「師匠、話しましょう。ウィンドグレイス卿なら、あるいは力になってくれるかもしれません」
「……この男とは反りが合わないんですけどね……」
師匠は渋い顔をした。ウィンドグレイス卿はニヤニヤと笑っている。
「少し長くなりますが、いいですか?」
「おう、いいぜ」
「くれぐれも口外なされぬよう。本当に、機密事項です」
#
僕は宝石の話を始めた。ランダムのことや、師匠が守ってきた歴史についても。
話が進むにつれ、ウィンドグレイス卿は身を乗り出し「それで?」「どうしてそうなるんだ?」と色々訊いてきた。僕は差し支えのない範囲でそれに一つ一つ答える。
時折、彼は宝石に触って何かを確かめていた。そして首を捻ったり、頷いたりする。
全ての話が終わると、「……いやあ、途轍もねえな」と彼は呟いた。
「……確かに500年より先の歴史が不自然にないのには俺も気付いていた。たが、そんな事情があるとはな。
にしてもそのランダムってのの動機が分からん。害意はなかった、そうだな」
「ええ。僕を利用してやろうという悪意もありませんでした。ねえ、ラーナ」
「うん。無礼だし馴れ馴れしくはあったけど、親切な人であったのも確か。最初は驚いたしムッとしたけど、危険な人じゃないと思う」
「……なるほどな」
テーブルのお茶を一口、ウィンドグレイス卿は口にした。
「嘘ではあり得ないな。非常に興味がある。そして、ハーデンの背後にいる人物についても」
「それです。どう思われますか?」
「ハーデンについては俺も面識はないが知っている。
ハーフドワーフで、粗暴にして狡猾なる天才。魔術体系は俺らエルフのものとも、オルランドゥのものとも違うらしい。独学、とも聞いた。
そんな奴が、大人しく従っているはずがない。あるいは、奴よりはるかに格上の誰かがいるのか」
「『もう一人のランダム』でしょうか」
「んなこと俺に訊かれても分かるわけがない」
ウィンドグレイス卿がふうと息をついた。
>>70以上で追加情報、95以上で詳細
「……この男とは反りが合わないんですけどね……」
師匠は渋い顔をした。ウィンドグレイス卿はニヤニヤと笑っている。
「少し長くなりますが、いいですか?」
「おう、いいぜ」
「くれぐれも口外なされぬよう。本当に、機密事項です」
#
僕は宝石の話を始めた。ランダムのことや、師匠が守ってきた歴史についても。
話が進むにつれ、ウィンドグレイス卿は身を乗り出し「それで?」「どうしてそうなるんだ?」と色々訊いてきた。僕は差し支えのない範囲でそれに一つ一つ答える。
時折、彼は宝石に触って何かを確かめていた。そして首を捻ったり、頷いたりする。
全ての話が終わると、「……いやあ、途轍もねえな」と彼は呟いた。
「……確かに500年より先の歴史が不自然にないのには俺も気付いていた。たが、そんな事情があるとはな。
にしてもそのランダムってのの動機が分からん。害意はなかった、そうだな」
「ええ。僕を利用してやろうという悪意もありませんでした。ねえ、ラーナ」
「うん。無礼だし馴れ馴れしくはあったけど、親切な人であったのも確か。最初は驚いたしムッとしたけど、危険な人じゃないと思う」
「……なるほどな」
テーブルのお茶を一口、ウィンドグレイス卿は口にした。
「嘘ではあり得ないな。非常に興味がある。そして、ハーデンの背後にいる人物についても」
「それです。どう思われますか?」
「ハーデンについては俺も面識はないが知っている。
ハーフドワーフで、粗暴にして狡猾なる天才。魔術体系は俺らエルフのものとも、オルランドゥのものとも違うらしい。独学、とも聞いた。
そんな奴が、大人しく従っているはずがない。あるいは、奴よりはるかに格上の誰かがいるのか」
「『もう一人のランダム』でしょうか」
「んなこと俺に訊かれても分かるわけがない」
ウィンドグレイス卿がふうと息をついた。
>>70以上で追加情報、95以上で詳細
お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 (GA文庫)
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12: ◆Try7rHwMFw 2019/05/03(金) 21:53:21.61 ID:pvWEkiIwO
「……ただ、心当たりなしとはしない」
真剣な表情になって、ウィンドグレイス卿が呟いた。
「え?」
「髑髏のシャツの男。大武術会で2、3度見たことがある。お前が言っていたより少し老けていたようだが。
『拳神』ウィル・アピースとやった時に、あいつの近くにいた」
部屋の空気が一気に重くなった。
「まさかっ!?」
「だが事実だ。イマーラ、お前の拳法にウィルのそれが非常に似ていたが……まさか関係はあるまいな」
「……あり得ないです。スナイダ流は一子相伝、決して外に漏れたことはないですから」
「……そうか。……ウィルがハーデンと繋がっていることなど、それこそありそうもないが」
ウィル・アピース。その強さだけでなく、人格の高潔さでも知られている。
優勝者の中には富と名声に溺れて身を持ち崩した人物が少なくないけど、彼は違う。
「審判の石」の力をロワール公国と共に適切に使い、世界にとりあえずの安定をもたらした偉人だ。
現在も奥さんと2人の子供と質素な生活をし、富を社会問題の解決に使っていると言われている。
そんな彼が、「もう一人のランダム」とくっついていることがあり得るのだろうか?
また分からないことが増えてきた。ランダムがここにいれば、答えてくれるのかもしれないけど。
ラーナが口を開いた。
「……ウィンドグレイス卿、もう一つ気になることが。
瞬間転移の魔法です。ランダムが使えて、お師匠様が知らない魔法ってことは、神の領域の魔法ってことですよね?
なんでそんなのをハーデンが使えるんですか?」
>>30以上でとりあえずの理由説明
真剣な表情になって、ウィンドグレイス卿が呟いた。
「え?」
「髑髏のシャツの男。大武術会で2、3度見たことがある。お前が言っていたより少し老けていたようだが。
『拳神』ウィル・アピースとやった時に、あいつの近くにいた」
部屋の空気が一気に重くなった。
「まさかっ!?」
「だが事実だ。イマーラ、お前の拳法にウィルのそれが非常に似ていたが……まさか関係はあるまいな」
「……あり得ないです。スナイダ流は一子相伝、決して外に漏れたことはないですから」
「……そうか。……ウィルがハーデンと繋がっていることなど、それこそありそうもないが」
ウィル・アピース。その強さだけでなく、人格の高潔さでも知られている。
優勝者の中には富と名声に溺れて身を持ち崩した人物が少なくないけど、彼は違う。
「審判の石」の力をロワール公国と共に適切に使い、世界にとりあえずの安定をもたらした偉人だ。
現在も奥さんと2人の子供と質素な生活をし、富を社会問題の解決に使っていると言われている。
そんな彼が、「もう一人のランダム」とくっついていることがあり得るのだろうか?
また分からないことが増えてきた。ランダムがここにいれば、答えてくれるのかもしれないけど。
ラーナが口を開いた。
「……ウィンドグレイス卿、もう一つ気になることが。
瞬間転移の魔法です。ランダムが使えて、お師匠様が知らない魔法ってことは、神の領域の魔法ってことですよね?
なんでそんなのをハーデンが使えるんですか?」
>>30以上でとりあえずの理由説明
13: ◆Try7rHwMFw 2019/05/03(金) 21:53:53.90 ID:pvWEkiIwO
>>70以上で詳細説明
15: ◆Try7rHwMFw 2019/05/03(金) 22:22:15.06 ID:pvWEkiIwO
「……それは一応説明がつくな」
コンコン、と彼は僕とミーシャ様の宝石を交互に軽く叩いた。
「まず、機械らしきものを使ったってのがミソだ。恐らくはそいつの中に、これと近いものがある」
「え?」
「といっても、純度は多分これより大分低いはずだ。こいつの材質は、既知のものだよ。
ズマにいる魔族が昔、これに近いものを持って大会で大暴れしたことがある。70年ぐらい前、俺がまだ生まれたての赤ん坊だった頃らしいがな。
『魔洪石』というらしい。ズマとモリブスの郊外に、その鉱脈がある」
師匠が唸った。
「……そんなの初耳です」
「まあ当地でも殆ど知られてないからな。しかも鉱脈近辺はあまりに瘴気がヤバいんで、ほとんど誰も立ち入れない。
んで色々魔術的処置をこねくり回して何とか人が持てるようにしたものを、2回ほどズマで見たことがある。
何でも、マナを吸収し、中に閉じ込めておく力があるんだそうだ」
「どういうことなんですか?」
ラーナの問いに、ウィンドグレイス卿はニヤリと笑った。
「つまり、ハーデンの近くにそのランダムかそれに近い存在がいたとして、だ。そいつはその転移魔法をこの魔洪石に込めたんだよ。
どう無害化したかは知らんぞ。だが、そいつが『神』なら造作もないだろ。
後は、何かの手段でそれを開放すりゃいい。ハーデンほどの魔力なら、制御も容易いはずだ」
「……じゃあ、同じものを持っていたら!?」
「多分、転移はできるだろうな」
ミーシャ様の顔色が変わった。
「まさか……アナスタシアっ!?」
「……そいつがハーデンと繋がってるんなら、同じものを持ってるかも……」
>>50未満でミーシャが駆け出す
コンコン、と彼は僕とミーシャ様の宝石を交互に軽く叩いた。
「まず、機械らしきものを使ったってのがミソだ。恐らくはそいつの中に、これと近いものがある」
「え?」
「といっても、純度は多分これより大分低いはずだ。こいつの材質は、既知のものだよ。
ズマにいる魔族が昔、これに近いものを持って大会で大暴れしたことがある。70年ぐらい前、俺がまだ生まれたての赤ん坊だった頃らしいがな。
『魔洪石』というらしい。ズマとモリブスの郊外に、その鉱脈がある」
師匠が唸った。
「……そんなの初耳です」
「まあ当地でも殆ど知られてないからな。しかも鉱脈近辺はあまりに瘴気がヤバいんで、ほとんど誰も立ち入れない。
んで色々魔術的処置をこねくり回して何とか人が持てるようにしたものを、2回ほどズマで見たことがある。
何でも、マナを吸収し、中に閉じ込めておく力があるんだそうだ」
「どういうことなんですか?」
ラーナの問いに、ウィンドグレイス卿はニヤリと笑った。
「つまり、ハーデンの近くにそのランダムかそれに近い存在がいたとして、だ。そいつはその転移魔法をこの魔洪石に込めたんだよ。
どう無害化したかは知らんぞ。だが、そいつが『神』なら造作もないだろ。
後は、何かの手段でそれを開放すりゃいい。ハーデンほどの魔力なら、制御も容易いはずだ」
「……じゃあ、同じものを持っていたら!?」
「多分、転移はできるだろうな」
ミーシャ様の顔色が変わった。
「まさか……アナスタシアっ!?」
「……そいつがハーデンと繋がってるんなら、同じものを持ってるかも……」
>>50未満でミーシャが駆け出す
18: ◆Try7rHwMFw 2019/05/03(金) 22:29:38.51 ID:pvWEkiIwO
ミーシャ様は一瞬部屋を出ようと振り向いたが、すぐに立ち止まった。
「私は……どうすれば」
「事実に向き合うことです。貴女自身が、彼女から真実を聞き出すしかないのでは?」
師匠の言葉に、ミーシャ様は頷いた。目からは涙が溢れかかっている。
「晩餐会が終わるまで、できるだけ平然となさってください。その上で、貴女とアナスタシアで話し合うことになりますね。
私たちも話は聞きたいですが……」
>>70以上でウィンドグレイス卿が何かを取り出す
「私は……どうすれば」
「事実に向き合うことです。貴女自身が、彼女から真実を聞き出すしかないのでは?」
師匠の言葉に、ミーシャ様は頷いた。目からは涙が溢れかかっている。
「晩餐会が終わるまで、できるだけ平然となさってください。その上で、貴女とアナスタシアで話し合うことになりますね。
私たちも話は聞きたいですが……」
>>70以上でウィンドグレイス卿が何かを取り出す
21: ◆Try7rHwMFw 2019/05/03(金) 22:37:03.23 ID:pvWEkiIwO
※盗聴機的な何かは持っていない
※方針選択です。
1 離れで完全に二人だけで話をさせる
2 庭園にクランを隠しつつ、二人で話をさせる
3 全員立ち会いのもとで尋問
>>3票先取
>>1は結果だけ分かります。アナスタシアが説得に応じ、こちら側に屈するルートとしてはこれが最短です。
ただし、バッドルート(ミーシャ誘拐)の確率も相応にあります。
2は危険な目に遭った場合にクランが飛び出せます。話の内容も分かりますが、アナスタシアに見付かると厄介です。
3は最も安全です。ただ、アナスタシアが味方になることは多分ありません。(自害はあり得る)
※方針選択です。
1 離れで完全に二人だけで話をさせる
2 庭園にクランを隠しつつ、二人で話をさせる
3 全員立ち会いのもとで尋問
>>3票先取
>>1は結果だけ分かります。アナスタシアが説得に応じ、こちら側に屈するルートとしてはこれが最短です。
ただし、バッドルート(ミーシャ誘拐)の確率も相応にあります。
2は危険な目に遭った場合にクランが飛び出せます。話の内容も分かりますが、アナスタシアに見付かると厄介です。
3は最も安全です。ただ、アナスタシアが味方になることは多分ありません。(自害はあり得る)
32: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 09:52:23.34 ID:VnWhNANyO
「……盗み聞き、しかないですよね。となると、離れの庭園ですか」
「そうですね。ただ私たち全員が聞くのは無理です。クラン、お願いできますか?
貴方が一番事情を知っていますし、小柄な貴方なら隠れやすいですから」
「了解です」
師匠がミーシャ様を見る。
「では、晩餐会が終わる21時過ぎに庭園にアナスタシアを呼び出してください。後は、貴女たち次第です」
「……分かりました」
ミーシャ様は不安そうだ。恋人との訣別を告げねばならないかもしれないのだから、当然と言えば当然だ。
問題は、ミーシャがハーデンが持っていたような「転移装置」を持っていた場合だ。もし彼女が強行手段に出るなら……僕が止めなきゃ。
「そうですね。ただ私たち全員が聞くのは無理です。クラン、お願いできますか?
貴方が一番事情を知っていますし、小柄な貴方なら隠れやすいですから」
「了解です」
師匠がミーシャ様を見る。
「では、晩餐会が終わる21時過ぎに庭園にアナスタシアを呼び出してください。後は、貴女たち次第です」
「……分かりました」
ミーシャ様は不安そうだ。恋人との訣別を告げねばならないかもしれないのだから、当然と言えば当然だ。
問題は、ミーシャがハーデンが持っていたような「転移装置」を持っていた場合だ。もし彼女が強行手段に出るなら……僕が止めなきゃ。
33: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 09:59:42.41 ID:VnWhNANyO
#
時間が来た。僕は庭園の中央にある四阿近くの叢に身を隠す。
草がチクチクしてかなりうざったいけど、気配を悟られる訳にはいかない。この暗さなら、物音を立てなければ気付かれないはずだ。
話し声が遠くから聞こえた。ミーシャ様とアナスタシアだ。喋っているのは主にアナスタシアか。機嫌は悪くなさそうな感じだ。
四阿にミーシャ様たちが近付いてきた。ここまでは予定通りだ。
>>5以下で気付く
(気付かれる確率は上昇します)
(クリティカルなら次回判定での察知可能性なし)
時間が来た。僕は庭園の中央にある四阿近くの叢に身を隠す。
草がチクチクしてかなりうざったいけど、気配を悟られる訳にはいかない。この暗さなら、物音を立てなければ気付かれないはずだ。
話し声が遠くから聞こえた。ミーシャ様とアナスタシアだ。喋っているのは主にアナスタシアか。機嫌は悪くなさそうな感じだ。
四阿にミーシャ様たちが近付いてきた。ここまでは予定通りだ。
>>5以下で気付く
(気付かれる確率は上昇します)
(クリティカルなら次回判定での察知可能性なし)
35: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 10:12:08.04 ID:VnWhNANyO
「美味しかったですね、今日の晩餐」
「え、ええ。……アナスタシア。大事な話があります」
「……え?」
話が始まった。僕は気配を極力殺す。
「……貴女、午前に私が公務で不在の時、どこにいましたか?」
「えっ……雑務と申し上げたはずですが。本国への連絡とか……」
「……まだ嘘をお吐きになるのね、フローリア魔術学院に行ったことは分かっています。ウィンドグレイス卿に会われたことも」
空気が一気に重くなる。短い沈黙だったけど、やけに長く感じられた。
「……どうして」
「目撃者がいました。そして、貴女が彼に何を頼んだのかも……全て聞きました」
「……」
再びアナスタシアが黙る。ここからじゃ声だけで、表情は見えない。
01~10 誰っ!?
11~20 そうですか……ならばっ
21~94 そん、な
95~00 再判定(低確率で屈服)
「え、ええ。……アナスタシア。大事な話があります」
「……え?」
話が始まった。僕は気配を極力殺す。
「……貴女、午前に私が公務で不在の時、どこにいましたか?」
「えっ……雑務と申し上げたはずですが。本国への連絡とか……」
「……まだ嘘をお吐きになるのね、フローリア魔術学院に行ったことは分かっています。ウィンドグレイス卿に会われたことも」
空気が一気に重くなる。短い沈黙だったけど、やけに長く感じられた。
「……どうして」
「目撃者がいました。そして、貴女が彼に何を頼んだのかも……全て聞きました」
「……」
再びアナスタシアが黙る。ここからじゃ声だけで、表情は見えない。
01~10 誰っ!?
11~20 そうですか……ならばっ
21~94 そん、な
95~00 再判定(低確率で屈服)
37: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 10:25:30.37 ID:VnWhNANyO
「……そん、な。じゃあ、その宝石の……」
「……知っています。ハーデンの狙いがこれであることも。貴女が彼と──あるいは彼と繋がっている別の誰かと意を通じていることも」
啜り泣く声が聞こえる。ミーシャ様のものか、アナスタシアのものか……両方かもしれない。
「……私は……貴女を救いたかった……!!籠の中の鳥のまま、苦しむ国民に何もできず、好きな武に打ち込むこともできず……苦しみ続ける貴女をもうこれ以上見たくなかった!!
王女であるという枷さえ外せば、貴女は自由になれる!!それはミーシャ様も分かっているでしょう!!?」
「そうかもしれませんっ!!……でも、その裏にある陰謀を、貴女は知っているのですか……??」
01~15 誰っ?
16~25 そこまで御存知ですか……ならばっ
26~40 ……ええ。私は悪魔に魂を売りました
41~94 ……え?
95~00 上+α
「……知っています。ハーデンの狙いがこれであることも。貴女が彼と──あるいは彼と繋がっている別の誰かと意を通じていることも」
啜り泣く声が聞こえる。ミーシャ様のものか、アナスタシアのものか……両方かもしれない。
「……私は……貴女を救いたかった……!!籠の中の鳥のまま、苦しむ国民に何もできず、好きな武に打ち込むこともできず……苦しみ続ける貴女をもうこれ以上見たくなかった!!
王女であるという枷さえ外せば、貴女は自由になれる!!それはミーシャ様も分かっているでしょう!!?」
「そうかもしれませんっ!!……でも、その裏にある陰謀を、貴女は知っているのですか……??」
01~15 誰っ?
16~25 そこまで御存知ですか……ならばっ
26~40 ……ええ。私は悪魔に魂を売りました
41~94 ……え?
95~00 上+α
39: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 10:36:28.13 ID:VnWhNANyO
「……え?」
アナスタシアが固まった。
「……知らなかったのですね。貴女、この宝石の中に何がいると教えられました?」
「……神、がいると。それを解き放てば、ミーシャ様は籠から出れるはずだ、と。……違うのですか?」
「……ええ。少なくとも、私が聞く限りでは。その中にいるのは、神は神でも『邪神』であると。
解き放ったら最後、世界を破滅させるまで止まらないだろうと」
「そんなっ……そんな出鱈目、なぜ信じるのですっ?」
>>3票先取
1 ここで姿を表す(一通りカミングアウト)
2 ミーシャに任せる
アナスタシアが固まった。
「……知らなかったのですね。貴女、この宝石の中に何がいると教えられました?」
「……神、がいると。それを解き放てば、ミーシャ様は籠から出れるはずだ、と。……違うのですか?」
「……ええ。少なくとも、私が聞く限りでは。その中にいるのは、神は神でも『邪神』であると。
解き放ったら最後、世界を破滅させるまで止まらないだろうと」
「そんなっ……そんな出鱈目、なぜ信じるのですっ?」
>>3票先取
1 ここで姿を表す(一通りカミングアウト)
2 ミーシャに任せる
44: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 12:54:24.56 ID:NIuTyEPeO
僕はここで出ていこうかと一瞬思った。僕が説明した方が理解が早そうだったからだ。
しかし、それはアナスタシアを逆上させるだけに終わる可能性が高い。……ここは様子見だ。
「……私も、『神』に出会ったからです。ユングヴィ教のいう神とは違うようでしたが……しかし、あれは間違いなく超常の者でした。
彼が善良かは知りません。しかし、私たちに仇なす存在ではないのは確かです」
01~15 誰っ?
16~50 そんなことは信じません!神は、ユングヴィ教が奉ずる神のみですっ!
51~94 本当に、まみえたのですか?
95~00 上+α
しかし、それはアナスタシアを逆上させるだけに終わる可能性が高い。……ここは様子見だ。
「……私も、『神』に出会ったからです。ユングヴィ教のいう神とは違うようでしたが……しかし、あれは間違いなく超常の者でした。
彼が善良かは知りません。しかし、私たちに仇なす存在ではないのは確かです」
01~15 誰っ?
16~50 そんなことは信じません!神は、ユングヴィ教が奉ずる神のみですっ!
51~94 本当に、まみえたのですか?
95~00 上+α
46: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 13:00:39.74 ID:NIuTyEPeO
「……本当に、まみえたのですか?」
「ええ。彼が全能の神であるかは分かりません。ただ……彼は私の理解の及ばないことまで知っていました。『失われた歴史』、『一族』、『ランダム』……。
あれら全てを嘘と断ずることは不可能です。何故なら……」
ミーシャ様が、僕のいる方をチラリと見た。
>>>85以上で???
>>>85未満で多数決へ
「ええ。彼が全能の神であるかは分かりません。ただ……彼は私の理解の及ばないことまで知っていました。『失われた歴史』、『一族』、『ランダム』……。
あれら全てを嘘と断ずることは不可能です。何故なら……」
ミーシャ様が、僕のいる方をチラリと見た。
>>>85以上で???
>>>85未満で多数決へ
48: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 13:03:34.09 ID:NIuTyEPeO
>>2票先取
1 出ていく
2 ミーシャに任せる
1 出ていく
2 ミーシャに任せる
51: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 19:25:44.16 ID:CdddXf9QO
頃合い、ということか。僕は叢から出る。
「……!!貴方はっ……!!」
「……申し訳ない。万一のために潜んでいました。それと、この件は僕も絡んでいる」
懐から宝石を見せた。
「それは姫様のっ!!?」
「似て非なるものです。この中には、ミーシャ様の宝石の中にいる『神』と対立する、別の神がいる。
そして、それこそがミーシャ様が会われた存在です」
ミーシャ様が頷いた。
「ええ。彼はその者の『依り代』であると。
……アナスタシアは詳しい話を知らず、騙されていただけのようです。クラン様、ご説明していただけますか」
「ええ。少し長くなりますが……」
#
全ての話を終えると、アナスタシアはその場に崩れ落ちた。
「……そんなっ……私はただ……姫様を自由に……」
「……私も詳しい話を聞かねば、貴女の誘いに乗っていたでしょう。
……私たちの関係は、イーリスでは決して許されぬもの。私もイーリスを出て、貴女と暮らせればと思ったことは一度や二度ではありません。ですが……」
>>25以下でイベント
「……!!貴方はっ……!!」
「……申し訳ない。万一のために潜んでいました。それと、この件は僕も絡んでいる」
懐から宝石を見せた。
「それは姫様のっ!!?」
「似て非なるものです。この中には、ミーシャ様の宝石の中にいる『神』と対立する、別の神がいる。
そして、それこそがミーシャ様が会われた存在です」
ミーシャ様が頷いた。
「ええ。彼はその者の『依り代』であると。
……アナスタシアは詳しい話を知らず、騙されていただけのようです。クラン様、ご説明していただけますか」
「ええ。少し長くなりますが……」
#
全ての話を終えると、アナスタシアはその場に崩れ落ちた。
「……そんなっ……私はただ……姫様を自由に……」
「……私も詳しい話を聞かねば、貴女の誘いに乗っていたでしょう。
……私たちの関係は、イーリスでは決して許されぬもの。私もイーリスを出て、貴女と暮らせればと思ったことは一度や二度ではありません。ですが……」
>>25以下でイベント
54: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 19:32:11.84 ID:CdddXf9QO
アナスタシアがキッと僕を睨む。
「嘘だっ!!姫様はこの者に騙されているだけですっ!!
姫様、よく考えてくださいっ。私と姫様が過ごした10年余りと、この者と出会った僅か2日間の時間……どちらが重いとお思いですか!!?」
ミーシャ様が俯く。
「貴女に決まっているじゃないですか……でも……何故貴女は嘘をついたのです?」
「……私は、姫様を救いたいだけです。そして……2人で、王家も教団も関係ない所で生きたかった……!!」
>>50未満で転移装置を取り出す
50以上ならミーシャが平手打ち
「嘘だっ!!姫様はこの者に騙されているだけですっ!!
姫様、よく考えてくださいっ。私と姫様が過ごした10年余りと、この者と出会った僅か2日間の時間……どちらが重いとお思いですか!!?」
ミーシャ様が俯く。
「貴女に決まっているじゃないですか……でも……何故貴女は嘘をついたのです?」
「……私は、姫様を救いたいだけです。そして……2人で、王家も教団も関係ない所で生きたかった……!!」
>>50未満で転移装置を取り出す
50以上ならミーシャが平手打ち
57: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 19:48:32.58 ID:CdddXf9QO
……パシィッ!!
「目を覚ましなさいっ、アナスタシア・ドゥーランド!!貴女も、事の真実がどこにあるか……分かっているはずですっ!!!」
泣きながらミーシャ様が、アナスタシアに平手打ちした。アナスタシアは暫し呆然となり、そして震えながら号泣し始めた。
「うっ、う゛っ、うわああああぁぁぁ!!!」
僕はいたたまれず、目を伏せた。庭園には、アナスタシアの泣き声と、ミーシャ様の啜り泣きだけが響いていた。
#
落ち着くまで、どれぐらいかかっただろうか。アナスタシアの泣き声が小さくなると、ミーシャ様は袖で目を拭った。
「……貴女への処罰は、追って伝えます。貴女が善意でしたこととはいえ、一歩まかり間違えば取り返しのつかない事態になるところでした。
……ただ、今この場で結論は出せません。私にも……考える時間がほしい」
アナスタシアはまだ顔を伏せて泣いている。僕は膝をついた。
「……一つ、聞かせて下さい。あなたにミーシャ様の誘拐計画を指示したのは誰で、どのように進めるはずだったんですか」
※黒幕(?)は……
01~20 ……言えません。……下手に言うと……
21~30 ??????
31~75 イーリス聖王国、民衆院議長のグレイグ・シュプリッツァーです
76~94 テルモン王国外交官、リリー・フェルガナです
95~00 上+α
60: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 19:56:17.13 ID:CdddXf9QO
※クリティカル、再判定
01~60 リリー拘束チャンス(結果のみ、成否に関わらず当面誘拐の危険が消えます)
61~94 リリー拘束に成功(翌日に拘束成功の知らせ、翌々日に聴取結果判定)
95~00 上+ランダム登場
01~60 リリー拘束チャンス(結果のみ、成否に関わらず当面誘拐の危険が消えます)
61~94 リリー拘束に成功(翌日に拘束成功の知らせ、翌々日に聴取結果判定)
95~00 上+ランダム登場
62: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 20:07:39.99 ID:CdddXf9QO
「テルモンの外交官、リリー・フェルガナです……。友人だと思っていたのに……」
聞くな否や、ミーシャ様が手を叩いて叫んだ。
「誰かここに!!」
本館から、サマートさんが駆け付ける。彼には大まかだが今回の話は伝えてある。
「何か分かりましたか」
「ええ。至急本国に連絡を。テルモン大使館を包囲させ、一等書記官リリー・フェルガナを拘束します。彼女が黒幕です」
彼女の目は怒りに燃えていた。「絶対に許しはしない」という意思が、そこからは透けて見える。
「畏まりました。……しかし厄介ですな。テルモンとの外交問題になりますぞ?」
「やむを得ません。事無かれ主義の枢機院でも、動かざるを得ないはずです」
「まあ、それもそうですな。身内でなくて良かった、と思うべきですかな」
ミーシャ様がアナスタシアを何とも言えない目で見た。憐憫なのか、軽蔑なのか……僕には分からない。
「……何か持っているのでしょう?リリーに渡された、何かを」
>>75以上で持っている
(75未満なら国に戻ってからリリーに会わせて反抗に及ぶ予定だった)
聞くな否や、ミーシャ様が手を叩いて叫んだ。
「誰かここに!!」
本館から、サマートさんが駆け付ける。彼には大まかだが今回の話は伝えてある。
「何か分かりましたか」
「ええ。至急本国に連絡を。テルモン大使館を包囲させ、一等書記官リリー・フェルガナを拘束します。彼女が黒幕です」
彼女の目は怒りに燃えていた。「絶対に許しはしない」という意思が、そこからは透けて見える。
「畏まりました。……しかし厄介ですな。テルモンとの外交問題になりますぞ?」
「やむを得ません。事無かれ主義の枢機院でも、動かざるを得ないはずです」
「まあ、それもそうですな。身内でなくて良かった、と思うべきですかな」
ミーシャ様がアナスタシアを何とも言えない目で見た。憐憫なのか、軽蔑なのか……僕には分からない。
「……何か持っているのでしょう?リリーに渡された、何かを」
>>75以上で持っている
(75未満なら国に戻ってからリリーに会わせて反抗に及ぶ予定だった)
63: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 20:08:39.61 ID:CdddXf9QO
反抗ではなく犯行です。失礼しました。
65: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 20:38:24.47 ID:CdddXf9QO
弱々しくアナスタシアが首を振る。
「……そんなものは……ありません。イーリスに戻り次第、姫様を連れ出すつもりでした。
亡命の手筈は、リリーがしてくれると……」
「……そうですか」
ミーシャ様が溜め息をついた。転移装置とやらは、彼女が持っているのだろうか。
「……サマート、アナスタシアを連れていきなさい。……沙汰は追って下します」
「はっ」
サマートさんはアナスタシアを引き起こし、手首を掴んで本館に連れていく。僕らはその後ろ姿を、静かに見ていた。
「……どうするんです?彼女を」
「……分かりません。……私は多分、彼女をまだ愛しています。……本当は離れたくなんてない。
でも、私の立場と、彼女がしてしまったことを考えれば……」
「主犯がリリーという外交官であれ、ハーデンであれ、元通りにはならない」
こくり、とミーシャ様が頷く。
「……法に照らせば王家反逆罪で死罪です。そして、私は再び籠の中に戻るだけ……そんなの、耐えられない」
とさっ、とミーシャ様が僕の胸に顔を埋めた。
「……私はっ、どうしたらっ……!!!」
啜り泣く彼女に、僕は……
>>80以上で何か思い付く、95以上で???
「……そんなものは……ありません。イーリスに戻り次第、姫様を連れ出すつもりでした。
亡命の手筈は、リリーがしてくれると……」
「……そうですか」
ミーシャ様が溜め息をついた。転移装置とやらは、彼女が持っているのだろうか。
「……サマート、アナスタシアを連れていきなさい。……沙汰は追って下します」
「はっ」
サマートさんはアナスタシアを引き起こし、手首を掴んで本館に連れていく。僕らはその後ろ姿を、静かに見ていた。
「……どうするんです?彼女を」
「……分かりません。……私は多分、彼女をまだ愛しています。……本当は離れたくなんてない。
でも、私の立場と、彼女がしてしまったことを考えれば……」
「主犯がリリーという外交官であれ、ハーデンであれ、元通りにはならない」
こくり、とミーシャ様が頷く。
「……法に照らせば王家反逆罪で死罪です。そして、私は再び籠の中に戻るだけ……そんなの、耐えられない」
とさっ、とミーシャ様が僕の胸に顔を埋めた。
「……私はっ、どうしたらっ……!!!」
啜り泣く彼女に、僕は……
>>80以上で何か思い付く、95以上で???
67: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 20:56:38.79 ID:CdddXf9QO
※多数決へ
※重要選択肢です。3票先取
1 許しましょう、それでも
2 ……例えば、流罪にはできないのですか
3 …………(そのまま死罪になる)
4 自由安価(歓迎します)
※以下、ヒントです。
1は相当ハードルが高いかと思われます。恩赦を受けるための材料作りが必要です。上手く行けば丸く収まりますが……
2は1回判定を突破すればできますが、会えなくはないという程度で2人は基本不幸なままです。
3は一度バッサリやって、後日イーリスを訪問する際に立ち直らせるというものですが、その前にミーシャが壊れる可能性があります。
4は幾つかの可能性があります。誰かに相談する場合、誰に何を相談するかが必要です(例えばイマーラに普通に相談しても、特別な妙案が出る可能性はかなり低いです)。
2人を同時に救うのはできなくはないですが、非常に難しいかと思われます。ミーシャだけなら、上の判定に成功した場合に出るはずだった手段を使えば何とかなりますが……。
※重要選択肢です。3票先取
1 許しましょう、それでも
2 ……例えば、流罪にはできないのですか
3 …………(そのまま死罪になる)
4 自由安価(歓迎します)
※以下、ヒントです。
1は相当ハードルが高いかと思われます。恩赦を受けるための材料作りが必要です。上手く行けば丸く収まりますが……
2は1回判定を突破すればできますが、会えなくはないという程度で2人は基本不幸なままです。
3は一度バッサリやって、後日イーリスを訪問する際に立ち直らせるというものですが、その前にミーシャが壊れる可能性があります。
4は幾つかの可能性があります。誰かに相談する場合、誰に何を相談するかが必要です(例えばイマーラに普通に相談しても、特別な妙案が出る可能性はかなり低いです)。
2人を同時に救うのはできなくはないですが、非常に難しいかと思われます。ミーシャだけなら、上の判定に成功した場合に出るはずだった手段を使えば何とかなりますが……。
82: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 23:00:00.72 ID:AWg4sXrUO
「……アナスタシアを利用しましょう」
「……え?」
ミーシャ様が僕から離れる。
「どういうことですか?」
「アナスタシアには、全てを知らないかのように振る舞ってもらいます。あなたもです。
そして、リリー拘束は見合わせて下さい」
彼女の顔色が変わった。
「どうしてです!?私たちを利用し、弄んだ女ですよ??八つ裂きにしても足りな……」
「それは後でもできます。リリーを泳がせ、テルモン王国、あるいはハーデンとの繋がりを更に炙り出すんです。
アナスタシアには、リリーの動向を逐次報告してもらう。場合によっては、あなたの拉致に協力しているフリをしてもらう。
今リリーを拘束しようとしても、転移装置がもしあるなら逃げ出すのは簡単です。テルモンにも一個人がやったとシラを切られるかもしれない。
であるなら、アナスタシアを利用することでリリーを引き付け、確実に捕まえた方がいいのでは?」
「……アナスタシアは」
「首尾よく上手く行けば、捜査協力者として恩赦が利くのでは?反逆者が一転、あなたを守った立役者にもなり得るわけですから」
>>5以上でミーシャが案に乗る
「……え?」
ミーシャ様が僕から離れる。
「どういうことですか?」
「アナスタシアには、全てを知らないかのように振る舞ってもらいます。あなたもです。
そして、リリー拘束は見合わせて下さい」
彼女の顔色が変わった。
「どうしてです!?私たちを利用し、弄んだ女ですよ??八つ裂きにしても足りな……」
「それは後でもできます。リリーを泳がせ、テルモン王国、あるいはハーデンとの繋がりを更に炙り出すんです。
アナスタシアには、リリーの動向を逐次報告してもらう。場合によっては、あなたの拉致に協力しているフリをしてもらう。
今リリーを拘束しようとしても、転移装置がもしあるなら逃げ出すのは簡単です。テルモンにも一個人がやったとシラを切られるかもしれない。
であるなら、アナスタシアを利用することでリリーを引き付け、確実に捕まえた方がいいのでは?」
「……アナスタシアは」
「首尾よく上手く行けば、捜査協力者として恩赦が利くのでは?反逆者が一転、あなたを守った立役者にもなり得るわけですから」
>>5以上でミーシャが案に乗る
85: ◆Try7rHwMFw 2019/05/04(土) 23:16:44.79 ID:AWg4sXrUO
「……分かりました。ただ、私がどこまで嘘をつきとおせるか……。アナスタシアも、決して器用な方ではないですし」
確かに2人とも策略が上手そうな人種じゃない。僕も人のことは言えないけど。
「……そこは何とかするしか。ただ、あなたがアナスタシアを本当に愛しているなら、彼女を死なせず、しかも想いを貫き通す手段は……これぐらいしか思い付きませんでした」
「それもそうですね……」
ミーシャ様が何か考えているようだ。そして「あ」と一言発した。
「……クラン様も、イーリスに来られませんか?貴方がいれば、私も安心ですし」
「え……ってどういう理由で?」
「そこはきっと、何とかなりますわ」
何とかなるじゃない、という言葉を飲み込んだ。変なところで世間知らずなのか……そこが問題なんじゃないか。
しかし、まずは大きな方針を考えないと。行くのか、行かないのか。
1 行く
2 行かない
※重要選択肢です。3票先取
※行く場合、理由付けも併記して頂けると採用する場合があります。
確かに2人とも策略が上手そうな人種じゃない。僕も人のことは言えないけど。
「……そこは何とかするしか。ただ、あなたがアナスタシアを本当に愛しているなら、彼女を死なせず、しかも想いを貫き通す手段は……これぐらいしか思い付きませんでした」
「それもそうですね……」
ミーシャ様が何か考えているようだ。そして「あ」と一言発した。
「……クラン様も、イーリスに来られませんか?貴方がいれば、私も安心ですし」
「え……ってどういう理由で?」
「そこはきっと、何とかなりますわ」
何とかなるじゃない、という言葉を飲み込んだ。変なところで世間知らずなのか……そこが問題なんじゃないか。
しかし、まずは大きな方針を考えないと。行くのか、行かないのか。
1 行く
2 行かない
※重要選択肢です。3票先取
※行く場合、理由付けも併記して頂けると採用する場合があります。
93: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 08:41:24.77 ID:gKNsp/1NO
2人に任せていれば大丈夫、とは言えそうもない。それに、テルモン側の状況を知っておく必要もある。
セレズ村を離れ、師匠との修行を中断しなきゃいけないのが辛いけど……
「分かりました、行きましょう」
「本当ですか!!」
「ええ。トリスからの武術短期留学、という格好なら出国の承認も降りやすいでしょう。何より、あなたの稽古相手になるなら、修練になる」
「ありがとうございますっ!!そうと決まれば、早速報告に行きましょう!
私はアナスタシアとサマートの所に行きます。あなたはイマーラ様たちにご説明をして下さい」
ミーシャ様は小走りで本館へと向かった。アナスタシアを殺さずに済むかもしれないという喜びは、余程大きいみたいだ。
僕も一旦部屋に戻ることにしよう。師匠は、何と言うだろうか。
セレズ村を離れ、師匠との修行を中断しなきゃいけないのが辛いけど……
「分かりました、行きましょう」
「本当ですか!!」
「ええ。トリスからの武術短期留学、という格好なら出国の承認も降りやすいでしょう。何より、あなたの稽古相手になるなら、修練になる」
「ありがとうございますっ!!そうと決まれば、早速報告に行きましょう!
私はアナスタシアとサマートの所に行きます。あなたはイマーラ様たちにご説明をして下さい」
ミーシャ様は小走りで本館へと向かった。アナスタシアを殺さずに済むかもしれないという喜びは、余程大きいみたいだ。
僕も一旦部屋に戻ることにしよう。師匠は、何と言うだろうか。
94: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 08:45:22.27 ID:gKNsp/1NO
#
「……というわけなんです」
ずずっと師匠がお茶を飲んだ。
「なるほど。妙案のように思えますが、ミーシャ様への危険が去ったわけではないですよね」
「そこで僕も同行しようかと。テルモンの動き次第では、僕にできることもあるかもしれないと思いまして」
師匠は……
01~10 気が進みませんね
11~40 いいでしょう。ただ、私は残ります
41~94 いいでしょう。ただ、条件が
95~00 上+α
「……というわけなんです」
ずずっと師匠がお茶を飲んだ。
「なるほど。妙案のように思えますが、ミーシャ様への危険が去ったわけではないですよね」
「そこで僕も同行しようかと。テルモンの動き次第では、僕にできることもあるかもしれないと思いまして」
師匠は……
01~10 気が進みませんね
11~40 いいでしょう。ただ、私は残ります
41~94 いいでしょう。ただ、条件が
95~00 上+α
96: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 08:57:30.56 ID:gKNsp/1NO
「いいでしょう。ただ、条件があります」
「条件?」
「ええ。私も同行できますか?私が一緒の方が、通りはよいでしょう。『トリスを代表する武芸者が、ミーシャ王女に指導』となれば外交的にも利があります」
「確かに。しかし、いいんですか?セレズ村を長い間留守にして」
「書庫の件なら魔法鍵で厳重に守ってます。心配は無用ですよ」
ニコリと師匠は笑う。ラーナはというと、落ち着かない雰囲気だ。
「わ、私は行っちゃダメかな……」
「どうだろう。ミーシャ様次第な気はするけど……」
妻という立て付けなら、法的には入国に問題はないように思える。ただ、そこはミーシャ様次第か。
「ちょっと相談と様子見に行ってくる。待ってて」
サマートさんの部屋は、2階の個室だ。多分、ミーシャ様たちもそこだろう。
>>5未満で?
「条件?」
「ええ。私も同行できますか?私が一緒の方が、通りはよいでしょう。『トリスを代表する武芸者が、ミーシャ王女に指導』となれば外交的にも利があります」
「確かに。しかし、いいんですか?セレズ村を長い間留守にして」
「書庫の件なら魔法鍵で厳重に守ってます。心配は無用ですよ」
ニコリと師匠は笑う。ラーナはというと、落ち着かない雰囲気だ。
「わ、私は行っちゃダメかな……」
「どうだろう。ミーシャ様次第な気はするけど……」
妻という立て付けなら、法的には入国に問題はないように思える。ただ、そこはミーシャ様次第か。
「ちょっと相談と様子見に行ってくる。待ってて」
サマートさんの部屋は、2階の個室だ。多分、ミーシャ様たちもそこだろう。
>>5未満で?
98: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 09:34:51.53 ID:gKNsp/1NO
#
「クラン・オーディナルです。入ります」
「おう、入れ」
引き戸の先には、固く手を結びながら朗らかに話しているミーシャ様とアナスタシアがいた。サマートさんはそれを渋い顔で見ている。
「あ、クラン様!」
「おう、来たか。姫様に妙な策を授けたようだな」
「……ミーシャ様とアナスタシアのことを考えたら、これが最善と思ったまでです」
「ったく、大甘もいいとこだぞ。上手く行けばいいが、しくじったら姫様以外の全員の首が飛ぶ。俺も含めてだ。
ただ、リリーの逃亡確率は高いと踏んでいるんだな?」
僕は頷いた。
「ええ。ミーシャ様からお話は聞いたかもしれませんが、転移装置を持っていたら大使館を包囲しても無駄です。
リリー・フェルガナを確実に拘束するなら、引き付けてからやるしかない」
「なるほどな。お前の言うことにも理がある。策に乗ってやるよ。
で、お前も同行するって話だったな?」
「それですが……師匠とラーナも同行できませんか?
師匠の武術指導という体なら、理解は得られやすいのではないかと」
「23回大会4強、イマーラ・ランドルスか。覚えているのはそう多くはないかもしれないが、女性での4強は珍しいからな。確かに話は通りやすい。
問題は、あのエルフの小娘だ。伝説の大魔導師、ヤーヤ・バータラの弟子というだけでは説得力がないぞ」
「彼女は僕の『番』です。イーリスで言えば夫婦のようなものですから、妻ということでどうでしょう」
サマートさんが苦笑した。
「お前が嫁持ち?まだ成人もしてないだろう?」
「一応後少しで16です。それに、トリスでは婚姻年齢の縛りは緩いですし」
「ていうか、小娘はどう考えてもお前より年下……じゃないのか。エルフってのは本当によく分からんな。姫様はこれでいいのですか?」
ミーシャ様が微笑んだ。
「ええ、構いませんよ。ただ、貴方がたにも準備や手続きがあるでしょうから、出立は3日後でどうでしょう。
私たちは、明日には出ます。先にお待ちしていますね」
「……くれぐれも、身の回りには気を付けて下さい」
「無論。着いたら仮病でも使って、アナスタシア以外とは会わないようにしますわ。そこからは、極力自然に……ですわね」
>>80以上でミーシャからある提案、ファンブルなし
「クラン・オーディナルです。入ります」
「おう、入れ」
引き戸の先には、固く手を結びながら朗らかに話しているミーシャ様とアナスタシアがいた。サマートさんはそれを渋い顔で見ている。
「あ、クラン様!」
「おう、来たか。姫様に妙な策を授けたようだな」
「……ミーシャ様とアナスタシアのことを考えたら、これが最善と思ったまでです」
「ったく、大甘もいいとこだぞ。上手く行けばいいが、しくじったら姫様以外の全員の首が飛ぶ。俺も含めてだ。
ただ、リリーの逃亡確率は高いと踏んでいるんだな?」
僕は頷いた。
「ええ。ミーシャ様からお話は聞いたかもしれませんが、転移装置を持っていたら大使館を包囲しても無駄です。
リリー・フェルガナを確実に拘束するなら、引き付けてからやるしかない」
「なるほどな。お前の言うことにも理がある。策に乗ってやるよ。
で、お前も同行するって話だったな?」
「それですが……師匠とラーナも同行できませんか?
師匠の武術指導という体なら、理解は得られやすいのではないかと」
「23回大会4強、イマーラ・ランドルスか。覚えているのはそう多くはないかもしれないが、女性での4強は珍しいからな。確かに話は通りやすい。
問題は、あのエルフの小娘だ。伝説の大魔導師、ヤーヤ・バータラの弟子というだけでは説得力がないぞ」
「彼女は僕の『番』です。イーリスで言えば夫婦のようなものですから、妻ということでどうでしょう」
サマートさんが苦笑した。
「お前が嫁持ち?まだ成人もしてないだろう?」
「一応後少しで16です。それに、トリスでは婚姻年齢の縛りは緩いですし」
「ていうか、小娘はどう考えてもお前より年下……じゃないのか。エルフってのは本当によく分からんな。姫様はこれでいいのですか?」
ミーシャ様が微笑んだ。
「ええ、構いませんよ。ただ、貴方がたにも準備や手続きがあるでしょうから、出立は3日後でどうでしょう。
私たちは、明日には出ます。先にお待ちしていますね」
「……くれぐれも、身の回りには気を付けて下さい」
「無論。着いたら仮病でも使って、アナスタシア以外とは会わないようにしますわ。そこからは、極力自然に……ですわね」
>>80以上でミーシャからある提案、ファンブルなし
101: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 09:39:27.35 ID:gKNsp/1NO
※ミーシャから??の提案
昼頃まで中断。クラン君は呪われてますね。
昼頃まで中断。クラン君は呪われてますね。
105: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 11:59:41.28 ID:yGsEbRPmO
これで終わりかと思ったら、ミーシャ様が「ちょっと待ってくださいね」と言い、何か考え始めた。
そして……
「そうだ!!ねえクラン様?『クララ様』としてお越しにならない?」
「…………は?」
ミーシャ様は満面の笑顔だ。アナスタシアは戸惑った表情を浮かべている。
「ひ、姫様??」
「リリーに近付くなら、そちらの方がいいですわ!お茶会も一緒にできますし、悪くないと思いますけど?」
「ああ、そういうお考えですか。なるほど……」
ミーシャ様はニコニコと僕を見ている。僕の背中に冷や汗が流れた。
「ちょ、ちょっと!!そ、それ大丈夫なんですか??それに、ラーナの入国は……」
「大丈夫ですよ。貴方の女の子姿は本物にしか見えませんし。何より、趣味なのでしょう?願ったり叶ったりではないですか。
ラーナ様の入国も問題ありませんわ。トリスでは同性婚が認められているわけですし」
「い、いやそうですけどねぇ……?」
師匠やラーナが反対する、と口に出しかけてやめた。あの2人は間違いなく乗り気になるはずだ。どうして僕の回りの女性はこんなのばっかりなんだ……。
僕は溜め息をついた。
「……分かりましたよ。そうします」
そして……
「そうだ!!ねえクラン様?『クララ様』としてお越しにならない?」
「…………は?」
ミーシャ様は満面の笑顔だ。アナスタシアは戸惑った表情を浮かべている。
「ひ、姫様??」
「リリーに近付くなら、そちらの方がいいですわ!お茶会も一緒にできますし、悪くないと思いますけど?」
「ああ、そういうお考えですか。なるほど……」
ミーシャ様はニコニコと僕を見ている。僕の背中に冷や汗が流れた。
「ちょ、ちょっと!!そ、それ大丈夫なんですか??それに、ラーナの入国は……」
「大丈夫ですよ。貴方の女の子姿は本物にしか見えませんし。何より、趣味なのでしょう?願ったり叶ったりではないですか。
ラーナ様の入国も問題ありませんわ。トリスでは同性婚が認められているわけですし」
「い、いやそうですけどねぇ……?」
師匠やラーナが反対する、と口に出しかけてやめた。あの2人は間違いなく乗り気になるはずだ。どうして僕の回りの女性はこんなのばっかりなんだ……。
僕は溜め息をついた。
「……分かりましたよ。そうします」
106: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 12:05:33.86 ID:yGsEbRPmO
※夜のイベント
01~70 通常ルート(ラーナと一夜、描写省略)
71~94 イマーラとラーナに着せ替え人形扱いされる(イマーラ暴走可能性あり)
95~00 上+α(食べられる)
01~70 通常ルート(ラーナと一夜、描写省略)
71~94 イマーラとラーナに着せ替え人形扱いされる(イマーラ暴走可能性あり)
95~00 上+α(食べられる)
108: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 12:12:01.74 ID:yGsEbRPmO
17日目に行く前に好感度判定
ミーシャ
コンマ下の1桁×3上昇
アナスタシア
コンマ下2の1桁×3上昇
※ミーシャは好感度200になるまで動きはありません
ミーシャ
コンマ下の1桁×3上昇
アナスタシア
コンマ下2の1桁×3上昇
※ミーシャは好感度200になるまで動きはありません
111: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 12:17:54.55 ID:yGsEbRPmO
ミーシャ好感度 155
アナスタシア好感度 58
アナスタシア好感度 58
112: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 16:59:04.51 ID:yGsEbRPmO
【17日目】
「ん……」
柔らかい肌の感触で目覚めた。目を開けると、隣には気持ち良さそうに眠っているラーナがいる。僕は愛しさを感じるとともに、これからを思って深く溜め息をついた。
昨晩は危うく酷い羽目に遭う所だった。イーリス行きの許可が出たと言ったまではいいのだけど、ミーシャ様の提案を伝えると2人の目の色が変わったのだ。
途端に「何着ていこうかな?」だとか「かつらはどれにしましょう?」だとか、僕の気持ちは一切お構い無しだ。
着せ替え人形にされる寸前でトイレを口実に部屋に逃げ込んだので、事なきを得たのだけど。
その後流石に反省したのか、ラーナはちゃんと謝ってきた。師匠もやり過ぎたと言っている、らしい。
慰めてるうちにそういう気分になり、ちゃっかり致してしまったのだけど……ここまでがラーナの計画だった気がしないでもない。
というか、絶対に反省してないよなあ……あっさり許してしまった僕も、女装に段々慣れていってしまっているようでかなり怖い。
まあ、救いなのは男に狙われてるわけじゃないってことか。さすがにそれだけは勘弁だ。……イーリスに行ってどうなるかは、考えないことにした。
何はともあれ、今日でミーシャ様とも一旦お別れだ。宿はもう出られただろうか。
送迎パレードがあるから、お別れは道端で手を振る程度になる。僕らが着くまでの2日間は、ミーシャ様たちだけで何とかしてもらうしかない。
移動式電話は高価だけど、サマートさんが手持ちのものを貸してくれるという。万一の時はこっちに連絡が入る、らしい。
ミーシャ様たちを見送ったら、出国の手続きだ。オクタシアさんも協力してくれるだろうから、まず問題はないだろう。後は村に帰るだけだ。
「ん……」
柔らかい肌の感触で目覚めた。目を開けると、隣には気持ち良さそうに眠っているラーナがいる。僕は愛しさを感じるとともに、これからを思って深く溜め息をついた。
昨晩は危うく酷い羽目に遭う所だった。イーリス行きの許可が出たと言ったまではいいのだけど、ミーシャ様の提案を伝えると2人の目の色が変わったのだ。
途端に「何着ていこうかな?」だとか「かつらはどれにしましょう?」だとか、僕の気持ちは一切お構い無しだ。
着せ替え人形にされる寸前でトイレを口実に部屋に逃げ込んだので、事なきを得たのだけど。
その後流石に反省したのか、ラーナはちゃんと謝ってきた。師匠もやり過ぎたと言っている、らしい。
慰めてるうちにそういう気分になり、ちゃっかり致してしまったのだけど……ここまでがラーナの計画だった気がしないでもない。
というか、絶対に反省してないよなあ……あっさり許してしまった僕も、女装に段々慣れていってしまっているようでかなり怖い。
まあ、救いなのは男に狙われてるわけじゃないってことか。さすがにそれだけは勘弁だ。……イーリスに行ってどうなるかは、考えないことにした。
何はともあれ、今日でミーシャ様とも一旦お別れだ。宿はもう出られただろうか。
送迎パレードがあるから、お別れは道端で手を振る程度になる。僕らが着くまでの2日間は、ミーシャ様たちだけで何とかしてもらうしかない。
移動式電話は高価だけど、サマートさんが手持ちのものを貸してくれるという。万一の時はこっちに連絡が入る、らしい。
ミーシャ様たちを見送ったら、出国の手続きだ。オクタシアさんも協力してくれるだろうから、まず問題はないだろう。後は村に帰るだけだ。
113: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 17:21:51.71 ID:yGsEbRPmO
#
「結構な人だねぇ」
ラーナが感心したように言った。エルフだけでなく観光客も、送迎パレードを一目見ようと集まっているようだ。
「そりゃイーリスの次期国王だからね。そうそうお目にかかれる人じゃないよ」
「でもイーリスとトリスは友好関係にあるんでしょ?私たちはともかく、普通の人もそれなりに見る機会がありそうなものだけど」
師匠が苦笑する。
「イーリス王家は閉鎖的ですからね。国外に公務で出る事自体、決して多くはないのですよ。普通なら、次に来るのは5年後とかでしょうね」
「籠の中の鳥」、か。僕は彼女の言葉を思い出していた。
心も身体も王室に縛り付けられ、決して自由にはならない。恐らく、結婚相手は枢機院指定の相手だろう。
しかし、そうなった時……彼女はどうなるんだろう。
身体のこともある。両性具有者は、極めて稀だ。僕もミーシャ様に会うまで、実在するとは思ってもみなかった。書物の中の存在とばかり思っていた。
そして、普通の相手がそれを受け入れるとは、全く思えない。
ミーシャ様は16歳だ。そういう話がそろそろ出てくる頃だろう。
あまり猶予はないのかもしれないな、とぼんやりと思った。
向こうから蹄音が近付いてくる。パレードが来たのだ。
豪勢な馬車の中から、ミーシャ様が手を振っているのが見える。
>>85以上でイベント
「結構な人だねぇ」
ラーナが感心したように言った。エルフだけでなく観光客も、送迎パレードを一目見ようと集まっているようだ。
「そりゃイーリスの次期国王だからね。そうそうお目にかかれる人じゃないよ」
「でもイーリスとトリスは友好関係にあるんでしょ?私たちはともかく、普通の人もそれなりに見る機会がありそうなものだけど」
師匠が苦笑する。
「イーリス王家は閉鎖的ですからね。国外に公務で出る事自体、決して多くはないのですよ。普通なら、次に来るのは5年後とかでしょうね」
「籠の中の鳥」、か。僕は彼女の言葉を思い出していた。
心も身体も王室に縛り付けられ、決して自由にはならない。恐らく、結婚相手は枢機院指定の相手だろう。
しかし、そうなった時……彼女はどうなるんだろう。
身体のこともある。両性具有者は、極めて稀だ。僕もミーシャ様に会うまで、実在するとは思ってもみなかった。書物の中の存在とばかり思っていた。
そして、普通の相手がそれを受け入れるとは、全く思えない。
ミーシャ様は16歳だ。そういう話がそろそろ出てくる頃だろう。
あまり猶予はないのかもしれないな、とぼんやりと思った。
向こうから蹄音が近付いてくる。パレードが来たのだ。
豪勢な馬車の中から、ミーシャ様が手を振っているのが見える。
>>85以上でイベント
115: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 17:35:56.20 ID:yGsEbRPmO
馬車の中のミーシャ様と目が合った。ニコッと微笑みかけられたように思える。
馬車はそのまま通り過ぎていった。まあ、貴人だしこんなものだろう。それに、すぐに再会することにもなる。
「行っちゃったねぇ」
「ラーナ、ミーシャ様についての印象は変わった?」
「ん……『邪』は相変わらず感じるけど、境遇を色々聞いたら、ね。クランがアナスタシアをああしたのも、正解だったと思うよ。
……でも、クランはともかく『クララ』は狙ってる気がするんだよね……」
師匠がクスクスと笑う。
「まあいいではないですか。万一そうでも、『番』上は問題ないですし」
「いや身分の差ってものがありますからね、師匠?」
「冗談ですよ、冗談」
何か下手すると「皆で共有しましょう」とか言い出しそうだな。僕はまた、大きな溜め息をついた。
「じゃあ、オクタシアに手続きの話をしましょうか。武術師範の派遣、という格好で話を付けてくれているはずです」
#
※名声値33のため以下の判定
01~66 通常ルート(描写省略)
67~94 新キャラ登場(トリス王家)
95~00 上+α(再判定)
馬車はそのまま通り過ぎていった。まあ、貴人だしこんなものだろう。それに、すぐに再会することにもなる。
「行っちゃったねぇ」
「ラーナ、ミーシャ様についての印象は変わった?」
「ん……『邪』は相変わらず感じるけど、境遇を色々聞いたら、ね。クランがアナスタシアをああしたのも、正解だったと思うよ。
……でも、クランはともかく『クララ』は狙ってる気がするんだよね……」
師匠がクスクスと笑う。
「まあいいではないですか。万一そうでも、『番』上は問題ないですし」
「いや身分の差ってものがありますからね、師匠?」
「冗談ですよ、冗談」
何か下手すると「皆で共有しましょう」とか言い出しそうだな。僕はまた、大きな溜め息をついた。
「じゃあ、オクタシアに手続きの話をしましょうか。武術師範の派遣、という格好で話を付けてくれているはずです」
#
※名声値33のため以下の判定
01~66 通常ルート(描写省略)
67~94 新キャラ登場(トリス王家)
95~00 上+α(再判定)
117: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 17:46:19.64 ID:yGsEbRPmO
#
「イマーラ様の出国については手続きが済んでいます。明後日に出国、ですね」
「ええ。お手数お掛けしました」
「とんでもない。女王も、イーリスとの友好関係が深まるとお喜びでしたよ。帰国の御予定は」
「分かりません。向こうの出方次第ですね」
オクタシアさんが重々しく頷いた。
「確かに。あまり長くならないことを願いますが。馬はこちらで用意します。お気をつけを」
「気遣い感謝しますよ」
師匠が笑う。手続きはあっさりと済んだようだ。
「さて、まだ村に帰るにはしばらく時間がありますね。どこか行きたい場所はありますか?」
>>3票先取、もう1ヶ所行けるかはコンマ次第です(基本低確率)
1 オクタシアと稽古
2 魔術学院で魔術の勉強
3 衣服を見に行く(女装用)
4 王宮を案内してもらう(低確率で新キャラ)
5 自由安価
「イマーラ様の出国については手続きが済んでいます。明後日に出国、ですね」
「ええ。お手数お掛けしました」
「とんでもない。女王も、イーリスとの友好関係が深まるとお喜びでしたよ。帰国の御予定は」
「分かりません。向こうの出方次第ですね」
オクタシアさんが重々しく頷いた。
「確かに。あまり長くならないことを願いますが。馬はこちらで用意します。お気をつけを」
「気遣い感謝しますよ」
師匠が笑う。手続きはあっさりと済んだようだ。
「さて、まだ村に帰るにはしばらく時間がありますね。どこか行きたい場所はありますか?」
>>3票先取、もう1ヶ所行けるかはコンマ次第です(基本低確率)
1 オクタシアと稽古
2 魔術学院で魔術の勉強
3 衣服を見に行く(女装用)
4 王宮を案内してもらう(低確率で新キャラ)
5 自由安価
125: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 22:35:32.25 ID:+SCkdCIUO
「せっかくですから、オクタシアさんと稽古できれば……」
「私と、か」
「ええ。フローリアに来る機会なんてそうそうないですし。しばらく国を離れますから」
「……いいだろう。ただ、私は強いぞ」
ふっとオクタシアさんが笑う。そういえば、二刀流とは稽古した経験がないな。
「クラン、あまり無理をしないように。怪我したらイーリス行きに支障が出ますからね」
>>2票先取
1 基礎練習(通常のものより多少ボーナスが付いた基礎修練)
2 寸止め組手(3割の確率で収穫なし、7割以上で最低保証経験点5P)
3 本組手(通常戦闘形式、多少の手加減はありますがリスクもあります)
「私と、か」
「ええ。フローリアに来る機会なんてそうそうないですし。しばらく国を離れますから」
「……いいだろう。ただ、私は強いぞ」
ふっとオクタシアさんが笑う。そういえば、二刀流とは稽古した経験がないな。
「クラン、あまり無理をしないように。怪我したらイーリス行きに支障が出ますからね」
>>2票先取
1 基礎練習(通常のものより多少ボーナスが付いた基礎修練)
2 寸止め組手(3割の確率で収穫なし、7割以上で最低保証経験点5P)
3 本組手(通常戦闘形式、多少の手加減はありますがリスクもあります)
129: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 23:48:10.42 ID:+SCkdCIUO
「では、基本練習でお願いします。二刀流の流れとかも、掴んでおきたいですし」
「ふふふ、いいぞ。ただ、来年君の敵になるかもしれないから、あくまで基礎だがな」
オクタシアさんは短い模擬刀を2本持ち出した。
「間合いは君やイマーラ様とそう変わらない。懐に入らないと意味がない、という点も同じだ。
そして、懐に入った時の爆発力も似ている。二刀であるが故に、小回りが利くからな」
「なるほど。で、首元や心臓突きを狙うと」
「その通り。だから一発良いのが入れば致命傷だ。大会では鈍らを持たされるが、それでも絶命させることもある」
ゴクリ、と僕は唾を飲み込んだ。
「ハハハ、まあそう怖がるな。大半の武術家は心得ているからな。私は大体はその場合寸止めするよ。
知っての通り、致命傷を与える手前になったら審判員が勝負ありとするからな。
手加減をしないのは、身の程を知らない愚か者ぐらいだ。まあ、そんなのはもうトリスにはいないが」
「……少し安心しました」
「まあ、もっとも二刀流も万能じゃない。何より、拳法と違って浅く当たった程度じゃ動きを止められないからな。
通常の攻撃の弱さを、手数と必殺性で補う。それが私のやり方だ」
「他の軽戦士も、そんな感じなんですかね」
「どうだろうな。私は森などでは魔法で隠密性を高めたりするが、他のやり方もあるかもな。
ミーシャ様の剣術は、若干軽戦士寄りかもしれん。よりリーチが長く、戦いの幅が広いが」
ラーナが手を挙げた。
「長剣で二刀流って、あるんですか?」
「どうだろうな。私は見たことがないが、異国から来た剣士はそういうのを使えると聞いたことがある。
ただ、長剣は重いし、尋常じゃないだろう。ほとんど無理なのじゃないかな」
「なるほど。じゃあオクタシアさんのを見ていれば、基本的な戦い方は分かると」
「そういうことになるな。じゃあ、基本的な型を見せていこう」
……
…………
※修練結果
01~20 2P
21~40 4P
41~60 6P
80~94 8P(再判定、二刀流の適性有無へ)
95~98 15P(再判定、二刀流適性あり)
99 30P(追加イベントへ)
00偶数 50P+特殊イベントへ
「ふふふ、いいぞ。ただ、来年君の敵になるかもしれないから、あくまで基礎だがな」
オクタシアさんは短い模擬刀を2本持ち出した。
「間合いは君やイマーラ様とそう変わらない。懐に入らないと意味がない、という点も同じだ。
そして、懐に入った時の爆発力も似ている。二刀であるが故に、小回りが利くからな」
「なるほど。で、首元や心臓突きを狙うと」
「その通り。だから一発良いのが入れば致命傷だ。大会では鈍らを持たされるが、それでも絶命させることもある」
ゴクリ、と僕は唾を飲み込んだ。
「ハハハ、まあそう怖がるな。大半の武術家は心得ているからな。私は大体はその場合寸止めするよ。
知っての通り、致命傷を与える手前になったら審判員が勝負ありとするからな。
手加減をしないのは、身の程を知らない愚か者ぐらいだ。まあ、そんなのはもうトリスにはいないが」
「……少し安心しました」
「まあ、もっとも二刀流も万能じゃない。何より、拳法と違って浅く当たった程度じゃ動きを止められないからな。
通常の攻撃の弱さを、手数と必殺性で補う。それが私のやり方だ」
「他の軽戦士も、そんな感じなんですかね」
「どうだろうな。私は森などでは魔法で隠密性を高めたりするが、他のやり方もあるかもな。
ミーシャ様の剣術は、若干軽戦士寄りかもしれん。よりリーチが長く、戦いの幅が広いが」
ラーナが手を挙げた。
「長剣で二刀流って、あるんですか?」
「どうだろうな。私は見たことがないが、異国から来た剣士はそういうのを使えると聞いたことがある。
ただ、長剣は重いし、尋常じゃないだろう。ほとんど無理なのじゃないかな」
「なるほど。じゃあオクタシアさんのを見ていれば、基本的な戦い方は分かると」
「そういうことになるな。じゃあ、基本的な型を見せていこう」
……
…………
※修練結果
01~20 2P
21~40 4P
41~60 6P
80~94 8P(再判定、二刀流の適性有無へ)
95~98 15P(再判定、二刀流適性あり)
99 30P(追加イベントへ)
00偶数 50P+特殊イベントへ
132: ◆Try7rHwMFw 2019/05/05(日) 23:57:34.20 ID:+SCkdCIUO
※二刀流適性あり、再判定へ
01~50 筋がいい。今度稽古をつける時になったら、色々教えよう(次回稽古時に追加スキルなど)
51~75 本当に初めてか?ちょっと技を教えよう(追加スキル習得、サブ軽戦士をペナルティなしで習得可能)
76~94 なるほど……ミーシャ様を破ったのは伊達ではないな(追加スキル複数習得、サブ軽戦士をペナルティなしで習得可能)
95~00 特殊イベントへ(上級職習得可)
01~50 筋がいい。今度稽古をつける時になったら、色々教えよう(次回稽古時に追加スキルなど)
51~75 本当に初めてか?ちょっと技を教えよう(追加スキル習得、サブ軽戦士をペナルティなしで習得可能)
76~94 なるほど……ミーシャ様を破ったのは伊達ではないな(追加スキル複数習得、サブ軽戦士をペナルティなしで習得可能)
95~00 特殊イベントへ(上級職習得可)
134: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 00:10:01.98 ID:EtwgT7HuO
経験点96P
#
一通り稽古が終わると、オクタシアさんが驚いた表情になった。
「いや、驚いたな。本当に初めてか?」
「え、ええ。一応」
二刀流の動き方は、どこかスナイダ流にも通じる所があるようだった。特に手の払いや、相手の攻撃の捌き方はそのまま応用できそうだ。
「なるほどな。イマーラ様が目をかけられるだけはあるわけか。
せっかくなので、簡単な技を教えよう」
※以下の技から選択できます。
1 フェイント2…技量判定+20で命中ボーナス
2 払いのけ…ダメージ1の場合その後の攻撃に命中ボーナス、射程外の場合相手の攻撃にペナルティ
3 投擲1…要武器、距離5の単発攻撃、ダメージは基本小さいが、命中の場合相手の行動にペナルティ
4 急所狙い1…喉突き。クリティカル時、相手の防御効果を半減
>>2票先取
#
一通り稽古が終わると、オクタシアさんが驚いた表情になった。
「いや、驚いたな。本当に初めてか?」
「え、ええ。一応」
二刀流の動き方は、どこかスナイダ流にも通じる所があるようだった。特に手の払いや、相手の攻撃の捌き方はそのまま応用できそうだ。
「なるほどな。イマーラ様が目をかけられるだけはあるわけか。
せっかくなので、簡単な技を教えよう」
※以下の技から選択できます。
1 フェイント2…技量判定+20で命中ボーナス
2 払いのけ…ダメージ1の場合その後の攻撃に命中ボーナス、射程外の場合相手の攻撃にペナルティ
3 投擲1…要武器、距離5の単発攻撃、ダメージは基本小さいが、命中の場合相手の行動にペナルティ
4 急所狙い1…喉突き。クリティカル時、相手の防御効果を半減
>>2票先取
140: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 08:52:11.78 ID:EtwgT7HuO
「ちょっと構えてくれ。……そうだ」
オクタシアさんも構えた。
「今から私の動きをよく見てくれ。行くぞ」
前に出された左手が、緩く円を描く。そして、奥にある右手もだ。微妙にその回転の周期はずれている。……いつ来るのか、全く読めない。
右が僅かに突き出されたように見えた。僕は思わず身を屈める。来るっ!!
