【油が減らない】
ハンジ「まだちょっと寒いね」
リヴァイ「冬ほどじゃないがな」
ハンジ「ちらほら花も咲いてきたよ」
リヴァイ「壁外調査も少しはマシになるな」
ハンジ「冬や真夏は結構ツラいものね」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「真夏は日が長いからいいね」
リヴァイ「ああ? 逆だろ、巨人の活動時間が長くて困るじゃねぇか」
ハンジ「あぁ、今のは壁外じゃなくて壁内の話ね」
リヴァイ「?」
ハンジ「本読んだり、研究できる時間が増える!」
リヴァイ「お前、没頭したら昼夜関係ねぇだろ」
〆
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3 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 22:55:18 52o5Eaak
【催眠術】
ハンジ「リヴァイ、催眠術って知ってる?」
リヴァイ「ああ、まぁな」
ハンジ「さて、この取りいだしたりまするペンダントのチャームをしっかり見ていてください」チャラッ
リヴァイ「何を始めてんだ」
ハンジ「左右にゆっくりと揺れますのでそれを目だけで追ってください」ユラユラ
リヴァイ「やらねぇよ」
4 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 22:57:02 52o5Eaak
ハンジ「いいから。さぁ、だんだんまぶたが重くなっていきますよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「あなたはだんだん眠くなーる……眠くなーる……」
リヴァイ「……」
バタンッ
リヴァイ「……」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……術者がかかってどうする」
〆
5 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:02:33 52o5Eaak
【散らかる】
ハンジ「くっ! 失敗した!」
リヴァイ「催眠術で何をしたかったんだ」
ハンジ「……」
リヴァイ「おい?」
ハンジ「ちょっと……告白でもしてもらおうかなぁーとか……」
リヴァイ「……」
ハンジ「なんてねー」アハハ
リヴァイ「そんな形で言われて嬉しいのか?」
ハンジ「……嬉しくないね」フム
リヴァイ「……」
6 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:03:58 52o5Eaak
――グイッ
ハンジ「!!」
リヴァイ「――――」
ハンジ「ん――――」
リヴァイ「っ……態度で示すだけじゃ分からねぇか?」ジッ
ハンジ「う……/// 分かる……けど……」ムゥ
リヴァイ「…………まぁ……いつかな」ハァ
ハンジ「本当に!?」
リヴァイ「……ああ」
ハンジ「んふふー、じゃ、いいや」ポイッ
リヴァイ「ペンダントを投げ捨てんじゃねぇ」
〆
7 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:08:34 52o5Eaak
【捕らえる】
ハンジ「ひぃっやっはぁー!!」ギュイィィ!!
巨人「あぁ……」
ハンジ「ほぅら、こっちにおいで! 私と鬼ごっこをしよう!!」パシュッ!
巨人「うぅ……」ズシンッ
ハンジ「そうそう、いい子だね。そのまま真っ直ぐだよ」ギュイィィ
モブリット「分隊長! 退いてください!」
ハンジ「オッケー……」パシュッ!
巨人「ああう……」ブンッ
ハンジ「おぉっと! 残念……」ギュンッ!
8 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:10:49 52o5Eaak
モブリット「今だ!! 足を削って網を!!」
――ザシュッザシュッ! バサバサッ!!
巨人「あぁあ!! うぅー!!」モゾモゾ
調査兵1「よっしゃ! 網に掛かった!」
調査兵2「うまく捕らえたぞ!!」
ハンジ「よっと、うまくいったね」スタッ
モブリット「ハンジ分隊長自ら囮にならなくとも……」
ハンジ「まぁまぁ、たまにはね」
モブリット「ヒヤヒヤしましたよ」
ハンジ「……危険な役を部下にだけやらすのは、ね」
モブリット「……ハンジ分隊長」
ハンジ「それにリヴァイとミケが補佐してくれてるし」チラッ
9 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:12:22 52o5Eaak
リヴァイ「……」カチャッ
ミケ「……」カチャッ
モブリット「そうですが……」
ハンジ「いいんだよ、私の研究の為だしね。それより見てごらん……」ウヒヒ
巨人「がぁぁ!」モゾモゾ
ハンジ「いいねいいね! 元気だねぇ」ムフー!!
モブリット「……」
ハンジ「ああ……楽しいランデブーだったねぇ。
次は早く君と実験したいなぁ……ふふふふ……」ハァハァ
ミケ「……リヴァイ、ハンジが巨人と浮気してるぞ」
リヴァイ「……させとけ」
〆
10 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:17:51 52o5Eaak
【酷いな】
ハンジ「うひ! うひゃひゃひゃひゃ!!」
リヴァイ「……なぁ、エルヴィンよ」
エルヴィン「なんだ?」
リヴァイ「時々なんでアレが俺の女なのか分からなくなるんだが」
エルヴィン「時々なのか、愛のなせる技だな」
リヴァイ「愛とか言うじゃねぇよ、気色悪い」
エルヴィン「愛は尊いじゃないか」ハハッ
リヴァイ「……なんでお前が調査兵団団長なのか分からないんだが」
エルヴィン「真顔だな」
リヴァイ「真剣な疑問だからな」
〆
11 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:23:06 52o5Eaak
【来訪】
――リヴァイ自室――
ハンジ「来たよー!」
リヴァイ「……」
パタンッ
ハンジ「閉めんじゃねぇ! 開けろ!!」
リヴァイ「夜中にうるせぇな」ガチャッ
ハンジ「来てやったのに閉め出すとかなんなの?」スタスタ
リヴァイ「別に頼んでねぇ」パタンッカチャンッ
ハンジ「あ、酷い、せっかく来たのに」ポフンッ
リヴァイ「どうせ部屋が魔窟と化してんだろ?」
ハンジ「う」
13 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:24:07 52o5Eaak
リヴァイ「ベッドくらい空けとけ」ドサッ
ハンジ「ベッドには本が就寝している」
リヴァイ「本の寝床か」
ハンジ「……まぁ、来たのはそれだけの理由ではないけどね」
リヴァイ「……」グイッ
ハンジ「わっ」ドサッ
リヴァイ「――――」
ハンジ「……ん」
リヴァイ「――……どんな理由だ?」
ハンジ「……ふふ、態度で分からない?」ナデ…
リヴァイ「はっ……」スッ…
ハンジ「……んっ」ピクッ
〆
14 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:30:00 52o5Eaak
【ふとした疑問】
ハンジ「ねぇ」
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「今更だけどさぁ、リヴァイって恋愛とかしないっつーか興味無いと思ってたよ」ゴソッ
リヴァイ「ああ? そいつは俺の台詞だな」
ハンジ「えぇ?」
リヴァイ「巨人の研究に没頭してそれどころじゃねぇと思ってたが?」
ハンジ「ああ、巨人狂いの変人だもんね、私」
リヴァイ「ああ」
15 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:31:01 52o5Eaak
ハンジ「全肯定すんな! 少しくらい否定しなよ」ベシッ
リヴァイ「――っ! 額を叩くんじゃねぇ」ガバッ
ハンジ「寝てるとおでこの方が叩きやすいもんで。てか組み敷かないでよ。も一回するつもり?」
リヴァイ「てめぇが望むならヤってもいいが? 巨人狂いに否定する処なんざねぇだろ」
ハンジ「別に望まない。否定する処くらいあんでしょ!」
リヴァイ「……どこをだ?」
ハンジ「え? えー……」
リヴァイ「ねぇじゃねぇか」
ハンジ「あ、あるある!! え、ええと、そうだ! リヴァイの方により狂ってるとか?」テヘ
16 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:32:09 52o5Eaak
リヴァイ「……」ミケンニシワー
ハンジ「……眉間にシワよせて訝(いぶか)しげな顔すんのやめてよ」
リヴァイ「お前が気持ちの悪い事言うからだろうが」
ハンジ「気持ち悪いとか酷いな! 結構言うの恥ずかしかったんだけど?」
リヴァイ「……そのまま恥じてろ――」スッ
ハンジ「んん!? ……ん……」
リヴァイ「……」ツー…
ハンジ「ん……はぁ……結局始め……ふぁっ……てんじゃん……」ハァ
リヴァイ「……そんな気分になったもんでな」フニッ
ハンジ「何……それ……ん……あっ――」
〆
17 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:37:50 52o5Eaak
【自然】
リヴァイ「ん……」パチッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ムクッ
リヴァイ(よく寝てるな……起こさねぇように……)ソッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ(先に服着とくか)シュルッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ギシッ
18 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:38:53 52o5Eaak
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「ん……」スースー
リヴァイ(……いつの間にか隣で寝てんのも当たり前になっちまったな)ナデナデ
ハンジ「」スースー
リヴァイ(本当によく寝てんな)ナデナデ
ハンジ「ん……リヴァ……イ」スースー
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「ん……」パチッ
19 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:39:38 52o5Eaak
リヴァイ「起きたか」
ハンジ「……おはよー」ニヘー
リヴァイ「朝から馬鹿面だな」
ハンジ「リヴァイは朝からご挨拶だねー。挨拶もしてないのに」
リヴァイ「いいから服着ろ」
ハンジ「んーあっち向いててー」
リヴァイ「着ろ」ジッ
ハンジ「またかよ、いいからあっち向け」
〆
20 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:44:24 52o5Eaak
【よく分からないな】
ハンジ「あー服着ると落ち着くわー」
リヴァイ「真っ裸じゃ落ち着かねぇか」
ハンジ「それで落ち着いてたら問題あると思うよ」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「リヴァイにジロジロ見られるから余計に落ち着かないし」
リヴァイ「そりゃ見るだろ」
ハンジ「……着々と変態の道を歩んでる気がするんだけど大丈夫なの?」
リヴァイ「ああ? 自分の女の裸を見てぇと思うのは健全だろうが」
ハンジ「――っ!/// と、時々リヴァイってそういう事平気で言うよね」
リヴァイ「別に変な事言ってねぇだろ」
ハンジ「……自覚があるのかないのか……」ウーン
〆
21 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/09(金) 23:49:20 52o5Eaak
【使える男】
ハンジ「来たぜ! 花見!!」ヒャッハー!!
リヴァイ「はしゃぐなよ、怪我するぞ」
エルヴィン「仔犬は健在か」
ミケ「仔犬、というにはデカ過ぎるがな」
ハンジ「今年も綺麗に咲いてるね、よかった」
リヴァイ「……そうだな」
ミケ「まずは飲もう」バサッ!サササッ!
エルヴィン「手際がいいな」
ハンジ「気がつくと用意ができてるんだよね。すごいねミケ」
ミケ「まぁな」スンッ
リヴァイ「自慢することなのか……?」
〆
31 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:17:57 4v7kXUJw
【くるくる】
――ザァァァァァ……
ハンジ「花吹雪ー舞い上がれー咲き誇れー!!」クルクル
リヴァイ「なんで回るんだ」
エルヴィン「まさに犬だな」
ミケ「自分の尻尾でも追いかけてるのか」
リヴァイ「あぁ……馬鹿犬がよくやってるな」
エルヴィン「楽しそうに回っているが……」
ミケ「そろそろまずいんじゃないか?」
リヴァイ「そうだな」
32 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:18:51 4v7kXUJw
ハンジ「……」ピタッ
エルヴィン「む、止まったな」
ミケ「転ぶかと思ったが」
リヴァイ「ハンジ?」
ハンジ「目が回っ……ぎもぢ悪い……」ウェ
リヴァイ「……犬と比べてどっちのが馬鹿だろうな?」
エルヴィン「甲乙つけ難いな」
ミケ「なんとも言えん」
ハンジ「うぇぇー」lll
〆
33 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:23:29 4v7kXUJw
【みんなで一緒に】
エルヴィン「そろそろ行くか」スクッ
ミケ「そうだな」スタスタ
リヴァイ「ハンジ」スタスタ
ハンジ「はいはい、ほい、お酒」スッ
リヴァイ「ん」パシッ
エルヴィン「ははっ、毎回酒だな」スタスタ
リヴァイ「ジュースにでもするか?」
34 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:24:23 4v7kXUJw
ミケ「慰霊碑がベッタベタになるな」
ハンジ「まぁ、結局最後には水かけるけどねー」
エルヴィン「着いたぞ」
ハンジ「……変わらないね」
ミケ「そうだな」
リヴァイ「……」トポトポ
エルヴィン「……」トンッ
ハンジ「エルヴィン、それは?」
エルヴィン「ツマミもいるかと思ってな。大したものではないが」
35 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:25:30 4v7kXUJw
ミケ「さっきつまんでたものじゃないか?」
リヴァイ「残り物か?」
エルヴィン「失礼だな。ちゃんと別に取っておいたものだ」
ハンジ「……みんなでお花見した気分だね」
リヴァイ「……あぁ……」
ミケ「なるほど」
エルヴィン「……」
リヴァイ「……戻るか」
エルヴィン「……そうだな」
〆
36 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:30:22 4v7kXUJw
【花の香り】
――ザァァァァァ……
ハンジ「いつ見ても花吹雪すごいね」
ミケ「香りもな」スンッ
ハンジ「あ、そうだ」ゴソッ
リヴァイ「なんだ?」
シュッ!゚・,*.゚*フローラルー*゚・*.゚
リヴァイ「?」
ミケ「む? 仄かな甘い香り……この花と同じだな」
37 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:31:18 4v7kXUJw
エルヴィン「ほぅ、香水か」
ハンジ「そう、街で見掛けたからさ」シュッシュッ
リヴァイ「やめろ、全員に振るな」
ハンジ「甘い香りのするおっさん3人の出来上がり」ブヒャヒャ
エルヴィン「またおっさん呼ばわりされてしまった」
ミケ「お前はまだいい、甘い香りがしても変ではないらしいからな……」
リヴァイ「……寄越せ」グイッ
ハンジ「あっ」
シュッ!゚・,*.゚*フローラルー*゚・*.゚
38 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:32:36 4v7kXUJw
ハンジ「うわっ」
リヴァイ「これで甘い香りのする微妙なハンジも出来たな」
エルヴィン「4人で同じ香りか」
ミケ「仲良しこよしだな」
リヴァイ「……笑えねぇ」ミケンニシワー
ミケ「とどめはお前が刺したんだがな」
ハンジ「あははははは! いいじゃん、仲良しこよし!」ケラケラ
エルヴィン「笑えてるな」
リヴァイ「……」チッ
〆
39 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:37:55 4v7kXUJw
【あの時】
窓∥ハンジ「おや?」
リヴァイ「…」スタスタ
ハンジ「何か持ってたな。どこ行くのかな?」
ハンジ「……」
ハンジ(付けちゃえ)ニヒッ
―――
――
―
40 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:38:47 4v7kXUJw
リヴァイ「…」スタスタ
ハンジ(あれ? ここって……慰霊碑がある……)
ハンジ(この前みんなで行ったのになんで?)
