2: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)22:43:36 ID:XHp

P「今日も一日お疲れ様、紬」

紬「はい」

P「おお、結構いい所じゃないか」

紬「…」

P「部屋も広いし、夜景もほら、綺麗だぞ!」

紬「…そうですね」

P「…やっぱ怒ってるか?」

紬「はぁ。貴方は私の事を同じ部屋で異性と寝ることに何の抵抗も感じないだらしのない女だとでも思っているのですか?」

P「そ、そうだよな、すまん、俺が予約をミスしたばっかりに…やっぱ俺は今からネカフェでも探してそこに泊まるよ」

紬「別に、嫌だと言っている訳ではありません。…それに、この辺りに泊まれそうな所は他になかったじゃありませんか。今日はこのホテルに泊まればよいです」

P「…そうだな、明日の仕事にも差し支えがあるといけないし…本当にすまない」

紬「謝罪の言葉なら何度も聞きました。もういいですから、今日は休みましょう」

P「ああ、ありがとう。そうだ、お茶でも淹れてくるよ。紬は待っててくれ」

紬「はい」

引用元: 【ミリマス】P「紬、寝るぞ」紬「はい?」 



3: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)22:47:42 ID:XHp

紬(...)

紬(ああは言ったものの、男の人と泊まるのなんて初めて…)

紬(あの人のことやから変なことは起きんと思うけど、ちょっと緊張する…)

P「お待たせ。このお茶、ここの特産品らしいぞ」

紬「ありがとうございます。…本当ですね、美味しいです」

P「そうだろ?」

紬「べつに貴方が誇ることではありません」

P「す、すまん。」

紬(でも、本当に美味しい…)

P(おっ注文したらご当地ドリンクなんかも持って来てもらえるのか…美味しそうだな)

P「後で頂くとするか」

4: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)22:49:36 ID:XHp

P(ってこれお酒か!明日は仕事だし、やっぱりやめとこう)

紬「何か頂くのですか?」

P「ああいや、何でもないんだ。それより、今日の撮影はバッチリだったな。わざわざ事務所から遠出した甲斐があったってもんだよ」

紬「ありがとうございます。そう言って頂けるのは嬉しいのですが…」

P「水着は嫌だったか?」

紬「いえ、それはいいのです。アイドルはそう言った仕事をするものだと知っていましたので、覚悟はしていました。…していたのですが」

P「?」

紬「…今日の衣装はいささか奇抜すぎませんでしたか?」

P「え、似合ってて良かったぞ、金魚モチーフの水着」

紬「よく有りません!いくら何でも金魚は奇抜すぎます!」

P「そうかなあ?」

紬「そうです!水着だというのにすごい数のヒラヒラがついてました、あれは本当に人間が泳げるように作られたものなのですか?」

P「金魚だしな。似合ってたと思うぞ?」

紬「そういう問題ではないと言っているのです!それに、最近私を何かとつけて金魚と関連づけてませんか?私を馬鹿にしているのですね!?」

5: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)22:51:06 ID:XHp

P「お、落ち着け紬。そんなはずないだろう?」

紬「貴方のことです。私のことを金魚のように小さく、非力で華のない存在だとでも言いたいのでしょう?」

P「違う違う、そうじゃない!」

P「紬と金魚を良く重ねてるのは事実だけど、決して紬を馬鹿にしてるわけじゃないよ」

紬「では何か意図があると?」

P「もちろん、あるよ、あるとも」

P「確かに紬は繊細で、ちょっと臆病だと思う事はある」

紬「…」

P「けれど、いざステージに立つと人が変わったように力強く、華やかに舞台を彩ってくれて…そんな美しい姿が金魚とぴったりじゃないか」

紬「っ」

P「紬が強いのは知ってる。あくまでも金魚は褒め言葉だよ。紬の飼ってる金魚だって、可愛いだろ?小さくて華のない子だと思うか?」


6: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)22:52:22 ID:XHp

紬「…貴方の言いたいことは分かりました。」

P「おお、そうか!」

紬「貴方は以前、撮影の際に北沢さんに小学生メイドの格好をさせて喜んでいた変態でしたね」

P「…ん?」

紬「貴方が特殊な 癖をお持ちの方だとは思っていましたが、ここまで飛び抜けて異質なものだとは想定外でした。貴方の守備範囲が魚類にまで及ぶ変態だということは肝に銘じておきます」

