1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/13(火) 23:05:43 6Okxme/s
ミカエレ「エレアル」

エレアル「なんだ?」

ミカエレ「私は……どうしてエレアニと仲が悪いって思われている?」

エレアル「似てるのにな。リヴァエレ兵長はどう思いますか?」

リヴァエレ「目立ちすぎるんじゃねえか」

アルアニ「ふむ、と言うと?」

リヴァエレ「目立つと反発される。俺も似たようなものを感じてる」

アルアニ「なるほど……いろいろあるんですね」




アルアニ「ぷぷっ……すみません……兵長」

リヴァエレ「あ?なんだ?」

アルアニ「エレンの恰好でその鋭い目線、腹筋に悪いです……っ」

リヴァエレ「お前もだ。あの女の見た目でそんな明るく喋るなよ」


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4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/13(火) 23:14:45 6Okxme/s
ミカエレ「私は確かにあまり他の人とは喋らない。でも、仲が悪いつもりは」

エレアル「ミカエレってそう言うとこあるよな」

ミカエレ「この性格。どうすればいいと思う」

エレアル「ま、オレとは喋ってるからいいんじゃないか」

アルアニ「そういうことじゃないと思うよ……ミカエレは、はっきり言うと、友達がほしい。そうかな?」

ミカエレ「……うん」

アルアニ「大丈夫だよ。元から目立ってるから、うまく話せれば仲良くなれる」

アルクリ「そうそう。僕みたいに目立たない人は大変なんだよ?まず目立てるようにしなきゃいけないから」

ユミクリ「仲良くやってく必要ってあるか?一人でも別に飯は食えるだろ」

アルクリ「ユミクリはまたそういうことを言う」

ユミクリ「私は私の世界で生きてくよ」

アルクリ「そんなんだから、前ライクリと喧嘩したんじゃないか」




6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/13(火) 23:23:48 6Okxme/s
ライクリ「人気者は言うことが違うな。俺は日陰者だ」

ライベル「俺そっくりのお前が日陰者なわけないだろ。しかも見た目は天使だ。
     俺みたいな図体のでかいのとは違う」

ライクリ「お前は確かに定番だ……でも、正直ギャグ役だろ?
     俺はどうも、見た目以上に性格が悪いらしくてな」

ライベル「……地味にこっちにもダメージ来るぜ」

ユミクリ「どっちも精神弱いからな!ガハハ!」

アルアニ「ユミクリ、君も見た目天使を崩さないでくれないか」

アルクリ「そうだよ、みんなもっと穏やかになろうよ!そんなに綺麗なのに」

エレアル「お前ナルシストだな」

アルクリ「え?」

エレアル「いや、何でもねえ」



9 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/13(火) 23:36:30 6Okxme/s
エレアル「しかしお前ら、本当そっくりだよな」

ライクリ「性格はまるで違うけどな」

ユミクリ「声かける時、マジで面倒なんだよ」

アルクリ「ほくろ一つの違いもないからね……」

ミカエレ「私にも、その苦労、わかる」

エレアル「ああ、お前もか」

ミカエレ「よりにもよって、兵長と間違えられる」

リヴァエレ「あ?ああ。お前に間違えられるのは俺も納得いかねえな」

ミカエレ「ジャンエレもいる」


10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/13(火) 23:45:31 6Okxme/s
エレアル「大変だな。まあ、オレも少しは分かる……」

アルアニ「名前呼ばれても、たまに分かんない時があるんだっけ」

エレアル「そうだな。エレアニとな……」

アルアニ「ええと、エレクリとエレサシャもいるよね」

エレアル「実はもっといるみたいなんだけどな」

アルアニ「みんなそこそこ仲いいよね。たまに枕投げ合ってるけど」

エレアル「ああ。性格が似てるせいだろな」

ミカエレ「羨ましい」

エレアル「……?仲間に入るか?」

ミカエレ「そうしたい……でも、少し怖い」

エレアル「お前は有名人だから大丈夫だって!」

ミカエレ「あ、あの、むしろ……目立つから」



12 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/13(火) 23:54:12 6Okxme/s
ユミクリ「有名人って言うけどな、大体誰のことだ?」

