-2/14 執務室-

吹雪「司令官、チョコを作ってきました。どうぞ!」

提督「ありがとう。早速頂こうか」

シュルシュル

パカッ

提督「・・・」

吹雪「あれ?うえぇ!?なんか溶けてるぅ」

提督「ちょっと暖房を効かせ過ぎたみたいだな」

ペロッ

提督「溶けてても美味しいぞ。こんな美味しいチョコをもらえて俺は幸せ者だな」

吹雪「司令官///」


-執務室前-

白雪「・・・」

初雪「・・・」

深雪「・・・」

磯波「・・・」

叢雲「はぁー。チョコを渡しに来たら姉と上官がいちゃついてる現場に遭遇って。あのバカップル、朝から何やってんのよ。時間と場所を弁えなさいよ」

引用元: 【艦これ】提督「車買ったんだ」 明石・夕張「ふーん、そうですか」 




594: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:30:24.42 ID:heQjAXC00

~しばらく後~

コンコン

瑞鳳「瑞鳳です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

瑞鳳「はい!チョコあげる」

提督「ありがとう。結構大きいな」

瑞鳳「開けてみて」

シュルシュル

パカッ

提督「こ、これは!九九艦爆!?」

吹雪(どうなってるの?)

瑞鳳「気に入ってくれた?自信作だよ!」

提督「どうなっているんだ?まさか、九九艦爆をチョコでコーティングした訳ではないよな?」

瑞鳳「そんなことする訳無いじゃない!1/72スケール 九九艦爆のプラモデルを複製したんだよ」

提督「複製?」

吹雪(???)

瑞鳳「うん!プラモデルってレジンでパーツを複製したりするよね?」

提督「うん、するな」

瑞鳳「それと同じ要領でシリコンでパーツを型取りして、そこにチョコを流し込み、固めた後で組み立てたんだよ」

提督「マジか・・・」

瑞鳳「バリ取りとか大変だったんだからね!接着剤は当然、溶かしたチョコだから。安心して食べてね。あと、パーツはちゃんと洗浄したから」

提督「ははーっ、瑞鳳様!」

瑞鳳「ちょっと!提督、止めてよ!恥ずかしいよ!吹雪ちゃんも見てないで止めてよ!///」

吹雪「ははーっ、瑞鳳様!私には到底真似できません!」

提督「もう瑞鳳様に足を向けて眠れません!」

瑞鳳「もう!早く頭を上げてよ!キットも見てないで何とか言って!///」

キット「ははーっ、瑞鳳様!」フォンフォン

瑞鳳「ちょっ、キットまで!///」


-執務室前-

秋津洲(きゅ、九九艦爆チョコ!?)

秋津洲(マズイかも!瑞鳳があんな物を渡した以上、提督は秋津洲には大艇ちゃんチョコを期待しているかも!)

秋津洲(そんな物作って無いかも!どうしよう・・・日向さんなんて瑞雲チョコを作ってそうだし・・・)

秋津洲(でも、今更作り直す時間なんて無いし、そのまま渡すしかないかも)

595: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:31:29.90 ID:heQjAXC00

~数分後~

瑞鳳「それじゃ、帰るね」

提督「ははーっ、瑞鳳様!」

瑞鳳「もう!止めてよ///」

ガチャ

瑞鳳「あれ?秋津洲じゃない。どうしたの?あ、そっか!チョコを渡しに来たんだね。頑張ってねー」

秋津洲「瑞鳳のおかげでテンション駄々下がりかも・・・」

瑞鳳「?」

秋津洲「行って来るかも・・・」トボトボ

バタン

秋津洲「提督、チョコあげるかも」

提督「ありがとう。どうしたんだ?元気が無い様だが」

秋津洲「何でも無いかも。それじゃ」

ガチャ

バタン

提督「秋津洲の奴どうしたんだろ?」

吹雪「どうしたんでしょうね?」

596: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:33:24.70 ID:heQjAXC00

コンコン

金剛「金剛デース」

提督「どうぞ」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン

金剛「提督にチョコを渡しに来ました!私のは本命デース!」

提督「ありがとう」

金剛「提督好みのビターにしましたヨ!」

提督(マジっすか。甘いのが良かったな)

金剛「ブリティッシュ・ジョーク、デース!」

提督「あはは・・・(ブラックチョコとブラックジョークをかけけてるのか?)」

比叡「私は義理です」

提督「ありがとう。でも、義理を強調しなくていいから」

比叡「どうしてですか?本命と勘違いされると困ります!」

提督「いや、心配しなくても大丈夫だから」

吹雪(金剛さん命な比叡さんが司令官に本命チョコを渡すなんて誰も思いませんよ)

榛名「榛名は本命です!」

提督「ありがとう(本命ってアピールされても困るんだけどな)」

霧島「私からは・・・秘密です」

提督「ありがとう(秘密って言われると、それはそれで気になる)」

霧島「ん?司令、その九九艦爆?は一体」

提督「ああ、これか。さっき瑞鳳から貰ったんだ。九九艦爆のプラモデルを型取りして作ったそうだ」

金剛「ワーオ!グレートデース!」

榛名「さすが瑞鳳さん!」

比叡「凄いクオリティですね!」

提督「何か直ぐ食べるのも勿体無いから、しばらく飾っておこうと思ってな」

金剛「そういえば、さっき、アッシマーとすれ違いましたが、元気がありませんデシタ。何かあったんデスカ?」

提督「それがさっぱり分からないんだよ。とりあえず後でケーキでも用意して様子を見てこようと思う」

比叡「心配ですね」

提督「何が原因か分からないが、ちゃんと対処しておくから心配しないでくれ」

金剛「提督に任せておけば大丈夫デスネ!では、私たちは失礼しますネー」フリフリ

ガチャ

バタン

597: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:36:49.61 ID:heQjAXC00

コンコン

足柄「足柄よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

足柄「チョコを持ってきたわ!」

提督「ありがとう」

足柄「開けてみて」

提督「では、早速」

シュルシュル

パカッ

提督「おお!トリュフか。足柄のことだからチョコでコーティングしたカツでも出てくるかと思ったぞ」

吹雪(確かにやりそう)

足柄「私を何だと思ってるのよ!そんな物作るわけないじゃない!」

提督「ははは。スマン、スマン」

足柄「せっかく作ったんだからちゃんと食べてよね」

提督「では、早速頂こう」パクッ

足型「どうかしら?」ドキドキ

提督「うん、美味しいぞ」

足柄「良かった~変な味がしないか心配だったのよ」

提督「変な味?」

足柄「ええ。マカ、スッポン、トカゲ、朝鮮人参、マムシ、亜鉛等々を練りこんだのよ!」

提督「おい・・・」

キット「精力剤の成分ですか」フォンフォン

吹雪「司令官になんて物食べさせてるんですか!」

足柄「どう?何かこう、元気になってこない?私を襲ってくれてもいいのよ?」

提督「特に何ともないんだが」

足柄「失敗かしら?いえ、効果が出るまで時間が掛かるのね!しばらく様子見ね!」

提督「いや、様子を見なくていいから」

足柄「あら、その九九艦爆?はどうしたの?」

吹雪「瑞鳳さんからのプレゼントですよ」

足柄「あー、なるほど。あの子らしいわね」

598: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:37:47.28 ID:heQjAXC00

~10分後~

足柄「どう?どうかしら?」ドキドキ

提督「何ともないぞ」

足柄「・・・。配合を間違ったみたいね。残念だわ。でも、来年こそは!」

提督「頼むから普通のにしてくれ(汗)」

足柄「じゃあ、私は失礼するわね」

ガチャ

バタン

吹雪「司令官、そのチョコどうするんですか?」

提督「貰った物を捨てるのも気が引けるし、何ともないから食べるさ」

吹雪「それにしてもバレンタインがこんなにも危険なイベントだと思いませんでした(汗)」

提督「俺もだ。うちにヤンデレな子が居なくて本当に良かった。居たら足柄以上にヤバイことになりそうだ」

599: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:40:59.42 ID:heQjAXC00

~しばらく後~

提督「熊野って神戸生まれのお洒落な重巡って神戸を強調してるだろ?」

吹雪「そうですね」

提督「そこで俺は思った。同じ重巡でも足柄や摩耶の方がお洒落な私服を着ていそうだと」

吹雪(残念ながら否定できません)

