13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 17:13:58.66 ID:+rcYOWWV0
「不幸だ・・・」

いつものように暴飲暴食シスターの食欲を抑えたと思ったら

「俺の部屋だけ水道管が老朽化で交換が必要・・・」

寝る分には問題は無いが、それは本来の入浴という用途には使えなくなってしまった

それどころかトイレも洗濯も料理も1週間は難しいと・・・

「インデックスは小萌先生に頼んだはいいが、俺は流石に厄介になれないしなぁ」

だからと言って1週間ここに住み続けるのも色々と厳しいものがある

「土御門もなんだか知らないがまたどっか行ってるみたいだし・・・」

今日も上条当麻は・・・

「不幸だ・・」

 

引用元: 上条「流石に浴槽に二人は狭いな」美琴「う、うん…///」 




17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 17:30:42.31 ID:+rcYOWWV0
「誰か1週間泊めてくれるような優しい知り合いなんて・・・」

「まぁ、居たらこんなに悩まないんですよね・・・」

知り合いは多いことは多いのだが居候までいくと話が違う

そこまで親しい知り合いと考えるが・・・

「んー・・・駄目だ思いつかない・・・取り敢えず銭湯に行こう、で今日はもう寝る!」

しかし、幸運の星というものがこの世に有ったとしても上条当麻にその加護があることはない

「なん・・・だと・・・」

『ボイラー点検の為、1週間程休業させて頂きます。 猪名川の湯』

「もういい・・・今日はもう寝る、明日のことは明日考えよう・・・」

生気の無くなった表情で踵を返し寮へ戻ろうとした時だった

「なにしてんのよアンタ」

常盤台のお嬢様が少し挑戦的な目つきで上条を呼び止めていた

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 17:51:06.95 ID:+rcYOWWV0
「・・・御坂か、悪いが今日は勘弁してくれ上条さんはこれから1週間の不幸に立ち向かわないといけないんだ」

帰ってから何を考えればいいのかを考えながらその場を去ろうとしたが

「なによそれ、と言うかアンタもお風呂に来たんじゃないの?」

「そのつもりだったんだが・・・見てみろよ」

休業の張り紙を指差し

「上条さんはこれからの断水を生き抜く為に更なる桃源郷(浴場)を探しに行くのです」

「えーと・・・1週間も?困ったなぁ、ホテルのユニットバスは使いたくないのに」

「なんでお前がホテルの風呂なんて使うんだよ?」

「常盤台の寮が今週からしばらく改修工事に入っちゃってるのよ」

「すぐに帰省できる人は良いけど出来ない人はしばらくホテルに居るって訳」

なんという贅沢、水道管の交換で一人だけ寮から追い出されているような状態の自分とは大違い

「いいじゃねぇか、ホテルのユニットバスでも使えるだけ、俺なんか水道関係なんにも使えないんだぞ!」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 18:00:32.32 ID:+rcYOWWV0
「なにしたのよ・・・」

「なんもしてねーよ!勝手に水道管が老朽化して勝手に交換作業に入られて勝手に1週間断水ですよ!」

今日1日の不条理を吐きだして肩が上下する

「・・・あ、あのさ」

「なんでせうか?」

「きょ、今日のお風呂ぐらいなら・・・貸してもいい、けど・・・」

なにかとイレギュラーな1日がまだ続いていた

「べ、別に無理に来いとは言わないけど、その、アンタには借りもあったりするし・・・」

「着たくないなら、来なくてもいいんだけど、その」

「御坂!」

今度は御坂の肩が動く

「恩に着ます!」

そして上条の手は地面に付く



正直、バトンを渡したい

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 18:19:49.98 ID:+rcYOWWV0
ホテルと言ってもそれは上条の知るホテルとは違った、ユニットバスも上条の常識とはまた違った

「さ、流石はお嬢様・・・」

「あ、あたしのことは気にせず入っちゃっていいから」

「本当にいいのか?御坂だって風呂入りに銭湯に行ったんじゃ?」

「どうしても入りたいなら明日の朝にでも学校のシャワールームを借りるから・・・」

なんとなく、ただ冗談のつもりだった

イレギュラーな1日の最後くらい自分自身もイレギュラーなことを言ってみようか

そんな軽口のつもりで、否定されるであろう言葉を

「なんなら御坂も、一緒に入るか?」




「え、あ、は、はい」

「え?」

「え?」

イレギュラーな1日は終わらない

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 18:38:24.25 ID:+rcYOWWV0
なんで?どうして?疑問は湧いて消えていく