リヴァエレ「まずは俺だ」

アルアニ「兵長ですからね。あと、ミカエレも」

ミカエレ「そ、そう」

アルアニ「君もそうだよ。ついでに、ライベルも」

ユミクリ「私も?へえ」

ライベル「俺はなあ。正直いい役回りじゃねえが」

アルアニ「そういう役も大切だよ!大丈夫!」
アルクリ「そういう役も大切だよ!大丈夫!……あっ」

エレアル「息合ってるな」

アルクリ「あはは……結構一緒にいるから……」



15 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/13(火) 23:58:17 6Okxme/s
ミカエレ「それで……あの」

ライベル「おう」

ユミクリ「ああ」

ミカエレ「どうか……私が、みんなと仲良くなれる方法」



エレアル「……」

エレアル「やっぱ、オレ達の所に来いよ」


16 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 00:00:59 uEZv2hPI
~翌日~

エレアル「よう」

エレアニ「待ってたぜ」

エレクリ「久々だな」

エレサシャ「芋食うか?」



ミカエレ「……あ、あの……よろしく」


17 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 00:10:04 uEZv2hPI
ミカエレ「みんな、どうして、仲が良い」

エレアニ「遊んでるからじゃねえか」

ミカエレ「遊び」

エレクリ「一緒に夢を話し合ったり、エレアニが書いた小説を見たり」

エレサシャ「エレアルはギャグが得意。ライベルの可愛いバージョン」

エレアル「おいおい、ライベルだって面白いだろ」

ミカエレ「へえ……エレアニは、小説が好きなんだ」

エレアニ「いや、そんなでもねえけどさ」

エレアニ「……読む?」

ミカエレ「うん。どんなの?」

エレアニ「恋愛もの。あんま自信ないけどな」

ミカエレ「ううん、大丈夫」



19 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 00:22:03 uEZv2hPI

ミカエレ(男Aは女Bが好きで、女Bも男Aが好き……でも、男Aのことを好きな女がもう一人、C)


ミカエレ(どうして胸が締め付けられる?どうしてもやもやする?)


エレアニ「ど、どうだ?面白いか」

ミカエレ「うん……とても」

エレアニ「やった!」

ミカエレ「あ、の」

エレアニ「なんだ?」

ミカエレ「……この小説の続き、書きたい」

エレアニ「マジで?こんな物の続きでいいのかよ」

ミカエレ「いいえ、とても素晴らしいから……私なんかが続きを書いていいか、わからない」

エレアニ「書こうぜ!読ませてくれ」


20 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 00:28:17 uEZv2hPI
――――――

ミカエレ(とは言ったものの)

ミカエレ(話の展開が一つしか思い浮かばない)

ミカエレ(C子を幸せにしたい。この子はA男の幼馴染、報われてほしい)

ミカエレ(……駄目。A男はB子と結ばれる、これがエレアニの描いた結末)

ミカエレ(それを他人が汚すことはできない……でも)

ミカエレ(私が書けるのはこれだけ)




ミカエレ(書いてしまった)

ミカエレ(続きとは言えない。そう言うのはやめよう)


21 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 00:33:05 uEZv2hPI
~翌日~

ミカエレ「これ」

エレアニ「おお……早えな!」

エレアニ「いただきます、と」




ミカエレ「ど、どう、だろうか」

エレアニ「ああ、すごく良いぜ。C子の想いが溢れてる」

エレアニ「ただ、な」

ミカエレ「……ただ?」

エレアニ「わりい……正直、すげえ……心が苦しい」


22 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 00:39:33 uEZv2hPI
ミカエレ「ごめんなさい!ほんとうに、こんなのかいてしまって」

