リヴァイ「ああ。ついでに洗ってやる」スタスタ
ハンジ「変なことは無しでお願いね」スルッ、ギュッ
リヴァイ「………………」
ハンジ「いや、いやいや、ホント悪いけどこれ以上はキッツイよ?」
リヴァイ「……」ジットリ
ハンジ「ほら、やたら責めてきたもんだからあちこち変な力入って痛いんだよ」
リヴァイ「……………………善処はしよう」
ハンジ「あ、これはダメなやつですね」
〆
引用元: ・ハンジ「戯れも」リヴァイ「幾星霜」
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356: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:01:48 ID:BrL2gAk2
【地雷】
リヴァイ「……」ワシャワシャ
ハンジ「んー、軽く流すだけかと思ったんだけど」
リヴァイ「足りてねぇ」ワシャワシャ
ハンジ「えっ? 何が? 髪の洗いが?」
リヴァイ「ああ」ワシャワシャ
ハンジ「リヴァイはカラスの行水なのにしっかり洗えてるよねぇ」
リヴァイ「髪の量が違う」
ハンジ「あぁ、身体の面せ」
リヴァイ「…………」ガッシガッシ!
ハンジ「イッテテテテ!!! おいこら! やめろ! 力加減!!
剥げるから! 禿げるじゃなくて頭皮が剥げるから!!!」
リヴァイ「……」フンッ
〆
357: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:02:24 ID:BrL2gAk2
【同情】
リヴァイ「しかし……」ワシャワシャ
ハンジ「んー? 何?」
リヴァイ「結構抜けるな」
ハンジ「下ネタ?」
リヴァイ「馬鹿か。髪だ」
ハンジ「あぁ。そこそこ長いから多く見えるだけじゃない?」
リヴァイ「それにしてもな」
ハンジ「抜ける本数は人によって違うらしいけど一日に少なくて数本、多くて250本くらい抜けるらしいよ」
リヴァイ「差が激しいな」ザバー
358: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:03:01 ID:BrL2gAk2
ハンジ「ぷはっ。まぁね」
リヴァイ「禿げねぇのか」
ハンジ「生えてくるからね」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「まぁ、でも加齢だったりストレスで禿げちゃうこともあるからねぇ」
リヴァイ「…………」
ハンジ「どうしたの?」
リヴァイ「……キースはそれで…………」
ハンジ「完全に否定はできないけどあの人退団するときまだ髪あったからね?」
〆
359: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:03:37 ID:BrL2gAk2
【大事】
リヴァイ「仕舞いだ。湯船に浸かれ」ペシッ
ハンジ「あてっ。洗ったんならもう出ようよ。眠い」
リヴァイ「ちゃんと温まって出ろ」
ハンジ「いつもカラスの行水の人に言われたくないんだけど」
リヴァイ「……うるせぇな。いいから入れ」
ハンジ「はいはい。リヴァイが一緒に入るなら入るよ」
リヴァイ「ああ」
360: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:04:37 ID:BrL2gAk2
ハンジ「リヴァイが背もたれになるって最高だね」チャプンッ
リヴァイ「そうか。お前の身体が温まってるのは悪くない」
ハンジ「……私の身体が冷えてるのあんまり好まないよね」
リヴァイ「女が身体を冷やすのは良くねぇ」
ハンジ「うーん、まぁねぇ」
リヴァイ「違ってたか?」
ハンジ「違わないよ。というか人間は身体冷やさない方がいいんだけどね」
リヴァイ「ならいい。温まっておけ」
ハンジ「ふふっ、ありがとう。リヴァイもね」
リヴァイ「ああ」
〆
361: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:06:17 ID:BrL2gAk2
【ここは湯船の中】
ハンジ「……」チャプンッ
ハンジ(女が身体を冷やさない方がいいと言われる理由に身籠るためというのもある)
ハンジ(内臓は冷えに弱いから。勿論ココも)ナデ… ←お腹を
リヴァイ「……」
ハンジ(まぁ女は筋肉が付きにくいから身体が冷えやすいってのもあるんだけど)
ハンジ(リヴァイは心配性だな)フフッ
リヴァイ「何笑ってやがる」
362: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:07:02 ID:BrL2gAk2
ハンジ「温かいなーって思ってさ」
リヴァイ「……そりゃそうだろ。ゆっくり浸かれ」
ハンジ「うん」
リヴァイ「……ココも、冷やさねぇようにな」ナデ… ←腹を
ハンジ「!」
リヴァイ「良くねぇんだろ? 冷やすのは」ナデ…
ハンジ「……うん。ツラくなるときもあるからね」
リヴァイ「しっかり温めておけ」
ハンジ「うん、ありがとう」
〆
363: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:07:44 ID:BrL2gAk2
【ただの誘惑】
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「やっぱいい筋肉してるよねぇ」サワサワ
リヴァイ「いきなりなんだ」
ハンジ「男ってずるいなぁ」サワサワ
リヴァイ「何がだ」
ハンジ「女は身体を冷やすなってのはさ筋肉が付きにくいってのもあるんだよ」サワサワ
リヴァイ「……ほう」
ハンジ「男は筋肉付きやすいからね。だからずるいなぁって話」サワサワ
364: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/04(金) 00:08:19 ID:BrL2gAk2
リヴァイ「どうしようもねぇ話だな。もっと鍛えろとか尚の事冷やすなとしか言えん」
ハンジ「確かに。羨んでも仕方のないことだね」サワサワ
リヴァイ「いつまで触ってやがる」
ハンジ「いいなぁ」サワサワ
リヴァイ「羨んでも仕方ないと言ったそばからか」
ハンジ「いいものはいい。仕方ない」サワサワ
リヴァイ「……勘弁してやろうと思っていたが気が変わった」ムニッ
ハンジ「ひゃうっ!」ビクッ
リヴァイ「てめぇから誘ったんだ。覚悟しとけ」ムニムニッ
ハンジ「あ、ちょっ、ちがっ、や、あんっ」ビクンッ
〆
369: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:20:59 ID:4FaESlac
【安心で落ち着く】
――風呂上がり――
ハンジ「あーもう、キツいって言ったのにぃ」グッタリ
リヴァイ「お前が悪い」
ハンジ「んーいや、まぁ触りまくったのは悪かったけど」トロン
リヴァイ「眠ぃんだろ。もう寝ろ」ナデナデ
ハンジ「うん……リヴァイも」
リヴァイ「ああ」
370: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:21:39 ID:4FaESlac
ハンジ「うーん」ゴソゴソ
リヴァイ「……」
ハンジ「うん」ギュッ
リヴァイ「落ち着いたか」
ハンジ「うん……おやすみ…………リヴァイ」
リヴァイ「ああ……おやすみ」
ハンジ「」スヤスヤ
リヴァイ「……」ナデナデ…
〆
371: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:22:11 ID:4FaESlac
【なんとなくの感想】
エルヴィン「~~~~」
ミケ「スンッ」
リヴァイ「……」
ハンジ「…………」
ナナバ「どうしたのさ。旦那見つめて」
372: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:22:54 ID:4FaESlac
ハンジ「旦那じゃねぇし。三人見てるし」
ナナバ「で、どうかしたの?」
ハンジ「いやね、エルヴィンとミケと一緒にいるリヴァイ、三人が一緒にいるとさー」
ナナバ「ん?」
ハンジ「リヴァイが埋もれる」
ナナバ「あんた……仮にも自分の旦那に」
ハンジ「旦那じゃないから仮ですらないから」
〆
373: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:23:32 ID:4FaESlac
【無意識】
――立体機動演習――
リヴァイ「……」パシュッ!
ハンジ「うーん、さすがリヴァイだねぇ」
モブリット「ええ、あの速さを出せる人はいませんね」
ハンジ「いっぺんに2体も3体も削げるのはリヴァイくらいだからねぇ」
モブリット「あぁ、あれは凄いですよね。目の当たりにしたときは何が起きたか一瞬分かりませんでした」
374: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:24:10 ID:4FaESlac
ハンジ「だよねぇ」ウンウン
モブリット「…………」
ハンジ「ん?」
モブリット「いえ、そろそろ私たちも準備しないといけませんね」
ハンジ「そうだね! リヴァイに負けてられないね!」フンスッ!
モブリット「ええ」
モブリット(…………あれって惚気(のろけ)られたんだろうか……?)
〆
375: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:24:46 ID:4FaESlac
【巨人がやったら、と同じ】
ハンジ「ナナバ」
ナナバ「なんだい?」
ハンジ「えらいことに気づいた」
ナナバ「えらいこと?」
ハンジ「リヴァイがたまにかわいい」
ナナバ「……とうとうイカれたかい? いや、もともとイカれてたからな……」
ハンジ「失礼な。正常だよ。いやね、この前準備体操をしてたんだけど」
ナナバ「まぁ、聞こうか」
376: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:25:16 ID:4FaESlac
ハンジ「飛んで、手足を開いて、飛んでって部分あるじゃない?」
ナナバ「うん、あるね」
ハンジ「その次の体操に移るタイミングをちょっと逃したみたいで足を開いた状態からピョンって直立に戻ったんだよ」
ナナバ「ふーん?」
ハンジ「かわいくない?」
ナナバ「えぇぇ? ごめん、よく分からない」
ハンジ「えぇぇえぇ? 分からないかなー? ピョンって飛んだのかわいかったんだけどなぁ」
ナナバ「うーん……ペトラとかニファとかがやってたらそりゃ可愛いけどもさー」
ハンジ「リヴァイがやるから意外で可愛いんじゃないか」
ナナバ「あ、これあれか。惚気か」
〆
377: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:25:49 ID:4FaESlac
【ズバリこの人だろう?】
リヴァイ「お前、あちこちで妙なことを言っているらしいな」
ハンジ「妙なこと? どれのこと? あれのこと? それのこと? これのこと? なんのこと?」
リヴァイ「心当たりがありすぎるのか」
ハンジ「いろいろやってるからね」
リヴァイ「威張ることじゃねぇ」
ハンジ「で? 結局どういうことなの?」
リヴァイ「…………」シワー
ハンジ「眉間のシワで語られても分からないよ」
リヴァイ「お前ならイケるかと思ったが」
ハンジ「さすがにちょっと」
リヴァイ「冗談だ」ハァー
378: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/07(月) 22:27:03 ID:4FaESlac
ハンジ「本当に何なのさ」
リヴァイ「……何か、誉めていた? らしいが」
ハンジ「? 誰を?」
リヴァイ「…………」シワー
ハンジ「あなたを?」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「…………」ウーン
リヴァイ「……」
ハンジ「誉めた、というとモブリットから聞いたのかな?」
リヴァイ「モブリットにも何か言いやがったのか」
ハンジ「あれ?」
〆
382: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:17:41 ID:pHEKkeHM
【言いづらいが】
ハンジ「モブリットじゃないのなら何なんだい?」
リヴァイ「ナナバやミケだ」
ハンジ「ナナバ……ミケ……あ、エルヴィンもじゃない?」
リヴァイ「……あいつからはまだ聞いてない」
ハンジ「そうなんだ? 準備体操の話でしょ?」
リヴァイ「詳しくは聞いていない。ただ…………」
ハンジ「何?」
リヴァイ「………………惚気ていた、と」
ハンジ「――――」
ハンジ「…………」
ハンジ「……は?」
〆
383: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:18:14 ID:pHEKkeHM
【気になってた】
ハンジ「いやいやいやいや、惚気た覚えはないんだけど!?」
リヴァイ「だが、そう言っていた」
ハンジ「か、からかわれたんじゃないの?」
リヴァイ「それも考えたが……見た限りそうでは無いようだった」
ハンジ「え、えぇー?」
リヴァイ「お前、何を話したんだ?」
384: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:18:50 ID:pHEKkeHM
ハンジ「いや、大した話じゃないよ? 体操中のあなたのある仕草が可愛かったって話だし」
リヴァイ「……………………」
ハンジ「えっと、リヴァイ?」
リヴァイ「それでか」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「お前が体操中にやたら見てやがったのは」
ハンジ「今そっち?」
〆
385: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:19:40 ID:pHEKkeHM
【だからそう言ったじゃん】
リヴァイ「ジロジロ見てやがるからタイミングがずれた」
ハンジ「あ、あれ私の所為か」
リヴァイ「何をそんなに見ていやがったんだ」
ハンジ「リヴァイは準備も切れっ切れなのかなぁって思ってさ」
リヴァイ「……馬鹿か」
ハンジ「まぁ、前にいたからなんとなくなんだけど」
リヴァイ「まぁいい。何を見て……そう思った」
ハンジ「そのタイミングずれたやつ」
リヴァイ「…………お前の所為じゃねぇか」
〆
386: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:20:18 ID:pHEKkeHM
【あの時】
リヴァイ「で、お前、モブリットには何を言ったんだ?」
ハンジ「え? 立体機動が相変わらずすげぇって話だよ」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「いやぁ、リヴァイの飛ぶ姿は本当に見ていて気持ちがいいからねぇ」シミジミ
リヴァイ「……」
ハンジ「本当に自分の思うままに、好きな速さでって感じでさ!
いっぺんに2体も3体も削いだりするだろ? 本当に凄いよ!」
387: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:20:53 ID:pHEKkeHM
リヴァイ「…………」
ハンジ「? どうかした?」
リヴァイ「いや……初めて会った時を思い出した」
ハンジ「初めて……あなたがみんなの前で不遜な挨拶かました時?」
リヴァイ「違ぇ。秘訣か何かを教えろと壁外で迫ってきた時だ」
ハンジ「あぁ」ポンッ
〆
388: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:21:49 ID:pHEKkeHM
【見つめる目】
ハンジ「あの時リヴァイ、刃物握りしめてたよね」
リヴァイ「!」
ハンジ「ふっふっふー、気づいてないと思ってた? 殺気も漏れてたよー?」
リヴァイ「………………」
ハンジ「……そんな顔しないでくれよ。昔のことだろ? あの時は仕方ないことだった。そうだろ?」
リヴァイ「……」
ハンジ「まだ周りを警戒してたからね。そこへ軽々しく近づいて来られたらそうなるだろ。気にしてないよ」
389: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/14(月) 00:22:49 ID:pHEKkeHM
リヴァイ「…………悪い」
ハンジ「だから、気にするなっての。もう、この話は止めよう」
リヴァイ「……あの時」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「下手な真似をしなくて良かった」スッ…
ハンジ「……リヴァイ?」
リヴァイ「…………本当に」ナデ…
ハンジ「――――っ///」
〆
392: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:29:07 ID:OZaBEvHw
【それなりに事実だぞ】
ハンジ「あなたのそういうところ、ちょっとズルい」
リヴァイ「何がだ」
ハンジ「急に素直? なところ」
リヴァイ「馬鹿言え、俺は元々素直だ」
ハンジ「嘘吐け」
リヴァイ「口が悪いだけだ」
ハンジ「言い張るか、コノヤロウ」
リヴァイ「事実だからな」
ハンジ「んーまぁそういうことにしておくよ」
リヴァイ「……事実なんだがな」
〆
393: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:29:46 ID:OZaBEvHw
【似つかわしくない表現】
リヴァイ「そういやその体操の時のやつ、なんでまたいろんな奴等に話してたんだ?」
ハンジ「だって理解してくれなかったんだよ!」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「ピョンッて飛んだのかわいかったのにさー」
リヴァイ「……」シワッ
ハンジ「やっと理解してくれたのがエルヴィンだったんだよ」ハァー
リヴァイ「…………」シワー
リヴァイ(あの野郎、てきとうに話し合わせやがったな? いや、助かったが)
ハンジ「ミケとか正気か?って熱計ってくる勢いだったし」
リヴァイ「……そりゃそうだろうな」
ハンジ「あれ!? まさかの本人からも理解されてない!?」
リヴァイ「してたまるか」
〆
394: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:30:22 ID:OZaBEvHw
【壊れてる神経】
リヴァイ「かわいいわけねぇだろうが」
ハンジ「えぇー? あなたかわいかったよ?」
リヴァイ「……ハンジよ」
ハンジ「なんだい?」
リヴァイ「かわいいと言われて喜ぶ男はいない」
ハンジ「たまにはいるよ」
リヴァイ「……俺は違う」
ハンジ「むー」
リヴァイ「とにかく、その話はもうするなよ? お前の神経が疑われる」
ハンジ「どういうことだよ」
リヴァイ「そのままの意味だ。まぁ元々疑われちゃいるだろうが今以上に疑われるのは面倒だろう」
ハンジ「ほんっと、どういうことだよ!!」
〆
395: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:30:57 ID:OZaBEvHw
【惚れた欲目】
ハンジ「リヴァイを誉めた? だけなのになぁ」ρイジイジ
リヴァイ「疑問符がついてんじゃねぇか」
ハンジ「リヴァイがかわいかっただけなのに……」ρイジイジ
リヴァイ「だからかわいくあってたまるか」
ハンジ「私はそう思ったんだよ」ρイジイジ
リヴァイ「…………」
ハンジ「思っただけなんだけどなぁ」ρイジイジ
リヴァイ「…………」ハァー
ハンジ「誰も……エルヴィンしか分かってくれない」ρイジイジ
396: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:31:27 ID:OZaBEvHw
リヴァイ「……分かった。悪かった。イジイジするのをやめろ」
ハンジ「だってさー」ρイジイジ
リヴァイ「思うのはいい。周りに同意を求めるな。理解されん」
ハンジ「なんでさー」ρイジイジ
リヴァイ「……それは…………なんででもだ」
ハンジ「なんだよそれー。まぁいいや、エルヴィンは理解してくれるからエルヴィンに報告することにする」ρイジイジ
リヴァイ「……やめろ。そしていい加減俺の頭のてっぺんをイジイジするのもやめろ」
ハンジ「ここ下痢のツボとか言うよね」ρグリグリ
リヴァイ「クソメガネがっ」ペシッ
〆
397: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:32:22 ID:OZaBEvHw
【かわいいやつら】
リヴァイ「エルヴィン」
エルヴィン「やぁ、どうした?」
リヴァイ「お前ハンジの話にてきとうに合わせやがったな?」
エルヴィン「なんの話のことかな?」
リヴァイ「体操のやつだ」
エルヴィン「あぁ、あれか」
リヴァイ「お前が同調してくれたお陰であれ以上広まらなかった。助かった」
エルヴィン「なんだ、礼だったのか。文句でも言われるのかと思ったよ」
リヴァイ「話がお前で止まった。それに…………」
398: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:32:55 ID:OZaBEvHw
エルヴィン「ん?」
リヴァイ「アイツも理解してもらえて、落ち着いたみたいだからな」
エルヴィン「……」
エルヴィン(理解されてハンジが嬉しそうだったから、が本心だろうか?)フム
リヴァイ「巨人に対するそれと似たようなもんだろうし、理解されねぇものだろうに」
エルヴィン「巨人のそれとは違うだろうよ」
リヴァイ「あ?」
エルヴィン「それを話しているときの彼女の様子は違っていたからな」
リヴァイ「……」
399: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/20(日) 22:33:50 ID:OZaBEvHw
エルヴィン「微笑ましかったよ。それこそかわいらしかった」クスッ
リヴァイ「あ?」
エルヴィン「惚れた相手の自慢話をするハンジはな」クスクス
リヴァイ「…………」
エルヴィン「相手をかわいく思うのは言うなれば惚れた欲目だろう。ハンジにしか分からないことだろうが」クスクス
リヴァイ「…………」シワー
エルヴィン「その様子だとお前もそう思っていたみたいだな?」クックックッ
リヴァイ「……クソマユゲ」チッ
エルヴィン「……その呼び方はやめてほしいんだがな」
〆
401: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:55:39 ID:LDDOmx/A
【なるほど少しはわかる】
エルヴィン「そういえば、リヴァイ」
リヴァイ「あ?」
エルヴィン「お前は惚気ないのか?」
リヴァイ「ああ?」
エルヴィン「そう威嚇するな。たまにはハンジを自慢したいんじゃないかとおもってな」
リヴァイ「威嚇してねぇ。…………自慢……? アイツをか?」
エルヴィン「ああ。類い稀なる頭脳の持ち主の彼女を」
リヴァイ「類い稀なる奇行種の間違いだろ」
402: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:56:17 ID:LDDOmx/A
エルヴィン「そんな彼女をかわいく思っているだろうに」
リヴァイ「……誰がだ」シワッ
エルヴィン「リヴァイが、だ」
リヴァイ「…………思ってねぇ」フイッ
エルヴィン「ほう?」
リヴァイ「なんだ」
エルヴィン「いや?」
リヴァイ「そのふざけたニヤけヅラを止めやがれ」
エルヴィン「いや、かわいいもんだと思ってな」クスクス
リヴァイ「ああ?」ゾワッ
〆
403: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:56:52 ID:LDDOmx/A
【全て】
エルヴィン「たまには惚気ていいんだぞ?」
リヴァイ「しつけぇな。何なんだてめぇは」
エルヴィン「いやいや、惚気るリヴァイというのもまた見物……いや、見てみたいなと」
リヴァイ「あまり変わらねぇ言い草だろうが」
エルヴィン「……本当は色々言いたくて堪らないんじゃないか?」
リヴァイ「ねぇな」
エルヴィン「そうか?」
404: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:57:30 ID:LDDOmx/A
リヴァイ「俺の女の俺しか知らねぇところをわざわざ他人に教えてやるほどお人好しじゃねぇ」
エルヴィン「…………なるほど」
リヴァイ「俺だけのものだからな…………」ボソッ
エルヴィン「ん?」
リヴァイ「もう行く。邪魔したな」
エルヴィン「ああ」
ガチャッ、バタンッ
エルヴィン「…………」
エルヴィン「……これはまた最大級の惚気だな」クッ
〆
405: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:58:09 ID:LDDOmx/A
【そうかそれは惚気か】
ハンジ「リヴァーーイ!!!」バターンッ!!!
