【上目遣い】
調査兵1「上目遣いされるとたまんねぇよな」
調査兵2「ああ、自然と上目遣いになるとかわいいよな」
ハンジ「上目遣い……」チラッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「かわいくはないな」
リヴァイ「何がだ」
ハンジ「いや、いつも上目遣いされてるなーって」
ガシッ
ハンジ「ぬあっ!? 何故アイアンクロー!?」
リヴァイ「何故か非常にムカついたからだ」ギリギリ
〆
Plutoury エレン・イェーガー ミカサ·アッカーマン リヴァイ・アッカーマン ハンジ·ゾエ 進撃の巨人 ステッカー シール PVC材質 ステッカーセット 防水ステッカー スーツケースステッカー お気に入りのスーツケース ギター 車 バイク 自転車 ヘルメット スケートボード パソコン 携帯 ノート 手帳 アニメ 防水 70個
posted with amazlet at 19.10.17
Plutoury
売り上げランキング: 207,726
売り上げランキング: 207,726
3 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:38:35 sfFq7pR.
【散髪】
リヴァイ「……」カチャッ
ハンジ「リヴァーイ……って髪切り中?」
リヴァイ「そこから動くな」
ハンジ「なんで?」
リヴァイ「お前は何かしでかしそうだ」
ハンジ「だいぶ前に言ってた髪切り中何かしちゃいそうっての本気にしてるの? しないってー」ケラケラ
リヴァイ「信用できん」
ハンジ「しっつれいだわー。いいからバリカン貸してごらんよ。やったげる」
リヴァイ「……」シワー
ハンジ「ほらほら、シワ寄せないで。大丈夫だって」
リヴァイ「……何かしたら毟る」
ハンジ「毟られんの!?」
〆
4 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:39:21 sfFq7pR.
【道具】
ハンジ「はい、できたよ」
リヴァイ「ほう」
ハンジ「ちゃんとやったでしょう?」
リヴァイ「気が気じゃなかったがうまくやれてるな」
ハンジ「どこまでも失礼だな」
リヴァイ「ハンジ、お前のもついでに切るか」
ハンジ「え゙っ、バリカンで!?」
リヴァイ「そんなわけあるか」
〆
5 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:39:51 sfFq7pR.
【もう一回】
ハンジ「リヴァーイ!!」ブンッ!
リヴァイ「!」パシッ
ハンジ「オレンジだよ」
リヴァイ「力いっぱい投げてくるな」
ハンジ「食べよう食べよう」ムキムキ
リヴァイ「お前は」
ハンジ「はい」ズイッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「はい、あーん」
リヴァイ「……」
6 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:40:16 sfFq7pR.
ハンジ「……」ニッコリ
リヴァイ「…………」パクッ
ハンジ「美味しい?」
リヴァイ「……ああ」
ハンジ「そりゃ良かった」パクッ、モグモグ
リヴァイ「……」
ハンジ「美味しいねぇ」パクッ、モグモグ
リヴァイ「…………」
ハンジ「なに? どしたの?」
リヴァイ「……何も」ムキムキ
ハンジ「?」モグモグ
〆
7 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:40:58 sfFq7pR.
【喜色】
ハンジ「や、元気かい?」
ニック「……お前か」
ハンジ「リヴァイもいるよ。お友達がいっぱいだ」
リヴァイ「……」
ニック「くだらん。何しに来たんだ」
ハンジ「椅子だよ椅子」
ニック「もう隠れ蓑の職人はやめにしただろう」
ハンジ「もう一脚だけ作ってよ。リヴァイが欲しいらしいから」
ニック「……」チラリ
リヴァイ「……」
8 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:41:22 sfFq7pR.
ハンジ「リヴァイは貴方の作る椅子がお気に入りらしいんだ。頼むよ」
ニック「ほ、ほう……ならまぁ、作ってやらんこともない」コホンッ
ハンジ「ありがとう! 助かるよ!」
リヴァイ「……頼んだ」
ニック「ああ。早速始めるか、ほら危ないから出ていけ」シッシッ
ハンジ「はいはい。よろしくねー」
バタンッ
ニック「……」
ニック「私の作る椅子が……」
ニック「ふむ、やるか!」
〆
9 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:42:22 sfFq7pR.
【おや?】
ニック「ほら」
ハンジ「おお! 良くできてるね!」
ニック「まぁな」フフンッ
リヴァイ「はじめに比べたらかなり腕が上がったな」
ニック「はじめ……? もしや最初に作った椅子は」
ハンジ「あ、あれリヴァイにあげたんだよ」
リヴァイ「ガタガタしてたな」
ニック「そうか……あんたが……あの椅子はどうなったんだ?」
リヴァイ「クソメガネが壊した」
ニック「は?」
ハンジ「あー……いや、その、ちょっと腹の立つことがあってさ。近くの物を蹴ったらそれが、その」
ニック「私の作った椅子だったのか」
10 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:43:38 sfFq7pR.
ハンジ「ごめん」シュンッ
ニック「いや、いい。ちゃんとしたものを渡せて良かった」
リヴァイ「こなれてきたところだったんだがな」
ハンジ「ごめんってー」
リヴァイ「お前はいい加減、人の部屋で暴れるのをやめろ」
ハンジ「いやぁ、リヴァイに愚痴ってたらヒートアップしちゃってつい」
リヴァイ「つい、で人の物を破壊するんじゃねぇ」
ニック「……ほう」ジッ
ハンジ「ん? 何?」
ニック「いや、どんな人間でも心安らぐ場所はあるものなのだと思っただけだ」
ハンジ「何それ。壁教には入んないよ?」
ニック「勧誘ではない」
リヴァイ「……」
〆
11 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:44:08 sfFq7pR.
【それはベンチでは?】
ニック「もう一脚作っておくか?」
ハンジ「えっ? いいよ、いらないよ?」
ニック「部屋に二つはあった方がよくはないか?」
ハンジ「ほら前に張り切って作ってもらったものがまだあるから」
ニック「そうか、あれも使ってくれているのか……あれは装飾がうまくいった」シミジミ
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
12 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:44:40 sfFq7pR.
ハンジ「リヴァイ」ヒソッ
リヴァイ「……なんだ」
ハンジ「あの椅子の趣味の悪い装飾ひっぺがしたこと言わないようにね」ヒソヒソ
リヴァイ「言わねぇよ」
ニック「そうだ」
ハンジ「な、何!?」ビクッ
ニック「二人並んで座れる椅子でも作るか?」
ハンジ「いや、いらない」
リヴァイ「いらねぇな」
〆
13 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:45:24 sfFq7pR.
【油断禁物】
ハンジ「いっくぜぇー!!」
鹿毛馬「ヒヒーン!!」
リヴァイ「クソメガネ、調子に乗るんじゃ……」
ハンジ「おわっ!?」ズルッ
鹿毛馬「ヒヒン!?」
リヴァイ「ハンジ!」
ドサッ!
ハンジ「あいたたたた」
リヴァイ「チッ、馬鹿が」
鹿毛馬「ヒンヒン……」ブルル
ハンジ「あー、ごめんね。大丈夫だよ」ナデナデ
鹿毛馬「ヒン……」ションボリ
14 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:45:48 sfFq7pR.
リヴァイ「気にするな、はしゃいだクソメガネが悪い」ポンッ
鹿毛馬「ヒヒン……」スリスリ
黒馬「ブルル」
鹿毛馬「ヒヒン」
ハンジ「おぉー、黒馬が慰めてる」
リヴァイ「元気そうだな」スッ
ハンジ「まぁ、怪我はしなかったよ」ガシッ
リヴァイ「運がよかっただけだ。気をつけろ」グイッ
ハンジ「ごめん。あ」
リヴァイ「どろどろじゃねぇか、汚ぇな」
ハンジ「あっちゃー」
リヴァイ「風呂行きだな」
ハンジ「だよねー」アハハ
〆
15 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:46:21 sfFq7pR.
【はしゃぐ】
ハンジ「あー、気持ちいいー」
リヴァイ「ったく、汚ぇ」ワシャワシャ
ハンジ「今回はすぐ泡立ったねぇ」
リヴァイ「最近入ったばかりだからな」ザバー
ハンジ「ぷはっ、そうだったね。はい、交代交代、頭出してー」
リヴァイ「……お前が、洗うのか」
ハンジ「なんだよ、不服? 一緒に入るってことは洗いっこしようってことじゃないのかい?」
リヴァイ「ことじゃねぇよ。ついでだ」
ハンジ「いいからはいはい、代わって」トロー
リヴァイ「……」
ハンジ「痒いところはありませんかー」ワシャワシャ
リヴァイ「ねぇ」
16 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:47:10 sfFq7pR.
ハンジ「うはは! ジョリジョリ部分短すぎて泡立ち悪っ」ジョリジョリ
リヴァイ「ちゃんと洗え」
ハンジ「リヴァイってホント真っ直ぐな髪だねぇ……ほれツノ」ニュインッ
リヴァイ「遊ぶな」
ハンジ「あははは!! クッソ間抜け!!」ゲラゲラ
リヴァイ「大人しく洗えねぇのか」
ハンジ「二つのツノー!!」ニュインッニュインッ
リヴァイ「うるせぇ」ベシャッ!
ハンジ「!? ぬあああぁぁぁ!! 目が! 目がしみるぅぅぅ!!!!」ジタバタ
リヴァイ「任せるとロクなことがねぇな」ワシャワシャ
ハンジ「いてぇぇぇ!!」
リヴァイ「うるせぇ」
〆
17 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:47:40 sfFq7pR.
【油断する時】
ハンジ「酷い目にあった」グッタリ
リヴァイ「目が赤いな」
ハンジ「あなたの所為でしょうが」
リヴァイ「お前の所為だろ」シレッ
ハンジ「ちょっとしたお遊びじゃないか」
リヴァイ「子供の遊びはいらん」
ハンジ「少しくらいいいじゃないか。大体あなたは風呂速すぎるんだよ。数分で出てくる」
リヴァイ「関係ねぇだろ」
ハンジ「もうちょっとゆっくり入りなよ。疲れとれないよ?」
18 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/13(金) 22:48:12 sfFq7pR.
リヴァイ「普段は癖だ。治らん」
ハンジ「癖って」
リヴァイ「……風呂と寝ている時とクソしてる時が危ねぇ」
ハンジ「……あぁ。なんだか便秘になりそうだねぇ。あとはアレの」
リヴァイ「それ以上は黙れ。風呂は基本、洗えればそれでいいだけだ」
ハンジ「癒されなさそう」
リヴァイ「お前を洗っていればそれですむ」
ハンジ「それ癒されてんだ」
リヴァイ「汚れもんが綺麗になるのは悪くない」
ハンジ「汚物扱いかよ」
〆
25 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:16:20 vDPPwAaQ
【一連全てが】
リヴァイ「……了解した。お前の判断を信じよう」
エルヴィン「頼んだぞ」
ハンジ「……」
―――
――
―
リヴァイ「どうかしたのか」
ハンジ「ん?」
26 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:16:52 vDPPwAaQ
リヴァイ「ボーッとしている」
ハンジ「あぁ、ちょっとね」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「んー……」
リヴァイ「言え」
ハンジ「……なんかちょっと、二人に妬けるなーって」
リヴァイ「あ?」シワー
ハンジ「うわぁ、すげぇシワよったね」グリグリ
リヴァイ「眉間をグリグリするな。わけの分からんことを言うからだ」ベシッ
ハンジ「言うなら入り込めない男の友情ってやつ?」
27 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:17:21 vDPPwAaQ
リヴァイ「……」シワー
ハンジ「これでもよるのか、シワ。信頼関係だよ、信頼関係。深くて近寄れない感じがさ」
リヴァイ「……それは兵士としてか?」
ハンジ「どっちも、かな。とはいえ私も兵士としてはエルヴィン最優先なわけで、理解できてるから微妙な気持ちなんだよ」
リヴァイ「そりゃそうだ。優先順位間違えやがったら削ぐところだ」
ハンジ「こっわいなぁ! でも右に同じだよ」アハハ!
リヴァイ「……まぁ……お前らが巨人研究や捕獲について話していたりするときは似たように、感じる」
ハンジ「! ふふっ……そっか」
リヴァイ「ああ。くだらんことはいいからさっさと仕事に戻れ」ゲシッ
ハンジ「わっ! 照れ臭いからって蹴るなよ」
リヴァイ「……」チッ
〆
28 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:17:58 vDPPwAaQ
【どっちも、で】
リヴァイ「……」フム…
ハンジ「どしたの?」
リヴァイ「さっきの話だが」
ハンジ「さっきの? あぁ、信頼関係の話?」
リヴァイ「お前、兵士としては“どっち”に妬いたんだ?」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
29 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:18:35 vDPPwAaQ
ハンジ「……リヴァイこそどっちさ」
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「……やめようか」
リヴァイ「……そうだな」
〆
30 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:19:10 vDPPwAaQ
【でなきゃ頼まない】
リヴァイ「ここにいたか」
ハンジ「……」ペラッ
リヴァイ「おい、クソメガネ、いつまで読み耽ってやがる。お前の部下が探してんだろうが」ガシッ
ハンジ「……あれ? リヴァイ」
リヴァイ「あれじゃねぇ。資料室にいつまでいやがる。戻れ」
ハンジ「あ、ちょっと読むつもりがいつのまに」
リヴァイ「読むなら研究室で読め。もしくは行き先をモブリットに伝えて行け」
ハンジ「いやぁ、ちょっと確認して戻るつもりだったんだけど」
リヴァイ「なんでもいいからモブリットには伝えておけ」
ハンジ「……」
リヴァイ「なんだ」
31 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:19:40 vDPPwAaQ
ハンジ「モブリットを高く買ってるんだねぇ」
リヴァイ「ああ、兵士としてもだがお前の世話役としてもな。早く戻れクソメガネ」
ハンジ「はいはい、部下に心配かけて悪かったよ」
リヴァイ「早くしろ」スタスタ
ハンジ「私はモブリットにも妬かなきゃいけないのか……」ボソッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「なんでもないよ」
リヴァイ「……高く買ってるからこそだ。いつもお前の近くにいられるのは俺じゃねぇ」
ハンジ「! ……お互いモブリットに妬くなんてモブリットも難儀だねぇ」クスクス
壁|モブリット(本当に難儀ですよ)ハァー
〆
32 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:20:31 vDPPwAaQ
【俺のことはいい】
リヴァイ「俺を……置いていけ」
ハンジ「何を言っているんだ! 置いていけるわけないだろう!?」
リヴァイ「……後から向かう」
ハンジ「間に合わないよ!!」
リヴァイ「俺のこと……は、気にするな」
ハンジ「リヴァイ!? ダメだ! 目を開けろ!!」
リヴァイ「先に行け、ハン……ジ」トサッ
ハンジ「リヴァイ!? リヴァイ!! ダメだ! 寝るんじゃない!! 目を閉じないでぇ!!」
33 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:21:04 vDPPwAaQ
扉|モブリット「……」
扉|ニファ「……」
ニファ「なんか大袈裟なことになってるね。珍しくリヴァイ兵長が起きないのかな?」←ハンジの声しか聞こえてない
モブリット「かもね。今日提出の書類にサイン忘れてたから貰いに来たけど声かけづらいなぁ」
ハンジ「リヴァァァイ!! 起きろぉぉ!!!」
リヴァイ「……うるせぇ」
モブリット「お休みだけど朝食は食べに来られると思うから食堂で待とうか?」
ニファ「そうだね。そうしようか……」
〆
34 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:21:53 vDPPwAaQ
【寝ぼけかな?】
ハンジ「リヴァイ! マジ起きろってんだ! 休みとはいえ朝食食いっぱぐれるよ!」
リヴァイ「食わんこともある。から大丈夫だ」モゾモゾ
ハンジ「大丈夫じゃねぇよ! 人に食え食え言うくせにこの人は!!」
リヴァイ「珍しく寝みぃんだ。寝かせろ」
ハンジ「普段2、3時間しか寝ないからだよ!
このまま寝かせてあげたいけど今日は朝一でエルヴィンに呼ばれてるでしょ? ほら起きて」
リヴァイ「チッ……こういうときに限ってあのやろう」モゾモゾ
ハンジ「八つ当たりしない。あなたごくごく稀ーに寝起き悪いね」
35 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/16(月) 22:22:25 vDPPwAaQ
リヴァイ「隣でグースカ馬鹿みてぇに寝られると移るんだろ」
ハンジ「私と一緒だとゆっくり眠れる、か。なるほどなるほど」
リヴァイ「……もう覚めた。支度する」
ハンジ「うん、待ってる――んぅ!?」
リヴァイ「――――」
ハンジ「――っ、なっ」
リヴァイ「……待ってろ」
ハンジ「……っまだ寝惚けてんじゃないかっ///」
リヴァイ「……」ゴソゴソ
〆
38 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:25:02 G2Igh7i6
【なんて美しい緑】
ハンジ「ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「外は眩しいくらい新緑にあふれているよ。いい天気だ」
リヴァイ「ああ、そうだな」
ハンジ「休みなんだしこんな日は出掛けるに限るよ。さぁ、行こう!」
リヴァイ「待て」ガシッ
ハンジ「なんだい? リヴァイ。出掛けなきゃ損だよ損」
リヴァイ「その前にやらなきゃならねぇ事が目の前にあるだろうが」
*いつもの如く荒れ放題なハンジの研究室*
ハンジ「見えない。私にはなーんにも見えない」
リヴァイ「現実逃避をするな」
〆
39 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:26:00 G2Igh7i6
【嫁に来ないか】
ハンジ「ぬあぁぁイヤだぁ!! こんないい天気なのに薄暗い部屋で掃除とか性格が暗くなるよ!!」
お掃除リヴァイ「あ゙あ゙? いつも薄暗い部屋に籠ってる野郎が何を言いやがる。
しかもこれはてめぇが片付けねぇからだろうが」
ハンジ「だって」
お掃除リヴァイ「だってじゃねぇ。そこら辺の物全部捨てられたくなければやれ」
ハンジ「うぅ……いい天気なのに」
お掃除リヴァイ「いい天気だからだろうが。洗濯物もよく乾くし布団も干せるし本の虫干しもできる」
ハンジ「何その主婦……じゃない主夫脳。ここ研究室だから洗濯物も布団もないよ」
お掃除リヴァイ「お前の洗濯物と布団は干しておいた」
ハンジ「いつのまに!? リヴァイいい奥さんすぎるよ!!」
お掃除リヴァイ「誰が奥さんだ」
〆
40 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:26:38 G2Igh7i6
【天敵】
ハンジ「あー、ようやく終わりが見えてきた」
お掃除リヴァイ「……」フルフル
ハンジ「ん? リヴァイ、なに小刻みに揺れてんの?」
お掃除リヴァイ「……」ブワッ
ハンジ「ねぇ、どうしたの……って鳥肌たってるよ」
お掃除リヴァイ「カビだ」
ハンジ「あちゃー、本当だね。雨漏りでもしてたかな?」
お掃除リヴァイ「カビは最悪だ。駆逐する」ゴゴゴゴ
ハンジ「うわー、すげぇ本気だ。完全防備になった。カビ大嫌いだもんね」
お掃除リヴァイ「消し去ってくれる!」ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ!!!
