リヴァイ「緩やかに」ハンジ「戯れようか」 前編
337 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 23:03:29 bsNfuHbQ
【昔のこと】
ハンジ「ごめんごめん。からかったわけじゃないから」
リヴァイ「……」シワシワー
ハンジ「ああぁ……眉間の渓谷がさらに深く……」グリグリ
リヴァイ「やめろ」ペシッ
ハンジ「悪かったよ。でも気持ちは分かるんだ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「私も昔のあなたを見ることは叶わない悔しさなんてのはあるからね」
リヴァイ「…………」
〆
338 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/06(土) 23:04:08 bsNfuHbQ
ハンジ「知ることができないって言ったけど少しは知ることができるよ。話そうか? 昔の話」
リヴァイ「……いや、いい」
ハンジ「そう?」
リヴァイ「時折、思い出したときにでも聞かせてくれ」
ハンジ「! うん。あなたもね」
リヴァイ「……ああ」
ハンジ「早速思い出したんだけど、子供の頃友達だった蛙が」
リヴァイ「ちょっと待て」
〆
341 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:07:49 9FvEvFo.
【後の祭】
リヴァイ「昔の話はいいがちょっと待て」
ハンジ「うん? ちょっと待つけどなんだい?」
リヴァイ「…………カエル?」
ハンジ「うん、蛙」
リヴァイ「友達、だと?」
ハンジ「うん、友達」
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
リヴァイ「…………人間の、友人を作れ」
ハンジ「今はいるし、今更言われてもなぁ」
〆
342 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:08:24 9FvEvFo.
【道連れ】
ハンジ「日射しは少し暑いけど風が心地好いね」
リヴァイ「洗濯日和だ」
ハンジ「……ちょっぴりウキウキした感じが伝わってくるよ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「なんでもない。洗濯するの?」
リヴァイ「もうした。干してある」
ハンジ「素早いな」
リヴァイ「早いほうがいい」
ハンジ「まぁね。干してる場所って中庭?」
リヴァイ「ああ」
343 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:09:04 9FvEvFo.
ハンジ「シーツとか干してる?」
リヴァイ「ああ。それがどうかしたのか?」
ハンジ「そいじゃ昼寝しに行こうっと」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「この時期のシーツの影での昼寝は最っ高なんだよ!」
リヴァイ「……木陰じゃダメなのか?」
ハンジ「リネンの香りがいいんだよ。特にリヴァイの」
リヴァイ「洗剤は同じ物だ」
ハンジ「いーのいーの。昼寝しに行くよ」スタスタ
リヴァイ「おい待て。俺もか?」
〆
344 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:09:43 9FvEvFo.
【思わぬ幸福】
ハンジ「はぁぁ、予想通り気持ちいいね」ゴロン
リヴァイ「ああ、そうだな」ストッ
ハンジ「リヴァイも寝転がりなよ」
リヴァイ「俺はいい」
ハンジ「寝転がったほうが気持ちいいのにー」ゴロゴロ
リヴァイ「あまり転がるな、汚れるぞ」
ハンジ「あ、じゃあリヴァイの膝ゲット!」コロンッ
リヴァイ「おい」
ハンジ「これでコロコロ転がらないよ?」
リヴァイ「脅迫か何かか」
345 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:10:15 9FvEvFo.
ハンジ「膝を貸さないと転がるぞー」
リヴァイ「脅迫か」
ハンジ「そうそう。だからおとなしくしてろー」クスクス
リヴァイ「馬鹿か」フッ
ハンジ「――っ!///」
リヴァイ「?」
ハンジ(ああぁ……滅多にお目にかかれない優しげな目がまたしても一瞬だった……残念)
リヴァイ「どうした?」
ハンジ「んーん。本当に気持ちいいねぇ」
リヴァイ「俺は重い」ナデナデ
ハンジ「失礼だなぁ」クスクス
〆
346 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:10:51 9FvEvFo.
【ご機嫌ナナメ?】
ハンジ「……」シワ
ニファ「……モブリット副長」
モブリット「なんだい?」
ニファ「ハンジ分隊長の機嫌が悪くないですか?」
モブリット「うーん……確かに今日はずっとしかめっ面になってるね。でも機嫌が悪いというより……」
ニファ「いうより?」
リヴァイ「ハンジはいるか?」
ニファ「リヴァイ兵長」
ハンジ「あぁ、リヴァイ。いるよ、何?」シワ
リヴァイ「……なんだ、これは」グリッ
ハンジ「おわっ!? いきなり眉間に指刺すなよ。びっくりするだろ」
347 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:11:22 9FvEvFo.
リヴァイ「お前もやるだろ。で?」
ハンジ「で?って?」
リヴァイ「どうかしたのか?」
ハンジ「いや、どうかしたっていうか」モゾモゾ
リヴァイ「……足?」
ハンジ「う……この前、中庭で昼寝しただろう?」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「その時に、足の裏を虫に……」
モブリット「あぁ。だからずっと居心地悪そうにしていたんですね」
ハンジ「うん。そうなんだよ。痒くてねー」
ニファ「機嫌じゃなくて居心地が悪かったんだ……」
〆
348 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:11:57 9FvEvFo.
【気になる】
ハンジ「あぁ痒い痒い」シワ
リヴァイ「……」プスッ
ハンジ「眉間に指刺すなっての」ペシッ
ニファ「しかし足の裏ですか? 何故そんなところを?」
ハンジ「中庭で昼寝した時にやられたんだ」
ニファ「ブーツ脱いじゃったんですか?」
リヴァイ「長く寝るわけでもないからやめろと言ったんだがな」
ハンジ「寝るときはラフになりたいじゃないか」
349 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/10(水) 22:13:35 9FvEvFo.
リヴァイ「その結果が虫刺されか」
ハンジ「まさか足の裏をやられるとは思わないだろ」
リヴァイ「油断するからだ」
ハンジ「兵団本部の中庭でくらい油断させてくれよ」
モブリット「虫刺されの薬持ってきますよ」
ハンジ「あぁ、頼むよモブリット。本当に参った」シワ
リヴァイ「……」プスッ
ハンジ「だから指を刺すなよ」ペシッ
〆
352 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:07:10 vfBqdyjw
【休息】
エルヴィン「リヴァイ、それはどうしたんだ?」
リヴァイ「あ?」
エルヴィン「頭の上の眼鏡だ」
リヴァイ「ああ……ハンジのだ。いつまでたっても休まねぇから毟ってきた」
エルヴィン「眼鏡が無くとも休まないんじゃないか?」
リヴァイ「今はニファが見張っている」
エルヴィン「見張りつきか」
リヴァイ「眼鏡があるより無いほうが制御がしやすいかと思ってな」
353 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:08:07 vfBqdyjw
エルヴィン「ふむ……それはどうだろうな」
リヴァイ「あ?」
エルヴィン「ハンジが眼鏡を外したらどうなるか知らない訳じゃないだろう?」
リヴァイ「……」
エルヴィン「お前はただ視界を奪っただけのつもりだろうが……」
リヴァイ「様子を見に行く」クルッ
エルヴィン「眠るまで見ておいたほうがいいと思うぞ」
リヴァイ「……チッ、わかった」
エルヴィン「お前もそのまま休むといい。大した仕事は残っていないだろう?」
リヴァイ「……ああ。そうさせてもらう」
354 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:08:59 vfBqdyjw
スタスタスタスタ…
ミケ「いいのか? 休ませて」
エルヴィン「ああ、ミケ。まぁ、大丈夫だろう。たまにはな」
ミケ「眼鏡が無いというだけで動かなければ苦労しないんだがな」スンッ
エルヴィン「……彼女のあれは感情を抑制する役割も果たしているからな」
ミケ「ああ、多少だろうがな」
エルヴィン「そうだが……そんなことも忘れているということはリヴァイも疲れが溜まっているようだ」
ミケ「しばらく書類仕事が続いたからな」
エルヴィン「束の間かもしれないがゆっくりできるといいが」
ミケ「……お前にもそんな時間が必要そうだけどな」
〆
355 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:09:37 vfBqdyjw
【暴れる奇行種】
ハンジ「まだ研究し足りないんだよぉ! させてくれよ!!」
ニファ「ハンジ分隊長! 落ち着いてください! もう充分にされたじゃないですか! 少し休んでください!」
ハンジ「全く充分ではないよ、ニファ。まだやらなければならないことがあるんだ。分かるだろう?」
ニファ「休むことも大事です。そもそも眼鏡がなければ難しいでしょう?」
ハンジ「リヴァイから奪い返してくれる?」
ニファ「無理です」キッパリ
356 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:10:20 vfBqdyjw
ハンジ「ああぁ!! くそっ!! リヴァイの刈り上げ野郎がっ! 眼鏡持っていきやがって!!」
ニファ「そんな風に言っちゃいけませんよ! リヴァイ兵長はハンジ分隊長を心配されているんですよ?」
ハンジ「わかってるよ。分かってるけどあの刈り上げ野郎っっ!!」
ニファ「ハンジさん……」ハァー
リヴァイ「刈り上げになんの恨みがあるんだ、クソメガネ」
ハンジ「あなたこそメガネにクソをつけるなんてメガネになんの恨みがあるのさ」
ニファ「リヴァイ兵長」ホッ
〆
357 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:12:13 vfBqdyjw
【忘却】
リヴァイ「ニファ、眼鏡無しのコイツを押し付けて悪かったな」
ニファ「いえ。稀にあることですので……」
ハンジ「……」ムゥー
リヴァイ「……」
リヴァイ「あとは俺が見ておく。戻っていい」
ニファ「えっ……ですが」
リヴァイ「このあとの俺の仕事が無くなった。行け」
ニファ「はい、分かりました」
スタスタスタスタ…
ハンジ「……ニファにお優しいことで」ムスッ
リヴァイ「くだらねぇこと言ってねぇで寝ろ」
358 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:12:56 vfBqdyjw
ハンジ「その優しさ私にもくれよ! もう少し仕事させろ!!」
リヴァイ「優しいだろうが。こうやって休ませてやっているんだからな」
ハンジ「眼鏡返せ」
リヴァイ「断る。寝ろ」
ハンジ「大体、なんで頭の上に乗せてるんだよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「……何その間……ってもしかして頭に乗せたの忘れてたの!?」
リヴァイ「声がでけぇ、うるせぇよ」
ハンジ「あっははははは!! そういや眼鏡争奪戦で揉み合いになったね!
両手をすぐ使えるように頭に乗せて忘れたのか!」ゲラゲラ
リヴァイ「チッ、クソメガネが」
〆
359 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:13:27 vfBqdyjw
【甘えた所為で】
ハンジ「あー、笑った。涙出た」
リヴァイ「気がすんだら寝ろ」
ハンジ「リヴァイも一緒なら」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「午後は休みになったんだろ?」
リヴァイ「……」
ハンジ「ちょっとした昼寝だよ。あなたも疲れているんだろ?」クスクス
360 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:13:58 vfBqdyjw
リヴァイ「……誰かさんのお陰でより一層な」
ハンジ「責任取るからおいでよ」
リヴァイ「……まずは風呂だな」
ハンジ「ひ、昼寝が終わった後でもいいだろ!?」
リヴァイ「ふざけるな」
ハンジ「至って本気だけどね!!」
リヴァイ「てめぇが一人で寝る分には妥協したが俺もとなると話は別だ」
ハンジ「――くっ、しまった。判断を誤ったっっ!」
〆
361 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:14:39 vfBqdyjw
【呼んで】
ハンジ「……ん」パチッ
リヴァイ「」スゥスゥ
ハンジ「!?」ビクッ!!
リヴァイ「……?」パチッ
ハンジ「あ、ごめん。起こしちゃった」
リヴァイ「いや……そろそろ起きねぇとな」
ハンジ「夕飯食いっぱぐれちゃうもんね」
リヴァイ「ああ」
362 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:15:43 vfBqdyjw
ハンジ「結局お風呂に入れられたなー」
リヴァイ「当たり前だ、クソメガネ」
ハンジ「リヴァイ」
リヴァイ「? なんだ」
ハンジ「……リヴァイ」
リヴァイ「??」
ハンジ「だから、リヴァイ」
リヴァイ「意味が分からねぇ。何が言いてぇんだ、ハンジよ」
ハンジ「! よし!」
363 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/14(日) 22:16:31 vfBqdyjw
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「明確に言わずとも伝わるかの実験だよ」
リヴァイ「……伝わってねぇが」
ハンジ「目的は果たしたからこれで終わり。食堂に行こうか」
リヴァイ「さっぱり分からねぇが飯を食う気があるなら問題はない」
ハンジ「あなた、面倒見がいいねぇ」
リヴァイ「面倒をかけねぇようにしやがれ、クソメガネが」
ハンジ「あー……また戻っちゃった」
リヴァイ「?」
〆
367 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 21:58:42 HuzOuH.M
【憧れ】
――クーデター後――
ハンジ「――というわけでそれでいいかい? リヴァイ」
リヴァイ「チッ、ああ」
ミカサ「……」
―――
――
―
ミカサ「ハンジさ……分隊長」
ハンジ「今はさん、で構わないよ。なんだい? ミカサ」
368 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 21:59:17 HuzOuH.M
ミカサ「ではハンジさん。私は貴女のようになりたい、です」
ハンジ「はい?」
ミカサ「言葉で相手を黙らせるのは、凄いです」
ハンジ「……あぁ。なるほど」
ミカサ「今はまだ勝てない。でも言葉なら」グッ
リヴァイ「……コイツのようになったらエレンから嫌われるんじゃねぇか?」
ミカサ「!?」ビクッ
ハンジ「やぁ、リヴァイ」
ミカサ「……盗み聞き」ボソッ
リヴァイ「ここは食堂だ」
〆
369 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 21:59:53 HuzOuH.M
【やっぱりやめよう】
ハンジ「私のようになったらエレンに嫌われるだなんて失礼だな!」
リヴァイ「一晩中巨人の話をするような奴が好かれると思うのか?」
ミカサ「……」ピクッ
ハンジ「結構興味深そうに聞いてくれたけど」
リヴァイ「始めだけだろ。実験にヨダレを足らしてる奴が好かれると思うのか?」
ミカサ「…………」ピクピクッ
ハンジ「それは……ちょっと興奮しただけじゃないか」
リヴァイ「何より巨人化実験を忘れたのか? ミカサ」
ミカサ「!」
ハンジ「そ、それは!」アセッ
370 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 22:00:36 HuzOuH.M
――――――――――――
ハンジ『うおおおぉ見ろモブリット!! エレンの顔が大変なことになってるぞ!!』ブチッ!!
モブリット『分隊長!! あなたに人の心はありますか!?』
――――――――――――
371 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 22:01:08 HuzOuH.M
ミカサ「…………………………」シワッ
ハンジ「ミ、ミカサ。眉間にシワは良くないよ? 痕になったら大変だ」ハハ…
ミカサ「……!」モミモミ
ハンジ「そうそう、解しておかないとね」
ミカサ「……失礼します」ペコリッ
ハンジ「あ、ミカサ」
スタスタスタスタ…
ハンジ「あ~行っちゃった……」
リヴァイ「懸命な判断だな」
〆
372 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 22:01:38 HuzOuH.M
【奇行種×2】
ハンジ「もう、なんてことしてくれるんだよ」
リヴァイ「何がだ」
ハンジ「せっかくミカサが私みたいになりたいなんて言ってくれたのに」
リヴァイ「馬鹿か」
ハンジ「なんでさ」
リヴァイ「お前みたいのが増えたら面倒だ」
ハンジ「つまりミカサに言い負かされたくないと」
リヴァイ「……違ぇ」
〆
373 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 22:02:32 HuzOuH.M
【カミングアウト】
ハンジ「うーん」
リヴァイ「おい、もう仕事は終わっているだろうが。いい加減やめろ」グイッ
ハンジ「いたたた。後ろから頭引っ張んないでよ」
リヴァイ「お前が下向いて本から目を離さねぇからだ」
ハンジ「“お前の目は俺だけを映していろ”ってことかい?」
リヴァイ「お前……よくそんな気持ちの悪ぃことを言えるな」
ハンジ「この間読んだ恋愛小説に書いてあった台詞だよ」
374 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 22:03:13 HuzOuH.M
リヴァイ「馬鹿なことはいい。戻るぞ」グイッ
ハンジ「痛い痛い! 後ろに引っ張るなっての」
リヴァイ「早くしろ」パッ
ハンジ「全く、乱暴だな……」フム
リヴァイ「どうした?」
ハンジ「私さ、後ろからはあんまり好きじゃないな」
リヴァイ「……突然何を言い出しやがる。頭がクソになったか」
ハンジ「いや、ミソのままだけど」
〆
375 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 22:05:42 HuzOuH.M
【思いつき】
リヴァイ「何を言い出すかと思えば……………………嫌なのか」
ハンジ「嫌じゃないけどさ」
リヴァイ「良くないのか」
ハンジ「……あなたもなんてこと聞くのさ。あー、良いけどさ」
リヴァイ「じゃあなんだ」
ハンジ「あなたの顔が見えないじゃないか」
リヴァイ「……向き合っても眼鏡がねぇから見えねぇだろ」
ハンジ「暗いしねぇ」
376 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/20(土) 22:07:20 HuzOuH.M
リヴァイ「明るくするか?」
ハンジ「見えすぎるのも困りもんだ。そうだ! 眼鏡かけたままにすれば」
リヴァイ「カチャカチャうるせぇ上に下手すりゃ割れる」
ハンジ「だよねぇ。うーん、どうすれば」
リヴァイ「無理矢理見る必要もねぇだろ」
ハンジ「たまには見たくなる時もあるんだよ。あ!」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「ゴーグルを着ければいいじゃないか!」
リヴァイ「仕事の道具をそんなことに使うんじゃねぇ」
〆∬
384 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/24(水) 22:22:25 i47YDjyg
【思い出し注意】
ハンジ「全く、リヴァイのばかバカ」
リヴァイ「なぁ、ハンジよ」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「仕事道具(ゴーグル)を着けてヤっちまったわけだが」
ハンジ「うん」
リヴァイ「職務に支障をきたせるなよ」
ハンジ「大丈夫に決まってるじゃないか。それよりリヴァイこそ気を付けなよ」
リヴァイ「? 何がだ」
ハンジ「ゴーグルに 情するなよ?」ニヒッ
リヴァイ「しねぇよ」
〆
385 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/24(水) 22:23:29 i47YDjyg
【全力】
ハンジ「さぁ、今日は立体機動の演習だね」
モブリット「ええ。今日はリヴァイ兵長もご一緒ですよ」
ハンジ「お、久しぶりだね」
モブリット「最近は個々で訓練してましたからね」
ハンジ「リヴァイの本気の立体機動見たいなぁ」
モブリット「一緒なんですから見れますよ」
ハンジ「間近で」
モブリット「……二人に本気で翔ばれたら皆の演習になりません」
〆
386 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/24(水) 22:24:03 i47YDjyg
【塗り潰す】
ハンジ「あ、リヴァイ来た! おーいリヴァーイ!」
リヴァイ「うるせぇな、クソメガネ」
ハンジ「ねぇねぇ、今日は本気で翔んで見せてよ」
リヴァイ「演習にならねぇだろ」
ハンジ「なるなる! 士気が上がるよ!」
リヴァイ「……モブリット」シワー
モブリット「ハンジ分隊長、我が儘はダメですよ」
ハンジ「ねぇねぇ、リヴァイ」ズイッ
リヴァイ「……」シワシワー
モブリット「ハンジ分隊長!」
ハンジ「ねぇねぇねぇねぇ、リヴァイ!」ズズイッ
リヴァイ「……チッ、うるせぇっつってんだろうが」ガシッ ←頭を掴んだ
ハンジ「あだっ……っ!?」
387 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/24(水) 22:24:34 i47YDjyg
――――――――――――
リヴァイ『目を瞑るな。見てろ』
――――――――――――
リヴァイ「いい加減配置に――」
ハンジ「――――っ///」
リヴァイ「――っ! 来い、クソメガネ」ガッ
ハンジ「!? いった! ちょっと人の頭抱えて引きずるなよ!」ズルズル
モブリット「えっ? リヴァイ兵長?」
リヴァイ「悪いモブリット、気が変わった」
ハンジ「離せ、リヴァイ!」ジタバタ
モブリット「で、ですが」
リヴァイ「シゴキ終えたらそっちも面倒を見る」
ハンジ「シゴキ!?」
388 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/24(水) 22:25:17 i47YDjyg
モブリット「それは……ありがたいですが」
リヴァイ「決まりだ。クソメガネ、俺の訓練に付き合え」
ハンジ「ほえ? なんで……」
リヴァイ「……なんて顔してやがんだ、てめぇ」ボソッ
ハンジ「え?」
リヴァイ「士気を上げるんだろう? ……全力であたれ」ゴゴゴゴ
ハンジ「! き、記憶を塗り替えてやるって言いたいのかな?」ボソッ
リヴァイ「ああ、分かったか」
ハンジ「もう、もう大丈夫だから! もう塗り替えられたから!!」
リヴァイ「そう遠慮するな」
ハンジ「リヴァイの本気のシゴキは嫌だあぁぁ!!」ズルズル…
〆
390 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:29:55 1vtZ55fY
【どうしてくれんだ】
ハンジ「ぜぇぜぇ……」
リヴァイ「お前ら待たせて悪かったな」
ペトラ「いいえ! お二人とも凄かったです!!」
オルオ「さすがです!! すっげぇ速さですっげぇかっこよかったッス!!」
モブリット「ハンジ分隊長、お水です」スッ
ハンジ「はぁはぁ……」ゴクゴクゴクゴク
ニファ「ハンジ分隊長凄かったですね! リヴァイ兵長に追いたてられてたとはいえあんな速さで!」
ハンジ「はぁはぁ……捕まったら殺されると思って逃げたからね」
ケイジ「本番さながらですね」
ハンジ「リヴァイに殺気出されまくって追いかけられてごらんよ。超必死で逃げたくなるから」
ヒゲゴーグル「確かに……怖そうです」
ハンジ「まるでちっちゃい巨人だよ。ちっちゃいのに巨人ってなんだよ」
391 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:31:14 1vtZ55fY
リヴァイ「おい、クソメガネ」ガシッ
ハンジ「おわっ!?」ビクッ!
