【艦これ】提督「車買ったんだ」 明石・夕張「ふーん、そうですか」 その1

337: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/16(金) 22:31:09.32 ID:x6PPh3BQ0

-3日後 執務室-

コンコン

夕張「夕張です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

夕張「あれ?壁なんて眺めてどうしたんですか?」

提督「いや、ちょっと模様替えでもしようかと思ってな」

夕張「それで壁を眺めてたんですか」

提督「榛名、貴婦人と一角獣柄の壁紙なんてどうだろう?」

榛名「素敵だと思います!」

夕張「またまた、某映画で見たからって」

提督「いや、それより前から興味があったんだが。それに以前、日本に実物が来たとき見に行ったからな」

提督「あと、装飾にアルフォンス・ミュシャの絵とか欲しいな。黄道十二宮とかいいかも」

榛名「それもいいと思います!」

夕張「」ポカーン

提督「あれ?夕張、どうした?」

夕張「ナイト2000が欲しいなんて言う人だから、今まで単なるロボ・メカオタクだとばかり思っていました」

提督「何か今、さらっと失礼なこと言わなかったか?」

夕張「まさか、そっち方面に興味があったなんて」

提督「妖精さんに頼んだら用意してもらえそうだし、家具コインを買ってくる。夕張は榛名と二人でお茶しててくれ」

榛名「では、お茶の準備をしますね」

提督「キット、出掛けるぞ」

ガラガラガラ

キット「はい、アドミラル」フォンフォン

引用元: 【艦これ】提督「車買ったんだ」 明石・夕張「ふーん、そうですか」 




338: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/16(金) 22:34:42.66 ID:x6PPh3BQ0

夕張「あれ?」

榛名「どうされましたか?」

夕張「提督は『家具コイン』を買いに行くって言ってましたよね?」

榛名「そういえば、『家具職人』ではなく『家具コイン』と仰っていましたね。どういうことでしょう?」

夕張「う~ん」


-コンビニ-

店員「いらっしゃいませー」

キョロキョロ

提督「置いてない。次行くか」


-スーパー-

キョロキョロ

提督「ここにも無いだと!」


-執務室-

夕張「遅いですね」

榛名「どこまで行ったのでしょう?」


-別のスーパー-

キョロキョロ

提督「何っ!ここにも無いだと!」


-お菓子専門店-

キョロキョロ

提督「有った!」

339: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/16(金) 22:35:38.08 ID:x6PPh3BQ0

~1時間後~


ガラガラガラ

榛名「お帰りなさい」

夕張「随分遅かったですね」

提督「ああ、中々置いてなくてな」

夕張「家具コインなんて何処に売ってるんですか?」

提督「スーパーや、お菓子屋だ。二人も食べるといい」つコイン型チョコレート

榛名「え、家具コインって、まさか・・・」

提督「うむ。チョコレートだ。妖精さんはいつもこれで仕事をしてもらっている」

夕張「そうだったんですか!?」

榛名(と言うことは、私たちが海で拾うのもチョコレートでしょうか?)

提督「そういえば、皆には話してなかったな」

提督「榛名たちも部屋の模様替えをしたくなったら、このチョコを持って行って妖精さんに相談するといい」

榛名「お姉さま方と相談したうえで、そうします」

夕張「私も模様替えしてみようかな~」

提督「では早速、妖精さんに頼んでくる」

ガチャ

提督「比叡に霧島じゃないか。こんなところでどうした?」

バタン

比叡「えっと、その・・・」

提督「ああ、そうか!榛名が気になって様子を見に来たのか」

霧島「はい」

提督「榛名ならちゃんと仕事をしてくれてるぞ」

比叡「それを聞いて安心しました」

霧島「先日の様な問題を起こしていませんか?」

提督「大丈夫だ。先日の件は俺にも責任がある。気にするな」

340: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/16(金) 22:36:36.18 ID:x6PPh3BQ0

-工廠-

明石「あら、提督。装備の改修ですか?」

提督「いや、妖精さんに用事があってな」

明石「妖精さーん、提督が呼んでるよ」

妖精ズ「はーい」

妖精ズ「今日はどの様なご用件で?」

提督「壁紙と装飾で作ってもらいたい物が」つ家具コイン5万枚

妖精ズ「こんなにも!!どんな依頼でも迅速かつ丁寧に遂行させて頂く所存であります!」

提督「では、作ってもらいたい物なんだけど」


-執務室-

ガチャ

榛名「おかえりなさい」

提督「ただいま」

バタン

提督「あれ、夕張は?」

榛名「部屋に帰られましたよ」

提督「そうか。壁紙と絵だけど、明日には用意してもらえるそうだ」

榛名「今から楽しみですね!」


-夕方 キャンプ場-

重巡夏姫「先日のカレーの礼だ。直ぐその川で釣った」

吹雪「こんなに貰っちゃっていいんですか?」

重巡夏姫「構わん」

吹雪「ありがとうございます!」

吹雪「みんなー、お隣さんから鮎を貰ったよー」

白雪「鮎?和菓子の?」

金剛「晩ご飯は鮎の塩焼きデース」

叢雲「深海棲艦にしては気の利いたことをするじゃない」

吹雪「あれ、初雪ちゃんは何処ですか?」

金剛「遊びに行ったネー」

吹雪「あの初雪ちゃんが!」

金剛「隣に居る集積とポケ○ンで対戦だと言っていたヨ」

吹雪「結局引きこもりですか・・・」

341: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/16(金) 22:39:30.77 ID:x6PPh3BQ0

-翌日 執務室-

カチッ

提督(探照灯が6個)

カチッ

提督(ドラム缶が1個。ん?)

提督「!!」

榛名「どうされましたか?」

提督「い、今、装備品のリストを見ていて気付いたことがある」

榛名「はい」

提督「榛名、キット、落ち着いて聞いて欲しい」

榛名「はい」ゴクッ

キット「はい」フォンフォン

提督「先日まで沢山あったドラム缶が一つしか残ってないんだ」

榛名「!!」

キット「何と!」フォンフォン

榛名「原因は分かったのですか?」

提督「ああ、原因を考えてみた。工廠・・・」

榛名「まさか、明石さんか夕張さんが?」

提督「明石が」

キット「明石さんがどうしたのですか?」フォンフォン

提督「明石に頼んで大発を改修していたらドラム缶がごっそり減っていた」

榛名「それってまさか!」

提督「改修時に素材として消費していたんだ!」

榛・キ「!!」

提督「いやー、驚いたよ。何でこんなに減ってるんだ?って思ったら改修で消費していたからな」

榛名「原因が分かったホッとしました」

キット「盗難事件でなくて良かったです」フォンフォン

提督「流石にドラム缶を盗む奴なんていないだろ」

龍驤「何でやねん!」

提督「お!流石大阪産まれの艦娘。疾風の如く現れて、ナイフの様に鋭いツッコミ」

龍驤「何ちゅうオチやねん!それとうちは横須賀産まれや!」

提督「は?」

榛名「え?」

キット「またまた、ご冗談を」フォンフォン

龍驤「アイスキャンデーの時に言うたやろ!」

提督「アイスキャンデー?はて?」

榛名「何の話でしょうか?」

龍驤「自分ら・・・」

キット「記録にありません」フォンフォン

龍驤「キットはそん時居らんかったからしゃーないわ」

342: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/16(金) 22:40:28.76 ID:x6PPh3BQ0

提督「そうだ!」

ビクッ

龍驤「急にどないしたん?」

提督「豚まんを買いに行こう!」

榛名「榛名も食べたいです!」

提督「鎮守府全員分を買おうと思うと凄い数になるな。店に断られそうだ」

榛名「そうですね・・・事前に電話で注文してはいかがでしょう?」

提督「そうだな。いきなり100個って言われても困るだろうし、先に連絡しておこう」

龍驤「・・・」

キット「どうされましたか、龍驤さん」フォンフォン

龍驤「吹雪、はよ帰って来てや。このバカップルには付き合いきれんわ・・・」

龍驤「言うても、あの子もあんま変わらんか。いや、榛名よりは・・・」ブツブツ


-キャンプ場-

吹雪「くしゅん」

金剛「ブッキー、風邪デスカ?」

叢雲「司令官が吹雪の話でもしてるんじゃないの?」

吹雪「そうかも知れないね」

343: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/16(金) 22:41:41.39 ID:x6PPh3BQ0

-キャンプ場 6日目 夜-

吹雪たち&重巡夏姫たち「キャンプと言えば?キャンプファイヤーだ!」

吹雪たち&重巡夏姫たち「カパーイ!」

吹雪たち&重巡夏姫たち「アハハハハ」


-最終日 朝-

重巡夏姫「明日からはまた敵同士だ。戦場で会えば容赦せん」

叢雲「その時は私たちも本気で戦うわ」

重巡夏姫「それでいい。では、また戦場で会おう!」

初雪「またポケ○ンで対戦しよう」

集積地棲姫「今度は負けないからな!」

吹雪「以前、ヲ級さんが、自分たちは上からの命令で戦っていると言っていました」

吹雪「彼女たちを見ていると、いつか深海棲艦とも分かり合えるんじゃないかって思います」

金剛「ブッキー、そうデスネ。いつかそんな日が来ると思いマース」

金剛「では、皆さん、提督の待つ鎮守府へ帰りまショウ!」


-数時間後 鎮守府 執務室-

コンコン

吹雪「吹雪、ただいま戻りました」

金剛「金剛デース、ただいま戻りまシタ」

ガチャ

提督「おかえり」

榛名「おかえりなさい」

提督「キャンプはどうだった?」

吹雪「はい!とても楽しかったです!それに深海棲艦とも仲良くなれました」

提督「そうか、深海棲艦と仲良く・・・深海棲艦!?」

吹雪「後で詳しくお話します」

提督「後で詳しく頼む。金剛、引率お疲れさん。どうだった?」

金剛「とても楽しかったデース」

提督「それなら良かった」

吹雪「あれ?模様替えしたんですか?」

提督「ああ、イメチェンしてみたくなったからな」

吹雪「À mon seul désir」

金剛(今の何語デース?)

提・榛「何で読めるんだ(ですか)?」

吹雪「以前、提督の部屋にあった本で見て、気になったので読み方を調べました」

提督「なるほど、そうだったのか」

吹雪(私のたったひとつの望みは、誰一人欠けることなく終戦を迎えることです。司令官なら出来ると信じています)

金剛「提督、榛名はいい子にしていましたか?」

提督「ああ、世話になりっぱなしだ」

金剛「それなら良かったデース」

346: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/17(土) 22:28:24.04 ID:IKznW8Jj0

-執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、大本営から新たに配属される艦娘のリストが届きました」

提督「新人が来るのか。どれどれ」ペラッ

提督「イタリアの正規空母 アクィラ。正規空母 雲龍、天城。雲龍に天城?これってもしかして?」

大淀「はい。葛城さんの姉妹艦です」

提督「やったー!1年3ヶ月にも及ぶぼっち生活からやっと葛城を開放してやれる!後で知らせてやらないと!」

吹雪「やりましたね!司令官」

提督「他にもまだ居るな。潜水艦 伊26。駆逐艦が陽炎型の嵐、時津風。秋月型の秋月」

提督「ドイツの重巡 プリンツ・オイゲン。最後に英国戦艦 ウォースパイトか。結構来るんだな」

大淀「彼女達の配属は一週間後の予定です」

提督「了解」

大淀「では、私は失礼します」

ガチャ

バタン

提督「英国戦艦ねぇ、またアイダホの様な何語ですか?ってのが来るんだろ?アイツのは南部訛りってやつか?」

吹雪「やっぱり、そう思いますよね?(アイダホ?)」

提督「アイダホの後なだけにな。英国だし、一応金剛にも知らせておくか」

吹雪「来週来る新人さんたちの歓迎会なんてどうですか?」

提督「そろそろ中秋の名月だから、歓迎会として月見パーティーでもするか」

コノテニヨセル フクサシュノイロ

提督「明石から着信だ!」ピッ

提督「もしもし」

明石「提督、大変です!キットが、キットが!」

提督「明石、落ち着け。キットがどうした?」

明石「兎に角、直ぐに工廠まで来て下さい!」

提督「分かった!直ぐに行く!」

提督「キットに何かあったらしい。工廠に行って来るので留守番を頼む」

吹雪「はい!」

347: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/17(土) 22:30:09.43 ID:IKznW8Jj0

-工廠-

提督「はぁ、はぁ、キットがどうした?」

キット「私がどうかしましたか?アドミラル」フォンフォン

提督「ん?何ともないじゃないか、明石」

明石「提督、キットが、キットの提案したレシピで建造したら大和さんが!」

提督「ヤマト?宅急便がどうした?」

大和「宅急便じゃありませんっ!」

提督「ん?」チラッ

大和「大和型戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」

提督「!!!」

提督「ぴゃあぁぁぁ!」バタン

酒匂「矢矧ちゃん!酒匂の台詞、今度は司令に取られちゃったよぉ!」

矢矧「大和、久しぶりね」

酒匂「え?無視?」ガーン

酒匂「司令と矢矧ちゃんのバカー!(泣)」ダッ

大和「妹さん、行っちゃったけど、いいの?」

矢矧「構わないわ。後でちゃんと謝っておくから」

大和「そこで倒れている人って、提督よね?」

矢矧「ええ、そうよ。ずっと貴方に来て欲しいと言っていたから、嬉しさの余りショック死したのね」

大和「ショック死!?」

トクン
トクン

明石「ちゃんと心臓が動いてます!勝手に殺さないでください!」

大和「急いで医務室に運ばないと!」

348: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/17(土) 22:32:14.93 ID:IKznW8Jj0

-医務室-

提督「うーん。あれ?」

吹雪「司令官!良かった」ダキッ

明石「お目覚めですか?」

提督「おいおい、急に抱きつくな。って言うかここ医務室だよな?何でこんな所に?」

明石「覚えて無いんですか?」

提督「んー、明石からキットがどうのって呼び出されて工廠に行った。それから・・・」

医師「お目覚めですか?早速ですが、何本に見えますか?」指二本

提督「五本」

医師「重症ですね。しばらく入院が必要です」

提督「二本!二本です!」

コンコン

長門「失礼する」

ガチャ

長門「目が覚めたか、良かった。金剛なんて発狂寸前の状態になっているぞ。それに提督が倒れたと聞きつけて皆、集まっているぞ」


-医務室前-

夕立「提督さんが過労で倒れたっぽい」

夕雲「そんなになるまで働くなんて。どうして私に甘えてくれなかったんですか?」

浦風「提督さんが心配じゃ」

時雨「僕は深海棲艦に襲われたと聞いたよ」

ヲ級「私じゃないわよ!」

イ級「私でもないぞ」

扶桑「心配しなくても貴方たちが提督を襲うなんて、誰も思ってないわ」

赤城「提督が心配で食事が喉を通りません」モグモグ

比叡「思いっきり食べてますよね?」

赤城「これはおやつなので食事ではありません!」モグモグ

比叡「はぁ、そうですか」

摩耶「あたしは明石と夕張の作った道具の実験台にされたって聞いたぜ」

夕張「提督を実験台になんてしません!」

霞「あのクズ、何勝手に倒れてるのよ」

瑞鳳「卵焼き食べさせてあげたら元気になるかな?」

榛名「榛名が至らないばかりに、提督申し訳ありません!」

ワイワイ

ガヤガヤ

349: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/17(土) 22:34:04.63 ID:IKznW8Jj0

-医務室-

提督「うわぁ。何か凄いことになってるな」

長門「それだけ提督が慕われているということだ」

大和「私が提督を殺してしまったのではないかと心配になりました。目が覚めて本当に良かったです」

提督「大和?」

大和「はい。大和です」

提督「大和!そうだ、工廠に行ったら大和が居たんだ!それで興奮し過ぎて倒れたんだった!」

吹雪「もう、司令官ったら」

提督「心配を掛けてすまなかった。それと皆に大和を紹介しないといけないな」

ガチャ

提督「皆、心配を掛けてすまなかった。もう大丈夫だ。それと、皆に報告がある。大和」

大和「はい」

提督「大和が我が鎮守府に来た」

大和「大和型戦艦、一番艦、大和です。宜しくお願いします」

ワーヤマトサンダー

提督「後ほど全員を大ホールに集めて正式な発表をする。一旦、解散だ」

提督「吹雪は大和と一緒に執務室に戻ってくれ。俺は金剛の様子を見てくる」

吹雪「はい!」

長門「金剛を頼むぞ」

提督「任せておけ」

吹雪「行きましょうか、大和さん」

大和「はい」

350: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/09/17(土) 22:36:20.24 ID:IKznW8Jj0

-金剛型私室-

金剛「テートクテートクテートクテートクテートクテートク」ハイライトオフ

霧島「お姉さま、しっかりしてください」

コンコン

霧島「誰かしら?」

ガチャ

霧島「あら、司令。もう大丈夫なのですか?」

提督「ああ、大丈夫だ。それより金剛は?」

霧島「お姉さま、司令が会いに来られましたよ」

金剛「テートク?」

提督「ああ、俺だ」

金剛「提督!ヴァァァァニングゥ、ラァァァァヴ!」ハイライトオン

提督「!! ちょっと待て!そんなに勢い良く飛びつかれるとって、ぐぎぎぎ・・・やっぱ無理」

バタン

ゴン!

霧島「司令!しっかりしてください!お姉さま、これでは医務室に逆戻りです!」

金剛「オー、ソーリー、提督!しっかりしてくだサーイ!」


-医務室-

医師「またですか」

提督「面目ない」


-しばらく後 執務室-

吹雪「司令官、遅いですね」

大和「そうですね」

ガチャ

提督「ただいま」

バタン

吹雪「おかえりなさい。金剛さんに抱き付かれて離してもらえなかったんですか?」

提督「金剛会いに行く、飛びつかれる、倒れる、頭打つ。以上」

吹雪「あー、金剛さんらしいと言いますか。災難でしたね」

提督「大和はしばらく演習で経験を積んでもらおうと思う」

大和「実戦に向けて頑張ります!」

提督「香取、鹿島の出番だな」

キット「香取さん、鹿島さんそれに海風さん、江風さんは地域の交流イベントでコンビニに出向しています」フォンフォン

提督「そうだった」orz

提督「では、金剛か比え・・・いや、長門に頼もう。最近構ってないせいで拗ねてると聞いたからな」

354: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 22:53:25.97 ID:w5OOF6bo0

-新艦娘着任当日 執務室-

コンコン

大淀「大淀です。新人の皆さんをお連れしました」

提督「どうぞ」

ガチャ

提督「よく来てくれた。俺がこの鎮守府の提督だ」

吹雪「秘書艦の吹雪です」

キット「私はアドミラルの愛車、Knight Industries Two Thousand. K.I.T.T キットとお呼び下さい」フォンフォン

秋月「秋月型防空駆逐艦、一番艦、秋月。ここに推参致しました。お任せください!」

初月「姉さん、会えてよかった」

嵐「や!陽炎型駆逐艦、十六番艦、嵐だ!司令、よろしくな!逢えて嬉しいぜ!」

時津風「陽炎型駆逐艦十番艦。時津風・・・出るよ。」

陽炎「二人とも、よく来たわね!不知火たちが待ってるから後で案内するわ」

アクィラ「Buon Giornov!地中海生まれの航空母艦Aquilaです。活躍する・・・はずですー♪ 楽しみにしてて!」

リットリオ「よく来たわね」

雲龍「雲龍型航空母艦、雲龍、推参しました。提督、よろしくお願いしますね。」

天城「雲龍型航空母艦、天城と申します。提督、どうぞよろしくお願い致します。天城、精進致します。」

葛城「やっとお姉ぇたちに会えたわ!あなたに感謝しないとね」

提督「長らく待たせてすまなかった」

プリンツ「Guten Morgen!私は、重巡プリンツ・オイゲン。よろしくね!ところで、ビスマルク姉さまは何処ですか?」

提督「グラーフ・ツェッペリン?(難聴)」

プリンツ「ビスマルク姉さまです!ってグラーフ?」

グラーフ「久しぶりだな。残念ながらビスマルクはこの鎮守府には居ない」

プリンツ「えー」

グラーフ「レーベ、マックス、ユーは居る。ビスマルクはしばらく我慢しろ」

プリンツ「仕方ないなー」

伊26「ねえねえねえ!あなたが提督なんだ!あたし、伊26潜水艦!ニムでいいよ!よろしくね!」

伊19「歓迎するのね」

355: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 22:56:24.76 ID:w5OOF6bo0

ウォースパイト「我が名は、Queen Elizabeth class Battleship Warspite! Admiral・・・よろしく、頼むわね」

提督「ほ」

金剛「ほ、ほ」

ウォースパイト「ほ?」

提・金「本物だー!」

ウォースパイト「?」

提督「アイダホの後だけに期待していなかったが」

金剛「今度は英語を話す艦娘が来たデース!アイダホとは大違いデース!」

提督(英国産まれってことで明石に用意してもらったコレを試そう)

ガサゴソ

金剛「提督、何してるデース?」

提督「ウォースパイトが来るってことで明石に用意してもらった装置があってな」

謎の装置「Hello」

金剛「あー、古いムービーで見たことがありマース」

ウォースパイト(なるほど、アレをやれってことね)

ウォースパイト「In Hartford , Hereford and Hampshire hurricanes hardly ever happen.」

提督「おお!Hの発音で炎が揺れているぞ!」

金剛「本物デース!」

キット「その位なら私にもできます」フォンフォン

提督「キットはアメリカ産まれなんだから、クイーンズ・イングリッシュで話さないだろ?」

ウォースパイト(車が喋るなんて、Japanはとてもamazing)

新人たち「あの」

提督「あ、ほったらかしにしてスマン」

提督「では、各自鎮守府内の案内をしてやってくれ」

初・陽・リ・葛・グ・19・金「はい!」

提督「全員への紹介は一時間後に大ホールで行うので、時間までに集合してくれ。では、一旦解散」


-廊下-

秋月「ん?」←各自姉妹艦たちと別コースで行動中

嵐「そういえば」

時津風「さっき」

アクィラ「車が」

雲龍「喋って」

天城「なかった?」

初月「え?」

陽炎「今更」

リットリオ「気付いたの?」

葛城「キットは提督が妖精さんに造ってもらった特別な車よ」

356: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 22:59:11.94 ID:w5OOF6bo0

-月見当日 執務室-

提督「よっこらせっと」

ドスン

吹雪「望遠鏡ですか?」

提督「ああ、今夜の月見で使おうと思ってな」

吹雪「何かぶら下がってますよ?」

提督「これは望遠鏡を制御するコントローラーだ」

吹雪「???」

提督「意味が分からないと言いたげな顔だな。コイツは見たい天体を入力すると自動で探してくれる機能が付いているんだ」

吹雪「そんなのが有るんですか!」

提督「便利でいいだろ?その分、結構高かったんだけどな。とりあえず動作確認しておくか」

提督「電源オン!」

シーン

吹雪「動きませんね」

提督「長らく使って無かったから、電池切れの様だな。後で明石の売店に買いに行くとしよう」

提督「そうだ!青葉ー」

シュタッ

青葉「はーい」

吹雪「いつも通り、天井裏から現れましたね」

青葉「流石に吹雪さんも慣れましたか?驚きもしませんでしたね」

吹雪「もう日常の光景になりましたよ(段々、この人がストーカーに思えてきました)」

青葉「不肖ながら、この青葉、スクープのためなら火の中、水の中、天井裏です!」

提督(あの子のスカートの中は含まないのか)

提督「で、用件なんだが」

青葉「メモの準備は出来てますよ!いつでもどうぞ!」

提督「今日の晩ご飯は例のアレだから」

青葉「まっ、まさか・・・アレですか?今度こそ本物ですか?」

提督「今度こそ本物だ。約束を破って針千本飲まされたくはないからな」

青葉「本当の本当ですね?新聞に書いちゃいますよ」

提督「本当の本当だ。ほら、納品書だ」

青葉「本物ですね!新人さんの歓迎で大盤振る舞いですか?」

提督「そうだ。おかげで財布が轟沈したぞ」

青葉「では早速、号外を刷って皆さんに知らせてきます。では、青葉はこれで!」ピューン

キット「前回、青葉さんに嗅ぎ付けられたおかげで手痛い出費になりましたね」フォンフォン

提督「それで皆が喜んでくれるなら安いもんさ」

吹雪「安いって言いながら、目から汗が出てますよ」

357: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:01:57.79 ID:w5OOF6bo0

-夜 食堂-

初月「姉さん、最後に一目会えてよかった。今日でお別れみたいだ。僕は明日、解体されるんだ」

秋月「ステーキなんて!こんな贅沢な物食べられません・・・」

提督(初月の奴、またそうなるのか。それと秋月、食いしん坊空母に見つかる前に食べなさい)

熊野「やっぱり、神戸牛のステーキは最高ですわ!」

鈴谷(あれ?今度は本物?また偽物だと思ったんだけどな~)

榛名「榛名、感激です!」

清霜「お肉いっぱい食べたら、戦艦になれるかな?」

提督(出来ることなら戦艦にしてやりたいが・・・無能な上官を許してくれ)


-しばらく後 グラウンド-

鳳翔「間宮さん、伊良子さんの作ったお団子も沢山ありますよ」

夕立「お団子、美味しいっぽい!」

時雨「夕立は花より団子だね。いや、この場合は月より団子かな?」

赤城「間宮さんのお団子は最高です!」

加賀「流石に気分が高揚します」

浜風「このイカ焼きもなかなかいけます」

提督「アイツ等は色気より食い気か」

江風「よお!提督。一つどうだい?」つ皿に盛った団子

提督「せっかくだから頂こう」

パクッ

モグモグ

提督「間宮さんの甘味は格別だな」

江風「それは姉貴と二人で作ったんだぜ」

海風「お口に合った様で嬉しいです」

提督「何と!二人ともやるな!」

秋津洲「提督、秋津洲たちも月見団子造ったかも!」

秋雲「秋雲も頑張ったよー」

提督「お、中々いい感じじゃないか。せっかくだから一つ頂こう」

秋津洲「ダメかも!」

提督「ん?どうしてだ?」

秋雲「これは飾る用にフルスクラッチで造ったからねー」

提督「えっと、まさか?」

秋津洲「二人でパテをこねて造ったお団子かも!」

提督「」

秋雲「あれ?余りの完成度の高さに言葉を失ってる~?」

提督「とりあえず、食い気勢が間違って口にしない様に、注意書きをして飾っておいてくれ」

秋津洲「はーい!かも」

提督(一体、誰があの二人をあんな風にしてしまったんだ?って俺か?)

秋雲「余ったパテで今度はちねり米を造ろっか?」

秋津洲「それいいかも!」

提督(うわぁ・・・ちねり米って、正気か?あの二人はどのへ向かっているのやら)

358: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:04:40.13 ID:w5OOF6bo0

川内「月は出ているか?」E:サングラス

神通「姉さん、せっかくのお月見なのだから静かにしてください」

那珂「あはは。川内ちゃん、何してるの~?」

提督「・・・。川内・・・夕張の奴に汚染されてしまったか。月ってだけでそれをやるとは」

川内「お祭りなんだから皆で騒がないと!」

神通「お月見はそういう祭りではありません」

川内「えー、別にいいじゃん!」

那珂「那珂ちゃんのライブ始めるよー!」

神通「提督からも言ってやってください」

提督「そうだな。川内もう少し静かにs」

川内「YA ☆ SE ☆ N!」ピョンピョン

ポロッ

提・川「あ・・・」

ベキッ

川内「提督のグラサン落としたうえに踏んじゃった。ごめんなさい」

神通「!! 申し訳ありません、提督。何とお詫びをしてよいやら・・・神通、切腹します!」

提督「!! いや、そんな大層な話じゃないから、止めなさい!」

神通「離してください!」

提督「だから止めなさいっての!」

神通「だったら、戦艦や重巡の方々には敵いませんが、体でお詫びします!」

提督「それはもっとダメだから!吹雪に聞かれると不味いから!」チラッ

吹雪「綺麗な満月だねー」

睦月「最高のお月見日和にゃしぃ!」

提督(良かった、気付いてない)

提督「あと川内・・・お前、アメリカかイタリアに何か恨みでもあるのか?」

川内「どうして?」

那珂(艦娘の大半がアメリカに対しては少なからず恨みがあるんじゃないかな?昔の敵だし)

提督「いや、分からないならいい。仕方ないから新しいのを買うよ(涙)」

川内「お詫びとして弁償するね」

提督「そこまでしなくていい」

川内「じゃあ、夜戦(意味深)で」

提督「姉妹揃って変なこと言わないでくれ」

那珂「那珂ちゃんは●営業なんてしないよ!」

提督「だ・か・ら、そういう発言は止めてくれ!」

北上「月が綺麗だね~大井っち」

大井(これってまさか!)

大井「私、死んでもいいわ」

北上「ん?死んじゃダメだよ?」

大井(あれ?やっぱり違う?)

提督(何やってるんだ、アイツ等。北上の発言を夏目漱石と思ったのか?)

359: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:06:44.96 ID:w5OOF6bo0

春風「こんなにも綺麗なお月様が見られて、春風、嬉しく思います」

神風「司令官も一緒に月を見ましょ?」

提督「今、皆の様子を見て回っているから、また後でな」

神風「じゃあ、待ってるわね」

速吸「あの、提督さん」

提督「速吸か。どうした?」

速吸「私、鷲座を見たいです!」

提督「鷲座か。鷲座は夏の星座だからな~、まぁまだ見えるかな」

速吸「私、アクィラだけには負けたくないんです!」

提督「アクィラ?急にどうした?」

速吸「流星拳は私のものです!ぽっと出のアクィラなんかに、鷲の座を譲る気はありません!」

提督(流星拳?確か一部でそんなこを言われてたな。まてよ、流星拳ってそういうことか!)

提督「安心しろ、速吸。アクィラより君の方が戦力としては上だ」

速吸「本当ですか?」

提督「ああ、本当だ(燃費等の悪い部分も含めて全てが上だ。活躍させてやれなくてスマン。それと君は鷲星座の聖○士ではない)」

アクィラ「お団子美味しい!」←本人の知らない所でライバル扱い

瑞穂「提督、お団子をどうぞ」

提督「ありがとう」パクッ

提督「うん、美味しいな」

瑞穂「喜んで頂けた様で瑞穂も、嬉しいです」

提督(それにしても、瑞穂の三方はどうなっているんだ?季節ごとに違う物を載せて、どうやって戦ってるんだ?)

ウォースパイト「Japanの秋。月見というのもいいわね」

提督「やあ、ウォースパイト。日本には馴染めそうかな?」

ウォースパイト「あら、Admiral.金剛 is very kind.直ぐに馴染めたわ」

提督「それは良かった」

360: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:08:09.12 ID:w5OOF6bo0

提督「大和も楽しんでるか?」

大和「昔はお月見を楽しむ余裕なんて無かったので、とても嬉しいです」

提督「それは良かった」

大和「ただ・・・」チラッ

隼鷹「今日は月見で、酒が飲めるぞー♪」

ポーラ「酒が飲める、飲めるぞ、酒が飲めるぞー♪」

那智「飲めるぞー♪」

提督(あっちの飲兵衛共は合唱中か)

千歳「ひとりざけー、てじゃくざけぇー、えんかをききぃながぁらぁー」

千代田「お姉、もうこのくらいにしようよ」

千歳「うるさいわねー、きょうはもっとのみたいのよー」ヒクッ

提督(うわぁ、何か嫌なことがあったのか?)

提督「うん、何と言うか、風情が無くてスマン」

361: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:11:21.75 ID:w5OOF6bo0

暁「キット、星の見かたを教えて」

キット「では、車内のモニターをご覧下さい」ガチャ

暁「失礼します。レディだからちゃんと言えるんだから」

島風「おうっ!暁ちゃん、いいな~」

キット「島風さんもどうぞ」フォンフォン

島風「にひひっ、お邪魔しまーす」

キット「では、始めましょうか。南の空に見えるのが」

提督(キットは先生役か。キットに任せておけば間違いないだろう)

朧「提督、蟹座を見たいです」

提督「朧か。残念ながら蟹座は春の星座なんだ」

朧「今は見えないんですか?私の尊敬する人の星座なのに。残念です」

提督「ん?尊敬する人?まぁ、星は見えないが蟹座に関するトリビアを教えてあげよう」

提督「蟹座の散開星団プレセペは中国では積尸気と呼ばれていてな、積尸気とは積み重ねた死体から立ち上る鬼火のような燐光の事だ」

提督「なので、プレセペは地上の霊魂が天へと昇る穴と言われている」

朧「知ってます」

提督「あ、そう?つまらん話ですまなかった」

朧「そんなことないです」

漣「ご主人様、今日の出撃で朧っち大活躍だったんですよ!」

朧「そんなことない。多分」

漣「深海棲艦を股に挟んで真っ二つにしたじゃん。アク、アク何だっけ?」

朧「アクベンス」

漣「そうそう、アクベンス!で、アクベンスってどういう意味?」

提督「アラビア語で『蟹の爪』のことだ」

漣「あー、なるほど。朧っちらしいわー。てか、何でご主人様が知ってんの?つーか、顔色悪いよ」

提督「あの、朧さん?人の魂を黄泉比良坂に飛ばす様な技は使えませんよね?」

朧「今はまだ使えないです」

提督「今はって」

朧「大丈夫です。出来たとしても提督には使いませんよ」

朧「潮に手を出さない限り」ボソッ

提督(ひぃっ!朧だけは絶対に敵にまわしてはいけない。コイツはやば過ぎる)

提督「ところで朧さん、そういうのはどちらで覚えられたのですか?」

朧「提督の部屋にあったマンガです。死刑執行人さんに憧れて技の練習をしました」

提督(デスの方じゃなくて良かった、のか?)

朧「そうだ!今度、島根に遊びに行きませんか?」

漣「いいねー!出雲大社にお参り、キタコレ!」

漣「あれ?ご主人様、汗が凄いよ」

提督「あの、朧さん。わたくしに何か恨みでも?」

朧「先手必勝です。やられる前にやるのが戦です」

提督「潮さんに手を出す気は無いので見逃してもらえませんか?」

朧「ダメです」

漣「吹雪姐さんがいるのに、潮にまで手を出そうとは、ふてえご主人様だ!」

提督「だから何でそうなる!」

362: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:14:01.19 ID:w5OOF6bo0

ツンツン

提督「ん?」

響「司令官」

提督(逃げるチャンスだ!)

響「私は鳳凰座が見たいな」

提督「悪いな、響。鳳凰座は日本だと沖縄か小笠原の辺りまで行か『鳳翼天翔!』」

提督「うわー、まるで星をも砕く鳳凰の羽ばたきの様だーっ!」

ピューン

ドサッ

提督「ぐえっ」

響「До свидания(さよなら)」

提督「不死鳥か白鳥、どっちかにしてくれ」

響「響は不死鳥(フェニックス)だけど、ヴェールヌイはロシアだから白鳥(キグナス)なのさ」

提督「なるほど、そうきたか」ガクッ

吹雪「司令官!?しっかりしてください!」ユサユサ

吹雪「響ちゃん、司令官になんてことしてくれるのよ!」

響「姉さんは黙っていて欲しい。これは司令官と私の問題なんだ」

朧(手間が省けた)

漣「あー、これは死んだな」ツンツン

吹雪「漣ちゃんも変なこと言わないで!」

霰「つんつくつん」

吹雪「ちょっと、霰ちゃん!司令官を棒でつつかないで!」

霰「ねーねー、司令官。深海棲艦って、つおい?」

響「さて、邪魔者を始末できたし、この望遠鏡は好きに使わせてもらおう」

赤城「提督が倒れたということは」

加賀「ここからは無礼講です。さすがに気分が高揚します」

山城「不幸だわ」

暁「ちょっと、響!司令官になんてことするのよ!」

吹雪(暁ちゃん)

暁「司令官が居ないと使い方が分からないじゃない!」

ズコー

吹雪(そこなの?ねぇ、そこなの?司令官を殴ったことじゃないの?)