……あれ?来ない……
トン
そう思った次の瞬間、僕の喉元に模擬刀が当てられた。
「……とまあこんな具合だ。左右両方の円の動きで幻惑する。少しずらすことで初動はさらに読みにくくなる、といった案配だ。
今のは右で来ると思わせて防御体勢を作らせ、その隙に懐に飛び込むやり方だな。拳を短剣に見立てれば、似たようなことができるはずだ。やってみろ」
僕は見様見真似で動いてみる。そういえば、グリフィン様も似たような動きをしていたような……。
「お」
「ん……」
右で円を描いて、左は少しずらす……とそして、こんな感じかな?
スッ
左脚を蹴り、オクタシアさんの懐に潜り込んだ。彼女が満足そうに笑う。
「素晴らしいな。やはり天賦の才がある。あるいは、似た技をどこかで見たか?」
「ええ。グリフィン様との立ち合いで」
「道理で。『妖精』グリフィン殿ならこの程度雑作もないだろうな。
ともあれ、うまく使えば更なる効果も見込めるだろう。精進しろよ」
「はいっ!!」
※フェイント2を習得しました
オクタシアさんも構えた。
「今から私の動きをよく見てくれ。行くぞ」
前に出された左手が、緩く円を描く。そして、奥にある右手もだ。微妙にその回転の周期はずれている。……いつ来るのか、全く読めない。
右が僅かに突き出されたように見えた。僕は思わず身を屈める。来るっ!!
……あれ?来ない……
トン
そう思った次の瞬間、僕の喉元に模擬刀が当てられた。
「……とまあこんな具合だ。左右両方の円の動きで幻惑する。少しずらすことで初動はさらに読みにくくなる、といった案配だ。
今のは右で来ると思わせて防御体勢を作らせ、その隙に懐に飛び込むやり方だな。拳を短剣に見立てれば、似たようなことができるはずだ。やってみろ」
僕は見様見真似で動いてみる。そういえば、グリフィン様も似たような動きをしていたような……。
「お」
「ん……」
右で円を描いて、左は少しずらす……とそして、こんな感じかな?
スッ
左脚を蹴り、オクタシアさんの懐に潜り込んだ。彼女が満足そうに笑う。
「素晴らしいな。やはり天賦の才がある。あるいは、似た技をどこかで見たか?」
「ええ。グリフィン様との立ち合いで」
「道理で。『妖精』グリフィン殿ならこの程度雑作もないだろうな。
ともあれ、うまく使えば更なる効果も見込めるだろう。精進しろよ」
「はいっ!!」
※フェイント2を習得しました
141: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 08:52:39.67 ID:EtwgT7HuO
>>65以上でまだ時間あり
143: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 09:06:56.99 ID:EtwgT7HuO
#
「……と、もうこんな時間ですか。そろそろお暇しましょうか。これ以上遅くなると、着く頃には夜になってしまう」
「そうですね。オクタシアさん、ありがとうございました」
「こちらこそ。また機会があったらここに来てくれ。まだ教えられる技術はありそうだしな」
師匠がクスクス笑う。
「あら、『クララ』に会いたいのではなくて?」
「あっ、そっ、それはっ……ちっ、違いますよ!?私は純粋に……」
「うふふ、冗談ですよ。では、行きましょうか。オクタシア、また後日」
「……はっ」
オクタシアさんが一礼した。次にここに来るのは、いつになるのかな。
「……と、もうこんな時間ですか。そろそろお暇しましょうか。これ以上遅くなると、着く頃には夜になってしまう」
「そうですね。オクタシアさん、ありがとうございました」
「こちらこそ。また機会があったらここに来てくれ。まだ教えられる技術はありそうだしな」
師匠がクスクス笑う。
「あら、『クララ』に会いたいのではなくて?」
「あっ、そっ、それはっ……ちっ、違いますよ!?私は純粋に……」
「うふふ、冗談ですよ。では、行きましょうか。オクタシア、また後日」
「……はっ」
オクタシアさんが一礼した。次にここに来るのは、いつになるのかな。
144: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 09:09:07.86 ID:EtwgT7HuO
【18日目】
※行動選択、2票先取
1 自宅待機(イベントは基本なし、19日目へ)
2 稽古へ(通常稽古)
3 ヤーヤ邸へ
4 自由安価
※行動選択、2票先取
1 自宅待機(イベントは基本なし、19日目へ)
2 稽古へ(通常稽古)
3 ヤーヤ邸へ
4 自由安価
147: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 09:35:25.20 ID:EtwgT7HuO
今日は明日に向けての準備ということで、行動は自由だ。普通に稽古に行ってもいいのだけど、とりあえずヤーヤ様に挨拶しておこうかな。
ミーシャ様との顛末も説明しておく必要があるし。
#
小一時間かけてシムル村に着いた。フローリアから派遣されている兵士が、ちらほらと見える。
ヤーヤ様のお屋敷も、厳重な警戒態勢が敷かれていた。ハーデンが壊した玄関は、一応真新しいものに直されている。
「あ、クラン!!クランも挨拶に?」
後ろからラーナに声をかけられた。僕は頷く。
「うん。色々報告することもあるしね。一緒に行こうか」
「そだね」
彼女が僕の手を握る。
01~05 ヤーヤ様は面会謝絶ですよ
06~50 通常ルート
51~80 ヴィオラ登場
81~94 上+α(ヴィオラ同行志願)
95~00 再判定
ミーシャ様との顛末も説明しておく必要があるし。
#
小一時間かけてシムル村に着いた。フローリアから派遣されている兵士が、ちらほらと見える。
ヤーヤ様のお屋敷も、厳重な警戒態勢が敷かれていた。ハーデンが壊した玄関は、一応真新しいものに直されている。
「あ、クラン!!クランも挨拶に?」
後ろからラーナに声をかけられた。僕は頷く。
「うん。色々報告することもあるしね。一緒に行こうか」
「そだね」
彼女が僕の手を握る。
01~05 ヤーヤ様は面会謝絶ですよ
06~50 通常ルート
51~80 ヴィオラ登場
81~94 上+α(ヴィオラ同行志願)
95~00 再判定
149: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 22:36:24.42 ID:68cvKENeO
#
「おお、来たかい。話はあらかたイマーラとテイルから電話で聞いたよ」
ヤーヤ様が杖をつきながら出迎えた。ヴィオラさんは、狩りで夕方まで戻らないらしい。
「恐縮です。しばしのお別れの挨拶にと」
「そうじゃな。ラーナも気を付けるんじゃぞ。確か、国外に出るのは初めてだったでな」
「ええ。あまり、私たちエルフは国から出ませんし」
アングヴィルはトリスの隣国ということもあって、エルフはちらほらといる。ただ、それでも数は少ない。イーリスをはじめとした他国は尚更だ。
元々閉鎖的な種族柄もあるし、自給自足の傾向があるトリスにいると外に出る理由があまりないのだ。
高級娼館に行くとエルフの女性がいるという噂は聞いたことがあるけど、真偽のほどは定かじゃない。
……まあ、 的に貪欲な種族だから、多分本当なんだろうけど。
ヤーヤ様は頷き、本を持ち出した。
「イマーラから話を聞いてな。『魔洸石』について調べてみた。テイルも研究しておるそうじゃの」
「テイル……ウィンドグレイス卿ですか」
「そうじゃ。あやつ、自分の名前が好かんようでのぉ。名字に卿付けで呼ばせたがる。まあ、実際貴族じゃから間違いではないがの。
わしも魔洸石の話は噂には聞いとった。じゃが、お主の宝石がそうとは知らなんだよ」
「お師匠様、やはりかなり珍しいものなのですね」
「うむ。というより、危険すぎて手が出せぬ代物ということじゃ。多重に魔術的封印を施さねば、心身ともに即御陀仏になるらしいの。
テイルが見たと言っていた低純度の結晶体を作るのに、どれほどの人が犠牲になったかを考えると身が震えるよ」
僕らは息を飲んだ。そんなに危ないものなのか。
「まあクランが普段通りにできているところを見ると、それは今のところ安全じゃ。ミーシャ王女のものもじゃ」
ヤーヤ様が微笑まれた。
>>40以下で追加情報
「おお、来たかい。話はあらかたイマーラとテイルから電話で聞いたよ」
ヤーヤ様が杖をつきながら出迎えた。ヴィオラさんは、狩りで夕方まで戻らないらしい。
「恐縮です。しばしのお別れの挨拶にと」
「そうじゃな。ラーナも気を付けるんじゃぞ。確か、国外に出るのは初めてだったでな」
「ええ。あまり、私たちエルフは国から出ませんし」
アングヴィルはトリスの隣国ということもあって、エルフはちらほらといる。ただ、それでも数は少ない。イーリスをはじめとした他国は尚更だ。
元々閉鎖的な種族柄もあるし、自給自足の傾向があるトリスにいると外に出る理由があまりないのだ。
高級娼館に行くとエルフの女性がいるという噂は聞いたことがあるけど、真偽のほどは定かじゃない。
……まあ、 的に貪欲な種族だから、多分本当なんだろうけど。
ヤーヤ様は頷き、本を持ち出した。
「イマーラから話を聞いてな。『魔洸石』について調べてみた。テイルも研究しておるそうじゃの」
「テイル……ウィンドグレイス卿ですか」
「そうじゃ。あやつ、自分の名前が好かんようでのぉ。名字に卿付けで呼ばせたがる。まあ、実際貴族じゃから間違いではないがの。
わしも魔洸石の話は噂には聞いとった。じゃが、お主の宝石がそうとは知らなんだよ」
「お師匠様、やはりかなり珍しいものなのですね」
「うむ。というより、危険すぎて手が出せぬ代物ということじゃ。多重に魔術的封印を施さねば、心身ともに即御陀仏になるらしいの。
テイルが見たと言っていた低純度の結晶体を作るのに、どれほどの人が犠牲になったかを考えると身が震えるよ」
僕らは息を飲んだ。そんなに危ないものなのか。
「まあクランが普段通りにできているところを見ると、それは今のところ安全じゃ。ミーシャ王女のものもじゃ」
ヤーヤ様が微笑まれた。
>>40以下で追加情報
151: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 22:48:33.82 ID:68cvKENeO
しかし、それはすぐに消え去った。
「……ただ……妙な噂を耳にしておる。わしが魔洸石を調べているのも、それが理由じゃ」
「噂、ですか」
「ああ。最近、ズマの辺りで不審な連中が目撃されておるらしい。知り合いの魔族からの情報じゃ。
それがちょうど、魔洸石のある鉱脈に近いそうじゃ。……どうにも引っ掛かるでな」
「引っ掛かるとはどういうことです?お師匠様」
「さっきも言ったが、鉱脈近くは何もせんと発狂するか身体が蝕まれるかで死ぬ。にも拘らず、近付こうとする奴らがおる。どうにもおかしい。
そこで気が付いた。瘴気から身を守る方法があるのではないかと」
僕はハッとした。そうなら……あるいは転移装置のようなものが、うじゃうじゃあっても不思議じゃないかもしれない。
「どうだったんですか」
01~35 さすがにすぐには分からんかった。テイルとしばらく調べてみる
36~70 オルランドゥで、それを研究している奇特な奴がおる
71~94 一応、それらしきものはな
95~00 再判定(低確率で???)
「……ただ……妙な噂を耳にしておる。わしが魔洸石を調べているのも、それが理由じゃ」
「噂、ですか」
「ああ。最近、ズマの辺りで不審な連中が目撃されておるらしい。知り合いの魔族からの情報じゃ。
それがちょうど、魔洸石のある鉱脈に近いそうじゃ。……どうにも引っ掛かるでな」
「引っ掛かるとはどういうことです?お師匠様」
「さっきも言ったが、鉱脈近くは何もせんと発狂するか身体が蝕まれるかで死ぬ。にも拘らず、近付こうとする奴らがおる。どうにもおかしい。
そこで気が付いた。瘴気から身を守る方法があるのではないかと」
僕はハッとした。そうなら……あるいは転移装置のようなものが、うじゃうじゃあっても不思議じゃないかもしれない。
「どうだったんですか」
01~35 さすがにすぐには分からんかった。テイルとしばらく調べてみる
36~70 オルランドゥで、それを研究している奇特な奴がおる
71~94 一応、それらしきものはな
95~00 再判定(低確率で???)
153: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 23:02:06.61 ID:68cvKENeO
「わしの知識では、理屈上のことまでしか分からんかった。ただ、瘴気や魔術的封印についてはオルランドゥに専門家がおる。
エルフではないが、優秀な奴じゃ。まあ今回のイーリス行きには関係がないが、機会があったら訪ねるのもよいじゃろ」
ずずっとヤーヤ様がお茶を飲んだ。
「そうじゃ、餞別を準備してある。ちょっと待つでな……」
01~40 シトロレモンのジュース(体力回復効果)
41~70 ヤーヤのお守り(1回だけ複数分岐のコンマ判定で最低結果を回避(再判定、50以下のものに限定))
71~94 魔法の薬湯(四肢切断以外の重傷の治癒効果大、骨折なども1週で完治)
95~00 再判定
エルフではないが、優秀な奴じゃ。まあ今回のイーリス行きには関係がないが、機会があったら訪ねるのもよいじゃろ」
ずずっとヤーヤ様がお茶を飲んだ。
「そうじゃ、餞別を準備してある。ちょっと待つでな……」
01~40 シトロレモンのジュース(体力回復効果)
41~70 ヤーヤのお守り(1回だけ複数分岐のコンマ判定で最低結果を回避(再判定、50以下のものに限定))
71~94 魔法の薬湯(四肢切断以外の重傷の治癒効果大、骨折なども1週で完治)
95~00 再判定
155: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 23:10:34.83 ID:68cvKENeO
持ってきたのは2つのお守りだ。
「わしの魔力を込めてある。微力じゃが、不幸を払う程度の力はあるはずじゃ。旅の助けになるといいが」
「あっ、ありがとうございます!!」
「よいよい。可愛い弟子と、その番のためじゃ。本当はもう少しよいものをと思っていたが、準備不足でな。すまんのぉ」
「いっ、いえっ!!本当にありがとうございます!!」
ヤーヤ様が微笑んだ。
※お守りについては、大したことのない判定で発動しないよう、効果がある局面で明示します。
>>2330まで、ヤーヤへの質問を1問だけ自由安価で受け付けます。なければ1回だけ判定を挟み19日目です。
(その前に経験点を消費させますが)
「わしの魔力を込めてある。微力じゃが、不幸を払う程度の力はあるはずじゃ。旅の助けになるといいが」
「あっ、ありがとうございます!!」
「よいよい。可愛い弟子と、その番のためじゃ。本当はもう少しよいものをと思っていたが、準備不足でな。すまんのぉ」
「いっ、いえっ!!本当にありがとうございます!!」
ヤーヤ様が微笑んだ。
※お守りについては、大したことのない判定で発動しないよう、効果がある局面で明示します。
>>2330まで、ヤーヤへの質問を1問だけ自由安価で受け付けます。なければ1回だけ判定を挟み19日目です。
(その前に経験点を消費させますが)
157: ◆Try7rHwMFw 2019/05/06(月) 23:53:29.49 ID:68cvKENeO
「一つ、いいですか」
「ん、なんじゃ?」
「イーリスに行くのは初めてなんですが、何か気を付けるべきことはありますか?」
ヤーヤ様がふむ、と唸った。
「まあ、教科書通りのことは知っておろう。ユングヴィ教団の権威が強いこと、王室は象徴として非常に強い尊敬の念を抱かれていることは基本じゃな。
枢機院が政治を牛耳る一方、聖職者の腐敗が進み経済的にはかなり厳しくなっていることや、世俗派が枢機院と影で激しくやりあっているのも分かっておろう」
「ええ、その程度は」
「うむ。そこで一つ聞こう。もし仮にミーシャ王女が予定通り拉致され、乗せられるがままに決起していたら、イーリスはどうなっていたと思うね?」
「そりゃあ、テルモンとイーリスは激しく対立し、イーリスは枢機院派と世俗派に分かれて……あ」
ヤーヤ様が厳しい表情になった。
「そう、内戦になる可能性がある。とすると……」
「世俗派とテルモンが繋がっているかもしれない?」
ラーナの言葉に「左様」とヤーヤ様が呟いた。
「イーリスに向かうなら、世俗派には気を付けることじゃ。リリーとかいう外交官も、おそらく世俗派に食い込んでおる。
ただ厄介なのは、枢機院もまた信用ならぬということじゃ。王家を意のままに操り、我が物としようとしている連中は、正直好かん。
困ったことに、トリスから見る限りではまだ世俗派の方が筋が通っておる」
「……ハーデンの存在さえなければ、まだしもですけどね」
「然りじゃ。つまり、お主らは魑魅魍魎の棲み家に乗り込むことになる。
リリーを捕まえて御仕舞い、ではなくその先も考えて動くべきじゃ。まあ、イマーラは流石に理解しておろうが」
「要注意人物は?」
>>70以上で知っている
「ん、なんじゃ?」
「イーリスに行くのは初めてなんですが、何か気を付けるべきことはありますか?」
ヤーヤ様がふむ、と唸った。
「まあ、教科書通りのことは知っておろう。ユングヴィ教団の権威が強いこと、王室は象徴として非常に強い尊敬の念を抱かれていることは基本じゃな。
枢機院が政治を牛耳る一方、聖職者の腐敗が進み経済的にはかなり厳しくなっていることや、世俗派が枢機院と影で激しくやりあっているのも分かっておろう」
「ええ、その程度は」
「うむ。そこで一つ聞こう。もし仮にミーシャ王女が予定通り拉致され、乗せられるがままに決起していたら、イーリスはどうなっていたと思うね?」
「そりゃあ、テルモンとイーリスは激しく対立し、イーリスは枢機院派と世俗派に分かれて……あ」
ヤーヤ様が厳しい表情になった。
「そう、内戦になる可能性がある。とすると……」
「世俗派とテルモンが繋がっているかもしれない?」
ラーナの言葉に「左様」とヤーヤ様が呟いた。
「イーリスに向かうなら、世俗派には気を付けることじゃ。リリーとかいう外交官も、おそらく世俗派に食い込んでおる。
ただ厄介なのは、枢機院もまた信用ならぬということじゃ。王家を意のままに操り、我が物としようとしている連中は、正直好かん。
困ったことに、トリスから見る限りではまだ世俗派の方が筋が通っておる」
「……ハーデンの存在さえなければ、まだしもですけどね」
「然りじゃ。つまり、お主らは魑魅魍魎の棲み家に乗り込むことになる。
リリーを捕まえて御仕舞い、ではなくその先も考えて動くべきじゃ。まあ、イマーラは流石に理解しておろうが」
「要注意人物は?」
>>70以上で知っている
159: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 00:02:25.44 ID:/PZrond6O
「トリス、それもシムル村に数十年引き隠っている老い耄れが、イーリスの詳しい国情まで知るわけがなかろう。
とはいえ、誰が敵で、誰が味方か。よく考えて行動すべきじゃぞ」
「……分かりました」
僕が知るイーリスの人は、ミーシャ様とアナスタシア、サマートさんと部下のカーティスさんぐらいだ。
カーティスさんはよく分からないけど、サマートさんは多分信用できそうな気がする。
つまり、それ以外は……決めつけてかかるべきじゃない、ということか。僕は唾を飲み込んだ。
#
>>70以上でヴィオラ帰宅、95以上で再判定
とはいえ、誰が敵で、誰が味方か。よく考えて行動すべきじゃぞ」
「……分かりました」
僕が知るイーリスの人は、ミーシャ様とアナスタシア、サマートさんと部下のカーティスさんぐらいだ。
カーティスさんはよく分からないけど、サマートさんは多分信用できそうな気がする。
つまり、それ以外は……決めつけてかかるべきじゃない、ということか。僕は唾を飲み込んだ。
#
>>70以上でヴィオラ帰宅、95以上で再判定
162: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 09:18:40.01 ID:UcImj/ieO
「あっ……クラン、ひ、久し振り」
館を出ようとすると、弓を背負ったヴィオラさんに出会った。10日も経ってないはずだけど、確かに随分長く会ってなかったように思う。
「あ、こんにちは。ちょっと用があって」
「用?」
僕は簡潔に明日からイーリスに行くことを話した。
「師匠と一緒に、武術指導の名目です。ラーナも行きますよ」
01~30 そう……寂しくなるね
31~60 ……名目?
61~94 ボクも行きたいな……
95~00 上+α(ラーナが口を滑らす)
館を出ようとすると、弓を背負ったヴィオラさんに出会った。10日も経ってないはずだけど、確かに随分長く会ってなかったように思う。
「あ、こんにちは。ちょっと用があって」
「用?」
僕は簡潔に明日からイーリスに行くことを話した。
「師匠と一緒に、武術指導の名目です。ラーナも行きますよ」
01~30 そう……寂しくなるね
31~60 ……名目?
61~94 ボクも行きたいな……
95~00 上+α(ラーナが口を滑らす)
164: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 09:31:20.84 ID:UcImj/ieO
「えっ、どのぐらい?ここからだと、片道で1週間はかかるよね?」
「どうですかね……下手したら、1ヶ月ぐらい戻ってこないかも。西地区大会が始まるまでには戻りますけど」
「そんなに!?……ボクも、行きたいな……」
寂しそうに彼女が俯いた。
「でもこっちでの仕事とかあるんじゃ?」
「それは、他の人に任せられる、と思う。でも、無理だよね……」
あまり大人数にならなければ、追加の許可は降りるはずだ。ヴィオラさんがヤーヤ様の孫というのも大きい。ただ……。
「えっと、そこはちょっと聞いてみないと。ただ……僕、女装で行かなきゃいけないんだよね……」
「え?」
「いや、僕らを招いたのはイーリス王家のミーシャ第一王女様なんだけど。彼女の頼みで、こんなことに……」
01~70 そ、それは災難だね……
71~94 えっ!?何それ見たい!!
95~00 上+α(ヴィオラ同行確定+α)
「どうですかね……下手したら、1ヶ月ぐらい戻ってこないかも。西地区大会が始まるまでには戻りますけど」
「そんなに!?……ボクも、行きたいな……」
寂しそうに彼女が俯いた。
「でもこっちでの仕事とかあるんじゃ?」
「それは、他の人に任せられる、と思う。でも、無理だよね……」
あまり大人数にならなければ、追加の許可は降りるはずだ。ヴィオラさんがヤーヤ様の孫というのも大きい。ただ……。
「えっと、そこはちょっと聞いてみないと。ただ……僕、女装で行かなきゃいけないんだよね……」
「え?」
「いや、僕らを招いたのはイーリス王家のミーシャ第一王女様なんだけど。彼女の頼みで、こんなことに……」
01~70 そ、それは災難だね……
71~94 えっ!?何それ見たい!!
95~00 上+α(ヴィオラ同行確定+α)
166: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 09:40:25.77 ID:UcImj/ieO
「そ、それは災難だね……」
ヴィオラさんは少し引き気味だ。あ、やっと普通の感性の人がいた……。
「むぅ、でもすっごく可愛いんだよ?本当、食べちゃいたいぐらい。最初に見た時は我を忘れちゃったし」
「そ、そうなのか?」
「そうそう。イマーラ様もオクタシアさんもお墨付きだよ」
うーん、とヴィオラさんは唸っている。僕は……
1 とりあえず行けるかどうか、掛け合ってみますね(中~高確率で同行)
2 うーん、やっぱり今回は。お土産楽しみにしてくださいね
>>3票先取
ヴィオラさんは少し引き気味だ。あ、やっと普通の感性の人がいた……。
「むぅ、でもすっごく可愛いんだよ?本当、食べちゃいたいぐらい。最初に見た時は我を忘れちゃったし」
「そ、そうなのか?」
「そうそう。イマーラ様もオクタシアさんもお墨付きだよ」
うーん、とヴィオラさんは唸っている。僕は……
1 とりあえず行けるかどうか、掛け合ってみますね(中~高確率で同行)
2 うーん、やっぱり今回は。お土産楽しみにしてくださいね
>>3票先取
170: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 12:29:11.91 ID:ZAYSWQYGO
「とりあえず、行けるかどうか掛け合ってみますね。ちょっと電話を貸して下さい」
「えっ、いいの?」
ヴィオラさんの表情が明るくなった。
「1人ぐらい増える程度なら……ラーナもいいよね」
「うん、私は大丈夫」
師匠に連絡すると、オクタシアさんに相談してみるという。ハーブ茶を飲みながら待っていると、ジリリリリと電話が鳴った。
>>30以上で同行可
「えっ、いいの?」
ヴィオラさんの表情が明るくなった。
「1人ぐらい増える程度なら……ラーナもいいよね」
「うん、私は大丈夫」
師匠に連絡すると、オクタシアさんに相談してみるという。ハーブ茶を飲みながら待っていると、ジリリリリと電話が鳴った。
>>30以上で同行可
171: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 12:29:45.04 ID:ZAYSWQYGO
05未満で?(ファンブル扱い、1回のみ再判定)
174: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 12:54:38.52 ID:ZAYSWQYGO
#
「そうですか。……了解です」
僕は溜め息混じりに電話を切った。
「ダメだって。査証は今からだと取れないみたい」
「……そっか」
ヴィオラさんがあからさまに落ち込んでいる。そういえば、僕のこと好きって言ってたもんな。
「ごめんなさい。少し会えなくなりますけど、お土産持ってきますから」
「……うん、待ってるね」
ヴィオラさんは弱々しく作り笑顔を見せた。……なんか申し訳ないな。
#
「ヴィオラさん、寂しそうだったね」
「うん……仕方ないよ」
僕らはセレズ村への帰路についた。ヴィオラさん、残念だろうな。
「何かお土産、買っていかなきゃね」
「そうだね。イーリスだと何があるんだろう……喜んでもらえるものを買わなきゃね」
ヴィオラさんが一緒だったら、旅は賑やかになっただろう。ミーシャ様がどう思うかは別としても。
そっちの方がよかったな、と僕は少しだけ思った。
村に着くと、ラーナとは早々に別れた。明日は朝早い。荷造りをしなきゃいけないことを考えると、いちゃつく時間などないのだ。ラーナは不満そうだったけど。
>>15以下でイベント発生
「そうですか。……了解です」
僕は溜め息混じりに電話を切った。
「ダメだって。査証は今からだと取れないみたい」
「……そっか」
ヴィオラさんがあからさまに落ち込んでいる。そういえば、僕のこと好きって言ってたもんな。
「ごめんなさい。少し会えなくなりますけど、お土産持ってきますから」
「……うん、待ってるね」
ヴィオラさんは弱々しく作り笑顔を見せた。……なんか申し訳ないな。
#
「ヴィオラさん、寂しそうだったね」
「うん……仕方ないよ」
僕らはセレズ村への帰路についた。ヴィオラさん、残念だろうな。
「何かお土産、買っていかなきゃね」
「そうだね。イーリスだと何があるんだろう……喜んでもらえるものを買わなきゃね」
ヴィオラさんが一緒だったら、旅は賑やかになっただろう。ミーシャ様がどう思うかは別としても。
そっちの方がよかったな、と僕は少しだけ思った。
村に着くと、ラーナとは早々に別れた。明日は朝早い。荷造りをしなきゃいけないことを考えると、いちゃつく時間などないのだ。ラーナは不満そうだったけど。
>>15以下でイベント発生
176: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 13:03:30.35 ID:ZAYSWQYGO
>>19日目へ
※経験点96pを消費します。全て使いきる必要はありません。
※まず、基礎能力の上昇を決めます。
現在能力上昇には
・筋力上昇(30p)
・技術上昇(30p)
・知力上昇(20p)
・精神上昇(30p)
必要です。
どれにどれだけ使うかを決めます。(見送りも可です)
とりあえず3票先取とします。
※経験点96pを消費します。全て使いきる必要はありません。
※まず、基礎能力の上昇を決めます。
現在能力上昇には
・筋力上昇(30p)
・技術上昇(30p)
・知力上昇(20p)
・精神上昇(30p)
必要です。
どれにどれだけ使うかを決めます。(見送りも可です)
とりあえず3票先取とします。
189: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 20:35:12.93 ID:YVmAeNJHO
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 100
筋力 14
技術 11
知力 7
精神 11
所属 トリス森王国
名声値 33
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 140
アナスタシア 43
経験点16p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
HP 100
筋力 14
技術 11
知力 7
精神 11
所属 トリス森王国
名声値 33
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 140
アナスタシア 43
経験点16p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
190: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 20:36:29.80 ID:YVmAeNJHO
間違えました。
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 100
筋力 14
技術 11
知力 7
精神 11
所属 トリス森王国
名声値 33
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点16p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 100
筋力 14
技術 11
知力 7
精神 11
所属 トリス森王国
名声値 33
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点16p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
191: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 20:40:43.14 ID:YVmAeNJHO
【19日目】
荷物を背負って道場に行くと、もう既に馬が来ていた。師匠もラーナもいる。
「クラン、遅いですよ」
「といってもまだ7時前ですが……早くありません?」
「時間には余裕を持たせるものですよ。ラーナは大丈夫ですか?」
「あっ、はい。私は特に」
僕は馬にまたがろうとする。乗馬はそんなにやったことがないけど、父さんの行商に付いていったことがあるからやり方は分かる。
>>75以上でイベント
荷物を背負って道場に行くと、もう既に馬が来ていた。師匠もラーナもいる。
「クラン、遅いですよ」
「といってもまだ7時前ですが……早くありません?」
「時間には余裕を持たせるものですよ。ラーナは大丈夫ですか?」
「あっ、はい。私は特に」
僕は馬にまたがろうとする。乗馬はそんなにやったことがないけど、父さんの行商に付いていったことがあるからやり方は分かる。
>>75以上でイベント
193: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 20:50:29.40 ID:YVmAeNJHO
「……あれ、女の子の格好は?」
ラーナが不思議そうに言う。僕は眉を潜めた。
「するわけないだろ。イーリスに入ってからだよ。……それも嫌だけどさ」
「むぅ、勿体無い。そうですよね、イマーラ様」
「ええ。でも流石にやり過ぎかもしれません。とりあえずは、これでいいでしょう」
馬がゆっくりと歩き始めた。これでも人間の小走りくらいはある。今日日が沈むまでには、国境の街、サンタヴィルに着く感じか。
#
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~10 襲撃
11~90 何もなし
91~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
ラーナが不思議そうに言う。僕は眉を潜めた。
「するわけないだろ。イーリスに入ってからだよ。……それも嫌だけどさ」
「むぅ、勿体無い。そうですよね、イマーラ様」
「ええ。でも流石にやり過ぎかもしれません。とりあえずは、これでいいでしょう」
馬がゆっくりと歩き始めた。これでも人間の小走りくらいはある。今日日が沈むまでには、国境の街、サンタヴィルに着く感じか。
#
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~10 襲撃
11~90 何もなし
91~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
195: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 21:06:00.91 ID:YVmAeNJHO
#
「んー、やっと着いた。しかし移動してるだけって、暇だねえ」
「そうだね。ここに来るのは、2年ぶりか」
思えば師匠に弟子入りしてから、トリスを出たことがない。サンタヴィルは、その時以来か。
サンタヴィルは高原の街だ。冬になると雪で覆われ、トリスとの行き来はできなくなる。
トリスが閉鎖的と言われるのは、こうした地理的条件も多少なりともあるのだ。
トリスが観光地として人気になっている近年、この街の人気も上がっているらしい。風光明媚で空気も美味しい。
フローリアではなく、ここを目的地とする観光客も多いみたいだ。
「それにしても、人間が多いねぇ。国境だから、そりゃそうか」
「まあね。それにここは、アングヴィルの領地だし。とりあえず、検問所に行くよ」
簡単に手続きを受ける。アングヴィルでは僕の性別は偽る必要がない。本籍はまだこの国だからだ。
アングヴィルから一瞬だけズマを通り、イーリスに抜ける。それが今回のルートだ。
性別が問題になるのは、ズマからイーリスに行く時だけだ。
「よしっと。ラーナも終わったね」
「うん。イマーラ様はイーリスの招待を受けてるってことで、代表で色々書類書いてるけど。ホテルか旅館探さなきゃね」
「うん。まあ、普通にあると思うけど……」
01~03 ?????
04~50 普通の旅館(他キャラ遭遇確率極低)
51~80 普通のホテル(他キャラ遭遇確率低)
81~94 花街のホテル(女装イベント)
95~00 最高級ホテル(他キャラ遭遇確定)
「んー、やっと着いた。しかし移動してるだけって、暇だねえ」
「そうだね。ここに来るのは、2年ぶりか」
思えば師匠に弟子入りしてから、トリスを出たことがない。サンタヴィルは、その時以来か。
サンタヴィルは高原の街だ。冬になると雪で覆われ、トリスとの行き来はできなくなる。
トリスが閉鎖的と言われるのは、こうした地理的条件も多少なりともあるのだ。
トリスが観光地として人気になっている近年、この街の人気も上がっているらしい。風光明媚で空気も美味しい。
フローリアではなく、ここを目的地とする観光客も多いみたいだ。
「それにしても、人間が多いねぇ。国境だから、そりゃそうか」
「まあね。それにここは、アングヴィルの領地だし。とりあえず、検問所に行くよ」
簡単に手続きを受ける。アングヴィルでは僕の性別は偽る必要がない。本籍はまだこの国だからだ。
アングヴィルから一瞬だけズマを通り、イーリスに抜ける。それが今回のルートだ。
性別が問題になるのは、ズマからイーリスに行く時だけだ。
「よしっと。ラーナも終わったね」
「うん。イマーラ様はイーリスの招待を受けてるってことで、代表で色々書類書いてるけど。ホテルか旅館探さなきゃね」
「うん。まあ、普通にあると思うけど……」
01~03 ?????
04~50 普通の旅館(他キャラ遭遇確率極低)
51~80 普通のホテル(他キャラ遭遇確率低)
81~94 花街のホテル(女装イベント)
95~00 最高級ホテル(他キャラ遭遇確定)
197: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 21:18:08.29 ID:YVmAeNJHO
#
……
…………
「何でここしか泊まるところがないんだ??」
僕は大きく溜め息を付いた。目の前には、お城のような豪勢な建物がある。
ここだけじゃない。外装に贅を尽くした建物が何軒か軒を連ねている。
「んー、何が悪いの?」
ラーナは不思議そうな顔だ。師匠は不機嫌なのか、何かを堪えているのか、微妙な顔をしている。
「ここは、花街だよ……。言ってみれば、連れ込み宿。 婦も多いみたい」
「しょ、 婦??やだよそんなとこ!そりゃ、どこも一杯だったけどさ……」
ラーナがあからさまに嫌がった。そりゃそうだ。僕も花街に来るのは初めてだし。
宿探しに疲れ果て、案内所の怪しいおじさんに案内されたのがここだ。妙にニヤニヤしていたから、おかしいと思ったんだ。
師匠は……
01~15 やめましょう
16~70 せっかくですし、入りましょう
71~94 ん……あれは?(新キャラ、イマーラの知り合い)
95~00 上+α
……
…………
「何でここしか泊まるところがないんだ??」
僕は大きく溜め息を付いた。目の前には、お城のような豪勢な建物がある。
ここだけじゃない。外装に贅を尽くした建物が何軒か軒を連ねている。
「んー、何が悪いの?」
ラーナは不思議そうな顔だ。師匠は不機嫌なのか、何かを堪えているのか、微妙な顔をしている。
「ここは、花街だよ……。言ってみれば、連れ込み宿。 婦も多いみたい」
「しょ、 婦??やだよそんなとこ!そりゃ、どこも一杯だったけどさ……」
ラーナがあからさまに嫌がった。そりゃそうだ。僕も花街に来るのは初めてだし。
宿探しに疲れ果て、案内所の怪しいおじさんに案内されたのがここだ。妙にニヤニヤしていたから、おかしいと思ったんだ。
師匠は……
01~15 やめましょう
16~70 せっかくですし、入りましょう
71~94 ん……あれは?(新キャラ、イマーラの知り合い)
95~00 上+α
199: ◆Try7rHwMFw 2019/05/07(火) 21:40:32.70 ID:YVmAeNJHO
「せっかくですし、入りましょうか」
「……え?本気ですか?」
僕の問いに、師匠はニコリと微笑んだ。
「私も元アングヴィルの民です。サンタヴィルの花街は知ってます。
何故ここの花街のホテルが、こんなに豪勢か分かりますか?」
「……いえ、全く」
「ここを目当てに訪れる人種は大きく分けて2種類います。まず、若い恋人たち。ここで結婚式を挙げようとしたり、愛の想い出作りをしたりする人々です。
そして、もう1つが富裕層。彼らの中には、ここでの賭博や高級 婦を抱くことを楽しみにしている者も多いのです」
「それが何か……あ」
「そう、下手なホテルよりもちゃんとしてるのですよ。価格は多少張りますが、国からの路銀は相当ありますから問題はありません。行きますよ」
「え?ちょ、ちょっと!?」
師匠は目の前のホテルに入ってしまう。僕らも慌てて後を追った。
そこには……
「うわぁ……」
お話の中でしか見たことがない、巨大なシャンデリアと吹き抜けのロビーがあった。右手はカーテンで仕切られている。左手は普通の廊下だ。
フロントには、品の良さそうな老紳士がいる。僕らに気付くと、恭しく一礼した。
「お客様、ご宿泊ですか?それとも……雇用のご相談でしょうか」
「その心配は無用です。宿泊をお願いします」
「そうですか。お美しい3人なら、我が宿に入って下されば……おっと失礼」
師匠から殺気が一瞬だけ感じられた。その勢いに、老紳士は気圧されたらしい。
「左の廊下突き当たりの階段を上がって3階、302号室になります。どうか御ゆるりと。
カジノは2階になります。お暇なら」
僕らは左の廊下を進む。……右には何があるのだろう。
「向こうは娼館ですよ。私たちには関係のないところです」
部屋に入ると、王公貴族の部屋のような内装が僕たちを出迎えた。中央には、巨大なベッドがある。
「凄い……これ、本当にあの値段で?」
「ええ。内装はレプリカが多いですし、連れ込み宿より娼館とカジノの収入の方が中心ですからね。泊まるだけなら、費用対効果は高いのですよ」
師匠はドサリと荷物を下ろした。
※イベント判定
8の倍数かゾロ目、95~00…さて、少し知り合いに会いに行きます
4の倍数 カジノって何ですか?
それ以外 さて……ここに来たのにはもう一つ目的が
「……え?本気ですか?」
僕の問いに、師匠はニコリと微笑んだ。
「私も元アングヴィルの民です。サンタヴィルの花街は知ってます。
何故ここの花街のホテルが、こんなに豪勢か分かりますか?」
「……いえ、全く」
「ここを目当てに訪れる人種は大きく分けて2種類います。まず、若い恋人たち。ここで結婚式を挙げようとしたり、愛の想い出作りをしたりする人々です。
そして、もう1つが富裕層。彼らの中には、ここでの賭博や高級 婦を抱くことを楽しみにしている者も多いのです」
「それが何か……あ」
「そう、下手なホテルよりもちゃんとしてるのですよ。価格は多少張りますが、国からの路銀は相当ありますから問題はありません。行きますよ」
「え?ちょ、ちょっと!?」
師匠は目の前のホテルに入ってしまう。僕らも慌てて後を追った。
そこには……
「うわぁ……」
お話の中でしか見たことがない、巨大なシャンデリアと吹き抜けのロビーがあった。右手はカーテンで仕切られている。左手は普通の廊下だ。
フロントには、品の良さそうな老紳士がいる。僕らに気付くと、恭しく一礼した。
「お客様、ご宿泊ですか?それとも……雇用のご相談でしょうか」
「その心配は無用です。宿泊をお願いします」
「そうですか。お美しい3人なら、我が宿に入って下されば……おっと失礼」
師匠から殺気が一瞬だけ感じられた。その勢いに、老紳士は気圧されたらしい。
「左の廊下突き当たりの階段を上がって3階、302号室になります。どうか御ゆるりと。
カジノは2階になります。お暇なら」
僕らは左の廊下を進む。……右には何があるのだろう。
「向こうは娼館ですよ。私たちには関係のないところです」
部屋に入ると、王公貴族の部屋のような内装が僕たちを出迎えた。中央には、巨大なベッドがある。
「凄い……これ、本当にあの値段で?」
「ええ。内装はレプリカが多いですし、連れ込み宿より娼館とカジノの収入の方が中心ですからね。泊まるだけなら、費用対効果は高いのですよ」
師匠はドサリと荷物を下ろした。
※イベント判定
8の倍数かゾロ目、95~00…さて、少し知り合いに会いに行きます
4の倍数 カジノって何ですか?
それ以外 さて……ここに来たのにはもう一つ目的が
204: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 08:58:25.13 ID:czzEoTE2O
荷物を下ろすなり、彼女はニッコリと笑った。……なんか嫌な予感がしてきたぞ……。
「さて……ここに来たのにはもう一つ目的があります」
そう言うと師匠はベッドの横にある大きな扉を開いた。……向こうに部屋はないよな。
そう思った、次の瞬間。
「う、うわあ……」
「す、すごい……」
そこにあったのは、身の丈はありそうな大きな姿見だった。
「どうです?ちょっとしたものでしょう」
「い、いや何ですかこれ。こんな姿見、何に使うんですか?」
「あらクラン。ラーナとそういうまぐわり方はしたことがなくて?
ここは誂えこそ豪華ですが連れ込み宿。そういう行為をするための宿です。
そして、互いの愛をさらに強めるため、姿見を見ながらするというやり方もあるのですよ」
「……はぁ。……まさか、師匠。僕とするつもりじゃ……」
01~80 ああ、そういうわけじゃありませんよ?まだ
81~94 ……さあどうでしょう?
95~00 うふふ……
「さて……ここに来たのにはもう一つ目的があります」
そう言うと師匠はベッドの横にある大きな扉を開いた。……向こうに部屋はないよな。
そう思った、次の瞬間。
「う、うわあ……」
「す、すごい……」
そこにあったのは、身の丈はありそうな大きな姿見だった。
「どうです?ちょっとしたものでしょう」
「い、いや何ですかこれ。こんな姿見、何に使うんですか?」
「あらクラン。ラーナとそういうまぐわり方はしたことがなくて?
ここは誂えこそ豪華ですが連れ込み宿。そういう行為をするための宿です。
そして、互いの愛をさらに強めるため、姿見を見ながらするというやり方もあるのですよ」
「……はぁ。……まさか、師匠。僕とするつもりじゃ……」
01~80 ああ、そういうわけじゃありませんよ?まだ
81~94 ……さあどうでしょう?
95~00 うふふ……
206: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 09:18:07.81 ID:954gXKUYo
「ああ、そういうわけじゃありませんよ。まだ」
まだって何だよと思っていると、師匠はバッグからドレスを取り出した。
「まず、この辺りからいってみましょうか」
「へ?」
「何をぼうっとしているのです。着るのですよ、クランが」
「はぁ??」
ラーナがポンと手を叩いた。
「あ、そうか。イーリスに行くまでに服装の確認ってことですね。わざわざここにしたのは、この姿見があるから……」
「その通りです。アングヴィルや北部のアルトゥールにも大きめのホテルはありますが、比較的安くてかつこの大きさの姿見がありそうなのはサンタヴィルの花街かと思ったのですよ。
予想通り、ありましたね。やはり事前に全身を確認したいですから」
フリフリのフリルがついたドレスを、師匠は僕に見せる。
「さて、『クララ』。着てみましょう?」
こ、これは断れそうもない……。ラーナの鼻息も俄然荒くなっている。
間違いなく師匠がそうしたいだけなのだけど、そこそこ理屈が付いているのがたちが悪い。
僕は……
1 逃げる(低確率でイベント)
2 なすがままにされる
>>2票先取
まだって何だよと思っていると、師匠はバッグからドレスを取り出した。
「まず、この辺りからいってみましょうか」
「へ?」
「何をぼうっとしているのです。着るのですよ、クランが」
「はぁ??」
ラーナがポンと手を叩いた。
「あ、そうか。イーリスに行くまでに服装の確認ってことですね。わざわざここにしたのは、この姿見があるから……」
「その通りです。アングヴィルや北部のアルトゥールにも大きめのホテルはありますが、比較的安くてかつこの大きさの姿見がありそうなのはサンタヴィルの花街かと思ったのですよ。
予想通り、ありましたね。やはり事前に全身を確認したいですから」
フリフリのフリルがついたドレスを、師匠は僕に見せる。
「さて、『クララ』。着てみましょう?」
こ、これは断れそうもない……。ラーナの鼻息も俄然荒くなっている。
間違いなく師匠がそうしたいだけなのだけど、そこそこ理屈が付いているのがたちが悪い。
僕は……
1 逃げる(低確率でイベント)
2 なすがままにされる
>>2票先取
209: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 09:37:49.30 ID:954gXKUYo
……もうこうなったらなるようになれ。僕は力を抜いた。
「うふふ、素直になったみたいですね。じゃあまずこのドレスを……」
師匠があれこれ服を取り出しては着せる。姿見の向こうにいるのは、ひたすら恥ずかしがっているだけの美少女にしか見えない。
「うん、やっぱりかわいいなぁ。……食べちゃいたい」
「こらラーナ。そういうことをしたいなら、別に部屋をお取りなさい?ただし、自腹ですよ」
「あ……すみません。つい興奮して」
「まあ、その気持ちも分かりますが。……じゃあ今度はこのかつらを。うん、これなら王宮の晩餐会に出ても不自然ではありませんね。
外交官を騙すのです。相応の自然さが必要なのですよ?」
僕は溜め息をついた。……まあそうなんだけどさ。
01~25 今日はこの辺りにしましょうか
26~50 ラーナが後ろからしなだれかかってくる
51~80 ……師匠の手付きが怪しい……
81~94 ……え?
95~00 上+α
「うふふ、素直になったみたいですね。じゃあまずこのドレスを……」
師匠があれこれ服を取り出しては着せる。姿見の向こうにいるのは、ひたすら恥ずかしがっているだけの美少女にしか見えない。
「うん、やっぱりかわいいなぁ。……食べちゃいたい」
「こらラーナ。そういうことをしたいなら、別に部屋をお取りなさい?ただし、自腹ですよ」
「あ……すみません。つい興奮して」
「まあ、その気持ちも分かりますが。……じゃあ今度はこのかつらを。うん、これなら王宮の晩餐会に出ても不自然ではありませんね。
外交官を騙すのです。相応の自然さが必要なのですよ?」
僕は溜め息をついた。……まあそうなんだけどさ。
01~25 今日はこの辺りにしましょうか
26~50 ラーナが後ろからしなだれかかってくる
51~80 ……師匠の手付きが怪しい……
81~94 ……え?
95~00 上+α
211: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 09:47:26.08 ID:954gXKUYo
#
一通り服を着させられた後、師匠は満足そうに頷いた。
「……よし。今日はこの辺りにしましょうか」
「えー、もっと愛でてたいのに」
「クランのこともお考えなさい?長旅で疲れているのです。まだ機会はありますしね」
ラーナが不服そうに顔を膨らませる。……助かった。
「じゃあ、寝間着に着替えていいですよ。シャワーは順次使いましょう」
師匠が浴室に向かった。僕はふうと息をつく。
「んもう。……何ほっとした顔をしてるの」
「いや、まあ……疲れたなって」
「イーリスに行ったらしばらく女の子として行動するんだから、今から慣れなきゃ。声はともかく、歩き方とかは注意しないとダメだよ」
「分かってるよ」
僕の声変わりはまだ来ていない。それは正直気になってたけど、こんなところで役立つとは……複雑な気分だ。
>>90以上で追加イベント、未満で20日目へ
一通り服を着させられた後、師匠は満足そうに頷いた。
「……よし。今日はこの辺りにしましょうか」
「えー、もっと愛でてたいのに」
「クランのこともお考えなさい?長旅で疲れているのです。まだ機会はありますしね」
ラーナが不服そうに顔を膨らませる。……助かった。
「じゃあ、寝間着に着替えていいですよ。シャワーは順次使いましょう」
師匠が浴室に向かった。僕はふうと息をつく。
「んもう。……何ほっとした顔をしてるの」
「いや、まあ……疲れたなって」
「イーリスに行ったらしばらく女の子として行動するんだから、今から慣れなきゃ。声はともかく、歩き方とかは注意しないとダメだよ」
「分かってるよ」
僕の声変わりはまだ来ていない。それは正直気になってたけど、こんなところで役立つとは……複雑な気分だ。
>>90以上で追加イベント、未満で20日目へ
213: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 12:49:04.90 ID:36699paoO
【20日目】
「じゃあ、行きますよ」
僕らは朝靄が立ち込める中、花街を出た。ちらほらとエルフの姿が街角に見える。「高級 婦が客を見送っているのですよ」とは、師匠の言葉だ。
エルフに 婦が多いという噂は、どうも本当であったらしい。
世間知らずで女衒に騙されたり、そもそもまぐわいが好きだったりで、 婦になるエルフは少なくないのだという。
結局昨日はソファーベッドで寝た。3人で寝れなくはない大きさのベッドだけど、間違いがあるとまずいというのと、ラーナが我慢できなくなったら師匠に悪いということで一人で寝たのだ。
ラーナは不服そうだったけど仕方ない。そういうことは、別に毎日する必要はないのだ。
サンタヴィルの街を抜けると、森の中の街道に入る。山賊などがいないトリスと違い、アングヴィルだと多少の警戒は必要だ。
とはいっても、師匠に喧嘩を売る山賊は相当な愚か者なのだけど。
「そういえば、クランのご両親ってどこにいるの?」
「アングヴィルから西に15キメドぐらい離れた、ポールラントという小さな街だよ。良く首都のアングヴィルには仕事に出てるけど、寄り道は難しいかな」
「そっか。一度、ご両親に挨拶しなきゃね」
そうか、ラーナと番になったということは、こっちでは結婚に相当するのか。すっかり手紙を送るのを忘れていた。
2年も会っていない息子が結婚していたら、さぞ驚くだろう。喜んでもらえるかな。
「そうだね。ラーナのとこにも行かなくていいの?」
「あ、うん。まあそのうちにね」
エルフの親子関係は、人間のそれよりあっさりしている、らしい。成人したら基本的に放任なんだそうだ。
ヴィオラさんのところのように一家でずっと住んでいるのは、むしろ珍しい。
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~15 襲撃
16~90 何もなし
91~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
「じゃあ、行きますよ」
僕らは朝靄が立ち込める中、花街を出た。ちらほらとエルフの姿が街角に見える。「高級 婦が客を見送っているのですよ」とは、師匠の言葉だ。
エルフに 婦が多いという噂は、どうも本当であったらしい。
世間知らずで女衒に騙されたり、そもそもまぐわいが好きだったりで、 婦になるエルフは少なくないのだという。
結局昨日はソファーベッドで寝た。3人で寝れなくはない大きさのベッドだけど、間違いがあるとまずいというのと、ラーナが我慢できなくなったら師匠に悪いということで一人で寝たのだ。
ラーナは不服そうだったけど仕方ない。そういうことは、別に毎日する必要はないのだ。
サンタヴィルの街を抜けると、森の中の街道に入る。山賊などがいないトリスと違い、アングヴィルだと多少の警戒は必要だ。
とはいっても、師匠に喧嘩を売る山賊は相当な愚か者なのだけど。
「そういえば、クランのご両親ってどこにいるの?」
「アングヴィルから西に15キメドぐらい離れた、ポールラントという小さな街だよ。良く首都のアングヴィルには仕事に出てるけど、寄り道は難しいかな」
「そっか。一度、ご両親に挨拶しなきゃね」
そうか、ラーナと番になったということは、こっちでは結婚に相当するのか。すっかり手紙を送るのを忘れていた。
2年も会っていない息子が結婚していたら、さぞ驚くだろう。喜んでもらえるかな。
「そうだね。ラーナのとこにも行かなくていいの?」
「あ、うん。まあそのうちにね」
エルフの親子関係は、人間のそれよりあっさりしている、らしい。成人したら基本的に放任なんだそうだ。
ヴィオラさんのところのように一家でずっと住んでいるのは、むしろ珍しい。
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~15 襲撃
16~90 何もなし
91~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
215: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 12:54:05.08 ID:36699paoO
偶奇判定です。コンマ下3
奇数 ファンブル回避権全消費の上再判定
偶数 再度偶奇判定
奇数 ファンブル回避権全消費の上再判定
偶数 再度偶奇判定
219: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 12:57:44.56 ID:36699paoO
※再度偶奇判定
奇数 ウィル
偶数 ランダム
奇数 ウィル
偶数 ランダム
221: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 12:58:12.08 ID:36699paoO
これもコンマ下3です。
225: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 21:33:55.56 ID:tdwoDdGfO
#
休み休み移動して午後5時。少し早めにアングヴィルに着いた。
アングヴィルは元々は都市国家だ。そのせいか、首都名がそのまま国名となっている。
イーリスやテルモン、モリブスもそうらしい。歴史が消えたから、本当の所はよく分からないらしいのだけど。
「ここがアングヴィルかぁ。背の高い建物が多いね」
「そうだね。人口だけなら、オルランドゥのヘイルポリスの次くらいらしいし」
アングヴィルの人口は、確か50万人ぐらいだったと聞いている。街の規模もそれなりに大きい。
端から端まで15キメドぐらいはあるんだろうか。
僕らはその中心地のホテルに泊まることにする。世界最古の「ギルドハウス」のそばだ。
昔は冒険者やら開拓者がここを拠点にしていたというけど、今ではただの石造りの小さな建物でしかない。「ガッカリ観光地」としても有名だ。
もちろん、これを目当てに来たのではない。官公庁との手続きが要る関係上、そこに近い場所にしただけだ。
「ズマへの出国査証は、明日取りましょう。どうにも面倒なのですよね」
「師匠はズマに行ったことが?」
「イーリスに行くために大昔に一度だけ。エルフと魔族は相性が悪いですから、あまりいい想い出はないのです」
師匠は苦笑した。お腹がぐぅと鳴る。そろそろご飯時か。
「クラン、ここら辺でいいお店知ってる?」
「アングヴィルといっても広いんだから、そんなの分からないよ。誰かに訊こ……??」
向こうのカフェテリアのテラスに、どこかで見た男がいる。
ワイングラスを片手に、どこかぼーっとした感じでギルドハウスを見ていた。
そして、僕と目が合うと、「よぅっ!」と手を振った。
宝石は光ってない。……まさか。
「ランダム?」
休み休み移動して午後5時。少し早めにアングヴィルに着いた。
アングヴィルは元々は都市国家だ。そのせいか、首都名がそのまま国名となっている。
イーリスやテルモン、モリブスもそうらしい。歴史が消えたから、本当の所はよく分からないらしいのだけど。
「ここがアングヴィルかぁ。背の高い建物が多いね」
「そうだね。人口だけなら、オルランドゥのヘイルポリスの次くらいらしいし」
アングヴィルの人口は、確か50万人ぐらいだったと聞いている。街の規模もそれなりに大きい。
端から端まで15キメドぐらいはあるんだろうか。
僕らはその中心地のホテルに泊まることにする。世界最古の「ギルドハウス」のそばだ。
昔は冒険者やら開拓者がここを拠点にしていたというけど、今ではただの石造りの小さな建物でしかない。「ガッカリ観光地」としても有名だ。
もちろん、これを目当てに来たのではない。官公庁との手続きが要る関係上、そこに近い場所にしただけだ。
「ズマへの出国査証は、明日取りましょう。どうにも面倒なのですよね」
「師匠はズマに行ったことが?」
「イーリスに行くために大昔に一度だけ。エルフと魔族は相性が悪いですから、あまりいい想い出はないのです」
師匠は苦笑した。お腹がぐぅと鳴る。そろそろご飯時か。
「クラン、ここら辺でいいお店知ってる?」
「アングヴィルといっても広いんだから、そんなの分からないよ。誰かに訊こ……??」
向こうのカフェテリアのテラスに、どこかで見た男がいる。
ワイングラスを片手に、どこかぼーっとした感じでギルドハウスを見ていた。
そして、僕と目が合うと、「よぅっ!」と手を振った。
宝石は光ってない。……まさか。
「ランダム?」
226: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 21:49:21.37 ID:tdwoDdGfO
近寄るとにこやかな顔でランダムはグラスをあおった。
「よう!奇遇だな。てっきりトリスに残っていると思ったぜ」
「それはこっちの台詞ですよ。何でアングヴィルに」
「ん、ああ。ちとこいつのテストにな」
ランダムは、僕のと同じような宝石を見せた。
「そ、それは魔洸石?」
「あー、ここじゃそんな名前で呼ばれてるのか。俺らの世界じゃ『オルディニウム』って言われてるがな。
ここには天然の魔素が乏しいからな。こいつを着けてりゃ、俺の活動限界は延びる。……ああ、心配すんな。無害化処置は施してある」
相変わらず何を言ってるのかよく分からない。師匠が、強張った──というより緊張した顔でランダムに近付いた。
「あなたが話に聞いた、ランダム様ですか」
「ん、そうだ。お前がクランの師匠のイマーラだな。さすがに500年もすると、面影を探すのに苦労するが」
「……どうしてここに」
「ああ。何となく、感傷に浸りたくなってな。この世界で、シデやダナの痕跡が残ってるのは、あのゴラフのギルドハウスだけだ。
この世界のあいつらは、どういう気持ちでこの世を去ったんだろうなと思っただけさ」
ランダムがどこか遠い目をしながらワインを飲み干した。
「どうだい?一杯やるなら奢る……と言いたいが、ちとここじゃ目立つな。河岸を変えるか。
聞きたいことは山ほどあるだろうし、こちらからも聞きたいことがある」
「じゃあ、ホテルに。あまり広くはないけど」
「よう!奇遇だな。てっきりトリスに残っていると思ったぜ」
「それはこっちの台詞ですよ。何でアングヴィルに」
「ん、ああ。ちとこいつのテストにな」
ランダムは、僕のと同じような宝石を見せた。
「そ、それは魔洸石?」
「あー、ここじゃそんな名前で呼ばれてるのか。俺らの世界じゃ『オルディニウム』って言われてるがな。
ここには天然の魔素が乏しいからな。こいつを着けてりゃ、俺の活動限界は延びる。……ああ、心配すんな。無害化処置は施してある」
相変わらず何を言ってるのかよく分からない。師匠が、強張った──というより緊張した顔でランダムに近付いた。
「あなたが話に聞いた、ランダム様ですか」
「ん、そうだ。お前がクランの師匠のイマーラだな。さすがに500年もすると、面影を探すのに苦労するが」
「……どうしてここに」
「ああ。何となく、感傷に浸りたくなってな。この世界で、シデやダナの痕跡が残ってるのは、あのゴラフのギルドハウスだけだ。
この世界のあいつらは、どういう気持ちでこの世を去ったんだろうなと思っただけさ」
ランダムがどこか遠い目をしながらワインを飲み干した。
「どうだい?一杯やるなら奢る……と言いたいが、ちとここじゃ目立つな。河岸を変えるか。
聞きたいことは山ほどあるだろうし、こちらからも聞きたいことがある」
「じゃあ、ホテルに。あまり広くはないけど」
227: ◆Try7rHwMFw 2019/05/08(水) 22:22:42.91 ID:tdwoDdGfO
#
「さて、と。まず何でお前さんたちはここに?退っ引きならぬ事情ありとみたが」
僕はミーシャ様との件を話した。アナスタシアを焚き付けたのがテルモンの外交官リリーで、恐らく彼女とハーデンが繋がっているであろうことも。
そして、リリー捕縛のため僕らがイーリスに向かっていることも説明した。
一通り話し終えると、ランダムは小瓶に入った茶色の液体を飲み、ニヤッと笑った。
「……素晴らしいな。正直、もう向こうの手に落ちているという事態も想定していたが。
しかもミーシャの信頼まで得ているのはほぼ理想的だ。これなら、『連中』の思うようにはならねぇな」
「『連中』?」
「それはおいおい話す。比較的長居できるようになったんだ、ある程度種明かしをしてもいいだろう。
何か訊きたいことがあるなら、言える範囲で答えるぜ。……っと、腹も減っただろ。何か要るかい?」
「えっ、まさかお酒?」
「ウィズ食い物だ。空きっ腹に酒は辛いからな。……よっと」
ランダムはザックに手を突っ込むと、干し肉と干しブドウ、黒パンにチーズ、ハムを次々に出してきた。
「これは……口に合うかねぇ。カラスミだ、この世界にあるかは知らねえが。
クランはミードは飲めたな。せっかくだから、ニホンシュも出してやるか」
「……!あるのですか?」
「おう、師匠の姉ちゃんはいけるクチか。旨いぜ、この前タキが持ってきた、『十四代・白雲去来』だ。
オリジナルの世界でも、まあ滅多に手に入らんらしい」
ランダムがグラスにとくとくと透明な液体を注ぐ。口にした師匠の顔色が変わった。
「……!!?何ですかこれはっ??華のような香りと芳醇な旨味……こんなニホンシュは初めて……」
「だろうな。クランと嬢ちゃんもどうだい」
……凄まじく美味しい。お酒が飲めないはずのラーナも、「……嘘っ……」と絶句している。
「アハハ、気に入ってもらえたようで何よりだぜ。さて、質問タイムだ。何が訊きたい?」
1 他の世界とは?
2 「連中」とは?
3 ウィルの近くにも貴方はいた?
4 宝石の中にいるものは?
5 自由安価
>>2票先取
※訊く順番で内容が若干変わります
>>3問までは確定で質問可能
「さて、と。まず何でお前さんたちはここに?退っ引きならぬ事情ありとみたが」
僕はミーシャ様との件を話した。アナスタシアを焚き付けたのがテルモンの外交官リリーで、恐らく彼女とハーデンが繋がっているであろうことも。
そして、リリー捕縛のため僕らがイーリスに向かっていることも説明した。
一通り話し終えると、ランダムは小瓶に入った茶色の液体を飲み、ニヤッと笑った。
「……素晴らしいな。正直、もう向こうの手に落ちているという事態も想定していたが。
しかもミーシャの信頼まで得ているのはほぼ理想的だ。これなら、『連中』の思うようにはならねぇな」
「『連中』?」
「それはおいおい話す。比較的長居できるようになったんだ、ある程度種明かしをしてもいいだろう。
何か訊きたいことがあるなら、言える範囲で答えるぜ。……っと、腹も減っただろ。何か要るかい?」
「えっ、まさかお酒?」
「ウィズ食い物だ。空きっ腹に酒は辛いからな。……よっと」
ランダムはザックに手を突っ込むと、干し肉と干しブドウ、黒パンにチーズ、ハムを次々に出してきた。
「これは……口に合うかねぇ。カラスミだ、この世界にあるかは知らねえが。
クランはミードは飲めたな。せっかくだから、ニホンシュも出してやるか」
「……!あるのですか?」
「おう、師匠の姉ちゃんはいけるクチか。旨いぜ、この前タキが持ってきた、『十四代・白雲去来』だ。
オリジナルの世界でも、まあ滅多に手に入らんらしい」
ランダムがグラスにとくとくと透明な液体を注ぐ。口にした師匠の顔色が変わった。
「……!!?何ですかこれはっ??華のような香りと芳醇な旨味……こんなニホンシュは初めて……」
「だろうな。クランと嬢ちゃんもどうだい」
……凄まじく美味しい。お酒が飲めないはずのラーナも、「……嘘っ……」と絶句している。
「アハハ、気に入ってもらえたようで何よりだぜ。さて、質問タイムだ。何が訊きたい?」
1 他の世界とは?
2 「連中」とは?
3 ウィルの近くにも貴方はいた?
4 宝石の中にいるものは?
5 自由安価
>>2票先取
※訊く順番で内容が若干変わります
>>3問までは確定で質問可能
230: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 08:46:35.15 ID:8UVTdwA6O
※寝落ちしていました
「さっき言っていた、『連中』って」
グビリ、とランダムがグラスのお酒を飲んだ。
「それについて話すにゃ、少々手間だな。まあ平たく言えば、ハーデンのバックにいる『もう一人の俺』、ついでに言や奴が属してる『世界』の連中だ」
「……??話が見えないんだけど」
「前にお前さんに会った時、この世界以外にも幾つか──いや、無数の世界があるって言ったな。その中には、別の世界を征服しようってのもある。
俺のいる世界は、そいつらに侵されそうになってる。んで、全力でそれに抵抗してる状況だ」
「もう一人のランダムって、まさか……」
「そう。まさにその征服を仕掛けてる世界のだ。
実は戦況は膠着状態でな。ある奴が命を使って魔力結界を張った。ただ、あと1年半ちょいしかもたない。
そこで、その間に連中を叩ける奴──『救世主』を探しているってわけだ」
ラーナの血相が変わった。
「ちょっと待ってよ!まさか、クランがそれってこと??あんたたちの世界を救うために、何でクランが行かなきゃ……」
「話は最後まで聞くもんだぜ、お嬢ちゃん。
どうして魔力結界を張ったか、というと向こうの大ボス──まあすっごく分かりやすく言えば、『大魔王』だな。そいつが目覚めちまったからだ。
んで、そいつは俺たちの世界だけじゃなく、他の多元世界も狙うだろう。だからこれは、立派にここの世界の危機だ」
大魔王?御伽噺じゃあるまいし。訝しく思いながら、僕はランダムの話を聞く。
「んで、そいつを倒すには、方法が非常に限られている。『蛇』の力か、『一角獣』の力を以てしないとどうしようもない。
……ああ、『蛇』とか『一角獣』ってのは一種の神だな。とはいっても人を害することの方が多いが。
んで、蛇や一角獣の力を借りることはできるが、当のそいつらは多くの場合動けないんだな。
これはどこの世界でも同じだ。そして、借り物の力では、奴は殺せない。
だが例外がある。……クランの持っている宝石だ」
「……これが?」
「そうだ。大体は依り代になるとその地に縛り付けられる。しかしそいつを持っていれば違う。
『蛇』や『一角獣』の力を完全に持ちながら、それを行使できるわけだ。
まあ、適切に封印を解いた上で、しかも力を自在に操れるようでないと話にならないが」
ランダムが空のグラスにお酒を注ぐ。
「俺らも奴──『オルド』を殺すために、色々探ったよ。んで、辿り着いたのがこの世界だ。
『蛇』も『一角獣』もほぼ完全な形で封印されている世界は、今んとこはここしかない。
そして、俺なりにまた少し調べた。審判の石をこっそり使ってな。そうしたら『蛇』の前依り代は、俺の知っている男だった。使える、と思ったよ。
上手くすれば、連中を何とかできるかもしれないってな」
「でも、それなら何でミーシャ様の方に行かなかったんです?」
師匠が「カラスミ」とかいう黄色い板のようなものをつまむ。ランダムは溜め息をついた。
「あっちの『依り代』は話が通じねえ。現状じゃな。んで、仮に封印を解いたらまずこの世界を滅ぼそうとするだろう。
んで、クランの持つ『蛇』の力まで取り込んだら……それこそ多元世界の終わりだ。完全なる怪物が誕生する、らしい」
「……ちょっと待って下さい。じゃあハーデンやその背後にいる『もう一人の貴方』は、何でミーシャ様を……」
「破滅と破壊が目的だからだよ。少なくとも、もう一人の俺はな。
『エメリア』が生まれた暁にゃ、オルドはそいつを呼び寄せまず俺らの世界を滅ぼす。後は誰も止めるのがいねえ。
オルド自身が『エメリア』を制御できると思ってるかは知らねえ。だが、制御できようができまいが、結果は大差ない」
「さっき言っていた、『連中』って」
グビリ、とランダムがグラスのお酒を飲んだ。
「それについて話すにゃ、少々手間だな。まあ平たく言えば、ハーデンのバックにいる『もう一人の俺』、ついでに言や奴が属してる『世界』の連中だ」
「……??話が見えないんだけど」
「前にお前さんに会った時、この世界以外にも幾つか──いや、無数の世界があるって言ったな。その中には、別の世界を征服しようってのもある。
俺のいる世界は、そいつらに侵されそうになってる。んで、全力でそれに抵抗してる状況だ」
「もう一人のランダムって、まさか……」
「そう。まさにその征服を仕掛けてる世界のだ。
実は戦況は膠着状態でな。ある奴が命を使って魔力結界を張った。ただ、あと1年半ちょいしかもたない。
そこで、その間に連中を叩ける奴──『救世主』を探しているってわけだ」
ラーナの血相が変わった。
「ちょっと待ってよ!まさか、クランがそれってこと??あんたたちの世界を救うために、何でクランが行かなきゃ……」
「話は最後まで聞くもんだぜ、お嬢ちゃん。
どうして魔力結界を張ったか、というと向こうの大ボス──まあすっごく分かりやすく言えば、『大魔王』だな。そいつが目覚めちまったからだ。
んで、そいつは俺たちの世界だけじゃなく、他の多元世界も狙うだろう。だからこれは、立派にここの世界の危機だ」
大魔王?御伽噺じゃあるまいし。訝しく思いながら、僕はランダムの話を聞く。
「んで、そいつを倒すには、方法が非常に限られている。『蛇』の力か、『一角獣』の力を以てしないとどうしようもない。
……ああ、『蛇』とか『一角獣』ってのは一種の神だな。とはいっても人を害することの方が多いが。
んで、蛇や一角獣の力を借りることはできるが、当のそいつらは多くの場合動けないんだな。
これはどこの世界でも同じだ。そして、借り物の力では、奴は殺せない。
だが例外がある。……クランの持っている宝石だ」
「……これが?」
「そうだ。大体は依り代になるとその地に縛り付けられる。しかしそいつを持っていれば違う。
『蛇』や『一角獣』の力を完全に持ちながら、それを行使できるわけだ。
まあ、適切に封印を解いた上で、しかも力を自在に操れるようでないと話にならないが」
ランダムが空のグラスにお酒を注ぐ。
「俺らも奴──『オルド』を殺すために、色々探ったよ。んで、辿り着いたのがこの世界だ。
『蛇』も『一角獣』もほぼ完全な形で封印されている世界は、今んとこはここしかない。
そして、俺なりにまた少し調べた。審判の石をこっそり使ってな。そうしたら『蛇』の前依り代は、俺の知っている男だった。使える、と思ったよ。
上手くすれば、連中を何とかできるかもしれないってな」
「でも、それなら何でミーシャ様の方に行かなかったんです?」
師匠が「カラスミ」とかいう黄色い板のようなものをつまむ。ランダムは溜め息をついた。
「あっちの『依り代』は話が通じねえ。現状じゃな。んで、仮に封印を解いたらまずこの世界を滅ぼそうとするだろう。
んで、クランの持つ『蛇』の力まで取り込んだら……それこそ多元世界の終わりだ。完全なる怪物が誕生する、らしい」
「……ちょっと待って下さい。じゃあハーデンやその背後にいる『もう一人の貴方』は、何でミーシャ様を……」
「破滅と破壊が目的だからだよ。少なくとも、もう一人の俺はな。
『エメリア』が生まれた暁にゃ、オルドはそいつを呼び寄せまず俺らの世界を滅ぼす。後は誰も止めるのがいねえ。
オルド自身が『エメリア』を制御できると思ってるかは知らねえ。だが、制御できようができまいが、結果は大差ない」
231: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 08:56:42.81 ID:8UVTdwA6O
ラーナがうーんと唸った。
「いや、良くわかってないんだけど……つまりはこういうこと?
