1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:31:40.95 ID:A8Un+W130
チッ…チッ…チッ…
憂「…たす…け…ぅぁ……はっ!?」
ガバッ
憂「…っ…はぁ……はぁ……」
憂(……朝だ…)
憂「何か…凄く嫌な……夢を見てたような……」
憂「…あっ!!もうこんな時間!?」
憂「お姉ちゃん起こさなきゃ!!」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:34:23.37 ID:A8Un+W130
コンコン
憂「お姉ちゃん!起きて朝だよ!」
しーん…
憂「もぉー…お姉ちゃん!」
ガチャッ
憂「あれ?いない?」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:38:56.70 ID:A8Un+W130
憂「…リビングかな?」
とたとた
憂「お姉ちゃん?…いない…」
憂「お姉ちゃん!」
がちゃっ
憂「どこにいるの!?」
がちゃっ
憂「おねえちゃん!!」
がちゃ
がちゃ
がちゃ がちゃ がちゃ がちゃ
がちゃ がちゃ がちゃ がちゃ
がちゃ がちゃ がちゃ がちゃ
憂「家のどこにもいないなんて…先に学校行ったとか?」
憂「…なんで?」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:42:49.08 ID:A8Un+W130
憂「そうだ!携帯に…」
ピッ
……プーッ プーッ
憂「…通じない……どうしよう……」
憂「…とりあえず学校行こう…」
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:49:22.44 ID:A8Un+W130
………
……
…
てくてく
憂「…何だか今日は外が随分静かだなぁ」
憂「…誰とも会わないし…」
憂「…今日なんか会ったけ?」
てくてく
憂「……」
てくてく
憂「……」
てくてく
憂「…この道……こんなに長かったっけ…」
憂「…おかしいよ……なにか……変だよ……」
てくてく…ピタッ
憂「…あれっ!?」
憂「学校着いちゃった……なんで?…私そんなにボーッとしてたのかな…」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 21:54:29.08 ID:A8Un+W130
ガヤガヤ
憂(…通学路じゃ誰も見かけなかったのに…)
憂(みんな…いる…)
憂(私そんなに来るの遅かったかな…)
憂「あれ?梓ちゃんがいない…」
憂「…ねぇ?梓ちゃん知らない?」
女生徒「…誰?」
女生徒「あれよ、あのゴキブリ」
憂「!?」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:00:33.15 ID:A8Un+W130
女生徒「あぁ、あれ」
憂「ちょっ…」
女生徒「さぁ?知らないわ」
女生徒「ゴミ箱漁ったら出てくるんじゃない?」
女生徒「あははは、確かに」
憂「何言ってるの!?梓ちゃんがゴキブリなんて…ふざけないで!!」
女生徒「何あんた?」
女生徒「ゴキブリが好きなの?」
憂「!!なっ…」
かさかさかさかさ
憂「えっ?」
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:05:13.99 ID:A8Un+W130
女生徒「ゴキブリが好きなんだ」
女生徒「ならゴキブリがお似合いだね」
女生徒「ほら向こうから寄ってきたわ」
かさかさかさかさか
憂「ひっ!?ゴキブリっ…!?」
かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ
かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ
憂「何でこんなに…いっぱい…」
憂「こっち…来ないでよ…っ」
かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ
かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ
かさかさかさかさかさかさきさかさかさかさかさ
かさかさかさかさかさかさかさかさかさかさかさ
憂「いやぁぁぁ!!!」
ダダッ
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:09:46.62 ID:A8Un+W130
たったったったっ
憂「はぁ…はぁ……っはっ…はぁ…」
憂「ここまで来れば…大丈夫かな?」
憂「…何だったの?…さっきの…」
憂「…授業……どうしよう…」
先生「コラッ!!そこの女生徒!!」
憂「ひっ!?」
先生「もう授業は始まってるんだぞ!?何やってるんだこんなとこで!!」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:16:05.32 ID:A8Un+W130
憂「あっ…その…ごめんなさい……その…」
先生「…」ジーッ
憂(…なんて言ったら…)
憂「…その…ゴキブリが…」
先生「ちょっと君こっちに来なさい」
グイッ
憂「あっ!ちょっ…先生!?」
すたすた
先生「…」
憂「痛いです先生!!手を離してください!!」
すたすた
先生「…」
憂「先生!?どこに行くんですか!?先生!!」
スタスタ…ピタッ
先生「…ひひっ…」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:22:58.44 ID:A8Un+W130
憂「あの…先生?」
先生「…君は●●かい?」
憂「…はっ?」
先生「いや野暮なこと聞いてすまなかったね」
先生「君のような可愛らしい生徒が非●●なはずはなかったね」
憂「…せっ…せんせ…」
先生「でも万が一、万が一にだよ?」
先生「君が非●●なら私は君を許すわけにはいかない」
先生「あぁ大丈夫大丈夫、わかってるよ君は●●だ」
憂「…ぁっ…せっ…」
先生「でもその万が一に備えて確認は必要だよね」
先生「君が非●●な訳はないが確認することは大事なんだ」
グイッ
憂「…っ!!いやっ!!離して!!」
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:29:39.27 ID:A8Un+W130
先生「大丈夫大丈夫確認するだけだから」
ガシッ
憂「離して!!やめてください!!誰か!!助けて!!」
先生「ああ、君はいい匂いがするな」
憂「ひっ!?」
先生「これは●●の匂いだ…だけどちゃんと確認しなきゃ」
憂「あっ…うぁ…いやっっぁぁぁああ!!」
先生「君はどんなパンツを履いてるのかな?」
ゴソゴソ
憂「いやぁぁぁ!!やめてぇ!!!」
バタバタ
先生「あぁ…可愛らしい真っ白なパンティーだね…」
先生「君のような●●にはふさわしいよ」
113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:35:21.15 ID:A8Un+W130
憂「助けてぇぇぇ!!!誰かぁぁぁ!!!やだよぉぉぉ!!!」
ジタバタ
先生「やめないか!!●●は大人しくシトヤカにしなきまだめだろ!!」
バシッ!
