2: 1 2014/05/11(日) 07:31:03.84 ID:BkitVJHAO
――ここは、とある場所のとある鎮守府。

大鳳「ここが、次の鎮守府……今度こそ、演習ぐらいはさせてもらいたいのだけれど……」

この大鳳、他の鎮守府で建造されたものの、あまりにも提督が資源を使いすぎて備蓄が底を突き、運用不可と判断されて出撃する機会すら与えられぬまま他所へ放り出されたのだ。

その後も運2は伊達ではないのか、行く先々で不幸が続く。

到着して早々、某艦娘の第三砲塔が爆発して受け入れ拒否。

某艦娘姉妹が入渠ドックを占領しており、今はそれどころではないと受け入れ拒否。

某艦娘が轟沈した妹の名前を壁に向かって呼び続けており、提督がそのことに責任を感じてノイローゼになってしまい受け入れ拒否。

これは、そんな彼女が最後に行き着いた鎮守府での話。

引用元: ・【艦これ】大鳳「一度入ったら抜け出せない鎮守府?」 



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3: 1 2014/05/11(日) 07:31:52.87 ID:BkitVJHAO
大鳳「あの! すいません!」

無人の玄関ロビーに、彼女の声が響く。返事はない。

今日この時間に来ることは事前に伝わっているはずなので、迎えが無いどころか誰も居ないというのは、早くも雲行きが怪しいのではないかと不安が募る。

?「――――アレ? うちの鎮守府に何か用?」

後ろからかかった声に、大鳳は振り返る。そこに居たのは、上下ジャージ姿の女性。手にはコンビニの袋を提げている。

大鳳「えっと、ここの鎮守府の方ですか?」

北上「そうだよ、私は軽巡北上、よろしくー」

大鳳「あの、今日からここにお世話になる大鳳といいます、どうかよろしくお願いします」

今まで何ヵ所もたらい回しにされてきたことがそうさせたのか、大鳳の物腰は異常な程に低い。丁寧に頭まで下げる彼女を見て、北上は溜め息を吐く。

北上「そういう堅苦しいの、私嫌いなんだよねー他の子にもしない方がいいよ?」

大鳳「そ、そうなんですか? ところで、提督にお会いしたいのですが執務室はどちらにあるのでしょうか」

北上「私は大井っち待たせてるから、案内役呼んであげるよ」

4: 1 2014/05/11(日) 07:36:47.50 ID:BkitVJHAO
玄関ロビーへと足を踏み入れ、北上は受付の様な場所にあるベルを2回鳴らす。すると、大鳳の目に信じられないような光景が飛び込んでくる。

?「はわわ、新しい方が来られたみたいなのです」

?「ご主人様のところへご案内しないといけませんね」

?「提督さんの部屋まで案内するっぽい!」

大鳳「っ!? 貴女達、今どこから……」

壁から一人、床から二人、駆逐艦らしき艦娘が姿を見せた。それを確認すると、北上はその場を去ろうとする。

北上「じゃあ私は行くよー……ん? 何なのさ、コレはアンタ達に買ってきたんじゃ――あぁもうウザいって、このチョコやるからさっさと案内してきな」

コンビニの袋をジッと見つめていた三人に、板チョコが手渡される。それで満足したのか、今度は大鳳を三人で取り囲む。

電「こっちなのです」

漣「ちょうど今日は駆逐艦かくれんぼ大会の日なので、あまり皆さん部屋から外へ出て来ないんですよ」

夕立「夕立達は秘密の場所に隠れてたっぽい、でも案内役の方が大事だから出てきたっぽい!」

大鳳(かくれんぼ大会? 秘密の場所? どういうこと!?)

混乱する大鳳の手を引き、背中を押し、駆逐艦娘達は提督執務室を目指し始めた。

5: 1 2014/05/11(日) 07:40:26.85 ID:BkitVJHAO
廊下を右に曲がり、左に曲がり、道なりに四人は進んでいく。すると前から、誰かを小脇に抱えた、巫女服のようなモノを着ている長身で眼鏡の女性が現れる。

?「あら?貴女達はまだ見付けていないはずだけれど……あぁ、新しく配属された艦娘を案内しているのですね」

?「その役目は不知火が仰せつかっていました。ですが時間はヒトヨンマルマルのはずです」

大鳳「いえ、ヒトフタマルマルですよ。ここにちゃんと書いてあります」

自分が間違えたなどと誤解されては困ると、大鳳はすぐにその場にいる全員に見えるように書類を広げる。そこには確かに、ヒトフタマルマルと書かれていた。

不知火「不知火に、何か落ち度でも?」

霧島「睨んでどうするのですか……」

電「不知火は今日のかくれんぼ大会を楽しみにしていたのです。だからきっとそれで時間を間違えちゃったのです」

漣「開始早々いきなり見付かったみたいだけどね」

不知火「……しらぬいに……なにか……おちど……」

出迎えの時間を間違えた挙げ句、楽しみにしていたかくれんぼ大会では真っ先に見付かり、不知火は徐々に涙目になって落ち込んでいく。

霧島「今からでも案内すればいいではありませんか、かくれんぼ大会はまた来月頑張ればいいのですし」

夕立「不知火も一緒に案内するっぽい!」

霧島は抱えていた不知火を下ろし、頭を撫でる。夕立も励まそうとしているのか、手を引っ張って一緒に行こうと誘う。

不知火「そういうことなら早く行きましょう。執務室はこちらです」

大鳳(立ち直るの早いわねあの子……)

先程まで涙目だったのが嘘のように、不知火は廊下をスタスタと先導するように歩いていく。鬼役をしている霧島に一礼して、三人の駆逐艦娘と共に大鳳もその後を追った。

6: 1 2014/05/11(日) 07:48:42.38 ID:BkitVJHAO
不知火「ここが司令官の執務室です」

電「司令官、大鳳さんをお連れしたのです!」

?「どうぞ、入ってもらって構わないわ」

大鳳(女性の声? ここの鎮守府の提督は男性のはずなのだけれど……)

漣「じゃあ私達はここまでね」

夕立「今度は一緒に遊んでほしいっぽい!」

大鳳「えぇ、ありがとう。これからよろしく頼むわね」

若干の疑問はあるものの、大鳳はここまで案内してくれた四人に手を振り、走って戻っていくのを見送る。

改めて執務室の扉を見つめると緊張したのか、ドアノブを握る手にはうっすらと汗がにじんでいる。しかし、待たせるわけにはいかないので平常心平常心と心で唱えながら彼女はその扉を開いた。

大鳳「失礼します! 本日付けでこの鎮守府に着任しました大鳳です。提督、この度は――?」

挨拶の途中で、ある重要な事実に気付く。執務机に座っているのは提督ではなく、艦娘だ。

?「ここではそのような挨拶は不要よ、楽にして構わないわ」

大鳳「あ、ありがとうございます……あの、一つよろしいですか?」 

加賀「来て早々何か相談? いいけれど」 

大鳳「いえ、相談ではなくて、その……何故艦娘である貴女が提督を?」

加賀「勘違いしているようだけれど、私は提督ではないわ。一航戦、加賀。貴女と同じこの鎮守府に配属されている同僚よ」

それならば、何故に執務室の執務机で書類仕事を一人でしているのか、という疑問が沸き上がる。それを見透かすように、加賀は大鳳にこちらへ来いと手招きする。

加賀「彼が私達の、提督です」

大鳳「・・・・・・」

恐る恐る近付いて彼女が目にしたものは、加賀の膝枕で寝ている二十代前半位の若い提督の姿だった。

7: 1 2014/05/11(日) 07:50:16.44 ID:BkitVJHAO
大鳳(やけに椅子が横に広いと思ったら、寝るため? そもそも、何故提督が加賀の膝枕で寝ているの? どうして私を受け入れてくれる鎮守府は何処もみんな変なの!?)

とうとう許容量をオーバーしたのか、頭を抱えて床に座り込む。それを当然の反応と捉えているのか、加賀は特に咎めることもなく、話を続ける。

加賀「大鳳、貴女にはこの鎮守府のルールを覚えてもらう為にも、早速働いてもらいます」

大鳳「っ!? 出撃させて頂けるのですか!?」

予想だにしていなかった不意打ちに、大鳳の目に光が宿る。建造されて既に一月、ようやく出撃出来る高揚感に、今までに見聞きしたおかしなことなどどうでも良くなっていた。

加賀「明朝マルキュウマルマル。旗艦、軽巡洋艦神通。他、駆逐艦睦月、如月、弥生、卯月と共に――」

旗艦ではなく、艦隊編成は近海の警備程度の戦力。それでも構わないと、姿勢を正して最初の出撃命令に心を躍らせる。

加賀「北方鼠輸送作戦に参加して下さい」

大鳳「はい! この大鳳にお任せ…………はい?」




初任務、北方鼠輸送作戦に参加。艦隊帰投時に赤疲労であったのは、そのショックの大きさを物語っている。だが皮肉なことに、遠征自体は大成功を収めるのだった。

13: 1 2014/05/11(日) 08:47:48.73 ID:BkitVJHAO
――――大鳳着任から一週間後。

大鳳(何なのこの鎮守府、正規空母である私を遠征に丸々一週間出しっぱなしだなんて……)

確かに大鳳が同行していれば、不意に深海棲艦に見付かっても迎撃出来るだけの戦力になる。しかし、真の目的である資源確保には、正規空母ははっきり言って燃費が悪すぎるのだ。

更におかしいことと言えば、結局のところこの一週間、まともに艦隊が出撃した形跡が全く見られない。警備任務などで近海へ出向くことはあっても、敵地への出撃は一切していないのだ。

瑞鳳「お疲れ様、この鎮守府にはもう慣れた?」

大鳳「正直、馴染む自信が無いわ……」

一緒に遠征に出向いていた瑞鳳の問いかけに、大鳳は苦笑で返す。ここに来てから何かと話す機会が多かったのもあり、この二人の仲は(一部分が似ていることもあって)比較的良好だ。

瑞鳳「そのうちに慣れるわよ、ここは『入ったら抜け出せない鎮守府』って呼ばれてるから」

大鳳「え? それってどういう――」

瑞鳳「じゃあ私は艦載機の整備があるから、またね。今度暇な時にでも九九式艦爆の足について話そ」

大鳳「あっ、ちょっと待っ――行ってしまったわね……」

呼び止める間もなく、瑞鳳は走り去っていく。

どうしようもなく気になることを言い残されてしまった大鳳は、意を決して近くを通りかかった重巡洋艦に話しかけるのだった。

 

15: 1 2014/05/11(日) 09:08:41.64 ID:BkitVJHAO
古鷹「急にそれだけ言われたら、確かに気になりますよね。ちょうど今なら時間もあるので、良ければ理由を説明して回りましょうか?」

そんな心優しい受け答えをしてくれた古鷹の提案に首を縦に振り、大鳳は着任早々遠征続きでろくに見て回れなかった鎮守府内を、案内してもらうこととなった。

古鷹「何処か気になるところはありますか?」

大鳳「そうね、なら――」




唐突ですが、安価↓1~3でどこに行くか決めます

工廠とかの場所指定でも艦娘の名前でも可、書き込み無ければ適当に決めます

18: 1 2014/05/11(日) 10:01:43.65 ID:BkitVJHAO
募集は継続、懲罰房ネタ浮かんだので投下します

――――

古鷹「懲罰房、ですか?」

大鳳「えぇ、少し気になってしまって……ダメかしら?」

古鷹「んー、見て面白いものは無いと思いますけど、いいですよ」

もう少し渋るかと大鳳は考えたが、意外にすんなりと古鷹は目的地へと歩き始める。

大鳳(脱走しようとしたら酷い拷問を受ける、そういう理由だと思ったのだけど……違うのかしら?)

冷静に考えてみれば、駆逐艦娘達の表情はとても生き生きとしていて、そんな鎮守府には到底思えない。それならば、一体何故“抜け出せない”などと呼ばれているのか、幾ら考えても大鳳には明確な答えを見出だせなかった。

そうこうしている内に、懲罰房の入り口へと到着する。どうやら地下に存在しているらしく、重い鉄の扉を開いて階段を下りた先にあるようだ。

古鷹「どうぞ、足下に気を付けて下さいね」

大鳳「ありがとう」

古鷹は途中で貸出し許可を得て受け取った鍵で扉を開け、中へと入るよう大鳳に促す。言われた通り、気を付けなければまっ逆さまに落ちてしまいそうな階段が、そこにはあった。

慎重に階段を二人で下りていくと、何やら下から啜り泣くような悲鳴のような声がするのに大鳳は気付いた。

大鳳(やはりここでは艦娘が拷問されているの!?)

階段を下る足音の間隔が、自然に短くなる。二十段程下りたところで、ようやく目当ての懲罰房が彼女の目に飛び込んできた。

大鳳(一体どんな酷い仕打ちを――?)

そこに居たのは、二人の艦娘。格好は初日に出会った霧島と似ている。

?「早くここから出すネー! ちょっと提督を借りようとしたぐらいで懲罰房送りなんて加賀は横暴デース!」

?「ヒェー! もう二度とレシピ通りにしかカレーは作りませんからここから出してー!」

大鳳「」

古鷹「誰かが今入っていると聞いていましたが、また金剛さんと比叡さんでしたか……ここの懲罰房にお世話になるの、決まってあのお二人なんですよ?」

お見苦しいところを見せてお恥ずかしい、とでもいった感じで古鷹は苦笑いを浮かべる。どうやら、ここの鎮守府の懲罰房は反省部屋とイコールのようだ。

特に二人に話を聞くわけでもなく、大鳳はさっさと懲罰房を後にするのだった。




金剛「テートクゥー!」

比叡「ヒェー!」

21: 1 2014/05/11(日) 10:33:04.33 ID:BkitVJHAO
古鷹「では次の場所に――」

?「やっと見付けたわ、こんなところに居たのね。古鷹さん、加賀さんが探してたわよ? 何でも加古がどこかで昼寝してて艦隊演習の重巡が一人足りないとか……」

次の場所へと案内しようとする古鷹を、茶色い長髪の艦娘が呼び止める。どうもトラブルのようだ。

古鷹「またですか……すいません大井さん、お手を煩わせてしまって」

大井「いいのよ、この前はうちの姉二人を炬燵から引きずり出すのに協力してもらったし」

横で聞いていた大鳳も、二人が抱える共通の事情にすぐに気付く。

大鳳(手のかかる姉妹艦を持つと大変のようね……)

大井から連絡事項を確認している最中、はっと何かに気付いたように、古鷹が大鳳へと申し訳無さそうに頭を下げる。

古鷹「ごめんなさい、そういうことだから案内はここまでになっちゃいました」

大鳳「いえ、十分助かったわ。どうもありがとう」

古鷹「それじゃあ行ってきます」

任務であるのならば仕方がないと、古鷹を見送り、大鳳は自室へと戻ろうと踵を返した。その背に、引き留める声がかかる。

大井「今から明石さんのところへ行きますけど、良かったら案内ついでに一緒に行きますか?」

ここの鎮守府に居る艦娘は優しい人達ばかりだと感じながら、大鳳はその提案を受け入れるのだった。




大井(北上さんと提督に仕掛ける超小型盗聴器、もう出来てるかしら?)

24: 1 2014/05/11(日) 11:44:28.96 ID:BkitVJHAO
――――アイテム屋。

大井「明石さーん!」

明石「はいはーい、今行きまーす」

呼び掛けに応じて、色々な工具をそこかしこにぶら下げた艦娘が店の奥から出てくる。どうやら何かを作っていたようだ。

明石「あぁ大井さん、例のブツは出来てますよ。そちらは――大鳳さん、でしたよね? 何かご入り用ですか?」

提督だけでなく艦娘にも色々販売しているようで、明石は大鳳に接客を始める。

大鳳「いえ、私は……」

大井「彼女はここへ来たばかりだから、案内がてら連れて来たの」

明石「そういうことでしたら、この機会に覚えていって下さい。この鎮守府では何か欲しい家具や家電、電子機器、娯楽設備、その他諸々などがあればここで要請するシステムになってます。蟻装や装備関連は工廠で夕張が担当してますから、そちらにお願いしますね」

営業をするように、いや、文字通り営業として明石は色々と説明する。矢継ぎ早に言われて全ては把握しきれなかったが、気になった部分について大鳳は質問を返すことにした。

大鳳「あの、欲しいと言えばいいだけですか? それと、何でお支払いすればいいのでしょうか」

明石「言ってもらうだけで大丈夫ですよ、代金は遠征に出て開発資材を回収さえしてきてもらえれば特に要求しません。修理も無料で請け負います」

大井「うちは艦娘も多いから遠征も常時誰かが出ているし、開発資材に困ることはまずないわ」

明石と大井の言うことを総合すると、何を頼んでも無料だということになる。

大鳳「それだと割に合わないんじゃ……」

明石「心配してもらわなくても大丈夫ですよ。むしろ頼んで貰わないと、私も妖精さん達も暇で暇で――っと、店先で愚痴るのはいけませんね」

大井「それじゃあ明石さん、例のモノは確かに受け取りました。またよろしくお願いしますね――あっそうだ、北上さんと二人で寝られるようにダブルベッドを用意してもらえない?」

明石「お安いご用です。1~2週間もすれば出来ますので、古いのを処分するついでにお部屋に運んでおきます」

大鳳(暇ってどういうことかしら……やっぱりこの鎮守府、出撃は一切しないってことなの?)

新たな謎を残したまま、大鳳と大井はアイテム屋を後にするのだった。

29: 1 2014/05/11(日) 12:34:03.95 ID:BkitVJHAO
大井「私はこのまま部屋に戻るけど、貴女はどうするの?」

大鳳「私も部屋に戻ろうと思います」

大井「そう、じゃあまた遠征か演習でご一緒しましょ、それじゃ」

割り当てられた部屋の方向が違うので、大鳳は大井と別れ、一人部屋へと歩く。

誰かに会うこともなく、宿舎に到着して中へと入ろうとした矢先、真後ろで何かが落下してきた音がして振り返る。

?「張り込んでいた甲斐がありました! 今から密着取材させて下さい!」

大鳳「いや、あの――」

?「させてもらいます!」

大鳳「私は――」

?「します!」

大鳳「」

絶句。今まで大鳳が出会った艦娘達の中で、これ程までに会話を成立させる意思がない者はいなかった。

許可を求めているのかと思いきや、次の瞬間には勝手に決定事項にされている。はっきり言って、かなり迷惑なタイプだ。

青葉「申し遅れました。青葉です。ここの鎮守府で自作新聞を作ってます」

そう言って、青葉は言葉を失っている大鳳へと一枚の新聞を手渡す。第一印象が最悪だったこともあり、内容にもあまり期待せず読み進めていくと、自然にある言葉が口から漏れた。

大鳳「――コレ、面白いわ」

記事の内容は、ここで起こった日常の中にある出来事や小さなトラブル、珍事件など多岐に渡っていた。多少は過剰表現であったり、事実か怪しいものはあるものの、読む側に対しても取材された側に対してもきちんと配慮されており不快感は無く、素直に大鳳は感心する。

青葉「いやーそう言って頂けると恐縮です。それで、取材の方なんですが……」

褒められたことで多少落ち着いたのか、改めて青葉は取材の許可を求める。少し悩んだ後、この記事の内容ならば問題ないかと大鳳は取材を受け入れるのだった。




『私達の新たな仲間、大鳳さん。なんと彼女はここに来るまでに四つの鎮守府を渡り歩いていた!? 何が彼女の身に起こったのか、青葉、聞いちゃいました!』

この新聞のお陰で、大鳳が一部の艦娘達とかなり親密になるのだが、それはまた別のお話。

32: 1 2014/05/11(日) 14:06:28.96 ID:BkitVJHAO
――――大鳳が着任して三週間後、その時は訪れた。




『全艦娘に通達、提督がお目覚めになりました。繰り返します、提督がお目覚めになりました。直ちに集まってください』




大鳳(え? え!? 何なのこの意味不明な緊急召集!)

提督が起きたから集まれ、確かに意味不明だ。というか、最初に執務室で見かけてから今までずっと寝ていたのかと問いたくなる。

瑞鳳「大鳳、一緒に行くからついてきて」

RJ「うちも一緒に行くで」

大鳳「え、えぇ、分かったわ」

部屋に迎えに来た仲良し二人に連れられ、他の艦娘達も足早に目指している集合場所へと向かう。

この鎮守府にいる艦娘全員が一堂に会する場所、そこは――。

大鳳「体育館……?」

何故にこんなものが鎮守府にあるんだと言いたくなるほど、立派な体育館が指定された集合場所だ。確かにここなら、百人程居るであろう艦娘を一ヶ所に集めても余裕がある。

何時も緩い雰囲気に包まれていた艦娘達も、今は黙って整列し、前方にある壇上を見つめていた。

加賀「今月も第四週となりました。分かっているとは思いますが、私達の存在意義は深海棲艦から人類の平和を守ること。そして何より、提督の恩義に報いることです」

壇上に居るのは二人、秘書艦である加賀と、初めて起きている姿を確認出来た提督だ。

提督が話す前の恒例行事ということなのか、決まっているセリフを話すように加賀が言葉を続ける。

加賀「――それでは、今週の作戦を提督から発表して頂きます」

33: 1 2014/05/11(日) 14:18:13.25 ID:BkitVJHAO
体育館ということもあってか、学校の全校集会のような進行に思えてくる口上の後、提督がマイクの前に立つ。

提督「おはよう皆。じゃあ早速だけど、第一艦隊旗艦、金剛。他、比叡、夕立、瑞鳳、赤城、大鳳。最近現れた新型の深海棲艦倒しに行くぞ」

金剛「私達の出番ネー!」

提督「次、第二艦隊旗艦、神通。他、吹雪、伊勢、千歳。鎮守府近海の潜水艦の掃除、頼んだ」

神通「お任せ下さい」

提督「次、第三艦隊旗艦、シオイ。他、ハチ、イク、ゴーヤ、イムヤ、まるゆ。各自疲れたら適宜休憩を挟みつつ、好きな場所泳いでこい」

シオイ「運河が私を呼んでいる!」

提督「最後、第四艦隊旗艦、長波。他、秋雲、夕雲、巻雲、時雨、五十鈴。今週はお前達の担当ってことで、資源回収よろしく」

長波「任せろ司令官」

提督「残りの者は演習頑張ってくれ。――以上、解散」




大鳳はここにきて、ようやく抜け出せないと言われた理由に行き着く。

大鳳(提督と艦娘の、異常とも思える信頼関係……)

不平や不満、文句を言えない雰囲気なのではなく、誰も異を唱える気など微塵も持ち合わせてはいない。命令を受けて飛び出していく艦娘達の目には、やる気と闘気だけが満ち溢れていた。





―――――提督階級、大佐。平均月度戦果、750。ただし、この鎮守府から第四週以外に出撃したという記録は、存在しない。

 

36: 1 2014/05/11(日) 16:53:36.40 ID:BkitVJHAO
金剛を旗艦とした第一艦隊は、南方海域にて新たに確認された新型深海棲艦を撃滅するべく、提督の乗るPUKAPUKA丸と共に出撃する。

まだまともに提督と話したことすらない大鳳は、何故自分が選ばれたのか理由が分からず、待ちに待った初出撃だというのに浮かない顔をしていた。

瑞鳳「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ、提督はとってもいい人だから。たまに寝惚けて格納庫まさぐってくるけど……」

夕立「提督さんと一緒なら、とっても素敵なパーティーになるっぽい!」

緊張を察したのか、大鳳に二人が話しかける。今は集まっていた時とは違い、二人ともいつもの緩い雰囲気に戻っていた。

大鳳「二人ともありがとう。でも、万全な補給はしてもらったけど、訓練の方が……」

今から向かうのは、今最も激戦地だと言われている海域だ。着任後にしたことといえば、遠征と鎮守府内の散策だけの大鳳にとって、緊張するなというのは無理な相談だった。

瑞鳳「大丈夫だよ、今日は多分実際に肌で体感してもらうのだけが目的のはずだから」

夕立「この艦隊なら何も心配することは無いっぽい!」

提督への信頼なのか、自分達の実力を信じているのか、はたまたその両方なのか、二人に緊張の色は全く見られない。それは他の艦娘達についても同様だった。

金剛「テートクゥ! たまには秘書艦を加賀から私にチェンジするネー!」

提督「加賀が許可したらなー」

比叡「提督、帰ったらカレーの味見を……」

提督「赤城、帰ったらカレーが待ってるぞ」

赤城「今なら魔の五分すら容易く乗り越えられそうです」

比叡「ヒェー! せめて金剛お姉様と二人で一口でいいから食べてください!」

金剛「提督、武運長久を……」

提督「こらこら逃げるな、カレーの海に沈む時は仲良く一緒に逝こうじゃないか」

金剛「嫌デース! もうあの紫の大海は懲り懲りデース!」

こんな調子で本当に大丈夫なのかと、ますます大鳳は表情を曇らせていく。聞き及ぶ限り、新型深海棲艦は砲撃・雷撃・航空戦の全てを行える異質な艦らしく、数々の艦隊を返り討ちにしている悪魔と呼ばれていた。




赤城「――――報告、前方約70000。敵艦影を捕捉しました」




――戦闘開始の合図は、唐突に打ち鳴らされた。

37: 1 2014/05/11(日) 19:13:38.52 ID:BkitVJHAO
赤城の報告を受けた瞬間、またしても全員の雰囲気が一変する。

提督「艦種は?」

赤城「新型レ級1、タ級2、ヘ級2、カ級1。新型以外はフラッグシップです」

提督「よし、赤城、瑞鳳、敵の艦載機を叩き落とせ。多少はとり逃しても構わんから、とにかく減らすんだ」

赤城「撃墜数分だけ間宮アイスをおごって下さい」

提督「許可する」

赤城「百は絶対に落としてみせます!」

瑞鳳「それ私も貰えるのかな? 全機発艦!」

大鳳「私も発艦を――」

提督「いや、制空権を確保するだけなら赤城と瑞鳳だけで十分だ。大鳳は制空権を確保出来次第、砲撃戦に乗じて爆撃を頼む」

大鳳「は、はい、了解しました」

提督「――そろそろか? 赤城、瑞鳳は十時の方向、残りの艦は四時の方向、五秒後に最大戦速で回避!」

大鳳「回避って何を!?」

夕立「とにかくこっちに来ればいいっぽい!」

金剛「相変わらずテートクのは謎予測ネー」

提督「黙って避けろ舌噛むぞ」

赤城「敵艦からの魚雷発射を確認。魚影3、来ます!」

大鳳「っ!?」

比叡「間一髪でしたね、あのままなら当たってました……」

提督「じゃあ魚雷のお礼をするとしよう、タ級二隻は金剛と比叡に任せた、新型の砲撃を回避しつつ迅速に仕留めてくれ」

金剛「私達の出番ね! フォロミー比叡!」

比叡「気合い! 入れて! いきます!」

提督「夕立は潜水艦さっさと潰して軽巡よろしく」

夕立「最っ高に素敵なパーティーしましょ!」

提督「大鳳は軽巡に爆撃後、金剛達のフォローに回ってくれ、頼んだぞ」

大鳳(まだ緊張は解けてない……でも、やるしかないわ)

大鳳「第一次航空隊、全機発艦、始め!」





提督「お疲れー加賀ー膝枕ー」

金剛「加賀ー! 今日という今日は秘書艦を代わるネー!」

比叡「赤城さん、ちょっと待って下さい、全部食べないで下さいよ!?」

赤城「大丈夫です、間宮さんのアイスが待っていますから鍋一つ程度に抑えます」

比叡「ヒェー!? それ全部って言ってるのと変わりませんってば!」

瑞鳳「早く九九艦爆コレクションの整備しなきゃ」

夕立「ごっはんーごっはんー」

大鳳(おかしい……この人達絶対におかしい……)




――――戦果報告。新型深海棲艦の撃滅に見事成功す。被害、レ級の砲撃により大鳳大破、他、無傷。

明石「修復材減ったの久しぶりね、次はいつになるやら……」

49: 1 2014/05/11(日) 22:30:54.00 ID:BkitVJHAO
大鳳「貴女は最初に会った子よね?」

電「はい、電なのです!」

大鳳「そちらの二人も、名前を教えてもらえるかしら」

響「響だよ、その活躍ぶりから不死鳥の通り名もあるよ」

菊月「菊月だ」

大鳳「教えてくれてありがとう。それで一つ聞きたいんだけど……ここは、何?」

電「秘密通路なのです!」

響「妖精さん達が一晩で頑張ってくれた」

菊月「大鳳、共にゆこう。ここならばすぐには見付かるまい」
大鳳「えぇ、そうね、そうするわ」

大鳳(そもそも私がかくれんぼに参加させられている理由が謎なのだけれど……)

~現在、毎月恒例駆逐艦娘かくれんぼ大会開催中~

電「最後まで逃げ切るとお菓子の詰め合わせが貰えるのです」

響「今回は鳳翔さんと間宮さんのコラボお菓子も入っているらしい」

菊月「以前にコラボした時も心が揺さぶられるような絶品だった。今回も期待せざるを得ない」

電「菊月ちゃん、涎が垂れてるのです」

菊月「うっ……そ、そんなことゆり今回の鬼は誰なんだ?」

響「利根だよ、強敵だね」

大鳳(そういえば、この前改二になって索敵能力が更に向上したとか言ってたわね)

?「むっ? この辺りに四人程隠れているな?」

電「ば、バレたのです!?」

響「各自散開、ポイントファイブで落ち合おう」

菊月「あぁ――あっ、ちょっと待ってくれ、スカートが引っかかって……」

大鳳「大丈夫? 見せてみて、取ってあげるから」

菊月「なるべく早く頼む。でないと、でないと――」

利根「やはり吾輩の索敵は航巡随一じゃな。大鳳と菊月、見付けたのじゃ」

大鳳「残念、見付かってしまったわね。ごめんなさい菊月――菊月?」

菊月「ぐすっ……コラボお菓子……今度も食べれると思っていたのに……」

大鳳(コレ、マジ泣きよね? え? 私のせい!?)

利根「そういえば今回の景品は吾輩ですら欲しくなる一品じゃったな……菊月、後で吾輩のところに来い。鬼役に支給されるケーキを分けてやる」

菊月「……うん」




大鳳(……後で私もケーキあげたらなついてくれるかしら?)

