前回 ハンジ「戯れは」リヴァイ「終わらない」

2 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:35:43 /sLj4EmM

【お許し】


ハンジ「リヴァイー、寒いー」

リヴァイ「動け。動けば温まるだろ」

ハンジ「部屋の中で暴れていいのかい?」

リヴァイ「外に行け」

ハンジ「やだよ。寒いじゃないか」

リヴァイ「うるせぇ奴だな」

ハンジ「リヴァイが許可してくれればいいだけだよ」

リヴァイ「何をだ」

ハンジ「引っ付いていいかどうか」

リヴァイ「いつも許可なく引っ付いてんだろうが」


ハンジ「許可が出た!」ヒシッ
リヴァイ「……許可した覚えはねぇ」




3 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:36:10 /sLj4EmM

【言葉を選べ】



ハンジ「はー、寒い寒い」
リヴァイ「うるせぇ」


ハンジ「動けば温まるとはいうけど寒いと動く気がなくなるよね」
リヴァイ「まぁな」


ハンジ「熱源から離れたくなくなるし」ギュッ
リヴァイ「身動きが取れねぇだろうが、いい加減離れろ」


ハンジ「嫌だね」ヒシッ
リヴァイ「鬱陶しい野郎だ」


ハンジ「もー寒い寒い」
リヴァイ「何度も言うな。余計に寒くなる」


4 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:36:57 /sLj4EmM


ハンジ「えー? じゃあ、暑い暑い」
リヴァイ「……」


ハンジ「暑い暑い……いや、やっぱり寒いわ」
リヴァイ「……紅茶でも淹れてやる。離せ」ハァー


ハンジ「いっそこのままイれてよ。寒くて離れたくない」
リヴァイ「……」シワー


ハンジ「? どうしたの?」
リヴァイ「……いや。お前がいると危ねぇ。火傷したくなければしばらく離れてろ」


ハンジ「えー? うーん……分かったよ」パッ

リヴァイ「おとなしく待ってろ」ポンッ

ハンジ「うん」




5 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:38:44 /sLj4EmM

【売買】


ハンジ「この間、身体検査があっただろ?」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「新兵の子達が騒いでてさ、“座高がどうのー”とか“身長が伸びたー”とか“胸囲がー”とか」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイは……胸囲が増えたとかあった?」

リヴァイ「何故胸囲だ」

ハンジ「胸筋とかは増える余地あるじゃないか」

リヴァイ「お前にはないな」

ハンジ「よしその喧嘩を買おう。いくら?」

リヴァイ「お前から売ってきたんだろうが」




6 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:39:55 /sLj4EmM

【強制終了】


リヴァイ「おい、生きてるか」

ハンジ「やぁ……リヴァイ」ドヨーン

リヴァイ「濁った目をしてやがるな」

ハンジ「ふふっ、今日は徹夜4日目さ」

リヴァイ「死ぬぞ」

ハンジ「仮眠は取ってるから完徹は1日か2日くらいかもね」

リヴァイ「そろそろ終いだ」

ハンジ「強制終了か。まぁ……もう……げ……んか……い……」トサッ

リヴァイ「……」

ハンジ「」クカァー

リヴァイ「勝手に落ちたな」




7 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:40:34 /sLj4EmM

【止め方】


リヴァイ「っ」ヒック

ハンジ「おや? しゃっくり?」

リヴァイ「ああ……ヒック、止まらん」

ハンジ「ええっと、確かこの前しゃっくりを止める方法っての見つけたんだけど……」

リヴァイ「……」ヒック

ハンジ「……」

リヴァイ「おい、ヒック、どうした」

ハンジ「しばらくそのままでいたら周りが和むかもしれない」


8 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:41:07 /sLj4EmM

リヴァイ「ふざけ、ヒック、んな、どうにかしろ」シワー

ハンジ「あのリヴァイがしゃっくりとか完璧無敵じゃなかったんだーって怖がってる子達が寄ってくるかもよ」

リヴァイ「どうでもいい。止める、ヒック、方法があるなら教えろ」

ハンジ「はいはい、こうするんだよ」ズボッ!

リヴァイ「!?」ビクッ!

ハンジ「こうやって人差し指を両耳にちょっと痛いくらいの強さで
30秒から1分くらい突っ込むとだいたい七割の確率で止まるよ」グリグリ

リヴァイ「痛ぇ……ふざけてんのか?」グイッ

ハンジ「あ、はずしちゃった。ふざけてないよ。びっくりさせて止める方がお好みならそうするけど」

リヴァイ「すでにびっくりしたが」


9 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:41:33 /sLj4EmM

ハンジ「あれ? それじゃ止まった?」

リヴァイ「ん…………止まっヒック」

ハンジ「……」

リヴァイ「……」ヒック

ハンジ「ほら、耳」

リヴァイ「……チッ……」グリッ

ハンジ「どうかな?」

リヴァイ「……………………止まった、な」スッ

ハンジ「ふっふっふーそうだろー?」ドヤッ




10 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:42:17 /sLj4EmM

【似た者】


リヴァイ「本当に止まった。助かった」フゥー

ハンジ「どういたしましてー。あ、そうそう。それやるときは爪短くしてないと耳怪我するかもしれないから気を付けてね」

リヴァイ「注意が遅ぇ」

ハンジ「まぁまぁ、リヴァイはいつも爪短いし。
あと呼吸器や循環器系の持病がある人は体調が悪くなる可能性があるからそんな人に教えちゃダメだよ」

リヴァイ「そんな奴が兵士になることはねぇだろ。ましてや調査兵になんぞ」

ハンジ「そりゃそうだけどひょんなことで兵士以外の誰かに教えちゃうかもでしょ」

リヴァイ「ねぇよ」

ハンジ「リヴァイっていつのまにか周りに人集めるからなぁ」

リヴァイ「覚えがねぇ」

ハンジ「無自覚だものねぇ」




11 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:42:50 /sLj4EmM

【急げ!】


エルド「おい、オルオ、ペトラ」

オルオ「ん?」

ペトラ「あ、エルド」

エルド「オルオ、お前明日の6日誕生日だったろ?」

オルオ「そうだが……なんだ、俺の誕生日を祝いたいのか。仕方ねぇな」フッ

ペトラ「ムカつく」

エルド「今ので祝う気が失せたがそれよりだ」

オルオ「おい」

エルド「6日にリヴァイ兵長が中央に行くことになったぞ」


12 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:43:47 /sLj4EmM

オルオ「え」

エルド「お前、立体機動見てもらいたんじゃないかと思ってさ。約束してた方がいいんじゃないか?」

オルオ「な、なら今から」

ペトラ「後にしなよ。出張明日だよ」

オルオ「あ、ああそうか。そうだな。今から話してくる!」ダッ

ペトラ「あ、ちょっ、オルオ!」ダッ

グンタ「なんだ、あいつら慌てて」

エルド「オルオの誕生日にリヴァイ兵長が出張なんだよ。だから慌てて約束取り付けに行ったわけだ」

グンタ「なるほどな。フォローしに行くか?」

エルド「ペトラが行ったから大丈夫だろ」




13 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:44:13 /sLj4EmM

【再び急げ!!】


ハンジ「それで、準備はもう終えたのかい?」

リヴァイ「ああ」

オルオ「リヴァイ兵長!!」

ペトラ「オ、オルオ、待ってよ」ハァハァ

ハンジ「おや、二人揃ってどうしたんだい?」

ペトラ「リヴァイ兵長、ハンジ分隊長、突然すみません」

オルオ「あ、あの、明日、出張と聞いて」

リヴァイ「ああ」


14 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:44:39 /sLj4EmM

オルオ「その、あの、その日……えっと」

ペトラ「6日はオルオの誕生日なんです。それで立体機動を見てもらいたいそうなんですが、いつ頃お帰りになるんですか?」

ハンジ「ああ、なるほど」

リヴァイ「……三日後だ」

オルオ「それじゃその日に」

ペトラ「帰ってすぐじゃお疲れでしょ。気を使いなさいよ」

オルオ「そ、そうか。すみません。えっと、それじゃ……」

リヴァイ「お前がいいなら今からでもいいが」

オルオペトラ「「えっ!?」」


15 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:45:10 /sLj4EmM

オルオ「ですが、明日なのに」

リヴァイ「別に構わん」

オルオ「じゅ、準備してきまっしゅ!!」ダッ!!

ペトラ「オ、オルオ!! すみません! ありがとうございます! 失礼します!! オルオ!!」ダッ!

リヴァイ「……バタバタうるせぇ奴等だな」

ハンジ「今から見てあげるんだ?」クスッ

リヴァイ「でねぇと三日後になるからな」

ハンジ「そうだね。お土産はお菓子がいいんじゃないかな」

リヴァイ「……分かった」




16 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:45:56 /sLj4EmM

【お前のだからだ】


ハンジ「んー?」ジー
リヴァイ「近ぇ」ガッ


ハンジ「のわっ」

リヴァイ「紅茶持ってんだ、危ねぇだろうが。なんだ」ズズッ

ハンジ「あたた、いや、目付きは悪いけどリヴァイの瞳って綺麗だなーって」

リヴァイ「あ? 何いきなり妙なこと言いってやがる。綺麗なわけねぇだろ」

ハンジ「妙じゃないよ。鋼色っぽいね、綺麗だよ」


17 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:47:09 /sLj4EmM

リヴァイ「……お前は濃く淹れた紅茶みてぇな色だな」

ハンジ「そう? リヴァイの好きな紅茶と同じ色だなんて光栄だね」

リヴァイ「ああ、好きな色だ」

ハンジ「――っそ、そう。リヴァイは紅茶色が好きなんだね」アハハ

リヴァイ「別に」

ハンジ「えっ? だって今……」

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「――っ/// 目で語るのやめろよ」フイッ

リヴァイ「伝わったのならいい」ズズズズ




18 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/01(水) 22:48:17 /sLj4EmM

【ほら見ろ】


ハンジ「ゆーきーだーぞー!!!」バーンッ!!

リヴァイ「クソメガネ、てめぇ窓全開にしてんじゃねぇ! 閉めろ!」

ハンジ「せっかく雪が降ってるのに!!」

リヴァイ「てめぇ一人で外に行け」

ハンジ「よし、行ってくる」ヒョイッ

リヴァイ「おい、窓から出るな」

ハンジ「一階だし」

リヴァイ「そういう問題じゃねぇ」

ハンジ「リヴァイは細かいなぁ」

リヴァイ「ガキじゃねぇんだ。いいから窓を閉めやがれ」

ハンジ「この程度の寒さで――ぶえっくしゅ!!」

リヴァイ「クソメガネ」





23 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:17:04 jCbqQAx.

【過剰包装】


ハンジ「へっぷし!!」

リヴァイ「風邪引いたな」

ハンジ「軽いからすぐ治るよ」

リヴァイ「油断はするな」

ハンジ「大丈夫……ふぇっくしゅっ!!」

リヴァイ「……」シワー

ハンジ「あー、ムズムズする」

リヴァイ「ちゃんと着こんでおけ」パサッ

ハンジ「上着ありがとう」

リヴァイ「……」パサッ


24 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:17:38 jCbqQAx.

ハンジ「ん? コート?」

リヴァイ「……」パサッ

ハンジ「毛布……」

リヴァイ「……」グルグル

ハンジ「マフラー……」

リヴァイ「よし」

ハンジ「いやいや、ここ室内なんだけど」

リヴァイ「暖房は充分じゃねぇ」

ハンジ「そうだけど、動きづらいよ」

リヴァイ「暖かくしておとなしくしていろ」

ハンジ「……むしろ暑くて具合が悪くなりそうだよ」




25 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:18:12 jCbqQAx.

【冷え冷え】


ハンジ「この時期って水に触るのつらいよね」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「世の中で水に関わる仕事してる人には頭が下がるねぇ」

リヴァイ「……で?」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「水が冷てぇのはその薄汚れた手を洗わねぇ理由にはならねぇぞ」

ハンジ「嫌だなぁ、リヴァイ。私はまだ悪事に手を染めちゃいないはずだよ……はずだよね?」

リヴァイ「自信がねぇのか。そういう意味じゃねぇ。見たまま手が汚ぇ。なんで泥だらけなんだ」

ハンジ「こけた」


26 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:19:22 jCbqQAx.

リヴァイ「何してんだ」

ハンジ「寒いと痛いよねぇ」

リヴァイ「怪我してるかもしれねぇだろうが洗え」

ハンジ「雪もあったし柔らかい所に手をついたから怪我はしてないよ」

リヴァイ「いいから洗え」

ハンジ「ちょっと前までは暖かくしろって!」

リヴァイ「状況が違いすぎるだろうが。それに手だけだ。何故そんなに嫌がる」

ハンジ「だってリヴァイ指導のもとの手洗いって厳しいんだもんよ」

リヴァイ「手洗いはしっかりやらねぇと意味がねぇ」

ハンジ「うぅ……分かってるよ。よっしゃ! 洗うぞ!!」

リヴァイ「気合い入れなきゃならねぇことなのか」




27 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:19:48 jCbqQAx.

【ホカホカ】


ハンジ「うあー寒い寒い」ブルブル

リヴァイ「手洗いごときで」

ハンジ「手首までしっかりとか」ブルブル

リヴァイ「当たり前だ」

ハンジ「責任もって温めろ!」

リヴァイ「ほら」スッ

ハンジ「ん?」


28 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:20:13 jCbqQAx.

リヴァイ「手を貸せ」

ハンジ「はい」スッ

リヴァイ「しばらくしたら温まるだろ」ギュッ

ハンジ「そのしばらくが寒いんだよ。あーリヴァイの手温かいね」

リヴァイ「そうか」

ハンジ「うん。あったかーい。幸せ」ホォー

リヴァイ「……そうか」




29 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:20:49 jCbqQAx.

【あたたかい】


ハンジ「外から戻ったのかい? 寒かったろう?」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「今日はまた一段と冷えるからねぇ」

リヴァイ「いつも以上の冷え込みだったな」

ハンジ「ほらほら手を貸して」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「いつもは温めてもらってるからさ」

リヴァイ「……」スッ

ハンジ「うひゃあ、冷たいねぇ」ギュー

リヴァイ「まぁな」

ハンジ「握ってるだけじゃダメそうだ」ハァー、ゴシゴシ

リヴァイ「……」


30 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:21:23 jCbqQAx.

ハンジ「手も冷たいけど……こっちは」スッ

リヴァイ「おい」

ハンジ「あはは! ほっぺたも冷たいね」ゴシゴシ

リヴァイ「やめろ」

ハンジ「部屋に戻って紅茶飲もう! 行くよ」グイッ
§
リヴァイ「おい」

ハンジ「ん?」
§
リヴァイ「手」

ハンジ「部屋に行くまで温めておくよ。片手だけだけど。ほら、早く」グイグイッ
§
リヴァイ「……引っ張るなクソメガネ」




31 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:21:55 jCbqQAx.

【立場】


エルド(また休みを取らなかったな……)

エルド(だがあいつも理解してくれてるみたいだし)

リヴァイ「エルド」

エルド「はい」

リヴァイ「書類はそこまででい。これを取りに行ってくれ」スッ

エルド「本……ですか。あれ? この本屋って……」

エルド(家の近くだ)

リヴァイ「帰りは明日の昼でいい」

エルド「えっ」

リヴァイ「これもやる。持っていけ」グイッ


32 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:22:20 jCbqQAx.

エルド「お酒……」

リヴァイ「たいしたもんじゃねぇがな」

エルド「いいえ! 嬉しいです! ありがとうございます!!」

リヴァイ「……早く行け」

エルド「はい!」

ペトラ「エルド、はい」スッつプレゼント

オルオ「ほら」ズイッ

グンタ「ほらよ」グイッ

エルド「お、おお。ありがとうな!」

ペトラ「いってらっしゃい」

エルド「ああ、いってくる」タタッ


33 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/04(土) 22:22:55 jCbqQAx.


オルオ「……休みの申請くらいすりゃいいだろうに」

ペトラ「悪いと思ってるんじゃない?」

グンタ「なんだかんだ真面目だからな」

リヴァイ「お前ら、早く自分の持ち場に戻れ」

グンタオルオペトラ「「「は、はい!!」」」ビクッ

バタバタバタバタ……

ペトラ「……やっぱりさ」

オルオ「真面目ってだけじゃねぇよな」

グンタ「……リヴァイ兵長の補佐もあるか」

オルオ「俺が補佐をできるのであれば全てを投げ捨てて仕える!」

ペトラ「私だって!!」

グンタ「……病的かよ」




36 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:04:54 zsFv5oNg

【開けたら】


――リヴァイ自室前――


リヴァイ「……」ガチャッ

ハンジ「……」ドゲザー

リヴァイ「…………何をしている」

ハンジ「すみません」ドゲザー

リヴァイ「何をした」

ハンジ「その……寒かったので紅茶をいただいておりました」ドゲザー


37 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:05:32 zsFv5oNg

リヴァイ「普段から勝手に飲んでるじゃねぇか」

ハンジ「……ベッドの上で」

リヴァイ「……!」スタスタ

――濡れたベッド――

リヴァイ「てめぇ……」ゴゴゴゴ

ハンジ「うっかり溢してしまいましたぁぁぁ!!!」ベターンッ!! ←全身土下座

リヴァイ「……一応は拭いたみてぇだが」

ハンジ「夜だから乾かないね」ベターン

リヴァイ「とっとと洗え! クソメガネ!」




38 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:07:48 zsFv5oNg

【渋い】


ハンジ「とりあえず今から洗ってくるよ。今日は……どうする?」

リヴァイ「……お前の」

ハンジ「部屋は片付いてない」

リヴァイ「…………」

ハンジ「よ、予備の寝具があるから持ってくるよ」

リヴァイ「……まぁいいだろう」

ハンジ「じゃ、これ洗ったあと予備の寝具持ってくるよ! まだ紅茶あるから飲んで待ってて!!」ワサッ、ダッ!!