リヴァイ「随分余裕があるようだな」
ハンジ「ない! 余裕ないよ!!」
リヴァイ「今から合同演習だが?」
ハンジ「……見るくらいはできるよ。さぁて、ちゃんと演習始めますかね。ほら、皆並んで!」
ザワザワザワザワ……
リヴァイ「ハンジよ」
ハンジ「なんだよ」
リヴァイ「ゴーグルを見てどう思う?」
ハンジ「さっきの思い出して練習疲れの吐き気が込み上げてくるよ」シワ
リヴァイ「ならいい」
ハンジ「よくねぇよ」
〆
392 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:31:53 1vtZ55fY
【日常】
――休日――
ハンジ「んー」ゴロゴロ
リヴァイ「ベッドの上で暴れるな。埃が舞う」
ハンジ「リヴァイもゴロゴロすればいいのなに」
リヴァイ「今は本を読むのに忙しい」ペラッ
ハンジ「せめてこっちに来て読んでよ」
リヴァイ「覗き込んで邪魔をするだろ」
ハンジ「覗き込まないから」
リヴァイ「……」フゥー、ガタッ
ハンジ「やった!」
リヴァイ「何がしたいんだ」ギシッ
393 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:32:26 1vtZ55fY
ハンジ「膝枕ー」ゴロンッ
リヴァイ「結局ゴロゴロか」
ハンジ「ゴロゴロだけじゃないよ」ムクッ
リヴァイ「あ? ――っ」
ハンジ「――――」
リヴァイ「…………」
ハンジ「……ね?」ニコッ
リヴァイ「……ゴロゴロしてなきゃいいってもんでもねぇだろ」
ハンジ「ゴロゴロもしたいんだ、よっと!」グイッ
リヴァイ「!?」ゴロンッ
ハンジ「よっしゃー!」アハハ!
リヴァイ「……結局邪魔してんじゃねぇか」ナデナデ
〆
394 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:33:03 1vtZ55fY
【戻ったら】
ハンジ「ふ、あははははははは!」
リヴァイ「イカれてんじゃねぇ、クソメガネ」
ハンジ「だってこの状況……笑えない?」
リヴァイ「笑えねぇな」
ハンジ「ふふっ、いつもだっら滾る場面なんだけどなぁ……でもさすがに……」
リヴァイ「……」
ハンジ「ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「愛してるよ」
リヴァイ「……こんな時になんだ」
ハンジ「こんな時だからさ。念の為にね」
リヴァイ「必要ねぇ。とっとと片付けるぞ」
395 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:33:54 1vtZ55fY
巨人「あああー」
――ズシンッ
巨人「うう」
――ガラガラガラ……
ハンジ「必要ないとはつれないねぇ。それはそうと今、何体に囲まれてるかな。
これだけいたら馬を呼んでも脱出は難しそうだ。そしてここには私達しかいない」
リヴァイ「らしくねぇな。巨人は8体。殺れる数だ」
ハンジ「リヴァイ……」
リヴァイ「お前の腕ならあっちの3体くらいは殺れるだろ。残りは俺が殺る」
ハンジ「だけど」
リヴァイ「俺達は屋根の上だ。加えて奴等はまだそれほど密集しちゃいねぇ。今ならまだ1匹ずつ殺れる」
ハンジ「リヴァ――」
396 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:34:46 1vtZ55fY
リヴァイ「やれ」ジッ
ハンジ「! ……分かった」グッ
――ガチャッ
リヴァイ「行くぞ」
ハンジ「ああ!」
リヴァイ「……戻ったら言ってやる」パシュッ!
ハンジ「!!」
――ギュイィィィィィ……ギュルルザシュッ!!
ハンジ「ふ……あはっ、あははははは!!」
ハンジ「くくっ、そりゃあ、くっそ滾るねぇ!」
ハンジ「意地でも生き残って言わせてやるよ!」パシュッ!
〆
397 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:35:27 1vtZ55fY
【待つ人々】
エルヴィン「……」
ミケ「遅いな」
エルヴィン「救援は向かわせた」
ミケ「……間に合うかは微妙なところだな」
エルヴィン「もうすぐ発たねばならん」
ミケ「……そうだな」
エルヴィン「ギリギリまでは待つ。…………だが……」
ミケ「! あれは救援に行った隊……」
エルヴィン「戻ったか」
調査兵「エルヴィン団長!!」
エルヴィン「リヴァイとハンジは?」
調査兵「わ、我々が現場に着いた時にはもう8体ほどの巨人が」
ミケ「……」スンッ
398 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:36:01 1vtZ55fY
ミケ「! エルヴィン」
エルヴィン「!!」
ハンジ「やっべぇー!! ガスが無くなるところだったよぉ!!」
リヴァイ「考えて使え」
ハンジ「考えて使った結果ギリで足りたんだよ!」
エルヴィン「……」ホッ
調査兵「8体もの巨人が倒された後でした……たった二人で……」
エルヴィン「……あの二人だからな」ザッ
エルヴィン「リヴァイ、ハンジ」
リヴァイ「遅くなった」
エルヴィン「いや、よく戻ってきてくれた」
ハンジ「ねぇねぇ、ガス補充していい?」
〆
399 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:36:46 1vtZ55fY
【大笑い】
――リヴァイ自室――
ハンジ「いやぁー大変だった! 無事生きて帰ってこれたね!」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「あの状況で私ら凄くね?」
リヴァイ「そうかもな」
ハンジ「……で?」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「戻ったらなんだっけ?」ニヤニヤ
リヴァイ「……」シワー
400 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/28(日) 07:38:17 1vtZ55fY
ハンジ「ぶふー!! あははははは!! 凄いシワ!!」
リヴァイ「……」
ハンジ「だ、大丈夫ぶふっ、分かってるから! からかっただけ」ブフフッ!!
リヴァイ「……」
ハンジ「あれは馬鹿なこと言い出した私を鼓舞する為に言ったんだよね?」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイがさすがにそれを言うとは思ってないから!」アハハ!
リヴァイ「…………」
ハンジ「あははははは!! あの眉間シワシワな顔! 腹痛ぇー」バンバンッ
リヴァイ「…………」
〆
404 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:34:09 lBpflLo6
【効果絶大】
ハンジ「あはは……はぁー、笑った笑った!」
リヴァイ「……」
ハンジ「じゃあもう戻るよ。またね、リヴァイ」
――グイッ
リヴァイ「ハンジ」
ハンジ「わっ!? 耳……!!」ゾクッ
リヴァイ「ーーーーー」ボソッ
ハンジ「――――っ!?!!?」
リヴァイ「……チッ……これでいいだろ」フイッ
ハンジ「――――」トンッ||扉
405 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:35:37 lBpflLo6
リヴァイ「……」ハァ…
リヴァイ「……」ガシガシ
リヴァイ「…………」フゥー
リヴァイ「………………」
シーン
リヴァイ「? …………ハンジ?」クルッ
ハンジ「――――//////」ズルッ
リヴァイ「……全身真っ赤だな」
〆
406 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:36:37 lBpflLo6
【つい憎まれ口】
リヴァイ「おい、ハンジ……」
ハンジ「――っ///」ヘナヘナ…↓
リヴァイ「……」↓視線
ハンジ「~~~~っ///」フシュゥ……ペショッ
リヴァイ「……うずくまるな、汚ぇぞ」ストッ ←しゃがんだ
ハンジ「……///」
リヴァイ「顔上げろ」ポンッ
ハンジ「……いや///」
リヴァイ「おい」グリグリ
407 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:37:40 lBpflLo6
ハンジ「むり///」
リヴァイ「ハンジ」
ハンジ「また“好き”くらいは言ってくれるかもとは思ったけどまさか本当にそれを言うとは……///」
リヴァイ「……お前が言えと言ったんだろうが」
ハンジ「リヴァイが言うって言ったんじゃないか」
リヴァイ「……」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「……リヴァイのぶぁーか」
リヴァイ「なんで罵られるんだ」
〆
408 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:38:27 lBpflLo6
【動悸息切れ目眩】
ハンジ(まさか言葉だけでこんなに腰砕けになろうとは……!)チラッ
リヴァイ「……」
ハンジ(そう何度も言われることなんてないだろうな……)
ハンジ(――いや、言われなくていい。死ねる。死んじゃう)
リヴァイ「ハンジ……いつまで床に突っ伏すつもりだ」
ハンジ「……」
リヴァイ「なんだ、おとなしくなりやがっな」
ハンジ「……どうしていいのか分からなくなっただけだよ」
リヴァイ「ほぅ?」
409 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:39:08 lBpflLo6
ハンジ「また言うつもりじゃないよね?」
リヴァイ「そう何度も言えるか」
ハンジ「だよね。心臓がバカになるところだよ」ホッ
リヴァイ「だが」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「たまに言うのは面白そうだ」フム
ハンジ「ごめん。謝る。どうしていいか分からないからって憎まれ口たたいてごめん。
心臓が破裂して死んじゃうからやめて。私が悪かったから」
リヴァイ「……死なれるのは困るが」
〆
410 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:39:51 lBpflLo6
【遊ぶ】
リヴァイ「おい、いつまでそうしてるつもりだ。いい加減起きろ」
ハンジ「う、うん」ムクッ
リヴァイ「膝立座りじゃなくて立て、汚ねぇだろうが」
ハンジ「身体は起こしてるからいいじやないか」
リヴァイ「よくねぇよ。うつむいた挙げ句手で顔かくしやがって」グッ
ハンジ「あ! 嫌……!」ササッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「まだ……顔見られたくない……かな」
リヴァイ「……ほぅ?」
ハンジ「……今、絶対意地悪そうな顔してるだろ?」
411 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:40:25 lBpflLo6
リヴァイ「自分の目で確かめてみろ」
ハンジ「やだ」
リヴァイ「顔見せろ」グイッ
ハンジ「あ、ちょっ、嫌っ!///」
リヴァイ「……まだ赤いな」
ハンジ「うぅぅ///」ウルッ
リヴァイ「……そんな顔するんじゃねぇ」ナデ…
ハンジ「そんなってどんなだよ」ウゥ…
リヴァイ「襲いたくなる顔だな」
ハンジ「――っ!?///」
リヴァイ「収まりかけてやがったのにまた赤くなったな」
412 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:41:35 lBpflLo6
ハンジ「リ、リヴァイどうしちゃったのさ!?///」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「リヴァイらしくないセリフだよ?」
リヴァイ「そうか? 言ったことはあると思うが?」
ハンジ「そ、そうだけど、そんなほいほい言わないじゃないか///」
リヴァイ「お前が赤く染まるのが面白くてな」
ハンジ「そんな理由で言うな! 遊ぶなよ!!」
リヴァイ「言っていること自体は本気だが?」
ハンジ「――っ!!///」
リヴァイ「はっ……」ククッ
ハンジ「くっそぉぉぉ!! 遊ばれてるぅぅぅ!!!///」
〆
413 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:42:52 lBpflLo6
【反撃】
ハンジ「もう! 遊ばないでくれよ」フンッ
リヴァイ「遊んでねぇよ。それよりもう立て」グイッ
ハンジ「……」スクッ
リヴァイ「? ハンジ?」
ハンジ「……」ギュッ
リヴァイ「……」
ハンジ「嬉しかった。本当に、嬉しかった」
リヴァイ「……」
ハンジ「ありがとう」
リヴァイ「……」ナデ…
414 : ◆uSEt4QqJNo :2017/05/31(水) 22:43:40 lBpflLo6
ハンジ「リヴァイ……愛してる」ギュゥ
リヴァイ「っ……ああ」
ハンジ(…………ん?)
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「……」クスッ
リヴァイ「……何を笑ってやがる」
ハンジ「んー? 耳、赤いよ」クスクス
リヴァイ「――っ」
ハンジ「ふふふ」ギュゥ
リヴァイ「……チッ」ギュッ
〆
418 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:50:28 tIbfPkiM
【ジレンマ】
ハンジ「でもまずいね。これは由々しき問題だ、リヴァイ」
リヴァイ「何がだ」
ハンジ「言われたいのに言われたくないとかどうすりゃいいのさ」
リヴァイ「…………」フム
ハンジ「? リヴァイ?」
リヴァイ「夜だけ言えばいいか?」
ハンジ「――っ!?/// いや! それはもっとまずい気がする!!」
419 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:51:12 tIbfPkiM
リヴァイ「ならばもう二度と言わないでおくか」
ハンジ「極端だな。それは嫌」
リヴァイ「我が儘だな」
ハンジ「あなたが極端なだけだろ。ああぁぁぁ、どうしよう!!」
リヴァイ「……まぁいい」
ハンジ「えっ?」
リヴァイ「俺の好きにさせてもらう」
ハンジ「え゙っ?」
リヴァイ「覚えてろ」フッ
ハンジ「なんで喧嘩腰なんだよ!」
〆
420 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:52:18 tIbfPkiM
【代用品】
ハンジ「あーそろそろ起きて会議に行かないと」フワァァ
ハンジ「まだ朝食食べられるか、なっ!?」ガッ!
バッターンッ!! ドサドサ、バシャッ
ハンジ「いってぇ……転んだ……ん?」ポタッポタッ…
ハンジ「……嘘だろ。頭からインクが滴ってる……」
ハンジ「これはさすがにお風呂に入らなきゃだよなぁ」ハァー
ハンジ「掃除は……インクだけ拭いておくか」ゴシゴシ
ハンジ「朝食は無理そうだな」ゴシゴシ
ハンジ「よしっと。次は風呂風呂」ドタバタ
421 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:52:59 tIbfPkiM
―――
――
―
ハンジ「はー、さっぱりした。っと、やべぇ! 時間がない!! 急がないと!!」バサバサ
ハンジ「よし! 着替え完了! 髪はまだ少し濡れてるけどいいや」
ハンジ「さぁ、急いで会議に――っ!?」
ハンジ「しまった。とんでもないもん忘れた。あーでももう時間が……とりあえずこれでいいや」ビー、ペタ
ハンジ「よし。急げー!!」バタバタ
〆
422 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:54:16 tIbfPkiM
【おかしな感触】
ハンジ「ひゃー、間に合った間に合った!」
リヴァイ「遅かったな……なんだそのびしょ濡れな髪は」
ハンジ「あはは、転んでインクを頭から被っちゃって」
リヴァイ「風邪ひくぞ」
ハンジ「だいぶ暖かくなってきたから大丈夫さ」
リヴァイ「馬鹿は風邪ひかねぇとは言うがお前は馬鹿でもひくからな」
ハンジ「ご心配ありがとう」
リヴァイ「……とりあえず少しでも乾かせ」ガシッ
ハンジ「ちょっと、ハンカチごときじゃ意味ないって」
リヴァイ「少しはある」ゴシゴシ
ハンジ「あいたた、もういいよ」
423 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:55:21 tIbfPkiM
ドンッ!