50: 1 2014/05/11(日) 23:11:20.53 ID:BkitVJHAO
電「菊月と大鳳さんが捕まったのです」

響「――悪気はなかったんだ」

電「響?」

響「ちょっと糸が解れているのが見えたから、何となくその辺の柱に結んでしまった」

電「……今度菊月にお菓子分けてあげるのです」

響「そうする」





安価↓1~3でまた募集(●風とあきつ丸除く)

57: 1 2014/05/12(月) 00:11:48.47 ID:LcmRwtqAO
大鳳「そういえば、ここに来てから加賀以外が秘書艦をしているのを見たことがないですね」

加賀「大鳳も秘書艦になりたい?」

大鳳「い、いえ、私はまだ着任して日も浅いですし……」

大鳳(何より、そこでまた眠り続けている提督をどうしていいのか分かりません)

提督「熊野が12……鈴谷が8……弥生はどんだけうちに来たいんだ……レア艦とは一体……むにゃ……」

加賀「ふふっ……ここは簡単には譲れません――譲れないと言っているでしょう瑞鶴」

瑞鶴「艦爆隊、全機発艦、目標加賀さん!」

大鳳「きゃあっ!? な、なに!?」

加賀「伏せていなさい大鳳、当たりますよ――――全機撃墜を確認、着艦して」

瑞鶴「くっ……まだ錬度が足りないっていうの!?」

加賀「もう五航戦だからと馬鹿には出来なくなったわ、でも秘書艦の座を明け渡すにはまだまだね」

瑞鶴「くっそー……お茶淹れるけど、飲む?」

加賀「頂くわ」

瑞鶴「大鳳はいる?」

大鳳「――へっ? えっと、お願いするわ」

瑞鶴「良い焙じ茶を間宮さんから分けてもらったの」

加賀「良い香りがするわね、流石に気分が落ち着きます」

大鳳(いきなり爆撃、動じずに全部撃墜、その後は何事もなかったようにお茶……何だかこういう突拍子の無い流れにも慣れ始めてきてしまったわ……)

瑞鶴「お茶菓子ある?」

加賀「羊羹ならそこの戸棚にあります」

瑞鶴「やっぱり日本茶には和菓子よね。この前お茶請けが金剛の作ったスコーンしかなくってしょうがなく食べたんだけど、途中でどっちも美味しくないって感じたわ……」

加賀「それは流石に取り合わせとしてあり得ないわ、赤城さんなら気にせず食べるでしょうけど」

大鳳(一航戦と五航戦は仲が悪いって聞いていたのだけど、そういうところもここでは例外のようね)




提督「むにゃ……七面鳥食べたい……」

58: 1 2014/05/12(月) 00:46:33.35 ID:LcmRwtqAO
大鳳「前から気になっていたんだけど、どうやってドラム缶で戦っているの?」

熊野「神戸生まれの淑女のたしなみよ」

大鳳「神戸生まれなら誰でも出来るということ?」

熊野「私のように自分を磨くことに余念がない淑女だけでしてよ」

大鳳(ドラム缶と神戸と淑女にどんな関係性があるというの? 謎だわ……)

熊野「今度機会があれば大鳳さんに私の華麗なドラム缶さばきをお見せするわ」

大鳳「えぇ、是非。本当に気になるから……」




――――後日。東京急行作戦にて敵輸送船を発見。




熊野「とおぉぉぉぉっ!」

大鳳(ドラム缶を紐でくくって振り回して殴り付けてる!?)

赤城「熊野のドラム缶でタ級フラグシップ大破。輸送ワ級フラグシップ撃沈」

熊野「少し服が汚れてしまったわ、帰ったらクリーニングに出さないといけませんわね……」



――――ドラム艦娘熊野。他鎮守府でもその名は有名である。

61: 1 2014/05/12(月) 02:01:37.71 ID:LcmRwtqAO
大鳳「――あら? 見かけない顔だけど、どうしたの?」

?「ぴゃあぁぁぁぁっ!?」

大鳳(今の変な声は悲鳴?)

大鳳「ごめんなさい、驚かせてしまったみたいね。見たところ軽巡洋艦のようだけど、名前を聞いてもいい?」

酒匂「阿賀野型四番艦、末っ子の酒匂だよ。ねぇねぇ大鳳さん、近くに矢矧達居ないよね?」

大鳳「他の阿賀野型姉妹を探してるの? それなら一緒に――」

酒匂「ぴゃあぁぁぁぁっ!? ダメダメ、絶対ダメ! 見付かったら連れ戻されちゃう!」

大鳳「貴女、何か悪いことでもしたの?」

酒匂「何かしたくても出来ないの、未だに遠征すら出してもらってないの、この鎮守府で酒匂だけだよ?」

大鳳(遠征すら出してもらえない? どういうことかしら……)

?「見付けた! 阿賀野姉ぇ、矢矧、酒匂居たわよ!」

?「能代、確保! 阿賀野は待機!」

?「阿賀野だけなんで待機なの!?」

酒匂「ぴゃあっ!? 見付かっちゃった!?」

能代「急に居なくなったら心配するじゃない」

矢矧「ほら酒匂、部屋に戻るわよ」

阿賀野「阿賀野と一緒にお昼寝しましょ」

酒匂「やだやだ、酒匂も出撃したい!」

矢矧「わがまま言わないの、貴女は大人しく阿賀野と部屋で留守番してなさい」

大鳳(過保護な姉三人に囲まれて、何もさせてもらえないってことだったのね)

酒匂「今日こそは酒匂も遠征に行くの! このままじゃいつまで経っても司令の秘書艦になれないもん!」

能代「悪いことは言わないわ酒匂。加賀さんに勝つのは貴女じゃ一生無理よ、だから阿賀野姉ぇと留守番、いいわね?」

阿賀野「そうそう阿賀野と……アレ? 阿賀野も何気に箱入り娘状態?」

大鳳(まだ暫く続きそうね。私も今日は遠征に出撃する日だし、今のうちに行きましょうか)




酒匂「何でケッコンカッコカリしてるのに遠征も出撃もダメなの? 演習飽きたよぉ!」

62: 1 2014/05/12(月) 03:09:46.22 ID:LcmRwtqAO
赤城「今日こそは一航戦の誇りにかけて、勝ち越してみせます」

間宮「鎮守府の台所を預かる身として、負けるわけにはいきません!」

大鳳「アレ、何やってるの?」

瑞鳳「鎮守府日曜名物、赤城対間宮だよ。赤城さんがテーブルの上に次々と並べられていく料理を食べ尽くすのが先か、食堂営業時間が終わるのが先かで勝負してるの。龍驤が1間宮アイス券から賭けられる賭博も主催してるよ」

RJ「まだ間に合うでー賭けるんなら今のうちや」

大鳳(もうこの程度じゃ驚けなくなってしまったわ……)

電「この前は僅差で赤城さんが勝ったのです」

神通「その前は間宮さんが怒濤の口中乾燥甘味攻撃で勝利していましたね」

瑞鳳「赤城さんのあの食べるスピードと量も凄いけど、アレについていける間宮さんも凄いよね――あっ始まるみたい」

赤城「いざ尋常に――」

間宮「勝負!」

赤城「焼き魚はサンマ、味噌汁の具は豆腐。肉じゃがは箸で崩れず、口に入れれば噛まずに舌で解れる……流石間宮さん、やりますね」

間宮「今日の漬物は沢庵と白菜の浅漬けの二種類です。玉子焼きは今日はだし巻きにしてあります」

赤城「くっ……一口一口に食べる者への愛情が籠められている。味わわずには、いられない……!」

間宮「今までは多少質を落としてでも量を増やしていました――ですが、私は皆さんの台所を預かる身、妥協などしてはいけなかったんです!」

赤城「コレが、間宮さんの本気……」

間宮「さぁ、この二日煮込んだ大根と小芋の煮っ転がし、高野豆腐もどうぞ」

赤城「――参りました。今日は私の覚悟が足りなかったようです。この料理を一気に食べても味わえるだけの準備をして出直します」

間宮「次も負けませんよ? さぁ、どうぞ召し上がって下さい」

RJ「おぉっとー!? まさかの開始五分で間宮さんが赤城さんに敗北を認めさせたー!」




大鳳(だし巻き玉子ってお代わり出来るのかしら?)

63: 1 2014/05/12(月) 03:15:56.06 ID:LcmRwtqAO
ドラム缶+艦娘=ドラム艦娘の爆誕

書いてたら熊野が出たよ、やったね!(カーンカーンカーン)

安価↓1~3でまたまた出す艦娘募集(駆●艦とあきつ〇除く)

二回目の艦娘はこの鎮守府に来た理由とか書くかも

多分次の更新は昼から夜になります

67: 1 2014/05/12(月) 03:34:59.89 ID:LcmRwtqAO
~次回~

・キラキラ鈴谷

・榛名対加賀

・マントの中からこんにちは

の、三本でお送りします

69: 1 2014/05/12(月) 08:29:19.38 ID:LcmRwtqAO
更新は昼と言ったが、昼前に書かないとは言っていない

――――

大鳳「次は夜戦になりそうね……」

瑞鶴「大丈夫よ、夜戦用の娘をちゃんと連れてきてるから」

鈴谷「うわっ! さっきの戦闘のせいで服が何かヌメヌメする……テンション下がるわぁ……」

大鳳(見るからにあの子だけやる気無さそうなのだけど……)

菊月「そろそろ彼女から目を逸らしておいた方がいい、先程の戦闘のMVPを取ってもらったからな」

電「電はちゃんとアレを持ってきたのです!」

夕立「夕立もちゃんと持ってきたっぽい!」

菊月「私もしっかりと――あっ、昨日机の上に出して……すまない、後で貸してくれないか」

大鳳(片面が赤で、もう片面が青の薄いプラスチックのカードかしら……?)

提督「鈴谷」

鈴谷「なぁにぃー……?」

提督「さっきは良く頑張ったな、偉いぞ。帰ったら前から行きたがってた買い物に行って、カレーも食おう」

鈴谷「…………」

大鳳(急に動かなくなったわね、どうしたのかしら?)

瑞鶴「来るわね」

夕立「来るっぽい!」

菊月「来るな」

電「なのです!」

鈴谷「………………エヘヘー」

大鳳(うわっ!? 眩しい!?)

瑞鶴「鈴夜はあぁして提督から褒められると、疲労がマックスからでもテンションマックスになるの。オマケに探照灯も無しに光るのよ」

電「やっぱり鈴谷さんはスゴいのです!」

夕立「とってもキラキラしてるっぽい!」

菊月「夕立、私にも見せてくれ」

鈴谷「鈴谷褒められて伸びるタイプなんです!」

瑞鶴「目標捕捉、前方約30000。艦種、リ級フラグシップ2、チ級フラグシップ2、ヘ級フラグシップ2」

鈴谷「さてさて、突撃いたしましょー!」

大鳳「単艦で突撃!? 大丈夫なんですか!?」

電「大丈夫なのです」

夕立「後からついていけばいいっぽい!」

菊月「あまり近付くと直視出来ないしな」

瑞鶴「そうこう言ってるうちに、リ級フラグシップ2隻大破、チ級フラグシップ1隻撃沈、ヘ級フラグシップ1隻中破、1隻撃沈」

大鳳(この鎮守府の艦娘は、常軌を逸しているとかいう条件でもあるの……? 私は普通のはずよね? 何だか自信が無くなってきたわ……)




鈴谷「また頑張ったら、うーんと褒めてね!」

72: 1 2014/05/12(月) 09:44:55.66 ID:LcmRwtqAO
小学生の時に太陽を見るって授業で使ったやつ、アレ赤だけだったかな……?

74: 1 2014/05/12(月) 09:52:57.89 ID:LcmRwtqAO
……よし、細かいことは流そう!

黒か……何でうちは赤だったんだろう……

75: 1 2014/05/12(月) 09:59:55.35 ID:LcmRwtqAO
鈴谷……01……いや、何でもないです

――――

加賀「――来るわ」

大鳳「え? また瑞鶴ですか?」

加賀「いえ、『一人だけまだ改二になれないので花嫁(武者)修行してきます』と言って、長期遠征に出ていた子が帰ってきたようです」

大鳳(花嫁修行……?)

?「加賀さん、お待たせしました」

加賀「久しぶりね、榛名」

榛名「はい、お久しぶりです」

加賀「息災のようで何よりだわ」

榛名「今の榛名はレ級が相手だろうと一人で大丈夫です」

大鳳(あの怪物倒せるのが何人居るの、この鎮守府……)

加賀「ここでは流石に場所が悪いわ、演習場に行きましょう。大鳳、提督を頼めるかしら?」

大鳳「私でいいんですか?」

加賀「すぐに帰ってくるから、寝返りをうって落ちないように見ていてくれるだけでいいわ」

榛名「その余裕の表情、榛名が崩してみせます!」

加賀「最近あまり出撃していないし、良い運動になりそうね」
大鳳(本当に行ってしまったわ……あっ、提督って睫毛長いのね)





加賀「艦攻隊は三時、八時、十一時の方向から牽制。艦爆隊は四時、六時方向より対空砲を爆撃」

榛名「勝手は! 榛名が! 許しません!」

加賀(やはり対空に磨きをかけてきたわね……でも、まだまだ勝ちは譲る気はないわ)

榛名「このまま全機撃ち落とし――っ!? 被弾!? 何処から!?」

加賀「余所見をする暇はありませんよ、全機発艦」

榛名(損傷は小破で済みましたが、全て爆撃が砲門に……)

榛名「――また花嫁(武者)修行をしないといけませんね」

加賀「コレでまた艦隊全体の錬度が向上するわ。お疲れ様、榛名」




加賀「――大鳳、見ていてとは言ったけど、そんな近くで見つめていいとは一言も言ってないわよ?」

榛名「勝手は、榛名も、許しません」

大鳳「っ!?」

77: 1 2014/05/12(月) 10:38:13.47 ID:LcmRwtqAO
大鳳(加賀から球磨と多摩を探すように言われたけど……全然見付からないわ)

?「どうした? 何か探し物か?」

大鳳「あっちょうどいいところに、貴女のお姉さん達知らない? アニマルズの方」

木曾「アニマルズって……姉貴達なら今日はまだ見てないぞ、どうせどっかでまた昼寝してるんだろうよ」

大鳳「そう……じゃあ見かけたら声を――」

?「クマー……」

?「タマー……」

大鳳(アレ? 今声が……)

木曾「なぁ大鳳、今何か聞こえたか?」

大鳳「えぇ、何かの鳴き声のようなものが聞こえたわ」

木曾「…………ふん!」

球磨「痛っ!? 酷いクマー!」

多摩「ぱっとくるりん三回転にゃ」

大鳳(マントを翻したら中から二人!? あのマントの中どうなってるの!?)

木曾「何で姉貴達が俺のマントの中で寝てるんだよ。道理で今日はやけに体が重いわけだ」

球磨「明石に頼んで木曾のマントの中で寝れるようにしてもらったクマ」

多摩「他と違う変な顔した妖精なら可能って聞いたにゃ。居住性抜群にゃ」

木曾「この前解れたのを直してもらった時か、明石の奴余計なことを……」

球磨「ずっと一緒に居られて木曾もきっと喜ぶと思ったクマ」

多摩「姉妹仲良くが一番にゃ」

大鳳(さらっと流してるけどオーバーテクノロジーにも程かあるわよ!?)

木曾「別にマントの中に入るのは構わないが、出撃はちゃんとしろよな」

球磨「分かったクマ、姉の威厳を守る為にも行ってくるクマ」

多摩「多摩も行くにゃ、今日は確か軽巡対抗潜水艦十五隻早落とし大会にゃ」

球磨「景品は球磨達のものだクマー!」

木曾「全く……手間のかかる姉貴達だぜ」

大鳳「仲良いのね、貴女達」

木曾「変わっちゃいるけど、アレでも一応大事な姉妹艦だからな」

大鳳(優しい微笑み……本当に大事に思ってるのね)




大井「北上さん、あぁ北上さん、北上さん」

大井「大井っち、ちょっと離れて、マジで歩きづらい」

木曾「……」

大鳳(アレ? 今視線を二人から自然に逸らしたような……)

84: 1 2014/05/12(月) 11:12:11.01 ID:LcmRwtqAO
~次回~

・新兵装は武蔵にお任せ

・長門orながもん?

・不知火は完璧です

まった見ってね~

88: 1 2014/05/12(月) 12:26:44.47 ID:LcmRwtqAO
大鳳(そういえば、整備ぐらいでしかお世話になってなかったけど、工廠で装備を作ってもらえるって明石さんが言ってたわね。行ってみようかしら)

夕張「武蔵さん、次はコレお願い」

武蔵「あぁ、任された」

大鳳(アレは……夕張と武蔵? 砲の試し撃ちでもしているの?)

武蔵「少し重いな――撃てっ!」

大鳳「っ!?」

大鳳(何あの主砲!? 撃った反動であの武蔵が後ろによろけるなんて……というか、何処まであの砲弾飛んだの?)

夕張「弾速・射程・威力は申し分無いわね、ただちょっと反動が強すぎるか……」

武蔵「この武蔵にたたらを踏ませるとは中々のものだ。しかし、これでは戦場で使うのに些か難があるぞ」

夕張「重すぎて航行速度にも支障が出ますもんねぇ……ん? 大鳳さん、どうしたんですか?」

大鳳「明石さんにここで装備を作ってもらえると聞いてきたのだけど……新しく艦載機を作ってもらってもいいかしら?」

夕張「いいですよ、お安いご用です。艦攻ですか? 艦爆ですか?」

大鳳「艦戦をお願いできる?」

夕張「分かりました! ちょっとここで待ってて下さいね、妖精さーん! お仕事ー!」

武蔵「ふむ……まだ実験は続くようだし、夕張が戻るまで暫し待つとしよう」

大鳳「あっごめんなさい武蔵、邪魔してしまったかしら?」

武蔵「いや、気にするな。私はどうせ“鎮守府完全待機組”の一人だ。コレも数ある暇潰しの一つに過ぎん」

大鳳「“鎮守府完全待機組”?」

武蔵「私を含む、加賀・大和・利根・木曾・島風の六人がそう呼ばれている。不測の事態が発生しても必ず対処出来るよう、私達だけは基本出撃しないことになっていてな」

大鳳(そういえば、確かにその六人だけ出撃したのを見たことがないわ)

武蔵「重用してもらえるのは有難いのだが、どうにも時間が余って仕方がない。待機組で演習するのも悪くはないが、加賀があまり長く手を休めると書類仕事に支障が出てしまう」

大鳳「加賀が苦戦したのをここに来てから見たことが無いのだけど、武蔵は勝ったことがあるの?」

武蔵「アレはもう空母という形をした別の何かと言って差し支えない化物だ。大和と二人で共闘して一度勝ったが、次は勝てるか分からん。少なくとも、加賀がこの鎮守府内に置いては最強と認識して問題ない。他の待機組もそれぞれ強者揃いだがな」




大鳳(島風、そういえば彼女もまだ見たことないような……)

90: 1 2014/05/12(月) 13:17:29.59 ID:LcmRwtqAO
電「今日は皆で遠征なのです!」

響「久しぶりだね、この四人で行くのは」

雷「暫く鳳翔さんに料理を教えてもらってたの、これでまたもっと頼ってもらえるわ!」

暁「一人前のレディーのたしなみとして、暁は熊野さんにドラム缶を上手に振り回すコツを教えてもらっていたのよ」


大鳳(あの子達は今日の遠征組ね、旗艦は確か天龍だったはず)

長門「この長門、例えただの練習航海とはいえ全力を尽くそう」

大鳳「何をしているの長門、天龍を何処へ隠したの」

長門「私はただ天龍が居なくなったと聞き、この子達を遠征に連れていく役目を買って出ただけだ」

龍田「天龍ちゃーん? どこー?」

大鳳「この前天龍をからかい続けて泣かせた那珂の二の舞になりたいの? あれから2~3日引きこもった挙げ句に、龍田を見かけたら一瞬で存在感を消すようになったのよ?」

龍田「天龍ちゃーん? また誰かにいじめられたのー? 私がお仕置きしてあげるから大丈夫よー」

長門「こ、このビッグセブンが軽巡洋艦に恐れを抱くなど――」

龍田「ねぇ長門さん、天龍ちゃんどこ? 長門さんから天龍ちゃんの匂いがするの」

長門「天龍ならきっとアイテム屋脇の倉庫に居るが私は関係無いし遠征に遅れてしまうからコレにて失礼する」

龍田「大丈夫よーさっき名取ちゃんに代役お願いしたからーじゃあ一緒に倉庫まで行きましょうねー」

長門「は、離せ龍田、私はただあの子達と遠征に……このビッグセブンの力を持ってしても振りほどけないだと!?」

龍田「駆逐艦の子達を可愛がるのは構わないけどー天龍ちゃんをいじめるのは絶対にー……ゆ・る・さ・な・い」

長門「」




大鳳(どっちも大概ね、私も早く演習に行かないと)

93: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/12(月) 20:21:53.58 ID:LcmRwtqAO
なりすまし出るのは想定外、酉つけます

寝落ちってたんでもう少々お待ちを

大鳳(最初から付ければいいのに……)

?「おっそーい!」

大鳳「誰っ!?……誰も居ない……」

95: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/12(月) 21:09:12.39 ID:LcmRwtqAO
大鳳(あの子は確か――不知火だったかしら)

不知火「失礼します。間宮さんと差し入れを作って持ってきました」

加賀「ありがとう、頂くわ」

不知火「では、不知火はコレで」

加賀「えぇ、ご苦労様――――定番ね、おにぎりを砂糖で握るなんて」




不知火「水雷戦隊、出撃します」

不知火(今日はちゃんと言えた)

伊勢「ちょい待ち不知火、今から行くの何処だか分かってる?」

不知火「鎮守府近海と聞いていますが?」

伊勢「毎月湧いてくる鎮守府近海の潜水艦を一掃しに行くの。今の不知火、何装備してる?」

不知火「……10cm高角砲二門と五連装酸素魚雷ですが、不知火に何か落ち度でも?」

伊勢「ソナーと爆雷、取ってきなさい」

不知火「ルートが逸れれば必要です」

伊勢「今日出撃するの、千代田と私とアンタと睦月、羅針盤娘が指す方向固定されてるから」

不知火「……沈め!」

伊勢「バカな事してないでさっさと爆雷とソナー持って来てね」




不知火「司令……不知火にご指導ご鞭撻……よろしくです」

提督「どうした不知火」

不知火「おにぎりを作るのに砂糖と塩を間違えました。対潜水艦作戦に高角砲を持っていこうとしました。演習で蹴躓いたら扶桑さんの蟻装にぶつかって、扶桑さんがよろけて山城さんにぶつかって、山城さんが陸奥さんの第三砲塔に突っ込んで、翔鶴さんが誤射されて艦載機の着艦に失敗して、大鳳さんが着艦し損ねた彗星一二型甲に突っ込まれて、全員大破しました。演習で大鳳さんを中破させて安全だと思ったら爆撃で不知火が大破しました……」

大鳳(最後のは私が中破でも艦載機を飛ばせるのをまだ知らなかったからみたいだけど、後のは弁護のしようが無いわね)

提督「何だその程度か、来た頃に比べたら落ち度はだいぶ減ったじゃないか。これからもその調子で頑張ってくれ」

不知火「司令……はい、期待に応えてみせます!」

大鳳「少々彼女に甘すぎませんか?」

司令「いや、出撃さえすれば駆逐と軽巡相手に眼光で威圧して動けなくさせる働きしてくれるし、あのままでいいって一部から可愛がられてるんだ」

大鳳(色々突っ込みたいけど私には処理できそうもないわ)




不知火「水雷戦たん、出撃します!」

大鳳(あっ、今日は噛んだ)

96: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/12(月) 21:29:36.18 ID:LcmRwtqAO
その後、長門と那珂は出会うなり無言で頷き合い熱く抱擁を交わしたそうな…

安価↓1~3で次の艦娘指定お願いします(●風とあきつ除く)

?「出番おっそーい!」

大鳳(姿が見えないのに声が!?)

102: 1 2014/05/12(月) 21:38:00.48 ID:LcmRwtqAO
~次回~

・五十鈴にはお見通し

・艦隊の頭脳筋

・でちでちでちでち

の三本でお送りしますでち


 

108: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/12(月) 23:00:23.58 ID:LcmRwtqAO
大鳳「潜水艦がトラウマな艦娘は多くいるけど、貴女は好きなのね」

五十鈴「そうね、敵としてなら得意な相手だし、味方としてならこの子達可愛いから好きよ」

8「五十鈴さんは優しく撫でてくれるし、この前シュトーレンくれたから、好き」

五十鈴「演習で何時も相手してくれるお礼よ」

大鳳(艦隊戦でも堂々としてるし、五十鈴は頼りになるお姉さんキャラってところかな?)

8「はっちゃん、そろそろ遠征行かなきゃ、またね」

五十鈴「えぇ、行ってらっしゃい――ウェスト0.7cmプラス」

大鳳「え? 何か言った?」

五十鈴「いいえ、何でもないわ」

大鳳「それにしても、フラグシップ潜水艦を一番旧式の爆雷だけで一撃で沈めるなんて凄いわ。きっちり対空もこなしているし」

五十鈴「潜水艦の癖や航行速度、潮の流れや戦況を読めば、私にはどう動いているか手にとるように分かるもの。後はタイミングを合わせるだけで、勝手に当たって沈むわ。対空も同じ要領でやればいいだけの話」

大鳳「本当にお見通しなのね」

五十鈴「伊達に“潜水番長”なんて可愛らしくもない渾名付けられてないわよ」

大鳳(名取とコンビで巨 軽巡姉妹って呼ばれているのも知っているのかしら……)

五十鈴「あの子達との演習のお陰で日々感覚に磨きもかけられているのも、大きい理由の一つね。今なら何時に起きてから何を食べたかとか、身長体重スリーサイズの変化、髪が何cm伸びたかまでお見通しよ」

大鳳(前言撤回、この人も色々な意味で危ない)

110: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 02:55:26.05 ID:ZI4UtsUAO
?『マイク、音量大丈夫? チェック、ワン、ツー。ワンツーワンツー、ワンツーサンシー!』

大鳳「今日は鎮守府放送の日か……相変わらずマイクチェックに余念がないわね、霧島は」

霧島『今週の鎮守府クイズのコーナー。敵地の最中で孤立し残弾は一発、戦艦棲姫と離島棲鬼にタ級フラグシップが二隻。この場合の最善策を答えてください。解答は来週発表です』

大鳳(一発? 自害なんて答えではないでしょうし、弾の種類は言ってなかったから信号弾を撃って、回避に専念して救援を待つ……とかかしら)

金剛「相変わらずこの手のクイズが霧島は大好きネー」

比叡「答えが読めなさすぎて、なかなか正解が出ないんですよね、コレ」

榛名「でも、今回はかなり簡単ですよ?」

大鳳「そうなの?」

金剛「霧島のクイズには頭脳タイプと脳筋タイプがあるデース」

比叡「今回は多分、脳筋タイプだと思います」

榛名「霧島は確かに頭が良いんですが、全て自分を基準に考える節があるんです……」

大鳳「どういう意味?」

金剛「大鳳も何時か身を持って知るデース……」

比叡「提督じゃなくて霧島が旗艦で艦隊指揮をする時は――ヒェー!」

榛名「来週の答えを聞けば嫌でも分かるかと」

大鳳(何だろう、言いし得ぬ不安感が……)




――――クイズから一週間後。

霧島『マイク、音量大丈夫? チェック、ワン、ツー。ワンツーワンツー、ワンツーサンシー!』

大鳳(気になって昨日寝れなかったわ……)

霧島『まずは先週のクイズの答えから』

大鳳「一体どんな解答が……」

霧島『最後の一発を撃ったら、後は直接殴って沈める。簡単すぎたかしら?』

大鳳「加賀! 話が――」

加賀「霧島が旗艦の艦隊に加わりたくないという陳情ならお断りします」

大鳳(既に想定済み!?)

112: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 04:14:28.73 ID:ZI4UtsUAO
大鳳「よくオリョクルというのを耳にするのだけど、ゴーヤもやっぱり嫌いなの?」

58「オリョクル撲滅すべし、慈悲は無いでち」

大鳳「でも、貴女達はオリョール海にもキス島にもカレー海にも頻繁に行ってるわよね?」

58「資源の為だけに行くのは嫌でち。好きに泳ぐついでに回収してるだけでち」

大鳳「好きにって言っても、深海棲艦との戦闘は避けられないでしょ? 最近は敵も対潜に力を入れ始めたって聞いたけど……」

58「今のゴーヤ達を沈められるのは五十鈴さんか本気を出した響ぐらいでち。休憩さえすれば敵の攻撃なんて一発も喰らわないでち」

大鳳(変態性能の五十鈴は分かるけど、響もなの? そんな凄い子には見えないんだけど……)

58「ここに来てからは、潜水艦にトラウマがある人達とも徐々に仲良くなれてるでち。帰ってきたら、皆が労ってくれるでち」

大鳳「艦隊帰投時に出迎える艦娘を、二十四時間交代しながら配置しているぐらいだものね。近くに居る子達も必ず声をかけてくれるし」

58「だからゴーヤ達は頑張れるでち。皆が笑っていられるように、今日も明日も潜るでち!」

大鳳(本当にいい子ね……変わった鎮守府で変わった艦娘も多いけど、皆この鎮守府が大好きな気持ちは一緒なんだわ)

58「それはそうと、ゴーヤの栽培してるゴーヤ食べないでちか?」

大鳳「え? そんなもの栽培してるの?」

58「ゴーヤは苦くて不味いからいらないって言われる度に、何か自分のこと言われてるみたいで悲しくなるんでち……だから、自分で美味しいゴーヤを栽培してみたでち」

大鳳「そうだったの……えぇ、是非頂くわ」

58「じゃあちょっと料理してくるでち」

大鳳「じゃあここで待ってるわね」




――――調理終了。

58「召し上がれでち」

大鳳「ゴーヤチャンプルーね、頂きます――――うん、とっても美味しいでち……ん?」

58「どうしたんでちか?」

大鳳「いえ、今何か自分の意思とは関係無く語尾が変化した気がした、でち……!?」

58「問題ないでち、ちょっとした副作用でち。一週間もすれば治るでち。そんなことよりまだまだ一杯あるからたくさん食べて欲しいでち」

大鳳(誰か早く至ってまともな艦娘紹介してくだちぃ!)

113: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 04:17:26.97 ID:ZI4UtsUAO
皆もゴーヤ食べるでち、きっと美味しいでち

安価↓1~3で艦娘指定してくだちぃ(●風とあきつ除く)

117: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 04:32:03.72 ID:ZI4UtsUAO
~次回~

・鎮守府七不思議~1

・雨はいつか止むさ

・鎮守府七不思議~2

の三本でお送りしますでち

?「やっと出番なの、おっそーい!」

118: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 08:16:52.40 ID:ZI4UtsUAO
書き上がった→指がズレた→全部消えた

大鳳か?大鳳をメインに選んだせいか!?

120: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 08:55:06.25 ID:ZI4UtsUAO
――――この鎮守府には、七不思議なるものがある。

大鳳(今日こそは……今日こそは見付けてみせる!)

?「こっちこっち、おっそーい!」

大鳳「待ちなさい! 方角と距離はもう掴んだわ!」

?「私には誰も追い付けないよ!」

大鳳(さっきから全力で走ってるのに、全然声との距離が埋まらないなんて……)

?「大鳳、貴女には情熱思想理念気品頭脳優雅さ勤勉さ、そして何より――速さが足りない!」

大鳳(追い付くどころか、更に声が遠退いていく!?)

?「私の正体が知りたいなら、明日もここに来てね!」

大鳳「あっ待って!……行ってしまったわね……」

加賀「――大鳳? ここで何をしているの?」

大鳳「謎の声を追っていたら、いつの間にかここに……加賀こそ、どうしてここへ?」

加賀「ここへは……そうね、貴女もいずれは来ることになるし、理由もその時に分かるわ」

大鳳(どういうことかしら……こんな鎮守府の片隅にある防波堤に何かあるの?)

加賀「それはそうと、謎の声と言ったわね」

大鳳「えぇ、加賀は何か知ってる? 姿は見えないのに、声だけがするの」

加賀「――この鎮守府には、七不思議があるの。“謎の導く声”もその一つよ」

大鳳「七不思議……そんなものがあったのね……」

加賀「とは言っても、“謎の導く声”については不思議でも何でもないわ。あの子がただ遊んでいるだけだもの」

大鳳「あの子って事は、正体を加賀は知っているのね。アレは誰なの?」

加賀「明日もここに来いと言っていたでしょう? 明日来れば分かるわ」




――――翌日。

大鳳(来てみたはいいけど、本当に正体が分かるのかしら……)

?「ちゃんと来たのね、えっらーい!」

大鳳「っ! ちゃんと来たわよ、だから姿を見せなさい!」

?「姿を見せるには、まだまだはっやーい!」

大鳳(また声が遠退いていく!?)