エレアニ「いいんだよ。書いてくれたのは嬉しいんだ。本当にな」

エレアニ「ミカエレは何も悪くないんだ。オレがB子に入れ込みすぎた」

ミカエレ「……」

エレアニ「オレはB子がタイプで、わかるか、後ろ暗い境遇とか持ってるだろ、そういうのが好きでさ」

ミカエレ「ごめん、なさい」

エレアニ「謝るなって!だけどな、お前のを読んでると……C子の真剣な気持ちも伝わってきて」

エレアニ「迷っちまうよ。オレが自分で作ったキャラなのに」

ミカエレ「……一人を選ばないと」

エレアニ「そうだな」

エレアニ「つらいな」




24 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 00:43:26 uEZv2hPI
エレクリ「難しいよな。選ぶのって」



ミカエレ「……」

エレアニ「おお。来てたんだな」

エレクリ「よう」

エレアル「おう」

エレアニ「お前らもか」


25 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:07:16 uEZv2hPI
エレサシャ「どうしたんだ?」

エレアニ「いや――



――ってことでな」

エレクリ「じゃあ両方でいいんじゃね?」

ミカエレ「……」

エレアニ「……いや……でもよ」

エレクリ「じょ、冗談だ! ……オレにも、読ませてくれ」




エレクリ「ああ、うーん」

エレクリ「どっちもいいな。決めらんねえ」

エレサシャ「B子とC子、仲良くできればいいんだけどな」

エレアル「難しいな。C子は、A男抜きにしてB子を嫌ってるんだろ?」

エレクリ「あんなことやっちまってるからな」


26 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:12:16 uEZv2hPI
エレアル「両方とも続き読みてえ」

エレクリ「オレは……書きたくなった」

エレサシャ「オレも。エレアルもどうだ?」

エレアル「いや、オレはそういう才能ないからな」



エレクリ「……コンテスト、やろうぜ」

エレアニ「コンテスト?」

ミカエレ「そ、それは」

エレクリ「ああいや、まあ、みんなで見せ合おうぜ」

エレアニ「面白そうだな。ミカエレはどうだ?」

ミカエレ「……うん。やる」


27 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:16:58 uEZv2hPI
~数日後~

エレアニ「おいミカエレ、大丈夫か」

ミカエレ「うん……」

エレアニ「目に隈できてるぞ」

ミカエレ「書くのに夢中になりすぎて」

エレアニ「早く寝ろよ?訓練あるんだから」

ミカエレ「うん」

エレアニ「ミカエレは強いけどよ、それでも無茶はすんな。大事な体だ」

ミカエレ(エレアニ、私を家族みたいに気遣ってくれる。A男に似ている)




エレクリ「……ってことで、発表か?」

エレアニ「ああ」


28 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:22:48 uEZv2hPI
エレアニ「どうする?回し読みするか?」

エレアル「いや、それぞれのを一斉に読んでいくってのもありだろ」

エレクリ「読んだ後に感想言ってな」

エレアニ「それもそうだな」




エレアニ「……ど、どうだ」

エレアル「いいな。恋と罪との裏表って感じか」

エレクリ「A男はB子に思うところあるんだけど、それでもB子を許してくってのがすげえ」

ミカエレ「B子を許して最後まで救おうとするA男は、とても尊敬に値する」


32 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:29:49 uEZv2hPI
ミカエレ「私のは、どうだろう」




エレアル「ああ、本当にC子は魂こもってるな」

エレアニ「B子を救おうとするA男のたくましさを見て、C子はさらにA男を好きになるのか。強いな」

エレサシャ「一途だよなあ」


33 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:33:35 uEZv2hPI
エレクリ「じゃあ、オレの」

エレクリ「前の二人には及ばねえけど」





エレアル「ははははは!ははっ、は」

エレアニ「すげえなこれ、はは……三人一緒に幸せに暮らしました、って!」

エレクリ「適当で悪かったな」

エレアニ「いやすまねえ、でもこれはこれで面白いぞ」

ミカエレ「うふ、あはっ……現実的じゃないけど、たまに読むと疲れが取れそう」

ミカサシャ「これくらい平和だといいよな」


34 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:37:05 uEZv2hPI
エレサシャ「オレはどうだ」