リヴァイ「なんだ、うるせぇな。埃が舞うだろうがクソメガネ」シワー
ハンジ「あ、あ、」パクパク
リヴァイ「死にかけの魚みてぇに口パクパクさせやがってどうした」
ハンジ「あなた、エルヴィンに惚気――」
リヴァイ「てめぇは少し学習しろ。そりゃエルヴィンのからかいだろうが」
ハンジ「は!? そ、そっか、からかい……」
406: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:58:48 ID:LDDOmx/A
リヴァイ「ったく」
ハンジ「そっか…………リヴァイは惚気てないのか」
リヴァイ「?」
ハンジ「い、いやぁ、エルヴィンから
『自分以外の者に君の可愛いところを知られたくないそうだ』
なんて言われてさー。そうだよねぇ、あなたがそんなこと言うわけないもんねぇ」アハハー
リヴァイ「…………」
ハンジ「あれ? いきなりうつむいて頭抱えてどうしたの?」
〆
407: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:59:20 ID:LDDOmx/A
【嘘頭痛】
ハンジ「ねぇ、本当にどうしたんだい?」
リヴァイ「なんでもねぇ、頭痛がしただけだ」チッ
ハンジ「頭痛? どんな風に痛むんだい? キリキリ? ぎゅっと絞られるような感じ?」
リヴァイ「…………もう治った。問題ねぇ」
ハンジ「いやいや、頭だろ? 大事になったらどうするのさ」
リヴァイ「ならねぇ類いの頭痛だ」
ハンジ「? どういうことだよ」
リヴァイ「うるせぇ、納得しとけ」
ハンジ「まぁ、平気ならいいけども」
〆
408: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 22:59:55 ID:LDDOmx/A
【ひとりじめ】
ハンジ「用はこれだけだし、もう戻るよ」
リヴァイ「…………ハンジ」
ハンジ「? なんだい?」
リヴァイ「ソファに座れ」
ハンジ「うん?」ポスッ
リヴァイ「……」ゴロンッ ←膝に
ハンジ「??」
リヴァイ「少しくらいいいんだろ?」
ハンジ「え? うん。休憩かい?」ナデ…
409: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 23:00:32 ID:LDDOmx/A
リヴァイ「ああ」
ハンジ「本当に大丈夫なのかい? 頭、もう痛くない?」ナデナデ
リヴァイ「ああ。それは関係ねぇ」スッ
ハンジ「ならいいけど……ふふっ」
リヴァイ「なんだ」ナデ…
ハンジ「頬撫でられてるのがくすぐったくて」クスクス
リヴァイ「そうか」ナデナデ
ハンジ「うん」ナデナデ
リヴァイ「ハンジ」グイッ
ハンジ「あ…………ん」
リヴァイ「――――」
410: ◆uSEt4QqJNo 2018/05/27(日) 23:01:08 ID:LDDOmx/A
ハンジ「ん…………っ!」
リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「ん…………」
リヴァイ「…………は」
ハンジ「っ……その体勢で苦しくないの?」ハァ
リヴァイ「別に」ナデ…
ハンジ「そ、そう」
リヴァイ「…………教えるわけねぇよな」ナデナデ
ハンジ「はい?」
リヴァイ「こっちの話だ」
〆
413: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 22:57:58 ID:9HJ4kkHM
【世話焼き】
リヴァイ「! おい、メガネ」
ハンジ「ん? なんだい? リヴァイ」
ガシッ
リヴァイ「てめぇ、また風呂サボりやがったな」ギリギリ
ハンジ「あだだだだ!! 頭蓋骨が砕けるっっ!!」
リヴァイ「砕けるか。さっさと入れオオグソメガネが」
414: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 22:58:38 ID:9HJ4kkHM
ハンジ「オオは付けないでくれよ! なんかすげぇ嫌だ!!」
リヴァイ「なら入れ」
ハンジ「分かったよ、もう」シブシブ
リヴァイ「不貞腐れることじゃねぇだろうが。あぁ、ちゃんとしっかり頭洗えよ」
ハンジ「はいはい」
リヴァイ「それと風呂から出て薄着するんじゃねぇぞ? 髪も濡れっぱなしにしやがったら削ぐぞ」
ハンジ「分ーかったよ!! あなたは私のお母さんかっ!?」
モブリット「お母さんは削がないと思います…………」
〆
415: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 22:59:16 ID:9HJ4kkHM
【納得していいものやら】
――数日後――
ハンジ「正直リヴァイが過保護だと思うんだがどう思うかね?」
モブリット「過保護、ではありませんね。貴方に関しては」
ハンジ「どういう意味だ」
モブリット「そのままの意味ですよ。
ならざるを得ないというか、普通の事をしてくださらないので口に出すしかないですし」
ハンジ「失礼な! まるで普通の事が何一つできないみたいな言い種だな!」
モブリット「まずお風呂に入らないですよね」
ハンジ「……何日か抜かしたっていいだろうよ」
モブリット「5日は異常かと。あと食事を忘れることもありますね」
416: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 22:59:51 ID:9HJ4kkHM
ハンジ「お、お腹空かなかったからね。空いたら食べてるし」
モブリット「具合が悪いとき以外はできるだけ一食も抜かさないでください。できますよね?」
ハンジ「…………はい」
モブリット「睡眠も取らないことがしばしばありますね」
ハンジ「研究が捗ったり、構想が捗ったり、滾ったり…………」
モブリット「寝てください」
ハンジ「…………」
ニファ「……人としてやらなきゃいけない行為ばかりなのですが……」
ケイジ「いやまぁ、そうだが」
アーベル「ほら、ハンジさんだから」
ニファ「……ハンジさんだから…………」
〆
417: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 23:00:22 ID:9HJ4kkHM
【うん、知ってる】
ハンジ「……」ブー
モブリット「リヴァイ兵長が過保護に見える理由が分かりましたね?」
ハンジ「う……そういうけどアイツも大概じゃないか!!」
モブリット「……うーん、お風呂以外はそうなんですが……
いや、食事はそれなりに摂っているようですから心配なのは睡眠だけですね」
ハンジ「む」
モブリット「それにリヴァイ兵長はご自身でしっかり管理しているように見えますから
口に出して注意、ということはないですね」
418: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 23:00:54 ID:9HJ4kkHM
ハンジ「“見える”ってのがマズいんだけどね……」
モブリット「……お分かりだとは思いますが地下では寝首をかかれないために浅い眠りである必要があったのでしょう」
ハンジ「!」
モブリット「長い間に培ったものです。それを容易く覆すことは難しい。
それに恐らく、短時間で最低限の回復ができるのでしょう。そうとしか思えない」
ハンジ「……」
モブリット「それでも、限界もあるでしょうからたまにはお二人でゆっくり休まれてくださいね?」
ハンジ「……」ピクリッ
モブリット「ハンジさんと一緒におられるときの兵長はとても安らいでいるように見えますから……」
ハンジ「…………」
〆
419: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 23:01:25 ID:9HJ4kkHM
【なんて恐ろしいことを】
モブリット「あ、そうだ。兵長といえば、このところかなりお忙しかったらしく疲れているようでした。
今日はここまでにしませんか?」
ハンジ「…………」シワッ
モブリット「? どうされました?」
ハンジ「いや……よく観察してるなってさ。私でも今のリヴァイの体調なんて分からなかったよ」
モブリット「最近あなたも忙しくてお互いまともに会っていないじゃないですか。
私は書類の受け渡しやらでちょくちょく会ってますから」
ハンジ「にしてもよく周りを見てるよね、モブリットって」
モブリット「…………あなたの所為じゃないですか」ドンヨリ
ハンジ「何その絶望したような表情」
モブリット「あなたの天然教育の賜物ですよ」フッ
ハンジ「なんだよ、それ」
420: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 23:02:05 ID:9HJ4kkHM
モブリット「周りに目もくれず巨人に向かうあなた。
実験中に巨人に突っ込んで行くあなた。
集中するとお風呂、食事、睡眠を放り投げ、書類の山が崩れるのも厭わないあなた。
用意した食事にも目に入れず勢いで徹夜してしまうあなた」ウツロ
ハンジ「――っ」
モブリット「そりゃあ、周りをよく見るようになるってもんですよ」フフフ
ハンジ「モ、モブリット……」
モブリット「先回りして書類を押さえたり、集中してタイミングを見計らい、巨人から引き剥がしたり……」フフフフフフ
ハンジ「あ、あの、その、」
モブリット「本当にあなたは目が離せませんから……」
ハンジ「……なんか口説き文句みたいだね」
モブリット「やめてください。削がれますよ? 私が」
〆
421: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 23:03:00 ID:9HJ4kkHM
【前代未聞】
――はたまた数日後――
リヴァイ「…………」ハァー
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「ハンジ」ガシッ
ハンジ「! ……リヴァイ」
リヴァイ「もうやめておけ」
ハンジ「あー…………」
『ハンジ分隊長』
422: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/03(日) 23:03:44 ID:9HJ4kkHM
ハンジ「!」
モブリット『リヴァイ兵長が過保護に見えるのはそれだけ心配して口を出している、ということです』
モブリット『たまにはすんなり言うことを聞かれても良いのではありませんか?』
ハンジ「……」
リヴァイ「? ハンジ?」
ハンジ「分かったよ。もうやめる。お風呂入って休むよ」
リヴァイ「!?」
ハンジ「……なんだよ、そんなに驚くことないだろ」
リヴァイ「熱でもあるんじゃねぇのか?」ピタッ ←額に手
ハンジ「…………そこまで珍しいか」
〆
425: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:47:38 ID:x2mK9o/w
【出待ちしてました】
リヴァイ「……出たか」
ハンジ「見張ってなくても今日はちゃんとするよ」ホカホカ ←風呂上がり
リヴァイ「いや、見張っているわけではないが」
ハンジ「……待ってたの?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「…………ふふっ」
リヴァイ「なんだ」チッ
ハンジ「ううん、嬉しいなぁって。それだけ」ギュッ
リヴァイ「……」ナデ…
426: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:48:08 ID:x2mK9o/w
ハンジ「たまには言うこと聞くのもいいね」スリッ
リヴァイ「たまに、な」
ハンジ「う」
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「ハイ、ナンデショウ」
リヴァイ「髪、濡れすぎだ。ちゃんと乾かせ」バサッ、ワシャワシャ
ハンジ「わっぷ!!」
リヴァイ「風邪ひくぞ」ゴシゴシ
ハンジ「あはっ、はははっ、うん、ごめん」
リヴァイ「…………」ゴシゴシ
〆
427: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:48:39 ID:x2mK9o/w
【一緒がいい】
リヴァイ「もう寝ろよ」
ハンジ「寝るってば」
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「すげぇ疑われてるな」
リヴァイ「ことこれに関してはな」
ハンジ「ぬぅ。…………ねぇリヴァイ」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「帰るの?」
リヴァイ「……」
428: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:49:11 ID:x2mK9o/w
ハンジ「…………ね、」ソッ…
リヴァイ「……疲れてるんじゃねぇのか?」スッ
ハンジ「普通の疲れかな?」ギュッ
リヴァイ「ツラくならねぇか?」ソッ
ハンジ「そりゃあなた次第だね」フフッ
リヴァイ「こっち任せか、クソメガネ」ギュッ
ハンジ「私の力じゃ止められないし」
リヴァイ「…………できるだけ自重する」
ハンジ「うん、お願い……」ギュッ
〆
429: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:50:38 ID:x2mK9o/w
【寝ぐずり】
――朝――
ハンジ「ん……」
リヴァイ「起きたか」
ハンジ「……リヴァイ」
リヴァイ「まだ早い。寝てていいぞ」ナデ…
ハンジ「ん……起きる」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「ん」スッ ←両手を伸ばした
リヴァイ「?」
ハンジ「起こして」
リヴァイ「……なんだそりゃ」
ハンジ「起こして」
430: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:51:18 ID:x2mK9o/w
リヴァイ「……おらよ」グイッ
ハンジ「ん」ポフッ、ギュッ
リヴァイ「おい」
ハンジ「んー」ギューグリグリ
リヴァイ「何やってる」ポンポンッ
ハンジ「んー↓」
リヴァイ「寝惚けてんのか」ナデナデ
ハンジ「んー……」スヤァ
リヴァイ「おい、起きるんじゃねぇのか?」
ハンジ「」スースー
リヴァイ「…………」フゥー
リヴァイ「……動けねぇじゃねぇか」ナデ…
ハンジ「スースー」
〆
431: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:51:52 ID:x2mK9o/w
【滅多にではなくありえないレベル】
ハンジ「おはよー」
モブリット「おはようございます。ちゃんとリヴァイ兵長の言うこと聞かれたようですね」
ハンジ「まぁ、たまにはね」
モブリット「……いつも聞いてくださいよ」
ハンジ「そういや素直に言うこと聞いたら病を疑われたんだけど」
モブリット「……まぁ、仕方ないと言うか…………」
ハンジ「なんだよ鬼の霍乱レベルかよ」
モブリット「石に花咲くレベルじゃないですか?」
ハンジ「そこまでかよ」
〆
432: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:52:34 ID:x2mK9o/w
【気分が変わる時】
ザー……
リヴァイ「……雨か」
リヴァイ(雨の日は埃が舞いにくく掃除しやすいが……気分はよくねぇな)
ハンジ「リヴァーイ!!」バターンッ!!
リヴァイ「うるせぇ、なんだ」
ハンジ「うるせぇと言いつつ聞いてくれる姿勢を取ってくれるところが素敵だと思うよ」
リヴァイ「いきなりおだてからか。何を聞かせる気だ」
ハンジ「きょ」
リヴァイ「帰れ」
433: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/10(日) 22:53:09 ID:x2mK9o/w
ハンジ「早ぇし!!」
リヴァイ「このジメジメした日にてめぇの巨人話なんざ聞けるか」
ハンジ「きょ、にゅうの話かもしれないだろ!?」
リヴァイ「ほぅ?」ジッ
ハンジ「……視線がおかしくないかい?」
リヴァイ「お前の言う話題ならおかしくねぇだろ」
ハンジ「くそっ!! 失敗した!!」
リヴァイ「……いつでもうるせぇ奴だな」
〆
436: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:43:11 ID:6GlnwPmw
【早朝から聞きたくない】
――旧調査兵団本部――
ハンジ「おっはよー! 皆さん!」バターンッ!!