ハンジ(うーん……しばらく声かけられないね。猛獣注意って背中に貼っておこうかな)
リヴァイ「……」ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ!!!
〆
41 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:27:47 G2Igh7i6
【掃除用でないことは確か】
お掃除リヴァイ「よし、終わった……ハンジ、エタノールはあるか?」
ハンジ「あ、カビとれた?」←ソファで本読んでる
お掃除リヴァイ「お前、なに寛(くつろ)いでやがる」
ハンジ「いや、邪魔しちゃ悪いかなって。エタノールあるよ。無水のしかないけど」カチャカチャ
お掃除リヴァイ「……躾は後でいいか」ボソッ
ハンジ「なんか言ったー?」
お掃除リヴァイ「いや。水はあるから無水で構わん。あったか?」
ハンジ「はい、エタノール。何すんの?」
42 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:28:30 G2Igh7i6
お掃除リヴァイ「用途どおり、消毒だ。残ったカビを殺菌する」
ハンジ「とれたからいいんじゃないの?」
お掃除リヴァイ「薄めたエタノールをすぐ吹きかけておかねぇとまた繁殖する。予防でもある」
ハンジ「ふーん」
お掃除リヴァイ「あとはカビに限らず掃除には重曹とクエン酸があるといい」
ハンジ「あ、その二つあるよ」ササッ
お掃除リヴァイ「今はいらん。
クエン酸やエタノールの代わりに酢を使う奴もいるが残るとカビの餌になることもある。
あるならクエン酸かエタノールがいいだろう」
ハンジ「あ、酢もあるよ、ついでにブラシも」カチャッ
お掃除リヴァイ「今更いらん……お前この部屋で何してるんだ?」
ハンジ「研究だけど?」
〆
43 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:29:37 G2Igh7i6
【ちょっとの間】
――中庭――
ハンジ「やーっと掃除終わって外に出れたよ」ポスッ
リヴァイ「こまめにやっていれば時間はかからん」
ハンジ「私にそれを言うかね」
リヴァイ「確かに」
ハンジ「納得された」
リヴァイ「それより中庭でいいのか?」
ハンジ「いいさ。のんびりしたい。それなりに緑もあるし……洗濯物もあるね」
リヴァイ「洗濯物は乾いたか……?」スタスタ
44 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:30:14 G2Igh7i6
ハンジ「主夫だねぇ」
リヴァイ「お前のだろうが、様子ぐらい見ろ」
ハンジ「いい天気の中、シーツが干されてるのってなんかいいよねぇ」
リヴァイ「む、まだ乾いてねぇな」
ハンジ「じゃ、座りなよ。ぼんやりしようや」
リヴァイ「日向ぼっこには日差しが暑い気がするがな」スタスタ
ハンジ「干したシーツの影だと程好い感じだよ」
リヴァイ「あぁ、そうだな」ポスッ
ハンジ「はぁー、一仕事の後だから眠くなるねぇ」ゴロンッ
リヴァイ「寝るなよ」
ハンジ「約束は無理」
45 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/20(金) 22:30:46 G2Igh7i6
リヴァイ「クソメガネ」
~そよそよ……
ハンジ「あー、いい風ー」
リヴァイ「あぁ」
エルヴィン「楽しそうだな」
リヴァイ「エルヴィンか、そうでもないが」クルッ
エルヴィン「ハンジは寝ているのか」
リヴァイ「あ?」クルッ
ハンジ「」スヤァ
リヴァイ「いつのまに」
〆
48 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:06:24 8n6r78LU
【恥は今か後か】
ナナバ「おや、楽しそうだね」
エルヴィン「やぁ、ナナバ。ミケも一緒か」
ミケ「……」スンスンッ
リヴァイ「どう見たら楽しそうなんだ」
ハンジ「」スヤスヤ
ナナバ「ハンジはぐっすりおやすみか」
リヴァイ「騒がしくなったのに起きやしねぇ」
ミケ「……洗濯物」スンッ
リヴァイ「やったのは俺だ」
エルヴィン「慣れないことをして疲れていたのかと思ったが」
リヴァイ「……掃除はした」
ナナバ「それか」
49 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:07:57 8n6r78LU
リヴァイ「そんなもんで疲れるとは思えん」
ミケ「リヴァイの掃除だからなんとも言えんな」
リヴァイ「掃除中ソファで本読んでやがったが」
ナナバ「そんな風に研究中も勝手に休憩とってくれればねぇ」ナデ…
ハンジ「ううん……」ムニャムニャ
リヴァイ「油断しすぎだろ、クソメガネ」
エルヴィン「リヴァイがいるからだろう」
ミケ「何かあっても安心だと思ってるんだろ。リヴァイは獣並みに気配に敏感だからな」
リヴァイ「うるせぇ」
ハンジ「うにゃ……」スヤスヤ
リヴァイ「チッ、ヨダレ垂らしやがって」フキフキ
ナナバ「甲斐甲斐しいことで」
リヴァイ「……」ジロリッ
ナナバ「こわーい(棒)」ササッ ←ミケの後ろに隠れた
ミケ「……」スンッ
50 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:08:40 8n6r78LU
リヴァイ「クソが」
ハンジ「ん……リヴァ……」ムニャムニャ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「すきぃ……」ニヘー
リヴァイ「……」
ミケ「……」
ナナバ「……」
エルヴィン「……」
ハンジ「」スヨスヨ
ナナバ「あっつ、何ここ凄く熱いんだけど」
ミケ「たまらんな」
エルヴィン「後でこの熱さをハンジに伝えなければ」
リヴァイ「…………クソメガネがっ」
〆
51 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:09:26 8n6r78LU
【何事?】
ハンジ「はにゃ?」パチッ
ナナバ「あ、ハンジ起きた?」
リヴァイ「洗濯物を取り込む」ザッ
ミケ「まぁ、待てリヴァイ」ガシッ ←右腕を
エルヴィン「そんなに急がなくてもいいだろう?」ガシッ ←左腕を
リヴァイ「無駄に日光に当てれば焼ける。離せ」グイッ
エルヴィン「焼けたのはこっちだがな」グッ
52 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:10:05 8n6r78LU
ミケ「黒焦げだ」グッ
リヴァイ「テメェら……本気の力じゃねぇか」ギリギリ
ハンジ「えっ、何? なんなの?」
ナナバ「あんたが寝言をね」
リヴァイ「おい! 俺はもう辱しめを受けただろうが! ソイツだけにしろ! 離せ!」ジタバタ
ミケ「いや」キリッ
エルヴィン「お前がいてこそだ」キリッ
リヴァイ「真剣に何言ってやがる!」
ハンジ「はずかしめ……?」ポカンッ
〆
53 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:10:41 8n6r78LU
【ここぞとばかりに】
リヴァイ「離しやがれ!」ジタバタ
ハンジ「何が起きてんの?」
ナナバ「ふふふ……実はね」
リヴァイ「ナナバ!」
ナナバ「あんたが寝ながらリヴァイに告白してたんだよ」
ハンジ「は?」
リヴァイ「クソがっ!」チッ
ナナバ「“リヴァイ、すきぃ”って」ニヤニヤ
ハンジ「……は?///」
ミケ「幸せそうに笑っていたな」パッ ←手を離した
エルヴィン「蕩けるような笑顔だったな」パッ ←上に同じ
リヴァイ「……」ダランッ
54 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:11:17 8n6r78LU
ハンジ「はぁ!?/// 言ってない!! 嘘だよ!! ねぇ、リヴァイ!?」
リヴァイ「俺に……聞くな……」グッタリ
ハンジ「えぇぇえぇぇえぇぇ!!!?///」
ナナバ「寝言でも言っちゃう程とはねぇ」
ミケ「熱さで燃えあがるかと思ったな」
エルヴィン「眩しすぎて目が潰れそうだ」
ハンジ「やめろぉぉぉ!! はっずかしぃぃ!! 何この辱しめぇぇぇ!!!///」
リヴァイ「……俺は、二度目だ」グンニャリ
ナナバ「夏はまだ先なのにここだけ先取りかぁ」ハァー
ミケ「ふー」パタパタ ←扇いでる
エルヴィン「仲が良くて羨望の思いだよ」ニッコリ
ハンジ「うあぁぁぁ……///」ガシガシ
リヴァイ「…………お前ら楽しそうだな」ゲンナリ
〆
55 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:12:04 8n6r78LU
【自爆】
ハンジ「っていうかリヴァイ! あなた私だけ生け贄にしようとしたな!!」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「私だけにしろとか言ってただろ!?」
リヴァイ「俺は二度目だと言った」
ハンジ「二度目?」
ナナバ「あんたが告白した瞬間だよ」
ハンジ「あ……」
リヴァイ「お前は夢の中だったな」
56 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:12:47 8n6r78LU
ハンジ「う……」
リヴァイ「……不公平だとは思わねぇか?」
ハンジ「だって無意識だし!!!」
リヴァイ「……っ」
エルヴィン「ほう」
ミケ「……」スンッ
ナナバ「へー」
ハンジ「ぐっ///」
リヴァイ「……チッ」
〆
57 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:14:06 8n6r78LU
【恥よりも】
ハンジ「もう、あんたらうるさいよ!!///」
リヴァイ「……それはともかく、償いをしてもらおう」ヒョイッ
ハンジ「のわ!?」←肩に担がれた
リヴァイ「エルヴィン、俺達は明日まで休めるか?」
エルヴィン「無理だな」
ハンジ「えっ? ちょっ、何を言い始めた!? リヴァイ!!」ジタバタ
リヴァイ「暴れるな」
エルヴィン「半休ならできるぞ」
58 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:14:33 8n6r78LU
ハンジ「は……?」
リヴァイ「なるほど」
ハンジ「いや、納得するな! 何恥ずかしいことを公に言ってんだよ!?///」
リヴァイ「行くか」スタスタ
ハンジ「行くなよ!! っざけんな! バカリヴァイ! 離せ!!」ジタバタ
リヴァイ「暴れるなと言ってる」スタスタ
ハンジ「本っ当、なんでこういうこと恥ずかしがらないんだ!? バカかよ! 刈り上げかよ!」
リヴァイ「刈り上げてはいるが……」スタスタ
ギャーギャーギャー……
59 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/23(月) 22:15:20 8n6r78LU
ナナバ「……あれ本気かね?」
ミケ「洗濯物が干しっぱなしだ」スンッ
ナナバ「うん?」
ミケ「あいつは片付かないのは嫌いだ」
エルヴィン「……ということは?」ニッコリ
ナナバ「あぁ……ハンジをからかったのか」
ミケ「今からというのはな」
エルヴィン「ま、半休が必要なことにはならないとは思うが」
ナナバ「……結局恥ずかしいじゃない」アキレ
エルヴィン(……やり方はともかく、この場から逃げたかっただけなんだろうがな)クスッ
〆
62 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:35:36 IxaK9x1Y
【待て】
――リヴァイ自室――
ハンジ「ん……あっ」
リヴァイ「クソメガネが。よりによってあいつらの前で」ムニュッ
ハンジ「なんで……昼間っから、ぁっ、こんな……」
リヴァイ「躾だ」レロッ
ハンジ「んっ、こんな、ことされたら、また言っちゃうかもよ?」
リヴァイ「……人前で居眠り禁止だ」チュルッ
ハンジ「そんな、無茶な……あぁっ!」
リヴァイ「……そろそろか」スッ
ハンジ「えっ」
リヴァイ「干した物を取り込む」
ハンジ「えっ、ちょっ、リヴァイ?」
63 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:36:08 IxaK9x1Y
リヴァイ「なんだ?」
ハンジ「あの……///」モジモジ
リヴァイ「……躾だと言っただろう?」
ハンジ「!?」
リヴァイ「掃除をサボっていたことも含めている。ちゃんと待ってろよ?」ガチャッ
ハンジ「あ、あ……」
リヴァイ「ああ、そうだ。“大人しく”待ってろよ? 何もせず、な」
ハンジ「!?///」
パタンッ
ハンジ「~~っ、こ、この……」
ハンジ「クソ刈り上げぇぇぇ!!!!」
リヴァイ「……」クッ
〆
64 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:36:39 IxaK9x1Y
【忘れ物にしましょう】
ハンジ「リヴァーイ、おはよう!」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「――あっ」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「……パンツのゴムが切れたっぽい」キリッ
リヴァイ「正直に報告するな、誤魔化せ。早く着替えてこい」
ハンジ「でも会議が」
リヴァイ「そのままうろうろするな。クソが詰まって遅刻すると伝えておく」
ハンジ「いやいや、ちゃんとパンツ履き替えるから遅れるって伝えてよ」
リヴァイ「いらん憶測が飛ぶ。恥を知らねぇのか、クソメガネ」
ハンジ「リヴァイの言った理由も十二分に恥ずかしいからね?」
〆
65 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:37:07 IxaK9x1Y
【二人で遊ぶ】
リヴァイ「ハンジ、用意できたか」
ハンジ「うん」
ニファ「ハンジさん、綺麗です」ポー
ナナバ「うん、上手くできた」
ハンジ「あはは! ニファとナナバのお陰だよ!」←ドレス&メイク
ニファ「そんなことないですよ! ハンジさんだからです!」
リヴァイ「おい、夜会でそんな大口開けて笑うんじゃねぇぞ」
ハンジ「分かってるっての。ああ、あとこれつけないと」シャラッ
リヴァイ「首飾りか、貸せ」スッ
ハンジ「ん?」
66 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:37:46 IxaK9x1Y
リヴァイ「着けてやる、座れ」シャラッ
ハンジ「わー、助かるよ」ストンッ
リヴァイ「……」スッ ←後ろから
ハンジ「これ自分で着けるの意外と難しいんだよね」
ニファ(あっ……)
ナナバ「……」
リヴァイ「だろうな」カチリッ
ハンジ「お、ありがとう」
リヴァイ「ああ」ナデ…
ハンジ「ふふっ、くすぐったい」
67 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:38:10 IxaK9x1Y
リヴァイ「ほら、立て。行くぞ」スッ
ハンジ「はーい」ギュッ
リヴァイ「じゃあな」
ハンジ「行ってくるねー」ヒラヒラ
ニファ「あ、は、はい! お気をつけて!」
パタンッ
ニファ「……い、一瞬抱き込むような形になってドキドキした」ドキドキ
ナナバ「あれ素なんだよ。首飾りをなぞるのも。それを付き合ってないときもやってたの。信じられる?」
ニファ「えぇ!?」
ナナバ「ニファに見せてやろうと思って敢えて着けなかったんだよ。首飾り」
ニファ「ナ、ナナバさん……」
〆
68 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:38:45 IxaK9x1Y
【半分本気】
――夜会後:リヴァイ自室――
リヴァイ「ハンジ、どうした?」
ハンジ「……」ムスッ
リヴァイ「何か嫌なことでも言われたか」
ハンジ「ならまだマシさ」ムスッ
リヴァイ「? どういう……」
ハンジ「リヴァイ、ヤろうよ」ノシッ ←リヴァイの膝に乗った
リヴァイ「……何があった」
69 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:39:10 IxaK9x1Y
ハンジ「お尻撫でられた」ムッスゥー
リヴァイ「あ゙?」
ハンジ「ムカついたから咄嗟に大殿筋に力入れてやったら固さにビビって逃げてったよ。笑ったね」ハッ
リヴァイ「……」
ハンジ「でも気持ち悪いからさ……」
リヴァイ「始末しても隠蔽できる程度の奴か?」
ハンジ「物騒だよ」
リヴァイ「冗談だ」
ハンジ「分かりにくいなぁ」クスッ
〆
70 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:39:36 IxaK9x1Y
【潰す】
リヴァイ「それで?」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「お前のことだ、何か返したんだろう?」
ハンジ「飲み物に……」
リヴァイ「毒でも入れたか」
ハンジ「人聞きの悪い。ちょーっと、お腹が緩くなるだけだよ」
リヴァイ「今頃クソまみれか」
ハンジ「あっはっはっは! まみれてはいないんじゃない?」アハハ!