エレアル「ああ、いいな」

エレアニ「三人、恋するまでは行かなかったが」

エレクリ「友達として……仲良く」

ミカエレ「エレサシャは、平和が好き?」

エレサシャ「ああ」

エレアニ「オレもだ」

ミカエレ「私も」


35 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 01:40:11 uEZv2hPI
ユミクリ(へえ、小説の見せ合いっこ……ね)


――――――



ユミクリ「おい、お前らよ」

アルクリ「ん?」

ライクリ「どうした」

ユミクリ「小説でも書いてみないか」

ライクリ「……何だと?」




41 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 11:12:35 uEZv2hPI
アルクリ「小説?ユミクリ、一体何があったんだい」

ライクリ「お前が小説だなんて、頭に毒でも回ったか?」

ユミクリ「まあいいだろ。やってるやつがいてさ、凄く楽しそうだったからな」




アルクリ「何か統一するの?テーマとか?」

ユミクリ「……先に登場人物決めるか」

ライクリ「どうせお前は女子しか出さないんだろ」

ユミクリ「まあ私はな。そういう趣味だから。ってことで、男子はお前らに任せた」


42 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 22:24:59 uEZv2hPI
……

・ナンシー:金髪碧眼の優良物件、だけど優柔不断な天使
・ユカノ:女、同性愛者、口が悪い
・エーリアス:男だけど女と間違えられる
・ガンドー:ガチムチ


アルクリ「これでいいのかな?」

ユミクリ「いいぞ」

ライクリ「大体予想通りだな」


※私はヘッズとは無関係であり、名前は偶然こうなっただけです。キエーッ!


43 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 22:44:36 uEZv2hPI
アルクリ「……で、なぜか交替で書いていくことになったよ」

アルクリ「最初は僕か」


エーリアスは毎朝早く起きる。学校のある昼に頭が冴えているようにするためだ。
彼は自分の頭に誇りを持っていた。頭にだけは。
体力はからっきしだったし、大した筋肉もなく、精悍な顔つきではない。
そんな男らしさのかけらもない自身を、エーリアスは恨めしく思っていた。
実は男らしくないことで密かに人気が出ているが、彼には知る由もない。

エーリアスは普段通り窓を開け朝日を浴びた。
調理場に行こうと思ったが、しかしふと彼は道を見下ろした。
少女の髪が陽光の輝きを散らす。何の変哲もない風景だった。
彼女がエーリアスを変えることになるとは、この時の彼にはちっとも予想がつかなかった。


アルクリ「よし」

アルクリ(僕のキャラ主役にしちゃっていいよね。最初に書けって言ったの二人だし)


44 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 22:57:04 uEZv2hPI
……

ユミクリ「へえ。この『彼女』っていうのがナンシーだよな」

ユミクリ「エーリアスめ、役得しやがって……もっと面白くしてやろう」


「遅かったな」
「ごめんね!」
まだ人気(ひとけ)のまばらな路地に、二人の少女が集まっている。
詫びている方は、どうやら先程の彼女のようだ。
「ナンシー様が遅れるなんて、どんな災いがあったんだ?巨人でも襲ってきたか」
意地の悪い方が細い目を歪ませると、真下にあるそばかすも動く。
ナンシーと呼ばれた少女は、絹の髪と陶器人形の瞳を持ち、周りからの評判も高かった。
「じゃあ、行くか」
二人は学校の同級生であった。


ユミクリ「あの男女を主役にはさせねえ」



46 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 23:17:34 uEZv2hPI
ライクリ「ナンシー様か。こういう女と結婚したいもんだ」

ライクリ(結婚させよ。俺のキャラに)

ライクリ(だがまだだ。他の二人がどう動くか、よく見計らわないとな)