リヴァイ「……」
*慰霊碑*
リヴァイ「……お前らがここにいるとは思わねぇが……地下街にいるとも思えねぇしな……」ストンッ
リヴァイ「いつもここしか思いつかねぇんだ、許せ」ガサッ
リヴァイ「……」トンッ
――ザァァァァ……
リヴァイ「…………」
41 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:39:27 4v7kXUJw
樹∥ハンジ「…」
リヴァイ「……人を付けるのは趣味か?」
樹∥ハンジ「!!」ビクッ
リヴァイ「出てこい」
ハンジ「……」スッ
リヴァイ「こそこそ付けるな」
ハンジ「……ごめん」
リヴァイ「……」
ハンジ(……お酒とお菓子……そうか)
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
42 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:40:15 4v7kXUJw
――ザァァァァ……
リヴァイ「……戻るぞ」
ハンジ「うん」
リヴァイ「次はちゃんと声掛けろ」
ハンジ「うん……ごめんね」
リヴァイ「……謝る必要はねぇよ」ポンッ
ハンジ「ん……今度は私もお酒とあのお菓子持ってくるよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「せめて……ね」
リヴァイ「ああ」
〆
43 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:45:24 4v7kXUJw
【奔放】
ハンジ「今日は寒いねー」
リヴァイ「夜はまだ冷えるな」
ハンジ「そう、だからこういう時はお風呂で暖まってー、少しだけお酒飲んでー」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイを抱き枕にして寝る」ギュッ
リヴァイ「おい」
44 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/10(土) 23:46:10 4v7kXUJw
ハンジ「おやすみー」
リヴァイ「…………ああ」ハァー
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「――っあっつい!!」バサッ!
リヴァイ「あのな……」
ハンジ「ここまですると暑いわー」
リヴァイ「俺は寒い。布団返せ」
〆
49 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:27:09 TA/K96c2
【腕相撲】
ハンジ「リヴァイ、腕相撲しよう!」
リヴァイ「なんだ、いきなり」
ハンジ「いいからいいから」ガシッ
リヴァイ「……」グッ
ハンジ「ふぬぬぬぬぬ!」ギリギリ
リヴァイ「……」
ハンジ「むむむむむむ!」
リヴァイ「……」グイッ
ハンジ「ぬぁ!!」パタンッ
50 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:28:02 TA/K96c2
リヴァイ「……」
ハンジ「負けたー」
リヴァイ「お前が俺に勝てるわけねぇだろ」
ハンジ「腕相撲ってちょっとは技術もあるみたいだし勝てるかなって」
リヴァイ「勝てなかったな」
ハンジ「ぬぅー、リヴァイに勝てる事って何かなぁ?」
リヴァイ「頭は勝ってんだろ」
ハンジ「あと口もだねー」
リヴァイ「負けた覚えがねぇ」
ハンジ「あれー? もうボケが始まっちゃったのかなぁ?」
リヴァイ「年中ボケてるお前に言われたくねぇな」
〆
51 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:35:18 TA/K96c2
【言葉にされると】
リヴァイ「何をそんなに勝ちたがってんだ」
ハンジ「力で勝てないからいつも組み敷かれちゃうじゃない?」
リヴァイ「……腕相撲は思いっきり力だと思うが」
ハンジ「試しただけ。なんか弱点ないかなって」
リヴァイ「ねぇよ」
ハンジ「リヴァイってこっちから攻めてると途中で必ず入れ換えるよね」ムゥ
リヴァイ「別にいいだろ」
52 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:35:56 TA/K96c2
ハンジ「下にされるの好きじゃないって言いつつも途中まではさせてくれるのに……あれってなんで?」
リヴァイ「あぁ……必死こいて俺を悦ばせようとしてる所見てると我慢できなくてな」
ハンジ「――っ!?///」
リヴァイ「まだるっこしくなって……どうした?」
ハンジ「いや……別に///」
ハンジ(そんな風に見えてるのか……いや、間違っちゃいないんだけど、
なんか、こう……恥ずかしい……///)ウゥ
リヴァイ「?」
〆
53 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:40:19 TA/K96c2
【悔しい】
ハンジ「ふふっ、こうやって裸でリヴァイの上にうつ伏せで寝転がるのってなんか好きー」チョイッ
リヴァイ「鼻を突っつくな。俺は重い」
ハンジ「失礼なー」
リヴァイ「……その状態であまり引っ付かれても困るんだがな」
ハンジ「なんで?」
リヴァイ「……」
54 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:41:14 TA/K96c2
ハンジ「あ、 情しちゃう?」ニヤニヤ
リヴァイ「うるせぇな」
ハンジ「んふふー」チュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「嬉しいよ?」ニコッ
リヴァイ「チッ……なんで胸のねぇ奴に 情しなきゃならねぇんだ」
ハンジ「削ぐよ?」
〆
55 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:46:11 TA/K96c2
【なんの勝負?】
ハンジ「その言い様だと大きい人だったら誰でもいいのかな?」ゴロンッ
リヴァイ「んなワケねぇだろ」
ハンジ「じゃあ、どんな女なら抱くのー?」ニッコリ
リヴァイ「……」
ハンジ「ねぇねぇ」ニヤニヤ
リヴァイ「……好きな女しか抱かねぇよ」
ハンジ「――っ!?///」
リヴァイ「どうした?」フンッ
ハンジ「……くっ/// 負けたっ!」
リヴァイ「なんか勝負してたのか」
〆
56 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:51:14 TA/K96c2
【本気】
ハンジ「前みたいに“好きでもない女は~”って言うかと思ったら」
リヴァイ「はっ……」
ハンジ「言ったとしてもせいぜい‘お前だ’くらいかなと思ってたよ」
リヴァイ「そうか?」
ハンジ「そこ突っ込んでいじめようと思ってたのに」
リヴァイ「残念だったな」
ハンジ「……もう一回言って?」
リヴァイ「“好きな女”」
ハンジ「今度は“な女”抜きで」
リヴァイ「言わねぇよ」
57 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:52:12 TA/K96c2
ハンジ「なんだよ、あんまり変わんないじゃんかぁー」ブー
リヴァイ「うるせぇな」
ハンジ「私は言ったりするのにさー。好きだよーとか」
リヴァイ「お前はこうなる前から“好き”だの“愛してる”だの言ってたじゃねぇか」
ハンジ「あれは冗談でしょ。今は本気で言ってるし……そういえば」
リヴァイ「……」
ハンジ「前のエイプリルフールの時、言ってくれたよね」
リヴァイ「……」
ハンジ「もう0時越えてるから1日だよ?」
リヴァイ「言わねぇよ」
ハンジ「嘘でもいいから言ってみて?」ニヤニヤ
リヴァイ「……嘘じゃねぇから言えねぇんだろうが」チッ
58 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/11(日) 23:52:59 TA/K96c2
ハンジ「――――」
リヴァイ「?」
ハンジ「!!?///」
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「なん……でもない///」フイッ
リヴァイ「変な奴だ――」ハッ!
ハンジ「……///」
リヴァイ「……」
ハンジ「……///」
リヴァイ「……忘れろ」
ハンジ「絶っ対忘れない」
〆
65 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:23:00 3pLo9Gp.
【それはダメだよ】
リヴァイ「チッ……馬鹿か」
ハンジ「何が馬鹿だよ」ンフフー
リヴァイ「……」
ハンジ「この耳でしっかり聞いたもんねー」
リヴァイ「……あれだ」
ハンジ「はい?」
リヴァイ「嘘だ」
ハンジ「は?」
リヴァイ「エイプリルフールだろ」フイッ
ハンジ「リ……」
66 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:23:54 3pLo9Gp.
リヴァイ「……でなきゃんな事言うか」
ハンジ「……」ムッ
リヴァイ「忘れて寝ろ」
ハンジ「…………の馬鹿」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「リヴァイの馬鹿!!」
リヴァイ「ハン――」
ハンジ「言っていい事と悪い事がある!」バッ
リヴァイ「おい」
ハンジ「帰る」ゴソゴソ
リヴァイ「……夜中だぞ」
67 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:24:37 3pLo9Gp.
ハンジ「関係ない」シュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「寂しく一人寝してろ! バーカ!」ガチャッ
リヴァイ「ハンジ」
ハンジ「……遠回しだったけど……凄く嬉しかったのに」ボソッ
リヴァイ「……」
ハンジ「馬鹿……」
パタンッ
リヴァイ「…………」
リヴァイ「……」ハァー
リヴァイ「しまったな……」チッ
〆
68 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:29:12 3pLo9Gp.
【苦虫】
――食堂――
ハンジ「……」
ナナバ「眉間にシワ」プスッ
ハンジ「ナナバ!」ビクッ
ナナバ「どしたの? 今日はずっと苦虫噛み潰したような顔してるけど」カタンッ
ハンジ「……別に」
ナナバ「リヴァイとなんかあったの?」
ハンジ「……」
ナナバ「あったんだね?」
69 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:30:06 3pLo9Gp.
ハンジ「……ん」
ナナバ「リヴァイ探してたよ、あんたの事」
ハンジ「……ふぅん」
ナナバ「……逃げてるね? こんな食事の時間までずらして」
ハンジ「うん」
ナナバ「喧嘩したの? 珍しいね」
ハンジ「そう? しょっちゅうしてると思うけど」
ナナバ「本気の喧嘩は、だよ」
ハンジ「……」
ナナバ「何があったの?」
ハンジ「…………うん――」
〆
70 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:35:20 3pLo9Gp.
【けしかける】
ナナバ「――だだの照れ隠しじゃないか」
ハンジ「……分かってる。でも……」
ナナバ「まぁ、嫌な気持ちになったのは分かるけど、相手はリヴァイなんだから」
ハンジ「……カッとなっちゃって……凄く嬉しかったのに……無かった事にしようとしたのが許せなくて」
ナナバ「……なんか知らず知らずに色々溜まってたのかもね」ポンッ
ハンジ「……」
ナナバ「だけどリヴァイにしたらいきなりキレられて困ったんじゃないかね?」
ハンジ「……うん」
ナナバ「自分が悪い事も分かってるなら謝っといで」
ハンジ「……」
ナナバ「仲直りしてきな」
71 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:36:40 3pLo9Gp.
ハンジ「……リヴァイも悪い」ムゥ
ナナバ「……そんな事言ってていいの?」
ハンジ「?」
ナナバ「リヴァイ人気者なんだし、誰かに持ってかれるかもよ?」
ハンジ「えっ?」
ナナバ「人類最強とか言われてる男だよ? 全くモテないとでも思う?
しかもあんたらは関係隠してるし」
ハンジ「う……」
ナナバ「まぁ、アレだからなかなか近づく女はいないだろうけど
……急にあんたいなくなったら欲求不満たまるかもしれないし?」
ハンジ「む……」
ナナバ「そんな時に誘惑されたらコロッといくかもよ?」
ハンジ「い、いや、リヴァイに限ってそんな……」ムムッ
ナナバ(んー……もうちょっとかな?)
72 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:37:40 3pLo9Gp.
ナナバ「……ハンジがいらないって言うなら私が近づいてみようかな?」
ハンジ「なっ!? ダメだよ!!」ガタッ!
ナナバ「なんで?」
ハンジ「なんでって、いらないなんて言ってないし!」
ナナバ「ふふっ、冗談、落ち着いて。座りなよ、みんな見てる」
ハンジ「――っ! よくない冗談だよ……」カタンッ
ナナバ「……喧嘩なんてしない方がいいよ。特に私達は」
ハンジ「……」
ナナバ「このまま壁外調査になんてなったらどうするんだい?」
ハンジ「……それまでにはなんとかするよ……もう戻るね」ガタッ…
ナナバ「なるべく早く仲直りしなよ。でないと取っちゃうよ?」フフッ
ハンジ「バーカ……ありがと、ナナバ」
ナナバ「うん」
〆
73 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:42:32 3pLo9Gp.
【反省】
――コッコッコッ……
ハンジ「……」
ハンジ(分かってはいるんだけどさ)
ハンジ(だけどどんな理由であれ無かった事になんてしたくなかった)
ハンジ(いつもはっきりと言わない分、特にさ)
ハンジ「……はぁぁー」
74 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:43:41 3pLo9Gp.
ハンジ(とはいえ、私が大人げなかったな……)ガシガシ
ハンジ(……謝らないと)
――ナナバ『そんな時に誘惑されたらコロッといくかもよ?』
ハンジ「……」
ハンジ(いや、いやいやいやいや、ないない)
ハンジ「……」
ハンジ(今日中に謝ろう……)スタスタスタ…
〆
75 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:48:13 3pLo9Gp.
【目撃】
――夜――
ハンジ(うわぁーちょっと遅くなっちゃった)
ハンジ(午前中、仕事が手につかなかったからなぁ。処理に手間取った)
ハンジ(リヴァイ、部屋かな?)
――ポゥ……
ハンジ(――ん? 食堂に灯りが)
「~~」
「~~」
ハンジ(話し声……密会とか? 以前の私達みたいに?)クスッ
76 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:49:23 3pLo9Gp.
ハンジ(もしそうなら邪魔しちゃ悪いよね。そっと通らないと……)ソロー
「――てあげようか?」
「……ああ、やってくれ」
ハンジ「!!」
ハンジ(リヴァイとナナバ? 二人で何して……)ソッ
ナナバ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「――!?!!?」サッ!!
ハンジ(…………え? 何? え? 今の何?)
77 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:50:30 3pLo9Gp.
――ナナバ『――取っちゃうよ?』
ハンジ「――っ!」
ハンジ(ま……さか……あれ、本気だった……とか?)
ハンジ(いや……いやいや、まさか!)
ハンジ(だって仲直りしろって言ったのナナバだし……)
ナナバ「――たよ」
リヴァイ「ああ……」
ハンジ「!」ビクッ
――クルッ、スタスタスタスタ……
78 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/12(月) 23:51:25 3pLo9Gp.
