【安価・コンマ】鬼滅の飛天御剣流【鬼滅の刃】 前編

524: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:03:18.60 ID:2KE/7+hE0


『事後処理無惨』 はじまります


引用元: ・【安価・コンマ】鬼滅の飛天御剣流【鬼滅の刃】 



525: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:04:13.38 ID:2KE/7+hE0

今回、短いと思います。


決めよう、ニュー柱!


↓1 二桁コンマ

01~14:犬山橙子(いぬやま とうこ) >>78
15~28:真桜 湯乃(まおう ゆの) >>513
29~42:八坂 徹(やさか とおる) >>514
43~56:雨宮透(あめみや とおる) >>516
57~70:四王天 威光(しおうてん いこう) >>517
71~84:慈堂 瞬影(じどう しゅんえい) >>520
85~98:瑠璃垣 龍馬(るりがき りょうま)  >>522
99と00:実は欠員だった(悲鳴嶼枠)


526: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/23(土) 21:04:52.28 ID:K0g2YW3k0
ござる

527: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:07:43.22 ID:2KE/7+hE0


コンマ 28 真桜 湯乃(まおう ゆの) >>513

一人目決定


決めよう、ニュー柱!

二人目!


↓1 二桁コンマ

01~16:犬山橙子(いぬやま とうこ) >>78
17~32:八坂 徹(やさか とおる) >>514
33~48:雨宮透(あめみや とおる) >>516
49~64:四王天 威光(しおうてん いこう) >>517
65~80:慈堂 瞬影(じどう しゅんえい) >>520
81~96:瑠璃垣 龍馬(るりがき りょうま)  >>522
97~00:実は欠員だった(悲鳴嶼枠)

528: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/23(土) 21:07:44.72 ID:j6OJ1gh00

529: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:10:47.73 ID:2KE/7+hE0

コンマ 72 慈堂 瞬影(じどう しゅんえい) >>520


決めよう、ニュー柱!

三人目!


↓1 二桁コンマ

01~20:犬山橙子(いぬやま とうこ) >>78
21~40:八坂 徹(やさか とおる) >>514
41~60:雨宮透(あめみや とおる) >>516
61~80:四王天 威光(しおうてん いこう) >>517
81~00:瑠璃垣 龍馬(るりがき りょうま)  >>522


530: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/23(土) 21:11:15.54 ID:RdK1Q3eQO
ほい

532: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:19:47.65 ID:2KE/7+hE0

コンマ 54 雨宮透(あめみや とおる) >>516


これにて三名の柱が決定しました。

この時代の柱

鳴柱 神足 鼬鼠丸(こうたり いたちまる)>>67
鉄柱 不動 蓮司(ふどう れんじ) >>80
水柱 淡海 織姫(おうみ おりひめ) >>69
風柱 夕波風香(ゆうなみ ふうか) >>72
炎柱 煉獄槇寿郎(れんごく しんじゅろう)原作鬼滅炎柱の父

湯柱 真桜 湯乃(まおう ゆの) >>513
泥柱 慈堂 瞬影(じどう しゅんえい) >>520
雨柱 雨宮透(あめみや とおる) >>516

の八名+そこに貴方になります


ところで、>>516 の雨宮透の風雨って風柱? 別の人?


それでは、本編にまいります。


533: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:21:09.00 ID:2KE/7+hE0

耀哉「なんだって!?」


鎹烏である雉太郎から報告を受けた鬼殺隊の最高責任者、産屋敷耀哉(うぶやしき かがや)は驚きの声を上げた。


まだ13歳の少年だが、すでに産屋敷家の当主であり、鬼殺隊を取り仕切る御屋形様でもある。
彼の声は現代でいうところのF分の一の揺らぎの声を持ち、聞く者に安らぎを与えることができる。

普段冷静沈着な彼だが、無惨に接触しただけでなく、なんと日光で焼き尽くしたという報告を受け、思わず大きな声を上げてしまったのだ。


耀哉「げほっ、ごほっ!」

あまね「耀哉様!」


彼女は産屋敷耀哉の妻、産屋敷あまね。現在は17歳。神職の家系であり、見合いで結婚した。


耀哉「大丈夫。ちょっと驚いただけだ」


驚くのも無理はない。
今まで誰も接触したこともない鬼舞辻無惨。

それに邂逅したどころか、日光にて焼き尽くしたと報告されたのだから。

そんなこと言われたら、喜びなんて通り越し、ただただ驚くことしかできないだろう。


ただ、その驚きも喜びも長くは続かない。
報告の続きを読み、その感情の起伏は収まり、いつもの冷静で、優しげな耀哉へ戻った。


耀哉「日輪刀で頸を斬られても、日のもとにさらされても死んでいない。本格的に化物だね……」


予測では無惨を太陽の下にさらせばすべての鬼が消えるものだと考えられていた。

だが、無惨本体を日のもとにさらしても、その体の一部は消えなかった。つまり、まだ死んでいないということになる。


倒したと思ってそうでなかった。というのは落胆は大きい。

だが。だが、それでも、この一歩は大きな一歩だった。

無惨は決して倒せない存在ではないとわかったからだ。あとは、完全に滅ぼす方法を探すだけ。
これは、我々の刃が、無惨のもとにまた一歩近づいたという証でもある!


534: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:21:45.76 ID:2KE/7+hE0


耀哉「討伐者は……」


報告書にあるその名を見て、耀哉はどこか納得する……


耀哉(この名。あぁ、そうか。あの時の予感はやはり間違いではなかった……)


自分の感じたあの予兆。その勘に間違いはなかったと確信する。

ならば、これははじまりだ。無惨を完全に滅ぼすための、はじまりなのだ……!


耀哉(そろそろ半年に一度の柱合会議もある。彼にはそれに出てもらう必要があるかもしれないね)


柱合会議。
それは、柱しか出席できない大切な会議のことだ。

そこに出席する。
それの意味することは、貴方が柱となるかという意味でもある。


鬼殺隊の柱とは、鬼殺隊最強の一人であることを示し、その選定基準は階級が一番上であり、『十二鬼月を倒す』、もしくは『鬼を五十体倒す』、という二つのどちらかをこなした者がなれる。


貴方はすでに下弦も一体倒しているし、階級の方はどうにでもなる条件なので、すでに資格は十分だった。
ここにさらに、誰も遭遇したことのない無惨と出会い、あまつさえ一度倒したというとんでもない功績も加わるのだ。唯一の反対要素、入隊して一ヶ月にも満たないというのさえ吹き飛ばし、彼の柱入りを反対する者は出ないだろう。


耀哉(あぁ、それにしても気分がいい。奴を抹殺できたわけではないといが、奴の尾をもう少しでつかめそうな気さえする。今ならこの病さえ乗り越えられそうだ!)


なんかテンションと一緒に調子もよさそうだ。

なぜだろう?


産屋敷耀哉病気コンマ


↓1 一桁コンマ

1:ただの気のせい
2:実は少し病がよくなった
3:↑+少し病の進行が遅くなった寿命+1
4:↑+病の進行がかなり遅くなった寿命+2
5:↑+寿命がさらに+2(4年)
6:病が少し良くなった上、進行がかなり遅くなり、寿命が+6年
7:病が少し良くなった上、進行がかなり遅くなり、寿命が+8年
8:病が少し良くなった上、進行がかなり遅くなり、寿命が+10年
9:無惨が一度死んだおかげで産屋敷の呪いが解けたのか、病の進行がなくなった(体は弱い)
0:無残が一度死んだおかげで産屋敷の呪いが解けたのか、健康になった。
ゾ:私も戦える! 健康になったどころじゃねぇ! 御屋形柱様爆誕!

※最終的に無惨を倒せばコンマ0状態になれます

535: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/23(土) 21:22:10.14 ID:ynK2eJtcO


537: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:25:19.39 ID:2KE/7+hE0

コンマ 4 4:実は病が少しよくなった+病の進行がかなり遅くなった寿命+2

どうやら病の進行はかなり抑えられましたが、まだ寿命は短いようです。



剣士が無惨に接触。
それどころか無惨を一度撃破したという話は一気に鬼殺隊に広まった。

しかし安堵の輪は広がらない。

日の光で無惨は倒しきれないとわかったからだ。

日に焼かれたとしても、無惨はなんらかの手段で生き延びる。
そう確定した情報が流れたからだ。

奴にはなんらかの命の保険がある。
そう仮定したところ、ある仮説が生まれた。

まず、上弦二体の出現情報がぱたりと止まったのだ。

無惨が一度倒されたことにより、てんやわんやとなった鬼側も、一時上弦の動きが活発となった。

その中で、上弦の肆と伍の活動目的がまったく出ず、出現が途絶えたのだ。
まるで、消えたように……

無惨のように誰かが倒した。そのような情報はない。

こうして、この仮説が生まれた……


『十二鬼月とは、無惨を生き永らえさせるための、命の予備なのでは?』


という仮説が。

ならば、強い鬼を求め、手元に置いておくのも納得がいく。

まだ確証はない。
だが、無惨を滅するためには、無惨だけではなく十二鬼月も倒す必要がある。

鬼殺隊は、改めて鬼の殲滅を誓うのだった……!!


※柱合会議や貴方柱就任などは今回の任務が終わってからになりそうです。



538: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:26:17.77 ID:2KE/7+hE0


無惨アームの処遇について


あの日、貴方によって発見された無惨の腕。

普通の剣士ならば、こんなおぞましいものと言って消し飛ばされていただろう。
しかし、見つけたのは本質を見通す目を持つ貴方だ。

即座に様々な可能性に気づき、抜け出せないほど頑丈な箱に入れ、回収を決断する!


無惨そのものの腕故、その居場所の探知、周囲の感知などの可能性があり、鬼殺隊の主要な場所へ運ぶのは危険と判断され、空里と呼ばれる、いざという時刀鍛冶の里や本部を移すため作られている予備の里へと運ばれることとなった(万一取り返しに来られたり腕が暴れだしても被害が少ないように)


しかし、無惨の肉体を手に入れたとしても、それを調査するのは簡単な話ではない。小さく切り刻みすぎても死んでしまうし、大きすぎると目や耳を作られ状況を知られてしまう可能性もある。
血を与えれば生きながらえらせることはできるが、それを与えすぎるのも危険だ。

はじめて手に入った貴重な無惨の資料。それを、じっくり、ゆっくり、調べてゆく。


慎重に調査がなされた結果、これは一定の方向を目指し、動こうとしているのがわかった。

目や口、耳。さらに知能などはないが、本能的に、本体へ回帰しようとしている。
つまりこれは、無惨の元へ戻ろうとしているのが判明したのだ!

うまく使えば、無惨の元へ導く道具となる。

簡単には滅することのできないその生命力。
その高すぎる再生力が無惨にとって仇となった形であった!

さらにこれは、無惨本人の一部。他の鬼と違い、その呪いをもって殺すことはできない。

例え居場所がわかっていたとしても、目や耳もなく、厳重かつ堅牢で光もささない箱の中では状況も把握できないだろうと推測された。


のちにこれは、小さく刻まれ、無惨のいる場所へと導く探知機となり、その血は鬼を人へと戻す薬となるが、それにはもうしばらくの観察と研究の時間が必要である……


耀哉(これは、鬼に精通した者が一人は欲しい。やはり、噂の鬼から逃れたという者の探索も本格化しなければならないようだね……)


539: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:27:02.71 ID:2KE/7+hE0

無惨アームの処遇について


あの日、貴方によって発見された無惨の腕。

普通の剣士ならば、こんなおぞましいものと言って消し飛ばされていただろう。
しかし、見つけたのは本質を見通す目を持つ貴方だ。

即座に様々な可能性に気づき、抜け出せないほど頑丈な箱に入れ、回収を決断する!


無惨そのものの腕故、その居場所の探知、周囲の感知などの可能性があり、鬼殺隊の主要な場所へ運ぶのは危険と判断され、空里と呼ばれる、いざという時刀鍛冶の里や本部を移すため作られている予備の里へと運ばれることとなった(万一取り返しに来られたり腕が暴れだしても被害が少ないように)


しかし、無惨の肉体を手に入れたとしても、それを調査するのは簡単な話ではない。小さく切り刻みすぎても死んでしまうし、大きすぎると目や耳を作られ状況を知られてしまう可能性もある。
血を与えれば生きながらえらせることはできるが、それを与えすぎるのも危険だ。

はじめて手に入った貴重な無惨の資料。それを、じっくり、ゆっくり、調べてゆく。


慎重に調査がなされた結果、これは一定の方向を目指し、動こうとしているのがわかった。

目や口、耳。さらに知能などはないが、本能的に、本体へ回帰しようとしている。
つまりこれは、無惨の元へ戻ろうとしているのが判明したのだ!

うまく使えば、無惨の元へ導く道具となる。

簡単には滅することのできないその生命力。
その高すぎる再生力が無惨にとって仇となった形であった!

さらにこれは、無惨本人の一部。他の鬼と違い、その呪いをもって殺すことはできない。

例え居場所がわかっていたとしても、目や耳もなく、厳重かつ堅牢で光もささない箱の中では状況も把握できないだろうと推測された。


のちにこれは、小さく刻まれ、無惨のいる場所へと導く探知機となり、その血は鬼を人へと戻す薬となるが、それにはもうしばらくの観察と研究の時間が必要である……


耀哉(これは、鬼に精通した者が一人は欲しい。やはり、噂の鬼から逃れたという者の探索も本格化しなければならないようだね……)


540: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:29:10.75 ID:2KE/7+hE0

これは、無惨が朝日に焼かれ、すぐのことである。

無惨討伐の一報にて鬼殺隊はてんやわんやとなったが、無惨が焼かれたという鬼の側も当然てんやわんやだった。
無限城が消失。無惨も行方不明となり、十二鬼月はいざという時(無限城がなかった時代に集まってた場所)に決められていた秘密の場所へ集合していた。


上弦の壱:黒死牟「感じたか?」

上弦の参:猗窩座「ああ。無惨様が……」

上弦の肆:半天狗「あぁ、なんてことだ。なんと恐ろしい。無惨様を……むざ……むごっ!?」

上弦の伍:玉壺「半天狗、どうし……がっ!? ごっ……っ!!」

上弦の弐:童磨「!?」


無惨が消えた後、どうするのかを話し合おうとした瞬間、上弦の肆、半天狗と上弦の伍、玉壺が苦しみはじめた。
あまりの苦しみように、場の全員が驚きを隠せない。

もがくように苦しみ、二人はぶつかり合い……


半天狗「ぶごわっ!」

玉壺「ごわっ!」


直後肉体が崩れ、どろどろに混ざり合った肉の塊となる。

ごぎっ!
ごちゃっ!!
ぐりっ。ぐちゃっ。

中からなにかをすりつぶし、新たに形成するかのような音が響き、その肉が内側から割れる。


無惨「ふぅぅ……」


現れたのは、全裸の無惨だった。
ただ、前とは少し違う。髪の毛が少し、白くなっていた。


無惨「ふぅ、はぁ。はぁ……! 危なかった。だが、成功した。成功したぞ! あの忌まわし日の経験から、念のためかけておいた保険が役に立ったわ!」


自分の体が、意識が無事であることを確認し、無惨はこぶしを握った。


無惨「これで私は簡単には死なない! 研究は一歩前進したぞ!」

無惨(だが、覚えておけあの剣士め! 絶対に、絶対に次はない! 貴様には二度と会わん。絶対に、絶対に逃げ切ってやる! 二度と会うものか!)


握った拳から、手をぐぎぐぎうごかし、その悔しさを吐き出す。

日の呼吸を使う剣士に続き、飛天御剣流を使う剣士にもトラウマを植え付けられた無惨様であった……


無惨(しかし、百年生きた鬼を二体潰してなんとかか。ならば、あと二回使えるかどうかか。使えん奴等だ……)


上弦の参:猗窩座「無惨様!」


残った十二鬼月が膝をつき、こうべを垂れる。


無惨「……」


復活したて無惨様のご機嫌

↓1 一桁コンマ

  1:いっぺん死んだらちょっと理性的に? なんか思慮深くなったかも
2~8:いつもの無惨様。死んだって反省しない。元気に十二鬼月へパワハラ開始
  9:なぜか下弦解体の上、上弦みんなにパワハラ
  0:あまりのキレっぷりに上弦一人を吸収(無惨様強化)
ゾロ目:最悪すぎて吸収も考えず上弦の一人を倒してくれた。これで上弦キル数3に!

>>0とゾロ目は下弦もついでに全滅します(下弦そのものが解体されるわけじゃないのですぐ補充される)


541: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/23(土) 21:29:12.12 ID:K0g2YW3k0
大事なことだから二回言ったでござるよ

543: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:31:54.96 ID:2KE/7+hE0

コンマ 2 いつもの無惨様だった


無惨「……忌まわしい。なんと忌まわし剣士か。あの日の剣士より忌まわしい……! だが、それ以上に貴様等はなんだ? 本当に役に立たん。あの時、すぐにでも我が元へはせ参じるべきだった。貴様等は本当に役に立たない」

上弦の壱:黒死牟「申し訳ありません」


さすが四百年近くいる上弦の壱。一切取り乱さず、頭をさげたままである。

とはいえ、あのタイミングは無惨が鳴女に直接指示を出し、自分の脱出を優先していた。
そもそもあの飛天御剣流を使う剣士を前にして、無惨だけを城に落とすなど、それだけに集中しなければできない事態の大仕事だ。

その上あの血鬼術を使用したのはたった二回。その二回目ですべてを見切られ、鳴女は始末されてしまっている。

そんな状況で、他の者が助けにゆけるタイミングなどあるわけがない。
あるわけがない。が、それを認めないのが無惨が無惨たるゆえんなのである。


無惨は残った十二鬼月をきらりとにらみ、全員に宿る自分の細胞を暴れさせ、体中から痛みと血を噴出させた。
痛みの声は上げられない。苦悶の表情の身を上げ、彼等は必死に我慢を続ける。


無惨「……もういい。うんざりだ。あの剣士を相手にするのも、無能な貴様等のお守りをするのも。しばらく誰の顔も見たくない。いいな、私に誰も近づけさせるな。新しい城も用意しておけ。青い彼岸花もな!」

全員「はっ!」

無惨「もう一度言う。二度と奴等を私に近づけるな。絶対に、絶対にだ!」

全員「ははーっ!」

無惨「……」

無惨(鳴女がやられたのは痛い。あの血鬼術は貴重だった。また、同じく空間を操る鬼を探さなくては……)


そうして、無惨は一度闇の中へ消えていった。

いわゆる、穴熊戦法を決めこむために……


しかし、しばらくして無惨は気づく。

今回は、前のようにはいかない。
穴熊戦法を使い、奴(貴方)の寿命を待つことはできない。と。

しばらく引きこもる無惨であったが、自分の残した腕から作られた自分探知機の存在に気づき、引きこもったままではいられないという現実を突きつけられる。

探知機に使われた細胞が小さすぎ、居場所はわかるが、そこでなにが起きているかはまったく把握できない。目や耳を作れないほどの大きさに分割され、死なない程度で生かされている状態をもって、自分の体に帰ろうとする本能を利用されているのだ。
始末しようにも、他の鬼とは違い自分の体。呪いなどなく、自分故殺せない。


最悪の自分把握装置が開発されてしまった。そう、しばらくして無惨は気づくことになる。


もう逃げ回ることはできない。

そう無惨がその事実に気づくのは、あと半年先のことであった……


これから徐々に、無惨は追い詰められてゆく。



544: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:36:07.19 ID:2KE/7+hE0

復活は遂げたが、無惨は確かに一度死んだ。

ならばその影響が全くない。ということはないのである。


無惨が目の前で復活する。

その過程を見れば、そのメカニズムがどのようなものか、どんな阿呆でもわかる。

鬼とは、十二鬼月とはすなわち、無惨の命のスペアでしかないということに……!


??(馬鹿な。ならば我等は、無惨様の命の……っ!)


そう思わず考えてしまっても仕方のないことだろう。


無惨「……今、なにか言ったか?」

??「い、いえ……!」

??(まずい。無惨様は思考が読める。今の考えはまずい……!)

無惨「そうか……」


しかし無惨は、なにも気に留めぬよう、他に視線を移した。
この致命的な思考に、気づいた様子もなく……


??(っ! 今、今! 今考えが読まれなかった!? 心の声が聞こえていない。まさか……!!)


そう。無惨が一度死に、その呪いから外れた鬼が現れたのだ。

これがどのような結果をもたらすのか。
それはまだ、誰も知らない……


※無惨の枷が外れた鬼が誰だったかはあとで必要になったらコンマで決まります。上弦の弐とかこんな考えしないだろとなりますが、気にしないこと。
 実は気のせいだったってのも十分ありえるし!


545: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/23(土) 21:37:14.42 ID:2KE/7+hE0

おまけ


上弦の弐:童磨「ところで、俺は思うのだが、俺達も協力してなにかやった方がよいのではないか? そうは思わないか? お二人……」


上弦の壱と参に話しかけた上弦の弐、童磨であったが……


視線をむけると、すでに上弦の壱はいなかった。


上弦の参:猗窩座「……」

上弦の弐:童磨「猗窩座殿は……」


仕方なく猗窩座に話しかけるも……

ダン!

とものすごい勢いでいなくなられてしまった。


上弦の弐:童磨「あらー」


ぽつーん。

かなりマトモでまっとうなことを言っていたのだが、人望というのが致命的になく、彼は一人、とりのこされるのだった。

これで彼に人望があるか、なんとか言うことを聞いてくれそうな上弦の肆や伍が生き残っていたらまた別の展開もありえたかもしれない……


鬼の人達は、どんどん自分で首を絞めていく。

そういうサガの生き物なのだった……


今日はここまで!
次は水の剣士との任務から再開します。


しかし、今回は流石に荒ぶらなくて助かった……
あと、なんか混みあってるとか出て二重投稿になる。こういうのあるもんなんですね。

では、質問などがありましたらどぞー。

560: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/24(日) 22:07:43.03 ID:GyJrKovP0


水の剣士と行く錆兎くんのお話 導入編

561: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/24(日) 22:08:47.08 ID:GyJrKovP0
無惨が秘密の酒豪場所で復活、パワハラをしたり、雉太郎の報告で産屋敷一帯が大わらわになっていたころ。
貴方は次の方針が決まるまで、別の任務を受け暇をつぶしていた。


雉太郎「主殿。今回の任務は主殿おひとりでなく、もう一方と一緒の任務のようです」

貴方「そうか」

雉太郎「主殿ならばおひとりで大丈夫と感じますが、まあ、そういう指令ですので、しかたありません」

貴方「雉太郎はちょっと拙者を買いかぶりすぎるな」

雉太郎「いや、無惨をおひとりで討伐しかかるというのは、鬼殺隊が生まれて一度もなかった事態なのですぞ……」


自分のトンデモを理解していない貴方に、あきれるしかない雉太郎であった。


雉太郎「あ、そこですな。待ち合わせの場所は」

微睡「……」ぼー。


待ち合わせ場所でぼーっと立っていたのは、かつて最終選別の時に挨拶を交わした『夢舌微睡(ゆめした まどろみ)』>>278 だった。
ふわふわの髪をツインテールにまとめ、温かい日の中待ち合わせ場所の地蔵前でぼーっとしている。


微睡「……」zzzz

雉太郎「立って寝てるー!」

貴方(そういえば、最終選別の時も帰り道で寝そうになっていたな)


なんて思い出す貴方。

微睡が寝ていて到着した貴方に気づいていないと気づいた微睡の鎹烏がぴゅーっと降りてきて、微睡の頭をつついた。
彼女がかぶる狐の面が、いい音を立てる。


鎹烏「カァ!」

微睡「いたー。あ、きたー」


目を覚ました微睡は、目の前に貴方がいるのを見つけ、眠い目をさせたまま笑顔をむけた。


微睡「よいしょ。よいしょ」

雉太郎「……なぜゆえ、我が主殿の背中へのぼるのです?」

微睡「ふわー。らくー」


そうしてサボるのを見た彼女の鎹烏がまた頭をつつくが、微睡は頭を小さく動かし、かぶった狐の面でガードする。
伊達に剣士ではない。慣れたものである。


微睡「らくちんー」

鎹烏「カァ! カァ! カー!」

雉太郎「他人様に迷惑をかけるなと、お怒りにございますな」

鎹烏「カー!」

雉太郎「今度は主殿に、だらけさせるなとお怒りにございます」

貴方「……ふむ」


微睡をおんぶするような状態になった貴方。

どうしたものか……

↓1 一桁コンマ

  1:うむ。彼女のカラスに従おう。あっさり降ろした。だって、なにも当たらないんだもん!
  2:うむ。彼女のカラスに従おう。あっさり降ろした。だって、板が当たってる感じしかしないんだもん……
3~4:うむ。彼女のカラスに従おう。あっさり降ろした だって小さい感じしかしないんだもん……
5~6:筋トレにはちょうどいいかと思って。もうちょっと大きければ最高だった 普通のサイズが当たってる
7~8:降ろす理由はない。なぜなら背中に当たるこの感触を大事にしたいから! 微大サイズの感触!
  9:降ろす理由はない。なぜなら背中に当たるこの感触を大事にしたいから! 大きいサイズの感触
  0:降ろす理由はない。なぜなら背中に当たるこの感触を大事にしたいから! 圧倒的サイズの感触!
ゾロ目:降ろす理由はない。なぜなら背中に当たるこの感触を大事にしたいから! 奇跡のサイズの感触!