ハンジ「うわっ!?」
リヴァイ「!?」ムニッ
ミケ「すまん。入り口のすぐそばにいるとは思わなかった」
ハンジ「いやいや、私達が悪かったよ」
リヴァイ「…………」プルプル…
ハンジ「あれ? リヴァイどうし――あっ!」
リヴァイ「てめぇ、ハンジ。このクソメガネが」ゴゴゴゴ
ハンジ「ま、待ってくれ! “コレ”には事情が!!」
ミケ「? どうしたんだ?」
ハンジ「あ、その……」
リヴァイ「クソメガネがクソなだけだ」シワシワー
424 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:56:06 tIbfPkiM
ミケ「また何かしたのか」
リヴァイ「そういうことだ」チッ
エルヴィン「おい、何してる。会議を始めるぞ」
ハンジ「あ、ハイハーイ!!」
リヴァイ「おい」
ハンジ「会議遅らせるわけにはいかないでしょ? 大丈夫、バレないから」ヒソッ
リヴァイ「……」グッ
エルヴィン「どうした?」
リヴァイ「……なんでもねぇ」
ハンジ「さー、座ろう座ろう」
リヴァイ「チッ……あとで俺の部屋に来い。分かったな」ギロッ
ハンジ「は、はーい」
〆
425 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:56:43 tIbfPkiM
【かぶれた】
――リヴァイ自室――
ハンジ「カクカクシカジカ……という経緯がありまして」セイザ
リヴァイ「ほぅ?」ゴゴゴゴ
ハンジ「見た目じゃ分からないと思ったのですがまさかリヴァイの顔と激突するとは」
リヴァイ「そういう問題じゃねぇだろ。下着を着けねぇとはどういうことだ」
ハンジ「だから急いでたんだって! インクがなかなか取れなくて時間かかっちゃってさ!」
426 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:57:27 tIbfPkiM
リヴァイ「だからといってガムテープで代用するんじゃねぇ!」
ハンジ「絆創膏が無かったんだよ!」
リヴァイ「そうじゃねぇ! ちゃんと着ろと言ってんだ!」
ハンジ「会議に遅れるだろ!」
リヴァイ「少しくらい遅れてでも着ろ!」
ハンジ「あーもう! 分かったからとりあえずガムテープ取っていい? 首痒い」
リヴァイ「…………さっさと取れ。そして着ろ」
〆
427 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:58:18 tIbfPkiM
【下卑た笑み】
――夜会――
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「? なんだい?」キラキラ
リヴァイ「いや……毎回うまく化けるなと思ってな」
ハンジ「素直に綺麗だと言えばいいのに」
リヴァイ「……馬鹿か」
ハンジ「可愛くない奴ー」
リヴァイ「可愛くあってたまるか」
ハンジ「そりゃそうだ」アハハ!
428 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/04(日) 22:59:26 tIbfPkiM
男性貴族「ああ、貴女がハンジ分隊長ですな? これはお美しい」ニヤニヤ
ハンジ「まぁ、これはこれは……お世辞でもありがたいことです」
リヴァイ「……」
男性貴族「お世辞などではありませんよ。それで、お話を伺いたいのですが」
ハンジ「ええ、喜んで」ニッコリ
リヴァイ「……」
男性貴族「それではあちらの席へ……」
ハンジ「ええ。じゃあね、リヴァイ」
スタスタスタスタスタ……
リヴァイ「……」
〆
431 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:04:49 16Xn.EmM
【下心回避能力】
エルヴィン「おや? リヴァイ、ハンジはどうした?」
リヴァイ「……」クイッ ←顎で指した
エルヴィン「あそこか……盛り上がっているようだな」
リヴァイ「主にハンジだけがな」
エルヴィン「……巨人の話か」
リヴァイ「恐らくな」
432 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:05:21 16Xn.EmM
エルヴィン「貴族の顔色が悪いな。そろそろ止めに入るべきかな」
リヴァイ「放っておいても逃げ出すだろ」
エルヴィン「心証を悪くしないといいが」
リヴァイ「巨人の話をした時点でもう遅い」
エルヴィン「確かに。困った癖だな」クックックッ
リヴァイ「ああ」
リヴァイ(……だがそのお陰であの姿のハンジをある程度放っておけるとも言える)
リヴァイ「……本当に困った 癖だ」
〆
433 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:06:20 16Xn.EmM
【理解したい】
エレン「なぁ、よくわかんねぇよな」
ジャン「まぁ、確かにな」
アルミン「口に出してくれる時はありがたいんだけどね」
ミカサ「コミュニケーションが下手」
アルミンジャン((ミカサが言うのか……))
ハンジ「何か困り事かい?」
エレン「ハンジさん! いやその、兵長がたまに無言になることについて……」
ハンジ「無言?」
アルミン「ただ見るだけで何も言わないときがあってそれが肯定なのか否定なのか何なのか判別できなくて」
434 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:07:26 16Xn.EmM
ハンジ「否定なら口に出すでしょ、あの人」
ジャン「確かにそうですけど、無言無表情だから不満があっても分からないと言うか……」
ハンジ「肯定のときは若干満足そうな顔してるよ?」
ジャン「……いや、分かんないッス」
ハンジ「えー? よく見たらあの人結構顔に出るよ?」
エレン「同じ無表情に見えます」
ハンジ「よく見てないからだよ。しばらく観察してごらんよ」
エレンジャン「「観察……」」
ミカサ「……私はやめておきます」
アルミン(……大丈夫だろうか)
〆
435 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:08:20 16Xn.EmM
【デジャ・ビュ】
リヴァイ「エレンは窓拭きをしろ。ジャンは棚だ」
エレンジャン「「はい!」」
リヴァイ「アルミンは机と椅子だ」
アルミン「はい」
リヴァイ「始めろ」
エレンジャンアルミン「「「はっ!!」」」
リヴァイ「……」
エレン「!」
436 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:09:38 16Xn.EmM
エレン「おい、無言無表情で見られてるぞ。肯定か否定かわかるか?」ヒソヒソ
ジャン「まだ観察始めたばかりだからわかんねぇよ」ヒソヒソ
アルミン「焦らないで、エレン。今日は1日観察しよう」ヒソヒソ
リヴァイ「……」ゴシゴシ
エレン「……」ゴシゴシ、ジー
ジャン「……」ゴシゴシ、チラッチラッ
アルミン「……」ゴシゴシ、ソッ
リヴァイ「…………」
リヴァイ(いきなり掃除を手伝うと言い出したかと思えば……何をしたいかよく分からねぇが昔のハンジを思い出すな)
エレンジャンアルミン「「「……」」」ジー
〆
437 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:10:34 16Xn.EmM
【謎講座】
ハンジ「で、分かった?」
エレン「わかるようなわからないような……」グッタリ
ジャン「眉間のシワは結構わかりやすいかもしれないです」グッタリ
アルミン「微妙に表情が変わるみたいですがそれがどういうことなのかまでは……」
ハンジ「ふむふむ。アルミンはその内理解しそうだね。まぁ、不機嫌かそうでないかくらいが分かればいいと思うよ?」
エレン「よくわかんないです」
438 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:11:17 16Xn.EmM
ジャン「んー……なんとなくなら」
アルミン「僕もなんとなくですね」
ハンジ「長くリヴァイといる人でさえ読めない人もいるからね。気にすることないと思うけど」
リヴァイ「……お前ら何してやがる」
エレンアルミンジャン「「「リ、リヴァイ兵長!?」」」
ハンジ「何ってリヴァイ講座」
リヴァイ「……本当に何してやがる」
〆
439 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:12:33 16Xn.EmM
【正解は?】
リヴァイ「なるほど。どうりでいきなり手伝いをしたがるわけだ」
エレン「いや、あの、その」ワタワタ
ジャン「わ、悪気はないんです」ダラダラ
アルミン「少しでもリヴァイ兵長を理解したくて……えと、その」アセッ
リヴァイ「……」
エレンアルミンジャン「「「!」」」
エレン(あれは不機嫌……か?)ジー
ジャン(眉間のシワは無い……ということは少なくとも不愉快ではない……のか?)ジー
アルミン(シワは無いけど片方の眉が少し寄ってる? 困惑……かな?)ジー
440 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:13:25 16Xn.EmM
リヴァイ「…………」シワッ
エレン(あ! 眉間にシワが! 怒ったのか?)ジー
ジャン(あれは……怒った?)ジー
アルミン(うわっ、シワが寄っちゃった。怒ってるように見えるけどちょっと違う? うーん、分からない)ジー
リヴァイ「…………クソメガネ」
ハンジ「はいはい」
リヴァイ「お前、コイツらに何を仕込んだ」
ハンジ「人聞き悪いな。リヴァイの空気を読みたいって言うから観察してごらんって言ったんだよ」
リヴァイ「それでか」
442 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/07(水) 23:14:52 16Xn.EmM
ハンジ「で、正解は“理解したいと言われてちょっと嬉しく思いつつも困惑”と
“じっと見られて何見てんだと疑問を抱いた”でした」
エレン「全然分からなかった」
ジャン「くそっ! 微妙にダメだった!」
アルミン「ちょっと当たった、かな?」
ハンジ「まだまだ道のりは長いねー」アハハ
リヴァイ「…………俺で遊ぶな」
ハンジ「あ、これはあきれ顔だよー。覚えて覚えてー。テストするよー」
リヴァイ「テストなんざあるか、クソメガネ」
〆
445 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:36:22 23IKogiI
【関係性】
――リヴァイ出張中――
ナナバ「ハンジ、あんたまた部屋をぐっちゃぐちゃにして……あんたの旦那からまた怒られるよ」
ハンジ「だ、旦那じゃないよ」
ナナバ「ああ、女房だっけ?」
ハンジ「違う!」
ナナバ「お母さん?」
ハンジ「あのね」
ナナバ「とにかく、帰ってきてそうそう怒られたいの?」
ハンジ「そう言われても今は手が離せないんだよ」
ナナバ「いやいや、区切りがついたってモブリットから聞いたんだけど」
446 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:37:01 23IKogiI
ハンジ「まだやりたい」
ナナバ「却下。とりあえず風呂行くよ」
ハンジ「なんでだよ!」
ナナバ「なんでも何もないだろ! こんな薄汚れ……薄くないな。汚れてる。凄い汚れてる」
ハンジ「酷い!」
ナナバ「酷いのはあんただよ。ほら、行くよ。部屋はモブリット達が片付けてくれるから」ガシッ
ハンジ「ナナバが、ナナバがリヴァイ化したぁぁ!!」
ナナバ「あんたの面倒みてたら誰でもあんたの旦那みたいになるよ」
ハンジ「だから、旦那じゃねぇし!」
ナナバ「ああ、妻だったね。妻、妻」グイグイ
ハンジ「だから違うし!」ズルズル
〆
447 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:37:44 23IKogiI
【支援】
――お風呂――
ハンジ「はぁぁ、良い香りだねぇ」
ナナバ「そうだろ? 街で買ってきたんだ」ゴシゴシ
ハンジ「泡もモコモコだね」
ナナバ「お肌がつるつるになるんだってさ」ゴシゴシ
ハンジ「へぇぇ……そんなもの私に使っていいの? ナナバが使いたくて買ったんだろう?」
ナナバ「別に構わないよ。たまには良い香りで旦那を迎えたら?」ザバー
ハンジ「ぷはっ、だからなんで旦那なんだよ」
ナナバ「あんたらもう夫婦同然じゃん」
ハンジ「同然じゃないよ」
ナナバ「リヴァイが口うるさいけど甲斐甲斐しい嫁であんたが仕事はできるけどずぼらな夫」
448 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:38:27 23IKogiI
ハンジ「夫婦じゃねぇし男女逆だし」
ナナバ「たまには若奥様風に迎えてあげたら?」
ハンジ「へ?」
ナナバ「今回の中央行き、あまりいいものじゃないんでしょ?」
ハンジ「……まぁね」
ナナバ「自分が行けなくて歯痒いもんだから仕事にぶつけてたんでしょ?」
ハンジ「…………」
ナナバ「今日帰ってくるらしいから癒してあげなよ」
ハンジ「……エルヴィンも疲れてるよ」
ナナバ「私とミケで癒すから大丈夫」
ハンジ「…………ありがとう」
ナナバ「いーえ」
〆
449 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:39:23 23IKogiI
【じゃれ合う】
ナナバ「着替えもニファに用意してもらってるからそれ着てね」ワシワシ
ハンジ「ありがとう。シャンプーも良い香りだね」
ナナバ「これも買ったんだよ。髪さらさらになるよ」ワシワシ
ハンジ「本当にいいの? 私に使って」
ナナバ「いいんだって。私があんたに使いたいの」ザバー
ハンジ「ぷはっ」
ナナバ「綺麗にして嫁を労ってあげな、旦那」
ハンジ「だから男女逆。旦那はリヴァイだろうに」
450 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:40:05 23IKogiI
ナナバ「ほほう?」ニヤニヤ
ハンジ「――っ!? 違っ」
ナナバ「ふふふふふふ」ニヤニヤ
ハンジ「ず、狡いぞナナバ!/// 誘導だ!」
ナナバ「ええー? 誘導なんてしてないけどなー」ニヤニヤ
ハンジ「ぐぬぬ」
ナナバ「リヴァイに報告してやらないと」ニヤニヤ
ハンジ「……さっきから私ばかり洗ってもらって悪いから洗ってあげるよ」スクッ
ナナバ「えっ」
ハンジ「うりゃあぁぁ!!」コチョコチョ
451 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:41:07 23IKogiI
ナナバ「ひゃっ!? や、ちょっと……それ洗ってなあはははは、やめっあははははは!!」
ハンジ「うりゃうりゃ」コチョコチョ
ナナバ「ちょっ、この!」スッ ←後ろ手
ハンジ「わっ?」
ナナバ「お返しだ」コチョコチョ
ハンジ「うひゃ! あはははははははは!! ま、負けるか」コチョコチョ
ナナバ「あはははは、くっ、この!」コチョコチョ
アハハハハハハハ……
ニファ「なんだか楽しそう」フフッ
〆
452 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:41:48 23IKogiI
【報告報告!】
リヴァイ「……」フゥー
エルヴィン「リヴァイ、疲れたみたいだな」
リヴァイ「……お前もな」
エルヴィン「まぁ、ゆっくり休め」
リヴァイ「ああ……。ん?」
エルヴィン「?」
453 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:42:28 23IKogiI
ナナバ「ああ、帰ってきてる。エルヴィン、リヴァーイ!! おかえり!」
ハンジ「あ、二人ともおかえりー! ね、ナナバ」
ナナバ「リヴァイ、あんたに報告したいことがあるんだけどさ」
ハンジ「ちょっと! ナナバやめろ!」バッ
ナナバ「もがっ」
リヴァイ「何してんだ」
エルヴィン「悪い報告ではなさそうだが……」
〆
454 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:44:00 23IKogiI
【わちゃわちゃ】
ナナバ「もがもが!」ニヤニヤ
ハンジ「暴れるな、ナナバ!」
ミケ「二人とも帰ったか。お疲れさん」
エルヴィン「ああ、ただいま、ミケ」
リヴァイ「あれはなんだ?」
ミケ「さあ……俺には分からん……ナナバがハンジを風呂に入れていたみたいだが」
ナナバ「ぷはっ! リヴァイ! ハンジがね!」
ハンジ「ぎゃああぁぁぁぁぁ!! ダメェェェェ!!」
リヴァイ「楽しそうだな」
エルヴィン「あんな風に仲良くしているのを見ると疲れも飛ぶな」クスクス
455 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/11(日) 23:44:30 23IKogiI
ミケ「良い酒を用意していたんだが……」
エルヴィン「それも癒しのひとつだな」
リヴァイ「そうだな」
ミケ「お前にはこれだ」トンッ
リヴァイ「酒……? 一人で飲めってのか?」
ミケ「二人だ」
エルヴィン「なるほど。では我々は行くとするか」
リヴァイ「おい……」
ナナバ「リヴァイー! ハンジがあんたを」
ハンジ「だああぁぁぁぁ!!」
リヴァイ「……いつまでやってやがる」
〆
461 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:16:18 1tOgnyVY
【基準とは】
――リヴァイ自室――
リヴァイ「おい、出てこい」
シーツの塊「……」
リヴァイ「人のベッドのシーツぐちゃぐぢゃにしちまいやがって」
シーツの塊「……」
リヴァイ「旦那という言葉の何が恥ずかしいんだ」
シーツハンジ「……リヴァイは恥ずかしくないのかよ」モソッ
462 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:17:00 1tOgnyVY
リヴァイ「ただの冗談の上での言葉だろ。それに何かあればそう装うこともあるだろうが」
シーツハンジ「……そうだけど、やっぱ恥ずかしいじゃん」
リヴァイ「冗談の内ならお前を俺の妻だと言ったところで恥ずかしくはないが」
シーツハンジ「なんで恥ずかしくないんだよ! リヴァイの羞恥心の基準が分からないよ!」
リヴァイ「俺もお前の羞恥心の基準が分からねぇよ。胸にガムテープ貼るような奴のくせに」
シーツハンジ「あれは緊急の処置だろ」
リヴァイ「……やはり分からん。もういい、それよりミケが良い酒をくれたが飲まねぇのか」
ハンジ「飲む!!」ガバッ
リヴァイ「は、現金な奴だ」
〆
463 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:17:39 1tOgnyVY
【癒しタイム】
ハンジ「本当にいいお酒だー。ミケ太っ腹ー」
リヴァイ「寄りかかりすぎだ、メガネ」
ハンジ「いいじゃないか。二人きりなんだから」ノシー
リヴァイ「どういう理屈だ」
ハンジ「リヴァイとべったりくっついていたいってことだよ」
リヴァイ「……そういうのは恥ずかしくねぇのか」
ハンジ「? なんで恥ずかしいの?」
リヴァイ「……やっぱり基準が分からねぇな」グビッ
464 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:18:18 1tOgnyVY
ハンジ「せっかく二人でいるんだからくっつきたいじゃないか」
リヴァイ「…………そうか」
ハンジ「ふふ」クイッ
リヴァイ「?」
ハンジ「ん……」チュッ
リヴァイ「!」
ハンジ「んふふー、好きだよーリヴァイ」ギュー
リヴァイ「…………酔ってるな」ナデナデ
〆
465 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:19:04 1tOgnyVY
【いただきます】
リヴァイ「ハンジ、動けねぇ。少し離れろ」
ハンジ「いやー」ギュー
リヴァイ「……」ハァー
ハンジ「んふふー」ベター
ふわっ~*`・.*・*。
リヴァイ「!」
ハンジ「リーヴァイー」
リヴァイ「いつもと違うな」サラッ
ハンジ「ん? ああ、髪? ナナバが洗ってくれたんだ。街でシャンプー買ったんだって」
466 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:19:34 1tOgnyVY
リヴァイ「ほう?」サラサラ
ハンジ「気に入った?」スッ
リヴァイ「さらさらだな」
ハンジ「うん」
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「?」
リヴァイ「肌触りもいいな」
ハンジ「そうかな?」エヘヘ
リヴァイ「ああ……………………うまそうだな」ボソッ
ハンジ「!?」
〆
467 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:20:08 1tOgnyVY
【結局巨人話地獄】
ハンジ「あ゙ー今日は暇だねー」
リヴァイ「休みだからな」
ハンジ「モブリットに巨人関係禁止令だされちゃったんだよ」
リヴァイ「いい判断だ……が、部下に禁止令出されてんのか」
ハンジ「休みなのに休んでんだか分からないから禁止だってさ。別にいいじゃんね?」
リヴァイ「よくねぇよ。たまには巨人から離れろ」
ハンジ「むーりー。巨人のことを考えないなんてそんなことをしたら恐ろしいことに…………」
468 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:20:48 1tOgnyVY
リヴァイ「どうなるんだ?」
ハンジ「いてもたってもいられず身体は震え、息切れをして呼吸もうまくできなくなり、
意味不明なことを叫んでしまうかもしれない」
リヴァイ「禁断症状か。薬物か何かなのか巨人は」
ハンジ「私にとっては中毒物体だね」
リヴァイ「その毒はどうしたら抜ける?」
ハンジ「抜けないね! 巨人の何もかもが晒け出されない限り無理だね!」
リヴァイ「どうしようもねぇな」ハァー
〆
469 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/15(木) 22:21:25 1tOgnyVY
【突然の欲求】
ハンジ「ねぇねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「キスしたい」
リヴァイ「……いきなりなんだ」
ハンジ「なんとなくムラッときた」
リヴァイ「口に出すんじゃねぇ」
ハンジ「口に出さないでどうするのさ。突然襲っていいの?」
リヴァイ「襲うこともあるだろ…………黙ってねだれねぇのか」
ハンジ「私にそれを望むの?」
リヴァイ「…………はぁー、来い」チョイチョイ
ハンジ「なんだか情緒がないなー」
リヴァイ「お前が言うな」
〆
473 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:35:52 eShYNuE6
【役に立ちたい】
コニー「ハンジさんっていつも忙しそうだよな」
サシャ「そうですね。でも手伝えることなんてあまりなさそうです」
アルミン「僕達はまだ新兵だし、下手に手は出せないね」
コニー「巨人の研究してんだよな……」
アルミン「うん、そうだよ」
コニー「何か気づいたこととかを伝えるだけでも役に立たねぇかな?」
474 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:36:38 eShYNuE6
サシャ「どうでしょうか……?」
アルミン「うーん、いいんじゃないかな? 長くならない程度なら」
コニー「そうか! じゃあ何か無いか考えるか」
サシャ「何か……」ウーン
コニー「あ!」
アルミン「何か思いついたの?」
コニー「ほら、あれだよ!」
アルミンサシャ「「あれ?」」
〆
475 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:37:10 eShYNuE6
【巨人が言ったのだから】
コニー「ハンジ分隊長ー!!」
サシャ「分隊長ーー!」
アルミン「ちょっ、ちょっと待って二人とも!!」
リヴァイ「……なんだ?」
ハンジ「随分慌ててるね」
コニー「巨人のことで思い出したことがあって!」
サシャ「ライナーが言ってたことなんですが!」
476 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:37:51 eShYNuE6
アルミン「待って! 二人とも!!」
ハンジ「あの鎧の巨人のライナーかい!? どんなこと!?」
リヴァイ「……」
サシャ「ライナーは言ってました。巨人の弱点はうなじと……」
アルミン「だから、二人とも……!!」
コニー「刃をケツにぶちこむことです!!」
ハンジ「…………」
リヴァイ「…………」
アルミン「ああぁ…………」
〆
477 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:38:25 eShYNuE6
【ちょっぴり同情】
アルミン(どうしよう……止められなかった。僕が止めなきゃいけなかったのに)
サシャコニー「「……」」キラキラ
アルミン(二人とも目をキラキラさせている……いい情報でしょう? と言わんばかりだ)
ハンジ「あー」
アルミン(はっ!? まさか、ハンジ分隊長も乗ってきたりしないだろうか?)
