年生は引退になりますし、ここでは最後ということになりますね」
花陽「そんな……」
にこ「何言ってんのよ、ちょくちょく顔出すに決まってるじゃない」
希「えー?でもにこっちにそんな余裕……」
にこ「あるわよ!」
花陽「で、でも……」
穂乃果「学校で合宿だよ!!」
みんな「………は?」
穂乃果「外から入れなくなるなら中にいればいいんだよ!」
海未「……穂乃果、あなたは本当に……」ハァ
420: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:40:42.07 ID:1F2wX8AOO
絵里「……天才ね」
海未「……はい?」
海未「絵里、今なんと……?」
絵里「外から入れないなら中にいればいい……!!パンがないならお菓子を食べればいいじゃない!!」
海未「あの……絵……」
絵里「やりましょう合宿!!」
海未「絵里ぃぃぃ……」ガクッ
希「ごめんな海未ちゃん、たまにおかしくなるんよこの生徒会長」
凛「合宿だって!かよちん、真姫ちゃん!」
花陽「う、うん……!」
真姫「どうしてわざわざ合宿なんて……」クルクルクルクル
海未ことり「……!」フフ
穂乃果「もちろん嫌だったらこの話はなし!」
穂乃果「無理やり合宿してもつまんないしね!いつも通り河川敷で練習だよ」
真姫「……!」
穂乃果「それじゃあ行くよ!」
穂乃果「やりたい人!」バッ
バババババババッ!
421: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:42:02.32 ID:1F2wX8AOO
みんな「………」
真姫「………」
スッ
穂乃果「……満場一致ということで合宿決てーい!」
みんな「いえーい!」
にこ「あっれー?真姫ちゃんは反対だったんじゃなかったのー?」
凛「出た……!久しぶりの親戚のおじさんモード」
絵里「何度見てもしっくりくるわね」
花陽「あわわわ……!」ハラハラ
にこ「ほらほら、教えなさいよ~」
真姫「……」
422: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:43:37.21 ID:1F2wX8AOO
真姫「……にこちゃんともっと一緒に居たかったから……ダメ?」
にこ「?……?ぇぇ!?/////」カァァ!
凛「あー!にこちゃん顔真っ赤だにゃー!」
希「にこっちに照れてるー!」
にこ「う、うるさい!見るな!」バッ
真姫 ドヤッ…!
穂乃果「真姫ちゃんもにこちゃんの扱い上手くなったね……」
ことり「役者だね~」
花陽「真姫ちゃん……」
絵里「照れてるところ申し訳ないけど、にこ」
にこ「照れてない!」クルッ
絵里「合宿の申請、どうしましょう」
みんな「あ」
423: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:45:20.07 ID:1F2wX8AOO
数分後
ことり「うん、うんわかった!!ありがと!!」
ピッ
絵里「どう?」
ことり「申請は1週間前には出さないとダメだったんだけど……」
ことり「もしかしたら自分が確認ミスをしていたかもしれないからって特別に許可してもらえた!」
海未「……ふぅ、さすが理事長ですね」
絵里「ほんとにね……」ヤレヤレ
凛「確認ミスだなんておっちょこちょいだにゃ~」
希「凛ちゃん違う」
穂乃果「それじゃあ一度家に帰ってからまたここに集合!」
みんな「おー!」
穂乃果「2日分の用意持ってきてね!」
穂乃果「最終日は自分の家でゆっくりするとして……」
穂乃果「晩御飯とお風呂は初日だし済ませてよっか!」
希「てことは今日はもう寝るだけやね♪」
穂乃果「そゆこと!」
穂乃果「それじゃあ解散!」
穂乃果「ヒデコたちには私が連絡しとくね!」
424: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:46:59.01 ID:1F2wX8AOO
解散後、帰宅途中二年生
ことり「合宿楽しみだね~!」テクテク
穂乃果「うん!いっぱい遊ぼうね!」テクテク
海未「練習です!!」
穂乃果「わかってるよう……」
ことり「それにしても……」
穂乃果海未「?」
ことり「最近の練習ハードだよねぇぇぇ……」ガクッ
穂乃果「あはは……追い込みどきだからかな……」
海未「しかし、確実に力がついているのがわかります、この調子ですよ!」
ことり「ふぇぇ~~ん……!ことりはもっと女の子らしくなろうと思ってたのに……」
海未「今でもことりは十分女の子らしいですよ?」
ことり ブンブン!
ことり「足とか腕には生傷が絶えないし筋肉もついて……」
ことり「もっと女子高生っぽいことしたいよぉ~~~………」
海未「例えばどんなことですか?」
425: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:48:36.01 ID:1F2wX8AOO
ことり「みんなで放課後クレープ食べたり…」
海未「してますね」
ことり「学校でおかし食べながらおしゃべりしたり……」
海未「してますね」
ことり「あとはマカロンとかマカロンとかマカロンとか……」
海未「何ですか急に病的なマカロン押しは………」
ことり「ねえねえ、穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「え~?穂乃果はー……」
穂乃果「………」
426: ◆7NyoAqShyg 2019/04/14(日) 17:49:12.13 ID:1F2wX8AOO
穂乃果「結構楽しいよ」
427: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 18:47:53.56 ID:2Ys6LHLv0
海未ことり「…………」
海未ことり「……ふふ」ニコッ
海未「私もです」
ことり「ことりも~!」
穂乃果「ほらほら!早く準備しないと遅刻しちゃうよ!」
海未「はいはい、そんなに慌てないでください」
428: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 18:49:39.49 ID:2Ys6LHLv0
「お!今帰りかい?」
海未「?」クルッ
穂乃果「あー!八百屋のおばちゃん!」
おばちゃん「もうすぐ決勝戦でしょう?頑張んなよ!」
穂乃果「うん!頑張る!」
おばちゃん「海未ちゃんとことりちゃんもね!」
海未「はい、もちろんです」
ことり「頑張ります!」
おっちゃん「おぉ……!穂むらさん家の子か!大きくなったなぁ!」
穂乃果「おっちゃんは変わらないね!」
おっちゃん「あっはは!口が上手いねぇ!」
おっちゃん「サッカー頑張ってるんだってな、商店街じゃその話で持ちきりだよ!」
穂乃果「もうすぐ決勝なんだ!応援よろしくね!」
おっちゃん「任せろ!商店街のジジババ集めてみんなで行ってやる!」
穂乃果「それは賑やかそうだね……」アハハ……
穂乃果「……っと…時間詰まってるんだった」
穂乃果「それじゃあまたね!おっちゃんおばちゃん!」
「「「頑張れー!」」」
穂乃果「ありがとー!」
海未ことり ペコリ
429: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 18:51:02.00 ID:2Ys6LHLv0
学校
穂乃果「みんなお待たせ!」
雪穂「すみません!今日は私のせいで遅くなりました……」ペコッ
絵里「みんな来たところだから大丈夫よ」
亜里沙「雪穂!お泊まり会だよ!お泊まり会!」
雪穂「えへへ……!楽しみだね亜里沙!」
亜里沙「うん!」
穂乃果「ヒデコ達は来れないって~」
海未「用事があるなら仕方ありませんね」
ことり「それじゃあ鍵開けるね~」ガチャッ
430: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 18:55:09.87 ID:2Ys6LHLv0
空き教室
絵里「この部屋を主に寝泊まりする部屋にします」
海未「各自荷物をまとめてあそこへ置いてください」
穂乃果「置いた人からみんなの布団を運んでね!」
海未「……っふう」ドサッ
絵里「海未は荷物少ないわね」
海未「ええまあ、自分に特別な手入れは何もしていないので」
海未「最低限の着替えだけです」
絵里(……手入れなしでこんなに肌も髪も綺麗なのね)
海未「絵里?どうしましたか?」
絵里「い、いや…!なんでもないわ、布団敷きましょうか!」
海未「ええ」ニコッ
431: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 18:56:30.31 ID:2Ys6LHLv0
希「よいしょ……っと!」ドサッ
ポロッ
希「……あっ…」
花陽「……?……!」
花陽「可愛いぬいぐるみ!」
にこ「なにあんた、その年にもなってぬいぐるみと一緒じゃないと寝られないの?」ニヤニヤ
凛「希ちゃんも可愛いところあるにゃ~!」
希「二人も可愛いところあるよ?」ワシワシ
希「あ~!かわいい!」
にこ「この野郎?いでやる!!」ガバッ!
凛「搾り取ってやるにゃぁ!!」ガバッ!
希「ああああ痛い痛い痛い!!」ギリギリギリ
花陽「……痛そう」
432: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 18:57:43.15 ID:2Ys6LHLv0
真姫「ことり……あなた枕なんて持って来たの?」
ことり「うん♪これじゃないと眠れないんだぁ」
ことり「触ってみて!」
真姫「いったいどんな……」フニッ
真姫「……!なんだかいい感じね」
ことり「超低反発なの!」
真姫「持参する気持ちもわかるわ」
ことり「でしょ~!」えへへ
433: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 18:59:24.48 ID:2Ys6LHLv0
穂乃果「ゆ、雪穂!穂乃果のアレが……」
雪穂「はい歯ブラシ」スッ
穂乃果「さっすが雪穂!」
雪穂「おねーちゃんのやりそうなことはだいたいわかるからね」
穂乃果「いやーそんなに言われると照れちゃうよ?」
雪穂「悪い意味でだけどね」
穂乃果「ゆぅきほ~~!」ガクッ
亜里沙「……ふふ」
穂乃果「あー!今亜里沙ちゃん笑った!?」
亜里沙「ご、ごめんなさい!」アワアワ
亜里沙「雪穂は穂乃果さんの事、本当に大好きなんだなって思って」
雪穂「は、はぁ!?なんで私がおねーちゃんなんか……」
穂乃果「その通り!雪穂はおねーちゃん子だったんだよ?」
雪穂「余計なこと言わなくていいから!」
亜里沙「だから少し雪穂が羨ましいんです」
雪穂「亜里沙には完璧な絵里さんがいるじゃん」
亜里沙「だからなの!」
穂乃果雪穂「?」
434: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:01:11.12 ID:2Ys6LHLv0
亜里沙「おねーちゃんはなんでも一人でできちゃうから…」
亜里沙「穂乃果さんみたいに少し抜けてるおねーちゃんが羨ましいなって!」
雪穂「……」
穂乃果「……」
雪穂「……まぁ、ドンマイ」
穂乃果「ノーガードで右ストレートもらったような衝撃だったよ」
雪穂「上げて落とされたからね」
穂乃果「亜里沙ちゃん……恐ろしい子…!!」
亜里沙「?」キョトン
海未「貴方達いつまでそうしているのですか!」
海未「布団を運んでください!」ドサッ
絵里「……数が凄いわ……」ヨイショ
穂乃果「やっば……!」アワアワ
穂乃果「行くよ!雪穂!亜里沙ちゃん!」
雪穂亜里沙「うん(はい)!」
435: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:02:50.19 ID:2Ys6LHLv0
数分後
凛「これで……最後!」ドサッ
穂乃果「すごーい!」
絵里「流石にこれだけ並べると壮観ね」
穂乃果「………」ウズウズ
花陽「……穂乃果ちゃん?」
穂乃果「~~!もう我慢できない!」バッ
ドサッ
436: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:04:38.84 ID:2Ys6LHLv0
穂乃果「くるくるくるくる~!」ゴロゴロ
海未「な、何をしているのですか!」
にこ「にこも!」バッ
凛「凛も!」
花陽「り、凛ちゃん…!怒られるよ……!」ガシッ
凛「かよちんもやるにゃー!」ガシッ
花陽「……へ?」
穂乃果「ぐるぐる~!」ゴロゴロ
にこ「あ~~~~!」ゴロゴロ
凛「にゃ~~~!」ゴロゴロ
花陽「ダレカタスケテー!」ゴロゴロ
海未「今すぐやめなさい!穂乃果!」
穂乃果「海未ちゃんも来なよ!気持ちいいから!」
海未「絶対に行きません!」
437: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:06:10.63 ID:2Ys6LHLv0
数分後
穂乃果「あー楽しかった!」
にこ「子供に戻った気分ね」
希「にこっち見た目はずっと子供痛い痛い痛い」ギリギリ
絵里「ほら、凛と花陽も起きて」
凛花陽「………」
絵里「?二人とも?」
ことり「……!」
ことり「しー……!」
438: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:07:53.64 ID:2Ys6LHLv0
凛花陽「……んぅ…」スゥ……スゥ……
ことり「…寝ちゃったみたい」ヒソッ
絵里「二人とも疲れてたのね……」
海未「復帰してからは遅れを取り戻すために頑張っていましたから」
凛花陽「……くぅ……」スピー
海未「……私たちも寝ましょうか」
ことり「そうだね!」
真姫「……二人が真ん中で寝てるせいで布団に入れないんだけどどうするの?」
穂乃果「雑魚寝しかないでしょ!」
真姫「……本気?」
穂乃果「本気と書いてマジ、だよ!」
真姫「はぁ…」
海未「……今回は仕方ありませんね」
海未「それではみなさん各々好きな場所で寝てください」
439: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:09:22.50 ID:2Ys6LHLv0
亜里沙「やったー!」
亜里沙「おねーちゃん一緒に寝よ!」
絵里「ええいいわよ」
ことり「ことりは穂乃果ちゃんの隣~!」
穂乃果「えへへ~!久しぶりだねこういうの!」
海未「………」
穂乃果「あれ~?海未ちゃんも来たいの?」
海未「そ、そんなわけないじゃないですか!!」
穂乃果「ほらここ空いてるよ?」ホラホラ
海未「………そこまでしつこく誘われては仕方がありません、私も一緒に寝てあげます」
穂乃果「一回誘っただけなんだけど……」
ことり「海未ちゃん…」
海未「全く仕方ありませんね」ニコニコ
穂乃果ことり(すごく嬉しそう)
440: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:10:35.28 ID:2Ys6LHLv0
真姫(……ここでいいかしら)ゴソッ
真姫(………)スヤァ
にこ(真姫は一年二人に紛れ込んだか……)
にこ「あと残ってるのは……」チラッ
441: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:14:00.20 ID:2Ys6LHLv0
希「やーん♪そんなに見つめられたら照れるやん!」
雪穂「……っ…」アセアセ
にこ「雪穂、一緒に寝ましょうか」
雪穂「は、はい!」
希「ちょっ…!ウチは!?」
にこ「あんたは草の上で寝てなさいよ」
希「いや誰が牛や」
にこ「あれ、今日は鼻に輪っかつけてないのね」
希「だから誰が牛や……!」
にこ「今日の●●りの出来は……」
希「だから誰が牛やぁぁ!!!」ガーッ!