リヴァイ「うるせぇのが来たな」ズズズズ
ハンジ「いきなりご挨拶だねぇ」ガタンッ
ペトラ「随分とお早いですね、ハンジ分隊長」コトッ
ハンジ「あ、ありがとう……ってこれ君の分の紅茶じゃないのかい?」
437: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:43:42 ID:6GlnwPmw
ペトラ「おかわりの準備もしてましたから大丈夫ですよ」
ハンジ「そうかい? なら遠慮なく」ズズゥ
リヴァイ「……で? 何しに来た」
ハンジ「何しにってエレンに会いに来たんじゃないか」カチャッ
リヴァイ「実験の日じゃなかったはずだが?」
ハンジ「普段の様子も見ておきたくてね。あとこの間巨人の話が途中だったし」
リヴァイ「……やめてやれ」
〆
438: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:44:56 ID:6GlnwPmw
【あと少しの安眠】
ハンジ「ところでさ」
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「エレンはどこだい?」キョロキョロ
エルド「そういえば……そろそろ来てもいい頃ですが」
グンタ「ここまで遅いのは珍しいな」
オルオ「ちっ、仕方ねぇな。俺が」
ハンジ「じゃあ、私がちょっと行ってくるよ! 丁度用事もあるわけだし」ガタンッ、スタスタ
リヴァイ「おい待て。てめぇが行ったら最悪の目覚めだろうが」ガタンッ
ハンジ「失礼だね。起こし方くらい心得てるよ」スタスタ
リヴァイ「何をどう心得てるんだか」スタスタ
439: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:45:29 ID:6GlnwPmw
オルオ「……」
グンタ「……まぁ、任せた方がいいんじゃないか?」
エルド「止められないしな」
ペトラ「……でも、目覚めたらあのお二人が目の前にって…………」
リヴァイ班「「「「…………」」」」
リヴァイ班((((エレン、御愁傷様))))チーンッ
――地下室――
エレン「うーん……かあさん……とうさん…………」ムニャムニャ
〆
440: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:54:36 ID:6GlnwPmw
【お見通し】
――地下室――
カツーン、カツーン……
ハンジ「別にリヴァイまで来なくていいのに」
リヴァイ「お前だけにしておくと何をしでかすか分かったもんじゃねぇ」
ハンジ「また随分と信用のないことで」
リヴァイ「巨人が関わると暴走しがちなてめぇを呪え」
ハンジ「そう言われるとなんと言い返したらいいやら」
441: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:55:29 ID:6GlnwPmw
リヴァイ「言い返せるようになりやがれ、クソメガネ」
ハンジ「はいはい、着いたよ。鍵は?」
リヴァイ「これだ……」チャラッ
ハンジ「開けて開けて」
リヴァイ「…………お前」カチッ
ハンジ「なんだい?」
リヴァイ「俺が着いてくるのも織り込み済みか」ガチャッ
ハンジ「さてね」
〆
442: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:56:19 ID:6GlnwPmw
【悪夢が迫る】
エレン「」スヤスヤ
ハンジ「おーよく寝てる」
リヴァイ「警戒心はどうしたんだ、エレン」
ハンジ「昨日は訓練だったんだろ? しごき過ぎじゃないのかい?」
リヴァイ「普通だ。あれで音を上げていたら壁外でくたばるぞ」
ハンジ「じゃ、少し気が緩んだのかな?」
リヴァイ「緩むような状況じゃねぇだろ。躾し直しか」
ハンジ「まだ間に合う時間じゃないか。私たちが早すぎたんだよ」
エレン「」スヤスヤ
リヴァイ「……にしても起きねぇな」
ハンジ「一応声を抑えて話はしてるけど……起きないもんだね」
エレン「」スヤスヤ
〆
443: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:56:57 ID:6GlnwPmw
【天国地獄】
リヴァイ「……起こすぞ」
ハンジ「そうだね。エレーン、起きてー」ユサユサ
エレン「う、うーん」パチパチ
ハンジ「おはよう、エレン」
エレン「ん……はよ、母さん……」ボー
ハンジ「……ん?」
リヴァイ「……」
444: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:57:33 ID:6GlnwPmw
エレン「……父さん…………」ボー
ハンジ「ん?」チラッ
リヴァイ「…………」
エレン「?…………………………!?」ビクッ!
ハンジ「ん?」
リヴァイ「……」
エレン「あ、あ、あわ、あわわわ、うわああぁぁぁ!!!!」
ハンジ「おう!?」ビクッ
リヴァイ「……」
445: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/17(日) 23:58:58 ID:6GlnwPmw
エレン「す、すすすすすいません!!! その、あの、寝ぼけてて!!!!!」
ハンジ「あ、うん、だろうね」
リヴァイ「……」
エレン「は!? い、今何時で……お二人が来てるということはあああぁぁあぁぁ!!!」
ハンジ「なんだか忙しいね、エレン」
リヴァイ「……」
エレン「すすすすすいませんでしたーー!! ね、寝坊をしてしまいましたーーーーー!!!!!」
ハンジ「うん、まだ大丈夫な時間だけどね。だからそんなに頭下げなくてもいいんだけどもね」
リヴァイ「……」
〆
448: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:21:56 ID:9Sj7bj8.
【お手上げ】
――旧調査兵団本部:食堂――
エレン「うぅ……」グッタリ
エルド「お疲れだな、エレン」ポンッ
エレン「エ、エルドさぁん……」
グンタ「ははっ、災難だったな」ポンッ、ワシャワシャ
エレン「ううぅ……」
ハンジ「なんだか私たちがとてつもなく非道なことをしたみたいな感じになってないかい?」ヒソッ
リヴァイ「……目覚めてすぐてめぇの顔があるんじゃそう間違いでもねぇだろ」
449: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:22:32 ID:9Sj7bj8.
ハンジ「リヴァイ、それ自分も攻撃してるからね?」
リヴァイ「…………俺はお前の後ろにいた」
ハンジ「…………“目覚めてすぐ私の顔”」ポソッ
リヴァイ「………………あいつは俺じゃねぇ」
ハンジ「おや? ということは目覚めてすぐ私の顔があったら幸福ってことなのかな?」
リヴァイ「話が飛躍しすぎだ。……幸福というか降伏だな」
ハンジ「失礼な変換したね? 今」
リヴァイ「そうでもねぇ」
〆
450: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:23:18 ID:9Sj7bj8.
【我等兵長親衛隊】
エレン「ううぅ……」
ペトラ「朝、兵長に起こしてもらえる、か…………羨ましい…………」ボソッ
オルオ「あぁ、全くもって同意だ」
エルド「……俺はあんまり」
グンタ「兵長に起こされるって余程だろうしな」
エレン「すんげぇビビりますよ。心臓止まるかと思いました」
ペトラ「止まったって構わないっ!」
オルオ「そうだ! 構わねぇ!!」
エレン「………………」
エルド「あいつらバカだから気にするな、エレン」
グンタ「今日はまた一段とバカだな」
〆
451: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:23:49 ID:9Sj7bj8.
【ニチジョウサハンジ】
ハンジ「さて! 今日は巨人の話をしようと思って来たんだよ!」
エレン「え」
リヴァイ「却下だ、クソメガネ。一日潰れるだろうが」
ハンジ「そのために来たってのに今日何しろってのさ!」
リヴァイ「庭の草でもむしってろ」
ハンジ「またどうせ伸びるものをむしるなんて非効率だね」
リヴァイ「別に非効率じゃねぇし伸びなくなるもんもある」
ハンジ「…………髪とか?」
リヴァイ「お前今、誰を思い浮かべた」
ハンジ「あーーー…………ネスだよ」
リヴァイ「……本当か? それは本気で言ってんのか?」
452: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:24:40 ID:9Sj7bj8.
ハンジ「なんでそこに食いつくんだよ」
リヴァイ「てめぇが嘘くせぇ顔しやがるからだ」
ハンジ「昨日はお風呂入ったし臭くはないと思うんだけどなぁ」クンクンッ
リヴァイ「嗅ぐな。このクソメガネ」
ハンジ「とりあえずクソの臭いはしないよ」
リヴァイ「当たり前だ。そんな臭いしてたまるか」
ハンジ「リヴァイが言ったんじゃないか」
リヴァイ「言ってねぇ」
エレン「えっと……」
エルド「気にしなくていいぞ」
グンタ「そのうち治まるからな」
〆
453: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:25:19 ID:9Sj7bj8.
【察する】
ペトラ「ハンジ分隊長は朝食は摂られましたか?」
ハンジ「ううん、まだだよ」
ペトラ「じゃあ、準備しますね」
ハンジ「ありがとう」
リヴァイ「突然来て飯まで食っていくのか」
ハンジ「何もしていない同僚の飯を抜くきかい?」
リヴァイ「食うの忘れてしょっちゅう抜けてんだろ」
ハンジ「それとこれとは別の話ですぅ。ねぇ、エレン?」
エレン「は!? えっ!?」ビクッ!
454: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:25:52 ID:9Sj7bj8.
ハンジ「リヴァイ父さんが無体なことを言うんだよ、酷いよねぇ」
エレン「!?」
エルド「……父さん?」
リヴァイ「おい、メガネ……」
ハンジ「ハンジ母さんは悲しいよ」ヨヨヨ
グンタ「母さん?」
エレン「あ、や、やめっ、やめてくださっ」アワアワ///
ハンジ「母さんの飯を抜くなんて実に嘆かわしいことだと思わないかい?」フゥーヤレヤレ
エレン「あ、あう」///
エルドグンタ((あぁ……寝惚けたのか))
リヴァイ「…………やめろ、クソメガネ」チッ
〆
455: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:26:50 ID:9Sj7bj8.
【お言葉に甘えて】
リヴァイ「とりあえず今日の予定を立て直す。ハンジ、来い」ガタッ
ハンジ「はいはーい」
スタスタスタスタスタ……
エルド「それじゃ、その間お茶でもしておくか」
エレン「いいんですか?」
グンタ「すぐに終わるだろうさ。だから指示をしていかなかったんだよ」
エレン「あぁ、なるほど」
オルオ「俺にはわかっていたぜ? でもな、そこは敢えて今言わなかった」
ペトラ「死ぬほどどうでもいいし、言わない意味もわからないから死ぬほどどうでもいい」
オルオ「今二回言ったな? 死ぬほどどうでもいいって二回も言ったな?」
エルド「お前ら、くだらない言い合いしてないでお茶の準備してくれ。お茶当番だろ」
456: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:27:24 ID:9Sj7bj8.
―――
――
―
リヴァイ「おい、午後には帰るんだろうな?」スタスタ
ハンジ「多分」スタスタ
リヴァイ「忙しいんじゃねぇのか」
ハンジ「書類は持ってきた」
リヴァイ「てめぇ、居座る気か」
ハンジ「明日は実験の日だろ? 待ちきれなくてっ!」
リヴァイ「明日来いクソメガネ」
ハンジ「一昨日来やがれってこと?」
リヴァイ「…………お前何日寝てない」
ハンジ「2日……いや、3日かな」
457: ◆uSEt4QqJNo 2018/06/25(月) 00:27:57 ID:9Sj7bj8.
リヴァイ「寝ろクソメガネ!」
ハンジ「せっかく来たんだぞ!? 寝てられるか!!」
リヴァイ「寝不足で明日の実験をダメにする気か」
ハンジ「だ、ダメにはならないよ」
リヴァイ「ほぉ?」
ハンジ「うぐ」
リヴァイ「……母親気取るならそれなりに自分の身体も気遣え、クソメガネ」
ハンジ「…………じゃあ、リヴァイは父親気取りで私を寝かそうとしてるのかな?」
リヴァイ「お前相手で父親はねぇだろ」
ハンジ「確かに。……ベッド貸してくれる?」
リヴァイ「勝手にしろ」
ハンジ「うん、勝手にするよ。ありがとう、リヴァイ」ニッコリ
リヴァイ「……クソメガネが」
〆
460: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:44:13 ID:GLE/XUWg
【通訳の不在】
ペトラ「リヴァイ兵長、お戻りになりましたか……ハンジ分隊長はどうしたんですな?」
リヴァイ「寝た」
エルド「…………何日徹夜してここに来られたんたですか?」
リヴァイ「自称3日だ」
グンタ「もっといってそうですね」
オルオ「お茶、どうぞ」コトッ
461: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:44:57 ID:GLE/XUWg
リヴァイ「ああ。正直に吐いたと思いてぇがな」カチャッ、ズズズズ
エレン「今日、ハンジ分隊長はお休みということですか?」
リヴァイ「明日はお前を弄くらなきゃならねぇからな。寝惚けたままだと削がなくていいところまで削ぎかねん」
エレン「そ、そうですか」ゾッ
リヴァイ「…………まぁ、巨人化して暴走しなければブレードを使う必要もねぇがな」ズズ、カチャンッ
エレン「が、頑張ります」
リヴァイ「……」
〆
462: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:46:45 ID:GLE/XUWg
【巻き込まれるぞ】
ハンジ「いやぁ、ごめんね。前日入りしたというのに惰眠を貪ってしまった」
リヴァイ「正午を過ぎたところだが」
ハンジ「エレン! 本当は今日君に巨人の話して、あわよくばちょっとした実験をしようかと思っていたんだけど」
リヴァイ「ふざけるな、クソメガネ。許可しねぇ」
ハンジ「えぇーいいじゃんよー。ちょこっとだけだからほんのちょこっとだけだから」
リヴァイ「てめぇはまだ睡眠が足りてねぇようだな。眠らせてやろう」ペキペキッ
463: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:47:23 ID:GLE/XUWg
ハンジ「うん? 指をペキペキするのって寝かせる手つきではないよね? それでどうするつもりなのかな?」ズッ
リヴァイ「寝かせる」ガタッ
ハンジ「意識を落とすの間違いだろ!」
リヴァイ「然程変わらん。行き着く先は一緒だ」ポキポキッ
ハンジ「全っっ然違うね!! 気絶と寝入るでは全く違うね!!」
エレン「えっと」
グンタ「黙って見守っておくほうが無難だぞ」
〆
464: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:48:36 ID:GLE/XUWg
【翻訳機能発揮】
ハンジ「もう充分寝たよー」
リヴァイ「うるせぇ。てめぇが寝惚けたままだと巨人化したエレンを削がなくていいところまで削ぎかねねぇだろうが」
ハンジ「そんな心配しなくたって大丈夫だって。削ぐような実験しないよ」
リヴァイ「だが」
ハンジ「暴走しても大丈夫なように井戸でやるんだし、エレンを不必要に傷つけたりしないって」
リヴァイ「……」
ハンジ「そんな顔で念押しするなよ。分かってるって」
リヴァイ「ならいいが」
エレン「…………」
エレン(さっきのあれって脅しじゃなくてオレの身を心配しての言葉だったのか)
〆
465: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:49:09 ID:GLE/XUWg
【みんな納得ハンジ分隊長】
ペトラ「結局休んでいらっしゃるんですか? ハンジ分隊長」
リヴァイ「ウロつかれちゃ迷惑だ」
ペトラ「はは……」
エルド「ですが、起きて何かしらしてそうですがね」
リヴァイ「……書類でも捌いてんだろ」
オルオ「書類持って来てんですか!?」
リヴァイ「居座るつもりのようだ」
グンタ「様子を見に来ただけかと思ってましたよ」
リヴァイ「クソメガネだからな」
466: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:49:44 ID:GLE/XUWg
エレン(ハンジさんだからってどういう…………)
エルド「ああ、確かに」
グンタ「そうですね」
ペトラ「ハンジ分隊長ですもんね」
オルオ「仕方ないですね」
エレン(まさかの全員一致同感!?)
エルド「! エレン、ハンジ分隊長はそういう人なんだ」キリッ
エレン「えっ」
グンタ「そういうことだ」
エレン(…………よく分からないけど変わった人ってことで問題ないのかな?)
〆
467: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:50:27 ID:GLE/XUWg
【台無し】
ペトラ「夕食に降りてこられませんね」
リヴァイ「大方没頭して我を忘れてやがるんだろ」
ペトラ「お食事持っていったほうがいいですかね?」
リヴァイ「どうせ俺の机を使ってやかがるだろう。準備するだけでいい」
ペトラ「でも、兵長」
リヴァイ「いい。持っていくだけじゃあのクソメガネは気づかねぇだろうしな」
ペトラ「あぁ……。すみません、お願いします」
リヴァイ「ああ」
468: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/01(日) 23:51:08 ID:GLE/XUWg
エレン「いつもそうなんですか?」
エルド「ああ。実験やら研究やらで没頭してると寝食風呂を忘れるってので有名なんだ」
グンタ「それだけ集中力がすげぇってことなんだが、なぁ」ハァー
オルオ「基本的に良い人なんだけどなぁ」ハァー
ペトラ「巨人が絡むとちょっとね。でも優しい人だから」
エレン「はぁ」
リヴァイ「少し……いやだいぶ変人なだけだ」
リヴァイ班((((なんのフォローにもなっていません、兵長!!))))