そもそも冗談だってわかってた、冗談に冗談で返せばよかった

いや、今からでも冗談だったと言える

言える・・・筈なのに・・・

「・・・さ、先に入るぞ」

「う、うん」

腰にタオルを巻き男の子が浴室に入っていく

自分が気にかけている少年が、こんなにも近くで、無防備で、いる

「な、なにしちゃってるのよ、あたし、べ、別にあいつのことなんて!」

それも嘘なのは自分でもわかってる、自分もだませない嘘はもはや嘘にもなっていなかった

 着に手をかける、白い少し子供っぽいリボンが付いた上下を脱いだ

マナー違反なのはわかっているがバスタオルを胸から巻く、最低限の防御だ

「は、入っていい?」

わずかに震えた声で中の少年にたずねる

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 18:49:31.99 ID:+rcYOWWV0
「お、おう」

少年の声も震えているが気づかない

「お、おじゃましまーす」

なんて少し間抜けなことを言いながら

扉を開けてしまった、後には戻れない扉を

ユニットバスとは言ってもしっかりと体を洗うスペースは有った

上条はもう体は洗ってしまったのだろうか、浴槽に入って壁を見ている

「あー、俺はもう体洗ったから、御坂も洗っちゃえよ」

「え、ええ、そうよねマナーだもんね!ははは・・・」

ふと、思うタオルを巻いたままでは洗えない

テレビの温泉リポートではどうしているんだろう、そんな疑問を感じながら仕方なくタオルを

「こ、こっち見たら殺すわよ」

「お、おう」

タオルを取った

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 19:05:39.80 ID:+rcYOWWV0
小振りではあるが形の良い●●と大人のくびれとは言わないが柔らかいラインの腰

そして薄く柔らかい●●が露にされた

とにかく、体を洗って浴槽に漬かって、お風呂をでる

それしか考えないようにしよう、そうじゃないともう頭が限界を超えてしまう

「なぁ、御坂」

「ひゃ、ひゃい!」

思わず変な声が出てしまったが、そのまま会話を続ける

「頭洗うの忘れた」

「・・・はぁ?」

「いや、だから頭」

「それが、なによ?」

「その、申し訳ないんですがもう一度そちらに行ってもいいでせうか?」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 19:18:15.59 ID:+rcYOWWV0
一瞬、何がいけないんだろうと思ったが、大問題だ

もうタオルは取ってしまっている、再び巻いたとしても濡れていては透けてしまって意味が無い

自分が浴槽に入るか、それはそれでもっと大変なことになってしまう

何か良い案は無いものかと、殆ど回らなくなっている頭をフル回転させる

思いついた結論

「あ、あたしが洗ってあげるわよ!」

なんでだろう

どうしてその結論に達したのだろう

だが、既に少年は自分の目の前でバスチェアーに座っている

「ぜ、絶対に目明けちゃ駄目だから!」

「わ、わかってます!ハイ!」

手にシャンプーを取り泡立てる、ちょっとした気遣いだが男の子の髪を思ってのことだ

「い、いくわよ!」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 19:28:08.90 ID:+rcYOWWV0
少年の髪に触れる

短髪で硬い髪だが、今は濡れているので思ったより柔らかい

「い、意外と手入れしてるのね」

「いや、普通にシャンプーとリンスぐらいだが」

「ドライヤーとかは?」

「あんまり気にしたことないかなぁ」

まぁ外見に無頓着そうだとは思ってはいたが、男の子というのは本当に何もしないのだなと

「では美琴先生が今日はしっかりとキレイにしれあげますかね」

「いや、そんなに気にしないからいいよ」

ようやく普通に話せるようになった、恥ずかしいは恥ずかしいがこんな感じでなら悪くない

このまま終わらせて自分も早く洗おう、と

まぶたに泡が付いている、気になるだろうから取ってあげようと思った時だった
 

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 19:53:18.94 ID:+rcYOWWV0
 

背中に違和感

いや、違和感というか何かが触れた

確信は無い、だが浴室に入ってから殆ど目を明けていない上条は想像してしまった

この、背中の、柔らかい感触は、つまり、その、当たってる、のか

まぶたに触れられる、後ろから抱きしめられるような体勢だろう

もう、なにもかも限界なのかもしれない

「み、御坂」

まぶたに触れた手が止まる

「ふぇ、えっと、なに?」

これは当ててるのか、当たってるのか、それが問題だ

「す、すまん、ちょっと背中が、重いなぁと・・・」

結局のところヘタレだった

「え、あ、うぁ、いや、その、あ、う、ごめん・・・」

意図は伝わった、だが沈黙がつらい

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 20:03:43.87 ID:+rcYOWWV0
「いや、その、まぁ後は流してくれればいいから」