提督「そして、神戸生まれ全体なら榛名か瑞穂が一番お洒落なんじゃないかと!次点が大井辺りだろうか?」

吹雪「大体合ってます」

提督「加賀はデザインより機能性を重視してそう。あと、はっちゃんとイクはどんな服装か想像できん」

吹雪「潜水艦の人たちはいつも水着ですからね。でも、提督の趣味ですよね」ジトー

提督「いや、違う。アイツ等、提督指定のって言うが、俺はそんな指示してないんだよな。謎だ」

吹雪「え?」

提督「いや、本当に違うからな。正直、あんな格好でウロウロされると目のやり場に困る(まるゆは除く)」

ドアバーン

熊野「とぉぉ↑おう↓!!」

吹雪「!!」ビクッ

提督「ノックをしてから入ってくれないか」

吹雪「ビックリさせないてください!」

熊野「提督!先ほどの発言、聞き捨てなりませんわ!」

提督「何だ聞いていたのか」

熊野「せっかくだから提督にチョコを差し上げようとやって来たところ、何やらファッションの話題ではありませんか!」

提督「ファッションと言うか、誰がお洒落かって話をしてたんだけどな」

熊野「この熊野、幼い頃からキア○スで育ちましたのよ!」

提督(何言ってんだコイツ・・・お前さんは産まれた時からあまり姿が変わってないだろ?重巡だから結構成長した状態で産まれているし)

吹雪(キア○スって某国営放送の連続テレビ小説の話で、実在するのはファミ○アですよね?)

熊野「わたくしが一番お洒落であることを証明して差し上げますわ!着替えてくるのでちょっと待ってなさい」

提督「ちょっとm」

ガチャ

バタン

吹雪「行っちゃいましたね」

提督「別に証明してもらわなくていいんだけどな」

600: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:42:34.91 ID:heQjAXC00

~数分後~

コンコン

熊野「熊野ですわ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

熊野「いかがかしら?」

提督「巷で噂の童 を殺す服って奴か」

吹雪「熊野さん、それもう古いですよ」

熊野「なんですって!!」

吹雪「司令官、ちょっとPCを貸してください」

提督「分かった」

吹雪「例のセーターで検索っと」

吹雪「熊野さん、今の流行はコレですよ」

提督(ナニコレ?背中がぱっくり開いてて防寒としての役割を一切果たしてないだろ)

熊野「な、なんですのコレは!こんな物が流行っていたなんて。この熊野、一生の不覚ですわ・・・」

提督(そんな大層な話か?)

熊野「吹雪さん、今日の所は大人しくわたくしの負けを認めますわ。でも、わたくしは必ず一位に返り咲きます!覚悟なさい」

ガチャ

バタン

提督「嵐のように去っていったな」

吹雪「忙しい人ですね」

提督「ん?何か忘れている様な」

吹雪「言われてみればそんな気がします」

キット「熊野さんからのチョコですね」フォンフォン

提督「あー、それだ!でも、別にいいや。催促するのもかっこ悪いし」


-廊下-

熊野「う~ん、何かを忘れている様な気がしますわ」

601: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:44:42.19 ID:heQjAXC00

提督「秋津洲の様子を見てこようと思う」

吹雪「では、私は留守番をしておきますね」

提督「頼む」


-秋津洲私室-

コンコン

提督「秋津洲、居るか?」

秋津洲「はーい。今、開けるかも」

ガチャ

秋津洲「何か用かも?」

提督「さっき元気が無かったから心配で様子を見に来たんだ。大丈夫か?何か悩みがあるのか?」

秋津洲「何でも無いかも(瑞鳳の九九艦爆チョコを見てへこんだとか言えない)」

提督「ケーキを買ってきたぞ」

秋津洲「立ち話もなんだからあがって欲しいかも」

提督「お邪魔します」

秋津洲「提督は紅茶かも?」

提督「紅茶を頼む」

~数分後~

秋津洲「どうぞ」

提督「ありがとう。で、本題なんだが、本当に悩んだりしてないのか?」

秋津洲「大丈夫かも」

提督(イマイチ大丈夫そうに見えない)

提督「何か要望とかあれば出来る限り応えるぞ」

秋津洲(せっかくだからおねだりするのもいいかも)

提督「欲しい物とか無いか?あまり高価な物は用意できないが」

秋津洲(高価な物はダメならHGUC ネオ・ジオ○グは無理かも)

秋津洲「実は欲しい物が」

提督「何だ?」

秋津洲「欲しいプラモがあるかも」

提督「ネオ・ジオ○グとかは止めてくれよ」

秋津洲「流石にそんな物を買ってくれなんて言わないかも(言わなくて良かった)」

秋津洲「1/72スケールの大艇ちゃんが欲しいかも」

提督「分かった。今度出かけたら買ってくる。」

秋津洲「本当かも?」

提督「ああ、約束する」

秋津洲「やったー!」

提督「そうだ。さっき貰ったチョコ、美味しかったぞ」

秋津洲「喜んでもらえて嬉しいかも!」

602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 23:47:37.96 ID:heQjAXC00

-夜 提督私室-

吹雪「おやすみなさい」

提督「おやすみ」

~しばらく後~

吹雪「」zzz

提督(眠れない)

提督(何故か興奮して眠れない。何故だ?)

提督(・・・)

提督(!!!)

提督(足柄のチョコが今になって効いてきたのか!何てことしてくれてんだよ!)

提督(今ここで吹雪を襲ってしまえば解決するが、それは人として駄目すぎるだろ)

提督(かと言って、吹雪が寝ている真横で一人でという訳にもいかん)

提督(どうしてくれるんだよ!足柄ぁ!)

~翌朝~

吹雪「おはようございます!」

提督「ふぁ~、おはよう」

吹雪「眠そうですが、大丈夫ですか?」

提督「ああ、あまり眠れなくてな。でも大丈夫だ」

吹雪(本当に大丈夫かな?)

606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 21:57:53.44 ID:vamJL6ik0

-昼 食堂-

ワイワイ

ガヤガヤ

テレビ「ここが昨晩、主婦のAさんが猪に襲われた現場です」

テレビ「Aさんによると買い物袋を持って歩いていたところ、突然後ろから追突されたと」

提督「これだ!」ガタッ

吹雪「司令官?どうしたんですか?」

赤城「提督」

提督「赤城か。どうやら先ほどのニュースを見ていた様だな」

赤城「はい」

吹雪「赤城さんまでどうしたんですか?」

提督「ぼたん、だ」

吹雪「牡丹?お花がどうしたんですか?」

赤城「吹雪さん、違いますよ。ぼたん鍋です」

吹雪「ぼたん鍋って猪の?」

提督「ああ、そうだ。俺たちが猪を狩る。地域の住人助かる、俺たちはぼたん鍋にありつける。Win-Winじゃないか」

加賀「提督、赤城さん、バカなことは止めて下さい」

吹雪(流石、加賀さん!)

提督「加賀よ、君はぼたん鍋を食べたくはないのか?」

加賀「そんな物」ジュルッ

加賀「興味ありません」ポタポタ

赤城「加賀さん、涎が垂れてますよ」

吹雪(やっぱりダメでした)

加賀「大体、私たちは深海棲艦と戦うのが仕事です。獣の相手なんて猟師がすればいいわ」

提督「そうか。そこまで言うなら加賀は要らない様だな」

加賀「いえ、そんなことは・・・」

提督「では、協力してもらえるのか?」

赤城「加賀さん、お願いします」

加賀「ぼたん鍋、流石に高揚します(分かりました)」キラキラ

吹雪(本音と建前が逆になってます)

提督「役所には俺から話を通しておくから」

607: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:05:09.38 ID:vamJL6ik0

-執務室-

吹雪「司令官、本当にやるんですか?」

提督「吹雪だって美味しい物を食べたいだろ?」

吹雪「それは、そうですけど」

キット「猪の肉なら買えばいいのでは?」フォンフォン

提督「猪は結構高いんだ」

キット「存じ上げております」フォンフォン

提督「最近、野菜が高騰しているから少しでも食費を抑えたいんだよ。捕ってきたらタダだ」

キット「そこまで仰るなら止めはしません」フォンフォン

提督「それに、某国の大公夫人が野菜が無ければ肉を食べればいいと言っていたからな」

吹雪(それって、パンが無ければケーキをだった様な?)