?「全く……鎮守府に新しく艦娘が来る度にこんなことをするから、天津風と長波以外構ってくれなくなるのですよ」

?「お゛ぅっ!?」

大鳳「加賀? その脇に抱えてる子がひょっとして……」

島風「島風だよ、よろしくね!」

加賀「コレでも一応、鎮守府最速の艦娘なのよ。追い付けなくて当然ね」

島風「かけっこなら誰にも負けないよ!」

大鳳(目で追えない速度で走る島風と、それを平然と捕らえる加賀……“鎮守府完全待機組”って本当に同じ艦娘なの……?)

122: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 10:51:47.76 ID:ZI4UtsUAO
大鳳「時雨は白露型の中では一番大人しいわよね」

時雨「そうかな? 確かに言われてみれば、そうかもしれないね」

白露「いっちばーん!」

村雨「はいはーい!」

夕立「ぽいー!」

大鳳(だって、他の姉妹艦があの調子だもの……)

時雨「姉妹艦皆と出撃出来て、コレでも少しははしゃいでいるんだよ?」

大鳳「そうね、彼女に比べれば時雨もはしゃいでいるように見えなくも無いわ……」

扶桑「空はあんなに青いのに、私の心は何時も曇り空……はぁ……」

時雨「扶桑は何時もあの調子だからね、そっとしておこう」





――――五時間後。

大鳳「ごめんなさい、何故か今日に限って艦載機の補充を忘れていたみたい……」

扶桑「私は、何時ものことよね……」

時雨「大鳳は艦載機が連戦で底を突き、扶桑は大破……オマケに――」

白露「敵艦発見です!」

村雨「村雨の、ちょっと良いとこ……見せられるかな?」

夕立「ソロモンの悪夢、見せてあげる!」

大鳳「敵艦種、ヲ級改フラグシップ1、ル級改フラグシップ1、リ級フラグシップ2、ヘ級フラグシップ2……絶望的ね」

時雨「夕立の火力があればヲ級改の装甲は貫けるけど……ル級改の装甲は厳しいかな」

大鳳(まさか主力級を追撃に仕向けてくるなんて……扶桑の今の航行速度じゃ振り切ることも出来ないわ)

時雨「――白露、村雨、大鳳と扶桑を護衛しながら撤退してくれるかい?」

白露「……ちゃんと帰ってくるんだよ? 三人とも、白露についてきてー!」

村雨「時雨も夕立も、提督を泣かせちゃダメよ?」

夕立「任せるっぽい!」

大鳳「本気で言ってるの!? いくら貴女達の実力が本物でも、二人でどうにかなる相手じゃないわ!」

時雨「ボクは大丈夫さ、“佐世保の時雨”の名は伊達じゃない」

夕立「夕立も“ソロモンの悪夢”って呼ばれてるっぽい!」

大鳳「でも!」

扶桑「大鳳、行きましょう」

大鳳「扶桑……」

扶桑「見捨てて、なんて言ったらきっと時雨は守りながら戦おうとするわ……言うことを聞いて撤退するのが一番重荷にならないもの」

大鳳「……分かった。大鳳、撤退します! 救援を必ず寄越すから、それまで絶対に沈まないで!」




時雨(ボクは誰も沈ませないし……沈まない!)

夕立「時雨、素敵なパーティーしましょ?」

時雨「あぁ、そうだね」




――――続く。

125: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 11:47:26.42 ID:ZI4UtsUAO
――――時雨・夕立、たった二人で艦隊戦を開始。

時雨「艦載機はボクが引き付けながら数を減らす。夕立はまず、足の速いヘ級をお願い」

夕立「分かったっぽい!」

時雨「……嫌になるぐらい多いね、でも――そんな練度じゃ加賀に笑われるよ」




――――撤退より一時間後。鎮守府へと白露を旗艦として村雨・大鳳・扶桑が帰投。

瑞鳳「皆お帰りー……アレ? 時雨と夕立は?」

大鳳「瑞鳳お願い! 提督に……提督に艦隊の出撃を今すぐ要請して!」

瑞鳳「どうやらただ事じゃないみたいだね……分かった、白露と村雨は扶桑をドッグへ、大鳳は私と一緒に提督執務室へ」




――――時雨・夕立、戦闘開始から一時間半が経過。

時雨(ヘ級は夕立が沈めてくれた。ヲ級改の艦載機も八割は落とせたかな……でも、流石にそろそろキツくなってきたね)

夕立「弾がそろそろ尽きるっぽい!」

時雨「燃料も後少ししか……夕立、君だけでも――」

夕立「……その先言ったら、怒るよ」

時雨(語尾が普通になってるよ夕立……そっか、君も本当に優しい子だったね)

時雨「夕立は妹なんだから、ボクの言うことは聞くものだと思うんだけど?」

夕立「そんなの今は関係無いっぽい!」

時雨「……それもそうだね。じゃあもう少し、足掻いてみようか?」

夕立「頑張るっぽい!」

時雨(――とは言っても、残弾は数発。艦載機は落とせててもヲ級改自体は無傷。リ級二隻は辛うじて中破、ル級改に至っては弾を跳ね返されたし……打つ手無し、かな?)

時雨「夕立、あまり燃料を余分に使うのは得策じゃないけど、回避を優先して――」

夕立「時雨危ない!」




時雨「――――えっ?」




――――敵、増援1。艦種、レ級エリート。




――――続く。

127: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 12:23:21.16 ID:ZI4UtsUAO
時雨(今、何が、起きた? いきなり砲撃が飛んできて、夕立がボクを突き飛ばして――そうだ、夕立は!?)

時雨「夕立!?」

夕立「あはは……これじゃもう、戦えないっぽい……」

時雨「どうして庇ったりなんかしたんだ!」

夕立「体が……勝手に動いたっぽい……」

時雨(致命傷ではないけど、これじゃ夕立は動けない……このままじゃ狙い撃ちされる!)

時雨「夕立、少し痛いだろうけど我慢してね」

夕立「痛っ……時雨?」

時雨「絶対に君を沈めさせたりなんかしない。ボクは何時だって願ってる。ボクは何時だって信じてる。二度と誰も沈まないし、誰も悲しまない世界が来るって――だから、諦めない!」

夕立(時雨の背中……温かいっぽい……)

時雨「寝ちゃったか……じゃあ夕立が鎮守府で気持ち良く起きられる為にも、行くよ!」




――――残弾3。

時雨(よし、リ級一隻撃沈!)

――――残弾2。

時雨(至近弾……まだだ!)

――――残弾1。

時雨「あぁぁぁぁぁぁっ!」

――――残弾……0。

時雨(ははっ、ヲ級改を中破には出来たね、ボクもちょっと驚きだよ……でも、流石にちょっと疲れたかな……)

時雨「弾は尽きて、燃料も空。敵は残り四隻。駆逐艦二人でこれだけ戦えたなら、十分だよ。ね、夕立」

夕立「むにゃ……時雨……だーい好き……」

時雨「こんな時にそんな幸せな寝言を聞けるなんてね……本当に、君の姉で良かった」




――――全ての敵砲門が、もう一歩も動けない時雨と夕立へと向けられる。止まったままの標的に当てることなど、造作無い。




時雨「――雨は、いつか止むんだよ」

――――目を閉じる。

 ――――絶望したから?

――――否。

 ――――諦めたから?

――――否。

 ――――ならば何故?




――――信じているから。




?「弱いものイジメして勝った気でいるの? だっさーい!」

――――続く。

128: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 13:29:41.57 ID:ZI4UtsUAO
……アレ?書いてるうちに大鳳が空気になった……?っていうかこんなシリアス展開を書くつもりは……どうしてこうなった?

――――

時雨「来て、くれたんだね?」

島風「当たり前だよ、後で提督安心させてあげてね。あのままだといい加減な情報流した大本営に殴り込みかねないから」

時雨「それはまた重大な任務を任されちゃったなぁ……」

島風「とりあえず私達は離脱するよ、しっかり掴まってて!」

時雨「うん、ありがとう……ちょっと……ボクも休む……よ」

島風(さ、流石に寝てる子を二人背負ったらおっもーい!)




利根「無事に救出は出来たようじゃな」

加賀「二人抱えて珍しく必死な形相してるようだけど、敵の弾に当たるようなヘマはしないでしょうし、問題は無さそうね」

武蔵「聞いた瞬間に心配で真っ先に飛び出していったのはアイツだ。少しは労いも兼ねて、追撃の手を減らしてやるとしよう」

大和「それは、この前話していた夕張の新作ですか?」

武蔵「そうだ。アレから改良して弾は一発しか撃てなくなったが、航行への負担軽減と反動を抑えるのに成功した」

木曾「何でもいいから撃ってやったらどうだ? アイツ涙目になってきてるぞ」

武蔵「いかんな。久々の出撃過ぎて緊張感がない――では、行こうか」




――――“鎮守府完全待機組”、追撃してきた深海棲艦への反撃を開始。




時雨「……ん……ここは?」

扶桑「鎮守府の貴女の部屋よ」

時雨「扶桑……そうか、ボクは帰って来れたんだね……夕立はどこだい?」

大鳳「そこに居るわよ」

時雨(何かベッドの中が温かいと思ったら、夕立が抱き着いてたのか……)

夕立「むにゃ……もう食べられないっぽい……」

白露「時雨より先に目を覚ましたけど、貴女の顔を見るなり抱き着いてまた寝ちゃったの」

村雨「村雨達も頑張ったんだけどなー……」

時雨「皆、ありがとう。ボクは――」

扶桑「時雨、先に一言言いたいことがあるの」

大鳳「えぇ、まだ言ってなかったわね」

白露「一番先に、白露が言います!」

村雨「スタンバイオッケーよ」
「「「「せーのっ!」」」」




――――お帰りなさい。




~時雨編・終?~

?「コレでフィニッシュ? な訳無いデショー!」

129: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 18:42:24.23 ID:ZI4UtsUAO
子日を指定してくれた方には申し訳無い、ネタは既に思い付いてるから後ですぐに書きます

――――

~時雨編後日談~

提督「すまん! 謝って許される問題じゃないが、本当にすまん!」

時雨「て、提督、土下座なんてやめてよ……」

夕立「別に提督さんのせいじゃないっぽい!」

加賀「今回の出撃の目的は、駆逐艦を主軸とした対潜水艦作戦のはず。蓋を開けてみれば、補給艦数隻を護衛する主力級の群れ。もしもに備えて随伴していた大鳳が艦載機の補充を忘れていたことを差し引いても、少なからず犠牲は出ていておかしくなかったでしょうね」

大鳳(今自然に無能扱いされなかったかしら? 忘れたのは事実だから言い返せないけど……)

提督「こっちが貰った情報とはまるで違ってやがった。うちに文句があるならもうちょっとマシなやり方があっただろうに……加賀、やっぱり今から襲撃しないか?」

加賀「御命令なら、従います」

時雨「加賀が止めなくてどうするのさ!? ボク達はこうして無事だし、提督の立場が悪くなるようなことはやめてよ」

夕立「夕立達はこうして帰ってこれたなら、それでいいっぽい」

提督「本当に悪かった、二度とこんなことが無いように上には話を付けておく……無事で、本当に良かった……」

大鳳(“艦娘は兵器だ”、などと平然と口にする人達も少なからず居るなかで、提督は私達の為に泣いてくれるのね)

提督「そうだ、何かして欲しいことはあるか? 出来る範囲で叶えるぞ」

時雨「添い寝」
夕立「添い寝」

提督「何だ、そんなことでいいのか。お安いご用だ」

大鳳「ストップ! 即答した二人も二人なら、簡単にOKする提督も提督です。加賀からも何か言ってあげて」

加賀「今回の働きに免じて、添い寝なら了承します」

大鳳「いいの!? た、例え添い寝とはいえ鎮守府内の風紀的に問題ではないの? それに、今まで確認していなかったけど加賀が提督とケッコンカッコカリした艦娘じゃ……」

加賀「確かに私と提督はケッコンカッコカリをしていますよ」

大鳳「それなら尚更に――」

時雨「ボクもしているよ」

夕立「夕立もしてるっぽい!」

提督「っていうか、大鳳以外はもうケッコンカッコカリ全員としてるぞ?」

大鳳「」




明石「指輪と書類全員に渡してからは、用が無いのか提督あんまり来てくれなくなったなぁ……」

136: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/13(火) 20:57:22.10 ID:ZI4UtsUAO
大鳳「加賀に一つ聞きたいことがあるのだけど」

加賀「何かしら?」

大鳳「前に教えてくれた“鎮守府七不思議”って、他にどんなものがあるの?」

加賀「そうね、説明しやすいものなら――大鳳、今日は何の日?」

大鳳「それは関係あることなの?」

大鳳(今日は祝日でもないし……何の日だったかな)

子日「子日だよ!」

大鳳「っ!? 今どこから現れたの!?」

加賀「これが鎮守府七不思議の一つ、“子の日の子日”よ。子の日限定で『今日は何の日?』と悩んだ人のところへ、この子は瞬間移動するの」

子日「子日は、可愛いだけじゃないんだよ?」

大鳳(ドヤ顔してて、ちょっとウザい)

大鳳「どういう理屈なの?」

子日「うーん……分かんない。呼ばれた気がしたら、体が勝手にそこへ行っちゃうの」

加賀「長い付き合いになるけど、この子がどういう原理で瞬間移動するのか未だに分からないわ」

大鳳「でも、それだと子日が子の日に出撃してたら危ないんじゃ……」

加賀「察しがいいわね。一度だけ出撃中に鎮守府に瞬間移動したことがあるわ。しかも、よりによって主砲を撃つ瞬間に」

子日「気付いたら山城さんの前に居て、主砲が蟻装に当たっちゃったの」

大鳳「ひょっとして、それでまた彼女大破したの?」

子日「ううん、びっくりしすぎて壁に頭ぶつけて気絶しちゃった」

大鳳(あの姉妹、不幸とかいう以前の問題じゃないかしら……)

加賀「それはそうと、さっきは大鳳に説明する為にいきなり呼んでしまったけれど、大丈夫だったの?」

子日「……あっ、初春型の皆で料理してたんだった!」




若葉「子日はどこだ!」

初霜「一皿でも一品でも、守らなきゃせっかくの食材が!」

初春「えぇい狼狽えるでない、スプリンクラーを作動させれば何とかなる!」

148: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/14(水) 06:00:08.48 ID:qW5qmWGAO
大鳳「ここは鎮守府よね?」

電「そうなのです」

大鳳「アレは?」

電「ジェットコースターなのです!」

大鳳「ここ――」

電「鎮守府なのです!」

大鳳(とうとう鎮守府自体がおかしい領域に達したわ)

明石「流石にずっとは監視してられないし、安全性は保証するけど駆逐艦娘達の保護者役、よろしくね」

大鳳「えぇ、もう疑問を挟むのに疲れたから任せて」

雷「何か元気ないわねーそんなんじゃダメよ大鳳さん」

響「大鳳、一緒に乗ろうよ」

暁「べ、別に怖いから一緒に乗って欲しい訳じゃないのよ!?」

電「はわわ!? 暁、服の袖そんなに引っ張ったら服が破けちゃうのです!」

長門「何っ!?」

大鳳「不審者は帰れ、龍田呼ぶわよ」

長門「龍田は遠征で居ない、ビッグセブンに死角無し!」

大和「そうですか、ならちょっと向こうで演習に付き合って下さい」

長門「」

電「あっ大和さんなのです!」

雷「やっぱり大和さんはカッコいいわ!」

響「ねぇ、早く乗ろうよ」

暁「ど、どど、どうしても皆が怖いって言うならやめてもいいのよ?」

大鳳「四人ともちゃんと乗ったわね? ジェットコースター明石スペシャル、発車!」



電「とっても面白かったのです! 次はアレに乗るのです!」

雷「電、焦らなくても乗り物は逃げないわよ、ちょっと聞いてる!?」

響「不死鳥の通り名は伊達じゃない、何度だって乗るよ」

暁「い、一人前のレディーにはこのくらいのジェットコースターなんて、こ、ここ、怖くもなんともなかったわ!」

大鳳(何だろう、この娘達と居るのが一番癒される気がする)

電「大鳳さん! コレ! 次はこのメリーゴーランドに乗りたいのです!」

雷「私も乗りたいわ!」

響「高速修復材の馬車、コレはいいな」

暁「メリーゴーランドなんて所詮お子様の乗り物よ――電、白馬には暁が乗るわ!」

大鳳「ちょっと待ってて、すぐに動き出すわよ」

電「――はわわ、動き出したのです! 景色がゆっくり回って楽しいのです!」

雷「次は司令官と乗りたいわね!」

響「入渠ドックの中で洗濯されている気分だ、嫌いじゃない」

暁(何時かこんな白馬に乗った司令官に、お姫様抱っこされたいわ)




――――その後、一日中付き合わされた大鳳。でも何故か電達共々condは100になっていたそうな……。

149: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/14(水) 09:51:53.64 ID:qW5qmWGAO
大鳳(着任してからかなり経つけど、私より後に来る娘は初めてね……)

?「あの、すいません」

大鳳「貴女が今日から着任する翔鶴ね。ようこそ私達の鎮守府へ、歓迎するわ」

翔鶴「ありがとうございます。妹共々、何卒よろしくお願い致します。良かったわ、出迎えてくれたのが良い人そうで、ねぇ?――あら、初対面の方にそんなことを言ってはダメよ」

大鳳(虚空に向かって話してるとか嫌な予感しかしない、絶対に触れないわよ私は)

大鳳「それじゃあ提督執務室に案内するわ」

翔鶴「はい、お願い致します」




大鳳「加賀、翔鶴を連れてきました」

加賀「どうぞ、入って」

翔鶴「失礼します。この度は私達を受け入れてくださり誠に――嘘……そんな……」

大鳳(何だか様子がおかしいわね。視線の先は――瑞鶴? またお茶入れてるのね……)

翔鶴「瑞鶴! あぁ、瑞鶴!」

瑞鶴「わっ、ちょっ、溢れる!? なっ、何?」

翔鶴「生きて……生きていたのね……」

瑞鶴「あの、ちょっ、だから何!?」

翔鶴「もう二度と、離れたりしないわ……」

大鳳「加賀、感動の再会みたいになってるけど、どういうことなの?」

加賀「詳しいことは私にも分からないの。ただ、瑞鶴は少々特殊な事情でここに居るから、それが原因だと思うわ」

大鳳「特殊な事情?」

加賀「彼女、沈む寸前の状態でこの鎮守府に流れ着いたの。明石が見付けてすぐに入渠させたから一命は取り止めたのだけど、気付いた時にはここに来るまでの記憶を失っていたわ」

大鳳「記憶喪失……」

加賀「艦娘としての知識は残っていたし、翔鶴が姉と認識は出来るでしょうけど……」

瑞鶴「ホントに翔鶴姉ぇなの? 良かった、ちゃんと姉妹揃って艦娘になれてたんだね」

翔鶴「――――え?」

瑞鶴「そうだ、お茶飲む? 私お茶淹れるの得意――」

翔鶴「瑞鶴どうしたの瑞鶴まさかここの提督に何か酷いことをされたのそうなのねいいわ私が貴女の事はこれから必ず守ってあげるから安心して手始めに提督を拷問して貴女に何をしたか聞き出すわ大丈夫絶対に治してあげるから」

瑞鶴「ひっ!?」

加賀「大鳳、提督を頼むわね。翔鶴を正気に戻さないと提督も瑞鶴も危ないわ」

大鳳「速やかにお願い、これ以上変わった艦娘が増えるのも鎮守府で血を見るのも絶対に嫌」

翔鶴「瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴瑞鶴……」

瑞鶴「翔鶴姉ぇ!? 顔近いし怖いってば!?」

153: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/14(水) 16:13:04.56 ID:qW5qmWGAO
金剛「ティータイムには紅茶にスコーンと相場が決まっていマース」

瑞鶴「日本茶に和菓子、当たり前じゃない」

金剛「ジャパニーズティーにジャパニーズスイーツは何か年寄り臭いデース」

瑞鶴「何でも英語並べたらいいってもんじゃないわよ、この老艦娘」

金剛「HAHAHA! 次に言ったら46cm砲を口からぶちこむわよターキー」

瑞鶴「上等じゃない、喧嘩なら買うわよ?」

金剛「正真正銘丸焼きにしてあげるネー!」

瑞鶴「――とりあえず、飲んでからにしましょ」

金剛「冷めたら勿体無いデース」

瑞鶴「今日の茶葉は何?」

金剛「ワイルドストロベリーにしてみたネー。“愛を実らせる”という伝説があるらしいヨー? 番茶に風味が似てるなんて事も言われてるデース」

瑞鶴「私達にはピッタリね。――確かに番茶に似てなくもないわ」

金剛「そっちは何を淹れたネー?」

瑞鶴「玉露よ、鳳翔さんがたまたま手に入ったからって極上のを分けてくれたの」

金剛「口当たりがとっても爽やか……ん? 何してるネー?」

瑞鶴「一杯目は少し温(ぬる)めに、二杯目は熱いお湯で淹れて苦味を味わうの」

金剛「どれどれー?……渋味が出たけど、一杯目と比べて味が深みを増した気がしマース」

瑞鶴「でしょ? 提督さんへの恋心も熱中する前と後で比べたら、人生に深みを増してくれた気がするの」

金剛「何となく言いたいことは分かるデース」

瑞鶴「お互い、加賀さんに負けないように頑張りましょ」

金剛「最優先は打倒加賀ネー。ライバルはとっても多いけど、正々堂々勝負デース」




大鳳(何だかんだあの二人も物凄く仲良いじゃない)

165: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/14(水) 19:41:05.38 ID:qW5qmWGAO
大鳳(あそこで立っているのは……確かあきつ丸っていったわね)

大鳳「ねぇ、何をしているの?」

あきつ丸「……」

大鳳(何故か反応が無いわね。顔に貼ってある札と突き出した両手は何なのかしら?)

電「あっあきつ丸さんなのです。今日は電が見付けたのです」

大鳳「電、あきつ丸を探していたの?」

電「探していた訳ではないですよ? ただ、札を貼られたままのあきつ丸さんを見付けられたのはラッキーなのです」

大鳳(どういう意味かしら……)

電「うんしょっ……えいっ!」

あきつ丸「こんにちはであります、電、大鳳」

電「こんにちはなのです」

大鳳「えぇ、こんにちは……それで、どういうことなの?」

あきつ丸「さっきは無視してしまって悪かっのたであります。札を貼られている間は動いてはいけないのであります」

大鳳「遊びか何かなの?」

あきつ丸「そんな感じであります。札を剥がした子と一日遊んであげるのであります」

電「今日は一日、電があきつ丸さんを独り占めなのです!」

大鳳「変わったことをしているわね……」

あきつ丸「自分はなかなかこの鎮守府に馴染めなかったのであります。でも、ある時提督殿がきっかけをくれたであります」

大鳳「提督の提案なの?」

あきつ丸「そうであります。出撃が無い日にこうして札を額に貼り、剥がした子と一日遊んでやれと言われたであります。最初はおっかなびっくり近付いてくる子がほとんどでありましたが、次第に皆なついてくれたであります」

電「あきつ丸さんを見付けて連れていくと、皆から喜ばれるのです。本当に一日遊んでくれるから、あきつ丸さんは大人気なのです」

あきつ丸「駆逐艦娘達と遊んでいるうちに、他の艦娘の方々とも自然と距離感を埋められたであります」

大鳳(元々勝手にあきつ丸が距離感を感じていただけで、駆逐艦の子達にそれを取り除かせたってところね……)





提督「最初はアレ、イタズラ半分で言ったんだ」

大鳳「イタズラ?」

提督「アイツ、物凄く真面目だろ? 動くなって言ったら本当に動かなくてな、ついでだから打ち解けさせるきっかけ作りに使ったんだよ。未だにルール守って自分から行かないのがあきつ丸らしいよな」

加賀「映画を見て急に思い付いたにしては上出来でしたね」

大鳳(私もやったら駆逐艦の子達に今よりなついてもらえるかしら……)

174: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/15(木) 08:38:14.83 ID:PjSHZNuAO
唐突ですが、蒼龍の話に関わるので艦載機と妖精さんの独自設定を説明しておきます

開発した艦載機はオリジナルと呼ばれ、妖精さんとセットで存在します

オリジナルは格納庫に収納し、飛行甲板からは収納してあるオリジナルのコピーを妖精さんが不思議な力で生み出して発艦させています

艦載機は妖精さんが食べたボーキから生み出しているので、撃墜された分はボーキを回収出来ず、次から飛ばせる数がどんどん減っていくという仕組みです

ここの鎮守府は開発・建造・アイテム製作に一人ずつ変な顔の妖精さんがいるので、何かを狙った場合成功率がほぼ100%(たまに気分でオーバーテクノロジーで危なくて使えないのをくれる時もある)になっています

なので、九九艦爆や九七艦攻などは基本的に演習用か趣味でしか使われていません

175: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/15(木) 10:23:03.95 ID:PjSHZNuAO
大鳳(艦戦を頼んだら烈風、艦攻を頼めば流星改……あの妖精さん、本当に優秀ね)

?「待ちなさーい!」

大鳳「ん? アレは……瑞鳳と、蒼龍かしら?」

蒼龍「大鳳、その子捕まえて!」

瑞鳳「大鳳、足止めして!」

大鳳(何か面倒な事に巻き込まれそうな予感……)

大鳳「とりあえず、二人とも落ち着いて。話を聞いてからどっちに味方するか決めるわ」

瑞鳳「私は演習も全部彗星でやればいいかなと思って、置いてあった九九艦爆と彗星を入れ換えただけだよ」

蒼龍「彗星は整備が大変って言ってたのはどこの誰よ。大体、いきなり人を揺さぶりまくった挙げ句に格納庫から九九艦爆を強奪していいわけないでしょ!」

大鳳(格納庫まさぐられるのはあんまり好きじゃないとも言ってたわよね、瑞鳳)

瑞鳳「九九艦爆がはみ出ちゃうっていつも言ってるから、ちゃんと彗星を代わりに入れてあげたんじゃない」

蒼龍「そういう問題じゃ無い! それに今回は提督が見てる前で違うものが着物からはみ出ちゃいそうになったわよ!」

大鳳(今一瞬、明らかに瑞鳳が悪いけど味方したくなったのは仲が良いからよね、それ以外の理由なんて絶対にないわ)

瑞鳳「そもそも夕張が悪いのよ、新しいのを次々作って九九艦爆は邪魔になったから必要最低限だけ残して廃棄する、なんて言い出すから」

蒼龍「当たり前じゃない、貴女専用コーナーみたいな感じで九九艦爆を百機も置かせてくれてた提督が優しすぎるのよ」

瑞鳳「一杯並べて足を眺めたいんだもん。今は泣く泣く部屋に回収した三十機で我慢してるけど、演習用もあれば四十機になるのよ」

蒼龍「九九艦爆好きもここまでいくと病気に思えてくるんだけど……とにかく、ちゃんと返しなさい」

大鳳「そうね、今回は流石に私も瑞鳳が悪いと思う」

瑞鳳「でも――」

加賀「あら、前に演習用には手を付けないと約束したのを忘れたの? 部屋のコレクションを全て資源に変えてあげてもいいのよ?」

瑞鳳「」

大鳳(あっ、あの顔は少し怒ってるわね)

加賀「瑞鳳、こっちで少し話をしましょう」

瑞鳳「お願いだからあの子達の廃棄だけは許して! もうしないから!」

大鳳(自業自得ね)




加賀「それと蒼龍、貴女も一緒に来てもらえるかしら?」

蒼龍「私も? 何で?」

加賀「着物をはだけさせて提督を誘惑していたと飛龍から報告がありました」

蒼龍「濡れ衣にも程があるわよ!?」

176: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/15(木) 11:15:03.24 ID:PjSHZNuAO
大鳳(提督って、今のところ私と翔鶴を除いた全員とケッコンカッコカリしてるのよね……それだけ練度が高いっていうのも凄いけど、嫌ってる艦娘が一人も居ないっていうのは凄い――)

?「こっち見んな、このクソ提督!」

大鳳(色々な意味でマズイ発言をしている子がいた!?)

提督「いや、見るなって……俺が買ったんだから着てるのを見てもいいだろ」

曙「何でこんなフリフリで高そうな服を買ってきたのさ、このクソ提督!」

提督「この前それ見て着てみたいなって呟いてたから」

曙「聞かれてたんだ……だ、だからって何で理由もなく買って来るのよ、このクソ提督」

提督「廊下の掃除を一人でしてるの見かけてな、そのご褒美だ」

曙「アレはただちょっと汚れてるのが見えて……その、気になったから……べ、別に掃除するぐらい普通でしょ、このクソ提督……」

提督「普通でも何でも、俺が贈りたくなっただけだから素直に受け取っとけ」

曙「……似合ってる?」

提督「あぁ、可愛いぞ、良く似合ってる」

曙「か、かか、可愛いなんていきなり言うんじゃないわよクソ提督! 心臓止まるかと思ったじゃない……」

提督「ついでだから一緒に出掛けるか?」

曙「そ、その為に着てきたんでしょ! 察しなさいよこのクソ提督!」

提督「ははは、悪い悪い、じゃあパフェでも食べに行こうか」

曙「――手」

提督「ん?」

曙「手! だから察しなさいよこのクソ提督!」

提督「はいはい分かった分かった、繋ぐから怒るなよ。せっかく可愛い服着て何時もより更に可愛くなってるんだ、そんな顔してたら台無しだぞ?」

曙「………………うん」




大鳳「瑞鶴、お茶淹れて、物凄く渋いやつ。甘過ぎて胸焼けしそう」

178: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/15(木) 14:15:48.73 ID:PjSHZNuAO
阿賀野「提督さん提督さん、阿賀野と一緒にお部屋でお昼寝しましょ?」

提督「んー……むにゃ……」

加賀「真っ昼間から良い度胸ね阿賀野、部屋で酒匂を抱き枕にでもして寝てなさい」

阿賀野「阿賀野は提督さんとお昼寝したいの。加賀さんだって一緒にお昼寝したいでしょ?」

加賀「私はこうして提督の寝顔を見ながら仕事をするのが、至福の時間です」

阿賀野「こんなところより阿賀野とお部屋で一緒に寝た方が、提督さんも幸せだと思うの」

加賀「そう……私の膝枕では提督は不幸だと言いたいわけね?」

大鳳(命知らずって怖いわ)

阿賀野「阿賀野のお肌はスベスベだし、胸だって大きいし、提督さんだって喜んで抱き着いてくるはずだもん」

加賀「私は若くなくて肌が荒れてて胸が小さくて提督は抱き着きたくない、と……ふふ」

大鳳(初めて満面の笑みの加賀を見たわね、背筋が凍り付きそう)

阿賀野「だから提督さんは阿賀野とお昼寝――」

能代「阿賀野姉ぇストップ! 一緒に部屋に戻ろう、ね!?」

矢矧「大鳳は時間稼ぎしてて! 大和達を呼んでくるから!」

大鳳「私に陸で沈めと?」

加賀「そこを退きなさい、少しその子にはお仕置きが必要みたいだから」

阿賀野「阿賀野は提督さんとお昼寝したいだけだもん! 加賀さんのイジワル!」

能代「火に油をこれ以上注がないで阿賀野姉ぇ! 鎮守府壊れちゃうから!」

大鳳(能代と矢矧は大変ね、長女が一番末っ子みたいに手がかかるなんて)

能代「大鳳さんも他人事みたいな視線を私達に向けてないで手伝って下さい!」

大鳳「だって他人事だもの」




――――被害報告。大和中破、武蔵小破、他多数流れ弾により軽傷。施設二ヶ所損壊。




阿賀野「提督さん、お昼寝しましょ」

大鳳(この子の精神は鉄で出来ているのかしら……)

179: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/15(木) 14:18:32.33 ID:PjSHZNuAO
曙のクソ提督はデレを聞いてから照れ隠しにしか聞こえなくなった

安価↓1~3で艦娘指定よろしくです、状況や組み合わせ指定ありです

189: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/15(木) 22:25:27.91 ID:PjSHZNuAO
大鳳「どうして“軽巡洋艦”のままなの?」

北上「直球で聞いてくるね、まぁいいけどさ」

大鳳「木曾と同じ様に、貴女と大井も重雷装巡洋艦に練度を上げれば改造できると聞いたのだけど」

北上「そうだよー」

大鳳「どうしてならないの?」

北上「なんとなく」

大鳳「なんとなく……」

北上「そう、なんとなく。って言ったら、前のところからここへ厄介払いされた」

大鳳「改造すれば戦力として更に期待できるのに、なんとなくで嫌がったら大抵はそうなると思うわ」

北上「んー……だから嫌なのかも。戦力じゃなきゃいらない、なんて言われたら誰でも嫌じゃない?」

大鳳「それで結局、軽巡洋艦のままケッコンカッコカリまでしたのね」

北上「ここの提督面白かったから、“じゃあしたくなるまで待つ、出撃はしてくれよ?”って。意地になってならなかったら、いつの間にかケッコンカッコカリしてた」

大鳳「一度も改造について言われなかったの?」

北上「いやーそれがさーケッコンカッコカリの書類書いてる時にそれとなく聞いてみたら、“あっ忘れてた”、だって。おかしくって書類一枚破っちゃったよ」

大鳳「提督のこと、好きなの?」

北上「好きっていうか何て言うか、提督と居たら退屈しないんだよねー変わり者ばっかり来るしさ」

大鳳(それ私も含まれてないわよね?)