もう自分の理性も限界だったし、これで良いかな、と思う

そもそもお風呂を貸してくれてる女の子に何を考えているんだ

沈黙が続くが後ろでは動く気配

シャワーの音がしてくる、流してくれるのだろう、そしたらもう出よう

柔らかい泡とお湯の流れる感覚、流し終わったのかシャワーが止まる

「わ、悪かったな頭まで洗ってもらっちゃって、そろそろ出るかなぁ、ははは」

腰を上げようとして肩に手が置かれる

「えーと、御坂、さん?」

「あ、あの、体冷えちゃってるから・・・もっかい入ったら?」

また流される俺はヘタレなんだろう

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 20:14:38.09 ID:+rcYOWWV0
また壁を見る時間が始まった

正確には壁の方を向いて目を閉じていたのだが

この状態は完全に自分が招いたことなのだが、誰かのせいにしたい

しかし不幸だとは言えないのでそこでも悩んでしまう

今、自分の後ろで体か頭を洗っている少女は何を考えているんだろう

少女との思い出を思い返してみても、いまのような事態になる要素は一切ない

お湯を流す音がした

「ふぅ、とりあえずさっぱりした」

「そ、そうか、なら御坂も体冷えてるだろ、入ったら・・・」

「・・・」

再び、沈黙が流れた

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 20:22:26.82 ID:+rcYOWWV0
ど、どうしよう

この狭い浴槽に2人で入れるのだろうか

いや

そこじゃない、そこじゃないのはわかっている

俺は何を言った

入ったら、どこに、浴槽、俺が居る、浴槽

無理だろ、常識的に考えて、年頃の娘さんと上条さんが、同じ浴槽だなんて

うん、間違えた、選択肢を間違えたんだな、きっとそうだ、うん

「じゃ、じゃあ、入る・・・ね」

「間違えたんです!すみません!」

ほぼ同時に、言って

浴槽に2人並んでいた

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 20:34:19.17 ID:+rcYOWWV0
いま、この男はなんて言ったのだろうか

人の一世一代の度胸をもって搾り出した言葉をなんだと思っているのだろう

でも、もう遅い

浴槽は広かった、少年は壁の方を向いていた

その壁と同じ壁を見るように少女はお湯に浸かっていた

お互いの肌が触れないようにしてはいるが、それでも浴槽は狭かった

「あ、あのさ」

「な、なんでせうか」

間違えたと言った事をよっぽど気にしているのか少し怯えている

「その、迷惑、だった?」

「へ?えっとー、それはどういう」

「お風呂、誘ったことそもそもが・・・」

「いや、それは感謝してる、本当に」

急に真面目な声になった、こういうところは本当にいつでも変わらない

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 20:42:40.88 ID:+rcYOWWV0
「そ、っか、よかった」

うん、それは本当に嬉しい、この少年に感謝されるのは

不思議だった、普段は一緒に居ても遠い気がしてた少年がとても近く感じる

まぁ、本当にいつもより近いんだけど、しかもこんな格好だし・・・

いつも自分のことなんかより他の人のことばかり考えている少年が

今は、今だけは、あたしのことを思ってくれてる気がする

それだけでも、よかった

「なぁ、御坂」

「ん、なに?」

少し恥ずかしそうに

「流石に浴槽に二人は狭いな」

「う、うん…」

恥ずかしいけど、それ以上に幸せ、かな

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 20:51:50.50 ID:+rcYOWWV0
「あ、あのさ」

「なんだ?」

今までずっと気にしてたけど言えなかった

「アンタの、その、名前を、さ」

「名前?」

「呼んで、いい?」

上条 当麻 知ってた、けど呼べなかった

「そんなの、聞く必要なんてねぇよ」

「えっと、じゃあ、当麻」

今日一番恥ずかしいかもしれない、いや一番恥ずかしい

顔が熱を持つのがわかる、お風呂のせいじゃない、感情の昂ぶりで熱い

「なんだ、御坂」

む、これはあっちも同じようにしてやりたい

「御坂、じゃなくて、美琴、美琴って呼びなさい」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 21:02:04.01 ID:+rcYOWWV0
「美琴」

