リヴァイ「延々と」ハンジ「戯れたい」 中編

679 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:02:38 X8xfaF3w

【選んだ服】


ハンジ「そろそろ服もぼろぼろだから買うかー」

リヴァイ「ぼろぼろにならねぇと買わねぇのか」

ハンジ「いやぁ、経済厳しいじゃない?」

リヴァイ「まぁな」

ハンジ「それに面倒臭いし」

リヴァイ「そっちが本音だな」

ハンジ「いいじゃんよ、着れれば」

リヴァイ「ならこれはどうだ?」スッ

ハンジ「……ディアンドル」

リヴァイ「これはそう呼ぶのか」


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680 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:03:59 X8xfaF3w

ハンジ「なんでこれを選ぶんだよ」

リヴァイ「着れればいいんだろ?」

ハンジ「……着てやろうじゃないか」フンッ


―――
――


ハンジ「どうよ」ハンッ

リヴァイ「……胸が残念だな」

ハンジ「だろうが、ちくしょうっ!!」

リヴァイ「やはり普通のシャツだな」

ハンジ「始めから分かってんだろうが! しかも一段と胸強調するようなやつ選ぶなよ!」




681 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:05:49 X8xfaF3w

【今まで何度も言われて】


ハンジ「……」ブッスゥー

リヴァイ「なに不貞腐れているんだ」

ハンジ「馬鹿にしやがって」ブー

リヴァイ「……」

ハンジ「胸に脂肪が無くて悪かったな! 立体機動がしやすい方が私はありがたいけどな!」

リヴァイ「……」

ハンジ「そんなに脂肪が好きなら豚でも抱いてろ!」

リヴァイ「……たまには」

ハンジ「ああん?」


682 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:06:27 X8xfaF3w

リヴァイ「こういう服もいいかと思ったんだが」

ハンジ「……」

リヴァイ「胸以外は似合っていたと思うが、悪かった。好きに選べ」

ハンジ「…………リヴァイ狡いや」ムゥ

リヴァイ「まぁな」

ハンジ「自覚ありかよ。でもわざと胸強調させたやつを選んだ事は許さないよ?」

リヴァイ「詫びに買ってやる。選べ」

ハンジ「……スカートじゃなくてもいいの?」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「ええっと、じゃあこれと……」


683 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:07:03 X8xfaF3w

リヴァイ「……」

ハンジ「……あとひとつ、リヴァイが選んで?」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「上着をひとつ、普通のやつで」

リヴァイ「……ならこれはどうだ」スッ

ハンジ「ああ、いいね。ニットか」

リヴァイ「まだ寒い日が続くからな」

ハンジ「そうだね、これ買ってくるよ。ありがとう」

リヴァイ「あぁ」




684 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:08:18 X8xfaF3w

【干した布団】


ハンジ「はぁー、掃除終わったぁー」

リヴァイ「まだだ。布団を取り込め」

ハンジ「ああ、そっかそっか。よいせっ」

ハンジ「!!?」

リヴァイ「? どうした?」

ハンジ「すんげぇふかふかしてる! 温かい!」


685 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:08:54 X8xfaF3w

リヴァイ「あぁ、今日は天気いいからな」

ハンジ「ふっかふかだよ、ふっかふかー」モフモフ

リヴァイ「遊んでねぇでさっさとベッドに……」

ハンジ「」クカー

リヴァイ「……」

ハンジ「」スヨスヨ

リヴァイ「寝るの早すぎんだろ」




686 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:09:58 X8xfaF3w

【思考がおかしい】


ナナバ「ほら、これ」

ハンジ「え゙」

ナナバ「いつも無味乾燥なものつけてんでしょ?」

ハンジ「いや、でもこれは……」

ナナバ「喜ばせてあげたら?」

ハンジ「ええぇ……」

ナナバ「買え」

ハンジ「命令か」


687 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/26(月) 22:11:25 X8xfaF3w

ナナバ「たまにはこういう下着もいいじゃないか」

ハンジ「それ下着っていうの? 胸の下部分しか支えてないよね? ほぼ丸見えじゃん」

ナナバ「そいじゃこっち。上下セット」

ハンジ「支えてるけど透っけ透けじゃないか」

ナナバ「隠されているようで全てが見えているとか興奮するでしょ」

ハンジ「おっさんか」

ナナバ「あいつおっさんじゃないか」

ハンジ「う……ね、年齢はね」

ナナバ「そういうのを頑張って着てるってだけでも興奮するだろうから買っとけ」

ハンジ「ナナバはおっさん思考でいいの?」




694 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:38:58 Vws.WqI2

【ひとつでいい】


ハンジ「はい、チョコ」

リヴァイ「ん」

ハンジ「今回は手作りだよ」

リヴァイ「溶かして固めただけか」

ハンジ「それを言っちゃおしまいよ。それにそれはちゃんと手ぇ加えてるし」

リヴァイ「ほぅ、チョコケーキにしたのか」

ハンジ「そう、そして飲み物はホットチョコ、口直しにビターチョコなんていかが?」

リヴァイ「吐く」




695 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:39:35 Vws.WqI2

【やめときゃよかった】


リヴァイ「今日は泊まっていくんだろ?」

ハンジ「! う、うん」ソワソワ

リヴァイ「……」

ハンジ「そ、そういやチョコレートってさ、人以外のほとんどの動物は中毒を起こすらしいよ。
巨人に食べさせたらどうなるんだろうね?」アセッ

リヴァイ「……巨人は消化器官がないとお前が言っていた」

ハンジ「あ、そっか、そうだった。あはは」

リヴァイ「また何かしたのか? あったのか?」

ハンジ「えっ? 何が?」

リヴァイ「何が、じゃねぇだろうが。あからさまに動揺しやがって」


696 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:39:59 Vws.WqI2

ハンジ「いやぁ、別に」フイッ

リヴァイ「ナナバが期待していろと言ってきた事と関係するか?」

ハンジ「なっ!?」ギクッ

リヴァイ「関係するのか」

ハンジ「くっそ、ナナバ」

リヴァイ「なんだ? 教えろ」

ハンジ「………………」

リヴァイ「ハンジ?」

ハンジ「くっそぉぉ!! 私の馬鹿がぁぁ!!!」ガシガシ

リヴァイ「??」




697 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:40:58 Vws.WqI2

【己の所為】


リヴァイ「なるほど」ジー

ハンジ「くっ……///」←透け透け下着で立たされてる

リヴァイ「……」ジー

ハンジ「ただ眺めるだけはよせ///」

リヴァイ「すぐに脱がすのは勿体ねぇからな」

ハンジ「勿体ねぇってなんだよ」

リヴァイ「滅多に着ねぇだろ、そういうの」

ハンジ「滅多に着てたまるかっ」


698 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:41:44 Vws.WqI2

リヴァイ「まぁ、たまにだからこそ悪くねぇ」

ハンジ「おっさんが」

リヴァイ「おっさんは関係ねぇ」

ハンジ「もういいから脱がせてよ。なんなら自分で脱ぐけど」スッ

リヴァイ「まぁ、待て」ガシッ←両手捕獲

ハンジ「何?」

リヴァイ「もう少しな」ジー

ハンジ「くっ……なんでこんな辱しめをっ!!」///




699 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:42:33 Vws.WqI2

【ふんどしの行方】


ハンジ「くっそ、私ばっかり恥ずかしい格好させやがって……」

リヴァイ「お前が自主的に着たんだろうが」ジッ

ハンジ「あ、そういや前にあげたふんどし着た?」

リヴァイ「あれ布が多すぎるだろ。邪魔だ」

ハンジ「着たのか」

リヴァイ「一度な」

ハンジ「今、着て見せてよ」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「見せてくれたっていいでしょ? 私だけなんて不公平だ」

リヴァイ「…………分かった」

ハンジ「よっしゃ!」




700 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:43:10 Vws.WqI2

【夜中テンション】


リヴァイ「……」←ふんどし一丁

ハンジ「あははははは!! 似合ってるよ!! あははははは!!」

リヴァイ「なら笑ってんじゃねぇ」

ハンジ「あははははは、いや、つい……ぶふっ」

リヴァイ「チッ……」

ハンジ「そうだ、ついでにネクタイする?」

リヴァイ「なんのついでだ」

ハンジ「あ! スカーフ!」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「スカーフしようスカーフ!!」シュルシュル

リヴァイ「おい……!」


701 : ◆uSEt4QqJNo :2015/01/30(金) 21:43:48 Vws.WqI2

ハンジ「できたぶふーっ!!」

リヴァイ「……」←ふんどし&スカーフ

ハンジ「あははははは、変態だ! 変態がいる!!」ゲラゲラ

リヴァイ「お前……」

ハンジ「ふ、ふんどしとスカーフってなんか似てるよね」ヒーヒー

リヴァイ「やめろ」

ハンジ「あはは……はぁー……」

リヴァイ「気がすんだか、クソメガネ」シワー

ハンジ「そうだ……ね……」ハタッ

ハンジ「……」←透け透け下着

リヴァイ「……」←ふんどし&スカーフ

ハンジ「……………………私ら馬鹿じゃね?」

リヴァイ「お前の所為だろ」




705 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:02:37 kc.SFzj6

【早朝】


ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「ん……?」パチッ

ハンジ「あ、リヴァイおはよ」

リヴァイ「随分早起きだな。どうした、窓をじっと見て」

ハンジ「んーいや、今年は細氷は見れないかなって」

リヴァイ「あぁ、なんかきらきら光ってるやつか」

ハンジ「そうほいほい見られるものではないけどね」

リヴァイ「昨日のお前の姿(透け透け下着)みたいにか」

ハンジ「――っ!/// もう、忘れろよ!!」

リヴァイ「つい昨日の事を忘れていたらボケジジイだろうが」


706 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:03:16 kc.SFzj6

ハンジ「リヴァイ、ジジイだったの?」

リヴァイ「違ぇ」

ハンジ「リヴァイがもっと年食ったらそうとう目付きの悪いおじいさんだろうね」

リヴァイ「別にいいだろ」

ハンジ「いい……のか?」

リヴァイ「ああ。いいからこっちに来い、寒い」


ハンジ「はいはい」ギュッ
リヴァイ「もう少し寝てろ」


ハンジ「目が溶けちゃうよ」
リヴァイ「溶かせ」


ハンジ「もう、溶けたら集めといてね」
リヴァイ「ああ」





707 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:03:49 kc.SFzj6

【普通じゃない話】


ナナバ「あ、ハンジ、これいらない?」

ハンジ「何これ、券?」

ナナバ「ペア券。くじ引きで当たったんだけど日にちが決まってて私は行けないんだよ」

ハンジ「そうなんだ、でも悪いよ」

ナナバ「使ってくれた方がいいんだよ。それにリヴァイと二人でいてもここだと多少は人目が気になるだろう?」

ハンジ「うーん、まぁねぇ…………多少?」

ナナバ「たまには自室以外で恋人同士水入らずで過ごすのもいいんじゃない?」

ハンジ「ナナバ……」


708 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:04:44 kc.SFzj6

ナナバ「お土産期待してるからさ」

ハンジ「うん。そうだね、ありがとう。お土産任せとけ」

ナナバ「土産話もね」

ハンジ「……普通の話でいいんだよね?」

ナナバ「ええぇ? そこはねぇ」ニヤニヤ

ハンジ「分かった。ナナバ、巨人と言っても一体一体個性というものがあるんだ」キリッ

ナナバ「待った! 分かった! 普通の土産話でいい」

ハンジ「じーっと見てくる巨人や四つん這いで来るものや……」ペラペラ

ナナバ(あー……スイッチが……)




709 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:05:17 kc.SFzj6

【何回目?】


リヴァイ「で、温泉か」

ハンジ「まぁ冬といえばねー」

リヴァイ「何回温泉に来ればいいんだ」

ハンジ「いいじゃんよ。場所は違うし」

リヴァイ「ここは部屋に露天風呂が付いているのか」

ハンジ「高級だよ。本当、ナナバにお土産奮発しないと」

リヴァイ「露天風呂に入りつつ酒を飲むか」

ハンジ「凄く酔いそうだなぁ、それ」




710 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:06:06 kc.SFzj6

【星に酒そして】


ハンジ「ふはー、露天風呂に酒っていいわぁ」

リヴァイ「酔いそうだと言ったくせに満喫してやがるな」

ハンジ「酔いたいからいいんだよ」

リヴァイ「すぎるなよ」

ハンジ「ここには私達だけしかいないんだよ?」

リヴァイ「俺が迷惑だ」


711 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:06:44 kc.SFzj6

ハンジ「潰れたらその辺に転がしてくれといたらいいから」

リヴァイ「風邪引くだろうが」

ハンジ「まぁまぁ、飲んだ飲んだ」トクトク

リヴァイ「……」グビッ

ハンジ「美味いだろ?」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「星空に温泉、酒に美女。最高でしょ?」