リヴァイ「おい」

ダダダダダダ…

リヴァイ「……茶葉入れっぱなしじゃねぇか。蒸らしすぎだ」




39 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:08:39 zsFv5oNg

【どこかで?】


エレン「あ、ハンジさん」

ハンジ「やあ、エレン。リヴァイいる?」

エレン「今、執務室にいましたよ」

ハンジ「ありがとう」スタスタ

フワッ~’・*。・*’・。*

エレン「!」

リヴァイ「クソメガネ、来たのか」

ハンジ「おや、リヴァイ。お迎えに来てくれたのかい?」

リヴァイ「違ぇ。おい、エレン」

エレン「は、はい!」


40 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:09:11 zsFv5oNg

リヴァイ「お前サインを貰いに来ておいて書類を忘れていくな」

エレン「あ! すいません!!」

ハンジ「あはは、うっかり者だねぇ」

リヴァイ「おら」スッ

エレン「ありがとうございます!」

フワッ~’・*。・*’・。*

エレン「あ!」

リヴァイ「あ?」

エレン「なんか覚えがある香りだと思ったら兵長の匂いだ」

リヴァイ「ああ? 何言ってんだ?」シワー




41 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:09:44 zsFv5oNg

【同じ】


ハンジ「覚えがあるってなんだい? エレン」

エレン「さっきハンジさんが横を通った時にふわっと香った匂いがどこかで嗅いだようなと思ってたんです」

ハンジ「!」ギクッ

リヴァイ「……」

エレン「同じ石鹸を使ってるんですか? いい香りですね」

ハンジ「……そうなんだ! 兵長特権なのか良い石鹸を使ってるからちょっと拝借したんだよ」

リヴァイ「……おい、てめぇ、何勝手に人の物を盗んでやがる」

ハンジ「ちょっとくらい、いいじゃないか。減るもんじゃなし」

リヴァイ「減るもんだろうが、クソメガネ」


42 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:10:21 zsFv5oNg

ハンジ「一人で良い物使うのが悪いんだよ」

リヴァイ「どういう理屈だ」

ハンジ「まぁ、いいじゃないか。それより話があるんだよ。執務室に移動しよう」

リヴァイ「チッ、クソメガネが」

エレン「あ、あの」アセッ

ハンジ「大丈夫大丈夫。いつものことだから。私が物を貸すこともあるしね。怒られたりしないから気にしないで」

エレン「そうですか……」ホッ

リヴァイ「……先に戻る」

ハンジ「はいはーい。じゃ、エレン、またね」

エレン「はい!」




43 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:11:02 zsFv5oNg

【真実と虚偽】


――リヴァイ執務室――


ハンジ「はあぁぁ……びっくりした」

リヴァイ「おい、お前いつのまに俺の石鹸を持っていった」

ハンジ「この前泊まったときかな? 良い香りだなって」

リヴァイ「お前」

ハンジ「ちょうど切らしててさ。今度良い掃除用具でも買うから許して」

リヴァイ「……まぁいい。それより」

ハンジ「あー、エレンだろ? あの子なら大丈夫じゃないか? 変な勘繰りしないだろうし」

リヴァイ「それじゃねぇ」


44 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/08(水) 22:12:21 zsFv5oNg

ハンジ「えー? あ、口止め忘れちゃったね。誰かに話したら勘ぐられそうだ。まぁ、実際本当に借りただけなんだけど」

リヴァイ「ハンジ」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「わざわざ風呂に入って俺の所に何の用だ?」

ハンジ「…………だって明日休みじゃないか」

リヴァイ「そういう事でいいのか?」

ハンジ「そういう事じゃない方がいいかい?」

リヴァイ「いや。……明日も同じ匂いになりそうだな」

ハンジ「そりゃあ、仕方ない。何せリヴァイから石鹸を拝借してるからね」クスッ

リヴァイ「そうだったな」

ハンジ「ふふっ、そうだよ」




47 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:27:07 hvDLCNNM

【優しい方】


――ハンジ研究室――


リヴァイ「ハンジ、もう遅い。いい加減やめろ」

ハンジ「んー……もちょっと」カリカリ

リヴァイ「……チッ」ガシッ

ハンジ「のわっ」

リヴァイ「やめろと言っている」ギリギリ

ハンジ「あだだだ! 髪引っ付かんで後ろに倒さないで! 痛いし苦しいよ!!」

リヴァイ「知らん」

ハンジ「知らんじゃないよ!」


48 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:28:27 hvDLCNNM

リヴァイ「やめねぇからだ……」スッ

ハンジ「あ、リ――」


リヴァイ「――――」
ハンジ「ん……」


リヴァイ「……休め」ナデ…

ハンジ「……今日は随分優しい止め方だね」

リヴァイ「優しくない方が好みか」

ハンジ「休みます休みます! さぁ、寝ようかな!!」ガタッ

リヴァイ「その前に風呂に入れ。髪ベタベタじゃねぇか」ベッタァー




49 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:29:03 hvDLCNNM

【それでいいのか】


リヴァイ「チッ、髪泡立たねぇな」ワシャワシャ

ハンジ「はぁー、何日かぶりに入るお風呂は気持ちいいねぇ」

リヴァイ「……」シワー

ハンジ「眉間がシワシワだねぇ」グリグリ

リヴァイ「やめろ、濡れる」ペシッ

ハンジ「リヴァイも入ればいいのに」


50 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:29:27 hvDLCNNM

リヴァイ「後でな」ザバー

ハンジ「ぷはぁ」

リヴァイ「全く、何回洗えばいいんだ」トロッ

ハンジ「んー……三回じゃない? 汚れ的に」

リヴァイ「せめて二回で済むようにしやがれ」ワッシャワッシャ

ハンジ「あーそこそこ。そこ痒い」

リヴァイ「うるせぇ」ワシャワシャ




51 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:30:26 hvDLCNNM

【保湿】


ハンジ「ふわあー」ボフッ

リヴァイ「ベッドに倒れ込むな。埃が舞うだろうが」

ハンジ「倒れ込むたびにそれ言うね」


リヴァイ「何度も言わせるんじゃねぇ」ギシッ
ハンジ「ふふっ、ん……」


リヴァイ「……お前」スッ

ハンジ「ん? 何?」

リヴァイ「さっきも思ったが唇荒れてるな」ツッ


52 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:31:30 hvDLCNNM

ハンジ「最近乾燥してるからねぇ」

リヴァイ「カサカサして痛ぇだろうが」ムニー

ハンジ「くちひるひっはらないで(唇引っ張らないで)」

リヴァイ「気をつけろ」

ハンジ「それも何度目かなぁ」

リヴァイ「聞かねぇ野郎だな」

ハンジ「あはは! とりあえずリップでも塗っておくよ。荒れてる時はたっぷり塗って寝れば治りが早いんだよ」ヌリヌリ

リヴァイ「……今夜はすぐに取れるがな」ギッ

ハンジ「ふふっ、仕方ないなぁ。荒々しくしないで優しくね?」

リヴァイ「善処する」




53 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:32:04 hvDLCNNM

【誘い】


ハンジ「今日も寒いねぇ」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「乾燥もしてる。手、荒れてない?」

リヴァイ「いや」

ハンジ「あなた掃除とかサボらないから荒れそうだよ」

リヴァイ「サボるな」

ハンジ「んー、まぁ、ねぇ」

リヴァイ「誤魔化すな」

ハンジ「誤魔化されておいてよ。それよりさ」


54 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:32:35 hvDLCNNM

リヴァイ「……」シワー

ハンジ「唇、治ったんだ。カサカサしてないし、柔らかくなったよ」

リヴァイ「そうか」


ハンジ「ほら……」クイッ
リヴァイ「!」


ハンジ「っ……どうかな?」ニコッ

リヴァイ「……確かに」

ハンジ「んふふふー、そうでしょう? 確かめてほしかったんだ」ニコニコ

リヴァイ「……そうか」




55 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:34:04 hvDLCNNM

【多すぎる痕跡】


――リヴァイ自室――


ハンジ「ふわぁ……着替えなきゃ」

リヴァイ「シャツはクローゼットにある」

ハンジ「んー。あ」

リヴァイ「どうした」

ハンジ「確かここに……あったあった」

リヴァイ「?」

ハンジ「メモだよ。リヴァイの部屋にいるときに思いついたこと書き留めるために置いといた予備のやつ。
もう無くなりそうだったからね」


56 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/12(日) 22:35:24 hvDLCNNM

リヴァイ「……お前の私物が増えたな」

ハンジ「暇ができれば来てるからねぇ。本も置いておきたいんだけど……」

リヴァイ「それだけは許可しねぇ」

ハンジ「ケチぃ」

リヴァイ「ケチじゃねぇ。許可したら床が抜ける」

ハンジ「そんなに持ってこないよ!」

リヴァイ「あ゙?」ジロリ

ハンジ「た、たぶん、おそらく……」

リヴァイ「てめぇでも自信がねぇんじゃねぇか」




59 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/16(木) 22:40:27 gk8bqkDU

【気づく】


エルド「今日は書類が多いな」

グンタ「ああ。兵長が朝からずっと机に向かいっぱなしだ」

リヴァイ「……」カリカリ

エルド「いつもと変わらないな」

グンタ「見た目はな。でも疲れているだろうな」

リヴァイ「……っ」ズキッ

リヴァイ「チッ……」カリカリ

ハンジ「リッヴァーイ!! どう!? 捗ってるー!?」バターンッ

リヴァイ「クソメガネ」シワー

ハンジ「おんや? 眉間のシワがいつもより深いね」


60 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/16(木) 22:41:05 gk8bqkDU

エルド「……深いか?」

グンタ「いや……よくわからん」

ハンジ「どうかしたの?」

リヴァイ「書類がクソ程ある以外には何もねぇが?」

ハンジ「あー、今日は多いね。でもそのシワはそれじゃないね」

リヴァイ「あ? ……っ」ズキッ

ハンジ「目かな? 痛い?」

リヴァイ「……いや、頭だ」ズキズキ

ハンジ「頭痛かぁ」

エルド「……気づいてたか?」

グンタ「いいや……」




61 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/16(木) 22:41:37 gk8bqkDU

【感心】


ハンジ「ずっと書類見てるからその頭痛、目からきてるかもね。少し休んだら?」

リヴァイ「だが……」チラッ

*山盛りの書類*

ハンジ「手伝うよ。私の分は片付いたんだ」

リヴァイ「いや」

ハンジ「グンタ、蒸しタオル作ってあげてよ」

グンタ「は、はい」

ハンジ「エルドは引き続き手伝ってくれる?」


62 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/16(木) 22:42:13 gk8bqkDU

エルド「はい」

リヴァイ「おい」

ハンジ「蒸しタオルで目を温めるとだいぶ楽だと思うよ。ちょっと休みなよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「シワッシワのままでいるのは良くないよ」

リヴァイ「…………助かる。少しの間任せる」

ハンジ「はいよー、任されたー」


エルド「……ハンジさんってすげぇな」

グンタ「……そうだな」




63 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/16(木) 22:43:46 gk8bqkDU

【そういや奇行種だった】


ハンジ「あぁ巨人! 巨人に早く会いたいよぉ!!」

リヴァイ「相変わらず巨人狂いだな」

ハンジ「そりゃあね! でもリヴァイも好きだよー」

リヴァイ「も、ってのはなんだ。巨人と同列扱いするなと言っているだろうが」

ハンジ「同列じゃないよ」

リヴァイ「もってことは同列だろうが」

ハンジ「おや? なんだいリヴァイ。自分がなにより一番じゃないと嫌なのかい?」グリグリ

リヴァイ「眉間をぐりぐりするな。そんなわけねぇだろうが」ペシッ

ハンジ「そうなの? じゃあなんだい?」

リヴァイ「巨人と同じ扱いされて喜ぶ馬鹿がどこにいる」

ハンジ「ここに!!」ビシィッ!!

リヴァイ「……ああ、いたな」




64 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/16(木) 22:45:23 gk8bqkDU

【暖かまり方】


――訓練中――


ハンジ「うわぁーさっむぅ」ブルブル

リヴァイ「サボるなよ」

ハンジ「こんなときって巨人の傍なら暖かいんだろうなぁ」

リヴァイ「死ぬがな」

ハンジ「削いでから近寄るんだよ」

リヴァイ「別のが来るだろ」

ハンジ「来るまでの間見張っててよ」

リヴァイ「俺に見張りをさせて一人で暖をとるつもりか」

ハンジ「充分暖まったらお裾分けするから」

リヴァイ「巨人から得た暖なんぞゾッとするな」




65 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/16(木) 22:46:04 gk8bqkDU

【健康祈願】


ハンジ「はい」コトッ

リヴァイ「なんだこれは」

ハンジ「煎った豆」

リヴァイ「だから?」

ハンジ「食べる以外に何があるのさ」

リヴァイ「何故いきなり煎った豆なんだ」

ハンジ「禁じられた文献によると」

リヴァイ「禁書を堂々と使うな」

ハンジ「数え年の数を食べると無病息災でいられるらしいよ」

リヴァイ「……まぁ、迷信ってやつか」

ハンジ「ジンクスだよ。さぁ食べろ食べろ」グイグイ

リヴァイ「よせ。自分で食う」




67 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:20:02 ZR9NjWC2

【質問があります】


――戴冠式の数日後――


エレン「……あの」

ハンジ「おや、エレン。どうしたんだい?」

エレン「えっと、その、リヴァイ兵長のことなんですが」

ハンジ「何? また掃除のことで叱られた?」

エレン「いえ、それは最近あまり言われなくなりました」

ハンジ「へえぇ」

エレン「そうではなくて、この前、ヒストリアの戴冠式が終わったあとのことで」

ハンジ「あぁ、なんかあの人珍しく笑ったね」


68 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:20:28 ZR9NjWC2

エレン「知ってたんですか」

ハンジ「まぁね。それがどうかしたの?」

エレン「その……」

ハンジ「ん?」

エレン「あまり笑わないのでちょっとびっくりしたというか」

ハンジ「なんか怖がってたよね、貴方達」クスッ

エレン「!?」

ハンジ「リヴァイは気を許してないと笑顔なんて見せてくれないよ」

エレン「!! そう、ですか」

ハンジ「別にヒストリアに殴られて喜んだわけじゃないからね」

エレン「はっ!?」ビクッ!




69 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:20:51 ZR9NjWC2

【背後に気をつけろ】


エレン「あ、いや、俺は別に!」アセッ

ハンジ「あはは! あー、あとあれは貴方達への労いでもあるからね」クスッ

エレン「は、はい……」


壁|ジャン「おい、なんかバレてるぞ」

コニー「ねぎらいか」

アルミン「だからそんなこと(ヒストリアのこと)じゃないって言ったじゃないか」

ミカサ「……疑われるようなことをするから」

サシャ「申し訳ないですが怖かったですしね」

ヒストリア「いや、分かってたけど……なんか、いろいろと良かった……」ホッ


70 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:21:32 ZR9NjWC2


「…………おい」


104期「「「「「「!!?」」」」」」ビクッ


リヴァイ「お前ら何してやがる」

104期「「「「「な、なんでもありませぇぇーん!!」」」」」ダッ!!

リヴァイ「……?」


ハンジ「おや?」

エレン「へ? あ、お前ら……へ、兵長!?」


ミカサ「はっ!?」クルッ

アルミン「ミカサ?」


71 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:21:56 ZR9NjWC2


リヴァイ「エレンまで何を――」

ガシッ!!