提督「では、早速メンバーを呼び出そう」

ピンポンパンポーン

スピーカー「赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴、雲龍、天城、葛城、グラーフ、アクィラ、ヲ級、執務室へ」

~数分後~

瑞鶴「提督さん、正規空母を全員集めて何が始まるの?」

提督「実はな」

赤城「提督、ここは私から」

提督「そうか。では、頼む」

赤城「お昼のニュースでご覧になられた方も居られるかと思いますが、猪が街を荒らしています」

雲龍「確かにやっていたわね」

赤城「そこで!私たちが猪を狩ります!」

翔鶴「あの・・・」

葛城「あなた本気なの?」

提督「本気と書いてマジだ」

赤城「突然、こんなことを聞かされて混乱していると思うのでもう少し詳しく説明させてもらいますね」

~詳細説明中~

グラーフ「・・・」ウツムキ

提督「ん?グラーフどうした?」

グラーフ「私は祟り神なんかになりたくない!」

提督「いや、あの」

グラーフ「この国では人間に恨みを持つ動物は祟り神になり、猫の尻尾は二つに割れて、狸は妖術で人を化かし、インコが喋る!そして水木し○るは妖怪だ!」

赤城「グラーフさん、落ち着いてください。それはアニメの話です。それにインコが喋るのは万国共通です」

加賀「水木し○るは人間よ」

グラーフ「!?」

アクィラ(ゑ?違うの?)

608: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:07:39.40 ID:vamJL6ik0

赤城「あの、マジで!?みたいな顔をされましても」

提督「誰だ?グラーフに間違った日本文化を刷り込んだのは。先生、怒らないから正直に名乗り出なさい」

グラーフ「本当に呪われたりしないのか?」

提督「本当に大丈夫だ。何かあれば俺が守ってやるよ」

吹雪「・・・」ムスッ

提督「ん?吹雪、どうした?」

吹雪「何でもありません」

加賀「提督、吹雪さんの前で守ってやるなんて言うから拗ねてます」耳打ち

提督「しかしだな、ああでも言わないと収まらなかっただろ?(小声)」

加賀「グラーフを見てください。完全ににやけています(小声)」

グラーフ「アドミラルが守ってくれる。ふふふ」ニヤニヤ

提督「うん。俺が悪かった(小声)」

天城「それで、どうして空母だけなんですか?」

提督「戦艦や重巡を連れて行くと道路を穴だらけにしかねないからな。小回りの効く艦載機で仕留めたい」

天城「確かに素早い猪には砲撃よりも艦載機による攻撃の方が良さそうですね」

提督「そういうことだ」

ヲ級「あの、提督」

提督「どうした?」

ヲ級「私、猪って見たこと無いんだけど」

提督「何と!そうか、ヲ級は深海棲艦だもんな。実物が分からないことには狩も出来ないな」

ヲ級「ええ」

提督「よし!今から動物園に実物を見に行くぞ」

ヲ級「え、今から?仕事はどうするの?」

提督「ふっ、既に終わらせているさ」

609: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:09:48.83 ID:vamJL6ik0

コンコン

雪風「司令、雪風です」

時津風「司令、時津風だよ」

提督「どうぞ」

ガチャ

雪風「司令、今から動物園に行くんですか?」

時津風「時津風たちも連れてってよー」

提督「いいぞ」

雪風「しれー」

時津風「しれー」

提督「オッケーだ」

雪風「しれー」

時津風「しれー」

提督「連れて行ってやると言っているだろ?」

雪風「しれー」

時津風「しれー」

提督「うるせぇ!」イラッ

吹雪「今回は人数が多いので電車で移動ですね」

キット「雪風さんと時津風さんは体が小さいので詰めれば後部座席に三人座れなくもないですが、狭いでしょうね」フォンフォン

610: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:12:54.51 ID:vamJL6ik0

-動物園-

ヲ級「へぇー、アレが猪なのね。でも、私なんかを連れてきて良かったの?」

提督「?」

ヲ級「私は深海棲艦だし」

提督「俺が一言、艦娘だと言えば艦娘だ。何の問題も無い」

ヲ級「強引なのね」

提督「お前は大切な仲間だ。誰にも文句は言わせんさ」

雪風「司令!ソフトクリームが食べたいです!」

提督「何にする?」

雪風「う~ん。バニラもいいけど、チョコも捨てがたい・・・」

提督「じゃあ、ミックスにしたらいいじゃないか」

雪風「!?」

提督「いや、その手があったか!って顔しなくても。吹雪は何にする?」

吹雪「バニラがいいです!」

提督「ヲ級は?」

ヲ級「私もバニラがいいわ」

提督「時津風は何にする?」

時津風「抹茶がいいかな~」

提督(何この渋いチョイス)

赤城「私はバニラのMAX盛りがいいです」

加賀「私も同じ物がいいわ」

提督「では、バニラ三つ、ミックス、抹茶、バニラのMAX盛が二つだな・・・って赤城に加賀!いつの間に?」

赤城「最初から居ましたよ?」

加賀「提督の護衛に着いて来るのは当然です」

提督(バカな!全く気付かなかった・・・こいつ等、忍びの者か?)

吹雪(司令官と二人でデートだったら良かったのに)

加賀「パンダって美味しそうね」ジュルッ

赤城「以前、熊の手が丸ごと入った熊の手ソバなる物があると聞いたことがあります。パンダ手ソバも美味しそうです」ジュルッ

提督(ヤバイヤバイ!放っておくとパンダを襲いそうだ!)

加賀「でも、パンダは希少動物だからダメね」

赤城「ええ。残念です」

提督(良かった)

雪風「ハシビロコウです!」

時津風「本当に動かないねー」

雪風「ハシビロコウって誰かに似てませんか?」

時津風「誰かに似てる気がするけど、誰だろー、誰だろー?」

吹雪(眼光の鋭さが不知火ちゃんに似ているとか言えません・・・)