〆
471: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/08(日) 23:57:19 ID:6j/Rsoeg
【図星】
――旧調査兵団本部:リヴァイ自室――
リヴァイ「おい、飯だ」
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「案の定か」カチャンッ
ハンジ「……」カリカリ
リヴァイ「おい、クソメガネ」グイッ
ハンジ「うおあっ!?」
リヴァイ「飯だ」
ハンジ「首いて……へ? あれ? もうそんな時間?」
リヴァイ「とっくにな。とりあえず食え」
472: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/08(日) 23:57:49 ID:6j/Rsoeg
ハンジ「お、持ってきてくれたんだ。ありがとう」ガタッ
リヴァイ「……書類は終わりそうなのか?」
ハンジ「にゃんとかひぇ」モグモグ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「んぐっ、なんとかね」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「呼びに来てくれたら良かったのに」モグモグ
リヴァイ「お前が何をしてるか分からなかったからな」
ハンジ「? 別に実験とかはここではやれないし、書類仕事しか…………あぁ」
リヴァイ「……」
ハンジ「寝てたら起こしたくなかった?」ズズゥー
リヴァイ「…………」
〆
473: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/08(日) 23:58:20 ID:6j/Rsoeg
【脈絡がない】
ハンジ「寝てても起こしてくれていいんだよ。一応今日も私は非番ではないんだし、休んではいられない」
リヴァイ「時間にすれば必要以上に働いている気がするがな」
ハンジ「好きでやっていることだ。その為に業務を怠るわけには行かないさ」
リヴァイ「まぁ……そうだが」
ハンジ「……」
リヴァイ「……何をニヤついてやがる」シワー
ハンジ「ううん、あなたのこと好きだなぁって」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「美味しかった。ごちそうさま!」パンッ
リヴァイ「…………」
ハンジ「何怪訝な顔してんの?」
リヴァイ「怪訝にもなるだろ」
〆
474: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/08(日) 23:58:55 ID:6j/Rsoeg
【用意周到】
ハンジ「あなたが優しいから唐突に言いたくなっただけだよ」
リヴァイ「……」
ハンジ「あ、でも職務中なんだから甘やかしはダメだよ?」
リヴァイ「…………もしお前が連絡もなしに来たらとモブリットから手紙を渡されていた」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「長々と謝罪と礼と頼み事が書き連ねてあったが、要約すると“お前を寝かせつけてくれ”ということだった」
ハンジ「…………」
リヴァイ「その時は仕事のことは問題の無いようにしておく、とも書いてあった」
ハンジ「…………モブリット、超凄くね?」
リヴァイ「恐ろしいくらいだな」
〆
475: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/08(日) 23:59:40 ID:6j/Rsoeg
【安眠道具】
ハンジ「でも仕事持ってきちゃってたしね」
リヴァイ「それも織り込み済みなんだろ」
ハンジ「…………確かに難しいような書類じゃない」ジッ
リヴァイ「…………? まて、だとしたらお前なんであんなに没頭してやがった」
ハンジ「エレンの実験でやりたいことを書き連ねてたら、
気づいたこととかこういったことはどうだろうとか
この前の捕獲で思い付いたこととかあれは何故あそこまで出来なかったんだろうとか
考えたり書いたりまとめてたりしてたからかな?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「? 何?」
リヴァイ「寝てりゃいいものを」
476: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/09(月) 00:01:50 ID:ysyAjPLA
ハンジ「こんな状況で寝てたらありがたすぎて涙で目が溶けちゃうよ」
リヴァイ「まぁいい。今日はちゃんと休め。そう寝てはいねぇから寝れるだろう?」
ハンジ「んー、なんとか」
リヴァイ「手伝ってやってもいいが」
ハンジ「申し訳ないがそれは遠慮させていただく。明日は実験だからね」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「でも一緒に寝たいかな?」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「ダメ、かな?」
リヴァイ「…………構わねぇが」
ハンジ「やった! リヴァイを抱き枕にすると落ち着くんだよねー」
リヴァイ「…………」シワシワー
〆
477: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/09(月) 00:02:58 ID:ysyAjPLA
【かわいかっただけ】
ハンジ「うん、やっぱ落ち着く」ギュッ
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ「なに?」
リヴァイ「いや」
ハンジ「あ、分かった。ムラムラしちゃう?」フヒヒ
リヴァイ「そうだと言ったらどうにかしてくれんのか?」
ハンジ「うっ、いや、その、えっと……///」
リヴァイ「……冗談だ。寝ろ」グッ
ハンジ「はい……スミマセンデシタ」ギュッ
リヴァイ「バカなやつだな」ナデナデ
ハンジ「なんだよソレ」ムー
478: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/09(月) 00:03:56 ID:ysyAjPLA
リヴァイ「いいから寝ろ」ナデナデ
ハンジ「うん……」ジッ
リヴァイ「…………」スッ
ハンジ「ん……」
リヴァイ「…………」
ハンジ「…………ふふっ」
リヴァイ「…………」フッ
ハンジ「!」
リヴァイ「寝ろ」ポンポンッ
ハンジ「…………うん。おやすみ」ギュッ
リヴァイ「あぁ……」ナデナデ
〆
479: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/09(月) 00:05:14 ID:ysyAjPLA
【してやられた】
ハンジ「ん……」パチッ
リヴァイ「起きたか」
ハンジ「おはよう、リヴァイ。もう支度したの? 早いね」ムクッ
リヴァイ「あぁ」
ハンジ「ん。んんーーー」ノビー
リヴァイ「…………」ギシッ
ハンジ「んん?」
480: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/09(月) 00:05:48 ID:ysyAjPLA
リヴァイ「…………」スッ
ハンジ「!?」
リヴァイ「っ…………支度しろ、下りるぞ」
ハンジ「……」ポカンッ
リヴァイ「惚(ほう)けるな。早くしろ」
ハンジ「あ、あなたが惚けさせたんじゃないか!」
リヴァイ「いいから早くしろよ」
ハンジ「――っ、くそっ」
〆
484: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:30:09 ID:tU7TVP4I
【不快感には勝てない】
ハンジ「…………あづい」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「リヴァイ、太陽――」
リヴァイ「削げねぇ」
ハンジ「じゃ、溶かして」
リヴァイ「できるか」
485: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:30:40 ID:tU7TVP4I
ハンジ「あーもう、水被ってくる!」
リヴァイ「ちゃんと風呂場でやれよ」
ハンジ「井戸の水のほうが冷たい」
リヴァイ「心臓麻痺起こすぞ」
ハンジ「はーい。風呂場いってきまーす」ノロノロ
リヴァイ「……」
パタンッ
リヴァイ「……夏は勝手に風呂に行くから楽だな」
〆
486: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:31:21 ID:tU7TVP4I
【それなりに幸福】
ハンジ「リヴァイ!!」バターンッ!!
リヴァイ「うるせぇ」
ハンジ「水被ってたらちょっと思いついてさ!」ポタポタ
リヴァイ「髪から水が滴ってんじゃねぇか。床が汚れる。拭け」
ハンジ「それどころじゃなくてさ!」
リヴァイ「てめぇ、よく見りゃ服も濡れてんじゃねぇか。まさかその格好でうろちょろしやがったのか?」シワー
487: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:31:58 ID:tU7TVP4I
ハンジ「風呂場とここを往復しただけだよ! でさ!」
リヴァイ「チッ、充分うろちょろしてんじゃねぇか。こっち来て座れ。拭いてやる」グイッ
ハンジ「いやぁ、それがだね! あれをこうすれば……!!」ストンッ
リヴァイ「ああ、そうか」ゴシゴシ
ハンジ「それで、――で、――――なら」
リヴァイ「そうか」ゴシゴシ
ハンジ「――だろ? ――――が」
リヴァイ「…………」ゴシゴシ
〆
488: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:32:46 ID:tU7TVP4I
【そこは適さない】
ザーザー
ハンジ「うわぁ、せっかく散歩にでも行こうかと思ってたのに」
リヴァイ「特に用がなければ諦めるんだな」
ハンジ「うーーん、そうだね。でもこんな天候だからこそ行く意味があるかもしれない」
リヴァイ「…………どこへ散歩に行くつもりだった」
ハンジ「壁の上」
リヴァイ「散歩が中止になって何よりだ」
〆
489: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:33:22 ID:tU7TVP4I
【なら仕方ない】
ハンジ「…………」ザリザリ
リヴァイ「……」
ハンジ「…………」ザリザリ
リヴァイ「…………何してやがる」
ハンジ「暇だからリヴァイの刈り上げ撫でてる」ザリザリ
リヴァイ「他にやることねぇのか」
490: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:33:54 ID:tU7TVP4I
ハンジ「あるけど禁止するじゃん」ザリザリ
リヴァイ「休みの日まで巨人共の研究をしすぎだ」
ハンジ「私の仕事だし」ザリザリ
リヴァイ「休む時は休め」
ハンジ「うん。分かってるからあなたの刈り上げを撫でているんだ」ザリザリ
リヴァイ「………………休まるのか」
ハンジ「うん。なんとなく」
リヴァイ「そうか……」
〆
491: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:34:32 ID:tU7TVP4I
【妙な色気】
ザバァ……
リヴァイ「……ふぅ」ポタポタ
ハンジ「あ!!」
リヴァイ「あ?」ポタポタ
ハンジ「リヴァイ、ずるい!」
リヴァイ「何がだ」ポタポタ
ハンジ「私には井戸で水被るなって言うくせに!」
リヴァイ「当たり前だ」ゴシゴシ
ハンジ「なんでだよ!」
リヴァイ「…………分かってねぇわけじゃねぇだろうが」ギロッ
492: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/15(日) 23:35:06 ID:tU7TVP4I
ハンジ「………………ずるい」
リヴァイ「ああ?」
ハンジ「私だって…………モニョモニョ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「…………私のを見たいやつなんていないんだしいいだろ」
リヴァイ「ふざけんな。俺が嫌だろうが」
ハンジ「私だって嫌なのに」ボソッ
リヴァイ「あ?」
ハンジ「なんでもありませんー! 変なもん振り撒きやがって!」
リヴァイ「時々お前が何を言ってやがるのか分からねぇ」シワー
〆
495: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:47:18 ID:Dqlq20wg
【ケンカ】
ハンジ「あーもう! なんだってそんなに横暴なんだ!!」
リヴァイ「ああ? てめぇが片付けねぇのが悪ぃんだろうが!!」
ハンジ「だからって勝手に物を動かしたりするなよ! 分からなくなるだろ!?」
リヴァイ「そのままにしてたらどっかにいっちまうだろうが!」
ハンジ「私には分かってるだってば!!」
リヴァイ「てめぇだけ分かってても困るだろうが!」
ハンジ「あーもういい! とにかく出てけ!! しばらく来るな!!」
リヴァイ「クソメガネ! 誰が来るか!!」
496: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:47:59 ID:Dqlq20wg
バタンッ!!
ハンジ「全く、もう」ハァー
モブリット「……随分激しい喧嘩でしたね」
ハンジ「…………」
モブリット「分かりやすい位置に片付けてくださってましたよ?」
ハンジ「分かってるさ。でもそれは一般的に分かりやすい位置だろ? 実験の手順で並べてあったりするんだ」
モブリット「それはそうですが……」
ハンジ「分かってる。分かってるよ。少し八つ当たりだった」
モブリット「仲直り、してくださいね」
ハンジ「……ごめん。ありがとう」
〆
497: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:48:59 ID:Dqlq20wg
【少し疲れた】
――リヴァイ自室――
バタンッ!
リヴァイ「チッ!」バサッ←上着を投げ捨てた
リヴァイ「クソが」ドサッ
リヴァイ「…………」ハァー…
リヴァイ(……ただアイツの虫の居所が悪かっただけだ。分かっている)
リヴァイ(――にしてもだ。掃除して怒られる意味が分からねぇ)
リヴァイ(できるだけ分かりやすく片付けたつもりだが…………)
498: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:49:35 ID:Dqlq20wg
リヴァイ「…………」
リヴァイ(何かマズイもんでも動かしちまったか?)
リヴァイ(…………よく分からねぇもんはそのままにしておいた方がいいのか?)
リヴァイ(だとしても、あそこまで怒ることはねぇだろ)
リヴァイ「…………」ハァー
ミーンミンミンミンミー……
リヴァイ「蝉か……」
リヴァイ(暑いな……。何をしていなくても体力を削がれる)
リヴァイ(…………少し休むか)
〆
499: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:50:57 ID:Dqlq20wg
【救いの手】
…………!
…………き!
…………にき!
『兄貴!!』
リヴァイ「…………イザベル?」
イザベル『こんなに寝こけるなんて兄貴にしちゃ珍しいな』ケラケラ
ファーラン『疲れてんだろ。無理に起こすなよ』
イザベル『けどさ、姉貴とケンカしてるみたいだったからさ』
ファーラン『ああ……こいつ意外とその辺不器用だよな……その辺だけじゃねぇか』
イザベル『む、今兄貴をバカにしたか?』
ファーラン『するかよ。できるか。殺される』
500: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:51:42 ID:Dqlq20wg
イザベル『で、兄貴、なんで姉貴とケンカしたんだ?』
リヴァイ「…………くだらねぇことだ」
ファーラン『その“くだらねぇこと”を放置しちまうとこじれるぞ。アイツがこじらせたら面倒だぞ?』
リヴァイ「分かっちゃいるが」
イザベル『だから何したんだってば』
リヴァイ「……研究室を勝手に掃除した」
イザベル『……いいことじゃねぇのか? そりゃ兄貴の掃除はこだわりがすげぇけど……
もしかして兄貴、掃除しすぎて何か壊したとか?』
ファーラン『お前じゃねぇんだ。そんなヘマしねぇだろ』
イザベル『ああ?』
リヴァイ「……そんなヘマをしたこともあるが今回はそうじゃねぇ」
ファーランイザベル『『あんのかよ!?』』
リヴァイ「……チッ、うるせぇ」
〆
501: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:52:49 ID:Dqlq20wg
【手管】
イザベル『兄貴でもそんなヘマするんだなぁ』ヘー
リヴァイ「目を丸くしすぎだ、イザベル」シワー
ファーラン『リヴァイもただの人だからな、そういうこともあるだろ。特にハンジに関しては、な?』ニヤニヤ
リヴァイ「ファーラン、今すぐその巫山戯たツラをやめろ。削ぐぞ」シワー
ファーラン『やっべぇ、怖ぇ』ケラケラ
リヴァイ「チッ、笑ってんじゃねぇか」
502: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:54:39 ID:Dqlq20wg
ファーラン『まぁまぁ、とにかく謝って機嫌取れよ。機嫌取っておけば大概の女はそれで収まるだろ?』
イザベル『ファーラン、女嘗めてんのか? それは女が仕方なく許してやってるだけだぞ?』
ファーラン『…………お前がそういうことを言うとはな』
イザベル『バカにすんな! 地下街のねーちゃんが言ってたんだ。
“そうやって男を許してあげると機嫌が良くてあとが楽なのよ”ってな!』フフン
ファーラン『……それ“男”というより“客”へのあしらいじゃねぇのか』ボソッ
イザベル『なんか言ったか?』
ファーラン『いいや』
〆
503: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:55:46 ID:Dqlq20wg
【意固地】
リヴァイ「……機嫌云々(うんぬん)を他所に置いたとしてもアイツはそんなことで誤魔化されねぇだろ」
ファーラン『確かに。何について謝ってるのか答えろとか言われそうだな』
イザベル『結局、何して怒らせたんだよ』
リヴァイ「片付け方が悪かったらしい。順番か何かがあったんだろう」
ファーラン『あーまぁ、研究室だしな』
イザベル『ふぅん? でもそれならやっぱり謝ればいいんじゃないのか? 姉貴、ふところ狭くないだろ?』
504: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:56:25 ID:Dqlq20wg
ファーラン『ふところは浅いか深いかのような気がするが。まぁいい、そのとおりだと思うぞ』
リヴァイ「……言われなくても分かっている」
イザベル『なら決まりだな!』
リヴァイ「…………」
ファーラン『意固地か? 一人で行きづらいなら一緒に謝りに行ってやろうか?』ニヤニヤ
リヴァイ「チッ、いらねぇ」
ファーラン『……じゃあ、行ってこいよ』
イザベル『おう、仲直りしねぇとな!』
リヴァイ「……ああ。行ってくる」
〆
505: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:57:03 ID:Dqlq20wg
【素直に謝る】
リヴァイ「――――」パチッ
リヴァイ「………………」キョロッ
リヴァイ「…………」
リヴァイ「…………お節介焼きか、お前ら」ハァー
ハンジ「何がだい?」
リヴァイ「!」ビクッ
ハンジ「お、リヴァイがビクッとした」
リヴァイ「…………いやらしい言い方だな」
ハンジ「なんでそういう方面で捉えるんだよ!? どういう聞き方してんだ!」
506: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:57:38 ID:Dqlq20wg
リヴァイ「気配を殺して侵入とはどういうことだ」
ハンジ「驚かそうかと思って。でも気配を消してたとはいえこの暑い中、
私に気づかずによく寝てたね。疲れてる?」
リヴァイ「……多分な」
ハンジ「熱中症には気をつけてくれよ。命に関わる」
リヴァイ「ああ、分かっている」
ハンジ「ならいいけど」
リヴァイ「…………ハンジ」
ハンジ「うん?」
リヴァイ「悪かった」
507: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/22(日) 21:58:54 ID:Dqlq20wg
ハンジ「何がかな?」
リヴァイ「物を勝手に弄った」
ハンジ「うん、手順通りに並べて置いたものがあったんだ」
リヴァイ「……悪い」
ハンジ「私も悪かった。普段が普段だからね。本当は勝手に片付けられても文句は言えないし説明すればよかったんだ」
リヴァイ「…………」
ハンジ「ちょっと暑すぎて沸点が低くなっていたかもしれない。すまない。……本当にごめん」
リヴァイ「いや、今度は気をつける」
ハンジ「あ、今度があるんだ」
リヴァイ「当たり前だろうが」
〆
510: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:12:13 ID:3OaGNz2g
【夢の話】
ハンジ「それで、さっきのお節介焼きって何?」
リヴァイ「別になんでもねぇ」
ハンジ「なんでもないってことはないだろう」
リヴァイ「……夢の話だ」
ハンジ「夢?」
リヴァイ「夢で世話を焼かれただけだ」
ハンジ「ふーん? リヴァイが?」
511: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:13:01 ID:3OaGNz2g
リヴァイ「……夢の話なんぞどうでもいいだろう」
ハンジ「いやいや、たかが夢なんて言えないんだよ?