ミカサ「失礼します」グイッ
§
エレン「ミ、ミカサ!?」

ダダダダダ…

リヴァイ「…………なんだありゃあ」

ハンジ「ぶふっ、くくくく、さぁ? なんだろうねぇ」クスクス

リヴァイ「??」




72 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:22:31 ZR9NjWC2

【真横までなら最高】


ビュオオォォ…


ハンジ「うひゃあー、風が強いねぇ」

リヴァイ「壁が役立たずだな」

ハンジ「壁のすぐ近くなら良い役立ち具合だろうにね」

リヴァイ「この様子だと」

ハンジ「立体機動は中止かな?」


73 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:23:35 ZR9NjWC2

リヴァイ「ワイヤーを巻いてる最中にどこかに飛ばされて怪我しそうだな」

ハンジ「突風は怖いよねぇ」


ヒュオオォォ…


ハンジ「……」

リヴァイ「何を考えてる」

ハンジ「木にアンカー刺したままぶら下がってたらどれだけ揺れると思う?」

リヴァイ「やめろ」




74 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:24:09 ZR9NjWC2

【問答を諦める】


リヴァイ「ハンジ、起きろ」

ハンジ「うー……」

リヴァイ「早く着替えろ」

ハンジ「うぅ……寒い」モゾッ

リヴァイ「動かねぇといつまでたっても寒ぃだろうが」

ハンジ「リヴァイ、着替え取ってー」


75 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:24:31 ZR9NjWC2

リヴァイ「あ?」

ハンジ「ベッドの中で着替える」

リヴァイ「横着するんじゃねぇ」

ハンジ「じゃあこのまま布団巻いて仕事する。幸い今日は書類仕事だけだし」

リヴァイ「ふざけるな」

ハンジ「至って本気だよ」キリッ

リヴァイ「……さっさと着替えろ」ポイッ

ハンジ「はーい」モゾモゾ




76 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:24:59 ZR9NjWC2

【借り物】


ハンジ「見てリヴァイ!」バッ

リヴァイ「セーターだな。でけぇ」

ハンジ「ミケのだよ」

リヴァイ「ミケからくすねたのか?」

ハンジ「借りたんだよ。これ、二人で着れそうじゃないか?」

リヴァイ「またくだらねえことを」

ハンジ「まぁまぁ」ゴソゴソ

リヴァイ「おい、何着てやがる」


77 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:25:37 ZR9NjWC2


ハンジ「よし。ほい、次はリヴァイ」ズボッ
 リヴァイ「!?」


ハンジ「頭なかなか入らないねぇ」グイグイ
 リヴァイ『よせ、苦しい』モガモガ


ハンジ「うりゃ」スボッ
リヴァイ「……首が絞まる」


ハンジ「苦しいね。リヴァイは中にいてよ」グイッ
 リヴァイ『おい』モガモガ


ハンジ「あー……」
 リヴァイ『なんだ』モガモガ


78 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/19(日) 22:26:26 ZR9NjWC2


ハンジ「首のところ伸びちゃった……」ビローン
 リヴァイ『無理矢理通すからだ』


ハンジ「ちょっと広めのやつだからイケると思ったんだけどなー」

リヴァイ「イケるわけねぇだろうが」バサッ

ハンジ「あ、リヴァイが出ちゃったら寒いだろ!」

リヴァイ「知るか。早くミケに返してこい。……新しいのをな」

ハンジ「……毛糸は洗えば縮むとか」

リヴァイ「首のところだけじゃなく全てがな。謝ってこいクソメガネ」




82 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:13:19 SjjN7TiE

【謝罪】


ミケ『今日は冷えるな』

ハンジ『あれ、ミケ。セーター暖かそうだね』

ミケ『寒くてな』

ハンジ『確かにねー。あ』

ミケ『どうした?』

ハンジ『ねぇねぇ、セーター一着貸してくれない?』

ミケ『構わんが……サイズが合わないだろ?』


83 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:13:44 SjjN7TiE

ハンジ『いいんだよ。できれば首のところが広いのがいいな』

ミケ『……何を企んでいるか分からんが酷く汚したり破いたりするなよ』

ハンジ『大丈夫! 大事に使うから』

―――
――

ミケ「……と、言っていたはずだが」

*セーター*ビローン

ハンジ「大変申し訳ございませんでした」ピシッ ←綺麗な土下座




84 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:14:10 SjjN7TiE

【無言の謝罪】


ミケ「何をしたらこんなになるんだ」ビローン

リヴァイ「くだらねぇことをした結果だ」

ハンジ「でっかいから二人で着れるかなって」

ミケ「着たのか」

リヴァイ「……」

ハンジ「いやぁ、首が苦しくてすぐリヴァイを引っ込めたんだけど……ごめんなさい」ピシッ

ミケ「そうか、着たのか」

リヴァイ「……」

ミケ「……止めなかったんだな」

リヴァイ「…………」ジッ

ミケ「分かったから目で語らなくていい」

ハンジ「何が?」←土下座してるので見えてない




85 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:15:32 SjjN7TiE

【せめて単品で挟め】


ハンジ「はい、サンドイッチ」コトッ

リヴァイ「何故わざわざお前が作ったんだ?」

ハンジ「たまたま暇ができたからだよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「なんだよ。いらないの?」

リヴァイ「いや、食うが」カチャッ

ハンジ「そうそう、食べて食べてー」


86 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:16:00 SjjN7TiE

リヴァイ「……」モグ…

ハンジ「……」ジー

リヴァイ「!? …………」シワー

ハンジ「どう? どう?」キラキラ

リヴァイ「お前……」

ハンジ「うんうん!」

リヴァイ「何故普通のサンドイッチににチョコを入れた」ドヨンlll

ハンジ「普通に渡してもつまらないかなと思って」

リヴァイ「食べ物を粗末にするな」




87 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:16:41 SjjN7TiE

【結局リヴァイが全てを】


ハンジ「だからー、リヴァイが残さず食べれば粗末にならないよ」

リヴァイ「このゲテモノを全て食せと?」

ハンジ「そんなに不味いのか……」

リヴァイ「味見してねぇのか」

エルヴィン「何を騒いでいるんだ」

ハンジ「あ、エルヴィンいいところに!」

リヴァイ「!」


88 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:17:06 SjjN7TiE

ハンジ「リヴァイがいらないみたいだから食べてよ」

エルヴィン「サンドイッチ?」

リヴァイ「そんなゲテモノ勧めるな」

ハンジ「酷いな、リヴァイのために作ったのに」

リヴァイ「組み合わせを考えろ」

エルヴィン「何が入っているんだ?」

ハンジリヴァイ「「チョコ」」

エルヴィン「……それはまた前衛的でハンジらしいな」




89 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/23(木) 22:19:26 SjjN7TiE

【余計な事を言った】


ハンジ「うわぁ! リヴァイ見て!」

リヴァイ「細氷か」

ハンジ「本当に綺麗だよね」

リヴァイ「寒いがな」

ハンジ「そうだ! 壁に上がらないかい?」

リヴァイ「何故だ」

ハンジ「巨人がいたら巨人と細氷できっと芸術的な――」

リヴァイ「却下だ」

ハンジ「ほら、遠くまで細氷がキラキラしてて綺麗だと思うんだ」

リヴァイ「今更取って付けたような理由を述べても却下だ。巨人がいたら細氷が台無しだろうが」

ハンジ「……チッ」





91 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:37:07 h5M8wTXg

【勘】


ハンジ「ん? どうしたんだい?」

リヴァイ「ここ、滅多に人来ねぇだろ」グイッ

ハンジ「あ、もう」クスクス



ミケ「……む」スンスンッ

ミケ(これはリヴァイとハンジ……しかもイチャついている気がする)スンッ

ゲルガー「どうしたんです? ミケさん」

ミケ「いや……今日はこっちから行こう」ザッ

ヘニング「そっちだと遠回りですよ?」

ミケ「なんとなくだがそうしたほうが良いように思ってな」スンッ

ナナバ「……まぁ、いいじゃないか。気分転換ってことでさ」

ゲルガー「ま、別にいいですけど」

ミケ「……」


92 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:37:54 h5M8wTXg



ハンジ「ふふっ」クスクス
リヴァイ「……」



ナナバ「……ミケ」ヒソッ

ミケ「ん?」

ナナバ「もしかしてあの二人?」

ミケ「わかるのか?」

ナナバ「いや……勘だけど」

ミケ「……ふぅ、どこででもイチャつかれては困る」

ナナバ「あはは、今度釘を刺しておこう」クスクス



リヴァイハンジ「「へっくしょん!!」」




93 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:38:25 h5M8wTXg

【野性ですから】


リヴァイ「!」

ハンジ「どうしたの?」

リヴァイ「シッ」b

ハンジ「?」


黒猫「……」ジリッ…

鳩「クルッポー」


ハンジ「黒猫……狩り中か」ヒソッ

リヴァイ「でけぇ獲物狙ってやがるな」ヒソッ


黒猫「……」フリフリ

鳩「クルッポー」

黒猫「!」ダッ


94 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:39:06 h5M8wTXg


ハンジ「おぉ!! 捕まえたよ! 凄いねぇ」

リヴァイ「やるな」

ハンジ「あ、引きずってくね」

リヴァイ「物陰で食うんだろ」

ハンジ「藪の下で止まったよ」

リヴァイ「ここからかなり見えるが……」


ガブッブチックチャクチャガブッブチブチッ…


ハンジ「う、うわぁ、グロい」

リヴァイ「……もう少し奥でやれ、黒猫」




95 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:39:39 h5M8wTXg

【体温】


ハンジ「ん……」
リヴァイ「――――」スッ


ハンジ「うひょっ!?」ビクッ

リヴァイ「……なんだ」

ハンジ「リヴァイ、手冷たいよ」

リヴァイ「あぁ、わりぃ」

ハンジ「貸して貸して」グイッ

リヴァイ「……」


96 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:40:09 h5M8wTXg

ハンジ「冷えてるねぇ。洗濯でもしてた」

リヴァイ「ちょっと前に手を洗った」

ハンジ「そう」ゴシゴシ

リヴァイ「……」

ハンジ「だいぶ暖まったかなー?」

リヴァイ「ああ、いいようだが……」

ハンジ「どれどれ」グイッ、スルッ ←服に手を入れさせた

リヴァイ「!?」フニッ

ハンジ「うん、これなら冷たくないね」

リヴァイ「……おい」フニフニ


97 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:40:40 h5M8wTXg

ハンジ「何?」

リヴァイ「確かめる場所がおかしくねぇか?」フニフニ

ハンジ「だってどうせ触るじゃん」

リヴァイ「そうだが」ムニムニ

ハンジ「冷たいと心臓に近いところが触られて一番辛そうだし、そこが大丈夫なら他も大丈夫でしょ」

リヴァイ「……そうか」ムニムニ、キュッ

ハンジ「やっ」ビクッ

リヴァイ「なんだ、まだ冷たかったか?」クリッ

ハンジ「ん……ううん、熱いよ」ハァ

リヴァイ「ならいいが」クッ




98 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:41:23 h5M8wTXg

【危ない!】


――街――


リヴァイ「……」スタスタ

妊婦「あなた!」

夫「あ、おい、走るなよ」

妊婦「うん、分かっきゃっ」ガッ

リヴァイ「! おい」ガシッ

妊婦「あ……」ホッ

リヴァイ「危ねぇな」


99 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:41:50 h5M8wTXg

妊婦「あ、ありがとうございます!」

夫「すみません! ありがとうございます!」

リヴァイ「いや」

夫「小走りや早歩きも気をつけなきゃダメだぞ。ゆっくり歩かないと」

妊婦「そうね、ごめんなさい」

夫「ほら、手を離すなよ」ギュッ
§
妊婦「ええ」

夫妊婦「「ありがとうございました」」ペコッ

リヴァイ「ああ……」




100 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:42:26 h5M8wTXg

【僅かに思う】


ハンジ「ん、はぁ……」ピクリッ

リヴァイ「……」

ハンジ「ん、リヴァイ、もうこのまま寝る?」

リヴァイ「……」ナデ…

ハンジ「ぬおっ!?」ビクッ

リヴァイ「……」

ハンジ「なんだい? いきなり腹撫でてきて」

リヴァイ「いや……」

ハンジ「何? もう一回するの?」


101 : ◆uSEt4QqJNo :2017/02/26(日) 22:42:48 h5M8wTXg

リヴァイ「……」ギシッ

ハンジ「するのか」クスッ


リヴァイ「まぁな」
ハンジ「ん……ふふっ」


リヴァイ「……」ナデ…

ハンジ「くすぐったい」クスクス

リヴァイ「……」

リヴァイ(この薄い腹も、宿せばああなるのか……)ナデ…

ハンジ「? リヴァイ?」

リヴァイ「……なんでもない」ギシッ

ハンジ「?」





104 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/01(水) 22:15:06 MZcppCbE

【場所を選べ】


ハンジ「んー? あの資料どこだっけ?」ガサゴソ

リヴァイ「早くしろ」

ハンジ「待って待って。あ、あった!」

リヴァイ「やっとか」

ハンジ「これだよこれ」ペラッ

リヴァイ「おい、ここで読むな。もう遅い、戻るぞ」

ハンジ「うーん」ペラッ

リヴァイ「……このクソメガネが」グイッ

ハンジ「ぬあっ! んぅ!?」


105 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/01(水) 22:15:37 MZcppCbE


リヴァイ「――――」
ハンジ「ん、んん」


リヴァイ「っ……資料だけ取ったら戻ると言っていただろうが」

ハンジ「ふふっ、待てないの?」

リヴァイ「なんのために風呂にぶち込んだと思ってやがる。資料を取るだけと言ったから許可したんだろうが」

ハンジ「私が資料を取るだけで終わるとでも?」

リヴァイ「終わらせてやる」

ハンジ「えっ? ちょっ、わあぁっ!」




106 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/01(水) 22:16:08 MZcppCbE

【息を凝らす】


ハンジ「リヴァイ、待って、んっ」

リヴァイ「……待たねぇよ。散々待たされてんだからな」レロッ

ハンジ「だからって、やっ」ピクッ

リヴァイ「……」ツー…チュゥッ

ハンジ「や、あ、ばか、こんなところで」ピクッ

…パタパタパタパタパタ

リヴァイハンジ「「!!」」ビクッ

ハンジ「だ、誰か来る」

リヴァイ「静かにしてろ」


107 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/01(水) 22:16:33 MZcppCbE


調査兵「やべーやべー、鍵当番忘れるところだった」


リヴァイハンジ「「……」」


ガチャンッ

調査兵「これでよし、と」

パタパタパタパタパタ…


リヴァイハンジ「「……」」

ハンジ「……もしかして」

リヴァイ「閉じ込められたな」

ハンジ「今度は人為的か……」




108 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/01(水) 22:17:01 MZcppCbE

【呆れ】


ハンジ「あーあ、確認もしないで閉めちゃって。どうする?」

リヴァイ「鍵が壊れているわけでもねぇんだ。どうとでもなるだろ」

ハンジ「そうかもしれないけど」

リヴァイ「それより」スッ

ハンジ「えっ? ちょっと、んっ」


リヴァイ「――――」
ハンジ「んぅ」


リヴァイ「は……」

ハンジ「っ……ちょっと、出られなくなっちゃったんだよ?」

リヴァイ「ヤってから考える」

ハンジ「……あなた馬鹿だね」


〆∬

124 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/05(日) 22:24:49 TlTV.HfI

【求められる】


ハンジ「はぁ、後処理どうすんのさ。ハンカチとかあるの?」

リヴァイ「ある」

ハンジ「あるのかよ」

リヴァイ「当たり前だ」

ハンジ「そりゃそうか……もし無くてもそのヒラヒラもあるしねぇ」

リヴァイ「……使わねぇぞ、これは」

ハンジ「もしもの話さ。全く、たまにさぁ、リヴァイって本気で馬鹿かと思うよ」ハァァー

リヴァイ「お前に言われたくねぇな」

ハンジ「言われて然るべきだろ。なんて所と状況で盛ってんだよ。しかも変な格好させるし」


125 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/05(日) 22:25:41 TlTV.HfI

リヴァイ「……1ヶ月もおあずけ食らわせたのはどこのクソメガネだ」

ハンジ「い、1ヶ月じゃないよ3週間……くらい?」

リヴァイ「似たようなもんだろうが」

ハンジ「いいじゃん1ヶ月に一回でもさー」

リヴァイ「あ゙あ゙?」ジロリッ

ハンジ「すみません。嘘です。私も嫌です。ごめんなさい。でもってもう一回ここでとか勘弁してください」

リヴァイ「……よく分かったな」

ハンジ「まぁ、伊達に長く付き合ってないからね」

リヴァイ「……」

ハンジ「ん? 何?」


126 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/05(日) 22:26:14 TlTV.HfI

リヴァイ「……嫌なのか?」

ハンジ「?? 何が?」

リヴァイ「……頻繁には」

ハンジ「? あ! ああ、いやいや冗談だから! 私も1ヶ月に一回とか嫌だってば。今回は単に忙しかっただけだから」

リヴァイ「ならいいが」

ハンジ「ふふっ……リヴァイ」スルッ

リヴァイ「?」


ハンジ「早くここを出よう。……部屋で心置きなく……ね?」ボソッ
リヴァイ「……ああ」





127 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/05(日) 22:27:05 TlTV.HfI

【好奇心には勝てない】


――次の日――


ハンジ「リヴァイ」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「身体痛い」

リヴァイ「鍛え方がなってねぇな」

ハンジ「違ぇよ。明らかに昨日の所為だろ」

リヴァイ「お前も誘ったじゃねぇか」

ハンジ「部屋に着いてからはいいけどその前のだよ。足や股関節が痛むの。変な格好させるから」

リヴァイ「俺は痛くねぇ」

ハンジ「あのね……まぁ鍛え方が足りないのかもしれないけどなんであんな格好だったの?」


128 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/05(日) 22:28:00 TlTV.HfI

リヴァイ「あれだ。なんと言ったか……四十……」

ハンジ「あ! あれか! “暗闇の指南書、四十八手~愛とは~”」

リヴァイ「それだ。それに載っていたやつだ」

ハンジ「あぁ、なるほどー。妙なことするなと思ったらそういうこと――ってやるんじゃねぇよ!!」

リヴァイ「快感を得られるか気にしてたじゃねぇか」

ハンジ「き、気にしてないから!」

リヴァイ「お前らしくねぇな……」

ハンジ「私らしいってなんだよ……もしかしてまだ覚えてるヤツあったりするの?」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「なんでそんなもんにそこまで興味持ってんだよ……」

リヴァイ「持つだろ」


129 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/05(日) 22:29:08 TlTV.HfI

ハンジ「だからなんで……」

リヴァイ「そりゃもっとよがらせ――」

ハンジ「ふぎゃあぁぁ――!!/// 真顔でそういうこと言うのやめろよな!!」

リヴァイ「うるせぇな」

ハンジ「あと、その」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「なんか……そういうのやるときは言ってくれよ」プイッ

リヴァイ「……」

ハンジ「心構えだとかなんだとかあるだろ」ゴニョゴニョ

リヴァイ「ほぅ……やはり興味はあるわけだな、ハンジよ」

ハンジ「ぐぬぬ……嫌らしい顔しやがって」




134 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:25:53 fMuAoJIY

【近づける気温】



ハンジ「んー、今日はちょっと寒いねぇ」ピトッ ←腰に抱きついてる
リヴァイ「またか」 ←ベッドに座ってる


ハンジ「寒い日はリヴァイに限るよ」ピトー
リヴァイ「暖房器具扱いしてんじゃねぇ」


ハンジ「ただの暖房じゃないよ。心も温まって一石二鳥」グリグリ
リヴァイ「グリグリはやめろ。寒いといってもだいぶマシになっただろ」


ハンジ「まぁねぇ。でもまだ寒いよ」ムクッ

リヴァイ「クソほどじゃねぇがな」


135 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:26:34 fMuAoJIY


ハンジ「冬っていいよねぇ」ギュッ
リヴァイ「もうすぐ春だがな」


ハンジ「んふふふふふー」
リヴァイ「……気色わりぃ」


ハンジ「冬はいいなぁ」ギュー
リヴァイ「……」


ハンジ「あーあったかい」スリッ
リヴァイ「…………そうだな」ナデ…





136 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:27:12 fMuAoJIY

【何をしているでしょう?】


ハンジ「んっ」ピクッ

リヴァイ「……」

ハンジ「ふぅ」

リヴァイ「……」

ハンジ「あっ」ピクッ

リヴァイ「勝手に動くな」

ハンジ「ん、ごめん」

リヴァイ「……」


137 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:27:47 fMuAoJIY

ハンジ「あぁ、そこ」ピクンッ

リヴァイ「危ねぇだろうが」

ハンジ「だってそこ」

リヴァイ「あぁ……ここがいいのか」カリッ

ハンジ「んっ」

リヴァイ「……さっきから妙な声出してんじゃねぇよ。ただの耳かきだろうが」

ハンジ「だってさー、気持ちいいんだもんよー」

リヴァイ「とりあえず動くんじゃねぇぞ」カリカリ

ハンジ「あ゙ーいいわー」ウットリ




138 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:28:37 fMuAoJIY

【一抹の寂しさ】


――ハンジ出張中――


リヴァイ「……」カリカリ

リヴァイ(静かだな……)

