1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 20:47:56.77 ID:uwsqVYKZ0
会員登録を無事済ませたカイジ・・・

すぐさまクリックする・・・出会いへの扉・・・「友達検索」・・・!

探すのは首都圏在住・・・20から29までの・・・女!

そしてヒットする・・・1000人もの女・・・!女・・・!女・・・!

あられもなく開示される・・・プリクラ・・・個人情報の数々・・・!

カイジ「狙い目はプリクラをプロフィール写真にしている女だ・・・!」

送る・・・送る・・・!カイジ、片っ端からメッセージを送りまくる・・・!

引用元: カイジ「作るっ・・・!このmixiで・・・彼女を・・・!」 



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 20:55:19.60 ID:uwsqVYKZ0
送ること数十通

しかし待てど暮らせど返信はなし

時間だけがただ無意味に過ぎていく・・・

その時、カイジにあるひらめき・・・!

カイジ「コミュニティから仲良くなる・・・この手があった・・・!」

そして探す・・・花見、飲み会コミュニティ・・・!

カイジ「やった・・・!」

ついに見つける・・・一週間後のお花見オフ・・・出会いへの突破口・・・!

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 20:59:34.23 ID:uwsqVYKZ0
カイジ「はじめまして!僕も参加していいですか・・・と」カタカタ

そして待つ事数時間

ついにやってきた僥倖・・・!主催者側からの返事・・・!

「ウエルカムですよ^^朝10時に河川敷集合です。会費は1000円ですよ^^」

すぐさま返す・・・コメント・・・!

カイジ「了解です^^よろしくお願いします!・・・っと」カタカタ

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 21:06:10.35 ID:uwsqVYKZ0
そして当日

カイジ「くそっ、ゆうべは緊張してよく眠れなかった・・・

    しかし準備は万端・・・整っている・・・!

    イカ、柿ピーなどのツマミもスーパーで買ってきた・・・!

    そしてこれ・・・何よりこれが高感度アップの決め手・・・!」ゴソゴソ

カイジ、不敵な笑みとスーパーの袋を携えて一路河川敷へ向かう・・・!

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 21:13:19.78 ID:uwsqVYKZ0
カイジ「公園の北側・・・隣の大きな赤いテントが目印か・・・」ウロウロ

主催者女「あの、もしかして参加者の方?」

カイジ「は、はい!俺カイジです!」

主女「あぁ、カイジさん!はじめまして、主催者女です!」

カイジ(か、かわいい・・・)

主女「こっちですよ。さぁ座って座って!」

カイジ「お、おじゃまします・・・」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 21:17:59.18 ID:uwsqVYKZ0
エリ「はじめまして!エリです」

サキ「私はサキ、よろしくね!」

カイジ「ど、どうも・・・」

   (主催者女の友達もかわいい子が多いな・・・これは期待できるかも)

サキ「ユカぁ、今日って何人来るんだっけぇ?」

主女「んーっと・・・15人くらい?」

エリ「えー?でもそれだとシート足りなくない?」

カイジ「きたっ・・・!」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 21:24:09.65 ID:uwsqVYKZ0
待っていた・・・この瞬間を・・・!

今こそ取り出す・・・昨日ホームセンターで買ってきた・・・レジャーシート!

カイジ「あ、あのこれ・・・」

主女「あっ、レジャーシート!買ってきてくれたの?」

カイジ「ま、まぁ家にあったものなんだけど・・・」

サキ「ありがとー!」

エリ「カイジくんって気が利くんだね!」

カイジに向けられる女子の笑顔・・・尊敬のまなざし・・・!

カイジ(これだ・・・これを待っていた!)

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 21:30:35.26 ID:uwsqVYKZ0
が、それもつかの間

その視線はカイジを離れ、今しがた到着したイケメンへと移る・・・

イケメン「ちーっす」

主女「ちーっす」

カイジ(な、なんだ・・・?何でこいつこんなに馴れ馴れしいんだ?)