「おはよう!」
声がした瞬間、教室の男たちが一斉に振り向く。
入る時、ナンシーはいつも丁寧に挨拶をする。
そういう点も含めて彼女は人気があるのだ。
「何見てんだよ」
男たちの一人が、ナンシーの相棒――名をユカノと言う――に目を付けられた。
「悪かったな」
しかし彼は動じることなく、ユカノには全く無関心な風に口をきく。
彼はガンドー。
同じ学級になった時からナンシーに一目惚れした、冴えないひとりの学生である。


ライクリ(とりあえず、ここは控えめに出ておくのが得策だろうな)




48 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 23:25:11 uEZv2hPI
アルクリ「あれっ!エーリアスどっか行っちゃった」

アルクリ「仕方ないな、同級生ってことにして……いや、そしたらエーリアス登校するの遅すぎだし……
      『エーリアスは時計を見た途端、急いで走り出した』!」

――

ユミクリ「ほう。二人ともなかなかやるな」

ユミクリ「なら、ナンシー様とユカノがどれくらい長い付き合いか書いてやる」

――

ライクリ「これは厳しい戦いだ……エーリアスもユカノもキャラが立ってるじゃねえか」

ライクリ「だが俺は戦士だ。ガンドーは……体育会系の愚直なキャラにしてやる」


49 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 23:41:37 uEZv2hPI
――――

ユミクリ「ナンシー様は天使だったな」

アルクリ「天使すぎて」

ライクリ「全員と付き合うことになっちまったけどな……」

ユミクリ「♪天使のような悪魔の」

アルクリ「それ以上はだめ!」




ユミクリ「まあ、アレな結果になったが……小説書くのって楽しいな」

ライクリ「ああ。頭使うのがこんなに面白いとはな」

アルクリ「……今度はさ、みんなで別々に書いて、読みあおうよ」

ライクリ「いいな」

ユミクリ「賛成だ」


50 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 23:46:16 uEZv2hPI
アルアニ「ねえ、エレアニ」

エレアニ「おう」

アルアニ「小説書いてるって聞いたんだけど」

アルアニ「……僕も、いいの思いついたんだ」


――


リヴァエレ「おいミカエレ。お前ら、楽しいことやってるって聞いたが」

ミカエレ「はい?」

リヴァエレ「物書きってやつだよ」

ミカエレ「兵長も興味を?」

リヴァエレ「日記よりは面白そうだからな」

ジャンエレ「ようミカエレ!……あっ、こんにちはリヴァエレ兵長」

リヴァエレ「お前もやるか?」

ジャンエレ「え?は、はい!やらせていただきます……?」


51 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 23:53:13 uEZv2hPI

――そうして、僕たちの間に小説というものが広がっていった。

最初はみんな恋愛物を書いていて、それは男女だけでなく、

兵長やライベルが書く男同士であったり、ユミクリの書く女同士であったりもした。

そのうち、様々な恋愛模様を描いた小説が集まり、

それらは活発に交換され、読み比べられ、次々に保管されていった。

ライベルやエレアルが書いたお笑い物が人気を博すと、探検物や入れ替わり物など、

分野も多岐にわたるようになっていった。


(アルアニの手記より)


52 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/14(水) 23:58:46 uEZv2hPI
――――

エレアニ「なあ、今更だけどさ」

ミカエレ「うん」

エレアニ「オレの書いてるやつ、面白いか?」

ミカエレ「面白い」

エレアニ「本当か?」

ミカエレ「すごく」




エレアニ「一緒に書こうぜ」

ミカエレ「え、でも」

エレアニ「A男とB子、そしてC子で」


53 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/15(木) 00:01:37 fsXv8Mvc
ミカエレ「それは、とても嬉しい……だけど、怖い」

ミカエレ「結末を、決めるのが」

エレアニ「だよな。でも」

エレアニ「お前となら、話し合って、いい結末を決められると思う」

ミカエレ「……そう」

エレアニ「だから、な」

ミカエレ「うん」

ミカエレ「ありがとう」



ミカエレ(考えの違うところはあるけれど、エレアニの小説に対する真剣さ、とても)