リヴァイ(いや、いつもこうだったか)

エルド「あ、今日ってハンジさんが中央から帰ってくる日でしたね」

リヴァイ「……そういえばそうだったな」

グンタ「ハンジさんがいないと火が消えたような気がしますよ」

リヴァイ「静かでよかったんだがな」

エルド「ははっ、また賑やかになりますね」

リヴァイ「……そうだな」




139 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:29:13 fMuAoJIY

【驚くやら呆れるやら】


リヴァイ(アイツ、帰ってるはずなんだがどこに行きやがったんだ)スタスタ

リヴァイ(研究室にも自室にも居やがらねぇ)

リヴァイ(俺の所にも来ねぇで何してんだ)

リヴァイ「……クソメガネが」ガチャッ、ギィィ

ハンジ「あー、リヴァイおかえりぃー」ヒック

リヴァイ「……」

ハンジ「その顔分かるよぉー。目がちょっと大きく開いてるからびっくりしてるねぇ?」アハハー

リヴァイ「何故、酒瓶抱えて俺の部屋で酔っ払ってやがるんだ」

ハンジ「あ、これ? おみやげー」つ酒瓶

リヴァイ「何が土産だ。半分以上飲んでんじゃねぇか」つ酒瓶)チャプンッ

ハンジ「いやー、リヴァイと飲もうと思ってたんだけどちょっとだけ一杯だけ味見したら美味しくてさぁ」

リヴァイ「お前……」ハァー


140 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:29:53 fMuAoJIY

ハンジ「美味しいよー」

リヴァイ「……戻ったのはだいぶ前だろう? 明るいうちから飲んでやがったのか?」

ハンジ「我慢できなくて」エヘヘ

リヴァイ「しかも土産物をか」

ハンジ「ごめーん、これで許してぇー」

リヴァイ「あ?」

――グイッ


リヴァイ「!?」
ハンジ「んー」


リヴァイ「っ……酒臭ぇ」

ハンジ「あははは! 酒飲んでたからねぇー」

リヴァイ「酔っ払いメガネが」




141 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:30:18 fMuAoJIY

【騒がしい日常】


ハンジ「ほらほら、飲んで飲んで」

リヴァイ「これは全部俺が飲む。てめぇは水でも飲んでろ」

ハンジ「えぇぇー! リヴァイのケチィ!!」

リヴァイ「半分以上飲んでんだろうが」

ハンジ「いいよーだ。もう一本あるし」スッつ酒瓶


リヴァイ「おい、あるならそっちを寄越せ」

ハンジ「やーだーあげなーい」

リヴァイ「俺への土産だろうが」

ハンジ「欲しければ奪ってみよ!」

リヴァイ「このクソメガネ」ガッ

ハンジ「あははは! 捕まったー早ぇ!」ゲラゲラ


142 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/08(水) 22:31:13 fMuAoJIY

リヴァイ「逃げる気もなかっただろ」

ハンジ「どうかなー」ンフフー

リヴァイ「酔いすぎだ」

ハンジ「やっとリヴァイに会えたねー」

リヴァイ「何がやっとだ。お前が来なかったんだろうが」

ハンジ「だって他に人がいたら抱きつけないしキスもできないじゃないか」

リヴァイ「……」

ハンジ「だからここで待ってたんだ。ねぇ、リヴァイ“おかえり”って言ってよ」

リヴァイ「……おかえり」


ハンジ「っただいまー!!」ギュウゥ!
リヴァイ「……ああ」ギュッ






145 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:22:14 OdNmDabY

【突然の感謝】


ハンジ「エルヴィン、貴方にはとても感謝しているよ」

エルヴィン「藪から棒にどうした」

ハンジ「いや、いつも感謝していたんだけど言葉に表すことがなかったなと思ってね」

エルヴィン「ほう?」

ハンジ「団長だからいろいろとあるだろう? 特に私は迷惑をかけているしね」

エルヴィン「自覚があるなら少しは収めてほしいが」

ハンジ「無理だね」スパッ

エルヴィン「即答だな」ハハッ

ハンジ「巨人に関しては無理だよ。あと……リヴァイとのこともね」


146 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:22:50 OdNmDabY

エルヴィン「さて? お前達のことで困ったことがあったかな?」

ハンジ「あはは! いい男だねぇ、エルヴィンは。見合いやら下世話な噂やら躱してくれているじゃないか」

エルヴィン「別に困ったことじゃないさ」

ハンジ「本当に感謝しているんだよ。エルヴィンほど頼りになる人はいない」

エルヴィン「……それで?」

ハンジ「ん?」

エルヴィン「私を誉め殺しにして何をねだりたいんだ? ハンジ」

ハンジ「……ふっ、エルヴィンには敵わないなぁ。今度の壁外調査で」

エルヴィン「却下だ」

ハンジ「早いよ!!!」




147 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:24:15 OdNmDabY

【嘘じゃないらしい】


エルヴィン「予算がギリギリだ。他のことをしている余裕はない」

ハンジ「ちょっとでいいんだ! 3m級か5m級くらいのがいたらその場で観察したいんだ! ほんの短い時間でいい!!」

エルヴィン「その時間が惜しい」

ハンジ「エル――」

エルヴィン「ハンジ」

ハンジ「――っ」ビクッ

エルヴィン「その場で、ほんの少しの拘束であっても人手がいる。犠牲も出るかもしれない」

ハンジ「……」グッ

エルヴィン「巨人の捕縛は慎重でなければならない」

ハンジ「でも! もう何ヵ月も巨人を捕獲出来ていない!!」

エルヴィン「巨人を捕獲するということは壁内に巨人を引き入れるということだ。そうそうに許可は下りない」

ハンジ「…………」ギリッ


148 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:25:21 OdNmDabY

エルヴィン「ハンジ、機会を待て。待つことも必要だ」

ハンジ「……くそっ!! 分かったよ! でも!」

エルヴィン「なんだ?」

ハンジ「さっき言った感謝は嘘じゃないからな!!」ガチャッ!!

――バンッ!!

エルヴィン「――――」

エルヴィン「――……」

エルヴィン「……ふっ、それは光栄だ」クスクス

エルヴィン「――なぁ、リヴァイ?」ククッ

本棚|リヴァイ「……」スッ

エルヴィン「顔が怖いぞ?」

リヴァイ「生まれつきだ、ほっとけ」




149 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:26:11 OdNmDabY

【少々の悋気】


ハンジ「あーくそっ!!」ガシガシッ

ハンジ「駄目元だったけど本当にダメだった!!」

ハンジ「……分かってたけどさ」ハァァ

リヴァイ「――今回は諦めろ」

ハンジ「うひょうっ!?」ビクッ!!

リヴァイ「妙な声を出すな」

ハンジ「いつのまにか部屋にいたらびっくりするよ!」

リヴァイ「ノックもしたし声もかけたぞ」

ハンジ「えっ? マジで?」

リヴァイ「ああ。誉め殺しにしたにも拘わらず聞き入れられなかったのが悔しいのは分かるがもう少し気を張れ」

ハンジ「いやいや、あなたの気配が無さすぎなんだよ。……あれ? なんで誉め殺しにしてたって知ってるの?」


150 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:29:30 OdNmDabY

リヴァイ「いたからな」

ハンジ「……どこに?」

リヴァイ「あの部屋に」

ハンジ「…………あなたほんっっとに気配無さすぎでしょう」

リヴァイ「知らん」

ハンジ「ちょーっと機嫌が悪いのはその所為?」ニヒッ

リヴァイ「いや……“概ね”同意だ」

ハンジ「概ねに力入ったねー」

リヴァイ「俺が誉め言葉として言えば気色悪ぃ言葉があっただろうが。あれは……まぁ、あの顔が見物だったから許してやる」

ハンジ「許されなきゃならないことはしてないけど、あの顔?」

リヴァイ「最後、目ん玉ひん剥いてたぞ」

ハンジ「あはは! それは見たかったなぁ!!」ケタケタ




151 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:30:19 OdNmDabY

【美容物ではある】


――ハンジ研究室――


リヴァイ「おい、クソメガネ」バンッ

ハンジ班「「「「リヴァイ兵長!!」」」」←期待の眼差し

ハンジ「やぁ……リヴァイ」ヘロッ

リヴァイ「てめぇ、何日研究室に籠る気だ」

ハンジ「え~? 何日だっけ? モブリット」

モブリット「籠る期間なんて決めてません。休んでください」

ハンジ「んーでも」

ガシッ!

リヴァイ「ここまでだ、クソメガネ」ギリッ

ハンジ「あいたたた! 頭ひっ掴まないで!」

リヴァイ「黙れ」ヒョイッ ←肩に担いだ


152 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:30:45 OdNmDabY

ハンジ「おわっ!?」ジタバタ

リヴァイ「暴れるな。……チッ、軽いな。飯は食ってたのか?」

ハンジ「そ、それは」

ニファ「あまり食べていませんし、今日の朝食も摂っていません」

リヴァイ「クソが。風呂は?」

ニファ「お風呂もまだです」

ハンジ「ニファ、お風呂は入ったと言ってくれれば……」

リヴァイ「その嘘に騙される奴はいねぇだろ。叩き込んでやる」スタスタ

ハンジ「うわあぁぁ!! タワシはやめてぇぇ!!!」

ニファ「ヘチマだから大丈夫ですよ」

ハンジ「ヘチマも力込めたら痛いよ!!!」

リヴァイ「汚れを溜めるお前が悪い」

ハンジ「うわあぁぁ!! いやだあぁぁぁ!!!」




153 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:31:31 OdNmDabY

【なんたる仕打ち】


ハンジ「うぅ……お肌がピリピリする」

リヴァイ「ツヤツヤになったとニファがふんぞり返っていたが?」

ハンジ「始めはあなたが力込めて磨いたじゃないか」

リヴァイ「汚れを落とすためにな」

ハンジ「コノヤロウ」

リヴァイ「次は飯だ。食え」コトッ

ハンジ「はーい。あれ? いつもの食事に……サンドイッチ?」

リヴァイ「ああ。俺が作った」

ハンジ「ふぅん?」


154 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/12(日) 22:32:02 OdNmDabY

リヴァイ「……もう少しちゃんと食え」

ハンジ「……心配かけたみたいだね、ごめん」

リヴァイ「……」

ハンジ「いただきます」パクッ

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「んぶぉっ!?」

リヴァイ「汚ぇな」

ハンジ「こ、これ……チーズか何かのソースかと思ったら……」

リヴァイ「前に貰ったからな。お返しをしなきゃならねぇんだろ?」

ハンジ「だからってホワイトチョコ挟むなよっっ!!!」




158 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:39:08 b12wfcWI

【団長は疲れました】


ハンジ「信じらんねぇ。食えっていいながらこんなもの用意して」

リヴァイ「ちゃんとした飯も用意してんだろ。それにこんなもの呼ばわりしてるがお前が先にしたことだ」

ハンジ「ホワイトチョコは分かりづらいだろ!」

リヴァイ「普通のチョコもソースと言われれば分からん」

エルヴィン「何を言い合いしているんだ、二人共」

ハンジ「エルヴィン! 聞いてくれよ! 
リヴァイが研究明けの私をタワシで痛め付けた上にサンドイッチにホワイトチョコ挟んだものを食べさせてさ!」

リヴァイ「タワシだがヘチマタワシであとでニファが磨いた。サンドイッチは以前やられたからお返しだ」

ハンジ「仕返しだろ!」

エルヴィン「……全く、子供か」ハァー

ハンジ「だよね! そう思うよね! エルヴィン!!」

エルヴィン「お前“達”がだ」




159 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:39:45 b12wfcWI

【連れ立つ】


――夜会――


ハンジ「まぁ、そうなんですね」フフッ

ハンジ(あと少しで終わるなー)

ハンジ「……っ」ズキッ

ハンジ(靴擦れしちゃったな。一旦抜けるか……)

ハンジ「少々失礼致します」スッ

ハンジ(さて、リヴァイは、と)キョロキョロ

ハンジ「お」


160 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:40:18 b12wfcWI


令嬢「~~」

リヴァイ「~~」


ハンジ(どこぞのご令嬢とお話し中か。相手も怯えてないしちゃんと話せてるみたいだね)


令嬢「……」スタスタ

リヴァイ「……」スタスタ


ハンジ「!?」

ハンジ(二人で……出ていった?)

ハンジ(……えっ?)




161 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:41:05 b12wfcWI

【心配】


――庭園――


令嬢「……」

リヴァイ「……」


植木|ハンジ(つ、つけてきてしまった……)コッソリ

植木|ハンジ(ああ、もう! 何してんだ、私!!)

植木|ハンジ(でも! 気になる……)


令嬢「~~」

リヴァイ「……」


植木|ハンジ(ここからじゃ何を言ってるか分からない……もう少し近づくか)ゴソゴソ

植木|ハンジ(ここまで来たんだから聞いてやるっ)ヤケクソ


162 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:42:07 b12wfcWI


令嬢「わたくしでは駄目でしょうか?」

リヴァイ「……そもそも父親が反対するのでは?」

令嬢「それは……」


植木|ハンジ(これは……もしかして交際を申し込まれてる?)


リヴァイ「それに、俺のような人間では貴族の令嬢との婚姻など無理な話だ」

令嬢「そんなこと!」

リヴァイ「あるだろう?」

令嬢「……っ、それでもわたくしは……」


植木|ハンジ(交際どころか婚姻だった……しかも彼女結構本気みたいだ。引き下がらない)

植木|ハンジ(彼女は確か、調査兵団に支援をしてくれている貴族の令嬢だ……)

植木|ハンジ(…………リヴァイ)グッ




163 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:42:53 b12wfcWI

【混乱】


令嬢「どうしても、駄目なのですか?」

リヴァイ「……できれば言いたくはなかったが……悪いが俺には決めた相手がいる」

令嬢「!」


植木|ハンジ「!」


嬢「それは……同じ調査兵団の方ですか?」

リヴァイ「それについては伏せさせていただく。いろいろとあるからな」

令嬢「表立って認められる関係ではないのですか?」

リヴァイ「……貴女方は調査兵団へ支援をしてくれている方達だ。しかし他はそうではないだろう?」

令嬢「それは……」

リヴァイ「いつでも何か材料を欲しがっているからな。それを提供する気にはなれん」


164 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:43:27 b12wfcWI

令嬢「……」

リヴァイ「それに」

令嬢「?」

リヴァイ「認められようが認められまいが関係ない。俺は死ぬまで……いや、死んでもソイツ以外と添い遂げる気はない」

令嬢「!!///」


植木|ハンジ「!!!?!?」

植木|ハンジ(う、あ、あ、リヴァイっ、何を!?///)


リヴァイ「だから、悪いが受け入れることはできない」

令嬢「わ、かりました」


植木|ハンジ(断る為だとしても、あ、あれは、あれは!!///)

植木|ハンジ(うわあぁぁぁぁ!!!!!///)




165 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:44:09 b12wfcWI

【癖を思い止まる】


植木|ハンジ(盗み聞きだし、今はドレスだしだから暴れるわけにもいかない)プルプル

植木|ハンジ(うぅ、立ち直るのに時間が掛かりそうだ……///)


リヴァイ「……一ついいか?」

令嬢「はい?」


植木|ハンジ(ん?)


