前回 【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」 5クール目【仮面ライダー】

75: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 21:54:04.67 ID:8G1k6Uaoo
【昼】

京太郎「……随分寝たな」


 昨日の夕方から、今日の昼まで。
 時間にしておおよそ、18時間ほどだろうか。
 体に思っていた以上に疲労が溜まっていた――という事になる。

 腹が鳴った。

 そろそろもう、何か食べても大丈夫だろうか。
 おおよそ――もうあれから5日は立つのだから。


京太郎「玄米のおかゆにでもしようか」

京太郎「でもな、おかゆって味気ないんだよな」

京太郎「そこらへんは雑炊の方がいいんだけど……うーん」


 あまり、動き出した直後の胃を虐めるのはよくないし。
 とりあえずは、玄米のおかゆで我慢でもしておこうか。
 消化を考えるのなら、玄米よりも白米の方がいいのだが、栄養価でいうなら玄米だ。

 それが終わってから、布団にもぐる。
 が、眠気は来ない。あれだけ寝たのだから当然だ。


 さて――何をやるか。
 カザリやアンク、イマジンたちと話すというのが一つ。
 また、外に出て誰かに連絡を取るというのも一つ。
 ただしこちらは神代小蒔が来てくれるまで――つまり放課後まで街で過ごす事になるが。

 あとは、街を見回る……とか。


 さて、どうしようか。

引用元: ・【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」 6クール目【仮面ライダー】 



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77: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 21:55:45.35 ID:8G1k6Uaoo
1:誰かと話す(カザリ・アンク・イマジンズ)
2:誰かに連絡を取る(神代小蒔・江口セーラ・大星淡・新子憧・白水哩&鶴田姫子・鴻上光生)
3:街をうろつく


↓4

85: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:04:54.82 ID:8G1k6Uaoo
>>81の選択:1(カザリ)

京太郎(……まぁ、まだ外に出るべきじゃないよな)


 安静にしていろと言われたし。
 これで破ったら、例の九面フェイスに叱られそうである。


京太郎「……カザリ、ちょっといいか」

カザリ「……ああ、オーズか」

カザリ「どうしたの、僕に何か用?」

京太郎「だから、オーズじゃなくて京太郎だっつーの」

カザリ「そうだね」

カザリ「で、なんの用かな?」


 さて、と。
 何についての話をしようか――。

87: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:06:32.94 ID:8G1k6Uaoo
……と、忘れてたので判定。


1~20:事件ポイント+3
21~40:事件ポイント+2
41~70:事件ポイント+1
71~99:事件ポイント+0
ゾロ目:事件ポイント-2

↓3 (現在のポイント:-2)

97: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:11:35.62 ID:8G1k6Uaoo
>>90の判定:93(事件ポイント変動なし)

1:「紫色のメダルに心当たりはないか?」
2:「コアメダルって、5種類だけなのか?」
3:「なあ、他のグリードって……やっぱり倒さなきゃ駄目なのか?」
4:「……イマジンやドーパントにメダルを入れたらどうなるのかな」

↓4

107: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:22:38.22 ID:8G1k6Uaoo
>>101の選択:2

京太郎「なあ、カザリ」

カザリ「……なにかな」

京太郎「コアメダルって、5種類だけなのか?」


 紫色のメダルについては口に出さず、カザリに問いかけてみる。

 赤色――鳥類系のコア。
 黄色――猫科系のコア。
 緑色――昆虫系のコア。
 青色――水棲系のコア。
 灰色――重量系のコア。

 カザリたちから聞いたもの、或いは今まで出会ったものから考えて。
 グリードの5人を作っているのは、このコアメダルだ。
 それぞれヘッド・ボディ・レッグで3種類あるにしても――15種類のメダルしかない。

 色で考えるなら、5種類。
 だとしても実際に、そうでないものがあるのだ。今、手元に。


カザリ「そうだろうけど……それがどうかしたの?」

京太郎「あの、パンダとかカンガルーとか――いつの間に持ってたのかしらないけど――もあるし」

京太郎「ひょっとしたら、別にメダルがあったりするんじゃないかと思ってな」

カザリ「……ああ」

カザリ「少なくとも、僕が知っている限りじゃ五色しかない」

カザリ「ただ、錬金術師が作ったものだから……」

カザリ「ひょっとしたら僕たちの後に何か作ってあったのかもしれないし」

カザリ「その製法が残っているのなら、後からそれを見た誰かが新しく作ってもおかしくはない」

カザリ「そういう意味だと、完全に5種類とは限らないだろうね」

京太郎「……なるほどな」

京太郎「じゃあ、このパンダとかカンガルーもそんなものなのかもな」

京太郎「鴻上会長あたりが作ってたりしてさ」

カザリ「それも考えられるけど……おそらくは一番可能性が高いだろうけど」

カザリ「あの時点で、君にすんなり渡す理由がないよね」

京太郎「……そうなんだよなぁ」

京太郎「なんでこんなもの、俺のところにあるんだろう……?」

カザリ「ま、作っていたのとか、研究用が流出したって可能性が一番高いんじゃないの?」

112: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:28:41.75 ID:8G1k6Uaoo

 まあ、考えてもしょうがないか。
 今のところ、別に何の問題が起きた訳ではないし。
 実際のところ、これのおかげで助かっている場面もあるし。
 一つ言うとしたら――本当に不気味だって事だろうか。

 まあ、何なら鴻上会長に問い合わせてもいいかもしれない。
 新しいカンドロイドとか、そういう情報も貰えるかもしれないし……。

 あの、ロストアンクとの戦いで手に入れた分を分配しなければならないだろうし。


京太郎「……このメダルに、セルメダルを与えたらどうなるんだろうな」

カザリ「何も起こらないんじゃないの?」

京太郎「……何でだ?」

カザリ「……」

113: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:32:14.55 ID:8G1k6Uaoo

1~20:「さあ……自分で考えたら?」
21~40:「他の君が持ってるメダルと同じって事だよ」
41~70:「全部のコアメダルがグリードになるんだったら、僕たちの数はもっと増えるよ」
71~99:「……意識があるコアじゃないと、意味がないんだ」

ゾロ目:71~99の効果

↓4

121: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:42:41.31 ID:8G1k6Uaoo
>>117の判定:59

カザリ「全部のコアメダルがグリードになるんだったら、僕たちの数はもっと増えるよ」

京太郎「何言ってんだ、一体」

カザリ「だからさ……コアメダルすべてがグリードになるとしたらさ」

カザリ「コアメダルが体外に出てセルメダルと接触したら、そこでまたグリードが生まれるでしょ?」

カザリ「そうだったら、最大で僕たちは9体になる」

カザリ「そんな事、あり得ると思う?」

カザリ「下手したら、コアメダルが飛び散った時にその場のセルメダルに反応して増える」

カザリ「殴るたびに増えるウヴァとか考えてごらんよ」


 ウヴァ1「俺のコアを返せ!」
 ウヴァ2「うるさい! これは俺のコアだ!」
 ウヴァ3「それよりもオーズと戦え!」
 ウヴァ4「こんな場所に居られるか!」
 ウヴァ5「じょう じ」
 ウヴァ6「ふざけるな……コアを寄越せ!」
 ウヴァ7「セルメダルが……足りない!」
 ウヴァ8「俺の邪魔をするな!」
 ウヴァ9「逃げるな、カザリィィィィィ」

 ああ、うん。


京太郎「……気持ち悪いな」

京太郎「ウヴァならありえそうだけど」


 ガタキリバとか。
 昆虫は数が多いとか。
 1匹見つけたら30匹は居そうという意味で。


カザリ「流石にいくらウヴァでも、そんな事は無理だろうね」

カザリ「とにかく……すべてのメダルがグリードになるわけじゃないって事だよ」

京太郎「なるほどな」


【カザリに五種類以外のコアメダルについての知識はありません!】
【全てのメダルがグリードになるわけではないと知りました!】

126: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:49:27.90 ID:8G1k6Uaoo
【放課後】

京太郎「ガタキリバから考えたら、案外ウヴァも増えられる……って思えるんだよな」

京太郎「そういう意味だと……コンボと大元のグリードは、別モンなんだな」

京太郎(……俺の中にあるこれは、どっち側のメダルなんだ?)


 もしこれで京太郎にセルメダルが投入されて。
 欲望を食うヤミーが生まれて、京太郎の中でメダルが増えていったのなら……。
 その時は、もしかしたら……新たなグリードが。


京太郎(……なんてな)

京太郎(人の体にコアメダルが入るなんて聞いてないし、多分このメダルは別物なんだろうけど)



 さて、何をしようか――。

127: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/21(木) 22:50:20.24 ID:8G1k6Uaoo
1:誰かと話す(カザリ・アンク・イマジンズ)
2:誰かに連絡を取る(神代小蒔・江口セーラ・大星淡・新子憧・白水哩&鶴田姫子・鴻上光生)
3:街をうろつく


↓4


>>1��20:事件ポイント+3 21~40:事件ポイント+2 41~70:事件ポイント+1 71~99:事件ポイント+0 ゾロ目:事件ポイント-2
※現在の事件ポイント:-2

167: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/22(金) 23:47:25.54 ID:Cj7TA3ZEo
>>131の選択:2(小蒔) ※事件ポイント:-1

小蒔「あれ、京太郎くん」


 たまたま外の空気でも吸おうか。
 そう思って体を起こし、デンライナーを下車した時の事だ。
 いつでも戻れるように神代小蒔と待ち合わせをする予定ではあったものの、
 まさか丁度彼女と出会う事になろうとは思いもしなかった。

 どうも、と頭を下げようとするも、どうにも視線が痛い。
 ああ、京太郎がまた無理をして歩き回っている――と思われたらしい。
 首を振って、訂正する。
 あの“面”は御免だ。


京太郎「あ、別にちょっと……こう、外の空気を吸おうと思っただけで」

小蒔「安静にしているって、約束じゃあ……」

京太郎「してますよ! してました! してますって!」

京太郎「大分傷もよくなってきたし……ちょっと、軽く散歩でもしようと思ったんです」

京太郎「ずっと寝てると、脚が鈍って立てなくなるって言いますからね」


 本来ならば。
 立ち歩いてさえいるのならば、自然と足は重力に反するだけの筋力を使用する。
 それが故に、どこまで運動しないと言っても、人間はどうにもならないレベルにまで弱りはしない。
 ただし……。
 ずっと寝たきりで居るとか、無重力空間に居るとか、栄養が失調しているのなら別であるが。


小蒔「ああ、なるほど……そうでしたか」

京太郎「そうなんですよ」


 それからあたりを見回して――どうせ一度別れてからまた待ち合わせをするというのもおかしな話であるし。
 彼女と一緒に、散歩をする事に決めた。

168: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/22(金) 23:51:44.05 ID:Cj7TA3ZEo
1:「モモタロスたちと、楽しくやってるみたいっすね」
2:「……こうしてると、なんだか平和って気がしますね」
3:「……こうしてると、なんだかデートって感じがしますね」
4:「小蒔さんは、なんでライダーとして戦っているんですか?」


※奇数ゾロ目  : 目撃者
※偶数ゾロ目  : ラッキーなあれがあったり


↓3 &コンマ判定(ゾロ目のみ)

173: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 00:05:11.27 ID:2J63KNmbo
>>171の選択:4

京太郎「小蒔さんは、なんでライダーとして戦っているんですか?」


 須賀京太郎が戦う理由は、自分の中で確定していた。

 カザリとの約束。アンクとの約束。
 己と同じ思いを生み出さない。あの日の両親や咲たちに当たるであろう人物を助ける。
 恐怖を拭うために。恐怖に立ち向かうために。

 最近それに、カザリとアンクを――グリードたちに関しては決めかねている――護る為。
 彼らが奪われた、通常の感覚を。美しい世界を。美味い食べ物の味を。熱さを、寒さを、匂いを……。
 そんなものを取り戻させる為というのが加わったが。


 思えば神代小蒔が何のために戦うのか、それをはっきりと聞いた事はなかった。
 モモタロスたちが困っているところに力を貸した。
 自分が戦わなければ、過去が破壊されてしまうから――というのは知っているが。

 それ以上に、彼女がどんな思いをもって戦っているのかは知らない。
 無理に教えてくれとは言わないが、気になってしまうのは事実だ。
 小蒔ほどの人物なら、本当に困っているから助けようと思った……ぐらいで戦いそうではあるが。


小蒔「……」

京太郎「ああいや、無理にとは言わないんで……」

小蒔「……いえ、そうですね」

小蒔「折角ですから――聞いてもらいたいです」


 夕日が彼女の顔に影を作る。
 いつも明るい表情をしていた彼女とは思えないような表情だと思うのは――この陰影の為だろうか。
 それとも。
 彼女もまた、須賀京太郎のように何か。
 そんな事情を、持っているのだろうか。


小蒔「私――は、ですね」

小蒔「一応の取り柄と言うのはあったものの……それ以外はドジで、本当に何もできない人間だったんです」

小蒔「頑張っても空回りするし、やろうとした事は中々身につかないし……」

小蒔「それでも、諦めるのは嫌で続けていましたけど――」

小蒔「――でも、やっぱり心のどこかでは考えちゃってたんですよ」

小蒔「自分に価値があるとしたら、それだけじゃないだろうか」

小蒔「逆に、それがないなら誰も自分の事なんて気にはかけやしないし……」

小蒔「それができるんなら、私じゃなくて誰でもいいんじゃないかって」

京太郎「……」

小蒔「やっぱり、一度は……そういう事、考えちゃいますよ」

174: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 00:23:23.10 ID:NuCLNg/Po

小蒔「思えば……霞ちゃんたちも、どこか遠慮があったような気がします」

小蒔「いえ――きっと、それは私の気のせいなんですけど」

小蒔「それでも。何か……普通の友人とは違うような」

小蒔「そんな意味で、私の傍にいるとか……私ではなく別のものを見てる」

小蒔「勝手にそんな風に思って、疎外感を感じたりもしてて……」


 特別ゆえの孤独。
 神代小蒔が言うのは、それだ。


 京太郎は特別何かの才能がある人間ではないが……。
 彼女が感じていたそれに比べればまさに烏滸がましいというレベルだろうが、その感覚は分かった。

 両親が死んで、部活の仲間が居なくなって。
 一人生き残った京太郎は、“可哀想な人間”として扱われた。
 きっと探せば他にもいるであろうし、身近な人が傷付く事は数では表せないと思うのだが。
 少なくとも周囲にとっては、京太郎は“一番不幸な人間”だと思われていた。

 娘を亡くした父親や、子供を失った両親や、学友を失った同級生よりも――。
 須賀京太郎は不幸であり、故に彼の境遇には同情して、そう扱わねばならない。
 そんな風に、考えられていた。

 スマートブレイン学園に進もうと決めたのも、彼らの申し出を受けた理由にも、それがある。
 この学園ならば、須賀京太郎は特別ではなくなる。
 誰かしらが、痛みを負っている――京太郎が最大ではなくなり、最低ではなくなる。
 だから、京太郎は多少違いはあっても以前のような生活ができる……と。
 (自分自身が“そう割り切れるのか”や“出来るのか”というのは別問題で、あくまで舞台装置として)

 そんな風に考えて、この学園に来た。
 勿論、辛い土地を離れたかったとか。とにかく、何でもいいから動き出さねばと飛びついたのもあるが。

 故に京太郎は、多少なりとも小蒔に同情ができた。


小蒔「それで……モモさんたちと出会って、自分が電王になる事になって……」

小蒔「ああ……役に立ちたいって思ったのは本当ですし、何とかしなきゃとも思ったんだけど」

小蒔「でも同時に――やっぱり、って」

小蒔「何かしら自分に特別な才能があって、それ目当てで寄ってきてて」

小蒔「そこには――神代小蒔そのものの事とかは、どうでもいい事って、二の次だって考えられてるのかなって」

小蒔「そんな風に、思ってたのは本当です」

京太郎「……」

小蒔「ああ――なんだ、結局」

小蒔「皆、私本人については興味ないんじゃないかなぁって」

小蒔「そういうように、心のどこかでしょげてました」

175: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 00:37:35.73 ID:wTklmUrjo

小蒔「でも、霞ちゃんたちみんなは私の事――心配してくれたんです」

小蒔「友達として、仲間として……」

小蒔「私の体の事や心の事など……私を心配してくれました」

小蒔「時間が壊れたりしたら、皆も困るのに」

小蒔「それをどうにかできるのは、私しかいないのに」

小蒔「なのに――モモさんたちもみんなが、私の事、まず考えてくれて」

小蒔「それで、思いました」

小蒔「こういう力があっても……それを含めて私の事で」

小蒔「それを知ったうえで、私がどうしたいのかを皆は真剣に考えてくれて」

小蒔「だから、自分が勝手に壁を作る事なんてないんだなぁ――って」

京太郎「……壁?」


 目にかかった髪を払って。
 夕暮れ空を見上げる彼女の横顔は、逆光で見えにくいけど。
 目を細めたそれは――どことなく、晴れ晴れとしているような。
 そんな印象を受ける。


小蒔「壁、です。柵って言うのかな」

小蒔「とにかく、自分でクレヨンか何かを持って――ここからここまでは別、ここからはまた別みたいに」

小蒔「変なふうに、自分を切り分けると言いましょうか……」

小蒔「よく考えたら、私も他のひとに同じ事をしているんですよね」

小蒔「霞ちゃんが柔らかいのも、ある意味で言えば才能」

小蒔「初美ちゃんが明るくて、泳ぐのが好き――得意なのも才能」

小蒔「巴ちゃんがしっかり者なのも、春ちゃんが落ち着いているのも――」

小蒔「そういう風に私が感じているのって、よく考えたら相手の才能とかそういうのを込みで見ているんだな……って」

小蒔「無意識で混ぜたうえで、意識して接してるんだなーって」

小蒔「そんなように思ったら、勿体なくなっちゃって」

京太郎「……勿体なく?」

小蒔「はい」

小蒔「できないのにやろうとしてる人がいる――自分だってできない事にはそう」

小蒔「だったらできるのにやらなかったり、あとは勝手に自分でいじけて逃げちゃうのって」

小蒔「何か――こう、凄く勿体ない事をしてるなって、思えてしまいまして」

176: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 00:52:30.75 ID:JimCeUiUo

小蒔「弱い事が、強くなろうとする事を諦める理由にはならないって言いましたよね?」

京太郎「――ああ、はい。忘れません」

小蒔「だったら強い事が、誰かと違う事が、誰かと仲良くしないようにする理由にはならないのかなって」

小蒔「最初は私の事をそんな風に思ってきてくれても――」

小蒔「いや、そんな形でも興味を持ってくれたんだったら、もっと自分の事を知って貰おうとか」

小蒔「もっと相手と仲良くしたら、お得じゃないですか」

小蒔「そうやって、何かとっかかり――って言うんですか?――があるだけいいなって」

小蒔「折角自分の事を見てくれたんだから、それを無視しちゃうのは勿体ないなぁ……って思いまして」


 確かに人間関係では。
 まず、最初の一歩を踏み出す事が難しい――とされる。

 単純に話すだけ、やり取りをするだけならともかくも。
 そこから自分の事を知って貰おうとか、相手の事をもっと知ろうと思うのなら。
 そう思わせるだけの何かが、必要となるのだ。

 例えば同じ出身地、例えば共通の趣味、例えば面白い体験談や、例えば貴重な才能でもいい。
 そんな風に何か、興味を引く――話題が必要だ。

 そもそも、話題以前に。
 相手と出会えないのならばそんなものはいくらあっても宝の持ち腐れなんだし。
 そういう意味で、自分の才能が新しい出会いを生んだという事を。
 才能から出会いが生まれるという事を。

 神代小蒔は、それを良い事だと――放棄してしまうのは勿体ない事だと。
 そう思おうとしている。そう思っているらしい。


京太郎「……なるほど」

小蒔「それで、モモさんたちが折角私を必要としているのなら……助けてあげようって」

小蒔「何か役に立ってあげて、もっと仲良くなりたいなって思って」

小蒔「他には――そうですね」

小蒔「一緒に戦うというか……暮らす上で色々あって、それが原因で霞ちゃんたちともっと打ち解けて」

小蒔「そんな事があったから……なんと言いますか、恩返しみたいな気持ちで」

小蒔「そういうので……私は戦ってます」

小蒔「勿論、過去が壊されてしまうとか誰かが傷付くというのを止めたい……って気持ちもちゃんとあります」

京太郎「……」

小蒔「……それに、約束もありますから」

京太郎「……約束?」

177: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 01:05:51.01 ID:3tGAmR0ko
判定

1~20:「ええ、一緒に戦うって約束」
21~40:「一緒に強くなろうって、約束したでしょう?」
41~70:「京太郎くんだけじゃ出来ない事も一緒に出来るような、頼れるお姉さんだって」
71~99:「平和になったら、皆でどこかにお出かけしたいなって」

ゾロ目:「えっと……それと、今約束しましょう」


↓3

184: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 01:15:20.61 ID:3tGAmR0ko
>>180の判定:01

小蒔「ええ、一緒に戦うって約束」

小蒔「しましたよね……仲間として、戦うって」

京太郎「……ああ」

京太郎「しましたね、一緒に戦うって約束を」

小蒔「絶対っ、絶対に!」

小蒔「頑張って――勝って、平和にしましょうね!」

京太郎「……はい」

京太郎「そうですね……平和に」


 彼女の笑顔を受けながら――京太郎は。
 このままグリードと戦っていいのか。自分は戦えるのか。

 いざと言う時に彼女を裏切る事になりやしないか――。

 そんな事が、起こらなければいいと。
 或いは目の前の笑顔の為に、自分自身の中で結論を出さなければならない。

 そう、後ろ暗い気持ちを抱えていた。


 同時に。
 やはり――だ。

 やはりだが。

 彼女の命を失わせる事などあってはならない。

 そう、胸の中で確かに確認する。


京太郎(この人は――絶対に、こんなところで死んではいけない。死なせてはいけない)

京太郎(……)

京太郎(……俺は)



【神代小蒔の戦う理由を聞きました!】

186: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 01:18:18.70 ID:3tGAmR0ko
【夜】



判定
1~20:ライダー襲撃(フラグ)
21~40:動き出す魔の手
41~70:ライダー周りは平穏
71~99:平穏です

ゾロ目:特殊イベント


↓3  ※現在の事件ポイント:-1

200: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 01:31:22.86 ID:8Z7Fqvgjo
>>189の判定:31

ウヴァ「クソッ……ライダーめ」


 とある一室。
 そこで、緑のジャケットの青年が――憎々しげに呟く。
 姿こそは人間のそれであるが。
 その内心には人間とは異なる欲望。中身には人間の持ち得ぬ能力。
 グリード――ウヴァの人間体であった。


メズール「先走るからそうなるのよ?」


 苛立たしげに床を踏み鳴らすウヴァに声をかけるのはメズール人間体。
 その傍には、無邪気そうな青年――ガメル人間体と、
 幼児よりは年を経ているが、子供と呼ぶにふさわしいロストアンク人間体。

 ここは、いわばグリードの隠れ蓑。欲望の巣であった。


ウヴァ「そういうお前こそ、ライダーにメダルを奪われたらしいな」

ウヴァ「どうする? このままだと、俺たちは不利だ」


 ここで負けると言わないあたりが、ウヴァの頑固さ――プライドの高さか。
 或いは、本気でまだ不利としか考えていないのか。

 勿論言われずともメズールもそう考えており。
 今のままでは遅かれ早かれ、オーズによって自分たちが刈りつくされてしまうのでは。
 そうとも考えていた。

 オーズについているのは、あのカザリ。
 加えて――どういう理由か知らないが――以前の人格を持ったアンクなのだ。
 グリード内の頭脳労働や作戦や暗躍などを得意とする二人。
 この二人がブレーンとしてついているオーズは、さぞかし強敵だろうとメズールも認める。


 加えて、敵も多い。
 オーズのみならず、電王やアクセルといった“仮面ライダー”。
 さらに正体不明の怪物・イマジンや、人間が姿を変えるドーパント。

 一度、ウヴァがメダルを投入しヤミーを作ったところ。
 ヤミーの存在に驚いた人間が、ドーパントと化してヤミーと戦闘するという事態が起こった。
 同様に、得体のしれない事を企んでいるイマジンも。
 メズールにとっては、注意の対象だ。

 こちらのアンクと向こうのアンクと言う問題もあるし。
 相当な強力さを持つこちらのアンクを、オーズが撃退したというのもある。

 故に、ウヴァの言うとおり。
 なんとしても、自分たちもメダルを確保しなければならなかった。


メズール「大丈夫よ、ウヴァ」

メズール「丁度いい――私のヤミーに相応しい欲望を、親を見つけたわ」

201: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 01:41:49.70 ID:8Z7Fqvgjo




         第10話「秘密と虚無と果てない欲望」



                              A-Part 終了

211: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 02:01:00.82 ID:l8c9QS8Ao
【朝】

京太郎「それじゃあ、ありがとうございました」

小蒔「あの……無理はしてませんよね?」

京太郎「そりゃあ、あれだけ言われたら……」

小蒔「それじゃあ、どうして……?」

京太郎「だいぶ身体も良くなりましたし、そろそろ慣らしておかなきゃ拙いなーってのと」

京太郎「あと、やっぱり連絡が取れないっていうのは、困りますからね」

小蒔「……」

京太郎「あ、違いますよ! ちゃんと小蒔さんが言った事は分かってます!」

京太郎「それでも、メダルの事だったり……色々とこっちから連絡を取らなきゃいけないって事も浮かんできたんで」

京太郎「まだ安静にしているにしても、電話を使ってやる事が溜まっちゃってて……」

京太郎「学校から連絡を貰って、いつまでも出られないってのも困りますから」


 鴻上ファウンデーションとのメダルの分配。
 或いは、他のライダーとの情報の交換だとか。

 いつまでも、寝ていちゃどうしようもない。

 カザリとアンクの力になると決めたのならば。
 彼らが味わっている状態を――なるべく、一刻も早く何とかしてやりたい。
 そう思う。
 故に、絶対安静を心がけつつも、情報の収集などが必要となるのだ。


