凛「めざせポケモンマスター」 前編

466: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:24:31.86 ID:aEb3drlJ0
8番道路

凛(この先がミズタニやま……この地方で一番高い山だね)

凛(山を抜けるには……登山コースを通って山を越えるか、洞窟を通って抜けるか……だね)

凛(登山コースはきつそうだし……洞窟の中を通って行こうかな)

引用元: ・凛「めざせポケモンマスター」 



467: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:27:23.73 ID:aEb3drlJ0
洞窟内部

凛(結構暗いな……それにジメジメしてるし)

凛(さっさと抜けちゃおう……ん?)

「いい?よーく探すのよー。砂漠の中から1粒の砂を探し出すかのごとく!」

凛(……誰かいる? しかも結構大勢……)

「ハッ、レイナサマ!」

麗奈「アーハッハッハ! さあキリキリ働くのよ! アーッハッハ……ゲホゲホ」

凛(……! あの恰好、シンデレラ団!)

468: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:29:51.34 ID:aEb3drlJ0
凛(何かを探してるの……?)

凛(……まあいいや。関わっちゃいけないって事になってるし、気づかれないように洞窟を抜けてから通報すればいいだけか)

凛(だからさっさと……)

ガラッ

凛「! しまった……」

麗奈「! 誰!?」

469: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:32:43.45 ID:aEb3drlJ0
麗奈「ちょっとアンタ、ここで何してるの!?」

凛(こっちのセリフ……)

凛「いや……ただの通りすがりなんで、私はこれで……」

麗奈「フン! そんな言い訳通じると思う?」

麗奈「あー、わかったわ! アンタ、私たちの探してるオタカラを横取りするつもりね!!」

凛「そんなつもりは……」

麗奈「いーえ、そうね!」ザッ

凛「本当に、ここを通りたいだけなんだけど」

470: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:36:22.87 ID:aEb3drlJ0
麗奈「とにかく、ここは通さないわ」

麗奈「アンタたち! とっちめてやりなさい!」

凛「…………」

凛「真奈美さんは首を突っ込むなって言ってたけど」

凛「これは、不可抗力だから……しょうがないよね?」ニッ

団員「いくぞォ!」

471: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:37:38.81 ID:aEb3drlJ0
団員1「シー」

団員2「ンー」

団員3「デー」

団員4「レー」

団員5「ラー!」

凛「ふぅ……一丁上がり」

麗奈「くっ……やるわね!」

麗奈「でも……このレイナサマには敵わないわ!」

シンデレラ団のレイナが勝負を仕掛けてきた!

472: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:42:03.37 ID:aEb3drlJ0
麗奈「行きなさい、ゴルバット!」

ゴルバット「ゴルバー!」

ゴルバット どく/ひこう こうもりポケモン
血液が大好物で、4本の牙で獲物に噛みつき血を吸い上げる
その牙は丈夫で、どんな皮膚にも牙を突き刺す
暗闇に紛れ人やポケモンを襲う

凛「行って、ムクバード!」

ムクバード「ムクバー!」

473: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:46:07.81 ID:aEb3drlJ0
麗奈「いくわよ……エアカッター!」

凛「避けて!」

凛「とっしん!」

ムクバード「ムクバー」バッ

スカッ

凛「! 暗いせいで狙いが定められない……?」

麗奈「アーハッハッハ! 暗所はゴルバットの得意なフィールド! 絶好の狩場よ!」

474: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:49:37.29 ID:aEb3drlJ0
麗奈「あやしいひかり!」

ゴルバット「ゴルバー」カッ

ムクバード「ムクバー!」ピヨヨ

麗奈「そして戸惑う敵に……かみつく!」

ガブゥ

ムクバード「ムクー!」

凛「ムクバード!」

475: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:51:22.30 ID:aEb3drlJ0
麗奈「アーッハッハッハ……ゲホゲホ! ゴルバット、そのままきゅうけつ!」

ムクバード「ムクバー!」ジタバタ

凛「振りほどいて、ムクバード!」

麗奈「さあさあさあ! どうするのかしら!?」

凛「ムクバード……!」

ムクバード「ムクー!」キッ

凛「がむしゃら!」

476: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:54:38.36 ID:aEb3drlJ0
ムクバード「ムクー!」ジタバタジタバタ

ゴルバット「ゴル!?」

麗奈「何ですって!?」

凛「暗くて上手く狙えないなら……相手が近づいてくるのを待つだけだよ」

凛「そして……つばめがえし!」

ムクバード「ムクバー!」バシュ

ドカッ

477: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 00:56:22.06 ID:aEb3drlJ0
ゴルバット「ゴルバー」バタンキュー

麗奈「そんな、負けた……アタシが!?」

凛「やったよ、ムクバード……ありがとう」

ムクバード「ムクバー」

カッ

凛「! これは……進化!」

478: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 01:00:09.24 ID:aEb3drlJ0
ゴゴゴゴゴゴ

ムクホーク「ムクホー!」キーン

ムクホーク ノーマル/ひこう もうきんポケモン
獰猛な性格の鳥ポケモン。群れを離れ、一匹で生活するようになった
羽根と足の筋肉が発達しており、大きな獲物を掴んだまま力強く羽ばたく
トサカは大事なものらしく、いつも気にしている

凛「ムクホーク……これからも、よろしくね」

ムクホーク「ムクホー!」

479: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 01:08:38.14 ID:aEb3drlJ0
麗奈「クッ……まさかこのレイナサマが負けるなんて」

麗奈「アンタ! 次あった時は容赦しないわよ!」

麗奈「アンタ達! 撤収よ!」

「ハッ、レイナサマ!」

ドドドドドドド

凛(……別にポケモンがいなくてもとおせんぼくらい出来たと思うんだけど……何で変なとこで律儀なんだろ)

凛(…………まぁ、後でフツーに通報するけど)

480: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/12(月) 01:11:24.95 ID:aEb3drlJ0
凛(シンデレラ団は許せない……けど、真奈美さんも言っていた通り、私一人でどうにかできるような相手じゃない)

凛(だから、ジムリーダー達や警察を信じて、私は私の旅を続けて……頂点を目指す)

凛(それだけだよ)

凛(……そう決めたんだけど……)

凛(中途半端に関わったせいかな……変に気になってしょうがない)

凛(世界征服よりも、もっと恐ろしいことを企んでいるような……根拠はないんだけど)

凛(そんな妙な、胸騒ぎが……)

486: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/14(水) 23:28:58.78 ID:OB1p72gm0
ミナセシティ 
自然に囲まれた比較的大きな都市
珍しいポケモンが多く生息するサファリゾーンが名物

凛「着いた……ここがミナセシティだね」

凛「良い空気……自然ってやっぱりいいものだね」

凛「時間は……6時か。結構遅くなっちゃったかな」

凛「今日は結構バトルしたし、暗くなるだろうからジムへは明日挑戦しようかな」

487: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/14(水) 23:33:14.52 ID:OB1p72gm0
翌朝

凛「よし……早速ジムに行ってみようかな」

ミナセシティジム前

凛「あれ……閉まってる?」

「あれ、君、挑戦者かな?」

凛「はい。あの……ジムリーダーは?」

「ああ、ジムリーダーは今留守にしていてね。昼過ぎには帰ってくると思うから、それまでどこかで時間をつぶしていてくれ」

凛「そうなんですか……ありがとうございます」

凛(昼過ぎ……か。結構時間出来ちゃったな)

凛(折角だし、いろいろ街を見て回ろうかな)

488: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/14(水) 23:35:36.34 ID:OB1p72gm0
凛(街中でも珍しい植物があるし、歩いているだけでも結構楽しめそう)

ワイワイ

「この街の名物、ミナセドーナツはいかがー!?」

「100個ください!」

ガヤガヤ

「ここだけでしか手に入らない貴重なアイテムだよー!」

「こだわりメガネはありますか」ヌッ


490: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/14(水) 23:40:22.95 ID:OB1p72gm0
「サファリゾーンだよー! ここでしか見られない珍しいポケモンもいるよー!」

凛(珍しいポケモン……行ってみようかな)



サファリゾーン

「はい、500円でサファリボール30個ね。それ使い切るか時間切れになったらこっちから知らせるから、それまでポケモン捕まえ放題だよー!」

「あと、このサファリゾーンでは手持ちのポケモンを戦わせることはできないから、注意してね」



491: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/14(水) 23:44:00.45 ID:OB1p72gm0
凛(なるほど……そういう仕組みなんだ)

凛(使っていいのはボールのほかに泥と餌)

凛(泥を投げるとポケモンが怒って逃げやすくなるけど、捕まえやすくなる)

凛(餌を投げると警戒心が薄れて逃げにくくなるけど、捕まえづらくなる……てことかな)

凛(よし……じゃあ行くよ)

492: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/14(水) 23:47:58.53 ID:OB1p72gm0
…………

凛「……しまった」

凛「泥沼があるって分かってたなら入らないように注意してたのに……」

凛「……靴の中がべちゃべちゃだし……服にもだいぶ泥が付いて気持ち悪い……」

凛(あとで新しい服を買おう……うん)

凛「でもその前に……こんなことになったんだから、絶対に見つけるよ、珍しいポケモン……!」

493: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/14(水) 23:52:09.91 ID:OB1p72gm0
ヤンヤンマ「ヤー」

ヌオー「ヌオ」

スコルピ「スコ」

モンジャラ「ジャラ」

パラセクト「パラー」 

グライガー「グラ」

凛「……駄目、見つからない……!」

494: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:01:55.93 ID:3+ceZb440
凛(落ち着いて……周りをよく見て)

凛(……! あれは!)


ここで安価ですが、思い切って完全自由に選んでもらおうかと考えています
もちろん、伝説・準伝説・幻・化石ポケモン等は除いた、サファリにいてもおかしくないであろうポケモンにしてください
見つけられなかったという選択肢もありです

凛が見つけた珍しいポケモンは?
>>497


497: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/15(木) 00:05:29.21 ID:uslmfd+p0
モノズ

499: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:08:55.47 ID:3+ceZb440
モノズ「モノ」

凛(見たことないポケモン……あのポケモンかな?)

凛(こっちには気付いてない……よし、こっそり近づいて……それ!)

ビチャッ

モノズ「!?」

凛(よし……今だよ、サファリボール!)

ポンッ コロ コロ コロ  カチッ

凛「やった……ゲットだよ」

502: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:15:27.35 ID:3+ceZb440
モノズ あく/ドラゴン そぼうポケモン
何にでも噛みつく習性
周りの様子がわからないので手当たり次第にぶつかっては噛みつく
そのため体中に生傷が絶えない

凛(見た目はかわいいけど……すごい説明文)

凛(でも確かに……ボールが震えてる……中で暴れてるんだ)

凛(……大丈夫かな)

503: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:19:22.84 ID:3+ceZb440
ピンポンパンポーン シュウリョウデース

凛「ギリギリゲット……泥だらけになった甲斐はあったかな?」

凛「……泥だらけで恥ずかしいし、早く服屋に行こう」



ミナセブティック

凛(とりあえず服は一式かったけど……)

凛(折角だし、他にも何か見ていこうかな……)

504: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:23:56.89 ID:3+ceZb440
凛「あ……この帽子いいかも」

凛「値段は……うわ、6400円……結構高いなあ」

凛「まぁお金は結構あるし、そんなに使うこともないから買っちゃおうかな」



凛「うん、いい買い物ができたかな」

凛「さて、時間は……まだあるかな」

凛「どうしよう……」

505: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:26:19.31 ID:3+ceZb440
「ほ、本当にやるんですか……?」

「ウチらもポケモンを持ったっていいんだから、持ちたいだろ……!?」

「フヒ……で、でも……ポケモン、どうやって捕まえるんだ……?」

「そ、それは……そ、そうだッ! ポケモントレーナーの人に手伝ってもらえば……!」

「もりくぼたちにポケモントレーナーの知り合いなんていないんですけど……」

「あ……そういえばそうだった!」

「フヒ……なら、知らない人にでも頼む……?」

507: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:31:31.58 ID:3+ceZb440
「う~~……そ、それしかないか……」

「あの……もう帰っていいですか……」

「駄目だぞ乃々! 3人でポケモントレーナーになるって約束したろ!」

「ポケモントレーナーとか……むーりぃー……」

「あ……あの女の人とか、ポケモントレーナーっぽく……ない?」

「そうだな……よ、よし……じゃあ行くぞっ!」スーハー

「あっ、あの!」

凛「…………?」

508: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:36:43.62 ID:3+ceZb440
凛「なるほど……じゃあ3人はまだポケモンを持ってなくて、ポケモンが欲しいってことなんだ」

美玲「そ、そうだぞッ……」

乃々「もりくぼは別にいいんですけど、ふ、二人が……」

輝子「本当は乃々も欲しいくせに……フヒヒ」

凛「うん……事情は分かったよ」

凛(ポケモンが欲しい……か。昔の私を思い出すな)

凛(悪い子たちじゃなさそうだし……うん)

509: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:39:53.47 ID:3+ceZb440
凛「分かったよ、私でよかったらポケモンを捕まえるの、手伝ってあげるよ」

美玲「ホントかッ!?」

乃々「……!」パァ

輝子「ほ、ほら……乃々も嬉しそう……」フヒヒ



9番道路

凛「それじゃあ、分かってると思うけど軽く説明するよ」

510: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:42:57.44 ID:3+ceZb440
凛「ポケモンゲットの基本は、弱らせてからボールを投げること」

凛「弱らせてなくても捕まえられることはあるけど……弱らせた方が確実だね」

凛「今回は私のポケモンを貸してあげるから……好きなポケモンを捕まえると良いよ」

美玲「よ、よーし……やるぞ……!」ドキドキ

511: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:46:28.57 ID:3+ceZb440
キノココ「ココー」ガサガサ

キノココ くさ きのこポケモン
深い森の湿った地面に生息するポケモン
危険を感じると頭のてっぺんから毒の胞子を待ち散らす
腐葉土が大好物

輝子「……!」ティン

輝子「か、カワイイ……フ、フヒヒ」

キノココ「ココ?」

輝子「ヒャッハァー! 決めたぜェ、オマエを私のポケモンにしてやるぜェ! フヒヒフハハアッハッハー!!」

キノココ「」ビクゥ

輝子「あ…ゴメン、逃げないで……」

512: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:50:23.59 ID:3+ceZb440
乃々「ポケモンを自力で捕まえるとか……むーりぃー……」

凛「大丈夫だよ、自信を持って……ほら、捕まえたいポケモンを探して」

乃々「そんなこと、言われても……」

クルミル「クルー」ガサ

クルミル むし/くさ さいほうポケモン
葉っぱをかみちぎり、粘着糸でくっつけて服を作るポケモン
その器用さと可愛さから、ファッションデザイナーなどにマスコットとして人気がある

乃々「あっ……」

凛「……! 気に入った?」

514: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:52:39.05 ID:3+ceZb440
乃々「そ、そんなことは……はい」

凛「ほら、それじゃあ頑張って!」

乃々「うぅ……行ってください」ポンッ



美玲「や、やった! 捕まえたぞ!」

カゲボウズ「カゲー」

カゲボウズ ゴースト にんぎょうポケモン
ひとの恨みや妬みといった感情が大好物で、それらを食べて成長する
真夜中に活発に行動する

515: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:55:16.78 ID:3+ceZb440
美玲「へへっ、よろしくな!」

カゲボウズ「カゲー♪」

輝子「私も……フヒ、ゲット……」

キノココ「ココー」



クルミル「クル……!」ドカッ

凛「その調子……今だよ、ボールを投げて!」

乃々「うう、も、モンスターボール!」

ポンッ コロ コロ コロ    カチッ

516: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 00:59:12.56 ID:3+ceZb440
乃々「……!」

美玲「乃々、やったな!」

輝子「こ、これで3人ともポケモンゲット、だな……」

凛(3人ともすごく嬉しそう……)

凛(私もケロマツを貰った時……あんな感じだったのかな。表に出したつもりはないんだけど)

凛(それはまあとにかく……)

凛(こうやってポケモンと人が出会って、仲を深めて……良いものだね)

517: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 01:01:28.26 ID:3+ceZb440
美玲「あの、手伝ってくれてありがとう」

乃々「あ、ありがとうございました……」

凛「ううん。ポケモンたちを大事にしてあげてね」

輝子「モチロン……フヒヒ」

凛「じゃあ、私はそろそろ行くね」

美玲「本当に、ありがとうな!」

518: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/15(木) 01:07:33.45 ID:3+ceZb440
美玲「なあッ! ポケモンをゲットしたことだし、さっそくバトルしようぜ!」

乃々「ええ……ポケモンバトルもするなんて、聞いてないんですけど……」

輝子「い、いいよ……やろう」

ワイワイ ワイワイ

凛「……ふふっ」

凛「あ……そろそろいい時間かな」

凛「行こう……ジムへ」

ガタガタ……ガタガタ

凛「! モノズのボールが……」

凛「……よろしくね、モノズ」

527: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 00:36:42.86 ID:ptaJu8uw0
ミナセシティジム

凛「ここがミナセシティジム……まるで植物園みたいだね」

凛「ということは……くさタイプ?」

凛「……私のポケモンだとムクホーク、モノズが有利に動けるかな……?」

凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.35 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.34 いかく
とっしん/つばめがえし/かげぶんしん/インファイト
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.33 すなかき
あなをほる/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・イーブイ ♀ Lv.31 きけんよち
シャドーボール/スピードスター/でんこうせっか/あまえる
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.31 はりきり
りゅうのいぶき/かみくだく/たたきつける/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

528: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 00:38:56.73 ID:ptaJu8uw0
凛「……モノズ……まだ暴れてる」

ガタガタ ガタガタ

凛「まだ私の事をトレーナーと認めてないってこと……?」

パッ

凛「!」

「ようこそ、ミナセシティジムへ!」

「私がこの街のジムリーダー、草タイプポケモン使いの夕美……って」

凛「あっ……」

夕美「凛ちゃん!?」

凛「夕美!」

530: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 00:41:47.04 ID:ptaJu8uw0
夕美「やっぱり、凛ちゃんだっ!」

凛(……この人は夕美。実家の花屋の常連で、私の友達でもある)

凛(ミナセに住んでるっていうのは知ってたけど……まさかジムリーダーだったなんて)

夕美「そっかぁ……凛ちゃんも旅に出て、ジムに挑戦するようになったんだ」

凛「夕美も……どうしてジムリーダーだって黙ってたの?」

夕美「あはは……何だろ、あんまり言い出す機会が無くてさ」

凛「もう……」

夕美「でも……そっか、うんっ」

531: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 00:44:51.29 ID:ptaJu8uw0
夕美「それじゃあ改めて、凛ちゃんの挑戦、受けて立つよっ!」

…………

凛「……すごい」

夕美「でしょ? 頑張って作ったんだ、このフィールド」

凛(植物で満たされた、フィールド)

凛(地面には背の高い草が生い茂って……所々に樹木が生えてる)

凛(そしてフィールドには屋根が無く、日の光が差し込んでる)

凛(草タイプが真価を発揮するフィールドってことだね)

凛(そしてフィールドの外側には色とりどりの花……夕美らしいね)

532: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 00:46:27.04 ID:ptaJu8uw0
夕美「念のために言っておくけど、ほのおタイプの攻撃を使っても問題ないように消火設備は整えてあるから、遠慮はいらないよっ」

夕美「フィールドを作り直すのは大変だけどね……」

凛「私のポケモンにほのおタイプの技を使うポケモンはいないから、安心して」

夕美「そっか……でもいいのかな? バトル前に手の内を明かして!」

夕美「行けっ、キレイハナ!」

キレイハナ「ハナー」ポンッ

キレイハナ くさ フラワーポケモン
大雨の季節が終わると暖かい日差しに誘われてキレイハナたちが踊りだす
踊るときに花びらが触れ合い、心地よい音が鳴り響く
夜になると花びらをつぼめて眠る

533: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 00:50:08.27 ID:ptaJu8uw0
凛「行って、モノズ!」

モノズ「モノー!」ポンッ

夕美「使用ポケモンは3体! それじゃあ、凛ちゃんからどうぞっ」

凛「なら遠慮なく……モノズ、かみくだく!」

モノズ「モノー!!」バッ

凛(良かった……ちゃんと言う事は聞いてくれるみたい)

534: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 00:54:53.05 ID:ptaJu8uw0
ガサガサ

モノズ「モノッ」キョロキョロ

凛「! 草が邪魔で……!」

凛(保護色みたいになって私からも姿が見えない……)

夕美「キレイハナ、マジカルリーフ!」

キレイハナ「ハナー!」ズバズバ

モノズ「モノッ!」ズバズバ

535: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:03:33.57 ID:ptaJu8uw0
凛「モノズ……!」

凛(モノズは目が見えない……なら)

凛「草を掻き分ける音でキレイハナの位置を探って!」

モノズ「モノーッ!」

凛「モノズ!?」

凛(頭に血が上って、私の言葉が届いてないの!?)