にこ「………」
希「やめぇやピンポイントで乳牛いじりするの!」
希「ウチだって傷つくし……傷つくんやぁ!!」
にこ「……」
希「なんで黙ってるん!?そっちから仕掛けて来たのに!?」
希「仕掛けたけど思った以上に絡んで来たからめんどくさくなったんやろ!?なぁ!」
にこ「……ねぇ」
希「なに!」
442: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:15:25.90 ID:2Ys6LHLv0
にこ「もう寝ない?」
希「……もういいよ、にこっちはそんな人やったんやね……」
にこ「えぇ……?」
希「……はぁ、離婚前の夫婦ってこんな感じなんやろね」
にこ「いや知んないわよ」
希「おやすみ二人とも、風邪ひかんようにね」
雪穂「お、おやすみなさい……」
にこ「おやすみ~」
三人「……………」
希「あ、そうやにこっち」
にこ「ん?」
希「寝る前に腰痛に効くストレッチしなくて大丈夫?」
にこ「あー、それをやらないと明日がしんどい……って」
にこ「誰がおばあちゃんよ!!」
希「………」
にこ「めんどくさがるな!!」
雪穂「寝ましょうよぉ…」
443: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:17:20.69 ID:2Ys6LHLv0
試合まであと2日
朝
穂乃果「……んぅ……」ムクッ
穂乃果「………?」シパシパ
穂乃果「……あそっか……合宿……」ボー……
穂乃果「………」キョロキョロ
穂乃果(……みんなまだ寝てる……ってあれ?)
穂乃果「海未ちゃんがいない?」
ガラッ
海未「おや穂乃果、今日は珍しく早いですね」
穂乃果「どこ行ってたの?」ふわぁ~…!
海未「朝の稽古代わりにランニングをしてきました」
穂乃果「うぇ~……」
海未「穂乃果も行ってきてはどうですか?」
穂乃果「……おやすみなさぁい」スヤァ
海未「おきなさい……!!」ギリギリ
穂乃果「起ぎる起ぎる起ぎるがらぁ…!!」ギリギリ
444: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:18:41.33 ID:2Ys6LHLv0
絵里「……もうなに?騒がしいわね」ムクッ
海未「絵里、おはようございます」
絵里「おはよう」ふぁ……!
絵里「……!」クンッ
絵里「なんだかいい匂いがするわね」
海未「気づきましたか、実は凛のお母様が朝食を作ってくれているんですよ」
絵里「凛のお母様も来てくださってたの?」
絵里「手伝わなくて大丈夫かしら……」
海未「それより他のメンバーを起こしていただけると助かります」
絵里「わかったわ」
絵里「…んー……!」ノビー
445: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 19:20:04.26 ID:2Ys6LHLv0
絵里「……どうしてにこは顔にキュウリを貼り付けてるのかしら」
海未「おそらく美容のためでしょう、にこらしいです」
絵里「にこから起こして行くことにするわ」
ニコー、オキナサーイ!アサヨー
海未「………それでは私は……」チラッ
穂乃果「ふひぃ……」スヤァ
海未「このラスボスを攻略しましょうか」
446: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 20:03:55.22 ID:2Ys6LHLv0
食堂
凛「お腹すいたにゃ~」ふぁ~…!
花陽「スンスン……この匂いは……!」
花陽「魚沼産こしひかり……!!」
にこ「え……?あんた朝からそのテンションで行くつもり?」
花陽「寝ぼけた状態でお米を食べることは失礼に値しますから」キリッ
凛「さっすがかよちんだにゃ~」
にこ「……はぁ、意味わかんない」
希「にこっちアイドルは朝そんなテンションで大丈夫なん?」
にこ「プロはオンとオフがはっきりしてるのよ」
真姫「にこちゃんはいつもオフじゃない」
凛「プロでもないにゃ」
にこ「やめなさい痛いとこ突くの」
447: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 20:05:46.05 ID:2Ys6LHLv0
ことり「穂乃果ちゃん顔痛くない?」
穂乃果「……うん、らいひょうふ」ヒリヒリ
海未「一体どうしたんでしょうね」
穂乃果「夢で両方のほっぺをつねられる夢を見たよ…」
雪穂「おねーちゃん二度寝するとなかなか起きないからね」
亜里沙「雪穂、このネバネバしたの何?」
雪穂「それは納豆って言って、大豆でできてるんだよ」
亜里沙「ハラショー…!日本には不思議な食べ物があるんだね~」
凛ママ「よーし!みんな揃ったな!」
みんな「はい!」
凛ママ「それじゃあ手を合わせて!」
みんな パンッ!
凛ママ「いただきます!」
みんな「いただきます!」
448: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 20:07:57.39 ID:2Ys6LHLv0
朝食終了
凛ママ「ごちそーさまでした!」
みんな「ごちそーさまでした!」
凛ママ「30分後、グラウンド集合!」
みんな「はーい!」
30分後
凛ママ「それじゃあ練習を始める!」
みんな「はい!」
ハァ…!! ザザッ
テヤァ! バッ
タッタッタッ
ザザッ ガッ!
449: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 20:10:23.94 ID:2Ys6LHLv0
お昼
凛ママ「おーい!お昼ご飯にするぞー!」
凛「おにぎりだ!」
凛ママ「時間なかったから手抜きで悪いけどな」
穂乃果「お、美味しそう……」グゥ~~……
凛ママ「手を洗ってこい!」
みんな「はーい!」
穂乃果「ひ、一口だけでも……!!」
海未「はいはい行きますよ」ガシッ
穂乃果「一個だけでもぉ~~……!!」ズルズル
海未「何さりげなく量を増やしているのですか!!」
みんな「いただきまーす!」
凛ママ「そういえばひとつだけ激辛の奴入れておいた」
海未「なんという事してくれたのですか」
凛ママ「遊び心遊び心!」
凛「……はぁ」
450: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 20:13:19.48 ID:2Ys6LHLv0
絵里「これ頂こうかしら」スッ
絵里「海苔を巻いてなくてよかったわ」
希「えりち海苔あかんもんなぁ」
ことり「へぇ~、絵里ちゃんにも苦手なものがあったんだ!」
絵里「苦手というか……血筋的に海苔を消化できないのよ」
ことり「あー……お腹壊しちゃうんだね」
絵里「そうなのよ、みんな美味しそうに食べるから食べたいんだけどね……」パクッ
ことり「ほかに苦手はものはないの?」
希「あとは確か……梅干し?」
ことり「ザ、日本って感じのものばかりだね……」
希「日本食は独特なのが多いからなぁ」
希「……って、えりちどうしたん?」
絵里「……うえおいあ…」
ことり「え?」
451: ◆7NyoAqShyg 2019/04/15(月) 20:15:45.60 ID:2Ys6LHLv0
絵里「梅干しがぁ……」ウルウル
希「あちゃー……」
ことり「よく引き当てたねこの中から……」
希「まだ食べてないしうちのと交換する?」
絵里「あ、ありがと……」パクッ
絵里「………」ピタッ
ことり「今度はなんだったの?」
絵里「………海苔の佃煮」
希「……ブフッ…!」
ことり「ふふ……!」クスッ
絵里「なんでこうなるのよぉ~……」シクシク
希「まさかうちのが海苔の佃煮やったとはなぁ……」
ことり「ことりのは天むすだったからことりのあげる!」
絵里「ごどりぃぃぃ!!」ダーッ!
ことり「………おむすびを譲ってここまで感謝されたのは生まれて初めてかなぁ……」
希「まぁそうそうないやろなぁ……」
絵里「美味しい……!美味しいわ……!!!」モグモグ
452: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:04:48.81 ID:U+8YvfLIO
花陽「美味しいです!美味しいです!」パクパクパクパク
海未「は、花陽!?そんなペースで食べていたらみんなの分が……」
花陽「美味しいです!美味しいです!」パクパクパクパク
海未「だ、誰かー!」ガシッ
凛「かよちんあるあるだにゃ」
海未「こんなことが頻繁にあってたまりますか!!」
453: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:13:04.28 ID:U+8YvfLIO
真姫 モグモグ
にこ「………」ジーッ……モグモグ
真姫「……何よ」パクッ
にこ「あんたって……一口めちゃめちゃ小さいわね」
真姫「悪い?大きく開けるの疲れるのよ」
にこ「いや、それはいいんだけど……」チラッ
穂乃果「あー……ん!」バクッ!
穂乃果「……おいひぃ!」モグモグ
にこ「正反対だなぁって」
真姫「そんなこと言ったらにこちゃんなんて二つしか食べてないじゃない」
にこ「にこは小食だからぁ~!そんなにいっぱい食べれないっていうかぁ~!」
ぐぅ~~~……!
にこ真姫「……」
真姫「……で、本当は?」
にこ「……だってご飯って糖質だし……太るし……」
真姫「ここに最後のおにぎりがあります」スッ
にこ「あっ…….」
真姫「欲しい?」
にこ「…っ…!」ハッ
にこ「…べ、別に欲しくなんて……!!」
真姫「あっそ、じゃあ私が……」あー……
454: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:14:36.00 ID:U+8YvfLIO
にこ「あー………」
にこ「……!」ハッ
真姫「……」ジトー…
にこ「……フンッ!食べたかったら食べればいいじゃない!」
にこ「別ににこはお腹なんて……」
ぐぅ~~キュルルル……
にこ真姫「……」
真姫「……はぁ」スッ
にこ「……いいの?」
真姫「私はもういっぱい食べたしね」
にこ「……ま、まぁお腹空いてるわけじゃないけど……」
にこ「真姫がどーしてもっていうから私が最後の一つを……」
穂乃果「じゃあ穂乃果がもらっていい!?」パァァ!
にこ「………」
バクッ!
穂乃果「あー!そんなに仕方なく食べるなら穂乃果に頂戴よぉ!」
真姫「一口で………」
にこ「…………」モグモグ
凛「そういえば結局激辛のおにぎり出なかったね」
にこ「……」モグモグ
海未「誰も被害に遭わなかったのならそれに越したことはありませんよ」
にこ「……っ」モグ……モグ……
凛ママ「あっれー?たしかに入れたんだけどなぁ……」
にこ「………っ…!」モグッ……
455: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:15:40.10 ID:U+8YvfLIO
にこ「……ゴフッ……!」ブフッ
真姫「にこちゃん!?」
にこ「……~~~!!!」ブワァッ!
にこ「ん~~~!!!ん~~~~!!!!」ジタバタ
凛「にこちゃん大当たりだにゃー!」あはは!
海未「よりによって最後の一つに入っていたとは……」
凛ママ「あっははははは!!!」ヒーヒー…!
にこ「っ……!!っ…!」ゴクッゴクッゴクッ
希「にこっち持ってるなぁ!」あはは!
絵里亜里沙「……フフ」クスッ
花陽「……ん……んふっ…!」プルプル
穂乃果(……横取りしなくてよかったぁぁ……)
にこ(……え、エグい……!!)ヒーヒー
456: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:17:07.01 ID:U+8YvfLIO
凛ママ「よーし!みんな準備はいいか?」
花陽「……にこちゃん今何食べたい?」
にこ「ジェラート」ヒリヒリ
花陽「だよねぇ~……」あはは
凛ママ「練習再開!」
みんな「はい!」
457: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:18:57.84 ID:U+8YvfLIO
ことり「はぁ!!」ザッ
雪穂「ふっ!」シュバッ!
ことり「あっ…!」
にこ「ことり!!もっとあたり強く!!」
ことり「は、はいぃ~……!」
絵里 ブワァァァァ!!
真姫 ブワァァァァ!!
ドキュッ!!
絵里真姫【ファイアブリザード!】
ゴォォォォォオ!!
ォォォ………
テンテンテン……
絵里真姫「……」はぁ……はぁ……
絵里(これは……)
真姫(本格的にまずいかもしれないわね……)
458: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:19:46.26 ID:U+8YvfLIO
夕方
カァー!カァー!
凛ママ「これにて練習終わり!」
海未「まだ少し早くないですか?」
絵里「あと1時間は出来そうだけど……」
凛ママ「実はこれから用事があって……夜ご飯作れないんだよ」
花陽「……と、いうことは……」
凛ママ「そう!これぞ合宿の醍醐味!」
459: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:21:01.86 ID:U+8YvfLIO
凛ママ「みんなでご飯作ってくれ!」
みんな「えぇぇ!?」
海未「……用事とあれば仕方がありません」
海未「お任せください」
凛ママ「いやーごめんね……」
凛ママ「それじゃあ頑張って!」タッタッタッ
海未「………」
みんな「………」
海未「……どうしましょう」
ズコーッ!
穂乃果「あんなに自信マンマンだったじゃん!」
海未「だ、だって引き止めるわけにはいかないじゃないですか!!」
真姫「作りに来て貰えば?」クルクル
ことり「作りにって……誰に?」
真姫「シェフに決まってるじゃない」クルクル
凛「とりあえず真姫ちゃんは論外ということで……」
真姫「なっ……!?一番現実的じゃない!」
希「非現実の中での現実的やんなぁ……」
花陽「ご飯……ご飯が……」
460: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:22:12.48 ID:U+8YvfLIO
「しょーがないわねー!」
花陽「…にこちゃん………?」シクシク
にこ「私が作ってあげようじゃない!」
海未「ほ、本当ですか!?」
絵里「ハラショー!これで安心ね亜里沙!」
亜里沙「うん!」
雪穂「……はぁ、無事にご飯にありつけそう……」ホッ
真姫「私ゲテモノはNGなんだけど」
凛「嫌な予感しかしないにゃー」
にこ「あんたらホンットーに可愛げないわね……!!」
海未「ではにこ、お任せしてよろしいですね?」
にこ「まっかせなさい!」ドンッ!