金剛「ブッキー・・・提督を部屋まで運ぶの手伝いマース」

吹雪「ありがとうございます。助かります」

金剛「私、あの子たちのことが分からなくなってきたネー」

吹雪「私もです」

363: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:16:32.78 ID:w5OOF6bo0

響「青葉さん、この望遠鏡の使い方、分かるよね?」

青葉「モチロンですよー。司令官が取説を読んでいた時、天井裏から見てましたからね!」

響「ほら、大丈夫だろ?」

暁「それなら問題ないわね」

長門「陸奥、そろそろ提督は私たちの所へ来てくれるだろうか?」ドキドキ

陸奥「あら、提督なら来ないわよ」

長門「何故だ!」

陸奥「さっき倒れて運ばれて行ったわ」

長門「クソッ!こうなったらヤケ酒だ!」

陸奥「はぁ~、あなた飲めないでしょ?」

長門「何を言うか!提督用に用意したこのジュースの様な甘い酒なら飲めるぞ!」

~数分後~

長門「あひゃひゃ~、むちゅがふひゃりいる~」

陸奥(どれだけ弱いのよ)

陸奥「お酒はこの辺にして部屋に帰って寝ましょうね」

長門「そうすりゅ~。ぐー」Zzz

陸奥「ちょっと!こんな所で寝ないでよ!」

ポーラ「提督が倒れた、酒が飲めるぞー♪」

那智「酒が飲める、飲めるぞ、酒が飲めるぞー♪」

隼鷹「飲めるぞー♪」

那智「長門も倒れた、酒が飲めるぞー♪」

隼鷹「酒が飲める、飲めるぞ、酒が飲めるぞー♪」

ポーラ「飲めるぞー♪」

大淀「お月見が台無しです」

川内「月はいつもそこにある」

夕張(さて、次は何を見せようかしら)

364: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:18:21.86 ID:w5OOF6bo0

-翌朝 執務室-

長門「提督よ!昨晩はいつ来てくれるだろうかと、待っていたんだぞ!」

吹雪「長門さん、落ち着いてください」

提督「スマンな。昨晩は響に殴られて伸びていたんでな」

長門「響に殴られて伸びていた?冗談は止めてくれ!」

吹雪「本当なんです」

長門「いくら吹雪と言えども、そんな話信じられ」

コンコン

響「響だよ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

響「昨晩のことを謝ろうと思って」

長門「まさか」

提督「だから言っただろう」

響「でも、司令官にも責任があるんだよ」

提督「?」

響「本州から鳳凰座が見えないのも、宇宙に空気が無いのも、全て司令官の努力が足りないからさ」

提督「いや、ちょっと待て」

長門「そうだ!鳳凰座が見えないのも、宇宙に空気が無いのも、全て提督の努力が足りないからだ!」

提督「あ?」ギロッ

長門「!! (ヤバイ、調子に乗りすぎた)」

長門「響、いくら何でも提督のせいにするのは酷だ。提督は人間であって神ではない」

響「昨晩のことは私も悪かった。許して欲しい」

提督「気にするな。響の希望を叶えてやれなかったのは事実だからな」

響「では、私はこれで失礼するよ」

ガチャ

響「君たちには失望したよ」ボソッ

バタン

提督「何か最後に時雨の様な一言が聞こえた気がしたが」

吹雪「反抗期でしょうか?」

長門「反抗期か?」

キット「反抗期の様ですね」フォンフォン

提督「うーん」


-執務室前-

響(曙や霞の様に振舞ってみたけど、司令官は喜んでくれただろうか?)

365: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/01(土) 23:20:17.04 ID:w5OOF6bo0

???「響は反抗期なんかじゃないよ」

提督「誰だ!」

シュタッ

川内「川内、参上!」

提督「川内か。で、反抗期じゃないとはどういうことだ?」

川内「実はね、今月の月刊艦娘で『提督にもてるのはツンデレだ!』って特集があってね」

提督(月刊艦娘って雑誌?の存在自体知らねーぞ)

川内「一部の子たちが影響を受けてツンデレ化してるんだよね~」

吹雪(私もツンデレになった方がいいのかな?でも、前に罰ゲームでクソ司令官って呼んだら自殺未遂事件があったからダメだよね)

長門(何っ!ツンデレが流行っているだと!)

キット「たった今、ダウンロードして内容を確認しましたが、確かにその様な特集が組まれています」フォンフォン

提督「そうか。でもな、響にデレの要素は有ったか?全く感じられなかったぞ」

川内「謝罪に来たのがデレじゃない?」

提督「根本的にツンデレを誤解しているだろ」

吹雪「誤解していますね」

川内「そうだね~」

長門「私は提督なんかに会いに来た訳じゃないからね!///」

ドアバーン

スタスタスタ

バタン

提督「長門も影響を受けた様だが、もう訳が分からん」

キット「きっと今のが、長門さんなりのツンデレなのでしょう」フォンフォン

川内「そうだね~」

369: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/08(土) 23:52:56.28 ID:Cuz/51Lu0

-夜 陽炎型私室-

テレビ「ホク○プレミアム」

テレビ「シュッ」

雪風「松茸が生えてきました!」

テレビ「ホク○プレミアム」

テレビ「シュッ、シュッ、シュッ」

雪風「!!!」

天津風「どうしたの、雪風?」

雪風「松茸狩りに行きたいです!」

天津風「松茸狩り?」

雪風「明日、司令に頼んでみます!」

天津風「そう、頑張って(何だか分からないけど、すごい気合)」


-翌日 執務室-

雪風「司令!松茸狩りに行きたいです!」

提督「松茸狩り?」

雪風「はい!松の木の下で『ホク○プレミアム』って言うと生えてくるんです!」

提督「あははは。そんな訳(いや、待てよ。雪風は幸運艦って呼ばれているよな。生えてくることは無くても、見つける可能性は大いにある!)」

提督「よし!週末に松茸狩りに行くぞ!」

吹雪「し、司令・・・官?」

提督(流石に生えてくるとは思っていないが、雪風なら本当に見つけそうだろ?)ヒソヒソ

吹雪(あー、確かにそうですね!)ヒソヒソ

提督「と、言う訳で松茸狩りが出来る場所のリサーチを頼む」

キット「承知いたしました」フォンフォン

提督「夕立と時雨、それに舞風も連れて行こう」

吹雪「え?でもキットはそんなに乗れませんよね?」

提督「夕張のデロリアンも出せば問題ない。流石に移動本部を出すほどでもないからな」

吹雪「夕張さん、協力してくれますか?撮り貯めしたアニメを見たいって言いそうですが」

提督「食べ物で釣れば大丈夫だ」

吹雪「あと、夕立ちゃんと時雨ちゃんは分かりますが、舞風ちゃんも連れて行くんですか?」

提督「舞茸ってキノコあるだろ?」

吹雪「はい」

提督「一説によると、天然の舞茸はとても珍しく、見つけた人が嬉しくて踊った(舞った)から舞茸と言うらしい」

吹雪「なるほど!舞風ちゃんを連れて行って、由来どおり踊る姿を見てみたいってことですね!」

提督「そういうことだ」

370: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/08(土) 23:56:53.69 ID:Cuz/51Lu0

-週末 鎮守府正門前-

提督「では、行ってきます」

鳳翔「いってらっしゃい」

提督「沢山採ってくるので期待しててください」

鳳翔「松茸ご飯に土瓶蒸し、メニューを考えておきますね」

夕立「夕立と時雨はキットに乗るっぽい!」

雪風「では、雪風と舞風は夕張さんのデロリアンに乗せてもらいますね」

夕張「本当に松茸採れるんでしょうね?」

提督「心配するな。雪風に時雨は幸運で有名だろ?それに最悪、夕立が自慢の鼻で見つけてくれるさ!」

夕張「・・・。心配になってきたわ」

提督「よーし、出発するぞ!」

吹・時・夕立・雪・舞「おーっ!」

キット「夕張さん、ナビにデータを転送しました」フォンフォン

夕張「了解。では、ナビを見ながら付いて行くわ」


-数時間後 松茸狩りのできる山-

提督「大人2人、子供5人でお願いします」

地主「では、1万7500円ね」

提督「はい」つ諭吉さん2人

地主「では、入場券とおつりです(今年は不作なのにわざわざ来るとは、いいカモだ!)」

提督「狩るぞー!」

吹・時・夕立・雪・舞・夕張「おーっ!」

雪風「ホク○プレミアム!」

シュッ
シュッ
シュッ

雪風「司令官、生えてきました!」

吹雪「」ポカーン

提督「プッ、本当に生えた(笑)」

キット(コムリンクで通信)「信じられません」

時雨「提督、僕も見つけたよ」

夕立「あっちっぽい」クンクン

地主(バカな・・・)ポカーン

夕張「吹雪ちゃん、私たちも探すわよ!」

吹雪「はい!」

舞風「提督、あっちに舞茸生えてるよー」クルクル

提督「キット、周囲をスキャンして生えてそうな場所を探してくれ」

キット(コムリンク)「承知いたしました」

371: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/09(日) 00:00:18.11 ID:rEi2jPgw0

雪風「ホク○プレミアム!」

シュッ
シュッ
シュッ

雪風「司令官、今度はホンシメジが生えてきました!」

提督「香り松茸、味しめじと言うが、両方見つかるとは思わなかった」

夕張「では吹雪ちゃん、これを装備して」

吹雪「何ですかコレ?」

夕張「電探を改造したキノコ探知機よ!」

吹雪「これなら沢山採れそうですね!」

夕張「ただ一つ問題があって、松茸に限らずキノコ全般に反応するのよね。だから毒キノコには気を付けてね」

吹雪「はい!吹雪行きます!」

夕張「雪風ちゃんが大量に松茸を発見しているし、帰ったら松茸を研究して改良しないと」

雪風「司令官、滑子が生えてます!」

提督「それも採って帰って味噌汁の具にするか」

雪風「・・・」

提督「どうした?」

雪風「鳴きません」

提督「?」

雪風「滑子が鳴きません」

提督「雪風、それはゲームのキャラクターだけで普通の滑子は鳴かないぞ」

雪風「!?」

提督「いや、マジで!?みたいな顔されても困るから」

雪風「・・・」

提督(ヤバイ。夢を壊してしまったか?)

提督「あの、雪風『雪風、また一つ賢くなりました!』」

雪風「普通の滑子は鳴かないんですね?それなら安心して食べられます!」

提督「そうか、それは良かった(夢を壊したかと焦ったが、違ってた様で安心した)」

372: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/09(日) 00:04:19.22 ID:rEi2jPgw0

-駐車場-

豆柴「クゥーン」

キット「しっしっ、あっちへ行きなさい」フォンフォン

豆柴「クゥーン」

キット「見つめても無駄です」フォンフォン

豆柴「クゥーン」

黒服の男たち「クソッ、何処へ行った?」

黒服の男たち「早く見つけないとマズイぞ!」

黒服の男たち「手分けして捜すぞ。お前はあっちへ。俺はこっちへ。お前はそっちへ」

キット「保健所の職員にしては妙な格好ですが、追われているのですか。仕方ありません」フォンフォン

ガチャ

キット「乗りなさい」フォンフォン

豆柴「ワン!」

バタン

黒服の男たち「一体何処だ!」キョロキョロ

~数分後~

キット「行きましたね。さあ、降りなさい」

ガチャ

豆柴「クゥーン」

キット「早く降りなさい」

~数時間後~

夕立「夕立ったら、結構頑見つけたっぽい!?提督さん、褒めて褒めて~!」つ松茸の山

提督「凄いな!夕立」ナデナデ

夕立「えへへ~」

時雨「提督、僕も沢山見つけたよ」つ松茸の山

提督「時雨も凄いな!」ナデナデ

時雨「えへへ」

雪風「司令ー、雪風も撫でて欲しいです!」

提督「よしよし」ナデナデ

舞風「提督、舞風も沢山見つけたよ~」つ舞茸の山

提督「舞風もよくやってくれた!」ナデナデ

吹雪「私たちも沢山見つけました!」つキノコの山

提督「松茸、椎茸、エノキに霊芝・・・霊芝?何コレ?薬にして飲むのか?」

夕張「健康に良いって聞きますし、薬にして飲んだらいいんじゃないですか?」

提督「そうだな。せっかくだし、そうするか」

~提督一行帰宅後~

地主「ホク○プレミアム!」

シーン

地主「・・・。はぁ」

373: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/09(日) 00:07:20.79 ID:rEi2jPgw0

-帰路 キット車内-

豆柴「ワン!」

提督「ん?今、犬の鳴き声が聞こえなかったか?」

吹雪「聞こえましたね」

夕立「聞こえたっぽい」

時雨「聞こえたね」

豆柴「ワン!」

夕立「トランクにワンちゃんが居るっぽい!」

提督「キット、どういうことだ?」

キット「実は・・・」

~事情説明中~

夕立「提督さん、このワンちゃんを鎮守府で飼っちゃだめ?」ウワメヅカイ

時雨「ダメかな?」ウワメヅカイ

豆柴「クゥーン」

提督(くっ、こいつ等・・・)

提督(絶対豆柴なんかに負けたりしない!!)キッ

吹雪「司令官、ダメですか?」ウルウル

豆柴「クゥーン」

キット「私からもお願いします、アドミラル」

提督(豆柴には、勝てなかったよ・・・)

提督「ちゃんと世話するんだぞ」

吹・夕・時「やったー!」

夕立「今日からこの子は『十八代目豆之助』っぽい!」

提督「長っ!そして、日本っていいな~と言いたくなる名前!」

提督(さっきから気になっていたが、この犬何処かで見た様な?)


-デロリアン車内-

雪風「司令たちの様子が変ですよ」

舞風「何か変だね~。毒キノコを食べたとか?」

夕張「何かあったのかしら?提督の身に万が一のことがあっても、キットが居るから事故は起こさないはずだけど、心配ね」

374: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/09(日) 00:11:11.11 ID:rEi2jPgw0

-鎮守府-

夕張「あれ?そのワンちゃんどうしたんですか?」

提督「さっきの松茸山で拾ってな。うちで飼うことになった」

夕張「それで様子が変だったんですね。雪風ちゃんたちが心配してましたよ」

雪風「可愛いワンちゃんです!」

舞風「あら、可愛い~」

鳳翔「お帰りなさい」

提督「ただいま。沢山採れましたよ」

鳳翔「まぁ、こんなに沢山!料理のし甲斐がありますね!」

暁「司令官、お帰りなさい」ジー

提督「ただいま」

豆之助「ワン!」

暁「暁は一人前のレディだから、可愛いワンちゃんを見てもキャーキャー言わないんだから」

響「Хорошо.コイツは可愛いな」ナデナデ

暁「響だけずるーい!」

響「一人前のレディはキャーキャー言わないんだろ?」

暁「うっ・・・」

提督「響、そんなに意地悪してやるな。暁も撫でたいんだろ?」

暁「司令官がどうしてもと言うなら撫でてあげるわ」

提督「では暁にお願いしよう。撫でてやってくれ」

暁「仕方ないわね」ナデナデ

提・響(素直じゃないな)

夕立「今日は夕立と一緒に寝るっぽい」

豆之助「ワン!」

377: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 21:57:52.55 ID:XWRiGkVW0

-執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、大本営から重要な連絡が届きました」

提督「重要な連絡?」

大淀「はい。最近、各地の鎮守府に『怪盗ほっぽ』なる泥棒が出没しているそうです」

提督「怪盗ほっぽ?ル○ン三世、怪盗キ○ド、怪盗キャットなら知ってるが」

キット(コムリンク)「怪盗キャットは強敵でした」

吹雪「鎮守府に盗みに入るなんて、相当な人物じゃないですか?」

提督「確かに。で、その怪盗ほっぽは何を盗むんだ?」

大淀「それが、零戦が盗まれるそうです」

提督「零戦?なんでそんな物を?まぁいい、赤城たちに注意喚起しておこう」

大淀「では、私は失礼します」

提督「お疲れさん」

ガチャ

バタン

吹雪「そろそろ演習の時間なので、行ってきますね!」

提督「行ってらっしゃい」

378: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 21:59:59.56 ID:XWRiGkVW0

~1分後~

ガチャ

提督「ん?どうした?何か忘れも『ゼロ・・・オイテケ・・・』」

提督(!! 北方棲姫!)

大淀「零戦が(以下省略)」

提督(大淀の言っていた怪盗ほっぽとはコイツか!)

提督(吹雪は演習、キットは工廠・・・どうする!?)

提督(何か武器は無いのか・・・アレは!要らないと言ったのに半ば強引に置いていった明石印のギターケース型複合兵器だ)

ダッ

ガシッ

提督「メキシコの伝説!」

バババババババ

ポコポコポコポコポコ

北方棲姫「イタイ」

提督(効いてないだと!いや、コレ、テスト用のゴム弾じゃねーか!)

提督「クソッ!」ポイ

ドスン

ガラッ

提督(机の引き出しに何か使える物は入ってないか!)

ポイ
ポイ
ポイ
ポイ
ポイ

北方棲姫(未来から来た青いタヌキ型ロボットのポケットを漁る小学生みたい)

提督(有った!何で手榴弾があるのか知らんが、兎に角コレで!)

提督(ピンを抜いて・・・)

提督「メリークリスマス、ミスターロレンス!」ポイッ

ドカーン

提督「は、は、はっくしゅん!」

北方棲姫「くしゅん!」

キット(コムリンク)「アドミラル、爆発音が聞こえましたが、どうしましたか?」

提督「くしゅん!」

北方棲姫「くしゅん!」

提督「何だよコレ!くしゅん!」

キット(コムリンク)「アドミラル?」

北方棲姫「くしゅん!」

提督「中身がコショウじゃねーか!くしゅん!卯月のイタズラか!」

北方棲姫「くしゅん!」

提督(今のうちに逃げないと!幸いにもここは一階だ!窓を突き破って逃げれば!)

ダッ

パリーン

379: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:01:56.64 ID:XWRiGkVW0

-工廠-

キット「アドミラル?アドミラル!」フォンフォン

夕張「どうしたの?」

キット「執務室で爆発音がした後、アドミラルから応答がありません」フォンフォン

夕張「え・・・」ポロッ

カランカランカラン


-母港-

摩耶「それでよぉ、提督がさぁ」

鳥海「もう、摩耶ったら」

パリーン

ビクッ

摩耶「何だ!」

鳥海「何?」

ゴロゴロ

摩耶「なんだ提督か。いきなり窓を突き破って、転がってくるなんてどうしたんだ?」

鳥海「様子が変よ!」

ムクッ

提督「摩耶に鳥海か。執務室に北方棲姫が現れた」

摩耶「あたしは様子を見てくる!鳥海は提督を頼む!」

鳥海「ちょっと、摩耶!行っちゃった」

鳥海「司令官さん、歩けますか?医務室に行きましょう」

提督「この位、大丈夫だ。医務室に行くまでもない」ピューツ

鳥海「ガラスの破片が突き刺さって、いたる所が血まみれです!それに頭から噴水の様に血が噴出してます!」

提督「この程度、ギャグマンガなら笑って済ませる範囲だ」ピューツ

鳥海「現実とマンガは違います!兎に角医務室へ!」

摩耶「北方の野郎逃げたみたいだ。執務室はもぬけの殻だぜ。あとコショウまみれだった」

提督「そうか」

バタッ

摩耶「提督!?」

鳥海「司令官さん!?」

380: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:06:13.75 ID:XWRiGkVW0

-医務室-

ピッ

ピッ

摩耶「先生、提督の容態はどうなんだ?」

医師「脳波も脈拍も異常はない。直に目を覚ますでしょう」

鳥海「良かった」

ドアバーン

明・夕「提督!」

医師「お静かに」

明・夕「すみません」


-執務室-

ガチャ

吹雪「ただ今戻りって、司令官?」

シーン

吹雪(部屋は粉まみれで、窓ガラスが割れていて、司令官は不在。一体、何が?)

吹雪(とりあえず、司令官が戻るまでに掃除しよう)


-医務室-

提督「ん?ここは・・・医務室か?」

摩耶「提督!おーい、鳥海、明石、夕張ー!提督が目を覚ましたぞ!」

夕張「提督、一体何があったんですか?キットから執務室で爆発が起きたとは聞きましたが」

提督「執務室に北方棲姫が現れた」

明石「北方棲姫!?」

提督「で、応戦したは良かったが、ギターケースはゴム弾で役に立たず」

明石(ヤバイ、実弾入れ忘れてた)

提督「何故か机の引き出しにあった手榴弾を使ったら、中身がコショウだった」

摩・鳥・明・夕「卯月(うーちゃん)のイタズラだな(ですね)」

提督「それで、一瞬の隙を突いて、窓を突き破り現在に至ると」

夕張「提督に怪我させるなんて許せない!」

明石「今度現れたら、超重力砲で跡形も無く消してやります!」

提督「いや、いくら明石と言えどもそんな物」

明石「造れますよ?」

提督「禁止」

明石「ダメですか?」

提督「ダメに決まってるだろ?そんな物騒な物。大体、実物を見たこと無いだろ?」

明石「実物は見たことがありませんが、設計図が海軍のサーバにアップされています」

提督「そんなヤバイ物をネットワーク上に置いてるとか、この組織大丈夫か・・・」

明石「大丈夫ですよ。仮に盗まれたとしても妖精さんが居なければ開発できませんから」

提督「深海側に盗まれたら一巻の終わりだろ」

381: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:07:50.06 ID:XWRiGkVW0

鳥海「それにしても北方棲姫は何が目的で執務室に現れたのでしょう?」

提督「大淀によると各地の鎮守府に現れては、ゼロ(零戦)を奪っているらしい」

夕張「ゼロですか?魔竜剣士の?」

提督「そのゼロじゃないな。プラモを盗んでどうするんだ?」

明石「そんなに欲しいならくれてやるわ!狂った宇宙の全てを破壊してやる!」ハイライトオフ

提督「そのゼロでもないし、建造も禁止だ!」

提督(何でそんな物騒な物ばかり造りたがるんだ?また洗脳されているのか?)

明石(提督を守るためならどんな物騒な物でも造ってやる)

夕張(提督を守るためならどんな物騒な物でも造ってやる。とか思ってるわね。本当にやばくなったら私が止めないと)

提督「そろそろ執務室に帰るか」

摩耶「まだ寝てた方がいいんじゃないのか?」

提督「まだ執務があるからな」

鳥海「では、帰っていいか、先生に確認しましょう。先生」

医師「帰っても構いませんが、傷口が開くといけないので、暫くは安静にしていてください」

提督「了解です」

医師「輸血も済んだので針を抜きます」

摩耶「心配だから送っていくぜ」

提督「いや、一人で大丈夫だ」

提督(摩耶と一緒に居たら、摩耶に怪我させられた。なんてあらぬ疑いをかけられると困るからな。特に青葉に見られる訳にはいかない)

382: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:09:32.77 ID:XWRiGkVW0

-執務室-

ガチャ

吹雪「あ、司令官おかえ・・・血まみれ!?」

提督「ああ、これなんだが」

吹雪「今すぐ、医務室へ行きましょう!早く!」

提督「血はもう止まっているから大丈夫だ」

吹雪「輸血しないと死んでしまいます!」

提督「落ち着いてくれ」

吹雪「血まみれの司令官を見て落ち着いてなんて居られません!」

提督「今、医務室から帰ってきたところだ」

吹雪「はい、だから早く医務室へ!って医務室から帰ってきた?」

提督「事情を説明するから、とりあえず聞いてくれ」

~説明中~

吹雪「北方棲姫が鎮守府に侵入したなんて」

提督「とりあえず着替えてくる」

コンコン

ヲ級「ヲ級です」

提督「どうぞ」

ガチャ

ヲ級「北方棲姫に襲われたって本当な、きゃー!血まみれじゃない!早く医務室へ!」

提督「またこうなるのか」

吹雪「ヲ級さん落ち着いてください」

ヲ級「落ち着いてられる状況じゃないでしょ!」

提督「先ほど医務室で処置してもらったから大丈夫だ」

~説明中~

ヲ級「本当にもう大丈夫なのね?」

提督「ああ、本当に大丈夫だ」

ヲ級「私が居ながら、深海棲艦の侵入に気付けなかったなんて、屈辱だわ」

383: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:11:31.67 ID:XWRiGkVW0

ドアバーン

曙「ちょっと、クソ提督!北方棲姫って、きゃー!」

提督「まただよ」

~説明中~

曙「びっくりさせないでよ!」

提督「悪かった」

吹雪(何で司令官が謝ってるんだろ?)

ドアバーン

霞「北方棲姫に襲われるなんて、あんたどこまでクs、きゃー!血まみれじゃない!」

提督「もう嫌だ」

~説明中~

霞「驚かせないでよ、クズ!もうトイレとお風呂と寝る時以外はキットに乗っておけば?」

ドアバーン

金剛「テートクー」

夕立「提督さん!」

豆ノ助「ワン!」

提督「はぁ。教えてくれキット、俺はあと何回、このやり取りを繰り返せばいい?」

キット(コムリンク)「既に説明を終えた方々を除き、残り全員かと」

提督「だよねー」


-天井裏-

パシャ

青葉「アドミラル・ルージュ(血まみれ提督)。ありですね!」

パシャ

青葉「某医療ミステリーの登場人物の様な名称なので、今度、司令官の机の上に棒付きキャンディーを置いておきましょう」

384: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:16:12.59 ID:XWRiGkVW0

-翌日 執務室-

金剛「分かりました。でも、何かあったら直ぐに呼んでくださいネー」

提督「何かあればそうするよ」

ガチャ

バタン

提督「やっと帰ってくれた」

キット「北方棲姫の襲撃を受けたとあって、皆さんアドミラルのことを心配しているんですよ」フォンフォン

提督「それは分かるが、ゴリアテ襲撃後の様に執務室がすし詰め状態になるのはな」

吹雪「私一人じゃ不満なら金剛さんにも居てもらえばいいじゃないですか。あと、浜風ちゃんと、浦風ちゃんと、榛名さんと、アイオワさんと、グラーフさんと、高雄さんに愛宕さんも」

提督「そんなこと言ってないだろ。拗ねないでくれ」

コンコン

明石「明石です」

夕張「夕張です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

明石「デスペ○ードなギターケースが役に立たなかったということで、新しい護身用の装備を造ってきましたよ」

夕張「今回のはいつもにも増して自信作です!」

提督「そこまで自信があるなら、期待できそうだな」

明石「コレです!」つ新装備

提督「何コレ?」

夕張「とりあえず持ってみてください」

提督(何処かで見た様な気がするな、この棒)

明石「そこのボタンを押すとですね、ビームの刃が出ます。提督の好みに合わせて古き時代の破壊神で、伝説の英雄でもあり、自称メシアも持っていた物と同じデザインです」

提督「俺ってそんなに嫌われていたんだ」

明石「?」

夕張「どうしたんですか?」

提督「よりによってビーム兵器って。菊一文字や虎徹って日本刀ならまだしも、あえてのビーム兵器ですか、そうですか」

明・夕「???」

提督「人間がビーム兵器なんて扱える訳無いだろ。焼け死ぬだろ。で、吹雪がヘルメットを拾って『司令官です』って言うんだろ?」

明石「いや、あの」

提督「俺はその部分しか知らないんだけどな。知っているのはライバルに向かって『電子レンジに入れられたダイナマイトだ!』とか言った方だけだからな」

夕張「落ち着いてください、提督!確かにビームとは言いましたが、妖精さんの超技術により人体に影響はありませんから!」

明石「そうですよ、提督!人間と艦娘には影響が無いので落ち着いてください!」

夕張「提督、安全だと証明するので、ちょっと貸してください」

ツンツン

夕張「ほら、ビームの部分をつつきましたが私の指、ちゃんと有りますよね?」

明石「この通り、艦娘には反応しませんし、ビームの粒子で焼け死ぬこともありません」

提督「取り乱してすまなかった」

吹雪「こんな物見せられたら、誰でも驚きますよ」

385: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:20:19.08 ID:XWRiGkVW0

夕張「実験用に鉄パイプを用意したので、斬ってみてください」

提督「了解」

スパッ

提督「おー、よく斬れるな!」

明石「ビームですからね」

夕張「ちゃんと深海棲艦を斬れることも確認済みです」

提督「まさか・・・」

夕張「ええ、イ級さんとヲ級さんを」

提・吹「!!!」

夕張「ってのは冗談で、伊勢さんにお願いして出撃時に試してもらいました。あの人帯刀してますし、刃物の扱いには慣れてそうですから」

吹雪(天龍さんじゃないんだ)

提督「びっくりさせないでくれ」

吹雪「本当に驚きましたよ!」

明石「ただ、問題もありまして・・・」

夕張「武器を造ったまではいいのですが、提督は生身の人間ですので」

明石「攻撃を受ければタダでは済みません」

提督「いや、そこ考慮してくれないかな?そこが一番大事だと思うんだけど」

明石「でも、大丈夫ですよ!北方棲姫の攻撃を受けて生きている提督は不死身のメロンサワーくらい不死身ですから!」

提督(北方棲姫の攻撃を受けたのではなく、窓ガラスを突き破って怪我したんだが。ちゃんと説明したんだけどな)

夕張「ちょっと、何言ってるのよ!メロンサワーじゃなくて、レモンサワーでしょ」

提督「2人共間違ってるぞ。メロンでも、レモンでもなく、コーラだ(あのおバカと一緒にされても嬉しくない)」

明石「そうでしたっけ?まぁ兎に角、ステータスを攻撃に極振りした状態なので、相手の攻撃には気を付けてください」

夕張「深海棲艦と遭遇しないのが一番安全ってことですね」

提督「いや、今回は向こうから来たんだけどな」

キット「結局、車内が一番安全ということです」フォンフォン

386: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:21:55.78 ID:XWRiGkVW0

明石「渡す物を渡しましたし、そろそろ帰りますね」

ガチャ

提督「お疲れさん」

夕張「せっかく造ったんだから、ちゃんと使ってくださいね」

バタン

提督「セイバーを貰ったのはいいが、どうしたらいいんだ、コレ」

吹雪「捨てる訳にもいきませんし、持っておくのがいいんじゃないですか?」

提督「そうだよな。ちょっと散歩に行ってくるから留守番を頼む」

吹雪「はい!」

キット「お任せください」フォンフォン


-資材倉庫裏-

キョロキョロ

提督(よし、誰も居ないな)

提督「セイッ、フッ、ハ」←セイバー振り回し中

夕張「提督、何してるんですか?」ニヤニヤ

提督「いや、これは(見られてた!!)」カオマッカ

夕張「随分、お気に召していただけた様ですね」ニヤニヤ

青葉「青葉も見ちゃいました!」

提督「!!!」

提督「あの・・・お二人さん、間宮さんの店で奢るから、このことはくれぐれも内密に頼む」

夕張「はーい」

青葉「ゴチになります!新聞には載せないので安心してください!(ただ、写真は消しませんが)」

提督「吹雪に留守番頼んで出てきたから、吹雪も呼んでくる。長時間ほったらかしにする訳にもいかんからな」

夕張「では、間宮さんの店で待ってますね」

提督「ああ、直ぐに行くから待っててくれ」

387: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/15(土) 22:24:47.34 ID:XWRiGkVW0

-数日後 夜 川内型私室-

那珂「最近、提督元気無いよねー」

川内「夜戦をしたら元気になるよ!」

神通「それは姉さんだけです。元気が無いのはきっと北方棲姫の襲撃を受けたせいでしょう」

那珂「那珂ちゃんの歌聞かせてあげたら元気出るかな?」

川内「んー、どうだろうね~」

神通「どうせなら、鎮守府でカラオケ大会なんてどうでしょう?」

那珂「それいいかも!早速、明日提案してくるね!」

川内「祭りだわっしょい!」


-軽巡寮 廊下(川内型私室前)-

青葉「夕張さんに写真を渡しに来ましたが、何やら騒がしいですね。川内さんが騒がしいのはいつものことですが」

那珂「最近、提督元気無いよねー」

神通「元気が無いのはきっと北方棲姫の襲撃を受けたせいでしょう」

青葉(本当は青葉と夕張さんに恥ずかしい姿を目撃されたのが原因ですけどね。あと間宮さんの出費が痛かったとか)

神通「どうせなら、鎮守府でカラオケ大会なんてどうでしょう?」

青葉(これは面白いことになりそうですね~。取材の準備をしておかなければ!)

390: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:22:21.44 ID:aNSDOAMd0

-翌日 執務室-

コンコン

那珂「艦隊のアイドル那珂ちゃんだよ~きゃは☆」

シーン

那珂「あれ?提督、居ないの?」

シーン

那珂「入るよ?」

ガチャ

那珂「もー居るんなら、何で無視するの?」

提督「何かイラッとしたから」

那珂「ひっどーい!」

提督「で、用件は何だ?」

那珂「最近、提督が元気無いからね。特別に那珂ちゃんのリサイタルを開いてあげようと思ったんだけどぉ~」

提督「却下」

那珂「まだ話は終わってないよ!最後まで聞いてよ!」

提督「分かった。では、続きを聞こう」

那珂「川内ちゃんたちと話し合った結果、カラオケ大会がいいんじゃないかってなったの」

提督「カラオケ大会?」

那珂「そう!皆で盛り上がれば提督も元気が出るかなって」

夕張「そういうことなら任せておいて!」

大淀「では、開催に必要な費用は経費で処理しましょう」

提督「!! お前たち何処から現れたんだ?しかも経費!?」

夕張「まーまー、細かいことは置いといて。キットにアプリをインストールしらたカラオケマシンに早変わり。採点機能付きですよ!」

キット「私をスマホの様に言わないでください」フォンフォン

夕張「ゴメンゴメン。でも協力してくれるよね?」

キット「アドミラルのためなら仕方ありません」フォンフォン

霧島「では、司会はこの霧島にお任せください!」

提督「!! 川内ならともかく、霧島まで・・・どうやって一瞬で現れるんだ?」

吹雪「いいんですか?」

提督「仕方ない。盛り上がっているところに水を差す訳にもいかんからな」

那珂「じゃあ、この告知用ポスターに提督の承認印をお願いします!」

提督(そこまで準備済みとは)

ポン

那珂「では、掲示板に貼ってきますね~」

391: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:24:36.01 ID:aNSDOAMd0

-カラオケ大会当日 大ホール-

霧島「ワン、ツー、マイクチェック。第一回鎮守府カラオケ大会の始まりです!司会は私、霧島です」

キット「採点は私、キットです」フォンフォン

霧島「ゲストとして提督、鳳翔さんにお越しいただきました」

提督「提督です」

鳳翔「鳳翔です」

ワー
スゲー

鳳翔「提督、お茶置いときますね」

提督「ありがとうございます」

霧島「更に!特別ゲストとして、那珂ちゃんです!」

那珂「みんなー、今日は那珂ちゃんのために来てくれてありがとー!」

ワーナカチャンダー
ナカチャンノタメニキタンジャナイゾー
ナカチャンノファンヤメマス

霧島「優勝者にはトロフィーと、副賞として間宮さんのお店で使える食べ放題券3枚が贈られます」

ワー
パチパチ

霧島「では、早速始めましょう!エントリーナンバー1番は榛名です」

提督(最初は榛名か。何を歌うんだ?それにしても鳳翔さんの入れたお茶は美味しいな)ゴクッ

キット「♪~」

提督(ん?この伴奏・・・まさか)

榛名「あなたが好きだから、それでいいのよ、たとえ一緒に街を、歩けなくても♪」

提・鳳「ブーッ」ゲホゲホ

提・鳳(初っ端から、なんて歌を歌ってるんだ(歌ってるの)!)

ザワザワ
ハルナサン、セメスギジャナイ?
マサカ、コンナウタヲ、ウタウナンテ

金剛(榛名、何でこのチョイス、デース)

比叡(榛名、流石にコレは・・・)

霧島(余りにもドストレートな選曲。やるわね!)

青葉「榛名さーん、こっち向いてください」パシャ

榛名「このまま、あなたの胸で暮らしたい♪」

霧島「採点結果の発表をお願いします!」

キット「95.5点です」フォンフォン

霧島「おーっと!これは最初から高得点です!このまま逃げ切るのか、それとも!更なる高得点を期待しましょう!」

霧島「お次は吹雪ちゃんです」

キット「♪~」

吹雪「届け、届け、想いよ届け♪」

提督(吹雪は普通で良かった)

392: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:27:23.51 ID:aNSDOAMd0

霧島「エントリーナンバー3番は加賀さんです!」

キット「デデン♪」

加賀「この手に寄せる服紗朱の色♪」

鳳翔(加賀さんも普通で安心したわ)

霧島「エントリーナンバー4番は瑞鶴さんです!」

瑞鶴「今日こそ五航戦の本当の力を見せてあげるわ!」

キット「♪~」

瑞鶴「神戸、泣いてどうなるのか、捨てられたわが身が、みじめになるだけ♪」

提督(熊野か足柄辺りが歌うかと思ったが、そうきたか)

瑞鶴「誰か、うまい、嘘のつける、相手捜すのよ♪」

加賀「やるようになったわね。瑞鶴」

瑞鶴「か、加賀さんに褒められた!?」

翔鶴「!! 今日はお赤飯を炊かないと!」

鳳翔「今夜はお祝いね!」

提督「加賀が瑞鶴を褒めるなんて珍しいな。明日は槍でも降るのか?」

加賀「私だって褒めることくらいあるわ。それにあの子たちは私たち一航戦の跡を継ぐ存在なのだから、あのくらい出来てもらわないと困るわ」

霧島「エントリーナンバー5番は時雨さんです!」

時雨「あなたひとりに、かけた恋♪」

鳳翔(やっぱり、時雨ちゃんは雨に関する歌なのね)

提督(時雨は氷雨かと思ったが、そうきたか)

霧島「エントリーナンバー6番は鳳翔さんです!」

鳳翔「提督も一緒にお願いします」

提督「ん?あ、はい(一緒にってデュエットか?)」

キット「♪~」

提督(この伴奏・・・鳳翔さんらしいチョイスと言うか)

提督「もしも嫌いでなかったら、何か一杯、飲んでくれ♪」

鳳翔「そうね、ダブルのバーボンを、遠慮しないで、いただくわ♪」

霧島(いかにも鳳翔さんって感じの選曲ね)

393: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:31:12.36 ID:aNSDOAMd0

霧島「エントリーナンバー7番は天城さんです!」

キット「♪~」

天城「隠しきれない、移り香が、いつしかあなたに、しみついた♪」

提督(天城が天城越えとは、ギャグなのか?)

