リヴァイ「気ままに」ハンジ「戯れた」 前編
330 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:35:01 N.AtSljs
ハンジ「……」
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」サラッ…
ハンジ(……夢見が悪かったな……)
リヴァイ「ぅ……?」パチッ…
ハンジ「あ、起こしちゃった?」
リヴァイ「……ハンジ」スッ
ハンジ「ん?」
リヴァイ「なんで泣いてんだ?」ナデ…
ハンジ「え……?」ツー…
〆
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331 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:40:07 N.AtSljs
【刻みつけて】
リヴァイ「――悪い夢でも見たか?」ゴシッ
ハンジ「……うん」
リヴァイ「また俺を殺したのか?」ナデナデ
ハンジ「ううん……自分が死んじゃう夢」
リヴァイ「そうか」ナデナデ
ハンジ「……でもね、おかしいんだよ」フフッ
リヴァイ「ん?」
ハンジ「死ぬ事の恐怖より……あなたを置いていくのが心底怖かった」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「私の事も背負っちゃうんだろうなって……」
リヴァイ「……」
ハンジ「何もかも一人で抱え込んで、全てを背負ってしまいそうで怖かった」
332 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:40:57 N.AtSljs
ハンジ「そりゃあ、先に逝ってしまうなら誰かに託すしかないんだけどさ
……それでも……生きてる間くらいは」
リヴァイ「……」
ハンジ「……なんて……考えたって仕方ないね。今は生きてるし」
リヴァイ「俺が」
ハンジ「え?」
リヴァイ「先に逝ったらお前が背負うんだろ?」
ハンジ「リヴァイ……」
リヴァイ「お互い様だ」
ハンジ「……あはは……そうだね……」
リヴァイ「……馬鹿が」
ハンジ「自覚してるよ」
リヴァイ「……」フンッ
ハンジ「今は……少しくらいあなたを支えられてるって自惚れててもいいのかな?」
リヴァイ「……一緒に背負ってくれてんじゃねぇのか?」
333 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:41:53 N.AtSljs
ハンジ「! ふふ、そうだった」
リヴァイ「忘れてんじゃねぇ」
ハンジ「うん……ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「ん?」
ハンジ「今すぐ……リヴァイを感じたいんだけど……いいかな?」
リヴァイ「……」
ハンジ「……忘れられないくらい」
リヴァイ「……来い」スッ
ハンジ「うん」ギュッ
リヴァイ「随分弱気だな……」グッ
ハンジ「また酷い……夢だったんだ」ドサッ
リヴァイ「……忘れさせてやる」ギシッ
ハンジ「うん……お願い」ナデ…
〆
338 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:55:19 N.AtSljs
【後悔しないように】
ハンジ「はい、紅茶」カチャンッ
リヴァイ「ああ」ズズズズ
ハンジ「……」ジー
リヴァイ「……」
ハンジ「……」ジー
リヴァイ「……なんだ?」
ハンジ「なんでもないよ?」フフッ
リヴァイ「……」ズズズズ
リヴァイ(……先に逝ったら……か)チラッ
339 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:56:36 N.AtSljs
ハンジ「……」ニコニコ
リヴァイ「……」
リヴァイ(……こいつが……)
ハンジ「私も飲もっと」ガタッ
リヴァイ(いつ何時逝くかなんて誰にもわからねぇ……)
リヴァイ(……今までの……先に逝った彼等と同じように……)
ハンジ「ふんふふーん♪」
リヴァイ「……」
リヴァイ(覚悟だけは常にしておかねぇとな……でねぇと……)
ハンジ「♪」トポトポ
リヴァイ(いざという時にすぐに動けねぇ)カチャッ…
340 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:57:51 N.AtSljs
ハンジ「できたー」ガタッ
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「? 何?」
リヴァイ「いや……」
ハンジ「あ、おかわりあるよ? ちょっと多目に作ったから」
リヴァイ「ああ、頼む」
ハンジ「うん」
リヴァイ(……常に大事な相手が死ぬ事を想定する……か。……しかも無惨な死に方で)
リヴァイ(……頭がイカれそうだな)
リヴァイ「……」
341 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/26(月) 23:59:05 N.AtSljs
リヴァイ(いや……とっくの昔にイカれてたな……)
ハンジ「はい」カチャンッ
リヴァイ「ああ」
リヴァイ(大事な相手……か。特別な相手など作るつもりはなかったんだがな……)カチャッ
リヴァイ(こんな内はドブ臭ぇ、外は死が付き纏うような世界で……)
リヴァイ(だがどうも気持ちってのは自分じゃどうにもならん事があるらしい)ズズズズ
リヴァイ「……」カチャンッ
リヴァイ(……目の前のモノが一瞬の内になくなる……だからこそ……)
ハンジ「どうしたの? 眉間のシワが深いよ?」プスッ
リヴァイ「指を刺すな」ペシッ
〆
342 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 00:04:11 SDOZSXU.
【何かを残す代わりに】
ハンジ「いったいどうしたのさ」カチャッ
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「んー?」ゴクッ
リヴァイ「いつもキツい抱き方で悪いな」
ハンジ「ごふっ! ゴホッゴホッ!」
リヴァイ「汚ぇな……大丈夫か?」
ハンジ「いきなり何を言い出すやら」ゴホッ
リヴァイ「ふと、な」ズズズズ
ハンジ「……昨日みたいなのはそりゃキツいけど、普段はあんな抱き方されてないと思うけど?」
343 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 00:05:10 SDOZSXU.
リヴァイ「そうか?」
ハンジ「そうだよ。いつもは優しいじゃない。それにね」
リヴァイ「?」
ハンジ「リヴァイからのなら受け止められるよ」ニッコリ
リヴァイ「……最中にやだとか言ってやがったが?」
ハンジ「ぶふっ! そ、それは口をついて出ただけで……/// 本当に嫌なワケじゃないよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「ちょっとキツいなぁーと思っただけでさ……。
リヴァイだって自覚してんでしょ? それくらいは許してよ」
リヴァイ「……」
344 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 00:06:19 SDOZSXU.
ハンジ「まぁとにかく、大丈夫だから、ね?」ニコッ
リヴァイ「そうか……」
ハンジ「うん……今回のは私が……その、刻みつけてほしいとかって頼んだからだし、さ///」
リヴァイ「ああ……」ズズズズ
リヴァイ(頼んだ、か……)
ハンジ「ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「なるだけ長く……みんなを背負っていこうね」
リヴァイ「……ああ……そうだな」ズズ…
リヴァイ(……刻みつけたかったのはきっと俺の方だ)カチャンッ…
〆
351 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:32:42 SDOZSXU.
【そのつもり】
ハンジ「リヴァイ、飲もうー」
リヴァイ「どうした、それ」
ハンジ「エルヴィンとこからくすねた」
リヴァイ「くすねるな」
ハンジ「冗談だよ、買ってきたの。飲も、ワイン」
リヴァイ「……飲みすぎるなよ」
ハンジ「さて?」
リヴァイ「お前……」
〆
352 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:37:12 SDOZSXU.
【からみ酒】
ハンジ「ねー、なんで毎回捕獲に挑んじゃいけないんだろうねぇ~」ヒック
リヴァイ「やっぱりでろでろに酔っ払いやがったか……」
ハンジ「ねー! 聞いてるぅー?」
リヴァイ「聞いてねえよ」
ハンジ「リヴァイ、ノリ悪ぅーい」ガシッ
リヴァイ「酒くせぇ、近寄るな」ガッ
ハンジ「リヴァイちゅーしよ、ちゅー」ンー
リヴァイ「誰がするか、酒くせぇ」
353 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:38:05 SDOZSXU.
ハンジ「リヴァイつまんねぇー!!」
リヴァイ「鬱陶しい」
ハンジ「ノってきたら避けてやろうと思ったのにぃー」ゲラゲラ
リヴァイ「そんなこったろうと思った」
ハンジ「なんだよ、バレバレかよー」ブー
リヴァイ「……他所(よそ)でやるなよ」
ハンジ「あはは! 大丈夫大丈夫。リヴァイいないとはっちゃけらんないから」ケラケラ
リヴァイ「それはそれで迷惑な話だな」
〆
354 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:43:22 SDOZSXU.
【まぁいいか】
ハンジ「リヴァイー」ベッタァー
リヴァイ「甘えんな、酔っ払い」ガッ
ハンジ「あー」
リヴァイ「どうした?」
ハンジ「いつも私ばっかり甘えてるよねー」ヒック
リヴァイ「そうかもな」
ハンジ「でもー、だいぶ前にリヴァイが酔った時にさー」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「膝枕で私の腰抱き締めて、“ハンジー♪”って甘えたよねぇ」ケラケラ *若干の記憶の改竄が行われました*
355 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:44:18 SDOZSXU.
リヴァイ「……覚えがねぇし、それ多分違ぇだろ」
ハンジ「あれぇ? 覚えてないんだ?」
リヴァイ「だから記憶違……」
ハンジ「なら再現だ」グイッ
リヴァイ「あ? おい」
ポフンッ
ハンジ「これで腰に抱きつくの、やって?」
リヴァイ「……しねぇよ」
ハンジ「えぇー? やれよー甘えろー!」
リヴァイ「甘えた覚えがねぇって言ってんだろうが」ムクッ…
356 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:45:16 SDOZSXU.
ハンジ「起きちゃダメ」ガッ
リヴァイ「ああ?」ドサッ
ハンジ「膝枕されとけ」
リヴァイ「……」
ハンジ「腰に抱きつけ」
リヴァイ「命令か」
ハンジ「やって」
リヴァイ「はぁ……」ギュッ
ハンジ「んふふー♪」ナデナデ
〆
357 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:50:14 SDOZSXU.
【そっちの番じゃない】
ハンジ「♪」ナデナデ
リヴァイ「……俺は何をやらされてんだ」
ハンジ「む」ピクッ
リヴァイ「?」
ハンジ「そこでしゃべっちゃダメ」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「んっ……ダメだってば、くすぐったい」ピクッ
リヴァイ「あぁ……」ギュッ
ハンジ「リヴァイ?」
358 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:51:11 SDOZSXU.
リヴァイ「なんだ?」ナデ…
ハンジ「あっ……」ビクッ
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「お尻、触らないで……んん」ピクッ
リヴァイ「断る」
ハンジ「ふ……そこでしゃべっちゃ……ダメ」ビクッ
リヴァイ「甘えてやってんだろ?」
ハンジ「っん……ちょっと違う」
リヴァイ「何がだ」ナデナデ
ハンジ「ぁんっ……もう! 私がギューってして撫でくりまわすのにぃー!!」
リヴァイ「はぁ?」
〆
359 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:56:27 SDOZSXU.
【ナンダコレ】
ハンジ「だからぁ、リヴァイは腰に抱きついてるだけでいいんだよ!」
リヴァイ「……」ギュッ
ハンジ「そうそう。そいで、私が覆い被さって」ガバッ
リヴァイ「……」
ハンジ「頭を撫でくりまわす!!」ナデナデナデナデナデナデ
リヴァイ「……」グシャグシャ
ハンジ「至福!」ナデナデナデナデナデナデ
リヴァイ「何なんだ」ボサボサ
360 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/27(火) 23:57:17 SDOZSXU.
ハンジ「……と思ったけどちょっとイマイチ」ピタッ
リヴァイ「そうか」ボッサリ
ハンジ「リヴァイリヴァイ、名前呼んで」
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「なんか違うー」
リヴァイ「知らねぇよ」
ハンジ「んー……名前の後にハートマークが付くような感じで! さん、はい!」
リヴァイ「意味がわからん」
ハンジ「じゃ、抱いてる時のように――」
リヴァイ「言えるワケねぇだろ、馬鹿か」
〆
367 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:46:37 lCWr2ktA
【いるだけでいい】
リヴァイ「……」
ハンジ「♪」ナデナデ
リヴァイ(コイツの抱きつきはなくなったが、撫でるのはやめねぇんだな)
ハンジ「♪」ナデナデ
リヴァイ(……俺はいつまで膝枕されていればいいんだ?)
ハンジ「……ねぇ、リヴァイ」ナデ…
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「たまにはさ、甘えてよ」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「私といるときくらい少しは弱音吐いてもいいんじゃないかな、と思って」
368 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:47:43 lCWr2ktA
リヴァイ「……」
ハンジ「私だけ寄り掛かってるみたいだし……支えにしてくれてるなら……」
リヴァイ「……お前だけでもねぇだろ」ゴロッ
ハンジ「え?」
リヴァイ「俺は……」スッ
ハンジ「……」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「……他の奴の前でだらだら眠れねぇしな」
ハンジ「……」
リヴァイ「いるのがお前だからだ」ナデ…
ハンジ「――っ///」
369 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:48:44 lCWr2ktA
リヴァイ「お前はこれからもそのままでいろ」
ハンジ「……うん」ナデ…
リヴァイ「それに俺が甘えたら気持ち悪いだろうが」ブニッ
ハンジ「いたた! ほっぺたつねらないで!」
リヴァイ「伸びるな」ブニー
ハンジ「痛いっつーの!!」ベシッ!
リヴァイ「伸びやがるから痛覚ねぇのかと」
ハンジ「痛いって言ってたでしょうが! 人をなんだと思ってんだ」
リヴァイ「餅」
ハンジ「生き物ですらないとは」
〆
370 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:52:06 lCWr2ktA
【本だらけ】
――ハンジ自室――
――ガチャッ
リヴァイ「おい、ハンジ――」
ハンジ「リヴァイ、来ちゃダメ――」
ドドドドドドドドサドッサーン!!
リヴァイ「……ゴホッゴホッ! ハンジ? ゴホッ」
ハンジ「うぅ……本の雪崩が……」
リヴァイ「どうしたんだ? これ」
371 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:52:51 lCWr2ktA
ハンジ「図書室の本。纏めてたの」
リヴァイ「多過ぎねぇか?」
ハンジ「……返すの忘れちゃって」
リヴァイ「パクんじゃねぇよ」
ハンジ「返すの手伝って?」
リヴァイ「断る」
ハンジ「えぇー。これ返したら魔窟がまだマシになるんだよ」
リヴァイ「……」チラッ
ヌ~ン
372 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:53:32 lCWr2ktA
リヴァイ「……本が少し減ったところで変わらねぇだろ」
ハンジ「くっ、リヴァイは……」ワナワナ
リヴァイ「?」
ハンジ「リヴァイは私が本に埋もれて死んでもいいって言うんだね!? 酷いや酷いや!!」
リヴァイ「それで死ねるなら本望だろ」
ハンジ「お願いします、手伝ってください」
リヴァイ「……これからは溜めずにちゃんと戻せよ」ハァ
ハンジ「リヴァイ優しい! ありがとー」ギュ…
リヴァイ「埃っぽい、近づくな」ガッ
ハンジ「リヴァイ優しくない!」
〆
373 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:58:08 lCWr2ktA
【幸せの花】
*鈴蘭*ユラユラ
ハンジ「あ、ほらリヴァイ、あの鈴蘭だよ」
リヴァイ「ああ、ちゃんと生きてんな」
ハンジ「これ贈り合った時、私らただの友人だったねー」
リヴァイ「友人……?」ミケンニシワー
ハンジ「凄い訝しげだね。なんでそこに疑問を持つんだよ」
リヴァイ「いや……」
ハンジ「まぁいいや、この前オルオに鈴蘭の花言葉聞いたらさ、
‘幸福が訪れる’とか‘幸福の再来’とかなんだってさ」
リヴァイ「ほぅ」
374 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/28(水) 23:59:11 lCWr2ktA
ハンジ「んでね、5月1日に女性から男性に鈴蘭を贈るのって恋の告白になるんだって」
リヴァイ「……」
ハンジ「私、知らずに告白してたわー」
リヴァイ「……男から贈るとなんか意味あんのか?」
ハンジ「んー、幸福を贈るという意味以外なかった気がする。」
リヴァイ「そうか」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
オルオ「あ」ペラッ…
ペトラ「何?」
オルオ「いや……」
オルオ(鈴蘭ってある地域では花嫁に贈る風習があるのか……メモだメモ)カリカリ
〆
375 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 00:04:24 J8RB9/4s
【別名】
ハンジ「鈴蘭の別名知ってる?」
リヴァイ「知ってる顔に見えるか?」
ハンジ「全く見えない」キッパリ
リヴァイ「そりゃよかった」
ハンジ「あのね、‘君影草(きみかげそう)’と‘谷間の姫百合’だって。綺麗だよね」
リヴァイ「……お前には似合わねぇな」ジー
ハンジ「悪かったね……ってどこ見てんだよ」
リヴァイ「谷間はねぇからな」
ハンジ「そっちかよ!」
〆
376 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 00:09:09 J8RB9/4s
【扇】
――街――
店主「いらんかねー! 今人気の品‘扇’だよー!」
ハンジ「扇?」
店主「おっ、気になるかね? 使い方は団扇みたいなもんだよ」
リヴァイ「細いが……」
店主「これをだね、こう横に滑らせると……」パララ…
リヴァイハンジ「「!?」」
店主「すげぇ広がるだろ? で、扇ぐわけだ」パタパタ
ハンジ「おおぉ!! 凄いねぇ! 畳むと持ち運び便利だしね!」
377 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 00:09:57 J8RB9/4s
店主「そうだろ? 最近人気なんだよ」
リヴァイ「ほぅ……」
ハンジ「いいなぁ」
店主「彼氏さん、彼女にどうだい? あぁ、彼女さんもどうだい? 扇を贈り合うのも流行ってんだよ」
リヴァイ「……女に見えてんのか」ボソッ
ハンジ「聞こえてるわ」ベシッ
店主「どうするんだい?」
リヴァイ「商売上手だな。まぁ、悪くない。ハンジ、選べ」
ハンジ「マジで!? 買ってくれるの!?」ヒャッホー!