リヴァイ「四つの内のひとつが大嘘だな」




712 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:07:42 kc.SFzj6

【解放感】


ハンジ「ふはぁ……飲みながら入ってると暑いにゃぁー」フニャッ

リヴァイ「もう出たらどうだ?」

ハンジ「えぇー、せっかくだからもっと入ってたいなぁ」

リヴァイ「のぼせる」

ハンジ「あーそっかぁ……じゃあちょっと出る」ザバァ

リヴァイ「そうしろ」グビッ

ハンジ「あー、涼しい」デーン

リヴァイ「……まっぱで足開いて立つんじゃねぇ」ジッ

ハンジ「いいじゃん、リヴァイしかいないし」

リヴァイ「初めの時の恥じらいはどうした」グビッ

ハンジ「今更ねぇ。どんだけリヴァイの前で真っ裸になったと思ってんの?」


713 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:08:10 kc.SFzj6

リヴァイ「…………覚えてねぇな」ジッ

ハンジ「分からなくなるくらい見られたらさすがに慣れるっての」

リヴァイ「そんなものか」グビッ

ハンジ「……リヴァイ飲みすぎじゃない?」

リヴァイ「お前をつまみに飲んでるからな」ジッ

ハンジ「リヴァイ、酔ってるね……へ、へっくしょん!」

リヴァイ「風呂に浸かれ、風邪引く」

ハンジ「ふーい」ザブッ

リヴァイ「こっち来い」

ハンジ「はーい」ザブザブ

リヴァイ「……」グビッ

ハンジ「来たよー」

グイッ


714 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/01(日) 22:08:49 kc.SFzj6


リヴァイ「――――」
ハンジ「んん!?」ゴクンッ


リヴァイ「は……」

ハンジ「っ……びっくりしたぁー」

リヴァイ「美味いだろ」

ハンジ「あはは! やっぱり酔ってるねぇ。美味しかったよ」ニコッ

リヴァイ「そうか」グッ

ハンジ「あ」


リヴァイ「――――」
ハンジ「ん……」ゴクッ


リヴァイ「……もっと飲め」

ハンジ「ふふっ、泥酔しちゃいそうだね」




721 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:32:15 n0aUgHtw

【のぼせ】


ハンジ「はぁー、飲んだー温まったー」ヒック

リヴァイ「少し熱は冷ませ」スッ

ハンジ「あ、お水。ありがとう」ゴクゴク

リヴァイ「のぼせるなよ。倒れるぞ」

ハンジ「リヴァイが酒飲ませるからー。それにもうすでにのぼせちゃってるわー」ケラケラ

リヴァイ「頭冷やしておけ」

ハンジ「リヴァイにだよ」ケラケラ

リヴァイ「…………やはり冷やしておけ」

ハンジ「リヴァイはー?」ヒック

リヴァイ「あ?」


722 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:32:50 n0aUgHtw

ハンジ「リヴァイはのぼせてないの?」ズイッ

リヴァイ「……」

ハンジ「お返事は?」チョンッ

リヴァイ「……鼻をつつくな」ガシッ

ハンジ「お返事くれないからだよ……」スッ

リヴァイ「……分かってんだろ」


ハンジ「――――」
リヴァイ「――――」


ハンジ「っ……狡いの無し」チョイッ

リヴァイ「……」


〆∫

726 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:37:51 n0aUgHtw

【そんな祈りも嫌だけど】


――朝――


ハンジ「……………………」

リヴァイ「……………………」」

ハンジ「昨日」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「……」

リヴァイ「……確率は100%じゃねぇんだろ?」

ハンジ「まぁね。それに確か大丈夫な日だった筈」

リヴァイ「そうか」


727 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:38:55 n0aUgHtw

ハンジ「夢中でつい足絡めちゃって」

リヴァイ「俺もそれをどかそうとはしなかった」

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「お互い酔いすぎたね」

リヴァイ「加えて解放感に浸りすぎたな」

ハンジ「とりあえず様子見かな……」

リヴァイ「それ以外にねぇだろうな」

ハンジ「元々リスクは承知の上だし、いつものやり方だって確率は0じゃないものね」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「……出来てない事を祈るだけだね」

リヴァイ「…………ああ」




728 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:40:04 n0aUgHtw

【体調】


ハンジ「えーっとそれからこれが……よし、これで……」カリカリ

チュンチュン……

ハンジ「はっ! 朝だ……また徹夜しちゃったな。まぁお陰で終わったけど」

ハンジ「……」

ハンジ「……こんな不規則な生活じゃ宿るもんも宿らないよね」ソッ

ハンジ「何も心配することなかったかな」

コンコンッ

ハンジ「はーい」ガチャ

ナナバ「や」


729 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:40:48 n0aUgHtw

ハンジ「ナナバ」

ナナバ「ん? 顔色悪くないかい?」

ハンジ「そう? 徹夜したからかな」

ナナバ「……何日?」

ハンジ「うーん、二日?」

ナナバ「少しは自重しなさいな。若くないんだから」

ハンジ「うるさい。まだピチピチしてるよ」

ナナバ「ピチピチねぇ」

ハンジ「用事は?」

ナナバ「ああ、朝食一緒しないかと思って、お誘いだよ」

ハンジ「行く行く……うっ」


730 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:41:53 n0aUgHtw

ナナバ「ハンジ?」

ハンジ「気持ち悪い……」ウェッ

ナナバ「ちょっと……ほらこっち!」

ウエェェ

ハンジ「はぁ……」

ナナバ「徹夜なんてしてるからだよ。薬貰いな」

ハンジ「…………」

ナナバ「ハンジ?」




731 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:42:33 n0aUgHtw

【少しでも力に】


ギィー、バタンッ

ナナバ「どうだった?」

ハンジ「……」

ナナバ「ハンジ?」

ハンジ「軽い胃炎だった」

ナナバ「はい?」

ハンジ「加えて先ほどトイレに行った所、ありえないと分かりました」

ナナバ「え」


732 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/04(水) 21:43:23 n0aUgHtw

ハンジ「―――っくっそ恥ずかしい!!///」

ナナバ「あー……いやまぁ良かったじゃないか」

ハンジ「……うん」

ナナバ「ハンジ」

ハンジ「うん?」

ナナバ「何かあったら私に相談しなよ」

ハンジ「ナナバ……」

ナナバ「大して力になれないかもしれないけどさ……」

ハンジ「ありがとう、ナナバ」




740 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:28:07 W3Kzpopc

【何でもすぎれば良くない】


ナナバ「でもまたなんで胃炎?」スタスタ

ハンジ「いやぁ、徹夜が祟ったのと……」


「ハンジ!!」


ハンジ「あ、リヴァイ」

リヴァイ「ハンジ……」ハァ

ハンジ「なんか珍しく慌ててんね、どうしたの?」

リヴァイ「具合が悪くなって医者に行ったと……」

ナナバ「あぁ、ミケに伝言頼んでたから……」

ハンジ「そうだったんだ」

リヴァイ「……大丈夫なのか?」

ナナバ「!」

ナナバ(おぉ、こんな心配そうな表情のリヴァイ初めて見るな……私はお邪魔かな?)


741 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:28:43 W3Kzpopc

ナナバ「……じゃ、私は行くね」

ハンジ「あ……ありがとう、ナナバ」

ナナバ「いーえ」フリフリ

リヴァイ「……それで?」

ハンジ「大丈夫大丈夫。ただ胃が少し荒れただけ」

リヴァイ「……」

ハンジ「それから、あっちも大丈夫だった」

リヴァイ「!」

ハンジ「……宿ってはいなかったよ」

リヴァイ「そう……か」

ハンジ「ふふっ、なんだか複雑だよねぇ」

リヴァイ「…………ああ」

ハンジ「!」

リヴァイ「……それでなんで胃を悪くした?」


742 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:29:17 W3Kzpopc

ハンジ「あ、二日間徹夜しちゃったんだけど、その間コーヒー20杯くらい飲んじゃっててさー。
そりゃ気持ち悪くなるってもんだよね」ケラケラ

リヴァイ「お前……せめて発覚するまで身体を労りやがれっ!」ゴスッ!

ハンジ「いっだぁぁ!! げんこつはないじゃないかぁぁ!!」←涙目

リヴァイ「……クソがっ」チッ

ハンジ「……期限があって、どうしてもやらなきゃいけなかったんだ。
目を覚ますためにコーヒーも…………心配かけてごめん」

リヴァイ「……大したことはないんだな?」

ハンジ「うん、大丈……うっ」

リヴァイ「!」

ハンジ「うえぇぇぇ」

リヴァイ「おい!」

ハンジ「うぅ……コーヒーの飲みすぎは危険だ……」ウェッ

リヴァイ「馬鹿が」サスサス




743 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:29:51 W3Kzpopc

【至れり】


ハンジ「あ゙ー……」グッタリ

リヴァイ「仕事は終わっているんだろう? 暫く休んでおけ」

ハンジ「んー、そうだね」

リヴァイ「寝ろ」グイッ

ハンジ「おおぅ」ポスッ

リヴァイ「水は近くに置いておくからな」


744 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:30:28 W3Kzpopc

ハンジ「あはは、至れり尽くせりだなぁ」

リヴァイ「当たり前の事しかしていない」

ハンジ「風呂に入れって言わないんだ?」

リヴァイ「更に胃を悪くしそうだからな」

ハンジ「そいじゃ遠慮なく、おやすみー」

リヴァイ「身体は拭くが」

ハンジ「そうきたか」




745 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:31:04 W3Kzpopc

【これが最良の筈】


ハンジ「あ゙あ゙あ゙ー」

リヴァイ「おっさん臭ぇな」

ハンジ「身体拭くだけかと思いきやマッサージまでしてくれるとはあ゙あ゙あ゙ー」

リヴァイ「ついでだ」グッ

ハンジ「あー、そこいいわぁ」

リヴァイ「これで終わりだ」

ハンジ「んー……ありがとう、だいぶ楽になったよ」フハァー

リヴァイ「ああ。あとは寝ろ」

ハンジ「ほーい」ポフンッ


746 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:31:30 W3Kzpopc

リヴァイ「……」ポンッ

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「ふふっ、リヴァイに撫でられるのって気持ちいいなぁ」

リヴァイ「そうか」ナデナデ

ハンジ「ん……そのまま撫でて……――」…スゥ

リヴァイ「……」

ハンジ「」スースー

リヴァイ「……」ナデ…

リヴァイ「……複雑……か」

ハンジ「」スースー




747 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:32:00 W3Kzpopc

【胸に畳む】


――街――


ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「おい、次は何を買うん……」



おばさん「おや、もうすぐなんじゃない?」

妊婦さん「ええ、楽しみです」



リヴァイ「……」

ハンジ「あ、リヴァイ。次はだね」

リヴァイ「……」ポンッ

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……」ナデナデナデ

ハンジ「……」


748 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:32:31 W3Kzpopc

リヴァイ「…………行くぞ」ポンッ

ハンジ「……まぁ、さ」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「自由になったらね」

リヴァイ「……」

ハンジ「10でも20でも任せろ」

リヴァイ「大風呂敷広げたな」

ハンジ「私ならいける気がする」

リヴァイ「奇行種だからな」

ハンジ「あはは! そうだよ、だから大丈夫」

リヴァイ「……」

ハンジ「……今は最優先ですべき事がある。それを成さなければ何も出来やしない」

リヴァイ「……そうだな」


749 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:32:57 W3Kzpopc

ハンジ「諦めた訳じゃないよ。やれるさ」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「そいじゃ、その一歩の為にあと10冊ばかしの本を」

リヴァイ「却下だ」

ハンジ「えぇぇー!!」

リヴァイ「本ばかり買ってどうする」

ハンジ「これからの役に」

リヴァイ「立たねぇものばかりじゃねぇか。なんだこの‘不思議な蛙図鑑’ってのは」

ハンジ「蛙ってかなりの種類がいるんだよ」

リヴァイ「知らねぇよ」

ハンジ「そうだろ、知らないだろ?」

リヴァイ「そういう意味じゃねぇ」




750 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:33:45 W3Kzpopc

【三匹の猫】


リヴァイ「ん?」


ハンジ「うりうり」ナデナデ


リヴァイ「何してんだ?」ヒョイッ

ハンジ「やぁ、リヴァイ」

トラ猫「ミー」

リヴァイ「仔猫か」

ハンジ「この仔可愛いんだよ。初めは警戒心凄かったんだけど、馴れちゃうとさ」

トラ猫「ミー?」コロンッ

ハンジ「ほら、可愛い」ナデナデナデナデ

リヴァイ「……目付きは悪ぃな」

ハンジ「まぁ猫だしね」


751 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:34:16 W3Kzpopc

「ミャー!!」

ハンジ「ん?」

黒斑点猫「フゥー!!」

ハンジ「おぉ!? なんだ?」

リヴァイ「でかいが……まだ仔猫か?」

ハンジ「縞猫を守るみたいに立ってるね」

トラ猫「ミー!」

黒斑点猫「ミャー……」

ハンジ「ん? 縞猫の方が立場が上?」

黒斑点猫「ミャウ!」

トラ猫「ミ!」ゴンッ

ハンジ「あ、頭突きした」

リヴァイ「でかい仔猫がショボくれてるな」

「ミュ」


752 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/06(金) 23:34:55 W3Kzpopc

