機動戦士ガンダム--鉄血のオルフェンズ--【安価&コンマ進行】 前編

420: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 09:25:15.84 ID:bMsBaDYbO
昭弘の実力 59 
ガエリオの実力 67 

下2です。選択肢から選んでください。自由行動はラストです。 
歳星のドックが解放されております。高度な改造が可能です。 
また、ギャラルホルンの動向は出発後に判定しますのでお待ちください。 


1:訓練(自分や仲間を鍛えます) 
2:MS(所有機体の改造が行えます) 
3:交流(好きなキャラクターと交流します) 
4:登用(新しい人材を入手します。現時点ではテイワズ所属の人材のみ入手出来ます) 
5:その他(上記以外の行動を行えます)


引用元: ・機動戦士ガンダム--鉄血のオルフェンズ--【安価&コンマ進行】 



MG 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ガンダムバルバトス 1/100スケール 色分け済みプラモデル
BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ) (2019-11-30)
売り上げランキング: 5,028
422: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 09:36:26.72 ID:hUxZrdcF0
1


423: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 09:49:46.74 ID:bMsBaDYbO
鍛えるキャラクターを二人まで選択可能です。下2に鍛えたいキャラクターを記入してください。
紫陽の実力は、三日月がメンバーにいる場合のみ上昇します。
ガリガリも選択出来ますが、場合によっては敵に塩を送ることになるのをご了承ください。
また、タービンズメンバーも選択可能です。

425: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 09:53:22.09 ID:yP6Rk3it0
ラフタとアミダ

426: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 09:59:12.24 ID:bMsBaDYbO
ラフタ「えぇー。次は私たちとシミュレータでやるのー?」

ラフタ「姐さーん、私パスしたい~」

アミダ「三日月たちみたいに何回も要求はしないだろうから、別に良いんじゃない?」

ラフタ「姐さん…前のガチムチーズの訓練見てないんだ」

アミダ「ええ?何かあったのかい?」

ラフタ「昭弘がぶっ倒れるまで、嬉々としながら模擬戦してたよ…」

アミダ「…えっ」

紫陽「じゃーやりましょうか!最近は戦闘が無くて暇でしょうがないのよ!」

アジー「…姐さん、ラフタ。頑張って」

ラフタ「アジー代わって~!」

アジー「私はパスするわ」

ラフタ「そんなぁ~!」

427: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:03:13.52 ID:bMsBaDYbO
>>424、鉄血世界って生身だと皆弱い気がします。ヒットマン強すぎ…。
下1でラフタ、下2でアミダのコンマ判定を行います。

ラフタの実力 60
アミダの実力 60


ラフタVer


01~45:実力+1
46~75:実力+2
76~90:実力+3
91~98:実力+4


アミダVer


01~45:実力+1
46~75:実力+2
76~90:実力+3
91~98:実力+4

428: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:03:53.53 ID:fnZOkAVTO
貴様に朝日は拝ませねえ!

429: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:04:06.20 ID:v0I3eqBw0
どれどれ

431: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:14:41.25 ID:bMsBaDYbO
ラフタ「やだやだやぁ~だぁ~!!夜の名瀬の数倍しつこいよぉ!」

ラフタ「男にそこまで迫られるならまだしも、女につけ狙われるのは怖い!!」

アミダ「はぁ…はぁ…。三日月より、強いかもしれないね…」

紫陽「あれ、三日月よりは強いつもりだったんだけどね。…そんなに強くなってたかぁ」

アジー「ラフタ、マニキュアが崩れてるわよ」

ラフタ「えぇっ!?今朝塗ったばかりなのに!」

アミダ「…もしかして、三日月に戦い方を教えたのは紫陽かい?」

紫陽「ちょこっとだけね」

アミダ「末恐ろしい子だねぇ。…あの子たちが戦わないで済むようにしたいもんだ」

紫陽「そりゃ、無理な話ね。三日月たちはもう、戦いの中でしか生きられないから」

戦う以外の生き方を見出せば、変わるかもしれない。でも、そんな考えに辿り着くことはあるのかしら。

…そういえば、三日月は農業に憧れを持ってるって聞いたことがあるわね。それを商売として利用出来れば、或いは?

432: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:24:45.07 ID:bMsBaDYbO
紫陽「じゃ、私たちは先に出るわね。三日月くんはバルバトスの調整が済み次第、クタン参型でイサリビに向かって」

三日月「分かった。…寂しくなるな」

紫陽「またすぐに、皆に会えるでしょ。少しの間の辛抱よ」

三日月「…うん、そうだね」

雪之丞「頼むから、いない間にモビルスーツ壊すなよ」

紫陽「襲われなければ、壊れたりしないでしょうけど」

雪之丞「…まぁなんだ。モビルスーツに替えはあるが、お前たちの命に替えはねぇ」

雪之丞「…気ぃつけろよ」

紫陽「合点承知」

433: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:26:58.02 ID:bMsBaDYbO
ギャラルホルンの動向を下1コンマで判定します。


01~10:ギャラルホルンの大艦隊が向かっているらしい。
11~30:ギャラルホルンの船が一隻だけ向かっているらしい。
31~00:沈黙を保っている。

434: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:27:26.19 ID:00oklUczO

437: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:38:21.47 ID:bMsBaDYbO
ハンマーヘッド 応接室


名瀬「待たせたなぁ。アリアドネの解析、完了したぜ」

紫陽「待ってました」

名瀬「えぇーと。ざっくり言わせてもらうと、だ。鉄華団を潰す方向では動いてないようだ」

名瀬「地球、火星のどちらからも、大規模な艦隊は出発していないぜ」

紫陽「大規模な艦隊は、ね。小規模な艦隊は動いているの?」

名瀬「ああ。一隻こちらに向かってる。過去の航路から推測すると…ガエリオの乗っていた船だな」

紫陽「なら、マクギリス・ファリドも乗船してるわね。ガエリオの受け渡しについて、話を進めるつもりでしょう」

名瀬「ふぅむ。厄介なことになるな。これだとまた、ギャラルホルンと敵対関係に戻っちまう」

紫陽「こればかりは、どうしようもないけどね」

438: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 10:57:47.50 ID:bMsBaDYbO
アイン「クランク二尉…俺は…俺は…」

マクギリス「アイン・ダルトン三尉。少し良いか?」

アイン「マクギリス・ファリド特務三佐。自分に何用でしょうか?」

マクギリス「これより本艦は、ガエリオ・ボードウィン特務三佐救出、その足掛かりになる交渉のため、鉄華団と接触する」

マクギリス「万一に備え、その際君はモビルスーツに搭乗し、監視をしてもらいたい」

マクギリス「頼めるか?」

アイン「…お言葉ですが、特務三佐を救出した後の、鉄華団の処遇については…」

マクギリス「…交渉内容にもよるが、一定期間の安全を保障することになるだろうな」

アイン「…ということは、鉄華団は殲滅しない、と?」

マクギリス「ガエリオの安否がそれを決める。もし無事でなければ、その時は滅ぼす他あるまい」

マクギリス「尤も、クーデリア・藍那・バーンスタインの確保はしなければならないがな」

マクギリス「もう一度尋ねよう。この役目、引き受けてもらえるか?」

アイン「はっ」

マクギリス「感謝する。では、所定の日時まで待機するように」

アイン「はっ。失礼します」

アイン・ダルトンは敬礼し、去っていった。

マクギリス「…まさか、ガエリオ。お前がまさか、負けるとはな」

お前は、俺にとって必要な存在だ。だから、死ぬなよ。

439: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 11:26:20.37 ID:bMsBaDYbO
テイワズから派遣されたお目付役『メリビット・ステープルトン』と挨拶をし、ブリッジに入る。

それと同時に、アラート音が鳴り響いた。

フミタン「エイハブ・リアクターの反応を確認。1時方向より接近しています」

フミタン「敵艦を捉えました。モニターに映します」

オルガ「ありゃあ…ギャラルホルンじゃねぇか。交渉でもしに来たか?」

名瀬『オルガ、コンタクトを取ってみてくれ』

オルガ「うす。ビスケット!」

ビスケット「了解!…よし、信号キャッチしたよ」

モニターに映し出された顔は、予想と違わなかった。

マクギリス『鉄華団の諸君、お初にお目にかかる。私は『マクギリス・ファリド特務三佐』だ』

ガエリオ「久しぶりだなマクギリス。俺がいなくて、困ったことはあったか?」

マクギリス『…ガエリオ、無事だったのだな』

ガエリオ「まあ、な」

オルガ「言ったはずだぜ。俺たちに危害を加えなければ、何もしないってな」

マクギリス『確かに、そのようだな。疑いを持って行動したこと、謝罪しよう』

オルガ「信用出来ないってのは、こっちも分かってるつもりだ。気にしなさんな」

マクギリス『ガエリオ・ボードウィン特務三佐の返還について、話がしたい。君たちが良ければ、私をそちらの船に迎え入れてもらいたい』

親友の命が懸かっているとなれば、手荒な真似は出来ないか。

440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 11:35:52.34 ID:bMsBaDYbO
オルガ「…あのグレイズ、装備が大掛かりなようだが。あれは一体何だ?」

マクギリス「…『ダインスレイヴ』だ。敵の本拠地に乗り込むのだ。これくらいの自衛装備は許していただきたい」

オルガ「…まぁ、護衛を付けてるとはいえ、数ではこっちの方が上だからな。変な動きをしないなら、問題はねぇよ」

オルガ「まずはあんたらの要求を聞こうか」

マクギリス「我々の要求は二つ。一つは『ガエリオ・ボードウィン特務三佐の返還』。そしてもう一つは『クーデリア・藍那・バーンスタインの譲渡』。特務三佐のグレイズは自由に使ってもらって構わない」

オルガ「それを呑んだ際の俺たちのメリットは?」

マクギリス「我々ギャラルホルンとの業務連携を、永年にわたり続けることを約束しよう。セブンスターズの承認を受けた書類を示す」

オルガ「…紫陽さん、ビスケット、メリビットさん。確認を」

オルガの指示に従い、書類を確認する。判子も血判も文面も、問題は無かった。

オルガ「そのメリット、おかしかねぇか?テイワズと組んでる俺たちと手を組む。それって、ギャラルホルンに都合が悪いんじゃねぇのか?」

マクギリス「不服かな?君たちにとっても悪くない、寧ろ破格の条件だと思うがね」

それだけ、彼のことが重要なのか。それとも、テイワズと組むことにメリットがあるのか。

今の情報では、分からないね。

441: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 11:47:53.53 ID:bMsBaDYbO
紫陽「…ん?ちょっと待っておくれよ。あのグレイズが装備しているの、ダインスレイヴと言ったよね?」

マクギリス「ああ。それが、何か?」

紫陽「禁止兵器じゃないか!超高速でKEP弾(運動エネルギー弾)を発射する、ナノラミネートアーマーすら余裕でぶち抜く、厄祭戦で使われたあの…!」

マクギリス「よくご存知のようで」

紫陽「その手の知識があれば誰でも分かるよ!だよね名瀬!?」

名瀬『ああ。そういう危ない物の情報は、しっかりと覚えてるぜ』

マクギリス「ふっ…。やはり、そこらの組織とは違うか」

オルガ「…あー。俺にはよく分からないから、その話はそこで終わりだ」

オルガ「あんたらばかり要求して、俺らには一切要求させないのは、筋が通らねぇ。俺たちの要求も提示させてもらうぜ」

マクギリス「構わない。元より、話し合いに来たのだからな。お互いの要求を擦り合わせ、双方が納得する着地点を模索する」

オルガ「それが、交渉というものだ」

オルガ「言うねぇ。じゃ、俺たちの要求を言うぞ」

オルガ「俺たちの要求は一つだけだ。クーデリア・藍那・バーンスタインの護送完了まで、一切干渉しないこと。こっちは仕事でな、途中で投げ出すことは出来ねぇんだ」

オルガ「それさえ守ってくれるなら、こいつは解放する。つっても、仕事が終わるまで返せないけどな。安全を確保するためだ、分かってくれ」

マクギリス「ふむ…」

オルガ「あ、悪いがグレイズは返還出来ねぇ。俺たちも力が要るんだ。家族を守るための力が」

マクギリス「グレイズは好きにしたまえ。どうせ、新たに造れば良いのだからな」

ガエリオ「俺には発言権は無さそうだな…」

マクギリス「君は今捕虜だろう?我慢しろよ」

ガエリオ「くうっ」

オルガ「…話がちと合わねぇようだな。じゃ、話を擦り合わせていこうか」

マクギリス「そうだな。時間はある。焦らず、納得出来るようにしようか」

482: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 19:58:55.67 ID:bMsBaDYbO
安価が出揃ったので多数決に移ります。三票入ったものです。


1:>>456
2:>>466
3:>>476

483: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 20:13:19.48 ID:i/d+2SMu0
2

486: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 20:18:20.57 ID:3T274Qb4O
2

487: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 20:19:35.29 ID:K/SUjDAhO
2

490: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 20:24:03.54 ID:bMsBaDYbO
イサリビ ブリッジ


名瀬「よぉ、待たせたな。特務三佐殿」

マクギリス「いえ、こちらが無理を言って、交渉の場を設けていただいたのです。お気になさらず」

名瀬「そうかい。じゃ、オルガ。他の人は外に出しな」

オルガ「分かりました。ビスケット、紫陽さん、メリビットさん以外は全員ブリッジから出てくれ」

紫陽「あら、護衛は付けないの?マクギリスさん」

マクギリス「君たちを信用している証明になれば、と思ってね」

紫陽「あらあら。随分と信用されてるみたいで恐縮だわ」

491: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 20:36:51.20 ID:bMsBaDYbO
マクギリス「では、取引の件だが。譲歩出来ない部分を提示していこうか」

オルガ「俺たちが譲歩出来ねぇのは、クーデリアの件だ。これは、他所には決して任せねぇ。俺たちが責任を持ってやり遂げる」

オルガ「それと、鉄華団の安全も保障することだ。それさえ守ってくれれば、然るべき時にガエリオを返還する」

マクギリス「安全保障期間は、ガエリオがこちらに返ってくるまでで構わないかな?」

オルガ「ああ。…セブンスターズとやらの書類。効力があろうと、ギャラルホルンの影響力を考えれば使うのは遠慮してぇ」

ビスケット「ギャラルホルンの影響力は計り知れません。この書類を白紙に戻すのだって、可能でしょう」

マクギリス「我々が譲れないのは、ガエリオの安全だ。その点に限れば、軋轢は生じないな」

紫陽「じゃ、返還するまでの間ギャラルホルンは鉄華団にノータッチ。それでいいの?」

マクギリス「我々はそれで構わない」

オルガ「ギャラルホルンが約束を守ってくれるってんなら、俺もこの条件で充分だ」

メリビット「団長さん、もう少し要求したりしないのね」

オルガ「紫陽さんが最終的に纏めてくれたから、それでいいです。それに、重要なのは守ることだ。今の状況に託けてがめたって、後々首を絞めることになるでしょう」

マクギリス「…では、次は引き渡し日時を決めるとしよう。鉄華団の希望は?」

496: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 20:46:12.18 ID:bMsBaDYbO
それでは多数決で選びます。二票入ったものです。
また、先程は条件的にマクギリスが譲歩を要求しませんでしたが、日時が遅すぎたりすると別の交渉が生じる場合があります。ご了承ください。


1:地球降下後~依頼達成の範囲内で要求する。
2:地球降下後で要求する。
3:依頼達成までで要求する。

499: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 20:51:21.04 ID:k9C69+0EO
1

501: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:01:10.24 ID:bMsBaDYbO
オルガ「我儘を言わせてもらうなら、クーデリアの護送完了まで待ってほしい。が、そんなに長期間待つのはメンツが許さねぇだろ」

オルガ「地球に降下し終えた後でも構わねぇ。そこまで待ってくれるなら、あとはこっちでなんとかする」

マクギリス「我々としても、短期間で返還してもらえるならそれに越したことはない」

マクギリス「では、地球降下後、付近の街にガエリオを預けてくれ。それで取引は終了とする」

オルガ「いいだろう。取引成立、だ」

マクギリス「ああ。この書類に調印を。そうすれば、この取引は確実なものとなる」

オルガ「…これでいいか?」

マクギリス「確かに受け取った。地球降下後、ガエリオを預けるまで、一切危害を加えないことを約束する」

ここに、鉄華団-ギャラルホルン不干渉の契約が結ばれた。

502: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:02:48.72 ID:bMsBaDYbO
下1でコンマ判定です。


01~40:マクギリス「では、失礼する」
41~95:マクギリス「一仕事、引き受けてくれるかな?」
96~00:マクギリス「お詫びといってはなんだが…」

503: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:03:49.37 ID:45Bnk38X0
マカセテ

505: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:08:31.68 ID:bMsBaDYbO
名瀬「帰ってったな」

不干渉の契約を結んだから、それを守るために地球へと帰還したようだ。これで、当面はギャラルホルンを心配する必要が無くなった。

オルガ「そういや、ミカとおやっさんはまだ来ないのか?」

ビスケット「6時方向から高速で接近するエイハブ・ウェーブの反応がある!」

ビスケット「これは、バルバトス!三日月たちが帰ってきたよ!」

オルガ「やっと帰ってきたか!ミカ!」

三日月『ごめん。俺が到着するまでに何かあった?』

紫陽「ギャラルホルンとちょっとした取引をしただけさ。皆無事だよ」

三日月『なら、よかった』

506: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:40:08.91 ID:bMsBaDYbO
下1でコンマ判定です。これがグシオンラストチャンスになるかも。


01~50:ギャラルホルンの援助が無かったことにされたのでやる気が無いのよぉ!
51~00:言われてた奴らを届ければシノギになるじゃな~い!!

507: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:41:49.75 ID:I86QNcj0O
シノギ

508: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:46:26.48 ID:bMsBaDYbO
名瀬「紫陽、昭弘。デブリ帯に入った。斥候に出てくれ」

昭弘「了解」

紫陽「はぁ~い。新グレイズの初出撃ね。昭弘くんは私の後に出て」

昭弘「うす」

タカキ「昭弘さ~ん!紫陽さ~ん!」

紫陽「タカキくん?」

出撃直前。カタパルトに移動したところで、年少組の面倒を見るタカキくんがやってきた。

なんでも、斥候の手伝いをしたいとかなんとか。妹からビデオレター来たって前言ってたから、張り切ってるんでしょう。

紫陽「死んでも責任は取れないわよ」

タカキ「大丈夫っす!皆いますから!」

紫陽「…そう。そうね」

509: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:52:30.94 ID:bMsBaDYbO
エイハブ・リアクターの重力によって作られた、大海の中の暗礁。そこを進む、二つの巨人。

紫陽「………」

昭弘『………』

タカキ[………』

お互いに少し距離を取り、別々の方向を見る。エイハブ・ウェーブの反応はまだない。

紫陽「…はぁ。何か襲撃してほしいわね」

タカキ『何もない方が良くないっすか?』

紫陽「それはまあそうなのだけど。まだ使ってないのよ、このグレイズ」

紫陽「…待って。10時方向に光。…モビルスーツッ!」

デブリに隠れていたのか、はたまた母艦から出たのか。何にしろ、こちらは捕捉された。

なら、潰さないとね。

紫陽「昭弘くんは一度下がって!モビルワーカーじゃ役に立たない。三日月くんたちにも出てもらって」

昭弘「紫陽さんは!!!?」

紫陽「私が足止めする。なぁに、スラスター増やしたし装甲も厚くした。大丈夫大丈夫」

昭弘「…頼んます!」

さて、始めましょう。

510: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:54:18.10 ID:bMsBaDYbO
下1でコンマ判定です。


00:Perfect。
96~99:Excellent。
66~95:Great。
11~65:Normal。
01~10:Bad。

511: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 21:55:17.56 ID:QOAjbl140
ほい

512: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:12:55.18 ID:bMsBaDYbO
紫陽「いち、にい、さん…うへぇ、五機かぁ。しかも装甲が厚いタイプ」

紫陽「ま、やりようはあるけど」

両肩の四連装ランチャー、グレネードランチャーを起動。そのまま接近するモビルスーツ群に向けて一射する。

それを不自然な動きで回避するモビルスーツ。あの動きは、阿頼耶識。

紫陽「ヒューマンデブリか。容赦なんてしないけどっ!」

ペドロ『ぐっ!』

昭弘の追撃に二機、残りは全て私を狙いに来た。いい度胸をしてるわね。それだけは褒めてあげる。

でも、阿頼耶識だからって勝てるわけじゃないのよ。

紫陽「さようなら」

ビトー『ペドロォッ!』

逆手持ちのバトルアックスで斬り上げ、バックパックの滑腔砲を数回接射。コックピットを抉り穿つ。

こういう時、バルバトスのメイスが役立つけど。まぁ贅沢は言ってられない。

紫陽「よっと」

アストン『ビトー、避けろ!』

紫陽「あら、避けられちゃった」

デブリを踏み付け、加速に利用した。が、回避されて距離が離れる。

下がっている昭弘たちは大丈夫かしら?

紫陽「一機ゲット。

513: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:14:42.86 ID:bMsBaDYbO
紫陽「いち、にい、さん…うへぇ、五機かぁ。しかも装甲が厚いタイプ」

紫陽「ま、やりようはあるけど」

両肩の四連装ランチャー、グレネードランチャーを起動。そのまま接近するモビルスーツ群に向けて一射する。

それを不自然な動きで回避するモビルスーツ。あの動きは、阿頼耶識。

紫陽「ヒューマンデブリか。容赦なんてしないけどっ!」

ペドロ『ぐっ!』

昭弘の追撃に二機、残りは全て私を狙いに来た。いい度胸をしてるわね。それだけは褒めてあげる。

でも、阿頼耶識だからって勝てるわけじゃないのよ。

紫陽「さようなら」

ビトー『ペドロォッ!』

紫陽「一機ゲット。機体を壊すほど儲けが出るから有難いわ」

逆手持ちのバトルアックスで斬り上げ、バックパックの滑腔砲を数回接射。コックピットを抉り穿つ。

こういう時、バルバトスのメイスが役立つけど。まぁ贅沢は言ってられない。

紫陽「よっと」

アストン『ビトー、避けろ!』

紫陽「あら、避けられちゃった」

デブリを踏み付け、加速に利用した。が、回避されて距離が離れる。

下がっている昭弘たちは大丈夫かしら?