アルミン(結構……その、突飛な人だし……)
ハンジ「うん、まぁ、それは彼の冗談じゃないかなー」
アルミン(――良かった! さすがのハンジさんもそれには乗らなかった!!)
コニー「あー、やっぱりそうかぁ。冗談だとは思ってたけど」
478 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:39:27 eShYNuE6
サシャ「巨人になれるライナーが言っていたことだからもしかしたらと……」
コニー「何かのヒントにでもなれば良かったんですが……」
ハンジ「いや、そうやっていろんな可能性を考えるのは悪くないよ。そこから別の何かが生まれるかもしれないしね」
コニー「そうなんですか?」
ハンジ「私もそれはないだろっていうことを考えたり試してみたりしたからね。それで得られることもあったから」
サシャ「そうなんですね!」
リヴァイ「得られねぇときは周りに尋常じゃねぇ被害をもたらしただけだがな。兵舎内を泥だらけにしたりな」
ハンジ「そこで茶々を入れるなよぉ」
リヴァイ「こいつらがお前の真似をし始めたらどうする」
ハンジ「私の分身ができる」
リヴァイ「勘弁しろ」
479 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:40:04 eShYNuE6
アルミン「まぁ、その、多分大丈夫ですから……」
サシャ「さすがに私達ではハンジ分隊長の分身にはなれませんし」
コニー「だな」
ハンジ「そうかい? でもこれに懲りずに何か思いついたら教えてくれ」
コニーサシャ「「はい!!」」
アルミン「えっと、サシャ、コニー、ハンジ分隊長に言う前に僕に相談してくれるとありがたいな。僕も知りたいし」
コニー「おう! もちろんだ!」
サシャ「そのほうがちゃんとまとまりそうですしね!」
アルミン「あはは……」
リヴァイ「……苦労性だな、アルミン」
〆
480 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:40:42 eShYNuE6
【どう考えても冗談】
ハンジ「しかし、ケツにぶちこむ、か」
リヴァイ「おい」
ハンジ「いやいや、冗談だって分かってるよ? あちこち捌いたからね」
リヴァイ「ならいいが」
ハンジ「サシャも……コニーも、何かしていないと落ち着かないのかも知れないね」
リヴァイ「……」
ハンジ「この短いとも長いとも言えない間にいろいろあったからね。
ヒストリアが女王になってやっと平穏と呼べる時間を過ごしてる」
リヴァイ「束の間だがな」
481 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:41:26 eShYNuE6
ハンジ「まぁね。その束の間に思い出したんだろうね。刃をケツにぶちこむという発言を」
リヴァイ「…………」
ハンジ「ふぅむ……しかし、だ。リヴァイ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「確かに捌いたことはあるがケツにぶちこんだことはない」キリッ
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「もしそこにも何かあるのだとしたら……ああ、だがさすがにまた実験というのは……っ」ギリッ
リヴァイ「おい」
ハンジ「それにエレンに協力してもらったとしても引きずり出す以外で彼に刃をぶちこむのは……」グヌヌ
リヴァイ「お前は馬鹿か」
〆
482 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:41:59 eShYNuE6
【呼び名】
リヴァイ「おい、ハンジ」
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「……団長さんよ、もう休め」ガッ
ハンジ「あ、ペン」
リヴァイ「今日はこれで仕舞いだ」
ハンジ「でも」
リヴァイ「団長が不養生で病気にでもなったら目も当てられねぇだろうが。いいからさっさと休め、クソメガネ」
ハンジ「……そう、だね」
リヴァイ「?」
483 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/18(日) 22:42:38 eShYNuE6
ハンジ「……」フッ
ハンジ(クソメガネ、か。以前は名前を呼んでほしいなんて思うこともあったけど
あだ名で呼ばれなくなるとそれはそれで恋しくなるなんてどうかしてるなぁ」
リヴァイ「……声に出てるぞ」
ハンジ「うん。途中から声に出しちゃった」
リヴァイ「…………立場ってもんがあるだろうが」
ハンジ「分かってるさ。だから別に何か言いたいことなんてないよ」
リヴァイ「嘘を吐け。今言ったじゃねぇか」
ハンジ「ただの一人言だよ」
リヴァイ「…………クソメガネ」
ハンジ「うん」フフッ
〆
488 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:11:44 Dm3Jk.zs
【感化】
エレン「なぁ、わかったか?」
アルミン「ううん……まだはっきりとは」
ジャン「わかる日が来るとは思えなくなってきたぜ」
ハンジ「君達まだやってるのかい?」ヒョコッ
エレンアルミンジャン「「「うわぁ!?」」」ビクッ!!
ハンジ「おや、驚かせてしまったようだね。ごめんごめん」
489 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:12:16 Dm3Jk.zs
ジャン「ハ、ハンジさ、分隊長」
ハンジ「まだリヴァイの観察を続けてるのかい?」
アルミン「ええ、まあ」
ジャン「リヴァイ兵長の機嫌がわかればいろいろ回避できますし」
ハンジ「いろいろねぇ」
エレン「掃除のチェックをされるときなんか一目見た様子で合格かどうかわかればだいぶ気が楽なんです」
ハンジ「……エレンはすっかりリヴァイに毒されてるね。いや、毒ではないけれど」
〆
490 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:13:09 Dm3Jk.zs
【伝染潔癖】
ジャン「しっかしお前、そのうち兵長と同じレベルの潔癖になるんじゃねぇか?」
エレン「いや、あそこまでは……あ」
アルミン「どうしたの?」
エレン「あそこの窓の枠のとこ、ちょっと汚れてるなと思って」
ジャン「おいおいおい、マジか」
エレン「掃除したいとかじゃねぇから! 兵長が見たら怒るかなってさ」
491 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:13:53 Dm3Jk.zs
アルミン「うーん、ここは管轄外なんじゃないかな? やるとなったら厳しくなるかもしれないけど」
ハンジ「気になったら勝手にやるから放っておいていいよ。掃除好きなんだし」
エレン「確かに……でも」
ハンジ「エレンにまで潔癖になられたら困るよ。掃除好きな人にやらせておけばいいんだよ」
リヴァイ「てめぇの部屋ぐらいはてめぇでやれよ」
エレンアルミンジャン「「「へ、へへへへ兵長!?」」」
リヴァイ「……うるせぇ」
〆
492 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:15:05 Dm3Jk.zs
【再利用希望】
ハンジ「やぁ、リヴァイ。今日もまた素敵な眉間だね」
リヴァイ「ああ、お前のお陰でな。掃除くらい自分でやれ」
ハンジ「いやぁ、掃除好きな人にやってもらったほうが早いし綺麗になるじゃないか」
リヴァイ「ふざけるな。本来てめぇの部屋はてめぇで掃除するもんだろうが」
ハンジ「私がやったら何日たっても終わらないよ」
リヴァイ「途中で本を読むからだ」
ハンジ「ありがちだよねー?」
アルミン「あぁ、確かに」
リヴァイ「……」ジロッ
アルミン「!」ビクッ
493 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:16:03 Dm3Jk.zs
ハンジ「こらこらーアルミンを怖がらせちゃダメだろ」
リヴァイ「そんなつもりはねぇよ」
ジャン「リヴァイ兵長がハンジ分隊長の部屋を掃除してるんですか?」
リヴァイ「苦情が出るからな。コイツの班の連中とやっている」
エレン「苦情?」
ハンジ「外まで物が溢れててね。それが邪魔だって言われちゃうんだ」
ジャン「えぇ……それはまた」ドンビキ
リヴァイ「本当にクソ迷惑な野郎だ。歩く粗大ゴミか、このクソメガネは」
ハンジ「ナマモノだから生ゴミかな?」
リヴァイ「そうか。分かっているなら自らゴミ袋の中に入りやがれ。捨ててやる」
ハンジ「いやいや、それには及ばないよ。堆肥になるかもしれないし」
リヴァイ「……本当にゴミに出すぞ、クソメガネ」
〆
494 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:16:37 Dm3Jk.zs
【とにかく集めたい】
ザーー……
ハンジ「大雨だねぇ」
リヴァイ「カエルを集めるなよ」
ハンジ「先手を打たれた」
リヴァイ「集める気だったのか」
ハンジ「今年はカエルが沢山いるような気がするんだよ」
リヴァイ「ふざけるな」
495 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:17:18 Dm3Jk.zs
ハンジ「ふざけてないよ。カエルは私の友達なんだ。友達に会いたいと思うのは当然だろ?」
リヴァイ「会うのは勝手にしろ。連れてくるんじゃねぇ」
ハンジ「友達を自分の家に招待したいと思うのも自然じゃないか?」
リヴァイ「俺は思わん。だいたい友達というのなら捕獲するんじゃねぇ」
ハンジ「どうしてもダメなのかい?」
リヴァイ「ダメだ」
ハンジ「食料にもなるんだよ?」
リヴァイ「友達じゃねぇのかよ」
〆
496 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:18:00 Dm3Jk.zs
【甘えっ子】
ハンジ「リーヴァーイー」デレーン
リヴァイ「全てがだらしねぇな。なんだ」
ハンジ「雨の日ってー嫌いじゃないけど体が重く感じるよねー」
リヴァイ「だからなんだ」
ハンジ「だから伸びてる」デローン
リヴァイ「見てるこっちが伸びきる。シャッキリしろ」
ハンジ「やーだー」
リヴァイ「ガキか。仕事はどうした」
ハンジ「終わったよ。誉めて誉めてー」
リヴァイ「誰が誉めるか」
ハンジ「いーじゃんよー。たまには誉められたいじゃんよー」
リヴァイ「……」
497 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/23(金) 21:18:30 Dm3Jk.zs
ハンジ「はぁー、雨上がらないかなー」ペショッ
リヴァイ「…………」ガッ
ハンジ「オゴッ!?」
リヴァイ「…………」ワシャワシャワシャワシャワシャワシャ
ハンジ「お? お、おおぉぉぉ?」
リヴァイ「…………」ワシャワシャワシャワシャ
ハンジ「お、おおう」
リヴァイ「……これでいいだろ」ペシッ
ハンジ「あいてっ」
リヴァイ「誉められてぇなら一人で部屋の掃除でもやってみせろ」
ハンジ「あはははは! 誉められた! ありがとう!」
リヴァイ「……」フンッ
〆
500 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:41:14 1drY18QI
【寝落ち】
ハンジ「んあー、今何日目だ?」ノビー
ハンジ「あー、3日か。1日くらいかと思ったけど」
ハンジ「リヴァイ達まだ帰ってないんだな。壁外調査の許可邪魔されてるのかなー」
ハンジ「中央から私は来るなとか言われるし。ムカついたから稟議書作成してたらこれだ」
ハンジ「はぁー……」ペショッ
ハンジ「凄く疲れて帰ってきそうだね……」
ハンジ「そろそろお風呂にでも入ろうかな? ナナバにまたぶち込まれそうだし」
ハンジ「あーでも眠いなー。ちょっと、仮眠……でも…………」スピー…
〆
501 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:41:53 1drY18QI
【癒しを求め……】
――コンコンコンッ
ハンジ「は!?」パチッ!