ハンジ(あれ? なんで逃げてんだろう?)スタスタ…
ハンジ(……分からない)タタッ
ハンジ(分かんない……)タタタ
――タタタタタ……
リヴァイ「?」スッ
ナナバ「どうしたの?」
リヴァイ「……いや、誰かいたような気がしたんだが……」
〆
82 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:29:23 VA4KaNJU
【張り詰めた空気】
ハンジ「……」ボー
ハンジ(……結局、謝れなかった)
ハンジ(というか……会いたくない)
ハンジ「……」
ハンジ(……二人、あんなに顔近づけて……)
モブリット「――隊長」
ハンジ「……」
モブリット「ハンジ分隊長!!」
ハンジ「うぉ!? な、何?」
モブリット「何?、じゃないですよ。手が止まってますよ。どうしたんです?」
ハンジ「あ、ああ、ごめんごめん。ちょっと考え事してた……巨人についてね」
83 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:30:28 VA4KaNJU
モブリット「雑務処理だからってボーッとしてちゃダメですよ?」
ハンジ「あはは、ごめんね」
――コンコン
モブリット「はい、どうぞー」
――ガチャッ
リヴァイ「……」
ハンジ「!」ビクッ!
モブリット「リヴァイ兵長、どうされました?」
リヴァイ「これを渡しにな」ペラッ
モブリット「ああ、書類ですね」
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「ほら」ペラッ
84 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:31:43 VA4KaNJU
ハンジ「うん、そこに置いといて」カリカリ
モブリット「?」
リヴァイ「……」
ハンジ「……何? まだ用事があるの?」
リヴァイ「いや」
ハンジ「なら戻りなよ。仕事中でしょ?」カリカリ
リヴァイ「……ああ」
――パタンッ
ハンジ「……」
モブリット「……どうしたんです?」
ハンジ「何が?」カリカリ
モブリット「なんか変でしたよ? いつもでしたら何かやりますよね?
リヴァイ兵長と喧嘩でもしたんですか?」
85 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:32:43 VA4KaNJU
ハンジ「……別に?」
モブリット「そうですか……喧嘩したんですか……」
ハンジ「……」
モブリット「言いたくないのであれば深くは聞きませんが、なるべく早く仲直りしてくださいよ?」
ハンジ「……」
モブリット「……みんながびくついていますから」
ハンジ「!」
「「「……」」」ササッ
ハンジ「……ごめん」
モブリット「いいえ、いつでも力になりますからね。元気出してください」ニコッ
ハンジ「……ありがとう、モブリット」フッ
〆
86 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:37:41 VA4KaNJU
【勇気を出して】
――食堂――
ハンジ(部下にまで心配掛けちゃうなんてダメだね)
ハンジ(とりあえず、ナナバに聞こうかな……)
ハンジ(……リヴァイに聞くのは怖い)
ハンジ(もし……だったとしたなら……リヴァイから聞きたくないし)
ハンジ「……」
ハンジ(なんて……そんなことあるわけないよね! きっと見間違いだ)
ハンジ(――と、いた)
ハンジ「ナナバ、ここいい?」
ナナバ「ん? ああ」
87 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:38:49 VA4KaNJU
ハンジ「……」カタンッ
ナナバ「まだ仲直りしてないようだね」
ハンジ「うん……まぁ」
ナナバ「早くしないと知らないよ?」
ハンジ「!」ビクッ
ナナバ「?」
ハンジ「……昨日」
ナナバ「ん?」
ハンジ「深夜に食堂にいたよね? ……リヴァイと」
ナナバ「え? うん」
ハンジ「何……してたの?」
ナナバ「え? 何って……」
〆
88 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:43:22 VA4KaNJU
【昨夜の事】
リヴァイ『……』スタスタ
ナナバ『あ、リヴァイ。ちょっといい?』
リヴァイ『なんだ?』
ナナバ『ここじゃなんだから、食堂でいいかい?』
リヴァイ『ああ?』
ナナバ『ハンジの事。ここじゃよくないだろ?』
リヴァイ『……ああ』
―――――――
ギィ……
ナナバ『あ』
89 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:44:23 VA4KaNJU
エルヴィン『ん?』
ミケ『珍しい組み合わせだな』
ナナバ『ちょっとハンジについてね』スタスタ
リヴァイ『……』スタスタ
エルヴィン『成る程な』
ナナバ『端にしようかと思ったけどあの二人がいるし、ここでいいね?』カタッ
リヴァイ『……ああ』カタッ
ナナバ『単刀直入に言う。まだ仲直りしてないだろ? 早くしなよ?』
リヴァイ『……』
ナナバ『へこみっぱなしのハンジとか見たくないんだよ』
リヴァイ『……アイツが逃げてんだ』
ナナバ『まぁ、そりゃそうだけど。……あんな事言わないであげなよ』
90 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:45:50 VA4KaNJU
リヴァイ『……』
ナナバ『照れくさかったのは分かるけどさ、あれでも女だから』
リヴァイ『知ってる』
ナナバ『……ハンジはあんたを信頼してるし、あんたが自分を想ってくれているって分かってると思う』
リヴァイ『……』
ナナバ『だけどね、嘘でも否定されるとツラいんだよ』
リヴァイ『……』
ナナバ『特に普段、言葉にしない奴相手だとね』
リヴァイ『……』
ナナバ『面倒だろうとは思うけどさ』
リヴァイ『いや……悪かったと思ってる』
ナナバ『! へぇ……なら大丈夫そうだね』フッ
〆
91 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:51:08 VA4KaNJU
【気の所為?】
リヴァイ『……心配させて悪かったな』
ナナバ『いや、こっちこそ悪かったね。余計なお世話やいちゃったみたいで』
リヴァイ『いや、助かる――っ!』
ナナバ『どうしたんだい?』
リヴァイ『目に何か……っ』
ナナバ『あぁ、ゴミでも入ったのか。ここ鏡無いからな……』
リヴァイ『クソッ、いてぇな』チッ
ナナバ『仕方ないな、取ってあげようか?』ガタッ
リヴァイ『ああ、やってくれ』スッ
ナナバ『んー……』
92 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:52:19 VA4KaNJU
リヴァイ『……』
ナナバ『取れたよ』
リヴァイ『ああ……』
ナナバ『長い繊維だったよ、ほら』
リヴァイ『なんでこんなもんが……』
ナナバ『たまに変なもの入ってる事あるね』
エルヴィン『なんだ、いきなり近づくから何をするのかと思ったぞ』
ミケ『見ようによってはヤバイな』
ナナバ『そっから見えるし、聞こえてただろ』
リヴァイ『馬鹿か……。!』スタスタ
ナナバ『リヴァイ?』
93 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:53:31 VA4KaNJU
リヴァイ『?』スッ
ナナバ『どうしたの?』
リヴァイ『……いや、誰かいたような気がしたんだが……』
ナナバ『気の所為でしょ』
―――
――
―
ナナバ「あれ、気の所為じゃなかったのか」ボソッ
ハンジ「えっ?」
〆
94 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/13(火) 23:58:17 VA4KaNJU
【一事が万事】
ハンジ「ね、何してたの?」ジッ
ナナバ(なんか勘違いしてるのか)
ナナバ「あれは――」
ナナバ(……普通に話しても面白くないね)
ナナバ(エルヴィンとミケもいたからどうせすぐ疑いは晴れるだろうし、すぐばらせばいいしな)
ナナバ(ちょっとからかうか)
ハンジ「ナナバ」
ナナバ「……見てたんだ?」
ハンジ「……」
ナナバ「リヴァイがやってくれって言うからやったんだよ」
95 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 00:00:03 d2ulxjGM
ハンジ「――――」
ナナバ「なんてね、実は――ハンジ?」
ハンジ「……」ガタッ
ナナバ「あ、ちょっと、ハンジ?」
ハンジ「……」スタスタ
ナナバ「あ……」
ナナバ(本気にした? でもすぐ分かるだろうし……)
ナナバ「……」
ナナバ(……あとでリヴァイとハンジにボコボコにされる気がする……)ブルッ
ナナバ(逃げよ)ガタッ
〆
100 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:41:53 d2ulxjGM
【塞翁が馬】
ハンジ「……」フラッ
ハンジ(見間違いじゃ……なかった……)
ハンジ「!」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイ……」
ハンジ(なんだってこんなタイミングで……)
リヴァイ「話がある」
ハンジ「……私には無いよ」
リヴァイ「おい」
101 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:42:36 d2ulxjGM
ハンジ「どいて。扉の前にいられたら部屋に入れない」
ハンジ(……今は一人になりたいのに)
リヴァイ「話を聞け」
ハンジ「嫌、どいて」
リヴァイ「ハンジ」グイッ
ハンジ「離して」パシッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……っ」
リヴァイ「……お前が怒ってるのは分かってる」
ハンジ「……」
リヴァイ「だからこうして謝りに――」
ハンジ「もういいよ……」
102 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:43:41 d2ulxjGM
リヴァイ「あ?」
ハンジ「もういい……今は何も聞きたくない」
リヴァイ「ハンジ?」
ハンジ「一人にして」
リヴァイ「おい?」グッ
ハンジ「離して!」パシッ
リヴァイ「――っ!」グイッ!バンッ!
ハンジ「つっ! 痛っ……」
リヴァイ「さっぱり意味が分からねぇな……」グッ
ハンジ「……分からないなら分からないでいいよ。離して、痛い」
リヴァイ「……謝罪も聞く気がねぇってのか?」ギリッ
ハンジ「――っ! 痛い!」
103 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:45:11 d2ulxjGM
リヴァイ「……どうなんだ?」ギリリッ
ハンジ「つっ…………私に拘らなくたっていいじゃない」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「ナナバの所に行けば? 別に私じゃなくたっていいんでしょ?」
リヴァイ「? 何言ってやがんだ、お前」
ハンジ「いいんだよ、好きにしたら。私にはモブリットがいるし」フイッ
リヴァイ「ああ?」ピクッ
ハンジ「モブリットならリヴァイと違って優しく話聞いてくれるだろうし……」
リヴァイ「……」
ハンジ「だから好きにしたらいい」
リヴァイ「……ふざけるな」ギリィッ
104 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:46:08 d2ulxjGM
ハンジ「痛っ!! リヴァイ――!」
リヴァイ「――――」ギロッ
ハンジ「――――」ビクッ
リヴァイ「……っ……」スッ
ハンジ「……リヴァ……」
――ガンッ!!
ハンジ「――っ!!」ビクッ!!
リヴァイ「……勝手にしろ」
スタスタスタスタ……
ハンジ「あ……」
ハンジ「……」グッ
〆
105 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:51:43 d2ulxjGM
【後悔先に立たず】
――ハンジ自室――
ハンジ「……」ボー
ハンジ(目が……本気だった……きっと本気で怒ってた)
ハンジ(……私、何言っちゃってんだろう?)
ハンジ(あんな……ワケわからない事……)
ハンジ(ただ……とにかく一人になりたかったんだ)
106 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:52:25 d2ulxjGM
ハンジ(リヴァイの顔も見たくなかった)ジワッ
ハンジ(だから……)ポロッ…
ハンジ(謝りに来てくれたのに……)ポロポロ
ハンジ(追い返しちゃった)ポロポロ
ハンジ(しかも最っ低な追い返し方……)ボロボロ
ハンジ(ナナバの事だって、リヴァイからちゃんと聞かないといけなかったのに)ボタボタ
ハンジ(どうなるにしてもちゃんと……話を……)ヒック
ハンジ「私……最低だぁ……ふ……うっ……うぅ……」グスッ
〆
107 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:58:35 d2ulxjGM
【思い至る】
――スタスタスタスタ……
リヴァイ「……なんだってんだ」チッ
リヴァイ(人が謝罪しようとしてんのに一切聞こうとしねぇ)
リヴァイ(その上なんで他の男や女の話をされなきゃならねぇんだ!)ガンッ!
リヴァイ「……」
リヴァイ(……他の女……?)
108 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/14(水) 23:59:09 d2ulxjGM
リヴァイ(何故ナナバが出てきた?)
リヴァイ(あいつとそれほど仲良くした覚えはねぇが)
リヴァイ(あいつ……何か吹き込んだのか?)
リヴァイ(いや、そこまで質の悪ぃ奴じゃねぇ筈だ)
リヴァイ(だが、くだらねぇ冗談で誤解を招いた可能性はある)
リヴァイ「……」
リヴァイ(ナナバに話を聞くか)スタスタ…
〆
109 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 00:04:08 wNGudFgI
【不穏】
リヴァイ「ナナバ」
ナナバ「!」ギクッ
リヴァイ「? ちょっと話がある、いいか?」
ナナバ「う……分かった」ズーンlll
リヴァイ「?」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ナナバ「――えっ? なんでそんな事になってんの?」
リヴァイ「やっぱり心当たりがあるのか」
ナナバ「す、すまないね。まさかこじれるとは思わなくて……」
リヴァイ「何を言ったんだ?」
ナナバ「……勘違いしてたからちょっとからかってみただけで……」
110 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 00:04:57 wNGudFgI
―――
――
―
リヴァイ「……なるほど」
ナナバ「すぐ訂正するつもりだったんだけど……ごめん」ションボリ
リヴァイ「確かにちょっと質の悪い悪戯だが……」
リヴァイ「……」
ナナバ「……リヴァイ?」
リヴァイ「それをあっさり信じるくらいアイツは俺を信用してなかったって事だな」
ナナバ「!?」
〆
111 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 00:10:20 wNGudFgI
【馬鹿】
ハンジ(とにかく、ちゃんと話さないと……)フラフラ
「ちょっ、ちょっと待ってリヴァイ!!」
ハンジ「ナナバ?」
リヴァイ「なんだ? そういう事だろ?」
ナナバ「違う! 私が――ハンジ!」
ハンジ「ナナバ……リヴァイ……」
リヴァイ「……」
ナナバ「ハンジ! ハンジ聞いて!」
リヴァイ「……」スッ
112 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 00:11:15 wNGudFgI
ナナバ「!? リヴァイ!!」
リヴァイ「何か用か?」ジロッ
ハンジ「――っ! 話を……」
リヴァイ「聞きたくねぇんだろ? 俺ももう話す気もねぇし聞く気もねぇ」
ハンジ「……っ」
ナナバ「リヴァ――!!」
リヴァイ「黙れ」ギロッ
ナナバ「――っ!」
ハンジ「……」
リヴァイ「……モブリットにでも慰めてもらえばいいだろ? “優しく話を聞いて”くれるらしいからな」
113 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 00:12:19 wNGudFgI
ハンジ「――っ!」
ナナバ「リヴァイ、あんた何を……!!」
ハンジ「……ごめん……なさい……」タッ
ナナバ「ハンジ! 待って!!」
リヴァイ「……」
ナナバ「~~っリヴァイ!! あんた馬鹿じゃないの!?」
リヴァイ「……」
ナナバ「あんたも疑われて傷ついたのかもしれないけど、あれはないでしょ!!」
リヴァイ「……」
ナナバ「そりゃ私が悪かったけど……あんなマネした私が全部悪いけど!」
114 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 00:13:14 wNGudFgI
リヴァイ「……」
ナナバ「ハンジをちゃんと見た!? 目、真っ赤だったじゃない!」
リヴァイ「……」
ナナバ「……このまま死に別れでもしたらあんた後悔しないって言えるの!?」
リヴァイ「……っ」
ナナバ「しかもこの状態で壁外調査に出たりしたら……!」
リヴァイ「……」
ナナバ「私はそんなの嫌だからね!」ダッ!