不意打ち過ぎる

そりゃ、自分だって当麻の顔見てたけど面と向かって名前呼ばれるなんて

・・・面と向かって

恥ずかしい、名前を呼ばれたのも、こっち見てるのも

「あ、アンタ、こっち見るなって、あ・・・」

そうですよね、お風呂に入る時はマナーですよね

自分だってマナー守ってるんだから、この少年がマナーを守っていない道理も無い

「す、すまん、って、え」

まぁ、これぐらいのハプニングは有る、かも、とは思ってた

でも、急すぎた

「ふ、ふにゃー!」

「う、うわ!美琴!」

あぁ、何でだろう、ふと頭に、電気うなぎ、って単語が

そのまま視界が暗くなっていく

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 21:05:53.97 ID:+rcYOWWV0


と、思っていた時だった

肩を、しっかりと持たれた

ぐっ、と手前に引っ張られ

顔の横に濡れた黒髪が有って

気になっていた少年の、腕の中で

抱きとめられていた


116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 21:18:19.36 ID:+rcYOWWV0
たぶん、あたしが溺れそうに見えたんだろう

そうじゃないと、この少年はこんな積極的なことはしない

そう思わないと、別の理由で気が遠くなりそうだった

「あ、あの、あ、ありがと」

「・・・」

なんで何も言わないんだろう、確かに自分だって一言しか出なかったが

胸の鼓動を感じる、自分の鼓動も伝わっているのだろうか

とても早い鼓動

それは、どちらの鼓動だろう

「と、とうま」

少しだけ顔を離した、少年の顔が見えた

その顔も赤くなっていて

自分と同じだ、なんて思っていたら



―――――顔を近づけていた

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 21:35:06.65 ID:+rcYOWWV0
なにも、考えていなかった

本当に自然に、唇が触れ合って

離れた

とても暖かかった、全部が、暖かかった

ゆっくりと肩に掛かっていた手が体を離すように

でも、離さなかった、あたしが

「・・・とうま、あの」

「み、こと」

また、顔を近づけていく

今度は、雰囲気に流されたとか、そんなんじゃなく、自分の意思で

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 22:03:43.27 ID:+rcYOWWV0
唇に触れる、二度、三度、四度目に、●が入ってきた

「ん、ぷぁ、ふぁいって、くる、ん」

痺れるような、でも暖かい、少年の腕に抱かれながら、そんなことを思った

「んぁ、み、さかぁ」

する、と腕が顔に触れる、少し困ったような、上気した顔

きっと、自分も、こんな顔してるんだろうな

とても、恥ずかしい、でも少年に触られている頬は、その手は離して欲しくなかった

抱きしめられる、今度は自分から少年の首に手を回す

つ、と首筋を舐められる、暖かい●の感触にゾクゾクしてしまう

「ん、やぁ、くすぐっ、たい」

「ご、ごめん」

謝りながら、しかしゆっくりと、鎖骨のほうへ●●は向かっていく

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 22:20:38.34 ID:+rcYOWWV0
「あ、その、恥ずかしいから、えっと・・・」

つい、胸を隠してしまう、やはりちょっと自信が無い

「そう、だよな、御坂の気持ちも考えないで、その、すまん」

とたんに手を放し、体も離れようとする

この少年は、こういう所が甘い、恋愛経験があまり無い自分でもここは引いては駄目だとわかる

だから、抱きしめた、こっちから

胸に耳を当てて鼓動を聞く

「当麻、すごいドキドキいってるね」

「う、仕方ないだろ、その、美琴が、その」

あたしが悪いんだろうか、急に積極的になったから、むしろ引かれた?