ハンジ「寝てた。はいはーい」スタスタ…ガチャッ
リヴァイ「…………」
ハンジ「リヴァイ。帰ったんだね」
リヴァイ「…………」キョロ、キョロ
*ぐちゃぐちゃな部屋*
502 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:42:30 1drY18QI
ハンジ「あ……こ、これは今片付けようと思ったところで……」アセッ
リヴァイ「…………まぁいい、後回しだ」ポスッ ←ハンジの肩に頭
ハンジ「へ!?」
リヴァイ「はぁー……」
ハンジ「お疲れだねぇ。おかえり」ポンポンッ
リヴァイ「ああ…………ってめぇ、ハンジ」シワッ
ハンジ「ん?」ポンポンッ
リヴァイ「まずは風呂だ」グイッ! ←肩に担いだ
ハンジ「おわぁぁ!?」
〆
503 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:43:14 1drY18QI
【強行】
リヴァイ「てめぇ、風呂にも入ってねぇし、ろくに寝てもいねぇな?」ノシノシ
ハンジ「ちょ、運ばなくていいよ! 疲れてるんだろ!?」
リヴァイ「ああ、疲れている」
ハンジ「だったら休みなよ! 風呂は一人で入れるから!」ジタバタ
リヴァイ「おい、疲れていると言っているだろうが。余計な力を使わせるな、おとなしくしろ」
ハンジ「いや、だから疲れてるなら私を風呂に運ばず休みなって」
リヴァイ「運ぶだけじゃねぇ、洗う」ドサッ
ハンジ「ふぎゃ! ケツ打っただろ! 優しく下ろせよ!」
504 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:43:49 1drY18QI
リヴァイ「やかましい」プチプチ
ハンジ「うおぉぉい! 脱がせにかかるなよ!」
リヴァイ「服のまま入る気か」
ハンジ「そうじゃねぇよ! もう、疲れてるんだから私の世話しなくても……」
リヴァイ「俺も入る」
ハンジ「えっ?」
リヴァイ「疲れているからな」
ハンジ「余計に疲れそうだけど」
リヴァイ「そうでもねぇ」
ハンジ「……ならいいけど」
〆
505 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:44:36 1drY18QI
【発散】
チャポーンッ
ハンジ「あ゙ー気持ちいいー」
リヴァイ「おっさんか」
ハンジ「いやぁ、入ると気持ちいいよねー。入るまでが面倒だけど」
リヴァイ「面倒臭がるな」
ハンジ「結局私も洗っちゃってたけど大丈夫?」
506 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:45:17 1drY18QI
リヴァイ「何がだ」
ハンジ「何度も言ってるけど疲れてるのに洗い物して更に疲れないのかってこと」
リヴァイ「あぁ……逆だ」
ハンジ「逆?」
リヴァイ「綺麗になっていくのは悪くない」
ハンジ「……妙な趣味をお持ちで」
リヴァイ「お前に言われたくねぇな」
〆
507 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:45:52 1drY18QI
【癒しタイム】
――リヴァイ自室――
ハンジ「さっぱりしたー」ポタポタ
リヴァイ「おい、髪」
ハンジ「あー、はいはい」スタスタ、ズイッ
リヴァイ「……チッ」ゴシゴシ
ハンジ「そういやなんでリヴァイの部屋なの?」
リヴァイ「……今からお前の部屋を掃除するわけにはいかねぇだろ。何時だと思ってやがる」ゴシゴシ
ハンジ「みんなが寝静まってる時刻だね」
リヴァイ「そういうことだ」カタッ
ハンジ「クシ……髪梳かしてもくれるんだ」
リヴァイ「おとなしくしてろよ」スッ
508 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/25(日) 22:46:55 1drY18QI
ハンジ「なんか削がれるみたいだな」
リヴァイ「……」スッ、スッ、スッ…カタッ
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「終わった」ポスッ ←髪に顔埋めた
ハンジ「わっ」ズシッ
リヴァイ「……ふぅ」
ハンジ「本当にお疲れだねぇ」
リヴァイ「……まぁな」
ハンジ「抱き締めて慰めてあげたいんだけどなー」
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「ふふっ」クルッ、ギュッ
リヴァイ「…………」ギュッ
〆
512 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/29(木) 23:44:02 ZJWh./kI
【相手を想う】
リヴァイ「……」ギュッ
ハンジ「ん……」
リヴァイ「……」ナデナデ
ハンジ「リヴァイ……何があったの?」
リヴァイ「…………いつもどおりのことをネチネチ腐ったようにしつこくされただけだ」
ハンジ「……そう、お疲れ様」ギュッ
リヴァイ「ああ……」ギュゥ…
ハンジ「…………」ポンポンッ
ハンジ(何か言いたくないくらい酷いことを言われたのかな……)
リヴァイ「……」スリッ
ハンジ「……」ギュゥ
ハンジ(あんまり疲れなんて見せないのに……中央のくそ野郎共め! ぶちのめしてやりたい!)ギュゥゥゥ
513 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/29(木) 23:44:51 ZJWh./kI
リヴァイ「…………ハンジ」
ハンジ(あいつら口からくそみたいなことしか言わないんだよ! リヴァイに何言いやがったんだ!)ギュゥゥゥ
リヴァイ「おい、少し緩めろ」
ハンジ「はっ!?」スッ
リヴァイ「どうした」
ハンジ「少し考え事を……」
リヴァイ「……豚野郎共に会うだけでも疲れる。大したことを言われなくてもな」
ハンジ「うん」
リヴァイ「お前が気にするようなことは何もない」ポンポンッ
ハンジ「……分かったよ」
リヴァイ「ならいい」ナデナデ
ハンジ「…………」ギュゥ
ハンジ(…………私の事で、何か言われたんだね)
〆
514 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/29(木) 23:47:04 ZJWh./kI
【庇う】
コンコンッガチャッ
ハンジ「やぁ、エルヴィン入るよ」
エルヴィン「返事を待ってくれるとありがたいがな。どうした?」
ハンジ「まず始めに出張お疲れ様」
エルヴィン「ああ」
ハンジ「今回は私が話題の中心だったようなのに行けなくて残念だったよ」
エルヴィン「いや、特に君の話題が中心だったことはないが」
ハンジ「おや? そうかい? そんなはずはないんだけどな?」ジッ
エルヴィン「何を以てそう思うんだ?」
ハンジ「……勘だけど」
エルヴィン「勘、か。残念だが本当に何もなかったんだよ」
515 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/29(木) 23:47:44 ZJWh./kI
ハンジ「…………」ジッ
エルヴィン「……」ニッコリ
ハンジ「……リヴァイが疲れてた」
エルヴィン「リヴァイも疲れることだってあるだろう」
ハンジ「あの人は自分の事より誰かが貶される事の方がきっとツラく感じるはずだ」
エルヴィン「そうかもしれんな」
ハンジ「だから」
エルヴィン「だからと言って君が関係することとは限らんだろう?」
ハンジ「……」
エルヴィン「中央に行けば体力的にも疲れるものだ。気にするようなことではないさ」
ハンジ「…………ふぅ」
エルヴィン「?」
ハンジ「頭に少し血が上っていたみたいだ」
516 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/29(木) 23:48:19 ZJWh./kI
エルヴィン「そうだな。落ち着いたのたのなら良かった」
ハンジ「エルヴィンも仲間思いで、何かあったかなんて言うような人じゃなかったね。私は馬鹿だった」
エルヴィン「……ハン――」
ハンジ「すまなかったね、エルヴィン。血が上っていたとはいえ、
貴方が告げ口をするような人だと言ってしまったようなものだ。本当に、私は馬鹿だった」ハァァー
ハンジ「追求しても仕方のないことだと今更ながら理解した。
引き下がるよ。私が同じ目にあったら同じことをするからね。追求なんてまったく野暮だった」スタスタ
――ガチャッ
ハンジ「……本当にごめん。ありがとう」
……パタンッ
エルヴィン「…………」
エルヴィン「聡すぎるというのも難儀なものだな……」
〆
517 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/29(木) 23:54:29 ZJWh./kI
【ご招待】
ハンジ「ナナバー!! 誕生日おめでとう!!」
ナナバ「ああ、ありがとう」
ハンジ「今夜は呑むよ!」
ナナバ「どこで呑むんだい?」
ハンジ「リヴァイの部屋」
ナナバ「リヴァイの?」
ハンジ「片付けが楽ちん」
ナナバ「……ちょっとリヴァイが可哀想になった」
ハンジ「リヴァイも了承したし、ちゃんと片付けも手伝うよ」
ナナバ「そう。で、何時?」
ハンジ「迎えが行くから部屋で待ってて」
ナナバ「迎え?」
〆
518 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/29(木) 23:57:19 ZJWh./kI
【堪えきれない】
――夕方――
ミケ「迎えに来たぞ」
ナナバ「迎えはミケなのか。いったいなんなの?」
ミケ「来てからのお楽しみだ」
ナナバ「なんか怖い」
ミケ「いや……ぶふっ、怖くはないと思うが」
ナナバ「今、なんで噴き出したの?」
ミケ「くっ、行けば分かる」クックックッ…
ナナバ「?? まぁ、なんか楽しそうだからいいか」
〆
519 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/30(金) 00:00:11 PWagLd1k
【さぁ、どうぞ】
ハンジ「ハッピーバースデー!! お嬢様ぁー!!」
リヴァイ「……」
エルヴィン「おめでとう、お嬢様?」
ナナバ「……」
ハンジ「反応が薄い!!」
ナナバ「いや、驚くやら呆れるやらで声も出なかっただけだよ。あんたらなんて格好してんだ」
520 : ◆uSEt4QqJNo :2017/06/30(金) 00:00:51 PWagLd1k
メイドハンジ「今日はナナバの誕生日だからね。ご奉仕するよ!」
執事リヴァイ「……とりあえず、座れ」
ナナバ「テンション高いメイドに、命令口調の執事、そして」
エルヴィン「さぁ、どうぞ、ナナバお嬢様」ニッコリ ←椅子を引いてる
ナナバ「胡散臭い笑顔の執事か」
ミケ「エルヴィンは面白がって参加している……席までご案内致します。お手をどうぞ、お嬢様」スッ
ナナバ「ミケ、あんたも面白がってるだろ」
〆
523 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:06:09 AKMyRqVw
【やる気満々】
――数日前のエルヴィン執務室――
ハンジ『もうすぐナナバの誕生日だ』バターンッ!
リヴァイ『……ああ、そうだったな』
ハンジ『彼女にはお世話になっている』
リヴァイ『あいつには迷惑もかけられた』
ハンジ『私達も迷惑かけてるじゃん』
リヴァイ『そうだな、いつもお前が世話になっていたな。礼はしねぇとな』
ハンジ『なんか納得しづらいけどいいや。でね、こんなのどうかと思って』サッ
リヴァイ『それは……』
ハンジ『罰として使ったものだけどいいかなって』
524 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:07:57 AKMyRqVw
リヴァイ『…………お前、それを、まさか』
ハンジ『? あ! いやいやいやいや! メイド服は私だよ! リヴァイはこっち、執事服』スッ
リヴァイ『そうか……』ホッ
ハンジ『んで、ナナバをお嬢様扱いで――』
エルヴィン『ほう、面白そうだな。その服は俺のもあるのか?』
ハンジ『用意できるよ! ミケのも用意しよう!』
リヴァイ『ミケのやつここにいねぇのに巻き込まれたな』
―――
――
―
ハンジ「――と、いうわけさ☆」
ナナバ「エルヴィン、ノリがよすぎだろ」
〆
525 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:10:52 AKMyRqVw
【プレゼントです】
ハンジ「さて、お酒の前に美味しいお茶を飲もうか。リヴァイ」
リヴァイ「ん」カチャカチャ
ナナバ「あ、ありがとう……」
ハンジ「リヴァイ、ちゃんと言わないと」
リヴァイ「…………どうぞ、お嬢様」カチャッ
ナナバ「ぐっ」ゾワッ
ハンジ「よくできましたー」
ナナバ「ハンジ、リヴァイはいつもどおりでいいから」ゾワゾワ
ハンジ「ええープレゼントなのに」
ナナバ「いや、プレゼントになってないから」
〆
526 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:11:59 AKMyRqVw
【利益<不利益】
リヴァイ「全く、何故俺がここまでしなきゃならねぇんだ」
エルヴィン「服には言及しないのか?」クスッ
リヴァイ「別にこだわりはない」
ミケ「そういやお前、置いてある服をてきとうに着るな。夜会なんかで用意されてる服は疑問も持たずに着るし」
リヴァイ「余程妙なものでなければどうでもいい。……あと汚れていなければ」
エルヴィン「無頓着だな」
ハンジ「おーい! 執事さん達ー! そろそろ呑むよー!!」
リヴァイ「やっと呑めるか」
ミケ「……今度の夜会の衣装、少し考えるか?」
エルヴィン「楽しそうだが機嫌を損ねるとしばらく出てくれなくなるからな」
〆
527 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:14:58 AKMyRqVw
【もとより】
ハンジ「うー……」ユラユラ
リヴァイ「眠くなったか」
ハンジ「んー……リヴァイ膝貸してー」ポスッ
リヴァイ「おい、まだ許可してねぇ……」
ハンジ「」スヤァ…
リヴァイ「…………」
ナナバ「あらら、ハンジ寝ちゃったね」
ミケ「結構飲んだからな」
エルヴィン「少し仕事が忙しかったらしいしな」
ナナバ「そうなんだ」
エルヴィン「ああ。だが、ナナバを喜ばせたいと張り切って急いで終わらせたようだ。疲れが出たんだろう」
528 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:15:41 AKMyRqVw
ナナバ「そう……」ナデ…
ハンジ「……んふっ」スヤスヤ
リヴァイ「人の膝の上で気持ち良さげにしやがって」ムニッ ←頬摘み
ハンジ「んん」シワッ
リヴァイ「…………」ナデ…
ナナバ「……」
リヴァイ「…………」ナデナデ
ハンジ「んふふっ……」スースー
リヴァイ「…………」ナデナデ
ナナバ「……人の誕生会でイチャイチャして。いったい誰の執事なんだか」
ミケ「ハンジ専用だな」
エルヴィン「身の回りの世話をよくしているしな」
ナナバ「そういやそうだった」
〆
529 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:16:33 AKMyRqVw
【寝惚けた朝】
――早朝――
ハンジ「んー……リヴァイおはよー」ボー
リヴァイ「ああ」
ハンジ「もう着替えてんだ。早いねー。私も着替えなきゃ」モソモソ
リヴァイ「茶でも用意しておいてやる」
ハンジ「んーありがとう」モソモソ
530 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/02(日) 23:17:08 AKMyRqVw
―――
――
―
ハンジ「改めておはよー」スタスタ
リヴァイ「ああ……っ!? お前、忘れるにも程があるぞ」
ハンジ「? 何が?」
リヴァイ「……ズボンを履け」
ハンジ「おや?」←ズボンだけ履いてない
〆
533 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:41:30 EfmhUj7k
【先を読む】
ハンジ「ふぅ、やっと落ち着いたね。休憩しようか」
モブリット「そうですね。お茶でも淹れますよ」
ハンジ「うん、頼むよ」
ニファ「やっと書類が片付きましたね」
ハンジ「いろいろと雑務が重なってしまったからね。
書類が後回しになってしまった。みんな頑張ってくれてありがとうね」
ニファ「いえいえ」
モブリット「お茶、お持ちしましたよ。みんなもほら」
ケイジ「お、ありがとう」
ゴーグル「モブリットありがとう」
ハンジ「ありがとう。みんな、お茶飲んだら今日はもう上がっていいからね」
534 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:42:15 EfmhUj7k
ハンジ班「「「「はい」」」」
ハンジ「はぁ、紅茶飲むと落ち着くねぇ……あ、そうだ」
ハンジ「ねぇ、モブリット」ヒソッ
モブリット「はい?」
ハンジ「急ぎではないけどまた例のアレ(リヴァイの肖像画)、描いてもらえるかな?」ヒソッ
モブリット「あぁ……アレならもう描いてますから後でお渡ししますよ」ヒソッ
ハンジ「えっ」
モブリット「ちなみにリヴァイ兵長には既にお渡ししています」
ハンジ「えっ」
モブリット「そろそろかなーと思ったので」
ハンジ「……結構忙しかったのにいつの間に」
〆
535 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:42:52 EfmhUj7k
【強さ】
*紫陽花*シオシオ…
ハンジ「あ、紫陽花(あじさい)が萎びてる」
リヴァイ「最近雨が降ってねぇからな」
ハンジ「土が乾いちゃってるんだね。もうそろそろ雨が多くなると思うんだけど」
リヴァイ「それまでに枯れたら枯れた時だな」
ハンジ「自然は厳しいねぇ」
――数日後――
ザアァァァ……
ハンジ「雨が降ってる」
リヴァイ「ああ」
536 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:43:32 EfmhUj7k
ハンジ「最近雨が増えたね」
リヴァイ「そんな時期だからな」
ハンジ「あ」
リヴァイ「どうした」
ハンジ「紫陽花が生き生きしている……」
*紫陽花*ツヤツヤ
リヴァイ「葉も花も萎びて垂れ下がってたよな?」
ハンジ「うん。葉もいくつか枯れかけてた」
リヴァイハンジ「「…………」」
*紫陽花*ピカピカ
ハンジ「植物って強いねぇ」
リヴァイ「……そうだな」
〆
537 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:44:34 EfmhUj7k
【こいつは許さない】
ハンジ「おー、今日は晴れたね」
リヴァイ「貴重な晴れ間だ。洗濯をする」
ハンジ「はは、リヴァイらしい」
リヴァイ「てめぇもやれ。溜まってんだろうが」
ハンジ「いーい天気だ! これは研究日和!」
リヴァイ「机にかじりつくのは雨の日でもできる」
ハンジ「いやいや、気分が……あれ? あれってミントじゃない?」
リヴァイ「!? いつの間にこんなに増えやがったんだ」
ハンジ「雨で引き抜くこともできなかったからね。あと雨で元気になっちゃったんだね、植物って強いねぇ」
リヴァイ「チッ、手伝え」
ハンジ「はーい」
〆
538 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:46:30 EfmhUj7k
【多分どうにかする】
ハンジ「また雨だね」
リヴァイ「この時期は多いな」
ハンジ「古くて特殊で珍しいとある文献にこんな話があったんだけどね」
リヴァイ「長ったらしく言ってやがるがそれ禁書だな?」
ハンジ「ある男女が結婚したんだけれどお互いに夢中になりすぎて与えられた仕事を放棄しちゃってさ」
リヴァイ「……」
ハンジ「みんなからの苦情を聞いた神様が怒って二人を引き離したんだって。
二人の間には大きな川があって、会うことができなくなってしまった」
リヴァイ「仕事をしなかったのは悪ぃが重い罰だな」
ハンジ「そうだね。それだけ大事な仕事だったのかもね。
神様も二人があまりにも悲しんでいるのを見て、年に一度だけ会うことを許したんだ」
リヴァイ「ほう?」
ハンジ「 でもその日に雨が降ると二人の間にある川を渡れなくなって会えなくなるんだ」
539 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:47:12 EfmhUj7k
リヴァイ「……」
ハンジ「その年に一度って日が今日らしい」
リヴァイ「じゃあ、会えねぇのか」
ハンジ「そうだねぇ。雨でも会わせてあげればいいのにね」
リヴァイ「……お前なら無理矢理にでも渡ってきそうだな」
ハンジ「あはは! あなたなら立体機動で翔んできそうだ」
リヴァイ「アンカーを打ち込む場所がねぇだろ」
ハンジ「うーむ、流木を使うとか?」
リヴァイ「流木を釣ることになるだろうな」
ハンジ「そうか。というか立体機動を使わずにその流木を使って渡ってきそうだね」
リヴァイ「そもそも仕事を放棄しねぇけどな」
ハンジ「それを言っちゃおしまいだよ」アハハ!
〆
540 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:47:48 EfmhUj7k
【どうなのでしょう?】
――ヒストリア女王との謁見前――
ハンジ「エレンは本当になんで一人で」
ハンジ「“進撃の巨人”」キリッ
ハンジ「とかやってたんだろう?」
リヴァイ「……まだ言ってやがるのか」
ハンジ「だって本当に分からないんだもの」
リヴァイ「もう忘れてやれ」
541 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/07(金) 21:48:19 EfmhUj7k
ハンジ「あ! そういやリヴァイは分かってるんだよね?」
リヴァイ「……」
ハンジ「もしかしてリヴァイにも“そういう時期”ってのがあったの?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「ねぇ、どうなの?」
リヴァイ「………………」
ハンジ「ねぇねぇ、どうなのさ」
リヴァイ「うるせぇ黙れクソメガネ」
〆
544 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:25:57 tld3IM1Q
【猪突猛進】
ハンジ「あぁあぁー、あづーい」
モブリット「そうですね、今日はまた一段と暑いですね」
ハンジ「もうやだー、水着で仕事していい?」
モブリット「ダメに決まってるでしょう」
ハンジ「んじゃ、下着」
モブリット「もっとダメでしょうが」
ハンジ「皮剥いだら涼しいかなぁ」
モブリット「怖いこと言わないでください。痛いだけですよ」
リヴァイ「ハンジはいるか?」
ハンジ「あーリヴァイ……うわっ、きっちりヒラヒラまで巻いてやがる。暑苦しっ」
545 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:26:28 tld3IM1Q
リヴァイ「いきなりなんだ」
モブリット「すみません、兵長。暑くておかしくなってるんです」
リヴァイ「あぁ……井戸の水でも被ってくりゃいいだろ」
ハンジ「その手があったか!」ガタッ!