霧島「エントリーナンバー8番はヲ級さんです!」

キット「♪~」

ヲ級「毎日、毎日、僕らは鉄板の、上で焼かれて、嫌になっちゃうよ♪」

鳳翔(海の底=深海ってことでしょうか?)

霧島「エントリーナンバー9番は白雪ちゃんです!」

キット「♪~」

白雪「さよならは別れの言葉じゃなくて、再び逢うまでの、遠い約束♪」

提督(どちらかと言うと、セーラー服と連装砲じゃないか?)

白雪「愛した男(提督)たちを思い出に変えて♪」

吹雪(まさかここで司令官に対するメッセージを込めるなんて)チラッ

吹雪(そして気付かない司令官。気付いても嫌だけど、複雑な気分)

霧島「エントリーナンバー10番は大和さんです!」

キット「♪~」

大和「さらば地球よ、旅立つ船は、宇宙戦艦ヤマト♪」

提督(大和がヤマト・・・う~ん)

キット「93点です」フォンフォン

大和「提督、私、佐々木功さんの大ファンなんです」

提督「なるほど。だから、あの選曲か」

大和「提督のお好きなナイトライダーのマイケルも佐々木功さんですよね?」

提督「そうだな」

大和「もし、よろしければ、今度一緒にナイトライダーを鑑賞しませんか?」

提督「今度の土曜は空いてるし、いいぞ」

大和「では、『激闘!善と悪2台のナイト2000』を観たいです!」

提督「・・・」

大和「どうかされましたか?」

提督「カールはちょっと、な」

大和「?」

提督「うちにキットが居るだろ?」

大和「はい」

提督「キットが居ればカールも居る訳で」

大和「え?」

提督「俺は一度、奴に殺されてな。いや、俺だけではなく、この鎮守府の艦娘ほぼ全員か」

大和「えぇ!?」

提督「まーそれは回避した未来の話だけどな。激闘の末に奴は葬ったが。三度も襲撃された」

大和「そんなことがあったなんて・・・」

提督「まだ大和がうちに来る前の出来事だからな。また今度、追々話すとしよう」

394: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:33:08.05 ID:aNSDOAMd0

霧島「エントリーナンバー11番は天龍さんです!」

キット「♪~」

天龍「ちっちゃな頃から悪ガキで、15で不良と呼ばれたよ♪」

提督(天龍のフフ怖は不良アピールか?)

霧島「エントリーナンバー12番はリットリオさんです!」

リットリオ「ローマ、君は何故に、ローマ、心をとじて」

ローラジャナイノ?
ヒデキー

提督(何でイタリア生まれのリットリオがそんな古い歌知ってるんだよ!)

鳳翔(リットリオさん、何故そんな古い歌を?)

霧島「エントリーナンバー13番はアイオワさんです!」

アイオワ「サム モーニング イン ジュン サム トゥエンティー イヤーズ アゴー♪」

???
ダレノウタ?

キット「80点です」フォンフォン

アイオワ「んーイマイチね。アドミラル、どうだったかしら?」

提督「今の誰の曲?」

アイオワ「何言ってるのよ!ハッセルホフの曲じゃない!」

キット「何と!マイケルの曲でしたか!」フォンフォン

提督(歌手もやっているのは知っているが、歌までチェックしていないとか言えない・・・)

霧島「締めはこの人!皆のアイドル、那珂ちゃんオンステージです!」

ワー
マッテマシター
ナカチャンノファンヤメマス

霧島「那珂ちゃんは特別ゲストのため、採点の対象外となります」

キット「♪~」

那珂「気づいてるわ、みんなが私を、ハートの視線で、見つめてるの♪」

395: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:34:43.25 ID:aNSDOAMd0

霧島「では、結果発表に参りましょう!」

ジャカジャカジャカ

霧島「第3位・・・瑞鶴さん!」

瑞鶴「やったー!」

霧島「瑞鶴さんには間宮券1枚が送られます」

霧島「第2位・・・吹雪さん!」

吹雪「私、やりました!司令官のおかげです!」

霧島「吹雪さんには間宮券2枚が送られます」

霧島「第1位・・・加賀さん!」

加賀「やりました」

霧島「加賀さんには優勝トロフィーと間宮券3枚が送られます」

霧島「以上で第一回鎮守府カラオケ大会を終わります」

加賀「瑞鶴、あなたにコレをあげるわ」つ間宮券1枚

瑞鶴「え?いいの?」

加賀「私と赤城さんで1枚ずつ使うと1枚余るわ。翔鶴と2人で使いなさい」

瑞鶴「加賀さん、ありがとう!」

翔鶴「ありがとうございます」

加賀「この調子で精進しなさい」

396: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:37:02.63 ID:aNSDOAMd0

-フタマルマルマル 執務室-

提督「カラオケ大会の後片付けも終わったし、今日はそろそろ撤収するか。なぁ、吹雪」

シーン

提督「吹雪?」チラッ

吹雪「」zzz

提督「こんな所で寝てると風邪ひくぞ。ちゃんと部屋で、何だ?急に眠気」

提督「ぐー」zzz

装甲空母鬼「ふん。瀬戸内海深提を破ったというから、どれほどのものかと思えば、この程度か」

深海「眠ったまま逝くがいい、気付けばあの世だ」

【NORMAL CRUISE】⇒【AUTO CRUISE】ピーッ

【P】 ガチャ ⇒【R】 ガチャ ⇒【N】ガチャ ⇒【D】

ブーン

装甲空母鬼「何の音だ?」

ドン

装甲空母鬼「ぐはっ!車が独りでに!?」

キット「私が居る限り、アドミラルたちに手出しはさせません」フォンフォン

装甲空母鬼「誰だ!」

キット「貴方の目の前に居ます」フォンフォン

装甲空母鬼「目の前?車・・・?そうか!貴様がカールの」

シュッ

装甲空母鬼「クナイ?いや、魚雷か!」

ドカーン

川内「仮面の忍者、川内参上!」

装甲空母鬼「いや、何処が仮面だ?顔丸出しだろ」

川内「んー、でも服は赤いし」

装甲空母鬼「いや、仮面の忍者は仮面が赤だろ。服は青、いや紺だったか?」

397: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:40:15.30 ID:aNSDOAMd0

川内「ねー提督、起きてよ」ユサユサ

川内「起きたらチューしてあげるよ」ユサユサ

提督「ぐー」zzz

川内「ダメか。ほら、吹雪も起きて」ユサユサ

キット「どうやら目の前の深海棲艦を倒さなければ目を覚まさない様ですね」フォンフォン

装甲空母鬼「この鎮守府の艦娘は全て眠らせたはずだ。貴様、何故起きている?」

川内「夜は夜戦の時間だよ?寝るなんて勿体無い!」

キット「今日ほど川内さんを心強く思ったことはありません」フォンフォン

川内「提督も含めて他の皆は寝ちゃってるみたいだし、私たちだけで対処するしか無さそうだね」

キット「その様ですね」フォンフォン

装甲空母鬼「全員まとめてあの世へ送ってやる。沈め!」

ドカーン

川内「てー!」

ドカーン

ドカーン

ドカーン

キット「川内さん、装甲空母鬼の艦載機が発する超音波が皆さんをねむらせている様です」フォンフォン

装甲空母鬼(気付かれた!)

川内「じゃあ、アレを壊せばいいんだね」

川内「砲雷撃戦!よーい、てー!」

ドカーン

装甲空母鬼「しまった!」

川内「次はアンタの番だよ。提督たちが起きる前に終わらせようか」

装甲空母鬼「くっ」

川内「てー!」

ドカーン

装甲空母鬼「ぐはっ」

提督「んー、何か騒がしいな。・・・。深海棲艦!」

川内「あ、起きた」

吹雪「お願い! 当たってください!」

ドカーン

装甲空母鬼「私は日本海四天王の中で最弱。仲間が敵を討ってくれる。ぐはっ」轟沈

398: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:43:16.00 ID:aNSDOAMd0

川内「最後に良い所持っていかれちゃった」

吹雪「ごめんなさい」

川内「別に気にしなくていいよ。私は夜戦が出来て満足だし」

提督「今度は日本海か。瀬戸内海に日本海、何で毎度こうも微妙な規模の奴等が攻めてくるんだ?」

川内「七つの海って言うけど、この感じだと七つどころか地中海とかカリブ海にも深提が居そうだよねー」

吹雪「本当に居そうですね(汗)」

提督「考えただけで頭が痛い」

キット「アドミラル、お怪我はありませんか?」フォンフォン

提督「ああ、大丈夫だ。ところで何があったんだ?」

キット「深海棲艦がアドミラルと艦娘の皆さんを眠らせたうえで、寝首をかこうと襲撃してきました」フォンフォン

提督「なるほど。それを川内とキットが対処してくれたと言う訳か」

キット「一連の出来事は記録しているので、後ほどご確認ください」フォンフォン

提督「了解。それにしても何か焦げ臭いな」

吹雪「司令官、ミュシャの絵が燃えてます」

提督「うわぁ・・・レプリカだからまぁいいけど、更に部屋中穴だらけだ」

川内「執務室内でドンパチしたからね」

提督「執務室内で襲われた以上仕方ないか。明日、妖精さんに修復してもらおう」

川内「私は夜の散歩にでも行って来るね」

提督「程々にな」

川内「はーい」

提督「少し片付けたら、俺たちも休もうか」

吹雪「はい」

399: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/21(金) 22:46:44.13 ID:aNSDOAMd0
カラオケ大会の出典置いときます。

榛名:愛人(テレサ・テン)
吹雪:吹雪(西沢幸奏)
加賀:加賀岬
瑞鶴:そして神戸(前川清)
時雨:長崎は今日も雨だった(前川清)
提督・鳳翔:居酒屋(五木ひろし・木の実ナナ)
ヲ級:ヲよげ!たい焼きくん(子門真人)
天城:天城越え(石川さゆり)
白雪:セーラー服と機関銃(薬師丸ひろ子)
大和:宇宙戦艦ヤマト(佐々木功)
天龍:ギザギザハートの子守唄(チェッカーズ)
リットリオ:傷だらけのローラ(西城秀樹)
アイオワ:Looking For Freedom(デビッド・ハッセルホフ)
那珂:恋の2-4-11

榛名に「愛人」「つぐない」「時の流れに身をまかせ」等が
似合う(と思う)のは何故だろう(※個人の主観です)
RJも参加させるなら、「大阪の女」か「ブルー・ライト・ヨコハマ」どっちだろ?

本日はここまで

401: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:26:40.32 ID:5DkIBulw0

-月曜の朝 執務室-

提督「妖精さんに執務室を修復してもらったのはいいが、日曜だったせいで休日料金取られたな」

吹雪「でも、月曜日まであのまま放置する訳にもいきませんし、仕方ないですよ」

提督「まぁ、そうなんだけどな。大淀に経費で処理できないか聞いてみたんだが」

吹雪「はい」

提督「ダメだと言われた。ケチだよな。深海棲艦にやられたのに」

吹雪「えー!ダメなんですか?」

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、丸聞こえです」

提督「ナンノハナシカナ?(汗)」

大淀「大本営にお願いして経費で処理してもらえることになりましたが、ケチですか。そうですか」

提督「」滝汗ドバー

大淀「どうやら必要ない様ですね。では、私は失礼します」

提督「待ってください!大淀様!」

大淀「まだ何か?」

提督「何卒、これでお許しください」つ間宮券

大淀「では、これで手を打ちましょう」

提督「ありがたき幸せ」

大淀「書類と領収書を後ほど提出してください」

提督「Yes,your highness!」

大淀「では、今度こそ私は失礼します」

ガチャ

バタン

吹雪「・・・」ジトー

提督「吹雪、そんな目で見ないでくれ。あの状況で大淀には逆らえん」

吹雪「だからと言って鎮守府の最高責任者があれはどうかと思います」


-天井裏-

青葉「ふむふむ。司令官も大淀さんには頭が上がらないっと」

青葉「いやー、良い物を見せてもらいましたが、流石に新聞には載せられませんね」

402: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:33:40.71 ID:5DkIBulw0

-日本海 深海鎮守府-

深提「やはり装甲空母鬼には荷が重かったか」

装甲空母姫「次は私が」

深提「いや、私が出る」

装甲空母姫「深提が直々に・・・ま、まさか」

カ級「深提、蟹漁中の漁船から香住ガニを盗んできましたよ」

深提「よくやった。今夜は蟹鍋だ」

タ級「やた」

リ級「かーに鍋♪かーに鍋♪」

深提「ふっふっふっ、提督よ、首を洗って待っていろ。明後日がお前の命日だ」

装甲空母姫(恐ろしいお方だ)


-鎮守府-

朧「」ブルッ

漣「およ?どったの?」

朧「何だか悪寒がする」

漣「風邪?」

朧「分からない」


-翌日 街中-

パラリラパラリラ

装甲空母姫「オラオラ、どけどけ」

フォーンフォーン

深提「この調子で街中を暴走するぞ」

タ級「はい!」

パラリラパラリラ

403: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:34:07.72 ID:5DkIBulw0

-鎮守府 食堂-

提督「昼休みは満員で席の確保も一苦労だな」キョロキョロ

吹雪「そうですね」キョロキョロ

瑞鳳「提督ー、吹雪ちゃーん、こっち空いてるよ」フリフリ

提督「瑞鳳の所に行こうか」

吹雪「そうしましょうか」

提督「中々空きが見つからなかったから助かったよ」

瑞鳳「どういたしまして。二人とも卵焼き食べりゅ?」

提督「うむ。せっかくだから頂こう」

吹雪「いただきます」

テレビ「ただ今入りました緊急ニュースです。街中で暴走族が暴走中です!」

提督「たかが暴走族くらい」チラッ

テレビ「パラリラパラリラ、フォーンフォーン」

提督「」ポロッ

テレビ「暴走族にインタビューしてみます」

テレビ「ワレワレハ、ボウソウゾクダ(タ級)。夜露死苦(空母姫)。なめんなよ(リ級)」

テレビ「あの、一斉に喋られても困るのでお一人ずつお願いします」

テレビ「では、私が。提督よ、見ているか?我々はこれから毎日街中を暴走する。止められるなら止めてみろ。ふはははは(深提)」

テレビ「今日はこれで失礼する(深提)」

テレビ「大人しく帰っていきましたね。えーっと、現場からは以上です」

404: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:35:03.64 ID:5DkIBulw0

提督「今、カールが映ってなかったか?」

吹雪「カールでしたよね?」

瑞鳳「多分、カールだね~」

キット(コムリンク)「アドミラル、ニュースにカールが!」

提督「ああ、たった今見た・・・」

吹雪「でも、カールはゴリアテになって海の底に沈みましたよね?」

提督「ああ、奴を沈めたのは間違いない。この目で見たからな」

瑞鳳「でも、今のはカールだったよね?カールを真似しただけの車かな?」

提督「分からない。だが、俺を指名して挑戦状を叩きつけてきた以上、無視できん」

キット(コムリンク)「では、パトロールですね」

提督「今日は大人しく引き上げて行った様だから、明日からパトロールだ」

瑞鳳「お仕事の話はこの位にしよ?早く食べないと冷めちゃうよ」

提督「そうだな」

405: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:36:17.18 ID:5DkIBulw0

-翌日 執務室-

提督「それじゃ、僕はパトロールに行ってきます」

吹雪(何故アン○ンマン?)


-街中-

???「きゃー、助けてー!」

キット「アドミラル、助けを求める声が聞こえます!」

提督「行ってみよう!」

???「くっくっくっ、罠とも知らず掛かったな」

???「きゃー、助けてー!」

キット「ICレコーダー?声の主はあのICレコーダーです」

提督「どういうことだ?」

キット「分かりません」

キット「!! 側面からフォークリフトが高速で接近して来ます!」

提督「クソッ!罠か!」

ガンッ

提督「うわー!」

ゴン

提督「」ピヨピヨ

キット「アドミラル!しっかりしてください、アドミラル!」

???「このままプレス機に放り込んでやる」

~パトロール出発から1時間後~

ガラガラガラ

吹雪(あ、帰ってきた)

ガチャ

バタン

提督「ただいま」

吹雪「おかえりなさい」

吹雪(キットが何も言わないけど、どうしたんだろう?それに、司令官も何だか違和感が)

吹雪「!!」

吹雪「あなた、誰ですか?」

提督「おいおい、何言ってるんだ?」

吹雪「あなたは司令官なんかじゃありません!」

提督「どうした?吹雪。疲れているのか?」

吹雪「司令官は指輪を指にははめず、ネックレスに通して首から提げてます!」

提督「私としたことが、こんな所で初歩的なミスを犯してしまったか」

406: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:39:21.83 ID:5DkIBulw0

コンコン

金剛「提督、ブッキー、ティータイムにしまショー」

ガチャ

金剛「・・・。ブッキー、コイツ誰デース?」

提督「一人増えたか。まぁいい。奴と摩り替わって鎮守府を乗っ取るつもりだったが、まずはお前たちを始末しよう」

吹・金「!!」

提督「何処の誰かも分からん奴に殺されてあの世へ行かせるのも不憫だ。最後に私の正体を教えてやろう」

ペリペリペリ

吹・金「!!!」

深提「私が日本海深提だ!」

吹雪「日本海深提!?」

金剛「本物の提督はどうしたんデース!」

深提「奴なら今頃、プレス機に押しつぶされて鉄くずと潰れたトマトになっているだろう」

吹雪「そんな・・・」

深提「安心しろ。お前たちも直ぐに奴の下へ送ってやる。仲間たちには出撃中の事故で沈んだと伝えておいてやる」

コンコン

ヲ級「提督、深海棲艦の気配がするんだけど、大丈夫?」

シーン

ヲ級「提督、居ないの?入るわよ」

ガチャ

ヲ級「吹雪に金剛じゃない。居るんなら返事くらい・・・コイツ誰?」

深提「人間側に付いたヲ級が居るとは聞いていたが、お前がそうか」

吹雪「日本海深提だそうです」

ヲ級「!! コイツが日本海鎮守府の!」

深提「ヲ級よ、こちら側へ帰って来る気は無いか?そいつ等を始末すれば喜んで迎え入れるぞ」

ヲ級「バカなことを言わないで!私の提督は一人しか居ないわ!」

深提「そうか。残念だ。では、お前も一緒に始末するとしよう」

金剛(ブッキーを守らないと・・・でも、艤装を装備していマセン。どうすれば・・・アレは!)

ブーン

深提「何の音だ?」クルッ

深提「うおっ!?」

ドンガラガッシャーン

ガチャ

提督「待たせたな」

吹雪「司令官!」

金剛「提督、生きてて良かったデース!」

ヲ級「提督!」

深提「貴様、何故生きている!」

提督「幸運の女神に助けられたのさ」

407: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:41:01.75 ID:5DkIBulw0

~回想中~

提督「クソッ!このままだとプレス機でぺちゃんこにされるぞ」

ガタガタ

提督「ターボブーストで脱出出来ないか?」

キット「ダメです。プレス機の圧力が強すぎて脱出出来ません!」

提督「何か方法は無いのか!」

ガタガタ

雪風「♪~」

キット「あ、あれは!雪風さんです!」

提督「何でこんな所に居るのか知らんが、助かった!」

ウイーーン
マドオープン

提督「おーい!雪風!」

雪風「?」キョロキョロ

提督「おーい!こっちだ!」

雪風「司令、何してるんですか?新しい遊びですか?」

ガタガタ

提督「プレス機に挟まれるなんて命がけの遊びは無いな」

キット「助けてください、雪風さん」フォンフォン

提督「そこのスイッチを押して、プレス機を止めてくれ!」

雪風「はーい」ポチッ

プシュー

提督「止まった!」

キット「これで脱出出来ます!」

~回想終了~

408: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:42:36.58 ID:5DkIBulw0

提督「こいうことがあった訳だ」

深提「くっ」

提督「うちの吹雪たちを随分可愛がってくれた様だな」

深提「いや、まだ何もしていないが」

提督「黙れ!提督パーンチ!」

深提「ぐえっ」チーン

キット「マイケルの様なお見事なパンチでした」フォンフォン

吹雪「司令官、この人どうするんですか?」

提督「とりあえず縛っておこう。目を覚ましたら尋問だな。その後は大本営に任せよう」

吹雪「今回は警察屋さんに引き渡さないんですか?」

提督「今回は鎮守府内で起きた事件だからな」

~しばらく後~

提督「目を覚ました様だな。では、質問に答えてもらおうか」

深提「その前に縄を少し緩めてもらえないか?」

提督「いいだろう。だが、逃げようなんて考えるなよ」

深提「艤装を展開した艦娘と深海棲艦に囲まれている状況で逃げようなんて考えん」

提督「では、お前のその車は何だ?カールか?」

深提「これは外見のみを再現した車だ。AIは積んでいない」

提督「何が目的でその車を使って街を荒らしていたんだ?」

深提「カールにそっくりな車で街を荒らせばお前が食いつくと思った。その結果、お前が引っかかりあのプレス機だ」

提督「現在、黒一色なのは鎮守府に潜り込むために塗り替えたのか?」

深提「そうだ」

提督「この鎮守府を乗っ取ろうとしたそうだな。何が目的だ?」

深提「私は海軍の提督を目指していた。ペーパーテストは合格したが、最終面接で落とされた」

提督「ならば、大本営への復讐が目的か?」

深提「いいや。不合格になったことを知った深海側に勧誘され深提になったが、提督への夢を諦められなかった・・・」

深提「だから何処でもいいから鎮守府を乗っ取ってやろうと思った」

深提「そして瀬戸内海深提を破ったお前を倒す者は居ないかと、深海大本営から募集がかかった」

深提「そこで名乗りを上げた!夢を叶えるためにな!」

提督「その夢とは?」

409: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:44:07.29 ID:5DkIBulw0

深提「僕は提督になって暁ちゃんや朝潮ちゃんに囲まれて過ごすのが夢だったんだ!」ハアハア

提督(うわぁ)

吹雪(この人もしかして)

金剛(ロリコン、デース)

ヲ級「ロリコン野郎」

ボコッ

深提「ぐえっ」

提督「ヲ級、(抵抗できない相手に)暴力は良くない。止めるだ」

ヲ級「ごめんなさい」

提督「うん、まぁ、気持ちは分かる。コイツの発言にはどん引きしたからな」

深提「吹雪ちゃんとケッコンしているお前も同じ穴の狢だろうが!」

提督「なっ」

金剛「提督はロリコンなんかじゃありまセーン!」

提督(金剛)

金剛「私や榛名に抱き付かれて、ジュニアが元気になる人がロリコンな訳がありマセン!」

提督(おい!)

吹雪「///」

ヲ級「ちょっと!何てこと言うのよ!///」

提督「あの、金剛さん?そういう発言をあまり大きな声でされるのはちょっと・・・その、時間と場所を弁えて欲しいと言いますか」

金剛「ウップス。ソーリー、デース」

深提「私はお前の様なBBAに」

ゴスッ

金剛「誰がババア、デスカ?」ニコッ

深提「JK以上はBBAだ!」

ゴスッ

深提「ぐふっ」

金剛「ロリコン!」

410: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:48:01.18 ID:5DkIBulw0

コンコン

長門「長門だ。入ってもいいだろうか?」

提督「構わん」

ガチャ

バタン

長門「深提よ。貴様と言う奴は!」ギロッ

深提「!!」

提督(マズイ、長門が本気で殴れば死ぬぞ!止めないと)ダッ

長門「貴様とは気が合いそうだ!」

かたい握手

深提「分かってくれるか!」

提督「何だそりゃー」ズコー

吹雪「司令官、しっかりしてください!」

金剛「提督、しっかりするデース!」

ヲ級「ちょっと、長門!あなたが変なこと言うから提督が思いっきりずっこけたじゃない!」

長門「ん?何故ずっこけるのだ?」

提督「いや、いい。気にするな」

長門「お前が罪を償った後は提督として働ける様、大本営に働きかけてみよう!」

深提「本当か!」

長門「ああ、約束する!」

金剛「コイツラ何なんデスカ?」

提督「分からん」

キット「共通の趣味を持つ2人の間に熱い友情が芽生えたのでしょう」フォンフォン

提督(はー、この間綺麗にしたところなのに、また部屋中ぐちゃぐちゃだよ。突撃するより、普通に入るべきだったか?)

金剛「提督、深提のナイト2000モドキはどうシマスカ?」

提督「んー、どうしようか」

深提「私にはもう不要な物だ。好きにするがいい」

金剛「じゃあ、私が貰ってもいいデスカ?」

吹雪「!!」

提督「免許は持ってるんだよな?」

金剛「勿論デース」

提督「じゃあ、いいぞ。後で手続きをしておこう」

吹雪「!!!」

吹雪「司令官、ちょっとお話が」

提督「どうした?」

吹雪「ここだとあれなので、外でお話しましょう」

提督「そうか。じゃあ、少し席を外すから見張りを頼む」

長門「任せておけ」

411: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/29(土) 22:49:29.26 ID:5DkIBulw0

-母港-

吹雪「以前、司令官が榛名さんに誘拐されたことがありましたよね?」

提督「そんなこともあったな」

吹雪「その時、金剛さんの運転で司令官の救出に向かったんですが・・・」

提督「うん」

吹雪「その、金剛さんってハンドルを握ると性格が変わるタイプでして・・・」

提督「!! それであの時、シャッターに穴が開いていたのか」

吹雪「だから、ちょっと心配だなーって」

提督「マジか。しかし、許可してしまった以上、今更ダメとも」

吹雪「そうですよね」

提督「明石と夕張に頼んで、事故を防ぐ装置を組み込んでもらうしかない」

吹雪「そうですね」

提督「そろそろ執務室に帰ろうか」


-執務室-

ガチャ

憲兵「ドーモ、提督=サン。憲兵です」

提督「ドーモ、憲兵=サン。提督です」

憲兵「深提を連行しますので、こちらの書類にサインをお願いします」

提督「はい」カキカキ

憲兵「では、あとはお任せください」

提督「では、お願いします」

長門「深提よ。お前が罪を償い外に出てくるのを楽しみに待っているぞ」

深提「ああ、待っていてくれ」

金剛「この茶番は何なんデース?」

提督「もう訳が分からん」

414: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/06(日) 22:27:37.46 ID:Ys2KzDjk0

-工廠-

提督「明石ー、夕張ー」

明石「はーい」

夕張「作っちゃいます?作らせちゃいます?」

提督「君はいつから、しおいになったんだい?作って欲しい物があるのは事実だが」

明石「今度は何ですか?金剛さんの車の安全装置なら出来てますよ」

提督「え?まだ頼んでないんだけど」

夕張「青葉さんからの情報ですよ。昨日のナイト2000モドキが金剛さん所有になったと聞いています」

提督「アオバワレ。うん、まぁ完成しているなら組み込んでやってくれ」

明石「さっき完了しました」

提督「仕事が早いな」

明石「早い、安い、丁寧がモットーですから」

夕張「で、提督は何が欲しいんですか?」

提督「エスプレッソマシンを作ってくれないかな?」

明石「エスプレッソマシンですか?提督、コーヒー飲めないのに?」

提督「な、何を言うんだ」

夕張「提督が紅茶派なのは周知の事実ですよ」

提督「また青葉か!」

夕張「違いますよ。執務室はいつも紅茶の香りがしているから皆、気付いてますよ。グラーフさんとリベッチオちゃん以外は」

明石「曙ちゃん、霞ちゃん、満潮ちゃんも紅茶を飲むようになったそうですよ。これは金剛さんからの情報です」

提督「あいつらは単にコーヒー飲めないだけだろ?」

夕張「何を言うんですか!あの子たちも提督を慕ってるんですよ」

提督「冗談は止めてくれ。普段からどれだけ罵倒されているか知っているだろ?クソだの、クズだの」

夕張「提督も意外と鈍感ですね」

提督「?」

明石「で、話を戻してエスプレッソマシンですが、買って来たらいいじゃないですか」

提督「買う、金掛かる。作る、資材で済む」

夕張「色々と散財したから節約したいと?(艦娘全員に高級ステーキを振舞ったらそうなるわね)」

提督「イエス」

明石「分かりました。では、燃料、鋼材、ボーキを150ずつ頂きます」

提督「弾薬は要らないのか?」

夕張「深海棲艦を攻撃できるエスプレッソマシンをご所望ですか?」

提督「うん、その機能は要らないな」

明石「明日のお昼には完成すると思うので、出来次第、執務室へお持ちします」

提督「じゃあ、頼んだぞ」

415: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/06(日) 22:29:04.92 ID:Ys2KzDjk0

-翌日 執務室-

コンコン

明石「明石です」

夕張「夕張です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

明石「ご依頼の品をお持ちしました」

提督「おお!出来たか!」

夕張「それにしても何に使うんですか?」

提督「エスプレッソはコーヒーだけじゃないさ。作ってもらったお礼に2人にも振舞おう」

~数分後~

提督「どうぞ」

明石「ありがとうございます」ゴクッ

夕張「いただきます」ゴクッ

明石「紅茶のエスプレッソって初めてです!」

夕張「私も!」

提督「吹雪の分も入れるから少し待っててくれ」

吹雪「はい!」

提督「そうだ。おーい、青葉居るんだろ?青葉の分も入れるから降りといで」


-天井裏-

青葉(!! ばれてる!)

提督「おーい、青葉?」

青葉(いえ、ばれている訳ではなく、恐らく居るであろうと思い、呼びかけているだけの様ですね)

青葉(それならば、早々に立ち去り、正面から堂々と入りましょう)

提督「青葉ー、居ないのか?」

416: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/06(日) 22:31:30.24 ID:Ys2KzDjk0

-執務室-

提督「キット、青葉は居ないのか?」

キット「今日は居ない様です(本当は居ましたが、先ほど立ち去ったのは黙っておきましょう)」フォンフォン

コンコン

青葉「ども、恐縮です、青葉ですぅ!」

ガチャ

青葉「たまたま執務室前を通りかかったら、何やらいい香りがするので釣られて来てしまいました!」

提督「おお、そうか。良い所に来たな。青葉の分も用意しよう」

青葉「ところで、司令官」

提督「何だ?」

青葉「司令官が紅茶派なのは金剛さんの影響ですか?」

吹雪「金剛さんが来る前からそうでしたよ」

青葉「ほー、初期艦の吹雪さんが言うなら間違いありませんね」メモメモ

提督「メモなんて取ってどうするんだ?新聞に載せても面白くないだろ?」

青葉「新聞には載せませんが、記者としての性分です!」

提督「いや、青葉は記者ではなく、艦娘だと思うんだが」

青葉「青葉は艦娘であり、記者でもあるんです!」


~数時間後~

コンコン

蒼龍「蒼龍です」

飛龍「飛龍です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

蒼龍「提督がお洒落なカフェを始めたと聞いて遊びに来ました」

提督「いや、カフェは始めてないんだが」

蒼龍「えー、青葉からカフェを始めたと聞きましたよ」

提督「まーカフェではないが、せっかくだから紅茶を飲んでいくといい」

飛龍「せっかくエスプレッソマシンを用意したんだし、活用しないと多聞丸に怒られちゃいますよ」

提督「どちらかと言うと怒られるのは君たちじゃないかな?執務室を何だと思ってるんだ?って」

ドアバーン

島風「提督、カフェを始めたと聞いて遊びに来ました!」

提督「島風、ドアは静かに開けてくれ」

島風「はーい!」

ドドドドド

天津風「はぁはぁ」

島風「天津風ちゃん、おっそーい」

天津風「島風が速すぎるのよ!」

提督「天津風は随分お疲れのようだな。ゆっくりしていってくれ。とりあえず水だ」つ水

天津風「ありがとう」ゴクゴク

417: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/06(日) 22:33:17.70 ID:Ys2KzDjk0

~30分後~

提督「ようやく静かになったな」

吹雪「そうですね」

提督「そろそろ執務を再開するか」

コンコン

吹雪「また誰か来ましたよ」

提督「またかよ」

熊野「熊野ですわ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

鈴谷「ちーっす」

提督「うん、熊野が来たら、鈴谷も来ると思った」

熊野「カフェを始めたと聞いて、来て差し上げましたわよ」

提督「カフェは始めてないんだが」

鈴谷「え?執務室前に順番待ちのリストがあったんだけど」

吹雪「え?」

提督「ナニソレ」

ガチャ

吹雪「司令官、大変です!本当にあります!」

バタン

提督「今日はもう諦めてカフェに徹しよう(汗)」

吹雪「そうですね(汗)」

提督「では、吹雪はウエイトレスを頼む」

吹雪「はい」

熊野「いつになったら注文を聞いてくださるのかしら?」

吹雪「ご注文をお伺いします」

熊野「紅茶のエスプレッソをいただけるかしら?」

鈴谷「鈴谷も同じので」

熊野「あと、何かスイーツはあるの?」

提督「ユー○イムのバウムクーヘン、モ○ゾフのプリン、風○堂のゴーフル、ケーニ○ス クローネのクローネ、亀○堂の瓦せんべい、お好きな物をどうぞ」

熊野(この中から一つを選ぶなんて)

提督(熊野の奴、困ってるな)

熊野(くっ、こうなったら)

熊野「瓦せんべい以外、全ていただきますわ」

提督(流石に瓦せんべいは合わないか)

鈴谷「ちょっと、熊野!大丈夫なの?」

熊野「鈴谷と二人で分ければ問題ありませんわ」

鈴谷「晩ご飯食べられなくなりそう」

418: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/06(日) 22:36:02.78 ID:Ys2KzDjk0

提督「この鎮守府も国際色豊かになってきたな。最初はドイツのレーベだったな」

吹雪「そうですね。その後、リベッチオちゃんやグラーフさんが来て」

提督「ドイツ、イタリア、アメリカ、イギリスと居るから、そろそろフランスの艦娘なんか来ないだろうか」

熊野「フランスの艦娘は気になりますわね。特にファッションが。髪型はマリー・アントワネットの様なペガサス昇天盛りかしら?」

提督(マリー・アントワネット自身はオーストリア人であることは黙っておくべきか?)

キット「ここで更にヨーロッパの方が増えると鎮守府内で抗争が勃発しませんか?」フォンフォン

鈴谷「ヨーロッパの国々って何かと戦争してきたイメージがあるよねー」

提督「そういえばイタリアのマフィアの由来は諸説あるが、フランス人共ぶっ○す的な言葉の頭文字とか聞いたことがある」

吹雪「そこに霧島組が加わると・・・」

提督「ひゃっはー!もう、こうなったらスペインの無敵艦隊の方々も加わってもらおう!」錯乱

熊野「流石にその時代の艦の艦娘は居ないと思いますわ」

鈴谷「だよねー。時代が違いすぎるよ。しかも木造だし」

419: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/06(日) 22:38:54.09 ID:Ys2KzDjk0

-翌日 グラーフ・プリンツ私室-

グラーフ「♪~」

プリンツ「あれ?グラーフ、どうしたの?」

グラーフ「アドミラルがエスプレッソマシンを用意したと聞いたのでな。エスプレッソを振舞おうと思って準備していたところだ」

プリンツ「エスプレッソ?」

グラーフ「イタリアやフランスで飲まれているコーヒーだ。以前、リットリオに振舞ってもらって気に入ったのでな」

プリンツ(提督って紅茶派じゃなかったっけ?)