エレアニ(喧嘩するかもしれねえけど、こいつとなら……やっていける)


54 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/15(木) 00:06:06 fsXv8Mvc
――――

コニサシャ「しんやしょうせつけいじばん?」

アルアニ「そう、深夜小説掲示板」

アルクリ「兵長が小説をすごく気に入って、みんなで見せ合えるところを作ったんだ」

エレアル「なんで深夜なんだ?」

アルクリ「……ほら、本業は兵士だから。小説は、深夜のお楽しみってことで」

コニサシャ「わかんねえけど、俺も書いていいのか?」

アルアニ「うん!君の書く二人の和やかな雰囲気、とてもいいと思う!」

コニサシャ「でも俺、字の間違いを言われるのがなあ」

アルアニ「そこは僕が直すよ!」

アルクリ「僕も!」


55 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/15(木) 00:12:16 fsXv8Mvc
ライベル「ほう、掲示板か。これは面白そうだ」

エレアル「オレも頑張らねえとな!」

ライベル「お前と俺、どっちが笑い取れるか勝負するか」

エレアル「はは!負けてやるかよ!」




エレアル「なあ。ミカエレ」

ミカエレ「ん?」

エレアル「たまにはオレも、笑いじゃない物書こうかと思うんだ」

ミカエレ「良いと思う。読んでみたい」


56 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/15(木) 00:16:01 fsXv8Mvc
エレアル「男二人女一人、幼馴染三人組の成長記」

ミカエレ「……素晴らしい」

エレアル「なんてな」

ミカエレ「なんて、では済ませない。読ませてもらう」

エレアル「はは」

ミカエレ「もし良ければ、私も参加したい」

エレアル「いいぜ!」




――そうして、深夜小説掲示板は日に日に盛り上がり、

戦に疲れた兵士たちの心を癒す糧となるのだった。



好きな人が好きなものを書き、好きな人が好きなものを読む。

それは素晴らしいことじゃないだろうか!

(アルアニの手記より)



60 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/15(木) 00:29:22 fsXv8Mvc
 

(小ネタ1)

アルクリ「ナンシーマジ天使」

ライクリ「天使」

ユミクリ「天使」

アルクリ「でもさ、今気づいたんだけど」

ライクリ「ああ」

アルクリ「ナンシーって僕たちに似てない?」

ユミクリ「……金髪、青い目、小柄……」

ライクリ「……ああ」

アルクリ「ナルシストじゃない?」

ユミクリ「……」


61 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/15(木) 00:34:21 fsXv8Mvc
アルクリ「そもそも……ナンシーの造形って、どうやって決まったんだっけ」

ライクリ「話し合いだ」

ユミクリ「全会一致だ」

アルクリ「そうだよね……理想の恋愛対象みたいなこと話し合って、みんな賛成したんだよね」

ユミクリ「……ナルシストだな」

アルクリ「いや、でも。
     小説の登場人物って、大なり小なり書き手を反映してるものだから」

ライクリ「だが……あまりにも我が強すぎると、感情移入してもらえないぞ」

ユミクリ「私らの書いたやつは、お笑いみたいなオチだからそれはそれで良いだろうが」

アルクリ「気を付けなきゃね」

ユミクリ「冷静さは大切だな」


(終)


62 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/08/15(木) 00:44:09 fsXv8Mvc
(小ネタ2)

(おい、ミカエレ!)

ミカエレ「あなたは……?」

(何言ってんだよミカエレ!オレはエレミカだ!)

ミカエレ「エレミカ」

エレミカ「お前とオレは家族だろ!ずっと昔から」

ミカエレ「そう、家族……とても良い響き」

エレミカ「いいこと教えてやる。
     実は、A男は本心ではC子のこと気になってるんだよ」

ミカエレ「そう……それなら……とても幸せ……」



ミカエレ「えれみか……えれみかは、かぞく」

ユミクリ(寝言やめろよ……エレミカって誰だよ)

(終)