リヴァイ「……」ナデ…
71 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:40:02 IxaK9x1Y
ハンジ「ターゲットだ。次はでかい顔できないさ」
リヴァイ「最近鬱陶しくなった反対派の奴か。夜会に粗悪な薬なんぞ持って来てたのがバレりゃ追放だろうな」スルッ
ハンジ「密売もしてたみたいだけど粗悪ってのがまたね」ツ…
リヴァイ「いいもんなら文句も言わず粗悪品なら目角を立てるたぁ、豚共の思考は分からねぇな」サワッ
ハンジ「……っお貴族様の気位は妙なところでも高いんだろ」プチプチ
リヴァイ「どっちも人をダメにするもんなんだがな」ムニッ
ハンジ「あっ……っ弁えられていると、思ってるんだろう。それにハーブだよ。一応合法なモノだけらしいし」
リヴァイ「やはり豚だな」チュッ
ハンジ「んっ、首に痕つけちゃダメだからね。……調査兵団に出資してくれてる人もいるから」
リヴァイ「チッ……何かしら利用目的だろ」レロッ
ハンジ「ふぅっ……全員ではないだろうし、そうだったとしてもありがたいことさ。何も見返りがないものに出資なんて」ハァ…
72 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/26(木) 22:40:42 IxaK9x1Y
リヴァイ「……なぁ」
ハンジ「なに?」
リヴァイ「そろそろこのクソみてぇな話やめねぇか?」
ハンジ「自分だって話してたくせに」クスッ
リヴァイ「小汚ねぇ豚のことは忘れて俺に集中しろ」
ハンジ「ふふっ、頼むよ」
リヴァイ「ああ、記憶飛ばしてやる」ギラリッ
ハンジ「……ほ、程々がいいかなぁ」
リヴァイ「無理だな」キッパリ
ハンジ「はぁ、仕方ないなぁ」クスクス
〆
74 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:24:27 zAP6SG9g
【目を見ない】
ハンジ「おっ、あれは鷹かな?」
リヴァイ「鳥か」
ハンジ「鷹(タカ)と鷲(ワシ)って大きさで総称が変わるんだよ」
リヴァイ「ほぅ」
ハンジ「分類上の区別じゃないんだけどさ。かっこいいよね、鷹も鷲も」
リヴァイ「獰猛だがな」
ハンジ「リヴァイを鳥に例えると鷹かな鷲かな?」
リヴァイ「知らん」
ハンジ「……鷹かな」
リヴァイ「鷹と鷲、どちらが大きいと言われてるか言ってみろクソメガネ」
ハンジ「あ、鷹っていうより隼だね。速いし」
リヴァイ「おい、答えろ、クソメガネ」
〆
75 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:25:27 zAP6SG9g
【あれを閨で】
ハンジ「……」ブツブツ
「はっ!?」
「あ、あれは……」
ネス「巨人の話をしたいハンジだ! みんな、逃げろ!!」
「「「ひぃぃぃ!!!」」」バタバタ
ナナバ「あれ? どうし――」ヒョコッ
76 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:26:12 zAP6SG9g
ガシッ
ナナバ「ひっ!?」
ハンジ「ナナバ……つーかまーえたぁー」ニィィ
ナナバ「ひぃぃ!!」
壁|ミケ「……恋人のお前が聞いてやればいいんじゃないか?」←隠れてる
リヴァイ「閨話でよく聞かされる。それ以外では勘弁しろ」
ミケ「それは……気の毒に」
〆
77 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:27:02 zAP6SG9g
【推測】
ハンジ(あー、もうこんな時間かぁ)
ハンジ(さっきモブリットに戻って寝ろとか言われたなぁ)
ハンジ(でもあともう少し……)
カツンッカツンッカツンッカツンッ……
ハンジ「!?」
ハンジ(やべぇ、リヴァイが来る! せめてソファで仮眠をとってるふりでも!)ササッ
リヴァイ「おい、メガネ」ガチャッ
ハンジ(ギリギリセーフ!!)
リヴァイ「……寝てるのか」
ハンジ(ベッドじゃないけどちゃんと仮眠はとってますよーこれならいいでしょー)
リヴァイ「……」コッコッ
78 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:28:27 zAP6SG9g
ハンジ(ん? 机に向かってる?)
リヴァイ「……まだ暖かい。寝てねぇな、クソメガネ」
ハンジ「……疑り深いな」
リヴァイ「ただの確認だ。案の定寝てねぇじゃねぇか。しかも鍵掛けてやがらねぇ」チッ
ハンジ「だって」
リヴァイ「だってじゃねぇ。モブリットが注意したのは5時間前だ」
ハンジ「うっ」
リヴァイ「おら、行くぞ」
ハンジ「……はーい」シブシブ
リヴァイ「風呂が先か」
ハンジ「えっ、椅子の温もりだけでそこまでわかる? リヴァイ凄いな」
リヴァイ「それは見てわかるだろ」
〆
79 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:29:29 zAP6SG9g
【密かな楽しみ】
ハンジ「ん……」ヌチュッ
リヴァイ「……」
ハンジ(そういえば前にキスしてるときの顔見られてたな。リヴァイはどんな顔してるんだろう? ちょっとだけ……)
ハンジ「んん……」ソーッ
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「んぶぉ!!?」
80 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:30:26 zAP6SG9g
リヴァイ「!?」
ハンジ「なっ!?」
リヴァイ「テメェ、何噴いてんだ、きたねぇな」
ハンジ「だ、だってじっと見てたから! もしかしていつも!?」
リヴァイ「あ? 馬鹿言え、いつもじゃねぇよ。……たまにだ」
ハンジ「結構見てるんだな!?」
リヴァイ「お前人の心が読めるのか」
ハンジ「あの時だけじゃなかったのかよ!!」
〆
81 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:31:07 zAP6SG9g
【掌コロコロ】
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「……目を閉じろ」
ハンジ「やだ」
リヴァイ「おい」
ハンジ「リヴァイばっかり見てるとか不公平だろ。キス顔見せろ」
リヴァイ「……」
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「……」ハァー
ハンジ「譲らないよ」
82 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:31:47 zAP6SG9g
リヴァイ「なら耐えてみろ」
ハンジ「へ?」
リヴァイ「……」グッ
ハンジ「わっ」
ハンジ(近い……けど触れてこない?)
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「う」
ハンジ(そ、逸らすものか)
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「うぅ」
ハンジ(優しく頬を撫でてくるぅー!!)
83 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:32:42 zAP6SG9g
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「……ぅ」
ハンジ(ま、まだ触れてこない……いつまで……?)ハァ
リヴァイ「……」ツー…
ハンジ「……っ」ジリッ
ハンジ(唇撫でられた……じれったい……)
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「……ぁ……リヴァ――っ」
リヴァイ「――――」
ハンジ「んっ……」ギュッ
84 : ◆uSEt4QqJNo :2016/05/29(日) 22:33:27 zAP6SG9g
リヴァイ「……」ヌチュッ
ハンジ「んん、ふ……」
リヴァイ「――っは……」
ハンジ「……はぁ、ぁ」…パチッ
リヴァイ「……目ぇ閉じねぇんじゃなかったのか?」クッ
ハンジ「あっ!?」
リヴァイ「お前の負けだな」
ハンジ「ぬあぁぁぁ!! くっそー!!!」
リヴァイ「はじめから目ぇ瞑ってろ」グイッ
ハンジ「リヴァ――んんっ!!」
〆
88 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:16:24 biFRec9w
【色気】
ハンジ「もう、あの人とんでもない」
ナナバ「どうしたの」
ハンジ「……リヴァイがキスしてるときずっと見てんの」ムスッ
ナナバ「ほー」
ハンジ「こっちも見たままでいてやろうと思ったけど妙な色気で目を潰された」
ナナバ「潰されたって」
89 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:16:49 biFRec9w
ハンジ「それがとんでもなかったんだよ。なんだよあれ」
ナナバ「あー、確かにリヴァイってたまに妙な色気を醸し出してるよね。女性兵士がキャーキャー言ってることがあるよ」
ハンジ「む」ピクッ
ナナバ「おや? 悋気かい?」ニヤニヤ
ハンジ「別に」プイッ
ナナバ「目を瞑ってって頼んでみたら? ちゃんと言えば案外してくれるかもよ?」
ハンジ「…………うん」
〆
90 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:18:06 biFRec9w
【意味ない】
ハンジ「――というわけで瞑れ」
リヴァイ「命令ときたか」
ハンジ「いいじゃん、減るもんじゃないし」
リヴァイ「……好きにしろ」スッ
ハンジ「うっしゃあ! ありがとう!」
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ(おぉ……おとなしく待ってくれてる)
リヴァイ「……」
ハンジ(マツゲ、意外と長いよな)
ハンジ「……」ゴクリッ
ハンジ(あ、あれ? なんか妙な緊張感が……?)
リヴァイ「……」
91 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:18:40 biFRec9w
ハンジ(え、えーっと)
リヴァイ「……おい」
ハンジ「ひゃい!!」ビクッ
リヴァイ「いつまで閉じてりゃいいんだ」
ハンジ「わぁぁ! ごめんごめん!! 今やる、今やる!!」グイッ
リヴァイ「おい――」
ハンジ「んー」
リヴァイ「っ……」
ハンジ「っよし! やったよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「? どしたの?」
リヴァイ「お前、ちゃんと目を開いてたか?」
ハンジ「あっ!?」
〆
92 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:19:40 biFRec9w
【バカップル】
――外食中――
ハンジ「美味しいねぇ」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「!」
フランツ「これも美味しいよ。はい、あーん」
ハンナ「あーん。ん、美味しい!」
フランツ「だろう?」
ハンナ「フランツも、はい、あーん」
フランツ「あーん」
93 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:20:24 biFRec9w
ハンナ「どう?」
フランツ「ハンナの愛情が乗っててもっと美味しくなってたよ」
ハンナ「やだっ、フランツったら!」
ウフフアハハ……
ハンジ「……」
リヴァイ「ハンジ?」
ハンジ「リヴァイ、あーん」パカッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「真似してみようかと。頂戴」アーン
リヴァイ「馬鹿か、お前」
〆
94 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:20:59 biFRec9w
【食え食え】
ハンジ「あーん」
リヴァイ「虫が入るぞ」
ハンジ「あーん」
リヴァイ「……」
ハンジ「あー」
リヴァイ「……はぁー」スッ
ハンジ「よっしゃ! いただきまーす」パクッ
リヴァイ「……」
ハンジ「んー、美味しい」
95 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:21:44 biFRec9w
リヴァイ「そうか、ほら」スッ
ハンジ「ん? あーん」パクッ
リヴァイ「……」
ハンジ「んー」モグモグ
リヴァイ「ん」スッ
ハンジ「えっ? あーん」パクッ
リヴァイ「ん」スッ
ハンジ「んん、んあ」パクッ
リヴァイ「ん」スッ
ハンジ「ひょ、ひょっと待っへ」モグモグ
96 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:22:10 biFRec9w
リヴァイ「ん」グイッ
ハンジ「むぐっ!!」
リヴァイ「ん」スッ
ハンジ「んんん!!」グイッ
リヴァイ「なんだ、もういらねぇのか」
ハンジ「んぐっ!」ゴクンッ
リヴァイ「どうした」
ハンジ「はぁはぁ……次から次に詰め込むな!」
リヴァイ「ほら」スッ
ハンジ「いらない! 喉に詰まるわっっ!」
〆
97 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:22:45 biFRec9w
【ばかっぷるW】
ハンジ「ちょっと遊んでみようと思っただけなのに」
リヴァイ「わけの分からんことを言い出すからだ」モグモグ
ハンジ「いちゃいちゃしてるカップルがいたからさ。やってみるべきかなって」
リヴァイ「やらんでいい」
ハンジ「まぁ、私らの歳でやるにはいささか恥ずかしくはあるけどさ」
リヴァイ「大いに恥ずかしい」
ハンジ「やったじゃん」
リヴァイ「詰め込んだだけだ」
ハンジ「あ、私からやってないや。はい、あーん」スッ
98 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:23:16 biFRec9w
リヴァイ「やめろ、やらねぇよ」
ハンジ「いやいや、純粋に美味しかったから食べてほしいなと思って」
リヴァイ「嘘を吐きやがれ、クソメガネ」
ハンジ「食事中に排泄物の名称を口にするのはどうかなー」
ハンナ「あら? あの人たち仲がいいわね」
フランツ「そうだね。あんな風にいつまでも仲良くいたいね」
リヴァイ「やめろと言っている」ガシッ ←手を掴んでる
ハンジ「食えと思ってるんだよ」ギリギリ
リヴァイ「馬鹿か」
99 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/02(木) 22:23:46 biFRec9w
ハンナ「まぁ、周りも気にせず手を握りあって……羨ましい」フフッ
フランツ「ハンナ」ギュッ
ハンナ「あ……」
フランツ「僕だって気にしないさ」ニコッ
ハンナ「フランツ」
ウフフアハハ……
リヴァイ「とっとと食え」ペシッ
ハンジ「てっ! はーい」
他の独り身の客((((爆ぜろっっ!!))))
〆
103 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:22:51 TYu8tHzs
【行動力】
ハンジ「お、カマキリ」
リヴァイ「触んな、汚ねぇ」
ハンジ「おや? カマキリ苦手?」
リヴァイ「そういうことじゃねぇ」
ハンジ「カマキリって立体機動中の私達みたいだね」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「武器が2つ」
リヴァイ「……俺らは鎌じゃなくてブレードだ」
ハンジ「まぁね。そういや大抵のカマキリにはハリガネムシが寄生してんだよね」
リヴァイ「寄生……」
ハンジ「カマキリはハリガネムシによって水辺に誘導されてお尻を水に浸けると出て――」
リヴァイ「やめろ。聞きたくねぇし見たくもねぇ。おい、よせ! カマキリを水に浸けるな!」
〆
104 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:23:24 TYu8tHzs
【任せておけば安心】
モブリット「分隊長、そろそろ休みませんか?」
ハンジ「んー」カリカリ
モブリット「もう二徹ですよ。今そんなに急ぎの仕事はないはずでしょう?」
ハンジ「なんか思いついちゃってねー」
モブリット「……もうそろそろリヴァイ兵長来ますからね」
ハンジ「もうやめるって」
ガチャッ
ニファ「――で、羊飼いがあの丘まで来るんだって」
ケイジ「へー」
ゴーグル「よく逃げないもんだよな」
ニファ「羊なんかは群れる習性があって、牧羊犬を使って纏めたりするんだよ」
ハンジ「それ、そこの丘?」
ニファ「へ? そうですが……」
105 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:24:03 TYu8tHzs
ハンジ「ちょっと行ってくる」ガタッ
モブリット「えっ?」
リヴァイ「おい、メガネ――」
ハンジ「さ、リヴァイ行こう」ガシッ
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「ひっつじ、ひっつじー」
リヴァイ「おい、どういうことだ。メガネ、ハンジ!」ズルズル
ケイジ「……」
ゴーグル「……」
ニファ「……わ、私の所為かな?」
モブリット「別にいいんじゃないか? さ、片付けようか」テキパキ
ケイジゴーグルニファ「「「モ、モブリット……」」」
〆
106 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:24:31 TYu8tHzs
【雰囲気】
ハンジ「はー、久しぶりの外!」
リヴァイ「研究室に籠りすぎだ」
ハンジ「あはは! いやぁいろいろ考えがねー。散歩に付き合ってくれてありがとう」
リヴァイ「なんでいきなり散歩だ。引きずってきやがって」
ハンジ「気分転換だよ。羊を放牧してるって聞いたからさ、見てみたいと思って」
リヴァイ「羊、な。だがお前、先に――」
ハンジ「ほら、いた!!」
羊「メェー」
ハンジ「……一匹、二匹、三匹……」
リヴァイ「……」チラリッ
ハンジ「四匹、五匹……」
リヴァイ「…………」ジッ
107 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:24:55 TYu8tHzs
ハンジ「六匹、七匹、八匹……きゅう匹」
リヴァイ「………………」ジー
ハンジ「じゅ……」グラリッ
リヴァイ「……」ガシッ
ハンジ「」スピー
リヴァイ「……確か二徹だったか」
ハンジ「」スピー
リヴァイ「わざわざこんな所で寝るこたねぇだろうに」ヒョイッ ←抱き抱えた
ハンジ「」スピー
リヴァイ「散歩はしっかり休んでからにしろ、クソメガネ」スタスタ
羊飼い子「お父さん、誰か連れていかれたよ」
羊飼い「ありゃ夫婦だろ。そっとしておきなさい」
〆
108 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:25:19 TYu8tHzs
【おやすみ】
――リヴァイ自室――
ハンジ「……ん?」パチッ
リヴァイ「起きたか」
ハンジ「ひつじは?」
リヴァイ「もう夜だ」
ハンジ「あー……寝ちゃったのか」
リヴァイ「本物の羊を数えてな」
ハンジ「あはは! 巨人だったら寝ちゃダメだよね」ケラケラ
リヴァイ「まだ寝てろ」
109 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:25:51 TYu8tHzs
ハンジ「リヴァイも寝よう?」
リヴァイ「俺は」
ハンジ「よっと」グイッ
リヴァイ「!」ドサッ
ハンジ「さぁ、寝よう」ギュッ
リヴァイ「……寝にくい」
ハンジ「いいから、いいから。はい、ねんねー」
リヴァイ「ねんねじゃねぇよ。なんなんだ」
ハンジ「リヴァイが子供みたいに寝付きが悪いから」
リヴァイ「喧嘩か。買った」
110 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:26:18 TYu8tHzs
ハンジ「売ってない、売ってないよ。売り切れ中だよ」
リヴァイ「在庫管理ぐらいしやがれ」
ハンジ「いや、喧嘩売るほどあるのはどうよ」
リヴァイ「寝ろ」
ハンジ「あなたがいた方がよく眠れるんだよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「あなたは?」
リヴァイ「……寝るぞ」ギュッ
ハンジ「同じかぁ」フフッ
リヴァイ「……」ナデナデ
〆
111 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:26:50 TYu8tHzs
【時すでに】
ケロケロケロケロケロケロ
ハンジ「おっ、カエルだ」
リヴァイ「捕まえるなよ」
ハンジ「やだなー、捕まえないよ」
リヴァイ「前に捕まえようとしただろうが」
ハンジ「もういっぱい捕まえて研究室に置いてるから捕まえないよ」
リヴァイ「……逃がしてやれ」
112 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/06(月) 22:27:17 TYu8tHzs
――研究室――
ニファ「きゃあぁぁ!! 逃げた! 逃げたよ、カエル!!」
ケイジ「待て! この!!」