562: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/24(日) 22:11:26.08 ID:RNxniCwc0
 

565: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/24(日) 22:14:48.20 ID:GyJrKovP0

コンマ 8 7~8:降ろす理由はない。なぜなら背中に当たるこの感触を大事にしたいから! 微大サイズの感触!

どうやら微睡のお胸は平均より大きいようだ。


カラス「カァ! カー!」

雉太郎「今度は主殿を不埒ものと言っとります。なぜでしょう」

貴方「なぜだろうな」

雉太郎「というか主殿、つつかれててよろしいので!?」

貴方「問題ない。むしろ心地いい」ツボに当てさせてるー

鎹烏「カァー!!」

微睡「うー。うるさいー」

雉太郎「誰のせいかと!」


こうして合流した貴方と微睡は、任務のある村へとむかう。


という導入だけやって、続きはまた明日以降ー。


580: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:02:36.36 ID:uANoGcYR0


『稀血の子』 はじまります


582: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:03:48.35 ID:uANoGcYR0


……


…………


「匂う。匂うのう」

「いるぞ。この地にいる」

「稀血の子が、ここにいるぞ……!」


「探そう」

「さがさねば」

「無惨様のため。無惨様のためにさらに強くならねばならぬ……」


「俺が!」
「わしが!」
「わたしが!」


…………


……




貴方「それで、今回の任務はどういうものだ?」

微睡「なのー?」


微睡を背負いながら、目的の村へ歩く道中、貴方は隣と歩く雉太郎に聞いた。


雉太郎「はい。今回はある村に稀血を持つ者がいるとの情報がありましたので、その確認にございます」

貴方「稀血?」

微睡「知ってるのー。鬼が飲むと普通の何十倍も力が手に入る、珍しい血なのー」

雉太郎「微睡殿も主殿と同期であられるのに博学ですなあ。その通りにございます」

微睡「ふふーん。だってわたしはー」


彼女が稀血を知ってた理由


↓1 一桁コンマ

  1:合流する前、彼女の鎹烏から教えてもらっていたから!
2~8:勉強したから!
9~0:実はわたしも稀血だから。
ゾロ目:↑+貴方「なら拙者も稀血だな」(特徴聞いたら自分も当てはまった)


583: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:04:17.31 ID:b/SyOs2ZO

587: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:07:29.43 ID:uANoGcYR0

コンマ 1 合流する前、彼女の鎹烏から教えてもらっていたから!


微睡「お地蔵様の前で待っている時今日の任務のこと聞いてたからー」

雉太郎「そりゃ知ってて当然て奴では!?」

微睡「えっへん。なのー」

貴方「これは雉太郎が悪いな」

雉太郎「なぜゆえに!?」

カラス(寝てるかと思ったらちゃんと聞いてた……!)びっくり


そんなこんなで、目的の村へ到着した。

雉太郎は、その村にある宿の一つに、貴方と微睡を案内する。


雉太郎「この宿に関わる何者かが稀血ではないかと言われております」

貴方「わかっているのはそこまでか?」

雉太郎「はい。これ以上のことを調べるのが、主殿と微睡殿の仕事となります」

貴方「稀血を探す方法はあるのか?

雉太郎「ございます。こちらの紙を、お使いください」


紙を。のところで一呼吸はいったのは、その時雉太郎の口から紙束がどばーっと出てきたからだ。
鎹烏は、これ以外にも、その気になれば藤の花の香りがするお守りとかも吐き出せるらしい(原作4巻参照)


雉太郎「こちらの紙に、血を一滴。もしくは汗でもよろしいようです。稀血ならば、白い紙が青にかわりまする」

貴方「汗でもいい。つまり、血が元になっていればいいのか。なら、母乳でもいけるな」

微睡「そうなのー?」

貴方「ああ。母乳も血液から作られるものだと、ある貴重な書物に書いてあった」

カラス「……」


なぜ貴方がそんなことを知っているのかって?
そりゃ、お乳が好きだからにきまってるぜよ!

とりあえず、微睡のカラスに頭をつつかれとこうぜ貴方。


貴方「ならば、一通り汗を拭いてもらう方向でいけばよいのだな?」

雉太郎「そうなりますな」


貴方「……」


でもその前に、せっかくだから自分達も稀血じゃないか試したくなった。好奇心というやつである。
稀血を持ってるか試してみよう

試した。


↓1 一桁コンマ

1~8:普通の血
9~0:貴方が稀血
ゾロ目:貴方+微睡両方稀血だった


588: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:07:39.02 ID:iOnLRZAYO
どや?

589: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:11:42.34 ID:uANoGcYR0

コンマ 2 普通の血

どちらも稀血ではなかったようです。


貴方「まあ、そうだろうな」

微睡「わたしもちがうー」


稀血を持つ者を探す前に、まずこの宿がいかような作りになっているのか。隠し部屋などがないかを確認するため、ぐるりと一周して外観を確認して回ることにした。


すると、宿の裏手にある、客が立ち入らない裏庭のところで木刀を振り回す男の子の姿が見えた。

長身の貴方と、それにおんぶされた微睡は、垣根の上からその姿をみつける。

宍色(ししいろ)の髪を持つ、十歳ほどの少年だった。


貴方「この時世に剣術とは珍しいな」

微睡「珍しいのー」


思わず修行時代を思い出す二人であった。


少年「あ、お客さまですか?」

貴方「まあ、そんなところだ」

微睡「ふわー。ねえねえ。なんで剣を?」

少年「強くなりたくて! おれ、強くなって宿のみんなを守るんだ!」

微睡「そうー。それは良い心がけ。なら……」


貴方の背中から、微睡がすぽーんと跳び、少年のいる裏庭に降り立った。


微睡「おねーさんが稽古をつけてあげる!」


着地と同時に近くに落ちていた枝を拾い、じゃじゃーんと彼女が思うかっこいいポーズをとった。
ただし、そう思うのは彼女だけで、はたから見ると珍妙なポーズである。

礼。片足を上げて手を相手に向けて半身になり、剣を上に掲げるとか。


微睡「かかってきなさい!」

少年「なんだかよくわからないけど、女だからってようしゃしないぞ!」


稽古相手がいなくて不満を感じていた少年は、ノリよくつきあってくれるちょっと年上の女の子のノリにつきあうことにした。


590: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:12:38.29 ID:uANoGcYR0

少年「やー!」

微睡「あまい!」

少年「え?」


微睡の動きは、変幻自在と言ってもよかった。

普通の剣術ではなく、つかみどころのないふらふらふわふわした動きで相手をかわし、思いがけない方向から攻撃を放つ。

ふわふわと宙を舞う、シャボン玉(割れない)のような不規則さと、美しさを兼ねているように見えた。


少年「す、すっげーねーちゃん。すごいや!」


翻弄された少年は、思わず声を上げる。


微睡「むふー。もっと褒めるとよいの。先生と呼んでなのー!」

少年「あ、いや。でも習うなら、もっと普通のがいいな……」

微睡「えー。みんなそう言うー……」


がっくりと肩を落とした。
さもありなん。な戦い方である。


貴方「基礎中の基礎でよければ、俺でよければが教えてやろう」

少年「にーさんも剣術できるの!?」

貴方「ああ」

少年「なら、教えて!」

貴方「なら、少しお邪魔するぞ」


貴方の胸元ほどもある垣根を軽く飛び越え、貴方も宿の裏庭へ。

こうして貴方は、ほんの基礎の基礎。飛天御剣流でさえない、剣の基本を教えた。


少年「やー!」

貴方「ほう」

微睡「おー」

少年「とう!」

貴方「太刀筋は悪くない。俺より才能あるな」

少年「ホント!?」

貴方「ああ」

微睡「お世辞なのー」

貴方「お世辞じゃないぞ」

少年「それでもうれしいよ!」


稽古の途中、自己紹介もした。

少年の名は錆兎(以下少年→錆兎)
この宿の子である。

よく働き、よく動き、皆に好かれるよい子であった。


591: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:13:16.78 ID:uANoGcYR0


錆兎「あー、疲れた。でも楽しかった! すごいね。二人とも、おれを弟子にしてくれよ」

貴方「悪いが、拙者の流派はもう弟子はとらぬ」

微睡「ならばわたしがー」

錆兎「……」

微睡「むふー!」


錆兎は思い出す。まるで酔っぱらっているかのような予測もつかない動き。

実際戦えば強いかもしれないが……


錆兎「ごめん。町に行って道場とか探すよ」

貴方「その方がいい」

微睡「うん。その方がいいよー」

錆兎「誘っておいて!?」

微睡「だって、こっちに来ちゃ駄目だもの」

錆兎「??」

微睡「子分が欲しかっただけなのー」

錆兎「ならよけいやだよ!」


あはは。と皆で笑いあう。


とりあえず錆兎に例の紙を渡し、彼が稀血かを確認する。

汗をふけと、手ぬぐいのふりして例の紙を渡した。


錆兎「って、これ手ぬぐいじゃなく紙だよ!」

貴方「おっと、間違えた。こっちだった」


錆兎に手ぬぐいをわたし紙を回収する。
ノリのいい少年は、額の汗をふいていた。


さて、結果は……?


↓1 一桁コンマ

ゾロ目で稀血


592: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:13:34.84 ID:BNMuMEK40
ござるよ

595: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:15:42.43 ID:uANoGcYR0

コンマ 4 錆兎は稀血ではなかった


錆兎「ところで、二人は今日宿に泊まるんだよね」

貴方「ああ」

錆兎「ならさ、二人はどんな関係なの?」

微睡「んー……」


どう答えたのか


↓1 一桁コンマ

1~3:貴方「兄妹だ」 (部屋が同室になる)
4~6:同僚
7~9:微睡「夫婦!」(冗談)(部屋が同室になる)
  0:微睡「夫婦!」(本気)(部屋が同室になる)
ソロ目:微睡「夫婦!」(本気も本気)(部屋が同室になる)


596: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:16:00.52 ID:iOnLRZAYO
安価なら↓のほうが良コンマ

599: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:21:57.17 ID:uANoGcYR0

コンマ 2 貴方「兄妹だ」 (部屋が同室になる)


貴方「兄妹だ」

錆兎「ああ、だからおんぶしてたのか。じゃあ、部屋に案内するよ! 正面にまわっておくれ!」


部屋に案内された。

兄妹なので、二人で一部屋、同室だ。


貴方(しまった。うかつだった。そりゃそうなる)

微睡「『貴方』、兄ー?」

貴方「まあ、しばらくはそうなるな」

微睡「わかった。よろしく。兄ー」


どうやら兄妹あつかいに不満はないようだ。


それはさておき。

客として宿に潜入した貴方達は、仲良くなった錆兎の協力を得て、宿の者達に稀血がいないかを調べてもらうことにする。

先ほど間違って渡したという紙。これで汗を拭くと青く変わると素直に伝え、試してもらったのだ。


貴方「実は行商人に青く変わる紙をもらったのだが、一向に変わらない。ちょっと手伝ってもらえないか?」

錆兎「さっきのあの紙? 青くなるの!?」

貴方「はずなんだが、いまだに変化したのを見たことがない。人の汗で変わるらしいが、ちょっと知り合いで試してきてはもらえないか?」

錆兎「面白そう!」


そう、二つ返事を返し、駆けだした錆兎がもたらした結果。

それはこの宿の主。

錆兎の父親が稀血であったという結果だった。


601: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:23:33.25 ID:uANoGcYR0


錆兎「かわった! ホントにかわった! すっげー!」

貴方「どうやらつかまされたわけじゃないようだな」

微睡「兄ー。よかったのー」

錆兎「でもさ、聞いてくれよ。うちのおやじ、ホント馬鹿でさ……」


錆兎の父は一昨日、隣町で開かれた会合からの帰り道、夜道で派手に転び、大きな切り傷をいくつも作っていた。
会合で調子に乗って酒をたらふく飲み、なんで転んだのかも覚えてないくらい酔っぱらってのお帰りだったようだ。

そんなやらかしをして、錆兎の母である奥さんにたらふく叱られ、今母屋でしょんぼりしているのだという。


錆兎「おやじはいつも馬鹿やらかして、毎回酒をやめるって言うんだけど、一週間もするとまたおんなじことやらかすんだ。家族は毎回心配でたまらないよ」


そう心配する錆兎だったが、そうして父親のことを語る彼は、とても楽しそうだった。

それだけ、家族が好きで、家族もまた、彼を愛しているということが見てとれる……

だからこそ、錆兎はその家族を守りたいと。強くなりたいと思っているのだそうな。


その姿を見て、貴方はせっかくだからと、鬼殺隊で使われている切り傷などに効く塗り薬を錆兎に分け与え、再び彼を家族の元へと走らせた。


雉太郎「どうやら、情報通りだったようですな。お見事な手際です」バササッ(外から窓枠にやってきた。ちなみにここは二階)

貴方「あとはどうすればいい?」

雉太郎「居場所がわかれば、あとは隠(かくし)の方や本部の方が保護などの交渉をいたします。あとは、その引継ぎまで、こちらに逗留してその方の護衛。休息にございますな」

貴方「……ひょっとして、俺に休ませるのも狙いか?」

雉太郎「はてさて。ただのカラスでしかないわたしには、その意図は測りかねます」

貴方「まあ、いいだろう。いずれにせよ、鬼が来ないか警戒は必要だからな」

雉太郎「まったくにございます」


話が終わると、父親に薬を塗った錆兎がまた来た。


雉太郎(だいぶなつかれておりますなあ)

錆兎「父さんがすごい効きそうって喜んでた。ありがとう!」

微睡「どういたしましてなのー」兄妹というこで堂々と貴方に膝枕されている

錆兎「ところでさ、おにーさん達ってなにしてる人なの? 今どき刀さしてる人なんて普通ないよ。いや、剣術習いたいって言ったおれがいうのもなんだけど」

貴方「実はだな……」


↓1 偶数奇数コンマ

偶数:素直に教えてみる
奇数:実は大道芸人だとごまかす。出番だ雉太郎!

ゾロ目はストックに回されます


602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:24:00.46 ID:BNMuMEK40
ござるか

604: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:27:44.10 ID:uANoGcYR0

コンマ 6偶数 素直に教えてみる


貴方は自分達は鬼を退治する鬼殺隊の一員だと教えた。


錆兎「うっそだー」

貴方「ああ。嘘だ。だから、信じなくていいぞ」

錆兎「じゃあホントはなにしてる人だよー。教えろよー」

貴方「そうだな。なら、俺に勝てたら教えてやる」

錆兎「言ったなー。なら、腕相撲!」

錆兎「次は、相撲だ!」

錆兎「次は……!」

錆兎「次っ!」

錆兎「うー!」


こうして、錆兎の相手をして、日が暮れていったそうな。


そして日も落ち。

夜も回った時、闇夜に乗じて奴等は動き出す。

その時貴方は……


↓1 一桁コンマ

  1:ちょうど微睡が風呂に入っているタイミング(微睡は防具浴衣に刀のみ)
  2:微睡だけでなく貴方も風呂に入っていた(双方防具なし)
2~6:普通に寝ている時来た。微睡は貴方が気づいた時まだ気づかない
7~0:寝ている時。微睡も同じタイミングで気づいた。
ゾロ目:微睡がお風呂に入っているタイミングで来たけど、ペナルティなし。ただのサービスシーンだ!



605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:27:58.33 ID:kV9Lzhd0O

607: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:34:18.83 ID:uANoGcYR0

コンマ 33(ゾロ目) ゾロ目:微睡がお風呂に入っているタイミングで来たけど、ペナルティなし。ただのサービスシーンだ!

おまえたち このタイミングで なぜに だす


お風呂


微睡「ふー。寝るのも好きだけど、お風呂もわるくないのー」


真っ白い肌が湯に浮かび、白い肌に朱がともる。
滅多にない温泉につかりながら、微睡は大きく息を吐いた。

玉のお肌に浮かぶかすかな汗。
それが、夜の闇に浮かぶ月に照らされている。

普段はふわふわと二つにわけてまとめられている髪も、今は頭の上にまとめられ、そのうなじの姿をはっきりとさらけ出していた。


微睡「このまま眠ったら最高なのー。でもダメなのー」


空には煌々と暗闇を照らす月。
これで何事もなければ、最高の……


微睡「っ!」


外に鬼の気配を感じた彼女は、湯から飛び出し、脱衣所へと走った。


微睡「兄ー!」

貴方「ああ。気づいている。こちらをうかがう鬼の気配が三つ」


しっかりと装備とをととのえ、頭にいつもの狐の面も装備した微睡が部屋に飛びこむと、すでに貴方の方も準備万端だった。


微睡「問題は、全部バラバラのところにいることなの」


すべてがバラバラの位置にあり、統一性はない。好き勝手にこちらを探っているようだ。

狙いは、鬼殺隊の彼等でなく、この宿の主の血。すなわち稀血であろう。

しばらく前にその血の持ち主は軽い怪我だが血だらけで帰ってきた。

その時流したそれで、引き寄せられたのがいたのだろう。


貴方(……これは一つ、手を間違えたな)


貴方は自分達のミスに気づいた。

それは、藤の花の香を炊かせてしまったことだ。
稀血が見つかった故、鬼除けの藤の香をたいたが、これにより逆に、そこに鬼から隠したいなにかがいると明らかにさせてしまっている。

その存在が知られているとすれば、鬼は稀血を得んがため、多少の毒など無視してつっこんでくるだろう。

リスクに対し、リターンが圧倒的に大きいからだ。

魔除けの香を炊く。それは鬼殺隊としては当然の行動だったが、今回はそれが裏目に出た。


貴方(さて、どうするか……)


判断

↓1 一桁コンマ

  1:二手にわかれて鬼を倒しに出る
2~4:貴方を守りに残し、微睡が鬼を倒しに行く
5~9:微睡を守りに残し、貴方が鬼を倒しに出る
  0:なんか妙に調子がいい。俺がいく。微睡を守りに残し、貴方が鬼を倒しに出る(戦後成長判定確定)
ゾロ目:↑+援軍到着


608: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:34:45.41 ID:iOnLRZAYO
たあ

610: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:44:42.03 ID:uANoGcYR0

コンマ 1 二手にわかれて鬼を倒しに出る。


微睡「ここは、二人でいくのー」

貴方「なに?」

微睡「危険とは思うけど、兄ーが気配を消して、一つを落とせれば、あとは一対一にもちこめるの。一つはわたしがおさえるから、残った一つを兄ーがいけば、きっと大丈夫なの」

貴方「……」


少々危険ではあるが、宿に近づけさせなければ、鬼が来たという事実さえ気づかれることはない。

迅速に鬼を倒せるのなら、一番安心できる作戦ではあった。


ただし、失敗した時のリスクは大きい……


貴方「そうだな。それでいこう」


だが、貴方と微睡ならばきっと可能である。
貴方はその可能性にかけた。


そううなずくと、貴方と微睡は同時に窓から飛び出した。


現れた鬼を、迅速に処理するために。


さて、この作戦、どうなる?

↓1 一桁コンマ

  1:貴方一体を即撃破。しかし4体目の鬼が出現! 微睡のところへ2体。もう一体は稀血を!
  2:貴方は一体を即撃破。しかしなぜか仲間意識の芽生えた鬼は、稀血を無視して微睡の方へ!(微睡のところに二体)
3~9:貴方、即一体撃破。動き出した鬼は微睡と貴方で一対一に。作戦成功。
  0:援軍到着。全部一対一で急ぐ必要もなし。
ゾロ目:あれ? 無惨様も稀血を?


611: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:44:53.54 ID:BNMuMEK40

612: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 21:51:45.35 ID:uANoGcYR0

コンマ 4 3~9:貴方、即一体撃破。動き出した鬼は微睡と貴方で一対一に。作戦成功。

作戦成功


防御を捨てた、かなり無茶のある作戦だったが、見事にそれは成功した。


最初の鬼は、貴方の接近に気づけず、一瞬にして頸を斬られ絶命。

鬼が一体倒されたことに気づいた二体は、稀血を手に入れんと動き出す。
うち一体は貴方が。もう一体は微睡が迎撃に出、一対一が二つのマッチアップとなった。

双方が宿から離れていたため、宿からかなり距離は離れた場所での戦いである。

おかげで、すやすやと眠る少年は、なにも知らず、なにも気づかず朝を迎えられるかもしれない。


あとは双方、各個撃破するだけである……


貴方に関しては、上弦が来ない限り心配はない。

どちらかと言えば、微睡の相手がどれほどかだろう。

ちなみに、微睡の強さは『6』である(継子として選ばれるほどの強さ。原作でいうとカナヲクラス)


鬼の強さコンマ

↓1 一桁コンマ

  1:強さ7(下弦上位クラス)
  2:強さ6(下弦下位クラス)
3~9:強さ5(下弦落ち)
  0:強さ4(ちょっと強い鬼程度)
ゾロ目:そ、そこにおわすは無惨様!?


↓2 一応上弦いるか一桁コンマ

  1:え? 上弦いるの?
2~0:いないよ
ゾロ目:無惨様だよ


613: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:52:11.27 ID:1o2tr2a8o
はい

614: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 21:52:22.97 ID:wvT7tLJ20

616: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:01:23.67 ID:uANoGcYR0

微睡の相対する鬼 コンマ 7 3~9:強さ5(下弦落ち)

上弦出現コンマ コンマ 7 いなかったよ



屋根の上を駆ける鬼がいた。

それの目指すは、稀血の隠れる宿。


その鬼にむかい、屋根の上を飛ぶもう一つの影。


微睡「泡の呼吸参の型……」

鬼「っ!」

微睡「泡沫散華(ほうまつさんか)!」


彼女が刀を抜くのと同時に、無数の泡が現れ、刃の軌跡と共にはじけた。

ぱんっ! とはじけるその泡沫と共に、その衝撃が鬼を襲う。


鬼「鬼殺の剣士。もう一人いましたか……」


直撃をなんとかかわした鬼は屋根の上に着地し、現れた微睡をうっとうしそうに見る。


そこにいたのは、髪を無意味に伸ばし、ウェーブさせた、上半身裸の男の鬼だった。

片手にバラを持ち、その香りをどこかかっこつけて嗅いでいる。

前髪をかきあげ。


鬼「あぁ、無惨様。あぁ無惨様! あなたには感謝してもしたりませぬ。この美しいわたしに永遠の美貌を与えてくださった。わたしはこの世で一番美しい。一番はわたしだが、無惨様も負けないくらいに美しい! だからわたしは、あの方のために美しくなる。稀血を飲んで。人を食らって! だからどくがいい鬼滅の剣士。それともなにか? わたしを。このわたしの美しさを目出るため現れたのか? ならばよい。それはよい。ずっと見ていてよいぞ。だが少々時間がない。ゆえに、ちょっとだけ。もうちょっとだけだ! あと五秒ほど見つめるのを許そう!」

微睡「……」(気持ち悪いのがきた……)

鬼「あぁ、至福の五秒ももう終わりだ。この美しいわたしを見ることができたのだ。最後に最高の美を見ることができたのだ。ゆえに、もうよいだろう。満足であろう。このわたしが美しかったのだから! だから、稀血をわたしに捧げるのだ!」

微睡「……」


鬼「なぜなら、その血をもって、わたしはまた無惨様に認められるためだ! このわたしを認めてもらうため!!」


かっこつけて片目をつむっていたその目を開く。

そこには、×をつけられた下弦の文字があった。
かつて十二鬼月だった鬼。それがこの自己愛が激し鬼だった。


617: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:02:23.15 ID:uANoGcYR0


微睡「……そんなに稀血が欲しいの?」

鬼「ほしい。ああほしい! より美しくなるために! より無惨様に認められるために!」

微睡「そのために、人の幸せを踏みにじっても? 幸せに眠っている家族を、壊しても?」

鬼「もちろんだとも。わたしと無惨様でない他人になんの価値がある。奴らはすべて、わたし達に踏みにじられるために存在している! わたしを認めるために存在している!!」

微睡「……いかせない」

鬼「ん?」


微睡は、頭につけていた狐の面を顔にかぶりなおす。


鬼「っ!」

微睡「……」

鬼(こいつ、さっきまでと雰囲気が……!)