ハンジ「あ、なんかもう一匹来た」

リヴァイ「毛が光って見えるな」

ハンジ「薄い茶色なのかな? 金色に見えるね」

金毛猫「ミュミュウ」

トラ猫「ミー……」

ハンジ「なんか注意受けてる?」

リヴァイ「猫が?」


トラ猫「ミー」スリッ
黒斑点猫「ミャ!」


ハンジ「仲直りしたのかな?」

リヴァイ「金色の猫が満足げだな」

ハンジ「仲の良い三匹なんだろうね」




758 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:21:47 zQl5NOqo

【どこか変】


ハンジ「おやすみー」ポスッ

リヴァイ「ああ」

ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「……なんだ?」

ハンジ「ん? 別に」


リヴァイ「……」グイッ
ハンジ「わっ」


リヴァイ「……寝ろ」ギュッ
ハンジ「……うん」


リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「……」


759 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:22:13 zQl5NOqo


――朝――


ハンジ「あ゙ー、着替えるかぁ」ポリポリ

リヴァイ「さっさと着替えろ」バサッ

ハンジ「ぶへっ、投げるなよ」

リヴァイ「だらだらしているからだ」

ハンジ「へーへー」ゴソゴソ

リヴァイ「……」

ハンジ「?」

リヴァイ「……」フイッ

ハンジ「……」




760 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:22:48 zQl5NOqo

【やっぱり変】


リヴァイ「……」
ハンジ「ん……」


リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「んん……――」


リヴァイ「……」
ハンジ「――――」


リヴァイ「は……」

ハンジ「っ……」

リヴァイ「……」

ハンジ「どうしたの?」

リヴァイ「いや、もう行かねぇと」

ハンジ「そっか」


761 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:23:52 zQl5NOqo

リヴァイ「じゃあな」

ハンジ「うん」

ハンジ「……」


――別の日――


リヴァイ「……」

ハンジ「あ、リヴァイ」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「髪になんか付いてる」スッ

リヴァイ「っ……いい、自分で取る」スッ

ハンジ「そう?」

リヴァイ「ゴミか」

ハンジ「……ゴミだね」


762 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:24:25 zQl5NOqo


――また別の日――


ハンジ「リヴァイ」

リヴァイ「……ああ、ハンジ」

ハンジ「今日はそっちに行っても大丈夫?」

リヴァイ「……いや、今は少し忙しくてな。悪ぃが……」

ハンジ「そうなんだ? 忙しいなら仕方ないよ、気にしないで」

リヴァイ「ああ、またな」スタスタ…

ハンジ「うん、またねー」フリフリ

ハンジ「…………」




763 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:25:13 zQl5NOqo

【密談】


ハンジ「リヴァイが変なんだ」

ナナバ「ハンジじゃなくて?」

ハンジ「聞けよ」

ナナバ「冗談だよ」

ハンジ「ったく、相談に来たのに」

ナナバ「ごめんごめん。で?」

ハンジ「なんかよそよそしいというか心ここにあらずというか、私を避けてる感じ」

ナナバ「ふぅん?」

ハンジ「部屋に泊まる事はあるんだけど……」


764 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:25:51 zQl5NOqo

ナナバ「事はないわけ?」

ハンジ「うん……でもお泊まりも最近断られちゃうし、心なしかキスも少なくなった」

ナナバ「そうか……」

ハンジ「それに最近、人の着替えをじっと見る事もしないんだよね」

ナナバ「いや、それは見る方がおかしいでしょうが」

ハンジ「よく見られるから」

ナナバ「あいつ、ハンジに感化されて変になってるんじゃないの?」

ハンジ「失敬な」

ナナバ「なんか思い当たる事ないの?」

ハンジ「……多分アレからだよ」


765 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:26:38 zQl5NOqo

ナナバ「……」

ハンジ「やっぱりそこまでは困ると思ったのかな……」

ナナバ「うーん……それを覚悟の上での関係でしょう? それが理由とは思えないけど?」

ハンジ「想像と現実は違うから……」

ナナバ「リヴァイがそんな事で逃げるかねぇ?」

ハンジ「……じゃあ、別の理由?」

ナナバ「そうなるね」

ハンジ「なんかそっちの方が怖いんだけど」

ナナバ「ふん捕まえて縛って吐かせたら?」

ハンジ「やっぱりそれしかないかぁー」




766 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:27:20 zQl5NOqo

【裏返し】


――食堂――


ゲルガー「でよー、あと一歩ってところでなー」ガンッ

ケイジ「ははっ、また今みたいに酒が入ってたんだろ?」グビッ

ゲルガー「そこ酒場だぜ? 入ってねぇ方がおかしいだろ」

ヘニング「いい女だったのか?」グビッ

ゲルガー「おう! いいケツしたいい女だったぜ!」

ヘニング「下品な言い方だな……もう酔ったのか?」

ゲルガー「ケツ大事だろ。安産型だったぞ」

ヘニング「俺は身体重視じゃないからな。やっぱり優しい子だな」

ゲルガー「そりゃ、性格は優しい方がいいよな」


767 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:28:10 zQl5NOqo

ケイジ「多少気が強い方がお前には合ってる気がするけどな」

ゲルガー「尻には敷かれたくねぇ」

ヘニング「ケツ好きなんだろ?」

ゲルガー「それとこれとは別だ。ねー、ミケさん」ヒック

ミケ「いきなり俺に振るな」

ゲルガー「ミケさんはどんな人が好みなんですか?」

ミケ「お前、酔ってるな」

ケイジ「俺も聞きたいです」

ヘニング「俺も」

ミケ「……いい匂いの女だ」

ゲルガー「物凄く納得しました」


768 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:28:47 zQl5NOqo

ミケ「……」スンッ

ゲルガー「じゃ、リヴァイ兵長はどうですか?」

リヴァイ「……」

ケイジ(うおっ、あいつ)

ヘニング(酔いすぎだぞ、馬鹿が)

ゲルガー「どんな人が好みですか?」

ミケ「……」チラリッ

リヴァイ「…………淑やかで清楚な女だ」

ミケ「ぶふっ」

リヴァイ「……」ジロリ

ミケ(おっと)


769 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:30:05 zQl5NOqo

ゲルガー「へー! でもまぁそんな感じですよね! 清楚な子いいですよねぇー!!」ヘロヘロ

ケイジ「満足したならもう黙れ、な?」

ヘニング「お前は酒で身を滅ぼすタイプだな」

リヴァイ「…………チッ」



壁∥ナナバ「……」

壁∥ハンジ「……」

壁∥ナナバ「なんかタイミング悪い所に出くわしたね」

壁∥ハンジ「…………違うって言ってたのに」ボソッ

壁∥ナナバ「へ?」




770 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:31:05 zQl5NOqo

【空振り】


ナナバ「や、リヴァイ」

リヴァイ「話ってのはなんだ?」

ナナバ「落ち着いて話したいからこの部屋でいいかい?」ガチャッ

リヴァイ「資料室?」

ナナバ「ここは人があまり来ないからね。聞かれたくない話なんだ」

リヴァイ「分かった」スッ

バタンッガチャンッ


771 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/09(月) 22:31:50 zQl5NOqo

リヴァイ「!?」

本棚|ハンジ「つーかまーえたー」ニヤァ

リヴァイ「ハンジ!?」


扉∥ナナバ「じゃ、ごゆっくりー」スタスタ


リヴァイ「……これはどういう事だ?」

ハンジ「ちょっと大事な話があってね。中からは開けられないから覚悟しろ」

リヴァイ「普通に呼び出せ。逃げねぇよ」

ハンジ「あれ? そうなの?」




776 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:44:56 J4bJP1wc

【さらり】


リヴァイ「はぁ……で、なんだ?」

ハンジ「なんで最近私を抱かないの?」 ←ど直球

リヴァイ「……」

ハンジ「……やっぱり私との子供は嫌?」

リヴァイ「違ぇ」

ハンジ「…………できる事が怖い?」

リヴァイ「……違う」

ハンジ「じゃあ……私が嫌に」

リヴァイ「違う」

ハンジ「本当に?」

リヴァイ「? 何故それをしつこく疑う?」


777 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:45:23 J4bJP1wc

ハンジ「だってじゃあ、何なんだよ。なんでいきなり私に手を出さなくなったんだ」

リヴァイ「それは……」フイッ

ハンジ「! ……やっぱり寄り添う相手は私じゃないと思ったんだろう?」

リヴァイ「違う」

ハンジ「できてないって分かった時、複雑そうだったのは少しくらい期待してくれていたと、
がっかりしてくれていたんだと思ってたのに……それは勘違いだった?」

リヴァイ「ハンジ! そうじゃねぇ。勘違いじゃねぇ、それは間違っていない」

ハンジ「だって、淑やかで清楚な女性が好みなんだろう?」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「私と真逆だし」

リヴァイ「あぁ、聞いていたのか」

ハンジ「前は違うって言ってたのに」ムスッ

リヴァイ「お前は阿呆か? 正直に好みを言ってどうする」


778 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:45:52 J4bJP1wc

ハンジ「……」

リヴァイ「……お前、分かってて言ったな?」

ハンジ「いや……でも、好み変わったか戻ったのかなとは少し考えた」

リヴァイ「変わってねぇよ。何故そう思った」ハァー

ハンジ「急に抱かれなくなったらそう思うよ。他に好きな人でもできたのか、とか」

リヴァイ「……」

ハンジ「それにリヴァイの理想が変わったのなら、
それとかけ離れている私はあなたの傍にいる資格があるのかなとも」

リヴァイ「その理想はわざと言った事だろうが。
それに資格ってなんだ。俺がお前を好きだという以外に何も必要ねぇだろ」

ハンジ「そりゃそうだけど、あまりに納得がいきすぎ……今なんて言った?」

リヴァイ「さぁな」




779 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:46:39 J4bJP1wc

【脱走】


ハンジ「ずるいな、また誤魔化す」

リヴァイ「ちゃんと聞いてねぇお前が悪い」

ハンジ「私が悪者か。まぁいいや、ちゃんと聞いたし。で?」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「私への気持ちが変わってないならなんなの?」

リヴァイ「……」

ハンジ「だんまりかい。でも吐くまでここから出さないからね」

リヴァイ「……それは」

ハンジ「うん」

リヴァイ「…………」

ハンジ「……リヴァイ?」ヒョイッ ←覗き込み

リヴァイ「……っ」

ハンジ「?」


780 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:47:17 J4bJP1wc

リヴァイ「……悪い、後でいいか?」フイッ

ハンジ「ダメ」ガシッ

リヴァイ「――っ、頼む」

ハンジ「リヴァイ?」

リヴァイ「今俺に触るな」バッ

ハンジ「えっ……?」

ハンジ(振り払われた……)ズーンlll

リヴァイ「――っ、悪い……嫌だとかそういう事じゃねぇ」ソッ…

ハンジ「あ、うん……」シュンッ

リヴァイ「……っ」ピタッ

ハンジ「?」

ハンジ(顔に触れようとして止めた? なんで?)

リヴァイ「…………」グッ

ハンジ(眉間のシワが深い……何か苦しんでいる風だな。いや、耐えてる? 何を?)

リヴァイ「――っ悪い」ダッ


781 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:47:48 J4bJP1wc

ハンジ「えっ? ちょっ、そっち窓……」

ガタッ、ダンッ!

ハンジ「はあぁ!? 窓から逃げやがった!! しまった、ここ二階だ!!」

ハンジ「ナナバ! ナナバー!! 開けてー!!」ドンドン!!

ハンジ「ちくしょう! 逃がさない為に内側から開けれないように細工したのが裏目に出た!!」


ナナバ「ちょっと、どうし――」ガチャッ

ハンジ「クソッ! 逃がすかっ!」ザッ!

ナナバ「ハンジ?」

ハンジ「窓から逃げられた! 追いかける!!」ダッ!

ナナバ「窓?」

――ヒョオォォォ

ナナバ「……何階ならよかったんだろうか?」フム




782 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:49:15 J4bJP1wc

【捕獲】


――人気のない廊下――


リヴァイ「チッ……クソッ、逃げちまった。情けねぇ」

リヴァイ「だが……少し落ち着かねぇと……」ハァー


ドドドドドドト゛ト゛┣゛┣゛┣゛!!


ハンジ「いたぁぁぁ!! 待てコラァァァ!! 逃がすかぁぁぁぁぁ!!!」

リヴァイ「ハンジ!?」ダッ!

ハンジ「逃げんなぁぁ!!!」ゴォォ!!

リヴァイ「!? なんだ、アイツ、異常な速さで」

ハンジ「とりゃあぁぁぁ!!」ズザー!

リヴァイ「ぐっ!!」


783 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:49:46 J4bJP1wc

ドッターン!!


ハンジ「うわはははははは!! 人類最強転ばせてやった!!」ノシッ!
リヴァイ「……チッ」 ←屈辱


ハンジ「逃げねぇとかいいながら逃げやがって」ゼーゼー
リヴァイ「……」


ハンジ「吐け」ギロッ
リヴァイ「……気に入らねぇ構図だな」


ハンジ「身から出た錆だろ。逃げなきゃこうはならなかった」ハァ…ハァ…
リヴァイ「……」


ハンジ「そんなに言いたくない事?」ハァ…
リヴァイ「……――っ」


ハンジ「もしかして欲が湧かないとか……」ビクッ
リヴァイ「……」


784 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:50:24 J4bJP1wc


ハンジ「そ、そうではないみたいだね……///」
リヴァイ「息切らして騎乗位状態でいられたらそりゃあな」


ハンジ「いや、その程度で元気になられても……///」
リヴァイ「……汗はかいているし、お前はシャツのボタンをいつも一個ははずしている……」スッ


ハンジ「えっ」
リヴァイ「……鎖骨が見える」スルッ


ハンジ「あっ……リヴァイ……人気はないけど……ここ廊下……ん」
リヴァイ「!」ハッ!