小蒔「……分かりました」

小蒔「でも――でもっ、絶対に、何があっても、出来るだけ、本当に、無茶はしちゃ駄目ですよ! いいですね!」

京太郎「はい、分かってます」

京太郎「あれだけ親身に話してくれたのに、信頼を裏切れる筈がないですって!」

小蒔「そうですか?」

小蒔「何かあったらすぐに連絡してくださいね? ハンカチは持ちました? お菓子の食べ過ぎは駄目ですよ? それとそれと――」

モモタロス「金髪、死ぬんじゃねーぞ!」

ウラタロス「君にナンパのやり方、教えてないしね」

キンタロス「これが別れやな……泣けるで」

リュウタロス「今度は一緒にダンスしようねー」

小蒔「ちょっと、まだ私が――――ってウラさん、今のどういう事ですか?」

ウラタロス「……あっ」

216: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 02:07:18.15 ID:l8c9QS8Ao

 そのまま、震えあがるイマジンたちを尻目に脱兎のごとく逃げ出す。
 積み上げた箱から飛び降りて来たアンクと、扉の傍で腕を組んでカザリと合流して。


 さて……やる事が多いと言ってもだ。
 これからの行先を、決めなくてはならない。


 自宅――が割れてないなら自宅でいいが。
 そうでないなら、別に拠点が必要となる。
 今までほど、安静を条件にしなくては良い分楽ではあるが。

 それでもやはり、誰かを巻き込まない事を考えなければ――。


 学校に通えるのか。それも問題だ。
 下手をすれば、相手が襲撃をかけてきたりやしないかという不安もある。
 授業中にそれが起きてしまったのならば、大変な惨事だ。


京太郎(……巻き込むのだけは、できねーよなぁ)



 さてと、それじゃあ何をしようか――。


219: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 02:15:18.33 ID:l8c9QS8Ao
1:カザリやアンクと話す
2:鴻上ファウンデーションに向かう
3:誰かに連絡を取る(江口セーラ・大星淡・新子憧・白水哩&鶴田姫子)
4:代わりの寝床を探す(アンクが昔いた廃教会)
5:自宅に帰る
6:街をうろつく



↓3

>>4��6についてはコンマで以下の判定
>>1��20:事件ポイント+3 21~40:事件ポイント+2 41~70:事件ポイント+1 71~99:事件ポイント+0 ゾロ目:事件ポイント-2
※現在の事件ポイント:+1

225: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 02:25:33.10 ID:l8c9QS8Ao
>>222の選択:3(淡)

 久しぶりに。実に久しぶりに。
 携帯電話の電波状況が、キチンと満たされているのを確認した。

 今は朝である為に、向こうもあまり時間は取れないだろうが。
 それでも―― 一報ぐらい入れる時間はある筈だ。

 アドレス帳を開いて、大星淡の項目をタッチする。


京太郎「もしもし――俺だ、須賀京太郎だけどさ」

京太郎「今、時間あるか?」

淡『――ぁ』

淡『きょーたろー……?』


 寝ぼけたような、電話の向こうで目を擦っているような音が聞こえた。
 どうやらまだ、寝起き間もないか。それともコールで目覚めさせてしまったのか。

 悪いな、と思うが。
 謝るより先に、いつもの声色――というか。
 あの日、京太郎に対して強い口調で嗜めたような、硬質さを覚える声色に変化する。


淡『……何、どうしたの?』

淡『静かに寝てるんじゃなかったけ』

淡『本当に忙しいんだけど……何かあったの?』

京太郎「ああ……そりゃあ、悪かった。すまん」

京太郎「これから学校があるって分かってるけどさ……」

京太郎「ちょっと、時間貰えるか?」

淡『……』

淡『……仕方ないから、ちょっとだけならいいよ』

淡『きょーたろーがどうしてもって言うなら……別に』

京太郎「……悪いな」

226: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 02:29:36.73 ID:l8c9QS8Ao
1:「一応、連絡は付くようになったからさ……なんかあったら連絡してくれ」
2:「……だいぶ、安静にできた。お前の方は何かなかったか?」
3:「……お前のおかげで、助かった。頼みがあるんだけど、いいか?」
4:「身体、結構よくなった。心配かけて悪かったな」


↓4

232: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 02:46:39.29 ID:PrTTBct6o
>>230の選択:4

京太郎「身体、結構よくなった。心配かけて悪かったな」

淡『ふーん、よかったじゃん』

淡『あと……別に心配なんてしてないから』

淡『勝手に戦われたら、私のやる事が増えるのがヤだっただけだし』

淡『ちょっと良くなったからって余計な事しないでよね。手間が増えるからさー』

京太郎「んな、何度も言われなくても分かってるって……」

淡『……ならいいんだけど』

淡『……』

淡『本当にさ、絶対余計な事しないでよね』

淡『きょーたろーみたいな弱いのが居たって、どうしようもないんだから』

京太郎「……分かってるっつーの」


京太郎「とりあえず、俺からはそんだけだよ」

京太郎「余計なことすんなって言われても、俺もライダーだし……何かあるかもしれない」

京太郎「その場に俺だけしかいない事だってあるかもしれない」

京太郎「勿論、そん時はちゃんと皆に連絡取るけどな……安静にしてろって言われてるし」

淡『うん』

淡『それで傷増やしてたら、バカってレベルじゃないレベルのバカだから』

京太郎「ああ、だからそこらへんはちゃんとやる」

京太郎「でも……それとは別にさ」

京太郎「お前が怪我するとことか、絶対に嫌だっつっただろ?」

京太郎「だから――ホント、さ」

京太郎「なんかあったら……絶対に俺を呼べよ」

京太郎「弱くたって……それでも、一人でできない事を何とかできるかも知れないんだから」

淡『あーもー、しつこいって! しつこい男だなぁ、きょーたろーは』

淡『京太郎みたいな奴が居たってどうしようもないし、私にとっては足手まといだから』

淡『その気持ちはいいとしても、自分の事だけやってればいいじゃん』

京太郎「……これは、自分の事だ」

京太郎「俺が嫌だって思う事を起こさせないって……止めたいと思ってる、俺の為の事だ」

淡『……』

233: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 02:50:12.39 ID:PrTTBct6o

1~20:「それだけだ。じゃあな」
21~40:『……バーカっ』
41~70:『ところで、今度はどこに行くの?』
71~99:『……この間の約束、覚えてる?』

ゾロ目:『……ねぇ、放課後さ。ちょっと時間作ってくれない?』


↓4

249: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 03:06:22.38 ID:+uAdpAoAo
>>237の判定:56

淡『……あのさ』

淡『ところで、今度はどこに行くの?』

京太郎「……今度?」


 特にどこかに行く予定は――ないはずだ。

 いや、あると言えばある。
 化膿止めの抗生物質を貰わなければならないし、鴻上ファウンデーションにメダルの分配に行く必要もある。
 確かに、どこかへ行く事。多いだろう。

 それが、淡に何の関係があるのか。
 何故彼女がそんな事を聞いてきたか……が疑問となるが。


淡『……この間、言ってたじゃん』

淡『病院に居られなくなったから、安静にするために身を隠すって』

淡『だったらさ、今度はどこへ行くの?』

京太郎「あー……」

京太郎「別に、特に決めてねーよ」

京太郎「あと、お前には関係ないだろ? 俺がどこに行くのかなんて」

京太郎「戦わねーようにはするし」


 やはりだ。傷つけたくないと思っていても。
 これだけ邪険に扱われたら、多少なりとも言葉に棘が出てしまう。
 言いながら、やめようとは思うが――自然と。

 この辺り、やはり――片岡優希に対するそれだと。
 そう思いながら、猶更、自分の言ってしまった言葉をどうにかしないと……と思った。
 これでは、邪険に扱ってたら。
 あの日の繰り返しではないか。

 それを、改めようと――止めようと、そう思っているのだから。悔やんでいるのだから。
 こういう物言いは、やめるべきだ。


京太郎「……っと、悪い」

京太郎「お前に心配かけるような場所にはいかないし、戦いなんてしない」

京太郎「具体的にどこに行くかは、候補だけで決めてない」

京太郎「ただ、学校にはいけそうにない――って、これでいいか?」

淡『……』

淡『……あー、もー』

淡『だから、そういう意味じゃなくて――!』

270: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 03:20:13.15 ID:07p4bt55o
>>255の判定:80

淡『……あのね、その、あの……えっと』

淡『その、もしよかったらなんだけどね?』


 何度も言葉を躓かせながら。
 歯切れが悪い口調で、恐る恐ると淡が京太郎に問いかける。

 やけにだ。
 やけに普段の淡からは想像できないほどに――落ち着きがないというか、不安がっているというか。
 何か、自信なさげな喋り方である。


淡『あ、あのね……その、さ』

淡『本当に、あの……きょ、きょーたろーが嫌じゃなければなんだけど、あの』

淡『あの、えーっと、あの……ね』

京太郎「……なんだよ」

京太郎(やけに勿体ぶるな、こいつ)


淡『その……だからさ』

淡『あの、約束って言うか……さ』

淡『きょーたろーはさ、覚えてるかな……?』

京太郎「……約束?」

淡『え、えっと……約束みたいなの』

京太郎「……“余計なことしてないで自分の事考えろ”?」

淡『……うー』

淡『違う。それじゃないよ』

京太郎「……ああ」

京太郎「お前の好きなおかずで、昼飯一緒に食うって奴?」

淡『……えっと、そ、それもそうだけど』

淡『楽しみにしてるけど――じゃ、じゃなくて!』

淡『えっと、あの……あの、ね』

淡『あの……私の電車に、さ』

淡『その、きょーたろーさえよければ……乗せてあげてもいいよって、ヤツ』

淡『あれ……ど、どうかな?』

淡『その……きょ、きょーたろーさえ、良ければ……なんだけど』

276: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 03:33:45.53 ID:07p4bt55o

京太郎「……どうかなって言われてもな」

淡『……ぁぅ』


 チラリと、アンクとカザリを見る。
 申し出は正直なところ、ありがたい。

 だけれども――である。
 京太郎は、カザリとアンクを護ると決めている。
 彼らがもし他に何か有効な手段があるとか、場所があるというのならば。
 そちらを優先せざるを得ない。それが筋だからだ。


京太郎「……お前ら、どう思う?」

アンク「……そうだな」

アンク「お前に死なれても困るし、その女は役に立つ」

アンク「そういう意味だと……一緒に居た方が都合がいいだろうなァ」

京太郎「カザリは?」

カザリ「……君の好きにしたらいいんじゃないかな」

カザリ「ただ、メズールからコアを奪い取るほどの強さだからね」

カザリ「一緒にいたら、安全だと思うよ……当面のところはさ」

アンク「……お前が裏切らない限りな」

カザリ「それは、君の方じゃない?」


 アンクとカザリ。
 そこそこ打ち解けてくれたと――なんだかんだ、お互いに協力をしてくれている……というか、
 利害が一致してるので共同路線をとってくれているとは思っているが――。

 それでもこうして、何かの度にいがみ合っている印象を受ける。

 二人ともの性格を考えるに。
 お互いの腹の内を探っているなら、こうも表面に何かを出さないし。
 あんまり言い争いをせずに、打算的に考える――と思うのだが。

 なんだろう。
 やはり鳥と猫の相性は悪いのだろうか。


淡(……返事、まだかな)

淡(きょーたろーの事を看病してあげたい――じゃなくて……し、してあげれるし)

淡(その、きょーたろーの料理食べたい……じゃなくて、シイタケこれ以上食べたくないし)

淡(うん、こういえば変に意識しないでくれるよね……?)

淡『どうかな、きょ、きょーたろー?』

278: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 03:38:06.86 ID:07p4bt55o

1:「それじゃあ、頼む」
2:「悪いしさ。他、探してみてからでも……いいか?」


↓3


コンマで京太郎意識値
1に近いほど打算的(作戦上の都合など) 50に近いほど朴念仁 100(00)に近いほど意識して

298: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 03:53:20.67 ID:MZvxARieo
>>281の判定:74

京太郎「それじゃあ、頼む」

京太郎「悪いな――結構、ありがたい」

淡『うん、分かった』

淡『それじゃあ――放課後、待ち合わせして帰ろうねー』

京太郎「――」

京太郎「お、おう……じゃあ放課後に」


 ひょっとしたらこれは。
 淡と、一つ屋根の下に暮らすとか。もっと一緒に居れる――という意味なのだろうか。
 或いは、そんなあいつからの意思表示。

 ……なんて、そんな事も考えるが。

 おそらくは――先ほど言っていたように。
 京太郎が、また勝手をやらかさないように。近くで見張れるようにだろう。
 あれほど何度も「バカ」だの「弱い」だの言われる以上は、相当淡はその事に頭を悩ませているはずだ。

 故に。一番弱いライダー――しかも怪我をしている――京太郎が。
 殺されないように、死なないように。突っ走らないように。
 その近くで牽制する、そういう意味であるはずだ。

 やけに言い出しにくそうであったのは。
 あれほどまでにこちらを罵倒してしまった為に、気まずかったのだろう。
 そんな感覚は、分かる。

 申し出の意味はそうである。そうである筈だ。
 多分、そうである。おそらくはそうであろう。きっとそうなの……だろう。


京太郎(でも……なんかこう、女子の家に泊まりに行くみたいで、ちょっと緊張するな)

京太郎(それが……あ、淡の家かよ)

京太郎(お、落ち着け……違う。アイツはきっと善意で言っているはずだ)

京太郎(そうじゃなくてもそんな、その手の意味じゃないだろう……ないと思う)

京太郎(だから……その、変に意識したらあいつに悪いよな……?)

京太郎(俺、声震えてなかったよな……?)

京太郎(……)

京太郎(女子の家に――お泊り、か)

京太郎(やばい。なんだこれ。ちょっとその……あれだ)

京太郎(それに――違うだろ! あいつの事、護りたいとか、傷ついてるとこ見たくないとかそんなんで!)

京太郎(だからこう、こうも……変な事考えるのは違う。違う、って! な! な!)

311: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 04:12:47.79 ID:omS9AtMTo

京太郎『それじゃあ、頼む』

京太郎『悪いな――結構、ありがたい』

淡「うん、分かった」

淡「それじゃあ――放課後、待ち合わせして帰ろうねー」

京太郎『――』

京太郎『お、おう……じゃあ放課後に』


 そうして、電話が切れてから。
 淡は胸の前で電話を抱きしめて――息を吐いた。

 言った。言ってしまった。


 前にそう切り出したときは、それほど緊張なんてしなかったけど。
 京太郎から、あんな――ともすれば告白なんて思える言葉を聞いてしまったら、平然とはいられない。
 勿論、別にそんな理由ではない。
 断じてない。期待してない。いやちょっとしてる。緊張してる。


 だが――あれから後だ。

 あれから後に、京太郎と数日連絡が取れない間に、ちゃんと考えた。
 須賀京太郎と大星淡の気持ちは、果たして同じなのだろうか――と。
 よくよく考えれば、彼は優しいだけだろう。
 優しすぎるだけなのだ。

 淡が――淡だけが傷付く事が嫌だと言っていたが。

 それはきっと、淡が同学年である為だろうし。
 彼の知っている誰かに似ているからだろう――とも思えるようになってきた。

 いや、正確には前から感じていたのだ。
 時折、自分と話しながらも――何かを思い出しているような寂しそうな目。

 淡を通して誰かを見ているような、泣きそうな目。
 それが印象深かった。
 誰か近しいものを失ったという、そんな目。

 何度も立ち上がるところで、彼を気に入ったのがあるが。
 胸を打つような、或いは締め付けるような感情を持ったのは。
 彼がふとした時に見せる、そんな翳りだったのかもしれない――と思う。


 だからきっと、彼が淡が傷付く事を嫌がるのだ。
 淡を通して、その“誰か”を再びに失ってしまう事。

 それが――恐ろしいから、彼は淡にああもしつこく言ってくるのだ。

 自分に対して打ち解けてるとは思っていたが。
 それもひょっとしたら、昔の関係の延長上や名残なのかもしれない。


 そう認めようとすると――胸が痛くなるけど、内緒。
 京太郎を護れる。それで、いいじゃないか。
 彼が、自分に誰を見ているにしても……だ。護りたいのだから、護れれば。 

316: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 04:25:09.39 ID:vwdrZDt+o

 だから彼がこちらの提案を受け入れてくれたのは。
 嬉しくもあり、恥ずかしくもあり、そして申し訳なく思えるのだ。

 また、もう二つほど。
 自分の感情が――これはよくないと指摘する。


 彼と仲良くなって。離れたくなくなって。
 果たして大星淡は、自分がすべき事が為せるのだろうか。

 京太郎を護りたいというのは真実だ。
 あんなに、優しさのまま傷付いていくのは見たくない。護ってあげたい。抱きしめてあげたい。
 でも。

 大星淡がやるべき事はライダーを護る事だ。
 このまま進んだのなら。
 大星淡はライダーよりも、京太郎を優先してしまいかねない。

 たとえば京太郎が重傷を負うのと、別のライダーが死亡しかねない状況があったとして。
 そこで京太郎を護ろうとして、別のライダーを殺す事に――なるのではないだろうか。
 自分が曇ってしまえば。そうなる可能性がある。

 勿論正直な話、京太郎を護りたいって事が第一優先であり、
 そうなっても――京太郎の方を助けたいと、思っている。それが自分のしたい事だ。
 それでも。
 それでもそれは、してはならない。
 あくまで大星淡は、“ライダーを守らなければならない”のだ。


 最後に。
 こうしてよしんば自分が彼と仲良くなったとしたり。
 或いは――自分が望んでいるそれのように、彼は自分の事を思ってくれているとして。

 淡と京太郎の距離が近しくなってしまうと。
 その分淡は、京太郎に重荷を負わせる事になる。

 ただでさえ、誰かの為に戦う男だ。
 そこに――淡と言う異物が。余計なものが圧し掛かってしまったのなら。
 戦いたくない、戦うのが怖い、護って欲しい、抱きとめてほしいと心情を吐露してしまったのなら。

 その言葉が刃となり、須賀京太郎の肉体と精神を傷付ける事となる。
 それは――駄目だ。駄目であるのに。

 彼と言葉を交わしていれば、己の中でそんな欲求が――欲望が膨らんでいくのが分かる。
 そこに来ての、これだ。

 ひょっとしたら――淡は。
 己が京太郎と話したいがために、京太郎と長く居たいがために。
 彼の状況に付け入るような形で、こんな事を承諾させてしまったのではないか。
 また、己自身がそうなるなかで――最悪の形で京太郎に寄りかかりはしないか。
 本当にそれを自制できるのか。
 最悪の事を考えて、何故こんな事を言いださずに止める事が出来なかったのか。
 そうも鈍ってしまった自分が、ちゃんと役目を行えるのだろうか。

 そんな疑問が、己の心に反響する。


淡(……なに、浮かれてるんだろう)

318: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/23(土) 04:34:02.72 ID:wulwb4eUo

淡(……きょーたろーを護れれば、それでいい)

淡(それが一番大事だってさ)

淡(そこのところとか……忘れちゃ駄目だよね)

淡(……)

淡(きょーたろーが生きてくれれば……)

淡(傷付かないでいてくれれば、それでいいんだって)

淡(……だから、浮かれてる暇なんてない)

淡(……そう、ライダーを護らなくちゃ)

淡(きょーたろーを、護りたい)

淡(大事なのは、その二つ……って事、憶えとかないと)

淡(まったくもって、どうして私……浮かれちゃったんだろう)

淡(……ごめんね、きょーたろー)

淡(きょーたろーに、余計な事を考えさせちゃったらごめんなさい)

淡(きょーたろーの荷物、増やしちゃったらごめんなさい)

淡(……うぅ、うぅぅうぅ)


 あれほど。
 やりたくなかった、嫌々だったやるべき事が――やりたい事と合致した時には嬉しかったのに。

 どうして、今はこうも辛いのだろうか。

 だけれども、それでも自分がやるのは一つだ。
 ライダーを護る。そして、須賀京太郎を護る。
 それが、やるべき事と。やりたい事である。


 だけど。
 少しぐらいは――京太郎と一緒に、一時的にとは一緒にいる事に。
 多少なりとも、夢を見てはいいのではないだろうか。
 そんな夢さえあれば。灯りさえあるのなら。

 蝋燭の炎よりもか細いものだとしても――それをたった一つの道しるべに、また歩き出せる。
 暗闇の荒野に。荒れ狂う波浪に。吹きすさぶ渓谷に。


淡(だから今ぐらいは――幸せな夢を見たい。見れれば、それでいい)

354: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 01:32:47.55 ID:MvHQAq3Ho
【昼】

 さて、これで当面の行先が決まったわけだが……そんなに長く、一緒にいるわけにもいかない。

 早いところ、あのミュージアムを叩き潰さないと。
 二度と――そう、二度とだ。
 こちらを襲わないどころか、顔を合わせただけで心臓が停止するほどに痛めつけないと――。


京太郎(……って、違う。そうじゃないだろ)

京太郎(セーラさんと一緒に、ドーパントと戦う)

京太郎(白水先輩と鶴田先輩を手伝って、花田さんたちを助ける)

京太郎(そんで、悪い事ができないレベルに――したいとも思わないレベルに――完膚なきまでにブッ潰す)

京太郎(いつ襲われるか判らないで、毎日怯えて過ごす生活なんて御免だ……)

京太郎(俺が近くにいるせいで、誰かが巻き込まれて襲われるなんてのも、嫌だ)

京太郎(だから……早いとこ、何とかしないとな)

京太郎(人々をドーパントに変える――それも悩みに付け込んでってのも)

京太郎(許せるわけがない……そんな風に、未確認を量産するような事を)


 人間を裁くのは法だ。だから、殺しはしない。
 また、それは京太郎がすべきではないほどの事。確実に己の手に余る。
 相手を殺したら――これまでの生活など送れまい。
 望む、望まないにしろ……相手の人生を背負う事になってしまうのだ。それが、人を殺すという事だ。

 だから――相手のためなどではなく、己の為に。
 京太郎は人を殺さないと、そう誓っている。

 殺したいほど憎い、そんな外道や下種なんかのために、己の人生を捧げたくはない。
 あらゆる手段を奪って、あとは警察に任せる。そこまでが京太郎のできることだ。
 尤も、今のところそう思うほどの事を人間がしでかす場面には出会ってはいないが……。

 故に、ミュージアムは叩き潰す。
 そしてあとは、警察に任せる。
 可能ならば、そんな事を企めないほどに心を圧し折ってやりたいところではあるが……まあ。
 そんな悠長な事など言っていられるほど、自分が強くないのが難点だ。

 故に、そのとき出来る事をやるしかない。
 己がやりたい事と、出来る事を。


京太郎(……って、これじゃあ)

京太郎(俺、グリードの事を……どう思ってるんだろう)

京太郎(ロストアンクのとき――殺そうと、してたよな)

京太郎(……)

355: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 01:34:27.59 ID:MvHQAq3Ho

1:カザリやアンクと話す
2:鴻上ファウンデーションに向かう
3:誰かに連絡を取る(江口セーラ・大星淡・新子憧・白水哩&鶴田姫子)
4:この間の戦闘場所に向かってみる
5:自宅に帰る
6:街をうろつく



↓4

>>1��20:事件ポイント+3 21~40:事件ポイント+2 41~70:事件ポイント+1 71~99:事件ポイント+0 ゾロ目:事件ポイント-2
※現在の事件ポイント:+1

360: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 01:46:28.91 ID:MvHQAq3Ho
>>359の選択:3(憧)  ※現在の事件ポイント:+2

京太郎「……そういえば、だ」

京太郎「あれっきり――いつ以来だ? 新子さんとあんまり話してないよなぁ」

京太郎「この間のも、襲われたとか……場所を変えるとかそういう業務連絡だけだし」

京太郎「鴻上会長の言う、多分俺のバックアップなんだろうし」

京太郎「もうちょっと、ちゃんと話しておいた方がいいか……?」


 携帯を取り出し、時間が昼休みになったのを見計らって。
 新子憧の携帯電話に、連絡を入れてみる。
 ワンコール、ツーコール……。

 5コールまでに出ないようなら、都合が悪いのだろうと電話は打ち切ろう。
 そう考えていたが、以外にも2コール目で繋がった。


憧『ひゃ、はい……も、もひも…………』

憧『はい……もしもし?』

京太郎「オーズの須賀京太郎だけど、今大丈夫か?」

憧『えー、えーっと』

憧『もしかして、グリードが出たとか、ヤミーが出たとか……?』

京太郎「あー、違う。そこらへんじゃなくて」

京太郎「ちょっとさ……個人的に話があるんだけど、いいか?」

憧『こ、ここ……個人的な話……!?』

憧『それって、どうしてもあたしじゃなきゃ駄目なの……?』

京太郎「ああ、新子さんとしたいんだ」

憧『…………!?』


憧(シ、シたい……!?)

憧(やだ……怖い……)

憧(落ち着かないと……弱みを見せちゃだめよ……!)

憧(相手は野獣なんだから、弱ってるところを見せたら危険なんだから……!)