微睡「わたしは、安眠を妨害されるより、嫌いなことが二つある」

鬼「そ、それはなんだ……?」

微睡「それは、家族を傷つけられること。そして、人を食らう怪物。あと、口が臭いこと!」

鬼「三つあるじゃないか!」

微睡「そしてお前は、この全部に当てはまる!」

鬼「なん、だと……?」

微睡「とくに、口が臭い」

鬼「わたしの口は臭くない! むしろフローォラルでバラのような香りがする。するはずだ!」

微睡「むしろドブのような臭いしかしない」

鬼「許せん。貴様、絶対に許せん! くらえ、我が血鬼術!」

微睡「許せないのはこちらの方。泡の呼吸……!」


稀血を守る戦いが、はじまる!


↓1 一桁コンマ 微睡 強さ6 対 自己愛鬼 強さ5 微睡側+1

1:微睡圧倒的劣勢
2:微睡劣勢
3:微睡劣勢
4:互角
5:微睡優勢
6:微睡優勢
7:微睡圧倒的優勢
8:微睡圧倒的優勢
9:微睡勝利目前
0:微睡勝利目前
ゾ:勝利

618: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 22:02:56.15 ID:BNMuMEK40
ござる

619: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:09:38.91 ID:uANoGcYR0

5:微睡優勢 微睡+1


鬼「くらえ我が血鬼術! 『美しいわたしのやわはだから生まれ、舞い散る蝶のように美しく、その香りはまさに極上の甘露であり、すべての美しさはわたしのためにあ……』」

微睡「長い!」ずばー!

鬼「ぐわあぁぁぁ! 貴様! わたしがまだ血鬼術の名前を言っている途中でしょうが!」

微睡「ながい」

鬼「なんと無粋な! これだからわたしという芸術を理解しない者は嫌いなんだ!」

微睡「お前に嫌われるなら大歓迎」

鬼「わたしもお前は嫌いだ。我が血鬼術(以下略)をくらえ!」


↓1 一桁コンマ 微睡 強さ6 対 自己愛鬼 強さ5 微睡側+2

1:微睡圧倒的劣勢
1:微睡劣勢
2:微睡劣勢
3:互角
4:微睡優勢
5:微睡優勢
6:微睡圧倒的優勢
7:微睡圧倒的優勢
8:微睡勝利目前
9:微睡勝利目前
0:勝利
ゾ:勝利


620: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 22:09:55.02 ID:iOnLRZAYO

622: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:17:57.33 ID:uANoGcYR0

コンマ 2 微睡劣勢 微睡+1に

コンマ1が残ってたけど、一番上は消すべきものだった。まあ、平気。


微睡「っ!」


自己愛の強い鬼が手にしたバラが伸び、鞭のように変化する。

巨大なトゲのついた鞭。
それへの変化が、この鬼の血鬼術であった。

名前にあったわたしの柔肌はどこにいったの。という疑問は無視されるので無駄である。


ちなみに兄弟に筋肉質な自分を愛してやまない兄がいるらしい。
さらに言うと、無惨にはウザがられている。

それを、ぶんぶんと振り回す。

意外に隙のない攻撃に、微睡は簡単に近づくことができなかった。


微睡(態勢を、建て直された!)


↓1 一桁コンマ 微睡 強さ6 対 自己愛鬼 強さ5 微睡優勢+1

1:微睡圧倒的劣勢
2:微睡劣勢
3:微睡劣勢
4:互角
5:微睡優勢
6:微睡優勢
7:微睡圧倒的優勢
8:微睡圧倒的優勢
9:微睡勝利目前
0:微睡勝利目前
ゾ:勝利


623: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 22:18:16.64 ID:6NpFcldTo
しゃああああ!

625: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:26:36.33 ID:uANoGcYR0

コンマ 4 互角 優勢移動なし


微睡の刀は、その刀身にいくつか穴が開いている。

それは、刃を振るう時、呼吸のエフェクト以外にその振るう速度でシャボン玉のような泡が出たり、選択の時出る小さくて量の多い泡が出たり、カニの出す小さな泡を出したりできる。

そうして泡をだすことにより、相手の目をくらましたり、技に使用したりもする。


微睡「泡の呼吸、弐の型、泡硝子(あわがらす)!」


その刀より、細かい泡が壁のように噴き出し、攻撃を防ぐ防御の技。


鬼「ええい、こざかしい!」


広がった無数の泡にむかい、鬼はそのバラの鞭をふりまわし、次々と割ってゆく。


鬼「それならば、こちらにも考えがある!」


鞭を大きく振るう。すると、バラのトゲが巨大化した。


鬼「ゆけ、我が(以下略)トゲの舞!」

微睡「泡の呼吸……!」


↓1 一桁コンマ 微睡 強さ6 対 自己愛鬼 強さ5 微睡優勢+1

1:微睡圧倒的劣勢 ただし、鬼を倒した貴方救援。戦闘終了
2:微睡劣勢    ただし、鬼を倒した貴方救援。戦闘終了
3:微睡劣勢    ただし、鬼を倒した貴方救援。戦闘終了
4:互角
5:微睡優勢
6:微睡優勢
7:微睡圧倒的優勢
8:微睡圧倒的優勢
9:微睡勝利目前
0:微睡勝利目前
ゾ:勝利


626: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 22:27:03.65 ID:aHmZN6qyO
戦が長引けば他の鬼を切り伏せた貴方が駆けつけるさ

627: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:35:25.38 ID:uANoGcYR0

コンマ 5 微睡優勢+1


バラよりはじけた巨大なトゲが、泡の壁を貫き、微睡の体を襲う。


鬼「これで!」


ぱんっ!

と、トゲの当たった微睡の体が、はぜた。


鬼「っ!? 今のは!」


微睡「……泡の呼吸、陸の型、泡沫の夢(ほうまつのゆめ)」


それは、巨大な泡を作り、虚像を作り出す技。
ぱちんとはじけ、消えてしまうが、その時相手は騙されたと知る。


鬼(背後に!)

微睡「これで……!」


↓1 一桁コンマ 微睡 強さ6 対 自己愛鬼 強さ5 微睡優勢+2


1:微睡劣勢 ただし、鬼を倒した貴方救援。戦闘終了
2:互角
3:微睡優勢
4:微睡圧倒的優勢
5:微睡勝利目前
6:微睡勝利目前
7:微睡勝利目前
8:微睡勝利
9:微睡勝利
0:微睡勝利
ゾ:微睡勝利

628: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 22:35:51.92 ID:BNMuMEK40
たわわの呼吸

630: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:41:22.01 ID:uANoGcYR0

コンマ 2 互角


鬼「甘いのだよ!」

微睡「っ!」


背後から頸を狙うが、その一撃はウェーブのかかった無駄に手入れのされた髪によって阻止された。


鬼「わたしのこの美しい髪。それを断てるとおもうたか!? 否! わたしの美を否定できるのは無惨様のみ! 貴様など、このわたしの足元にも及ばない。ゆえに、貴様はここで果てるのだ!」

微睡「いいえ、このまま、おしきる!」


微睡は、刀に力をこめる。


微睡「泡の呼吸……!」


↓1 一桁コンマ 微睡 強さ6 対 自己愛鬼 強さ5 微睡優勢+2

1:微睡劣勢 ただし、鬼を倒した貴方救援。戦闘終了
2:微睡優勢
3:微睡圧倒的優勢
4:微睡勝利目前
5:微睡勝利目前
6:微睡勝利
7:微睡勝利
8:微睡勝利
9:微睡勝利
0:微睡勝利
ゾ:微睡勝利


631: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 22:41:32.51 ID:kV9Lzhd0O
コンマ神ハッスルしてるな

636: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:52:35.79 ID:uANoGcYR0

コンマ 1 1:微睡劣勢 ただし、鬼を倒した貴方救援。戦闘終了


微睡「泡の呼吸、玖の型……!」

鬼「にぃ」

微睡「っ! しまっ!」


その瞬間、微睡は気づいた。

誘いこまれた。と!


ぶわっと鬼の髪がひろがる。
後頭部に、巨大な口が現れたのが見えた。


鬼「美しいわたしの、美しくないこれだけは、見せたくなかった! だが、貴様は、ここで殺す!」


微睡(頸を落とすため力をこめるこの態勢。これでは、よけられない!)


彼女の頭に、自身の走馬灯がよぎる。


微睡(あぁ、お父さん……お母さん……わたしは……)


キンッ!!


鬼「がっ……!? ぐっ……」


だが、終わりの時は、来なかった。

もうだめか。そう思った瞬間、微睡をとらえる髪から力が抜けたのだ。

どさり。と屋根の上に落ちる。


貴方「無事か?」


どさりと倒れる鬼と微睡の間に、貴方がいた。

もう一体の鬼を倒し、彼女を救援にやってきた、貴方が……


鬼「な、なんて、やつ……一帯の鬼を、すべて倒して、ここまで……なん、なん、だ、おま、え……」


驚きの表情を浮かべたまま、自己愛の強い鬼は、チリへと消えた……


戦闘、終了である……


637: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 22:57:54.75 ID:uANoGcYR0


戦いは終わった。
戦闘の音は、宿で眠る幸せな一家に届くことはなかっただろう。

唯一、微睡達が戦った屋根の持ち主が、昨日の猫の喧嘩ははげしかったな。と思うていどくらいか……


鬼を始末し、貴方はぱちん。と刀を鞘に戻した。


貴方「立てるか?」


あらためて、屋根の上に転がった微睡に手を伸ばす。


微睡は……


↓1 一桁コンマ

  1:助けてもらった。それはわかる。でも……! 負けた気分。複雑な気持ちでちょっと不機嫌
2~3:ありがとう! さすが貴方。強い! 純粋に尊敬
4~9:ピンチを助けに来たヒーロー。その心に芽生えたそれに、まだ自覚はない。
  0:ピンチを助けに来たヒーロー! その心に芽生えたもの。それに気づいた!
ゾロ目:↑+貴方成長確定!



638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/25(月) 22:58:04.37 ID:aHmZN6qyO
今日はコンマ運がふるわんかったのだ

643: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 23:09:44.24 ID:uANoGcYR0

コンマ 7 ピンチを助けに来たヒーロー。その心に芽生えたそれに、まだ自覚はない。


微睡の目映るのは、その姿は美しい月を背に立つ、貴方。
手をさしだす貴方を、微睡はじっと見る。


貴方「どうした?」

微睡「んー。んー?」


微睡は、貴方を見て首をひねった。


微睡「よく、わからないのー」

貴方「体に怪我はないはずだ。毒などもないと思うが」


動かぬ微睡を、貴方はひょいとかかえる。


微睡「うわっ。わわっ!」


いわゆるお姫様抱っこをされた彼女は、そのまま貴方にしがみついた。


貴方「このまま運ぶが、平気か?」

微睡「う、うん。へいき」

貴方「このまま運ぶぞ」


貴方達は、そのまま宿へ戻る。


微睡(お、おかしいの。勝てなかったこととか、そんなのどうでもよくなっちゃった。わたしは一体、どうしたんだろー)


心臓が、今までにないくらい早鐘を叩いている。
敗北のショックかと思ったが、どうやら違うようだ。

あの瞬間に芽生えてしまったその心。

それがなんなのか。彼女はまだ、自覚も理解もしていなかった……


そして、夜が明ける。


644: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 23:24:57.90 ID:uANoGcYR0

次の日。


夜が明け、鬼も倒した貴方達は、後始末を隠の者達にまかせ、この地を後にすることとなった。


錆兎父「いやー、傷薬、ありがとうございました。おかげでもう、すっかりよくなりましたよ」


錆兎と同じ髪の色をした男は、隣にいる錆兎の頭をぽんぽんと叩きながら、わははと笑った。


錆兎「もう行っちゃうの?」

貴方「ああ。次に行くべきところがあるからな」

錆兎「また、来る?」

貴方「通りかかったら、またな」

錆兎「約束だからね!」

貴方「ああ。約束だ」


鬼狩りがいるなどとまったく気づかなかった一家は、そのままいつもの客と同じように、貴方達を送り出す。

このままきっと、闇の世界など知らず、家族一緒に、幸せに暮らすことだろう……


錆兎「またねー! にーちゃーん! ねーちゃーん!」


去り行く貴方達に、錆兎は延々と手を振るのだった……


646: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/25(月) 23:26:43.26 ID:uANoGcYR0


任務も終わり、貴方と微睡のコンビも解消。

わかれの時が来た。

どうやら次の任務は、別にあり、分かれ道でお別れである。


微睡の鎹烏にうながされ、彼女は貴方の背中から降りる。


微睡「ねえ、あ……」


宿の時のように、『あにー』と呼ぼうとしたが、その言葉が口からでることはなく、途中で止まった。


貴方「どうした?」

微睡「ううん。ねえ、『貴方』ー」

貴方「なんだ?」

微睡「わたし、もっともっと強くなる。もっと強くなったら、その時、隣にいていいかな?」

貴方「そんなの、当然だろう?」


隣で戦うのにそんなこと聞くの必要なのか? と貴方は考えるが、それはどうでもいいことである。


微睡「そっか、なら、わたし、がんばる! さあ、いくよー」

カラス「カァ!?」

雉太郎「起きて歩いて進んでいる! と驚いておりますね」

貴方「まあ、やればできるだろうからな」


すたすたと分かれ道を歩き、しばらく進んだところで微睡は振り返った。


微睡「『貴方』ー!」

貴方「ん?」

微睡「またねー!」

貴方「ああ。またな!」


その気持ちがなんなのか。微睡は自覚していない。
だが、どうすればいいのか。それはなんとなく自覚していた。

だから、彼女は強くなろうと思う。

貴方の隣を、貴方と一緒に、歩くために……


二人は、次の戦いのため、別れた。
その道が再び交わるときは、いつか。

それはまだ、誰にもわからない。


貴方「さて、雉太郎。次の任務は?」

雉太郎「次は、主殿。一度本部の方へ足を運んでいただくことになりそうです。主殿に、御屋形様がお会いしたいと……」


というわけで、『稀血の子』はおしまい。

コンマによっては錆兎君が外に出てきたりとかあったけど、そんなことはなかったぜ!

それでは、なにか質問がありましたらどぞー。


656: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/26(火) 20:41:44.38 ID:T8QY0+9b0
柱とは。

鬼殺隊の中で最も位の高い九名の剣士のことをさす。
その強さは、一般隊士から抜きんでており、鬼殺隊の屋台骨。まさに柱なのだ。


産屋敷耀哉を最高責任者とし、現在鬼殺隊にいる柱は八名。

鳴柱(柱1)
1:神足 鼬鼠丸(こうたり いたちまる)>>67
2:最速の称号を持つ鳴柱。せっかち。ペラペラとよくしゃべる陽気で馴れ馴れしい男。敵に対してはめっちゃ煽る
3:雷の呼吸

鉄柱(柱2)
1:不動 蓮司(ふどう れんじ) >>80
2:白髪に右頬に傷がある男性。口が悪いが仲間想いで兄貴肌。鬼に対しては容赦しない。二本の日輪刀を所持している。鉄柱。
3:鉄の呼吸(岩の呼吸の派生)

水柱(柱3)
1:淡海 織姫(おうみ おりひめ)>>69
2:行動に一貫性がなく、つかみどころのない性格をした若い女性。ウェーブがかかった髪は肩先に届くくらいで髪先をぱっつん切りにしている。表情に乏しい。他人を困らせるのが好きでよくふざけた言動や行動をする。水柱。
3:水の呼吸

風柱(柱4)
1:夕波風香(ゆうなみ ふうか) >>72
2:鬼狩りの家庭育ちの真面目眼鏡委員長の緑髪の女性。親方様とは小さい頃あっており、多分柱の中では一番忠誠心が高い。柱の会議の(一応、)まとめ役だが、自分勝手の人が多いため苦労してる。
3:風の呼吸

炎柱(柱5)
 煉獄槇寿郎(れんごく しんじゅろう)原作鬼滅炎柱の父

湯柱(柱6)
名前:真桜 湯乃(まおう ゆの)>>513
特徴:品行方正、質実剛健、絵に描いたような真面目な女性。身長も胸も大きめで髪はおかっぱ。ただし●● が苦手で性的なことには潔癖。たまに●● 被害妄想が発生し濡れ衣を着せてくる。「私に乱暴する気でしょう!? 春画みたいに!」が口癖。
呼吸:湯の呼吸(水の呼吸の派生)の湯柱

雨柱(柱7)
名前:雨宮透(あめみや とおる) >>516
特徴:身長175cmぐらいの白髪の眼鏡をかけた優しそうな人物。
おおらかな人柄で普段は押し弱くまとめやくにまわるともしばしば
だが、鬼殺隊に入る前は孤児でかなり荒れていて賊のお頭だった。そのため、怒らせたらかなり怖い(普段の性格は押さえている性格)
鬼により自分以外の人間が惨殺されてその恐怖で白髪になる。
そこで風香に助けられて、彼女に惚れて鬼殺隊へ(彼女には仲間たちの弔いのため。全く嘘ではない)
本当は風の呼吸を習得したかったができなかったことに落ち込んでいる。
眼鏡は風香からの贈り物。大切にしている(度はあっている)
貴方と過去に会っているが襲ってきた賊の1人程度しか思っていないので今のところ覚えていない(色々変わったのもあるが)
呼吸:雨の呼吸(水の呼吸の派生)

泥柱(柱8)
名前:慈堂 瞬影(じどう しゅんえい)>>520
特徴:
一見すると長身で涼やかな風貌の女性(肩にかかる程度の黒髪、引き締まった小顔など)だが、れっきとした男性。
本人曰く、ろくでなしの糞親が借金残してくたばった結果借金取りに掘られそうになって逃げ回っていたら鬼に遭遇して鬼殺隊の剣士に拾われた。
膂力は並だが、脚が速く身のこなしも軽い。
なお、口は悪いが善良な気質であり、借金取りが真っ当な人間なら大人しく働いて返済しようとしただろう。
呼吸:泥の呼吸(水の派生)泥柱
呼吸や足音、気配などを消す(または紛らわす)ことを得意とした逃げ隠れや不意討ちに特化した戦闘スタイル。暗殺型。
真っ正面から戦うことが少ないためか実力を低くみられがち。
生き延びることに特化したらこうなったらしい。

九人目は現在欠番


独断と偏見で年齢はこちらで決定させていただきました。


煉獄父と織姫が25で現時点での最年長

風香が20歳

不動と神足が22歳

慈道と湯乃は十代後半(貴方と同じくらい)

雨宮は年齢不詳ということで。


ただし鬼殺隊歴が長いのは煉獄父と風香。どちらも生まれた時から鬼殺隊の家系なので、誰よりも先輩です。


おまけで虎子が19の微睡は十代中盤(14~6くらい)


今日はこれだけ。
ところで、煉獄父の年齢って原作でいくつなんだろう?(わからなかったので独断と偏見で決めた)

666: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:00:35.58 ID:0nJ/wIDu0


『柱合会議』 はじまります


667: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:01:58.23 ID:0nJ/wIDu0

柱合会議。

その柱達が半年に一度集合し、情報交換をする場である。

そこには鬼殺隊の最高位、産屋敷耀哉も参加する、鬼殺隊の最高機密の場でもあった。
ゆえに、出席できるものは限られており、出席者は柱と、その時の議題について説明する者達だけに限られている非常に重要な集まりであった。


産屋敷邸

半年に一度の柱合会議。
今回は、出席する柱誰もがどこか浮足立っていた。

なにせ鬼殺隊の宿敵であるあの無惨が日のもとに引きずり出され、その討伐状況が大きく前進して初の会議だからだ。

簡単な概要は各々の鎹烏から聞いているが、無惨の戦い方やその強さなど、詳しいことはまだよくわからない。
柱合会議である今日ならば、その戦った本人が直接説明しに来るのは間違いない。

今まで誰も遭遇したことがなかった無惨を知るものからの情報。それを聞けるとわかっていて、浮足立たないわけがなかった。


なにより今、柱の一つに空きがある。

少し前に、柱が一人引退したからだ。

となれば、説明に来るだけでなく、その者が柱となる可能性も十分にあり得る。

柱となる条件は前にも説明したが、十二鬼月の一人を倒すか、鬼を五十体倒すかだ。彼はすでに十二鬼月を一体倒すというのも達成している。
そこに無惨を日のもとに引きずり出したという功績もあるのだから、そのまま柱として紹介されても不思議はまったくなかった。


神足「いやー、一体どんな奴なのかね。早く来ないかね」

不動「何度目だ神足。そもそもまだ時間になっていない。なによりお館様がまだ姿を見せていないのに、柱でもない者がここに現れるわけないだろう」

神足「わかってるよ。わかってるけど気になるだろ?」

不動「その気持ちはわかる。だが、そわそわしてもはじまらん。俺のように、どん! と鉄のように構えていられないのか?」

神足「そういや夕波(風柱)はあったことあるんだっけ? そいつ、どんな奴だ?」

不動「話を聞け」

風香「はい。虎子さんが見つけてきて。もう一方のかたに、岩田さんへの紹介状を渡した時に一度」

不動「岩田!? あの人のところか! ならば、一度会いに行ってみればよかったな」

神足「一回だけ。それじゃあ、どんな奴かもわからないのか?」

風香「そうですね。ただ、虎子さんがあとで喧嘩しに行って、手も足も出なかったと上機嫌で笑っていました」

神足「あいつが喧嘩して負けても笑うとか、そりゃとんでもねえな」

織姫「そりゃあ、あの無惨を一人で討伐しかけるんですから、それ相応の実力をお持ちでしょう。ところで、神足ちゃん」

神足「なんだよ織姫さん?」

織姫「これを差し上げます」

神足「? なんだこりゃ?」

織姫「恋文です」

神足「なんだって!?」

織姫「湯乃ちゃんにわたしてください」

神足「自分でわたせ!」

織姫「そのご自慢のおみ足で今すぐ」

神足「おめーのが近いところにいるだろうがよ。自分でわたせよ!」

織姫「そうしたら私にいつもの勘違い芸がきちゃうじゃないですか。それじゃ神足ちゃん困らない。おもろくない」

神足「俺を困らせたいだけだな、それ!」


すぱーんと織姫の頭に恋文を叩きつけた。


668: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:02:42.19 ID:0nJ/wIDu0


織姫「じゃあ、不動ちゃん」

不動「いや、わたさんぞ」

織姫「私の気持ち、受け取ってほしいというのは?」恋文を口元にもってくる。

不動「この流れでそれができるお前の鋼の心。それは少しだけ尊敬するぞ……」

織姫「もっと困ってくれないとお姉さんつまらないわ」

神足「あんたを楽しませるため俺達がいるわけじゃないからな!」

湯乃「その通りです。いい加減なことはやめてくださいと何度言えばわかるんですか」

織姫「安心して。もう二百七十回目だから」

湯乃「全然安心できませんね……」

神足「ちゃんと数えてんのかよ」

織姫「いいえ、適当」

神足「適当かよ!」

湯乃「あってるんですが……」

不動「あってるのか……」

神足「そっちはそっちでちゃんと把握してるのかよ……」

風香「み、みなさん。そろそろ時間ですから……」

湯乃「ほら、織姫先輩ももうやめてください。風香先輩が困ってるじゃないですか!」

織姫「……」にっこり。

湯乃「なぜ微笑むです。いつもあんまり表情変えないのになんで今だけ微笑むです!」


煉獄「元気があるのはよいことだな。よいことだ……」


雨宮「……」

雨宮(困り顔の風香さんも奇麗だな……)


気の弱そうな眼鏡をかけた雨柱は、好き勝手する後輩達をどうにかしようとする風柱風香を見て、ひとりほっこりしていた。
もちろん手伝いたい。とは思うが、出ていくと逆に自分がターゲットとなり混乱が広がるとわかっている故、ここは黙っているのが一番のアシストなのだと彼は理解していた!