461: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:23:18.45 ID:U+8YvfLIO
調理室
にこ「花陽、これでご飯炊きなさい」ドンッ
花陽「こ、これは……!!」
にこ「あんたにしか頼めない大仕事よ」
花陽「……命に代えても成功してみせます……!!」
にこ「いや重いわ」
にこ「あとはひき肉をレンジでチンして豆腐と豆板醤と……」テキパキ
462: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:24:19.74 ID:U+8YvfLIO
物陰
穂乃果「ほぁ~……なんだかすごいね」
希「にこっちは下の子が多いからね、家事は手慣れてるんよ」
穂乃果「へぇ~」
海未「こら凛!自分の分のサラダだけ少なくしない!」
凛「海未ちゃんお母さんみたいだにゃ~……」
海未「……今日のメインは焼き魚にしましょうか」
凛「ごめんにゃー!」
花陽「あはは……」
463: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:25:31.48 ID:U+8YvfLIO
1時間半後
ガラッ
にこ「できたわ」
凛「いい匂いだにゃ~!」
にこ「にこにー特製麻婆豆腐よ!」
海未「にこ……すみません私刺激物は……」
にこ「大丈夫よ、甘口で作ったから」
海未「にこぉぉぉ…!!」
にこ「花陽、例のブツは?」
花陽「ふっふっふ……」スッ
464: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:26:53.69 ID:U+8YvfLIO
花陽「完璧だよ!」パカッ…!
ホカホカ……!
穂乃果「わぁぁぁ!」
凛「美味しそうだにゃー!」
絵里「これ……土鍋?」
にこ「ええ、せっかくだからこれでご飯炊いてみようと思ってね」
花陽「おこげも綺麗にできてて……自信作です!」フンッ!
海未「ふふ、楽しみですね」
希「おこげって炊飯器と違って少し工夫がいるんやったっけ?」
花陽「うん!何度も練習して、成功したのを記録してやっと作れるようになったんだぁ!」
絵里真姫「……!」
絵里(成功の……!!)
真姫(記録……!!)
465: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:28:05.55 ID:U+8YvfLIO
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里 ゴォォォォォオ!!!
真姫 ゴォォォォォオ!!!
フワッ………
ドキュゥゥッッッ!!!
絵里真姫「いっけぇぇぇ!!!」
ゴォォォォォォォォオ!!!!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ことり「すごいなぁ……」
穂乃果「一体お米の何が花陽ちゃんをここまで駆り立てるのか……」
ガシッ
花陽「……聞きたい?」
穂乃果「へ!?」
花陽「今夜は寝かせないよ」
穂乃果「ひ、ひぃぃ……!」
凛「凛はこんなかよちんも……好きだよ」
にこ「何よ今の間は」
466: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:30:27.93 ID:U+8YvfLIO
ドタバタ!
にこ「どうしたの?」
絵里「に、にこ!私たち今からちょっと出かけてくるわ!」
にこ「はぁ!?」
真姫「ご飯は後で食べるから!」
にこ「ちょっ…!待ちなさいっての!」ガシッ
絵里「いいえにこ、今の私たちは何を言われようと止められないわ」
真姫「その通りよ」
にこ「………デザートはチョコレートケーキ」
絵里「……」ピクッ
にこ「サラダには新鮮なトマト」
真姫「……」ピクッ
にこ「……ま、あんたらがそこまで言うなら仕方ないわね~」
にこ「私たちがあんたらの分まで美味しく……」
ガシッ
絵里真姫「………」
絵里真姫「ごめんやん?」
にこ「うわ腹立つ」
希「二次被害」
467: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:35:20.89 ID:U+8YvfLIO
夕食後
凛「ごちそーさまだにゃー!」
花陽「おこげ……美味しかった……」ホロリ
海未「にこ、ごちそうさまでした。とても素晴らしい料理でしたね」
ことり「美味しかったぁ♪」
にこ「あったりまえじゃない!このにこにーが作ってるんだから」
希「お風呂はどうする?」
海未「シャワーしかないので浴びたい人から浴びていきましょう」
絵里「全員分はあったわよね?」
海未「はい、ですから順番は気にすることはありませんよ」
穂乃果「ゆぅーきほー、お茶~!」ダルン
雪穂「ちょっとおねーちゃん!家じゃないんだから自分で行きなよ!」
穂乃果「ぶぅー……!」ムクッ
海未「穂乃果はどこにいてもだらしがないのですね……」ハァ
絵里「それじゃあシャワー浴びて、寝たい人から寝ましょう」
穂乃果「それじゃあとりあえず解散!」
みんな「はーい!」
468: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:37:18.15 ID:U+8YvfLIO
就寝
海未「結局みんな同時に寝るんですね」
にこ「はーい、電気消すわよ~」
凛「ププ……!にこちゃん顔にきゅうりついてるにゃ」
花陽「お腹が空いた時用の非常食かな?」
真姫「花陽以上の食いしん坊ね」
花陽「流石にあんなことしないよょ!!」
にこ「誰が食いしん坊よ!!」
にこ「美容のためのパックよパック!」
真姫「はいはい、電気消してもらえるかしら?」
にこ「ぐぬぬぬぬ……!!」
パチッ
海未「それではみなさん、おやすみなさい」
みんな「おやすみ~」
469: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:38:21.02 ID:U+8YvfLIO
深夜
スゥ……スゥ……
穂乃果「……ん」モゾッ
穂乃果「……何時…?」
穂乃果「…ぅえ~……まだ1時じゃん……」
穂乃果「みんなも寝て……?」
穂乃果「何人かいない?」
穂乃果(トイレかな)
穂乃果「………穂乃果も行こっと」ムクッ
ジャー……!
穂乃果「うーん?誰もいないや、別のトイレかな」ガチャ
穂乃果「……目が冴えちゃったし屋上でも行くとしますか」テクテク
穂乃果「開いてるかな~」ルンルン
470: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 11:39:34.63 ID:U+8YvfLIO
屋上へのドア前
穂乃果「…?ちょっと開いてる?」
穂乃果(誰かいるのかな)ソー……
穂乃果(……にこちゃん?)
にこ「………」
穂乃果「……っ!」ドキッ
穂乃果(………綺麗)
にこ「……!」クルッ
にこ「穂乃果……なにしてんのよこんな時間に」
穂乃果「えへへ……目が覚めちゃって」
穂乃果「にこちゃんは?」
にこ「……眠れなかったのよ」
穂乃果「そっか……隣、いい?」
にこ「ええ」
ストン……
471: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:00:10.02 ID:BoT3XzrT0
にこ穂乃果「…………」
にこ「……いよいよ明後日……いや、もう明日か」
にこ「私たち三年生にとっては最後の大会」
穂乃果「……」
にこ「短かかったけど……色々あったわよね」
穂乃果「にこちゃんが初めはひねくれてたりね」ニヒヒ
にこ「ほじくり返すんじゃないわよ」ピンッ!
穂乃果「あでっ…!」ピンッ!
472: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:01:15.64 ID:BoT3XzrT0
にこ「………私が一年生の頃、サッカー部やってたのは知ってるわよね?」
穂乃果「え?……うん、希ちゃんから聞いた」サスサス
にこ「その頃はこんなに大ごとに………学校のみんなから応援されるなんてこれっぽっちも思ってなかったのよ」
にこ「あり得なかった」
穂乃果「……」
にこ「私たちだけで始まって、誰の記憶にも残らないまま終わって行くんだろうなって思ってた」
にこ「今のメンバーが集まった時も、それは変わらなかった」
にこ「女子校でサッカーなんて流行らないしね」フフ
穂乃果「…….ふふ、そうだね」クスッ
にこ「でもね、気づいたの」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『思いっきり暴れてこい!!』
ワァァァァァァァァァァ!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
にこ「気づかせてくれた」
473: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:02:11.85 ID:BoT3XzrT0
にこ「あぁ…….これはもうにこ達だけの物語じゃないんだって」
穂乃果「………」
にこ「このチームも、学校のみんなも、先生も、監督も……」
にこ「一人残らず……この物語の一部なんだって……」
穂乃果「………そっか」
にこ「……ありがと穂乃果、今の私があるのはあんた達のおかげよ」
穂乃果「……え~?にこちゃんどうしたの?深夜テンション?」
にこ「こういうのは素直に受け取りなさい、バカ」
穂乃果「えへへ~」
穂乃果「………」
にこ「………」
穂乃果「……頑張ろうね」
にこ「とーぜんでしょ」
穂乃果「ニヒヒ…!」
474: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:03:13.75 ID:BoT3XzrT0
深夜、屋上
にこ「ふぁ~、夜更かしはお肌に良くないのよね」
穂乃果「にこちゃんはお肌モチモチだね、なにか秘密があるの?」
にこ「洗顔とかは気をつけてるけど…やっぱりきゅうりかしらね」
穂乃果「きゅ……きゅうり?」
にこ「あれをし始めてからお肌の調子が良くなったのよね」
穂乃果「きゅうり、おそるべし……!!」
にこ「そういえば……」
にこ「にこがここに来る前に絵里と真姫が起きて出て行ったけど、どこに行ったのかしら」
穂乃果「さぁ……知らな
ドゴオオォォォォォォオオオ!!!!!!
ビリビリ……!!
穂乃果「な…なに!?」
にこ「グラウンドの方よ!」ダッ!
穂乃果「待ってよにこちゃん!」ダッ!
475: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:04:44.31 ID:BoT3XzrT0
タッタッタッ
にこ「……はぁ…!なんなのよ一体!!」ザッ
穂乃果「にこちゃ……!速い……」ハァ、ハァ
モクモクモク
「ゴホッ、ゴホッ」
二人「!」
「エリー、大丈夫?」
にこ「真姫……?」
真姫「ゴホッ…!……げ、にこちゃん……」
にこ「何よ、げ……って」
絵里「ご、ごめんなさいにこ、穂乃果、起こしちゃった?」
にこ「いや、そうじゃないんだけど……」
穂乃果「二人でなにしてたの?」
絵里「練習したりなかった分をちょっとだけしてたのよ、もう終わるわ」
穂乃果「夜更かしはダメだよ二人とも!」
絵里「ふふ、ごめんなさい」
真姫「シャワー浴びに行きましょう」
絵里「ええ」
スタスタ
穂乃果「ふぁ……穂乃果も寝よーっと」スタスタ
にこ「……」
にこ(……この焦げ跡……)
スッ
にこ「冷たっ……!」ビクッ
476: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:05:39.56 ID:BoT3XzrT0
絵里真姫「…………」ピタッ
グッ……!
477: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:07:13.46 ID:BoT3XzrT0
試合まであと1日
海未「それでは各自自宅に戻って、明日に備えてください」
希「終わってみればあっという間やったなぁ~」ノビ~!
凛「ねぇねぇ、昨日の夜なんだか大きな音鳴らなかった?」
絵里真姫「……」ギクッ
にこ「寝ぼけてたんでしょ」
凛「そうなのかにゃ~?確かに寝起きだったけど……」
花陽「私は聞こえなかったかな…」
凛「じゃあ気のせいだねきっと!」
にこ「信用の差がひどい」
穂乃果「もうこのまま解散にしちゃう?」
海未「はい、練習しようかと思ったのですが、疲労も溜まっているでしょうし」
絵里「明日は万全な態勢で戦えるように、今日はしっかり休みましょう!」
穂乃果「了解しました!」ピシッ!
海未「では穂乃果、お願いします」
穂乃果「コホン……」
478: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:08:11.81 ID:BoT3XzrT0
穂乃果「……今日までいろんなことがあったけど、やっとここまで来た」
穂乃果「明日は三年生が最後の試合……いや…」
穂乃果「このメンバーで戦う最後の試合だよ」
みんな「………」
穂乃果「……後悔の残らない、最高のプレイをしよう」チラッ
希「……!」ビクッ
穂乃果「………」スゥ……
479: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:10:20.35 ID:BoT3XzrT0
穂乃果「勝つよ!!!」
みんな「おおお!!!」バッ
穂乃果「海未ちゃんことりちゃん!クレープ食べて帰ろ!」
海未「はいはいわかりました」
ことり「いこー♪」
雪穂「ほどほどにしないと太るよ~」
凛「真姫ちゃんかよちん!ラーメン行くにゃー!」
真姫「……朝から?」
凛「アブラマシマシ~♪」
花陽「……朝から………」ゾッ
亜里沙「おねーちゃん!ファミレスいこ!」
絵里「ええいいわよ、希も行くでしょ?」
希「……」
絵里「のーぞーみ!」
希「…!う、うん!行くよ」
絵里「それじゃあ行きましょうか」
亜里沙「やったー!」
希「……」
480: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:11:42.42 ID:BoT3XzrT0
決戦前夜
にこ宅
にこ「こころー、ここあー、もう寝ちゃいなさい」
こころ「……はい」
にこ「どうしたの?」
こころ「……い、いえ!なんでもないです……」
にこ「……こころ、言ってくれないとわからないわよ?」
ここあ「なになに?なんの話?」
にこ「あんたはいいから、早く歯磨いて来なさい!」
ここあ「はーい……」シブシブ
にこ「……で、どうしたの?」
こころ「……本当に、自分勝手なわがままなのですが……」
にこ「うん……」
こころ「明日、私たちは初めてお母様とお姉様方の試合を見に行きます」
にこ「……ええ」
こころ「そこで………」
481: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:12:41.44 ID:BoT3XzrT0
こころ「……お姉様がシュートを決めるところを……見たいな……と」
にこ「ーー!」
こころ「い、いえ!なんでもないです!」
こころ「は……歯を磨いて来ますね!」タッタッタッ
にこ「………こころ」
にこ(普段から……我が家の家計状況を知ってか知らずか、欲しい、やりたい、食べたい、行きたい……)
にこ(そんな要求をなに一つしてこなかったこころが………)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
こころ「……お姉様がシュートを決めるところを……見たいな……と」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
にこ「………」
482: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:13:28.99 ID:BoT3XzrT0
凛宅
凛「…………」
凛 トトッ
ケータイ『決まったぁぁ!!!』
凛「……」ジーーーーー
凛「……こう……いや……」ブツブツ……
凛「…!こうか…!」バッ
483: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:14:07.46 ID:BoT3XzrT0
穂乃果宅
穂乃果「………」
穂乃果(明日は絶対、激しい戦いになる)
穂乃果(……どんな無茶をしてでも、勝ってみせる)
穂乃果「…穂乃果は……リーダーなんだから」
484: ◆7NyoAqShyg 2019/04/16(火) 20:15:11.10 ID:BoT3XzrT0
希宅
希「………」スッ
ズズッ
希「……ふぅ」コトッ
希「………」
希「……悔いのないように……か」
………ピンッ!