364: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 01:52:40.58 ID:MvHQAq3Ho
1:「なんでバースとして戦ってるんだ?」
2:「鴻上会長のところに、どんな理由で……?」
3:「もしかしてさ、したことがない? 実戦を」
4:「気軽に、京太郎とか呼んでくれないか……同じ一年生なんだし」
5:「あの会長の下って、辛くないか?」
6:「伊達さんと、どんな関係なんだ?」

↓4

371: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 02:05:27.74 ID:MvHQAq3Ho
>>368の選択:1

京太郎「なぁ……新子さんはさ」

京太郎「なんでバースとして戦ってるんだ?」

憧「……ふぇ、え、そっち?」

京太郎「ん?」

京太郎「……いや、つーか他にどっちがあるんですかね」

憧「う……ま、まぁ、別にいいでしょ」

憧「どうして、バースとして戦ってるかって話だっけ」

憧「……なんで、そんな事を聞こうと思ったの」

京太郎「……」


 誰かライダーと出会うたびに、こういう事は聞いている。
 神代小蒔にしても、江口セーラにしても。
 だが思えば、最初は決して良いとは言えない関係であった大星淡からは――直接聞いた訳ではないし。
 明らかに険悪だった白水哩からも、聞いてはいない。

 思えば。
 戦う理由なんてのは、向こうから話してくれない限りは。
 言いたくない事なのかも――しれない。


 そして、それを聞いてどうしようかという問題だ。
 実際のところ今、京太郎は単純な興味や話題から問いかけたに過ぎない。
 だが――新子憧からしたらどうだろうか。

 白水哩のような事情があるのであれば、はっきり言ってさほど親しくない京太郎に話したいとは思わないだろうし。
 或いは、それよりもっと問題なのは、京太郎が何故それを問いかけたかと、新子憧が考える事だ。

 相手の戦う理由を知りたい――というのは、友好ならばそれぞれ事情を分かち合おうという意味がある。
 しかし、だ。
 友好的でなかったり疎遠であったり――言うなれば親しくない、打ち解けてはいないなら。
 それは、探りを入れているという風にとられやしないだろうか。
 憧という人物像が分からない。信用に足るかどうか不明なので。
 だから、その戦う理由を聞く事にした――と。

 それがどんな理由であれ。
 向こうはこちらを見て思うはずだ。信用されていない、と。
 親しくない以上それも道理であり、不安要素を消したいというのは十分打倒的な理由となる。それは誰だって理解できる。

 だが果たして感情で納得できるかと言われたら、否だ。
 自分の事が信用されていない――って事に対して、いい気がする人間はあまりいない。

 さて――なんと答えるべきだろうか。

372: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 02:08:04.13 ID:MvHQAq3Ho
1:「単純に、話題としてなんだけど……」
2:「正直に言うと、あの会長の事だから……何かあるのかって疑っちまってるんだ」
3:「もっと――新子さんの事を知りたかったんだ」
4:「何か事情があるなら……そこに俺に何か協力できる事はないかと思ったんだ。力になれる事がないかって」
5:「いや、ごめん……言いたくない事なら、別にいいぜ」

↓4

383: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 02:16:15.26 ID:MvHQAq3Ho
>>376の選択:2

 故にここで京太郎が『ただ話題の為だった』と正直に話しても、新子憧の疑念は消えない。
 むしろ、誤魔化されたと――京太郎が誤魔化そうとしていると、そう思うだろう。

 だから嘘をついてでも。
 疑われていると思ったあなたの感覚は本当ですよと、敢えて肯定する。

 誤魔化すというのは、腹を割らない――つまり打ち解ける意思がないという事だ。
 だから、むしろこんな場合は、肯定してしまった方が良かったりする。
 本当に京太郎がそうは思っていなかったとしても。
 適当に、納得できるような理由を付けて。


京太郎「正直に言うと、あの会長の事だから……何かあるのかって疑っちまってるんだ」

京太郎「……悪いと思うけどさ、念のために」

憧「……あー」

憧「鴻上会長だったら仕方ないわよね。疑われても」

憧「色々、迷惑かけちゃってるし……うん」

京太郎「言いにくいなら、言えるところだけでいいけど」

憧「うーん……」


384: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 02:19:49.94 ID:MvHQAq3Ho
1~20:憧「あの会長に、押し切られるみたいな形で……」
21~40:憧「……お金が必要なのよ。どうしても」
41~70:憧「なんていうか、借金があってさ」
71~99:憧「……ちょっと、あの会長と縁があってさ」

ゾロ目:憧「……電話で話す事じゃないし、どこかで会えない?」


↓3

389: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 02:22:32.72 ID:MvHQAq3Ho
                 .. ----  .
             .  ≦        ミ  .
              /    . . . . . . . . . . . .   \
         /  . . . : : : : : : : : : : : : : : : . . . . ヽ
        . ....: : : : ..:.:./.::.:.. ..:..:..\ ..:.. ヽ: : : ∨‘,
          / ./../..:.:.:./:./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:..:Vヽ: . ∨ハ
       / \′:.:.:.:.':.:′:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Vハ:....ノ i
        / .7T..ト....:.:i :i| :i:.:.:.:.{:.|、:{:.:.:.:.:ハ:.:.:.:ト::.i一:. . |  私を差し置いて憧ちゃんがヒロインになろうとするとか駄目なのです!
      ′/..:|..:|、:.:./|:.|{ :|:.:.:.:.ト:{ \:.、:.:.:/ : ヽ:|:.:.. i: .|
      : / ..:i|..:{:.\ |:ハ:{、:.:.:.廴__ 斗<:.:|::.:.:.|:.:|:.:.. |: .
.      |:il .:.::ii:八:{::{ |≧十\:∨ ,.     `|:.:.:..ト:|:.:.: |: .{
.      |:|!..:.::,| ..:.トド\ _,   `  z.、__レ|::.:.:.|´j:.:.:..|: .   ( \    / ) {_.}_} r‐
      ,|:{ .::/l| .:小≧==' '^     ´` ̄´`!:.:.: |' }:.:.:..|: . {   \ \/ /    _| |_/ )
     八| :ハ| .:.:{:.i xxx   ,     xxx |:.:.:.:|_,}:.:.:..|: . .i    .>  /    (__  __ ヽ  __
       (__) | .:. 八            |:.:.:.:}V:.:.:..:: . . {   / 〃        | |  ) } (_  ヽ
      .イ   i! .:.:| :i::..     丶 ノ     ,:.:.:./:i::.:.:. :i: . .   { {____.     | |  (_ ノ    )  }
     〃{   .}: :.:.{ :|::::i:>...      イ/.:.:/i:,′:.::.八 : .l  乂 ___ )    ._ノ         (__ノ
     {:i.:{   ハ:.:.:V :::|l:.:.:.}:.r } ̄ __ ノ/:.:./:./:.:.:.:. ::i{: . . {
.    八从 ,: .∧ :.{:::::リ::::::ノ 入_/'i{  /ィ /::/:.:.:.:. /::{:. . . .
       ∨ .:.:.:.\V‐≦ムイ  /》___.ノイ 7:.:.:.:. /廴:.. . .八
       /;..:.:.:.:.:./ \}!  r‐〉ォ´ ̄  }ノ /::.:.:.:./  , ヽ: .∧
.      /:/ .:.:::::/  ノ{{   '介′   i{ ./::.:.:.:./  /  ∨. ∧
     ノイ ..:.:.:./! く 廴. / .|乂 __人/::.:.:.:./   /    i: : . .:.
    __ノ/ ..:..::厶}/  \ ノ{ /j__ 斗-/::.:.:.. / i /      {: : . ∧

399: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 02:38:44.40 ID:g5J4cpe1o
>>387の判定:3

憧「いや……なんていうかな」

憧「あの会長に、押し切られるみたいな形で……」

憧「それで、バースになったって感じかな」

京太郎「――――ッ」

京太郎「……それ、本当の話だよな?」

憧「えっ、あ……う、うん」

憧「ほ、本当だけど……あの、どうかした?」

京太郎「……いや」

京太郎「もう少し、詳しく聞いてもいいか?」

憧「……え」

憧「ごめん……あんまり、話したくない事なのよね」

京太郎「……そっか」


 ギリと、歯を食いしばった。
 命がけで戦う事を――他人に強要する、だと。

 もちろん、新子憧が真実を言っているとは限らない。
 彼女自身、話せない事があると言っている――どころかほとんど事情が不明であるし。
 形として押し切られるようなものになっただけで、合意や経緯があるとは考えられる。

 だが――だ。

 あの状況で、京太郎の足元を見るような発言を鑑みるに。
 鴻上光生なら或いはと――そう思ってしまっている。はっきり言って、あり得るのだ。

 それが本当の事だとするのなら。
 新子憧の弱みに付け込む形か、何らか別の理由があったとしても。
 彼女に強要する形で、命を懸けさせているというのならば。


京太郎(鴻、上……光、生――ッ!)

京太郎(てめえ……ふざけるなよ……ッ!)


 そんな奴は猶更――信用するに値しない。
 鴻上ファウンデーションと、関わる気が本当に失せてくる。

 新子憧は京太郎のバックアップだ。
 つまり、京太郎の為に戦わねばならない人間だ。
 故に鴻上光生が強要して彼女を連れてくると言うのは――京太郎を言い訳に、新子憧の命を懸けさせている事に等しい。

 勝手に、だ。
 勝手に京太郎が、人一人の人生に関わる事への言い訳とされた。あずかり知らぬところで。

 そんな事には――まぎれもなく、怒りを憶える。強い怒りを。

403: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 02:56:19.09 ID:g5J4cpe1o

 そしてもう一つ。
 考えたくはないが、あり得る事として。

 新子憧が些細な気持ちか、それとも止むを得ない事情からかは知れないが。
 鴻上光生に全てを押し付けるような言い方をしていた、とするなら。

 それも――だ。
 何と言うか、信用ができない。
 仲良くしようとは思う。上手くやっていきたいと思う。
 だけれどもそんなときに、他人を言い訳にする奴が――自分の為に誰かに泥をおっ被せる奴が信用できるだろうか。

 普段の生活ならば、別にいい。
 その手の事を行う人間なんてどこにでもいるし、多かれ少なかれ誰もがやっているだろう。

 だがこれはどうだろうか。
 戦闘である。命がかかっているのである。自分の命と、誰かの命が。


 そんな中で――だ。
 自己保身のために誰かを売る奴なんてのは、信用ならない。嫌悪すら抱く。
 京太郎だって必死だ。
 自分が死なない為に、やるべき事の為に、カザリやアンクとの約束の為に。

 それなのに……だ。
 そんなところで、他人にマイナスを押し付けて自己保身に走る人間に背中を預けられるのか。
 決まっている。
 そんなのは――否だ。

 これが命がけの場面だと理解して行っているのなら当然。
 理解していないのならば、なんでそんな人間を連れてきた――なぜお前が戦っている。
 そんな気持ちすら抱く。


 まだ結論を決めるには早いが。
 新子憧が真実、強要されて戦っているのならば……。
 猶更鴻上ファウンデーションには余計な借りを作りたくないというか、必要以上に関わりたくない。
 そんな状況でも、実際に戦場に立とうとしている憧には悪いが。

 新子憧が、命を懸ける意味を理解せずに……。
 友達から責められたとか、宿題を忘れたときにとか、そんな状況程度の気持ちで嘘をついているのなら。
 それはやはり、“共に戦いたくない人種”である。

 カザリに言われたように。カザリに言ったように。
 京太郎は、“信じて裏切られる事を善しとしない”タイプの人間だ。
 より正確に言うのならば、「信じたい相手」と「信じたくない相手」を選ぶタイプの人間である。
 そこで、そうでない相手に対しては、決して気を許したりはしないような人間なのだ。


 故に、彼女の返答に対して京太郎が思うのは一つだ。


京太郎(……どっちにしても、バースとは戦いたくない)

京太郎(この間は……バースがいないと危うい、みたいな場面になっちまったけど)

京太郎(これからは――絶対にそんな事は起こさない)

京太郎(……頼らない。バースには、決して) 

405: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 03:07:59.18 ID:g5J4cpe1o

京太郎「……そっか、分かった。ありがとう」

京太郎「お互い大変だろうけどさ、頑張ろうぜ」

憧『……う、うん』

憧『ありがと……』


 故に。
 まだ保留である為に、笑顔は保って。
 京太郎は嘘を吐く。
 いや、正確には嘘ではない。どちらに転んだとしてもいい言葉だ。

 もしこれで止むに止まれぬ事情で憧が戦っていて。
 ある一面で、鴻上がそれを強いているに等しい場面があったとする。
 そこでお互い納得づくなら――この言葉は本心からの言葉になる。
 そうなら別に、京太郎が言い訳として利用された事もどうでもいい。
 それに納得できているなら。押し付けでないなら。

 もしこれで憧がただ強要されているのならば。
 そちらでも、彼女には頑張って欲しいと……そう思うのは真実だ。
 こちらも勝手ながら、同情をした。そんな意味の言葉となる。

 ただ、憧が些細な保身のために行っているとしたら。
 そうは言いつつも、彼女を内心で見張り続ける為に、偽りの友好を保つための言葉となる。
 明確な致命がでるまでは無意味に敵対せずに、平穏を保つが。
 致命が現れてしまったのならきっと、京太郎は彼女に拒絶の意志を表す。


 どうともとれる。
 言うだけなら、やるだけなら少なくとも損はない。
 そういう事を、いい意味でも悪い意味でも京太郎は行っていた。


京太郎「それじゃあ、悪いな」

京太郎「今日はサンキュー。またな」

憧『ええ』

憧(それだけが、電話の理由だったのかしら……?)

憧(変な奴……)


【新子憧→須賀京太郎への好感度がやや上昇しました!】
【須賀京太郎→新子憧への好感度がやや減少しました!】

410: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 03:23:12.18 ID:g5J4cpe1o
【放課後】

京太郎(やっぱり……)

京太郎(誰かの意思を踏みにじる奴は気に食わないし、裏切られるのは怖い)

京太郎(……そういう事、考えずにはいられないんだよな)


 基本的に初めから疑ってかかりはしない。信じられたらいいと思う。
 だけれども、やはりそんな事は頭に浮かぶ。警戒してしまう。
 我ながら――どうしようもないとは思うが。
 そういう、性分なのかもしれない。

 憧はあの時京太郎を助けに現れてくれたし。
 鴻上光生は、なんだかんだと協力関係である。
 それが良い関係である事を期待するし望んではいるものの――。

 実際そうでないのならば。
 付き合いたくないと思ってしまうのが本音だ。


 京太郎は強い人間ではない。正義のヒーローではない。
 臆病であるが故に。
 それがこちらの方面として現れる事も――ある。

 以前の自分はそんな人間ではなかったと思うが。
 あの事件以来、そのような面が増えてきてしまった事は歴然たる事実として、否めなかった。


京太郎(……さて、淡との待ち合わせには時間があるし)

京太郎(どうしようか)


 或いは鴻上光生のところに直接バースの事情を問いかけに行くのもよい。
 ただ、もし憧が他人に打ち明けたくない事情で戦っているのなら――それを踏みにじる事となり。
 また、半ば強制する形で押し切りながら、歴然とした納得ずくの契約関係が結ばれているのなら。
 それにいたずらに口を出すべきでもないと思える。

 他には。
 街を歩いてみるとか――一旦自宅へと帰宅するとか。

 それぐらいの時間なら、ありそうだ。

411: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 03:24:10.23 ID:g5J4cpe1o
1:カザリやアンクと話す
2:鴻上ファウンデーションに向かう
3:誰かに連絡を取る(江口セーラ・大星淡・新子憧・白水哩&鶴田姫子)
4:この間の戦闘場所に向かってみる
5:自宅に帰る
6:街をうろつく (出会う人間についてもお書きください。書かなくても可)



↓4

>>1��20:事件ポイント+3 21~40:事件ポイント+2 41~70:事件ポイント+1 71~99:事件ポイント+0 ゾロ目:事件ポイント-2
※現在の事件ポイント:+1

419: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 03:34:14.68 ID:g5J4cpe1o
>>415の選択:4 ※事件ポイント:+3

 戦闘があった場所とは……。

1~50:公園
51~99:病院

ゾロ目:特殊イベント

↓3

427: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 03:54:50.33 ID:g5J4cpe1o
>>422の判定:53

 デンライナーに乗った事でその場を後にした病院。
 あれからどうなったのだろうかと、その場に向かってみる。

 運営はしていたが。

 中庭は焼けただれた所為か、立ち入り禁止となっており。
 京太郎が入院していた病室も、そのまま大きく穴が開き、手つかずで封鎖されている。

 修復されるには――時間がかかるのか。
 それとも、金銭が十分でないのか。

 後者については――鴻上ファウンデーションからの紹介である為、何らかの形で援助が行われている。
 そうであると思う。箝口令も含めて。
 となるとやはり、入院患者に対する配慮で、建設機械などを持ちこむ訳には行かなくなっている。
 そう考える方が無難だろうか――。


 と、同時に気付いた。


京太郎(ハハ、何がバースには頼らない……だ)

京太郎(鴻上ファウンデーションとなるべく関わらない、だ)

京太郎(十分に――俺の尻拭い、させてるじゃねーか)

京太郎(今更、どの面下げてそんな虫のいい事言ってんだよ……俺は)


 元々グリードを解き放ったのは鴻上光生の責任であり、京太郎は他者から見たら尻拭いだろう。
 だけれども、京太郎としてもオーズとして戦うメリットがあった。
 既に、鴻上光生の尻拭いとは言い難い。自分自身、戦う事に自分なりの利益があるのだから。

 そして、京太郎が入院する事になったのには、京太郎の責任がある。
 神代小蒔や大星淡が言ったように、無理に怪人と戦わなければよかったのだ。
 普段からきちんと考えていれば、重傷を負う事も避けられた。

 避けられたのなら、京太郎は入院などせずに。
 病院がこうして狙われる事もなかった――その筈である。


 全てが自分自身の責任。そうとまでは考えない/考えたくないが。
 京太郎が理由であり、原因となっている事が多々あるのだ。
 それを棚に上げて、鴻上ファウンデーションに怒りを露わにするなんてのは、都合がよすぎる。

 己がやるべき事をせずに、他人に文句を言う。
 それでは、駄目だ。自分の領分を最大限に行ってからでないと……他者に何かを言うなんてのは、烏滸がましい。


 鴻上光生へと怒りを抱いていた、自分が恥ずかしい。
 勿論やはり気に食わないが――批判する資格はない。そう思えてしまってならない。


京太郎(……その為にも)

京太郎(自分でやるべき事は、できなきゃな……。できる範囲全て、ちゃんとやらなきゃ)

京太郎(もう、ここのような事は――二度と起こさないように。そうしないと駄目だ)

428: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 04:07:04.08 ID:pBmIr/2+o

 できないなら誰かに頼るというのは、小蒔に言われたとおり勿論ではあるが。

 それでも――だからと言って、出来ないままにしてしまう理由にはならないだろう。
 もっとだ。まだ足りない。
 今、できないなら――できなくて誰かに頼ってしまうのなら。
 頼り切りになる前に、強くならないと。出来る事を増やさないと。
 このままの現状に甘んじていい理由などない。

 自分はまだ、足りないのだから。


京太郎(……すみません)

京太郎(貴方たちには、本当に謝る事しかできない……こうして顔も合わせずに)

京太郎(ただ、次は起こさないって――起こさないように、なれるようにするって)

京太郎(……そう、勝手に誓います。誓わせてもらいます)

京太郎(それで俺を許してくれなんて事は言わないけど……そうじゃなきゃ)

京太郎(ここで起きた事が、ただの無駄になっちまうから)


 許しを得られるなんて都合がいい事はあるとは思わない。
 それを求めてしまうなんて、そんな事が許されるはずがない。

 だから、勝手に誓うしかなかった。

 ここと同じ事は繰り返さないと。
 繰り返さないようにすると……それを目標とするとしか。


 起こした罪は償えない。謝罪で免除されるなんてそんな事はあってはならない。
 だから、背負うしかない。誓うしかない。
 それが免罪符になるなんて思えないけど――誓わないよりはまだいい。

 そうだと、本当に何もかもが無駄になって。そこで終わってしまうから。

 失敗からは学ばねばならない。
 マイナスをプラスに出来なくても、せめてゼロにはしなければならない。
 ゼロに向かわねばならない。


京太郎(……強くならないと)

京太郎(もっと、もっと……)

429: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 04:09:39.50 ID:pBmIr/2+o
接触判定
1~20:モブ
21~40:園城寺怜
41~70:園城寺怜&清水谷龍華
71~99:江口セーラ

ゾロ目:特殊イベント


↓3

435: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 04:25:42.01 ID:69ftn6C6o
>>432の判定:85(江口セーラ)

セーラ「京太郎やん」


 名前を呼ばれて振り返ってみると。
 そこには、右手を軽く上げる江口セーラが居た。


セーラ「この間は大変だったみたいで……なんにもできなくて、悪かったわ」

京太郎「いえ……それ以外で、助けられてますんで」

セーラ「それよりも、思い詰めた顔でどうしたん?」

京太郎「……いや」

京太郎「特に、理由なんてないっすよ」

セーラ「……うん」

セーラ「嘘やなァ……バレバレの嘘」

セーラ「どうせ京太郎、ここが燃えたの自分のせいやって思っとったんやないんか?」

京太郎「……」

セーラ「……そういう、余計なことまで背負ってまうの、やめた方がええって」

セーラ「ここは、京太郎が居たから焼けたんやない」

セーラ「攻めてきた、グリードのせいであって……お前が火ィつけようとしたワケやないって」

セーラ「なんでも自分が悪いって、そんな風に考えてたら……疲れるで?」

京太郎「……はい」

京太郎「その通り、ですよね……」

セーラ「……」

セーラ「……はぁ」


セーラ(自罰っちゅうか……なんかなぁ)

セーラ(ホンマ、危ういやつなんやな……京太郎は)

セーラ(今までは上手く隠してたっていうか、よくわからなかったけど)

セーラ(コイツは、自分を罰したがるタイプや)

セーラ(どんな事があっても、“自分が及ばなかった”“自分の努力が足りなかった”“自分には資格がない”)

セーラ(とにかく、なんでも自分に絡める……自分に厳しくて他人に甘い人間)

セーラ(自分に完全に非がない場合やないと他人を責めんし、無くてもあるんじゃないかって考える)

セーラ(自信がないのか、自意識が強いんか……その両方かは知らんけど)

セーラ(何があっても――自分が足りないって思い続けるタイプなんやな)

セーラ(なんでそんな人間になってもうたんかは……聞いてもいわへんよなぁ)

セーラ(それは確かにいい人間だろうけどなァ――――悪い方に入ったら、そうとも限らんで)

438: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 04:28:36.18 ID:69ftn6C6o
1:セーラ「そんなら俺が言ったろうか? “お前が悪い”って」
2:セーラ「もう少し、自分の事可愛がってやったらええと思うけど」
3:セーラ「京太郎……不幸に酔うのは勝手やけど、周りまで気が滅入るわ」
4:セーラ「……しょうがないなァ。京太郎、頭貸せ」


↓4

446: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 04:40:55.08 ID:6lABdMYLo
>>442の選択:4

セーラ「……しょうがないなァ。京太郎、頭貸せ」

京太郎「……は?」

セーラ「いいから、ほら」


 肩を掴まれて、足払いを懸けられた。
 一応彼女と実力がそう離れなくなっている事もあって踏ん張る事には成功したが……。
 不意を打たれた事、何故と言う疑問。
 それらが相俟って、実に簡単に京太郎は地面に倒された。

 空が広がっている。
 あの日の炎のように――真っ赤な空が。

 そう思っていると、後頭部に柔らかい感触。
 見上げると――セーラの顔。


セーラ「なんていうか、お前が面倒くさいタイプってのはようわかった」

セーラ「どうせ何言っても、自分が悪いって思い続けるんやろ?」

京太郎「……そんな事は」

セーラ「あるわ、アホ」

セーラ「割と見え見えや。はっきり言って、見てて気が滅入る。俺からはそうとしか見えん」

京太郎「……すみません」

セーラ「だから、謝るなって。なんでそんな事言われなきゃアカンねんって思うぐらいせんと」

京太郎「……でも、事実ですし」

セーラ「事実で何が悪いんや。へこむのは誰でもあるやろうが」

セーラ「それならそれで、へこんでます――って正直に言った方がええって。その方がいくらかスッキリするわ、こっちも」

セーラ「一人にして欲しいなら一人にしてくれって言えばいいし」

セーラ「愚痴聞いてもらいたいなら、愚痴に付き合ってって言えばええやろ」

セーラ「それぐらい、俺が付き合ったるわ」

京太郎「……」

京太郎「……ありがとう、ございます」

セーラ「そんな事言って、どうせ『もっと上手く隠さないと』とか思ってるんやろ?」

京太郎「……いや」

セーラ「……はぁ。まぁ、今はそれはええわ」

セーラ「どうせ自分を責めるんやろうから――な」

セーラ「俺が、代わりに褒めたるわ」

447: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 04:51:52.53 ID:uuPGFGJUo

セーラ「いきなり巻き込まれたのに、良くわからんグリードを庇おうとして京太郎は勇気がある」

セーラ「その場限りで断ってもええのに、わざわざ約束に付き合う京太郎は律儀や」

セーラ「自分も怖いのに、他人の怖さ拭おうと思ってる京太郎は優しい」

セーラ「弱い事を言い訳にしないで、強くなろうとする京太郎はかっこええ」

セーラ「自分を攻撃した人間を、すぐに許せる京太郎は懐が深い」

セーラ「怪我してるのに戦って、誰も怪我人出さなかった京太郎は頑張っとる」

セーラ「痛いのに、それを我慢できる京太郎は立派な男の子や」

セーラ「訳のわからん力を得ても、それに頼り切らないでちゃんと使おうとする京太郎は立派」


 言いながら。
 京太郎の頭を、撫でつけるセーラの手。

 思ったよりも小さくて、柔らかくて。
 それは――暖かかった。


京太郎「……そんな、事」

セーラ「いいや、あるわ」

セーラ「少なくとも俺はそう思っとるからな」

セーラ「そういうとき、謙遜できる京太郎も偉いってな」

セーラ「京太郎がどう思っても――少なくとも俺は、そう思ってる」

セーラ「お前が百回自分を否定しても、俺が二百回お前を肯定してやる」

セーラ「別に、無理に変われとは言わん。今すぐどうにかしろとも言わへん」

セーラ「ただ、俺は――お前の事、そう思っとる」

セーラ「お前が買い被りだって思っても、俺はそうずーっと思っといたる」

セーラ「だから、心配せんでええからな」

セーラ「俺は――お前の味方でいたるわ」

セーラ「なんちゅーか……安心して、好きに生きたらええんやって」

セーラ「俺も、好きに――――自分の勝手でお前を褒めてやるからな」

京太郎「……」

セーラ「……ま、膝枕とか恥ずかしいねんけど」


尭深(……!)