514: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:16:41.59 ID:bMsBaDYbO
下1でコンマ判定です。


昭弘&タカキSide


00:Perfect。
99:Excellent。
81~98:Great。
16~80:Normal。
01~15:Bad。

515: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:17:06.97 ID:45Bnk38X0

518: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:29:46.27 ID:bMsBaDYbO
昭弘「チッ!距離を詰められてる!タカキ、捕まってろよ!」

タカキ『はい~!!』

銃口が向けられると同時に、スラスターを不規則に吹かす。ギリギリのところを弾丸が通り抜ける。

ヒューマンデブリ兵『昌弘!突っ込め!』

昌弘・アルトランド『ああ!』

昭弘「やんのかぁっ!!!」

バトルアックスとブレードがかち合い、グレイズのストレートがメインカメラに入る。

ヒューマンデブリ兵『おっ、おい!?昌弘ォ!』

昭弘「………っ!」

三日月『昭弘、一旦下がって』

昭弘「三日月…!」

一瞬聞こえた名前。それは嘘か、真か。俺には判断出来ないが。

昌弘『昭…弘…兄貴…?』

昭弘「…ぬぅぅぅぅん!!!」

可能性があるなら、絶対に助けるぞ!昌弘ォォォッ!!!

520: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:31:47.24 ID:bMsBaDYbO
昌弘回収チャンスです。下1でコンマ判定です。


01~70:クダル・カデル様を無視するんじゃないよぉ!
71~00:俺は待ってたぜ兄貴…この瞬間(とき)をよぉ…!

521: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:32:44.14 ID:K/SUjDAhO
オッス

522: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:41:39.33 ID:bMsBaDYbO
昭弘「がっ…ぁ!」

動きを止めようと腕を振り上げた瞬間、バイタルパート付近にマシンガンの直撃を受ける。

ダメージにはならなかったが、距離を取るほかなかった。目の前に、弟がいるのに。今は諦めることしか出来なかった。

三日月『昭弘は早く下がって!ガリガリ!』

ガエリオ『分かっている!三日月・オーガスはそのデカブツを追え!俺が二機を相手にする!』

クダル・カデル『クダル・カデル様をたった一人で墜とすっていうのかい!?』

三日月『そうだよ。それが俺の役目だ!』

昭弘「…待っていてくれ。昌弘…!」

必ず、助ける。もう一度、家族として共に。

523: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:43:46.96 ID:bMsBaDYbO
下1で三日月、下2でガエリオのコンマ判定です。


三日月Side


00:Perfect。
96~99:Excellent。
66~95:Great。
11~65:Normal。
01~10:Bad。


ガエリオSide


00:Perfect。
96~99:Excellent。
66~95:Great。
11~65:Normal。
01~10:Bad。

524: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:44:30.10 ID:V2cBfy22o
ミカァ!

525: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:46:36.33 ID:i/d+2SMu0
はい

527: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:50:54.72 ID:bMsBaDYbO
三日月「これ…でっ!」

クダル『そんな攻撃はグシオンには当たらないってんのよ!』

三日月「思ったよりも早い…!」

鈍重そうな図体の割に、動きが機敏で勘が鈍る。だからといって、射撃を置けるような環境じゃない。

三日月「デブリが邪魔だ、クソ」

クダル『どこ見てんのよぉォォォ!!!!』

三日月「しまっ…!」

グシオンハンマーの一撃が、メイスごとバルバトスを吹き飛ばした。

528: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:57:09.75 ID:bMsBaDYbO
ガエリオ「三日月・オーガス!?チッ、何をやっている…!」

ランスを取り外したライフルで、敵モビルスーツを牽制する。まったく、勝手に改造するとは、紫陽は悪魔か…?

だがまあ、慣れたら悪くない。寧ろ、軽快に動けるから使いやすくなっている。

ガエリオ「俺が得意な槍を外したのは許せないがなっ!」

ヒューマンデブリ兵『わあああっ!!!』

装甲の隙間から、ブレードを二つ突き立てる。気分が良いものではないが、無力化するには少々手間が掛かる。許せ。

昌弘『来るなよ…!来んな…っ!」

ガエリオ「そういえば、先程昭弘・アルトランドがこのモビルスーツを気にかけていた気がするな…」

…仕方ない。お前の心、汲んでやろう。

529: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:57:47.19 ID:bMsBaDYbO
昌弘回収チャンスです。下1でコンマ判定です。


01~65兄貴じゃないとやだ。
66~00:俺は待ってたぜ兄貴…この瞬間(とき)をよぉ…!

530: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 22:58:30.89 ID:cvmLzxJEO
高コンマなど狙ってんじゃねえ!

532: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 23:07:16.42 ID:bMsBaDYbO
ガエリオ「たぁぁぁぁ!!!」

昌弘『やっやめろっ!殺さないでくれぇっ!』

ガエリオ「勘違いするなっ!お前の生存を望む者がいるから、仕方なーーーーく手伝っているだけだ!!」

昌弘『じゃあ斬りまくるのをやめろよぉ!!!』

ガエリオ「ならハッチを開け!装甲が硬くてやりづらい!」

昌弘『分かった!分かったから!攻撃ストップ!』

攻撃の手を止めると、勢いよくコックピットブロックが飛び出した。

それを掴み、イサリビに向けて投擲する。モビルスーツは全て紫陽と三日月・オーガスに釘付けになっている。問題ないはずだ。

昌弘『この悪魔ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!!!』

それよりも、だ。三日月・オーガス。俺より強いなら、あんなモビルスーツに負けるなよ。

533: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 23:09:10.79 ID:bMsBaDYbO
下1でコンマ判定です。


00:Perfect。
91~99:Excellent。
61~90:Great。
11~60:Normal。
01~05:Bad。

534: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 23:09:25.72 ID:QOAjbl140
ほい

536: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 23:47:08.53 ID:bMsBaDYbO
ビトー『よくもペドロをっ!絶対に許さねえ!!!』

紫陽「あっ!?もう…三日月ったらまたやらかして!」

モビルスーツのチャージを宙返りして回避し、グレネードランチャーを放つ。

弾丸は空を切り裂き、吸い込まれるようにモビルスーツに直撃した。

アストン『なっ!?あの距離から…フレームだけを狙ったのかよ!?』

紫陽「今は見逃してあげる。ちょっとこっちも不味いから」

ビトー『ふざけんな…!そんな好き勝手させるかぁ!!!』

紫陽「…警告したのに…」

モビルスーツの頸を刎ね、剥き出しになった頸部から滑腔砲を捻じ込み、撃つ。

三発も撃ち込めば、完全に動きが止まった。

紫陽「じゃ、そういうことで」

スラスターを全開にし、三日月の元に向かった。

537: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 23:49:59.36 ID:bMsBaDYbO
下1で三日月のコンマ判定です。


三日月Side


00:Perfect。
99:Excellent。
71~98:Great。
16~70:Normal。
01~15:Bad。

538: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/04(金) 23:50:54.61 ID:yP6Rk3it0
00

544: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 00:02:09.30 ID:jGJRkDsEO
クダル『他の奴らは何やってんだ!?ポコポコ墜とされて!』

三日月「ごめんな、バルバトス。せっかく新品にしたのに、俺がドジ踏んだから少し壊れた」

三日月「…でも、これでガリガリや紫陽さんがやりやすくなった。そろそろ、仕留める」

クダル『このグシオンにぃ!そんなチャチな攻撃は効かなぁい!!』

滑腔砲が直撃しても、全くダメージが入らない。ここまで装甲が厚い敵は初めてだ。

三日月「なら、これで…」

半分に折れたメイスの先端を持ち、突撃。グシオンのハンマー攻撃よりも疾く、懐に潜り込んだ。

三日月「消えろよ、お前…!」

クダル『馬鹿な…!このグシオンの装甲を貫くのか!?』

メイスのパイルバンカーを起動。右肩を杭が貫通し、爆発が起こる。

クダル『こりゃ不味い…!覚えておきなさいよ!!」

そして、不利を悟ったモビルスーツは撤退していった。

三日月「ふー。…またやっちゃった。おやっさんにどやされるなぁ」

なかなか、上手くいかないものだね。

545: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 00:12:54.69 ID:jGJRkDsEO
イサリビ 格納庫


昌弘「………(気絶中)」

昭弘「昌弘…だ…。もう二度と会えねえと思ってた…。諦めてた…のに…」

昌弘「生きててくれた…!こんなに痩せ細ってるけどよ…生きてるんだよな…!?」

紫陽「…誰この子」

三日月「昭弘の生き別れの弟だって。ヒューマンデブリらしいけど」

オルガ「阿頼耶識、付いてるな。タカキと同じくらいの年だってのに…」

名瀬「おいお前ら、見てる暇があるなら、栄養のある飯を持ってきてやれー」

タカキ「はーい」

ガエリオ「…そう言うだろうと思って、アトラ・ミクスタに弁当を作ってもらった。目が覚めたら、食べさせるといい」

名瀬「気配りが出来る男はモテるぞ」

ガエリオ「ふっ…。生憎、色恋沙汰には興味が無くてな」

紫陽「やーい●●ー」

シノ「●●ー」

ユージン「●●ー」

ガエリオ「別にそれでも良くないか…?」

548: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 00:25:44.07 ID:jGJRkDsEO
昌弘「…ん…んん…」

昭弘「………っ!?目、覚めたか!?」

昌弘「あれ…?兄貴…?何で、目の前に兄貴が…?」

昭弘「さっきの戦闘で助けたんだよ!お前を、家族を見捨てるわけがねぇだろ!」

昌弘「………?さっきの戦闘って、兄貴は撤退したよな?」

昭弘「…ああ。モビルワーカーを背負ってちゃ、マトモには戦えないからな。あいつの邪魔が無ければ、お前をもう少し早く助けられた…!」

昌弘「…なあ、兄貴。この船の連中は、一体なんなんだ?」

昭弘「…家族だ。俺にとっての。そして、皆にとっても、お前は家族なんだよ。昌弘」

昌弘「家族…?俺の家族は、父さんと母さん、兄貴だけだぜ…?今更どの口がほざいてるんだ…?」

昭弘「…そう…だよな…。虫が良すぎる話、だよな…」

昭弘が後ろを向いた時、初めて気が付いた。これは。この、コネクタは。

昌弘「…兄貴、阿頼耶識、してるのか…!?しかも、二回も…っ!?」

昭弘「ああ…。俺には力が必要だった。仲間を、家族を守るためにも。そして、昌弘を助けるためにも」

昭弘「どうせヒューマンデブリの俺には無理だと、そう思ってた。だが、心の奥底では、願ってた」

昭弘「お前を助けたいともう一度、共に進みたいと。それが、叶った…と思ったんだがな…」

昌弘「待てよ兄貴…兄貴は、二回も受けたのか!?あの、クソ痛い手術を!?!」

昭弘「一回目は、無理矢理だった。…だが、二回目は俺の意志で受けた」

昌弘「なん…だよ…。二回も手術を受けて、何してんだよ…!?何、やってんだよ…馬鹿兄貴…!」

昌弘「ずっと…待ってたんだよ…兄貴…!兄貴ィ…!!」

昭弘「…ああ…。待たせて悪かった。これからは、ずっと一緒だ。昌弘…」

もう二度と、手を離さない。奇跡で紡がれたこの繋がりは、決して失わない。

それが、俺の戦いだ。

553: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:34:47.36 ID:jGJRkDsEO
イサリビ 格納庫


アジー「あのモビルスーツが、ガンダム・フレーム?」

ラフタ「えぇ~、あんな丸っこくて可愛いのが?バルバトスとは見た目がかけ離れてるけど」

紫陽「直掩機の…マン・ロディだったかしら。がいたでしょ?あれは重装甲を大量のスラスターで、無理矢理動かしてる機体よ」

紫陽「この映像に映ってるのもそう。バルバトスと同じフレームなら、拡張パーツ等で魔改造してるから、面影が無くなってるのよ」

紫陽「えーと。私が覚えてるガンダム・フレームは、ギャラルホルンが所有するバエルとキマリスだけね」

紫陽「セブンスターズ自体、厄祭戦で活躍したガンダムパイロットの子孫だから、最低でも七機保有してるはずだけど、そのあたりはまぁいいとして」

紫陽「バルバトスの音声データを洗ったら、グシオンって単語が何度も出てきたの。なら、これが名前のはず」

ラフタ「ガンダム・グシオン?」

紫陽「ええ。ソロモン72柱が一、グシオンという悪魔の名を冠するガンダム。それが、このデブよ」

アジー「その推測の根拠は?」

紫陽「エイハブ・ウェーブの周波数よ。ガンダム・フレームはリアクターを二つ並列稼働させるのが特徴」

紫陽「そしてそれは、通常のものと比べて、更に特殊な周波数を示す。…これで、どう?」

アジー「バルバトスの周波数と…類似している」

紫陽「そういうこと。あちらも手出しして失敗ってなったら恥になるから、また攻撃を仕掛けてくる」

紫陽「その時に、パクっちゃいましょ」

ラフタ「悪魔だ」

555: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:41:14.07 ID:jGJRkDsEO
イサリビ ブリッジ


名瀬『つまり、ガエリオが助けてきた…昌弘と同じ境遇の奴が、あの船にわんさかいる、と』

オルガ「ああ。昭弘も昌弘も、ヒューマンデブリとして売られた。間違いねぇはずだ、兄貴」

名瀬『…オーケーだ。もし救出出来たら、迎え入れてやれ。お前ら鉄華団でな』

オルガ「…というわけだ。ミカ、昭弘、紫陽さん、ガエリオ。頼めるか?」

三日月「やれるだけは、やってみる」

紫陽「あと、あのハンマーを持ったデブモビルスーツ。あれはガンダム・フレームの可能性濃厚よ。とっ捕まえちゃいましょう」

三日月「とっ捕まえるって、どうやって?」

紫陽「フレームさえ残っていれば、幾らでも再利用出来る。装甲の隙間、つまり関節部を壊して、中のパイロットだけを処分する」

紫陽「バルバトスの太刀があれば、繊細な攻撃が出来るわ。三日月くん、宜しく」

三日月「分かった」

556: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:46:41.18 ID:jGJRkDsEO
昌弘「…俺も同行させてくれ!」

昭弘「昌弘!?お前何言ってんだ!?」

昌弘「俺のマン・ロディは修理したんだろ!?戦力は多い方がいいはずだ!」

昌弘「それに、俺が説得すれば、他の奴らも戦闘を止めるかもしれねぇ!クダルだけは止まらないだろうが、それでも余計な死人は出ないんだ!」

昌弘「いいだろ兄貴!俺は、アストンたちを助けたいんだよ!」

昭弘「………っ!」

昭弘「…オルガ、俺は、どうすりゃいい」

オルガ「お前の弟だ、昭弘。自分で決めてくれ」

オルガ「だがまぁ、出るってんなら皆がフォローする。だろ?ミカ」

三日月「うん。家族なら、助けるに決まってるでしょ」

紫陽「死なれたら気分が悪くなるからねぇ。出来る限りはしてあげよう」

ガエリオ「とはいっても、ブルワーズの戦力はかなり削れている。問題

557: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:48:06.28 ID:jGJRkDsEO
昌弘「…俺も同行させてくれ!」

昭弘「昌弘!?お前何言ってんだ!?」

昌弘「俺のマン・ロディは修理したんだろ!?戦力は多い方がいいはずだ!」

昌弘「それに、俺が説得すれば、他の奴らも戦闘を止めるかもしれねぇ!クダルだけは止まらないだろうが、それでも余計な死人は出ないんだ!」

昌弘「いいだろ兄貴!俺は、アストンたちを助けたいんだよ!」

昭弘「………っ!」

昭弘「…オルガ、俺は、どうすりゃいい」

オルガ「お前の弟だ、昭弘。自分で決めてくれ」

オルガ「だがまぁ、出るってんなら皆がフォローする。だろ?ミカ」

三日月「うん。家族なら、助けるに決まってるでしょ」

紫陽「死なれたら気分が悪くなるからねぇ。出来る限りはしてあげよう」

ガエリオ「とはいっても、ブルワーズの戦力はかなり削れている。そこまで問題は無いはずだがな」

昭弘「………」

558: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:48:40.03 ID:jGJRkDsEO
昌弘を出すかの多数決です。二票入った方です。

559: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:49:37.30 ID:PsXiRzetO
出撃させる

560: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:50:17.70 ID:HXDXq9Yv0
出撃させる

561: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 10:57:16.64 ID:jGJRkDsEO
昭弘「…無理は、しねえか?」

昌弘「兄貴ともう一度やれるんだ。死ぬようなことはしない。けど、ブルワーズに残ってる仲間を見捨てることも出来ない」

昭弘「………」

昭弘「はぁぁぁぁぁ………」

昭弘「どうせ出るなっても出てくるんだろ?なら、俺が許可を出す。一人で責任は背負わせねぇよ」

昌弘「兄貴…」

昭弘「何かあれば連絡しろ。腕がもげようと、助けに行く」

昌弘「へへっ…。助けられるばかりはごめんだよ、兄貴」

昌弘「今度は、俺が恩に報いる番だ」

オルガ「良し、話は纏まったな。気を引き締めていくぞぉ!!!」

ガンダム・フレーム。あれが手に入れば。もっと、暴れられるかなぁ。

…三日月たちのことを戦いの中でしか生きられない。そう言ったけど。

私の方がよっぽどだ。戦いの中でしか、充実感を得られない。生きた心地がしない。

まったく。何でこうなったのかね。

562: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:04:03.44 ID:jGJRkDsEO
ビスケット『航続距離の長い百里とブースター付きのバルバトスで、敵を誘き出します。紫陽さんはブースターに捕まってください』

紫陽「ん。無茶な機動しないでよ三日月くん。私が振り落とされちゃう」

三日月『紫陽さんのグレイズ、スラスター増えてるから自力でも追い付けると思うけど』

紫陽「戦闘時にガス欠なっちゃ堪らないわよ」

三日月『そっか』

ラフタ『何だかんだで、これが初めての共同作戦ねー。ワクワクしちゃう』

ラフタ『…それで、パイロットを殺さず捕まえるって、出来るの?』

紫陽「人型である以上、関節部は装甲で覆えないから脆い。そこだけを破壊すれば、沈黙させるには充分よ」

ラフタ『簡単に言うわね!ああ見えてすばしっこいから、そんなピンポイントで当てるの無理だって』

紫陽「そこをどうにかするのが一流のパイロットよ」

ラフタ『…ねぇダーリン!紫陽が虐めるー!』

紫陽「これで虐めとか冗談じゃないわ」

564: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:31:41.32 ID:jGJRkDsEO
デブリ帯


三日月『トンネルって言うから、空洞になってると思ってた』

ラフタ『ご丁寧にトンネルが出来てるわけないわよー。ってあら?何してるの?』

三日月『勉強』

ラフタ『余裕綽々ねぇ』

紫陽「敵機の姿は無い。デブリに隠れてるわね。警戒を」

あそこまで仕掛けておいて、何もせずに終わるわけがない。どこだ、どこにいる。

距離が離れてるから、もう船との通信は出来ない。索敵はこちらでやらなければならない。

でも、ある意味やりやすい。あちらは攻撃するしか無いのだから、待っているだけで釣り上げられる。

紫陽「リアクター反応。7時方向から…四機!」

ラフタ『じゃ、手筈通りにやりましょっ!!』

三日月『紫陽さん、頼んだよ』

紫陽「はーい」

565: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:37:36.65 ID:jGJRkDsEO
斥候部隊を追うのは、マン・ロディ四機。百里とバルバトスに一機ずつ分かれ、残りは全て私の方に来た。

紫陽「あら、大人気ね私」

ヒューマンデブリ兵1『あれだけ取り回しが悪い武器だ!二人でやればいける!』

ヒューマンデブリ兵2『ペドロも、ビトーも、昌弘もやりやがって!』

紫陽「戦闘って、そういうもんでしょうが!!!」

射撃を避け、デブリの影に隠れて撹乱を行う。状況に応じて、デブリを足場に利用する。

阿頼耶識を使ってない以上、モビルスーツを動かすのはプログラム、機械だ。

意図して行動パターンを変えなければ、規則的な動きしか出来ないモビルスーツは墜とされる。

紫陽「徹甲弾とかあれば、楽なんだけど」

今はしのごの言ってられない。ただひたすらに関節を狙い、ダウンさせよう。

566: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:38:45.80 ID:jGJRkDsEO
下1でコンマ判定です。


00:Perfect。
91~99:Excellent。
51~90:Great。
01~50:Normal。

567: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:39:48.89 ID:vWr4SG8R0
badがないのは草生える

568: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:53:14.70 ID:jGJRkDsEO
見え見えの射撃を二発囮に撃ち、本命を時間差で撃つ。予想通り動いてくれたマン・ロディの右足に、グレネードが炸裂した。

ヒューマンデブリ兵2『うわっ!?』

紫陽「はい次っ!」

爆発で一時的に動作が止まったモビルスーツに急速接近、行き掛けの駄賃とばかりに右腕を斬り落とした。

次に狙ったマン・ロディは、チョッパーを片手に迎え撃つ。それをひらりと避け、背中合わせになる。

そして、肘打ちからデンプシーロールの要領でバトルアックスをモビルスーツの左腕にめり込ませ、引き抜きざまに蹴り飛ばす。

スラスターをフル稼動させての蹴りは、鈍重なマン・ロディすらも吹き飛ばし、デブリに打ち付けた。

ヒューマンデブリ兵1『う…うぅ…』

紫陽「こっちは片付いた。次は…げっ、グシオンが来ちゃった」

面倒な相手が来てしまった。どうしましょう。

紫陽

569: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:56:57.06 ID:jGJRkDsEO
なんかガバガバですね。一番下の紫陽はカットです。
下1でコンマ判定です。


三日月Side


00:Perfect。
96~99:Excellent。
61~95:Great。
06~60:Normal。
01~05:Bad。


ラフタSide


00:Perfect。
99:Excellent。
71~98:Great。
16~70:Normal。
01~15:Bad。

570: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 11:58:25.42 ID:RTUFV03xO
あんたは一体なんなんだ

575: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 12:09:27.02 ID:jGJRkDsEO
三日月「殺さないように…か。やりにくいなっ!」

アストン『こいつ、ブースターを外して反転するなんて!』

デブリが密集していないポイントに入り、即座に外す。結構邪魔なんだよなぁ、これ。

三日月「関節を狙う…殺さないように気をつける…」

恐る恐る、手順を辿っていく。動きが鈍っているからか、太刀は悉く宙を切った。

三日月「殺しちゃうから避けないでよ」

アストン『避けるに決まってるだろ!?』

三日月「っうーん…。俺じゃ無理だな。昌弘たちに任せよう」

アストン『おっ、おいっ!昌弘が何だ!?』

三日月「昌弘、お前らを助けたいらしいからさ。話はそっちと付けておいて」

紫陽さんの方に、グシオンが向かった。なら、俺は母艦を狙いに向かおう。

577: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 12:23:11.57 ID:jGJRkDsEO
デルマ『逃げるなぁぁぁぁぁ!!!』

ラフタ「しつっこいなぁ」

機動力ではこっちの方が上。なのに、このモビルスーツは必死で食らいついてくる。

もう、そういうの昭弘だけと思ってたのに。のにぃ!