店主「ははっ、可愛い彼女だねぇ」
リヴァイ「同意しかねるが」
378 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 00:10:52 J8RB9/4s
ハンジ「だから聞こえてるっつーの」ペシッ
リヴァイ「扇とやらで叩くな、結構いてぇ。……それでいいのか?」
ハンジ「うん。リヴァイのは私が選ぶ?」
リヴァイ「俺は別にいらねぇ」
ハンジ「いいじゃん、ノせられちゃおう」
店主「彼女さん、ありがとうねー」
ハンジ「あはは、いいえー」
リヴァイ「……」
ハンジ「そいじゃこれね」
店主「毎度ありー!!」
379 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 00:12:05 J8RB9/4s
ハンジ「あー、これいいわー」パタパタ
リヴァイ「そうか」
ハンジ「……」パタパタパタパタ
リヴァイ「……何してる」
ハンジ「リヴァイの下から煽ってる。髪がブワッて浮くかなって、刈り上げ残して」
リヴァイ「馬鹿か」ペシッ
ハンジ「あいてっ! 本当だ。扇、結構痛い」
リヴァイ「買い出しも終わったし、帰るぞ」
ハンジ「うん」
〆
384 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:35:52 J8RB9/4s
【邪魔だ】
リヴァイ「……」ゴゴゴゴ
ハンジ「くっ……!」
リヴァイ「そこをどけ」ゴゴゴゴ
ハンジ「いやだね……」
リヴァイ「何故だ? お前も望むところだろう?」
ハンジ「そんな大きなもの大量に持って来て……」
リヴァイ「これだけじゃ足りねぇかもしれねぇがな」
ハンジ「全部やる気だろ!!」
リヴァイ「お前がちゃんとしていればよかったんだ」
ハンジ「ちゃんとする! ちゃんとするから……全部捨てるのやめてぇー!!!」
お掃除リヴァイ「なんでお前は部屋をゴミだめにしちまうんだ!」ガサガサ
ハンジ「いやぁぁぁ! 片っ端からゴミ袋に詰めないでぇぇ!!!」
〆
385 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:40:22 J8RB9/4s
【部下が戯れる】
グンタ「だっ!」ガブッ!
エルド「だ、大丈夫か? グンタ」
エレン「ああ……オルオさんみたいに舌を……」
オルオ「俺を引き合いに出すんじゃねぇ! クソガキ!」
ペトラ「オルオほど思いっきり噛んだわけじゃないみたいだけど……」
グンタ「くそっ、オルオった」
エルド「オルオったか」
386 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:41:03 J8RB9/4s
エレン「お、オルオった?」
ペトラ「オルオるのって痛そうだよね……大丈夫?」
オルオ「オルオるってなんだ!? オルオるって!!」
ハンジ「あはは! あなたの班員は面白いねー」ケラケラ
リヴァイ「……オルオる」ボソッ
ハンジ「え?」
リヴァイ「いや」
〆
387 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:46:18 J8RB9/4s
【部下が戯れる:オルオるの行方】
エレン「オルオさんが“オルオる”なら、俺は……エレンる?」
ペトラ「エレるじゃない?」
エレン「エレる……」
グンタ「俺はグンタるか?」
エルド「俺はエルドる」
ペトラ「私はペトラる……フルネーム略しただけみたい」
エルド「ペトるでいいんじゃないか?」
ペトラ「そっちの方がいいかな?」
エレン「ペトペトしそうですが」
オルオ「お前ら何言ってんだ」
388 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:47:14 J8RB9/4s
ペトラ「……オルオ、分からないの?」チラッ
エルド「! オルオ程度じゃ分からないだろうな」チラッ
グンタ「! なぜオルオには分からないと思う?」コクンッ
オルオ「あ? なんだお前ら……」
エルドグンタペトラ「「「それはオルオが俺(私)達の域に達していないからだ」」」
オルオ「!?」
エレン「?」
オルオ「お前ら!!」
エルドグンタペトラ「「「あははははははは!!」」」
エレン「??」
ハンジ「楽しそうだねぇ」ウンウン
リヴァイ「……そろそろサボり過ぎだな」
〆
389 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:52:27 J8RB9/4s
【部下が戯れる:暫く流行った】
ペトラ「みんな、今日もグンタるよ!」
*真面目にやる*
グンタ「ちゃんとエルドれよ」
*効率よくやる*
エルド「はしゃいでオルオるなよ」
*舌噛を噛む*
エレン「あの、ペトるってくれませんか?」
*説明をする*
オルオ「バカガキが! 指定された所の埃をエレればいいんだよ」
*駆逐する*
エルド「おっ、使いにくいのにちゃんと使ったな、オルオ」
グンタ「いや、意外と使いやすいぞ、“エレる”」
ペトラ「雑草をエレる! とかね」
グンタ「“オルオる”の方が難しいな」
エレン「なんかちょっと複雑です……」
390 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:53:30 J8RB9/4s
オルオ「意味を考えた時にお前から言ってきたんじゃねぇか」
エレン「そうなんですが……」
エルド「‘巨人になる’、なんて意味じゃ使えないしな」
グンタ「そういう意味だと場面によっちゃ変な事になるな」
ペトラ「エレン、今よ、エレなさい! とか?」
オルオ「エレン、エレるんじゃねぇぞ! とかか?」
エルド「緊張感ゼロだな」
――アハハハハハハハ!!
ハンジ「……あれ流行ってんだ」
リヴァイ「よく分わからんがな」
ハンジ「……リヴァイはリヴァるかな?」
391 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:54:15 J8RB9/4s
リヴァイ「それはどういう状況なんだ」
ハンジ「眉間にシワがよった時?」
リヴァイ「……」
ハンジ「私はハンジるかな?」
リヴァイ「頭がおかしくなった時か?」
ハンジ「失礼な!」
リヴァイ「……なんかの汁みてぇだな、ハンジる」
ハンジ「あ、今日スープ作ってこうか? スープ汁」
リヴァイ「汁汁ってなんだ」
ハンジ「……お湯オンリー?」
リヴァイ「お湯は汁じゃねぇ」
〆
392 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:59:14 J8RB9/4s
【他にもあるのか?】
オルオ「お前ら、全部エレったか?」
*~駆逐したか?*
ペトラ「ちゃんとエレったよ」
エルド「みんな今日は妙にグンタってたからな」
*~真面目にやってたからな*
エレン「エルドる方法を分かりやすくペトってくださったのでいつもより早く終わりました」
*効率よくやる方法を分かりやすく説明してくださった~*
グンタ「会わせ技か。オルオらなくてよかったな」
*舌を噛まなくて~*
ペトラ「オルオるの使い方がやっぱり難しいなぁ」
エルド「舌なんてそうそう噛まないからな、オルオ以外」
オルオ「うるせぇな」
グンタ「毎回使えそうな状況見つけたぞ」
393 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/29(木) 23:59:58 J8RB9/4s
ペトラ「どういう時?」
グンタ「馬に乗る時の注意だ」
エレン「ああ! なるほど!」
オルオ「激しく納得してんじゃねぇ! クソ新兵が!!」
ペトラ「今度から馬に乗る時はみんなオルオらないように注意ね」
エルド「ああ、了解だ」
オルオ「お前らなぁ……」
ハンジ「リヴァイもオルオらないようにね」
リヴァイ「ねぇよ」
ハンジ「まぁリヴァイって意外とグンタってるし、エルドるもんね」
*~真面目にやってるし、効率よくやるもんね*
394 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 00:01:07 bV5POi9U
リヴァイ「……」
ハンジ「ペトるのは下手そうだけどエレるのはお手の物だね」
*説明するのは下手そうだけど駆逐するのは~*
リヴァイ「あの会話に交ざりてぇなら行け」ゲシッ
ハンジ「おわっ!」
ペトラ「ハンジさん」
ハンジ「やぁ! みんな今日も元気にグンタりながらもエルドってる?」
*真面目にやりながらも効率よくやってる?*
リヴァイ班エレン「「「「「!!」」」」」
ペトラ「はい! みんなハンジりながらグンタってますよ。もちろん、エルドってもいます」
*元気にやりながら真面目にやってますよ~効率よくもやってます*
リヴァイ(……ややこしいな)
ハンジ「あ、私‘元気にやる’なんだ。……じゃあリヴァるは?」
395 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 00:02:24 bV5POi9U
リヴァイ班エレン「「「「「う」」」」」ギクッ
ハンジ「何? リヴァイ向こうだし、きっと聞こえないよ。教えて」
エルド「本当に言わないでくださいよ?」
ハンジ「何なに?」
グンタ「‘掃除をする’です」ヒソッ
ハンジ「ぶふぉっ!! あははははは!! 掃除、なるほど!」
エレン「ハンジさん! シー!! 聞こえちゃいますよ!」
オルオ「お、俺は使ってないからな!」
ペトラ「嘘ばっか! 一番使ってるじゃない」
オルオ「ば、バカ! シー!!!」
リヴァイ「……」
リヴァイ(……丸聞こえだ)
〆
398 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:34:26 bV5POi9U
【効果】
ハンジ「菖蒲湯作ったよ」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「興味なさげだね」
リヴァイ「まぁな」
ハンジ「だがリヴァイは入るべきだ」
リヴァイ「なんでだ?」
ハンジ「効能効果! 血行促進、筋肉痛、腰痛、肩こり等々!!」
リヴァイ「……」
ハンジ「おっさんには必要な効果満載!!」
リヴァイ「……」
399 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:35:05 bV5POi9U
ハンジ「あとね、菖蒲酒ってのもあって、これは健胃、血行促進。
おっさんになるとねー胃も弱くなってくるよねー」
――ガッ!
ハンジ「ぬぁ!?」
リヴァイ「お前が入れ」ズルズル
ハンジ「リラックス! リラックス効果もあるんだよ! 必要だよね!!」
リヴァイ「いらん。お前で充分だ」ズルズル
ハンジ「いや、リヴァ――」
リヴァイ「……」ズルズル
ハンジ「――!?」
〆
400 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:40:17 bV5POi9U
【磨いてやろうかと】
――ズルズル……
リヴァイ「おとなしいな……」ピタッ
ハンジ「あ……いや、その、せっかくだから菖蒲湯どうぞ?」
リヴァイ「……なんでしどろもどろなんだ。調子狂うだろうが」
ハンジ「なんか毒気を抜かれたというか……疲れとれるから入んなよ?」
リヴァイ「ああ……」
ハンジ「ならよかった」
リヴァイ「だが」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「お前もだ」ズルズル
ハンジ「ちょっ、えぇぇぇ!?」
リヴァイ「お前、自分で菖蒲を取りに行ったな? 薄汚れてんじゃねぇか」
401 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:41:36 bV5POi9U
ハンジ「ちゃんと入るよ!」
リヴァイ「これに関しては信用できねぇな」
ハンジ「リヴァイの為に用意したんだからリヴァイが入んなよ! 私が入ると汚れるよ!」
リヴァイ「……同じ湯に入る気なのか?」
ハンジ「は?」
リヴァイ「風呂場、男女別だろ」
ハンジ「いや、勢い的にリヴァイに入れられそうだったから……」
リヴァイ「俺は構わねぇが?」
ハンジ「遠慮する!」
リヴァイ「遠慮はいら――」
ハンジ「断る!!」
リヴァイ「……」チッ
ハンジ「舌打ち聞こえたわ!!」
〆
402 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:46:33 bV5POi9U
【洗ってやる】
――入浴後――
ハンジ「ふぃー、さっぱり。リヴァイ、疲れとれたー?」
リヴァイ「まぁまぁな」ジッ
ハンジ「……」フイッ
リヴァイ「……テメェ」
ハンジ「!」ダッ
403 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:47:17 bV5POi9U
――ガシッ!
リヴァイ「逃がすか。頭洗ってねぇだろ!」
ハンジ「昨日洗ったし!」ジタバタ
リヴァイ「今日、菖蒲取りで汚れただろうが!」ズルズル
ハンジ「いやっ! まだ水じゃ寒いよ!! リヴァイ!!」
リヴァイ「知るか」ズルズル
ハンジ「いやぁぁぁぁ!!」
〆
405 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:52:26 bV5POi9U
【リラックス】
――リヴァイ自室――
ハンジ「リヴァイの為にやったのにぃ」ブー
リヴァイ「重ぇよ、ブタメガネ。背に寄り掛かるな」
ハンジ「ブタじゃないし」ノシッ
リヴァイ「ちゃんとお湯で頭洗っただろうが」
ハンジ「それに関してはとても気持ちようございました」
リヴァイ「そりゃよかったな」
ハンジ「菖蒲、わざわざ取りにいったのにさー」
リヴァイ「それでお前が疲れてるだろうから風呂に入れと言ったんだろうが」
406 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:53:33 bV5POi9U
ハンジ「あれ? そうだったんだ」
リヴァイ「薄汚れてたのもあるけどな」
ハンジ「それならそうと素直にだね?」
リヴァイ「おばさんにも必要な効果満載だったしな」
ハンジ「……おっさん呼ばわり、根に持ってんのか。リヴァイやっぱり根暗だわ」グイー
リヴァイ「背中に乗っかってくるな」
ハンジ「リラーックス!」ノッシリ
リヴァイ「できねぇよ」
ハンジ「私で充分なんでしょー?」ニヒッ
リヴァイ「……重ぇ」チッ
ハンジ「重さを味わえー」バッサァー
リヴァイ「……頭洗っといて正解だったな」
〆
407 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:58:13 bV5POi9U
【酔う場所】
ハンジ「うへっ、うへへへへへへー///」ヒック
リヴァイ「……菖蒲酒で酔っぱらうんじゃねぇよ、健胃の効果意味ねぇだろ」
ハンジ「リヴァイ酔わないねー」ガシッ
リヴァイ「ひっつくな、酒臭ぇ」ガッ
ハンジ「飲めー」
リヴァイ「自重してんだよ。明日休みじゃねぇしな」
ハンジ「んーそっかぁ」グビッ
リヴァイ「お前もやめとけ、二日酔いするぞ」ガッ
ハンジ「えー? 大丈夫だよぉ」パシッ
リヴァイ「……知らねぇからな」
ハンジ「んな事よりちゅーしよー」ンー
リヴァイ「しねぇよ。お前キス魔だったか?」
408 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/30(金) 23:59:25 bV5POi9U
ハンジ「いやー? 違うと思うけろ?」
リヴァイ「けろ?」
ハンジ「りばいといるとれー、なんかしたくなっちゃうんらよねー」
リヴァイ「……いよいよだな。寝ろ、というかもう寝るな」
ハンジ「ねーりば……」バタンッ
リヴァイ「寝たか」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「もっと早く止めるんだったな」ヒョイッ
ハンジ「んー……」スースー
リヴァイ「……」ソッ
ハンジ「」トサッ
リヴァイ「……俺がいねぇところで泥酔するなよ」ナデ…
ハンジ「」スースー
〆
411 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/31(土) 23:47:05 3bN7ziPI
【二日酔い】
ハンジ「……」ズキズキズキズキ
リヴァイ「言わんこっちゃねぇな」スタスタ
ハンジ「もっと早く……止めてくれてもいいじゃん……」ズキズキズキズキ
リヴァイ「一応止めた」
エルヴィン「ハンジ、どうした?」
ハンジ「あー、エルヴィン……うぇっ」ヨロ…
エルヴィン「悪阻(つわり)か?」
412 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/31(土) 23:47:57 3bN7ziPI
リヴァイ「滅多な事言うんじゃねぇよ」
ハンジ「んなワケないでしょ……余計悪化する」ズキズキ
エルヴィン「今日、君は休みだったな。とはいえそこまで二日酔いするとは感心しないな」
ハンジ「ごめ……うっ……薬取りに行ってくる」ヨロヨロ
リヴァイ「……悪ぃな、飲み過ぎを止めるのが遅れた」
エルヴィン「ま、今回は大目にみる。ついてやらなくていいのか?」
リヴァイ「すぐそこだ」
エルヴィン「あぁ、ここまで連れてきてたのか」
〆
413 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/31(土) 23:52:27 3bN7ziPI
【昔のあだ名】
エルヴィン「……なかなか睦まじくやってるようだな」
リヴァイ「嫌なご挨拶だな」
エルヴィン「いや、暫く喧嘩していたと聞いたんでな……大丈夫なようで安心したよ」
リヴァイ「……」ジッ
エルヴィン「……ミケに聞いた」
リヴァイ「ミケか」
エルヴィン「面白いくらい誰も君達の仲を疑ってる者はいないよ」
リヴァイ「そうか」
414 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/31(土) 23:53:16 3bN7ziPI
エルヴィン「不思議だな、見ていれば分かりそうなものなのに」
リヴァイ「公私はきちんと分けているつもりだが?」
エルヴィン「まぁ……そうなんだが……前から公然といちゃいちゃしていたからかな?