リヴァイ「…………」
リヴァイ「……チッ」
〆
124 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:39:04 wNGudFgI
【もう……】
――スタスタスタスタ……
ハンジ「……」
ハンジ(ああ……もうダメだ……)
ハンジ(もう無理だ)
ハンジ(リヴァイ、やっぱり本気で怒ってた)
ハンジ(……そりゃそうか。いきなり拗ねて怒って……何も聞かず当て擦りして……)フッ
125 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:39:46 wNGudFgI
ハンジ(呆れられても仕方ないね……)
ハンジ「……」
ハンジ(……これからは……ナナバの所に行くんだろうか……?)
ハンジ「…………」
ハンジ(……嫌……だ……なぁ)ジワッ
ハンジ「……リヴァイ」ポロッ
ナナバ「ハンジ!!」グイッ
ハンジ「……ナナバ?」
〆
126 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:45:26 wNGudFgI
【私の所為】
ナナバ「――誤解だから!!」ハァハァ
ハンジ「?」
ナナバ「リヴァイとは何にもないから!
あんたが見たのはリヴァイの目に入ったゴミを取ってたところだから!!」
ハンジ「……は?」
ナナバ「後ろ姿だったから分かりづらかったかもしれないけど、ゴミ取ってたの!」
ハンジ「……」
ナナバ「嘘だと思うならエルヴィンとミケに聞いて。あの時食堂にいたから!」
ハンジ「――――」
ナナバ「なんだったら今すぐ呼んで――」スッ
――グッ
ナナバ「!」
127 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:46:07 wNGudFgI
ハンジ「……いい」
ナナバ「ハンジ、嘘じゃ……」
ハンジ「分かってるよ。嘘じゃないって目で分かる」
ナナバ「ハンジ……」
ハンジ「……私……本当に最低だ……」ハァァー
ナナバ「あんたは何も! 私が疑わせるような事を……!」
ハンジ「違う。疑っただけじゃない」
ナナバ「え?」
ハンジ「他の人と比べた。しかも部下。当て擦ってモブリットがいるからいいとか言っちゃった」
ナナバ「あぁ、それでリヴァイのあの発言……。でも、本気で言ったんじゃないでしょう?」
ハンジ「……どうだろう?」
ナナバ「ハンジ!?」
128 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:46:47 wNGudFgI
ハンジ「あぁ、モブリットにどうこうとかそういう事じゃなくてね……」
ナナバ「?」
ハンジ「本気で慰めてくれるだろうな、とは思った。そういう意味では本気」
ナナバ「それは話を聞いてくれるってだけでしょ?」
ハンジ「……うん」
ナナバ「……リヴァイの突き放しはきっとあんたのその当て擦りにイラついただけだよ」
ハンジ「……」
ナナバ「もう一回リヴァイの所に行こう?」
ハンジ「……」
ナナバ「……ねぇ、ハンジ。前も言ったけどこのまま壁外調査になったりしたら……」
ハンジ「……」ポロッ
ナナバ「ハンジ……」
ハンジ「うん……嫌……嫌だよ」ポロポロ
ナナバ「――っごめん! ごめん、ごめんハンジ!!」ギュッ
129 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:47:26 wNGudFgI
ハンジ「ナナバ……」
ナナバ「私の所為で……ごめん……」ギュゥ
ハンジ「……」
ナナバ「私、何でもするから……」
ハンジ「……ナナバ」
ナナバ「一緒にリヴァイの所に行こう?」ギュゥ…
ハンジ「ナナバ」スッ
ナナバ「……ハンジ?」
ハンジ「大丈夫。ちゃんとリヴァイとは話すよ」
ナナバ「ハンジ……」
ハンジ「ただ……今はちょっと……」
ナナバ「……」
ハンジ「暫く……一人になりたいから」
130 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:48:02 wNGudFgI
ナナバ「ハンジ……」
ハンジ「ごめんね?」スタスタ…
ナナバ「……」
ナナバ「……私の……馬鹿……」バンッ!
ミケ「ナナバ、何してるんだ、こんな所で」
ナナバ「!! ミケ!」バッ
ミケ「ん?」
ナナバ「どうしよう!?」ガシッ
ミケ「?」
ナナバ「私の……私の所為で……」ギュゥ
ミケ「ナナバ……?」
〆
131 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:53:24 wNGudFgI
【仲介】
――食堂――
リヴァイ「……」
ミケ「……」カタンッ
リヴァイ「ミケ?」
ミケ「……何を意地になってるんだ?」
リヴァイ「……」
ミケ「それは大事な相手を無くしてまで貫く事なのか?」
リヴァイ「……」
ミケ「まぁ、悪いのはナナバだが」
リヴァイ「……ナナバか」
ミケ「くだらない事だと分かっているんだろ?」
132 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:55:06 wNGudFgI
リヴァイ「……ああ」
ミケ「だったらちゃんと話してこい」
リヴァイ「……」
ミケ「ハンジの誤解は解けてる。モブリット云々は当て付けだ」
リヴァイ「……分かってる」
ミケ「……存外、お前らは子供だな」
リヴァイ「うるせぇな」チッ
ミケ「早く仲直りしてくれ。ナナバが自分を責めて引きこもった」
リヴァイ「……」
ミケ「俺はそれを慰めなきゃならん」
リヴァイ「……」
ミケ「ナナバの自業自得だが、な。妙な意地を張ったお前にも少しくらい責任があるだろ?」
リヴァイ「……」
ミケ「……多分、今お前が行ってもハンジは出てこんだろう。少し混乱してるようだからな」
133 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/15(木) 23:56:39 wNGudFgI
リヴァイ「……」
ミケ「落ち着いたらお前の所に行くように言っておいた。今日中には行くそうだ」
リヴァイ「……そうか」
ミケ「逃げるなよ?」
リヴァイ「逃げねぇよ。逃げたのはアイツだ」
ミケ「世話がやけるな」スンッ
リヴァイ「……」チッ
ミケ「ふっ……ま、仲直りしたら二人でナナバを責めてやれ」ガタッ
リヴァイ「……ああ」
ミケ「じゃあな」
リヴァイ「…………助かる」
ミケ「……」ヒラヒラ
リヴァイ「…………」
〆
134 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 00:03:01 .6KbAmUk
【何言ったの?】
ナナバ「……」ソワソワ
ミケ「ナナバ」
ナナバ「ミケ! どうだった?」
ミケ「話はちゃんとするそうだ」ポンッ
ナナバ「大丈夫かな……」
ミケ「あとはアイツら次第だが……」
135 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 00:05:07 .6KbAmUk
ナナバ「……」
ミケ「……リヴァイの事だ。大丈夫だ」
ナナバ「……うん」
ミケ「お前はあの二人からの責め苦を味わう覚悟でもしておけ」
ナナバ「ふふ、そうだね……ありがとう、ミケ」
ミケ「まぁ、軽く脅しておいたから、責任感のあるあいつならきちんとするだろ」スンッ
ナナバ「……え?」
〆
136 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 00:10:28 .6KbAmUk
【マシンガン】
ハンジ(――ミケにまで迷惑掛けちゃった)スタスタ
ハンジ(ちょっと遅くなったな……)
ハンジ「……」スタスタ…
ハンジ(……リヴァイ、許してくれるかな……)
ハンジ「あ……」
扉∥リヴァイ「……」
ハンジ「……」
リヴァイ「……遅かったな」スッ
ハンジ「ずっと部屋の外で待ってたの?」
137 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 00:11:20 .6KbAmUk
リヴァイ「……」
ハンジ「中で待っててくれてよかったのに……」
リヴァイ「いいだろ、別に」
ハンジ「…………ごめんね、落ち着くのにちょっと掛かった」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「うん」
リヴァイ「……悪かった」
ハンジ「!! リヴァイは悪くないよ!!」
リヴァイ「いや……」
ハンジ「私が変な誤解した上に、変にこじらせちゃっただけで!」
リヴァイ「だが……」
138 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 00:12:08 .6KbAmUk
ハンジ「よく考えなくてもそんな事あるわけないのに、どう考えても角度的にそんな事してないの分かるのに、」
リヴァイ「ハンジ」
ハンジ「くだらない事で拗ねた自分が情けなくてぐちゃぐちゃに混乱しちゃってたから変な勘違いしちゃって、」
リヴァイ「……おい」
ハンジ「挙げ句の果てにはわざわざ謝りに来てくれたリヴァイを追い返して……しかも最低な追い返し方……!」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイが怒るのも当たり前だよ! 勝手に拗ねて勝手に疑って勝手に怒って――」
――ガンッ!!
ハンジ「!!」ビクッ!!
リヴァイ「……少し黙れ」
ハンジ「……う、うん」
〆
144 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:44:52 .6KbAmUk
【泣くな】
リヴァイ「はぁぁ……」
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「……もう少しこっちに来い」
ハンジ「うん……」スタスタ
――グイッ
ハンジ「!?」
リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「ん!?」
リヴァイ「――――」
ハンジ(ちょっ、いきなり……しかも部屋の前だってのに! 離し…)
145 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:45:40 .6KbAmUk
ハンジ「んんんー!」グッ
リヴァイ「……」ガッ!
ハンジ(コイツ!? 離す気ねぇー!!)
ハンジ「ん……ふ……」
リヴァイ「はっ……――」ヌチュッ…
ハンジ(……長い……な……)
ハンジ「は……――」ギュッ
リヴァイ「! ……――」…グッ
ハンジ(……あの時みたいだ……)
146 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:46:26 .6KbAmUk
ハンジ「ん……く――」ポロッ
リヴァイ「……」
ハンジ(リヴァイ……)
ハンジ「――――」ポタポタ
リヴァイ「…………」…スッ
ハンジ「ふっ……」ポロポロ
リヴァイ「泣くな」ゴシ…
ハンジ「うっ……」グスッ
リヴァイ「……」ゴシゴシ
ハンジ「リヴァイ……」ギュッ
〆
147 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:51:23 .6KbAmUk
【あの目】
リヴァイ「……ハンジ」ナデ…
ハンジ「リヴァイ、本当にごめんね……」ギュッ
リヴァイ「こっち見ろ」グイッ
ハンジ「……?」
リヴァイ「…………」ジッ
ハンジ「……」
リヴァイ「……っ」
ハンジ「?」
148 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:52:14 .6KbAmUk
リヴァイ「……」フゥー
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「ハンジ……」ジッ
ハンジ「うん?」
リヴァイ「…………ーー、だ」ボソッ
ハンジ「――――!?」
リヴァイ「っ……」ジッ
ハンジ「――あ……」ポロッ
リヴァイ「また泣くのか」ゴシ…
ハンジ「だって……」ポロポロ
149 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:53:12 .6KbAmUk
リヴァイ「……仕方のねぇヤツだな」フッ
ハンジ「!!?」
ハンジ(あの……目だ……ずっと見たかったあの……)キュゥ
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「……リヴァイ」ギュッ
リヴァイ「ん?」
ハンジ「……」ギュゥ
リヴァイ「ハンジ?」
ハンジ「私も……好き……」
リヴァイ「……ああ」ギュッ
ハンジ「……」ギュゥ…
〆
150 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:58:23 .6KbAmUk
【笑え】
ハンジ「……ごめんね」ポロポロ
リヴァイ「もう謝るな」ナデナデ
ハンジ「でも……」グスッ
リヴァイ「いい加減泣き止め」グイッ
ハンジ「だって……」
リヴァイ「……いいから黙れ」ゴシゴシ
151 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/16(金) 23:59:12 .6KbAmUk
ハンジ「……」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「…………ふふ」
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「じゃあ、どうすればいいのかな?」クスクス
リヴァイ「……それでいいんじゃねぇか?」
ハンジ「は?」
〆
152 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 00:04:20 jiMIKDLw
【ありえねぇよ】
リヴァイ「悪かったな」
ハンジ「だからリヴァイが悪いんじゃないって」
リヴァイ「始めの話だ」
ハンジ「え?」
リヴァイ「別に本気で否定したつもりじゃなかったんだが……」
ハンジ「あぁ! なんかもう忘れてた」
リヴァイ「おい」
ハンジ「あはは……そのあとの方が衝撃的だったもので……それにそれはさっき返してくれたし」フフッ
リヴァイ「……」
ハンジ「その事は分かってたんだ。ちょっと拗ねちゃっただけで……ごめん」
リヴァイ「いや、俺も大人げなかった」
153 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 00:05:59 jiMIKDLw
ハンジ「じゃあ、もうこれはおしまいって事で、ね?」
リヴァイ「ああ……なら次の話だな」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「‘そのあと’の話だ」
ハンジ「う……」ズサッ
リヴァイ「よくもまぁクソみてぇな勘違いをしてくれたものだな?」ガシッ、クルッ
ハンジ「おわっ!?」トンッ∥扉
リヴァイ「その上当て付けときたもんだ……」
ハンジ「い、いや、その……」ソロー
リヴァイ「逃げるな」ガッ
ハンジ「あはは……以前も足だったね。手じゃダメなのかなぁ?」ダラダラ
リヴァイ「……」ジロッ
ハンジ「あははー……ごめん」
154 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 00:07:30 jiMIKDLw
リヴァイ「はぁ……随分と俺は信用がないらしいな」スッ
ハンジ「ち、違う! 違うよ!! 信用してないワケじゃなくて!」
リヴァイ「……」
ハンジ「その……ナナバにさ……色々言われて……しかもくだらない事でリヴァイ責めたあとだったし……」
リヴァイ「……」
ハンジ「私は巨人狂いの変態だし……リヴァイが愛想つかすって可能性もあるかなぁって……」ションボリ
リヴァイ「ねぇよ」チッ
ハンジ「う///」
リヴァイ「お前の奇行種っぷりは今に始まった事じゃねぇだろ」
ハンジ「そうだけど……」
リヴァイ「今更すぎて逆に驚きだな」ハッ
ハンジ「うぅ……」
〆
155 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 00:12:17 jiMIKDLw
【償え】
リヴァイ「一体どう見えたんだ?」
ハンジ「……キス……してるみたいに……」
リヴァイ「……見えるか?」
ハンジ「う、後ろから見たらそう見えないことも……」
リヴァイ「ねぇよ」チッ
ハンジ「うぅ……今思うとすんごい恥ずかしい勘違いだよね……」
リヴァイ「……そうだな」
ハンジ「う……しかもこじらせた」
リヴァイ「目のゴミ取ってもらってただけなのにな」フンッ
156 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 00:13:26 jiMIKDLw
ハンジ「ううぅっ! うああぁぁああぁぁ!!///」クルッバンッ!!