サキ「ねーねー、その人誰?」

エリ「私も知りたーい!」

主女「飲み友達のケンジくんだよ。二人は初めてだっけ?」

イケンジ「はじめましてー。二人とも可愛いねー」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 21:49:36.66 ID:uwsqVYKZ0
カイジ(ちっ・・・気にいらねぇ・・・こういうナンパな男は虫唾が走る・・・)

そうしている間にぞくぞくと到着する、コミュニティのメンバーたち・・・

そして催される・・・宴・・・乾杯の音頭・・・!

主女「じゃあ今日はみんなの出会いを祝して・・・かんぱーい!」

それぞれが持ちよったつまみ、惣菜・・・そしてキンキンに冷えたビール・・・!

場も盛り上がり、だんだんとグループが出来あがる・・・

強面は強面同士

チャラいものはチャラいもの同士・・・

気付けば一人・・・カイジだけが明らかに浮いている・・・!

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 21:53:44.80 ID:uwsqVYKZ0
圧倒的・・・圧倒的疎外感・・・!

そして錯覚する・・・

カイジ「こいつら・・・みんな知り合いなのか・・・?」

否・・・当然彼らも最初から見知っているのは一人か二人

そこから短時間で輪を広げてグループを形成しているのである

しかしカイジはそれに気付かない・・・!

カイジ「転校生・・・転校生の気分だっ・・・!」

飲み込まれる・・・疎外感・・・孤独・・・!

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 22:02:28.05 ID:uwsqVYKZ0
気付けば一人、手酌でビール・・・

カイジのいるシートには他に人がいないという体たらく・・・!

しかし、そんなカイジに救いの手・・・

主女「カイジ君、楽しんでる?」

声をかけてきたのは主催者女・・・ユカ・・・!

カイジ「は、はぁ・・・まぁ・・・」

主女「ここじゃ誰もいないでしょ?あっちで飲もうよ」

そして引っ張られる・・・女子グループへ・・・!

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 22:12:13.14 ID:uwsqVYKZ0
主女「彼はカイジ君、みんなよろしくねー」

カイジ「ど、どうも・・・」

それからひとしきり盛り上がる会話

しかしカイジ、話を振られないと喋れない・・・!

気を遣ったユカや周囲の振りにようやく答えるだけ・・・

これでは会話とは呼べない・・・取り調べ・・・一問一答・・・

ふたたび胸の奥にふつふつと燃え上がる、疎外感・・・劣等感・・!

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 22:17:32.80 ID:uwsqVYKZ0
言うなれば会話とは、大縄跳びのようなもの

タイミングを見計らって、飛び込む・・・!

そして跳び続ける・・・大縄の回転・・・話の流れを壊さぬように・・・!

しかしカイジはそれが決定的に下手・・・!

よって止める・・・大縄の回転・・・話の流れ・・・!

そんなことが続けば、自然、誰もカイジには話を振らなくなる

気付けば・・・頷くだけ・・・話を聞いているフリをしているだけ・・・!

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 22:22:58.43 ID:uwsqVYKZ0
そのくせ目はせわしなく動き、女子の チラや太ももの輝きを見逃さない

そんな様子に業を煮やしたユカから放たれる・・・衝撃の一言・・・!

主女「カイジ君さぁ・・・なんで来たの?」

槍のように心に突き刺さる・・・言葉・・・視線・・・!

カイジ「あ、あ、ええっと・・・」

焦りのあまり・・・ブレる手元・・・そしてその先には紙コップに入ったお茶・・・!

カイジ「あっ・・・」

気付いた時にはもう手遅れ・・・

やってしまった・・・こぼれたお茶に周囲は騒然・・・

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 22:32:22.08 ID:uwsqVYKZ0
主女「あーもう!」

お茶はレジャーシートを伝いユカのスカートを濡らす・・・

慌ててハンカチを取り出し、拭こうとするも

主女「いいから!」

手を払われ、呆然とする俺

周囲の冷たい視線・・・

俺、いたたまれなくなってトイレに立つ・・・!