夕美「はなびらのまい!」

キレイハナ「ハナー!」ビュン

536: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:05:45.59 ID:ptaJu8uw0
モノズ「モノー!」ズバズバ

凛「モノズ……!」

凛(駄目、一旦落着けないと……!)

凛「一旦戻って!」ポンッ

凛「頼んだよ、ムクホーク!」

ムクホーク「ムクー!」ポンッ

537: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:11:15.37 ID:ptaJu8uw0
凛「つばめがえし!」

ムクホーク「フィールドを俯瞰で捉えられるムクホークなら……!」

キレイハナ「ハナー!」ドカッ

夕美「キレイハナ……!」

キレイハナ「ハナ!」キッ

夕美「うんっ……マジカルリーフ!」

凛「構わず突っ込んで! インファイト!」

ムクホーク「ムクホー!」ビュン

538: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:17:28.96 ID:ptaJu8uw0
ズバズバッ

ムクホーク「ムクー!」ドカドカドカッ

キレイハナ「ハナッ!?」

夕美「キレイハナ!」

キレイハナ「ハナー……」バタンキュー

夕美「ごめんね……後はゆっくり休んで」

夕美「ムクホーク……よく育ってるね」

凛「まあね」

夕美「じゃあ次はこの子……! いけっ、チェリム!」

539: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:27:40.43 ID:ptaJu8uw0
チェリム「チェリー」ポンッ

チェリム くさ サクラポケモン
つぼみの時はとてもおとなしい
だが、日の光をたっぷり浴びると花開き、活発に動くようになる
日光を受けているときはいつもニコニコしている

凛「あれは……つぼみの姿?」

夕美「そうだよ……そして、見せてあげるっ」

夕美「にほんばれ!」

チェリム「チェリー」

パァァァァ

540: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:31:45.66 ID:ptaJu8uw0
凛「! 日差しが……」

チェリム「チェリチェリ……」グググ

チェリム「チェリー!」パァァ

凛「……! 来るよムクホーク、気を付けて!」

夕美「ソーラービーム!」

凛「チェリー!」ピカッ

カッ

凛「! 眩しい……!」

ゴォォォォォォ

541: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:33:00.49 ID:ptaJu8uw0
凛「ムクホーク! 無事!?」

凛「良かった……」ホッ

夕美「ふふ……そう何度もかわせるかな? もう一度ソーラービーム!」

カッ

凛「躱してインファイト!」

ムクホーク「ムクー!」

夕美「こっちも躱してタネばくだん!」

542: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:35:09.94 ID:ptaJu8uw0
ムクホーク「ムク……」バタンキュー

凛「ムクホーク……お疲れ様」

凛「頼んだよ、モノズ!」ポンッ

モノズ「モノ!」

凛(良し……モノズもいくらか落ち着いてる)

凛「落ち着いて、チェリムの位置を探って」

モノズ「モノ」フーッ フーッ

凛「りゅうのいぶき!」

モノズ「モノ!」ブワァ

543: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:36:59.85 ID:ptaJu8uw0
チェリム「チェリ……!」

凛「よし……噛み砕く!」

モノズ「モノッ」バッ

夕美「タネばくだん!」

ボボボンッ

モノズ「モノー!!」ガブリ

チェリム「チェリー!」

544: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:39:54.63 ID:ptaJu8uw0
モノズ「モノ」バタンキュー

チェリム「チェリ」バタンキュー

夕美「相討ち……!」

凛「モノズ、戻って……お疲れ」

夕美「お疲れ様、チェリム」

夕美「さぁ、お互いあと一匹……最後まで全力勝負だよっ!」

凛「……もちろん」

夕美「それじゃあ行くよっ……ドレディア!」

ドレディア「ドレ」

545: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:41:24.46 ID:ptaJu8uw0
ドレディア くさ はなかざりポケモン
冠のような花と、ドレスのようなつぼみが特徴
頭の花から発する香りにはリラックスさせる効果がある
しかし手入れがとても難しい、繊細なポケモン

凛(あと一匹……どうする?)

凛(タイプ相性もあるけど……このフィールドを生かして戦えそうなのはゲコガシラかドリュウズ)

凛(タイプ相性を考えると、ドリュウズだけど……)

カタカタ

凛(……!)

546: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 01:45:07.06 ID:ptaJu8uw0
凛(ゲコガシラ……戦いたいって、言ってる?)

凛「……分かった」

凛「行くよ……ゲコガシラ!」ポンッ

ゲコガシラ「ゲコガー!」

夕美「みずタイプ……?」

凛「相性だけが全てじゃない……私たちの戦い方、見せてあげるよ、夕美!」

551: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 23:31:35.15 ID:ptaJu8uw0
凛「動き回って! 相手に捉えられないように!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ババッ

ドレディア「ドレ」

ババッ

凛「木も使って! 立体的に!」

ババッ

夕美「なるほど、スピードで勝負ってわけだねっ」

552: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 23:34:10.74 ID:ptaJu8uw0
夕美「なら……ドレディア、ちょうのまい!」

ドレディア「ドレ」フワフワ

凛「なみのり!」

バシャァァッ

ドレディア「ドレ」

凛「やっぱり大したダメージにはならないみたいだね」

凛「でも、小さなダメージも積み重なれば……」

553: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 23:39:19.33 ID:ptaJu8uw0
夕美「もう一度ちょうのまい!」

凛「こっちももう一度なみのり」

凛(ちょうのまい……能力を底上げする補助技……? どんな効果が……)

ドレディア「ドレー」

凛(とにかくあんまり強化され続けるとまずいね……手が付けられなくなる前に手数で押し切る!)

凛「でんこうせっか!」

ドカッ

554: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 23:43:27.16 ID:ptaJu8uw0
ゲコガシラ「ゲコッ」

ドレディア「ドレ……ッ」

夕美「さあ……そろそろ行くよっ」

夕美「はなびらのまい!」

ドレディア「ドレ」ブワァ

凛「! 一旦距離を取って!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バッ

555: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 23:49:58.34 ID:ptaJu8uw0
ドレディア「ドレ!」

凛「ッ……速い!」

ズガガッ

凛「ゲコガシラ!」

夕美「ちょうのまいはポケモンの特殊攻撃、特殊防御、素早さを一度に強化する技だよ」

凛「!? 一度に3つも!?」

凛(まずい……このままじゃ……!)

556: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 23:54:39.50 ID:ptaJu8uw0
凛(立体的に動ける分、ゲコガシラの方が機動面では有利だけど……強力な攻撃手段が足りない)

凛「ゲコガシラ、跳んで!」

夕美「おっと、そうはさせないよ! くさむすび!」

ゲコガシラ「ゲコ?」シュル

ズデンッ

ゲコガシラ「ゲコッ!?」

凛「ゲコガシラ! 草に足を取られて……!?」

557: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/17(土) 23:57:24.13 ID:ptaJu8uw0
夕美「はなびらのまい……!」

ドレディア「ドレー!」

凛「ゲコガシラ……!」

ゲコガシラ「ゲコォ……!」

カッ

ドレディア「ドレ!?」

夕美「なにっ!?」

凛「……進化……!」

558: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:01:27.56 ID:Pul1TQNt0
ゴゴゴゴゴゴ……

ドレディア「ドレ……?」

夕美「……いない? はなびらのまいを受けて吹っ飛ばされたの?」

凛「……いや」

ヒュンッ

「ゲコォ!」ザンッ

夕美「まさかあの一瞬で、くさむすびから逃れてはなびらのまいも躱したの……!?」

ゲッコウガ「ゲコ」

559: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:03:32.00 ID:Pul1TQNt0
ゲッコウガ みず/あく しのびポケモン
忍者のように神出鬼没なポケモン。圧倒的な素早さで敵を翻弄する
水を圧縮し、手裏剣を作り出すことができる
高速回転させれば金属を持真っ二つにする威力を誇る

凛「……このわざは」

夕美「……まだここからだよ! はなびらのまい!」

ドレディア「ドレー!」ブワァァァ

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ」バッ

夕美「速い……!」

560: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:06:28.76 ID:Pul1TQNt0
ババッ

凛「行くよゲッコウガ……」

凛「みずしゅりけん!!」

ゲッコウガ「ゲッコォ!」シュオオオオ

ドレディア「ドレ!?」ズバッ

夕美「ドレディア……! でも、まだ……」

ドレディア「ドレッ」ズバズバッ

夕美「えっ……!?」

561: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:08:59.16 ID:Pul1TQNt0
ドレディア「ドレ……ッ」ズバッ

夕美「あんなに何発も……!」

凛「これで……終わりだよ、みずしゅりけん!」

夕美「頑張ってドレディア! はなびらのまい!」

ゲッコウガ「ゲコ!」

ドレディア「ドレ!」

凛「……」

夕美「……」

562: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:11:20.76 ID:Pul1TQNt0
ドレディア「…………ドレ」バタッ

ゲッコウガ「ゲコ!」

夕美「……私の負け、だね」

凛「ありがとう、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」

夕美「……すごいね」

凛「え?」

563: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:12:58.64 ID:Pul1TQNt0
夕美「見て、このフィールド……さっきのみずしゅりけんで草がほとんど刈り取られちゃってるよ」

凛「あっ……その、ごめん……」

夕美「ううんっ、気にしなくていいよ。バトルだし、こうなるのは分かってたから」

夕美「それにしても、あの凛ちゃんがこんなに強くなるなんて、不思議な感じがするね」

凛「そんな……私は、いつもポケモンたちに助けられてばっかりだよ」

夕美「当たり前のようなことだけど、それってとっても大事なことだと私は思うな」

夕美「この人の力になりたい、そう思わせる不思議な魅力っていうのかな……そういうものを凛ちゃんは持ってるんだと思うよ」

564: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:17:57.74 ID:Pul1TQNt0
夕美「私に勝った証、受け取ってよ」

凛はフラワーバッジを手に入れた!

夕美「これもねっ」

凛はわざマシン「くさむすび」を手に入れた!

凛「ありがとう、夕美」

夕美「凛ちゃんならきっともっと上に行ける、バトルしてそう思ったよ……だから、頑張ってねっ」

凛「……うん」

565: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:24:16.66 ID:Pul1TQNt0



凛(私の力になりたい、そう思わせる……か)

凛(でも、ポケモン達にばかり助けてもらってちゃ駄目だよね)

凛(私も、ポケモン達の力になれるように……頑張らなきゃ)




566: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:26:13.46 ID:Pul1TQNt0
夜 ポケモンセンター

凛「ふぅ……」ボフッ

凛(これでバッジは5個……あと3個で、ポケモンリーグ……)

凛(次はフタミシティ……この街の東にある貿易が盛んな街だっけ)

凛(とりあえず今日はもう寝て……明日の朝、準備を整えてから出発しよう)

567: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:28:50.74 ID:Pul1TQNt0
翌日 フレンドリィショップ

凛「街を出る前に、アイテムを補充していこうかな」

凛「これとこれと……」

凛「? これは……」

ちひろ「おっと、それは新商品のわざマシンですね!」

凛「わざマシン?」

ちひろ「はい、最近入荷したばかりなんです♪」

568: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:32:27.92 ID:Pul1TQNt0
ちひろ「どれも強力な技なので、きっとお客様の力になりますよ!」

凛「どれどれ……」

わざマシン「だいもんじ」 70000円
わざマシン「ふぶき」 70000円
わざマシン「かみなり」 70000円
わざマシン「きあいだま」 70000円
わざマシン「はかいこうせん」 90000円

凛「…………高いよ!」

ちひろ「最近、技術の発展によって使い捨てじゃなくなりましたからね。仕方ないんですよ」

凛(……わざマシンがこんなに高いものとは思ってなかったな……結構人から貰ったりするんだけど)

凛(うーん……でも強力な技っていうのは確かだから、せめて1つは買っておきたいな……)

安価>>570
一つだけわざマシンを買える

570: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/05/18(日) 00:34:25.16 ID:z5Ldt9sj0
かみなり

571: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:36:59.25 ID:Pul1TQNt0
わざマシン「かみなり」を買った!   チャリーン

ちひろ「ありがとうございます♪」

凛(うう、結構痛い出費だったかも)

ちひろ「よろしければ、最近設置したこのガチャを回してみませんか? 1回たったの300円!」

ちひろ「200種以上のポケモンの絵が描かれたカードの中からランダムで一枚を……」

凛「あ、そういうのはいいんで」

ちひろ「そうですか……」ショボーン

572: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:38:53.20 ID:Pul1TQNt0
ミナセシティ 10番道路方面ゲート前

夕美「凛ちゃーん!」

凛「夕美! 見送りに来てくれたの?」

夕美「それもあるけど、伝えておきたいことがあって」

凛「……?」

夕美「街の人から聞いたんだけど、この先の道路……あるポケモンが出現して道を塞いじゃうことがあるんだって」

夕美「だから、一応気を付けてねってことと……」

夕美「これ、受け取って?」

凛はパーティーの招待状を受け取った!

574: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:42:24.57 ID:Pul1TQNt0
凛「招待状?」

夕美「実は3日後にフタミでパーティーが開かれるんだ」

夕美「研究者や、結構偉い人なんかも来るパーティーみたいなんだけど、ジムリーダーの皆はちょっといろいろあって参加できないんだ」

夕美「だから、折角だから凛ちゃんに譲ろうと思って」

凛「……いいの? 私は偉くもなんともない、普通のトレーナーだよ?」

夕美「いいのいいの! 招待状さえあれば誰でもオッケーだし、他のジムリーダーも誰かに譲るって言ってたから」

凛「そうなんだ……じゃあ、貰っておくね」

夕美「もちろん強制じゃないから、出るかは凛ちゃんの自由だけどね」

凛「わかったよ、ありがとう。それじゃあ、もう行くね」

夕美「頑張ってね、凛ちゃん! 応援してるから!」

576: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:45:23.59 ID:Pul1TQNt0
10番道路

凛「パーティーか……どうしよう」

凛「こんな時にパーティーを開くっていうのもどうかと思うけど」

凛「うーん……」

凛「……それにしても、ポケモンが道を塞いでいるかも……って」

凛「どんなポケモンなんだろう」

577: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:49:02.60 ID:Pul1TQNt0
凛「……!」

凛「まさか……あれがそのポケモン?」

「ZZZZZ……」グオオオオオオ

凛「大きい……このポケモンは」

凛「カビゴン……」

カビゴン ノーマル いねむりポケモン
1日に400キロの食べ物を食べないとお腹が膨れない
ぐうたらで食べては寝てを繰り返す
そのためますます太っていくのだ

カビゴン「ZZZZZ……」グオオオオオオ

578: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:54:02.14 ID:Pul1TQNt0
「ぐう、ぐう」グゥグゥ

凛「……?」

凛「女の子……?」

凛「女の子が、カビゴンのお腹の上でカビゴンと一緒に寝てる……」

凛「うん……これはきっと夢だね」

凛「そうに違いないよ」ウン

579: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 00:57:05.89 ID:Pul1TQNt0
凛「――――――――――――ってそんなワケないよね」

凛「何この状況……」

「むにゃむにゃ……ふしぎなアメ……もってこーい……」グゥグゥ

588: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 22:52:49.55 ID:Pul1TQNt0
カビゴン「ZZZZZZ」グォォォォォ

???「むにゃ……」グゥグゥ

凛「……」ポカーン

凛(……色々訳が分からない)

凛(なんで女の子がこんなところで寝てるの? しかもポケモンのお腹の上で)

凛(見たところ12歳くらいだけど……カビゴンのトレーナー?)