慈道「……」

慈道(ここは、触らぬ神にたたりなし。黙ってやり過ごすのが一番だな)

織姫「湯乃ちゃん、あれ……」

湯乃「っ! 慈道さん! 今あなた、私の方を見て変なことを考えたわね! 私に乱暴する気でしょう!」

慈道「思ってねー! なんでこう俺は、言われもない 癖 を疑われる!」

織姫「あー、出た出た。やっぱり、これないと」にっこり

不動「……なんてはた迷惑な女だ」

織姫「それはどちらことかしら?」

湯乃「?」

不動「……」

風香「あ、あの。だから……」おろおろ


わやくちゃになったところで。


隊員「お館様のおなりにございます!」


669: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:03:21.70 ID:0nJ/wIDu0

言葉がなされ、襖が開こうとすると、今まで好き勝手やっていた柱達は、襖が開く瞬間には全員が整列し、ひざを折っていた。

そこに、鬼殺隊最高責任者、産屋敷耀哉が姿を現す。


耀哉「おはよう、みんな。今日もいい天気だね。鬱柱が引退しただけで、この半年大きく顔ぶれが変わらずに、この柱合会議を迎えられたことをうれしく思うよ」

風香「お館様におかれましてもご壮健でなによりです。益々のご多幸を切にお祈り申し上げます」

耀哉「ありがとう。風香さん」

神足(くっそー! 出遅れた! 足なら負けねえのに!)

風香「ところでお館様。今日のところは、声にはりがございますね」

耀哉「ああ。わかるかい? 無惨が一度倒されたあの日から、調子がいいんだよ。医者も、前より少し症状が回復したと言っていたし」

風香「それって……」


基本的に産屋敷の病は進行するしかない。治ることはない病で、回復するというのはないはずだった。
それが少しでも回復したということは……


耀哉「あの一報は、私にとってとても良いものだったようだね」

煉獄「ならばヤツを完全に滅ぼしたあかつきには……!」

不動「お館様の健康も完全によくなる。それはめでたいな!」

耀哉「そうなると、私も嬉しいね」

神足「ならばやるしかありませんね!」

慈道「ああ。その通りだ!」


新しい、無惨を倒すモチベーションが生まれた瞬間であった!


耀哉「さて、私の体調はともかく、本題に入ろうか。今回はまず、みんなに紹介したい人がいるんだ。先日引退した鬱柱のかわりとなる、新しい、柱と言える人だよ」

全員(やはりか!)

耀哉「知っての通り、無惨が一度日のもとにさらされたのは知っているね?」

全員「はい!」

耀哉「それを実現し、その前には十二鬼月の一つも撃破した呼吸を使えない剣士。みんなに、紹介しよう。零柱(ぜろはしら)の『貴方』だ」


襖が開く。
そこには隊士服を着て、いつもの白い外套を纏った貴方がいた。


670: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:04:03.51 ID:0nJ/wIDu0

耀哉「ちなみに彼は、柱であって柱ではない。柱の九人に数えられない、いわば零人目の柱ということになる」

風香「それは、どういうことです……?」

耀哉「当然の疑問だね。それには、二つほど理由がある。まず、彼は呼吸が使えないということ」

織姫「普通は呼吸の頭をとって柱の名前にするから、無を意味する零ということね?」

風香「ですが、それで柱であって柱でない理由にはならないかと。呼吸の有無が柱の選定の理由にはならなかったはずです」

耀哉「うん。その通り。呼吸のあるなしは、理由の一つで、ただの方便みたいなものだからね」

風香「ますます、どういうことです?」

耀哉「彼が柱と数えられない、柱であって柱でいたくない一番の理由。それは、あとでもう一人を柱に加えたいからなんだよ」


耀哉がにっこりとほほ笑む。

だが、それを聞いた柱の者達は、余計に困惑する。


耀哉「柱は基本9人。死亡や引退がない限り、入れ替わりはない。なら、彼が入り、定員が9人になったら、新しい人は入れないだろう?」

神足「そりゃ、そうですが……」


だが、柱は元々入れ替わりが激しい。
半年に一度の柱合会議ごとに、そのメンバーが違うなんてことはざらだ。

今回だって、前回と同じ顔触れというわけにはいかなかった。

つまりは、すぐ柱の誰かはいなくなるのである……


耀哉「彼は、柱を引き受ける時言ったんだよ……」


耀哉は思い出す。
藤の花の咲く場所で、貴方に柱となることを打診した時のことを。


貴方「望めばいくらでも金はもらえ、屋敷も都合してもらえる。柱になったことによる優遇はわかった。もう一度確認するが、定員は九人だけなんだな?」

耀哉「ええ。今、あなたが加われば、ぴたりと」

貴方「ならば、それは困る。枠が九つしかないのなら、拙者よりふさわしい者が一人いる。そいつには金も必要だし、やる気もある。柱になるなら、そいつの方がふさわしいだろう」

耀哉「人数のことならば、心配する必要はないよ。こう言っては……」


柱もすぐ人数が減る。

そう、当たり前のことを耀哉が口にしようとした時、彼の予感がぴんと跳ねた。

貴方が心配するその意味に、気づいたのだ。


柱が9人全員そろっていることは稀だ。

鬼と戦えば、すぐに誰かが死ぬか、怪我で引退せざるを得なくなる。
だからこそ、すぐに欠員が出る。

そう思っていた。

だが、その当たり前を覆すことを、彼は言わんとしているのだ……!


耀哉「まさか……もう、柱の増減は起こらない。そう言いたいと?」

貴方「そうだ。もう簡単には殺させない。これ以上柱は減らないのだから、あいつが入る枠がなくなってしまう。それは、困る」

耀哉(なんという自信! これほどのことを言える者は、柱でさえ。いや、歴代の中で誰もいなかっただろう!)

耀哉「ふっ。はは。あはははは。なんてことを言うんだ。私の予想をはるかに超える。とんでもない規格外だ!」


思わずけらけらと笑ってしまった。体調が悪かったら、間違いなく咳きこんでいただろう。
だが、それを実現させてしまうかもしれない。

そう思わせるなにかが、貴方にはあった。

671: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:05:51.68 ID:0nJ/wIDu0


耀哉「わかった。なら、本来なら九本しかないところに、十本目を用意しよう。いや、正確には零本目かな。呼吸をつかわないあなたに、ぴったりの柱。柱であって柱ではない、零番目の柱。一から九に当てはまらない。あるけど無い柱。零の柱。それが、あなただ」


一から九でなく、零から九。
これなら、残った九番目に、もう一人が入れる!


貴方「それならいいだろう。ひきうけよう。零柱を!」


回想終了。


耀哉「というわけで、彼は柱の定員にあてはまらない零番目ということで、零柱を名乗ることになった。柱であって柱でない。柱の責務を負いながら、柱の優遇を受けない、零番目の柱としてここにいるんだよ」


特別な待遇であるというのに、優遇はない。あとからくるもう一人にその優遇を残す。柱であって柱でない待遇を、彼は望んだのだ。

こんなわがままが通るのも、一度無惨を倒したという鬼殺隊はじまって以来の快挙を成し遂げたからだ。


神足「優遇なしでいいって……」

不動「すべてを守る。なんという自信だ」

織姫(みんな困ってる。さすがの私でもこんな行動、思いつきもしなかった。この新人、やるわね……!)

貴方「俺がすべてを守る。そんなつもりはない。なぜなら、俺がいなくとも、あんた達は死なないからだ」

全員「っ!?」

貴方「全員生きてこの戦いを終わらせる。それくらい、できてもらわなければ困る」


そう言いながら、貴方は懐から三つの書をとりだした。


貴方「今日の本題をはじめよう」

耀哉「ああ。お願いするよ」

貴方「柱全員に、あの無惨と戦って勝てるようになってもらう。そのために、俺はここに来た」

全員「っ!!??!?」


672: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:06:26.32 ID:0nJ/wIDu0


貴方「ここに、無惨と戦うための、いくつかの対策をまとめておいた。これが全部できれば、一人で奴に勝てる」


それが、先ほど貴方がとりだした、三つの書。

対無惨対策を記した、『誰でもはできない、無惨対策 初級』『中級』『上級』だ!


貴方「次会う時も奴が同じとは限らないが、それでも最低限の対策はできるはずだ」


『誰でもはできない無惨対策 初級』
 身体能力のスペックでごり押ししてくる触手をかわそう! かすってもいけない。それには毒がある!
 その、かわしかたなどの訓練法が記されている。
 ※これができないようなら無惨に近づいてはなりません。

『誰でもはできない無惨対策 中級』
 かわすことができるようになったら今度は近づこう。でなければ剣は届かない。
 今度は触手をかわし、無惨に接近するやり方、訓練法が書かれている。
 ※逃げるだけとは違い、難易度は格段に上がる。

『誰でもはできない無惨対策 上級』
 最後は超再生を上回る無惨の切り刻み方。これができれば腕も首も斬り飛ばせ、あの再生能力も怖くはない!
 斬ったはしから再生してゆく無惨への対策。その方法。ここまでできれば君も無惨と戦えるぞっ!
 ※一晩戦い抜ける体力があるとなおいいぞ!


雨宮(なにこれぇ)

貴方「できる範囲によって戦い方を変えれば生存率も変わってくる。ある程度頭に入れておいてくれ」

不動(これを、実際にやれ。というのか? 読めば読むほど眩暈がする。双方がバケモノであることがよくわかる。特に、上級。切った瞬間から再生をはじめる相手とか、本当にやれるのか?)

湯乃(これが全部できれば、よそにも被害を出さず、完全に無惨を抑えきって日にさらせるのね……)

風香「上級はともかく、初級、中級はとても詳細で丁寧な訓練方法がしるしてあります。これはむしろ……」

慈道「下の者を生き残らせるための技法ともいえるな。かわりに、この上級ができるのは限られている……」

神足「そのための、俺達ってことか」

煉獄「柱なら中級までできて当然。俺達ならば、上級も実現できると考えたから、ああも言ったわけか……」

織姫(あんなこと言われて、これを渡されたらもう後に引けないじゃない。みんな死に物狂いでついていこうとするわ。あぁ、なんてことかしら。こんなに困ることを平然とやる。これは、負けて、られないわ……っ!)

神足「おもしれぇ! やってやろうじゃねか。そして俺が、一番に無惨を倒してやる!」

不動「これができねば無惨を倒せぬというのなら、やってやろう。乗ってやろう零柱。お前のたわごとに!」

慈道「言うだけあるな。俺も、負けてはいられない」

煉獄「これを完璧にこなせれば、万一我等が出会ったとしても、対策法でやったところだ。と戦えるだろう! これは、やるしかないな」

雨宮(それに、もう一人柱にふさわしい者がいると言った。そいつもこれができる可能性があるわけか……)

風香(こうなると、もう一人柱にふさわしいというのは、あの悲鳴嶼さんのことでしょうか……)

神足「しかしこいつ、剣だけじゃなくこんなところまで優秀なのかよ」


むしろ貴方の場合、こういう分析のが才能あるまである。


674: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:07:24.94 ID:0nJ/wIDu0


耀哉「さて。みんな一層やる気が出たみたいだね。その無惨対策の書は各々持ち帰ってもらい、広めてもらうとして、今回はもう一つ、わたしからお願いがあるんだ」

全員(お館様のお願い。直々の任務があるということか!)


耀哉から直々に与えられる任務。
それは十二鬼月を倒しに行くなど、鬼殺隊にとって大切な任務となることが多い。

それを任されるということは、それだけ耀哉から信頼されているという証でもあった。

ゆえに、柱にとってぜひ受けたい任務である!


耀哉「新しく入った零柱に探し物をしてもらいたくてね。それを誰かに手伝ってもらいたいんだ」


軽い物言いだが、かなり重要な探し物だろうと察しがついた。
普段なら探し物は隠や下級の隊士の役目である。

それを柱。しかも二人に頼むということは、かなり重要度の高い探し物ということになる。


湯乃「それは、一体誰に与えられる任務でしょう?」

耀哉「今回、同行者は『貴方』さんに決めてもらうよ。『貴方』さん。誰かと一緒に、探し物お願いします。ただ、煉獄さんはすでに他の任務がありますから、彼以外の誰かと」

貴方「ああ。任せろ」

耀哉(無惨には毒がある。一撃でも食らえば致命傷にもなりかねない。一撃も食らわず倒せるのならともかく、それができるのはほんの一握り。その危険性を減らすためにも、無惨の腕からその毒を無力化する方法を探る必要がある。そのためには、鬼をよく知る協力者が必要だ。だから、お願いしますよ。『貴方』さん)


そうして、耀哉は退席する。


会議が終わると、共に行きたい柱達に貴方はもみくちゃにされた。

好き勝手アピールされてはらちが明かないので、一人ずつアピールすることになった。


神足「おう。俺の名は神足鼬鼠丸(こうたり いたちまる)。鳴柱だ。わかったか? なら、俺だな? 俺だよな? よし、俺に決まりだ!」

不動「だから、そういうのをやめろと。せっかちなやつめ。俺は不動蓮司(ふどう れんじ)。育手の岩田さんのところにいたんだって? なら、俺の弟弟子にあたるぞ。困ったことがあれば、俺のところにこい。力になってやる」

風香「前に一度会いましたね。夕波風香(ゆうなみ ふうか)です。よろしくお願いします。今日はおひがらもよく。えーと、書を読むのが好きです。あと……」

織姫「風香ちゃんお見合いみたいになってるわよ?」

風香「ふぇ? そ、そうですか?」わたわた。

織姫「というわけで、私は淡海 織姫(おうみ おりひめ)。あなたの噂は聞いてるわ。あの微睡ちゃんのやる気を引き出したんですって? 一体どんな魔法を使ったの?」

貴方「魔法? いや、鬼に負けそうになったからな。その悔しさをバネにしているんだろう」

織姫「んー。違うと思うんだけどなー。まいっか。よろしく」

織姫(そう。これから、よろしく。よ。我が、宿敵よ!)

湯乃(……またなんか変なこと考えてそう。織姫さん)

神足(またへんなこと考えてやがんな)

不動(また阿呆なこと考えているなこれは)

675: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:08:37.68 ID:0nJ/wIDu0


煉獄「君が、『貴方』か……」


任務があるはずで同行しない煉獄が、貴方の前に立った。
貴方をにらむようにし、それでいてどこか沈痛な面持ちで貴方を見ている。

すっ。

煉獄が動く。


煉獄「ありがとう! 君にはどれだけ感謝してもしたりないくらいだ!」

貴方「? ??」


いきなり頭をさげられたが、貴方にはその心当たりがまったくなかった。


貴方「いきなり礼を言われても困るのだが……」

織姫(煉獄君が我が宿敵を困らせてる! やるわね……)

煉獄「君が戸惑うのも当然かもな。俺の勝手な事情だ。君は、日の呼吸どころか、呼吸さえ持たず、無惨を追い詰めた。追い詰められると示してくれた。おかげで、俺は目が覚めた」

貴方「目が覚めた?」

煉獄「ああ。日の呼吸ばかりみても、しかたないと。それは、君のおかげだ。こうして君が現れなければ、視野の狭まった俺は自信を失い、諦めていただろう。だが、君は俺が不可能と思ったことを覆した。君のおかげで、やる気が戻ったのさ。いや、前より増したくらいだ!!」


煉獄の後ろに、巨大な炎が見えた気がする。
隣にいるだけで、気温が少し上がっている気もした。


煉獄「それについて、感謝したいと思ったのだ!」

貴方「そうか。やる気が出たのならなによりだ」

煉獄「ああ。であるから、私はやるべきことをなさねばならない! もう一つのお館様の指令ゆえ、君に同行できないのは残念だが、必要なら私の継子を同行させてくれ。実力は十分にある。条件によっては柱を超える戦闘力も持っているから安心してほしい!」

貴方「わかった。その時は、よろしく頼む」


煉獄はもう一度、貴方に深く頭をさげた。


湯乃「最近煉獄さんふさぎこんでいた感じでしたけど、もう平気みたいですね」

煉獄「ああ。新しい道が見えたからな!」

湯乃「それはよかった。あ、私は真桜 湯乃(まおう ゆの)。よろしくお願いします」

貴方「ああ。よろしく」

神足(出るぞ)

不動(出る)

織姫(出るわ)

湯乃「私の呼吸は湯の呼吸。水の呼吸からの派生です。まだ無惨をしとめるにはいたりませんが、足手まといにならないくらいの力はあると思います」

貴方「わかった」

雨宮(出ないんかい!)

慈道(普通に終わった! ずるい!)


676: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:09:30.56 ID:0nJ/wIDu0


貴方「よろしく」

雨宮(……こ、こいつ!!)


雨宮透(あめみや とおる) は思い出した。


雨宮(俺は、こいつを知っているっ!!)


俺は、かつてゾクをやっていた。
鬼にやられて壊滅して、風香先輩に救われたが、その前にもゾクは何度か返り討ちにされたことがある。

その時の一回に、師弟の二人組がいた。

その時の片割れ。それが、この『貴方』だ!


雨宮(ゾク時代の話は俺の黒歴史。いや、大丈夫だ。俺はもう更生したし、見た目も変わったから、気づかれたりしないはず!)

貴方「……」じー。

雨宮「な、なにか?」

貴方「いや、どこかであったことがある気が……」

雨宮「き、気のせいでは? 僕はこの通りの男ですから……」

貴方「いや、間違いない。どこかで……今思い出す」

雨宮(むしろ思い出さなくていい! 出された方が困る! そいつは黒歴史だ!!)

貴方「あっ!」

雨宮(思い出しちゃった!?)

貴方「やはり気のせいだった」

雨宮「ほっ……」

風香「なんだか顔色が悪いですが、大丈夫ですか?」

雨宮「大丈夫っす!」

風香「す?」


ああ、やっぱ風香先輩は奇麗っすわ。なんとかいいとこ見せるため、なんとしても今回の任務に同行して達成しねーと!


677: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:09:58.16 ID:0nJ/wIDu0


慈道「慈堂瞬影(じどう しゅんえい)だ」

貴方「……男、か」

慈道「よくわかったな。最初はたいてい勘違いされるんだが……」

貴方「見ればわかる」

慈道「とにかく、俺は選ばれなくていい。探すのは、得意じゃない」

貴方「そうか。乗り気じゃないのは珍しいな」

慈道「お館様直々の任務だからこそ、最適の奴にまかせた方がいい。そう思っただけだ」

貴方「そうか」


こうして、全員のアピールタイムが終了した。

貴方が相棒に指名したのは……


↓1 二桁コンマ

01~12:神足鼬鼠丸(こうたり いたちまる)>>67
13~24:不動蓮司(ふどう れんじ) >>80
25~36:淡海織姫(おうみ おりひめ)>>69
37~48:夕波風香(ゆうなみ ふうか) >>72
49~60:豪炎寺焦土(ごうえんじ しょうど)>>71
61~72:真桜湯乃(まおう ゆの)>>513
73~84:雨宮透(あめみや とおる) >>516
85~96:慈堂瞬影(じどう しゅんえい)>>520
97~00:特別枠悲鳴嶼

※ゾロ目が出たらストックされます


678: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/27(水) 21:10:23.63 ID:t2yHCdCoO
コンマァ!

680: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:13:38.37 ID:0nJ/wIDu0

コンマ 63 真桜湯乃(まおう ゆの)


決まったところで、今日はここまで。

今回コンマ入れるところここしかなかった。


次回、お館様直々の任務、珠世様を探せ。になります。

なにか疑問がありましたらどぞー。

683: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/27(水) 21:34:11.54 ID:0nJ/wIDu0
 
そうだ。

湯柱。真桜 湯乃(まおう ゆの)>>513

の刀と湯の呼吸の型の名前と技を募集します。


刀の形状:例・柄を押すとお湯がぴゅーっと出る。形は普通

湯の型:例・湯の呼吸壱の型 沸騰熱射 熱湯を斬撃で飛ばし、斬ると同時に相手を焼く


型だけ。刀だけでもOKです。
刀の形状採用はコンマになりますが、型はよほど数が増えない限りは使えるだけ使わせてもらいます。


698: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 21:11:33.95 ID:rrZasBVO0
 

湯の呼吸の型やべぇ技がいくつかある。しかも斬属性じゃないのいくつかあるから無惨様にも効きそうな気もする。


今日は刀の形状のコンマとるだけになりそうです。
この後22:00ちょいすぎまでにやるよー。とならなかったらそのままお休みです。


湯乃の刀の形状


↓1 1桁コンマ

1~3:刀の形状:見た目普通の刀だが蛇腹剣のように刀身が伸びる。
4~6:刀の形状:薙刀
7~9:刀の形状 極薄で柔軟な金属が幾重にも重なっており 扇状 & 鞭状 に変形可能
  0:自由安価↓2 例のお湯が出る刀でもいい
ゾロ目:ゾロ目ストックに+1 一桁目を適応


699: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/28(木) 21:12:58.92 ID:nRQNGk/Y0
はい

701: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:14:26.35 ID:rrZasBVO0

コンマ 2 刀の形状:見た目普通の刀だが蛇腹剣のように刀身が伸びる。

に決まりました。


22:20からやれるところまでやりましょう。

今回もちょっとコンマとか少なめです。湯乃ちゃん真面目なので話が横にそれないそれない。


702: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:20:53.82 ID:rrZasBVO0


『鬼のお医者様と人を救う殺人剣だから』 はじまります


703: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:21:48.18 ID:rrZasBVO0


零柱となった貴方と湯柱、真桜 湯乃(まおう ゆの)>>513 は鬼殺隊の最高責任者、産屋敷耀哉(うぶやしき かがや)から直々のお願いをうけ、ある街へやってきていた。

そのお願いとは、この街に隠れ潜む鬼を探して欲しいということだった。

ちなみに、貴方と湯乃はほぼ同年代(双方十代後半)なので、湯乃は貴方を「『貴方』さん」貴方は湯乃のことを「真桜」と呼びます。


湯乃「鬼を、探せ……お館様直々の指令ですが、普段とやることはかわりませんよね」

貴方「そうだな」


いつもとの違いと言えば、探し出し、発見次第抹殺せよとか、その後まで命じられていないことである。
といっても、このあたりは見つけた後鎹烏に確認すればすぐ追加がくるので、気にするほどのことでもない問題だが。


湯乃「まあ、指示を待つまでもなく、鬼を見つけたら退治しますが。それが普通です」

貴方「……」

湯乃「でも、お館様が直々に柱を二人よこすんですから、なにか重大な意味があるのかもしれません」

貴方「俺もそれは思う。ただ、まずは鬼を見つけないことには話がはじまらない」

湯乃「そうですね。このあたりにいる。と言われても、かなりの広さがあります。二手にわかれますか?」


今回訪れたこの場所はそれなりに栄えた街であり、夜の闇がおりた今でも人通りも多い、活気のある場所だった。

人が多いとなると、鬼がいる可能性も高くはなるが、それだけ息をひそめ、巧妙に隠れている可能性も高くなる。

今回ここにいるのは、戦闘力が十分に高い柱二人なのだから、わかれて探した方が効率的なのは確かだった。


貴方「確かに、その方が効率がいいな」

湯乃「では、時間を決めて……どうしました?」

貴方「いや……」


↓1 一桁コンマ

  1:残念。どちらも気づかなかった。※
2~7:貴方は気づいた
8~0:湯乃も気づいた
ゾロ目:二人とも気づいてゾロ目ストック+!