P「待って、なんでそういう話になるの!?」

7: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)22:53:10 ID:XHp

紬「そういう話でしたよね?」

P「違うから。別に俺が個人的な趣向で紬に金魚の格好をさせて楽しんでるわけじゃないから」

紬「では、ランドセルを背負わせて奉仕をさせるのにもちゃんとした理由があると?」

P「えっと、それは…」

紬「それともあのような衣装が北沢さんの個性を引き出すと本気で思っていると?」

P「えっと、それは…そ、そうだ紬!撮影でいろいろと疲れただろう、シャワーでも浴びて来たらどうだ?」

紬「…まあよいです」

紬「ちょうどゆっくりしたいと思っていましたから。シャワー、先に失礼しますね。」

P「おう、行ってこい!」

P「…」

P(あれは俺の趣味であったというのは言わないでおいた方がいいな…)

9: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)22:58:24 ID:XHp

紬「…」

紬(華やかで、美しい)

紬(うちが、強い…)

紬(一応、あの人もうちのこと考えてくれとるんやね…)

紬「…」

紬「なんか、変に意識してしまう…」

紬(同じ、屋根の下…)

紬(って、うちは何を考えとるん!?あの人に限ってそんな事…!)

紬「…小学生メイド」

紬(あの人の考えることは、たまにわからんけど)

紬(まあ、今回は見逃してあげても…)

紬(...そういえば以前、如月さんがスクール水着に猫耳をつけて撮影をさせられてましたね)

紬(高山さんが水着を着たまま透明なレインコートを着せられたり)

紬(馬場さんは小学生の制服を着せられランドセルを背負わされていたこともありましたね)

紬(...)

紬「あの人はもしやとんでもない変態なのですか!?」

12: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:04:24 ID:XHp

P「うおっ紬の声か?大丈夫かな?」

P「あれ、なんだろうこのヘアゴム。紬がこれつけてるの見たことないな」

P「まあいいや。後で聞いてみるか」

13: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:05:43 ID:XHp

紬(う、うちは今とんでもない状況にいるのでは)

紬(幼女の格好を好み隙あらば仕事だからと水着を着せてくる変態と、今日は同じ部屋で寝るん?)

紬(な、なんとかせんね…い、いや、心配しすぎ…?)

紬(いくらなんでも、見境なく襲ってくるようなことは…)

紬(あれ、でもさっき)

P「後で頂くとするか...」ジュルリ

紬「こ、これは決定的や!!」

14: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:06:43 ID:XHp

P「さっきから紬の奴、大丈夫かなあ」

P「あっそういえば紬の両親に娘さんを預かること連絡しておかないと」

P「でも電話番号分かんないな…後で紬に聞くか」

15: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:07:40 ID:XHp

紬(な、なんてことや!うちは今大変な状況におる!)

紬(相手は見境なく自分の趣味の格好をさせて楽しむ男…)

紬(仕事を理由に断れないアイドルを好き勝手着せ替えて…)

紬「アイドルをプロデュースしているのもそれが理由やね!あの人はアイドルなら誰でもいいんや!な、何か対策を打たんと!」

P「おーい紬、大丈夫か?さっきから何か言ってるようだけど」

紬「!?このだら、こっちにこんといて!!」

P「す、すまん!部屋で待ってるな!」

P(何かあったのかと心配だったが…神経質になるのも無理はないよな、大人しく待ってよう)

16: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:13:23 ID:XHp

紬「…」

P「おお、紬。上がったか…って顔赤いな、のぼせたんじゃないか? 冷たいものでも淹れようか?」

紬「…別に、大丈夫です」

P「そうか、ならいいんだが。」

紬(とりあえず、もう少し様子を見た方がええ)

紬(恐らく、この人もいきなり襲ってこようとは思わんはず…ここはなるべく雰囲気に流されないよう気をつけて…)

P「あ、そうだ紬。(ヘア)ゴムのことなんだけど」

紬「ゴム!?!?」

P「え」

紬「ゴム!?あなた今ゴムとおっしゃいましたか!?」

P「う、うん。」

17: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:14:10 ID:XHp

紬(さ、早速来るつもりなん!?)