北上「だから、好きかどうかは別にして、一緒に居たいとは思ってるよ」

大鳳「そう……」

大鳳(それだけ幸せそうな笑顔してるのは、絶対に提督が好きな証拠だと思うわよ、北上)





提督「アレ? 何か服変わってないか? それに魚雷発射管も――」

北上「なんとなく重雷装巡洋艦になったハイパー北上様だよー提督、これからも大井っち共々よろしくね」

提督「あぁ、今まで通り、これからもよろしく頼む」

北上(やっぱり、提督が見てくれるのは“重雷装巡洋艦の北上”じゃなくて“私”なんだね……)

北上「提督」

提督「何だ?」




北上「――好きだよ、誰よりも」

195: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/16(金) 01:06:20.72 ID:pNTgMjVAO
蒼龍「飛龍、この前はよくも濡れ衣被せてくれたわね……」

飛龍「提督が顔赤らめてたのは事実でしょ」

蒼龍「別に見せようと思ってやったわけじゃないし、むしろ私は被害者だったじゃない」

飛龍「私もうっかりを装ってはだけて誘惑したかったのに、出来なくなったから腹いせに」

蒼龍「濡れ衣どころか八つ当たりじゃないの! っていうか何考えてんのよ!?」

飛龍「加賀が鉄壁過ぎるから、多少は強引にいかないとね」

蒼龍「バレたらこの前みたいに鎮守府が壊れるからやめて」

大鳳「――あっ蒼龍居たわよ」

瑞鳳「やっと見付けた」

RJ「走り回ってちょっと疲れてもうたわ」

蒼龍「三人で息切らせながらどうしたのよ、何か用? それと瑞鳳、この前はよくもやってくれたわね」

瑞鳳「まぁまぁ抑えて抑えて、ちょっとした見解の相違ってやつじゃない」

大鳳「今日はちょっとある噂を検証したくて、蒼龍に協力して欲しいの」

RJ「コレがホンマやったら、世紀の大発見なんよ」

蒼龍「今は演習も無いし、時間もあるから協力してもいいけど……どういう噂なの?」

瑞鳳「ふふふー……」

RJ「ちょっと動かんとってな」

蒼龍「な、何で両脇から拘束されてるのよ!」

大鳳「蒼龍、コレはとても重要なことなの。私達の希望なの」

蒼龍(目が真剣すぎて怖い……)

大鳳「では――大鳳、いきます!」

蒼龍「えっ、ちょっ、ひゃあっ!? どこ触ってんのよ大鳳!」

大鳳「張り・感触・大きさ、どれも申し分無いわね……確かに揉んだら御利益がありそう」

瑞鳳「私も私も!」

蒼龍「うひゃっ!? ちょっ、やめ――」

RJ「うちも触るで!」

蒼龍「だ、ダメ、だって……ばぁ……」

大鳳(あっ何か艶っぽい、着物も乱れてきて胸が……)

提督「蒼龍ー次の出撃について話が――」

飛龍(提督ってこういう時顔赤らめて固まるから可愛いのよね)

蒼龍「あっ……あっ……きゃあぁぁぁぁぁっ!?」

提督「悪い! 後にする!」

蒼龍「また……また見られた……私が何したってのよ……」

飛龍「良かったじゃない、提督は少なくとも蒼龍の胸は嫌いじゃないみたいだから」

蒼龍「そういう問題じゃないわよぉ……」



蒼龍「で、結局何でこんなことしたの?」

大鳳「揉んだら大きくなる御利益があるって聞いて」

蒼龍「誰に?」

ペッタン's「飛龍」

蒼龍「飛龍ぅぅぅぅぅ!!」

196: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/16(金) 04:00:28.97 ID:pNTgMjVAO
大鳳「この間は鎮守府を案内してくれてありがとう」

古鷹「いえ、お役に立てたなら何よりです」

大鳳「古鷹は何でここに? その、何というか……変じゃないでしょ?」

古鷹「別に提督は変わった艦娘だけを狙って迎え入れてる訳じゃないですし、皆は個性的なだけですよ」

大鳳「そ、そうね」

大鳳(個性で済ませていいレベルなのかしら……)

古鷹「えっと、私がここに来た理由、でしたよね?」

大鳳「えぇ、良ければ聞かせてもらえるかしら」

古鷹「……性能です」

大鳳「性能?」

古鷹「火力・雷装・対空・装甲・耐久力。どれも新しく着任した重巡洋艦より劣っているから、お前はいらないって言われちゃいました」

大鳳「そんなのって……!」

古鷹「別に悲しいとかはなかったです。お役に立てなくて悔しい、とは思いましたけど……」

大鳳(確かに艦娘も兵器である以上、そういう判断を下されてもおかしくない……その提督を責めるのは筋違いだわ、でも……)

古鷹「そんな顔しないで下さい。私は別に前の提督を恨んだりしていませんよ」

大鳳「優しいのね」

古鷹「私を建造して下さった方ですから」

大鳳「それで、ここの提督には何て言われたの?」

古鷹「それが――」




古鷹「ここには愛宕さんや利根さんも居ます。何故私を受け入れたんですか?」

提督「それ、何か関係あるのか?」

古鷹「私はお二人と比べたら総合的に性能が劣っていますし……」

提督「あぁ、確かに言われてみりゃそうだな」

古鷹「だったら何故――」

提督「性能だけでお前等戦ってんのか? 深海棲艦倒すのは高性能の奴等に任せて、鎮守府で優雅に吉報を待ってたいのか? 仲間が沈んでいくのを、黙って見てるのか?」

古鷹「そんなわけないです!」

提督「ん、なら問題ない」

古鷹「え……?」

提督「戦う意思があるなら、戦わせてやる。守りたいものがあるなら、守らせてやる。やりたいことがあるなら、やらせてやる。他人のやり方なんざ知ったこっちゃない、性能が足りないってんなら個性と作戦とやる気でカバーだ」

古鷹「……ふふっ」

提督「そうだ、笑って戦え、自分を誇れ、胸を張れ、俯くな。そんでもって、勝って最後まで生き残って泣け」

古鷹「――はい!」




古鷹「――って言われました」

大鳳(提督って意外に熱い人だったのね……)

224: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/16(金) 22:01:35.99 ID:pNTgMjVAO
~シルエットクイズ~

提督「横向け――髪型変えてるけど龍驤だな」

提督「次は……飛んでみろ――飛べない? なら扶桑の方だな」

大鳳(判別方法に容赦がないわ……)

――――

日付変わるぐらいに投下予定です

225: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 00:34:40.79 ID:vOSnbUPAO
足柄「次よ! 次の敵はどこ!?」

大鳳(凄い迫力ね……)

足柄「まだよ……まだ全然足りないわ!」

那智「相変わらずだな、足柄は」

大鳳「何時もあんな感じなの?」

那智「一度戦場に出れば、帰投するまではあのままだ」

大鳳「ずっとなのね……」

足柄「大鳳! まだ敵は見えないの!?」

大鳳「――前方、約50000。敵艦影6。艦種は……」

足柄「行くわよ! 勝利が私を呼んでいるわ!」

大鳳「えっ、ちょっと待って! 敵の艦種の確認ぐらい――」

那智「無駄だ。口を動かす暇があったら追いかけた方が早い」

大鳳(今度は戦闘狂か……)




足柄「艦隊帰投、今日も戦果は上々よ!」

提督「お疲れ、補給忘れんなよー」

大鳳「つ……疲れたわ……」

提督「大鳳は足柄と出撃するのは初めてだったな、アイツ凄いだろ」

大鳳「凄すぎてついていくのが大変で……」

提督「勝利に対する並々ならぬ執着心。うちの艦隊の中でも多分アイツが一番だ」

大鳳「勝利に拘るのはいいけど、敵に突っ込んで行くのはやめて欲しいわ」

提督「ちゃんとカバー出来るように艦隊は組ませた。背中を任せられる相手が居なけりゃ、足柄も突っ込んだりしないさ」

大鳳(とてもそうは見えなかったんだけど……)




足柄「大鳳、カツサンド作ったの、食べる?」

大鳳「え? えぇ、頂くわ」

足柄「カツで“勝つ”、ってね」

大鳳(本当に勝利のことを常に考えてるのね……)

足柄「私ね、英国で飾りっ気が無いからって“餓えた狼”なんて呼ばれたことがあるの。皮肉だったらしいんだけど、今はそれに感謝してるわ」

大鳳「どうして?」

足柄「日本では狼って強くてワイルドでカッコイイってイメージだもの。勝利に拘る私にはピッタリじゃない」

大鳳「足柄は……何でそこまで勝利に拘るの?」

足柄「たくさん勝てば、それだけ平和が近付く。傷付く仲間が減る。悲しむ人も少なくなる。――だから、勝ちたいの」

大鳳(ただの戦闘狂じゃなかったのね……だから、提督は止めたりせずにそれを活かす形で作戦を……)

足柄「たまーにやり過ぎて妙高姉さんに説教されるけど、私は負けないわ、絶対にね」

大鳳「……えぇ、勝ちましょうね、足柄」

足柄「今は……昼の満腹感から来る睡魔に……勝たない……と……」

大鳳(早速負けてるわよ足柄!?)

226: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 01:29:20.37 ID:vOSnbUPAO
大鳳(そういえば、まだあの大和と話したことが無かったわね。探してみようかしら)

文月「わーい、たかいたかーい」

望月「おぉー。こりゃいいねー」

電「良い眺めなのです!」

響「ハラショー、これはいいな」

大和「落ちないように気を付けて下さいね」

大鳳(蟻装の上に駆逐艦娘があんなに……イ〇バ物置?)

大和「あら大鳳、大和に何か御用ですか?」

大鳳「私は特に用は無いのだけど、何してるの?」

大和「駆逐艦の子達と遊んでいるのですよ、どうせ暇ですから」

大鳳(物凄く平然としているけど、重くないのかしら……)

暁「電、響、二人だけズルいわよ。一人前のレディーとして大和さんに暁も乗せてもらいたいわ!」

雷「レディーかどうかは別にして、雷も乗せてもらっていい?」

大和「はい、構いませんよ」

大鳳「その……大丈夫なの?」

大和「大鳳も乗ってみますか?」

大鳳「わ、私は遠慮するわ」

大鳳(駆逐艦の子達に囲まれるのには惹かれるけど、羞恥心が……)

明石「あっ大和さーん! ちょっとお願いが!」

大和「あら、何かしら……ごめんなさい、ちょっと降りて待ってて下さいね。すぐ戻ってきますから」

駆逐艦娘一同「はーい!」

大鳳(ちょっと気になるわね……見に行こう)




明石「この木材なんですけど……クレーンが持って来にくい場所にあって、運ぶのお願い出来ますか?」

大和「はい、お安い御用です」

明石「じゃあアイテム屋の裏までお願いしますね、先に戻って待ってますから」

大鳳(どう見ても一人で持てなさそうな材木よね……いくら大和でもアレを一人では――)

大和「よいしょ」

大鳳「」

大和「駆逐艦の子達も待ってますし、急がないと」

大鳳(抱えて走ってる……大和型、恐ろしいわ……)




長門「皆、このビッグセブン、長門に乗りたくはないか?」

駆逐艦娘一同「大和さーん!」

大和「長門、貴女も懲りないですね」

長門「この前は不覚をとったが、大和が相手でもこのビッグセブンが本気を出せば――」

駆逐艦娘一同「龍田さーん!」

長門「用事を思い出した、また会おう!」

大鳳(ブレないわね長門……そこで大鳳さんと呼んでくれるようにならないかしら?)

229: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 02:52:13.33 ID:vOSnbUPAO
大鳳(何というか、世の中理不尽ね)

19「今日も良い天気なのー」

大鳳(“泳ぐ18 ”、確かにそうかもしれないわ)

19「イクの魚雷が……ウズウズするのー!」

大鳳「魚雷!? イク、急に発射なんてどうしたの?」

19「多分敵なの」

大鳳「えっ? そんなはずは――っ!? 敵艦捕捉、前方70000。敵影6、うち一隻はイクの魚雷直撃により轟沈!」

19「やったのねーじゃあ囮になってくるのー」

大鳳「えぇ、お願いするわ」

大鳳(私より先に気付くなんて……あの子、何者なの?)




19「今日も一杯泳いだのねー」

大鳳「ねぇイク、どうしてあの時、敵に気付けたの?」

19「魚雷がウズウズしたの、そういう時は必ず敵が近いのね」

大鳳「直感みたいなものなのね……でも、気付いただけじゃ当てられないわ」

19「イクのスナイパー魂が、あそこに撃てと囁くのね」

大鳳(気付いたのも直感なら、当てるのも直感……予知能力でもあるの?)

19「あっ提督なのね。提督ー!」

提督「イクか、お疲れ。抱き着くのはいいが……当たってるぞ」

19「提督、身体が何か固くなったのね。イクがマッサージしてあげるの」

提督「お前のそれはマッサージじゃなくて、単に柔らかいもの押し付けてるだけだろ」

19「じゃあやっぱりコレにするのね」

提督「毎回思うんだが、爆発しないようにしてるとはいえ魚雷でマッサージってやりづらくないか?」

19「一番コレが使いやすいのね、じゃあ掌のツボを押したげるの」

提督「ちょっ、腕を胸で挟むな」

19「にひひ、観念するのね、えいっ」

提督「痛い痛い痛い痛い痛いっ!?」

大鳳(陸でもあの子は18 スレスレね、提督は天国と地獄ってところかしら)





加賀「提督、真っ昼間から破廉恥な行為は慎んで下さい」

提督「……すまん」

加賀「そんなに触りたいのなら、時間も時間ですし今から提督の部屋へ行きましょう」

提督「別に欲求不満ではないから安心してくれ肩を掴むな誰かー!」

加賀「防音機能をオンにしましたから、外からは何も聞こえませんよ?」

提督(いつの間に!?)

加賀(他の子には悪いですが、やはり提督は譲れません――?)

19「魚雷がウズウズしたから来てみたら、案の定なのね」

加賀「……今日のところは諦めます。覚えていなさい、イク」

19「イクだって負けないのね」

235: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 08:56:12.15 ID:vOSnbUPAO
瑞鶴「だから加賀さんはね、てーとくさんとぉ、ちょおぉぉぉっと一緒に居すぎだーって思うの」

加賀「そう」

瑞鶴「私だってね、てーとくさんと一緒に居たいよ? でもね、加賀さんに勝つまではちゃんと我慢しよーって思ってるの」

加賀「そう」

瑞鶴「ちょっろ、ちゃんと聞いてるのかぐさん!」

加賀「私は家具ではないけど、ちゃんと聞いているわ」

瑞鶴「ふふーん……そっか……ねぇかごさん」

加賀「籠でもないけど、何?」

瑞鶴「……わらし、まだ頼りないかな? 後どれだけ頑張っらら……一人前って認めれもらえる?」

加賀「提督はもう認めてくれているわよ、この前だってきっちりとピーコック島攻略作戦を完遂していたじゃない」

瑞鶴「てーとくさんは認めてくれらよ? でも、私が今認めれもらいらいのは……」

加賀「……来た頃は威勢がいいだけで、練度が全然足りていなかったわ。正直、全く使い物にはならなかった」

瑞鶴「……うん」

加賀「提督執務室を毎日のように爆撃してくるし、事ある毎に何かと張り合おうとしてきて、鬱陶しいことこの上無かったわ」

瑞鶴「……うん」

加賀「――けれど、諦めないで演習を繰り返し、日に日に練度を向上させて立ち向かってくるのが、いつの間にか待ち遠しくなっていたわ」

瑞鶴「……」

加賀「いつ頃からかは忘れてしまったけど、爆撃してきた後に“お茶を淹れる”って言い出した時には驚いたわ」

加賀「美味しかったことにも驚いたし、鳳翔さんにわざわざお茶の淹れ方を教わりに行っていたことにも驚いた」

加賀「……だから、簡単に認めてしまうともう来なくなってしまう気がして、まだまだだと言い続けてきたわ」

加賀「貴女が挑んで来るのも、お茶を淹れてくれるのも、私は毎日楽しみにしているのよ?」

加賀「安心しなさい瑞鶴、とうに私は貴女を認めているわ」

加賀「――と言っても、聞こえていないわね」

瑞鶴「すぅ……すぅ……」

加賀「全く、何時まで経っても手がかかる五航戦の子……ほら、部屋に戻るわよ」

瑞鶴「んー……加賀さん……好き」

加賀「……私もよ、瑞鶴」




瑞鶴「目標、提督執務室の加賀さん。爆撃隊、全機発艦!」

加賀「本当に懲りないわね――はい、お疲れ様」

瑞鶴「適当過ぎない!?……お茶、いる?」

加賀「えぇ、頂くわ」

瑞鶴「今日はね――」




――――喧嘩するほど仲が良い、そんな、お話。

236: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 09:02:56.71 ID:vOSnbUPAO
こんな感じのイチャラブで良かったのだろうか……

利根はもう少々お待ちを

239: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 10:29:00.42 ID:vOSnbUPAO
大鳳(ずっと気になっていたのだけど、今日こそは確認するわ)

大鳳「利根」

利根「何だ大鳳、我輩に何か用か?」

大鳳「貴女……下、履いてるの?」

利根「白昼堂々何を聞いとるのじゃお主は」

大鳳「白昼堂々聞きたくなるほど気になるのよ」

利根「まぁよい。特別に教えてやってもよいのだが、ただ教えるだけというのもつまらぬ――大鳳、自分で確認してみよ」

大鳳「……え?」

利根「というわけで、我輩は逃げる」

大鳳「いや、自分で確認するって――」

利根「確認出来なければお主には我輩と同じ格好で、鎮守府全体を行脚してもらうからそのつもりでな」

大鳳「やると一言も言ってないのに更に罰ゲーム追加!? ちょっと待って!」

利根「待たぬ!」

大鳳(コレどう考えても私にメリットほとんど無いのに強制的にとか……今だけは言いたい)

大鳳「――不幸だわ」




大鳳「白昼堂々とか言っていた本人が、スカートの中を確認しろっておかしいとは思わないの? 露出狂なの?」

利根「確認したいと言うから確認させてやると言ったまでじゃ。感謝されこそすれ、その様に言われる筋合いは無いぞ」

大鳳「だったら耳打ちするなり、物陰で確認させてくれればいいじゃない」

利根「物陰で確認するとか変態じゃな」

大鳳「堂々と確認する方が変態よ!」

利根「それで、確認せんのか?」

大鳳(罰ゲームのこともあるし、確認はしたいけど、鉄壁過ぎて全然確認出来ないわ……)

利根「大鳳がこのスリットの入ったスカートを履いて、鎮守府を練り歩く……皆がどのような好奇な視線で見るか楽しみじゃの」

大鳳「絶対に確認してみせるわ……あっ提督」

利根「その手には――」

提督「二人で睨み合って何やってんだー?」

利根(提督の声!? 真後ろの建物の二階に居たのか!?)

利根「うわっ、たっ、とっ、とっ、ぬおっ!?」

大鳳&提督「あっ……」

利根「不覚じゃった、まさか勢い良く振り向き過ぎて足がもつれるとはのぉ……我輩もまだまだ――?」

大鳳(確認……出来た、わね)

提督「」

利根「・・・・・・提督! 今見たものを忘れるのだ! 今すぐに!」

提督「待て! こんなとこで試作晴嵐飛ばす奴があるか!?」

利根「絶対に見失わんぞ、地の果てまで追いかけて記憶を抹消してやる!」

提督「そんなに取り乱すんだったらパンツぐらい履けぇぇぇぇっ!」

245: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 12:04:54.57 ID:vOSnbUPAO
青葉「何か良いネタは無いですかねぇ……おっアレは――」




時雨「また白露と村雨にズルいって言われそうだね」

夕立「時雨の膝枕、気持ち良いっぽい……」




青葉(“仲良し姉妹、昼下がりの穏やかな日常”ってところですかね。良いネタ頂きました!)

青葉「昔はもっと過激なスクープを求めていたのに、今はこういうのばっかり探すようになっちゃいましたねぇ……」




――――この鎮守府に来た頃の青葉。

提督「青葉ーまた何人かから苦情が来てるぞ?」

青葉「何かスクープを掴んだら書かずにはいられないんです。これだけは何と言われようと、自分の新聞を作りたい青葉としては止められません」

提督「書くなとは言わんさ。ただ、記事を面白くするのと、記事を面白く伝えるのは違う」

青葉「どういう意味ですか?」

提督「そうだな……試しに一緒にネタ探して、作ってみるか?」

青葉「構いませんが、提督は新聞作ったことあるんですか?」

提督「あるわけないだろ。でも、この鎮守府に居る艦娘達の事なら俺が一番詳しいぞ?」

青葉「……では、物は試しということで」

提督「おぅ、任せろ」




青葉「提督提督提督てーいーとーくー!」

提督「そんなに呼ばなくても聞こえてる、新聞のことか?」

青葉「はい! 物凄く好評で、皆さんからコレならまた作って欲しいって声をいっぱい頂きました!」

提督「読む側に立って考えてみた結果だ。元々記事を書くのは上手いんだ、そりゃ受けも良くなる」

青葉(読む側に立って考えてみる……青葉に欠けていたものは、それなんですね)

提督「次からもその調子で書いとけ、取材は出撃や遠征に支障をきたさない範囲でな」

青葉「はい、青葉これからも頑張っちゃいます!」




――――

青葉(アレからはたまに次号を催促されるような人気になりました、提督には感謝してもしきれません)

青葉「――あっ大鳳さーん! また取材させてもらっていいですかー!?」

大鳳「いいわよ、その代わり次号は真っ先に見せてね」

青葉「はい、それぐらいならお安い御用です!」




――――青葉、今日も明日も皆の笑顔を見ちゃいます!

258: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 18:44:02.94 ID:vOSnbUPAO
思いの外長くなったんで、二話に分けます

ネタが提供されたのでいっそ追加してみます

――――

大鳳「真お嬢様決定戦……?」

鈴谷「そうそう、何か急に熊野が言い出してさー三隈の方が私よりお嬢様らしいっていう風潮がどうとか」

大鳳「何で暁が混ざってるの?」

鈴谷「一人前のレディーなら私も出るべきよねってオマケで、二人も快く参加オッケーしたし」

大鳳(オマケ扱いなのね暁……)