その時々の深層心理やオカルト的にはお告げみたいなのもあるんだよ」
リヴァイ「どうでもいいな」
Σハンジ「はっ!?」
リヴァイ「……なんだ? 何を思いつきやが……いや、帰れ」
ハンジ「巨人は夢を見るのだろうか!?」クワッ
リヴァイ「帰れ」
〆
512: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:13:44 ID:3OaGNz2g
【戦利品で贈り物】
エルド「おう! グンタ! 実家に帰るんだって?」
グンタ「あぁ。じいちゃんの様子を伺いにな」
オルオ「ほら、これ持っていけよ」ポスッ
グンタ「? これは?」
ペトラ「プレゼント。誕生日でしょ?」
グンタ「あぁ、ありがとう」
ペトラ「これもね」ズイッ
グンタ「酒……? いや、桃のジュースか?」
513: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:14:14 ID:3OaGNz2g
エルド「珍しいだろ? 兵長からのだ」
グンタ「え!? これ高いだろ!」
エルド「戦利品とか言ってたぞ」
ペトラ「戦利品で悪いがって」
グンタ「いやいや、戦利品でもありがたいが……戦利品?」
エルド「誰かと賭けでもしたのかもな」
グンタ「そうか……ありがたいな。なかなか口にできるものでもないしな」
オルオ「故郷の母ちゃんやじいちゃんに飲ませてやれよ」
グンタ「あぁ、そうする。ありがとう」
〆
514: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:14:47 ID:3OaGNz2g
【勝負】
リヴァイ「……コールだ」
ミケ「…………フォールド」パラッ
エルヴィン「では、ショーダウン」パサッ
ミケ「! フォーカード……」
リヴァイ「……」
エルヴィン「リヴァイ、手札を」
リヴァイ「……」パラッ
515: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:15:21 ID:3OaGNz2g
エルヴィン「!?」
ミケ「ロイヤル……」
エルヴィン「…………リヴァイ、やったな?」
リヴァイ「何がだ」
エルヴィン「しらばっくれるな」
リヴァイ「知らねぇな。例えやっていたとしても見抜けねぇならやってねぇも同義だろ」
ミケ「エルヴィン、調べても証拠は出ないと思うぞ?」
エルヴィン「……ふぅ、仕方ない……俺の負けだな」
〆
516: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:18:57 ID:3OaGNz2g
【これは丁度いい】
リヴァイ「賭け品のコレは貰っていく」ゴトッ
エルヴィン「せっかくナイルからせしめたんだがなぁ。そこまで欲しがるとは……リヴァイ、桃好きだったか?」
リヴァイ「いや、グンタにやる」
ミケ「グンタに?」
リヴァイ「もうすぐ誕生日だからな。帰省すると言っていたから家族への土産にもなるだろ」
ミケ「賭けたものをやるのか」
リヴァイ「……何も思いつかなかった」
エルヴィン「これが丁度いいと思ったのか」クスッ
リヴァイ「……」コクッ
エルヴィン「まぁ、そういうことなら悔しくもないな」
リヴァイ「そうか」
ミケ(嬉しそうだな)
〆
517: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:20:39 ID:3OaGNz2g
【たぬき屍】
エルヴィン「もう一戦やるか?」
リヴァイ「やってもいいが……」
ミケ「…………おい、ハンジ。生きてるか?」
ハンジ「」チーン
ミケ「ダメだ。屍と化している」
リヴァイ「調子に乗って勝負まくるからだ」
ハンジ「」
リヴァイ「おい、メガネ」
ハンジ「」
リヴァイ「……クソメガネ」
ハンジ「」
518: ◆uSEt4QqJNo 2018/07/30(月) 23:22:07 ID:3OaGNz2g
リヴァイ「屍メガネ」
ハンジ「」
リヴァイ「…………ハンジ」
ハンジ「」
ミケ「…………これはダメだな。まぁ、あれだけ瞬殺されたらな」
エルヴィン「仕方ない、お開きだな。飲むか? いいのが手に入ったんだ」ガタッ
リヴァイ「それを賭けろよ」
エルヴィン「皆で飲んだ方が楽しめると思ってな」コトッ
ハンジ「うっひょー!! これ10年物じゃん!! これ飲んでいいの!?」
リヴァイ「一瞬で復活しやがった」
ミケ「現金なやつだ」スンスンッ
〆
521: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:06:56 ID:56hAmi7E
【かわいく甘えろ】
ハンジ「多少さー、手加減ってものをしてくれてもいいんじゃないのー?」ヒック
リヴァイ「クソが。飲み過ぎやがって」
ミケ「今日は絡み酒か」スンスンッ
エルヴィン「余程悔しかったんだろうな」グビッ
ハンジ「ねぇ、聞いてる?」
リヴァイ「手加減なんざしたらてめぇ怒るだろうが」
ハンジ「あったり前じゃん!」
522: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:07:28 ID:56hAmi7E
ミケ「理不尽だな」
エルヴィン「あれがハンジの甘え方なんだろう」
リヴァイ「クソ程迷惑な甘え方だな」シワー
ハンジ「大体、イカサマしてるでしょー? 分かんなかったけど」
リヴァイ「分からなければイカサマじゃねぇ」
ハンジ「ずっりぃー!!」ゲラゲラ
エルヴィン「やはりしていたのか」
リヴァイ「……さてな」フイッ
〆
523: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:08:11 ID:56hAmi7E
【好きなところ】
――リヴァイ自室――
ドサッ
ハンジ「うーん……」
リヴァイ「結局潰れちまいやがって」フゥー
ハンジ「んー」
リヴァイ「…………」ナデ…
ハンジ「んふふ」
リヴァイ「起きてんのか?」
ハンジ「んー、今ね」
リヴァイ「起こしたか。悪い」
ハンジ「いーや。そんなに眠かったわけじゃないから」
リヴァイ「そうか」ナデナデ
ハンジ「んふふ、リヴァイの手、好きだよ」
524: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:08:44 ID:56hAmi7E
リヴァイ「……手だけか?」
ハンジ「んー? さぁ、どうだろうね?」クスクス
リヴァイ「チッ、言ってろクソメガネ」クイッ
ハンジ「ん」
リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ「……ふ、んん…………」
リヴァイ「……は」
ハンジ「はぁ……リヴァイ」
リヴァイ「…………途中で寝るなよ?」ギッ
ハンジ「うーん、それはあなた次第かな?」フフッ
リヴァイ「口が減らねぇな」フッ
――ギシッ
〆
525: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:09:33 ID:56hAmi7E
【かわいく甘えた?】
ハンジ「……はぁ」
リヴァイ「疲れたか」ナデ…
ハンジ「まぁね。ちょっとお邪魔するよ」ノシッ
リヴァイ「何してやがる」
ハンジ「あなたの胸筋の上で寝かせて」ノッシリ
リヴァイ「重ぇ」
ハンジ「失礼だな」
リヴァイ「上に乗られて重くねぇわけねぇだろ」
ハンジ「そりゃそうだ。寝入ったら横に転がしてくれていいから。寝入るまで、ね?」
リヴァイ「……好きにしろ」
ハンジ「ふふ、ありがとう」ギュッ
リヴァイ「……」ナデナデ
〆
526: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:10:20 ID:56hAmi7E
【込められた想いの問題】
ハンジ「うーん、やっぱり良い胸筋してるよねぇ」ナデナデサワサワ
リヴァイ「やめろ、くすぐってぇ。寝るんじゃねぇのか」
ハンジ「いやぁ、つい。触りたくなるんだよね」アハハ
リヴァイ「さっさと寝やがれクソメガネ」
ハンジ「……」ムー
リヴァイ「……なんだ」
527: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:11:18 ID:56hAmi7E
ハンジ「……二人っきりの時にクソメガネって言われるのわりと不本意なんだけどなぁー」ブー
リヴァイ「…………」スッ、ポンッ
ハンジ「ん?」ヒョイッ ←顔だけ上げた
リヴァイ「…………」ナデナデ
ハンジ「?」
リヴァイ「……クソメガネ」フッ
ハンジ「…………そんな表情で言うなよ。反則だろ」ムゥー///
リヴァイ「知らねぇな」ポンポンッ
〆
528: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:11:53 ID:56hAmi7E
【余裕かな?】
ハンジ「もう! 寝るからな!」ペトッ
リヴァイ「ああ」
ハンジ(リヴァイばっか余裕かよ)ムムッ
ハンジ「…………?」
リヴァイ「…………」ナデナデ
ハンジ「!」
リヴァイ「…………どうかしたか?」
ハンジ「……ドキドキしてる」
リヴァイ「…………」
ハンジ「ちょっと早いね」フフッ
リヴァイ「…………」
ハンジ「激しい運動したから?」ニヒッ
リヴァイ「………………」ナデナデ
529: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:13:05 ID:56hAmi7E
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「…………」ナデナデ
ハンジ「? ねぇ、リ……」
リヴァイ「……………お前を抱いたからだ」
ハンジ「――っ!?」ビクッ
リヴァイ「おい、暴れるなよ」グッ
ハンジ「あ、あなたが恥ずかしいこと言うから!」ジタバタ
リヴァイ「そうか?」ギュッ
ハンジ「そうだよ! くそ! 離せ、ばか!」ジタバタ
リヴァイ「暴れるな」グッ
ハンジ「~~~~っ! もう……」ヘナッ
リヴァイ「さっさと寝ろ」
〆
530: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:13:49 ID:56hAmi7E
【答えは】
ハンジ「もう、寝付きにくくなっちゃったじゃないか。誰の所為だよ」ハァー
リヴァイ「お前だろ」
ハンジ「…………そうだっけ?」
リヴァイ「そうだ」ナデナデ
ハンジ「なんか違う気がするんだけど」
リヴァイ「納得しておけ。寝ろ。でねぇといつまでもお前を乗せておかなきゃならねぇだろうが」
ハンジ「…………リヴァイって律儀だよね」
リヴァイ「…………なんでそうなる」
ハンジ「ふふっ、まぁいいや。おやすみ」ポフッ
リヴァイ「……よく分からねぇが寝るならいい」ポンポンッ
ハンジ「……ね、リヴァイ」
リヴァイ「だから寝るんじゃねぇのか。なんだ」
531: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/05(日) 23:14:32 ID:56hAmi7E
ハンジ「好きだよ。あなたの全てが」
リヴァイ「……」
ハンジ「ふふふっ、鼓動早い」ギュッ
リヴァイ「…………」グイッ
ハンジ「わ、リヴァっんんっ」
リヴァイ「――――」
ハンジ「ん……」
リヴァイ「……は」
ハンジ「はぁ……」
リヴァイ「……寝ろ」ギュッ
ハンジ「うん……おやすみ」
リヴァイ「……ああ」ナデ…
〆
534: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:23:33 ID:brX9yFLE
【自慢】
ハンジ「最近雨降らないねぇ」
リヴァイ「お陰で暑くてたまらん」
ハンジ「夕立ちくらいあればいいんだけど」
リヴァイ「で、お前は何をしてる」
ハンジ「川に行く準備」
リヴァイ「……水着で川まで行く気か」ジロッ
535: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:24:46 ID:brX9yFLE
ハンジ「川まではちゃんと着るよ。その前にリヴァイに見せようと思って」
リヴァイ「わざわざ見せに来なくていい」
ハンジ「だってリヴァイは今日来れないでしょ? 川に」
リヴァイ「…………」
ハンジ「書類山積みだもんね?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「私は余裕だからいってきます☆」
リヴァイ「クソが」
〆
536: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:25:20 ID:brX9yFLE
【世話焼き係】
――近くの森にある川――
ニファ「冷た~い!」パシャッ
ハンジ「ねぇ? 気持ちいいよねぇ」
ニファ「はい! もう暑くて汗ベタベタで不愉快極まりなかったですよ~」
ハンジ「うんうん、ニファが喜んでくれて嬉しいよ」ナデナデ
ニファ「えへへー」
537: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:27:22 ID:brX9yFLE
アーベル「……なんだな、俺は今少し幸せな気分だ」ホッコリ
ケイジ「奇遇だな、俺もだ」ホッコリ
モブリット「俺も。だけど兵長も来たかっただろうなとも思ってる」
ケイジ「お前、本当に苦労性だよな」
アーベル「世話焼きは今忘れとけ」
モブリット「兵長いないから気をつけないといけないし」
アーベル「あ、兵長にいてほしかったってのも込められてたのか」
ケイジ「……モブリット、お前いい性格してるよな」
〆
538: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:28:21 ID:brX9yFLE
【高速うなずき】
ペトラ「ハンジ分隊長の班の方、川遊びに行ったんですか?」
リヴァイ「ああ」
エルド「最近暑いですもんねぇ」
グンタ「訓練ともなると特にきついよな」
オルオ「ふんっ、何をたるんでやがるんだ。訓練ごときでそんな」
ペトラ「うわっ、暑苦しい。オルオ寄らないで」
539: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:29:09 ID:brX9yFLE
オルオ「ああ!?」
ペトラ「あー、でもいいなぁ。川遊び。涼しそう」
リヴァイ「…………悪いな」
ペトラ「え? あ! ち、違います!! 今すぐどうこうというわけではなく、今度行こうと思っただけで!!」
リヴァイ「そうか」
ペトラ「そうです! そうです!!」コクコクコクコクコクコクコクコク!
リヴァイ「……首が取れるぞ」
〆
540: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:29:44 ID:brX9yFLE
【勝手に浮かぶあの人】
――近くの森にある川――
ハンジ「……」パシャッ…
ハンジ(今も書類とにらめっこしてるのかな?)
ハンジ(暑くても結構きっちり着込んでるしなぁ、あの人)フッ
ハンジ「…………」
ハンジ(いや、以外とそうでもないか?)
ハンジ(でも兵服だとちゃんとしてるか)
ハンジ「……ふぅ」パシャッ
541: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:30:24 ID:brX9yFLE
ニファ「どうしました?」
ハンジ「ん? いや、たまにはのんびりもいいなと思ってね」
ニファ「……兵長のこと考えてたんじゃないですか?」フフッ
ハンジ「なっ!? そ、そんなことは」
ニファ「んふふー。表情が違いましたから」
ハンジ「ひょ、表情って」
ニファ「なんて言いましょうか……優しい顔をされてましたよ」
ハンジ「…………そ、そう」
ニファ「一緒に来たかったですね」
ハンジ「…………うん、そうだね」
〆
542: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:31:03 ID:brX9yFLE
【はしゃぐ】
――川――
ハンジ「ちょっと一休みー」ザバッ
ハンジ「よっと」ストンッ
アハハハハ! バシャッバシャッ
ハンジ「あーみんなは元気だねぇ。若いねぇ」
リヴァイ「年寄りじみてるな」
ハンジ「いやぁ、もう結構な年だか…………」
ハンジ「!!?」バッ
リヴァイ「何を呆けたツラしてやがる」
543: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:32:22 ID:brX9yFLE
ハンジ「い、いやいや! そんなツラにもなるでしょうよ。どうしたの!? 書類は!?」
リヴァイ「終わらせたに決まってんだろ」
ペトラ「わーい! 川だーー!!」
オルオ「おいおい、はしゃぐんじゃねぇ。こういうときに準備体操を忘れるとだな」
ペトラ「えいっ」ドンッ
オルオ「のわっ!?」
バシャーンッ!!
オルオ「ぶはっ!! おい! この! ペトラ!!!」
ペトラ「あはははは! 油断大敵ー」
エルド「おいおい、本当に危ないぞ」
ペトラ「ごめーん。準備体操先にしてたみたいだからつい」
544: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/12(日) 23:32:57 ID:brX9yFLE
グンタ「ついって。まぁ、オルオだから大丈夫だろ」
バシャッ!!
エルドグンタペトラ「「「!?」」」ビッショリ
オルオ「俺だからってなんだってんだ!」
ペトラ「ちょっ! まだ水着になってないのに!!」
オルオ「服のままの俺を突き落としたお前が言うか!?」
グンタ「帰りの着替えどうすんだよ」ポタポタ
エルド「どう考えても俺はトバっちりだよな……?」ビッショリ
リヴァイ「………………あいつら」
ハンジ「あはは! 楽しそうで何よりだね!」
〆
547: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:39:09 ID:KfZMY.6o
【ほんわか】
――川遊び中――
ペトラ「どうもー、お邪魔しまーす」ペコリ
ニファ「どうぞどうぞー、お邪魔してくださーい」ニッコリ
ペトラニファ「「あははははは!」」
アーベル「………………いいな」
エルド「ああ、いいな」
ケイジ「お前ら怪しいぞ」
グンタ「エルド、奥さんにつげ口するぞ」
エルド「やめてください」
548: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:39:46 ID:KfZMY.6o
アーベル「なんだよ、女の子たちがきゃっきゃっしてんのかわいいだろ」
ケイジ「こいつやべぇぞ」
アーベル「お前らが邪な目で見すぎてんだよ!」
モブリット「まぁまぁ。楽しそうにはしゃいでるの見たらこっちも楽しくなるってことだよ」
アーベル「そう、それ!」
ケイジ「子供を見る目かよ」
アーベル「それ以外のなんだと思ってんだよ」
ケイジ「いやぁ、それは……なぁ? グンタ」
グンタ「は!? 俺!? あ、いや、だってペトラたちは子供じゃないだろ」
アーベル「そうだけど、そういうことじゃなくてな」
549: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:40:26 ID:KfZMY.6o
モブリット「まぁ、もういいじゃないか。俺たちも川遊びしよう」
ケイジ「そうだな」
エルド「そういや、オルオは…………と?」
オルオ「……」ジー
ペトラ「えーい!」バシャッ
ニファ「きゃっ! やったね? お返しだー!」バシャッ!
オルオ「………………………………いい」
みんな「「「「「……………………」」」」」
エルド「…………あいつが一番やばいな」
〆
550: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:40:59 ID:KfZMY.6o
【夏の思い出】
ハンジ「あはは、みんな楽しそうだね」
リヴァイ「そうだな」ストッ ←隣に座った
ハンジ「あなたは混ざらないの?」
リヴァイ「いない方がいいだろ」
ハンジ「また、そんなこと。混ざってくれた方が楽しいんじゃない?」
リヴァイ「……それはねぇな」
ハンジ「そうかなぁ? 私は楽しいけど」
551: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:41:30 ID:KfZMY.6o
リヴァイ「お前があいつらに混ざるのと俺が混ざるのとは違ぇよ」
ハンジ「違う違う。私はあなたと遊ぶと楽しいってことだよ」
リヴァイ「…………お前とあいつらとは違ぇだろ」
ハンジ「そりゃ、そうだけどさ。遊んでるあなた、面白いのに」
リヴァイ「遊んだことあったか?」
ハンジ「あるよ。スイカの種飛ばしとかしたじゃん」
リヴァイ「…………黙ってろ」
ハンジ「はいはい。あれは知られない方がいいね」クスクス
リヴァイ「……」チッ
〆
552: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:42:08 ID:KfZMY.6o
【まるで祖父のよう】
ペトラ「あ、ほら! そこ! オルオ、捕まえて!!」
オルオ「おりゃっ!!」バシャッ
ペトラ「あー、逃げられたー」
オルオ「素手で魚捕るのはさすがに無理があるぞ」ハァハァ
ペトラ「そこは討伐数がずば抜けてるオルオなら!」
グンタ「こんなときばっかり持ち上げてるな」
エルド「女……いや、ペトラの恐ろしいところだな」
ニファ「アーベル、捕まえられる?」
アーベル「は?」
ニファ「できそう?」キラキラ
アーベル「ぐっ」
553: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:42:49 ID:KfZMY.6o
ケイジ「…………」ソーッ
ニファ「ケイジも協力したらイケるよね!!」クルッ
ケイジ「くっ、見つかった」
モブリット「一人が追い立ててもう一人が待ち構えてたらイケるかもね」
ニファ「お、いいですねー!」
ケイジ「あいつ、ちゃっかりと」
アーベル「兵長が来てくれたから解放されたとばかりに楽しんでやがるな」
ケイジ「……仕方ねぇっちゃ仕方ねぇか」
アーベル「ハンジ分隊長のことは任せまくってるからなぁ」
モブリット「……」ニコニコ
ケイジ「……だけど、お二人を見ながらニコニコしてんのはちょっと怖ぇな」
アーベル「まぁ、確かに」
〆
554: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:44:02 ID:KfZMY.6o
【いたずら】
ハンジ「私たちもちょっとは川遊びしようか。さ、行こう」ガシッ、グイッ
リヴァイ「ああ? おい」
ハンジ「飛び込むよー!!」
リヴァイ「おい待て、クソメガ」
ザパーンッ!!