提督「珍しい生き物が気になるのは分かるが、ソフトクリームを取りに来てくれないだろうか。一人じゃ持てないぞ」

611: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:14:59.18 ID:vamJL6ik0

-猪狩り当日 住宅街-

市役所職員「近頃、猪に困り果てていたので本当に助かります」

提督「市民の安全を守るのが我々の仕事です。捕獲した猪ですが」

市役所職員「はい。お持ち帰り頂いて構いません」

提督「赤城、加賀、早速だが偵察機を飛ばしてくれ」

赤・加「はい!」

~数分後~

赤城「提督、彩雲から連絡が入りました。ここから北へ300m程移動した場所に猪が居る様です」

提督「では、移動だ。全員気を引き締めて掛かれ!」

一同「おーっ!」

~海外チーム~

ガサガサ

アクィラ「早速見ね~、よしよし。アクィラ艦載機隊って狸だったわ」

グラーフ「狸は狩っても仕方ないな」

~雲龍チーム~

葛城「赤城さんによるとこの辺に居るらしいけど、姿が見えないわね」

雲龍「逃げられたみたい」

天城「以前、設置していた罠を壊して逃げたらしいので、かなりの大物の様ですね」

~提督・ヲ級チーム~

キット「アドミラル、前方に猪の姿を確認しました」フォンフォン

ヲ級「見えたわ!」

提督「よし!艦載機を発艦させてくれ!」

ヲ級「艦載機隊、発艦!」

バババッ

ヒョイッ

提督「何と言う速さだ!攻撃を華麗に避けつつ逃げるだと!」

ヲ級「思ったよりやるわね!」

キット「あの猪、何やらおかしな反応がありました」フォンフォン

提督「おかしな反応?」

キット「はい。電波を発しています」フォンフォン

提督「GPSでも付けて生態観測をしているのか?最近、バイオロギングってのが流行ってるらしいからな」

~二航戦チーム~

蒼龍「猪居ないねー」

飛龍「来たわ!猪と提督たちが真っ直ぐこっちに向かってくるわ!」

蒼龍「攻撃隊、発艦はじめっ!」

飛龍「第一次攻撃隊、発艦っ!」

蒼龍「ヲ級と私たちで挟み撃ちにすればいける!」

612: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:16:32.55 ID:vamJL6ik0

-鎮守府 執務室-

吹雪「司令官、大丈夫かな・・・」

金剛「赤城、加賀、それにキットも居るんだから大丈夫ダヨー」

吹雪「うん。そうですよね!」

金剛「ボアは結構凶暴だと聞きますが、一般人ならともかく提督は軍人だから対処できマース。ベアが相手なら流石に止めましたが」

吹雪「そうですね。熊狩りとか言い出したら絶対に止めてましたよ」


-執務室前-

卯月(・・・。司令官が居ない今ならイタズラし放題だと思ったけど、吹雪ちゃんと金剛さんが居るぴょん)

卯月(仕方ないから今日の所は、このブーブークッション持って帰るぴょん)

卯月(流石に前回のハッカ油はやり過ぎだったから、今度は別のイタズラを考えるぴょん)トボトボ

613: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:19:39.60 ID:vamJL6ik0

~五航戦チーム~

瑞鶴「翔鶴姉ぇ!」

翔鶴「ええ、私たちも仕掛けないと!」

瑞鶴「アウトレンジで・・・決めたいわね!」

翔鶴「行くわよ!全機、突撃!」

バババッ

ヒョイッ

瑞鶴「避けられた!」

翔鶴「何て速さなの!」

~一航戦チーム~

加賀「やれやれ、これだから五航戦の子は。赤城さん、やりましょう」

赤城「ええ」

加賀「鎧袖一触よ。心配いらないわ」

赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」

~提督・ヲ級チーム~

提督「加賀の奴、艦爆まで発艦させてないか?」

ヲ級「させてるわね」

キット「していますね」フォンフォン

提督「猪が相手なら艦戦の機銃で充分だろ」

バババッ

ドカーン

加賀「やりました」

~提督・ヲ級チーム~

提督「直撃だ!」

ヲ級「流石一航戦ね」

提督「それにしてもやり過ぎじゃないか?跡形も無く吹き飛んでなければいいが」

モクモク

ヲ級「爆煙が晴れてきたわね。ってどうなってるの!?」

提督「まだ生きている!?」

ヲ級「こっちに向かって来たわ!」

キット「アドミラル、早く車内に避難してください!」フォンフォン

提督「ああ!」

ガチャ

バタン

提督「ふぅ、とりあえず一安心だな」

614: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:21:32.83 ID:vamJL6ik0

キット「あの猪、このまま私に突撃するつもりの様です」

提督「衝突したら脳震盪を起こすだろから、そこで捕獲しよう」

ドンッ!

グラグラ

提督「結構揺れたな。あれだけ勢い良く衝突したら当然か」

ボン!

提督「爆発?キット、大丈夫なのか!?」

キット「はい。今の爆発は私ではありません」

提督「キットではない?まさか」

キット「はい。衝突した猪です」

提督「降りて確認しよう」

ガチャ

ヲ級「提督、大丈夫?怪我してない?」

提督「大丈夫だ」

赤城「提督、この猪を見てください」

提督「こ、これは・・・」

加賀「ロボットね。頭にきました」

ヲ級「コレを造ったのは深海棲艦ね」

提督「何故分かる?」

ヲ級「ほらココ。深海印のチップが見えてるわ」

提督「・・・。クソッたれぇ!コケにしやがってぇ!今日はぼたん鍋だって何人かに言ってきたから、皆期待して待ってるんだぞ!」

赤城「これは許せませんね」

キット「お二人とも落ち着いてください」フォンフォン

提督「タダで肉が手に入ると期待してたんだ、落ち着けるか!」

赤城「その通りです!」

加賀「頭にきました」

グラーフ「アドミラル!爆発音が聞こえたが大丈夫なのか!」

提督「大丈夫だ。心配をかけてすまない」

アクィラ「提督!」

蒼龍「提督!」

飛龍「提督!」

翔鶴「提督!」

瑞鶴「提督さん!」

雲龍「提督!」

天城「提督!」

葛城「あなた!」

提督「皆、落ち着いてくれ。見ての通り俺は無事だ。問題はこの猪の方だ」

ザワザワ

提督「この猪だと思っていた物体は深海棲艦によって造られたロボットの様だ」

一同「!!!」

615: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:22:30.48 ID:vamJL6ik0

蒼龍「そんな・・・」

飛龍「それじゃあ」

葛城「ぼたん鍋はどうなるの?」

キット(深海製のロボットであったことより、食事の心配ですか・・・)

提督「肉は俺が用意するので安心して欲しい」

一同「やったー!」

瑞鶴「提督さん、大好き!」

加賀「やりました」

提督「赤城」

赤城「はい」

提督「俺は猪肉を買いに行くから、コイツを鎮守府に持ち帰って明石に見せてくれ」

赤城「分かりました」

提督「移動本部に鎖を積んであるから、一応それで縛っておいてくれ」

赤城「はい」

616: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:24:25.30 ID:vamJL6ik0

-数時間後 鎮守府 廊下-

提督「はぁー、結局高くついた。一匹しか居ないうえに、ロボットだなんて・・・」

キット(コムリンク)「タダで肉を手に入れようという考えが間違っているのです。地域住民の皆さんは助かったので良いではないですか」

提督「いや、まぁ、その通りだが」

キット(コムリンク)「何か問題でも?」

提督「財布が大破した」

キット(コムリンク)「艦娘の皆さんの士気を高めるためです。仕方ありません」

提督「後で大淀に経費で落とせないか相談してみるか」

ガチャ

吹雪「おかえりなさい」

金剛「おかエリー」

提督「ただいま」

バタン

吹雪「赤城さんから聞きましたが、猪ロボって本当ですか?」

提督「ああ、事実だ。今頃、工廠で明石、夕張が調査してくれているはずだ」

金剛「とんだ災難だったネー」

提督「本当にな」

コンコン

大淀「大淀です」

提督「丁度良い所に来た。どうぞ」

ガチャ

大淀「提督、お怪我はありませんか?」

提督「大丈夫だ。それより話したいことがあるから、外に出よう。ちょっと行って来る」

吹・金「はい」

バタン

617: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:26:18.42 ID:vamJL6ik0

提督「相談なんだが」

大淀「はい」

提督「猪肉の購入費用だが、経費で落とせないだろうか?」

大淀「残念ながら・・・」

提督「やはり無理か」

大淀「はい。通常の食費なら経費になりますが、今回は提督が個人的に購入したことになりますので」

提督「そうだよな。すまなかった。晩ご飯はぼたん鍋だから存分に味わってくれ」

大淀「申し訳ありません」

提督「大淀が悪いんじゃないんだから気にするな。話したかったことはそれだけだから」

大淀「そうですか。では、失礼します」

提督(これで皆が喜んでくれるなら良しとしよう)

大淀「提督、あの・・・ゴチになります」

提督「ぼたん鍋なんて次はいつになるか分からないから、しっかり堪能してくれよ」

大淀「はい♪」

618: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 22:28:26.14 ID:vamJL6ik0

ガチャ

バタン

吹雪「司令官が大淀さんとお話をされている間に明石さんから連絡がありましたよ」

提督「何て?」

吹雪「メカ猪を調べていたらSDカードが出てきて、司令官へのメッセージが入っていたそうです」

提督「深海棲艦から俺宛のメッセージなんてろくな内容じゃないだろうな。とりあえず工廠に行ってみよう。二人も一緒に来てくれ」

吹・金「はい」


-工廠-

提督「明石、夕張、居るかー?」

明・夕「はーい」

提督「例のメッセージって奴を聞きに来た。どんな内容だった?」

明石「冒頭で提督宛だと分かったので最初しか聞いてません」

提督「そうか。では、一緒に聞こう」

夕張「再生しますね」ポチッ

???「ふはははは。提督よ、このメッセージを聞いているということはメカ猪を倒したようだな」

???「とりあえず今日の所は君の勝ちだ。褒めてやろう。だが、これはほんの小手調べだ」

???「近いうちにまた刺客を送り込むので楽しみにしていてくれ。南氷洋深提より」

金剛「とてもイラッとする内容デース」

明石「そうね。何この上から目線な言い方!」

提督(この声、どこかで聞いたことがある気がするんだが、何処だろう?)