モブリット「あ、ちょっと、ハンジ分隊長!! 井戸の水をすぐに被っちゃダメですよー!?」
ダダダダダダ…
モブリット「…………」
リヴァイ「…………」
モブリット「リヴァイ兵長」
リヴァイ「……様子を見てくる」
モブリット「お願いします」
〆
546 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:27:02 tld3IM1Q
【乱心】
ハンジ「井戸、井戸ー! よっしゃあ!」ガラガラッ
リヴァイ「おい、待て」
ハンジ「うりゃあ!」
ザバァァァ!!
ハンジ「ひょええぇぇ!!? 冷てぇぇ!!」
リヴァイ「馬鹿が。井戸の水をすぐ被るやつがあるか」
ハンジ「し、心臓が止まるかと思った」
リヴァイ「川の水でさえ慣れるまで冷てぇってのに」
ハンジ「ああ! そうだ! 川に行こう、川に!」
リヴァイ「井戸で我慢しろ」
〆
547 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:27:43 tld3IM1Q
【大事なことなので】
リヴァイ「着替えも拭くもんも持たずに水を被るんじゃねぇよ」パサッ
ハンジ「わっぷ。いやぁ、乾くまでこのままでいた方が気化熱で涼しくなるかなって」
リヴァイ「そのまま書類や資料だらけの部屋で仕事をするつもりか」ゴシゴシ
ハンジ「……へにゃへにゃのべしゃべしゃになるね」
リヴァイ「さっさと拭いて着替えてこい」ペシッ
ハンジ「って。またすぐ暑くなっちゃうしなぁ」ワシワシ
リヴァイ「少しは我慢しろ」
ハンジ「やっぱり水着で仕事しちゃだめかなぁ」
リヴァイ「やめろ」
ハンジ「えぇー」
リヴァイ「やめろ」
〆
548 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:28:21 tld3IM1Q
【イチャイチャしたかった】
――休日――
ハンジ「あー」ゴロゴロー
リヴァイ「……」
ハンジ「暇だねー」ゴロゴロー
リヴァイ「ごろごろするな」
ハンジ「えー? んじゃリヴァイの肩に乗っかってやろう」ボスッ
リヴァイ「……」
ハンジ「へへー」ニコォ
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「ん……」
リヴァイ「……」チュッ…
ハンジ「んん」
549 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:28:51 tld3IM1Q
リヴァイ「……」
ハンジ「……ん」チュッ、チュッ
リヴァイ「……」チュッ
ハンジ「ふふっ」クスクス
リヴァイ「……」チュッ…
ハンジ「ふふ、ちょっと、ねぇ」クスクス
リヴァイ「……」グッ
ハンジ「ん?」トサッ
リヴァイ「……」ゴソゴソ…
ハンジ「んんん?」
リヴァイ「……」ヌガシヌガシ
ハンジ「ん……っておいおいおい! 何してやがる!」ガッ!
リヴァイ「ナニしようとしてる」
550 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:29:27 tld3IM1Q
ハンジ「おっさん、ふざけんな。真っ昼間だってんだ!」
リヴァイ「ヤったこともあるだろ」
ハンジ「そ、そりゃあるけど、基本昼間にすることじゃないでしょうが」
リヴァイ「今暇なんだろ」
ハンジ「暇潰しにすることでもねぇよ」
リヴァイ「暇潰しのつもりもねぇが」
ハンジ「じゃあなんだよ」
リヴァイ「…………お前が笑って誘うのが悪い」
ハンジ「さ、誘った訳じゃないんだけど……」
リヴァイ「どう見てもそうとしか思えねぇが?」
ハンジ「いや、その、なんというかさ」
リヴァイ「?」
ハンジ「~~っ!/// とにかく、“それ”は夜まで待って」
〆
551 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:29:59 tld3IM1Q
【ハンジ終了のお知らせ】
――ハンジ研究室――
リヴァイ「おい、ハンジ。いい加減に……」ガチャッ
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」フゥー
ハンジ「……」スースー
リヴァイ「部屋に戻る体力くらい残しておけ」ナデ…
ハンジ「……」スースー
リヴァイ「……」ヒョイッ ←抱えた
ハンジ「……」スースー…ニヤッ
リヴァイ「…………」
552 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/11(火) 00:30:42 tld3IM1Q
ハンジ「……」スースー
リヴァイ「……」フゥー
リヴァイ(くだらねぇことしやがって)
ハンジ「……」スースー…ニヨニヨ
リヴァイ(寝たふりがバレバレじゃねぇか)
ハンジ「……」スースー
リヴァイ「……」
リヴァイ(まぁいい。騙されておいてやる)スタスタ
ハンジ「!」スースー…ニマニマ
リヴァイ(……部屋に着くまではな)
ハンジ「……」スースー
〆
555 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:41:13 dzZzY976
【強い風】
ハンジ「あー、雨降ってきたね」
リヴァイ「お前が本屋で悩みすぎるからだ」
ハンジ「買いたいものが沢山あってさー。でも懐の事情が厳しくてね、悩まざるを得なかったんだ」
リヴァイ「さっさと帰るぞ」
ハンジ「はいはい。傘持ってきてて良かったね」バサッ
リヴァイ「ああ。だが風が強い。気をつけろよ」バサッ
ビュオォォォ!!
ハンジ「おわっ!?」バンッ!
リヴァイ「言わんこっちゃねぇな」
ハンジ「あちゃあー壊れちゃった。リヴァイのに入れてよ」ヒョイッ
556 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:41:43 dzZzY976
リヴァイ「おい、お前が持つのか」
ハンジ「だって」
リヴァイ「……いい、言うな。今度こそちゃんと気をつけろよ」
ハンジ「はーい。だけど相合い傘だなんてあまりしないよね」パシャ、パシャ
リヴァイ「濡れるしな」パシャ、パシャ
ハンジ「まぁ、頭が守れれば御の字かな」
リヴァイ「頭だけか」
ビュオォォォ!!
ハンジ「うわぁ!?」バンッ!
リヴァイ「…………おい」
ハンジ「あは、あはははは。壊れちゃった……」
〆
557 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:42:39 dzZzY976
【借りられない理由】
リヴァイ「全く、お前の所為でびしょ濡れだ」ポタポタ…
ハンジ「たまには雨に打たれるのもいいだろ?」ポタポタ
リヴァイ「打たれてぇならもう一度外にいってこい。なんなら叩き出してやる」
ハンジ「いやいや、もう十分に服が雨を吸い込んでるからいいよ」
リヴァイ「早く着替えねぇと風邪を引く」
ハンジ「着替えあったかなー」
リヴァイ「おい」
ハンジ「大丈夫大丈夫。いざとなったらリヴァイの服があるじゃないか」
リヴァイ「ふざけるな」
ハンジ「ふざけてないんだけどな」
558 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:43:14 dzZzY976
リヴァイ「……ナナバにでも借りてこい」
ハンジ「えー、リヴァイのダメなの?」
リヴァイ「クソが。サイズを考えろ」
ハンジ「上着だけならなんとかなるんじゃない?」
リヴァイ「ならねぇよ。いいから借りてこい」
ハンジ「もうマッパでリヴァイの部屋にいればいいじゃん」
リヴァイ「お前、恥じらいはどこに捨ててきた」
ハンジ「マッパだけどシーツを巻く予定だよ」
リヴァイ「何故そんなにナナバから借りたくねぇんだ」
ハンジ「……この間借りたら破いちゃって」
リヴァイ「この、クソメガネ」ハァァー
〆
559 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:43:58 dzZzY976
【周知の事実】
ハンジ「うーわー、今日は凶悪なくらい良い天気だね。太陽がギラギラしてるよ」
リヴァイ「色々と干せるな」
ハンジ「うん、すぐそっちに考えがいっちゃうところが家庭的だね」
リヴァイ「とりあえず洗濯物と布団を出せ」
ハンジ「何故汚れ物を溜めていると、布団をずっと干していないと知っている」
リヴァイ「知らねぇ奴を探す方が苦労するんじゃねぇか?」
〆
560 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:44:29 dzZzY976
【冷やす方法】
リヴァイ「干したものを回収するだけで暑いな」ドサッ
ハンジ「わーい! 干したての布団だぁー!!」
リヴァイ「おい、よせ」
ポフッ!
ハンジ「――あっつ!? なんだこれ!? 温かすぎる!!」
リヴァイ「当たり前だ。少し冷えるまで待て」
ハンジ「夏に干したての布団は凶器だね。くっそ暑い」
561 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:45:04 dzZzY976
リヴァイ「チッ、せっかく干した布団が汗で湿るだろうが」
ハンジ「これ日が沈むまで干してたらいいんじゃないの?」
リヴァイ「夕立ちにあったら目も当てられん。そして干しすぎれば日に焼ける」
ハンジ「あーなんか日に焼けるって前にも言ってたね。しかしこんなに熱々だと冷えるのに時間がかかりそうだ」
リヴァイ「寝るのは夜だ。問題ない」
ハンジ「ふかふかの今、飛び込みたかったんだけど……そうだ!」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「水をかけたらすぐ冷えるよ」
リヴァイ「本気で言っているなら今すぐ川に飛び込んで頭を冷やしてこい」
〆
562 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:45:45 dzZzY976
【近くにはいる】
ハンジ「あっついねー、今日は熱帯夜だねー」ゴロン
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「くっついて寝ると死にそう」ゴロン
リヴァイ「なら近づくな」
ハンジ「だってベッド狭いし」
リヴァイ「1人で寝た方がいいんじゃねぇか?」
ハンジ「まぁ、確かにこんな日はねぇ」
リヴァイ「……」ギシッ
563 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:46:20 dzZzY976
ハンジ「……どこ行くの?」
リヴァイ「椅子で寝る」ガガガ……ガタッ ←椅子をベッドに寄せた
ハンジ「ええー?」
リヴァイ「接地面が少ねぇから暑さが少しはマシだ」
ハンジ「なるほど、私もそうしよっかな」ガバッ
リヴァイ「お前はやめておけ」
ハンジ「壁外や研究に勤しんでる時なんかは椅子や床で寝たりするから大丈夫だよ。隣、失礼するよ」ガガガ、ガタッ
リヴァイ「床は問題だ。いや、研究に没頭した挙げ句の椅子も問題だが」
ハンジ「まぁまぁ。寝よ寝よ」ポフッ
リヴァイ「……こっちに頭寄せてきつくねぇのか」
564 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/14(金) 22:47:04 dzZzY976
ハンジ「枕は欲しいなーっと思って」
リヴァイ「暑いだろ」
ハンジ「接地面は少ないからマシだよ」
リヴァイ「まぁ……確かにな」トンッ ←寄せた
ハンジ「おや? リヴァイも枕が欲しかったのかな?」
リヴァイ「多分な」
ハンジ「ふふっ、そんじゃおやすみ」
リヴァイ「……ああ」
〆
567 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:10:37 29At64T2
【優しさ厳しさ】
リヴァイ「おい、ハンジ」
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「メガネ」
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「クソメガネ!」ガッ!
ハンジ「……あ、リヴァイ」
リヴァイ「いつまで引きこもっていやがる」
ハンジ「もうすぐ終わるよ」
リヴァイ「もうすぐ、な。そりゃ何十時間後の話だ?」
ハンジ「時間じゃなくて日かな?」
リヴァイ「ふざけられる余裕があるなら上等だ。まず飯を食え」
568 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:11:11 29At64T2
ハンジ「んー……抵抗しても無駄っぽいね」
リヴァイ「少しは学習したか。さっさと動け」
ハンジ「何日も引きこもってたのに厳しいねぇ」ガタッ
リヴァイ「飯はそこだ」
ハンジ「ありゃ? 持ってきてくれたんだ」
リヴァイ「食堂に着く前に空腹を思い出して倒れるだろうが」
ハンジ「そんなことあったっけ?」
リヴァイ「何度もな」
ハンジ「そっかー。ありがとうね。いただきまーす」
リヴァイ「本当はこんな薄汚ぇ……いや、汚ぇ部屋で食わせたくはねぇんだが」
ハンジ「何も言い直さなくても」ムシャムシャ
リヴァイ「食ったら掃除だな」
ハンジ「ええ……優しいんだか厳しいんだか分からないなぁ」ムシャムシャ
〆
569 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:12:20 29At64T2
【準備万端】
ハンジ「うへぇ……真夏に掃除とか正気の沙汰じゃないよ」
リヴァイ「うるせぇ、真夏にこれだけ汚す奴が悪い」
ハンジ「これ死んじゃうよ。暑さで死んじゃう」
リヴァイ「飯食ったから大丈夫だろ」
ハンジ「答えになってねぇしすげぇ適当だな。もう、何だよこの散らかり具合」ガラガラッ
リヴァイ「言ったそばから散らかすな。お前がやったんだろうが。クソ面倒臭ぇ」
ハンジ「だから私も手伝ってるじゃん」
リヴァイ「散らかしておいて図々しいな。大体お前が主導でやるべきだろうが。手伝いで済ませるな」
ハンジ「あっ、汗が床に落ちた。掃除してんだか汚してんだか分かんないね」
570 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:12:50 29At64T2
リヴァイ「落とすな」バサッ
ハンジ「無茶をってうわっ!? タオル?」
リヴァイ「それで拭いておけ」
ハンジ「用意がいいねぇ」フキフキ
リヴァイ「まぁな」
ハンジ「おお?」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「見て、タオルがすっげぇ黒い」ケラケラ
リヴァイ「……風呂も用意している」
ハンジ「へぇー! マジで用意いいね!」
リヴァイ「お前を相手にしていたら誰でもそうなる」ゲンナリ
〆
571 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:13:31 29At64T2
【言っても無駄】
チャポーンッ
ハンジ「ほぅー……久しぶりのお風呂は気持ちいいねぇ」
リヴァイ「このくそ暑いのに何日も風呂に入らねぇなんざ狂気の沙汰だな」ワシャワシヤ
ハンジ「水浴びくらいはしてたけどね」
リヴァイ「服着たままか?」ザバー
ハンジ「ぷはっ、あはは……たまにだよ。すぐ乾くし」
リヴァイ「汚れメガネが」ワシャワシヤ
ハンジ「うん。メガネも汚れてるね」
リヴァイ「もういい黙れ」
ハンジ「そういえばさっき思いついたんだけどさ」
リヴァイ「……」
〆
572 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:14:12 29At64T2
【世話と愛情】
ハンジ「はぁぁ、至れり尽くせりだねぇ」
リヴァイ「身体くらいてめぇで洗え」ゴシゴシ
ハンジ「いやもう、引きこもりのあとすぐ掃除だし疲れちゃって」
リヴァイ「ほとんど俺がやっただろうが」
ハンジ「そうだけど……それでも洗ってくれるんだねぇ」ニコニコ
リヴァイ「お前は雑だからな」
573 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:15:09 29At64T2
ハンジ「あなたが洗ってくれるの好きなんだよね」
リヴァイ「……」ゴシゴシ
ハンジ「なんかね、リヴァイってば私のこと好きなんだなーって感じてさ」フフッ
リヴァイ「…………」ガシガシッ!
ハンジ「いたっ!? いたたたたた!! ちょっと! 皮膚が剥ける!!」
リヴァイ「うるせぇ、剥けろ」ガシガシッ
ハンジ「照れ隠しが乱暴だし痛いよ! いたたたたた!」
〆
574 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:18:21 29At64T2
【愛し方】
ハンジ「フルコース終わったー!!」ボフッ
リヴァイ「ベッドに飛び込むなと何度言った。埃が舞う」
ハンジ「ふへへへ」
リヴァイ「何笑ってやがる」
ハンジ「お日様の匂いがするー。干しててくれたんだね」
リヴァイ「当たり前だ」
ハンジ「まぁ、お日様の匂いって実はダニの」
リヴァイ「やめろ。黙って寝ろ」
ハンジ「ふふっ」
リヴァイ「さっきから何を笑ってやがるんだ」
575 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/18(火) 00:19:04 29At64T2
ハンジ「うん、なんかね、沢山いろんなこと用意してくれてやってくれてさ」ウトウト
リヴァイ「お前が全て放棄するからな」
ハンジ「うん、それがさ、リヴァイからの愛だなーって凄く感じてね」トロンッ
リヴァイ「……」
ハンジ「ふふっ、愛されてて嬉しいなぁ……ありが……とう……ね……」スゥー…
リヴァイ「…………」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「……」ナデ…
ハンジ「」スースー
リヴァイ「…………当たり前だ」ナデナデ
ハンジ「」スヤスヤ
〆
578 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:05:09 sxxudl7c
【秘密の珍しいもの】
――中央――
ハンジ「仕事、早く終わったね。この時間ならアレ食べられるかも」
リヴァイ「アレ?」
ハンジ「中央の、しかもこの時期は希少なものだよ」
リヴァイ「なら高ぇんじゃねぇか?」
ハンジ「大丈夫。突然の出張で臨時収入があるよ」
リヴァイ「あぁ……」
579 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:05:49 sxxudl7c
ハンジ「あ、ここだよ」
店員「いらっしゃいませ。何名様ですか?」
ハンジ「二人です」
店員「こちらへどうぞ」
ハンジ「はい」
リヴァイ「で、ハンジよ」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「その希少なアレとはなんだ?」
ハンジ「ふふふー、来てからのお楽しみだよ」
〆
580 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:06:29 sxxudl7c
【冷え冷え】
店員「お待たせ致しました」コトッ
リヴァイ「これは……」
ハンジ「夏には珍しいだろ?」
リヴァイ「氷か」
ハンジ「そう、かき氷だよ。冬に出来た氷を氷室に保存するんだ。夏まで持つんだから凄いよね。さ、食べよう」
リヴァイ「……」シャクッ…
ハンジ「ん~、冷たいねぇ」
581 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:07:45 sxxudl7c
リヴァイ「甘ぇ」
ハンジ「贅沢にもシロップがかけられてるんだよ。美味しいし身体も冷えていいよね」
リヴァイ「……」シャクシャク
ハンジ「あ、あんまり早く食べたり一気に食べたりしたら」
リヴァイ「……」シワー
ハンジ「頭痛くなるよ」
リヴァイ「痛ぇ」キーン
ハンジ「あはは! これを食べた人でそうなる人が多いみたいだよ。それも楽しみ方のひとつかもね」クスクス
リヴァイ「嫌な楽しみ方だな」シャクッ
〆
582 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:08:23 sxxudl7c
【見たい店】
ハンジ「まだ時間もあることだしお店を見て回ろうか?」
リヴァイ「本屋ばかり見て回るなよ」
ハンジ「私にそれを言う?」
リヴァイ「言わなきゃ本気で本屋だけになるだろうが」
ハンジ「ちゃんと掃除道具も見るって」
リヴァイ「そこも見るが紅茶屋もだ」
ハンジ「私よりリヴァイの方が見るお店多いよね」
〆
583 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:09:13 sxxudl7c
【好きなもの】
――ガヤガヤガヤ……
ハンジ「わっ、今日ってお祭りだっけ?」
リヴァイ「みてぇだな」
ハンジ「仕事の予定ばっかり見てたよ。でもラッキーだね」
リヴァイ「まぁ、そうだな」
ハンジ「いろんなお店が出てるねぇ。バザーもやってるんだね」キョロキョロ
リヴァイ「ハンジ、キョロキョロしすぎてはぐれるなよ」
ハンジ「大丈夫大丈夫。子供じゃないんだから」
リヴァイ「お前はたまにガキだ」
ハンジ「失礼だなー……でもちょっと言い返せない」
リヴァイ「だろうが」
584 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:10:08 sxxudl7c
ハンジ「あ、ほら。掃除道具があるよ」
リヴァイ「む」
ハンジ「箒も質が違うね、リヴァイ」
リヴァイ「……」ジー
ハンジ「めっちゃ見てる」
リヴァイ「…………」ジー
ハンジ「真剣に吟味してる」
リヴァイ「ふむ……」カタッ
ハンジ「……もっと悩む気だ。リヴァイも人のこと言えなくね?」
リヴァイ「…………」ジー
ハンジ「うーん、ただ待ってるのもつまんないし、なんか他に面白いもの無いかなぁ」キョロキョロ
ハンジ「おっ、あそこ本が並んでる」タッ
リヴァイ「…………」ジー
〆
585 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:10:53 sxxudl7c
【迷子の出会い】
ハンジ「おおー。いろいろ古い本が沢山あるなぁ」
ハンジ「これもいいなぁ。あ、これも」
ハンジ「あっちにも本屋がある」タッ
ハンジ「へー、こっちは学術書が多いね」
ハンジ「あ、あそこなんか変なの売ってる」タタッ
ハンジ「うはは! なんだこれ」ケラケラ
ハンジ「ねぇ、リヴァイ……」クルッ
――ガヤガヤガヤ……
ハンジ「…………」
ハンジ「やべっ、ここどこだ」
ハンジ「ええっと、掃除道具が売ってる所……」キョロキョロ
ハンジ「こんな路地にはなかったよなー」ヒョコッ
586 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:11:59 sxxudl7c
ーードンッ!