三隈「それで、どうやって決めるのかしら?」

熊野「そんなの決まってますわ、ねぇ暁」

暁「一人前のレディーなら、当然分かるわ」

三隈「そうなんですの? 三隈はこだわってるわけではありませんから、勝負の方法は二人にお任せします」

熊野「随分と余裕がおありですのね……」

暁「暁だって自信たっぷりよ」

熊野「私達に相応しい勝負方法、それは――」

~続く~

259: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 18:55:23.85 ID:vOSnbUPAO
初春……初春はなんというか個人的には姫様というイメージが……個人によってイメージが違うので難しいですね、その辺は

~~~~




――――サーモン海域。

暁「暁だってやれば出来るんだから!」

熊野「とおぉぉぉぉっ!」

大鳳(どこをどう考えたらこうなるのよ)

暁「軽巡洋艦程度なら私だって倒せるわ」

熊野「その程度ではまだまだでしてよ」

大鳳「判断基準が謎過ぎてどう突っ込めばいいのか分からないから、帰っていいかしら?」

鈴谷「最後まで付き合ってよ大鳳、鈴谷だって処理しきれないよ」

三隈「みっ、くまっ!」

暁「三隈さんもなかなかやるわ、でも駆逐艦なら暁だって――」

熊野「いいえ暁、やはり三隈は只者ではないわ……彼女の服を良く見て御覧なさい」

暁「服?……ぜ、全然濡れてないわ!?」

熊野「優雅で可憐になお激しく……私の負けですわね」

三隈「くまりんこっ」

大鳳「決まったなら早く帰りましょ、何もしてないのに疲れたわ」

鈴谷「鈴谷も早く戻ってカレー食べたい」

大鳳「三人も早く帰る準備を――っ!? タ級フラグシップ2隻、こちらへ接近中!」

暁「三人も一人前のレディーが居れば問題ないわ!」

熊野「やってやりますの」

三隈「三隈もまだまだ大丈夫ですわ」

大鳳「やる気満々ね……ん? 待って、もう一隻近付いてくる艦影が――」

綾波「皆さーん、何してるんですかー?」

大鳳(綾波!? そういえば今日の東京急行作戦の旗艦は彼女だったわ)

大鳳「綾波! 今来たら危ない!」

綾波「? わぁ、タ級が居ますねー……えいっ、とおっ、やあっ」

大鳳「――タ級2隻の、撃沈を確認……」

大鳳(忘れてたわ、あの子の二つ名)

綾波「やーりまーしたー」

熊野「――三隈」

三隈「はい、あの動き……彼女がナンバーワンですわ」

暁「悔しいけど勝ちは譲るわ、素直に負けを認めるのも一人前のレディーとして当然よね」

綾波「? 綾波のドラム缶がどうかしましたー?」

262: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 19:49:38.79 ID:vOSnbUPAO
※ゲームの実際の音声とは異なります、画像については多分調べてもらえば分かるかと

ちょっとビスマルク自体の出番が少なかったかもしれません

――――

大鳳(この鎮守府には海外艦もいるのよね……)

ビス子「戦艦ビスマルク、抜錨! 出撃するわ!」

大鳳「規律とかにも厳しそうな印象だし、彼女はまともそうね……」

青葉「そう思いますか?」

大鳳「違うの?」

青葉「こちらが来た頃の彼女の声です」

ビス子『ダンケシェーン!』

青葉「それとこちらが中破した時の画像」

大鳳(特にこれといっておかしいところは無いわね……)

大鳳「というか青葉、コレ盗撮と盗聴じゃ――」

青葉「ちゃんと許可取りましたよ。ドイツ語講座用(最初だけ)の音声と、装甲の何処が耐久性に欠けているかを確認する為の検証(最初だけ)写真です」

大鳳「それならいいんだけど……次は?」

青葉「こちらが改になった音声」

ビス子『ダンケ、助かるわ』

青葉「そして中破画像」

大鳳(声に少し柔らかさが出たかしら……中破画像には特にさっきと違いが見受けられないけれど)

青葉「じゃあ最後に改二の音声」

ビス子『ダンケ、次は演習? 出撃? 何でも命令してくれていいわよ! だから、私から目を離さないでね?』

青葉「そして最後に中破画像」

大鳳「ちょっと待ってこの改と改二の間に何があったの」

青葉「最初はツンデレのツンが多かったんですが、今ではすっかりデレが前面に出ちゃってますね」

大鳳「それも気になるけど、そもそもどうして改二になったのに中破時に破ける面積が増えてるのよ」

青葉「気付かなかったでしょうが、改になった時も若干破ける面積増えてます。恐らく提督に合法的に豊満な身体を見せ付ける為じゃないですかね」

大鳳(むしろ自ら規律を破壊しかねないやり方で提督にアピールしているわね……)




提督「ビスマルク、中破してるならさっさと入渠してこい」

ビス子「……もっと脱がないと、私を見てもらえないの?」

提督「それ以上はやめてくれ、心臓に悪い、三重の意味で」

ビス子「出撃だって演習だって何だって頑張るわ、だから……放置だけは、しないでね?」

――――

放置ボイスがツンデレ可愛かった

 
266: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/17(土) 22:38:05.76 ID:vOSnbUPAO
大鳳(あの子は確か……)

大鳳「雪風、こんなところでどうしたの?」

雪風「あっ大鳳さん、昔の写真を見てたんです」

大鳳「写真?」

大鳳(コレ、ひょっとして……)

雪風「はい、雪風と一緒に居て、沈んだ方達の写真です」

大鳳「そう、なの……」

雪風「今でも、夢に見る日があるんです。雪風があの時こうしていれば私は沈まなかった、ちゃんと敵艦かどうか確認していれば沈まずに済んだのに、お前は死神なんだ――って、夢の中で皆さんが言うんです」

大鳳(数多くの仲間の最後を見届けた上、自分は生き残ってしまったという呵責の念に苛まれているのね……)

大鳳「でも、それは貴女だけのせいじゃ――」

雪風「弾が、味方に飛んでいくんです」

大鳳「……どういうこと?」

雪風「出撃する度、雪風だけは無傷なんです。他の皆さんがどれだけ傷付いていても、雪風だけは一度も被弾しないまま帰投するんです」

大鳳(大戦を生き残った豪運の影響……喜ばしいはずのことなのに、今なおその豪運が彼女を苦しめているというの?)

雪風「実際ここに来るまでに、死神だと何度も呼ばれました。でも、この鎮守府で島風に出会ってこう言われたんです。“当たらなければいいんでしょ? 私は速いからそんなの関係無いよ”って」

大鳳「あの子が言いそうなことだわ」

雪風「はい、そしてしれぇにはこう言われました。“五艦分の回避行動だけ指示すればいいのか、楽で良い”って」

大鳳(提督のも本気でそう思ったから言っただけなんでしょうね……)

雪風「それに、雪風は敵にとっての死神であって、味方から見れば幸運の女神に愛された勝利をもたらす駆逐艦なんだって、鎮守府の皆が言ってくれたんです」

大鳳「良かったわね、雪風」

雪風「はい! 今でも確かに夢を見てうなされたりもします……でも、辛い過去から逃げたりしません。艦娘として皆さんが帰ってきた時に胸を張れるよう、雪風は頑張ります!」

大鳳「えぇ、頑張りましょうね」




雪風「雪風には当たらないし沈みません。皆さんだって絶対に沈みません。幸運の女神にキスをされた雪風がいます。だから、深海棲艦なんかに、負けません!」

281: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 08:24:52.84 ID:GuxGDBCAO
※どっちなのかはご想像にお任せします

――――

大鳳「――スカート捲り?」

加賀「えぇ、かなりの数の被害報告が」

大鳳「念の為に聞くけど長門じゃないわよね?」

加賀「駆逐艦以外にも被害報告を受けているわ」

大鳳「なら違うわね」

加賀「まぁ犯人は分かっていますし、そろそろあの子が遠征任務担当週間を終えるから大丈夫でしょう」

大鳳(犯人は私も分かるけど……あの子って誰かしら?)





電「はにゃあっ!?」

響「コレは流石に、恥ずかしいな……」

古鷹「きゃっ!?」

蒼龍「今度は下!?」

夕雲「あら、いたずらっ子ねぇ」

如月「今日は勝負下着だから、見られても困らないわ」

島風「皆の下着、かっわいーい!」

?「島風、私が居ないからって何してるの?」

島風「お゛ぅっ!? 天津風!?」

天津風「遠征終わったら遊んであげるから大人しく待ってなさいって、言ったよね?」

島風「いや、あの、今週は長波も遠征に行ってるし、連装砲ちゃんと遊ぶのも飽きてきて……」

天津風「友達との約束守れない子とは遊んであげない」

島風「ごめん天津風、もう皆にイタズラしたりしないから……」

天津風「本当に?」

島風「うん……」

天津風「――じゃあ、かけっこしましょうか?」

島風「あっ……天津風ー!」

天津風「きゃっ!? 急に飛び付かないでよ、寂しいなら最初からイタズラせずに皆と遊べばいいのに……」

島風「他の遊びは出来ても、一緒にかけっこ出来るのは天津風ぐらいなんだもん」

天津風「もうっ、本当に手のかかる友達ね、島風は」

島風「天津風大好き!」

天津風「……うん」




大鳳(仲が良いのね、あの二人。スカート捲りの件もこれで無事に解決したし、何も問題は無さそうね)

翔鶴「あの子、前の私と同じ匂いがするわ」

大鳳「翔鶴? どういう意味?」

翔鶴「あぁして皆から距離を取るように密かに仕向けて、自分も常に一緒に居るのではなく時折距離を置き、寂しさが一定値まで来たらまた近付く。こうすれば、依存度が増すのよ?」

大鳳(そんな子には見えなかったし、翔鶴の気のせいよね……そう思いたい、っていうか思わせて)

283: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 10:16:07.82 ID:GuxGDBCAO
今回も二話に分けます、プラズマなんて居ない

――――

大鳳「何度も話したり遊んだことはあるけれど、電がここに来た理由を聞いたことが無かったわね」

電「ここに来た理由……あまり、面白い話じゃないですよ?」

大鳳「無理にとは言わないわ。出来ればでいいから」

電「……電は、戦いたくなかったのです。深海棲艦を倒すことが私達の使命だと分かっていても、出来れば戦うことなく平和にならないかなと、いつも考えていました」

大鳳(確かに、電は争いを好むような子には到底見えないものね)

電「毎日毎日戦うのが本当に辛くて、いっそ沈んでしまおうかと思った時、ここの噂を聞いたのです。“毎日楽しそうに遊んでいる艦娘達がいるらしい”、それを聞いてすぐ司令官さんに、そこへ電を行かせて欲しいとお願いしました」

大鳳「それで、許可されたの?」

電「“あんな問題児が多いところに行きたいなんて物好きだな”って言われましたが、許可はしてもらえました。前の司令官さんも、悪い人とかでは無かったのです」

大鳳(気持ちは理解していても、手を差し伸べるだけのことは出来なかったということね……)

電「来てみてびっくりしたのです。暁も響も雷も居たのです。それに、本当にかくれんぼをしたりして遊んでいたのです」

大鳳(私も最初は本当に驚いたわ、普通ならあり得ないもの)
電「ここなら戦わなくてもいいかもしれない、そう思って司令官さんに気持ちを伝えたら……“そんな気持ちで出撃されたら邪魔だし出撃はさせない。但し、遠征には行かせるし、気が変わったら何時でも言いに来い”と怒られちゃったのです」

大鳳「オンとオフの切り替えがきっちりしているだけで、ここの子達は遊び呆けている訳ではないものね」

電「そうなのです。司令官さんは怖い人だったけど、これで姉妹四人で仲良く遊んでいられる……そんな風に考えていた自分のことが、今では恥ずかしいのです」

大鳳「それから、どうしたの?」

電「着任してから2~3日は、ただ楽しいだけだったのです。鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり、とても楽しかったのです。……でも、暁達と電の間に見えない壁を感じ始めたのです」




~続く~

284: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 10:49:11.48 ID:GuxGDBCAO
電「出撃していく暁達を見送る度に、胸がチクチク痛んだのです。電だけがずっと近海の遠征に出ていることや、鎮守府で遊んでいることに、耐えられなくなったのです。だから、司令官さんのところに行きました」

大鳳「提督は何て言ったの?」

電「“戦いたくないって気持ちは大事だ。でも、戦わなきゃ得られない平和がある。戦わなきゃ脅かされる平和もある。人から何と罵られようと、俺達はそれらを守る為に戦うんだ”、そう言っていたのです」

大鳳「そう……」

電「それだけじゃないのです。沈んだ船の恨みや妬み、憎しみ、色んな負の感情から深海棲艦達は生まれたと聞いたのです。彼女達を救うには、倒してそれらから解放してあげることだと教えてもらったのです」

大鳳「確かに、そういう話もあるわね」

大鳳(事実かどうかは確認されていないはずだけれど……)

電「実際に、解放されて艦娘になった子がこの鎮守府には居るのです」

大鳳「っ!? 初耳だわ……」

電「だから電は、暁達と四人で頑張るのです。遊ぶのも、遠征に行くのも、出撃するのも、お昼寝するのも、四人一緒がいいのです」

大鳳「姉妹の気持ちは一つ、というわけね」

電「そうなのです!」

大鳳(本当に、仲が良い子達だわ)

暁「むにゃ……電……」

響「ハラショー……そのパンツは可愛い……」

雷「電……もっと雷に頼っても……いいのよ……」

電「響だけ寝言がおかしいのです……」

285: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 11:57:03.88 ID:GuxGDBCAO
大鳳「出雲丸」

飛鷹「何?」

大鳳「飛鷹」

飛鷹「どうしたの?」

大鳳「いえ、本当にどちらで呼んでも全く反応が変わらないのね……」

飛鷹「自己紹介で間違えたのを皆にからかわれ続けるうちに、気にならなくなったわよ」

大鳳「隼鷹もそうだけど、そう呼ばれることで辛い気持ちになったりしない?」

飛鷹「貨客船になるはずが、当初から計画されていたとはいえ空母にされたのには驚いたわよ? でも、そのお陰でこうしてまた命を貰えたわ」

大鳳「未練は無いの?」

飛鷹「全く無い、と言えば嘘になるわね。だけど、私は今でも“出雲丸”としての自分を忘れてはいない……それで十分よ」

大鳳「忘れていない――その結果が、この酒盛り?」

隼鷹「ヒャッハー!」

千歳「千代田、そっちの日本酒取って」

千代田「千歳お姉ぇ、口移しで飲ませてあげる!」

隼鷹「いいねぇちとちよ、もっとやれー!」

飛鷹「二人は商船改造空母じゃないわよ?」

大鳳「そういう問題じゃないから」

飛鷹「まぁ細かいことはいいじゃない。今が楽しいんならそれで」

大鳳「楽しむのはいいけど、脱いで吐いて絡んで駆逐艦の子達にキスするのだけはやめて」

飛鷹「そんなはしたない事をした覚えはございません」

大鳳「今更取り繕っても無駄よこの酒乱姉妹」

飛鷹「チッ……あっ大鳳、あそこ」

大鳳「えっ?――むぐっ!?」

飛鷹「んーぷはぁっ……駆逐艦じゃなきゃ、いいわよね?」

大鳳「……ヒック」

飛鷹「大鳳だって酒を飲んだら楽しく――」

大鳳「烈風、流星、この編隊が見たかっらのよぉぉぉぉっ!」

飛鷹「ちょっ、大鳳!? こんなとこで艦載機飛ばしたらわきゃあっ!?」

大鳳「あはははははははっ!」

飛鷹(酒弱っ! 飲んだ口でキスしただけで顔真っ赤になるってどんな酔い方よ!?)

大鳳「そこにあるろは●●●●! 揉ませらさい! ってか脱げ!」

飛鷹「大鳳落ち着いて、まずは艦載機を着艦――待って破かないで私そっちの趣味は千代田じゃないから誰か助けてぇぇぇぇっ!?」





大鳳「痛っ……何か頭が痛いわ……」

飛鷹「」

大鳳「……飛鷹? 裸でこんなところでどうしたの?」

飛鷹「出雲丸のままが、良かった……」

大鳳「えっ何? 何で泣いてるの?」

飛鷹「絶対に大鳳は酒飲んじゃダメよ? 犠牲者は私だけで十分……」

大鳳(一体私が何をしたの!?)

294: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 12:18:16.76 ID:GuxGDBCAO
~次回~

・パンパカパーン

・響の帽子

・バカめと言ってあげる

の、三本でお送りします

まだ出してない艦娘が何人居るか把握しとかないと…

295: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 14:21:44.08 ID:GuxGDBCAO
愛宕「パンパカパーン」

大鳳「前から気になっていたのだけど、そのパンパカパーンって何?」

愛宕「物が入らない時とか乗らない時に使うのよ?」

大鳳「具体的には?」

愛宕「兵装が乗らない時とか胸がブラに収まらない時よー」

大鳳(予想外のタイミングでダメージを受けたわ……)

愛宕「肩も凝るし、すぐに下着を買い直さないといけなかったり、可愛いのがサイズ的に無かったりするのよねー」

大鳳「もういいわ、四連撃とかオーバーキルされても困る」

愛宕「それじゃあ私は提督に用があるから失礼するわね?」

大鳳「えぇ、それじゃあまた」




愛宕「提督ーパンパカパーン」

提督「急に来ていきなりどうした」

愛宕「収まりきらなくなったから、楽にして下さる?」

提督「何をだよ」

愛宕「提督への愛情よー」

提督「適当に捨ててこい、そしたら収まるだろ」

愛宕「嫌よ、全部受け止めてもらわないと」

提督「いい加減にしろ愛宕、お前には俺の脇腹をつねる加賀が見えんのか!」

加賀「胸を三秒凝視していました、頭に来ました」

愛宕「見たかったら何時でも見せてあげるわよー?」

提督「加賀千切れる、脇腹の肉千切れる!」

愛宕「うふふー」

提督「笑ってる暇があったら助けるか部屋から出ていくかしてくれ、紫色に腫れた俺の脇腹が黒く変色する前に」

愛宕「提督が愛してるって言ってくれたら、出ていくか助けてあげるわよ?」

加賀「そのセリフは私専用です」

提督「デッド・オア・デッドって何だよ、二人とも愛してるって言えば助かるのか?」

愛宕「今のもう一回」

加賀「二人ともではなく加賀のことをと言い換えて下さい」

夕立「抜け駆けは禁止っぽい!」

北上「私もそれはちょっと見逃せないかなー」

金剛「提督ー! 言う相手とタイミングを考えるネー!」

榛名「抜け駆けは! 榛名が! 許しません!」

青葉「青葉、見逃せなくなっちゃいました」

58「潜むのは潜水艦の専売特許でち」

提督(提督執務室の壁も床も天井も改造し過ぎだろ妖精!)

愛宕「執務室の中がパンパカパーン。提督、皆が貴方を愛していること、覚えておいて下さいね?」

 
298: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 16:32:38.53 ID:GuxGDBCAO
響「どうしてヴェールヌイじゃないのか、だって?」

大鳳「ケッコンカッコカリをしているなら、練度は十分なはずよ。なのにどうして響のままなの?」

響「説明するのが難しいな……実は、改二にはなっているんだ」

大鳳「え? 今は響よね?」

響「そうだよ、姉妹の皆と居る時にはこの姿の方が落ち着くからね」

大鳳「……どういうこと?」

響「百聞は一見に如かずだ。次のカスガダマ沖海戦で分かると思うよ」




――――カスガダマ沖海戦。

大鳳「本当に対潜装備は響だけでいいの?」

響「大丈夫だ、問題ない」

夕立「夕立は潜水艦は無視するっぽい」

赤城「敵艦発見! 前方約50000、装甲空母姫1、浮遊要塞2、ニ級エリート2、ヨ級フラグシップ1」

響「じゃあそろそろ――」

大鳳(帽子を脱いだ……?)

ヴェールヌイ「行くよ、Ура!」

大鳳「帽子を黒から白に変えるだけで改二になれるってどういう理屈か誰か説明して」

鈴谷「そういうもんなんだよ、気にしたら負け負けー」




響「じゃあ、帰ろうか」

大鳳「一瞬で戻れるのね……」

響「あの姿も嫌いじゃない。でも、やっぱり皆と居る時はこっちがいいんだよ」

大鳳(一人で生き残るっていうのは、やっぱり寂しかったのかしら……)

響「ヴェールヌイのままだと、暁達が発音できなくて噛むんだ」

大鳳「かなりどうでもいい理由だった」

響「ベルボーイとか呼ばれたら流石に困惑するよ」

大鳳(結構本気で困った顔をしているのが何か切ないわ……)

響「不知火にも“ぬい”は一人で十分だと睨まれるしね」

大鳳「あの子もあの子でどこで張り合ってるのよ」

300: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 18:18:36.44 ID:GuxGDBCAO
提督「高雄が夜戦だと性格が変わる?」

大鳳「えぇ、急にバカめって言いだしたの……」

提督「あー……うん、触れるな」

大鳳「提督、そんな笑顔で流されたら逆に気になります」

提督「忘れたいんだよ、色々」




――――少し前、提督指揮の元夜戦突入した高雄。

高雄「バカめ! と言って差し上げますわ!」

提督(性格変わるとは聞いてたが、ここまでとはな……)

高雄「何人たりとも、この高雄の前に立ち塞がることは許しません!」

愛宕「もう、高雄ったら張り切っちゃって」

高雄「何かが私の中で開放されるこの感じ……全艦まとめて相手して差し上げます!」

提督(愛宕共々そこまで激しい気性じゃないと思ってたんだが……凄まじいな)

高雄「提督に私の活躍をお披露目するこの機会、無駄にはしませんわ!」

提督「もう十分敵に壊滅的打撃を与えてるんだが……あの様子じゃ終わるまで止まらんな」




高雄「提督、貴方の為に全力で頑張りました。この高雄に勲章などではない褒美を下さいませんか?」

提督「何だ? どういうのが欲しいんだ?」

高雄「婚約指輪と書類へのサインです」

提督「ケッコンカッコカリならもう既に――」

高雄「いえ、そっちではなく本物の」

提督「待てそれどっから持ってきた」

高雄「夜も更けてきました。さぁ、早くここにサインを」

提督「加賀ー! 加ー賀ー!」

高雄「恥ずかしがらなくてもいいのですよ、一緒にペンを握って書きましょう。共同作業です」

提督「加ぁぁぁぁぁ賀ぁぁぁぁぁ!」




――――

提督(もう少し加賀が気付くのが遅かったらマジで書かされてたからな……思い出したくない)

高雄「提督、書類をお持ちしました」

提督「っ!? あ、あぁ、お疲れ様」

高雄「はい、それでは失礼します」

大鳳「昼は普通なのよね……」

提督「良い奴で働き者なんだが、夜には会いたくない」

307: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 18:34:53.73 ID:GuxGDBCAO
~次回~

・第一ヤーカマッシイ艦隊

・曲がり角には御用心

・変な対抗意識

308: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 19:21:55.81 ID:GuxGDBCAO
~大体の既出艦娘一覧~

駆逐艦→夕立・漣・電・不知火・響・菊月・暁・雷・島風・時雨・子日・曙・雪風・綾波

軽巡洋艦→北上・大井・酒匂・木曾・球磨・多摩・夕張・龍田・五十鈴・阿賀野・能代・矢矧

重(航空)巡洋艦→古鷹・青葉・鈴谷・熊野・利根・足柄・三隈・愛宕・高雄

軽空母→瑞鳳・龍驤・飛鷹

正規空母→大鳳・加賀・赤城・蒼龍・飛龍・翔鶴・瑞鶴

戦艦→金剛・比叡・霧島・榛名・長門・大和・武蔵・ビスマルク・扶桑

潜水艦→19・58

揚陸艦→あきつ丸

特殊工作艦→明石

給糧艦→間宮

約60艦、少しは性格について触れた艦だけでこのぐらい

まだ半分も触れてない…だと…?

312: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 22:34:28.77 ID:GuxGDBCAO
酒匂「ぴゃあぁぁぁっ!」

卯月『ぷっぷくぷぅー!』

那珂「どっかぁーん!」

熊野「とおぉぉぉぉっ!」

金剛「バァァァァニングラァァァァブ!」

川内「やーせーんー!」

提督「組んだ俺が言うのもなんだがやかましい! もうちょい静かに戦え!」

酒匂「ぴゃあぁぁぁっ!? 砲塔が、砲塔が無い!」

提督「酒匂後退、ぶっ飛んだ砲塔探してうろつくな!」

卯月「うーちゃん、うるさくないっぴょん。うるさいのは自称アイドルだっぴょん」

那珂「あざとい兎に言われたくない! 那珂ちゃんは清純派アイドル路線から変更したりしないんだから!」

提督「ラッパ持ってきて吹いてて何言ってんだ兎! 那珂は清純派ってんなら夜中に人の部屋に忍び込んでスキャンダル捏造すんな!」

熊野「ドラム艦娘の名は伊達ではなくってよ!」

提督「普通の出撃にまでドラム缶持ってくんな! ドラム缶頭から被せんぞ!」

金剛「テートクゥ! ワタシの活躍から目を離しちゃダメデース!」

提督「旗艦なら艦隊まとめろ金剛! 時間と場所弁えてないのはお前だ!」

川内「やーーーせーーーんーーー!」

提督「太陽が真上にある時まで夜戦夜戦騒ぐな夜戦バカ!」




――――艦隊帰投。

提督「戦果は上々、お疲れー」

酒匂「今から酒匂とお部屋で司令はお昼寝ね、MVPのご褒美!」

提督「あぁもう今日はそれでいいわ……今日の指揮疲れたし……」

酒匂「“砲塔取れちゃったから、酒匂に司令の砲塔を――”」

提督「よし酒匂、誰に吹き込まれた」

酒匂「秋雲がこう言って司令を部屋に連れ込んで反応を聞かせてって」

提督「あぁぁぁきぃぃぃぐぅぅぅもぉぉぉ!」

酒匂「あっ行っちゃった……」



提督(やっぱりあんな疲れる艦隊組むんじゃなかった……ん?)

酒匂「すぅ……すぅ……」

提督(そっか、昼寝付き合ってやるって言ったんだったな……)

酒匂「酒匂……待ってる……ずっと……司令」

提督「……お疲れ、酒匂」

314: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/18(日) 23:51:03.70 ID:GuxGDBCAO
大鳳「いつも思うんだけど、三隈って必ず曲がり角に近付くと壁側に寄ろうとしてない?」

三隈「そ、そんなことなくってよ?」

大鳳(あからさまに嘘をついてるわね……)

三隈「――来ますわね」

?「うわっ!?」

三隈「あら、ごめんなさいもがみん」

最上「もうっ! これで衝突するの何回目だよ三隈!」

三隈「そういう運命だから仕方無いですわ」

大鳳(狙ってぶつかって抱き着いてるようにしか見えなかったのは気のせいよね)

最上「毎回言ってるじゃないか、端っこ歩いたら見えなくてぶつかるから真ん中歩いてって」

三隈「ちょっと最近忘れっぽくて、次からは気を付けますわ」

大鳳(衝突した回数覚えてる子が忘れっぽいってどんな冗談かしら)

最上「じゃあボクは遠征に行くから、またね」

三隈「えぇ、またねもがみん」

大鳳「――ねぇ三隈、絶対にわざとでしょ」

三隈「大鳳さん、何の事ですの?」

大鳳「そんなに衝突したいの?」

三隈「くまりんこっ?」

大鳳「小首を傾げて可愛く言っても騙されないわよ」

三隈「酷い言いがかりですわ、三隈はただもがみんのことが大好きなだけよ」

大鳳(この子も少し変わってるのねやっぱり……そういえば、くまりんことか言い出した時点で変だったわ)




最上「五月雨を集めて早し……って、芭蕉だっけ?」

三隈「そうですわ」

最上「ボクも激しく瑞雲を飛ばしてみたいよ」

三隈「日向さんの影響ですの?」

最上「もう少し乗せられればなぁ……」

三隈「大丈夫よもがみん。くまりんこともがみんの二人が力を合わせれば、航空戦艦にだって引けを取りませんわ」

最上「……そっか、じゃあボクと三隈の二人で頑張ろう」

三隈「えぇ、これからもよろしくね、もがみん」

最上「よろしく三隈。でも、もう衝突は勘弁してね?」

三隈「それは保証致しかねますわ」

最上「何で!?」

318: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 09:00:49.50 ID:IdLtU1HAO
霞「曙、あのクズ司令官の事が嫌いならその服いらないでしょ。寄越しなさい」

曙「な、何言い出すのよ霞」

霞「何よ、不満なの!?」

曙「いくらクソ提督から貰ったものでも、人から貰ったものを誰かにあげていい訳ないでしょ」

霞(やっぱり簡単には手放さないわね……こうなったら――)




――――遠征。

霞「何よ、これだけじゃ全然足りないわ! もっと持って帰るわよ!」

――――出撃。

霞「沈みなさい沈みなさい沈みなさい沈みなさい沈みなさい!」

――――入渠。

霞「修復材よ修復材! のんびり入ってらんないわ!」




霞「はぁ……はぁ……はぁ……次よ次……」

提督「――おい」

霞「何よ、今忙しいから後にして」

提督「お前、一週間出撃も遠征も演習も禁止」

霞「ふざけたこと言ってんじゃないわよ! 何で私が!」

提督「俺がいつも言ってること、忘れたか? 疲労は抜け、休む時は休め、下らない理由で作戦に支障をきたすな」

霞「私がいつ、作戦に支障をきたしたってのよ」

提督「お前があんな簡単な作戦で一発喰らって帰って来るなんて、普段ならあり得ないんだよ。疲労も抜かずに出撃してるからだ、このバ霞」

霞「言うに事欠いてバカとは何よバカとは!」

提督「命令に従えないバカだろ。常に被害は最小限、且つ敵には甚大な被害を与える。こんな基礎を分からんお前じゃないはずだ」

霞「……そんなこと、言われなくたって分かってるわよ。でも、私にはこれぐらいしか褒めて貰えるような事が――」

提督「何時も通りでいいんだ。自信満々で弱気なんか見せず、俺にだって食って掛かるような強さが霞の持ち味だろ? お前がそんなんじゃ、艦隊の士気も下がる」

霞「……」

提督「意地張るなよ、甘えたいなら甘えていいんだ。お前が頑張ってるのは、ここに居る誰だって知ってる。俺にちょっと甘えるぐらい笑って許してくれるさ」

霞「……何よ、がむしゃらに頑張ってた私がバカみたいじゃない」

提督「だからそう言って――」

霞「うっさいわね! 一週間暇になったから買い物に付き合いなさいこのクズ!」

提督「お前といい、曙といい、ホントに素直じゃないよな」

霞「……こんな時にまで違う女の名前出すんじゃないわよ、バカ」

提督「何か言ったか?」

霞「言ってないわよ。耳までおかしくなったんじゃない、このクズ司令官」

提督(実は聞こえてたけど、黙っとくか)

324: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 09:22:22.59 ID:IdLtU1HAO
~次回~

・憲兵さんの手が足りません

・はっちゃん、ドイツ語攻めに合う

・火遊び(物理含む)

の、三本でお送りします

提督「Mein Name ist Teitoku. Ich komme aus Japan.」

325: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 10:14:49.81 ID:IdLtU1HAO
※艦娘は蟻装を付けた女の子ではなく、艦の魂が具現化した存在としてこのSSでは思って下さい

――――

電「司令官さん」

提督「どうした電、こんな時間に」

電「司令官さんは、戦争が終わったらどうするつもりなのですか?」

提督「……軍を、辞めるつもりだ」

電「そう、なのですね……」

提督「急にどうした、そんなこと聞いて」

電「戦争が終わった後、電達はどうなると思いますか?」

提督「……それを知ってどうする」

電「――解体処分、なのですよね?」

提督「っ!? どこで、それを……」

電「前の鎮守府で聞いたことがあるのです。“艦娘は今は必要不可欠な兵器だが、戦争が終われば不穏分子の塊を各鎮守府に与えているようなものだ。速やかに解体(鎮魂の儀により消滅)しなければならない。”……当然ですよね、電達は自分で動いて物を考える兵器なのです」

提督「……すまない」

電「いいのです。司令官さんは何も悪くないのです」

提督「俺がしてやれるのは、お前達が今を全員笑って過ごせる環境を作ることだけだ。平和の為に戦ったお前達に、平和の為に消えてくれと言わなければならない、その時まで……な」

電「――もしも、もしもなのです。電が戦争が終わっても解体されずに済んで、今よりも大きくなることが出来て、司令官さんの隣に立てるような女性になれたら……本物の指輪を、左手の薬指に嵌めてくれませんか?」

提督(もしも、か……)

電「ダメ、ですよね……こんな私なんかが――」

提督「返事、ちゃんとするからその時まで待ってろ」

電「はわわ……今撫でながらその笑顔をするのは、卑怯なのです……」

提督「全く……自分に死ねといずれ言う男にそんな約束するとか、物好き過ぎるぞ」

電「そんなことはないのです。電が物好きならこの鎮守府の皆が物好きなのです」

提督「待て電、嫌な予感がする……」

電「じゃん拳で勝ち残って一番最初に言えるなんて、雪風よりも幸運なのです」

提督(まさか……まさかまさかまさかまさか!)

待機する艦娘一同「全員の告白、しっかり聞いてもらいます!」

提督(これ、戦争が終わったら違う戦争になったりしない、よな?)

提督「……やっぱり、あの作戦を実行するしか無いな……」

326: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 11:12:43.84 ID:IdLtU1HAO
Z1「Was heisst du?」(訳:キミの名前は?)

8「ダ、ダンケ?」

Z1「Wie alt bist du?」(訳:何歳?)

8「ア、アハト……」

Z1「Ich liebe Teitoku.」(訳:ボクは提督が好きだよ)

8「フォ、フォイヤー!」

Z1「……Aufwiedersehen.」(訳:……またね)

8「――えっ、あの、はっちゃん何かした……?」

Z1「ごめんね、ボクはこれからボイラーの整備があるから」

8「うん……」




大鳳「ハチに嫌われた?」

Z1「名前を聞いたらダンケだって言うし、歳を聞いたら八歳だって言うし、提督が好きだって言ったら魚雷を撃つって言われた……ドイツ語で話しかけたのが悪かったのかな……」

大鳳(絶対に意味も分からず返事したわね……)

Z1「日本の艦娘にもドイツ語が出来る子が居るって聞いて、嬉しかったんだ。でも、まさか嫌われるなんて……」

大鳳「えっと、レーベ? 多分勘違いだから今から言うことをよく聞いてね?」

Z1「何だい?」

大鳳「今から五十鈴のところに行って――」




8(はっちゃん、本当は単語少ししか知らないし、怒らせるようなこと言っちゃったかな……)

Z1「――見付けた。こんなところにいたんだね」

8「あっレーベ……あの、怒ってる?」

Z1「怒ってないよ、ボクの方こそ急にドイツ語で話しかけてごめんね。お詫びにコレ、一緒に食べようよ」

8「シュトーレン……レーベ、実はあんまりはっちゃんドイツ語話せないの。だから、良かったら教えてもらえない、かしら」

Z1「うん。ボク、そう言ってもらえて嬉しいよ。じゃあまずは自己紹介の仕方から――」




大鳳(仲直り出来て良かったわ……でも、あんまりドイツ語ばっかり話されると何が何だか分からなくなって困りそうね……)




8「Feuer!」

Z1「うん、発音が綺麗になった」

8「Danke!」

335: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 17:02:55.11 ID:IdLtU1HAO
提督「花火、か」

陸奥「風流でしょ? 浴衣が着られたら良かったんだけど……」

提督「一応夜間警備中だってこと、忘れるなよ?」

陸奥「あら、残念。提督は私の浴衣には興味ないのね」

提督「だから警備中だっての……」

陸奥「――綺麗よね、線香花火」

提督「あぁ、そうだな」

陸奥「そこはお前の方が綺麗だよ、とか返してくれるものじゃない?」

提督「俺にそんな歯が浮くようなセリフ求めるな」

陸奥「ホントにつれないわねぇ……提督には感謝しているわ。私の第三砲塔が何故か爆発するせいで厄介払いされたのを拾ってくれて」

提督「うちには明石と夕張がいるからな、整備不良はほぼ100パーセント無い」

陸奥「確かに、ここに来てから回数が減ったわ」

提督「未だに原因不明の爆発はあるがな」

陸奥「あの二人に匙を投げられるとは思わなかったわよ、壊れたら修理するからもう運命だと思って諦めてって……」

提督「幸い資源は腐るほどある、爆発しても気にするな」

陸奥「お気に入りの化粧ポーチとかが巻き込まれちゃうのが、悩みの種なのよね……」

提督「長門も気にしてやれ、アイツも駆逐艦ぬいぐるみ(鳳翔作)消し炭にされて肩震わせてたぞ」

陸奥「――ねぇ提督。いつもは火遊びしちゃダメって言ってるけど、今日は花火もしてることだし……私と一夜の火遊び、しない?」

提督「しない」

陸奥「提督も男なら、女性からの誘いをそんな無下にするものじゃないわ――よ!」

提督「おわっ!? こんなとこで押し倒す奴があるか!」

陸奥「あら、あらあら。提督も軍人なら女の子に力で簡単に負けちゃいけないわ」

提督「無茶言うな、駆逐艦ぐらいなら勝てるかもしれんが戦艦は無理だ」

陸奥「……今だけは、か弱い乙女として扱って、ね?」

提督(この時間に騒ぐのはアイツ等に悪いな……いやしかしこのままじゃ俺が危ない、どうするか……?)

陸奥「ビッグセブンは、身体もビッグセブン級よ」

提督「夜間警備忘れるな脱ぐな真面目にやらんと化粧落としで顔拭くぞ」

陸奥「どうせ乱れて汗掻いたら落ちちゃうもの、気にしないわ」

提督(目がマジだ……)

陸奥「じゃあ蟻装もちょっと――あら?」

提督「あっバカ、花火やってた場所に――」




――――フタサンマルマル。陸奥の第三砲塔に花火の火が引火、爆発。被害報告、陸奥大破、提督全治二週間。

341: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 17:23:41.37 ID:IdLtU1HAO
~次回~

・共に桜の丘で

・ながもん=長門

・木陰での一時

の、三本でお送りします

加賀「何故私じゃないんですか、頭に来ました」

343: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 18:57:16.22 ID:IdLtU1HAO
提督「桜?」

菊月「あぁ、絶好の場所を見付けた」

提督「そうだな……最近は睦月型に遠征頼む機会も多かったし、いっそ全員で行くか」

菊月「無論だ、皆で共に行こう」



睦月「睦月、感激ー!」

如月「良い風ね……」

弥生「卯月、あんまり走ると、危ない」

卯月「うーちゃんはそんなにドジじゃないっぴょおぉぉぉぉん!?」

皐月「卯月!? ここはボクに任せて!」

文月「皐月ちゃ―ん、気を付けてねー」

長月「待て皐月、この長月も一緒に行くぞ!」

三日月「ちょっと皆、好き勝手に動くと危ないですよ!」

望月「元気だねぇ、私は昼寝でもしよっかな」



提督「相変わらず元気な奴等だ、一名除いて」

菊月「共に居ると退屈せずに済むぞ、童心に帰ることが出来る」

提督「十分見た目は子供なんだがな、菓子で喜ぶし」

菊月「うっ……別にいいだろう、私だって甘いものは好きなんだ」

提督「拗ねるな拗ねるな、悪いなんて言ってないだろ――で、何があった?」

菊月「聡いな」

提督「急にこんな場所に誘われたら、何かあると勘繰るもんだ」

菊月「――司令官。戦が終わったら、よもや姿を眩まそうなどと思ってはいないよな?」

提督「どうしてそう思った?」

菊月「あの告白の夜、司令官は何かを決意したような眼差しをしていた。それがどうにも頭から離れない」

提督「お前も聡いな、戦場でもその鋭さは有利に働くぞ」

菊月「はぐらかすな、何を考えている? 一人取り残されるぐらいなら、私も共に連れていってくれ」

提督「待て、俺は別に姿を消すつもりはない。確かにある決意はしたがな」

菊月「詳しく聞かせては……くれない、か」

提督「すまん。お前達を残して消えたりはしないが、確実性に欠けることを伝えて無駄に希望を持たせたくはない」

菊月「……その言葉、信じよう」

提督「悪かったな、不安にさせて」

菊月「そう思うなら、一つ、約束をしてくれないか?」

提督「……内容による」

菊月「――全てが終わった後、またここへ共に来てくれ」

提督「死亡フラグみたいな約束だな」

菊月「こんな時に茶化すな」

提督「約束するまでもないってことだ。――来れるさ、何度だって」

菊月「……あぁ、いつの日かまた、この桜の丘へ」



――――必ず、二人で共に行こう。

344: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/19(月) 20:37:48.47 ID:IdLtU1HAO
※一つの戦法として、否定する気は1にはありません

――――

長門「今日こそは第六駆逐隊と共に遠征を!」

大鳳「黙れ長門、いい加減に懲りろ」

長門「大鳳、私に対してだけ口調がキツくないか……?」

大鳳「変態に気遣いなんて不要よ」

長門「私は純粋に駆逐艦の子達のことを案じているだけだ」

大鳳「長門、貴女どうしてそこまで駆逐艦に拘るのよ。あの子達の身を案じているにしても異常だわ」

長門「――ビッグセブンの名に、恥じぬ為」

大鳳(え? 急に雰囲気が……)

長門「大鳳、お前は“捨て艦”というのを知っているか?」

大鳳「いえ、聞いたことが無いわ」

長門「勝利の為、敵の主力に接敵するまで随伴させられ、沈むことを厭われない練度の低い艦娘達のことだ」

大鳳「文字通り、使い捨ての艦娘……」

長門「無論、勝利の為に犠牲は付き物だ。私もそのやり方に、当初は疑問を持ってはいなかった」

大鳳「それなら、何故?」

長門「“少しぐらい敵主力に損害を与えてこい、使えない奴等だ”……一人大破状態で仲間を失いながら、必死に帰投した駆逐艦に前の提督が言い放った一言だ。――気付けば、提督の顔面を殴り飛ばしていた」

大鳳「よく解体処分にならなかったわね」

長門「なりかけたさ。だが、何処から聞き付けたのか、各資源十万払うから解体するぐらいならうちに寄越せと、ここの提督に引き抜かれた」

大鳳(十万……普通の鎮守府なら簡単に出せる量じゃないわ……)

長門「最初は何か裏があるのかと警戒したが、会って話してみてすぐに理解した。バカみたいに甘過ぎるんだ、ここの提督は」

大鳳「長門は提督のこと、嫌いなの?」

長門「軍人としては及第点と言わざるを得ない。だが、一人の人間としてならば全幅の信頼を寄せている」

大鳳(長門も軍艦としては落第じゃないか、とか言える雰囲気じゃないわね)

長門「ビッグセブンとして、この鎮守府の一人として、敵の砲弾から駆逐艦娘達を守ることが、沈んでいったあの子達の魂への私なりの贖罪だ」




大鳳「志は立派だけど、やっぱり長門は駆逐艦娘達に近付かないで」

長門「何故だ!?」

大鳳「度が過ぎてるのよ」

362: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/20(火) 12:39:17.24 ID:8J6nQrqAO
提督(ヤバい、前より短くなってきてるな……)

武蔵「ん? そんなにフラフラしてどうした、昼間から酒に酔っているわけでもあるまい」

提督「あぁ……武蔵か……」

武蔵「提督、顔色が悪いぞ。今回目覚めたのは何時だ?」

提督「五日前、だったはずだ」

武蔵(七日より少し早いな……)

武蔵「今週はもう休め、無理をしてお前が廊下で倒れでもしたら、鎮守府内がパニックになるぞ」

提督「起きていられる一週間は何があろうと必ず俺が指揮を取り、提督としての責務を果たさなければならん……でないと、月に三週間も寝続けなければ満足に動けないこの身に、何の価値がある?」

武蔵「提督としての責務、か。ふむ、可笑しな事を言ってくれるな提督よ。その無様な姿で指揮を取られる艦娘達の身にもなれ」

提督「辛辣なご意見どうも……でもな、それでも俺はお前達の提督だ。これ以上甘えていられないんだよ」

武蔵「矛盾しているぞ提督。何の為に私達に十分な休養を義務付けている。それが義務だと言うならば、鎮守府全体の規範となるべき提督がその義務に従わずどうする」

提督「上官が部下に仕事押し付けて寝てるなんざ言語道断だろうが!」

武蔵「いい加減にしろこの戯けが!」

提督「がっ!?」

武蔵「この鎮守府が何故機能していると思う? 提督、お前が先頭に立って道を示し、皆がそれを信じて進むだけの信頼を既に勝ち得ているからだ。そのお前がどうして私達を信じない」

武蔵「たった三週間寝続けているから何だ、五日しか起きていられなかったからどうだというのだ。それでも休まぬと言うならば、次は三日で今まで以上の戦果を挙げてやろう、そういう気概を持った兵(つわもの)がここには百を優に越えて居るのだぞ?」

提督「……人をぶん投げといて良く言うよ」

武蔵「加減はしたぞ、動けなくなる程度にな」

提督「――はぁ、降参。もうどのみち一歩も動けねぇよ」

武蔵「ふむ、なら少し勝利者として役得を味わうとするか」

提督「おい、何する気だ」

武蔵「案ずるな、木の硬さでは枕代わりには相応しくない。故に枕を提供してやるだけだ」

提督「何で膝じゃなくてもたれ掛かる形で胸なんだよ」

武蔵「こうしないと抱き締められないだろうが」

提督「あぁもう好きにしてくれ……もう……限界……」

武蔵(全く、手のかかる提督だ。加賀から依頼された見張りの報酬は、この寝顔としておこうか)

369: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/20(火) 12:56:28.43 ID:8J6nQrqAO
~次回~

・海のような艦娘

・データコンビ

・大人の余裕

の、三本でお送りします

373: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/20(火) 13:44:04.81 ID:8J6nQrqAO
大鳳(間宮さんから食材を貰ってきてって頼まれたけど、ここって野菜畑まであるのね……)

鳳翔「あら、今日は貴女が取りに来たの?」

大鳳「はい、間宮さんが仕込みで手が離せないらしくて」

鳳翔「そうだったの、わざわざ悪いわね」

大鳳「いえ、自分達の食事の為ですから、これくらいのことは」

鳳翔「ふふふ、じゃあこのミカンあげるわ。良い子にはご褒美をあげないと」

大鳳「あ、ありがとうございます」

大鳳(完全に子供扱いされてるわね……)

鳳翔「用が無くてもここに来たら色々食べさせてあげるから、また来てね。夜には居酒屋もやってるから」

大鳳「はい、必ず」




間宮「大鳳さん、わざわざすいませんでした。大根が無いのにさっき気付いたものですから……」

大鳳「いえ、何時も美味しいご飯を作って下さるのですから、これぐらいは当然です」

間宮「そんな風に言ってもらえたら作り甲斐があります。――あら? そのミカン、貰ったの?」

大鳳「えぇ、鳳翔さんがご褒美に、と」

間宮「良かったわね、気に入ってもらえて」

大鳳「? どういう意味ですか?」

間宮「加賀さんが唯一この鎮守府で頭が上がらない人なのよ、鳳翔さん」

大鳳「……え?」

間宮「加賀さんに戦い方を教えたのが彼女らしくって、未だにその関係が続いているらしいの。今は加賀さんの方が強いし、鳳翔さんも力は衰えたらしいけど、旗艦で出撃したら今でも指揮をする姿は勇ましいらしいわよ?」

大鳳(全然そんな風には見えなかったんだけど……)




――――“居酒屋鳳翔”。

鳳翔「――この前、鎮守府の施設を壊したそうね?」

加賀「あの、その、アレは不可抗力のようなもので……」

鳳翔「言い訳、するような鍛え方をした覚えはないですよ?」

加賀「はい、金輪際あのようなことはしないと一航戦の誇りにかけて誓います」

鳳翔「そう、ならいいのよ。今日は久しぶりにゆっくり飲みましょうか」

加賀「はい」

鳳翔「それで、提督は押し倒せたの?」

加賀「守りが固くてなかなか……」

鳳翔「それならこういうのは――」




提督「っ!? 何か寒気が……」




――――海のような優しさで包み込み、海のような荒々しさで敵を葬る、母なる海のような艦娘。故に彼女は――“お艦”――そう呼ばれている。

374: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/20(火) 14:45:44.78 ID:8J6nQrqAO
大鳳(私にも、アレをしろと……?)

霧島「三時方向に両舷第一船速、距離213。仰角33度、三秒後に左舷斉射」

鳥海「了解」

霧島「――次、八時方向に両舷最大船速、距離685。仰角35度、五秒後に右舷斉射」

鳥海「了解」

大鳳(全弾命中してて凄いんだけど、私には真似が出来そうにもないわ……)

霧島「データ通りね、何の問題も無いわ」

鳥海「そうですね、詰み将棋の最後の一手を延々と繰り返している感覚です」

霧島「帰ったらまた将棋でもしましょうか」

鳥海「今日は囲碁の気分です」

霧島「……流石鳥海ね、私のデータ予測を上回るなんて」

鳥海「日々精進していますから」

大鳳(誰かあの二人の会話を解説してくれないかしら……)



提督「あの二人についていけない?」

大鳳「あそこまで数値を厳密に指定されても無理です。夕立などは直感だけで理解していますが、一部の艦娘が困惑気味です」

提督「最近確かにデータに頼りすぎてる節はあるな……よし、ちょっと話をしてくる」



提督「二人共、久しぶりに将棋やらないか?」

霧島「いいですよ、そろそろやりたいと思っていました」

鳥海「また二面打ちですか?」

提督「片方待たせたら非効率だろ?」

霧島「その余裕、今度こそ無くして見せます!」

鳥海「データは私達を裏切りません」



提督「はい、六4桂で詰み」

霧島「」

提督「こっちも八6歩で詰みだ」

鳥海「」

提督「データに頼りすぎ、相手が絶対に自分の思い通りに動くなんてあり得ない。あらゆる場面を想定して、例え1パーセント未満の確率でも考慮しろ。五十鈴なんて正にその域だ」

霧島「――御指導、ありがとうございます。これでまた、強くなれます」

鳥海「私も、データを根幹として更に戦況を正しく見極められるよう、精進します」



大鳳(もう大丈夫、って提督が言ってたけど……ホントかしら?)

比叡「ヒェー! テレビが映りません!」

霧島「見せてみて下さい――とぅっ!」

大鳳(叩いた!?)

比叡「あっ映った」

霧島「分解して中を見て修理するより、この方が早いと教わりました」

大鳳(……ひょっとして、また脳筋方向に傾いただけ?)

霧島「艦隊の頭脳と呼ばれるように、これからも頑張りますね!」

378: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/20(火) 22:59:31.15 ID:8J6nQrqAO
電「司令官さん、カフェオレを作ってみたのです!」

加賀「あら、また増えたわね」

提督「珍しいな、電が飲み物持って来るなんて」

大鳳「いらっしゃい」

金剛「提督執務室へようこそデース」

電「あっ金剛さん……や、やっぱり何でもないのです。失礼するのです」

金剛「別に遠慮なんてしなくていいデース。一緒にティータイムを楽しみまショー」

提督「一応念のために言っておく。ここは茶を飲む為の場所じゃないからな? 俺が飲んじまってるから説得力無いが……」

加賀「今更ですね」

大鳳「今更過ぎます」

電「あの、えっと、その」

金剛「電もテートクにカフェオーレを飲んで欲しくて来たネー?」

電「それはそうなのですが……」

金剛「テートクー、ここに私のダージリンと電のカフェオーレがありマース。どっちを飲むかチョイスしてくだサーイ」

電「はわわ、金剛さん!?」

提督「……電のカフェオレをくれ」

金剛「オー私のダージリンの気分じゃなかったみたいデース。電、提督にカフェオーレを持っていってあげるネー」

電「……電ので、いいのですか?」

提督「いいからくれ、喉渇いてるんだよ」

電「は、はいなのです」

提督「――ん、美味い。ありがとうな、電」

電「司令官さんに喜んでもらえて何よりなのです! それでは電は遠征任務があるので失礼するのです!」

提督「あぁ、頼んだぞ」

電「はいなのです!」

大鳳「元気に飛び出して行ったわね……アレで良かったの?」

金剛「何の話デース?」

加賀「金剛とアイコンタクトで通じ合うとかやめてください、頭に来ます」

提督「仕方無いだろ、ってかあんだけ露骨にウィンクされたら誰でも気付く」

金剛「頑張って持ってきたのに、飲んで貰えなかったら悲しいネー」

大鳳「提督のことしか見えてない訳じゃないのね」

金剛「私達が燃料や弾薬を気にせず出撃できるのは、あの子達のお陰デース。蔑ろになんてしたら罰が当たるネー」

加賀「そう、なら大人しくお茶を飲んだら出ていきなさい」

金剛「それとこれとは話が別デース。今日こそは秘書艦交代してもらいマース!」

提督「大鳳、ガキの喧嘩が始まるからこの書類やっといてくれ」

大鳳(大きい子供……流石に可愛くはないわね)

379: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/20(火) 23:03:43.47 ID:8J6nQrqAO
弾が枯渇しかけた時に遠征から帰ってくる駆逐艦達は女神に見える

安価↓1~3で艦娘指定よろしくです、状況指定や組み合わせ指定もありです

383: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/20(火) 23:31:51.92 ID:8J6nQrqAO
~次回~

・二航戦の日常

・眼鏡が無い

・負けず嫌い

の、三本でお送りします

385: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 01:41:18.58 ID:b92NmJKAO
蒼龍「飛龍ぅぅぅっ!」

飛龍「私の名前叫ばないと生きてられないの? そんなに私が好き? ごめん、そういう趣味は無いから……」

蒼龍「アンタと添い遂げるなんてこっちから願い下げよ!」

飛龍「うん、だからそう言ってるじゃない」

蒼龍「全くもう……ってそうじゃない! 私の下着どこにやったのよ!」

飛龍「捨てたわよ?」

蒼龍「捨てたっ!? 何でそんなことしたのよ!」

飛龍「だって何か可愛く無いのばっかりだったし、良かれと思ってやったのに、何で怒ってるのよ」

蒼龍「勝手に捨てられたら誰だって怒るわよ! それにあの代わりに置かれてた下着は何?」

飛龍「セクシーだったでしょ」

蒼龍「セクシーっていうかアレじゃただの紐じゃない、あんなの誰が着けるのよ」

飛龍「蒼龍」

蒼龍「飛龍は?」

飛龍「嫌よ、私は 女じゃないもの」

蒼龍「アンタねぇ……と・に・か・く! 買い直すから今度付き合いなさい!」

飛龍「提督と行けばいいじゃない」

蒼龍「そんな恥ずかしいこと出来るわけないでしょ!」

飛龍「怒鳴ってばっかりだと眉間に皺が寄って、老けるわよ?」

蒼龍「誰のせいよ、誰の」

飛龍「多聞丸は故人よ? 流石に彼のせいにしたら許さないわ」

蒼龍「そんなの私だって許さないわよ、それにアンタのせいだってば」

飛龍「……買い物、次の日曜でいい?」

蒼龍「いいわよ、当然買い物の代金は全部飛龍の奢りね」

飛龍「いいわよ」

蒼龍「文句があるなら――へっ?」

飛龍「奢ってあげるって言ったの」

蒼龍「……何か悪い物でも食べた?」

飛龍「何? 奢らなくていいの?」

蒼龍「いや、奢ってはもらうけど……何か良いことでもあったの?」

飛龍「別に無いわよ、蒼龍はやっぱり蒼龍だったってだけ」

蒼龍「それ、バカにしてない?」

飛龍「気のせいよ、多分」

蒼龍「やっぱりバカにしてるんでしょ」

飛龍「バカにする必要ないわよ、元からだから」

蒼龍「尚更悪いわ!」

飛龍「ほら、そんな些細な事気にしてないで準備して、出撃する時間よ」

蒼龍「うわっもうそんな時間!?」

飛龍「行くわよ蒼龍」

蒼龍「えぇ、行きましょう」

飛龍&蒼龍「「二航戦、出撃します!」」

390: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 11:18:07.73 ID:b92NmJKAO
飛龍は蒼龍も提督も多聞丸も大好きです

若干蒼龍相手だとイタズラや行動がぶっ飛んでますが、蒼龍と提督以外には至って普通です

何だかんだで二人とも仲は良いです、怒鳴り声が一日一回は響く程度に

391: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 15:34:32.93 ID:b92NmJKAO
鳥海「……困りました」

摩耶「どうした鳥海、そんな世界の終わりみたいな面(つら)して」

鳥海「眼鏡を壊してしまいました」

摩耶「ったくドジだなぁ、でも予備があんだろ?」

鳥海「実はその予備を使っていて、今度の休みに作ってもらいに行く予定だったんです」

摩耶「誰かに借りりゃいいんじゃねぇか?」

鳥海「それぞれ特注品ですから……」

摩耶「借りるのも無理か……仕方ねぇ、アタシが今日の出撃代わってやるから明石のところに行ってきな」

鳥海「でも、私の不注意で摩耶姉さんに迷惑をかける訳には……」

摩耶「眼鏡無いと距離感掴めないって言ってたろ、無理すんなよ」

鳥海「……はい、お言葉に甘えさせて頂きます」

摩耶「今度何か奢れよ、それでチャラな? じゃあアタシは加賀に事情説明してくるついでに、誰か捕まえてここへ来させっから、そいつと行きな」

鳥海「ありがとうございます、摩耶姉さん」




大鳳「それで、たまたま摩耶と最初に出会った私に白羽の矢が立ったのね?」

鳥海「はい、情けない事にあの眼鏡が無いと廊下を歩くのにも支障がっ!?」

大鳳「あっごめんなさい! 曲がり角だったから曲がったんだけど、それも言わなきゃ分からないのよね」

鳥海「だっ、大丈夫、です」

大鳳(痛そう……ちょっと涙目になってるわね……)

鳥海「一つ壊れたら予備を使って行くので何時もは問題ないのですが、今回に限っては二日続けて壊してしまって……」

大鳳「大変ね――あっここから階段だから」

鳥海「すいません、手を繋いで頂いていいですか?」

大鳳「いいわよ、ゆっくり降りるわね」




大鳳(途中何度か危ない場面はあったけど、無事に着いて良かったわ)

鳥海「お付き合い下さりありがとうございました。本当に助かりました」

大鳳「今更なんだけど、私が明石さんに頼みに来て、受け取った眼鏡を鳥海に届けるのではダメだったの?」

鳥海「今の私に最適な物を調整しながら作ってもらっているので、そういう訳にもいかないんです。微妙な感覚のズレが命取りになりますから」

大鳳「眼鏡も身体の一部なのね……そういえば、何で壊れたの? 戦闘中もかけてるって事は相当丈夫なんでしょ?」

鳥海「……寝起きが、悪いんです」

大鳳「え?」

鳥海「目覚ましを止める時に、横にある眼鏡を叩いてしまって……」

大鳳(摩耶じゃなくて鳥海の方が朝に弱いのは意外ね……)

397: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 18:30:47.33 ID:b92NmJKAO
霧島さんは鎮守府の最も効率的な遠征計画書を作成したり、休日の管理をしているちゃんとした頭脳です

……ネタで使ってしまったけど、時報みたいに精密機器叩くのはダメだよ霧島さん

次は可愛い霧島さん書くようにしてイメージアップさせないと……

398: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 18:42:30.63 ID:b92NmJKAO
微妙にはみ出したので二話に分割