凛(……とにかく)

凛(道の邪魔になってるのは確かだし……とりあえず起きてもらおう)

589: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 22:57:59.07 ID:Pul1TQNt0
凛「ねえ! そこの子!」

「うぅ~ん……」

凛「聞こえてるー!?」

「むにゃむにゃ……」

凛「起きない……相当深く眠りに入っちゃってる」

凛「乗り越えて行ってもいいんだけど、街の人も迷惑してるだろうし、お節介かもだけど何とかしておきたいんだけど」

凛「……直接登って起こすか」

590: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:02:51.60 ID:Pul1TQNt0
カビゴン「ZZZZZZ」

凛「そもそも何でここで寝るんだろう……寝るなら街だって寝れるだろうし」

凛「わざわざここで寝るってことは……嫌がらせ?」

凛「……」

凛「よいしょ」ヨジヨジ

凛(何かボヨンボヨンしててちょっと面白いかも)

凛「さて……」

???「ぐぅぐぅ」

591: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:07:25.55 ID:Pul1TQNt0
凛「駄目だね……熟睡してる」

凛「ほら……起きてよ」ユサユサ

???「んんっ……むぅ……」

凛「起きてってば」

???「ふわぁ~~~~~~っ……ねむ」

凛「起きた?」

???「んん……誰?」

592: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:11:42.08 ID:Pul1TQNt0
凛「私は凛。通りすがりのトレーナーだよ」

???「へぇ……トレーナー? 私は杏……」

杏「で、杏に何か用?」

凛「ねぇ、このカビゴンって杏のポケモンなの?」

杏「カビゴン?」

杏「……あー、そうだった……違う違う、杏のポケモンじゃないよ」

杏「たまたまここにいるの見つけてさ……」

593: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:14:37.12 ID:Pul1TQNt0
杏「…………」

凛「?」

杏「ねぇ、凛。アメ持ってない?」

凛「アメ?」

杏「そそ。アメ。種類は何でもいいからさ」

杏「お腹空いちゃってさー」

凛(何か生意気……まあ子供だし、こんなものなのかな?)

杏「今杏の事生意気なガキだなとか思ったでしょ」

594: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:17:59.69 ID:Pul1TQNt0
凛「えっ? ……いや、さすがにそこまでは」

杏「ちょっとは思ったってコト? 失礼だなー。私これでも17なんだけどなぁー」

凛「じゅっ……年上!? ……嘘でしょ?」

杏「ホントだよ。まぁひんそーなボディだってことは自覚してるけどさ」

杏「で、アメあるの?」

凛「……あるにはあるけど」

杏「おっ、ふしぎなアメじゃーん。これ貰っていい? 安眠妨害した迷惑料ってことで」

595: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:20:43.47 ID:Pul1TQNt0
凛「まあ……いいよ」

凛(迷惑してたのはこっちなんだけどなー)ピクピク

杏「あーうまうま。やっぱりアメっていいよね」

凛(っていうかそのアメポケモン用じゃなかったの?)



「あんずちゃーーーーんっ!!」ドドドドド

凛「!」

杏「お」

596: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:23:03.79 ID:Pul1TQNt0
???「杏ちゃんみーっけ! ここにいたんだねー☆」

杏「やあやあきらり。待ってたよー」

きらり「んもー、杏ちゃんいつのまにかいなくなっちゃって、きらり心配したんだよー?」

杏「いやぁ、ごめんごめん。ついついね」

杏「いい布団見つけちゃってさー。どう、このこいつのお腹! ボヨンボヨンしてて結構寝心地良いんだよ」

凛(布団て)

597: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:25:38.90 ID:Pul1TQNt0
きらり「わぁー☆ かわいいポケモンさんだにぃ!」

凛「友達?」

杏「あー……まあ、そーゆーことになるかな」

きらり「うゆ? そこのかわゆい子は?」

凛「私は凛。ポケモントレーナーだよ。よろしく」

きらり「ポケモントレーナー? きらりたちといっしょだねぇー!」

きらり「きらりはきらりだよぉー。よろしくぅ☆」

598: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:27:44.24 ID:Pul1TQNt0
凛「たち……って、杏もトレーナーなの?」

杏「いちおーね」

きらり「きらりと杏ちゃん、二人で仲良くはぴはぴしながら冒険してるんだー☆」

杏「ま、杏はいつもきらりにおんぶや肩車してもらったり、ポケモンに運んでもらってるから、自分の足では多分200歩も歩いてないけどね!」ドヤ

凛「そこ威張るところなの?」

599: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:29:39.28 ID:Pul1TQNt0
凛「……杏、さっきの続きだけどさ。どうしてここで寝てたの?」

杏「それさっき言ったじゃん。気持ち良さそーな布団があったからだよ」

凛「いや、だから」

杏「寝たいから以外に寝る理由なんて必要ないでしょ?」

凛「……もう、わかったよ」

凛「でも、もう少し場所も考えた方がいいよ。仮にも女の子なんだし、一人であんなところで寝るのは危ないしさ」

杏「大丈夫だって。きらりがいるしさ」

凛「はぁ……」

600: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:32:25.18 ID:Pul1TQNt0
凛「……結局このカビゴンは野生のポケモンって事?」

杏「多分そーだろうね。何でここで寝てるかなんて、杏も知らないよ」

カビゴン「ZZZZZZ」グォォォォォォ

きらり「杏ちゃん以上にぐっすりおねむだにぃ」

凛「……どうすればいいんだろう」

凛「これじゃあバトルにも応じてくれないだろうし……」

杏「……ねぇ、きらり」

きらり「なぁに?」

601: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:35:36.60 ID:Pul1TQNt0
杏「このカビゴン、杏が捕まえていいかな」

凛「!」

きらり「にょわ? 杏ちゃんから捕まえたいなんて、めずらすぃねー☆」

杏「いやー、こいつのお腹、なかなか寝心地良いしさ。それにこの自由気ままに寝る生き様、何かシンパシー感じちゃったよ」

凛「捕まえるのはいいけどさ。どうやってこいつを起こすの?」

杏「ふっふっふ、私にいい考えがあーる」

杏「ポケモンのふえ~(ダミ声)」

凛「……笛?」

602: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:37:34.34 ID:Pul1TQNt0
きらり「ガナハタウンで会ったゆかりちゃんって子に貰った笛だよぉ☆」

杏「この笛の音色を聴くと気持ちよーく起きれるからさ。たまにきらりに吹いてもらってるんだ」

杏「ゆかりは寝ているポケモンも起こせるって言ってたから、これならカビゴンも起こせるんじゃない? ってわけ」

凛「そんなものが……」

杏「ってことできらり、よろしくー」

きらり「りょーかい☆」

603: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:40:54.75 ID:Pul1TQNt0



~♪ ~~~♪



凛「……きれいな音色……」

カビゴン「ZZZZZZ……カビ?」パチンッ

凛「……! 本当に起きた」

杏「そんじゃま、さくっと倒してぱぱっと捕まえてあげるよ」

杏「ヤルキモノ、いってらー」ポンッ

ヤルキモノ「ヤルキー!」

604: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:43:20.63 ID:Pul1TQNt0
ヤルキモノ ノーマル あばれザルポケモン
怠け者から進化して一転、やる気が漲るようになった
ジッとしていることができないポケモン。1分も座っていられない
野山を駆けずり回り、暴れまくる

杏「杏が指示しなくてもけっこー動いてくれるんだよね。ま、今回はちゃんと指示するけど」

きらり「杏ちゃーん! ファイトファイトぉー☆」

杏「ヤルキモノ、きりさくー」

ヤルキモノ「ヤルキー」ズバッ

カビゴン「カビー」

606: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:45:19.02 ID:Pul1TQNt0
杏「ありゃ……あんまり効いてないね」

カビゴン「カビー」グワッ

ドスーン

杏「うげ、のしかかりかぁ……すごいパワーだねぇ」

杏「じゃあこっちは……かわらわりだよ!」

カビゴン「カビッ!?」ドカッ

杏「よーしこれは効いてるね。もうひと押しだよ」

ヤルキモノ「ヤルキッ!」

607: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:48:29.95 ID:Pul1TQNt0
カビゴン「カビ……」

凛「!」

カビゴン「カビ」ドサッ

凛(倒れた……? 違う、あれは『ねむる』!)

凛「体力を回復されるよ!」

杏「分かってるって。これって、むしろチャンスだよね」

杏「今のうちに削りきるよ。連続でかわらわり!」

608: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:50:49.85 ID:Pul1TQNt0
ヤルキモノ「ヤルキー!」バッ

ドガッ ドガッ

杏「よーし……それっ」ポイッ

ポンッ コロ コロ コロ   カチッ

杏「うん。カビゴン、ゲットだよ」

きらり「杏ちゃん、すごーい!」

杏「そんな大したことじゃないでしょ」

609: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:52:40.71 ID:Pul1TQNt0
杏「ほら、これで解決、でしょ」

凛「そうだね……それにしても」

凛「なんでカビゴンはこんなところにいるんだろう」

凛「食べ物があるわけでもないのに……」

杏「確かに気になるけど、もう別にいいんじゃない?」

きらり「う~ん……あっ!」

610: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:55:57.31 ID:Pul1TQNt0
凛「? どうしたの?」

きらり「二人とも見て見て、この坂!」

杏「坂? それがどうかしたのさ」

きらり「もしかしたらだけど、カビゴンちゃんはこの坂を下ってきたんじゃないかなぁ?」

凛「それはそうかもしれないけど、わざわざここに来る理由は……」

きらり「ううん、きっとカビゴンちゃんはずーっとおねむだったと思うにぃ」

杏「あー……よく見たら何かが転がったみたいな跡があるね、この坂」

凛「……寝相が悪くてここまで転がり落ちてきたってこと?」

611: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/18(日) 23:59:27.86 ID:Pul1TQNt0
きらり「だから、カビゴンちゃんのお家はきっとこの上にあるんだにぃ☆」

きらり「杏ちゃん、凛ちゃん、行ってみよー☆」ガシッ ヒョイッ

凛「ええ、ちょっ」

杏「うわっと」

きらり「ごーごー☆ うきゃー!」ダダッ

612: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/19(月) 00:01:26.76 ID:JXeqzCwc0
きらり「とーちゃーく!」

凛(おんぶされて運ばれるなんていつ以来だろう……結構怖かった)

凛「……」チラ

凛「……わあ」

杏「へぇ……」

きらり「ひろーい☆」

613: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/19(月) 00:03:53.99 ID:JXeqzCwc0
凛(一面に花が広がり、様々な実を実らせた木々が茂っている……花畑)

凛(自然が豊かなミナセの近くなだけあって、こういう場所もあるんだ)

凛(確かに、ここならカビゴンも食べて寝るのには困らないのかも)

凛(ポケモンもいっぱいいる……)

きらり「すごいねぇ!」

杏「確かに……こういうところでだらけて過ごすっていうのもいいかもね」

きらり「ねぇねぇ、ここすっごく広いみたいだし、ちょっと探検してみゆぅー?」

杏「えー、杏は疲れたんだけどなぁー」

621: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:37:03.87 ID:xjzBL+KA0
きらり「ごーごーれっつごー☆」

杏「うわわっ。きらり、もうちょっと丁寧に扱ってよっ」

きらり「たのしぃねぇ杏ちゃん!」

杏「ああもう、うん、そうだね」

杏「でも探検っていってもさ、見た感じ普通の花畑だし、そんなに変わったとこもない気がするけど……」

きらり「うにゅ?」

杏「どしたのきらり……って、ああ」

622: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:38:34.82 ID:xjzBL+KA0
バキッ

リングマ「グマァ!」

プラスル「プラ……ッ」

マイナン「マイ!」

杏「リングマにプラスルとマイナン……縄張り争いでバトルしてるんだね」

杏「別に珍しいことじゃないんじゃない?」

きらり「……違う」

杏「? ……きらり?」

きらり「あれは、バトルじゃないにぃ!」ダッ

623: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:39:30.38 ID:xjzBL+KA0
杏「きらり!? いきなりどうして……」

きらり「プラスルちゃんとマイナンちゃん、抵抗してるって感じじゃない……ずっと耐えてるって感じだにぃ」

きらり「リングマちゃんも、プラスルちゃんとマイナンちゃんを攻撃してるんじゃなくて、ただ暴れてるって感じ……」

杏「……」

きらり「きっと何かあるんだにぃ!」

杏「……きらりって、大雑把そうに見えて結構そういう細かいとこまで見てるよね」

624: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:40:19.46 ID:xjzBL+KA0
杏「で、どうするの?」

きらり「まずはリングマちゃんを落ち着かせるよー☆」

杏「ま、それが妥当だろうね。じゃあきらり、任せたよ」ピョンッ

きらり「りょーかい☆」

リングマ「グマァァ」

625: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:42:09.24 ID:xjzBL+KA0




きらり「きてきてーっ☆ ホエルオーちゃんっ!」

ホエルオー「ホエー」ポンッ

杏「ちょっ」




626: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:42:57.31 ID:xjzBL+KA0
ズズゥゥゥゥゥゥゥン

凛「……!」

凛「何アレ……」

ホエルオー みず うきくじらポケモン
全ポケモン中最大の大きさを誇るポケモン
群れでの一斉大ジャンプは圧巻の一言
大きく息を吸い込めば、深海3000メートルまで潜ることができる

きらり「いえー! ホエルオーちゃん、今日もはぴはぴしてるー?」

ホエルオー「ホエー」

628: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:45:28.18 ID:xjzBL+KA0
杏「馬鹿きらり! こんなところでいきなりホエルオー出さないでよ!」

きらり「にょわ?」

杏「にょわじゃないよ! まったく……」

リングマ「グマァ」

きらり「ホエルオーちゃん、リングマちゃんはきっと暴れたくて暴れてるんじゃないにぃ!」

きらり「だから、ちょっぴり手加減おにゃーしゃー☆」

ホエルオー「ホエ」

629: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:47:37.47 ID:xjzBL+KA0
きらり「リングマちゃん、大丈夫だからね?」

きらり「だからちょっと……おやすみぃ☆」

きらり「ホエルオーちゃん、のしかかり!」

ホエルオー「ホエエエエエ」

ズズゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン

凛「すごい……」

630: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:50:15.89 ID:xjzBL+KA0
………………

杏「結局、木の枝が刺さった痛みで暴れてただけなんてね」

凛「まあ、変な事態にならなくて良かったんじゃない?」

杏「それもそっか」

きらり「リングマちゃん、ちゃんとごめんなさいしないとだめだよー?」ナデナデ

杏「きらりもごめんなさいしなきゃだよね。主に花畑に」

リングマ「グマァ……」

プラスル「プラ!」

マイナン「マイ!」

きらり「おっけーばっちし☆ みんな仲良しではっぴー!」

631: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:52:37.85 ID:xjzBL+KA0
杏「……きらりはさ」

凛「?」

杏「大きいし、テンション高いし、あんな感じだから周りに敬遠されががちなこともあったよ」

凛「! ……」

杏「実際杏も始めはそうだったしさ」

杏「でも、今みたいに小さなことにも気を配れて、優しくて……」

杏「そんなきらりだから、私はきらりと友達やってるし、こうして一緒に旅なんてできてるんだ」

杏「なんて言ってみたりして……」

凛「杏……」

632: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:53:51.17 ID:xjzBL+KA0
杏「ああ、やめやめ! やっぱ今のなし! 杏のキャラじゃないよこんなの!」

きらり「杏ちゃぁぁぁぁん!」バッ

杏「げえぇっ、きらり!」

きらり「きらりも、杏ちゃんと一緒だから冒険できてるんだよー!」

杏「き、聞かれてた……! ああ、もうっ!」

杏「はなせー!」

きらり「にょわーっ☆」

凛「……」

凛「……ふふっ」クス

633: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:55:49.21 ID:xjzBL+KA0
凛「それじゃあ、私はこっちだから」

きらり「ジム戦、がんばってねー!」

杏「フッフッフ……杏たちはもう6個目のバッジをゲットしてるからね」

杏「ま、頑張ってよ。てきとーにだらだらしながら待ってるからさ」

凛「だらだらしてたら追い抜いちゃうよ」

杏「へぇ……言うじゃん。ま、期待してるよ」

634: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/21(水) 23:58:39.53 ID:xjzBL+KA0
きらり「凛ちゃん凛ちゃん!」

きらり「凛ちゃんと一緒だったのは少しの間だったけど、きらりとっても楽しかったよー!」

凛「私もだよ、きらり」

きらり「だから、またいつか会おうねぇ☆」

凛「うん、もちろんだよ」

きらり「その時は凛ちゃんも一緒にはぴはぴすゆぅー?」

凛「は、はぴはぴ……はしない、かな」

635: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:00:59.60 ID:d2Kj6VD70
凛「それじゃあ、またね」

きらり「おっつおっつばっちし☆」

杏「今度会ったらまたアメちょーだいねー」

636: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:03:05.95 ID:d2Kj6VD70
凛「……フタミシティはこの先……」

凛「そういえば……」ゴソゴソ

凛「パーティーの招待状……か」

凛「どうしようかな……」

638: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:10:57.23 ID:d2Kj6VD70
サイドストーリー 「カワイイボクとポケモンとインディヴィジュアルズ」



幸子「ええっ!? 三人ともポケモンを捕まえたんですか!?」

美玲「そうだぞ。ほら」

カゲボウズ「カゲ」

輝子「通りすがりのポケモントレーナーに……手伝ってもらった……フヒ」

キノココ「ココ」

幸子「い……いつのまに」

639: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:13:04.17 ID:d2Kj6VD70
美玲「幸子は誘ったら別にいいって言ったしさ」

幸子『別にポケモンなんていらないですよ! カワイイボクだけで十分です!』

幸子「そ、そうでしたね……」

美玲「だから3人で捕まえたんだよ」

幸子(まさか本当に捕まえるなんて思わないじゃないですか……!)