リヴァイ「できればこの事は誰にも言わず伏せておいてほしい。火の粉を撒きたくはない……頼む」スッ

令嬢「そ、そんな、頭を上げてくださいませ! ええ、ええ! もちろんですわ!
隠していた事なのにきちんとお話ししてくださって感謝していますし」アセッ


166 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/15(水) 22:45:14 b12wfcWI

リヴァイ「……ならいいが」スッ

令嬢「……相手は伏せて守って、わたくしのような若輩者に頭を下げて……。
そこまでなさるなんて……本当に、その方が大事でいらっしゃるんですね」

リヴァイ「……」

令嬢「ふふっ、答えてらっしゃるのと同義ですわ」クスッ

リヴァイ「…………っ」


植木|ハンジ(あ、今舌打ちしようとした)





168 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:24:35 P6TPPTtk

【解決】


令嬢「秘密は必ず守ります。ご安心くださいませ」

リヴァイ「……悪い」

令嬢「いいえ。ですが」

リヴァイ「?」

令嬢「いずれ、公にされる際は是非お祝いさせていただきますわ」フフッ

リヴァイ「……」

令嬢「お二人の幸せをお祈りしておりますわ。それでは失礼いたします」ヒラッ

リヴァイ「…………」


169 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:25:05 P6TPPTtk


ハンジ(謙虚なようでいて強引なところはさすが貴族の令嬢だなぁ)

ハンジ(まぁ最後は面白がってたみたいだから大丈夫かな)フゥ

ハンジ(さて、リヴァイも戻ったら時間差て戻ろうかね)

ハンジ「……」

ハンジ(……どんっな顔してリヴァイと会えばいいんだろう!?)ワシャワシャッ

ハンジ「!」

ハンジ(あっちゃー……髪弄っちゃった……どうしよう)




170 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:25:37 P6TPPTtk

【心配性】


――夜会:会場――


リヴァイ「……」キョロキョロ

エルヴィン「リヴァイ」

ミケ「どこに行ってたんだ?」

リヴァイ「ああ、ちょっとな。ハンジは?」

ミケ「ん? 会場を出ていくところは見かけたが……」

エルヴィン「足を庇っていたようだから靴擦れでも起こしたんじゃないか?」

リヴァイ「いつ頃だ?」


171 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:26:06 P6TPPTtk

ミケ「……もうだいぶ経つな」

リヴァイ「チッ、いつまでさぼってやがる」カッ

エルヴィン「どこを探すつもりだ?」

リヴァイ「その辺りを適当にだ」

ミケ「その内戻るだろ」

エルヴィン「子供じゃないんだ」

リヴァイ「…………風にあたってくる」カッカッ…

ミケ「……」

エルヴィン「過保護だな」クスッ




172 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:26:54 P6TPPTtk

【勘違い】


ハンジ(うーん、とりあえず髪ほどいちゃったけどどうしたもんかな)コツッコツッ

ハンジ(適当に夜会巻きにしとくかな)

ハンジ(んで、会場戻ってエルヴィンに断って帰っちゃお)

「……ハンジ?」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「お前……それどうした」

ハンジ「えっ?」

リヴァイ「……誰に何をされた」

ハンジ「!?」ビクッ!

ハンジ(えっ? えっ? 何? なんでいきなり殺気出してるの?)


173 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:27:25 P6TPPTtk

リヴァイ「その格好はなんだ」ゴゴゴゴ

ハンジ「かっこう?」

ハンジ「ハッ!?」←髪ボサボサ、ドレスは少し汚れてる

リヴァイ「何があった」ゴゴゴゴ

ハンジ「ち、違っ! なんもない! なんもないよ!! た、単に転んだの!!
靴擦れ痛くて休もうと会場出たら転んだの!!!」

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「いや、本当、マジで。誰かに何かされたわけじゃないよ」

リヴァイ「…………見せてみろ」

ハンジ「ふへっ!? な、何を!?」

リヴァイ「足だ。靴擦れしてんだろ、手当てする」

ハンジ「あ、うんうん! ありがとう!」




174 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:28:25 P6TPPTtk

【帰ってからのお楽しみ】


リヴァイ「で?」シュルッ

ハンジ「んん?」

リヴァイ「足じゃなくなんだと思ったんだ?」

ハンジ「うっ。何もされてない証拠でも見せろってことかと」

リヴァイ「それでもいいが」

ハンジ「やだよ!!」

リヴァイ「嫌なのか?」

ハンジ「ぅ……だってそれは……ここじゃ……」ゴニョゴニョ

リヴァイ「分かった。帰ってからな」

ハンジ「うぬぬ……何もされてないってのに」

リヴァイ「見たいだけだ」


175 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:28:56 P6TPPTtk

ハンジ「変態発言かよ」

リヴァイ「変態じゃねぇ。自分の女だ。悪い事でもねぇだろ」

ハンジ「――っ///」

リヴァイ「ほら、終わったぞ」

ハンジ「……あ、りがとう」フイッ

リヴァイ「何目を逸らしてやがる」

ハンジ「妙なこと言うからだろ///」


リヴァイ「……」クイッ
ハンジ「あ……――」


リヴァイ「……っ、戻るぞ」

ハンジ「……うん」




176 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:29:23 P6TPPTtk

【問題勃発】


――エルヴィン執務室――


リヴァイ「ハンジの様子がおかしい」

エルヴィン「ん?」

リヴァイ「目を合わせない。逃げる」

エルヴィン「何かしたのか?」

リヴァイ「覚えはない。だがあの夜会以降からだ」

エルヴィン「夜会のすぐ後は普通だったのか?」

リヴァイ「……普通、だったと思うが」

エルヴィン「思う?」

リヴァイ「……あの日、ハンジを探しに行って見つけたんだが」

エルヴィン「やはり探しに行ってたんだな」

リヴァイ「チッ、うるせぇ、聞け」

エルヴィン「悪い。続けてくれ」


177 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:29:58 P6TPPTtk

リヴァイ「……髪はボサボサでドレスの裾が汚れていて葉っぱがちらほら付いていた」

エルヴィン「……」

リヴァイ「破けてはいなかったし、靴擦れ以外の怪我はなかったし確認もした。特に異常はなかった……だが」

エルヴィン「……確認か」

リヴァイ「おい、だから」

エルヴィン「茶化しではない。
もし某か疑いがあるような事が万が一あったとしたなら確認もできなかっただろうと思っただけだ」

リヴァイ「……」

エルヴィン「目を合わせない、逃げる以外におかしいところは無いのか? 男性を避けるといったような」

リヴァイ「いや、特に男を避けるようなことはない。俺に対してだけだ」

エルヴィン「……どんな風に目を合わせず逃げるんだ?」

リヴァイ「目が泳いで良く分からんことを捲し立てて赤くなって逃げる」

エルヴィン「赤くなる?」

リヴァイ「ああ。今更俺を見て赤くなる意味が分からん」

エルヴィン「お前、夜会の時ハンジに何か言わなかったか?」


178 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/19(日) 22:30:29 P6TPPTtk

リヴァイ「…………?」←悩んでる

エルヴィン「お前に対してだけ赤くなって逃げるということはお前が原因だろう。
何か言わなかったか、しなかったかよく思い出してみろ」

リヴァイ「……自分の女、くらいしか言った覚えがねぇが」

エルヴィン「お前が無意識に言った言葉やハンジがいない所で発言した言葉じゃないのか?」

リヴァイ「? 無意識は分からんが、いなければ聞けねぇだろ」

エルヴィン「たまたま聞こえる位置にいたかもしれんだろう? というか何か覚えがあるのか?」

リヴァイ「いや、特には――――っ」ハッ!?

エルヴィン「どうした?」

リヴァイ「……いや、まさか……?」

エルヴィン「リヴァイ?」

リヴァイ「クソメガネっ」バタンッ!!

エルヴィン「……」

エルヴィン「ふむ、結果を詳細に尋問だな」




181 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:39:12 zfhREbeA

【傍観】


ハンジ「……はぁー」

モブリット「溜め息し過ぎですよ。便秘ですか?」

ハンジ「快便だよ、ってリヴァイみたいな事言わな……リヴァイか……はぁー」

モブリット「リヴァイ兵長と何かあったんですね」

ハンジ「断定的だね」

モブリット「今名前に反応しましたしあれだけあからさまに避けていれば分かります。そろそろヤバイんじゃないですか?」

ハンジ「? ヤバイ?」


182 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:39:47 zfhREbeA

モブリット「避け過ぎってことです」

ハンジ「そんなにあからさ……――!?」ダッ!

モブリット「えっ? ハンジ分隊長?」

…ダダダダダダダダ!!!

リヴァイ「待ちやがれ! クソメガネ!!」

ダダダダダダダダダ…!!

モブリット「…………」

モブリット「これは……今日もうは終わりですね。片付けてみんなも帰すか……」スタスタ…




183 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:40:15 zfhREbeA

【追い詰める】


リヴァイ「てめぇ! なんで逃げやがる!」ダダダ!

ハンジ「いやいやいやいやいやいやいやいや!!
 そんな巨人を削ぐときみたいな顔で追いかけられたら逃げるよ!!」ダダダ!

リヴァイ「あ゙あ゙!?」ダダダ!!

ハンジ「怖い怖い怖い!! めっちゃくちゃ怖いっっ!!!」ダダダ!!

リヴァイ「待て、てめぇ!!」

ハンジ「うわあぁぁ! あ!?」ダダ…タッ

ハンジ(マズイ! 行き止まり!! ど、どどどどうしよう!?)オロオロ


184 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:40:52 zfhREbeA

リヴァイ「ハンジ」コッ

ハンジ「!!」ビクッ!

リヴァイ「……逃げるな」

ハンジ「……っ」

リヴァイ「聞きたいことがある」

ハンジ「聞きたい……こと」

リヴァイ「ああ。とりあえずこれ以上は動かねぇ。だから逃げるな」

ハンジ「わ、分かったよ」




185 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:41:18 zfhREbeA

【怖じ気づく】


ハンジ「そ、それで話って何かな?」ソワソワ

リヴァイ「……」

ハンジ「……」モジモジ

リヴァイ「……っ……」

ハンジ「…………?」

リヴァイ「っ……」

ハンジ「??」

ハンジ(さっきから口を開いては閉じを繰り返してる)

ハンジ「リヴァイ?」

リヴァイ「……ちょっと待て」

ハンジ「うん?」

リヴァイ「……あの日、だが」


186 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:42:08 zfhREbeA

ハンジ「あの日? どの日?」

リヴァイ「…………夜会」

ハンジ「!?」ビクッ

ハンジ(も、もしかして盗み聞きしてたのバレた!?)ワタワタ

リヴァイ「…………」

ハンジ「……?」

ハンジ(んん? なんか様子が……)

リヴァイ「……やっぱりなんでもねぇ」

ハンジ「はい?」

リヴァイ「ともかく、無駄に避けるのはやめろ。いいな?」クルッ

スタスタ……

ハンジ「…………」

ハンジ「おいおいおいおい!! 待てよ、リヴァイ!!」




187 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:42:47 zfhREbeA

【ひっくり返る】


リヴァイ「あ?」

ハンジ「何を言おうとしたのか気になるだろ! 言えよ!」

リヴァイ「なんでもねぇ」

ハンジ「あんな形相で追いかけてきておいてなんでもないことないでしょ!?」

リヴァイ「お前がおかしな態度をしなければそれでいい。戻るぞ」

ハンジ「あの日の夜会がどうしたのさ」

リヴァイ「……」ピクッ


188 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:43:13 zfhREbeA

ハンジ「聞きたいことがあるんだろ?」

リヴァイ「……もう特には必要がなくなった」

ハンジ「嘘だね」

リヴァイ「……」

ハンジ「言いなよ、何なの?」

リヴァイ「てめぇ、さっきまで逃げてやがったくせに」

ハンジ「形勢逆転ってやつだね」フフンッ

リヴァイ「……クソが」




189 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:43:38 zfhREbeA

【攻防】


ハンジ「で? で?」

リヴァイ「鬱陶しい」

ハンジ「夜会がなぁに?」

リヴァイ「……」チッ

ハンジ「“あれ”って聞かれたくないことだったのかな?」

リヴァイ「……」ピクッ

ハンジ「あんなに堂々と貴族のご令嬢に――」

――ガッ!!


190 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:44:05 zfhREbeA

ハンジ「もがっ!?」

リヴァイ「てめぇ……やっぱり盗み聞きしてやがったのか」ギリギリ

ハンジ「ひまっは!? っていひゃいいひゃい!! あほが、あほがほわれるっ!!」

リヴァイ「誰がアホだ」パッ

ハンジ「あいたたたた!!! あ! ご! アゴが壊れるって言ったの!!」

リヴァイ「盗み聞き野郎のくせに態度がでけぇじゃねぇか」

ハンジ「あ」ギクッ

リヴァイ「躾が必要だな」

ハンジ「ま、待て! こっちだって話したいことができたんだけど!」

リヴァイ「――っ。それはまた今度だ。躾が先だ」


191 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/23(木) 22:44:45 zfhREbeA

ハンジ「いーや! 先にやるのはリヴァイの聞きたいことってやつだ!」

リヴァイ「それは今分かった。盗み聞きだ。だからもういい」

ハンジ「何を盗み聞きしたかは分かってないだろ」

リヴァイ「……」

ハンジ「“何”を盗み聞きしたと思ってるのかな?」

リヴァイ「………………」

――ガシッ

ハンジ「のわ!?」

リヴァイ「……躾をしながら聞き出してやる」スタスタ

ハンジ「ちょっ、担ぐな運ぶな連れてくなぁぁ!!!」



198 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:06:22 erGHQSSc

【優秀すぎる部下】


リヴァイ「クソが。手間かけさせやがって」スタスタ

ハンジ「ちょっと、リヴァイ。もう逃げないから下ろせよ!」ジタバタ

リヴァイ「暴れんじゃねぇ、クソメガネ」

ハンジ「二度もクソって言ったね! そんなにしたけりゃ遠慮なくしてくればいいじゃないか!」

リヴァイ「詰まってねぇよ」

ミケ「お前ら廊下でなんの話をしているんだ」

ハンジ「ミケ!! 助けてぇ!」


199 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:09:09 erGHQSSc

ミケ「どうせお前が何かしでかしたんだろう? 甘んじて受けておけ」

ハンジ「いつも何かしらしでかしてるからって酷いや!」

ミケ「いつも迷惑かけていると理解しているのか」

リヴァイ「だから質が悪ぃ。ああ、モブリットに今日は終わりだと言っておかねぇとな」

ミケ「さっき モブリットは研究室を片付けてみんなを帰していたようだが」

リヴァイ「……あいつは本当に使えるな」

ハンジ「私の部下を道具みたいに」

リヴァイ「扱ってねぇよ」




200 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:10:31 erGHQSSc

【恥】


――リヴァイ自室――


――ドサッ!

ハンジ「あいたた……乱暴にするなよ」

リヴァイ「床じゃなくソファに下ろしてやっただろうが」

ハンジ「それが乱暴じゃない基準なのか……」

リヴァイ「……お前……どこまで聞いたんだ?」ボソッ

ハンジ「えっ?」


201 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:12:52 erGHQSSc

リヴァイ「いや、なんでもねぇ」

ハンジ「……アレ、堂々と言ってたけど結構恥ずかしい台詞だって自覚あったんだね」

リヴァイ「――っ! やっぱり全部聞いてやがったのか……」ハァー

ハンジ「私も照れ臭くてのたうち回ったけどさ」

リヴァイ「……」

ハンジ「まぁ、その、嬉しかったよ」ポリホリ

リヴァイ「……そうか」

ハンジ「うん」ヘヘッ

リヴァイ「……」




202 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:15:38 erGHQSSc

【悔しい】


リヴァイ「それで……ハンジよ」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……あれは」

ハンジ「無理」

リヴァイ「まだ何も言ってねぇよ」

ハンジ「一度聞いた言葉を忘れろってのは無理だよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「それに」

リヴァイ「?」

ハンジ「照れて言い淀むリヴァイなんて貴重だから忘れたくないな」フフッ

リヴァイ「……チッ」




203 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:19:17 erGHQSSc

【ドローに持ち込め!】


ハンジ「でも随分と熱烈な返しだったね」ニヤニヤ

リヴァイ「……ああでも言わねぇと引き下がらなそうだったんでな」シワー

ハンジ「まぁ、確かに」

リヴァイ「だからと言って嘘でもねぇからな」シワシワー

ハンジ「へっ!?」///

リヴァイ「あ?」

ハンジ「い、いや、嘘だとは思ってないよ」///

リヴァイ「……お前、下手に誤魔化すと誤解するだろうが」ガシガシ

ハンジ「誤魔化して逃げようとしたくせに」

リヴァイ「逃げたのはお前が先だ」

ハンジ「つまりはお互い様、と」

リヴァイ「……何か納得いかねぇな」




204 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:20:07 erGHQSSc

【言う方も言われる方も】


リヴァイ「とにかく、何かある度避けるのはやめろ」

ハンジ「それは……ごめん。照れ臭くてどんな顔していいか分からなくてさ」アハハ

リヴァイ「……」ジッ

ハンジ「? 何?」

リヴァイ「……お…………なんでもねぇ」ハァー

ハンジ「リヴァイ」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「私も同じ気持ちだから」


205 : ◆uSEt4QqJNo :2017/03/27(月) 22:20:51 erGHQSSc

リヴァイ「……」

ハンジ「その、認められようと認められまいと、し……っ///」

リヴァイ「いい。言うな」

ハンジ「うぅ……他人にとはいえあなたよく顔色変えずに言えたね」

リヴァイ「……うるせぇ」

ハンジ「ははっ、それと誤魔化さないでくれたのも嬉しかったよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「苦虫20匹くらい噛み潰したような顔してたけど」

リヴァイ「うるせぇよ、クソメガネ」




209 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:02:39 ay9aoR7U

【追い詰められる】


ハンジ「そんでさエルヴィン、リヴァイに頼んだんだけど『クソが』の一言で断られたんだよ」

リヴァイ「何故俺がお前の尻拭いをしなければならねぇんだ。壊したものはてめぇで直すか弁償しろ」

ハンジ「えぇぇ」

エルヴィン「……どうやら仲直りしたようだな」

ハンジ「ん?」

リヴァイ「……」

エルヴィン「で、結局理由はなんだったんだ?」


210 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:05:32 ay9aoR7U

リヴァイ「…………」

ハンジ「なんでエルヴィンに話さないといけないのさ」

リヴァイ「………………」

エルヴィン「相談され、解決に導いた身としては理由を聞く権利があると思うが」

ハンジ「相談?」

エルヴィン「お前がリヴァイを妙に避けるから弱ってたぞ」

リヴァイ「……弱ってねぇよ」

ハンジ「あなた相談なんてしてたの?」

リヴァイ「……」




211 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:07:53 ay9aoR7U

【尋問開始】


ハンジ「全く、あなたなんでよりにもよって……ミケじゃダメだったの?」

リヴァイ「たまたまだ」

エルヴィン「おや、酷いな。俺では相談相手にならないか?」ニコニコ

ハンジ「普段なら頼もしいところだけど、こういう相談はねぇ……」

エルヴィン「ちゃんと役に立ったんだがな?」

リヴァイ「……」

ハンジ「役に立つ立たないの問題じゃなくてさ」

リヴァイ「……」スタスタ…パタンッ

ハンジ「えっ」


212 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:09:25 ay9aoR7U

エルヴィン「逃げたか。察しがいい」クックックッ

ハンジ「あの人は……」ハァー

エルヴィン「それで?」

ハンジ「は?」

エルヴィン「何故避けていたんだ?」

ハンジ「私には話さなきゃならない理由はないよ」

エルヴィン「君の情人だろう?」

ハンジ「だからって」

エルヴィン「リヴァイはなんと言って君をそんなに照れさせて困らせていたんだ?」

ハンジ「別に照れてなんて……」


213 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:10:12 ay9aoR7U

エルヴィン「リヴァイを見て顔を愛らしく染めていたらしいじゃないか」

ハンジ「あぃっ……!?」

エルヴィン「その顔を見ることは叶わなかったが理由くらいは知りたいな」

ハンジ「だ、だから私には話さなきゃならない理由は……」

エルヴィン「リヴァイから君が夜会でボロボロ状態だったと聞かされて無用な心配までしてしまったよ」

ハンジ「あっ、それは隠れてたから……」

エルヴィン「ほう? 何故隠れる必要が?」

ハンジ「うっ、そ、それは」

エルヴィン「どうやら君に聞いた方が正確なことが分かりそうだな」ニツコリ




214 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:11:27 ay9aoR7U

【遊びに来たぞ】


エルヴィン「やあ、リヴァイ」

リヴァイ「……エルヴィン」シワー

エルヴィン「人の顔を見るなり眉間にシワを寄せるとはご挨拶だな」

リヴァイ「いつもの顔だろう」シワシワー

エルヴィン「そうか? 目が悪くなったのかな? ハンジのように」

リヴァイ「……何が言いたい」


215 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:12:18 ay9aoR7U

エルヴィン「いや、特に言いたいことはないが……ただ、随分とした熱情を彼女に抱いているのだなとは思っている」

リヴァイ「!? テメェッ!」

エルヴィン「おっと、ここでお前に何かされると叫んでしまいそうだ。最近聞いた熱い言葉を」

リヴァイ「――っ」

エルヴィン「まぁ、きちんと胸に仕舞っておくから安心しろ。ではな」ポンッ

スタスタスタスタ…

リヴァイ「……仕舞うんじゃなく消しやがれっ、クソがっ!」




216 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:14:36 ay9aoR7U

【嵌められた】


リヴァイ「ハンジ」ゴゴゴゴ

ハンジ「ヒィッ!? なんなんだい? そんなおっかない顔して」

リヴァイ「テメェ、エルヴィンにゲロったな?」シワシワー

ハンジ「く、詳しく話したりはしてないよ!」

リヴァイ「嘘をつくな」ガンッ!