~~~~

――――約20キロメートルのハーフマラソン勝負。

島風「かけっこなら誰にも負けないよ!」

長良「私だって毎日走り込みしてるし、持久力なら負けないんだから!」

天津風「ぶつからないように気を付けてねー」

名取「が、頑張ってー」

島風「じゃあ位置について」

長良「よーい」

島風&長良「「ドン!」」

島風(一度だって前を走らせたりしないんだから!)

長良(自分のペースを崩さず最後まで走り続ければ、きっと勝てる!)




――――島風2km地点、長良1.5km地点。

島風(全然追い付いて来ない、おっそーい!)

長良(焦らない焦らない)




――――島風5km地点。長良3.7km地点。

島風「余裕余裕ー」

長良(まだまだこれから!)




――――島風10km地点。長良8km地点。

島風(マラソンって結構長いなぁ……)

長良(折り返してからが勝負!)




――――島風13km地点。長良12km地点。

島風(ゴールまだかなぁ……)

長良(残り半分切った、焦らず着実にペースを上げていこう!)

~続く~

399: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 18:43:33.57 ID:b92NmJKAO
――――島風15km地点。長良14.8km地点。

島風「あっ長良がいつの間にか追い付いて来てる……」

長良「見えた!」




――――島風・長良、共に18km地点。

島風「負けないよ!」

長良「私だって!」




――――島風・長良、共に19.5km地点。

島風「後ちょっと!」

長良「ラストスパート!」




――――ゴール地点。

天津風「――来たわね」

名取「二人とも速い……」

天津風「あれだけ僅差だと、どっちが先にゴールするか最後まで分からないわ」

島風「てやあぁぁぁぁぁっ!」

長良「うおぉぉぉぉぉぉっ!」




――――結果、島風・長良、同着。

島風「長良はっやーい! 一人で走ってる間はつまらなかったけど、二人で並んで走ってて最後は楽しかった!」

長良「島風もちゃんとマラソン走れる持久力あったのね、見直したわ」

島風「またやろうね、マラソン!」

長良「いいわよ、今度は勝ってみせるんだから!」




――――こうして島風に仲良しなお友達が増えましたとさ、めでたし、めでたし。

405: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 19:05:08.52 ID:b92NmJKAO
~次回~

・大きい犬

・全裸遊泳疑惑

・好感度…?

の、三本でお送りします

408: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/21(水) 21:34:02.56 ID:b92NmJKAO
ビス子「命令を! 命令をちょうだい!」

提督「いや、だから今日は金剛と長門が出撃でビスマルクは待機――」

ビス子「コンゴウ……? ナガト……? いえ、知らないわね。だから私に命令を!」

提督「朝に挨拶してたろお前等……と・に・か・く! ビスマルクは待機! 変更は無し!」

ビス子「そう……じゃあ提督、昼食を作って下さる?」

提督「どこをどう考えたらそうなる……」

ビス子「提督は謂わば私の御主人様でしょう? なら、食事を用意するのは御主人様の役目だわ」

提督「御主人様言うな、大体間宮のところに行けば食事は食べられるだろ」

ビス子「提督の作る食事が食べたいの……ダメ、なの?」

提督「ダメなものはダ――」

提督(何だ、この犬を虐めているような罪悪感は……)

ビス子「そう……私なんてどうせ対空が低くて使い勝手が悪い戦艦よね……」

提督「あぁもう分かった! 作るから待ってろ! その代わり文句言うなよ?」

ビス子「ダンケシェーン! 提督が作ってくれるのに文句なんて言わないわ!」

提督(……耳と尻尾が見える……)




提督「台所借りて作って来た。和食しか作れないからそれで我慢しろ」

ビス子「グート! 色彩に富んでいて綺麗ね!」

提督「玉子焼きと牛肉のしぐれ煮、漬け物、ほうれん草のお浸し、揚げ出し豆腐、ワカメの味噌汁。これだけありゃ十分だろ」

ビス子「早速頂くわ!」

提督「残すなよ……って言うまでもないか」

ビス子「これは日本風のザワークラウトかしら……こっちのも変わったズッペだけど美味しい、毎日でも食べたいわね」

提督「勘弁してくれ、俺はお前等の食事担当じゃない」

ビス子「ふふ、次の出撃は見てなさい、誰よりも活躍してみせるわ!」

提督「あぁ、頼りにしてるぞ、ビスマルク」




加賀「私は夕食をお願いします、出来れば肉じゃがを」

赤城「加賀さんと同じものをお願いします」

時雨「僕は明日でいいよ」

巻雲「巻雲はじーっと作ってもらえるまで待っています」

弥生「茶碗蒸し、食べたい、です」

提督(こうなる予感はしてたんだ……)

ビス子「なら私もまた食べられるわね!」

提督「お座り!」

ビス子「……?」

提督(……ノリで言ってはみたが、よく考えたら物凄く恥ずかしい!)

410: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 00:02:22.94 ID:6nB+zcMAO
401「あー今日もいっぱい泳いだー」

168「シオイ、ちゃんとシャワー浴びないとダメよ?」

401「うん、晴嵐さんの整備してから浴びるー」




大鳳(ふぅ……最近暑くて汗を掻きやすいから、シャワー浴びたらスッキリするわね)

401「ふんふふーん」

大鳳「あら、シオイ。今日も泳いで来たの?」

401「うん、運河見に行くついでにいっぱい泳いできたよー」

大鳳「そう、じゃあ私は先に出るわね」

401「はーい、じゃあねー」

大鳳(いつも元気ねシオイは――ん? 良く考えたらシオイの日焼け跡、何かおかしかったような……)




168「シオイの日焼け跡?」

大鳳「そう、あの子の日焼けおかしくないかしら……普通、水着を着てたらその下は焼けないわよね?」

168「えぇ、私達はちゃんと日焼け止め塗ってるし、焼けても水着以外の部分だけだわ」

大鳳「じゃあ何であの子の日焼け跡、全身均一なの?」

168「それは――そうね、本人に聞くか、実際にあの子がここでどう過ごしてるか観察すれば分かるわ」

大鳳(観察……気は進まないけど、本人に聞くのは何だか気が引けるし、そうしてみようかしら)




401「海に直行! どぼーん!」

大鳳「」

401「やっぱり海はいいよねー」

大鳳(海はいいかもしれないけど、全裸で泳ぐのは風紀的によくないと思う……)

401「大鳳さんも泳がない? 気持ち良いよー?」

大鳳(バレてた!?)

大鳳「ねぇシオイ、何で今日は水着着てないの?」

401「出撃でも遠征でもないし、この方が素肌で海を感じられるからだよ」

大鳳「海、好きなのね」

401「うん、大好き!」

大鳳「そう……」

(ちょっと変わってるけど、この子は海が大好きなだけなのね)

401「ねぇ大鳳さん、今度一緒に運河行かない?」

大鳳「運河?」

401「見てると楽しいよー」

大鳳「そ、そうなの?」

401「うん、どう攻め落とすか考えるの楽しいよー実際に出来ないのがちょっと残念だけど」

大鳳(やっぱりちょっと危ないかも……)

411: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 02:18:21.75 ID:6nB+zcMAO
また微妙にはみ出したので二話に分割します

~~~~

天津風「島風ーおやつ作ったから出てきなさーい」

島風「はーい」

天津風「手、洗ってきなさい」

島風「うん!」

大鳳(どう見ても友達っていうより、島風の保護者よね)

天津風「どう、美味しい?」

島風「美味しいよ! ありがとう、天津風!」

天津風「ふふ、いっぱい作ったからたくさん食べてね」

大鳳(……? スカート捲りの件では気にならなかったけど、天津風の頭の煙突から出てる煙の形――ハート?)

天津風「ほら、クリームが頬に付いてるわよ島風」

島風「んーくすぐったいよー」

大鳳(何か心なしかハートが大きくなってるような気が……ちょっと気になるわね)




天津風「初風、雪風、作ったお菓子が余ったの、食べない?」

初風「いいわね、もらうわ」

雪風「頂きます!」

天津風「えぇ、どうぞ」

大鳳(二重丸……? 器用な事出来るのね、あの煙突)




天津風「ねぇあなた、クリームドーナツ、好き?」

提督「くれ。書類仕事が続くと、甘いものなら何でもいいから欲しくなる」

天津風「もうっ、欲しいのならもう少し言い方ってものがあるんじゃない?」

提督「――ん、美味い」

天津風「……そう」

大鳳(島風と同じハートね……やっぱり好意の度合いが煙になって表れているのかしら?)

~続く~

412: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 02:20:11.28 ID:6nB+zcMAO
天津風「煙突から出ている煙?」

大鳳「形が変わっているの、気付いてないの?」

天津風「頭の上なんて、普段見えないもの」

大鳳「確かに、それもそうね」

天津風「それで、どう変なの?」

大鳳「ハートだったり、二重丸だったり――今はただの丸ね」

天津風「つまり、判別が付くぐらいに私を観察してたってこと?」

大鳳「あっ……き、気になったからつい、ごめんなさい」

天津風「別にいいわよ、気にしてないから」

大鳳「そう言ってもらえると有り難いわ」

天津風「――それで、島風と未来の旦那様以外にハートは出てなかったのよね?」

大鳳(だ、旦那様!?)

大鳳「え、えぇ、その二人以外には出てなかったわ」

天津風「なら、問題ないわ。島風とあの人が特別だって、再確認出来たんだもの」

大鳳「二人の事、そんなに大事なの?」

天津風「寂しがり屋なあの子と、その寂しさを埋める為に私を全力で探してくれたあの人。二人共かけがえのない、とても大事な存在よ」

大鳳(保護者みたいに見えたのは、そういう経緯があったからなのね……)

天津風「もしも島風を泣かせるような子が居たら……ふふ」

大鳳(過保護多すぎないかしらこの鎮守府)

413: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 02:22:50.91 ID:6nB+zcMAO
時津風実装されたらまた変わるはず、色々と……

安価↓1~3で艦娘指定お願いします、状況指定や組み合わせ指定もありです

?「まだわた主人公が出てないですよ」

417: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 02:39:03.56 ID:6nB+zcMAO
~次回~

・予備弾

・服のサイズ

・鈴谷のカレー講座(初級お子様用)

の、三本でお送りします

424: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 10:17:13.40 ID:6nB+zcMAO
応援ありがとうございます、これからも頑張ります

まだ出れてない子も少しずつ出番あげたいと思います

?「うぅ……出番はまだなんですね……」

?「主人公(影薄い)型はスルーされまくりですか?」

?「公式四コマ、あるし……いい」

?「電と出すのはやめてくれよな」

?「綾波だけ出れていいなぁ……」

?「影薄い型とかやめてよ、私のせいで出番無いみたいじゃない……」

1は主人公型も好きです、でも今ちょうどムカデ退治したんで出すなら虫ネタかも

?「いやぁぁぁぁぁぁっ!?」

425: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 12:47:01.71 ID:6nB+zcMAO
またまた微妙に収まらなかったので分割

~~~~

大鳳(出撃に遅れてしまうわ、急がないと!)