希「どう思う?ぬいぐるみさん」
ぬいぐるみ「………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小学校の友達、Aちゃん「のぞみちゃん!これお互いに買って交換しよ!」
Aちゃん「このぬいぐるみ!」
のぞみ「え…えぇ?どうしてわざわざ……」
Aちゃん「その方が思い出になるでしょ、私の宝物にするんだから!」
のぞみ「……!」
のぞみ(宝物……)
Aちゃん「ほら早く!」
のぞみ「……う、うん!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
希「……呪い……やんなぁ」
485: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:22:42.31 ID:7faCPDqA0
[8、最終決戦]
穂乃果宅
穂乃果ママ「雪穂ー、穂乃果起こしてきてー」
雪穂「もう……こんな大事な日まで寝坊するなんて…!!」スタスタ
ガチャッ!
雪穂「おねーちゃん!今日は大事な決勝戦………ってあれ?」
雪穂「いない……」
雪穂「でも荷物はあるし……どこ行ったんだろ」
486: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:23:42.08 ID:7faCPDqA0
鉄塔
ザッ
穂乃果「こんなに早起きしたのいつぶりだろ」
穂乃果「……っんー!」ノビー
穂乃果「……はぁぁぁー」ダラン……
穂乃果「ここもだいぶ馴染みの場所になってきたな~」
穂乃果「このタイヤがきっかけだったんだよね」ナデ……
穂乃果「今日が終われば三年生は引退……」
穂乃果「……寂しいなぁ……」
穂乃果「……!」ブンブン!
穂乃果(ダメダメ!こんな気持ちじゃ!)
穂乃果「……頑張れリーダー!」オー!
487: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:24:27.92 ID:7faCPDqA0
にこ宅
にこママ「にこ、今日ぐらいはゆっくり寝てていのに……」ジュー……!
にこ「これはにこのルーティーンなの」ジュー……!
にこ「ママこそ仕事で疲れてるんだから寝てていいわよ」
にこママ「娘の大事な決勝戦に寝坊したらどうするの!」
にこママ「今日のために仕事詰めてやっと勝ち取った有給……!!」
にこママ「にこ達なら絶対決勝戦まで来てくれると信じてたわ!」
にこ「それは良かったわね……よっと!」カカッ!
にこ「はい、卵焼きの完成!」
488: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:25:31.04 ID:7faCPDqA0
こころ「おはようございますお母様、おねー様!」トテトテ
にこ「おはよ」
にこママ「おはようこころ、顔洗っていらっしゃい!」
こころ「はい!」スタスタ
にこ(……こころ)ジュー……!
にこママ「……!?」
にこママ「にこ!卵焼き!」
にこ「へ?……あぁ…!!」カチッ!
にこ「………ギリギリセーフ」フー……
にこママ「珍しいわね、にこがぼーっとするなんて」
にこ「……」
489: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:26:30.96 ID:7faCPDqA0
花陽宅
花陽「………」メガネ
カチャッ
花陽(……コンタクトがあるのにメガネを使うのは、めんどくさいからじゃない)
花陽(他人との間に一枚透明な壁があるような気がして、気が楽だから)
花陽「……でも、もうそんな自分とはさよならしなきゃ」
カチャッ
ペリペリ……
スッ
490: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:27:46.34 ID:7faCPDqA0
希宅
希「………よし、こんなもんかな」
希「あとは……」チラッ
ぬいぐるみ「………」
希「……この子も持っていこうかな」スッ
穂乃果宅
穂乃果「雪穂ー!行くよー!」
雪穂「なんで今日はそんなに早いの…!ちょっと待ってて!」
491: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:32:12.88 ID:7faCPDqA0
穂乃果宅前
海未「……時間より早く来すぎましたかね」
ことり「あれ?海未ちゃん早いね~」
海未「ことりも随分と早いですね」
ことり「えへへ~、なんだか落ち着かなくて!」
海未「少し話し相手になってくれませんか?」
ことり「いいよ~♪」
ガラッ!
穂乃果「……あれ?2人とも早くない!?」
海未「ど、どうしたのですか穂乃果、こんなに早くに……」
穂乃果「ふっふーん!穂乃果にだって早いときぐらいあるんだよ!」
雪穂「胸はって言われても……」
海未「まさか熱でも…!?それとも天変地異の前触れ……」
穂乃果「海未ちゃん朝から失礼だね」
雪穂「日頃の行いでしょ」
穂乃果「なにおう!」
ことり「ふふ、それじゃあ行こっか!」
穂乃果「うん!」
雪穂「はい!」
海未「雨が……いや隕石が降るかも……」ブツブツ
穂乃果「心配しすぎ!!」
492: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:33:39.40 ID:7faCPDqA0
絵里宅
絵里「………」シュルッ
スッスッ キュッ(ポニーテール結び)
絵里「……よし」
ガチャッ
亜里沙「おねーちゃん!準備できたよ!」
絵里「そう、私ももうすぐ終わるわ」ニコッ
亜里沙「………」
絵里「どうしたの?」
亜里沙「………おねーちゃん、試合行きたくないの?」
絵里「どうして?」
亜里沙「バレエの時と同じ顔してる…」
絵里「………!」
絵里「……まぁ」
絵里「行きたくないといえば行きたくないわね」
亜里沙「……!!」
絵里「……本当に楽しかった、この数ヶ月」
絵里「今日が終わると全て終わる」
亜里沙「……」
絵里「……なんてね!」
絵里「行きましょうか」スッ
亜里沙「………ぁ……」
493: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:34:27.17 ID:7faCPDqA0
亜里沙「亜里沙は!!」
絵里「…!」ビクッ
亜里沙「……おねーちゃんと一緒に試合に出られる最後のチャンスだから……」
亜里沙「楽しみ……だよ?」
絵里「……ふふ、ごめんなさい」ナデ…
絵里「もちろんわたしも楽しみよ」
亜里沙「……!」パァァァァ!!
絵里「ほらほら、時間に遅れちゃうわよ」
亜里沙「うん!」タッタッタッ
絵里「……」
絵里「……最後……か」
494: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:35:23.01 ID:7faCPDqA0
にこ宅
にこ「それじゃああんたら、ママの言うことちゃんと聞くのよ?」
こころ「お任せください!」
ここあ「多分~」
コタロウ「ん~」
にこ「……こころ」
こころ「?」
にこ「……行ってくるわね」ナデナデ
こころ「え……?は、はい…」
ここあ「ずるいこころばっかり!わたしも!」ガシッ!
にこ「わ、わかったから抱きつかないの!」ナデナデ
にこママ「ふふ、すっかりお姉さんね」
495: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:37:40.75 ID:7faCPDqA0
ピンポーン
にこママ「あら?誰かしら」
にこ「……まさか」スタスタ
ガチャッ
希「やっほー!」
亜里沙「お、おはようございます!」
絵里「最後ぐらい一緒に行きましょう!」
にこ「………」ジトー……
希「いやーん!そんなに熱い視線注がれたらウチ火傷してまうやん!」
ギィィィ……!
ガッ!
にこ「……っ足どけなさいよ!」グググッ
希「いいやん最後ぐらいみんなで行きたい!!」
にこ「………!」ググッ……
絵里「にこ……」
にこ「……はぁ」
クルッ
にこ「行ってきます」
にこママ「行ってらっしゃい、私たちも後か向かうわね」
こころ「お気をつけて!」
ここあ「行ってらっしゃーい!」
コタロウ「しゃーい」ピコッ
496: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:38:27.60 ID:7faCPDqA0
テクテク
希「相変わらずにこっちは素直じゃないなぁ」
にこ「あんたがしつこいから仕方なくよ仕方なく」
絵里「……ふふ」
にこ「何笑ってんのよ」
絵里「いや……」
497: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:39:36.71 ID:7faCPDqA0
絵里「もっと早くから一緒に行けばよかったなぁって」
にこ「………」
希「………」
絵里「……?2人ともどうしたの?」
にこ「……朝からしんみりさせんじゃないわよ」
希「そんなことを言うにこっちにはワシワシの刑が」ワシワシ~
にこ「亜里沙ガード」スッ
亜里沙「……え?」
希「っく……卑怯な!」
にこ「あっはっは!勝つためならどんな手でも使って見せるわ!」
希「さて、茶番はこの辺にして行こっか、えりち、亜里沙ちゃん」
絵里「ええ」
亜里沙「は…はい!」
にこ「ちょ……!ここで終わったらにこがただの悪者になっちゃうじゃない!」
希「はー緊張するなぁ今日」
亜里沙「それなら人という字を……」
絵里「手に書くのよ?」
亜里沙「わかってるよ!もうっ!」プクーッ……!
希「あはは!プニプニ~」プニプニ
絵里「ほんとね」プニプニプニプニプニ
にこ「話を聞けー!!」
498: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:40:55.22 ID:7faCPDqA0
真姫宅前
凛「真姫ちゃん遅いにゃ~」
花陽「いつも早いのにね」
凛「緊張で家から出られなくなったりして」ニシシ
花陽「流石にそれはないと思うけど……」
ガチャッ
真姫「……おはよう」
凛花陽「おはよう!」
凛「真姫ちゃん遅かったにゃ~」
花陽「その手に持ってるのは……?」
真姫「2人にってママが」
凛「なになに!食べ物?」
真姫「………ッ……ょ」ボソッ
凛花陽「?」
真姫「~~~!!」
真姫「カツサンドよ!」バッ
凛花陽「………」ポカーン……
凛「………ダジャレ?」
真姫「ーー/////」カァァッ!
499: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:42:42.61 ID:7faCPDqA0
花陽「……わ、わー!すごく美味しそう!」
花陽「頂いちゃっていいの?」
真姫「え……ええ」
花陽「いただきまーす!」パクッ!
花陽「……っ!」モキュッ!
真姫「……どう?」
花陽「………お」
花陽「おいひぃ……」パァァァァ!
真姫「……と、当然じゃない!うちのママが作ってるんだから」クルクル
凛「凛も凛も!」バッ
真姫「ちゃんとあるからあわてないの」
凛「早く!早く!」
真姫「……というか花陽、あなたメガネ……」
花陽「う、うん……変……かな?」
真姫「……に、似合ってるわ」
花陽「……!えへへ」へニァ
真姫「………////」カァァ…!
凛「おいしーにゃー!」
500: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:43:54.24 ID:7faCPDqA0
集合場所
穂乃果海未ことり雪穂「……!」ピタッ
絵里希にこ亜里沙「!」ピタッ
凛花陽真姫「!」ピタッ
監督「………お前ら仲良いな」
ヒデコ「3グループ同時だったね…」
フミコ「さ!このバスだよみんな!」
ミカ「乗り遅れないようにね~」
穂乃果「……よし!行こう!」
みんな「おー!!」
ブロロロ
穂乃果「あーーー!!!花陽ちゃんコンタクトだ!!」
ことり「かわいい!」
花陽「えへへ…!ありがと!」
501: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:46:05.18 ID:7faCPDqA0
決勝戦スタジアム
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
角間「さーついにこの日がやってまいりました!!」
角間「フットボールフロンティア決勝、UTX高校vs音の木坂高校!!」
角間「この組み合わせは地区予選決勝での組み合わせと全く同じですが……」
角間「その際は音の木坂が見事勝利を掴みました!……がしかし、それから両チームがどれほど腕を上げたのかが気になるところです!」
角間「優勝という栄光を手にするのはどちらのチームだぁ!?」
502: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:46:58.71 ID:7faCPDqA0
音の木坂ーー!!!がんばれー!!
生徒会長ー!!
ワーーーーー!!!!
穂乃果「すっご……!」
希「エリチ人気者やん」ニヤニヤ
絵里「お堅い生徒会長がサッカーしてるって物珍しさでしょ」
にこ(え?こいつファンクラブあること知らないの?)
希(前に言ったら「はいはい、そんなドッキリには引っかからないわ」って流された)
にこ「……はらしょー」
おっちゃん「穂乃果ちゃーん!!!がんばれよぉ!!」
おばちゃん「負けんじゃないよ!!」
穂乃果「商店街のみんなも!」
海未「ふふ、賑やかですね」
ことり「人……人……人……」スッスッ
雪穂 ゴクゴクゴク…!
穂乃果「みんなーー!!!!応援よろしくぅ!!!」
ワーーーーー!!!!!
真姫(……人)ゴクッ
503: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:48:24.53 ID:7faCPDqA0
音の木坂サイド
穂乃果「………」スゥ……ハァ……
海未「穂乃果、大丈夫ですね」
穂乃果「……うん!」
希「……?向こうに知らない子がいる」
絵里「髪が長いし……女の子かしら」
にこ「なに、助っ人呼んでるの?」
花陽「それについてはこっちはなにも言えない気が……」アハハ…
真姫「わざわざ決勝戦に出すぐらいだから実力はあるわよね」
ことり「……うん、どうしよう」
穂乃果「それについては前回と同じ!」
穂乃果「今は考えても仕方ないよ!目の前のことに全力を尽くそう!」
みんな「おーー!!!」
海未「…………」
海未「真姫、凛、ちょっといいですか?」
真姫「?」
凛「にゃ?」
504: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:49:43.85 ID:7faCPDqA0
監督「リーダー、試合前に一言頼む」
穂乃果「はい!」
穂乃果「みんな聞いて!」
バッ!