ハンジ「わぁ!! 壁に追い詰めないでよ! 嘘じゃないよ!」

リヴァイ「なんと言ったんだ?」ズイッ

ハンジ「ちょっ、近いよ」

リヴァイ「いいから言え」

ハンジ「その、リヴァイが断り文句に自分には私だけみたいなことを言ってたって言っただけで……」


217 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:15:36 ay9aoR7U

リヴァイ「……他には?」

ハンジ「……その、それだけじゃ避けたりしないだろうって言われて……」

リヴァイ「話したんだな?」

ハンジ「うっ……ちょっと情熱的だったとは」

リヴァイ「……それだけか?」

ハンジ「あなたにさえ言えなかったあの台詞をエルヴィンに言えると思うかい?」

リヴァイ「……本当にそれだけか?」

ハンジ「そうだってば!」

リヴァイ「……」シワー

ハンジ「あなたエルヴィンに何を言われ――」

リヴァイ「あのクソマユゲッ、!!」

ハンジ「!?」ビクッ!




218 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:16:48 ay9aoR7U

【楽しむ】


エルヴィン「ミケ、リヴァイが口を利いてくれなくなってしまった」

ミケ「何をしたんだ?」

エルヴィン「俺が何かをしたことが前提か」

ミケ「意味もなくあいつがそんな真似はしないだろう?」

エルヴィン「ただの嫌がらせかもしれんぞ?」

ミケ「無いな。で、何をした?」

エルヴィン「やれやれ、俺も信用を無くしたものだ」

ミケ「嘯(うそぶ)くな」

エルヴィン「何、ちょっとからかっただけだ、ハンジ絡みでな」


219 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/01(土) 22:18:21 ay9aoR7U

ミケ「お前は……」ハァー

エルヴィン「いや、あいつはハンジ絡みだと面白い反応をするものだからついな」

ミケ「ほどほどにしておけよ。ハンジと結託して何か仕掛けてくるとも限らんぞ」

エルヴィン「あの二人を相手するのは骨が折れそうだな」フム

ミケ「俺は知らんからな」

エルヴィン「つれないな」

ミケ「あの二人を相手にしたくはない」

エルヴィン「なかなかバランスのいい二人だからな。いつもなら頼もしいが」

ハンジ「お褒めいただき光栄だけどさ、謝ってほとぼりが冷めるまで待つしかないんじゃないの?」

エルヴィン「やあ、ハンジ。聞いていたのか」

ハンジ「始めから居たけどね。ここ食堂だし」




225 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:36:24 h5QlWkLM

【お茶会の誘い】


ミケ「リヴァイはどうした?」

ハンジ「不貞腐れてるよ」

ミケ「そろそろ“あそこ”へ行く時期だが大丈夫なのか?」

ハンジ「それは大丈夫だと思うけど……」

エルヴィン「さすがにこれ以上はまずいか。王都で茶葉でも仕入れてくるかな」

ハンジ「あ、私はお菓子がいいな。その紅茶に合うやつ」

エルヴィン「ふっ、了解だ」クスッ

ハンジ「で、みんなでお茶しようよ」ニコッ

ミケ「それはいいな。エルヴィンが買った紅茶とお菓子でまったりするか」


226 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:37:07 h5QlWkLM

エルヴィン「茶を淹れるのはリヴァイに任せるか。なぁ、リヴァイ」

リヴァイ「……勝手に話を進めるな」

ハンジ「や、リヴァイ。遅かったね」

リヴァイ「少し書類に手間取った」

ミケ「機嫌は直ったのか?」

リヴァイ「……その王都の茶葉でもありゃ直るかもな」

ハンジ「だってさ」ニヒッ

エルヴィン「少し高くついたな」ハハッ

ミケ「血を見るよりかはましだろ」




227 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:39:25 h5QlWkLM

【面倒見】


ハンジ「わあぁ! 綺麗だねぇ」

エルヴィン「満開だな」

ミケ「……」スンスンスンスン

リヴァイ「嗅ぎすぎだ」

ハンジ「いい香りだもんね」

エルヴィン「ほどほどにしておかないと鼻がおかしくなってしまうぞ」


228 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:39:58 h5QlWkLM

ミケ「……」スンスンスンスン

リヴァイ「おい、あまり近づきすぎるなよ」

ハンジ「今日はミケが注意を受ける日だねぇ」

エルヴィン「今日は大人しいんだな」

ハンジ「二人も面倒見てたら大変だろう?」

リヴァイ「……いつもそれだけ殊勝ならいいんだがな」ボソッ

ハンジ「なにか言ったかな?」

リヴァイ「いいや、何も」




229 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:41:10 h5QlWkLM

【懲りない】


ミケ「やはり良い香りだな」

リヴァイ「どれだけ嗅ぐつもりだ」

ミケ「なかなかゆっくりできないからな」

ハンジ「お茶会の準備できたよー! 二人とも早くおいでー!!」

リヴァイ「ああ」

ミケ「もう一嗅ぎしてから……」

ポトッ

ミケ「うひゃおう!?」

リヴァイ「!?」

ハンジ「な、何!?」

エルヴィン「何か落ちてきたな」


230 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:41:45 h5QlWkLM

ミケ「も、もぞもぞする」

リヴァイ「毛虫だろ」

ミケ「くわあぁ!!」バッ!!

ハンジ「あ、脱いだ」

エルヴィン「毛虫は毒を持つものも多い。手っ取り早く取り除くなら脱いだ方がいい」

リヴァイ「今、脱いだときに落ちたぞ。妙な声はもう出すな」

ミケ「はぁはぁ、そうか」

ハンジ「ミケってたまに素っ頓狂な声だすよね」

エルヴィン「いつもが寡黙だからな。たまに出る悲鳴が素っ頓狂に思えるんだろう」

リヴァイ「これに懲りたら……」

ミケ「……」スンスン

リヴァイ「……まだ嗅ぐのか。鼻に入っても知らねぇぞ」




231 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:43:18 h5QlWkLM

【大袈裟】


ハンジ「ほらほら、美味しい紅茶とお菓子だよ」

リヴァイ「紅茶は俺が淹れてきた」

エルヴィン「お菓子は俺が買ってきたものだな」

ハンジ「細かい事を気にする男共だね」

リヴァイ「細かくねぇよ」

エルヴィン「手柄を横取りしておいて態度が大きいな」

ハンジ「もういいからお茶会始めるよ!! ミケ、いつまで嗅いでるんだよ」

ミケ「ああ、もう行く」


232 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:44:08 h5QlWkLM

ハンジ「毛虫に降られて慌ててたくせによく逃げ出さないで嗅いでるね」

ミケ「まだ負けてないからな」

ハンジ「負けるってなんだよ」

ミケ「逃げたら負けだろう」

エルヴィン「逃げるが勝ちという言葉もあるが?」

ミケ「戦略的撤退は後の勝利のためだろうが心が逃げてしまったら負けだろう?」

リヴァイ「あぁ……まぁ、確かにな」

ハンジ「リヴァイが納得しちゃったよ」

エルヴィン「毛虫の話なのにな」




233 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:44:58 h5QlWkLM

【自由】


ハンジ「白爪草がそこら中に生えてるね」

エルヴィン「冠でも作るのか?」

ハンジ「作ってもいいけど」

リヴァイ「やめろ、薄ら寒い」

ミケ「エルヴィンは似合うんじゃないか?」

リヴァイ「似合ったら余計に薄ら寒い」

ハンジ「リヴァイに作ったげようか?」

リヴァイ「いらねぇよ」

ハンジ「ミスマッチさが面白そうなのに」

リヴァイ「笑いもんにしようとするな」

ハンジ「笑いものじゃないんだけどなぁ。四つ葉でも探そうかな?」


234 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/06(木) 23:45:28 h5QlWkLM

エルヴィン「幸福の象徴だな」

ハンジ「ミケ、匂いで探せたりしないの?」

ミケ「四つ葉も葉の匂いだからな」

ハンジ「そりゃそうか」

リヴァイ「大人しく茶を飲めねぇのか」

エルヴィン「まぁ、いいじゃないか」

リヴァイ「俺はもう知らんからな」

ミケ「……」スンスンスンスン

ハンジ「四つ葉はど~こかなぁ?」キョロキョロ

エルヴィン「しかし今日は本当に麗らかな良い日だな」

リヴァイ「……お前ら自由すぎるだろ



241 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:30:16 DSE/izYc

【お誘い】


――飲み屋――

ザワザワガヤガヤ……

ハンジ「やぁ、賑やかだね」

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「どこに座ろうかなぁ」キョロキョロ

リヴァイ「そんなに空いてねぇな」

ハンジ「いつ来てもそこそこ繁盛してるね。ちょっと古びてるけどいい店だものね」

リヴァイ「ああ……そうだ――っ」ハッ!?

ハンジ「リヴァイ?」


242 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:31:29 DSE/izYc

リヴァイ「河岸を変えるぞ」クルッ

ハンジ「へっ? なんで? まだ飲んでないよ?」

リヴァイ「いいから出るぞ」

??「おお! どこかで見た辛気臭い顔だと思ったらお前か」

リヴァイ「……」チッ

ハンジ「ピッ……っ!? っと、ピクシス司令、何故こんな場末に?」ヒソッ

ピクシス「たまにはこういった所で飲みたくての」ペシペシ ←頭を

ハンジ「は、はぁ」

ピクシス「まぁ、そう固くなるでない。今日はただの老人じゃ。どうじゃ、共に呑まぬか?」

リヴァイ「ああ? なんで――」


243 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:33:10 DSE/izYc

ピクシス「良い酒があるんじゃが一人では呑みきれんのだ。付き合え」

ハンジ「ですが……」

ピクシス「お主から巨人の話も聞きたいのう」

ハンジ「お聞きになりたいのですか!?」ズイッ

リヴァイ「おい」

ピクシス「超絶美女な巨人の話なんぞあれば良いがの」

ハンジ「かわいい子達ならたっくさん!!」

ピクシス「そうか。席はこっちじゃ」スタスタ

ハンジ「はい!! 行くよ、リヴァイ!!」

リヴァイ「……チッ」




244 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:33:55 DSE/izYc

【無礼講】


ハンジ「――というわけでして!!」

ピクシス「お、おう」

リヴァイ「そのくらいにしやがれクソメガネ。もう一時間も一人で喋りっぱなしじゃねぇか」

ハンジ「まだ一時間だよ!」

ピクシス「“まだ”、か」グッタリ

リヴァイ「相手はジジイだぞ」

ハンジ「ちょっ、リヴァイ! 司令に何て口聞くんだよ!」

ピクシス「よいよい。こやつはそういう奴なんじゃろ」


245 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:34:58 DSE/izYc

ハンジ「……気になってたんだけど知り合いなの?」コソッ

リヴァイ「知らん」

ピクシス「わっはっはっは! ワシも直接は会うたことはないの」

ハンジ「へ? へ?」

リヴァイ「俺も顔だけは知っていた。そいつが嫌な顔で見てやがったから店を変えようとした」

ピクシス「嫌な顔とは酷いのう」

ハンジ「だから少しくらいは遠慮してくれよ、リヴァイ」

リヴァイ「今日はただのジジイなんだろ?」

ピクシス「確かにそう言うたの」

ハンジ「リヴァイ……」アキレ




246 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:36:15 DSE/izYc

【仲良し】


リヴァイ「しかし、爺さん……よく俺達のことを知ってやがったな」

ピクシス「お前さんらは有名人じゃからのう……いろいろな意味でな」

リヴァイ「……」

ピクシス「お前たちのトップは……なんといったかのう?
ああ、そうじゃ、エルヴィンとかいったな。頭の切れる男のようじゃの」

ハンジ「ええ、まあ」エッヘン

リヴァイ「お前がふんぞり返るな」

ハンジ「我らが団長が誉められたんだ。誇らしいじゃないか」グビッ

リヴァイ「お前、どれだけ飲みやがった」

ハンジ「話をしていると喉乾いちゃうじゃないか」グビッグビッ


247 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:37:05 DSE/izYc

リヴァイ「やめろ、飲み過ぎだ」

ハンジ「まだイケるって」トポトポ

リヴァイ「いけねぇよ。注ぐんじゃねぇ」

ハンジ「飲ませろぉー!!」

リヴァイ「うるせぇ、水でも飲んでろクソメガネ」

ピクシス「……お主ら仲がいいのう」

ハンジ「えっ?」

リヴァイ「今のでどうしてそう思う」シワー

ピクシス「今のでそう思えないのであればそこら中の者達は皆仲が悪いものばかりじゃな」

リヴァイ「……」




248 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:38:18 DSE/izYc

【それが問題だ】


ピクシス「仲が良くて何よりじゃ。若いもんはいいのう」

ハンジ「ええ、私とリヴァイは仲良しですよ。ねぇ、リヴァイ」ガシッ

リヴァイ「鬱陶しい」ベシッ

ハンジ「酷いなぁ。ああ、でも調査兵団は大抵仲良しですよ。でなければ共に壁の外へなんて行けませんから」

ピクシス「言葉遊びをしたいわけではないんじゃがの」

ハンジ「……仰る意味がよくわかりませんが」

ピクシス「主らは正反対のように思えたからの」

ハンジ「正反対ですか」


249 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:39:32 DSE/izYc

リヴァイ「……」

ピクシス「じゃが……なかなかどうして……のう?」ニヤニヤ

リヴァイ「なんだ、気色悪い」

ハンジ「だーかーら、少しは言葉に気を遣いなよ!」

ピクシス「お主ら、似合いじゃの」ニヤニヤ

リヴァイ「ああ?」シワー

ピクシス「くっついてしまえばよい」

リヴァイ「なんでそうなる」

ピクシス「良いではないか。若者の色恋話は良い酒の肴じゃ」ワッハッハ


250 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:40:34 DSE/izYc

リヴァイ「酔っ払いジジイが」

ピクシス「いいのう、若者は」グビッ

リヴァイ「そんなに若くもねぇがな」

ピクシス「ワシに言わせればまだまだヒヨッコじゃ」

リヴァイ「俺がヒヨッコなら俺の部下はなんだ。卵か」

ピクシス「ふわっはっはっは!! そうじゃのそうなるの。しかしそうなると訓練兵は」

リヴァイ「おいおいおいおい、それ以上はよせ。爺さん」

ピクシス「わっはっはっは!!」

ハンジ「……ノるべきか引くべきか」ウーン




251 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:47:09 DSE/izYc

【お迎え】


――飲み屋の前――


ハンジ「司令、帰りはお一人で大丈夫ですか?」

ピクシス「なんじゃ、お主が運んでくれるか? ……宿の中まで」

リヴァイ「酔いすぎだな、ジジイ」

ハンジ「あはは! 光栄ですが宿の前までならお送りできますよ」

ピクシス「いやいや、気持ちだけ貰(もろ)うておこう。……迎えも来たようじゃしの」

アンカ「……司令」ゴゴゴゴ

グスタフ「探したんですよ?」ハァー

ピクシス「ふははは! ワシの勝ちじゃの」

アンカ「飲み過ぎだと言っているでしょう?」シワ


252 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/12(水) 22:48:17 DSE/izYc