リヴァイ「おい」
ハンジ「もう本っ当、私の馬鹿ぁぁぁ!!!///」バンバンッ!
リヴァイ「ああ、大馬鹿だな」フンッ
ハンジ「リヴァイからのフォローもない程だよぉぉー!!」
リヴァイ「……まぁ、とりあえず」グイッヒョイッ
ハンジ「おわっ!?」←片腕で抱えられた
――ガチャッ
ハンジ「ちょっと……?」
バタンッ、カチャン
157 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 00:14:21 jiMIKDLw
リヴァイ「この数日無駄に避けられ、無駄に疑われた挙げ句、
無駄に当て擦られた俺に償いをしてもらおうか」スタスタ
ハンジ「え゙、あの……リヴァイさん?」
――ドサッ
ハンジ「わっ!」
リヴァイ「嫌な思いをさせられたんだ、当然だろう?」シュッ
ハンジ「み、見事なスカーフ捌きー」パチパチ…
リヴァイ「何をおだてても無駄だからな……俺はちゃんと返したんだ。お前も返せ」ギシッ
ハンジ「目……目が怖いよ……?」タジタジ
リヴァイ「だろうな」スッ
ハンジ「リヴァ――」
〆
176 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 23:54:13 jiMIKDLw
【無くす所だった】
ハンジ「……」クテッ
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「やりすぎ」ハァ
リヴァイ「足りねぇくらいだが?」
ハンジ「勘弁してください」クター
リヴァイ「そのわりには上から退かねぇのか」ナデ…
ハンジ「ん? 言ったじゃない。裸でリヴァイの上にうつ伏せで寝転がるのが好きって」フフッ
リヴァイ「そういや言ってたか」
177 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/17(土) 23:55:45 jiMIKDLw
ハンジ「うん……」スッ…ピトッ
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「心臓の音聞いてる」
リヴァイ「好きだな」ナデ…
ハンジ「うん、好きだよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「大好き」
リヴァイ「……そうか」ナデ…
ハンジ「うん」
〆
178 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 00:00:06 1QF130gI
【私だけの】
ハンジ「……だけど本当に嫌だったなぁ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「リヴァイが他の誰かのモノになりそうだった事」
リヴァイ「……なりそうになってねぇよ」
ハンジ「あはは、そうだった」ムクッ
リヴァイ「……」フンッ
ハンジ「……」ジー
リヴァイ「……?」
ハンジ「……この……リヴァイの体温も、身体も……」ツー…
179 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 00:00:50 1QF130gI
リヴァイ「……」
ハンジ「心臓の音も……唇も」チョイッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……誰にも……渡したくないなぁ」
リヴァイ「……」
ハンジ「なんて、ね……」スッ
ハンジ「ん――――」
リヴァイ「――」
ハンジ「ふ……」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「ふふっ」
〆
187 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 23:42:17 1QF130gI
【雨降って地固まる】
リヴァイ「なぁ……ハンジよ……」ナデ…
ハンジ「ん?」
リヴァイ「お前も二度とああ言うことは言うな」
ハンジ「!」
リヴァイ「そんな事はねぇと分かるが気分がよくねぇ」
ハンジ「……うん、ごめんね」
リヴァイ「俺も悪かった」
ハンジ「ふふっ、大丈夫」
リヴァイ「……ならいいが」
ハンジ「だってリヴァイも嫉妬してくれたって事だもんね?」
188 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 23:43:03 1QF130gI
リヴァイ「……」
ハンジ「嬉しいなぁー」ニコニコ
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「だけどもう喧嘩は嫌だな」ハァー
リヴァイ「良い事ねぇな」
ハンジ「あ、ちょっとはあったかも」
リヴァイ「あ? なんだ?」
ハンジ「ふふ、内緒」チョイッ
リヴァイ「鼻を突っつくな」
ハンジ「んふふー」
〆
189 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 23:48:15 1QF130gI
【早鐘を打つ】
ハンジ「……だけどさ」コロンッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「声、小さかったよ?」
リヴァイ「……」
ハンジ「もうちょっとはっきり聞きたいなぁー」ジッ
リヴァイ「……」フイッ
ハンジ「顔を反らさない」ガシッグイッ
リヴァイ「……」
ハンジ「ほら」ジッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……」ジー
190 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 23:49:31 1QF130gI
リヴァイ「……っ」
ハンジ「うん?」ワクワク
リヴァイ「…………」フイッ
ハンジ「目だけ反らすな」ムゥー
リヴァイ「……寝ろ」
ハンジ「言、えー」ブニー
リヴァイ「顔を潰すな」
ハンジ「あはははは! 変な顔ー!」ケラケラ
リヴァイ「……やめろ」グッ
ハンジ「はぁ……まぁいいか。リヴァイにそう言う言葉はあんまり期待しちゃいけないね」パッ
リヴァイ「……」
ハンジ「でも! いつかまた言って? ……言ってくれる?」
リヴァイ「………………ああ」
ハンジ「――!! ちゃんと聞いたからね! 絶対だよ!? もうエイプリルフールじゃないからね!」
191 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 23:50:45 1QF130gI
リヴァイ「ああ」
ハンジ「ならよし」ギュッ
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「楽しみー」フフー
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「んー?」ギュー
リヴァイ「俺がお前以外の女にこんな気持ちを持つことはありえねぇから安心しろ」
ハンジ「――――」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「!!」ガバッ
リヴァイ「……」
ハンジ「もう一回! もう一回言って! 今度は目を見て!」
リヴァイ「やなこった」フイッ
ハンジ「えぇー!? いいじゃーん、直接的な言葉じゃないしー」
192 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 23:51:53 1QF130gI
リヴァイ「……寝ろ」グイッ…ギュッ
ハンジ「リヴァイ、ずるいー。……!!」ハッ!
――ドッドッドッドッ……
ハンジ(鼓動……早い……)
リヴァイ「何がずりぃんだ、もう寝ろ」
ハンジ「……ふふっ」ギュゥ
リヴァイ「……」
ハンジ「今回はさっきの言葉と……この……」トンッ
リヴァイ「?」
ハンジ「早い心臓の鼓動で納得しとく」
リヴァイ「!」
ハンジ「ふふふ」ニコー
リヴァイ「……チッ」
〆
193 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/18(日) 23:56:31 1QF130gI
【逃げろナナバ】
ハンジ「……ねぇ」
リヴァイ「なんだ? もう眠りてぇんだが」ゴソッ
ハンジ「いや、ナナバにね」
リヴァイ「ナナバか」
ハンジ「うん、ナナバには礼を言うべき?」
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
リヴァイ「……あいつには仕置きだろ」
ハンジ「うん、そうだね。全力だね」
〆
194 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 00:01:18 oh3fo0Gc
【罰】
ナナバ「……///」プルプル
ハンジ「似合うよーナナバ」
リヴァイ「……」←憐れむ目
ミケ「……」←同じく
ナナバ「何……これ……///」
ハンジ「可愛いメイドさんの服、超ミニスカート仕様アーンド猫耳カチューシャ、そしてしっぽ」
メイドナナバ「どういう罰ゲームかって聞いてんの!!///」
ハンジ「ゲームじゃないよ?」ニッコリ
メイドナナバ「うっ」
ハンジ「酷いよねぇ、危うく大変な事になるとこだったよ?」
195 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 00:02:19 oh3fo0Gc
メイドナナバ「うぅ」
ハンジ「それに何でもするって言ったよね?」ニーッコリ
メイドナナバ「あれはそういう意味じゃ……」
ハンジ「んー?」ニコー
メイドナナバ「くっ……はい」ギリッ
ミケ「……お前は何もしなくていいのか?」
リヴァイ「いや……あれで充分だろ……」ドンビキ
ミケ「まぁ……な」
ハンジ「はい、メイドさん、お給仕お願い」
メイドナナバ「はい……お嬢様……」カチャッ
ハンジ「紅茶おいしー! ほら、リヴァイもミケも座りなよ」ペシペシ
196 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 00:04:05 oh3fo0Gc
リヴァイ「……」カタッ
ミケ「……」カタッ
ハンジ「メイドさーん」パンパン
メイドナナバ「……お待たせ致しました、旦那様方」カチャッカチャッ
リヴァイ「……」ゾワッ
ミケ「……」ジー
メイドナナバ「……じっと見るな、ミケ」
ミケ「珍しいからな」
リヴァイ「俺は直視できねぇ、憐れすぎて」
ミケ「まぁ憐れだな」
ハンジ「いやいやーナナバ、足綺麗だよねー」
ナナバ「ぐっ///」
197 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 00:05:18 oh3fo0Gc
ハンジ「メイド服とあいまって猫耳もいい味出してるわぁー、ナナバかーわーいーいー」
ナナバ「~~っ///」プルプル
リヴァイ「……限界か?」
ミケ「どうだろうな」
メイドナナバ「――はっ! もう何なりとお申し付けくださるがいいさっ」ケッ
リヴァイ「やけくそか」ズズズズ
ミケ「ああ、やけくそだな」コクッ
ハンジ「ダメだよ、メイドは可愛らしく笑顔でー」ニコニコ
メイドナナバ「くっ! 何なりとお申し付けくださりやがれ!」ヒクヒク
ハンジ「うんうん」ニッコリ
リヴァイ「……」ズズズズ
ミケ「……」ゴクゴクッ
〆
199 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 00:10:40 oh3fo0Gc
【自分で言って傷ついた】
ハンジ「今日はオカマの日ー! リヴァイ、女装する?」
リヴァイ「しねぇよ。それオカマじゃねぇだろ」
ハンジ「えぇー」
リヴァイ「えぇー、じゃねぇ。というかお前の日だろ」
ハンジ「違うわ!」
リヴァイ「違ったか?」
ハンジ「……リヴァイってよくそういう事言うけど、言ってる相手が自分の女だって分かってる?」
リヴァイ「分かってるが?」
ハンジ「分かってるくせにオカマだの奇行種だの変態だのと……ああ、そうか!」
200 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 00:11:23 oh3fo0Gc
リヴァイ「あ?」
ハンジ「リヴァイが一番の変態なんだね!」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「こんな男だか女だか分かんないのを自分の女にしてんだからね!」ハンッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「…………」ズーンlll
リヴァイ「…………お前はちゃんと女だ、ちゃんと」
ハンジ「やめて……優しさと言う名の塩を傷口に塗り込まないで」ズーンlll
〆
213 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 23:46:32 oh3fo0Gc
【しろ】
ハンジ「白い雲! 白い花! 白い城!!」ビシッビシッビッシィー!!
リヴァイ「城は白くねぇよ」
ハンジ「リヴァイ達がキレイにしたから‘白い’って事でいいじゃん」
リヴァイ「よくねぇよ」
ハンジ「白城(しろしろ)!」
リヴァイ「強いて言うなら石の色だ」
ハンジ「灰色?」
リヴァイ「石色」
214 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 23:47:24 oh3fo0Gc
ハンジ「ルビーやエメラルド、ダイヤモンドも石だよ?」
リヴァイ「この城が赤や緑や透明に見えるのか?」
ハンジ「透明な城とか意味ないね」
リヴァイ「警備しきれねぇな」
ハンジ「ある意味しやすい」
リヴァイ「……あぁ、確かに」
ハンジ「だが着替えもお風呂もトイレでさえ丸見え!」
リヴァイ「可視化し過ぎだな」
ハンジ「絶対落ち着かないよね」ケラケラ
リヴァイ「落ち着くのは露出狂くらいか」
215 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 23:48:20 oh3fo0Gc
ハンジ「いや、興奮するんじゃない?」
リヴァイ「あぁ、そうだな」
ハンジ「見せて悦ぶとかよくわかんないね」
リヴァイ「お前は見せてるだろ」
ハンジ「リヴァイが勝手に見てるんでしょうが! 悦んでないし、変態扱いしないでくれる?」
リヴァイ「そうだったか?」
ハンジ「すっとぼけやがって、冤罪だよ!」
リヴァイ「冤罪か?」
ハンジ「私はそんな変態じゃない! 清廉潔白だ!!」
リヴァイ「清廉潔白かはともかく、変態は間違ってねぇだろ」
〆
217 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 23:53:18 oh3fo0Gc
【無意識かよ】
ハンジ「リヴァイの眉間にこれを塗る!」ビシッ!