ラフタ「熱くなりすぎ!それじゃ勝てるものも勝てないよっ!」

デルマ『うぐぉっ!?』

巡航形態を解除し、グレネードランチャーを当てる。爆風によって弾かれたマン・ロディに肉薄し、ナックルガードでぶん殴る。

デルマ『まだ…だぁ!』

ラフタ「わっ!関節へし折ったのにまだ来るの!?」

チョッパーをガードし、もう一撃。フレームがスパークしているから、もうこれで動けない。

昭弘たちと同じような我武者羅に、命を捨てるような戦い方。でも、今の攻撃は。

ラフタ「最後の諦めないとこ、ちょっとカッコよかったよ」

デルマ『へ?』

うんうん。やっぱ男って諦めちゃ駄目だよね。

578: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 12:30:01.91 ID:jGJRkDsEO
下1でコンマ判定です。


紫陽Side


00:Perfect。
96~99:Excellent。
61~95:Great。
11~60:Normal。
01~10:Bad。

579: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 12:30:54.91 ID:TO6VEvS00
そいや

581: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 12:41:27.58 ID:jGJRkDsEO
お仕事なので、続きは夜からです。


現時点での実力ざっくり一覧


紫陽・レンネル 90
三日月・オーガス 87
オルガ・イツカ 41
昭弘・アルトランド 61
ユージン・セブンスターク 46
ノルバ・シノ 50
アミダ・アルカ 61
ラフタ・フランクランド 62
ガエリオ・ボードウィン 69


レベルアップしてない組


クーデリア・藍那・バーンスタイン 01
アトラ・ミクスタ 01
ビスケット・グリフォン 40
マクギリス・ファリド 75
イオク・クジャン 01
アイン・ダルトン 60
アジー・グルミン 60
昌弘・アルトランド 55
デルマ・アルトランド 55
アストン・アルトランド 55

595: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:14:41.68 ID:jGJRkDsEO
クダル『何なんだよあのグレイズ!そんなしょぼい機体で…どうして向かってくんのよぉ!!』

紫陽「アッハハ。遅い遅い」

ハンマーでの攻撃を、態と紙一重で避ける。一撃避けるたびに、動きが単調になっていく。

クダル『吹っ飛んじまいなぁ!!!』

紫陽「あんたがね」

バスターアンカーの砲撃を、浮遊していたデブリを足場に回避する。爆発四散したデブリを掻い潜り、懐に潜り込む。

紫陽「いち」

一の太刀で左腕を潰す。グシオンは右手のハンマーを振るった。

紫陽「に」

ハンマーを屈んで避け、振り上げた二の太刀で右腕を潰す。

紫陽「三日月っ!」

三日月『うん』

投擲された太刀を掴み、三の太刀で右足を貫く。

紫陽「よん…!」

頭部を踏み付け、四の太刀で首元を円形にくり抜く。

クダル『ひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!』

コックピット内で絶叫するパイロット。先程までの威勢はどこに行ったのかしら?

クダル『おっ、お前!こんな遊ぶようにやってさぁ!』

クダル『楽しんでるだろ!?人殺しをよぉ!?』

紫陽「楽しむ…?うーん、半分正解で半分外れ」

紫陽「私が楽しんでるのは戦闘そのもの。殺す殺される、その駆け引きが好きなのよ」

紫陽「人格が破綻してると思った?大正解っ!何年も最前線で殺し合えば、嫌でも壊れるわよ!」

戦いは人を変える、とはよく言われること。それは、私も例外じゃなかった。

綺麗な私は、とっくの昔に死んでいる。…でも、気にすることはないでしょう?

紫陽「私はそれを受容している!他人に何と言われようとも、変わる気なんてないのよぉっ!!」

紫陽「…ああ。今だけは、人殺しを楽しんでるわよ?屑な私が、とびっきりの屑を殺せるんだもの」

高揚しないわけが、ないでしょう?

596: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:16:21.44 ID:jGJRkDsEO
クダルおもちゃチャンスです。下1でコンマ判定です。


01~80:二枚おろし斬り!!!
81~00:ヒューマンデブリたち、おもちゃの時間よ。

597: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:17:21.27 ID:8Ppm+9xzO
おもちゃ

601: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:23:41.07 ID:jGJRkDsEO
逆手持ちにし、眼前に構えていた太刀を、くるりと一回転させる。

紫陽「サヨウナラ」

クダル『あぁぁぁぁぁっっ!!!』

そして、それを深々とコックピットに突き刺した。存外、あっけない終わり方ね。

紫陽「三日月くん?ラフタ?そっちはどう?』

三日月『もうすぐ黙らせられるよ。あ、モビルスーツが来た』

ラフタ『あれはマン・ロディね。んん?母艦と通信した?』

ラフタが首を傾げた直後、母艦からの通信が入る。

ブルック・カバヤン『こっ降参だ!命だけは助けてくれ!!!』

紫陽「えー。処遇は後で決めるから、船員皆外に出して」

紫陽「あ、母艦のデータ消すんじゃないわよ。消したらあんた殺すから」

紫陽「最近のコンピュータって凄くてね?データを消してもログが残るし、そこから解析すれば、復元出来るのよ」

紫陽「ゴミ箱から消去してようが、ね」

ブルック『わわわ分かった!!!』

これで、全て終わったかな。

602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:30:51.53 ID:jGJRkDsEO
紫陽さんがグシオンを墜とす少し前。俺は、アストンのマン・ロディと取っ組み合いをしていた。

昌弘「話を聞いてくれアストン!こいつらは、彼らは、敵じゃない!」

アストン『何を吹き込まれたんだ昌弘!?お前、脅迫されてるのか!?だったら…』

昌弘「違う!この出撃は俺個人の意思なんだ!いいかっ!」

昌弘「あの船にも、ヒューマンデブリが乗ってるんだ!それで、俺たちブルワーズのヒューマンデブリも受け入れるって言ってる!!!」

アストン『巫山戯るなよ…!どうせそこでも、俺たちはゴミみたいに扱われるに決まってんだ!!!』

昌弘「俺の兄貴が!ヒューマンデブリの兄貴がっ!家族だと受け入れられてるんだ!!!俺だって、初対面なのに受け入れてもらった!!」

昌弘「飯だって食える!眠たい時は寝てもいい!話をしたって怒られない!それでも、お前は来ないのか!?アストンッ!!!」

アストン『………っ!』

俺の気迫に押されたのか、マン・ロディの動作が停止する。

昌弘「アストンは他の奴らにも説得を!俺は、船の奴らを!」

アストン『あっおい!?昌弘ォッ!!!』

アストン『…行っちゃった。そんだけ、マジ…なのか…?』

俺の言葉が届いたのか、アストンは他のヒューマンデブリの元に向かった。

603: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:37:45.69 ID:jGJRkDsEO
昌弘「皆!聞いてくれ!」

俺の言葉に、武装している船員の動きが止まった。

…というより、その直前にグシオンがやられたから、止まっていた。

昌弘「ヒューマンデブリの俺たちを、今交戦した船の奴らが受け入れるって話だ!」

昌弘「今、自由が欲しいならっ!銃を取って大人たちに向けろ!!」

昌弘「大人にビビるなよ!!もう、この状況でこいつらが出来ることはないんだ。だからこそ、今立ち上がるんだよ!!!」

ブルック『おいガキ!?テメェ、んなこと言ったらどうなるか分かって』

昌弘「状況が分かってねぇのはお前だ!!今、俺が殺そうとしたら、お前くらい殺れるんだ!!」

ブルック『ぐ…ぐぐ…』

ブルック『ハッ!?お前ら、何で俺に銃を向ける!?』

ブルック『ぐぬぬ…!』

ブルック『こっ、降参だ!!!』

ブルックの一声で、この戦いは終わった。

そして、新しい未来を、掴んだ。俺たち、ヒューマンデブリが…。

604: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:48:46.38 ID:jGJRkDsEO
元ブルワーズ所有船 ブリッジ


紫陽「ふんふんふふーん♪」

こうも上手くいくと、作業が捗って効率が良くなるというもの。データ解析も、いつもの倍近くのスピードで進む。

名瀬『探し物かい?』

紫陽「ちょっとねー。…お、あったあった」

データの海から、望んでいた物を拾い上げる。サルベージを完了し、イサリビとハンマーヘッドに送信した。

オルガ『これは…映像記録?』

名瀬『このちょび髭に見覚えは?』

オルガ『…トド…!!』

やはりというべきか、ブルワーズにギャラルホルンが接触していた。

605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 22:57:23.38 ID:jGJRkDsEO
~~~~~~~~~~~~~~~

トド『あ~。ブルワーズに依頼があります。鉄華団とタービンズが輸送しているガエリオ・ボードウィン特務三佐とクーデリア・藍那・バーンスタインをギャラルホルンに引き渡したら』

トド『今までの海賊行為を不問に付し、新たな仕事を提供いたしましょう』

トド『まずは前金を送信しました。この依頼が成功したら、さらに倍支払います』

トド『では、健闘を祈りますよ~!』

~~~~~~~~~~~~~~~

これが、一つ目の映像記録。次の記録は…。

~~~~~~~~~~~~~~~

トド『…はい。今回の依頼は忘れてください』

トド『報酬金は払いますんで。どうぞ忘却の彼方に消してくだせえ』

~~~~~~~~~~~~~~~

たった数秒の記録。それでも、彼らがクーデリアたちのことを知っていた理由、そして、ギャラルホルンとの契約に抵触したか、が判断出来た。

…結論から言うと、ギャラルホルンは白になってしまう。ギャラルホルンが接触したのが、契約を結ぶ前。

そして、依頼が解消されたのが、契約を結んだ直後。

ブルワーズが攻撃した時点で、ギャラルホルンの関与は無くなっている。依頼した際の情報を利用された、とでも答えれば、幾らでも言い訳が利くだろう。

その後、何だかんだで船一隻とモビルスーツを接収されたブルワーズ。南無阿弥陀仏。

606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 23:01:15.38 ID:jGJRkDsEO
イサリビ ブリッジ


紫陽「いやー!笑えるくらい順調だったね」

オルガ「あ、ああ。紫陽さんが化け物すぎただけの気がするが…」

三日月「うーん。バルバトス、紫陽さんが使った方がいいまであるよね」

紫陽「私が使えると?阿頼耶識ないのに」

三日月「そっか。そうだよね」

シノ「あのガンダムは誰が使うんだ!?順当にいけば、モビルスーツを持ってない俺だろぉ?」

紫陽「決定権は私にあると思います。提案したのも、鹵獲したのも私だからね」

シノ「ですよねー!!!」

607: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 23:04:09.97 ID:jGJRkDsEO
というわけでグシオンパイロット選手権です。二票入ったものです。


1:紫陽・レンネル
2:昭弘・アルトランド
3:昌弘・アルトランド
4:アストン・アルトランド
5:デルマ・アルトランド
6:ノルバ・シノ
7:タービンズに譲渡
8:ガエリオ・ボードウィン
9:鉄華団ブリッジ組の誰か

608: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 23:05:12.57 ID:wHWd8jhyO
2

609: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 23:05:53.19 ID:DY5kvM6ao
2

610: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/05(土) 23:11:00.91 ID:jGJRkDsEO
紫陽「…グシオンの使用権を得る人は!」

シノ「俺か!?俺か!?」

ユージン「俺になれ!!」

紫陽「昭弘・アルトランドくんです!」

昭弘「………」

昭弘「…俺、ですか?」

紫陽「弟くんを守る力が要るでしょ?なら、ガンダム・フレームはぴったりだと思うけど」

紫陽「君にグシオンは託すよ。だから、有効活用してね」

昭弘「…うす!」

紫陽「これで大人っぽいとこ見せれたかな」

オルガ「…その発言さえ無ければ…」

紫陽「ありゃ」

三日月「紫陽さんは充分大人っぽいと思うけど」

紫陽「フォローありがとね…」

634: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:23:02.72 ID:2M1kVFJZO
イサリビ ブリッジ


ビスケット「コロニーが見えてきたよ」

ユージン「どこのコロニーに積荷を持ってくんだったか…」

チャド「ドルト2だ。そこで積荷を下ろせばいいんだと」

オルガ「しかし、同じようなコロニーばっかだな」

紫陽「ドルトコロニー群は、地球の企業が造ったものよ。それ故に、得られた利益の殆どは地球出身者の上層部たちに吸い上げられる」

紫陽「割りを食うのは非地球出身者…つまり、火星圏、圏外圏出身者の人たちよ。彼らの賃金は非常に少ない上に、会社から保障もしてもらえない」

ユージン「ひでぇ話だな」

シノ「まるでCGSにいた俺たちだ」

でも、だからこそ気に掛かる。このコロニーでは、従業員の不満が高まって、度々デモが起きている。

そんな場所に、何故、この時期に原料を輸送する必要があるの?そもそも、依頼主はどちら様?

紫陽「メリビットさん、ちょっとお願い」

メリビット「………?ええ、分かりました」

嫌~な予感。…こういうの、当たるんだよねぇ。

635: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:27:03.88 ID:2M1kVFJZO
クーデリア「団長さん。私とフミタンは、ドルト3に向かってもよろしいでしょうか?」

オルガ「一体何でだ?」

クーデリア「その、お買い物をしたくて…」

オルガ「あー…。まぁ、いいとは思うが。…ミカ、護衛に付いてくれ」

クーデリア「………っ!?」

三日月「あ、うん。分かった」

ビスケット「お、オルガ!僕も、ついて行っていいかな?」

オルガ「ビスケット?んー。こっちは大丈夫だろうし、いいぜ。ゆっくり羽を休めてきな」

ビスケット「ありがとう…!」

おや、ドルト3に三日月たちは行くのかい。

…ふーむ。情勢を考えると、心配だね。

636: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:29:45.04 ID:2M1kVFJZO
下2です。選択肢から選んでください。


1:物資搬入の手伝いをしよう。
2:三日月たちに同行しよう。

638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:31:43.42 ID:eIrofCSy0
2で
お嬢につかないと結構死ぬし

639: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:42:06.69 ID:2M1kVFJZO
紫陽「私も出ていい?」

オルガ「紫陽さんも?…いいんじゃないか?」

紫陽「やった」

ガエリオ「俺は…無理だろうな。地球も目と鼻の先だ。ギャラルホルンが来る可能性を考えれば、仕方ないか」

オルガ「鉄華団にノータッチとは言ったが、奴らが何を仕出かすか分からねぇ。悪いな」

ガエリオ「捕虜、だからな。大人しくするさ」

ガエリオ「それと、昼食の弁当を用意した。俺が作ったのと、アトラ・ミクスタが作ったもの。どちらがいい?」

オルガ「あんた馴染みすぎじゃねぇか…?」

ガエリオ「数ヶ月も一緒なんだ。馴染めなかったら、それはそれで問題だ…」

三日月「…意外と美味い」

ガエリオ「だろう!?彼女のお墨付きを漸く貰えたからなっ!」

オルガ「大丈夫かこいつ…。ギャラルホルンに戻ったら苦労するんじゃねぇか…?」

紫陽「名誉鉄華団員のバッジでも作ります?」

オルガ「…それは、立場を考えたら不味い」

640: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:48:16.22 ID:2M1kVFJZO
ドルト3 大型スーパー


三日月「臭いって言われたけど。俺らそんなに臭うかな?」

ビスケット「すんすん…。いや?三日月は?」

三日月「分からない」

ビスケット「だよね」

紫陽「毎日入ってる私がイレギュラーみたいで悲しくなったよ」

三日月「道理で、いい匂いがしてたわけだ」

紫陽「…一応女だから。服は兎も角、身体の方は気を遣うよ」

紫陽「で、ビスケットくんはどうしてこっちに?」

ビスケット「…歳の離れた兄がここにいるんです。実は僕、ドルト2出身なんですよ」

ビスケット「両親が死んで、勉強の出来た兄さんは養子に…僕とクッキー、クラッカは、婆ちゃんのところに移ったんです」

紫陽「だから、会いたい、と?」

ビスケット「迷惑でしょうから、遠慮しますけど…。あと、昔住んでた時に、ドルト3 に来るのが夢だったので」

紫陽「じゃ、夢が一つ叶ったわけだ。次は、双子ちゃんを学校に行かせないとね」

ビスケット「ですね」

641: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:52:10.15 ID:2M1kVFJZO
それから街を回り、アトラの説得により、ビスケットは兄と会うことになった。

ビスケット「………」

アトラ「緊張してるの…?わ、私、余計なことしちゃった…かな…」

ビスケット「…大丈夫だよ。どんな顔をして会えばいいか、考えてたんだ」

ビスケット「兄さんは立派に働いてるから…ね」

紫陽「………」

こんなカチコチしてる状態で会っても、感動の再会にならないでしょうに。

642: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:54:11.30 ID:2M1kVFJZO
下2です。選択肢から選んでください。


1:なら私が同行してあげよう。大人のお姉さんがいれば、安心だろう?
2:アトラちゃん、付いてあげなさい。
2:クーデリア嬢!あなたの出番ですよ!