穂乃果「………」
みんな「………」
穂乃果「えーっと……」
海未「……穂乃果?」
穂乃果「えへへ、ごめんね、なんて言えばいいのか………」
にこ「久しぶりに頭使うから錆びついてんじゃないの?」ニヤニヤ
凛「にこちゃん錆止め使う?」
にこ「にこじゃなくて!!」
希「凛ちゃん、錆止めじゃ故障してるものは治らんよ?」
にこ「だぁれが故障よ!!にこはバリバリの受験生!!」
凛「あーそっかぁ……!さすが希ちゃん!」ハッ…!
にこ「納得してんじゃないわよ!!」クワッ!
穂乃果「……ふふ、そうだね、そうしよう」クスクス
みんな「?」
505: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:50:33.74 ID:7faCPDqA0
穂乃果「みんな」
穂乃果「特別なことは何もいらない」
穂乃果「いつも通り、悔いの無いよう全力を出しきろう」
希「………」
穂乃果「勝つよ!!」
みんな「おー!!」
506: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:51:32.35 ID:7faCPDqA0
UTXサイド
ツバサ「あぁ……!待ちに待ったこの試合!」
エレナ「浮かれすぎだバカ」
あんじゅ「エレナは楽しみじゃないの?」
エレナ「……楽しみだ」
あんじゅ「ふふ、正直でよろしい」
507: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:52:54.53 ID:7faCPDqA0
MF3「…えぇ!?これ買うためだけに朝早起きしたんっすか!?」
MF1「紅茶などコンビニで買えばいいではないですか」
DF2「……!」ジュゥゥゥ……!!
プハァッ
DF2「わかってへんなー2人とも」
DF2「あのお店にしか出せへん味っていうのがあるんよ」
MF2「でも朝早起きして買うほどじゃなくないすか?」
DF2「そんなん買ってみんとわからんやん」
DF2「やらずに後悔するよりやって後悔した方が気持ちええやろ?」
MF1「……一瞬でもかっこいいと思ってしまった自分を殴りたいです」
DF2「おうおう、ようやくウチの良さがわかってきたか」
DF1「うわー……すごくわかりやすく調子に乗ってる……」
MF2「お前はどう思う?」トントン
GK「………!」ペラッ
みんな「……」ジッ
GK「……ぁ……えと……」ビクッ
GK「……か、カッコいいです……」
DF2「さっすがかわええ後輩や!!」ワシャワシャ!
GK「あわわわわ……!」ボサァッ
508: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:53:58.66 ID:7faCPDqA0
あんじゅ「みんな、準備はいいかしら?」
ツバサ「あの日のリベンジを、今日果たすわよ」
みんな「おお!!」
???「ボクは初めから出てもいいのかな?」
ツバサ「あなたは途中からって言ったでしょ」
ツバサ「くれぐれも、油断しないこと」
???「神の前には全て無力さ」
ツバサ「………」ハァ……
DF1「高校に入る前にはそれ治しなよ?アフロちゃん」
アフロちゃん?「……アフロではない!」
509: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:55:36.27 ID:7faCPDqA0
アフロちゃん?「ボクの名前はアフロディだ!!」
MF2「はいはいアフロ」
MF1「アフロさん大人しくしていてくださいね」
MF3「アフロちゃん!」
DF2「アフロ」
GK「………アフロ」
アフロディ「アフロじゃない!!」
お姉さん「…………」
お姉さん(さぁ、どうなる……)
FW
絵里、真姫
MF
海未、ことり、にこ、希
DF
凛、花陽、雪穂、亜里沙
GK
穂乃果
510: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:56:45.26 ID:7faCPDqA0
ザッ
ツバサ「………」
穂乃果「………」
角間「両者向かい合い、言葉を交わさず見つめてっています!!」
角間「もはや言葉など不要!!語るならばボールで語り合おうということでしょうか!!」
ツバサ穂乃果(いや普通に緊張してるだけ……)
角間「コイントスの結果、UTX高校ボールでスタートいたします!」
ツバサ「………よろしく」 スッ
穂乃果「………よろしくお願いします」ガシッ!
511: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:57:50.10 ID:7faCPDqA0
観客席
穂乃果ママ「ほら!みんなこっちよ!」
海未ママ「もう始まりますね」
ことりママ「どんな試合を見せてくれるのかしらね」
にこママ「こら!ここあ、じっとしてなさい。こころはコタロウのことお願いね」
希ママ「ん~……お酒足りるかなぁ…」ガサゴソ
絵里ママ「……没収」ガサッ
希ママ「そ、そんなぁ~……!!」
凛ママ「勝てるかな~」
真姫ママ「大丈夫よ、カツサンド差し入れてあげたから」
花陽ママ「……ダジャレ~?」
凛ママ「ちょっと寒いな」
真姫ママ「なによ!」
穂乃果ママ「ほらほら!もう始まるみたいよ!」
512: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:58:28.49 ID:7faCPDqA0
角間「両者配置につきました!因縁の対決を制すのはいったいどちらのチームだぁ!?」
ベンチ
ヒデコ「あれ…?このぬいぐるみ何?」
ミカ「あー、それ希先輩のだよ」
ミカ「カバンから落ちてたからそこに置いてるんだ」
ヒデコ「なんでぬいぐるみ?」
フミコ「わかんないけどご利益ありそうじゃない?」
ヒデコ「それもそうだね!置いとこう!」
513: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 03:59:21.99 ID:7faCPDqA0
ザッ
ドクン……ドクン……ドクン……ドクン……
穂乃果「…………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ツバサ「どうも、音の木坂の皆さん」
ツバサ「リーダーの綺羅ツバサよ」
ヒフミ「ウワァァ!!!」ドサッ
凛「あぁぁ!!!」ドサッ
花陽「きゃああ!!」ドサッ
ことり「ふぐぅ……!!」ドサッ
514: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 04:01:27.55 ID:7faCPDqA0
ツバサ「お願い……今更私たちが言えることじゃないかもしれないけど……信じて」
穂乃果「……」
穂乃果「わたしたち、決めたんです」
穂乃果「綺羅さんたちに本当のことを聞くまで信じようって!」
ツバサ「この前とは違う、正々堂々な勝負を!」スッ
穂乃果「よろしくお願いします!」ガシッ
515: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 04:02:27.86 ID:7faCPDqA0
あんじゅツバサ「はぁぁぁぁ!!!」バッ
ドキュルルルルルル!!!
あんじゅ「絶対に……!」ググググ
ツバサ「止める!」ググググ
角間「綺羅と優木がフォローに走っていたぁ!!」
穂乃果「……勝った?」
「「「「「……………」」」」」」
凛「ぃ~~~~!!!」
「「「「ぃやったぁぁぁぁ!!!!」」」」
海未「やった!やったんですよ穂乃果!」ガッ
穂乃果「い、痛い痛い!」
ことり「穂乃果ちゃぁん!」ガッ
穂乃果「ぎゃぁぁぁ!!!」ガクッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
516: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 04:03:27.47 ID:7faCPDqA0
角間「今……!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ツバサ「決勝で会いましょう!」スッ
穂乃果「は、はい!」ガシッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「………」ブルッ……!
ピーーーーーーーーーー!!!!
ドッ
角間「試合開始で……」
海未「ことり!右サイド……」
517: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 04:04:36.12 ID:7faCPDqA0
ドキュッ!!!
ドシュルルルル………!!!
海未「………」
海未「…….は?」クルッ
518: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 13:59:57.61 ID:7faCPDqA0
シュルルルルルル………!
ズズッ……!
穂乃果「……っぐ……!」シュゥゥゥゥ……
角間「…………」
角間「…………な」
519: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:00:47.97 ID:7faCPDqA0
角間「何というスピードだぁぁ!!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!
角間「目にも留まらぬ電光石火、シュートを放つもキーパー高坂見事にキャッチ!!」
角間「これは宣戦布告かぁ!?」
花陽「い、一瞬でゴールまで……」
絵里「面白いじゃない」
ツバサ「さぁ………始めましょう」ニッ
穂乃果「……っ」ゾクッ
520: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:01:42.83 ID:7faCPDqA0
絵里ママ「……敵は随分厄介みたいね」
希ママ「そうよぉ~、ボール3つ使うなんて反則よぉ~!」ヒック…!
絵里ママ(いつのまに……)
穂乃果「海未ちゃん!」ドッ!
海未「はい!」トッ
角間「不意打ちを食らいながらも音の木坂、すぐさま反撃の体制!!」
海未「凛!真姫!」ドッ!
真姫「ええ!」トッ
凛「まっかせるにゃー!」タッタッタッ
ツバサ「……!これは……」
角間「ディフェンス陣営から星空が飛び出していましたぁ!!奇襲を読んでいたのかぁ!?」
真姫「凛!いくわよ!」
凛「うん!」
521: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:02:40.09 ID:7faCPDqA0
グッ グッ
ダンッ!ダンッ!
グルグルグル グルグルグル
バッ…!
ドキュッ!!!!
真姫凛【ファイアトルネードDD!!】
ゴォォォォォォォォォ!!!!
522: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:03:45.18 ID:7faCPDqA0
角間「鮮やかなカウンタァァァァ!!!」
角間「前回決勝ゴールを決めたこのシュート、止めることができるのかぁ!?」
GK「………」
あんじゅ「前回だって」クスッ
GK「……」スゥ………ハァ…………
ギラッ……!
523: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:04:36.08 ID:7faCPDqA0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
他人と関わるのが苦手だった
嫌いではない
ただ………一人の方が楽だった
GK「……今なんて……」
お姉さん「だからさ」
524: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:05:32.21 ID:7faCPDqA0
お姉さん「君をこのチームから外してもいいかなって」
GK「……嫌です」
お姉さん「でも力不足でしょ?」
GK「……っ」
お姉さん「……ほら、止めてみなよ」ザッ
ドキュッ!!
GK【フルパワーシールド!】
ギュルルルルル!!!!
バリィン!
GK「きゃぁ!!」ブワァ……!
ゴロゴロゴロ……ドサッ!
シュルルルル………!
テンテンテン………
525: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:06:46.83 ID:7faCPDqA0
お姉さん「……じゃ、新しいキーパー探しとくね」スタスタ
GK「……っ待ってください……!!」ズズッ……
お姉さん「……」スタスタ
GK「待って!!」ズズッ
お姉さん「……」スタスタ
他人と関わるのは苦手だ
相手が何を考えてるのかわからないし、気を使うのは疲れる
…………でも
『あなたの目、隠れて見えないわ』
『同じ一年生同士、もっと私にも頼ってよ!』
このチームは、不思議とそれを感じさせない
ここ(GK)は………私の居場所
ここ(GK)が………私の居場所
私の………
526: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:07:33.21 ID:7faCPDqA0
居場所(ナワバリ)
ゾクッ……!
お姉さん「……!」クルッ
GK「……あと一本だけ、お願いします」ムクッ
お姉さん「……負けたら?」
GK「二度とこのチームのキーパーはしません」
お姉さん「……いいね」ジャリッ
527: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:08:13.93 ID:7faCPDqA0
お姉さん「はぁっ……!!」ドキュッ!!
ゴォォォォォォォォオ!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
528: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:09:12.61 ID:7faCPDqA0
ゴォォォォォォォォオ!!!!!
凛真姫「決まれ!!」
穂乃果「いっけー!!!」
GK「………」
GK(私の居場所を侵すのは、何であっても許さない)
DF1「止めちゃえー!」
GK「………」バッ…!
GK【ビーストファング!!】
ガブゥッ……!!
529: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:10:17.10 ID:7faCPDqA0
シュルルルルルル………
GK「……」パシッ
角間「……と、止めたぁぁ!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!
角間「さすがはUTX!!前回の借りをしっかりと返してきました!!」
あんじゅ「ふふふ」ニコニコ
真姫「……完璧に……」スタッ
凛「……止められた……」スタッ
絵里「……!二人とも切り替えて!ディフェンス!」
真姫凛「……!了解!」ダッ!
GK「お願い……します!」ドッ
ポーン……!
530: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:11:28.76 ID:7faCPDqA0
トッ
角間「ボールは統堂が抑えました!」
エレナ「さぁ、攻守交代だ」
花陽「…!」
花陽(まさか…前回の借りを返すためにわざとシュートを……?)
にこ「ことり!」ダッ!
ことり「うん!」ダッ!
にこ(……こころ、見てなさい)チラッ
エレナ「よそ見などしていていいのか?」
にこ「……お気遣いどうも!」バッ
にこ【スピニングカット!】
ズシュゥゥゥゥ………!!!
ブワァァァァァァ!!!!
エレナ「……甘いな」ダッ
ブワァァ……!
角間「なんと統堂、必殺技をものともしない正面突破ぁ!!」
にこ「……」ニヤッ
531: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:14:07.20 ID:7faCPDqA0
ことり「はぁぁ!!」ズザザッ!!
エレナ「ほぅ……!」
角間「矢澤の必殺技が目隠しになり反応が遅れたかぁ!?本命は南のスライディングだぁぁ!!」
にこ「獲った……!!」
凛「いっけー!」
エレナ「……だが」
エレナ「惜しいな」フフ
希「…!!にこっち!ことりちゃん!違う!!」
にこことり「え?」
532: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:15:03.70 ID:7faCPDqA0
MF1「ほっ…!」トッ
角間「技を突破する前にバックパスを出していました統堂!!味方にパスが通ります!」
にこ「なっ…!?あの一瞬で……」
エレナ「目隠しはお互い様だろう?」クスッ
にこ(なんて判断力の速さ……)
にこ「海未!」
533: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:16:03.10 ID:7faCPDqA0
MF1「……!」ピタッ
海未「……あなたには前回の借りがありましたね」ザッ
MF1「……あの頃から互いにどれほど変わったのか………」ジャリッ……
MF1「楽しみですね」ダッ!