ゴポゴポゴポ.。o○……
リヴァイ(あの、クソメガネ。いきなり)シワー
ハンジ(……)ニッ
リヴァイ(てめぇ……)ゴポッ
――グイッ
リヴァイ「!!」
ハンジ「――――」チュッ
555: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:44:36 ID:KfZMY.6o
リヴァイ「――――」
ハンジ「……」ニィッ
リヴァイ(お前――――)
ハンジ「……」ザッ↑
リヴァイ(……チッ)ザッ↑
ハンジ「ぷはっ!! はぁー!」バシャンッ
リヴァイ「――はっ」バシャンッ
モブリット「ハンジさん! いきなり飛び込むからびっくりしましたよ!」
ハンジ「あはは! ごめんごめん。この辺り深かったから飛び込んでみたかったんだ」
モブリット「ああもう、貴女って人は!」
リヴァイ「…………」
〆
556: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:45:14 ID:KfZMY.6o
【倍返しだ!】
モブリット「全く、兵長まで巻き込んで!」
ハンジ「リヴァイなら大丈夫だって! ね?」
リヴァイ「…………ああ、そうだな」
ハンジ「ほらね?」
リヴァイ「だが」ガシッ
ハンジ「ん?」
リヴァイ「いきなり落とすんじゃねぇクソメガネ!」ガッ↓
ハンジ「ガボゴボゴボボ!!!」
モブリット「あーもう、言わんこっちゃない」
557: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:45:46 ID:KfZMY.6o
リヴァイ「…………クソメガネが」ザブンッ↓
モブリット「え」
ハンジ(ちょっ、より深く押し込んできやがった! いい加減放せ、リヴァ――――)
リヴァイ(……仕返しだ)ゴポッ
ハンジ(えっ)
リヴァイ「――――」
ハンジ「!?」
リヴァイ「――――」ヌルッ
ハンジ(!? こいつ! 舌まで!!)
リヴァイ「――――」ニッ
ハンジ「!!?」
558: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/19(日) 22:46:19 ID:KfZMY.6o
リヴァイ(上がるぞ)クイッb
ハンジ「――――」ポカンッ
リヴァイ(……何を呆けてやがる)ガシッ
ハンジ「!」
リヴァイ(世話の焼ける)ザッ↑
ハンジ「――――」ザッ↑
リヴァイ「――はっ、クソメガネ、自分で上がれ」
ハンジ「ゴホッ、あなたの、所為でしょうに」
〆
560: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:12:24 ID:i7/Q39xc
【仲が良いほど】
リヴァイ「人の所為にしてんじゃねぇ」
ハンジ「リヴァイが妙なことするからだろ」
リヴァイ「てめぇがやったことをやり返しただけだろうが」
ハンジ「(いろんな意味で)深すぎるだろうが!!」
リヴァイ「返しは倍だからな」
ハンジ「うっわ、リヴァイ心狭っ」
リヴァイ「ああ?」
561: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:12:54 ID:i7/Q39xc
ケイジ「…………モブリット、放っておいていいのか?」
モブリット「少しびっくりしたけどあれなら放っておいてもよさそうだから」
アーベル「そうか? 喧嘩してるぞ」
モブリット「…………犬も食わないってやつだよ」ボソッ
ケイジアーベル「「……あぁ」」
ハンジ「リヴァイのバーカ」
リヴァイ「てめぇが馬鹿だ、クソメガネ」
モブリット(…………あんたら子供ですか)
〆
562: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:13:27 ID:i7/Q39xc
【安心する場所】
ハンジ「みんなー! そろそろ帰るよー!!」
みんな「はーい!!」
リヴァイ「ガキの引率か」
ハンジ「あはは! みんなそんな歳じゃないけどね」
リヴァイ「怪我はしてねぇだろうな?」
みんな「大丈夫です!!」
リヴァイ「ならいい」
ハンジ「忘れ物しないようにね」
563: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:13:57 ID:i7/Q39xc
みんな「了解です!!」
ハンジ「あははは! 本当に引率してる先生みたいだ。みんなの準備ができたら帰ろうか」スッ
リヴァイ「待て、ハンジ」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「お前が忘れ物してどうする」つメガネ
ハンジ「あ、眼鏡」
リヴァイ「てめぇの一部、いや、むしろてめぇ自身だろうが」
ハンジ「眼鏡は自身じゃないよ。勝手に眼鏡を本体にしないでくれ。
ああ、でもありがとう。大変なことになるところだった」カチャッ
564: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:14:29 ID:i7/Q39xc
リヴァイ「眼鏡無しじゃ見えねぇくせに忘れんじゃねぇ」
ハンジ「ははっ、リヴァイがいたからつい油断してしまったよ」
リヴァイ「あ?」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「…………油断してんじゃねぇ」
ハンジ「ふふっ、そうだね。気をつける」
リヴァイ「…………」チッ
ハンジ「あ、みんな準備できたみたいだね。じゃあ、帰るよー!!」
みんな「はーい!!」
〆
565: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:15:00 ID:i7/Q39xc
【金髪三兄弟】
ナナバ「エルヴィン、これ、ミケから」
エルヴィン「ああ、ありがとう」
ハンジ「! ……」ジッ
リヴァイ「何を見てやがる」
ハンジ「うーん、いや、ちょっとね」
リヴァイ「?」
ハンジ「ねぇ、エルヴィン」
エルヴィン「うん?」
ハンジ「そのままそこにいて。ナナバ、エルヴィンの隣に立ってみて」
ナナバ「いきなりなんだい?」スタスタ
566: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:15:37 ID:i7/Q39xc
リヴァイ「何がしてぇんだ」
ハンジ「うーん、こうやって並ぶと兄妹みたいじゃない?」
リヴァイ「金髪碧眼なら兄妹か? なら俺とケイジなんかも兄弟になるんじゃねぇか?」
ハンジ「ぶっは!! 背丈が逆すぎるだろう!? ケイジが兄なの? 年齢逆だけど!!」ゲラゲラ
ドゲシッ!!
ハンジ「ぶへっ!!」ビタンッ
リヴァイ「クソメガネ、てめぇの背骨引っこ抜く。大人しくしてろ」
ハンジ「ぐえっ! 大人しくできるか!! 足下ろせ! くそリヴァイ!!」ジタバタ
ナナバ「……この特徴で兄妹ならミケも兄妹だね」
エルヴィン「そうだな」
〆
567: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:16:22 ID:i7/Q39xc
【凄い嫌そうな顔されるだろ】
ミカサ「エレン、何か付いてる」ヒョイッ
エレン「ん? ああ、悪ぃ」
ミカサ「ほこり……」
エレン「さっき掃除してたからな」
ミカサ「…………あいつ」
エレン「いや、自主的だからな? 自分の部屋だし」
ミカサ「…………そこまで綺麗好きじゃなかった」ムスッ
エレン「部屋の掃除は普通だろ。どうしたんだよ」
568: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:16:59 ID:i7/Q39xc
ミカサ「それは……」
アルミン「リヴァイ兵長に似てきてるのが嫌なんじゃない?」クスクス
ミカサ「…………似てない」ムッスー
エレン「いやー、あそこまではさすがになぁ。なんとか許しを貰えるくらいだしなぁ」
ハンジ「…………」ジッ
リヴァイ「何ガキ共を観察してやがる」
ハンジ「リヴァイ、ミカサの隣に」
リヴァイ「行かねぇからな」
〆
569: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:17:45 ID:i7/Q39xc
【多分ミカサも鳴らす】
――それからしばらく経って――
ハンジ「リヴァイとミカサが似てるのって同じアッカーマンだったからなんだねぇ」
リヴァイ「似てねぇ。そもそも遠縁だろ。近縁とは思えん」
ハンジ「そうかなぁ?」
リヴァイ「あいつはどっちかと言えば東洋の色が濃いだろ」
ハンジ「その東洋がよくわからないからなぁ」
570: ◆uSEt4QqJNo 2018/08/26(日) 22:18:18 ID:i7/Q39xc
リヴァイ「あまり見ねぇ顔だろ」
ハンジ「まぁ、そうかな? でもなぁ」チラッ
リヴァイ「なんだ」
ハンジ「ケイジよりかは兄妹っぽいと思うよ」
リヴァイ「………………」シワー
ハンジ「背丈は逆だけど」
リヴァイ「やはり背骨を引っこ抜かれたいらしいな」ペキポキッ
ハンジ「抜かれたくないしその手をペキポキ鳴らすのもやめろ!」
〆
573: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:16:53 ID:MOeoFBuQ
【油断大敵】
ハンジ「あー暑ーい」
モブリット「中々暑さが和らぎませんね」
ハンジ「ここ最近雨があんまり降らないからねぇ」
リヴァイ「おい、ハンジ」
ハンジ「やぁ、リヴァイ。どうかしたのかい?」
リヴァイ「どうかしたじゃねぇだろ。このクソ暑い状況で何日風呂に入ってねぇんだ」
ハンジ「水浴びくらいはしてるよ」
リヴァイ「……ちゃんと洗え」シワー
ハンジ「いやぁ、最近立て込んでてさ。そろそろ入ろうとは思っていたんだよ、うん」
モブリット「ん? ちょっと曇ってきましたね」
ハンジ「夕立でも降るのかな? 降ってくれるといいけど」
リヴァイ「! おい、お前」
574: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:17:43 ID:MOeoFBuQ
ポツ、ポツ、ポツ…
ハンジ「雨だ! 降ってきた!」ガタッ!
リヴァイ「待て! クソメガ――!!」
モブリット「ハンジ分――!!」
ダダダダダダ…
リヴァイ「クソッ!」ダッ
ダダダダダダ…
モブリット「……素早すぎますよ、分隊長」ハァー
ニファ「あの……副長」
モブリット「うん、タオルを用意しておこうか。ニファは着替えを持ってきてくれる?」
ニファ「了解しました」
モブリット「あと、悪いんだけど――」
〆
575: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:18:22 ID:MOeoFBuQ
【何度でもやる】
ザァァァァ……
ハンジ「わっひょーい!」バシャッ
リヴァイ「おい! このクソメガネ!!」ガシッ、グイッ
ハンジ「おっと、放してくれよ。ほら、リヴァイこれで」
リヴァイ「一石二鳥じゃねぇんだよ」
ハンジ「おや、よく分かったね」
リヴァイ「てめぇ、前にもやっただろうが」
ハンジ「そうだっけ?」
リヴァイ「頭良いくせに記憶力がねぇのか」
576: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:19:00 ID:MOeoFBuQ
ハンジ「いやー覚えてるけどさ」
リヴァイ「普通に風呂に入れ」ハァー
ハンジ「変わった入り方も面白いかなって」
リヴァイ「風呂に面白さを求めるな」シワー
モブリット「リヴァイ兵長」スッつタオル
リヴァイ「あぁ、助かる」スッ、バサッ
ハンジ「わっぷ! そんなに濡れてないよ」
リヴァイ「少し飛び出したときに頭が濡れただろうが」ガシガシ
ハンジ「今からお風呂に突っ込まれるんだろ? どうせ濡れるんだから拭かなくても」
リヴァイ「廊下を汚すな」
ハンジ「あぁ、なるほど」
〆
577: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:19:38 ID:MOeoFBuQ
【用意周到】
リヴァイ「ハンジ、そのままタオルは被ってろ。夏とはいえ冷える」
ハンジ「はいはい」
リヴァイ「今から風呂の準備を――」
モブリット「あぁ、それなら今ニファに準備させています」
リヴァイ「……そうか」
モブリット「着替えも頼んでいますので」
リヴァイ「助かる」
ハンジ「さすが私の副官!」エッヘン!
リヴァイ「部下に迷惑かけて威張るな、クソメガネ」
〆
578: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:20:17 ID:MOeoFBuQ
【お誘いでした】
ハンジ「あー極楽極楽」パシャッ
リヴァイ「だったら普通に入れ」ワシャワシャ
ハンジ「んー、なんとなく?」
リヴァイ「クソメガネ」バシャー!
ハンジ「ぶはっ!!」
リヴァイ「頭は洗った。あとは自分でやれ」ペシッ
ハンジ「あいてっ。はーい」
リヴァイ「……」グイッ
ハンジ「ん?」
579: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:21:45 ID:MOeoFBuQ
リヴァイ「――――」
ハンジ「ん……」
リヴァイ「っ…………今夜、部屋に来い」
ハンジ「……りょーかい」フッ
リヴァイ「精々(せいぜい)磨けよ」ワシャッ
ハンジ「はーい」
スタスタスタスタ……パタンッ
ハンジ「…………しっかり磨いておかないとねぇ」クスクス
〆
580: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:23:25 ID:MOeoFBuQ
【少しでも長く】
ハンジ「あー、さっぱりした」
ニファ「でしたら普通に入ってください」
ハンジ「さっきも聞いたなーそれ」
ニファ「いろんな人に言われないようにしてください」
ハンジ「ごめんごめん」
ニファ「もう。今から夕食、食べに行きますよ」
ハンジ「はーい……ってもしかしてリヴァイに言われた?」
ニファ「一人にしておくと食べずにまた何かを始めるかもしれないから食べるまで見張っておけ、と」
ハンジ「Oh」
ニファ「そして食べ終わったらリヴァイ兵長のお部屋に放り込め、と」
ハンジ「――――リヴァイ!! アノヤロウ!! なんてことをニファに頼んでんだ!!!」
581: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/02(日) 22:24:33 ID:MOeoFBuQ
ニファ「? 寝るまで見張るためじゃないんですか?」
ハンジ「う、いや、うん。見張られなくても寝るし、自室でいいし」
ニファ「寝ないですよね?」
ハンジ(うぅ……睡眠に関して信用がない)
ニファ「……リヴァイ兵長、一緒にいたいんじゃないですかね」
ハンジ「え?」
ニファ「このところ立て込んでましたし」
ハンジ「……」
ニファ「本当は食事もご一緒されたかったんでしょうけど仕事が終わってないそうで」
ハンジ「……そっか」
ニファ「兵長のお部屋で、待っててあげてください」
ハンジ「うん、そうするよ」
〆
584: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:03:09 ID:GGBglbPA
【はいはいこっちこっち】
――食堂――
ガヤガヤ……
ハンジ「ん? なんだか賑やかだね」
ニファ「そうですね。まだ早い時間だからですかね」
ナナバ「こっちこっち!」
ハンジ「ナナバ」
ナナバ「夕食も置いてあるから」
ハンジ「ええ? …………リヴァイに頼まれたりした?」
ナナバ「んー、まぁ、ある意味」
585: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:03:59 ID:GGBglbPA
ハンジ「どういうこと?」
ナナバ「ま、とりあえず座って」
ハンジ「うん……」ガタッ
ネス「ほらよ、ハンジ」ゴトッ
ハンジ「ん? 酒? ちょっと、夕食から酒って……」
ナナバ「さて!」
ハンジ「はい?」
ナナバ「主役が来たよ! せーの!」
「「「「「誕生日おめでとうございます!!」」」」」
ハンジ「は……?」
〆
586: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:05:05 ID:GGBglbPA
【譲れないもの】
ネス「おめでとう、ハンジ」
ハンジ「え、ええ?」
ニファ「おめでとうございます」ニッコリ
ハンジ「……う、へぇぇ!? 何このサプライズ! ありがとー!!」
ナナバ「あんた、完全に忘れてたね?」
ハンジ「いやぁ」
ナナバ「全く」
ネス「そんじゃ乾杯すんぞー! カンパーイ!!」
ハンジ「ちょっ、早っ」
「「「「「カンパーイ!!!」」」」」
ハンジ「ただ飲みたいだけだろ」
587: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:05:42 ID:GGBglbPA
ナナバ「まぁ、いつもそんなもんでしょ」
ハンジ「そうだけど」
ニファ「兵長も参加される予定ではあったんですけど」
ハンジ「あれ? でも部屋に放り込めって……」
ニファ「それは、兵長が来られないようでしたら頃合いを見て引き上げさせろとのことでした」
ハンジ「長く居座って潰れるなってことか。部屋で待っててあげろってのは」
ニファ「兵長がどうやら無理そうなので……ちゃんと切り上げて兵長の所に行ってあげてくださいね」
ナナバ「……あいつ、どうしても仕事が終わらないんだってさ」
ハンジ「だったら私をお風呂に入れなきゃよかったのに」
ニファ「そこは譲れないと仰ってました」
ハンジ「……あ、そー」
〆
588: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:06:31 ID:GGBglbPA
【酔っ払いばっかり】
ワイワイガヤガヤ…
リヴァイ「……出来上がってんな」
モブリット「あ、へーちょー!」
リヴァイ「……モブリット」
モブリット「ハンジさんがぁー、ちょっとあれなのでー、行ってください」グイグイ
リヴァイ「おい、押すな」
ニファ「あ、へいちょう! すみません、タイミングを逃してしまいましたぁ」グスッ
リヴァイ「……ニファ、気にするな」
ニファ「はい!」ニッコリ
589: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:07:33 ID:GGBglbPA
リヴァイ「…………」
ナナバ「リヴァイ、来たばっかりで悪いんだけど回収してくれる?」
ハンジ「んー」
リヴァイ「寝てんのか?」
ナナバ「寝かけてるってところかね」
リヴァイ「飲みすぎたのか」
ナナバ「うーん……どうかな?」
リヴァイ「とりあえず、連れていく」
ナナバ「うん、お願いね」
〆
590: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:08:52 ID:GGBglbPA
【急いている】
リヴァイ「おい、クソメガネ。起きろ」
ハンジ「うー……やだ」
リヴァイ「嫌じゃねぇ。立て。部屋で寝ろ」
ハンジ「むーりぃー。リヴァイ運んで」
リヴァイ「ふざけるな、クソメガネ」ペシッ
ハンジ「あいてっ。叩くことないじゃないかぁ」
リヴァイ「戻るぞ」
ネス「おいおい、飲まずに戻る気か? 飲んでいけよ」ズイッ
ナナバ「それ、結構強いやつじゃないか」
591: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:11:03 ID:GGBglbPA
ネス「リヴァイならこれくらいイケるだろ」
ナナバ「ネスあんたね……」
調査兵1「えっ? あれキツいだろ」
調査兵2「俺だったらちびちびしかいけねぇよ」
リヴァイ「…………」ガシッ
ネス「お?」
ナナバ「!」
リヴァイ「……」ゴクゴクゴク…ダンツ!