644: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 11:55:05.30 ID:krE7ov430
2

647: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 12:04:31.02 ID:2M1kVFJZO
紫陽「…アトラちゃん。ビスケットくんのこと、お願いね」

アトラ「えっ…?………!はいっ!」

アトラ「じゃあビスケット!私も一緒にいるね!それなら、気兼ねなく話せるんじゃない?」

ビスケット「あ、アトラ…俺は一人でも大丈夫だから…」

アトラ「むー…」

ビスケット「そ、そんな顔で見ないでくれよ…」

三日月「いいじゃんビスケット。アトラがそうしたいって言うんだから」

ビスケット「三日月まで…はぁ。分かったよ。アトラ、お願いしてもいいかな」

アトラ「任せて!」

紫陽「というわけで、私は用事があるから失礼するわ」

紫陽「三日月くんは彼女の護衛宜しく」

三日月「うん」

…さて、私も早く用事を済ませますか。

648: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 12:14:56.33 ID:2M1kVFJZO
人一人寄り付かない、廃屋の下水道。つんと鼻を突く臭いが充満しているが、致し方ない。

鉄華団の端末に、専用のメモリーを取り付ける。エイハブ・ウェーブに干渉されない特殊な周波数を用いて、アリアドネを辿り通信を繋げる。

紫陽「…はぁい。調子はどう?シャルロッテ」

シャルロッテ『私は元気ですわ?お姉様』

紫陽「…誰が姉よ。私にはもう、家族なんていないのに」

シャルロッテ『そうですわね、親殺しの大罪人』

紫陽「アッハハ、私がやってあげたから、楽にあの人は逝けたんじゃない。感謝されてたんだから、罪じゃないわよ」

…なんて口に出しても、それを罪だと認識している私がいる。本当、大嘘吐きだね。

シャルロッテ『貴女が言うなら、そういうことにしてさしあげましょう。そちらはどうですか?』

紫陽「ガエリオはまだ輸送中。どこに降りるかはまだ不明よ」

シャルロッテ『…マクギリスから、話は聞いています。鉄華団に干渉するつもりはありませんが、事故なら仕方ないと思いませんこと?』

紫陽「屁理屈、ね。お義父様は何と命令を下したの?」

紫陽「『シャルロッテ・エリオン司令官補佐』様」

シャルロッテ・エリオン『ドルトコロニーの暴徒鎮圧…とだけ答えましょう。くれぐれも、このようなくだらない作戦に巻き込まれて死なないように』

紫陽「解ってるわ。じゃーねー」

…気に食わない取引相手だわ。

649: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 12:23:32.17 ID:2M1kVFJZO
ドルト3 ホテルロビー


紫陽「おまたせー。ちょっと時間掛かっちゃった」

三日月「紫陽さん、これ」

紫陽「ビスケットくんとアトラちゃんが誘拐された…ね」

目を離した隙にこれだ。勘弁しておくれよ…。

紫陽「待ち合わせの相手は確か、サヴァラン・カヌーレでしょ。ドルトカンパニーと労働者の仲裁役を担当してた」

紫陽「なんで二人を攫ったのかは分からないけど、彼の目的がデモを穏便に済ませたい、とかその類のものとしたら、狙いは一つ」

三日月「一つって、何?」

紫陽「クーデリアのギャラルホルンへの引き渡し。彼女の影響力は、本人が思っているよりもずっと大きいわよ」

紫陽「現代に蘇ったジャンヌ・ダルク…とか、一部では噂されてるし」

三日月「そう」

一言だけ返した三日月は、ロビーを出て行こうとする。おいおい、カチコミかい。

650: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 12:25:08.13 ID:2M1kVFJZO
下2です。選択肢から選んでください。


1:三日月くん頑張って。
2:人は多い方が良いでしょ?
3:私が行きまーす。

652: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 12:28:44.64 ID:vfBb2/Z80
3

654: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 12:44:14.80 ID:2M1kVFJZO
仕事なので一時中断です。昨日と同じくらいに始められたらな、と。

655: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 22:38:05.17 ID:2M1kVFJZO
三日月は少々危なっかしいから、ここは確実な方が行くべきだろう。

紫陽「三日月くんはお嬢様と一緒にホテルに。護衛任務は君に任せたよ」

三日月「でも、アトラたちを…」

紫陽「私が全員助けるさ。だから、ね?」

三日月「…うん。皆を、お願い」

紫陽「何かあったら連絡しておくれ。何かあったらね」

三日月「分かった」

…このコロニーで人目につかない場所、か。それだけ情報があれば、充分絞り込める。

高級住宅地だからね、ドルト3は。なら、廃屋の数も少ないってもんだ。

656: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 23:16:16.88 ID:2M1kVFJZO
ドルト3 廃屋


ビスケット「………」

サヴァラン兄さんは、ギャラルホルンと繋がっていた。そして、クーデリアさんをギャラルホルンに売ろうとしていた。

尊敬していたのに、こんなことをするなんて。あの兄さんが、そんなに変わっていたなんて。

ビスケット「アトラ…大丈夫…?」

アトラ「私は…大丈夫…。うっ…!」

ビスケット「動かない方がいいよ…。あんなに酷い目に遭ったんだから…」

ビスケット「ギャラルホルンは、俺たちに干渉しないはずなのに…!こんなの、裏切りじゃないか…!」

アトラ「もしかして、情報が伝わってないのかも…」

それが、理由になるものか。俺たちが契約を結んだ相手は、ギャラルホルンそのものなのだから。

ビスケット「わぁぁっ!?」

アトラ「ひゃぁぁぁ!!」

建物が揺れた。何かが激突したのかな…。

ビスケット「アトラ、隠れて!」

アトラ「う、うん!」

ギャラルホルンがこれ以上来たのなら、どうしようもない。お願いだから、味方であってくれ。

657: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 23:24:47.34 ID:2M1kVFJZO
紫陽「チャオ~。アトラ、ビスケット。お待たせしたね」

アトラ「紫陽さん!?」

ビスケット「どうしてここが…?」

紫陽「どこに囚われてるか、当たりは付けてたんだけど。労働者からのタレコミがあってね」

紫陽「トラックかっぱらって突っ込んじゃった☆」

ビスケット「なんて規格外な…」

紫陽「それより、とっとと逃げましょう」

ビスケット、アトラの手を縛っている紐を、手持ちのナイフで切る。護身用の武器が、こんな役立ち方をするとは。

紫陽「アトラちゃんは私が担ぐ。とりあえずここから距離を離すよ!」

ビスケット「はい!」

建物の裏口から逃走する。後ろには、カヴァラン・カヌーレがいた。

カヴァラン「いました!あそこです!」

増援を連れてきたようだ。あの服は、ギャラルホルンか。

いよいよ、正体が見えてきた。誰が黒幕なのか、あと一つピースがあれば解る。

オルガ「こっちだ皆!」

バリケードになるように、トラックが停車する。ナイスタイミングだよ、団長。

ギャラルホルンの銃撃は、誰にも当たらない。その奥で、カヴァランは泣いていた。

カヴァラン「やめろ…行かないでくれ…!このままじゃ、ナバナさんたちは…」

カヴァラン「あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…!」

…懸念していた通り、事態は最悪へと向かっていた。

658: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/06(日) 23:39:20.89 ID:2M1kVFJZO
ドルト3 ホテル


三日月「…あんた、誰?」

仮面の男「名乗るほどの者ではないよ。仮に名乗るとするなら…モンターク、とでも呼んでくれ」

クーデリア「貴方は一体何者ですか!?」

フミタン「お嬢様、お下がりください」

この人、どこかで会った気がするんだけど、何か違う。顔を隠しているからか?

モンターク「すぐに、ここを出た方がいい。もうじき、労働者たちによる抗議活動が始まる」

モンターク「君はここで死ぬべきではないよ、革命の乙女。まだ、君には為すべきことがある」

クーデリア「何を仰っているのですか!?」

モンターク「それに、君は何度も狙われただろう?クーデリア・藍那・バーンスタイン」

モンターク「その影に誰がいるか、教えて差し上げよう。君の支援を行う、ノブリス・ゴルドンだ」

クーデリア「………!?」

モンターク「彼は用意周到な男だ。既に、君の元に間者を送っているのだよ」

三日月「間者…つまり、スパイ?」

モンターク「如何にも。それが誰か、解るかな?」

クーデリアと一緒にいる人。それは、一人だけだ。

三日月「あんたか」

フミタンに銃を向ける。すると、両手を上げてフミタンは廊下を歩いていく。

フミタン「…その通りです、お嬢様。…貴女の目が、昔から気に入りませんでした」

クーデリア「フミ…タン…!?」

モンターク「君は家族と思っていたようだが、それが相手も同じだとは思わないことだ」

三日月「………」

仮面の男の言葉が、チクリと胸に刺さった。…なんでだろう。

フミタン「濁ってしまえばいい…そう思いましたが、貴女は変わらなかった。…これからも、そのままでいてください。お嬢様」

クーデリア「フミタンッ!!!」

姿を消したフミタン。それを追おうと、クーデリアは躍起になる。

三日月「駄目だクーデリア。裏切り者なら、近づいちゃ駄目だ」

クーデリア「でもっ!フミタンはっ!!私の家族です!何があろうとも!!!」

三日月「家族…。…だったら、俺も行く。俺が近くにいる間なら、探してもいい」

クーデリア「………!ありがとう、三日月!」

モンターク「ふふ…せいぜい、頑張りたまえ」

うっさいな、この仮面。

659: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 00:16:38.55 ID:/fk1+B4ZO
紫陽「メリビットさんから私への言伝は!?」

オルガ「積荷の輸送したのは、GNトレーディングって会社だ!」

紫陽「GNトレーディング…!」

クーデリアの支援者の名前は、ノブリス・ゴルドン。Nobliss Gordon…Gordon Nobliss…!

そして、ノブリス・ゴルドンの職業は…武器商人!漸く全てが繋がった!

紫陽「奴らの狙いはクーデリアの抹殺か!それも、見せしめの形での!!!」

ユージン「急に何言ってんですか!?」

紫陽「彼女の支援者『ノブリス・ゴルドン』。彼は火星の武器商人として、圏外圏では有名人なの」

紫陽「武器商人が、クーデリアみたいな人を支援する…ちょっとおかしいでしょ?」

ビスケット「彼女の目的は、火星の、子供たちの権利を取り戻すこと…。そんなことしたら、PMCの食い扶持が減る…。………っ!?」

ビスケット「まさか、彼の狙いは…!?」

紫陽「頭が良いわねビスケットくん!そう、奴の狙いは…」

紫陽「クーデリアを見せしめに殺して、ドルトコロニーの労働者のような立場の人々の怒りを爆発させ、紛争を各地で勃発させることにある!!」

シノ「なんだってぇ!?」

紫陽「争いがなければ、武器は大して売れない。防衛以外の需要が無いから。でも、暴徒が無数に出ていたら…どう?」

オルガ「…暴徒鎮圧、そして、殲滅のために大量の武器が必要になる…」

紫陽「胸糞悪いわ…!私が言える立場じゃないけど、本当に苛立ちマックスよ…!」

ユージン「じゃ…じゃあ…!これからデモが始まる大通りってヤバいんじゃねぇか!?」

オルガ「っし!大通りに急いで向かうぞぉ!!!」

ああ、クソ。こんなことになるなんて、冗談じゃないわ…!

660: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 00:25:47.14 ID:/fk1+B4ZO
デモが始まって数分後。私は、大通りを眺めていた。

フミタン「お嬢…様…!?」

私を捜していたのか、お嬢様が大通りの、それもデモ真っ最中の場所に出る。

参加者に持て囃され、あれよあれよと前に連れ出される。三日月様も助けに行こうとするが、他のデモ隊に引き止められている。

ドルトカンパニーの支社で爆発が起こる。間違いなく、ギャラルホルンが仕組んだものだ。

フミタン「逃げてくださいお嬢様…!そこにいては…!?」

始まった、モビルワーカーの機銃掃射。デモ隊側のモビルワーカーは一瞬で破壊され、スモークの中で人が死ぬ。

けたたましい銃声が鳴り止み、スモークが晴れる。無数のデモ隊がいた大通りには、死だけが残っていた。

クーデリア「そん…な…」

デモ隊の女性「クーデリア様…良かった…」

女性に庇われたのか、幸運にもお嬢様には傷一つ無かった。…幸運、にも?

フミタン「………!」

失念していた。あの男が、手段を用意していないはずがない。予備の手段があるはずだ。あったはずだ。

彼の部下が言っていた。こちらで処理する、と。その手段と言ったら。彼が取る手段と言ったら、あれしかない。

フミタン「お嬢様ぁっ!!!」

ヒットマン。それ以外の手段を、彼が使うはずがない。狙撃ポイントの予測はついてる。あとは、間に合うか否かだけ。

身体はもう、動いてしまった。…裏切り者の、最後の務めです。

我儘をお許しください、お嬢様。

661: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 00:30:41.60 ID:/fk1+B4ZO
オルガ「着いたぞ!皆降りろ!」

紫陽「モビルワーカーの機銃掃射か…!あれは、クーデリア!」

三日月「皆!あのモビルワーカー…!」

ビスケット「それよりも、早くクーデリアさんを射線から出すんだ!!!」

三日月「分かった!」

違う三日月、ビスケット。重要なのはそこじゃない。奴らは暴徒を黙らせた。だから、暫くは手を出さない。

クーデリアは生きている。犠牲者を抱き締め、生きている。美しい光景だ。

だからこそ、映える。美しいからこそ、死に際は一層輝きを増すのだ。

あの場所にアプローチ出来る狙撃ポイントはどこだ。彼女の元に駆けながら、頭の中で模索する。

私なら、どこから狙う?私なら。

紫陽「間に合えぇぇぇぇ!!!」

私なら、そこから狙うわ!!!

662: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 00:33:18.58 ID:/fk1+B4ZO
下1でコンマ判定です。


01~10:やれやれ、最後の最期で貧乏くじを引くとは…。
11~20:革命の乙女、凶弾に死す。
21~60:申し訳ございません、お嬢様。
61~00:勝手に死ぬなんて許さないわよ、裏切り者。

663: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 00:34:04.86 ID:l9mDlnoio
どうなる

666: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 00:42:45.91 ID:/fk1+B4ZO
フミタン「うっ!!!」

紫陽「ぐううううっ!!!」

狙撃銃の弾丸は、私の右胸を貫いた。貫いた弾は、フミタンの肩にめり込んだ。

クーデリア「え…っ…!?」

紫陽「…みぃつけた?」

ヒットマン1「失敗した…!逃げっ」

ヒットマン2「うごぉっ!?」

被弾した角度から、狙撃ポイントを再計算。割り出したのは、ある建物の一室。

左手で抜いた銃をそちらに向ける。そして、弾倉内の弾を全て使い切る。…ざまぁ…みろ…!

クーデリア「フミタン…ッ!紫陽さん…!私…私ぃ…」

フミタン「私は…大丈夫です…!それよりも、早く逃げてください…!」

クーデリア「嫌…!二人を置いてはいけないわ…!

三日月「オルガ!ビスケット!シノ!ユージン!」

オルガ「おう!シノとユージンはフミタンを!俺とビスケットで紫陽さんを運ぶ!」

オルガ「ミカは周りを警戒しろ!アトラはトラックの医療器具を準備してくれ!」

アトラ「わ、分かった!!」

紫陽「いやぁ…貧乏くじ…引いちゃったね…」

致命傷はなんとか避けた…けど…。肺に穴が空いてる…。血が、溜まる…。

紫陽「ゲボッ…オ…エェッ…」

流石に…痛いね…。

670: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 01:40:23.24 ID:/fk1+B4ZO
ドルト3 ホテル


紫陽「………っ!」

フミタン「すみません…貴女も重傷なのに、手当を手伝ってもらって…」

紫陽「いい…のよ…。教習を受けた…私がやらないと…ね…」

クーデリア「………」

三日月「そんな顔するなよ。そんなの、誰も求めちゃいない」

クーデリア「………っ!」

フミタン「…お嬢様」

クーデリア「………っ!?どうしたのフミタンッ!」

フミタン「裏切り者の私の…ノブリス・ゴルドンの間者だった私の…。フミタン・アドモスとしてのお願いを…聞いていただけますか…?」

クーデリア「言ってっ!私に出来ることなら何だって…!」

フミタン「貴女がよろしければ…もう一度、私を側に置いてくれますか…?」

クーデリア「ええ…!貴女は、私の家族だから!共にいて、これからもずっと!」

フミタン「…承知しました。それと、もう一つお願いが…」

フミタン「貴女の存在は…偉大なものとなっております…。だからどうか…!希望を絶やさないで…!貴女は…皆の希望なのですから…」

フミタン「貴女のために、私は全てを懸けます…!だから…!」

クーデリア「…分かりました、フミタン。私は、もう二度と折れません…!どのような理不尽があろうとも。艱難辛苦を全て振り払い、希望を繋いでみせます…!」

フミタン「ふふ…。信じています…よ…」

クーデリア「フミタンッ!?フミタン!!」

オルガ「…眠っただけだ。安心しろ」

671: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 01:42:50.37 ID:/fk1+B4ZO
ユージン「これからどうする?このままじゃ、二人とも不味いだろ…」

オルガ「とりあえずイサリビに戻るぞ。でなきゃ、治療も何も出来ねぇ…」

ビスケット「まだ三番エレベーターが動いているはずだ。急ごう!」

オルガ「シノとユージンは二人を背負えるか?」

シノ「とーぜん!」

ユージン「任せろってんだ!」

672: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 01:53:49.05 ID:/fk1+B4ZO
ハーフビーク級 ブリッジ


シャルロッテ「…始まってしまいましたね」

艦長「気が引けますかな?シャルロッテ・エリオン司令官補佐」

シャルロッテ「…いえ。覚悟しておりましたとも」

シャルロッテ「私たちギャラルホルンは、民草の平和を守るため、手を血で汚す者。たとえそれが、嘗て守るべき人だった暴徒だとしても」

シャルロッテ「今いる無辜の人々を。非力な人々を守り抜くために、私たちは戦わねばなりません」

艦長「…出すぎた物言い、申し訳ございません」

シャルロッテ「いえ、気にしてはおりません。私自身、まだ未熟ですから。不満に思うのも無理はないでしょう」

シャルロッテ「ですが、私にも矜持があります。お父様から託されたこの作戦、なんとしても完遂させます」

オペレーター「武装したランチ、モビルスーツがドルトコロニーから出撃しました」

シャルロッテ「モビルスーツ隊を発進させてください。彼らはもう、他者を傷付ける獣に他ありません」

シャルロッテ「全てを撃滅し、平和を取り戻すのです」

…ああ、愉快。こんなに簡単にことが進んでいいのかしら。

仕込み、終わっていますよね?頼みましたよ、お姉様…??

673: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 02:03:50.99 ID:/fk1+B4ZO
ドルト3 三番エレベーター


オルガ「ここは駄目、か…!」

三日月「だとしたら、民間の物は全部使えない」

ユージン「っおい!外で戦闘が始まってるぞ!」

シノ「これ…ってよぉ…!?」

ビスケット「これじゃ嬲り殺しだ…!」

三日月「弾が何も出てない。不良品か」

クーデリア「何から何まで織り込み済だったわけですね…!」

紫陽「武器を手配して…民衆を扇動…。でも…その武器は見せかけ…」

紫陽「戦うことなど出来ず…ゲボッ…。平和維持の名目で蹂躙…か…」

流石、お義父様だ…。容赦無く、潰しに掛かる…。でも、だからこそ…。

紫陽「クーデリア…嬢…。あなたに…皆を救う役目を…」

クーデリア「ええ!私は私の役目を果たしますっ!」

間近で見てた私”たち”は…逆手に取れるのよ…!

675: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 02:14:50.07 ID:/fk1+B4ZO
ドルト3 裏通り


ディレクター「クーデリア・藍那・バーンスタインだったのか…!道理で、デモ隊も盛り上がってたわけだ…!」

オルガ「これしか方法は無いのか…?」

ビスケット「僕たちはギャラルホルンと接触出来ない。つまり、戦闘に介入出来ないんだ。これが、あの虐殺を止める方法だよ」

ビスケット「それに、放送局の持つランチが使える。それを利用すれば、二人を…」

オルガ「…だな。命張ってクーデリアを守ったんだ。何としても、その命は繋げねぇと」

三日月「…でも、いいの?」

クーデリア「構いません。これで皆が助かるのなら」

679: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 09:47:35.05 ID:/fk1+B4ZO
ドルト3 宇宙港


オルガ「…すんなり通れたな」

三日月「先、行ってる。戦闘は厳禁なんだよね?」

クーデリア「お願いします三日月。今、この状況に限れば。無抵抗こそが最大の武器となります」

クーデリア「ギャラルホルンが現在取っている手段…それを糾弾するには、それこそが、起死回生の一手となり得ます」

三日月「分かった。上手くやって」

ビスケット「三日月!おやっさんがバルバトスを運んできた!」

三日月「了解…!」

紫陽「アッハハ…楽しみだ…」

ビスケット「楽しみ…?」

これから、このクソみたいな戦闘がどう転ぶか。

本当に、楽しみよ。

680: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:01:30.98 ID:/fk1+B4ZO
三日月「おやっさん、ありがと」

雪之丞『気にすんな。ほら、とっとと護衛に移りな』

三日月「うん」

バルバトスを操縦し、ランチに付く。イサリビに入る間、何があっても守らないと。

ギャラルホルンが攻撃してくるかもしれない。このランチに乗ってるのは鉄華団ばかりだけど、元々は民間の物だから。

三日月「撃って、きたっ!」

怪しい船は全部墜とせとでも言われてるのか、オルガたちの乗っているランチが狙われる。そんなの、させない。

ギャラルホルン兵1『モビルスーツ!?こいつ、一体…!?』

三日月「鉄華団の皆に手を出すなよ、ギャラルホルン。ガリガリが死んでも知らないよ」

ギャラルホルン兵2『ガリガリって誰だよ…!あっ、鉄華団って…ガエリオ・ボードウィン特務三佐を捕虜にしてる、あの…!』

三日月「そうだ…!だから、攻撃するな。そしたら、俺たちも何もしない」

ギャラルホルン兵2『…と、仰ってますが…司令官補佐殿…』

シャルロッテ『真偽を確かめねば、答えは出せません。ランチ内の映像をこちらに』

三日月「分かった。オルガ!」

オルガ『映像は送信したぜ。それを渡しな』

ランチから送られたデータを、モニターに映る女の人に送る。また既視感だ。会ったことは無いのに。そう、断言出来るのに。

シャルロッテ『クーデリア・藍那・バーンスタイン…。それと…』

女の人は、一人一人に視線を向け、吟味している。さっさと答えてほしいんだけど。

シャルロッテ『…確認しました。速やかに本宙域を離脱してください』

三日月「ありがと」

シャルロッテ『全軍に通達してください!本信号を発信しているモビルスーツ、ランチに攻撃しないように、と!』

シャルロッテ『彼らはガエリオ・ボードウィン特務三佐の身柄を拘束しております。決して、刺激しないように』

三日月「…あれ?」

この信号、紫陽さんのグレイズだ。一体、誰が乗ってるんだ?

681: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:08:54.46 ID:/fk1+B4ZO
数分前のイサリビ 格納庫


ガエリオ「………」

ライド「何してんだガリガリー?」

ガエリオ「出撃準備だ。鉄華団の連中に被害が及ぶ可能性は否定出来ない」

ライド「へー。なぁ、その格好で出ていいのか?」

ガエリオ「………」

ガエリオ「紙で顔を隠せば問題なかろう」

ライド「なーエンビ、エルガー」

エンビ「???」

エルガー「???」

ライド「歳星で買ったあれ、ガリガリに貸してやろうぜ?」

エンビ「あーあれか!」

エルガー「いーぜいーぜー!!」

ガエリオ「あれ?」

何故だ。嫌な予感しかしない。

682: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:14:45.43 ID:/fk1+B4ZO
エンビ「じゃーん!ボイスチェンジャー付きの仮面だ!」

エルガー「ちょっと高かったんだからなぁ!感謝してくれよっ!」

ガエリオ「え、えぇ…?これを、俺が…?」

手渡されたのは、鈍色の仮面。なんだ、これは。無性に恥ずかしくなる外見をしている。

ライド「ほら早く着けろよー。出撃するんだろ?」

背に腹は代えられない…か。くっ!仕方ない!