皆、不自然に思わないらしい」クスッ
リヴァイ「してねぇ」
エルヴィン「自覚がないというのも困りものだな」
リヴァイ「だからしてねぇ」
エルヴィン「……複雑か?」
リヴァイ「何がだ。知られてなくてホッとしてる」
エルヴィン「自分のモノだと公言したいんじゃないのか?」フッ
415 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/31(土) 23:53:56 3bN7ziPI
リヴァイ「……よくしゃべるマユゲだな」
エルヴィン「……誰に聞いた?」
リヴァイ「うすらヒゲだ」
エルヴィン「ナイルか」
リヴァイ「似合いのあだ名だな、マユゲ」
エルヴィン「部下の前で呼ぶなよ?」
リヴァイ「……それは無理かもな」
エルヴィン「どういう事だ?」
リヴァイ「メガネも知ってる」
エルヴィン「……最早手遅れか」フム
〆
416 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/31(土) 23:58:14 3bN7ziPI
【面倒】
ハンジ「……」ブッスー
エルヴィン「ハンジの機嫌が悪いな。何をしたんだ、リヴァイ」
リヴァイ「……なんで俺だ」
ミケ「お前、今日はハンジの近くにいないじゃないか」
リヴァイ「ミケまでなんだ。いつもいるワケじゃねぇ」
エルヴィン「で、どうしたんだ?」
リヴァイ「……ハンジが持ってた巨人のオーナメントを破壊した。わざとじゃない」
ミケ「……それはお前が悪いな」
リヴァイ「ああ、だから謝ろうとしているんだが……」
エルヴィン「謝ればいいじゃないか」
リヴァイ「……見てろ」スタスタ
ミケ「リヴァイ?」
417 : ◆uSEt4QqJNo :2014/05/31(土) 23:59:17 3bN7ziPI
リヴァイ「ハンジ」
ハンジ「!」ピクッ
リヴァイ「話が……」
ハンジ「……」プイッスタスタスタスタ
リヴァイ「――というわけだ」
ミケ「なるほど……けんもほろろだな」
エルヴィン「拗ねてるのか」
リヴァイ「面倒臭ぇな、アイツ」
エルヴィン「本人に言うんじゃないぞ?」
ミケ「女は面倒臭いと言われるのは嫌みたいだからな」
リヴァイ「アイツは平気そうだけどな」
〆
418 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 00:03:57 4bbtlsSY
【タイミング】
――ハンジ研究室――
リヴァイ「……」スタスタ
ハンジ「……」
リヴァイ「……」カタンッ
ハンジ「……」
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「……」プイッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
419 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 00:04:51 4bbtlsSY
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「何だよ」
リヴァイ「まともに話す気になったか?」
ハンジ「む」
リヴァイ「悪かったと言ってるだろ」
ハンジ「むむ」
リヴァイ「……このままでいたいんなら別に構わんが」
ハンジ「むー」
リヴァイ「……まだダメみたいだな、戻る」ガタッ
ハンジ「むぅ」ガシッ
リヴァイ「なんだ?」
420 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 00:05:31 4bbtlsSY
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「も一回謝って」ボソッ
リヴァイ「……悪かった」
――グイッ
リヴァイ「!」
ハンジ「許す」ギュッ
リヴァイ「……やっとか」ナデ…
ハンジ「……ごめん」ボソッ
リヴァイ「……」ポンポン
リヴァイ(許すタイミングを見失ってやがったか……)
〆
421 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 00:10:57 4bbtlsSY
【ハンジ・ゾエ】
ハンジ「リヴァイ、食べる?」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「コロッケ作った。ただし芋オンリー」
リヴァイ「芋揚げだな」
ハンジ「ご不満ならばハンジも添えましょうか?」
リヴァイ「なんだそりゃ」
ハンジ「ハンジ・添え」
リヴァイ「お前、食えんのか?」
422 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 00:11:57 4bbtlsSY
ハンジ「リヴァイにはいつも食われてる」
リヴァイ「だとしたら添え物じゃなくてメインだろ」
ハンジ「――っ!///」
リヴァイ「食っていいのか?」
ハンジ「へ? え? ここで!?///」
リヴァイ「お前が持ってきたんだろうが、芋のみコロッケ」
ハンジ「あ、ああ、コロッケね。うん、どうぞー」
リヴァイ「……●●●が」
ハンジ「違っ!!/// リヴァイが変な事いうから!!」
リヴァイ「先に言ったのはお前だ」モグモグ
〆
423 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 00:16:34 4bbtlsSY
【お気に入り】
ハンジ「リヴァイ! 今日も添い寝だけどいい?」
リヴァイ「んー、勝手にしろ」ペラッ
ハンジ「ベッドの上で寝る前の読書ですかー」ポフンッ
リヴァイ「足の上に乗るな。横に来い」
ハンジ「へいへい」モゾモゾ
リヴァイ「……」ペラッ
ハンジ「リヴァイ、寝ないの?」
リヴァイ「ん? ああ、そうだな」パタンッ
424 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 00:17:20 4bbtlsSY
ハンジ「よし」ギュッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「いつもリヴァイの隣に‘ハンジ・ゾエ’!」ギュー
リヴァイ「なんだそりゃ」
ハンジ「ハンジ・添い寝、ハンジ・添え」
リヴァイ「……それ気に入ったのか」
ハンジ「今日もメインじゃなくてすまないね」
リヴァイ「下手な事言うとメインになるぞ」
ハンジ「……おやすみなさい」
〆
429 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 23:42:15 4bbtlsSY
【遠慮】
リヴァイ「お前、どうしたそれ、粉だらけじゃねぇか」
ハンジ「あ、リヴァイ。いやー倉庫から物を取ろうとしたら予備のチョークが降ってきてね」
リヴァイ「夜中に何してんだ。風呂に入れ」
ハンジ「えー? でももう遅いし」
リヴァイ「いいから入れ」
ハンジ「……分かったよ」
リヴァイ「……ちゃんと入れよ?」
ハンジ「はいはーい」
ハンジ(粉は叩(はた)けば落ちるし、てきとーに入っとこ)スタスタ
430 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 23:43:39 4bbtlsSY
――ガシッ!
ハンジ「!?」
リヴァイ「お前今適当に入ろうとしただろ?」
ハンジ「なんで分かるの!?」
リヴァイ「やはりそうか」
ハンジ「ハッ!!」
リヴァイ「今まで何度も何度も何度も! 言い聞かせてやった筈だが……聞く気がねぇんだな?」
ハンジ「ふ、ふふふ……こ、これはリヴァイとの闘いなんだよ……とかなんとか?」ダラダラ
リヴァイ「ほぅ……なら決着をつけねぇとなぁ」ゴゴゴゴ…
431 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 23:44:48 4bbtlsSY
ハンジ「あはっ……あははぁ……」
リヴァイ「誤魔化せてねぇ。来い、磨いてやる」ズルズル
ハンジ「いやぁぁぁ!! 何考えてんのー!!?」
リヴァイ「なんか問題でもあるか?」
ハンジ「あるでしょ!?」
リヴァイ「今更遠慮なんぞいらんだろ」ズルズル
ハンジ「いるいる!! いるからぁー!!」
リヴァイ「黙れ。お前が悪い」ポイッ
〆
432 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 23:49:30 4bbtlsSY
【貸し切り】
――ガチャンッ
リヴァイ「……」ジロリ
ハンジ「いや、いやいやいやいやリヴァイ、誰か来たりしたら……!」
リヴァイ「鍵は掛けてある」
ハンジ「いや、でも」
リヴァイ「どのみち深夜だ、誰も来ねぇよ。脱げ」スッ
ハンジ「ちょっとマジで待った!!」
433 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 23:50:35 4bbtlsSY
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「本当にリヴァイが洗うの!? 身体くらい自分で洗うから!!」
リヴァイ「テメェさっき手を抜こうとしただろうが」グッ
ハンジ「いやいや、ちゃんと洗うから!! てかなんでタワシ持ってんだ!!」
リヴァイ「これで削ぐ」
ハンジ「削ぐんじゃねぇ!!!」
リヴァイ「やかましい」ズイッ
ギャー!!
〆
434 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/01(日) 23:55:29 4bbtlsSY
【元より】
――入浴後――
リヴァイ「ふぅ」スッキリ+ ←キレイに洗えて大満足
ハンジ「うぅぅ、剥かれた磨かれた……」シクシク ←ただ洗われただけ
リヴァイ「テメェがちゃんとしねぇからだ」フンッ
ハンジ「うぅ、お嫁にいけない……」
リヴァイ「ああ? お前、いくとしても俺のところ以外にいく宛ねぇだろ」
ハンジ「……は?」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「は!?///」
〆
435 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 00:00:07 s5LNdX5I
【堪らない】
ハンジ(こいつ……何を……///)ウゥ
リヴァイ「?」
ハンジ(……ああ、そうか。いろんな意味で潔癖なのかな……)チラッ
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「いや……」
ハンジ(……だから、つまり、こういう関係になった時点でリヴァイの中では……)
ハンジ「――くぅっ///」
リヴァイ「さっきからなんだ?」
ハンジ「なんでもないよ、なんでもない」
リヴァイ「?」
ハンジ(なんか心臓に悪いな……)ハァー
〆
436 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 00:05:22 s5LNdX5I
【口紅】
ハンジ「リヴァイ」キラキラ+ ←ドレス&化粧
リヴァイ「どうした? それ」
ハンジ「友人の結婚式にお呼ばれされた」
リヴァイ「ほぅ」
ハンジ「ど?」
リヴァイ「女に見える」
ハンジ「前と同じ感想かよ」
リヴァイ「……から注意しろ」
ハンジ「あ、ちょっと違った」
437 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 00:06:32 s5LNdX5I
リヴァイ「……口紅赤すぎねぇか?」
ハンジ「そうか――」
――グイッ
ハンジ「な!? んん!?」
リヴァイ「――――」
ハンジ「……びっくりしたぁ」
リヴァイ「まぁ、そんなもんだろ」フム
ハンジ「あのね……ぶふっ」
リヴァイ「何笑ってんだ」
ハンジ「リヴァイ、口紅塗ったみたいだよ」ケラケラ
リヴァイ「む」ゴシッ
〆
441 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:36:14 s5LNdX5I
【挑発】
ハンジ「戻ったよー」
リヴァイ「……なんで俺の部屋に戻ってくるんだ」
ハンジ「疲れたー!」ドッサー!
リヴァイ「ベッドに倒れ込むな。ドレスシワになるぞ」
ハンジ「んーそうだねぇ……リヴァイ、脱がせて?」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「おや? これ脱がせたくない?」
リヴァイ「……」
ハンジ「ないなら仕方ない。部屋に戻るよ」ムクッ
――グイッ
ハンジ「わっ!」ドサッ
442 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:37:13 s5LNdX5I
リヴァイ「とんだ挑発だな」ギシッ
ハンジ「んふふー、前に脱がされかけたからさー、脱がしたいのかなって」ギュッ
リヴァイ「……シワになるぞ」シュルッ
ハンジ「なんとかなるよ」
リヴァイ「酔ってるな?」スルッ
ハンジ「そんなに飲んでないけどなぁ」
リヴァイ「……やっぱり口紅赤いな」ツッ
ハンジ「……じゃあ、薄くして?」
リヴァイ「全部落としてやる」スッ
ハンジ「ふふ、どうぞ」
リヴァイ「――――」
ハンジ「ん――――」
〆
443 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:42:28 s5LNdX5I
【うなされ……?】
――深夜――
「う……うぅ……」ハァハァ
リヴァイ「……っ?」パチッ
ハンジ「ダ……メ……逃げ……」ウゥ
リヴァイ(……またうなされてるのか)
ハンジ「うっ……いや……やめっ……」ハァハァ
リヴァイ「ハンジ」ナデ…
ハンジ「うぅ……」
リヴァイ「大丈夫だ」ナデナデ
ハンジ「……リヴァ……――」スースー
リヴァイ「……」ナデナデ
444 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:44:06 s5LNdX5I
リヴァイ(せめて寝てる時くらい、幸せでいてもらいたいもんだが……)
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ナデナデ
リヴァイ(俺達には難しいか……?)
ハンジ「うへへ」ニヘー
リヴァイ「!?」ビクッ!
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」
リヴァイ(……幸せな夢になったようで何よりだな。びっくりしたが)ナデ…
ハンジ「リヴァイ、餅になりたいの?」ムニャムニャ
リヴァイ「……なりたくねぇよ」
ハンジ「ジャムか、そっか」ムニャムニャ
リヴァイ「……」
リヴァイ(……どんな夢見てんだ)
〆
445 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:49:13 s5LNdX5I
【誤訳はしてない】
リヴァイ「――――」ヌチュ
ハンジ「んく……」
リヴァイ「は……」
ハンジ「はぁ……」
リヴァイ「……腰抜かさなくなったな」
ハンジ「いつの話だよ……てか手加減してるでしょ?」
リヴァイ「まぁ……よく分かったな」
ハンジ「寝る時は手加減してないから分かるよ」
リヴァイ「それもそうか」
ハンジ「そういえば」
リヴァイ「あ?」
446 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:50:06 s5LNdX5I
ハンジ「あの時も手加減なしだったけど……なんであそこまでしたの?」
リヴァイ「あの時?」
ハンジ「私の部屋の前でリヴァイが ちゅーぶちかまして逃げた時」
リヴァイ「お前……言い方ってモンが」
ハンジ「間違ってないし」
リヴァイ「……今更なんだ」
ハンジ「ん? さっきのでふと思い出した」
リヴァイ「……」
ハンジ「あれって告白みたいなもんだよね?」
リヴァイ「……そう……か?」
ハンジ「気持ちもないのにあんなマネをしたと?」
リヴァイ「いや……あったが……」
リヴァイ(……告白……な……)
447 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:51:22 s5LNdX5I
ハンジ「あれ普通のキスでいい筈なのにさ、なんであんな……」
リヴァイ「それはお前が悪い」
ハンジ「なんでさ」
リヴァイ「お前な、あの時どれだけ俺を誘惑してたと思う?」
ハンジ「えっ?」
リヴァイ「だから、り――」
リヴァイ(……軽く理性がトんだ、とは言えねぇな)
リヴァイ「……溜まってた鬱憤を晴らしただけだ」
ハンジ「いや、あの時は誘惑とか……?」
リヴァイ「始めに酔って無理矢理やったのは誰だ」
ハンジ「そ、それは、酔ってたからだし。私が言ってる時のリヴァイは素面だったじゃん」
リヴァイ「うじうじ泣きそうなツラして誘ってやがったからだ」
ハンジ「誘ってないよ! 無かった事にするかしないか悩んでたんだよ。あなたの態度も曖昧だったし」
448 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:52:03 s5LNdX5I
リヴァイ「……よく誘ってねぇとか言えるな」
ハンジ「へ?」
リヴァイ「“キスしてほしい”“女として見てほしい”とほざいてただろ」
ハンジ「そっ!?/// そんな直接的な言葉発してないよ!!」
リヴァイ「似たようなもんだ」
ハンジ「勝手に意訳するな!」
リヴァイ「間違ってたか?」
ハンジ「うっ……」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「くっ……いいえ///」
リヴァイ「だろうが」フンッ
ハンジ「くっそぅ///」バンッ
〆
449 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:57:30 s5LNdX5I
【どういうつもり】
ハンジ「でもやっぱりあそこまでする必要はなかったよ。腰抜かしてるのに更にするとか鬼畜だよ」ブツブツ
リヴァイ「うるせぇな。いつまで言ってんだ」
ハンジ「思い出したら腹立ってきたんだよ。放置されたし」
リヴァイ「……あのまま部屋に連れ込まれたかったのか?」
ハンジ「へ?」
リヴァイ「お前が酔って乱入して来た時、もうほとんど限界だったんだ。
その後の謝罪に来た時も全力で止めた。で、とどめがあれ(半べそ)だ」
ハンジ「う……///」
リヴァイ「部屋まで運んでたら大変だったな」
ハンジ「……扉の前で本当に良かったよ」
リヴァイ「今は部屋だな」グイッ
450 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/02(月) 23:58:26 s5LNdX5I
ハンジ「え゙?」
リヴァイ「……」グッ
ハンジ「ちょっと、リヴァイ!」ガッ
リヴァイ「なんだ? 襲われてぇからしつこくこの話をしたんだろ」グッ
ハンジ「違っ、そういう事じゃ……」
リヴァイ「されたくねぇのか?」
ハンジ「それは……されたい……ケド///」ゴニョゴニョ
リヴァイ「はっ……」スッ
ハンジ「あ! い、今はダメだよ! キスだけだからね! 昼間だし!」
リヴァイ「……」チッ
ハンジ「本気でヤる気だったのかよ」
〆
455 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:35:58 ywImtFIk
【帰還率が高い】
ハンジ「よし、放置したのはまぁ分かった。だけどあの後無かったことにしようとしたのはなんで?」
リヴァイ「……」
ハンジ「あそこまでしといてそれはないよねぇ」
リヴァイ「……理由があっただろ」
ハンジ「理由は聞いたけどさ、あんなことしたんならもう覚悟しろっての」
リヴァイ「……しただろうが」
ハンジ「一度は逃げたじゃーん、臆病者ー」ニヤニヤ
リヴァイ「兵士は臆病者である方がいいと言うよな」
ハンジ「話すり替えんな!」
〆
456 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:40:38 ywImtFIk
【近くにいたかった】
ハンジ「……ねぇ、誘惑ってさ、私どんな事してた?」
リヴァイ「前にも言っただろうが、引っ付いてきたり抱きついたり……」
ハンジ「あーいやぁーそれは……誘惑っていうか……ただなんとなくというか……標準装備?」
リヴァイ「質悪ぃ装備だな……俺がどれほど我慢したか……」ハァー
ハンジ「我慢……してたんだ」
リヴァイ「手ぇ出すわけにはいかなかったからな」
ハンジ「……まぁ……ねぇ」
リヴァイ「にも関わらず、べたべたべたべたくっついてくるわ、誘うような事は言うわ……」
ハンジ「う」
457 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:41:28 ywImtFIk
リヴァイ「何度押し倒してやろうかと思ったかしれねぇな」フンッ
ハンジ「――っ///」
リヴァイ「反省しろ」
ハンジ「……はい」
リヴァイ「……馬鹿に素直だな」
ハンジ「いや、まぁ……」
ハンジ(そんな目でずっと見られていたのかと思うと……)
ハンジ「うぅ///」
リヴァイ「?」
〆
458 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:46:31 ywImtFIk
【しつこかった】
ハンジ「けどさーリヴァイだって私が抱きつくの許してたよね? 拒めばよかったのに」
リヴァイ「……拒んだだろ」
ハンジ「そうだっけ?」
リヴァイ「お前はよけてもさけても逃げてもぶっ倒しても抱きついてきただろうが。諦めたんだ」
ハンジ「あぁ! そういやそんな記憶がうっすらと」
リヴァイ「忘れてんのか」
ハンジ「……あの頃少し寂しそうに見えたからねぇ」
リヴァイ「……」
ハンジ「それ以上にリヴァイの強さの秘訣に興味があったのも事実だけど!」
リヴァイ「それ以上か」
ハンジ「そうそう、リヴァイを調べ尽くしてやろうって気でいたからね」
459 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:47:31 ywImtFIk
リヴァイ「酷く邪魔だったな」
ハンジ「あちこち付いて回ってたものね」ケラケラ
リヴァイ「あぁ、行く先々に現れやがって」
ハンジ「トイレやお風呂は流石に他の兵士とかにも止められちゃった」
リヴァイ「当たり前だ」
ハンジ「結果的に現在の方がリヴァイをより詳しく知る事にはなったけども」
リヴァイ「……まぁな。当時はいい迷惑だった」
ハンジ「いやぁ本気で知りたかったんだよ、強くなる方法」
リヴァイ「……」
ハンジ「それに……少しは気が紛れたかな?」
リヴァイ「……ああ」
ハンジ「ならよかった」ニコッ
〆
460 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:52:52 ywImtFIk
【不意】
ハンジ「はぁ、思い出話に花咲かせてたら喉乾いてきた。リヴァイ、紅茶飲む?」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「ちょっと待っててね」トタトタ…
リヴァイ「……」
ハンジ「お待たせ、どうぞー」カチャッ
リヴァイ「ん」
ハンジ「いい香りー」コクッ
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「ん?」
461 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:53:47 ywImtFIk
リヴァイ「好きだ」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」…カチャッ
ハンジ「――――」ガチャンッ
リヴァイ「……」ズズズズ
ハンジ「!!?!?///」
リヴァイ「……」カチャン
ハンジ「え? あ? は? 何? 今なんて!?」
リヴァイ「さぁな」
ハンジ「不意打ち過ぎる!!! もう一回!!」ガタンッ!