憂「うぐっ!!」
先生「やましいことは無いんだから騒ぐのはやめなさい!!」
バシンッ!
憂「がっ!!」
憂「…あっ…かっ…」
先生「うんうん、●●の君には静かな方が似合っているよ」
115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:42:04.05 ID:A8Un+W130
先生「ささっ、確認のためだ邪魔なパンティーは取ろうね」
スッ…
憂「ひっ…あっ…あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ばきっ
先生「くかっっ!?」
憂「…あっ…」
先生「かぺぺぺっ」
ぶらーん
憂「く…首が……そんな…何で…」
ぶらーん ぶらーん
先生「ぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺ」
憂「ひっ!?いやぁぁぁ!!!!」
ダダッ
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:46:56.48 ID:A8Un+W130
たったったったっ……ぴたっ
憂「はぁ…はぁ………」
ぺたん…
憂「……今日走ってばっか……」
憂「…私…人を殺しちゃったの?」
憂「…ううん!…あれは先生が…」
憂「…それに…普通叩いただけで…首なんて折れないよ…」
憂「……なんなの?…いったい…」
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:50:12.14 ID:A8Un+W130
憂「…そうだお姉ちゃん!!」
憂「すっかり忘れてた…」
憂「教室に行ってみよう」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:52:50.40 ID:A8Un+W130
ガラガラッ
憂「失礼します」
しーん
憂(誰もいない…今休み時間なのに…)
和「……」ぼーっ
憂「あっ!!和さん!!」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 22:57:11.97 ID:A8Un+W130
和「……」ぼーっ
憂「よかったー…今日お姉ちゃん来てません?」
和「……」ぼーっ
憂「あの…和さん?」
和「……」ぼーっ
憂「あの…具合でも悪いんですか?」
和「……」ぎょろっ
憂「ひっ!?」
憂(…よく考えたら…何でお姉ちゃんのクラスに和さんがいるの?)
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:00:20.65 ID:A8Un+W130
憂「あの…のどっ」
和「…」
ダダッ
憂「あっ!何処行くんですか!?」
憂「待ってください!!」
ダダッ
132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:03:44.80 ID:A8Un+W130
………
……
…
憂「…見失っちゃった…」
憂「…変だよ…」
憂「何で誰もいなくなってるの?」
憂「……帰らなきゃ」
憂「家に帰ろう、早く帰りたい」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:08:00.67 ID:A8Un+W130
ザーーーーー
憂「凄い土砂降り…」
憂「置き傘しててよかった…」
てくてく
憂「…」
てくてく
憂「…あっ!!」
憂「梓ちゃん!!」
梓「憂…」
ザーーーーー
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:12:55.24 ID:A8Un+W130
憂「どうしたの!?こんな雨の中…傘もささないで…」
梓「……」
憂「梓ちゃん?」
梓「…帰ろう?」
憂「えっ?」
梓「早く帰ろう?」
憂「えっと…私は今帰る途中なんだけど…」
梓「違うよ!!」
憂「?」
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:17:01.03 ID:A8Un+W130
憂「…えっと…」
梓「…」
憂「…とにかく!そのままじゃ風邪引いちゃうから…ウチに寄って来なよ」
梓「……」
憂「お風呂貸してあげるから…ね?」
梓「…うん」
憂(良かった…一人じゃ心細かったところだったよ…)
憂「行こ?」
梓「…」
てくてく
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:23:03.24 ID:A8Un+W130
ガチャッ
憂「ただいまー…」
唯「あー、ういお帰りー!!」
憂「おっお姉ちゃん!?」
唯「?どしたの?」
憂「今日何処行ってたの!?」
唯「何処って…ずっとういと一緒にいたじゃん」
憂「えっ!?…どういう…」
梓「お邪魔します」
唯「あ!!あずにゃんだ!!あずにゃんいらっしゃい!!!」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:30:44.49 ID:A8Un+W130
………
……
…
憂(…聞きそびれちゃった…)
憂(それに…何だか聞くのが怖い)
梓「…お風呂…借りるね?」
憂「あ、うん」
唯「あ、ごめん私もちょっとオシッコ」
憂「あ、はい」
憂(…また一人になっちゃった…)
憂(そういえば…二人とも部活はどうしたのかな…)
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:36:36.44 ID:A8Un+W130