ヴィダール「ガエリオ・ボードウィンもとい鉄華団炊事係『ヴィダール』、鉄華団団員の護衛のため、出撃する!(裏声&音声加工)」

ライド「ぶっはははは!変な声だ!!」

エルガー「おもしれーおもちゃだな!」

エンビ「頑張れよガリガリー!」

ヴィダール「…言われなくても!」

言われなくても、誰も死なせたりしない。それが、俺の責任だ!

683: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:18:57.13 ID:/fk1+B4ZO
ハンマーヘッド 格納庫


ラフタ「ガンダム・フレームだから、バルバトスのパーツが流用出来て工期短縮…ねぇ」

ラフタ「ずんぐりしてた前と違って、スタイリッシュでカッコいいじゃん」

アジー「…やっぱり、行くのかい?」

昭弘「皆には感謝してます。しごいてもらって、モビルスーツの整備まで…」

昭弘「でも、俺にも守りたい家族がいる。ここにいたって守れねえ…から!」

ラフタ「むー。また勝負しましょ?昭弘」

昭弘「うす。この命、もう捨てるわけにはいきませんから」

昭弘「家族のためにも、絶対に生き延びる…!」

686: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:29:18.08 ID:/fk1+B4ZO
ヴィダール「三日月・オーガス。聞こえるか?」

三日月「あんた誰?なんでそのグレイズに乗ってるの?」

ヴィダール「…専用回線を開け。話はそこでやる」

三日月「ん」

外部との連絡を、イサリビとバルバトス以外とは取れないようにする。正体がバレたらとんでもないことになるからな。

ヴィダール「俺だ。ガエリオだ」

三日月「何言ってんの。ガリガリはそんな顔じゃないよ」

ガエリオ「仮面着けてるからな!こんな顔の人間がいたら恐怖以外の何者でもない!!!」

三日月「あ、本当だ」

ガエリオ「まったく…。俺が仮面を着けている間、俺のことはヴィダールと呼べ。いいな?」

ガエリオ「お前たちのことを思って言っている。巫山戯る状況じゃないぞ」

三日月「ヴィダール?ヴィダール…。分かった」

ガエリオ「ならいい」

ヴィダール「目的はランチの護衛だろう?心配は無いだろうが、警戒しよう」

三日月「うん」

687: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:34:51.81 ID:/fk1+B4ZO
昭弘「三日月ぃ!」

三日月「昭弘。…それが、前に捕まえたグシオン?随分変わったね」

昭弘「ああ。その話は後…って、お前は誰だ!?」

三日月「この人はガ…」

ヴィダール「わー!!!俺は味方だ、気にするな!!」

昭弘「あ、ああ…」

誰なんだこの仮面野郎…?敵、じゃないのか…?

688: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:51:17.48 ID:/fk1+B4ZO
イサリビ ブリッジ


オルガ「状況は?」

チャド「労働者側は壊滅的だ。…やっぱり、抵抗出来ないのが効いてるみたいだ」

オルガ「なら、俺たちもさっさと仕掛けるぞ!」

オルガ「というわけだ。すまねぇが、準備に取り掛かってくれ」

カメラマン「あ、ああ!」

ディレクター「真実の報道…それが遂に出来るのか…!」

オルガ「クーデリアは?」

ビスケット「まだ、少し掛かるって」

オルガ「放送までに間に合うならいい」

オルガ「…すんません兄貴。どうやら、地球降下後はギャラルホルンとドンパチすることになりそうです」

名瀬『ま、しゃーないよなぁ。特務三佐を捕まえてる時点でお冠だ。だが、覚悟は出来てるんだろ?』

オルガ「はい」

名瀬『俺たちはテイワズとして名が売れてるから、ついて行けねぇ。親父に迷惑は掛けらんねぇからな』

名瀬『まっ、腹括ってるんなら根性見せろよ?弟』

オルガ「はい!」

賽は投げられた。なら、後は突き進むだけだ。

689: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 10:57:16.37 ID:/fk1+B4ZO
イサリビ 医務室


紫陽「………」

フミタン「………」

クーデリア「行ってくるわね、フミタン。紫陽さん」

フミタン「………」

静かに眠るフミタンはまるで、死んでいるよう。でも、息をしている。声が聞こえる。

だから、大丈夫。果たすべきを果たしなさい、クーデリア・藍那・バーンスタイン。

クーデリア「…ごめんフミタン。ちょっと借りるね」

フミタンの首に掛けられたネックレスを外し、私の首に付ける。

頼っていてばかりの私だったけど、今はそんな弱い私とサヨナラ。務めは果たしてきますから。だから、一つだけお願い。

クーデリア「準備出来ましたっ!放送の方はいけますか!?」

フミタン、私に勇気を貸して。

690: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 11:07:01.67 ID:/fk1+B4ZO
イサリビ ブリッジ


クーデリア「私はクーデリア・藍那・バーンスタイン。私の声が届いていますか?」

クーデリア「

691: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 11:11:58.14 ID:/fk1+B4ZO
イサリビ ブリッジ


クーデリア「私はクーデリア・藍那・バーンスタイン。私の声が届いていますか?」

クーデリア「皆さんにお伝えします。宇宙の片隅、ドルトコロニーで起きていることを。そして、そこに生きる人々の真実を…」

クーデリア「私は、自分の生まれ育った火星の人々を救いたいと願い、行動してきました」

クーデリア「けれど、あまりに無知だった。ギャラルホルンの支配に苦しむ人々は、宇宙の各地に存在していたのです」


クーデリア「私は、ドルトコロニーで自分たちの現状に立ち向かおうとする人々に出会いました。彼らはデモという手段をとりました。しかしそれはあくまで、経営陣の一方的な…」

私の声よ。どうか、人々に届いて。

693: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 11:48:56.20 ID:/fk1+B4ZO
ハーフビーク級 ブリッジ


シャルロッテ「この放送はどこから発信されてますか?」

艦長「探知中です…。見つけました!目の前の強襲装甲艦です!」

シャルロッテ「何ですって!?」

あら、予想よりもずっと手際が良いですね。これなら、私たちも迂闊に手を出せない。

クーデリア『しかし、彼らが行動を起こした際にまるで、示し合わせたかのように付近で謎の爆発が起こったのです』

クーデリア『その爆発は、ドルトの人々が起こしたものではありません。けれど、それをきっかけにギャラルホルンは労働者たちに攻撃を開始しました』

クーデリア『そしてその戦闘…いえ、虐殺は、今も続いているのです』

艦長「あの船に攻撃を…」

シャルロッテ「なりません。あの船には、ガエリオ・ボードウィン特務三佐がいらっしゃいます。彼の返還に関する契約で、攻撃は禁止されております」

694: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 11:54:32.29 ID:/fk1+B4ZO
シャルロッテ「…ドルトカンパニーを所有するアフリカンユニオンから、何か声明は?」

艦長「ええと…。演説は継続させろ、と…」

これ以上、信用を落とすような真似は出来ませんものね。

クーデリア『今、私の船はギャラルホルンの艦隊に包囲されています』

クーデリア『ギャラルホルンに私は問いたい。あなた方は、正義を守る存在ではないのですか?』

クーデリア『これが…あなた方の言う正義なのですか?ならば私は、そんな正義は認められない。私の発言が間違っているというのならば…構いませんっ!』

クーデリア『今すぐ、私の船を撃ち落としなさい!!!』

あらあらあら。状況が分かっていて、そこまで啖呵を切りますか。お姉様の差し金かしらね。

演説を妨害してしまえば、更に信用が落ちる。そもそも、ガエリオがいるからこちらは彼らに何も出来ない。

このやり方は素晴らしいったらありゃしない。流石、私の姉ですね。

シャルロッテ「…これ以上、こちらが動いてはギャラルホルンそのものに対する不満が出ます。全軍、母艦に帰投してください」

あぁ、愉快。これほど愉快な結果で終わって良いのかしら。もし自室にいたなら、今頃笑い転げていたところよ。

シャルロッテ「申し訳ございません、お義父様…。大任、果たせませんでした…」

ごめんなさいね、お義父様。私の理想のために、贄となりなさい。

695: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 12:04:15.97 ID:/fk1+B4ZO
デモが発端となって起きた戦闘は、一応の終わりを迎えた。

紫陽「あー…クソー…。演説見たかったわぁ…」

名瀬「死に掛けたってのに、気楽なもんだな」

紫陽「ギャラルホルンの奴らが歯軋りしてる瞬間が見たかったのよ…。はぁ~…」

そのために、色々と頑張ったのに。庇ったのは特大の貧乏くじね。

まぁ、もう動けるはずだから良しとしましょう。

紫陽「名瀬、そろそろ出して」

名瀬「まだ治ってねぇだろ?治るまで大人しくしてなって」

紫陽「………」

名瀬「そんな目で見るな。…銃を向けんなっ!!」

紫陽「怒った私は怖いわよ~?怒ったことなんて滅多に無いけど」

名瀬「分かった!分かったから!!…ほれ、出ていいぞ」

紫陽「やっと動ける」

名瀬「…包帯、巻いておくぞ。血が滲むかもしれないからな」

紫陽「…アリガト」

名瀬「イサナとはいえ、女に感謝されるのは気分が良いな」

紫陽「今度ハンマーヘッドをウィルス感染させてやる」

名瀬「やめてくれ」

696: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 12:08:57.23 ID:/fk1+B4ZO
ガエリオ「紫陽っ!重傷を負ったと聞いた…が…」

紫陽「やーんガエリオさんの変態ー」

ガエリオ「服を着ろっ!!あと何で普通に起きているんだ!?」

紫陽「傷塞がったし。痛いくらいならどうってことはないわよ」

ガエリオ「化け物かっ!?フミタン・アドモスは未だ治療中というのに…」

紫陽「あっちは過保護なお嬢様が付いてるから」

ガエリオ「…まぁ、こんなお喋りが出来るなら大丈夫か。地球降下の件で話があるそうだ。ブリッジまで来い、と」

紫陽「はいはい。病み上がりに酷いわね」

ガエリオ「二転三転するのやめてくれないか…?」

697: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 12:29:54.60 ID:/fk1+B4ZO
イサリビ ブリッジ


名瀬「お前らの予定は、地球軌道上の宇宙港で降下船を借りて地球に降りるって感じだ。ガエリオがいるから、余計な邪魔は入らねぇ。安心しな」

ビスケット「恐ろしいほどに順調になりますね…」

名瀬「イサナの活躍あってのものだ。感謝くらいは伝えろよー」

紫陽「いっぱい褒めても構いませんよー」

シノ「いよっ!エース!スーパーパイロット!」

ユージン「でっけぇ●●●●!」

紫陽「阿頼耶識あと10本くらい埋め込んでもらいなさい」

ユージン「すいませぇん!!!」

名瀬「おいおい、話を脱線させんな」

紫陽「あんたが言い出したんでしょうが」

名瀬「…ま、そういうわけだ。宇宙港で手続きをするまでは同行する」

メリビット「エイハブ・リアクターの反応です。数は一隻」

シノ「ギャラルホルンか!?」

ユージン「ふははへへーはほ(んなわけねーだろ)」

モンターク『突然申し訳ない。モンターク商会と申します。代表者の方とお話がしたいのですが』

名瀬「タービンズの名瀬・タービンだ。貿易商が俺たちに何の用だ?」

モンターク『実は、一つ商談がありまして』

変な仮面。良い歳してそんなの着けるだなんて。ふふ…。

ガエリオ「………」

何よ。そんな苦々しい顔して。

701: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 19:34:03.70 ID:/fk1+B4ZO
イサリビ 会議室


モンターク「改めまして、モンターク商会と申します。また、お会いしましたね。クーデリア嬢」

オルガ「面識、あるのか?」

クーデリア「え?…ええ。あります」

三日月「ドルト3で会った。まさかここで会うなんてね」

名瀬「感動の再会ってわけかい?ま、そういう話は後にして、だ。商談の内容は?」

モンターク「タービンズ…いえ、テイワズが鉄華団を支援していることは存じております。ですが、貴方がたは地球に降りることが出来ないでしょう?」

名瀬「ま、そうだな。こっちにも事情ってもんがある」

モンターク「我々モンターク商会は、鉄華団の支援準備を整えております。地球降下後の物資支援。それを、任せてはいただけないでしょうか」

名瀬「要求は?そんなのをタダでするわけねぇよな」

モンターク「フフ…。クーデリア嬢の推し進める革命。それが成功した暁には、ノブリス・ゴルドン氏とマクマード・バリストン氏が得るであろうハーフメタル利権」

モンターク「その中に、モンターク商会も加えていただきたい。革命の成就は、我々も望んでいることです。支援は惜しみませんとも」

名瀬「なるほどな…」

紫陽「ノブリスは面の皮が厚いわねぇ。ちょっと前までは利益のためにクーデリア嬢を殺そうとしたってのに」

紫陽「生かした方が利益が出ると判断して、すぐに鞍替えするとは。金の亡者としか言えないわ」

手首にモーターでも内蔵してるの?ちょっと解剖して脳味噌と手首を診てみたいわ。

モンターク「そう仰らずに」

名瀬「ふーむ。鉄華団の支援をしてくれるのは、有難い話だが」

クーデリア「まだ成功すると決まっているわけではありませんよ?」

モンターク「ドルトコロニーでの演説、拝見しました。それだけでも、確信するには充分ですよ」

クーデリア「世辞として、受け取りましょう」

モンターク「フフ…。芯が強くなった。何か、心機一転することがありましたかな?」

クーデリア「覚悟を決めただけです。辛酸を舐めようと、決して挫けない。そう決めたのです」

モンターク「そうですか。…あまり、時間はございません。なるべく早いご決断を待っております」

702: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 19:46:18.02 ID:/fk1+B4ZO
ビスケット「ノブリス・ゴルドンとマクマードさんが…繋がっていたのか…」

オルガ「俺たちは、まだ兄貴たちと同じ土俵に立ててねぇ。だから、隠されてた」

オルガ「俺たちはまだ頼りねぇんだ。ちゃんとした信頼を得るためにも、仕事をいっぱいこなさねぇと…!」

ビスケット「…オルガ。少し、急ぎすぎてない?」

オルガ「…あ?」

ビスケット「鉄華団を立ち上げた頃のオルガは、皆を守ろうと必死だった。でも、今はどう?」

ビスケット「どう成り上がるか。どうやって、素早く力を付けるか。そればっかり考えてるように見えるんだ」

オルガ「…だったら、なんだ?団員を、このクソみたいな世界で守るには、力が必要だ。それは解ってるだろ、ビスケット」

ビスケット「解ってるよ!でも、オルガは生き急いでるんだ!…一人で抱え込み過ぎてるんだ」

ビスケット「三日月たちのプレッシャーに、押し潰されそうなのは分かるよ。なら、仲間を頼ってよ…!」

ビスケット「俺でも良いし、紫陽さんでも良い!メリビットさんだっている!頼れる大人は、仲間はいるだろ!?CGSの時とは違うだろっ!?」

ビスケット「あの時とは違うんだ。責任もあって、義務もある。だからこそ、一度周りを見て、落ち着くべきなんだ」

オルガ「…でもよ。それを、ミカは求めちゃいねぇ…」

ビスケット「じゃあ一度!腹を割って話し合えよぉっ!!!」

オルガ「………っ!?」

ビスケットが、吼えた。あの、温厚なビスケットが。

ビスケット「小さい頃から一緒なのに、すれ違ってばかりだろ…?だから、一度本音を言い合えよ…!」

ビスケット「大切に思ってるからこそ、正直になるべきなんだ…。歪んだ認識のまま、進んじゃいけない…」

オルガ「………」

オルガ「…少し…考えさせろ…」

ミカの考えなんて、解らねぇ。俺は、ミカの前で弱いところを見せちゃいけねぇんだよ…。

703: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 20:02:53.18 ID:/fk1+B4ZO
昭弘「………」

昌弘「兄貴、何見てるんだ?」

昭弘「ん?ああ…モビルスーツをちょっと…な」

昌弘「十機のマン・ロディの半分は売却だもんなぁ。俺のは残って良かったよ」

昭弘「…やっぱり、戦うのか?」

昌弘「当たり前だろ?兄貴が戦うんだ。その背中を守りたい」

昌弘「これからも、ずっと一緒なんだろ?だったら、手を取り合おうぜ、兄貴。家族なんだからさっ!」

昭弘「ふっ…はは…。そうだな」

昭弘「…で、だ。お前、トレーニングしてるか?飯、ちゃんと食ってるか?」

昌弘「急になんだよぉ」

昭弘「筋肉が少ねぇ。筋トレ、付き合えよ。ムッキムキにしてやる」

昌弘「…ムッキムキはやだ」

704: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 20:08:12.18 ID:/fk1+B4ZO
特別なコンマ判定です。モンターク仮面の評価が高めなので、判定はちょっと優しめです。


01~40:普通。
41~75:なんかこのグレイズおかしくね?
76~99:これマジ?ガンダム・フレームとかどこから拾ったんですかね…。
00:マッキー!今年はアグニカ年ィ!!!

711: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 20:34:09.66 ID:/fk1+B4ZO
グレイズ(じゃない)が支給されることになりました。その実はヴァルキュリア・フレームのモビルスーツです。

21:30までシンキングタイムを設けます。なお、今までにアニメ、漫画に出てきたヘルムヴィーゲ 、グリムゲルデ、オルトリンデは封印です。
決める際は、専用武装を二つまで決めて大丈夫です。○○○○は型式番号の数字です。お好きに羅列してください。


まだ出てないヴァルキュリア・フレーム(番号は元ネタを参照してます)


V01-○○○○ ブリュンヒルデ
V02-○○○○ ヴァルトラウテ
V04-○○○○ ゲルヒルデ
V05-○○○○ シュヴェルトライテ
V07-○○○○ ジークルーネ
V09-○○○○ ロスヴァイセ

720: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 22:07:37.29 ID:/fk1+B4ZO
候補が揃ったので、多数決に入ります。三票入ったものです。


1:V01-S-00 ブリュンヒルデ
2:V02-0167 ヴァルトラウテ
3:V09-1230 ロスヴァイセ

722: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 22:09:41.44 ID:mQgr8m9cO
3

724: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 22:13:16.10 ID:/fk1+B4ZO
残りの機体はどこかで出てくるかもしれません。少々お待ちください。

725: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 22:21:25.23 ID:/fk1+B4ZO
イサリビ 格納庫


エンビ「オーライオーライ!」

ライド「ほっ!」

タカキ「凄い数の物資ですねおやっさん。ミサイルに弾薬、それにバルバトスのパーツまで…」

雪之丞「ああ…。タダより高い物はねぇと言うが…」

ヤマギ「…あのモビルスーツ、グレイズですか?」

雪之丞「んぉ…?…いや、違うと思う」

紫陽「なになに?またモビルスーツ入ったの…っ!?」

紫陽「ヴァルキュリア・フレーム…!?」

雪之丞「知ってるのか?」

紫陽「あえっ!?あ!うん、人伝で聞いたくらいだけどね」

紫陽「厄祭戦末期に、ガンダム・フレームとほぼ同時に、戦局を打破するために開発されたインナーフレーム…だったはず」

紫陽「リアクターは一つだから、ガンダム・フレームに出力は劣るけど、それ以外の総合性能は同じくらいだったと思うよ」

紫陽「確か…全部で九機しか開発されなくてね。でも完成度は高かったから、ギャラルホルンのモビルスーツフレームの礎になってたんだけど…」

雪之丞「つまり、とんでもねぇ機体だと。あの仮面野郎は何を考えてんだ?」

紫陽「さあ…?」

このモビルスーツは…最後に開発されたロスヴァイセ。末っ子故に、姉たちのデータをフィードバックして造られた機体。

紫陽「革命の乙女を守るは、戦乙女の役目ってわけ?」

随分と、気前が良いのね。

733: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 22:37:09.93 ID:/fk1+B4ZO
00出したら、逆にガリガリは同行しなくなります。


紫陽「このモビルスーツ、私が使うわ」

雪之丞「はぁ?急に何言い出すんだよ」

紫陽「あんな上等なモビルスーツを扱える子なんていないわ。阿頼耶識付いてないし」

紫陽「少し乗り慣れる必要があるけど、まぁ大丈夫。私のグレイズは予備機にするか、パーツ取り用に残しておいて」

雪之丞「でもよぉ、それで納得しない奴がいるかも…」

紫陽「何か言った?????」

雪之丞「…何でもねぇ」

ライド「こっえぇ~~…」

タカキ「あはは…殺されるかと思った」

734: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 22:45:50.32 ID:/fk1+B4ZO
身元を隠す必要があったヴィダール以外モビルスーツに乗る時は絶対ランスを携行していたガリガリくん。


ガエリオ「しかし、モンターク商会か。一介の貿易商だと思っていたがな」

オルガ「モビルスーツを持ってくるとは…」

モンターク「お気に召してくれたかな?革命の乙女のお付きに、うってつけのモビルスーツだと思うが」

三日月「そういうの、俺はよく分からないから」

三日月「…で、何でチョコの人はここにいるの?」

やっと、既視感の正体が分かった。会ってたんだ、火星で。

モンターク「双子のお嬢様たちは元気にしているかな?」

三日月「うん」

ガエリオ「………」

ガエリオ「ん?」

ビスケット「…あの時の、ギャラルホルンの人ですかぁ!!?!?」

ガエリオ「んん???」

オルガ「ギャラルホルン…!?おい、契約違反になるんじゃねぇのか!?」

ガエリオ「………」

ガエリオ「…マクギリス?」

モンターク「…私のことは内密で頼む。…頼む…」

紫陽「あ、マクギリス・ファリドだったのね。へー…へー…!」

ガエリオ「顔が怖いぞ…?」

737: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 22:56:13.96 ID:/fk1+B4ZO
モンターク「………」

とりあえずロープでぐるぐる巻きにする。危険人物だ、者共出会え出会え。

ガエリオ「…何故、このようなことをした…?マクギリス…」

モンターク「…フッ。あれこれ虚言を並べることもないか。私にも、私の目的がある」

オルガ「俺たちと素性を偽ってまで接触するほどの、か?」

モンターク「ああ。私は、ギャラルホルンの腐敗を正したいのだ。変革を為して、な」

ガエリオ「…変革、か。どれほど血が流れるか分からんだろうに」

モンターク「腐敗を放置する方が、より多くの血が流れるぞ?ガエリオ」

モンターク「より自由な組織にするためには、外部からの圧力が必要だ。その役目を、君たちに背負ってほしかった」

モンターク「既に、クーデリア嬢らは世界に、その覚悟を知らしめている。だからこそ、それを盤石にするために力を貸すのさ」

モンターク「信じてもらえるかな?」

ガエリオが求めていたのは、短期で、より穏便に進む改革。それに対して、マクギリスが望んでいるのは革命だ。

大量の血を流して、リセットすることが目的なんだ。何か、隠し事があるように見えるが。

ガエリオ「………」

思想の違いにショックを受けたのか、ふらふらとガエリオは歩き始める。

マクギリス「どこに行くのかな?」

ガエリオ「…休養を取る。今回のことはもう、忘却するさ…」

どれだけ落ち込んでるのよ。

738: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:01:53.51 ID:/fk1+B4ZO
何にせよ、彼らの手を借りねば地球降下後の活動がままならない。

メリットとデメリットを天秤に掛け、商談を受けることになった。

ガエリオ「………」

紫陽「…え、嘘。目真っ赤よ」

ガエリオ「五月蝿い…」

紫陽「どれだけ泣いたの?まさかあれからずっと?」

ガエリオ「五月蝿い…」

紫陽「思想の違いがそんなに堪えた?」

ガエリオ「志は…同じだと思って…いたのだがな…」

ガエリオ「…一回吐いてくる…」

ストレスで死ぬんじゃないの?これ。

739: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:05:22.51 ID:/fk1+B4ZO
下2です。選択肢から選んでください。自由行動は宇宙港到着までの3ターンです。


1:訓練(自分や仲間を鍛えます)
2:MS(所有機体の改造が行えます)
3:交流(好きなキャラクターと交流します)
4:その他(上記以外の行動を行えます)

741: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:06:54.20 ID:mQgr8m9cO
1 ビスケット1回くらい鍛えよう

742: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:12:57.75 ID:/fk1+B4ZO
えるキャラクターを二人まで選択可能です。下2に鍛えたいキャラクターを記入してください。
紫陽の実力は、三日月がメンバーにいる場合のみ上昇します。
ガリガリも選択出来ますが、場合によっては敵に塩を送ることになるのをご了承ください。
また、タービンズメンバーも選択可能です。

744: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:16:55.35 ID:dSqeNuce0
ビスケット、三日月

749: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:24:39.27 ID:/fk1+B4ZO
下1で三日月、下2でビスケットのコンマ判定です。

紫陽の実力 90
三日月の実力 87
ビスケットの実力 40


三日月Side


01~75:実力+1
76~90:実力+2
91~98:実力+3
99:実力+4


ビスケットVer


01~60:実力+1
61~85:実力+2
86~99:実力+3
00:実力+4

750: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:24:49.83 ID:+4l7H2mlO
灼熱のコンマ取り!