――グイッ

ハンジ「あ」

リヴァイ「悪い……」フイッ


785 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:50:58 J4bJP1wc

ハンジ「……リヴァイ」キュッ

リヴァイ「……」

ハンジ「逃げないで。ちゃんと話し合わないとおかしな事になるでしょう? 前にもそういった話をしただろ?」

リヴァイ「……ああ」

ハンジ「話してくれるね?」

リヴァイ「…………ああ」

ハンジ「じゃあ、場所を変えようか。リヴァイの部屋でいい?」

リヴァイ「……いや、お前の部屋にしてくれ」

ハンジ「? いいけど」

リヴァイ「……」




786 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:52:21 J4bJP1wc

【綺麗な部屋】


ハンジ「はい、どうぞー」

リヴァイ「…………チッ」

ハンジ「なんで舌打ちするんだよ。ちゃんと片付けてるだろ」

リヴァイ「それがまずい」ボソッ

ハンジ「はい?」

リヴァイ「いや、いい」ハァー


787 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:53:00 J4bJP1wc

ハンジ「? とりあえずソファにどうぞ」

リヴァイ「……」ポスッ

ハンジ「……」ポスッ

リヴァイ「……隣じゃなくて……」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「いや……」フイッ

ハンジ「??」




788 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/12(木) 21:54:12 J4bJP1wc

【ここで許したら進まない】


ハンジ「はい、じゃあ、話す」

リヴァイ「……」

ハンジ「だんまりじゃ話が進まないから、ほれほれ」バシバシッ

リヴァイ「足を叩くな」

ハンジ「焦らすからだよ。リヴァイが変になったのはあの事件の後だろ? あれに関してる?」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「でもできるかもしれない事は初めに覚悟していたよね? 受け入れてくれてた筈だ」

リヴァイ「ああ、今でもそこは変わらねぇ。できたら産んでくれ」

ハンジ「――っ///」

リヴァイ「?」

ハンジ「くっ! たまに来る一撃が凄すぎてくらっとくる。負けるか! かかってこい!!」

リヴァイ「何と闘ってやがる」




796 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:30:35 eKEQb3Jk

【理由は】


ハンジ「子供の事じゃないし、気持ちが離れた訳でもないならなんなのさ」

リヴァイ「ある意味子供の事ではあるな」

ハンジ「……目をさっきから合わせない事も関係あるかな?」

リヴァイ「……ああ」

ハンジ「何?」

リヴァイ「欲に負けそうになる」

ハンジ「欲?」

リヴァイ「あれはよくねぇ」

ハンジ「何が?」

リヴァイ「だから少し収まるまでお前を抱くのはやめておこうかと」


797 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:31:13 eKEQb3Jk

ハンジ「主語はどこだよ」

リヴァイ「……お前の中でイきたくなる」

ハンジ「………………はい?」

リヴァイ「今までとは段違いだった」

ハンジ「え、ちょっと待って」

リヴァイ「次抱いたら途中でやめられるか……」

ハンジ「うおーいっ!! ちょっと待てぇ!! それ以上言われるとやばそうだから待て!///」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「なんだ、じゃねぇ。理由はそれ?」

リヴァイ「そうだが」


798 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:32:09 eKEQb3Jk

ハンジ「――――」ポカーン

リヴァイ「間抜けヅラだな」

ハンジ「言えよっ!! 変に勘繰っただろ!」

リヴァイ「言う前に襲いかねなかったからな」

ハンジ「堪えろよ」

リヴァイ「それができてりゃ逃げてねぇ」

ハンジ「今できてるじゃん!!」

リヴァイ「あと一歩でまずい」

ハンジ「ぎりぎりか……はっ! それで片付いてるのがまずいのか」

リヴァイ「散らかってりゃ多少は萎えるかと思ってお前の部屋にしたが無駄だった」

ハンジ「おぉう……なんて事だ。綺麗な部屋がダメな日がくるとは」




799 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:33:22 eKEQb3Jk

【情けない】


リヴァイ「はぁぁぁ……」

ハンジ「でかいため息だね」

リヴァイ「情けねぇ」

ハンジ「えぇ? 何がだよ」

リヴァイ「……お前は研究をしなきゃならねぇ」

ハンジ「うん」

リヴァイ「だから俺は気をつけてる。万が一の覚悟をしながらも」

ハンジ「うん……」


800 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:34:07 eKEQb3Jk

リヴァイ「万が一は受け入れる。だが今の俺はお前の事も考えず自分の欲望だけで行動しちまいそうでお前に触れない」

ハンジ「……」

リヴァイ「前はキスまでならできた。今はそれすらも危ねぇ。
こんなに自制が利かねぇなんざ情けなさすぎて腹が立つ」ワシャワシャ

ハンジ「………………」

リヴァイ「……呆れたか」

ハンジ「……ふっ、あはははは!」

リヴァイ「何笑ってやがる」チッ

ハンジ「はは……はぁー、呆れちゃいないよ。でも……もうリヴァイの馬鹿タレ」

リヴァイ「馬鹿で悪かったな」


801 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:34:45 eKEQb3Jk

ハンジ「いや、そんな理由なら良かったよ。最悪も覚悟してたからホッとした」ハァー

リヴァイ「良くねぇよ。お前下手したら俺に無理矢理孕まされるかもしれねぇんだぞ?」

ハンジ「まぁそれは困るけども。それよりも嫌われた訳じゃなくて本当に良かったよ」

リヴァイ「それはねぇから安心しろ」

ハンジ「! んふふ、そっかー」ニコー

リヴァイ「…………」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……今は笑うな」チッ

ハンジ「なんと無茶な」




802 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:36:11 eKEQb3Jk

【一撃】


ハンジ「ねぇ、じゃあどうするつもりなんだい?」

リヴァイ「……このままだとどこかでまたやらかすかお前を無茶苦茶にしかねない。
とはいえ落ち着けば今までどおりヤれるかもしれねぇ……」

ハンジ「……」

リヴァイ「だから少し頭を冷やそうかと思ったんだが」

ハンジ「なるほどね。だけど思っクソ不安だったんだけども?」

リヴァイ「…………悪い」

ハンジ「それで頭は冷えそう?」

リヴァイ「……」

ハンジ「……どこかでやらかすからもう二度と私に触れないつもりなの?」

リヴァイ「それは……」

ハンジ「私は嫌だよ?」


803 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:37:00 eKEQb3Jk

リヴァイ「だが」

ハンジ「リスクは覚悟の上で関係を深めた。違うかい?」

リヴァイ「……」

ハンジ「どのみちリスクは0じゃない」

リヴァイ「分かっている。だが確率を高めるのは問題だろうが」

ハンジ「んー……実はさリヴァイ。確実とは言えないがかなりの確率で避 できる方法もなくはないんだよね」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「副作用もあるから壁外調査の時に合わせる為に仕方なく服用するものなんだけど」

リヴァイ「服用……薬か?」

ハンジ「体調管理の為にね。全く、女ってのは面倒だよ」

リヴァイ「お前が女でなけりゃ俺が困るが」

ハンジ「――っ/// また強烈な一撃がっ」クゥッ

リヴァイ「?」




804 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:37:57 eKEQb3Jk

【満足度合い】


ハンジ「――っていう薬」

リヴァイ「……」

ハンジ「いや、この為に使うのはどうかとは思うんだけどね。まぁなんていうか万が一の為かな」

リヴァイ「……」

ハンジ「確率は中々高いらしい。医者に聞いたんだ」

リヴァイ「聞いたのか」

ハンジ「そりゃね。でも相手が誰かなんて言ってないよ」

リヴァイ「……そうか」

ハンジ「そんなわけでなるべく中は勘弁してほしいけども手がないわけじゃない」


805 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:38:43 eKEQb3Jk

リヴァイ「……それはごくたまにならいいと聞こえるが?」

ハンジ「いやまぁなんというかさー……私だけいつも良くしてもらってる気がしてたところもあってさ」

リヴァイ「そうでもないが」

ハンジ「そうなんだ?」

リヴァイ「お前を身が捩る程よがらせたり、恍惚とした表情を見」

ハンジ「わあぁぁあぁぁぁっ!!!///」

リヴァイ「いきなりうるせぇな」

ハンジ「突然変態発言するなよっ!!///」

リヴァイ「お前には一番言われたくねぇな」




806 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:39:31 eKEQb3Jk

【主犯はどちら?】


ハンジ「とにかく、我慢はよくない。むしろ悪化しそうだし」

リヴァイ「そうかもしれんが……」

ハンジ「本当にこのままずっと触らないつもり? それで収まると思うの?」ジッ

リヴァイ「……」

ハンジ「……私はこのまま抱かれないのは嫌だよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「まぁ、なるべく自制はしてね」

リヴァイ「……」

ハンジ「それに……ねぇ、リヴァイ」

リヴァイ「……」

ハンジ「……」…ソッ


807 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:40:17 eKEQb3Jk

リヴァイ「……」

ハンジ「……私はリヴァイに触れたいよ」ナデ…

リヴァイ「――――」

ハンジ「? リヴァ」


リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「んんん!!?」


リヴァイ「――――」スルッフニュッ
ハンジ「んーっ!?」


リヴァイ「はっ……」

ハンジ「リヴァ、ちょっ、ストップ」

リヴァイ「断る」プチプチ

ハンジ「断るな! いきなりすぎるよ!!」


808 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/14(土) 22:41:11 eKEQb3Jk

リヴァイ「知るか。だから言っただろうが」レロッ

ハンジ「んぁ……何……を?」

リヴァイ「自制が利かねぇから触らねぇようにしていた、と」

ハンジ「いや、まぁそうだけども」

リヴァイ「煽ったお前が悪い」

ハンジ「……ははっ、また悪者か。……いいよ、悪者になってやる。だけど」スルッ

リヴァイ「?」

ハンジ「あなたは被害者ではなく共犯者だからね?」

リヴァイ「――……はっ、いいだろう」

ハンジ「ふふっ」

リヴァイ「……覚悟しろ」ナデ…

ハンジ「う……ちょっと怖いなぁ」




822 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:44:42 Bm3s8V8o

【大打撃】


ハンジ「うぅ……」グッタリ

リヴァイ「大丈夫か?」サラッ

ハンジ「今回は無茶苦茶な方でした……何度か意識飛んだし、腰……というか全身痛い」

リヴァイ「だから言ったんだ」ナデ…

ハンジ「小出しにしろよ、小出しに。下手に我慢するからでしょうが」

リヴァイ「まぁそうだな、ヤってみて分かったがお前を弄り倒していればある程度満足できるようだ」

ハンジ「人を実験体みたいに」クッ

リヴァイ「たまにはされる側になれ」

ハンジ「もうやだ、リヴァイねちっこい!」ボフッ


823 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:45:07 Bm3s8V8o

リヴァイ「嫌か、ならまた暫く触らないでおく」

ハンジ「ごめんなさい。そっちの方が嫌です」

リヴァイ「はっ……」

ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「……なんだ?」

ハンジ「ふふっ、リヴァイの笑った顔好きだよ」ニコー

リヴァイ「――――っ」

ハンジ「ん? どうした?」

リヴァイ「お前は……」ハァー

ハンジ「何故にため息?」




824 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:45:53 Bm3s8V8o

【密かな告白】


ハンジ「そろそろ寝ようか」

リヴァイ「そうだな、少し疲れた」

ハンジ「まぁ、あれだけ色々したらねぇ」

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……」ナデ…

ハンジ「……リヴァイ?」ドキッ

グイッ


825 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:46:17 Bm3s8V8o


リヴァイ「……」ギュッ
ハンジ「わっ」


リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「? このまま寝るの?」


リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「ねぇ、リヴァイ……」


リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……寝ている」


リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(……こんなにすんなり寝ちゃうリヴァイも珍しいね)


826 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:47:12 Bm3s8V8o


リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(……眉間も緩んでるなぁ)クスッ


リヴァイ「」ギュゥ
ハンジ(力強く抱き締められてるけど優しい……こんなに慈しむような抱擁されたらこっちの顔も緩んじゃうわ)


リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ(精一杯愛してくれているんだよね……)


リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「…………愛してるよ、リヴァイ」ギュゥ





827 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:48:09 Bm3s8V8o

【突然のお願い】


ハンジ「おはよー」

リヴァイ「……ああ」ボー

ハンジ「よく寝てたね。はい、着替え」

リヴァイ「ああ、ありがとう」

ハンジ「珍しく私が先に着替え終わっちゃったよ」

リヴァイ「そうだな」ゴソゴソ

ハンジ「余程体力気力使ったのかね?