リヴァイ「言わねぇ」
ハンジ「もう、もう、もぉぉー!!!///」ジタバタ
リヴァイ「お前やっぱり牛だったか」
〆
462 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:58:36 ywImtFIk
【嬉しい気持ち】
ハンジ「不意打ちずるいよー」ブー
リヴァイ「聞き逃したなら残念だったな」ズズズズ
ハンジ「いや、聞いた。ちゃんと聞いた。だけど脳内にしっかりと記録しておきたいんだよ。
その時のリヴァイの声のトーンや表情とか!」ガタッ
リヴァイ「そうか」カチャン
ハンジ「というワケでワンモア!」ポムッ
リヴァイ「ちゃんと聞こえる大きさで言っただろ」
ハンジ「もう一回」ギュッ
リヴァイ「言わねぇ」
463 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/03(火) 23:59:32 ywImtFIk
ハンジ「言えー」グリグリ
リヴァイ「顎で頭をぐりぐりするな」
ハンジ「もうーなんだよ、もう」ガタガタ
リヴァイ「うるせぇな、椅子を揺らすな」
ハンジ「……でも」グイッ
リヴァイ「おい上に引っ張る……――」
ハンジ「ん……――」
リヴァイ「――――」
ハンジ「……嬉しかった」フフッ
464 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/04(水) 00:00:24 xndFqcCE
リヴァイ「……この体勢は苦しいんだが」
ハンジ「じゃ、足の上に正面から座る」スタスタ…ストン
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイ、身動きできずー」ケラケラ
リヴァイ「動いてやってもいいが?」
ハンジ「ダーメ」ギュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「んふふふふふふ♪」ギュゥ
リヴァイ「……」ナデナデ
〆
468 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/04(水) 23:50:33 xndFqcCE
【ザリガニ】
――索敵演習――
ハンジ「ここで休憩かぁ……おっ?」
モブリット「どうしました?」
ハンジ「小さな川があるよ」
ケイジ「おぉ、本当ですね」
ハンジ「子供の頃、川遊び結構したなぁ。服を汚していつも叱られてたわ」ケラケラ
ゴーグル「ハンジさんらしい」
ニファ「活発なお子さんだったんですね」
リヴァイ「こんな所に集(たか)って何してんだ?」
469 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/04(水) 23:51:27 xndFqcCE
ニファ「あ、リヴァイ兵長。川があったので……」
リヴァイ「川?」
ハンジ「小さいけど洗濯する?」
リヴァイ「しねぇよ」
ケイジ「おっ? ザリガニいんぞ、ザリガニ!」
ゴーグル「あぁ、昔ザリガニ釣りとかしてたな」
モブリット「始めとか爪が怖くてなかなか掴めなかったよ」
ハンジ「あるある」ケラケラ
ニファ「私は捕まえたことはありませんが、挟まれると痛そうですね」
リヴァイ「……ザリガニって食えるよな」
ハンジ班「「「「!?」」」」
〆
470 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/04(水) 23:57:16 xndFqcCE
【驚き】
モブリット「ザリガニって食べれるんですね」
リヴァイ「まぁな」
ゴーグル「あ、そういや食べてる地域あったな」
ケイジ「へぇ」
ゴーグル「しっかり火を通さないといけないらしいけどな」
ハンジ「~♪」チョイチョイ
リヴァイ「何してんだ」
ハンジ「ザリガニ釣り」
471 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/04(水) 23:58:13 xndFqcCE
リヴァイ「遊んでんな」
ハンジ「休憩中だし……釣れた」
ケイジ「こいつら餌なしでも釣れる事があるんですよね」
ゴーグル「そうそう、で、一匹釣れたら……」
ニファ「釣れたら?」
ハンジ「ふんっ」メキョッ!!
ニファ「ひっ!?」
ゴーグル「こうやって身を餌にすんだ」
モブリット「ザリガニ、共食いするからなー」
リヴァイ「仲間食うとかイカれてるよな」
472 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/04(水) 23:59:25 xndFqcCE
ハンジ「……リヴァイは」ボソッ
――ベシッ!
ハンジ「あいたっ!」
リヴァイ「……くだらねぇ事言うんじゃねぇぞ」ゴゴゴゴ
ハンジ「へいへい、あ、釣れた」
ゴーグル「入れ食いですね」
ケイジ「ザリガニ釣りって簡単なんだよなぁ。一匹釣っちまえば餌は充分だしな」
モブリット「でも大漁過ぎてうじゃうじゃになるか、持って帰るの面倒だから逃がすかのどっちかだよな」
――アハハハハハハ!!
ニファ(え? 常識? ザリガニ真っ二つにして身を餌にするのって常識なの?)*そうでもない*
〆
473 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 00:04:42 .qmXcoKM
【依存?】
――壁外調査――
調査兵1「エルヴィン団長ー!!!」ドカカッ
エルヴィン「どうした? そんなに慌てて」
調査兵2「リヴァイ兵長が……! リヴァイ兵長が俺達を逃がすために一人で囮に!!」
ハンジ「えっ……」ドキッ
エルヴィン「何?」
調査兵1「俺達、ガスを使い果たしてしまって……早く応援をお願いします!」
ミケ「……その必要はないようだ」スンッ
調査兵2「!!」
474 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 00:05:44 .qmXcoKM
リヴァイ「なんの騒ぎだ?」ギュイィィ…ストッ
エルヴィン「……いや、大した事ではないよ」
ハンジ「リヴァイが殺られるわけないって、ね?」
調査兵1「は、はい……良かったです……」ハァー
調査兵2「でも2体もいたのに……」
ハンジ「あはは! リヴァイはそれくらいお手の物だよ。つーか多分食べられても腹かっ捌いて出てくるよ」
ミケ「本当にそうしそうだな」
リヴァイ「お前ら人をなんだと……」
エルヴィン「はは、まぁいいじゃないか。戻るぞ。リヴァイ、早く馬に乗れ」
リヴァイ「……」チッ
ハンジ「さぁ、行くよー」…ドッドッドッ
475 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 00:06:43 .qmXcoKM
ハンジ「――っ」ドッドッドッドッ
ハンジ(……動悸が……っ)チラッ
リヴァイ「……」ドカカッ!
ハンジ「……」ドッドッドッドッ
ハンジ(……良かった)グッ
ハンジ(だけど……)
ハンジ(リヴァイだって例外じゃない)
ハンジ(分かってた。分かってる筈なのに……覚悟だってちゃんと……なのに……!)ギリッ
ハンジ(こんなに動揺するなんて……)
ハンジ「……」
ハンジ(いや……心配するのは当たり前だ……当たり前……)グッ
〆
476 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 00:11:23 .qmXcoKM
【二人でいるから】
――壁外調査後――
リヴァイ「……」
ハンジ「……」ギュッ
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「リヴァイの鼓動を聞くのと、頭を撫でられるのって安心する」スリッ
リヴァイ「……そうか」ナデナデ
ハンジ「うん……」ギュゥ…
477 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 00:12:15 .qmXcoKM
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「……ねぇ」
リヴァイ「ん?」
ハンジ「キス、して?」
リヴァイ「……」グイッ
ハンジ「ん……」
リヴァイ「……まだ泣いてたのか」ゴシッ
ハンジ「ははっ、今だけだから……」
リヴァイ「……」ナデ…
〆
478 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 00:17:34 .qmXcoKM
【悔やまないか?】
ハンジ「♪」ギュー
リヴァイ「……ハンジ、もう遅い」
ハンジ「あ、そだね。帰るよ」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「じゃあねー」フリフリ
――パタンッ
リヴァイ「……」
リヴァイ(アイツ……最近俺に甘え過ぎじゃねぇか?)
リヴァイ(壁外調査後のアイツは特に……)
479 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 00:18:57 .qmXcoKM
リヴァイ「……」
リヴァイ(俺は覚悟をした。……アイツもしているだろう。だが……)
リヴァイ(このままでアイツの為になるんだろうか……?)
リヴァイ(アイツは俺の心臓の音を聞くと安心すると言った)
リヴァイ(……それが聞けなくなったら?)
リヴァイ(アイツはどうするんだ? すぐに前を向けるのか?)
リヴァイ(抱いて撫でて、キスして漸く泣き止む今のアイツが?)
リヴァイ「……」
リヴァイ(もし前を向けずダメになったりしたら……俺は…………)
リヴァイ「……」
リヴァイ(……少し……考える必要があるな)
〆
483 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:34:06 .qmXcoKM
【なんか変】
ハンジ「リーヴァイ」ガバッ…
リヴァイ「ああ、ハンジか」ヒョイッ
ハンジ「?」スカッ
リヴァイ「何か用か?」
ハンジ「ん? 別に。見掛けたから来ただけだよ」
リヴァイ「仕事に戻れ」
ハンジ「そりゃ戻るけど……どうしたの?」
484 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:34:47 .qmXcoKM
リヴァイ「何がだ?」
ハンジ「なんか変だよ?」
リヴァイ「……なんでもねぇよ」
ハンジ「なんでもなくないよね?」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「話がある。今日、俺の部屋に来い」
ハンジ「うん……」
〆
485 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:39:10 .qmXcoKM
【想うが故に】
ハンジ「来たよー」
リヴァイ「ああ、そこに座れ」
ハンジ「ん」ポフッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……話って何?」
リヴァイ「……最近甘え過ぎなんじゃねぇかと思ってな」
ハンジ「あぁ……なんだ……なんか怒らせるような事でもしたのかと……」ホッ
リヴァイ「……」
486 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:40:01 .qmXcoKM
ハンジ「ていうかちゃんと言って。いきなり何も言わずに実行しないでよ。びっくりする」
リヴァイ「悪かった」
ハンジ「全く浮気でも疑われたのかと思ったよ」ハッ
リヴァイ「今、怒らせたのかとか言ってなかったか?」
ハンジ「まぁまぁ。んー確かにちょっと甘え過ぎてたかも……?」
リヴァイ「…………少しの間、二人で会うのはやめねぇか?」
ハンジ「えっ?」ドキッ
リヴァイ「……」
ハンジ「な、なんで?」ドッドッドッ…
リヴァイ「今のままじゃよくねぇ気がする」
487 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:41:29 .qmXcoKM
ハンジ「……っ……それは……」
リヴァイ「……その様子だと何か思い当たる節があるみてぇだな」
ハンジ「……」
リヴァイ「俺達はほんの小さな油断や動揺が死に直結する事が多い」
ハンジ「そうだね……」
リヴァイ「……互いに寄り掛かり過ぎるのは良くねぇと思うんだが、どうだ?」
ハンジ「……うん、そう思うよ」
リヴァイ「だろうな……それで、だ。万が一の事を考えて暫く離れてみねぇか?」
ハンジ「――っ」
リヴァイ「……暫くの間だ」
ハンジ「そう……だね」
488 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:42:26 .qmXcoKM
リヴァイ「……それで平気なら問題ねぇだろ」ナデ…
ハンジ「……ん」
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「……今日、泊まってってもいい?」
リヴァイ「お前、今……」
ハンジ「だって……」
リヴァイ「……」
ハンジ「……お願い」
リヴァイ「分かった……」グイッ
ハンジ「ん……」ギュッ
〆
489 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:47:17 .qmXcoKM
【一人の休日:ハンジ】
――ハンジ自室――
カチッカチッカチッカチッ……
ハンジ「……」ゴロンッ
ハンジ(暇……だな)
ハンジ(よく考えたら暇ができる度リヴァイの所に行ってたなー)
ハンジ(付き合う前から)
ハンジ「……」
ハンジ(こんなだからいけないのか)
ハンジ「……」ムクッ
ハンジ「研究室にでも行こっと」ボリボリ
〆
490 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:52:12 .qmXcoKM
【一人の休日:リヴァイ】
――リヴァイ自室――
リヴァイ「……」
リヴァイ(静かだな)
リヴァイ(……いつもよりずっと)
リヴァイ「……」
リヴァイ(掃除も終わった)
リヴァイ「……」
リヴァイ(する事ねぇな)
リヴァイ「……」
リヴァイ(馬の様子でも見てくるか)スタスタ
〆
491 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:57:11 .qmXcoKM
【ばったり】
ハンジ「! おっやぁ、リヴァイ」
リヴァイ「ああ……メガネか」
ハンジ「何してんの?」
リヴァイ「馬の様子を見にな」
ハンジ「ふぅん」
リヴァイ「お前は?」
ハンジ「研究室。ついでだからリヴァイ、巨人について語ってかない?」
リヴァイ「あいつらについて語る言葉なんざ持ち合わせてねぇよ」
ハンジ「いっくらでもあるじゃないかぁー! 大きくてつぶらな瞳!」
リヴァイ「つぶらかどうかはさておき、そりゃどいつもこいつもクソでかいだろうな」
492 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/05(木) 23:58:21 .qmXcoKM
ハンジ「包容力のある大きな腕!」
リヴァイ「ありすぎて潰されるがな」
ハンジ「大きくて可愛らしい行動!!」
リヴァイ「全く可愛くねぇよ。というかお前、さっきから大きさしか語ってねぇぞ」
ハンジ「ああ、ごめんごめん。リヴァイを見てたらつい」
リヴァイ「削ぐぞ、クソメガネ」
ハンジ「ふっひゃっひゃっひゃ! 気が短いんだから」ケラケラ
リヴァイ「付き合ってられるか」スタスタ
ハンジ「じゃあねー」
ハンジ「……」
ハンジ(普通にできた。うん、大丈夫だ)ホッ
〆
496 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:37:26 sGDBN6dw
【日にち】
――シトシトシトシト……
リヴァイ「……雨か」
リヴァイ(どうりで視界が暗いと……)
リヴァイ「……」
リヴァイ(今日はわりと暇だな)
リヴァイ「……」
リヴァイ(……もうどれくらいアイツに触れてねぇんだろうか)
リヴァイ「………………クソッ」
リヴァイ(俺も大概女々しいな)
リヴァイ(触れられねぇ日数を数えるなんざ……)
リヴァイ「……」
リヴァイ(部屋で少し昼寝でもするか)
〆
497 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:42:10 sGDBN6dw
【ちょっとでも】
モブリット「あ、これリヴァイ兵長宛だ」
ハンジ「!」ピクッ
モブリット「紛れちゃったんだな。届けに行くか」
――スッ
モブリット「あ!」
ハンジ「私が持っていくよ。丁度そっち方面に用があるし」
モブリット「ですが……」
ハンジ「いいからいいから」ポンポン
モブリット「はぁ……ではお願い致します」
ハンジ「んー。行ってくんねー」ヒラヒラ
ハンジ(仕事なら行っても問題ないからね!)ニヒッ
〆
498 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:47:18 sGDBN6dw
【触れたい】
――コンコン
シーン
ハンジ「……?」
ハンジ「部屋にいるって聞いたんだけどな?」
ハンジ「……鍵は……」ガチッ
ハンジ「掛かってる……でもいるかもしれない。そこでこれです」チャラッ
ハンジ「リヴァイの部屋の鍵ー」ガチャッ
ハンジ「……リヴァイ、開けるよー?」ソッ…キィー
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「いた、寝てる」
499 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:47:56 sGDBN6dw
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(ソファで寝ちゃって……)ストッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」ソッ…ナデ…
リヴァイ「ん……ぅ……」スゥスゥ
ハンジ(ふふ……よく寝てる)
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」…キョロキョロ
ハンジ(誰も来ないよね?)ドキドキ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(……起きないよね……?)ソッ
500 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:48:42 sGDBN6dw
ハンジ「――――」
リヴァイ「……」スゥ…
ハンジ「……」スッ
リヴァイ「……」…スゥスゥ
ハンジ「……」…ドキドキドキドキ
ハンジ(うっひゃー! 今更この程度でこんなにドキドキするとは!)ドキドキ
ハンジ(バレたらまずい。上着でもかけて、書類置いてさっさと去ろう)スクッ
リヴァイ「……」スゥスゥ
ハンジ「……風邪ひかないでね」ソッ…フワッ
リヴァイ「……」スゥスゥ
ハンジ「……」
501 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:49:42 sGDBN6dw
カチャッ……パタンッ
扉∥ハンジ「……」カチリッ…
ハンジ(……いや、ダメじゃん)
ハンジ(離れようって決めたのに)
ハンジ(これだからこんな事になってんのにっ)ガシガシ
ハンジ(ダメだ。リヴァイにはなるべく近づかないでおこう)
ハンジ(今やってる研究と、作戦をまとめる事に集中!)フンッ!