>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、コンマ2としてあつかう ただいまストック3P


704: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/28(木) 22:22:34.45 ID:LLdPPgRb0

706: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:24:39.69 ID:rrZasBVO0

コンマ 5 貴方は気づいた


貴方「そこ!」


シュッ!
貴方は足元にあった小石を裏路地に投げつけた。


??「うわっ!」


すると、なにもなかったところにいきなり紙袋を持った少年が現れた。

ひらり。と見えずの札が落ちる。


その姿。雰囲気。

巧妙に隠しており、一般の者にはわからないだろうが、鬼殺の剣士には通じない。

それは見紛うことなく、鬼であった!


湯乃「姿を隠す血鬼術!?」

愈史郎「くっ!」※わざわざ隠してもしゃーないので、最初から愈史郎(ゆしろう)とします


身を少しでも軽くするためか、手に持った紙袋を投げ捨て、少年は裏路地へ戻る。
中に入った包帯などがばらまかれた。


湯乃「逃がしません!」


愈史郎「くそっ!」

愈史郎(なんてことだ。まさか、鬼殺の剣士に見つかるなんて!)


少年。愈史郎は必死に走る。

彼は珠世という無惨から自力で呪いを解いた女性から生み出された、唯一のイレギュラーである。
珠世と共に、人を食わずに生活しているが、それを知る者はまだいない。

彼の血鬼術は、札を使い人の視界から消えることができたり、自分の見ている者を他人に見せたり、札で見える者を他人に見せたりなど、視界に関する術が使える。
その姿隠しは非常に強力だが、一度見破られるとどうしようもなくなってしまう。

人の肉を食らわぬ愈史郎は鬼としての強さは並以下であり、術を破られた今、柱に勝てるはずもない。


ゆえに、必死になって走った。


愈史郎(人混みにさえ紛れれば!)


人の波に紛れ、もう一度血鬼術を使えれば、逃げることも可能に……


湯乃「遅い」


頭のすぐうしろから、声がした。

ゾッ!


愈史郎(一瞬にして追いつかれた!)


きらりと、白刃がきらめく。

愈史郎の頸にむけ、刀が──

707: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:25:28.68 ID:rrZasBVO0


貴方「待て!」

愈史郎「ぷぺっ!」


──振り下ろされたが、それが愈史郎にあたる前、愈史郎は貴方に踏みつぶされ、振るわれた白刃は間に入った貴方の両手で白羽どりされた。


湯乃「くっ。なぜ止めるんです!」

貴方「待てと言った。双方」

愈史郎「だ、だからって、背中に乗るな! 足をどけろ!」

貴方「じゃないと逃げられる」

湯乃「刀をはなしてください!」

貴方「はなすと斬られる」

愈史郎「当たり前だ!」
湯乃「当たり前です!」


二人の声が重なった。


貴方「だからダメだ」

湯乃「なぜ鬼をかばうんです!? そいつは間違いなく、鬼です!」

貴方「ああ。鬼だな」


鬼殺隊として、鬼を見つけたら頸を斬る。それは当然の話だ。
彼女の行動もわかる。

だが……


貴方「鬼だが、この子は空(から)じゃない」

湯乃「から? 意味が分かりません!」

貴方「だろうな。俺は、無惨と戦っている時一つの解(ゾロ目)を得た。鬼とは、なんなのかを。ゆえに、直接刃が届かずとも、琵琶の鬼をすくうことができた」

湯乃「……すく、う? 益々意味が……っ!」

貴方「そうして知った故、わかる。通常鬼にはもう中身がない。空だ。だが、この鬼は中身がある。ただの鬼じゃない」

湯乃「中身があろうとなかろうと、鬼には変わりないです! 鬼の頸は落とす。それが、鬼殺隊なんです!」

貴方「言いたいことはわかる。だが、今回は鬼を探すのが目的だ。その先はまだ受けていない。耀哉のお願いを無視するのか?」

湯乃「っ!」

貴方「今は指示を待て。こいつこそが、耀哉が探したかった鬼だ。この鬼は、空じゃない。なにかある。そのために、耀哉が俺を選んだ!」

湯乃「……」


湯乃判断コンマ

↓1 一桁コンマ

  1:実は湯乃ちゃん、絶対鬼を殺すガールだった(譲れないほどの憎しみがある)※
2~9:真面目&お館様直々の任務ということで、なにかあると納得した
  0:貴方さんのいうことならしかたありませんね。おや、湯乃ちゃんの態度が……
ゾロ目:↑+ゾロ目ストック

※真面目補正があるので、抑止率はかなり高め
>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、コンマ2としてあつかう ただいまストック3P


708: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/28(木) 22:26:23.21 ID:BspkJOm10

710: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:30:15.05 ID:rrZasBVO0

コンマ 1 ゾロ目ストック消費し、コンマ2へ 2~9:真面目&お館様直々の任務ということで、なにかあると納得した ストック2Pへ


鬼殺隊に入った者で、鬼に憎しみを持たない者は少ない。いや、ほとんどいないと言ってもいい。

鬼に対して悟りを開き、鬼をフラットな目で見れる貴方は例外中の例外として、ほとんどの者は鬼、即殺で活動している。

彼女もそれは、例外ではない。
例外ではない。が、同時に必要ならそれを押さえつける理性と真面目さを備えていた。


湯乃「くっ。んんんぅっ! ふううぅぅ……」


しばらくの葛藤のあと。大きく深呼吸をした彼女は、白羽どりされた刀に力をこめるのをやめた。


湯乃「わかりました。確かに、探せという指令ですからね」


斬るのは真意を確かめてからでいい。
憎しみを抱きながらも、彼女はそれを、理性で押さえつけていた。


貴方「話が通じてくれて助かる」

湯乃「いいえ。これも任務ですから。任務ですから、ね?」

愈史郎(すごいふくみのある言い方に聞こえる……)

貴方「よし。話を聞いてくれて助かる。聞いてくれなければ、ちょっと実力行使をするしかなかったからな……」


実力行使のイメージ映像は8巻68話手前のしのぶボディブローである。


湯乃「……」汗

貴方「よし。ひとまずこれで安心だ。鬼の少年。大丈夫か?」

愈史郎「俺の背中の上で散々暴れて、大丈夫なわけないだろう! あと、俺はお前より絶対年上だ!」

貴方「緊急避難だ。許せ。あと、歳はたぶん倍くらい生きてるな」

愈史郎「わかっててその態度!?」

貴方「とりあえず、おとなしくしていろ。下手に暴れれば、逆に命を縮めるのはさっきわかっただろう?」

愈史郎「……わかっているさ」


ひとまず、愈史郎の背中から貴方はどき、裏路地の少し奥へと移動した。

ロープなどで拘束はしないが、下手な動きは難しい。
それほどの実力差が愈史郎と柱二人にはあった。


貴方「とりあえず、雉太郎が戻るのを待つしかないな」

湯乃「はい」

愈史郎(どうする? なんとかして逃げ出すか? いや、血鬼術が破られたままでは無理だ。そもそもなんで俺に気づいた。くそっ。このままじゃ珠世様にも迷惑がかかる。こうなったら、ここで自害するしか……)

貴方「あまり変なことは考えるな」

愈史郎「くっ……!」

711: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:31:05.05 ID:rrZasBVO0


そうして、次の指令を待つため雉太郎達連絡用の鎹烏との合流を待つ貴方と湯乃であった。

ちょうどその時、いくつか離れた表通りで騒ぎが起きる。


「てめぇ! おうこらぁ!」

「あぁ?」


「きゃー!」
「喧嘩だー!」


表通りが騒がしくなった。
どうやら喧嘩のようだ。


「タマとったらぁ!」
「うるせぇ!!」


派手な殴り音。


「ガタイのいい男が短刀もってつっこんできたヤツをぶっ飛ばしたぞー!」

「うわ、短刀に血が」

「刺されたのか!?」
「いや、これはぶん殴られて出た、自分の血じゃないか? だって、悠然と歩いて行っちまったぞ」

「貴様、なにをしている!」
「お巡りさん、こっち!」

「短刀を振り回した暴漢はおま……って、鼻血すごいことになっとる!」

「へっ、へへ。やった。やってやった……」

「ダメだ。完全にのびてる。連れていけ。喧嘩を売られた方はどこへ?」

「さあ。あっちの方としか。お巡りさん」

「人混みにまぎれられたらもうわからんか……」



貴方「……」

愈史郎(注意がそれた。いまのうちに……)


すらりっ。
愈史郎の頸元に、湯乃の刀が置かれる。


愈史郎「っ!」

湯乃「やめなさい。下手に逃げようとすれば、斬らざるを得なくなります。私はそうしてもらえると、大義名分も立ち、すっきりするのですが……」


冷たい視線が、愈史郎を貫く。


愈史郎(だ、ダメだ! 男よりむしろ、この女の方がヤバい!)

湯乃「はっ! まさか、逃げるんじゃなく、私を襲うつもりですか!? 春画のように!」

愈史郎(……ホントに、ヤバい)


713: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:32:23.40 ID:rrZasBVO0

貴方「移動するぞ」

湯乃「はい? どこへ? 鎹烏(かすがいがらす)を待たずにいいんですか?」

貴方「ああ。人の命がかかっている。君(愈史郎)もついてきてくれ」

湯乃「後ろには私がつきますから、いつ逃げようとしてもけっこうですよ」

愈史郎「くそっ」


愈史郎を伴い、貴方はすたすたと別の裏路地へ歩いてゆく。


すると、その裏路地では男が地面に膝をつき、そのままゆっくりと倒れる姿があった。

それは、さっきの喧嘩で短刀を持った男をぶっとばしたガタイのいい男だった。


着物には、腹からあふれた血がにじんでいる。

短刀で、刺されていたのは明らかだ。


慌てて三人で近づく。


貴方「まずいな」

湯乃「……これは、助かりませんね」

愈史郎「ああ。もう……」


倒れた男を見て、湯乃と愈史郎が諦めの声を上げた。

生死をかけた戦いをしている彼女と、医者として見習いを続けている二人が、傷の位置を見てもう助けるのは無理だと判断したのだ。

今までの経験上、この傷は、助からない……


714: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:33:25.79 ID:rrZasBVO0


湯乃「なにか言い残すことはありますか?」


できることは、これくらいしかないと、声をかける。


男「お、れは……」

貴方「まだだ。まだ、諦めるな」

湯乃「『貴方』さん。気持ちはわかりますが……」

貴方「少年。君は、医者の所に居候かなにかしているだろう」

愈史郎「っ!!!? なっ、なぜそれを?」

貴方「君が投げ捨てた紙袋に包帯やら医療器具があった。あの時、買い物帰りだったと違うか?」

愈史郎(まずい。珠世様が……!)

貴方「それなら、消毒のための道具、清潔な作業場や処置室があるだろう。そこへ案内しろ」

愈史郎「ど、どういうことだ……?」

貴方「早く案内しろ。人の命がかかっている!」

愈史郎「そんなの。もうこいつは助からない。罠だ。そうやって、珠世様のところへ案内させる気だな!」

貴方「命を使ってそんなことするか! 今ならまだ助けられる。俺が助ける。だから言っているんだ!」

愈史郎「ぐっ……」(なんだこいつ。なんなんだ……!)


??「愈史郎。おやめなさい。その方は本当に死にかけています。ここで言い争っている時間さえありません」


そこに、一人の女が現れた。

現れたのは、愈史郎を鬼にしたもう一人の鬼。
無惨の呪いを外した、珠世だった。


湯乃「もう一人鬼が!」刀に手をかける

愈史郎「珠世様!? なぜここに!」

珠世「帰りが遅いので、探しに来ました。まさか、このような事態になっているとは……」

貴方「あんた、医者か?」

珠世「はい。私は争うつもりはありません。その人を助けたいと思い、姿を現しました。さあ、私の医院に案内します」

湯乃「鬼が自分の住処に案内するなんて、逆に怪しいです。むしろ、私達を誘い込む罠の可能性も……」

愈史郎「なにを言う。珠世様がそんなことするわけないだろう!」

珠世「その疑いももっともです。ですが、私は医者。苦しんでいる人をほおってはおけません」

貴方「ここは時間がない。案内してもらおうか。真桜、警戒しなくていい」

湯乃「な、なにを言うんです!」

貴方「双方が信頼しあわなければ、この人は助けられない。ここは、俺を信じてくれ」

湯乃「……わかりました」刀から手をはなす。「あくまでその人を助けるためだからですよ」


※愈史郎の時絶対鬼殺すガールが出ていないので、珠世への態度判定コンマは省略されます


715: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:34:16.87 ID:rrZasBVO0


貴方は、珠世の案内で彼女の病院へ走る。

倒れた男を抱えて。


珠世「地下に手術室があります。その方をそこへ」

貴方「ああ」


珠世医院の手術ベッドに男を寝かせ、服をはぐ。


珠世「こ、これは……」


傷口を見て、珠世は驚いた。


珠世(深い。内臓が傷ついているのは間違いないわ。傷を広げてでも、それも縫わないと助からない。でも、それをするには血が足りない!)


科学的な輸血の技術が日本に入ってくるのは、大正の半ばの話である。

しかし、珠世は鬼としての特性ゆえ、血を欲し、それで命をつないでいる。輸血という技術について、日本にも入っていない最先端の技術を持っていた。

さらに、血を与えるのに型が必要であり、それが合わなければ体に悪影響を出すことも200年の研究で知っている。

そのために、棚から必要な血液を探したが、このけが人の型にあう血が今少ない状態だった(鬼だから血に触れれば型とか判別できる)

ある事情から、じきこの医院から引っ越しすることを考えていた故、運び出していた不運だった。


珠世(このままでは助けられない。鬼にする……? いいえ、すでに意識もない人を勝手に鬼にするなんて、そんなことはできない。なにより、失敗する可能性の方が高い……!)


彼女は無惨とは別に鬼を作り出すことができる。
だが、その成功例は200年で愈史郎ただ一人なのだ。

なにより、その人の意思を確認もせず、鬼にするのは無惨と同じ。そんな方法とれるわけがなかった……!


すっ。

珠世の前に、手が出された。


貴方「この男にあう血、俺のなら使えるか?」

珠世「っ!?」

貴方「血を失えば死ぬ。当然のことだ。流れた分、俺の血を与えれば、生き残る可能性もあがる。俺ならいくら抜かれても簡単には死なない。俺の見立てでは、この男と俺の血はあうはずだ」


貴方は人体の内部まで見通す透明な世界に入門している。
そこから、血の型が自分と同じだと見抜いていた。

剣士であるゆえ、生き死ににも敏感だ。今なにが必要なのか。それもすべてわかっていた。


珠世「……私は、鬼ですよ?」

貴方「今は関係ない。あんたは医者で、俺はこの人を助けたい。今必要なのは、それだけだ」


鬼を前にして血をさしだす。

それがどれほど恐ろしく、愚かなことか。鬼殺隊員なら知っているはずだ。

それでも貴方は、確信をもって自分の血を使えと口にした。

それは、ほかならぬ珠世を信用しているという証だった。
どれほどの言葉より、その一つの行動は、彼女から完全な信頼を得るには十分な行動だった。


716: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:34:55.31 ID:rrZasBVO0


貴方「どうせだ。俺の血を使って、この人を助け、証明しろ。お前達は他の鬼とは違う。中身が空でないということを!」

珠世「わかりました。でも、この状態でも、成功率は五分もないでしょう……」

貴方「ああ。わかっている。だから、中を縫うための場所は、俺が切る。俺の目には、どこが傷ついているか、見えているからな」

珠世「そこまでわかるのですか!?」

珠世(聞いたことがある。一流の剣士は、相手の体の中が透けて見えて、相手の次の動きを予測すると。彼は、その領域に達しているのですか?)

珠世「ですが、貴方に執刀させるというのは……」

貴方「傷を縫うのは任せる。俺が切るのは、成功の確率をさらに上げるためだ」


そう言い、貴方は自分の刀を抜き、その刃を突き出した腕へむけた。


愈史郎「お前、なにを!」

貴方「いいから、見ていろ!」


シュッ!

ぱかっと、貴方の前腕が一部が切れた。


貴方は刀を戻し、その手で傷口を閉じあわせるよう動かす。

すると……


すうっ。

ついた傷口が、まるで吸いつくようにつき、斬った跡さえなくなってしまった。


愈史郎「傷が消えた!?」

湯乃「これはまさか、切り戻し!?」

珠世「切り戻し! まさか、実際に使える人がいるなんて!」

愈史郎「ど、どういうことですか珠世様! こいつも鬼なんですか!?」

珠世「いえ。彼は人です。今のは剣の技術にて腕の細胞を一切傷つけず、その隙間を開いただけ。切れているように見えて切れていないから、元に戻せばぴたりとつく。血さえ流れない。伝説に聞いた技を身につけている者がいたなんて!」

愈史郎「そんな技が!?」

貴方「使えるのは動いていない奴にだけだがな」


それには、さすがの貴方も多大な集中力を必要とし、コンマの狂いもない正確さが必要となる。戦いの中これを実行するような真似は、さすがにできない。


貴方「これを使えば、最低限の傷で腹を開けるはずだ。あとは、あんたの腕次第。だから、腹を開くのは俺がやる。どうだ?」

珠世「はい。それなら体に最小限の影響で手術が行えます。でも、いいんですか? 血を抜きながら、そのようなことを」

貴方「かまわんさ。その程度で死ぬほどやわじゃない。それより、時間がない」

珠世「はい。わかりました。愈史郎、準備を!」

愈史郎「は、はい!」


717: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:35:27.62 ID:rrZasBVO0


手術の準備が進む。


珠世「あなたは、何者ですか?」

貴方「ただの剣士だ。ただ、誰よりも人を殺す方法を知っているだけ。それを、逆に利用しているだけだ」

珠世「……変わった人ですね。あなたは」

貴方「たまに言われる」

愈史郎(よく。じゃないのか。というか、珠世様に近いっ!!)


糸、メス、湯。その他清潔な布などが用意され、準備が整った。


珠世「手術をはじめます」


最初貴方は、病院の処置室を借りて一人で処置しようと考えていた。
だが、切ることは得意でも、縫うことは違う貴方の前に、珠世という縫う技術と輸血の知識を持った医者が現れた。

逆に珠世には、腹の中の怪我まで見通す貴方という、どこを切ればよいかわからないという最大の難点をクリアしてくれる最高のガイドが現れた。

この刺された男にとって、貴方という怪我の位置さえ見通し、最小の影響で腹を開ける剣士と、傷ついた内臓を的確に縫合できる医師が同時にそろったというのは、奇跡的な幸運である。


本来刺され、死ぬはずだった運命。

それが、二人の出会いによって覆る……!


このまま、なにも起こらなければ……


718: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:36:00.75 ID:rrZasBVO0


愈史郎「待ってください!」


手術がはじまろうとした時、愈史郎が自分の目をおさえた。


愈史郎「なんでだ。なんでこんなタイミングで!」

珠世「どうしました?」

愈史郎「珠世様。鬼が来ます。この場所が見つかりました!」

珠世「なんですって!?」

愈史郎「最近心配していたことが当たってしまった。くそっ!」


愈史郎が外で術を使い歩いていたのも、最近無惨の追手に見つかるかもしれないという危機感があったからだ。

引っ越しのため輸血用の血がなかったというのも、それが理由である。


愈史郎「ダメだ。目くらましもすぐ破られます。もうすぐ踏みこんできます。逃げましょう!」

珠世「いけません。この人を見捨てるわけにはいきません!」

愈史郎「ですが!」

湯乃「ならば、話は簡単ですね。私が、行きましょう」

珠世「あなたが?」

湯乃「ここで慣れない手術の助手をするよりよほど有効です」

愈史郎「お前……」

湯乃「あなた達は、他の鬼とは違うというのは認めましょう。あれだけの血を見て、理性を失いませんでした。確かに、空ではないんでしょうね」

珠世「真桜さん……」

湯乃「だから、私が行きます。鬼から人を守るのが、私の役目ですから……」

貴方「真桜」

湯乃「任せてください。だって私は、柱なんですから!」


手術のため着ていた白衣を脱ぎ捨て、隊服の上に羽織をはおり、彼女は手術室を出た。


湯乃(そういえば……)

『珠世「手術室を出たら、室内の清潔を保つため入り口の明かりが消えるまで扉は開けないでください」』

湯乃「と言ってましたね」


見ると、ちょうど明かりがともったところだった。
どうやら、手術ははじまったようだ。


湯乃「相手を倒しても、もう中には入れないということですね」


ならばもう、手術の方を気にしてもしかたはない。

湯乃は、目の前に迫る鬼からこの地下室を守るため、地上へと出る。


襲来する鬼の強さコンマ 湯乃強さ『8』

↓1 一桁コンマ

  1:上弦上位が来た!(のち新しくコンマ)
  2:強さ9 上弦下位が来た!(陸か新肆か伍)
3~9:強さ7(下弦上位)
  0:強さ6(下弦下位)
ゾロ目:直接私がお前を始末に来たぞ珠世ォ!(無惨襲来)

※戦闘で敗北しそうになってもゾロ目ストックを消費して貴方を召喚可能です(手術終了まで守り切ったあつかい)


719: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/28(木) 22:36:16.99 ID:LLdPPgRb0

722: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/28(木) 22:41:43.59 ID:rrZasBVO0

コンマ 99ゾロ目 直接私がお前を始末に来たぞ珠世ォ!(無惨襲来)


おい。
おい!!

おいー!!!!

うん。今日は、ここで終わり。終わりよ!(いろんな意味で)

うっきうきでうっぷんを晴らすため来たんだろうなぁ……


738: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:01:33.01 ID:1xFmUUsp0


『無惨様は二度死ぬ?』 はじまります


740: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:03:06.06 ID:1xFmUUsp0

びしっ!
ばがんっ!

壁に蜘蛛の巣状のヒビが走ったかと思えば、直後それが爆ぜ、壁の一部は粉々に砕けた。

珠世医院の壁に開いた大穴。
そこに、外から冷たい空気が入ってくる。

ただ、冷たい。というのは外気のことではない。

それが、そこにいるだけで、空気が冷たくなっているかのように感じるからだ。

開いた穴へ、ゆっくりとした足取りで歩を進める人影が一つ。


無惨「ここにいるか。珠世よ……」

※月明かりを背に、颯爽と登場したかっこいいスーツ姿の無惨様を想像すること!


741: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:03:51.00 ID:1xFmUUsp0


ぞわっ!!

室内に侵入したそのおぞましい姿を見た瞬間、湯乃は全身の毛が総毛立つのを感じた。

寒気。おぞけ。嫌悪感。様々なものが、自分の本能に訴えかける。

姿は間違いなく人だ。
人だが……

即座に理解する。

それが一体なんなのか。

どんなものが、ここにやってきたのかを!


湯乃「無惨!!」


湯乃の日輪刀、それは、蛇腹のように分解が可能であり、鞭のように使い、射程を伸ばすことが可能な剣だった。

湯乃は刃を大きく伸ばし、無惨へと飛ばす!


無惨「!?」


ぎんっ!
その一撃は、無惨が右手を醜悪な触手へ変形させ、防いだ。

湯乃は刀をもとの日本刀の形に戻し、無惨の前へ躍り出た。


湯乃(確か、手術室を出る前、珠世は無惨から逃れ、追手がかかっていると言ってましたね。だから鬼が来たと。その追っ手にまさか、無惨本人が来るとは。手術を行っている地下には、絶対近づかせるわけにはいきませんっ!)