「「「「「おおおおお!!」」」」」
ネス「イッキ飲みかよ」
リヴァイ「……多少の余興にはなっただろ」
ネス「……まぁ、な」
〆
592: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:11:34 ID:GGBglbPA
【乗り遅れた】
リヴァイ「もういいな? コイツは連れていくぞ」グイッ
ハンジ「うー……」グデーン
ネス「……まぁ、いいんじゃねぇか?」
リヴァイ「腕を肩に乗せろ。おい、少しは自分で立て」
ハンジ「いーやー」デローン
リヴァイ「クソが」
スタ、スタ、スタ、スタ、スタ……パタンッ
ニファ「…………リヴァイ兵長ってハンジ分隊長に甘いですよね」
ナナバ「あれは甘いと言うか」
593: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:12:13 ID:GGBglbPA
ネス「どっちかってぇと独占欲じゃねぇか?」
エルヴィン「そうだな」
ネス「うおっ、エルヴィン。今来たのか?」
エルヴィン「ちょっと前だな。ハンジを祝えなくて残念だ」
ナナバ「明日でもいいんじゃない? 今日はもう無理でしょ」
エルヴィン「あとで祝いに行こうかと思ったんだが」
ナナバ「うわっ、分かってて言ってるね?」
ネス「馬に蹴られるぜ?」
エルヴィン「それは痛そうだ。やめておくよ」
ナナバ「白々しいったら」
〆
594: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:12:50 ID:GGBglbPA
【ほぼ周知の事実】
ミケ「しかしあいつら、一応隠しているんじゃなかったのか?」
ナナバ「ん?」
ミケ「周りをよく見てみろ」
「なぁ、さっきのリヴァイ兵長とハンジ分隊長って」
「いや、潰れたから連れていっただけだろ」
「でもハンジ分隊長、甘えてるように見えなかったか?」
595: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:13:56 ID:GGBglbPA
「グデグデになってただけだろ」
「いやぁ、あれはあやしいだろ」
「あの空気でむしろ何もねぇってのがおかしいくらいだろ」
エルヴィン「良い感じで話が進んでいるな」
ネス「エルヴィン、楽しんでやがるな?」
エルヴィン「滅相もない」
ナナバ「うっそくさ」
ミケ「……もう隠す意味がないだろ、あいつら」
〆
596: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:16:05 ID:GGBglbPA
【演技】
――リヴァイ自室――
リヴァイ「おい、着いたぞクソメガネ」
ハンジ「んー……ベッドまで運んでー」ノッシリ
リヴァイ「体重掛けんじゃねぇ。動きづれぇだろうが」
ハンジ「……んふふふ」グイッ
リヴァイ「あ? ――っ!?」
ハンジ「んー」
リヴァイ「……っ、おい……」
597: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:16:43 ID:GGBglbPA
ハンジ「部屋で待ってあげられなくてごめんよ」ナデ… ←頬を
リヴァイ「…………お前、そんなに酔ってねぇな?」
ハンジ「潰れるなってニファに伝言してただろ?」
リヴァイ「……」
ハンジ「本当はあなたが来る前に引き上げるつもりだったんだけどその前に来ちゃったから」
リヴァイ「あぁ、わりと早く終わった」
ハンジ「エルヴィンとミケが助けてくれた?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「ははっ! いやに急いで連れ出すなと思ったら、二人が来る前に出ていきたかったんだね?」クスクス
リヴァイ「…………チッ」
〆
598: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:17:18 ID:GGBglbPA
【あなたから聞きたい】
ハンジ「二人には舌打ちじゃなくてお礼を言わないとねぇ」
リヴァイ「もう言った」シワー
ハンジ「……! その時にからかわれたんだね?」
リヴァイ「…………」シワシワー
ハンジ「ふ、ははははは! またからかわれると思って急いでたのか。そっか、あははは!」
リヴァイ「うるせぇ、クソメガネ!」
ハンジ「あはは、ごめんごめん」
リヴァイ「……チッ」
599: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/05(水) 22:17:57 ID:GGBglbPA
ハンジ「……ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「なんだ」ムスッ
ハンジ「そんな顔しないでくれよ。聞きたい言葉があるんだ」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイ」
リヴァイ「……おめでとう、ハンジ」
ハンジ「うん! ありがとう!」ギュッ
リヴァイ「……ああ」
〆
602: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:42:19 ID:0Ycz0iLk
【これで機嫌でもとっておけ】
リヴァイ「…………」スタスタ…
エルヴィン「やぁ、リヴァイ」
リヴァイ「…………」シワー
エルヴィン「眉間の皺で挨拶とは新しいな」
リヴァイ「何か用か」
エルヴィン「ハンジは一緒じゃないのか?」
リヴァイ「……まだ寝てる」
エルヴィン「まぁ、朝早いからな。一人にしたのか?」
リヴァイ「紅茶を入れる」
エルヴィン「なるほど」フッ
リヴァイ「……ハンジに用か?」
603: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:44:02 ID:0Ycz0iLk
エルヴィン「昨日、祝いの言葉を言いそびれてしまったからな。誰かがさっさと連れ去ってくれた所為で」
リヴァイ「…………」シワー
エルヴィン「今日は休みになっていたが……昼には言えるか?」
リヴァイ「……多分な」
エルヴィン「ならそうしよう。……程々にしておけよ、今更だが」ポンッ
リヴァイ「……」
エルヴィン「ああ、そうだ。これを」スッ
リヴァイ「?」
エルヴィン「蜂蜜だ。紅茶に合うだろ?」
リヴァイ「ああ」
エルヴィン「直接渡したかったが今が最適だと思ってな。ではな」スタスタ…
リヴァイ「…………助かる」
エルヴィン「……」ヒラヒラ
〆
604: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:45:50 ID:0Ycz0iLk
【甲斐甲斐しい】
ハンジ「…………ん」モゾッ
リヴァイ「…………起きたか?」ギシッ…ナデ…
ハンジ「……リヴァ……イ?」
リヴァイ「紅茶、飲むか?」
ハンジ「ああ……いいね。飲みたい」
リヴァイ「分かった。準備する。その間に顔洗っておけ」ポンポンッ
ハンジ「ん」
スタスタスタスタ…
ハンジ「ふぅー…………」ギシッ
605: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:46:22 ID:0Ycz0iLk
ハンジ「…………」グッ
ハンジ「…………きっつ」
ハンジ「もう、また朝までとか」
ハンジ「身体もたないよ」ハァー
リヴァイ「お前もねだったじゃねぇか」ヒョイッ
ハンジ「一人言聞くなよ。紅茶できたの?」
リヴァイ「蒸らし中だ。早く顔洗ってこい」
ハンジ「さっき気づいたんだけど、身体痛い」
リヴァイ「……水とタオル、持ってきてやる」
ハンジ「ありがとう」クスッ
〆
606: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:47:04 ID:0Ycz0iLk
【役に立った】
リヴァイ「ほら」カチャッ
ハンジ「ありがとう。良い香り」
リヴァイ「……」
ハンジ「ふぅー、おいし。蜂蜜?」
リヴァイ「エルヴィンから貰った。お前にだ」コトッ
ハンジ「へー、甘くてホッとする。疲れもとれそう」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「後でお礼言わないとね」フフッ
リヴァイ「……そうだな」
〆
607: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:48:15 ID:0Ycz0iLk
【身内の言い方】
ハンジ「ふわぁぁー」ノビー
ハンジ「昼までうだうだしちゃって身体が鈍りそう」コキコキ
エルヴィン「ハンジ」
ハンジ「エルヴィン。おは……こんにちは?」
エルヴィン「ははっ、こんにちは。リヴァイはどうした?」
ハンジ「休みでも訓練は欠かさないんだよ」
エルヴィン「一緒に行かなかったのか?」
ハンジ「軽い運動くらいはしたけどね。ああそうだ、蜂蜜ありがとうね」
エルヴィン「どういたしまして。遅れたが誕生日おめでとう」
ハンジ「あはは、ありがとう」
エルヴィン「我々を待たずにさっさと君を連れ去って行くものだからこんなに遅れてしまった」
608: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:49:35 ID:0Ycz0iLk
ハンジ「あー……あの人をからかったでしょ?」
エルヴィン「んー……礼を言われてつい、な」
ハンジ「全く、だからさっさと姿を消したかったみたいだよ」クスクス
エルヴィン「それはしまったな。食堂に戻ってからにしておけばよかった」
ハンジ「やめてあげてよ」クスクス
エルヴィン「……」
ハンジ「ん?」
エルヴィン「いや、昨日を休みにできなくて悪かったな。今日一日ゆっくりするといい」
ハンジ「二人揃って休みをくれること自体がありがたすぎるくらいだよ。ありがとう、エルヴィン」
エルヴィン「ああ、ではな」
スタスタスタスタ…
エルヴィン「…………"あの人"、か」クスッ
〆
609: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:50:35 ID:0Ycz0iLk
【ごろごろ】
リヴァイ「……」ガチャッ
ハンジ「あ、おかえり」
リヴァイ「まだゴロゴロしてるのか」
ハンジ「さっきまで散歩してた。どっか行く?」
リヴァイ「いや……」
ハンジ「じゃあ、ゴロゴロしようよ」スッ
リヴァイ「……」スッ
ハンジ「へへっ」グイッ
リヴァイ「…………」ドサッ
ハンジ「おっも」グエッ
リヴァイ「…………」
610: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/09(日) 22:51:26 ID:0Ycz0iLk
ハンジ「えっ? ちょっと、退く気無し?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「いや、引き寄せたのは私だけどさ。全体重かけられるとくっそ重いんだけど」
リヴァイ「…………」
ハンジ「おーい、リヴァーイ?」
リヴァイ「…………」ギュッ
ハンジ「……うーん、これリヴァイ流の甘えか」
リヴァイ「誰がだ、クソメガネ」モゴモゴ
ハンジ「あっは! ちょっと、そこで喋らないでよ。くすぐったい」クスクス
リヴァイ「くだらねぇこと言うからだ」
ハンジ「これお仕置き?」クスクス
リヴァイ「さぁな」
〆
613: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:27:31 ID:1eVRj30c
【疲れた声】
――ハンジ研究室――
モブリット「ハンジ分隊長、これを」
ハンジ「ああ……ちっ、許可は得られなかったか」
モブリット「掛け合ってみたのですが……」
ハンジ「気難しい人だからね。何度か交渉しないといけないだろう」
モブリット「捕獲に必要な器具を作ってほしいと言ってもなかなか難しいでしょうね」ハァー
ハンジ「自ら壁内に巨人を引き入れる手伝いをしているように感じるだろうからね」
614: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:28:01 ID:1eVRj30c
モブリット「器具の一部分なんですがね」
ハンジ「それでも、さ。今まで使っていた物でも及第点ではあるんだが、この人の物が最高なんだよね」
モブリット「そうですよねぇ。頑張ります」
ハンジ「ははっ……頼むよ」
モブリット「はい」
リヴァイ「…………」||扉
リヴァイ「……」スッ
リヴァイ「…………」カッカッ…
〆
615: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:28:34 ID:1eVRj30c
【分かりにくいおねだり】
――お休みの日――
リヴァイ「……涼しくなったな」
ハンジ「うん? ああ、風が冷たくなったね」
リヴァイ「散歩するには持ってこいだな」
ハンジ「そうだねぇ…………」
616: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:30:58 ID:1eVRj30c
リヴァイ「…………」
ハンジ「…………」
ハンジ(散歩、行きたいのか)
ハンジ「ゴロゴロしてるのも勿体ないし、外行く?」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「……ふふっ」
リヴァイ「? なんだ」
ハンジ「なんでもないよ。行こうか」
リヴァイ「ああ」
〆
617: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:31:31 ID:1eVRj30c
【じっと見る】
――街――
ハンジ「あー、気持ちいいね」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「たまには街をゆっくり見て回るのもいいね」
リヴァイ「ああ」
ハンジ「あ、サンドイッチ売ってるよ。買ってその辺で食べようか」
リヴァイ「そうするか」
ハンジ「よっしゃ。サンドイッチくださーい」
店員「はいよ」
リヴァイ「……」
〆
618: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:32:05 ID:1eVRj30c
【労い】
――丘――
ハンジ「はい、サンドイッチ」
リヴァイ「ん」
ハンジ「飲み物も買ったからね。あと付け合わせにポテト」
リヴァイ「ん」
ハンジ「ここ、いい感じの丘だよねぇ。風の通りもいいから気持ちいい」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「凄く贅沢な時間を味わってる気分だよ。いや、味わってるね」
リヴァイ「……ああ」
ハンジ「リヴァイのお蔭だよ」
619: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:32:39 ID:1eVRj30c
リヴァイ「あ?」
ハンジ「リヴァイが散歩に行こうって言わなかったら部屋でゴロゴロしてただけだからね」
リヴァイ「散歩に行こうと言ったのはお前だ」
ハンジ「外に行こうって言ったんだよ」
リヴァイ「意味は同じだ」
ハンジ「散歩するには持ってこいってのは散歩に行こうってのと意味は同じでしょ?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「ありがとうね、リヴァイ」
リヴァイ「……礼を、言われることは何もしていない」フイッ
ハンジ「私は言いたかったんだよ」
リヴァイ「…………そうか」
ハンジ「そうだよ」フフッ
〆
620: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:33:12 ID:1eVRj30c
【穏やかな時間】
そよそよ……
ハンジ「はぁー、こんだけ気持ちいいと眠くなっちゃうね」
リヴァイ「別に構わんぞ」
ハンジ「ええー? でも」
リヴァイ「少しくらいならいいだろ」
ハンジ「うーん……」
リヴァイ「起こしてやる」
ハンジ「ううーん……じゃ、ちょっとね」ポスッ ←リヴァイの膝に
リヴァイ「ああ」ナデ…
621: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/16(日) 22:33:46 ID:1eVRj30c
ハンジ「ふふっ、気持ちいい」
リヴァイ「そうか」ナデナデ
ハンジ「うん。安心する……」ウトウト
リヴァイ「そうか……」ナデナデ
ハンジ「」スゥー…
リヴァイ「…………」ナデナデ
そよそよ……
リヴァイ「…………」
ハンジ「」スヤスヤ
リヴァイ「…………あぁ、悪くねぇな」ナデ…
〆
624: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:11:33 ID:g1SPFBTE
【これはマズイ】
ハンジ……
あ……んぅ……
はぁ……
リ、ヴァイ
ハンジ……いいか?
うん……きて…………
625: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:12:50 ID:g1SPFBTE
ハンジ「は!?」パチッ!
ハンジ「!?!!?」カバッ!!
ハンジ「はぁ、はぁ」キョロキョロ
ハンジ「リ、リヴァイ……?」
シーン……
ハンジ「は…………いるわけないじゃないか……」
626: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:13:48 ID:g1SPFBTE
ハンジ「~~~~っ!!」
ハンジ「なんっっって夢!!!!」ガシガシッ!!
ハンジ「くぅぅ」ボフンッ
ハンジ「……あ゙ー…………●夢ってやつか」
ハンジ「なんでこんな…………はぁぁぁ」
ハンジ「…………」
ハンジ「起きるか」ノロノロ
〆
627: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:14:35 ID:g1SPFBTE
【奇行が後を絶たない】
リヴァイ「…………」トントントントン
ミケ「……」スンッ
リヴァイ「…………」トントントントン
エルヴィン「…………リヴァイ」
リヴァイ「あ? なんだ?」トントントントン
エルヴィン「机を指でとんとん叩くのをやめないか?」
リヴァイ「……」トントン…
ミケ「無意識か」
リヴァイ「…………チッ」
エルヴィン「何かあったのか?」
リヴァイ「……クソメガネが…………」
628: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:15:49 ID:g1SPFBTE
ミケ「ハンジが?」
リヴァイ「……」
エルヴィン「また何かしたのか?」
リヴァイ「…………」シワー
ミケ「そこまで言っておいて隠すのか?」
リヴァイ「………………分かっているだろう」
エルヴィン「さて? 原因は分からないが」
リヴァイ「俺も分からねぇんだよ」シワシワー
ミケ「喧嘩したんじゃないのか?」
リヴァイ「覚えがねぇ」
エルヴィン「なら何故ハンジはお前を避けているんだ?」
リヴァイ「だからそれが分からねぇって言ってんだ」シワシワシワー
〆
629: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:16:43 ID:g1SPFBTE
【かけこみでら】
ナナバ「あんた何やらかしたの?」
ハンジ「なんでやらかしたってなるんだよ」シワッ
ナナバ「リヴァイから逃げ回ってるでしょ?」
ハンジ「……逃げてるわけじゃ」モニョモニョ
ナナバ「逃げてるでしょ」
ハンジ「ハイ」
ナナバ「そんなことしてたらどうなるか分かってるでしょうに」
ハンジ「あー……もうちょっと大丈夫、かな?」
630: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:17:14 ID:g1SPFBTE
ナナバ「いや、そろそろダメだと思う」
ハンジ「マジか」
ナナバ「マジで」
ハンジ「うおー! だってさー!」バタバタ
ナナバ「いきなり暴れないでよ。そろそろ自分の部屋に戻ってくれない?」
ハンジ「そんなぁー」
ナナバ「ここは私の部屋。あいつが来て痴話喧嘩をやられても困るの。さ、戻った戻った」グイグイ
ハンジ「ナナバが冷たい~~」
ナナバ「どうせ大したことじゃないんでしょ?」
ハンジ「うーん……まぁ、そう、かな?」
631: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:19:09 ID:g1SPFBTE
ナナバ「ならさっさと会ってきなよ。リヴァイ寂しそうにしてたよ」
ハンジ「え? そ、そうなの?」
ナナバ「うん(嘘)」シレッ
ナナバ(どちらかといえばイライラしてたが正しいけど)
ハンジ「そっか……それはダメだね」
ナナバ「うん」
ハンジ「とりあえず、部屋に戻るよ……」
ナナバ「そうしな。大丈夫だから」
ハンジ「ありがと、ナナバ」
〆
632: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:19:48 ID:g1SPFBTE
【犬も食わないじゃない】
バタンッ
ハンジ「ふぅー……」
ハンジ「そろそろヤバいか……1週間? いや、10日?」
ハンジ「さすがにちゃんと話さないとな……」
ハンジ「…………」
ハンジ「明日に」
リヴァイ「……クソメガネ」
ハンジ「ひょっ!?」ビクッ!