世の中には私たちみたいな世界がいくつもあって、その中には大魔王みたいなのがいる。
そしてそいつはあんたのを含めてあちこちの世界を滅ぼそうとしてて、それを討てるのがクラン。
んで向こうは向こうであんたたちに対抗できる戦力を探してて、それがミーシャ様の宝石の中にいるってわけ?」
「御名答だ。察しがいいな、お嬢ちゃん」
ランダムがラーナの頭を撫でる。お気に入りの頭巾を触られ、彼女がムッとした。
師匠も真剣な表情でランダムに訊く。
「ただクランはまだ未熟です。そんな大それた話に乗せるには、あまりに……」
「だから俺が力を貸す。俺にも向こうの世界のことがあるからそうちょくちょくは来れないが、力を引き出したり封印を部分的に解くのは問題ない。
まあ、封印についちゃなんやかんやで慎重にならざるをえねえがな。特にここからは少々時間もかかる」
「どうしてですか」
「術式が相応に複雑だからだよ。まあ、誰がやったのか知らねえが……大方ジュリアン辺りか……面倒な形にしてくれたもんだ」
ランダムがふうと息を吐いた。
※質問2問目、2票先取
1 他の世界とは?
2 ミーシャの中の宝石を味方につけるには?(現状低確率)
3 ウィルの近くにも貴方はいた?
4 宝石の中にいるものは?
5 自由安価
「いや、良くわかってないんだけど……つまりはこういうこと?
世の中には私たちみたいな世界がいくつもあって、その中には大魔王みたいなのがいる。
そしてそいつはあんたのを含めてあちこちの世界を滅ぼそうとしてて、それを討てるのがクラン。
んで向こうは向こうであんたたちに対抗できる戦力を探してて、それがミーシャ様の宝石の中にいるってわけ?」
「御名答だ。察しがいいな、お嬢ちゃん」
ランダムがラーナの頭を撫でる。お気に入りの頭巾を触られ、彼女がムッとした。
師匠も真剣な表情でランダムに訊く。
「ただクランはまだ未熟です。そんな大それた話に乗せるには、あまりに……」
「だから俺が力を貸す。俺にも向こうの世界のことがあるからそうちょくちょくは来れないが、力を引き出したり封印を部分的に解くのは問題ない。
まあ、封印についちゃなんやかんやで慎重にならざるをえねえがな。特にここからは少々時間もかかる」
「どうしてですか」
「術式が相応に複雑だからだよ。まあ、誰がやったのか知らねえが……大方ジュリアン辺りか……面倒な形にしてくれたもんだ」
ランダムがふうと息を吐いた。
※質問2問目、2票先取
1 他の世界とは?
2 ミーシャの中の宝石を味方につけるには?(現状低確率)
3 ウィルの近くにも貴方はいた?
4 宝石の中にいるものは?
5 自由安価
234: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 21:14:26.52 ID:zOiUK+7sO
「そういえば」
僕はお酒を一口飲んだ。身体がかなり熱くなっている。甘く口当たりがいいからすいすい飲んじゃったけど、こりゃちょっとまずいな。
「他の世界って色々あるらしいけど……どういうことなんだ?」
「クラン、相手は神ですよ?言葉遣いに気を付けなさい」
師匠の言葉に、ランダムが笑った。
「いや、構わねえぜ。むしろそっちの方がありがてえ。
まあ分かりやすく説明するとだ、木の幹と枝葉みたいなものだ」
「どういうことだ?」
「元は同じだった、って言ってるんだよ。過去のある時点から──特に5万年前のオルドの暴走から分岐が始まり、そこから色々な可能性に分岐した多元世界がある。
別の世界にはお前らと同一の存在もいるかもしれねえし、とっくに滅んでる世界もある。極めて高度な機械文明もあれば、原始的な文明に留まってる世界もある」
「僕らと同一の??」
「俺の世界にも、お前に良く似た奴がいるぜ。年齢はお前よりちょい上で、優秀なガンナーだ。まあ、先祖が同じだから当然なんだがな」
僕に良く似た人物?ちょっと想像ができない。
「……ランダムの世界は、どんな感じなんだ?無事なのか」
「……微妙だな。かなり色々無理をしてる。『完全体のオルド』らの進行は何とか食いとどめてる。
だが、一角獣については残った連中で交戦中だが、進行を食いとどめるので精一杯だ。
『穴』からの魔素こそサイファーたちのお陰で何とか封じたが、正直いっぱいいっぱいな状況だな。見た目は辛うじて平静に見えるが、平和にはまだ遠い」
「……そうなのか。いいのか、こっちに来て」
「さっき言ったがこいつはテストなんでね。所定の時間が来たら消えるよ」
ランダムが苦笑した。
「……あんたの世界に行くことは?」
「できなくはねぇが、時期尚早だな。それに、そっちも予定が入ってるだろう」
>>90以上で行ける
僕はお酒を一口飲んだ。身体がかなり熱くなっている。甘く口当たりがいいからすいすい飲んじゃったけど、こりゃちょっとまずいな。
「他の世界って色々あるらしいけど……どういうことなんだ?」
「クラン、相手は神ですよ?言葉遣いに気を付けなさい」
師匠の言葉に、ランダムが笑った。
「いや、構わねえぜ。むしろそっちの方がありがてえ。
まあ分かりやすく説明するとだ、木の幹と枝葉みたいなものだ」
「どういうことだ?」
「元は同じだった、って言ってるんだよ。過去のある時点から──特に5万年前のオルドの暴走から分岐が始まり、そこから色々な可能性に分岐した多元世界がある。
別の世界にはお前らと同一の存在もいるかもしれねえし、とっくに滅んでる世界もある。極めて高度な機械文明もあれば、原始的な文明に留まってる世界もある」
「僕らと同一の??」
「俺の世界にも、お前に良く似た奴がいるぜ。年齢はお前よりちょい上で、優秀なガンナーだ。まあ、先祖が同じだから当然なんだがな」
僕に良く似た人物?ちょっと想像ができない。
「……ランダムの世界は、どんな感じなんだ?無事なのか」
「……微妙だな。かなり色々無理をしてる。『完全体のオルド』らの進行は何とか食いとどめてる。
だが、一角獣については残った連中で交戦中だが、進行を食いとどめるので精一杯だ。
『穴』からの魔素こそサイファーたちのお陰で何とか封じたが、正直いっぱいいっぱいな状況だな。見た目は辛うじて平静に見えるが、平和にはまだ遠い」
「……そうなのか。いいのか、こっちに来て」
「さっき言ったがこいつはテストなんでね。所定の時間が来たら消えるよ」
ランダムが苦笑した。
「……あんたの世界に行くことは?」
「できなくはねぇが、時期尚早だな。それに、そっちも予定が入ってるだろう」
>>90以上で行ける
236: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 21:18:41.47 ID:zOiUK+7sO
※ファンブル回避権消費(残り2回)、再判定
239: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 21:24:45.28 ID:zOiUK+7sO
「……確かに」
「ま、そのうち行くことになる。そのためにゃ、お前さんはもっとずっと強くなる必要があるが。
それにしても、お前さんといいマルコといい、先祖のミドルといい、皆年上の女とくっついてるのか……これも妙な因果だねぇ」
グラスをあおって、ランダムがクックックと笑った。
※質問3問目、2票先取
(4問目へ継続は3割)
1 さっき知らない名前が色々出てたけど?
2 ミーシャの中の宝石を味方につけるには?(現状低確率)
3 ウィルの近くにも貴方はいた?
4 宝石の中にいるものは?
5 自由安価
「ま、そのうち行くことになる。そのためにゃ、お前さんはもっとずっと強くなる必要があるが。
それにしても、お前さんといいマルコといい、先祖のミドルといい、皆年上の女とくっついてるのか……これも妙な因果だねぇ」
グラスをあおって、ランダムがクックックと笑った。
※質問3問目、2票先取
(4問目へ継続は3割)
1 さっき知らない名前が色々出てたけど?
2 ミーシャの中の宝石を味方につけるには?(現状低確率)
3 ウィルの近くにも貴方はいた?
4 宝石の中にいるものは?
5 自由安価
245: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 21:43:47.16 ID:zOiUK+7sO
ここで僕は違和感を感じた。この目の前にいるランダムは、僕だけが目的のはずだ。
……とすると、「拳神」ウィルの側にいた、ランダムに似た男は何者なんだろう。
ハーデンの背後にいる、「もう一人のランダム」なんだろうか。それとも、このランダムなのか。
「一つ訊きたい。ウィル・アピースという男と一緒にいたことは?」
01~50 ……え?
51~75 ランダムが顔をしかめた
76~94 ああ……それな
95~00 上+再判定(宝石発動チャンス)
……とすると、「拳神」ウィルの側にいた、ランダムに似た男は何者なんだろう。
ハーデンの背後にいる、「もう一人のランダム」なんだろうか。それとも、このランダムなのか。
「一つ訊きたい。ウィル・アピースという男と一緒にいたことは?」
01~50 ……え?
51~75 ランダムが顔をしかめた
76~94 ああ……それな
95~00 上+再判定(宝石発動チャンス)
247: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 21:57:19.04 ID:zOiUK+7sO
「……え?どういうことだそれは」
ランダムの顔色が変わった。
「やっぱり……あんたじゃないと思ってた」
師匠がグラスを置く。
「『拳神』ウィル・アピース。貴方も名前は御存知かと。彼の側に、貴方の格好に似た男がいたといいます。それも、数年前から」
「……何ぃ??」
ランダムが眉を潜めた。
「意味が分からん。『もう一人の俺』かと思ったが、数年前から??それは……あり得ねえ。
じゃあ何か、この世界に『3人目の俺』がいるってのか??」
僕らは顔を見合わせた。ウィンドグレイス卿が見かけたのは、このランダムでも、ハーデンの背後にいるランダムでもない??
「……知らないよそんなの」
「だろうな。……どうにもキナ臭くなって来やがったな」
瓶からお酒を次ぐと、ランダムは一気に飲み干した。
「ちと、それについちゃこっちも調べてみるか。……ただ、深入りすると俺も消えちまいそうだな……」
「消える?」
「同一存在が出会うと、対消滅するんだよ。とにかく、かなり厄介な予感がする。ちょっとそっちでも調べてみてくれ。情報は大歓迎だ」
>>70以上で質問継続、未満で増強イベントへ
ランダムの顔色が変わった。
「やっぱり……あんたじゃないと思ってた」
師匠がグラスを置く。
「『拳神』ウィル・アピース。貴方も名前は御存知かと。彼の側に、貴方の格好に似た男がいたといいます。それも、数年前から」
「……何ぃ??」
ランダムが眉を潜めた。
「意味が分からん。『もう一人の俺』かと思ったが、数年前から??それは……あり得ねえ。
じゃあ何か、この世界に『3人目の俺』がいるってのか??」
僕らは顔を見合わせた。ウィンドグレイス卿が見かけたのは、このランダムでも、ハーデンの背後にいるランダムでもない??
「……知らないよそんなの」
「だろうな。……どうにもキナ臭くなって来やがったな」
瓶からお酒を次ぐと、ランダムは一気に飲み干した。
「ちと、それについちゃこっちも調べてみるか。……ただ、深入りすると俺も消えちまいそうだな……」
「消える?」
「同一存在が出会うと、対消滅するんだよ。とにかく、かなり厄介な予感がする。ちょっとそっちでも調べてみてくれ。情報は大歓迎だ」
>>70以上で質問継続、未満で増強イベントへ
250: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 22:07:30.59 ID:zOiUK+7sO
ランダムが腕時計を見た。
「……っと、そろそろ限界か。もう少し稼働できればいいんだがな。
ちょいと最後に、また力を引き出しとくか。大分育ってきたみたいだし、ここからは前みたいに一気にとは行かねえが」
「……封印の解除は」
「もうちょいだな。段階的にやらねえと、お前さんがもたねえ。じゃ、行くぜ」
ランダムが僕の頭に手を乗せる。
01~20 任意の能力+1、HP+10
21~40 任意の能力×2+1、HP+10
41~60 任意の能力×3+1、HP+10
61~80 全能力+1、HP+10
81~94 再判定(上+α)
95~00 再判定(上+α、短時間だが???とランダム接触可能?)
「……っと、そろそろ限界か。もう少し稼働できればいいんだがな。
ちょいと最後に、また力を引き出しとくか。大分育ってきたみたいだし、ここからは前みたいに一気にとは行かねえが」
「……封印の解除は」
「もうちょいだな。段階的にやらねえと、お前さんがもたねえ。じゃ、行くぜ」
ランダムが僕の頭に手を乗せる。
01~20 任意の能力+1、HP+10
21~40 任意の能力×2+1、HP+10
41~60 任意の能力×3+1、HP+10
61~80 全能力+1、HP+10
81~94 再判定(上+α)
95~00 再判定(上+α、短時間だが???とランダム接触可能?)
252: ◆Try7rHwMFw 2019/05/09(木) 22:09:36.10 ID:zOiUK+7sO
※どの能力を上げますか?3票先取
260: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 09:23:45.06 ID:cCqu6NafO
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 110
筋力 14
技術 12
知力 7
精神 12
所属 トリス森王国
名声値 33
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点16p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
HP 110
筋力 14
技術 12
知力 7
精神 12
所属 トリス森王国
名声値 33
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点16p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
261: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 09:35:20.26 ID:cCqu6NafO
ボワッとランダムの身体が黄色い光に包まれた。また、何かが沸き上がるような感覚があった。
しばらくするとそれはやみ、彼がふうと息をつく。
「ん、大分いい感じになってきたな。次会う時は稽古ぐらいつけられるといいが」
「稽古?できるのか」
「ただの酔っ払いじゃねえぜ。一応、並の人間よりは大分強いたあ自負してる。
ただ今日はちょいと時間がないな。また、次の機会だ」
また彼の前の空間が歪んだ。
「んじゃ、次いつになるかは分からないが……また会おう」
そして霧か何かのように、ランダムは歪みの中へと消えていった。
師匠が苦笑する。
「……あれがランダム、ですか……不思議な男というのは、確かによく分かりますね。
超常の者というのは分かりますが、何というか……捉えどころのない、柳のような人です」
「ですね。神に近い存在の割に、気安く接せるというか。
しかし、色々分かったことも多いですけど、同じくらい分からないことも出てきたような」
ラーナが同意する。
「だね。話が壮大過ぎるのもあるし、ランダムがいる世界もよく分からない。知らない人の名前も出てきたし……。
それにしても、向こうにもクランみたいな子がいるんだねぇ。どんな子なのかな」
「それは関係ないだろ」
ムッとしてラーナを見る。クスクスと師匠が笑った。
「それはまた機会があると彼も言ってましたし、ひとまず置いていきましょう。まだお酒は残ってますけど……」
01~65 今日はもう寝ましょうか
66~85 もう少し、飲みましょうか
86~94 ねぇ……
95~00 多数決へ
しばらくするとそれはやみ、彼がふうと息をつく。
「ん、大分いい感じになってきたな。次会う時は稽古ぐらいつけられるといいが」
「稽古?できるのか」
「ただの酔っ払いじゃねえぜ。一応、並の人間よりは大分強いたあ自負してる。
ただ今日はちょいと時間がないな。また、次の機会だ」
また彼の前の空間が歪んだ。
「んじゃ、次いつになるかは分からないが……また会おう」
そして霧か何かのように、ランダムは歪みの中へと消えていった。
師匠が苦笑する。
「……あれがランダム、ですか……不思議な男というのは、確かによく分かりますね。
超常の者というのは分かりますが、何というか……捉えどころのない、柳のような人です」
「ですね。神に近い存在の割に、気安く接せるというか。
しかし、色々分かったことも多いですけど、同じくらい分からないことも出てきたような」
ラーナが同意する。
「だね。話が壮大過ぎるのもあるし、ランダムがいる世界もよく分からない。知らない人の名前も出てきたし……。
それにしても、向こうにもクランみたいな子がいるんだねぇ。どんな子なのかな」
「それは関係ないだろ」
ムッとしてラーナを見る。クスクスと師匠が笑った。
「それはまた機会があると彼も言ってましたし、ひとまず置いていきましょう。まだお酒は残ってますけど……」
01~65 今日はもう寝ましょうか
66~85 もう少し、飲みましょうか
86~94 ねぇ……
95~00 多数決へ
263: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 09:38:38.61 ID:cCqu6NafO
※ファンブル回避権消費(残り1回)、再判定
266: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 09:50:19.92 ID:cCqu6NafO
「とりあえず、今日はもう寝ましょうか。明日も早いですし、二日酔いになっては支障も出ます」
「そうですね、では」
「むぅ……このお酒なら飲めたのに」
未練がましくラーナがふくれている。ランダムの世界には美味しいお酒がもっとあるのかな。
【21日目】
馬に乗って、今日の目的地のアルトゥールに向かう。そこそこ飲んだはずだけど、酔いがほとんど残らないのは上等なお酒だったからなのかな。
明日にはズマとの国境の街、アズバザンに着く。そして明後日にはズマを抜けてイーリス南部のハンフールへ。そしてその次の日に王都イーリスに……という予定だ。
アルトゥールはそこそこ大きい交易都市だ。アルトゥールを東に行くとオルランドゥ領になる。
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~10 襲撃
16~85 何もなし
86~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
「そうですね、では」
「むぅ……このお酒なら飲めたのに」
未練がましくラーナがふくれている。ランダムの世界には美味しいお酒がもっとあるのかな。
【21日目】
馬に乗って、今日の目的地のアルトゥールに向かう。そこそこ飲んだはずだけど、酔いがほとんど残らないのは上等なお酒だったからなのかな。
明日にはズマとの国境の街、アズバザンに着く。そして明後日にはズマを抜けてイーリス南部のハンフールへ。そしてその次の日に王都イーリスに……という予定だ。
アルトゥールはそこそこ大きい交易都市だ。アルトゥールを東に行くとオルランドゥ領になる。
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~10 襲撃
16~85 何もなし
86~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
268: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 12:21:52.50 ID:zuetvdFqO
#
アルトゥールにはアッサリと着いた。夕刻のアルトゥールは、人で賑わっている。そういえば、明日は休息日なのか。
「結構な人だねぇ。アングヴィルも多かったけど、それに負けない規模かも」
「アングヴィルの方が大分人口は多いけどね。人の行き交いという意味じゃ、モリブスともいい勝負なんじゃないかな」
ラーナが感心したように辺りをキョロキョロと見る。
※イベント判定
01~10 ???と遭遇(ヤーヤのお守り範囲)
11~20 スリに遭う
21~70 何もなし(夜イベント判定へ)
71~94 イベント発生、再判定
95~00 イベント発生、再判定(新キャラ登場?)
アルトゥールにはアッサリと着いた。夕刻のアルトゥールは、人で賑わっている。そういえば、明日は休息日なのか。
「結構な人だねぇ。アングヴィルも多かったけど、それに負けない規模かも」
「アングヴィルの方が大分人口は多いけどね。人の行き交いという意味じゃ、モリブスともいい勝負なんじゃないかな」
ラーナが感心したように辺りをキョロキョロと見る。
※イベント判定
01~10 ???と遭遇(ヤーヤのお守り範囲)
11~20 スリに遭う
21~70 何もなし(夜イベント判定へ)
71~94 イベント発生、再判定
95~00 イベント発生、再判定(新キャラ登場?)
270: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 12:54:20.59 ID:zuetvdFqO
※イベント発生
01~50 ん?これは……(バザールで何かを見付ける)
51~70 さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!(野試合)
71~80 おっ、そこのかわいいお姉ちゃんたち、今暇?
81~94 あれっ?そこにいるのは……(新キャラ登場)
95~00 新キャラ登場、再判定(低確率で???)
01~50 ん?これは……(バザールで何かを見付ける)
51~70 さあさあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!(野試合)
71~80 おっ、そこのかわいいお姉ちゃんたち、今暇?
81~94 あれっ?そこにいるのは……(新キャラ登場)
95~00 新キャラ登場、再判定(低確率で???)
272: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:09:01.78 ID:cCqu6NafO
「さあさあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい!天下無双の武芸者、ファルマのお出ましだ!」
バザールの一角から、甲高い大声が聞こえる。何だろう?
「ファルマと野試合を挑んで勝ったら金一封だ!さあさあ、命知らずは名乗り出ろ!!」
野試合か。武芸者にはたまにこういうのをやるのがいる。
参加料を募って巻き上げる商売だ。勿論腕自慢がやるのだけど、勝てないように仕込みを使うことが多い。
通り過ぎようと思ったその時、「ぎゃぁぁぁ!!」という悲鳴が聞こえた。その方向を見ると、大男の右手があり得ない方向に曲がっているのが見えた。
「さあアッサリと最初の犠牲者を片付けたぞ!次は誰だ!!」
※ファルマの外見
01~20 表情の乏しい一重の男
21~35 無表情の少女
36~94 身長190センメドほどの大男
95~00 上+α
バザールの一角から、甲高い大声が聞こえる。何だろう?
「ファルマと野試合を挑んで勝ったら金一封だ!さあさあ、命知らずは名乗り出ろ!!」
野試合か。武芸者にはたまにこういうのをやるのがいる。
参加料を募って巻き上げる商売だ。勿論腕自慢がやるのだけど、勝てないように仕込みを使うことが多い。
通り過ぎようと思ったその時、「ぎゃぁぁぁ!!」という悲鳴が聞こえた。その方向を見ると、大男の右手があり得ない方向に曲がっているのが見えた。
「さあアッサリと最初の犠牲者を片付けたぞ!次は誰だ!!」
※ファルマの外見
01~20 表情の乏しい一重の男
21~35 無表情の少女
36~94 身長190センメドほどの大男
95~00 上+α
274: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:15:54.25 ID:cCqu6NafO
そこにいたのは、身長190センメドほどの大男だ。得物は、木槍か。……嫌なものを思い出すな。
「クラン、折角ですから行ってみては?身体が鈍ってるでしょう」
「僕が、ですか?イーリスに行くまでに怪我したら、たまったもんじゃ……」
師匠がファルマという男をじっと見た。
01~15 ……あれは?
16~40 多少骨はあるかもしれませんが、大丈夫ですよ
41~80 あの程度片付けられないようでは、話になりませんよ?
81~94 スナイダ流の力、見せ付けてやりなさい(戦闘カット)
95~00 再判定(最低でも上の内容)
「クラン、折角ですから行ってみては?身体が鈍ってるでしょう」
「僕が、ですか?イーリスに行くまでに怪我したら、たまったもんじゃ……」
師匠がファルマという男をじっと見た。
01~15 ……あれは?
16~40 多少骨はあるかもしれませんが、大丈夫ですよ
41~80 あの程度片付けられないようでは、話になりませんよ?
81~94 スナイダ流の力、見せ付けてやりなさい(戦闘カット)
95~00 再判定(最低でも上の内容)
276: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:27:53.65 ID:cCqu6NafO
「あの程度片付けられないようでは、話になりませんよ?ほら、行ってきなさい」
「……じゃ、行ってきます」
僕は馬を降り、人だかりに近付く。再び悲鳴が響くと、今度は男が苦悶の表情で踞っていた。……これ、大丈夫かな。
「2人目も瞬殺だぁ!!さあ、次に槍の餌食になりたいのは誰だ?参加費は3万ジルだ!!」
3万ジル?高い!手持ちはそこそこあるけど……。
「賞金は100万ジルっ!!一攫千金を願う勇者は現れないのかぁ!?」
100万ジル……!!?ちょっと吹っ掛けすぎじゃないか?自信があるのか、それとも……絶対に勝てない仕掛けがあるのか。
1 手を挙げる
2 見送る
>>2票先取
「……じゃ、行ってきます」
僕は馬を降り、人だかりに近付く。再び悲鳴が響くと、今度は男が苦悶の表情で踞っていた。……これ、大丈夫かな。
「2人目も瞬殺だぁ!!さあ、次に槍の餌食になりたいのは誰だ?参加費は3万ジルだ!!」
3万ジル?高い!手持ちはそこそこあるけど……。
「賞金は100万ジルっ!!一攫千金を願う勇者は現れないのかぁ!?」
100万ジル……!!?ちょっと吹っ掛けすぎじゃないか?自信があるのか、それとも……絶対に勝てない仕掛けがあるのか。
1 手を挙げる
2 見送る
>>2票先取
279: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:39:08.64 ID:cCqu6NafO
……まあ師匠が大丈夫って言ってるんだから、大丈夫なんだろう。僕は手を挙げた。
「……ん?」
周囲の視線が僕に向いた。
「……君、手を挙げてるの?」
「そうですが」
「この男と、やるんだよ?」
「分かってます」
静寂が周囲を一瞬包んだかと思うと、爆笑の渦が巻き起こった。
>>75以上で女と間違えられている
「……ん?」
周囲の視線が僕に向いた。
「……君、手を挙げてるの?」
「そうですが」
「この男と、やるんだよ?」
「分かってます」
静寂が周囲を一瞬包んだかと思うと、爆笑の渦が巻き起こった。
>>75以上で女と間違えられている
281: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:46:09.94 ID:cCqu6NafO
「これは驚いた!少女のような可憐な少年が、挑戦者に名乗り出たぁ!!」
ファルマという男が、ニヤニヤと僕を見る。
「おい坊主、これは遊びじゃねえぞ。分かってんのか?」
「ええ。勿論」
「俺はこの木槍を使うぞ。てめえの武器は」
「要らないです」
男が腹を抱えて笑い出した。群衆も再び爆笑する。
「ガハハハハハ!!!おい、聞いたか??この坊主、俺様に素手でやろうってよぉ!!?」
「これはっ!ヒヒッ、信じられないっ!!実に愚か……いや、勇敢な少年だ!!……本当にやるのか?」
「やるって言ってますが。早くしましょうよ」
男にやられた2人は、手当てもされずそのままだ。プリーストか誰かが控えてるのが良心的なやり方だけど……こいつらは、悪質だ。
僕の中に、怒りが沸き上がった。
……お灸を据えてやる。
ファルマという男が、ニヤニヤと僕を見る。
「おい坊主、これは遊びじゃねえぞ。分かってんのか?」
「ええ。勿論」
「俺はこの木槍を使うぞ。てめえの武器は」
「要らないです」
男が腹を抱えて笑い出した。群衆も再び爆笑する。
「ガハハハハハ!!!おい、聞いたか??この坊主、俺様に素手でやろうってよぉ!!?」
「これはっ!ヒヒッ、信じられないっ!!実に愚か……いや、勇敢な少年だ!!……本当にやるのか?」
「やるって言ってますが。早くしましょうよ」
男にやられた2人は、手当てもされずそのままだ。プリーストか誰かが控えてるのが良心的なやり方だけど……こいつらは、悪質だ。
僕の中に、怒りが沸き上がった。
……お灸を据えてやる。
282: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:48:40.94 ID:cCqu6NafO
【ターン1】距離10→5
※洞察判定
100-知力×7-10=41以上で成功
(やや未知の相手のためペナルティ)
※洞察判定
100-知力×7-10=41以上で成功
(やや未知の相手のためペナルティ)
285: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:54:08.65 ID:cCqu6NafO
※洞察判定失敗(低確率ですが本物の強豪の可能性)
僕は構えて相対する。大したことがないと師匠が言ってたけど、こうして向かい合うと圧力も感じる。
やっぱりハーデンの時の記憶がそうさせてるのかな。男はゆらゆらと木槍を動かしている。
※先読み判定
100-7×7-30=21以上で成功
僕は構えて相対する。大したことがないと師匠が言ってたけど、こうして向かい合うと圧力も感じる。
やっぱりハーデンの時の記憶がそうさせてるのかな。男はゆらゆらと木槍を動かしている。
※先読み判定
100-7×7-30=21以上で成功
287: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 20:59:05.65 ID:cCqu6NafO
僕はじっと男を見る。多分ここから踏み込んで、正直に突いてくるはずだ。それを交わしてしまえば、僕の距離になる。
師匠の言う通り、男は大したことがないのかもしれない。
【ターン2】距離5→0
男がニタァと笑った。
「セイッ!!」
※ファルマ技量
01~20 12
20~60 10
61~94 8
95~00 6
師匠の言う通り、男は大したことがないのかもしれない。
【ターン2】距離5→0
男がニタァと笑った。
「セイッ!!」
※ファルマ技量
01~20 12
20~60 10
61~94 8
95~00 6
289: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 21:04:11.74 ID:cCqu6NafO
※技量差4
※命中判定は最低保証の05以下です
05以下で命中
※命中判定は最低保証の05以下です
05以下で命中
291: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 21:08:41.93 ID:cCqu6NafO
突きが遅いっ。こんなの、ハーデンのそれと比べたら屁でもない。
僕はそれをアッサリと交わす。そして、懐に入り込んだ。
※技術差があるため05以上で命中です
※ストレートを使いますか?2票先取
1 使う
2 使わない
僕はそれをアッサリと交わす。そして、懐に入り込んだ。
※技術差があるため05以上で命中です
※ストレートを使いますか?2票先取
1 使う
2 使わない
295: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 21:12:08.53 ID:cCqu6NafO
※命中判定、05以上で命中
298: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 21:14:28.47 ID:cCqu6NafO
ダメージ
(14(筋力)×(コンマ下÷8)-10(ファルマ筋力と技術の平均)×(コンマ下2÷5(重戦士の職業係数))×2
304: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 21:21:04.84 ID:cCqu6NafO
ダメージ 56
フォルマHP
01~30 120
31~60 100
61~94 80
95~00 60
フォルマHP
01~30 120
31~60 100
61~94 80
95~00 60
307: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 21:33:03.74 ID:cCqu6NafO
ファルマ残りHP 24
気絶判定
4(ファルマ精神)×5=20以上で気絶
気絶判定
4(ファルマ精神)×5=20以上で気絶
309: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 21:56:22.47 ID:cCqu6NafO
僕は大きく踏み込んで、左腕を上に伸ばす。身長差はあるけど、だからこそ奴の顎は狙いやすい。
そして、突き終わりの隙だらけの顎に……
ガコンッ
左拳が当たった。男は一瞬ニヤッとしたけど、すぐに白目を剥く。そしてズドンっ、と膝から崩れ落ちた。
「「「え゛っ」」」
周りが静寂に包まれる。興業主と思われる男が、口をパクパクとさせた。
「こ、こらっ!ウィークネスはどうし……」
群衆の一角に、首をブンブンと振るフードの老人を見つけた。
ウィークネス……確か、動きを鈍らせる弱体化魔法か。師匠との座学で聞いたことがある。
……なるほど、そういうことか。僕はすっと興業主に手を差し出した。
「倒しましたが?それと、僕に弱体化かけようとしてましたね?
……どういうことか、説明してもらいましょうか」
01~20 てっ、てめえ!!!
21~65 ひっ、お、覚えてろよ!!!
66~94 い、命だけはお助けを!!!
95~00 騒がしいな……(新キャラ登場)
そして、突き終わりの隙だらけの顎に……
ガコンッ
左拳が当たった。男は一瞬ニヤッとしたけど、すぐに白目を剥く。そしてズドンっ、と膝から崩れ落ちた。
「「「え゛っ」」」
周りが静寂に包まれる。興業主と思われる男が、口をパクパクとさせた。
「こ、こらっ!ウィークネスはどうし……」
群衆の一角に、首をブンブンと振るフードの老人を見つけた。
ウィークネス……確か、動きを鈍らせる弱体化魔法か。師匠との座学で聞いたことがある。
……なるほど、そういうことか。僕はすっと興業主に手を差し出した。
「倒しましたが?それと、僕に弱体化かけようとしてましたね?
……どういうことか、説明してもらいましょうか」
01~20 てっ、てめえ!!!
21~65 ひっ、お、覚えてろよ!!!
66~94 い、命だけはお助けを!!!
95~00 騒がしいな……(新キャラ登場)
311: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 22:02:41.26 ID:cCqu6NafO
「ひっ、おっ、覚えてろよ!!!」
興業主の男は、金の入った袋を持つと老人とどこかに逃げていった。ファルマという男は大の字に倒れていたが、ゆっくりと目を開ける。
「あ゛……」
01~70 あっ、ク、クヴォレーの野郎っ!!?(逃げ出す)
71~94 ウワアアアアン(泣き出す)
95~00 し、師匠っ!!(弟子入り志願)
興業主の男は、金の入った袋を持つと老人とどこかに逃げていった。ファルマという男は大の字に倒れていたが、ゆっくりと目を開ける。
「あ゛……」
01~70 あっ、ク、クヴォレーの野郎っ!!?(逃げ出す)
71~94 ウワアアアアン(泣き出す)
95~00 し、師匠っ!!(弟子入り志願)
314: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 22:16:18.10 ID:cCqu6NafO
ファルマは身体を起こすと、青ざめた様子で辺りを見渡した。
「く、くそっ……あっ、ク、クヴォレーの野郎っ!!!」
興業主の姿がいないのに気付いたのか、ふらつく足でどこかへと逃げていく。群衆が馬鹿にしたように彼を嘲笑った。
そのうちの一人が、僕に呼び掛ける。
「つ、強いな君……金はいいのか?」
「ああ、いいんです。それより、そこの人の手当てを」
見ると、師匠とラーナが応急措置をしていた。
「こっちは大丈夫だよ。プリーストじゃないけど、簡単な処置ならできるし」
「腕の折れた方はともかく、腹を突かれた方は重症ですね。本職を呼ばないと」
師匠は険しい表情だ。
01~50 通常進行
51~70 相談事をされる
71~00 新キャラ登場(95~00で重要キャラ確定)
「く、くそっ……あっ、ク、クヴォレーの野郎っ!!!」
興業主の姿がいないのに気付いたのか、ふらつく足でどこかへと逃げていく。群衆が馬鹿にしたように彼を嘲笑った。
そのうちの一人が、僕に呼び掛ける。
「つ、強いな君……金はいいのか?」
「ああ、いいんです。それより、そこの人の手当てを」
見ると、師匠とラーナが応急措置をしていた。
「こっちは大丈夫だよ。プリーストじゃないけど、簡単な処置ならできるし」
「腕の折れた方はともかく、腹を突かれた方は重症ですね。本職を呼ばないと」
師匠は険しい表情だ。
01~50 通常進行
51~70 相談事をされる
71~00 新キャラ登場(95~00で重要キャラ確定)
316: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 22:23:40.70 ID:cCqu6NafO
※新キャラ登場、再判定
01~30 あ、私がやります!(オルランドゥの女プリースト)
31~60 あんた、つええな(ズマの曲芸士)
61~80 お見それしました、お名前は?(モリブスの商人)
81~94 イマーラ・ランドルスか?(テルモンの剣術家)
95~00 再判定
01~30 あ、私がやります!(オルランドゥの女プリースト)
31~60 あんた、つええな(ズマの曲芸士)
61~80 お見それしました、お名前は?(モリブスの商人)
81~94 イマーラ・ランドルスか?(テルモンの剣術家)
95~00 再判定
318: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 22:27:11.06 ID:cCqu6NafO
※性別を決めます。
4の倍数かゾロ目で女性、それ以外で男性
4の倍数かゾロ目で女性、それ以外で男性
321: ◆Try7rHwMFw 2019/05/10(金) 22:30:35.11 ID:cCqu6NafO
※女性、95以上、かつゾロ目のため強めのボーナスが何かしらあります
※名前を決めます。安価下3まで、最もコンマが大きいもの
※名前を決めます。安価下3まで、最もコンマが大きいもの
326: ◆Try7rHwMFw 2019/05/11(土) 16:31:34.31 ID:28/52wrTO
「あんた、つええな」
後ろから低めの女性の声がする。振り向くと、すっぽりとフードを被った人物がいた。背は僕と同じぐらいか。
「あ、ありがとうございます」
「オレがクヴォレーを殺るつもりだったが……まあそれは後でもできる。……ん?」
女性が師匠の方を向くと、フードを脱いだ。尖った耳に浅黒い肌、そして肩までかかる黒髪……魔族?
女性は師匠の前で立ち止まり、深く一礼した。
「あなたは……もしや、イマーラ・ランドルス殿では?」
「はい……貴女は?」
「申し遅れました、エルライザ・マルコフといいます。ズマ魔候国政府の……」
エルライザと名乗った女性が辺りを見回した。
「……ここじゃ目立ちますね。怪我人にはこの丸薬を。かなり楽になるはずです」
「私をよく御存知ですね」
「はいっ、幼少の折り、オルランドゥでお見かけしたことが。素晴らしい戦いぶり、幼い心に焼き付いておりました。
少し、人気のないところでお話ができませんか。これも何かのご縁かと」
師匠が丸薬を怪我人に飲ませ、怪訝な顔になった。
「……構いませんが。ズマの人間がエルフに関心を持つ、というのは些か不味いのでは」
「個人的な興味と、簡単なご挨拶です。ご迷惑はおかけしません」
師匠が僕とラーナを見た。
「いいですか?」
「僕は特に。ラーナは?」
「……胡散臭いなぁ。ズマの魔族なんて、そうそう信用できるわけ……」
「五月蝿ぇぞ小娘。別に貴様なぞ相手じゃねぇ。用があるのは、イマーラ様とそこのガキだけだ」
「はぁ??舐めんじゃないわよ魔族風情が。
イマーラ様、行きましょう?魔族は生理的に受け付けないんです」
エルフと魔族は犬猿の仲だ。歴史的に対立していたというわけでもないのだけど、その手前で「エルフは魔族とは本能的に合わない」といつだったかラーナが言っていた。
「……何か御用でも」
01~40 一武芸者としての関心があるのみです
41~75 忠告を、と
76~94 上+α
95~00 上+α(ボーナスあり)
後ろから低めの女性の声がする。振り向くと、すっぽりとフードを被った人物がいた。背は僕と同じぐらいか。
「あ、ありがとうございます」
「オレがクヴォレーを殺るつもりだったが……まあそれは後でもできる。……ん?」
女性が師匠の方を向くと、フードを脱いだ。尖った耳に浅黒い肌、そして肩までかかる黒髪……魔族?
女性は師匠の前で立ち止まり、深く一礼した。
「あなたは……もしや、イマーラ・ランドルス殿では?」
「はい……貴女は?」
「申し遅れました、エルライザ・マルコフといいます。ズマ魔候国政府の……」
エルライザと名乗った女性が辺りを見回した。
「……ここじゃ目立ちますね。怪我人にはこの丸薬を。かなり楽になるはずです」
「私をよく御存知ですね」
「はいっ、幼少の折り、オルランドゥでお見かけしたことが。素晴らしい戦いぶり、幼い心に焼き付いておりました。
少し、人気のないところでお話ができませんか。これも何かのご縁かと」
師匠が丸薬を怪我人に飲ませ、怪訝な顔になった。
「……構いませんが。ズマの人間がエルフに関心を持つ、というのは些か不味いのでは」
「個人的な興味と、簡単なご挨拶です。ご迷惑はおかけしません」
師匠が僕とラーナを見た。
「いいですか?」
「僕は特に。ラーナは?」
「……胡散臭いなぁ。ズマの魔族なんて、そうそう信用できるわけ……」
「五月蝿ぇぞ小娘。別に貴様なぞ相手じゃねぇ。用があるのは、イマーラ様とそこのガキだけだ」
「はぁ??舐めんじゃないわよ魔族風情が。
イマーラ様、行きましょう?魔族は生理的に受け付けないんです」
エルフと魔族は犬猿の仲だ。歴史的に対立していたというわけでもないのだけど、その手前で「エルフは魔族とは本能的に合わない」といつだったかラーナが言っていた。
「……何か御用でも」
01~40 一武芸者としての関心があるのみです
41~75 忠告を、と
76~94 上+α
95~00 上+α(ボーナスあり)
328: ◆Try7rHwMFw 2019/05/11(土) 16:38:16.94 ID:28/52wrTO
330: ◆Try7rHwMFw 2019/05/11(土) 17:08:08.11 ID:28/52wrTO
「……まあいいでしょう。貴女も、武芸を?」
「ええ。イマーラ様に比べれば、まだ未熟の身ですが。お時間は取らせません」
ふう、と師匠が息をつく。
「分かりました。アルトゥールにこれから宿を取ります。そこで少し話しましょうか」
師匠が馬に乗る。怪我人は少し具合が良くなったようで、あとはその場にいる人に任せた。
「あんた、イマーラ様の弟子か。旅をしているようだが」
再びフードを被ったエルライザが、僕に訊いた。
「……そうだけど」
「なるほど、道理でだな。しかも、ファルマ相手に余裕の瞬殺はなかなかできねぇ。クヴォレーを取り逃がしたのはしまったが、良いものを見た」
「あの興業主を追ってるのか?」
「ああ。連中はお尋ね者なんだよ。もっと悪どいこともやってる。
オレは奴らを殺す使命を受けてきた。まあそれは夜にでもできる。ファルマもあの分なら回復はしきれねえだろ」
「殺す……?まさか、暗殺者、か」
シーッとエルライザが指を口に当てた。
「声がでけえよ。それに、そんな低俗な職業じゃねえ。一応、国家公務員なんだよ」
「……『アサシン』、ですか」
師匠の言葉に、エルライザは小さく頷いた。
「ええ。だから人払いをしたかったんです。顔を知られるのは、致命的ですから」
「私たちはいいのですか?」
「イマーラ様は別です。その弟子も、まあ。その小娘も、まさか弟子ですか」
馬上のラーナが顔を赤くする。
「小娘って、あんたより多分年上ですけど!?28よ!?」
「……タメじゃねえかよ。しかしエルフは幼稚なのばっかだな。イマーラ様、こんなの弟子に取ってどうするおつもりですか?」
「彼女は弟子ではないですよ。そこのクランの番です。それに、優秀な魔法使いの卵でもある」
「番??……女の趣味悪いなお前」
キーッとラーナが歯を剥いた。……何か妙なことになったな。
#
「こちらがお茶です」
「かたじけない。しかし、イーリスに行くのですか。現役を退いて永いあなたが、何故」
「王家からの招待です。詳しくは言えませんが」
ふむ、とエルライザが唸った。
「退っ引きならぬ事情がおありのようですね。深入りしないでおきましょう。
御存知かと思いますが、アングヴィルからズマ、そしてイーリスに抜ける街道は治安があまり良くない。
私ごときが心配しても詮なきことですが、ご注意を」
「ご心配どうもありがとうございます」
※コンマ下、80以上で?
「ええ。イマーラ様に比べれば、まだ未熟の身ですが。お時間は取らせません」
ふう、と師匠が息をつく。
「分かりました。アルトゥールにこれから宿を取ります。そこで少し話しましょうか」
師匠が馬に乗る。怪我人は少し具合が良くなったようで、あとはその場にいる人に任せた。
「あんた、イマーラ様の弟子か。旅をしているようだが」
再びフードを被ったエルライザが、僕に訊いた。
「……そうだけど」
「なるほど、道理でだな。しかも、ファルマ相手に余裕の瞬殺はなかなかできねぇ。クヴォレーを取り逃がしたのはしまったが、良いものを見た」
「あの興業主を追ってるのか?」
「ああ。連中はお尋ね者なんだよ。もっと悪どいこともやってる。
オレは奴らを殺す使命を受けてきた。まあそれは夜にでもできる。ファルマもあの分なら回復はしきれねえだろ」
「殺す……?まさか、暗殺者、か」
シーッとエルライザが指を口に当てた。
「声がでけえよ。それに、そんな低俗な職業じゃねえ。一応、国家公務員なんだよ」
「……『アサシン』、ですか」
師匠の言葉に、エルライザは小さく頷いた。
「ええ。だから人払いをしたかったんです。顔を知られるのは、致命的ですから」
「私たちはいいのですか?」
「イマーラ様は別です。その弟子も、まあ。その小娘も、まさか弟子ですか」
馬上のラーナが顔を赤くする。
「小娘って、あんたより多分年上ですけど!?28よ!?」
「……タメじゃねえかよ。しかしエルフは幼稚なのばっかだな。イマーラ様、こんなの弟子に取ってどうするおつもりですか?」
「彼女は弟子ではないですよ。そこのクランの番です。それに、優秀な魔法使いの卵でもある」
「番??……女の趣味悪いなお前」
キーッとラーナが歯を剥いた。……何か妙なことになったな。
#
「こちらがお茶です」
「かたじけない。しかし、イーリスに行くのですか。現役を退いて永いあなたが、何故」
「王家からの招待です。詳しくは言えませんが」
ふむ、とエルライザが唸った。
「退っ引きならぬ事情がおありのようですね。深入りしないでおきましょう。
御存知かと思いますが、アングヴィルからズマ、そしてイーリスに抜ける街道は治安があまり良くない。
私ごときが心配しても詮なきことですが、ご注意を」
「ご心配どうもありがとうございます」
※コンマ下、80以上で?
332: ◆Try7rHwMFw 2019/05/11(土) 17:15:08.11 ID:28/52wrTO
※エルライザはズマ王族ではない
師匠はあまり気乗りしない様子だ。ラーナも不機嫌そうだし、彼女には早く出て行ってほしいな。
ん?……ズマと言えば。
「そういえば。魔洸石について、知ってることはないか?最近、怪しい動きがあるって聞いたけど。公務員なら、聞いてないか?」
01~30 ……何だそりゃ
31~60 ……!!?よく知ってるな
61~94 ……!!?……それこそオレがここにいる理由だ
95~00 上+α
師匠はあまり気乗りしない様子だ。ラーナも不機嫌そうだし、彼女には早く出て行ってほしいな。
ん?……ズマと言えば。
「そういえば。魔洸石について、知ってることはないか?最近、怪しい動きがあるって聞いたけど。公務員なら、聞いてないか?」
01~30 ……何だそりゃ
31~60 ……!!?よく知ってるな
61~94 ……!!?……それこそオレがここにいる理由だ
95~00 上+α
334: ◆Try7rHwMFw 2019/05/11(土) 17:53:58.55 ID:Eq5/nmWiO
※諸々判明します
「何っ!??」
バンッ、とエルライザがテーブルを叩いて立ち上がった。
「どうしてそれをっ!?オレがアルトゥールに来たのは、それを調べるのが目的だぞっ!?」
「えっ?さっきクヴォレーってのを殺すのが目的って……」
「無論それはある。だが、一番の目的は、奴を締め上げエド・ハーデンとの関連を聞き出すためだ。
奴らの一団が、魔洸石鉱脈での一連の行動に関わってる。クヴォレーは末端だが、鉱脈付近にいたって情報もあるんだよ!」
「「「ハーデン???」」」
部屋の空気が変わった。まさか……そんなこととは。
「……何だ、イマーラ様まで固まって。……まさか、お前ら何か知ってるのか??」
「……知ってるも何も……ハーデンとはこの前やりあった。そして、この旅も……それに深い関わりがある」
「……ちょっと待ってくれ。イマーラ様、それは本当ですか」
「……ええ。ただ、貴女を私は信用しきれてない。ズマ政府の一員というだけでは」
エルライザは「……でしょうね」と呟いた。
01~60 では、ズマ領での護衛と案内を引き受けさせて貰えませんか
61~94 上+クヴォレー暗殺に同行可能
95~00 上+α
「何っ!??」
バンッ、とエルライザがテーブルを叩いて立ち上がった。
「どうしてそれをっ!?オレがアルトゥールに来たのは、それを調べるのが目的だぞっ!?」
「えっ?さっきクヴォレーってのを殺すのが目的って……」
「無論それはある。だが、一番の目的は、奴を締め上げエド・ハーデンとの関連を聞き出すためだ。
奴らの一団が、魔洸石鉱脈での一連の行動に関わってる。クヴォレーは末端だが、鉱脈付近にいたって情報もあるんだよ!」
「「「ハーデン???」」」
部屋の空気が変わった。まさか……そんなこととは。
「……何だ、イマーラ様まで固まって。……まさか、お前ら何か知ってるのか??」
「……知ってるも何も……ハーデンとはこの前やりあった。そして、この旅も……それに深い関わりがある」
「……ちょっと待ってくれ。イマーラ様、それは本当ですか」
「……ええ。ただ、貴女を私は信用しきれてない。ズマ政府の一員というだけでは」
エルライザは「……でしょうね」と呟いた。
01~60 では、ズマ領での護衛と案内を引き受けさせて貰えませんか
61~94 上+クヴォレー暗殺に同行可能
95~00 上+α
336: ◆Try7rHwMFw 2019/05/11(土) 22:39:45.35 ID:y+2Non1GO
「では、ズマ領での護衛と案内を引き受けさせて貰えませんか」
「護衛と案内?」
「ええ。護衛は万一のためです。ズマの治安が悪いのは御存知でしょう?まして、魔族のエルフへの敵意は並大抵ではありません。
オレ……いや、私が同行することで、危険は大きく減るかと」
師匠は少し考えて、頷いた。
「なるほど。……そう悪い提案ではないですね」
「ありがとうございます。明日はアズバザン、その翌々日はハンフール辺りですか。
ハンフールの手前の国境でお別れという形でよいですか。無論、無償です」
「……見返りは?」
「あなたたちの持っている情報。無論、私の中で留めておきます」
師匠が僕を見た。
「クラン、どうします?」
1 断る
2 ハーデンとミーシャ誘拐計画のみ話す
3 全て話す
>>>2票先取
>>>2は安全策。3だとエルライザが本格的に巻き込まれますが大きな進展もあります
>>1は超安全策ですが、翌日が多少運次第になります
※なお、低確率でエルライザが明日来ない可能性があります(暗殺時にトラブル)
「護衛と案内?」
「ええ。護衛は万一のためです。ズマの治安が悪いのは御存知でしょう?まして、魔族のエルフへの敵意は並大抵ではありません。
オレ……いや、私が同行することで、危険は大きく減るかと」
師匠は少し考えて、頷いた。
「なるほど。……そう悪い提案ではないですね」
「ありがとうございます。明日はアズバザン、その翌々日はハンフール辺りですか。
ハンフールの手前の国境でお別れという形でよいですか。無論、無償です」
「……見返りは?」
「あなたたちの持っている情報。無論、私の中で留めておきます」
師匠が僕を見た。
「クラン、どうします?」
1 断る
2 ハーデンとミーシャ誘拐計画のみ話す
3 全て話す
>>>2票先取
>>>2は安全策。3だとエルライザが本格的に巻き込まれますが大きな進展もあります
>>1は超安全策ですが、翌日が多少運次第になります
※なお、低確率でエルライザが明日来ない可能性があります(暗殺時にトラブル)
339: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 16:52:25.36 ID:V7NIhegEO
僕は師匠に向けて頷いた。……全ては話さないという意思を込めて。
彼女が信用できるかは、まだ正直分からない。悪人ではなさそうだけど、ズマはイーリスとも関係が良くない以上、全て話すのは危ない気がする。
僕はハーデンに襲われたことと、トリスがミーシャ王女誘拐計画を察知したこと、自分たちはそれを止めるための護衛なのだと話した。
所々ぼかしているけど、大筋では嘘じゃない。
エルライザが唸った。
「……なるほど。しかしそれと魔洸石とどんな関係が」
「ハーデンが僕らから逃げた時、見たことがない転移魔法を使っていた。
ウィンドグレイス卿によると、魔洸石に魔法を込めて何かしらの手段で発動させたのではないかと。
そして、多分同じようなのをハーデンやその仲間は持ってる」
「……そうか。お前らも国の命によって動いてたというわけだな。
そして、魔洸石の一件にテルモンが絡んでいる、と……とすれば相当に大事だな。オレの手に終えない話かもしれねぇ」
彼女が師匠を見た。
「情報、ありがとうございます。クヴォレーからも聞ければその旨聞きますが……何分三下ですから、難しいかもしれないですね」
「ええ。そちらの行動に口出しするつもりはないですが、深入りはしない方がよいですよ」
エルライザの額に、汗が一筋垂れた。
「そのつもりです」
彼女が信用できるかは、まだ正直分からない。悪人ではなさそうだけど、ズマはイーリスとも関係が良くない以上、全て話すのは危ない気がする。
僕はハーデンに襲われたことと、トリスがミーシャ王女誘拐計画を察知したこと、自分たちはそれを止めるための護衛なのだと話した。
所々ぼかしているけど、大筋では嘘じゃない。
エルライザが唸った。
「……なるほど。しかしそれと魔洸石とどんな関係が」
「ハーデンが僕らから逃げた時、見たことがない転移魔法を使っていた。
ウィンドグレイス卿によると、魔洸石に魔法を込めて何かしらの手段で発動させたのではないかと。
そして、多分同じようなのをハーデンやその仲間は持ってる」
「……そうか。お前らも国の命によって動いてたというわけだな。
そして、魔洸石の一件にテルモンが絡んでいる、と……とすれば相当に大事だな。オレの手に終えない話かもしれねぇ」
彼女が師匠を見た。
「情報、ありがとうございます。クヴォレーからも聞ければその旨聞きますが……何分三下ですから、難しいかもしれないですね」
「ええ。そちらの行動に口出しするつもりはないですが、深入りはしない方がよいですよ」
エルライザの額に、汗が一筋垂れた。
「そのつもりです」
340: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 16:55:10.29 ID:V7NIhegEO
※夜イベント
01~10 傷付いたエルライザが転がり込んでくる
11~35 何もなし
36~85 何もなし(ラーナと過ごす、描写は省略)
86~94 エルライザが戻ってくる
95~00 上+α
01~10 傷付いたエルライザが転がり込んでくる
11~35 何もなし
36~85 何もなし(ラーナと過ごす、描写は省略)
86~94 エルライザが戻ってくる
95~00 上+α
342: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 16:56:38.05 ID:V7NIhegEO
※ファルマとの戦闘に伴う経験点は日付変更時に判定します
343: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 16:58:54.90 ID:V7NIhegEO
※クリティカル、再判定
01~50 ラーナの好感度アップ(最低10)
51~94 昇格
95~00 2段階昇格
01~50 ラーナの好感度アップ(最低10)
51~94 昇格
95~00 2段階昇格
345: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 17:15:25.87 ID:V7NIhegEO
#
「ねぇ、クラン。今日はしようよ~」
本を読む僕の肩に、ラーナがしなだれかかっている。まあ、数日間してないから気持ちは分かるんだけど。
部屋は1人1部屋取ってある。師匠は「羽目を外さないなら」という条件で、僕たちがまぐわうのを許可してるけど……何とも気まずい。
というか、師匠は壁一つ隔てた向こうで僕たちがそういう行為をしていて、何も思わないのかな?
僕が女装さえしてなければ、基本師匠はとても理性的な人だけど。
「むぅ……」
「大丈夫だよ、まだ夜は長いし。ね?」
彼女が胸に僕の腕を当てた。正直小さいけど、それでもふにゅりという感覚は僕の本能を呼び覚ますのには十分だ。
「分かったよ。じゃ、しよ……」
コンコン
気のせいかな、ノックの音のような……。ムッとしたけど、そのまま唇を近付け……
コンコンコン
「……誰よもう」
「僕が出る」
溜め息をついてドアを開けると、そこには師匠とエルライザがいた。
「お取り込み中のところ、申し訳ありませんね。エルライザが、至急の話があると」
エルライザが頷いた。
01~65 指示系統がある程度分かった
66~94 ……相当に大事だぞ、これは
95~00 再判定
「ねぇ、クラン。今日はしようよ~」
本を読む僕の肩に、ラーナがしなだれかかっている。まあ、数日間してないから気持ちは分かるんだけど。
部屋は1人1部屋取ってある。師匠は「羽目を外さないなら」という条件で、僕たちがまぐわうのを許可してるけど……何とも気まずい。
というか、師匠は壁一つ隔てた向こうで僕たちがそういう行為をしていて、何も思わないのかな?
僕が女装さえしてなければ、基本師匠はとても理性的な人だけど。
「むぅ……」
「大丈夫だよ、まだ夜は長いし。ね?」
彼女が胸に僕の腕を当てた。正直小さいけど、それでもふにゅりという感覚は僕の本能を呼び覚ますのには十分だ。
「分かったよ。じゃ、しよ……」
コンコン
気のせいかな、ノックの音のような……。ムッとしたけど、そのまま唇を近付け……
コンコンコン
「……誰よもう」
「僕が出る」
溜め息をついてドアを開けると、そこには師匠とエルライザがいた。
「お取り込み中のところ、申し訳ありませんね。エルライザが、至急の話があると」
エルライザが頷いた。
01~65 指示系統がある程度分かった
66~94 ……相当に大事だぞ、これは
95~00 再判定
348: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 17:27:02.09 ID:V7NIhegEO
※再判定
01~50 クヴォレーのアジトを漁っていたら各国要人からの手紙あり、さらにテルモン本国非主流派の関与判明
51~80 上+リリー・フェルガナの手紙あり(イーリスに着いた際に追及の有力証拠に)
81~94 上+転移装置を鹵獲
95~00 上+再判定
01~50 クヴォレーのアジトを漁っていたら各国要人からの手紙あり、さらにテルモン本国非主流派の関与判明
51~80 上+リリー・フェルガナの手紙あり(イーリスに着いた際に追及の有力証拠に)
81~94 上+転移装置を鹵獲
95~00 上+再判定
351: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 21:28:15.57 ID:/1MxZaKSO
「奴のアジトから、こいつが見付かった」
エルライザが僕に見せたのは……円筒状のものだ。先端にはボタンが付いている。
「それはっ!!?」
「さっきお前が言ってた、転移装置ってやつみたいだな。クヴォレーが持ってるとは、思いもしなかったぜ。
ああ、怖いんで一切触ってねえ。ボタンがかなり固いから、弾みで押すことはねえが。
あと、色々見付かったぜ。オルランドゥの魔術学院副院長、モリブスの商工会副会長からの手紙だ。魔洸石を欲しいという依頼書だ。法外な値段だな、こいつは」
「……まさか」
「そう、盗掘だよ。命だけは助けてやるって言ったら、クヴォレーらがその実行部隊の1つだったことを吐いたよ。
旅武芸者ってのは各国を巡るにゃ丁度いい隠れ蓑だからな。各地から発注を受けては、魔洸石を受け取って流してたってわけだ。
んでこれに噛んでるのが、テルモンの皇弟、フリードニッヒの懐刀、ライプツィヒ。あちらこちらに、こいつの名があった。さらに言えば……こいつな」
ポイッと紙筒を放り投げられた。中には、やはり手紙がある。
「……宛先は……イーリス民衆院議長、グレイグ・シュプリッツァー??」
「そうだ。中身読んでみ。なかなか面白いことが分かるぜ」
近くに来たラーナと一緒に読んだ。……何だこれは!?
「……『魔洸石を2つお渡しします。1つはリリー・フェルガナ一等書記官にも』……!?」
「そう、お前らが行くイーリスの民衆院も一枚噛んでるんだよ。そして、王女誘拐計画の黒幕っていうリリー・フェルガナもな」
師匠が深刻な顔になって頷いた。
「これ、魔洸石を求めているのは各国の非主流派ばかりなんです。非常に危うい感じがしませんか?」
「……!!?た、確かに……ただ、3つ疑問が。まず、法外な値段で魔洸石を受け取って彼らが何をするつもりなのか。
そして本来危険なはずの魔洸石をどうやって無害化したのか。最後に……この転移装置はどこに続いているのか」
01~80 全部分からない
81~94 魔洸石の使い道のみうっすら分かる
95~00 再判定
エルライザが僕に見せたのは……円筒状のものだ。先端にはボタンが付いている。
「それはっ!!?」
「さっきお前が言ってた、転移装置ってやつみたいだな。クヴォレーが持ってるとは、思いもしなかったぜ。
ああ、怖いんで一切触ってねえ。ボタンがかなり固いから、弾みで押すことはねえが。
あと、色々見付かったぜ。オルランドゥの魔術学院副院長、モリブスの商工会副会長からの手紙だ。魔洸石を欲しいという依頼書だ。法外な値段だな、こいつは」
「……まさか」
「そう、盗掘だよ。命だけは助けてやるって言ったら、クヴォレーらがその実行部隊の1つだったことを吐いたよ。
旅武芸者ってのは各国を巡るにゃ丁度いい隠れ蓑だからな。各地から発注を受けては、魔洸石を受け取って流してたってわけだ。
んでこれに噛んでるのが、テルモンの皇弟、フリードニッヒの懐刀、ライプツィヒ。あちらこちらに、こいつの名があった。さらに言えば……こいつな」
ポイッと紙筒を放り投げられた。中には、やはり手紙がある。
「……宛先は……イーリス民衆院議長、グレイグ・シュプリッツァー??」
「そうだ。中身読んでみ。なかなか面白いことが分かるぜ」
近くに来たラーナと一緒に読んだ。……何だこれは!?
「……『魔洸石を2つお渡しします。1つはリリー・フェルガナ一等書記官にも』……!?」
「そう、お前らが行くイーリスの民衆院も一枚噛んでるんだよ。そして、王女誘拐計画の黒幕っていうリリー・フェルガナもな」
師匠が深刻な顔になって頷いた。
「これ、魔洸石を求めているのは各国の非主流派ばかりなんです。非常に危うい感じがしませんか?」
「……!!?た、確かに……ただ、3つ疑問が。まず、法外な値段で魔洸石を受け取って彼らが何をするつもりなのか。
そして本来危険なはずの魔洸石をどうやって無害化したのか。最後に……この転移装置はどこに続いているのか」
01~80 全部分からない
81~94 魔洸石の使い道のみうっすら分かる
95~00 再判定
353: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 21:39:56.96 ID:/1MxZaKSO
エルライザが肩をすくめた。
「さあな。どれもさっぱり分からねえ。オレは魔法関連はからきしだ。
魔法のことならオルランドゥだが、よりによってオルランドゥ魔術学院の副院長が絡んでやがる。本当に厄介だぜ」
「……となると、お師匠様が言ってた専門家、ってのに頼るわけにもいかないのかな。ひょっとしたら、その人が絡んでいるのかもだし」
ラーナが唸った。確かに、下手に動けない。
「とにかく、民衆院に気を付けるべきというのは分かりました。ただ、これだけでは弱いですね。
魔洸石を使って何をしようとしてたのかが分かればいいのですが……その現物はなかったんですよね?」
01~85 ない
86~00 ある
「さあな。どれもさっぱり分からねえ。オレは魔法関連はからきしだ。
魔法のことならオルランドゥだが、よりによってオルランドゥ魔術学院の副院長が絡んでやがる。本当に厄介だぜ」
「……となると、お師匠様が言ってた専門家、ってのに頼るわけにもいかないのかな。ひょっとしたら、その人が絡んでいるのかもだし」
ラーナが唸った。確かに、下手に動けない。
「とにかく、民衆院に気を付けるべきというのは分かりました。ただ、これだけでは弱いですね。
魔洸石を使って何をしようとしてたのかが分かればいいのですが……その現物はなかったんですよね?」
01~85 ない
86~00 ある
355: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 21:57:56.58 ID:/1MxZaKSO
「さすがにな。というか、これから調達しに行くとこだったらしい。本当に好都合だったぜ。
クヴォレーどももしっかり『締めて』やったしな。これで『アサシン』に正式になれるかもしれねえ」
「正式に?」
「ああ。オレはまだ見習いなんだよ。ただ、この実績なら文句なく正式就任できる」
ラーナが不思議そうな顔をして訊いた。
「そう言えば、その『アサシン』ってなんなのよ」
「まあトリスに引き籠ってるエルフじゃ知らねえよなぁ?ズマの特殊諜報員のことだよ」
師匠が苦笑する。
「とはいえ、その存在はあまり知られてませんけどね。ラーナが知らなくても詮なきことです。
諜報と暗殺に特化した戦士で、たまに身分を隠して大武術会にも出てますね。私も、1回戦はズマのアサシンで苦労しました」
「森や屋内での戦闘なら、アサシンの右に出る者はそういないと思っていたんですけどね。子供心に、あなたの戦いには驚かされましたよ」
「運が良かっただけです。……さて、そうなると追っている相手は同じ、ということになりますね」
「……そうなりますね。盗掘に伴い、周辺にかなりの被害も出てます。ズマとしては、かなり捨て置けない話だ。
そうなると今後、あなたたちとは協力関係を結びたいですが……」
ラーナが「うーん」と唸った。
「でもさ。ズマにも反主流派っているんじゃないの?それにさ、私たちトリスの人間だよ?そう上手くことが運ぶとは思えないけどなぁ」
01~50 嫌なことに気が付くな小娘
51~80 確かにな
81~94 前者については心配ねえ
95~00 上+α
クヴォレーどももしっかり『締めて』やったしな。これで『アサシン』に正式になれるかもしれねえ」
「正式に?」
「ああ。オレはまだ見習いなんだよ。ただ、この実績なら文句なく正式就任できる」
ラーナが不思議そうな顔をして訊いた。
「そう言えば、その『アサシン』ってなんなのよ」
「まあトリスに引き籠ってるエルフじゃ知らねえよなぁ?ズマの特殊諜報員のことだよ」
師匠が苦笑する。
「とはいえ、その存在はあまり知られてませんけどね。ラーナが知らなくても詮なきことです。
諜報と暗殺に特化した戦士で、たまに身分を隠して大武術会にも出てますね。私も、1回戦はズマのアサシンで苦労しました」
「森や屋内での戦闘なら、アサシンの右に出る者はそういないと思っていたんですけどね。子供心に、あなたの戦いには驚かされましたよ」
「運が良かっただけです。……さて、そうなると追っている相手は同じ、ということになりますね」
「……そうなりますね。盗掘に伴い、周辺にかなりの被害も出てます。ズマとしては、かなり捨て置けない話だ。
そうなると今後、あなたたちとは協力関係を結びたいですが……」
ラーナが「うーん」と唸った。
「でもさ。ズマにも反主流派っているんじゃないの?それにさ、私たちトリスの人間だよ?そう上手くことが運ぶとは思えないけどなぁ」
01~50 嫌なことに気が付くな小娘
51~80 確かにな
81~94 前者については心配ねえ
95~00 上+α
358: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 22:10:27.38 ID:/1MxZaKSO
「確かにな。オレが把握してねえだけで反主流派がいるかもしれねえ。トリス、というかエルフとも犬猿だ。
だから、これはオレと直属の上司との秘匿事項にする。まあ、あの人なら大丈夫だろうな。
しばらくオレと同行してもらうことになるが、寄り道する余裕はあるか?1日だけイーリスに着くのが遅れるが、あんたら直々に説明してくれた方が色々ありがてえ」
「寄り道?」
「ああ。ズマの首都、エリコグラードだ。洒落にならねえ話だしな。味方は増やしておきてえ」
確かに僕らとしても協力者は欲しい。ただ、イーリスへの到着が遅れるのはどうなのだろうか。
>>3票先取
1 行く
2 行かない
だから、これはオレと直属の上司との秘匿事項にする。まあ、あの人なら大丈夫だろうな。
しばらくオレと同行してもらうことになるが、寄り道する余裕はあるか?1日だけイーリスに着くのが遅れるが、あんたら直々に説明してくれた方が色々ありがてえ」
「寄り道?」
「ああ。ズマの首都、エリコグラードだ。洒落にならねえ話だしな。味方は増やしておきてえ」
確かに僕らとしても協力者は欲しい。ただ、イーリスへの到着が遅れるのはどうなのだろうか。
>>3票先取
1 行く
2 行かない
363: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 22:26:19.97 ID:/1MxZaKSO
僕は考えた。……ミーシャ様の身に何か起きてしまう可能性は否定できないけど、味方は多いほどいい、はずだ。
「……分かった。師匠はどうですか?」
「そうですね。ズマに本格的に行くのは初めてですが……ここは乗りましょう」
ラーナが「えー」と渋い顔をした。
「……だって、魔族ですよ?クランは抵抗ないかもしれないけど、イマーラ様はどうなんです?」
「私はアングヴィル生まれですからね。あまり抵抗がないのはそのためかもしれません。
ただ、冷静に考えれば、決して悪くない考えだと思いますが?」
むぅ……と唸った後、「分かりましたよ」とラーナが諦めたように言った。
「決まりだな。じゃあ明日はアズバザン、んで明後日エリコグラードだ。……イーリスへの連絡は」
「ええ。一応、移動式電話は貸してもらってますので。では、しばらくよろしくお願いしますね」
#
※この後のイベント
01~80 特になし(ラーナと過ごすが描写なし)
81~94 さて……しばらく一緒に動くわけだ。ここは一つ、酒でも飲むか!
95~00 上+α
「……分かった。師匠はどうですか?」
「そうですね。ズマに本格的に行くのは初めてですが……ここは乗りましょう」
ラーナが「えー」と渋い顔をした。
「……だって、魔族ですよ?クランは抵抗ないかもしれないけど、イマーラ様はどうなんです?」
「私はアングヴィル生まれですからね。あまり抵抗がないのはそのためかもしれません。
ただ、冷静に考えれば、決して悪くない考えだと思いますが?」
むぅ……と唸った後、「分かりましたよ」とラーナが諦めたように言った。
「決まりだな。じゃあ明日はアズバザン、んで明後日エリコグラードだ。……イーリスへの連絡は」
「ええ。一応、移動式電話は貸してもらってますので。では、しばらくよろしくお願いしますね」
#
※この後のイベント
01~80 特になし(ラーナと過ごすが描写なし)
81~94 さて……しばらく一緒に動くわけだ。ここは一つ、酒でも飲むか!