グラーフ「では行ってくる」

プリンツ「いってらっしゃーい」


-執務室-

コンコン

グラーフ「グラーフ・ツェッペリンだ」

アハハハハハ

グラーフ「アドミラル、入るぞ」

ガチャ

提督「そこで俺は言ってやったよ、『コーヒーなどただの泥水のようなものだ』とな!」←ティープレッソ

ウィースパイト「That’s so cool!」←ティープレッソ

金剛「流石、提督デース」←ティープレッソ

吹雪「あはははは」←ティープレッソ

アイオワ「面白すぎるわー」←スウィートティー

グラーフ「・・・」

吹雪「!! あ、あの、司令官」

提督「どうした?」

吹雪「その、後ろにグラーフさんが・・・」

提督「!!(ヤベッ、聞かれた?)」クルッ

グラーフ「・・・。アドミラルのバカー!(泣)」ダッ

吹雪「泣きながら出て行ってしまいましたね」

提督「やってしまった・・・」

金剛「いい機会ダヨー、自分は紅茶派だってカミングアウトしたら?」

ウィースパイト「Admiral、私も金剛に賛成です。I think it important to tell the truth.」

アイオワ「ザッツ ライト!」

キット「皆さんの言う通りです」フォンフォン

提督「そうだな。グラーフを捜しに行ってくる」

吹雪(グラーフさん大丈夫かな)

420: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/06(日) 22:39:59.51 ID:Ys2KzDjk0

-埠頭-

提督「グラーフ、何処だー!」

グラーフ「アドミラル」

提督「はぁはぁ、こんな所に居たのか。グラーフ、さっきはすまなかった」

グラーフ「アドミラル、謝るのは私の方だ。私は今までコーヒーを飲んで嬉しさのあまり涙しているのだと思っていた」

提督「・・・」

グラーフ「だが、これを機に私も紅茶に改宗しようと思う」

提督「いや、無理をしなくても」

グラーフ「無理などしていない。以前、バウムクーヘンと一緒に出してもらった紅茶が美味しかったからな」ニコッ

リベッチオ(チッ。これで提督さんにコーヒーを飲ませるのはリベだけになっちゃったね) [壁]_・)チラッ

リベッチオ(でも、リベは諦めないよ。提督さんがコーヒー中毒になるまで飲ませてあげるから)

リベッチオ(提督さんがコーヒー中毒で亡くなった暁には、この鎮守府はリベのものだからね!)

423: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:07:33.67 ID:n7FzGRt40

-夜 駆逐寮-

暁「あ、暁は一人前のレディーだから、よ、夜のおトイレだって一人で平気なんだから」

カサカサ

暁「!! 誰か居るの?」キョロキョロ

暁「誰も居ない・・・?」

カサカサ

暁「まただ!ちょっと!誰か知らないけど変なイタズラは止めてよ!」

カサカサ

暁「誰なの!」

カサカサ

暁「響?響なの?お姉ちゃんを怖がらせようと変なイタズラは止めてよね!」

カサカサ

ドン!

暁「きゃーっ!うぇぇぇーん」

424: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:10:07.71 ID:n7FzGRt40

-翌朝 執務室-

吹雪「司令官、クマさんのぬいぐるみ知りませんか?」

提督「クマのぬいぐるみ?」

吹雪「はい。明石さんにもらった喋るぬいぐるみです」

提督「あー、そんなの有ったな。言われてみれば最近見てないな」

キット「あんな物はこの鎮守府に必要ありません」フォンフォン

コンコン

響「響だよ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

響「司令官に相談したいことがあるんだ」

提督「どうした?」

響「実は、暁のことなんだけど」

吹雪「暁ちゃんのこと?それなら私も可能な限り協力するよ」

キット「私も可能な限り協力します」フォンフォン

響「姉さん、それにキットもありがとう」

響「では、本題に入るよ。昨晩、暁がトイレに行こうとしたら、何物かに突き飛ばされたんだ」

提督「突き飛ばされた?イジメか?」

響「それが、暁が言うには犯人はクマのぬいぐるみだったと」

吹雪「クマさんのぬいぐるみ?」

提督「クマのぬいぐるみ?何かの見間違いじゃないのか?(まさか、いやそんな訳無いな)」

響「私もそう思うんだけど、暁はすっかり怯えて部屋から出て来ないんだ」

提督「ふむ。で、怪我はしてないのか?」

響「膝をすりむいた程度だよ」

提督「分かった。では、ひと段落ついたら会いに行こう」

響「助かるよ。では、私はこれで失礼するよ」

ガチャ

バタン

吹雪「イジメでしょうか?」

提督「まだ何とも言えんな」

キット「クマのぬいぐるみと言うことでしたが、誰かが釣竿にでも吊るしてぶつけたのでしょうか?」フォンフォン

提督「うーん、とりあえず落ち着いたら暁に会ってみるか」

425: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:11:03.44 ID:n7FzGRt40

-暁型私室-

コンコン

暁「誰?」

提督「俺だ」

暁「司令官?本当に司令官なの?」

提督「ああ、本当に俺だ」

暁「今、鍵を開けるね」

ガチャ

暁「司令官、うぇぇぇーん」

~数分後~

提督「落ち着いたか?」

暁「うん。今日一日一緒に居てもらっちゃダメ?」

提督「構わないが、仕事があるからここには居られない。執務室に来てもらえるか?」

暁「うん」

提督「寝てないんだろ?執務室のソファーで休むといい。じゃあ、行こうか」

暁「あの」

提督「ん?そうだ、手をつないで行こうか」

暁「うん」


-執務室-

暁「」zzz

提督「ソファーで横になったら直ぐに寝てしまったな」

吹雪「余程怖かったんでしょうね。目の下にクマが出来てます」

提督「起きたら話を聞いてみるか」

426: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:13:08.77 ID:n7FzGRt40

~数時間後~

提督「お目覚めか」

暁「司令官、おはよう」

吹雪「私、お昼ご飯もらって来ますね」

ガチャ

バタン

提督「早速で悪いが、昨晩のことを聞かせてもらえるか?」

暁「うん」

提督「響からある程度聞いているが、本当にクマのぬいぐるみだったのか?」

暁「間違い無いわ!アレはクマさんのぬいぐるみよ!」

提督「球磨じゃないよな?」

暁「球磨さんじゃないわ、クマさんよ!」

提督「ふむ。しかし、にわかには信じがたいな」

キット「テグスなどは付いていませんでしたか?」フォンフォン

暁「糸なんて無かったわ。それに私を突き飛ばした後、笑ってたの」

提督「声に聞き覚えは?」

暁「無いわ」

提督「そうだろうな。有れば犯人が分かりそうだからな」

ガチャ

バタン

吹雪「お昼ご飯もらってきたよ」

暁「ありがと。お礼はちゃんと言えるし」

提督「今夜は俺の部屋で寝るといい。トイレも付いてるからな」

暁「え、でも・・・」

吹雪「私も構わないよ」

提督「響も呼んで4人で寝るか。一人にするのも可愛そうだからな」

吹雪「そうですね」

提督「後で明石に頼んで廊下にカメラを設置してもらおう」

キット「設置できたら私が映像を確認しておきます」フォンフォン

427: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:15:06.98 ID:n7FzGRt40

-工廠-

提督「おーい、明石」

明石「はーい」

提督「悪いが鎮守府内に監視カメラを設置してもらえないか?」

明石「監視カメラですか?まさか!」

提督「盗撮目的じゃないぞ!そんなことをするなら明石に頼んだりしないだろ!」

明石「そうですよねー。もしそうなら、誰にも相談せずにこっそりと設置しますよね」

提督「実は昨晩、暁がクマのぬいぐるみに襲われたそうなんだ」

明石「クマのぬいぐるみですか?そんなバカな(不味い。非常に不味い)」

提督「馬鹿げた話だが、実際に怪我をしているからな」

明石「暁ちゃんの怪我の具合はどんな感じですか?」

提督「怪我と言っても膝をすりむいた程度だが」

明石「急いでカメラを開発しますね。その後、設置します!」

提督「ああ、頼む」


-同刻 駆逐寮 白露型私室-

時雨「豆之助、散歩の時間だよ」

豆之助「ワン!」

時雨「豆之助の散歩に行って来るよ」

白露「いってらっしゃーい」

ガチャ

バタン

豆之助「ウーッ!ワン!ワン!」

時雨「どうしたんだい?」

豆之助「ワン!ワン!ワン!」

???「チッ。一旦引くか」

428: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:16:51.30 ID:n7FzGRt40

-翌日 執務室-

提督「キット、おはよう」

吹雪「おはよう、キット」

キット「アドミラル、吹雪さん、おはようございます」フォンフォン

キット「暁さんの様子はどうでしたか?」フォンフォン

提督「安心した様で、ぐっすり眠っていたな」

キット「それは良かったです。早速ですが、確認して頂きたい映像が」フォンフォン

提督「まさか映っていたのか?」

キット「はい」フォンフォン

提督「では、見せてくれ」

キット「問題のシーンの直前から再生します」フォンフォン

提督「本当にクマのぬいぐるみが歩いているな。もっとテ○ド的な感じかと思ったが、これじゃあまるでチャ○キーだな」

吹雪「司令官、これって行方不明のぬいぐるみじゃないですか?」

提督「確かにそっくりだ。今晩からパトロールをするか」


-フタヒトマルマル 執務室-

提督「そろそろパトロールに出発するか」

吹雪「そうですね」

長門「では、行くか」

提督「暁たちは先に寝ていていいぞ」

暁「ここで待ってる」

提督「そうか。まぁ、キットと一緒に居る方が安心だよな」

暁「うん」

提督「では、キットはサポートを頼む」

キット「お任せください。例の物体がカメラに映り次第、連絡します」フォンフォン

提督「では、行って来る」

吹雪「行って来るね」

長門「戦艦長門、出撃する!」

暁・響「行ってらっしゃい」

429: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:19:23.66 ID:n7FzGRt40

-駆逐寮 入り口-

提督「ここからは二手に分かれて行動しよう」

長門「では私は2階を担当しよう」

提督「俺たちは1階だな。連絡用にこれを」つトランシーバー

長門「では行って来る」


-2階-

長門「私はビッグセブンだからな。オバケなんて・・・怖く・・・ないぞ。怖くないからな!」

ガタッ

長門「!!!」ビクッ

長門「何だ。風で窓が揺れただけか」

提督「そっちはどうだ?」

長門「何も異常は無いぞ」

提督「では、引き続き頼む」

長門「了解」

ズルッ

ズルッ

長門「ん?何の音だ?」


-1階-

提督「今のところ何も異常は無いな」

吹雪「そうですね」

提督「キット、カメラには何も映ってないか?」

キット(コムリンク)「はい。今のところアドミラル、吹雪さん、長門さん以外は無人の廊下だけです」

提督「そうか。他の建物も異常は無いか?」

キット(コムリンク)「何もありません」

提督「了解。引き続き監視を頼む」

提督「長門、そっちはどうだ?」

提督「長門?」

吹雪「返事がありませんね」

提督「キット、長門はどうしている?」

キット(コムリンク)「カメラの死角に入った様で姿を確認できません」

提督「そうか。何も起きてなければいいが」

キット(コムリンク)「アドミラル!2階の廊下に例のb」

提督「キット、どうした?奴が現れたのか?」

シーン

提督「キット?」

吹雪「どうしたんですか?」

提督「突然、通信が途絶えた。2階にクマが現れた様だが」

吹雪「行ってみるしかなさそうですね」

提督「そうだな」

430: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:21:47.80 ID:n7FzGRt40

-執務室-

キット「アドミラル!聞こえますか?アドミラル!」フォンフォン

暁「どうしたの?」

キット「アドミラルとの通信が途絶えました。カメラの映像も映りません」フォンフォン

暁「まさか、司令官がやられちゃったの?」

キット「例の物体は2階、アドミラルたちは1階に居たので、まだ遭遇していないはずです」フォンフォン

響「今は司令官を信じて待とう」


-駆逐寮 2階-

提督「2階に来てみたはいいが、電気が消えて真っ暗だ」

吹雪「それに今日は新月で月明かりもありませんね」

提督「困ったな」

吹雪「そうだ!明石さんと夕張さんからもらったセイバーで照らせませんか?」

提督「その手があったか!では、早速」

ブーン

提督「懐中電灯の代わりに使えそうだな」

ズルッ

ズルッ

吹雪「何の音でしょうか?」

提督「長門、居るのか?」

ズルッ

吹雪「こちらに近づいて来ている様ですが」

提督「何か見えてきたな」

ズルッ

吹雪「きゃーーーーー!」

提督「出たーーーーーーーー!」

吹雪「司令官!何とかしないと!司令官?」チラッ

吹雪「司令官!立ったまま寝ないでください!」ユサユサ

提督「はっ!いかん、いかん。いや、オバケとG(ゴキブリ)だけは苦手でな。カブト虫なら平気なんだが」

クマ「くけけ」

提督「おい、お前!長門はどうした!」

クマ「長門?あぁ、戦艦長門のことか。奴さん死んだよ。俺が殺した」

吹雪「あれは!長門さんとイ級さん!」

提督「クソッ!さっきの変な音は長門とイ級を引きずる音だったのか」

クマ「次はテメェの目の前で、そこの嬢ちゃんのはらわたを引きずり出してやるよ」

提督「あ?お前、今何て言った?」

クマ「その嬢ちゃんの綺麗な顔をグチャグチャにしてやると言ったんだよ」

スパッ

クマ「あへっ」バタン

提督「長門、イ級、お前たちの敵は取ったぞ」

431: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:23:51.53 ID:n7FzGRt40

長門「いや、私は死んでないんだが」

提督「ん?何だ生きてたのか」

長門「死んだ方が良かったのか?」

提督「いや、奴が殺したなんて言うから」

長門「あとイ級も気を失っているだけだ」

吹雪「何はともあれ、無事で良かったです!」

提督「暁を襲ったクマは真っ二つだ。一件落着だな」

吹雪「し、司令官、斬られたクマがくっ付いてます!」

提督「へ?」

クマ「頭から真っ二つにされた程度で死ぬと思ったか?」

提督「マジかよ。やっぱり、本物のオバケだー!長門、何とかしろ!お前、ビッグセブンだろ!」

長門「おっ、おっ、オバケなんて、こわ、こわっ」バタン

吹雪「あの、長門さん?」

提督「恐怖で失神したな。アイツもオバケがダメなのか。やはり俺が何とかするしかない!」

スパッ

スパッ

スパッ

吹雪「やっぱり再生しています!」

提督「原子レベルまで刻めば再生出来ないだろうが、仕方ない。吹雪、工廠に向かって走れ」

吹雪「え?工廠ですか?」

提督「そうだ。工廠の焼却炉に奴を放り込む。走れ!」

吹雪「はい!」ダッ

提督「付いて来い、クマ野郎!」ダッ

提督(万が一に備えて駆逐艦たちは重巡や戦艦に頼んで受け入れてもらって正解だった。あの化け物はトラウマものだろ)

クマ「くけけ。テメーもズタズタにしてやる」

432: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:25:50.37 ID:n7FzGRt40

-工廠-

提督(よし、着いて来ているな)

クマ「くけけけ」

明石「提督、コレを使ってください!」

ポイッ

提督「何だか知らんが助かったぞ。って、グレネードランチャー?相手は未来から来た殺人ロボじゃないぞ!」

明石「そんなこと言ってる場合じゃありません!」

提督「そうだな、ファイヤー!」

ドカーン

明石「クマの頭が裂けて凄いことに!」

提督「吹雪、焼却炉の扉を開けるんだ!」

吹雪「はい!」

パカッ

提督「シュート!」ゲシッ

ピューン

提督「ゴール!」

吹雪「閉めます!」

ガシャン

クマ「ぎゃぁぁぁぁぁ!開けろぉぉぉぉ!」

ドンドンドンドン
ドンドンドン
ドンドン
ドン
ド

明石「静かになりましたね」

吹雪「燃え尽きたんでしょうか?」

提督「恐らくそうだろう。念のため、朝までは開けない様にしよう」

吹雪「良かった~」ヘナヘナ

提督「まさか本物のオバケと遭遇するとは思わなかったぞ」

明石「未だに信じられません(本当は私が作ったロボットです)」

吹雪「もう二度と現れないで欲しいです」

提督「そうだな。祟られない様に祠を作って祀ろう」

明石(ロボットだから祟りとか呪いとか無いですけどね)

提督「今度こそ一件落着だ。暁たちが待つ執務室に帰ろう」

明石「事件も解決した様ですし、私もそろそろ寝ますね」

提督「ああ、おやすみ」

吹雪「おやすみなさい」

キット(コムリンク)「アドミラル、聞こえますか?」

提督「キットか。俺も吹雪も無事だ。今から執務室へ帰る」

キット(コムリンク)「ご無事で安心しました」

433: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:27:56.42 ID:n7FzGRt40

-執務室前-

提督「はー、疲れた」

吹雪「今夜は夢でうなされそうです」

提督「ほんとにな」

ガチャ

暁・響「司令官!」

提督「暁、響、全て終わったぞ」

響「これで安心だね」

暁「もう一晩だけ一緒に寝てもいい?」

提督「ああ、もちろんだ。今から寮に帰れなんて言わないさ」

吹雪「何かを忘れている気がするんですが、気のせいでしょうか?」

提督「んー、何かある気がするが、思い出せないから大したことじゃないんだろ」

吹雪「そうですね」

キット「色々と有り過ぎたせいで記憶が混乱しているのでしょう」フォンフォン

提督「そうだな」


-工廠-

明石「吹雪ちゃんを驚かせようと改造したヌイグルミが暴走するとは思わなかったわ」

妖精ズ「あれはドン引きですねー」

明石「他人事みたいに言わないでよ。あなたたちも関わってるんだから」

妖精ズ「それは申し訳ない」

明石「悪い意味で驚かせちゃったわね。でも、大きな被害が出る前に処理出来て良かったわ」


-翌朝 駆逐寮 廊下-

チュンチュン

長門「ん?ここは?」ムクッ

長門「おい、イ級しっかりしろ」ユサユサ

イ級「ん?・・・。クマの化け物はどこだ!」

長門「そういえば姿が見えないな」キョロキョロ

ドドドドド

島風「島風、いっちばーん!あれ?長門さん、廊下で何してるんですか?もしかして寝てたんですか?」

長門「い、いや、そんなことは無いぞ。なぁ、イ級」

イ級「うん、そうだ。廊下で寝たりしてないぞ」

島風「怪しい。長門さんとイ級さんが廊下で寝てたって皆に言ってこよーっと。キーン」

長門「待ってくれー、島風!」

434: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/18(金) 21:30:05.44 ID:n7FzGRt40

~30分後~

青葉「長門さんが駆逐寮の廊下で寝ていたと言うのは本当でしょうか?」

長門「違う。断じて違う!」

青葉「でも、島風さんの目撃証言もありますよ」

長門「ビッグセブンであるこの長門が、オバケに驚いて気絶したなど断じて違うからな!」

青葉「え?」

長門「あ・・・」

青葉「新聞の編集があるので、青葉はこれで」ダッ

長門「待ってくれー!」

長門「うぅ・・・ビッグセブンの地位が地に落ちたな」

~数時間後~

島風「オバケに驚いて気絶したなんて、長門さんも可愛い所があるんですね!」

暁「一人前のレディでも怖い物があって安心したわ」

霞「ふん。まぁ、オバケが相手じゃ仕方ないわ」

ワイワイ
ガヤガヤ

長門(駆逐艦たちに囲まれている。あぁ、幸せだ!ありがとう、青葉!)

437: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/27(日) 23:03:00.10 ID:/saBs/dM0

-執務室-

吹雪「司令官、大変です!」

提督「何が大変なんだ?」

吹雪「ついに三越コラボが始まりましたよ!」

提督「三越?・・・。三越って何だっけ?」

吹雪「もぉ~、とぼけちゃって」

提督「???」

吹雪「百貨店の三越ですよ!」

提督「・・・」

吹雪「司令官?」

提督「三越ってまだ存在したのか!?」

吹雪「え?」

提督「え?いや、記憶の彼方に薄っすらと存在していたのを今、思い出したぞ」

吹雪「し、司令官?」

熊野「そういえば過去に存在していましたわねー」

足柄「そうねー」

摩耶「だなー」

瑞穂「確かに存在した様な気がします」

吹雪「皆さんどうしたんですか?」

提督「いや、どうもこうも、知らない間に消えて無くなったからな」

熊野「その通りですわ」

吹雪「え?え?」

提督「ダ○エーってもう直ぐ無くなるだろ?」

吹雪「はい」

提督「今の幼稚園や小学校低学年位の子供が大人になった時、ダ○エーの話をするとそんなの有ったなーとなる(と思う)。今の俺がそんな状態だ」

吹雪「なるほど」

キット「神戸店は1926年から1984年までは存在した様です」フォンフォン

提督「なるほど。そりゃ覚えてないわ」

キット「その後、場所を移転して2004年までは存在した様です」フォンフォン

提督「何だと・・・、21世紀まで存在していたなんて・・・」

熊野「ありえませんわ!」

提督「○急なら4、5年前まで存在したから覚えているが。そ○う、大○の二大巨頭には勝てなかったな」

438: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/27(日) 23:07:04.69 ID:/saBs/dM0

提督「大体、百貨店なんて然う然う閉店するものでは無いだろ」

吹雪「そうですね」

提督「だから、もう全て存在しないと思っていたぞ。で、コラボって何をやっているんだ?」

吹雪「ボジョレーヌーボーとか売ってるそうですよ」

提督「そんなのポーラしか喜ばないだろ」

ポーラ「ボジョレーヌーボーがどうしたんですか~?」ヒョコッ

提・吹「!!(一体何処から?)」

提督「ボジョレーヌーボーの話なんてしてないぞ」

ポーラ「本当ですか~?でも、何とかヌーボーとか聞こえましたよ~」

提督「アール・ヌーヴォーだ」

吹雪(凄い誤魔化し方してる!)

摩耶(流石にその誤魔化し方は無いだろ)

ポーラ「アール・ヌーヴォー?えーっと、仏語で『新しい芸術』を意味する美術様式のことですか?」

キット「よくご存知で」フォンフォン

足柄(信じてるわ!流石酔っ払い)

瑞穂(ポーラさん、しっかりしてください!)

提督「そうだ。随分詳しいな」

ポーラ「そりゃあ、ポーラはイタリア人ですよ~。ヨーロッパのことなら知ってますよ~」

提督「そうだったな」

ポーラ「で、アール・ヌーヴォーがどうしたんですか~?」

提督「執務室の装飾にアール・ヌーヴォーを取り入れたいって話をしてたんだよ」

熊野「その通りですわ!お洒落な熊野を引き立てるにはお洒落な装飾が必要でしてよ!」

ポーラ「そういえば前にミュシャの絵を飾ってましたね~」

提督「深海棲艦に襲撃された時に燃えてしまったけどな。アレはレプリカだから良かったが、本物だったら大変だったな」

ポーラ「ワインの話じゃないなら、ポーラは帰りますね~」

ガチャ

バタン

439: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/27(日) 23:08:20.92 ID:/saBs/dM0

提督「ふぅ、間一髪だった」

摩耶「危なかったなー、提督」

提督「もう少しで尋常じゃない量の赤や白のアレを買わされるところだった」

吹雪「そんな遠まわしな言い方しなくてもワイ『ストーップ!』」

提督「その単語は口にするんじゃない。またポーラが来るぞ!」

吹雪「ごめんなさい」

ポーラ「ワインがどうしたんですか~?」ヒョコッ

提・吹(また来たー!)

提督「ワインなんて言ってないぞ」

ポーラ「えー、でも確かにワインって」

提督「わ、ワイが提督でおま!」

ポーラ「あははははは~、提督、どうしたんですか~?」

提督「いや、足柄がひ○パー兄さんのファンだって言うからな。モノマネしてたんだよ」

足柄「ひ○パー兄さん、かっこいいわー。結婚したい!あ、提督でもいいわよ!」

提督「何だよ、そのコイツで妥協しようみたいな言い方」

足柄「そんなこと無いわよ!でも提督には吹雪ちゃんが居るからなー。はぁー、ダメね」

ポーラ「ワインの話じゃないなら、ポーラは帰りますね~」

ガチャ

バタン

440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/27(日) 23:10:08.72 ID:/saBs/dM0

提督「またしても何とかやり過せたな。で、アレの他には何があるんだ?」

吹雪「他には財布とかあるそうですよ」

提督「ほー、今度行って見るか?」

吹雪「是非!」

提督「ところで、ポーラのためのアレは有って、金剛やウォースパイトが喜ぶアレは無いのか?」

吹雪「残念ながら」

提督「そうだよな。時期が違うからな。そうだ!」

ピンポンパンポーン

スピーカー「金剛、ウォースパイト、執務室へ。繰り返す」

~数分後~

コンコン

金剛「金剛デース」

提督「どうぞ」

ガチャ

ウォースパイト「Admiral,お呼びですか?」

提督「急に呼び出してスマンな」

金剛「提督からの呼び出しなら、火の中、水の中デース!」

提督「あはは(汗)」

吹雪「金剛さんとウォースパイトさんを呼んだのはいいですが、どうするんですか?」

提督「今からスリランカに行くぞ」

吹雪「スリランカ?」

金剛「提督、まさか」

提督「ああ、セイロン島を買収しに行くぞ」

ウォースパイト「How marvelous!」

提督「さあ、キットに乗ってくれ!」

キット「善は急げです。早く行きましょう」フォンフォン

吹雪「キットも何で乗り気なの!?執務はどうするんですか?」

提督「大淀にでも任せればいい」

吹雪「もう、無茶苦茶です!」

441: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/27(日) 23:12:11.72 ID:/saBs/dM0

-???-

提督「ん?あれ?」キョロキョロ

吹雪「」zzz

提督「俺の部屋?何だ夢か。可愛い顔して寝てるな」

吹雪「」zzz

提督「何時だ?ってまだマルヨンマルマルか。もう少し寝よう」zzz


-ヒトマルマルマル 執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、大本営から艦娘の広報活動の一環として企業とコラボを行うとの通達が届きました」

提督「またか。コンビニの次はどこだ?」

吹雪(また鹿島さんが犠牲に?ご愁傷様です)

大淀「三越だそうです」

提督「え?」

大淀「百貨店の三越です」

提督「マジかよ・・・ただの夢じゃなかったのか。予知夢ってやつか」

446: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/03(土) 22:52:21.24 ID:xq9G47FZ0

-執務室-

吹雪「司令官、もうすぐクリスマスですね!」

提督「何言ってるんだよ。まだ11月だろ?」

吹雪「え?もう12月ですよ」

提督「またまたー」

キット「アドミラル、今日から12月です」フォンフォン

提督「へ?」

キット「師走です。Decemberです」フォンフォン

吹雪「嘘だと思うなら、カレンダーを確認してください」

提督「うん。そうしよう」チラッ

提督「本当に12月だ!!!」

吹雪「ちゃんと12月ですよね?」

提督「バカな!今年もあと一ヶ月で終わりだと!?」

吹雪「あ!そろそろ鎮守府近海のパトロールの時間ですね!行ってきます!」

提督「いってらっしゃい。気をつけてな」

吹雪「はい!」

ガチャ

バタン

提督「キットよ、教えてくれ。いつから12月だったんだ?」

キット「今日からです。もう少し具体的に言うならば9時間と5分前からです」フォンフォン

提督「そうだったのか・・・。こうしては居られない」

ピッ

プルルルル

提督「あ、もしもし?俺だ。悪いが執務室へ来てくれ。ああ、それじゃ」

ピッ

キット「例のプロジェクトの作戦会議ですか?」フォンフォン

提督「ああ。吹雪が居ない今が丁度いい」


-天井裏-

青葉(例のプロジェクト?これは気になりますね)

447: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/03(土) 22:53:18.75 ID:xq9G47FZ0

コンコン

長門「長門だ」

提督「入ってくれ」

ガチャ

バタン

提督「急に呼び出して悪かった」

長門「提督と私の仲じゃないか、気にするな。それよりプロジェクトSのことだろ?」

提督「ああ、分かっているなら話は早い」

長門「駆逐艦へのリサーチは任せてくれ」

提督「ついでに戦艦も頼めるか?」

長門「了解した」

提督「こんなことにつき合わせて悪いな」

長門「何を言うんだ。元々、私が言い出したことじゃないか」

提督「だが、対象は駆逐艦だけだっただろ?全員にと言い出したのは俺だ」

長門「確かにそうだが」

キット「あの日が近づくと店も混み合うので早めに行動しないと」フォンフォン


-天井裏-

青葉(皆さん、一体何の話をしているのでしょう?それにプロジェクトSとは?)

448: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/03(土) 22:54:23.01 ID:xq9G47FZ0

提督「去年の青葉は凄く嬉しそうにしていたな」

長門「そうだな」

提督「青葉ならとっくに気付いていると思っていたが、意外だった」

キット「意外とピュアですね」フォンフォン

長門「去年プレゼントしたのはカメラのメンテナンスキットだったな」

提督「今年もカメラ関係がいいだろうが、何にすべきか」

長門「新しいカメラだと高すぎるな」


-天井裏-

青葉(カメラのメンテナンスキット?でも、アレはサンタさんから)

青葉(まさか・・・サンタさん=司令官?)

青葉(提督がサンタクロース by 松任○由実ですか!?)

ガタッ

青葉(しまった!)


-執務室-

ガタッ

提督「何奴!」

青葉「チューチュー」

長門「何だネズミか」

キット「ネズミの様ですね」フォンフォン

提督「そうだな。ネズミだな。ってそんな訳あるか!曲者だ!ていっ!」

449: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/03(土) 22:55:29.86 ID:xq9G47FZ0

-天井裏-

プスッ

青葉(ひっ!!!)

青葉(あと5cm前に居たら直撃でした)


-執務室-

長門「なにもネズミ一匹にセイバーを投げつける必要は無いだろ。どうやって回収するんだ?脚立か?」

提督「心配するな。手元を離れて一定時間が経過すると自動でオフになる機能が付いている」

提督「3、2、1」

ポトッ

長門「おお!本当に自動でビームが消えたな。ネズミも居なくなっただろうし、話を戻そう」

提督「本当にネズミか?深海のスパイじゃないのか?」

キット「天井裏をスキャンしましたが、その様な反応はありません」フォンフォン

提督「まさか、青葉か!」

キット「いえ、青葉さんの反応もありません」フォンフォン

提督「そうか?何だか腑に落ちないが、そこまで言うなら話を戻そう」

長門「気にしすぎだ」

提督「そうだな。関係者以外に知られてはいけないとの気持ちから気にしすぎていたな」

キット「その通りです」フォンフォン

提督「去年の一覧をプリントアウトするから少し待ってくれ」

450: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/03(土) 22:57:15.32 ID:xq9G47FZ0

-天井裏-

青葉(去年の一覧?これは気になりますねー)

青葉(ここは司令官の部屋から失敬したピンバイスで)

キリキリ

青葉(んー、穴の径が小さいのでよく見えませんね。かと言ってこれ以上大きな穴を開ける訳にはいきませんし)

メキッ

青葉(この穴を通る小型カメラを持ってくるべきでしたね)

メキッ

青葉(何の音でしょう?)

バキッ

青葉「うわっ!」


-執務室-

提督「!!!」

長門「( ゜Д゜)」

キット「あ、青葉さん」フォンフォン

青葉「ども、恐縮です、青葉ですぅ!一言お願いします!」プラーン

提督「青葉、お前何やってるんだ?いや、話は後でいい。降ろしてやるから手を伸ばしなさい」

青葉「すみません」

提督「よ、っと」

青葉「では改めて一言お願いします!」

長門「むしろ青葉に一言お願いしたいのだが」

提督「長門の言う通りだ。何処から聞いていたんだ?」

青葉「えっと・・・吹雪さんが出て行って、司令官が例のプロジェクトと仰っていた辺りからです」

提督「最初からじゃねーか!」

長門「全て聞かれたのであれば仕方ない」

青葉「まさか・・・口封じですか?お魚さんの餌コースですか?」

提督「そんな訳無いだろ。知られた以上は協力してもらうだけだ」

青葉「その前に司令官にお聞きしたいことが」

提督「何だ?」

青葉「あの・・・サンタさんは司令官だったんですか?」

提督「そうとも言えるし、違うとも言える」

青葉「それって」

長門「他にも協力者が居るということだ。私もその一人だ」

青葉「他には誰が居るんですか?」

提督「大淀、川内、鳳翔さんだ」

青葉「大淀さんと鳳翔さんはともかく、川内さんもですか?」

提督「夜間、アイツに見つからずに行動できると思うか?」

青葉「あー、なるほど。確かに無理ですね」

451: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/03(土) 22:58:29.27 ID:xq9G47FZ0

提督「という訳で、青葉にも協力してもらうぞ」

青葉「はい!誠心誠意、頑張ります!」

長門「分かっているとは思うが」

青葉「大丈夫ですよー。間違っても新聞に載せたりしませんから!青葉は清く正しい新聞記者です!」

提督(その発言がイマイチ信用できないんだが)

キット「吹雪さんたちが母港に帰投した様です」フォンフォン

提督「では、今日はここまでにしよう」

長門「そうだな」

青葉「では、次回の会議の時にお呼びください」

~数分後~

ガチャ

吹雪「作戦完了です!」

提督「お疲れさん」

吹雪「あれ?天井に穴が」

提督「ああ、アレか。大きなネズミが現れてな」

キット「はい。大きなネズミでした」フォンフォン

吹雪「?」

456: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/11(日) 22:29:34.57 ID:nP96HCu20

-執務室-

コンコン

龍田「龍田だよ」

提督「ちょっと待ってくれ(プレゼント関連の資料を隠さないと!)」

龍田「まだかしら~?」

提督「もうちょっとだから」

龍田「入るわよ~」

提督「もうちょっとだけ待ってくれ」

龍田「早くしてよ~」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

龍田「何か疚しいことでもしてたのかしら?」

提督「そんなことは無い!」キッパリ

龍田「まぁ、いいわ。今日は提督に相談があって来たの」

提督「相談?」

龍田「実はね~、天龍ちゃんが酒匂パイセン怖いとか言って部屋から出ようとしないの」

提督「お、おう」

龍田「それでね~、提督に説得してもらいたいの」

提督「理由に関しては察しが付いた。後で部屋に行くから、そう伝えておいてくれ」

龍田「それじゃ、頼むわね~」

ガチャ

バタン

提督「はぁー、天龍が引きこもっているのは先日の戦闘が原因だよな」

キット「はい。間違いなく先日の戦闘が原因でしょう」フォンフォン

提督「正直、俺も怖かった」

キット「あの光景は今でも信じられません」フォンフォン

提督「プロジェクトSの準備で忙しいのに、こんなことになるとは。天龍の部屋に行って来る」

キット「いってらっしゃい」フォンフォン

457: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/11(日) 22:32:10.78 ID:nP96HCu20

-天龍型私室-

コンコン

提督「天龍、居るか?」

ガチャ

天龍「提督?」

提督「龍田から相談を受けて様子を見に来た」

天龍「そうか。立ち話もなんだから入ってくれ」

提督「おじゃまします」

天龍「俺、もうすっかり自信を失っちまってな。同じ軽巡なのに酒匂パイセンなんて」

提督「天龍よ、お前の方が先輩だ」

天龍「でもよぉ、先日の(中規模と言う名の)大規模作戦の戦闘がな・・・」

提督「長門は、私の体を皆に貸すぞ!とか言って英霊を呼び出すわ」

天龍「酒匂パイセンはに深海海月姫に向かって、怯えろぉ、竦めぇ、艦載機の性能を生かせぬまま死んでゆけぇ、ぴゃん。とか言い出す」

提督「プリンツは、嵐と衝動って叫びながら突撃してたな。正直俺も怖かった」

キット(コムリンク)「あの光景には私も驚きを禁じ得ません」

天龍「だよなぁ」

提督「でもな、天龍。深海棲艦との殴り合いが全てじゃないさ」

天龍「例えば?」

提督「遠征」

天龍「最近、鬼怒にポジションを奪われた」

提督「あー、あー、聞こえなーい」

天龍「もう俺は必要ないんだ」

提督(不味い。何とかして励まさないと!)