輝子「ポケモン……かわいくて、いい……」

美玲「見てみろ、あの乃々を」

幸子「……?」

640: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:15:09.39 ID:d2Kj6VD70
乃々「……ふふ」ナデナデ

クルミル「ミル~♪」

輝子「乃々……いい顔してる……」

美玲「どうだ? 羨ましいだろ!」

幸子「べっ、別に羨ましくなんてありませんよ!」

美玲「素直じゃないなー。ホントは幸子もポケモン欲しいんだろ?」

幸子「そっそんなワケないじゃないですかぁ!」

641: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:16:16.07 ID:d2Kj6VD70
幸子「ま、まぁ仮に? ポケモンの方からボクのポケモンになりたいというなら受け入れてあげてもいいかもですけど? ボクはカワイイので?」

輝子「フヒ……わかりやすい」

美玲「また強がりを……」

幸子「う~……」

幸子「いいですよ! そこまで言うならボクだってポケモンの一匹や二匹、捕まえられるって証明して見せます!」

美玲「あっ、幸子!」

642: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:17:23.33 ID:d2Kj6VD70
輝子「行っちゃった……どうする?」

美玲「どうするって……ああは言ってたけど、普通に無理だろ」

美玲「ポケモンも持たずに草むらに入るのは危険だし……追っかけよう!」

輝子「そうだな……し、心配だもんな」

美玲「ほら乃々ッ! いつまでもじゃれてないで行くぞッ」

乃々「べ、別にじゃれてとかいないんですけど……」

643: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:19:59.45 ID:d2Kj6VD70
9番道路

幸子「……啖呵を切ったはいいものの……」

幸子「どうしたらいいんでしょう……」

幸子「モンスターボールは買えましたけど……」

幸子「むむ……」

幸子「悩んでても仕方がないですね! とりあえずポケモンを探さないと!」

幸子「こっちでしょうか……」ガサガサ



輝子「さっちゃん……だ、大丈夫かな」コソコソ

644: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:21:37.72 ID:d2Kj6VD70
美玲「とりあえず様子を見てみよう」

乃々「いまいち話が見えてこないんですけど……」

美玲「危なくなったら手を貸してやるってことで」



幸子「なかなかいませんね……ボクのあまりのカワイさに萎縮しているんでしょうか」

幸子「こっちは……」ガサガサ

ドカッ

幸子「? 何か蹴っ飛ばしてしまったみたいですけど……」

コクーン「」

645: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:23:16.66 ID:d2Kj6VD70
幸子「……ポケモン?」

ブブブブブブブ

幸子「……? 何の音……」

スピアーs「スピー!!」

幸子「!??!??」

美玲「! まずいぞッ!」

646: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:26:12.80 ID:d2Kj6VD70
幸子「ほぎゃああああああああ!」ダダッ

スピアーs「スピ」ブブブ

美玲「行っちゃった、追うぞ!」

乃々「そろそろ状況を説明してほしいんですけど……」



幸子「すぴっすぴっ、スピアーとか無理ですよおおおおおお!」ダダダダダ

幸子「ど、どうすれば……」ドドドドド

幸子「こんなことなら見栄なんて張らなければ良かったですよもおおおおおおお!」ドダダダダ

647: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:27:21.63 ID:d2Kj6VD70
スピアーs「スピ」ブブブブブブ

幸子「はぁ……はぁ……」

幸子「もう駄目です……おしまいです……」

幸子「は、ははは……」

648: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:27:55.56 ID:d2Kj6VD70



輝子「ヒャハァァ! キノコのほうしだぜぇ!」

乃々「は、はっぱカッター……」

美玲「ナイトヘッドだッ!」

スピアーs「スピッ!?」

幸子「!?」

649: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:30:33.54 ID:d2Kj6VD70
ブゥゥゥゥゥン

美玲「おー。おっぱらえたみたいだな!」

輝子「さ、さっちゃん……大丈夫か?」

乃々「あのスピアー……もう来ないでしょうか……」

幸子「み、みなさん……どうして……」

美玲「幸子がひとりでポケモン捕まえるっていうから心配で後をつけてたんだよ」

幸子「なっ!?」

650: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:33:20.27 ID:d2Kj6VD70
輝子「で……どうだった? ポケモン、捕まえられた……?」

幸子「見てたんでしょう!? じゃあ説明する必要ないじゃないですか!」

輝子「フヒ……ごめん」

幸子「まったくもう……今日は本当にヒドイ一日でしたよ」

美玲「おい幸子、どこ行くんだよ」

幸子「もう疲れたので帰るんですよ!」プンスカ

美玲「まだやることあるだろ?」

651: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/22(木) 00:34:42.41 ID:d2Kj6VD70
幸子「何ですか、やることって……」

乃々「ポケモン、捕まえるんじゃないんですか……?」

輝子「さ、さっちゃんひとりじゃ無理かもだけど……」

美玲「ウチらが手伝えば、出来るだろ!?」

幸子「……」


幸子「フ、フンッ! いいですよ! そこまで言うなら手伝わせてあげてもいいですよ!」

幸子「なぜならボクは、カワイイですから!!」

美玲「素直じゃないなー、ホントに」

乃々「もりくぼもそう思います……人のことは言えませんケド……」

輝子「だが、それがいい……フヒ」

幸子「さあ! 行きますよ!」




659: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:15:28.39 ID:HpvpOGr+0
凛「そうだ」ガサゴソ

凛「わざマシンも買ったし、そろそろ使ってもいい頃だよね」

凛「おいで、イーブイ」ポンッ

イーブイ「ブイ♪」

凛「今から、これを使うよ」

イーブイ「ブイ!」

660: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:16:07.38 ID:HpvpOGr+0
凛「さぁ……進化の時だよ」

カッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

サンダース「ダース!」

サンダース でんき かみなりポケモン
怒ったり驚いたりすると、全身の毛が逆立つ
毛の間には多くのマイナスイオンが発生するので、常にハバチバチと音を立てている
毛をミサイルのように飛ばして武器にすることもできる

凛「これからも……よろしくね」

サンダース「ダース!」

661: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:18:10.66 ID:HpvpOGr+0
フタミシティ アイマス地方の西端に位置する都市
貿易が盛んな港町で、世界中の品物が集まる市場がある

凛「着いた……ここがフタミシティ……」

ワイワイ

凛「ここも……そんなに変な感じじゃないね」

凛「パーティーは3日後だっけ……先にジム戦をする余裕はあるかな」

凛「……先に市場に行ってみよう」

662: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:21:50.47 ID:HpvpOGr+0
フタミシティ 市場

ワイワイ ガヤガヤ

凛(さすがに貿易が盛んってだけあって珍しいものがいっぱいあるね)

凛(これとか……何に使うんだろう)ヒョイッ

凛(商品名は……『あやしいパッチ』)

凛(商品名に『あやしい』なんてつけるセンスはどうなんだろうか)

凛(まあ確かに怪しいけども)

663: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:25:26.68 ID:HpvpOGr+0
凛「!」

凛「これは……何だろう」ヒョイ

凛「えーっと……」フムフム

凛「……なるほど」

凛「使えるかも……そんなに高くないし、買っちゃおうかな」

凛「すいません。これください」

「まいどー」

664: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:26:43.88 ID:HpvpOGr+0
凛「それにしても……」

「いかりまんじゅうはいかが~」

「ハクタイの隠れた名物、もりのヨウカンだよ~」

「洋館のヨウカン……ぴょんぴょーん!」

「みうさぎィ!」

凛「……」

665: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:27:46.40 ID:HpvpOGr+0
「とりあえずこんなものでしょうか」

「ありすチャン……そんなにチーゴの実を買ってどうするつもりなのカナ?」

「この前のチーゴパスタが大変好評だったのでまた作ろうかと」

「好……評……?」

「ああ、アレか。いやぁ、あれは美味かったな。うちももう一度食べたい思っとったんじゃ」

「さすが、巴さんは分かってますね」フンスフンス

凛「……」

666: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:29:05.11 ID:HpvpOGr+0
「みく……これを着けなさい」

「にゃ……? のあにゃん、何にゃこれ」

「ウサ耳よ」

「なんでにゃあ!」

「何故って……私たちはウサギポケモンを愛するぴょん・ぴょん・ぴょんでしょう」

「違うにゃあ! ネコポケモンを愛するにゃん・にゃん・にゃんだにゃあ!」

「ンー……こうでしょうか……ぴょんっ」

「あーにゃんまで!」

凛(何か……色々カオスだ)

667: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:31:02.88 ID:HpvpOGr+0
凛「……」

ちひろ「こんにちわっ」

凛「わっ」ビク

凛「フレンドリィショップの店員がなんでここに?」

ちひろ「フレンドリィショップ出張版です! ここならいい商売が出来そうだなと!」

ちひろ「どうです? 今だけ限定! CPブレッドが5個にスタドリ3本をお付けして……」

凛「いやだからそういうのはいいです」

ちひろ「そうですか……」ショボーン

668: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:32:26.97 ID:HpvpOGr+0
ちひろ「ではこのガチャはどうでしょう! いまならドリームチャンスが……」

凛「だーかーらー」

凛(本当にこの人は商魂たくましいというかなんというか……)

凛(ていうか本当にポケモンセンターの清良さんといい、神出鬼没すぎるよ!)

凛(それともまさか実は全員そっくりな姉妹だとか?)

凛「もういいや……ジムに行こう」

669: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:36:10.46 ID:HpvpOGr+0
フタミシティジム

凛「たのもー」ガチャ

凛「……いるかな」

凛「ジムの内装はジムリーダーが好きにしていいらしいけど……」

凛「ここは……なんだろう。職人の仕事場って感じだね」

凛「フィールドは奥にあるのかな」

670: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:37:12.15 ID:HpvpOGr+0
凛「……!」

凛「……これ、陶芸?」

凛「あんまり詳しくはないけど、何となくすごいっていうのは分かるかも」

凛「って、触っちゃだめだよね。思わず触りそうになっちゃったけど」

???「チャレンジャーの方ですか?」

凛「!」

671: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:40:01.19 ID:HpvpOGr+0
???「初めまして……このフタミシティのジムリーダーである、肇です」

肇「よろしくお願いします」ペコ

凛「私は凛……よろしく」

凛「ジム戦がしたくて来たんだ」

肇「わかりました。では、着いてきてください。フィールドまで案内しますね」

673: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:44:17.15 ID:HpvpOGr+0
凛「あの陶芸は肇が?」

肇「はい……祖父の影響で。あまり派手なものではないけど、楽しいですよ」

凛「凄いね……思わず見とれちゃったよ」

肇「ありがとうございます」ニコ

肇「ここがバトルフィールドです」

凛「!」

凛(フィールド自体は……岩が配置されている、シンプルなフィールド……)

凛(ただ、フィールドの周囲は泥沼みたいになってるね)

肇「泥ハネには気を付けてくださいね」

674: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:45:45.20 ID:HpvpOGr+0
肇「では……早速ですが、ジム戦を始めましょう」

肇「私が得意とするポケモンはじめんタイプ」

肇「土と向き合い、土の心を感じ、土と共に生きる……それがじめんタイプのポケモンです」

肇「私との戦いを通じて、じめんタイプ、そして土の魅力を存分に感じていってくださいね」

肇「使用ポケモンは3体……さぁ、行きますよ!」

ジムリーダーのハジメが勝負を仕掛けてきた!

675: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:49:46.27 ID:HpvpOGr+0
肇「ネンドール!」ポンッ

ネンドール「ネンドー」

ネンドール じめん/エスパー どぐうポケモン
古代の泥人形が怪光線を浴びたことで生まれたという
サイコパワーで浮いて移動する。眠るときも浮いたまま
謎の多いポケモン

凛「行くよ……ムクホーク!」ポンッ

ムクホーク「ムクホー!」

凛(ムクホークにじめんわざは効果は無い……なら、注意すべきはエスパーわざ)

676: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:51:02.55 ID:HpvpOGr+0
凛(ユッコのフーディン戦ではドリュウズのごり押しが効いたけど……)

凛(あれはドリュウズだからできた攻撃であって、ムクホークに同じ戦い方は無理だ)

凛(なら、ムクホークにしかできない攻め方で行く!)

凛「ムクホーク、飛び上がって!」

ムクホーク「ムクーッ!」バサッ

677: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/23(金) 21:55:16.91 ID:HpvpOGr+0
凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.39 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.38 いかく
とっしん/つばめがえし/かげぶんしん/インファイト
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.37 すなかき
じしん/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.36 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.35 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/たたきつける/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい


今回から、ポケモンのわざからひでんわざを別枠に置くことにします。つまりバトルでは使わないです
描写しにくいのと、わざスペースを圧迫するのは勿体ないというのが主な理由です

691: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:21:42.89 ID:3inlR7Pg0
肇「サイコキネシス!」

凛「捕まらないように気を付けて!」

凛(とはいえこのジムは天井がそんなに高くない……いつまでも逃げてはいられない)

凛(天井ギリギリで逃げつつ、次の技を出したところを狙っていく……!)

ムクホーク「ムクー!」バサバサ

ネンドール「ネンドー」

肇「捉えられませんか……なら、げんしのちから!」

ネンドール「ネン」ボココ

凛「岩を……!」

692: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:23:17.26 ID:3inlR7Pg0
凛「ムクホーク、岩に気を付けながらとっしん!」

ムクホーク「ムクホー!」ビュン

ドカッ

ネンドール「ネンドッ」ヨロッ

凛「チャンス! インファイト!」

ムクホーク「ムクホー……!」

肇「……はかいこうせんです!」

ビカッ

凛「えっ……」

693: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:23:59.94 ID:3inlR7Pg0
ムクホーク「ムク……!?」

凛「今の、全く別の場所から……!? 何で」

肇「ふふ……驚きましたか?」

肇「ネンドールは自分の腕をサイコパワーで操り、本体とは独立させて行動させられるんです」

ネンドール「ネンド」フワフワ

凛(いつの間にか腕を切り離して私とムクホークの死角に回り込ませたって事……?)

694: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:24:26.58 ID:3inlR7Pg0
肇「とどめです、サイコキネシス!」

ネンドール「ネンドー!」ゴゴゴッ

ムクホーク「ムクッ!?」

凛「ムクホーク!」

ドォォォン

ムクホーク「ムク……」バタンキュー

695: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:25:18.17 ID:3inlR7Pg0
凛「くっ……!」

肇「ナイスファイトです、ネンドール」ニコ

ネンドール「ネンドー」フワフワ

凛「戻って、ムクホーク」

凛(やっぱりジムリーダーは強い……毎回驚かされるよ)

凛(でも、負けない……ポケモンマスターになるまでは!)

凛「頼んだよ、ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

696: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:26:12.19 ID:3inlR7Pg0
肇「ゲッコウガ……相性は最悪ですね」

凛「でも、油断はしないよ、ゲッコウガ」

肇「ふふ……ジムリーダーですから、苦手なタイプへの対策も怠ってませんよ」

凛「ゲッコウガ、ネンドールの腕に気を付けながら戦って!」

凛「みずしゅりけん!」

肇「かわしてソーラービームです!」

ネンドール「ネン」キィィィン

凛(腕に光が……切り離してくるか、そのまま撃つか……どういう回避をさせるか……)

697: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:27:35.74 ID:3inlR7Pg0
凛(――――――いや、発射させないのがベスト!)

凛「なげつける!」

ゲッコウガ「ゲコッ」ブンッ

ガツッ

ネンドール「ネンッ!?」

肇「!? ……それは、おうじゃのしるし!?」

凛「やっぱり、買っといて正解だったね……! とどめだよ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュ

698: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:28:14.56 ID:3inlR7Pg0
肇「ネンドール!」

ネンドール「ネン……」バタンキュー

肇「……お疲れ様、ネンドール」

肇「ソーラービームにも臆せず攻撃を仕掛けるなんて、やりますね」

肇「では次は……どうでしょう!」ポンッ

ナマズン「ズンッ」

ナマズン ひげうおポケモン
泥沼の底を住処とするポケモン
縄張り意識が強く、敵が近づくと大暴れする
大暴れして地震を起こしている内に、本物の地震を予知できるようになったという

699: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:29:22.35 ID:3inlR7Pg0
凛「続けて行くよ、ゲッコウガ」

肇「こちらも行きますよ、ナマズン」

肇「……ゲッコウガの素早さは脅威ですからね。……じならしです!」

ナマズン「ズン」ズズズ

ゴゴゴゴゴ

ゲッコウガ「ゲコッ!?」ガクッ

凛「ゲッコウガ!」

肇「すばやさを奪う技です……! 続いてどろばくだん!」

700: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:30:02.54 ID:3inlR7Pg0
ナマズン「ズン」ボンッ

凛「みずしゅりけんで相殺して!」

ボボォン

肇「むぅ……では、沼底に潜ってください!」

ナマズン「ズン」ドプンッ

凛「!」

凛(やっぱり、泥沼が住処ってだけあって、フィールドを利用してくるか……)

凛(水と違って泥だと居場所が掴みづらいのが厄介だね……)

701: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:31:48.19 ID:3inlR7Pg0
肇「みずのはどう!」

ボボボッ

ゲッコウガ「ゲコッ……!」バシャ

凛「ゲッコウガ!」

凛「ダメージは……良かった、そこまでじゃないね」

凛「とはいえ一方的に攻撃されるのはね」

凛「……よし。ゲッコウガ、こっちも泥に潜るよ!」

702: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:32:26.22 ID:3inlR7Pg0
ゲッコウガ「ゲコ!」

ドボンッ

肇「! ……そうきましたか」

凛「泥沼とはいえ……水中はゲッコウガにとっても得意フィールドだよ」

肇「なるほど水中対決ですか……では」

肇「アクアテール!」

ナマズン「ズン」バッ

凛「ゲッコウガ、十分に引きつけて……!」

703: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:32:55.97 ID:3inlR7Pg0
凛「……えんまく!」

ボワンッ

肇「!」

ナマズン「ズン!?」キョロキョロ

凛「今だよ! 陸地に引きずり出して!」

肇「なっ……!」

ゲッコウガ「ゲコココココ!」ガシッ

ナマズン「!?」

ゲッコウガ「ゲコー!」ブンッ

バシャァァ

704: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:34:26.79 ID:3inlR7Pg0
凛「そして……くさむすび!」

肇「……!」

ナマズン「……ズン」バタンキュー

肇「ナマズン! ……お疲れ様でした、後はゆっくり休んでください」



肇「すっかり騙されてしまいました……始めから水中で戦うつもりはなかったということですね」

凛「そういうこと……さて、これでそっちは残り1体……こっちは残り2体だね」

肇「そうですね。ピンチ……ですが、勝敗はまだ決していません」

705: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:35:12.24 ID:3inlR7Pg0



肇「行きます……ドリュウズ!」ポンッ

肇のドリュウズ「ドリュウゥ!」



706: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:35:51.70 ID:3inlR7Pg0
凛「ドリュウズ……!」

凛(私のドリュウズよりも大きい……それに、凄くよく育てられてる)

肇「さぁ……行きますよ!」

肇「アイアンヘッド!」

肇のドリュウズ「ドリュウ!」ドンッ

凛「はやっ……」

ドカァ

ゲッコウガ「ゲコ……!」

707: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:37:05.22 ID:3inlR7Pg0
凛「大丈夫!?」

ゲッコウガ「ゲコ……!」グググ

凛(スピードもパワーも、半端じゃない……!)