751: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:26:06.17 ID:HybXDjJ70
三日月育つと紫陽さんも育つからいいわね

757: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/07(月) 23:35:11.73 ID:/fk1+B4ZO
ビスケット「なんで…僕が…シミュレータを…」

三日月「だらしないよ、ビスケット」

ビスケット「僕は戦闘なんてしないからね…。ううん…お腹が…つっかえてる…」

紫陽「…そろそろ、三日月くんは頭打ちかしらね」

三日月「うーん。これ以上、技術を磨いてってのは難しいかな」

紫陽「私もそろそろ限界」

ビスケット「二人が化け物すぎる…」

紫陽「化け物とは失礼な」

誰も彼も化け物化け物。失礼しちゃうわ。

760: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 00:14:42.05 ID:DCqKdqWvO
グラズヘイム1 司令官室


マクギリス「失礼するよ、カルタ」

カルタ・イシュー「マクギリス…。例のこと、聴いてるわ。万年みそっかす…ガエリオが鉄華団とかいうちっぽけな組織に捕まったこと」

カルタ「オセアニア連邦に奴らは降りるのでしょう?私が出る幕はないわ」

マクギリス「あまり、甘く見ない方がいいよ、カルタ。彼らは強い。恐ろしいまでに」

カルタ「ふんっ!貴方も、私たち地球外縁軌道統制統合艦隊を甘く見ないでほしいわ」

マクギリス「そのようなつもりはない。寧ろ、評価しているからこそさ」

カルタ「………っ!」

マクギリス「セブンスターズとはいえ、私はあくまで監査局付きだ。彼らの追撃は、今は出来ない」

マクギリス「だから、君に頼むのだ。このような大任、任せられるほどに信頼している者は君とガエリオくらいでね」

カルタ「…へ、へぇ!そこまで言うなら、いいわ!その責務、果たしてやろうじゃない!」

マクギリス「ありがとう、カルタ。君と友になれたこと…それは、私にとっての幸運だ…」

…穢れた生まれの俺を平等に扱ったこと、感謝している。

だから、俺の大望のために、死んでくれ。

762: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 00:15:58.02 ID:DCqKdqWvO
下2です。選択肢から選んでください。自由行動はあと2ターンです。


1:訓練(自分や仲間を鍛えます)
2:MS(所有機体の改造が行えます)
3:交流(好きなキャラクターと交流します)
4:その他(上記以外の行動を行えます)

764: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 00:21:58.13 ID:2MrvnMvRo
3

766: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 00:25:17.28 ID:DCqKdqWvO
誰と交流するかを下2に記入してください。

768: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 00:26:55.62 ID:Z0+9zM7d0
ガエリオ

772: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 08:08:54.15 ID:DCqKdqWvO
イサリビ 食堂


ガエリオ「………」

アトラ「ガエリオさーん…?鍋、吹き零れそうですよ?」

ガエリオ「………」

アトラ「ガエリオさんっ!!!」

ガエリオ「…え?ああ、すまない」

ガエリオ「………」

アトラ「…何か、あったんですか?」

ガエリオ「…アトラ・ミクスタ。質問がある」

アトラ「何ですか?」

ガエリオ「ずっと親友だと思っていた人の夢が、同じものを抱いていると思っていた人の夢が、自分と違う時。どう思う?」

アトラ「えっと…?」

ガエリオ「…すまない、少し難解だったか。つまりだな、親友と思っていた奴が、自分のことを見ていなかったらどう思うか、ということだ」

アトラ「え?…うーん。そんなの、関係ないんじゃないですか?」

アトラ「その人が自分を見てなくても、でも、ガエリオさんにとっては友達でしょう?」

アトラ「なら、言っちゃえばいいんですっ!『俺を見ろ!』とか!」

ガエリオ「…やはり、言葉にしなければ伝わらない、か」

紫陽「こんなとこにいたのね、お坊ちゃん」

ガエリオ「紫陽…」

あれ、少し吹っ切れてる?

773: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 08:09:44.02 ID:DCqKdqWvO
ガエリオと何を話すかを下2に記入してください。

774: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 08:21:07.70 ID:Z5TcnscKO
自分の信じるものに向かって突き進めばいい
正しいか正しくないかは後世の人たちが決めること

777: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 10:24:28.45 ID:DCqKdqWvO
ガエリオ「…どうした?俺に、何か用でも?」

紫陽「ええ。すっっっごい落ち込んでたから」

ガエリオ「…否定はしない。今もまだ、面食らっているからな」

ガエリオ「…だが、立ち止まっているわけにもいくまい。マクギリスと話し、理解しようと努めるさ」

紫陽「…まー私に言えた義理じゃないけどさ。少し言っとく」

ガエリオ「なんだ?」

紫陽「他人にあーだこーだ言われてもさ、自分の信じたものに向かって進めばいいのよ」

紫陽「それが正しいか否か。それは、後世を生きる人たちが決めること。今を生きる私たちには、何が正しいのか分からないから」

紫陽「…だったらせめて、自分が正しいと思いながら突き進む方が、良いと思わない?」

ガエリオ「自分を信じて進む…か…」

私の空っぽな言葉、どう受け止めるかしらね。

778: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 10:27:32.17 ID:DCqKdqWvO
下1でコンマ判定です。


01~30:ガエリオ、アスランする。
31~70:マクギリスとの対談を決意する。
71~99:ギャラルホルンを変えるには外部から…か。マクギリスの言い分も一理ある。ならば!
00:道は違えど、俺たちは…。

779: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 10:28:57.06 ID:0x0HS05IO
モウヤメルンダ!

783: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 10:53:13.43 ID:DCqKdqWvO
自分を信じる。俺の信じるものは…俺の…信じているものは…。

…答えられない。信頼していたマクギリスは、違うものを見ていた。…奴の隣に、俺はいなかった。

マクギリスは、俺を見てはいなかった。だから、素性を隠して暗躍している。

暗躍すること自体は、思うところはあるが否定しない。真っ当なやり方で改革を成すには、時間がかかりすぎる。

だが、他に方法はなかったのか…?まだ当主にはなれていないとはいえ、セブンスターズの俺たちが協力し合えば、出来るはずではないのか?

ガエリオ「…解らない。俺は、どうすれば良いんだ…」

紫陽「そればっかりは、自分で考えなさいな」

ガエリオ「………」

そして、ガエリオはふらふらとどこかに消えた。またかい。

784: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 10:56:53.43 ID:DCqKdqWvO
下2です。選択肢から選んでください。自由行動は降下前&ガエリオがいる間では(たぶん)ラストです。


1:訓練(自分や仲間を鍛えます)
2:MS(所有機体の改造が行えます)
3:交流(好きなキャラクターと交流します)
4:その他(上記以外の行動を行えます)

786: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 10:59:04.04 ID:YdLWYZBs0
1

787: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 11:04:48.73 ID:DCqKdqWvO
鍛えるキャラクターを二人まで選択可能です。下2に鍛えたいキャラクターを記入してください。
紫陽の実力は、三日月がメンバーにいる場合のみ上昇します。
ガリガリも選択出来ますが、場合によっては敵に塩を送ることになるのをご了承ください。
また、タービンズメンバーも選択可能です。

789: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 11:15:46.96 ID:3Cm2gKpbO
昭弘、昌弘

790: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 11:27:42.51 ID:DCqKdqWvO
ハンマーヘッド 格納庫


ラフタ「装甲の換装作業してるんだから、静かにねー」

昭弘「うす」

昌弘「おぉ…スマートなモビルスーツばっか…」

アミダ「おや、兄弟じゃないか。トレーニングかい?」

昌弘「は、はい!」

アミダ「そう縮こまるんじゃないよ。別に取って喰おうってわけじゃないさ」

アミダ「名瀬が家族と認めたんだ。お前たちも、私の可愛い家族だよ」

昌弘「………!」

紫陽「…私も気の利いた言葉を使えば、もうちょい人気出るかね」

ラフタ「紫陽がそんなこと言ったら逆に怖いから」

紫陽「…辛い」

791: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 11:35:26.25 ID:DCqKdqWvO
下1で昭弘、下2で昌弘のコンマ判定です。


昭弘の実力 61
昌弘の実力 55


昭弘Ver


01~45:実力+1
46~70:実力+2
71~85:実力+3
86~98:実力+4


昌弘Ver


01~40:実力+1
41~65:実力+2
66~85:実力+3
86~98:実力+4

792: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 11:36:07.73 ID:isBIyNiS0
ムキッ

793: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 11:36:22.09 ID:S/CNLVUC0
絶望のファンブルコンマ!

794: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 11:54:40.74 ID:DCqKdqWvO
昭弘「フゥー…。もう一回ぃ!」

昌弘「兄貴…もう無理…」

昭弘「だらしねぇぞ。もっと筋肉付けろ!」

紫陽「おやおやおや…。ハードなシゴきはやめてあげなさい」

紫陽「私がとことん付き合ってあげよう。途中で泣き言言ってもやめないよ?」

昭弘「…上等っっっ!!!」

やっぱり、兄貴はすげぇよ。あんなムキムキで、ぶっ続けで訓練も出来て。

…お腹空いたなぁ。

795: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 12:06:41.18 ID:DCqKdqWvO
昭弘の実力 64
昌弘の実力 56


宇宙港 搭乗ゲート


雪之丞「降下船に乗せるモビルスーツは…バルバトス、グシオンリベイク、流星号、ロスヴァイセと…フルバスターも念のため載せておくか」

昌弘「俺のマン・ロディも…」

雪之丞「分かった分かった。だが、載せられるのはあと一機だ」

デルマ「じゃ、俺たちで誰が乗るか、その時に決めないとな」

アストン「だな」

ライド「俺も乗りてぇなぁ~」

エンビ「ライド兄ちゃんじゃ無理だろー!」

エルガー「なー!」

ライド「お前ら~!」

796: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 12:26:22.23 ID:DCqKdqWvO
名瀬「蒔苗はお前らが降りる、オセアニア連邦の都市で待ってるそうだ。そこに連れていきゃ、仕事は終わりだな」

オルガ「ですが、何もないとは限りません。当分は地球に残留しないと、ですね」

名瀬「もしかしたら、何か取引を持ち掛けて来るかもしれねぇ。その時は、自分で決めろよ」

オルガ「はい」

名瀬「…まぁ、俺たちは兄弟だ。全力でやるってんなら、兄貴として力になる」

名瀬「お前は一人じゃねぇんだ。頑張んなよ、兄弟」

オルガ「…何から何まですみません、兄貴」

名瀬「良いんだよ、兄弟なんだから」

…あんたのその言葉に、俺はどれだけ救われたか。

797: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 12:36:38.90 ID:DCqKdqWvO
降下船


紫陽「久しぶりの地球ね…良い思い出なんて、全く無いけど…」

ガエリオ「…地球生まれだったのか?」

紫陽「違うわ。火星生まれの地球育ち。そして、火星でまた過ごしたってだけ」

最後に暮らしたのは…六年前か。懐かしい。

何もかもが愛おしく、忌まわしい地球の記憶。その全てが唾棄すべき過去で、今の私が在る理由。

…愚かな私は、更に愚かに。変わった私を、見つけてくれる人はいるのかな?

798: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 12:38:31.30 ID:DCqKdqWvO
ガリガリのグレイズを返すか多数決です。二票入った方です。

799: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 12:39:59.17 ID:S/CNLVUC0
返す

800: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 12:40:12.50 ID:gOkohR7dO
返す

805: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 17:55:16.64 ID:DCqKdqWvO
オセアニア連邦 発着場


ガエリオ「暫くの間だが、世話になった。次会う時は敵同士だな」

紫陽「次も鹵獲してやるわ。このまま名誉鉄華団団員にしてやる…」

ガエリオ「…やめてくれよ」

紫陽「それと、あのグレイズはあんたに返す。改造費は受け持ってあげたんだから感謝しなさいよね」

ガエリオ「感謝の押し売りは、評価を下げるぞ?」

紫陽「うっさいわね。死んだらあんたの墓で宴会するから、いつでも化けて出られるように準備しなさいよ」

ガエリオ「…まだ、俺は死ねないさ」

今は、まだ。

806: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:07:49.47 ID:DCqKdqWvO
オセアニア連邦洋上 艦内


アイン「鉄華団が入国したとの報告がありました。追討なさらないのですか?」

カルタ「市街地でのモビルスーツ戦は禁止されている。それに、彼らに敬意を表しているのよ」

アイン「敬意、ですか?罪を犯した宇宙ネズミどもに、敬意を表す必要は…」

カルタ「生まれがどうあれ、彼らは約束を遵守した。それは褒め称えるべき行いよ」

カルタ「私たちギャラルホルンは高潔であらねばならない。高潔であるということは、敵であろうと敬意を払うその器量も、必要だと思うけれど」

カルタ「…目の前に上司の仇がいて、居ても立っても居られないのは分かるわ。その忠誠心、素晴らしいものよ」

カルタ「でも、だからこそ、よ。胸を張って、亡くなった人に誇れる戦いをするには、それに相応しい振る舞いがある」

カルタ「私も、貴方の覚悟、想いは理解してる。だから、特別に地球外縁軌道統制統合艦隊に編成した」

アイン「カルタ一佐の厚意には、感謝してもしきれません」

カルタ「良いのよ、礼なんて。貴方には貴方のやるべきことが。私には私のやるべきことが、それぞれある」

カルタ「それだけの話よ」

あの前髪いじいじ男に頼まれて、断れるわけがない。

…彼の想いも知れば、尚更。相変わらず狡い男ね、マクギリス。

807: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:13:45.01 ID:DCqKdqWvO
オセアニア連邦 市街地


オルガ「大丈夫なのか?まだ、休んでいた方が良いだろ?」

フミタン「私より重傷だった紫陽様が動いているのです。私も、務めを果たさなければ」

オルガ「ふーん…。まぁ、あんたが大丈夫って言うならいいけどよ…」

クーデリア「フミタン、準備の方は?」

フミタン「整いました。いつでも、蒔苗氏の元に向かえます」

クーデリア「では行きましょう。団長さんも、ご同行願います」

オルガ「ああ。おいお前ら!俺たちが戻ってくるまで、問題起こすんじゃねぇぞ!」

シノ「うぃー!なあユージン、遊び行こうぜ!」

ユージン「遊びぃ…?お、おうそうだな!気分をスッキリしようぜ!」

三日月「また、変なこと言ってる。スッキリって何するの?」

シノ「知りたいかぁ~?じゃ、俺たちと一緒に…」

アトラ「わー!三日月は駄目っ!駄目だよぉっ!」

三日月「アトラ?…そんなに必死に引き留めるなんて、ちょっと気になるな」

アトラ「三日月は駄目なのぉ~~~!!!」

808: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:16:32.96 ID:DCqKdqWvO
下2です。選択肢から選んでください。自由行動はミレニアム島に移動するまでの3ターンです。


1:訓練(自分や仲間を鍛えます)
2:MS(所有機体の改造が行えます)
3:交流(好きなキャラクターと交流します)
4:登用(新しい人材を入手します。迷い迷ったガリガリが転がり込む可能性も僅かにあります)
5:その他(上記以外の行動を行えます)

810: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:21:47.61 ID:0XgzF9wP0
3

813: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:31:22.09 ID:DCqKdqWvO
誰と交流するかを下2に記入してください。

815: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:36:59.18 ID:isBIyNiS0
オルガ

817: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:45:57.77 ID:DCqKdqWvO
オルガ「ふぅ…」

紫陽「おつかれ。また仕事掴まされた?」

オルガ「ああ…。アーブラウで開かれる代表選挙に、蒔苗を護送することになった。ハーフメタル利権について話をするには、まずは代表に戻らないといけねぇってよ」

紫陽「うぇ。まぁたギャラルホルンの追撃とか受けるじゃん」

オルガ「それは悪ぃ。だが、俺たちはこの仕事を終わらせれば、きちんとしたパイプが手に入るんだ」

オルガ「テイワズ…タービンズ傘下の鉄華団じゃなく、鉄華団そのものと繋がるパイプだ。逃す手はねぇ」

紫陽「…オルガ、馬鹿?そうやって一人で突っ走ってさ。皆がついてくるとは限らないのに」

オルガ「…馬鹿でもいい」

じゃあ、馬鹿の世界チャンピオンで。

818: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:46:49.54 ID:DCqKdqWvO
オルガと何を話すかを下2に。

820: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/08(火) 18:56:55.78 ID:MHu4QMVv0
最後に皆で笑えるように頑張ろう

826: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 09:49:37.29 ID:U8l4Y8fJO
紫陽「…まぁ、過程はどうあれだ。最後に皆で笑えるよう、頑張ろうか?」

オルガ「ああ。マトモなシノギに付くためには、最短で突っ走らなきゃならねぇ。…俺たち皆で、辿り着く」

紫陽「そうかい…じゃ、見せておくれよ。その未来を、私たちにね」

オルガ「ふっ…それが俺の役目だ。任せな」

紫陽「………」

オルガは休養を取るために部屋を出た。誰もいない小部屋の中、私はソファーに腰掛ける。

紫陽「………」

何故、問い詰めなかった。何を思い行動しているか、何を求めているのか訊かなかった。

何故、応援した。これで調子付いて、変な方向に舵を切ったらどうする。

何故…私は…。

紫陽「…ああ、そっか…」

重ねていたんだ。彼らを、妹に。妹と鉄華団の団員は、同じくらいかそれよりも若い。

だから、気に掛けてしまったんだ。あれもなかなかどうして、手間が掛かって危なっかしかったから。

情など掛けるな、利用しろ。そう自分に言い聞かせていたのに、出来ていなかった。まだまだ甘いね、私は。

紫陽「…何やってるのよ…。紫陽・レンネル…ッ!」

…まだ、私は求めていたっていうの?愛を、温もりを。心地良いと思っていたの?

資格なんて、無いのに?心なんて、残ってないのに?

…家族なんか要らないと、目を背けたのに?