提督「ほら、アレだ!駆逐艦たちから慕われてるだろ?特に睦月たちから」

天龍「そんなの別に俺じゃなくてもいいだろ」

提督「そんなことは無いぞ。卯月なんてお前と一緒じゃないと遠征に行きたくないと駄々をこねていたからな」

天龍「またそうやって適当な作り話を」

458: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/11(日) 22:36:36.84 ID:nP96HCu20

コンコン

睦月「天龍さん、居るかにゃ~?」

提督「噂をすれば何とやら」

ガチャ

天龍「睦月に卯月か。どうした?」

卯月「天龍ちゃんが元気が無いと聞いて励ましに来たぴょん」

キット(コムリンク)「こんなこともあろうかと、彼女たちを呼んで正解でした(小声)」

提督「ナイス!(小声)」

睦月「睦月はどんなことがあっても天龍さんの味方だにゃ~」

天龍「お前たち・・・」

提督「ほらな。言ったとおりだろ?」

天龍「そうだな。引きこもるなんて俺らしくないよな」

卯月「天龍ちゃんは元気が一番だぴょん」

天龍「よーし!今から間宮に行くぞ!今日は俺のおごりだ!」

睦月「やったー!」

卯月「やったぴょん♪」

天龍「提督も行くか?」

提督「俺はまだ仕事があるから遠慮しとくよ」

天龍「そっか。ところで提督、一つ聞いていいか?」

提督「何だ?」

天龍「前線まで来て指揮するのはいいけどよぉ、危なくないか?」

提督「大和の主砲の直撃にも耐えられるキットに乗っているんだ。危ない訳が無いだろ」

キット(コムリンク)「その通りです」

天龍「・・・。それってフラグじゃないよな?」

提督「フラグとか言うな!」

459: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/11(日) 22:38:41.79 ID:nP96HCu20

-廊下-

鈴谷「パパー」

提督(天龍の件も一応解決(?)したし、一件落着だな。天龍に大発を積めると完全に解決なんだけどなー)

鈴谷「ねぇ、パパったらー」グイッ

提督「どうした?って言うかパパァ!?」

鈴谷「パパはパパでしょ?それでねー、鈴谷、欲しい物があるんだけどぉ~」

提督「それならサンタさんに頼みなさい。もう直ぐクリスマスだろ?」

鈴谷「サンタさんなんて居る訳ないじゃん。去年もパパがプレゼントをくれたんでしょ?」

提督「いいや、サンタクロースからのプレゼントだ」

鈴谷「そんな訳ないじゃん」

提督「サンタはちゃんと居るぞ。ロシアにはマロースおじさんと言うのが居てだな」

鈴谷「そんな話はいいから、鈴谷のお願い聞いてよ。パパ」

提督「頼むからパパって呼ぶの止めてくれ。こんな所を誰かに見られたら」

加賀「提督」

提督「!!!」クルッ

提督「か、加賀、違うんだ。これには訳が!いや、鈴谷と疚しいことなんて」顔面蒼白

加賀「見損ないました」

提督「いや、ち、違う!誤解だ!」

加賀「冗談です」

提督「へ?」

加賀「面白そうなのでからかっただけです。鈴谷さん、提督が困っているわ。その辺にしてあげなさい」

鈴谷「はーい」

提督「冗談かよ。ビックリさせないでくれ。それと鈴谷、欲しい物はサンタへの手紙を書いてポストに投函してくれ」

鈴谷「ふーん、あくまでサンタは居ると言い張るんだ。別にいいけど。じゃあ、手紙に書いて投函しておくね」

鈴谷(クリスマスの夜は徹夜でサンタの正体を暴いてやる)

提督「加賀もリクエストは手紙に書いて投函しておいてくれ。ちゃんとサンタが届けてくれるから」

加賀「ええ、そうするわ(駆逐艦の子たちの夢を壊さないようにするのも大変ね、提督)」

460: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/11(日) 22:40:52.81 ID:nP96HCu20

-執務室-

ガチャ

吹雪「あ、お帰りなさい」

提督「ただいま」

吹雪「何処に行ってたんですか?」

提督「天龍のところだ。龍田から相談を受けてな」

吹雪「先日の戦闘の件ですか?」

提督「ああ、そうだ」

吹雪「アレは色々と衝撃的でしたね」

提督「初めて仲間を怖いと思ったぞ」

吹雪「アレは正直私も・・・。そんなことより司令官、冬ですね?」

提督「ああ、冬だな」

吹雪「冬と言えば?」

提督「えーっと、コタツ?」

吹雪「違います!蟹です!蟹を食べに行きたいです!」

提督「蟹はあまり好きではないわ。金剛たちと行ってらっしゃい」

吹雪「加賀さんのモノマネなんてして、本人に見られたら怒られますよ。そんなことより私は司令官と行きたいんです!」

提督「吹雪君、君は費用対効果と言う言葉を知っているかね?」

吹雪「かけた費用に対して、どのくらい効果があるかってことですよね?」

提督「そうだ」

吹雪「まさか、殻を剥くのが面倒ってことですか?」

提督「それだと50点だ。殻を剥く労力に対して、見返り、つまり食べられる身の量が少なく面倒だ。だから蟹は嫌いなんだ」

吹雪「だったら、私が司令官の分も剥いてあげます」

提督「なぁ、吹雪。俺は一度でも雷や夕雲に対してママとか言って甘えたことがあるか?」

吹雪「ありません。って言うか、そんな人居るんですか?」

提督「他所には居るそうだ」

吹雪「鳳翔さんならともかく、雷ちゃんはどん引きです」

提督「そうだろ?でも、そんな奴でも務まっているらしいから、世の中不思議だ」

吹雪「うわぁ。でも、日本海深提ってそんな人でしたね・・・」

提督「だから、俺が吹雪に甘えるのもおかしいだろ?俺はマザコンじゃないし、年下の小娘に甘える趣味も無い。それに蟹ばかり食べてると癌になるぞ」

吹雪「それって古代ギリシャのヒポクラテスってお医者様が癌を蟹と表現した結果、キャンサーには蟹座と癌の2つ意味があるってことですか?」

提督「よく知ってるな」

吹雪「朧ちゃんから聞きました」

提督「アイツ、蟹なら何でもいいのか?」

吹雪「そんなことより、蟹食べに行きましょうよ」

提督「領収書をもらって来たら経費で処理するから金剛たちと行って来い。俺は熊野でも誘って肉食べてくるから」

吹雪「神戸牛と黒毛和牛の違いが分からない人にお肉なんて勿体無いです!」

提督「そんなにハッキリ言ってやるな」

461: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/11(日) 22:42:36.10 ID:nP96HCu20

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、お歳暮が届きました」

提督「お歳暮?誰からだ?」

大淀「差出人は瀬戸内海深海鎮守府の軽巡ホ級となっています」

提督「瀬戸内海深海鎮守府?ああ、イ級とヲ級が所属していた鎮守府か」

大淀「中身は海の幸だそうです。クール便で届きました」

提督「ふむ。早速開けてみるか」

パカッ

吹雪「蟹です!司令官」

大淀「それに鯛と穴子ですね。鯛と穴子は分かりますが、瀬戸内海に蟹なんて居るんでしょう?」

提督「この際、細かいことは考えない様にしよう。キット、アナライザーで確認してもらえるか?」

キット「はい。では、蟹をアナライザーに入れてください」フォンフォン

キット「毒物は検出されませんでした。正真正銘、普通の蟹です」フォンフォン

提督「そうか。良かったな、吹雪。晩御飯はこの蟹だ」

吹雪「やりましたぁ!」

提督「鯛と穴子も頼む」

キット「そちらも、問題ありませんでした」フォンフォン

提督「ホ級には何かお礼をしないといけないな。何がいいだろうか?」

大淀「ヲ級さんたちに相談されてはいかがでしょうか?」

提督「そうだな。仲間だったあいつ等に聞くほうが良さそうだな」

吹雪「そうですね」

提督「大淀、悪いがコレを鳳翔さんに届けてもらえるか?」

大淀「お任せください。今夜は豪華海鮮料理だと皆さんに伝えておきますね」

提督「ああ、頼んだぞ」

大淀「では、私は失礼します」

462: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/11(日) 22:44:28.21 ID:nP96HCu20

-夜 執務室-

提督「吹雪の奴、蟹に拘っていたが、蟹が目当てか、俺と出かけるのが目当てか、はたまた両方か、どれだろう?」

キット「恐らくですが、アドミラルと出かけたかったのではないでしょうか?」フォンフォン

提督「やはりそう思うか。今度、一泊二日くらいでどこか連れて行ってやるか」

コンコン

長門「長門だ」

提督「入ってくれ」

ガチャ

青葉「どーも、青葉ですぅ」

川内「夜戦!」

提督「悪いが夜戦はまた今度だ」

大淀「大淀です」

提督「よし、全員そろったな。プロジェクトS会議を始めよう。キット、見張りを頼む」

キット「お任せください」フォフォン

長門「早速だが、駆逐艦と戦艦の欲しい物リストだ」つリスト

提督「うむ。確かに受け取った」

青葉「司令官、質問いいですか?」

提督「いいぞ」

青葉「サンタと言えばトナカイですが、鎮守府ではナイト2000に乗ったサンタですか?」

長門(トナカイ?確かに駆逐艦が喜ぶかも知れない)

提督「そんなことをしたら一瞬で正体がばれるわ!それに鎮守府内の移動だけなら乗り物は必要ない」

青葉「残念です」

長門「私が、私たちがトナカイだ!」

提督「私たちがトナカイって、じゃあ誰がサンタだ?」

長門「サンタなど必要ない!」

大淀「長門さん、落ち着いてください。サンタが居なければ本末転倒です」

長門「うむ。それもそうか」

提督「だが確かにトナカイとソリが有れば雰囲気は出るな」

大淀「では、トナカイとソリの手配はお任せください」

提督「頼む」

ワイワイ
ガヤガヤ

~しばらく後~

キット「吹雪さんがお風呂から上がり、執務室へ向かっている様です」フォンフォン

提督「そうか。では、長門、青葉、川内、来週末は買出しを頼む」

長門「了解した」

青葉「了解です」

川内「ラジャー」

提督「解散!」

シュッ

提督「川内は分かるが、何故残りのメンバーまで忍者の様に一瞬で消えたんだ?」

キット「鎮守府内で忍者が流行っているのでしょうか?」フォンフォン

466: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:45:00.35 ID:cp6lF/RP0

-土曜日 執務室-

提督「そろそろプレゼントの買出しに出かけるか」

キット「クリスマス前最後の週末とあって、売り場は混雑していそうですね」フォンフォン

提督「正に戦場だ。一足先に出発している長門たちと合流してからが本番だな」

提督「大淀に一言連絡して、吹雪には置き書きを残しておこう」

『買い物に行って来ます』

ピッ

プルルルル

提督「俺だ。プレゼントの買出しに行って来るから、何があれば対応を頼む。うん、頼んだ。それじゃ」

ピッ

提督「よし、準備完了だ。出発するぞ」

キット「はい」フォンフォン


-路上-

キット「長門さんから着信です」

提督「繋いでくれ」

長門「提督よ、ショッピングモールに着いたのはいいのだが、移動本部が大きすぎて止める場所が無く困っている」

提督「うん、まぁ、そうだろうな。そのまま車内で留守番を頼む」

長門「暇だ」

提督「後方のコンテナでお茶でもして待っててくれ。もう少しで到着するから」

467: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:46:20.85 ID:cp6lF/RP0

-ショッピングモール付近-

提督「移動本部が見えてきたな」

ウィーーーーン

キット「長門さんも気付いた様ですね。コンテナが開きます」

ガコン

キキ-ッ

ガチャ

提督「お待たせ」

バタン

長門「思ったより早かったな」

提督「なぁ、キット。前から気になっていたんだが」

キット「何ですか?」フォンフォン

提督「移動本部から降りる時はいつもリアバンパーを地面で擦ってるよな?」

長門「確かに擦って火花が出ているな」

提督「バンパーはボロボロになってないのか?」

キット「オリジナルの私は分子結合核でコーティングされており、私のボディーはEカーボン製です」フォンフォン

提督「うん」

キット「地面で擦った程度で傷は付きません。ただ」フォンフォン

長門「ただ?」

キット「撮影に使用した車のバンパーは傷だらけでしょう」フォンフォン

提督「やっぱそうだよな」

長門「提督、私たちもそろそろ」

提督「そうだな。敵はショッピングモールに有り!」

長門「うぉー!」

提督「者共かかれー!」

長門「うぉー!」

ダダダダダ

キット「お二人ともどうしたのでしょう?先ほどアドミラルが戦場と表現していましたが」フォンフォン

468: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:47:15.47 ID:cp6lF/RP0

-鎮守府-

卯月「こんにちは、うーちゃんだぴょん」

卯月「さっき司令官が出かけるのを確認したぴょん。司令官が居ない今ならイタズラし放題だぴょん。ぷっぷくぷ~」

卯月「いつか試そうと思っていたブツを早速試してみるぴょん」

パッパカパッパッパーッパッパー

卯月「天然ハッカ油」

卯月「ハッカ油の主成分はメントール等だから体に塗ったらスーッとするするぴょん」

卯月「昔、金曜の夜中に放送している某探偵の番組でボトル半分程度をお風呂に入れて凍えていたぴょん!」

卯月「流石に司令官に風邪をひかれると困るから、数滴程度にしておくぴょん」


-男湯-

卯月「実行だぴょん!」

ポタポタ

卯月「この位かな?あっ」

ドバドバドバーッ

卯月「」白目

卯月「やっちゃった・・・。うーちゃん、しーらない」ダッ

469: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:48:07.94 ID:cp6lF/RP0

-最上型私室-

鈴谷「と、言う訳でクリスマスの夜はサンタの正体を暴こうと思いまーす」

最上「えー」

三隈「くまりんこ」

熊野「面白そうですわ!」

鈴谷「あれ?賛成は熊野だけ?」

最上「そういうの良くないと思うな」

三隈「くまりんこ」

最上「ほら、三隈も反対してるし」

鈴谷「えー、お兄ちゃん協力してよー」

最上「誰がお兄ちゃんだ!」

三隈「くまりんこ?」

熊野「え?違いますの?」

最上「違うに決まってるだろ!ボクは艦娘だよ!女に決まってるだろ!」

鈴谷「え?でも、モガミンって一人称ボクじゃない?」

最上「それじゃあ、時雨や秋月はどうなるんだい?」

鈴谷「あの二人は普通に女の子じゃん?てか、モガミンは生えてる疑惑が無かったっけ?」

最上「そんな疑惑無いよ!」

鈴谷「ふーん、じゃあいいや。そんなことより協力してよー、じゃないと二人が寝てる所で電気を点けて騒ぐことになるよ」

最上「あー、もう分かったよ。協力すればいいんだろ!三隈もいいよね?」

三隈「くまりんこ・・・」

470: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:49:36.94 ID:cp6lF/RP0

-執務室-

コンコン

秋津洲「秋津洲かも」

吹雪「どうぞ」

秋津洲(あれ?)

ガチャ

バタン

秋津洲「提督から依頼されていたクリスマスツリーが完成したから見せにって、提督居ないかも?」

吹雪「司令官ならお買い物だそうです」

秋津洲「仕方ないから机の上に置いとくかも」

吹雪(ツリー?え?え?これどう見てもガン○ラじゃ?)

吹雪「あの、秋津洲さん、ツリーってこのガン○ラですか?」

秋津洲「他に何も無いでしょ?」

吹雪「えーっと」

秋津洲「このPGユニコ○ンはLEDで点灯させることができるから、ツリーって呼ばれているかも」

秋津洲「実際に点灯させればツリーだって分かるかも!」ポチッ

吹雪「確かに光ってますね・・・」

秋津洲「綺麗かも!」

吹雪(司令官、本当にクリスマスツリーとして飾る気ですか?)

秋津洲「用事も済んだし、秋津洲は帰るかも」

吹雪「お疲れ様です」

471: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:51:03.21 ID:cp6lF/RP0

-ショッピングモール-

長門「青葉は2階、川内は3階を担当している」

提督「では長門は4階を、俺は5階に行って来る」

長門「了解した」

提督「何かあれば携帯に連絡してくれ」

長門「うむ」

提督「では、解散」

長門「可愛い駆逐艦たちよ、お前たちのプレゼントは命に代えても私が確保してみせる!」ダッ

提督「大層な」

~一時間後~

青葉「青葉戻りました!」

川内「川内、帰還したよ」

提督「あとは長門だな」

長門「すまない、遅くなった」

提督「皆、さっき帰ってきたところだ。目的の物は全て手に入ったか?」

青葉「はい」

川内「バッチリだよ」

長門「勿論だ」

提督「では、付き合ってもらった礼に甘い物でも奢ろう」

川内「やったー!」

青葉「ゴチになります」

長門「連合艦隊旗艦を務めた栄光に比べれば微々たるものだが、貰っておこう」

提督「微々たるもので悪かったな」

長門「いや、違うんだ、そういう意味ではない」

提督「別に否定しなくていいぞ。実際に微々たるものだからな」

川内「もー、早く行こうよ!」

提督「そうだな。ほら、長門、青葉行くぞ」


-しばらく後 移動本部-

キット「お帰りなさい。皆さんお疲れの様子で」フォンフォン

青葉「文字通り戦場でしたよ」

川内「疲れたし、今日は夜戦無しでいいよ」

キット「川内さんが夜戦をしなくていいと言うほどの場所とは」フォンフォン

長門「子供のプレゼントを買いに来たちち、いや、サンタでごった返していたからな」

提督「帰ったら、皆ゆっくり休んでくれ。来週も頼んだぞ」

472: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:51:47.83 ID:cp6lF/RP0

-夜 提督私室-

提督(ショッピングモールは本当に戦場だった。疲れたし、そろそろ風呂入って寝るか)

提督「風呂入ってくる」

吹雪「はーい。いってらっしゃい」


-男湯-

チャプン

提督「はー、温まるな。やっぱ風呂はいいな~」


-数分後 提督私室-

吹雪「そろそろ私もお風呂入ろうっと」


-男湯-

ガタガタガタガタ

提督「寒い寒い寒い寒い寒い」ガタガタガタガタ

提督「寒いぃぃぃぃ!」ガタガタガタガタ

473: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:53:26.27 ID:cp6lF/RP0

-男湯前-

提督「寒いぃぃぃぃ!」

吹雪「司令官の叫び声?」

ガチャ

吹雪「叫び声が聞こえましたが、どうし・・・きゃー!///」

提督「風呂入ってるんだから、裸なのは当たり前だろ」ガタガタガタガタ

吹雪「お風呂に入ってるのにどうして寒いんですか?///」

提督「浴槽に手を入れてみろ」ガタガタガタガタ

チャプン

吹雪「何だかお湯に浸かっている指先のみ寒くなってきました」

提督「上がるから外に出てくれるか?」ガタガタガタガタ

吹雪「はい」

バタン

吹雪(今、変な音が聞こえた様な?)

吹雪「司令官、大丈夫ですか?」

シーン

吹雪「司令官?」

ガチャ

提督「」ガタガタガタガタ

吹雪「きゃー!司令官、しっかりしてください!」

474: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:55:20.44 ID:cp6lF/RP0

-男湯前-

吹雪「きゃー!司令官、しっかりしてください!」

金剛「ブッキー、悲鳴が聞こえましたがどうしましたかー?もしかして、提督に襲われましたかー(笑)?」

吹雪「金剛さん?助けてください!司令官が、司令官が!」

金剛(ただ事ではなさそうデース)

ガチャ

金剛「!!! テートクー!!!しっかりするデース!」

吹雪「お風呂から司令官の叫び声が聞こえて、様子を見に来たら寒いって。それで上がるからって浴室の外に出たら倒れてたんです!」

金剛「このままにする訳にはいきマセン。兎に角、部屋に運ばないと!」


-提督私室-

吹雪「お布団まで運んだのはいいですが、まだ震えています。どうすれば・・・」

提督「」ガタガタガタガタ

金剛「こんな時はどうすれば・・・?そうだ!二人で提督を暖めるデース!」

吹雪「え?」

金剛「さあ、ブッキー、私たちで提督を挟んで暖めるデース!」

吹雪「それってつまり///」

金剛「提督と同じ布団に入って暖めるということデース!」

吹雪「えぇー!///」

金剛「どうしたんデース?何時も一緒に寝てるんでショ?」

吹雪「いえ、お布団は別々です」

金剛「オゥ・・・。兎に角、今は他に方法は無いネー」

吹雪「では、失礼します///」

金剛「私も失礼するネー」

吹雪(慌てて司令官を部屋に運んだのはいいけど、お風呂入ってない)

金剛(急いで提督を運んだまではいいけど、お風呂入ってないデース)

475: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/18(日) 22:56:52.84 ID:cp6lF/RP0

~翌朝~

チュンチュン

提督「あれ?風呂で凍えてその後、どうしたっけ?」

提督「!!! 吹雪と金剛が俺に抱きついて寝ている?」

提督「え?え?俺、もしかしてヤバイことをしてしまった?」

提督「いや、二人ともちゃんと服を着ているし、俺も寝巻きを着ている。これで裸だったらマジでヤバかった」

吹雪「んー、あ!おはようございます」

提督「おはよう」

金剛「おはようございマース」

提督「おはよう、金剛。ところでこの状況って?」

金剛「あー、それはデスネー」

~説明中~

提督「なるほど、そんなことがあったのか。二人ともありがとう」

吹・金「司令官(提督)が元気になって良かったです(デース)」

提督「それにしてもあの風呂は何だったんだ?」

吹雪「誰かのイタズラでしょうか?」

提督「う~ん(まさか、アレか?アイヌズ ティア?)」

金剛「提督も元気になったし、私はブッキーとお風呂に行って来るデース」

提督「ああ、行ってらっしゃい」


-睦月型私室-

卯月「くしゅん」

睦月「およ?風邪かにゃ?」

卯月「誰かがうーちゃんの噂をしているぴょん」

480: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 22:42:19.67 ID:BoKscIbc0

-金剛型私室-

比叡「ヒエー!朝になっても金剛お姉さまが帰ってこない!」

霧島「姉さま落ち着いてください」

比叡「まさか・・・誘拐された!?」

霧島「ここは鎮守府です。部外者が容易に侵入できる場所ではありません」

比叡「でも、でも、深海棲艦は何度か侵入してるし」

榛名「まさか!お姉さまが提督に●●いを!!」

比叡「ヒエー」

霧島「二人とも落ち着いて」

比叡「こうしては居られない」

ドアバーン

比叡「お姉さまぁぁぁぁ」ドドドドド

榛名「提督ぅぅぅぅぅぅ」ドドドドド

霧島「はぁ」

481: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 22:44:59.73 ID:BoKscIbc0

-提督私室-

比叡「お姉さまぁぁぁぁ」

提督「何かやけに騒がしいな」

ドンドンドン

榛名「提督、いらっしゃいますか?提督!」

ドンドンドン

ガチャ

提督「どうした?」

榛名「提督!金剛姉さまから何もされていませんか?」

提督「金剛?え?いや、何も」

クンクン

榛名「どうして提督から吹雪さんと姉さまの匂いがするんですか?」ハイライトオフ

提督(えー、榛名って夕立級の嗅覚してたっけ?)

榛名「吹雪さんは分かります。姉さまはドウイウコトデスカ?」ゴゴゴゴゴ

提督「それはだな」

榛名「いえ、仰らなくて結構です。全て分かっています。姉さまから●●いを受けたのですね」

提督「いや、そうじゃなくて」

榛名「こうなってしまった以上仕方ありません。榛名も同じことをさせて頂きます」

提督「こら、榛名!脱がそうとするんじゃない!話を聞くんだ」

榛名「聞きたくありません。姉さまといちゃついた話なんて聞きたくありません!」

提督「だから違うんだって!」

島風「てーとく、おはようございまーっす!」

提督「島風か。悪いが今立て込んでて」

島風「二人でお相撲さんごっこですか?はっけよーい、のこったのこった」

提督「違うー!」

夕立「夕立も参加するっぽい!」

482: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 22:47:40.55 ID:BoKscIbc0

-廊下-

秋雲「はぁ~、スランプだ・・・どこかに面白いネタ落ちてないかな~」

提督「榛名、止めなさい!夕立も離れるんだ」

秋雲「提督の部屋の方が騒がしい。何か面白そうな予感!」ダッ

提督「榛名、止めなさい!」

榛名「姉さまと同じことをするまで榛名は止まりません!」

島風「のこったのこった」

夕立「ぽい~」

提督「夕立も離れてくれ!」

秋雲「ナニコレ・・・」

島風「のこったのこった」

秋雲「そうだ!夕立と榛名さんに襲われる提督。これだ!早速描かないと!」ダッ

提督「オークラーッ!」

島風「のこったのこった」

提督「島風!秋雲を捕まえてきたら間宮さんの店に連れて行ってやるぞ」

島風「それって奢りってことですか?」

提督「そうだ!」

島風「行ってきまーす!キーン!」

483: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 22:50:25.56 ID:BoKscIbc0

~数分後~

提督「はぁはぁ、話を聞いてくれるな?」

榛名「はい」

夕立「ぽい~」

~説明中~

提督「と、言うわけだ」

榛名「榛名の早とちりで申し訳ありません」

夕立「夕立も提督さんをぎゅーっとして寝たいっぽい」

提督「また今後、機会があればな(夕立にそんなことされたら眠れないだろ!今回は意識が無かったからセーフなんだよ!)」

島風「提督、捕まえてきましたよ!」

提督「ありがとう」

島風「約束忘れないでくださいね!」

提督「分かってる」

島風「では、失礼しまーす」

提督「さて、秋雲。少しお話をしようか」

秋雲「やだなぁ、秋雲、提督とお話することなんて無いですよー」←引きつった笑顔

提督「お前には無くても、俺にはあるんだよ。大体、お前は毎回変なマンガばっかり書いてだな」

ガミガミガミガミ

榛名(榛名は叱られなくていいのでしょうか?)

484: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 22:51:29.94 ID:BoKscIbc0

-女湯-

金剛「いい湯だったネー」

吹雪「温まりましたね~」

比叡「お゛ね゛え゛さ゛ま゛ー(泣)」

金剛「廊下から比叡の声がするネー」

吹雪「何だか様子が変じゃないですか?」

金剛「比叡、どうしたネー?」ヒョコッ

比叡「お姉さま?お゛ね゛え゛さ゛ま゛ー(泣)」ダキッ

金剛「比叡は甘えん坊ネー」

吹雪「比叡さん、何があったんですか?」

比叡「お姉さまが帰って来なかったから、誘拐されたんだと思って・・・わだじ、わだじ、し゛ん゛ぱ゛い゛て゛(泣)」

金剛「それは悪かったネ」

吹雪(一晩、司令官と一緒に過ごしたことは黙っておく方が良さそうですね)

485: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 22:55:14.92 ID:BoKscIbc0

-12/24 マルキュウマルマル 執務室-

提督「今日はクリスマスパーティをするから、早めに仕事を切り上げないとな」

吹雪「パーティ楽しみです!」

提督「豪華な料理も沢山出る予定だ。念のため、皆にもう一度伝えておくか」

吹雪「そうですね」

ピンポンパンポーン

スピーカー「あー、提督です。今日はヒトキュウマルマルからパーティをするので遅れない様に」

486: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 22:56:56.18 ID:BoKscIbc0

-ヒトキュウマルマル 食堂(パーティ会場)-

提督「それでは、これよりクリスマスパーティーを始めます。乾杯!」

一同「乾杯!」

ワイワイ

ガヤガヤ

提督「お!コレ美味そうだな」

磯風「提督よ、その料理は私も手伝ったぞ」

提督(マジっすか)

提督「磯風、料理のさ・し・す・せ・そって知ってるか?」

磯風「当然だ!」

提督「では言ってみてくれ」

磯風「砂糖・塩・酢・背脂・創○シャンタンDXだ」ドヤ顔

提督「・・・(比叡はいつの間にか食べられるカレーを製造できるまでレベルアップしていたが、磯風はまだ無理か)」

提督「浜風、浦風ちょっと来てくれ」

浜風「お呼びですか?」

浦風「うちに、何か用?」

提督「いつも磯風に料理を教えてやってくれていることは感謝しているが、基本をちゃんと教えてやってくれ」

浜風「どういうことですか?」

提督「料理のさ・し・す・せ・そって有るだろ?」

浦風「砂糖・塩・酢・醤油・味噌じゃ」

提督「磯風によると、砂糖・塩・酢・背脂・創○シャンタンDXだそうだ」

浦風「」絶句

浜風「色々と申し訳ありません」

提督「いや、二人が悪い訳じゃない。だが、頼んだぞ」

浜風「はい!」

浦風「うちに任しとき!」

提督「こっちのはシュトーレンか」

伊8「このシュトーレン、はっちゃんが作ったんですよ」

提督「美味そうだな。食後にデザートとして頂くとしよう」

伊8「感想待ってますね」

リットリオ「提督、リットリオの作ったライスコロッケも召し上がってください」

提督「一口サイズのライスコロッケか。美味そうだな」パクッ

提督「美味い!(チーズで上顎を火傷した)」

リットリオ「えへへ」

487: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:00:56.79 ID:BoKscIbc0

提督「あれ?瑞穂、その格好どうしたんだ?」

瑞穂「クリスマスなので、クリスマスらしい衣装にしてみました。似合いませんか?」

提督「いやいや、凄く似合っているぞ(瑞穂のことだから三方の上にミニツリー載せるだけだと思っていたからビックリだ)」

瑞穂「ありがとうございます。そういえばキットもクリスマス仕様になったんですね」

提督「ああ、暁が飾りつけをしたいって言い出しだからな」

瑞穂「そうだったんですか」

夕立「バックミラーにオーナメントをぶら下げたり、ダッシュボードの上にスノードムを置いたり、おしゃれっぽい!」

キット「ありがとございます。暁さんに飾りつけをしてもらいました」フォンフォン

夕立「暁ちゃん、センス有るっぽいー」

提督「あれは!おーい、秋津洲」

秋津洲「呼んだかも?」

提督「実は聞きたいことがあるんだが」

秋津洲「何でも聞いて欲しいかも。大艇ちゃんはねー」

提督「いや、二式大艇のことじゃ無いんだ。実は俺の部屋から大量のポリパテが無くなったんだが、何か知らないか?」

秋津洲「あなたの様な勘のいい提督は嫌いだよ」

提督「やはりお前か。一体何を作る気だ?」

秋津洲「提督が秋津洲のねんど人形を買ってくれなかったから、自作することにしたかも!」

提督「マジで?」

秋津洲「秋津洲は超一流のモデラーだからその位可能かも!」

提督「うん、まー頑張れよ」

秋津洲「やってやるかも!」

夕張「んー、生ハムメロン美味しい!」

488: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:03:08.11 ID:BoKscIbc0

ポーラ「提~督~、飲んでます~?」

提督「悪いな(まだ仕事があるから)飲めないんだ」

ポーラ「そんなこと言わずに提督も飲みましょうよ~」

提督「飲めないんだ」

ポーラ「え~、提督、お酒飲めますよね~?」

提督「だから(まだ仕事があるから)飲めないんだって」

ウォースパイト「Admiral,Turkeyは無いのかしら?」

提督「残念ながら諸事情により無いんだ。あと、頼むから瑞鶴の近くでこの話題は止めてくれ」

ウォースパイト「OK.何だか分からないけど、瑞鶴の前では気を付けるわ」

アイオワ「アドミラル、ターキーは何処?」

提督「頼むから大声でそれを口にしないでくれ!」

瑞鶴「七面鳥ですって!」

提督「瑞鶴、落ち着け!アイオワはトルコと言ったんだ!」

瑞鶴「トルコ?」

提督「そうだ、トルコだ。トルコは英語でターキーだ」

金剛「その通りデース!」

提督「世界地図でトルコは何処かって話をしてたんだ!」

瑞鶴「ふーん。それならいいけど」スタスタ

金剛「ふー、危なかったデース」

提督「頼むから!瑞鶴の近くでその言葉は言わないでくれ!」

アイオワ「仕方ないわねー」

提督(コイツ)イラッ

金剛「代わりに米国のフライドチキンなら有りマース」

アイオワ「それを先に言ってよ」

489: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:04:38.77 ID:BoKscIbc0

曙「ブツブツブツブツ」

漣「ボノボノ、どったの?」

曙「今年一年、いい子じゃなかったからサンタは来てくれない。今年一年、いい子じゃなかったからサンタは来てくれない。今年一年・・・」

漣「うわぁ」

曙「今年一年、いい子じゃなかったからサンタは来てくれない。今年一年、いい子じゃなかったからサンタは来てくれない。今年一年・・・」

漣「ご主人様ー!」

提督「ん?どうした?」

漣「ボノボノが!」

提督「曙?」

曙「今年一年、いい子じゃなかったからサンタは来てくれない。今年一年、いい子じゃなかったからサンタは来てくれない。今年一年・・・」

提督「うわっ」

漣「ご主人様、どうにかしてください!」

提督「お、おう」

提督「あ、あの、曙さん?」

曙「今年一年・・・。何よ、クソ提督」

提督「いや、その、サンタはちゃんと曙の所にも来てくれると思うぞ」

曙「そんな気休め要らないわよ」

提督「曙がいい子じゃなかったって言うなら、漣、朧、響はもっといい子じゃなかったぞ」

漣「!? 何故?」

提督「いや、お前、月見の時に朧と二人して俺を亡き者にしようとしただろ?」

漣「記憶にございません!」

提督「お前たち二人して俺が潮に手を出そうとしていると決め付けて、島根に連れて行って黄泉比良坂から突き落とそうとしただろ!」

漣「あー、何かそんなことも有ったかも?」

提督「おい!それに、その直後、響からぶん殴られたからな。それから比べれば曙なんて可愛いもんだ」

曙「ちょっとクソ漣!クソ提督に何てことしてんのよ!」

漣「いや、未遂だし」

提督「おいおい、二人とも、せっかくのパーティなんだから喧嘩は止めてくれ」

曙「ふん!クソ提督に免じて今日のところは許してやるわ」

漣「キタコレ!」

490: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:06:36.45 ID:BoKscIbc0

霧島「マイク音量大丈夫?チェック、1、2・・・これより隠し芸大会を始めます!」

提督「新春隠し芸大会ならともかく、クリスマスにやるのか?」

霧島「トップバッターはポーラさんです!」

ポーラ「ポーラ歌いま~す」

ポーラ「今日はクリスマスイヴだ、酒が飲めるぞ、酒が飲める、飲めるぞ、酒が飲めるぞー♪」

隼鷹「いいぞー!」

那智「もっとやれー!」

ポーラ「来月は正月だ、酒が飲めるぞ、酒が飲める、飲めるぞ、酒が飲めるぞー♪」

提督「またこのネタか!月見の時にもやっただろ。しかも、隠し芸でも何でもない」

ポーラ「提督がお気に召さない様なのでぇ~別の曲に変えま~す」

ポーラ「オラは死んじまっただー♪」

提督「何でこんな歌を知ってるんだよ!しかも、また酒ネタ!」

鳳翔(提督、あなたも何故知っているのですか・・・あなたが生まれるはるか前の曲ですよ)

ザラ「ポーラ、いい加減にしなさい!」

ポーラ「ひっ、姉さま」

ザラ「ちょっと来なさい」ズルズル

ポーラ「姉さまー、ごめんなさーい」

提督「あの、ザラさん、今日はクリスマスだから程ほどにしてやってくれ」

ザラ「分かりました。今日の所は提督に免じて程ほどにしておきます」

霧島「えー、次は霰さんです(汗)」

霰「んちゃ。霰です。地球を割ります」

床パンチ

地球パッカーン

龍驤「それはアラレ違いや!」

ワー
キャー

北上「地球が割れた時はもうダメかと思ったよ。ねー、大井っち」

大井「非常識にも程があります!」

491: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:09:53.73 ID:BoKscIbc0

江風「改白露型駆逐艦江風、ネタやるぜ!ついてきな!」

江風「I have a marron」

江風「I have a pen」

江風「ンー、まろーん pen」

シーン

漣「あはははは!チョー受けるんですけど!キタコレ!」バンバン

提督「もう訳が分からん。おじさん、若い子についていけないよ」

吹雪「大丈夫ですよ、司令官。私もついていけません。と、言うより受けてるのは漣ちゃんだけです」

江風「なンだよ、受けてないのかよ。よーし、姉貴!」

海風「はーい」

江風「今日も日課のイ級狩りに出かけるか」

海風「ガオー!」

江風「出たなイ級」

海風「私だ」

江風「お前だったのか」

海風「また騙されたか」

江風「全く気付かなかったぞ」

江風「暇を持て余した」

海風「艦娘の」

海・江「遊び」

提・吹「ぷっ、あはははは」

隼鷹「ヒィヒィ」

那智「おい!隼鷹が笑いすぎて呼吸困難を起こしているぞ(笑)」

ポーラ「あはははは」

霧島「私の計算によると、受けているのは司令と、吹雪さんと、酔っ払い三人組だけです」

比叡「ヒエー」

金剛「もうついていけないデース」

榛名「榛名は・・・ついていけなくても・・・大丈夫です」

金剛「榛名、無理する必要は無いデース」

492: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:11:14.29 ID:BoKscIbc0

響「響だよ。一発芸やります。司令官、ちょっとこっちへ」

提督「この辺でいいか?」

響「もう少し前へ」

提督「この辺か?」

響「うん」

提督「で、何をするんだ?」

響「鳳翼天翔!」

スッ

提督「一度見た技は二度通用せん!最早常識!」

響「チッ」

暁「何で避けるのよ!」

ザワザワ

提督「なぁ、響。俺に何か恨みがあるのか?」

響「無いよ。ただ面白そうだから一発芸としてやっただけだよ」

ウォースパイト(この国のDestroyerはどんな教育を受けているのかしら?)