カエル「ケロケロ」ピョンッ
ゴーグル「うわっ!? 顔に!!」
モブリット「全く、なんでカエルなんて必要なんですか! ハンジさん!!」
カエル「ケロケロ」
〆
116 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:14:26 ZJXFDPWw
【いつもの】
リヴァイ「おい、いい加減風呂に入れ」
ハンジ「一応睡眠はとってるよ」
リヴァイ「お前、その状態でベッドに……いや、それはとりあえず置いておく。風呂にも入れ」
ハンジ「えー、まだいけるって」
リヴァイ「……何日だ」
ハンジ「うーん、三日、か四日くらい?」
リヴァイ「……」ヌォーン
ハンジ「うわぁ、汚いものを見る目だ」
リヴァイ「正に汚ぇからな。来い」ガシッ
ハンジ「あー、ダメかぁ」ズルズル
モブリット「あ、ハンジ分隊長、兵長、お疲れ様です」
ニファ「お疲れ様です」
117 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:15:02 ZJXFDPWw
ハンジ「はーい、お疲れ様ー」ズルズル
リヴァイ「ああ」
ナナバ「あらハンジ、今からお風呂?」
ハンジ「まぁねぇー」ズルズル
ナナバ「リヴァイもご苦労様」
リヴァイ「代われ」
ナナバ「お断り。じゃ、頑張って」
リヴァイ「……チッ」
ズルズルズルズル……
エルヴィン「……本当に当然のようになってしまったな」
ミケ「何がだ?」キョトンッ
エルヴィン「違和感がないというのも問題だな」
〆
118 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:15:51 ZJXFDPWw
【いつもと違う?】
リヴァイ「おら」ポイッ
ハンジ「ふぎゃっ!!」ドサッ
リヴァイ「隅々まで洗って湯に浸かれ」パタンッ
ハンジ「あれ? リヴァイが洗ってくれないの?」
扉|リヴァイ「甘えるな。たまには自分で全部済ませろ。終わるまで出さねぇからな」
ハンジ「ちぇー。はーい、分かりましたー」ヌギヌギ
扉|リヴァイ「ちゃんと洗えよ」
ハンジ「はいはい、分かってるよ」ザバー
扉|リヴァイ「……」
ハンジ「そんなに心配ならリヴァイが洗えばいいのにー」ゴシゴシ
扉|リヴァイ「甘えるな」
119 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:16:34 ZJXFDPWw
ハンジ「いーじゃん。風呂くらい」
扉|リヴァイ「俺が入れると思ってやがるから何日も入らねぇんだろうが」
ハンジ「むー、リヴァイの洗い方気持ちいいからさぁ」ザバー
扉|リヴァイ「……」
ハンジ「あー、でも久しぶりの風呂って気持ちいい……よ、ね、ぇ……」
扉|リヴァイ「ハンジ?」
ハンジ「……」
扉|リヴァイ「おい」
ハンジ「……」
リヴァイ「ハンジ」ガチャッ
ハンジ「」スヤァ
リヴァイ「…………風邪引くぞ」
〆
120 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:17:20 ZJXFDPWw
【いつもの流れ】
ドサッ
ハンジ「うーん……」ムニャムニャ
リヴァイ「はぁー、睡眠とってたんじゃねぇのか?」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「本当にクソメガネだな」ナデ…
ハンジ「ん……んふふっ……」スースー
リヴァイ「……」サラッ…
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「……」スースー
121 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:18:00 ZJXFDPWw
リヴァイ「……ゆっくり休め」ナデ…
ハンジ「……額だけ?」
リヴァイ「! お前、起きてやがったのか」
ハンジ「額にキスされて起きたの」パチッ
リヴァイ「……」フイッ
ハンジ「ねぇ、額だけ?」ツンッ
リヴァイ「……」
ハンジ「ねぇ、リヴァイ」クイクイッ
リヴァイ「チッ……」クルッ
ハンジ「ふふっ、んっ……」
リヴァイ「――――」
ハンジ「んん……」
122 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:18:29 ZJXFDPWw
リヴァイ「……」ヌルッ
ハンジ「んん?」
リヴァイ「……」モゾモゾ
ハンジ「!? んー! んー!!」
リヴァイ「……っは」ツー…
ハンジ「やっ、ちょっ、こら! 待て! やんっ!」
リヴァイ「……なんだ?」
ハンジ「なんだじゃねぇし! ゆっくり休めって言ってたじゃないか!」
リヴァイ「お前が誘ったんだろうが」モゾモゾ
ハンジ「誘ってない! 誘ってな、ひゃんっ!! 待ってリヴァ――――」
〆
123 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:19:02 ZJXFDPWw
【問題です】
ハンジ「モブリット」キリッ
モブリット「どうしました?」
ハンジ「分からないかい? そろそろだよ」
モブリット「? そろそろ?」
ハンジ「更新しなければ、だろう?」
モブリット「更新……?」
ハンジ「惚けるのはよくないぞ」
125 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:19:48 ZJXFDPWw
モブリット「いや、なんのことだか」
ハンジ「あれだよ。ある時の一部分を切り出したような」
モブリット「??」
ハンジ「時に躍動感溢れるものだったり……君の素晴らしい才能だよ」
モブリット「はぁ」
ハンジ「分からないかなー。ほら、絵だよ」
モブリット「絵……ああ! リヴァイ兵長の絵ですねってなんでそんな遠回しに」
ハンジ「なんとなく?」
〆
126 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:20:39 ZJXFDPWw
【どこまで本気?】
ハンジ「本当はあの肉体美も描いてもらいたいところなんだけど脱ぐのは嫌がるだろうからねぇ」フゥー
モブリット「いや、それは私も嫌ですよ」
ハンジ「なんでだよ。すんばらしい筋肉だよ? なんなら中身も調べたいくらいだよ」ギラギラ
モブリット「研究者の顔は引っ込めてください。リヴァイ兵長は巨人じゃないですよ」
ハンジ「分かってるさ。中身をめくることができないことも、中身は内臓だってことも」
モブリット「そこらへんでやめてください。本気に聞こえます。それからめくるって言わないでくださいよ」
ハンジ「そりゃ本気じゃないけどさ」
127 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/09(木) 22:21:05 ZJXFDPWw
モブリット「貴女が言うと洒落にならないことがありますから」
ハンジ「……筋肉くらいは見たいよね」
モブリット「本気でやめてください」
リヴァイ「!」ゾクゾク
ミケ「どうした?」
リヴァイ「いや、何か寒気が」
エルヴィン「風邪か? 気をつけろよ」
リヴァイ「ああ」
〆
131 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:22:14 9KtROj/U
【驚異のモブリット】
――リヴァイ自室――
ハンジ「ほら、モブリットに描いてもらったよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「ん? どうしたの? 何か変?」
リヴァイ「俺は今日一日モブリットに会っていないんだが」
ハンジ「あぁ、今日忙しかったもんね。立体機動演習やらなんやらで」
リヴァイ「なのに何故」
132 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:23:04 9KtROj/U
ハンジ「モブリットだからだよ」
リヴァイ「答えになってねぇ」
ハンジ「速筆だからねぇ。昼食時に見掛けて数分で描いたらしいよ」
リヴァイ「時間があるときに描けばいいものを……急がなければならいものか?」
ハンジ「何枚か描いて、一番良いものをくれるんだ。場合によってはゆっくり描くより上手く描けるらしいよ」
リヴァイ「……何枚か、書いたのか」
ハンジ「うん」
リヴァイ「……あいつこれで食っていけるんじゃねぇか?」
ハンジ「んー、絵描きの需要がどれほどあるかによるね」
〆
133 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:23:37 9KtROj/U
【お前のは?】
リヴァイ「で?」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「俺の絵だけか?」
ハンジ「……い、いるの?」
リヴァイ「前は無理矢理渡してきたくせになんだ」
ハンジ「いやぁ、リヴァイから言ってくれると嬉しいね」ニヘラ
リヴァイ「……」
ハンジ「ちゃんと持ってきてるよ、ほら」スッ
リヴァイ「ああ」
ハンジ「あとこれも」カタンッ
リヴァイ「巨人の絵を飾るな」
〆
134 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:24:05 9KtROj/U
【始まった】
ハンジ「あ、紫陽花だよ。沢山咲いてる、綺麗だね」
リヴァイ「アジサイか」
ハンジ「これ毒があるんだよね」
リヴァイ「これもか」
ハンジ「まぁ以外と身近な花に毒あるよね」アハハ
リヴァイ「下手に口にはできねぇな」
ハンジ「そうだね。春だとニラと水仙間違えて食べて中毒起こしたりね」
リヴァイ「あぁ……」
ハンジ「紫陽花はよく色が変わることから別名七変化や八仙花とも呼ばれてるんだよ。
花と言っても開いてるのは萼(がく)なんだけど」
135 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:24:31 9KtROj/U
リヴァイ「そうなのか」
ハンジ「老化で色が変わっていくし、同じ場所で去年と色が変わるものがある。
この後者、種類にもよるけど、よく見かける紫陽花には青とピンクがあるだろ?」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「これが紫陽花の面白いところなんだけど、色は土中にあるアルミニウムの量によるんだ」
リヴァイ「ほう?」
ハンジ「アルミニウムは酸性土壌でよく溶けるから土が酸性だと青、中性から弱アルカリ性だとピンクになるんだよ。
リトマス試験紙と逆だね」
リヴァイ「……」
ハンジ「これは紫陽花の中のアントシアニン系色素が働いているんだ。リトマス試験紙はリトマス色素が反応する」
リヴァイ「…………」
136 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:24:59 9KtROj/U
ハンジ「まぁ紫陽花の中には土壌に関係ないのもあるし青系品種だと中性から弱アルカリ性の土で赤みを帯びた紫色だし、
ピンク系を酸性土壌に植えると青みを帯びた紫色になるんだ。
紫色は濁った色なんて言われるんだけど素人目には綺麗だよねぇ。
白系もあるらしくてこっちは色素がないから変わらないんだって。
あ、そうそう、死体なんかが埋まってたりすると酸性土壌でも赤みを帯びるんだよ」
リヴァイ「……紫陽花、沢山咲いてるな」ボンヤリ
ハンジ「それは死体に含まれるリン酸がアルミニウムと結合してリン酸アルミニウムになると水に溶けないから――」ペラペラ
〆
137 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:25:45 9KtROj/U
【もういい】
ハンジ「――というわけなんだけど、あ、カタツムリ」
リヴァイ「終わったか」ハァー
ハンジ「カタツムリといえばさ、中に」
リヴァイ「虫の中の虫の話は聞きたくねぇからな」
ハンジ「何故分かった」
リヴァイ「やはりか。気色の悪い話をするんじゃねぇ。嫌がらせか」
ハンジ「そういうわけじゃないけど見かけるとついね」
リヴァイ「やめろ」
ハンジ「あ、そうそうカタツムリって広い意味では虫だけど厳密には虫じゃなくて貝なんだよ。巻き貝の一種」
リヴァイ「……」
ハンジ「ちなみにナメクジはカタツムリが進化したものだよ。体の作りがかなり違うから別の生き物と見ていい」
138 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:26:28 9KtROj/U
リヴァイ「ナメクジが進化している方か」
ハンジ「そ、殻が無い方が餌を求めて狭いところに入っていけるでしょ?」
リヴァイ「そりゃそうだが」
ハンジ「カタツムリは巻き貝の仲間でナメクジはナメクジ科の生き物。
簡単に言うとカタツムリは食える、ナメクジは食えない」
リヴァイ「食えるのか」
ハンジ「野生のカタツムリ食べるのは勇気いるけどね。中に」
リヴァイ「皆まで言うな」
ハンジ「あー、どっちにもいるから触ったら洗わないとね」
リヴァイ「何故、紫陽花を目の前に虫の話をしなきゃならねぇんだ」
ハンジ「紫陽花の話、もう一回する?」
リヴァイ「黙って見てろ」
〆
139 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:27:18 9KtROj/U
【安眠】
ハンジ「さぁ、リヴァイ、寝るよ」ゴロンッ
リヴァイ「……」ポスッ
ハンジ「それでは、ん、んんっ、こほんっ」
リヴァイ「……」
ハンジ「ねむれ良い子よ~♪」
リヴァイ「うるせぇ」
ハンジ「子守唄なのに」
リヴァイ「声がでけぇ。それとガキじゃねぇ」
ハンジ「リヴァイに安眠をと」
リヴァイ「余計に眠れねぇよ」
140 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/13(月) 22:28:06 9KtROj/U
ハンジ「むむ、ではどうすれば」
リヴァイ「……」グイッ
ハンジ「おや?」
リヴァイ「……これでいい」ギュッ
ハンジ「……抱き枕がいいのかー」フフッ
リヴァイ「前にお前が言ってただろ」
ハンジ「! ふへへ」ニヘー
リヴァイ「なんだ、気色悪い」
ハンジ「いやぁ、いるだけでいいんだ?」
リヴァイ「…………寝ろ」ギュッ
ハンジ「はーい」ギュゥー
〆
144 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:28:24 CDecNbT2
【保護者】
ハンジ「来たよ! 秘湯!!」
ナナバ「あー、ここね。訓練で使われてる山の」
ハンジ「そうそう。下に水着着てるから早速入ろっと」ポイポイッ
リヴァイ「おい、クソメガネ」
ハンジ「とりゃあ!!」ザパーンッ
ミケ「豪快だな」
リヴァイ「また散らかしやがって」ヒョイヒョイッ
ナナバ「あんたも大変だねぇ」
145 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:28:51 CDecNbT2
ミケ「先に入ってるぞ」ザブッ
リヴァイ「ああ」
ハンジ「あぁぁ!!」
ナナバ「びっくりした。何、突然」
ハンジ「リヴァイ! 着替え忘れた!!」
リヴァイ「持ってきている」ザブッ
ハンジ「おぉ、ありがとう! じゃ、安心して」ザブザブッ
リヴァイ「泳ぐんじゃねぇ」
ナナバ「……リヴァイが着替え持ってきたの……?」
ミケ「あいつらのことを深く考えるな」
〆
146 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:29:21 CDecNbT2
【遅れた者】
ハンジ「ねぇねぇ、そういやエルヴィンは?」
ミケ「少し遅れて来ると言っていたが……」
エルヴィン「少しくらい待とうという気はないのか? お前達は」
ハンジ「お、エルヴィーン!」
ナナバ「お先にいただいてるよ」
リヴァイ「早くしろ」
147 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:29:49 CDecNbT2
エルヴィン「俺は蔑(ないが)ろにされていないか?」
ミケ「誰が遅れても同じ反応だろう」
エルヴィン「優しい奴等ばかりだな」
ハンジ「早く入らないとエルヴィンだけ置いてっちゃうよ?」バシャバシャ
リヴァイ「だから泳ぐな、クソメガネ」
エルヴィン「……優しさが身に染みるな」
ミケ「本当に置いていかれるぞ」
〆
148 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:30:19 CDecNbT2
【自由】
ハンジ「ミケって温泉の匂いは平気なんだね」
ミケ「あまり嗅がないようにはしているがな」
ハンジ「そうなんだ」
ミケ「温泉特有の匂いは巨人に似ている」
ハンジ「マジで!? すげぇ興味ある!! どれどれ」クンカクンカ
リヴァイ「くだらねぇ」
ナナバ「ハンジだからねぇ」
149 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:30:44 CDecNbT2
エルヴィン「ふぅー」バシャッ ←スルーして満喫中
ハンジ「おぉ!! これが巨人の匂い!! 匂い…………微妙」ヌーン
リヴァイ「そりゃそうだろ」
ミケ「そもそも嗅いだことあるだろう」
ハンジ「うん、そういやそうだった」
ナナバ「私らこれでもかってくらい近寄るしね」
エルヴィン「疲れがとれるな」ハァー
リヴァイ「オヤジ臭ぇな」
〆
150 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:31:22 CDecNbT2
【押し付け】
――まだ温泉中――
ハンジ「あー、今年ももうあと半分だね」
ナナバ「そうだねぇ」
ハンジ「半年お世話になりましたーまた半年もよろしくー」
ナナバ「それ私にじゃなくてあんたのとこの部下とリヴァイにいうべきじゃないの?」
ハンジ「んー今男同士で楽しそうにしてるから今度でいいや」
ミケ「温泉に浸かりながらの酒もいいんだがな」
エルヴィン「夜なら考えるところだが」
151 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:31:45 CDecNbT2
リヴァイ「飲みすぎて潰れても運ばねぇぞ」
エルヴィン「ハンジなら運ぶだろうに冷たいな」
リヴァイ「一緒にするな」
ミケ「ハンジなら許すのか」
リヴァイ「なんでお前らを俺が面倒見なければならねぇんだ。互いに見あってろ」
エルヴィン「ミケを運ぶのは骨が折れそうだ」
ミケ「エルヴィンを運ぶのか……」
リヴァイ「潰れる前提か」
ナナバ「楽しそう……ねぇ」
〆
152 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:32:10 CDecNbT2
【川が呼んでる】
ナナバ「秘湯って人がいなくていいけど暑い日は帰りに汗かいちゃうね」
リヴァイ「意味ねぇな」
エルヴィン「いやぁ、疲れはとれたぞ?」
ミケ「帰り道で疲れないか?」
ハンジ「少し疲れた方が眠れるよ。それより浸かりすぎたかな、ちょっと暑いね」
リヴァイ「倒れるなよ」
ハンジ「そこまではないよ」
153 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/17(金) 22:32:42 CDecNbT2
ナナバ「あ、川。川沿いに降りようよ。少しは涼しいかもよ」
ハンジ「川……」
リヴァイ「却下だ」
ハンジ「まだ何も言ってない!」
リヴァイ「今、“水着もあるし丁度いい”とか思っただろうが」
ハンジ「なんで分かるの!?」ビックリ
リヴァイ「水着をどこで着替えるつもりだ」
ナナバ「えっ、そっちなの?」
〆
157 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:13:19 nGbh8MNI
【諦めた】
ハンジ「七夕だよ!」
リヴァイ「まだやるのか」
ハンジ「はい、笹……の代わりの巨人像」ドンッ
リヴァイ「お前、また性懲(しょうこ)りもなく」
ハンジ「あーんど、巨人オーナメント! 」ワッサリ
リヴァイ「……」
ハンジ「そして巨人型短冊!!」
158 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:13:46 nGbh8MNI
リヴァイ「…………」ゲンナリ
ハンジ「さぁ、みんな書いた書いたー!!」
リヴァイ「……」
ミケ「……今度は倒さないのか? あれ」→巨人像
リヴァイ「好きにすればいい」←遠い目
エルヴィン「最早いったい何のイベントか分からないな」ハハハッ
ハンジ「はい、ナナバにはモブリット特製リアル巨人短冊」スッ
ナナバ「何これキモい」
〆
159 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:14:38 nGbh8MNI
【感触】
ハンジ『あ、あれは!?』
ずしーんっ、ずしーんっ
ハンジ『巨人!! 待ってぇ!!』
巨人『あ』ピタッ
ハンジ『なっ!? 止まった!?』
巨人『……』
ハンジ『さ、触ってもいいかなぁ?』ドキドキ
巨人『……』コクリッ
ハンジ『意志が通じた!? 触るよ!!』
160 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:15:23 nGbh8MNI
巨人『……』
ハンジ『うっひょー!! なんだこれ! めっちゃ触れるよぉ!!