馬鹿馬鹿しい。本当に馬鹿馬鹿しいわ。

紫陽「ハハ…アッハハハハハハ……!!」

やっぱり私は、愚かで、愚かで。どうしようもない人間ね。

827: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 09:52:02.78 ID:U8l4Y8fJO
下2です。選択肢から選んでください。自由行動はあと2ターンです。


1:訓練(自分や仲間を鍛えます)
2:MS(所有機体の改造が行えます)
3:交流(好きなキャラクターと交流します)
4:登用(新しい人材を入手します。迷い迷ったガリガリが転がり込む可能性も僅かにあります)
5:その他(上記以外の行動を行えます)

829: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 10:00:07.76 ID:GxGFCQKe0
2で

830: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 10:08:14.66 ID:U8l4Y8fJO
発着場 借用ハンガー


雪之丞「ふーむ…。ヴァルキュリア・フレーム…か…。確かに…」

ヤマギ「確かに何ですか?おやっさん」

雪之丞「フレームを見てみたが、グレイズにところどころそれっぽい構造があると思ってな…」

雪之丞「あれ以上に手間が掛かるが」

タカキ「羨ましいなぁ紫陽さん。好き勝手にモビルスーツ乗り換えて…」

雪之丞「あいつのお陰で、俺らも痛い目見ずに済んでんだ。命(たま)張ってくれる奴に、んなこと言うなよ」

タカキ「三日月さんやクーデリアさんを助けたの、あの人ですもんね…」

紫陽「雪之丞さん、ちょっといい?」

雪之丞「どうした?」

紫陽「いつものやつ」

雪之丞「あーはいはい、分かったよ…ったく。皆して人扱いが悪ぃんだからよ…」

831: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 10:21:33.70 ID:U8l4Y8fJO
物資として存在するのは、グレイズのライフル、バトルアックス、バルバトスのメイス、太刀、レンチメイス、その他多数の汎用装備です。

ロスヴァイセは、キマリストルーパーのリアアーマーを取っ払って細身にした感じです。色は白で、トルーパーモードはまんまです。

下2に改造するモビルスーツを。候補は以下の通りです。 今回はハンガーの設備を利用するため、二機まで同時選択可能です。


1:ロスヴァイセ
2:ガンダム ・グシオンリベイク
3:グレイズ・フルバスター
4:流星号
5:マン・ロディ

833: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 10:26:40.29 ID:S34K1SlM0
1,5

834: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 10:27:58.13 ID:U8l4Y8fJO
11時までシンキングタイムを設けます。その間、質問等あればどうぞ。
その後に改造プランの安価を行い、集まったプランから多数決で決定します。

今回の改造に制限は特にありません。
プラン安価時は、1:改造内容、2:改造内容といった感じに書いていただくと助かります。こちらはシンキングタイム後ですが。

837: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 11:23:55.40 ID:lSS76thy0
ロスヴァイゼ

1:リペイント メイン色を青に近い紫に変更し、盾に鉄華団のマークを入れる
2:アタッチメント 牽制用にミサイルポッドをバッグパックにセット、大型盾槍砲のパイルバンカーを輪転式にして最大8発まで放てるようにする。
3:カスタマイズ サブアームを取り付けて槍の安定性をアップ、スラスター増設を行い小回りを改善する。

マンロディ
1:リペイント メインをオレンジ色に変更し、鉄華団マークを背面にペイント
2:アタッチメント 輪転式グレネードを追加装備し、支援も行えるように
3:カスタマイズ 地上での活動に合わせて機動力を調整(要するにランドマン・ロディを先取り)。

838: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 11:44:12.30 ID:ll0e9KEwO
ロスヴァイゼ
1:紫陽カラーに染め直し
3:ブレードをヴァルキュリアブレードかバルバトスの太刀レベルの切れ味まで鍛え直し

マンロディ
1:グシオンリベイクカラーに染め直し
2:滑空砲とバズーカ装備
3:ランドマンロディ程でなくても地上用に調整

839: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 12:35:44.05 ID:J2QpKu+tO
ロスヴァイゼ

1:メイン色を紫に
2:滑空砲を背中に装備、太刀を刀サイズにしてブレードと入れ替え
3:サブアームを取り付け槍使用時の行動を補助

マンロディ
2:アタッチメント バズーカ、アックスを装備
3:カスタマイズ 地上用に換装、隠し腕搭載

840: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 12:47:03.71 ID:U8l4Y8fJO
では、多数決に入ります。二票入った改造を行います。
ロスヴァイセとマン・ロディ別々に数字を記入してください。
再開はいつもの時間予定です。また、バルバトスの太刀はテイワズの最先端技術、ヴァルキュリアブレードは厄祭戦時の技術で開発されているので、ここではそれに匹敵する装備は造られませんが、今回はモンターク商会の援助を受けたのでなんとかなります。


1:>>837
2:>>838
3:>>839

841: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 13:12:40.30 ID:q/G6L6HJO
ロスヴァイセ 2
マン・ロディ 1

842: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 13:37:02.66 ID:Adp2F0LDO
ロスヴァイセ1
マンロディ3

843: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 13:40:56.97 ID:j/McLbfV0
ロスヴァイセ 1
マンロディ 3

846: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:23:26.51 ID:U8l4Y8fJO
紫陽「こんな感じのカスタマイズ、頼みますねぇ」

雪之丞「これまた面倒くせぇのを…ま、やるけどよ…」

雪之丞「ロスヴァイセとマン・ロディを別のハンガーに移すぞ。手早く済ませねぇと遊び行けねぇぞー!」

ライド「また改造かよ~!」

雪之丞「…ライド。お前は色塗りをやれ」

ライド「またペイント出来るのか!?やるやる!!!」

雪之丞「…お前くらいしか出来ねぇからな」

847: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:24:28.02 ID:U8l4Y8fJO
下2です。選択肢から選んでください。自由行動はラストです。これが終わると、ミレニアム島まで直行します。


1:訓練(自分や仲間を鍛えます)
2:MS(所有機体の改造が行えます)
3:交流(好きなキャラクターと交流します)
4:登用(新しい人材を入手します。迷い迷ったガリガリが転がり込む可能性も僅かにあります)
5:その他(上記以外の行動を行えます)

849: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:26:06.61 ID:e8aVNsM30
4

850: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:27:42.48 ID:U8l4Y8fJO
どんな人材を入手するか、下2に記入してください。ヒューマンデブリも購入可能です。

852: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:30:12.47 ID:ll0e9KEwO
医者(船医)

855: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:39:30.17 ID:U8l4Y8fJO
下1でコンマ判定です。


01~50:鉄華団とかいう無名の危ない組織に誰が来るの?
51~80:一人引っかかった。
81~95:二人引っかかった。
96~99:ガエリオ「鉄華団に入れてくださいお願いします。ギャラルホルンをクビになったんです!!!」
00:ラスタル・エリオン「面接会場はここらしいが…」

856: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:41:18.81 ID:J2QpKu+tO
ガエリオぉ!

861: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 18:51:23.27 ID:U8l4Y8fJO
どんな船医が入団するか、下3まで募集します。その中で最高コンマと最低コンマのレスを採用です。

881: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 20:00:35.76 ID:U8l4Y8fJO
オルガ「人材募集?急に何言ってんだ?」

紫陽「…はぁ。いっぺん殴るか」

オルガ「ピギュッ」

こいつ、ドルト3のあの事件知っておいてよくこんな台詞吐けるわね…。

紫陽「あのね。ドルト3で私とフミタンが負傷したの、覚えてるわよね?」

オルガ「ん?…あぁ、あったな」

紫陽「その時にどんな治療を誰がしたか覚えてる?」

オルガ「んーと…。殆どあんただな」

紫陽「よね???医者でもない私がやったのよ。持ってる知識で対応出来たし、メリビットさんが"出来る人"だったから良かったけど」

紫陽「あの時に、私たち二人がお陀仏になってても何らおかしくない状況だったのよ。分かる???」

オルガ「…ハイ」

紫陽「だ!か!ら!医者を私が捜して来ます。いいですねッ!?」

オルガ「ハイ」

883: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 20:12:41.07 ID:U8l4Y8fJO
もし00が出てたら、世紀末直行でした。


オセアニア連邦 市街地


紫陽「とは言ってもね。どうやって人集めろと…」

半ば脅迫じみたもの言いで許可と金を貰ったが、医者なんてそう都合良く就職先を求めてるわけがない。

…こういう時は、仕方ない。もう一人を脅迫すればどうにかなる。

モンターク『…急に何かな?今、休暇中だったのだが』

紫陽「あらぁ?婚約者ちゃんとお喋り中だったの?それは失礼」

紫陽「今私たちがいる場所、知ってんでしょ。ギャラルホルンを洋上に送ってるんだから」

モンターク『何のことやら。先ずは用件を言いたまえ。話はそれからだ』

紫陽「医者。二人ちょうだい」

モンターク『お抱え医師で配属出来る者は居ないよ。代わりと言っては何だが、その都市にいる医者の情報を提供しよう』

紫陽「代金はどの口座に振り込めばいい?」

モンターク『モンターク商会に振り込んでくれればそれで良い。…端末に送った。確認を』

紫陽「んーと…。はいオッケー。私も後日送金するわ」

モンターク『では、これで私は失礼する。アルミリアの紅茶を嗜んでいたのだ』

言い方がヤバいわね。

886: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 20:47:39.43 ID:U8l4Y8fJO
オセアニア連邦 大衆食堂


赤茶髪の少女「………」

おーおー食っとる食っとる。暴飲暴食という言葉がぴったり当てはまるほど、件の少女は机の料理を貪っている。

紫陽「隣、良いかな?」

赤茶髪の少女「勝手にしろ。俺の邪魔しなけりゃ、何も文句は言わねえよ」

あら、乱暴な口調。仮にも女の子でしょ。

紫陽「じゃ、失礼しますね~」

隣に座り、焼肉丼を頼む。昔もよく食べてたっけ。

赤茶髪の少女「…随分高い飯食うんだな」

紫陽「肉、好きなのよ」

赤茶髪の少女「………」

腹の虫が鳴いた。…私じゃないわよ?となると…。

赤茶髪の少女「俺だ。数日振りの飯で腹減ってんだよ」

紫陽「あら…。お仕事してないのね」

赤茶髪の少女「餓鬼に訊くような言い方は感心しねぇな。俺は23だ」

紫陽「………」

紫陽「Pardon?」

赤茶髪の少女「23歳だよ、俺は」

嘘、私より年上じゃない。

889: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 21:00:28.96 ID:U8l4Y8fJO
紫陽「…えーっと…。とりあえず、質問に答えてほしいわね。仕事は何をしてるの?」

赤茶髪の少女「医者。つっても、病院から蹴り出された流れ者だがな」

紫陽「何か理由はあるの?」

赤茶髪の少女「知るか。大方、俺が餓鬼と変わらねえ見た目をしてるからだろ」

赤茶髪の少女「で、あんたこそそんなほぼ無職に何用だよ」

紫陽「医者募集中なの。PMCなんだけど」

赤茶髪の少女「オーケー。食い扶持になるなら引き受けるよ」

紫陽「あら、罠があるとは思わないの?」

赤茶髪の少女「そん時ゃそん時だ。俺諸共消し飛ばす」

紫陽「こっわ…」

劉霞・テンペラスタ「俺の名前は『劉霞・テンペラスタ』。まぁ、よろしく大将」

紫陽「私はただのモビルスーツパイロット。社長…いえ、団長は別よ」

劉霞「マジですかい」

890: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 21:18:34.47 ID:U8l4Y8fJO
オセアニア連邦 廃病院


女性「はぁ。はぁ」

追手は撒いて、当てもなく流浪の旅を続けて辿り着いた土地。ここにはマフィアの影は無い。

が、人目を忍ぶ生活を続けたからか、酷く視線に敏感になっていた。視線が自分に向けられていると感じるだけで、不安に苛まされる。

女性「…誰かな?私は報酬を受け取り、執刀しただけだ。治療は済ませた。返金しろと言われても、返すことは出来ないよ」

銃を取り出し、暗闇に向ける。自分から説明したのは悪手だと考えたが、今を切り抜けるのが優先だ。仕方ない。

紫陽「んなこと言われてもねぇ。私はギャラルホルンでもなければ、マフィアのヒットマンでもないのよ」

両手を挙げ、女性が出てきた。前髪で隠れた瞳が、妖しくこちらを射抜いている。

…それよりも、かなりの恵体だ。私も自信があった方だが、これには負けるかもしれない。

紫陽「何よぉ。人の身体ジロジロ見て」

女性「えっ?…あぁ、すまない。職業柄、観察してしまうんだ」

紫陽「へぇ。そんなことを無意識のうちにしちゃう職業か。気になるわ」

女性「解ってるくせに…。…医者さ。それも、裏の世界のね」

紫陽「やっぱり。じゃ、あんたに取引を一つ」

女性「裏の住人と知ってなお、取引を持ち掛けるとは。良いだろう、用件を聞こう」

紫陽「うちの医者になりなさい」

女性「………」

どこの派閥だ?この人は。

891: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 21:22:37.51 ID:U8l4Y8fJO
女性「…なるほど、鉄華団。それに、テイワズか」

女性「…良いだろう、乗った。君たちに匿ってもらおうかな」

取引は成立し、また一人医者が増えた。子供には刺激が強そうだけどまぁ、いいか。

凪沙・スプリングフィールド「私の名前は『凪沙・スプリングフィールド』。世話になるよ」

紫陽「宜しく。…あぁ、男ばっかなのは了承の上で、宜しくね」

凪沙「…もう慣れたよ。理不尽な状況には、ね」

紫陽「それは好都合だわ。こっちも、理不尽な状況って割と多いから」

問答無用で仕事を押し付けられたり、急に切り捨てられたり。

ま、慣れっこだけどね。

892: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 22:02:12.13 ID:U8l4Y8fJO
オセアニア連邦 港


ラフタ「オルガー!皆ー!」

オルガ「あんた…!?名瀬の兄貴はどうしたんだ!?」

ラフタ「そのダーリンの命令なんだから、しょうがないじゃん」

アジー「私たちは鉄華団のサポートに回れ、とさ」

エーコ・タービン「何だかんだで、心配なんだよねー」

ラフタ「そういうとこが好きなんだけどね。正直に言ってあげたらいいのに」

アジー「名瀬にも事情があるんだから、そう言わない。ほら、早くモビルスーツを乗せて」

オルガ「あ、ああ。そうだな。船を借りる手間が省けた」

ビスケット「…移動ルートは?」

オルガ「先ずは、オセアニア連邦の沖にあるミレニアム島に向かう。都市部にいる間はモビルスーツで狙われねえが、歩兵には狙われるからそれを避ける」

オルガ「で、ミレニアム島でギャラルホルンを撃退して、別の船に乗って、アラスカのアンカレッジに移動、テイワズの鉄道を通ってエドモントンに入る」

オルガ「…やっぱ、不満か?」

ビスケット「…危ない橋を渡ってばかりだからね。でも、仕方ない部分もあることは解ってるつもりだよ」

オルガ「…すまねぇな、ビスケット。兄貴が亡くなったばかりだったのに…」

ビスケット「俺たちじゃ、どうしようもない事件だったんだ。…だから、気にしないでくれ。俺も、辛いんだ…」

オルガ「…悪い。今回の仕事、絶対に成功させるぞ。そうすりゃ、ドルトコロニーの奴らへの餞になるはずだ」

ビスケット「…ああ。そのためなら、俺も力を尽くす」

三日月「俺は、オルガの言う通りにするよ」

紫陽「仕事ならやるだけさ」

蒔苗・東護ノ介「では、宜しく頼むぞい」

893: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 22:15:29.70 ID:U8l4Y8fJO
オセアニア連邦洋上 艦内


アイン「イシュー一佐。大型船が二隻、移動を開始しました」

カルタ「港の兵からも連絡があったわ。鉄華団の者と蒔苗・東護ノ介がいた、と」

アイン「攻撃はいつ頃に行いますか?」

カルタ「航路の先にあるのはミレニアム島。そこで、強襲部隊による電撃戦を仕掛ける」

カルタ「場所が場所なだけに、すぐに気付かれるでしょう。だけど、手は打ってるわ」

カルタ「みそっかす!」

ガエリオ「…誰がみそっかすだ」

アイン「ボードウィン特務三佐?」

カルタ「貴方が言っていたモビルスーツ、使えるのでしょうね?」

ガエリオ「…どうやら、マクギリスが手を回してくれていたらしい。問題無さそうだ」

俺は、端末にあるモビルスーツのデータを見せる。

カルタ「ガンダム・キマリストルーパー、か。それなりには、戦果を挙げなさいよ?」

ガエリオ「分かっている…。カルタ司令、作戦は『自分のキマリスが洋上で出撃し、ミレニアム島まで突撃。船を接岸し、上空より降下した本隊、上陸部隊と連携して挟撃する』でよろしいですか?」

カルタ「ええ。如何に敵の目を惹くか。それに掛かっている作戦よ。役目は果たすように」

カルタ「…アイン三尉も、シュヴァルべ・グレイズを預かったのだから、戦果は挙げるように」

アイン「はっ!ファリド特務三佐より預かった機体で、必ずや、ご期待に応えてみせます!」

カルタ「いい返事ね。…では、我ら地球外縁軌道統制統合艦隊!」

ガエリオ「面壁九年!」

アイン「堅牢堅固!」

カルタ「ん~~!完っっっ璧!」

894: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 22:28:16.26 ID:U8l4Y8fJO
ミレニアム島


蒔苗「腹が減っては戦は出来ぬと、昔から言われておる。存分に英気を養ってくれ」

オルガ「ってわけだ!腹一杯食ったら、所定の位置に付けよ!」

アストン「おぉ…」

デルマ「こんなに沢山の…」

昌弘「飯が…!」

シノ「ひぃ~!こっち見てるぜこれ!」

ユージン「おい昭弘、これ食ってみろよ…?」

昭弘「俺でもこれは無理だ…」

三日月「…流石にこれは。少しキツいな」

ラフタ「ヒラメ!?これ美味いんだよねぇ」

エーコ「カレイだっけ、何だっけ」

アジー「どっちも美味いんだから、些細な問題だよ」

紫陽「あー美味しい。煮付けならお酒欲しかったとこね」

劉霞「あるだけ全部くれ。腹減ってんだ俺は」

凪沙「…はぁ。戦闘前だというのに、呑気なものだね」

ラフタ「…知らない人が増えてるんですけど」

紫陽「それは、まぁ。戦闘が終わったら詳しく説明するわ」

895: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/09(水) 22:36:20.62 ID:U8l4Y8fJO
三日月『…よいしょ。また調整されたのか、お前。…でも、うん。やれる』

昭弘『どれだけ来ると思う?』

シノ『さーなー。だが、俺と流星号の敵じゃねぇ!』

昌弘『鉄華団として、初めての実戦だ…。やれるかな…』

ビスケット『…モビルワーカーも、そこまで乗ってなかったんだよね。もう少し慣れておくべきだったなぁ』

オルガ『おいお前ら!遊びじゃねぇんだ!気ぃ引き締めていくぞ!!!』

劉霞『怪我人が出たら、裏に持ってこい。代金分は働くぜ』

凪沙『…そういうわけだ。命大事に、でよろしく』

シノ『お腹痛いです!』

ユージン『お…俺もちょっと痛い…かな?』

劉霞『っし。直腸触診から始めるけど良いか?』

シノ&ユージン『『元気になりました!!!』』

…緊張感無いねぇ。まぁ、今更か。

フミタン『エイハブ・ウェーブを探知しました。警戒を願います』

紫陽「じゃ、一番槍行きますねっ!」

トルーパーモードを起動し、騎士は洋上を駆け抜ける。それを迎え撃つもまた、騎士だった。

ガエリオ『紫陽ッ!?く…初っ端からこれとは…!』

紫陽「あぁら、ガエリオじゃない。そのガンダム貰ってあげるわぁっ!!!」

今の悩み続けているガエリオに、負けるとは到底思えないわね。

905: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:15:16.01 ID:3ei2fW7nO
ガエリオ『でやぁっ!』

キマリスの横薙ぎを、バックブーストで回避する。牽制にライフルの弾を撒くが、それは相手も同じこと。

ランス側面の140mm機銃二門が、戦乙女を穿たんと動きを追う。だが、それは届かない。

紫陽「この際はっきりさせましょう!腹違いの兄妹で、どっちの方が上なのかっ!!!」

ガエリオ『俺と…紫陽が…兄妹ぃ…!?』

紫陽「意味合いは違うけど!」

スレイプニルとヨルムンガンド。どちらも狡知の神『ロキ』を親に持つ、異母(父)兄弟。

エリオン家とボードウィン家。優秀なのはどちらかな?

906: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:18:32.10 ID:3ei2fW7nO
下1でコンマ判定です。ガエリオはアスランしてるので弱いです。


紫陽Side


00:Perfect。
71~99:Excellent。
36~70:Great。
01~35:Normal。

907: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:20:04.02 ID:4r7v4TWj0
せい

908: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:30:33.77 ID:3ei2fW7nO
ガエリオ『今は…戦いに集中するっ!』

紫陽「………っ!やってくれる!」

ランス同士での鍔迫り合いに持ち込むが、こうもリーチが長いと取り回しが悪くなる。ブレードを引き抜き、不意を突いたのだが。

それは、キマリスのサーベルに妨げられた。右マニピュレータとサブアームで長大なランスを保持し、左マニピュレータでサーベルを振るったのだ。

一度打ち払い、距離を離す。そこに、バルバトスとグシオンの支援射撃が入った。

ガエリオ『正確な狙いだ…。こっちを見ろっ!』

グレイズ用のバズーカを二門抱え、遠距離射撃を行うキマリス。鉄華団のガンダムたちも応戦し、マン・ロディや流星号の視線もそちらに向いた。

紫陽「チッ…。揚陸艇は接近中。あのグレイズは…新型っ!?」

ちょっと、不味いか?