493: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:12:44.64 ID:BoKscIbc0

島風「島風、オットセイのモノマネしまーす!」

島風「オウッ!オウッ!」

ワー
パチパチ

提督「うむ。まごうことなきオットセイだ」

嵐「嵐だ!ライダーに変身するぜ!」

提督「いや、変身とか無理だろ」

嵐「変身!」

ワー
ヘンシンシター

提督「は・・・?」

明石「バッチリね」

提督「もしかして」

明石「ええ、私が作りました!」

提督「ですよねー」

明石「でも、単なるコスプレなので戦闘では使えません」

提督(いや、戦闘で使える様にしろよ)

大和「大和でーす。主砲からラムネを発射しまーす」

大和「第一、第二主砲。斉射、始め!」

ドカン!

ウワーッ
ラムネノビンガトンデキタゾー

パリーン

那珂「こんなになっても、那珂ちゃんは絶対、路線変更しないんだから!」←全身ラムネまみれでベトベト

山城「不幸だわ・・・」←同じくラムネまみれ

扶桑「こんな姿じゃ・・・レイテ突入は無理ね」←やはりラムネ(略)

提督「床が割れた瓶とラムネまみれだ・・・誰だ大和に酒を飲ませたのは!」

ザワザワ

大和「ごめんちゃい」

提督「くっ、可愛いから許す!」

川内「大和さんのラムネ、炭酸が効いてて美味しー!」

提督「よくキャッチできたな」

494: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:14:29.28 ID:BoKscIbc0

-マルマルマルマル(12/25) 執務室-

提督「パーティは無事お開き、全員寝静まったな」

長門「作戦開始だな」

川内「夜戦!」

青葉「ついに始まりますね~」

大淀「提督、申し訳ありません」

提督「どうした?」

大淀「はい、それが・・・トナカイのレンタルの件なんですが」

提督「うん」

大淀「既に予約が一杯で、ヘラジカしかレンタルできませんでした」

提督「ヘラジカ!?大丈夫なのかソレ?」

大淀「ヘラジカは気性が荒いと言われているので気を付けてください。毎年世界中でヘラジカによる死者も出ていますから」

提督「余計にダメだろ!俺に何か恨みでも?」

大淀「そんな・・・私、これでも一生懸命頑張ったのに。うぅ・・・」

川内「あー、提督泣かせた」

提督「いや、違うんだ。そんなつもりじゃ、俺が悪かった」

大淀「全て私が悪いんです(泣)」

提督「いや、悪かった。謝るから!ゴメン!」

大淀(これは私に指輪をくれなかった提督への罰です)

青葉「流石にこれは・・・」

提督「いや、本当に悪かった」

大淀「許してくれますか?ぐすっ」

提督「実は俺、ヘラジカが大好きでなー、一度ヘラジカのソリに乗ってみたかったんだ!」

大淀「本当ですか?」

提督「本当だ!」

大淀「それなら良かったです」ニヤッ

長門(大淀、恐ろしい奴だ)

495: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:16:00.57 ID:BoKscIbc0

長門「提督よ、プレゼント配布の分担だが」

提督「ダメだ」

長門「まだ何も」

提督「お前を駆逐艦の所に行かせると何をしでかすか分からない」

長門「そこを何とか」

提督「ダメだって。大体、袋に入れたプレゼントを全部出して仕分けし直さないといけなくなるだろ」

長門「お代官様ぁ」

提督「誰が代官だ!」

長門「おねげえしますだ」

提督「あー、もう!これから一年間、何も問題を起こさなければ来年は駆逐艦を担当させてやる」

長門「本当でごぜえますか?」

提督「約束する。ただし、問題を起こさないのが前提条件だからな!」

長門「有り難き幸せ」

川内(ビッグセブンがあの態度どう思う?)ヒソヒソ

青葉(ドン引きですねー)ヒソヒソ

川内「ところで提督、吹雪一人部屋に残してて大丈夫なの?」

提督「影武者を用意したから大丈夫だ」

青葉「影武者?」

提督「1/1スケールの人形を置いてきた。しかも、キットが遠隔操作している!」

キット(コムリンク)「私がアドミラルを完璧に演じているので問題ありません」

青葉「それなら司令官がコソコソ動き回っていることもばれませんね」

提督「コソコソって」

長門「そろそろ出発しよう」

提督「そうだな。川内、青葉はサポートを頼む。各寮を見回って、もし出歩いている奴が居れば部屋に戻るように注意してくれ」

川内「ラジャー!」

青葉「了解です!」

496: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:18:07.74 ID:BoKscIbc0

-空母寮(長門担当)-

長門(まずは鳳翔だな)

ゴソゴソ

長門(鳳翔は新しい包丁っと)

長門「ん?テーブルの上に何かあるな」

『サンタさんへ。ポットに暖かいお茶が入っています。羊羹もお召し上がりください』

長門(せっかくだから頂くか)パクッ

長門(ポットの中身は紅茶か。すまない、鳳翔。私は長門だ)ゴクッ

長門(次は龍驤だな)

ゴソゴソ

『一週間でボインボイン!究極豊胸術』

長門「・・・。龍驤・・・こんな本を欲しがる程悩んでいたのか(涙)」

長門(瑞鳳はっと)

ゴソゴソ

『銅製の卵焼き器』

長門(これで美味い卵焼きを焼いてくれよ)

長門(赤城、加賀は)

ゴソゴソ

『間宮食べ放題券12枚×2』

長門(これで毎月間宮を堪能できるな)

497: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:20:13.71 ID:BoKscIbc0

-重巡寮(提督担当)-

提督「まずは最上型っと」

ピカッ

提督(うぉっ!眩しい!)

パン
パン(クラッカー)

鈴谷「めりくりめりくり!提督、めりくりだよー。はい、鈴谷にプレゼント、ちょうだい?」

提督「ホゥホゥホゥ。メリークリスマス」

最上「提督、ごめんねー。鈴谷がどうしてもって聞かなくて」

提督「提督?わしはサンタじゃよ」

熊野「つまらない演技は止めてくださいます?」グイッ

提督「痛い、痛い、髭を引っ張るのは止めてくれるかのう?」

三隈「くまりんこ?」

鈴谷「ほら、サンタのマスクなんて取っちゃいなよ」グイッ

提督「さっきから何を言っているんだね?わしはサンタじゃよ。マスクなんて被っておらんよ」

提督(妖精さん特製の超強力接着剤(人体に無害)でくっ付いているから専用剥がし液が無いと剥がれんよ!)

三隈「くまりんこ!」

最上「どうしたんだい?え?窓の外?・・・。!!!」

熊野「どうしたんですの?」チラッ

熊野「!!! す、鈴谷、窓の外にトナカイが!」

鈴谷「トナカイ?」チラッ

鈴谷「!!!」

提督(こいつ等バカで良かった。トナカイとヘラジカの違いに気付いてない。いや、深夜のテンションで正常な判断が出来てないだけか?)

鈴谷「まっ、まさか!本物のサンタクロース?」

提督「ホゥホゥホゥ。先ほどからそう言っているじゃろう?」

提督「さて、今年一年良い子にしていた君たちにプレゼントじゃ」

鈴谷「サンタさん、ありがとう!」キラキラ

提督(鈴谷って案外純粋だよなー)

鈴谷「また来年も来てくれる?」

提督「ホゥホゥホゥ。君たちがいい子にしていれば来年も来ると約束しよう」

鈴谷「鈴谷、絶対いい子にしてる!」

提督「まだ沢山周らないといけないのでな、わしはこれで失礼するよ」

鈴谷「はーい!いってらっしゃい!」フリフリ

ガチャ

バタン

鈴谷「提督の言ってたことは本当だったんだ・・・。朝になったら提督の所に行かないと!」

498: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:21:42.47 ID:BoKscIbc0

-戦艦寮(長門担当)-

長門(伊勢、日向は特別な瑞雲だったな)

ゴソゴソ

『1/48 瑞雲12型(クリアVer)と1/72 瑞雲 六三四空(メッキVer)』

長門(瑞雲のことは良くわからんが、これでいいのか?提督に相談してこれだから良いんだろうな)

長門(金剛姉妹には)

ゴソゴソ

『マイ○ンのティーカップ(金剛、榛名)、圧力鍋(比叡)、べっ甲メガネ(霧島)』

長門(比叡に圧力鍋なんて与えていいのだろうか?カレーで地獄を見るだけでは?)

長門(扶桑姉妹はっと)

ゴソゴソ

『幸運が訪れると巷で噂のお守り』

長門(中身はパワーストーンらしい。幸せが訪れるといいな)

長門(ウォースパイトは)

ゴソゴソ

『フォートナム・メ○ソンの茶葉』

長門(やはりと言ったところか。提督が選んだからこれで大丈夫だろう。だが、提督がいつも飲んでいる猫のマークの紅茶より高そうだな)


-軽巡寮(長門担当)-

長門(天龍にはっと)

ゴソゴソ

『シュベルトゲベ○ル』

長門(新しい刀が欲しいと言うことだったので妖精さんに頼んだが、変わった刀だな)

長門(龍田にはっと)

ゴソゴソ

499: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/24(土) 23:23:00.06 ID:BoKscIbc0

-マルフタマルマル 執務室-

提督「プレゼントを全て配り終えたな。皆、お疲れさん」

長門「駆逐艦たちの喜ぶ姿が楽しみだ」

提督「では、最後に・・・長門、これをあげよう」

長門「!! 私にもくれるのか?」

提督「当然だ。本来、寝ている間に置いておくべきだが、直接手渡しで許してくれ」

提督「川内にはこれを」

川内「やったー!ありがとう」

提督「青葉」

青葉「きょーしゅくです!」

提督「大淀」

大淀「ありがとうございます」

提督「キット、そろそろ部屋に戻るからダミー人形を移動させてくれ」

キット(コムリンク)「はい、アドミラル」

提督「今年も残り僅かだが、最後まで気を抜かない様にな。では、おやすみ」

長門「おやすみ」

川内「丑三つ時なんだから、これから夜戦本番だよ?」

提督「いや、俺は寝るからな」

青葉「おやすみなさい」

大淀「おやすみなさい」

503: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/25(日) 21:37:50.68 ID:MqKjXUm60

-12/25 朝 伊勢型私室-

伊勢「日向、大変だよ!」

日向「どうした、伊勢?」

伊勢「サンタさんからのプレゼントが!」

日向「ん?こ、これは!!」

伊勢「これであの子に勝てるね!」

日向「うむ。これで奴に勝てる!瑞雲こそ至高だ!」

伊勢「さっそく組み立てないと」

日向「待っていろ秋津洲。瑞雲の怖さと美しさを教えてやる」


-金剛型私室-

金剛「ワーオ!素敵なティーカップデース!」

榛名「榛名も素敵なティーカップです!」

比叡「私は圧力鍋を頂きました!司令にカレーをご馳走しないと!」

金剛「また倒れるほど食べさせちゃ、ノーなんだからね!」

比叡「はい!気合!入れて!行きます!」

霧島「私はお洒落なメガネを頂きました」

504: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/25(日) 21:39:15.42 ID:MqKjXUm60

-高雄型私室-

摩耶「姉貴!見てくれ!」

高雄「あら、大きなクマさん」

愛宕「摩耶ちゃん、良かったわね~」

摩耶「うん!今日からコイツと一緒に寝るんだ!」

鳥海(羨ましい)


-綾波型私室-

曙「!!!」

漣「どったの?ボノボ」

曙「人を猿みたいに言わないで!」

漣「じゃあ、改めて、どったの?ボノボノ」

曙「サンタからのプレゼントが有る・・・」

漣「良かったじゃん」

505: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/25(日) 21:40:53.82 ID:MqKjXUm60

-執務室-

提督(眠い。プレゼントを配り歩いたせいで睡眠時間が短く眠い)

吹雪「司令官、眠そうですが大丈夫ですか?」

提督「ああ、大丈夫だ」

吹雪(どうしたんだろう?)

コンコン

天龍「天龍だ。入るぜ」

ガチャ

提督「返事をしてから入ってくれないか?」

バタン

天龍「そんなことよりよー」

提・吹(そんなことって)

天龍「見てくれよ、提督!サンタに貰ったんだ!」つシュベルトゲベ○ル

提督「」←軽巡は長門担当なので関知していない

天龍「カッケーだろ?」

吹雪「何か凄い刀?ですね」

提督「15年程前のロボットアニメでそんな剣を持っているロボットが居たな・・・」

キット「データベースを検索しましたが、確かにその様ですね」フォンフォン

提督(そのうち艤装がスト○イカーパックに替わりそうで怖い)

天龍「この刀で深海のヤロー共を切って、切って、切りまくってやるぜ!」

提督「頼むから深海棲艦の腹にめり込ませて手を止めるとか、止めてやってくれ」

天龍「ああ!一刀両断で真っ二つにしてやるぜ!」

506: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/25(日) 21:42:18.68 ID:MqKjXUm60

-工廠-

曙「ねえ、キット、ちょっと相談があるんだけど」

フォンフォン

曙「キット?」

フォンフォン

曙「そっか。アンタのご主人をクソ呼ばわりしている奴と口を利きたくないんだ?」

フォンフォン

曙「いいわ。答えたくないなら、聞いてくれるだけていいから」

フォンフォン

曙「実はね・・・今朝起きたらサンタからのプレゼントが置いてあったんだ」

フォンフォン

曙「今年一年、いい子にしてなかったのに、提督の言う通りサンタは来てくれた」

フォンフォン

曙「どうしたら提督に対して素直になれると思う?」

フォンフォン

明石「曙ちゃん、どうしたの?」

曙「ちょっとキットとお話を」

明石「え?ソレ、キットじゃないわよ」

曙「え?」

明石「ソレ、金剛さんのナイト2000モドキだから」

曙「!!!」

曙「しっ、知ってるわよ、そんなこと!(超恥ずかしい)///」ダッ

明石「行っちゃった」

507: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/25(日) 21:43:41.90 ID:MqKjXUm60

-執務室-

コンコン

天龍「お、また誰か来たぞ」

鈴谷「鈴谷だよ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

鈴谷「提督、この間は疑ってゴメンネ」

提督「?」

鈴谷「ほら、提督がサンタだって疑った件だよ」

提督「ああ、あのことか」

吹雪「司令官がサンタさんな訳ないじゃないですか」←サンタを信じてる

天龍「だよなー」←同じく

鈴谷「だよねー。それでね、サンタさんからお洒落なピアス貰ったんだー」

提督「良かったじゃないか。失くさない様に出撃時は外しておけよ」

鈴谷「はーい!早速、耳たぶに穴開けてもらってくるね」

提督「いってらっしゃい」

ガチャ

バタン

提督「ん、そういえば」

吹雪「どうしたんですか?」

提督「入渠したらピアスの穴塞がったりしないのか?」

天龍「そういえば、どうなんだ?」

吹雪「ん~どうなんでしょう?」

キット「確かに誰もピアスをしていないので、どうなるか分かりませんね」フォンフォン

提督「多分、ピアスしたままなら大丈夫・・・なのか?」

511: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 22:56:34.48 ID:HahE3aJQ0

-大晦日 マルキュウマルマル 執務室-

提督「今年もあと少しで終わりだなー」

吹雪「そうですね~」

キット「このまま何も起きずに今日が終わればいいのですが」フォンフォン

コンコン

提督「誰か来たな」

ポーラ「ポーラでぇ~す」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

ポーラ「提~督ぅに聞きたいことがありまーす」

提督「何だ?」

ポーラ「ボーネンカイは何時からですか?」

提督「は?」

ポーラ「だから、ボーネンカイですよ~」

吹雪(この人、最後の最後まで飲む気だ・・・)

提督「なぁ、ポーラ」

ポーラ「はい」

提督「先日、クリスマスパーティしたよな?」

ポーラ「しましたね~」

提督「だからもういいだろ?」

ポーラ「は?」真顔

提督「いや、だから、クリスマスパーティしたんだから、もういいだろ?」

ポーラ「ダメです!忘年会からの年越しカウントダウンがこの国の常識です!」

提督「そんな常識ねぇよ!」

キット「その様な常識は聞いたことがありません」フォンフォン

吹雪「変な常識を作らないでください!」

ポーラ「ヤダヤダヤダ!忘年会したいです!」

提督「隼鷹、那智と三人でやればいいだろ」

ポーラ「ザラ姉さまに怒られます!だから、忘年会という大義名分が必要なんです!」

提督「どの辺が大義名分だよ。それに今から食材の準備なんて出来ないぞ」

ポーラ「その辺は大丈夫ですよ」

512: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 22:58:12.62 ID:HahE3aJQ0

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、本日の忘年会の件ですが」

提督「え?」

大淀「どうされましたか?」

提督「忘年会って何の話だ?」

大淀「え?ちゃんと提督の承認印が押された書類をポーラさんが」

提督「おまっ、まさか・・・」

ポーラ「ええ、そのまさかですよ」

大淀「え?では、まさか!」

ポーラ「提督たちの不在時に執務室へ侵入し、書類を偽造して大淀さんに渡したんですよ!」

提督「そこまでして酒を飲みたいか!」

ポーラ「お酒は命の水です!マッ○ンもそう言ってます!」

提督「命の水はウイスキー等の蒸留酒であって、ワインではない。それと、マッ○ンはそんなこと言ってたか?」

ポーラ「言ってます!」

提督「そうか(言ってないと思うけどな。まぁ、いいや)」

大淀「どうしましょう?もう業者への発注は済んでます」

提督「仕方ない。今夜は忘年会だ」

吹雪「いいんですか?」

提督「今更、発注をキャンセル出来ん。ただし、ポーラ」

ポーラ「はい」

提督「来年は今年以上に働いてもらうぞ」

ポーラ「任せてくださ~い」

提督「それにしても、よく執務室に侵入できたな」

ポーラ「それ程でも~」

吹雪「褒めてませんよ(汗)」

キット「アドミラルの不在時は入り口ドアはパスワードと静脈認証で二重にロックされています」フォンフォン

提督「仮に天井裏から侵入してもレーザートラップを張り巡らせているから、触れたら警報機が即発報だ」

ポーラ「お酒が飲めると思えば、あの程度楽勝です~」

提督「途轍もない執念だな。ル○ン三世やイーサン・ハ○トも真っ青だ」

ポーラ「折れそうな心をお酒で薄めないと生きていけないのよ」ボソッ

提督「ん?何か言ったか?」

ポーラ「何でもありませ~ん。では、私は失礼しまーす」

ガチャ

バタン

513: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 22:59:37.71 ID:HahE3aJQ0

吹雪「司令官」

提督「どうした?」

吹雪「ポーラさん、お咎め無しでいいんですか?」

提督「禁酒と言ってやりたいところだが、アイツのことだあの手この手で何処からともなく酒を入手するだろう」

吹雪「あっさり執務室に侵入したことを考えると否定できませんね・・・」

提督「それに解体って訳にもいかんからな」

吹雪「まぁ、そうですけど」

提督「自分でも甘いって思っているさ」←諦めの境地

コンコン

明石「明石です」

夕張「夕張です」

吹雪「今日は色んな人が来ますね」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

明石「提督、ご依頼の品が完成しましたよ!」

ガラガラガラ

吹雪「今度は何を頼んだんですか?」

提督「今日と言う日に必要な物だ」

夕張「これよ!」

バサッ

夕張「全自動蕎麦打ちマシーン」

吹雪「こっ、これは!」

キット「なるほど、年越し蕎麦用ですか」フォンフォン

提督「その通りだ」

明石「このマシンの凄いところは、蕎麦を打つだけでなく、茹でるまで全自動です!」

キット「何と!」フォンフォン

夕張「早速実演しますね!」ポチッ

提督(えっ、昼食には早いし・・・でも、仕方ないか)

~数分後~

夕張「へい、お待ち!」

提・吹「いただきます」

514: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 23:00:51.68 ID:HahE3aJQ0

提・吹「ご馳走様でした」

提督「では明石、夕張、君たちを蕎麦打ち大使に任命する!鎮守府全員分の年越し蕎麦を生産してくれ!」

明・夕「はい!」

ガチャ

夕張「では、私たちは厨房に篭って蕎麦を量産します!」

提督「頑張ってくれ(と言っても、頑張るのは機械だけど)」

明・夕「はーい」

バタン

提督「そうだ。成り行きで忘年会をすることになった以上、皆に知らせておかないとな」

吹雪「最後の最後にとんでもないドタバタが来ましたね」

提督「本当に朝から疲れたよ」

ピンポンパンポーン

スピーカー「あー、提督です。急ですがヒトキュウマルマルから忘年会をすることになったので遅れない様に集まってください」


-廊下-

那智「ポーラの奴、成功した様だな!」

隼鷹「ひゃっはー!やったぜ!」

ウォースパイト「ボーネンカイ?」

金剛「今年一年お疲れ様のパーティ、デース」

ウォースパイト「How marvelous!この国ではそうやって一年の労をねぎらうのね!」

金剛「その通りデース!」

加賀「(沢山食べられると思うと)さすがに気分が高揚します」

赤城「今日も頑張りましょう、加賀さん!」

加賀「はい」

515: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 23:01:50.67 ID:HahE3aJQ0

-ヒトキュウマルマル 食堂(忘年会会場)-

提督「それでは、これより忘年会を始めます。乾杯」

一同「乾杯!」

ワイワイ

ガヤガヤ

夕張「年越し蕎麦いかがですかー?」

明石「美味しいよー」

瑞鳳「提督、サンタさんに貰った卵焼き器で卵焼き作ってきたよー」

提督「いただきます!」

パクッ

モグモグ

提督「瑞鳳の卵焼きはいつ食べても絶品だな」

瑞鳳「えへへ~」

提督「おーい、ポーラ!」

ポーラ「はーい」

提督「今日は変なネタやら無くていいからな」

ポーラ「えー」

提督「今日は大人しく飲んでてくれ」

ポーラ「えー」

提督「今すぐ部屋に帰るか?」

ポーラ「大人しくしてます!」

提督「分かればいい」

516: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 23:03:47.99 ID:HahE3aJQ0

提督「あ、あれは!おーい、ロック○ン!」

シーン

提督「今日は何の日?」

子日「子日だよー!」

提督「ちゃんと聞こえてるじゃないか」

子日「え?ロック○ンって子日のこと?」

提督「他に誰が居るんだよ?」

子日「子日はロック○ンじゃ無いよー!」

提督「え?だって両手のロックバ○ターが」

子日「ロックバ○ターじゃ無いよー!単装砲だよ!」

提督「何だと・・・」

吹雪「え?」

夕張「そんな」

明石「バカな」

子日「皆酷いよー!」

提督「あ、スマンスマン。ロック○ンは両手にバ○ターはやらないな。フィヤーマン」

子日「消防士でも無いよー!」

提督「いや、ロック○ンのボスキャラだ」

子日「子日泣くよ・・・」

提督「悪かった。瑞鳳の卵焼きで機嫌直してくれ」

子日「いただきます」

モグモグ

子日「美味しいー!やっぱり瑞鳳さんの卵焼きは絶品だね」

夕張(あの子がロック○ンじゃ無かったなんて・・・)ヒソヒソ

明石(信じられない)ヒソヒソ

吹雪(私もです)ヒソヒソ

517: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 23:04:58.42 ID:HahE3aJQ0

~フタヒトマルマル~

提督「子供は寝る時間だぞー」

夕立「夕立、まだ寝たくないっぽい!」

時雨「僕もカウントダウンに参加したな」

夕雲「私もまだ寝たくないわ」

提督「うん、まぁ、君たちはいいよ」

初雪「眠い。引きこもる」

白雪「私は初雪ちゃんを送り届けます。司令官、おやすみなさい」

提督「おやすみ」

吹雪「私も残っていいですか?」

提督「眠くないなら残ってもいいが、大丈夫か?」

吹雪「大丈夫です!」

暁「暁は一人前のレディだからカウントダウンに参加するんだから!」

提督「暁は帰って寝なさい」

暁「嫌よ」

響「司令官、私が付いているから大丈夫だよ」

提督(どっちが姉か分からんな)

518: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 23:06:24.16 ID:HahE3aJQ0

~フタサンマルマル~

ゴーン

ゴーン

ウォースパイト「Admiral,あれは何の音?」

提督「あれは除夜の鐘だな」

ウォースパイト「ジョヤのカネ?」

提督「ああ」

ウォースパイト「聞いたことがあるわ。108回鐘を突くことにより108の魔星を封印するのね?」

提督「108の魔星?(秋雲か?それとも朧か?いや、響も怪しい)」

ウォースパイト「ええ。天猛星、天雄星、天貴星を筆頭とした冥界の戦士たちよ」

提督「あのー、ウォースパイトさん?その話はどこで?」

ウォースパイト「速吸から聞いたわ」

提督「あー、速吸?そうか、うん。アイツのこと忘れてたわ」

ウォースパイト「?」

提督「一つだけ訂正させてもらうと、108の魔星ではなく、108の煩悩だから」

ウォースパイト「そうなの?」

提督「まぁ、似たようなものだけどな」

暁「暁は一人前のレディだからカウントダウンまで起きてるんだから」ウツラウツラ

提督「暁、船漕いでないでちゃんと布団で寝なさい」

暁「年明けまで起きてるんだから」ウツラウツラ

提督「ほら、部屋まで運んでやる」

暁「起きてるって!」ウツラウツラ

響「ほら、部屋に戻って寝よう。司令官、おんぶしてあげてもらえるかな?」

提督「響もこう言ってるぞ」

響「私も眠くなってきた(嘘)」

提督「ほら、行くぞ」

暁「うん」ウツラウツラ

提督「おぶったら即寝たな」

暁「」zzz

響「迷惑をかけてすまない」

提督「この位気にするな」

519: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 23:08:07.09 ID:HahE3aJQ0

-暁型私室-

提督「よ、っと。布団まで運んだはいいが、着替えさせないとな」

響「私が着替えさせるよ。司令官に任せると何をするか分からないからね」

提督「ん?」

響「司令官に任せると暁を襲いかねないからね」

提督「・・・。それ、本気で言ってる?」

響「冗談だよ。いくら司令官がロリコンでも暁に欲 する変 だとは思ってないよ」

提督「やっぱり本気で言ってるよね?」

響「冗談だよ。時雨、夕立、海風、浜風、浦風、夕雲、長波辺りならともかくお子ちゃまには興味ないって知ってるから」

提督「いや、駆逐艦ばかりじゃないか。だから何でロリコンって前提で話をしてるんですかね?」

響「指輪を渡した相手」ボソッ

提督「うっ・・・」

響「冗談だよ。司令官のことは信頼しているから。信頼の名は伊達じゃない」

提督「ややこしいから響とヴェールヌイを行ったり来たりするのは止めてくれ」

響「じゃあ、響で」

提督「そうっすか。俺は食堂に戻るが、響はどうする?」

響「暁を一人にすると心配だから、もう寝るよ」

提督「では、おやすみ」

響「おやすみ」

520: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/12/31(土) 23:09:16.73 ID:HahE3aJQ0

-食堂-

吹雪「司令官、あと5分で新年ですよ!」

提督「よし、残ったメンバーでカウントダウンしよう」

~4分後~

一同「5、4、3、2、1」

提督「明けましておめでとう!皆、今年も宜しくな!」

一同「宜しくお願いしまーす!」

ポーラ「今日は朝まで飲みますよ~」

那智「おーっ!」

隼鷹「飲み明かすぞーっ!」

提督「正月だからってはめ外し過ぎるなよ」

ポーラ「はーい」

提督「今年も宜しくな、吹雪」

吹雪「こちらこそ宜しくお願いします」

提督「キットもな」

キット(コムリンク)「はい、アドミラル。今年も宜しくお願いします」

川内「夜戦だー!」

提督「アイツは相変わらずだな」

吹雪「そうですね」

523: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/06(金) 23:33:18.14 ID:9rS6WSDu0

-元日 執務室-

清霜「司令かーん、ありがとー」

提督「無駄遣いするなよ」

清霜「はーい」

ガチャ

バタン

提督「ふう。駆逐艦は清霜で最後だな」

摩耶「そうだな」

吹雪「次は軽巡の皆さんですが、少し時間があるので休憩しますか?」

提督「そうしよう。それにしても全員が挨拶に来るから動けないのも疲れるな」

摩耶「時間割を決めて順番に来る様にしただけマシだろ?」

吹雪「そうですね。去年は皆さん一斉に押しかけて大変でしたし」

提督「そうだな。では、摩耶にも渡しておこう」つお年玉

摩耶「あたしは子供じゃないぜ」

提督「手伝ってもらった礼だ。それとも、一度出した物を引っ込めろという気か?」

摩耶「そこまで言うなら有り難く貰っとくぜ。サンキューな」

提督「ところで吹雪、前から聞きたかったことがあるんだが」

吹雪「何ですか?」

提督「艦娘って燃料やら鋼材やらボーキで造られているのに、どうして人間と変わらない姿かたちをしているんだ?」

吹雪「え?鋼材もボーキも全て艤装の建造に使っているだけですよ」

提督「へ?」

吹雪「私たちの体は人間とほぼ同じで水分、たんぱく質、その他諸々で出来ています」

提督「じーまー?」

吹雪「はい。艤装を制御するため、脳の一部領域は人間とは違う働きをしているそうですが、あとは基本的に人間と一緒です」

提督「だから吹雪のぽっぺはこんなにプニプニしているのか」プニプニ

吹雪「それに私たち駆逐艦でも人間で言うと20歳前後までは体が成長するので、司令官の赤ちゃんも///」

提督「そ、そういうのは、もっと大人になってからな///」

摩耶「おーい、お二人さん、お熱いのはいいけど、あたしが居るのを忘れてないか?」

提督「おっと、スマン」

524: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/06(金) 23:34:20.16 ID:9rS6WSDu0

コンコン

提督「誰か来たな。どうぞ」

ガチャ

北方棲姫「ゼロ・・・ヨコセ」

提督「!!!」

吹雪「北方棲姫!」

摩耶「テメーは去年、うちの提督に怪我をさせた北方棲姫だな?」

北方棲姫「シラナイ。ケガサセテナイ」

摩耶「うるせぇ!あたしからお年玉の代わりに鉛弾をプレゼントしてやるぜ!」

北方棲姫「ヒッ(半泣き)」ダッ

摩耶「待てーっ、この野郎!」ダッ

吹雪「摩耶さん!」

提督「俺たちも追いかけるぞ!キット、今何処だ?」

キット(コムリンク)「工廠に居ます。どうしましたか?」

提督「北方棲姫が現れた、直ぐに来てくれ!」

キット(コムリンク)「はい!直ぐに向かいます」

525: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/06(金) 23:36:53.55 ID:9rS6WSDu0

-工廠-

【NORMAL CRUISE】⇒【AUTO CRUISE】ピーッ

【P】 ガチャ ⇒【R】 ガチャ ⇒【N】ガチャ ⇒【D】

明石「あれ、キットどうしたの?」

キット「執務室に北方棲姫が現れた様です」フォンフォン

夕張「大変じゃない!」

キット「私は執務室へ向かいます」フォンフォン

ブーン

明石「私たちも行かないと!」ダッ

夕張「置いてかないでよぉ!」


-母港-

大井「北上さん、この後二人で初詣に行きませんか?」

北上「いいねー」

摩耶「うぉぉぉぉぉ!待ちやがれー!」ドドドドド

北方棲姫「タスケテー」ドドドドド

北上「何か後ろが騒がしいね」

大井「全く!せっかく北上さんと楽しく散歩してるのに邪魔するのは誰よ!」クルッ

大井「!!! 北方棲姫!」

北上「えっ、マジ?」クルッ

北上「うわぁ、本当だ」

摩耶「おーい、大井!そいつを捕まえてくれ!」

大井「待ちなさーい!」ダッ

北方棲姫「ヒィィィ」ドドドドド

摩耶「このまま挟み撃ちにするぞ!」ドドドドド

大井「はい!」ドドドドド

摩耶「あと少しだ!」ドドドドド

北方棲姫「ドウシヨウ、ドウシヨウ、ア!」ドドドドド

摩耶「横に逸れやがった!」ドドドドド

大井「待ちなさーい!」ドドドドド

北方棲姫「ヒィィィ」ドドドドド

ヲ級(あれは・・・ほっぽ?)

北上「行っちゃった・・・」←摩耶と大井の迫力に圧倒されて動けなかった

526: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/06(金) 23:39:35.51 ID:9rS6WSDu0

大井「摩耶さん、アレって去年、提督を襲撃した北方棲姫ですよね?」ドドドドド

摩耶「そうだ!」ドドドドド

大井「どうして摩耶さんが追跡しているんですか?」ドドドドド

摩耶「あたしが執務室で新年の挨拶回りの手伝いをしていたら現れたんだ」ドドドドド

大井「提督のお手伝いですか?摩耶さん提督のこと嫌ってたんじゃ?」ドドドドド

摩耶「あたしが提督を嫌ってる?何でそうなるんだ?」ドドドドド

大井「普段から『クソが!』とか暴言吐いてるじゃないですか」ドドドドド

摩耶「あれは独り言であって、提督に言ってる訳じゃねーし。曙と一緒にしないで欲しいな。そういう大井こそ提督嫌いだろ?」ドドドドド

大井「そんなことありません!提督は北上さんの次に大切な人です!」ドドドドド

摩耶(北上の次って・・・。ん?まさか)

大井(提督とのケッコンカッコガチに最も近いのは吹雪さんで)

摩耶(その次が金剛姐さんや榛名姐さんだと思ったけど)

大井(まだ他にもライバルが居た!?)

摩耶(あたしとしたことが全く気付かなかった)

大井(盲点だったわ)

摩耶「埠頭が見えてきたぜ!」ドドドドド

大井「ここまで追い詰めればもう逃げ場はありませんね」ドドドドド

明石「待ちなさーい」ドドドドド

夕張「ちょっと待ってー!置いてかないでよぉ!」ドドドドド

摩耶「何故か明石と夕張まで来たな」ドドドドド

キキーッ

ガチャ

提督「追いついたぞ!」

吹雪「もう逃げ場はありませんね」

キット「観念なさい」フォンフォン

北方棲姫「コナイデ(ガチ泣き)」

提督「涙と鼻水で凄いことになってるな(汗)」

吹雪「何だか悪いことをしている気がしてきました(汗)」

摩耶「相手は深海棲艦だぜ」ジリジリ

大井「その通りです!」ジリジリ

提督「いや、まぁ、そうだけどな」

北方棲姫「ア!ナンダアレ!」ユビサシ

527: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/06(金) 23:42:06.26 ID:9rS6WSDu0

提督「ん?」クルッ

吹雪「え?」クルッ

摩耶「何だ?」クルッ

大井「え?」クルッ

明石「何?」クルッ

夕張「え?」クルッ

北方棲姫(今だ!)