スタスタスタスタ……
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
リヴァイ「……」ツッ…
リヴァイ「……あの馬鹿が」
〆
502 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:54:17 sGDBN6dw
【根を詰める】
ハンジ「……」モクモク
モブリット「……」
ハンジ「……」ペラッ…カリカリ
ケイジ「最近、研究に物凄い没頭してるな」ヒソッ
ゴーグル「前からだろ」ヒソッ
ケイジ「いや、前からではあったけどここ最近鬼気迫ってるぞ?」ヒソッ
モブリット「真面目なのは助かるんだけど……」ヒソッ
503 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/06(金) 23:55:03 sGDBN6dw
ニファ「でも前以上に研究室に入り浸りになってるよ」ヒソッ
モブリット「そうなんだよ。休みの日も一日中いた」
ゴーグル「だけど研究はハンジ分隊長の生き甲斐みたいなもんだから不思議はないだろ……」
モブリット「それはそうだけど、雰囲気がおかしいんだよ」
ケイジ「ああ、おかしいよな」
ゴーグル「まぁ……確かに……前より目のくま濃くなってるけどな」
ニファ「何かあったのかな?」
ハンジ「……」ブツブツ
〆
504 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 00:00:06 1DimMzck
【おかしい】
――立体機動演習――
――ギュルル! ザシュッ
オルオ「すげぇ深ぇ! さすが兵長!」
ペトラ「見てばかりいないでちゃんと鍛練しなさいよ」
オルオ「っせぇな! やってるだろ、お前より削いでるぜ?」ヘヘン
ペトラ「ぐぬぬ」
エルド「ははっ! 事実だから言い返せねぇな」
505 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 00:01:14 1DimMzck
ペトラ「エルド、うるさい!」
エルド「怖い怖い」
グンタ「お前ら真面目にやれよ」
――ギュイィィ……
リヴァイ「……」スタッ
リヴァイ(……いつもより浅い……最近調子悪ぃな)カチャッ
――ハンジ『リヴァイ』
リヴァイ「……」
リヴァイ(……全く会っていないワケじゃねぇ。会話もしている)グッ
506 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 00:02:22 1DimMzck
リヴァイ(ただ……少し距離をおいているだけだ……)
リヴァイ「……」
リヴァイ(……なのに)
リヴァイ「――クソッ……!」
リヴァイ(くだらねぇ、ただ不調なだけだ。暫く演習でもしていれば治る)パシュッ
――ギュルル! ザシュッ
リヴァイ「……っ」
リヴァイ(……また浅い)
リヴァイ「チッ……」ギュイィィ…
〆
510 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:33:14 1DimMzck
【触れたくなる】
リヴァイ「……」スタスタ
リヴァイ「!」
ハンジ「! ……おや、リヴァイ。演習帰り?」
リヴァイ「……まぁな」
ハンジ「立体機動とか訓練しなくても大丈夫そうなのに」ケラケラ
リヴァイ「なんでも怠けりゃ鈍るだろ」
ハンジ「そうだねぇ」
リヴァイ「……ちゃんと寝てんのか?」
ハンジ「ん? なんで?」
リヴァイ「目の下真っ黒だぞ?」スッ
511 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:33:59 1DimMzck
ハンジ「――っ!」ビクッ
リヴァイ「……」ピタッ
ハンジ「だ、大丈夫だよ。ちょっと今思い付いた作戦を煮詰めてるところでさ」
リヴァイ「そうか」スッ
ハンジ「平気だよ」
リヴァイ「ならいいが」
ハンジ「んじゃ、もう戻るから」
リヴァイ「ああ」
――スタスタスタスタ……
リヴァイ「……」
リヴァイ(……俺から言い出しておいて……俺がダメじゃねぇか)チッ
〆
512 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:38:14 1DimMzck
【穴】
――深夜:ハンジ研究室――
ハンジ「……」ブツブツ
カタンッ
ハンジ「!」
リヴァイ「まだやってんのか? 深夜だぞ?」
ハンジ「あ、ああ、リヴァイ……なんかうまくまとまらなくてさ」
リヴァイ「……明日にしろ」
ハンジ「……そうだね」
513 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:38:58 1DimMzck
リヴァイ「早く戻れよ」スッ
ハンジ「あ、リヴァ――」
――シンッ
ハンジ(……行っちゃった)
ハンジ「……」
ハンジ(……リヴァイ……今は待っててもくれないんだね)
ハンジ「……片付けないと……」ゴソゴソ
ハンジ「……」ポトッ
ハンジ「あ……資料に……水……が……」ポロポロ
ハンジ「……ふ……ぅ……くっ」ポロポロ
514 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:39:59 1DimMzck
ハンジ「うっ……うぅ……ぐすっ……」グシャッ
ハンジ(巨人の研究に身が入らない……そんな事今までなかった……)ポロポロ
ハンジ(何かが足りない気がして完全に没頭できない)ゴシゴシ
ハンジ(これだから……リヴァイと離れる事になったのに……!!)ジワッ
ハンジ「うっ……ふぅ……うぅ……」ポロポロ
ハンジ「ねぇ……リヴァイ……もう無理だよぅ……」ヒック
ハンジ「……つらい」グスッ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
壁∥リヴァイ「…………」
〆
515 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:44:15 1DimMzck
【落ち着かない】
――朝――
リヴァイ「……う」パチッ
リヴァイ「……」
リヴァイ「……」ゴロッ
シーン
リヴァイ「……」ポフッ…
516 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:45:02 1DimMzck
リヴァイ(……隣にいねぇのが……隣で寝息が聞こえねぇのがこんなに……落ち着かねぇとは……)
リヴァイ「……」
リヴァイ「……」フルフル
リヴァイ(考えるな)
リヴァイ(これが普通だ)
リヴァイ(大概一緒じゃねぇだろ)
リヴァイ「…………チッ」ガシガシ
〆
517 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:50:18 1DimMzck
【気合いを入れる】
ハンジ「……朝……か」
ハンジ「……」カサッ
ハンジ「この睡眠薬も効かなかったなぁ」
ハンジ「……もっと強いの貰おうかな」
ハンジ「……」
ハンジ(昨日は泣いちゃった。送ってもらえなかったからって……やっぱり甘え過ぎだよ)ハァ
518 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:51:04 1DimMzck
ハンジ(……わざわざ見には来てくれたんだから)
ハンジ「……」
ハンジ「ふんっ!」パンッ
ハンジ「ダメだ! 考えない! 仕事に集中!!」スクッ!
ハンジ「と、」フラッ
ハンジ「やべ、立ち眩みした……」クラクラ
ハンジ「……ふぅ、よし、頑張ろう」
〆
519 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:56:18 1DimMzck
【どうなるの?】
ハンジ「……」カリカリ
ハンジ(……大丈夫、大丈夫。こうやってればリヴァイの事を考えずに済む)
ハンジ(リヴァイを頭に浮かべるから集中が途切れるんだ。浮かべずに集中する)
ハンジ(……今までだってこんなもんだった。会えない日が何日も続いたりした)
ハンジ(私が研究に没頭して一週間ぐらい口も聞かないとかあった)
ハンジ(だから平気。平気でいられれば戻れるんだから)
ハンジ「……」カリ…
520 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:57:17 1DimMzck
ハンジ(――平気じゃなかったら?)
――ドクンッ
ハンジ(あれ……?)ドクッドクッ
ハンジ(平気じゃなかったら……どうなるの?)ドッドッドッドッ
ニファ「ハンジ分隊長? どうしました? 顔色が……」
ハンジ(平気じゃなかったら……)クラッ
ニファ「ハンジ分隊長?」
ハンジ(……私達――)グラリ…
ニファ「ハンジ分隊長!?」ガシッ
521 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/07(土) 23:58:38 1DimMzck
ハンジ「……はぁ……はぁ……」
ニファ「ちょっとモブリット! モブリット!! みんな!! みんなー!!」ギュッ
モブリット「ハンジ分隊長!?」
ゴーグル「どうしたんですか!?」
ケイジ「ちょっ、大丈夫ですか!? 真っ青ですよ!?」
モブリット「すぐ医務室に!!」
ハンジ「……ァイ……――」ボソッ
モブリット「ハンジ分隊長!? ハンジさん!!?」
ハンジ「」ツー…ポタッ
〆
527 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:27:00 rZTeOFgA
【悪報】
モブリット「エルヴィン団長!!」
エルヴィン「どうした? そんなに慌てて」
リヴァイ「……」
モブリット「あ、すみません! リヴァイ兵長もいらしたんですね」
リヴァイ「構わねぇよ、どうした?」
モブリット「ハ、ハンジ分隊長が!」
リヴァイ「!」
モブリット「ハンジ分隊長が倒れました!!」
528 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:28:29 rZTeOFgA
エルヴィン「何!?」
モブリット「今、医務室に……」
リヴァイ「……」ガチャッ
エルヴィン「リヴァイ」
リヴァイ「……」
エルヴィン「……俺の代わりに頼む」
リヴァイ「……ああ」
――パタンッ
エルヴィン「……モブリット、すまないがハンジの暫く代わりを」
モブリット「はっ!!」ザッ
〆
529 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:34:04 rZTeOFgA
【夢現(ゆめうつつ)】
ハンジ(……気持ち悪い……動けない)
――容態は?
――ただの過労だ。寝ていれば治る
――そうか……
ハンジ(声が聞こえる……誰だろう? 分からない……ぼーっとする)
――今は眠っているが……
――なんだ?
530 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:34:59 rZTeOFgA
――ここ最近うまく眠れていないようだ
――眠れていない?
――よく睡眠薬を取りに来る。だが飲んでも眠れないらしい
――……様子を見てもいいか?
――ああ、私は少しはずすよ。用があるんでね
――分かった
カッカッカッ……
ハンジ(誰か来る……)
531 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:35:51 rZTeOFgA
――コッ
「……」
ハンジ(誰だろう? 瞼が重くて目が開かない……)
「……」ナデ…
ハンジ(顔を撫でられてる……)
「……」ナデナデ
ハンジ(今度は頭……気持ちいい……でもこの撫で方って……まさか)
リヴァイ「……すまん」ナデナデ
ハンジ(……やっぱり……リヴァイ)
〆
532 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:41:49 rZTeOFgA
【それは違う】
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ(ああ……そこにリヴァイがいるのに……身体が動かない……瞼が重い)
リヴァイ「……俺の所為か……?」
ハンジ(リヴァイ……違う……違うよ……私が勝手に……)
リヴァイ「俺の所為だな……弱っていると分かっていたのに……手を差しのべなかった」サラッ…
ハンジ(リヴァイ……)
リヴァイ「だが……離れているべきだと思ったんだ」
ハンジ(……)
533 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:42:52 rZTeOFgA
リヴァイ「これに耐えられないなら……俺がいなくなった後でどうにかなっちまうんじゃねぇかと……」
ハンジ(……それは……)
リヴァイ「そう思って…………そうなっちまったな」
ハンジ(……そうなった……?)
リヴァイ「……そして俺も……」
ハンジ(リヴァイ……も?)
リヴァイ「……どうやらちゃんと離れた方がいいらしい」
ハンジ(――――っ待って!!)ピクッ
リヴァイ「モブリットになるべく見てくれるよう頼んでおく……」
ハンジ(待って……待って……)
534 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:44:35 rZTeOFgA
リヴァイ「離れたら……早く、俺の事は忘れろ……俺も……忘れる」ナデ…
ハンジ(やだ! 嫌だ!!)
リヴァイ「きっとその方がいい……その方が……お前を……」スッ
ハンジ(嫌! ダメ!! 待って!!!)
リヴァイ「……じゃあな」
ハンジ「――って」グッ
リヴァイ「!」
ハンジ「やだ……リヴァイ……待って」ポロポロ
リヴァイ「……」
ハンジ「やだっ」ギュゥ
〆
535 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:49:13 rZTeOFgA
【切実な願い】
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「ちゃんとするよ……ちゃんとするから……」ポロポロ
リヴァイ「……」
ハンジ「お願い」ギュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「行ってしまわないで」ギュゥ
リヴァイ「ハン――」
ハンジ「傍にいて――」グイッ
リヴァイ「!」
ハンジ「――――」
リヴァイ「っ……」
536 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:51:18 rZTeOFgA
ハンジ「リヴァ……」ズルッ
リヴァイ「ハンジ!」ガシッ
ハンジ「」ギュッ
リヴァイ「ハンジ?」
ハンジ「」スースー
リヴァイ(寝てる……)ホッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ソッ
ハンジ「」ポフッ
リヴァイ「……」
ハンジ「」ツー…
リヴァイ「……」ゴシッ…
537 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:52:18 rZTeOFgA
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ナデ…
リヴァイ「…………どうすればいい?」
リヴァイ「どうしたらお前にこんな思いをさせずにすむ?」
リヴァイ「どうしたらお前は苦しまずにすむ?」ナデ…
リヴァイ「どうしたら……」スッ
リヴァイ「……お前を…………」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」グッ
リヴァイ「……わからねぇ……俺には……わからない」ギュゥ…
ハンジ「」スースー
〆
538 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:57:13 rZTeOFgA
【回復】
ハンジ「みんな、ごめんねー」
ケイジ「ハンジ分隊長! もう大丈夫なんですか?」
ハンジ「うん、しっかり寝て、暫く休んだら全快した」
ニファ「顔色も良くなりましたね」ホー
ゴーグル「過労だったそうですね」
ハンジ「うん、根詰めすぎちゃった」
ケイジ「このところ異様なまでに没頭してましたもんね」
ハンジ「そうだね、なんかうまくいきそうでいかない感じがずっと続いてたからさーついね」
ニファ「今度からは無理にでも休んでもらいますからね!」
539 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:58:13 rZTeOFgA
ハンジ「ニファ、怒ると可愛い顔が台無しだよー」ニヒッ
ニファ「ハンジ分隊長」ジッ
ハンジ「ごめんごめん。了解だよ」
ゴーグル「ハンジ分隊長が全快したということで……」チラッ
ケイジ「入れ代わりで一人休ませたいのですが」チラッ
ハンジ「ん?」
モブリット「」ズーンlll
ハンジ「モブリット!!?」
モブリット「」ドヨーンlll
ハンジ「さっきから見当たらないと思ったら書類に埋もれてる!!
モブリット、生きてるか! モブリット!!」ガクガク
540 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/08(日) 22:58:59 rZTeOFgA
モブリット「あー」グラングラン
ニファ「ハンジ分隊長、揺らしちゃダメです! 揺らしちゃ!!」
ハンジ「そ、そうだね」パッ
ケイジ「あ」
ゴーグル「あ」
ハンジ「あ」
ドンガラガッシャーン!!
ニファ「モブリットォォー!!!」キャァァ!!