尭深(公衆の面前で、膝枕プレイ……ッッッ)

453: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 05:05:01.49 ID:uuPGFGJUo


尭深(こ、これはまさかの先輩強気攻め……!?)

尭深(たまたま気配を嗅ぎつけてきたら――こんなものが見れるなんて……ッッッ)

尭深(アリ……! アリます……! アリです……! アリーヴェデルチ! むしろボンジョルノ……!)

尭深(夜明け……これは人類の夜明け……ッ!)

尭深(感謝っ……! 圧倒的感謝っ……!)

尭深(この瞬間を、待っていたんだ……!)

尭深(よし、次は京セラじゃなくてセラ京でいこう……!)

尭深(失恋してしまった京太郎が、それを打ち明けたときにセーラの何気ない懐深さに好意を抱き)

尭深(やがてそれが友情や先輩に対する親愛の情を超えて、恋愛的な感情に向かっていく……)

尭深(自分が慰めてしまって責任を取ると言った以上、京太郎からの思いを断れないで……)

尭深(……あ、これ京セラだった)

尭深(とにかく……早く、新刊書かなきゃ……!)



セーラ「ん……なんか、寒気がしたわ」

京太郎「……大丈夫ですか?」

セーラ「そうやって、他人の心配できる京太郎は優しいなァ」

京太郎「……もう、やめてください」

京太郎「恥ずかしいですし……その、先輩も顔真っ赤ですよ?」

セーラ「う、うるさいわっ! 自分でもわかっとる!」

セーラ「とにかく、俺はお前の味方やって」

セーラ「それだけは、覚えといたらええ」



【須賀京太郎→江口セーラの好感度が上昇しました!】
【江口セーラ→須賀京太郎の好感度が上昇しました!】

475: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 21:27:00.50 ID:kP9CYZJwo
【放課後】

淡「ごめん、待った?」

京太郎「……いや、今来たところだ」

淡「……」

京太郎「……どうかしたか?」

淡「ん、あのねー」

淡「ちょっと、顔が落ち着いているって言うの……なんていうかさ」

淡「穏やかそうな顔をしてるから、どうしたのかなーって」


京太郎「……さあ」

京太郎「お前に会えたからじゃねーの?」

淡「あ、そうかも」

淡「こんな可愛い女の子と一緒に帰れたら、そうなるのも当然だよねー」

京太郎「そうかもな。ああ、確かにそうっぽい」

京太郎「それ、バッチリ正解じゃねーの?」

淡「だよね!」

京太郎「ただし、可愛い女の子が見当たらないという点に目を瞑るなら……だけどな」

淡「……うん。コンタクト変えたらー?」

淡「絶対度が合ってないと思うんだよね」

京太郎「コンタクトしてねーよ。裸眼だって」

淡「なら、眼鏡を買った方がいいと思うよ」

淡「こんな美少女がいる事に気付けないって、一生分の損してるからさ!」

京太郎「ああ、考えとく」

京太郎「それにしてもさ、それぐらいで損になるなんて……随分ちっぽけな一生分なんだな」

淡「逆だって! それぐらい私の魅力は大きいって事!」

淡「本当なら、きょーたろーは出会う事もできないレベルにさ! 100レベルぐらい違う感じで!」

京太郎「ハハハ、こやつめ」

淡「そこは、『ありがとうございます、お姫様じゃない』のー?」

京太郎「あー……お館様、身に余るお言葉、光悦至極にございます」

淡「え、なんかレベルアップした?」

京太郎「100レベルぐらいな」

478: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 21:32:03.62 ID:kP9CYZJwo
【夜】


判定
1~20:ライダー襲撃
21~40:動き出す魔の手
41~70:ライダー周りは平穏
71~99:平穏です

ゾロ目:特殊イベント


↓3  ※現在の事件ポイント:+3

487: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 21:52:23.91 ID:kP9CYZJwo

r---‐'´:.:.:,:':.:.:::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ー-、 _::........::\         /ヽ    /    /
'ヽー'^ー-;y:.:.:.:.:.:.:::::::::、:::::::::::::::::::::/ _,....::ー--、:`ヽ       /  i ./ `> /
  \ ´イ:.:.::::::::::::|ヾ 、!`ー`>-、:::::::::::::::::::::::.....:::ミ::三   /  // . / /
   \_ト、::::::::;、!リ    / ,..===ミ、::i-、:::::::::::::::::::::`ヽ / ./o / /
      人 \/       /,イヽ::::::::iヾレ´ }:::::::::::::::::::::、;シ/ / / /-、
    /:::;;\∧≧-_、   ' ヾ゛::::oノ    ノ:::::::iヽ::、!`// / / `´ノ
  /:,:.::::::::::/::: ゙f!`i:::ヾ     `ー‐⊂⊃´:::::::ハ√ ̄./ヽ/ /--‐ ´     ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`
 //,:.:::::::::/::::::::: ゙:<:::..;} ,  _,r-、  /i::::i、:::/-、/   /_,...、      |                |
 !ハ.::::;::.::ハハ___|)_: ⊂⊃ <´i  ノ / |l>'´ ´ /   /   _ノ      <  おまかせあれだしっ! |
 | VW,.-‐'r'ニニ二ヽ`ヽー-`=-'__/  /    / ̄Τ ̄         |                |
   // ̄ >-、_>----゛―‐' ´ /   /    /    `ー―- 、      ヽ__________ノ
. / /   / /           〈 /    / ̄`>、、__    `丶
└-./   /             ヾ 、  / `ー--≧<     `丶 ___ノ     ______________
  /    〈           , -‐<、iヽY ,, "∠リ:  ヽ            ∥ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヾ
  \    ヽ      _,ィ ´     ヾY二-‐'´ ̄| :::  ゙、           .||   池田華菜      日本    .||
   \_ `ー----イ:::/       O|       |.::::.    >、          .||  16歳 ♀  少し低い ???  ||
         ̄ ̄Τ ̄::/      ..::: i     |:::::::..  / ∧          ||  『風越校内ランキング』 2位  .||
                                            ||  M.O.手術 〝脊椎動物型" ..||
                                            ||      ━スミロドン━       .||
                                            ヾ______________∥
                                              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

ごめん出来心
華菜ちゃんかわいい

490: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 22:10:37.34 ID:kP9CYZJwo
>>481の判定:77(特殊イベント)
【夜】

 久しぶりに料理を作って。
 カザリとアンクと言う、食べられない奴もいるけど……堪能してもらって。
 片づけをしようとしていた、そんな時だった。


デネブ「須賀、今日はありがとう! 洗い物は俺がやっておく」

京太郎「そっか? 悪いな」


 デネブにその場を任せて、外に出る。
 この列車――ゼロライナーというのはどうにも淡の所有物らしく、デンライナーのように客を乗せている訳ではない。
 彼女の呼び出しで、自由に移動できる仕組みらしい。

 それを郊外の森に止めて、彼女はそこを居住区代わりにしている。

 本来は別に住む場所があるが、イマジンと戦うに当たってずっとここで寝泊まりしている――らしい。
 学校に通う時は自宅に戻る(ゼロライナーを時のレールに乗せて、自宅のドアに繋げる)そうだ。

 何故森なのか。
 確かに街中にはそんなスペースなんてないし、滅多やたらと人前に姿を現すわけにもいかない。
 そう考えれば、妥当だが……。


淡「あ、きょーたろー」

京太郎「……ここにいたのか」

淡「うん。星を見てたんだ」


 空には満天――とは言い難いが、星空。
 だけども、街のそれに比べれば十分すぎるほど明るい。
 街明りから離れると、こんなにも星は輝くのか。満月というのは明るいのかと思えるほどに。


京太郎「……ああ、名前にも星ってあるもんな」

淡「ただの星じゃなくて、大っきな星だけどね」

京太郎「それに、淡って感じはしないな。こう……やたらと眩しすぎる」

淡「なにそれ?」

京太郎「チカチカじゃなくて、ピカピカ五月蠅いって事だよ。やたらとさ」

淡「そりゃあ、実力的には100等星だからね!」

京太郎「……淡さんや。100等星だと、暗すぎて見えないからな」

淡「そうだっけ?」

京太郎「星ってのは、数が小さくなるほど明るくなるんだよ。1等星、2等星、3等星って暗くなってくんだ」

淡「へー」

京太郎「……見るぐらいに好きなのに、知らないのかよ」

493: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 22:18:12.95 ID:kP9CYZJwo

1~20:「……ちったあ、空気とか読めよな。こんな場所までよォォォ……」
21~40:「ま、あんまり夜更かしするなよ? 歯ァ磨けよ?」
41~70:「……ったく。それにしても、月ってこんなに明るいんだな」
71~99:「……でも、100等星でもいいよ。皆に見えるぐらい眩しくなくても」

ゾロ目:「……なんで私が戦っているか、だっけ」


↓3

499: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 22:32:52.44 ID:kP9CYZJwo
>>496の判定:92

淡「……でも、100等星でもいいよ。皆に見えるぐらい眩しくなくても」

淡「一人だけが見てくれるなら……その人だけを照らせるなら、さ」

京太郎「……ん? いきなり何言ってるんだ、お前」

淡「……なんでもない」

京太郎「いきなりポエマーな事言われてもなぁ」

京太郎「まあ、気持ちはよくわかるけどさ」


 虫の声と、風に揺らされて葉が擦れあう音。
 あとは闇と、月と星の青い燐光。

 あれは――いつだったか。
 確か以前、咲が呼んでいた本にあったフレーズだ。
 よくは分からなかったけど、いい言葉だと思った。

 あの後確か、自分で調べて暗記する。それぐらいに、気に入っている詩。


京太郎「――我は愛す山中の月」

京太郎「烱然として疎林に掛かるを」
  
京太郎「幽独の人を憐むが為に」

京太郎「流光、衣襟に散ず」

京太郎「我が心本、月の如く」

京太郎「月も亦、我が心の如し」

京太郎「心と月と、両(ふた)つながら相照らし」

京太郎「清夜、長(とこしな)えに相尋ぬ」

淡「いきなり、どうしたの?」

京太郎「んー、いや昔漢文でこんなの習ってな」

京太郎「そんな状況みたいだな、って思った」


 疎らに気が生えた林にかかる月。
 光と言うにはあまりに淡く、雪の如き柔らかさの水滴で振りかかる月光。
 それは同じく孤独な人間の衣服にも当たって、静かに散って包んでいく。

 確かに――そう言われるような。
 寒いほどに澄んでいて、居心地の悪くない孤独で、月と星と会話しているような。
 そんな夜だ。


京太郎「……会話できる星は、隣にいるけどな」

淡「?」 

503: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 22:36:17.88 ID:kP9CYZJwo

【淡の好感度が上昇しました!】
【須賀京太郎はゼロライナーに寝泊まりする事になりました!】

516: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 22:59:06.72 ID:/wpnjUXbo
あ、途中で出てきた漢詩は真山民「山中の月」って奴やね
「山中の雲」ってのも好きやけどね。南宋の人やねー


それじゃあ、続きに行こうかー?
特殊イベントはあれや。あわあわの愛が重くなるんや

あと華菜ちゃんは流石2位だと思った

519: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:07:36.16 ID:/wpnjUXbo
大丈夫、皆が頑張れば死なないって! 希望を捨てちゃだめだ!
今大体な、「逃げようよ」ってまどかに言ってたほむら~キュゥべえと契約したばっかのほむらぐらいの重さやから


・ダミードーパント
・スパイダードーパント

ドーパントはホンマ便利やでぇ……!
悪の組織っていうのもええな。絡め手がいくらでも使えるから
仮面ライダーって素晴らしいよね!


それじゃあ続きやろうかー

521: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:13:15.34 ID:/wpnjUXbo
【朝】

判定
1~20:ライダー襲撃
21~40:動き出す魔の手
41~70:ライダー周りは平穏
71~99:平穏です

ゾロ目:特殊イベント


↓3  ※現在の事件ポイント:+3


判定
1~20:何もないよ
21~40:「おはよー、きょーたろー」
41~70:「うぇ……眠ぅ」
71~99:「ん……デネブー、ミルク――って、きょ、きょーたろー!?」

ゾロ目:ラッキーなアレとかソレとか

↓5

529: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:15:19.79 ID:/wpnjUXbo
                 .. ----  .
             .  ≦        ミ  .
              /    . . . . . . . . . . . .   \
         /  . . . : : : : : : : : : : : : : : : . . . . ヽ
        . ....: : : : ..:.:./.::.:.. ..:..:..\ ..:.. ヽ: : : ∨‘,
          / ./../..:.:.:./:./:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:..:Vヽ: . ∨ハ
       / \′:.:.:.:.':.:′:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.Vハ:....ノ i
        / .7T..ト....:.:i :i| :i:.:.:.:.{:.|、:{:.:.:.:.:ハ:.:.:.:ト::.i一:. . |  このわた、松実玄ちゃんを差し置いてイチャラブとか駄目なんじゃないかな?
      ′/..:|..:|、:.:./|:.|{ :|:.:.:.:.ト:{ \:.、:.:.:/ : ヽ:|:.:.. i: .|
      : / ..:i|..:{:.\ |:ハ:{、:.:.:.廴__ 斗<:.:|::.:.:.|:.:|:.:.. |: .
.      |:il .:.::ii:八:{::{ |≧十\:∨ ,.     `|:.:.:..ト:|:.:.: |: .{
.      |:|!..:.::,| ..:.トド\ _,   `  z.、__レ|::.:.:.|´j:.:.:..|: .   ( \    / ) {_.}_} r‐
      ,|:{ .::/l| .:小≧==' '^     ´` ̄´`!:.:.: |' }:.:.:..|: . {   \ \/ /    _| |_/ )
     八| :ハ| .:.:{:.i xxx   ,     xxx |:.:.:.:|_,}:.:.:..|: . .i    .>  /    (__  __ ヽ  __
       (__) | .:. 八            |:.:.:.:}V:.:.:..:: . . {   / 〃        | |  ) } (_  ヽ
      .イ   i! .:.:| :i::..     丶 ノ     ,:.:.:./:i::.:.:. :i: . .   { {____.     | |  (_ ノ    )  }
     〃{   .}: :.:.{ :|::::i:>...      イ/.:.:/i:,′:.::.八 : .l  乂 ___ )    ._ノ         (__ノ
     {:i.:{   ハ:.:.:V :::|l:.:.:.}:.r } ̄ __ ノ/:.:./:./:.:.:.:. ::i{: . . {
.    八从 ,: .∧ :.{:::::リ::::::ノ 入_/'i{  /ィ /::/:.:.:.:. /::{:. . . .
       ∨ .:.:.:.\V‐≦ムイ  /》___.ノイ 7:.:.:.:. /廴:.. . .八
       /;..:.:.:.:.:./ \}!  r‐〉ォ´ ̄  }ノ /::.:.:.:./  , ヽ: .∧
.      /:/ .:.:::::/  ノ{{   '介′   i{ ./::.:.:.:./  /  ∨. ∧
     ノイ ..:.:.:./! く 廴. / .|乂 __人/::.:.:.:./   /    i: : . .:.
    __ノ/ ..:..::厶}/  \ ノ{ /j__ 斗-/::.:.:.. / i /      {: : . ∧

534: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:28:58.36 ID:/wpnjUXbo
>>524の判定:09 ※現在の事件ポイント:+6
>>526の判定:65

京太郎「淡、起きろー。朝だぞー」


 ドアの前から、ノックをする。
 流石に、婦女子の部屋に入るのは不味い。いくら起こす事を頼まれたとしても。
 寝起きの顔を見られるのは良くないと聞く。
 まあ、淡はすっぴんで十分可愛いので化粧がどうとかの心配はないだろうが。
 それでも、寝起きの顔を見ていい理由はない……筈だ。多分。


淡「うぇ……眠ぅ」

淡「おはよー……きょーたろー」

京太郎「――う、うぉっ!?」


 瞼を擦りながら、寝間着姿の淡が現れた。
 クマの模様が入った、ピンク色のパジャマである。
 裾は撚れて、髪は乱れて。ボタンが外れかかっている。

 神代小蒔に比べてスタイルがどうという訳ではないが。
 それでも襟から覗くか細い鎖骨のラインに、戸惑わざるを得ない。


淡「ん……? どうしたの、きょーたろー」

京太郎「……。顔、ちゃんと洗えよ」

京太郎「あとお前、夜更かししただろ。ちゃんと寝ろっつったろ」

淡「ふにゅー? 言われてないよー」

淡「それにさぁ……だってあんまり眠れなかったんだもん」

京太郎「だもんって……」

京太郎「お前、不眠症かなんかなのか?」

淡「んぅー? んー、あー……あー」

淡「あー、きょーたろーだ」

京太郎「……俺だよ。つーかさっきから目の前で話してるだろ」

淡「あー、あー……ぅぇ」

淡「な、ナイショ! それより、早く出てってよ! 邪魔!」

京太郎「なんだよ、その言いぐさ!」


535: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:35:54.35 ID:/wpnjUXbo
襲撃者判定

1~10:ロストアンク・メズール・ガメル・ウヴァ
11~40:マスカレイド&屑ヤミー&狙われたのは京太郎たちだけではない
41~70:マズカレイド&狙われたのは京太郎たちだけではない
71~99:狙われたのは京太郎たちではない

ゾロ目:マスカレイドの軍団

↓3

540: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:38:20.84 ID:/wpnjUXbo


これが――2位(白目)

553: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:47:47.35 ID:PFhDO9lio
>>538の判定:10

デネブ「あ、淡! 須賀!」

デネブ「外に……!」


 デネブの呼びかけに従って、窓から外を見る。
 そこに居たのは――ウヴァ・メズール・ガメル・ロストアンク。

 勢ぞろいだった。
 グリード、すべてが。

 おそらくは、ロストアンクの探知能力を生かして――オーズの居場所を探して。
 それから、こちらの場所を特定して襲撃を試みた。
 そんな、ところだろうか。


 ここが森である事は救いである。
 他を巻き込まずに済む……という意味では。

 だが、淡がいる。彼女を戦わせたくは――傷つけさせるようなのは、嫌だ。
 それなのに……。


京太郎「……ッ」


 4体。
 そんなグリードを相手にして、こちらが無事であると言える自信はない。
 淡に頼る。そんな事も、必要となる――状況だ。


淡「……ああ、なんだ。敵?」

淡「あはっ――面白い。イケてんじゃん」

淡「飛んで火に居る――って奴でしょ」

淡「ま……火は火でも、太陽なんだけどね」


 酷薄な――好戦的な笑みを浮べる淡。
 こんな表情は、初めて見る。
 何が理由かは分からないが……彼女は今、戦う事に不満がないらしい。

 これを良しと見るか。
 それとも悪しと見るかは判断に悩むところだが――。


京太郎(まだ、あいつらと戦う事には……納得できてない)

京太郎(だけど――淡を傷付けるなら、倒す……ッ)


淡(やっぱり怖いけど……)

淡(ここで倒しちゃえば――きょーたろーを護れる……!)

562: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:56:05.65 ID:PFhDO9lio

カザリ「……流石にこれ、不味いんじゃないの」

カザリ「誰かさんのせいでさ」

アンク「……チッ」

京太郎「カザリ、よせ」

京太郎「大丈夫だ。俺が――お前らを、護る」


 あの、メダルの力もある。
 一人で戦うことだって、不可能であるとは言えない。
 それに別に、無理に戦う必要はないのだ。

 小蒔に言われたように、視野を広く持つ。

 できればここで倒して、カザリとアンクにメダルを渡してやりたいが――そうも上手くいかない。
 なら、足掻く。
 できる手段を全て、取るべきだ。


京太郎「とりあえず、小蒔さんとセーラさんに連絡しといてくれ」

京太郎「それと、ゼロライナーを動かせるように」

京太郎「ここで無理に戦う必要はないんだ。無理そうなら逃げる、それも考えといた方がいい」

デネブ「分かった!」

カザリ「流石にメダルが欲しいけど、これはね……」

アンク「……死なれたら、元も子もないからな」

淡「でもさ、ここで倒しちゃった方がよくない?」

淡「そうすればさ、きょーたろーは狙われないで済むじゃん」

京太郎「……確かにそうだけどな」

京太郎「全員を危険に晒すんなら、俺は……逃げる事もアリだと思う」

京太郎「ま――このまま追っ払えるのが一番だけどな」

淡「……ふーん」

564: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/24(日) 23:58:36.17 ID:PFhDO9lio
【オーズ タトバコンボ】  須賀京太郎
技能:43
HP:49/49
スタミナ:48/48
気力:72/72
ATK:40
DEF:40

(レンジ:至近距離~近距離)
・タトバコンボ:タトバコンボ時、スタミナ消費半減。
・欲望の王:戦闘ダメージゾロ目にて、グリードよりコアメダルを奪取
・メダジャリバー:レンジを近距離に変更。DEFが40以下の相手に対する与ダメージ+2
・メダガブリュー:『至近距離~近距離』にて、与える全てのダメージに秒数のどちらか大きい方を上乗せする。ゾロ目の場合は両方を加える(33なら6。00なら20)
★オーズバッシュ:使用時の判定成功にて、レンジを『~超遠距離』に変更したうえで敵すべてに固定HPダメージ20。DEFを無視する。セルメダルを3枚消費
★王を統べる力:戦闘時【王を統べる力】を選択にて戦闘・撤退・追撃・奇襲判定+10。コンボ以外でのメダルを使用
           また、持つメダルによって、レンジも変更される。(至近~遠距離)
★コンボチェンジ:使用宣言時、次ターンより発動。
           メダルが揃っているとき、以下のコンボを使用可能。コンボチェンジの度にスタミナを固有値10消費
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。
                判定成功にて、『ATK+オーズのスキルによる戦闘補正+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能
★グランド・オブ・レイジ:使用宣言時、戦闘判定-10。
               宣言時の判定成功にて、『ATK+オーズのスキルによる戦闘補正+秒数の合計+コンマの合計+コンマ(大)』の固定HPダメージ
               ゾロ目の場合は両方を加える(33なら6。00なら20)が、コアメダルを砕く。DEFにて減衰可能。セルメダルを1~4枚消費
               セルメダルの消費枚数分、戦闘判定からマイナスの代わりにダメージ増加(最大+3)。全てのフォームで使用可能

《ガタキリバコンボ》
 ATK:45 DEF:45
・毎ターンの消費スタミナ+5。レンジ:至近~中距離
・昆虫の王:戦闘判定+25。相手撤退判定-10。敵の数的優位による補正を無効化
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。判定成功にて、『ATK+25+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能

《プトティラコンボ》
 ATK:55 DEF:55
・レンジ:至近~遠距離
・恐竜の王:戦闘判定+15。飛行を得る
・欲望の破壊者:コンマゾロ目時、またはダメージゾロ目時に相手のコアメダルを破壊する
・メダガブリュー:与える全てのダメージに秒数のどちらか大きい方を上乗せする
★ストレインドゥーム:使用時の戦闘判定-10。判定成功にて90の固定HPダメージを相手に与える。DEFによる減衰が可能
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。判定成功にて、『ATK+15+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能

※現在の所持メダル タカ×2、コンドル×1、クワガタ×2、カマキリ×1、バッタ×2、ライオン×2、トラ×2、チーター×1
              サイ×1、シャチ×1、タコ×1、プテラノドン×2、トリケラトプス×2、ティラノザウルス×1
※ただし、猫科系メダルは同時に2枚までしか使用不可能
※タトバ以外からでもスタートできます


                      &


【ゼロノス】 大星淡
技能:47
HP:51/51
スタミナ:52/52
気力:60/60
ATK:40
DEF:40

(レンジ:至近距離~遠距離)
・私はかーなーり強い:毎ターン、気力+10。ただし最大値を超える事はない
・アルタイルフォーム:戦闘・撤退・追撃判定+10
◆フォームチェンジ
 《ベガフォーム》=ATK+5、DEF+5。戦闘判定+5
★フルチャージ:戦闘判定-10。『自分ATK-相手DEF』+『気力消費分/4』の固定HPダメージ。DEFによる減衰可能

569: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:08:14.28 ID:qmXGXmoao

【ウヴァ】
コア:4枚(クワガタ×1、カマキリ×2、バッタ×1)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:45
HP:37/37 (45)
スタミナ:37/37 (45)
気力:60/60
ATK:35(40)
DEF:35(40)
(レンジ:至近距離~中距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・昆虫の王:技能・ATK・DEFの基礎値に+5。与ダメージ+5。被ダメージ-5。
        HPがゼロになった場合、撤退判定へと移行。その際のスタミナは最大値として扱う
        コアメダルが一定数に達する事で、レンジを遠距離に変更し、自分の戦闘判定勝利時に全体に攻撃を与える
・完全体:???



【ロストアンク】
コアメダル:7枚(タカ×1、クジャク×2、コンドル×2、ライオン×1、チーター×1)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:61
HP:37/37(51)
スタミナ:37/37(51)
気力:50/50
ATK:46(51)
DEF:46(51)

(レンジ:至近距離~中距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・鳥の王:技能+10。ATK・DEF+5。飛行を持たない敵へのマイナス判定を-15に変更。自分の戦闘判定勝利時に複数に攻撃を与える
・完全体:???

571: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:10:57.69 ID:qmXGXmoao

【メズール】
コアメダル:6枚(シャチ×2、ウナギ×2、タコ×2)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:55
HP:45/45(50)
スタミナ:45/45(50)
気力:55/55
ATK:40(45)
DEF:40(45)

(レンジ:至近距離~中距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・水棲の王:技能+5・戦闘判定+10。ATK・DEFの最大値-5。防御判定時のスタミナ消費量を変化させない
       コアメダルが一定数に達する事で、レンジを遠距離に変更し、自分の戦闘判定勝利時に全体に攻撃を与える
・完全体:???


【ガメル】
コアメダル:6枚(サイ×2、ゴリラ×1、ゾウ×3)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:50
HP:50/50(50)
スタミナ:50/50(55)
気力:60/60
ATK:45(50)
DEF:45(50)

(レンジ:至近距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・重量の王:戦闘判定-5。戦闘中の与ダメージの秒数合計が8以下の場合、8として扱う。攻撃判定時のスタミナ消費量を変化させない
       自身が受ける秒数合計の秒数合計の被ダメージが8以上の場合も、8として扱う。
・完全体:???