手に馴染む! どれどれうりゃうりゃ』ナデナデスリスリグリグリ
巨人『…………おい』
ハンジ『うひゃひゃひゃ!!』グニグニ
リヴァイ「起きろ! クソメガネ!!」
ハンジ「……へ?」パチッ
リヴァイ「いてぇよ」
ハンジ「……私なんでリヴァイの顔掴んでるの? 巨人は?」
リヴァイ「巨人はいねぇ。寝ぼけてあちこち触ったあげく、顔をこねくり回しやがって」
ハンジ「あー……どうりで手に馴染むわけだ」
リヴァイ「ああ?」
〆
161 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:15:55 nGbh8MNI
【猫かっ】
ハンジ「あーあっつ」
リヴァイ「……髪、結び直したのか」
ハンジ「うん。全部まとめあげた。ポニーテールだよ」ユラユラ
リヴァイ「……前もやってたな」
ハンジ「まぁ、少しは違うからねー」ユラユラ
リヴァイ「……」ガシッ
ハンジ「のわっ!?」
リヴァイ「……」
ハンジ「ちょっ、なにすんの。離せよ」
リヴァイ「……」パッ
ハンジ「もう、なんなのさ」
162 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:16:41 nGbh8MNI
リヴァイ「いや……」
ハンジ「全く」ユラユラ
リヴァイ「……」
ハンジ「今日はまだ何もしてないのに」ユラユラ
リヴァイ「……」ガシッ
ハンジ「だぁ!?」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイ……なんか気に入ったの?」
リヴァイ「……」
ハンジ「引っ張らないならいいけど」
リヴァイ「……」グッ、パッ、グッ、パッ
ハンジ「……」
ハンジ(前はうなじに食いついてたな……今度は何が楽しいんだろう)
〆
163 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:17:05 nGbh8MNI
【お疲れですね】
リヴァイ「……」スタスタ
リヴァイ(少し疲れたな……だがまだ……)
ハンジ「……そこのお兄さーん! 私とお茶しない!?」
リヴァイ「……」シワー
ハンジ「おや? お兄さん、眉間のシワが素敵だね!」
リヴァイ「……」
ハンジ「いやぁーこんないい女にナンパされるなんてお兄さんついてるね☆」
164 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:17:45 nGbh8MNI
リヴァイ「……」スタスタ
ハンジ「待って、待って! 一緒にお茶しないかって言ってるんだよ?」ガシッ
リヴァイ「……あ?」
ハンジ「紅茶でも淹れてさ! 少し休憩しよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「ね?」
リヴァイ「分かった」
ハンジ「よっしゃー! ナンパ成功!」
リヴァイ「……休憩だ」
〆
165 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/21(火) 22:18:12 nGbh8MNI
【お礼】
リヴァイ「待ってろ」
ハンジ「紅茶、私が淹れるよ?」
リヴァイ「座ってろ」
ハンジ「私が誘ったのに」
リヴァイ「おとなしくしてろ」
ハンジ「……はーい」シブシブ
リヴァイ「……良い紅茶を淹れる」
ハンジ「!」
リヴァイ「……」カチャカチャ
ハンジ「ふふっ、どういたしまして」
〆
169 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:32:16 WCUPl6Gk
【紅茶味】
リヴァイ「……」コポコポ
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……」ニコニコ
リヴァイ「……なんだ」
ハンジ「別に?」フフッ
リヴァイ「ほら、飲め」カチャンッ
ハンジ「いただきまーす」
リヴァイ「……」ズズズズ
ハンジ「はぁー、やっぱりリヴァイの淹れる紅茶は美味しいねぇ」
リヴァイ「……そうか」カチャンッ
170 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:32:48 WCUPl6Gk
ハンジ「うん」
リヴァイ「……」ヒョイッ ←紅茶奪った
ハンジ「あ」
リヴァイ「……」カチャンッ
ハンジ「リヴァイ、なんで……んぅ」
リヴァイ「――――」
ハンジ「……ん」
リヴァイ「っ……」
ハンジ「ふ、……いきなり何?」
リヴァイ「別に……」カチャッ
ハンジ「ふぅん」クスクス
リヴァイ「……」ズズズズ
〆
171 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:33:38 WCUPl6Gk
【主に似る】
ピュィィ!!
鹿毛馬「ブヒヒーン」
ハンジ「おぉ、よく来た。よしよし」
鹿毛馬「ブルル」
ハンジ「指笛できちんと来るなんて偉いよねぇ」
リヴァイ「そう訓練してあるからな」
ハンジ「そうだ」
リヴァイ「やめておけ」
ハンジ「聞いてから却下してくれ」
リヴァイ「却下だ」
ハンジ「聞いてから承諾してくれ」
リヴァイ「……とりあえず言え」
172 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:34:57 WCUPl6Gk
ハンジ「離れた所に別々に立って、リヴァイと同時に指笛鳴らしたらどっちにくるかな?」
リヴァイ「くだらねぇ」
ハンジ「私の馬だと私の所に来ちゃうだろうし、リヴァイの馬だとリヴァイに行くだろうから他の馬にしよう」
リヴァイ「おい、承諾してねぇだろうが」
ハンジ「ちょっと待っててね!」
リヴァイ「お…………」ハァー
―――
――
―
馬「ブルル」
ハンジ「じゃあ、いくよ!」
リヴァイ「ああ……」
ピュィィ!!
馬「!」ピクッ
173 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:35:29 WCUPl6Gk
ハンジ「……」ワクワク
リヴァイ「……」
馬「ブル……」
ハンジ「どしたのかな」
リヴァイ「……」
馬「……」オロオロ
リヴァイ「迷ってんじゃねぇか。誰の馬だ」
ハンジ「モブリットのだよ」
リヴァイ「……そうか」
馬「……」オズオズ
ハンジ「あ! こっち来た!!」ワーイ!
リヴァイ「だろうな」
〆
174 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:36:03 WCUPl6Gk
【証】
――壁外調査直後――
「ハンジ分隊長」
ハンジ「おや? 君は確か……」
女兵士「今回の壁外調査で危ないところを助けてくださってありがとうございました」
ハンジ「わざわざお礼を言いに来てくれたの? ありがとうね」
女兵士「ハンジ分隊長も危険だったのに助けてくださってとても嬉しかったんです。だからどうしてもお礼を言いたくて……」
ハンジ「いやいや」
女兵士「あの……これを」スッ
ハンジ「ん? リボンの髪飾り?」
女兵士「……母の、形見なんです」
175 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:36:39 WCUPl6Gk
ハンジ「えっ」
女兵士「押し付けがましいですが、ハンジ分隊長に持っていてほしいんです」
ハンジ「いや、でもこんな大事なもの……」
女兵士「事後処理もまだでお忙しいところすみませんでした」ペコリ
ハンジ「あ、ちょっと!」
タタタタタタ……
ハンジ「えぇ……参ったな」
ニファ「ハンジ分隊長、何してるんですか?」
ハンジ「あ、ああ、ちょっとね」
ニファ「――っ、それ……」
ハンジ「ん? あぁ、持っててほしいって言われて……でも大事なものだから返そうと思うんだけど、知ってる子の?」
176 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:37:15 WCUPl6Gk
ニファ「……同期です」
ハンジ「そうなんだ。部屋どこかわからないかな?」
ニファ「いません」
ハンジ「?」
ニファ「さっき聞いたんです。あの子、亡くなったって……」
ハンジ「は!?」
ニファ「最期を見た人がいたらしくて……何も持ち帰れなくてごめんと謝られました」
ハンジ「……」
ニファ「彼女、母親がひとりで育ててくれたと言ってました。でも早くに亡くなってしまったと……」
ハンジ「……そう」
ニファ「ハンジ分隊長がお母さんに似てるって言ってました。見た目というよりなんというか雰囲気がって」
177 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:38:00 WCUPl6Gk
ニファ「直接関わることはあまりなかったと思いますがハンジさんを慕っていました。
……今回出発前にそれを渡してたんですね」
ハンジ「……」
ニファ「でもなんか……それじゃまるで……」グッ
ハンジ「……生きるために渡しておく人もいるよ」
ニファ「えっ」
ハンジ「戻ったら返してもらうためにさ」
ニファ「……そう、ですね。きっとそう……」グスッ
ハンジ「ニファ……」
ニファ「それ、ハンジ分隊長が持っていてあげてください。きっと喜ぶと思います」
ハンジ「……うん。大事に取っておくよ」
ニファ「ありがとうございます」
〆
178 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:38:29 WCUPl6Gk
【不思議】
ハンジ「うーん……」
リヴァイ「それはどうした」
ハンジ「あぁ……形見分け、かな」
リヴァイ「……そうか」
ハンジ「リヴァイにも見えてるんだねぇ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「不思議だな……」
リヴァイ「何を言っているんだ?」
ハンジ「こんなこともあるんだねぇ……」
リヴァイ「ハンジ?」
ハンジ「リヴァイ、私さ、幽霊怖くないかもしれない」
リヴァイ「は?」
〆
179 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/25(土) 22:39:30 WCUPl6Gk
【とりあえず食べる】
ハンジ「よっと」ザー
リヴァイ「種?」
ハンジ「ひまわりの種だよ」
リヴァイ「それを剥いて食って食いすぎて気持ち悪くなって具合が悪くなるまでがセットか?」
ハンジ「もちろん!」エッヘン!
リヴァイ「威張るな、クソメガネ」
ハンジ「リヴァイも食べる?」ペキッ
リヴァイ「……ほどほどにしておけよ」ペキッ
〆
183 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:33:34 lSWCYLzg
【まぁいいじゃん】
ハンジ「あぁ、晴れてきたね」
リヴァイ「本が濡れなくてすむな」
ハンジ「いやぁ、持ってもらって悪いね」
リヴァイ「俺がいると遠慮がねぇな。てめぇの両手も塞がってんじゃねぇか」ドッサリ
ハンジ「リヴァイがいると倍持てるから助かるよー」ドッサリ
リヴァイ「荷物持ちに使うな」
ハンジ「あ、ほら虹だよ! 二重になってる!」
リヴァイ「おい」
ハンジ「二重の虹って内側と外側で色の並びが逆なんだよ」
リヴァイ「人の話を聞け」
〆
184 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:34:20 lSWCYLzg
【その気だった】
リヴァイ「ふー……」
ハンジ「リヴァイ、鍛練中?」
リヴァイ「休んでいるところだ」
ハンジ「シャツ一枚って涼しそうだね」
リヴァイ「よせ」
ハンジ「なんだよ」
リヴァイ「……」ジッ
185 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:34:53 lSWCYLzg
ハンジ「ぅ……うー!」
リヴァイ「……水を被らないと言うのなら」
ハンジ「えぇー」
リヴァイ「女風呂で被るか被ったあと何か羽織って着替えろ」
ハンジ「……分かったよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「よし、では早速!」ンバッ
リヴァイ「下に着てんじゃねぇ」
〆
186 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:35:19 lSWCYLzg
【近くにあったので】
ハンジ「リ、リヴァイの鍛練に付き合うとキツいよ」ゼーゼー
リヴァイ「普段机にかじりついてるからじゃねぇか?」
ハンジ「そういうレベルじゃない。息切れひとつしてないとは」
リヴァイ「まだやるが」
ハンジ「私はやめる! あっつい!! こんな暑い日に鍛練とか!!」
リヴァイ「勝手についてきただけだろう」
187 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:35:54 lSWCYLzg
ハンジ「水被っていい?」
リヴァイ「あとで何か羽織ればな」
ハンジ「リヴァイの上着借りてくねー」スッ
リヴァイ「お前、脱いだ上着があるだろうが、おい」
スタスタスタスタスタ…
リヴァイ「……」
*ハンジの上着*
リヴァイ「……着る……のはやめておくか」
〆
188 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:36:26 lSWCYLzg
【やっぱり】
ハンジ「あ、お化け屋敷だ!」
リヴァイ「平気なのか?」
ハンジ「大丈夫!」
リヴァイ「入るのか……」
ハンジ「じゃあ行こうか」ガシッ
リヴァイ「……」ズルズルズル…
―――
――
―
ハンジ「……」ドヨヨン
リヴァイ「でかい金切り声で耳が壊れそうだ」
ハンジ「やっぱりダメだった……くそっ」
〆
189 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:36:58 lSWCYLzg
【いいのか?】
ハンジ「つーかいきなり出てきて脅かすのって違うだろ!? びっくり屋敷じゃないか!!」
リヴァイ「そういうものだろ」
ハンジ「あれはびっくり屋敷だよ!」
リヴァイ「ハンジ、お前の後ろに」
ハンジ「ひあぁぁぁうぅ!!?」ビックゥ!!
リヴァイ「……ゴミがついていただけなんだが」つゴミ
ハンジ「へ? あ、あぁゴミねゴミ! ゴミで脅かさないでよ、リヴァイ」ギュー
リヴァイ「脅かしてねぇよ。それと暑い、離れろ」
ハンジ「リヴァイがびっくりさせるから」シブシブ
リヴァイ「させてねぇ。ビビリが」
ハンジ「ビビリじゃねぇ! 驚いただけだ!」
190 : ◆uSEt4QqJNo :2016/06/30(木) 22:37:23 lSWCYLzg
リヴァイ「じゃあ、いいんだな?」
ハンジ「? 何が?」
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「!」
リヴァイ「いいのか?」スッ…
ハンジ「待った! 繋ぐ。手ぇ繋ぐよ」ギュッ
リヴァイ「……」
§
ハンジ「ふへへへー」
リヴァイ「……相変わらず気色の悪い笑いだな」
§
ハンジ「リヴァイが笑わせてんだよ」
リヴァイ「…………そうか」
§
ハンジ「そうそう」ギュゥ
〆
193 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:45:43 IJW7orSY
【断られた】
リヴァイ「……っ」
ハンジ「口押さえてどうかした?」
リヴァイ「いや……」
ハンジ「吐き気でもする?」
リヴァイ「いいや」シワー
ハンジ「ふむ……うーん」ジー
リヴァイ「……」
ハンジ「あ、口内炎?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「当たりだ!」
リヴァイ「……ああ」
194 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:46:11 IJW7orSY
ハンジ「なんで隠すのさ」
リヴァイ「お前に弄られる気がした」
ハンジ「失礼だなー……ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「断る」
ハンジ「勝手に先読みして断らないでくれよ」
リヴァイ「どうせろくでもないことだろ」
ハンジ「失敬な! ちょっとキスでもしないかなーって」
リヴァイ「……軽いのか?」
ハンジ「深いやつ」
リヴァイ「やっぱりろくでもねぇじゃねぇか。口内炎弄る気だろ」
ハンジ「ちょっとだけだから! ほんの先っちょだけ! 突っつくだけだから!!」
リヴァイ「ふざけた台詞な上、女が言う台詞でもねぇな」
〆
195 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:46:56 IJW7orSY
【復讐を誓う】
ハンジ「あー……」
リヴァイ「どうした」
ハンジ「な、なんでもないよ」ササッ
リヴァイ「何故口元を押さえて……あぁ」
ハンジ「ち、近寄るな! そこから動くなよ、リヴァイ!!」ズザッ
リヴァイ「ほう? 随分なことを言ってくれるな?」ジリッ
ハンジ「リヴァイが何もしないと誓うなら言わない!」ジリッ
リヴァイ「何もしやしねぇよ。お前の男としてちょっとばかしやりてぇことがあるだけだ」ジリッ
196 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:47:23 IJW7orSY
ハンジ「やっぱり何かする気満々じゃないか!」
リヴァイ「大したことじゃねぇ。挨拶みたいなもんだろ」ガシッ
ハンジ「ぬぁっ!? 離せ、リヴァイ!」ジタバタ
リヴァイ「どこにある?」
ハンジ「は?」
リヴァイ「口内炎」
ハンジ「誰が言うか!!」
リヴァイ「仕方ねぇ、見つけるまで探るか」
ハンジ「私はしなかったじゃないか! ちょっ、リヴァイ、やめ――――」
197 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:48:02 IJW7orSY
―――
――
―
ハンジ「ふうぅ……いたぶられた、嬲られた……」シクシク
リヴァイ「……」←満足
ハンジ「くっそ! 私はしなかったのに!」
リヴァイ「いつも迷惑をかけられている礼だ」
ハンジ「ふざけんな! 今度口内炎できたらいたぶらせろ! いや、いたぶってやるからな!!」
リヴァイ「できたとしても言わねぇ」
ハンジ「ふんっ、私のリヴァイ観察眼をなめるなよ!」
リヴァイ(……できたら近づかねぇようにするか)
〆
198 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:48:33 IJW7orSY
【訳します】
ハンジ「全く!」
リヴァイ「まだ怒ってるのか」
ハンジ「傷口に塩を塗りたくるような真似をされて怒らないほうがどうかしてるよ」プリプリ
リヴァイ「ほら」コトッ
ハンジ「? 何コレ」
リヴァイ「口内炎の薬だ」
ハンジ「貰ってきてくれたの?」
リヴァイ「さっさと治せ」
ハンジ「……キスできないから?」
リヴァイ「……」
ハンジ「ふーん」ニヤニヤ
199 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:49:05 IJW7orSY
リヴァイ「……」ベシッ
ハンジ「ぁいたっ!! 薬投げるなよ!」
リヴァイ「……」フイッ
ハンジ「……ほほう」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「調子にのって遊んだのはいいけど後から凄い悪いことしたなーって反省してるわけだね、ほうほう」ウンウン
リヴァイ「……」シワー
ハンジ「口内炎を弄るとか相当酷いもんねぇ」ウンウン
リヴァイ「……」チッ
ハンジ「そのお詫びにこうして薬を持ってきてくれて、更には巨人捕獲に多大な協力をもってエルヴィンに進言してくれると」
リヴァイ「後半は思ってねぇ」
〆
200 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:49:40 IJW7orSY
【ひっそり】
ハンジ「まぁ、そんなこんなで酷い目にあったよ」
ミケ「…………そうか」
ミケ(何故こんな話を聞かされているんだろうか……)←遠い目
ハンジ「リヴァイが口内炎になったら両手足縛ってでも弄くってやる」
ミケ「今がそうじゃないか?」
ハンジ「えっ? 口内炎も匂いでわかるの?」
ミケ「いや、今朝食事中に妙な顔を一瞬していたし、口元に手をやることが何度かあった。だから多分……」
ハンジ「ありがとう! ミケ!!」ダッ!!