ピクシス「おうおう、どこかの誰かさんのように眉間に力を入れると美人が台無しじゃ」

アンカ「し・れ・い?」

ピクシス「……冗談が通じんのう。まだハンジの方が通じるぞ」

アンカ「ハンジ?」

ハンジ「あー、すみません。一緒に飲んでしまいました」ポリポリ

アンカ「あ……いえ、どうせ司令が無理矢理誘ったんでしょう? 気にしないでください」

グスタフ「むしろ迷惑かけませんでしたか?」

リヴァイ「いや……」

ピクシス「なんじゃ! ワシをなんだと思っておるんじゃ!!」

アンカグスタフ「「酔っ払い」」

ピクシス「……間違ってはおらんの」




261 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:39:08 bP2XZIgc

【酔っ払いの戯言】


アンカ「ほら、もう帰りますよ」

グスタフ「ご迷惑おかけしました」

ハンジ「いえいえ、楽しかったですよ」

ピクシス「ほらの? 楽しんでいたんじゃよ」

アンカ「はいはい、行きますよ」

ピクシス「冷たいの。それじゃから脱け出して呑みたくなるんじゃ」

グスタフ「言い訳になりませんよ」

アンカ「どっちにしろ飲むんでしょう?」

ピクシス「ぬう、お前たち気が合うようじゃの。交際はまだなのか?」


262 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:40:13 bP2XZIgc

グスタフ「またそれですか」

アンカ「誰でも彼でもくっつけたがりますね」

ピクシス「明るい話を聞きたいんじゃよ」


ハンジ「……アレ、カマかけとかじゃなかったんだね」ヒソッ

リヴァイ「ただの戯れ言だな」


グスタフ「馬車を待たせていますから」

ピクシス「あい分かった」

ハンジ「お気をつけて」

ピクシス「……のう、リヴァイにハンジよ」

ハンジ「?」

ピクシス「このご時世に主らの立場じゃ、いろいろとあるかもしれんがワシは応援しとるぞ」


263 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:40:45 bP2XZIgc

ハンジ「は……」

リヴァイ「……寝言は寝て言えジジイ」

ハンジ「リヴァイ、だから言葉!」

ピクシス「わっはっはっは! やはりお前たちはよう似合うておる。仲良くな」ヒラヒラ

グスタフ「すみません、失礼します」

アンカ「いつもの戯れ言ですから。それでは」

スタスタスタスタ……

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

ハンジ「……本当に戯れ言だったと思う?」

リヴァイ「……さぁな」



264 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:42:10 bP2XZIgc

【性質】


リヴァイ「お前、また休みの日に巨人の本読んでやがるのか」

ハンジ「面白いよ?」

リヴァイ「何度も読んでるだろうが」

ハンジ「これは壁内の者が書いた巨人の小説さ」

リヴァイ「小説?」

ハンジ「調べた努力の跡は見える。だけど間違いが沢山だ」

リヴァイ「仕方ねぇだろ」


265 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:42:58 bP2XZIgc

ハンジ「まぁね。でもだからこそ面白いんだよ。知らないからこそ私では浮かばないような発想がある」

リヴァイ「結局巨人の研究しているようなものだな」

ハンジ「休みの日は趣味に興じてもいいだろ?」

リヴァイ「別の趣味を持ちやがれ」

ハンジ「それはリヴァイにも言いたいよ」

リヴァイ「ああ?」

ハンジ「紅茶はともかく、掃除が趣味なのはね」

リヴァイ「……別に趣味なわけじゃねぇよ」




266 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:44:42 bP2XZIgc

【さも当然のように】


ハンジ「そんじゃ剃るよー」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「よっと」ショリショリ

エレン「リヴァイ兵長ー……っと?」

ハンジ「やあ、エレン、とジャン」

リヴァイ「何の用だ」

エレン「訓練について聞きに来たんですけど」

ジャン「髪を切ってるとこだったんスね。すいません」

ハンジ「もう終わったから大丈夫だよ」バサッ

リヴァイ「ハンジ、助かった」

ハンジ「どういたしまして」

エレン「ハンジさんが切ってるんですね」


267 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:45:40 bP2XZIgc

ハンジ「以前は自分で切ってたんだけどね。君達も切ってあげようか? リヴァイと同じく刈り上げになるけど」

エレン「あ、いや、オレは。ジャンはいいんじゃないか? 刈り上げだし」

ジャン「おい! オレに振るなよ」

ハンジ「ただし!」ズイッ!

エレンジャン「「わあ!?」」ビクッ!!

ハンジ「条件がある」

ジャン「くっ、やっぱりか」

リヴァイ「おい、メガネ」

ハンジ「刈り上げた所をジョリジョリさせてもらう」

エレンジャン「「…………は?」」

リヴァイ「……」チッ

エレン「それだけですか?」

ハンジ「そうだよ? 刈り上げたばかりの所って気持ちいいんだよね!」ジョリジョリ


268 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:47:32 bP2XZIgc

リヴァイ「……」

ジャン「へ、兵長が黙って触らせてる……」

エレン「確かにそこ気持ちいいですよね」

ジャン「おい、エレン!?」

ハンジ「だろ? 対価として触らせてもらってるんだ」ジョリジョリ

ジャン「えぇぇ……?」

エレン「あっ、だったらコニーだともっと触り心地良いんじゃないですか?」

ハンジ「そうだね! 良さそうだ!」ジョリジョリ

リヴァイ「あの坊主頭か」

ジャン「……」

エレン「最近切ったばかりみたいですからしばらくは無理かもしれませんが」

ハンジ「あー、そうかぁ。今度頼んでみよう」

ジャン「オレが、驚いたり疑問を持つオレが、おかしいのか?」




269 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:48:31 bP2XZIgc

【遺作】


――ハンジ執務室――


コニー「失礼しまーす」

サシャ「すいません、書類にサインを――うわっ!」ビクッ

コニー「どうした、サシャ……って、なんだこれ」

リヴァイ「お前らうるせぇぞ」

サシャ「リヴァイ兵長! これ見てください!」

コニー「これ椅子の背もたれじゃねぇか?」

*背もたれ*グモモモモモモ…

リヴァイ「あぁ、これか。こんなところに置いてあったのか」

サシャ「リヴァイ兵長、ご存知なんですか?」

リヴァイ「これはニックの遺作のようなものだ」


270 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:49:45 bP2XZIgc

コニー「ニックって……」

ハンジ「ウォール教の司祭だよ。……私の油断で殺されてしまった」

リヴァイ「……」

サシャ「……ですがニック“司祭”ですよね?」

ハンジ「? そうだよ?」

コニー「なんで椅子の背もたれを作ってるんですか?」

ハンジ「あぁ、これは背もたれだけひっぺがしたんだ」

リヴァイ「趣味が悪過ぎてな」

コニー「確かに趣味悪いっスね」

ハンジ「後半になるとプロ並みだったんだけどね」

コニー「へぇー、器用だったんスねぇ」

サシャ「話が逸れてますね……何故司祭が椅子を作っていたのかを聞いたのに」




271 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:51:08 bP2XZIgc

【よけるもの】


サシャ「そうなんですか……目を逸らすために……」

ハンジ「結局、意味がなかったけれどね……」

サシャ「ハンジ分隊長……」

リヴァイ「しかし、とっくに捨てたと思っていたが」

ハンジ「いやぁ、せっかく作ってくれたものだからさ」

コニー「でもよく見るとこれはこれでなんかカッコいいな!」


272 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/16(日) 00:51:50 bP2XZIgc

サシャ「そうですか?」

コニー「魔除けになりそうじゃねぇか?」

サシャ「それは……確かに」

ハンジ「いるならあげるけど」

コニー「いいんですか!?」

リヴァイ「貰ってどうするんだ」

コニー「部屋の扉に飾ります!」

サシャ「魔ではなく人が避けそうですね」



276 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:29:00 D69UxHwQ

【傍観者】


ハンジ「だから、私には分かるんだって!」

リヴァイ「お前だけが分かるというだけで許容できるか」

ハンジ「しろよ!」

リヴァイ「できん」


モブリット「……」

エルヴィン「これはどうしたんだ?」

ニファ「団長!」

モブリット「リヴァイ兵長が片付けを始めたら
徹夜で没頭していたはずのハンジさんが我に返って、アレです」


277 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:29:49 D69UxHwQ


ハンジ「ほらここ! ここにインクが!」

リヴァイ「床の隅にインクを置くんじゃねぇ!」

ハンジ「ちゃんと分かってるだろ!?」

リヴァイ「分かってるからいいわけじゃねぇだろうが」


エルヴィン「なるほど、いつものことか」

モブリット「そうですね。早く終わるといいんですが」

ニファ「下手に止めると長引くので傍観中です」

エルヴィン「それがいいだろうな」フム




278 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:31:08 D69UxHwQ

【子供の喧嘩】


ハンジ「もういいよ! リヴァイの分からずや!!」

リヴァイ「何がいいんだ、クソメガネ」

ハンジ「もうリヴァイと口利かないからな!」


モブリット「子供ですか……」

ニファ「徹夜明けだからおかしくなってるのかも……」

エルヴィン「そうだろうな」

ミケ「騒がしいと思ったらリヴァイとハンジか」


279 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:31:59 D69UxHwQ

エルヴィン「ミケも何か用事か?」

ミケ「ハンジが持っている資料が欲しかったんだが……」

モブリット「申し訳ないですが只今遭難中でして……捜索にかかるのにも今少しかかるかと」

ミケ「あぁ、一目見て分かった。急ぎではないから気にしなくていい」

ニファ「すみません」


ハンジ「いいか! これから私に必要な時以外近寄るなよ!」


傍観者達「「「「あっ」」」」


リヴァイ「分かった」アッサリ


傍観者達「「「「えっ?」」」」


280 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:32:56 D69UxHwQ


ハンジ「ーーっ、し、仕事の事以外で話かけるなよ!」

リヴァイ「了解した」

ハンジ「ーーっ! プライベートで会ったりしないからな!!」

リヴァイ「お前も忘れるなよ。自ら言った事を」

ハンジ「忘れないよ!」


モブリット「ど、どうしましょうか?」

ニファ「このパターンはまだ見たことないです」オロオロ

ミケ「まぁ……」

エルヴィン「放っておいていいさ。すぐに元に戻る」




281 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:34:07 D69UxHwQ

【連呼】


――数日後――


ニファ「まだ仲直りは……?」

モブリット「まだだね」

ハンジ「……」カリカリ

ニファ「放っておいていいと言われましたけど……」

モブリット「まだいいんじゃないかな」

ハンジ「……」カリカリ

ニファ「あっ」

ハンジ「……」ピクッ

モブリット「どうしたんだい?」

ニファ「もしもの時はいつものようにリヴァイ兵長をお呼びしていいんでしょうか?」


282 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:34:50 D69UxHwQ

ハンジ「……」…カリカリ

モブリット「いいんじゃないかな? リヴァイ兵長が気絶させるだけだし」

ニファ「でもお風呂が」

ハンジ「……」カリカリ

モブリット「以前は女性兵士を何人か集めてたじゃないか」

ニファ「そういえばそうだった。もうリヴァイ兵長じゃないとダメな気がして」エヘヘ

ハンジ「……」カリカ…グッ

モブリット「いろいろとリヴァイ兵長がしてくれているからね。掃除もそうだし」

ハンジ「…………」ググッ…ギリッ

ニファ「本当に対ハンジ分隊長専用最終兵器ですもんね」

ハンジ「だあぁぁ!! さっきからリヴァイリヴァイリヴァイリヴァイうるさいよ!!」バーンッ!!

モブリット「最後に言ったのは最終兵器でしたけどね」




283 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:35:40 D69UxHwQ

【つい】


ハンジ「本当にさっきから何なんだよ」

ニファ「ただ心配しているだけですよ」

ハンジ「なにも心配することなんてないよ」

モブリット「大いにありますよ」

ハンジ「なんでだよ! リヴァイがいなくたって大丈夫だよ!」

ニファ「大丈夫じゃないですよ。この数日こもりっぱなしじゃないですか」

ハンジ「し、仕事が詰まってるから」

モブリット「今はそうでもないですよ」

ハンジ「ぐっ」


284 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:36:37 D69UxHwQ

ニファ「お風呂もサボってますし」

ハンジ「リヴァイじゃないんだから数日入らなくたって死にゃしないよ」プイッ

モブリット「そういう問題じゃありません。不衛生です」

ハンジ「リヴァイみたいなこと言いやがって」ブスッ

ニファ「そろそろ寂しいんじゃないですか?」

ハンジ「は? いきなり何を言うんだい、ニファ」

ニファ「先程からリヴァイ兵長の名ばかり口にされていますよ」

ハンジ「ぐぬっ!?」




285 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:37:49 D69UxHwQ

【なんだかんだの想い】


ハンジ「リ、リヴァイの名前を連呼してたのは君達だろう?」

モブリット「まぁ、敢えて口に出してはいましたが」

ハンジ「やっぱりかよ」

ニファ「でもハンジ分隊長は意図せずリヴァイ兵長の名前を呼んでましたよね?」

ハンジ「ぐぬっ……き、君達のが移ったんだよ」

ニファ「寂しいんじゃないですか? ハンジさん」ニッコリ


286 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/20(木) 23:38:30 D69UxHwQ

ハンジ「……寂しくなんかないよ! 小言もないし、あの不景気そうな眉間のシワも見なくてすむし、
睡眠足りてなさそうな目の隈も見なくてすむし……って大体あの人さ! 人に休めとか言うけど自分はどうなんだよ!
ベッドで寝ずに椅子で済ますんだよ!? 疲れとれないでしょ!?
なんでもかんでも背負い込むんだからせめてちゃんと休めばいいのに!
お風呂だってカラスの行水だよ!? 人に入れって言うくせにさ!!」

ニファ「文句かと思ったら心配で……」

モブリット「最終的にはお風呂の話だったね」



292 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:40:15 zmZQYXGk

【意地っ張り】


ミケ「リヴァイ」

リヴァイ「あ?」

ミケ「まだ仲直りしていないのか?」

リヴァイ「……そのうちな」

ナナバ「長引く喧嘩はしないんじゃないの?」ヒョコッ

リヴァイ「ナナバ……そういったことを言った覚えはないが」

ナナバ「私達の立場ならそうあるべきじゃないかと思ってる」

リヴァイ「は……」

ナナバ「鼻で笑うなよ」


293 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:41:01 zmZQYXGk

リヴァイ「別に馬鹿にした訳じゃない。お節介な奴だと思っただけだ」

ナナバ「あんた達に関してはね」

リヴァイ「いい加減あの時の事は忘れろ」

ナナバ「もうこれは私個人の趣味みたいなものだ」

リヴァイ「悪趣味だな」

ナナバ「まぁね。でも無理強いする気はないよ。ただ、私の気が揉めるだけさ」

ミケ「確かに悪趣味だが、仲直りは早いに越したことはないだろ」

リヴァイ「アイツが意地を張っているだけだ。問題ない」

ミケ「果たして意地を張っているのはハンジだけなのか?」ニヤニヤ

リヴァイ「……うるせぇよ」




294 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:42:15 zmZQYXGk

【アイツを想う】


シトシトシトシト…

リヴァイ「……チッ」

リヴァイ(ジメジメして掃除が捗らねぇ)

リヴァイ「薄暗ぇな」

リヴァイ「……」

リヴァイ「アイツ、また部屋汚してねぇだろうな」

リヴァイ「片付けた側から汚しやがるからな……」

リヴァイ「……」

リヴァイ(……そういやこの間借りた本借りっぱなしだったな)

リヴァイ「……あの本の新刊がそろそろ出る頃か」

リヴァイ「アイツ忘れてねぇだろうな」

リヴァイ「……」




295 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:43:23 zmZQYXGk

【あの人を想う】


シトシトシトシト…

ハンジ「雨か……」

ハンジ「湿ってると掃除大変そうだな」

ハンジ「……」

ハンジ(……リヴァイ、ちゃんと眠れてるかな……)

ハンジ(一緒に居れば無理矢理にでもベッドに寝かせるんだけど)


296 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:43:56 zmZQYXGk

ハンジ「……寒っ」ブルッ

ハンジ(今日は少し肌寒いな)

ハンジ「……紅茶、飲みたいな」ポソッ

ハンジ「あっ」

ハンジ(そういやこの間リヴァイに紅茶淹れた時もう残り少なかったな)

ハンジ「あの人、知ってるのかな?」

ハンジ「あれ良い茶葉だから少しずつ飲んでるみたいだったし」

ハンジ「……」




297 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:45:06 zmZQYXGk

【雨宿り】


――雨の街――


リヴァイ「どこか雨宿りのできる場所は……」バシャバシャッ

リヴァイ「!」タッ

……バシャバシャバシャバシャ

軒下|リヴァイ「……しばらくここで様子を見るか」

ザアァァァァァァ…

軒下 |リヴァイ「チッ、止まねぇな」

リヴァイ「……」


298 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:45:57 zmZQYXGk

リヴァイ(こんな日に俺は何をしてんだろうな)

リヴァイ(いくら引きこもってるとはいえ、本なんざアイツだって忘れてねぇだろうに)

リヴァイ「……馬鹿馬鹿しい」

……バシャバシャバシャバシャ

リヴァイ「?」

「おっと、先客か。失礼するよ……って」

リヴァイ「……ハンジ」

ハンジ「リヴァイ」

リヴァイハンジ「「なんでここに?」」




299 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:47:28 zmZQYXGk

【買った物】


リヴァイ「お前、引きこもってたんじゃねぇのか」

ハンジ「リヴァイこそ掃除してたんじゃないのかい?」

リヴァイ「掃除しかしてねぇわけじゃなねぇよ」

ハンジ「私の引きこもりは昨日で終了したよ」

リヴァイ「お前の部下が優秀で助かる」

ハンジ「なんで部下がやめさせたって分かるんだよ」

リヴァイ「そりゃあな。お前、会わねぇように出ねぇつもりだったんだろう?」

ハンジ「……リヴァイも掃除でこもるつもりだったんだろ?」

リヴァイ「……」


300 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:48:28 zmZQYXGk

ハンジ「……」

リヴァイ「雨の日に街に何の用なんだ?」

ハンジ「もう用は終わったけど……買い物だよ。リヴァイは?」

リヴァイ「……俺もだ」

ハンジ「そ、そうなんだ」

リヴァイ「何を買ったんだ?」カサッ ←ちょっと隠した

ハンジ「あ、えと、その……」ガサッ

リヴァイ「! その袋はあの店の……」

ハンジ「! あー……紅茶。紅茶の茶葉だよ」スッ

リヴァイ「こいつは」

ハンジ「無くなりかけてただろ?」


301 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/24(月) 23:49:37 zmZQYXGk