リヴァイ「てめぇ、何を考えて――」
ハンジ「ごめん! 明日ね!!!」ダッ!
リヴァイ「あ゙あ゙!? ふざけるな! クソメガネ!!!」ダッ!!
ダダダダダダダ…
633: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:20:19 ID:g1SPFBTE
……ガチャッ
ナナバ「……」ヒョコッ
ナナバ「行ったか」フゥー
ナナバ「全く、騒がしいったらないよ」ハァー
ナナバ「…………本当に」クスッ
〆
634: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:20:59 ID:g1SPFBTE
【ホラー】
ハンジ「――っ!?」
ハンジ「しまった! 行き止まり……!!」ハァ、ハァ
カツンッ……
ハンジ「!!」ビクッ!
カツンッ……
ハンジ「……はぁ……はぁ」
カツンッ……
ハンジ「――っ」ゴクッ
635: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:22:01 ID:g1SPFBTE
――――カツンッ
リヴァイ「……よう、クソメガネ」
ハンジ「リ、リヴァイ……」
リヴァイ「覚悟はいいか?」カツンッ
ハンジ「なんの覚悟だよ! どんな恐怖だよ! あなたはどこの悪党だ!」
リヴァイ「元は悪党だ。間違っちゃいねぇ」カツンッ
ハンジ「いやいや、あなたは初めから悪党なんかじゃないよ。環境が悪かっただけだ」
リヴァイ「環境の所為にする気はねぇ」カツンッ
ハンジ「私だって地下街にいたらそりゃあ」
636: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/23(日) 22:22:49 ID:g1SPFBTE
――――ドンッ!
リヴァイ「話を逸らそうとするな、クソメガネ」
ハンジ「そ、そこは足じゃなくて手で壁にドンッてやるところじゃないのかなー?」ダラダラ
リヴァイ「あ゙?」
ハンジ「か、顔の角度も見事に威嚇のそれだね」アハハ…
リヴァイ「……ハンジよ」
ハンジ「ハイ……」
リヴァイ「さぁ……話してもらおうか?」
ハンジ(ど、どう見ても拷問前の尋問にしか見えないな)ゴクリッ
〆
640: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:15:47 ID:K/9dguUM
【勇気がいります】
――リヴァイ自室――
リヴァイ「で、一体なんだってんだ?」フンゾリ
ハンジ「いやぁ、そのぅ」セイザッ
リヴァイ「あ゙」
ハンジ「メンチの切り方が素晴らしいですね」→
リヴァイ「あ゙あ゙?」
ハンジ「はい、すみません」→
641: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:16:17 ID:K/9dguUM
リヴァイ「遊びはいいから答えろ、クソメガネ」
ハンジ「あー、うーん……とてつもなく言いたくない」→
リヴァイ「あ゙!?」シワー
ハンジ「あ、うん、ごめん。逃げてたのはごめん。なんとかするから理由は聞かないで」→
リヴァイ「今すぐ何とかして見せろ。まともに目も合わせてねぇじゃねぇか」
ハンジ「あー……ちょっと、ちょっとだけ待って」スゥーハー、スゥーハー…
リヴァイ「…………」
ハンジ「よし!」ガバッ↑
リヴァイ「…………」
642: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:16:55 ID:K/9dguUM
ハンジ「……」ジッ
リヴァイ「…………」
ハンジ「…………ぅ」ジー
リヴァイ「……?」
ハンジ「うおぉぉぉ! ダメだぁぁぁ!!」ベターンッ!
リヴァイ「!?」ビクッ
ハンジ「うおぉぉぉぉぉぉ!」ゴロゴロゴロゴロ
リヴァイ「…………とりあえず、転がるのはよせ」
〆
643: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:17:57 ID:K/9dguUM
【耐えられません】
ハンジ「うぅ……」
リヴァイ「なんだってんだ」ハァー
ハンジ「う」
ハンジ(そんな風に髪掻きあげないでくれよ……なんだってそんな……タメ息吐きながらとか)チラッ
リヴァイ「?」
ハンジ(……クラバットしてるけど首、結構太いんだよね……鎖骨とか綺麗だし)ジッ
リヴァイ「……」ジッ
ハンジ(……目、も綺麗)ジー
ハンジ(唇も……案外柔らかくて……)ジー
ハンジ(腕も胸板も固くて……)ハァ
644: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:18:31 ID:K/9dguUM
リヴァイ「おい」グイッ
ハンジ「は? え?」
リヴァイ「なんだ、そのツラ」シワー
ハンジ「え、な、なんかメンチ切ってた?」
リヴァイ「切ってねぇ。……ねぇが」ジッ
ハンジ「――っ」ビクッ
リヴァイ「……チッ」ヒョイッ
ハンジ「おわっ!? 抱えて……ちょっと、どこ行くつもり?」
リヴァイ「黙ってろ」ドサッ
ハンジ「わ! ベッド……ってリヴァイ!」
リヴァイ「クソが、物欲しそうなツラしやがって」チッ!
〆
645: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:19:14 ID:K/9dguUM
【堪えます】
ハンジ「なんで、こうなった……?」グッタリ
リヴァイ「そりゃあ、てめぇの所為だろう」ナデ…
ハンジ「ちゃっかりケツ撫でんな」ペシッ
リヴァイ「チッ……」
ハンジ「あー、うーん、でもこれが正解だったかもね」
リヴァイ「正解?」
ハンジ「まぁ、ちょっとあなたを見るとこう……何て言うかそういう目で見てしまうと言うか」
リヴァイ「前にもなかったか?」
ハンジ「あったかもね。でもちょっと違うんだよ」
646: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:20:44 ID:K/9dguUM
リヴァイ「何がだ?」
ハンジ「より具体的と言うか……見たままあなたを裸に剥いてるみたいな……」
リヴァイ「……ほぅ?」
ハンジ「!」ハッ!
リヴァイ「つまり、近くに寄ると視 ――」
ハンジ「わー! わー! わー!! 言うな! 言うなぁぁ!!」ペシッ
リヴァイ「むがっ……」
ハンジ「ああもう! 恥ずかしい!」
リヴァイ「……っ」ガシッ、グイッ
リヴァイ「……恥ずかしいなんざ今更だ」
647: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:21:59 ID:K/9dguUM
ハンジ「そうだけどさ」
リヴァイ「……なぁ、ハンジよ」スッ
ハンジ「……なんだい?」
リヴァイ「何も言わず逃げるのはやめろ」サラッ…
ハンジ「……」
リヴァイ「……ハンジ」
ハンジ「うん……ごめん」
リヴァイ「分かりゃあいい」グイッ、ポスッ
ハンジ「うん」ギュッ
〆
648: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:23:05 ID:K/9dguUM
【気持ちは分かります】
リヴァイ「で」
ハンジ「ん?」
リヴァイ「今、まっ裸なわけだが見なくていいのか?」
ハンジ「もう! 言うなって言っただろ!」ペシッ!
リヴァイ「なんだ、服の上から想像するのがいいのか」
ハンジ「リ~ヴァ~イ~~」シワッ
649: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:23:44 ID:K/9dguUM
リヴァイ「……悪かった」
ハンジ「もう」
リヴァイ「まぁ、気持ちは分からんでもない」
ハンジ「へ?」
リヴァイ「…………」ジッ
ハンジ「――っ」
リヴァイ「……服の上からというのは考えたことなかったな」
ハンジ「~~~~っ! ばか!!」
〆
650: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:24:19 ID:K/9dguUM
【調子に乗りました】
エルヴィン「なんだ、まだ仲直りしていないのか?」
リヴァイ「……」
ミケ「とにかく捕まえて話せと言っただろう」
リヴァイ「話しはした。ついでに仲良くもした」
ミケ「そこまで聞きたくはなかったな」
エルヴィン「仲直りしたのか。なら何故またハンジは逃げ回っているんだ」
リヴァイ「……それは俺の所為だな」
651: ◆uSEt4QqJNo 2018/09/30(日) 22:25:58 ID:K/9dguUM
ミケ「何したんだ」
リヴァイ「まだ何もしてねぇ」
エルヴィン「する予定か」
リヴァイ「する予定もねぇが、あいつがされるんじゃねぇかと警戒してやがるだけだ」
ミケ「……なんの事かは分からんし分かりたくもないが早くなんとかしろ」
リヴァイ「…………また捕獲か」ハァー
エルヴィン「今回はお前が原因なんだろう? 身から出た錆だ」クッ
リヴァイ「…………チッ」シワー
〆
654: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:12:28 ID:lu.pnQEA
【対処法を見つけた】
リヴァイ「おい、ハンジ」
ハンジ「やあ、リヴァイ」
リヴァイ「逃げるのはやめたのか?」
ハンジ「やめた。なんか疲れるし」
リヴァイ「そうか」
ハンジ「視 されかかったら目ぇ潰せばいいしね」ウインクbグッ
リヴァイ「良い顔で物騒なこと言ってんじゃねぇ」
〆
655: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:13:10 ID:lu.pnQEA
【スイッチ】
リヴァイ「普段の生活の中で視 なんざするか。お前じゃあるまいし」
ハンジ「ちょっと! 私もしてないから! 未遂だから!!」
リヴァイ「しかけたんだろうが」
ハンジ「見事な腹筋や大胸筋、背筋してるリヴァイが悪い!」
リヴァイ「……何言ってんだお前」
ハンジ「服着てると分かりづらいけどムッキムキだよね! 腕も以外に太いしあちこち固くてさ!」
リヴァイ「おい」
ハンジ「羨ましいくらいだよ! 一体どういう鍛え方をしたらそんなになるんだい?」
リヴァイ「おいおいおいおい、待て。待ちやがれ。てめぇ瞳孔開いてんぞ」
ハンジ「大殿筋や大腿筋も素晴らしい! 1回皮剥いで見てみたいくらいだよ」ハァー
656: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:13:42 ID:lu.pnQEA
リヴァイ「……とんでもねぇこと言ってんじゃねぇ」
ハンジ「……ねぇ、リヴァイ」
リヴァイ「断る」
ハンジ「まだ何も言ってないよ」
リヴァイ「少し皮剥げとでも言うつもりだろう?」
ハンジ「まさか! 無闇矢鱈に傷つける事なんてしないよ!」
リヴァイ「…………」シワー
ハンジ「うわ、めっちゃくちゃ信用できないって顔してるね」
リヴァイ「今のてめぇは研究者のツラしてやがるからな」
ハンジ「なんだよ、ちょっと脱いでもらいたかっただけなのに」
リヴァイ「誰が脱ぐか」
〆
657: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:14:18 ID:lu.pnQEA
【問題無いだろう】
リヴァイ「とりあえず、てめぇに視 は無理だって事は分かった」
ハンジ「?」
リヴァイ「いつのまにかただの観察になりやがる」ハァー
ハンジ「おや? そういえばそうだね」フム
リヴァイ「だからもうやめろ。ベッドの上でまでやられたらかなわん」
ハンジ「し、しないよ!」
リヴァイ「いいや、あり得る」
658: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:14:56 ID:lu.pnQEA
ハンジ「無いよ、無い! そんなスイッチ入らないから」
リヴァイ「…………どんなスイッチが入るんだ?」
ハンジ「どんなってそれは」
リヴァイ「それは?」
ハンジ「………………分かってて聞いてるね?」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「意地悪でムッツリな奴だよ、リヴァイは」
リヴァイ「自分の女に対してムッツリで何が悪ぃんだ」
ハンジ「――っ!/// そういうとこ! ずるいよね、あなたは!!」
〆
659: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:15:31 ID:lu.pnQEA
【許容するとき】
ハンジ「はぁー、ちょっぴり寒くなってきたよね」ノッシリ ←背に乗ってる
リヴァイ「邪魔だ」スタスタ
ハンジ「つれないなぁ。リヴァイカイロの出番なのに」ピットリ
リヴァイ「やめろ、鬱陶しい」グイッ
ハンジ「あ、もう。せっかく暖かったのにー」ブー
リヴァイ「俺はカイロじゃねぇ。行くぞ」
ハンジ「はーい」
ガチャッ
660: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:16:06 ID:lu.pnQEA
ハンジ「ふおっ!? 風冷たい」ノシッ
リヴァイ「……」
ハンジ「やばいなぁ、上着着てくればよかった」ノッシリ
リヴァイ「……」スタスタ
ハンジ「…………ねぇ、リヴァイ」ズルズル
リヴァイ「あ?」
ハンジ「乗っかってるのになんで何にも言わないの?」
リヴァイ「……」
ハンジ「リヴァイ?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「そっか! リヴァイ寒かったんだね! 予想外に外が寒かったんだね!」
リヴァイ「うるせぇ。耳傍で叫ぶな」スタスタスタスタ
〆
661: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:16:38 ID:lu.pnQEA
【べしゃべしゃ】
ハンジ「今日は暑いなぁ」
リヴァイ「そうだな」
ハンジ「この時期は気温が上がったり下がったりするからね。着るものに困るよ」
リヴァイ「上着を持ち歩いておけ」
ハンジ「それしかないかぁ」
リヴァイ「風が冷たいのは救いだな」
ハンジ「そうだねぇ。水を被ると風邪引きそうだ」
662: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/07(日) 22:17:12 ID:lu.pnQEA
リヴァイ「訓練後は被る奴もいるな」
ハンジ「あー注意しといた方がいいかもね。すぐに拭いて乾かすように」
リヴァイ「ああ、風呂上がりもちゃんと乾かせよ」
ハンジ「私かい」
リヴァイ「いつもべしゃべしゃのまま俺の所に来るじゃねぇか」
ハンジ「リヴァイに拭いてもらうのが一番いいんだよ。乾くの早いし、気持ちいいし」
リヴァイ「俺を便利道具扱いするんじゃねぇ。第一俺の所に来るまでに冷えるだろうが」
ハンジ「お風呂出て直でリヴァイの所に来てるし……今度は冷えないように頭にタオルをぐるぐる巻きにして来るよ」
リヴァイ「……せめてある程度拭ってから来い」
〆
665: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/14(日) 22:30:46 ID:PaltPUOU
【忙殺で忘却】
ハンジ「エルヴィン!」
エルヴィン「ん?」
ハンジ「今日は飲み会開くからね、忘れないでよ?」
エルヴィン「飲み会か……間に合えば行くよ」
ミケ「主役が間に合えば行くというのはダメだろう」
エルヴィン「主役?」
ハンジ「ダメだこりゃ。忘れちゃってるよ」ヤレヤレ
リヴァイ「お前も人の事言えねぇだろ」
エルヴィン「? 話が見えないが」
ミケ「お誕生日会と言えば分かるか?」
エルヴィン「………………あぁ」
ミケ「やっとか」クッ
〆
666: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/14(日) 22:31:16 ID:PaltPUOU
【みんなでからかう】
ハンジ「いやぁ、でも忙しいと忘れちゃうよね」
リヴァイ「さっきは自分を棚に上げて呆れてやがったくせに」
ハンジ「う、うっさいな!」
ミケ「夫婦喧嘩はそこまでにしろ」
エルヴィン「困った夫婦だな」クックックッ
ハンジ「夫婦じゃないから!」
リヴァイ「夫婦じゃねぇな」
667: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/14(日) 22:31:54 ID:PaltPUOU
ミケ「まだ、な」
エルヴィン「まだだな」
ハンジ「ミケ! エルヴィン!!///」
リヴァイ「…………そうだな、まだだ」フム
ミケ「……ほう」ニヤニヤ
エルヴィン「ほほう」ニヤニヤ
ハンジ「リヴァイ!!!///」
〆
668: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/14(日) 22:32:28 ID:PaltPUOU
【お祝いは楽しく】
「「「エルヴィン団長、おめでとうございまーす!!! かんぱーい!!」」」
エルヴィン「乾杯が早いな」
ミケ「まぁ、そんなもんだろ」グビッ
リヴァイ「何かに託(かこ)つけて飲みてぇだけだからな」グビッ
ハンジ「お祝いの気持ちもあるから!」グビッ
エルヴィン「気持ちはありがたいよ」グビッ
ゲルガー「だんちょー! おめでとーござーます!」
エルヴィン「ありがとう」
リーネ「ちょっと! もう酔っ払って! すみません、団長」
エルヴィン「いいさ」クッ
669: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/14(日) 22:33:01 ID:PaltPUOU
ネス「エルヴィン、おめでとさん!」
エルヴィン「ああ、ありがとう」
ハンジ「あはは! 忙しいねぇ」
エルヴィン「…………」
ハンジ「? エルヴィン?」
エルヴィン「……いや、ありがたいな」
ミケ「……」スンッ
リヴァイ「クソみてぇな事考えてんだろ」
エルヴィン「そうでもないさ」
リヴァイ「はっ、どうだか」
ハンジ「じゃ、そのクソみてぇな事を忘れて飲んだ飲んだ!」トポトポ
670: ◆uSEt4QqJNo 2018/10/14(日) 22:33:37 ID:PaltPUOU
エルヴィン「おっと」
リヴァイ「てめぇ、注ぎすぎだ。クソメガネ」
ハンジ「これくらいイケるって」
リヴァイ「イケるイケねぇじゃねぇ。零れるだろうが」
ハンジ「少しくらい零れてもいいじゃないか。全く潔癖なんだから」
リヴァイ「勿体ねぇ」
ハンジ「そっちか!」
エルヴィン「ふっ、騒がしいな」
ミケ「いつもの事だ」
エルヴィン「そうだな」フッ
〆
次回 ハンジ「戯れも」リヴァイ「幾星霜」 後編
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