紬「ご、ゴムがなんですか?」

P「いや、どうしたのかなって」

紬「どうしたとは?」

P「え?その、買ったのかなって」

紬「買う? 買うわけないでしょう!? 何を考えているのですか!?」

P「え? いや、買うことぐらいあるだろ…?」

紬「なぜ私が買わなければならないのですか!」

P「そ、そうか、すまん。でも着けて来たよな?」

紬「…着けて来たとは?」

P「ゴム」

紬「ゴムを!?私が!?着けるわけないでしょう、私を何だと思ってるんですか!」

P「え!?じゃ、じゃあ誰が」

紬「着けるなら貴方でしょう!?」

P「え、俺が着けていいのか!?」

紬「いいわけないでしょう!!!!」

P「ええ…」

18: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:15:10 ID:XHp

紬「」ハアハア

P「紬、どうしたんだ?シャワーに行ってからなんか変だぞ…?」

紬「一体誰のせいだと思っているのですか…?」

P「…やっぱり俺が一緒だと心配か?」

紬「当たり前です!この後に及んで私が何も警戒していないと思っているとは貴方の楽観さにも驚きます。貴方の企んでいる事は全てお見通しです。」

P「…紬」

紬「はい」

P「俺が何を企んでいると考えているのかはわからない。わからないけど、紬の傷つく事は絶対にしないよ。」

紬「…」

P「心配なのはわかる。怖いのもわかる。こういう状況になってしまった事は本当に申し訳ないと思っている。…でも、紬を傷つけないと、約束するよ」

P「俺を、信じてくれないか…?」

19: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:16:01 ID:XHp

紬「…」

紬「はあ、分かりました。するつもりはないという事ですね?」

P「(するつもり…?)ああ、変なことはしないよ」

紬「なら、良いのです。…今日はもう色々と疲れました」

P「そうだな、じゃあもう寝るか?」

紬「ねる…寝る…!? やっぱりそういうつもり何じゃないですか! ことば匠に油断させておいて結局最後には●●てしまおうという魂胆なのですね!?」

P「紬、本当に今日はどうしたんだ」

紬「どうしたもこうしたもありません!貴方が突然変なことをいうからです!」

P「い、いや、疲れたならその方がいいかなと…」

紬「大体あなたはまだシャワーも浴びてないではないですか!」

P「俺がシャワーの間、紬は先に寝てていいぞ?」

紬「寝込みを襲うと!? 貴方はどこまで卑劣なのですか!!!」

P「つ、紬。流石に声が大きい。ちょっと落ちつこう、な?」

20: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:17:51 ID:XHp

紬「」ハアハア

P(なんか興奮してるし、別の話でも振った方がいいかな…)

P「あ、そういえば」

紬「?」

P「紬、報告しておきたいんだ。紬のお父さんとお母さんに」

紬「両親に(結婚)報告を!?」

P「ああ、大切な娘さんを預かるんだ。何も連絡しない訳にもいかないからな」

紬「そ、そこまで考えていたのですか!?」

P「当然だろ…?」

紬(別に、誰でもいいという訳ではなかったん…?)

紬(うちのことを、ちゃんと想ってくれて…)

紬(さっき褒めてくれたのも…)

紬(って、うちは何を安心しとるん!? 別に何も解決しとらんけん!)

紬(でもまあ、この人も、本気で考えてくれとるんやったら…)

22: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:22:36 ID:XHp

紬(...)

紬「…あの」

P「ん?」

紬「本気なのですか?」

P「ああ」

紬「だめだったら…」

紬「もしダメだと言われたらどうするおつもりですか?」

23: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:23:20 ID:XHp

P「あー、そうだなあ…」

P(今更ホテルを出て行くわけにもいかないしなあ)

P「音無さんにでも(説得を)頼むよ」

紬「はい!? 音無さんに!?」

P「お、おう」

紬「私がダメで? 無理だと分かった途端音無さんに鞍替えすると!? やっぱり誰でもいいのではないですか!!」

P「だ、だめかな?」

紬「ダメに決まっとるけん! あんたの想いはその程度なん!?」

P「そ、そうだな。俺の問題だもんな。俺が片付けるべきだな。」

紬「貴方と私の問題です!」

P「うん、そうだ。俺と紬の問題だ。頑張って説得するよ。というわけで紬」

紬「…なんですか?」

P「実家の電話番号を教えてくれないか?」

24: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:24:34 ID:XHp

紬「…」

紬「電話で報告するおつもりですか!?」

P「あ、ああ」

紬「何を考えているんですか!普通こういう事は直接会って話をするでしょう!」

P「いやまあそれがベストなのは分かるがな? 今報告するには電話しかないだろ…?」

紬「…どうしても今じゃないといけないと」

紬(律儀なのか、がめついのか、分からんね…)

紬「…どうぞ、これが家の番号です」

P「おお、ありがとう。掛けてくるな」

紬(そんなに急ぐ理由がうちにはわからん)

紬(うちの両親にいきなりそんな事言っても、聞いてくれんと思うけど)

25: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:25:22 ID:XHp

紬(...)

P「おう、終わったぞ」

紬「え、もう? …どうだったのですか?」

P「ああ、オッケーだって」

紬「そんなに軽く!?」

P「プロデューサーさんなら大丈夫でしょうって。快く引き受けてくれて、助かったよ」

紬(娘をそんな簡単にあげてもいいん!? うちはその程度の子だったん!?)

紬(そういえば、一度この人を両親に会わせた時、すぐに打ち解けて仲良くなっとった…)

紬(今回の急な話、まさかうちを除いた3人だけで話を進めとったん…?)