リヴァイ「……」

ハンジ「私も飲みたかったからさ」

リヴァイ「……そうか」

ハンジ「でもリヴァイも買い物ってことは無くなりかけてたの気づいてたんだね」ハァー

リヴァイ「いや、買ったのは紅茶じゃねぇ。コレだ」ガサッ

ハンジ「あ! コレ新刊じゃん!! 忘れてた!」ワッヒョーイ♪

リヴァイ「忘れてやがったのか」

ハンジ「買ってきてくれたんだ」

リヴァイ「俺も読みたかったからな」

ハンジ「……そっか」

リヴァイ「ああ」



307 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:09:06 zDbdq.qI

【仲直り】


ハンジ「あっ、雨止んだみたいだよ」

リヴァイ「今のうちに戻るか。行くぞ」スッ

ハンジ「! ……うん」ギュッ
§
リヴァイ「……」スタスタ

ハンジ「ねぇ、リヴァイ」
§
リヴァイ「なんだ?」

ハンジ「帰ったら紅茶飲みたいな」
§
リヴァイ「……分かった。飲みながら本でも読むか」

ハンジ「うん……って、 もしかしてその本リヴァイが先に読む気?」
§
リヴァイ「俺が買ったんだ」


308 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:09:38 zDbdq.qI

ハンジ「その前の本貸したの私だろ!」
§
リヴァイ「だからなんだ」

ハンジ「だからなんだじゃないだろ!!」
§ブンブンッ
リヴァイ「腕を振るんじゃねぇ」

ハンジ「読ーみーたーいー!」
§
リヴァイ「ガキか。後で読めばいいだろうが」

ハンジ「もういい」
§
リヴァイ「あ?」シワー

ハンジ「リヴァイの頭の上から覗いて読む」
§
リヴァイ「……頭の上に乗るな」

ハンジ「やだよ。あ、ほら虹出てるよ。綺麗だね」
§ギュッ
リヴァイ「……あぁ」




309 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:10:09 zDbdq.qI

【やっと洗える】


――リヴァイ自室――


ハンジ「着くまで雨が降らなくて良かったね」

リヴァイ「ああ」

ハンジ「紅茶、早速淹れてくれよ」

リヴァイ「その前にハンジ」

ハンジ「何?」

リヴァイ「服を脱げ」

ハンジ「はぁ!? いきなりなんだよ!?」

リヴァイ「雨に濡れただろ」

ハンジ「あ、ああ。そういうことね。相変わらず言葉が足りないなぁ」

リヴァイ「それと、」


310 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:10:44 zDbdq.qI

ハンジ「?」

リヴァイ「お前、何日風呂に入ってねぇんだ?」

ハンジ「えっ」

リヴァイ「その様子だとまたしばらく入ってねぇな?」スチャッつタワシ

ハンジ「タ、タワシを手に持つな!」

リヴァイ「遠目からでも薄汚れていくのが分かった」

ハンジ「……遠目から見てたんだ」

リヴァイ「……そこはどうでもいい。汚れを削いでやる。来い」スッ

ハンジ「さっきの手は取ったけどその手は取らないからな!」

リヴァイ「チッ、仕方ねぇ」ガシッ

ハンジ「ぎゃあぁぁ!! 肩に担ぐな! 自分でちゃんと入るから!! リヴァイ!」ジタバタ

リヴァイ「うるせぇ、暴れるな」スタスタ

ハンジ「タワシは、タワシはイヤアァァ!!」




311 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:11:14 zDbdq.qI

【いつもの口喧嘩】


――研究室――


ニファ「まだ仲直りしていないのかな?」

モブリット「さあ、どうかな」

ハンジ「……」カリカリ

リヴァイ「ハンジ、居るか?」

ニファ「! リヴァイ兵長」

ハンジ「あー、リヴァイ。何?」

ニファ(……また業務連絡のように淡々とした会話するのかな)ションボリ

モブリット「ニファ……」


312 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:11:50 zDbdq.qI

リヴァイ「この前貸した本をどこにやった?」

ハンジ「あぁ、あれならここにあるよ」

リヴァイ「何故ここに持ってきてやがる」

ハンジ「休憩がてらに読んでたんだよ。っていうか貸しなの? 私に買ってくれたんじゃなかったの?」

リヴァイ「俺が買ったんだ。なのに俺から奪って結局お前が一人で読んで挙げ句持っていきやがった」

ハンジ「なんだよ、リヴァイのケチ! 私は紅茶あげたのに」

リヴァイ「俺に淹れさせて飲む用だろ」

ハンジ「リヴァイが淹れた方が美味しいじゃないか」

リヴァイ「やはり淹れさせる気か」

ニファ「……」キョトン

モブリット「仲直り、したみたいだね」




313 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:13:14 zDbdq.qI

【常識とは】


ニファ「……お二方、仲直りされてたんですね」

ハンジ「ん?」

ニファ「良かったです」

ハンジ「あ、あはは……まぁ、ね」

リヴァイ「……」

モブリット「今回は少し長かったですね」

ハンジ「そうかな?」

モブリット「普段なら二日くらいで終わっていたので」

ニファ「それにいつもとは少し違ったので心配でした」

ハンジ「心配させてごめんよ」

ニファ「いえ、そんな」

ハンジ「でも仲直りしたって言えるのかなぁ? ねぇリヴァイ」


314 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:13:47 zDbdq.qI

リヴァイ「さぁな」

ニファ「えっ?」

ハンジ「聞いてくれよ、リヴァイってば酷いんだよ? またタワシを使おうとしたんだ」

リヴァイ「お前が汚れていたからだ。結局使わないでやっただろうが」

ハンジ「汚れてるったってたかだか三日四日じゃないか」

リヴァイ「充分汚ぇだろ」

ハンジ「えぇー? これくらい平気だよね?」

ニファ「分隊長……私は平気じゃありません」

モブリット「壁外調査中でどうしようもないならともかく、私も平気じゃありませんよ」

ハンジ「えぇー?」

リヴァイ「えぇ、じゃねぇよ、クソメガネ」

ニファ「……仲直りした、と言えますよね?」

モブリット「うん、元通りだね」




315 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:14:35 zDbdq.qI

【隠し場所】


ニファ「実験に必要なものが足りなくなるなんて珍しいですね」

モブリット「まあ、たまにはね」

ニファ「でもその中でも蝋燭って何に使うんでしょう?」

モブリット「ハンジさんの考えることだからよくわからないね。あ、着いたね。悪いけど扉開けてくれる?」

ニファ「荷物いっぱいですもんね」クスクス

ガチャッ

ハンジ「ニファ! 誕生日おめでとーう!!」

ニファ「へっ!?」

ケイジ「おめでとう」

ゴーグル「ニファ、おめでとう」

ニファ「えっ? えっ? えっ?」

モブリット「あはは、おめでとう、ニファ」


316 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:15:11 zDbdq.qI

ハンジ「モブリット、時間かけてきてくれてありがとう。お陰で飾り付けも間に合ったよ」

ケイジ「巨人のオーナメントを使おうとするもんだから止めるのが大変だったよ」ヒソッ

モブリット「あー……絶対手にできない所に隠してはずだけど」

ゴーグル「いや、見つけてはいないが飾りたがって大変だったんだ」

モブリット「あぁ、そうか。そうだよな」

ニファ「わ、私のためにこんな……ありがとうございます!」

ハンジ「何を言っているんだ。大事な私の班員、しかも紅一点だ! 祝わないわけがないだろう!」

ニファ「ハンジさん……!」

ハンジ「ニファ!」

ガッシィ!!

ケイジ「ははっ、抱き合ってなんか盛り上がってんな」

ゴーグル「喜んでくれて何よりだ」

モブリット「蝋燭、ケーキに刺さないとな」


317 : ◆uSEt4QqJNo :2017/04/29(土) 23:15:48 zDbdq.qI

ゴーグル「おう、買い出しお疲れ。ところでモブリット」

モブリット「ん?」

ゴーグル「あんだけ大量にあったオーナメントどこに隠したんだ? しかも絶対手にできない所ってどこなんだ?」

モブリット「あぁ、それは」

―――
――

リヴァイ「……」

モッサリ

エルド「リヴァイ兵長……これは」

リヴァイ「ハンジのだ」

グンタ「よくこれだけの巨人のオーナメントを集め……というか作りましたね」

リヴァイ「……クソメガネだからな」



321 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/03(水) 23:46:02 keJmze6.

【知ってるってことは】


――壁外調査中――


ハンジ「今のうちに食事でもすませておこうか」ガサゴソ

リヴァイ「そうだな」

ハンジ「……しかし」バリッムシャムシャ

リヴァイ「コレが美味くねぇって話なら何度も聞いた」ムシャムシャ

ハンジ「うん、美味くないのは当たり前なんだけど」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「この野戦糧食、何度食べてもカブトムシみたいな味がするよね」

リヴァイ「……カブトムシ食ったことあるのか」




322 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/03(水) 23:47:00 keJmze6.

【でもついていく】


ハンジ「うーん! この時期って緑も萌えてていい季節だよね!」

リヴァイ「まぁな」

ハンジ「馬で駆けたくなるよね? 駆けようか」

リヴァイ「せめて問いかけに答えるまで待て」

ハンジ「ほら、行くよリヴァイ! 何してるんだい?」スタスタ

リヴァイ「何も聞いてねぇな、このクソメガネは」スタスタ




323 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/03(水) 23:47:48 keJmze6.

【気を付けること】


鹿毛馬「ヒヒーン!」

ハンジ「いやぁ、やっぱり馬で駆けると気持ちいいねぇ」

リヴァイ「ああ。だがこの時期は気を付けねぇとならねぇこともあるがな」

ハンジ「なんだい?」

リヴァイ「暖かくなると湧く」

ハンジ「ええ!? 私の部屋に湧いてた!? 虫!」

リヴァイ「湧いてねぇ。そんなもん湧いてたらお前にやらせる」

ハンジ「ええぇ……虫は片付けたくないなぁ」

リヴァイ「てめぇのものぐさで湧かせたもんはてめぇで片付けろ」

ハンジ「まだ湧かせたことはないだろ? これからもそれだけは気を付けるよ」

リヴァイ「それ“だけ”は、じゃねぇよ。クソメガネ」




324 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/03(水) 23:49:16 keJmze6.

【油断】


ハンジ「気持ちよく馬で駆けてるのに虫の話は頂けないよ、リヴァイ」

リヴァイ「お前に言われたくねぇ。それに今話す必要があると思ったからだ」

ハンジ「? なんでさ」

リヴァイ「虫は腐ったもんに集まるだけじゃねぇだろ」

ハンジ「どういう……」

リヴァイ「! ハンジ、避けろ!」

ハンジ「えっ? うわっ!?」

ビシビシビシッ!!

リヴァイ「……馬鹿が。油断するからだ」

ハンジ「う、うへぇ……羽虫が……」←羽虫がビッシリ

リヴァイ「この時期固まって飛んでやがるだろうが気を付けろ」

ハンジ「もっと早く言ってくれよ……」ゲンナリ




325 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/03(水) 23:50:03 keJmze6.

【良いこと言ったのに】


――ちょっとした丘――


リヴァイ「虫は取れたか? ムシメガネ」

ハンジ「潰さないように払うのは少し苦労したけどなんとかね。ってか虫めがねは拡大鏡だよ」

リヴァイ「お前も災難だったな」ポンポンッ


鹿毛馬「ヒヒン……」

ハンジ「私も労ってくれよ」

リヴァイ「虫が溢れていることくらい分かっていただろうが。
しかしあいつらはなんだってあんなに群れてやがるんだ」


326 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/03(水) 23:50:49 keJmze6.

ハンジ「あぁ、それは繁殖のためだよ」

リヴァイ「あ?」

ハンジ「大抵はユスリカっていう虫で、あの群れは蚊柱って呼ばれてる」

リヴァイ「……」

ハンジ「あの中にメスは一匹だったりするんだよ」

リヴァイ「……あれほとんどオスか」

ハンジ「そ。メスは選り取りみどりさ」

リヴァイ「オスは大変だな」

ハンジ「安心してくれリヴァイ。私が虫でもリヴァイを選ぶよ」

リヴァイ「虫にはなりたくねぇよ」



329 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 22:56:05 bsNfuHbQ

【我流】


リヴァイ「てめぇ、本棚くらい整理しやがれ! ぐちゃぐちやじゃねぇか! いい加減にしねぇと捨てるぞ!」

ハンジ「リヴァイにはぐちゃぐちやにしか見えないかもしれないけど私にとっては整頓されている状態なんだ!」

リヴァイ「どこがだ! 巻数もぐちゃぐちやであちこちに散らばってるじゃねぇか」

ハンジ「上からや横から順になってるんじゃないんだ」

リヴァイ「……どう並べているんだ?」

ハンジ「よく読むものは真ん中あたりに置いて読む頻度が少ないものはその周り、新しいものは端」

リヴァイ「……それは分かりづらくねぇか?」

ハンジ「たまに遭難しててどこにいったか分からなくはなる」キリッ

リヴァイ「整頓できてねぇじゃねぇか!!」




330 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 22:57:07 bsNfuHbQ

【昔の話】


ハンジ「おや、新兵たちだ。初々しいねぇ」

リヴァイ「……」

ミケ「そうだな」

エルヴィン「そういえばハンジにもそういう時期があったな」

ハンジ「何さ、突然」

エルヴィン「ふと思い出しただけだ。初陣では怖がっていたな」

リヴァイ「ほう?」

ハンジ「ちょっと! 変なこと言わないでくれよ!」

ミケ「事実だろ? さすがに漏らしてはいなかったが」

ハンジ「漏らすのが通過儀礼みたいに言うなよ」


331 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 22:58:01 bsNfuHbQ

エルヴィン「まあ、酷く怯えていたわけではいないようだったがね」

ハンジ「……行きはね」ムスッ

ミケ「頼りなさげではあったな」

エルヴィン「まだ幼さが残っていたしな」クスッ

リヴァイ「……」

ハンジ「よく覚えてるね。特に抜きん出たような兵士じゃなかったはずだけど?」

ミケ「妙なところは変わってないぞ」

エルヴィン「食堂なんかで色々演説していただろう? 結構目立っていたよ」

ミケ「だが今より可愛いげはあった」シミジミ

リヴァイ「……」

ハンジ「今は可愛いげがなくて悪かったね!」




332 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 22:58:40 bsNfuHbQ

【証拠がない】


ハンジ「全く、何なんだ」

ミケ「ただの昔話だ。今は頼りがいがある」

エルヴィン「ああ。頼もしいな」

ハンジ「な、なんだよ、今度は褒めだして」テレッ

リヴァイ「…………」

エルヴィン「!」

ミケ「!」

エルヴィン「……しかしあの頃のハンジは可愛らしかったな」

ハンジ「は?」


333 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 23:00:37 bsNfuHbQ

ミケ「ああ、性別不明という感じでもなかったしな」

ハンジ「はぁ?」

リヴァイ「…………」シワー

エルヴィン「座学で良い成績を修めていたお前に話を聞きたいと言ったとき、
キラキラと目を輝かせていて子供のようだった」

ミケ「まだ少女と言える年頃だったしな」

リヴァイ「………………」シワシワー

ハンジ「なんでそんな話を…………はっ!?」バッ!

リヴァイ「……」ムスッ

ハンジ「ちょっ、遠回しにリヴァイをからかってたな!?」


334 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 23:01:19 bsNfuHbQ

エルヴィン「そんなことはしていないよなぁ?」ナァ?

ミケ「昔話をしているだけだからなぁ」ナァ

ハンジ「そ、そうだけど……」チラッ

リヴァイ「…………」ムスー

ハンジ(何がリヴァイの不機嫌スイッチを押したかは分からないけど確実に不満顔なんだけど)
*ただし古参の親しい者にしか分からない表情*

エルヴィン「とんだ濡れ衣だな」ネー

ミケ「そうだな」ネー

ハンジ「くっ! 絶対にからかってるくせにっっ!!」




335 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 23:01:53 bsNfuHbQ

【小さな嫉妬】


*エルヴィンとミケは仕事に行った*


リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ? あのさー」

リヴァイ「なんだ」

ハンジ「さっきの、何が嫌だったの?」

リヴァイ「……嫌なことなんざねぇが?」

ハンジ「嘘だね。絶対嘘だよ。隠すなよ。なんなの?」

リヴァイ「…………」

ハンジ「ただの昔話だよね?」

リヴァイ「……ああ」


336 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 23:02:44 bsNfuHbQ

ハンジ「何が嫌だったのさ」

リヴァイ「……」

ハンジ「リヴァイ」

リヴァイ「………………ただ」ハァー

ハンジ「うん?」

リヴァイ「昔のお前を、俺は知ることができねぇんだな、と思っただけだ」フイッ

ハンジ「――――」

リヴァイ「…………チッ、笑いたきゃ笑え」

ハンジ「……笑わないよ」

リヴァイ「……」

ハンジ「笑わないけど、あなたかっわいいなぁ」

リヴァイ「笑われたほうがマシじゃねぇか!」チッ!!




次回 リヴァイ「緩やかに」ハンジ「戯れようか」 中編