無惨「……なんだ? なぜここに、鬼滅の剣士がいる?」

湯乃「ここにいた鬼でも始末しに来ましたか? 残念でしたね。その鬼は、私が始末しました。この湯柱、真桜湯乃が!」

無惨「ほう。そうか。ならば、この鬱憤は、貴様で晴らさせてもらおう。あの忌まわしい剣士の仲間である、貴様に!」


無惨が右手だけでなく、右腕も触手へ変形さる。
背後には、貴方への怒りがよく見てとれた。


湯乃(……このままこいつを、ここに釘付けできれば!)


湯乃と、無惨の戦いがはじまった!


朝まで残り10ターン(現在1ターン)
手術進行度 0 (20で無事終了)


戦闘開始

↓1 一桁コンマ 湯乃強さ8 対 無惨強さ 15 湯乃圧倒的不利(無惨対策の書あり)

1:圧倒的能力差 湯乃敗北※
2:湯乃敗北直前 日輪刀を折られる
3:湯乃圧倒的劣勢
4:湯乃圧倒的劣勢
5:湯乃劣勢
6:湯乃劣勢
7:湯乃「無惨対策の書 初級でやったところだ!」
8:湯乃「無惨対策の書 初級でやったところだ!」
9:湯乃「無惨対策の書 中級でやったところだ!」
0:湯乃「無惨対策の書 上級でやったところだ!」無惨戦慄!
ゾ:見える! ↑+湯乃透明な世界発動 強さ+1

>>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、貴方登場(湯乃いいとこなしな結果に)ただいまストック2P


手術進行度
↓2 一桁コンマ(↑でストックを消費していたら必要ない・ゾロ目あつかいに)

数字分増える20で無事成功終了
ゾロ目が出たらその時点で手術成功(貴方医術の才能極大)

>>>1でゾロ目を消費していた場合、2でゾロ目を出したらストックプラマイ0になります


742: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:04:30.40 ID:Q26dJgSO0

743: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:06:54.77 ID:CbpRtJu00
無惨様はダメみたいっすね

748: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:11:15.53 ID:1xFmUUsp0

戦闘コンマ   0 湯乃「無惨対策の書 上級でやったところだ!」無惨戦慄!

手術進行コンマ 77ゾロ目 貴方医術の才能極大 ……なんで剣士になっちゃったの?


無惨の触手が湯乃を襲う。


無惨「っ! こ、こいつ……!」

湯乃「湯の呼吸肆の型、間欠閃(かんけつせん)!」 >>692


一気に間合いを詰め、超低姿勢で無惨の触手をかいくぐり、その視覚から無惨の頸を狙う!


斬ッ!!

無惨の頸が、落ちた!

床に、無惨の頸が、落ちる……


湯乃(いけた! 無惨対策の書読んでてよかった!)


無惨「……ふん。だからどうした?」


しかし、頸が落ちたところで、無惨に新たな頸が生えた。
落ちたそれは、そのままどろりと、ただの肉塊へと変わる……

これが、無惨の再生能力。これを突破し、身動きを封じ、朝日が昇る時間まで足止めしなくてはならない……!


湯乃(でも、戦えないわけじゃない。やれる!)

無惨「少しはできるようだな。ならば……!」


無惨の両手だけでなく、背中からも触手が生える。


無惨「これだけの数、さばききれるか?」

湯乃「っ!」


朝まで残り09ターン(現在2ターン)
手術進行度ゾロ目 無事完了


戦闘

↓1 一桁コンマ 湯乃強さ8 対 無惨強さ 15 湯乃圧倒的不利(無惨対策の書あり)

1:きゅぴーん。無惨様危機管理能力発揮。嫌な予感を感じ取り撤退を感じ取る。次もう一回1が出ると撤退
2:湯乃圧倒的劣勢
3:湯乃圧倒的劣勢
4:湯乃劣勢
5:湯乃「無惨対策の書 初級でやったところだ!」
6:湯乃「無惨対策の書 初級でやったところだ!」
7:湯乃「無惨対策の書 中級でやったところだ!」
8:湯乃「無惨対策の書 中級でやったところだ!」
9:湯乃「無惨対策の書 上級でやったところだ!」
0:湯乃「無惨対策の書 上級でやったところだ!」
ゾ:見える! ↑+湯乃透明な世界発動 強さ+1

※手術が終わったのでなにが出ても次貴方が登場します。


749: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:11:50.97 ID:rEyxO6bbO
見えろ

751: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:30:12.64 ID:1xFmUUsp0

コンマ 7 湯乃「無惨対策の書 中級でやったところだ!」


無惨「これだけの数、よけられるか!」

湯乃「……!」


斬斬斬斬!!


無惨「なに!?」


湯乃(いける。触手の速度は圧倒的。でも、動きは直線的だから、かわせる。そして、斬れる!)


無惨と真正面から斬りあえる。そう湯乃が確信したその時。


きゅんっ!!

医院の敷地を、なにかの『違和感』が包んだ。


湯乃(これは……!?)

無惨「血気術だと!?」

愈史郎「準備は終わった! なんとか周囲から見えない結界を張った。もうここは、外から見えない。あとは、お前達しだいだ!」


愈史郎の声が、場に響く。


湯乃「え、うそ……」

無惨「珠世、生きているということか。地上に気配はない。ならば……!」


この声を聞き、無惨は即座に珠世がどこにいるのか悟った。

地下。そこに、憎き裏切り者がいる!


無惨「そこだな!」

湯乃「あ、しまった!」


いきなりありえない愈史郎の出現に、湯乃は無惨の反応に一テンポ遅れてしまう。


無惨「ここか!」


地下への入り口を見つけ、無惨はそこへと飛びこむ。


無惨(さあ、珠世、この私が、直々に殺しに来てやったぞ!)


なかば勝利を確信していた、その瞬間。


752: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:30:39.80 ID:1xFmUUsp0


『飛天御剣流、九頭龍閃!!』


753: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:32:14.60 ID:1xFmUUsp0

まるで九つの龍が通り過ぎたかのような衝撃が、無惨を襲った!


無惨「がっ!?」


九か所同時に貫かれ、無惨は地下への通路から外へと吹き飛ばされた。
そのまま、壁を突き破り、瓦礫へとつっこむ。


無惨「一体、なにが……っ!?」


しかし、地下より現れたその姿を見て、無惨は有名なワンピースエネルさんの驚きGAOをさらしてしまう。

現れたのは、いつもの白い外套を身にまとった、貴方だった!


湯乃「『貴方』さん! しゅ、手術はどうしたんですか?」


当然、湯乃も驚く。
手術が終わるには、あまりに早すぎたからだ。


貴方「終わった」

湯乃「は?」

貴方「無事、施術終了だ。命の心配は、もうない。どうやら俺は、剣士よりこっちの方が才能あったらしい……」

湯乃「……い、いや。ホントに?」

貴方「嘘をついてどうする」

湯乃「うそぉ……」

珠世(……ホントに、私は必要なかったかもしれないわ)

貴方「それより、無惨だ」

湯乃「は、はい!」


無惨「き、貴様。なぜ貴様が、ここに……!」

貴方「俺もまさか、こんな短時間でまた会うとは思わなかったよ、無惨」

無惨「なぜこんな時に、貴様がここにいる!」

貴方「それはきっと、天の采配というヤツだ」

無惨「私に天罰や仏罰が下っているというのか? ありえん。ありえない!」

貴方「いや、お前はいろんなものの虎の尾を踏み、龍の逆鱗に触れてきた。そういった想いが積み重なり、その報いを受ける時が近づいてきている」


貴方の天賦の才により、手術は速攻で終わった。

これで、地下室を心配しなくていい。
さらに、愈史郎の血鬼術により、周囲から人が集まったりすることはなくなった。


あとは、日の出まで無惨を切り刻み続けるだけである!


朝まで残り08ターン(現在3ターン)

戦闘 無惨強さ15 対 貴方 18(手術の疲れハンデあり)+湯乃8

↓1 一桁コンマ

1:無残撤退!※
2:無残恥も外聞もなく助けを呼ぶ
3:互角
4:貴方達優勢
5:貴方達優勢
6:貴方達圧倒的優勢
7:貴方達圧倒的優勢
8:貴方達勝利目前
9:貴方達勝利目前
0:貴方達勝利(朝まで切り刻んだ)
ゾ:逆境こそパワー! 

>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、コンマ2としてあつかう ただいまストック2P

754: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:32:47.02 ID:Q26dJgSO0

755: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:38:13.34 ID:1xFmUUsp0

コンマ 2 無残恥も外聞もなく助けを呼ぶ


無惨(誰か! 誰か近くにいないのか!? 私を助けろ。助けにこい!)

鬼(はっ! 今すぐ私めが!)

無惨(雑魚など来てなんになる、上弦は、上弦はいないのか!?)

鬼(今近くにいるのは……ぶべっ!)

無惨(使えん奴は消えろ! なんでもいい。早く、私を助けに来い!)


その無惨の救援指令に答えたのは……


朝まで残り07ターン(現在4ターン)

1:なんと上弦全員! ※
2~4:上弦が一人
5~7:下弦が……
8~0:残念。助けは来ない
ゾロ目:悲鳴嶼が来た!

>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、コンマ2としてあつかう ただいまストック2P



756: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:39:00.25 ID:CbpRtJu00
悲鳴嶼さん、お願いします!

759: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:45:07.45 ID:1xFmUUsp0

コンマ 5 下弦が……


下弦の壱「無惨様、今お助けいたします!」

愈史郎「っ!? くそっ。鬼じゃ見えなくてもはいってくるか!」

湯乃「待ちなさい!」

下弦の壱「っ!」

湯乃「こいつは私に任せてください! 『貴方』さんは無惨を!」


無惨「たった一体だけだと!?」

貴方「いいや、他はもう、斬った」

無惨「!?」


現れた他の下弦は、全滅していた。


湯乃は唯一残った下弦の壱と戦い、貴方は無惨と一対一で戦うこととなった!


朝まで残り06ターン(現在5ターン)


戦闘 無惨強さ15 対 貴方 18(手術の疲れハンデあり)

↓1 一桁コンマ

1:無残撤退!※
2:無惨優勢
3:無惨優勢
4:互角
5:互角
6:貴方優勢
7:貴方優勢
8:貴方圧倒的優勢
9:貴方圧倒的優勢
0:貴方勝利目前
ゾ:逆境こそパワー! 

>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、コンマ2としてあつかう ただいまストック2P



760: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:45:31.03 ID:rEyxO6bbO
君が泣くまで切り刻むのをやめない!

764: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:48:43.68 ID:1xFmUUsp0

コンマ 3 無惨優勢


無惨(こうなったら、なにがなんでもこの場を離れなければ……!)

貴方「……」ゆらり、ふらり

無惨(いや、待て!)

無惨「なんだ。随分とふらふらじゃないか」


無惨は気づいた。

貴方は、見てわかるほどにつかれている、と。
当然だろう。極限の精神を使う戻し切りを使いながら、繊細な手術を手伝うだけでなく、おのれの血まで限界まで分け与えたのだ。

それからまたこの戦いのわけだから、つらくないわけがなかった!


無惨「ふふっ。そうか。わざわざ私に倒されるためにきたか。人間とはなんと愚かしい。ならば、望み通り、殺してやる!」


ふらつく貴方に、好機だと思った無惨は襲い掛かった!


朝まで残り05ターン(現在6ターン)

戦闘 無惨強さ15 対 貴方 18(手術の疲れハンデあり)


↓1 一桁コンマ

1:さすが無惨様! 貴方の刀が!※
2:無惨圧倒優勢
3:無惨優勢
4:無惨優勢
5:互角
6:互角
7:貴方優勢
8:貴方圧倒的優勢
9:貴方圧倒的優勢
0:貴方勝利目前
ゾ:逆境こそパワー! こういう状態だからこそ、主人公は覚醒するもの(強さ+1) 

>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、コンマ2としてあつかう ただいまストック2P


765: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:49:05.14 ID:ml2HwjYs0
湯乃殿ー!

768: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 21:56:38.27 ID:1xFmUUsp0

コンマ 4 無惨優勢


無惨「はははっ。どうした。どうしたどうした人間。随分と疲れているぞ。今日ならば貴様ごと珠世を殺すこともできるな!」


無数の触手が貴方を襲う。
おされる貴方のその姿は、今まで見たこともない光景だった。


貴方「……ふー」


一度、貴方は手を止めた。


無惨「どうした? ついにあきらめたか?」


貴方「ああ。さすがに、今日はきつい。だから、これを外す」


これ、とは、常に身につけている、白い外套のことだ。
それは、飛天御剣流の継承者の証として、先代から受け継がれた代物である。


ばちんっ!

貴方の肩から、白マントを止める金具が外れた!


ずずんっ!
落ちたそれが、とても重い音を立てる。

それは、約十貫(37.5キロ)の重さのある重しでもあったのだ!
さらに、肩当と筋肉を逆さにそるバネが仕込まれた、筋肉養成ギブスでもある!


それを今、彼は脱いだ。


貴方「はー。やはり、肩がこる」


首周りを動かし、よくほぐす。


湯乃「……え?」(風香先輩を背負いながら戦っていたといいうこと!? なんか破廉恥です!)

無惨「な、んだ、と? お前は今まで、そんなものをつけて戦っていたのか?」

貴方「そうだ。久しぶりだな。この軽さ」


そうして、貴方は刀を構える


貴方「さあ、行くぞ!」

無惨「っ!」


白マントを脱いだことにより、貴方の疲労などのマイナスは消え、いつもの強さとなりました!


朝まで残り04ターン(現在7ターン)

戦闘 貴方強さ18対無惨様15 貴方有利+3

↓1 一桁コンマ

1:無惨逃走※
2:互角
3:貴方優勢
4:貴方優勢
5:貴方圧倒的優勢
6:貴方圧倒的優勢
7:貴方勝利目前
8:貴方勝利目前
9:貴方勝利!(日輪刀で頸を落としてもしなないので無惨は死なないが、下弦の壱消滅)
0:圧勝(日輪刀で頸を落としても無惨は死なないが、下弦の壱消滅)
ゾ:逆境? こそパワー! こういう状態だからこそ、主人公は覚醒するもの(強さ+1)

>>1が出た場合、ゾロ目ストックを1消費し、コンマ2としてあつかう ただいまストック2P

769: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 21:57:01.99 ID:Q26dJgSO0

777: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:10:39.43 ID:1xFmUUsp0

コンマ 99 ゾロ目 逆境? こそパワー! こういう状態だからこそ、主人公は覚醒するもの(強さ+1)

貴方の 強さが 19 に なった!!
オーバーキルもいいとこだよ! 勝利が確定しました。


斬!


下弦の壱「!?」

無惨「!?」


白マントを脱いだ貴方の姿が揺らいだと思った瞬間、下弦の壱の頸が飛んだ。


貴方「ふうぅぅぅ……」


無惨(今、なにが、なにが起きた!?)

貴方「なぜだろうな。体が、軽い。いや、それだけじゃない。温かい……」

湯乃(なんでしょう。今、『貴方』さんから暖かい空気が来ているような……)

貴方「血を抜かれ、極限の状態だからこそ、気づくことがある……そう。そういうことだ……」

無惨(な、なんだこれは、こいつから、こいつから伝わる空気の振動が、痛い……!)

貴方「無惨……」

無惨「っ!?」


ザンッ!


気づいた瞬間、無惨の腕が飛んだ。

じゅぅぅ!!


無惨「ぐああぁぁぁ! 熱い。なんだこれは! これは、太陽に焼かれた時と同じ痛み!? 体が、体が再生しない!!? 一体、一体なにが!?」

貴方「ふうぅぅぅ。ああ。お前はもう、日の出を待つまでもなく、死ぬ」

無惨(!?)

湯乃「!?」


貴方の呼吸が、変わった。
血を抜かれ、激しい戦いをしたことで、普段より呼吸の方法を変えたことで気づいた、この世界になかったはずの呼吸。

それは、別のところでは『波紋』と呼ばれる、太陽と同じ波動を生み出す、特別な呼吸だった……


無惨「まさか、そんな……っ!」


779: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:12:09.22 ID:1xFmUUsp0


貴方「……とどめだ」腰にある刀を、もう一本抜いた。


日輪刀ではない、飛天御剣流を学び終えた時から持つ刀この二本を使い……


貴方「飛天御剣流、新技。弐・九頭竜閃!」


九頭竜閃とは、一度に九か所を斬りつけるという荒業である。
それを、右と左、双方に持った刀で同時に放つ。

つまり、十八か所を同時に切るという、ハチャメチャな技なのである!!


無惨(私の触手が。私がっ!!)


斬!

斬斬斬斬斬!!

斬斬斬斬斬斬斬斬!!!


無惨(な、なぜだ……!)

無惨(なにかが、なにかがおかしい! こいつから、こいつからはなにも感じられない。怒りも、憎しみも、なにもかもを! なにを考えて、こんなことができる)

無惨(延々と生きものを切り刻むなど、人のやることではないだろう。なぜ、こんなことがへいぜんとできる)

無惨(ああ、そうか、こいつは、こいつらは……異常者だ……)

無惨(もう、いやだ。覚えていろお前達。お前達はぜったい……)


じゅうじゅうと、無惨が斬られたはしから消えてゆく。

意気揚々と、裏切り者を始末しに来て、うっかり天敵とであった男が消えてゆく。


無惨(絶対にわたしは……まけない……)


こうして、無惨は、朝日が昇る前に、チリとなった……


無惨様復活コンマ

↓1 一桁コンマ

  1:幸運にも上弦元陸だけを使い復活する
2~4:上弦2体、元陸と参を使い復活する
5~7:上弦2体、元陸と弐を使い復活する
  8:上弦2体、弐と参を使い復活する
  9:上弦2体、壱と元陸を使い復活する
  0:上弦2体、壱と弐を使い復活する
ゾロ目:上弦の壱、弐、参を生贄に無惨復活

780: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 22:12:33.90 ID:rEyxO6bbO
全滅だ!

785: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:19:03.53 ID:1xFmUUsp0


無惨復活コンマ 0 上弦2体、壱と弐を使い復活する


見事に参が残る。
しかしまさか、朝までもたないとは……
手術一瞬で終わるとか!
湯乃ちゃん無傷とか……!

なに今回!?



そして戦いは終わった。


貴方「……ふう」


流石の貴方も、手術後さらに激戦というハードスケジュールに、疲れを見せた。


湯乃「お疲れ様です」

貴方「少しばかり、眠らせてくれ。さすがに、疲れた……」

湯乃「でしょうね。本当に」


貴方は刀をしまうと、そのまま床に大の字になって寝てしまう。


湯乃「本当に、お疲れ様です」


そう、彼女は微笑むと、貴方の頭を持ち上げ、優しく膝枕をしてあげた。


788: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:19:36.75 ID:1xFmUUsp0


珠世「た、倒した……? 無惨を……?」


夜が明ける前にチリとなった無惨を見て、珠世は信じられないと声を上げた。


鎹烏「いいえ。まだ、無惨は倒せていません」

珠世「っ!」

鎹烏「勝手に侵入したことは謝りましょう。私は、産屋敷耀哉よりの使者」

珠世(鬼殺隊の!)

鎹烏「無惨は、例え日の光を浴びて滅びても、上弦をすべて倒さねば、無惨は復活するのです。これで、二回目ですからね」

珠世「二回目!? 今回だけでなく、その前にもう一度無惨を倒していたのですか!?」

鎹烏「ええ。あの、彼が」

珠世「彼が!?」

鎹烏「そうです。まさか、もう一度無防備に姿を現すとは思いもしませんでした」

珠世「私を見つけたからでしょうね。直接手を下そうと思うほどに、鬱憤がたまっていたのでしょう」

鎹烏「彼に一度殺されたことで、よほど頭に来ていた。ということでしょうか。ともあれ、これでまた、上弦がいくつか減った。いよいよ、奴は地にもぐる作戦に出るでしょう」

珠世「でしょうね」

鎹烏「ですから、珠世さん。私達と手を組みませんか?」

珠世「っ!」

鎹烏「今回と前回で、かなりの量の無惨の欠片が手に入りました。これを研究し奴に完全なとどめをさせる方法を見つけてほしいのです。それと、鬼を人間に戻す方法も、ね」

珠世「わかりました。お力を貸しましょう」

鎹烏「即答ですね」

珠世「見せられましたから。そちら側の、誠意を。そして、今があれを倒す絶好の機会であると、私も理解しています。この機会を逃すつもりは、私もありません」

鎹烏「それはよかった。では、無惨の肉体を保存してある里へと案内します。まあ、それは、準備が終わってからでもいいでしょうか。今は、誰もがお疲れでしょうからね」

珠世「そうですね。こちらの怪我をした方も様子を見なければなりませんから」


こうして、鬼殺隊に新たな協力者が加わる。
これにより、無惨探知機となる装置の開発へ弾みがつくのと同時に、無惨の毒を無力化する研究もはじまる。


790: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:20:54.25 ID:1xFmUUsp0


『鬼のお医者様と人を救う殺人剣だから』 エピローグ



「最近、あそこの旦那、変わったねぇ」

「だなあ、賭けもやめて、酒もやめて。タバコだけは残っちまったみたいだけど、一家の大黒柱として、今はよくやってるよ」

「なでかおらぁ知ってるぜ。ちょっと前に腹を刺されて殺されそうになったんだってよ」

「なんだって!?」

「その時、とんでもなく腕のいい医者に救われたらしくてね。それかららしいよ。心を入れ替えたのは」

「はー。だからかい。人間、一度死にかけて命の大切さを知ると、変わるもんだ」

「それだけじゃないさ。人のやさしさってヤツを知ったんだよ。クズだと思ってた自分を、必死んなって助けてくれる。そんな人間がいるって知ったんだってよ」

「ったく、余計なことする人間もいるもんだぜ。俺も、そんな人間になりてぇな……」

「無理だろ。俺達にできるこたぁ、せいぜいカミさんに文句言われながら、日銭を稼いで子供達を育てることさ。生まれ変わったあいつみたいにな」

「ちげぇねえ」


……俺のことなんか、誰も気にかけてくれる奴なんていないと思った。
ああして野垂れ死ぬのも当然だと、自分では感じていたよ。

だが、あの人達は違った。

死にかけた俺を励まし、生かしてくれた。

気まぐれで買った子供へのおもちゃ。あのおかげで少し刃物の軌道がそれて、助かったなんてのも聞かされた。

子供のおかげで俺は、生かされた。

そんなことを聞かされたら、変わらないといけないと思うだろ?


あの日、クズだった俺は死んだのさ……


「実弥ー。玄弥ー」

「なにー、父ちゃん?」
「なになにー?」

「今日も父ちゃん、仕事頑張ってくるから、母ちゃん頼むな」

「まかせてよ!」
「うん!」

「あなた、いってらっしゃい」

「おう。任せとけ!」


こうして、この一家は幸せに暮らしたそうな。


795: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:29:12.23 ID:1xFmUUsp0
 

というわけで、今日はおしまい

ちなみにもう一回あったら『二度ある無惨は三度ある』になるからね!


さて、一応次の任務を決めておきますか


↓1 一桁コンマ

1~3:胡蝶家救出チャレンジ(悲鳴嶼と共同)
4~6:富岡家救出チャレンジ(他誰かと)
7~9:無惨様をなんとか強化するための伏線シナリオ(他誰かと)
  0:ちょっと休めって言われた(日常編?)
  ゾ:ストック+1でその数字

796: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 22:29:22.81 ID:ml2HwjYs0
ござ

802: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:42:04.28 ID:1xFmUUsp0

コンマ 1 1~3:胡蝶家救出チャレンジ(悲鳴嶼と共同)


おひさしぶりです悲鳴嶼さん。

しばらくわかれて任務していた悲鳴嶼さんはどれくらい活躍した?