95~00 上+α
365: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 22:31:47.71 ID:/1MxZaKSO
※ファルマとの戦闘結果
01~30 HP+5、経験点10p
31~60 HP+5、経験点15p
61~80 HP+10、経験点15p
81~94 HP+10、経験点20p
95~00 HP+20、経験点30p
01~30 HP+5、経験点10p
31~60 HP+5、経験点15p
61~80 HP+10、経験点15p
81~94 HP+10、経験点20p
95~00 HP+20、経験点30p
368: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 22:35:01.45 ID:/1MxZaKSO
※クリティカル、再判定
01~60 昇格
61~94 2段階昇格
95~00 3段階昇格
01~60 昇格
61~94 2段階昇格
95~00 3段階昇格
371: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 22:38:19.32 ID:/1MxZaKSO
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 120
筋力 14
技術 12
知力 7
精神 12
所属 トリス森王国
名声値 36
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点31p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
※ファルマとの一件で名声値を+3しています
HP 120
筋力 14
技術 12
知力 7
精神 12
所属 トリス森王国
名声値 36
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点31p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%で???憑依あり(経験点は基本なし
※ファルマとの一件で名声値を+3しています
372: ◆Try7rHwMFw 2019/05/12(日) 22:40:08.28 ID:/1MxZaKSO
今日はここまで。
なお、アサシンは上級職ですが、「曲芸士+軽戦士」のためクランではあまり意味がありません。
ただし、エリコグラードで低確率を引くと……
なお、アサシンは上級職ですが、「曲芸士+軽戦士」のためクランではあまり意味がありません。
ただし、エリコグラードで低確率を引くと……
373: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 08:44:47.45 ID:mdaPtto5O
【22日目】
「準備はいいですね」
「ええ。……エルライザ?」
彼女はポイッと薄汚れたフードを僕らに投げた。彼女が着ているようなのだ。
「こいつを着とけ。クランはともかく、エルフであるイマーラ様とラーナはこいつを着ないと危ねぇ。
いや、お前も危ないか。女と見れば襲ってくるような連中が、街道沿いには多いしな」
「……あのさ、僕男なんだけど」
>>90以上で勘違いしていた
「準備はいいですね」
「ええ。……エルライザ?」
彼女はポイッと薄汚れたフードを僕らに投げた。彼女が着ているようなのだ。
「こいつを着とけ。クランはともかく、エルフであるイマーラ様とラーナはこいつを着ないと危ねぇ。
いや、お前も危ないか。女と見れば襲ってくるような連中が、街道沿いには多いしな」
「……あのさ、僕男なんだけど」
>>90以上で勘違いしていた
375: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 08:57:37.07 ID:mdaPtto5O
エルライザは苦笑する。
「んなこた分かってるよ。嫁持ちだし、昨日も夜ヤってたんだろ?匂いで分かる。
だが、かなり近くまで寄らねぇとどっちか分からねえからな。オレも最初一瞬女かと思っちまったぐらいだ。
まあ要は、お前ら3人が普通に顔出しして歩いてたら、ゴロツキが間違いなく狙ってくるってこった。
まあ、120%返り討ちとしても、道中は平穏が一番だからな」
「……そんなに匂うのかな……」
ラーナがポソリと言った。前にも似たようなことがあったな。
僕はフードをすっぽり被る。少し、濃い花のような匂いがした。エルライザのものなんだろうか。
「じゃ、行くぜ。アズバザンに近付いたら、少し警戒した方がいい」
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~10 襲撃(再判定)
16~90 何もなし
91~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
「んなこた分かってるよ。嫁持ちだし、昨日も夜ヤってたんだろ?匂いで分かる。
だが、かなり近くまで寄らねぇとどっちか分からねえからな。オレも最初一瞬女かと思っちまったぐらいだ。
まあ要は、お前ら3人が普通に顔出しして歩いてたら、ゴロツキが間違いなく狙ってくるってこった。
まあ、120%返り討ちとしても、道中は平穏が一番だからな」
「……そんなに匂うのかな……」
ラーナがポソリと言った。前にも似たようなことがあったな。
僕はフードをすっぽり被る。少し、濃い花のような匂いがした。エルライザのものなんだろうか。
「じゃ、行くぜ。アズバザンに近付いたら、少し警戒した方がいい」
※到着までのイベント判定
01~05 ?????(ファンブル扱い)
06~10 襲撃(再判定)
16~90 何もなし
91~00 誰かと遭遇
(77、88、95~00なら相応のキャラ)
377: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 09:21:49.51 ID:mdaPtto5O
#
「ここがアズバザンか」
町全体が茶色い。土煙の向こうに背の低い建物が並んでいるけど、どことなく胡乱な感じがする。
「あまりキョロキョロしねえ方がいいぜ。アングヴィルとイーリス間は、護衛を雇うかゴロツキに絡まれねえことを祈って一気に駆け抜けるのが定石だ。
ここで目を付けられると、後々厄介になる」
そう言えば、アズバザンを抜けたら一気にハンフールまで行く予定だったっけ。何でだろうと思ってたけど、そういう理由があるのか。
「宿はオレの行き付けのとこでいいな。それなりに口の固い亭主と女将が2人でやってる。ただ、外出は控えろ。トラブルの元だ」
エルライザは街の裏通りに向かう。すえた臭いが鼻を突き、みすぼらしい乞食と 婦がチラチラとこちらを見ているのが分かった。
「本当に大丈夫なのここ?」
「うっせぇな。今すぐそのフードを剥ぎ取ってやってもいいんだぜ?すぐにわらわらと荒くれが……」
「エルライザ」
師匠がピシャリと言った。エルライザは「……申し訳ありません」と小さく頭を下げる。
「種族の相違や嫌悪は脇に置きましょう。今の私たちに必要なのは、歩みを進めることです。諍いではありません」
そうしていると、小さな赤レンガの建物が見えた。この中では比較的清潔な感じがする。
「亭主、久々だな。4人だ」
「おお、エル。無事で何よりだ。後ろの3人は?」
「『訳あり』だ。詮索してくれるな」
ピン、とエルライザが金貨を1枚弾く。禿げた亭主は慣れた様子でそれを受け取った。
「毎度。流石アサシン候補生は金払いがいいな」
「恐らく正式に拝命されるぞ。ま、引き続き頼む」
「了解だ。部屋は……」
>>8の倍数、ゾロ目、95~00で1部屋しかない
「ここがアズバザンか」
町全体が茶色い。土煙の向こうに背の低い建物が並んでいるけど、どことなく胡乱な感じがする。
「あまりキョロキョロしねえ方がいいぜ。アングヴィルとイーリス間は、護衛を雇うかゴロツキに絡まれねえことを祈って一気に駆け抜けるのが定石だ。
ここで目を付けられると、後々厄介になる」
そう言えば、アズバザンを抜けたら一気にハンフールまで行く予定だったっけ。何でだろうと思ってたけど、そういう理由があるのか。
「宿はオレの行き付けのとこでいいな。それなりに口の固い亭主と女将が2人でやってる。ただ、外出は控えろ。トラブルの元だ」
エルライザは街の裏通りに向かう。すえた臭いが鼻を突き、みすぼらしい乞食と 婦がチラチラとこちらを見ているのが分かった。
「本当に大丈夫なのここ?」
「うっせぇな。今すぐそのフードを剥ぎ取ってやってもいいんだぜ?すぐにわらわらと荒くれが……」
「エルライザ」
師匠がピシャリと言った。エルライザは「……申し訳ありません」と小さく頭を下げる。
「種族の相違や嫌悪は脇に置きましょう。今の私たちに必要なのは、歩みを進めることです。諍いではありません」
そうしていると、小さな赤レンガの建物が見えた。この中では比較的清潔な感じがする。
「亭主、久々だな。4人だ」
「おお、エル。無事で何よりだ。後ろの3人は?」
「『訳あり』だ。詮索してくれるな」
ピン、とエルライザが金貨を1枚弾く。禿げた亭主は慣れた様子でそれを受け取った。
「毎度。流石アサシン候補生は金払いがいいな」
「恐らく正式に拝命されるぞ。ま、引き続き頼む」
「了解だ。部屋は……」
>>8の倍数、ゾロ目、95~00で1部屋しかない
379: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 09:34:31.06 ID:mdaPtto5O
「一応、人数分取っておくか?」
「それで頼む」
亭主がポイポイと鍵を投げ渡す。
「飯は7時に1階の食堂だ。外に食いに行ってもいいが、あまりお勧めはしねえな。
女買いたいなら手配はするが、器量がいいのが欲しいなら素直にサンタヴィルにでも行くんだな。
……ってその背格好だと全員女か。一番背が高いのは爆 だしな」
ケケケ、と亭主が下品な笑いを浮かべる。
「とまあこんな具合だ。大人しくしといた方が身のためだぜ」
※夜イベント
01~10 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
11~70 何もなし
71~94 さて、酒盛りでもするか
95~00 再判定(基本は上+α)
「それで頼む」
亭主がポイポイと鍵を投げ渡す。
「飯は7時に1階の食堂だ。外に食いに行ってもいいが、あまりお勧めはしねえな。
女買いたいなら手配はするが、器量がいいのが欲しいなら素直にサンタヴィルにでも行くんだな。
……ってその背格好だと全員女か。一番背が高いのは爆 だしな」
ケケケ、と亭主が下品な笑いを浮かべる。
「とまあこんな具合だ。大人しくしといた方が身のためだぜ」
※夜イベント
01~10 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
11~70 何もなし
71~94 さて、酒盛りでもするか
95~00 再判定(基本は上+α)
381: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 11:21:29.54 ID:mdaPtto5O
#
7時に食堂に降りると、肉の焼いたのの盛り合わせがドンっと皿に盛られていた。
エルライザは上機嫌な様子で既に席についている。グラスにはエールが注がれていた。
「おう、来やがったな」
「これは?」
「ああ、せっかくだからな。酒でも飲みながらと思って用意させた。お前はいける口か?」
「まだ未成年なんだけど……」
「ズマでは10のガキでも酒が飲めるぜ?遠慮は抜きだ、ほら」
トクトクとエールが注がれる。師匠とラーナも降りてきた。
「……豪勢ですね。しかもお酒まで」
「イマーラ様が来られるということなら、相応の歓待はしないとですね。エリコグラードでも、上との席は用意してあります」
「まあ、それはありがたいのですが。ちょっと驚いてしまって」
「それは失礼しました。ズマでは酒席でもてなすのが礼なので……」
「いえ、構いませんよ」
ラーナが訝しげに皿に盛られた肉を見ている。
「……変な肉じゃないでしょうね」
「牛と羊が中心だが?まあ、エルフは菜食主義が多いから食えねえかもな」
「……食べるけどさ。私、お酒は少しでいい」
「はぁ?やっぱ何だな、エルフは飲めねえのばっかだな」
2人が睨み合っている。相変わらずギスギスしてるな……僕は溜め息をついた。
#
※酒席での話題は……
1 エルライザの身の上
2 エルライザの上司
3 ミーシャの現状
4 ズマの現状
5 クランの女装
>>3票先取(他の話題に行けるかは中確率)
7時に食堂に降りると、肉の焼いたのの盛り合わせがドンっと皿に盛られていた。
エルライザは上機嫌な様子で既に席についている。グラスにはエールが注がれていた。
「おう、来やがったな」
「これは?」
「ああ、せっかくだからな。酒でも飲みながらと思って用意させた。お前はいける口か?」
「まだ未成年なんだけど……」
「ズマでは10のガキでも酒が飲めるぜ?遠慮は抜きだ、ほら」
トクトクとエールが注がれる。師匠とラーナも降りてきた。
「……豪勢ですね。しかもお酒まで」
「イマーラ様が来られるということなら、相応の歓待はしないとですね。エリコグラードでも、上との席は用意してあります」
「まあ、それはありがたいのですが。ちょっと驚いてしまって」
「それは失礼しました。ズマでは酒席でもてなすのが礼なので……」
「いえ、構いませんよ」
ラーナが訝しげに皿に盛られた肉を見ている。
「……変な肉じゃないでしょうね」
「牛と羊が中心だが?まあ、エルフは菜食主義が多いから食えねえかもな」
「……食べるけどさ。私、お酒は少しでいい」
「はぁ?やっぱ何だな、エルフは飲めねえのばっかだな」
2人が睨み合っている。相変わらずギスギスしてるな……僕は溜め息をついた。
#
※酒席での話題は……
1 エルライザの身の上
2 エルライザの上司
3 ミーシャの現状
4 ズマの現状
5 クランの女装
>>3票先取(他の話題に行けるかは中確率)
388: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 20:34:49.38 ID:SRazgaL8O
食事はそこそこ無難に進んでいった。時折ラーナとエルライザが険悪になるけど、師匠がいるおかげで喧嘩にまでは発展しない。
というか、この2人エルフとか魔族とか関係なくウマが合わないだけなんじゃないか。結構短気だしなあ。
料理はなかなかだった。ただ肉を焼いただけに見えたけど、「筋の切り方や下処理で味が全然違うのよ」とは女将さんの言葉だ。
僕はエールを一口飲む。少し脂っこい肉には、エールの苦味がピッタリだ。
「……ところで、今のズマってどんな感じなの?ズマに行くのは初めてだけど」
「はふっ、お前、学校に行ってねえのか」
「いや、基本的なことは師匠に習ってる。ズマが王政であることや、実際に王様が実権を握ってることぐらいは知ってるさ。でも、今どうかまでは」
エルライザが、スペアリブの肉を食い千切った。
「んぐっ、まあ、基本はそうだな。まあ、口さがねえ奴らは『魔王』とか言って揶揄してるが、基本的にはいい王様だぜ。
ただ、これもお前が知ってる通り、ズマは周辺国と仲が悪い。イーリスとも悪いし、アングヴィルともそこまでいいわけじゃねえ。オルランドゥとはそこそこだが、大陸東部の2国とは没交渉だ。
まあ昔御先祖が暴れまくったってのもあるんだろうがな。交易じゃ身を立てられねえんだよ」
僕は串焼きのラムにかぶりついた。ラム特有の臭みは、巧みにスパイスで消されている。
「あまり豊かじゃない、らしいね」
エルライザの顔が曇った。
「……まあな。前はそれでも大武術会でちょこちょこ優勝してたからマシだったみてえだが。基本は自給自足、クトゥブ3世陛下も自ら畑を耕してる。
必然、裏の稼業をやんねえと食えねえんだ。裏社会に魔族が多いのは、そういうのもある」
「そして、貴女のような『アサシン』も」
師匠の言葉に、彼女が苦笑した。
「……まあ、これは魔族の『業』みたいなもんですよ。政府ぐるみでの諜報請負、場合によっては殺しも行う。勿論、手続きは極秘ですし審査は厳格ですが、ね」
「お陰で、世界の均衡が保たれてる面もあります。私はとやかくは言いません」
「お恥ずかしい限りです。まあ、現状はそんなもんです。見た目は平穏ですよ」
ラーナが「ひっく」としゃっくりした。
「……なんか引っ掛かる言い方ねぇ……『見た目』ってなんなのよ」
01~30 お前には言わねぇよ
31~70 魔洸石鉱脈の件で、腑に落ちねえことがある
71~94 実はな……
95~00 上+α
というか、この2人エルフとか魔族とか関係なくウマが合わないだけなんじゃないか。結構短気だしなあ。
料理はなかなかだった。ただ肉を焼いただけに見えたけど、「筋の切り方や下処理で味が全然違うのよ」とは女将さんの言葉だ。
僕はエールを一口飲む。少し脂っこい肉には、エールの苦味がピッタリだ。
「……ところで、今のズマってどんな感じなの?ズマに行くのは初めてだけど」
「はふっ、お前、学校に行ってねえのか」
「いや、基本的なことは師匠に習ってる。ズマが王政であることや、実際に王様が実権を握ってることぐらいは知ってるさ。でも、今どうかまでは」
エルライザが、スペアリブの肉を食い千切った。
「んぐっ、まあ、基本はそうだな。まあ、口さがねえ奴らは『魔王』とか言って揶揄してるが、基本的にはいい王様だぜ。
ただ、これもお前が知ってる通り、ズマは周辺国と仲が悪い。イーリスとも悪いし、アングヴィルともそこまでいいわけじゃねえ。オルランドゥとはそこそこだが、大陸東部の2国とは没交渉だ。
まあ昔御先祖が暴れまくったってのもあるんだろうがな。交易じゃ身を立てられねえんだよ」
僕は串焼きのラムにかぶりついた。ラム特有の臭みは、巧みにスパイスで消されている。
「あまり豊かじゃない、らしいね」
エルライザの顔が曇った。
「……まあな。前はそれでも大武術会でちょこちょこ優勝してたからマシだったみてえだが。基本は自給自足、クトゥブ3世陛下も自ら畑を耕してる。
必然、裏の稼業をやんねえと食えねえんだ。裏社会に魔族が多いのは、そういうのもある」
「そして、貴女のような『アサシン』も」
師匠の言葉に、彼女が苦笑した。
「……まあ、これは魔族の『業』みたいなもんですよ。政府ぐるみでの諜報請負、場合によっては殺しも行う。勿論、手続きは極秘ですし審査は厳格ですが、ね」
「お陰で、世界の均衡が保たれてる面もあります。私はとやかくは言いません」
「お恥ずかしい限りです。まあ、現状はそんなもんです。見た目は平穏ですよ」
ラーナが「ひっく」としゃっくりした。
「……なんか引っ掛かる言い方ねぇ……『見た目』ってなんなのよ」
01~30 お前には言わねぇよ
31~70 魔洸石鉱脈の件で、腑に落ちねえことがある
71~94 実はな……
95~00 上+α
390: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 20:51:28.28 ID:SRazgaL8O
※昇格
「実はな、妙なことがある。魔洸石鉱脈の近くにあった集落が、消えた」
「……消えた?」
「ああ。鉱脈を守る、『守人』がいる集落だ。彼らにとって、鉱脈があるヨーグは聖地であり、決して余所者を立ち入らせないよう守り続けてきた。多分、何百年もだ。
それが消えた、ってことがどういうことか分かるな?」
師匠の顔が険しくなった。
「誰かが、皆殺しにしたのですか」
「ところが死体は出てないんです。奇妙なことに。
その後になって鉱脈から漏れ出す毒が拡がり、被害が出つつあるわけですが……
この件は、クヴォレーは一切知らなかった。だが、『誰かが何かをした』のだけは確かです」
「……なるほど。それも探っていると」
「はい。ただ、クヴォレーからの証拠押収で、これが国家間に跨がる問題である可能性は出てきました。
当初の想像以上に大事です。魔洸石を盗掘しているのがクヴォレーだけとも思えない。まだ誰かがいるはずなんです」
ラーナが「うーん」と唸っている。
「少なくともさ、お師匠様やウィンドグレイス様の考えを聞く限り、魔洸石を使うにはかなり特殊な魔術的処理が必要だよね。
てことは、お師匠様かウィンドグレイス様に匹敵するか、それ以上の魔法使いがいなきゃおかしくない?」
>>85以上で情報を持っている(再判定)
「実はな、妙なことがある。魔洸石鉱脈の近くにあった集落が、消えた」
「……消えた?」
「ああ。鉱脈を守る、『守人』がいる集落だ。彼らにとって、鉱脈があるヨーグは聖地であり、決して余所者を立ち入らせないよう守り続けてきた。多分、何百年もだ。
それが消えた、ってことがどういうことか分かるな?」
師匠の顔が険しくなった。
「誰かが、皆殺しにしたのですか」
「ところが死体は出てないんです。奇妙なことに。
その後になって鉱脈から漏れ出す毒が拡がり、被害が出つつあるわけですが……
この件は、クヴォレーは一切知らなかった。だが、『誰かが何かをした』のだけは確かです」
「……なるほど。それも探っていると」
「はい。ただ、クヴォレーからの証拠押収で、これが国家間に跨がる問題である可能性は出てきました。
当初の想像以上に大事です。魔洸石を盗掘しているのがクヴォレーだけとも思えない。まだ誰かがいるはずなんです」
ラーナが「うーん」と唸っている。
「少なくともさ、お師匠様やウィンドグレイス様の考えを聞く限り、魔洸石を使うにはかなり特殊な魔術的処理が必要だよね。
てことは、お師匠様かウィンドグレイス様に匹敵するか、それ以上の魔法使いがいなきゃおかしくない?」
>>85以上で情報を持っている(再判定)
392: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 21:03:59.38 ID:SRazgaL8O
エルライザが溜め息をついた。
「……それも含めて捜査中、としか言えねえな。とりあえず、戻り次第上と協議だ」
師匠が頷いた。
「……なるほど、状況が多少見えてきました。先遣隊が邪魔な『守人を処理し、魔法の使い手が鉱石を何らかの形で無害な形にし、
それを瘴気から身を守る何かを身に付けたクヴォレーたちが別の場所へと運ぶ、と。
そうなると、クヴォレーたちが転移装置だけ持っていたのは少々変ですね。瘴気を防ぐための何かは持っていなかったのですか?」
「……確かに、妙ですね。やはり、国内に協力者がいる?」
「でしょうね。そこで何かを身に付け、鉱石を手にする手筈だったのでしょう。
多分、魔術的処理を加える人間も、そこにいます」
エルライザが「……そうですか……」と呟いた。やはり、ズマも一枚岩じゃないみたいだ。
>>40以上で次の話題に
「……それも含めて捜査中、としか言えねえな。とりあえず、戻り次第上と協議だ」
師匠が頷いた。
「……なるほど、状況が多少見えてきました。先遣隊が邪魔な『守人を処理し、魔法の使い手が鉱石を何らかの形で無害な形にし、
それを瘴気から身を守る何かを身に付けたクヴォレーたちが別の場所へと運ぶ、と。
そうなると、クヴォレーたちが転移装置だけ持っていたのは少々変ですね。瘴気を防ぐための何かは持っていなかったのですか?」
「……確かに、妙ですね。やはり、国内に協力者がいる?」
「でしょうね。そこで何かを身に付け、鉱石を手にする手筈だったのでしょう。
多分、魔術的処理を加える人間も、そこにいます」
エルライザが「……そうですか……」と呟いた。やはり、ズマも一枚岩じゃないみたいだ。
>>40以上で次の話題に
394: ◆Try7rHwMFw 2019/05/13(月) 21:08:57.56 ID:SRazgaL8O
※次の話題は……
1 エルライザの身の上
2 エルライザの上司
3 ミーシャの現状
4 クランの女装
5 自由安価
>>3票先取(他の話題に行けるかは中~高確率)
1 エルライザの身の上
2 エルライザの上司
3 ミーシャの現状
4 クランの女装
5 自由安価
>>3票先取(他の話題に行けるかは中~高確率)
401: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 09:21:57.61 ID:2hxsHeuLO
「そう言えばさ」
ラーナがポンと手を叩いた。
「クランの女の子姿、どうしようか?エリコグラードに行くなら、別にいいのかな」
「……は?」
エルライザが怪訝な顔をする。
「そうですね。本来なら明日の出立から『クララ』になってもらうはずでしたが……イーリス入国は明後日ですしね」
「いやイマーラ様?どういうことかサッパリ。クランがまさか、女だっていうんじゃ……」
「いえいえ、クランは男の子ですよ。『男の娘』、というべきかもしれませんけど。
イーリスでの行動を円滑にするため、ミーシャ様が女性として入国することを提案されたのです。そちらの方が、自分の近くに起きやすいと」
「……はあ」
エルライザが僕をじと目で見た。
01~25 やっぱりエルフの考えは分からんわ……
26~50 あんたはそれでいいのか?
51~75 ……とりあえずどんなのか見てみるか……
75~94 ……ありかも
95~00 エルライザの顔が赤くなった
ラーナがポンと手を叩いた。
「クランの女の子姿、どうしようか?エリコグラードに行くなら、別にいいのかな」
「……は?」
エルライザが怪訝な顔をする。
「そうですね。本来なら明日の出立から『クララ』になってもらうはずでしたが……イーリス入国は明後日ですしね」
「いやイマーラ様?どういうことかサッパリ。クランがまさか、女だっていうんじゃ……」
「いえいえ、クランは男の子ですよ。『男の娘』、というべきかもしれませんけど。
イーリスでの行動を円滑にするため、ミーシャ様が女性として入国することを提案されたのです。そちらの方が、自分の近くに起きやすいと」
「……はあ」
エルライザが僕をじと目で見た。
01~25 やっぱりエルフの考えは分からんわ……
26~50 あんたはそれでいいのか?
51~75 ……とりあえずどんなのか見てみるか……
75~94 ……ありかも
95~00 エルライザの顔が赤くなった
403: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 09:49:00.63 ID:2hxsHeuLO
「……あんたはそれでいいのか?」
いや、本当はいいわけないんだけど。僕は男だし、女の子じゃない。
でも、なぜか僕の周りの女性は僕の女の子姿がお気に入りらしい。まさか師匠がその最たるものは、思いもしなかった。
※今のクランの心情
01~50 それでも、僕はあくまで男だ
51~75 最近慣れてる自分が怖い
76~94 ……でも、一回女の子扱いされるのもいいかな……
95~00 ちょっと、見てみます?
いや、本当はいいわけないんだけど。僕は男だし、女の子じゃない。
でも、なぜか僕の周りの女性は僕の女の子姿がお気に入りらしい。まさか師匠がその最たるものは、思いもしなかった。
※今のクランの心情
01~50 それでも、僕はあくまで男だ
51~75 最近慣れてる自分が怖い
76~94 ……でも、一回女の子扱いされるのもいいかな……
95~00 ちょっと、見てみます?
406: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 12:43:43.19 ID:0rBGQtnmO
……それでも、僕はあくまで男だ。女装してイーリスに行くのも、それがハーデンらからミーシャ様を守るのに良いと判断しただけのことだ。
「良くはないよ。でも、ミーシャ様のためだ。我慢する」
「……そんなものかねぇ」
エルライザはエールを一気飲みし、プハァと息を吐いた。
「んもう。クランも慣れちゃえば楽なのに。ね?イマーラ様」
「ええ。ただ、本人の意思もあります。無理強いはやめましょう」
……本当、妙なとこで理性的なんだよなあ、師匠は。ま、そっちの方がありがたいんだけど。
>>60以上で次の話題
「良くはないよ。でも、ミーシャ様のためだ。我慢する」
「……そんなものかねぇ」
エルライザはエールを一気飲みし、プハァと息を吐いた。
「んもう。クランも慣れちゃえば楽なのに。ね?イマーラ様」
「ええ。ただ、本人の意思もあります。無理強いはやめましょう」
……本当、妙なとこで理性的なんだよなあ、師匠は。ま、そっちの方がありがたいんだけど。
>>60以上で次の話題
408: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 13:10:26.68 ID:0rBGQtnmO
#
「うぷっ、ちょっと飲み過ぎたかも……やっぱりお酒は苦手……」
ラーナの顔が青白い。こりゃ限界かな。僕もちょっとキツい。明日に備えて、もう寝とこう。
「ん?もういいのか?」
「だから未成年なんだって……」
「ったく、人間は軟弱だな。ま、明日もあるし、オレも寝とくか」
エルライザが立ち上がった。……明日はエリコグラードか。どんな街なのだろう。
【23日目】
入国の手続きを済ませると、僕らはフードを被って街道を進む。
ズマは山国だ。かなり上下差が激しい道が続く。「山賊などならず者が多い」というエルライザの言葉は頷けるものがあった。
※道中イベント
01~10 ???(ヤーヤのお守りの範囲内)
11~30 山賊来襲
31~85 何もなし
86~94 新キャラ登場(高確率で敵)
95~00 上+α(再判定)
「うぷっ、ちょっと飲み過ぎたかも……やっぱりお酒は苦手……」
ラーナの顔が青白い。こりゃ限界かな。僕もちょっとキツい。明日に備えて、もう寝とこう。
「ん?もういいのか?」
「だから未成年なんだって……」
「ったく、人間は軟弱だな。ま、明日もあるし、オレも寝とくか」
エルライザが立ち上がった。……明日はエリコグラードか。どんな街なのだろう。
【23日目】
入国の手続きを済ませると、僕らはフードを被って街道を進む。
ズマは山国だ。かなり上下差が激しい道が続く。「山賊などならず者が多い」というエルライザの言葉は頷けるものがあった。
※道中イベント
01~10 ???(ヤーヤのお守りの範囲内)
11~30 山賊来襲
31~85 何もなし
86~94 新キャラ登場(高確率で敵)
95~00 上+α(再判定)
411: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 21:07:44.92 ID:deIsiUlFO
#
いくつか厳しい峠を越え、日が沈む頃に大きめの町が眼下に見えた。あれが、エリコグラードだ。
茶色く、背の低い建物がずらっと並んでいる。道は整然としていて、思ったよりはごちゃごちゃしてない。
「街に入ったらキョロキョロするなよ。観光地になっているトリス以上に、ここは閉鎖的だ」
エルライザが馬を進める。
街に灯りはあまりなく、どことなくひっそりとした感じだ。
「裏の商売とかあると思ってたけど、意外と静かだね」
「魔族に対する先入観だな。そういうのは、アズバザンとかもっと別のところでやる。一番そういうので規模がでけえのは、北東部の『歓楽都市ベルバザス』か」
「ズマが唯一、他国との開放を進めている都市でしたね。ロワールとの国境にある」
師匠の言葉に、エルライザが頷いた。
「大体若いのや闇稼業の奴らはそっち行ってますよ。貴重な外貨獲得手段ですからね。
エリコグラードは、あくまで彼らがたまに帰る街でしかないんです」
埃っぽい空気が鼻についた。確かに、この陰気な感じだとあまり帰りたくはないだろうな。
少しずつ、大きめの建物が見えてきた。堀に掛かる石橋を渡る。あれが王宮なんだろうか。
大きいことは大きいけど、トリスのよりも、少し小さい。ラーナがふぅんとそれを見上げた。
「トリスのに比べると、何というか……」
「クトゥブ3世陛下は豪奢なのがお嫌いだ。平和ボケして何もしねぇエルフとは違うんだよ」
「何ですってぇ!?」
また始まった。ここに来る途中、何度小競り合いがあったか。
「2人ともお止めなさい。エルライザ、貴女の上司に会うのでしょう?」
「す、すみません……」
王宮の周りにいくつかある建物に、その人物はいるらしい。エルライザがその1つのドアをノックした。
「エルライザ・マルコフです。入ります」
>>50以上でイマーラの知人
>>7の倍数かゾロ目、95以上なら女性
いくつか厳しい峠を越え、日が沈む頃に大きめの町が眼下に見えた。あれが、エリコグラードだ。
茶色く、背の低い建物がずらっと並んでいる。道は整然としていて、思ったよりはごちゃごちゃしてない。
「街に入ったらキョロキョロするなよ。観光地になっているトリス以上に、ここは閉鎖的だ」
エルライザが馬を進める。
街に灯りはあまりなく、どことなくひっそりとした感じだ。
「裏の商売とかあると思ってたけど、意外と静かだね」
「魔族に対する先入観だな。そういうのは、アズバザンとかもっと別のところでやる。一番そういうので規模がでけえのは、北東部の『歓楽都市ベルバザス』か」
「ズマが唯一、他国との開放を進めている都市でしたね。ロワールとの国境にある」
師匠の言葉に、エルライザが頷いた。
「大体若いのや闇稼業の奴らはそっち行ってますよ。貴重な外貨獲得手段ですからね。
エリコグラードは、あくまで彼らがたまに帰る街でしかないんです」
埃っぽい空気が鼻についた。確かに、この陰気な感じだとあまり帰りたくはないだろうな。
少しずつ、大きめの建物が見えてきた。堀に掛かる石橋を渡る。あれが王宮なんだろうか。
大きいことは大きいけど、トリスのよりも、少し小さい。ラーナがふぅんとそれを見上げた。
「トリスのに比べると、何というか……」
「クトゥブ3世陛下は豪奢なのがお嫌いだ。平和ボケして何もしねぇエルフとは違うんだよ」
「何ですってぇ!?」
また始まった。ここに来る途中、何度小競り合いがあったか。
「2人ともお止めなさい。エルライザ、貴女の上司に会うのでしょう?」
「す、すみません……」
王宮の周りにいくつかある建物に、その人物はいるらしい。エルライザがその1つのドアをノックした。
「エルライザ・マルコフです。入ります」
>>50以上でイマーラの知人
>>7の倍数かゾロ目、95以上なら女性
414: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 21:34:39.01 ID:deIsiUlFO
「戻ったか」
中から出てきたのは、40ぐらいの魔族の男性だ。右目に眼帯を付けていて、長い髪を後ろでまとめている。
「アレクサンドル部長、エルライザ只今戻りました」
「任務ご苦労。望外の成果であったようだな。そして、彼らが……言っていた客人か」
僕らはフードを脱ぐ。師匠が一歩前に出て一礼した。
「イマーラ・ランドルスです。本日はよろしくお願いいたします」
「……貴女の名は、若い時分に聞いております。噂に違わぬお美しい方だ。
どうぞ、狭い詰所ですがお上がりになってください」
エルライザの同僚と思われる魔族が、奥から鋭い視線を向けてくる。あまり歓迎されてないのだろうか。
「……職業柄、余所の国の人間はまずここに来ないものですからな。気になさらぬよう」
アレクサンドルは厳しい表情のまま階段を上がる。そして、応接室に通された。
「大まかな話はエルライザから聞いています。イーリスのミーシャ王女の護衛とか。
そして、魔洸石についての事情も御存知という」
ドス黒い色の飲み物が目の前に置かれた。……これ、飲み物なのか?
「ええ。そして両方にエド・ハーデンとテルモンが絡んでいる。私としても、貴方がたから協力を受けられればと思っています。
何分、向こうも国ぐるみのようです。世界各地の不穏分子に、魔洸石の横流しを行おうとしている。それが何を意味しているかは不明ですが。
そして……貴方の国にも、恐らくは協力者がいる」
アレクサンドルは黒い液体を飲んだ。僕も真似たけど……
「……ケホッケホッ!!?に、にがっ」
「少年、それはジルの根を煎じて煮詰めたものだ。栄養価は高いが、慣れるまでは厳しいだろう」
アレクサンドルは表情を変えずに言う。笑顔をどこかに置き忘れたようだ。
「……さて。イマーラ様、おっしゃることはよく分かります。……が、トリスとの協力となると、私の一存では決められませんな」
「でしょうね」
>>70以上でアレクサンドルが何かに気付く
中から出てきたのは、40ぐらいの魔族の男性だ。右目に眼帯を付けていて、長い髪を後ろでまとめている。
「アレクサンドル部長、エルライザ只今戻りました」
「任務ご苦労。望外の成果であったようだな。そして、彼らが……言っていた客人か」
僕らはフードを脱ぐ。師匠が一歩前に出て一礼した。
「イマーラ・ランドルスです。本日はよろしくお願いいたします」
「……貴女の名は、若い時分に聞いております。噂に違わぬお美しい方だ。
どうぞ、狭い詰所ですがお上がりになってください」
エルライザの同僚と思われる魔族が、奥から鋭い視線を向けてくる。あまり歓迎されてないのだろうか。
「……職業柄、余所の国の人間はまずここに来ないものですからな。気になさらぬよう」
アレクサンドルは厳しい表情のまま階段を上がる。そして、応接室に通された。
「大まかな話はエルライザから聞いています。イーリスのミーシャ王女の護衛とか。
そして、魔洸石についての事情も御存知という」
ドス黒い色の飲み物が目の前に置かれた。……これ、飲み物なのか?
「ええ。そして両方にエド・ハーデンとテルモンが絡んでいる。私としても、貴方がたから協力を受けられればと思っています。
何分、向こうも国ぐるみのようです。世界各地の不穏分子に、魔洸石の横流しを行おうとしている。それが何を意味しているかは不明ですが。
そして……貴方の国にも、恐らくは協力者がいる」
アレクサンドルは黒い液体を飲んだ。僕も真似たけど……
「……ケホッケホッ!!?に、にがっ」
「少年、それはジルの根を煎じて煮詰めたものだ。栄養価は高いが、慣れるまでは厳しいだろう」
アレクサンドルは表情を変えずに言う。笑顔をどこかに置き忘れたようだ。
「……さて。イマーラ様、おっしゃることはよく分かります。……が、トリスとの協力となると、私の一存では決められませんな」
「でしょうね」
>>70以上でアレクサンドルが何かに気付く
416: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 21:41:30.70 ID:deIsiUlFO
「……少年、何だそれは」
アレクサンドルの顔色が変わった。僕の胸の辺りを見ている。
「……これ、ですね」
「そうだ。それは、魔洸石……それも途轍もなく純度の高い……!!どこで手に入れたっ!!?」
>>2票先取
1 先祖代々の宝です(ごまかす)
2 長くなりますが、いいですか(経緯を話す)
3 自由安価
アレクサンドルの顔色が変わった。僕の胸の辺りを見ている。
「……これ、ですね」
「そうだ。それは、魔洸石……それも途轍もなく純度の高い……!!どこで手に入れたっ!!?」
>>2票先取
1 先祖代々の宝です(ごまかす)
2 長くなりますが、いいですか(経緯を話す)
3 自由安価
421: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 23:12:08.26 ID:He1MzdF9O
僕は悩んだ。ここで全てを話した方が、ズマの協力は得やすくなるだろう。
でも、あまり話しすぎると……ハーデンの背後にいる「もう一人のランダム」に悟られそうな気がした。
それに、こんな話を信じろというのも無理がある。ミーシャ様の場合、目の前で顕現したから信じてもらえたのだ。
僕は、最低限の情報にとどめることにした。
「これは、先祖代々の宝です。なぜこれが我が家に伝わっているのかまでは」
大きな嘘はついてない。事実の面もある。
「……ちょっと見せろ」
アレクサンドルが手に取ろうとすると、バチィと火花が飛んだ。
「凄まじいマナだな。何が入っている?」
「……分かりません」
01~10 ……何を隠している(ヤーヤのお守り範囲内)
11~70 ……気になるが
71~94 厳重な封印だな……まさか
95~00 上+α
でも、あまり話しすぎると……ハーデンの背後にいる「もう一人のランダム」に悟られそうな気がした。
それに、こんな話を信じろというのも無理がある。ミーシャ様の場合、目の前で顕現したから信じてもらえたのだ。
僕は、最低限の情報にとどめることにした。
「これは、先祖代々の宝です。なぜこれが我が家に伝わっているのかまでは」
大きな嘘はついてない。事実の面もある。
「……ちょっと見せろ」
アレクサンドルが手に取ろうとすると、バチィと火花が飛んだ。
「凄まじいマナだな。何が入っている?」
「……分かりません」
01~10 ……何を隠している(ヤーヤのお守り範囲内)
11~70 ……気になるが
71~94 厳重な封印だな……まさか
95~00 上+α
423: ◆Try7rHwMFw 2019/05/14(火) 23:37:04.64 ID:He1MzdF9O
「……気になるが」
そっと彼が手を離す。
「……とにかく、トリスとの協力です。非常にキナ臭いが、我が国とトリスとの関係はハッキリ良くはない。
我ら魔族とエルフとは、生理的に合わないと言っていい。ここに来たのがイマーラ様でなかったら、多分門前払いだったでしょう」
もう一度、ジルの根の煎じ汁をアレクサンドルが飲んだ。
「即答は無理、でしょうね」
「ええ。こちらとしても、魔洸石の件は強い関心を持っています。だから、正直に言って味方は欲しい。
だが、はいそうですかと頷けるほど、貴女の国とは親しくはない」
01~10 ???
11~60 明日朝、結論を伝えます
61~75 これから本殿に用があります。早速陛下にお伝えしましょう
76~94 新キャラ登場
95~00 再判定
そっと彼が手を離す。
「……とにかく、トリスとの協力です。非常にキナ臭いが、我が国とトリスとの関係はハッキリ良くはない。
我ら魔族とエルフとは、生理的に合わないと言っていい。ここに来たのがイマーラ様でなかったら、多分門前払いだったでしょう」
もう一度、ジルの根の煎じ汁をアレクサンドルが飲んだ。
「即答は無理、でしょうね」
「ええ。こちらとしても、魔洸石の件は強い関心を持っています。だから、正直に言って味方は欲しい。
だが、はいそうですかと頷けるほど、貴女の国とは親しくはない」
01~10 ???
11~60 明日朝、結論を伝えます
61~75 これから本殿に用があります。早速陛下にお伝えしましょう
76~94 新キャラ登場
95~00 再判定
426: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 09:57:45.54 ID:4qzVZTK8O
アレクサンドルが席を立った。
「これから本殿に用があります。早速陛下にお伝えしましょう」
「クトゥブ3世陛下、ですか」
「ええ。しばらくそこでお待ちを」
部屋には僕ら4人が残される。かなりピリピリした印象の人だな。
「彼も確か、武術会に出たことが」
「2大会前、ですね。目を負傷して一線を退いていますが」
師匠が頷いた。
「なるほど。ナジーフとは知り合いなのでしょうか」
01~30 ナジーフ?
31~60 ああ、かのナジーフ様ですか
61~94 ああ、イマーラ様が戦われた
95~00 特殊イベントへ
「これから本殿に用があります。早速陛下にお伝えしましょう」
「クトゥブ3世陛下、ですか」
「ええ。しばらくそこでお待ちを」
部屋には僕ら4人が残される。かなりピリピリした印象の人だな。
「彼も確か、武術会に出たことが」
「2大会前、ですね。目を負傷して一線を退いていますが」
師匠が頷いた。
「なるほど。ナジーフとは知り合いなのでしょうか」
01~30 ナジーフ?
31~60 ああ、かのナジーフ様ですか
61~94 ああ、イマーラ様が戦われた
95~00 特殊イベントへ
428: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 10:03:46.10 ID:4qzVZTK8O
「ナジーフ?」
「ええ。私が武術会で戦ったアサシンです。貴女は御存知ない?」
「……幼少の時でしたからね……そんな人が」
「ええ。彼はどうしているんでしょうね」
師匠が少し遠い目をした。思い入れがある人みたいだけど。
#
※アレクサンドルが戻るまでの話の話題(1問のみ)を自由安価で募集します。
1200締め切りです。良さそうなのがあれば採用します。
なければそのまま話が進みます。
「ええ。私が武術会で戦ったアサシンです。貴女は御存知ない?」
「……幼少の時でしたからね……そんな人が」
「ええ。彼はどうしているんでしょうね」
師匠が少し遠い目をした。思い入れがある人みたいだけど。
#
※アレクサンドルが戻るまでの話の話題(1問のみ)を自由安価で募集します。
1200締め切りです。良さそうなのがあれば採用します。
なければそのまま話が進みます。
429: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 10:14:20.64 ID:4qzVZTK8O
備忘録代わりに。
時系列は
前回大会…2.5年前
前々回大会(アレクサンドル出場)…6.5年前
3大会前(ここからウィルの連覇が開始)…10.5年前
4大会前…14.5年前
5大会前…18.5年前
6大会前(イマーラ出場)…22.5年前
とします。以降この設定で固めます。
(28歳のエルライザがナジーフを覚えてないのは、年齢からしてやむを得ないといえます)
時系列は
前回大会…2.5年前
前々回大会(アレクサンドル出場)…6.5年前
3大会前(ここからウィルの連覇が開始)…10.5年前
4大会前…14.5年前
5大会前…18.5年前
6大会前(イマーラ出場)…22.5年前
とします。以降この設定で固めます。
(28歳のエルライザがナジーフを覚えてないのは、年齢からしてやむを得ないといえます)
430: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 13:16:56.84 ID:nw4QsX5fO
※特にないようなので進行します
#
01~20 ダメだそうだ
21~50 もう少し、話を聞きたいそうだ
51~70 提携を考える、とのことだ
71~94 上+α
95~00 特殊イベントへ
#
01~20 ダメだそうだ
21~50 もう少し、話を聞きたいそうだ
51~70 提携を考える、とのことだ
71~94 上+α
95~00 特殊イベントへ
432: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 13:25:27.45 ID:nw4QsX5fO
アレクサンドルが部屋に戻ってきた。表情は暗い。
「……ダメだ、と」
「えっ……そうですか。やはり、トリスとは組めないと」
「そのようです。『手出しは無用』と」
師匠が溜め息をついた。
「……小異を捨て大義を取れる方だと思っていたのですが」
>>70以上でアレクサンドルから指摘あり
「……ダメだ、と」
「えっ……そうですか。やはり、トリスとは組めないと」
「そのようです。『手出しは無用』と」
師匠が溜め息をついた。
「……小異を捨て大義を取れる方だと思っていたのですが」
>>70以上でアレクサンドルから指摘あり
434: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 16:52:32.41 ID:qUQdXBNoO
※クリティカル、重大情報あり
アレクサンドルが眉を潜める。
「……それが、かなり周囲を気にされていた御様子でした。何か御存知であるような」
「……どういうことでしょう?まさか、内通者が王室に」
「可能性は十分あります。あの場にいたのは、陛下と私、宰相のコワレンコ。……もしや?」
師匠が頷いた。
「そのコワレンコが内通者、と知っているのかもですね。だから安易にその場で同意できなかった。コワレンコとはどういう人物ですか?」
「一口で言えば能吏です。ただ、叛意のある人物とも思えない。ひたすらに自分の職務を行う男です。
そんな男が、ハーデン、ひいてはテルモンと通じているものでしょうか……」
>>80以上で?未満なら多数決へ
アレクサンドルが眉を潜める。
「……それが、かなり周囲を気にされていた御様子でした。何か御存知であるような」
「……どういうことでしょう?まさか、内通者が王室に」
「可能性は十分あります。あの場にいたのは、陛下と私、宰相のコワレンコ。……もしや?」
師匠が頷いた。
「そのコワレンコが内通者、と知っているのかもですね。だから安易にその場で同意できなかった。コワレンコとはどういう人物ですか?」
「一口で言えば能吏です。ただ、叛意のある人物とも思えない。ひたすらに自分の職務を行う男です。
そんな男が、ハーデン、ひいてはテルモンと通じているものでしょうか……」
>>80以上で?未満なら多数決へ
436: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 17:03:23.97 ID:qUQdXBNoO
※多数決へ
1 このまま様子を見る
2 深夜にアレクサンドルとエルライザの手引きでこっそりとクトゥブ3世に会う
3 コワレンコに会って問い詰める
4 自由安価
>>3票先取
1 このまま様子を見る
2 深夜にアレクサンドルとエルライザの手引きでこっそりとクトゥブ3世に会う
3 コワレンコに会って問い詰める
4 自由安価
>>3票先取
439: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 17:31:39.58 ID:qUQdXBNoO
>>438
それは恐らくは無理です。ミーシャは自由に動けませんし、クトゥブも同様です。
電話会談にせよ、盗聴リスクが少なからずあります。
それは恐らくは無理です。ミーシャは自由に動けませんし、クトゥブも同様です。
電話会談にせよ、盗聴リスクが少なからずあります。
444: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 18:16:52.36 ID:qUQdXBNoO
「……このまま様子を見ましょう。貴方がたも気を付けた方が良いですね」
「ですね。コワレンコには人望もある。『アサシン』にも彼と通じている人間がいないとも限らない」
エルライザの表情がサッと変わった。
「とすると、オレ……いや、私は」
「狙われても不思議じゃない。テルモンの一件を潰すことは、コワレンコの失脚にも繋がりかねんからな。
アルトゥールでの件は、表向き収穫なしとしておく。その上で、別の任務に就いてもらおう」
01~25 差し当たり、モリブスヘ
26~50 差し当たり、オルランドゥへ
51~70 差し当たり、テルモンへ
71~00 イマーラ様と当面同行してもらう
「ですね。コワレンコには人望もある。『アサシン』にも彼と通じている人間がいないとも限らない」
エルライザの表情がサッと変わった。
「とすると、オレ……いや、私は」
「狙われても不思議じゃない。テルモンの一件を潰すことは、コワレンコの失脚にも繋がりかねんからな。
アルトゥールでの件は、表向き収穫なしとしておく。その上で、別の任務に就いてもらおう」
01~25 差し当たり、モリブスヘ
26~50 差し当たり、オルランドゥへ
51~70 差し当たり、テルモンへ
71~00 イマーラ様と当面同行してもらう
446: ◆Try7rHwMFw 2019/05/15(水) 18:29:56.30 ID:qUQdXBNoO
「別の任務?」
「そうだ。イマーラ様らの見送り後、オルランドゥへ向かってもらう。
オルランドゥ魔術学院副院長、ザイオン・オルランドゥの監視だ」
ゴクリ、とエルライザが唾を飲んだのが分かった。
「魔洸石の封印の件も込み、ですね」
「そうだ。どうやって連中が瘴気を無効化しているのか、その手掛かりを探ってもらおう。
実際にそれができる奴は国内にいるんだろうが、原理自体はオルランドゥが握ってる可能性が一番高い」
「……了解です」
アレクサンドルが、僕らの方を見た。
「というわけです。こちらも協力はしますが、当面は内密に」
「……分かりました」
#
王宮を出る頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。宿はエルライザが押さえてくれたらしいけど、ちょっと不気味な雰囲気だな。
01~25 襲撃
26~40 不穏な視線を感じる
41~80 何もなし(24日目へ)
81~94 エルライザとイベント
95~00 再判定(来客)
「そうだ。イマーラ様らの見送り後、オルランドゥへ向かってもらう。
オルランドゥ魔術学院副院長、ザイオン・オルランドゥの監視だ」
ゴクリ、とエルライザが唾を飲んだのが分かった。
「魔洸石の封印の件も込み、ですね」
「そうだ。どうやって連中が瘴気を無効化しているのか、その手掛かりを探ってもらおう。
実際にそれができる奴は国内にいるんだろうが、原理自体はオルランドゥが握ってる可能性が一番高い」
「……了解です」
アレクサンドルが、僕らの方を見た。
「というわけです。こちらも協力はしますが、当面は内密に」
「……分かりました」
#
王宮を出る頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。宿はエルライザが押さえてくれたらしいけど、ちょっと不気味な雰囲気だな。
01~25 襲撃
26~40 不穏な視線を感じる
41~80 何もなし(24日目へ)
81~94 エルライザとイベント
95~00 再判定(来客)
448: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 00:28:51.08 ID:wwZkeLwLO
【24日目】
結局、昨晩は何もなかった。師匠は「万一に備えた方がいいですよ」と言ってたけど、杞憂だったみたいだ。
そして僕はというと……。
「んー!!やっぱかわいい!!」
「そうですね。やっぱりこっちの方がいいですねぇ」
朝の宿で着せ替え人形になっていた。もう30分ぐらいこうしている。
「何で今から……」
「イーリスの国境は女性として抜けるのですよ?ズマにいるうちから『クララ』になっておかないと。
それに、しばらくはこのままなのですから。いい加減慣れた方が良いですよ?」
にこやかな師匠を見て、僕は盛大な溜め息をついた。だから慣れようがないんだって。
「そうそう。夜もこの格好で……」
「ラーナ、それやったら本気で怒るからね」
キッと睨むと、ラーナの顔がひきつった。……多分、一回だけそういうことをされた気がするけど、素面でそれをされたらさすがに、だ。
部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「イマーラ様?そろそろ出た方が……」
エルライザが入ってきた。
※エルライザの反応
01~65 何興奮してるんですか……
66~80 誰ですかこの子
81~94 うわぁ、誰これ!!?
95~00 エルライザ暴走、再判定
結局、昨晩は何もなかった。師匠は「万一に備えた方がいいですよ」と言ってたけど、杞憂だったみたいだ。
そして僕はというと……。
「んー!!やっぱかわいい!!」
「そうですね。やっぱりこっちの方がいいですねぇ」
朝の宿で着せ替え人形になっていた。もう30分ぐらいこうしている。
「何で今から……」
「イーリスの国境は女性として抜けるのですよ?ズマにいるうちから『クララ』になっておかないと。
それに、しばらくはこのままなのですから。いい加減慣れた方が良いですよ?」
にこやかな師匠を見て、僕は盛大な溜め息をついた。だから慣れようがないんだって。
「そうそう。夜もこの格好で……」
「ラーナ、それやったら本気で怒るからね」
キッと睨むと、ラーナの顔がひきつった。……多分、一回だけそういうことをされた気がするけど、素面でそれをされたらさすがに、だ。
部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「イマーラ様?そろそろ出た方が……」
エルライザが入ってきた。
※エルライザの反応
01~65 何興奮してるんですか……
66~80 誰ですかこの子
81~94 うわぁ、誰これ!!?
95~00 エルライザ暴走、再判定
450: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 09:14:05.43 ID:LHwIOfPAO
「エルライザ、見てくださいこの子を!凄くかわいらしいでしょう!?」
エルライザが僕と師匠を見て固まっている。
「……いや、かわいいのは分かりますけど。……それ、クランですよね」
「ええ、『クララ』ですよ?本当に可愛らしいんですよ。ねえ、ラーナ?」
「そうそう!この可愛さが分からないのは、人生損してるよ?」
エルライザがひきつった笑いを浮かべた。
「……いや、何でそんなに興奮してるんですか……まあいいです、ズマにいる間はフードをしっかり被ってくださいよ」
「むう、エルライザは粋が分かってないですねぇ」
「そうそう。魔族はこれだから……」
「オレは分からなくていいよ……10分後には出ますよ」
はあ、と息を吐いて彼女は部屋を出ていった。……いや、こっちの方が普通の反応だよね。
まあ、とにかくこれでイーリス入りだ。エルライザとはしばしのお別れになる。
#
※道中イベント
01~15 ???(ヤーヤのお守り範囲内)
16~35 襲撃
36~80 何もなし
81~94 新キャラ?登場
95~00 再判定(重要キャラ)
エルライザが僕と師匠を見て固まっている。
「……いや、かわいいのは分かりますけど。……それ、クランですよね」
「ええ、『クララ』ですよ?本当に可愛らしいんですよ。ねえ、ラーナ?」
「そうそう!この可愛さが分からないのは、人生損してるよ?」
エルライザがひきつった笑いを浮かべた。
「……いや、何でそんなに興奮してるんですか……まあいいです、ズマにいる間はフードをしっかり被ってくださいよ」
「むう、エルライザは粋が分かってないですねぇ」
「そうそう。魔族はこれだから……」
「オレは分からなくていいよ……10分後には出ますよ」
はあ、と息を吐いて彼女は部屋を出ていった。……いや、こっちの方が普通の反応だよね。
まあ、とにかくこれでイーリス入りだ。エルライザとはしばしのお別れになる。
#
※道中イベント
01~15 ???(ヤーヤのお守り範囲内)
16~35 襲撃
36~80 何もなし
81~94 新キャラ?登場
95~00 再判定(重要キャラ)
452: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 09:23:00.14 ID:LHwIOfPAO
※クリティカル、再判定
01~70 昇格
71~94 2段階昇格
ゾロ目、95~00 ウィルかランダム
01~70 昇格
71~94 2段階昇格
ゾロ目、95~00 ウィルかランダム
454: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 09:36:21.48 ID:LHwIOfPAO
※再判定
ゾロ目、3の倍数 ランダム
それ以外 ウィル
※コンマ下3
ゾロ目、3の倍数 ランダム
それ以外 ウィル
※コンマ下3
460: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 22:40:48.75 ID:L9f5ram/O
#
国境の小さな町、エルムカスに着くと簡単な手続きだけで入国が許可された。
エルライザとはここで別れることになる……かと思ったが、ハンフールまでは一緒に行くらしい。
ハンフールから南東に行くと、オルランドゥ方面だ。アングヴィル経由で行った方が近いのだけど、「護衛のついでだしな」ということらしい。
「しっかし、本当にあんた男に見えねえな。全員普通に女として接してたぞ」
「……いや、男としては複雑極まりないんだけど」
エルムカスの関所を出ようとしたその時だ。
「おう、クランか」
振り向くと……また髑髏の男がいる。例によって、彼からもらった宝石は光っていない。
ラーナも師匠も固まっていた。エルライザだけが、訝し気に彼を見ている。
「何であなたが……??」
ランダムの目が少し鋭くなった。
「ズマの鉱山の話がどーにも気になってな。プレーンウォークで直接向かっちまってもいいんだが、一応、お前にも一言言っておこうと思ってな。
にしても、また女が増えてるのか……。本当、血は争えねえな」
「何こいつ。あんたの知り合い?」
「知り合いというか……『神様』のようなものかな」
「はぁ??何言ってるんだ?」
ランダムがにっと笑った。
「魔族の姉ちゃん、俺はランダムだ。神様ってのは大袈裟だし、この世界の存在でもねえが……。まあいいや。
クラン、俺の説明はしてねえよな?」
「うん、してない」
「そうか、それは好都合だ。あまり俺の存在が知れると、『もう一人の俺』が相当警戒しそうだからな。
『三人目の俺』も気になる。まあそんなにペラペラ話すもんじゃねえ。
……とはいえ、こいつは会っちまったからなあ。とりあえず、用件だけ話しとくわ」
ランダムは例によってどこから取り出したのか、酒瓶の中の液体を一口口にした。
「ズマのオルディニウム鉱脈の件な。間違いなく『もう一人の俺』の存在が絡んでる。
あれの無効化は、ごくごく限られた奴にしかできねえ。俺もやり方は知ってるが単独じゃ無理だ。魔力が決定的に足りてねえからな。
だが、オルドの影響を強く受けた奴なら可能だ」
「……じゃあ『もう一人のあんた』が、ズマに?」
「いや、前にちらっと言ったが、奴は俺らが相当痛めつけた。完調にはまだ戻ってねえはずだ。
この世界と奴の世界を行き来するぐらいはできるだろうが、今の俺ほどは自由に動き回れない。
ただ、『奴の魔力を込めたオルディニウムを他人に持たせ、代わりに行使させる』ことは不可能じゃねえ。
そうすれば、多少魔力がある奴なら、やり方さえ知っていれば無効化措置……まあ封印と言ってもいいな……そいつをやることは可能だ」
ラーナの顔色が変わった。
「……ちょっと待って?じゃあ、その……もう一人のあんたの力を込めた石みたいなのが、ゴロゴロあるってこと?」
「そうは言ってねえよ。オルディニウムの純度の問題がある。言ってみれば、クランのそれの劣化版みたいなのだからな。
そんなのがゴロゴロあったら、とっくにこの世界は終わってるよ。
まあ、そうだな。2、3個ってとこだな。そして、そのうちの1つが、ズマにある」
師匠がランダムを見た。
「それを使って、魔洸石の流通を」
「そういうことになるな。んで、俺は上手いこと叩けねえかと思ってるわけだ……が」
「あんたがやりゃいいんじゃないの?『神』なんでしょ?」
ラーナの言葉にランダムが渋い顔になった。
「これも前にちらっと言ったかもだが、『俺同士が直接会うと互いに消える』んだよ。
下手に行って仮にそこにいる連中が『もう一人の俺』を召喚したりすると、さすがにまずい。
向こうも消えるが、奴の魔力を持った連中が代わりに計画を遂行するだろう。
だから、まずは様子見という形だ。こっちからそっちに俺以外の誰かを送り込める状況になるまではな」
国境の小さな町、エルムカスに着くと簡単な手続きだけで入国が許可された。
エルライザとはここで別れることになる……かと思ったが、ハンフールまでは一緒に行くらしい。
ハンフールから南東に行くと、オルランドゥ方面だ。アングヴィル経由で行った方が近いのだけど、「護衛のついでだしな」ということらしい。
「しっかし、本当にあんた男に見えねえな。全員普通に女として接してたぞ」
「……いや、男としては複雑極まりないんだけど」
エルムカスの関所を出ようとしたその時だ。
「おう、クランか」
振り向くと……また髑髏の男がいる。例によって、彼からもらった宝石は光っていない。
ラーナも師匠も固まっていた。エルライザだけが、訝し気に彼を見ている。
「何であなたが……??」
ランダムの目が少し鋭くなった。
「ズマの鉱山の話がどーにも気になってな。プレーンウォークで直接向かっちまってもいいんだが、一応、お前にも一言言っておこうと思ってな。
にしても、また女が増えてるのか……。本当、血は争えねえな」
「何こいつ。あんたの知り合い?」
「知り合いというか……『神様』のようなものかな」
「はぁ??何言ってるんだ?」
ランダムがにっと笑った。
「魔族の姉ちゃん、俺はランダムだ。神様ってのは大袈裟だし、この世界の存在でもねえが……。まあいいや。
クラン、俺の説明はしてねえよな?」
「うん、してない」
「そうか、それは好都合だ。あまり俺の存在が知れると、『もう一人の俺』が相当警戒しそうだからな。
『三人目の俺』も気になる。まあそんなにペラペラ話すもんじゃねえ。
……とはいえ、こいつは会っちまったからなあ。とりあえず、用件だけ話しとくわ」
ランダムは例によってどこから取り出したのか、酒瓶の中の液体を一口口にした。
「ズマのオルディニウム鉱脈の件な。間違いなく『もう一人の俺』の存在が絡んでる。
あれの無効化は、ごくごく限られた奴にしかできねえ。俺もやり方は知ってるが単独じゃ無理だ。魔力が決定的に足りてねえからな。
だが、オルドの影響を強く受けた奴なら可能だ」
「……じゃあ『もう一人のあんた』が、ズマに?」
「いや、前にちらっと言ったが、奴は俺らが相当痛めつけた。完調にはまだ戻ってねえはずだ。
この世界と奴の世界を行き来するぐらいはできるだろうが、今の俺ほどは自由に動き回れない。
ただ、『奴の魔力を込めたオルディニウムを他人に持たせ、代わりに行使させる』ことは不可能じゃねえ。
そうすれば、多少魔力がある奴なら、やり方さえ知っていれば無効化措置……まあ封印と言ってもいいな……そいつをやることは可能だ」
ラーナの顔色が変わった。
「……ちょっと待って?じゃあ、その……もう一人のあんたの力を込めた石みたいなのが、ゴロゴロあるってこと?」
「そうは言ってねえよ。オルディニウムの純度の問題がある。言ってみれば、クランのそれの劣化版みたいなのだからな。
そんなのがゴロゴロあったら、とっくにこの世界は終わってるよ。
まあ、そうだな。2、3個ってとこだな。そして、そのうちの1つが、ズマにある」
師匠がランダムを見た。
「それを使って、魔洸石の流通を」
「そういうことになるな。んで、俺は上手いこと叩けねえかと思ってるわけだ……が」
「あんたがやりゃいいんじゃないの?『神』なんでしょ?」
ラーナの言葉にランダムが渋い顔になった。
「これも前にちらっと言ったかもだが、『俺同士が直接会うと互いに消える』んだよ。
下手に行って仮にそこにいる連中が『もう一人の俺』を召喚したりすると、さすがにまずい。
向こうも消えるが、奴の魔力を持った連中が代わりに計画を遂行するだろう。
だから、まずは様子見という形だ。こっちからそっちに俺以外の誰かを送り込める状況になるまではな」
461: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 22:49:08.00 ID:L9f5ram/O
「そんなのができるのか?」
ランダムが頷いた。
「そもそも、俺が来ているのは『一族』の中ではおれが一番動きやすいからだ。ただ、魔素に乏しいこの世界では、俺はそう長くは活動できない。
だから、無害化処置を施したオルディニウムが要る。言ってみれば、生命維持装置のようなもんだ。
そして、それは人間も同様だ。俺ほど極端じゃないが、俺の世界の人間がこっちに来たら、相当息苦しく感じるはずだ。
だから、こいつに近いものを今作ってる」
※完成にかかるまでの時間
01~30 困ったことに、まだメドは立ってねえが(3ヶ月以上はかかる)
31~70 ただ、それまでにもうちょい時間がかかる(2ヶ月はかかる、90日目以降低確率で前作キャラ登場?)
71~94 1ヶ月もすれば……だな(60日目以降低確率で前作キャラ登場?)
95~00 再判定
ランダムが頷いた。
「そもそも、俺が来ているのは『一族』の中ではおれが一番動きやすいからだ。ただ、魔素に乏しいこの世界では、俺はそう長くは活動できない。
だから、無害化処置を施したオルディニウムが要る。言ってみれば、生命維持装置のようなもんだ。
そして、それは人間も同様だ。俺ほど極端じゃないが、俺の世界の人間がこっちに来たら、相当息苦しく感じるはずだ。
だから、こいつに近いものを今作ってる」
※完成にかかるまでの時間
01~30 困ったことに、まだメドは立ってねえが(3ヶ月以上はかかる)
31~70 ただ、それまでにもうちょい時間がかかる(2ヶ月はかかる、90日目以降低確率で前作キャラ登場?)
71~94 1ヶ月もすれば……だな(60日目以降低確率で前作キャラ登場?)
95~00 再判定
464: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 23:09:32.41 ID:L9f5ram/O
「それはいつできるのですか?」
「1ヶ月もすれば……だな。はっきり言って、戦力としては相当なもんだ。
とはいえ、俺同様稼働限界はあるだろうし、『もう一人の俺』の力を得た連中とどこまでやれるかは……正直読めねえな。
だから、なんやかんやでお前の力が必要になるのは間違いねえ。
ズマの件については、時が来たらまた話す」
エルライザが一歩前に出て、ランダムを睨んだ。
「ちょっと待てよ。あんた、何勝手にオレらの国の話に首突っ込んでるんだよ??」
「あー。そうだろうな。姉ちゃん、その分だと……ズマの軍人か何かか。それでクランたちと行動してるって辺りだな」
「詳細は違げえよ。だが、とにかくこれはオレらの問題だ。余所者が首を突っ込んでいい話じゃねえんだよ」
ランダムがポリポリとバツが悪そうに頭をかく。
「まあ、そうだろうな。じゃあ、これはどうだ。俺がちょっくら偵察に行く。そして、その情報は姉ちゃんに流す。
その情報をどう使うかは、姉ちゃんたちの勝手だ。だが、くれぐれも言うが……甘い相手じゃねえ」
「あんたに何が……」
エルライザが師匠を見ると、彼女は無言で頷いた。エルライザの顔色が変わる。
「彼の言うことに従った方が良いですよ。これは脅しではありません」
「そういうことだ。多分、姉ちゃんたちだけの手に負える相手じゃねえ。クランがもう少し成長してりゃ別だがな。
だから基本、俺らの世界からの助っ人込みで攻略するつもりだ。
魔素が薄い以上『神器』の効力は相当落ちるが、素の力量でもまあそうは劣らねえよ」
>>30以上で会話続行
「1ヶ月もすれば……だな。はっきり言って、戦力としては相当なもんだ。
とはいえ、俺同様稼働限界はあるだろうし、『もう一人の俺』の力を得た連中とどこまでやれるかは……正直読めねえな。
だから、なんやかんやでお前の力が必要になるのは間違いねえ。
ズマの件については、時が来たらまた話す」
エルライザが一歩前に出て、ランダムを睨んだ。
「ちょっと待てよ。あんた、何勝手にオレらの国の話に首突っ込んでるんだよ??」
「あー。そうだろうな。姉ちゃん、その分だと……ズマの軍人か何かか。それでクランたちと行動してるって辺りだな」
「詳細は違げえよ。だが、とにかくこれはオレらの問題だ。余所者が首を突っ込んでいい話じゃねえんだよ」
ランダムがポリポリとバツが悪そうに頭をかく。
「まあ、そうだろうな。じゃあ、これはどうだ。俺がちょっくら偵察に行く。そして、その情報は姉ちゃんに流す。
その情報をどう使うかは、姉ちゃんたちの勝手だ。だが、くれぐれも言うが……甘い相手じゃねえ」
「あんたに何が……」
エルライザが師匠を見ると、彼女は無言で頷いた。エルライザの顔色が変わる。
「彼の言うことに従った方が良いですよ。これは脅しではありません」
「そういうことだ。多分、姉ちゃんたちだけの手に負える相手じゃねえ。クランがもう少し成長してりゃ別だがな。
だから基本、俺らの世界からの助っ人込みで攻略するつもりだ。
魔素が薄い以上『神器』の効力は相当落ちるが、素の力量でもまあそうは劣らねえよ」
>>30以上で会話続行
467: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 23:25:55.22 ID:L9f5ram/O
※クリティカル、クラン増強イベントは確定
「じゃあ一つ訊くがな、テルモンの連中が魔洸石をばらまこうとしている理由は何だ?」
エルライザが強い調子で詰め寄った。ランダムの表情が曇る。
「……結構マズいな」
「マズい?どうマズいんだ」
「オルディニウム……この世界で言う魔洸石は魔力を保持する性質がある。
魔法をその中に込めたり、あるいはある人物の存在自体を閉じ込めることも可能だ。
無論、純度はまちまちで、高純度の物は少ねえ。ただ、低純度でも特定の魔法の発動は可能だ。
それは転移魔法であったり、まあ色々できるんだがな」
「それがどうした。……あっ」
「何かに気付いたようだな。そう、例えば爆裂魔法とか込めたらどうなる?
多少魔法の心得さえあれば、誰でも大量殺戮が可能な爆弾になると思わねえか??」
空気が一気に重くなった。
「じゃあ、反体制側の連中にばかり魔洸石の取引があったのは……!!」
「ああ、やっぱりそんなとこか。つまりは、世界同時テロを起こすことも可能ってことだ。
テロって言葉じゃこの世界じゃ通じねえかもな。殺戮を伴う反乱って辺りだ」
「じゃあ1ヶ月なんて悠長なっ!!?」
「……どうだろうな。奴さん、多分ミーシャ王女を旗頭にするつもりだったんだろ。だから、それが成るまでは動かねえと見ている。
あと、俺が見るにまだ取引自体は成立してないんじゃねえか?」
僕は手を叩いた。
「そうか!クヴォレーってのが多分運び屋だったから、それをエルライザが殺したってことは……。
しかも注文書だけあって、現物はなかったわけでしょ?」
「あっ、そういうことか……。しかし、やはりのんびりと構えているわけには行かねえな」
「ま、それはその通りだ。とりあえず、俺はこれからヨーグ鉱山に行く。俺らの世界と同じ場所だろうし、即転移はできるだろ。
んで、情報は姉ちゃんと共有する。俺については、その時言える範囲でちゃんと話しておこうか」
ランダムが時計を見た。
>>50以上でフリー質問1問可能、未満でクラン増強判定へ
「じゃあ一つ訊くがな、テルモンの連中が魔洸石をばらまこうとしている理由は何だ?」
エルライザが強い調子で詰め寄った。ランダムの表情が曇る。
「……結構マズいな」
「マズい?どうマズいんだ」
「オルディニウム……この世界で言う魔洸石は魔力を保持する性質がある。
魔法をその中に込めたり、あるいはある人物の存在自体を閉じ込めることも可能だ。
無論、純度はまちまちで、高純度の物は少ねえ。ただ、低純度でも特定の魔法の発動は可能だ。
それは転移魔法であったり、まあ色々できるんだがな」
「それがどうした。……あっ」
「何かに気付いたようだな。そう、例えば爆裂魔法とか込めたらどうなる?