「美琴が、かわいい、から」

かなり、予想外だった

「あの、こんな状態で、言っても信じないかもしれない、けど、えっと」

名前を、呼んでくれて、かわいい、って言ってくれて、どうしよう頭真っ白だ

「す、好きだ、美琴」

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 22:33:25.44 ID:+rcYOWWV0
真っ白だ

いや、流されて言ったのかもしれない、この男は、少しそういう面がある

冷静になれ、なんて言った

「好きだ」か、好き、ってどんな意味だっけ、あれ、それって

「あ、あの、あたしは」

「っと、悪い、また俺、美琴の気持ちわかってないのに、すまん!」

頭を水面ぎりぎりまで下げる、やっぱりこの男はこういう奴だ

手を伸ばす

その黒髪を包むように、抱きとめる

濡れた黒髪が胸に当たって冷たい

「み、御坂さん?」

たぶん、すごいドキドキいってるんだろうな、聞こえてたら

「あたしも」

こんな格好で、恥ずかしいなぁ

「好きだよ、当麻」

164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 22:58:32.31 ID:+rcYOWWV0
結局、俺たちは二人してのぼせた

部屋に置いてあったガウンを羽織り、まだフラフラしている頭を無理に使う

とりあえず、美琴にもガウンを着せてベッドに寝かせ、冷蔵庫からミネラルウォーターを出す

「美琴、飲めるか?」

手元にペットボトルを持っていくと、手に取ってくれた

なんとか自分で飲めるようなので、自分も新しいペットボトルを出し開ける

「ありがと、もう大丈夫」

少しだけ体を起こし、フラフラしてるのであろう、頭にペットボトルをくっつける

「あの、当麻」

「ん、どうした?」

俺も見習ってペットボトルで頭を冷やす

「今日、これから、どうするの?」

む、考えてなかった、やっぱり家に帰らないと不味いだろうな

「ま、寮に戻って寝るかな、お風呂も使わしてもらったし」

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 23:10:06.89 ID:+rcYOWWV0
やっぱり、この男は、わかってない

ここまで言っても、まだ、家に帰るつもりというのが、らしいといえばらしいのだが

「アンタねぇ、少しぐらいこっちの意図ってのを、わからないかなぁ」

わかんないだろうな、わかってるのなら、泊まってくもんなぁ

「泊まっていってもいいわよ、今日だけじゃなくても、1週間でも」

「ほ、本当でせうか」

「嘘言っても仕方ないでしょ」

「あ、ありがとうございます!御坂さん!」

また頭を下げる、もう染み付いてるんだろう、下っ端根性と言うのが

「あ、そういえば、御坂」

御坂に戻ってる、少し残念だけど

「なに?」

「お、俺達、恋人で、いいのかな」

許してあげよう

「当麻が、恋人になって欲しいなら、いいよ、それでも」

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/19(火) 23:32:03.23 ID:+rcYOWWV0
そんなこんなで、イレギュラーな1日は幕を閉じた

暴飲暴食シスターも、水道管の老朽化も、銭湯の休業も

普段通りの不幸と考えればどうということはない

御坂の登場も、ホテルで風呂を借りたのも、一緒に風呂に入ったのも

イレギュラーの中では小さい方、たぶん

やはり、一番のイレギュラーは

「どうしたの?」

となりで横になっている、このお嬢さん

「いや、上条さんは不幸なのかな、とね」

「なにそれ、酷いなぁ」

微笑みながら、こちらの胸に顔を埋めてくる

少なくとも、今は不幸じゃないんだろうな

「あたしは、不幸じゃないわよ」

俺のとなりに居てくれる人が不幸じゃないのなら


 fin

202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 01:10:33.98 ID:fBzVyk3d0
とても、とても、幸せだった

それはもう、自分の顔がにやけ過ぎていて、気持ち悪い程に

御坂美琴の横に居る、彼の寝顔を、見ているだけで幸せとは

「我ながら、なんとも脳みそ溶けてるわね」

しかし、悪い気はしない、今まで素直な気持ちを彼にぶつけられなかった

これからは

「素直になれる、かな」

彼が起きる前に、ちょっと身だしなみを整えておこう

女の子の朝は意外と慌しい、それが中学生だとしても

特に、気にかけている人が居るならなおさらだ

「顔洗って、髪ぐらいは整えたいわよね、って」

布団から出ると、チラリと、見えてしまった

277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 11:18:10.57 ID:fBzVyk3d0
 

「け、結構、胸板とか厚いんだ、わ、腹筋とか」

単純に好奇心から、彼の体を弄り始める

そうしているうちに、興味は下の方へと

「・・・う、うなぎ、や、なんだろう、ヘビ?」

直視こそしてはいないが、確実に、昨日の浴槽で見た、それよりじっくり見る

「い、意外と変な形でも、ないの、かな、たぶん」

触って、みよう、かな

でも、寝てる人の体に、そんな、駄目、だよね

「見ようによっては、か、かわいい?」

その手は、そこに向かって、ゆっくりと、指先が触れた

「うわぁ、なんだろ、柔らかい、こんなのなんだ」

敏感な部分を避け、モノ自体を、少しつかんでみる

278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 11:25:05.23 ID:fBzVyk3d0
「あ、暖かい、なんか、だらーんってしてるけど」