201 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:50:07 IJW7orSY
ミケ「あ……」
ナナバ「……あとでリヴァイに削がれない?」
ミケ「ナナバ」
ナナバ「リヴァイが上手く隠してたみたいなのに」
ミケ「まぁ、なんだ。深いキスをしただのとノロケを聞かされた礼だと思ってもらおう」スンッ
ナナバ「あぁ……事細かに話してたね」
ミケ「聞いてたのか」
ナナバ「ん、ミケの後ろにいた」
ミケ「何故そんな所に」
〆
202 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:50:30 IJW7orSY
【逃げろ】
ハンジ「逃げんな! リヴァイ!!」ダダダッ
リヴァイ「てめぇが追いかけてくるからだろうが!!」
ハンジ「なんにもしないってぇ~」フヘヘヘ
リヴァイ「明らかに何かする気じゃねぇか!!」
ハンジ「いいから報いを受けやがれっ!!」
リヴァイ「なんの話だ!」
ハンジ「こ・こ」トンッ←自分の口元を指さした
203 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/04(月) 22:51:45 IJW7orSY
リヴァイ「!? 今日は会議くらいでしか会ってねぇのに……何故」
ハンジ「さぁてねぇ」ニヨニヨ
リヴァイ「クソが!」
リヴァイ(誰かに気づかれてたのか。あとでシメてやるっ!)
ミケ「!」ゾクッ
ナナバ「何? どうしたの」
ミケ「……危険が迫っている気がする」スンッ
〆
207 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:10:20 kJHbwfHk
【仲直り】
リヴァイ「ミケ」
ミケ「……ドス黒い雰囲気を纏っているな」
リヴァイ「お前、鼻だけでなく観察眼も優れてるみてぇだな」
ミケ「誉められて光栄だが、今から殺さんばかりの目をして言う言葉か?」スンッ
リヴァイ「ハンジに言ったな?」
ミケ「なんのことかわからんな」
リヴァイ「口内炎のことだ。アイツが何をしたかったか知っていただろうが」シワー
ミケ「……つい口に出してしまった」
リヴァイ「てめぇ」
208 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:10:59 kJHbwfHk
ミケ「聞けリヴァイ」
リヴァイ「なんだ」
ミケ「延々長々とお前とのノロケを聞かされた」
リヴァイ「……」
ミケ「二時間近くだ」
リヴァイ「…………」
ミケ「お前の文句を言っている所々で“そこはいいところなんだけどさ”とか
“あの目は反則だよ”とか色気がどうのとか――」
リヴァイ「てめぇ今日は随分とお喋りだな」
ミケ「それだけノロケられた」スンッ
209 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:12:55 kJHbwfHk
リヴァイ「………………」
ミケ「だがまぁ、悪いと思うところが無いではない。持っていけ」スッ
リヴァイ「スイカ?」
ミケ「部下からのお裾分けだ」
リヴァイ「……お前はしょっちゅう何か貰ってるな」
ミケ「そうでもないが」
壁|ハンジ「おぉ、血を見るかと思ったけど丸く収まってるね。スイカだけに」←今来た
ナナバ「全くうまくないからね」
ハンジ「あのスイカうまそうだよ」
ナナバ「そうじゃない」
〆
210 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:13:43 kJHbwfHk
【それいいんだ】
ペトラ「グンタ、おめでとう!」
オルオ「おう、おめでとう」
エルド「また年取ったな」
グンタ「ああ、ありがとう」
リヴァイ「そういえば今日だったか」
リヴァイ班「「「「リヴァイ兵長!?」」」」
リヴァイ「グンタ、何か欲しいものがあるなら言え」
グンタ「い、いや、いいですよ! 思い出して頂けただけでも!」
リヴァイ「いいから言え」
ハンジ「そうそう、遠慮することないって! 何が欲しいの? 巨人とか?」ズイッ
リヴァイ「……クソメガネ」
グンタ「それはハンジ分隊長が欲しいものじゃないですか」
211 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:15:12 kJHbwfHk
ハンジ「まぁまぁ。忘れちゃってたのが悪いから何かしてあげたいんだって。だから遠慮なく言いなよ」
リヴァイ「……」
グンタ「リヴァイ兵長……」
エルド「言っちまえよ」ボソッ
グンタ「…………でしたら」
リヴァイ「なんだ」
グンタ「個人的に訓練をしてもらえませんか?」
リヴァイ「……あ?」
ハンジ「へぇ……」
グンタ「少しの間で構いませんから。
みんなと一緒に訓練を見てもらうことはありますが個人で、というのは中々ないので……」
オルオ「ちょっ、待て! ずりぃ!」
ペトラ「うん! ずるい!!」
エルド「おいおい、お前ら」
212 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:15:54 kJHbwfHk
リヴァイ「……そんなことでいいのか?」
オルオペトラ「「!?」」
グンタ「それがいいんです」
リヴァイ「分かった」
オルオペトラ「「え、ええぇぇぇ!!?」」
エルド「だからお前ら」
グンタ「ありがとうございます! 兵長!」
リヴァイ「今からで大丈夫か?」
グンタ「はい!」
リヴァイ「来い」
グンタ「ハッ!!」
スタスタスタスタスタ……
オルオペトラ「「ええぇぇぇええぇぇぇ!!?」」
〆
213 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:17:23 kJHbwfHk
【慕われ度】
ハンジ「しっかし、変わったプレゼントになったねぇ」
エルド「確かにそうですが羨ましいですよ」
ハンジ「そうなの?」
エルド「リヴァイ兵長に見てもらえるだけでも貴重ですし……それをマンツーマンですからね」
ハンジ「リヴァイって訓練見てくれないっけ?」
エルド「いえ、実際は兵長に訓練を頼むと大体は拒まれないんですが、直接頼む兵士はそういないんです。
だからか一人が頼むと便乗して数人くっついてくるんですよ」
ハンジ「あー、そうかぁ」
エルド「だからマンツーマンとなると中々……だからあいつらがアレですよ」→
214 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:18:13 kJHbwfHk
ハンジ「アレ?」目線→
オルオ「なんだ、くそっ! 羨ましい!!」
ペトラ「ちょっと、見に行こうよ! 見るだけならきっと許される!」
オルオ「ペトラ、さすがだ! 行くぞ!」ダッ!
ペトラ「あ、待ってよ!!」ダッ!
ハンジ「……相変わらずだねぇ」
エルド「はははっ……えっと、俺も行ってきます」
ハンジ「ぶはっ!! あははは! いいよ、行ってきなよ」ヒラヒラ
エルド「すみません! 失礼します!!」
タタタタタ……
ハンジ「…………相変わらず、好かれてるねぇ」クスクス
〆
215 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:18:40 kJHbwfHk
【木登り】
ハンジ「よいしょ、よいしょ」ヨジヨジ
リヴァイ「また木の上か」
ハンジ「今回壁はダメだったからねぇ。着いたー! うん、見晴らしいい!」
リヴァイ「あまり暴れるなよ」
ハンジ「あ、あっちだともっとよく見えそう」タンッ!
リヴァイ「おい! クソメガネ」
ハンジ「よっと」ガシッ、クルンッ
リヴァイ「クソが、巨大樹じゃねぇんだぞ。危ねぇだろうが」タンッ
ハンジ「大丈夫だって……ってリヴァイも来てるじゃないか」
リヴァイ「太い枝を選んだ。お前、端に行きすぎだ」
ハンジ「平気だっ――」ミシッ
リヴァイ「!! おい、ハンジ!! 手を……」バッ
216 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:19:05 kJHbwfHk
ハンジ「やばっ、リヴァイ!」バッ
バキッ!!
ハンジ「――っ」ガシッ
リヴァイ「くっ……」グイッ
ハンジ「わっと……」ボスッ
木|リヴァイ「はぁー……」ドサッ ←座った
ハンジ「わわっ」ストンッ ←乗っかった
木|リヴァイ「クソメガネ、気をつけろ」グッ
ハンジ「あはは……」
木|リヴァイ「……無事なようで何よりだ」
ハンジ「ごめん」ギュッ
木|リヴァイ「あまりはしゃぐな」
〆
217 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:20:11 kJHbwfHk
【一生困ってろ】
ハンジ「えーっと、リヴァイ?」
木|リヴァイ「なんだ」ギュッ
ハンジ「この体勢疲れない?」
木|リヴァイ「座っているだろう」
ハンジ「いや、座ってるけどさ。私乗っけてて疲れない?」
木|リヴァイ「別に」
ハンジ「……そう」
木|リヴァイ「そうだ」
ハンジ「ええっと、でもさ――んぅ」
木|リヴァイ「――――」グッ
ヒュルルルルル……ドーン!!
218 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:21:07 kJHbwfHk
ハンジ「――は……」
木|リヴァイ「っ……」
ハンジ「……ね、リヴァイ」
木|リヴァイ「なんだ」
ハンジ「これじゃ花火見れないんだけど」
木|リヴァイ「…………チッ」グイッ
ハンジ「おわっ!?」グルンッ
木|リヴァイ「これでいいか?」ギュッ
ハンジ「ありゃ」←後ろから抱き締められてる
木|リヴァイ「見えるだろ」
ハンジ「もちょっともたれよう」ズリズリ ←ちょっと下にずれた
木|リヴァイ「……」
ハンジ「うん、こんくらい。いい位置だ」シックリ ←胸辺りに収まった
木|リヴァイ「……そうか」ナデ…
219 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/09(土) 22:21:42 kJHbwfHk
ヒュルルルルル……ドーン!
ハンジ「おぉ、綺麗だねぇ」
木|リヴァイ「……」クイッ
ハンジ「うを――んっ」
木|リヴァイ「――――」
ハンジ「――っ、ちょっと、結局見れないじゃないか」
木|リヴァイ「少しくらい我慢しろ」
ハンジ「なんでだよ。そっちが我慢しろよ」クスクス
木|リヴァイ「断る」
ハンジ「全く、はしゃいでいるのはあなたじゃないか。困った人だね」ナデ…
木|リヴァイ「困ってろ……」クイッ
〆
222 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:24:14 hdlTEvz2
【妥協】
――ハンジ自室――
カチリッ、ガチャッ
リヴァイ「おい、ハン……っ」バタンッ!!
ハンジ「んー?」カリカリ
リヴァイ「……てめぇ、なんて格好してやがる」
ハンジ「暑いんだよ。だから薄着で仕事するために無理言って自室で仕事してんの」カリカリ
リヴァイ「だとしてもパンツ一丁はねぇだろ。穿け」
ハンジ「Tシャツ着てるじゃん」
リヴァイ「そういうことじゃねぇだろうが。誰か来たらどうする」
223 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:24:54 hdlTEvz2
ハンジ「前にリヴァイから貰ったガウン着る」
リヴァイ「ふざけるな」
ハンジ「ふざけてないけど」
リヴァイ「ガウンだけで済ますなクソメガネ」
ハンジ「全ては暑いのが悪い」
リヴァイ「……桶に水を汲んできてやる」
ハンジ「足湯ならぬ足水?」
リヴァイ「いや、知らんが少しはマシだろう」
ハンジ「この格好に足水とか最高だね!」
リヴァイ「…………せめて下は穿け」
〆
224 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:25:56 hdlTEvz2
【あの人】
調査兵1「なぁ、知ってるか? あの人の噂」
調査兵2「あぁ、あれだろ? 酔うとキス魔になるっていう……」
壁|リヴァイ「!」
調査兵1「それそれ! でもそんな風に酔ったところ見たことねぇけどな」
調査兵2「結構飲まねぇとダメなんじゃねぇの?」
調査兵1「勧めないといけないのか……難しいな」
壁|リヴァイ「……」
調査兵2「でもちょっと見てみたいよな」
調査兵1「ああ、見てみたい」
225 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:26:50 hdlTEvz2
調査兵2「でも誰かがキスされるのか」
調査兵1「あ、そういうことになるのか。飲ませた奴だろうな。近くの奴がやられる」
壁|リヴァイ「……」シワー
調査兵2「だけどいつも結構飲んでるよな? なのにそんなの見たことねぇな」
調査兵1「余程なのかな? でもザルっぽいよな」
調査兵2「やっぱりただの噂じゃね? そんな風になるリヴァイ兵長とか想像つかねぇよ」
調査兵1「だよなぁ」
アハハハハハハハ……
リヴァイ「……………………………あ?」
〆
226 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:27:27 hdlTEvz2
【噂に怯えてるかも】
リヴァイ「どういうことだ」
ハンジ「何がだよ」
ナナバ「いきなりやってきて何?」
リヴァイ「妙な噂が流れている」
ハンジ「妙な噂?」
ナナバ「あ、もしかしてリヴァイが酔うとキス魔になるってやつ?」
リヴァイ「それだ」
ハンジ「はぁ?」
227 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:30:14 hdlTEvz2
リヴァイ「その癖は俺じゃなくてコイツのだろう」↓
ハンジ「絡むのはリヴァイ限定だけどね、一応」
ナナバ「いや、始めはそのまま噂になりそうだったんだけど、まずいかと思ってリヴァイがって噂に変えたんだよ」
ハンジ「まずいって何が?」
ナナバ「噂の検証としてハンジに酒を勧めまくられても困るでしょ」
リヴァイ「……確かに。よくやった、ナナバ」
ナナバ「どーも」
ハンジ「だけど始めの噂はなんで流れたの?」
ナナバ「あんた人前でやらかしたことあるんじゃないの?」
ハンジ「えぇ? そんなこと――――」
228 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:31:30 hdlTEvz2
リヴァイ「…………」ジロリッ
ハンジ「――――あったね」
ナナバ「あったの……でも相手がリヴァイってのは聞かなかったな」
リヴァイ「見ていた奴等は元々口が固いはずだ」
ナナバ「あ、エルド達かな」
ハンジ「キス魔だけ流れちゃったんだね。あの子達のことだから仲間内で話してるところを聞かれたのかな?」
リヴァイ「チッ、油断しやがって」
ナナバ「まぁ、そんなわけでリヴァイに変えたんだよ。もしかしたらリヴァイに酌しにくる奴等が増えるかもね」
リヴァイ「……甘んじて受けてやる」
ハンジ「甘んじるも何もいつも断らないじゃないか」
〆
229 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:32:12 hdlTEvz2
【あてられる】
ハンジ「でもさー、リヴァイがいなけりゃ酔うだけでしょ、私」
リヴァイ「俺がいねぇところで飲みすぎるな」
ハンジ「えー、モブリットやミケがいればいいでしょー」
リヴァイ「ダメだ」
ハンジ「じゃあエルヴィ」
リヴァイ「ダメだ」
230 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:32:56 hdlTEvz2
ナナバ「……食いぎみに言ったね」
リヴァイ「あいつは面白がって何かしでかしそうだ」
ナナバ「まぁ、確かに」
リヴァイ「酔い潰れるのは俺がいるときだけにしろ」
ハンジ「リヴァイがいればいつも潰れて良いと」
リヴァイ「……少しは自重しろ」
ナナバ「……あんたら相変わらず暑苦しいわぁ」
〆
231 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:34:08 hdlTEvz2
【お世話係】
――飲み会――
ザワザワザワザワ……
ハンジ「リヴァーイ! 飲んでるぅ?」
リヴァイ「うるせぇ、飲んでる」
ハンジ「なら良かった」ニッコォ
リヴァイ「……もう酔ってんのか」
ハンジ「こっからは少し水でも飲んでるよ。それよりさー……」チラリ
調査兵1「なぁ……」
調査兵2「……だよな」
調査兵3「……顔色も変わらないよ」
調査兵4「やっぱりただの噂だよ……」
232 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/14(木) 22:34:48 hdlTEvz2
リヴァイ「……鬱陶しい」
ハンジ「めっちゃくちゃ注目浴びてるね」
リヴァイ「それだけじゃねぇ。次から次に酌しにきやがる。いまようやっと治まったところだ
ハンジ「ありゃ、大変だったね」
リヴァイ「ああ、だがこれで噂も消えるだろ」ハァー
ナナバ「そうか、消えるかぁ……次は脱ぐって噂流そうかな」ヒック
リヴァイ「てめぇ、遊んでやがるな」
ミケ「酔っているんだ。ナナバ、水を飲め」
ナナバ「まだイケるよ」
ハンジ「私も小休憩したからまた飲む!」
リヴァイ「おい、やめろ」
ミケ「ナナバも小休憩しろ」
〆
235 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:39:09 bpFqOrXA
【ミケの負担が倍増】
リヴァイ「いい加減にしろ」
ミケ「飲みすぎだ」
ハンジナナバ「「えぇー」」
エルヴィン「二人とも大変そうだな。ハンジ、ナナバこれ飲むか?」スッ
ナナバ「わ、これ良いお酒!」
ハンジ「エルヴィン、いいの!?」
エルヴィン「ああ」
ハンジナナバ「「ありがとう!」」
236 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:39:53 bpFqOrXA
リヴァイ「エルヴィン、てめぇ」
ミケ「エルヴィン……」ションボリ
エルヴィン「君達が見守ってくれるだろ?」
リヴァイ「ろくなもんじゃねぇな」
ミケ「エルヴィン……」
エルヴィン「あー……ミケ、ナナバは俺も責任をとる」
リヴァイ「おい」
エルヴィン「ん? いいのか? 俺が入っても」
リヴァイ「このクソマユゲが」
ミケ「エルヴィンも酔ってるのか……」ハァー
〆
237 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:40:27 bpFqOrXA
【悪魔健在】
――ハンジ自室――
ギシッ
ハンジ「ん……」
リヴァイ「今回は眠るだけですんだか」ハァー
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……馬鹿メガネが」ナデ…
ハンジ「ん……?」
リヴァイ「悪い、起こしたか」
ハンジ「んー……んーん、だいじょぶ」
リヴァイ「水を持ってくる」スッ
ハンジ「……逃がすか」ガシッ
238 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:40:53 bpFqOrXA
リヴァイ「あ? おい――」
――ドサッ
リヴァイ「――っ、てめぇ」
ハンジ「あははははは!! リヴァイ捕獲ー!!」
リヴァイ「何くだらねぇことしてやがる。退け」
ハンジ「んふふー」ギシッ
リヴァイ「……なんの真似だ」
ハンジ「リヴァイに乗っかってるんだよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「逃げられないでしょー? たくさんちゅーできるねぇ」ニッコォ
リヴァイ「……ちょっと寝たくらいじゃ酔いは醒めねぇよな」ハァー
ハンジ「ん?」
〆
239 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:41:45 bpFqOrXA
【おあずけ】
ハンジ「リヴァイは抵抗しちゃうのかなー?」クスクス
リヴァイ「……好きにしろ」
ハンジ「あれれ? 全面降伏?」
リヴァイ「ああ、どうせ――っ」
ハンジ「ん……」ヌルッ
リヴァイ「……」
ハンジ「――――」サワッ…
リヴァイ「……」ピクッ
240 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:42:14 bpFqOrXA
ハンジ「ん……ふ……」ヌチュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「ん……」
リヴァイ「……」
ハンジ「」…スー
リヴァイ「……」グイッ
トサッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……ほらな」
ハンジ「」スヤァ
〆
241 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:42:57 bpFqOrXA
【せめてもの仕返し】
ハンジ「ん」パチッ
リヴァイ「起きたか」
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「二日酔いはねぇか?」
ハンジ「二日酔い……ん、ちょっと頭痛いくらいかな」
リヴァイ「顔を洗って支度しろ。朝飯食いっぱぐれるぞ」
ハンジ「はーい」ノロノロ
リヴァイ「顔を洗って……ちゃんと鏡見ろよ」
ハンジ「んー」ボー
スタスタスタスタ……
リヴァイ「……」
242 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:43:53 bpFqOrXA
――――――――
バシャバシャッ
ハンジ「ふぅー、さっぱりした」フキフキ
ハンジ「あれ? そういやなんで鏡見ろなんだ?」
ハンジ「なんか顔についてるのか……」
ハンジ「!!?」
ハンジ「なっ!? さ、鎖骨付近に」
リヴァイ「……」クッ
ハンジ「キスマークつけてんじゃねぇよ!! クソ刈り上げっっ!!///」
〆
243 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:44:31 bpFqOrXA
【びっしょり】
ザアァァァ……
ハンジ「すげぇ雨だねぇ」
リヴァイ「……」
ハンジ「……雨、好きじゃないっけ?」
リヴァイ「いや……」
ハンジ「そ」
リヴァイ「埃が取れにくくなる」
ハンジ「雨、嫌いじゃないか」クスクス
リヴァイ「……」フンッ
244 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/17(日) 22:44:57 bpFqOrXA
ハンジ「いやーしかし本当にすごいな」カチャッ
リヴァイ「おい、開けるな!」
ハンジ「えっ」キィッ
ザバアァァァ!!