リヴァイ「そうかもな」シュルッ

ハンジ「結局のところ欲求不満だったって事だよねぇ」


828 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:48:40 Bm3s8V8o

リヴァイ「乱暴にひっくるめるとそうなるな」

ハンジ「やっぱり我慢はよくないんだよ」

リヴァイ「お前に負担をかけたくなかっただけだ」

ハンジ「――っ/// リヴァイのそれって無自覚だよね」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「いや、なんでもない。結局負担かかりまくりだったけどね」

リヴァイ「……」

ハンジ「ところでさー」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「暫くスカーフ貸してよ」

リヴァイ「は?」




829 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:49:20 Bm3s8V8o

【昨日の名残】


ハンジ「ふんふふーん」ヒラヒラ

モブリット「あれ? ハンジさん、それリヴァイ兵長のスカーフじゃないですか?」

ハンジ「うん。ちょっとのどを痛めててね。何か巻くものないかと考えたらリヴァイが浮かんだから奪ってきた」

モブリット「ハンジさん……」ハァー

ニファ「でもスカーフ似合いますね、ハンジ分隊長」

ハンジ「そうかい?」

ケイジ「リヴァイ兵長、怒らなかったんですか?」

ハンジ「んや? のど痛いから貸してって言ったら怪訝な顔しつつも貸してくれたよ」

ゴーグル「リヴァイ兵長、優しいですね」


830 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:49:44 Bm3s8V8o

ハンジ「まぁ、貸してくれなかったら勝手に持ってくだけだけどね」

ゴーグル「あぁ……諦めてるんですね」

ニファ「のど痛めてらっしゃるんですよね? 蜂蜜入りの飲み物お持ちしますね」

ハンジ「……ありがとう、ニファ」ニコッ


ナナバ「……」

リヴァイ「入り口で何をしてる」

ナナバ「ああ、リヴァイ。あんた、つけちゃいけない所に痕つけたね?」

リヴァイ「……っ」ギクッ

ナナバ「やっぱりか。首筋鎖骨辺りは気をつけなよ」

リヴァイ「……分かっている」

ナナバ「ま、仲直りできたようで何よりだけどさ」


831 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:50:44 Bm3s8V8o

リヴァイ「迷惑をかけた」

ナナバ「別に構わないよ。あんた達が仲違いしているとなんだか落ち着かないからね」

リヴァイ「そうなのか……」

ハンジ「人の研究室の入り口で何話し込んでんの?」

ナナバ「あんたがスカーフつけてると男前度が上がるなって」

リヴァイ「おい、そんな話は……」

ハンジ「マジか! そんなに似合うか! 今度からスカーフつけようかな」

リヴァイ「やめておけ。よだれかけに成り下がるだけだ」

ハンジ「リヴァイよだれかけつけてんだって」

ナナバ「いい年したおっさんがねぇ」

リヴァイ「……お前らまとめて始末するぞ」




832 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:51:22 Bm3s8V8o

【そうくるとは】


ハンジ「あぁ、今日も寒いねー」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「リヴァイの腹貸してよ。手を温めたいから」

リヴァイ「誰が貸すか」

ハンジ「じゃ、首」

リヴァイ「俺が冷える」

ハンジ「手が寒いー」

リヴァイ「両手を出せ」スッ

ハンジ「ん? はい」スッ

リヴァイ「……」ギュッ

ハンジ「?」


833 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/18(水) 21:52:35 Bm3s8V8o

リヴァイ「本当に冷てぇな」スゥー

ハンジ「えっ」

リヴァイ「はぁー……」ゴシゴシ

ハンジ「――っ!?///」

リヴァイ「はぁー……」ギュッ

ハンジ「あ、あぅ……///」

リヴァイ「少しは違ぇだろ」

ハンジ「うん、うん、もう大丈夫///」アセッ

リヴァイ「あ? まだ冷てぇが……お前なんで顔は赤いんだ?」

ハンジ「ね、熱が顔に集まっちゃったかなーあはは///」

リヴァイ「?」




842 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:10:23 qMXWs5Zg

【まみれる】


――調査兵団本部中庭――


ハンジ「今日はいい陽気だね」ストンッ←座った

リヴァイ「ああ」ストッ

ハンジ「そういやビスケットを貰ったんだ。食べようよ」ガサガサ

リヴァイ「飲み物がいるな」

ハンジ「そうだね、持ってくるよ。これ持ってて」スッ

リヴァイ「ああ」

スタスタスタスタ……

リヴァイ「……」

「ミー」

リヴァイ「! ……あの時の縞猫か?」

トラ猫「ミー」ノシッ

リヴァイ「何膝に乗っかってやがる」ガッ←頭掴んだ


843 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:11:11 qMXWs5Zg

トラ猫「ミー?」ゴロゴロ

リヴァイ「……ビスケット目当てか?」

トラ猫「ミー」

リヴァイ「……」スッ

トラ猫「ミャウミャウ」モグモグ

リヴァイ「喉渇かねぇのか?」

トラ猫「ミー?」

リヴァイ「とりあえず膝から降りろ」ガッ

トラ猫「ミ」

「フゥー!!」

リヴァイ「……ああ、予想できた」

黒斑点猫「ミ゙ャアーオゥー」

トラ猫「ミ!!」

黒斑点猫「ミャ、ミャー」


844 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:11:58 qMXWs5Zg

金毛猫「ミュ」

黒斑点猫「ミャー……」シュンッ

金毛猫「ミュー」ノシッ

リヴァイ「何故乗る」

黒斑点猫「ミャー……」シブシブ

リヴァイ「お前は嫌なら乗るな」

トラ猫「ミー」ゴロゴロ

金毛猫「ミュー」ゴロゴロ

黒斑点猫「ミャ」ムスッ

リヴァイ「…………」

リヴァイ(動けねぇ)

ハンジ「お待たせー……何してんの?」

リヴァイ「ハンジ、助けろ」




845 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:14:05 qMXWs5Zg

【さらに追加】


ハンジ「あはは、なんでかなつかれてんだ?」ナデナデ

黒斑点猫「ミャー」ゴロゴロ

リヴァイ「そいつ以外にな」

ハンジ「なんでだろうね。私が横に座ったとたん移動してきたし」

リヴァイ「この縞猫の頭を掴んだからかもな」

ハンジ「何してんの」

リヴァイ「許可なく登ってきたもんでな」


846 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:14:34 qMXWs5Zg

ハンジ「いじめられてるとでも思ったのかもね」

リヴァイ「ビスケットやったのにか」

「ニャー」

ハンジ「あ、茶トラだ。久しぶり」

茶トラ猫「ニャ」

仔猫's「「「「ミュー」」」」

黒猫「……」

リヴァイ「嫌な予感がする」




847 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:15:39 qMXWs5Zg

【放置】


リヴァイ「…………」

ハンジ「ぶふっ、くくっ、ぶふふっ」プルプル

リヴァイ「お前の所為だろうが、どうにかしろ」

ハンジ「みんなが乗りたそうだったからリヴァイを寝転がしてみただけじゃないか」

リヴァイ「間髪入れずに乗られた」

仔猫達「「「「「「ミー!」」」」」」

茶トラ猫「ニャ」

黒猫「……」


848 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:16:16 qMXWs5Zg

ハンジ「すげぇ猫まみれ」ナデナデ

黒斑点猫「ミャー」ゴロゴロ


ペトラ「ハンジさん! そこで何し……リヴァイ兵長!!?」


リヴァイ「……」チッ

ハンジ「やぁ、ペトラ……とみんな。リヴァイにどこまで猫が乗るか実験中なんだよ」

オルオ「な、何してるんスか、分隊長」

エルド「あ、あの猫達か……あれ? 増えてません?」

グンタ「ハンジ分隊長が抱っこしてる仔猫と縞猫と金色っぽいのは初めて見るな」

ハンジ「その三匹は仲良しみたいだよ。何故かこの仔はリヴァイが好きじゃないみたいだけど」


849 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:16:54 qMXWs5Zg

黒斑点猫「ミャー」

ペトラ「何故ですかねぇ……でも可愛いですねぇ」ホワンッ

オルオ「俺は大丈夫だろうか……」ソッ

黒斑点猫「ミャ」

オルオ「おお、大丈夫だった」ナデナデ

ペトラ「あ、ずるい。私も!」

ワイワイ……

リヴァイ「…………誰かこいつらをどうにかしろ」

仔猫達「「「「「「ミー」」」」」」




850 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:18:25 qMXWs5Zg

【初めて】


ハンジ「ここだよ、みんな」ガサッ

リヴァイ「ほぅ」

エルヴィン「池が見事に凍っているな」

ミケ「ふむ」スンッ

ナナバ「へぇ」

ハンジ「練兵場にある秘密のスケートリンクだよ」

ミケ「氷の厚さは大丈夫なのか?」

ハンジ「大丈夫! 余程でない限り割れないよ」

エルヴィン「しかし薄い所もあるようだから気を付けなければな」

ミケ「ああ、そうだな」

ナナバ「ま、やってみようか」


851 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:19:08 qMXWs5Zg

ハンジ「スケート靴も用意したよ」

ミケ「用意周到だな」

ハンジ「まぁね」

リヴァイ「これでどうするんだ?」

ハンジ「!」

エルヴィン「したことないのか」

リヴァイ「地下街にいたしな。上に来ても興味もなかった」

ハンジ「私が教えてあげるよ」

リヴァイ「ああ」

エルヴィン「……」

ミケ「……」

ナナバ「……面白そう」ボソッ




852 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:19:52 qMXWs5Zg

【連繋】


リヴァイ「……」シャー

ハンジ「くっそつまんねぇ」

ナナバ「あっさり覚えたね」

ミケ「よろよろするリヴァイを見てみたかったが」

エルヴィン「初めだけだったな」

ハンジ「しかも私より速いし」

リヴァイ「お前ら何固まっている」シャッ

エルヴィン「覚えが早いな」

リヴァイ「そんなに難しいものでもないだろ」


853 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/21(土) 22:20:35 qMXWs5Zg

ハンジ「このやろう……よし、勝負だ」

リヴァイ「何故だ」

ハンジ「いいから。行くよ!」シャッ!

リヴァイ「! 待て!! ハンジ、そっちは……」

ハンジ「えっ」

ピシッ!

リヴァイ「チッ!!」シャッ!

ミケ「!!」シャッ!

エルヴィン「ナナバ、火を焚く! 準備を!」

ナナバ「了解!」




862 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:12:57 bB9ip4Mg

【そういう意味も】


リヴァイ「ハンジ、動くな!」

ハンジ「やば……」

ピシピシ……

ミケ「……俺は陸からお前を支える」シャッ!

リヴァイ「ああ、頼む」

パキンッ!

ハンジ「あ……」

ドボンッ

リヴァイ「ハンジ!!」ガシッ

ミケ「リヴァイ!」ガッ

ハンジ「リ、リヴァ……」ガタガタ


863 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:13:26 bB9ip4Mg

ピシッ……ピシピシ

リヴァイ「――っ! ミケ、すぐに引き上げるぞ」

ミケ「ああ」

グイッ……ザパァッ

ハンジ「あ、あばばばば」ガタガタ

リヴァイ「これを羽織れ」バサッ

ミケ「陸に近い所だったのは不幸中の幸いだな」

エルヴィン「火を起こした。こちらに来い」

ハンジ「あああ……暖かい」

ナナバ「ほら、温かい飲み物」スッ

ハンジ「あああありがとう」ガタガタ

リヴァイ「回りをよく見ろ馬鹿が」

ミケ「下手をすれば最悪な事になっているぞ」


864 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:13:56 bB9ip4Mg

ハンジ「ごごごごめん」ガタガタ

エルヴィン「怪我はないか?」

ハンジ「だ、大丈夫」ブルブル

ナナバ「早く戻ろうか」

リヴァイ「そうだな。ハンジ、乗れ」

ハンジ「え? リヴァイ濡れちゃうよ? 歩くから大丈夫だよ」ブルブル

リヴァイ「震えてる奴を歩かせるより俺が運んだ方が速い」

エルヴィン「確かにな」

ナナバ「遠慮せずリヴァイの背に乗っておきなよ。早く着替えないと」

ハンジ「わ、分かった」スッ

リヴァイ「……」

ハンジ「あー……リヴァイ暖けぇー」

ミケ「…………なるほど」ボソッ




865 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:14:47 bB9ip4Mg

【人前なんだが】


ハンジ「あ゙ー」グスッ

リヴァイ「見事に風邪だな」

ハンジ「だね、へっくしょい!!」

リヴァイ「馬鹿が」

ハンジ「馬鹿だけど馬鹿ばか言わないでよ」

ミケ「大丈夫か?」

ナナバ「お見舞いだよー」

エルヴィン「ほら、みかんだ」

ハンジ「ありがとー」

リヴァイ「みかんはミケか?」


866 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:15:15 bB9ip4Mg

ナナバ「今回は買ってきた」

ミケ「何故俺だ」

エルヴィン「よく持ってきているからな」

ハンジ「リヴァイ、みかんー」

リヴァイ「ああ」ムキムキ

ハンジ「あーん」

リヴァイ「ん」スッ

ハンジ「甘い」モグモグ

エルヴィン「……」

ミケ「……」

ナナバ「……こっちが甘いよ」




867 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:16:00 bB9ip4Mg

【寝る前にはやらねば】


ハンジ「なんかみんな呆れて帰っていったね」モグモグ

リヴァイ「……」←理由を聞いた

ハンジ「リヴァイ?」

リヴァイ「気にするな。それより寒くはないか?」

ハンジ「大丈夫だよ」

リヴァイ「そうか」

ハンジ「熱あるから暑いくらいだよ」


868 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:16:32 bB9ip4Mg

リヴァイ「……」

ハンジ「あ……」

リヴァイ「……」ガタッ

ハンジ「待った! まだ拭かなくていいから!」

リヴァイ「桶の水を替えてくるだけだ」

ハンジ「そ、そう」

リヴァイ「どうせ拭くわけだしな」

ハンジ「やっぱりそのつもりじゃないか!!」




869 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:17:32 bB9ip4Mg

【甘えっ子】


ハンジ「はぁー、すっきりさっぱりした」

リヴァイ「だろうが」

ハンジ「いやぁ、風邪ひいてると肌がぴりぴりする事あるじゃない?」

リヴァイ「まぁな」

ハンジ「触られるとぞわぞわしちゃって」

リヴァイ「その言い方だと嫌がられているようだな」

ハンジ「そうじゃないよ」

リヴァイ「分かっている。あとはゆっくり休め」

ハンジ「部屋に戻る?」

リヴァイ「そっちの方がいいか?」

ハンジ「……ここにいて」ギュッ


870 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:18:03 bB9ip4Mg

リヴァイ「掴まなくても逃げねぇよ」

ハンジ「うん」ギュッ

リヴァイ「お前は熱を出すとそうなるな」ナデ…

ハンジ「?」

リヴァイ「分からなくていい。休め」ナデナデ

ハンジ「ん……」ウトウト

リヴァイ「……」ナデナデ

ハンジ「」スースー

リヴァイ「……寝たか」

ハンジ「」ギュッ

リヴァイ「掴んだまま、か」

ハンジ「」スースー

リヴァイ「早く治せ」ナデ…




871 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:19:16 bB9ip4Mg

【風習】


ハンジ「治ったー! リヴァイ看病ありがとうね!」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「さりげに部屋も片づけられてるし」