多少魔法の心得さえあれば、誰でも大量殺戮が可能な爆弾になると思わねえか??」
空気が一気に重くなった。
「じゃあ、反体制側の連中にばかり魔洸石の取引があったのは……!!」
「ああ、やっぱりそんなとこか。つまりは、世界同時テロを起こすことも可能ってことだ。
テロって言葉じゃこの世界じゃ通じねえかもな。殺戮を伴う反乱って辺りだ」
「じゃあ1ヶ月なんて悠長なっ!!?」
「……どうだろうな。奴さん、多分ミーシャ王女を旗頭にするつもりだったんだろ。だから、それが成るまでは動かねえと見ている。
あと、俺が見るにまだ取引自体は成立してないんじゃねえか?」
僕は手を叩いた。
「そうか!クヴォレーってのが多分運び屋だったから、それをエルライザが殺したってことは……。
しかも注文書だけあって、現物はなかったわけでしょ?」
「あっ、そういうことか……。しかし、やはりのんびりと構えているわけには行かねえな」
「ま、それはその通りだ。とりあえず、俺はこれからヨーグ鉱山に行く。俺らの世界と同じ場所だろうし、即転移はできるだろ。
んで、情報は姉ちゃんと共有する。俺については、その時言える範囲でちゃんと話しておこうか」
ランダムが時計を見た。
>>50以上でフリー質問1問可能、未満でクラン増強判定へ
470: ◆Try7rHwMFw 2019/05/16(木) 23:31:20.68 ID:2QTeKRn+O
※今回はクリティカルからの派生質問のため通常よりペナルティが弱くなります
奇数…0扱い(ファンブル回避権は消費されず)
偶数…共鳴
※コンマ下3
奇数…0扱い(ファンブル回避権は消費されず)
偶数…共鳴
※コンマ下3
481: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 09:19:41.11 ID:Bg/IqHVzO
その時だ。
ブォン
僕の宝石が青く光った。そしてそれは一気に辺り一面に広がり……
『少し借りるぞ』
僕の身体の自由は奪われた。そして光が徐々に収まると、僕の口は勝手に喋りだした。
「……久しいな、ランダム」
「……!!?兄貴??……まさかっ」
ランダムの宝石も同じように輝いていた。僕の口の端が、勝手に上がる。
「どうやらそいつに共鳴したようだな。純度は低いとはいえオルディニウムには違いない。……お前とは一度話したかったぞ」
「俺の方こそ。……コーウィン兄」
ブォン
僕の宝石が青く光った。そしてそれは一気に辺り一面に広がり……
『少し借りるぞ』
僕の身体の自由は奪われた。そして光が徐々に収まると、僕の口は勝手に喋りだした。
「……久しいな、ランダム」
「……!!?兄貴??……まさかっ」
ランダムの宝石も同じように輝いていた。僕の口の端が、勝手に上がる。
「どうやらそいつに共鳴したようだな。純度は低いとはいえオルディニウムには違いない。……お前とは一度話したかったぞ」
「俺の方こそ。……コーウィン兄」
482: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 09:38:34.39 ID:Bg/IqHVzO
コーウィン?……ランダムが以前言っていた「一族」?
師匠たちは呆気に取られている。僕の口は、勝手に言葉を話し始めた。
「往来じゃ目立つ。少し場所を移動するか」
パチン
瞬時に周りが森へと変わる。……ここは見覚えがある。……トリスの、僕の家のそばだ。
「……さすがに『蛇』の力だ。指を鳴らしただけで複数を転移するたぁな」
「……貴様、俺が知るランダムじゃないな。『別の世界』と言うが……どうしてここを知った」
「『審判の石』だよ。といっても、俺らのだけじゃそこまでできねえから、タキやブランカの力は借りてる。連中のテクノロジーは、相当だからな。
……多分クランを通して話のあらましは聞いているはずだ。力を貸してくれ」
「ハッ」と僕の宝石の中にいる人物が吐き捨てた。
「貴様ら全ての力を使えば、俺たちと同じことはできるはずだ。蛇も一角獣も封じ込め、『穴』を塞ぎ、全てをその生命と魔力を以て封印する。
貴様らの命など、世界のためには安いものだ。……少なくとも、シデはそれを選んだ。今更我が身がかわいいのか?」
「……それは薄々見当が付いてる。だが、事態はあんたが考えてるより悪い。
完全に覚醒したオルドが、その力を以て『エメリア』を作り出そうとしてる。そして、その素体がここにいることも知っているはずだ」
「……ミーシャ・ヴィルエールか」
ランダムが頷いた。
「そうだ。だから俺たちの世界、あるいは『崩壊した世界』をどうこうするだけじゃ全く足りねえんだよ。
俺たちの狙いは、クランをオルドに対する決戦戦力として育てるだけじゃねえ。ミーシャが取り込まれるのを防ぎ、オルドの狙いをしっかりと潰す。
それは、俺らが生きてねえとできないことだ。コーウィン兄やこっちのシデが選んだような、自己犠牲はあまり意味がねえ」
師匠たちは呆気に取られている。僕の口は、勝手に言葉を話し始めた。
「往来じゃ目立つ。少し場所を移動するか」
パチン
瞬時に周りが森へと変わる。……ここは見覚えがある。……トリスの、僕の家のそばだ。
「……さすがに『蛇』の力だ。指を鳴らしただけで複数を転移するたぁな」
「……貴様、俺が知るランダムじゃないな。『別の世界』と言うが……どうしてここを知った」
「『審判の石』だよ。といっても、俺らのだけじゃそこまでできねえから、タキやブランカの力は借りてる。連中のテクノロジーは、相当だからな。
……多分クランを通して話のあらましは聞いているはずだ。力を貸してくれ」
「ハッ」と僕の宝石の中にいる人物が吐き捨てた。
「貴様ら全ての力を使えば、俺たちと同じことはできるはずだ。蛇も一角獣も封じ込め、『穴』を塞ぎ、全てをその生命と魔力を以て封印する。
貴様らの命など、世界のためには安いものだ。……少なくとも、シデはそれを選んだ。今更我が身がかわいいのか?」
「……それは薄々見当が付いてる。だが、事態はあんたが考えてるより悪い。
完全に覚醒したオルドが、その力を以て『エメリア』を作り出そうとしてる。そして、その素体がここにいることも知っているはずだ」
「……ミーシャ・ヴィルエールか」
ランダムが頷いた。
「そうだ。だから俺たちの世界、あるいは『崩壊した世界』をどうこうするだけじゃ全く足りねえんだよ。
俺たちの狙いは、クランをオルドに対する決戦戦力として育てるだけじゃねえ。ミーシャが取り込まれるのを防ぎ、オルドの狙いをしっかりと潰す。
それは、俺らが生きてねえとできないことだ。コーウィン兄やこっちのシデが選んだような、自己犠牲はあまり意味がねえ」
483: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 13:01:42.11 ID:s22dSqaSO
「コーウィン」が溜め息をついた。
「そっちの事情は知らん。……が、お前以外にもう一人来ているのは知っている。
……厄介事を持ち込んでくれたものだな。何もなければ、当面は均衡を保てたものを」
「逆に奴が来たからこっちも動いた、ってのはあるんだがな。率直に言って、俺が異物であるのは理解してるよ。
……ただ、誰かが何とかしねえといけねぇ。この世界の連中だけで、あれを排除できるとは思えなかった。
実際、ミーシャについては上手く行きかけてた。クランが接触しなかったら、確実に甘言に乗ってただろうな」
「……俺に協力しろと」
「ああ。『もう一人の俺』を何とかしねえと極めて不味い。ミーシャは守れたとしても、だ。
それと、もう一つ聞きたい。『3人目の俺』は何者だ?見当は付くが」
「コーウィン」が一瞬黙った。
「あれはお前だ。オリジナルの」
「……だろうな。ただ、力は削いでる。監視のために残した、そうだろ?」
「俺は奴が何を考えてるかは知らん。だが、ウィル・アピースに協力しているのは間違いない。
あるいは、奴は奴なりのやり方で、事態に対処しようとしているのかもな」
「なるほどねぇ」
>>1900ぐらいまでランダム→コーウィンへの質問案を募集します。自由安価です。
コンマが最も大きいものを採用しますが、内容によっては取り上げない可能性はあります。
(明確に答えられない質問など)
※会話イベント終了後にクランの能力値上昇です。
「そっちの事情は知らん。……が、お前以外にもう一人来ているのは知っている。
……厄介事を持ち込んでくれたものだな。何もなければ、当面は均衡を保てたものを」
「逆に奴が来たからこっちも動いた、ってのはあるんだがな。率直に言って、俺が異物であるのは理解してるよ。
……ただ、誰かが何とかしねえといけねぇ。この世界の連中だけで、あれを排除できるとは思えなかった。
実際、ミーシャについては上手く行きかけてた。クランが接触しなかったら、確実に甘言に乗ってただろうな」
「……俺に協力しろと」
「ああ。『もう一人の俺』を何とかしねえと極めて不味い。ミーシャは守れたとしても、だ。
それと、もう一つ聞きたい。『3人目の俺』は何者だ?見当は付くが」
「コーウィン」が一瞬黙った。
「あれはお前だ。オリジナルの」
「……だろうな。ただ、力は削いでる。監視のために残した、そうだろ?」
「俺は奴が何を考えてるかは知らん。だが、ウィル・アピースに協力しているのは間違いない。
あるいは、奴は奴なりのやり方で、事態に対処しようとしているのかもな」
「なるほどねぇ」
>>1900ぐらいまでランダム→コーウィンへの質問案を募集します。自由安価です。
コンマが最も大きいものを採用しますが、内容によっては取り上げない可能性はあります。
(明確に答えられない質問など)
※会話イベント終了後にクランの能力値上昇です。
488: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 16:39:45.61 ID:SP7rljenO
「そもそも、どういう経緯でこうなったかはちと知りてえな。
大雑把には想像できるが、実際のところどうなんだ」
「……」
「コーウィン」が黙った。
>>65以上でイマーラの書庫へ移動、未満で簡易的内容
大雑把には想像できるが、実際のところどうなんだ」
「……」
「コーウィン」が黙った。
>>65以上でイマーラの書庫へ移動、未満で簡易的内容
490: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 17:12:23.52 ID:SP7rljenO
「資料があった方が分かりやすいだろうな」
パチン、と指を鳴らすと薄暗く紙と黴の臭いのする部屋に移った。
「……ここは、私の書庫??」
「そうだ。このままでは読めんから、明かりをつけるぞ」
「コーウィン」がランプに手をかざすと、勝手に火が付いた。火炎魔法?
「……無詠唱……程度の低い魔法だけど、ここまでアッサリやっているのは初めて見た」
驚くラーナを無視して、「コーウィン」は書庫を歩く。奥の方で立ち止まると、師匠を見た。
「女、ここにある書物は大体目を通しているな」
「……はい。ただ、『歴史が断絶する経緯』は、『これから起きるだろうこと』という未来形で書かれてましたが」
「……だろうな。シデは遺言代わりにこいつをエルヴィンに託したのだから。
恐らく、詳細に書かれているのはベネディクトとヘルラの暴走、そして一角獣の降臨と……俺がヘルラと刺し違えるまでか」
ランダムの目が鋭さを増した。
「ああ、やはりか」
「そうだ。……一つ聞きたい。お前の世界では、俺はどうなっている」
「長年『穴』最深部を封印し、ちょっと前に顕現したって辺りだな。今は『もう一人』の世界との結界を張ってる。
ついでにいや、シデとダナはちゃんと所帯持ったぜ。子孫も一応存命中だ」
「……そうか」
僕の……いや、「コーウィン」の顔が少し歪んだ。
「『もう一人』の方は、どんな世界だ」
「ダナがベネディクトらの手に落ち、シデが一人で戦い続けてきた、らしいな。んで、ダナを奪回しようと試みたが……オルドが完全に目覚めちまったって感じだ」
「……そうか」
パラリ、と「コーウィン」がページをめくる。
「この項を読んでくれ」
彼が一節を指差した。
「ヘルラが半身サロメは、もう一人を吸収すると共に一角獣を身に宿した。それを封印するために『調停者』シデは戦ったが……最愛の女性、ダナエ・ナラーを戦いで失った。
『一族』が一人、コーウィンが蛇を身に宿す形で刺し違えたが、彼の心痛たるや筆舌に絶するものだった。
そして同時に、『穴』の『釜の底』は抜けた。破滅を避けるために彼が、そして『一族』が選んだのは……世界の有り様を命を賭して変えることであった」
パチン、と指を鳴らすと薄暗く紙と黴の臭いのする部屋に移った。
「……ここは、私の書庫??」
「そうだ。このままでは読めんから、明かりをつけるぞ」
「コーウィン」がランプに手をかざすと、勝手に火が付いた。火炎魔法?
「……無詠唱……程度の低い魔法だけど、ここまでアッサリやっているのは初めて見た」
驚くラーナを無視して、「コーウィン」は書庫を歩く。奥の方で立ち止まると、師匠を見た。
「女、ここにある書物は大体目を通しているな」
「……はい。ただ、『歴史が断絶する経緯』は、『これから起きるだろうこと』という未来形で書かれてましたが」
「……だろうな。シデは遺言代わりにこいつをエルヴィンに託したのだから。
恐らく、詳細に書かれているのはベネディクトとヘルラの暴走、そして一角獣の降臨と……俺がヘルラと刺し違えるまでか」
ランダムの目が鋭さを増した。
「ああ、やはりか」
「そうだ。……一つ聞きたい。お前の世界では、俺はどうなっている」
「長年『穴』最深部を封印し、ちょっと前に顕現したって辺りだな。今は『もう一人』の世界との結界を張ってる。
ついでにいや、シデとダナはちゃんと所帯持ったぜ。子孫も一応存命中だ」
「……そうか」
僕の……いや、「コーウィン」の顔が少し歪んだ。
「『もう一人』の方は、どんな世界だ」
「ダナがベネディクトらの手に落ち、シデが一人で戦い続けてきた、らしいな。んで、ダナを奪回しようと試みたが……オルドが完全に目覚めちまったって感じだ」
「……そうか」
パラリ、と「コーウィン」がページをめくる。
「この項を読んでくれ」
彼が一節を指差した。
「ヘルラが半身サロメは、もう一人を吸収すると共に一角獣を身に宿した。それを封印するために『調停者』シデは戦ったが……最愛の女性、ダナエ・ナラーを戦いで失った。
『一族』が一人、コーウィンが蛇を身に宿す形で刺し違えたが、彼の心痛たるや筆舌に絶するものだった。
そして同時に、『穴』の『釜の底』は抜けた。破滅を避けるために彼が、そして『一族』が選んだのは……世界の有り様を命を賭して変えることであった」
494: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 17:33:23.82 ID:SP7rljenO
「……このシデって人、可哀想だね……。その後に色々描写が出てくるけど、読んでて辛いかも」
師匠が静かに頷いた。
「ええ。……ただ、彼の最期は曖昧に書かれてます。どうして、命まで?」
「全てが手遅れになりかけていたからだ。『穴』からの魔素は世界を覆い、オルドも目覚めんとしていた。
結局、シデが選んだのは……他の一族と共に穴を塞ぎ、自らの命と引き換えに世界を浄化することだった。
『一族』の存在含め歴史を消したのは、誰かが『穴』の奥底にいるオルドやオルディニウムの存在に気付く可能性を、徹底して潰すためだ」
ランダムがふーっと溜め息を付いた。
「だが、それはわやくちゃにされようとしてるわけだな。『もう一人の俺』の手で」
「……そうなるな」
「……そうか。いよいよもって、せめてこの世界の平和は保たれねえとな。この世界に生きたシデのためにも……ん?」
ランダムが何かに気付いたように唸った。
「ちょっと待てよ?じゃあこの世界の奥底にいるオルドが目覚める可能性も……?」
師匠が静かに頷いた。
「ええ。……ただ、彼の最期は曖昧に書かれてます。どうして、命まで?」
「全てが手遅れになりかけていたからだ。『穴』からの魔素は世界を覆い、オルドも目覚めんとしていた。
結局、シデが選んだのは……他の一族と共に穴を塞ぎ、自らの命と引き換えに世界を浄化することだった。
『一族』の存在含め歴史を消したのは、誰かが『穴』の奥底にいるオルドやオルディニウムの存在に気付く可能性を、徹底して潰すためだ」
ランダムがふーっと溜め息を付いた。
「だが、それはわやくちゃにされようとしてるわけだな。『もう一人の俺』の手で」
「……そうなるな」
「……そうか。いよいよもって、せめてこの世界の平和は保たれねえとな。この世界に生きたシデのためにも……ん?」
ランダムが何かに気付いたように唸った。
「ちょっと待てよ?じゃあこの世界の奥底にいるオルドが目覚める可能性も……?」
495: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 19:24:26.14 ID:SP7rljenO
「その心配はほとんどない。『穴』を埋めた、ということは世界の有り様を変えたということだ。
よしんば『穴』の奥深くにいるオルドがなにかのはずみで目覚めたとしても、数キメドにも及ぶ岩盤を抜けるのはまずあり得ない。
誰かが気付いたとしても、オルドを掘り起こすには……相当な時間と労力が必要だろう。
それでも、シデやジェラードはその可能性をも潰すことにした。俺はその場に立ち会えなかったが……何が起きたかぐらいは理解しているつもりだ」
「……なるほどな。俺の世界のシデは、どうも相当恵まれてたってことか。
そうなると、『3人目の俺』は何のためにいるんだ?」
「万一のための用心だ。力は失われたが、時折武術を教えたりしていたようだな。
……ただ、そろそろ命も尽きようとしていそうだが。『一族』の寿命も、大幅に削られたのだ」
「……そうか。一度会いてえが、俺の存在も消えちまうからそれは叶わねえな」
ランダムは酒をぐいっと飲んだ。
「……ただ、お前とあいつは同一だが、違う。俺の知らない500年の間に、奴が何を考えるに至ったかは俺にも計れない。
イマーラ、ラーナ……と言ったな。そして恐らくは依り代も話を聞いただろう。油断はすべきではない」
>>70以上で2問目へ
よしんば『穴』の奥深くにいるオルドがなにかのはずみで目覚めたとしても、数キメドにも及ぶ岩盤を抜けるのはまずあり得ない。
誰かが気付いたとしても、オルドを掘り起こすには……相当な時間と労力が必要だろう。
それでも、シデやジェラードはその可能性をも潰すことにした。俺はその場に立ち会えなかったが……何が起きたかぐらいは理解しているつもりだ」
「……なるほどな。俺の世界のシデは、どうも相当恵まれてたってことか。
そうなると、『3人目の俺』は何のためにいるんだ?」
「万一のための用心だ。力は失われたが、時折武術を教えたりしていたようだな。
……ただ、そろそろ命も尽きようとしていそうだが。『一族』の寿命も、大幅に削られたのだ」
「……そうか。一度会いてえが、俺の存在も消えちまうからそれは叶わねえな」
ランダムは酒をぐいっと飲んだ。
「……ただ、お前とあいつは同一だが、違う。俺の知らない500年の間に、奴が何を考えるに至ったかは俺にも計れない。
イマーラ、ラーナ……と言ったな。そして恐らくは依り代も話を聞いただろう。油断はすべきではない」
>>70以上で2問目へ
498: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 19:33:49.74 ID:SP7rljenO
「……そろそろ時間のようだな。以前よりは顕現できるようにはなった、が」
「コーウィン」がパチンと指を鳴らすと、僕らは再びエルムカスの関所に戻った。
「……さて。俺はしばらくまた眠りにつく。ただ、置き土産を残してやろう。
お前のためでも、依り代のためでもない。この世界のためだ」
「置き土産?」
「そうだ。小僧はまだまだ弱い。だから、俺の力を分け与える。多分、耐えられるはずだ」
再び宝石が青く輝き始めた。それは輝きを強めながら辺りを覆い……
フォォォン!!!
……僕の意識は途切れた。
「コーウィン」がパチンと指を鳴らすと、僕らは再びエルムカスの関所に戻った。
「……さて。俺はしばらくまた眠りにつく。ただ、置き土産を残してやろう。
お前のためでも、依り代のためでもない。この世界のためだ」
「置き土産?」
「そうだ。小僧はまだまだ弱い。だから、俺の力を分け与える。多分、耐えられるはずだ」
再び宝石が青く輝き始めた。それは輝きを強めながら辺りを覆い……
フォォォン!!!
……僕の意識は途切れた。
499: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 19:39:36.56 ID:SP7rljenO
※ボーナスの決定
※全パラメーター+1までは確定
4の倍数 奥義習得
4の倍数+1 経験点100p
4の倍数+2 女性陣好感度上昇中(ミーシャやヴィオラなどは会った時に判定)
4の倍数+3 任意のパラメーター×2にさらに+1
※ゾロ目はボーナスがあります
>>99、00で再判定です(超強化チャンス)
※全パラメーター+1までは確定
4の倍数 奥義習得
4の倍数+1 経験点100p
4の倍数+2 女性陣好感度上昇中(ミーシャやヴィオラなどは会った時に判定)
4の倍数+3 任意のパラメーター×2にさらに+1
※ゾロ目はボーナスがあります
>>99、00で再判定です(超強化チャンス)
501: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 19:41:49.29 ID:SP7rljenO
※どれか2つのパラメーターを+2にできます。2票先取
508: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 19:50:38.65 ID:SP7rljenO
※HP+15を入れ忘れました。
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 135
筋力 16
技術 13
知力 9
精神 13
所属 トリス森王国
名声値 36
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点31p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 135
筋力 16
技術 13
知力 9
精神 13
所属 トリス森王国
名声値 36
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点31p
奥義習得ポイント2
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
509: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 21:33:45.24 ID:jSxOduM1O
#
……
…………
「はっ!??」
目を覚ますと、皆が心配そうに僕を見ていた。最初に口を開いたのは、ランダムだった。
「よう。気分はどうだ?」
「……そんなに悪くない。むしろ、身体が軽いかも」
「だろうな。奴さん、自分で封印の程度を緩めたようだな。んなこともできるとは驚いたぜ」
「……出てこようと思えば、いつでも出てこれると?」
「そりゃないだろ、さすがに。ただ、俺たちに力を貸す気になってるのだけは間違いねえな」
グビ、とランダムが酒を飲んだ。
「……とにかく、色々状況が見えてきたんじゃねえか?特にそこの魔族の姉ちゃん。お前さんが体験したことは夢でも何でもねえ。紛れもなく事実だ」
「……クラン、お前何者なんだ?」
エルライザが戸惑ったように僕を見た。
「……僕もよく分かってない。でも、僕の宝石には別の誰かが棲んでいて、そいつは『神』に等しい存在なんだってのは分かる。
そして……この世界に訪れる危機を救うには、僕はこの力を使いこなさないといけないらしい」
「……神、か。信じられねえが……とんでもねえ話みてえだな、これは」
ランダムがエルライザの方を向く。
「『姉ちゃんたちだけの手には負えねえ』と言った意味が分かっただろ?こいつは大事なんだよ。だからこそ、慎重にならねえといけねえ。
俺はこれからヨーグに偵察に行く。まあ、恐らくは大丈夫のはずだ。
結果は時が来たら追って知らせるぜ。一応、連絡先だけ頼むわ」
エルライザから電話番号を聞き出すと、ランダムは満足げに頷いた。
>>70以上で追加イベント
……
…………
「はっ!??」
目を覚ますと、皆が心配そうに僕を見ていた。最初に口を開いたのは、ランダムだった。
「よう。気分はどうだ?」
「……そんなに悪くない。むしろ、身体が軽いかも」
「だろうな。奴さん、自分で封印の程度を緩めたようだな。んなこともできるとは驚いたぜ」
「……出てこようと思えば、いつでも出てこれると?」
「そりゃないだろ、さすがに。ただ、俺たちに力を貸す気になってるのだけは間違いねえな」
グビ、とランダムが酒を飲んだ。
「……とにかく、色々状況が見えてきたんじゃねえか?特にそこの魔族の姉ちゃん。お前さんが体験したことは夢でも何でもねえ。紛れもなく事実だ」
「……クラン、お前何者なんだ?」
エルライザが戸惑ったように僕を見た。
「……僕もよく分かってない。でも、僕の宝石には別の誰かが棲んでいて、そいつは『神』に等しい存在なんだってのは分かる。
そして……この世界に訪れる危機を救うには、僕はこの力を使いこなさないといけないらしい」
「……神、か。信じられねえが……とんでもねえ話みてえだな、これは」
ランダムがエルライザの方を向く。
「『姉ちゃんたちだけの手には負えねえ』と言った意味が分かっただろ?こいつは大事なんだよ。だからこそ、慎重にならねえといけねえ。
俺はこれからヨーグに偵察に行く。まあ、恐らくは大丈夫のはずだ。
結果は時が来たら追って知らせるぜ。一応、連絡先だけ頼むわ」
エルライザから電話番号を聞き出すと、ランダムは満足げに頷いた。
>>70以上で追加イベント
511: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 21:53:04.26 ID:jSxOduM1O
※クリティカル
ランダムは去ろうとしたが、すぐに何かを思い出したかのように手を叩いた。
「おお、そうだ。前に稽古つけてやるつったけな。少し時間がある。ちょっとやってみるか」
「稽古?」
「そうだ。そんな大したもんじゃないがな。構えてみ」
僕は戸惑いながら構えた。ランダムは両腕を高く上げ、顔の前で固める。僕からはランダムの顔がほとんど見えない。
「俺の真似をしてみな。……そうだ、それでいい。そして前屈姿勢に……そうそう、それだ」
「窮屈な感じが……」
「しかし相手は打つところが少ない。しかも向き合っていると、結構な圧力を感じねえか?
お前さんは小柄だ。それは不利な特徴とは必ずしも言えねえ。懐に潜りやすいという利点もある。
それを最大限に生かすのが、この『ピーカブースタイル』だ。そして……」
フッとランダムが気合いを入れたかと思うと……消えた?
ポカッ
顎に何かが当たった。それがランダムの拳だと気付くのに、しばらくかかった。
「……え??」
ランダムがニヤリと笑う。
「こいつが、ステップイン。それと連動した左スマッシュだ。……通じないなら、踏み込みからの左突き上げと言えば分かるか。
お前さんは左構えだから、打つのは右になるな」
師匠の顔が驚きで固まっている。
「……『縮地』?」
「やっぱり知ってたか。シデはそんな風に技名を付けていたようだな。
ま、とりあえずやってみ?簡単にはモノにできねえだろうが」
※経験点20pは確定
01~30 奥義習得ポイント1p
31~60 奥義習得ポイント2p+経験点5p
61~80 奥義習得ポイント3p+経験点10p
81~94 奥義習得ポイント4p+経験点20p
95~00 奥義習得
※奥義習得・改良には奥義習得ポイント5pが必要です
※習得にはさらに経験点100p以上が必要です
ランダムは去ろうとしたが、すぐに何かを思い出したかのように手を叩いた。
「おお、そうだ。前に稽古つけてやるつったけな。少し時間がある。ちょっとやってみるか」
「稽古?」
「そうだ。そんな大したもんじゃないがな。構えてみ」
僕は戸惑いながら構えた。ランダムは両腕を高く上げ、顔の前で固める。僕からはランダムの顔がほとんど見えない。
「俺の真似をしてみな。……そうだ、それでいい。そして前屈姿勢に……そうそう、それだ」
「窮屈な感じが……」
「しかし相手は打つところが少ない。しかも向き合っていると、結構な圧力を感じねえか?
お前さんは小柄だ。それは不利な特徴とは必ずしも言えねえ。懐に潜りやすいという利点もある。
それを最大限に生かすのが、この『ピーカブースタイル』だ。そして……」
フッとランダムが気合いを入れたかと思うと……消えた?
ポカッ
顎に何かが当たった。それがランダムの拳だと気付くのに、しばらくかかった。
「……え??」
ランダムがニヤリと笑う。
「こいつが、ステップイン。それと連動した左スマッシュだ。……通じないなら、踏み込みからの左突き上げと言えば分かるか。
お前さんは左構えだから、打つのは右になるな」
師匠の顔が驚きで固まっている。
「……『縮地』?」
「やっぱり知ってたか。シデはそんな風に技名を付けていたようだな。
ま、とりあえずやってみ?簡単にはモノにできねえだろうが」
※経験点20pは確定
01~30 奥義習得ポイント1p
31~60 奥義習得ポイント2p+経験点5p
61~80 奥義習得ポイント3p+経験点10p
81~94 奥義習得ポイント4p+経験点20p
95~00 奥義習得
※奥義習得・改良には奥義習得ポイント5pが必要です
※習得にはさらに経験点100p以上が必要です
513: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 22:06:22.53 ID:jSxOduM1O
僕はランダムの動きを真似する。左の蹴り脚に体重をかけ、それを一気に……解き放つ!!
ザシュッ
そして身体を少し右に捻る。左斜め上に、突き上げるように右拳を……!
「お」
「……!!」
少し動きがずれたけど……これなら、少し慣れれば使えるかもしれない。いける。
「……これでいいのかな」
「いや、見事だ。真面目にセンスがいいな。これは距離を瞬時に潰せるし、迎撃も難しい。振りが大きいから単発にしかなりようがねえが、威力も相応だ。
この分なら、すぐにモノにできるな。悪くねえ」
ランダムは満足げだ。
「よし、じゃあ俺はこの辺で抜けるぜ。魔族の姉ちゃんには後で連絡入れるわ。また会おう」
そう言うといつものように、ランダムは歪みの中に消えていった。
ザシュッ
そして身体を少し右に捻る。左斜め上に、突き上げるように右拳を……!
「お」
「……!!」
少し動きがずれたけど……これなら、少し慣れれば使えるかもしれない。いける。
「……これでいいのかな」
「いや、見事だ。真面目にセンスがいいな。これは距離を瞬時に潰せるし、迎撃も難しい。振りが大きいから単発にしかなりようがねえが、威力も相応だ。
この分なら、すぐにモノにできるな。悪くねえ」
ランダムは満足げだ。
「よし、じゃあ俺はこの辺で抜けるぜ。魔族の姉ちゃんには後で連絡入れるわ。また会おう」
そう言うといつものように、ランダムは歪みの中に消えていった。
514: ◆Try7rHwMFw 2019/05/17(金) 22:07:48.56 ID:jSxOduM1O
クラン(15歳、人間、格闘家)
HP 135
筋力 16
技術 13
知力 9
精神 13
所属 トリス森王国
名声値 36
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点71p
奥義習得ポイント6
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・奥義「煉獄」
リバーブローでの朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2
HP 135
筋力 16
技術 13
知力 9
精神 13
所属 トリス森王国
名声値 36
好感度
イマーラ 108
ラーナ 361
ヴィオラ 138
ミーシャ 155
アナスタシア 58
オクタシア 87
経験点71p
奥義習得ポイント6
スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知1…気配察知判定に+10
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察1…洞察判定に+10
リバーブロー…クリティカルか90以上で朦朧打撃へ
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
カウンター…回避時クリティカル以外でも90以上でカウンター発生
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
所持品
蛇の宝石
・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
(リバーブローの効果は90以上に修正)
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・奥義「煉獄」
リバーブローでの朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2
517: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 11:21:57.56 ID:+Q/fI3yEO
#
「じゃあ、オレはここで。そっちの任務の無事を祈ってるぜ」
「こちらこそ」
ハンフールの入り口で、僕らはエルライザと別れた。彼女はここからオルランドゥだ。
「……にしても、あんなのが本当にいるとはな。報告を聞いたはいいが、アレクサンドル部長にどう伝えたらいいか」
「下手に伝えない方がいいんじゃないか?コワレンコに狙われかねない身なわけだし」
「……それもそうだな」
フードを下げ、エルライザが馬を返した。
「ではイマーラ様、またお会いしましょう」
「ええ。それでは、また」
※エルライザ好感度
コンマ下+10(最低50)
>>150以上でイベント
「じゃあ、オレはここで。そっちの任務の無事を祈ってるぜ」
「こちらこそ」
ハンフールの入り口で、僕らはエルライザと別れた。彼女はここからオルランドゥだ。
「……にしても、あんなのが本当にいるとはな。報告を聞いたはいいが、アレクサンドル部長にどう伝えたらいいか」
「下手に伝えない方がいいんじゃないか?コワレンコに狙われかねない身なわけだし」
「……それもそうだな」
フードを下げ、エルライザが馬を返した。
「ではイマーラ様、またお会いしましょう」
「ええ。それでは、また」
※エルライザ好感度
コンマ下+10(最低50)
>>150以上でイベント
520: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 11:42:49.59 ID:+Q/fI3yEO
※エルライザ好感度 186
エルライザがふっとこちらを振り向いた。
「そうだ、忘れ物をしていた」
エルライザは耳に着けたイヤリングを外すと、馬上から僕に手渡した。
「これをお前に預ける」
「唐突だね。どうして?」
「……そういう気分だからだよ。いいから持っとけ」
ぐいっとイヤリングを僕に押し付けた。顔が微妙に赤い。
「あ、ありがとう」
「……フンッ。一度、ゆっくり話してえな。じゃ、またな」
エルライザは何がしたかったんだろう。ラーナは「むぅ……」と彼女を睨んでいる。
「……まさかねぇ……」
「いや、僕に好意とかないでしょ。そんな素振りもなかったし」
「……どうだろね。魔族って、やけにプライド高いらしいし、本心隠してたのかも。気を付けた方がいいよ」
「気を付けるってねぇ……」
僕はイヤリングをポケットに押し込んだ。
※エルライザが無事な状態で再会した場合にイベント
>>80以上でイヤリングに特殊効果
エルライザがふっとこちらを振り向いた。
「そうだ、忘れ物をしていた」
エルライザは耳に着けたイヤリングを外すと、馬上から僕に手渡した。
「これをお前に預ける」
「唐突だね。どうして?」
「……そういう気分だからだよ。いいから持っとけ」
ぐいっとイヤリングを僕に押し付けた。顔が微妙に赤い。
「あ、ありがとう」
「……フンッ。一度、ゆっくり話してえな。じゃ、またな」
エルライザは何がしたかったんだろう。ラーナは「むぅ……」と彼女を睨んでいる。
「……まさかねぇ……」
「いや、僕に好意とかないでしょ。そんな素振りもなかったし」
「……どうだろね。魔族って、やけにプライド高いらしいし、本心隠してたのかも。気を付けた方がいいよ」
「気を付けるってねぇ……」
僕はイヤリングをポケットに押し込んだ。
※エルライザが無事な状態で再会した場合にイベント
>>80以上でイヤリングに特殊効果
522: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 11:51:50.68 ID:+Q/fI3yEO
#
※夜のイベント
01~15 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
16~80 特になし
81~94 ラーナ嫉妬イベント
95~00 再判定
※夜のイベント
01~15 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
16~80 特になし
81~94 ラーナ嫉妬イベント
95~00 再判定
524: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 15:52:49.17 ID:fCf28AcDO
【25日目】
ハンフールからイーリスまでは5時間ほどかかる。ちょうど昼過ぎに着く感じだ。
それにしても……
「宿の人とか、誰もクランが男の子って気付かなかったね」
「うふふ、そうですね」
馬上の師匠とラーナが笑う。僕は口を尖らせた。
「振る舞いとか、特に何もしてないんですけど」
「だからいいのですよ。その分なら、リリーたちも騙せるでしょう」
だから僕は男だってのに。……まあ、しばらくの我慢なのかな。
※イーリス到着までのイベント
01~20 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
21~85 無事到着
86~94 再判定(イベント)
95~00 再判定(上より範囲が有利です)
ハンフールからイーリスまでは5時間ほどかかる。ちょうど昼過ぎに着く感じだ。
それにしても……
「宿の人とか、誰もクランが男の子って気付かなかったね」
「うふふ、そうですね」
馬上の師匠とラーナが笑う。僕は口を尖らせた。
「振る舞いとか、特に何もしてないんですけど」
「だからいいのですよ。その分なら、リリーたちも騙せるでしょう」
だから僕は男だってのに。……まあ、しばらくの我慢なのかな。
※イーリス到着までのイベント
01~20 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
21~85 無事到着
86~94 再判定(イベント)
95~00 再判定(上より範囲が有利です)
526: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 17:08:39.80 ID:fCf28AcDO
#
白い石造りの建物が並ぶ。通りは石畳で、見た目はとても清潔で整然とした感じだ。
ここがイーリス王国首都、聖都イーリスだ。街の規模で言えばアングヴィルよりは少し小さいけど、それでもフローリアよりはかなり大きい。
街のあちらこちらに、ユングヴィ教団の教会がある。安息日ではないはずだけど、敬虔な信者が白い長袖の教服を着て入っていくのが見えた。
「きれいな街だね。エリコグラードやアズバザンとは大違い」
ラーナが感心したように言う。師匠が苦笑した。
「ええ。ただ、これは仮の姿。少し離れた所にあるスラムは、その2都市よりもずっと酷いのですよ」
「師匠はここに来たことが?」
「若い時に。……昔から、この国は光と闇が分かれすぎている」
思えば、ここは上流階級の枢機院と、下層階級の支持が厚い民衆院とが長年鋭く対立しているのだった。
とはいえ、民衆院はテルモンと組んでいる。味方では、多分ない。
ミーシャ様のお気持ちは、民衆の側にあるのだろう。しかし、それは国の秩序を考えると、許されないことではあった。
「王宮は……あ、あれだね。……すごい建物」
ラーナが遠くに見える白亜の塔を見上げた。あれが、イーリス王宮だ。
エルフ2人と「美少女」の組み合わせは、やはり相当目につくらしい。道行く人々が、ジロジロと僕らを見ていた。
「どうにも落ち着きませんね」
「慣れですよ。くれぐれも、振る舞いには気を付けて下さい」
そうこうしているうちに、堀の前に着いた。全身鎧の守衛に、身分を名乗る。
01~10 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
11~25 姫様は病に伏せっておられる(基本通常進行、低確率でトラブル)
26~94 通常進行
95~00 再判定
白い石造りの建物が並ぶ。通りは石畳で、見た目はとても清潔で整然とした感じだ。
ここがイーリス王国首都、聖都イーリスだ。街の規模で言えばアングヴィルよりは少し小さいけど、それでもフローリアよりはかなり大きい。
街のあちらこちらに、ユングヴィ教団の教会がある。安息日ではないはずだけど、敬虔な信者が白い長袖の教服を着て入っていくのが見えた。
「きれいな街だね。エリコグラードやアズバザンとは大違い」
ラーナが感心したように言う。師匠が苦笑した。
「ええ。ただ、これは仮の姿。少し離れた所にあるスラムは、その2都市よりもずっと酷いのですよ」
「師匠はここに来たことが?」
「若い時に。……昔から、この国は光と闇が分かれすぎている」
思えば、ここは上流階級の枢機院と、下層階級の支持が厚い民衆院とが長年鋭く対立しているのだった。
とはいえ、民衆院はテルモンと組んでいる。味方では、多分ない。
ミーシャ様のお気持ちは、民衆の側にあるのだろう。しかし、それは国の秩序を考えると、許されないことではあった。
「王宮は……あ、あれだね。……すごい建物」
ラーナが遠くに見える白亜の塔を見上げた。あれが、イーリス王宮だ。
エルフ2人と「美少女」の組み合わせは、やはり相当目につくらしい。道行く人々が、ジロジロと僕らを見ていた。
「どうにも落ち着きませんね」
「慣れですよ。くれぐれも、振る舞いには気を付けて下さい」
そうこうしているうちに、堀の前に着いた。全身鎧の守衛に、身分を名乗る。
01~10 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
11~25 姫様は病に伏せっておられる(基本通常進行、低確率でトラブル)
26~94 通常進行
95~00 再判定
528: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 17:12:55.58 ID:fCf28AcDO
※再判定
01~65 お待ちしておりましたわ!(ミーシャ好感度上昇小)
66~94 上+α(リリーへの内偵順調に進行)
95~00 再判定
01~65 お待ちしておりましたわ!(ミーシャ好感度上昇小)
66~94 上+α(リリーへの内偵順調に進行)
95~00 再判定
531: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 22:40:21.75 ID:tcepiHrhO
「クラン様、イマーラ様!!」
濠の向こうから声がする。白いドレスを着た金髪の女性が、こちらに駆け寄るのが見えた。守衛は困惑した様子だ。
「姫様?もうお身体は」
「すっかり良くなりました。皆様、本当にお待ちしておりましたわ。どうぞこちらへ」
「随分と楽しみにされていたのですね」
「ええ。イーリスに戻ってからこの2、3日は、部屋に閉じ籠るばかりで退屈でしたもの。
病気を騙ってましたから、アナスタシアとまぐわうわけにもいきませんでしたし。狙われてるわけですから、迂闊に外にも出れませんでしたし。
でも、貴女方がいれば安心ですわ。テルモンの件も、大分見えてきましたし。それについては、後程サマートが話しますわ」
跳ねるような足取りで、ミーシャ様は宮廷に入る。従者や侍女たちが一斉にかしずいた。
その中の一人が一歩前に出た。60ぐらいの初老の男だ。
「お嬢様方、部屋は西の塔の迎賓室になります。私めについてきてくださいませ」
僕たちは彼の後ろを歩いた。大きな絵や像、彫刻が廊下一面に飾られている。こんな豪勢な建物は見たことがない。
ミーシャ様がにこやかな顔で僕の側に来て、耳打ちした。
「『クララ』様、とてもよくお似合いですわよ」
彼女を見ると、どことなく艶っぽい笑顔だ。……僕には女難の相でもあるんだろうか。
※コンマ下一桁×2+5、ミーシャ好感度上昇
濠の向こうから声がする。白いドレスを着た金髪の女性が、こちらに駆け寄るのが見えた。守衛は困惑した様子だ。
「姫様?もうお身体は」
「すっかり良くなりました。皆様、本当にお待ちしておりましたわ。どうぞこちらへ」
「随分と楽しみにされていたのですね」
「ええ。イーリスに戻ってからこの2、3日は、部屋に閉じ籠るばかりで退屈でしたもの。
病気を騙ってましたから、アナスタシアとまぐわうわけにもいきませんでしたし。狙われてるわけですから、迂闊に外にも出れませんでしたし。
でも、貴女方がいれば安心ですわ。テルモンの件も、大分見えてきましたし。それについては、後程サマートが話しますわ」
跳ねるような足取りで、ミーシャ様は宮廷に入る。従者や侍女たちが一斉にかしずいた。
その中の一人が一歩前に出た。60ぐらいの初老の男だ。
「お嬢様方、部屋は西の塔の迎賓室になります。私めについてきてくださいませ」
僕たちは彼の後ろを歩いた。大きな絵や像、彫刻が廊下一面に飾られている。こんな豪勢な建物は見たことがない。
ミーシャ様がにこやかな顔で僕の側に来て、耳打ちした。
「『クララ』様、とてもよくお似合いですわよ」
彼女を見ると、どことなく艶っぽい笑顔だ。……僕には女難の相でもあるんだろうか。
※コンマ下一桁×2+5、ミーシャ好感度上昇
533: ◆Try7rHwMFw 2019/05/18(土) 22:54:53.42 ID:tcepiHrhO
※ミーシャ好感度 189
(ゾロ目のため2倍)
#
「うわあ……広いなあ」
「えっ、ここ部屋なの?ベッドもいくつもあるけど」
通された部屋は、贅を尽くしたものだった。部屋の中にさらにいくつかの部屋があり、トイレや浴槽もある。
骨董にはさほど詳しくないけど、調度品がとても高価なものであるのはすぐに分かった。
「ええ。ご自由にお使いになって構いませんわ。国賓に準じた扱いで呼んだのですもの、この程度のもてなしは当然ですわ」
うふふ、とミーシャ様が笑う。師匠が深く一礼した。
「何から何まで申し訳ありません。……こちらからも、伝えたいことが幾つか。サマート様、できればアナスタシア様も交えてお話ししたいのですが」
「テルモンの件でこちらからも。お疲れでしょうから、お茶でも飲みながらにいたしましょうか」
(ゾロ目のため2倍)
#
「うわあ……広いなあ」
「えっ、ここ部屋なの?ベッドもいくつもあるけど」
通された部屋は、贅を尽くしたものだった。部屋の中にさらにいくつかの部屋があり、トイレや浴槽もある。
骨董にはさほど詳しくないけど、調度品がとても高価なものであるのはすぐに分かった。
「ええ。ご自由にお使いになって構いませんわ。国賓に準じた扱いで呼んだのですもの、この程度のもてなしは当然ですわ」
うふふ、とミーシャ様が笑う。師匠が深く一礼した。
「何から何まで申し訳ありません。……こちらからも、伝えたいことが幾つか。サマート様、できればアナスタシア様も交えてお話ししたいのですが」
「テルモンの件でこちらからも。お疲れでしょうから、お茶でも飲みながらにいたしましょうか」
534: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 00:04:11.68 ID:r7bIS6ynO
#
僕はミーシャ様とサマートさん、そしてアナスタシアにこれまでのことを話した。
エルライザのことやズマの魔洸石、そして各国の不穏因子。昨日のランダムの話もした。
一通り終わると、サマートさんがふーっと息をついた。
「……極めて有益な情報、だな。心より感謝する。
こちらからも土産がある。リリー・フェルガナと民衆院のグレイグ・シュプリッツァー議長が接触しているのが分かった。
さっきの件と合わせれば、リリーを国外追放処分にはできるはずだ」
「……ただ問題は、ズマは単独行動をしているという点です。先程申し上げたように、宰相のコワレンコがいる以上、表立った他国との協力はできないみたいです。
そして、さっき言ったことの裏は、ズマの協力がないと……」
「それでも、シュプリッツァーとリリーとの関係を枢機院に流せば、喜んで連中は民衆院を潰しに掛かるだろうな。噂程度であっても十分だ。
……まあ、それがこの国にとっていいことかは全くの別問題だが」
アナスタシアが小さく頷いた。
「ミーシャ様の身の安全だけ考えるなら、シュプリッツァーもリリーもいなくなればいいと思います。……ただ」
「この国を案じているのは、困ったことにシュプリッツァーの方です。彼は常に民衆の側に立った政治家であり、人格者でもある。
私も彼は尊敬に値する人物だと思っています。……アナスタシア同様、リリーに騙されているのではないかと」
ミーシャ様の言葉に、ラーナがお茶を飲んでうーんと唸った。
「私はシュプリッツァーって人を知らないんだけど。案外、騙されてないかもよ?
魔洸石にしても、憎き枢機院を潰すためというのは想像が付くし。下手に触ると火傷しそうだけどなぁ」
「ラーナの主張も頷ける部分がありますね。確かに、判断が難しい。
クララ……じゃなかった、クランはどう見ます?」
「その前に、質問いいですか?シュプリッツァーとリリーの2人に、同時にかつ少人数で会える機会って、ありますか」
※コンマ下85以上である、未満なら不明
僕はミーシャ様とサマートさん、そしてアナスタシアにこれまでのことを話した。
エルライザのことやズマの魔洸石、そして各国の不穏因子。昨日のランダムの話もした。
一通り終わると、サマートさんがふーっと息をついた。
「……極めて有益な情報、だな。心より感謝する。
こちらからも土産がある。リリー・フェルガナと民衆院のグレイグ・シュプリッツァー議長が接触しているのが分かった。
さっきの件と合わせれば、リリーを国外追放処分にはできるはずだ」
「……ただ問題は、ズマは単独行動をしているという点です。先程申し上げたように、宰相のコワレンコがいる以上、表立った他国との協力はできないみたいです。
そして、さっき言ったことの裏は、ズマの協力がないと……」
「それでも、シュプリッツァーとリリーとの関係を枢機院に流せば、喜んで連中は民衆院を潰しに掛かるだろうな。噂程度であっても十分だ。
……まあ、それがこの国にとっていいことかは全くの別問題だが」
アナスタシアが小さく頷いた。
「ミーシャ様の身の安全だけ考えるなら、シュプリッツァーもリリーもいなくなればいいと思います。……ただ」
「この国を案じているのは、困ったことにシュプリッツァーの方です。彼は常に民衆の側に立った政治家であり、人格者でもある。
私も彼は尊敬に値する人物だと思っています。……アナスタシア同様、リリーに騙されているのではないかと」
ミーシャ様の言葉に、ラーナがお茶を飲んでうーんと唸った。
「私はシュプリッツァーって人を知らないんだけど。案外、騙されてないかもよ?
魔洸石にしても、憎き枢機院を潰すためというのは想像が付くし。下手に触ると火傷しそうだけどなぁ」
「ラーナの主張も頷ける部分がありますね。確かに、判断が難しい。
クララ……じゃなかった、クランはどう見ます?」
「その前に、質問いいですか?シュプリッツァーとリリーの2人に、同時にかつ少人数で会える機会って、ありますか」
※コンマ下85以上である、未満なら不明
536: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 00:05:44.48 ID:r7bIS6ynO
※ファンブル無効権1消費、再判定(残り2)
538: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 00:13:46.00 ID:r7bIS6ynO
サマートさんは、首を横に振った。
「公の場で、不自然にならずってことだろう?それができれば苦労しないんだがな」
なるほど、2人を同時に追い詰めるのは難しいみたいだ。
とすると……
>>3票先取
1 まずはシュプリッツァーに会う
2 まずはリリーに会いに行く
3 何もせず様子見
4 枢機院に行ってみる
5 自由安価(あれば歓迎)
「公の場で、不自然にならずってことだろう?それができれば苦労しないんだがな」
なるほど、2人を同時に追い詰めるのは難しいみたいだ。
とすると……
>>3票先取
1 まずはシュプリッツァーに会う
2 まずはリリーに会いに行く
3 何もせず様子見
4 枢機院に行ってみる
5 自由安価(あれば歓迎)
544: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 22:00:53.12 ID:zUbadmpiO
「まずはシュプリッツァーに会いに行きましょう。一応、人格者なんですよね?」
「そうだ。ただ、理想主義者でもある。素直に今の事情を話しても、なおテルモンの協力を得た枢機院打倒という野望を捨てるとは思えん。
まずは、探り程度に留めるべきだろう。何より、怪しまれると厄介になるぞ」
僕はサマートさんに頷いた。
「承知の上です」
#
外は日が暮れかけている。シュプリッツァーの公邸はこの近くだけど、今から押し掛けるべきなのかどうか。
1 行く(いきなり疑われる可能性あり)
2 行かない(夜イベントへ)
>>2票先取
「そうだ。ただ、理想主義者でもある。素直に今の事情を話しても、なおテルモンの協力を得た枢機院打倒という野望を捨てるとは思えん。
まずは、探り程度に留めるべきだろう。何より、怪しまれると厄介になるぞ」
僕はサマートさんに頷いた。
「承知の上です」
#
外は日が暮れかけている。シュプリッツァーの公邸はこの近くだけど、今から押し掛けるべきなのかどうか。
1 行く(いきなり疑われる可能性あり)
2 行かない(夜イベントへ)
>>2票先取
548: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 22:12:04.05 ID:zUbadmpiO
「……シュプリッツァーの公邸に行ってみよう」
「えっ?サマートさん、探り程度にって言ってたじゃない?」
「それでもだよ。彼がどういう人物か分からないんじゃ、動きようがないでしょ?」
師匠が唸った。
「それもそうですね。……ただ、問題は言い分です。私たちが押し掛けて、怪しまれないようにするというのは難しいのでは?」
それもその通りだ。ここは……
1 イマーラを前面に出して「ミーシャ王女からの招待で来た」「せっかくなので要人にも挨拶しに来た」と言う
2 クランを前面に出して「大事な情報がある」と伝えに行く
3 「クララ」単独でリリーからの密偵だと騙る(高リスク)
4 やっぱりやめる
5 その他自由安価
>>3票先取
「えっ?サマートさん、探り程度にって言ってたじゃない?」
「それでもだよ。彼がどういう人物か分からないんじゃ、動きようがないでしょ?」
師匠が唸った。
「それもそうですね。……ただ、問題は言い分です。私たちが押し掛けて、怪しまれないようにするというのは難しいのでは?」
それもその通りだ。ここは……
1 イマーラを前面に出して「ミーシャ王女からの招待で来た」「せっかくなので要人にも挨拶しに来た」と言う
2 クランを前面に出して「大事な情報がある」と伝えに行く
3 「クララ」単独でリリーからの密偵だと騙る(高リスク)
4 やっぱりやめる
5 その他自由安価
>>3票先取
554: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 23:24:21.05 ID:zUbadmpiO
「……やはり、正面から行きましょう。誤魔化しても、いい結果にはならない気がします」
「まあ、3人で行くならそれしかないでしょうね。しかし、深入りすることになりますよ?」
「……覚悟の上です」
サマートさんの忠告には反するけど、シュプリッツァーの信頼を得るには正攻法しかない気がする。
後は、彼がどういう人物かだ。
#
王宮からほど近い、白く小さな家がシュプリッツァーの公邸だ。
清貧を旨とする人とは聞いてたけど、言われなければ一般の家と変わりがないな。
リンリン
呼び鈴を鳴らす。
01~60 通常進行
61~70 不在
71~94 来客中(再判定)
95~00 来客中(来客は高確率でリリー)
「まあ、3人で行くならそれしかないでしょうね。しかし、深入りすることになりますよ?」
「……覚悟の上です」
サマートさんの忠告には反するけど、シュプリッツァーの信頼を得るには正攻法しかない気がする。
後は、彼がどういう人物かだ。
#
王宮からほど近い、白く小さな家がシュプリッツァーの公邸だ。
清貧を旨とする人とは聞いてたけど、言われなければ一般の家と変わりがないな。
リンリン
呼び鈴を鳴らす。
01~60 通常進行
61~70 不在
71~94 来客中(再判定)
95~00 来客中(来客は高確率でリリー)
556: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 23:31:32.44 ID:zUbadmpiO
「はい、どちら様でしょう」
品の良さそうな初老の婦人が顔を出す。僕は深く一礼した。
「トリス森王国から来ましたクラン……いや、クララ・オーディナルと申します。重要な話があって参上いたしました」
「重要な話、ですか?主人を呼んで参りますので少々お待ちを」
すぐに2階から初老の紳士が降りてきた。口髭をたくわえ、穏やかな目をしている。
※知名度判定
100-36÷4=91以上でクランの名字に聞き覚えあり、95以上で女装も看破
(遠く離れた場所のためペナルティあり)
品の良さそうな初老の婦人が顔を出す。僕は深く一礼した。
「トリス森王国から来ましたクラン……いや、クララ・オーディナルと申します。重要な話があって参上いたしました」
「重要な話、ですか?主人を呼んで参りますので少々お待ちを」
すぐに2階から初老の紳士が降りてきた。口髭をたくわえ、穏やかな目をしている。
※知名度判定
100-36÷4=91以上でクランの名字に聞き覚えあり、95以上で女装も看破
(遠く離れた場所のためペナルティあり)
558: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 23:35:14.09 ID:zUbadmpiO
※もう一つ判定を入れるのを忘れていました。
イマーラの知名度判定
100-80÷2=60以上で名前は知っている
(イマーラの知名度は80です)
(シュプリッツァーは武人ではないのでペナルティが入っています)
イマーラの知名度判定
100-80÷2=60以上で名前は知っている
(イマーラの知名度は80です)
(シュプリッツァーは武人ではないのでペナルティが入っています)
560: ◆Try7rHwMFw 2019/05/19(日) 23:43:10.58 ID:zUbadmpiO
「……誰だね、君は」
怪訝な顔になるシュプリッツァーの前に、師匠が一歩進み出た。
「失礼いたしました。私、彼の指導をしておりますイマーラ・ランドルスと申します。
急な訪問、ご無礼をお詫び申し上げます」
「……!貴女は、かの……しかし急ですな。どうしてイーリスに」
「ミーシャ王女から武術指導を頼まれまして。……理由はそれ以外にもありますが」
師匠が僕を見た。
「ええ。先ほど、大事な話があるとお伝えしました。この国に関わることでもあります。
立ち話も失礼なので、少しお時間頂けないでしょうか」
01~20 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
21~30 すまんが、翌日にしてくれんかね
31~94 通常進行
95~00 ……ひょっとすると、ミーシャ様のことではあるまいな
怪訝な顔になるシュプリッツァーの前に、師匠が一歩進み出た。
「失礼いたしました。私、彼の指導をしておりますイマーラ・ランドルスと申します。
急な訪問、ご無礼をお詫び申し上げます」
「……!貴女は、かの……しかし急ですな。どうしてイーリスに」
「ミーシャ王女から武術指導を頼まれまして。……理由はそれ以外にもありますが」
師匠が僕を見た。
「ええ。先ほど、大事な話があるとお伝えしました。この国に関わることでもあります。
立ち話も失礼なので、少しお時間頂けないでしょうか」
01~20 ?????(ヤーヤのお守り範囲)
21~30 すまんが、翌日にしてくれんかね
31~94 通常進行
95~00 ……ひょっとすると、ミーシャ様のことではあるまいな
563: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 19:10:37.15 ID:wmUhGCwuO
「……それならば、こちらへ」
リビングは飾り気がないが、その無駄のなさが上品さを感じさせる。
テーブルにつくと、さっきの婦人がティーカップを置いた。
「何もないですが粗茶でも」
ポットからは紅茶が注がれた。香りはあまり強くはない。僕はそれを一口飲んで、切り出した。
「僕……私たちがここに来た真の理由は、ミーシャ様の警護にあります。
狙っているのは、テルモンの一等書記官、リリー・フェルガナ」
シュプリッツァーは無言のまま僕を見ている。
「……殺害とかではありません。目的は誘拐……というより、ミーシャ様を亡命に誘導すること。そして、枢機院中心の現政権を打倒することです。
……しかし、それは既に潰えている」
シュプリッツァーは……
01~30 そんなところだろうと思いましたよ
31~70 ほう?
71~85 ……え
86~94 ふう、と息をついた
95~00 上+α
リビングは飾り気がないが、その無駄のなさが上品さを感じさせる。
テーブルにつくと、さっきの婦人がティーカップを置いた。
「何もないですが粗茶でも」
ポットからは紅茶が注がれた。香りはあまり強くはない。僕はそれを一口飲んで、切り出した。
「僕……私たちがここに来た真の理由は、ミーシャ様の警護にあります。
狙っているのは、テルモンの一等書記官、リリー・フェルガナ」
シュプリッツァーは無言のまま僕を見ている。
「……殺害とかではありません。目的は誘拐……というより、ミーシャ様を亡命に誘導すること。そして、枢機院中心の現政権を打倒することです。
……しかし、それは既に潰えている」
シュプリッツァーは……
01~30 そんなところだろうと思いましたよ
31~70 ほう?
71~85 ……え
86~94 ふう、と息をついた
95~00 上+α
565: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 19:58:10.72 ID:wmUhGCwuO
「……え」
シュプリッツァーが固まった。
「もうその計画は、ミーシャ様は御存知です。さらに言えば、アナスタシア。彼女もこちらの手に落ちてます」
シュプリッツァーとリリーが繋がっているという情報は、恐らく彼女がもたらしたものだ。帰国して早速仕事をしてくれたらしかった。
彼の顔が、急に青ざめていくのが分かる。
※シュプリッツァーの行動
01~15 ?????(ヤーヤの御守り範囲)
16~30 小用に、出させてくれませんかな
31~80 どうして
81~94 大きな溜め息をついた
95~00 上+α
シュプリッツァーが固まった。
「もうその計画は、ミーシャ様は御存知です。さらに言えば、アナスタシア。彼女もこちらの手に落ちてます」
シュプリッツァーとリリーが繋がっているという情報は、恐らく彼女がもたらしたものだ。帰国して早速仕事をしてくれたらしかった。
彼の顔が、急に青ざめていくのが分かる。
※シュプリッツァーの行動
01~15 ?????(ヤーヤの御守り範囲)
16~30 小用に、出させてくれませんかな
31~80 どうして
81~94 大きな溜め息をついた
95~00 上+α
567: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 20:00:49.60 ID:wmUhGCwuO
※ヤーヤの御守り効力消滅
※再判定
※再判定
569: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 20:13:45.88 ID:wmUhGCwuO
「……どうして」
声を絞り出したシュプリッツァーに、僕は首を振った。
「全ては明らかになっているんです。あなたとリリーが組んでいること。そしてリリーの背後に誰がいるかも。もっと多くの情報を、ぼ……私たちは持っている」
「何故だ。……イマーラ様、まさかミーシャ様がトリスに行った時に?そして、貴女たちはトリスからの使者だと?」
「概ねその通りです。トリスはイーリスの政権転覆をよしとしません。友好国として、為すべきこと。
それは貴方がたを止めることです」
「……そこまで知っているなら分かるはずです。私が何故、テルモンと組んでいるのかも」
師匠は静かに頷く。
「イーリスの腐敗。貧富の格差。富の偏りは著しく、貴方にとっては耐え難い。
ミーシャ様も、想いは同じです。ただ、貴方がたとは組めない」
「馬鹿なっ!!あのお方ほど、国を憂いているお方はいないっ!!そして、その御心も、我々民衆院と共にあったはずだ!!
にも拘らず、何故立たない!?アナスタシアとの愛も、この国にいる限り決して成就はしないというのにっ!!?」
「……テルモンの真の狙い、御存知ですか?」
>>30以下でうっすらと知っている
05以下だと確信犯(ファンブル扱い)
声を絞り出したシュプリッツァーに、僕は首を振った。
「全ては明らかになっているんです。あなたとリリーが組んでいること。そしてリリーの背後に誰がいるかも。もっと多くの情報を、ぼ……私たちは持っている」
「何故だ。……イマーラ様、まさかミーシャ様がトリスに行った時に?そして、貴女たちはトリスからの使者だと?」
「概ねその通りです。トリスはイーリスの政権転覆をよしとしません。友好国として、為すべきこと。
それは貴方がたを止めることです」
「……そこまで知っているなら分かるはずです。私が何故、テルモンと組んでいるのかも」
師匠は静かに頷く。
「イーリスの腐敗。貧富の格差。富の偏りは著しく、貴方にとっては耐え難い。
ミーシャ様も、想いは同じです。ただ、貴方がたとは組めない」
「馬鹿なっ!!あのお方ほど、国を憂いているお方はいないっ!!そして、その御心も、我々民衆院と共にあったはずだ!!
にも拘らず、何故立たない!?アナスタシアとの愛も、この国にいる限り決して成就はしないというのにっ!!?」
「……テルモンの真の狙い、御存知ですか?」
>>30以下でうっすらと知っている
05以下だと確信犯(ファンブル扱い)
571: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 20:26:59.34 ID:wmUhGCwuO
「……真の狙い?」
シュプリッツァーは訝しげな顔になった。やはり騙されてたか。
「ええ。テルモンの計画の一部に、『武芸者殺し』エド・ハーデンが組み込まれています。主犯格、とすら言っていい。
詳しい説明はここでは省きます。言えないことも多いので。
一つ言えるのは、ハーデンはミーシャ様を大武術会に出し、優勝商品の『審判の石』を使って世界を破滅に追い込もうとしている、ということです。
急に突拍子もない話になって恐縮ですが、真実です。だからこそ、ミーシャ様はこちらについた」
これでシュプリッツァーが納得してくれるとは思わない。だが、少しでも動揺してくれれば……
01~50 そんな下らん話に付き合えるかっ!!
51~85 ……何だと?
86~94 馬鹿な……しかし
95~00 上+α
シュプリッツァーは訝しげな顔になった。やはり騙されてたか。
「ええ。テルモンの計画の一部に、『武芸者殺し』エド・ハーデンが組み込まれています。主犯格、とすら言っていい。
詳しい説明はここでは省きます。言えないことも多いので。
一つ言えるのは、ハーデンはミーシャ様を大武術会に出し、優勝商品の『審判の石』を使って世界を破滅に追い込もうとしている、ということです。
急に突拍子もない話になって恐縮ですが、真実です。だからこそ、ミーシャ様はこちらについた」
これでシュプリッツァーが納得してくれるとは思わない。だが、少しでも動揺してくれれば……
01~50 そんな下らん話に付き合えるかっ!!
51~85 ……何だと?
86~94 馬鹿な……しかし
95~00 上+α
573: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 20:39:24.26 ID:wmUhGCwuO
バンッ
「そんな下らん話に付き合えるかっ!!」
シュプリッツァーは机を激しく叩いた。ティーカップが倒れ、紅茶がこぼれる。
……サマートさんの言う通り、シュプリッツァーは頑迷な人物のようだった。
「ミーシャ様は騙されているっ!!イマーラ様、姫様を惑わせどういうおつもりか?事と次第によっては、国際問題になりますぞ??」
>>3票先取
1 シュプリッツァーを確保してしまう(リリー逃走確率大)
2 ミーシャの所に行く(注:後宮にいるため成功確率低め)
3 何とか説得してみる(要説得材料、シュプリッツァーはあくまで一般人である点に留意)
4 自由安価
※自由安価歓迎です
578: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 21:24:57.64 ID:wmUhGCwuO
>>575
正攻法の説得ということで了解しました。
>>576
不可能ではないです。……が、イーリスとズマとの関係は良好ではありません。
>>577
こちらはできなくはないです。ただ、シュプリッツァーが言う通り動くかは別問題です。
正攻法の説得ということで了解しました。
>>576
不可能ではないです。……が、イーリスとズマとの関係は良好ではありません。
>>577
こちらはできなくはないです。ただ、シュプリッツァーが言う通り動くかは別問題です。
581: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 22:12:18.38 ID:wmUhGCwuO
「……国際問題になら、既になってますよ」
「……何だと」
シュプリッツァーが僕を睨んだ。
「ズマの魔洸石。あなたの所にも届く手はずになっているはずです。それだけじゃない。モリブスやオルランドゥにも。
それで何をなさるおつもりだったのですか?」
僕はじっと彼を見た。
01~15 これのことか
16~60 正義のためだ
61~85 ……そこまで知っているか
86~00 ……どこまで知っている
>>95以上ならボーナスあり
「……何だと」
シュプリッツァーが僕を睨んだ。
「ズマの魔洸石。あなたの所にも届く手はずになっているはずです。それだけじゃない。モリブスやオルランドゥにも。
それで何をなさるおつもりだったのですか?」
僕はじっと彼を見た。
01~15 これのことか
16~60 正義のためだ
61~85 ……そこまで知っているか
86~00 ……どこまで知っている
>>95以上ならボーナスあり
583: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 22:24:51.53 ID:wmUhGCwuO
「……どこまで知っている」
「ほぼ全てを。ミーシャ様をテルモンにやり、魔洸石に込められた爆裂魔法による破壊に乗じて政府を転覆させる。
世界各地で似たことが起きるでしょう。そして各国の国力を削いだ上で、大武術会を開催させ……あとは話した通りです。
テルモンの、リリーの背後には強大な力があります。あなたも薄々、それに利用されていると感じ取っているのでは?」
シュプリッツァーが苦渋の表情を浮かべた。
「……それでも、国のためだ。枢機院の連中に、これ以上いいようにさせるわけにはいかない」
「しかし、あなたがしようとしていることが実現すれば、何の罪もない人々が大勢死にますよ?それでいいんですか?」
>>30以上で多数決へ
「ほぼ全てを。ミーシャ様をテルモンにやり、魔洸石に込められた爆裂魔法による破壊に乗じて政府を転覆させる。
世界各地で似たことが起きるでしょう。そして各国の国力を削いだ上で、大武術会を開催させ……あとは話した通りです。
テルモンの、リリーの背後には強大な力があります。あなたも薄々、それに利用されていると感じ取っているのでは?」
シュプリッツァーが苦渋の表情を浮かべた。
「……それでも、国のためだ。枢機院の連中に、これ以上いいようにさせるわけにはいかない」
「しかし、あなたがしようとしていることが実現すれば、何の罪もない人々が大勢死にますよ?それでいいんですか?」
>>30以上で多数決へ
585: ◆Try7rHwMFw 2019/05/20(月) 22:37:08.28 ID:wmUhGCwuO
シュプリッツァーは座り、頭を垂れた。
「……どうして、そこまで知っている」
「それは言えません。でも、出任せで言っているわけでないのはよく御存知でしょう」
「……ただの小娘と、侮ったか。イマーラ・ランドルスと一緒という時点で、悟るべきだった……。
私を、これからどうする」
>>3票先取
1 裁かれてもらいます。表向きは体調不良ということで
2 何もしません。アナスタシアと同じ役割をしてもらいます
3 リリーに会わせて下さい。彼女も騙されているだけかもしれない
4 その他自由安価
※自由安価歓迎です
※どれも上手く行くかは中確率です。1だとリリーに悟られ逃走、2だとシュプリッツァー殺害、3だと増援の可能性があります。
「……どうして、そこまで知っている」
「それは言えません。でも、出任せで言っているわけでないのはよく御存知でしょう」
「……ただの小娘と、侮ったか。イマーラ・ランドルスと一緒という時点で、悟るべきだった……。
私を、これからどうする」
>>3票先取
1 裁かれてもらいます。表向きは体調不良ということで
2 何もしません。アナスタシアと同じ役割をしてもらいます
3 リリーに会わせて下さい。彼女も騙されているだけかもしれない
4 その他自由安価
※自由安価歓迎です
※どれも上手く行くかは中確率です。1だとリリーに悟られ逃走、2だとシュプリッツァー殺害、3だと増援の可能性があります。
593: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 09:12:52.71 ID:mHoDEsRxO
「あなたを裁くのは簡単です。ただ、その前にお願いがあります。
リリー・フェルガナに会わせてもらえませんか。彼女も、どこまで真相を知っているかは分からない。騙されているだけかもしれない」
「……私を、使う気か」
「ええ。まずは会う場を作ってくだされば、それで結構です。その後どうするかは、その時判断します。
くれぐれも、今晩のことは彼女に伝えないで下さい。私たちはともかく、サマートさんは甘くない」
強張った表情でシュプリッツァーが頷いた。
「言うまでもないですけど、できるだけ自然な形で誘って下さい。疑われたくはないので」
「……承知した。一つ、聞かせてくれ。君は、何者なんだ」
1 ただのイマーラ様の弟子ですよ
2 ミーシャ様の友人ですよ
3 詳しくは言えません
4 真相を伝える(リスクあり)
5 自由安価
>>2票先取
※自由安価歓迎です
リリー・フェルガナに会わせてもらえませんか。彼女も、どこまで真相を知っているかは分からない。騙されているだけかもしれない」
「……私を、使う気か」
「ええ。まずは会う場を作ってくだされば、それで結構です。その後どうするかは、その時判断します。
くれぐれも、今晩のことは彼女に伝えないで下さい。私たちはともかく、サマートさんは甘くない」
強張った表情でシュプリッツァーが頷いた。
「言うまでもないですけど、できるだけ自然な形で誘って下さい。疑われたくはないので」
「……承知した。一つ、聞かせてくれ。君は、何者なんだ」
1 ただのイマーラ様の弟子ですよ
2 ミーシャ様の友人ですよ
3 詳しくは言えません
4 真相を伝える(リスクあり)
5 自由安価
>>2票先取
※自由安価歓迎です
600: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 11:00:44.77 ID:mHoDEsRxO
「……詳しくは言えません。ただ、私の言葉が真実というのは、あなたが一番御存知のはず。
……ついでに、聞かせて下さい。ミーシャ様をテルモンにやった後、あなたはどうするつもりだったのですか?」
「枢機院の打倒と、主権の奉還、だ。そして……この世界は歪んでいる。そうは思わんかね」
「……私には、よく分かりません。ただ、どうしようもないほどでもな……」
シュプリッツァーが僕を睨んだ。
「……一国平和主義のトリスの民には分からんだろうよ。民は虐げられている。イーリスも、テルモンも、モリブスもオルランドゥも。
ズマは言うまでもない。アングヴィルやロワールにも暗部は存在する。
今は『偶々』ロワールの『拳神』が、審判の石の力を私欲のために使っていないだけに過ぎん。今後の優勝者が、再び私利私欲のためにあれを利用しない保証もない。
大武術会を軸とした世界秩序は、とても不安定なものだ。……君ぐらいの年では分からんだろうがね」
「だから、世界をひっくり返すと?」
「我々の手で、歪んだ国を正し、『石』に頼らぬ秩序を作る。……大義はあるのだ」
師匠が首を振った。
「私は貴方より、多分少し年上です。かつての優勝者が、どんなことをしてきたかも知っている。貴方が言わんとすることは分かります。
ですが、無辜の民を犠牲にする平和などあり得ません。……大義など、ないのです」
シュプリッツァーはただ項垂れるだけだ。……多分、彼も分かっているのだろう。
「リリーの件、よろしくお願いします」
去り際のシュプリッツァーは、ひどく小さく見えた。
……ついでに、聞かせて下さい。ミーシャ様をテルモンにやった後、あなたはどうするつもりだったのですか?」
「枢機院の打倒と、主権の奉還、だ。そして……この世界は歪んでいる。そうは思わんかね」
「……私には、よく分かりません。ただ、どうしようもないほどでもな……」
シュプリッツァーが僕を睨んだ。
「……一国平和主義のトリスの民には分からんだろうよ。民は虐げられている。イーリスも、テルモンも、モリブスもオルランドゥも。
ズマは言うまでもない。アングヴィルやロワールにも暗部は存在する。
今は『偶々』ロワールの『拳神』が、審判の石の力を私欲のために使っていないだけに過ぎん。今後の優勝者が、再び私利私欲のためにあれを利用しない保証もない。
大武術会を軸とした世界秩序は、とても不安定なものだ。……君ぐらいの年では分からんだろうがね」
「だから、世界をひっくり返すと?」
「我々の手で、歪んだ国を正し、『石』に頼らぬ秩序を作る。……大義はあるのだ」
師匠が首を振った。
「私は貴方より、多分少し年上です。かつての優勝者が、どんなことをしてきたかも知っている。貴方が言わんとすることは分かります。
ですが、無辜の民を犠牲にする平和などあり得ません。……大義など、ないのです」
シュプリッツァーはただ項垂れるだけだ。……多分、彼も分かっているのだろう。
「リリーの件、よろしくお願いします」
去り際のシュプリッツァーは、ひどく小さく見えた。
601: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 11:03:07.38 ID:mHoDEsRxO
01~10 ?????