夕張「提督、南氷洋って」

提督「ああ」

吹雪「何か知ってるんですか?」

提督「余計な心配をかけたく無かったから話してなかったが、実は先日、南氷洋深提の送り込んだ刺客に襲われた」

吹雪「そんなことがあったなんて・・・」

キット「アドミラルは吹雪さんに余計な心配をさせたくなかったから黙っていたのです。怒らないであげてください」フォンフォン

提督「黙っていてすまなかった(吹雪に殺されることになっていたからな、言うに言えないのもあったが)」

提督「そろそろ夕食の時間だな。この話はここまでにして食堂に行こう。今日はぼたん鍋だ」

621: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:23:23.64 ID:7CanZrMM0

-朝 執務室-

提督「吹雪」

吹雪「はい」

提督「艦娘って艤装を着けてない時はリミッターが掛かって人間と同等の力しか出せないんだよな?」

吹雪「そうですよ。そうじゃないと、ドアノブやコップを握りつぶしてしまいますからね。日常生活が支障だらけになってしまいます」

提督「そうだよな。でも、艤装が無い状態で腕相撲をしたとしても勝てる気がしない艦娘が二人だけいるんだ」

吹雪「そんなまさか、成人男性である司令官が勝てないなんて。霊長類最強の吉田さんじゃあるまいし」

提督「よーく考えてみてくれ」

吹雪「・・・。あ!もしかして一人は長門さんですか?」

提督「そうだ。そしてもう一人はうちに居ないからあくまでイメージだが」

吹雪「武蔵さん・・・ですか?」

提督「そうだ。大の大人が力で勝てないのは情けないよな」

吹雪「そんなこと無いです!あの人たちは吉田さんと同じ枠ですよ!特別です!」

622: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:28:08.58 ID:7CanZrMM0

-午後 白露型私室-

ガサゴソ

夕立「夕立の 着がいくつか無くなってるっぽい!」

時雨「洗濯に出したのを忘れているだけじゃないのかい?」

夕立「今、洗濯に出している分を引いても足りないっぽい」

時雨「ん~、脱衣所に忘れたりはしないよね」

ガサゴソ

時雨「!!! 僕のも何枚か無くなってる!」

夕立「洗濯物は鳳翔さんが管理しているから、鳳翔さんに聞いてみるっぽい!」

時雨「それが良さそうだね」


-中庭-

鳳翔「今日も良いお天気で洗濯物がしっかり乾いたわ。そろそろ取り込まないと」

~数分後~

夕立「鳳翔さーん」

鳳翔「あら、夕立ちゃんに時雨ちゃん、どうしたの?」

時雨「実は僕たちの 着がいくつか無くなっているんだ」

鳳翔「あら、間違って他の誰かに渡したかしら?」

ガタッ

鳳翔「洗濯籠がひっくり返されてるわ!」

夕立「取り込んだ洗濯物がいくつか無くなっているっぽい!」

623: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:31:28.12 ID:7CanZrMM0

青葉「おやおや、何やら事件の匂いがしますねぇ」

鳳翔「青葉さん」

青葉「ども、恐縮です、青葉ですぅ!一言お願いします!」

時雨「記者ごっこをしている場合じゃないよ」

夕立「その通りよ!」

青葉(記者ごっこって・・・地味に傷付きます)

青葉「えっと、洗濯物の中から 着がいくつか盗まれたんですよね?」

鳳翔「その様ですね」

青葉「そんなことをする人物なんて限られていると思いませんか?」

時雨「どういうことだい?」

青葉「この鎮守府で殿方なんて数える程しか居ません」

夕立「提督さんはそんな人じゃないわ!」

時雨「提督を貶める様は発言は許せないね」

鳳翔「その様な発言は容認できませんね」

青葉「ちょ、ちょっと待ってください!青葉はまだ司令官が犯人だなんて言ってません!」

時雨「じゃあ、誰が犯人だって言うんだい?」

青葉「それを今から調べるんですよ!」

時雨「なるほど」

夕立「提督さんは犯人じゃないって証明してみせるわ!」

卯月(うーちゃんですらこんな卑劣なイタズラはしないぴょん!許せないぴょん!) [壁]_・)チラッ

卯月(うーちゃんは独自にホシを挙げてやるぴょん)ダッ

鳳翔「皆、危険なことはしちゃダメよ」

青葉「青葉が付いているから大丈夫ですよー」

鳳翔(貴方が一番危ないわ)

夕立(青葉さんが一番危ないっぽい)

時雨(このメンバーだと僕がしっかりしないと)

青葉「では、行って来ますねー」

夕立「まずどうするの?」

時雨「何か手がかりはあるのかい?」

青葉「とりあえず、協力してもらえそうな人を捜します。長門さんなんて適任じゃないでしょうか?」

夕立(長門さんが犯人な気がしてきたわ)

時雨(長門さんが犯人なんじゃないかな・・・)

624: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:35:34.21 ID:7CanZrMM0

-グラウンド-

長門(ベンチに座って駆逐艦たちが遊んでいる姿を眺めるのは最高だな!)

長門(これだけでメシを三杯はいける!)

青葉「長門さん」

長門(うへへ)

青葉「長門さん!」

長門「ん?青葉か。どうした?」

青葉「実は・・・」

~事情説明中~

長門「何だと!犯人は提督ではないのか?」

青葉「いえ、まだそうと決まった訳では」

夕立「提督さんを悪く言うのは許せない」

時雨「聞き捨てなら無いね」

長門(不味い!とりあえず謝っておこう)

長門「スマン!確かに証拠も無いのに提督を犯人と決め付けるのは尚早だったな」

長門「だが、他に誰が居るだろうか・・・憲兵がそんなことをするとは思えんが」

青葉「いやー、警察屋さんでも不祥事を起こすことを考えると無いとは言い切れませんね」

長門「うむ。確かにそうか・・・」

時雨「提督が犯人じゃないことを証明する為に、執務室と私室を調べさせてもらうのはどうだろう?」

夕立「提督さんを疑ってるみたいになるけど、犯人じゃないことを証明するにはそれが一番手っ取り早いわね」

625: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:37:41.71 ID:7CanZrMM0

-執務室-

金剛「お茶が入ったヨー」

榛名「焼きたてのスコーンもあります」

吹雪「私も手伝ったんですよ!」

提督「よし、ティータイムにしよう」

夕雲「私までおよばれしていいのかしら?」

提督「もちろんだ。なぁ、金剛?」

金剛「イエース!人数が多い方が楽しいデース」

夕雲「それなら遠慮せずに頂きますね」

吹雪「司令官、ティーカップに入っているこの木の棒?は何ですか?」

提督「シナモンだ」

吹雪「シナモンってあの、シナモンシュガーの?」

提督「ああ、そうだ」

夕雲「確かに普段は粉末状の物しか見ないわね」

吹雪「加工前の物は始めて見ました」

コンコン

青葉「青葉です」

ガチャ

提督「どうした?」

青葉「実はですね」

~事情説明中~

提督「そういうことなら調べてもらって構わない。だが、引き出しには大事な書類も入っているから、触ったら元に戻してくれよ」

青葉「はい!その辺は大丈夫です」

時雨「では、早速調べさせてもうらうよ」

夕立「調べるっぽい」

長門「流石にこんな分かりやすい場所に隠さないとは思うが、一応な」

青葉「司令官」

提督「どうした?」

青葉「机の上の段にある大きい引き出しを開けたらタイムマシンが!なんてことは無いですよね?」

提督「当たり前だ」

ガラッ

提督「ほら、何も無いだろ?」

青葉「残念です」

提督「だいたい、引き出しから青いタヌキ型ロボが出てきたら俺が一番驚くぞ。って言うか腰抜かすわ」

626: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:39:53.89 ID:7CanZrMM0

長門「本棚にはっと・・・無さそうだな。いや、本の形をした小物入れに隠している可能性も」

提督「防犯用に大事な物を隠すことはあっても、盗んだ 着を隠す奴は居ないだろ」

長門「念のため確認させてもうらう」

提督「好きにしてくれ(本当は本棚をいじられるのは不味いんだが。気付かないでくれよ)」

青葉「長門さん、そんな所いいからこっちを手伝ってください」

長門「分かった」

提督(良かった。地下室の入り口を見つけられずに済んだ)

時雨「こ、これは・・・」

夕立「時雨、どうしたの?本棚の裏に何かあるっぽい?」

提督(本棚の裏?)