悲鳴嶼活躍コンマ

↓1 一桁コンマ

1~3:順調に鬼を狩って階級を伸ばしている
  4:下弦の陸を倒した
  5:下弦の伍を倒してた
  6:下弦の肆を倒してた
  7:下弦の参を
  8:下弦の弐を
  9:下弦の壱を
  0:上弦の肆になってた元陸を倒しちゃった
ゾロ目:↑+ゾロ目ストック


産屋敷耀哉病気コンマ 現在 病の進行がかなり遅くなって寿命原作+2年

↓2 一桁コンマ

1:変化なし
2:寿命がさらに+2年された
3:寿命がさらに+3年された
4:寿命がさらに+4年された
6:病が少し良くなった上、進行がさらに遅くなり、寿命がさらに+5年
6:病が少し良くなった上、進行がさらに遅くなり、寿命がさらに+6年
7:無惨が死んだおかげで産屋敷の呪いが解けたのか、病の進行がなくなった(体は弱い)
8:無惨が死んだおかげで産屋敷の呪いが解けたのか、病の進行がなくなった(体は弱い)
9:無惨が死んだおかげで産屋敷の呪いが解けたのか、病の進行がなくなった(体は弱い)
0:無残が死んだおかげで産屋敷の呪いが解けたのか、健康になった。
ゾ:私も戦える! 健康になったどころじゃねぇ! 御屋形柱様爆誕!

※最終的に無惨を倒せばコンマ0状態になれます


803: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 22:42:27.61 ID:ml2HwjYs0
乙でござるよー
隊で温泉旅館を貸し切って柱+虎子、微睡の風呂を覗く日常イベントが見たかったでござる

804: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/29(金) 22:43:25.91 ID:Q26dJgSO0

807: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/29(金) 22:46:42.24 ID:1xFmUUsp0

悲鳴嶼活躍コンマ 1 順調に鬼の撃破数を伸ばしてる

まあ、上弦下弦、貴方が一人でほぼ壊滅させちゃってますから仕方ないといえば仕方ない気もします。


耀哉病気コンマ  1 変化なし

どうやら本編でコンマ力を使い切ったようですね。


では、次回、胡蝶家救出チャレンジで。

どーまどのいなくなっちゃったからこのシナリオのボスどうしよ……


825: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/30(土) 22:01:21.51 ID:eAN6ISuP0


『事後処理無惨Ⅱ』


826: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/30(土) 22:02:38.52 ID:eAN6ISuP0


無惨は二度死に、その復活のため、上弦の壱、黒死牟。上弦の弐、童磨が生贄とされた。


黒死牟の死


童磨と融合し、不要な私という存在を排除しながら無惨様へと変貌してゆく中、消えゆく意識で無惨様の記憶を見た。

赫刀(しゃくとう)さえなく、無惨様の再生を阻害し、日の光さえもちいず無惨様を切り刻み滅しようとするそれ。
その姿は、かつての弟、縁壱を思い出させた……

だが、あの剣技は、呼吸は、縁壱のそれとはまったく違う。だが、それでいて全く同じものだった。

ああ。

あぁ。そうだったのか……

かつて縁壱は言った。「行き着く場所は、皆同じだ」と。
その言葉の意味。それが、やっと、わかった……

行き着けるのだ。

お前と同じ道を通らなくとも。
全く道が違っていても、そこにたどり着ける道は、あったのだな……

四百年。
四百年かかってしまった。

やっと、気づいた。

私のすべきことは、お前になることではなかった。

私は私のままで、私を信じて先に進めばよかったのだ。

お前の背中に手を伸ばすのでなく、お前の見ているそこへ、共に手を伸ばせばよかったのだ……


そうすれば、また違う結末が待っていただろう……


今、お前と違う道で頂にたどり着いた者を見て、やっと気づいた。

私は、なんと愚かだったのだろう……


それに気づいた時、私はとても晴れやかだった。

この私に救いなどはない。
だが、私はやっと、縁壱のすべてを受け入れることが、できたのだ……


「兄上」


闇に消える最中、縁壱の声が聞こえた気がした。


「まいりましょう、兄上。ともに、地獄へ……」


ああ。そうだな。それはまさに、地獄だ。
では、行こうか。縁壱……


そうして闇に包まれた黒死牟の意識は、地獄へ消えた……



童磨の死

あー、俺、死んじゃったなぁ。んー。でも別に、思うこともないや。うん。おわりー。


827: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/30(土) 22:03:15.49 ID:eAN6ISuP0


一方、上弦の壱と弐を使い甦った無惨は……


無惨「ぶつぶつぶつぶつぶつ……」

猗窩座(元壱と弐の犠牲によって甦ったのはいいが、あれから無惨様はベッドの上で膝を抱えて壁にむかってなにかをつぶやいている)

猗窩座「無惨様……」

無惨「……」


ゆらりと立ち上がった。


無惨「猗窩座よ……」


無惨の態度


↓1 一桁コンマ

1~4:私は今から新たな力を得るため部屋にこもる。ヤツを完全に上回る力を得ねば、生き残れぬ!
5~7:お前の武術を私に教えてはもらえないか? 戦わねば生き残れないと気づいた! 命の危機に、なりふりをかまわなくした無惨であった。
8~0:「毎度毎度、貴様等は役に立たぬな」 変わらない! それこそまさに、無惨様の鏡!
ゾロ目:ストック+1でその数字が適応


828: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/30(土) 22:03:54.70 ID:zE0Hf6mLO

833: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/30(土) 22:09:25.45 ID:eAN6ISuP0

コンマ 0 8~0:「毎度毎度、貴様等は役に立たぬな」 変わらない! それこそまさに、無惨様の鏡!

むざんさま さぁ……


無惨「……毎度毎度、貴様等は役に立たぬな」

猗窩座「もうしわけありません」

無惨「まあ、いい。もう貴様等には頼らぬ。今度こそ。今度こそ逃げ切ってみせる……!」

猗窩座「……ぐっ……く」

妓夫太郎「……っ!!」


一人残った猗窩座と妓夫太郎の中にいる自分の細胞を暴れさせ、またパワハラをしながら、無惨は心に誓うのだった。


しかしもうしばらくして、無惨探知機が開発されたと気づき、無惨は逃げ場はもうないと知るのだった……


今日は、次の任務に登場する胡蝶家がなにをしているのかを決めて終わろうと思います


胡蝶家はどんな家?

↓1 一桁コンマ

  1:金貸し(悪徳)
2~3:両替商(銀行)
4~6:薬師問屋
7~9:呉服屋
  0:鬼殺隊の支援者
ゾロ目:胡蝶家と貴方は知り合い+ゾロ目ストック+1で、職はコンマ1桁の数字を適応


834: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/11/30(土) 22:09:38.89 ID:zE0Hf6mLO

837: ◆iTIU2u1OKI 2019/11/30(土) 22:12:16.04 ID:eAN6ISuP0

コンマ 9 7~9:呉服屋

どうやら胡蝶家は呉服屋だったようです。


あと、貴方の呼吸の名前は、太陽と同じ力と、飛天御剣流からとって、『天』の呼吸にしようと思ってますが、他にいい案があったらお出しください。

そっちの方があってるかも。と思ったら、独断と偏見で採用させていただきます。


今日はここまで。なにか質問などがありましたらどぞー。


857: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:01:13.78 ID:1zY7jUfB0


『鬼殺隊側、事後処理』 はじまります


858: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:02:02.30 ID:1zY7jUfB0

無惨二度目の死。

これにより上弦の壱と弐が消滅したことが確認され、無惨の命は上弦によって支えられているという、仮説は確証に変わった。
無惨を完全に消滅させるには、上弦をすべて滅する必要があると、鬼殺隊は新たな決意を固めた。


耀哉「いやはや、自分の勘ながら、驚かされる」


無惨を確実に消滅させるため、同じ鬼の協力者が必要だと考えた彼は、嫌な予感がして急いで新しく柱となった『貴方』をむかわせた。

まさかそこに、無惨が現れるというのは、さすがの耀哉も予想外だった。

それだけ珠世は無惨にとって脅威であり、重要だったのだろう。それほどだからこそ、無惨みずから殺しにやってきた。

むこうも、そこに自分の天敵がいるとは想像せずに。


耀哉(あの人には感謝しかない。彼女が我々を信用してくれたのも、彼女達が鬼であると知ってさえ怪我人を救うため彼女達の力を借りたからだ。人を救うことを信じ、自分も彼女達以上に身を挺したからこそ、彼女は私達を信用してくれた……)


珠世と愈史郎は、あの時救った人が無事家に帰ったあと、無惨研究のため作られた新たな里へ拠点を移すことになっている。
貴方の執刀術により傷の治りは通常より圧倒的に速く、内臓を縫った糸は珠世特性のため、わざわざ抜糸する必要もなく、退院したらそのまま普通に生活できる。
ゆえに、こちらへ合流するのもそう遠くないだろう。

そこで、無惨の血肉から鬼を人に戻す薬や、無惨の毒を無力化する方法など、他無惨の肉についての有効活用法を探ることになる。


耀哉(しかし、あの人には驚かされてばかりだ。一度無惨を朝日にさらしただけでとんでもないことなのに、無惨対策の書で無惨と対等に戦える柱を生み、あまつさえ本人は朝を待たずに無惨を滅することができるようになった)


改めて考えると、どういうことなの。と少し頭を抱えたくなる。

今回湯乃が無惨と互角に戦ったことで、貴方の書いた無惨対策の書の有効性が証明された。
これからは、それを参考に、新たな剣士の育成がなされてゆくだろう。

さらには、無惨さえ滅する新しい呼吸だ。

呼吸により、日の光と同じエネルギーを生み出し、それを刀に流して鬼を滅する。

日の呼吸による赫刀(しゃくとう)にも似ているが、異なる力。
なにより大きいのは、再生を封じるだけでなく、日光と頸を斬る以外で鬼を殺せるということ。

それを習得できれば、鬼と戦ううえで、大きな力となる。


耀哉(呼吸の才能はないと言いつつ、色変わりの刀でおかしな変化があったと聞いてなにかあるとは思っていたけど、まさか鬼殺隊の使う呼吸とは似ているようで違う呼吸が眠っていたなんてね)


太陽と同じ力。そして、彼の使う剣術、飛天御剣流から、その呼吸はこう呼ばれることになる。


『天』の呼吸。と。


耀哉(無惨対策の書と同じく、天の呼吸の習得法を教えられないか、彼に打診してみよう)


もっともこれも、日の呼吸と同じく、どれほどの者が習得できるかわからぬ未知の道である。
が、それでも、有用であることは間違いない。


859: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:02:29.85 ID:1zY7jUfB0

耀哉(そういえば、彼の刀鍛冶である旭倉 高右衛門(あさひくら こううえもん) >>294 から『貴方』さんに新しい刀を打ちたいと申請が来ていたな……)


貴方が零柱となったことで、その刀には柱の証となる『悪鬼滅殺』の文字が刻まれる。
そのために、新しい刀を用意するという予定があった(そのまま今の刀に刻んでもよかった)

そのうえで、新たな呼吸が生み出されたと知った旭倉は、その新たな呼吸にあわせた、天の呼吸の力を完全に引き出せる刀を是非に打ちたいと要望が出たのだ。


耀哉(そのためにも、どのような刀がいいのかと要望を伝えてもらわないと)


完璧な刀を作ってもらうためには、最初の刀を作った時のようにどのような刀にしたらよいかを貴方に聞く必要がある。
その手配を、耀哉は進めることにする。

こうして、貴方に新しい日輪刀が送られることが決まった。
その完成により、呼吸によって生み出される太陽のエネルギーは、余すことなく鬼の体へ送りこまれることとなる。


あとは、準備が整うのを待ち、無惨を滅ぼすのみ。

その間に、先に残った二体の上弦を潰し、無惨を倒せる力を持つ剣士を増やす。


千年にもわたる無惨との因縁。
その決着がつく日は、そう遠くない日である。

産屋敷耀哉は、そう確信していた。


860: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:03:03.69 ID:1zY7jUfB0

新たな任務に就く前に、貴方は産屋敷邸にお呼ばれしていた。

天の呼吸に関することをまとめた書と、新しい刀の要望について話をするためである。


貴方「とりあえず、どちらもまとめておいた」


耀哉に問われるまでもなく、すでにしたためてあった書と刀に関する要望を書いた手紙をとりだした。


耀哉「まだあれから幾日もたっていないというのに。ありがとうございます」

貴方「気にするな。寝る前にちょっと考えをまとめるついでに書いただけだ。おかげでより、その理解が深まった」

耀哉「そう言っていただけると助かります」

貴方「まとめたついでに、一つ試したいことができた。今日はそれもあって、ここに来た」

耀哉「ああ、だからですか」


すでに書が完成しているなら、鎹烏に任せてわざわざ来る必要はなかったのにと思と思っていた耀哉は納得の声を上げた。


耀哉「私にできることならば、なんでもおっしゃってください」

貴方「むしろ、お前にだからともいえるな。ちょっと触れさせてもらうぞ」

耀哉「かまいませんが……」


861: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:03:41.45 ID:1zY7jUfB0

貴方の手が、軽く、耀哉の体に触れる。

ふうぅぅ。

天の呼吸にて『波紋』を生み出し、耀哉の体に、それを流した。


耀哉「これは……」

貴方「なにか、感じないか?」

耀哉「生まれてからずっと感じていた体のだるさというか、重さみたいなものがすっと消えていきます。これは……?」

貴方「そうか。これで一つ、仮説もなったな。どうやらこの呼吸には、他の呼吸と同じように自身の傷の回復を早めるだけでなく、他人にむけても使え、さらに傷だけでなく病などへの抵抗力、回復力をあげる効果もあるようだ」


太陽の力とは、命の力でもある。
その波動を生み出し、その身で受けるということは、体にとって大きくプラスに働くのだ。

それは、体の弱った部分。悪くなった部分への改善へつながる。


耀哉「それって……」

貴方「定期的に受ければ、その病は癒せるかもしれない。お前が自分で習得できれば、自力でそれを癒すことも可能になるだろう。だから、がんばれ」


そういい、貴方は耀哉に天の呼吸習得の書を渡した。


耀哉「ひょっとして、私のために、こんなに早くその書を……?」

貴方「さてな。そもそも、誰でも習得できるものではない。無理なら無理せず、できた者からその波動を分け与えてもらえ。無理をして体を壊しては、元も子もない」

耀哉「ふふっ。がんばりますよ」

貴方「あと、一応、外から無理矢理肺を動かしやりかた伝えることもできるぞ?」


しゅっしゅとボディーブローの動き。
横隔膜あたりをぶん殴って、強引に天の呼吸をやらせる方法もあるようだ(ジョジョ第1部参照)


貴方「一つ、試してみるか?」

耀哉「い、いえ。まずは書の手本を見てからにします」

貴方「そうか。ならしかたない」


こうして、天の呼吸習得の書も記され、その習得を試す者が現れた。

うまくいけば、身体の強化にも十分つながるだろう。


さて、耀哉は天の呼吸を習得できるだろうか?


↓1 一桁コンマ 高ければ高いほど天の呼吸の素質がある

  1:残念。耀哉にその才能はなかったようだ
2~3:いつか病の苦しみを抑える程度には使えそう
  4:7年ほど修行すれば覚えられそう
  5:普通(習得に5年)
  6:そこそこ優秀(習得に3年)
  7:優秀な才能(習得に2年)
  8:かなり優秀(習得に1年)
  9:天才級(修行をすればすぐ実践で使えるようになるレベル。いわゆる主人公の才能)
  0:規格外。即座に波紋を練り、一気に病を駆逐していくレベル。新たな戦士の誕生だ!
ゾロ目:理の外へ。お館様柱爆誕!


862: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/01(日) 21:04:00.15 ID:3Z8iTzq70
クレD

866: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:09:08.05 ID:1zY7jUfB0

コンマ 5 5:普通(習得に5年)

どうやら天の呼吸に関して、耀哉は特段優れているわけでもなく、劣っているわけでもないようだ。
適切に修行をすれば、五年後くらいに習得できるかもしれない。

耀哉が天の呼吸を覚えるまで、波紋治療のため、貴方は定期的に産屋敷を訪ねることになりそうだ。

こうして天の呼吸は広まっていくので、他の病人が恩恵を受けるのはもうちょっと少しかかります。



耀哉との面談も終わり、天の呼吸習得の書も渡した貴方は、新たな任務のためとある街に来ていた。

ちなみに湯乃は、珠世と愈史郎の護衛に入るため、わかれることになった。


雉太郎「今回は悲鳴嶼殿との共同任務のようにございますな」

貴方「そうか」

雉太郎「待ち合わせは、あちらの茶屋に。ああ、すでにおられますな」


店先で団子を食べていた悲鳴嶼も貴方の足音に気づいたのか、そちらを見て手を挙げた。
貴方も手を上げ、隣に腰掛ける。

とりあえず、好物のそばを注文した。


悲鳴嶼「『貴方』の活躍、行く先で耳にしている」

貴方「そちらも順調のようだな」

悲鳴嶼「そちらには劣るさ」

貴方「主殿の遭遇率が異常で際立っているだけで、悲鳴嶼殿も新人ではありえない任務達成速度にございますよ。今回柱となった主殿の相方に選ばれたのも、それを評価されたからにございましょう」

悲鳴嶼「ならば、より一層努力せねばなりませんね」


ナムナムと、悲鳴嶼は軽く経を唱える。
ちなみに悲鳴嶼は、貴方とは修行仲間なので敬語は使わず話す。他雉太郎などには、たまに敬語が混じる話し方をする(たまに貴方にも混じるけど気にしないこと!)


悲鳴嶼「ところで『貴方』よ。実践に出て、さらに強さが磨きがかかったのでは?」

貴方「ああ。どうやら俺は、戦いにおいては実践派だったらしい」


なんと貴方は最終選別後悲鳴嶼と別れて強さ15→19と異常なレベルアップした。


貴方「まあ、正しくは、元々理論的な考え方と、分析の積み重ねが、実践できちんと意味を持ったからだろうな」

悲鳴嶼「その積み重ね。どれほどの努力を重ねたか。私には想像もつかぬのだろうな」

貴方「そうだな」


貴方に反し、悲鳴嶼は全く逆。その肉体は才能、素質の塊であった。
本格的に学びはじめて一ヶ月足らずで呼吸を覚え、戦い方を覚え、実際に戦っている。

貴方と同じく、実際に実践を重ねた悲鳴嶼は……


貴方「そういうお前は……」


悲鳴嶼 成長してる? 今 強さ 10(原作岩柱・痣透け世界なし級)


↓1 一桁コンマ

1~2:変化なし
3~7:なにか試してるな? 反復動作を習得中(次成長判定で習得の可能性)
8~0:強くなったな(反復動作習得済み。強さ+1)
ゾロ目:めっちゃ強くなったな! 反復動作習得済み+次判定予定の天の呼吸習得確定(反復+天で強さ+2)

※ちなみに、強さ12が黒死牟戦の岩柱の強さ(痣+透明な世界。赫刀は再生を抑えるだけなので強さとは関係ない)
あと次で悲鳴嶼天の呼吸の素質判定もします


867: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/01(日) 21:09:39.91 ID:mwFwlNIT0

872: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:16:03.37 ID:1zY7jUfB0

コンマ 1 変化なし


貴方「あまり変化はないな」

悲鳴嶼「ははは。たった一ヶ月でそんな大きな変化あるわけない」

雉太郎「……」

悲鳴嶼の鷹「……」

悲鳴嶼「? どうした二人共?」

貴方「ならば一つ、教えたいことがある」

悲鳴嶼「ああ、聞いている。新しい呼吸に目覚めたとか?」

貴方「ああ」

雉太郎「そう。そうなのです悲鳴嶼殿! 主殿は今までになかった太陽と同じ波動を放てる呼吸を身につけたのでございます! これにより日輪刀で倒せなかった無惨を再生させず倒すことも可能となりました! あの日、一瞬日輪刀の色が変わったのも、その呼吸の兆しだったに違いありません! 主殿が生み出した、新しい呼吸。それが、天の呼吸にございます!」

貴方「だ、そうだ」

雉太郎「主殿はもっとお胸を張ってよろしいのですよ。人類の希望なのですから! さすが主殿にございます」

貴方「いや、さすがにそれはやめてくれ。いくら俺でも、恥ずかしいという気持ちはある」

雉太郎「たまに羞恥に悶える主殿もよいものですな! さあ、もっともっとお褒めいたしますぞ!」

貴方「やめてくれ」

悲鳴嶼「ははっ」

貴方「笑うな」

悲鳴嶼「申し訳ない。慌てるのを見るのは、珍しくてな。しかし、無惨も倒せる呼吸か。すさまじいものだ」

貴方「悲鳴嶼もどうだ? 天の呼吸は、他の呼吸とは元が違うから、互いに干渉せず使えるかもしれない」

悲鳴嶼「ならば、是非に」


というわけで、悲鳴嶼に天の呼吸の習得方法を説明した。

さて、悲鳴嶼の波紋の素質は……?


↓1 一桁コンマ

  1:天の呼吸は他の呼吸と同時に使えないようだ!
2~4:岩の呼吸が邪魔をしてうまく使えない。5年くらい修行すればなんとかなるかも?
  5:普通の才能。習得は2年ほどで可能だが、同時に使えなそう。
  6:優秀な才能。岩と併用することが可能。習得には1年ほどか?
  7:かなり優秀。岩と併用することが可能。習得には半年ほどかかる
8~9:天才級。岩と併用が可能。修行をすればすぐ実践で使えるようになるレベル(いわゆる主人公級。成長判定で習得可能に)
  0:規格外。岩と併用が可能。もう使えるようになった。強さ+1
ゾロ目:理の外へ。波紋とは、悟りの途中に通る道である。なにかを悟り、強さ+2

※併用とは、原作主人公がやってるように、水とヒノカミ神楽を防御と攻撃に使うとかああいうことです。まあ、波紋を武器に流しながら岩の型使えると考えればいいです。



873: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/01(日) 21:16:09.09 ID:3Z8iTzq70
岩石色の波紋疾走

882: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/01(日) 21:23:09.61 ID:1zY7jUfB0

コンマ 9 天才級。岩と併用が可能。修行をすればすぐ実践で使えるようになるレベル(いわゆる主人公級。成長判定で習得可能に)

悲鳴嶼さん、おめぇさんはさぁ。もっと、こう、手心というやつを。ね? 無惨様の気持ちも考えなさいよ!