肇「次で決めます……ドリルライナー!」

肇のドリュウズ「ドリュウー!」ギュルルル

凛「!」

凛「みずしゅりけんで動きを止めて!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュシュ

708: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:38:08.63 ID:3inlR7Pg0
ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルルル

凛「ッ……! くさむすび!」

スカッ

凛「捕まらない……!」

ギュルルルルルルル

凛「……ッ!」

凛「受け流して!!」

ゲッコウガ「ゲコッ……!!」ガシッ

ギャルルルルルルルルルル

ゲッコウガ「ゲ……コ……!」

709: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:39:49.10 ID:3inlR7Pg0
肇のドリュウズ「ドリュウゥゥゥゥゥ!!」ギュルルルル

ゲッコウガ「ゲコォ!」バチィッ

凛「逸らした! やった、ゲッコウ……」



バタッ

ゲッコウガ「ゲコ……」

凛「……そんな」

凛(逸らしてダメージはかなり抑えたはず、それなのに……)

凛(なんてパワー……)

710: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:42:06.76 ID:3inlR7Pg0
凛「ありがとう、ゲッコウガ……」

凛(あのドリュウズ、やっぱり相当強い)

凛(私のドリュウズよりも……パワーもスピードも、多分タフネスも)

凛(ただ……)

凛(サンダースはもちろん、モノズだってドリュウズ相手に有効だが無い……)

凛(フィールドを十分に生かせるのもドリュウズだけ)

凛(ここはドリュウズを出さざるを得ない場面……!)

凛「……ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュ!!」

711: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:43:05.99 ID:3inlR7Pg0
肇「! 凛さんもドリュウズを持ってたんですね」

肇「じめんタイプのエキスパートとしてこの戦いは負けられませんね……!」

凛(相手は格上……ならば、試されるのはトレーナーである私の技量)

凛「…………」

凛(弱気になるな、前を向け……! ここで負けるようじゃ、ポケモンマスターになんかなれっこない)パンッ

712: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:44:31.88 ID:3inlR7Pg0
凛「いくよ……ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」

肇「ふふ……こっちも行きますよ、ドリュウズ!」

肇のドリュウズ「ドリュウゥ!」



「「地面へ!!」」

713: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:45:41.71 ID:3inlR7Pg0
ボコボコボコッ

凛(正面からじゃ確実に勝てない。上手く隙を作り出して、確実に一撃加えていく……!)

凛「地面から飛び出して!」

ドリュウズ「ドリュッ」ババッ

肇「同じ手は食いませんよ! こっちも飛び出してください!」

肇のドリュウズ「ドリュウ!」バッ

凛「メタルクロー!」

ドリュウズ「ドリュ!」ズババッ

肇のドリュウズ「ドリュッ!」

肇「!」

714: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:47:11.23 ID:3inlR7Pg0
凛「もう一度地面に潜って!」

ボコボコボコ

凛「一手……こっちが早かったみたいだね」

肇「……今度は引きずり出すのではなく、誘い出されたということですか」

肇「確かに、これでは後手に回らざるを得ませんね……」

肇「なら、次は私達が引きずり出す番です! ドリュウズ、じしん!」

肇のドリュウズ「ドリュ!」ドンッ

ゴゴゴゴゴゴッ

ドリュウズ「ドリュッ!」ババッ

凛「!」

715: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:48:07.59 ID:3inlR7Pg0
肇「釣れましたよ……ドリルライナー!」

肇のドリュウズ「ドリュウウウ!」ギュルルルル

凛「いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ボコボコボコ

ガラガラガラ……

肇のドリュウズ「ドリュウウ」ギュルルル

ボコォ

凛(岩だろうとお構いなし……!)

肇「そのまま突撃です!」

凛(でも……!)

716: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:50:19.19 ID:3inlR7Pg0
凛「つのドリルで受け流して!」

ドリュウズ「ドリュウウウウウ!」ギュオオオオオオ

ガガガッ

凛「よし……!」

凛(パワーで及ばなくても、ゲッコウガよりは安定して受け流せる!)

肇「むむ……」

肇「では、今度はこちらから地面に潜ってください!」

肇のドリュウズ「ドリュ!」ボコボコ

717: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:52:08.78 ID:3inlR7Pg0
凛「……」

凛(肇は……地中戦を誘ってる? それともじしんを使う隙を狙ってる?)

凛(……気にしても無駄か。結局は二者択一!)

凛「追う必要はないよ、こっちもじしんで引きずり……」

肇「飛び出してください! アイアンヘッド!」

肇のドリュウズ「ドリュウウウ」バッ

凛「! ハズレた……」

718: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:53:41.63 ID:3inlR7Pg0
ドカンッ

ドリュウズ「ドリュッ……!」

凛「まだ行けるね、ドリュウズ?」

ドリュウズ「ドリュ」

凛「良し……じゃあ潜って!」

肇「……では、しっかり警戒しつつこっちも潜りましょう!」

ボコボコボコ

719: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:56:11.48 ID:3inlR7Pg0
肇「ドリルライナー!」

ギュルルルルルル

肇「地中では受け流しようもないでしょう……!」

ドォォォン

凛「!」

ドリュウズ「ドリュ……!!」

凛(突き上げられて地上に……!!)

720: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:58:37.47 ID:3inlR7Pg0
肇「とどめです……そのまま地上に出てもう一度ドリルライナー!」

凛「頑張って……いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュウウウウ!」ガラガラガラ

肇「無駄です!」

凛「……ッ!」

凛「ドリュウズ、―――――――――!」

721: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 00:59:35.34 ID:3inlR7Pg0
ボコォォォォ

肇のドリュウズ「ドリュウウウウ」ギュルルルルル

肇のドリュウズ「ドリュ?」ビタッ

肇「!? 居ない!?」

肇「砂埃に紛れて……また地中に潜ったのですか」

肇「なら……じしんで引きずり出してください!」

肇のドリュウズ「ドリュウ!」ドンッ

凛「…………今だよ!」

ドリュウズ「ドリュ!」

肇「なっ……!?」

722: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 01:00:53.37 ID:3inlR7Pg0



肇「隠れていたのは、地中じゃなくて、泥沼の中……!?」



凛「つのドリル!」

ドリュウズ「ドリュウウウウウウウウウ!」ギュオオオオオオオオ

ドドドドドドド

肇のドリュウズ「ドリュ……ッ!」

凛「行け! ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュウウウウウ!」ギュオオオオオ

723: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 01:04:39.67 ID:3inlR7Pg0
ドォォォン

肇のドリュウズ「ドリュウウ……」

凛「とどめだよ……メタルクロー!」

ドリュウズ「ドリュ!!」ズバッ ズバッ

肇のドリュウズ「ドリュ……」バタンキュー

凛「……」

凛「…………よしっ!」グッ

肇「私達の負け……ですね」

肇「お疲れ様です、ドリュウズ」

724: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 01:06:37.70 ID:3inlR7Pg0
肇「完敗です……凛さんの方が一枚、いえ、何枚も上手でした」

凛「ううん……ドリュウズが頑張ってくれたおかげだよ」

肇「そんなに謙遜しないでください……トレーナーとして、私も多くのことを学ばせてもらいました」

肇「また機会があれば、ぜひリベンジさせてください。今度は負けませんよ?」

肇「では、これを……このジムを勝ち抜いた証、クレイバッジとわざマシンです」

凛はクレイバッジを手に入れた!

凛はわざマシン「じならし」を手に入れた!

725: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 01:07:14.20 ID:3inlR7Pg0
肇「次はどこのジムへ挑戦を?」

凛「次はホシイ……7個目への挑戦だよ」

肇「頑張ってくださいね。応援してます」

凛「うん……ありがとう」

726: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/25(日) 01:09:28.91 ID:3inlR7Pg0
ポケモンセンター

凛「ふぅぅ……」ボフッ

凛「結果的に勝てたけど……完璧に作戦通りって訳にはいかなかった……」

凛「まだまだ反省して、改めるべき部分はたくさんある……」

凛「バッジはあと2つ……」

凛「ここから先、これまで以上に厳しい戦いになるはず」

凛「気を引き締めなきゃ」

凛「そういえば……パーティーがあるんだっけ」

凛「せっかく夕美に貰ったものだし、これもまた一つの経験……かな」

凛「……3日後……か。それまでどうしよう」

凛「…………まあいいか。今日はもう疲れたし、明日考えよ」

734: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 00:52:43.21 ID:nKP6b9o90
3日後

凛「……」ソワソワ

凛(……偉い人が来るっていうから)

凛(ドレスコードがあるっていうのはわかってた)

凛(まあ、そこは借りれたからいいんだけどさ……高かったけど)

凛(でも)

凛「ここまで豪華だとは思ってなかったよ……」

735: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 00:54:38.22 ID:nKP6b9o90
凛(会場凄く広いし)

凛(なんか凄い大きなシャンデリアとかあるし)

凛(料理も高級そう……『提供:レストラン・ド・キワミ』?)

凛(聞いたことある……たしか何十万とかする高級三ツ星レストラン……)

凛(……ホントに食べていいの? お金とられたりしないの?)

凛(うう…………場違いなんじゃ……)

736: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 00:56:16.26 ID:nKP6b9o90
「ところで最近は色々と物騒じゃないか。この会場は安全なのかね?」

「ご安心を。ここの警備員は優秀ですのでね。それに……彼女がいますから」

「ハッハッハ! なるほど、最強のトレーナーも参加していたのか! それなら安心だな!」

「何人も、この聖域に触れさせはせん!」

凛「!」

凛「あれは……蘭子!」

蘭子「!」

737: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 00:57:03.32 ID:nKP6b9o90
蘭子「我が友、蒼の瞳を持つ者よ!」
  (凛ちゃん! 久しぶりです!)

凛(あれ?)

蘭子「貴女もこの宴にいざなわれたか……」
  (凛ちゃんもこのパーティーに招待されていたんだね!)

凛「うん、ジムリーダーで、友達の夕美に招待状を譲り受けてね」

凛(何でか、蘭子の言ってることがわかるような……)

蘭子「ほう! かの花園の姫君と交友を……」
  (夕美さんとお友達なんですか!)

凛「そうだ、蘭子に貰ったタマゴ、ちゃんと帰ったよ」

凛(普通に会話できてる自分が怖い!)

738: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:01:18.55 ID:nKP6b9o90
蘭子「真か!」
  (本当!?)

凛「うん、おいで、サンダース」ポンッ

サンダース「ダース」

蘭子「雷と共に駆ける獣……! 力強く、堂々たる様よ」
  (サンダース! かっこよくて、強そうだなあ)

凛「いま、バッジは6個……もうすぐで、ポケモンリーグに手が届く」

凛「すぐに蘭子の立つところまでたどり着いて見せるよ」

蘭子「ククク……心躍るわ」
  (楽しみにしてるね!)

739: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:05:39.16 ID:nKP6b9o90
蘭子「あっ、そうだ! 私今挨拶回りの途中だったんだ!」

凛「あっ、ご、ごめん、時間とらせちゃったかな」

凛(普通に離すこともできるんだ)

蘭子「あ……ご、ゴホン……気に留めるな」
            (ううん、大丈夫)

蘭子「しかし、間もなく別れの刻……」
  (でも、もう行かなきゃっ)

凛「わかった……じゃあ、ポケモンリーグで待っててね」

蘭子「心得た……!」
  (うん!)

蘭子「では……闇に飲まれよ!」ビシッ

740: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:06:34.43 ID:nKP6b9o90
凛「……」

凛「蘭子も来てるなんて、びっくりしたよ」

凛「ポケモンマスターへの道……今はもう、夢じゃなくて、現実に見えてきてる」

凛「絶対に、辿り着いてやる……!」

凛「あ、また小さく手を振ってる……かわいい」フリフリ



「驚いたな。まさかチャンピオン蘭子と知り合いとは」

凛「! ……あ」

741: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:07:58.02 ID:nKP6b9o90
凛「晶葉」

晶葉「やあ。船の上以来だな」

凛「晶葉もこのパーティーに招待されてたんだ」

晶葉「まあな。これでも私は結構エラくてスゴい人間だからな」

凛「自分で言っちゃうの……?」

晶葉「科学者たるもの、物事を客観的に見る目を持つべきなんだよ」

晶葉「ま、私はあまりこういった煌びやかなパーティーは得意ではないんだがな……」

晶葉「白衣が無いとどうにも落ち着かんよ」

742: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:10:10.62 ID:nKP6b9o90
晶葉「しかし、君もこのパーティーに参加してとはな」

凛「友達のジムリーダーの夕美に招待状を貰ってね」

晶葉「なるほど」

晶葉「そういえば、さっきサンダースを出していたな。私にも見せてくれるか?」

凛「わかったよ……かみなりのいし、使わせてもらったよ。ありがとう」ポンッ

晶葉「礼には及ばないさ……ふむ、綺麗な毛並だ。素晴らしい……やはりいいものだな」ナデナデ

サンダース「ダース」

743: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:11:40.75 ID:nKP6b9o90
晶葉「だが、まさか蘭子から貰ったタマゴだったとは驚いたぞ」

凛「そういえば言ってなかったっけ」
  
晶葉「……実を言うとな、蘭子にイーブイを譲ったのは、この私なんだ」

凛「えっ?」

晶葉「蘭子もイーブイの進化系ポケモンを持っているんだよ。その子は、私が譲ったイーブイというわけだ」

凛「へえ、そうなんだ」

晶葉「……おや?」

凛「? どうしたの?」

744: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:12:56.95 ID:nKP6b9o90
晶葉「いや、あれは……」

凛「?」

凛「……」

凛「あっ!」

P「へぇ~、そうなんだ」

「はい、うふふ……」

凛「モバP!?」

745: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:14:10.07 ID:nKP6b9o90
晶葉「なんだ、知り合いか?」

凛「男の方はね。幼馴染というか、古い知り合いというか」

晶葉「なるほど……女の方は知らないのか?」

凛「そうなるね……知ってるの?」

晶葉「2人ともな。モバPとは以前合同で研究をしたことがある」

凛「……女の方は?」

晶葉「知り合いではないがな。まゆといったかな。資産家の娘だそうだ」

凛「へぇ……」

746: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:16:01.23 ID:nKP6b9o90
まゆ「モバPさん、とっても素敵な方ですね……♪」

P「ははは、ありがとう」

凛「~~っ」ダバダバ

晶葉「おやおや……おい、飲み物こぼしてるぞ」

凛「え……あっ」



P「ん? 凛!?」

晶葉「こっちに気づいたようだな」

747: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:17:12.64 ID:nKP6b9o90
凛「……」

P「お前、なんでこんなとこにいるんだ?」

凛「夕美に招待状を貰ったんだよっ」

P「おいおい、なに怒ってんだよ」

凛「…………別に怒ってないし」

まゆ「モバPさん、こちらの方々はぁ?」

P「ああ、こっちは凛、まぁ、妹みたいなもんさ」

凛「……」ムスッ

748: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:18:04.42 ID:nKP6b9o90
まゆ「まゆです。凛ちゃん、よろしくおねがいしますねぇ?」

凛「……よろしく」

P「晶葉博士も、久しぶり」

晶葉「うむ、久しぶりだな」

まゆ「……」ジィー

凛「……」ジッ

P「……?」

まゆ「……うふふ」

749: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:19:29.12 ID:nKP6b9o90
まゆ「それではまゆはここで失礼しますね♪」

P「ん……あ、ああ」

まゆ「……また、会いましょうねぇ……うふふ」

凛「……っ!?」ゾクッ

晶葉「なんだか不思議な雰囲気の娘だな」

P「凛、どうした?」

凛「…………」

凛「ううん、何でもない」

P「?」

750: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:22:01.14 ID:nKP6b9o90
晶葉「……おっと、そろそろ私も失礼させてもらうよ」

P「晶葉博士も?」

晶葉「あとは2人でゆっくり楽しとむといい」

晶葉「二人とも、何か困ったことがあったらラボを訪ねてくると良い。歓迎するぞ」

凛「ありがとう、晶葉」

晶葉「なに。その時はまたサンダースを見せてくれ」

凛「わかったよ……じゃあね」

751: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:22:55.66 ID:nKP6b9o90
凛「随分と楽しそうだったね。鼻の下伸ばしてさ」

P「そんなに怒るなよ」

凛「怒ってないってば」

P「はいはい……で、旅の方はどうだ?」

凛「まあ、順調かな」

P「そりゃよかった」

752: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:23:37.34 ID:nKP6b9o90
凛「ていうか、モバPってこんなパーティーに招待されるほど偉かったんだ?」

P「メインは俺の上司さ。俺はおまけみたいなもんだよ」

凛「へえ」

P「こんな所で凛と合うとは思ってなかったが……」

凛「私もだよ」

P「ま、元気そうで何よりだ」ポン

凛「……」ムゥ

753: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:25:14.78 ID:nKP6b9o90
P「最近はシンデレラ団なんて妙な連中がいろいろやってるみたいだけど、お前も気をつけろよ?」

凛「わかってるよ。そんなに子ども扱いしないでよ」

P「ははは、俺から見ればまだまだ子どもだよ」

凛「……」

P「ま、そんなわけでこれからも応援してるからさ。頑張れよ」

凛「……うん」

P「未央や卯月にもよろしくな」



「おや、モバPくん。そちらの御嬢さんは?」

754: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:26:22.01 ID:nKP6b9o90
P「……っと、凛」サッ

凛「?」

P「いやぁ○○さん、うちの妹ですよ。はは」

「ふぅむ……」ジロジロ

「なかなか、良い娘そうじゃあないか」

P「……どうでしょうね」

P「おっと、そろそろ時間だなぁ、凛、行くぞ」グイッ

凛「ちょっ」

「なっ、待ちたまえ!」

P「ははははは、失礼しまーす」

755: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:29:02.71 ID:nKP6b9o90
会場外

P「……もう大丈夫かな」

凛「……さっきの人は?」

P「どっかの企業の社長とかだったかな。……危ないところだった」

凛「……」

P「金持ちのお偉いさんなんかも来るパーティーだからな……」

P「色々良くない噂を聞く奴も来るんだよ。シンデレラ団に出資してるなんて噂のある奴もいるくらいだ」パッ

凛「あっ……」

凛(手……)

756: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:29:53.83 ID:nKP6b9o90
P「まゆちゃんや晶葉博士みたいな強いバックのいる子ならまだしも、凛は普通の女の子だしな……目を着けられやすいのかも」

P「ああいうのがいるから、俺もあんまりこういうパーティーは好きじゃないんだよ」

凛「でもそれで、モバPは大丈夫なの?」

凛「……守ってもらって、嬉しかったけどさ」ボソ

P「あー、まあ何とかなるだろ。俺の上司も結構偉いしさ」

凛「それならいいんだけど……」

757: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:31:38.65 ID:nKP6b9o90
P「とにかくお前はもう戻るのは無理そうだな……せっかくのパーティーだが、構わないか?」

凛「大丈夫だよ。私もこういうのはあんまり肌に合わないって分かったし」

P「今日はポケモンセンターに泊まるのか? 送ってくよ」

凛「……一人で問題ないよ」

P「……そうか。まあポケモンも持ってるし、大丈夫か」

P「俺はこのパーティーが終わったらアマミの研究所に戻るから、これでお別れだな」

凛「そうだね……」

758: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:33:08.28 ID:nKP6b9o90
凛「モバP、上司が偉い人だからって、さっきの奴みたいなことしちゃダメだよ?」

P「バッカお前、俺がそんなことすると思うか!?」

凛「ふふ、冗談だよ……久しぶりに会えて、嬉しかったよ」

P「お、おう……」

凛「じゃ、そろそろ行くよ。……またね」

P「……気を付けてな」

759: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:34:25.02 ID:nKP6b9o90
凛(……パーティーの雰囲気には馴染めなかったけど、蘭子や晶葉……それにモバPにも再開できたし、まあ良かったかな)

凛(…………ただ)

凛(……気になったのは、あのまゆって子が立ち去るときに感じた……)

凛(まとわりつくような、そんな感じの不気味な気配っていうか……殺気?)