572: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:12:11.59 ID:qmXGXmoao
ゴメン、テキストミス


・水棲の王:技能+5・戦闘判定+10。ATK・DEFの最大値-5。防御方針時のスタミナ消費量を変化させない
       コアメダルが一定数に達する事で、レンジを遠距離に変更し、自分の戦闘判定勝利時に全体に攻撃を与える

・重量の王:戦闘判定-5。戦闘中の与ダメージの秒数合計が8以下の場合、8として扱う。攻撃方針時のスタミナ消費量を変化させない
       自身が受ける秒数合計の秒数合計の被ダメージが8以上の場合も、8として扱う。

576: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:18:13.07 ID:aFdf/KTmo
【ガメル】
コアメダル:7枚(サイ×2、ゴリラ×2、ゾウ×3)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:55
HP:50/50(55)
スタミナ:50/50(55)
気力:60/60
ATK:45(50)
DEF:45(50)

(レンジ:至近距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・重量の王:戦闘判定-5。戦闘中の与ダメージの秒数合計が8以下の場合、8として扱う。攻撃方針時のスタミナ消費量を変化させない
       自身の被ダメージの秒数合計が8以上の場合も、8として扱う。
・完全体:???

578: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:28:55.30 ID:aFdf/KTmo

京太郎「……つっても、このまま逃げようとしたらゼロライナーも大変な事になるだろうな」


 向こうには遠距離攻撃ができるグリードがいる。
 ある程度ダメージを与えなければ、逃げる事もままならない……という訳だ。


カザリ「君がメダルを返してくれるんならさ、僕も1体は引き受けるよ」


 カザリのコアメダルは5枚。
 つまり――ウヴァの相手なら十分できる、という事だ。

 しかしそれでは、黄色のコアメダルが使用できなくなる。
 それを意味するだろう。

 どう戦うにしても、コンボを使用した方がいいだろう。
 グリードは、強い。ウヴァは兎も角、残りの3人はメダルも一定数が揃っているのだ。


アンク「……ふん、そんな事を言ってお前は逃げるつもりじゃないのか?」

アンク「ウヴァはともかく……メダルさえ返せば、メズールあたりは受け入れそうでもあるしな」

アンク「グリードは利害で動く」

アンク「少なくともお前の存在が利益になるんなら、ウヴァ以外は拘らないだろう」

カザリ「……よっぽどオーズにメズールたちが苦戦してるならともかくさ」

カザリ「こんな状況で僕が協力しても、それほど利とは向こうも思わないだろうね」

カザリ「そうなったら、戦いが終わって僕が攻撃される……って可能性も高いでしょ?」

カザリ「そんな危険は冒したくないね」

アンク「はっ、どうだかな」

アンク「お前は俺と違って、コアメダルも十分だしなァ」

京太郎「……おい、仲間同士で争ってる場合じゃねーだろうが」

京太郎「逃げるにしても、倒すにしても……今はこっちで争ってる場合なんかじゃねえよ」

アンク「……」

カザリ「……」


 そうしている間にも。
 グリードたちは距離を詰めてくる。
 こちらを攻めるのに乗り気そうなのは、ロストアンクとウヴァ。
 メズールはそれに付き添ってきて、ガメルはメズールのお供。

 そんな感じだ。


淡「でさあ……きょーたろー、どうするの?」

582: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:33:57.04 ID:aFdf/KTmo
1:カザリにメダルを預けて、時間稼ぎ(メズール&ガメル&ロストアンクVS京太郎&淡。3ターン後に撤退)
2:カザリにメダルを預けて、倒しに行く(メズール&ガメル&ロストアンクVS京太郎&淡。時間制限なし)
3:時間稼ぎのつもりで戦闘(メズール&ガメルとロストアンク&ウヴァの2対1×2。3ターン後に撤退)
4:ここで倒すつもりで戦闘(メズール&ガメルとロストアンク&ウヴァの2対1×2)


↓4

593: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:45:32.29 ID:aFdf/KTmo

京太郎「いや……悪いけど、カザリにメダルは返せない」

カザリ「……僕の事、信用してないって言うの?」

京太郎「逆だ。お前の事、お前のメダルの事――俺は信じてる」

京太郎「お前のコンボなら、切り抜けられるんじゃないかって思ってる」

京太郎「だから――借りるぜ、お前の力を」

京太郎「そんな訳で……悪いけどさ」

カザリ「……はぁ」

カザリ「仕方ないな、ただし取られないでよね?」

京太郎「ああ――頑張るさ」


 カザリからメダルを受け取る。
 これで合計3枚。ラトラーターのコンボが可能だ。
 あとはガタキリバか。

 流石に、コンボ以外で行くのは……時間稼ぎじゃなきゃ、下策だろう。

 尤も、スタミナ切れという問題がある以上。
 すぐにコンボを使うのが良いとは言えない――という問題もあるが。

 どちらにしても、倒しに行くのは確定だ。
 グリードとは戦いにくい。なるべく戦いたくない。
 そんな風に考えていたが――こと、ここに至っては別である。


 京太郎が戦いを渋るのなら。
 それによって、大星淡が傷付いてしまうと言うのなら。
 それは優しさではなくてただの甘さ。
 誰かを思いやるのではなく、ただの自分勝手だ。
 元々自分本位ではあるが、それでも――――誰かが自分の為に傷付くと言うのは、なによりも嫌だ。

 敵を倒さずに済めばいいと言うのは、理想だ。
 それで傷付くのが自分だけなら、行ってもいいだろう。

 だがここには――カザリがいる。アンクがいる。淡がいる。デネブがいる。
 そんな、甘っちょろい事を言っている暇なんてない。
 倒したくなくても戦わねばならない、そんな場面である。

 理想は綺麗だけど――そんなもので生きていけるほど状況は優しくないし。
 綺麗事の為に誰かが傷付くのなら、そんなものは、糞以下だ。


京太郎(だから――戦う。そんで、勝つ)


淡「……で」

淡「私は、どっちと戦えばいいの?」

淡「あの虫頭たち? それとも触手生命体?」

594: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:46:45.99 ID:aFdf/KTmo
1:淡VSウヴァ&ロストアンク
2:淡VSメズール&ガメル

↓4

601: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 00:59:43.69 ID:aFdf/KTmo
>>598の選択:1

京太郎「さて……」

京太郎「やる事は一つだ、淡」

京太郎「足止めを頼む。あの虫頭と鳥頭の」

京太郎「向こうのどう見てもコアメダル多めのコンビは、俺が相手をする」

淡「んー……足止めもいいけどさぁ」

淡「別に――倒しちゃってもいいんでしょ?」

淡「コアメダル分捕っちゃってもいいでしょ、アイツらからさ」

京太郎「……いや」

京太郎「無理だけは、ホントにしないでくれ」

京太郎「お前が怪我なんてしたら……俺は……」

淡「……」

淡「分かったよ。ただし、きょーたろーも無事で還るって約束してね?」

淡「二人で切り抜けて、メダルを取って、ゼロライナーに――平穏に還るってさ」

淡「いい? 約束だよ」

京太郎「……ああ、わかった」


 淡と二人、電車を降りる。
 カザリとアンクから預かった、コアメダルを握って。

 淡が、ベルトを巻いて、緑色のカードを翳す。
 京太郎も同じく、オーズドライバーをセットする。

 ここから先は、一部の油断もならない――死地だ。


 未だにグリードと戦う事への答えはなく。
 淡をこうして戦場に駆り出さねばならない事への心配も残る。

 だが、戦わねばなるまい。
 ここでは――力を持ちながら、戦わない事が罪であるのだ。

604: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:03:12.33 ID:aFdf/KTmo
距離判定

1~3:近距離
4~6:中距離
7~9:遠距離
0:超遠距離

↓3

608: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:14:00.98 ID:aFdf/KTmo
>>607の判定:中距離

京太郎「よ、久しぶりだな」

メズール「ええ、そうね……オーズの坊や」

メズール「コアメダルとアンク、カザリを渡してくれるかしら?」

メズール「そうすれば、坊やは見逃してあげるんだけど……」

京太郎「……」

メズール「ああ、ウヴァなら……」

メズール「こっちでどうにかするから、心配しなくてもいいわ」

メズール「おとなしくコアを渡してくれるなら、坊やとあの娘は見逃してあげるんだけど……どうかしら?」

京太郎「……俺さ」

京太郎「お前らとは……なるべく戦いたくないって、そう思ってる」


 会話が通じる。交渉をしようとしている。
 おそらくメズールは無駄な戦いを厭っている。
 自分が余計にダメージを受ける事を嫌がっているのか。
 それとも、ウヴァとロストアンクに付き添う形でこの戦いに参加したのか。

 どちらかは分からないが、オーズをこれ敵として我武者羅に襲い掛かってくるつもりはないらしい。

 やはり。
 グリードとは、意思の疎通ができる。
 メダルで作られている事、決して満たされない事を除けば、人と何も変わらない。


京太郎「……でもな」

京太郎「カザリと約束した。アンクとも約束した」

京太郎「俺自身が――アイツらを手伝いたいと、心の底から思ってる」

京太郎「お前らに恨みはない。戦いたくないってのも本当だ」

京太郎「でもな……悪いけどよ」

京太郎「俺にもやらなきゃいけない事がある。やりたい事がある」

京太郎「だから――――退いてもらうぜ、倒す事になっても」


メズール「……交渉、決裂ね」

京太郎「ここで、それが俺のやる事だ」

京太郎「戦わない事が罪で――また、戦う事が罪だとしても」

京太郎「どっちにしても、俺は――俺がやりたい事をやる」

京太郎「そう決めたんだ。悪いけどな」

609: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:17:41.28 ID:aFdf/KTmo
【オーズ タトバコンボ】  須賀京太郎
技能:43
HP:49/49
スタミナ:48/48
気力:72/72
ATK:40
DEF:40

(レンジ:至近距離~近距離)
・タトバコンボ:タトバコンボ時、スタミナ消費半減。
・欲望の王:戦闘ダメージゾロ目にて、グリードよりコアメダルを奪取
・メダジャリバー:レンジを近距離に変更。DEFが40以下の相手に対する与ダメージ+2
・メダガブリュー:『至近距離~近距離』にて、与える全てのダメージに秒数のどちらか大きい方を上乗せする。ゾロ目の場合は両方を加える(33なら6。00なら20)
★オーズバッシュ:使用時の判定成功にて、レンジを『~超遠距離』に変更したうえで敵すべてに固定HPダメージ20。DEFを無視する。セルメダルを3枚消費
★王を統べる力:戦闘時【王を統べる力】を選択にて戦闘・撤退・追撃・奇襲判定+10。コンボ以外でのメダルを使用
           また、持つメダルによって、レンジも変更される。(至近~遠距離)
★コンボチェンジ:使用宣言時、次ターンより発動。
           メダルが揃っているとき、以下のコンボを使用可能。コンボチェンジの度にスタミナを固有値10消費
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。
                判定成功にて、『ATK+オーズのスキルによる戦闘補正+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能
★グランド・オブ・レイジ:使用宣言時、戦闘判定-10。
               宣言時の判定成功にて、『ATK+オーズのスキルによる戦闘補正+秒数の合計+コンマの合計+コンマ(大)』の固定HPダメージ
               ゾロ目の場合は両方を加える(33なら6。00なら20)が、コアメダルを砕く。DEFにて減衰可能。セルメダルを1~4枚消費
               セルメダルの消費枚数分、戦闘判定からマイナスの代わりにダメージ増加(最大+3)。全てのフォームで使用可能


《ガタキリバコンボ》
 ATK:45 DEF:45
・毎ターンの消費スタミナ+5。レンジ:至近~中距離
・昆虫の王:戦闘判定+25。相手撤退判定-10。敵の数的優位による補正を無効化
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。判定成功にて、『ATK+25+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能

《ラトラーターコンボ》
 ATK:45 DEF:45
・毎ターンの消費スタミナ+5。レンジ:至近~近距離
・百獣の王:戦闘・撤退・追撃判定+20。高速を得る
・ライオディアス:コンボチェンジ成功時、固定HPダメージ20。更に秒数の合計分、追加ヒット
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。判定成功にて、『ATK+20+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能

《プトティラコンボ》
 ATK:55 DEF:55
・レンジ:至近~遠距離
・恐竜の王:戦闘判定+15。飛行を得る
・欲望の破壊者:コンマゾロ目時、またはダメージゾロ目時に相手のコアメダルを破壊する
・メダガブリュー:与える全てのダメージに秒数のどちらか大きい方を上乗せする
★ストレインドゥーム:使用時の戦闘判定-10。判定成功にて90の固定HPダメージを相手に与える。DEFによる減衰が可能
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。判定成功にて、『ATK+15+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能

※現在の所持メダル タカ×2、コンドル×1、クワガタ×2、カマキリ×1、バッタ×2、ライオン×2、トラ×2、チーター×1
              サイ×1、シャチ×1、タコ×1、プテラノドン×2、トリケラトプス×2、ティラノザウルス×1
※効果については>>5を参照
※ただし、猫科系メダルは同時に2枚までしか使用不可能(緊急時につきラトラーターコンボ、使用可能)
※タトバ以外からでもスタートできます

610: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:19:34.02 ID:aFdf/KTmo


                 VS


【メズール】
コアメダル:6枚(シャチ×2、ウナギ×2、タコ×2)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:55
HP:45/45(50)
スタミナ:45/45(50)
気力:60/60
ATK:40(45)
DEF:40(45)

(レンジ:至近距離~中距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・水棲の王:技能+5・戦闘判定+10。ATK・DEFの最大値-5。防御方針時のスタミナ消費量を変化させない
       コアメダルが一定数に達する事で、レンジを遠距離に変更し、自分の戦闘判定勝利時に全体に攻撃を与える
・完全体:???


【ガメル】
コアメダル:7枚(サイ×2、ゴリラ×2、ゾウ×3)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:55
HP:50/50(55)
スタミナ:50/50(55)
気力:60/60
ATK:45(50)
DEF:45(50)

(レンジ:至近距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・重量の王:戦闘判定-5。戦闘中の与ダメージの秒数合計が8以下の場合、8として扱う。攻撃方針時のスタミナ消費量を変化させない
       自身の被ダメージの秒数合計が8以上の場合も、8として扱う。
・完全体:???

611: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:25:27.23 ID:aFdf/KTmo
【オーズ タトバコンボ】  須賀京太郎             【メズール】
技能:43                               技能:55
HP:49/49                             HP:45/45(50)
スタミナ:48/48                    VS     スタミナ:45/45(50)
気力:72/72                             気力:60/60
ATK:40                                ATK:40(45)
DEF:40                               DEF:40(45)

                                        &

                                     【ガメル】
                                     技能:55
                                     HP:50/50(55)
                                     スタミナ:50/50(55)
                                     気力:60/60
                                     ATK:45(50)
                                     DEF:45(50)



>現在の距離はメズールと【中距離】、ガメルと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です


>↓3 須賀京太郎のスタートフォームを設定してください

1:ガタキリバコンボ
2:ラトラーターコンボ
3:プトティラコンボ
4:その他(亜種コンボなど)

615: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:31:31.67 ID:aFdf/KTmo
>>614の選択:2(ラトラーターコンボ)

京太郎「――変、身ッ!!」


 百獣の王を表し、太陽を顕在させるライオン。
 強力な腕力と、その手に備えた爪で敵を引き裂くトラ。
 その脚は風を越し、音を抜き去り、影を断つチーター。

 ラトラーターコンボ。

 自らのパートナーであるグリード、カザリから借り受けたその力。
 必ず守る。必ず倒す。必ず退かせる。

 そんな思いを胸に、京太郎は、ラトラーターは咆哮を上げる。


京太郎「うおおおおおおおおおおおおおォォォォオ――――――ッ!」

メズール「これは、カザリのコンボ……!?」

ガメル「メズール、危ない……!」


 大星淡を巻き込まぬように。
 ゼロライナーを壊さないように。
 あの森を焦がさないように、そこに生きる命を踏みにじらないように。

 そんな事を考えつつ――京太郎は熱線を放つ。

616: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:33:56.25 ID:aFdf/KTmo
BGM:「Ride on Right time」 http://www.youtube.com/watch?v=T2rjpS3YSSo





                                 ゝ |
                            ゝ,  /  .i   ゝ-‐
  |i  |i                      /  i/'  ゝフ´  /
 |i |.i |.i                      i  /' /  / /  ゝ-‐= /
 |.i、 i .| ',                    / i | i   ノ /_//  /
 i ∧ ',i ',                    ∨ヽヽ,、 /.:/: : ヽゝ ´二>
  i .∧∧∧                   ノi': : ヽ /": : : : : :.|___/
  ヽ ヽ.ヽ ヽ  ゝ=i´ii                \i: : : :i::ゝ: : : : : /__',
   ヽ ヽ ヽ∧ i|  i:::::i             '-ゝ-':::::::::`:.. ̄>、/i
      ∨ ヽ ヽ i::i  i:::::i             `/_、';:::::::::ミ7` ,--':::;'
       ヽ  ヽ〉i::i  i::::i               ',ヽ/`ヽ' ヽ'::::::/i__      ゝ-‐- 、
       ヽ |ii∧', ', ̄ヽ              ヽ,' ̄` ´ゝ::´:::::::::::::::ヽ /::::::::::::::::::::::ヽ
        ∨ヽ//ヽ-'//',        ゝ ´ ̄::::>-‐‐‐- 、::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::',
.          ∨ヽ///ヽ//ヽ     /:::::::::::::/彡i_|  ̄`_彡ヽ-‐::::: ̄〈、、::::::::::::::::::::::::::::::::::',
         ',  ゝ-‐ '` ノ       i::::ゝ-,./〉\/」-i> ´ ∧∧::::://,'/\ `二  ‐‐‐---i-i
          ゝ--、-‐ ´∧     i´//,'i {ヽ´`二'ヽ~//::::', ',:::i i/////ゝ二二二_ヽ__|i_,'
             ',     ヽ、   i、///'´/i i 、' ゝ i i∧ `‐ ' i二i///////////////\\
             ',     ヽ'ヽ ////i彡i ] ] i [ [ i´>.__ .i__///////////////////ヽヽ
              ∨_ -‐´//i//// i/∨ヽi'、ノノ//>.:,' .,'///////////////////////≫‐-、
               ヽ-‐´/_//////i//二二 、\ヽヽ/ ////////////7=、、////////////`|i i 、
                 ヽ-‐´//////,,i/>、ヽヽ_〉`、:` <、_/////////////,'   `</////// /ゝ=‐| ヽ
                 ∨////>´ .∨i>、ヽ'//i-':/ヽ'、/////////////       `<//i ///ゝ ´    \
                  ゝ-‐´     \、ヽ- -‐´ /、ヽ、>‐- 、//////        ヽi |i::i.i::/       ヽ、-‐  ̄ ヽ
                           |iゝ--‐::´::::::::ゝ- i |:::::::::::: ̄:::i´             \|::i      ゝ´   、===‐-_ `>-
                          __.i|i::::::::::::::::::::::::::::i i i:::::::::::::::::::::i             ゝ、    , /ヽ⌒ヽ///////>、__
                              /-‐_i‐-、-‐-、___::::i i i:::::::::::::::::::∧二ヽ- 、           ` ヽ、 ∨//ヽ-'////////////
                         i::::i´ i`>-、二ヽ二i ̄ ̄i ̄ ̄i  ヽ--‐==              ` </////////////、=
                         ヽ:ヽ_ノ i  i ゝ‐、‐ i__i   _i_  ノ二二/                   ̄` ‐-、/////
                          ` ‐- ゝ-´ 、  i:::::ゝ-‐‐' ̄::::::::::`::,´                              ∨//i´
                           i::iii:::`::‐--==-‐'', ',',::::::::::::::::::::::::::i                             \ノ__



↓3 秒数にてメズールとガメルへの追加ヒット判定

628: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:43:23.91 ID:aFdf/KTmo

>メズールとガメルに20+(14×属性効果1.5)のダメージ!
>メズール、ガメルに41のダメージ!

>須賀京太郎はコンボ使用によりスタミナ-10

>メズール・ガメルはグリードの効果によりHP・スタミナの上限値-8
>メズールは40枚、ガメルは40枚のメダルを落とした!



【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎         【メズール】
技能:43                               技能:55
HP:49/49                             HP:4/37(50)
スタミナ:38/48                    VS     スタミナ:37/37(50)
気力:72/72                             気力:60/60
ATK:45                                ATK:40(45)
DEF:45                               DEF:40(45)

                                        &

                                     【ガメル】
                                     技能:55
                                     HP:9/42(55)
                                     スタミナ:42/42(55)
                                     気力:60/60
                                     ATK:45(50)
                                     DEF:45(50)


>現在の距離はメズールと【中距離】、ガメルと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です

634: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 01:54:04.01 ID:9j1km8nTo

淡「さて……と」

ウヴァ「フン、なんだ……お前は」

ロストアンク「僕の邪魔……しないでよ」

淡「なんだ……か」

淡「聞いてる割には、話すつもりなんて無いみたいに見えるけど」

ウヴァ「当然だ! 俺のコアを返してもらうぞ!」

ロストアンク「僕の……コア」

淡「ふーん、せっかちなんだ」



 自分に迫る二体のグリードを見る淡の足は震えている。
 これは恐怖でもあるが――怒りでもある。

 京太郎は、誰かを巻き込む事を気にしている。
 いくら淡が言っても、勝手に罪悪感を覚える。無力感を覚える。
 きっと今だって、戦闘だからその事を頭から追い出しているだけで。

 終わったなら、悩む。
 自分がいるせいで――と。淡に対して謝るだろう。

 京太郎は悪くない。
 京太郎は、誰かを護ろうとしてオーズになった。
 京太郎は、誰かの恐怖を止める為に戦っている。
 怪我をしても、病院で休めないのは京太郎を狙う奴がいるからだ。
 それでも彼は巻き込まないように腐心して、淡を頼った。

 だから――自分が守ってあげようと。頼ってきた彼を安心させてあげようと。
 淡の事は気にしないでいいのだと、分からせようとしていた……。

 そう思っていた矢先に、これだ。


淡「ま」

淡「そっちがどうかなんて知らないから、分かりやすく言ってあげる」

淡「あんたたちのせいで――」

淡「きょーたろーはまたおかしくなる。自分を追い詰める」

淡「だから、さっさと退く気がないんなら……」

淡「ここで、死になよ。あんたらからさ」


淡(きょーたろーの命は、心は私が護る)

淡「カードなんて、くれてやる」

淡「――変身っ!」

637: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 02:00:41.01 ID:9j1km8nTo
                                _   lヘ
                              〉ヽヾ、ゝ::〉ヘ i、
                                /:::ヽ` ヘr 、 ,、V l       最初に言っておく――私はかーなーり、強い
                                l::::::::`ーヘ__,l::i Y
                             l:::::::::::::ヘ:llミrf冫        ……それで、話すのはこれで最後。さっさと死ね
                                 Y:::::::::ヽニニ/
                       _      コ:::::::::::::,-┴、    />,            _...、
                       i :´:::>=, 、...rト、::_/>===7ソ/ ∧      , -/フ'´> ´二ニフ
                          l.l ::://三ニl ∧!'=/, 、<:>///   ∧     r' l ヾ_ノ,三ハ
                      l ヘ//三ニl l /.::....`'''、::>//:|lニニニ<i、 _ >ヽ `<_ー、彡'
                          l , l |、三ニ| y´<:...''、:>ノ/::::|l::::::::::::`::Y´ヾ,   >- '´
                      y::::l.|ヘヽ>/<> ´<´ l l::::::ハ::::::::::::::::::::〕 .ノ   /´
                          l::::::::ヘ `i 1三//´_>- ´| l:::::/ `ヾ:::::::::< <_ ノ
                    >ソ:::::::::ト.>|.|三./´(_ >-‐>一'    ` ''`ー '
      ,.. _           / ヽ'''´ `ヽL ||三l| (_ >‐'´
     _\\\           /ヽ _/´`>hr-j==i、r-、::::::::/.-、_
    /:::, \\\\     /     >|ニi iミ(A)ミ i+'i吉ニト:::、:、
    \\ノ:\\\\  r'` ヽ   >´  ,!廿ヾ二ノ=ー廿 ̄ヘ:::ヘヘ
     \:::::::::` x =、::::>´ ヘ、 `>'   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ>'
      /´>,_..ノ  >, r=ノ、 l´   ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ
     /::::::::::l    .lミヽ)y 、_>,..r 、 /ー,:、::::::::::::::::::::::::::>:::´:::`:ヾ
  _ _ y::::::::/      ̄``コノ::::></ ̄ヘ:::ヽ::::ヽ::::::::::::/:ヘ:::> 、::::ヘ
   \ノ>-<         /ヘ::><ミ l  / ヘ:::::L::::::r'´`ヾ::::::l 、 ヘヘ::::ヘ
    、> ノ`>::..._ ,.<:::::/`ー l  l l´:::::::l::::/  ヘ, ヾ::ヽ_  ヘ!:::::ヘ
     ` < ‐=<::::::::> ´ ヘ.,_ l  l |;::::::::l::/\  ヘ ヾ::::ヘ 、. ヘ=,::ヘ
            `<, -<_  ヘ l /:::::ノ/\'´\  ヘヾ::::::'、 、 l:::::l、
                   `ヘト::::'::>:://\\. \ ヘ. ヾ:::`::::´:::/ヘ
                        >、 ,--!::{`ヽ,. \\. \. ヘ. ヘ<:::<-ヘヘ
                         l l_l. 'l/  ト、  `ヽ.\\ \ \ マー、ヽ´:lヘ
                         ト_ノ   .l \  \\\.\ `ハ、ヽ'゙ ノ,  ヽ
                        ト一'、  /   \   `ヽ/ \', `コ、_〉ヽ ヽ
                     l.|  l ノ     `ヽ   \ x ヘ l  ヘ  ヘ l
                     |ハ  .l l        \_ \\\',  ヘ  l.|
                     l .l ノ |                ̄   ヘ', .ヘ ヘ',
                     ,!二ニ二l                  ∧ l ヘヘ',
                 _- <>'_,-一                  〉 ヘ__ yハ
                     /ヽ, ヘ ̄__//彡i                  ヽ___ノ
                ' _ >-一'ー'´                   〉ヘ<|. 〉,
                                             l\ヘ_彡ヘ
                                                 l /    l
                                                  ヘ 、 ,===、ノ,
                                                `≧===ノ
                                                 ̄´

639: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 02:08:57.15 ID:9j1km8nTo
【ゼロノス】 大星淡                  【ウヴァ】
技能:47                        技能:45
HP:51/51                      HP:37/37 (45)
スタミナ:52/52               VS  スタミナ:37/37 (45)
気力:60/60                     気力:60/60
ATK:40                        ATK:35(40)
DEF:40                        DEF:35(40)

                                 &

                              【ロストアンク】
                              技能:61
                              HP:37/37(51)
                              スタミナ:37/37(51)
                              気力:50/50
                              ATK:46(51)
                              DEF:46(51)


>現在の距離はウヴァと【中距離】、ロストアンクと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です

>ゼロノスはスキルの効果により、毎ターン気力が10回復します!
>オートで気力10を消費して戦闘判定に+10しますか?
>その場合、相互に打ち消し合って、通常の戦闘と同じ処理になります


>↓3  使用しますか? (途中で変更・更に上乗せは可能です)

644: 1 ◆/RT4goWZRpmJ 2013/02/25(月) 02:14:11.76 ID:9j1km8nTo

【ゼロノス】 大星淡                  【ウヴァ】
技能:47                        技能:45
HP:51/51                      HP:37/37 (45)
スタミナ:52/52               VS  スタミナ:37/37 (45)
気力:60/60                     気力:60/60
ATK:40                        ATK:35(40)
DEF:40                        DEF:35(40)

                                 &

                              【ロストアンク】
                              技能:61
                              HP:37/37(51)
                              スタミナ:37/37(51)
                              気力:50/50
                              ATK:46(51)
                              DEF:46(51)


>現在の距離はウヴァと【中距離】、ロストアンクと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です

  ゼロノス:47+コンマ+10+10-15  VS   ウヴァ:37+GMコンマ+?
                                 ロストアンク:61+下1コンマ+?