紬(そうなると、一応うちのことも考えてくれてはおるんかもしれん…)

紬「…真剣、なのですか?」

P「ああ、俺はずっと、紬と出会った時から真剣だよ」

紬「っ」//

紬(こっこの人は急に、真顔でそんなことを言って恥ずかしくないん?)//

P(紬…俺はお前を最高のアイドルにしてみせると誓ったんだ。お前をトップアイドルにする為に、ふざけたりなんかしないよ)

26: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:26:08 ID:XHp

紬「…わかりました」

紬「私も覚悟を決めます」

P「ん?」

紬「ですが、もう少し、心の準備が。必要なので。」

P(…?)

紬「貴方はシャワーでも浴びて来てください…」

P「あ、ああ、そうだな。行ってくるよ。疲れてるなら先に寝てていいからな?」

紬「いえ、初夜に寝込みを襲われるのも本望ではないので…」

P(…どうしよう。紬の言っていることがわからない。とりあえず行くか…)

28: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:32:21 ID:XHp

P「はあ、さっぱりした」

P「お待たせ、ってどうしたんだ?そんな縮こまってベッドに座って」

紬「うちだって緊張しとるんやけん、あんたにはデリカシーがないん?」

P「す、すまん。 今日はもう遅いし、もう寝るか」

紬(ついに、来るんやね…)

P「そうだ、紬、どっちのベットがいい?」

紬「私に今日のステージを選べと…」

P(ステージ…?)

29: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:33:10 ID:XHp

P「だったら俺が選ぶぞ? …そうだな、窓側にするか」

紬「わ、分かりました…」

P「…」

P(そう言ってどうして紬が窓側のベッドに行くんだ…)

P「その、なんだ。まだ眠たくないなら、もうちょっと夜更かしするか?」

紬「今夜は寝かさない、と」

P「バッグの中に何かあったかな ?」

紬「お、大人のおもちゃという奴ですか」

P「(トランプあったわ。)ちょっとくらいなら遊べるぞ」

紬「貴方にとって私とは遊び感覚なんですか!?」

P(俺は紬が分からないよ)

30: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:36:46 ID:XHp

P(あっそうだ、トランプといえば)

P「この前瑞希に教えて貰ったんだよな(マジックを)」

紬「!?」

P「紬にも見せてあげよう」

紬「ま、待ってください。教えて貰った? 貴方は以前真壁さんと、そ、その、行為をされたのですか?」

P「ああ」

紬「そ、それで手ほどきをしてもらったと?」

P「ああ、今までずっと見せて貰うだけだったんだけど、瑞希が教えてくれるっていうからさ。俺も初めてで最初は下手くそだったんだけど、瑞希の教え方が上手くて」

紬(うちの知らん所でえらい風紀が乱れとる!!)

紬(なんなん!? 見せてもらうだけって、大した事ないみたいに何を言っとるん!)

紬(それに初めては真壁さんだったんやね…いや、それは、関係ないけど…)

31: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:39:55 ID:XHp

P「いっぱい瑞希と練習したからな。自分で言うのも何だけど結構上手くなったと思うんだ。そのテクニックを紬にもみせてあげよう!」

紬(無邪気な顔をして何をいっとるん…)

紬(うちが思っていたより事務所は汚れとったんかもしれん…)

紬(この人のやっとることは大概なことやけど)

紬(...でも、うちはこの人について行くって決めたけんね)



紬(頼りなくて、無遠慮で、何を考えているのか分からないことも時々ありますが)

紬(私の手を取って、綺麗な景色を見せてくれたのは、プロデューサーです)

紬(たわいもない夢を抱いたまま果てるはずだった私を変えてくれた、貴方だから)

紬(ここまで、頑張れたのですよ)

紬(...)

紬「…覚悟は、決まったけん」

P(紬、さては俺のトリックを見抜く気だな? そうはいくか!)

紬「全部あんたにまかせるけん、あてがいな事せんといてよ」

P「ああ、後悔なんてさせないさ!」

紬(来るなら、来んさい…!)

32: ◆u9v8CsaOUw 20/01/31(金)23:41:09 ID:XHp

その後、自信満々なプロデューサーによるマジックが惜しみなく披露されたが、虚をつかれた紬は訳もわからずただ呆然と見つめることしかできなかった。

やがて事態を把握し始めると、みるみると顔を赤くした後、出しどころのない羞恥心を抑えようと布団の中に逃げ込むと、全てを忘れるように眠ろうとした。壊れるほどの羞恥を受けて眠れるはずもなかったが、今の紬にはひたすら眠ろうとするしかなかった。

マジックがウケなかったと勘違いしたプロデューサはショックを受け、寝込んだ。



おしまい