凛(いやいや、殺気って)

凛(……まさかね)

凛(それより、次のジム……ホシイジムだ)

凛(いよいよ7個目……気合入れていかないと)

凛(……頑張ろう)

760: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 01:42:28.24 ID:nKP6b9o90
まゆ「モバPさん……本当に素敵なお方でした……」

まゆ「運命って、こういうことだったんですねぇ……♪」

まゆ「うふふ……」

まゆ「でも……」

まゆ「凛ちゃん、ですか……」

まゆ「邪魔、ですねぇ……うふふ」

773: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 23:57:50.93 ID:nKP6b9o90
ホシイシティ

バサッ

凛「ありがと、ムクホーク」

ムクホーク「ムク」

凛「やっぱり空からだと早いね……ちょっと怖いけど」

凛「……」

凛(街の様子は……)

774: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 23:58:45.61 ID:nKP6b9o90
凛(景観自体は大分綺麗になってる。ただ……)

凛(人の雰囲気自体は変わってない……)

凛(相変わらずなんとなく居心地悪い……)

凛(相変わらず刺すような視線を感じるよ)

凛(……はやくジムに行こう……)

775: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/27(火) 23:59:36.02 ID:nKP6b9o90
ホシイシティジム

凛「たのもー」ガチャ

凛「いるかな……」

ドン

凛「!」

凛「もしかして、誰か先客……?」

776: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:00:57.27 ID:eNQW7J7m0
ドサッ

「……これで決着ですね」

「うう……そんな」

凛「あれは……卯月!」

卯月「! ……凛ちゃん……」

「……お知り合いですか」

凛「卯月……!」

777: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:02:11.14 ID:eNQW7J7m0
凛「!」

凛「何、これ……」

バシャーモ「バシャ……ッ」

卯月「バシャーモ、大丈夫!?」

凛(どう見ても必要以上に傷つけられてる……ひどい)

凛「ちょっと、これはどういうこと?」

「どういうこと? ナナはジムリーダーとしての役目を果たしただけです」

凛「……ナナ? アンタがジムリーダーだって?」

菜々「そうです。このホシイのジムリーダー、菜々と言います」

778: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:07:25.89 ID:eNQW7J7m0
凛「どう見たってやりすぎでしょ。こんなにまで痛めつける必要はないじゃない!」

菜々「ナナは普通にバトルをしただけです。必要以上に傷ついたというのなら、それは挑戦者さんとそのポケモンが弱いからなのでは?」

卯月「……ッ」

凛「ッ!」ブチィ

凛「……それがっ! ジムリーダーの、いや、ポケモントレーナーの言う事!?」

菜々「……ジムリーダーだから。いえ、ポケモントレーナーだからですよ」

凛「どういうこと!?」

779: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:08:27.09 ID:eNQW7J7m0
菜々「ポケモントレーナーには、何よりも! 強さが! 力が!」

菜々「……必要なんですよ!」

凛「ふざけないで……!」

菜々「ふざけてませんっ!!」

菜々「何も知らないくせに……! 何も知らないくせに、勝手なことを言わないでください!」

菜々「気付いたんですよ……いえ、思い知らされたんです!」

菜々「ナナには、力が無かった……!」

菜々「だから……あんな事になったんですよ!」

780: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:09:33.15 ID:eNQW7J7m0
凛「…………」

菜々「だから菜々は、バトルで容赦はしないことにしました。逆に容赦してもらう必要もありません」

卯月「うぅ……」グスッ

菜々「そうしなければ、お互いに強くなれないと考えていますから」

菜々「…………ナナは、間違っていません」

菜々「……間違っていないはずです」

781: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:10:40.52 ID:eNQW7J7m0
凛「……言いたいことはそれだけ?」

卯月「……凛ちゃん」

菜々「…………喋りすぎちゃったみたいですね」

菜々「凛ちゃん……と言いましたか。あなたも挑戦者ですよね」

凛「……そうだね。7個目のバッジを手に入れに来たよ」

菜々「受けて立ちますよ……ポケモンバトル、始めましょう」

782: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:12:59.41 ID:eNQW7J7m0
凛「……さっき卯月とポケモンバトルしたばかりじゃないの?」

菜々「……問題ありません。先の戦いでは大したダメージを負いませんでしたので」

菜々「このままで行けます」

卯月「……」

凛「どこまでも……!」ググッ

菜々「ナナが得意とするのはノーマルタイプのポケモンです」

783: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:14:00.59 ID:eNQW7J7m0
凛「…………」

凛「待って」

凛「勝負する前に、私と約束して」

菜々「……何ですか?」

凛「この勝負、私が勝ったら……謝罪してもらうよ」

凛「ポケモンを必要以上に傷つけたことを……!」

菜々「……」

784: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:16:30.09 ID:eNQW7J7m0



凛「そして……」

凛「卯月を……私の親友を! 侮辱したことを!!」

菜々「……」

卯月「凛ちゃん……」




786: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:19:25.12 ID:eNQW7J7m0
菜々「……わかりました。約束しましょう。いくらでも謝罪しますよ」

菜々「ナナに『勝てたら』……の話ですけど」

凛「……」

菜々「使用ポケモンは4体です」

菜々「行ってください、ミミロップ!」

ミミロップ「ミミ!」ポンッ

ミミロップ ノーマル うさぎポケモン
警戒心がとても強く、危険を感じると軽やかに飛び跳ね、逃げてしまう
特に耳に関してはデリケートで、迂闊に触るべきではない
年に2回体毛が生え変わる

凛「行って……モノズ!」

モノズ「モノ!」ポンッ

787: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:20:18.89 ID:eNQW7J7m0
凛(……この菜々って人)

凛(力を求めてるって理由は……なんとなく察しが付く)

凛(押し潰されかけてるんだ……ジムリーダーとしての、責任に)

凛(シンデレラ団がこの街を占拠したとき、何もできなかった)

凛(街で一番のトレーナーである自分が、街を、皆を、助けなければならなかったのに)

凛(そんな重すぎる責任を、一人で背負いこんで)

凛(二度と同じことを繰り返さないためにも、強さに固執している)

788: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:21:29.96 ID:eNQW7J7m0
凛「……」

凛(同情はするけど、この人の考え方は絶対に認めない)

凛(勝って、考えを改めさせて、卯月に謝らせる……絶対に!)

凛「だから……力を貸して……モノズ!」

モノズ「モノ!」

789: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/28(水) 00:26:51.44 ID:eNQW7J7m0
・ゲッコウガ ♂ Lv.44 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.42 いかく
とっしん/つばめがえし/インファイト/こうそくいどう
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.42 すなかき
じしん/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.41 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.41 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/たたきつける/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい


803: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:02:58.83 ID:pEeDgug80
少し前 フタミシティ

凛「モノズ、出てきて」ポンッ

モノズ「モノー!」

凛「……」

モノズ「モノ……」フーッ フーッ

凛(やっぱり、まだ完全には心を開ききってくれないみたい)

凛(一応実力は認めてくれてるのか、バトルでの指示は聞いてくれてる……けど)

凛(一旦我を失うと、そうもいかなくなっちゃう……)

804: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:03:50.34 ID:pEeDgug80
凛「どうしたら良いんだろう……」

愛海「そういう時はポケモンと触れ合うのが一番だよ!」ピョコ

凛「!」ビクゥ

凛「アンタは確か……」

愛海「愛海だよ!」

凛「ああ、ポケモンセンターに居た」

愛海「別に働いてるわけじゃないんだけどねー」

805: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:05:54.54 ID:pEeDgug80
凛「それで、急にどうして話しかけてきたの?」

愛海「いやあ、何やらポケモンとの接し方に悩んでるみたいだったから、アドバイスしてあげようかなーって!」

凛「はぁ……」

愛海「そしてあわよくばお姉さんのそのふたごやまをいただこうかなと」ボソッ

凛「?」

愛海「いやいや、何でもないよっ」ゴホンッ

806: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:09:47.78 ID:pEeDgug80
愛海「それで、ポケモンと仲良くなるには、バトルをこなすのも勿論だけど、それ以外にもいろいろ方法はあるんだ」

愛海「散髪したり、好みのきのみを上げたり。やすらぎのすずなんてアイテムもあったりするよ」

凛(やすらぎのすず……そういえば晶葉に貰ったのがあったっけ)

愛海「中でも効果的なのは、ポケモンと直接コミュニケーションを取ること!」

愛海「巷じゃ『ポケパルレ』なんて呼ばれてるね」

愛海「ポケモンと一緒に遊んだり、撫でてあげたり、お菓子を食べさせたり……」

愛海「そんな感じで絆を深めると、ポケモンもトレーナーを信頼して、トレーナーの為に頑張ってくれたりするんだよ」

807: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:12:22.82 ID:pEeDgug80
凛(トレーナーの為に頑張る……か。夕美にもそんな感じの事を言われたっけ)

愛海「てなわけで、あたしからのプレゼント!」

凛はポフレを手に入れた!

愛海「それがさっき言ってたお菓子だね。基本的にはどんなポケモンでも食べられるものだよ」

愛海「言っておくけど、ポケモン専用だからね。人間が食べてもお腹壊すだけだよ?」

愛海「前にポフレを食べちゃった人をその人のポケモンが運んできてさ。色々大変だったんだよ……」

808: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:13:14.58 ID:pEeDgug80
凛「色々とありがとうね。大した知り合いでもないのに」

愛海「いやいや、可愛い女の子が困っているのを放っておけなかっただけだよ!」

凛「なにかお礼を……」

愛海「いやいやぁ、お礼なんていいよ……」

愛海「ただ……」

愛海「その胸を揉ませてくれたらねーーーーッッ!!」バッ

凛「!?」

809: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:14:54.91 ID:pEeDgug80
愛海「アハハハハァー! 隙ありぃ!!」

愛海「もらったァァァァァァァ」



清良「愛海ちゃん?」

愛海「へっ?」

清良「……」

愛海「……」

清良「…………」

愛海「…………」

清良「………………」ニッコリ

愛海「………………」タラリ 

810: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:15:53.69 ID:pEeDgug80
<ああああああああああああああああああ 

凛「な……何だったの……?」

凛「ま、まあとにかく、『ポケパルレ』……か」

凛「確かに、私はバトルばっかりで……触れ合いが足りなかったのかも」

凛「……」

モノズ「モノ」

凛「ハナコとはよく遊んだから……同じ感覚でいけるかな……?」ソッ

ナデナデ

モノズ「……」

ガブッ

凛「」

811: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:16:48.72 ID:pEeDgug80
……………

凛(なんだかんだあったけど、それなりにモノズとは仲良くなれた……はず。多分)

凛「大丈夫……モノズを信じて」

凛「りゅうのはどう!」

モノズ「モノ」ゴォッ

菜々「かわしてピヨピヨパンチです!」

ミミロップ「ミミ」ピョンッ

ドカッ

812: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:17:55.18 ID:pEeDgug80
凛「くっ、ピョンピョン跳ねてすばしっこい……!」

菜々「追撃行きます! とびげり!」

ミミロップ「ミミッ」ピョンッ

凛「モノズ……!」

モノズ「モノ……」

813: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:18:28.15 ID:pEeDgug80
モノズ「モノッ!」サッ

ミミロップ「ミミ!?」

ドカッ

菜々「……!」

ミミロップ「ミミッ……」ズキ

凛「……!」

凛(モノズが自分で判断して、避けた……!)

凛「それに、ちょっとやそっとじゃ動揺しなくなったみたいだね……!」

814: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:19:14.85 ID:pEeDgug80
凛「モノズ、かみくだく!」

モノズ「モノー!」ガブゥ

ミミロップ「ミミィッ……」

凛「これでどう!?」

菜々「まだです……立ってくださいミミロップ!」

ミミロップ「ミミ……ッ」ボロッ

凛「……っ」

815: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:20:40.90 ID:pEeDgug80
菜々「どうしました? まだ終わってませんよ」

凛「……普通ならもう戦えないはずでしょ」

菜々「でも、ミミロップはちゃんと立っています。戦えます」

凛「……」

凛「……じゃあ、立てなくすればいいんだ?」

凛「一旦戻って、モノズ」ポンッ

凛「頼んだよ……サンダース!」

サンダース「ダース!」ポンッ

816: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:21:31.70 ID:pEeDgug80
菜々「ちゃんと立てなくすれば素直に負けを認めますよ……とびげりです!」

ミミロップ「ミミッ……」ピョンッ

凛「……それじゃあこういうのはどう?」

凛「さっきより全然遅いよ……サンダース、でんじは!」

サンダース「ダース」ビリリッ

ミミロップ「ミミ!」バチチッ

菜々「!」

817: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:22:21.17 ID:pEeDgug80
凛「ただでさえフラフラなのに、全身痺れれば……まともに立っていられないでしょ?」

ミミロップ「ミ……!」ガクッ

菜々「……なるほど」

菜々「ミミロップ、戻ってください!」

菜々「……ナナは、凛ちゃんの事を少し見くびっていたようです」

菜々「ですが、ここからはそうはいきませんよ……ナナの次のポケモンです」

プクリン「プク!」ポンッ

818: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/30(金) 00:26:52.11 ID:pEeDgug80
プクリン ノーマル/フェアリー ふうせんポケモン
弾力性に富んだ体は、息を大きく吸い込むことでまるで風船のように変化させることができる
キメ細やかな毛皮に包まれており、高級品として扱われている

菜々「さあ……行きますよ!」

プクリン「プク!」

凛「続けて頼むよ……サンダース!」

サンダース「ダース!」

825: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:51:05.38 ID:7HuCKLVs0
菜々「おうふくビンタです!」

プクリン「プク!」バッ

凛「躱してでんじは!」

サンダース「ダース!」ビビビ

プクリン「プクッ!」バチッ

菜々「またですか……」

凛「単純だけど、効果的でしょ?」

826: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:52:28.28 ID:7HuCKLVs0
菜々「状態異常を操るのはバトルの基本ですからね。それではこちらも」

菜々「プクリン、うたってください!」

プクリン「プ~プクリ~ン♪」

サンダース「!?」ピク

凛「しまった、サンダース!」

サンダース「ダー……ス」ガクッ

凛「サンダース……!」

サンダース「……ZZZ」スヤ……

827: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:53:15.14 ID:7HuCKLVs0
菜々「いくら痺れて体を動かし辛かろうが、眠っている相手くらい簡単に倒せますよ」

凛「……! 一旦戻って……」

凛(いや、駄目だ! 戻してもその隙をついてその次のポケモンを眠らされるだけ……)

凛(後手に回り続けるだけだ……サンダースが起きるのを信じるしかない!)

菜々「プクリン、ハイパーボイスです!」

凛「耐えて、サンダース!」

ビリビリ

828: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:54:13.82 ID:7HuCKLVs0
サンダース「……ZZZ」

菜々「マジカルシャイン!」

プクリン「プクー!」カッ

凛「お願い……!」

菜々「とどめです……ハイパーボイス!」

プクリン「プクー……」

プクリン「プクッ!?」バチィッ

菜々「っ! マヒですか……!」

829: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:55:54.90 ID:7HuCKLVs0
凛「サンダースッ!」

サンダース「……ダース」パチッ

菜々「! そんな!」

凛「ありがとうサンダース……かみなり!」

サンダース「ダー!」ゴロゴロ……

ドォォーーーーーン

プクリン「プク……」バタンキュー

菜々「……!」

830: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:56:38.07 ID:7HuCKLVs0
菜々「戻ってください」

菜々「流石に言うだけの実力はあるみたいですね。でも、ここからがナナの本領発揮です」

菜々「行ってください、ホルード!」

ホルード「ホルー!」

ホルード ノーマル/じめん あなほりポケモン
耳はショベルカーのように強力で、大きな岩をも持ち上げ、粉々に砕く
工事現場では大活躍だが、仕事を終えるとダラダラとして過ごす

凛(ノーマル・じめんタイプ……相性は最悪だね……ここは退くしかない)

831: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:58:01.08 ID:7HuCKLVs0
凛「もどって、サンダース……そして」

凛「行って、ゲッコウガ!」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコー!」

菜々「アームハンマー!」

ホルード「ホルー!」ブンッ

凛「躱して!」

ドゴォォォォォォッ

ゲッコウガ「ゲコ!?」

832: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:58:49.21 ID:7HuCKLVs0
ボココッ ボコッ

凛「地面が……!?」

凛(とてつもない攻撃力……だけど、素早さはそこまでじゃない。ゲッコウガなら……)

菜々「甘いですよ、でんこうせっか!」

凛「!?」

ホルード「ホル」ビュンッ

ドカァッ

ゲッコウガ「ゲコ……」ズザァ

833: ◆.2RVExwkajVj 2014/05/31(土) 23:59:29.87 ID:7HuCKLVs0
凛「でんこうせっかまで……なら」

凛「みずしゅりけん!」

菜々「でんこうせっか!」

ホルード「ホル」ビュンッ

ゲッコウガ「ゲコ」ビュン

ガガガッ

834: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:01:21.08 ID:GPV7bXvS0
凛(速い……目が追いつかない!)