モブリット「」チーン
〆
544 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:29:41 UaPNxask
【心配】
ニファ「報告いたします。モブリット副長は一日寝ていれば回復するそうです」
ハンジ「そ、そっか。良かった」ホッ
ケイジ「ハンジ分隊長の仕事を少しでも減らそうと頑張ってたみたいですよ」
ゴーグル「俺らの知らないところでも頑張っちゃってたみたいですね」ポリポリ
ハンジ「モブリット……」
ニファ「もう、ハンジ分隊長もモブリットも、身体に気を使ってくださいよ」ハァー
ハンジ「うん、ごめんね、ニファ。気をつけるよ、なるべく」
ニファ「最後の一言が余計です」
ハンジ「うんうん、ニファは可愛いね」ナデナデ
ニファ「撫でないでください!/// 心配してるんですよ!」
545 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:30:40 UaPNxask
ハンジ「分かってるよ、ありがとう、ニファ」ニコッ
ニファ「分かっていらっしゃるならいいですけど……」ムゥ
ケイジ「うんうん、心配だったよな」ワシャワシャ
ゴーグル「ずっとオロオロしてたもんな」グシャグシャ
ニファ「頭撫でないで!!」
ハンジ「あはははは! 髪ぐしゃぐしゃだよ、ニファ」ケラケラ
ニファ「もう、セクハラだからね!」ナオシナオシ
ケイジ「やばいな、開拓地に送られる」
ゴーグル「いやいや、人手足りないから多分常に前線にだな」
ニファ「……本当に団長に訴えるよ!?」
ケイジゴーグル「「ごめんなさい」」
〆
546 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:35:15 UaPNxask
【お見舞い品】
――ガチャッ
ハンジ「あ、リヴァイ」
リヴァイ「ハンジ、ちょっといいか?」
ハンジ「何?」ガタッ
リヴァイ「……今日、俺の所に来い。話がある」ボソッ
ハンジ「……うん、分かった」
リヴァイ「それと」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「これ、モブリットにやっとけ、残りはみんなで分けろ」ガサッ
ハンジ「甘夏みかんだー」
リヴァイ「疲労回復にいいらしい」
547 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:36:21 UaPNxask
ハンジ「へー」
リヴァイ「お前も食っとけ。じゃあな」
ハンジ「うん、ありがとうねー」フリフリ
リヴァイ「……」ヒラヒラ
ハンジ「……」
ケイジ「なんだったんですか?」ヒョイッ
ハンジ「ああ、モブリットへのお見舞い品と差し入れだよ。疲労回復に効くんだって」ガサッ
ケイジ「おぉ、ありがたいですね」
ニファ「甘夏だぁ、おいしそう」
ゴーグル「こっち、モブリットに食わせてきますよ」
ハンジ「ああ、お願いするよ」
〆
548 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:41:40 UaPNxask
【話をしよう】
ハンジ「リヴァイ、来たよー」
リヴァイ「……ああ、座れ」
ハンジ「おっ邪魔ー」ポフッ
リヴァイ「……」ポフッ
ハンジ「倒れちゃってごめんね。心配した?」
リヴァイ「まぁな」
ハンジ「ふふ、でもゆっくり考える時間ができてよかったよ」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「うん。ねぇ、リヴァイは私と別れたい?」
549 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:42:31 UaPNxask
リヴァイ「…………いや」
ハンジ「ふふ、だよねぇ。私も嫌だなぁ」
リヴァイ「……」
ハンジ「ちゃんと話をしようか。ちゃんと話もせずにすぐ実行するからおかしくなるんだよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「あ、おかしくなってたのは私だけだったけどさ」アハハー
リヴァイ「……そうでもない」
ハンジ「……リヴァイも?」
リヴァイ「少し……な」
ハンジ「そっか」フフッ
〆
550 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:47:44 UaPNxask
【きちんと考えた】
ハンジ「……ちゃんと聞きたいんだけどリヴァイは何で離れてみようと思ったの?」
リヴァイ「お前が俺に甘え過ぎてるように感じたからだ」
ハンジ「そうだね、甘えてたと思う。でもさ、それの何がいけないのかな?」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「いいじゃん、あまりに過度でなければ甘えたって。壁外じゃないんだし」
リヴァイ「いや、ダメだろ」
ハンジ「うん、私もね、ダメだと思ってたんだ。リヴァイに依存し過ぎているんじゃないかって」
リヴァイ「……」
ハンジ「こんな調子で、リヴァイに万が一の事があったら私はどうするんだって……
覚悟を決めたハズなのに何やってんだって思った」
リヴァイ「……」
551 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:48:42 UaPNxask
ハンジ「リヴァイは……私の“万が一”をちゃんと想像したんだろう? そして覚悟もした」
リヴァイ「……まぁな」
ハンジ「だろうね。リヴァイだもの」フフッ
リヴァイ「……」
ハンジ「だけど……最愛の人が目の前で喰まれるという想像を、私は避けちゃったんだ」
リヴァイ「……」
ハンジ「……先の壁外調査で、あなたが危険かもしれないと知らされた時に私は酷く動揺した」
ハンジ「覚悟していたハズなのになんでこんなに、と不安にかられた。
想像を避けてしまったが故にその不安にのまれたんだ」
ハンジ「だから離れる事を承諾した。離れてみるべきだと思った」
リヴァイ「……」
ハンジ「私はきっとどこかであなたが“人類最強”と呼ばれている事に甘えていたんだと思う」
552 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:49:47 UaPNxask
ハンジ「いつどうなっても分からないと思いつつもあなたが私より先に逝くハズがないと」
ハンジ「だから思考を止めた」
ハンジ「“考えたって仕方のない事だ”と」
ハンジ「“今は生きてるし”と」
リヴァイ「……」
ハンジ「……夢で見ていたりしたのにね」
リヴァイ「……」
ハンジ「ダメなのはそれだった。“私より先に逝くハズがない”という甘い考え」
リヴァイ「……」
ハンジ「これはもう……ちゃんと解決した。だから大丈夫だよ」
リヴァイ「……そうか」
〆
553 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:54:14 UaPNxask
【動揺の在り方】
ハンジ「……それでね、酷く動揺した時すぐに、“心配するのは当たり前だ”と打ち消けそうとしたんだ」
ハンジ「それは誤魔化しで間違ってると思ってた……」
リヴァイ「……」
ハンジ「でもこれ、間違ってなかった」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「だってリヴァイ、最愛の人が危機にあったら動揺するのは当たり前じゃないか。
しない人間なんてきっといないよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「奥底に押し込めて平静を装う事はできるだろうけどね」
ハンジ「でも……動揺する事を認めないと、動揺した事に動揺しちゃって危ないんだよ」
リヴァイ「……」
554 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/09(月) 22:55:50 UaPNxask
ハンジ「問題は、その後だよ。何もできなくなるのか、動けるのか」
リヴァイ「……」
ハンジ「きっとね、動けると思う。動揺をぎゅっと押し殺して生きる為に動く事はできる」
ハンジ「壁外でそういう事は何度もあった。だからできる」
ハンジ「できなきゃ相手にがっかりされちゃうし、そんなのは嫌だものね」
リヴァイ「……」
ハンジ「……できるよね?」
リヴァイ「ああ、できるだろうな。
だがそれは目の前で、壁外で死んだ時の話だろ? 更にその後はどうなんだ?」
ハンジ「確かに、今のはほとんどがそうだね。……やっぱりリヴァイの不安はそこなんだね?」
リヴァイ「……」
ハンジ「……聞かせて」
〆
557 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:30:16 A95zTIf2
【自分の所為で】
リヴァイ「……甘えがお前をおかしくするかもしれねぇと思った」
ハンジ「……」
リヴァイ「最近のお前が俺に寄り掛かっているのを見て、
俺がいなくなったらどうするのかと思った……」
ハンジ「……うん、それで?」
リヴァイ「特に壁外調査後の……感情を収める場をいきなり無くしたらどうなるのか心配になった」
ハンジ「……」
リヴァイ「だから、一度その場を無くしてみようと考えた」
ハンジ「どうして?」
リヴァイ「無くても前に進めるのか、そのまま感情をどうにもできずにダメになっちまうのか知りたかった」
558 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:31:10 A95zTIf2
ハンジ「……それでダメになるなら別れようと思ったんだね?」
リヴァイ「ああ、そうすれば俺が慰めなくても平気だった頃のお前にそのうち戻ると思った」
ハンジ「……」
リヴァイ「……大した変化がなければ関係を戻そうと思った。だが……」
ハンジ「倒れちゃったねぇ」ケラケラ
リヴァイ「笑い事じゃねぇ」
ハンジ「ごめん。ますます不安にさせてしまったんだね」
リヴァイ「……倒れた事でやっぱりそうだったんだと……
俺が甘えを許していた所為でお前がダメになるんだと……」
ハンジ「……私の甘えはさっき言った“甘い考え”でリヴァイが思う甘えじゃないよ」
リヴァイ「だが……実際、それを無くして倒れたじゃねぇか」
ハンジ「うーん……まぁ、そうなんだけど、よくよく考えたらこれちょっと違うんだよね」
559 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:33:30 A95zTIf2
リヴァイ「違う?」
ハンジ「甘えられなくなったから、じゃなくて……」
ハンジ「‘リヴァイがいるのに触れちゃいけない、リヴァイがいるのに心を離しておかなければならない’」
ハンジ「そう思って無理したから倒れたんだよ」
リヴァイ「……無理?」
ハンジ「その事を考えないように別な事を考えて別な事に無理矢理没頭しようとして、やり過ぎた」
ハンジ「しかも考えないようにすればする程、逆にリヴァイの事で頭がいっぱいになったし」
ハンジ「いつもならリヴァイをほったらかしてでも夢中になれたモノにも集中できなかった」
リヴァイ「……」
ハンジ「だからね、これはリヴァイが“万が一”になった時のシミュレーションになっていなかった」
ハンジ「いるのに、触れられるのに心を離したからダメだっただけ」
560 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:34:20 A95zTIf2
リヴァイ「……」
ハンジ「だから違うよ」
リヴァイ「……なら尚の事きちんと離れた方がいいんじゃねぇか?」フイッ
ハンジ「リヴァイ……」
リヴァイ「結局は俺がいるから……お前が弱った事に違いはねぇ」
リヴァイ「始めから離れていれば俺の事なんざ考えずにすむだろ」
ハンジ「……リヴァイは私と別れたくはないって言ったよね?」
リヴァイ「……」
ハンジ「私は離れたくないよ」
リヴァイ「……」
〆
561 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:39:43 A95zTIf2
【力の源】
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「……」フイッ
ハンジ「……リヴァイ」ソッ…クイッ
リヴァイ「……っ」
ハンジ「倒れたのはあなたの所為なんかじゃないよ。私が馬鹿だっただけ。
……あなたがいるから弱くなっただなんて私は思わない」
562 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:40:21 A95zTIf2
リヴァイ「……」
ハンジ「あなたがいると分かっているからいろんな事に悔いなく挑めるし、力が漲るんだ」
ハンジ「むしろあなたがいないと思うだけで、近くにいても遠すぎて……力が出なくなる」
リヴァイ「……」
ハンジ「あなたが生きていても……そうでなくても、あなたが傍にいるのが大事なんだ」
ハンジ「あなたの気持ちが、傍にある事が大切なんだよ」ナデ…
リヴァイ「……」ソッ
〆
563 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:45:19 A95zTIf2
【残すハズだったモノ】
ハンジ「……おかしいな、と思ったんだ。
いつもは一週間まともに会わなくても、口を聞かなくても倒れる事なんてなかったのに」
リヴァイ「……クソ汚れて潰れてたけどな」
ハンジ「あっはっは! それ普通に過労だから」
リヴァイ「何が違ぇんだ」
ハンジ「……精神的なものではなかったからね。寝ようと思えば眠れたし」
リヴァイ「……」
ハンジ「ねぇ、リヴァイ」
564 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:46:14 A95zTIf2
リヴァイ「ん?」
ハンジ「このまま別れてしまって、その上あなたに万が一の事があったら」
ハンジ「それこそ私はおかしくなってしまうよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「……例え私が先に逝ったとしても、私と過ごした記憶はあなたの支えにはならない?」
リヴァイ「それは…………」
ハンジ「……私はなるよ。あなたと過ごした記憶がきっと“その後”の支えになる」
ハンジ「だけど……それさえ無くされちゃったら……私は悔やむよ」
565 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:47:03 A95zTIf2
リヴァイ「……っ」
――(……目の前のモノが一瞬の内になくなる……だからこそ……)
リヴァイ「……」
ハンジ「もっと会っていれば良かったとか、もっと話していれば良かったとか、もっと――」
ハンジ「触れていれば良かったとか」
リヴァイ「――っ」
――(刻み付けたかったのは――)
リヴァイ「…………」
ハンジ「そっちの方が長くいじけて余程ダメになりそうで……危ない気がする。私はそう思うよ」
リヴァイ「……」
〆
566 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:53:53 A95zTIf2
【思い遣り過ぎた】
ハンジ「だからね、リヴァイ」
リヴァイ「?」
ハンジ「後悔しないくらい甘え倒した方が引きずらないと思うよ!」
リヴァイ「……は?」
ハンジ「すんげぇ、単純な事だったんだよ。
いつ逝っても‘やってやったぜ!’って思えるくらいベタこらこいたらいいんだよ!」
リヴァイ「ベタ……」
ハンジ「あ、でも少しでも心残りがある方が生き延びるって言うからなぁ」ウーン
リヴァイ「……」
567 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 22:54:44 A95zTIf2
ハンジ「そうだ! 心残りはあれだよ! 壁の外への探検! 一緒に旅に出る約束だからね!」ビシッ!
リヴァイ「……」
ハンジ「あーだけど、心残りなんて他にも色々あるか。だから甘え倒そうぜ!」ヒャッホイ!
リヴァイ「……くっ」
ハンジ「……リヴァイ?」
リヴァイ「くっくっくっ……」
ハンジ「!?」ビックリ!
リヴァイ「馬鹿は俺か……」ククッ
ハンジ「リ、リヴァイ?」
〆
568 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 23:00:49 A95zTIf2
【よく話したから】
ハンジ「だ、大丈夫?」
リヴァイ「……」ポンッ
ハンジ「?」
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「な? 何なに??///」
リヴァイ「……前から分かってたハズだった。後悔しねぇようにと……」ナデナデ
ハンジ「……」
リヴァイ「なのに……馬鹿みてぇにこじらせたな」ナデナデ
ハンジ「……近くなり過ぎちゃったのかもねぇ」
569 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 23:02:08 A95zTIf2
リヴァイ「?」
ハンジ「近過ぎて当たり前の感情を大袈裟に捉えすぎていたのかもしれないね」
リヴァイ「……」
ハンジ「近いからこそああ思っちゃいけないとかこうするのは間違ってるとか」
ハンジ「動揺や心配なんて当たり前だし、いつどこで誰が死ぬかなんて分からない」
ハンジ「だからなるべく悔いのないよう今を生きる」
リヴァイ「……」
ハンジ「近いからこそ律しようとしてそんな単純な事をこねくりまわしちゃったんだね」
リヴァイ「……そうだな、お前の甘えなんぞ今に始まった事でもねぇのにな」
リヴァイ「目の前で生きている奴が明日もいるかなんて分からねぇ。だからこそ……」
570 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/10(火) 23:03:29 A95zTIf2
リヴァイ「なのに、なんで逆を行こうとしたのか……」
ハンジ「私ら馬鹿だねぇー」アハハ
リヴァイ「あぁ、大馬鹿だな」
ハンジ「きっともっと会話が必要なんだよ。話そうよ、リヴァイ」
リヴァイ「……もう別に話す事ねぇな」
ハンジ「おい」
リヴァイ「まぁ、会話も必要かもしれんが……」グイッ
ハンジ「うわっ!」
リヴァイ「触れても構わんのならとっとと触れてぇんだが?」ギュッ
ハンジ「ふへ?///」
〆∫
577 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:27:20 eVegoHXk
【願うくらいは】
ハンジ「あっ……っ!」ビクッ
リヴァイ「は……」ズッ
ハンジ「んぁ……! あ、あぁ……」
ハンジ(なんか……今日すごく優しい)
ハンジ(いつも優しいけど今日はなんか壊れ物を扱うよう……)
ハンジ(ひとつひとつ存在を確かめるみたいに……)
リヴァイ「ハンジ……」ハァ
ハンジ「ん……ぁ……何?」
リヴァイ「お前、俺が先に逝くハズがないと思ってたと言ったな?」
ハンジ「ふぅっ……うん」ハァ
リヴァイ「……俺も似たような事を考えていた」
578 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:28:43 eVegoHXk
ハンジ「えっ?」
リヴァイ「“どうすればお前を死なせずにすむのか”」ナデ…
ハンジ「……っ!」
リヴァイ「そんなもん分かるワケねぇし、覚悟していたハズなのにな」
ハンジ「リヴァイ……」
リヴァイ「結局、俺もお前の“万が一”をきちんと想像できていなかったらしい」
ハンジ「……ふふ」
リヴァイ「なに笑ってんだ」
ハンジ「ん? いや、それでもリヴァイはちゃんと前に向かうだろうと思ってさ」
ハンジ「……無理矢理にでも」
リヴァイ「……」
ハンジ「‘死なないでほしい’って思うのも別にいいんじゃないかなぁ」
リヴァイ「……そう……だな」
579 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:29:41 eVegoHXk
ハンジ「うん、そうだよ」
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「ん……――」
リヴァイ「……途中で悪かったな」ナデ…
ハンジ「ううん……繋がったままってのも悪くはないよ……それに」
リヴァイ「ん?」
ハンジ「優しく扱ってくれたのがすごく嬉しかったし」
リヴァイ「そうか……だが」ズッ…
ハンジ「はぁっぁ!」ビクッ!