バタンッ!!
ハンジ「…………」ポタポタ
リヴァイ「…………」
ハンジ「リヴァイ、濡れた」
リヴァイ「見りゃわかる」
〆
248 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:39:14 DMQrIimM
【スキンシップ】
リヴァイ「馬鹿が」ゴシゴシ
ハンジ「ごめーん」フキフキ
リヴァイ「床が汚れた」
ハンジ「綺麗にしてくれてありがとう。いやー、あそこまで盛大に降り込んでくるとはねぇ」
リヴァイ「風邪ひくぞ」
ハンジ「リヴァイに移してやろう」
リヴァイ「なんでだ」
ハンジ「冗談だよ。気をつける」ポタッ…
リヴァイ「タオル貸せ」
249 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:39:47 DMQrIimM
ハンジ「ん?」
リヴァイ「まだ濡れている」ワシワシ
ハンジ「あー、ありがとう」
リヴァイ「お前は適当過ぎる」ワシワシ
ハンジ「んふふ、お陰でリヴァイに髪を拭いてもらえる」
リヴァイ「……反省しろ」
ハンジ「うん……今度は私がリヴァイを拭いてあげるよ」
リヴァイ「俺はあんな真似しねぇ」
ハンジ「そうか、そうだね。ならばここは私が一肌脱いでリヴァイをベショベショに」
リヴァイ「馬鹿か」
〆
250 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:41:32 DMQrIimM
【無茶な要求】
カッ!!
ハンジ「あっつい。何このすげぇ日差し」
リヴァイ「夏だからな」
ハンジ「限度を知らないのかよ」
リヴァイ「さぁな」
ハンジ「リヴァイ、太陽削いできてよ」
251 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:42:02 DMQrIimM
リヴァイ「できるか」
ハンジ「大丈夫! リヴァイならやれる!!」
リヴァイ「やれねぇよ」
ハンジ「じゃあ、雨降らしてー」
リヴァイ「お前は俺をなんだと思ってやがる」
ハンジ「人類の奇行種」
リヴァイ「それはお前だ」
〆
252 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:43:03 DMQrIimM
【長くは続かない】
リヴァイ「おい、そろそろ掃除でもしたらどうだ」
ハンジ「それ私に言う?」
リヴァイ「お前だから言ってんだろうが」
ハンジ「んー……まぁ、さすがにまずいかね」ポリポリ
*ぐちゃぐちゃな部屋*
リヴァイ「まずいで済む状態じゃねぇ。こんな部屋でよく生きてられるな」シワー
ハンジ「はっはっは、寝るときは研究室の仮眠室かリヴァイの部屋にいるから」エッヘン!
リヴァイ「威張って言うことか」
ハンジ「暑いから掃除するの嫌だなぁ。でも仕方ないね。掃除終わったらお風呂入ってさっさと寝るかな」ゴソゴソ
253 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:43:38 DMQrIimM
リヴァイ「!?」
ハンジ「? 何? すげぇ驚いてるけど。ってかそんなに目を開けるんだね。知らなかったよ、ハンジさんびっくり」
リヴァイ「言われたとはいえ、自主的に……掃除……その上風呂に睡眠、だと?」ゴクリッ
ハンジ「えっ? そんなに? そんなに戦々恐々とするほど? 普通の人の営みだよね?」
リヴァイ「お前は普通じゃねぇ。槍ならぬ巨人でも降ってくるんじゃねぇか?」
ハンジ「失敬な。でも巨人降ってくるなら益々掃除する気になるね! 頑張るよ!」
リヴァイ「……避難命令でも出すか?」
――数分後――
ハンジ「よく考えなくても槍はおろか巨人なんか降ってくるわけないじゃん。やる気失せた」ポイッ→雑巾
リヴァイ「おい」
〆
254 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:44:32 DMQrIimM
【指】
――夕飯時――
ハンジ「んで、普通の事でそこまで驚かれてさ」モグモグ
ナナバ「いや、私も驚くかもしれない」カチャッ
ミケ「スンッ」←同意した
エルヴィン「それで掃除は?」
リヴァイ「結局しやがらなかった」
ハンジ「したじゃん! あなたが」
リヴァイ「お前がやれ」
255 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:45:08 DMQrIimM
ハンジ「巨人を降らせてくれるなら」
リヴァイ「巨人のうなじなら削いで降らせてやる」
ハンジ「うっは! いいね! その下にいたら巨人が削がれたときの表情がよく見えるだろうね」
リヴァイ「下敷きになるだろ」
ナナバ「食事中は控えてほしいね」
ハンジ「ごめんごめん」
リヴァイ「おい、メガネ」スッ
ハンジ「ん?」
リヴァイ「食べかすつけてんじゃねぇ」ゴシッ
ハンジ「あ、ついてた? ありがとう」
256 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:46:02 DMQrIimM
リヴァイ「クソメガネが」ペロッ
ナナバ「……」
ミケ「……」スンッ
エルヴィン「……無意識、か」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「何?」
エルヴィン「いいや」ニッコリ
ナナバ「熱いよねぇ」
ミケ「耐えられる程度にしてほしいな」ススンッ
リヴァイハンジ「「??」」
〆
257 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:46:47 DMQrIimM
【不意に】
――朝――
ハンジ「ん……」パチッ
リヴァイ「……」ムクッ
ハンジ「リヴァイ……早いね」
リヴァイ「起きたか」ギシッ ←ベッドに座ってる
ハンジ「早朝自主訓練?」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「ふぅん……」
リヴァイ「二度寝は構わんが仕事に遅れるな――っ!?」
ハンジ「うりゃっ!!」グイッ
ドサッ!!
リヴァイ「――っ、おいクソメガネっ」
ハンジ「あははは! リヴァイを足挟みー!」
258 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:47:20 DMQrIimM
リヴァイ「酔ってもねぇのにこのメガネが。足を退けろ」ペシペシ
ハンジ「ダメー、逃がさない」ニヒヒ
リヴァイ「この……」グイッ
ハンジ「おわっ、あぁぁ!!」
リヴァイ「クソメガネ」ノシッ
ハンジ「うっわ! 腰にまたがるとか重いだろ! くっ、動けないっ!!」
リヴァイ「……覚悟はできてるか?」コキッペキペキッ
ハンジ「な、なんで指を鳴らしているのかな? リヴァイ」
リヴァイ「準備運動だ」スッ
ハンジ「なんの……って! ちょっと、脇に手を持ってこないでやめっあっははははははははは!!!」
リヴァイ「仕置きだ」コチョコチョコチョコチョ
ハンジ「あっひゃひゃひゃひゃやめ、あひゃひゃひゃひゃ!!」
リヴァイ「馬鹿が」スッ
ハンジ「はぁー、はぁー……ば、馬鹿はリヴァイだよ」←涙目
259 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/21(木) 22:47:58 DMQrIimM
リヴァイ「……」
ハンジ「な、何? もうやめてよ?」ビクビク
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「ちょっ、やめ――っ!?」
リヴァイ「――――」
ハンジ「ん……」
リヴァイ「――っ……もう起きろ。目ぇ覚めただろ」
ハンジ「お……起きるけども……///」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「いきなりなんなの」
リヴァイ「さぁな」
ハンジ「……くそっ、なんか色々負けた気分だっ」
〆
262 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:33:40 gh26CfCw
【自動洗い】
――食堂:夕方――
ハンジ「やぁ、リヴァイじゃないか。久しぶりだね」
リヴァイ「クソメガネ。引きこもりは飽きたか」
ハンジ「やっとね。お腹すいたよ」
リヴァイ「……食ったら風呂入れよ」
ハンジ「あー……頑張る」
リヴァイ「頑張ることじゃねぇ」
ハンジ「リヴァイは入った後かな?」クンクンッ
ザワッ
263 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:34:13 gh26CfCw
「ハンジ分隊長、近くないか?」ヒソヒソ
「ハンジ分隊長だからな……」
「また研究室に籠ってたのか」
「ボロボロだな……」
「あんな状態でリヴァイ兵長に近づいたら……」
ザワザワ……
ハンジ「良い匂いがするね」クンクンッ
リヴァイ「やめろ」ギュッ ←鼻を摘まんだ
ハンジ「ふがっ!!」
リヴァイ「ミケみてぇなことしてねぇでさっさと食って風呂入ってクソして寝ろ」パッ
ハンジ「いった! 痛いなぁ、もう!」ヒリヒリ
リヴァイ「クソメガネが」
264 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:34:59 gh26CfCw
ハンジ「鼻摘まむなよ。あっ」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「これが本当の鼻つまみ者ってね!」アハハ!
リヴァイ「…………早く寝ろ」
「さすがの兵長も呆れたみたいだな……」
「ハンジさん、壊れてるなぁ」
ナナバ「……あれは自分で風呂に入れる気満々だね」
ミケ「だろうな」
エルヴィン「まぁ、ハンジを想ってのことだろう。寝ながら風呂に入れるわけだしな」
ナナバ「あぁ、なるほど」
ミケ「どうあっても風呂は譲れんのか」
〆
265 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:35:39 gh26CfCw
【男】
――リヴァイ自室:朝――
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「……っ……なんだ」
ハンジ「あ、起きた?」サワッナデナデ
リヴァイ「顔に何かついてるか?」
ハンジ「うん、ヒゲがちょっとだけ」ジョリッナデナデ
リヴァイ「……楽しいか?」
266 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:36:33 gh26CfCw
ハンジ「リヴァイって体毛薄いよね。ヒゲも微妙な時あるし」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「だからかなー、余計にヒゲで男だなって思う」ナデナデ
リヴァイ「お前、普段俺が女に見えるのか」
ハンジ「あははははは!! 見えないよ! リヴァイが女に見えたらさすがに自分の目どころか頭を疑うよ!」
リヴァイ「普段から頭も疑っておけ」
ハンジ「酷いね。なんとなくヒゲに男を感じただけなのに」
リヴァイ「……剃る」
ハンジ「剃ってあげようか?」
リヴァイ「断る」
〆
267 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:37:31 gh26CfCw
【微笑み】
ハンジ「さっぱりしたね。男前が上がったよ」
リヴァイ「言ってろ」フキフキ
ハンジ「ねぇ、リヴァイは私の何に女を感じる?」
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「うん?」
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「?」
リヴァイ「……」トンッ、ツー…
ハンジ「……指で身体の中心なぞらないでよ……即物的だなぁ」クスッ
リヴァイ「違う」
268 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:38:34 gh26CfCw
ハンジ「?」
リヴァイ「いや、それも間違いじゃねぇが……」スッ
ハンジ「何?」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「今度は頬? くすぐったいな」クスクス
リヴァイ「……その顔は悪くない」
ハンジ「――っ!?///」
リヴァイ「巨人に向ける壊れたような笑いでなければな」スッ
ハンジ「あ、あれもわた、しだしっ///」
リヴァイ「そうだな。さっさと着替えろ」
ハンジ「う、うん///」ペタペタ ←頬を押さえてる
269 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:39:04 gh26CfCw
リヴァイ「……顔」
ハンジ「えっ?///」
リヴァイ「冷やしたほうがいいんじゃねぇか?」
ハンジ「!!/// だ、誰の……!!」
リヴァイ「俺の所為か」
ハンジ「~~っ!!」
リヴァイ「先に行く」スタスタ
ハンジ「さっさと行け!」
リヴァイ「早く準備しろよ、ハンジ」キィ…
パタンッ
ハンジ「~~~~っ!!!! っかぁぁ!! 腹立つぅぅぅ!!!///」ボフボフッ!! ←枕叩き
〆
270 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:40:25 gh26CfCw
【突然のハグが襲う】
――リヴァイ自室――
ハンジ「んー」ギュー
リヴァイ「……」カリカリ
ハンジ「よしよし」ナデナデ
リヴァイ「何してやがる、クソメガネ」ペシッ
ハンジ「あいたっ、撫でてるだけなのに」
リヴァイ「撫でるな。暑苦しい上に仕事の邪魔だ」
ハンジ「書類溜めるからだろ。だから自室に持ってくることになるんだよ」
271 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:41:01 gh26CfCw
リヴァイ「お前に言われたくないが……一体何なんだ」
ハンジ「なんとなくリヴァイに抱きついていたい気分なんだよ」
リヴァイ「なんだそりゃ」
ハンジ「そういう気分ってあるでしょ?」
リヴァイ「ねぇよ」
ハンジ「本当に?」ジッ
リヴァイ「…………ねぇよ」
ハンジ「あるんじゃないか」クスッ
リヴァイ「……チッ」
〆
272 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:42:38 gh26CfCw
【切り替え】
――夜――
ハンジ「やっとリヴァイの書類が終わった」ギュー
リヴァイ「暑苦しい」
ハンジ「夜は少し涼しいじゃない」ベッタァー
リヴァイ「引っ付いたら暑いだろうが」
ハンジ「自分から引っ付いてくることもあるくせに……しかも深く」
リヴァイ「黙れ」
ハンジ「ふふふふふ」
リヴァイ「なんだ、気色悪い」
273 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/25(月) 22:43:41 gh26CfCw
ハンジ「まだ仕事モードでしょう? そういう時のリヴァイって乗ってこないよね」フフフー♪
リヴァイ「……」
ハンジ「今のうちに攻めてやろ――んぅ!?」
リヴァイ「――――」
ハンジ「……っ」
リヴァイ「は……」
ハンジ「仕事モード終了、か」
リヴァイ「覚悟しろよ、クソメガネ」
ハンジ「おやおや、怖いなぁ」クスクス
リヴァイ「……クソが」グイッ
ハンジ「ふふっ、ん……」
〆
277 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:23:38 CkB.D1iI
【夕立】
ザー……
ハンジ「うひゃー! いきなり雨だね」バシャバシャ
リヴァイ「走れ」バシャバシャ
ハンジ「走ってるよ」バシャバシャ
リヴァイ「ここなら雨を凌げる」バシャ…
ハンジ「軒下に逃げ込んでも、もう手遅れだよ……」ビッショリ
リヴァイ「……確かにな」ビッショリ
ハンジ「夕立だろうからしばらくすればやむだろうけどね」グッショリ
リヴァイ「……」チラッ
278 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:24:06 CkB.D1iI
ハンジ「出張帰りに途中の街に立ち寄ったのはまずかったかな?
まだ兵団まで距離があるから夜になるね。このまま馬で駆けたら風邪ひきそうだ」ビッショビショ
リヴァイ「なんにもねぇ所で濡れ鼠になるよかましだ。着ろ」バサッ
ハンジ「うわっぷ! 濡れた上着じゃ意味ないんじゃ……」
リヴァイ「行くぞ」グイッ
ハンジ「えっ、どこに?」
リヴァイ「そこの宿だ」
ハンジ「宿って」
リヴァイ「その格好で歩かせられるか」バシャバシャ
ハンジ「格好……おわっ」←透けてる
リヴァイ「クソが」バシャバシャ
〆
279 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:25:02 CkB.D1iI
【今から朝まで】
――宿――
ハンジ「うはー、絞れるよ」ビシャビシャ
リヴァイ「夏場だ。朝までには乾くだろ」
ハンジ「着替えあるのに」
リヴァイ「あっちで着たもんだろ」
ハンジ「でも着て帰れるだろ」
リヴァイ「汚れもんを着るなんざごめんだ」
ハンジ「全くもう」
280 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:25:53 CkB.D1iI
リヴァイ「お前も着るなよ?」
ハンジ「はぁ? じゃあ、宿でどう……リヴァイ」ジトッ
リヴァイ「二人だ。別にいいだろ、裸で」
ハンジ「この●●親父が」
リヴァイ「ほぅ? 俺はナニかするとは言ってねぇんだがな?」
ハンジ「しないわけないだろうが」
リヴァイ「するなと言うならしないでやる」
ハンジ「ぬ」
リヴァイ「どうされたい? ハンジよ」
ハンジ「……この、刈り上げがっ」
〆
281 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:26:31 CkB.D1iI
【真っ暗なのに】
――リヴァイ自室:深夜――
プ~ン……
ハンジ「……」パチッ
プ~ン……
ハンジ「……チッ」ソロリッ
プ~ン……
ハンジ「てりゃ!」パンッ!