菜々「ナナには見えていますよ……いかりのまえば!」

ガブゥ

凛「!」

ゲッコウガ「ゲコォ……!」

凛「まだだよ……なげつける!」

ゲッコウガ「ゲコッ」ブンッ

835: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:03:51.72 ID:GPV7bXvS0
凛(持たせたのはおうじゃのしるし……これで隙を作り出す!)

菜々「受け止めてください!」

ホルード「ホルー!」ガシッ

凛「!? そんなのアリ!?」

ホルード「ホル」ポイッ

菜々「さぁ……終わりですか!?」

836: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:04:56.46 ID:GPV7bXvS0
凛「く……戻って、ゲッコウガ」

菜々「アームハンマーです!」

凛「ムクホーク!」ポンッ

ムクホーク「ムクッ!?」ドカッ

凛「ごめん、ムクホーク……」

菜々「……」

837: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:08:48.64 ID:GPV7bXvS0
凛「いくよ、インファイト!」

ムクホーク「ムクホー!」ババッ

菜々「防御を捨てて特攻ですか! ホルード相手にいい度胸です!」

菜々「ストーンエッジ!」

ムクホーク「ムクホー!」

ホルード「ホルー!」

ドオオオオオオオオ

838: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:09:24.44 ID:GPV7bXvS0
凛「……っ」

菜々「……」

ムクホーク「ムク……」バタンキュー

ホルード「ホル……」バタンキュー

凛「相打ち……」

菜々「……戻ってください」

凛「さあ、追い詰めたよ」

凛「約束……しっかりと守ってもらうからね」

839: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:16:52.16 ID:GPV7bXvS0
菜々「……残念ですが」

菜々「あなたの快進撃はここで終わりです」

菜々「菜々の切り札、見せてあげましょう……ハピナス!」

ハピナス「ハピ」ポンッ

ハピナス ノーマル しあわせポケモン
一口でも口にしたなら、たちまち幸せになれるというタマゴを産む
かなしい気持ちをキャッチし、どんな遠くでも駆けつけて笑顔にするという

凛「……」

840: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:19:16.51 ID:GPV7bXvS0
菜々「ナナのポケモンは残り一匹ですが、そちらは既にボロボロのポケモン2匹と、残り1匹」

菜々「ここから巻き返すのに、何ら問題はありません」

菜々「この勝負……ナナがもらいます」

凛「……」

凛(ハピナス…………)

841: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 00:22:56.19 ID:GPV7bXvS0
凛(しあわせポケモン? どんな遠くでも駆けつけて笑顔にする?)

凛(モバP……このポケモン図鑑も随分適当なんだね)

凛(一番近くにいるはずのトレーナーが、全然笑顔じゃないじゃん)

凛「……頼んだよ、モノズ」

モノズ「モノ!」ポンッ

凛(とにかく……あれほどの自信、多分何かある)

凛「最後まで……油断せずに行くよ」

848: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 23:55:43.21 ID:GPV7bXvS0
凛「りゅうのはどう!」

モノズ「モノー!」ゴォッ

ゴォォォ

凛(直撃!)

ゴゴゴゴゴゴ

ハピナス「……ハピ」

ゴゴゴゴゴゴ

凛「……え?」

凛(ビクともしてない!? そんな……)

849: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 23:56:18.99 ID:GPV7bXvS0
菜々「タマゴばくだん!」

ハピナス「ハピー」ボンッ

凛「……はっ! 避けてモノズ!」

モノズ「モノ……!」バッ

ボボボンッ

菜々「メロメロです!」

ハピナス「ハピ~」ハァト

モノズ「モノ!?」ハァト

850: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 23:57:14.61 ID:GPV7bXvS0
凛「……モノズ!?」

菜々「こういう状態異常もあるんですよ」

菜々「モノズはハピナスにメロメロになって攻撃を躊躇うようになります」

凛(ハピナスにメロメロになった!?)

凛「モノズ……しっかりして!」

菜々「無駄ですよ……タマゴばくだん!」

ハピナス「ハピ」ボンッ

凛「モノズ!」

ボボボンッ

851: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 23:58:02.27 ID:GPV7bXvS0
凛「……っ」

モノズ「モノ……」バタンキュー

凛「……戻って、モノズ」

菜々「さぁ……残りは2体ですね」

凛「お願い、サンダース」

サンダース「ダース……ッ」ポンッ

凛「絶対に負けない……かみなり!」

852: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 23:59:10.52 ID:GPV7bXvS0
サンダース「ダァァァァス!!」ゴロゴロゴロ……

凛(どうくる……!? 防御、回避、それとも……)



菜々「受け止めてください」



凛「ッ……!?」

凛「舐め……ないでッ!!」

凛「サンダース!!」

サンダース「ダァァァァッ!」

853: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/01(日) 23:59:58.26 ID:GPV7bXvS0
ドォォォォン

凛「……」

ハピナス「……ハピ」ゴゴゴゴゴゴ

凛「…………そんな」

菜々「別に舐めているわけではないんですけどね」

菜々「むしろこちらのセリフですよ……ハピナスの耐久を舐めないでください」

菜々「そういえばサンダースにはでんじはがありましたね。ハピナス……しんぴのまもりです」

ハピナス「ハピー」ピピピ

854: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:00:37.90 ID:u0f3s+si0
菜々「これで状態異常は効きません……さらに」

菜々「タマゴうみです!」

ハピナス「ハピ」ポンッ

凛「……傷が」

菜々「さぁ……どうしますか?」

凛「……っ、でんこうせっか!」

サンダース「ダース!」ババッ

855: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:01:25.95 ID:u0f3s+si0
ドカッ

ハピナス「ハピッ!」

凛「!」

サンダース「ダース?」ザッ

凛(今の……)

凛(かみなりを受けた時と同じくらい、ダメージを受けた……?)

凛(でんこうせっかで?)

凛(もしかして……ハピナスは物理攻撃に対しては、それほど強くない?)

856: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:02:12.77 ID:u0f3s+si0
凛「それなら……突破口が見えてきた、かも……」

菜々「どうやら気付いたようですね……でも、もう遅いですよ!」

菜々「ちきゅうなげ!」

ハピナス「ハピ」ガシッ

サンダース「!?」

バッ

凛「サンダース!」

グルンッ

ハピナス「ハピ!」ブンッ

ドカァァァン

857: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:03:19.68 ID:u0f3s+si0
サンダース「ダース」バタンキュー

凛「……お疲れ様、サンダース」

菜々「さあ……次で最後です」

菜々「最後のポケモンも叩きのめしてあげますよ……」

菜々「そして、ナナが正しいのだと、力こそが絶対だと証明して見せます」

凛「負けないよ……私のためにも、卯月のためにも」

卯月「凛ちゃん……」

凛「……お願い、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「……ゲコ」ポンッ

858: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:04:01.14 ID:u0f3s+si0
凛「みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコッ」シュババババ

菜々「タマゴばくだんで相殺してください!」

ボボボン

菜々「もう一度タマゴばくだん!」

凛「よけて、ゲッコウガ!」

菜々「では、今のうちにタマゴうみで回復です」

859: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:05:08.25 ID:u0f3s+si0
凛(くっ……このままじゃダメ……何とかして、隙を作り出さないと……)

凛(……隙……)

凛「! ゲッコウガ、――――――」

ボボボボボン

菜々「……」

860: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:06:20.80 ID:u0f3s+si0
菜々「…………終わりですか?」

凛「終わってないよ」

菜々「!」

凛「ゲッコウガ―――――――――」

凛「なげつける!」

菜々「!? なげつける道具はもう……」

861: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:07:12.28 ID:u0f3s+si0
ゲッコウガ「ゲコォ!」ブンッ

ハピナス「ハピ!?」ドカッ

菜々「おうじゃのしるし……!」

菜々「まさか……ホルードが捨てたのを、拾って……!?」

凛「捨てるならもっと遠くに捨てておくべきだったね……ホルードが抉った地面に落ちてたよ」

862: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:08:00.11 ID:u0f3s+si0
凛「追撃行くよ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュ

菜々「ハピナス! 立ってください! 立つんです! 立ちなさい!!」

ハピナス「ハピ……」

凛「ポケモンを……そんな風に扱うアンタなんかに、私たちは負けない!!」

凛「みずしゅりけん!!」

ゲッコウガ「ゲコォォォ!!」

ドォォォォォォォン

863: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:08:49.17 ID:u0f3s+si0
ハピナス「ハピ……」ガクッ

菜々「ナナの……負けです、ね」

菜々「戻ってください、ハピナス」

ハピナス「ハピ……?」

菜々「っ……」

菜々「そんな眼を、しないでください……」

菜々「ナナは……」

凛「……」

864: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:10:13.51 ID:u0f3s+si0
凛「…………約束だよ」

菜々「……わかってます」



菜々「ナナが、間違っていました……」

菜々「力を、強さだけを求めて、他は何も見えなくなって……」

菜々「そのせいで、不必要に卯月ちゃんのポケモンを傷つけてしまって……その上馬鹿にして……」

菜々「許してもらえるとは思っていません……ですが」

菜々「卯月ちゃん! 本当に、本当にごめんなさい!!」ガバッ

865: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:12:03.40 ID:u0f3s+si0
凛「……どうするの、卯月?」

卯月「え……っと、その」

卯月「頭を上げてください、菜々ちゃん。……私、怒ってません」

凛「……卯月」

866: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:13:34.25 ID:u0f3s+si0
卯月「確かに、最初はどうしてこんなひどいことをって、思ったけど……」

卯月「きっと菜々ちゃんにも、きっと理由があったんだって。本当は悪い人じゃないんだって」

卯月「そう、思ったんです……」

卯月「街の人にも聞きました! 菜々ちゃんは、優しくて、強くて、でもちょっとおっちょこちょいな、頑張り屋さんの女の子だって」

卯月「だから、バトルをして、ギャップを感じてビックリしちゃったけど……」

卯月「今は、菜々ちゃんを信じます」

867: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:14:17.26 ID:u0f3s+si0
菜々「……」

凛「はぁ……まったく、卯月は本当にお人好しだね」

凛「まあ、そこが卯月の良いところでもあるかな」

卯月「凛ちゃん……私、凛ちゃんが私の為にあんなに怒ってくれて、嬉しかったよ」

凛「そっ、それはまあ……何というか、ついカッとなっちゃって」

卯月「ありがとう、凛ちゃん!」

凛「~~~~~っ」

868: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:14:54.54 ID:u0f3s+si0
凛「コ、コホンッ」

凛「ねえ、卯月もこう言ってることだし、謝罪はもういいからさ、事情を詳しく話してくれないかな」

菜々「……」

菜々「分かりました……お話しますから、ひとまず場所を移しましょう。お茶くらいなら、出せますから」

869: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:15:52.22 ID:u0f3s+si0
…………

菜々「まずは、凛ちゃんにこれを」

凛はレトロバッジを手に入れた!

凛はわざマシン「しんぴのまもり」を手に入れた!

凛「……ありがと」

870: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:17:13.86 ID:u0f3s+si0
菜々「……まずは、本当にごめんなさい……そして、ありがとうございます」

菜々「……2人のおかげで、自分の愚かさに気づくことが出来ました」

凛「それはもういいって」

菜々「それでは、菜々の知っている範囲でなら、話せることはお話します」



菜々「あれは、少し前……1ヶ月ほど前でしょうか、この街はシンデレラ団によって占拠されました」

871: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:19:08.59 ID:u0f3s+si0
菜々「目的はこの街に眠るという伝説のポケモン……その調査と確保だと思います」

菜々「この街の西部……湖の上には、神殿があるんです」

菜々「そこをいろいろ調べて、その間警察やポケモンリーグの介入を防ぐために、街を1つ丸ごと人質としたんです」

菜々「人質ですから、建物は壊されたりしましたが、人やポケモンへの被害は最小限にとどまりました」

菜々「数日間街を占拠し続けた奴らは、これ以上の調査は無駄だと判断したのか、あっという間に消えてしまいました」

872: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:20:16.97 ID:u0f3s+si0
菜々「ナナは……その間、何もできなかったんです」

凛「……」

菜々「ナナはその時、街の外にいたんじゃなく、街の中に居たんです……!」

菜々「街が占拠される様子を、何もできず、ただただ立ち尽くすことしか出来なかった……!」

菜々「それだけじゃありません……ナナは、大事な人を守ることができませんでした!」

873: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:21:39.17 ID:u0f3s+si0
菜々「この街には、昔から広い土地を所有する地主さんがいるんです」

菜々「菜々も随分とお世話になっていました」

菜々「地主さんには娘さんがいました」

菜々「本が好きで、おとなしい人でしたが、とても聡明で、美しい人でした」

菜々「その娘が、事件の際にシンデレラ団に連れ去られたんです」

菜々「おそらく、伝説のポケモン絡みの事です。その娘は、神話に精通した考古学者でもありましたから……」

菜々「その娘が小さい頃から、ナナは知っていました。屋敷に招かれて、ポケモンについて教えたこともあります」

874: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:22:20.09 ID:u0f3s+si0
菜々「そんな大事な人を、ナナは……!」

凛「待って……今、地主の娘で、考古学者って言った?」

菜々「……? はい……」

凛「一応聞くけど、まさかその娘って文香って名前……じゃないよね?」

菜々「! ど、どうして知ってるんですか!?」

875: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:24:37.82 ID:u0f3s+si0
凛「やっぱり……! 前に一度、ガナハで会ったんだ。シンデレラ団の下っ端と、こずえって女の子と一緒にいた」

菜々「こ、こずえちゃんもですか!?」

凛「……そっちについても、知ってるんだ」

卯月「?? ……??」

菜々「こずえちゃんについては、菜々もよく知らないんです……どうやらその地主さんが知人から預かっている子だそうですが……」

菜々「ナナもあまり会ったことはありませんから、詳しくは……」

876: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:25:17.43 ID:u0f3s+si0
菜々「とにかく、菜々はジムリーダーとしての役目を何一つとして果たせませんでした……」

菜々「それなのに」

菜々「街の人は、ナナを責めませんでした」

菜々「街を守るべきジムリーダーのナナが、何もできなかった、いえ、しなかった!」

菜々「それなのに、何も……! 逆に、こういうんです」

菜々「『菜々さんのせいじゃない』『菜々さんは悪くない』」

877: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:26:16.49 ID:u0f3s+si0
菜々「大事な娘を攫われた地主さんでさえ、菜々を責めなかったんです!」

菜々「菜々にとって、それは苦痛でした……直接罵倒される方が、よっぽどマシです」

菜々「力があれば、悪を倒す強さがあれば、こんなことにはならなかったんでしょうか」

878: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:28:56.37 ID:u0f3s+si0
菜々「それからです、ナナが強さに取り憑かれるようになったのは」

凛「……事情は大体分かったよ」

卯月「うう……酷いよ、そんな話……」

菜々「卯月ちゃん……」

凛「……」

879: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/02(月) 00:34:26.03 ID:u0f3s+si0
凛(文香って人は、故郷を襲ったわけじゃなかった……)

凛(じゃあ、どうしてシンデレラ団に居るの?)

凛(文香って人も何か止むを得ない事情がある……?)

凛(あの下っ端たちの様子から、それなりに手厚く扱われてるはず……奴らにとって、よっぽど大切な存在なんだ)

凛(シンデレラ団の目的は伝説のポケモンを使って世界征服をすること……あくまで表面上は)

凛(こずえって子のことも気になる……)

凛(駄目だ、話を整理するつもりが余計にこんがらがってきた)

凛(シンデレラ団……本当の目的は、何……?)

886: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:10:54.99 ID:JTDPERIC0
8番道路

卯月「未央ちゃんは、シジョウシティで修業してるんだっけ?」

凛「確かそう言ってたね。強いトレーナーが沢山いるからって」

卯月「凄いなあ、2人とも。私なんかまだバッジも5個しか集まってないよ」

卯月「2人に追いつけるのか、不安になっちゃうよ」

凛「……だから、卯月はもう少し自信を持つべきだって」

卯月「うーん……」

887: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:11:54.15 ID:JTDPERIC0
凛(あの後、2人でシジョウシティを目指すこととになった)

凛(久しぶりに3人で会おうという、卯月の提案だ)

凛(ちなみに卯月は、菜々へのリベンジは7個のバッジを集めてからにすると決めたらしい)

凛(きっと卯月なら今度こそ勝てる……私はそう信じてる)

888: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:12:30.06 ID:JTDPERIC0
卯月「シジョウまではあとどれくらいだろう?」

凛「うーん……地図を見る限りだと、徒歩じゃ結構かかりそうだね……」

凛「空からなら早いんだろうけど、さすがにムクホーク1匹じゃ2人乗りは無理だろうし……」

凛「自転車でもあれば便利なんだろうけどね」

「それなら、車なんてどうだい?」

卯月「!」

凛「!」

889: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:13:27.02 ID:JTDPERIC0
ブロロン ブロロン

凛「真奈美さん」

真奈美「やあ。久しぶりだね」

菜々「ナナはさっきぶりですね……」

卯月「菜々ちゃんも!」

真奈美「これからシジョウへ向かうところだ。良かったら乗りたまえよ」

890: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:14:09.91 ID:JTDPERIC0
車内

卯月「菜々さんはどうしてシジョウに?」

真奈美「これからシジョウで警察とジムリーダー達による会議が開かれる」

真奈美「今は私とユッコ君の2人でジムリーダー達を集めて回っているところさ」

凛「……となると、やっぱりシンデレラ団の件で?」

真奈美「まあ、そうだな」

真奈美「……」

891: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:15:04.51 ID:JTDPERIC0
真奈美「菜々さんの件については、礼を言うよ。以前の会議の時から、様子がおかしかったからな」

真奈美「今回の会議で様子を見て、駄目だと判断したら私が直接手を施そうかと考えていたところだったんだよ」

菜々「真奈美さん、どうしてナナのことを『さん』付けするんです!?」

真奈美「ハッハッハ」

菜々「真奈美さん!!」

真奈美「ともかく、ありがとう」

892: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:15:40.15 ID:JTDPERIC0
凛「私は、別に……」

真奈美「だが、礼とは別に説教もさせてもらうぞ?」

凛「!?」ビク

真奈美「何やら日菜子君に情報を流させたり、菜々さんにもいろいろ聞いたそうじゃないか」

凛「そ、それは……」

真奈美「私と交わした約束、忘れたわけではないだろう?」

真奈美「直接関わらなければいいというわけじゃないんだぞ、まったく」

凛「すいません……」

893: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:16:49.15 ID:JTDPERIC0
真奈美「何度も言うが、君たちは何も心配することなく、旅を続ければいい」