リヴァイ「あ?」
ハンジ「これね、シワをとるっていうクリームなんだって」ヌリヌリ
リヴァイ「……やめろ」ペシッ
ハンジ「えー? これでリヴァイの眉間のシワが消えるかもしれないのに?」
リヴァイ「消えねぇよ」ゴシゴシ
ハンジ「分からないよー」
218 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 23:53:54 oh3fo0Gc
リヴァイ「お前がいる限り消えねぇよ」
ハンジ「どういう意味だ!」
リヴァイ「まんまの意味だ」
ハンジ「じゃあ、私がいなくなったら消えるのか」
リヴァイ「なら死んでも消えねぇな」
ハンジ「――は?」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「――っもう!///」
リヴァイ「牛か?」
〆
219 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 23:58:22 oh3fo0Gc
【あーん】
ハンジ「あ、このパンおいしい」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「食べてみ。はい、あーん」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「ほれほれ」
リヴァイ「自分で食う」
ハンジ「いいじゃん、あーん」
リヴァイ「しねぇよ」
220 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/19(月) 23:59:08 oh3fo0Gc
ナナバ「……あのさ、ミケ」
ミケ「言いたい事は分かる」
ナナバ「ツッコミ入れたくなるじゃない。‘あーんとかいつもやってんじゃないか’って」
ミケ「嫌いなものを食べさせるのは無意識でこれは意識的だからだろ」
ハンジ「食え食え」グイグイ
リヴァイ「やめろ」
ナナバ「……納得いかないなぁ」
〆
221 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 00:04:59 RaSRvxC6
【ちょっとね】
ナナバ「リヴァイ」
リヴァイ「?」
ナナバ「これあげる」ドサッ
リヴァイ「……オレンジ?」
ナナバ「部下に沢山貰ってね。みんなにおすそわけしてるんだ。ほら、まだある」ガサッ
リヴァイ「多くねぇか?」ドッサリ
ナナバ「ハンジの分だよ。あげといて、じゃ」スタスタ
リヴァイ「……自分で渡せよ」
〆
222 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 00:09:08 RaSRvxC6
【オレンジの意味】
――コンコン
ハンジ「はいはーい。誰ー?」
リヴァイ『俺だ』
ハンジ「リヴァイ」ガチャッ
リヴァイ「ああ」スタスタ
ハンジ「わっ、どうしたの? オレンジ?」
223 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 00:09:51 RaSRvxC6
リヴァイ「ナナバからだ」ドサッ
ハンジ「ナナバ?」
リヴァイ「部下から貰ったんだと。お前にも持っていけと言われた」ヒュッ
ハンジ「へぇ」パシッ
リヴァイ「自分で持っていけってんだ」
ハンジ「おいしそう……あ」
ハンジ(……確か前に……)
224 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 00:11:22 RaSRvxC6
―――
――
―
ナナバ『……へぇ』ペラッ
ハンジ『何なに?』
ナナバ『ん? いやね、‘オレンジデー’ってのがあるらしいんだよ』
ハンジ『オレンジデー?』
ナナバ『2月14日のバレンタインデーで愛を告白、3月14日のホワイトデーでその返事をするでしょ?』
ハンジ『そだね』
ナナバ『オレンジデーはその二人の愛情を確かなものとする日なんだってさ』
ハンジ『ふぅん……4月14日か。何すんの?』
ナナバ『ええっとね、オレンジかまたはオレンジ色のプレゼントを持って相手の所に訪問するんだって』
225 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 00:12:19 RaSRvxC6
ハンジ『オレンジ色の物ってなんだろね? かぼちゃ?』
ナナバ『それならオレンジでいいじゃないか』
モブリット『ハンジ分隊長ー!』
ハンジ『あ、はいはーい! じゃあね、ナナバ』
ナナバ『んー』ペラッ…
―――
――
―
ハンジ(……あれか)フッ
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「ん? ううん、なんでもないよ。食べようか」
リヴァイ「そうだな」
226 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 00:13:18 RaSRvxC6
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ナナバ「……」スタスタ
ナナバ(二人には迷惑かけちゃったからねぇ)
ナナバ(罰は受けたけど償いはしてないから……)
ナナバ「……」
ナナバ(あの本に載ってた続き、ハンジも知らないんだよね)クスッ
ナナバ(‘とある地方では花嫁がオレンジの花を飾る風習があり、オレンジは結婚と関係の深いものとなっている’)
ナナバ(……知ったらどういう顔するんだろうか?)クスクス
ミケ「楽しそうだな、ナナバ」
ナナバ「ミケ」
ミケ「オレンジ?」スンッ
ナナバ「ああ、食べるかい? ちょっと買い過ぎちゃったし」スッ
ミケ「良い香りだな」スンスンッ
〆
232 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:25:15 RaSRvxC6
【八つ当たり】
――バンッ!
モブリット「あ、ハンジ分隊長、お帰りなさ――」
ガシッ!!
モブリット「い゙!?」
ハンジ「くっそぉぉぉ!!」ギリギリ
モブリット「痛っ! 痛いです!! ハンジさん!!」パンパン
ニファ「ど、どうしたんですか? ハンジ分隊長!」
ハンジ「また巨人捕獲却下されたぁぁ!!」ギリギリギリギリ
モブリット「私の所為ではないです!! 痛い痛い!!」ジタバタ
ケイジ「ヘッドロックかけるのはやめてあげてください」
233 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:26:07 RaSRvxC6
ゴーグル「いつも兵長に愚痴ってるのに……」
ハンジ「見当たらなかったんだよ!」ギリギリ
モブリット「いい加減離してください! 頭が潰れます!! あとは兵長にしてくださいよ!!」
ゴーグル「うわぁ……モブリット最低だな」
ケイジ「よりによって兵長に擦り付けようとしてやがる」
リヴァイ「……これはどういう状況だ?」
ハンジ班「「「リヴァイ兵長!?」」」
ハンジ「お、リヴァイいた」パッ
ドサッ
モブリット「い゙っだぁぁぁ」ガシガシ
ニファ「大丈夫?」
ケイジ「災難だったな」ポンッ
234 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:26:51 RaSRvxC6
ハンジ「リヴァイが近くにいないからいけないんだよ。モブリット、可哀想に」
モブリット「あなたがやったんでしょう!? 兵長の所為じゃないでしょうが!!」ズキズキ
――ガッ!!
ハンジ「へ?」
リヴァイ「……何してやがんだお前は」ギリギリ
ハンジ「いだだだだだだだだ!!!」
ゴーグル「アイアンクロー……お仕置きか」
ケイジ「余計な事せず、ただ愚痴ってればいいだろうに」
ニファ「あれも痛そう」
ハンジ「なんでいきなりこんな目に!? いだだだ!!」
リヴァイ「……お前が悪ぃんだろうが」ギリギリ
モブリット「ハンジ分隊長、それは私のセリフです」ズキズキ
〆
235 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:31:18 RaSRvxC6
【焼き餅】
ハンジ「あー痛かった」
モブリット「だから私のセリフを取らないでください」
リヴァイ「……」
ハンジ「あれ? 他のみんなは?」キョロ
モブリット「立体機動の演習に行きましたよ」
ハンジ「あ、そんな時間か」
リヴァイ「おい、クソメガネ」
ハンジ「何?」
リヴァイ「何、じゃねぇよ。部下にあたってんな」
ハンジ「嫌だなぁ、スキンシップだよ。ねー?」
236 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:32:29 RaSRvxC6
モブリット「あんなスキンシップは二度とごめんです」ハァー
ハンジ「モブリットってばつれないねぇ」
リヴァイ「嫌がってんだろうが、二度とすんな」
ハンジ「……えー? 何なにー? やきもちぃー?」ニヤニヤ
リヴァイ「そんなもん焼くか」
ハンジ「焼き餅おいしいのにー」ニヨニヨ
リヴァイ「……」イラッ
モブリット「ハンジ分隊長……」ハァー
リヴァイ「……モブリット」
モブリット「はい」
リヴァイ「席を外してくれ」
237 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:33:30 RaSRvxC6
モブリット「! わかりました。演習に行ってきます」
ハンジ「!?」
モブリット「では……」
ハンジ「待て! モブリット!! 嫌な予感がする!!」
モブリット「私はしません」スタスタ
ハンジ「いやぁぁ!! モブリットォォォ!!! リヴァイに何かされるぅぅぅ!!」ガタッ
リヴァイ「人聞き悪ぃな」ガシッ
モブリット「甘んじて受けるべきだと思います。失礼致します」ペコリ
パタンッ
ハンジ「待ってぇぇぇぇぇ!!!」ヒィィィ!!
リヴァイ「……」
〆
238 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:39:34 RaSRvxC6
【やいた?】
リヴァイ「……」
ハンジ「……え、えーと……?」ダラダラ
リヴァイ「……」ジロッ
ハンジ「な、何?」ビクビク
リヴァイ「……ヘッドロックは禁止だ」
ハンジ「は?」
リヴァイ「は?、じゃねぇよ。ふざけるな」
ハンジ「いや、ふざけてないけど……」
リヴァイ「分かったか?」ガッ
ハンジ「いたたた! 頭掴まないで! 分かったから!!」
239 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:40:25 RaSRvxC6
リヴァイ「……ならいい」スッ
ハンジ「……」フム
ハンジ(まぁ、ヘッドロックはマズかったかな? いや、モブリットは全く気にしてなかったけど)
ハンジ(……本当、私に対してそういうの気にするのってリヴァイくらいだなぁ)ウーン
ハンジ(しかし……マジでやきもち焼いてたのか。びっくり)ジッ
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「んー? 可愛いとこあんなーって」フフッ
リヴァイ「はぁ?」
ハンジ「そいじゃ今度からチョークスリーパーかコブラツイストにしとくよ」
リヴァイ「……部下に技を掛けるな」
〆
240 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:45:26 RaSRvxC6
【壊れた椅子】
――古い資料室――
ハンジ「またここに来ることになるとは」
リヴァイ「鍵は直ってんだよな?」
ハンジ「うん、あん時すぐ手配したからね」
リヴァイ「そうか、ならとっとと資料探せ」
ハンジ「はいはい」スタスタ
リヴァイ「……」
ハンジ「あ、リヴァイ、その椅子持ってきて」
リヴァイ「また台の換わりに使うのか?」ガガガ…
ハンジ「うん、高い所に必要な物があるから……」トンッ
リヴァイ「ここには踏み台が必要だな……落ちるなよ」グッ
241 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:46:30 RaSRvxC6
ハンジ「大丈夫、この椅子丈夫そうだし……よっと」スッ
リヴァイ「あの時のあれはぼろぼろだったからな」
ハンジ「ばらばらになってたよね」アハハ
リヴァイ「下手すりゃ大怪我だ」
ハンジ「だけど……」スタッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「あの事故がなかったら私らあのままだったかもねぇ」
リヴァイ「……お前が酔って俺の部屋に来たのが発端だろ?」
ハンジ「あなたの部屋に行くことになった発端があの事故なんだよ」
リヴァイ「そうか……」
ハンジ「壊れた椅子に感謝かなぁ?」
リヴァイ「……そうかもな」
〆
242 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:51:36 RaSRvxC6
【この場所で】
ハンジ「あ」
リヴァイ「なんだ? まだ持ってくもんがあんのか?」
ハンジ「いや、もうこれで全部だけど……ね、キスしない?」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「発端になったこの場所で。ここに来ることってそうないし」
リヴァイ「……仕事中だぞ?」
ハンジ「ちょっとだけだから」
リヴァイ「お前は妙な所で女出すな」スッ
ハンジ「いつも女ですー。性別変わったらびっくりだよ」
243 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/20(火) 23:52:55 RaSRvxC6
リヴァイ「そういう意味じゃねぇ……――」グッ
ハンジ「ん……」
リヴァイ「――――」ググッ
ハンジ「んん!?」
リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「んんん!!?」
リヴァイ「ん――――」ヌチュッ
ハンジ「――っ! ――っ!」ジタバタ
リヴァイ「っ……暴れんな」
ハンジ「っ……ちょっとだけって言ったでしょー!?/// 軽くでいいんだよ!!」
リヴァイ「そうだったか」シレッ
ハンジ「こんの……リヴァイこそ仕事中だってのを弁(わきま)えろ!!」
〆
257 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:27:53 1/o/0gQs
【ばなな】
ハンジ「ナーナバー!!」
リヴァイ「……」
ナナバ「ん?」
ハンジ「はい、これあげるー。この前のオレンジのお返し」ポンッ
ナナバ「ああ、ありがと」ガサガサ
*ばなな*
ナナバ「……」
ハンジ「ナナバにバナナ! 逆から読んでもナナバにバナナ!!」ブフー!!
リヴァイ「……言っておくが俺は止めたからな」
258 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:28:37 1/o/0gQs
ナナバ「リヴァイ、ハンジ借りるよ」
ハンジ「!?」ダッ…
リヴァイ「ああ」ガシッ
ハンジ「ちょっ、リヴァイの裏切り者!!」ジタバタ
ナナバ「さぁーて……」ポキペキ
ハンジ「バナナおいしいじゃん! バナナおいしいじゃーん!! あ、ナナバはおいしいの?」ニヒッ
ナナバ「うるさい」ギリッ!
ハンジ「頭いだだだだだだだ!!!」
リヴァイ(ヘッドロック流行ってるのか?)
〆
259 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:33:55 1/o/0gQs
【思いついた】
ハンジ「ああ、じゃ、それは頼む」
モブリット「はい」
ハンジ「あとは……」
ハンジ(ここ数日忙しいなぁ)
ハンジ(……何日リヴァイに会ってないかな?)