>↓3 大星淡の戦闘方針・行動コマンド・精神コマンド・コンマをお願いします

 
655: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 02:27:11.59 ID:EoJIe5nDo
 

>#攻撃方針虫頭、通常20ロスト
>ウヴァ攻撃方針 ロストアンク通常方針、集中20

ゼロノス:47+82+10+10-15=134
ウヴァ:45+76=121
ロストアンク:61+27+20=108

ダメージ:(3+7)+13/5+40-35=18のダメージ!

>双方の判定に勝利した結果、数的優位を覆して大星淡の攻撃
>コマンドにより、ウヴァを狙います

>ウヴァ、攻撃方針にてダメージ2倍! 虫の王により、被ダメージー5!
>ウヴァに31のダメージ!

>大星淡はスタミナを8消費!
>ウヴァはスタミナを14消費!
>ロストアンクはスタミナを2消費! 気力を20消費!

>ウヴァはグリードの効果により、HP・スタミナの上限値-6
>ウヴァはセルメダルを30枚落とした!




【ゼロノス】 大星淡                  【ウヴァ】
技能:47                        技能:45
HP:51/51                      HP:6/31 (45)
スタミナ:52/52               VS  スタミナ:23/31 (45)
気力:60/60                     気力:60/60
ATK:40                        ATK:35(40)
DEF:40                        DEF:35(40)

                                 &

                              【ロストアンク】
                              技能:61
                              HP:37/37(51)
                              スタミナ:35/37(51)
                              気力:30/50
                              ATK:46(51)
                              DEF:46(51)


>現在の距離はウヴァと【中距離】、ロストアンクと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です

663: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 02:38:58.13 ID:pgYWdoa5o

淡「……って事でさ、ここからは独り言なんだけど」

淡「私はね……きょーたろーの事が嫌いだった」

淡「馬鹿だし、馬鹿だし、馬鹿だし、弱いし……」

ウヴァ「何をごちゃごちゃ言っている!」


 叫びながら、ウヴァが電撃を。
 ロストアンクが火炎弾を放つが――それに対して、淡は平然と相対する。

 果たして。
 この世に太陽よりも強い光はないと言いたげに、すべての光が掻き消されるように。
 それらは直撃せず、淡の周囲の地面を弾くに過ぎない。


淡「でもさぁ――きょーたろー、弱いのに頑張ってるんだよね」

淡「辛いのに無理に笑って、やらなくてもいいのに戦って……」

淡「自分が死にそうになっても誰かを護ろうとするし……」

淡「自分が怖くても、誰かに勇気を与えにいくし……怪我をしてても人の心配ばっかりしてるし」

淡「そういうとこ、本当に馬鹿なんだよ……きょーたろー」


 撃ち出される攻撃が全て、逸れる。

 ――否である。

 微弱ながらも集中を続け、最小限の動きでそれを見切っている。
 故に、大星淡は傷付かない。

 本来ならば構わず攻撃するところではあるが。
 須賀京太郎との約束の為に彼女は、無理に攻勢に出ず。
 ウヴァとロストアンクの足止めに集中する。


ウヴァ「クソッ……調子に、乗るなよ――!」


 ウヴァが、最大限の威力の電撃を放とうとした。
 その時だった。
 煙を上げるボウガンの銃口。
 何が起きた――と理解する、その時には。
 衝撃から遅れて、ウヴァの胸からセルメダルが飛び散っていた。


淡「――黙っててよ、虫けら」

淡「“きょーたろーの笑顔を守る”……それが私のやりたい事」

淡「邪魔するならさ、そこで死んでなよ」

淡「この地上のどこに居ても……光が届かない場所なんてない」

淡「きょーたろーの事を攻めるんなら、見つけ出して追い詰めて――焼き尽くして殺してあげる」

667: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 02:52:05.23 ID:mIpNwJo7o

 大星淡の炎弾がウヴァのメダルを弾き飛ばしたその時。
 須賀京太郎もまた、ライオディアスの効果によってセルメダルを零すグリード二人を見ていた。

 両手に備えた爪を構えて、ゆっくりとグリード二人に歩み寄る。


メズール「め、メダルが……」

ガメル「メズールぅ……」

ガメル「俺、メズール守る……! オーズ、倒す……!」


 血液の代わりにメダルをばら撒きながらも。
 ガメルは立ち上がり、メズールを庇うように立つ。

 その姿が――何かを、思わせた。

 京太郎の心が、チリと焦がれる。
 その姿はやはり、人間と何も変わらない。
 ただ五感が足りないだけで、メダルを中身としているだけで。
 誰かを護りたいとか、痛いというのは――人と一緒だ。


京太郎「……」


 このまま、爪を身体に突きこめば。
 彼らの命を奪うのは、容易い。

 それだけでコアメダルを奪われた彼らは、物言わぬメダルの塊に変わるだろう。


京太郎(……こいつらは、カザリを襲った)

京太郎(ヤミーを生み出して、人の欲望を暴走させる)

京太郎(だけど……まだ俺は、メズールとガメルがそうしているところを見た事がない)

京太郎(クソ――悩むな)

京太郎(あと1撃で、あと1撃さえ入れたら決着が付けられる)

京太郎(相手は弱っている――こちらを襲ってきたんだ)

京太郎(俺は、戦うと決めた……だからッ)

京太郎(躊躇う理由なんてのは、ない……)

京太郎(カザリとアンクを助けたいと思っただけで、グリードすべてを助けるって誓った訳じゃない)

京太郎(……救えるか判らないんだ)

京太郎(それに、ここでこいつらを逃がしたとしたら――誰かが犠牲になる)

京太郎(それは避けなくちゃいけない。今までヤミーを生み出していないとしても、これからは分からない……)

京太郎(だから……倒すッ! 倒さなきゃ、ならない――ッ!)

668: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 02:55:17.10 ID:mIpNwJo7o

1:「……恨めよ、俺の事」
2:「……クソッ。消えろよ、こっから早く。ヤミーなんて生み出そうとするな……! 人間を襲うなよ……!」
3:「アンクとカザリのコアは絶対に返してもらう。お前らはいい、行け」
4:「……なぁ、お前らさ。俺のところに、来ないか?」
5:「……襲って来た、お前らが悪いんだ」

↓4

677: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 03:03:53.88 ID:mIpNwJo7o
>>672の選択:1

京太郎「……恨めよ、俺の事」


 須賀京太郎は――彼らの人格を認めたうえで。
 その上で、彼らの命を奪う決意をした。

 向こうから襲ってきたから正当防衛だとか、そんなのは関係ない。

 京太郎が、京太郎の為に、自分の意志で以って、相手を殺す。
 やはりどうあっても。
 こいつらを見逃す事などできない。それで誰かが犠牲になると考えるのなら。
 そんな“誰か”の為じゃない。京太郎自身の為に。
 そうなったとき、見逃したのが、被害の大元が京太郎という事に耐えられないがために。

 須賀京太郎は、ここで殺人を犯す決意をした。


 優しさで誰かなど救えない。
 甘さはただ被害を生み出すだけだ。

 一時の感情に流されて、その情が故により大きな被害を生み出す。
 そんなものは下の下だ。
 彼らに同情はするが。京太郎もまた、己自身の理由の為に戦っている。己の為に戦っている。

 これはエゴだ。
 躊躇われるというのもエゴであるし。
 ここで殺すのもエゴである。

 どちらにしても――エゴ。

 それならば、誰かが傷付かないものを。
 己自身がやる事を、やりたい事に近付く事をやる。
 それだけだ。


 ここに来て――須賀京太郎の心は完全に決着する。

 先ほど、己が出した言葉と同じく。
 相手の事情を理解して、戦う罪を理解して、己の行為を理解して。
 その上で、相手の命を奪う事に決めた。

 京太郎の瞳に、漆黒の殺意が灯る。


京太郎「……決着を、つけるぞ」

京太郎「――覚悟しろよ。メズール、ガメル」

679: 1 ◆dcaY5rdGS9K8 2013/02/25(月) 03:10:24.13 ID:mIpNwJo7o

【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎         【メズール】
技能:43                               技能:55
HP:49/49                             HP:4/37(50)
スタミナ:38/48                    VS     スタミナ:37/37(50)
気力:72/72                             気力:60/60
ATK:45                                ATK:40(45)
DEF:45                               DEF:40(45)

                                        &

                                     【ガメル】
                                     技能:55
                                     HP:9/42(55)
                                     スタミナ:42/42(55)
                                     気力:60/60
                                     ATK:45(50)
                                     DEF:45(50)


>現在の距離はメズールと【中距離】、ガメルと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です


  オーズ:43+コンマ+20+?  VS  メズール:55+GMコンマ+10+?-(ライオネルフラッシュの効果)
                           ガメル:50+下1コンマ-5+?-(ライオネルフラッシュの効果)


>↓3 須賀京太郎の戦闘方針・行動コマンド・精神コマンド・コンマをお願いします

684: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 03:20:33.48 ID:mIpNwJo7o
>#メズール撤退+40 ガメル防御距離を詰める+50
>メズール撤退方針 集中40
>ガメル防御方針 距離を詰める 集中50

オーズ:43+100(96)+20+30=193
メズール:55+13+10+40-15=103
ガメル:50+34-5+50-15=114

>オーズの戦闘判定勝利にて、オーズバッシュ発動!
>オーズはセルメダルを3枚使用!

>メズール・ガメルに固定HPダメージ20!


>オーズはスタミナを14消費! 気力を30消費!
>メズールはスタミナを1消費! 気力を40消費!
>ガメルはスタミナを6消費! 気力を50消費!

>メズールはグリードの効果にて、セルメダルを4枚落とした!
>ガメルはグリードの効果にて、セルメダルを9枚落とした!

>オーズは、メズールとガメルを殺害した!


【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎         【メズール】
技能:43                               技能:55
HP:49/49                             HP:0/37(50)
スタミナ:24/48                    VS     スタミナ:36/37(50)
気力:42/72                             気力:20/60
ATK:45                                ATK:40(45)
DEF:45                               DEF:40(45)

                                        &

                                     【ガメル】
                                     技能:55
                                     HP:0/42(55)
                                     スタミナ:36/42(55)
                                     気力:10/60
                                     ATK:45(50)
                                     DEF:45(50)

686: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 03:21:50.70 ID:mIpNwJo7o
                         /|
                     /|   ,/:. {
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                 ',   :l:::::   ,'   / / / /
                    _’, \  ',::::.   l  ,ム=ミ  />
                   \\/: ヽ \.: |,/: : : :|∠ イ    ……お前らは、逃がさない
                  ヽ{: : : :\ハ/: : : : : : }__ ノ、
                 ∠八 : : : : }‐{: : : : : : :/─/、
         ____/_ {⌒>¨´::::::`¨< ̄ ̄}::::::::::\
.        ∠/ ̄ ̄ ̄ ̄\厂::::マニ:::::::::::ニ/ ̄厂::::/´ ̄ ̄`丶
.         ∠,/´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ',:/\ / /::: /:::::::::::::::::::::::::::::\
          ∠=====──  .   \ー─‐ '::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
       ,.「 |_|_/ヽー──\    \ :::::::__,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
.       {_| :|_|_/:::::}へ:::::::::::::::: \    `¨¨`マ\::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
.        {_廴{ |:::::/ .ノ::::::::::::__{`ヽ        ̄ } ̄ ̄ ̄ ̄l ̄ ̄イ::|
          `´ ̄`¨´ ̄ ̄,/__ハ/⌒/⌒}\/ }ニニニ└┴┘ニ」::|
                        / / ̄/ ̄/`ヽ:}  | ̄ ̄ ̄ `ヽく.}:::::|:::|
                   /廴廴/  /::::::::ノ .ノ        /}ハ}:::::|:::|
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                      ∨}エ{ {ト>へ     /:::///リ:::::ノ:::|
                        \ニ }| }ミヽ |`丶 ∠ ////::/::::/ヽ __
                        \ \`ヽ::|  |:::`¨¨¨¨¨¨´:::::/:::::::::マ\
                          \rク:::::厂 }:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::丿\|
                          ヽ 二/ニニ}─ ´:::::::::::::::///',

696: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 03:46:03.62 ID:HFCDkjmZo

ガメル「メズール、逃げて……!」

メズール「ガメル……!」


 メズールを逃がすためだろう。
 己の敗北を承知で、ガメルが距離を詰めに来る。
 京太郎を少しでも引き留めて、メズールの逃亡の時間を稼ぐために。

 ガメルの強力な肉体が、オーズへと殺到する。
 だが、京太郎は避けなかった。


京太郎「……ッ」


 そして、よろけなかった。
 ガメルの強烈なタックルを受けて尚、微塵も揺らがずにその場に立つ。
 そして腰に纏わりつくガメルの後頭部へと肘。それから顔面へと膝。
 更には――腰を掴まれたまま、敢えて飛んで。

 チーターの高速を以って――蹴る/穿つ/砕く/弾く/跳ねる/割る/打つ/折る。

 ガメルが京太郎を手放す頃には着地を済ませ。
 その胸部を蹴り飛ばし、メズールの元へと叩きかえす。

 その際に零れたセルメダルを3枚拾うと、メダジャリバーへと挿入。
 斜めに構えて――オースキャナーでエネルギーを開放する。


 ――《TRIPLE SCANNING CHARGE》!


 解放されるセルメダルのエネルギー。
 グリードという、一種の生命体じみたそれを成立させる錬金術の結晶。

 一説には、人間が一日に必要とする熱量の合計は、およそ平均的な弾丸を射出するエネルギーの200倍に相当すると言われる。
 ただの人間で、それである。
 ならば人間より優れた能力を持つグリードを構成するセルメダルならば、どうなるか。


 オーズの剣閃を境に。
 上下の景色が、歪む――いやズレる。

 ビルも、空も、森も、太陽も、地面も。
 何もかもが、その線を境に――まるでフィルムに切れ目を入れたかのような冗談じみたレベルで。
 “空間ごと”、切断されたのだ。

 これが――オーズバッシュ。
 セルメダル3枚と引き換えに、この地上の――――否、宇宙の全てのものを両断する、刃である。
 たった今、明確なる殺意の元に。
 メズールとガメル目掛けて、その刃は横薙ぎに払われた。


 そして――空間からの揺り戻しがかかる。
 空間が己自身の事を記憶しているかの如く、先ほどまでと何も変わらないように、修復されるのだ。

 戻らないのはただ二つ。
 上半身と下半身を切り払われた、メズールとガメルであった。

698: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 04:01:16.64 ID:HFCDkjmZo

ガメル「あ、あぁ……メ、ズールぅ」

ガメル「メズー……ル」


 ガメルが物言わぬメズールの体へと手を伸ばそうとするが。
 その指先から、ボロボロとセルメダルになって崩れ落ちていく。
 そしてその指が、愛する彼女に届く事はなかった。

 沈黙した二体のグリード。
 それを前に――京太郎は、意外なほどの落ち着きを持っていた。


 瞳は静かに。ガメルの嘆きを聞きながら。
 己が殺意を持って行った、己の選択を冷静に受け止めていた。

 ここで二人を殺してしまったから。
 だからやけになるとか、他も同様に扱うとか――そんな事はない。

 常に冷静に、助けられるか最善の方法を探すのは同じだ。
 そんなのは状況による。
 必ず百の人間を救うとか、一を切り捨てるとか――そんなもの、考えるほうが愚かである。
 常に同じ事しかできないのならば。
 それでは結局、相手を蔑ろにしているに過ぎない。
 まるで、自分以外は何もかも一個のもので、自分の人生の舞台装置に過ぎないと言っているようなものではないか。

 そんな傲慢は――願い下げだ。


 相手を理解した上で。それでも、殺す。
 京太郎が行ったのはそんな選択であった。

 つまりに、結局のところ京太郎は悩み、結論を出す。
 そこに選択肢が一つ加わったに過ぎない。

 だからこそ、この力の使い方を冷静に見極めねばならない。
 揺らぎもするだろう。迷いもするだろう。
 それでも己で考えて、己の後悔を起こさない為に、恐怖を止める為に戦うのだ。

 そう――改めて、戦闘の意味を。殺人の意味を理解した。


 根本的には何も変わっていない。

 人間だから生かすとか、グリードだから殺すなどではない。
 何もかもは状況によるのだ。
 己の領分を理解し、それで、己の意志を持って殺害という選択肢に踏み切るだけだ。
 言い訳はしない。自虐はしない。
 だが、分析はする。そして誤らぬように/謝らぬように――自戒はする。


京太郎(……俺はお前らを殺した)

京太郎(もっといい選択肢はなかったのか、それはちゃんと考えるけど――うじうじと悔やみはしない)

京太郎(今の俺にはこれしか手段がなかった。恨まれても仕方ないけど、事実だ)

京太郎(情けを懸けられるほど俺は強くはない。見逃せるほどお前らは弱くはない)

京太郎(何とかできる手段だって……それはただの希望でしかない)

京太郎(俺が迷う間に、悔やむ間に……他でも何か起こっているかもしれない。俺の迷いが誰かの命に係わるかもしれない)

京太郎(だから、俺はお前らを殺した)

京太郎(現状に妥協はしない。最善は尽くすけど――現状はこうだった。俺にはこれしかできなかった)

京太郎(『やるときはやるしかない』……理解したぜ、ハッキリとな)

699: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 04:11:36.03 ID:HFCDkjmZo

京太郎「……悪いな」

京太郎「でも、覚悟は決まった」


 メダルの塊と化したメズールとガメルを見ながら。
 京太郎は、淡の方を改めて見た。

 彼女を傷付けるのならば――倒す。

 以前よりも確たる決意を以って、京太郎はグリードの群れを睨む。
 半端な気持ちで殺傷してはならない。
 そこには整合性や妥当性が必要だ。
 殺人は許される行為ではないし、褒められる行為でもない。胸を張るつもりもない。

 それでも――己がそれが必要だと、そうせざるを得ないと判断したのならば。
 須賀京太郎は躊躇わない。
 躊躇いながら行う殺しなど、相手への冒涜だ。
 故に考えて考え抜いて、それが本当に必要なのかをしっかりと推し量らなければならない。

 そうでなければ京太郎は、ただの殺人者や破壊者と化してしまうのだから。
 妥協はしない。
 その選択を下す事にも、下さねばならぬ状況を見極める事にも。


 ここに、須賀京太郎の覚悟は完了した。

 己の為す事に、それしか余地がないのであれば。
 たとえ、殺人すら厭わないという――漆黒の殺意が。


京太郎「……淡」

701: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 04:13:24.49 ID:HFCDkjmZo
>1ターン後に、須賀京太郎が到着します

【ゼロノス】 大星淡                  【ウヴァ】
技能:47                        技能:45
HP:51/51                      HP:6/31 (45)
スタミナ:52/52               VS  スタミナ:23/31 (45)
気力:60/60                     気力:60/60
ATK:40                        ATK:35(40)
DEF:40                        DEF:35(40)

                                 &

                              【ロストアンク】
                              技能:61
                              HP:37/37(51)
                              スタミナ:35/37(51)
                              気力:30/50
                              ATK:46(51)
                              DEF:46(51)


>現在の距離はウヴァと【中距離】、ロストアンクと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です


  ゼロノス:47+コンマ+10+10-15  VS   ウヴァ:37+GMコンマ+?
                                 ロストアンク:61+下1コンマ+?



>↓3 大星淡の戦闘方針・行動コマンド・精神コマンド・コンマをお願いします

705: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 04:25:20.53 ID:HFCDkjmZo
>GMトリップ未設定の為、方針は前回と同じ
>ウヴァ 攻撃方針、ロストアンク 通常方針

ゼロノス:47+72+10+10-15+20=144
ウヴァ:45+49=94
ロストアンク:61+50=111
ダメージ:(0+6)+50/5+40-35=21のダメージ!

>攻撃方針によりダメージ2倍! 昆虫の王の効果により被ダメージ-5!
>ウヴァに37のダメージ!


>大星淡はスタミナを7消費! 気力を20消費!
>ウヴァはスタミナを8消費!
>ロストアンクはスタミナを5消費!


【ゼロノス】 大星淡                  【ウヴァ】
技能:47                        技能:45
HP:51/51                      HP:0/31 (45)
スタミナ:37/52               VS  スタミナ:15/31 (45)
気力:60/60                     気力:60/60
ATK:40                        ATK:35(40)
DEF:40                        DEF:35(40)

                                 &

                              【ロストアンク】
                              技能:61
                              HP:37/37(51)
                              スタミナ:30/37(51)
                              気力:30/50
                              ATK:46(51)
                              DEF:46(51)


>現在の距離はウヴァと【中距離】、ロストアンクと【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です

>HPゼロにより、昆虫の王の効果が発動!
>ウヴァは、撤退判定へと移行します!

707: 1 ◆NfR.1VoaDVCQ 2013/02/25(月) 04:29:00.66 ID:HFCDkjmZo

>現在、距離による補正は存在しません


 ゼロノス:37+コンマ+10+?    VS  ウヴァ:31+コンマ+?



↓3 ゼロノスのコンマ&消費気力などをお書きください

715: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 04:33:08.62 ID:HFCDkjmZo
>>710の判定:21
>#見苦しい気力60消費
>ウヴァは気力を60消費!


ゼロノス:37+21+10=68
ウヴァ:31+66+60=157


>ウヴァは撤退した!


>オーズは追撃が可能ですが、行いますか?
>その場合、ウヴァの撤退の157を上回る必要があります

   オーズ:43+20+コンマ+?=


>行いますか? Y/S
>↓3

720: 1 ◆dcaY5rdGS9K8 2013/02/25(月) 04:35:42.00 ID:HFCDkjmZo
Y/Nやったわ


それにしても君たち、ウヴァさんをなんだと思ってるの……?
ウヴァさんはね、逃げるのが上手いのとしつこいのとコツコツヤミー金融するんだよ! 生命力が強いんだよ!

726: 1 ◆dcaY5rdGS9K8 2013/02/25(月) 04:44:19.50 ID:HFCDkjmZo
>>718の選択:N

ウヴァ「く、クソォォォォォ……!!」


 一方的な殺意。
 大星淡の、須賀京太郎の害となるものを除こう――という気配に。
 ウヴァは不利と見るや、迷わず撤退を選択した。

 電撃を放ち、その場からの逃走を図る。
 不利と見るや最善の選択を躊躇いなく行えるのが、ウヴァの強みだろうか。
 大星淡は――そんなウヴァへの追撃を、取りやめた。

 もう一体。
 常に上空からこちらを狙い、牽制し続けるグリードがいるから。
 あれだけやってしまえば、しばらくは京太郎を襲いになど来ないだろう。
 それよりはこちらの、同じ事しか繰り返さないグリードの方が厄介なのだ。


 淡がそんな判断を下して――京太郎も。
 己の居た戦場にくるウヴァを睨み、


京太郎「……」

ウヴァ「お、オーズ……!?」

ウヴァ「に、2対1は卑怯だぞ……!」


 驚愕の声を上げるウヴァに一撃入れるべきか考え、
 ここで僅かにでも時間を取られる事――ウヴァとて昆虫の王なのだから侮ってはならない――を厭い、
 京太郎は、ロストアンクと淡のいる戦場へと直行する事を決意した。

 満身創痍のウヴァよりも。
 それよりは、ロストアンクをどうにかせねばなるまい。

 ウヴァの事はしばらくはいい。
 今は、淡を護る事の方が先決だ。


 そうして、見逃された形となったウヴァは……。


ウヴァ(このままでは――済まさん……!)