11~80 通常進行
81~94 ミーシャとのイベント
95~00 再判定
11~80 通常進行
81~94 ミーシャとのイベント
95~00 再判定
603: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 17:21:51.10 ID:75yzTaCuO
【26日目】
昨晩は迎賓室に戻るとすぐに寝てしまった。師匠も含め、さすがに長旅の疲れが溜まってたみたいだ。
朝食は王宮付きの執事らがわざわざこちらまで届けてくれた。貴族って、こんな感じの暮らしなのかな。
「で、今日はどんな感じなんだっけ」
ラーナがベーコンを咥えながら言う。
「確か、午前は何もなかったと思うよ。午後にミーシャ様と稽古、その後ミカエル7世陛下に謁見。
ミーシャ様たちとの晩餐会が夜にあって、その後は自由ってことになってたと思う」
「シュプリッツァーからの返事があるなら、午前ですね。サマート様には、昨晩のことは報告しなくてよいのですか?」
>>2票先取
1 報告する
2 報告しない
昨晩は迎賓室に戻るとすぐに寝てしまった。師匠も含め、さすがに長旅の疲れが溜まってたみたいだ。
朝食は王宮付きの執事らがわざわざこちらまで届けてくれた。貴族って、こんな感じの暮らしなのかな。
「で、今日はどんな感じなんだっけ」
ラーナがベーコンを咥えながら言う。
「確か、午前は何もなかったと思うよ。午後にミーシャ様と稽古、その後ミカエル7世陛下に謁見。
ミーシャ様たちとの晩餐会が夜にあって、その後は自由ってことになってたと思う」
「シュプリッツァーからの返事があるなら、午前ですね。サマート様には、昨晩のことは報告しなくてよいのですか?」
>>2票先取
1 報告する
2 報告しない
606: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 17:41:03.93 ID:75yzTaCuO
僕は師匠に頷く。
「した方がいいでしょうね。呆れられそうですけど」
「まあ結果からすれば、どうこう言われることもないでしょう。食べ終わったら、近衛騎士団の詰所に向かいましょうか」
#
「……そうか」
昨晩の報告を済ませると、サマートさんは渋い顔でふうと息をついた。
「俺の忠告も聞かずにやってくれたもんだな。結果はともかく」
「……すみません。ただ、器用に立ち回る自信はなかったので」
「それで、シュプリッツァーはそのままと。リリーにチクられたらどうする?」
師匠が首を振った。
「それはないはずです。彼は相当堪えてましたし。
彼を最終的にどうするかは、ミーシャ様と貴方にお任せしますが、リリー一派を捕らえるならまだ泳がせておいた方がいいと見てます」
「リリーを紹介しろと言ったそうですな」
「ええ。クランは、彼女も騙されている可能性がある、と」
呆れたようにサマートさんが溜め息をついた。
「あの女狐に限ってそれはあるまいよ。君はお人好しにも程があるな」
「ただ、彼女がどういう人物かを知るのには、会っておかなければならないのも事実です。
彼の拘束は、一通り事が済んでからでお願いしたいのですが」
01~30 条件があります
31~94 ……仕方ありませんな
95~00 条件があります(再判定)
「した方がいいでしょうね。呆れられそうですけど」
「まあ結果からすれば、どうこう言われることもないでしょう。食べ終わったら、近衛騎士団の詰所に向かいましょうか」
#
「……そうか」
昨晩の報告を済ませると、サマートさんは渋い顔でふうと息をついた。
「俺の忠告も聞かずにやってくれたもんだな。結果はともかく」
「……すみません。ただ、器用に立ち回る自信はなかったので」
「それで、シュプリッツァーはそのままと。リリーにチクられたらどうする?」
師匠が首を振った。
「それはないはずです。彼は相当堪えてましたし。
彼を最終的にどうするかは、ミーシャ様と貴方にお任せしますが、リリー一派を捕らえるならまだ泳がせておいた方がいいと見てます」
「リリーを紹介しろと言ったそうですな」
「ええ。クランは、彼女も騙されている可能性がある、と」
呆れたようにサマートさんが溜め息をついた。
「あの女狐に限ってそれはあるまいよ。君はお人好しにも程があるな」
「ただ、彼女がどういう人物かを知るのには、会っておかなければならないのも事実です。
彼の拘束は、一通り事が済んでからでお願いしたいのですが」
01~30 条件があります
31~94 ……仕方ありませんな
95~00 条件があります(再判定)
608: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 17:54:02.78 ID:75yzTaCuO
師匠の言葉に、サマートさんは「むむう」と唸った。
「……仕方ありませんな。くれぐれも、慎重に行動を」
「ご理解、感謝いたします」
#
※シュプリッツァーからの使者は……
01~10 来ない
11~40 リリーと会えるのは明日
41~70 リリーと会えるのは夕方
71~94 リリーとはすぐ会える
95~00 上+α
「……仕方ありませんな。くれぐれも、慎重に行動を」
「ご理解、感謝いたします」
#
※シュプリッツァーからの使者は……
01~10 来ない
11~40 リリーと会えるのは明日
41~70 リリーと会えるのは夕方
71~94 リリーとはすぐ会える
95~00 上+α
610: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 18:17:08.32 ID:75yzTaCuO
部屋に戻ってすぐに、執事から手紙を渡された。シュプリッツァーの使者かららしい。
「『リリー・フェルガナとの面会は明日午後。昼のお茶会を開くため、是非ミーシャ様もお誘いをとのこと』……だって。
これ、かなり警戒されてない?」
「だね。これ、ミーシャ様を拐いにかかる可能性もあるんじゃないかな……」
師匠が頷いた。
「可能性は否定できませんね。ただ、断ればさらに警戒されるでしょう。虎穴に入らずんば虎児を得ず、ではあります。
ミーシャ様にも、後でお耳に入れておくべきでしょうね」
「……ですね」
#
午後まで時間はある。どうしようか。
>>3票先取
1 迎賓室で過ごす
2 町に出てみる
3 テルモン大使館周辺に行く(リスク大)
4 近衛騎士団の詰所に行く(サマートとの会話イベント、ネタがない場合はほぼ無意味)
5 王宮を見て回る(ミーシャに会える確率は低め)
6 その他自由安価
「『リリー・フェルガナとの面会は明日午後。昼のお茶会を開くため、是非ミーシャ様もお誘いをとのこと』……だって。
これ、かなり警戒されてない?」
「だね。これ、ミーシャ様を拐いにかかる可能性もあるんじゃないかな……」
師匠が頷いた。
「可能性は否定できませんね。ただ、断ればさらに警戒されるでしょう。虎穴に入らずんば虎児を得ず、ではあります。
ミーシャ様にも、後でお耳に入れておくべきでしょうね」
「……ですね」
#
午後まで時間はある。どうしようか。
>>3票先取
1 迎賓室で過ごす
2 町に出てみる
3 テルモン大使館周辺に行く(リスク大)
4 近衛騎士団の詰所に行く(サマートとの会話イベント、ネタがない場合はほぼ無意味)
5 王宮を見て回る(ミーシャに会える確率は低め)
6 その他自由安価
618: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 20:33:54.24 ID:EHEVTQ2CO
「時間もありますし、テルモン大使館の様子を見に行きませんか?」
師匠が険しい顔になった。
「クラン、さすがにそれは無謀が過ぎます。貴方も言っていたでしょう?かなり警戒されていると。
もし事前にリリーが私たちを見ていたら、確実に逃げを打ちます。あるいは、怪我が治っているかもしれないハーデンやその他の増援を呼び出すかもしれない。
そうなった時に、切り抜けられる自信はありますか?」
>>3票先取
1 あります
2 ……そうですね
※繰り返しますが、リスクは大です
師匠が険しい顔になった。
「クラン、さすがにそれは無謀が過ぎます。貴方も言っていたでしょう?かなり警戒されていると。
もし事前にリリーが私たちを見ていたら、確実に逃げを打ちます。あるいは、怪我が治っているかもしれないハーデンやその他の増援を呼び出すかもしれない。
そうなった時に、切り抜けられる自信はありますか?」
>>3票先取
1 あります
2 ……そうですね
※繰り返しますが、リスクは大です
621: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 20:35:17.94 ID:EHEVTQ2CO
※追記です。成功すれば見返りは大きいとは言えます。
決行するなら見付からない工夫が要りますが、それでもなおハイリスクです。
決行するなら見付からない工夫が要りますが、それでもなおハイリスクです。
623: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 20:43:36.05 ID:EHEVTQ2CO
「……そうですね。師匠の言う通りです」
「それが賢明です」
反論の余地はない。再びハーデンとまみえて、マトモに勝てる自信は……まだなかった。
>>70以上で多数決やり直し
(未満の場合は部屋で座学、午後までイベントスキップ)
「それが賢明です」
反論の余地はない。再びハーデンとまみえて、マトモに勝てる自信は……まだなかった。
>>70以上で多数決やり直し
(未満の場合は部屋で座学、午後までイベントスキップ)
625: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 20:58:51.32 ID:EHEVTQ2CO
※ゾロ目のため昇格
>>3票先取
1 迎賓室で過ごす(低確率で女装イベント)
2 町に出てみる(誰かと遭遇する可能性)
3 近衛騎士団の詰所に行く(サマートとの会話イベント、ネタがない場合はほぼ無意味)
4 王宮を見て回る(ミーシャに会える確率は低め)
5 その他自由安価
>>3票先取
1 迎賓室で過ごす(低確率で女装イベント)
2 町に出てみる(誰かと遭遇する可能性)
3 近衛騎士団の詰所に行く(サマートとの会話イベント、ネタがない場合はほぼ無意味)
4 王宮を見て回る(ミーシャに会える確率は低め)
5 その他自由安価
630: ◆Try7rHwMFw 2019/05/21(火) 21:10:02.55 ID:EHEVTQ2CO
3で決定します。ネタは613で進行します。
631: ◆Try7rHwMFw 2019/05/22(水) 22:51:21.27 ID:zTJWWpmxO
「……じゃあ、サマートさんの所に行ってみましょうか。
シュプリッツァーの件の報告だけじゃなく、この国の現状をもう少し訊いてみたいんです」
「それはそうですね。では、少しお邪魔しましょうか」
#
「ん?また来たのか」
サマートさんは書類を読みながら少し驚いたように言った。
シュプリッツァーからの便りについて話すと、「……まずいな」と険しい顔になった。
「警戒されているな。十分な準備の元、お前たちに会おうとしている。
何なら俺らが同行しようか?確実に警戒されるだろうが、そう簡単にはドンパチには動けないはずだ」
「……それについては、まだ答えないでおきます。僕たちがどう動くか、十分な情報を僕らは持ってない」
「どういうことだ?」
「枢機院です。彼らがどういう存在なのか、僕らの味方になるのか、どうなのか。
僕らは余所者です。師匠は多少この国の事情を知ってますが、僕とラーナはそうじゃない。
特権階級で、ユングヴィ教団と強く結びついていて、民衆院と対立しているという程度しか知らないんです」
サマートさんは机の上のカップをあおった。
「そうだな。確かに君の言う通りだ。その前に、俺の立場を一応言っておく。
俺は枢機院にも、民衆院にも与してない。生まれは貴族だが、どっちも好かないんだよ」
「え?」
「俺はあくまで、ミカエル7世陛下個人に心酔してるだけだ。だから近衛騎士団に入った。
あのお方も、ミーシャ様と同じで国を憂いている。しかし、何もできない。
……だからこそ大武術会で優勝し、国を変えようと思ってはいたんだがな」
「……そうだったんですか」
「ああ。だが、それはもはや叶わない。後進を鍛え、ウィル・アピースを倒す人材を育てられればいいんだがな。
生憎、ミーシャ様以上はいない。よしんばミーシャ様が大武術会に出られても、奴を超えるのは至難だろう。
……話が脱線したな。枢機院の話か」
僕は頷いた。
「どうなんですか。枢機院にとっては、シュプリッツァーの失脚は願ったり叶ったりでしょうけど」
サマートさんが溜め息をついた。
「それな。枢機院を構成するのは、この国の富の過半を持つ貴族や教団幹部だ。
仮にシュプリッツァーが失脚したら、どうなると思う?」
師匠が頷いた。
「この国の歪みは、正されないでしょうね。そして緩やかに死んでいく。
王族の自由も奪われたままでしょう。ミーシャ様は、永久に籠の中の鳥のまま生きていくことになる」
「流石ですな、イマーラ様。その通りです。
特に、あなた方の情報を聞く限り……後者の状況は非常にまずい事態を引き起こしかねない。
今のミーシャ様の精神状態は安定しています。アナスタシアの存在、そしてあなた方の存在があるからです。
しかし、再び不安定になったなら?テルモンは、あるいはハーデンは別の手を使って、ミーシャ様を手中に入れようと動くはずです。
そうなった時、ミーシャ様が自らそちらに動かないという保証はない」
「……そこです。だから、枢機院にそれなりの人物がいるのかどうか。そこはかなり重要です」
01~50 そんなのがいれば苦労はしません
51~80 いないことはない、ですが
81~94 1人、います。その人物を動かせば……
95~00 上+α(すぐに新キャラ登場)
シュプリッツァーの件の報告だけじゃなく、この国の現状をもう少し訊いてみたいんです」
「それはそうですね。では、少しお邪魔しましょうか」
#
「ん?また来たのか」
サマートさんは書類を読みながら少し驚いたように言った。
シュプリッツァーからの便りについて話すと、「……まずいな」と険しい顔になった。
「警戒されているな。十分な準備の元、お前たちに会おうとしている。
何なら俺らが同行しようか?確実に警戒されるだろうが、そう簡単にはドンパチには動けないはずだ」
「……それについては、まだ答えないでおきます。僕たちがどう動くか、十分な情報を僕らは持ってない」
「どういうことだ?」
「枢機院です。彼らがどういう存在なのか、僕らの味方になるのか、どうなのか。
僕らは余所者です。師匠は多少この国の事情を知ってますが、僕とラーナはそうじゃない。
特権階級で、ユングヴィ教団と強く結びついていて、民衆院と対立しているという程度しか知らないんです」
サマートさんは机の上のカップをあおった。
「そうだな。確かに君の言う通りだ。その前に、俺の立場を一応言っておく。
俺は枢機院にも、民衆院にも与してない。生まれは貴族だが、どっちも好かないんだよ」
「え?」
「俺はあくまで、ミカエル7世陛下個人に心酔してるだけだ。だから近衛騎士団に入った。
あのお方も、ミーシャ様と同じで国を憂いている。しかし、何もできない。
……だからこそ大武術会で優勝し、国を変えようと思ってはいたんだがな」
「……そうだったんですか」
「ああ。だが、それはもはや叶わない。後進を鍛え、ウィル・アピースを倒す人材を育てられればいいんだがな。
生憎、ミーシャ様以上はいない。よしんばミーシャ様が大武術会に出られても、奴を超えるのは至難だろう。
……話が脱線したな。枢機院の話か」
僕は頷いた。
「どうなんですか。枢機院にとっては、シュプリッツァーの失脚は願ったり叶ったりでしょうけど」
サマートさんが溜め息をついた。
「それな。枢機院を構成するのは、この国の富の過半を持つ貴族や教団幹部だ。
仮にシュプリッツァーが失脚したら、どうなると思う?」
師匠が頷いた。
「この国の歪みは、正されないでしょうね。そして緩やかに死んでいく。
王族の自由も奪われたままでしょう。ミーシャ様は、永久に籠の中の鳥のまま生きていくことになる」
「流石ですな、イマーラ様。その通りです。
特に、あなた方の情報を聞く限り……後者の状況は非常にまずい事態を引き起こしかねない。
今のミーシャ様の精神状態は安定しています。アナスタシアの存在、そしてあなた方の存在があるからです。
しかし、再び不安定になったなら?テルモンは、あるいはハーデンは別の手を使って、ミーシャ様を手中に入れようと動くはずです。
そうなった時、ミーシャ様が自らそちらに動かないという保証はない」
「……そこです。だから、枢機院にそれなりの人物がいるのかどうか。そこはかなり重要です」
01~50 そんなのがいれば苦労はしません
51~80 いないことはない、ですが
81~94 1人、います。その人物を動かせば……
95~00 上+α(すぐに新キャラ登場)
633: ◆Try7rHwMFw 2019/05/22(水) 23:03:18.58 ID:zTJWWpmxO
「……そんなのがいれば苦労はしませんよ。枢機院は魑魅魍魎の棲み処でしかない。
だからこそ、民衆院がいてこの国は何とか均衡を保てていたわけです。
ただ、シュプリッツァーを無罪放免には、さすがにできんでしょうな」
サマートさんは険しい顔で窓の外を見た。
「本音を言いましょうか?……正直、心底困っておるのですよ。
シュプリッツァーやリリー・フェルガナらテルモンの連中を排するのは容易い。
そして、あなた方のお蔭で、ミーシャ様の身は守られるでしょうな。そこまではいい。
問題はその後なのです。増長する枢機院を、どう食い止めるか」
「民衆院に、シュプリッツァーに代わる人物はいるのですか?」
01~40 それもいればここまで悩みませんよ
41~80 いるにはいます。ただ……あまりに若い
81~94 1人、います。しかし……まだ足りない
95~00 上+α
だからこそ、民衆院がいてこの国は何とか均衡を保てていたわけです。
ただ、シュプリッツァーを無罪放免には、さすがにできんでしょうな」
サマートさんは険しい顔で窓の外を見た。
「本音を言いましょうか?……正直、心底困っておるのですよ。
シュプリッツァーやリリー・フェルガナらテルモンの連中を排するのは容易い。
そして、あなた方のお蔭で、ミーシャ様の身は守られるでしょうな。そこまではいい。
問題はその後なのです。増長する枢機院を、どう食い止めるか」
「民衆院に、シュプリッツァーに代わる人物はいるのですか?」
01~40 それもいればここまで悩みませんよ
41~80 いるにはいます。ただ……あまりに若い
81~94 1人、います。しかし……まだ足りない
95~00 上+α
635: ◆Try7rHwMFw 2019/05/22(水) 23:21:48.14 ID:zTJWWpmxO
「いるにはいます。……ただ、あまりに若い。
現状では、枢機院の手練手管にはかなわぬでしょうな。
恐らく、リリーが逃げるか、こちらが拘束するかした瞬間に枢機院は民衆院の解散を求めるでしょう。
民衆院議長がテルモンと通じていたとなれば、そうならざるを得ない。
アナスタシアのように、シュプリッツァーを諜報員として使えればよいですが、それをやるにはあの男は不向きだ」
確かに、表情が顔に出る人物のように思えた。
アナスタシアは実績を残すことで罪を帳消しにできるけど、彼はそうもいかない。
「そうなると……」
「ええ。先ほどあなたが言った通り、この国は緩慢な死を迎える。
それを防ぐには、民衆院の力を強めるか、シュプリッツァーを生かすか、あるいは……」
サマートさんが急に苦笑した。
「やめましょう、この考えは。無謀に過ぎる」
どんな考えだったのだろう。訊いてみたかったけど、何か気が進まずやめた。
「となると、すぐにリリーをどうこうできるというわけではないのですね」
「クラン君、その通りだ。リリーが本国を裏切ってくれればまだよいのだがな」
>>2票先取
1 民衆院の、シュプリッツァーに代わる人物を教えてくれませんか
2 さっき言いかけていた案は?
3 明日は断りの連絡を入れましょう
4 自由安価
現状では、枢機院の手練手管にはかなわぬでしょうな。
恐らく、リリーが逃げるか、こちらが拘束するかした瞬間に枢機院は民衆院の解散を求めるでしょう。
民衆院議長がテルモンと通じていたとなれば、そうならざるを得ない。
アナスタシアのように、シュプリッツァーを諜報員として使えればよいですが、それをやるにはあの男は不向きだ」
確かに、表情が顔に出る人物のように思えた。
アナスタシアは実績を残すことで罪を帳消しにできるけど、彼はそうもいかない。
「そうなると……」
「ええ。先ほどあなたが言った通り、この国は緩慢な死を迎える。
それを防ぐには、民衆院の力を強めるか、シュプリッツァーを生かすか、あるいは……」
サマートさんが急に苦笑した。
「やめましょう、この考えは。無謀に過ぎる」
どんな考えだったのだろう。訊いてみたかったけど、何か気が進まずやめた。
「となると、すぐにリリーをどうこうできるというわけではないのですね」
「クラン君、その通りだ。リリーが本国を裏切ってくれればまだよいのだがな」
>>2票先取
1 民衆院の、シュプリッツァーに代わる人物を教えてくれませんか
2 さっき言いかけていた案は?
3 明日は断りの連絡を入れましょう
4 自由安価
636: ◆Try7rHwMFw 2019/05/22(水) 23:34:49.33 ID:zTJWWpmxO
0000までに決まらない場合はリセットします。
641: ◆Try7rHwMFw 2019/05/22(水) 23:45:56.66 ID:zTJWWpmxO
「さっきサマートさんが言いかけていた案は?」
サマートさんは口ごもった。
>>65以上で言う(ルート開通)
サマートさんは口ごもった。
>>65以上で言う(ルート開通)
643: ◆Try7rHwMFw 2019/05/22(水) 23:52:44.18 ID:zTJWWpmxO
※クリティカル(99のため有力選択肢になり得るルートです)
今日はここまで。
今日はここまで。
645: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 12:13:54.17 ID:NDqTZi4EO
サマートさんは神経質に辺りを見渡し、小声になった。
「……誰にも言わないと約束してくれるな?」
「ええ。どういうことなんですか」
「第三勢力の立ち上げ、だよ。王家を中心とした政府の復活だ」
「……え!?」
僕は固まった。それはつまり……形を変えての政府転覆……。
師匠だけが、静かに出されたお茶を飲んでいる。
「私も歴史書でしか読んだことがありませんが、300年前の王家の失政が現在の政治体制に繋がっていると聞いてます。王政復古、ということですか」
「そうなりますな。現在は、教団権力と議会勢力が並立している。頭が2つある蛇のようなものです。
そして、教団は利己的でありすぎ、議会は理想的でありすぎる。どちらに委ねることもできないのが、今のイーリスです。
であるなら、両方を王家の力でまとめあげてしまえないか……と。あくまで妄想に過ぎませんが」
ラーナが唸った。
「でもさ、枢機院を力づくで潰すってできないの?」
「無理だな。彼らには全世界に張り巡らされた、ユングヴィ教団の情報網がある。
そして、それは君たちの想像以上に強大だ。刺客を送り込むなど容易い」
「なるほどね。それじゃダメじゃん」
「その通りだ。つまり、俺の案は画餅に過ぎん」
サマートさんはお茶を飲もうとして、固まった。
「……いや、そうでもないのか?」
「え?」
サマートさんは何か考えている様子だ。
「我ながらおぞましい考えだが……しかし……できるのか?」
「おぞましい考え?」
「そうだ。枢機院は教団勢力だ。ユングヴィ教によって信者と繋がっている。多少の醜聞ではねじ伏せられる。
だが、『教団が王家を転覆させようとしている』という話ならば?」
「まあそれは……しかし、そんな事実はどこにもないですよね?」
冷や汗を流しながら、サマートさんがニヤリと笑った。
「ないなら、作るんだよ」
「……誰にも言わないと約束してくれるな?」
「ええ。どういうことなんですか」
「第三勢力の立ち上げ、だよ。王家を中心とした政府の復活だ」
「……え!?」
僕は固まった。それはつまり……形を変えての政府転覆……。
師匠だけが、静かに出されたお茶を飲んでいる。
「私も歴史書でしか読んだことがありませんが、300年前の王家の失政が現在の政治体制に繋がっていると聞いてます。王政復古、ということですか」
「そうなりますな。現在は、教団権力と議会勢力が並立している。頭が2つある蛇のようなものです。
そして、教団は利己的でありすぎ、議会は理想的でありすぎる。どちらに委ねることもできないのが、今のイーリスです。
であるなら、両方を王家の力でまとめあげてしまえないか……と。あくまで妄想に過ぎませんが」
ラーナが唸った。
「でもさ、枢機院を力づくで潰すってできないの?」
「無理だな。彼らには全世界に張り巡らされた、ユングヴィ教団の情報網がある。
そして、それは君たちの想像以上に強大だ。刺客を送り込むなど容易い」
「なるほどね。それじゃダメじゃん」
「その通りだ。つまり、俺の案は画餅に過ぎん」
サマートさんはお茶を飲もうとして、固まった。
「……いや、そうでもないのか?」
「え?」
サマートさんは何か考えている様子だ。
「我ながらおぞましい考えだが……しかし……できるのか?」
「おぞましい考え?」
「そうだ。枢機院は教団勢力だ。ユングヴィ教によって信者と繋がっている。多少の醜聞ではねじ伏せられる。
だが、『教団が王家を転覆させようとしている』という話ならば?」
「まあそれは……しかし、そんな事実はどこにもないですよね?」
冷や汗を流しながら、サマートさんがニヤリと笑った。
「ないなら、作るんだよ」
646: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 17:53:24.88 ID:+Ars1vvJO
「……作る?」
「そうだ。だが、これには幾ばくかの下準備が要る。一種の賭けでもある。
何より、ミーシャ様が首を縦に振らないといけない」
「ちょっと話が見えませんが」
訝しげに師匠が訊いた。
「ユングヴィ教団の教義は御存知でしょう。●●を禁ず、貞淑を守れ……まあ、当の司教らは守ってはいないのですがな。
その中に『同性での交愛を禁ず』があります。……ここまで言えば、分かりますな?」
「……!!つまり、ミーシャ様とアナスタシアの関係を明らかにすると?」
サマートさんは重々しく頷く。
「以前にも話したように、これは国家機密級の事実です。公表すれば、あまり王家に好意的ではない民衆院の一部のみならず、枢機院からも攻撃されるでしょうな。
しかし、民衆院の勢力を削いだ上でなら?」
「……枢機院が王家を攻撃しているという構図を作れる、そういう構図ですか?」
「然り。国は割れるでしょうが、ミーシャ様自らが公表されるなら反枢機院派は結集するかもしれない。
それに乗じ、民衆院の穏健派と共に枢機院派を逆賊として一掃するわけです。
……先ほど言った、シュプリッツァーの後継になりうる男なら、この話を持ち込んで同意してくれる余地があります」
「その人の名は」
>>8の倍数かゾロ目で?
「そうだ。だが、これには幾ばくかの下準備が要る。一種の賭けでもある。
何より、ミーシャ様が首を縦に振らないといけない」
「ちょっと話が見えませんが」
訝しげに師匠が訊いた。
「ユングヴィ教団の教義は御存知でしょう。●●を禁ず、貞淑を守れ……まあ、当の司教らは守ってはいないのですがな。
その中に『同性での交愛を禁ず』があります。……ここまで言えば、分かりますな?」
「……!!つまり、ミーシャ様とアナスタシアの関係を明らかにすると?」
サマートさんは重々しく頷く。
「以前にも話したように、これは国家機密級の事実です。公表すれば、あまり王家に好意的ではない民衆院の一部のみならず、枢機院からも攻撃されるでしょうな。
しかし、民衆院の勢力を削いだ上でなら?」
「……枢機院が王家を攻撃しているという構図を作れる、そういう構図ですか?」
「然り。国は割れるでしょうが、ミーシャ様自らが公表されるなら反枢機院派は結集するかもしれない。
それに乗じ、民衆院の穏健派と共に枢機院派を逆賊として一掃するわけです。
……先ほど言った、シュプリッツァーの後継になりうる男なら、この話を持ち込んで同意してくれる余地があります」
「その人の名は」
>>8の倍数かゾロ目で?
648: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 19:42:43.85 ID:CurbGaXMO
※サイファーではない
「エドヴァルド・スティーブンスという男です。スラム出身ですが、頭はキレます。
……といっても、まずはリリーとテルモンの一件を片付けねばなりませんがな」
「なるほど、状況はよく分かりました。そうなると、枢機院の協力は得ない方がよい、ということですね」
サマートさんは首を縦に振った。
「連中に貸しを作るわけにはいかないですからな。まずリリーの確保。その上での転覆計画です。
……一つお願いがあります。仮にリリーの件が上手くいった場合、その後しばらくイーリスに残ってくれませんか」
「……政府転覆に協力しろと?」
「いえ、ミーシャ様の身辺警護だけで構いません。これはあくまで私たち、イーリスの問題です。あなた方が手を汚すことはない」
師匠は……
>>3票先取
1 いえ、全面的に協力します
2 そうですか、分かりました
3 いえ、トリスでやらねばならないことがあります
4 その他自由安価
「エドヴァルド・スティーブンスという男です。スラム出身ですが、頭はキレます。
……といっても、まずはリリーとテルモンの一件を片付けねばなりませんがな」
「なるほど、状況はよく分かりました。そうなると、枢機院の協力は得ない方がよい、ということですね」
サマートさんは首を縦に振った。
「連中に貸しを作るわけにはいかないですからな。まずリリーの確保。その上での転覆計画です。
……一つお願いがあります。仮にリリーの件が上手くいった場合、その後しばらくイーリスに残ってくれませんか」
「……政府転覆に協力しろと?」
「いえ、ミーシャ様の身辺警護だけで構いません。これはあくまで私たち、イーリスの問題です。あなた方が手を汚すことはない」
師匠は……
>>3票先取
1 いえ、全面的に協力します
2 そうですか、分かりました
3 いえ、トリスでやらねばならないことがあります
4 その他自由安価
653: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 20:15:34.54 ID:CurbGaXMO
「そうですか、分かりました。ということは、つまり」
「枢機院が暗殺者を手配するやもしれません。ミーシャ様だけでなく、アナスタシアにも。
さすがにミカエル7世陛下やカタリナ皇后様には手を出されんでしょうが、事故を装って……というのは十二分に」
「長い滞在になるかもしれませんね。場合によっては……」
師匠が僕を見た。「どれを選ぶか、選択を強いられますよ」と言っているかのようだ。
ズマの一件も相当大きな問題だ。それが動き出す前に、サマートさんの目論見は達成されるのだろうか?
それに、そもそもリリーを拘束できるのか。不安材料は山積みだ。
……とはいえ、乗り掛かった船でもある。僕は頷いた。
「やるしかないですね」
「枢機院が暗殺者を手配するやもしれません。ミーシャ様だけでなく、アナスタシアにも。
さすがにミカエル7世陛下やカタリナ皇后様には手を出されんでしょうが、事故を装って……というのは十二分に」
「長い滞在になるかもしれませんね。場合によっては……」
師匠が僕を見た。「どれを選ぶか、選択を強いられますよ」と言っているかのようだ。
ズマの一件も相当大きな問題だ。それが動き出す前に、サマートさんの目論見は達成されるのだろうか?
それに、そもそもリリーを拘束できるのか。不安材料は山積みだ。
……とはいえ、乗り掛かった船でもある。僕は頷いた。
「やるしかないですね」
654: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 20:16:25.47 ID:CurbGaXMO
>>80以上で追加行動可能、未満でミーシャと稽古へ
656: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 20:30:54.75 ID:CurbGaXMO
※クリティカル、追加行動可能
まだ約束の時間までは2時間ぐらいある。……さて、どうしようか。
>>3票先取
1 町に出てみる
2 スティーブンスを訪ねる(民衆院)
3 王宮を見て回る(ミーシャに会える確率は低め)
4 その他自由安価
まだ約束の時間までは2時間ぐらいある。……さて、どうしようか。
>>3票先取
1 町に出てみる
2 スティーブンスを訪ねる(民衆院)
3 王宮を見て回る(ミーシャに会える確率は低め)
4 その他自由安価
662: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 21:15:27.66 ID:CurbGaXMO
何か、こっちに来て色々疲れちゃったな。……少し、息抜きでもしようか。
「師匠、ラーナと街に出ていいですか?少し、息抜きでもしようと」
「えっ、本当!?クランから誘ってくれるなんて思わなかったなぁ……」
ラーナは嬉しそうに顔を赤くしている。……何か勘違いしてそうだな。
「そうですね。確かに自由に動く時間は大事です」
>>5の倍数かゾロ目でイマーラも同行
(1の展開とは異なります)
「師匠、ラーナと街に出ていいですか?少し、息抜きでもしようと」
「えっ、本当!?クランから誘ってくれるなんて思わなかったなぁ……」
ラーナは嬉しそうに顔を赤くしている。……何か勘違いしてそうだな。
「そうですね。確かに自由に動く時間は大事です」
>>5の倍数かゾロ目でイマーラも同行
(1の展開とは異なります)
664: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 21:27:31.11 ID:CurbGaXMO
「……でも」
師匠がニコリと笑った。
「2人だけで楽しんではダメですよ?私も同行させてもらいます」
「「……え?」」
「さっきサマートさんが仰ってたでしょう?『同性間での交愛を禁ず』と。クラン、今の貴方は『女の子』なのですよ?」
「あ」
確かにそうだ。女装した僕とラーナはただの仲のいい友達同士に見えるかもだけど……ラーナの性格だ、確実にベタベタしてくる。
それは全然嫌じゃないけど、ユングヴィ教団の原理主義者が見たら厄介なことになりかねない。
さすが師匠、ちゃんと考えている……
「それに、トリスを出てから『クララ』をなかなかゆっくり愛でていられませんでしたしね。さあ、行きましょうか」
「え、ええええ???」
師匠の右手が僕を掴んだ。異常な力で引っ張られる。
あ、やっぱりダメだこの人。
師匠がニコリと笑った。
「2人だけで楽しんではダメですよ?私も同行させてもらいます」
「「……え?」」
「さっきサマートさんが仰ってたでしょう?『同性間での交愛を禁ず』と。クラン、今の貴方は『女の子』なのですよ?」
「あ」
確かにそうだ。女装した僕とラーナはただの仲のいい友達同士に見えるかもだけど……ラーナの性格だ、確実にベタベタしてくる。
それは全然嫌じゃないけど、ユングヴィ教団の原理主義者が見たら厄介なことになりかねない。
さすが師匠、ちゃんと考えている……
「それに、トリスを出てから『クララ』をなかなかゆっくり愛でていられませんでしたしね。さあ、行きましょうか」
「え、ええええ???」
師匠の右手が僕を掴んだ。異常な力で引っ張られる。
あ、やっぱりダメだこの人。
665: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 21:37:14.84 ID:CurbGaXMO
※クランの連行先は……
01~50 小洒落たカフェ
51~75 ブティック
76~94 歓楽街
95~00 上+α(再判定)
01~50 小洒落たカフェ
51~75 ブティック
76~94 歓楽街
95~00 上+α(再判定)
667: ◆Try7rHwMFw 2019/05/23(木) 21:43:03.00 ID:CurbGaXMO
※クリティカル、再判定
01~70 昇格
71~94 2段階昇格(多数決へ)
95~00 上+α(多数決の内容が全て発生)
01~70 昇格
71~94 2段階昇格(多数決へ)
95~00 上+α(多数決の内容が全て発生)
672: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 09:36:14.28 ID:UkKy6h/lO
#
「何か雰囲気が怪しくなって来たんですけど」
右腕にラーナ、左腕に師匠。両腕はがっちり絡め取られている。右はともかく左は身長差があるから、何か無理矢理引き回されている感じだ。
道行く人も好奇の目で僕らを見ている。ただでさえエルフは珍しいのに、それが2人して人間の男──というより女の子を上機嫌で挟んでいるのは異様だろう。
まあ、そりゃ同性愛者とはあまり見られないだろうけどさ……僕はげんなりして、大きな溜め息をついた。
しかも、師匠の足はスラム方面に向いている。白亜の整然とした建物は少しずつ減り、代わりにどこかいかがわしい雰囲気の建物が増えてきた。
サンタヴィルの花街よりも、さらに怪しい感じだ。……まさか、昼間から「する」つもりじゃないよね。
「イマーラ様?こんなとこに来てどうされるおつもりですか?
その……そりゃ『クララ』とはしたいですけど、お昼からってのはどうかと。しかも、イマーラ様も一緒ですよね?」
師匠は「ウフフ」とラーナに笑いかける。これ、大丈夫なのかな。
そして、ある建物の前で彼女は足を止めた。
「し、師匠。こ、ここって……」
「ええ。連れ込み宿ですよ。入りましょうか」
「えっ、えええ!??」
香料の強い匂いが鼻を突いた。……ちょっと、これはさすがに師匠がおかしい。
そう思っていると、師匠は受付の老婆に何かを告げた。
「203にいるはずだよ。行きな」
「……どうも」
師匠は不意に真顔になり、僕の腕を解いた。
「行きますよ」
「え?」
「流石に私でも分別はあります。……まあクララ分を補充したかったというのは嘘ではないですけど。
ここに来たのには、ちゃんとした理由があります」
「理由?」
「ええ。古い知り合いがここにいるはずだと思いまして。彼女なら、力になってくれるかもしれない」
そう言うと、203号室の前でノックした。
『誰?』
鈴のような声が返ってきた。
「イマーラ・ランドルスです。お久し振りです」
勢いよくドアが開けられた。そこにいたのは浅黒い肌のエルフだ。
そして、師匠を見付けると……
「イマーラ久し振りぃ!!元気してたぁ?」
飛び跳ねて抱き付いたのだった。
「あ、まあ……元気ですよ。15年ぶりですかね」
「そうだよぉ。忘れられてたかと思ったよぉ。まあ、イーリスに来る用事なんてそうそうないんだろうけど。……ん?この子たちは?」
「ああ、今の私の弟子と、その番の子です。二人ともご挨拶を」
「はっ、はい。でも、この人は?」
>>10の倍数かゾロ目で?
「何か雰囲気が怪しくなって来たんですけど」
右腕にラーナ、左腕に師匠。両腕はがっちり絡め取られている。右はともかく左は身長差があるから、何か無理矢理引き回されている感じだ。
道行く人も好奇の目で僕らを見ている。ただでさえエルフは珍しいのに、それが2人して人間の男──というより女の子を上機嫌で挟んでいるのは異様だろう。
まあ、そりゃ同性愛者とはあまり見られないだろうけどさ……僕はげんなりして、大きな溜め息をついた。
しかも、師匠の足はスラム方面に向いている。白亜の整然とした建物は少しずつ減り、代わりにどこかいかがわしい雰囲気の建物が増えてきた。
サンタヴィルの花街よりも、さらに怪しい感じだ。……まさか、昼間から「する」つもりじゃないよね。
「イマーラ様?こんなとこに来てどうされるおつもりですか?
その……そりゃ『クララ』とはしたいですけど、お昼からってのはどうかと。しかも、イマーラ様も一緒ですよね?」
師匠は「ウフフ」とラーナに笑いかける。これ、大丈夫なのかな。
そして、ある建物の前で彼女は足を止めた。
「し、師匠。こ、ここって……」
「ええ。連れ込み宿ですよ。入りましょうか」
「えっ、えええ!??」
香料の強い匂いが鼻を突いた。……ちょっと、これはさすがに師匠がおかしい。
そう思っていると、師匠は受付の老婆に何かを告げた。
「203にいるはずだよ。行きな」
「……どうも」
師匠は不意に真顔になり、僕の腕を解いた。
「行きますよ」
「え?」
「流石に私でも分別はあります。……まあクララ分を補充したかったというのは嘘ではないですけど。
ここに来たのには、ちゃんとした理由があります」
「理由?」
「ええ。古い知り合いがここにいるはずだと思いまして。彼女なら、力になってくれるかもしれない」
そう言うと、203号室の前でノックした。
『誰?』
鈴のような声が返ってきた。
「イマーラ・ランドルスです。お久し振りです」
勢いよくドアが開けられた。そこにいたのは浅黒い肌のエルフだ。
そして、師匠を見付けると……
「イマーラ久し振りぃ!!元気してたぁ?」
飛び跳ねて抱き付いたのだった。
「あ、まあ……元気ですよ。15年ぶりですかね」
「そうだよぉ。忘れられてたかと思ったよぉ。まあ、イーリスに来る用事なんてそうそうないんだろうけど。……ん?この子たちは?」
「ああ、今の私の弟子と、その番の子です。二人ともご挨拶を」
「はっ、はい。でも、この人は?」
>>10の倍数かゾロ目で?
675: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 12:27:13.53 ID:tlc3kcDfO
「パーシャ・ルルイエといいます。私の幼馴染というべきなんでしょうか」
「そうそう。イマーラとはもう、50年以上の付き合いかな。
村が焼かれた時、あたしはイーリスに逃げたの。それからずっとこっち」
パーシャさんはニコニコしている。何というか、躁っぽい人だなあ。
「えっと、パーシャさんは何をしている人なんですか?」
「あたし?ここで働いてるよ。あと、お悩み事相談?」
「働いてるって……つまりそういう仕事ですか?」
僕の問いに、パーシャさんが頬を膨らませた。
「 婦は世界最古の職業だよ?それに、そうすることで人の心を癒すのって馬鹿にならないんだから」
>>50以上でクランの女装を看破
「そうそう。イマーラとはもう、50年以上の付き合いかな。
村が焼かれた時、あたしはイーリスに逃げたの。それからずっとこっち」
パーシャさんはニコニコしている。何というか、躁っぽい人だなあ。
「えっと、パーシャさんは何をしている人なんですか?」
「あたし?ここで働いてるよ。あと、お悩み事相談?」
「働いてるって……つまりそういう仕事ですか?」
僕の問いに、パーシャさんが頬を膨らませた。
「 婦は世界最古の職業だよ?それに、そうすることで人の心を癒すのって馬鹿にならないんだから」
>>50以上でクランの女装を看破
677: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 12:51:19.72 ID:tlc3kcDfO
パーシャさんが僕らを見てにぃと笑った。
「まあ、君らみたいなかわいい子ならいつでも大歓迎……あたっ」
「人の弟子を何だと思っているんですか、全く」
「冗談よぉ、冗談。……イマーラがここに来たってことは、何か相談?男の子の話、じゃなさそうね」
「……昔の話は忘れて下さい。真面目な話なのですから」
とさっと師匠がベッドに座ると、香料の匂いが強くなった。
「……イーリスの現状、どう思います?」
「急ねぇ。……正直、かなり難しいわね。スラムの困窮は相当厳しくなってる。枢機院の増長は著しいし……それがどうかした?」
師匠は僕たちがここに来た理由とサマートさんの話をした。パーシャさんの顔から笑みが消える。
「……随分なことになってるのね。で、あたしに協力しろってこと?」
「ええ。貴女なら、民衆をこちらにつけられます」
ラーナが手をあげた。
「ちょっと待ってください。どうしてこのパーシャさん?にお願いを……?」
「彼女はエルフと魔族の間に生まれた『ダークエルフ』です。そして世界有数の『癒し手』でもある」
「『癒し手』?プリーストとは違うんですか?」
パーシャさんが苦笑した。
「プリーストは教団所属の『癒し手』の総称。あたしのように教団にいない、野良のもいるのよ。
ただ、あたしは金持ちはあんまり相手にしない。そして、身体以上に心の傷を癒すのが得意ってわけ。
古代魔法に『精神感応』というのがあるの。それを使って、快楽と癒しを与えるのがあたしの仕事なのよね」
彼女が師匠の方を向いた。
「つまり、イマーラが言いたいのは、世論の扇動をしろってことでしょ?ミーシャ王女が立った時に、枢機院を押さえられるように」
「そういうことです。貴女は顔も利く。お願いできませんか」
>>30以上でOK
「まあ、君らみたいなかわいい子ならいつでも大歓迎……あたっ」
「人の弟子を何だと思っているんですか、全く」
「冗談よぉ、冗談。……イマーラがここに来たってことは、何か相談?男の子の話、じゃなさそうね」
「……昔の話は忘れて下さい。真面目な話なのですから」
とさっと師匠がベッドに座ると、香料の匂いが強くなった。
「……イーリスの現状、どう思います?」
「急ねぇ。……正直、かなり難しいわね。スラムの困窮は相当厳しくなってる。枢機院の増長は著しいし……それがどうかした?」
師匠は僕たちがここに来た理由とサマートさんの話をした。パーシャさんの顔から笑みが消える。
「……随分なことになってるのね。で、あたしに協力しろってこと?」
「ええ。貴女なら、民衆をこちらにつけられます」
ラーナが手をあげた。
「ちょっと待ってください。どうしてこのパーシャさん?にお願いを……?」
「彼女はエルフと魔族の間に生まれた『ダークエルフ』です。そして世界有数の『癒し手』でもある」
「『癒し手』?プリーストとは違うんですか?」
パーシャさんが苦笑した。
「プリーストは教団所属の『癒し手』の総称。あたしのように教団にいない、野良のもいるのよ。
ただ、あたしは金持ちはあんまり相手にしない。そして、身体以上に心の傷を癒すのが得意ってわけ。
古代魔法に『精神感応』というのがあるの。それを使って、快楽と癒しを与えるのがあたしの仕事なのよね」
彼女が師匠の方を向いた。
「つまり、イマーラが言いたいのは、世論の扇動をしろってことでしょ?ミーシャ王女が立った時に、枢機院を押さえられるように」
「そういうことです。貴女は顔も利く。お願いできませんか」
>>30以上でOK
678: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 12:52:14.65 ID:tlc3kcDfO
※パーシャの外見・性格・能力は前作とかなり違いますが、「魂」は同一です。
681: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 18:13:57.14 ID:VQTDwn/lO
「うーん、面倒だけど……確かにこの国、先がないからねぇ。
緩い精神感応で、聴衆の感情を高揚させる程度ならできるよ。どこまで上手く行くかは分からないけど」
「ありがとうございます。助かります」
「いいってば。しかし、イマーラが珍しいね。こういう厄介事に首は突っ込まないものかとばかり思ってたけど」
師匠が苦笑した。
「まあ、色々事情があるのですよ」
「ふぅん、事情ねぇ」
パーシャさんが僕を見る。そしてフフッと笑った。
「まあいいや。あたしも商売ができなくなるのは嫌だしね。
また動きがあったら声をかけてよ。あ、勿論客として来る分には歓迎だよ」
「その機会はないと思いますけど」
師匠が苦笑する。
01~65 何もなし(通常進行)
66~94 アイテム入手
95~00 イベント発生(再判定)
緩い精神感応で、聴衆の感情を高揚させる程度ならできるよ。どこまで上手く行くかは分からないけど」
「ありがとうございます。助かります」
「いいってば。しかし、イマーラが珍しいね。こういう厄介事に首は突っ込まないものかとばかり思ってたけど」
師匠が苦笑した。
「まあ、色々事情があるのですよ」
「ふぅん、事情ねぇ」
パーシャさんが僕を見る。そしてフフッと笑った。
「まあいいや。あたしも商売ができなくなるのは嫌だしね。
また動きがあったら声をかけてよ。あ、勿論客として来る分には歓迎だよ」
「その機会はないと思いますけど」
師匠が苦笑する。
01~65 何もなし(通常進行)
66~94 アイテム入手
95~00 イベント発生(再判定)
683: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 18:16:34.53 ID:VQTDwn/lO
>>680
エリックの依り代です。作中ではほぼエリックとして振る舞っていたため、影は薄めですが……
エリックの依り代です。作中ではほぼエリックとして振る舞っていたため、影は薄めですが……
684: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 18:19:41.61 ID:VQTDwn/lO
「あ、そうだ。せっかく来たんだから、これでも持っていってよ」
パーシャさんが奥から何かを持ってきて、僕に手渡した。何かの包みのようだ。
「ぼ……私に、ですか?」
「そうそう」
包みを開くと……
01~50 膏薬
51~75 お香
76~94 飲み薬
95~00 上記3点セット
パーシャさんが奥から何かを持ってきて、僕に手渡した。何かの包みのようだ。
「ぼ……私に、ですか?」
「そうそう」
包みを開くと……
01~50 膏薬
51~75 お香
76~94 飲み薬
95~00 上記3点セット
687: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 18:23:44.19 ID:VQTDwn/lO
※クリティカル、再判定
01~60 昇格
61~94 2段階昇格
95~00 上+α(次回パーシャ遭遇時にイベント)
01~60 昇格
61~94 2段階昇格
95~00 上+α(次回パーシャ遭遇時にイベント)
689: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 20:40:36.38 ID:7Z9X7fBhO
中にあったのは、赤い液体が入った小さな小瓶だ。 毒々しいけど、飲み薬か何かかな。
「あの、これは?」
ニマァとパーシャさんが笑った。
「君、後ろの銀髪の子が番なんでしょ?」
「ええ、まあ」
「でも女の子同士じゃ、ちゃんと愛し合えないよね?だから、これを渡しとくよ」
「……はぁ?」
要領を得ない。何が言いたいんだろう。
「つまり、アレが生える薬。子供も作れるよ」
僕は思わず頭を抱えた。そうか、女の子同士に見えてたか……。
>>70以上で?
「あの、これは?」
ニマァとパーシャさんが笑った。
「君、後ろの銀髪の子が番なんでしょ?」
「ええ、まあ」
「でも女の子同士じゃ、ちゃんと愛し合えないよね?だから、これを渡しとくよ」
「……はぁ?」
要領を得ない。何が言いたいんだろう。
「つまり、アレが生える薬。子供も作れるよ」
僕は思わず頭を抱えた。そうか、女の子同士に見えてたか……。
>>70以上で?
691: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 21:06:26.50 ID:7Z9X7fBhO
※イマーライベントへ
後ろでニィ……と誰かが笑った気配がした。……まさかラーナはこれを使う気じゃ……
「うわぁ、ありがとうござい「いやそれ必要ないから」」
ラーナを睨むと、「えー」と不満そうに頬を膨らませた。
「だって前に指でした時、すっごく気持ち良さそうだったじゃん」
「いや、僕にとっては汚点なの。忘れたいわけ。そんなこと言ってると別れるよ?」
「……むぅ」
パーシャさんはキョトンとしている。
「ん?君、女の子じゃ」
僕はウィッグを取った。
「潜入のため、女装してるだけです。僕はれっきとした男ですよ」
「おお……そりゃゴメン。本当に女の子にしか見えなかったからさ。
ということは、イマーラ……。あんた結局悪い癖出てるんじゃない?」
「……手は出してませんよ?」
「本当ぉ?」
僕は慌てて手を振った。
「あ、それは本当です。それは保証します」
「ふぅん。……じゃあ危ないとこだったねぇ。本当、イマーラは男の娘好きさえなければ人格者なんだけど。無理矢理は嫌われるよ?」
「……だから何もしてませんよ、一切」
「まさか……本気なの?」
師匠の顔が赤くなった。
「ば、馬鹿なこと言わないで下さい!クランはあくまで弟子として大切にしてるだけであって」
「大の男の娘好きで、無理矢理女装させては逃げられてるイマーラが襲ってないってのは、よっぽどなんだよね……。まあ、昔の反省もあるんだろうけど。
クララ、じゃなかったクラン君か。君はイマーラのこと、どう思ってるの?」
「あ、いや……尊敬できる人だと思ってます。本当に感謝してます。
女装云々は、ちょっと驚きましたけど……それ以外は非の打ち所がない人だと」
パーシャさんが手を振った。
「違う違う、女性としてどう思ってるのかってこと。君には番がいるけど、正直に言ってみて?」
好感度108
01~10 うーん……
11~46 ……すぐには言えないですね
47~80 魅力的だとは思います
81~94 ……正直、最初に会った時……
95~00 上+α(夜イベント確定)
後ろでニィ……と誰かが笑った気配がした。……まさかラーナはこれを使う気じゃ……
「うわぁ、ありがとうござい「いやそれ必要ないから」」
ラーナを睨むと、「えー」と不満そうに頬を膨らませた。
「だって前に指でした時、すっごく気持ち良さそうだったじゃん」
「いや、僕にとっては汚点なの。忘れたいわけ。そんなこと言ってると別れるよ?」
「……むぅ」
パーシャさんはキョトンとしている。
「ん?君、女の子じゃ」
僕はウィッグを取った。
「潜入のため、女装してるだけです。僕はれっきとした男ですよ」
「おお……そりゃゴメン。本当に女の子にしか見えなかったからさ。
ということは、イマーラ……。あんた結局悪い癖出てるんじゃない?」
「……手は出してませんよ?」
「本当ぉ?」
僕は慌てて手を振った。
「あ、それは本当です。それは保証します」
「ふぅん。……じゃあ危ないとこだったねぇ。本当、イマーラは男の娘好きさえなければ人格者なんだけど。無理矢理は嫌われるよ?」
「……だから何もしてませんよ、一切」
「まさか……本気なの?」
師匠の顔が赤くなった。
「ば、馬鹿なこと言わないで下さい!クランはあくまで弟子として大切にしてるだけであって」
「大の男の娘好きで、無理矢理女装させては逃げられてるイマーラが襲ってないってのは、よっぽどなんだよね……。まあ、昔の反省もあるんだろうけど。
クララ、じゃなかったクラン君か。君はイマーラのこと、どう思ってるの?」
「あ、いや……尊敬できる人だと思ってます。本当に感謝してます。
女装云々は、ちょっと驚きましたけど……それ以外は非の打ち所がない人だと」
パーシャさんが手を振った。
「違う違う、女性としてどう思ってるのかってこと。君には番がいるけど、正直に言ってみて?」
好感度108
01~10 うーん……
11~46 ……すぐには言えないですね
47~80 魅力的だとは思います
81~94 ……正直、最初に会った時……
95~00 上+α(夜イベント確定)
694: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 21:22:34.78 ID:7Z9X7fBhO
僕は悩んだ。客観的に、師匠が女性として美しく魅力的なのはすぐ分かる。でも、じゃあ師匠を恋愛対象として見れるかというと……それはまた、別の話だ。
「……すぐには言えないですね。嬉しくないわけじゃないですけど、気持ちの整理がつかないというか。ラーナもいますし」
「まあ、そりゃそうか。急に言われても困るよね」
「クラン……」
師匠が泣き出しそうな顔になっている。……こんな師匠、初めて見た。
パーシャさんが溜め息をつく。
「まあ、一度3人で話し合ってみたら?ラーナちゃんは、クラン君に別の番ができるのに抵抗ある?」
「……人によりますね。イマーラ様なら、いい気もしますけど……」
「ふむ、そうか……。ちょっと待ってて」
パーシャさんがまた部屋の奥から何かを持ってきた。香炉?
「……これは?」
「香薬。仕事の時によく使うやつで、精神感応の効きをよくする働きがあるんだ。魔法抜きでも、精神を落ち着かせる効果があるの。
これを炊いた上で話せば、これからの関係も見えてくるんじゃない?」
「これからの、関係ですか……」
01~60 通常進行
61~94 パーシャがクランの女性関係を察する
95~00 上+α
「……すぐには言えないですね。嬉しくないわけじゃないですけど、気持ちの整理がつかないというか。ラーナもいますし」
「まあ、そりゃそうか。急に言われても困るよね」
「クラン……」
師匠が泣き出しそうな顔になっている。……こんな師匠、初めて見た。
パーシャさんが溜め息をつく。
「まあ、一度3人で話し合ってみたら?ラーナちゃんは、クラン君に別の番ができるのに抵抗ある?」
「……人によりますね。イマーラ様なら、いい気もしますけど……」
「ふむ、そうか……。ちょっと待ってて」
パーシャさんがまた部屋の奥から何かを持ってきた。香炉?
「……これは?」
「香薬。仕事の時によく使うやつで、精神感応の効きをよくする働きがあるんだ。魔法抜きでも、精神を落ち着かせる効果があるの。
これを炊いた上で話せば、これからの関係も見えてくるんじゃない?」
「これからの、関係ですか……」
01~60 通常進行
61~94 パーシャがクランの女性関係を察する
95~00 上+α
696: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 21:51:00.07 ID:7Z9X7fBhO
僕は思わず唸った。……僕に好意を向けてくれる女の人は多い、気がする。ミーシャ様、ヴィオラさん、エルライザ辺りは間違いない。オクタシアさんもそうかもしれない。
師匠の件はいいけど、じゃあ彼女たちはどうすればいいんだろう?
パーシャさんが「ん?」と僕の異変に気付いた。
「どうかした?」
「いえ、ちょっと」
「ふむ」と頭に手を乗せられた。ピリピリとした感触がしたかと思うと、パーシャさんが特大の溜め息をつく。
「……君ねぇ、完全に女難だよ。トリスにいなかったら、結構危ないんじゃない?」
「え?」
「……まだお子様だろうし、どこまで君に度量があるかあたしには分からないけど。ある程度ハッキリさせた方がいいよ?
そうしないと、君だけじゃなくって番の銀髪の子や、イマーラも不幸になるよ」
「……あ、そうか。優柔不断な態度だと、皆を傷付けると……」
「そういうこと。あたしはトリスに行ったことないけど、番ってたって精々3、4人が限界でしょ?
しかも番制に慣れてるエルフはいいとして、人間や魔族はそうもいかないよ。ミーシャ様には別の相手がいるみたいだからまだしも。
流されるままハッキリしないと、痛い目に遭うんじゃないかな」
返す言葉もない。そもそも、ラーナと番になったのだって、彼女の勢いに押された面が大きいのだ。勿論、彼女のことは好きなのだけど。
黙っている僕を見て、パーシャさんは……
>>70以上でアイテム入手
師匠の件はいいけど、じゃあ彼女たちはどうすればいいんだろう?
パーシャさんが「ん?」と僕の異変に気付いた。
「どうかした?」
「いえ、ちょっと」
「ふむ」と頭に手を乗せられた。ピリピリとした感触がしたかと思うと、パーシャさんが特大の溜め息をつく。
「……君ねぇ、完全に女難だよ。トリスにいなかったら、結構危ないんじゃない?」
「え?」
「……まだお子様だろうし、どこまで君に度量があるかあたしには分からないけど。ある程度ハッキリさせた方がいいよ?
そうしないと、君だけじゃなくって番の銀髪の子や、イマーラも不幸になるよ」
「……あ、そうか。優柔不断な態度だと、皆を傷付けると……」
「そういうこと。あたしはトリスに行ったことないけど、番ってたって精々3、4人が限界でしょ?