大和「あら、大鳳」

大鳳(大和!? 勢いが付きすぎてて止まれ――)

大和「きゃっ!」

大鳳「痛っ!?」

大和「大丈夫ですか? あまり急いで廊下を走ると危ないですよ?」

大鳳「ごめんなさい、出撃に遅れそうで急いでいたものだから……大和は大丈夫?」

大和「大和は大丈夫ですから、気にしないで下さい。それより、出撃に遅れそうなのでしょう?」

大鳳「あっそうだったわ! 誰かにぶつからないように急ぐわね、それじゃ!」

大和「はい、お気をつけて」

大鳳(気になることはあったけど、今は急がないと!)




――――艦隊帰投後。

大鳳(大和はどこかしら、確かめたいことがあるんだけど……)

RJ「どないしたんや大鳳、誰か探しとるんか?」

大鳳「龍驤、大和見なかった?」

RJ「大和ならあっちの中庭の木陰で読書しとったで?」

大鳳「ありがとう、じゃあまたね」

RJ「ちょい待ち、うちも行くわ。何の用なんか気になるし」

~続く~

426: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 12:54:55.73 ID:6nB+zcMAO
大和「すぅ……すぅ……」

大鳳「寝てるわね……」

RJ「えぇ天気やからなぁ、あんなとこで本読んどったら眠たくもなるわ。で、どないすんの? 起きるまで待つんか?」

大鳳「いえ、コレはむしろ好都合かもしれないわ。今のうちに確認すれば、結果がどうあれ大和を傷付けずに済むもの」

RJ「何やよう分からんけど、何かするなら起こさんようにな」

大鳳(あの硬い感触、気のせいじゃなければアレはブラに何かを詰めているということ……つまり、大和は私達の同士かもしれない!)

大鳳「服の上からだとしっかり確認出来ないし、今日は提督も眠っている日だから、少し捲るぐらい問題ないわよね……」

大和「すう……すう……」

大鳳(細心の注意を払いながら少しずつ……少しずつ……よし、後ちょっとで――)


――――ゴロン、ゴロン。


大鳳「・・・え?」

大鳳(九一式徹甲弾!? 何でこんなものが大和の服の下から!? っていうかコレがブラ代わりなの!?)

大和「――大鳳、何を、しているの?」

大鳳「あっ……おはよう大和、その、大きさも形も綺麗で美 、ね……?」

大和「そうですか、お褒め頂きありがとうございます。――お覚悟は?」

大鳳「……えぇ、出来てるわ」

大鳳(修復材ってどのぐらいなら治せるのかしら……)




――――大鳳、大和に投げ飛ばされ大破。龍驤、巻き添えにより中破。




大和「これは予備の弾です。万が一に備えて服の下に仕込んでいるんです」

大鳳「そうだったの……」

大和「全くもう、大和だって怒るときは怒るんですから、二度とこんな恥ずかしいことしないで下さいね!」

大鳳(妹の武蔵には仕込めないわね……)

大和「ちょっと、聞いてます?」

大鳳「えぇ、二度としないから安心して」

大鳳(やっぱり戦艦は皆そこそこ大きいのね……はぁ、羨ましいわ)

429: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 17:38:14.36 ID:6nB+zcMAO
巻雲「司令官さまー新しい巻雲の服届きましたー?」

提督「いや、まだだ」

巻雲「おかしいですねー頼んだのもう半年も前なのに……」

加賀(届く前に何者かに全部燃やされるからもう発注していないし、届くわけないわ)

夕雲「大丈夫よ巻雲。今のその大きめの服の方が可愛いから、新しい服なんて無くてもいいわ」

巻雲「うぅー……夕雲姉さんがそう言うなら……」

夕雲「この袖が余っているのがラブリーなのよね、提督もそう思うでしょ?」

提督「ラブリーかどうかは知らんが、今ので見慣れてるし、今更普通サイズ着てたら違和感あるかもな」

巻雲「じぃー、じぃー」

提督「……何だ?」

巻雲「巻雲、可愛いですか?」

提督「夕雲に聞いとけ、幾らでも言ってくれ――痛い、地味に痛いって、袖で叩くな巻雲」

夕雲「今のは提督が悪いわね」

加賀「あの流し方は流石に無いかと」

巻雲「司令官さまは巻雲の袖アタックで手元が狂って書類に“駆逐艦最高”って書いちゃえばいいんです」

提督「そんな書類を大本営に送ったら大問題になるからやめろ。憲兵の世話になるのは御免だ」

夕雲「でも、駆逐艦が最高なのは間違いないわ」

加賀「最高は空母に決まっています」

提督「変なところで張り合うなお前等。それと巻雲はいい加減袖で叩くのやめないか?」

巻雲「可愛いって言ってくれない司令官さまはずっと叩き続けます」

提督「はいはい分かった分かった可愛い可愛い……言ったのに何で叩かれ続けてんだ?」

巻雲「心が籠ってないです」

提督「――何時も皆の役に立とうと頑張ってて、小さな体で大きな袖振り回しながら走る姿は可愛いんじゃないか?」

巻雲「はわわわわ、不意打ちでそんなこと言うのは卑怯ですよー」

提督「結局叩かれるんならどうしたらいいんだよ……」

夕雲「巻雲のあの袖は至高の可愛さだわ」

加賀「瑞鶴の素直じゃないところは、ずっと一緒に居ると本音が見えてきて癖になります」

提督(加賀も何か熱く語ってるし、今日はもう仕事にならんな……)

巻雲「司令官さまー巻雲ずっとお役に立ちますよー」

夕雲「巻雲の袖が絶対に至高よ」

加賀「瑞鶴のたまに褒めたら顔を真っ赤にするところも可愛いわ」

提督(明日の出撃どうするかなー……)




瑞鶴(は……入れない……)

430: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 20:22:45.26 ID:6nB+zcMAO
やっぱりはみ出したので二分割

~~~~

鈴谷「カレー大好き鈴谷のー!」

朝潮型+1「カレー講座ー!」

鈴谷「今日はおっきいお友達が混じってるけど、基本的には簡単なの作るからねー」

比叡「わ、私は別に教えてもらわなくても――」

鈴谷「他の誰が許しても、この鈴谷がアレをカレーだと言い張るのは許さないし」

比叡「ヒェー! 毎回頑張って作ってるのにー!」

鈴谷「じゃあ早速始めるよー」


――――調理開始。

朝潮「この人参は何センチぐらいに切ればいいですか?」

鈴谷「朝潮が食べるときどのぐらいの大きさ? それに合わせたらいいよ」

大潮「大潮は小さな人参に大きなじゃがいもがいいです!」

鈴谷「好き嫌いは良くないぞ大潮ーそれにあんまり大きいと均一に火が通りにくいし、なるべく大きさを揃えた方が見栄えもするよー」

荒潮「隠し味にこの魔法の薬を……」

鈴谷「荒潮、入れるなら飲み物にしな。カレーに入れるのはアタシが許さないし」

満潮「何で私がこんなこと……」

鈴谷「とか言いつつ結構真剣じゃん。手際もそこそこいいし」

満潮「べ、別に普段も一人で作ってるから慣れてるだけよ!」

~続く~

431: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 20:32:09.54 ID:6nB+zcMAO
霞「玉葱は大きめにスライスしたのと炒めてペースト状にしたのを用意して……」

鈴谷「うわっ、それ初級ってレベルじゃないじゃん。霞は何で来たの?」

霞「あのクズに全員持って行くつもりだろうし、私だけ除け者にされたくなかったから」

鈴谷「つまりは提督に食べて欲しいってことだねー可愛いとこあるじゃーん」

霞「うっさいわよ!」

鈴谷「霰は……何で一人だけキーマカレー?」

霰「食べたかったから……ダメ?」

鈴谷「そんなことないない、全然いいって。上手に出来てるからオッケーだよ」

霰「うん……キーマカレー、好き」

鈴谷「――で、比叡は何してんの?」

比叡「何って、隠し味にチョコとコーヒーを入れると美味しくなると聞いたので入れようかと……」

鈴谷「マーブルチョコとコーヒー牛乳なんか入れたって全然美味しくならないし、隠すどころかガッツリ主張してくるし、比叡はまず普通に作ることから覚えるようにって言ったじゃん。――カレー作り、舐めてんの?」

比叡「ヒェッ……」

鈴谷「皆ーちょっと鈴谷は比叡と二人でお話あるから、出来たら提督に持っていっていいからねー」

朝潮型一同「はーい」




比叡「あぁしたら美味しくなるって聞いたんですってばー!」

鈴谷「だからまずはレシピ通りに作れって言ったじゃんか! 何回同じこと言わせんのさ!」

比叡「ヒェー! ただ美味しいのが作りたいだけなんですよー!」

鈴谷「途中まではちゃんと出来てるんだから、余計なことしなきゃアレで十分美味しく食べれるんだってば!」

比叡「ひ、一工夫で更に美味しく……」

鈴谷「一工夫で台無しにしてどうすんのさ! 次に余計な手を加えたら、一生カレー作るの鈴谷が許さないからね!」

比叡「ヒ、ヒェー……」

439: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 20:55:12.33 ID:6nB+zcMAO
カレー絡むとヒェー言わせたくなってしまうんですよねぇ…

~次回~

・胸?容姿?

・よろしくね、フユキ!

・乗り気3、羞恥心1、実は乗り気1

・ドジッ娘系ヒロイン五月雨&江戸っ子系涼風着任

の、四本でお送りします

ちょっとまだ出てない艦娘の場合、書けそうならランダムに拾うことにします

島風と翔鶴は今回はごめんなさい

RJが居なかったのはあの画像からのネタだからかな…?

442: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/22(木) 23:08:03.03 ID:6nB+zcMAO
――――移動中。

大鳳「瑞鳳とはここに来てから長い付き合いになるけど、一緒に買い物に行くのは何気に初めてよね」

瑞鳳「遠征だったり、出撃だったり、お互いに他の用事入れてたりしてすれ違い続けてたもん」

大鳳「明石さんに頼めば大抵は手に入るけど、全部が全部揃う訳じゃないし、たまにはこうして誰かと買い物するのも良いものだわ」

瑞鳳「どうしても鎮守府に居ると整備とかそっちに気が行っちゃいそうになるから、たまには離れるのも必要だもんね」

大鳳「今日はどうするの?」

瑞鳳「服見て、食事して、後は適当にブラブラしたらいいんじゃない?」

大鳳「えぇ、そうしましょうか」




――――ショッピング中。

大鳳「この服可愛いわね」

瑞鳳「でも……」

大鳳「えぇ、分かってるから言わないで……」




――――食事中。

大鳳「……間宮さんって、改めて思うと凄いのね」

瑞鳳「うん、夕食は外じゃなくて帰ってからの方がいいかな」



――――帰宅中。

少女「あーかんむすのお姉ちゃんだー」

大鳳「あの子、瑞鳳の知り合い?」

瑞鳳「知り合いじゃないわよ? 多分、私達の活動圏には全員の顔写真が配布されてるから、それで知ってるんじゃない?」

少女「いつもおそうじしてくれてありがとー」

大鳳「え? え、えぇ……どういうこと?」

瑞鳳「有志を募ってボランティアで街の清掃してるの、近くに私達みたいなのが居るのを怖がられない為のアピールにって」

大鳳(そんなことまでしてたのね……)

少女「お母さんがあぶないからちかづいちゃダメって言ってたけど、大丈夫だからもういいよって、やっとありがとうって言えた!」

大鳳「……そう、ありがとう」

瑞鳳「お姉ちゃん達もそう言ってもらえて嬉しいよ」

少女「えへへ、じゃあまたね、くちゅくかんのお姉ちゃんたち」

大鳳「えぇ、またね」

瑞鳳「バイバーイ」

大鳳(凄く良い子ね……ん? くちゅくかん――駆逐艦!?)

大鳳「ねぇ、瑞鳳……」

瑞鳳「小さい女の子の悪意無い間違いよ、気にしちゃいけない、いけないのよ……」

大鳳「……帰りましょうか」

瑞鳳「……うん」




――――何が判断基準となったのかは、少女のみぞ知る。

447: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 00:18:27.78 ID:7E+OUsXAO
吹雪「フユキって誰ですか! 私はふ・ぶ・き、です!」

大鳳「ごめんなさい、皆から一度は間違えた方が面白いって聞いていたからつい……」

吹雪「もう! これでも私はこの鎮守府で最初の艦娘なんですからね!」

白雪「すぐに私が着任したので、大して意味は無いですけどね」

吹雪「白雪、気分の問題だからそんな言い方しなくても……」

初雪「私も、わりと、すぐ……」

深雪「深雪も初雪と一緒に着任したぜ!」

吹雪「二人も何で追い討ちかけようとするの!?」

磯波「あの……」

吹雪「磯波は優しい良い子だよね?」

磯波「三人目、私です」

叢雲「そもそも初期艦を五人から選ぶ時、一番書類の上になってた艦娘に決めたって、アイツに聞いたわよ?」

吹雪「……うぅ……しれいかぁぁぁぁん!」

大鳳(あっ泣きながら提督執務室の方に……)

大鳳「ちょっと皆、流石にいじめ過ぎじゃないの?」

白雪「大丈夫です、司令官がちゃんとフォローします」

初雪「手間、かかる、姉……」

深雪「ホントだぜ」

磯波「あぁでもしないと、提督に会いに行かなくなっちゃいましたから……」

叢雲「別に艦娘が増えたり秘書艦じゃなくなったからって、吹雪だけを蔑ろにするような奴じゃないのに」

大鳳(本当はあの子、かなり愛されてるのね……)




吹雪「しれいかぁぁぁぁん!」

提督「うわっ!? どうした、泣きながら飛び込んできて」


吹雪「私、どうでもいい艦娘ですか……? 名前すら覚えていませんか? 居ても居なくても変わりませんか……?」

提督「何言ってんだ吹雪。一番最初にうちに来て、今までずっと頑張ってきたお前をどうでもいいだなんて思う訳無いだろ」

吹雪「ぐすっ……じれ゛い゛がん……」

提督「あぁもう涙と鼻水で顔ぐしゃぐしゃじゃねぇか……ほれ、拭いてやるからじっとしてろ」

吹雪「ん……んぅ……」

提督「――よし、後はさっさと泣き止め。暫く胸貸してやるから」

吹雪(司令官……二人っきりで居れたのは少しの間だったけど、あの時のこと、絶対に忘れませんから)

提督「コラ、あんまり鼻水擦り付けんなよ? って言ってる側から余計に擦り付けんな!……はぁ、もう好きにしてくれ」

吹雪(秘書艦の座は譲っても、提督とのラブロマンスの主人公の座は譲らないんだから!)

454: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 12:17:59.26 ID:7E+OUsXAO
最近多いですがまた二分割で

~~~~

?「ふっふっふーついにこの時が来たクマ」

?「えっと、私は何で呼ばれたのかしら……」

?「北上さんは居ない、よね?」

?「何だか楽しそうな集まりね」

?「全く、何で私がこのような珍妙な集いに……」

?「今回集まってもらったのは他でもないクマ。これを見るクマ!」

?「こ、これは――」




大鳳(と、取れない……)

?「何かお困りの様子クマねー」

大鳳「えぇ、指輪がタンスの裏――に?」

球磨「そんな時はクマレンジャーにお任せクマ! 実は白身のサーモン大好き、皆のリーダークマレッド!」

筑摩「み、緑は癒しのチャイナスタイル、スリットで悩殺クマグリーン……やっぱりコレ凄く恥ずかしいです……」

阿武隈「黄色は元気で明るい印、名前は漢字で書いてねクマイエロー!」

三隈「お嬢様は優雅に清楚にゴージャスに、ちょっと豪華にイメチェンしましたくまりんこゴールド!」

熊野「銀のドラム缶は皆の希望、ドラム艦娘クマシルバーですわ!」

クマレンジャー『五人揃って、クマレンジャー!』

~続く~

456: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 12:21:01.06 ID:7E+OUsXAO
大鳳「……物差しか何かで取れないかしら?」

球磨「全スルーしないで欲しいクマ!」

大鳳「筑摩、貴女止めなかったの?」

筑摩「利根姉さんが面白いから絶対にやれって……」

大鳳(頭にウサ耳バンドならぬクマ耳バンド付けただけの筑摩は、何か恥じらいも合わさって色々間違ってるわね)

球磨「球磨は皆のリーダーなんだクマ!」

大鳳「そのピンクの熊の着ぐるみは作ったの? 買ったの?」

球磨「鳳翔さんに鮭届けたら全員に合わせて作ってくれたクマ」

大鳳(意外な協力者が居たのね……)

阿武隈「阿武隈は皆にこうやって漢字を覚えてもらおうとしてるんです」

大鳳「お腹に大きく阿武隈と筆で書いてあるんでしょうけど、それ草書体よ?」

阿武隈「え!? ひょっとしてコレじゃ覚えてもらえない?」

三隈「三隈は面白そうだから参加しましたわ」

大鳳(何かここまで金だと凄いわね……)

三隈「金箔を全身に貼り付けてあるらしくってよ?」

熊野「エレガンスさなら私だって負けていませんわよ」

大鳳「予想通り過ぎて突っ込む気にもならないわ」

熊野「何でですの!? このドラム缶を抱いた私の何処に非の打ち所があると言いますの!?」

大鳳「……いいからこのタンス動かすの、手伝ってくれない?」

クマレンジャー『あっ、はい』



――――明日は君の鎮守府に現れるかもしれない。頑張れクマレンジャー、負けるなクマレンジャー、世界の平和は(多分)君達の手にかかっている!




球磨「重くて動かないクマー……」

大鳳(何しに来たのよ貴女達……)

463: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 13:00:52.33 ID:7E+OUsXAO
現在80レベル

ドラム缶×4

5-4専属

1の熊野は改造後ドラム缶以外積んでません

465: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 14:13:03.43 ID:7E+OUsXAO
ヒロイン属性てんこ盛りには出来なかったです……やっぱり二話に分割

~~~~

五月雨「今日からここが私達のお世話になる鎮守府……」

涼風「あたい達のこと、受け入れてくれるといいんだけど」

五月雨(前のところでもドジばっかりしてたし、今度こそ頑張らないと!)

涼風(また五月雨に間違われてお尻触られるのだけはヤダなー……)

五月雨「すいませーん! 誰か居ませんかー?」

涼風「……返事無いね、歓迎されてないのかも」

五月雨「そ、そんなー……」

涼風「――ん? あの落ちてるのビー玉?」

五月雨「ビー玉? 何でこんなところに……あっ! 蹴飛ばしちゃった!」

涼風「ちょっと五月雨! 知らない場所で走ったら危ないって!」

五月雨「誰かが踏んで転けたら危ないもん、拾ってくるだけだから!」

涼風(また何かやらかさなきゃいいんだけど……)




五月雨(ビー玉止まってくれないよー……よし、もう少しで追い付――)

?「何かさっきこっちで物音が……」

五月雨「えっ!? わわわっ!?」

比叡「誰かそこに隠れげふっ!?」

五月雨「きゃっ! ごめんなさいごめんなさい、大丈夫ですか?」

比叡「き……気合い、入れれば…………やっぱダメ」

五月雨「しっかりして下さい! すぐに誰か呼んできますから!」

比叡(何か昔の記憶が蘇って……はっ! コレが走馬灯!?)
~続く~

468: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 14:20:03.50 ID:7E+OUsXAO
五月雨(誰か、誰かここの人を見付けないと!)

?「遠征から帰投! 一番先に提督に報告!」

五月雨(見付けた!)

五月雨「あの、すいません! 向こうでお腹を抱えて蹲っている人がっ!?」

五月雨(ビー玉踏んじゃった!? 突っ込んじゃう!)

白露「えっ、五月雨? 久しぶり――ってちょっ、今回は別に何も避けてる訳じゃぐへっ!」

五月雨(あっ……このままだと私も壁にぶつか――)

?「うわっと、遊ぶのはいいが怪我すんな――ん? お前は今日から着任の五月雨か? 一人で何やってるんだよ、案内の不知火と涼風はどうした?」

五月雨「――っ! あの、えっと、まずは下ろしてもらえませんか……?」

提督「おっと、悪い悪い。まずは挨拶だな、俺がここの鎮守府の提督だ、よろしく頼む」


五月雨(お姫様抱っこ……初めてされた……)

提督「どうした五月雨、まさか涼風の方だったか……?」

五月雨「へ!? いえ、私が五月雨です、間違いないです。どうぞよろしくお願いします」

提督「そうか、間違えてないなら良かった。それで、不知火と涼風はどこだ?」

五月雨「しらぬい?ちゃんは知りませんが、涼風なら玄関ロビーに居るはずです」

提督「あー……また時間間違えたな……仕方ない、涼風迎えに行くから一緒に行くぞ五月雨」

五月雨「はい!」

五月雨(良い人そうだなぁ……良かった、ここに来て)




吹雪(お姫様抱っこ……私だってされたことないのに!)

白露「頭が……頭が痛いよー……」

比叡(私、何時までここで待ってればいいんだろ……?)

469: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 14:23:17.74 ID:7E+OUsXAO
史実とは違いますが

比叡→腹に頭突き

白露→ヘッドバット

白露にぶつかってそのまま壁にぶつかりかけたのは、丁字路で左から白露、直進五月雨、右から提督って感じだからです


ピンクの熊の着ぐるみだからって中に幼女は居ません

470: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 14:25:12.23 ID:7E+OUsXAO
あっ……っていうかヨタロウがピンクか……

安価下1~3で艦娘指定お願いします、状況指定や組み合わせ指定もありです

ランダムに出てない艦娘なら拾うかもです

478: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 14:41:05.75 ID:7E+OUsXAO
~次回~

・電、師事する相手を間違える

・優しく見守る妹

・休日の鈴熊

・いじける千代田

の、四本でお送りします

電の獲得率にびっくり

485: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 19:57:23.13 ID:7E+OUsXAO
電「よろしくお願いするのです」

五十鈴「えぇ、私に任せなさい」

大鳳(私何で呼ばれたんだろ……)

電「五十鈴さん、どうすれば電も五十鈴さんみたいに活躍出来ますか?」

五十鈴「そうね……まずは相手のことをよく知ることから始めましょう」

電「はいなのです!」

五十鈴「手始めに、大鳳が今何に悩んでいるかを当ててみなさい」

大鳳「え? どうしてそうなるの?」

電「頑張るのです! んー……背が小さいこと?」

大鳳(小首を傾げる姿は可愛いけど、容赦無く心を抉ってくるなんて、電は小悪魔ね……)

大鳳「ち、違う、わよ……?」

電「間違えてしまったのです……」

五十鈴「答えは同士である瑞鳳の胸が、最近少し大きくなったことよ」

大鳳「五十鈴、貴女は私の心をハンマーか何かで叩き壊すために呼んだの? 開始一分で大破してたら身も心も持たないんだけど」

五十鈴「大丈夫よ、電が居れば癒されるでしょ?」

電「大鳳さん、具合が悪いのですか……? ごめんなさいなのです、電のワガママに付き合わせてしまって……」

大鳳「いえ、大丈夫よ。早く続けましょう」

五十鈴「と、本人も言ってるから続けるわね。次は潜水艦についてだけど、あの子達もそれぞれ考えてることはバラバラよ。それをいかに読み取るかが大事なの」

電「はいなのです!」

五十鈴「深海棲艦も人語を話す種も居るぐらいだし、それぞれ意思を持っていても不思議じゃないわ。だから、艦種やクラス、こちらの対潜要員の数なんかによって敵の行動もその都度変わると思っておいて」

電「勉強になるのです」

五十鈴「じゃあ初級の特訓として――大鳳、スク水着てプールの中で電から逃げ回りなさい」

大鳳「――え?」




――――後日、青葉新聞の一面にはこう載っていた。“装甲空母大鳳、潜水艦になる!? 電とのスク水プールデート!”、と。




電「少しコツを掴んだのです!」

大鳳「そう……良かったわね……」

電「はいなのです! コレで次の出撃もバッチリなのです!」

大鳳(願わくば、五十鈴の領域まで到達しませんように……)




――――大鳳の願いが届くかどうかは、彼女の運次第である。

489: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 22:39:07.09 ID:7E+OUsXAO
やーりまーしたーが可愛い、ほっぺむにむにしたい、とねちくも可愛い

~~~~

利根「何? 遠征中に綾波とはぐれた?」

敷波「うん、綾波なら大丈夫だとは思うんだけど……」

利根「すぐに迎えをやろうにも、今主力は概ね出撃やら買い物やらで出払ってしまっておるからなぁ……よし! 加賀に一言断ってから吾輩が迎えに行くとするか」

敷波「いいの?」

利根「たまには出撃せんと体が鈍るしな。武蔵辺りには後から文句を言われそうではあるが……まぁよい」

筑摩「利根姉さん、私も一緒に」

利根「うむ、そうじゃな、筑摩も来てくれ。一人だと何かあっては動けんからな」




――――サーモン海域周辺。

利根「はぐれたのはこの辺だと聞いたのじゃが……そもそも、何ではぐれたのだ?」

筑摩「何か他のことに気を取られていると、周りが見えなくなる節があるそうです。“鬼神”とまで言われた実力もあり、特に問題は無いらしいのですが……」

利根「困った娘っ子じゃのぅ……さて、近くに居ないか探るとしよう」

筑摩「私も手伝います」

利根「――――見付けた! やはり敵と交戦中のようじゃな、すぐに救援に向かうぞ」

筑摩「はい!」




――――敵と交戦中の綾波。

綾波(鳥を追っていたはずなんですが、いつの間にか艦載機に追われてますねー……)

綾波「ドラム缶じゃ流石に落とせませんし、ちょっと困りました」

利根「おーい綾波ー無事かー?」

綾波「あっ利根さーん、筑摩さーん。どうしたんですかーこんなところまで来てー」

筑摩「貴女を迎えに来たんですよ」

利根「敷波がかなり心配しておったぞ、早く帰って安心させてやらんとな」

綾波「そうでしたかー……ご心配をおかけしましたー」

筑摩「――姉さん」

利根「うむ、空母姫とヲ級じゃな。任せて構わぬから、綾波と先行して退却するがよいぞ」

筑摩「大丈夫とは思いますが、お気をつけて」

利根「いいから早く行かぬか、帰るのが遅れる」

筑摩「そういえば今日は姉さんの好物が出る日でしたね……分かりました。綾波、帰りましょう」

綾波「帰りましょー」

利根「間宮の作るだし巻き玉子は絶品なのじゃ、早く帰らぬと無くなっておるかもしれぬ――さて、御主達、楽しい追いかけっこは終わりじゃぞ?」

~続く~

491: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/23(金) 23:23:36.19 ID:7E+OUsXAO
――――利根、装甲空母姫1、ヲ級フラグシップ1と交戦開始。

利根「んー久しぶりじゃのー。前に時雨の救援に赴いて以来か……しかし、ちと歯応えが足りぬぞ」

――――利根、試製晴嵐発艦。敵、艦載機によりコレの迎撃を開始す。

利根「遅い遅い、瑞鶴の烈風にも劣る。それでは吾輩の晴嵐を落とせぬな――だからといって、吾輩自身を捉えるのは更に難しいぞ?」

――――敵艦載機による利根への爆撃。利根、コレを回避しつつ敵の無力化を開始。




筑摩(楽しそうな姉さん。あんなに生き生きして……)

綾波「急にニコニコして、どうしたんですかー?」

筑摩「姉さんがストレス発散が出来ているのを確認できて、嬉しいんです」

綾波「そうなんですかー良かったですねー」

筑摩「えぇ」

筑摩(帰ったら姉さんに、だし巻き玉子を一切れあげようかしら)




利根「うむ、ヲ級はもう艦載機は飛ばせぬな。時に姫よ、もうコレで退いてはくれんか?……そうか、退かぬか――なら、海に還るがよい」

――――ヲ級フラグシップ大破、装甲空母姫撃沈。交戦は続行不可能と判断。先行する二隻を追い、利根、帰投開始す。




利根「よし、これなら夕飯には間に合うな」

筑摩「ヲ級を残してきて良かったんですか?」

利根「よいよい、最優先は綾波の保護であって、敵の殲滅ではない」

綾波「お腹空きましたー……」

利根「うむ、吾輩も運動したから空腹じゃぞ。早く帰るとしよう」

綾波「はいー」

筑摩「姉さん、今日は頑張りましたからだし巻き玉子を一切れあげますね」

利根「何!? ならば筑摩の気が変わらぬうちに帰らねばいかんな。二人共最大船速、吾輩に続くのじゃ!」

綾波「急ぎましょー」

筑摩「ふふ、了解しました」




――――自由な姉と見守る妹。二人の仲は、誰の目にも明らかである。

494: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 11:07:34.74 ID:if+48YxAO
鈴谷「熊野ー」

熊野「何ですの?」

鈴谷「鈴って熊避けに使われたりするじゃん?」

熊野「えぇ、それがどうかしましたの?」

鈴谷「そう考えたら名前的には“鈴”谷と“熊”野って相性いいのかな? 悪いのかな?」

熊野「そんなの知りませんわよ」

鈴谷「熊野冷たーい」

熊野「私には興味が無いことですもの」

鈴谷「……鈴谷のこと、嫌い?」

熊野「な、何でそうなりますのよ?」

鈴谷「あんまり熊野って鈴谷の事を誰かと話してるの聞いたこと無いし、姉妹艦ってだけで鈴谷に興味無いのかなって」

熊野「姉妹艦だからといって、誰かとの会話に必ず名前を出すわけじゃなくってよ」

鈴谷「それはそうだけどさー……」

熊野「貴女、そんなことを気にしてうじうじするような子でしたの?」

鈴谷「だって、鈴谷は熊野の事大好きだし、不公平じゃん」

熊野「なっ!? 急に何を言い出しますのよ!?」

鈴谷「熊野って下品な兵装は嫌とか言いながらドラム缶振り回すし、変な奇声は発するし、面白いんだもん」

熊野「……人を馬鹿にしてますの?」

鈴谷「でも、ちゃーんと任された仕事はこなすし、皆が敬遠しがちなドラム缶担当って言われても嫌がらないじゃん?」

熊野「そ、それはまぁ私達も仕事ですし……」

鈴谷「あっ熊野ひょっとして照れてんの? そういうとこ可愛いよねぇ」

熊野「てっ照れてなんかいませんわ! 私は純粋にドラム缶が好きなだけでしてよ!」

鈴谷「ふっふー、じゃあそういうことにしといたげる」

熊野(全くもう……誰でも貴女みたいに思ったことを言えるわけではありませんのよ……)