ハンジ(リヴァイはリヴァイで中央に連れていかれたりで忙しそうだし)
ハンジ「あ、ケイジ、あれなんだけど……」
ケイジ「はい、わかりました」
ハンジ(……リヴァイに会いたいなぁ。でも多分今日も無理だな)
ハンジ(私はいいけど、リヴァイは遅くなりそうだからな)
ハンジ(…………あ、そうだ)
〆
260 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:39:00 1/o/0gQs
【待ち伏せ】
――リヴァイ自室前――
扉∥ハンジ「……まっだかなー」チョコン
リヴァイ「……!」
ハンジ「あ、リヴァイ!」ヒラヒラ
リヴァイ「人の部屋の前で何座り込んでんだ」スッ
ハンジ「リヴァイを待ってたんだよ」グッ
リヴァイ「あ?」グイッ
261 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:39:36 1/o/0gQs
ハンジ「最近なかなかゆっくり会えなかったでしょ? 部屋の前で待ってたら会えるかなって」スクッ
リヴァイ「……」
ハンジ「会えてよかったよ」ニコッ
リヴァイ「……一言言え、そしたらお前の部屋に寄る」
ハンジ「いやー、今日は全く会えなかったしさ。ま、次からはそうする」
リヴァイ「……夜はまだ寒い。部屋に入れ、冷えてるだろ」
ハンジ「うん! 寒かったよー」ノッシリギュー
リヴァイ「鍵を開けづらいんだが」
〆
262 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:44:23 1/o/0gQs
【補給】
ハンジ「リヴァイ補給ー」ギュー
リヴァイ「俺はガスか、栄養か?」カリカリ
ハンジ「うーん……栄養?」
リヴァイ「食われるのか」カリカリ
ハンジ「いつも食べられてるのは私だけどね」
リヴァイ「あのな……」カリ…
ハンジ「あれぇ? 間違ってる?」
リヴァイ「……」
ハンジ「無言は肯定だね」フフン
リヴァイ「……チッ」カリカリ
ハンジ「……夜なのに仕事してるの?」
リヴァイ「もう終わる」カリカリ
263 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:45:18 1/o/0gQs
ハンジ「もうちょっとしたら忙しさも収まると思うよー」
リヴァイ「ああ、そうだな」
ハンジ「うん」ギュー
リヴァイ「……いつまでそうしてる気だ」
ハンジ「寝るまで?」
リヴァイ「……泊まっていくのか?」
ハンジ「うん、でも明日早いし添い寝だけねー」
リヴァイ「……」
ハンジ「おやぁ? 残念? 残念なのかなぁー?」ニヤニヤ
リヴァイ「襲うぞテメェ、さっさと寝巻きなりなんなりに着替えろ」
ハンジ「リヴァイのケダモノー。食べられる前にさっさと着替えようっと」パッ
リヴァイ「……クソメガネが」チッ
〆
264 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:50:19 1/o/0gQs
【別に平気だが】
ハンジ「リヴァイも寝巻きに着替えたらー? もう終わったんでしょ」ゴロゴロ
リヴァイ「ああ……」シュッ
ハンジ「……」ジー
リヴァイ「……なんだ?」
ハンジ「ん? なんかね、上着脱いでスカーフはずすとこが好き」フフー
リヴァイ「なんだそりゃ」プチブチ…
ハンジ「さぁ? なんだろね」
265 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:51:10 1/o/0gQs
リヴァイ「変な奴だな」スルッ
ハンジ「……」ジー
リヴァイ「……いつまで見るつもりだ」
ハンジ「着替えが完了する所までかな?」
リヴァイ「全部じゃねぇか」
ハンジ「そうだよー? 嫌とは言わないよねぇ? いつも人のは見てるのに」
リヴァイ「……今日は見てねぇだろ」
ハンジ「今日は、ね。ほれほれどうしたー? 手が止まってるぞー脱げー」ヒューヒュー♪
リヴァイ「……」スタスタ
266 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/21(水) 23:51:53 1/o/0gQs
ハンジ「ん?」
バサッ
ハンジ「シャツ!? ちょっ、見えねぇ!!」
リヴァイ「……」シュルシュルキュッ
ハンジ「結びやがったな!? しかも固結び!! はずれない!!」ギリギリ
リヴァイ「……」シュル…
ハンジ「ふぬぬぬぬぬっ!! とれた!」バサッ
リヴァイ「寝るぞ」
ハンジ「着替え終わってやがる!!」チィッ!
〆
271 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:28:23 cYYMJawU
【結局返さなかった】
――休日:リヴァイ自室――
ハンジ「あ」ゴロゴロ
リヴァイ「ん?」
ハンジ「買わなきゃいけないものがあったんだった。リヴァイ買い物付き合って」
リヴァイ「構わねぇが……」チャリッ…
ハンジ「そいじゃ出掛けるかぁー」ムクッ
リヴァイ「また荷物持ちか」スタスタ
ハンジ「ちっちぇことは気にしない気にしない」スタスタ
リヴァイ「気にするだろ」ガチャッ
ハンジ「だからちっちぇこと気にしちゃダメだよ。心くらい大きくないと」パタンッ
272 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:29:24 cYYMJawU
リヴァイ「一々ちっちぇちっちぇうるせぇな」スタスタ
ハンジ「あ、リヴァイ、行かないで。鍵、鍵」
リヴァイ「ああ」ポイッ
ハンジ「おっと」パシッ
リヴァイ「掛けろ」
ハンジ「横着だなー、自分で掛けなよ」カチャン
リヴァイ「お前が扉に近いからな」
ハンジ「ほんのちょっとの距離でしょ。はい、鍵」チャラッ
リヴァイ「……持ってろ」
ハンジ「へ?」
リヴァイ「それは予備の鍵だからな」
273 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:30:11 cYYMJawU
ハンジ「え……」
リヴァイ「やる。……無くすなよ」
ハンジ「……うん! これからは部屋の前で待たなくていいんだねー」ニギッ
リヴァイ「……散らかすなよ?」
ハンジ「大丈夫大丈夫、そんなことしないよ」
リヴァイ「お前の部屋を鑑(かんが)みるにあんまり信用できねぇな……」
ハンジ「はっ!! そうだ!」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「巨人画集めてこなきゃ。部屋いっぱいに飾らないとっ!」
リヴァイ「やっぱり返せ」
ハンジ「やーなこった」ギュッ
〆
274 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:35:12 cYYMJawU
【一瞬まだマシかと】
ハンジ「巨人画はダメかぁ」
リヴァイ「お前じゃねぇんだ」
ハンジ「そいじゃ巨人のオーナメント(お手製)」
リヴァイ「馬鹿か」
ハンジ「仕方ないなぁー、特大! 巨人ちゃんぬいぐるみ!!(お手製)」
リヴァイ「巨人から離れろ」
ハンジ「じゃ私の肖像画」
リヴァイ「……やめろ」
ハンジ「え? 今なんでちょっと返事遅かったの?」
リヴァイ「……」
ハンジ「なんでなんでー?」ニヨニヨ
リヴァイ「うるせぇ、シメるぞクソメガネ」
〆
275 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:40:13 cYYMJawU
【鍵】
ハンジ「リッヴァーイ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「はい、これあげる」スッ
リヴァイ「……」
ハンジ「いつでもどうぞー」
リヴァイ「掃除しにか?」チャラッ
ハンジ「いやー? そんなこと期待してるワケではないよぉー?(棒)」
リヴァイ「罠でも仕掛けるか」
ハンジ「人の部屋をなんだと思ってんだ!」
リヴァイ「魔窟」
ハンジ「くっそ、言い返せねぇ」
リヴァイ「言い返せるようになりやがれ」
〆
276 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:45:38 cYYMJawU
【いちゃる】
ハンジ「リヴァイ、いちゃいちゃしてみようよ」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「いちゃいちゃ」
リヴァイ「気色悪い」
ハンジ「いいから」
リヴァイ「前に鳥肌立つとか言ってたじゃねぇか」
ハンジ「まぁ物は試しだよ。いくよー」
リヴァイ「……」
ハンジ「やっだぁーリヴァイったらぁー♪」
リヴァイ「……何もしてねぇよ」
277 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:46:30 cYYMJawU
ハンジ「もう、いつもそうなんだからぁ☆」イジイジ
リヴァイ「……」ゾワッ
ハンジ「ねぇリヴァイー」ベッタァー
リヴァイ「……なんだ」ミケンニシワー
ハンジ「リヴァイったらかっこいー☆」キャー!
リヴァイ「――気持ち悪いっ!!!」ガッ!!
ハンジ「ぬあっ!?」
リヴァイ「やめろっ!!」ゾワゾワ
ハンジ「すんげぇ鳥肌ー!!」ゲラゲラ
リヴァイ「二度とするんじゃねぇ!! それと暫く近寄るな!」ゾワゾワゾワゾワ
ハンジ「……そんなに嫌だったか」
〆
278 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:52:04 cYYMJawU
【それだろ】
リヴァイ「それはいちゃいちゃじゃねぇだろ」ゾワゾワ
ハンジ「そんな遠くに離れなくても」
リヴァイ「近づくな」
ハンジ「ひでぇ」
279 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:52:38 cYYMJawU
リヴァイ「お前が悪ぃ」
ハンジ「……じゃあ、リヴァイの思ういちゃいちゃってなんなの?」
リヴァイ「……」
ハンジ「……黙(だんま)りならこれからはさっきのをたまに織り交ぜるけど?」
280 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:53:17 cYYMJawU
リヴァイ「……とてもじゃねぇが口に出せねぇな」ハッ
ハンジ「何考えてんだよ」
リヴァイ「さぁな」
ハンジ「リヴァイの事だから●●っぽそう」
リヴァイ「勝手に人を●●扱いすんじゃねぇ」
ハンジ「今までの事考えると勝手でもない気がする」
リヴァイ「……何、徐々に近づいてんだ」
281 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/22(木) 23:54:00 cYYMJawU
ハンジ「もうしないから」ギュッ
リヴァイ「とうとうゼロ距離か」
ハンジ「せっかく二人なのにあんな距離は嫌だよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「二人じゃない時はあんまり触らないようにしてるしさ」スリッ
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「だけどいちゃいちゃって難しいねぇ」ハァー
リヴァイ「無理矢理するモノでもねぇだろ」
ハンジ「そうだけどさ」ギュー
リヴァイ「……」ナデナデ
〆
285 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:44:51 dtfG8y5U
【遺す言葉】
――食堂――
ハンジ「ん?」
オルオ「……」カリカリ
ハンジ「何書いてんの?」
オルオ「うっおわ!!」ガタガタドッターンッ!
ハンジ「手紙?」
オルオ「あ、はい、家族にッス」ガタガタ
ハンジ「あぁ、もうすぐ壁外調査だもんね」
オルオ「ええ……出る前には必ず」
ハンジ「……何書いてたの?」
286 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:45:42 dtfG8y5U
オルオ「あ、いや……」
ハンジ「ああ、言いたくないならいいんだ。ちょっと聞いてみただけだから」
オルオ「いえ、別に変なこと書いてないッスよ、元気にしてるとかそういうのです」
ハンジ「ふぅん?」
オルオ「……手紙の方は」
ハンジ「……」
オルオ「まぁ、‘こっち’は俺には必要ないッスけどね!
みんなが書いてるから一応書いとこうと思っただけッスよ?
俺みたいな優秀なヤツは全く必要のないモノなんスけど、書かなかったら周りの奴等になんかこう――」
「いつも率先して書いてんのはあんたでしょ? オルオ」
ハンジ「おや、ペトラ」
オルオ「ペトラ!? ち、ちげぇよ!」
287 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:46:56 dtfG8y5U
ペトラ「何が違うのよ。それに私に便箋くれたのオルオじゃない」
ハンジ「へぇ」
オルオ「あ、余ったからだ!」
ペトラ「新品だったけど……」
オルオ「お、お前いつも親父さんに手紙書いてっからねぇかと思ってよ! 親切心だろ!」
ペトラ「うん、ありがたかったよ。それから別に隠すことじゃないでしょ」
オルオ「お、おぉ、そうか……そうだな」
ハンジ「オルオは変な虚勢張っちゃうところがねぇ……」
ペトラ「そこだけじゃなく、何もかもがダメですよ」
オルオ「討伐数は俺が遥か上なんだが!?」
ハンジ「さっきありがたいとか言ってたのに」クスクス
〆
288 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:51:38 dtfG8y5U
【喧嘩するほど仲がいい】
ハンジ「いつも食堂で書いてるの?」
ペトラ「まぁ……私はその時々によりますが」
オルオ「俺はここが多いッスかねぇ」
ハンジ「なんで?」
オルオ「俺んとこ兄弟が多いんでちょっと騒がしい方が落ち着くんスよ」ハハッ
ペトラ「私は静かな方がいいかなぁ。でもここでみんなを見ながら手紙書くのも好きですね」
オルオ「みんな見てっと書きたいこと思い出したりすんだよな」
ペトラ「あー、それはわかるなぁ。でもなんか賛同したくないなぁ」
オルオ「なんでだ!」
289 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:52:28 dtfG8y5U
ハンジ「今日は珍しく口調が普通だね?」
オルオ「ハッ!!」
ペトラ「あはは! 多分手紙の所為ですね」クスクス
オルオ「ちっ、えぇーっと……別に書かなくてもいいんだがそうすると弟どもが憐れだからな!」
ペトラ「……別に直さなくても」
オルオ「何がだ」キリッ
ペトラ「いや、無理無理。顔、面白いだけだから」
オルオ「人のキメ顔を面白いたぁなんだ」
ペトラ「今のキメ顔なの? へぇ」
オルオ「ちっ、うるせぇな」
290 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:53:27 dtfG8y5U
ペトラ「うわぁ……殴り殺したい」
オルオ「酷いんだが!?」
ハンジ「あっはっはっは!!」
オルオペトラ「「!?」」
ハンジ「あなた達面白いねぇ」アハハ!
ペトラ「こいつだけですよ! 一緒にされるなんて心外です!!」
オルオ「面白くしてるのはペトラで、俺ではないです。
ペトラはこう見えてやんちゃなので……仕方のねぇ奴だ」フッ
ペトラ「うっわ、腹立つ! 何を知ったかぶってんの? 私の何を知ってるってのよ、オルオのくせに」
オルオ「くせにってのはなんだ!」
ハンジ「……こういうのなんて言うんだっけ?」
〆
291 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:58:26 dtfG8y5U
【添削】
リヴァイ「騒がしいな」
オルオペトラ「「リヴァイ兵長!!」」
ハンジ「やぁ」
エルド「手紙か?」
グンタ「オルオはいつもここだな」
リヴァイ「有名なのか」
エルド「俺らがよく見かけるだけです」
グンタ「字のミスとか結構やらかすんですよ、こいつ」
ペトラ「なんとなく添削会みたいのが開かれたりします」
オルオ「お前ら貶(けな)すだけじゃねぇか」
292 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/23(金) 23:59:15 dtfG8y5U
エルド「添削する箇所が多いんだよ、落ち着いて書け」
グンタ「この前は全員でオルオの手元をジーっと見てたよな」クッ
ペトラ「あぁ、そうそう! なんかあんまりにも酷かったからついね」クスクス
エルド「あれはスゴかったな」アハハ
オルオ「落ち着いて書けるかってんだ!」
ハンジ「その光景を想像すると異様だね」アハハ!