海未「そうです……ね!!」ダッ!
ガッ! ザザザッ トトッ
海未「…くっ…!やはりそう簡単にはいきませんか」ガガッ
MF1「ふふ、あなたも前とは違いますね…!」トッ
MF1(間合いの取り方が上手くなっている……)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
UTX高校
ツバサ「……で、話って何かしら」
エレナ「自主練習の時間がなくなってしまう」
あんじゅ「そんなに焦らなくたっていいじゃない」まったく……
MF1(三年生)「………」
MF3DF2(三年生)「……」
534: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:16:53.81 ID:7faCPDqA0
MF1「………もう、私たちにパスを回してくれなくて大丈夫です」
あんじゅエレナ「!!」
ツバサ「……訳を聞いても?」
MF1「音の木坂との試合、ボールを奪取されたのはほとんど私たちでした」
MF3「ツバサさんたちがいくら強くても、自分たちが迷惑をかけてちゃ勝てないっすよ……」
DF2「……」
ツバサ「………」
MF1「そういうわけでこれからは……」
ツバサ「なるほど」
535: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:17:50.12 ID:7faCPDqA0
ツバサ「嫌だけど」ズバァッ
エレナ「ほら、もう戻ってもいいだろう?」
あんじゅ「ええ、大したことじゃないみたいだし」
MF1「なっ…!私たちは真剣に……!!」バッ
ツバサ「私はこのメンバー全員で優勝を目指す」
MF1「ですからそのために……」
ツバサ「力が足りないと思うなら、死に物狂いで強くなればいい」
ツバサ「私たちもそのつもりよ」
MF1「……」
ツバサ「何より……」
MF1.3DF2「?」
ツバサ「つまんないじゃない、そんなサッカー」ニコッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
536: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:19:08.07 ID:7faCPDqA0
ザッ ガガガッ トッ
海未(押しすぎるといなされるので一度少し引いて……)ザッ
MF1(………ここ!)ドッ
海未「……へ?」トッ
希「!!」
角間「おおっとこれはぁ!?激しいせめぎ合いの最中、一歩距離をとった園田の胸元へ優しくパスを出しましたぁ!!」
角間「これを丁寧にトラップで……」
海未(なっ……これ……まずっ……!)ビクッ!
MF1「落とさないでくださいね?」クルッ
希「海未ちゃん!!」
537: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:26:30.30 ID:7faCPDqA0
MF1【ジャッジスルー!】ドガァッ!!
海未「うぁぁ!!」ドサッ
角間「これは痛烈!!強力な必殺技が園田を襲います!!」
絵里「あの技は……!!」
希「海未ちゃん大丈夫!?」ダッ!
海未「……?痛く……ない?」ムクッ
希「へ?」
MF1「この技は本来敵を痛めつけるためのものではありません」
MF1「敵の重心を崩すのに効果的な[技術]です」
あんじゅ「くしゅっ…!」
海未「……やりますね」
MF1「どういたしまして」ダッ!
角間「UTXが攻め上がります!」
538: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:27:23.38 ID:7faCPDqA0
花陽「敵の動きに合わせて流すのではなく、崩す……」
雪穂「ということは……」
希「押しても引いても、全て対処されるってことやね……」
希(あんちゃんとは桁違いのキレ……こっちが本家か)
MF1(よし……このまま持ち込んで……)
ゾクッ……!
MF1「……!」バッ!
ことり「………」ジーーーーーー
ことり(海未ちゃんを傷つけるのは許さないよ?)ジーーーーーー
MF1(……全く、人は見かけによりませんね)ブルッ……!
タッタッタッ
539: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:29:42.75 ID:7faCPDqA0
角間「ぐんぐん攻め上がっていくぞぉ!!この勢いを止めることが………」
亜里沙「はぁあ!!」ガッ!
MF1「ぐっ…!!」グラッ…
角間「絢瀬が敵の侵入を防ぎましたぁ!!」
MF1「亜里沙…!」
亜里沙「えへへ……!」トッ
亜里沙「希さん!」ドッ!
希「うん!」トッ
MF3「おおっと、行かせないっすよ!」ザッ
DF2「抜いてみぃエセ女!」ザッ
希「……っ!」
角間「すかさず2対1の状況へと持ち込みました!!」
希(対応が早い……!)
希(【イリュージョンボール】も警戒されてる……なら!)
希「にこっち!」バッ
540: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:31:19.62 ID:7faCPDqA0
にこ「!?」ズザザッ!
希「…なっ…!」ピタッ
希(なんであんなところに……)
絵里「にこ!上がりすぎよ!」
にこ「ーーわかってるわよ!」ダッ!
花陽(……にこちゃんが上がりすぎていたおかげで中盤に隙ができてる)
花陽「……!希ちゃん危ない!」
MF3「もらったっす!!」バッ
【クリエイション……!】
541: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:32:33.68 ID:7faCPDqA0
ドガァッ……!!!!
希「……!!」
MF3【ザ・マウンテン!!】
海未「こ、これは……!」
絵里「この間までとレベルが違う……!!」
お姉さん(もともと素質のある子だったけど、ようやくイメージと実力が追いついたって感じかな)
穂乃果「希ちゃん!!」
希「…っぐぐ…!!」ズザザッ!
希「雪穂ちゃん!」ドッ
雪穂「よし…!」トッ
角間「ギリギリのところで高坂雪穂にボールを戻します!」
雪穂(ここは一度落ち着いて……)トトッ
にこ「後ろ!すぐ来てるわよ!!」
雪穂「……へ?」クルッ
542: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:33:50.45 ID:7faCPDqA0
あんじゅ「あらぁ?少し見ない間に随分顔つきが変わったみたいね」
雪穂「っ…!?」バ ッ…!
雪穂(いつのまに近くに……!!)
花陽(展開が早すぎて後手に回っちゃってる……!!)
あんじゅ「ボールちょうだい♪」バッ
雪穂【ハ、ハンターズハイド!!】
スゥ……!
ドクドクドクドク
雪穂(び、びっくりしたぁ……)ドキドキ
雪穂(優木さんは……)チラッ
雪穂「…!!」
雪穂(ゆ、優木さんがいない!?)
雪穂(いったいどこに……)キョロキョロ
「………」ニヤッ
あんじゅ「みーつけた」
雪穂「後ろ……!!」クルッ
543: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:34:46.87 ID:7faCPDqA0
シュバッ!
雪穂「そんな……っ」ガクッ
ワァァァァァァァァァァ!!!!
穂乃果「雪穂!」
角間「UTX優木、高坂の必殺技を破ったぁ!!」
あんじゅ「相手が悪かったわね、高坂さんの妹ちゃん♪」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あ!君が妹ちゃんか~」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
雪穂「……っ!」
ツバサエレナ ダッ!
海未「しまった……!」
角間「綺羅と統堂も前線へ上がります!」
544: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:36:00.80 ID:7faCPDqA0
ツバサ「ふふ、そろそろ仕掛けさせてもらうわよ」タッタッタッ
花陽「させません!」ザッ
ツバサ「あら、コンタクトにしたのね。よく似合ってるわよ」
角間「音の木坂最後の砦小泉、3対1というこの状況、止めることができるのかぁ!?」
花陽(ここで止める……!!)グッ…!
花陽【ディフェンス方……】
ツバサ「あんじゅ!」ドッ
ドッ トッ
ツバサ「悪いわね」ふふ
海未「なっ…!?」
花陽(全然間に合ってない……)
ツバサ「いくわよ!あんじゅ!エレナ!」
あんじゅエレナ「了解!」バッ
545: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:37:13.52 ID:7faCPDqA0
ツバサ「……穂乃果さん」
穂乃果「!」グッ
ツバサ「先取点は頂くわ」
エレナあんじゅ ダッ!
タッタッタッ
ズシュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!
ゴォォォォォォォォオ!!!!
花陽「【トライペガサス】……」
絵里「最初から飛ばしてくるわね……!」
凛「大丈夫にゃ!穂乃果ちゃんなら……!」
ことり「…待って……これ……」
希「……何かおかしい」
546: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:39:11.13 ID:7faCPDqA0
ツバサ「ペガサスは今、不死鳥となって蘇る」
ボファアァァァァァァァァ!!!!!
ドッドッドッ
ツバサエレナあんじゅ【ザ・フェニックス!!】
ドゴォォォォォォォォオ!!!!!!
角間「出たぁぁぁ!!!!UTX高校の究極奥義【ザ・フェニックス】!!序盤から飛ばしていきます!」
にこ「【トライペガサス】を進化させて……!!」
絵里亜里沙「ハラショー………」
海未「穂乃果!!」
穂乃果「……任せてよ」
547: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:41:02.33 ID:7faCPDqA0
穂乃果「………」スゥ……
穂乃果「………」ハァ……
穂乃果「…………」
キッ……!!
ゴォォォォォォォォオ!!!!
パチッ………パチッ………
穂乃果「パズルのピースを……」
穂乃果(……もっと……もっと大きく……)
グググッ
穂乃果(………もっと!)
ピシィ…!!
穂乃果「……っぐぐ……!!」ミシィ……
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】
548: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:42:04.25 ID:7faCPDqA0
バチィッ……!!
穂乃果 ドサッ
ドシュルルルルル………!!!
凛「………え」
角間「………き、決まったぁぁぁぁ!!!!」
角間「UTX高校の進化した必殺技に高坂手も足も出ず!!」
角間「先制点はUTXだぁぁ!!」
ツバサ「やっぱりこの技は体力の消耗が激しいわね」ハァハァ
あんじゅ「でもスタートダッシュは切れたんじゃない?」ハァハァ
エレナ「とりあえず及第点だな」ハァハァ
549: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:43:09.89 ID:7faCPDqA0
海未「だ、大丈夫ですか穂乃果?」ガシッ
穂乃果「……う、うん……」ググッ……!
穂乃果「ごめんみんな、粘ることもできなかった……」
穂乃果(これ以上は……)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
マジン「………」
ドロッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「………」ブルッ…!
ことり「ううん、今のは仕方ないよ」
にこ「【トライペガサス】と比べてどうだった?」
穂乃果「正直……比べ物にならないくらい強かった……」
穂乃果(それなりにリスクを犯しても手も足も出ないぐらい……)
絵里「でも攻撃も守備も思っていたほどの差じゃないわ!」
海未「ええ、これならば勝機は十分にあります」
550: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:44:01.34 ID:7faCPDqA0
凛「海未ちゃんさっきの……大丈夫?」
海未「ええ、本当に痛みがないのでびっくりしました、すごい方ですよ」
凛「……そっか、よかった」ホッ
にこ「なーによ凛、今日は随分としおらしいじゃない」
希「変なものでも食べたんやない?」
凛「………知らない知らない知らないにゃー!!」ダッ!
にこ希「逃げた」
穂乃果「よーし!それじゃあみんな!まだまだこれから、張り切っていこー!!!」バッ!
みんな「おー!!!」バッ!
凛(……だってこのメンバーで試合できるのは今日で最後だから………)
凛(誰も欠けて欲しくないから………)
花陽「凛ちゃーん!始まるよー!」
凛「今いくにゃー!」ダッ!
凛(………なんてね)フフ
穂乃果「………」ギュッ……
551: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:44:55.70 ID:7faCPDqA0
角間「ここでUTXメンバーチェンジです!助っ人のアフロ照………アフロディ?が加わります!」
アフロディ「ふふ、ようやく僕の出番か」ザッ
絵里「ここであの子が出るのね」
ことり「なんだか強そうだね~」
穂乃果「みんなー!まだまだこれからだよー!」
みんな「おー!」
552: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:46:08.27 ID:7faCPDqA0
UTX高校1-0音の木坂
ピーーーーーーー
ドッ
角間「1点ビハインドで音の木坂ボール!!いったいどのように展開していくのでしょうかぁ!!」
ツバサ「はぁ……はぁ……」
ことり(綺羅さんまだ息が切れてる……)トッ
ことり(これなら……)ザッ
タッタッタッ
角間「後衛から誰かが上がって行きます!一体……」
ことり「お願い!」ドッ!
553: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:47:09.41 ID:7faCPDqA0
亜里沙「はい!」トッ
角間「絢瀬だぁぁ!!」
ツバサ「……亜里沙」……ふぅ
真姫絵里 ダッ!
角間「西木野と絢瀬が上がっています!一体何をするつもりだぁ!?」
亜里沙「はぁ…!!」バッ
パキパキパキ
亜里沙【氷の矢!!】ドキュッ!!
ゴォォォォォォォォオ!!
角間「ボールはフィールドを縦断し一直線に前線へと向かいます!!」
花陽「よしっ…!」
凛「いっけー!」
ツバサ「……そこまでお人好しじゃないわよ」
554: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:48:14.06 ID:7faCPDqA0
クルクルクル
ボファァァァァァァァ!!!!!
亜里沙「っ……!?」
DF1【フレイムダンス!】
ジュゥゥゥゥ………!
テンテンテン………
角間「勢いを完全に止めたぁ!!」
絵里真姫「!」ズザザッ……!
DF1「へっへーん!」ブイッ!
タッタッタッ
DF2「……ちょっ……!前見ぃ前!!」
555: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:49:10.95 ID:7faCPDqA0
にこ「どらぁ!!」ガッ!
DF1「うわぁ!」ドサッ
角間「これはナイスプレー!矢澤、見事ボールを奪い返しました!」
凛「にこちゃんすごいにゃー!」
花陽「うん……すごすぎるぐらい……」
MF2「お前ホント変わってねーなぁ……」
DF1「うぅ~~……!!!」プルプル
にこ「……はぁ……はぁ」
絵里「にこ!こっちに……」
にこ「とりゃあ!」ドキュッ!!