よく、見てみたい、と布団の中にもぐって、見つけた

こういうもの、なのかな、と、掴んだり、指でつついたり

もはや、本人にはお構いなしに弄っていく

男の本能とは、また別に、生理現象、仕方の無いことはよくある

特に、上条当麻、彼は自分の家で、抜くこともままならない生活である

そうなってくると、自然、彼の生存本能も機能していく

「あれ、これって、あ、固く、なって、きた・・・」

なにも考えていない時でも、執拗に触られればモノは、役割を果たそうとする

どうしよう、いや、どうするもなにもない筈なのだが、なんとかしようとしてしまう

真面目な彼女のいい部分でもある、しかし、今回は、それが裏目にでた

「えと、出せば、また元に戻るん、だよね、確か」

少し、今までより強く、それを握る

280: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 11:35:28.86 ID:fBzVyk3d0
その刺激は、流石に、疲れて眠っているモノの主を、起こしてしまった

「な、何をしてるんでせうか、美琴さん」

終わった、なにが、とはわからないが、終わった

顔を上げ、ようやく出た言葉は

「お、おはようなぎ」

最悪のグッドモーニングだった

「まぁ、興味があったのはわかります、上条さんも御坂さんに、興味が無いわけじゃありません」

「は、はい」

「なので、その、で、出来れば言って欲しいなーと」

「す、すみません」

朝も朝から、まさか 教育の授業

しかも、モラルの面を、上条が御坂に、なかなか想像しがたい光景

282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 11:45:02.36 ID:fBzVyk3d0
身だしなみを整え、ホテルを出る

とはいっても、1週間はこのホテルに滞在するのだから、無理に出かける必要は無い

ことは少し前、上条のお説教が終わったころ

「そういえば俺、着替えとかなにも持ってないな」

急な断水で、洗濯もしていなかったため、そもそも着る物も少ない状態だったが

「コインランドリーなら、近くにあるわよ」

「コインランドリー、1回500円は、上条家の1日の食費にも相当するんですよ」

嘘ではない、もやしで底上げしても、上条家にはブラックホールが存在するのだ

「いや、別に無いなら無いで、それくらいどうにかしてあげるから」

この24時間で何度目か、上条当麻は、頭を床につけることになる

284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 11:57:06.22 ID:fBzVyk3d0
「そんなに距離ないわよね、当麻の寮までって」

学校が休みでも、律儀に制服を着る彼女ともに、デートと言うには味気ない

コインランドリーへ、洗濯物を洗いにいく、そんなお出かけ

だが、彼女はそれも楽しんでいた、あまり、一人の個人に執着しない彼が

今は、自分と過ごす、その為に居てくれる

「本当に、御坂さんには、頭が上がりませんし、足を向けて寝れないですよ」

「し、しばらくは、頭は同じ方向で寝るし、問題、ないでしょ」

以前ならば、絶対に飲み込んでいた、そんな言葉も今は、ちゃんと言える

「そう、だな、一緒に寝るんだもんな」

それは、上条も同じだった

285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 12:05:40.88 ID:fBzVyk3d0
あまり、量を持っていっても仕方がないので、殆ど最低限の服だけ持って来た

「意外と、片付いてたわね」

「意外って、心外だな、こう見えても上条さんはキレイ好きですよ?」

洗濯物を両手にかかえ、ホテルへと戻る

大した手間はなかったが、途中、上条家で、家捜しがあった

美琴としては、すこし●な本なんかが、出てきても良いかなー、なんて思っていたが

「これと言って、面白いものはなかったわね」

上条としては、暴食シスターが居る手前、そういうものは、持ちたくても持てない

「なんだよ、面白いものって」

「え、いや、ははは」

彼女としても、そういうものがあったら面白いな、とも言えないが

「ところで、さっき買ってたのって、なに?」

288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 12:16:00.81 ID:fBzVyk3d0
コインランドリーの帰り、薬局に寄っていた二人