真奈美「わかったか?」

凛「はい……」

真奈美「よろしい」

894: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:17:33.90 ID:JTDPERIC0
…………

真奈美「さて……着いたぞ」

真奈美「ここが私の街……シジョウシティだ」

シジョウシティ
ポケモンリーグを目指す強者が集まる街
バトルフィールドが多く存在し、あちこちでバトルが発生するが治安は良い
バトルの観戦目当てで街を訪れる観光客も多いとか

真奈美「会議はすぐに始まる。2,3時間程で終わるだろうが、そのころにはもう夜だ」

真奈美「ジム戦がしたいというのなら明日、受けよう」

895: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:18:11.98 ID:JTDPERIC0
凛「わかりました……ありがとうございます」

卯月「ありがとうございます」

真奈美「構わんよ。さて……菜々さん、行こうか」

菜々「ですから! 『さん』付け!!」

凛「じゃあ、まずはポケモンセンターに行って部屋を取ろうか」

卯月「そうだね、その後、未央ちゃんを探そう!」

896: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:19:21.74 ID:JTDPERIC0
凛「とはいっても……」

卯月「そう簡単には見つからないよね……」

凛「広い街だし、当然だけどね」

卯月「どうしよう……」

凛「未央が居そうな場所を当たるのが一番だとは思うけど」

卯月「未央ちゃんの良そうな場所かぁ……」

卯月「ショッピングが趣味だし、デパートとかかな?」

凛「それか、バトル施設とかかな……」

凛「バトル施設はいっぱいあるから、まずはデパートに行ってみよう」

897: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:20:14.46 ID:JTDPERIC0
デパートSENKAWA

ちひろ「いらっしゃいませー!」

凛(本当に何であの人はどこにでも現れるんだろうか)

卯月「凛ちゃん! まずはあっち行ってみよう!?」

凛「卯月……目的を忘れないでよ?」

898: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:22:00.87 ID:JTDPERIC0
凛「……で」

凛「未央は見つからなかったけど、荷物は増えました……と」

卯月「あはは……ごめん」

凛「良いよ別に、私もいろいろ買っちゃったし」

卯月「デパートとかに来ると、ついつい買っちゃうよね」

凛「まあ……わかるよ」

卯月「そういえば、売り場に放置されてた段ボールの中にいろいろ電化製品があったけど、なんだったんだろう」

凛「あったね、そんなの……」

899: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:22:35.58 ID:JTDPERIC0
卯月「もう暗くなっちゃったね」

凛「そうだね……今日はもう戻ろう」

卯月「未央ちゃん、もしかしてもう街を出ちゃったのかな?」

凛「……どうだろう……」

900: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:24:25.00 ID:JTDPERIC0
翌日

ザー……

凛「雨、か……」

卯月「おはよう、凛ちゃん」

凛「おはよ、卯月」

卯月「いよいよ凛ちゃんは8個目のジムへの挑戦、だね!」

凛「そうだね……真奈美さん……きっと、強力な相手だけど……勝つよ」

901: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:24:55.79 ID:JTDPERIC0
卯月「私も、気合入れて応援しちゃうね!」

凛「うん、ありがと」

卯月「早速ジムに向かう?」

凛「そうだね……昨日の晩で調整は済ませたから、いつでも戦えるよ」

凛「ご飯を食べたら、行こう」

902: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:25:29.80 ID:JTDPERIC0
…………

真奈美「やあ」

菜々「おはようございます、凛ちゃん、卯月ちゃん」

凛「真奈美さん、菜々も」

真奈美「ジム戦、だろう?」

凛「わざわざ待っていてくれたんですか?」

903: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:26:19.40 ID:JTDPERIC0
真奈美「ああ。実を言うと、君との戦い、とても楽しみにしていたんだよ」

凛「え?」

真奈美「ジムリーダーの皆から、君の話を聞いたよ」

真奈美「皆、君のことを高く評価していた」

真奈美「そこで、君との戦いの為に特別なステージを用意したのさ」

凛「特別な……ステージ?」

904: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:27:00.25 ID:JTDPERIC0
真奈美「この街では偶に非公式のバトル大会が開催されるんだ」

真奈美「そこで使用されるスタジアムを借りられるよう手配した」

真奈美「少し変わったギミックのステージでね……一味変わったバトルが楽しめるのさ」

真奈美「ああ、ジムリーダーの皆も君と私の戦いを見たいとのことだよ」

真奈美「観客はジムリーダー、フィールドは特殊なスタジアム……なんとも燃えるじゃないか」

905: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:27:54.84 ID:JTDPERIC0
真奈美「そういうわけで、ジムとは別の場所を使用するから、迎えに来たのさ」

卯月「凄いね、凛ちゃん……!」

凛「う、うん……」

凛(ジムリーダーの皆に見られながら、戦うのか……何か、緊張してきたかも……)

真奈美「このポケモンセンターからはそう遠くない、歩いて向かおうか」

906: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:28:29.20 ID:JTDPERIC0
ザーーーーーー……

卯月「……?」

凛「卯月、どうしたの?」

卯月「んん……」

卯月「!」

卯月「凛ちゃん、あそこ!」

凛「?」

907: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:29:20.16 ID:JTDPERIC0
ザーーーーー……

「……」

凛「あれ……未央!?」

真奈美「? どうした?」

凛「未央!」

卯月「未央ちゃん!?」

未央「……しまむー……しぶりん」

908: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:29:47.70 ID:JTDPERIC0
卯月「どうしたの、未央ちゃん! 傘も差さないで、こんなところに……」

未央「……」

凛「未央、風邪ひくよ……ほら」

凛「何かあったの?」

未央「二人とも……」

未央「――――――――――――ちゃった」

909: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/03(火) 00:31:27.64 ID:JTDPERIC0
凛「……」

卯月「……え?」



未央「私のポケモン……盗られちゃった……!!」ポロッ……



917: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:14:59.17 ID:V7PEgNGi0
ザーーーーーー

凛「どういう……事……!?」

卯月「盗られた……って」

未央「……そのまんまの意味だよ」

未央「前に……テレビをジャックした人に負けたって言ったでしょ?」

凛「それって……シンデレラ団の?」

未央「そいつをたまたまこの街で見かけたから、悪いヤツだって分かってたし、懲らしめるついでにリベンジするつもりでバトルを挑んだんだ」

918: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:15:53.96 ID:V7PEgNGi0
未央「……バトル自体は別に普通だったよ。相変わらずめちゃくちゃ強かったけど、それでも前よりかは差は詰められたと思った」

未央「……結局、私は負けた」

凛「……」

未央「私がポケモンをボールに戻した次の瞬間だった」

未央「アイツは私の方に歩み寄ると、堂々と、自然に、一瞬で私のボールを全部を盗って行った」

未央「その間、私は何もできなかった……足がすくんで、一歩も動けなかったんだ」

919: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:16:38.72 ID:V7PEgNGi0
ヘレン『ヘイ、パッションガール。見事な成長ぶりね……でもまだまだだわ』

ヘレン『もっと先を目指したいというのなら……追いかけてきなさい』

未央「そう言って、去って行った……」

卯月「未央ちゃん……」

未央「しまむー、しぶりん」

未央「私、悔しいよ……」

未央「バトルにも負けて、大事なポケモンを奪われて……」

未央「体が震えて、ただただ呆然としてた自分が情けないよ……!」

920: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:17:13.78 ID:V7PEgNGi0
未央「どうしたらいいのかな……私……!」

卯月「……」

凛「…………」

凛「未央」

未央「!」

凛「そいつ……どっちの方向へ行った?」

未央「え……あ、あっち……の方だと思う……」スッ

921: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:17:46.69 ID:V7PEgNGi0
凛「追いかけてこいってことは、何か分かりやすい目印みたいな物があるはずだよね」

凛「未央……ちょっと待ってて」ダッ

卯月「凛ちゃん!」

未央「し、しまむー!?」

ザッ

真奈美「待て」

凛「!」

922: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:18:27.98 ID:V7PEgNGi0
真奈美「話は聞かせてもらった。そいつはおそらくシンデレラ団の幹部、ヘレンだ」

凛「……それがどうかしたんですか」

真奈美「……何をするつもりだ?」

凛「……決まってるでしょ。追いかけて、ぶちのめして、未央のポケモン達を奪い返す」

真奈美「君というやつは……!」

真奈美「何度も言ったはずだ! 約束を忘れたわけではないだろう!

923: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:19:40.83 ID:V7PEgNGi0
凛「そうだよ! 何回も聞いた! 聞き飽きた!」

凛「私達に任せて旅に集中しろ!? 任せた結果がこれでしょ!?」

凛「何度も邪魔をされた! 色々な人を傷つけて、卯月だって間接的に被害を受けた!」

菜々「……」

凛「その上ポケモンまで奪われて、それでも任せろって言うの!?」

凛「そんなの、信じられるわけないでしょ……!!」

真奈美「……!」

924: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:20:50.76 ID:V7PEgNGi0
凛「親友のポケモンを盗まれて黙ったままでいるくらいなら、私はバッジなんていらない……!」

ダッ

真奈美「! ま、待て!」

真奈美「くっ……菜々さん、会場に行って他のジムリーダーに事情を説明してきてくれ!」

真奈美「それから警察へと連絡を!」

菜々「わ、わかりました!」

925: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:21:35.53 ID:V7PEgNGi0
真奈美「君たちも一緒に行くんだ」

卯月「り、凛ちゃんは……」

未央「……」

真奈美「彼女は私が追いかける……私が責任を持って無事に連れ帰る……!」

ダッ




真奈美「クソ……なにが『責任を持って連れ帰る』だ……!」

真奈美「我ながら情けない……!!」

真奈美「だが、彼女一人ではどうしようもないのも事実……」

926: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:22:34.47 ID:V7PEgNGi0
バチャッ

凛「……」ダダダ

凛「!」

凛「あの無駄に目立つダサい服……間違いない、シンデレラ団!」

凛「っていうことはあの後ろの扉の奥に、きっとヘレンって幹部がいる!」

団員1「ム! 何だ貴様は!」

団員2「我々は幹部様より、この写真の女以外は通すなと命ぜられている!」ピラ

927: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:23:23.17 ID:V7PEgNGi0
凛「……ビンゴ」

凛「雑魚に構ってる暇は無いの……無理やりにでも通させてもらうよ」

団員1「シンデレラ団を舐めるなー!」

団員2「こらしめてやるぜ!」

凛「ゲッコウガ!」

928: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:24:08.78 ID:V7PEgNGi0
団員1「ま、負けた……!」

団員2「申し訳ありません、ヘレン様ー!」

凛「……この先に……!」

ウィィィィン

凛「……!」

凛「これは……地下への、階段」

凛「まさか、ここがシンデレラ団アジト……!?」

929: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:24:45.58 ID:V7PEgNGi0
凛「……っ」

凛「関係ない……どこだろうと、未央のポケモンを取り戻す!」

真奈美「……!」

真奈美「何て事だ……まさか、このシジョウにアジトの入り口があったとは……!」

真奈美「……他のジムリーダー達を待つか……!?」

真奈美「いや、彼女が心配だ……速く追いつかなければ」

真奈美「おい、貴様ら」

930: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:25:42.81 ID:V7PEgNGi0
団員1「なっ、何だよう……!」

真奈美「後からここへ警察が来る……そうしたら私は先に突入したと伝えろ」

団員2「クッ、誰が言ってやるもんか! シジョウシティのジムリーダーが我々のアジトに先に突入したなんて、絶対に言ってやらねーよ!」

真奈美「……問題はなさそうだな」

931: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:26:48.54 ID:V7PEgNGi0
凛「……」カッ カッ カッ

ヴー ヴー ヴー

凛「! 警報?」

シンニュウシャアリ タダチニハイジョセヨ クリカエス ……

凛「……早く見つけないと」

凛「けど……かなり入り組んでるみたい」

凛「ヘレンってのは未央をこんな所に誘い込んで、何をするつもりだったの……?」

932: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:27:40.12 ID:V7PEgNGi0
凛「……雨降ってたし、モノズに匂いで辿ってもらうのも無理かな……」

凛「仕方ない、しらみつぶしで行くしかない……!」



団員3「シー」

団員4「ンー」

団員5「デー」

団員6「レー」

団員7「ラー」

933: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:28:06.24 ID:V7PEgNGi0
凛「こいつら……実力は大したことないけど、数が多い……!」

凛「一旦隠れて回復を……」ダダ

凛「……あの部屋に……!」

バタン

凛「……とりあえず、撒けたかな」

凛「……!」

934: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:28:51.20 ID:V7PEgNGi0
奈緒「……」スー スー

加蓮「……」スー スー



凛「……あの時の……」

凛(寝てる……って、そりゃそうか。人間なんだし、寝る時は寝るよね)

凛「……ん?」

凛「これ、カードキー?」

935: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:29:37.90 ID:V7PEgNGi0
凛「そういえば、下っ端の誰かがアジトの更に地下へ潜る為のエレベーターがあるって言ってたような」

凛「もしかして、そのための……?」

凛「好都合……悪いけど、貰ってくよ」

凛はカードキーを手に入れた!

凛「良し……早速エレベーターを探そう」

バタン

936: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:30:38.85 ID:V7PEgNGi0
奈緒「ん……」

奈緒「ふわぁ……今何時だ……?」

奈緒「っと、そろそろ見回りの時間だ……」

奈緒「ったく、あの人の部下になっても、大して待遇は変わらねーんだもんなー。おい加蓮、起きろよ」

加蓮「んん……もう時間……?」

奈緒「そうだよ……早く見回りに戻らねーと……ってあ……れ……」

937: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:31:53.90 ID:V7PEgNGi0
加蓮「……? どしたの」

奈緒「カードキーが無い……」

加蓮「は?」

奈緒「だから! カードキー無いんだよ!」

加蓮「ウソでしょ!? ちょっと、探して!」

奈緒「わかってるよ……ベッドの下は……くそ、無い……!」ガサゴソ

938: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:33:07.17 ID:V7PEgNGi0
奈緒「わかってるって! せっかく苦労して盗んだってのに……!」

加蓮「あれが無いと計画が台無しなんだから……!!」

奈緒「まさか、盗んだのがバレた……!?」

加蓮「それならこっそり盗み返す理由がないじゃん!」

奈緒「……そういえば、警報が鳴ってないか?」

939: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:34:11.33 ID:V7PEgNGi0
シンニュウシャアリ タダチニハイジョセヨ クリカエス ……

加蓮「……侵入者?」

奈緒・加蓮「……まさか」

奈緒「うわあああああああマジかよおおおおおお」

加蓮「お、お、追わないと! 追って取り返さなきゃ!!」ワタワタ

940: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:34:59.52 ID:V7PEgNGi0
凛「エレベーター! これだね!」ザッ

凛「この先にいるかは分からないけど……行ってみるしかない!」

ゴゴゴゴゴゴ……



真奈美「くっ、広いな……」

真奈美「一体、どれほどの……む?」

真奈美「あれは……地上への階段?」

真奈美「我々が入ってきた所とは別の場所に繋がっているようだが」

真奈美「……一度、確認しておこう」

941: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:35:55.24 ID:V7PEgNGi0
チン

凛「とりあえず、いちばん下の階に来てみたけど……」

凛「……異様な雰囲気……」

凛「この階は、一本道になってるの……?」

凛「……大きな、扉……いかにもって感じだね」

凛「……この先、幹部との戦いがあるかもしれない」

凛(あの時の時子って奴や、未央を倒したヘレンって奴……)

凛「……誰が来ても、倒してみせる……」

凛「シンデレラ団、もう絶対に許さない……!!」

凛「……行くよ!!」

942: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:36:39.08 ID:V7PEgNGi0
真奈美「ここは……何やら倉庫のようだが……」

真奈美「このダンボールは……」

真奈美「!?」

真奈美「ま、まさか……!」

バッ

真奈美「何……てことだ……」

真奈美「何故ここと奴らのアジトが繋がっている!?」

真奈美「ここは……この場所は!」

943: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:37:50.14 ID:V7PEgNGi0
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

凛「!」

ヘレン「……あら」

??「あれがあなたの誘い込んだ娘ですかぁ……ヘレンさん?」

ヘレン「いいえ、違うわ……どういうことかしら」

??「しかし……おやおやぁ……見た顔ですねぇ……」

ヘレン「貴女の知り合いなのかしら、まゆ」

まゆ「ええ……少し……ね」

凛「!?」

944: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:39:56.45 ID:V7PEgNGi0
凛(あいつは……あの時パーティーにいた!?)


晶葉『知り合いではないがな。まゆといったかな。資産家の娘だそうだ』

P『色々良くない噂を聞く奴も来るんだよ。シンデレラ団に出資してるなんて噂のある奴もいるくらいだ』


凛「……そういう事」

時子「あら……誰かと思えば……あの時の雑魚じゃない」ザッ

凛(……! 幹部・時子……!)

凛(時子とヘレン、2人の幹部……!)

凛(ってことは、あのまゆってのも、幹部……?)

945: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:41:14.31 ID:V7PEgNGi0
まゆ「久しぶり、ですねぇ……凛ちゃん」

まゆ「ご想像通り……まゆはこのシンデレラ団の幹部の1人なんですよ♪」

凛「……っ」

まゆ「そんな眼で睨まないでくださいよ……うふふ」

???「招かれざる客……というわけですか」カッ

ヘレン「あら、ボス……」

凛「!!」

946: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:42:59.03 ID:V7PEgNGi0
凛(ボス!? シンデレラ団のボスも……ここに!?)

凛(一体……)

ザッ

???「……おや?」

凛「……な」

947: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:45:17.69 ID:V7PEgNGi0
真奈美「ありえない……!」

真奈美「ここは……フレンドリィショップだぞ!」

真奈美「フレンドリィショップの倉庫が、シンデレラ団のアジトと繋がっているなど……!」



凛「……何で」

???「あなたは……ふふ。名乗る必要はないかもですが……一応名乗っておきましょう」

凛「何でアンタがっっ!!」

???「いつもフレンドリィショップをご利用いただき、ありがとうございます♪」

948: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/05(木) 00:46:07.56 ID:V7PEgNGi0





ちひろ「私がシンデレラ団を束ねるボス…………ちひろです」




次回 凛「めざせ」 卯月・未央「ポケモンマスター!」