リヴァイ「――っ動いた方がいいだろ」ハァ
ハンジ「んぁっ……そりゃ……そうだけど」
ハンジ(あれ? なんか目の色変わった気が……)
〆
584 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:42:22 eVegoHXk
【話す事】
ハンジ「なーんかすごく遠回りしちゃったね」
リヴァイ「ああ、全くだな。あの程度の甘やかしなんぞ前からやってたしな」
リヴァイ「意味のねぇ事をやった気もするが……」
リヴァイ「だがな、うだうだうじうじするだけよりよかったんだ」
ハンジ「……」
リヴァイ「もうこういうこともねぇだろうし、そうなる前にする事も分かった」
リヴァイ「クソみてぇに悩むだけよりマシだったと思うんだが……」
ハンジ「……うん、つまり、これからも甘えていいし、もう変わらない、
今回の事でちゃんと話す事が大事だと分かったから無駄ではなかったって事でいい?」
585 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:43:28 eVegoHXk
リヴァイ「……ああ」
ハンジ「んふー、じゃあ甘えよ」ギュッ
リヴァイ「程々にしろよ……」ナデ…
ハンジ「うん……リヴァイ」
リヴァイ「ん?」
ハンジ「もしリヴァイが先に逝ったらその悲しみを、怒りをバネに巨人を調べ尽くす事を誓うよ」
リヴァイ「今とあまり変わらねぇな。調べる方向だしな」
ハンジ「いやいやー絶滅させる為の手段だよ?」キラキラ
リヴァイ「……………………そうだな……」
ハンジ「リヴァイが背負っているものを私も背負っているんだもの」
586 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:44:14 eVegoHXk
リヴァイ「……」
ハンジ「立ち止まったりしない。その道がどんな道でも」
リヴァイ「……ああ」
ハンジ「忘れていたワケではないけど、ちょっと見えにくくなってたかもね」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「やっぱり会話って大事だね」
リヴァイ「くだらねぇ話はしてたがな」
ハンジ「それも大事なんだよ」
リヴァイ「……」ナデ…
〆
587 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:50:05 eVegoHXk
【歴然の差】
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「……つくづくさ、大事な人をなくす事を深く考えてなかったんだなぁと思うよ」
リヴァイ「……そりゃあれだ、元々そんなモン作る気がなかったからだろ」
ハンジ「あー……そうだねぇ、巨人研究に全てを費やすつもりだったからねぇ」
リヴァイ「……」
ハンジ「いや、今でも費やしてるっちゃ費やしてるけど」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「費やす相手が増えたって感じ?」
588 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:51:25 eVegoHXk
リヴァイ「……」
ハンジ「喜びが増えたわー」
リヴァイ「巨人と同列扱いはやめろ」
ハンジ「何言ってるんだよ、リヴァイ。比べ物にならないくらい歴然とした差があるよ」
リヴァイ「……どうせ巨人の方に傾いてんだろ」
ハンジ「さぁて……どっちかな?」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイ」
リヴァイ「あ?」
589 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:52:22 eVegoHXk
ハンジ「愛してるよ」
リヴァイ「――っ」
ハンジ「ふふっ」ニコッ
リヴァイ「……」チッ
ハンジ「なんで舌打ちなんだか」クスクス
リヴァイ「うるせぇな」フイッ
ハンジ「残念、私が乗っかってるから顔を横にしか逸らせなーい。頬に赤みがさしてるよー」ニヤニヤ
リヴァイ「……クソメガネがっ」チッ
ハンジ「ふふーんだ♪」
〆
590 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:57:11 eVegoHXk
【言いたかった言葉】
リヴァイ「もう寝るぞ」
ハンジ「そだねー……」
リヴァイ「……」
ハンジ「…………ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「死なないで?」
リヴァイ「……疑問なのか」
ハンジ「うん、疑問」フフッ
リヴァイ「思うのは構わねぇんじゃねぇのか?」
591 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/11(水) 22:58:07 eVegoHXk
ハンジ「うん……」
リヴァイ「……約束はできねぇな」
ハンジ「分かってる」
リヴァイ「……分かった」
ハンジ「うん」
リヴァイ「…………お前もな」
ハンジ「!」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「うんっ」ギュッ
〆
596 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:29:01 JNfVSloQ
【隣にいる】
――朝――
リヴァイ「ん……」パチッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「うー……」ニヘー
リヴァイ「……」フッ
ハンジ「リヴァ……ィ」ムニャムニャ
597 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:29:33 JNfVSloQ
リヴァイ「……」ナデナデ
リヴァイ(……温けぇな……)
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」
グッ……
リヴァイ「……」ギュッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「ん……」ギュッ
リヴァイ(本当に……馬鹿なマネをするところだったな)ギュゥ
〆
598 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:34:08 JNfVSloQ
【逃げられそうにない】
ハンジ「よっしゃー、体調万全!」ノビー
リヴァイ「そりゃよかったな」
ハンジ「うん、よかったよ」
リヴァイ「……聞きたいんだが」
ハンジ「何?」
リヴァイ「お前、もし別れたらどうするんだ?」
ハンジ「また不吉な事聞くね」
リヴァイ「話が大事なんだろ? 最悪も想定しとかねぇとな」
ハンジ「んー……リヴァイの心が離れてしまったのなら多分諦めもつくよ」
599 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:35:09 JNfVSloQ
リヴァイ「……」
ハンジ「泣いて泣いてベッコベコにへこんだ後に復活するよ、してみせる」
リヴァイ「……そうか」
ハンジ「それに想っとくのは自由だしね」
リヴァイ「諦めついてねぇじゃねぇか」
ハンジ「いいじゃん。リヴァイはどうするの?」
リヴァイ「俺が逃がすと思うか?」
ハンジ「――っ/// 答えになってないよ!」
リヴァイ「想うのは自由なんだろ?」
ハンジ「――っだぁもう!! 怒るに怒れないこの感じ、どうしたらいいんだよ!!!///」ガシガシ
リヴァイ「はっ……」
〆
600 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:40:13 JNfVSloQ
【例えるなら】
ハンジ「しっかし今回みたいに触れてもいいハズなのに触れちゃいけないってのはキツいねー」
リヴァイ「……」
ハンジ「例えるならおあずけ食らったままの犬みたいな感じだね」
リヴァイ「俺は餌か」
ハンジ「あっひゃっひゃっ! 前に言ったじゃーん! 栄養だって」
リヴァイ「やっぱり餌なのか」
ハンジ「……よし、って言ってみ」
リヴァイ「? よし」
――ガバッ!
リヴァイ「!?」
601 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:41:23 JNfVSloQ
ハンジ「ん……――」ヌルッ
リヴァイ「っ……」
ハンジ「ふ……――」ヌチュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「――……は」
リヴァイ「……いきなりなんだ」
ハンジ「えー? おあずけ解除されたから戴いただけだよ」ニヒッ
リヴァイ「……駄犬だな」
ハンジ「なんでだよ、ちゃんと“よし”って言われるまで待ったじゃん」
リヴァイ「元からおあずけなんざしてねぇよ」
ハンジ「! あははは! そうだね」ギュッ
リヴァイ「……」
〆
602 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:46:25 JNfVSloQ
【駄犬】
ハンジ「おあずけされてないならベタベタしちゃおう」ベタベタスリスリ
リヴァイ「……」
ハンジ「♪」スリスリ
リヴァイ「……」
ハンジ「♪」ベタベタ
リヴァイ「……」
603 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:47:07 JNfVSloQ
ハンジ「♪」ナデナデ
リヴァイ「…………」
ハンジ「♪」ナデナデナデナデ
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「何?」ナデナデナデナデ
リヴァイ「ハウス」
ハンジ「だが、断る!!」ナデナデベタベタスリスリ
リヴァイ「駄犬がっ」チッ
〆
604 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:52:09 JNfVSloQ
【いつもの調子】
――立体機動演習――
ハンジ「ひぃーやっほーい!!」
――ザシュッ!
ハンジ「よっしゃ!」ギュイィィ
リヴァイ「……」ヒュッ
――ギュルルッ! ザシュッ!
リヴァイ「……」ギュイィィ
605 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/12(木) 22:53:05 JNfVSloQ
――スタッ
ハンジ「リヴァイ、絶好調ー?」
リヴァイ「……まぁ、悪くない」
ハンジ「そっかそっか、私も絶好調だよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「やっぱり心の拠り所があるとないとじゃ大違いだね」
リヴァイ「……」
ハンジ「気分も体調も見え方もなにもかも随分と違うや。
これはきっと長い間会えなかったとしても変わらないだろうね」
リヴァイ「……ああ、そうだな」
ハンジ「! ……ふふっ」
〆
608 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 22:53:58 3Nty1Ahc
【酒】
――食堂――
ハンジ「やっほーみんなー! 飲もうぜ!」ガサッ
リヴァイ「いきなりやって来てなんだ」
ハンジ「いやね、街に行ったら色んなお酒が安売りされててさ、飲み比べしたくて買ってきたの」スタスタ
ペトラ「はぁ」
ハンジ「一人じゃ飲みきれないし、誰かいないかなぁって探してたら、
食堂に明かりが見えて覗いてみたらみんながいたってワケ」ストンッ
エルド「遊んでいるワケではないですよ?」
グンタ「陣形や立体機動の話をですね」
ハンジ「もう、おしまい! 何時だと思ってんの?」
609 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 22:54:58 3Nty1Ahc
オルオ「えーっと、8時くらいッスかね」
ハンジ「遅い! 遅い時間だよ! 終わり終わり」ガタゴト
リヴァイ「深夜まで研究室に入り浸ってるお前に言われたくねぇな」
ハンジ「いいじゃん、飲も!」ドンッ
エルド「お、これ結構いい酒ですよ」
ハンジ「本当に? いい買い物したなぁ」カチャッ
グンタ「あー、俺、これ好きなんですよ」
ハンジ「そっかそっか、飲め飲めー」
リヴァイ「……ちゃんぽんする気か」
ハンジ「んじゃ、先に混ぜよう。そしたらカクテルだ」
リヴァイ「結局腹ん中でちゃんぽんじゃねぇか」
〆
610 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:00:23 3Nty1Ahc
【理性が緩い】
ハンジ「うはははははー!///」
エルド「酔ってるなぁ、ハンジさん」
グンタ「巨人の話を始めなきゃいいけどな」
オルオ「バカが、巨人って単語を出すんじゃねぇよ」
ペトラ「オルオ、声が大きいよ!」シー
ハンジ「リヴァイー、この酒おいしいよー飲んでみー」ヒック
リヴァイ「ああ……」
リヴァイ(そろそろヤバイか? 部屋に戻さねぇと……)
ハンジ「んふふ……」グビッ…
――グイッ
リヴァイ「!?」
リヴァイ班「「「「!!?!?」」」」
611 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:01:39 3Nty1Ahc
ハンジ「んん……」ピチャッ
リヴァイ「――っ!!」ゴクッ
ハンジ「っは……ねー? おいしいでしょー?」アハハー
リヴァイ「――テメェ!! クソメガネがっ!!」ゴシッ!
←リヴァイ班「「「「……」」」」 ←全員そっぽ向き
リヴァイ「…………」
オルオ「な、何も起きてないな!」
エルド「馬鹿が! 黙ってろよ!」
ペトラ「なんで余計な事言うの!」
グンタ「俺達は何も見てません!」
リヴァイ「………………」
ハンジ「うへへへへへへへー///」ヘロヘロ
〆
612 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:06:24 3Nty1Ahc
【お開き……のハズ】
リヴァイ「クソがっ」グビッ
ハンジ「うーごめんってぇー」デローン
リヴァイ「ごめんですむか、クソメガネッ!」
ハンジ「あんくらいで小さい男だねぇー……あ、背ぇ小さかったや」ゲラゲラ
――ガッ!
ハンジ「いだだだだだ!」
リヴァイ「ふざけるな」ギリギリ
ハンジ「ごめんごめん!!」
613 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:07:41 3Nty1Ahc
エルド「兵長怒ってるなぁ」
グンタ「そりゃそうだろ」
ペトラ「ちょっとドキドキした///」
オルオ「な、なんなら俺にやるか? お前がどうしてもと言うなら……」
ペトラ「死ね」
ハンジ「もう飲めらいなぁー///」ペショッ
グンタ「ハンジさん、完全に潰れたな」
エルド「机に突っ伏してるし、寝るかもしれないな」
ペトラ「椅子から落ちないといいけど」
オルオ「……ペトラ、もっと飲むか?」
614 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:08:53 3Nty1Ahc
ペトラ「……何考えてんの?」
オルオ「いや、別に、何も」
リヴァイ「……おら、クソメガネ、起きろ。もう部屋に戻れ」ペシッ
ハンジ「あー……そだねーリヴァイー運んでー」
リヴァイ「自分で歩けねぇ程飲むんじゃねぇよ」
ハンジ「肩貸してくれるだけでいいからさー」
リヴァイ「チッ……お前ら、悪ぃが片付けておいてくれ」
エルド「了解です」
ハンジ「うー」ペショー
ハンジ(んー……でもなんかまだ物足りないなぁ)ムゥー
〆
615 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:14:56 3Nty1Ahc
【理性なんかない】
グンタ「片付けつっても飲みながらリヴァイ兵長が片付けてくださってたから楽だな」カチャカチャ
ペトラ「私は途中から飲むのやめたけど、みんな結構飲んだね」ゴトゴト
オルオ「これくらい朝飯前だ///」
ペトラ「顔真っ赤なんだけど。飲み過ぎだよ」
リヴァイ「ほら、ハンジ、掴まれ」
ハンジ「うー……」デローン
リヴァイ「ぐにゃぐにゃだな、歩けんのか?」
ハンジ「あーそうだ……リヴァイ」
リヴァイ「あ?」
――グイッ
616 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:16:35 3Nty1Ahc
ハンジ「んー」グッ
リヴァイ「!?」
エルド「ん? げっ」
グンタ「また……!?」
ペトラ「!!?///」
オルオ「な」
ハンジ「――――」ガシッ
リヴァイ「――っ、――っ」
リヴァイ(コイツまた! 部下の前でふざけ――)グッ…
ハンジ「んん……」ヌルッ
リヴァイ「!!?」
リヴァイ(舌入れてきやがった!!)ガッ
617 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:17:18 3Nty1Ahc
ペトラ「う、うひゃぁぁ~~///」ササッ
グンタ「……俺らはコレどうしたらいいんだ?」←横向き
エルド「さっきと同じで見て見ぬふりするしかねぇだろ……」←横向き
グンタ「コレはさすがに見ぬふりってのも……オルオが茫然としてる」
オルオ「」ポカンッ
エルド「ペトラは手で目を隠すふりして指の隙間から見てんな」
ペトラ「うわぁ……///」ドキドキ
グンタ「……好奇心旺盛だな」
ハンジ「ふ……」ガッチリ
リヴァイ「……」ギギッ
リヴァイ(なんでこんな時だけ馬鹿みてぇに力強ぇんだ! 酒でリミッターでもはずれてんのか?)
618 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:18:11 3Nty1Ahc
ハンジ「ん……」
リヴァイ「――っ!」グッ…
リヴァイ(っ離れねぇ……仕方ねぇちょっと乱暴だが髪を……)
――ガシッ!! グイッ
ハンジ「あっ」
リヴァイ「――っざけんなっ! クソメガネッ!!!」ギリギリギリギリ
ハンジ「いてて……ふへへへへへへへー」ヘラヘラ
リヴァイ「クソがっ!」ギリギリギリギリ
リヴァイ(コイツ酒で痛みが鈍ってやがるな)
ハンジ「ふひへへへへへへへ///」ヘロヘロー
〆
619 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:23:31 3Nty1Ahc
【誤魔化す】
エルド「……」
グンタ「……」
ペトラ「……///」
オルオ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「ふにゃあー///」ムニャムニャ
リヴァイ「…………コイツはキス魔らしい」ガッ…ギリギリ
ハンジ「んがっ!? んがががが……」ビクビク
エルド「……そのようですね」
グンタ「あの……机に目一杯押し付けるのは……」
リヴァイ「……とにかく」ギリギリ
620 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:24:47 3Nty1Ahc
ペトラ「はい……」
オルオ「なんでしょう……?」
リヴァイ「忘れろ」
リヴァイ班「「「「……はい」」」」
リヴァイ「…………ハンジを部屋に捨てにいく」
エルド「ここはきちんと片しておきます」
リヴァイ「ああ、頼む」ヒョイッ ←ハンジを肩に乗せた
ハンジ「あー……」スースー
――スタスタスタスタ……
グンタ「……ハンジさんをベロベロに酔わすのは危険だな」
エルド「酒盛りの時は距離を保とう」
ペトラ「すごいもの見ちゃったなぁ///」
オルオ「兵長が忘れろっつっただろ」
ペトラ「ちゃんと忘れるよ……多分」
621 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:26:00 3Nty1Ahc
グンタ「俺は無理だな……」
エルド「ああ、無理だな。ふりだけだな」
オルオ「お前らっ」
グンタ「なんというかハンジさん凄かったな。あの兵長を押さえ込んで」ハハッ
ペトラ「明日辺り、ハンジさんの悲鳴が聞こえなきゃいいけど……」
エルド「お仕置きなんだろうな」ハハッ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
――スタスタスタスタ……
リヴァイ「……」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……そこは甘くなるんじゃねぇよ……バラす気か」
ハンジ「」スースー
〆
623 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/13(金) 23:40:46 3Nty1Ahc
[シリーズ]
ハンジ「あはははは!!リヴァイが!」
ハンジ「やっぱり皆も猫にしてみた」
ハンジ「……104期が猫になったのに……」
ミケ「三毛猫にされた」(リヴァハン関係ないが関連してるので一応)
[単発]
ハンジ「トリックオアトリートー!!」
ハンジ「リヴァイが変だ!!」
ハンジ「じんぐっべ!じんぐっべ!」
ハンジばっかだなwwではーノシ
628 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 22:52:57 kpy6N2bU
【獣と化す】
――ドサッ
ハンジ「んー……///」
リヴァイ「全くクソみてぇに酔っぱらいやがって……」スッ
ハンジ「うー?」
リヴァイ「手間かけさせんな」プチッ
ハンジ「あ……リヴァイの●●●ー」ケラケラ
リヴァイ「そのまま寝る気か?」
ハンジ「あーそれは寝にくそうだねぇ」
リヴァイ「だろうが」プチッ
ハンジ「ふふ……」グイッ!