909: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:34:30.78 ID:3ei2fW7nO
揚陸艇


カルタ「降下部隊からの連絡は?」

アイン『成層圏を突破、対流圏に突入した模様。降下完了まで残り200』

カルタ「よぉしっ!ガエリオも上手く気を引いている。モビルスーツ一機は砲撃で牽制しながら接岸するわよ!」

親衛隊『『『はっ!!!』』』

アイン『はっ!』

この調子で進めば、数で優っているこちらの勝ちだ。見ていなさいよマクギリス。

必ずや、勝利を収めてみせましょう。

910: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:41:08.64 ID:3ei2fW7nO
ラフタ『影が揺れるねー。変なの』

アジー『…影が、揺れる?』

フミタン「新たなエイハブ・ウェーブを確認。これは…?」

オルガ『どうした?発信源はどこだ?』

フミタン「ラフタ様、アジー様の漏影から…です」

オルガ『何だってぇ!?計器の故障じゃねぇのか!?』

フミタン「Z軸での再探知を行います。…これはっ!?」

フミタン「上空より接近するモビルスーツ10!」

ラフタ『えぇ~!?』

オルガ『流星号、マン・ロディは本陣まで後退、迎撃に当たれ!』

オルガ『クソ…ミカ!昭弘!そこからでいい!射撃で降下ポイントをずらせ!』

三日月『了解!』

昭弘『分かった!』

揚陸艇はなおも接近中。となると…。彼らの目的は、上空と海からの挟撃?

911: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:50:04.19 ID:3ei2fW7nO
紫陽「船の接岸は止められない…なら…!」

ロスヴァイセを駆り、島まで戻る。そして、ライフルを構えた。

接岸した揚陸艇から、モビルスーツが出撃する。数は8。単独では少し厳しい。

カルタ『我ら地球外縁軌道統制統合艦隊!』

親衛隊『『『面壁九年!』』』

アイン『堅牢堅固!』

カルタ『決まった…!』

紫陽「………」

三日月『………』

昭弘『………』

鉄華団の皆「「「「「は?」」」」」

上陸に成功したのに、隊列を組んだ?一体どこの馬鹿…あっ。

紫陽「地球外縁軌道統制統合艦隊のカルタ・イシューか…!」

カルタ『…ん?この声、どこかで聴いた気がするわね…』

カルタ『…えっ!?もしかして貴女…ネネ・エリオン!?死んだんじゃなかったの!?』

紫陽「何のことかな…!?」

嘘、バレた…?

912: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:52:01.18 ID:3ei2fW7nO
下1でコンマ判定です。ガエリオのアスランレベルが低下しました。


紫陽Side


00:Perfect。
96~99:Excellent。
66~95:Great。
11~65:Normal。
01~10:Bad。

913: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 09:53:10.79 ID:GDS0knv/0
紫陽さん本名ネネって言うんだ

915: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 10:30:26.00 ID:3ei2fW7nO
三日月『ネネ・エリオン…?』

まさかあまり面識の無い奴にバレるとは思わなんだ。だが、動揺してる暇は無い。

先ずは、この敵を無力化ないし殲滅しなければ。

カルタ『ネネッ!生きてたのなら、シャルロッテやラスタル司令官に一言言えばいいのにっ!?』

紫陽「うっさいわねぇ…。私は『紫陽・レンネル』よ。ネネ・エリオンって女はもう死んだのよぉ!!」

親衛隊『お下がりくださいカルタ様!このモビルスーツは…ぐわっ!?』

グレイズリッターのブレードをランスで往なし、くるりと回って右肩に突き立てる。そして、パイルバンカーを起動。腕を吹き飛ばした。

次は、お前だ。

カルタ『………っ!?』

アイン『カルタ一佐ぁっ!!!』

ガエリオ『ばっ…何やってるんだカルタッ!!!』

さようなら、カルタ・イシュー。私に気付いたお礼に、あの世に送ってあげるわ。

916: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 10:39:49.33 ID:3ei2fW7nO
カルタ、アイン、ガリガリ捕獲チャンスです。


00:白旗降ってきた。
96~99:グレイズ・ガエリオ。
91~95:ガエリオゲット。
81~90:グレイズ・カルタ。
71~80:カルタゲット。
66~70:アイン重傷。グレイズ・アインコース直行。
61~65:アインゲット。
01~60:上手い具合に防御された。

918: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 10:46:11.81 ID:3ei2fW7nO
あ、コンマ判定は下1です。

919: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 10:48:52.65 ID:4r7v4TWj0
ガリガリくんゲットだぜ?

925: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 11:25:26.34 ID:3ei2fW7nO
指定を忘れていた場合は、後にレスした方から指定先に飛びます。今回はアインくん捕獲です。


甲高い音を立て、ランスはモビルスーツに突き刺さった。

アイン『ぐううううっ!!』

紫陽「身代わり…!?」

ガエリオの嘗て搭乗していたシュヴァルべ・グレイズ。その同系統の機体に。

コックピット狙いの一撃は、バトルアックスの刃を滑り、コックピットの真横に直撃した。

カルタ『アイン三尉!?馬鹿っ!貴方が盾になる必要は無い!』

ガエリオ『下がるんだカルタ!奴が命を懸けて、お前を守ろうとする意味を考えろ!』

カルタ『く…うぅ…!』

キマリスに肩を持たれたグレイズリッターが後退する。それと同時に、シュヴァルべ・グレイズもライフルを抜いた。

紫陽「下がる、か。なら、あんたを質にしましょ」

ライフルに、腰のブレードを突き立てる。そのまま、足を払って転ばせ、両のマニピュレータでランスを握る。

アイン『イシュー一佐…!ボードウィン特務三佐…!どうか、ご無事でっ!?』

パイルバンカーを起動。轟音を立て、左胸から先が吹き飛んだ。地面が揺れ、砂煙が舞う。

アイン『………』

至近距離の衝撃に耐えられず、アイン・ダルトンは意識を失った。

紫陽「そっちは任せたわ。モビルスーツ隊」

こっちは、残りの奴らを潰しましょう。

926: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 11:31:34.32 ID:3ei2fW7nO
下1でコンマ判定です。


三日月その他諸々Side


00:Perfect。
96~99:Excellent。
66~95:Great。
11~65:Normal。
01~10:Bad。

927: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 11:32:38.43 ID:GDS0knv/0
どれ

929: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 11:54:54.01 ID:3ei2fW7nO
三日月「ふっ。…そこ、かっ!」

親衛隊『ぐ…ぎゃぁ~!』

普段使っているメイスで殴りつけ、新型のメイスで挟み潰す。チェーンソーのように内部が回転し、グレイズリッターをフレームごと潰し切った。

昭弘『近距離なら、負けねぇよぉ!』

ハルバードを片手に突進し、サブアームのライフルを乱れ撃つ。射撃を掻い潜った猛者には、斧をお見舞いする。

シノ『昌弘は下がってもいいぜぇ?』

昌弘『俺だって…鉄華団の団員だっ!』

マン・ロディと流星号が背中合わせになり、応戦する。地上用に調整されたマン・ロディは、果敢に立ち向かう。

ラフタ『敵多いぃ~…。しかも、普通のグレイズより速いし大変…!』

アジー『………っ!悪いオルガ!一機抜けたっ!』

漏影の猛撃を退け、一機のグレイズリッターが飛び出した。それは、物資輸送に従事するモビルワーカーを無視し、前線で指示を出すモビルワーカーに、一直線に向かった。

ビスケット『………っ!オルガァッ!!!』

オルガ『なっ…!おい、ビスケット…!?』

それを庇うように、もう一機のモビルワーカーが前に出てくる。

930: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 12:00:23.39 ID:3ei2fW7nO
ビスケットの生存を判定します。これさえ乗り越えれば峠は越えると思います。下1でコンマ判定です。


00:ビスケットくんが目醒めた。
60~99:援護が間に合った。
50~59:モビルワーカーが半壊した。
16~49:モビルワーカーが吹き飛んだ。
01~15:ライフルが二つのモビルワーカーに直撃。

931: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 12:07:06.50 ID:dl+Y9W4AO
きたよ

934: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 12:18:16.60 ID:3ei2fW7nO
親衛隊『貴殿が鉄華団の指揮官と見た!お覚悟っ!!』

グレイズリッターがブレードを抜いて接近する。これは、不味い。

オルガは。オルガだけは。絶対に死んではならないんだ。ここでオルガが死んだら、鉄華団は空中分解してしまう。

それだけは駄目だ!俺が死んでも、クッキー、クラッカ、婆ちゃんは鉄華団からの仕送りがあるから生きていける。でも。

オルガが死んだら、鉄華団は無くなる。そうなったら、火星の皆も終わってしまう。それだけは、させない。

ビスケット『うおおおおぉぉぉぉっっっ!!!』

俺を狙うんだ。そうだ、こっちだ!

オルガ『馬鹿野郎!おいビスケット!止まれぇっ!!!』

ビスケット『団長命令でもそれは聞けないっ!オルガはここで死んじゃ駄目なんだ!!!』

オルガ『………っ!ミカァッ!!!』

三日月『………っ!させるかっ!』

親衛隊『く…うおっ!?この~!』

ビスケット『………!?』

滑腔砲の直撃を受け、ライフルの照準がずれる。モビルワーカーの車体を、弾丸が抉った。

三日月『…何…やってんの…!?』

地面を蹴り、スラスターを吹かし。バルバトスは最高速度でグレイズリッターに取り付き、コックピットを叩き潰す。

ひしゃげたグレイズは何も反応を見せず、モビルワーカーからは煙が上がる。

ビスケット『…う…あ…ぁ…』

オルガ『ビスケットをモビルワーカーから引っ張り出せ!あの医者も呼ぶんだ!速くしろぉっ!』

935: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 12:25:19.40 ID:3ei2fW7nO
ミレニアム島 医療テント


劉霞「暇だ。良いことなのは確かだが、仕事がねぇのはもどかしい」

凪沙「そう言いなさんな。怪我人がいないってことは、それだけ優位に立っていることの証左だろう?」

劉霞「…と言った側から急患だ。輸血バッグ、ありったけを用意しろ」

凪沙「はいはい。人使いが荒いね」

手指を消毒し、ゴム手袋を着用する。その直後、子供たちが現れた。

ライド「ビスケットがやられたんだ!速く来てくれぇ!」

劉霞「解ってるっつの。安全な場所まで運んだか?」

タカキ「それは無理でした。でも、三日月さんたちが頑張って、ギャラルホルンの部隊を押し戻してます」

劉霞「止血は?」

タカキ「出来る限りやってるそうですが、いつまで保つか…」

劉霞「上等。最低限でも対処してりゃ、それだけで生存率は上がる。準備は?」

凪沙「終わったよ。輸血バッグの加温もした」

劉霞「っし。給料分の仕事はしねぇとな」

手当てが間に合うまで、死ぬんじゃねぇぞ。

937: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 12:32:12.89 ID:3ei2fW7nO
ユージン「おいどうすんだよ…!?血ぃ止まらねぇぞ!!?」

オルガ「絶対に助けるんだよ!!両足は太腿から思いっきり縛れ!腹の傷も押えろよ!」

チャド「あっ、ああ!!」

劉霞「待たせた。状況は?」

オルガ「兎に角出血が酷ぇ。両足はズタボロで、腹からも血が出てる…」

劉霞「運ぶ暇は無いか。…良し。ここで手術(オペ)をする。無菌テントと医療器具の準備」

凪沙「解ってる。はい、抗生物質と輸血バッグ」

ビスケット「クッ…キー…。クラッ…カ…婆ちゃん…」

劉霞「…誰だ?こいつの女か?」

オルガ「…ビスケットの妹と、お婆ちゃんだ…。こいつは、三人を養うために働いてるんだ…」

劉霞「…ならなおさら、死なれちゃ困るな」

…さて、せいぜい頑張ってくれよ。

938: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 12:33:59.62 ID:3ei2fW7nO
この判定がラストです。医者が二人いるので生存率激高です。下1でコンマ判定です。


00:後遺症無し。
11~99:両足を失ったが生きてる。
01~10:複数のショックを併発し…。

939: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 12:35:18.77 ID:MhIJHriLo
6

944: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 13:09:16.79 ID:3ei2fW7nO
00は00を出さない限り絶対辿り着けないので、残念ながら足は無くなります。今回のラッキーセブンは77に任意でコンマを変換する権利になります。


劉霞「…止血はしたし、輸血と抗生物質の投与も済んだ。これで死なないはずだが…」

劉霞「足は駄目だな。腐り始めたら、再生医療はもう出来ねぇ」

凪沙「敗血性ショックが起きなかっただけ、まだマシだね。あれが起きたらどうしようもない」

オルガ「ビスケット…すまねぇ…」

膝上から切除されたビスケットの足は、部分的に黒くなっていた。止血のために強く縛ったのも、原因の一端を担っている。

だが、そこまで強く縛らなければ、出欠多量で死んでいた。仕方ない…のか…?

…いや、俺のミスだ。危険な目に遭ってるのも全部、俺が未熟だから…。

オルガ「すまねぇ…すまねぇ…!」

どんな顔して、チビたちに会わせりゃいいんだ…。

947: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 13:26:59.49 ID:3ei2fW7nO
三日月『こっちは粗方片付いたよ』

昭弘『俺らも、撤退していった…』

昌弘『兄貴…生きてるか…?』

昭弘『ああ…』

ラフタ『うわぁ…海水でびしょ濡れ…。絶対姐さんに怒られるよぉ』

アジー『残りは…』

僅かに残った親衛隊は下がり、残りのモビルスーツの視線は、海岸線のモビルスーツたちに向けられる。

紫陽「しぶといわねぇ。さっさと降伏すれば良いのに…」

ガエリオ『ぐぅっ!かは…』

突きをシールドで防ぐが、巨体がのけぞる。そこに追撃を入れるロスヴァイセを、グレイズリッターが牽制する。

ガエリオ『一回退くべきだ…!このままでは、ジリ貧だぞ…』

カルタ『…そうね。死んだらどうにもならないわ』

ライフルを撃ちながら逃げていくギャラルホルン。そんなこと、させるわけないでしょ?

948: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 13:29:04.48 ID:3ei2fW7nO
手足生やせるなら、アインだって阿頼耶識されることもなかった気がします。
ミレニアム島攻防戦ラストのコンマ判定です。下1でコンマ判定です。


紫陽Side


00:Perfect。
96~99:Excellent。
66~95:Great。
11~65:Normal。
01~10:Bad。

951: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 14:42:05.49 ID:3ei2fW7nO
手練れ二人を一人で相手取るのは、流石に厳しい。どちらの攻撃も有効打にはなり得ず、撤退するしかなかった。

紫陽「ガスが少ない…。これじゃ、洋上まで追撃しても途中で溺れるわね…」

紫陽「チッ…最初に仕留めておけば…」

カルタ『追撃をやめた…燃料切れか?』

ガエリオ『…何にせよ、命拾いしたな』

カルタ『命拾いですって…?親愛なる部下が何人も犠牲になったのに…!』

ガエリオ『…だが、今はもう退却する他ない。無駄死にするのは、得策とは言えん』

カルタ『ぐ…』

ガエリオ『…それに、統制局より命令が出ている。イズナリオ・ファリド様の命令だ。お前は背くわけにはいくまい』

カルタ『くうっ!必ずや、仇を取ってみせる…!』

ガエリオ『………』

俺は、何を迷っているのだろうな。戦闘中に、俺が迷わなければ。余計な犠牲が出ずに済んだかもしれない。

…この際、はっきりさせよう。奴と、マクギリスと。話をして…。

952: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 14:48:51.03 ID:3ei2fW7nO
太平洋 艦内


ビスケット「………」

凪沙「あとは、定期的に抗生物質を飲めば大丈夫。ただ…足はもう使えない」

シノ「クソッ…ギャラルホルンの野郎…!ガリガリも、攻撃してきやがって…!」

紫陽「私たちも手を出してるんだから、文句言わない」

シノ「でもよ…!」

紫陽「他人にするのは良くて、自分たちにされるのは嫌なの?それは傲慢と言うものよ。…まぁ、人間なんて得てして罪深い存在なのだけれど」

三日月「…紫陽さん。ネネ・エリオンって誰?」

紫陽「…あらやだ。乙女同士の会話を盗み聞きするのは、良い男とは言えないわよ」

三日月「それはごめん。でも、気になってさ。腹違いの兄妹、とかも言ってたし」

紫陽「…それは言葉の綾。深い意味なんて何もないわ」

シノ「………」

紫陽「…人間って、誰にも知られたくない忌まわしい過去を持ってたりするの。詮索するのは、おススメしないわよ…?」

…結局、私も過去からは逃れられないのね。

953: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 15:03:12.37 ID:3ei2fW7nO
輸送船 独房


アイン「…ここは…」

ここがどこか、俺は知っている。ここは、奴らの、鉄華団の乗っている船だ。

あの時、俺はイシュー一佐を庇い、モビルスーツを破壊された。そのことに後悔は無い。

だが、今は。どうしようもないほどに怒りが滾っている。目の前に仇が。クランク二尉の仇がいるのに。

俺は、何も出来ない。あれほど高潔な人物を奪った、罪深きネズミを、手に掛けることが出来ない。

オルガ「…よぉ、ギャラルホルン。元気にしてたか?」

アイン「…貴様、クランク二尉を知っているか?」

オルガ「誰だよ。俺らが一々敵の名前を覚えてるわけねぇだろ」

アイン「…やはり、罪深い…」

オルガ「あ?お前こそ、俺たちの名前知ってんのか?」

アイン「………っ」

言葉に詰まる。悔しいが、この男の言うことも一理あるのだ。

紫陽「おまたせー。情報、幾つか洗ってきたわ」

オルガ「…紫陽さん」

紫陽「『アイン・ダルトン三尉』。所属はギャラルホルン火星支部。CGS掃討作戦にグレイズで従事し、火星低軌道戦ではガンダム・バルバトスに重傷を負わせるが、自身もバイオレットカラーのグレイズに圧倒された、と」

紫陽「その後は…マクギリス・ファリド特務三佐の元で交渉作戦に参加したり、地球外縁軌道統制統合艦隊に編成されたりってとこね」

紫陽「本人は火星人と地球人のハーフみたい」

アイン「…何故、そこまで俺の情報を…」

紫陽「情報屋に伝手があんのよ」

ギャラルホルンの情報が何故、漏洩する…?

954: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 15:05:36.33 ID:3ei2fW7nO
アインの処遇を多数決です。二票入ったものです。


1:とりあえずほとぼりが冷めるまでここに放置。
2:ガリガリみたく協同生活。
3:パンパンパン
4:無人島生活でもしてもらいましょ。
5:その他。ご自由にどうぞ。

956: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 15:07:14.11 ID:IUF43ZcCO
2

967: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 18:31:39.78 ID:3ei2fW7nO
紫陽「…ま、あれこれと来歴を語ったけど。結局はこいつ、上司の敵討ちがしたいだけなのよ。クランク・ゼント二尉のね」

アイン「貴様っ…!?クランク二尉を知っているのか!?」

紫陽「あんたの周りを洗ったっつったでしょうに。そうすりゃ、嫌でも私たちを付け狙う動機が分かるわよ」

たかが上司一人のために、そこまで固執するのは異常だけれど。…差別とかせずに受け入れてくれたといっても、少々妄信的すぎるわ…。

紫陽「私としては、さっさとクランク二尉とやらの場所に送ってやりたいんだけど」

アイン「………っ」

銃を向けるが、恐怖に怯えるでもなく、恨めしい視線でこちらを睨む。おぉ、怖い怖い。

紫陽「んなことしたら、ギャラルホルンのカルタ一佐たちが何仕出かすか分からないから、とりあえず保留」

紫陽「ガエリオと同じパターンで良いかな、と。勿論、ボディチェックは欠かさないし、監視役を付けるわよ」

オルガ「あんたが言うなら、まぁ良いんじゃねぇか」

アイン「ボードウィン特務三佐と同じ…?」

紫陽「そ。あんたはこれから『鉄華団炊事見習い』よ。せいぜい、クビにならないように死ぬ気で働きなさいな」

アイン「は…?」

…意味が解らないって顔しないでよ。

969: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 18:44:26.84 ID:3ei2fW7nO
ヴィーンゴールヴ 監査局


カルタ「申し訳ありません、イズナリオ様。セブンスターズの一員として、何という失態を…」

イズナリオ・ファリド「詫びる相手は私ではないだろう。偉大な父上に対して詫びるべきだ。君の行動は、イシュー家の名に泥を塗ったのだからな」

カルタ「………っ!」

イズナリオ「君もだ、ガエリオ。一度完敗し、捕虜となる屈辱を受けていながら、マクギリスの便宜によって蔵からキマリスを出したにも関わらず、マトモな戦果を挙げることが出来なかったとはな…」

イズナリオ「情でも移ったとでもいうのか?」

ガエリオ「申し訳ありません。私の力不足でした」

イズナリオ「そのような言葉で片付けば苦労はせんよ。…ふぅ。病床の父上に代わり、後見人になっている以上、黙っているわけにもいかんのでな」

イズナリオ「もう一度、君たちに名誉挽回のチャンス、汚名、泥を雪ぐ機会を与えよう」

イズナリオ「マクギリスが、鉄華団の行方を追っている。詳しくは奴に訊いてくれ」

イズナリオ「…ああ。このチャンスを与えるよう陳情したのもマクギリスだ。何か一言、言ってやるようにな」

カルタ「マクギリス…貴方…」

貴方はいつも、いつも。私の心を弄んで。…なのに、こういう時に助けてくれるなんて。

…本当に、罪な男。それを好きになった私も、愚かなのかもしれないわね。

974: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 19:15:01.35 ID:3ei2fW7nO
特にどうしようとかは考えてなかったですが、用意しておきました。
ずっと書いてなかったですが、本スレは主人公だけ非常に死ににくい(他キャラは割としぬ)代わりに、コンテニューは基本出来ません。
>>1000コンマで判定です。


00:ハシュマルくん
81~99:コンテチケット&ガンダム・フレーム
61~80:コンテチケット
01~60:何もなし

1000: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/10/10(木) 20:03:50.82 ID:gj9BgjJHO
取る



次回 機動戦士ガンダム--鉄血のオルフェンズ--【安価&コンマ進行】2柱目