リヴァイ「ついでにな」

ハンジ「一家にひとつリヴァイだな」

リヴァイ「物扱いするんじゃねぇ」

ハンジ「あはは、でもリヴァイは私のだから他の所に行っちゃダメだよ?」

リヴァイ「……」

ハンジ「……あのさ、リヴァイ」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「今日って閏日なんだけどね」


872 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/23(月) 22:19:56 bB9ip4Mg

リヴァイ「ああ」

ハンジ「ある所ではこの日だけ女性から男性へのプロポーズが公認されてて
男性はそれを断る事ができないという恐ろしい習わしがあったんだって」

リヴァイ「……」

ハンジ「他の所に行っちゃダメだよ?」

リヴァイ「行かねぇよ。行く必要もねぇ」

ハンジ「! うん」

リヴァイ「お前こそふらふらしそうだがな」

ハンジ「失礼な。しないよ」

リヴァイ「巨人相手に」

ハンジ「………………しないよ」

リヴァイ「なんだ、今の間は」







878 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:17:29 0x5jjpRs

【ハンジ愛でる】


ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「なんだ?」


ハンジ「……」ギュッ
リヴァイ「?」


ハンジ「……」ナデナデ
リヴァイ「……撫でるな」


879 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:18:05 0x5jjpRs


ハンジ「だって今日は小さいものを愛そうという日だから」

リヴァイ「だってじゃねぇよ」ベリッ

ハンジ「あ、せっかく愛でてたのに」

リヴァイ「ふざけるな」

ハンジ「本気なのにー」ニヤニヤ

リヴァイ「……覚えてろよ」

ハンジ「?」




880 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:18:53 0x5jjpRs

【リヴァイ愛でる】


リヴァイ「……」フニッ

ハンジ「ん……」

リヴァイ「……」フニフニナデナデ

ハンジ「ぁ……んん……」

リヴァイ「……」フニフニ

ハンジ「んぁ……なんか今日は随分丁寧に胸揉んでるね?」

リヴァイ「小さいものを愛そうという日だからな」フニフニ

ハンジ「!?」

リヴァイ「はっ……」フニフニ


881 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:19:23 0x5jjpRs

ハンジ「コノヤロウ! 触んな!」ベリッ

リヴァイ「せっかく愛でてやっていたのに」

ハンジ「っかぁーー!! ムカつくぅぅ!!」

リヴァイ「お前が先にやったんだろうが」

ハンジ「う」

リヴァイ「丁寧に愛でてやるからおとなしくしてろ」

ハンジ「――っ/// て、丁寧にしなくていいから」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「もう! いいからいつも通りにしろよ!///」

リヴァイ「訳の分からねぇ奴だな」




882 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:20:16 0x5jjpRs

【変態発言】


リヴァイ「……」ズズズズ

ハンジ「……」ジッ

リヴァイ「……なんだ?」カチャンッ

ハンジ「いや、熱くないのかなって」

リヴァイ「前も言っていたな。慣れだ」

ハンジ「ふぅん、真似してみよう」スッ

リヴァイ「……」

ハンジ「あっつ!! ちょっと耳たぶ貸して!」ムニッ


883 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:20:49 0x5jjpRs

リヴァイ「あ? おい」

ハンジ「あー冷やっこい」ムニッ

リヴァイ「……」

ハンジ「耳たぶって大抵冷えてるよね」ムニムニ

リヴァイ「揉むな」

ハンジ「熱いものを触ったら耳たぶを触るってのは少しでも冷やす為かな」ムニムニ

リヴァイ「おい」

ハンジ「火傷を負わない程度なら耳たぶで充分って事かな」ムニムニ

リヴァイ「やめろ」ペシッ

ハンジ「あ、気持ちよかったのに」


884 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:21:19 0x5jjpRs

リヴァイ「自分の耳たぶ揉んでろ」

ハンジ「リヴァイのがいいのにー」

リヴァイ「馬鹿か」

ハンジ「いいじゃん、揉ませろ」

リヴァイ「断る」

ハンジ「揉ーまーせーろー」スッ

リヴァイ「やめろ、変態が」ガッ

エルヴィン「……何を揉む気なんだ?」

ハンジ「おや、エルヴィン」




885 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:22:07 0x5jjpRs

【待った】


エルヴィン「耳たぶか」

リヴァイ「なんだと思ったんだ」

エルヴィン「逆なら色々と考えるところだったがな」

ハンジ「はい、そこまで。あ、そうだ、エルヴィンの耳たぶ触らせてよ」

リヴァイ「!」

エルヴィン「俺のか? 構わないが」

ハンジ「人によって違うだろうから試しにね」スッ…

ガシッ

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……」←腕を掴んでる

エルヴィン「……」


886 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:22:42 0x5jjpRs

ハンジ「リヴァイ? 離してよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ?」

エルヴィン「……リヴァイので我慢したらどうだ?」

ハンジ「だって触らせてくれないし」

リヴァイ「……」

エルヴィン「と、言っているが?」

リヴァイ「…………」

ハンジ「……じゃあ、ニファの耳たぶ触ってこよう」

リヴァイ「セクハラするな」スッ

ハンジ「なんでセクハラだ!」




887 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:23:12 0x5jjpRs

【独占欲】


ハンジ「ふにふにだなー」ムニムニ

リヴァイ「……」←揉ませてる

エルヴィン「……」

リヴァイ「……なんだ?」

エルヴィン「いや?」

ハンジ「ふにふにー」ムニムニ

リヴァイ「……いつまでやったら気がすむ?」

ハンジ「もうちょっと」ムニムニ


888 : ◆uSEt4QqJNo :2015/02/27(金) 22:23:53 0x5jjpRs

エルヴィン「……」

リヴァイ「なんだ?」

エルヴィン「いいや? あまり揉むと腫れるんじゃないか?」

ハンジ「ああ、そうだね。もうやめておくよ」スッ

リヴァイ「……」フゥ

エルヴィン「……」クッ

リヴァイ「……なんだ?」

エルヴィン「何も?」

リヴァイ「……」チッ

ハンジ「なんで舌打ち?」



897 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:49:46 Td7JSCJw

【センス】


ハンジ「リヴァイ、お土産何がいい?」

リヴァイ「紅茶」

ハンジ「一択かい」

リヴァイ「中央にはいい紅茶がある」

ハンジ「そりゃそうだけど」

リヴァイ「お前の見立てに掛かっている」

ハンジ「! ……ふ、受けて立とうじゃないか」

リヴァイ「ネタに走るなよ」

ハンジ「……チッ」

リヴァイ「やはりか」




898 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:50:29 Td7JSCJw

【ハマる】


ハンジ「リヴァイただいまー!」ドンッ

リヴァイ「……なんだ、これは」

ハンジ「紅茶」

リヴァイ「量が多くねぇか?」

ハンジ「いろんな種類買ってきた。グラムで売っててさ、高いからちょっとずつね」

リヴァイ「一種類で構わなかったんだが……」

ハンジ「色々あったからね。ダージリン、アッサム、ウバ、ディンブラ、キーモンとか」

リヴァイ「ほぅ」


899 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:51:12 Td7JSCJw

ハンジ「ダージリンなんかファーストフラッシュがあってさ!」

リヴァイ「……」

ハンジ「高かったけど高級であるゴールデン・ティップスが多いみたいだから仕方ないね」

リヴァイ「店主から色々聞き出したか」

ハンジ「……紅茶って複雑すぎない?」

リヴァイ「自分の気に入ったもん見つけりゃそれでいい」

ハンジ「はまる人は深く知りたがるんだろうけどね」

リヴァイ「お前の巨人狂いと同じでな」

ハンジ「私は自分で見出さなきゃいけないからね。もっとはまってるさ」

リヴァイ「……」ゲンナリ


900 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:51:49 Td7JSCJw

ハンジ「あなたに関してもまだまだ見出さなきゃいけない事だらけで大変だよ」

リヴァイ「……それは俺の台詞でもあるな。お前に関しちゃさっぱり分からねぇ事もある」

ハンジ「あはは! 全部分かっちゃつまらないじゃないか」

リヴァイ「まぁな」

ハンジ「さ、リヴァイ。紅茶入れて?」

リヴァイ「入れ方は習って来なかったのか?」

ハンジ「リヴァイが知ってるだろうからいいやと思って」

リヴァイ「……」ガタッ

ハンジ「待ってるねー」

リヴァイ「……チッ」




901 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:53:20 Td7JSCJw

【蘊蓄】


ハンジ「……はぁー。リヴァイの入れた紅茶は美味しいねぇ」

リヴァイ「そうか」ズズズズ

ハンジ「うん。これはダージリン? 色味はオレンジ色だけどストレート?」

リヴァイ「ああ、ストレートだ。香りを楽しむものだしな。アッサムはミルクティー向きだ」

ハンジ「そうなんだ」

リヴァイ「ウバは渋味とメントール風の爽やかさがあってストレートでもいいがこれもミルクティーに向いている」

ハンジ「へー」

リヴァイ「ディンブラはバラのような上品な香りのするフレーバーの紅茶だ。アイスティーで飲むのがいい」

ハンジ「……うん」


902 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:54:00 Td7JSCJw

リヴァイ「キーモンは甘い香りとスモーキーな味が特徴だな。
キーマン、キームンと呼ばれる事もある。これはストレートがいい」

ハンジ「……」

リヴァイ「ダージリンだが一番摘み、所謂ファーストフラッシュより
セカンドフラッシュの方が味・コク・香りともに良いとされる」

ハンジ「…………」

リヴァイ「オータムナル、秋摘みとなると渋味も加わりミルクティーに合うようになる」

ハンジ「……リヴァイ紅茶屋開いたら?」

リヴァイ「……」

ハンジ「……」

リヴァイ「……悪くない」フム

ハンジ「マジか」




903 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:54:33 Td7JSCJw

【いつかの話】


ハンジ「リヴァイが紅茶屋やっても接客できなさそう」コクッ

リヴァイ「……」ズズズズ

ハンジ「あ、私がやればいいか」

リヴァイ「任せた」

ハンジ「努力する気ゼロだな」

リヴァイ「だが壁外へ旅をしたいんじゃなかったか?」

ハンジ「あー……流しの紅茶売りでもする?」


904 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:55:00 Td7JSCJw

リヴァイ「壁外に人いるか?」

ハンジ「その内増えるだろうし落ち着いたら紅茶屋やるのもいいかもね」

リヴァイ「ああ……そうだな」

ハンジ「ふふっ」

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「夢ばっか増えるなと思ってね」

リヴァイ「何もないよりマシだろ」

ハンジ「……うん、そうだね」




905 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:55:38 Td7JSCJw

【植物】


ハンジ「おや? 馬酔木だ」

リヴァイ「アセビ?」

ハンジ「馬を近づけないようにね」

黒馬「ブルル」

リヴァイ「?」

ハンジ「これはね、馬が酔う木と呼ばれているんだ」

リヴァイ「酔うのか」

ハンジ「葉に毒があって食べた馬が酔った様にふらふらするんだよ」


906 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/03(火) 21:56:10 Td7JSCJw