エルド「実際、異様な光景でしたよ」ハハッ
グンタ「あんまりにも見てたからオルオがキレてなぁ」
ペトラ「あぁ……暴れ始めた時に丁度兵長が来て……」チラッ
リヴァイ「……あの時か」
オルオ「あ、あの時はすみませんでした」ションボリ
293 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 00:01:11 E0otng8s
リヴァイ「過ぎた事だ」
ハンジ「何があったの?」
リヴァイ「ペンが飛んできた」
ハンジ「ありゃ」
リヴァイ「顔に」
ハンジ「危なっ」
エルド「見事にキャッチしてましたね」
グンタ「あの後のオルオの落ち込みようが……」クッ
ペトラ「10歳くらい老け込んだよね……っていつも老けてるか」アハハ
オルオ「……」ションボリ
エルドグンタペトラ「「「あ」」」
エルド「いや、終わった事だからな!」アセッ
294 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 00:01:59 E0otng8s
グンタ「リヴァイ兵長もそう言ってくださっただろ!」アセアセッ
ペトラ「オルオのおっちょこちょいは今に始まった事じゃないし!」
オルオ「おっちょこちょい……」ションボリ
エルドグンタ「「ペトラ!」」
ペトラ「あぁ、ごめん、つい!」ワタワタ
ホラ、オマエトウバツスウスゴイジャナイカ!
ソウダヨ!!
オ、オチコムナッテ!!
ワイワイ……
ハンジ「あはは、仲良いねー」
リヴァイ「……そうだな」
〆
295 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 00:06:12 E0otng8s
【処理】
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「何してんだ?」
ハンジ「ん? ‘これ’だよ」ペラッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……リヴァイは書かないよね」
リヴァイ「大して処理するものもねぇしな」
ハンジ「整然としてるものねぇ」
リヴァイ「お前は書くことが多そうだな」
ハンジ「んー……物の処理がねぇ」
リヴァイ「普段から片付けておけばいいだろうが」
ハンジ「そんな時間があるなら資料を読むよ!」
リヴァイ「自信満々で言うな」
〆
296 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 00:11:31 E0otng8s
【遺すモノ】
ハンジ「リヴァイは何か遺さないの?」
リヴァイ「遺す必要はねぇよ」
ハンジ「……私にも?」
リヴァイ「……必要か?」
ハンジ「分からないな……」
リヴァイ「……お前は分かってるだろ」
ハンジ「何を?」
リヴァイ「言わなくても分かんだろ」
ハンジ「全部こっち任せはよくない」
リヴァイ「……覚悟はしてんだろ、いつも」
297 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 00:12:42 E0otng8s
ハンジ「まぁ……ね」
リヴァイ「俺がどうなろうと次に何をすべきかくらいお前なら分かるだろ」
ハンジ「……」
リヴァイ「その点ではお前を信用してる」
ハンジ「ずるいな」フフッ
リヴァイ「ああ、俺はずるい」
ハンジ「認められちゃうと何も言えないなぁ」
リヴァイ「それに……そう簡単にどうにかなったりしねぇよ、俺は」
ハンジ「まぁ、そうだね」
リヴァイ「寧(むし)ろお前の方が毎回危ねぇだろ。巨人が出るたび突っ込んでいきやがって」
ハンジ「えぇー? さすがに今は昔より自重してるよー」
リヴァイ「そう思ってるのはお前だけだ」
〆
301 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:33:14 E0otng8s
【愛馬】
黒馬「ぶるる」
リヴァイ「……」ナデナデ
黒馬「ぶるる……」スリスリ…ベロンッ
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「…………」ジー
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「……潔癖なのに馬はいいんだ?」
リヴァイ「こいつはいつも清潔にしてる」
ハンジ「いや、舐められた事の方」
リヴァイ「あぁ……別に……あとで拭けばいい事だ」
ハンジ「馬も仲間?」
リヴァイ「違うのか?」
302 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:34:17 E0otng8s
ハンジ「違わないけど」
リヴァイ「こいつらがいなきゃ俺らは壁外で動けねぇ」
ハンジ「まぁね、頼もしい仲間だね」
リヴァイ「ああ」ナデナデ
黒馬「ぶるる」スリスリ
ハンジ「懐かれてるね」
リヴァイ「懐かれるに越したこたねぇだろ」
ハンジ「まぁ……そっちの方が呼べばすぐ来てくれるからね」
リヴァイ「そういうことだ」
ハンジ(馬って頭良いし案外繊細だからねぇ)
ハンジ(舐めた手を目の前で拭いたら次から乗せてくれなさそう)ブフッ
リヴァイ「……」ナデナデ
黒馬「ぶる……」スリスリ
〆
303 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:40:02 E0otng8s
【専用馬】
ハンジ「いっくぞぉー!!!」
馬「ぶひひーん!!」ガッ!
ハンジ「うっひょー!!」
リヴァイ「……」
エルヴィン「どうした?」
リヴァイ「……馬は乗り手に似るものか?」
エルヴィン「そんなことは……」
304 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:41:01 E0otng8s
ハンジ「あははははは!!」
馬「ぶひひひーん!!」ドカカッ!!
エルヴィン「……ないと思うんだがどうだろうな?」
リヴァイ「いつも巨人の近くに行かせられてるからか?」
ミケ「だとするならあの馬は使える馬だな」
エルヴィン「ハンジにしか乗りこなせなさそうだが」
リヴァイ「あの馬に乗ったら無理矢理巨人の下に連れていかれそうだ」
ミケ「……ハンジ以外が乗らないよう注意しておかねばならんかもな」
エルヴィン「何かあったらリヴァイを派遣するか」
リヴァイ「勝手な決め事をするな」
〆
305 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:46:49 E0otng8s
【特権】
――リヴァイ自室――
ハンジ「……」ペラッ
ハンジ(あ、そろそろお昼だな……)
ハンジ「ね、リヴァイ……」クルッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……寝ちゃってる」クスッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「ベッドの上にいるからだよ」チョイッ
リヴァイ「む……ぅー……」スゥスゥ
ハンジ「ふふっ」
306 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:48:31 E0otng8s
――サワサワ……
ハンジ「いい風だなぁ」
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「こりゃ寝ちゃうよね」ポフッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(こんな近くで、こんな無防備で、こんなゆるいリヴァイなんて普段じゃ見れないよね)ナデナデ
ハンジ(……私の特権だな)フフッ
リヴァイ「」スゥスゥ
〆
307 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:53:58 E0otng8s
【フィルター】
ハンジ「……」ナデ…
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(リヴァイとこういう関係になるなんて思いもよらなかったなぁ)ナデナデ
リヴァイ「ん……」スゥスゥ
ハンジ(正直、絶対にありえないと思ってたわ)
リヴァイ「」スゥスゥ
308 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/24(土) 23:55:26 E0otng8s
ハンジ(なのにいつのまにか……いつだったかも忘れちゃった。気がついたら……こんなになぁ)ナデ…
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」
ハンジ(どんな相手でも好きになると可愛く見える時があるって聞くけど……本当だね)クスッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」ジー
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「ふふっ」ナデナデ
〆
309 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 00:00:12 rI.XjpRc
【恥じらい】
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」ジッ
ハンジ(寝込み襲っちゃかわいそうだよね。こんなに気持ち良さそうに寝てるのに起こすのは……)
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」
ハンジ(……でも、もうすぐお昼だし……)
ハンジ(起きないと食べれないよね?)スッ
ハンジ「……」ソッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」…スッ
310 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 00:00:56 rI.XjpRc
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(……起きない。軽くじゃダメか)
ハンジ(そいじゃ、もう一回)スッ
ハンジ「ん……」
リヴァイ「……」パチッ
ハンジ「わっ!」
リヴァイ「……何してる」
ハンジ「起こしがてら寝込み襲ってた」
リヴァイ「寝込み……お前、恥じらいとかねぇのか」
ハンジ「そんなのリヴァイがごっそり削いだんじゃん」
リヴァイ「……覚えがねぇな」
ハンジ「どの口が……このやろう」
〆
313 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:29:07 rI.XjpRc
【最優先】
リヴァイ「……」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「おい」ゴスッ
ハンジ「いっだ!?」
リヴァイ「朝だ、起きろ。また徹夜か?」
ハンジ「あーまぁねー鍵は掛けてたよ。様子見に来てくれたんだ?」サスサス
314 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:30:05 rI.XjpRc
リヴァイ「ああ」
ハンジ「……てか今、本の角でやったね?」ズキズキ
リヴァイ「近くに手頃なものがあったんでな」
ハンジ「痛いんだけど」ズキズキ
リヴァイ「とりあえず風呂に行け」
ハンジ「無視かい」
リヴァイ「行け」
〆
315 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:35:09 rI.XjpRc
【手抜き】
ハンジ「さっぱりしたー」ホカホカ
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「……」
リヴァイ「……ん」
ハンジ「毎回リヴァイのチェックが入るなぁ。しかも厳しい」
リヴァイ「当たり前だ」
ハンジ「信用してくれてもいいのに」
リヴァイ「今まで何度手を抜きやがった?」ゴゴゴ…
ハンジ「……スミマセン」
316 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:36:15 rI.XjpRc
リヴァイ「言っても言っても適当な事しやがって」
ハンジ「いやぁ」アハハ
リヴァイ「……お前俺に言ってただろ、手荒れや唇の荒れを治せと」
ハンジ「え? いきなり何?」
リヴァイ「お前に‘誰’が触れると思ってやがんだ?」
ハンジ「う」
リヴァイ「お前の髪に‘誰’が触れると思ってやがる?」
ハンジ「ううぅ……リヴァイの所に行くときはちゃんとしてるもん」
リヴァイ「もん、とか言うな気色悪い」
317 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:38:33 rI.XjpRc
ハンジ「……だって、触れられる時はちゃんとしてるのにさ」ブー
リヴァイ「それだけの問題じゃねぇ。不衛生な事するな。それに」
ハンジ「?」
リヴァイ「俺がいつお前に触れようとするか分からねぇだろうが」
ハンジ「――っ!///」
リヴァイ「返事はどうした?」
ハンジ「う……はい、分かりました」
リヴァイ「よし」
ハンジ「……タブン」ボソッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「なんでも?」ニッコリ
〆
318 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:43:10 rI.XjpRc
【何故かドヤ顔】
リヴァイ「ほら、飯だ」コトッ
ハンジ「やっほーい! おいしそう! いただきまーす」
リヴァイ「がっついて食うなよ、喉に詰ま――」
ハンジ「むぐっ!! ぐぐっ!!」
リヴァイ「言わんこっちゃねぇ、水だ」コトッ
ハンジ「――ぶはっ! あー死ぬかと思った」
319 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:44:32 rI.XjpRc
リヴァイ「ゆっくり食え、飯は逃げねぇよ」
ハンジ「いやーおいしいからついねー」
リヴァイ「つい、で死ぬ気か」
ハンジ「掃除は完璧、料理もうまい、気も利く。やっぱりリヴァイは立派なおよ――」
リヴァイ「それ以上言ったら口の中に唐辛子ぶちこむぞ」
ハンジ「およ……およ……及び腰だね!」ドヤッ
リヴァイ「いきなり根も葉もねぇ事で貶すな」
〆
320 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:49:21 rI.XjpRc
【囮】
――壁外:旧市街地――
ズシンッズシンッ
ハンジ「うっは! こっち来ちゃう来ちゃう」パシュッ
巨人「ああぁぁ!」
パシュッ
ハンジ「……その両腕で抱き締められるのもありかもしんないけど、
骨バッキバキになっちゃうからねー」ギュイィィ
巨人「うぅー」ズシンッ
――ヒュッ――
ハンジ「――やっぱ遠慮しとくよ」
――ギュルル、ザシュッ!
巨人「が……ぁ……」ズゥン
321 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:50:45 rI.XjpRc
リヴァイ「……」ガシャッ
ハンジ「あははー助かったよ」ガシャッ
リヴァイ「なんで一人なんだ」フキフキ
ハンジ「いやー、彼は部下より私の方が魅力的に感じたみたい」
リヴァイ「……削ぐ方が早いだろ」
ハンジ「ちょっと離れた所で襲われてたからね。
正面だったし、殺るより引き付けた方が早かったんだ」
リヴァイ「それでお前が殺られたら世話ねぇな」
ハンジ「リヴァイがこっちにいるって分かってたからねー」
リヴァイ「……間に合わねぇ事もあるぞ」
ハンジ「……気をつけるよ」
リヴァイ「……」
〆
322 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:55:21 rI.XjpRc
【背負う】
――がしっ!!
ハンジ『ぐぁっ!!』
『ハンジ分隊長!!!』
巨人『あぁあぁぁ』ギリッ
ハンジ『うぅっ……!!』
ハンジ(少しも……動けないっ)
巨人『があぁぁ』グワッ
ハンジ(あぁ……ここで終わるのか……こんな……所で……)
323 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:56:19 rI.XjpRc
ハンジ(……研究対象に喰われる……か……笑えるね)ハハッ…
――リヴァイ『ハンジ』
ハンジ『――っ!!』
ハンジ(リヴァイ……ごめん……やっちゃった)
ハンジ(ごめん……ごめん……)ギリッ
ハンジ『――あ』
ハンジ(あの人は……私も……背負っちゃうんだろうか……)
ハンジ(……背負わないワケがない……私だけじゃなく団員全てを背負うつもりでいる筈……)
ハンジ(彼一人でどれだけの……)
巨人『あー』
ハンジ(あぁ……嫌だ……彼を……置い)
――――が
.
324 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/25(日) 23:57:07 rI.XjpRc
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
――ガバッ!!
ハンジ「――っはぁはぁ……」ドッドッドッドッ…
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……リヴァイ」ハァハァ
〆
328 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:33:26 N.AtSljs
【悪い夢】
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」チョイッ
リヴァイ「う……ぅん」…スゥ
ハンジ「ふふ……」
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」サラッ…
リヴァイ「」スゥスゥ
329 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:34:11 N.AtSljs
ハンジ「……」ナデナデ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」ナデ…
ハンジ(……この人だって)
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」ナデ…
ハンジ(……絶対にいなくならない保障なんてどこにもない……)
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」
ハンジ(ある日突然……壁外ならば尚の事……)
ハンジ(前から分かっていたし、考えたって仕方のない事だけど……)
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