ハンジ「おわっ!?」ヨロッ
??「おっと、悪い。大丈夫か?」ガシッ
ハンジ「わっ、あ、ええ。大丈夫です」
男「悪ぃな。よそ見しちまってたもんでな」
ハンジ「いえ、こちらこそ。あ、この帽子、貴方のでは?」スッ
男「おう、ありがとうな。これがねぇと落ち着かねぇんだ」パンパンッ
ハンジ「いいえ、それじゃ……」
男「! やべぇ、隠れろ!」ガッ
ハンジ「へ?」
男「……チッ、まだ探してやがるのか」
ハンジ「あ、あの」
男「ん? おお、嬢ちゃん。悪ぃな、つい」
ハンジ「は、はぁ」
587 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/21(金) 23:12:38 sxxudl7c
男「いや、ちょいと仕事を抜け出して息抜き中でな」
ハンジ「あぁ、なるほど」
ケニー「おお、そうだ。俺ぁ、ケニーってんだがあんたは?」
ハンジ「えっ? あ、ハンジです」
ケニー「ハンジか。一人でぶらつくのもなんだ。ちょっと付き合わねぇか?」
ハンジ「はい?」
――――――――――――
リヴァイ「これにするか。おい、ハンジ……」クルッ
――ガヤガヤガヤ……
リヴァイ「……」
リヴァイ「…………チッ、しまった」
〆
591 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 22:54:35 BcuahGm2
【強引】
ケニー「あいつも行っちまったみてぇだからそろそろクソみてぇに辛気臭ぇ所から出るか」
ハンジ「あの、いくつか言いたいことがあるんですが」
ケニー「おう、なんだ? 嬢ちゃん」
ハンジ「まず、私は嬢ちゃんと呼ばれる程幼くないですよ」
ケニー「まぁ、確かにな。“アイツ”と似たような年齢だろうからついな」
ハンジ「あいつ?」
ケニー「いや、こっちの話だ。ハンジだったな。別にガキだとは思ってねぇから安心しろ」
ハンジ「はぁ……。あと、私は連れとはぐれて探している最中なので貴方に付き合うことはできません」
592 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 22:55:23 BcuahGm2
ケニー「そりゃあ丁度いいじゃねぇか。俺とでぇとしながら探しゃいいだろ」
ハンジ「でぇと……」
ケニー「そう、デートだでぇと」
ハンジ「いや、貴方のサボりに付き合う暇はありませんし他の男とデートなんてしてたら削がれます」
ケニー「削がれる? つーか連れって男か」
ハンジ「ええ」
ケニー「ほーう。お前さんのイイ人か」ニヤッ
ハンジ「……っ、まぁ」
ケニー「そうか。そりゃ早く見つけねぇとな。人手はあった方がいいぞ。手伝ってやる、行くぞ」グイッ
ハンジ「えっ? あ、ちょっと!」
〆
593 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 22:56:02 BcuahGm2
【迷惑をかける】
ケニー「おお? 見ろよ、ハンジ。なんだこれ」ガハハ
ハンジ「ケニーさん」
ケニー「さんもですますもいらねぇよ」
ハンジ「ケニー、人探し手伝ってくれるんじゃなかったの?」
ケニー「人探しの途中で遊んじゃ行けねぇ決まりなんてねぇだろ?」
ハンジ「そうだけど」
ケニー「いろいろかたっ苦しいことばっかでな。こうやってたまには羽伸ばさねぇと空から落っこちちまう」
ハンジ「……貴方を探してたあの白い服の女性は部下なの?」
ケニー「ああ。トラウテってんだが仕事が大好きな奴でな」
594 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 22:56:33 BcuahGm2
ハンジ「それなら今、困ってるんだろうね」
ケニー「かもな。慌ててるあいつも見ものだがな」ククッ
ハンジ「可哀想に……」
――――――――――――
モブリット『休んでください! ハンジ分隊長!!』
モブリット『生き急ぎすぎです! 分隊長!!』
――――――――――――
ハンジ「……いや、あれは仕事に没頭している時だし」ブツブツ
ケニー「なんか言ったか?」
ハンジ「いや、別に」
〆
595 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 22:58:03 BcuahGm2
【Enjoy】
ケニー「お、これはいい帽子だな」
ハンジ「だから人探し手伝ってくれよ、ケニー」
ケニー「探してるぞ。歩きながらたまに」
ハンジ「あのね……特徴も何も聞かないでどこの誰を探してるんだよ」
ケニー「おっと、そうだったな。で、どんな男だ? ハンジの男は」ニヤニヤ
ハンジ「興味本位で聞いてきてないかい?」
ケニー「まっさか! それぁ考えすぎだ」
ハンジ「……いいけどさ。黒髪で下半分刈上げてる背がこんくらいの人」
ケニー「ちっせぇな」
596 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 22:58:43 BcuahGm2
ハンジ「でも並外れて強いし誰より翔べるし」
ケニー「とぶ?」
ハンジ「!」ハッ!?
ハンジ(リヴァイって世間に名前が通ってるんだよね……知られない方がいいか……)
ハンジ「いや、足が速いんだよ。翔ぶように走るの」
ケニー「そうかい。しかしその背丈じゃ人に埋もれて探しづらそうだな」
ハンジ「行くところは大体わかるからいいよ。ってか手伝ってもらう必要もないんだけど」
ケニー「おい、ハンジ。あそこ人だかりができてるぞ」グイグイ
ハンジ「ちょっ、だからケニー!!」
〆
597 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 22:59:30 BcuahGm2
【ただ見たかった】
ケニー「大道芸か。あれなら俺でもやれるかもな」
ハンジ「ジャグリングかい?」
ケニー「ナイフでやってみるか? そっちのがウケるだろ」
ハンジ「危ないからやめなよ。というかナイフでやる人もいるよ」
ケニー「チッ、二番煎じはつまんねぇな」
ハンジ「もういいから別の所に行くよ」
ケニー「まだいいだろ。連れも見に来るかも知れねぇだろ」
ハンジ「あの人こんな見世物見に来るような人じゃないんだよ」
ケニー「お前はどうなんだ? ハンジよ」
598 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 23:00:09 BcuahGm2
ハンジ「へ?」
ケニー「こういうの好きか?」
ハンジ「そうだね……好きな方かな」
ケニー「ならここにいる価値はあんだろ」
ハンジ「えっ?」
ケニー「あっちもお前さんを探してるはずだ。恋人なら相手の好みくらい把握してんだろ? ここに来る可能性はある」
ハンジ「まぁ……確かに」
ケニー「お、見ろ、今のはすげぇな!」
ハンジ「……でも取って付けた理由だ。絶対」
〆
599 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 23:00:48 BcuahGm2
【人か聖人か】
ケニー「いやぁ、面白かったな」
ハンジ「あー、もう」
ケニー「ハンジの男はいなかったみてぇだな」
ハンジ「人が多くて分からなかったよ……あ!」
ケニー「なんだ? いたか?」
ハンジ「これ欲しかった本だよ! 図鑑なんだ!!」
ケニー「ほう?」
600 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 23:01:57 BcuahGm2
ハンジ「数ある図鑑の中で一番解説が上手いんだ。絵も、ほら見てごらんよ! 綺麗だろ?
細部に渡ってきちっと描いてあるし解剖図もあるんだ。あまりにリアルで発禁になりかけたなんて噂もあるくらいなんだよ!
リアルじゃなきゃ意味がないと思わないかい!? 何故それが発禁の対象となるのかさっぱりだよ!
ああ、話が逸れたね。これだけの図鑑なんてどんなに探しても見つからないんだよ。
でも何せ古いからね。全巻集めるのは難しいんだ。あ、古いといっても書かれてあることは今と遜色ないよ?
というか今が発展しなさすぎとも言えるけど。新しいものは他で補っているから問題ないし」
ケニー「ま、待て待て待て待て待て待て待て!!!」
ハンジ「なんだい?」キョトンッ
601 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/24(月) 23:02:42 BcuahGm2
ケニー「お前、あれか。興味のあるもんに対して口が止まらねぇタイプか」
ハンジ「そうだね」アッサリ
ケニー「分かってんのかよ。それであれかよ。お前の男は大変だな」
ハンジ「おとなしく聞いててくれるよ」
ケニー「そいつは聖人か」
ハンジ「大体は逃げるか聞き流してるよ」
ケニー「ああ、まともな人間だったな」
――――――――――――
リヴァイ「――っくし!!」
リヴァイ「チッ、クソメガネ。どこ行きやがった!」
〆
605 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:17:08 dhzrPRaY
【動かす方法】
ケニー「おら! 人を探してんだろうが行くぞ!」
ハンジ「もうちょっと!!」
ケニー「お前さんのもうちょっとはどんくらいだ?」
ハンジ「……ちょっとはちょっとさ」
ケニー「ぜってぇ長ぇな。置いてくぞ」
ハンジ「えぇー」
ケニー「お前の男、待ちくたびれて他の女のとこに行っちまうぞ」
ハンジ「いやー、そんな奴じゃないし」
ケニー「男の心と身体は別もんだぞ」
ハンジ「なんだそれ、おっさん臭いな」
ケニー「そりゃガキじゃねぇしな」
606 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:18:15 dhzrPRaY
ハンジ「あの人はそんな人じゃないよ」
ケニー「随分と信頼が厚いな」
ハンジ「まぁね」
ケニー「得てしてそういう奴が裏切ったりするもんだ」
ハンジ「さっきから見てもいない私の男を貶めるね」
ケニー「お前がそこから動かねぇからだ! 男を心配すりゃ動くと思いきや動きやがらねぇ」ハァァー
ハンジ「信用してるからね」
ケニー「……こうなったら、てめぇが動くまで見てもいねぇ男を貶め続けてやる」
ハンジ「えっ!? ちょっとそれは嫌だな」
ケニー「嫌なら動け」
ハンジ「横暴だ……」
〆
607 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:18:58 dhzrPRaY
【同情】
ケニー「幾つか店を見たが……」
ハンジ「いなかったね。掃除道具の所にもいなかった」
ケニー「なんで掃除道具だ」
ハンジ「あの人潔癖でさ。暇があれば掃除してんの」
ケニー「息苦しそうだな」
ハンジ「いんや? 嬉々としてやってるよ」
ケニー「お前さんがだ」
ハンジ「私が、気にすると?」
ケニー「……その性格なら大丈夫そうだな」
ハンジ「まぁね。むしろ片付けてる側から散らかすよ!」エッヘン
ケニー「威張ることじゃねぇだろ。相手の男に同情したくなるな」
〆
608 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:20:35 dhzrPRaY
【伝染クシャミ】
リヴァイ「――へっくしょい!!」
リヴァイ「……さっきから何なんだ。風邪をひいた覚えはねぇんだが……ハンジか?」
リヴァイ「あのクソメガネ。うろちょろしやがって」キョロキョロ
――ザッ!!
リヴァイ「!?」サッ
?「と、すみません」←路地から出てきた
リヴァイ「いや、こちらもよそ見をしていた」
609 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:21:47 dhzrPRaY
トラウテ「私も人を探してよそ見をしていたもので。ぶつからなくて良かったです。すみませんでした。それでは」
リヴァイ「ああ」
スタスタスタスタ…
リヴァイ「あちこちで人探しか。こう人が多いんじゃはぐれる奴も多いだろうな」
リヴァイ「アイツは好奇心でどっかいっちまいやがったわけだが」
――――――――――――
トラウテ「全く! 仕事放棄して勝手に祭りに行くなんて。書類仕事、そんなに回してないでしょうに」
――――――――――――
ケニーハンジ「「ぶへっくしょい!!」」
〆
610 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:22:19 dhzrPRaY
【自慢の部下】
ケニー「こう人が多くちゃ人探しは難しいな」
ハンジ「たまに貴方を探してる彼女から隠れないといけないしね」
ケニー「そりゃ嫌味か」
ハンジ「彼女への同情さ」
ケニー「書類仕事は性に合わねぇんだよ」
ハンジ「でもやらなきゃ終わらないんだろ?」
611 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:23:14 dhzrPRaY
ケニー「ああ。だから息抜きだ。いつかは戻る」
ハンジ「いつかって」
ケニー「うおっ!? アイツまたいやがる。隠れろ隠れろ」ササッ
ハンジ「うわっ!? なんで私まで」
ケニー「ついでだ。ついで」
ハンジ「なんのついでだよ。あとトラウテさん? 結構貴方の居所掴んでくるね」
ケニー「なかなか鼻の利く奴だからな。困ったもんだ」フッ
ハンジ「……嬉しそうに見えるけれどね」
〆
612 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:25:23 dhzrPRaY
【発見】
ハンジ「さすがにおとなしくどこかに留まってる方が良さそうだね」
ケニー「疲れたしな。ほら」
ハンジ「あ、飲み物買ってきてくれたのかい?」
ケニー「走り回って隠れ回って騒ぎまくってのど渇いたしな」グビッ
ハンジ「隠れ回ってたのはケニーの所為だけど……ってかこれ酒だし」
ケニー「酒も立派な飲みもんだろ」
ハンジ「そうだけどさ」グビッ
ケニー「あー久しぶりにのんびりした気がするな」
613 : ◆uSEt4QqJNo :2017/07/29(土) 22:26:08 dhzrPRaY
ハンジ「のんびり……?」シワッ
ケニー「ふはっ! 眉間にシワ寄せてんじゃねぇよ。まぁ、いろいろあんだ。……いろいろとな」
ハンジ「……ふぅん? あ!」
ケニー「なんだ。また本か?」
ハンジ「違う! いた!」ダッ!
ケニー「お、マジか。ちょいとツラ拝んで……」
ガシッ
ケニー「!?」
トラウテ「見つけましたよ……」ゴゴゴゴ
ケニー「トラウテ……」
〆
617 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:05:24 22TJahCQ
【不穏な縁】
トラウテ「やっと捕まえた。早く戻ってください」ハァー
ケニー「おいおい、やるじゃねぇか。俺の背後を取るなんざ。危うく首をかっ切るところだ」
トラウテ「それくらい避けてみせます」
ケニー「そりゃいい。むしろかっ切ってみせろ」フハハハ
トラウテ「もう帰りますよ。書類、溜まってますから」
ケニー「面倒臭ぇなぁ。お前が俺のサイン真似して書けばいいだろ」
618 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:06:07 22TJahCQ
トラウテ「お断りです」
ケニー「チッ……融通が利かねぇな」チラッ
ハンジ「~~」?「…」
ケニー(お、ハンジの奴、本当に会えたみてぇだな。また薄暗ぇ路地にいやがるが)
ケニー(男は……路地な上にハンジの陰で見えねぇな)
ケニー(まぁ、また奇縁があったら会えるだろうよ)
ケニー(……会えねぇ方が良さそうだが、な)
〆
619 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:07:07 22TJahCQ
【ワンモア】
ケニー「さて、鬼ごっこも終いだな」クルッ
トラウテ「隊長」
ケニー「ん?」スタスタ
トラウテ「……楽しかったですか?」
ケニー「そうだなぁ……いい女とデートもできたしな」
トラウテ「は?」
ケニー「体幹のしっかりした筋肉がしなやかな翔べそうな女だ」
トラウテ「……それは」
ケニー「傷が少し見えた。恐らく調査兵団の兵士だろうな」
トラウテ「隊長」
ケニー「何もねぇよ。何もな。ただ休暇を楽しんだだけだ」
620 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:07:44 22TJahCQ
トラウテ「休暇ではありません」
ケニー「怖ぇな、トラウテ」
トラウテ「……彼らと仲良くするのは褒められたものではありませんよ」
ケニー「褒められてぇわけじゃねぇがな。別に仲良くはしてねぇよ。もう二度と会わねぇだろうしな」
トラウテ「二度と、ですか」
ケニー「巨人に喰われちまうだろ」
トラウテ「……」
ケニー「戻るぞ、トラウテ」
トラウテ「はい」
ケニー「お、そうだ。あっちで大道芸やっててな」
トラウテ「帰りますよ」
〆
621 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:08:15 22TJahCQ
【再会】
ハンジ「おーい!」
リヴァイ「ハンジ!? てめぇ……」
ハンジ「やっと見つけたぁ!!」ガシッ!!