リヴァイ「……近寄るなよ」ポンッ

黒馬「ブルル?」

ハンジ「この辺りはアセビが多いね。草食動物が沢山いるのかな?」

リヴァイ「どういう意味だ」

ハンジ「アセビは避けられるから相対的に他の木が少なくなるんだよ」

リヴァイ「なるほど」

ハンジ「葉を煎じると殺虫剤にもなるらしいけど素人が手を出すとまずいね」

リヴァイ「同じ葉でも紅茶とはえらい違いだな」

ハンジ「まぁね。この辺りで狩りするとよさそうだね」

リヴァイ「壁外でなければな」





916 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:13:34 xm5/9fqA

【迷惑の量】


ハンジ「リヴァイ、いつも部屋を綺麗にしてくれたり風呂の心配してくれたりありがとう」

リヴァイ「いきなりなんだ。気色悪い」

ハンジ「失礼な。感謝の日だよ」

リヴァイ「あぁ」

ハンジ「いつもしてもらっている事って感謝を忘れがちでしょう?
こういった日にきちんと普段の感謝を伝えるってのは大事だと思うんだ」

リヴァイ「……そうだな」

ハンジ「どんなに気心しれた相手でも感謝の気持ちを忘れて
当然だと思うようになったらおしまいへの秒読み待ったなしだよ」

リヴァイ「そうだな」


917 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:14:20 xm5/9fqA

ハンジ「そんなわけで、本当に毎回毎回ありがとうございます」ペコー

リヴァイ「ああ」

ハンジ「……リヴァイからのは?」

リヴァイ「俺から……?」

ハンジ「なんかあるでしょうよ」

リヴァイ「……」

リヴァイ「…………」

リヴァイ「………………」

ハンジ「無いのか!?」

リヴァイ「いや…………すぐに思いつかないだけだ……多分」

ハンジ「多分!?」

リヴァイ「あー……あれだ俺の言いたい事を纏めてくれたり……」


918 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:15:02 xm5/9fqA

ハンジ「うんうん」

リヴァイ「えー……」

ハンジ「もう無いの!?」

リヴァイ「あー……身体を触らせてくれたり……?」

ハンジ「待った! それはなんか違う!!」

リヴァイ「そうか……あぁ、心配してくれたりか」

ハンジ「そうそう、そういうの」

リヴァイ「…………とかありがとう」

ハンジ「それだけ!?」

リヴァイ「……思いついたら言う」

ハンジ「くそっ、他にもあるだろって具体例が出せないのが悔しいっ!!」




919 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:16:25 xm5/9fqA

【一時休憩】


リヴァイ「……ふぅ」

リヴァイ(書類がやっと終わった)

リヴァイ「紅茶飲みてぇな」

ハンジ「リヴァーイ! お茶しようぜぇー!」バターン!!

リヴァイ「……ノックくらいしろ」

ハンジ「まぁまぁ。クッキーも持ってきたよ」

リヴァイ「丁度休憩を取ろうと思ったところだ」

ハンジ「おお! 私ってばナイスタイミングだね」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「リヴァイ程美味しく入れられてはいないけど紅茶だよ。飲もう」

リヴァイ「ああ」




920 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:17:35 xm5/9fqA

【良い笑顔】


ハンジ「はぁー、紅茶飲んでると和むねぇ」

リヴァイ「そうだな」ズズズズ

ハンジ「リヴァイと飲んでると尚更だねぇ」ニコー

リヴァイ「……ハンジ」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「傍にいてくれて感謝する、ありがとう」

ハンジ「!!?!?///」

リヴァイ「……」ズズズズ

ハンジ「は? はい? え? 何?」


921 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:18:07 xm5/9fqA

リヴァイ「“思いついたら言う”と言っていただろ」カチャンッ

ハンジ「あ、うん。そう言ってたけど……その……///」

リヴァイ「なんだ、違ったか」

ハンジ「いいや! あってる! あってるよ!!」

リヴァイ「ならいいだろ」

ハンジ「そうなんだけど、ただちょっと……///」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「て、照れる……かな?///」ヘヘッ

リヴァイ「……」

ハンジ「ふへへ、ありがとうねぇ」ニコー

リヴァイ「……ああ」




922 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:18:43 xm5/9fqA

【とにかく謝意を】


ハンジ「……」

リヴァイ「……」ズズズズ

ハンジ(以前のリヴァイだったら言わなかったよね……)

リヴァイ「……」カチャンッ

ハンジ(でも今回はちゃんと言ってくれた)

リヴァイ「……」

ハンジ「んふふー」ニコニコ

リヴァイ「なんだ?」


923 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:19:16 xm5/9fqA

ハンジ「嬉しいなぁーって」ニコニコ

リヴァイ「……」

ハンジ「傍にいる事を感謝してもらえるって嬉しいものだね」

リヴァイ「……そうか」

ハンジ「私も感謝してるよ。傍にいてくれる事、いさせてもらえる事。本当にありがたいね」

リヴァイ「もうやめろ」

ハンジ「なんで?」

リヴァイ「更にそれ以上の事を言わなきゃならねぇような気になる」

ハンジ「……本っ当にありがたいよね! リヴァイが生きてる事に感謝なんて当たり前なくらいで!」

リヴァイ「何を言わせたいんだ」




924 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:19:47 xm5/9fqA

【ミントの香り】


リヴァイ「……」フワーン~

ハンジ「またリヴァイからミントな香りが」

リヴァイ「雑草をむしっていたらミントを見つけてな。邪魔だから抜いたんだが」

ハンジ「ミントなおじさんか」

リヴァイ「何か嫌な響きだな」

ハンジ「じゃあ薄荷おじさん」


925 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/07(土) 20:20:16 xm5/9fqA

リヴァイ「それも嫌な響きだ」

ハンジ「我が儘だなー。じゃミント大使」

リヴァイ「我が儘じゃねぇし、大使でもねぇ」

ハンジ「ミント兵長」

リヴァイ「ミントから離れろ」

ハンジ「大使」

リヴァイ「何故それを残す」






931 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:09:19 mZTUBbh6

【次も必ず】


ハンジ「ふぅ……」

リヴァイ「どうした?」

ハンジ「もうそろそろコートも必要ないなーと思ってさ」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「リヴァイからもらったコート、結構着たけどね」

リヴァイ「ああ、公私共に使っていたな」

ハンジ「これからも大事に使わせてもらうよ」

リヴァイ「そうか」

ハンジ「また次の冬に着ないとね!」

リヴァイ「……ああ、着ろ。必ずな」




932 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:10:05 mZTUBbh6

【冗談を言う顔】


――ハンジ研究室――


ハンジ「やぁ、リヴァイ」

リヴァイ「何か用か」

ハンジ「次の演習なんだけど私の班と合同でしてもらえないかい?」

リヴァイ「構わねぇが」

ハンジ「良かった! それで、この辺りの練兵場を使ってやりたいんだけどね」バサッ

リヴァイ「ああ」


933 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:10:33 mZTUBbh6



――休日:リヴァイ自室――



ハンジ「リヴァーイ!」デローン
リヴァイ「……重い」


ハンジ「ひっどいなぁー」ケラケラ
リヴァイ「……」


ハンジ「ん? どした?」
リヴァイ「お前、普段と俺と二人でいる時と態度が違うな」


ハンジ「すんげぇ今更だね」スッ

リヴァイ「まぁ、前から思ってはいたんだが……」

ハンジ「そりゃそうでしょうよ。リヴァイだって違うじゃないか」

リヴァイ「そうか?」

ハンジ「そうだよ。違わなかったらそれはそれでどうかと思うけど?」


934 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:11:38 mZTUBbh6

リヴァイ「まぁ、そうか。人前でヤるわけにもいかねぇしな」

ハンジ「おっさん、口を慎め。なんでそういう違いだ」

リヴァイ「冗談だ」

ハンジ「だから冗談が分かりにくいっての。真顔で言うな」

リヴァイ「どんな顔で言えと言うんだ」

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「…………」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイってあんまり笑わないよね。だからたまに笑うと嬉しくなるよ」

リヴァイ「考える事を放棄したな?」




935 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:12:25 mZTUBbh6

【戻り寒波】


ハンジ「明日外でお昼食べない? サンドイッチでも持って」

リヴァイ「構わねぇが」

ハンジ「ピクニック決定ー。サンドイッチ作るね」

リヴァイ「ああ」


――次の日――


ヒョオォォォ……

リヴァイ「……雪降ってるな」

ハンジ「これだから春先は! せっかく作ったのに!」

リヴァイ「雪でも見ながら食うか」

ハンジ「雪見か。お酒用意する?」

リヴァイ「昼間だ」




936 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:13:33 mZTUBbh6

【安らぐ場所】


ハンジ「サンドイッチがつまみってあんまりだね」グビッ

リヴァイ「勝手に人の酒飲みやがって」

ハンジ「あの辺りに隠してあるなんてお見通しだよ」ケラケラ

リヴァイ「飲みすぎるなよ」

ハンジ「うーん、私が飲みすぎるのってリヴァイの所為な気がする」

リヴァイ「人の所為にするな」

ハンジ「いやぁははははは」

リヴァイ「笑って誤魔化すな」


937 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:14:01 mZTUBbh6

ハンジ「ついつい甘えちゃうんだよね」

リヴァイ「……」

ハンジ「二人きりでお酒ってなるとねー」

リヴァイ「他に人がいても飲みすぎてるじゃねぇか」

ハンジ「あれは楽しくてね。でもべろんべろんになるのはやっぱりリヴァイがいるときだけだよ」

リヴァイ「……そりゃ迷惑な話だな」


 ハンジ「安心して身を任せられる人がいないとね」トンッ
リヴァイ「……」


 ハンジ「雪、降ってるねー」
リヴァイ「もう春なのにな」





938 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:14:45 mZTUBbh6

【名前】



ハンジ「んふふ、リヴァイリヴァイー」ベッタァー
リヴァイ「……昼間から泥酔しやがって」


ハンジ「リヴァイー」ギュー
リヴァイ「さっきからうるせぇな、なんだ」


ハンジ「呼んだだけー」ケラケラ
リヴァイ「なんなんだ」


ハンジ「なんでもないよー」
リヴァイ「訳が分からねぇ」


939 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/11(水) 22:15:27 mZTUBbh6


ハンジ「名前を呼べる幸せを噛み締めているんだよ」スッ

リヴァイ「あ?」

ハンジ「最愛の相手が目の前にいて名前を呼べるなんて幸せじゃないか」

リヴァイ「……」

ハンジ「ね、リヴァイ」ニコッ

リヴァイ「……そうだな……ハンジ」






944 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:11:33 DGxhO2mg

【白い日】


ハンジ「ああぁー!!!」ガシガシ

リヴァイ「うるせぇ」

ハンジ「捕獲却下ぁぁぁー!!!」ガンッ!

リヴァイ「今回は先に進むのが目的だからな」

ハンジ「分かってるよー……あぁ……」

リヴァイ「これでも飲んで落ち着け」カチャッ

ハンジ「紅茶か、ありがとう」

リヴァイ「……茶請けだ」コトッ


945 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:12:19 DGxhO2mg

ハンジ「……」

リヴァイ「……」ズズズズ

ハンジ「ふわふわだね」フニフニ

リヴァイ「そうだな」カチャン

ハンジ「真っ白だ」パクッ

リヴァイ「ああ」

ハンジ「甘い」モグモグ

リヴァイ「そうか」

ハンジ「ふふっ、ありがとう。おいしいよ、マシュマロ」

リヴァイ「ああ」




946 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:13:35 DGxhO2mg

【隣】


――街――


ハンジ「あ、靴買っておかないと」

リヴァイ「靴?」

ハンジ「今度夜会にでなきゃいけないでしょ?」

リヴァイ「……」シワー

ハンジ「眉間にシワ寄せないでよ。私だって嫌なんだから」

リヴァイ「エルヴィンだけ行きゃいいだろうに」

ハンジ「ま、たまにはパトロンにいい顔見せておかないとね」


947 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:14:32 DGxhO2mg

リヴァイ「……妙なモノ見せるんじゃねぇぞ」

ハンジ「巨人の話をしたら罰を受ける手筈を整えられてるよ。エルヴィンによって」ハァー

リヴァイ「そっちもだが……」

ハンジ「?」

リヴァイ「……妙に着飾られてもな」

ハンジ「あぁ、無い無い。なんの心配してるんだか」

リヴァイ「……」

ハンジ「……隣にはあなたがいてくれるんだろ?」ニコッ

リヴァイ「……ああ」




948 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:15:24 DGxhO2mg

【女装?】


ハンジ「これかなー? いや、こっちか……」

リヴァイ「ヒール高ぇな」

ハンジ「リヴァイも上げ底しとく?」

リヴァイ「誰がするか」

ハンジ「まぁ存在感でかいからいらないか。あんまり高いヒールだと転けそうだな」

リヴァイ「高いヒールに細い爪先……」

ハンジ「動きづらいよねぇ」

リヴァイ「女は大変だな」

ハンジ「本当、女の人って大変だね」

リヴァイ「お前も女だろうが」




949 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:16:37 DGxhO2mg

【エスコート】


――夜会――


ハンジ「ふぅー、やっぱり疲れるね」

リヴァイ「……」ヌォーン~

ハンジ「リヴァイ、顔に出まくってるよ」

リヴァイ「元から目付きも悪ぃから問題ねぇだろ」~ヌォーン

ハンジ「自分で目付き悪いとか言っちゃってるよ」

リヴァイ「もう帰ってもいいだろ」

ハンジ「エルヴィンに確認しないとねー」キョロキョロ


950 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:17:47 DGxhO2mg

リヴァイ「……おっさんと話をしている」

ハンジ「あー……話しかけられないね」

リヴァイ「はぁ……せめてあっちに行っていても構わねぇよな?」

ハンジ「庭に噴水とか凄いねぇ。私も行くよ。疲れた」

リヴァイ「ああ」スッ

ハンジ「! ふふっ」ギュッ

リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「いや? なんでもないよ」ニコッ

リヴァイ「?」

ハンジ(今、凄く自然に手を差し出してくれたなぁ。当たり前みたいに)ニコニコ




951 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:18:41 DGxhO2mg

【馴れない所作】


ハンジ「ふぅ、少しは落ち着くね」

リヴァイ「ハンジ、足を見せてみろ」

ハンジ「はい?」

リヴァイ「足だ」

ハンジ「へ? こ、こんな所で何言ってるんだい? 会場から離れてるとはいえ」

リヴァイ「足、痛ぇんだろ?」

ハンジ「う」ギクッ

リヴァイ「さっきから庇ってやがったからな」ストッ

ハンジ「あ、ちょっと」

リヴァイ「そこに座れ」

ハンジ「……はい」ストンッ


952 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:19:22 DGxhO2mg

リヴァイ「あぁ、やはりな」

ハンジ「馴れない靴だからね。靴擦れしちゃったよ」アハハ

リヴァイ「きつかっただろ」シュルッ

ハンジ「……うん」

リヴァイ「我慢するんじゃねぇ」シュルシュル

ハンジ「……」

ハンジ(な、なんか目の前でひざまずかれると照れるな)