上条はチラリと、その端にある一角を気にしていた

一般的なところの、避妊具、つまりは、ゴム

今朝、あんなことがあってしまっては、意識せざるを得ない

だが、流石に昨日の今日で、コレを買っていては、がっつき過ぎだろう

そう思い、手にした物は


「入浴剤、体の芯まで温まりましょう」

「え、と、お風呂の?」

入浴剤と言っているのだから、お風呂で使うのは当然だろう

しかし、彼女が言っているのは、そういう意図とは少し違った

今日も、一緒に、入る、のかな

290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 12:27:26.57 ID:fBzVyk3d0
ホテルに着き、洗い終えた洗濯物をたたむ

1週間、ここで過ごすんだな、と、急に実感が湧いてきた

寮に戻っていたら、風呂どころか、トイレも、近くの公園まで走るはめになっていた

このお嬢様には、感謝してもしきれない、それと同時に

付き合っちゃってるんだよな、御坂と

不幸だ、不幸だ、と普段言っているが、これはどういう運命の悪戯だろうか

勿論、彼女のことが悪いわけでも、嫌なわけでもない

一人の女の子として見てたし、顔立ちも可愛いと思ってた、頼りになるとも思っている

だが、昨日のタイミングは、我ながら酷いものだった

あそこまでしておいて、ようやく、上条は言葉を出すことが出来た

そのことを思い出し、意識せずとも、目線は動いていた

美琴、と、昨日の浴室

顔が赤くなってくる、自分もああいうことは慣れていない

昨日の自分は、どうかしていた、そう俺自身もイレギュラーだったんだ

291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 12:38:48.57 ID:fBzVyk3d0
うん、今日は普通に過ごそう、一人で風呂に入って、床で寝よう

どこまでいっても、やはりヘタレであった

「御坂、俺、先に風呂入ってるから」

買ってきた入浴剤を片手に、浴室へ入っていく

体を洗い、髪も洗った、抜かりは無い

入浴剤を浴槽へ入れると、乳白色のにごり湯へ変わっていく

ふと、ホテルの風呂に、入浴剤を入れても良いのだろうか、とも思ったが

「入れちゃったもんは、仕方がないよなっと」

あまり悪びれず、お湯に浸かる

やはり、風呂はいいものだ、体の疲れも癒してくれるし、思考もまとまってくる

今日の上条さんは紳士的ですよ、っと

「お、おじゃましまーす」

それも一瞬だった


飯食ってきます

299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 13:53:45.90 ID:fBzVyk3d0
食料が無かったので外に出てた、遅くなって申し訳ない


「えっと、美琴さん?」

「な、なに」

なぜ、入って来たのだろうか、一応、声はかけた

「先に、入ってるって、言ったから、その、待たせちゃ、悪いかな、って」

ええ、まぁ、その、言いました、「先に」って

「あ、あの、美琴さん、それは、お先に、お風呂借りるよー、的な」

けして、先に入って待ってるぜ!なんて積極的なセリフでは、無かったんだけどな、と

「ご、ごめん、じゃあ、出るね」

出ちゃうのか、それは、ちょっと残念と言うか、いやかなり残念

「きょ、今日も一緒に入るか、美琴」

「え、うん、いいの?」

もう、なるようになれ、流れに身を任せる、嬉しいのは本心だが

302: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 14:08:38.60 ID:fBzVyk3d0
体を洗い、髪を洗う、さぁ、いよいよ浴槽だ

彼は相変わらず、壁の方を向いている

とても誠意があっていいのだが、それもちょっと寂しい

「よ、横、失礼します」

場違いなセリフも、気にしていられない

「お、おう」

相手も固い言葉しか出ないわけだし

肩まで浸かって、チラ、と顔を窺ってみる

しっかりと目を閉じて、口の端が少しピクピクしてる

面白い、自分もかなり戸惑ってはいるが、この反応は面白い

「当麻」

少しだけ、意地悪してみる

「どうした、美琴」

言い終わる前に、肩に頭を乗せて

307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 14:27:30.15 ID:fBzVyk3d0
「当麻のにおいがする」

自分なりに精一杯の、恥ずかしいセリフだった

「み、美琴さん?」

腕が動いて、抱きしめられた

「あの、そういうこと言われると、紳士な上条さんも、理性が危ういんですが」

言われて、さらに強く抱きしめられる

二人が入れるぐらいの広さはある浴槽で、一人分のスペースに収まる

女の子の肌とは違う、少し固い肌に抱かれて

「いいよ、少しくらいなら」

悪戯を許す、お母さんのように、優しく言ってみた

濡れた髪が少し冷たい、なんて思う

そんな、優しいキス、だった

317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 15:57:52.64 ID:fBzVyk3d0
ちょっと復活