真姫「に、にこちゃん!?」
角間「これは矢澤思い切ったプレー!シューとしたボールはまっすぐゴールへと向かっていきます!」
556: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:50:04.13 ID:7faCPDqA0
GK「……!」バッ!
パシッ
にこ「……ちっ」
角間「これをキーパーがっしりとキャッチしました!」
ツバサ「……珍しいわね、矢澤さんがシュートなんて」ハァ……ハァ……
エレナ「ああ、初めて見た」ハァ……ハァ……
絵里「ドンマイにこ、惜しかったわよ」
真姫「全く……どういう風の吹き回し?」
にこ「……ごめん」タッタッタッ
絵里「……にこ?」
凛ママ「だー!!惜しかったなぁ!」
にこママ「どうしたのかしら、らしくないわね……」
こころ「お姉様………」
557: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:51:19.04 ID:7faCPDqA0
DF2「よっしゃ!」トッ
海未「いかせません!」ザッ!
DF2「………」ジッ
海未「……?」ペターン
DF2「……ちっさ」ボソッ
海未 カチン…!
海未「どこの話をしているのですか!!」バッ
DF2「……はぁ」トッ……ザザッ!
海未「……っ…!!」イラァッ…!
海未「なぜ!あなたに!!ため息を!!つかれなければ!!ならないの!!ですか!!」ガッ!ガガッ!ザッ!
DF2 プッ…!
DF2「動揺しすぎやろ」クスクス
クルッ ダッ!
海未「……っく!」ガクッ
DF2「……!」チラッ
DF2「頼んだ!!」ドッ
558: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:52:20.94 ID:7faCPDqA0
花陽「なっ……!」
角間「こ、これは!中盤から前線へのミドルパスです!空高く上がったボールがゆったりと前線へ向かいます!」
にこ「っち…!」ダッ!
希「にこっち!」
希(さすがに深追いしすぎじゃ……)
海未「このボールを取られてはまたシュートチャンスに……」
花陽「!?」
ツバサエレナあんじゅ「はぁ……はぁ……」
海未(A-RISEの三人は動いていない……!?)
花陽(まさか…!!)
559: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:53:18.79 ID:7faCPDqA0
MF1「任せましたよ、アフロさん」
ツバサ「しっかりと決めなさいよ、アフロちゃん♪」
アフロディ「ア・フ・ロ・ディ・だ!」ダッ
角間「アフロディがシュート体勢!!音の木坂完全に裏をかかれたぁ!」
花陽(疲れてあまり動けない綺羅さんたちの代わりの攻撃翌要員……少し考えれば分かる事だったのに……!!)
アフロディ バッ!
花陽(そんな位置からシュートを……!!)ダッ!
アフロディ「いくよ」
穂乃果「こい!!」
560: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:54:34.36 ID:7faCPDqA0
アフロディ「天使の羽ばたきを聞いたことがあるかい?」
バサァ……!
バッ!
アフロディ【ゴッドノウズ・インパクト!!】
ドキュッ!!!
ゴォォォォォォォォオ!!!!!
角間「助っ人アフロディの強烈な必殺技ぁ!!高坂止められるかぁ!?」
穂乃果「………」グッ……
561: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:55:57.04 ID:7faCPDqA0
パチッ……パチッ……
穂乃果(……もう少しだけ大きく……)ググッ
ピシィ…!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
マジン「………」
ドロッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
穂乃果「っ……!?」ビクッ
シュゥゥ………
穂乃果(やばっ……びっくりしたせいで力が……!)
ゴォォォォォォォォオ!!!!
穂乃果「……っやるしかない…!!」バッ!
562: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:56:42.85 ID:7faCPDqA0
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】
ギュルルルルル!!!!
ズズズズ………!
穂乃果「そ…なっ……!?」グググッ
角間「高坂押されている!!追加点を許してしまうのかぁ!?」
絵里「うちのリーダーを舐めないでもらいたいわね」
海未「あなたなら大丈夫です!!穂乃果!!」
ことり「いけーー!!!」
穂乃果「ぬぐぐぐぐ……!」グググッ
563: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 14:58:29.07 ID:7faCPDqA0
バチィッ
穂乃果「ーーーーッ……」
海未「………穂乃……果?」
ドサッ
角間「ーーーー……っ!」
角間「高坂破れたぁぁぁ!!!ボールは無情にもゴールへ向かって……」
にこ花陽「はぁっ!!」バッ!
ギュルルルル!!!!
ドキュッ!!
にこ花陽「うぐっ……!!」ドサッ
564: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 15:00:01.95 ID:7faCPDqA0
希「にこっち!」
雪穂「花陽さん!」
角間「ここは小泉と矢澤のファインプレー!なんとかピンチを凌ぎました!」
穂乃果「………」
にこ「穂乃果!!早く起きなさい!!切り替えて!!」はぁ……はぁ……
穂乃果「……うん」ムクッ
花陽(……穂乃果ちゃん?)
ポーン……!
凛「っと…!」トッ
角間「こぼれ球は星空がおさえました!」
凛「よし!」
凛(はじめにシュートを打ったのは凛たちなのに、流れを持っていかれてる……)
花陽(凛ちゃんがボールを持ってる、敵は……)
真姫「凛!すぐ来てるわよ!」
アフロディ「神の前には全て無力さ」ザッ
花陽(あ~もう!考える時間をください!!)
凛「っ…!」グッ
565: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 15:01:14.47 ID:7faCPDqA0
凛【アクロバットキープ!】
ダッ グゥン クルッ!
アフロディ「……ふふ、神をも凌ぐとは大したものだ」
MF2「お前よくそんなセリフが出てくるな」
凛「よし!」
角間「星空抜いたぁ!!」
MF1「あなたには前回の借りが残ってましたね」ザッ
凛「……!」ピタッ
ことり「凛ちゃん!こっちに……」
DF2「させへんよぉ~」バッ
ことり「……っ!」
566: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 15:02:51.96 ID:7faCPDqA0
MF1「さぁ……お相手願います」
凛(……今までの【アクロバットキープ】じゃダメ……)
凛「なら……!」
凛ママ「………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛ママ「………これは…!」
ケータイ『タイムアーーーーップ!!!』
ケータイ『見事時間内逃げ切り成功です!!』
凛ママ(……アクロバット鬼ごっこ……か)
凛ママ「………面白いところに目をつけたな、凛」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛ママ「行け凛!!」
凛 ニコッ
MF2(……来る!)グッ
凛(凛が流れを………変えるんだ!)
567: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 15:04:37.68 ID:7faCPDqA0
凛【アクロバットキープ……】
バッ!バッ!ダッ!クルッ……シュバッ!
凛【パルクール!】
MF1 「ーー…!」
ワァァァァァァァァァァ!!!
角間「星空またも抜いたぁ!!乗ってきたぞ音の木坂!!」
凛ママ「よっし!!」
にこ「あの動き……!」
絵里「いいわよ凛!」
凛「えへへ…!」
MF1(一見めちゃくちゃに見えますがどこか規則的な動き……)
MF1「さすが……と言いたいところですが」
MF1「前回からのあなたの成長がこれなら……」
MF1「少々期待はずれです」
花陽「凛ちゃん危ない!!」
凛「!」ビクッ
568: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:21:20.09 ID:jN1CLSCPO
ガガガッ……!!
凛「!?」グラッ!
角間「おおっとぉ!?抜かれたかに見えたMF1、粘り強いディフェンスで食らいつきます!!」
凛(なんで……!?抜いたはずじゃ……)
MF1「規則的ということは読みやすくなったということ、簡単には抜かせません……よ!!」ガガッ!
凛「ふぐっ……!」グラァ…!
花陽「凛ちゃん!!」
569: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:22:01.06 ID:jN1CLSCPO
ザッ……クルッ!……トッ……!
MF1「………は?」
角間「………へ?」
凛【アクロバットキープ・カポエイラ】
凛「簡単には止めさせないにゃ~!」トトッ
角間「星空粘り切ったぁぁぁ!!!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!
凛ママ「………そういうことか、凛」
570: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:24:04.49 ID:jN1CLSCPO
監督(1つの種目にこだわらず、雑食に他スポーツの動きを取り入れる)
監督(しなやかな筋肉と身軽な身体、ボディバランス……)
監督「……凛にしか出来ない芸当だな」
監督「……」チラッ
希「………」
角間「星空軽やかな動きで一気に抜き去ったぁ!!流れを手繰り寄せます!」
MF1「……前言撤回です、やはり侮れませんね」
凛「どういたしましてにゃ!」
絵里「凛!」タッタッタッ
凛「お願い!」ドッ!
571: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:24:48.45 ID:jN1CLSCPO
ポーン!
テンテン……!
角間「前線へパスを出すが少し強いかぁ!?」
絵里「真姫!」
真姫「ええ!」
角間「音の木坂シュート体勢!!」
絵里(強すぎなんかじゃない、最高のパスよ、凛)
凛 ニッ
572: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:26:01.98 ID:jN1CLSCPO
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
合宿夜中
絵里「真姫もわかったんでしょう?」
絵里「なぜ私たちがあの技を完成させられなかったのか」
真姫「ええ」
絵里「私たちはお母様方に比べてキック力が弱い」
絵里「それを補うためには……」
真姫「あのときまぐれで起きたシチュエーション」
真姫「それこそが大切な要素の1つだった」
絵里「……もう説明なんていらないわよね?」ジャリッ……
真姫「ええ」ジャリッ……
凛「……ふぁぁ」ムクッ
凛「……トイレ行こ」キョロッ
凛「ん?あれって……」
573: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:26:51.23 ID:jN1CLSCPO
絵里(いままでの練習とマグレで成功した時との違い……)
真姫(それは……)
凛「………!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里 ダッ!
真姫 ダッ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
絵里真姫(助走の有無!!)ダッ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
574: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:27:27.14 ID:jN1CLSCPO
絵里 ブワァァァァァァ!
真姫 ブワァァァァァァ!
フワッ………
ドキュッ!!!!
絵里真姫【クロスファイア!!】
ゴォォォォォォォォオ!!!!
575: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:28:17.78 ID:jN1CLSCPO
角間「前回よりはるかにキレが増しております!!」
海未「完成したんですね……!」
絵里ママ「へぇ……!」
真姫ママ「真姫ちゃん大きくなったわね……!!」ダーーッ!
ゴォォォォォォオォォ!!!!!
GK「……!」
GK(……その技は準決勝の……)
絵里真姫「いけ!!!」
GK「……止める」スッ
576: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:29:14.97 ID:jN1CLSCPO
GK【ビーストファング!!】
ガブゥッ……!!
ギュルルルルル!!!!!
GK「……!あの時より……威力が!」ズズズズ……
真姫「あんな未完成品と比べないでほしいわね!」
絵里「今度こそいただくわよ!」
ギュルルルルル!!!!
GK「……っぐ……!!」ズズズズ!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
GK「わたし……私!」ポロポロ
ツバサ「ごめんなさい、勝たせてあげられなくて」ナデナデ
GK「ごえ……ごめんな、さい…!!」ギュッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
GK「……!」ググッ……!
GK(もう二度と……あんな思いはしたくない!!)バッ!
577: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:29:59.04 ID:jN1CLSCPO
バチィッ!
絵里真姫「なっ…!」
角間「こ、これはぁ…!?上手く力を上に流し弾いたぁ!」
ツバサ「へぇ…!」
あんじゅ(とっさの判断で……危なかったわね)
希「惜しかったよ!次行ける次行ける!」
GK「まだまだぁ!!」ザッ
あんじゅ「……!」フフ
ツバサ(あの子のあんな声……聞いたことないわね……)チラッ
GK(……早く次のシュートを………次は止めるから……!)ウズウズ……
ツバサ「……っ」ブルッ…
578: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:30:49.57 ID:jN1CLSCPO
ポーン!
角間「上空へ上がったポールは一体どちらがキープするのでしょうかぁ!!」
真姫「絵里!」タッタッタッ
絵里「ええ!」タッタッタッ
角間「こ……これはぁ!?」
ポーン……!
真姫(どれだけ悩んだと思ってるのよ……!)
絵里(私たちの力は…!)
テンテンテン………!
579: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:31:34.55 ID:jN1CLSCPO
ブワァァァァァァ!!!
ブワァァァァァァ!!!
フワッ……
絵里真姫「こんなものじゃない!!!」バッ!
580: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:33:08.91 ID:jN1CLSCPO
ドキュッ!!!
絵里真姫【クロスファイアァ!!!!】
ゴォォォォオォォ!!!!!!
ゴォォォォオォォオオオオ!!!!!
角間「再度シュートを放ってきました音の木坂ぁ!!」
DF2「アッ………ホかこいつら……!!」ゴーン……!
MF3「あんなシュートを連発するなんてえげつないっすね~……」
にこ「やるじゃないあの子ら…!」
凛「決まれー!!」
581: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:33:51.09 ID:jN1CLSCPO
ゴォォォォオォォォォォオォオ!!!!!!
ツバサ「さっきよりも威力が……!」
お姉さん(……さすがは絵里さんと真姫さん……)
ツバサお姉さん「でも」
GK「………」グッ
ツバサお姉さん「………そう」
「「あなたの力はこんなものじゃない」」
582: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:35:28.14 ID:jN1CLSCPO
グルルルルル………!
GK「…………っ!!」ググググッ……!!
GK(もっと……もっと感覚を研ぎ澄ませ……!!)カッ……!!
一度敗北を知ったものは、勝利に飢える
583: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:36:09.74 ID:jN1CLSCPO
ダラン……
飢えは加速する
584: ◆7NyoAqShyg 2019/04/17(水) 23:37:05.41 ID:jN1CLSCPO
バッ!
ガブゥッ……!!!!
シュルルルルルル………!
パシッ
絵里真姫「……なっ…!」はぁ……はぁ……
GK【ハイビーストファング】
585: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 10:52:04.41 ID:u8AkKt6fO
角間「先ほどよりも威力をあげた【クロスファイア】を今度はがっしりとキャッチィ!!!」
真姫「………どうする?」
絵里「……どうしましょうか」
GK「………」ドッ!