夕立「!!!」

長門「どうした?」

長門「!!! 提督よ、貴様と言う奴は!」

提督「さっきからどうしたんだ?」

長門「まだ白を切るか!」つ女性物の 着

提督「は?」

青葉「本棚の裏にまだありますねぇ」

提督「え?え?」

榛名「提督、欲しいなら一言、言ってくだされば差し上げたのに///」

金剛「榛名、脱ごうとするんじゃありません」

榛名「でも、お姉さま」

金剛「本当に提督が犯人だと思っているんですか?だいたい貴方は提督のことになると」ガミガミ

吹雪「司令官、あの、欲しいなら私のも差し上げます///」

夕雲「お望みなら私もあげるわ」

提督「いや、ちょ、ちょっと待ってくれ!何かの間違いだ!」

長門「提督よ、見損なったぞ!」ゴスッ 1Hit

提督「違う!話を」

長門「黙れ!」ボコッ 2Hit Combo

提督「がはっ」

長門「まだまだ!」バキッ 3Hit Combo

提督「ぐはっ」

~中略~

長門「トドメだ!」ドスッ 999Hit Combo

提督「うーわ、うーわ、ぅーゎ」ドサッ

長門「アイ ウィン!やったー!」

吹雪「長門さん、何てことするんですか!」

長門「当然の報いだ」

627: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:41:30.47 ID:7CanZrMM0

ガリガリ

吹雪「やり過ぎです!」

ガリガリ

榛名「提督、しっかりしてください!」ユサユサ

金剛「提督、しっかりするネー!」

ガリガリ

長門「さっきから何の音だ?」

ガチャ

夕立「豆之助っぽい」

豆之助「ワン!」

時雨「豆之助が何か咥えているよ」

夕立「夕立の 着っぽい!」

吹雪「え?」

長門「何だと!」

青葉(これってマズイパターンなんじゃ?)滝汗

時雨「まさか・・・犯人は豆之助なんじゃ?」

吹雪「長門さん、いくら貴方でも無実の司令官を犯人に仕立て上げた挙句、この仕打ちは許せません!」

長門「ま、待て吹雪!まだ豆之助が犯人であると決まった訳では」

青葉「そのまま本棚の裏に 着を持って行きましたね(汗)」

時雨「・・・。これは間違いなさそうだね」

吹雪「何か言い残すことはありますか?」

長門「提督をボッコボコにしたことは謝る。落ち着いて話し合おう!」

吹雪「許せない。一方的に司令官をボコボコにしておいて今更話し合おうですか?」

長門(マズイ!ビッグセブンである私が恐怖を感じるほど鋭い眼光・・・不知火の比ではない!)

628: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:43:31.06 ID:7CanZrMM0

榛名「あの構えは!」

青葉「まっ、まさか・・・」

長門(流石、この鎮守府で最古参の艦娘。だが、駆逐艦に討たれるならば悔いはない)

時雨「両腕が重なり水瓶の形をなした!」

夕立「絶対零度の凍気を感じるっぽい!」

ショーリュゥケン

夕雲「水と氷の魔術師の必殺技!」

吹雪「せめてこの技を司令官への手向けとしましょう。オーロラエクス『止めるんだ、吹雪』」

吹雪「司令官!」

提督「俺は生きている。止めるんだ」

吹雪「はい・・・」

提督「さて、長門」

長門「はっ、はひ!」滝汗

提督「タダで済むとは思ってないよな?」

長門「もっ、申し訳ありません」土下座

長門「この長門、どんな罰でも受け入れます。解体されようとも構いません!ですが、陸奥だけは何卒!」

提督「関係の無い陸奥を巻き込もうとするな」

長門(ばれたか)

629: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:45:51.96 ID:7CanZrMM0

-少し前 工廠-

卯月「明石さん、こんにちはー」

明石「あら、こんにちは。珍しいわね、どうしたの?」

卯月「キットに用事があって来たぴょん」

明石「キットなら奥でメンテナンス中よ」

卯月「メンテナンス中でもお話できますか?」

明石「ええ。大丈夫よ」

卯月「じゃあ、行って来ます」

卯月「キットにお願いがあるぴょん」

キット「どうされましたか?」フォンフォン

卯月「実は悪質な 着ドロが現れたぴょん。そこで犯人探しを手伝って欲しいぴょん」

キット「では、監視カメラの映像をチェックしてみましょう。車内へどうぞ」フォンフォン

ガチャ

卯月「お邪魔するぴょん」

~数分後~

キット「豆之助が何かを咥えて歩いていますね」

卯月「口元を拡大してぴょん」

キット「はい」

卯月「こ、これは!」

キット「執務室方面へ向かいましたね」

卯月「行ってくるぴょん」

キット「いってらっしゃい」

630: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:47:40.69 ID:7CanZrMM0

-そして現在 執務室-

コンコン

卯月「卯月だぴょん。失礼するぴょん」

ガチャ

卯月「???」

卯月「長門さん、何してるぴょん?」

提督「俺を 着ドロに仕立て上げる。実は違った。土下座」

卯月「あー、なるほど。」

提督「長門、罰として一週間駆逐艦との接触を禁止する」

長門「!!! 何卒それだけは!お代官様!」

提督「誰がお代官だ?」

長門「お奉行様!そんなことをされたら死んでしまいます!」

提督「アイタタタタ。長門に殴られた所が痛む・・・(棒読み)」

吹雪「・・・」ギロッ

長門(マズイ。身から出た錆とはいえ、何とかしなくては!えーっと、えーっと、そうだ!)

長門「卯月!卯月も一週間も私に会えないのは辛いよな?」

卯月「そんなこと無いぴょん。うーちゃんは長門さんより、天龍ちゃんの方が好きだぴょん!」

長門「そんな」ガーン

『うーちゃんは長門さんより、天龍ちゃんの方が好きだぴょん!うーちゃんは長門さんより、天龍ちゃんの方が好きだぴょん!うーちゃんは長門さんより、天龍ちゃんの方が好きだぴょん!』

バタッ

長門「」ピクピク

卯月「死んだぴょん」

青葉「ショック死ですね」

夕立「提督さん、ごめんなさい」

時雨「ごめんね、提督」

青葉「申し訳ありません」

提督「お前達は何も悪くない。気にするな」

夕立「怒ってないの?」

提督「怒る訳無いだろ。ただ、豆之助のしつけだけはしっかりしてくれよ」

夕立「はい」

提督「紅茶が冷めてしまったな。金剛、新しいのをいれてくれ」

金剛「ハーイ」

提督「せっかくだから夕立たちも飲んでいくといい」

時雨「いいの?」

提督「もちろんだ。青葉と卯月もどうだ?」

青葉「では、お言葉に甘えて」

卯月「いただくぴょん」

吹雪「司令官、長門さんはどうするんですか?」

提督「仕方ないから後で部屋まで運ぶ」

吹雪「やっぱりそうなりますよね」

631: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/25(土) 22:48:48.03 ID:7CanZrMM0