リヴァイ「!?」
ハンジ「はぁーもう、ずっと探してたんだよ?」ギュッ
リヴァイ「……お前がいなくなったんだろうが」
ハンジ「うっ……それは……そ、それよりなんでこんな路地にいるんだよ」
リヴァイ「こういう裏の店なんかに興味を持つだろ。あとは本屋以外なら人が集まる所だな」
ハンジ「……間違ってはいないね」
リヴァイ「とりあえず離れろ。暑苦しい」
622 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:09:12 22TJahCQ
ハンジ「再会の抱擁なのに」スッ
リヴァイ「数時間ぶりのな。お前どこをあちこちふらつきまわってやがった」
ハンジ「それはリヴァイもだろ。掃除道具のお店にも行ったのにいなかったし」
リヴァイ「お前を探してたんだろうが」
ハンジ「すれ違いの生き別れになってたんだね」
リヴァイ「……まぁいい。見つかったしな」
ハンジ「そういやさっき大道芸やってる所があったよ……あ!」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「ケニー!」クルッ
リヴァイ「?」
ハンジ「あっちゃぁ……もういない」
〆
623 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:09:43 22TJahCQ
【反省を促す】
ハンジ「お礼もお別れの挨拶もしてないよ……お礼は言うべきか微妙なところだけど」
リヴァイ「……誰だ?」
ハンジ「あー、一緒に探してくれた人だよ。探してくれたというか連れ回されたというか……」
リヴァイ「あ゙あ゙?」
ハンジ「はっ!? あ、いや、手伝ってくれたんだよ。人とはぐれたって言ったらさ」
リヴァイ「そいつ男だな?」
ハンジ「……ですね」
624 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:10:15 22TJahCQ
リヴァイ「俺がお前を苦労して探してる間、男と楽しんでいたわけか。ハンジよ」
ハンジ「ち、違う! 楽しんでなんか……」アタフタ
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「……楽しんじゃったけど」
リヴァイ「あ゙あ゙?」シワー
ハンジ「うあぁ! 墓穴! ごめん、ごめんよ! 本屋で良い本を見つけたのが嬉しかっただけなんだ!」
リヴァイ「……」シワー
ハンジ「か、勝手にうろちょろしてごめんなさい」
リヴァイ「……まぁいいだろう」
〆
625 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:11:00 22TJahCQ
【もしかして?】
ハンジ「あーもう。妙な汗かいちゃったよ」
リヴァイ「お前がさっさと反省しねぇからだ」
ハンジ「リヴァイが掃除道具に夢中になりすぎるのもいけないんだろ」ブツブツ
リヴァイ「お前がそれを言うか」
ハンジ「うぅ……リヴァイはいつも待っててくれてるけどさ……」
リヴァイ「何をしでかすか分からんからな」
ハンジ「あれ? 見張り?」
リヴァイ「それもある……」
リヴァイ(…………ケニー……いや、まさかな。よくある名前だ)
ハンジ「ねぇ、大道芸見に行かないかい? さっきはあなたを探すのに必死であまり見れていなかったんだ」
626 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/01(火) 22:12:06 22TJahCQ
リヴァイ「あ、ああ。そうだな、とっととこのクソみてぇに辛気臭ぇ所から出るか」
ハンジ「……そういやさっき言ったケニーだけどさ」
リヴァイ「……あ?」
ハンジ「見た目とかあんまり似てなかった気がするけど、どことなくあなたに似てたよ」
リヴァイ「似てねぇのに似てるたぁなんだ」
ハンジ「うーん……言葉遣いとか? 雰囲気とか? やたら奔放なところは違うけど……」
リヴァイ「……」
ハンジ「あ。ごめんごめん。もうやめよう。早く行こうか? 大道芸終わっちゃう」
リヴァイ「ああ」
リヴァイ「…………」
リヴァイ(まさか、な)
〆
629 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:31:46 1aEPgQbs
【うみ】
ザザー……
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
バッシャーン!!
ジャン「ごほっ! てめぇら!!」
コニー「油断しすぎだ!」
サシャ「そうそう、ジャンは油断しすぎですよ」
ジャン「ふざけんな! くそっ! しょっぺぇ!!」
630 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:32:23 1aEPgQbs
リヴァイ「あいつら……はしゃぎすぎだな」
ハンジ「まぁ、はしゃぎたくなるのも分かるよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「…………見せたかったね」
リヴァイ「…………ああ」
ハンジ「ふっ、なんて顔してるんだよ。責めているわけじゃない」
リヴァイ「分かっている」
ハンジ「みんなに……見せたかったなぁ」
リヴァイ「そうだな。なぁ……ハンジよ」
ハンジ「なんだい?」
リヴァイ「いい加減その意味の分からねぇ生物を捨てろ」
ハンジ「ん?」つ謎の生物
〆
631 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:33:28 1aEPgQbs
【なにかに似てた】
リヴァイ「そんな気色悪いものどうする気だ」
ハンジ「どうするも何も! 新発見の生物だぞ!? 持って帰るに決まっているだろう!!」ギュッ
リヴァイ「おい、やめろ。潰れる」
ハンジ「おや? なんだか固くなってきたよ」ニギニギ
リヴァイ「何が起きるか分からねぇだろうが。とりあえず一回捨てろ」
ハンジ「何が起きるか気になるじゃないか」ニギニギ
リヴァイ「毒でも出すかもしれねぇだろうが」
ハンジ「ここまで長く触って毒出さないなら大丈夫じゃないかな――」
ブシャッ!!
リヴァイ「!?」
ハンジ「うひゃ!?」
632 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:34:20 1aEPgQbs
リヴァイ「おい、大丈夫か!」
ハンジ「だ、大丈夫……うわぁ……なんか中身出てきたよ。白い」
リヴァイ「それ死んだだろ。汚ぇ、捨てろ」
ハンジ「自爆? 生物としてそれはどうなのかな……まだ生きてるみたいだけど」
リヴァイ「おい」
ハンジ「はいはい。まだ沢山いるからその子達を持って帰るよ」ポイッバシャッ
リヴァイ「毒じゃねぇだろうな……手は洗えよ」
ハンジ「うーん、毒ではないようだけど。それよりさぁ、リヴァイ」バシャバシャッ
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「なんか今のって……」
リヴァイ「それ以上口にするな削ぐぞ」
〆
633 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:35:05 1aEPgQbs
【大事な人材】
オルオ「……」カリカリ
ペトラ「……」カリカリ
エルド「……あ、グンタ、ここ……」
オルオ「グンタは誕生日で休暇中だろ」
エルド「そうだった……ペトラ、ここ、これで良かったか?」
ペトラ「うん。それで良かったはず」
エルド「ありがとう。あいついないと困るなぁ」
ペトラ「一番真面目だからね」
オルオ「なんかあったらグンタに聞けって感じだしな」
ペトラ「今頃家族水入らずで祝ってるのかな」
エルド「誕生日に爺ちゃんと母親に孝行するんだって言ってたな」
634 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:35:49 1aEPgQbs
オルオ「……グンタらしいな」
ペトラ「グンタが帰ってきた時に書類山盛りなんてことにならないよう頑張ろう」
エルド「だな」
オルオ「ふんっ、こんな書類なんぞ俺にかかれば」
ペトラ「へぇ、じゃ、あと全部オルオに任せよっか?」
オルオ「ふっ、みんなでやることで絆が深まる。だから俺は敢えて通常分しかやらねぇんだ。分かるか?」
ペトラ「絆いらないから全部任せた」
オルオ「おいおい、絆は大事だぜ? ペトラよ、お前が俺との絆が充分だと言いたい気持ちは分かるがな」
ペトラ「キモい」バッサリ
エルド「痴話喧嘩はそこまでにしてくれ。書類が終わらないから」
ペトラ「痴話喧嘩じゃない」
オルオ「まぁ、仕方ねぇな」フッ
ペトラ「舌引っこ抜いてやりたい」ギリッ
〆
635 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:36:42 1aEPgQbs
【息抜きと言うなの】
リヴァイ班「「「……」」」カリカリ
ハンジ「おや? 一人足りない。グンタに休暇あげたんだ?」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「真面目だからいてくれると助かるでしょ」
リヴァイ「書類関係なんかであいつらに頼られてるな。たまには羽を伸ばさねぇとな」
ハンジ「そうだね。休暇は必要だ」
リヴァイ「ああ、モブリットにもな」
ハンジ「何故そこでモブリット」
リヴァイ「仕事抜け出してここに来ている奴が何を言いやがる」
〆
636 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:37:40 1aEPgQbs
【気持ちは同じ】
ハンジ「サボりじゃないよ。リヴァイのサインを貰いに来たんだよ」ズイッ
リヴァイ「モブリットに持たせろ」パシッ
ハンジ「リヴァイに会いに来たんだよ」
リヴァイ「来なくていい」カリカリ
ハンジ「ええー」
リヴァイ「早く戻ってやれ」
ハンジ「忙しくてなかなか会えなくて寂しいじゃないか」
リヴァイ「寂しくねぇよ。騒がしくてかなわねぇ」
ハンジ「酷いねぇ。せっかくあなたのk――」
リヴァイ「ハンジ」
637 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/06(日) 22:39:00 1aEPgQbs
リヴァイ班「「「……」」」カリカリ
ハンジ「――息抜きも兼ねて来てあげているのに」
リヴァイ「お前がいたら息抜きにならねぇ。さっさと戻れ」ズイッ
ハンジ「っと、サイン確かに」
リヴァイ「……気分転換にはなった」ボソッ
ハンジ「……」パチクリ
リヴァイ「…………何してる。戻れ」
ハンジ「ふふっ、分かったよ。兵士長さん」
リヴァイ「……」フンッ
〆
641 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:30:46 S0.O13sI
【苦手なもの】
――食堂:深夜――
ハンジ「おや? みんなで集まって何してるんだい?」
リヴァイ「あまり遅くまで残ってんじゃねぇ」
オルオ「リ、リヴァイ兵長!? ハンジ分隊長!」ガタッ
ペトラ「す、すみません! ちょっと話に夢中になってしまって」ガタッ
エルド「見回りお疲れ様です。申し訳ありません。最近怪談を仕入れたものでつい……」
グンタ「少しくらいいいかと話していたら気づきませんで……申し訳ありません」
ハンジ「あぁ、暑いしねぇ。怪談で納涼ってわけか」
リヴァイ「……敬礼はいらん」
オルオペトラ「「はっ!」」ザッ!
ハンジ「怪談で怖くて眠れないなんてことにならないようにね」
グンタ「俺らは大丈夫ですが」チラッ
642 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:31:19 S0.O13sI
ペトラ「な、何よ」
オルオ「ふっ、ペトラ、仕方ねぇな。そんなに怯えるなんざ。仕方ねぇから俺が一緒に」
ガンッ!!
オルオ「いってぇ!!」
ペトラ「黙れオルオ、あんたもびびってたくせに」グリグリ
オルオ「あ、足、足グリグリするな!」
リヴァイ「お前らも苦手なのか」
ハンジ「ちょっと、リヴァイ」
オルオ「俺は違いますよ!」
エルド「“も”ということは……」
ハンジ「リヴァイ!」
リヴァイ「……自ら白状するな」
ハンジ「あ」
〆
643 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:32:12 S0.O13sI
【予想外の反応】
グンタ「ハンジ分隊長も幽霊苦手なんですか。意外ですね」
ハンジ「あ、えーっと、ちょこーっといやだなーってだけだよ」
オルオ「大丈夫ですよ! 俺が幽霊なんて蹴散らして見せますから」エッヘン
ペトラ「オルオの後ろに髪の長い女が!!!」
オルオ「うひゃおう!?」ビクゥッ
ペトラ「なーんちゃって」
644 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:32:43 S0.O13sI
オルオ「ペトラ!! お前!!」
ペトラ「めっちゃくちゃびびってるじゃない」
オルオ「違っ、違う!! ちげぇよ!! 驚かされたらびっくりするに決まってんだろ!!」
ペトラ「いやいや、今のは怯えですよねぇ、ハンジ分隊長」クルッ
リヴァイ「……」
ハンジ「……」ヒシッ ←後ろに隠れてる
リヴァイ班「「「「…………」」」」
〆
645 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:33:48 S0.O13sI
【一斉フォロー】
ペトラ「えと、ハンジ分……隊長?」
ハンジ「!?」 バッ!
リヴァイ「……」
ハンジ「い、いやぁ! 急な大声に驚いちゃって! あは、あははははは……」
リヴァイ班「「「「……」」」」
ハンジ「……」
リヴァイ「……」
ハンジ「…………その、内緒にしててもらえるかい?」モジモジ
リヴァイ「……」
646 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:34:26 S0.O13sI
エルド「ふっ……あ、すみません。もちろん内緒にします」
グンタ「口は堅い方ですから」ニッコリ
オルオ「だ、大丈夫です! 任せてください!」
ペトラ「何を任せるの。あの、他言は致しませんので」
ハンジ「ああ、うん。ありがとう。情けないところを見せてしまってすまないね」ションボリ
エルド「いやいや、とてもかわ……」
エルド(……女性とはいえ上官にかわいらしいはダメだよな)フム
エルド「……苦手なものがあるのは当たり前ですし」
グンタ「気にしていませんよ」
オルオ「ええっと、親近感が湧きます!」
ペトラ「私も怖いので一緒です!」
ハンジ「みんな……ありがとう」
リヴァイ「……」
〆
647 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:35:54 S0.O13sI
【親近感】
リヴァイ「もう行くぞ。お前らもキリがついたら戻れ」
リヴァイ班「「「「はい!」」」」
ハンジ「あ、ちょ、待ってよリヴァイ! 置いてくなー!!」バタバタ
リヴァイ班「「「「……」」」」
グンタ「ハンジ分隊長にも苦手なものがあったんだな」
オルオ「なんでも平気そうに見えるもんな」
ペトラ「うん、でもなんでも平気なわけないよね」
648 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:36:26 S0.O13sI
エルド「しかし兵長の後ろに隠れたのはかわいらしかったな」クスクス
グンタ「ああ、身を縮めてな」クックックッ
オルオ「すげぇ珍しいもん見た」
ペトラ「親近感湧いたよ」
エルド「さっきのオルオと同じこと言ってるぞ」
ペトラ「げっ」
オルオ「“げっ”とはなんだ“げっ”とは!?」
〆
649 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:37:49 S0.O13sI
【迷惑ではないが】
ハンジ「いやー参った。あんなこと知られちゃうとは」
リヴァイ「お前の班員は知ってるだろ」
ハンジ「他の団員にまで知られるのはね」
リヴァイ「まぁそうだな。それよりなんだ、さっきのは」
ハンジ「さっきの?」
リヴァイ「いきなりくっついてきやがっただろうが」
ハンジ「あぁ、ごめんよ。つい。みんなの前でくっついて迷惑だったのなら謝るよ」
650 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/11(金) 21:38:26 S0.O13sI
リヴァイ「……」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「……クソメガネが」
ハンジ「なんだよ、突然」
リヴァイ「びっくりするならビクつくだけにしておけ」
ハンジ「なんだそれ」
リヴァイ「……見回り終わらせるぞ」スタスタ
ハンジ「えっ、あ、だから置いてくなっての!!」
〆
653 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/14(月) 22:19:11 yYHwnNyo
【通り雨】
ザー……
リヴァイ「急に降りだしたな……」
ピチョッ……
リヴァイ「!」
ハンジ「……やぁ、リヴァイ」ベッショリ
リヴァイ「ずぶ濡れだな」
654 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/14(月) 22:20:10 yYHwnNyo
ハンジ「いきなり降られちゃったからね」
リヴァイ「通り雨だろう。しばらくどこかで雨宿りしていればよかっただろうに」
ハンジ「いやー、早く帰りたくて。走れば大丈夫かなと思ったんだけど」
リヴァイ「ベシャベシャだな」
ハンジ「ふふっ、どうだい? 水も滴るいい女!」ビシッ ←ポーズをとった
リヴァイ「馬鹿か」
ハンジ「速攻否定!?」
〆
655 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/14(月) 22:20:54 yYHwnNyo
【何の跡?】
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「あ、大丈夫大丈夫。下にシャツ着てるから透けないよ」
リヴァイ「……早く着替えてこい」
ハンジ「はーい」ベッシャベッシャ
リヴァイ「…………」
―――
――
―
656 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/14(月) 22:21:29 yYHwnNyo
ミケ「なんだ、この巨大ナメクジが這ったような跡は」
リヴァイ「……本人曰く水も滴るいい女の這った跡らしい」ゴシゴシ
ミケ「…………這ったのか」
リヴァイ「……ハンジの跡だ」
ミケ「あぁ」
ナナバ「それで納得するのもどうなのさ」
〆
657 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/14(月) 22:22:09 yYHwnNyo
【連れ出し】
ハンジ「やっと終わったー」
モブリット「お疲れ様です」
ハンジ「うん、みんなもね。片付け終わったら上がっていいよ」
ハンジ班「「「「はい」」」」
ハンジ「……」
ハンジ(花火、今日だったな)
ハンジ(今年は花火観れなかったね……観たかったな)フゥ…
コンコンッ
モブリット「はい。あ、リヴァイ兵長」
リヴァイ「ハンジはいるか? ああ、いたな」
658 : ◆uSEt4QqJNo :2017/08/14(月) 22:22:41 yYHwnNyo
ハンジ「どうしたんだい?」
リヴァイ「終わったのか?」
ハンジ「たった今ね」
リヴァイ「そうか。コイツを借りていくぞ」
モブリット「ええ、どうぞ。後は任せてください」
ハンジ「あっさり引き渡すね」
モブリット「もう終業しましたし、片付けは私達で充分ですから」
リヴァイ「助かる。行くぞ」
ハンジ「あ、わ、ちょっと待って!!」タタッ
バタンッ
ニファ「……ふふっ、リヴァイ兵長お優しいですね」
モブリット「そうだね」クスッ
〆
次回 リヴァイ「緩やかに」ハンジ「戯れようか」 後編
コメントする
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。