ドボン

提督「しまった!逃げられた!」

摩耶「クソッ!ここまで追い詰めたのに!」

夕張「爆雷ありますよ」

提督「よし!投げつけてやれ!」

夕張「はい!」ポイッ

ドカーン

摩耶「おー、派手に水柱が立ったなー」

プカーッ

吹雪「浮いてきたのはお魚さんだけですね」

提督「逃げられたか」

キット「逃げられましたね」フォンフォン

大井「今度会ったら容赦しないから」ギリッ

大井「ところで提督、何でキットに注連縄なんてつけてるんですか?」

提督「え?正月は車に注連縄つけるものだろ?」

キット「バンパーに注連縄をつけるのはこの国の文化です」フォンフォン

大井「今時そんな人いませんよ」

提督「じーまー?言われて見ればしばらく見てない・・・かも?」

キット「!!!」

吹雪「司令官、そろそろ戻らないと川内さんたちが来ちゃいます」

提督「もうそんな時間か!摩耶、執務室に帰るぞ」

摩耶「おう!」

大井「そうだ!北上さんと初詣に行かないと。失礼しますね」

明・夕「私たちもそろそろ工廠に戻ります」

キット「私も工廠に戻りますので、何かあればお呼びください」フォンフォン

528: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/06(金) 23:45:48.10 ID:9rS6WSDu0

-執務室-

川内「提督、何処に行ったんだろ?」

神通「まさか、提督の身に何かあったんでしょうか?」

那珂「神通ちゃん、考え過ぎだよ~。那珂ちゃんたちが来るのを忘れて初詣に行っちゃったんじゃないの?」

ガチャ

川内「噂をすれば何とやら」

提督「もう来てたのか。遅くなってスマン」

吹雪「ごめんなさい」

摩耶「悪いな」

那珂「も~、那珂ちゃんを待たせるなんて、何処行ってたの?」

提督「実はな、執務室に北方棲姫が現れてドタバタしていた」

川内「え~、私も夜戦したかったな」

提督「いや、夜戦じゃないから。今、朝だから」

神通「提督がご無事で安心しました。北方棲姫はどうなったのですか?」

提督「あと一歩ってところまで追い詰めたが、逃げられた」

那珂「許せない・・・」プルプル

吹雪(珍しく那珂さんが怒っています)

摩耶(珍しく那珂が怒ってるな)

那珂「正月早々、那珂ちゃんより目立つなんて、許せない!」

一同「そこかよ!」

吹雪「司令官が襲撃されたことを怒ってるんじゃないんですか!」

那珂「え?いや、モチロンそれも怒ってるよ?」

神通「那珂ちゃん、後でお話があります」

川内「私からも話があるよ」

那珂「嫌だな~、二人そろって怖い顔して~、ほらスマイルスマイル」

提督「正月早々怖い顔をしないでくれ。俺は無事なんだからそれでいいじゃないか」

川内「提督がそこまで言うなら」

神通「提督がそう仰るなら」

那珂(助かった)

提督「では、お年玉だ」つお年玉

川内「ありがとう!これでまた、バリバリ夜戦が出来るね」

提督「いや、お年玉で夜戦するなよ」

神通「ありがとうございます」

那珂「ありがと~☆」

川内「今年も宜しく」フリフリ

神通「宜しくお願いします」ペコッ

那珂「宜しくね~☆」フリフリ

ガチャ

バタン

529: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/06(金) 23:47:29.08 ID:9rS6WSDu0

-執務室-

提督「これからまたしばらく執務室に缶詰だな」

吹雪「そうですね」

提督「終わったら三人で初詣に行こうか」

摩耶「たこ焼き奢ってくれるよな?」

提督「ああ、いいぞ」

摩耶「やったぜ!いや、焼きもろこしも捨てがたいな」

提督「吹雪もリンゴ飴でも何でも好きなもの買ってやるぞ」

吹雪「ありがとうございます」


-祥鳳型私室-

ヲ級「瑞鳳、お願いだあるんだけど」

瑞鳳「お願い?」

ヲ級「ええ。作ってもらいたい物があるの」

瑞鳳「もしかして、卵焼き?」

ヲ級「いいえ。今回は別の物よ」

533: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 22:44:58.02 ID:qSYBwoJP0

-執務室-

コンコン

夕張「夕張です」

提督「どうぞ」

ガチャ

夕張「提督、少しお話が。吹雪ちゃん、提督借りてくわね」グイグイ

吹雪「あ、はい」

提督「おいおい、何だ?引っ張らないでくれ」

バタン

吹雪「夕張さん、どうしたんだろう?」


-資材倉庫裏-

キョロキョロ

夕張「よし、誰も居ないわね」

提督「こんな所に連れて来て何のつもりだ?」

夕張「提督、私は一週間後から来ました」

提督「一週間後?デロリアンは」

夕張「ええ、タイムマインの機能は取り払い、ただの空飛ぶ車になりました」

提督「うん、まぁ、空を飛ぶ時点でただのって表現はどうかと思うが」

夕張「大事なのはそこではありません。それに、タイムマシンとしての機能を復活させざるを得ない状況に陥ったんです」

提督「?」

534: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 22:47:26.82 ID:qSYBwoJP0

夕張「単刀直入に言います。あなたは五日後に死にます」

提督「!!」

夕張「それも、吹雪ちゃんに殺されます」

提督「おいおい、何を馬鹿なことを」

夕張「嘘ではありません。その瞬間を捉えた監視カメラの映像もあります。これをご覧下さい」つスマホ

提督「・・・。確かに吹雪に胸を貫かれて死んだな。何があったんだ?」

夕張「分かりません。提督の死後、吹雪ちゃんは姿を消しました。だから理由も目的も分かりません」

提督「深海棲艦ならともかく、吹雪に殺されるなら本望だ。それに俺の代わりなんていくらでも」

夕張「バカなことを言わないで下さい!私たちの提督はあなただけです!提督は吹雪ちゃんが沈んだとしで、別の吹雪ちゃんが来たらそれで満足ですか?」

提督「それは・・・」

夕張「それに第一発見者の金剛さんなんてショックで寝込んでしまったんですよ!」

提督「その場でショック死しなかっただけマシだ」

夕張「明石が言うには金剛さんはもう戦えないかも知れないって」

提督「だから未来を変えるためにここに来た、と?」

夕張「そうです」

提督「そうだな。これから起きることが分かっていれば、未来を変えることは不可能ではない」

夕張「その通りです!」

提督「必ず生き残ると約束しよう。だから夕張はもう帰っていいぞ」

夕張「結末を見届けるまで私は残ります」

提督「いや、しかしだな。今の夕張と未来の夕張が同じ場所に居る訳にも」

夕張「何と言われようとも私は帰りません!」

提督「何があっても意志を曲げないという目だな。分かった。一つだけ隠れられる場所がある」

提督「だが、その前に失礼する」

ムニムニ

夕張「ひょっと、ていほく、なにふるんですか(ちょっと、提督、何するんですか)」

提督「去年の日本海深提の件があったからな、深海棲艦がマスクを被って変装していないか確認させてもらった」

夕張「もう!」

提督「悪かった。早速だがデロリアンで移動しよう」

夕張「何処へですか?」

提督「ゴリアテの襲撃を受けた時に執務室の地下室に隠れてやり過しただろ?」

夕張「はい」

提督「あの後、妖精さんにこっそりと拡張工事をしてもらって、鎮守府の外へと続く緊急脱出ルートを整備した」

夕張「では、そこから逆に鎮守府に進入するんですね?」

提督「そうだ」

535: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 22:49:26.70 ID:qSYBwoJP0

-地下室-

夕張「まさかあんな所から出入りが出来たなんて」

提督「このことは秘密にしてくれよ。皆が知っていたら秘密の脱出ルートではなくなるからな」

夕張「もちろんです!このことは胸に秘めておきます。それにしても、某国際救助隊の基地みたいですね」

提督「そうだな、残念ながら救助用メカは隠してないけどな」

夕張「それは残念です」

提督「それと一応、防音になっているから上には響かないが、あまり大きな物音は立てないでくれ」

夕張「はい」

提督「食事は俺が持ってくるから」

夕張「やっぱり、そうなりますよね」

提督「食堂で夕張同士が出くわすと困るし、夕張が二度現れるのも怪しまれるからな」

提督「では、モニターで上の様子を見てみよう」

夕張「特に変わった様子もなく、吹雪ちゃんが執務に取り組んでいますね」

提督「吹雪が事件を起こすのが信じられん」

夕張「吹雪ちゃんと話をさせてもらえませんか?」

提督「分かった。では、俺は明石と夕張を間宮さんの店に連れ出すから、その間に話をしてくれ」

夕張「分かりました」

提督「明石と夕張はっと・・・工廠に居るな。では、工廠でカメラに向かって合図を送るから、合図を確認したら執務室へ向かってくれ」

夕張「了解です」

提督「では、地上に続く出入り口を教えておこう」

~数分後~

夕張「提督からの合図だ!明石と私を連れて工廠を出て行ったわ。では、私は執務室へ」

536: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 22:54:03.25 ID:qSYBwoJP0

-執務室-

コンコン

夕張「夕張です。入るわね」

ガチャ

バタン

吹雪「あれ?司令官はどうしたんですか?」

夕張「提督は工廠で明石とキットの強化プランについて会議中よ」

吹雪「そうなんですか。でも、夕張さんは参加しなくていいんですか?」

夕張「ええ、長くなりそうだから吹雪ちゃんの様子を見てきて欲しいと頼まれたのよ」

吹雪「今度はどんな機能が追加されるんですか?」

夕張「それがね、キットがあれは嫌だ、これは嫌だなんて言うから中々決まらないのよ」

吹雪「まぁ、あまり変な機能を追加されるのは嫌でしょうし」

夕張「そんなことより、吹雪ちゃんは提督をどう思っているの?」

吹雪「司令官のことですか///」

夕張「例えば不満とか無い?」

吹雪「不満なんてありません!」

夕張「それじゃあ・・・」

~1時間後~

夕張「あ!もうこんな時間だ!そろそろ工廠に戻らないと。じゃあね」

吹雪「お疲れ様です」

ガチャ

バタン

夕張(何もおかしな感じは無かった。じゃあ、何故提督を?まさか、深海棲艦に操られて?兎に角一旦、地下室に帰らないと)

ガチャ

吹雪「あ、司令官、お帰りなさい。キットの強化プランはどうなりましたか?」

提督(キットの強化について話をしていたことになっているのか)

提督「それがな、中々話が纏まらなくてな。また今度ってことになった」

吹雪「そうなんですか。それは残念ですね」

提督「そうだ。明日から新しい編成を試すから、吹雪はしばらく秘書艦業務に専念してくれ」

吹雪「分かりました」

提督(吹雪には悪いが、しばらくこうやって監視しよう)

537: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 22:55:46.24 ID:qSYBwoJP0

-夜 地下室-

提督「夕張、食事を持ってきたぞ」

夕張「ありがとうございます」

提督「吹雪と話してみてどうだった?」

夕張「特におかしな点はありませんし、何故あんな事件を起こしたのか、未だに信じられません」

キット(コムリンク)「話は全て聞かせてもらいました」

提督「全て聞いていたなら説明は不要だな。吹雪についてどう思う?」

キット(コムリンク)「現時点では分かりません。ただ、吹雪さんがアドミラルを殺すなど信じられません」

提督「しばらく吹雪の出撃は控えて様子を見るしかないか」

夕張「そうするしかないと思います」

提督「監視るすのも余り気が進まないが仕方ないか」

キット(コムリンク)「アドミラルの命が懸かっている以上、仕方ありません」

538: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 22:57:40.46 ID:qSYBwoJP0

-事件前日 路上-

大淀「提督に頼まれたお使いですっかり遅くなってしましました。早く鎮守府に帰らないと」

???「吹雪とか言う小娘を利用するつもりだったが、最近海に現れない。さて、どうしたものか・・・」

???「む!あの車を運転しているのは艦娘か。しかも目的の鎮守府へ向かっている。丁度いい」

フラフラ

バタン

大淀「!! 道路に人が!」

キキーッ

ガチャ

???(よし、掛かったぞ!)

ダッ

大淀「大丈夫ですか!」


-鎮守府 執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、依頼されていた物を用意しました」

提督「ありがとう」

大淀「では、失礼します」

ガチャ

バタン

吹雪「大淀さんに何をお願いしてたんですか?」

提督「吹雪が観たがっていた映画あるだろ?チケットを買ってきてもらった。姉妹全員分あるから、明日皆で行って来るといい」

吹雪「え、でも」

提督「明日の秘書艦は金剛にでも頼むから大丈夫だ。楽しんでくるといい」

吹雪「はい!ありがとうございます」

539: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 22:59:50.85 ID:qSYBwoJP0

-地下室-

提督「Xデーは明日だが吹雪はおかしな素振りを一切見せないな」

夕張「私が過去に来たことにより歴史が変わったのならいいんですが」

提督「念のため、明日は吹雪を秘書艦から外し、外に遊びに行かせることにした」

夕張「鎮守府内に居なければ暗殺は出来ないということですか?」

提督「そうだ。キット、尾行を頼めるか?」

キット(コムリンク)「はい。しかし、アドミラルの護衛はしなくていいのですか?」

提督「夕張も居るから大丈夫だ」

キット(コムリンク)「分かりました」

提督「明日に備えて夕張も早めに休んでおくといい」

夕張「いいえ。不測の事態に備えて寝ずの番をします」

提督「最近、あまり休んでいないだろ?しっかり休むことも必要だ」

夕張「あと一日位大丈夫です」

提督「分かった。そこまで言うなら止めはしないが、無理はするな」


-翌日 地下室-

提督「朝食を持ってきたぞ」

シーン

提督「夕張?」

夕張「ん?提督・・・おはようございます」ウツラウツラ

提督(本当に寝ずの番をしていたのか)

提督「よ、っと」

夕張「何をするんですか!(きゃー、お姫様抱っこされてる///)」

提督「ベッドまで運んでやるから少し休みなさい」

夕張「でも」

提督「事件が起きるまでまだ時間がある。少し休むんだ。それにくまが酷く、女の子がしちゃいけない顔になってるぞ」

夕張「分かりました。少し休みます」

提督「それでいい」

夕張「あの、重くないですか?」

提督「ちゃんと食べてるか心配になるくらい軽いぞ」

提督「おやすみ、夕張」

夕張「おやすみなさ・・・」zzz

提督「余程疲れていたんだな。キット、吹雪たちはどうしている?」

キット(コムリンク)「無事、劇場に到着しました」

提督「そうか、引き続き見張りを頼む」

540: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:03:31.12 ID:qSYBwoJP0

-廊下-

龍驤「飛んで、飛んで、飛んで~回って、回って♪」

提督「龍驤」

龍驤「ん、君か。どないしたんや?」

提督「ヒロシは大阪のおっちゃんやない、四国のおっちゃんや!」

龍驤「嘘や!ヒロシとセガールは大阪のおっちゃんや!」

提督「ヒロシは四国産まれ、大阪育ちだ。そしてセガールは米国人だ!」

龍驤「そんな・・・嘘や・・・うちは信じひんで!」

提督「信じたくないのは分かるが、真実だ」

龍驤「司令官のアホー(泣)」ダッ

提督「行ってしまった。だが、今のは俺が悪いのか?」

大淀「提督」

提督「ん、大淀か」

大淀「背中に糸くずが付いています。取るので少し止まってください」

提督「すまんな」

大淀「いえ」ニヤッ

ドスッ

提督「あ・・・」ガクッ

大淀「ふふふ。ここまで簡単に殺れるとは」

大淀「・・・。おかしい。背中から手首が貫通したのに血の一滴も流れない」

提督(マジかよ。一時期、大淀が黒幕なんて噂が流れたことがあったが、本当だったのか?)←廊下の角から目撃

提督(万が一に備えて、ゴリアテをも騙した1/1スケール人形のAI搭載型を徘徊させていた正解だった。早く大本営に伝えなくては)ダッ

大淀「ん、この足音は?」チラッ

大淀「あれは、提督?なるほど、こちらはダミーで執務室方面へ走って行ったのが本物ですか」ダッ

~数分後~

浦風「提督さん、こんな所でなにしとるんじゃ?廊下で寝とると風邪ひくよ」

提督「」

浦風「提督さん?」

磯風「死んでいるな」

浦風「死んでる!?磯風が焦げたサンマなんて食べさせたせいじゃ!」

磯風「何を言うか!焦げたサンマで体に穴が開くか!」

夕雲「あら、あなたたちどうしたの?」

浦風「提督さんが、提督さんがぁ」

夕雲「提督?」チラッ

夕雲「!! 提督、どうして自殺なんてしたんですか」

夕雲「どうしてこうなるまで自分を追い詰めたんですか」

夕立「皆揃って何してるの?」

夕雲「提督が亡くなったのよ」

クンクン

夕立「それ、提督さんじゃないっぽい」

夕雲「え・・・?」

541: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:05:35.50 ID:qSYBwoJP0

-執務室-

提督「はぁはぁ、大本営は短縮ダイヤルの1番だったな」

ピッ

プルルル

キット(コムリンク)「アドミラル、何が起きたのですか?」

提督「ダミー人形が大淀にやられた」

キット(コムリンク)「大淀さんに!?今すぐ鎮守府に戻ります」

提督「いや、そこからだとどんなに急いでも30分は掛かる。こちらに居るメンバーで対処するしかない」

ギィィィィ

提督「!!」

大淀「受話器を置て頂けますか、提督」

提督「くっ」

ガチャ

提督「大淀、君は深海側のスパイだったのか?」

大淀「ふふっ」

提督「何がおかしい?」

吹雪「どうせなら、この姿で殺してあげる方がいいですよね?いい演出でしょ?」

提督「変身した!?」

吹雪「いいわ!その顔!絶望の表情!」

絶望君「呼んだ?」

提督(なるほど。吹雪に殺されるとはこういうことだったのか)

吹雪「さようなら、提督」


-地下室-

夕張「ん?今、何時?」チラッ

夕張「もう、こんな時間!」

モニター「さようなら、提督」

夕張「提督!?ダメーーーーッ!」

542: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:09:29.63 ID:qSYBwoJP0

-執務室-

ブーン

スパッ

吹雪「バ、バカな・・・」

提督(明石と夕張からもらったセイバーがこんな所で役に立つとは)

吹雪「貴様、何故私を斬れた?貴様の大切な艦娘を!」

提督「目の前で化ければ誰でも偽物だと気付く。それに殺るならごちゃごちゃ言ってないでさっさと殺るべきだったな」

吹雪「だからと言って何の躊躇いも無いとは、こんな奴初めてだ。ぐふっ」

提督「おっと、死ぬ前に本物の大淀をどうしたか教えてもらおう」

ツ級「あの女は倉庫で眠っている。南氷洋深提、申し訳ありません」撃沈


-資材倉庫-

???「・・・ど、しっ・・・しろ」

???「大淀、しっかりしろ」

大淀「んー?」パチッ

大淀「???」

大淀(手足を縛られて動けない!?それに猿轡まで!)

提督「良かった。気がついたか。今解いてやるからな」

大淀「ぷはーっ。私、何で縛られてるんですか?まさか・・・」

大淀「きゃー!近寄らないで!変 !吹雪ちゃんだけでは飽き足らず私まで毒牙に掛けようを言うのね!」

大淀「きゃー!誰か!」


-資材倉庫前-

青葉「どこかに面白いネタはありませんかねー」

大淀「きゃー!誰か!」

青葉「あれは、大淀さんの悲鳴?」


-資材倉庫内-

大淀「私なんかより金剛さんの方が!」

提督「大淀、落ち着いてくれ」

キット(コムリンク)「大淀さん、落ち着いてください」

大淀「まさか!金剛さんにも飽きて今度は私を!誰かー!」

提督「大淀、落ち着け。オークラ先生のマンガの読みすぎだ」

青葉「!! 青葉、見ちゃいました!」ダッ

提督「青葉ぁぁぁぁぁぁ!!!いや、しかし、大淀を何とかしないと!」

~数分後~

提督「落ち着いたか?」

大淀「はい。申し訳ありません」

提督「では、青葉の誤解を解く手伝いをしてくれるな?」

大淀「はい」

543: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:13:44.36 ID:qSYBwoJP0

-廊下-

提督「青葉ー、どこだー!」

大淀「青葉さん、どこですかー?」

衣笠「提督」

提督「衣笠か、青葉を知らないか?」

衣笠「知ってるけど、教える前に聞きたいことがあるんだけど」

提督「急いでるから手短に頼む」

衣笠「大淀さんを襲ったって本当?」

提督「誤解だ」

大淀「私は提督に襲われたりしてません!」

衣笠「やっぱりそうだよねー。青葉なら部屋で新聞を執筆中だよ」

提督「そうか。よし、行くぞ大淀!」

大淀「はい!」

衣笠「二人ともどうしたんだろ?」


-青葉型私室-

コンコン

提督「青葉、居るか?」

大淀「青葉さーん」

シーン

提督「反応が無い」

大淀「もう一度、ノックしてみましょう」

コンコン

シーン

提督「・・・」

ガチャ

提督「開いてるな。勝手に入るのは気が引けるが、この際仕方ない」

大淀「緊急事態です。仕方ありません」

カタカタカタカタ

青葉「うーん、記事は書けましたが写真が無いと説得力がありませんねぇ」

提督「青葉」

青葉「この辺をもう少し修正しますか」

カタカタカタカタ

大淀「青葉さん」

カタカタカタカタ

青葉「うん!こんな感じでいいですね」

544: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:15:17.48 ID:qSYBwoJP0

提督「青葉!」

青葉「!!」クルッ

青葉「し、司令官・・・それに、大淀さん。まさか」

提督「青葉、落ち着いて話を聞いて欲しい」

青葉「お二人が密会してイチャイチャしていた所を覗いてしまった青葉の口封じですか?」

提督「ちょっと待て」

青葉「青葉、司令官に汚されちゃうんですか?」

大淀「あの、青葉さん」

青葉「でも、司令官なら・・・青葉は3番目以降でも大丈夫です!」

提督「何で揃いも揃ってオークラ先生のエロ同人の様な展開を想像するんだ?皆、俺を何だと思っているんだ?」

大淀「申し訳ありません」

~数分後~

青葉「何と!大淀さんに化けた深海棲艦に司令官が襲われて、その後、大淀さんを救出したと!」

提督(やっと誤解が解けたよ)

青葉「で、助けた後はイチャイチャする予定だったんですか?」

大淀「提督とはそんな関係じゃありません!」

提督「だから何でそうなる!」

青葉「本当に違うんですね。つまらないなー」

提督「新聞書くの禁止するぞ」

青葉「ごめんなさい!何卒それだけは!!」

提督「では、今書いたそれは発行しないと約束するな?」

青葉「はい!青葉は清く正しい新聞記者です!ゴシップは書きません!」

提督「よろしい。あと、大淀とは上司と部下であり、それ以上でもそれ以下でもない。分かったな?」

青葉「はい!アレは青葉の早とちりでお二人は男女関係ではありません!」

大淀「提督、もうこの位でいいのでは?」

提督「そうだな。執務室に先ほどの深海棲艦を放置したままだ、そろそろ戻るとするか」

545: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:20:27.02 ID:qSYBwoJP0

-執務室前-

提督「まったく、青葉のおかげで余計に面倒なことになるところだった」

キット(コムリンク)「アドミラルが無事で何よりです。青葉さんの新聞は最悪、私が彼女のPCをハッキングしてデータを消去すれば済みます」

提督「まぁ、発行前ならばそれで済むが」

ガチャ

提督「ん、夕立か。それに浦風、磯風、夕雲も、どうしたんだ?」

夕立「提督さん、コレ(ツ級)はどういうことっぽい?」

磯風「説明してもらおうか」

提督「えっとだな」

夕雲「提督、私は提督が亡くなったと思いショックで胸が張り裂けそうになりました」

提督(不味い。ダミー人形見られてる!)

浦風「提督さん、正直に話して欲しいなぁ」

提督(ヤバイ。目が笑ってない!しかし、言って本当のことを話す訳にも。こうなったら)

提督「実はだな・・・、先日、夢枕にご先祖が立ってな、今日、俺は深海棲艦に殺されるとのお告げを頂いたんだ」

夕雲「!!!」

夕立(何か嘘っぽい)

提督「それで、ダミー人形を徘徊させていた。夕雲が死体と勘違いしたのはそれだ。で、そこに倒れているのが実際に襲い掛かってきた深海棲艦だ」

磯風「提督よ、何故そんな大事なことを黙っていたんだ?」

夕雲「私たちは夢だろうが、神のお告げだろうが、例え占いでも、提督の身に危機が迫っているなら全力でお守りします!」

提督(嘘だろ?あんな適当な話で誤魔化せた!いや、それより、本来ならば俺がこの子たちを守ってやらないといけないはずなんだが)

浦風「提督さんは悪いお人じゃ」

夕立「浦風ちゃんの言う通りよ!夕立たちを悲しませた提督さんには罰を与えないといけないっぽい!」

提督「罰・・・だと」

夕立「夕立が満足するまで夕立を撫でるっぽい!」

夕雲(一瞬で偽物であると見抜いておきながら、悲しませたとは・・・この子出来るわ!)

夕立「まずは、夕立を提督さんの膝の上に座らせるっぽい!」


-地下室-

夕張「うわぁ、本当のことを言えないからって適当なこと言ってる」

モニター「ぽい~♪」

夕張「ちょっと羨ましい。私は提督の命を救ったんだから、この位のお願いなら聞いてもらえるわよね?」

546: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:23:01.38 ID:qSYBwoJP0

ナデナデ

提督「もういいかな?」

夕立「まだダメ!」

提督「はぁ、分かったよ」

ナデナデ

夕立「ぽい~♪」

提督(夕立に尻尾があれば全力で振ってるんだろうな)ナデナデ

提督「あの・・・夕雲さん、浦風さん、磯風さん、そんなに怖い顔をして睨まないでください。ちゃんと後で願いを聞きますから」ナデナデ

夕雲「当然、夕立さんと同じ時間だけ相手をしいただけるんですよね?提督」

提督「はい。勿論です」ナデナデ

夕立「そういえば吹雪ちゃんはどうしたの?」

提督「吹雪なら白雪たちと映画を観に行っているぞ」ナデナデ

夕立「ふ~ん。提督さんが死ぬかも知れない日に映画ね」

提督「いや、俺が休ませたんだ。吹雪を巻き込みたくなかったからな」ナデナデ

夕立「吹雪ちゃん愛されてるっぽい!でも、提督さん」

提督「何だ?」ナデナデ

夕立「自分が居れば守れたかも知れないのに、自分の知らない所で愛する人が死ぬなんて、これほど辛いことはないわ」

提督「そうだな。肝に銘じておく」ナデナデ

夕立「分かればいいっぽい!」

提督(夕立からこんなことを言われる日が来るとはな)ナデナデ

夕雲「じゃんけんぽい」

磯風「やった!次は私の番だな」

夕雲「負けたわ」

浦風「負けてしもおた」

夕雲「次こそは負けないわ」

提督「あの、お三方は何をされているのですか?」ナデナデ

磯風「見れば分かるだろう?順番を決めているんだ」

提督「なるほど。それでじゃんけんか」ナデナデ


~数時間後~

夕雲「提督、私も満足できました」

提督「そうか、それは良かった(疲れた)」

提督「では、そこの深海棲艦を工廠に運びたいので手伝ってもらえるか?」

夕雲「工廠に?」

提督「ああ、調査する必要があるんでな」

夕立「夕立、台車を取ってくるっぽい!」

547: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:26:21.30 ID:qSYBwoJP0

-工廠-

提督「明石、夕張」

明・夕「はーい」

明石「うわっ!」

夕張「提督、コイツどうしたんですか?」

提督「数時間前、コイツに殺されかけた。しかも、大淀、吹雪の姿に化けてだ」

明石「化けたってどういうことですか?」

提督「それを調べてもらう為に運んできたんだ」

明石「妖精さーん」

妖精ズ「はーい!」

提督「夕張、ありがとう」

夕張「?」

提督「いや、二人からもらったセイバーのおかげで命拾いしたからな」

夕張「もぉー、水臭いですね、提督。私たちが提督を守るのは当然ですよ」

提督「そうだとしても、礼を言っておきたくてな」

妖精ズ「おぉー!これは凄い技術が使われていますねー」

提督「何か分かったのか?」

妖精ズ「はい。姿を変えたのはナノマシンによるものですね」

提督「ナノマシン?映画とかマンガで見るあれ?」

妖精ズ「はい。そうです」

提督「そんなバカな」

妖精ズ「ナイト3000はナノマシンで形状を変化させますよ」

提督「それ、ドラマの話だし」

妖精ズ「では、提督さんの愛車、ナイト2000はどうなりますか?」

提督「・・・。うん、信じよう」

夕張「早っ!」

提督「いや、それを言われると反論できないからな」

明石「それにしても、こんなのに襲われてよく無事でしたね」

提督「俺の首を取った気になって油断しきっていたからな。正に、過信と慢心は隙を生むって奴だ」

夕張「CV.立木○彦なキャラクターが言いそうな台詞ですね」

提督「それを分かっているお前さんもどうかと思うぞ」

夕張「てへっ」

提督「俺は奴等との戦いで死ぬなら戦争が終わる日だと決めているな」

夕張「どういうことですか?」

提督「具体的に言うならば・・・」

548: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:28:33.23 ID:qSYBwoJP0

リコリス棲姫「貴様のために、何人が死んだと思っているんだ!」

提督「聞きたいかね?昨日までの時点では、99,822人だ」

提督「吹雪、本日の戦死者は?」

吹雪「現在確認されているのは、深海82隻です」

提督「そうか・・・あとで名前を教えてくれ」

吹雪「はっ。畏まりました」

リコリス棲姫「きっ、貴様ぁ!」

提督「戦いの為に犠牲となった人々と艦は、全て記憶している、イ級、ツ級、ホ級、ワ級、ヲ級、リ級、ル級、皆、忘れられぬ艦だ」

リコリス棲姫「貴様という奴は」

提督「私は死者に対し、哀悼の意を表することしか出来ない。だが、君もこれだけは知っていてほしい。彼女等は決して無駄死になどしていない。そして」

ドスッ

提督「見事だ、リコリス」

リコリス棲姫「提督、貴様!」

提督「リコリス、我が永遠の友よ・・・君たちと戦えたことを誇りに思う」

リコリス棲姫「こ、こんなもの・・・こんなもの!私は絶対に認めんぞ!」

提督「中枢棲姫、先に逝っているぞ」ガクッ

リコリス棲姫「くっ、くそおぉぉぉぉ!今度は勝ち逃げか!」

549: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:30:56.54 ID:qSYBwoJP0

提督「と、なる訳だ」

夕張「閣下、馬鹿なことはお止めください!」

提督「いや、誰が閣下だよ」

明石「閣下が亡くなったりしたら、私たちは生きていけません!」

提督「いや、だから」

夕張「例え冗談でも、二度とこんな発言はしないと約束してください!」

提督「悪かった。二度とこんなことは言わないから許してくれ」

明石「では、深海棲艦との戦争で絶対に死なないと約束してもらえますか?」

提督「約束する」

明石「絶対ですよ」

提督「破ったら針千本飲んでやるよ」

ピッ

ICレコーダー「破ったら針千本飲んでやるよ」

明石「言質頂きました。これで言い逃れは出来ませんよ」

提督「そこまでしなくてもちゃんと約束は守るさ」

提督「その深海棲艦を研究すると何か役に立つかも知れないから、研究を頼むぞ」

明・夕「はい!」

妖精ズ「お任せください!」

提督「用が済んだら埋葬してやろう。敵とは亡骸を言えそこらに捨てる訳にもいかんからな」

夕張「コイツ何処から来たんでしょうね?」

提督「最後に南氷洋深提とか言っていたな」

明石「南氷洋って、南極ですか?」

提督「そうなるな」

夕張「では、次は南極に攻め込むんですか?」

提督「いや、南極は放置でいいだろう。わざわざそんな寒い所に行きたくはないだろ?」

夕張「出来れば行きたくは無いですけど、いいんですか?」

提督「南極の昭和基地も稼動してないし、取り残された犬も居ない。特に誰も困ってないからな」


-地下室-

モニター「と、なる訳だ」

モニター「閣下、馬鹿なことはお止めください!」

夕張「閣下、馬鹿なことはお止めください!」

夕張「あ、工廠の私も同じこと言ってる。やっぱり私は私だなー」

550: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:32:41.68 ID:qSYBwoJP0

-地下室-

提督「それにしても職業柄仕方ないとは言え、年一回のペースで暗殺される宿命なのか?」

夕張「それだけ向こうも必死なんですよ。瀬戸内海、日本海と立て続けに深海鎮守府を潰されていますからね」

提督「ゴリアテと今回で二度も歴史を変えた訳だが、そろそろ偉い人に怒られないか心配になったきた」

夕張「偉い人?」

提督「具体的に言うなら、時の神とかタイムパトロール的な組織」←そんな物存在しません

夕張「えぇ!そういうのって実在するんですか!」

提督「知らん。だが、誰かさんがタイムマシンなんて物を造った以上、未来の世界ではタイムマシンが当たり前の存在になっているかも知れないだろ」

夕張「そうですね。そうなると、過去を変えようとする輩も現れそうですし、取り締まる組織も存在するかも知れませんね」

提督(過去を変えた張本人が輩とか言うか)

夕張「でも、提督は深海棲艦から人類を守っている功労者だから大丈夫です!」

提督「実際、深海棲艦から人間を守っているのは君たち艦娘だけどな」

夕張「提督の無事を見届けたので未来に帰りますね」

提督「ああ、色々とありがとう」

ガチャ

バタン

夕張「では、出ぱ・・・って、燃料が無い」

ズコー

提督「燃料は生ゴミでいいんだったな?」

夕張「はい」

提督「厨房で適当に拾ってくるから待っててくれ」

夕張「お願いします」

551: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:34:27.34 ID:qSYBwoJP0

-厨房-

ゴソゴソ

提督(ゴミ箱漁るとか、何やってんだろ)

鳳翔「・・・。あの」

提督「!」ビクッ

鳳翔「ゴミ箱なんて漁って何をされているのですか?」

提督「え、いや、その、これは・・・何も疚しいことなんてしてませんよ!」

鳳翔「はぁ」

提督「夕張の車を動かす燃料に生ゴミが必要でして、漁っていたんです」

鳳翔「そうでしたか!私はてっきり何か大事な物を誤って捨ててしまって捜しているのかと思いました」

提督「いえいえ、そんな大層なことではありませんよ」


-地下室-

提督「夕張、適当に回収してきたぞ」つゴミ袋

夕張「ありがとうございます!では、早速ミスター・フュージョンに突っ込んでっと」

夕張「うん!燃料満タンです!」

提督「良かったな」

夕張「提督、帰る前に一つだけお願いがあるんですが」

提督「俺に出来ることであれば言ってくれ」

夕張「提督にしか出来ないことです!さっき夕立ちゃんの頭を撫でてましたよね?」

提督「ああ」

夕張「私も同じように撫でて欲しいです!」

提督「え?そんなことでいいのか?」

夕張「それがいいんです!」

提督「分かった」ナデナデ

夕張「いえ、そうではなくて・・・提督の膝の上に座った状態で撫でて欲しいんです!」

提督「・・・。分かった。じゃあ、そこのベッドに腰掛けた状態でいいか?」

夕張「はい!」

ナデナデ

夕張「はぁぁぁぁぁ~、これが提督のゴッドハンド・・・夕立ちゃんが骨抜きにされるのも納得だわ」

提督「そんなに大げさなものか?」

夕張「これは提督にしか出来ないことです!」

~1時間後~

夕張「満足出来ました!」

提督「それは良かった(かなり疲れた・・・)」

夕張「では、私は本来居るべき場所に帰りますね!」

提督「色々とありがとな」

夕張「では、お達者で!」フリフリ

552: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/14(土) 23:36:02.76 ID:qSYBwoJP0

-夜 提督私室-

吹雪「司令官」

提督「どうした?」

吹雪「今日、劇場の近くでキットを見かけたんですが」

提督(ヤベッ、ばれてる)

提督「実はな、吹雪たちのことが心配でキットに遠くから見守ってもらってたんだ」

吹雪「そうだったんですか!またキットの偽物が現れたのかと気になってたんです」

提督「吹雪が見かけたのは本物だから安心してくれ」

吹雪「それを聞いて安心しました」

提督「でも、ナイトライダーは今でも人気だから瀬戸内海深提の偽キットに限らず、レプリカ車は何台か存在しているからな」

吹雪「そうなんですか?」

提督「AIまで再現しているのはうちの一台だけだけどな」

吹雪「確かにあそこまで完璧に再現するのは無理でしょうね」


-事件から2日後(夕張が元居た時代) 執務室-

コンコン

夕張「夕張です」

提督「どうぞ」

夕張(良かった!過去を変えたからちゃんと提督が生きてる!)