憂(…何だったのかな…今日の出来事……)
憂(…夢でも見てるような…)
ぎゅぅぅ
憂「…いたたたっ!!……ちゃんと起きてるよね?」
憂「お姉ちゃん遅いな…」
憂「…ホントは大の方だったのかな?」
スッ…
憂「あっ、おねえ…梓ちゃん!」
梓「……」
ぽたぽた
145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:42:31.92 ID:A8Un+W130
憂「びちょ濡れだよ!?タオル無かったの!?…でも…だからって裸で…」
ポタポタ…
梓「憂」
ギュッ
憂「…えっ?梓ちゃん?」
ギュゥッ…
梓「憂…」
憂「どっ…今日に抱きつくなんて…どうしちゃったの…?」
梓「…」
ポタポタ
憂「…私まで濡れちゃうよ……梓ちゃん?」
148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/14(月) 23:47:59.40 ID:A8Un+W130
梓「…ここは…寒いよ…」
憂「…だからさ…体拭こうよ?」
梓「…憂は…あったかいね…」
梓「…ずっとこうしてたい…」
憂「…梓ちゃん…なんか変だよ…」
梓「…でもダメ…」
梓「…ねぇ…帰ろう?」
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:18:25.49 ID:ZWToU70x0
憂「…嫌だよ!!」
梓「…憂…」
憂「やだよやだよやだよ!!」
憂「なに意味わからないこと言ってるの!?」
憂「私の家はここなのっ!!」
憂「変なこと言うなら出てってよ!!」
憂「私の前から消えて!!!」
157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:24:20.12 ID:ZWToU70x0
梓「…消えないよ」
憂「…えっ?」
梓「…先輩たちは消えても…私は…」
唯「ダメだよあずにゃん」
憂「…おねえちゃん?」
梓「…」
唯「余計なことはしないでよ」
梓「……」
唯「ねぇうい、ういはどっちを選ぶの?」
憂「えっ?」
159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:28:45.87 ID:ZWToU70x0
唯「私とあずにゃん…どっちを選ぶの?」
憂「…何を言って…」
唯「どっち?」
憂「…ぅっ…」
梓「…」
唯「…また決めないの?」
憂「…また?」
唯「……」
梓「……」
161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:34:38.72 ID:ZWToU70x0
梓「憂は…この狂った世界から抜け出したくないの?」
憂「……でも私……」
憂「でも…お姉ちゃんとも…梓ちゃんとも…」
憂「一緒にいたいの!!」
憂「ここが狂ってても何でもいい!!」
唯「そんなのは無理だよ」
憂「!!」
唯「もう時間がないんだよ」
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:40:33.10 ID:ZWToU70x0
梓「ねぇ憂…一緒に帰ろう?」
唯「憂は私を選んでくれるよね?」
憂「ぁっ…ぅっ…」
憂「私は…私は…」
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 00:45:24.47 ID:ZWToU70x0
………
……
…
ちゅんっ… ちゅんっ…
憂「……うっ…」
ムクッ
憂「……ふぁぁぁ……」
憂「…何か変な夢…見てた気がする…」
憂「…お姉ちゃん起こさなきゃ」
176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:03:53.95 ID:ZWToU70x0
コンコン
憂「お姉ちゃん?朝だよ」
しーん…
憂「もおー…お姉ちゃん!?」
ガチャッ
唯「…ふがっ!?」
178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:06:50.04 ID:ZWToU70x0
唯「あ…うーい…おはよ…」
憂「早く支度して、もぅあんまり時間ないよ?」
唯「うーん…わかったぁ…」
憂「急いでね」
バタンッ
憂(なんだか…お姉ちゃんがいることにホッとする…)
憂(何でだろ?)
180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:14:39.91 ID:ZWToU70x0
唯「…まだ眠いよぉ…」
ふらふら
唯「わわっ!!お姉ちゃん!!ちゃんと歩いてよ!!」
唯「うーいー…だっこぉ」
憂「無理に決まってるでしょ…」
唯「けちー!むぅぅ!!」
憂「あはははは…あれ?」
182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/15(火) 01:20:59.09 ID:ZWToU70x0
唯「どうしたのぉ?」
憂「…今…梓ちゃんがいた気がして…」
唯「…あずにゃんはもういないよ」
憂「え?」
唯「いないんだよ」
憂「……そっか」
憂「…そうだったね…私……」
唯「……早く学校行こうよぉ、みんなも待ってるよ!!」
憂「…うんっ!!!」
憂「ごめんね……梓ちゃん……ごめん…」
終わり
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