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 22:39:53.12 ID:uwsqVYKZ0
小便を済ませ、トイレを出る俺の頭をもたげてくるある考え・・・

それすなわち「もうこのまま帰ってしまおうか」である

疲弊しきった精神ではもうあの場にいられない

俺「鞄は持ってきていない・・・これは不幸中の幸い・・・

  つまり帰れる・・・このままバックれて帰り、mixiを退会するんだ・・・!

  そうすれば何も問題ない・・・全部帳消し・・・!」

俺・・・すでに逃げ腰・・・まさに負け犬の発想・・・!

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 22:54:09.88 ID:uwsqVYKZ0
俺「本当に・・・本当にそれでいいのか・・・?

  確かにこのまま帰ればこれ以上の精神的ダメージは防げる・・・

  防げるが・・・それではスジが通らない・・・!

  一言詫びてから帰ろう・・・もう会わないにしてもスジを通そう・・・」

土壇場での決意・・・

そして踏み出す・・・花見の席へ・・・!

俺「大丈夫・・・大丈夫だ・・・」

足が震え、目の焦点がぼけはじめる・・・!

極度の緊張状態・・・高鳴る胸、乱れる呼吸・・・!

意を決して再び足を踏み入れる・・・レジャーシート・・・!

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 23:00:52.71 ID:uwsqVYKZ0
戻ってみると状況は一変・・・!

俺をケロッとした顔で迎える主催者・・・ユカ・・・!

主女「おかえりー」

俺「た、ただいま・・・」

拍子抜け・・・何事もなかったかのような周囲の空気・・・

立ち尽くす俺に天使の一言

ユカ「俺君、こっちきて座りなよー」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 23:08:24.76 ID:uwsqVYKZ0
俺(一体どうなっている・・・?)

脳裏をよぎる・・・嫌な予感・・・!

俺(俺はこれからどんな目に遭うんだ・・・!?)

しかし予想に反して和やかムードで場は盛り上がる

俺の趣味がフットサルであることを話すと興味があるというサキと意気投合する始末・・・!

この状況から導き出される結論はひとつ・・・!

俺(俺は、許されたんだ・・・考えられない・・・!それ以外は・・・!)

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 23:12:54.34 ID:uwsqVYKZ0
そして夕刻・・・

一同解散・・・後片付け・・・!

主催者だからとゴミを率先して持ち帰るユカ・・・天使・・・!

そして気付く・・・自分の胸のうちに秘めた想い・・・!

俺「俺、ユカに惚れたかも・・・」

そうなれば・・・なすべき事はひとつ・・・!

アドレスゲット・・・!

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 23:22:52.04 ID:uwsqVYKZ0
俺(チャンスがあるとすれば・・・帰り道、駅の改札までが勝負だ・・・!)

そして俺に訪れる・・・好機・・・!

信号待ち・・・!

俺(言え・・・言え・・・声に出すんだ・・・!この一言を・・・!)

勇気を振り絞って・・・この一言を・・・!

俺「あの、アドレス交換しませんか?」

ついに言った・・・伝えた・・・天使への願い・・・!

ユカ「そうだね、アドレス交換タイムにしよっか」

勇気、実る・・・!

186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 23:28:50.09 ID:uwsqVYKZ0
それから数日後

何もない日々・・・ただ膨らんでいく・・・前回の主催者・・・ユカへの想い・・・!

俺「ユカにメールしよう・・・!」

思い立ったが吉日・・・吉日なんだよ・・・!

待てば海路の日和あり・・・果報は寝て待てなんてのは自堕落な者の言い訳・・・!

今だ・・・!今しかねぇんだよ・・・!

やるなら今しかねぇ・・・!

意を決して送る・・・お誘いメール・・・!

「今度食事に行きませんか?」

211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/06/22(水) 23:38:31.47 ID:uwsqVYKZ0
「ないわ~(顔文字)」

無残・・・!儚く散ってしまった・・・想い・・・!

俺「こんな・・・こんなことって・・・こんな断り方があるかっ・・・!」グニャーン

その後俺がmixiを開く事はなかった・・・


自爆童 録カイジ mixiお花見編