貴方「ほう」

悲鳴嶼「どうした?」

貴方「どうやら、こちらの才能もあるようだ。お前は本当に、すごい奴だ」

悲鳴嶼「そうかな?」


相変わらず自覚ない天才であった。

今までの積み重ねで強くなった貴方と、才能の塊である悲鳴嶼。実に対照的な二人である。


運ばれてきたそばをずぞぞと食べ、二人は茶屋を後にする。


貴方「さて、いくか」

悲鳴嶼「いきましょう」


こうして悲鳴嶼と合流した貴方は、任務のため移動をはじめるのだった。


という導入だけやって、続きはまた明日以降ー。

とりあえず、次の任務で出てくる鬼には同情しかない。
どうか、無惨様また来るとかやめてよ。コンマ様。

疑問などがあったらどぞー。


907: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:01:17.13 ID:PzpoD+jw0


『胡蝶家を守れ!』 はじまります


908: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:02:01.10 ID:PzpoD+jw0



悲鳴嶼と合流した貴方。
道を歩きながら、今回の任務について自身の鎹烏である雉の雉太郎にそのことを聞いた。


貴方「雉太郎。今回はどんな任務だ?」

雉太郎「今回はまず、かなり怪しい情報をもとにした任務となります」

貴方「怪しい?」

雉太郎「はい。万一の場合は柱の力が必要でしょうし、なんでもないなら、それはそれで大変でしょうから」

悲鳴嶼「どういうことか?」

雉太郎「はい。先日、この街の呉服屋、胡蝶屋に予告状が届きました」


胡蝶屋。
質の良い糸と、蝶の名にふさわしい美しい柄をあつかう、この街随一の大店である。


雉太郎「その胡蝶家の人間をさらう。と」

貴方「ほう」

雉太郎「これだけならば、我々が出張る事件ではございません。しかし、予告状の主が上弦の月を名乗ったとわかれば話は別」

悲鳴嶼「上弦。しかも、月……」

雉太郎「はい。一般の方にはなんの意味もない言葉ですが、鬼を狩る我等は別。それを意図的に名乗ったとなれば……」

貴方「意図的ならば、そこに鬼が現れてもおかしくはない。ということか」

雉太郎「はい。この名を名乗るということは、鬼となんらかのつながりがある可能性もあります。もちろん、言葉としてはありふれておりますので、偶然という可能性も消えませんが」

悲鳴嶼「確かにな……」

雉太郎「むしろ我々を誘っている。という可能性さえあります。ゆえに、鬼殺隊最強の主殿と、それに負けるとも劣らない強さを誇る悲鳴嶼殿にお鉢が回ってきたというわけにございます」

悲鳴嶼「それでは、今回はその胡蝶屋を見守るというわけですね? どこか、近くに宿などをとり」

雉太郎「いえ、誘拐予告が来たわけですから、胡蝶屋は今、警察とは別に用心棒を探しております。あなた方は、そこに入りこんでもらおうかと」

悲鳴嶼「なるほど」

雉太郎「鬼殺隊の方で信頼のおける方から紹介を得ておりますので、あとは実力をお見せするだけです。不採用でも、外から見張るだけですが、やはり、安全を確保するには内部に入るのが一番でしょう」

貴方「わかった」

悲鳴嶼「善処しましょう」


909: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:02:29.78 ID:PzpoD+jw0


というわけで、貴方と悲鳴嶼は、胡蝶屋の用心棒となるためその採用試験を行っている近くの広場へと向かう。
そこで取り立てられなければ、そもそも胡蝶屋に入れない。


貴方(周囲は警官隊が囲む手はずになっているようだ。中に入っておかねば、いろいろ面倒なのは確かだな)


胡蝶屋は警察をそこまで信用していないらしく、家の外の身を守らせ、中は自分で選んだ用心棒に守らせる腹積もりのようだった。

ゆえに、用心棒になれない場合、万一鬼がやってきたとしても、壁をこえて救援に入らねばならなくなる。
鬼殺隊は非合法組織であるゆえ、警官に見つかれば確保に動かれるのは必至。

間違いなく邪魔になる。


悲鳴嶼(用心棒になっていないと、万一の場合被害を零というわけにはいかないか)

貴方(外は外で来る前に抑えることも可能だが、あんな予告状を出すのだから、いきなり内部にわいて出るという可能性も十分あり得るらな……)


外から堂々と来るのなら、そもそも気配でわかる。
ならば、中に入れないよりは、入れる状態を確保しておいた方がいい。

そう判断し、この用心棒テストは受からねばならないと考えた。


会場にはすでに、力自慢達が集まっていた。


雉太郎「皆、強そうにございますな」

貴方「そうだな」

雉太郎「もっとも、一番強いのは主殿ですがね!」

貴方「いや……」


見た感じ……


強者が他にいるかコンマ


↓1 一桁

1~7:自分達より強いのはいないわ
8~0:……先生、なぜここに? 先代比古清十郎登場!
ゾロ目:↑+ソロ目ストック


910: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/02(月) 21:03:04.72 ID:NBXsnY2p0

912: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:07:36.19 ID:PzpoD+jw0
>>911
とりあえず、無惨始末すれば寿命とかも普通の人と同じになるので、そこまで心配しなくて平気かとおもわれます。
正直この物語、1年の時間流れるとは思えませんので。


コンマ 2 いない


貴方「……いないな」


どうやら、貴方達以上に強い男はいないようだ。


「時間となりました。今より、選考会をはじめたいと思います。一同、一対一で戦い、その強さを示してください! まずは……」

こうして、強さをアピールするための試合がはじまる。


選考の結果は……


↓1 一桁コンマ

  1:うっかり貴方だけ落ちてしまった。悲鳴嶼、胡蝶屋の屋敷へ(悲鳴嶼、胡蝶姉妹と交流へ)
2~0:二人共合格
ゾロ目:合格+ゾロ目ストック


913: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/02(月) 21:08:00.74 ID:Ut+OTIhpO

915: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:11:34.56 ID:PzpoD+jw0

コンマ 4 二人共合格


「勝負あり! 勝者45番!」

「つえー。なんだあの二人……」
「あんなの、勝てるわけねえ」


圧倒的な強さを見せつけ、貴方と悲鳴嶼の二人は胡蝶家の屋敷を警護する用心棒にやとわれた。
やとわれたのは、貴方達二人のみ。家の中は、貴方と悲鳴嶼がいれば十分と思われたようである。

それ以外の力自慢は、屋敷に入れず警官隊と共に外での警護となる(うまく活躍すれば報酬がもらえるおこぼれ枠)


胡蝶父「君達の戦い、見ていたよ。実に頼もしい。藤花さんのところからの紹介というのも安心だ。どうか、よろしく頼むよ」

胡蝶母「はい。よろしくお願いいたします。もう、この予告状が届いてから、毎日が不安で……」


胡蝶屋の屋敷へむかうと、主である胡蝶父と母が貴方達を出迎えた。
店はいつも通り開いているが、胡蝶家の関係者はこの屋敷で缶詰状態だった。


貴方「胡蝶家の人間をさらうと予告状にあったようだが、誰を狙う。かまでは予告されていないのか?」

胡蝶父「それが……」


予告状の指定 今後のシナリオを決定するコンマだ!


↓1 一桁コンマ

1:目的は胡蝶家の家宝で上弦の月と呼ばれる美しい帯だった。情報伝達ミス!
2:狙いは胡蝶姉妹。若い子を狙い、上弦入りを狙う鬼の仕業
3:狙いは胡蝶父。理由に深い意味はない! 目立てばいいのだって鬼の仕業
4:狙いは胡蝶母。このくらいが食べごろと思っている、こだわりのある鬼の仕業
5:指定はない。実は上弦の鬼達が鬼殺隊の柱をおびき寄せるため仕掛けた策だった。
6:指定は胡蝶姉妹。実は上弦の鬼達が鬼殺隊の柱をおびき寄せるため仕掛けた策だった。
7:指定は胡蝶姉妹。実は上弦の鬼達が鬼殺隊の柱をおびき寄せるため仕掛けた策だった。
8:狙いは胡蝶父。実は上弦の鬼達が鬼殺隊の柱をおびき寄せるため仕掛けた策だった。
9:狙いは胡蝶母。実は上弦の鬼達が鬼殺隊の柱をおびき寄せるため仕掛けた策だった。
0:指定はない。実は上弦の元参が鬼殺隊の柱を呼ぶため仕掛けた策だった。
ゾ:狙いは無惨様!(鬼に裏切り発生)

よいか ゾロ目 は いかん ぞい


916: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/02(月) 21:12:16.67 ID:NsxHXVwsO
はい

923: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:17:43.94 ID:PzpoD+jw0

コンマ 7 7:指定は胡蝶姉妹。実は上弦の鬼達が鬼殺隊の柱をおびき寄せるため仕掛けた策だった。

よかった。かわいそうな無惨様はいなかったんだね。


どうやら、誰をさらうかまでしっかり指定してあるようだ。

狙われたのは、この家の娘達。胡蝶姉妹。

胡蝶家の人間は主の胡蝶父と胡蝶母。そしてカナエとしのぶという姉妹の四人だった。

その娘達を、今夜さらいに来ると、上弦の月は予告しているのだ。


胡蝶父「とりあえず、娘達も紹介しませんとな。はて、どこにいったかな?」

胡蝶母「ちょっと前にしのぶがどこかへ走り出して行ってしまいましたよ。カナエはそれを追いかけて。家にこもりきりで退屈なんでしょう」

胡蝶父「まったくしかたないな。では、二人を探すついでに屋敷を案内するとしましょう」


924: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:18:10.37 ID:PzpoD+jw0


胡蝶父に連れられ、貴方と悲鳴嶼は警護する家の間取りなどを説明される。
近代化して西洋風の建物も増えてきたが、この胡蝶家は江戸の情緒を残した日本家屋だった。

平屋で、大層に広い。
当然庭も、その広さに恥じることない大きさだった。


カナエ「しのぶー。危ないわよー」

胡蝶父「おや、おりましたな」

しのぶ「平気ー。おねえちゃんも登っておいでよー」


庭には、木登りをして遊ぶ妹のしのぶと、心配そうに見上げるカナエの姿があった。
ちなみにしのぶは九歳。姉のカナエはそれよりいくつか上である。


胡蝶父「そろそろ十になるんですが、まだまだしのぶはおてんばでしてね」苦笑い

貴方「元気があってよろしいと思う。寺の子達を思い出すな」

悲鳴嶼「ええ。そうそう。先日戻った時、皆元気でしたよ心向先輩も、来年の選抜には気合を入れていました」

貴方「そうか」

胡蝶父「おお、お子がおられるのですか?」

悲鳴嶼「いえ、身寄りのない子を少し」

胡蝶父「それはそれは。大変でしょう。無事解決できましたら、少し、報酬に色をつけさせていただきます」

悲鳴嶼「いやいや。そういうわけにはまいりません」


突然の申し出に、悲鳴嶼が困ってしまう。
そんなつもりで寺の子達の話題を出したわけでもないし、報酬は鬼殺隊の方からも出る。

それでも胡蝶父はなかなか譲ろうとしない。
どうやらこの父は、かなり人がいいらしい。


ミシッ……!


貴方「っ!」

悲鳴嶼「!」


しのぶ「おねーちゃーん」

カナエ「あぶないよー!」


嫌な音がしのぶの登る木から聞こえたのを、二人は聞き逃さなかった。


バキッ!

直後、しのぶの居た枝が折れ、彼女は落下してしまう。


貴方「悲鳴嶼!」

悲鳴嶼「ああ!」


貴方達は……

誰が受け止めるか


↓1 一桁コンマ

1~4:悲鳴嶼が受け止めた。貴方は落下した枝が当たらぬようにそれを蹴った。
5~0:貴方が受け止めた。
ゾロ目:貴方が受け止めた+ゾロ目ストック


925: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/02(月) 21:18:16.11 ID:FgcerTvJ0
ござる

928: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:21:23.14 ID:PzpoD+jw0

コンマ 11(ゾロ目) ゾロ目:貴方が受け止めた+ゾロ目ストック ゾロ目ストック3になりました


しのぶ「きゃあぁぁぁ!」


しのぶは思わず、ぎゅっと目を閉じ、身を縮めた。
すぐに来る落下の衝撃に備え、覚悟をする。

が、その衝撃は、いつまでたっても来なかった。


貴方「大丈夫か?」


それもそのはずだ。しのぶの体は、一人の青年に優しく抱きとめられていたのだから。


胡蝶父「しのぶ!」

しのぶ「と、とうさまー!」


枝が折れ、しのぶが落ちるのをただ見ているしかなかった胡蝶父がはっと事態に気づき、しのぶへと走る。
降ろされたしのぶも、そちらへと走り、ひっしと抱き着いた。


胡蝶父「よかった。本当によかった!」

しのぶ「こわかったー」

胡蝶父「だから、あまり木に登ってはいけないと言っただろう?」

しのぶ「だって退屈なんだもん。お外行きたーい」

胡蝶父「まったく、この子は……」


貴方「怪我はないな」

悲鳴嶼「はい」

カナエ「あ、ありがとうございます」


驚いていたカナエもはっと自分を取り戻し、貴方達へ礼を言った。
丁寧に頭をさげ、父としのぶの元へと走る。


カナエ「もう、しのぶ!」

しのぶ「ごめんなさーい」

胡蝶父「ほら、あちらのお兄さん達にお礼を言いなさい」

しのぶ「うん。ありがとう。お兄ちゃん。おじさん!」

貴方「気にするな。仕事だ。あと、こいつは俺とかわらん」

しのぶ「ええー!?」

カナエ「え?」

胡蝶父「なんと! これはもうしわけない」

悲鳴嶼「気にはしてません」


苦笑いするしかない悲鳴嶼だった。


931: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:23:29.23 ID:PzpoD+jw0

一通り屋敷を案内され、あんた達は屋敷内の警護をはじめることになった。

予告状は時刻も指定されており、今夜がその予告の時間であった。

さてどこをどう守るか。と二人で相談するため、部屋を一つ貸してもらったのだが……


しのぶ「どーん! あそぼー!」

カナエ「こらー。しのぶー!」


やってきた小さな竜巻に、そんなこと話してはいられなくなった。


しのぶ「ひまなのー。たいくつなのー。あそぼー」


ゆさゆさと、助けた貴方を揺らす。


カナエ「ごめんなさい。あの予告状が来てから、外にも遊びに行けないから」

貴方「まあ、確かに退屈だろうな」


どうしよう?


↓1 一桁コンマ

  1:よし。二人まとめて遊んでやろう! 警備の計画? 知るか!
2~4:悲鳴嶼、出る!
5~8:出番だ雉太郎!
9と0:しのぶ「夜どこにいればいいのかな?」意外! 非常に強力的!
ゾロ目:↑+ゾロ目ストック


932: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/02(月) 21:23:37.22 ID:WVwqM2IPO

940: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/02(月) 21:50:06.75 ID:PzpoD+jw0

コンマ 22 ゾロ目しのぶ「夜どこにいればいいのかな?」意外! 非常に強力的! +ゾロ目ストック 4Pに


しのぶ「ねえねえ。夜はどこにいればいいかな?」

カナエ「あら」

貴方「ほう」


意外! ただ遊ぼうというでなく、貴方達を困らせないよう気を使える少女でもあった!
むしろこうすることで、長く共にいられると感じ取っているのだろう。

本来あればその体に毒を潜ませるほどの計略家となる胡蝶しのぶ。その片鱗は、この時からすでにあったようだ……


しのぶ「だからわたし、ここに座るー」


貴方の膝にぴょんと座る。


カナエ「あらあら。よろしいですか?」

貴方「むしろ追い出した方が面倒になるだろう。ちゃんと決めたことには従うんだぞ」

しのぶ「はーい」


こうして、作戦会議の場に、しのぶとカナエが同席する。


しのぶ「ねーねー。狙われてるのわたしとおねえちゃんだから、夜一緒にねるのはどうかな? そうしたら絶対守れるよ!」

カナエ「あ、あのね、しのぶ……」

しのぶ「どうしたのおねえちゃん」

カナエ「う、ううん。なんでもないわ」

貴方「それも考慮しておこう」


そのあたりが本当に許可されるかは、胡蝶父にうかがわなければならない案件だ。
しかし、前のやりとりを思い出すに、意外にOK出されてしまうかもしれない。


こうして、しのぶを膝の上に乗せたまま、貴方と悲鳴嶼は夜どのような守りをするか考えることになった。
ちなみにカナエは、悲鳴嶼の膝の上である。


結果、しのぶとカナエが寝るまで貴方は二人の寝室で一緒にいることとなり、悲鳴嶼は庭で待機。
胡蝶父と胡蝶母は、しのぶとカナエの隣の部屋で警戒しつつ一晩を明かす(一緒に貴方が守る)という方向になった。


そして、夜が近づいてくる……


しのぶの物分かりが良すぎて逆にイベントが減ってしまうという不具合。

このまま襲撃にいってもいいですが、ちょっと寂しいので夜まで子供達や父母となにか交流イベントを募集。

なので、今日はここまで。


ちなみにコンマ様のご機嫌しだいですが、襲撃に8割くらいの確率で猗窩座は入ります。一応無惨様も、入ります……


957: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:00:28.38 ID:++6hHyGw0


『胡蝶家を守れ! 続き』 はじまります


958: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:01:20.94 ID:++6hHyGw0


夜の警護法も話がつき、時刻は夕飯の時間となった。


胡蝶母「どうですか、お二人もご一緒に」

悲鳴嶼「いえ、私達は……」

胡蝶母「相手の狙いはこの子達です。この子達を守るために、一緒にいるというのは悪いことではないでしょう?」

しのぶ「そーだそーだー」

カナエ「はい」

胡蝶父「二人も望んでいるようですし、どうですか?」

悲鳴嶼「むう……」

貴方「俺達の負けのようだ悲鳴嶼。ここはご相伴にあずかるとしよう」

しのぶ「そのとおり!」

悲鳴嶼「わかりました」


こうして、貴方達二人も夕飯に同席することになった。


しのぶ「はい。おにいちゃん。これ食べて!」


食事がはじまると、しのぶが皿を一つ貴方の元へ持ってきた。
下手な盛り付け。期待した目。

それがどういうものか、貴方には大体予測がついた。


貴方「どれ、うまいな」

しのぶ「でしょー!」

胡蝶母「それ、しのぶが手伝ってくれたんですよ」

貴方「そうか。どおりでうまいわけだ」


頭を撫でた。


しのぶ「えへへ」

カナエ「……」

貴方「こっちはカナエが作ったものか? こっちもうまいな」

カナエ「……っ! はい!」


しのぶとカナエは顔を見合わせ、えへへと笑いあう。

彼女達の父と母は、それをほほえましく見ていた。


ところで、本当においしかったの?


しのぶ、カナエ料理コンマ


↓1 一桁コンマ

  1:母も努力した。だが、二人はダークマター使いだったからしかたない! 貴方もよくうまいと口にしたものだ
2~4:しのぶはだめだった。カナエは上手
5~6:しのぶは上手だった。カナエがダメ
7~9:二人共上手だった
  0:二人共将来料理で食っていける才能だ!
ゾロ目:二人共奇跡の腕前! これは将来有望だ! +ゾロ目ストック


959: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/03(火) 21:01:29.38 ID:etCLco7p0
GOZARU

960: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:04:07.39 ID:++6hHyGw0

コンマ 8 二人共上手だった

文句のつけようもない。グッドだ。


夕飯も終わり、子供二人はお風呂に入り、おやすみなさいな時間となった。


しのぶ「そうだ。おにいちゃんも一緒に入らない!?」

カナエ「ひぇ!?」

胡蝶父「『貴方』君?」

貴方「わかっている、さすがに……」

胡蝶父「しのぶが望んでいる。ぜひ一緒に!」

貴方「……」


流石の貴方も、これには閉口するしかなかった。


貴方(さすがにあと十年したら喜んでだったが、今ではなぁ……)

胡蝶母「あなた? 毎回毎回言っているでしょう?」

胡蝶父「あ。はい。すみません」

胡蝶母「もう。娘には。いや、人に甘いんだから」

胡蝶父「もうしわけない」

貴方「……」

悲鳴嶼「……」


この家のパワーバランスがよく見えた二人であった。

お人好しの父。
優しく微笑むが、時に厳しい母。

存外、これでうまくいっているのだろう。


961: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:04:34.89 ID:++6hHyGw0


カナエ「もー。なに言ってるのしのぶは!」

しのぶ「なにかへんなの?」

カナエ「それは……ゴニョゴニョ……」

しのぶ「へんなおねえちゃん」


やれやれと、貴方達は苦笑するしかなかった。


しのぶ「でも、もう夜だから一緒にいた方が安全だと思うよ!」

貴方「むしろ変なのが入ってこないよう外で見張っている。その方が安全だ」

しのぶ「そっか。じゃあしょうがないね!」

貴方「ああ。しょうがない」

カナエ「ほっ」


こうして、少女達がお風呂に入っている間、近いが遠い場所で警護することになった。
庭。


雉太郎「主殿は子供によく好かれますなあ」

貴方「俺自身もそこまで大人ではないから、年が近い兄とでも思われているんだろう」

雉太郎「そうでしょうかねぇ。違うような気もしますが……」

貴方「いずれにせよ、協力的で助かる」

雉太郎「これであとは、何事もなければよいのですが……」

貴方「いや、今日なにかある。勘だがな」

雉太郎「お館様の勘と同じく、主殿が言うと、なにか起きるような気がしてしまいます……」

貴方「外れているといいな。ただの泥棒の方がいい。あんな世界、知らない者は少ない方がいいからな」

雉太郎「そうだとよろしいですなあ……」


少し離れたところから、少女達の楽しそうな声が聞こえる。

この幸せな世界を、絶対に壊すわけにはいかなかった。


962: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:05:18.39 ID:++6hHyGw0


夜のとばりも降り、二人の姉妹は布団へ入った。

しのぶの要望通り、その部屋には見張りとして貴方がついている。

貴方とお話をして、なかなか寝付けない少女達。

そこで、ふとした好奇心が貴方にわいた。


貴方(ちょっと天の呼吸を教えてみるか)


万一使えたならば、鬼が来た時おのれの身を守るのに役立つ。
そうでなくとも、使えたら健康に過ごすことができる。

あと、呼吸を意識して集中すると、眠りやすくなるだろうという目論見もあった。


そんな理由で、天の呼吸を教えてみた。


結果……


二人の才能コンマ

↓1 一桁コンマ 結果がどうであれ、二人は寝る

  1:どちらも才能はない
2~4:二人共7年くらい修行すればできそうな才能
  5:二人共普通の才能(5年ほど修行すれば使えそう)
  6:二人共そこそこ優秀(習得に3年)
  7:二人共優秀な才能(習得に2年)
  8:二人共かなり優秀(習得に1年)
  9:二人共天才級(修行をすればすぐ実践で使えるようになるレベル。いわゆる主人公の才能)
  0:二人共規格外。もう覚えた。あの美貌は50年続くだろう。
ゾロ目:理の外へ。寝ていても波紋を練れるレベルに。スカウトしたいくらい


963: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/03(火) 21:06:22.72 ID:cXxYfuT80
ゼロ

964: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:09:10.98 ID:++6hHyGw0

コンマ 2 2~4:二人共7年くらい修行すればできそうな才能


天の呼吸を操り戦士となるにはちょっと厳しいかもしれない。

ただ、自分と同じ才能を見ているようで、貴方はちょっと親近感を覚えた。



夜も深まる。

予告の時間も近づき、少女達はぐっすりと眠っている。

屋敷の外にはかがり火がたかれ、警官隊と成功報酬目当ての力自慢が取り巻いている。
そう簡単に、それを突破しここにこれるとは思えないだろう。

ただの人ならば、予告を完遂するのは難しい。そう考える。

だが……


貴方(……くる)

悲鳴嶼「……っ!」


なにが来た?

↓1 一桁コンマ

  1:上弦全部出陣!※
  2:上弦の新壱猗窩座、新参、新肆、新伍、新陸がきたぞ!>>>2
3~5:上弦の新壱猗窩座、新参、新肆、新伍がきた!
6~8:上弦の新壱猗窩座、新肆、新伍がきた!
  9:上弦の元参猗窩座、新伍のみ
  0:上弦の元参、猗窩座のみ
ゾロ目:だからなんで来ちゃうの無惨様!(鬼に裏切られたから)

>>1が出た場合ゾロ目ストック1消費してコンマ2に ゾロ目ストック4P
>>>2ちなみに新上弦はどれも貴方に一太刀でやられる強さです……(強さ8、10の悲鳴嶼は二体くると互角くらい 強さ表 >>285)


965: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/03(火) 21:09:19.11 ID:etCLco7p0
いざ

967: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:12:56.64 ID:++6hHyGw0

コンマ 11ゾロ目 だからなんで来ちゃうの無惨様!(鬼に裏切られたから)

いや、だから、ね。ね?

出すないったでしょー!!


無惨様、愛されてるなあ……
ホント、あいされてるなあ

ちょっとね。プロット直すので、今日は、これまでね。


どーすんのコレ(参度目)


975: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:33:33.11 ID:++6hHyGw0

と、とりあえず、あれだ。

誰が裏切ったのかだけ決めよう。


↓1 一桁コンマ

  1:猗窩座のみ
2~9:両方
  0:妓夫太郎のみ
ゾロ目:呪い解除で裏切り成功かと思ったけど、呪いは回避できてなかった(二人を犠牲に無惨復活!)


976: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/12/03(火) 21:33:48.68 ID:GBdsXrohO

981: ◆iTIU2u1OKI 2019/12/03(火) 21:43:16.82 ID:++6hHyGw0

コンマ 8 両方裏切った

まあ、いつか後ろから刺されるよね。とは誰もが思ってたでしょうが、まさかこのタイミングで起きるとは思いませんでした。


とりあえず、二人にはめられた無惨様の明日はどっちだ!

ついでに話の方向もどこへいけばいい!! まじで。


何回人に迷惑かければ気が済むんだ無惨様は!


では、きょうはこれにて……
えー、なにか質問がありましたら、どぞーです。


次回 【安価・コンマ】鬼滅の飛天御剣流 弐の型【鬼滅の刃】