ポーン…!
ツバサエレナあんじゅ「……すぅ……はぁ……」
……スッ
花陽(……っ!呼吸が戻った……!)
海未(ここからが本番ですね)
凛「急いで戻らないと!」ダッ!
586: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 10:53:40.72 ID:u8AkKt6fO
角間「攻撃の連続で音の木坂は敵陣に寄ってしまい、非常にディフェンスが手薄になっています!!」
角間「このピンチ、凌げるかぁ!?」
海未「希!」ザッ
希「うん!」ザッ
ツバサ「……凌ぐ?」
ヒュッ……!
ツバサ「そんな時間は与えない」トッ
海未希「なっ……え?」クルッ
角間「綺羅、あっという間に二人を抜き去りました!」
花陽(この勢いにパスまで加わったらいよいよ止められない……)
花陽(なら…!)
587: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 10:55:10.62 ID:u8AkKt6fO
花陽「亜里沙ちゃんは統堂さん、雪穂ちゃんは優木さんのマーク!」
亜里沙雪穂「はい!」ダッ!
ツバサ「あら、あなたが相手をしてくれるの?」ザッ
花陽「……ここから先はいかせません!」ザッ
ツバサ(あんまり対峙すると余分なデータを取られかねない…)
ツバサ「……」チラッ
ツバサ「……あんじゅのこと、どう分析してる?」
花陽「……へ?」
ツバサ「のんびりしてそうだけどすごいのよ彼女」フフ
花陽「……知ってます」
花陽(隙を見せちゃダメ……)ジリッ…
ツバサ「A-RISEって一纏めにされてるけど、誰もあんじゅがすごいって言ってくれないのよ」トントン…
花陽「セクシー担当って言われてますね」
ツバサ「そんな簡単なものじゃないのだけど……」ジャリッ……
花陽(……くるっ!)グッ
588: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 10:56:24.12 ID:u8AkKt6fO
ツバサ「ほっ」ドッ
花陽雪穂「………なっ…!?」
角間「こ、これは!?完全マークされている優木にパス!?高坂雪穂の真正面だぁ!!」
花陽(一体……何考えて……)グルグル……
花陽「………っ雪穂ちゃん!取って!」
雪穂「は、はい!」バッ
角間「高坂雪穂、当然パスカットの体勢!」
ツバサ「……だから言ってるじゃない」
ツバサ「そんなに簡単なものじゃないって」
あんじゅ「ーーーー……」
589: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 10:57:43.78 ID:u8AkKt6fO
彼女は幼い頃から魅力的だった
男性「私、こういったものですが」
「……子役スカウト?」
男子中学生「俺と付き合ってください!!」
「ごめんなさい」
芸能人はオーラが違うと言われるが、彼女がまさにそうだった
ただ、そのせいで嫌な目にあうことも少なくはなかった
女生徒「いいよねあんたは、生れつきそんなに可愛いんだから」
(……私の苦労も知らないくせに……)
街を歩けばスカウト、ナンパ
ひどい時にはストーカーに付きまとわれたことさえあった
ある人に言われた
「いやー!君は他の子と違って色があるんだよね!」
彼女は憧れた
誰の目も引かない無色の女の子に
590: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 11:13:24.05 ID:u8AkKt6fO
パシッ
雪穂「……へ?」
あんじゅ「マーク、とっくに外れてたわよ?」トッ
角間「ゆ、優木にパスが通りましたぁぁ!!!」
あんじゅ「じゃあね、妹ちゃん♪」ダッ
雪穂「ちょ……え?」
花陽「なんで気づかな……!」ハッ
花陽「………気づこうとしなかった?」
ツバサ「あなたは街ですれ違う人の顔をわざわざ覚えないでしょ?」
ツバサ「あんじゅは意識の隙間に入り込む」
あんじゅ「ツバサ!」ドッ!
ツバサ「存在感を自在に操ることができる」トッ
花陽「しまっ……!」クルッ
591: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 11:15:11.67 ID:u8AkKt6fO
ピューーーーーーイ!!
ドシュドシュドシュドシュ
ギュォォォォォオオオオ!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハァ……ハァ……
ツバサ「あと……少しなのに…」
あんじゅ「何がダメなのかしら……」
エレナ「時間から考えて次がラストだな」
3人「………」
592: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 11:16:34.77 ID:u8AkKt6fO
ガタッ
3人「!」クルッ
MF3「ヒッ…!」ビクッ
あんじゅ「どうしてそんなに怯えるのよ」
MF3「いや~……!」にへへ……!
ツバサ「どうしたの?こんな時間に」
MF3「そ、その……練習を見てて、違和感というか……」
エレナ「改善点か?」
MF3「そんな大それたものじゃないっす!」アワアワ
ツバサ「ぜひ教えてくれないかしら」
MF3「でも……」
あんじゅ「おねがぁい♪」
MF3「うぅぅ……わかったっすよぉ……」
MF3 「えーっと……その……」
3人「……」コクッ
MF3「その必殺技には………」
593: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 11:18:20.88 ID:u8AkKt6fO
MF3「ーーーーーーーー……」
3人「あ」
ザッ
3人「………」
ツバサ「最後、合わせるわよ」
あんじゅエレナ「ええ「ああ」!!」
ダッ!
594: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 11:19:36.50 ID:u8AkKt6fO
ツバサ(……言われてみれば簡単なことだった)ダンッ!
ピューーーーーーイ!!
ドシュドシュドシュドシュ
ツバサ(横のつながりと縦のスピード、今までのこうていペンギンが二次元だとすれば!)
エレナ(さらなる進化を遂げるためには!)
あんじゅ(そこに高さを加えて!)
ギュォォォォオオオオ!!!!
ツバサ「三次元にすればよかったのよ!!」
バッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
595: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 11:20:55.99 ID:u8AkKt6fO
ドキュッ!!!!
ツバサエレナあんじゅ【こうていペンギン3号!!】
ゴォォォォォォォォオオオオオ!!!!!
角間「【こうていペンギン2号】を進化させた必殺技、【こうていペンギン3号】が音の木坂ゴールを狙います!!」
希「また新技……!!」ブルッ
海未「穂乃果!!」
MF3「いけるっす!」
DF1「追加点いっただきー!」
穂乃果「………」
ツバサ「………?」
ツバサ(何か……様子が……)
穂乃果ママ「………」
596: ◆7NyoAqShyg 2019/04/19(金) 11:22:10.14 ID:u8AkKt6fO
雪穂(強力なシュート……!!)タッタッタッ
ズザザッ!
雪穂「行くよおねーちゃん!」ガシッ
角間「高坂姉妹【ホムラ・ザ・ハンド】の体勢!!」
穂乃果「………」
穂乃果「離れて」グイッ
雪穂「…へ?」グラッ……
トサッ
穂乃果「………」
雪穂「……お姉……ちゃん?」
597: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:31:23.38 ID:kzOfuUP2O
パチッ………
あぁ、何を悩んでたんだろう
パチッ………
チームを勝ちに導くのが私の仕事なんだから
グググッ……!
怖がってる暇なんてないよね?
ピシィ……!
穂乃果「頑張れリーダー」
バキィッ!!!
花陽「………」
凛「……かよちん……」
花陽「……また………嫌な感じ」
凛「……うん」
598: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:33:49.89 ID:kzOfuUP2O
ゴォォォォォォォォオ!!!
角間「さぁ高坂!これを止めることが……」
メキョォッ……!!
シュルルルルルル………!
穂乃果「…………」パシッ
「……………………」
「……え?」
にこ「と……止めた…の?」
絵里「……なんだか……すごく簡単に」
ことり「す、すごい……」
ツバサ「まさか……あなたがその道を選ぶなんてね」
599: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:37:58.18 ID:kzOfuUP2O
穂乃果「………………っはぁ……!」プルプル
穂乃果「……と、止め……!」
ミシミシミシミシ……!!
穂乃果「……っ……ぐぅぅぅぅ!!」ガクッ
穂乃果ママ(パズルの枠を壊せば限界以上の力を出せる反面、当然リスクもある)
穂乃果(か、身体が………軋む)ギチィ……
角間「見事シュートを受け止めた高坂!」
花陽(あの技、ただの技じゃない……)
亜里沙「……穂乃果さん 」
角間「音の木坂の反撃です!!」
穂乃果「ゆ……雪穂!」ドッ
雪穂「……」トッ
雪穂(……おねーちゃんに聞きたいことは山ほどあるけど、まずは試合に集中しなきゃ…!)
雪穂(そのためにはボールを……)
雪穂「はぁ!!」ドキュッ…!!
角間「これは高坂大きくクリアしました!」
エレナ「いい判断だ」
600: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:40:18.65 ID:kzOfuUP2O
ポーン……!
角間「ポールはUTX陣営奥深くまで飛んで行きます!」
にこ「ふっ!」バッ
DF2「てやぁ!」バッ
にこ(…!小さいのになんてジャンプ力…!!)
ガッ
DF2「よし!とっ……」
「ごめんなさいにこ、ほんの少しの辛抱だから」
601: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:44:06.52 ID:kzOfuUP2O
プワァァ!!ブワァァァ!!プワァァ!
ドッ ピキピキピキ……カキーン!
絵里【スノーエンジェル】
DF2「くっそ……!」カキーン
にこ「にごぉぉ……」カキーン
ポーン!
角間「ボールを弾いたぁ!!」
絵里「海未!」
海未「はい!」バッ!
DF1「させない!」
クルクルクル
ブワァァァァァァ!!
DF1【旋風陣!】
ギュォォォォォォォ!!!
ヒュルルルル………パシッ
602: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:47:16.91 ID:kzOfuUP2O
海未「……そう簡単にはいきませんか」
にこ「回転が止まったとこをを狙うわよ!」
クルクルクル……!
ツバサ「………」ニッ
ツバサ「左サイド、上がるわよ!」
みんな「おぉ!」
タッタッタッ
海未「……作戦をあんなに堂々と……」
ことり「ことりたちもいこう!海未ちゃん!」
海未「え、ええ……」
花陽(何か裏が……でも実際にメンバーは移動してる)
花陽「右サイドには優木さんしかいないし……」
花陽「………」
花陽「………」
花陽「………」
603: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:51:07.39 ID:kzOfuUP2O
にこ「花陽!!右サイド!!!」
花陽「……!!優木さん!!」
ツバサ(気づいた…思ったより早かったわね)
ツバサ「でも遅いわ!」
クルクルクル!!
にこ「回転が加速して……!」
DF1【フレイムダンス!】
ボファァァ!!!
海未「炎の道が…!!」
DF1「あんじゅさん!」ドキュ!
角間「こ、これはぁ!!必殺技を味方へのパスへと繋げましたぁ!!」
角間「フリーの優木へとボールが渡ります!!」
雪穂亜里沙「行かせな……!」
クルッ フワッ!
あんじゅ「おっ先~♪」スタッ
角間「ディフェンダーをものともしていません!ゴールまでがら空きだぁ!!」
角間「残り時間わずか、これが前半最後のチャンスだぁ!!」
604: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:53:55.94 ID:kzOfuUP2O
ダンッ!
ピューーーーーーイ!!
ドシュドシュドシュドシュ
ギュォォォォォォォオオオオ!!!!
にこ「まずい……」
ことり「お願い穂乃果ちゃん!!」
クルッ
ツバサエレナあんじゅ【こうていペンギン3号!!】
ドゴォォォォォォォォオ!!!!!
605: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:56:32.13 ID:kzOfuUP2O
にこ「もう一度止めちゃいなさい!」
穂乃果「………っ」グッ
ドロドロドロ………
ズズズズズ………!
絵里「……紫の……」
真姫「マジン……」
監督「……」
海未「……何でしょう」
海未「このなんとも言えない胸騒ぎは」
花陽「………!」ゾワッ
花陽(これ……!さっきよりも……)
606: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 09:59:25.49 ID:kzOfuUP2O
ミシミシミシ……!
穂乃果「……っ!」
海未ママ「………懐かしいですね」
ことりママ「ええ、さすが親子ね」
穂乃果ママ「………」
穂乃果ママ(その強大な威力と引き換えに、主にすら牙を剥く)
穂乃果ママ「名付けるなら……そうねぇ」
穂乃果「はぁぁ!」バッ
【魔王・ザ・バンド】
607: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 10:02:35.61 ID:kzOfuUP2O
ギュルルルルル!!!!
穂乃果(…!どんどん調子を上げてきてる……でも!)ググッ
ギュルルル……!!
穂乃果「今の穂乃果には関係ないよ!」グッ!
ッシュゥゥゥ………!
角間「……ま、またもや止めたぁぁ!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!
にこ「よしっ!」
海未「……気のせいだったのでしょうか」
亜里沙「穂乃果さん……」
608: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 10:08:07.56 ID:kzOfuUP2O
エレナ「いいのかツバサ」
ツバサ「……何が」
エレナ「壊れるぞ」
ツバサ「……手を抜けと?」
エレナ「そうじゃない、ただ……」
609: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 10:10:58.38 ID:kzOfuUP2O
ドシャッ……
ツバサエレナ「ッ……!」クルッ
海未「………穂乃果?」
ことり「穂乃果ちゃん……?」
真姫「……?なに?」
凛「え…?え?」
ピーーーーー!!
海未「穂乃果!!」ダッ!
ことり「穂乃果ちゃん!」ダッ!
角間「どうしたのでしょうか、シュートを止めた直後倒れてしまいました……」
角間(前回もこんなことあったような……)
610: ◆7NyoAqShyg 2019/04/20(土) 15:16:31.18 ID:kcHf9lza0
「……やり……ます」ムクッ
海未「…!!穂乃果!!」バッ
ことり「大丈夫なの!?」
穂乃果「う、うん……少しよろけちゃっただけだから」
監督「できるのか?」
穂乃果「や、やります!」
穂乃果「まだ試合……終わってない!!」
監督「………お前……」
次回 「ラブライブ×イナイレ~11人の女神の奇跡~」後半 その3
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