しかも番制に慣れてるエルフはいいとして、人間や魔族はそうもいかないよ。ミーシャ様には別の相手がいるみたいだからまだしも。
流されるままハッキリしないと、痛い目に遭うんじゃないかな」
返す言葉もない。そもそも、ラーナと番になったのだって、彼女の勢いに押された面が大きいのだ。勿論、彼女のことは好きなのだけど。
黙っている僕を見て、パーシャさんは……
>>70以上でアイテム入手
698: ◆Try7rHwMFw 2019/05/24(金) 22:20:26.83 ID:7Z9X7fBhO
パーシャさんはポンと肩に手を置いた。
「ま、迷ったらあたしのとこにおいで。あたしは『癒し手』。悩める若人を導くのも、あたしの仕事だからね。……おっと」
ラーナと師匠が彼女をじっと見ている。何か怖い。
パーシャさんはそれに気付いたのか苦笑した。
「大丈夫だって、取って食べやしないからさ。
身体を売るのはあくまで手段の一つ。悩みを聞いたり薬を出したり、そっちの方が本業なの。ま、イマーラの顔もあるし安くしとくよ」
それにしても変わった人だな。どんな人生を歩んできたのか少し聞きたかったけど、とりあえず僕らは宿を出た。
#
王宮に戻るまで、会話はほとんどなかった。落ち込んでいる師匠に、何を言えばいいか分からなかったからだ。
……夜にしっかり話し合わなくちゃ。
「ま、迷ったらあたしのとこにおいで。あたしは『癒し手』。悩める若人を導くのも、あたしの仕事だからね。……おっと」
ラーナと師匠が彼女をじっと見ている。何か怖い。
パーシャさんはそれに気付いたのか苦笑した。
「大丈夫だって、取って食べやしないからさ。
身体を売るのはあくまで手段の一つ。悩みを聞いたり薬を出したり、そっちの方が本業なの。ま、イマーラの顔もあるし安くしとくよ」
それにしても変わった人だな。どんな人生を歩んできたのか少し聞きたかったけど、とりあえず僕らは宿を出た。
#
王宮に戻るまで、会話はほとんどなかった。落ち込んでいる師匠に、何を言えばいいか分からなかったからだ。
……夜にしっかり話し合わなくちゃ。
701: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 15:38:38.37 ID:O3Ieis7kO
#
微妙な空気のまま、僕らは簡単な食事を採り、稽古場に向かった。ミーシャ様は既に着替えて待っている。
「あら、皆さん。少し早く来てしまいましたわ」
僕はサマートさんに視線を送る。
>>80以上で既にクーデター計画を簡単に話している(コンマ下)
>>50以上で微妙な気まずさに気付いている(コンマ下2)
微妙な空気のまま、僕らは簡単な食事を採り、稽古場に向かった。ミーシャ様は既に着替えて待っている。
「あら、皆さん。少し早く来てしまいましたわ」
僕はサマートさんに視線を送る。
>>80以上で既にクーデター計画を簡単に話している(コンマ下)
>>50以上で微妙な気まずさに気付いている(コンマ下2)
704: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 16:56:13.62 ID:O3Ieis7kO
サマートさんは首を振った。「まだだ」ということらしい。まずリリーの件、ということなんだろう。
「……?何かありましたか?」
ミーシャ様が不思議そうに言う。サマートさんとのことなら、まだ言うのは早い。
「いえ、何も」
「そうですか。少し、皆さんがギクシャクしてる気がしたので」
……そっちか。これもこれで、言える話じゃないよね。僕は苦笑した。
「いえ、気のせいですよ。では、始めましょうか」
※稽古の結果
01~15 成果なし
16~30 経験点1P
31~45 経験点3P
46~75 経験点5P
76~85 経験点7P
86~94 経験点10P
95~00 再判定
「……?何かありましたか?」
ミーシャ様が不思議そうに言う。サマートさんとのことなら、まだ言うのは早い。
「いえ、何も」
「そうですか。少し、皆さんがギクシャクしてる気がしたので」
……そっちか。これもこれで、言える話じゃないよね。僕は苦笑した。
「いえ、気のせいですよ。では、始めましょうか」
※稽古の結果
01~15 成果なし
16~30 経験点1P
31~45 経験点3P
46~75 経験点5P
76~85 経験点7P
86~94 経験点10P
95~00 再判定
706: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 17:22:05.53 ID:O3Ieis7kO
※経験点76P
(時期を見て消費します)
#
「ふう、いい汗をかきましたわ」
「あ、ありがとうございます」
稽古自体は普通に終わった。師匠も稽古になると、いつも通りの丁寧な教え方だった。
こういう辺りは、やっぱり大人なのかもしれない。
「この後、お父様との謁見でしたわね。イマーラ様たちなら問題はないかと思いますけど」
「……何か、緊張しますね」
「ウフフ、お父様は気さくな方ですから大丈夫ですよ。……」
※謁見の参加者は……
01~75 ミカエル7世とミーシャ、枢機院出身の宰相アーヴィング、サマート
75~94 ミカエル7世とミーシャ、サマート
95~00 上+α(ミカエル7世から相談事)
(時期を見て消費します)
#
「ふう、いい汗をかきましたわ」
「あ、ありがとうございます」
稽古自体は普通に終わった。師匠も稽古になると、いつも通りの丁寧な教え方だった。
こういう辺りは、やっぱり大人なのかもしれない。
「この後、お父様との謁見でしたわね。イマーラ様たちなら問題はないかと思いますけど」
「……何か、緊張しますね」
「ウフフ、お父様は気さくな方ですから大丈夫ですよ。……」
※謁見の参加者は……
01~75 ミカエル7世とミーシャ、枢機院出身の宰相アーヴィング、サマート
75~94 ミカエル7世とミーシャ、サマート
95~00 上+α(ミカエル7世から相談事)
708: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 17:48:28.54 ID:O3Ieis7kO
「謁見には、私とサマート、それと宰相のアーヴィングが同席しますわ」
その言葉を聞いた時、サマートさんの目が鋭くなった。
「アーヴィング様とは、どんな方ですか」
「……有能な方ですよ」
ミーシャ様の表情も、微かに曇った。どうやら信用がおける人じゃないようだ。
普通に、無難にやり過ごした方がどうもいいらしい。
「では、お着替えになって。謁見後少ししてから晩餐会になりますわ」
「その晩餐会にも、アーヴィング様が?」
01~20 いえ、民衆院副議長のカーライル様が
21~35 はい、それと民衆院副議長のカーライル様が
36~55 はい
56~75 いえ
76~94 いえ、民衆院の青年部、スティーブンス様が
95~00 上+α
その言葉を聞いた時、サマートさんの目が鋭くなった。
「アーヴィング様とは、どんな方ですか」
「……有能な方ですよ」
ミーシャ様の表情も、微かに曇った。どうやら信用がおける人じゃないようだ。
普通に、無難にやり過ごした方がどうもいいらしい。
「では、お着替えになって。謁見後少ししてから晩餐会になりますわ」
「その晩餐会にも、アーヴィング様が?」
01~20 いえ、民衆院副議長のカーライル様が
21~35 はい、それと民衆院副議長のカーライル様が
36~55 はい
56~75 いえ
76~94 いえ、民衆院の青年部、スティーブンス様が
95~00 上+α
710: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 21:37:30.18 ID:O3Ieis7kO
「……はい。あの方は、主な行事には大体顔を出しますので」
参ったな。これでは大事な話はできそうもない。リリーの話をする分にはいいのかもしれないが、貸しを作られそうな気もする。
今ここでサマートさんの計画を話せれば良かったのだろうけど、そんな時間はなさそうだ。
上手く引き剥がす機会があればいいのだけど……。
>>80未満で謁見イベントはスキップ
※再度判定しますが、晩餐会イベントもスキップの可能性が現状では大です
参ったな。これでは大事な話はできそうもない。リリーの話をする分にはいいのかもしれないが、貸しを作られそうな気もする。
今ここでサマートさんの計画を話せれば良かったのだろうけど、そんな時間はなさそうだ。
上手く引き剥がす機会があればいいのだけど……。
>>80未満で謁見イベントはスキップ
※再度判定しますが、晩餐会イベントもスキップの可能性が現状では大です
712: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 21:42:42.06 ID:O3Ieis7kO
※引き続き晩餐会イベントの有無
75未満でスキップ
(ミーシャに計画を伝える機会はまだまだあります)
75未満でスキップ
(ミーシャに計画を伝える機会はまだまだあります)
715: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 21:55:57.74 ID:O3Ieis7kO
#
「ふぅ……何か肩が凝ったね」
部屋に戻るなり、ラーナが大きな溜め息をついた。全くの同感だった。
アーヴィング卿──やはり枢機院出身だった──は張り付いたような作り笑顔を浮かべながら、一切油断せず僕らの言動に気を配っていた。謁見の時も、晩餐会の時もだ。
ミーシャ様も、相当言葉に気を遣われていた。アナスタシアも、心なしかミーシャ様に余所余所しく接していた気がする。
あの禿爺がいつもあんな感じだとしたら、ミーシャ様でなくても気が狂いそうになるだろう。
「何かあったら、適当な理由をつけてミーシャ様から離れさせるつもりだったでしょうね。噂には聞いてましたが、相当な難物です」
師匠も険しい顔だ。サマートさんの計画を実現するには、彼を何とかしないといけない。
「ミーシャ様にちゃんと説明する時間がないまま、明日のお茶会を迎えるのは厳しいですね。そもそも行くべきかを含めて考えないと」
「……そうですね。まだ少し時間はあります」
僕は……
1 ミーシャがいる後宮に行ってみる(出会える確率中)
2 サマートに相談
3 シュプリッツァーを訪問
4 このままイマーライベントへ
5 パーシャを訪れる(会える確率低~中)
6 自由安価
>>3票先取
※イマーライベントは何にせよ高確率で発生します
「ふぅ……何か肩が凝ったね」
部屋に戻るなり、ラーナが大きな溜め息をついた。全くの同感だった。
アーヴィング卿──やはり枢機院出身だった──は張り付いたような作り笑顔を浮かべながら、一切油断せず僕らの言動に気を配っていた。謁見の時も、晩餐会の時もだ。
ミーシャ様も、相当言葉に気を遣われていた。アナスタシアも、心なしかミーシャ様に余所余所しく接していた気がする。
あの禿爺がいつもあんな感じだとしたら、ミーシャ様でなくても気が狂いそうになるだろう。
「何かあったら、適当な理由をつけてミーシャ様から離れさせるつもりだったでしょうね。噂には聞いてましたが、相当な難物です」
師匠も険しい顔だ。サマートさんの計画を実現するには、彼を何とかしないといけない。
「ミーシャ様にちゃんと説明する時間がないまま、明日のお茶会を迎えるのは厳しいですね。そもそも行くべきかを含めて考えないと」
「……そうですね。まだ少し時間はあります」
僕は……
1 ミーシャがいる後宮に行ってみる(出会える確率中)
2 サマートに相談
3 シュプリッツァーを訪問
4 このままイマーライベントへ
5 パーシャを訪れる(会える確率低~中)
6 自由安価
>>3票先取
※イマーライベントは何にせよ高確率で発生します
723: ◆Try7rHwMFw 2019/05/25(土) 22:13:22.00 ID:O3Ieis7kO
「ミーシャ様に会いに行ってみましょう。確か、後宮にいるはず」
「って後宮はそうそう一般人は入れないんじゃ?守衛も簡単には通さないと思うよ」
ラーナの言う通りだ。でも、早めに現状を伝えた方がいい。
「火急の用件、ということで押し通すしかないかもね……でも、やるだけやってみよう」
>>50以上で後宮に入れる
「って後宮はそうそう一般人は入れないんじゃ?守衛も簡単には通さないと思うよ」
ラーナの言う通りだ。でも、早めに現状を伝えた方がいい。
「火急の用件、ということで押し通すしかないかもね……でも、やるだけやってみよう」
>>50以上で後宮に入れる
725: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 09:25:40.10 ID:cUA11WBUO
#
「思ったより簡単に入れたね。サマートさんには感謝しなきゃ」
後宮を守る騎士は、サマートさんの部下らしかった。事前に僕らが来るかもしれないと伝えられていたようで、「極力静かに」ということで通されたのだった。
「それにしても、後宮というからにはもっと派手な感じかと思ってたけど、思いの外地味だねぇ」
「そういうのがあるのはテルモンだけでしょうね。トリスは女系ですし番制ですから後宮は要りませんし。
イーリスは側室を置くこと自体は禁じられてませんが、ユングヴィ教団が一夫一妻制を強く推していますからね。ここにいるのは、王族以外はごく近い近侍だけです」
アナスタシアもここにいる、というわけか。計画が順調だったなら、ミーシャ様を連れ出すことはわけなかっただろうな。
一階奥がミーシャ様の部屋だ。僕はドアを叩く。
01~05 トラブル発生
06~70 通常進行
71~85 アナスタシアが一緒
86~00 上+α(若干の性描写あり)
(95~00ならボーナスあり)
「思ったより簡単に入れたね。サマートさんには感謝しなきゃ」
後宮を守る騎士は、サマートさんの部下らしかった。事前に僕らが来るかもしれないと伝えられていたようで、「極力静かに」ということで通されたのだった。
「それにしても、後宮というからにはもっと派手な感じかと思ってたけど、思いの外地味だねぇ」
「そういうのがあるのはテルモンだけでしょうね。トリスは女系ですし番制ですから後宮は要りませんし。
イーリスは側室を置くこと自体は禁じられてませんが、ユングヴィ教団が一夫一妻制を強く推していますからね。ここにいるのは、王族以外はごく近い近侍だけです」
アナスタシアもここにいる、というわけか。計画が順調だったなら、ミーシャ様を連れ出すことはわけなかっただろうな。
一階奥がミーシャ様の部屋だ。僕はドアを叩く。
01~05 トラブル発生
06~70 通常進行
71~85 アナスタシアが一緒
86~00 上+α(若干の性描写あり)
(95~00ならボーナスあり)
727: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 09:49:41.20 ID:cUA11WBUO
「……はい?」
少し間を置いて返事が返ってきた。ドアを開けたミーシャ様の顔は、警戒で強張っている。それは僕を見た瞬間に解れた。
「クラン様でしたか。……本日は失礼を。サマートの手引きですか?」
「ええ。そうみたいです」
奥の方に、不安そうに僕らを見つめるアナスタシアが見えた。
「……すみません、お邪魔でしたか」
「いえいえ、まだ彼女も来たばかりですし。話が早くなって助かりますわ。
アーヴィング卿がいては、ちゃんと話せなかったでしょう。……忌々しいことですわ」
その言葉の端に、アーヴィング卿への憎悪が見えた気がした。自らの自由を奪っているだけでなく、国民を苦しめている彼は、何としてでも排したいのだろう。
「ええ。いくつか、お話ししたいことが。まず明日のお茶会ですが」
「そうですね。私も気になっておりました。どうぞ中へ」
ふわりと花のような甘ったるい香りがした。王族の私室ともなると、雰囲気からして全くの別世界だ。ちょっと落ち着かない。
「お茶でも飲まれますか?ハーブティーならお出しできますが」
「えっ、いいのですか?ミーシャ様お手ずから」
「ウフフ、実はアナスタシアと飲もうと思って準備してあったのです。3人分別に作らないといけませんけど、そう手間ではないですわ」
ミーシャ様が奥の方へと消える。アナスタシアは、不安そうな顔のままだ。
「……明日午後の話をしに来たのですよね」
「ええ。そちらにも話が」
小さくアナスタシアが頷いた。
「その場で拐うつもりでしょうか」
「どうでしょう……。実は、僕らがシュプリッツァーを揺さぶった結果なんです。彼はもう『落ちて』ますけど、テルモン側は僕らがリリーに会いたいというのを疑ってるみたいです。
僕らがいるし、そこまで無茶はできないんじゃないかと思います。ただ、危ないと思ったら逃げを打つでしょうね」
「リリーが逃げたら」
「話は厄介になりますね。テルモンがどう動くかにも依りますけど」
ミーシャ様がティーポットとティーカップが乗ったお盆を持ってきた。既にかなり甘い香りが漂っている。
>>4の倍数で普通のハーブティーではない
少し間を置いて返事が返ってきた。ドアを開けたミーシャ様の顔は、警戒で強張っている。それは僕を見た瞬間に解れた。
「クラン様でしたか。……本日は失礼を。サマートの手引きですか?」
「ええ。そうみたいです」
奥の方に、不安そうに僕らを見つめるアナスタシアが見えた。
「……すみません、お邪魔でしたか」
「いえいえ、まだ彼女も来たばかりですし。話が早くなって助かりますわ。
アーヴィング卿がいては、ちゃんと話せなかったでしょう。……忌々しいことですわ」
その言葉の端に、アーヴィング卿への憎悪が見えた気がした。自らの自由を奪っているだけでなく、国民を苦しめている彼は、何としてでも排したいのだろう。
「ええ。いくつか、お話ししたいことが。まず明日のお茶会ですが」
「そうですね。私も気になっておりました。どうぞ中へ」
ふわりと花のような甘ったるい香りがした。王族の私室ともなると、雰囲気からして全くの別世界だ。ちょっと落ち着かない。
「お茶でも飲まれますか?ハーブティーならお出しできますが」
「えっ、いいのですか?ミーシャ様お手ずから」
「ウフフ、実はアナスタシアと飲もうと思って準備してあったのです。3人分別に作らないといけませんけど、そう手間ではないですわ」
ミーシャ様が奥の方へと消える。アナスタシアは、不安そうな顔のままだ。
「……明日午後の話をしに来たのですよね」
「ええ。そちらにも話が」
小さくアナスタシアが頷いた。
「その場で拐うつもりでしょうか」
「どうでしょう……。実は、僕らがシュプリッツァーを揺さぶった結果なんです。彼はもう『落ちて』ますけど、テルモン側は僕らがリリーに会いたいというのを疑ってるみたいです。
僕らがいるし、そこまで無茶はできないんじゃないかと思います。ただ、危ないと思ったら逃げを打つでしょうね」
「リリーが逃げたら」
「話は厄介になりますね。テルモンがどう動くかにも依りますけど」
ミーシャ様がティーポットとティーカップが乗ったお盆を持ってきた。既にかなり甘い香りが漂っている。
>>4の倍数で普通のハーブティーではない
730: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 10:02:39.31 ID:cUA11WBUO
※再判定
01~70 会話イベント終了後……
71~94 上+α(イマーライベントも消化)
95~00 ランダム登場
>>729
クリティカルは4の倍数扱いです。
ただ、99と00偶数のみ位置付けが異なります。
01~70 会話イベント終了後……
71~94 上+α(イマーライベントも消化)
95~00 ランダム登場
>>729
クリティカルは4の倍数扱いです。
ただ、99と00偶数のみ位置付けが異なります。
732: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 10:14:32.74 ID:cUA11WBUO
「皆様どうぞ。アナスタシアが調合した、特製ハーブティーです。きっと気に入って頂けますわ」
アナスタシアの顔が赤くなった。
「姫様、別のにしなかったのですか?私たちだけならまだしも……」
「いいではないですか。クラン様たちには、むしろピッタリかと」
ミーシャ様は含み笑いを浮かべている。何だろう。
ハーブティーはまるで砂糖が入っているかのように甘い。すごくふくよかな香りで、間違いなく美味しいものだった。
「うわっ、美味しい!!これ、シトロリンゴとシトロレモンも入ってます?」
「ええ。さすがヤーヤ様のお弟子だけあって詳しいですのね。厳密には、その若芽を使ってますの」
ラーナはふむふむと頷く。師匠は……カップを持ったまま固まっていた。
「どうしたんですか?」
「い、いえっ、何も……。それはともかく、大事なお話が。極めて重要なことです」
師匠はハーブティーを少し飲んだ後、説明を始めた。サマートさんが考えている、打倒枢機院の話を。
アナスタシアの顔が赤くなった。
「姫様、別のにしなかったのですか?私たちだけならまだしも……」
「いいではないですか。クラン様たちには、むしろピッタリかと」
ミーシャ様は含み笑いを浮かべている。何だろう。
ハーブティーはまるで砂糖が入っているかのように甘い。すごくふくよかな香りで、間違いなく美味しいものだった。
「うわっ、美味しい!!これ、シトロリンゴとシトロレモンも入ってます?」
「ええ。さすがヤーヤ様のお弟子だけあって詳しいですのね。厳密には、その若芽を使ってますの」
ラーナはふむふむと頷く。師匠は……カップを持ったまま固まっていた。
「どうしたんですか?」
「い、いえっ、何も……。それはともかく、大事なお話が。極めて重要なことです」
師匠はハーブティーを少し飲んだ後、説明を始めた。サマートさんが考えている、打倒枢機院の話を。
733: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 21:54:56.06 ID:cUA11WBUO
#
「……そうですか」
一通り聞き終えると、ミーシャ様は深い溜め息をついた。
アナスタシアも俯いている。
「実現などできないだろう、と心に秘めていたそうです。しかし、不可能ではなくなりつつあります。
民衆院の若手、スティーブンス氏の協力。そして、『癒し手』パーシャ・ルルイエ。
決起されるなら、私たちが枢機院からお守りします。枢機院は相応の兵力を持っていますが、王家に向かって弓は引きにくいはずです」
師匠の言葉に、ミーシャ様は無言だ。
「正直、貴女の気持ち一つです。上手く行くかはまだ分かりませんが……
もし貴女が真の自由を手に入れられたいなら、サマート様の考えに乗るのは、一つの手かと」
「……アナスタシア」
「私は……ミーシャ様と共に生きたい。そのためなら、神をも裏切る覚悟です」
ミーシャ様は目を瞑る。
01~30 まだ、時ではないと思っています
31~75 分かりました
76~94 分かりました。……ただ、一つ私からも提案を
95~00 上+α
「……そうですか」
一通り聞き終えると、ミーシャ様は深い溜め息をついた。
アナスタシアも俯いている。
「実現などできないだろう、と心に秘めていたそうです。しかし、不可能ではなくなりつつあります。
民衆院の若手、スティーブンス氏の協力。そして、『癒し手』パーシャ・ルルイエ。
決起されるなら、私たちが枢機院からお守りします。枢機院は相応の兵力を持っていますが、王家に向かって弓は引きにくいはずです」
師匠の言葉に、ミーシャ様は無言だ。
「正直、貴女の気持ち一つです。上手く行くかはまだ分かりませんが……
もし貴女が真の自由を手に入れられたいなら、サマート様の考えに乗るのは、一つの手かと」
「……アナスタシア」
「私は……ミーシャ様と共に生きたい。そのためなら、神をも裏切る覚悟です」
ミーシャ様は目を瞑る。
01~30 まだ、時ではないと思っています
31~75 分かりました
76~94 分かりました。……ただ、一つ私からも提案を
95~00 上+α
735: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 22:13:09.95 ID:cUA11WBUO
「分かりました。リリーの一件が終わったら、サマートと話をします。
とはいえ、アーヴィング卿を筆頭とする枢機院の監視は相当に厳しいのも事実。
ユングヴィ教団の力が及ばないトリスでは彼らの目は気にしなくて済みましたが、ここではそうも行きません」
「でしょうね。……不思議に思っていたのですが、枢機院はテルモンの陰謀をどこまで知っているのでしょう?」
「……私にはあまり。動きがある程度には感じていたかもしれませんが。
アナスタシア、貴女は教団の事情にもそれなりに詳しいですよね?どうなのでしょう」
そうか、アナスタシアはユングヴィ教団の司教でもある。
恐らくは彼らの状況を見ながら、リリーとの話を進めていたはずだ。
01~50 ……正直、私も詳しくは
51~75 テルモンの動きは警戒していたと思います
76~85 テルモンの動きだけでなく、シュプリッツァーの動きも認識してたはずです
86~00 一通り分かった上で泳がせているかと。ただ、だからこそ付け入る隙はあります
(95~00でボーナス)
とはいえ、アーヴィング卿を筆頭とする枢機院の監視は相当に厳しいのも事実。
ユングヴィ教団の力が及ばないトリスでは彼らの目は気にしなくて済みましたが、ここではそうも行きません」
「でしょうね。……不思議に思っていたのですが、枢機院はテルモンの陰謀をどこまで知っているのでしょう?」
「……私にはあまり。動きがある程度には感じていたかもしれませんが。
アナスタシア、貴女は教団の事情にもそれなりに詳しいですよね?どうなのでしょう」
そうか、アナスタシアはユングヴィ教団の司教でもある。
恐らくは彼らの状況を見ながら、リリーとの話を進めていたはずだ。
01~50 ……正直、私も詳しくは
51~75 テルモンの動きは警戒していたと思います
76~85 テルモンの動きだけでなく、シュプリッツァーの動きも認識してたはずです
86~00 一通り分かった上で泳がせているかと。ただ、だからこそ付け入る隙はあります
(95~00でボーナス)
737: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 22:22:59.59 ID:cUA11WBUO
「テルモンの動きは警戒していたかと思います。不穏な動きがある、と。
枢機院にとって王家は『神輿』です。リリーがミーシャ様に接近していたことは、愉快に感じていないと思います」
「なるほど、とすると……明日のお茶会についても、枢機院を誘えば牽制にはなりますね。
リリーは迂闊に動けなくなる」
ミーシャ様の言葉に、ラーナが手を挙げた。
「でも、そうなるとリリーが本当に騙されていた場合、本音ではまず話してくれないってことになりますよね。
サマートさんを連れていくと完全に警戒されて逃げを打たれそうだし。うーん」
リリーは僕らの存在を警戒している。それはかなり可能性が高い。
最悪なのは、ノコノコ出ていったら援軍が揃って待ち構えていることだ。ハーデンまでいたらと思うとぞっとする。
サマートさんら近衛兵も一緒に行けば、その場合の対処はできる。その代わり、お茶会が終わったらドロン、だ。
枢機院(多分アーヴィング卿)が同席すれば、援軍がいてもある程度は大丈夫だろう。その代わり、リリーは決して本音では話さない。
>>30以上で追加選択肢(この選択肢がベストかは不明ですし、実行可能かもまだ未確定です)
枢機院にとって王家は『神輿』です。リリーがミーシャ様に接近していたことは、愉快に感じていないと思います」
「なるほど、とすると……明日のお茶会についても、枢機院を誘えば牽制にはなりますね。
リリーは迂闊に動けなくなる」
ミーシャ様の言葉に、ラーナが手を挙げた。
「でも、そうなるとリリーが本当に騙されていた場合、本音ではまず話してくれないってことになりますよね。
サマートさんを連れていくと完全に警戒されて逃げを打たれそうだし。うーん」
リリーは僕らの存在を警戒している。それはかなり可能性が高い。
最悪なのは、ノコノコ出ていったら援軍が揃って待ち構えていることだ。ハーデンまでいたらと思うとぞっとする。
サマートさんら近衛兵も一緒に行けば、その場合の対処はできる。その代わり、お茶会が終わったらドロン、だ。
枢機院(多分アーヴィング卿)が同席すれば、援軍がいてもある程度は大丈夫だろう。その代わり、リリーは決して本音では話さない。
>>30以上で追加選択肢(この選択肢がベストかは不明ですし、実行可能かもまだ未確定です)
739: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 22:24:30.92 ID:cUA11WBUO
「テルモンの動きは警戒していたかと思います。不穏な動きがある、と。
枢機院にとって王家は『神輿』です。リリーがミーシャ様に接近していたことは、愉快に感じていないと思います」
「なるほど、とすると……明日のお茶会についても、枢機院を誘えば牽制にはなりますね。
リリーは迂闊に動けなくなる」
ミーシャ様の言葉に、ラーナが手を挙げた。
「でも、そうなるとリリーが本当に騙されていた場合、本音ではまず話してくれないってことになりますよね。
サマートさんを連れていくと完全に警戒されて逃げを打たれそうだし。うーん」
リリーは僕らの存在を警戒している。それはかなり可能性が高い。
最悪なのは、ノコノコ出ていったら援軍が揃って待ち構えていることだ。ハーデンまでいたらと思うとぞっとする。
サマートさんら近衛兵も一緒に行けば、その場合の対処はできる。その代わり、お茶会が終わったらドロン、だ。
枢機院(多分アーヴィング卿)が同席すれば、援軍がいてもある程度は大丈夫だろう。その代わり、リリーは決して本音では話さない。
>>30以上で追加選択肢(この選択肢がベストかは不明ですし、実行可能かもまだ未確定です)
枢機院にとって王家は『神輿』です。リリーがミーシャ様に接近していたことは、愉快に感じていないと思います」
「なるほど、とすると……明日のお茶会についても、枢機院を誘えば牽制にはなりますね。
リリーは迂闊に動けなくなる」
ミーシャ様の言葉に、ラーナが手を挙げた。
「でも、そうなるとリリーが本当に騙されていた場合、本音ではまず話してくれないってことになりますよね。
サマートさんを連れていくと完全に警戒されて逃げを打たれそうだし。うーん」
リリーは僕らの存在を警戒している。それはかなり可能性が高い。
最悪なのは、ノコノコ出ていったら援軍が揃って待ち構えていることだ。ハーデンまでいたらと思うとぞっとする。
サマートさんら近衛兵も一緒に行けば、その場合の対処はできる。その代わり、お茶会が終わったらドロン、だ。
枢機院(多分アーヴィング卿)が同席すれば、援軍がいてもある程度は大丈夫だろう。その代わり、リリーは決して本音では話さない。
>>30以上で追加選択肢(この選択肢がベストかは不明ですし、実行可能かもまだ未確定です)
740: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 22:25:18.79 ID:cUA11WBUO
失礼しました。二重投稿です(判定は採用)。
741: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 22:30:01.53 ID:cUA11WBUO
……いや、もう一つ選択肢があるな。パーシャさんだ。
彼女は、イーリスでは相応の知名度があるらしい。精神感応……とかいう、人の心に干渉できる魔法も使える。
こういう場にいれば、結構心強いんじゃなかろうか?
ただ、彼女は民衆院側とまでは行かなくとも、反枢機院ではあるらしい。
彼女をお茶会に呼んだことが明らかになれば、枢機院は警戒しそうな気がする。
どうしたものだろう?
>>3票先取
1 誰も同行させない
2 お茶会自体をキャンセルする
3 サマートたちを同席させる
4 アーヴィングに話をして同席させる
5 パーシャを同席させる
6 自由安価
※自由安価は歓迎です。
※質問は随時受け付けます。
彼女は、イーリスでは相応の知名度があるらしい。精神感応……とかいう、人の心に干渉できる魔法も使える。
こういう場にいれば、結構心強いんじゃなかろうか?
ただ、彼女は民衆院側とまでは行かなくとも、反枢機院ではあるらしい。
彼女をお茶会に呼んだことが明らかになれば、枢機院は警戒しそうな気がする。
どうしたものだろう?
>>3票先取
1 誰も同行させない
2 お茶会自体をキャンセルする
3 サマートたちを同席させる
4 アーヴィングに話をして同席させる
5 パーシャを同席させる
6 自由安価
※自由安価は歓迎です。
※質問は随時受け付けます。
743: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 22:35:17.22 ID:cUA11WBUO
※なお、パーシャのイーリス国内における立ち位置ですが……
・伝説の 婦、ただし誰に抱かれ、誰を抱くかどうかは気分次第で金ではない(男女問わない)
・ 婦としてというよりは、一種の心理カウンセラーと見なされている。一部の上流階級に上得意がいる模様
・反枢機院であり、国を相応に憂いている。民衆院は応援したいが、理想主義過ぎてついて行けないとは思っている
・父親が魔族なので、ズマにもある程度顔は利く
・知名度が高いのは、時折スラムへの慈善活動を行っているため。無料で病気を癒す医師のような立場でもある
この辺りを今後の行動の参考にしてください。(他にも設定はありますが、まだ公開しません)
・伝説の 婦、ただし誰に抱かれ、誰を抱くかどうかは気分次第で金ではない(男女問わない)
・ 婦としてというよりは、一種の心理カウンセラーと見なされている。一部の上流階級に上得意がいる模様
・反枢機院であり、国を相応に憂いている。民衆院は応援したいが、理想主義過ぎてついて行けないとは思っている
・父親が魔族なので、ズマにもある程度顔は利く
・知名度が高いのは、時折スラムへの慈善活動を行っているため。無料で病気を癒す医師のような立場でもある
この辺りを今後の行動の参考にしてください。(他にも設定はありますが、まだ公開しません)
750: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 23:16:56.87 ID:cUA11WBUO
……誰を連れていっても余分な気はする。とすれば。
「僕らだけで行きましょう。誰を呼んでも、変に刺激するか、貸しを作ってしまいそうな気がします。
ならば、腹をくくっていくしかないんじゃないかと」
「……それもそうかもしれませんね。それとまだ、明日の午前が残ってます。
そこでやることをやっておきましょう。理想は、明日リリーを拘束することですが」
師匠の言葉に僕は頷いた。こちらの参加者は、多分5人。僕らとミーシャ様、それにアナスタシアだ。
相手はリリーしか分かっていない。多分、誰かしらいるのだろうけど……。覚悟を決めよう。
>>50以上で自由質問可能
「僕らだけで行きましょう。誰を呼んでも、変に刺激するか、貸しを作ってしまいそうな気がします。
ならば、腹をくくっていくしかないんじゃないかと」
「……それもそうかもしれませんね。それとまだ、明日の午前が残ってます。
そこでやることをやっておきましょう。理想は、明日リリーを拘束することですが」
師匠の言葉に僕は頷いた。こちらの参加者は、多分5人。僕らとミーシャ様、それにアナスタシアだ。
相手はリリーしか分かっていない。多分、誰かしらいるのだろうけど……。覚悟を決めよう。
>>50以上で自由質問可能
752: ◆Try7rHwMFw 2019/05/26(日) 23:23:06.14 ID:cUA11WBUO
※クリティカルのため2問可能です
0000までに自由安価でミーシャ、アナスタシアに対する質問を受け付けます。
テルモン側の情報を探ったり、ミカエル7世について訊いたりなんでも構いません。
有力な質問があれば採用します。
なお、明日の更新があるかは不透明です。(明後日は更新する余裕があります)
0000までに自由安価でミーシャ、アナスタシアに対する質問を受け付けます。
テルモン側の情報を探ったり、ミカエル7世について訊いたりなんでも構いません。
有力な質問があれば採用します。
なお、明日の更新があるかは不透明です。(明後日は更新する余裕があります)
763: ◆Try7rHwMFw 2019/05/27(月) 22:01:20.33 ID:QdD23F03O
ただ、いくつか気になることもある。まず……僕らはリリーのことをほとんど知らない。
「明日僕たちだけでリリーと会うのはいいんですが、そもそもリリーってどんな人なんです?
それが分かると、多少は動きやすくなるんじゃないかと」
サマートさんは「女狐」と言っていた。一癖ある人物のようだけど、ミーシャ様やアナスタシアの見方はどうなんだろう。
ミーシャ様が口を開く。
「……一口で言えば、温厚な方です。いつも笑顔で、丁寧で。ちょっとした悩み事にも真摯に訊いてくださる方です。
貴女方が来なければ、私は彼女を疑ってなかったでしょう」
「ええ。彼女は私とミーシャ様との関係に気付き、それを黙っていてくれただけでなく、親身に助言をしてくれました。
……だから、彼女の言葉に乗り、ミーシャ様とテルモンに逃げることを本気で考えたのです。
彼女は、イーリスの国民のようにこの国の先を憂いていました。……それが本物ではないかと、今でもどこかで思っています」
アナスタシアも俯きながら答える。
「……本当に全てが演技なら、とんでもない女狐ね。笑いながら夜道で不意に刺してきそう」
「まだ結論を出すには早いよ、ラーナ。……2人に訊きますが、違和感はありませんでしたか?」
01~70 違和感ない
71~85 母親がイーリス出身らしいです
86~94 苦労してきたらしいですね
95~00 ???(寝返り可能性高に)
「明日僕たちだけでリリーと会うのはいいんですが、そもそもリリーってどんな人なんです?
それが分かると、多少は動きやすくなるんじゃないかと」
サマートさんは「女狐」と言っていた。一癖ある人物のようだけど、ミーシャ様やアナスタシアの見方はどうなんだろう。
ミーシャ様が口を開く。
「……一口で言えば、温厚な方です。いつも笑顔で、丁寧で。ちょっとした悩み事にも真摯に訊いてくださる方です。
貴女方が来なければ、私は彼女を疑ってなかったでしょう」
「ええ。彼女は私とミーシャ様との関係に気付き、それを黙っていてくれただけでなく、親身に助言をしてくれました。
……だから、彼女の言葉に乗り、ミーシャ様とテルモンに逃げることを本気で考えたのです。
彼女は、イーリスの国民のようにこの国の先を憂いていました。……それが本物ではないかと、今でもどこかで思っています」
アナスタシアも俯きながら答える。
「……本当に全てが演技なら、とんでもない女狐ね。笑いながら夜道で不意に刺してきそう」
「まだ結論を出すには早いよ、ラーナ。……2人に訊きますが、違和感はありませんでしたか?」
01~70 違和感ない
71~85 母親がイーリス出身らしいです
86~94 苦労してきたらしいですね
95~00 ???(寝返り可能性高に)
765: ◆Try7rHwMFw 2019/05/27(月) 22:09:53.45 ID:QdD23F03O
「……いえ。本当に自然で……」
ミーシャ様が首を振った。これは……本当の善人か、本物の女狐かどちらかだ。そして、前者の可能性はとても低い。
「なるほど。……明日はかなり警戒すべきでしょうね。さりとて、こちらが相手を警戒している空気も出してはいけない。
あるいは、一気にリリーを襲うという手もありますが……
アナスタシア。貴女が密偵していて気付いたことは何かありますか?シュプリッツァーの件以外でです」
01~30 それ以外の成果はなし
31~70 リリー自身の能力
71~94 上+テルモンの武官情報
95~00 複数の有力情報
ミーシャ様が首を振った。これは……本当の善人か、本物の女狐かどちらかだ。そして、前者の可能性はとても低い。
「なるほど。……明日はかなり警戒すべきでしょうね。さりとて、こちらが相手を警戒している空気も出してはいけない。
あるいは、一気にリリーを襲うという手もありますが……
アナスタシア。貴女が密偵していて気付いたことは何かありますか?シュプリッツァーの件以外でです」
01~30 それ以外の成果はなし
31~70 リリー自身の能力
71~94 上+テルモンの武官情報
95~00 複数の有力情報
769: ◆Try7rHwMFw 2019/05/27(月) 22:19:46.77 ID:QdD23F03O
※再判定
リリーの能力(コンマ下)
01~20 ミーシャが戯れに立ち会ったら……
21~50 テルモンでは相当名の知られた騎士の家系で……
51~80 テルモンでは女だてらに国予選で上位に食い込んだ
81~94 特に印象はない(無能力者の可能性大)
95~00 無能力者確定
武官について(コンマ下2)
01~10 ?????
11~50 テルモンでは相当名の知られた家系で……
51~70 国予選の上位者
71~94 あまりよく知らないが、ミーシャより弱そう
95~00 雑魚
リリーの能力(コンマ下)
01~20 ミーシャが戯れに立ち会ったら……
21~50 テルモンでは相当名の知られた騎士の家系で……
51~80 テルモンでは女だてらに国予選で上位に食い込んだ
81~94 特に印象はない(無能力者の可能性大)
95~00 無能力者確定
武官について(コンマ下2)
01~10 ?????
11~50 テルモンでは相当名の知られた家系で……
51~70 国予選の上位者
71~94 あまりよく知らないが、ミーシャより弱そう
95~00 雑魚
773: ◆Try7rHwMFw 2019/05/27(月) 22:35:36.75 ID:QdD23F03O
「あれから色々探ってみました。リリーの素性や、武官の構成についてもです。
武官は大したことはないはずです。ミーシャ様より強いのは、いない気がしました。
問題はリリー当人。フェルガナ家はテルモンの名門で、彼女も皇帝の側近となるべく育てられたようです」
「それは知っています。問題は、リリー本人の力量です。私は立ち合ったことがないですが……」
「前回大会の国別予選では、準々決勝敗退だったそうです。……問題は、その相手。
エド・ハーデンに即試合放棄という奇っ怪な負け方をしているそうなのです。
そして、今の評判は……国代表を争えるのではと」
部屋に緊張が走った。つまり、ミーシャ様と同等か、それ以上……。
そして、皆が師匠を見た。彼女は苦笑する。
「私は現役を引いた身ですよ?」
「いえ、それでもウィンドグレイス卿以外で師匠に勝てそうなのはほとんどいません」
「あまり期待されるのも困りますが。ただ、戦力的にはこちらが上なのは確かでしょうね。……ハーデンが来ない限りは」
そこだ。そして、「もう一人のランダム」まで来たなら……
僕は頭を振って、嫌な予感を振りほどいた。
>>85以上で相当な有力情報
武官は大したことはないはずです。ミーシャ様より強いのは、いない気がしました。
問題はリリー当人。フェルガナ家はテルモンの名門で、彼女も皇帝の側近となるべく育てられたようです」
「それは知っています。問題は、リリー本人の力量です。私は立ち合ったことがないですが……」
「前回大会の国別予選では、準々決勝敗退だったそうです。……問題は、その相手。
エド・ハーデンに即試合放棄という奇っ怪な負け方をしているそうなのです。
そして、今の評判は……国代表を争えるのではと」
部屋に緊張が走った。つまり、ミーシャ様と同等か、それ以上……。
そして、皆が師匠を見た。彼女は苦笑する。
「私は現役を引いた身ですよ?」
「いえ、それでもウィンドグレイス卿以外で師匠に勝てそうなのはほとんどいません」
「あまり期待されるのも困りますが。ただ、戦力的にはこちらが上なのは確かでしょうね。……ハーデンが来ない限りは」
そこだ。そして、「もう一人のランダム」まで来たなら……
僕は頭を振って、嫌な予感を振りほどいた。
>>85以上で相当な有力情報
775: ◆Try7rHwMFw 2019/05/27(月) 23:09:20.89 ID:QdD23F03O
……何か、頭痛がするな。というより頭が熱くなってきた。
ラーナを見ると、「……あれ?」と言いながら顔を赤くしている。どういうことだろう。
師匠が溜め息混じりにミーシャ様を見た。
「……ミーシャ様、効き目が出てしまってるようですが……いいのですか?」
「効き目?」
「シトロレモンにシトロリンゴ。確かに美味ですが、それらにはもう一つの顔があります。……強壮剤ですよ」
「……あ」
ミーシャ様がハハ、と笑った。
「実は……稽古の時に妙な空気を感じてしまっていたんです。多分、3人の間で何かあったのだろうと。
そこでお節介かもしれませんが、後押しを」
「ミーシャ様、お節介が過ぎま……」
「イマーラ様のクラン様への想いの件、でしょう?見ていれば分かりますよ。そして、イマーラ様がそれを何とか圧し殺していたのも。
そういう時は、素直になることです。お節介なのは重々承知してますが……せめてもの恩返しです」
悪戯っぽくミーシャ様が笑った。師匠は……
01~15 しばらく一人にさせてください
16~50 ……恩返し、ですか
51~80 そうなのかも、しれませんね
81~94 そう言うとミーシャ様はアナスタシアの顔を引き寄せ……
95~00 上+α
ラーナを見ると、「……あれ?」と言いながら顔を赤くしている。どういうことだろう。
師匠が溜め息混じりにミーシャ様を見た。
「……ミーシャ様、効き目が出てしまってるようですが……いいのですか?」
「効き目?」
「シトロレモンにシトロリンゴ。確かに美味ですが、それらにはもう一つの顔があります。……強壮剤ですよ」
「……あ」
ミーシャ様がハハ、と笑った。
「実は……稽古の時に妙な空気を感じてしまっていたんです。多分、3人の間で何かあったのだろうと。
そこでお節介かもしれませんが、後押しを」
「ミーシャ様、お節介が過ぎま……」
「イマーラ様のクラン様への想いの件、でしょう?見ていれば分かりますよ。そして、イマーラ様がそれを何とか圧し殺していたのも。
そういう時は、素直になることです。お節介なのは重々承知してますが……せめてもの恩返しです」
悪戯っぽくミーシャ様が笑った。師匠は……
01~15 しばらく一人にさせてください
16~50 ……恩返し、ですか
51~80 そうなのかも、しれませんね
81~94 そう言うとミーシャ様はアナスタシアの顔を引き寄せ……
95~00 上+α
778: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 09:41:34.04 ID:LGigVpoOO
「そうなのかも、しれませんね。…
私は私について、あまりにクランに話さないでいた。……いい歳をして、怖がってたのですね」
師匠が苦笑して、席を立った。
「行きましょうか。ミーシャ様、よいお茶をどうもありがとうこざいます」
「ええ。これからは?」
「元々、夜に話し合うつもりでした。頃合い、なのかもしれません。交わるか否かは別としても」
「そうですか。いい方向に向かうといいですね」
師匠は穏やかに微笑んだ。
#
「……さて」
部屋に戻ると、僕とラーナは師匠に向き合った。部屋にはパーシャさんから渡されたお香が炊かれている。少しスッとする感じの香りだ。
身体の芯の部分は熱いままだけど、お香の効き目が出てるからか情欲に流されるほどではない。
「少し、昔話をしましょうか。ある愚かなエルフの話です」
師匠は自嘲気味に話し出した。それが師匠自身の話であるのは、明らかだった。
「……今から30年ほど前……ちょうどラーナより少しだけ年上だった時ぐらいの話です。
父が死に、私は独りで暮らしていました。村にもまだ馴染めず、ただ書庫の本を読み、独りで研鑽に明け暮れる日々でした。
ある時戯れに、自分の力がどれ程か知りたいと思い立ちました。そして、独り旅に出たのです。武者修行、というと格好が良すぎますが」
彼女は窓の外を見る。
「……ある時、モリブスの貧困街で一人の少年を見付けました。暴行を受け、傷付き死に掛かっていた。私は何を思ったか、彼を拾い、助けたのです」
「一目惚れ、ですか?」
ラーナの言葉に一瞬躊躇し、師匠は頷いた。
「……そうですね。彼は男 でした。時に女性の姿をすることもあった。そして……本当に美しかった。だからこそ、妬まれてもいた。
彼はモリブスの闇ギルドから目を付けられていました。そして、彼は彼らに復讐しようと強く思っていました」
「……そこで、武道を教えた?」
「ええ。彼は筋が良かった。スナイダ流の業をみるみる吸収し、1年もしないうちに相当な使い手になりました。……しかし」
01~75 返り討ちに遭って死亡
76~94 ギルドを壊滅させたが闇墜ち
95~00 上+α(存命中確定、重要キャラに)
私は私について、あまりにクランに話さないでいた。……いい歳をして、怖がってたのですね」
師匠が苦笑して、席を立った。
「行きましょうか。ミーシャ様、よいお茶をどうもありがとうこざいます」
「ええ。これからは?」
「元々、夜に話し合うつもりでした。頃合い、なのかもしれません。交わるか否かは別としても」
「そうですか。いい方向に向かうといいですね」
師匠は穏やかに微笑んだ。
#
「……さて」
部屋に戻ると、僕とラーナは師匠に向き合った。部屋にはパーシャさんから渡されたお香が炊かれている。少しスッとする感じの香りだ。
身体の芯の部分は熱いままだけど、お香の効き目が出てるからか情欲に流されるほどではない。
「少し、昔話をしましょうか。ある愚かなエルフの話です」
師匠は自嘲気味に話し出した。それが師匠自身の話であるのは、明らかだった。
「……今から30年ほど前……ちょうどラーナより少しだけ年上だった時ぐらいの話です。
父が死に、私は独りで暮らしていました。村にもまだ馴染めず、ただ書庫の本を読み、独りで研鑽に明け暮れる日々でした。
ある時戯れに、自分の力がどれ程か知りたいと思い立ちました。そして、独り旅に出たのです。武者修行、というと格好が良すぎますが」
彼女は窓の外を見る。
「……ある時、モリブスの貧困街で一人の少年を見付けました。暴行を受け、傷付き死に掛かっていた。私は何を思ったか、彼を拾い、助けたのです」
「一目惚れ、ですか?」
ラーナの言葉に一瞬躊躇し、師匠は頷いた。
「……そうですね。彼は男 でした。時に女性の姿をすることもあった。そして……本当に美しかった。だからこそ、妬まれてもいた。
彼はモリブスの闇ギルドから目を付けられていました。そして、彼は彼らに復讐しようと強く思っていました」
「……そこで、武道を教えた?」
「ええ。彼は筋が良かった。スナイダ流の業をみるみる吸収し、1年もしないうちに相当な使い手になりました。……しかし」
01~75 返り討ちに遭って死亡
76~94 ギルドを壊滅させたが闇墜ち
95~00 上+α(存命中確定、重要キャラに)
780: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 11:37:27.59 ID:LGigVpoOO
師匠が唇を強く噛んだ。
「……彼は、独り闇ギルドに突入してしまいました。無謀だ、敵うわけがない、と止めたのに……。
『イマーラさんと共に生きるなら、けじめはつけないと』と聞きませんでした。……そして……命を落とした」
部屋は、しんと静まり返った。……そんなことがあったとは、知らなかった。
「……イマーラ様は、その後どうしたんですか?」
遠慮がちに訊くラーナに、師匠は首を振った。
「……できれば、仇を取りたかった。彼は、恋人である以上に……私の家族だったから。でも、今の私じゃ勝てないとも、分かってもいた。
だから……腕を磨きに磨き、父の禁を破って大武術会に出たのです。優勝して、闇ギルドを完全に潰すために」
「でも、それは……」
「ええ。叶わなかった。準決勝でテルモンのある剣士に左腕を斬られて、全ては終わりました。
救いなのは、決勝で彼がモリブスの闇ギルド出身の男を一刀両断にしたことでしたが……私の心は晴れぬままでした。
怪我が癒えてからしばらくの私は、ただの脱け殻でした。彼の幻影を追って、若い子に手を出し、傷付けてしまったこともあります。……馬鹿なことを」
グリフィン様やウィンドグレイス卿が言っていたのはこのことだったのか。そして、師匠が僕に女の子の格好をさせたがる理由も、少し分かった。
「……師匠は、僕にも彼を重ねているんですか」
「ちっ、違います!!それは全くの……」
師匠はそう言うと、自嘲した。
「……いえ、やはりどこかで重ねてるのかもしれません。貴方は貴方でしかないのに。
……彼とのことが想い出になりつつあった時に、貴方が現れた。しかもオーディナル家の人間だという。月並みですが、運命に近いものを感じました。
だから、私は貴方を弟子に取った。そして……過ちを繰り返さないように、男女の感情を圧し殺していたんです」
「そうだったのですか……」
再び、沈黙が部屋を包んだ。僕は、何を言えばいいんだろう?
※好感度108
46以上でオート進行
「……彼は、独り闇ギルドに突入してしまいました。無謀だ、敵うわけがない、と止めたのに……。
『イマーラさんと共に生きるなら、けじめはつけないと』と聞きませんでした。……そして……命を落とした」
部屋は、しんと静まり返った。……そんなことがあったとは、知らなかった。
「……イマーラ様は、その後どうしたんですか?」
遠慮がちに訊くラーナに、師匠は首を振った。
「……できれば、仇を取りたかった。彼は、恋人である以上に……私の家族だったから。でも、今の私じゃ勝てないとも、分かってもいた。
だから……腕を磨きに磨き、父の禁を破って大武術会に出たのです。優勝して、闇ギルドを完全に潰すために」
「でも、それは……」
「ええ。叶わなかった。準決勝でテルモンのある剣士に左腕を斬られて、全ては終わりました。
救いなのは、決勝で彼がモリブスの闇ギルド出身の男を一刀両断にしたことでしたが……私の心は晴れぬままでした。
怪我が癒えてからしばらくの私は、ただの脱け殻でした。彼の幻影を追って、若い子に手を出し、傷付けてしまったこともあります。……馬鹿なことを」
グリフィン様やウィンドグレイス卿が言っていたのはこのことだったのか。そして、師匠が僕に女の子の格好をさせたがる理由も、少し分かった。
「……師匠は、僕にも彼を重ねているんですか」
「ちっ、違います!!それは全くの……」
師匠はそう言うと、自嘲した。
「……いえ、やはりどこかで重ねてるのかもしれません。貴方は貴方でしかないのに。
……彼とのことが想い出になりつつあった時に、貴方が現れた。しかもオーディナル家の人間だという。月並みですが、運命に近いものを感じました。
だから、私は貴方を弟子に取った。そして……過ちを繰り返さないように、男女の感情を圧し殺していたんです」
「そうだったのですか……」
再び、沈黙が部屋を包んだ。僕は、何を言えばいいんだろう?
※好感度108
46以上でオート進行
782: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 12:02:20.84 ID:LGigVpoOO
……師匠には恩もある。ただ……異性を感じてドキッとしたことがない、とは言わない。
僕はそんなに器用な方じゃないけど……師匠を支えてあげたいという気持ちはある。
この人は、ずっと独りだったんだ。30年前に、最愛の人を亡くしてからずっと。
だとするなら、答えは一つだ。
「……ラーナ、ごめん」
僕は、立ち上がって師匠の所に行くと、その頭を抱き寄せた。
「……!!?」
「……師匠、もう我慢しなくていいです。ミーシャ様の言った通り、素直になってください。……僕はそれを、受け入れますから」
「……本当に、いいの?」
「……ええ」
師匠がラーナを見た。
01~10 ラーナは寂しげな笑顔を浮かべ、部屋を去っていく
11~30 クランは私の番ですけど……今晩だけはイマーラ様のものにしていいですよ
31~80 ……せっかくですし、3人でしません?
81~94 上+α
95~00 特殊イベントへ
僕はそんなに器用な方じゃないけど……師匠を支えてあげたいという気持ちはある。
この人は、ずっと独りだったんだ。30年前に、最愛の人を亡くしてからずっと。
だとするなら、答えは一つだ。
「……ラーナ、ごめん」
僕は、立ち上がって師匠の所に行くと、その頭を抱き寄せた。
「……!!?」
「……師匠、もう我慢しなくていいです。ミーシャ様の言った通り、素直になってください。……僕はそれを、受け入れますから」
「……本当に、いいの?」
「……ええ」
師匠がラーナを見た。
01~10 ラーナは寂しげな笑顔を浮かべ、部屋を去っていく
11~30 クランは私の番ですけど……今晩だけはイマーラ様のものにしていいですよ
31~80 ……せっかくですし、3人でしません?
81~94 上+α
95~00 特殊イベントへ
787: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 15:33:18.19 ID:zHY+a0srO
ラーナはうーんと唸っている。そしてポンと手を叩いた。
「せっかくですから、3人でしません?」
「……は?」
「だってさ、ミーシャ様のお茶って私も飲んでるし。2人にさせてあげようかなって思ったけど、何というか、私も我慢できない……し」
ラーナは顔を赤くしながらもじもじしている。師匠がふふっと笑った。
「私は構いませんよ。でも、本当にいいのですか?」
「ええ。イマーラ様なら私としては何も。後は、クラン次第かなと」
2人が濡れた瞳で僕を見ている。……僕も、ちょっと我慢できそうにない。
それに、この2人なら普通に上手くやっていけそうだ。
僕も、覚悟を決めた。
「うん。師匠、これからよろしくお願いします」
「クラン。番になるのですから、師匠呼びはもうやめましょう。イマーラ、でいいですよ」
師匠が右腕を僕の首にかけてしなだれかかってきた。ラーナはいそいそと服を脱ぎ始めている。
「……なんか、慣れるまで時間がかかりそうですね」
「ウフフ、そういうところも可愛いですよ。……ほら」
「何というか、その、頑張ります」
「こちらこそ。20年近くしてないから、不安ですけど」
>>70以上で?
「せっかくですから、3人でしません?」
「……は?」
「だってさ、ミーシャ様のお茶って私も飲んでるし。2人にさせてあげようかなって思ったけど、何というか、私も我慢できない……し」
ラーナは顔を赤くしながらもじもじしている。師匠がふふっと笑った。
「私は構いませんよ。でも、本当にいいのですか?」
「ええ。イマーラ様なら私としては何も。後は、クラン次第かなと」
2人が濡れた瞳で僕を見ている。……僕も、ちょっと我慢できそうにない。
それに、この2人なら普通に上手くやっていけそうだ。
僕も、覚悟を決めた。
「うん。師匠、これからよろしくお願いします」
「クラン。番になるのですから、師匠呼びはもうやめましょう。イマーラ、でいいですよ」
師匠が右腕を僕の首にかけてしなだれかかってきた。ラーナはいそいそと服を脱ぎ始めている。
「……なんか、慣れるまで時間がかかりそうですね」
「ウフフ、そういうところも可愛いですよ。……ほら」
「何というか、その、頑張ります」
「こちらこそ。20年近くしてないから、不安ですけど」
>>70以上で?
789: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 15:49:35.55 ID:zHY+a0srO
※クリティカル
夜まで中断します。……やっぱり呪われてましたね。
夜まで中断します。……やっぱり呪われてましたね。
793: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 20:37:09.48 ID:9uJYWQouO
「……で、クランはそのままでするの?」
下着だけになったラーナがベッドに寝そべりながら訊いてきた。……そういえば、まだ女の子の格好のままだった。
「あ、すぐに着替え……」
「あ、『クララ』はそのままでいいですよ」
「は?」
師匠はニコニコしながら僕の胸の辺りを指で弄っている。……少し、腰の奥の熱さが増した気がした。
「せっかくですしね。多分、気に入ってくれると思うのですけど」
「えっ、だから僕は男……」
「ええ、『男の娘』ですよね。知ってます。本当に気持ちいいですから、安心して身体を委ねて下さいね」
「え、あっ、ちょっと!」
師匠は強引に僕を右手だけで抱きかかえる。そして、ぽすっとベッドに押し倒した。
「あ、イマーラ様だけずるい!」
「いいですよ。ラーナもいらっしゃい?……あ、そうだ」
師匠が 蕩な笑みを浮かべた。……何だかすっごく嫌な予感がする。
「ラーナ、ミーシャから貰った薬ありましたよね?それを使いましょう」
「え、あの『生える』って薬ですか?さすがにそれは……」
僕の全身に鳥肌が立った。いや、師匠と愛し合うのはいいけど、初めてが「抱かれる」方なのは嫌だ。……怖い。
#
その日の夜を、僕は忘れることはないだろう。
男としての尊厳を壊され、代わりに至福の快楽を味わう術を知ってしまったのだから。
きっと引き返せないのだろうけど……もう、いいや。これが女の子の感覚なら、それに溺れるのも悪くない、かな。
※クランに女装に対する抵抗がなくなりました。潜入などでは大いに優位に働きます。
※クランに男性からのフラグも立つようになりました。現状では相手はいませんが、選択肢によっては可能です。
下着だけになったラーナがベッドに寝そべりながら訊いてきた。……そういえば、まだ女の子の格好のままだった。
「あ、すぐに着替え……」
「あ、『クララ』はそのままでいいですよ」
「は?」
師匠はニコニコしながら僕の胸の辺りを指で弄っている。……少し、腰の奥の熱さが増した気がした。
「せっかくですしね。多分、気に入ってくれると思うのですけど」
「えっ、だから僕は男……」
「ええ、『男の娘』ですよね。知ってます。本当に気持ちいいですから、安心して身体を委ねて下さいね」
「え、あっ、ちょっと!」
師匠は強引に僕を右手だけで抱きかかえる。そして、ぽすっとベッドに押し倒した。
「あ、イマーラ様だけずるい!」
「いいですよ。ラーナもいらっしゃい?……あ、そうだ」
師匠が 蕩な笑みを浮かべた。……何だかすっごく嫌な予感がする。
「ラーナ、ミーシャから貰った薬ありましたよね?それを使いましょう」
「え、あの『生える』って薬ですか?さすがにそれは……」
僕の全身に鳥肌が立った。いや、師匠と愛し合うのはいいけど、初めてが「抱かれる」方なのは嫌だ。……怖い。
#
その日の夜を、僕は忘れることはないだろう。
男としての尊厳を壊され、代わりに至福の快楽を味わう術を知ってしまったのだから。
きっと引き返せないのだろうけど……もう、いいや。これが女の子の感覚なら、それに溺れるのも悪くない、かな。
※クランに女装に対する抵抗がなくなりました。潜入などでは大いに優位に働きます。
※クランに男性からのフラグも立つようになりました。現状では相手はいませんが、選択肢によっては可能です。
795: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 20:40:06.35 ID:9uJYWQouO
※好感度
ラーナ(コンマ下)
コンマ下一桁×5(最低保証10)
イマーラ(コンマ下2)
コンマ下一桁×10+70(最低保証90)
※イマーラの好感度200突破が確定しているため、ボーナスの選択を後程行います。
※ラーナの好感度が400超えした場合のボーナスも同様に行います。
ラーナ(コンマ下)
コンマ下一桁×5(最低保証10)
イマーラ(コンマ下2)
コンマ下一桁×10+70(最低保証90)
※イマーラの好感度200突破が確定しているため、ボーナスの選択を後程行います。
※ラーナの好感度が400超えした場合のボーナスも同様に行います。
799: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 20:45:25.34 ID:9uJYWQouO
好感度
ラーナ 386
イマーラ 208
※好感度200超えボーナスの中身を選択できます。3票先取で以下から選んでください。
1 ファンブル回避権
2 戦闘中1回のみクリティカル90以上に
3 他キャラ行動時、戦闘時のファンブル回避権
ラーナ 386
イマーラ 208
※好感度200超えボーナスの中身を選択できます。3票先取で以下から選んでください。
1 ファンブル回避権
2 戦闘中1回のみクリティカル90以上に
3 他キャラ行動時、戦闘時のファンブル回避権
806: ◆Try7rHwMFw 2019/05/28(火) 22:21:26.65 ID:9uJYWQouO
【27日目】
「んん……」
まだ身体の底に、甘い痺れが残っている気がする。右にはラーナ、左には師匠が腕を絡ませてすうすうと寝息を立てていた。
身体は汗や体液でベトベトだ。お風呂に入りたいけど……
「んん……クランん……」
「……んふふ……可愛い……」
幸せそうに眠る2人を起こすのは忍びない。僕は諦めて、身体をベッドに預けた。
……さわ……
……僕の下半身に、何かが触れた気がする。気のせい……
さわ、さわさわ……きゅっ
……気のせいじゃないな、これは……
「師匠、朝から何やってるんですか……」
「あら、おはよう。朝の挨拶ですよ?それに、『師匠』じゃなくってイマーラ。いいですか?」
クリクリっと先を軽く弄られると、僕のそれは簡単に硬くなった。……僕は溜め息をつく。
「はいはい、イマーラさん。……んんっ!?」
今度はお尻の方に感触があった。甘い痺れが、また強くなる。
「ラーナぁ……君も何やってるのさ……」
「え?朝の挨拶だよ?まだご飯まであるし、もう一回しよ?」
ニヘヘ、とラーナが悪戯っぽく笑う。……エルフの 欲の強さを、甘く見ていた。
#
結局3人でもう一戦やって、予定より1時間遅く僕らは朝食を取るはめになった。
#
「……でお茶会までどうするの?時間はそこそこあるけど」
ラーナが牛乳を飲みながら訊いてきた。確かに、まだやるべきことはある気がする。
>>3票先取
1 ミーシャたちに会いに行く
2 シュプリッツァーに会いに行く
3 パーシャに会いに行く
4 スティーブンスに会いに行く
5 街を散策
6 稽古する
7 その他自由安価
>>2回目の行動の有無はコンマ判定です(中確率)
※自由安価歓迎します
「んん……」
まだ身体の底に、甘い痺れが残っている気がする。右にはラーナ、左には師匠が腕を絡ませてすうすうと寝息を立てていた。
身体は汗や体液でベトベトだ。お風呂に入りたいけど……
「んん……クランん……」
「……んふふ……可愛い……」
幸せそうに眠る2人を起こすのは忍びない。僕は諦めて、身体をベッドに預けた。
……さわ……
……僕の下半身に、何かが触れた気がする。気のせい……
さわ、さわさわ……きゅっ
……気のせいじゃないな、これは……
「師匠、朝から何やってるんですか……」
「あら、おはよう。朝の挨拶ですよ?それに、『師匠』じゃなくってイマーラ。いいですか?」
クリクリっと先を軽く弄られると、僕のそれは簡単に硬くなった。……僕は溜め息をつく。
「はいはい、イマーラさん。……んんっ!?」
今度はお尻の方に感触があった。甘い痺れが、また強くなる。
「ラーナぁ……君も何やってるのさ……」
「え?朝の挨拶だよ?まだご飯まであるし、もう一回しよ?」
ニヘヘ、とラーナが悪戯っぽく笑う。……エルフの 欲の強さを、甘く見ていた。
#
結局3人でもう一戦やって、予定より1時間遅く僕らは朝食を取るはめになった。
#
「……でお茶会までどうするの?時間はそこそこあるけど」
ラーナが牛乳を飲みながら訊いてきた。確かに、まだやるべきことはある気がする。
>>3票先取
1 ミーシャたちに会いに行く
2 シュプリッツァーに会いに行く
3 パーシャに会いに行く
4 スティーブンスに会いに行く
5 街を散策
6 稽古する
7 その他自由安価
>>2回目の行動の有無はコンマ判定です(中確率)
※自由安価歓迎します
814: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 09:24:57.87 ID:86o7w/k/O
「……とりあえず、ミーシャ様の所に行こうか。今日の立ち回りも確認したいし」
「ん、それがいいね。イマーラ様も、それでいいですか?」
「……あ、はい。いいですよ」
師匠はうっとりと僕を見ていたようで、慌てて我に返ったみたいだ。随分年上の人に言う言葉じゃないけど、可愛いなあ。
#
後宮の騎士にミーシャ様の居所を訊くと、まだ部屋らしい。
公務がない時の王族って、手持ち無沙汰なのかな。
>>80以上で?
「ん、それがいいね。イマーラ様も、それでいいですか?」
「……あ、はい。いいですよ」
師匠はうっとりと僕を見ていたようで、慌てて我に返ったみたいだ。随分年上の人に言う言葉じゃないけど、可愛いなあ。
#
後宮の騎士にミーシャ様の居所を訊くと、まだ部屋らしい。
公務がない時の王族って、手持ち無沙汰なのかな。
>>80以上で?
816: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 09:29:30.37 ID:86o7w/k/O
※ファンブル回避権消費、残り3回
※再判定
※再判定
818: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 09:50:58.49 ID:86o7w/k/O
※特になし
「あら皆様。昨晩は……上手く行かれたみたいですね」
うふ、とミーシャ様が笑った。アナスタシアは、ちょうど朝食を片付けているところだ。
「ええ。お蔭様で。『クララ』の可愛いところもたっぷり見れましたし、本当に感謝しておりますわ」
「あら、それはそれは」
ミーシャ様の目が妖しく笑った。……そういえば、この人は元から「付いている」んだっけ。
「今度機会があったら、5人でしましょうか。ねえ、アナ」
「……!!もう、ミーシャ様ったら」
アナスタシアは顔を赤くしてむくれた。うふふ、と悪戯っぽい笑みを浮かべたミーシャ様だけど、急に真顔になった。
「で、ここに来たということは……昼のお茶会の件、ですね」
「はい。向こうの出方にも依りますが……リリーをどうするか、ある程度は決めた方がいいかと。
リリーだけなら、多分然程の問題はありません。リリーにお付きの武官数人でも、この5人なら多分なんとかなります。
ただ、問題は援軍が来た場合です。転移装置を彼女は多分持っている。呼び出される相手によっては、確保を諦めなければならないかもしれない」
ミーシャ様が小さく頷いた。
「そうですね。理想は、ゆっくり話しながら隙を見て……ですけど。
それと、リリー自身もかなりの使い手です。向こうが戦闘態勢に入る前に、何とかしたいところですわね」
「ええ。ですから、害意をあからさまにせず、無害なフリを私たちはしておく必要があります。となると……」
>>70以上で懐刀ぐらいはある
「あら皆様。昨晩は……上手く行かれたみたいですね」
うふ、とミーシャ様が笑った。アナスタシアは、ちょうど朝食を片付けているところだ。
「ええ。お蔭様で。『クララ』の可愛いところもたっぷり見れましたし、本当に感謝しておりますわ」
「あら、それはそれは」
ミーシャ様の目が妖しく笑った。……そういえば、この人は元から「付いている」んだっけ。
「今度機会があったら、5人でしましょうか。ねえ、アナ」
「……!!もう、ミーシャ様ったら」
アナスタシアは顔を赤くしてむくれた。うふふ、と悪戯っぽい笑みを浮かべたミーシャ様だけど、急に真顔になった。
「で、ここに来たということは……昼のお茶会の件、ですね」
「はい。向こうの出方にも依りますが……リリーをどうするか、ある程度は決めた方がいいかと。
リリーだけなら、多分然程の問題はありません。リリーにお付きの武官数人でも、この5人なら多分なんとかなります。
ただ、問題は援軍が来た場合です。転移装置を彼女は多分持っている。呼び出される相手によっては、確保を諦めなければならないかもしれない」
ミーシャ様が小さく頷いた。
「そうですね。理想は、ゆっくり話しながら隙を見て……ですけど。
それと、リリー自身もかなりの使い手です。向こうが戦闘態勢に入る前に、何とかしたいところですわね」
「ええ。ですから、害意をあからさまにせず、無害なフリを私たちはしておく必要があります。となると……」
>>70以上で懐刀ぐらいはある
821: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 12:33:18.27 ID:aeW8cFTzO
※クリティカル、昇格
ミーシャ様は「武器なら大丈夫です」と力強く言った。
「懐に隠せる程度の大きさの短剣なら持ち合わせがあります。短剣はそう使い慣れてませんが、いざという時には」
「そうですか。なら、一応全員戦えるわけですね」
ラーナも首を縦に振った。
「ロッドなしだと命中精度は落ちるけど、目眩まし程度なら。アナスタシアは後方支援だろうし、一応前衛後衛で分けられますね」
「ええ。後は、誰が優先的にリリーに当たるかです」
1 クラン
2 イマーラ
3 ミーシャ
>>3票先取
ミーシャ様は「武器なら大丈夫です」と力強く言った。
「懐に隠せる程度の大きさの短剣なら持ち合わせがあります。短剣はそう使い慣れてませんが、いざという時には」
「そうですか。なら、一応全員戦えるわけですね」
ラーナも首を縦に振った。
「ロッドなしだと命中精度は落ちるけど、目眩まし程度なら。アナスタシアは後方支援だろうし、一応前衛後衛で分けられますね」
「ええ。後は、誰が優先的にリリーに当たるかです」
1 クラン
2 イマーラ
3 ミーシャ
>>3票先取
826: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 12:52:48.42 ID:aeW8cFTzO
「……僕がやります」
僕の言葉に、師匠は驚いた様子だ。
「クラン??……気持ちは嬉しいけど、リリーは……」
「分かってます。力量ならミーシャ様よりあるいは上。簡単な相手じゃないのも分かってます。
ですが、僕は師匠やラーナ、ミーシャ様を守りたい。それに、一人で戦うわけでもありませんから」
「……分かりました。ならリリーに一番近い席に、クランは座って下さい。
それと……皆さん。毒には注意してください。万一もあり得ますから」
その場にいる全員が同意した。不審に思われるかもしれないが、下手に動けない。
「後はその場の判断を優先しましょう。リリーが対話に応じる相手ならそれでいいですが……楽観は厳に慎みましょう」
鼓動が速くなった。……ここでリリーを捕まえられるだろうか。
>>50以上で時間あり(行動多数決へ)
僕の言葉に、師匠は驚いた様子だ。
「クラン??……気持ちは嬉しいけど、リリーは……」
「分かってます。力量ならミーシャ様よりあるいは上。簡単な相手じゃないのも分かってます。
ですが、僕は師匠やラーナ、ミーシャ様を守りたい。それに、一人で戦うわけでもありませんから」
「……分かりました。ならリリーに一番近い席に、クランは座って下さい。
それと……皆さん。毒には注意してください。万一もあり得ますから」
その場にいる全員が同意した。不審に思われるかもしれないが、下手に動けない。
「後はその場の判断を優先しましょう。リリーが対話に応じる相手ならそれでいいですが……楽観は厳に慎みましょう」
鼓動が速くなった。……ここでリリーを捕まえられるだろうか。
>>50以上で時間あり(行動多数決へ)
828: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 12:56:21.39 ID:aeW8cFTzO
※お茶会イベントへ
夜まで中断。
夜まで中断。
829: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 20:50:32.86 ID:cXnf9gk+O
#
「ここがテルモン大使館、か」
武骨な石造りの建物は、ほっそりとした建物が多いイーリスでは目立つ。その異様さが、緊張感をいやがおうにも高めた。
「行きましょう。近衛騎士の皆さんは、この辺りで待機を」
「はっ」
サマートさんの部下数人は大使館の前で引いた。守衛にミーシャ様が話すと、中に通される。
廊下は黒で統一されていた。重厚感、というより威圧感すら覚えた。
「……何か不気味だね」
「しっ、あくまで普通に」
そうラーナに言う僕も、あまり平常心ではない。
2階へと上がると、大きな部屋が見えた。遠間からだけど、その入口に長身の長い黒髪の女性がいるのが分かった。
「ミーシャ王女様、ご機嫌麗しゅう。大変ご無沙汰しておりました」
満面の笑顔で、入口の女性が深々と一礼した。……彼女がリリー・フェルガナらしい。
「こちらこそ。お会いできるのを楽しみにしておりましたわ。
こちらがトリスからの客人、イマーラ・ランドルス様ですわ。そして、後ろにおられるのがそのお弟子さんの、クララ・オーディナル様。そしてラーナ・リエーネ様です」
「お初にお目にかかります。大変光栄ですわ」
「貴女がかの高名な……一度お目にかかりたいと思っておりました。本日は有意義で楽しい会になるといいですわね」
「ええ。クララ、ラーナ、ご挨拶を」
僕らも師匠に倣って一礼した。……冷や汗が流れる。
「ク、クララ、オーディナルです。よろしくお願いいたします」
>>10以下で?(クランが女装慣れしたため看破確率は下がっています)
(なお、宝石は隠しています)
「ここがテルモン大使館、か」
武骨な石造りの建物は、ほっそりとした建物が多いイーリスでは目立つ。その異様さが、緊張感をいやがおうにも高めた。
「行きましょう。近衛騎士の皆さんは、この辺りで待機を」
「はっ」
サマートさんの部下数人は大使館の前で引いた。守衛にミーシャ様が話すと、中に通される。
廊下は黒で統一されていた。重厚感、というより威圧感すら覚えた。
「……何か不気味だね」
「しっ、あくまで普通に」
そうラーナに言う僕も、あまり平常心ではない。
2階へと上がると、大きな部屋が見えた。遠間からだけど、その入口に長身の長い黒髪の女性がいるのが分かった。
「ミーシャ王女様、ご機嫌麗しゅう。大変ご無沙汰しておりました」
満面の笑顔で、入口の女性が深々と一礼した。……彼女がリリー・フェルガナらしい。
「こちらこそ。お会いできるのを楽しみにしておりましたわ。
こちらがトリスからの客人、イマーラ・ランドルス様ですわ。そして、後ろにおられるのがそのお弟子さんの、クララ・オーディナル様。そしてラーナ・リエーネ様です」
「お初にお目にかかります。大変光栄ですわ」
「貴女がかの高名な……一度お目にかかりたいと思っておりました。本日は有意義で楽しい会になるといいですわね」
「ええ。クララ、ラーナ、ご挨拶を」
僕らも師匠に倣って一礼した。……冷や汗が流れる。
「ク、クララ、オーディナルです。よろしくお願いいたします」
>>10以下で?(クランが女装慣れしたため看破確率は下がっています)
(なお、宝石は隠しています)
831: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 20:58:44.56 ID:cXnf9gk+O
リリーは柔らかな笑みを浮かべた。
「あら、そんなに緊張されなくてもよろしいですよ。テルモン大使館一等書記官、リリー・フェルガナです。よろしくお願いいたしますわ。さあ、どうぞ中に」
彼女が先導する形で部屋に入る。そこには……
01~15 ……よう、いつぞやのロリエルフ
16~30 ……!!あ、貴方はっ……!!?
31~50 青白い顔の痩せた男が、武官に混じって立っている
51~70 武官が5人ほど立っている
71~85 武官が3人ほど立っている
86~00 リリーだけ
(95~00だと展開が大幅に有利)
※重要コンマのためコンマ下3
「あら、そんなに緊張されなくてもよろしいですよ。テルモン大使館一等書記官、リリー・フェルガナです。よろしくお願いいたしますわ。さあ、どうぞ中に」
彼女が先導する形で部屋に入る。そこには……
01~15 ……よう、いつぞやのロリエルフ
16~30 ……!!あ、貴方はっ……!!?
31~50 青白い顔の痩せた男が、武官に混じって立っている
51~70 武官が5人ほど立っている
71~85 武官が3人ほど立っている
86~00 リリーだけ
(95~00だと展開が大幅に有利)
※重要コンマのためコンマ下3
836: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 21:19:56.40 ID:cXnf9gk+O
部屋に入ると、武官が3人。そして彼らとは少し離れて、一人初老の白髪の紳士が静かに立っていた。見たこともない細身の長い剣が、腰の鞘に納められている。
そして、彼を見た瞬間師匠の顔が驚愕で固まった。
「……!!!あ、貴方はっ……!!?」
紳士は静かに師匠に向かい一礼した。
「22年前の、大武術会以来ですかな。久しいですな、イマーラ・ランドルス殿」
「アヴェル・ヒースコート伯爵……何故、貴方がここに……」
紳士は黙って首を振った。
「本日は茶会。私はただ、別件で来たまでです。どうぞ御ゆるりと」
リリーは優雅な笑みを崩さない。
「失礼をしましたわ。こちらはヒースコート伯爵。22年前の、大武術会の優勝者ですわ。
たまたまイーリスの親族を訪れていたのですが、イマーラ様が来ると聞いて急遽同席して頂くことになりましたの。
同じ武術家同士、積もる話もおありでしょうし」
師匠の顔色が尋常ではないのは、すぐに分かった。そして、この紳士が……師匠の左手を切り落とした、張本人……。
>>50以上でイマーラは発言を堪える
そして、彼を見た瞬間師匠の顔が驚愕で固まった。
「……!!!あ、貴方はっ……!!?」
紳士は静かに師匠に向かい一礼した。
「22年前の、大武術会以来ですかな。久しいですな、イマーラ・ランドルス殿」
「アヴェル・ヒースコート伯爵……何故、貴方がここに……」
紳士は黙って首を振った。
「本日は茶会。私はただ、別件で来たまでです。どうぞ御ゆるりと」
リリーは優雅な笑みを崩さない。
「失礼をしましたわ。こちらはヒースコート伯爵。22年前の、大武術会の優勝者ですわ。
たまたまイーリスの親族を訪れていたのですが、イマーラ様が来ると聞いて急遽同席して頂くことになりましたの。
同じ武術家同士、積もる話もおありでしょうし」
師匠の顔色が尋常ではないのは、すぐに分かった。そして、この紳士が……師匠の左手を切り落とした、張本人……。
>>50以上でイマーラは発言を堪える
838: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 21:21:28.83 ID:cXnf9gk+O
※クリティカル、発言はするが有利な流れになります
840: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 21:32:27.42 ID:cXnf9gk+O
師匠は大きく息を吸い、そしてヒースコート伯爵に向かい合った。
「……貴方は、隠居したと聞いています。国内の政争に嫌気が差し、表舞台から消えたと。
何故今、私の前に現れたのです」
「……世の中には、ままならぬことが幾つもあるのです。お察しを」
リリーの表情の端に、僅かに苛立ちが見えた。……ヒースコート伯爵にとって、ここに来たことは本意ではない?
「……伯爵」
「失礼を」
ヒースコート伯爵が一歩引いた。リリーは再び笑みを浮かべ、僕らをテーブルへと案内する。
「ではどうぞ。こちら、スコーンとイチゴのジャム、モリブス産カカオのケーキに焼き菓子ですわ。
お茶はテルモン北部、グリーマの一番茶を使っております。どうぞお召し上がりになって」
席につくと、甘い香りが広がった。確かに、いいお茶のようだけど。
>>50以上で多数決回避
「……貴方は、隠居したと聞いています。国内の政争に嫌気が差し、表舞台から消えたと。
何故今、私の前に現れたのです」
「……世の中には、ままならぬことが幾つもあるのです。お察しを」
リリーの表情の端に、僅かに苛立ちが見えた。……ヒースコート伯爵にとって、ここに来たことは本意ではない?
「……伯爵」
「失礼を」
ヒースコート伯爵が一歩引いた。リリーは再び笑みを浮かべ、僕らをテーブルへと案内する。
「ではどうぞ。こちら、スコーンとイチゴのジャム、モリブス産カカオのケーキに焼き菓子ですわ。
お茶はテルモン北部、グリーマの一番茶を使っております。どうぞお召し上がりになって」
席につくと、甘い香りが広がった。確かに、いいお茶のようだけど。
>>50以上で多数決回避
843: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 21:34:55.51 ID:cXnf9gk+O
※多数決へ
1 勧めに従う
2 従わない
>>3票先取
※ヒースコート伯爵の存在に注意してください
1 勧めに従う
2 従わない
>>3票先取
※ヒースコート伯爵の存在に注意してください
849: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 21:48:48.03 ID:cXnf9gk+O
僕は一瞬躊躇した。……もし毒が入ってたら?