 京太郎が知り得なかった――これまで得る事ができなかった知識の隙を利用して。
 メズールとガメルの意識が宿ったコアを掴むと、一目散に逃走を行う。

 いずれ、力をため込んだのならば――いずれ。
 あのオーズとライダーに、今回の雪辱を果たす事を誓って。

731: 1 ◆dcaY5rdGS9K8 2013/02/25(月) 04:53:41.24 ID:HFCDkjmZo

 ウヴァが消えた事で誤爆の心配がなくなったロストアンクは。
 多角的な角度から――彼女の周囲を旋回しつつ、淡の背中へと攻撃を仕掛ける。
 だが、しかし。


京太郎「……淡、大丈夫か?」

淡「……あ、きょーたろー」

淡「私は平気だけど、きょーたろーは大丈夫?」

京太郎「……ああ、へっちゃらだよ」


 まさに神速の様態を表すオーズ=京太郎のトラクローが、そんな炎弾を切り払った。
 彼女に怪我はない。
 その事に静かに胸を撫で下ろし――ロストアンクをマスク越しに睨み付ける。

 あの時のような激情ではない。
 はっきりとした、氷山の如き殺意を胸に。

 カザリとアンクのコアメダルを取り戻す。
 大星淡を護る。
 ゼロライナーへ還る。


 そのためにも――こいつはここで殺す。


ロストアンク「返してよ、僕のコア……! 僕を……!」

京太郎「……」

京太郎「……一つ、それはお前のコアじゃない」

京太郎「アンクと、カザリのコアだ」

京太郎「……二つ、お前に人格があるのは分かった」

京太郎「だけど、その体はアンクのものだ」

京太郎「だから――お前には死んでもらう。ここでな」

淡「……きょーたろー?」

京太郎「お前は病院を襲った。お前に論理は通用しない」

京太郎「猶更――お前だけは、絶対に見逃さない」

京太郎「お前は……ここで倒れて、死ね」


732: 1 ◆qGOJ9fCodLRa 2013/02/25(月) 05:02:53.67 ID:HFCDkjmZo
【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎          【ロストアンク】
技能:44                               技能:61
HP:49/49                             HP:37/37(51)
スタミナ:24/48                    VS    スタミナ:30/37(51)
気力:42/72                            気力:30/50
ATK:45                               ATK:46(51)
DEF:45                               DEF:46(51)

   &

【ゼロノス】 大星淡
技能:47
HP:51/51
スタミナ:37/52
気力:40/60
ATK:40
DEF:40

>現在の距離はオーズとロストアンクが【中距離】、ゼロノスとロストアンクが【中距離】です
>現在の戦闘方針は【通常方針】です


オーズ:44+コンマ+20-15+?                VS  ロストアンク:61+GMコンマ+?
ゼロノス:47+下2コンマ+10+10-15+?


>↓3 須賀京太郎及び大星淡の戦闘方針・行動コマンド・精神コマンドをお願いします

※オーズ:  ゼロノス: の形で
※淡のコンマは下2にて判定
※京太郎のコンマは下3にて判定
※ロストアンクは双方に判定勝利できない限り、攻撃できません(京太郎たちの数的有利)


738: 1 ◆qGOJ9fCodLRa 2013/02/25(月) 05:15:36.06 ID:hGba02P1o
>>734の判定:72 >>735の判定:25
>#温存爆発ロストアンク
>温存・爆発

オーズ:44+25+20-15=74
ゼロノス:47+72+10+10-15=124
ロストアンク:61+67=128

>ロストアンクの全体攻撃!
>双方にダメージ!

ダメージ:(5+3)+54/5+46-45=20のダメージ!
ダメージ:(5+3)+4/5+46-40=15のダメージ!

>温存方針によってダメージ半減!
>オーズに10のダメージ!
>ゼロノスに8のダメージ!

>オーズはスタミナを7消費!
>ゼロノスはスタミナを14消費! 気力を20回復!
>ロストアンクはスタミナを6消費! 気力を20回復!



【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎          【ロストアンク】
技能:44                               技能:61
HP:39/49                             HP:37/37(51)
スタミナ:17/48                    VS    スタミナ:24/37(51)
気力:42/72                            気力:50/50
ATK:45                               ATK:46(51)
DEF:45                               DEF:46(51)

   &

【ゼロノス】 大星淡
技能:47
HP:43/51
スタミナ:23/52
気力:60/60
ATK:40
DEF:40

>現在の距離はオーズとロストアンクが【中距離】、ゼロノスとロストアンクが【中距離】です
>現在の戦闘方針はオーズが【通常方針】、ゼロノスが【通常方針】です

741: 1 ◆qGOJ9fCodLRa 2013/02/25(月) 05:21:33.20 ID:/xZTN6yLo

ロストアンク「僕のコアを……返せ……!」


 迫りくる炎の攻撃。
 上空を飛びまわるそれを相手に、京太郎は手が出せない。
 淡についても――一緒だ。

 二人とも、互いの事を考えてしまっていた。

 大星淡は、京太郎を狙う攻撃を、自らを盾にやり過ごそうとし。
 須賀京太郎は、淡に迫る炎弾を前に、己の体で防御を行う。


 そんな――傷付く事を恐れる思いやりが。
 却って、二人を苦境に追い詰める。


淡「きょーたろー、私を庇うのはやめてよ……」

京太郎「お前こそ、やめろ……! 俺は、大丈夫なんだよ……!」


 その装甲を焦がすゼロノスとオーズ。
 ロストアンクは、それを待たない。躊躇わない。
 双方を思いやると言うのは――ここに来て、最大の悪夢として発現していた。


京太郎(クソ……残りの体力、やべえ……)

京太郎(淡も一緒だ……多分、あっちも)

京太郎(この間から考えるに――アイツは、攻撃と退避を繰り返す)

京太郎(今回は二人だから警戒してるのか? それで、ちょっと攻め手が弱まってたけど)

京太郎(多分――次は、集中して襲ってくる)


 
743: 1 ◆qGOJ9fCodLRa 2013/02/25(月) 05:24:24.12 ID:/xZTN6yLo
>>734の判定:72 >>735の判定:25
>#温存爆発ロストアンク
>温存・爆発

オーズ:44+25+20-15=74
ゼロノス:47+72+10+10-15=124
ロストアンク:61+67-7=120

>ロストアンクに大星淡の攻撃

ダメージ:(0+3)+4/5+40-46=0のダメージ!

>オーズはスタミナを7消費!
>ゼロノスはスタミナを14消費! 気力を20回復!
>ロストアンクはスタミナを6消費! 気力を20回復!



【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎          【ロストアンク】
技能:44                               技能:61
HP:49/49                             HP:37/37(51)
スタミナ:17/48                    VS    スタミナ:24/37(51)
気力:42/72                            気力:50/50
ATK:45                               ATK:46(51)
DEF:45                               DEF:46(51)

   &

【ゼロノス】 大星淡
技能:47
HP:51/51
スタミナ:23/52
気力:60/60
ATK:40
DEF:40

>現在の距離はオーズとロストアンクが【中距離】、ゼロノスとロストアンクが【中距離】です
>現在の戦闘方針はオーズが【通常方針】、ゼロノスが【通常方針】です

744: 1 ◆qGOJ9fCodLRa 2013/02/25(月) 05:27:39.60 ID:/xZTN6yLo

ロストアンク「僕のコアを……返せ……!」


 迫りくる炎の攻撃。
 上空を飛びまわるそれを相手に、京太郎は手が出せない。
 淡についても――一緒だ。

 二人とも、互いの事を考えてしまっていた。

 大星淡は、京太郎を狙う攻撃を、自らを盾にやり過ごそうとし。
 須賀京太郎は、淡に迫る炎弾を前に、己の体で防御を行おうとする。


 そんな――傷付く事を恐れる思いやりが。
 却って、二人を苦境に追い詰める。
 お互い、攻め手に集中しきれていないのだ。


淡「きょーたろー、私を庇うのはやめてよ……」

京太郎「お前こそ、やめろ……! 俺は、大丈夫なんだよ……!」


 直撃こそは受けないものの、熱風の余波にてその装甲を焦がすゼロノスとオーズ。
 ロストアンクは、それを待たない。躊躇わない。
 双方を思いやると言うのは――ここに来て、最大の悪夢として発現していた。

 攻めるにも半端。
 防ぐにも半端。

 お互いを護ろうとするあまりに、却ってそれがお互いの行動を阻む事となる。
 撃ち出したゼロガッシャー・ボウガンモードによる射撃も。
 ロストアンクの巻き起こす炎の前に、掻き消される。


京太郎(クソ……残りの体力、やべえ……)

京太郎(淡も一緒だ……多分、あっちも)

京太郎(この間から考えるに――アイツは、攻撃と退避を繰り返す)

京太郎(今回は二人だから警戒してるのか? それで、ちょっと攻め手が弱まってたけど)

京太郎(多分――次は、集中して襲ってくる)


745: 1 ◆TSZc.eb77SfX 2013/02/25(月) 05:29:24.21 ID:/xZTN6yLo

【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎          【ロストアンク】
技能:44                               技能:61
HP:49/49                             HP:37/37(51)
スタミナ:17/48                    VS    スタミナ:24/37(51)
気力:42/72                            気力:50/50
ATK:45                               ATK:46(51)
DEF:45                               DEF:46(51)

   &

【ゼロノス】 大星淡
技能:47
HP:51/51
スタミナ:23/52
気力:60/60
ATK:40
DEF:40

>現在の距離はオーズとロストアンクが【中距離】、ゼロノスとロストアンクが【中距離】です
>現在の戦闘方針はオーズが【通常方針】、ゼロノスが【通常方針】です


オーズ:44+下3コンマ+20-15+?                VS  ロストアンク:61+GMコンマ+?-(ライオネルフラッシュ効果)
ゼロノス:47+下2コンマ+10+10-15+?


>↓3 須賀京太郎及び大星淡の戦闘方針・行動コマンド・精神コマンドをお願いします

※オーズ:  ゼロノス: の形で
※淡のコンマは下2にて判定
※京太郎のコンマは下3にて判定
※ロストアンクは双方に判定勝利できない限り、攻撃できません(京太郎たちの数的有利)

749: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 05:43:17.88 ID:/xZTN6yLo
>>747の判定:96(クリティカル) >>746の判定:65
>#通常集中20ロストアンク
>通常方針 集中20

オーズ:44+65+20-15+41-10=145  
ゼロノス:47+100(96)+10+10-15+59=211
ロストアンク:61+21+20-11=91

>ゼロノスの攻撃! (2+8)+120/5+40-46=28!
>クリティカルと攻撃方針にて4倍! ロストアンクに112のダメージ!

>オーズのスキャニングチャージ発動!
>45+20+(5+1)+(6+5)=82のダメージ!
>DEFにて減衰! ロストアンクに36のダメージ!

>合計、148のダメージ!


>須賀京太郎はスタミナを11消費! 気力を41消費!
>大星淡はスタミナを18消費! 棋力を59消費!
>ロストアンクはスタミナを2消費! 気力を20消費!

>グリードの効果により、ロストアンクの最大HP・スタミナを29減!
>ロストアンクは145枚のセルメダルを落とした!



【オーズ ラトラーターコンボ】  須賀京太郎          【ロストアンク】 
技能:44                               技能:61 
HP:49/49                             HP:0/8(51) 
スタミナ:6/48                     VS    スタミナ:8/8(51) 
気力:1/72                             気力:30/50 
ATK:45                               ATK:46(51) 
DEF:45                               DEF:46(51) 

   & 

【ゼロノス】 大星淡 
技能:47 
HP:51/51 
スタミナ:5/52 
気力:1/60 
ATK:40 
DEF:40 

755: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 05:56:14.52 ID:0TQ/b8JXo

京太郎(このままだと……ジリ貧だ……!)

京太郎(二人とも――体力が尽きて、負ける……!)


 実力ならば。
 このまま、相手を倒せる――そんな自信はある。
 だが、このまま闘っていては……先に、自分たちの体力が尽きて終わる。
 そんな確信があった。


京太郎「……淡」

淡「何、きょーたろー」

京太郎「俺に――背中を、命を預けてくれるか?」


 炎弾を裁きつつも、隣に並ぶ淡に、京太郎は問いかけた。
 ここは病院とは異なり、遮蔽物が存在しない。
 そして、本来ならば十分な能力を持つお互いが――その能力を、まるで発揮できていないのだ。

 一つだけ、策を思い付いた。
 そのためには淡の協力が――信頼が必要だった。

 一か八かとは言えない。ちゃんと、京太郎なりの勝算がある。
 しかし、それが上手く働かないのなら――その時は負ける。
 それだけの話となるが。


 呆けるような逡巡の後、ゼロノスは――大星淡は言った。
 どこか、笑っているようなそんな印象を受けるような声色。


淡「そう言うからには、勝てるんでしょ?」

京太郎「ああ、勝つ」

京太郎「アイツを倒して――そんで、お前と一緒に戻る」

京太郎「弁当だっておかずだって好きなだけ作ってやる」

淡「……うん、分かった」

淡「――私の体も命も、きょーたろーに全部あげるよ」

淡「だからさ、勝って……一緒に帰ろうね?」

京太郎「ああ、約束する――絶対に勝つ」

京太郎「アイツに勝って、メダルを取って、日常に還る――還るんだ」


 大星淡が、ボウガンを構えて前に立つ。
 その背後に、オースキャナーを構えた京太郎の姿。

 お互いを無理に庇う必要はない。
 互いを信頼して――ここは命を預けるべきだと、二人ともが判断した。

756: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 06:09:12.10 ID:isslhHnlo

 一切の防御を考えず――否、集中して。
 撃ち出されるゼロガッシャーの光弾。
 上空のロストアンクから繰り出される炎弾を、ことごとく射落とし、ロストアンクの動きを牽制する。


淡(きょーたろーを、護れる)

淡(きょーたろーと一緒に、戦える)

淡(私、幸せだよ……きょーたろー)


 一心不乱というには、それは視野が広かった。
 あくまでも冷静に、沈着に――さらに己の内なる激情を上乗せして。
 大星淡は、ボウガンを射続ける。

 そして須賀京太郎は、集中をしていた。
 一発勝負、己の動きにこの戦いの趨勢が掛かっている。

 不安は――ない。
 淡が自分を守ってくれる。助けてくれる。

 ならば彼女に対する、不信を伴った心配など無用である。
 ただ己のすべき事をする。思い描いた理想を現実にし、軌跡を描く――。
 それが今、京太郎の為すべき事であるのだ。


京太郎(……俺はやっぱりどこかで、アイツの強さを信じていなかった)

京太郎(自分が淡を護るんだって、躍起になってた……)

京太郎(だけど、それは違う――俺はあいつと一緒に戦うんだ)

京太郎(俺がすべき事をする、アイツのすべき事はアイツに任せる)

京太郎(それが――淡を信頼するって事なんだ)


 静かに、明鏡止水の如く落ち着いた視界。
 それを以って、京太郎は行動に移った。


 ――《SCANNING CHARGE》!


 振り向くと同時に、スキャニングチャージ。
 光の円輪、黄色のサークルができる。
 これこそがオーズの道。勝利のための軌跡。

 ロストアンクは今、オーズとゼロノスが重なった事で攻撃の方向を限られてしまっていた。
 互いが互いの死角を補うようにいられては、隙を突く事ができない。
 そして発射されるゼロノスからの攻撃、それが彼から、自由な空を奪った。

 また――二人が重なっているがゆえに。
 ロストアンクが苛立ち、突撃を行おうとしたがゆえに。

 彼は、オーズの行動を、その姿を見失っていた。

757: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 06:18:27.64 ID:JQgclmaeo

 それは唐突だった。

 文字通り――ゼロノスの〝背中〟を踏み台に、発射台にして。
 オーラを纏い、両手の爪を広げたオーズ・ラトラーターコンボが。
 彼目掛けて、撃ち出されてきたのだから。

 それが――更に加速を続ける。
 背後からの、ゼロノスによる射撃。
 それを背に受けて、加速しているのだった。


 拙い――と、ロストアンクは咄嗟に体を捻った。
 猛烈な勢いで迫りくるオーズの爪が、体を掠る。同時に、切り裂かれる翼。
 呻き声を上げる暇などない。
 立て続けに、ゼロガッシャーの射撃が体を打ったのだから。

 その威力自体に、一撃で身体を葬り去るほどのものはなく。
 更には、集中が切れたのか打ち損じがある。
 しかしそれでも――動けない。

 そして。


京太郎「てめえは……どこにも行くことはない」

京太郎「たった一人で――ここで果てるんだよ!」

京太郎「飛べない鳥の舞台なんざ、ここで幕引きだ――――ッ!」


 ロストアンクを打ち損じたと見られていた弾丸を足蹴に。
 オーズが空中を稲妻の如き軌道で飛び回り、ロストアンク目掛けて殺到する。
 回避は――不可能だった。

 繰り出された三条ずつの袈裟と逆袈裟の斬撃。

 それに抗う事など到底不可能で。
 断末魔の叫びを上げる暇すらなく。
 最後に己のメダルを求めて突き出した、その左手ごと。

 ロストアンクは――肉体を両断された。


 メダルの塊が、宙を舞う。
 日光に照らされて淡く輝くそれは、星の屑に似ていた。

758: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 06:39:00.36 ID:4TGsfW0Mo

 40(ライオディアス)+40(ライオディアス)+4(メズール撃破)+9(ガメル撃破)
 +30(ウヴァダメージ)+35(ウヴァ撃破時)
 +145(ロストアンク撃破)
 +6×5×5(メズールコアメダル消失分)+7×5×5(ガメルコアメダル)+5×5×5&3×2×5(ロストアンクコアメダル)
=93+65+145+150+175+155-3(オーズバッシュ)
=780枚のセルメダル


【須賀京太郎の戦闘経験+2! 現在45!】
【須賀京太郎の欲望値が3上昇した! 現在28!】
【須賀京太郎は、シャチ×1、ウナギ×2、タコ×1のコアメダルを手に入れた!】
【須賀京太郎は、サイ×1、ゴリラ×2、ゾウ×2のコアメダルを手に入れた!】
【須賀京太郎は、タカ×1、クジャク×2、コンドル×2、ライオン×1、チーター×1のメダルを手に入れた!】
【須賀京太郎は780枚のセルメダルを手に入れた! 合計953枚!】
【ウヴァはどさくさに紛れて、シャチ×1、タコ×1、サイ×1、ゾウ×1のコアを奪っていった!】
【大星淡はゼロノスカードを1枚消費! 合計4枚!】


※現在の所持メダル タカ×3、クジャク×2、コンドル×3、クワガタ×2、カマキリ×1、バッタ×2
              ライオン×3、トラ×2、チーター×2、サイ×2、ゴリラ×2、ゾウ×2
              シャチ×2、ウナギ×2、タコ×2、プテラノドン×2、トリケラトプス×2、ティラノザウルス×1

760: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 06:41:50.63 ID:4TGsfW0Mo













【グリード数が一定数まで減少した事】
【コアメダルが一定数まで増加した事】
【セルメダルが一定数まで増加した事】


【それらにより、特殊イベントが発生します!】




785: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 19:42:40.73 ID:s9byid6Io

京太郎「ふぅ……疲れた」


 初手コンボというのはやはり、体力を消耗する。
 そうでもしなければ、勝てるとも判らない相手であったのだし、仕方ないが。
 それにしても、まさかすべてのグリードを倒せるなんて、思ってはいなかった。


淡「全部じゃないでしょ。あの虫ケラに逃げられてるじゃん」

京太郎「あー、ウヴァか」

京太郎「……ちゃんと、見つけないとな」

京太郎「しばらくはアイツも動かないとは思うけど、ここで諦めもしないだろうし」

淡「だったら、見逃さずに倒しとけばよかったのに」

京太郎「……急いでたんだよ、しょうがないだろ」

京太郎「つーか、それを言ったらお前はどうなんだよ? お前も、ウヴァを倒せただろ」

淡「……うー」

淡「だって、こっちも急いでたんだもん。もう一匹がいたし」

京太郎「……それじゃあ、お互いしょうがなかったって事で」

淡「まったくもって! しょうがなかったんだよねー」


 疲れた、と。
 変身を解除して京太郎の隣に腰掛ける淡。
 その手のカードが、蒸発する。
 電王のようにパスは残るのかと思っていたが、どうやら淡のは使い切りタイプらしい。


京太郎「……それにしても」

淡「んー、なにー?」

京太郎「お前が居てくれて、ホント助かったよ」

京太郎「俺一人じゃ、グリード全部を倒せるかわからなかったしさ」

淡「だから虫ケラ忘れてるって」

京太郎「それを抜きにしても、だ。多分、正直ヤバかっただろうな」

京太郎「お前と一緒に戦えて、本当に良かったよ……そう思う」

淡「……私も」

淡「きょーたろーを助けてあげられて、よかった」

淡「だって、弱っちいきょーたろー一人だったら死んでたもんねー。それだと手間が増えちゃうしー」

京太郎「うっせ」

786: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 19:59:15.71 ID:s9byid6Io

淡「……きょーたろー」

京太郎「なんだ?」

淡「――それじゃあ、還ろっか。私たちの場所にさ」

京太郎「……ああ、そうだな」


 スカートから誇りを払って、立ち上がる淡。
 若干癖があって広がる金髪を太陽に透かして、京太郎へと手を伸ばす。
 あれだけ戦ったというのに、何ともタフな奴だ。

 その笑顔は、掛け値なしで眩しい一番星だ。

 思えばこうやって、誰か仲間と最後まで戦ったというのは。
 一緒に苦労を乗り越えた勝利を分かち合うというのは、初めてかもしれない。

 チラリと眺めたら、嬉しげに鼻歌を歌いながらステップを刻む淡。
 戦闘が終わったというのに、何とも晴れやかそうな顔だ。


淡「~♪」

京太郎「嬉しそうだな、お前さ」

淡「んー? だってさぁ……」

淡「弁当だっておかずだって好きなだけ作ってくれるんでしょ?」

淡「これで当分、シイタケの事を心配しないでいいんだなーって」

京太郎「シイタケの心配かよ……」

京太郎「……やっすい女」

淡「む」

淡「そんな事言うなら、満貫全席とか作ってもらうよ?」

淡「あとは……特大プリンとかー、特大ハンバーグとかー」

淡「それでもいいの? すっごく疲れると思うけどさー」

京太郎「うへぇ……勘弁してください、お代官様」

淡「うむうむ、良きに計らえ」

京太郎「特大お子様ランチぐらいなら、作ってやるけどな」

淡「ホント!? 好きなんだよね、お子様ランチ」

京太郎「……やっぱりお子様かよ」


 談笑しながら、ゼロライナーへ戻る。
 カザリとアンクのメダルもこれで十分集まった。
 あいつらとの約束も、なかなか進んだ――筈だ。

787: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 20:08:12.20 ID:s9byid6Io

カザリ「……ああ、オーズ」


 ゼロライナーからカザリが姿を現した。
 溜め息をつくような、呆れたような口調。


カザリ「まさか……ウヴァ以外のグリードを倒しちゃうなんてね」

京太郎「言ったろ? 『お前のコンボなら、切り抜けられるんじゃないか』って」

京太郎「それに――お前らを、護るって」

カザリ「そうだったね」



 笑いかけながら。
 カザリから預かった、3枚のメダルを手渡す。
 このコンボがなければ、一体どうなっていた事か。

 ウヴァの昆虫系コンボでも、十分役者となるが。
 それでも、メズールやガメルをあそこまで追い詰める事はできず、もっと時間がかかっていただろう。
 そうなったのならば。
 きっと、淡を助けに行くのも遅れたはずであるし。
 そのまま下手をすれば、戦闘が長引いた事によるスタミナ切れで――ロストアンクに敗れていたかもしれない。

 本当に、カザリさまさまだ。


カザリ「……まったく、本当に君がここまで役に立つ男だったなんて」

カザリ「グリードすべてを倒せるだけの力があっただなんて、思いもよらなかったよ」

京太郎「……カザリ?」


 その時――大星淡は認識した。

 彼女が麻雀で、魔物級であった事に由来するのかもしれない。
 或いは勝負事を嗜むものとして、気配に敏感であったのだ。
 薄氷の上を渡るように、彼女たちは相手の気を読む。

 故に――いち早く、察した。
 カザリから京太郎へと発せられる、負の気配を。

788: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 20:10:15.00 ID:s9byid6Io

1~50:大星淡は間に合う
51~99:大星淡は間に合わない

ゾロ目:闖入者


↓3

804: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 20:26:30.96 ID:s9byid6Io
>>791の選択:74

淡「きょーたろーッ!」

京太郎「……ん、なん――」


 なんだ、と。
 振り返ろうとしたその瞬間だった。
 京太郎は腹部に、衝撃を受けた。

 淡は見た。
 己が手を伸ばしても間に合わず。
 グリードと化したカザリの鋭い爪が、京太郎に襲い掛かるのを。

 カザリ見た。
 己が寸分の狂いもなく、オーズ目掛けて繰り出した爪が。
 〝紫色のコアメダル〟に防がれるそのさまを。


カザリ「……これは!?」

京太郎「なん……で、だよ」

京太郎「まだ、お前らの事……助けてねぇだろうがよぉおォォォ――――ッ!」


 紫のコアメダルによって一命を取り留めた須賀京太郎は。
 たたらを踏んで、カザリと距離を取る。
 そこにあったのは怒りよりも驚きだった。

 何故――なのだ。

 自分たちは、上手くやってきたはずじゃないか。
 カザリと約束をして、メダルを集めると。
 一緒に戦うと決めて、互いに戦いを乗り越えてきたというのに。
 たった今さえもグリードから護り。
 彼らを、満たされない欲望の地獄から――助け出すと誓ったその筈なのに。


カザリ「……なるほどね」

カザリ「やっぱり君は馬鹿じゃないか。こっちが裏切ったときの為の、備えもしていた」

京太郎「……ッ」

京太郎「それよりも、俺の質問に答えろ……!」

京太郎「答えろよ、カザリィィィィィイ!!」


 胸元を抑えて。
 恐竜のコアメダルが、今すぐにでもその力を呼び起こそうとするのを堪える。
 理由を知らなければならない。
 カザリが、訳もなくこんなことをする筈がない。
 これは何かの冗談か――行き違いがあった。そうである筈だ。そうだと信じたい。