熊野「――コンビニ、付き合って下さる?」

鈴谷「行くのはいいけど、急にどうしたのさ」

熊野「貴女の方がコンビニは詳しいですし、こういう話にはあのような場所のお菓子の方がお似合いでしょう?」

鈴谷「ほっほぉー、ようやく熊野もポテチとかポッキーの良さが分かるようになったんだねー、んじゃ早速しゅっぱーつ!」

熊野(しょぼくれていたかと思えばこのハイテンション……本当に浮き沈みの激しい子ですわね)

鈴谷「何してんのさ熊野ー! 早く行こうよー!」

熊野「急がなくてもコンビニは逃げませんわよ、今行きますからお待ちなさいな」

鈴谷「今月鈴谷ピンチだから、熊野の奢りねー」

熊野「ちょっ聞いてませんわよ!?」




――――鎮守府内に熊出没注意、鈴を好みます。

496: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 12:25:58.49 ID:if+48YxAO
千代田「お姉ーどこー?」

千歳「何、どうかしたの?」

千代田「あっこんなところに居た。提督の膝枕で寝たってホント?」

千歳「えぇ、二人で鳳翔さんのところで晩酌してたらついウトウトしちゃって、気付いたら提督の膝枕で寝てたわ」

千代田「むー……提督ズルい、ついでにお姉も……」

千歳「千代田はよく私を枕にして寝てるじゃない」

千代田「そういうのじゃなくってさぁ……」

千歳「じゃあ提督に膝枕してもらえば?」

千代田「ヤダ、提督はライバルだもん」

千歳「今さっき私にズルいって言ってたじゃない」

千代田「うっ……とにかく二人共ズルいの!」

千歳「あれだけ嫌われてたのに、提督も良く千代田を手懐けられたものだわ」

千代田「今でも嫌いよ。すぐにお姉とどっか行くし、私放置するし、その癖お土産買ってきたり、お姉を好きな私を認めてくれたり……とにかく嫌い!」

千歳(何か最近大きい子供みたいになってきてるわね……)

千代田「ケッコンカッコカリの時だって二人同時に指輪手渡すし、お姉を私から取り上げたりしないから安心しろとか言い出すし、人の気持ちを汲み取りすぎなのよ提督は……」

千歳「さっきから褒め言葉しか出てないわよ?」

千代田「うー……お姉だってよく提督のこと口にするじゃない」

千歳「私個人も見てくれるし、千代田の事もしっかり面倒見てくれるし、提督として信頼も出来る。女としても、姉としても、艦娘としても、好ましい人だと思ってるわよ?」

千代田「――だから、心配なの。ライバルも多いし、私だけじゃなくてお姉の事もいずれは置いてっちゃうんじゃないかって……」

千歳(置いていかれるのが寂しいのは知ってるから、最近何かと提督に私の事で突っ掛かってたのね……)

千歳「――この前の晩酌でね、提督がこう言ってたの。“千代田一人に寂しい思いさせないように、今度からはなるべく三人で時間を合わせるか”って。だから、心配しなくても大丈夫よ。私達を置いて居なくなるなんて、提督は絶対にしない人だもの」

千代田「……うん」

千歳「何なら今日三人で寝ましょうって、提督に言ってみる? 加賀さんがちょっと怖いけど」

千代田「――お姉がそうしたいなら、加賀さん相手でも頑張る」

千歳(ホント、素直じゃないわね……)

千代田「お姉、行くよ!」

千歳「えぇ、準備は出来てるわ」




ちとちよ『提督、川の字で一緒に寝ましょう!』

500: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 13:23:05.64 ID:if+48YxAO
大鳳(提督にここへ行って待っているようにと言われたけど……)

大鳳「ここ、前に島風に連れてこられた防波堤じゃない。何でこんなところに?」

提督「――――すまん、待たせたか?」

大鳳「いえ、私も今来たところです」

提督「そうか……なぁ大鳳、お前この鎮守府好きか?」

大鳳「唐突な質問ですね」

提督「まぁ答えづらいなら答えなくてもいいぞ。ただの恒例行事みたいなもんだからな」

大鳳「……最初は私を受け入れてくれる鎮守府なら、何処でもいいと思っていました」

大鳳「でも、着任早々迎えは来ないし、駆逐艦はかくれんぼしてるし、提督は寝てるし、初任務は一週間の遠征……戸惑うなという方が無理な話です」

提督「返す言葉もないが、そういう場所だからな、ここは」

大鳳「えぇ、そういう変わった場所です。――ですが、いつの間にかそれが当たり前になっていて、居心地が良くなっていました」

大鳳「変わった艦娘がいて、変わった施設があって、変わった妖精がいて、変わった提督がいる。そんなこの鎮守府が、私は大好きです」

提督「……そうか」

大鳳「はい。それで、今日わざわざここに呼び出したのはコレを聞く為ですか?」

提督「いや、本題は――コレだ」

大鳳(っ!? まさか……)




提督「大鳳、ケッコンカッコカリの為の指輪と書類一式、受け取ってくれないか?」

~続く~

506: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 13:40:14.80 ID:if+48YxAO
大鳳「念の為に聞いておきますが、拒否権はありますか?」

提督「無論ある。そういう制度だからな」

大鳳「そうですか……では、もう一つ聞かせてください。提督は、私のことをどう思っていますか……?」

提督「愛すべき弄られキャラ」

大鳳「弄られっ!? こんな時にふざけないでください!」

提督「大真面目だぞ。来た頃は何かとぎこちなかったが、今では皆の輪の中にちゃんと溶け込んでる。自分で気付いているかは知らんが、大鳳が居る場所からはな、必ず笑い声が聞こえてくるんだよ」

大鳳(笑い声……)

提督「不幸艦だなんて言われてるが、皆を笑顔に出来るのはちっとも不幸なんかじゃないはずだ。そんな大鳳が皆好きだし、俺も好きだ」

大鳳「提督……」

提督「コレで満足か?」

大鳳「――はい。どうするか決めました」

提督「そうか、じゃあ聞かせてくれ」

大鳳(来た頃に言われたの思い出すわね、“抜け出せない鎮守府”……今思えば、抜け出せないのはこの提督からなのかもしれないわね)

大鳳「指輪と書類、受け取ります」

提督「……ん、分かった。大鳳、これまで頑張ってくれてありがとな、これからもよろしく頼む」

大鳳「はい! 装甲空母大鳳、提督に更なる勝利をもたらしてみせます!」

提督「あぁ、じゃあ受け取ってくれ」

大鳳「はい――きゃっ!? 急に風が……」

提督「あっ! 大鳳、書類書類!」

大鳳「えっ? あっ、嘘!? 風に飛ばされてあんなところに……」

提督「……買い直し、か。すまん、後で部屋に届けさせるから書いといてくれ」

大鳳(す、凄く良い雰囲気だったのに……何か全部台無しだわ……)

提督「じゃあまた後でな」

大鳳「えぇ、また後で……はぁ、やっぱり私って――」




――――不幸な艦娘が行き着いた、少し変わった鎮守府。彼女にこれから待ち受けている災難や不幸の数々は、まだまだ尽きることはない。




大鳳「不幸よー!」




――――まだまだ続く、続くったら続きます。

507: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 13:45:52.29 ID:if+48YxAO
むしろ指輪と書類もらうのがスタートラインって感じです、結局はカッコカリですから

それでは安価↓1~3で艦娘指定お願いします、状況指定や組み合わせ指定もありです

残り少なくなってきた未登場艦娘もランダムで拾うかもです

513: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 14:02:20.06 ID:if+48YxAO
~次回~

・保護欲求

・無表情な姉とイタズラ好きな妹

・頭は誰のもの?(番外編…?)

・「若葉だ」「雷よ」

の、四本でお送りします

後残り40ぐらいかな…?

517: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 18:37:44.82 ID:if+48YxAO
病みから翔鶴は回復してます

~~~~

翔鶴「島風ちゃん、よね?」

島風「何? かけっこしたいの?」

翔鶴「かけっこはしないけど、きな粉餅、食べる?」

島風「食べる!」

翔鶴「そう、じゃあ二人で食べましょうか」

島風「うん!」

翔鶴「――最近ね、瑞鶴が子供じゃないんだから必要以上に構わないでって言うのよ」

島風(このきな粉餅、美味しい……)

翔鶴「記憶はだいぶ戻ったらしいんだけど、記憶を失う前とは比べ物にならないほど、今の方がたくましいの」

島風(天津風はいつも洋菓子作ってくれるけど、和菓子もお願いしたら作ってくれるかな?)

翔鶴「私も薄々は気付いてるのよ? 過干渉はあの子の為にならないって……でも、やっぱり姉としては妹が心配なものなの」

島風(でもワガママ言ったら、天津風に嫌われちゃうかなぁ……)

翔鶴(私、ここに居ない方がいいのかしら……)

島風「ごちそうさま! ありがとう翔鶴、すっごく美味しかったよ!」

翔鶴「えぇ、お粗末様でした」

島風「あのね、翔鶴が良かったらでいいんだけど……また食べたいから作って、きな粉餅」

翔鶴(……そういえば、あの子も好きだったわ、きな粉餅)

翔鶴「――いいわよ。島風が食べたくなったら、何時でも作ってあげるわね」

島風「ホントに!? やったー!」

翔鶴(きな粉餅を作ったら、瑞鶴もこんな風にまた喜んでくれるのかしら……)

島風「約束だからね、絶対だよ!」

翔鶴「えぇ、約束よ」

翔鶴(天津風がこの子を放っておけないの、何だか分かる気がするわ)

島風「じゃあまたねー翔鶴」

翔鶴「またね、島風」

~続く~

518: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 18:38:52.44 ID:if+48YxAO
島風「天津風ー今日は翔鶴にきな粉餅食べさせてもらったよー!」

天津風「良かったわね、島風」

島風「うん!」

天津風(……次は和菓子ね)




翔鶴「瑞鶴」

瑞鶴「翔鶴姉ぇ、何か用?」

翔鶴「――きな粉餅、食べない?」

瑞鶴「あっ翔鶴姉ぇのきな粉餅! 懐かしいなぁ、前はよく一緒に食べたよね」

翔鶴「その、この前は怒らせちゃったからお詫びに……」

瑞鶴「むぐ? 私何か怒ってたっけ?」

翔鶴「怒って、ないの?」

瑞鶴「うん、全然、全く、これっぽっちも、きな粉餅美味しい」

翔鶴「ず……瑞鶴ぅぅぅぅ!」

瑞鶴「ちょっ、翔鶴姉ぇ、そんな強く抱き締めたら苦し、ギブ! ギブッ!」




――――気にしているのは片方だけ、そんな、お話。

520: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 20:38:51.92 ID:if+48YxAO
弥生「卯月、走ると、また転ぶ」

卯月「うーちゃん同じ失敗は繰り返さないっぴょん」

大鳳「前に一度転んだのね」

弥生「坂を転がって、崖から落ちて、川にダイブした」

卯月「流石に死ぬかと思ったぴょん」

大鳳(むしろ生きてる方が不思議だわ……この子、見た目によらず丈夫ね)

弥生「大鳳さん、アレ、乗りたい」

大鳳(ゴーカート……遊戯用施設がまた増えてる……)

卯月「うーちゃんのドライビングテクニックを見せ付けてやるっぴょん」

大鳳「安全運転第一よ」

卯月「分かってるぴょん」



――――ゴーカート、運転中。

弥生「……」

卯月「アクセル全開! うーちゃん、いっきまーす!」

大鳳(弥生は黙々と運転してるわね、楽しいのか判断出来ないわ……卯月は、まぁいつも通りね)

卯月「まっ曲がれないっぴょおぉぉぉぉぉん!」

弥生(……楽しい)



――――ボコスカボール。(コートに大量に散らばったボールを、相手が身体に装着しているプロテクターに時間内に当てた回数を競うゲーム)

卯月「コレでも喰らえぇー!」

弥生「っ!?」

大鳳(あっ頭に当たって髪飾りが……)

卯月「う、うーちゃん悪くないぴょん。大量に拾って投げるのは反則じゃないっぴょん」

弥生「……いい、怒って、ない」

卯月「弥生が優しくて良かったぴょん。じゃあ続きを――弥生? 何だか目が怖いぴょん……」

弥生「怒ってなんか、ない……!」

卯月「へぶっ!? ちょっと弥生、顔面は点数にならないぴょん! 狙っちゃダメぴょん!」

弥生「誤射だから、いいの」

卯月「良くない! 兎虐待反対!」

大鳳(弥生って怒る時も無表情なのね、語気が少し強くなってるけど。卯月は本当に余裕が無いのか語尾が無くなってるわね)



――――子守り、終了。

弥生「すぅ……すぅ……」

卯月「もう食べられない……ぴょん……」

大鳳(疲れて寝ちゃったわね……手繋いで寝るなんて、仲良しなのね、二人共)

弥生「卯月……月に行っちゃ、ダメ……」

卯月「弥生……もうしないから、許してぴょん……」

大鳳「夢もお互いの夢を見てるのね……さて、部屋に運んでそのまま寝かせてあげないと」



――――感情表現に乏しい姉と感情表現に富んだ妹。足して二で割っても、多分ろくなことにはならない。そんな、お話。

521: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 21:16:41.66 ID:if+48YxAO
ヤンデレにも色々ありますが、グロ混じりって最初に注意書きさえ入れれば書いて大丈夫ですかね…?

求められてるのが低・中・高レベルのどれか分からないので、とりあえず書いてたら微グロになりました

528: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 21:34:30.06 ID:if+48YxAO
グロはそこまで直接的じゃないレベルで、ヤンデレ度合いはハイライトが裸足で逃げ出した状態ご希望ということなのでその方向で

ちょっと時間かかるかもしれないので、明日の朝になるかもしれません

お答え頂きありがとうございました、書いてきます

531: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 22:17:43.26 ID:if+48YxAO
※お手持ちの艦娘とは一切関係ございません、少しグロテスクな表現が含まれます

1の嫁艦は加賀です、同士の皆様は見ない方が精神衛生上良いかもしれません

~~~~

提督「金剛、紅茶は非常に嬉しいんだが……右腕をさっきからずっと触ってるのをやめてくれ、書類が書けん」

金剛「テートクゥ、おかしな事を言わないで欲しいデース。私の物を触るのに許可なんかいるわけないデース」

提督「何時からお前の物になったんだよ、俺は」

金剛「“頭”以外は決まってマース。“右腕”は私のものネー」

提督「金剛、頭でも打ったのか? お前今日ちょっと変だぞ……」

金剛「私はどこもおかしくないネーむしろ清々しい気分デース」

提督「そうか、体調には気を付けろよ? じゃあもう下がれ、ついでに加賀を見かけたら来るように伝えてくれ」

金剛「……了解デース。見かけたら伝えマース」

金剛(見かけられたら……ね)




提督(結局来なかったな加賀のやつ……)

比叡「あっ提督。今度こそ美味しいカレーが出来たんです! 食べてみてください!」

提督「比叡のカレー……?」

提督(色は普通だし、匂いも普通だ。これなら大丈夫かもしれんな)

提督「一口もらう――ん? 味は普通なんだが、何の肉入れたんだ?」

比叡「鶏肉ですよ、焼いて入れました」

提督(鶏……? とてもそうは思えないが……)

提督「まぁ何にせよ、初めて普通に食べられるカレーだったぞ」

比叡「ありがとうございます! これからも頑張りますね!」

提督「あぁ、この調子で頑張ってくれ。それと一つ聞きたいんだが、加賀を見なかったか?」

比叡「見てませんよ? 私は鶏肉を捌くのに厨房に籠ってましたから」

提督「そうか……見かけたらでいいから、俺の部屋に来るように言っといてくれ」

比叡「はい、分かりました!――ところで提督、“左腕”の調子はどうですか?」

提督「左腕? 特におかしい事はないが……急にどうした?」

比叡「いえ、普通ならいいんです」

提督「金剛といい、お前といい、今日はちょっと変だぞ? 料理に熱中するのは構わんが、ちゃんと休めよ?」

比叡「心配して下さりありがとうございます。でも、私は絶好調ですから」

提督「そうか、ならいい。じゃあまたな」



比叡「さっ、厨房で後始末しないと。気合い! 入れて! 磨り潰します!」



~続く~

536: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 22:44:25.41 ID:if+48YxAO
提督(ん? 部屋に灯りが……)

榛名「あっお帰りなさいませ」

提督「榛名か、俺の部屋で何してんだ?」

榛名「お掃除ですよ。一日しないだけでも埃は溜まっていきますから」

提督「わざわざ悪いな。掃除まで手が回らないし、何時もは加賀がしてくれてたんだが……そうだ、加賀見なかったか?」

榛名「いえ、今日はお顔を拝見していませんが?」

提督「そうか……本当にアイツどうしたんだよ……」

榛名「――提督、お疲れじゃありませんか? 榛名がマッサージして差し上げます」

提督「いや、特に疲れては……」

榛名「遠慮なさらず、そこに腰掛けて下さい」

提督「あ、あぁ、すまん……」

榛名「“右足”の調子はどうですか? 歩いた時に膝が痛んだりしませんか?」

提督「そんな歳でも無いし、至って健康だよ」

榛名「そうですか……良かったです」

提督「――ん、足が軽くなった気がする。ありがとう、榛名」

榛名「いえ、当然のことをしたまでですから。それでは榛名はコレで失礼します」

提督「あぁ、掃除も助かったよ。それと頼みがあるんだが、加賀を見かけたら俺に伝えてくれ、姿を一切見ないってのはかなり心配なんでな……」

榛名「……はい、承りました」



榛名(大丈夫です提督。すぐに、そんな心配は無くなります。写真から髪の毛一本に至るまで、思い出せそうな痕跡は全て消去しましたから)

榛名「――コレで、榛名の“右足”は大丈夫です」




~続く~

542: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 23:12:22.88 ID:if+48YxAO
――――提督、仮眠中。

提督(……ん? 何かを巻き取る音が……)

霧島「あっ、起こしてしまいましたか?」

提督「霧、島……? 何してんだ……?」

霧島「寸法を測っていました。新しいマイクを作るのに必要でしたので」

提督「マイク? 何で、俺の足の寸法測る必要があるんだよ……」

霧島「何でって、提督の左足が新しいマイクだからですよ?」

提督(足が……マイク……?――――っ!?)

提督「おい、霧島。“胴体”は誰のものだ?」

霧島「四人で共有します」

提督「……マジかよ」

提督(金剛は“右腕”。比叡は“左腕”。榛名は“右足”。霧島は“左足”。――コイツ等、俺を分配する気か!?)

霧島「お姉様方、提督がお目覚めになりましたよ」

金剛「待ちかねたデース」

比叡「後始末も無事に終わりました!」

榛名「鎮守府から痕跡も全て消せました」

霧島「私の計算通りですね。後は――」

四人『提督を分けるだけ』

提督(ちっ! ここまで狂ってることに今まで気付けなかったなんて……)

提督「加賀! 何処だ加賀! お願いだから今すぐ来てくれ!」

金剛「? 何で加賀の名前を叫んでるネー?」

比叡「おかしな提督です」

提督「どういうことだ? お前等加賀に何をした!」

榛名「大丈夫ですよ提督。悔しいですが今までの活躍を考慮して、加賀さんには最後に提督へ一度だけ愛情を示す機会を与えてあげましたから」

霧島「きっと、彼女も本望だと思います」

提督「まさか、そんな……加賀が……? 嘘だ!」

金剛「嘘なんかじゃないネー。加賀だって明石特製の睡眠薬を過剰に摂取したら、耐えられずに眠ったデース」

比叡「後はどうなったか、提督も良くご存知のはずですよ?」

提督「俺、が……?」




比叡「――――美味しかったですか? “加賀さん”は」

~続く~

545: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/24(土) 23:43:08.55 ID:if+48YxAO
提督(くった? おれが? カガを?)

提督「――うっ!? うぐっ、おえぇぇぇっ! げほっがはっ!」

比叡「せっかく私が作ったのに、吐くなんて酷いです」

榛名「最後に美味しく食べられるという愛情を、無下にしてはかわいそうですよ?」

提督「かが、すまん……かが……げほっ!」

金剛「テートクがしんどそうネー。じゃあそろそろ――解体、始めましょうか」

提督(あぁ……もういいや……自分の部下を食べたような提督……生きてる価値なんて、無い……)

金剛「じゃあ同時に皆やるネー」

比叡「気合い! 入れて! やります!」

榛名「はい、榛名は準備万端です」

霧島「いつでも準備、出来ています」

金剛「それじゃあいくヨー?」

四人『せーのっ!』

提督(結局、何にも出来ずに終わり――ん?)

提督「いってぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

金剛「へーほふ、ほっほはへふはひへ」(訳:テートク、ちょっと汗臭いネ)

比叡「ほひひふははひへふへ」(訳:美味しくはないですね)

榛名「ふへへは……」(訳:脛毛が……)

霧島「ひひひふひふへふへ、はふはへひほふ」(訳:良い筋肉ですね、流石提督)

提督「噛むのを今すぐやめろ! そんでどういうことか説明しやがれ!」




?「それは、私の口からご説明します」

~続く~

――――

十分、ヤンデレ味わえてもらえましたよね……?

納得いかないかもしれませんが……コレで勘弁して下さい!最後まで貫いたら夢オチか、途中でドッキリにする予定でした!

次で一応今回の話は終わりです

549: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/25(日) 00:07:32.46 ID:/USNuKVAO
提督「俺に危機感を持たせる為?」

加賀「はい、百数十名から好意を寄せられているというのに、提督は呑気過ぎます」

金剛「だから加賀に頼まれて協力したネー」

比叡「かなり心苦しかったですが……」

榛名「脛毛が口に……」

霧島「流石にマイクは無理があるので、バレるのではないかと冷や冷やしました」

提督「真に迫りすぎだ、マジで殺されるかと思ったぞ」

加賀「そうでもしないと、危機感なんて持たないでしょう?」

提督「言いたいことは分かるが、嘘だったとはいえ加賀の肉を喰わされるとか、今思い出すだけでも気持ち悪くて吐きそうだ……」

加賀「演出は任せましたから、流石に私を食べさせるなんて演出をするとは思いませんでしたが……」

金剛「ちょっとやりすぎたかもしれないネー……じゃあそろそろネタばらしもしたし、私達は退散しマース」

比叡「厨房が悲惨な状況なので、後片付けの続きしないと……」

榛名「榛名は口を濯ぎたいです」

霧島「私はマイクのチェックがありますので」

提督「あぁ、部屋は片付けとくから行っていいぞ」

金剛「――あっそうだ、テートクゥ」

提督「何だ? まだ何か用か?」




金剛「“パーツ”なんかじゃ私達は満足できないから、安心して下サーイ」




提督「……は?」

金剛「それと加賀ーいつかは絶対に正々堂々負かすからネー?」

加賀「提督は“指一本”渡しません」

金剛「貰うときは全部もらいマース」

比叡「私だって負けません!」

榛名「はい、榛名は“パーツ”でも大丈夫です」

霧島「“骨”なんかマイクに良さそうですね」




提督(――夢なら、覚めてくれ……)




~終~

550: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/25(日) 00:18:31.03 ID:/USNuKVAO
加賀さんカレー“は”、ドッキリでした

この後金剛達の自制心が切れたら、今度こそ――

夢オチではなく、ドッキリとは言いましたが、全部が本心ではないとは言ってません

賛否ありますでしょうが、何卒ご容赦下さい

555: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/25(日) 01:41:39.67 ID:/USNuKVAO
若葉「若葉だ、落葉ではない」

雷「ちょっと若葉、自己紹介マネしないでよ!」

若葉「自己紹介が短すぎると言われた」

雷「だからって別に私のをマネしなくてもいいでしょ!」

若葉「突っ込まれるというのは、痛かったり会話が弾んだりするのだな」

雷「ちょっと! 人の話聞いてる!?」

若葉「あぁ、しっかりと聞いている」

雷「それならいいんだけど……」

若葉「若葉だ、双葉ではない」

雷「全然聞いてないじゃない!」

若葉「双葉では不満か?」

雷「マネをしないでって言ってるのよ!」

若葉「若葉をかみなりとは間違えないぞ?」

雷「昔の恨みなの? 衝突したのは悪かったけど、そんなのを気にするタイプだった?」

若葉「いや、全く過去の事とは関係無い」

雷「じゃあ何でマネするの?」

若葉「容姿が似ているから、何となく似せてみようかと」

雷「若葉は個性出したいの? 私に間違えられたいの?」

若葉「自己紹介を長くしたい」

雷「じゃあ型名言うとか、型番言うとか、色々あるじゃない」

若葉「若葉は、若葉だ」

雷「本当に長くする気、ある?」

若葉「ある」

雷「なら初春型三番艦って言えば、それで解決するじゃない」

若葉「個性がない」

雷「若葉はもう十分個性的だから、妥協してくれない?」

若葉「……分かった、そこまで言うなら従おう」

雷「じゃあ自己紹介してみて」




若葉「初春型三番艦、若葉だ。雷ではない、そこのところよろしく頼む」

雷「さっきの会話は何だったのよー!」

若葉「参考にした」




大鳳(……漫才?)

560: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/25(日) 02:02:44.36 ID:/USNuKVAO
~次回~

・ドイツとロシア

・個性薄い(自称)艦娘の会

・首チョンパの恐怖

の、三本でお送りします

568: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/25(日) 13:37:56.10 ID:/USNuKVAO
大鳳「二人共、何食べてるの?」

響「パンだよ」

伊8「はっちゃんが焼きました」

大鳳「一つもらっていい?」

伊8「どうぞ、いっぱいありますから」

大鳳(何か私の知ってるパンとは少し違うわね……それに、少し重いわ)

大鳳「いただきます――うん、美味しいわね。ちょっと変わった味がするけど、コレはコレでありだわ」

響「それじゃあ飲み物は――」

ヴェールヌイ「ロシアンティーなんてどうだい?」

大鳳「えぇ、頂くわ」

伊8「大鳳さん、驚かないんだね」

大鳳「慣れって大事よ、ハチ」

ヴェールヌイ「ジャムは好きに使ってくれていいよ」

大鳳「じゃあ入れてみようかしら――うん、良い香りね。味もすっきりしてて美味しいわ」

ヴェールヌイ「スパシーバ。そう言ってもらえると嬉しいよ」

伊8「はっちゃんは舐めながら飲みます」

大鳳「そういう飲み方もあるの?」

ヴェールヌイ「うん、ジャムを舐めながら飲むのもありだよ」

大鳳(今度ご馳走になる時はそうしてみようかな)

伊8「……ヒック」

大鳳「――ハチ? どうかした?」

伊8「……はっちゃん、沈みます!」

大鳳(テーブルに頭を打ち付けた!?)

ヴェールヌイ「……? あっ、ハチに渡したの、隼鷹達に頼まれたウォッカ入りのジャムだ」

大鳳「ハチ!? 大丈夫!? ハチ!」

伊8「お空がぐるぐる回ってるし、大鳳さんは三人居るし、何だか良い気分です」

響「じゃあ私は今から暁達と遠征だから、大鳳、ハチをよろしく頼む」

大鳳「五十鈴のところに連れて行けばいいの? それとも明石さん!?」

伊8「うっ……揺らされたらお口からフォイヤーしそう……」

大鳳「お願いだから耐えて、誰か! ハチを運ぶの手伝ってー!」

伊8「アハト、いえ、五秒も耐えられません……」

大鳳「お願いだから背中で吐かない――きゃあぁぁぁぁっ!?」




――――酔った艦娘を無理に動かしてはいけません。明石さんに特製の薬をもらって飲ませてあげましょう。

瑞鳳「アレ? 何時もと服が違わない?」

大鳳「……気分転換よ」

571: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/25(日) 16:34:06.74 ID:/USNuKVAO
吹雪「ここに、第三十八回個性薄い艦娘の会を開きます!」

朧「まだ一度も名前呼ばれてない……多分」

三日月「姉妹艦の皆が個性的過ぎて、私だけ浮いてしまってます」

伊168「ゴーヤばっかりネタにされてて、最近影が薄くなった気がするの」

祥鳳「妹が人気で……服の面積も武蔵さんが……」

吹雪「皆、諦めちゃダメ! 諦めなければきっと今に人気が出るんだから!」

朧「吹雪に言われても……」

三日月「わた吹雪さん」

伊168「主人公カッコカリ」

祥鳳「パン  ……」

吹雪「私自演なんてしてないし、ラブロマンスの主人公だし、パン  はローアングルじゃないとしないもん!」

朧「蟹チラって需用あるかな……?」

三日月「私の名前の形のアクセサリーを睦月と如月以外皆付けてるし、いっそ全員からむしり取ればオンリーワン?」

伊168「語尾を付ければいいのかな? イムヤむや! とか?」

祥鳳「更に面積を減らせば……いえ、スカートをもっと短く……」

吹雪「み、皆……?」

朧「たらば蟹がいいかな……それともズワイガニが……」

三日月「いっそ暦ではなく全員月齢に改名を……」

伊168「わお、の方がいいかしら?」

祥鳳「でもあまり慎みが無いと、殿方に好かれない可能性も……」

吹雪(いけない、皆がどんどん危ない方向に……)

吹雪「皆! 目を覚まして! 自分を見失ったらダメ!」

朧「見失ってないよ……多分」

三日月「私も至って正常です」

伊168「見失ってるのは吹雪の方じゃない?」

吹雪「私が?」

祥鳳「だって――お姫様抱っこ、してもらったのでしょう?」

朧「個性薄い艦娘の会の主催者がそんなんじゃ、意味ない」

三日月「いっそ本当に個性を薄くしてみてはどうでしょう?」

伊168「とりあえず、パン  は禁止ね」

吹雪「いや、ちょっと待って、皆落ち着いて――いやあぁぁぁぁっ!?」




――――皆個性的です。こんな会は最初から必要無かったのです。吹雪がその後、同型艦に間違われる事件が多発したのは、また別のお話。

吹雪「私は白雪でも初雪でも磯波でも深雪でも叢雲でもなくてふ・ぶ・き、です!」

574: ◆UeZ8dRl.OE 2014/05/25(日) 18:55:44.81 ID:/USNuKVAO
~大体の既出艦娘一覧更新版~

駆逐艦→夕立・漣・電・不知火・響(ヴェールヌイ)・菊月・暁・雷・島風・時雨・子日・曙・雪風・綾波・天津風・吹雪・Z1・五月雨・涼風・白露・敷波・磯波・白雪・初雪・深雪・叢雲・夕雲・巻雲・三日月・弥生・卯月・朧・若葉・朝潮・大潮・満潮・荒潮・霰・霞・初風

軽巡洋艦→北上・大井・酒匂・木曾・球磨・多摩・夕張・龍田・五十鈴・阿賀野・能代・矢矧・長良・名取・那珂・川内・阿武隈

重(航空)巡洋艦→古鷹・青葉・鈴谷・熊野・利根・足柄・三隈・愛宕・高雄・最上・筑摩・鳥海・妙高

軽空母→瑞鳳・龍驤・飛鷹・祥鳳・千歳・千代田

正規空母→大鳳・加賀・赤城・蒼龍・飛龍・翔鶴・瑞鶴

戦艦→金剛・比叡・霧島・榛名・長門・大和・武蔵・ビスマルク・扶桑・陸奥

潜水艦→19・58・401・8・168

揚陸艦→あきつ丸

特殊工作艦→明石

給糧艦→間宮

およそ100


次回 【艦これ】大鳳「一度入ったら抜け出せない鎮守府?」 後編