リヴァイ「……」シワー
プ~ン……
ハンジ「チィッ! 小癪な!」パンッ!
リヴァイ「……うるせぇ、何してる」
ハンジ「蚊がいるんだよ。暗くて叩けないんだ。ほら」
282 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:27:42 CkB.D1iI
プ~ン……
ハンジ「くっ、こっちを嘲笑ってやがるっ」
リヴァイ「笑う機能があんのか」
ハンジ「このっ」パンッ!
リヴァイ「……おい」
ハンジ「なんだよ」
リヴァイ「静かにしてろ」
ハンジ「へ?」
リヴァイ「……」
……プ~ン
パァンッ!!
リヴァイ「……チッ、汚ぇな」
ハンジ「えぇ……」
〆
283 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:28:26 CkB.D1iI
【勇気出してみた】
ハンジ「んーふふふ」
リヴァイ「……」グビッ
ハンジ「リーヴァイッ、リーヴァイ」
リヴァイ「うるせぇ、酔っ払い」
ハンジ「酔ってるけど酔ってないよ」
リヴァイ「どういうことだ、そりゃあ」
ハンジ「意識が曖昧だったり、酔いが醒めたら忘れる程じゃないってことさ」
リヴァイ「はっ、どうだかな」
ハンジ「今日は微酔いに任せていつもできないことをしようかなと」
リヴァイ「……ほぅ?」
284 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:29:02 CkB.D1iI
ハンジ「んふふふ、リヴァーイ!」ギュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「んふふふー」スリスリ
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイー」スルッ…ナデ…
リヴァイ「……っ、おい」
ハンジ「腹筋スゲエェェ!」ナデナデ
リヴァイ「……」
ハンジ「大胸筋スゲエェェ!!」サスサス
リヴァイ「……」
ハンジ「いやぁ、リヴァイの筋肉って素晴らしいねぇ」
リヴァイ「いつもできないことでもねぇだろ」
285 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:29:29 CkB.D1iI
ハンジ「そうかなぁ」ナデナデ
リヴァイ「そうだろ」
ハンジ「研究のためとかならそりゃやれるけど……」ナデナデ
リヴァイ「喋りながら撫で続けるな」
ハンジ「やだよ。……今回はただなんとなくリヴァイの身体に触れたいって理由だし」サスサス
リヴァイ「……それも結構好き勝手にやってるだろ」
ハンジ「そうかなぁ?」サスサス
リヴァイ「触るだけか?」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「さ、わって……ほしい」
リヴァイ「……それはいつもじゃねぇな」クッ
〆
286 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:30:12 CkB.D1iI
【早くしろ】
――ハンジ研究室――
リヴァイ「……まだやってるのか」
ハンジ「やぁ、リヴァイ。ちゃんと部下は帰した後だよ」
リヴァイ「お前も戻れ」
ハンジ「あとちょっと、纏めたら終わるよ」カリカリ
リヴァイ「……」
ハンジ「一時間もかからないから」カリカリ
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「ん?」
287 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:30:46 CkB.D1iI
リヴァイ「……」クイッ
ハンジ「のわっ!? ちょっと、髪引っ張らないでよ」
リヴァイ「……」ポフッ、ナデナデ
ハンジ「……」
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「…………リヴァイ、疲れてる?」
リヴァイ「……いや」クイッ
ハンジ「ちょっ、だから引っ張るなっての」
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「……お疲れだねぇ」
リヴァイ「……」グイッ
288 : ◆uSEt4QqJNo :2016/07/30(土) 22:31:32 CkB.D1iI
ハンジ「わっ……っんぅ」
リヴァイ「……」
ハンジ「んん……」
リヴァイ「……っ」
ハンジ「は……後ろから顔あげさせられてのキスは苦しいんだけど?」
リヴァイ「早く終わらせろ」
ハンジ「その邪魔してるくせに。早く終わらせるから大人しくしてて」
リヴァイ「……うるせぇ」クイッ
ハンジ「だっ! また引っ張る。手綱じゃないんだから」
リヴァイ「お前はこんなじゃ操れねぇよ」
〆
292 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:39:16 Oq2IVcWQ
◇【植木鉢】
――病室――
――バンッ!!
リヴァイ「おい! ハンジは無事か!?」
ナナバ「リヴァイ、大丈夫だよ」
ミケ「頭にコブができた程度だそうだ」
リヴァイ「植木鉢が降ってきたとか聞いたが……」
モブリット「街を歩いていたら住人が二階から手を滑らせて、落としてしまったらしく……その下には子供がいたんです」
リヴァイ「咄嗟に身を挺(てい)したか……」
モブリット「はい」
293 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:40:01 Oq2IVcWQ
ナナバ「途中で屋根にぶち当たって、大きな破片が頭にぶつかったの。
怪我はたいしたことないけどいいところに当たったらしくて脳震盪起こしたみたい」
ミケ「命に別状はないと、医者が言っていた」
リヴァイ「そうか……」ハァー
ナナバ「頭だから2、3日様子を見るそうだけどね」
ハンジ「う……ん……」
リヴァイ「ハンジ」
ナナバ「ハンジ、起きた? 具合はどう?」
ハンジ「ん……?」
リヴァイ「大丈夫か? ハンジ」
ハンジ「ここ……?」
ミケ「病院だ」
モブリット「たいした怪我じゃないそうです」
リヴァイ「起きれるか?」
294 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:40:51 Oq2IVcWQ
ハンジ「ええ……」キョロッ
ハンジ「?」
リヴァイ「どうした」
ハンジ「あの……あなた達は……?」
リヴァイ「……あ?」
ミケ「ハンジ?」
ハンジ「あれ……? 私……?」
ナナバ「まさ……か?」
モブリット「――医者を呼んできます!!」ダッ!
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「ハン……ジ?」ボー
〆
295 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:41:20 Oq2IVcWQ
◇【会議】
エルヴィン「……記憶喪失、か」
ミケ「自分の事さえ忘れている。世間一般の常識は分かるそうだ」
ナナバ「一時的なもので大抵は思い出せるそうだけど必ずってわけじゃないと医者が言っていたよ」
モブリット「ハンジ分隊長が関わっていたことなどに触れさせれば思い出しやすいと言われてました」
リヴァイ「……」
エルヴィン「そうか……ならばしばらく兵団内を見て回ってもらおう。彼女が思い出せるよう尽力を尽くせ」
ナナバミケモブリット「「「ハッ!!」」」
リヴァイ「……」
エルヴィン「……身の回りの世話はリヴァイに任せる」
リヴァイ「!?」
296 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:42:03 Oq2IVcWQ
エルヴィン「その方がいいだろう? お前といる方が思い出しやすいかもしれない」
リヴァイ「……」
エルヴィン「ハンジの仕事も手伝ってやれ。モブリットだけではできないこともあるだろう」
モブリット「それは……助かります」
リヴァイ「……分かった」
エルヴィン「リヴァイ」
リヴァイ「?」
エルヴィン「一ヶ月……いや、二ヶ月だ」
ナナバ「エルヴィン?」
エルヴィン「そこまでで思い出せず、その上兵士として使えないのならば事務方へ移動、もしくは退役させる」
ミケ「……」
297 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:42:28 Oq2IVcWQ
ナナバ「なっ!?」
モブリット「団長!?」
リヴァイ「……」
エルヴィン「記憶を失った彼女がここに残りたいと言うのであれば兵士として使えるだろうが、
そうでなければそうしてもらうしかないだろう。ただ死なせるだけになるからな」
モブリット「……っ」
エルヴィン「機密事項に関しては閲覧を禁じる」
モブリット「!? ですが、それは記憶を取り戻す手掛かりに――!!」
リヴァイ「了解した」
モブリット「兵長!?」
リヴァイ「喚くな。今のアイツが兵士として残ると決断すりゃ解禁される」
モブリット「あ……」
298 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:43:24 Oq2IVcWQ
リヴァイ「普段のお前なら気づいたはずだ。少し落ち着け」
モブリット「……申し訳ありませんでした」
エルヴィン「……話を続ける」
リヴァイ「ああ」
エルヴィン「退役後であっても記憶が戻り、且つ兵士として使えるのであれば戻ってもらう。まぁ、本人の希望次第だが」
ナナバ「……」
エルヴィン「……命令だ。ハンジの記憶を取り戻せ」
モブリット(そんな……無茶苦茶な……)
リヴァイ「……了解した。エルヴィン」
ナナバ(……リヴァイ)
ミケ(そう、言うしか……そうするしかあるまい……)
〆
299 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:44:12 Oq2IVcWQ
◇【世話役】
――病院――
ハンジ「えっ?」
リヴァイ「ナナバから聞いているだろう? これから俺がお前の世話をする」
ハンジ「そ、そうです、か」
リヴァイ「……」シワー
ハンジ(え、怖い。なんか機嫌悪い? 凄く怖い顔なんだけど)
リヴァイ「本部に戻ったらまず部屋を案内する。お前の部屋だ」
ハンジ「あ、はい」
リヴァイ「……入院中に不便はなかったか?」
300 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:44:37 Oq2IVcWQ
ハンジ「いえ、特には……」
リヴァイ「そうか。見舞いにも行かずに悪かった」
ハンジ「そんな! 怪我はたいしたことありませんでしたから。それにたった三日ですし」
リヴァイ「……」シワー
ハンジ「その、私の混乱を避ける為に皆さんは面会を控えさせられていたんでしょう?
入院中世話をしてくれたナナバに聞きました」
リヴァイ「……まぁな」
ハンジ「だから気にしないでください」ニコッ
リヴァイ「……分かった」シワー
ハンジ(なんで機嫌悪いんだろう? この人。あ、そうだ)
ハンジ「あの、すみません」
301 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:45:13 Oq2IVcWQ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「お名前、伺ってもよろしいですか?」
リヴァイ「――っ」
ハンジ「?」
リヴァイ「……」ギリッ
ハンジ(あれ? なんか悪いこと聞いた?)
リヴァイ「……リヴァイだ」フイッ
ハンジ「ああ、あなたがリヴァイさん、ですか。兵士長さんですよね。よろしくお願いします」ペコッ
リヴァイ「…………」チッ!
ハンジ(……何故舌打ち……?)
〆
302 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:46:09 Oq2IVcWQ
◇【自室】
リヴァイ「ここがお前の部屋だ」
ハンジ「へぇ……」キョロキョロ
リヴァイ「あとでゆっくり見るといい。とりあえず荷物を置いておけ」
ハンジ「あ、はい」
ハンジ「!」
ハンジ(机に絵姿が置いてある? こっちからは見えないけど……)スッ
リヴァイ「おい、行くぞ」
ハンジ「はい!」ビクッ
リヴァイ「? どうかしたか?」
ハンジ「いえ、別に」
ハンジ(あとでゆっくり見ればいいか)
〆
303 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:46:45 Oq2IVcWQ
◇【告げる】
リヴァイ「……」スタスタ
ハンジ「あの……」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「いや、その」ビクッ
リヴァイ「……どうした?」
ハンジ「えっと、なんで貴方が私の世話役なんでしょうか? ナナバがそうなると思っていたのですが」
リヴァイ「……それは」
ハンジ「はい」
リヴァイ「お前が俺の女だからだろうな」
ハンジ「……」
304 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/02(火) 22:48:07 Oq2IVcWQ
ハンジ「――――」
ハンジ「えぇ!!?///」
リヴァイ「……」
ハンジ「え、あ、そ、そうなん、ですか、えっ?///」
リヴァイ(……面白ぇ反応だな)
ハンジ「す、すみませんその、目付き悪いしなんか怖そうだとか思ってました」
リヴァイ「……」
ハンジ「私の彼氏って事ですよね……?」
リヴァイ「か……ああ」
ハンジ「そうですか、へぇ……そう、なんだぁ」
リヴァイ「……」
〆
308 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:37:41 OGvbnlrk
【苛立ち】
ハンジ(この人が彼氏……)ジッ
リヴァイ「……」
ハンジ(目付き悪いけどかっこいい方だよね。背ちっちゃいけど)
ハンジ(でもいきなり彼氏って言われてもなぁ……しかもなんか機嫌悪いし怖いし)
ハンジ(恋人だっていうならもう少し優しくしてくれたって……)ムゥ
リヴァイ「おい?」
ハンジ「あ、すみません。なんか凄く驚いてしまって」
リヴァイ「……その話し方やめねぇか?」シワー
ハンジ「えっ?」
リヴァイ「ですます口調だ。お前にそういう話し方されると気持ちが悪い」
309 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:38:12 OGvbnlrk
ハンジ「気持ちわ……」ガーン
リヴァイ「普通に話せ。クソメガネ」
ハンジ「く……!? ……こっちとしては」ゴゴゴ…
リヴァイ「あ?」
ハンジ「記憶無いからおとなしくしておくしかないし!! 周りは全員知らない人ばっかだし! 関係性もよくわからないし!
なのにいきなり怖い顔したおっさんに預けられるし! その上そいつはずっと機嫌悪そうだし!
しかもその機嫌悪いおっさんが彼氏だし! 知らないのに深い関係の人だし! ってか知らないんだから敬語使うでしょうよ!?
崩して話していいって言えばいいでしょ! なんだよ、気持ちが悪いとかクソメガネとか! 傷つくわっ!!!」
リヴァイ「……」
ハンジ「はぁ、はぁ……はっ!?」
リヴァイ「……」ジッ
310 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:38:43 OGvbnlrk
ハンジ(やべぇ、私殺されるかも……)ダラダラ
リヴァイ「……はっ」
ハンジ「!!?」
リヴァイ「それでいい」フッ
ハンジ「――っ!///」
ハンジ(うわっ、ちょっとだけど笑顔だ。あの怖い仏頂面から凄いギャップ! 私これにやられたんだろうか……?)
リヴァイ「何か困った事があったら俺に言え」
ハンジ「あ、はい」
リヴァイ「……」ギロッ
ハンジ「う、うん、分かったよ」
ハンジ(やっぱ、怖いよ。ないよ。どこに惚れたか教えてくれよ、私)
〆
311 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:39:11 OGvbnlrk
【初めまして】
リヴァイ「ここが研究室だ」
モブリット「あ……」
ハンジ「ああ、入院したての時にいた」
リヴァイ「お前の部下、副官だ」
ハンジ「そうなんだ。改めて初めましてー」ニコー
モブリット「――っ」
リヴァイ「……」
ハンジ「……? あ! ご、ごめんなさい」
モブリット「い、いえ。今のハンジさんに会うのは初めてですから間違いではないですよ。
初めまして、私はモブリット・バーナーです」ニコッ
ハンジ「……モブリットさん」
モブリット「モブリットで結構ですよ。他の班員も紹介しますね。みんな呼び捨てで構いませんので」
ハンジ「よろしくお願いします」ペコッ
312 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:39:38 OGvbnlrk
モブリット「……ではこちらへ」
ハンジ「はい……」チラッ
リヴァイ「……」
ハンジ(……機嫌が悪そうって……当たり前じゃないか……)
ハンジ(部下だった人でさえあんな傷付いた顔したんだ……彼氏だったなら尚更……)
リヴァイ「おい」
ハンジ「はいっ!」ビクッ
リヴァイ「……いちいちビクつくな。さっさと入れ」
ハンジ「す、すみま……じゃない、ごめん、リヴァイ」
リヴァイ「考え込むところはそのままだな」
ハンジ「えっ?」
リヴァイ「……入れ」
ハンジ「あ、ああ、うん」
〆
313 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:40:30 OGvbnlrk
◇【違う】
――研究室――
ハンジ「うわぁ、なんかごちゃごちゃしてる」
ニファ「まぁ、いつもこんなですよ」
ケイジ「片付けても片付けてもこうなるので研究中は諦めてます」
ゴーグル「これ、巨人の絵ですが見てみますか?」
ハンジ「あ、ありがとう」ペラッ
ハンジ「うへっ! 何これ気持ち悪いね」
ハンジ班「「「「――っ!?」」」」
ハンジ「こんなのと戦ってるんだねぇ」ペラッ
ハンジ班「「「「……」」」」
リヴァイ「……お前はその研究をしていた。弱点なんかを見つける為にな」
314 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:41:03 OGvbnlrk
ハンジ「あー、なるほどね。調べ尽くせば倒しやすくなるかもしれないもんね」フムフム
キュルルー
ハンジ「のわっ///」
ハンジ(うわぁ! お腹が鳴ったぁぁ!! 恥ずかしいぃぃ!///)
ニファ「ハンジさん……」
モブリット「もうすぐお昼でしたね」アハハ…
ケイジ「仕方ないですよ」
ゴーグル「生理現象ですし」
ハンジ(うわぁぁぁ、みんな苦笑いだよ。はっずかしいぃぃ!! 穴掘って埋まりたい!!///)
リヴァイ「食堂に行くぞ」
ハンジ「あ、うん」
ハンジ(……この人だけ笑ってない)
〆
315 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:41:34 OGvbnlrk
◇【せめてメガネで】
ハンジ「ふぅん」キョロキョロ
リヴァイ「のたのたしてねぇで早く来い、クソメガネ」
ハンジ「だからク……」ガッ
リヴァイ「おい!!」ガシッ
ハンジ「!?」
リヴァイ「チッ、危ねぇな。また頭打つ気か」
ハンジ「ご、ごめんなさい!!///」バッ!!
ハンジ(わあぁぁ! 抱き止められたぁぁぁ!!)
リヴァイ「怪我は?」
ハンジ「ない……よ」
ハンジ(心配してくれてる……)
リヴァイ「そうか」
316 : ◆uSEt4QqJNo :2016/08/05(金) 22:42:07 OGvbnlrk
ハンジ「うん、ありがとう」ニコッ
リヴァイ「……気をつけろ、クソメガネ」
ハンジ「あ! また言った!」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「“クソメガネ”だよ!」
リヴァイ「それがどうした」
ハンジ「私にはハンジ・ゾエって名前があるの! ちゃんと呼びなよ!」
リヴァイ「クソメガネで充分だ」
ハンジ「全く充分じゃないよ!」
リヴァイ「うるせぇ」
ハンジ「訂正を求む!」
リヴァイ「……ならクソだな」
ハンジ「なんでそっち残したよ!?」ガーン
〆
次回 ハンジ「戯れは」リヴァイ「終わらない」 中編
コメントする
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。