-長門型私室-

コンコン

陸奥「はーい」

ガチャ

陸奥「あら、提督。どうしたの?」

提督「長門を届けに来た。よっこらせっと」

陸奥「口から魂が出てるんだけど・・・」

提督「実は・・・」

~説明中~

陸奥「自業自得ね。後で私からも言い聞かせておくわ」

提督「すまんな」

提督(一体どっちが姉なんだか。戦っている時の長門は凛々しくて頼りになるんだが、普段がなぁ)

635: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:11:46.51 ID:EDrYkqMM0
???「照月は今回のイベントでドロップした、15夏はもう終わったんだ!」

???「違う!俺は今でもX,Yと戦っている!」

今回、ようやく照月をお迎えできました。

???「もう15夏の悪夢を見ない。見なくてすむ」


最後にE1を周回してたら、ゆーちゃん(3隻目)、瑞穂(3,4隻目)、鹿島(2隻目)をお迎え。
ちゃうねん、君らやないねん。明石(2隻目)が欲しいんだよ!
パーフェクト明石の夢はまた遠のいた・・・。

本日分、始まります。

636: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:14:47.51 ID:EDrYkqMM0

-事件から6日後 執務室-

提督「長門、明日で釈放だ。もう戻ってくるなよ」

長門「世話になったな」

榛名(まるで看守と囚人のやり取りです)

提督(この一週間大変だった・・・。長門を監視するため執務室に置いたはいいが、榛名が「長門さんだけずるいです!」とか言い出して、秘書艦でも無いのに毎日執務室に来るし)

提督(あくまで長門を監視するために目の届く場所に居させただけなんだけどな)

長門「提督、花を摘みに行きたいのだが」

提督「行ってきていいぞ。ただし」

長門「分かっている。これ以上、刑期を延ばしたくは無い」

吹雪(刑期って・・・)

長門「では、行ってくる」

ガチャ

バタン

榛名「長門さんが帰ってきたらお茶にしましょうか」

提督「そうだな。準備を頼めるか?」

榛名「はい!せっかくなので軽食も用意しますね」

提督「頼む」

榛名「では、行って来ます」

ガチャ

バタン

吹雪「長門さんの駆逐艦接触禁止令も明日で終わりですね」

提督「長かった・・・このまま問題を起こさず終了してくれればいいけどな」

キット「恐らく大丈夫でしょう。長門さんもこれ以上、期間を延ばしたくはないでしょうし」フォンフォン

提督「そう思いたいけどな、禁断症状を起こしてやらかさなければいいが」

吹雪「確かにその可能性は捨て切れませんね」

637: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:16:13.13 ID:EDrYkqMM0

プルルルル

提督「電話だ」

ガチャ

提督「もしもし」

明石「もしもし、明石です」

提督「明石か。どうした?」

明石「例の強化プランの設計図が完成しましたよ」

提督「ついに出来たか!」

明石「はい!」

提督「建造を開始する前に確認しておきたいので、そちらに向かう」

明石「はい。お待ちしております」

提督「少しだけ待っててくれ」

明石「はーい」

ガチャ

提督「工廠に行ってくるから留守番を頼む」

吹雪「はい!いってらっしゃい」

キット「いってらっしゃい」フォンフォン

638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:18:01.90 ID:EDrYkqMM0

-工廠-

提督「明石ー、夕張ー」

明・夕「はーい」

提督「早速だが、例の設計図を見せてくれ」

明石「どうぞ!」

提督「・・・。これならいける!」

夕張「それにしてもよくこんな物を思いつきましたね」

提督「フフ、怖いか?」

夕張「色んな意味で怖すぎますよー」

明石「この設計図を元にシミューレションしてみました」

提督「想像以上の戦果じゃないか!」

夕張「あとは彼女が受け入れてくれるか、ですが」

提督「大丈夫だ。普段から、『強化は好き。どんどんやって!』って言ってるくらいだからな」

夕張「そうですね!大丈夫な気がしてきました!」

提督「では、開発に取り掛かってくれ!」

明・夕「はい!」

639: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:20:41.52 ID:EDrYkqMM0

-廊下-

提督(アレが完成した暁には一気にパワーバランスが変わるな)

提督(そうなれば出撃も減り、皆の負担も軽減できるはずだ)

磯風「提督」

提督「どうした?」

磯風「相談したいことがあるので、部屋に来てもらえないだろうか?」

提督「間宮さんの店とかではダメなのか?」

磯風「部屋がいい」

提督(他人に聞かれたくない内容か?)

提督「分かった。では、早速行こうか」


-陽炎型私室-

磯風「とりあえずこの椅子に座ってくれ」

提督「で、相談って何なんだ?」

磯風「準備するので少しだけ待っててくれ」

提督「分かった」

提督(ん?あそこに倒れているのは浦風じゃないか!)

提督「磯風!大変だ!浦風が倒れているぞ!」

磯風「そうなんだ。理由がさっぱり分からなくて困っている」つ磯風特製手料理

提督(!!! 料理から立ち上る湯気がドクロの形に!!!)

提督「わぁー、おいしそうなりょうり。でも、ぼくおなかいっぱいだからしつれいします(棒読み)」滝汗

磯風「逃がさん」ポチッ

ガシャン

提督「!!! 手足を固定された!」

磯風「さあ、召し上がれ♥」

提督「あ、あの、磯風さん?まるで電気椅子に固定された死刑囚の様な状態になっているのですががが」

磯風「心配するな。私が提督を殺す訳が無かろう。ほら、あーん」

提督「んー!」フルフル

磯風「ほら、口を開けろ」

提督「んー!」フルフル

640: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:22:33.42 ID:EDrYkqMM0

-執務室-

ガチャ

吹雪「あ、お帰りなさい」

キット「お帰りなさい」フォンフォン

バタン

提督「なぁ、吹雪」

吹雪「はい」

提督「吹雪の旬っていつだと思う?」

吹雪「???」

キット「アドミラル、どうしたのですか?」フォンフォン

提督「俺は冬だと思う」

吹雪「えっと、天気の話ですか?」

提督「特にエーゲ海で採れた物は絶品だそうだ」

吹雪「???」

キット「先ほどから何を言っているのですか?」フォンフォン

提督「私は冷静だ!」

キット「吹雪さん、アドミラルから離れてください!脳波とバイオリスムが乱れ正常な状態ではありません」

吹雪「え?」

提督「ふぅ~ぶきちゃぁ~ん」ルパンダイブ

吹雪「きゃー、司令官止めて下さい///」スッ

ドサッ

提督「何故逃げる?」ムクッ

吹雪「何故って、その・・・まだ心の準備が///」←実は満更でもない

ガチャ

吹雪「突然窓を開けてどうしたんですか?」

提督「I can fly!」

ガシッ

吹雪「蝿男の映画みたいなこと言わないで下さい!それにここは一階です!」

提督「離せ吹雪!俺は飛ぶんだ!」

キット「アドミラル、落ち着いてください!」フォンフォン

641: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:24:15.50 ID:EDrYkqMM0

ガチャ

浜風「失礼します」

吹雪「浜風ちゃん、いい所に!一緒に司令官を止めてください!って手に持ってるそれは?」

浜風「提督、申し訳ありません」E:100tハンマー

ゴスッ

提督「」チーン

吹雪「ちょっと、浜風ちゃん!何てことするんですか!」

浜風「申し訳ありません。ですが、提督は現在、正常な状態では無いのでこうするしかありませんでした」

~事情説明中~

浜風「気付いた時には磯風のポイズンクッキングを口に押し込まれた後だったので、もう手のつけ様がありませんでした」

吹雪「そんな・・・」

浜風「とりあえず布団に運びましょう」

キット「目を覚ました時にまた異常な行動をする恐れがあるので、布団に運ぶより車内で寝かせる方がいいでしょう」ガチャ

浜風「確かにキットの言う通りですね」

吹雪「ごめんなさい、司令官。しばらくキットの車内で我慢してください」

コンコン

榛名「榛名、ただいま戻りました」

ガチャ

長門「帰りに榛名と会ってな、二人で軽食を作・・・ってどうしたんだ?」

642: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:27:22.77 ID:EDrYkqMM0

榛名「そんなことがあったなんて」

長門(磯風の手料理だと!羨ましい!)