だが、多分あのヒースコート伯爵は少なくとも敵じゃない。無理矢理リリーを襲えば割って入るだろうけど、もしこれに毒が入っていたなら、止めに入るはずだ。
僕はティーカップを持った。
>>80以上で?
だが、多分あのヒースコート伯爵は少なくとも敵じゃない。無理矢理リリーを襲えば割って入るだろうけど、もしこれに毒が入っていたなら、止めに入るはずだ。
僕はティーカップを持った。
>>80以上で?
852: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 22:07:36.34 ID:cXnf9gk+O
※再判定
10以下で毒入り
10以下で毒入り
854: ◆Try7rHwMFw 2019/05/29(水) 22:31:32.27 ID:cXnf9gk+O
僕は意を決してお茶を飲んだ。
……
「美味しい……」
師匠をはじめとした皆が、少し驚いたように僕を見た。リリーはウフフと笑う。
「お気に入られたようで良かったですわ。さあ、どうぞ」
皆が一斉にお茶に口を付ける。リリーは余裕の表情だ。
「ミーシャ様、今日はちょっと硬いのでは?お身体は大丈夫ですか?」
「え、ええ。特に問題はありませんわ」
師匠はチラチラと伯爵を見ている。やはり気になるのだろう。
そして、老いたとは言っても……彼は達人だ。片腕を失った師匠より、恐らくは強い。
下手に動いたら、リリーを捕まえるどころか殲滅させられる可能性すらあるかもしれない。
ここからの話の持って行き方は、とても大事だ。……どうする?
>>3票先取
1 無難な世間話(リリー捕縛を断念、ただこちらが危害を加えられる可能性は小さい)
2 ヒースコート伯爵について訊く(どう展開するかはコンマ次第、リリーが動く可能性あり)
3 率直にリリー側の狙いを話して揺さぶる(戦闘確率大、ヒースコート伯爵参戦確率中)
4 奇襲をかける(戦闘へ、ヒースコート伯爵参戦確率極大)
5 イーリスの現状について感想を訊く(どう展開するかはコンマ次第、1に近い展開になる可能性大)
6 自由安価
※自由安価歓迎です
……
「美味しい……」
師匠をはじめとした皆が、少し驚いたように僕を見た。リリーはウフフと笑う。
「お気に入られたようで良かったですわ。さあ、どうぞ」
皆が一斉にお茶に口を付ける。リリーは余裕の表情だ。
「ミーシャ様、今日はちょっと硬いのでは?お身体は大丈夫ですか?」
「え、ええ。特に問題はありませんわ」
師匠はチラチラと伯爵を見ている。やはり気になるのだろう。
そして、老いたとは言っても……彼は達人だ。片腕を失った師匠より、恐らくは強い。
下手に動いたら、リリーを捕まえるどころか殲滅させられる可能性すらあるかもしれない。
ここからの話の持って行き方は、とても大事だ。……どうする?
>>3票先取
1 無難な世間話(リリー捕縛を断念、ただこちらが危害を加えられる可能性は小さい)
2 ヒースコート伯爵について訊く(どう展開するかはコンマ次第、リリーが動く可能性あり)
3 率直にリリー側の狙いを話して揺さぶる(戦闘確率大、ヒースコート伯爵参戦確率中)
4 奇襲をかける(戦闘へ、ヒースコート伯爵参戦確率極大)
5 イーリスの現状について感想を訊く(どう展開するかはコンマ次第、1に近い展開になる可能性大)
6 自由安価
※自由安価歓迎です
859: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 10:48:51.74 ID:FhZ01f4SO
師匠は伯爵を気にしている。ただ、彼にも事情はありそうだ。そこに繋げられれば……。
僕は口を開いた。
「ところで、ヒースコート伯爵とはどのような方なのでしょう?私が生まれる前に、大武術会で優勝されたとは聞いていますが」
「あら、詳しく聞かされてなかったのですか?イマーラ様と伯爵は、対戦経験があるといいますのに」
リリーは含み笑いをして、伯爵を見た。師匠の顔からは血の気が失せている。
「……準決勝で、左腕を斬り落とされたぐらいまでしか」
師匠は当時の事をほとんど話さない。闇ギルドや昔の恋人のこともあったのだろうけど、こうしてみると伯爵自身への恐怖もあったように思えた。
01~25 イマーラ発言したがらず
26~50 ヒースコート発言したがらず
51~75 イマーラ発言
76~94 ヒースコート発言
95~00 上+α
僕は口を開いた。
「ところで、ヒースコート伯爵とはどのような方なのでしょう?私が生まれる前に、大武術会で優勝されたとは聞いていますが」
「あら、詳しく聞かされてなかったのですか?イマーラ様と伯爵は、対戦経験があるといいますのに」
リリーは含み笑いをして、伯爵を見た。師匠の顔からは血の気が失せている。
「……準決勝で、左腕を斬り落とされたぐらいまでしか」
師匠は当時の事をほとんど話さない。闇ギルドや昔の恋人のこともあったのだろうけど、こうしてみると伯爵自身への恐怖もあったように思えた。
01~25 イマーラ発言したがらず
26~50 ヒースコート発言したがらず
51~75 イマーラ発言
76~94 ヒースコート発言
95~00 上+α
861: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 10:55:18.23 ID:FhZ01f4SO
※クリティカル、再判定
01~70 昇格
71~94 2段階昇格
95~00 特殊イベントへ
01~70 昇格
71~94 2段階昇格
95~00 特殊イベントへ
863: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 11:06:39.17 ID:FhZ01f4SO
「……その節は、失礼を」
奥にいた伯爵が、師匠に一礼した。師匠は驚いた様子で固まっている。
「……え?」
「あれは事故、でした。貴女の踏み込みに合わせて闇雲に振るった剣が、不運にもそういう結果をもたらしたに過ぎない。
謝罪の機会すら与えられず、22年が経ってしまった。心より、御詫び申し上げます」
「ヒースコート伯爵……」
師匠は唖然とした様子で彼を見ている。リリーの表情に、再び苛立ちが見えた。
>>35以上で会話続行
奥にいた伯爵が、師匠に一礼した。師匠は驚いた様子で固まっている。
「……え?」
「あれは事故、でした。貴女の踏み込みに合わせて闇雲に振るった剣が、不運にもそういう結果をもたらしたに過ぎない。
謝罪の機会すら与えられず、22年が経ってしまった。心より、御詫び申し上げます」
「ヒースコート伯爵……」
師匠は唖然とした様子で彼を見ている。リリーの表情に、再び苛立ちが見えた。
>>35以上で会話続行
867: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 12:50:58.73 ID:NYEGWS4JO
「伯爵」
リリーが鋭い目で伯爵を見る。彼は何かを話そうとしていたようだけど、その動きを止めた。
「……失礼を」
リリーは満足したように再び笑った。
「申し訳ありませんわ。伯爵、申し訳ないのですが、積もる話があればお二人で」
……不都合なことを話される、と思ったのだろうか。なら、彼がここにいる理由は何なのだろう。
師匠を含めた、僕らへの威圧?それとも、もっと別の何かがあるのだろうか。
一つ言えるのは、伯爵は完全にはリリーの味方をしていない、ということだ。
※茶会の展開は……
01~10 ?????
11~60 無難な会話に終始
61~94 枢機院と民衆院の話へ
95~00 ヒースコートが動く
リリーが鋭い目で伯爵を見る。彼は何かを話そうとしていたようだけど、その動きを止めた。
「……失礼を」
リリーは満足したように再び笑った。
「申し訳ありませんわ。伯爵、申し訳ないのですが、積もる話があればお二人で」
……不都合なことを話される、と思ったのだろうか。なら、彼がここにいる理由は何なのだろう。
師匠を含めた、僕らへの威圧?それとも、もっと別の何かがあるのだろうか。
一つ言えるのは、伯爵は完全にはリリーの味方をしていない、ということだ。
※茶会の展開は……
01~10 ?????
11~60 無難な会話に終始
61~94 枢機院と民衆院の話へ
95~00 ヒースコートが動く
869: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 15:25:29.90 ID:NYEGWS4JO
#
その後、茶会は良く言えば無難に、悪く言えば淡々と進んだ。
僕らがトリスから来たということもあって、エルフの文化についての話が多かっただろうか。
婚姻制度についてはやけに詳しく訊いていた。ミーシャ様とアナスタシアがそういう関係にあると知っているからかもしれない。
確かに、イーリスにいては彼女たちは結ばれないのだ。
リリーは終始穏やかな笑顔だったが、目は一切笑っていなかった。やはり、警戒している。
迂闊に動けないまま、時間だけが過ぎていった。
#
「あら、もうこんな時間」
いつの間にか、約束の時間になったらしい。……リリー確保は、長期戦になるのだろうか。
>>30以下で?31以上なら多数決へ
その後、茶会は良く言えば無難に、悪く言えば淡々と進んだ。
僕らがトリスから来たということもあって、エルフの文化についての話が多かっただろうか。
婚姻制度についてはやけに詳しく訊いていた。ミーシャ様とアナスタシアがそういう関係にあると知っているからかもしれない。
確かに、イーリスにいては彼女たちは結ばれないのだ。
リリーは終始穏やかな笑顔だったが、目は一切笑っていなかった。やはり、警戒している。
迂闊に動けないまま、時間だけが過ぎていった。
#
「あら、もうこんな時間」
いつの間にか、約束の時間になったらしい。……リリー確保は、長期戦になるのだろうか。
>>30以下で?31以上なら多数決へ
871: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 20:54:20.78 ID:JK05GuhWO
※多数決
1 このまま撤収(リリー逃走確率小~中、翌日以降に持ち越し)
2 強行策(戦闘へ、ヒースコート参戦確率極大)
3 サマートの計画を明かす(先に枢機院イベントへ、どこかでリリーを切らないといけない混沌ルート)
4 自由安価
>>3票先取
※自由安価歓迎です
※ヒースコートはこの場にいる誰よりも強いです
1 このまま撤収(リリー逃走確率小~中、翌日以降に持ち越し)
2 強行策(戦闘へ、ヒースコート参戦確率極大)
3 サマートの計画を明かす(先に枢機院イベントへ、どこかでリリーを切らないといけない混沌ルート)
4 自由安価
>>3票先取
※自由安価歓迎です
※ヒースコートはこの場にいる誰よりも強いです
878: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 21:42:43.78 ID:JK05GuhWO
……こうなると、打つ手はかなり乏しい。残された手段は……
僕はミーシャ様に目配せをした。彼女は怪訝そうに僕を見る。
「すみません、少し、お花摘みに参ります」
僕はもう一度ミーシャ様を見た。察したのか、彼女は「私も行きますわ」と席を立つ。
化粧室の前に来ると、周りに誰もいないことを確認し、小声でミーシャ様に言った。
「……サマートさんの計画、明かしましょう」
「……ええっ!!?」
驚きで固まる彼女に、僕は頷いた。
「もはや正攻法では無理です。かといって、このまま退いたのではみすみす逃げられることにもなるかもしれない。
敵の敵は味方です。まずは、枢機院打倒を彼女に呼び掛けましょう」
「しかしっ……テルモンを使っての枢機院打倒などっ」
「だから途中、かなり早い段階で切るんです。『テルモンが枢機院と組んで王家転覆を企んでいた』と、真逆の流れに誘導すればいい。
無論、簡単じゃないです。しかし、今リリーをイーリスに引き留められるとすれば、これぐらいしかない。
何より、ミーシャ様が『まだ騙されている』と思い込ませる効果もある」
「……なるほど。しかし、そう簡単にいくものでしょうか」
「分かりません。ですが、『毒を以て毒を制す』、です」
ミーシャ様は溜め息をついて首を振った。
「……存外、無茶を考えなさるのね。思えば、アナスタシアの時もそうでした」
「しかし事は一番良い方向に転んだ。何かを求めるなら、多少の危険を冒さねばならないものです」
「それも、イマーラ様の教え?」
僕は苦笑して言った。
「……いえ、昔の本からですよ」
そう、奥義書にあった一節だ。こうなったら、賭けるだけ賭けるしかない。
僕はミーシャ様に目配せをした。彼女は怪訝そうに僕を見る。
「すみません、少し、お花摘みに参ります」
僕はもう一度ミーシャ様を見た。察したのか、彼女は「私も行きますわ」と席を立つ。
化粧室の前に来ると、周りに誰もいないことを確認し、小声でミーシャ様に言った。
「……サマートさんの計画、明かしましょう」
「……ええっ!!?」
驚きで固まる彼女に、僕は頷いた。
「もはや正攻法では無理です。かといって、このまま退いたのではみすみす逃げられることにもなるかもしれない。
敵の敵は味方です。まずは、枢機院打倒を彼女に呼び掛けましょう」
「しかしっ……テルモンを使っての枢機院打倒などっ」
「だから途中、かなり早い段階で切るんです。『テルモンが枢機院と組んで王家転覆を企んでいた』と、真逆の流れに誘導すればいい。
無論、簡単じゃないです。しかし、今リリーをイーリスに引き留められるとすれば、これぐらいしかない。
何より、ミーシャ様が『まだ騙されている』と思い込ませる効果もある」
「……なるほど。しかし、そう簡単にいくものでしょうか」
「分かりません。ですが、『毒を以て毒を制す』、です」
ミーシャ様は溜め息をついて首を振った。
「……存外、無茶を考えなさるのね。思えば、アナスタシアの時もそうでした」
「しかし事は一番良い方向に転んだ。何かを求めるなら、多少の危険を冒さねばならないものです」
「それも、イマーラ様の教え?」
僕は苦笑して言った。
「……いえ、昔の本からですよ」
そう、奥義書にあった一節だ。こうなったら、賭けるだけ賭けるしかない。
879: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 21:57:52.36 ID:JK05GuhWO
「お待たせしました」
数分後、小用を足したふりをして僕は戻った。そこからしばらくして、ミーシャ様も戻る。
「随分長いお花摘みでしたのね」
「失礼を」
ミーシャ様が僕を見た。この話を切り出すなら、彼女だ。
「お暇する前に、重大な話が。ヒースコート伯爵以外、人払いしていただけますか」
「重大な?」
「ええ。この国の命運に関わる話です」
リリーの表情に喜色が見えた。
「例の話に乗ってくださると?」
「……いえ。外からこの国を変えるより、内から変えた方が波紋は少なく済みます。枢機院の転覆、私自ら立ちます」
「……貴女が?」
訝しげに見るリリーに、ミーシャは強く頷いた。
「すぐに拘束されるのが落ちだ、と以前貴女は仰いました。ええ、その通りです。
しかし、王宮内、あるいは外に協力者がいれば?」
「民衆院以外でいるわけがないでしょう。しかも、彼らは無能です。枢機院とは違う意味で。
シュプリッツァーも一線を退くと、昨日私に伝えてきました。大方、この件が露呈したものとばかり」
「ええ。ですから民衆院はほぼ使いません。近衛騎士団のサマート、『癒し手』パーシャ・ルルイエ。
そして、ここにいるイマーラ・ランドルス様。彼らがいるからこそ、私自身が立つのです」
「……!!なるほど、そういう……しかし、それを私に明かしてどうするのです」
「枢機院転覆に、協力願いたいのです。兵の貸し出し、国際世論の形成。貴女の力があれば、これほど心強いことはないのです」
リリーは黙って何か考えている。
01~30 ……いえ、やめておきましょう
31~94 乗りましょう
95~00 再判定
数分後、小用を足したふりをして僕は戻った。そこからしばらくして、ミーシャ様も戻る。
「随分長いお花摘みでしたのね」
「失礼を」
ミーシャ様が僕を見た。この話を切り出すなら、彼女だ。
「お暇する前に、重大な話が。ヒースコート伯爵以外、人払いしていただけますか」
「重大な?」
「ええ。この国の命運に関わる話です」
リリーの表情に喜色が見えた。
「例の話に乗ってくださると?」
「……いえ。外からこの国を変えるより、内から変えた方が波紋は少なく済みます。枢機院の転覆、私自ら立ちます」
「……貴女が?」
訝しげに見るリリーに、ミーシャは強く頷いた。
「すぐに拘束されるのが落ちだ、と以前貴女は仰いました。ええ、その通りです。
しかし、王宮内、あるいは外に協力者がいれば?」
「民衆院以外でいるわけがないでしょう。しかも、彼らは無能です。枢機院とは違う意味で。
シュプリッツァーも一線を退くと、昨日私に伝えてきました。大方、この件が露呈したものとばかり」
「ええ。ですから民衆院はほぼ使いません。近衛騎士団のサマート、『癒し手』パーシャ・ルルイエ。
そして、ここにいるイマーラ・ランドルス様。彼らがいるからこそ、私自身が立つのです」
「……!!なるほど、そういう……しかし、それを私に明かしてどうするのです」
「枢機院転覆に、協力願いたいのです。兵の貸し出し、国際世論の形成。貴女の力があれば、これほど心強いことはないのです」
リリーは黙って何か考えている。
01~30 ……いえ、やめておきましょう
31~94 乗りましょう
95~00 再判定
881: ◆Try7rHwMFw 2019/05/30(木) 22:23:24.29 ID:JK05GuhWO
そしてふいにニィ……と笑った。こっちが本性か。
「面白いですね。乗りましょう。しかし、条件が一つ。
転覆が成功しても、貴女はテルモンに来ていただきます。名目は留学でも何でも結構。籠から解き放たれれば、行動の自由もあるでしょう」
「……了解しました」
ミーシャ様は頷く。勿論、この約束は口だけだ。その前に、リリーは切る。
問題は、ヒースコート伯爵だ。彼がいる限り、迂闊には動けない。
彼をどうするかは、慎重に考えないと……。
「それでは、2日後に。そちらも調整が必要でしょう。こちらは話を上にあげ、何ができるか検討させてもらいますわ」
01~50 そのままお茶イベント終了
51~85 ヒースコートから紙を渡される
86~94 ヒースコートが発言(再判定)
95~00 上+α
「面白いですね。乗りましょう。しかし、条件が一つ。
転覆が成功しても、貴女はテルモンに来ていただきます。名目は留学でも何でも結構。籠から解き放たれれば、行動の自由もあるでしょう」
「……了解しました」
ミーシャ様は頷く。勿論、この約束は口だけだ。その前に、リリーは切る。
問題は、ヒースコート伯爵だ。彼がいる限り、迂闊には動けない。
彼をどうするかは、慎重に考えないと……。
「それでは、2日後に。そちらも調整が必要でしょう。こちらは話を上にあげ、何ができるか検討させてもらいますわ」
01~50 そのままお茶イベント終了
51~85 ヒースコートから紙を渡される
86~94 ヒースコートが発言(再判定)
95~00 上+α
884: ◆Try7rHwMFw 2019/05/31(金) 13:01:09.15 ID:DVfAy/uUO
#
「厄介なことになったねぇ」
帰り道、ラーナが呟いた。師匠やアナスタシアの表情も晴れない。
「リリーをイーリスに縛り付けるにはあのぐらいしかなかったのは確かです。
しかし、いつどうやって彼女を切るか、という問題も出てしまいますね」
「……さらに言えば、テルモンとの関係も。ミーシャ様、仮に協力を頼んだ上でこちらが裏切ったとなれば、外交関係の悪化は避けられませんよ?」
アナスタシアの言葉に、ミーシャ様は頷いた。
「……普通にやっていたら、ダメでしょうね。イーリスが国際的に孤立する可能性もあります。
それを避けるには、テルモン……いや、ハーデンの一派が各地に破壊工作を仕掛けていることを証明して明らかにするか、あるいは……」
「協力相手を変えるか、ですね。組むのがリリー・フェルガナではなく、ヒースコート伯爵ならあるいは」
「ただ、彼の情報が少なすぎます。彼は要人ですが、リリーに使われているような……」
ミーシャ様が言う通りだ。そもそも、彼が普通にホテルなり何なりに泊まっているのか、大使館にいるのかすら分からない。
「……とにかく、サマートには悪いことをしました。明後日は、彼にも同席してもらわないといけないのですが」
事情の説明は、いずれにしろ行わないといけない。気が重いな。
#
迎賓室に戻ると夕食時になっていた。サマートさんと会うなら、その後になる。多分、ミーシャ様が事前に説明してるとは思うけど。
>>2票先取
1 普通に迎賓室で夕食(すぐにサマートイベント)
2 新市街(王宮近く)で夕食
3 旧市街(スラム近く)で夕食
「厄介なことになったねぇ」
帰り道、ラーナが呟いた。師匠やアナスタシアの表情も晴れない。
「リリーをイーリスに縛り付けるにはあのぐらいしかなかったのは確かです。
しかし、いつどうやって彼女を切るか、という問題も出てしまいますね」
「……さらに言えば、テルモンとの関係も。ミーシャ様、仮に協力を頼んだ上でこちらが裏切ったとなれば、外交関係の悪化は避けられませんよ?」
アナスタシアの言葉に、ミーシャ様は頷いた。
「……普通にやっていたら、ダメでしょうね。イーリスが国際的に孤立する可能性もあります。
それを避けるには、テルモン……いや、ハーデンの一派が各地に破壊工作を仕掛けていることを証明して明らかにするか、あるいは……」
「協力相手を変えるか、ですね。組むのがリリー・フェルガナではなく、ヒースコート伯爵ならあるいは」
「ただ、彼の情報が少なすぎます。彼は要人ですが、リリーに使われているような……」
ミーシャ様が言う通りだ。そもそも、彼が普通にホテルなり何なりに泊まっているのか、大使館にいるのかすら分からない。
「……とにかく、サマートには悪いことをしました。明後日は、彼にも同席してもらわないといけないのですが」
事情の説明は、いずれにしろ行わないといけない。気が重いな。
#
迎賓室に戻ると夕食時になっていた。サマートさんと会うなら、その後になる。多分、ミーシャ様が事前に説明してるとは思うけど。
>>2票先取
1 普通に迎賓室で夕食(すぐにサマートイベント)
2 新市街(王宮近く)で夕食
3 旧市街(スラム近く)で夕食
887: ◆Try7rHwMFw 2019/05/31(金) 21:00:55.53 ID:dxSemLLkO
#
迎賓室で簡単な食事を採って、僕らはサマートさんの所に向かった。
外で食べてもいいけど、万一のことを考えて今日はやめておくことにした。
部屋に入ると、憂鬱そうに溜め息を吐かれた。
「……ミーシャ様から話は聞いた。話を厄介かつ複雑にしてくれたな」
「……すみません。ただ、リリーをイーリスに釘付けにするには、このぐらいしかなかったんです」
「理屈は分かる。ミーシャ様が同意されたのだから、俺も今更決断に文句は言わん。
だが、リリーをどうする?しかも、『あの』ヒースコート伯爵までいるとはな」
「……ヒースコート伯爵は、僕が見る限り完全な敵じゃありません。彼を味方につけられれば……」
ギッとサマートさんが片目で睨み付けた。僕は思わず仰け反る。
「だが居場所すら分からないんじゃ接触すらできん!このまま奴らの掌の上で踊っておけと?
本格的に干渉してきたら、枢機院は倒せても意味がない。むしろ亡国だ。どうするんだ?」
「……ヒースコート伯爵を、探すしかないですね。それが叶わなかったら……」
「リリーと会うのは、明後日だったな。そこで討つか?」
正直、現状では何も言えない。ただ、多分ヒースコート伯爵は転移装置でこっちに来ている。
つまり、増援はまだ来る可能性がある、ということだ。その中にハーデン、あるいは「もう一人のランダム」がいたら……サマートさんらがいても、犠牲は大きいだろう。
つまり、ヒースコート伯爵を明後日までに味方につけないといけない。
「……できるだけ、ヒースコート伯爵を探してみます。サマートさんは、彼について何か?」
>>65以上で情報あり、85以上で?
迎賓室で簡単な食事を採って、僕らはサマートさんの所に向かった。
外で食べてもいいけど、万一のことを考えて今日はやめておくことにした。
部屋に入ると、憂鬱そうに溜め息を吐かれた。
「……ミーシャ様から話は聞いた。話を厄介かつ複雑にしてくれたな」
「……すみません。ただ、リリーをイーリスに釘付けにするには、このぐらいしかなかったんです」
「理屈は分かる。ミーシャ様が同意されたのだから、俺も今更決断に文句は言わん。
だが、リリーをどうする?しかも、『あの』ヒースコート伯爵までいるとはな」
「……ヒースコート伯爵は、僕が見る限り完全な敵じゃありません。彼を味方につけられれば……」
ギッとサマートさんが片目で睨み付けた。僕は思わず仰け反る。
「だが居場所すら分からないんじゃ接触すらできん!このまま奴らの掌の上で踊っておけと?
本格的に干渉してきたら、枢機院は倒せても意味がない。むしろ亡国だ。どうするんだ?」
「……ヒースコート伯爵を、探すしかないですね。それが叶わなかったら……」
「リリーと会うのは、明後日だったな。そこで討つか?」
正直、現状では何も言えない。ただ、多分ヒースコート伯爵は転移装置でこっちに来ている。
つまり、増援はまだ来る可能性がある、ということだ。その中にハーデン、あるいは「もう一人のランダム」がいたら……サマートさんらがいても、犠牲は大きいだろう。
つまり、ヒースコート伯爵を明後日までに味方につけないといけない。
「……できるだけ、ヒースコート伯爵を探してみます。サマートさんは、彼について何か?」
>>65以上で情報あり、85以上で?
889: ◆Try7rHwMFw 2019/05/31(金) 21:14:35.47 ID:dxSemLLkO
「伯爵とは面識はない。イマーラ様との試合も、何分俺が新入りの時だしな。しかも優勝後は隠居じみた生活を送ってたと聞く。
俺もリリーの護衛に彼がいたと聞いて度肝を抜かれたよ。あり得んことだからな。
……ただ、相当な美食家とは聞いてる。この時間だと遅いかもしれんが、ひっそりと何処かのレストランに行っていても不思議ではないな」
僕は時計を見た。20時半。……動けない時間じゃない。
「ありがとうございます。少し、考えてみます」
#
「今から外出るの?……大分暗いけど」
サマートさんの部屋を出て、ラーナが訊いてきた。刺客がいる可能性はなくはない。
リリーの差し金だけじゃなく、僕らを怪しんでいる枢機院による者も待っているかもしれない。
あまり夜遅くまで街にいるのは、少し危険だ。……どうする?
1 今日は撤収(判定1回挟んで28日目へ)
2 新市街に行く
3 旧市街に行く
4 シュプリッツァーに会いに行く(中確率で対応)
5 パーシャに会いに行く(中確率で対応)
6 自由安価
>>3票先取
>>2と3では遭遇する人物が異なります
俺もリリーの護衛に彼がいたと聞いて度肝を抜かれたよ。あり得んことだからな。
……ただ、相当な美食家とは聞いてる。この時間だと遅いかもしれんが、ひっそりと何処かのレストランに行っていても不思議ではないな」
僕は時計を見た。20時半。……動けない時間じゃない。
「ありがとうございます。少し、考えてみます」
#
「今から外出るの?……大分暗いけど」
サマートさんの部屋を出て、ラーナが訊いてきた。刺客がいる可能性はなくはない。
リリーの差し金だけじゃなく、僕らを怪しんでいる枢機院による者も待っているかもしれない。
あまり夜遅くまで街にいるのは、少し危険だ。……どうする?
1 今日は撤収(判定1回挟んで28日目へ)
2 新市街に行く
3 旧市街に行く
4 シュプリッツァーに会いに行く(中確率で対応)
5 パーシャに会いに行く(中確率で対応)
6 自由安価
>>3票先取
>>2と3では遭遇する人物が異なります
903: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 16:11:00.90 ID:EUJUiFY/O
「……旧市街に行ってみる。僕一人で」
2人の表情が一変した。
「ええっ!?だって、リリーにも枢機院にも警戒されてるんだよ?夜出歩くだけでも結構危ないのに。まして、スラムが近い旧市街なんて」
「そうですよ?しかも、どうして一人で行くなんて言うんです??」
「狙われてるからです。今の僕は、『クララ・オーディナル』であって、『クラン・オーディナル』じゃない。
とすれば、こうすればどうです?」
僕はウィッグを取った。あっと2人が息を飲む。
「……そうか、イーリスに来て、男の子のクランを見た人はいない……!
枢機院が狙ってたとしても、クランに気付く可能性は低いってことか」
「なるほど、私たちが一緒だと同一人物と看破されるかもしれない。だから単独で、ということですね?
しかも、旧市街はテルモン大使館のある新市街からは遠い。考えましたね」
「ヒースコート伯爵が旧市街にいるかは分かりません。ただ、今日はとりあえずこっちに行ってみます。あまり遅くならないようにしますが」
師匠が僕の手をとって頷いた。
「……分かりました。くれぐれも、無茶はしないでくださいね」
「……はいっ」
2人の表情が一変した。
「ええっ!?だって、リリーにも枢機院にも警戒されてるんだよ?夜出歩くだけでも結構危ないのに。まして、スラムが近い旧市街なんて」
「そうですよ?しかも、どうして一人で行くなんて言うんです??」
「狙われてるからです。今の僕は、『クララ・オーディナル』であって、『クラン・オーディナル』じゃない。
とすれば、こうすればどうです?」
僕はウィッグを取った。あっと2人が息を飲む。
「……そうか、イーリスに来て、男の子のクランを見た人はいない……!
枢機院が狙ってたとしても、クランに気付く可能性は低いってことか」
「なるほど、私たちが一緒だと同一人物と看破されるかもしれない。だから単独で、ということですね?
しかも、旧市街はテルモン大使館のある新市街からは遠い。考えましたね」
「ヒースコート伯爵が旧市街にいるかは分かりません。ただ、今日はとりあえずこっちに行ってみます。あまり遅くならないようにしますが」
師匠が僕の手をとって頷いた。
「……分かりました。くれぐれも、無茶はしないでくださいね」
「……はいっ」
904: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 16:18:55.22 ID:EUJUiFY/O
#
夜の旧市街は怪しい雰囲気だ。サンタヴィルの花街もいかがわしかったけど、ここはもっと剣呑な感じだ。アズバザンに近いかもしれない。
チラチラと、ガラの悪そうな奴が何人か僕を見ている。旧市街に紛れ込んだ子供と思われてるのかな。
とはいえ、絡まれても負ける気は一切しないけど。
とはいえ、ここに土地勘はない。誰かに話を訊きたいところだけど……
01~10 後ろから視線を感じる
11~40 おいそこのガキ
41~65 よく分からないので適当に誰かを捕まえる(再判定)
66~94 坊主、何か用か
95~00 再判定(ヒースコートかパーシャかランダム)
夜の旧市街は怪しい雰囲気だ。サンタヴィルの花街もいかがわしかったけど、ここはもっと剣呑な感じだ。アズバザンに近いかもしれない。
チラチラと、ガラの悪そうな奴が何人か僕を見ている。旧市街に紛れ込んだ子供と思われてるのかな。
とはいえ、絡まれても負ける気は一切しないけど。
とはいえ、ここに土地勘はない。誰かに話を訊きたいところだけど……
01~10 後ろから視線を感じる
11~40 おいそこのガキ
41~65 よく分からないので適当に誰かを捕まえる(再判定)
66~94 坊主、何か用か
95~00 再判定(ヒースコートかパーシャかランダム)
906: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 16:26:36.19 ID:EUJUiFY/O
※クランが捕まえた相手は……
01~05 フードを被った男
06~25 酔っ払いの中年
26~50 若いチンピラ風の男
51~70 頭の禿げ上がった中年
71~85 精悍な傭兵風の男
86~94 旧市街に似使わぬ清潔感のある男
95~00 再判定(騎士風の男か若い女性かラフな女性)
01~05 フードを被った男
06~25 酔っ払いの中年
26~50 若いチンピラ風の男
51~70 頭の禿げ上がった中年
71~85 精悍な傭兵風の男
86~94 旧市街に似使わぬ清潔感のある男
95~00 再判定(騎士風の男か若い女性かラフな女性)
908: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 16:35:09.13 ID:EUJUiFY/O
……とりあえず、手近な人から訊いてみるか。
「すみません、この辺りで……」
「んあ?なんらってんだ?」
歯の欠けた不潔な男が振り向いた。口臭が酷く酒臭い。……あ、これは失敗だ。
でも一応訊くだけ訊くか。
「あ、すみません。この辺りで、評判の店って御存知ですか?」
01~50 みせらって?のめればいいんらよ
51~85 あー、そこのさかばはうまいろ。なんてってたってやすいっ!
86~94 おうおう、おいらについてきな
95~00 上+α(誰かしらいることは確定)
「すみません、この辺りで……」
「んあ?なんらってんだ?」
歯の欠けた不潔な男が振り向いた。口臭が酷く酒臭い。……あ、これは失敗だ。
でも一応訊くだけ訊くか。
「あ、すみません。この辺りで、評判の店って御存知ですか?」
01~50 みせらって?のめればいいんらよ
51~85 あー、そこのさかばはうまいろ。なんてってたってやすいっ!
86~94 おうおう、おいらについてきな
95~00 上+α(誰かしらいることは確定)
910: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 16:38:01.19 ID:EUJUiFY/O
男はガハハと笑う。
「みせらって?のめればいいんらよ、のめれば」
要領を得ない。……別の人を探すか。
※残り2回で撤収
01~10 後ろから視線を感じる
11~35 おいそこのガキ
36~70 適当に誰かを捕まえる(再判定)
71~94 坊主、何か用か
95~00 再判定(ヒースコートかパーシャかランダム)
「みせらって?のめればいいんらよ、のめれば」
要領を得ない。……別の人を探すか。
※残り2回で撤収
01~10 後ろから視線を感じる
11~35 おいそこのガキ
36~70 適当に誰かを捕まえる(再判定)
71~94 坊主、何か用か
95~00 再判定(ヒースコートかパーシャかランダム)
912: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 16:39:46.75 ID:EUJUiFY/O
※クランが捕まえた相手は……
01~05 フードを被った男
06~45 若いチンピラ風の男
46~70 頭の禿げ上がった中年
71~85 精悍な傭兵風の男
86~94 旧市街に似使わぬ清潔感のある男
95~00 再判定(騎士風の男か若い女性かラフな女性)
01~05 フードを被った男
06~45 若いチンピラ風の男
46~70 頭の禿げ上がった中年
71~85 精悍な傭兵風の男
86~94 旧市街に似使わぬ清潔感のある男
95~00 再判定(騎士風の男か若い女性かラフな女性)
914: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 16:50:54.19 ID:EUJUiFY/O
いかにも場慣れていそうな禿頭の男性がいる。今度はこの人に訊いてみよう。
「すみません、お店を探してまして……」
「ああ?ここはガキが来る場所じゃねえぞ。とっとと帰ってママの●●●●でも飲んでるんだな」
鋭く睨まれた。でも、ここで引き下がるわけにもいかない。
「人を探してるんです。白い長い髪を、後ろで束ねた背の高い人です。
多分、評判のお店があるならそこに行ってると思います。……本当に、大事な用件なんです。お願いします」
01~30 んなもんは知らねえよ。とっとと帰れよ
31~60 評判の店、な……大衆酒場でいいとこなら知ってるが、お前の歳じゃ入れねえよ
61~85 ……どんな奴かは知らねえが、旨い酒を出す店ならある。ついてきな
86~94 白い長い髪?……そいつは見たな
95~00 上+α(ヒースコートと接触確定)
「すみません、お店を探してまして……」
「ああ?ここはガキが来る場所じゃねえぞ。とっとと帰ってママの●●●●でも飲んでるんだな」
鋭く睨まれた。でも、ここで引き下がるわけにもいかない。
「人を探してるんです。白い長い髪を、後ろで束ねた背の高い人です。
多分、評判のお店があるならそこに行ってると思います。……本当に、大事な用件なんです。お願いします」
01~30 んなもんは知らねえよ。とっとと帰れよ
31~60 評判の店、な……大衆酒場でいいとこなら知ってるが、お前の歳じゃ入れねえよ
61~85 ……どんな奴かは知らねえが、旨い酒を出す店ならある。ついてきな
86~94 白い長い髪?……そいつは見たな
95~00 上+α(ヒースコートと接触確定)
916: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 17:07:48.23 ID:EUJUiFY/O
ふむ、と男は唸った。どうやらちゃんと相手をしてくれるみたいだ。
「……そいつがどんな奴かは知らねえが、旨い酒を出す店なら知っている。ついてきな」
男は旧市街の通りから路地に入った。道は暗く、すえた臭いがかすかにする。……本当に大丈夫なのかな。
男は僕の考えを読んだかのように振り向いた。
「ボロいが味は本物だ。新市街の金看板にも劣らねえ。あ、金はあるんだろうな?」
案内料か。幸い、お金は多めに持っている。銀貨を1枚渡すと、男は少し驚いた感じになった。
「坊主、貴族か何かか?」
「いえ、ただの商人の息子ですよ」
「……真面目に、この街は毛も生えてねえガキが来るとこじゃねえぞ。声をかけたのが俺だったから良かったようなもんだ、身ぐるみ剥がされても文句は言えねえ」
僕は苦笑した。大体は返り討ちにできるだろうけど。
そうしているうちに、古い石造りの建物の前で男は立ち止まった。木の看板には「石の華」とある。
扉を開けると……
01~20 誰もいない(収穫なし)
21~40 誰もいない(ヒースコートはさっきまでいた)
41~60 ヒースコートはいないが身なりのいい男性がいる
61~94 ヒースコートがいる
95~00 上+α
「……そいつがどんな奴かは知らねえが、旨い酒を出す店なら知っている。ついてきな」
男は旧市街の通りから路地に入った。道は暗く、すえた臭いがかすかにする。……本当に大丈夫なのかな。
男は僕の考えを読んだかのように振り向いた。
「ボロいが味は本物だ。新市街の金看板にも劣らねえ。あ、金はあるんだろうな?」
案内料か。幸い、お金は多めに持っている。銀貨を1枚渡すと、男は少し驚いた感じになった。
「坊主、貴族か何かか?」
「いえ、ただの商人の息子ですよ」
「……真面目に、この街は毛も生えてねえガキが来るとこじゃねえぞ。声をかけたのが俺だったから良かったようなもんだ、身ぐるみ剥がされても文句は言えねえ」
僕は苦笑した。大体は返り討ちにできるだろうけど。
そうしているうちに、古い石造りの建物の前で男は立ち止まった。木の看板には「石の華」とある。
扉を開けると……
01~20 誰もいない(収穫なし)
21~40 誰もいない(ヒースコートはさっきまでいた)
41~60 ヒースコートはいないが身なりのいい男性がいる
61~94 ヒースコートがいる
95~00 上+α
919: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 17:14:06.69 ID:EUJUiFY/O
※ヒースコートと誰かが話している
※ヒースコートの話し相手は……
01~35 シュプリッツァー
36~70 スティーブンス
71~94 パーシャ
95~00 再判定(基本はパーシャとシュプリッツァー、低確率でランダム(3人目)かランダム(真))
※ヒースコートの話し相手は……
01~35 シュプリッツァー
36~70 スティーブンス
71~94 パーシャ
95~00 再判定(基本はパーシャとシュプリッツァー、低確率でランダム(3人目)かランダム(真))
921: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 17:18:37.92 ID:EUJUiFY/O
※クリティカル、再判定
01~70 昇格
71~94 二段階昇格
95~00 話し相手はどちらかのランダム(偶奇判定へ)
01~70 昇格
71~94 二段階昇格
95~00 話し相手はどちらかのランダム(偶奇判定へ)
923: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 17:26:25.22 ID:EUJUiFY/O
※再度判定
※ヒースコートの話し相手は……
01~80 パーシャとシュプリッツァー
81~90 ランダム(3人目)
91~00 ランダム(真)
(95~00だとランダムが既に色々仕込んでます)
※ヒースコートの話し相手は……
01~80 パーシャとシュプリッツァー
81~90 ランダム(3人目)
91~00 ランダム(真)
(95~00だとランダムが既に色々仕込んでます)
927: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 23:03:53.18 ID:MXv2xMGEO
カウンターの奥の方に、長い白髪の紳士がいる。その隣には……パーシャさん?さらに、パーシャさんを挟む形でシュプリッツァーもいる。
……3人は、知り合い同士なのだろうか?
入ってきた僕に気付いたのは、パーシャさんだ。彼女と会った時は女の子の格好をしてたけど、彼女は僕が男だと知っている。
「……クラン君?」
僕は一礼した。ヒースコート伯爵の顔が、少し驚いた様子になる。
「まさか!?」
「……??」
シュプリッツァーだけは状況を飲み込めないようだ。僕は彼の隣に座った。
「マスター、お酒が入ってない飲み物を何か頂けませんか」
壮年のマスターは無言で頷くと、オレンジを絞り出した。
「君は……まさか女装していたのか。全く気付かなかった」
「すみません、リリーに悟られないように、こうする必要があったんです。
やはり僕のことは聞いてましたね?そして、またお会いできて光栄です。
お茶会では、リリーの目もあってちゃんと話せませんでしたから」
パーシャさんが僕を見た。
「いい所に来たわね。君がいてくれると、話が早いわ」
「2人……いや、3人は面識が?」
「アヴェルは……まあ昔の腐れ縁。イマーラは知らないけどね。
シュプリッツァー議長は、まあ常連客の一人ね。アヴェルの話を聞いてたら、彼がやってきたってわけ。
アヴェルと議長は、少し顔見知りの程度よ。正直、どうしようかと思ってたとこだった」
確かにそうだろう。立場的に、伯爵とシュプリッツァーは敵同士だからだ。
「2人はどんな相談を?」
パーシャさんが2人の顔を交互に見た。伯爵は渋い顔をし、シュプリッツァーは苦笑する。
先に口を開いたのは、シュプリッツァーの方だった。
「私は、彼女に最後のお別れを言いに来ただけだ。まだ沙汰はないが、リリーによるミーシャ様誘拐計画は既に近衛騎士団の知る所になっている。
自ら腹を切れ、と理解しているよ。リリーも、私のことは切るつもりだろう。
自ら首を括ろうとも思ったが、妻もいる。田舎に帰って、余生を過ごすつもりだ」
「パーシャ、さっきの話はまだしていないのか」
「……そうね。議長、あなたにも関係がない話ではありません。
そしてここにいる、クラン少年にも」
「……?それが話が読めんのだが」
僕はかいつまんでお茶会での出来事を話した。そして僕の正体と、ここに来た理由についても。
シュプリッツァーは驚きで固まり、伯爵は黙ってお酒を飲んでいる。
「……というわけです。そして、ヒースコート伯爵。あなたは、万一の時に備えてリリーにテルモンから呼び出された。
恐らくご自分の意に反して。その辺りの事情を、詳しく教えていただけますか」
伯爵は苦笑いし、お酒を一口飲んだ。
「やはりイマーラ・ランドルスの弟子だけあって、只者ではなかったか。その分だと、こちらの手の内も相当知っているか」
「……程度は言えませんが。そして、パーシャさんに会いに来たのは、身の振り方についてでは?」
「パーシャとも知り合いとはな。まあ、イマーラ女史の親友だし、なくはないのか」
僕もフレッシュジュースを飲む。オレンジ以外にも、柑橘系の果汁が加えられているようだ。
「……そこから先は、あたしが話すわ。平たく言えば、アヴェルは人質を取られてるのよ」
パーシャさんが苦り切った顔で口を開いた。
……3人は、知り合い同士なのだろうか?
入ってきた僕に気付いたのは、パーシャさんだ。彼女と会った時は女の子の格好をしてたけど、彼女は僕が男だと知っている。
「……クラン君?」
僕は一礼した。ヒースコート伯爵の顔が、少し驚いた様子になる。
「まさか!?」
「……??」
シュプリッツァーだけは状況を飲み込めないようだ。僕は彼の隣に座った。
「マスター、お酒が入ってない飲み物を何か頂けませんか」
壮年のマスターは無言で頷くと、オレンジを絞り出した。
「君は……まさか女装していたのか。全く気付かなかった」
「すみません、リリーに悟られないように、こうする必要があったんです。
やはり僕のことは聞いてましたね?そして、またお会いできて光栄です。
お茶会では、リリーの目もあってちゃんと話せませんでしたから」
パーシャさんが僕を見た。
「いい所に来たわね。君がいてくれると、話が早いわ」
「2人……いや、3人は面識が?」
「アヴェルは……まあ昔の腐れ縁。イマーラは知らないけどね。
シュプリッツァー議長は、まあ常連客の一人ね。アヴェルの話を聞いてたら、彼がやってきたってわけ。
アヴェルと議長は、少し顔見知りの程度よ。正直、どうしようかと思ってたとこだった」
確かにそうだろう。立場的に、伯爵とシュプリッツァーは敵同士だからだ。
「2人はどんな相談を?」
パーシャさんが2人の顔を交互に見た。伯爵は渋い顔をし、シュプリッツァーは苦笑する。
先に口を開いたのは、シュプリッツァーの方だった。
「私は、彼女に最後のお別れを言いに来ただけだ。まだ沙汰はないが、リリーによるミーシャ様誘拐計画は既に近衛騎士団の知る所になっている。
自ら腹を切れ、と理解しているよ。リリーも、私のことは切るつもりだろう。
自ら首を括ろうとも思ったが、妻もいる。田舎に帰って、余生を過ごすつもりだ」
「パーシャ、さっきの話はまだしていないのか」
「……そうね。議長、あなたにも関係がない話ではありません。
そしてここにいる、クラン少年にも」
「……?それが話が読めんのだが」
僕はかいつまんでお茶会での出来事を話した。そして僕の正体と、ここに来た理由についても。
シュプリッツァーは驚きで固まり、伯爵は黙ってお酒を飲んでいる。
「……というわけです。そして、ヒースコート伯爵。あなたは、万一の時に備えてリリーにテルモンから呼び出された。
恐らくご自分の意に反して。その辺りの事情を、詳しく教えていただけますか」
伯爵は苦笑いし、お酒を一口飲んだ。
「やはりイマーラ・ランドルスの弟子だけあって、只者ではなかったか。その分だと、こちらの手の内も相当知っているか」
「……程度は言えませんが。そして、パーシャさんに会いに来たのは、身の振り方についてでは?」
「パーシャとも知り合いとはな。まあ、イマーラ女史の親友だし、なくはないのか」
僕もフレッシュジュースを飲む。オレンジ以外にも、柑橘系の果汁が加えられているようだ。
「……そこから先は、あたしが話すわ。平たく言えば、アヴェルは人質を取られてるのよ」
パーシャさんが苦り切った顔で口を開いた。
928: ◆Try7rHwMFw 2019/06/01(土) 23:26:46.60 ID:MXv2xMGEO
「人質?」
「ええ。アヴェル・ヒースコートが隠居していたのは知っているでしょう?
優勝しテルモンの英雄になったはいいけど、政争に嫌気が差し一線を退いた……というのが定説。
それは半分は合ってる。でももう半分は違う。脅しをかけられてたのよ。愛する家族を害するというね」
伯爵の表情が曇った。
「まだ娘は2歳だった。妻と彼女を守るには、そうするしかなかった。
皇帝と皇弟も愚物だ。国を変えようと思ったが、それは叶わぬ夢と知り、私は引いた。家族の安寧を優先したのだ。
そして、娘がもう一人生まれ、巣立とうとした時……そいつは現れた。……エド・ハーデン」
僕は息を飲んだ。やはり奴が噛んでいたか。
伯爵は険しい顔で話を続ける。
「奴は、『上の娘は俺の手の内にある、解放を望むなら協力しろ』と言ってきた。
斬り捨てようと思ったが……奴に勝つには、全盛期の力が要る。ひとまず首を縦に振らざるを得なかった。1ヶ月半前の話だ。
協力といっても、『時が来たら指示通りに動いてくれればいい』というだけの話だった。上の娘とも、時折会えるようにはなっていた。
……だが、どうにも様子がおかしい。ハーデンに惚れているかのような言動をしている。
私の知る彼女は……アリシアは、あんな男に惚れるような子ではない。不信が募っていた所に……この話が来た」
「イーリスに飛んで、僕が来たら斬り捨てろ。来なかったらリリーを守れ。そんな辺りですか」
「……そうだ。だから、イマーラと一緒に少年がいないと気付いた時、心底安堵した。
それほどまでに、君の女装は完璧だった。リリーも全く疑っていなかったからな。
そして、リリーのために積極的には動かぬとその時決めた。義理は果たしたと」
パーシャさんは溜め息をついた。
「でも、国に戻った時にどうアリシアちゃんに接するべきなのか、迷っている。そして、ミーシャ様の転覆計画に、どこまで乗るべきなのかも」
「……そんなところだ」
シュプリッツァーが手を挙げた。
「転覆計画なら、私にも協力できることがあるのでは?」
「……どうかな。リリーはもうあなたは用済みだと思ってる。枢機院を倒そうと思う気持ちは同じだし、何かできそうだけどね。
そして何よりアヴェル、あなたよ。覚悟を決めた方がいいんじゃない?」
僕は……
1 明後日、リリーを斬ってくれませんか
2 ハーデンの容態は?
3 アリシアさんをどうにかできませんか
4 無言を通す(ひとまず現状維持)
5 その他自由安価
>>3票先取
※質問多数決はまだ続きますが、ひとまずこの内容です
※自由安価は大歓迎です。ヒースコートに何を言うか考えてみてください。
「ええ。アヴェル・ヒースコートが隠居していたのは知っているでしょう?
優勝しテルモンの英雄になったはいいけど、政争に嫌気が差し一線を退いた……というのが定説。
それは半分は合ってる。でももう半分は違う。脅しをかけられてたのよ。愛する家族を害するというね」
伯爵の表情が曇った。
「まだ娘は2歳だった。妻と彼女を守るには、そうするしかなかった。
皇帝と皇弟も愚物だ。国を変えようと思ったが、それは叶わぬ夢と知り、私は引いた。家族の安寧を優先したのだ。
そして、娘がもう一人生まれ、巣立とうとした時……そいつは現れた。……エド・ハーデン」
僕は息を飲んだ。やはり奴が噛んでいたか。
伯爵は険しい顔で話を続ける。
「奴は、『上の娘は俺の手の内にある、解放を望むなら協力しろ』と言ってきた。
斬り捨てようと思ったが……奴に勝つには、全盛期の力が要る。ひとまず首を縦に振らざるを得なかった。1ヶ月半前の話だ。
協力といっても、『時が来たら指示通りに動いてくれればいい』というだけの話だった。上の娘とも、時折会えるようにはなっていた。
……だが、どうにも様子がおかしい。ハーデンに惚れているかのような言動をしている。
私の知る彼女は……アリシアは、あんな男に惚れるような子ではない。不信が募っていた所に……この話が来た」
「イーリスに飛んで、僕が来たら斬り捨てろ。来なかったらリリーを守れ。そんな辺りですか」
「……そうだ。だから、イマーラと一緒に少年がいないと気付いた時、心底安堵した。
それほどまでに、君の女装は完璧だった。リリーも全く疑っていなかったからな。
そして、リリーのために積極的には動かぬとその時決めた。義理は果たしたと」
パーシャさんは溜め息をついた。
「でも、国に戻った時にどうアリシアちゃんに接するべきなのか、迷っている。そして、ミーシャ様の転覆計画に、どこまで乗るべきなのかも」
「……そんなところだ」
シュプリッツァーが手を挙げた。
「転覆計画なら、私にも協力できることがあるのでは?」
「……どうかな。リリーはもうあなたは用済みだと思ってる。枢機院を倒そうと思う気持ちは同じだし、何かできそうだけどね。
そして何よりアヴェル、あなたよ。覚悟を決めた方がいいんじゃない?」
僕は……
1 明後日、リリーを斬ってくれませんか
2 ハーデンの容態は?
3 アリシアさんをどうにかできませんか
4 無言を通す(ひとまず現状維持)
5 その他自由安価
>>3票先取
※質問多数決はまだ続きますが、ひとまずこの内容です
※自由安価は大歓迎です。ヒースコートに何を言うか考えてみてください。
934: ◆Try7rHwMFw 2019/06/02(日) 00:06:35.48 ID:glv7OW6zO
0000になったため、改めて多数決です。
1 明後日、リリーを斬ってくれませんか
2 ハーデンの容態は?
3 アリシアさんをどうにかできませんか
4 無言を通す(ひとまず現状維持)
5 明日、師匠と会ってくれませんか
6 その他自由安価
>>3票先取
1 明後日、リリーを斬ってくれませんか
2 ハーデンの容態は?
3 アリシアさんをどうにかできませんか
4 無言を通す(ひとまず現状維持)
5 明日、師匠と会ってくれませんか
6 その他自由安価
>>3票先取
942: ◆Try7rHwMFw 2019/06/02(日) 22:05:20.40 ID:AagJEVDBO
「ヒースコート伯爵、明日、師匠と会ってくれませんか」
彼の細い目が、僅かに見開かれた。
「……イマーラ女史、か。話したいことはあった。もしその機会が作れるなら、こちらからお願いしたいところだ。
だが、リリーの目を盗んで会うのは難しいな。日中は彼女の傍を離れられない」
「では、今は?」
01~40 無理を言って出てきた。明日もできるかは分からない
41~94 夜は何か用事があるらしい。私をさほど警戒もしていない
95~00 上+α(密会確定)
彼の細い目が、僅かに見開かれた。
「……イマーラ女史、か。話したいことはあった。もしその機会が作れるなら、こちらからお願いしたいところだ。
だが、リリーの目を盗んで会うのは難しいな。日中は彼女の傍を離れられない」
「では、今は?」
01~40 無理を言って出てきた。明日もできるかは分からない
41~94 夜は何か用事があるらしい。私をさほど警戒もしていない
95~00 上+α(密会確定)
945: ◆Try7rHwMFw 2019/06/02(日) 22:23:28.82 ID:AagJEVDBO
「正直、無理を言って出てきた。護衛も付けるな、付けたら即斬ると言ってな。
だから、明日も同じようにできるかは分からない」
「お泊り先は?」
「テルモン大使館近くのホテルだ。正直、そっちが監視されていないとは思えない。
上手い方法があればそれに越したことはないのだが」
>>60以上でイマーラたちと連絡可能
だから、明日も同じようにできるかは分からない」
「お泊り先は?」
「テルモン大使館近くのホテルだ。正直、そっちが監視されていないとは思えない。
上手い方法があればそれに越したことはないのだが」
>>60以上でイマーラたちと連絡可能
947: ◆Try7rHwMFw 2019/06/02(日) 22:31:22.09 ID:AagJEVDBO
師匠たちは迎賓室にいる。確かあの部屋に、直通の電話はなかったはずだ。ここに彼女たちを呼びだすことはできない。
もっとも、呼び出す最中で襲われる可能性を考えたら、それが正しいかどうかも微妙な所なのだけど。
……どうしたらいいだろう。
1 翌日夜にここで落ち合うよう頼む(低確率)
2 王宮に来てもらう(高確率で不審視される)
3 電話での会話にとどめる(ヒースコートが自由に電話できる確率は低い)
4 直接会うのを断念する
5 その他自由安価
>>3票先取
>>>4以外はいずれもハイリスクです。自由安価は歓迎します(1~3のリスク緩和策でも可です)。
>>>4を選ぶ場合、934を改めて多数決することになります。
もっとも、呼び出す最中で襲われる可能性を考えたら、それが正しいかどうかも微妙な所なのだけど。
……どうしたらいいだろう。
1 翌日夜にここで落ち合うよう頼む(低確率)
2 王宮に来てもらう(高確率で不審視される)
3 電話での会話にとどめる(ヒースコートが自由に電話できる確率は低い)
4 直接会うのを断念する
5 その他自由安価
>>3票先取
>>>4以外はいずれもハイリスクです。自由安価は歓迎します(1~3のリスク緩和策でも可です)。
>>>4を選ぶ場合、934を改めて多数決することになります。
949: ◆Try7rHwMFw 2019/06/02(日) 22:50:14.06 ID:AagJEVDBO
なお、0000までに何もない場合は強制的に4とします。
ヒントです。
1→
ある意味ここで終わらせる方法がなくはないです。ハイリスクですが。
正攻法だと仮に通っても尾行者を始末せねばならない確率が高めです。
2→
1と近いですが、日中に実行が可能です。普通にやるとまず不審視されます。
ただ、ある方法を使えば大幅にその可能性を落とせます。ミーシャとも同時に会って打ち合わせることができる方法です。
3→
どこから電話するかによりますが、1、2よりはリスクが低めです。ただし、こちらが想定している場所からだと盗聴リスクが中程度あります。
4→
これも一つの選択でしょう。
5→
ここである人物に連絡するというのも手です。その人物に何を依頼するかが問題ですが。
ヒントです。
1→
ある意味ここで終わらせる方法がなくはないです。ハイリスクですが。
正攻法だと仮に通っても尾行者を始末せねばならない確率が高めです。
2→
1と近いですが、日中に実行が可能です。普通にやるとまず不審視されます。
ただ、ある方法を使えば大幅にその可能性を落とせます。ミーシャとも同時に会って打ち合わせることができる方法です。
3→
どこから電話するかによりますが、1、2よりはリスクが低めです。ただし、こちらが想定している場所からだと盗聴リスクが中程度あります。
4→
これも一つの選択でしょう。
5→
ここである人物に連絡するというのも手です。その人物に何を依頼するかが問題ですが。
950: ◆Try7rHwMFw 2019/06/02(日) 22:52:49.02 ID:AagJEVDBO
>>948
不可能ではないです。しかし、イマーラもラーナも枢機院がマークしているため、来る途中or帰る途中にトラブルに巻き込まれる可能性はあります。
(クランのコメントはそれを裏付けるものです)
もちろん、時間もそこそこかかります。
不可能ではないです。しかし、イマーラもラーナも枢機院がマークしているため、来る途中or帰る途中にトラブルに巻き込まれる可能性はあります。
(クランのコメントはそれを裏付けるものです)
もちろん、時間もそこそこかかります。
965: ◆Try7rHwMFw 2019/06/03(月) 22:07:19.00 ID:iBl+LPdVO
「……明日、王宮に来ていただけますか?」
伯爵が訝しげに僕を見た。
「正気か?理由もなく王宮に来いと言われて、リリーがそれを許すとでも?」
「ええ。だから理由を付けるんです。『ミーシャ様の稽古』という理由を」
パン、とパーシャさんが手を叩いた。
「そうか!ミーシャ様の稽古なら自然ね。彼女は武に関心があるし、アヴェルを呼ぶのはむしろ問題ないわ。
リリーがどこまで疑っているかにも依るけど、ミーシャ様を騙せていると勘違いしているなら、単独で王宮に来れるかもしれない」
「ええ。少なくとも、見張りを付ける程度でしょう。あとは、そいつを何とかすればいい。秘伝を教えるとか、そういうのでも誤魔化せるはずです。
ミーシャ様には、戻り次第この事を伝えておきます。明日の午前には、テルモン大使館にその連絡が行くはずです」
伯爵は「……ほう」と呟いた。
「面白い案だ。乗らせてもらおう。そこで、イマーラ女史と会う形か」
「ええ。できれば、明後日の立ち回りについても。あなたが単独で来れたなら、色々突っ込んだ話もできるはずです」
「……そうか」
複雑そうな顔で、彼はグラスを傾けた。
「まだ迷ってるの?」
「イマーラ女史と会うのはいい。ミーシャ様の計画にも、本音では乗りたい。
しかし、アリシアは向こうだ。娘を切り捨てることは……現状ではできない」
>>20以上で次の質問
伯爵が訝しげに僕を見た。
「正気か?理由もなく王宮に来いと言われて、リリーがそれを許すとでも?」
「ええ。だから理由を付けるんです。『ミーシャ様の稽古』という理由を」
パン、とパーシャさんが手を叩いた。
「そうか!ミーシャ様の稽古なら自然ね。彼女は武に関心があるし、アヴェルを呼ぶのはむしろ問題ないわ。
リリーがどこまで疑っているかにも依るけど、ミーシャ様を騙せていると勘違いしているなら、単独で王宮に来れるかもしれない」
「ええ。少なくとも、見張りを付ける程度でしょう。あとは、そいつを何とかすればいい。秘伝を教えるとか、そういうのでも誤魔化せるはずです。
ミーシャ様には、戻り次第この事を伝えておきます。明日の午前には、テルモン大使館にその連絡が行くはずです」
伯爵は「……ほう」と呟いた。
「面白い案だ。乗らせてもらおう。そこで、イマーラ女史と会う形か」
「ええ。できれば、明後日の立ち回りについても。あなたが単独で来れたなら、色々突っ込んだ話もできるはずです」
「……そうか」
複雑そうな顔で、彼はグラスを傾けた。
「まだ迷ってるの?」
「イマーラ女史と会うのはいい。ミーシャ様の計画にも、本音では乗りたい。
しかし、アリシアは向こうだ。娘を切り捨てることは……現状ではできない」
>>20以上で次の質問
967: ◆Try7rHwMFw 2019/06/03(月) 22:17:43.56 ID:iBl+LPdVO
その時、ヒースコート伯爵が不意に険しい顔になった。胸元から、移動式電話を取り出す。……あんな小型のものは、見たことがない。
「私だ。……戻れと?……分かった、すぐ行く」
溜め息混じりに、彼はそれをすぐ戻した。
「……時間のようだ。リリーからだ。やはり不審に思われていたようだな」
「……そうですか。では、明日会えれば」
伯爵は小さく頷く。
「分かった。では失礼する」
#
酒場には僕とパーシャさん、シュプリッツァーだけが残された。時間的に、夜もそろそろ更けてくる。
暗がりは危険だ。長居はあまりできそうもないけど。
1 帰る
2 パーシャにヒースコートとの関係を訊く
3 シュプリッツァーに今後の立ち回りを訊く
4 その他自由安価
※質問はこれのみです
>>3票先取、自由安価歓迎
「私だ。……戻れと?……分かった、すぐ行く」
溜め息混じりに、彼はそれをすぐ戻した。
「……時間のようだ。リリーからだ。やはり不審に思われていたようだな」
「……そうですか。では、明日会えれば」
伯爵は小さく頷く。
「分かった。では失礼する」
#
酒場には僕とパーシャさん、シュプリッツァーだけが残された。時間的に、夜もそろそろ更けてくる。
暗がりは危険だ。長居はあまりできそうもないけど。
1 帰る
2 パーシャにヒースコートとの関係を訊く
3 シュプリッツァーに今後の立ち回りを訊く
4 その他自由安価
※質問はこれのみです
>>3票先取、自由安価歓迎
975: ◆Try7rHwMFw 2019/06/03(月) 23:22:40.34 ID:/o52rQn6O
とりあえず、せっかくシュプリッツァーがいるのだ。これは聞いておいていいだろう。
「議長、あなたはどうするんです?リリーは、あなたを見切っているようですが」
パーシャさんが首を縦に振った。
「そうね。ここでいきなりしゃしゃり出ると怪しまれそう。
ただ枢機院打倒には、あなたの力があった方がいい」
「ええ。サマートさんは、エドヴァルド・スティーブンスという人に協力を依頼すると言ってました。ただ、僕はその人をよく知らない。
あなたが黒子に回って、支えてくれると助かるのですが。あなたの考えをお聞きしたいのです」
「……スティーブンスか。確かにあれは、優秀だ。私より柔軟で、民衆からの人気も高い」
01~30 ただ……
31~60 明日、私から話を通しておこう
61~94 上+α
95~00 彼はこの近くに住んでいる
「議長、あなたはどうするんです?リリーは、あなたを見切っているようですが」
パーシャさんが首を縦に振った。
「そうね。ここでいきなりしゃしゃり出ると怪しまれそう。
ただ枢機院打倒には、あなたの力があった方がいい」
「ええ。サマートさんは、エドヴァルド・スティーブンスという人に協力を依頼すると言ってました。ただ、僕はその人をよく知らない。
あなたが黒子に回って、支えてくれると助かるのですが。あなたの考えをお聞きしたいのです」
「……スティーブンスか。確かにあれは、優秀だ。私より柔軟で、民衆からの人気も高い」
01~30 ただ……
31~60 明日、私から話を通しておこう
61~94 上+α
95~00 彼はこの近くに住んでいる
977: ◆Try7rHwMFw 2019/06/03(月) 23:26:33.73 ID:/o52rQn6O
※クリティカル、再判定
01~94 通常昇格
95~00、33以上ゾロ目 スティーブンスがある人物と会っている
01~94 通常昇格
95~00、33以上ゾロ目 スティーブンスがある人物と会っている
982: ◆Try7rHwMFw 2019/06/04(火) 08:55:00.89 ID:xEy68UafO
「彼はこの近くに住んでいる。今から呼びに行こう」
「えっ……もう結構遅いですけど?」
「あれは仕事中毒だ。スラムからの陳情を一つ一つ読んでいることだろう。
枢機院との政争に明け暮れた私より、本来は彼の方が主導者には向いている。寝技が利かないのが難だが」
シュプリッツァーが席を立った。
「10分ほどで戻る。少し待っていてくれ」
#
しばらくすると、シュプリッツァーが短い茶髪の男性を連れてきた。目の下に隈があるけど、かなりの美形だ。女の子が見たら、10人中9人は熱をあげてしまうだろう。
「彼がエドヴァルド・スティーブンスだ。簡単に、君の説明はしてある」
「イーリスからわざわざようこそ。僕はエドヴァルドでいい」
軽く握手をされた。武芸とは縁遠そうな、細い腕だ。
>>10以下で?
「えっ……もう結構遅いですけど?」
「あれは仕事中毒だ。スラムからの陳情を一つ一つ読んでいることだろう。
枢機院との政争に明け暮れた私より、本来は彼の方が主導者には向いている。寝技が利かないのが難だが」
シュプリッツァーが席を立った。
「10分ほどで戻る。少し待っていてくれ」
#
しばらくすると、シュプリッツァーが短い茶髪の男性を連れてきた。目の下に隈があるけど、かなりの美形だ。女の子が見たら、10人中9人は熱をあげてしまうだろう。
「彼がエドヴァルド・スティーブンスだ。簡単に、君の説明はしてある」
「イーリスからわざわざようこそ。僕はエドヴァルドでいい」
軽く握手をされた。武芸とは縁遠そうな、細い腕だ。
>>10以下で?
987: ◆Try7rHwMFw 2019/06/04(火) 12:31:43.09 ID:8l9pnlZbO
※通常ルート
スティーブンス、いやエドヴァルドは僕の隣に座った。
「まだ若いな。年は?」
「15です。あと半月ほどで16になります」
「そうか。一瞬驚いたが、ミーシャ様とそう変わらないのだな。シュプリッツァー議長から、大まかな話は聞いた。随分な大事だな。
……そして、ルルイエ殿。お初にお目にかかります。貴女も一枚噛んでいるとか?」
「昔の友人の手助け、かな。この国には良くなって欲しいし」
「なるほど」
エドヴァルドは麦の蒸留酒を頼んだ。シュプリッツァーが彼の方を向く。
「枢機院とテルモン。2つの敵に立ち向かうには、指導者が必要だ。だが、一度はテルモンと組むことを選択した私には、資格がない。
アドン・サマート隊長は武はあるかもしれないが、政治の知は足りない。君の力を借してもらえないだろうか」
エドヴァルドが目を閉じる。
01~05 申し訳ありませんが
06~30 考えさせてもらえませんか
31~50 分かりました。ただ、条件が
51~80 分かりました
81~94 上+α
95~00 特殊展開へ
スティーブンス、いやエドヴァルドは僕の隣に座った。
「まだ若いな。年は?」
「15です。あと半月ほどで16になります」
「そうか。一瞬驚いたが、ミーシャ様とそう変わらないのだな。シュプリッツァー議長から、大まかな話は聞いた。随分な大事だな。
……そして、ルルイエ殿。お初にお目にかかります。貴女も一枚噛んでいるとか?」
「昔の友人の手助け、かな。この国には良くなって欲しいし」
「なるほど」
エドヴァルドは麦の蒸留酒を頼んだ。シュプリッツァーが彼の方を向く。
「枢機院とテルモン。2つの敵に立ち向かうには、指導者が必要だ。だが、一度はテルモンと組むことを選択した私には、資格がない。
アドン・サマート隊長は武はあるかもしれないが、政治の知は足りない。君の力を借してもらえないだろうか」
エドヴァルドが目を閉じる。
01~05 申し訳ありませんが
06~30 考えさせてもらえませんか
31~50 分かりました。ただ、条件が
51~80 分かりました
81~94 上+α
95~00 特殊展開へ
993: ◆Try7rHwMFw 2019/06/04(火) 22:04:21.11 ID:dU8++DxQO
「分かりました。僕からもお願いします。
ただ、具体的な道筋が分からない。議長、その辺りは」
「私が知る限りでは、まずテルモンのリリー・フェルガナの排除から入る。正直、枢機院を倒してもテルモンの影響が残っては亡国だ。
その辺りは、ここにいるクラン・オーディナル君らがやってくれるはずだ。元より、ミーシャ様の護衛とあのお方を狙うテルモンの連中の排除が、彼らがここイーリスに来た理由だからだ。
その後、然るべき時期にミーシャ様が立つ。君の役割はそこからだ」
「……なるほど。貴方は」
「表向きは自主謹慎する。裏でいざという時の蜂起を根回ししておこう。従前より考えていたことだ」
そうか、魔洪石はそのためのものだった、というわけか。
エドヴァルドは頷いた。
「承知しました。パーシャ様は?」
「あたしの出番は演説の時かな。あなたやサマート団長が民衆に語りかける時、その力を増幅させる」
「なるほど」
彼はお酒のグラスを傾けた。
「いざという時は、僕も先頭に立ちますか」
「君がか?」
シュプリッツァーが驚いたように声をあげた。確かに、あの細腕ではろくに戦えないはずだ。
しかしエドヴァルドは静かに笑う。
「母がオルランドゥの魔術学院出身でして。魔術には心得があります。武術会に出るほどの腕前ではないですが」
「いや、しかし……」
パーシャさんは「へぇ」と声を出した。
「議長、この子、嘘は言ってないよ。確かに、魔力は結構いいもの持ってる」
「お褒め頂き光栄です」
それほどの人なのか。枢機院との戦いがどんなものになるのかはまだ想像がつかないけど、心強いのは間違いない。とすると…
>>2票先取、リリーとの会談にエドヴァルドを
1 同席させる(不意討ち確率ダウン)
2 同席させない
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