ガチャ

提督「おかえり」

夕張「ただいまです!」

吹雪「?」

555: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 21:45:04.89 ID:UDI0AEZb0

-駆逐寮 白露型私室-

夕立「豆之助の散歩に行ってくるっぽい!」

豆之助「ワン!」

白露「いってらっしゃーい」


-公園-

???「・・・」ジーッ

豆之助「ワン!」フリフリ

夕立「おじさん、豆之助のことが気になるっぽい?」

???「たかが獣になど興味ありませんな。うん」

夕立「そういう割には豆之助に興味津々な顔をしていたわ」

???「うん。気のせいでござる」

豆之助「ワン!」フリフリ

夕立「豆之助もおじさんのことが気になるみたい。撫でてみる?」

???「いや、結構。うん。それじゃ」スタスタ

夕立「行っちゃった。変なおじさんだったわね」

556: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 21:48:06.09 ID:UDI0AEZb0

-少し離れた場所-

雷「司令官、ダメじゃない!」

???「いや、でも」

雷「でもじゃないわ!ようやく一郎を見つけたのよ、自分が飼い主だと名乗り出ないと!」

???「・・・」

雷「こうなったら鎮守府に乗り込むわ」

電「はわわ」

???「これこーれ」

雷「膳は急げよ!」ダッ

電「はわわ。待って欲しいのです」ダッ

???「これこーれ」ダッ

557: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 21:51:16.05 ID:UDI0AEZb0

-鎮守府 執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

大淀「提督、お客様がお見えになりました」

提督「客?そんな予定あったっけ?」

吹雪「無かったはずですよ」

大淀「どうぞ」

雷「久しぶりね、司令官、吹雪お姉ちゃん、キット」

電「司令官さん、吹雪お姉さん、キットさん、お久しぶりなのです」

吹雪「!!」

提督「おお!元気にしてたか?って、今日帰って来るって連絡あったっけ?」

キット「お久しぶりです」フォンフォン

雷「いいえ、連絡はしてないわ。でも、どうしてもこの鎮守府に用事があったの」

電「なのです」

提督「用事?」

電「夕立お姉さんが連れていた犬のことなのです」

提督「豆之助か?」

雷「司令官」

???「うむ」スタスタ

提督「あ、貴方は」

???「どちら様ですかな?」

ズコー

吹雪「司令官、しっかりしてください!」ユサユサ

558: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 21:57:31.57 ID:UDI0AEZb0

提督「芝提督、相変わらずですね。自分から尋ねてきておいて、どちら様って」ムクッ

芝「うん。ほんのジョーク。うん」

雷「司令官、あの犬なんだけど、芝司令官が飼っている犬なの」

電「松茸狩りに連れて行った時に、猪に追いかけられてはぐれてしまったのです」

提督「そうか!どおりで見覚えがある気がしたのか!」

雷「だから一郎を芝司令官に返してあげて欲しいの」

提督「そうだな。夕立を呼ぼう」

コンコン

夕立「夕立よ」

吹雪「いいタイミングで来ましたね」

提督「そうだな。どうぞ」

ガチャ

夕立「あれ?貴方はさっきの変なおじさん」

提督「その人は芝提督だ。夕立、豆之助のことで大切な話がある」

夕立「大切な話?」

提督「実は豆之助なんだが・・・芝提督が飼っている一郎という犬なんだ」

夕立「え・・・」

提督「だから、飼い主の下に返してあげて欲しいんだ」

夕立「そんな嘘よ!豆之助は豆之助よ!一郎じゃないわ!」

提督「夕立、気持ちは分かるが」

夕立「嘘だと言ってよ、提督さん!」

吹雪「夕立ちゃん・・・」

提督「一郎にとっても本当の家族の下で過ごせるのが一番幸せだ」

豆之助「くぅーん」

夕立「豆之助は一郎なの?」

559: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:00:30.32 ID:UDI0AEZb0

豆之助「ワン!」

夕立「・・・。はい」つ豆之助

芝「うん。確かに受け取った」

夕立「夕立たちのこと、忘れないでね(涙)」

一郎「ワン!」

提督「夕立、偉かったな」ナデナデ

夕立「提督さーん(泣)」ダキッ

ビリッ

提督(側から見れば感動のシーンだろうが、正直、夕立に抱きつかれるのはヤバイです)

ボリボリ

提督(夕立さん、少しは御自分の成長具合を自覚してください)

モグモグ

提督「夕立、週末にでもペットショップを見に行こう」ナデナデ

夕立「それって・・・」

提督「子犬を買ってやる」

夕立「提督さん、ありがとう!」ギューッ

提督(当たってる!当たってるから!)

吹雪「ゴホン。司令官、顔がにやけてますよ」ジトー

提督「き、気のせいだ!それより芝提督、美味い棒のカスを床に落とさないでください」

芝「おっと、これは失礼。うん」

雷「私が掃除しておくわ」

提督「時雨たちも呼んで一郎とお別れをさせてやらないとな」

560: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:02:53.08 ID:UDI0AEZb0

~1時間後~

時雨「元気でね」

雪風「お達者で」

舞風「バイバーイ」

芝「うん。鎮守府に残してきた、べーちゃんが心配だ。うん」

雷「むしろ財部さんの方が心配していると思うわ」

提督「送りましょうか?」

芝「電車で帰るので結構。雷と電は久しぶりの我が家だから今日は泊まるといい。うん」

電「いいのですか?」

芝「うん。僕は一人で帰れるのだ。うん」

芝「では、帰る。うん」

提督「駅まで送ります」

芝「うん。じゃあ、頼む」

561: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:04:46.70 ID:UDI0AEZb0

~しばらく後~

提督「向こうの鎮守府はどうだ?」

雷「ようやく運営が軌道に乗ってきたわ」

提督「それは良かった。それにしても設立したばかりの鎮守府で前任の提督があんなことになるとはな」

吹雪「何があったんですか?」

提督「そういえば、吹雪には話してなかったか」

電「実は、前任の司令官さんは階段から転げ落ちて大怪我をされたのです」

雷「私も驚いたわ。手伝いに行って三日であの事故だもの」

提督「調査報告によると何者かに突き落とされた可能性があるらしいが」

電「あの時のことを知りたいのであれば、詳しくお話しますよ」

提督「ん?何か知っているのか?」

562: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:05:58.85 ID:UDI0AEZb0

~回想中~

前任の提督「電、新型主砲の開発に成功したぞ!これで威力が三割り増しだ!うひゃひゃひゃひゃ」

電(司令官さん、コレは旧式の12cm単装砲なのです)

電(司令官さんは昨日、お餅を喉に詰まらせたせいで酸素欠乏症になってしまったのです・・・)

電(新しい鎮守府のお手伝いに来ましたが、こんな司令官さんは嫌なのです)

前任の提督「あひゃひゃひゃひゃ!海軍バンザーイ!」

ドン

前任の提督「うわぁーっ!」

ゴロゴロ

ドンガラガッシャーン

電(これでいいのです)ニヤッ

~回想終了~

563: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:08:51.01 ID:UDI0AEZb0

提督「あわわわわわ」

吹雪「」ポカーン

キット「何と言うことを」フォンフォン

雷「そんな・・・」

電「あの時のアイツの顔は傑作だったぜ」

提督「お前、電じゃないな!」

雷「司令官、何を言い出すのよ」

電「よく分かったな。俺様の正体を見抜いたのはお前が始めてだ」

ぷらずま「俺様はこの小娘に取り付いた深海棲艦の怨念、ぷらずま様だ!」

提督「」

ぷらずま「俺様の正体を知った以上、お前ら全員血祭りにあげてやるぜ!」

吹雪「司令官、目を開けたまま寝ないでください!」

雷「そうよ!司令官、何とかしてよ!」

提督「いや、オバケとか怨念とか職務規定外だから!」

吹雪「でも、電ちゃんをこのままには出来ませんよ!」

提督「吹雪さん、貴方、あの子のお姉さんでしたよね?」

吹雪「そう言う司令官はあの子の直属の上司です!」

提督「そうだ!あいつ等を呼ぼう!」

ピンポンパンポーン

スピーカー「龍驤、飛鷹、隼鷹、今すぐ執務室へ!」

提督「助けは呼んだ。あいつ等が来る前に逃げられないように椅子に縛り付けるぞ!」

吹雪「はい!」

雷「私も手伝うわ!」

564: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:13:22.62 ID:UDI0AEZb0

コンコン

龍驤「龍驤や。邪魔するで」

ガチャ

龍驤「司令官、何か用・・・って何やコイツは!」

提督「電に取り付いた深海棲艦の怨念『ぷらずま』だそうだ」

龍驤「それで、そのぷらずまがどないしたん?(汗)」

提督「龍驤に浄化してもらいたい。お前さん、陰陽術を使えるだろ?」

龍驤「うちは平安時代に活躍した陰陽師の安部さんや無いで!無理や!」

隼鷹「悪霊退治だって?」

飛鷹「何だか凄いことになってますね」

提督「隼鷹、飛鷹も来てくれたか」

隼鷹「あたしに任せときな!」

隼鷹「まず、酒を適量口に含む」ゴクッ

隼鷹「んんん(そして)」

ブーッ

隼鷹「吹き付ける!酒の力で悪霊を浄化だ!ひゃっはー!」

提督(映画の手術シーンで消毒液代わり?にこんなことするのを見かけるよな。あれはブランデーか?)

ぷらずま「汚ねぇ!何しやがんだ!」

ゴスッ

隼鷹「うっ・・・」バタッ

チーン

吹雪「隼鷹さん!」

提督「あ、あれは・・・深雪を沈めたという伝説の頭突き」

雷「もっときつく縛るべきだったわね。上半身を動かせる程度に縛ったのが失敗だったわ」

キット「何と言う破壊力」フォンフォン

飛鷹「ちょっと、隼鷹!しっかりしなさい」ユサユサ

提督「何と言うか、すまんかった」

飛鷹「すみません、提督。隼鷹を連れて帰ります」ズルズル

提督「ゆっくり休ませてやってくれ」

龍驤「ほな、うちも失礼するわ」

565: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:18:17.59 ID:UDI0AEZb0

提督「クソッ!どうすれば・・・」

雲龍「なんだか悪霊の気配がするわね」

提督「雲龍!ここは危険だ!逃げるんだ!」

雲龍「・・・。悪霊退散」

ぷらずま「うわぁぁぁぁぁぁ!」

シューーーーッ

提督「凄い!ぷらずまが浄化されている!」

ぷらずま「こんな所で!こんな所でぇぇぇぇ!」

雲龍「破!」

ぷらずま「いつか必ずお前たちに復讐してやるからなぁぁぁぁ!」ガクッ

雲龍「終わったわ」

電「あれ?電は何故、椅子に縛られているのです?」

提督「直ぐ解いてやるからな」

雲龍「はじめまして、私は雲龍。よろしく」

電「はわわ。電です。よろしくなのです」

キット「一件落着ですね」フォンフォン

提督「そうだな」

吹雪「後で隼鷹さんのお見舞いに行かないと」

提督「雷、電、この後はオフでいいから暁たちに会ってくるといい」

雷「はーい」

電「はいなのです」

566: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:22:04.65 ID:UDI0AEZb0

-数時間後 執務室-

コンコン

漣「ご主人様!漣だお!」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

漣「ご主人様!漣もペットを飼いたいです!」

提督「綾波たちはどう言っているんだ?OKと言っているなら構わんが」

漣「そこは大丈夫です!ちゃんと許可は取ってます」

キット「ペットならウサギが居るではありませんか」フォンフォン

漣「ウサギ君はペットじゃないお!」

キット(正直違いが分かりません)

提督「綾波たちがいいなら構わん。だが、止めておけ」

漣「何故!?ご主人様、さっき飼っていいって言いましたよね?」

提督「ああ、言ったぞ。だが」

漣「だが?」

提督「漣がサザナミインコを飼いたいとか言うんだろ?セキセイにでもしておけ」

漣「!!!(コイツ、漣の思考を読んでやがる!)」

提督「サザナミインコはお高いからな」

吹雪「サザナミちゃんと同じ名前の鳥なんて居るんですか?」

漣「居るお!」

提督「今見せてやるからちょっと待ってくれ。サザナミインコで検索っと」

吹雪「へぇ~これがサザナミインコですか。サザナミって言うからピンク色かと思いました」

提督「ピンクと言えばアキクサインコってのが居るな」

漣「キタコレ!」

提督「週末、夕立をペットショップに連れて行くと約束したから漣も一緒に来るか?実物を見て考えるのもいいと思うぞ」

漣「ゴチになります!」

提督「ゴチって何だ!食事に行くんじゃないぞ!」

567: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/21(土) 22:24:43.12 ID:UDI0AEZb0

-土曜の朝 提督私室-

提督「今日は夕立たちをペットショップに連れて行くと約束した日だったな」

吹雪「そうですね」

提督「朝食を済ませたら迎えに行こう」


-白露型私室-

コンコン

提督「夕立居るか?」

ガチャ

白露「提督、いらっしゃい」

提督「ん?時雨と夕立は何をしてるんだ?」

白露「恋ダンスだよ」

提督「恋ダンス?ナニソレ?」

吹雪「え?司令官、知らないんですか!って知らないですよね・・・」

提督「何その反応」

吹雪「司令官はドラマって紅茶が好きな刑事さんのアレと、科学捜査で事件を解決するアレや、単発の二時間ドラマ位しか観ませんよね」

提督「何を言うか!銀田一少年の事件簿とか、医虎 チームメディカルタイガーとか、バチスタ・ラボシリーズも観るぞ!」

吹雪「どれも今、やってませんよね?バチスタ・ラボなんて映画でファイナルって銘打った以上もうやらないでしょうし」

提督「他にもナイトライダーとか、ミッションがインポッシブルなアレとか、FBI捜査官が怪奇現象に挑むアレとか」

吹雪「全部古くないですか?」

提督「キ、キノセイデスヨ」

吹雪「あれ?そういえばナイトライダーネクストって」

提督「そんなものは存在しない。イイネ?」

吹雪「あっ、ハイ」

夕立「提督さーん!早く行こう!」

提督「漣も連れて行くことになっているから、ちょっとだけ待ってくれ」

漣「ご主人様!」

提督「うわっ!」ビクッ

漣「漣はここに居ます!さっきからご主人様の真後ろに居ます!」

提・吹(さっきからって、いつの間に?)

提督「脅かさないでくれ。全員そろったし出発するか」

吹雪「はい!」

夕立「はーい!」

漣「キタコレ!」



吹雪「この後何だかんだで無事、十九代目豆之助をお迎えしましたとさ。めでたしめでたし」

573: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 22:58:24.74 ID:vXRCdLGX0

-1月下旬 執務室-

提督「もうすぐ節分か」

吹雪「今年も恵方巻きを用意しないといけませんね!」

提督「恵方巻きもそうだが、豆まきでちょっとしたゲームを思いついた」

キット「ゲームですか?」フォンフォン

吹雪「どんなゲームですか?」

提督「俺が鬼役で鎮守府内を逃げ回り、皆が豆を投げる。一番多く当てたら優勝で豪華景品がもらえるって感じだ」

吹雪「司令官、それ凄く面白そうです!」

提督「では、明日の朝礼で皆に発表するとしよう」


-翌日 大ホール-

提督「以上が本日の連絡事項だ。それともう一つ、節分に関する大事なお知らせがある」

ザワザワ

提督「今年はゲーム形式の豆まきを行おうと思う」

ナニソレー

提督「大雑把に言うと、鬼役の俺が鎮守府内を逃げ回り、皆が豆を投げつける。一番多く当てた者が優勝となり、景品を付与する」

ワー
タソシソー

提督「詳細なルールはまだ検討中なので、当日発表予定だ」

ウォースパイト「Admiral,豆まきとは何かしら?」

提督「そうか、ウォースパイト、プリンツ、アクィラは初めてだったな。豆まきとは文字通り、豆をまいて邪気を追い払う行事だ。詳しいことは金剛にでも聞いてくれ」

ウォースパイト「I get the point」

提督「他に質問は?」

シーン

提督「無い様だな。では、解散」

574: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:01:49.80 ID:vXRCdLGX0

-2/3 大ホール-

提督「えー、ではこれより豆まき大会のルールを発表します」

ワー
パチパチ

提督「制限時間は一時間。豆は一人につき100粒、鎮守府の敷地内を逃げ回る俺を捜し、一番多く豆を当てたら優勝となり、豪華景品を贈ります」

ポーラ(豪華景品・・・まさか!1945年ヴィンテージのロマネコンティ!?)ゴゴゴゴゴ

金剛(豪華景品?まさか、提督の熱いキッス!)ゴゴゴゴゴ

榛名(豪華景品?まさか、提督の熱い抱擁!)ゴゴゴゴゴ

能代(豪華景品?もしかして、指環を頂ける?)ゴゴゴゴゴ

山城(もしかして、幸せになれる何かがもらえる?)ゴゴゴゴゴ

赤城(神戸牛のステーキ!)ゴゴゴゴゴ

提督(何だか一部から凄いオーラが・・・(汗))

提督「あと、艤装と電探は使用禁止だから。自力で捜すように」

那珂「はーい!質問でーす!」

提督「何だ?」

那珂「当てた数はどうやってカウントするんですか?まさか自己申告ですか?」

提督「その点は心配ない。このためにセンサーを開発した(と言っても開発したのは妖精さんだが)」

那珂「センサー?」

提督「既に全身に装備している。吹雪」

吹雪「はい!」

提督「試しに投げてみてくれ」

吹雪「では行きます!うりゃああぁっ!」

ポコポコポコ

提督「では、モニターを見てくれ」

『吹雪:10粒』

オオーッ

提督「この通り、きちんとカウントされるので安心してくれ」

提督「他に質問は?」

シーン

提督「無い様なので今から全員に豆を配ります」

575: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:04:03.22 ID:vXRCdLGX0

~数分後~

提督「全員行き渡ったな?」

一同「はーい」

提督「では、俺は一足先に出発するので、10分経ったらスタートしてくれ。一時間のカウントもそこから始まるので」

一同「はーい」

提督「では、また会おう!アディオス!」ダッ

呂500「ろーちゃん、セッツブーン楽しみですって」

曙「ふん。クソ提督にしては面白そうなことを考えるじゃない」

霞「深海棲艦との戦争中に豆まきゲームだなんて、本当にクズね♪」

朝潮「文句を言っている割には嬉しそうな顔ですが」

時津風「頑張る、頑張る。がーるる~っ♪」

夕立「腕が鳴るっぽい!」

瑞鶴「提督さんは艦載機の使用を禁止するとは言わなかったわね」

翔鶴「艦載機も使用禁止なんじゃないかしら?」

瑞鶴「艤装と電探とは言ったけど、艦載機は何も言わなかったから大丈夫!」

赤城「加賀さん、神戸牛を目指して頑張りましょう!」

加賀「え?ええ、そうね」

~10分後~

プーッ

キット「開始時間となりました。皆さん、スタートしてください」フォンフォン

一同「出発だー!」

キット「残り時間、59分55秒、54、53・・・」

一同「うぉー!」

576: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:06:04.17 ID:vXRCdLGX0

-執務室-

プーッ

提督「開始時間か。まさか、こんな分かり安すぎる場所に隠れているとは思うまい」

提督「正に灯台下暗しだな。我ながら完璧過ぎる作戦だ」

~数分後~

ガチャ

提督「!!!」

吹雪「やっぱりここに居ましたね」

提督「ふ、吹雪!(くっ、読まれていたか!)」

夕立「もう逃げられないっぽい!」

睦月「逃がさないにゃしぃ♪」

吹雪「司令官、ごめんなさい。でも、勝負は勝負です!」

提督「・・・。あ!何だあれは!」ユビサシ

吹雪「え?」

夕立「ぽい?」

睦月「にゃしぃ?」

吹雪「何も変わった物なんて、あ!窓から逃げられた!」

夕立「やられたっぽい」

睦月「早く追いかけないと!」


-母港-

提督「悪いな、吹雪、夕立、睦月。だが、これは真剣勝負だ。悪く思わないでくれ」

提督「さて、次は何処へ向かうか。キット、残り時間は何分だ?」

キット(コムリンク)「残り時間は54分50秒です」

提督「工廠にでも向かってみるか」

577: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:09:08.70 ID:vXRCdLGX0

-工廠-

ガチャ

キョロキョロ

提督(誰も居ないな?)

提督「お邪魔します」ヌキアシサシアシ

提督「ドラム缶の中にでも隠れるか?いや、いざと言うときに逃げづらいか」シノビアシ

バルルルル

提督(!! 何かが高速で飛んできた!)ヒョイッ

シュゥゥゥゥッ

提督「か、壁に穴が・・・誰だ!」

夕張「名前なんか無い。どうしても呼びたければ、メロンだ。夕張メロンとでも呼んでくれ」

提督「夕張か。つーか、何だよソレ?艤装は使用禁止だと言っただろ?」

夕張「これは艤装ではありません!この日のために明石と共同で開発した豆ガトリング砲です」

提督「艤装でなくても、充分すぎる殺傷能力があるだろ!俺は人間だぞ!」

夕張「いくら何でも豆なんかで人が死ぬわけ無いじゃないですか。やだー」

提督「夕張、スペースデブリ、例えば豆粒程度の物体が宇宙ステーションや人工衛星に衝突するとどうなるか分かるか?」

夕張「簡単に穴が開くでしょうね」

提督「それと同じことが起きようとしていると思わないか?」

夕張「私たちが作ったのはガトリング砲であり、レールガンではありません。そこまでの威力はでませんよ」

提督「いや、実際壁に穴が開いたじゃないか!」

夕張「キ、キノセイデスヨー」

提督「いやいやいや!気のせいじゃないから!」

夕張「またまたー」

提督(こうなったら)ポイッ

夕張「ん?」

G「やあ!」

夕張「きゃぁぁぁぁーっ!」

提督「今だ!」ダッ

578: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:12:34.10 ID:vXRCdLGX0

-母港-

提督「こんなこともあろうかと、Gのオモチャを用意しておいて正解だった」

提督「しかし、オモチャとは言え気持ち悪い」

提督「ん?あれは鳳翔さんか?」

鳳翔「あなた、そんな所を触らないでください♥子供たちが見ています♥」ハイライトオフ

提督(え・・・)

鳳翔「そういうのは子供たちが寝てからです♥うふふ♥」ハイライトオフ

提督(鳳翔さんは俺と夫婦になっている?つまり、豪華景品とは俺と結婚する権利であると・・・?)

提督(ヤバイ・オブ・ヤバイ!マジパナイ!鳳翔さんがあんな風になってしまうなんて・・・兎に角逃げねば)ダッ

鳳翔「こうやって演技をしていれば心配して出てきて下さるかと思いましたが、ダメみたいですね」ハイライトオン


-グラウンド-

金剛「提督の熱いキッスを貰うのは私ネー!」ダダダダダ

榛名「提督、何処ですか?貴方の榛名はここです!」ダダダダダ

提督(・・・)

愛宕「提督、何処ですか~?今出てきてくれたら、好きなだけぱんぱかぱーんしてあげますよぉ~」

大和「提督!今出てきてくださったら、大和ホテルに宿泊する権利を差し上げます!」

提督(アイツ等が言うと物凄く卑 に聞こえるのは何故だろう?駆逐艦なら説教ものがだ、相手は大人だからなぁ)

鈴谷「ダーリン、大人しく出てきて鈴谷を優勝させてくれたら、うちがイイコトしてあげるっちゃ!」←ラムちゃんのコスプレ中

提督(髪の色がそれっぽいからって、そのコスプレする?似合ってるけど、かなり寒そうだ。それに目に毒だ)

鈴谷「くしゅん!」

提督(言わんこっちゃない。つーか、鬼役は俺なのに何故、鈴谷がその格好を?)

ポーラ「提督ぅ~、ポーラのために用意してくれたヴィンテージのロマネコンティを貰いに来てあげましたよぉ~。ヒック」

提督(何で豪華景品が酒なんだよ!喜ぶのは一部メンバーだけだろ!)

ザラ「こら、ポーラ!こんな時までお酒を飲むんじゃありません!」

ポーラ「えー、いいじゃないですかぁ~」

ザラ「これは没収です!」

ポーラ「えー」

提督(ザラよ、スマンな。いや、ザラはポーラの姉だからああやって止めるのは当然か?)

春風「司令官様、どちらにいらっしゃるのですか?」

神風「居ないわね」

提督(見晴らしのいい場所に居れば逃げやすいかと思ったが、大勢集まっているな。移動するか。よっこらせっと)←茂みに隠れている

579: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:15:42.93 ID:vXRCdLGX0

ガシッ

提督「後ろから羽交い絞めにされた!!」

漣「ご主人様、これで逃げられませんよ!」

提督「くっ」

漣「朧っち、これでご主人様を仕留めたら報酬は山分けだお!」

朧「分かってる」

提督「バカな!自分を犠牲にしてまで勝ちたいか?こんな勝利に何の意味がある!」

漣「未来のためさ」ニコッ

朧「待たせたな。覚悟はいいか?」

漣「やれーっ!」

朧「豆貫光殺砲ーっ!」

クルッ

漣「え?」

ポコポコポコ

漣「ぐわぁぁぁぁぁ!」

ボトッ

提督「羽交い絞めにするのはいいが、身長差を考えろ。足が地面に着いてない時点で、ただぶら下がっているだけじゃないか」

漣「それでもこんな簡単に・・・」

提督「体重が軽いから特に支障が無かったぞ」

漣「!!!」

提督「いや、気付けよ」

漣「ご主人様、最後に一つだけ」

提督「何だ?」

漣「ご主人様の背中に漣の胸が当たって嬉しかったですか?」

提督「ごめん。当たってることに気付かなかった」

漣「そんなぁ」ガクッ

朧「茶番は終わりでいいですか?」

漣「オッケー!」

提督「待たせたな」

朧「えい!」ポイッ

提督「何の!」ヒョイッ

朧「それっ!」ポイッ

提督「まだまだ!」ヒョイッ

朧「提督、避けるなんて卑怯です!」ポイッ

提督「ルール説明時に避けないとは言ってないぞ。それに逃げ回るんだから当然避けるだろ?深海棲艦に当てるより簡単だと思うが」ヒョイッ

朧「主砲による砲撃と、手で投げるのでは感覚が違います!」ポイッ

提督「さあ、どんと来い!」ヒョイッ

朧「はぁはぁ。豆が無くなりました」

提督「はぁはぁ。残念だったな。だが、安心しろ。ちゃんと恵方巻きは全員分用意してある。じゃあな!」ダッ

580: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:17:27.10 ID:vXRCdLGX0

-食堂-

提督「喉が渇いたから何か飲み物を。キット、残り時間は?」

キット(コムリンク)「30分です」

提督「ようやく半分か」

ヲ級「ここに居ればいずれ現れると思ったわ」

鳥海「私の計算通りです」

霧島「やはり来ましたね」

長門「提督よ、観念するのだな」

アイオワ「ウエルカーム!」

夕張「あら、提督」

提督「くっ、読まれていたか。それに夕張まで、だが!」

夕張「私は休憩に来ただけなので安心してください」

長門「我々に囲まれては手も足も出まい。観念するんだな。えい!」ポイッ

ヲ級「えい!」ポイッ

鳥海「えい!」ポイッ

霧島「えい!」ポイッ

アイオワ「ファイヤー!」ポイッ

ブンブンブン

長門「セイバーを回転させて豆を弾いただと!やるな提督!だが、まだだ!」

霧島「さすが司令、データ以上の方ですね」

夕張「まるでゲル○グね」

提督「もっと!もっとだっ!来いやぁ!」

~数分後~

提督「はぁはぁ・・・どうだ?」

長門「はぁはぁ・・・弾切れだ。我々の負けだ」

鳥海「私の計算では・・・こんな事あり得ない・・・!」

アイオワ「アイム タイアード」

提督「では、冷蔵庫にあるペットボトルのお茶は頂いていく」

夕張「行ってらっしゃーい」フリフリ

581: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:19:22.19 ID:vXRCdLGX0

-執務室前-

提督「キット、執務室に吹雪たちは居ないか?」

キット(コムリンク)「現在無人です。しかし、艦娘の皆さんに電探の使用を禁止しておきながら、私がアドミラルのサポートはどうなのでしょう」

提督「主催者権限で許される」

ガチャ

キョロキョロ

提督「誰も居ないな?」

バタン

提督「少し休もう。ふぅ」ドスン

川内「ドーモ=提督サン。川内デス」

提督「椅子に腰掛けた瞬間に現れるのは止めてくれないか?」

川内「提督、疲れてるでしょ?そのまま大人しく座ってくれてていいよ」

提督「そうは問屋が卸さない」

川内「流石提督、このまま終わったらつまらないもんね」ニヤッ

提督「そういうことだ」

582: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:21:16.29 ID:vXRCdLGX0

-廊下-

曙「あ!クソ提督!と川内さん?」

島風「え?どこどこ?あ、居た!」

川内「待てー」ポイッ

提督「島風に見つかったのは厄介だな」ヒョイッ

曙「待てー、クソ提督!」ダッ

島風「私からは逃げられないよ!」ダッ

提督(この角を曲がれば)

島風「追いついたよ。えい!」ポイッ

島風「??? 提督が居ない。何で?」

曙「クソ提督は?」

島風「確かにこの角を曲がったのに居ない」

曙「どうなってるのよ?」

島風「分からない」

川内「もしかして、提督は忍者?」

曙(この人がそれを言う?)

島風(川内さんの方が忍者っぽいよね)


-壁の向こうの隠し通路-

提督(ここは依頼した俺と施工した妖精さんしか知らない隠し通路だ。電探を使わねば見つけられまい)

提督(だが、絶対に見つからないという保障も無いので、早いとこ移動しよう)

提督(トイレに行きたくなってきたが、大丈夫だろうか?最上が待ち構えていないだろうか?)

~想像中~

提督「あー、漏れる!」

ガチャ

最上「やあ、提督!」

提督「すまん!慌てていたせいで間違った!」

バタン

提督「慌てて女子トイレに・・・ってここ男子トイレで合ってるじゃないか!」

ガチャ

提督「最上、お前何やってんだよ!」

最上「どうしたんだい?提督。ボクは艦息だよ?男子トイレに居て当然じゃないか」

提督「は?え?お前、艦娘じゃないのか?」

最上「残念ながら違うよ。ここなら誰も入って来れないから、豆を当て放題だね。ボクが優勝だ!」

~想像終了~

提督「みたいなことにならないだろうか・・・」

提督「いや、しかし、だからと言って外で立ちションも出来ない。トイレに向かうか」

583: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:23:09.89 ID:vXRCdLGX0

-男子トイレ-

提督「キット、トイレには誰も居ないか?」

キット(コムリンク)「トイレは無人です」

提督「流石に男子トイレにまで入ってくる奴は居ないよな」

キット(コムリンク)「流石に大丈夫でしょう」

ガチャ

キョロキョロ

提督「うん。誰も居ないな」

提督「ふー、すっきりした」

???「司令かーん」

提督「誰かが外で騒いでるな。誰だ?」チラッ

青葉「司令かーん。出てきてくれないと、司令官の他人に見られると不味いHなコレクションをばら撒きますよー!」

提督「アイツ何やってんだよ!出て行かないと不味いが、出て行っても不味い。どうしたものか」

ブーン

提督「!! 今のは瑞雲と彩雲か!艤装は使用禁止だと言っただろ!」

キット(コムリンク)「鎮守府内に艤装を装着している艦娘は居ません」

提督「と言うことは、艦載機を飛ばした後で武装を解除したのか」

キット(コムリンク)「アドミラルが電探の使用を禁止しておきながら私のサポートを受けているのと同じです」

提督「都合よくルールを解釈して、抜け道を見つけたということか」

キット(コムリンク)「その様です」

提督「残り時間は?」

キット(コムリンク)「10分です」

提督「もうひと踏ん張りか。青葉は余計なことをしないと信じて無視するしか無いな」

584: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:25:38.80 ID:vXRCdLGX0

-食堂-

吹雪「司令官、居ないね」

夕立「ぽい」

睦月「にゃしぃ」

夕立「あ!時雨」

時雨「やあ。調子はどう?」

夕立「さっぱりっぽい」

時雨「さっき工廠に行ってみたけど、居なかったよ。一体何処へ行ったんだか」

金剛「提督、何処デース?」ダダダダダ

吹雪「金剛さん・・・(汗)」


-入渠ドック-

榛名「ここにもいらっしゃらない。提督、何処へ行ってしまわれたのですか?」

能代「提督、かくれんぼは止めて出てきてください」

585: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:28:06.33 ID:vXRCdLGX0

-グラウンド-

提督「残り時間もわずかだ。狭い場所に居るより、見晴らしのいい場所で終了を待とう」

キョロキョロ

提督「金剛たちも居ないから大丈夫だ。それに、いざとなれば全力疾走で逃げればいい」

キット(コムリンク)「現在、グラウンド周辺に艦娘の皆さん、偵察機は確認されません」

提督「それなら安心だ」

~数分後~

キット(コムリンク)「アドミラル、背後から清霜さんが接近中です」

提督「何っ!」

ピーッ

提督「お!ゲーム終了の合図か」

清霜「えいっ!」

ポコポコ

提督「残念だったな、清霜。ゲームは終了したから今のは無効だ」

清霜「そうかな?」

キット(コムリンク)「アドミラル、残念ながら貴方の負けです」

提督「???」

プーッ

スピーカー「皆様、お疲れ様でした。ただ今も持ちまして豆まき大会を終了します」

提督「なっ、何ぃ・・・」

清霜「さっきのは清霜が吹いたただのホイッスルだよ」

提督「まっ、まさか・・・策にはめられたのか?」ガクッ

スピーカー「結果発表を行いますので、大ホールに集合してください」

清霜「司令官、早く大ホールに行こうよ!」

提督「そうだな」

586: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:32:58.52 ID:vXRCdLGX0

-大ホール-

提督「全員集まったな。では、結果発表のお時間です」

ジャカジャカジャカジャカ

提督「優勝は・・・」

ドン

提督「10粒当てた、清霜です!皆さん、盛大な拍手を!」

ワー
パチパチ
オメデトー

提督「では、優勝した清霜には間宮件×24枚が贈られます」

清霜「ゴチになります!」

提督「これにて第一回豆まき大会終了!」

霞「一回も豆を投げられなかったわ」

呂500「ろーちゃんも、投げられなくて残念ですって」

伊58「残念でち」

提督「・・・。では、今から晩ご飯まで豆投げ放題フリータイムを始めるか」

霞「!!」

呂500「!!」

伊58「!!」

長門「ほぅ、良いのだな?」

提督「止めて下さい、長門さん!貴方の本気の剛速球なんて死んでしまいます!」

長門「心配するな。ちゃんと手加減はする」

提督「それならオッケーだ。だが、痣が出来るほど本気で投げるなよ」

長門「任せておけ」

提督「明石、夕張、豆ガトリング砲は使用禁止だからな!」

明・夕「えー」

提督「えー、じゃねぇよ!あんなので撃たれたら本当に体に穴が開くから!」

一同「鬼はー外!」

提督「イテッ!誰だ?本気で投げつけたのは?」

一同「福はー内!」

提督「痛いって!」

加賀(無礼講だから提督に本気で豆を投げて良いなんて、流石に高揚します)←犯人

瑞鶴(爆撃じゃないから許されるよね♪)←コイツも犯人

山城(風邪は他人にうつせば治る。なら、私の不幸も豆が直撃した提督にうつせる・・・ふふふ)←やはりコイツも(ry

長門「鬼はー外!」←ちゃんと手加減している

卯月「福はー内!」←空気を読んで手加減している

587: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:34:46.57 ID:vXRCdLGX0

-食堂-

足柄「太巻きにはカツよ!皆、遠慮せず食べて!」

羽黒「姉さん、酢飯にカツは合わないと思います」

足柄「そんなこと無いわよ!ねぇ、提督」

提督「え?(こっちに振るなよ)」

提督「えっと、どちらかと言うと、カレーの方がいいんじゃないかな?」

足柄「そんなこと無いわ!カツ巻きだってあるじゃない!」

提督「あー、うん。そうだな」

足柄「さあ!食べて!」グイグイ

提督「後でちゃんと頂くから、押し付けないでくれ。熱々のカツで火傷しそうだ」

足柄「約束よ!」

提督「ああ、約束する」

金剛「提督、今年の恵方はどっちデスカ?」

提督「今年の恵方は南南東だ」

金剛「南南東?」

提督「ちょっと待ってくれ。えーっと、あっちだ」ユビサシ

提督「では皆、あっちの方を向いてくれ」

一同「はーい」

提督「食べるときは黙って一気に食べるように。では、いただきます!」

一同「いただきます!」

提督(そういえば海苔って日本人以外は消化出来ないと聞いたことがあるが、海外勢はどうなんだ?艦娘は違うんだろうか?)モグモグ

~しばらく後~

吹雪「司令官、一つ聞いてもいいですか?」

提督「どうした?」

吹雪「どうしてキットのボンネットの上に柊と鰯を置いてるんですか?」

提督「え?どうしてって、節分には玄関と車に飾るものだろ?」

吹雪「え?注連縄を車に付ける人は居ますが、柊は無いと思いますよ」

提督「何・・・だと・・・」

吹雪「え?」

提督「ちょっとしたジョークだ」

吹雪「そうですよね。あはは」

提督(マジかよ。注連縄と柊は玄関と車に付けるんじゃなかったっけ・・・)