カザリ「なんで――ってさ」

カザリ「君がオーズで、僕はグリード……それだけで十分じゃないの?」

カザリ「……ああ、君は確かに役に立ってくれたよ。正直ここまでだと思わなかった」

カザリ「おかげで周りのグリードはほぼ壊滅。僕が狙われる可能性も少なくなった」

カザリ「あとはアンクからメダルを貰えば、僕は完全体になれる」

京太郎「……ッ、俺が、そうするって約束した……!」

京太郎「こんなことしなくても……お前には、メダルを渡した……!」

京太郎「その満たされないのからも、助けてやるって……言ったのに……!」

カザリ「――ああ」

カザリ「そんな、あるかないかもわからない方法に頼るよりも……もっと手っ取り早い方法があるよね?」

カザリ「第一さ――――僕は、そんな事をしてくれって君に頼んだっけ?」

816: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 20:40:16.84 ID:s9byid6Io

カザリ「君たち人間風に言うんなら……」

カザリ「“余計なおせっかいだよ、バーカ”」

カザリ「そんなところかな?」

京太郎「……ッ」


京太郎「……だから、裏切るっていうのか」

京太郎「それで……俺の事を、殺そうとしたって言うのか……!」

カザリ「……ああ、もう一つ」

カザリ「知ってる? 裏切るって言うのは信頼関係がある時に使う言葉なんだよ」

カザリ「僕は君の事を信用なんか――初めからしてなかった」

カザリ「当然だよね?」

カザリ「君はオーズだ……いつその力がこっちに向くのかもわからない」

カザリ「現にさ、君は刃向かうグリードすべてを倒しきるほどの実力を見せたんだ……」

カザリ「そんな奴の事なんて、危ないって思うのが普通じゃないかなァ」

カザリ「まあ、君は優秀だったよ」

カザリ「確かに僕のメダルを取り戻してくれた……契約は完了だ」

カザリ「ありがとう、感謝するよ?」


 ギリ、と奥歯を噛み締める。
 カザリがこちらをそう見做して、そして裏切りを決行した事へのショックも大きい。

 だが、それ以上に。
 今のカザリは本気だ。本気でこちらを除こうとしていた。

 京太郎の背後には、淡がいる。
 京太郎も消耗しているが、淡とてそうだ。
 このまま戦闘になったのなら――カザリはその牙を剥く。

 現在、コアは5枚。
 今まで戦ったグリードに比べれば少ないが。
 それにしたって、厄介である事は変わりない。

 京太郎の闘志が――紫色の光となって眼光に宿る。


京太郎「……カザリ、言いたいことはそれだけなんだな?」

カザリ「あれ、随分消耗してると思ったけど……まだそんな元気あるんだ」

カザリ「だけど、やめた方がいいんじゃないかな?」

カザリ「まさか――僕が何の備えもなく、君に攻撃なんてすると思う?」

821: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 20:49:50.41 ID:EX7h47T4o

カザリ「いいよ、アンク」


 カザリのその言葉と共に。
 現れたのは不機嫌そうなアンクと――縄で縛られたデネブ。


デネブ「……すまん、淡」

淡「デネブ!」

カザリ「コアが2枚って言ってもさ、グリードが二人係で不意を打てば、この程度は可能だよ」

カザリ「ゼロライナーの使い方は、大体わかった」

カザリ「これで僕たちは――もうイマジンの事を気にする必要はない」

カザリ「何かやられても、さっさと倒しちゃえばいいだけだからね」

京太郎「……てめえ」

カザリ「おっと、余計な真似はしない方がいいよ?」

カザリ「君たちはさっきの戦いで大分消耗してる」

カザリ「そんなので僕と戦って、勝てると思う?」

カザリ「こっちにはゼロライナーもある。人質もいる」

カザリ「勝ち目なんて、ないんだよ?」

京太郎「……裏切ったら、ブン殴って連れ戻すって」

京太郎「俺は……そう言ったはずだぞ、カザリ」


 抑えている、紫色のメダルの力が膨れ上がるのを感じる。
 京太郎の危機に対して――欲望に対して、反応しているのだ。


アンク「……カザリ、そいつに構うな」

アンク「余計な事をするよりも、コアを集める事を優先しろ」

カザリ「……はいはい」

カザリ「――ってわけでさ、僕たちのコア、返してくれるかな?」

カザリ「ああ、勿論他のコアも貰うよ?」

カザリ「そうすれば――君たちの事は見逃してあげる」

カザリ「なんだかんだ、役に立ってくれたからね」

カザリ「これは、そのお礼だよ」

京太郎「……カザリィィィ」

カザリ「戦ってもいいけどさ、どうするの?」

827: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 20:59:11.68 ID:EX7h47T4o
【カザリ】
コア:5+3枚(ライオン×2、トラ×2、チーター×1、サイ×1、シャチ×1、タコ×1)
状態:《セルメダル不足状態》
技能:59
HP:49/49(54) 
スタミナ:49/49(54) 
気力:60/60 
ATK:44(49) 
DEF:44(49)

(レンジ:至近距離~中距離)
・グリード:コアメダルの枚数によって技能値及びHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      コアメダル1枚時、技能・HP・スタミナの基礎値を25、ATK・DEF基礎値を20として、以後コアメダル1枚につき+5
      これらの補正に関して、他者のコアメダルを使用した場合、+3
・グリード:セルメダルの枚数によってHP・スタミナ・ATK・DEFが変動
      戦闘中受けたダメージの分セルメダルを落とす。ダメージの5分の1、HPとスタミナの上限値を低下させる。(5ダメージ毎にカウント)
 《セルメダル不足状態》:上記の効能により、基礎HP値から10分の1以上のHP・スタミナの上限値が減衰する事で発動
                ATK・DEF-5
 《セルメダル十分状態》:HP・スタミナ・ATK・DEFを基礎値として運用する
 《セルメダル多分状態》:HP・スタミナの基礎値から5以上HP・スタミナの上限値が増加する事で発動
                ATK・DEF・戦闘判定+5。以降、基礎値の上昇1に対してATK・DEF・戦闘判定+1ずつ上昇させる
・猫の王:技能+5。戦闘・奇襲・追撃・撤退判定+5。温存判定時の与ダメージ量を変化させない。
      コアメダルが一定数に達する事で、レンジを遠距離に変更し、自分の戦闘判定勝利時に全体に攻撃を与える
・完全体:???

831: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:03:53.17 ID:EX7h47T4o
【オーズ プトティラコンボ】 須賀京太郎
技能:45
HP:49/49
スタミナ:6/48
気力:1/72
ATK:55
DEF:55

(レンジ:至近~遠距離)
・恐竜の王:戦闘判定+15。飛行を得る
・欲望の破壊者:コンマゾロ目時、またはダメージゾロ目時に相手のコアメダルを破壊する
・メダジャリバー:レンジを近距離に変更。DEFが40以下の相手に対する与ダメージ+2
・メダガブリュー:『至近距離~近距離』にて、与える全てのダメージに秒数のどちらか大きい方を上乗せする。ゾロ目の場合は両方を加える(33なら6。00なら20)
★オーズバッシュ:使用時の判定成功にて、レンジを『~超遠距離』に変更したうえで敵すべてに固定HPダメージ20。DEFを無視する。セルメダルを3枚消費
★ストレインドゥーム:使用時の戦闘判定-10。判定成功にて90の固定HPダメージを相手に与える。DEFによる減衰が可能
★スキャニングチャージ:使用宣言時、戦闘判定-10。判定成功にて、『ATK+15+秒数の合計+コンマの合計』の固定HPダメージ。DEFにて減衰可能
★グランド・オブ・レイジ:使用宣言時、戦闘判定-10。
               宣言時の判定成功にて、『ATK+オーズのスキルによる戦闘補正+秒数の合計+コンマの合計+コンマ(大)』の固定HPダメージ
               ゾロ目の場合は両方を加える(33なら6。00なら20)が、コアメダルを砕く。DEFにて減衰可能。セルメダルを1~4枚消費
               セルメダルの消費枚数分、戦闘判定からマイナスの代わりにダメージ増加(最大+3)。全てのフォームで使用可能


【ゼロノス】 大星淡
技能:47
HP:51/51
スタミナ:5/52
気力:1/60
ATK:40
DEF:40

(レンジ:至近距離~遠距離)
・私はかーなーり強い:毎ターン、気力+10
・アルタイルフォーム:戦闘・撤退・追撃判定+10
★フルチャージ:戦闘判定-10。『自分ATK-相手DEF』+『気力消費分/4』の固定HPダメージ。DEFによる減衰可能

842: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:15:24.57 ID:bpzkbaN1o

カザリ「さあ、君の答えを聞こうかな……」


 カザリが、手を差し出す。
 いつでもデネブを狙ったり、ゼロライナーに搭乗できるように。
 こちらとの距離を維持して。


アンク「……その、紫のメダルは後回しでいい」

カザリ「どうして?」

アンク「……」

アンク「訳のわからないものよりも……それよりも先に、俺たちのコアだ」

カザリ「なるほどね」

カザリ「まあ、どんなコアだって……今なら戦っても勝てる」

カザリ「ただし、約束は覚えてるよね」

アンク「あァ……俺のコア1枚は、お前が握っておいて」

アンク「お互いのコアが揃った時に、受け渡す……んだったな」

カザリ「君の方が枚数多くなって、また裏切られたら困るからね」

アンク「……それは、こっちの台詞だ」


 アンクとカザリの企みを、愕然とした気持ちで受けながら。
 何とか打開策はないものかと、窺ってみる。

 デネブを見た。

 自分に構わずにやってくれ、これは自分のミスだ。
 そうであるとでも言いたげな目線を、こちらへと向ける。

 傍に寄ってきた淡が、耳打ちをする。


淡「……どうするの、きょーたろー」

淡「私、きょーたろーの為なら……まだ戦えるよ?」


 そう呟いて、カードを取り出す淡。
 だが、しかしだ。

 二人がかりで――たとえあの強力な紫色のコアの力を用いたとしても。

 確実に。
 カザリが時間稼ぎに徹した場合、こちらの消耗負けとなる。
 どれだけ大きな力があっても、使い続けられないのなら、立ち続けられないのなら意味はない。

 万全の体調のカザリに対して、こちらは連戦。三連戦だ。
 そんな状態で悪戯に刃向かったのなら――淡の命を、自分の命を危険に晒す事となる。
 どうする、べきなのだろうか……。

848: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:18:36.69 ID:bpzkbaN1o
1:先にカザリのメダルを投げる
2:先にアンクのメダルを投げる
3:二人のメダルを投げる
4:一か八か、恐竜のコアにかけて戦う


↓5

863: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:31:33.82 ID:1wgnv14so
>>853の選択:2

京太郎「……分かった」

京太郎「おとなしくメダルを渡す」

京太郎「だから、淡とデネブには……手を出さないでくれ」

カザリ「ああ、君ならそういうと信じてたよ」

カザリ「メダルよりも、人の命を優先する――ってね」


 手近にあった、赤色のコアを引っ掴み、それをアンクへと放り投げる。
 アンクの右腕に吸い込まれていく――赤色のコア。
 両肩から、翼が生えた。
 虹色の羽。虹彩鮮やかな大きな鳥のそれ。


アンク「……ようやく、俺のコアが戻ったか」

アンク(……完全に制御するには、まだまだ時間がかかりそうだがなァ)


 合計――コアメダル8枚。
 残り1枚。
 鴻上財団のところに存在しているそれを受け取れば、アンクは完全体として完成する。
 尤も、ロストアンクの意識がまだコアメダルに宿っている以上は。
 アンクはそれを封じ込めるか落ち着かせねば、グリードとして本来の性能を発揮できないのだが……。

 そんな事、京太郎には知る由もない。


カザリ「それはよかったね」

カザリ「言っておくけど……君の最後のコアメダルの場所を知っているのは僕だ」

カザリ「ここで、自分が復活したからって……裏切ろうだなんて思わないでよね」

アンク「あぁ、分かってる」

カザリ「それじゃあ、オーズ」

カザリ「僕のコアメダル――返してもらおうかな」


 カザリが、京太郎に手を伸ばす。
 残り二枚。ライオン・コアとチーター・コア。

872: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:40:44.40 ID:1wgnv14so

判定
1~10:「それじゃあ、カザリ……お前は用済みだな」
11~40:「“ご機嫌いかが(ハロー)”――――“怪物さん(モンスター)”」
41~70:《FULL CHARGE》
71~99:「あー……あたし、やっぱりついてないかも」

奇数ゾロ目:――《NAZCA》!
偶数ゾロ目:――《TRIGGER MAXIMUM DRIVE》!

893: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:46:22.51 ID:1wgnv14so


         ,, <::..       /           ,        '、 ...................   ヽ,ヾ、   ヾ、ー- 、
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         ,.イ ,イ  /                 i!'    , イ  ,イ  ヽ      i! i!i:::....  '、  ヽ,
        /  /    /                 i!  , イ   ,イ    ノヽ、    ! i!!:::...    ',   '、
         /  /   〃                  i! /   /     /   i ` '' ,  ', .i!',:::...   ',   ',
       i!   /   〃                     ヾ   /     /    i!  ',  '、 i! ',     ',
       i! /   〃     i!                ヾ、イ      /    ノ    ',  i.i! i      i
        i! .,'   〃    i!'"                   !, ヽ、     ,イ    /    ', .i!  i     i
       ヾ!  〃     ! ;:               !  .ヽ、  ,イ      /       ', !  i     l
         ヾ、_〃       i .;:               i!、   ヽ、    ,イ      , ', i   !       l
  ヾ、       〃     ,! ;:.       , .!、   i,   !i ヽ、   ヽ、  ,イ       / ', '、__!_     l
    ` <__ ,'    /. ,イ  ;;:.,,  、、 !'、i ! ! '、i、,、!ヽ、! '、!', ヽ     ヽ、       /  i く ̄`    .l    快楽! 快楽よ!
       !  ,'    / / !   '' ;: ヽヽ、! ! ` ヾ   `  .i ゙ヽ、    '、      /    !iヾ,ヽ     l
       i  ,'   ;:::. / ヾ、   '' ヾ,ヾ ゙             !i!  ゙ヽ、   ヽ、   /    i! ノヽ      .l   悲・哀・憎・悔の泥濘にのたうつ人間の心を感ずるのは!
       !:〃 ,'  ;:. /....../ ヽ   i、iヽ ._            i!,, /   `ヽ、 ヽ、_ '__, -‐.、 /       l
       ',i!   .:::/......../   ヽ.iヽi!!  i!!            i!!      ゙ヽ,   、ー- 、ヽ、        l
 ヽ、     /   .;:.  {.......i!ヽ、. ヾヽ.ヽ  i!i! 、           !     ,-'イ, -ー 、 、 '、ヽ'、ヽ      i
   ヽ、   /  .;:.  i!.....i!  ヽ、 ゙、   i! ', ヽ,          !     ノ / /   ヽヽ、ヽ "      !
    ヽ、 〃 ,へ、 i!.....i!/ミジ゙ヽ、ヾ,  i!レ',  .i!、        '、    ! ! /     !.!/ !i        /
  ,--、  `〃 / ':;:  ゙i! ! ,イ ,'、   .: i ヽ i!.レ'、  ゙,ヾ、  ヾ,、ヾ、.i!  '、    ヾ、     ! i!  ´       /
  ! :. ヽ、/.:,イ, .::.   ', ∨  ヽ    !  ゙! i! .レ'、 ゙,弋ヽ、 ヾ、'、   )    i     !     _ , イ
  ',  :.  '、/ '、    ∨    〉,::.  i-、. '、',、 レヽ,. ゙、 ゙""ヾ、 ヾ!.  /     i     '、   ´ ̄  イ
  '、 :. ', i ゙、ヽ    !    ! ,ヽ  ! ..::ヽ i !'  レヽ、ヽ,,_  i!.  i! /     l      ヽ、     ヽ、-、
   .ヽ、 ', !、 '、    ! .:: 、  ', .! ::. i. ',.'、/i レi,ヽ、__゙ヽi:::... i!i!. i      '、    , イ ` ー―― '" ヽ
     i、 i     ヽ::  ! .::    ,.i i!   ! '、'、/i   i/i/ヽ、..::::i!.i! i         ヽ、,イ            i
      !ヽ !     ヽ.::i    ( i i!i   i  '、'、/!,  i! レレi,ヽ、  !'、       ヽ        , -ー-、 /
     ! ヾ     ヽ.! -‐'". ヽ、i! ヽ  !   ヽヽ、_,','   ´ ´.`´ ヽ、      `      /    /イ
      ヽ、       i!      ヽ i /     ゙ー-'          `ヽ、         ,イ
         ̄ ̄ ̄ '' 、_     ̄ !/ ヽ、     ,,              ヽ、   _ , イ
                 ` ー―‐ 、 _二ニニソ                 ̄ ̄


897: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:47:58.19 ID:1wgnv14so
まあ、偶数ゾロ目でもええけどね
一時的(かどうかは展開次第)な対立が続くけど

じゃけえ、ミスだしさ

もう一度下3で判定して、どちらかを選択する形にしようかねー

898: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:48:33.99 ID:1wgnv14so

判定
1~10:「それじゃあ、カザリ……お前は用済みだな」
11~40:「“ご機嫌いかが(ハロー)”――――“怪物さん(モンスター)”」
41~70:《FULL CHARGE》
71~99:「あー……あたし、やっぱりついてないかも」

奇数ゾロ目:――《NAZCA》!
偶数ゾロ目:――《TRIGGER MAXIMUM DRIVE》!

↓3

916: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 21:54:18.89 ID:1wgnv14so
>>901の判定:42
という事で……


①――《TRIGGER MAXIMUM DRIVE》!
②《FULL CHARGE》


って結果になったね


ちなみにアコチャーなら、ブラカワニを持ってきてくれました
奇数なら、ナスカさんが参戦します。グリード完全体はミュージアムにとっても嬉しくないってね
「“ご機嫌いかが(ハロー)”――――“怪物さん(モンスター)”」はinterludeの例の女の子が来ます

で、①についてはお察しの通り舞姫
②については、大星淡(大)による救援という形です

どっちにしても、選ばれた方の事情が明かされる――ってことになるかな


ただ、判定では基本的に数字が大きいほど良い(または負の影響が少ない)って事は覚えておいてほしいね

それじゃあ、次に多数決とるでー

934: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:02:06.21 ID:1wgnv14so
他には、カザリに先にメダルを渡してたら、カザリがアンクを攻撃
「時間移動できるんだからさ、直接君が隠したのを見ればいいじゃん」って感じで
アンクはそれで京太郎サイドに残る事が決定された

両方に渡すんなら、『アンクがカザリを攻撃』を除いた今のと同じ判定になってた

戦ったら……うん、淡のカード消費が進むのと
負けたら淡にカザリが憑依して、京太郎がブチ切れてたね

935: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:03:50.59 ID:1wgnv14so

それじゃあ、多数決をとるでー


①――《TRIGGER MAXIMUM DRIVE》!
②《FULL CHARGE》


↓2~6 で多い方

949: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:08:05.17 ID:1wgnv14so
りょーかい、①やね

ちな②だったらカード事実発覚で、裏切りに打ちのめされている京太郎のSAN値がガリガリした模様
追い討ちだったね(ニッコリ

あと、淡が間に合ってても庇って重傷→カザリ憑依→カザリ「あれ? 攻撃できるの? ねえねえ」になってた


それじゃあ続けるとしましょうかねー
大丈夫、展開次第だけど最後にはきっとハッピーエンドになるから!

信じるんだ、アドルフの強さを……人間の強さを……!

958: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:20:43.70 ID:l4NLke1Qo
>>937-941の選択:①

カザリ「さあ、早く僕のメダルを渡してよ」

京太郎「……分かってる」


 そう呟きながら、ライオン・コアとチーター・コアを投げ渡した。
 その、瞬間だった。


  ――《TRIGGER MAXIMUM DRIVE》!


 場違いなそんな音と共に――迫りくる、黄色の光弾。
 複雑怪奇な軌道を以って、カザリの体を。
 そしてゼロライナーに残る、アンクの体を打ちのめした。


京太郎「……ッ!」


 宙を舞った、タカ・コアとコンドル・コア。
 トラ・コアとチーター・コアをキャッチする。

 このまま戦いになる事は恐ろしい。
 未だに、二人の裏切りを割り切れない。
 そして何故彼女がこの場に居るのか分からない――という理由もあるが。


哩「悪かやつは、大抵何かしても失敗ばするもんぞ」

姫子『オーズさん、大丈夫とですか?』


 青と黄色の二色のライダー。
 仮面ライダーW。
 それがこの場に来てくれた事が――限りなく頼もしく、そして嬉しい。


カザリ「……どうして君たちがここに居るのかなァ」

カザリ「ライダーたちへの連絡は、取らないようにしていたはずなんだけど」


 列車から遠ざけられたグリード体のカザリとアンク。
 二人が――突如として現れた闖入者を、睨む。


哩「私に質問ばするな」

姫子『私たちとです、部長!』


 そのままトリガーマグナムを一回転させて。
 再び、カザリとアンクに銃口を向ける仮面ライダーW。

963: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:31:12.24 ID:l4NLke1Qo

カザリ「まあ、いいよ」

カザリ「君たちの戦いを全て観察したわけじゃないけど……大体の戦い方と実力は分かってる」

カザリ「グリード二人に、君たちじゃ勝てないって事もね」

アンク「……よせ、カザリ」


 好戦的な目をするカザリを、アンクが制する。
 余計な戦いを避けたい――と言おうか。
 それとも、別の目的があるのかは知らないが。


カザリ「どうしてさ」

カザリ「君と僕なら、倒せるんじゃないの?」

アンク「……オーズはまだ切り札を隠してる」

アンク「それに――アイツらが、どうしてこの場所を見つけたのかが分かってないだろ」

アンク「ここはさっさと退くべきだ」

カザリ「……でも、チャンスなんだよ?」

カザリ「ここでオーズからドライバーを奪えば、そんな切り札の心配なんていらなくなるし」

カザリ「ついでに、二人のライダーを殺せる」

アンク「……」

アンク「……まだ、ミュージアムの心配があるだろ」

アンク「人質もいなくなった。どさくさに紛れてオーズが……攻撃してくる可能性もある」

カザリ「それがどうしたのさ」

アンク「……」

アンク「京太郎のあの紫色のメダルは、コアメダルを破壊する」

アンク「ここで、余計に攻撃を受けたら……完全体が遠ざかるぞ」

カザリ「……!?」


 信じられないと言った様子で、京太郎を見るカザリ。
 だがそれは、京太郎とて同じ事だ。

 紫色のコアが――コアメダルを砕く、なんて。

 なぜそんな能力を持っているのか。
 そして、何故その事をアンクが知っているのか。


カザリ「……それ、ホント? それに……どうして君がそんな事を知ってるのさ」

アンク「……昔、“王”から聞いた」

964: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:45:08.76 ID:l4NLke1Qo

カザリ「……ッ」

カザリ「だったら、猶更ここで京太郎からドライバーかメダルを奪わないと……!」

カザリ「回復させたら、狙われるんじゃないの!?」

アンク「……」

アンク「……ウヴァを使えばいい」

アンク「メズールや、ガメルでもな」


 その言葉に、カザリが呼応する。
 京太郎も咄嗟にメダルの塊へと飛びかかろうとするが――カザリの生み出した暴風の方が、早かった。
 何とか数枚メダルを得る事には成功したが。

 それ以外のメダルを、奪われてしまう。
 アンクはその翼を以って、Wからの弾丸を叩き落としている。


アンク「……今日のところは、これまでだなァ」

アンク「イマジンと手を結んでもいい。ミュージアムともな」

カザリ「……なるほどね」

カザリ「とりあえず、今は君に従う事にするよ」

カザリ「君の方が……コアメダルも、多いしさ」

アンク「……ふん」


 そのまま、Wの二人を牽制して。
 カザリとアンクは――京太郎の元を、去っていった。

 手元に残されたメダルは――。

 タカ×1、コンドル×1、トラ×1、チーター×1、クワガタ×1、バッタ×1。
 サイ×1、ゾウ×1、シャチ×1、タコ×1、パンダ×1、カンガルー×1。


 それだけを手切れ金代わりとばかりに残して。
 二人は、いなくなってしまった。


淡「……きょーたろー」

デネブ「スマン、須賀! 俺が至らなかったばかりに!」

哩「……大体の事情は把握ばしとる」

姫子『とりあえず、今は休みがてら話しましょーよ』

京太郎「……ああ」

京太郎(カザリ……。アンク……)

975: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:53:33.45 ID:l4NLke1Qo

京太郎(……どうして、なんだ)

京太郎(二人とも……なんで)

京太郎(やっぱり……グリードには、人の論理が通用しなかったのか……?)


 手の中で、ちゃりとメダルが鳴る。
 セルメダルは奪われて、コアメダルの大半も失った。
 そして――仲間までも。

 それが京太郎の心に、虚無を齎す。

 だが――立たなければならない。
 前を向かねばならない。
 京太郎がここで悲しみに酔う暇はない。

 あの二人を止めねばならないのだ。
 そして京太郎が悔やんでいたら、デネブは己を責める。共にいる淡もそうだろう。
 故に、立ち上がらなければならなかった。


京太郎「白水先輩……ありがとう、ございます」

姫子『ちょ、私は!?』

京太郎「どうしてここが分かったのかとか訊きたい事もありますし」

京太郎「こっちの事情も、説明しなきゃいけないでしょうし」

京太郎「お時間、いただけますか?」

哩「元より、そのつもりやけん」

哩「それと……姿ば見えんとしても、姫子はお前の目の前におる」

哩「姫子にも、礼ば頼む」

姫子『部長……!』

京太郎「……鶴田先輩も、ありがとうございます」

京太郎「おかげで……本当に助かりました」



 己の虚無など関係はない。
 それ以上に、京太郎が行うべき事があるのだから。

978: 1 ◆B6xkwd67zxGJ 2013/02/25(月) 22:55:08.59 ID:l4NLke1Qo




         第10話「秘密と虚無と果てない欲望」



                              B-Part 終了


←To be continued...



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