リヴァイ「? どうした?」

ハンジ「う、ううん。なんでもないよ」

リヴァイ「そうか?」

ハンジ(うぅ、その状態でこっち見られると更に照れるよ)

リヴァイ「よし、なるべく目立たないように巻いた。先に帰るか」

ハンジ「えっ、でも……」

リヴァイ「言伝てを頼んでおく。急病という事にしておこう」


953 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/14(土) 22:20:02 DGxhO2mg

ハンジ「……ありがとう」

リヴァイ「当然の事だ」

ハンジ「――……嬉しいよ」フッ

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ?」


リヴァイ「――――」
ハンジ「!?」


リヴァイ「――戻るぞ」

ハンジ「びっくりした。全く……リヴァイ」スッ

リヴァイ「あ?」

ハンジ「口紅ついてるよ」ゴシッ

リヴァイ「あぁ……」




959 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:17:03 yotw7Ll2

【抱えたい】


リヴァイ「大丈夫か?」

ハンジ「もう少しで部屋に着く。頑張るよ」ヨロヨロ

リヴァイ「別に頑張らなくていい」ヒョイッ

ハンジ「うわっ!?」

リヴァイ「俺が運べばいいことだ」スタスタ

ハンジ「いや! 恥ずかしいからいいよ!! 下ろして!」ジタバタ

リヴァイ「暴れるな。今更なんだ、よくこうやって運んでいるだろうが」

ハンジ「それは部屋の中でだろ? 人前でこんな運ばれ方ほとんどされたことないし……」

リヴァイ「人前……?」


960 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:17:39 yotw7Ll2

ハンジ「夜だし人気もないけどいつ人に出くわすか分からないでしょ? 宿舎なんだから」

リヴァイ「そうだが……なら担ぐか」

ハンジ「ドレス姿でそれはちょっと嫌だな」

リヴァイ「我が儘な野郎だな」

ハンジ「野郎じゃねぇよ。歩くから支えててよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ?」

リヴァイ「人に出くわしたら説明すりゃいい。一目で分かるしな」スタスタ

ハンジ「なんでそんなに頑ななんだよ」

リヴァイ「いいから大人しくしていろ」




961 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:18:39 yotw7Ll2

【我が儘?】


ハンジ「はぁ……人に会わなくてよかった」ホッ ←ベッドに腰掛けてる

リヴァイ「水を持ってきた。足はどうだ?」スッ

ハンジ「ああ、ありがとう。足は軽く皮が剥けてる程度だね。すぐに治るよ」ゴクッ

リヴァイ「とりあえず洗っておこう」

ハンジ「桶まで……用意いいね」

リヴァイ「足を出せ」

ハンジ「はいはい」

リヴァイ「まぁ、大したことねぇな」チャプッ

ハンジ「脱いじゃえばね」


962 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:19:20 yotw7Ll2

リヴァイ「だが足だからな。ちゃんと洗っておかねぇと」チャプチャプッ

ハンジ「……」

ハンジ(またひざまずきだし、今度は足洗われてるし……どこ見てたらいいんだろう?)

リヴァイ「……」チャプッ…サワッ

ハンジ「!?」ビクッ

リヴァイ「……」ツー

ハンジ「リヴァイ、ちょっと! ふくらはぎは靴擦れ起こしてないよ!」

リヴァイ「だろうな」ツー

ハンジ「だぁぁ!/// それ以上手を上に持ってこないで!」

リヴァイ「……」サワッ

ハンジ「ぁっ……む、無言で拒否した!?」


963 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:20:19 yotw7Ll2

リヴァイ「……」レロッ

ハンジ「ひゃうっ!?/// ふくらはぎ舐めるな!」

リヴァイ「……」チュゥ…

ハンジ「ふぅっ! う、内腿に痕つけない……で……」ビクッ

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「くぅっ、目でモノを言いやがって!」

リヴァイ「着飾りゃその気になるだろ」

ハンジ「口に出されても困るな」

リヴァイ「やはり我が儘だな」ギシッ

ハンジ「我が儘なのはあんただ!!」




964 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:21:37 yotw7Ll2

【仕草】


ハンジ「ね、桶片付けてからにしようよ……あ」

リヴァイ「後でいい」ツー

ハンジ「ん……でも」

リヴァイ「うるせぇ」フニッ

ハンジ「あっ」ビクッ!

ガンッ、バシャッ

ハンジ「あ」

リヴァイ「……」

ハンジ「あっちゃぁ。床が」

リヴァイ「……チッ」

ハンジ「ついでに爪先が痛いわ」ジンジン

リヴァイ「足、水に浸けたままだったな」


965 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:22:40 yotw7Ll2

ハンジ「だね。片付けないと」ムクッ

リヴァイ「いい、俺がやる。足を拭け」スッ

ハンジ「ありがとう。でもひっくり返したの私だし」ゴシゴシ

リヴァイ「足、痛ぇんだろ? そこで待機してろ」ゴトッ

ハンジ「あ、やめる気はないんだね」

リヴァイ「当たり前だ」フキフキ

ハンジ「あはは」コロンッ ←寝転んで頬杖ついてる

リヴァイ「……」

ハンジ「本当、あなたは優しいね」クスクス

リヴァイ「……」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「掃除そっちのけにしたくなるな」チッ

ハンジ「?」




966 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:23:35 yotw7Ll2

【成功】


ハンジ「ん……」パチッ

ハンジ「ふぁあーよく寝た」

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「まだ寝てら」

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「……」


ハンジ「……」スッ
リヴァイ「」スゥスゥ


ハンジ「ハンジに好きだと言いたくなーる」ボソボソ
リヴァイ「……」ピクッ


967 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:24:19 yotw7Ll2


ハンジ「……好きだと言いたくなーる」ボソボソ
リヴァイ「……」スゥスゥ


ハンジ「いっそ巨人も好きだと言いたくなーる」
リヴァイ「ならねぇよ」


ハンジ「おぉ? 起きてたのか」スッ

リヴァイ「何をしてた」

ハンジ「睡眠学習?」

リヴァイ「洗脳か」

ハンジ「失礼なー」

リヴァイ「もう少し上手く誤魔化せ」


968 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:25:00 yotw7Ll2

ハンジ「な、何が」ギクッ

リヴァイ「はっ……」グイッ

ハンジ「あ」


リヴァイ「---」ボソッ
ハンジ「――っ!?///」


リヴァイ「これでいいか?」スッ

ハンジ「は、はい……///」

リヴァイ「チッ、起き抜けに何やってんだ」

ハンジ「洗脳」

リヴァイ「お前」




969 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/16(月) 22:26:06 yotw7Ll2

【季節より】


ハンジ「今日はいい天気だね」

リヴァイ「今時期はややこしいな」

ハンジ「寒かったり暖かかったりねー」

リヴァイ「今日は丁度いいくらいだな」

ハンジ「こんな日は散歩だよ! 行こうや」

リヴァイ「ババくせぇな」

ハンジ「やかましいわ。嫌なら一人で行くよ」

リヴァイ「行かねぇとは言ってねぇ」

ハンジ「偏屈オヤジが」

リヴァイ「うるせぇな」

ハンジ「あなたの方がよっぽどややこしいよ」





974 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:07:40 pjtOnYlQ

【ピクニック】


ハンジ「本当にポカポカ陽気だね」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「あの丘まで行こうか」

リヴァイ「散歩じゃねぇな」

ハンジ「ピクニックレベルかな」

リヴァイ「何か食いもんでも持っていくか」

ハンジ「ちょっと前のリベンジだね」

リヴァイ「あぁ……」

ハンジ「あの時はいきなり寒くなったからね。サンドイッチ持っていこう!」

リヴァイ「そうだ……」

ハンジ「早速買ってくるよ」ダッ!

リヴァイ「な……って行動早ぇな」




975 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:08:15 pjtOnYlQ

【いつでもどこでも】


ハンジ「あー、美味しかった」

リヴァイ「まぁまぁだな」

ハンジ「ひねくれてるなぁ」

リヴァイ「俺は結構正直だ」

ハンジ「そうかなぁ」

リヴァイ「いい風だな」


976 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:08:44 pjtOnYlQ

ハンジ「そうだねぇ。……ここからだと壁が広く見渡せるね」

リヴァイ「なかなか高い丘だしな」

ハンジ「あの壁の向こうには巨」

リヴァイ「やめろ」

ハンジ「なんだよー」ブー

リヴァイ「こんな所でまで聞きたくねぇ」

ハンジ「とてもとてもとても楽しいのに」

リヴァイ「お前だけだ」




977 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:09:27 pjtOnYlQ

【一時の穏やかな日】


リヴァイ「いい気候だな」ゴロンッ

ハンジ「あ、こら。膝枕とか誰かに見られたらどうすんだよ」

リヴァイ「こんな丘、登って来る奴なんざいねぇだろ」

ハンジ「まぁ……普通の人はこんな険しい丘というか山というか……にピクニック気分では登らないよね」

リヴァイ「途中、猪いたな」

ハンジ「いたね。狩ろうとするからどうしようかと」

リヴァイ「ここは禁猟区域だったか」

ハンジ「どうだか知らないけど狩ってもどうやって持って帰るんだよ」

リヴァイ「ナイフ一本で捌けねぇ事もねぇと思うが。川もあったしな」

ハンジ「そりゃまた随分と血生臭いピクニックだね」


978 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:10:03 pjtOnYlQ

リヴァイ「まぁ汚れるからやめておいたが」

ハンジ「猪が怯えるところなんて初めて見たかもしれない」

リヴァイ「そうか……」ウト…

ハンジ「リヴァイ?」

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「ありゃ」

リヴァイ「」スゥスゥ

ハンジ「ふふっ……」ナデ…

ザザァ……

ハンジ「本当にいい風だな」

リヴァイ「」スゥスゥ




979 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:10:33 pjtOnYlQ

【長閑(のど)やか】


ハンジ「リヴァイ」ユサユサ

リヴァイ「ん……」

ハンジ「起きて、そろそろ戻ろう」

リヴァイ「ああ……寝てたか」ムクッ

ハンジ「珍しいね」

リヴァイ「結構寝てたか?」

ハンジ「結構ね」


980 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:11:01 pjtOnYlQ

リヴァイ「悪い」

ハンジ「いいや? 楽しかったよ」フフッ

リヴァイ「そうか」

ハンジ「こんなにゆっくりした時間もそうそうないからね」

リヴァイ「……そうだな」

ハンジ「さて、行こうか」

リヴァイ「ああ」




981 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:11:34 pjtOnYlQ

【帰ろう】


ハンジ「もう夕方だねぇ」

リヴァイ「少し風が冷たくなったな」

ハンジ「そうだね。早く宿舎に戻ろう」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「……」

リヴァイ「ハンジ、どうした?」

ハンジ「壁が夕日で赤く染まってるね」

リヴァイ「……」

ハンジ「……また壁外調査が始まる」


982 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:12:12 pjtOnYlQ

リヴァイ「ああ」

ハンジ「今日の様な穏やかな日を、壁の外でも過ごせる。そんな日がいつかやって来るといいね」

リヴァイ「……」

ハンジ「だからその為にも私は……諦めないで進む」

リヴァイ「私‘達’だろ」

ハンジ「! あはは、そうだった!」

リヴァイ「……馬鹿が」

ハンジ「リヴァイ……最期の時まであなたと共に、なんて贅沢は言わない」

リヴァイ「……」

ハンジ「でもこのまま最期まであなたの女でいたい。そして、あなたは最期まで私の男であってほしいと願うよ」


983 : ◆uSEt4QqJNo :2015/03/17(火) 21:14:20 pjtOnYlQ

リヴァイ「願うまでもねぇよ」

ハンジ「ふふっ……それなら私はきっとまたここに戻って来れる」

リヴァイ「当然だ。遅れる事も許さねぇよ」

ハンジ「厳しいなぁ」

リヴァイ「背負っている連中の為にもだ」

ハンジ「あぁ……そうだね。そうだ」

リヴァイ「……」ギュッ
§
ハンジ「!」

リヴァイ「帰るぞ」
§
ハンジ「リヴァイの手、温かいね。……うん、帰ろうか、私達の家に」