自然と、腕が首の後ろに回っていた

唇が離れた、でも腕は放さない

「んっと、もっと、してほしい、かも」

耳元で囁いて、また、ギュ、と腕に力を入れた

アイツの手が背中から、腰の方まで下がってきて

さらに密着する

「み、こと」

少し辛そうな、切ないような表情

たぶん、思ってることは、同じだ

もっと、近づきたい

319: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 16:10:01.33 ID:fBzVyk3d0
彼の手が、背中まであがってくる

少し体を離して、手をお腹に当ててくる

くすぐったい、でも、嫌じゃない

そのまま、上に

「いいのか、美琴、その」

聞くな、バカ、恥ずかしくてそれどころじゃないって言うのに

小さく頷いておいた、それが今出来る限界

手が触れる、少し震えながら、でもしっかりと押し当てられる

「こ、こんな感じか?」

ん、と声だけで返事をする、触れる手に力が加わる

「は、なんか、くすぐったい」

「わ、悪い」

「ううん、大丈夫」

320: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 16:19:31.46 ID:fBzVyk3d0
触れる動きから、掴むような動きに変わる

下から持ち上げるように、でもおっかなびっくりな感じに

「はぁ、なんだろ、当麻の手、暖かい」

触れられるたび、体の奥が痺れるような、そんな感覚

「み、美琴、きもちいい、か?」

「き、聞かないでよ、ん、はぁ」

まぁ、その、気持ちいい、かな

でも、言ってあげない、くやしいから

胸に触れたまま、また、唇を重ねられた

「ふ、むぁ、とう、まぁ」

なにも考えられなくなる、目の前の人が愛おしい、それしか想えない

321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 16:28:03.85 ID:fBzVyk3d0
唇が離れる、少し名残惜しい

しかし、彼の顔を見れるのは嬉しかった

と、手が下に降りてくる

おへその辺りから、更に下へ

「あ、と、とうま、やだ、そこは」

つい、手を取って制止してしまった

「す、すまん」

流石に、恥ずかしい、いや、心の準備が出来ていない

「ご、ごめんね、まだちょっと、怖いって言うか」

「いや、いいんだ、美琴が許してくれるまで、我慢するよ」

もっと、強引にくるかと思ったが、今回ばかりは彼の自制心に感謝だ

「あの、だから、もっと、こっち触って」

そう言って、自分で手を、胸に、持っていく

323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 16:43:21.40 ID:fBzVyk3d0
ちょっとは慣れてきたのか、優しく、包むように触れてくる

彼の手がしっかりと胸を包む、手の平サイズとでも言うのだろうか

少し、悲しくなる

「あの、ごめんね、ちっさくて」

「ん、どうした?」

「その、胸、ちいさいから、その」

物足りないかなぁ、と思ったり

「美琴」

恥ずかしくて俯いてしまう、顔を直視できない

「上条さんの理性に、どれだけダメージをあたえるんですか、この子は」

そう言って、また強く、抱きしめられる

330: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 16:55:37.18 ID:fBzVyk3d0
「あの、と、とうま?」

抱きしめられて、こちらに体重がかけられる

そのまま、顔を胸に持ってきて

「あ、は、恥ずかしいよ」

その勢いのまま

沈んでいった

「・・・は?」

胸に顔を埋められると、思って身構えたら

「そのまま沈んでくんだもん、心配する前に呆れたわ」

「面目ないです、はい」

結局、またこの男は、床に顔をつけていた

334: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/04/20(水) 17:18:40.21 ID:fBzVyk3d0
ベッドに横になり、呟いてみる

「不幸だ」

横で寝ている顔を見る、お風呂で疲れてしまったのか、ぐっすりだ

人の気も知らないで、幸せそうに寝てくれちゃって

うん、でも嘘は良くない

「不幸じゃない、今、この瞬間は」

抱きしめる、暖かい身体だな

もう、聞いてないだろうけど、耳元で囁く

「アンタが、一緒に居てくれるなら」

不幸なんて、ありえない

「好きだよ、当麻」

この人の、不幸の道も照らしてみせる

 fin