629 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 22:53:54 kpy6N2bU
リヴァイ「!?」グルンッ
――ドサッ
ハンジ「あはは、押し倒し成ー功ー」ガッ
リヴァイ「離しやがれ酔っぱらいメガネ」グッ
ハンジ「だぁめぇー……」グッ
リヴァイ「――っ」
ハンジ「っ……おとなしくして?」
リヴァイ「……お前のクソ汚ぇ部屋でする気はねぇよ」
ハンジ「大丈夫だよー、ベッドはキレイにしてるから」
リヴァイ「周りが汚ぇよ」
ハンジ「細かいねぇー、そんな男はモテないよー?」
リヴァイ「モテる必要はねぇよ」
630 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 22:55:22 kpy6N2bU
ハンジ「あ、そうだね。リヴァイは私のモノー、私はリヴァイのモノー」ニコー
リヴァイ「……」
ハンジ「――ん? ……する気ないとか言いながらあるじゃーん」ニヨニヨ
リヴァイ「チッ……そんな格好で乗っかってるからだ」
ハンジ「リヴァイがボタンはずしたくせに」
リヴァイ「うるせぇな」
ハンジ「ふふふ」サワッ
リヴァイ「――っ」ビクッ
ハンジ「キツそうだね、‘かいほう’してあげないとね?」ニッコリ
リヴァイ「……お前を酔わすのは考え物だな」ハァー
ハンジ「?」
〆
631 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 23:00:24 kpy6N2bU
【ケジメ】
エルド「お仕置きコレか」
グンタ「お仕置き……になるのか?」
ペトラ「まぁ……ある意味?」
オルオ「当たり前の事をさせられているだけのような……」
リヴァイ「休むんじゃねぇよ、まだ少ししか動いてねぇだろ」ゴゴゴゴ
ハンジ「うぅ……許してください、昨日のお酒が残っているんです」ズキズキ
リヴァイ「自業自得だ、働け」ギロリッ
ハンジ「うぅぅー酷いよ酷いよー」ゴシゴシ
リヴァイ「ただの掃除の何が酷ぇんだ」
ハンジ「こんな魔窟を一人で掃除しろだなんて酷いよ!」
632 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 23:01:13 kpy6N2bU
リヴァイ「テメェの部屋だろうが!」
ハンジ「しかも昨夜の疲れも残ってるのに」ボソッ
――ガッ!
リヴァイ「余計な事言ってねぇで掃除しやがれ」ギリギリ
ハンジ「痛い! アイアンクロー痛い!!」
エルド「また何か言って怒らせたのか」
グンタ「ハンジ分隊長、懲りないな」
ペトラ「懲りてたらとっくの昔にあんなことしなくなってると思うよ」
オルオ「いい性格してるよな、ハンジさん」
リヴァイ「さっさっと片付けねぇとコレ刻むぞ」スッ
ハンジ「いやあぁぁぁ!! 巨人ちゃんぬいぐるみぃぃぃー!!!」
〆
633 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 23:06:36 kpy6N2bU
【好み】
ハンジ「ストッキングと生足どっちが好き?」
リヴァイ「藪から棒になんだ」
ハンジ「んー、またお呼ばれされたんだけどさ、ストッキングって意外と暑かったりするからさ」
リヴァイ「生足に自信があるのか」
ハンジ「いや……ドレスの丈長いしさ」
リヴァイ「俺がいないなら生足はやめろ」
634 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 23:08:03 kpy6N2bU
ハンジ「何それ、他の人だけに見せたくないとかー?」ニヨニヨ
リヴァイ「悪いか」
ハンジ「――っ///!? ……いや……別に……」
リヴァイ「好みでいや生足がいいがな」
ハンジ「……脱がす手間が省けるから?」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「リヴァイ、●●いわぁ。そんな風に育てた覚えはないよ?」
リヴァイ「育てられた覚えがねぇよ」
〆
635 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 23:13:08 kpy6N2bU
【兄弟じゃ】
ハンジ「人類皆兄弟とか言いますが」
リヴァイ「知らねぇよ」
ハンジ「だとするならば私と巨人も兄弟!?」キラキラ+
リヴァイ「あいつらは人類じゃねぇだろ」
ハンジ「あーそうかぁー」ガッカリ
リヴァイ「それに人類は全員兄弟じゃねぇよ」
ハンジ「えぇー? そういうと仲良くなれそうじゃん」
リヴァイ「お前と兄弟になる気はねぇ」
ハンジ「嫌なの?」ムゥ
リヴァイ「お前はいいのか?」
ハンジ「……やだ」
〆
636 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 23:18:34 kpy6N2bU
【ダメな日】
リヴァイ「――――」
ハンジ「ん……」
リヴァイ「は―――」サワッ
ハンジ「んん……」ピクッ
――グッ
リヴァイ「――あ?」
ハンジ「……今日はダメ」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「あのね、今日って‘ 交禁忌の日’で、今日しちゃうと3年以内に死んじゃうんだって」
637 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/14(土) 23:19:29 kpy6N2bU
リヴァイ「なんだ、その迷信」
ハンジ「私らそういうの気にしてもいいんじゃないかなぁ」
リヴァイ「……」
ハンジ「寝よ?」
リヴァイ「待て」
ハンジ「?」
リヴァイ「……」ジー
ハンジ「なんで時計見て……まさか」
カチッカチッカチッカチッ……カチッ!
リヴァイ「よし、0時過ぎたな」ガバッ
ハンジ「どんだけしたいんだよ」クスクス
〆
641 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:31:02 vztVVBY.
【連携】
調査兵1「奇行種だ!!」
ハンジ「!!」キランッ+
調査兵2「う、うわあぁぁぁ!! なんでこっちに!!」
奇行種「……」バッ!
調査兵1「跳びはねてやがる!!」
ハンジ「うっひょおぉーい!! こっちだよ!!」ギュイィィ
奇行種「……」ビヨーン
ハンジ「ありゃ? 無視された」パシュッ
調査兵2「うわあぁ!! 来るなぁぁ!!」
――ヒュッ――
ハンジ「!」
642 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:32:06 vztVVBY.
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「……」コクンッ
パシュッ
ハンジ「うぉりゃああぁぁ!!」ギュイィィ!
――ザシュッ!!
奇行種「あー……」ガクンッ
調査兵1「跳ねないように足を!?」
――ギュルルッ、ザシュッ!! ドォン!!
調査兵2「あ……リヴァイ兵長……」ハァハァ
ハンジ「ナイスリヴァーイ」
リヴァイ「……お前もな」
調査兵1「……あのお二人、声掛け合ってたか?」
調査兵2「いや……」
〆
643 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:37:25 vztVVBY.
【さすが】
ハンジ「……男が女に下ネタ言わせて悦ぶ意味が分からない」
リヴァイ「いきなり何言ってんだ、お前」
ハンジ「ほら、事の最中にさ」
リヴァイ「あぁ、●●な言葉をこう言えああ言えってやつか?」
ハンジ「そうそう」
リヴァイ「俺もよく分からねぇな」
ハンジ「え? リヴァイって女だったのー?」ケラケラ
リヴァイ「ああ? おかしくなったのか? 毎回俺の下で ――」
ハンジ「うぉわあぁぁぁ!!!///」
644 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:38:20 vztVVBY.
リヴァイ「うるせぇな」
ハンジ「何言おうとしやがった!? この●●魔神が!!」
リヴァイ「誰が●●魔神だ」
ハンジ「あんただよ!!」
リヴァイ「●●な言葉は言わせてじゃねぇか」
ハンジ「その話じゃねぇ」
リヴァイ「そういうのは強制じゃなくて自主的に言わせるように仕向けるのがいいんだろうが」
ハンジ「わぁ、こっちのがやべぇや」
〆
645 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:43:16 vztVVBY.
【意味が違う】
ハンジ「リヴァイって油断してるとぶっ込んでくるから困るわ」ハァー
リヴァイ「ちゃんと手順踏んでぶっ込んでんだろうが」
ハンジ「? 手順……?」
ハンジ「――っ!?///」ハッ!!
リヴァイ「いきなりぶっ込むマネはしねぇよ。ちゃんと●――」
ハンジ「ぎゃあぁぁぁ!!/// そういう意味と違うわぁぁぁ!!!」
リヴァイ「何がだ?」
ハンジ「今みたいに●●話を突然持ち出すって意味だよ!! 行為の話じゃねぇ!!」
リヴァイ「●●行為とか大声で言ってんじゃねぇよ。はしたねぇな」
ハンジ「はしたねぇのはあんただぁぁー!!」
〆
646 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:48:45 vztVVBY.
【やめちゃダメ】
――街――
ハンジ「あ、リヴァイ、リヴァイ」
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「ナイトキャップだって」
リヴァイ「ナイトキャップ?」
ハンジ「寝るときのぼうし。いる?」
リヴァイ「いらねぇ」
ハンジ「これすると朝、髪がぼさらないよ?」
リヴァイ「……」
647 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:49:32 vztVVBY.
ハンジ「悩んでるー」ブフー!
リヴァイ「買うか」
ハンジ「ふひゃひゃ! 買うんだ!」ケラケラ
リヴァイ「お前にな」
ハンジ「私か!」
リヴァイ「お前、起きたら爆発してんじゃねぇか」
ハンジ「リヴァイが撫でるからじゃん」
リヴァイ「……」フム
ハンジ「ん?」
リヴァイ「じゃあ、撫でるのはやめるか」
ハンジ「ナイトキャップ買おうか」
〆
648 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/15(日) 22:54:44 vztVVBY.
【ある日森の中】
――サワサワ……ザザー
ハンジ「んーいい気分だね」
リヴァイ「……」
ハンジ「森林って気分を癒してくれるらしいよ」
リヴァイ「……そうか」
ハンジ「うん、癒されるー!」
リヴァイ「巨人共さえいなけりゃな」
ズシンズシンッ
ハンジ「それがまた最っっ高なんじゃないかぁー!!」ンフフー!
リヴァイ「変態が」チッ
〆
652 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:39:13 dCxkY8cE
【満足というのは】
ハンジ「リヴァイー、今日ってね、キスの日なんだって」
リヴァイ「だからなんだ」
ハンジ「はい、んー」
リヴァイ「……ここは廊下だが?」
ハンジ「うん、今は人がいないよね。早く早く」
リヴァイ「わざわざ今しなくてもいつもしてんだろ」
ハンジ「いいじゃん、ちょっとだから、ね?」
リヴァイ「……」ハァ
――グイッ
653 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:40:08 dCxkY8cE
リヴァイ「……」チュッ
ハンジ「……」
リヴァイ「……これでいいか?」
ハンジ「うん、満足ー♪」
リヴァイ「満足……な……」ガチャッ
ハンジ「? そこ空き部屋だけど?」
リヴァイ「ああ、ちょっとこっちに来い」グイッ
ハンジ「何?」ノコノコ
――パタンッ、ガチャン
ハンジ「? なんで鍵――」
――ガシッ!
リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「!!?」
654 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:41:26 dCxkY8cE
リヴァイ「――――」
ハンジ「ん――!」
リヴァイ「はっ――」ヌチュッ
ハンジ「ふ――――」
リヴァイ「――――」
ハンジ「んん……」
リヴァイ「は……」
ハンジ「っ……ちょっと……リヴァイ」ハァ
リヴァイ「よし」
ハンジ「何がだ! 少しは自制しろ!」
リヴァイ「自制? なんだそれは」
ハンジ「うわぁ……全く自制する気ないよ、この人」
リヴァイ「個室に引き込んだ分、お前よりマシだと思うがな」
〆
655 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:46:46 dCxkY8cE
【誰宛?】
ハンジ「ふんふふーん♪」カリカリ
リヴァイ「何書いてるんだ?」スッ
ハンジ「あ! 見ちゃダメ!!」ササッ
リヴァイ「何だ、機密か? 部屋で書け」
ハンジ「いや、機密ってワケじゃ……でもある意味?」
リヴァイ「煮えきらねぇな、変態文書か?」
ハンジ「失敬な」
リヴァイ「見せろ」スッ
ハンジ「ダメー」ヒョイ
656 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:47:30 dCxkY8cE
リヴァイ「おい」
ハンジ「ほれほれー取れるもんなら取ってみー」ニヤニヤ ←背伸び&万才
リヴァイ「……」イラッ
ハンジ「リヴァイにゃ無理だねぇ」フヒャヒャ
――ガッ、ダンッ!!
ハンジ「三角飛び!?」
パシッ!
ハンジ「だぁぁー! 奪われたぁぁぁ!!」
リヴァイ「どれ?」カサッ
ハンジ「ダメェェ!! まだ途中だよぉぉ!!!」
657 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:48:16 dCxkY8cE
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
|リヴァイへ |
| |
| |
|手紙を書いてみようとしたんだけど、いざ書くとなるとうまく思い付かないや。|
|------------------------------------------------------------------------|
|文字で想いを書くとまた違った発見ができるかなって思ってさ。 |
|------------------------------------------------------------------------|
|でも改めて、文字に起こそうとすると照れ臭いもんだね。 |
|------------------------------------------------------------------------|
|読まれてるところを想像するだけでちょっときついや。 |
|------------------------------------------------------------------------|
|ちゃんと部屋で読んでる? |
|------------------------------------------------------------------------|
|そう伝えて渡したと思うけど。 |
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|本題にさっさと入ろうかな、分かってるだろうけど私、リヴァイ |
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| |
|------------------------------------------------------------------------|
| |
リヴァイ「……俺宛か」
ハンジ「だからダメだって言ったのに」ブー
〆
658 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:53:39 dCxkY8cE
【今すぐ聞きたい】
ハンジ「全く、まだ途中なのにさ」
リヴァイ「この先は……」
ハンジ「書いてからのお楽しみ。返して」スッ
リヴァイ「……」ヒョイッ
ハンジ「ちょっと……でも、手ぇ上げても無駄無駄ぁー」スイッ
リヴァイ「……足元が留守だな」…ガッ
ハンジ「うわっ!?」グラッ
――ガシッ
リヴァイ「……」ギュッ
ハンジ「ちょっと、足蹴るとか!!」ジタバタ
リヴァイ「言葉で言え」
ハンジ「書いてからのお楽しみだってー」
659 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:54:23 dCxkY8cE
リヴァイ「言え」
ハンジ「強制かよ」
リヴァイ「言え」
ハンジ「……仕方ないなぁ」ギュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「好きだよ」
リヴァイ「……」ギュゥ
ハンジ「あはは、リヴァイも甘えたさんだねぇ」ナデナデ
リヴァイ「誰がだ、クソメガネ」
ハンジ「この状態で否定されても説得力ゼロだよ」
リヴァイ「……甘えてるワケじゃねぇ」
ハンジ「はいはい」ギュッ
〆
660 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 22:59:57 dCxkY8cE
【オルオの災難】
ハンジ「花火です」スチャッ
リヴァイ「……」
エレン「あ、また持ってきてくださったんですか?」
ハンジ「今回は趣向が違う」
ペトラ「どういうことですか?」
ハンジ「まずは……コレ!」スチャッシュボッ
オルオ「ネズミ花火……ですか」
ハンジ「そう! はい、オルオ」ポイッ
オルオ「!?」
661 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 23:00:57 dCxkY8cE
シュルルル……!
オルオ「ぬわっ! おわっ! こっちくんな!!」ジタバタ!!
ハンジ「あー……」
エルド「何故だか逃げる方向に来るよな、ネズミ花火」
グンタ「あれなんでだろうな」
シュルルル……パンッ!!!
オルオ「ぬわぁーーー!!」
ハンジ「次コレね」
エレン「あ、確か飛んでいくやつですよね?」
ハンジ「うん、飛び花火とか言われてる」(※ロケット花火の事、ロケットないので)
662 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 23:02:34 dCxkY8cE
ペトラ「あの……それ手持ちじゃないですよ……?」
ハンジ「知ってるよ?」シュボッ
オルオ「あーびっくりした」フゥー
ハンジ「あ、オルオ危ない」シュー…パッ
オルオ「えっ?」
ヒュゥゥゥー!!!
オルオ「ぎゃあぁぁぁ!!」
パンッ!!!
オルオ「」
〆
663 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 23:07:15 dCxkY8cE
【馬鹿話】
グンタ「大丈夫か? オルオ」
オルオ「なんとか……」ボロボロ
リヴァイ「くだらねぇ……おい、クソメガネ、もう帰れ」
ハンジ「待って待って、コレで最後だから」
エルド「なんですか、コレ」
グンタ「真っ黒い塊だな」
ペトラ「花火なんですか?」
エレン「どこに火をつけるんですか?」
ハンジ「確かどこでもいいハズ」シュボッ
オルオ「……」ビクビク
664 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 23:07:50 dCxkY8cE
シュゥゥゥ……モコモコモコモコ
エルド「……」
グンタ「……」
ペトラ「……」
エレン「……」
オルオ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
エルド「なんですか? コレ」
ハンジ「二度目の質問か、ヘビ花火だよ」
エレン「ヘビ……」
665 : ◆uSEt4QqJNo :2014/06/16(月) 23:08:58 dCxkY8cE
リヴァイ「ヘビというよりク――」
ハンジ「ストーップ!! 恐らく皆が心で思っているであろう事を言葉にしないで」
リヴァイ「……クソみてぇだな」
ハンジ「言うなっつったでしょうが。大体こんな黒かったら即入院だよ」
リヴァイ「身体はどこなんだ」
ハンジ「うーん……このモコモコを出してるヤツ?」
リヴァイ「モコモコの所為で無くなっていってるが?」
ハンジ「もしやモコモコが本体!?」
リヴァイ「なら入院必要ねぇな」
ハンジ「身体がこんな色なのは入院する事由になると思うよ」
リヴァイ班エレン(((((なんの話なんだろうか……)))))
〆
次回 リヴァイ「気ままに」ハンジ「戯れた」 後編
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