浜風(長門さんは磯風の手料理の話を聞いて苦虫を噛み潰した様な表情をしていますが、貴方の思っている様な物ではありませんよ。アレは兵器です。バイオテロです)

浜風「浦風が心配なので私は帰りますね」

吹雪「お疲れ様」

バタン

榛名「作ったサンドイッチどうしましょうか?」

長門「提督が目を覚ますまで待とう。と言いたいところだが、それではいつになるか分からないな」

吹雪「司令官の分だけ残して食べてしまいましょうか」

榛名「そうですね」

~しばらく後~

提督「うーん」パチッ

提督「・・・。うわぁぁぁ!!!磯風の手料理がぁぁぁぁ!」

キット「お目覚めですか?アドミラル」

提督「磯風、磯風は何処だ!?」

キット「ここは執務室です。落ち着いてください」

提督「執務室?」

キット「脳波・・・異常なし。バイオリズム・・・異常なし。バイタル・・・正常。オールグリン」

吹雪「司令官、お目覚めですか?」

キット「もう降りても大丈夫です」ガチャ

提督「磯風の料理は夢だったのか?」バタン

吹雪「いえ、現実です」

提督「やはり夢じゃなかったのか。口に料理を押し込まれた後の記憶が無い・・・」

榛名「提督、お口直しにこちらをどうぞ」つサンドイッチ

提督「ありがとう。頂くよ」モグモグ

榛名「お茶もどうぞ」つ紅茶

提督「ありがとう」ゴクッ

提督「どうやって執務室に帰ってきて、何故キットの車内に居たのか覚えて無いんだが、分かる範囲で教えてくれるか?」

吹雪「はい(本当のことは黙っておく方がよさそうですね)」

吹雪「ふらふらしながら司令官が帰ってきた後、倒れてしまったんです」

提督「ふむふむ」

吹雪「その直後に浜風ちゃんがやって来て、磯風ちゃんの料理を食べさせられたと教えられました」

提督「ふむふむ」

吹雪「それでキットに乗せて異常が無いか調べてもらっていたんです」

提督「なるほど、そうだったのか」

長門「とんだ災難だったな(磯風の手料理、羨ましい)」

提督「記憶が飛ぶくらいだからな。災難なんてもんじゃないぞ」

提督「ん?そういえば何か忘れているような?」

643: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:29:44.11 ID:EDrYkqMM0

-陽炎型私室-

浜風「浦風は布団に運びました。さて、お話をしましょうか」

磯風「話をすると言うのであれば、まずはこの手枷と足枷を外してもらえないか?」

浜風「外したりしたら何をしでかすか分かりません。それに、提督をその椅子に固定して料理を口に押し込みましたよね?」

磯風「無理やり押し込んだりなどしていない。私はただ、司令が腹が減ったと言うからだな」

浜風「嘘おっしゃい!だいたい」ガミガミ

644: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/03(金) 23:32:11.09 ID:EDrYkqMM0

-その日の夜 提督私室-

吹雪「」zzz

吹雪「うーん」パチッ

吹雪「あれ?司令官が居ない」キョロキョロ

吹雪「お手洗いかな?」

吹雪「時間は・・・マルヒトマルマルか。起きるには早すぎるから寝よっと」

648: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 22:46:04.98 ID:JOqbB8Sg0

-2月下旬 夜 提督私室-

吹雪「」zzz

パチッ

吹雪「あれ?また司令官が居ない」キョロキョロ

吹雪「今日もお手洗いかな?」


-数日後 夜 提督私室-

吹雪「また司令官が居ない」キョロキョロ

吹雪「私には言えない何かがあるのかな・・・」


-昼 執務室-

提督「そろそろ休憩しようか」

吹雪「そうですね」

提督「今日はお茶菓子にクッキーがあるぞ」

吹雪「美味しそうー!これ、どうしたんですか?」

提督「間宮さんからの差し入れだ」

パクッ

吹雪「美味しい~、やっぱり間宮さんのお菓子は最高ですね~」

提督「それは良かった(これならいけそうだ)」


-3月上旬 夜 提督私室-

吹雪「」zzz

提督(吹雪は眠っているな。よし)

ガチャ

バタン

吹雪(部屋から出て行きました。ごめんなさい、司令官。どうしても気になるので後をつけさせてもらいます)

649: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 22:47:08.12 ID:JOqbB8Sg0

-食堂前-

吹雪「食堂に入って行きましたね」

吹雪「扉の隙間からそーっと」チラッ

吹雪「あれは、司令官と間宮さん!」

吹雪「何を話してるんだろ?よく聞こえない」

吹雪「あ、二人で厨房の方に・・・」

吹雪「間宮さんと何をしてるんだろ?まさか浮気!?」


-食堂-

間宮「提督さんの腕もかなり上達しましたね」

提督「俺なんてまだまだですよ。でも、間宮さんのおかげで上達できたのは感謝しています」

間宮「提督さんの努力の成果ですよ。きっと皆さん喜んでくれますよ」

650: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 22:49:37.61 ID:JOqbB8Sg0

-翌朝 駆逐艦寮 談話室-

夕立「吹雪ちゃん、相談ってなぁに?」

睦月「睦月に何でも相談するとよいぞ!」

吹雪「うん、ありがとう。実はね、司令官が間宮さんと浮気をしているかも知れないの」

夕立「あの提督さんに限ってそれは無いっぽい~」

睦月「にゃしぃ」

吹雪「だって間宮さんは私なんかより大人の女性だし、胸も大きいし」

睦月(残念ながら否定できないにゃ。ここで否定したら嘘丸出しだし)

夕立「どうして浮気してるかもって思ったの?」

吹雪「実はね、夜中にコソコソ部屋を抜け出して、食堂で間宮さんと会ってたの。多分、何度も」

夕立(睦月ちゃん、今日って何日だっけ?)ヒソヒソ

睦月(3月9日だよ)ヒソヒソ

夕立(来週、何かイベントがあると思わない?)ヒソヒソ

睦月(?)

夕立(ほら、『ホ』で始まって、『デー』で終わる)ヒソヒソ

睦月(ホワイトデー!)ヒソヒソ

夕立(そう。つまり提督さんは)ヒソヒソ

睦月(ホワイトデーに向けてお菓子作りを教わっていた?)ヒソヒソ

夕立(その可能性が高いっぽい)ヒソヒソ

夕立「あの、吹雪ちゃん」

吹雪「うん」

睦月「提督は浮気なんかじゃないと思うにゃしぃ」

吹雪「そうかな?」

夕立「うんうん」

吹雪「でも、どうしても気になるから一緒に確認してもらえないかな?」

睦月「え」

吹雪「お願い!」

睦月(どうするにゃ?)ヒソヒソ

夕立(こうなったら仕方ないっぽい)ヒソヒソ

651: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 22:51:42.76 ID:JOqbB8Sg0

-フタサンマルマル 駆逐艦寮入り口-

吹雪「二人ともごめんね。でも、他に頼れる人が居なかったから」

睦月(金剛さんはダメなのかにゃ?)ヒソヒソ

夕立(万が一、本当に浮気だったら、あの人ショック死するっぽい)ヒソヒソ

睦月(あー、確かに。何で私じゃないんデース!って叫んで倒れそう)ヒソヒソ

青葉「では、出発しましょうか!」

吹雪「え?」

夕立「なっ、何い!」

睦月「ば、バカな!」

吹雪「どうして青葉さんが居るんですか!」

青葉「青葉の情報力を甘く見ないで欲しいですね!」

夕立(この人、どこかに盗聴器を仕掛けてるんじゃないかな・・・)

652: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 22:54:28.54 ID:JOqbB8Sg0

-食堂前-

青葉「確かに司令官と間宮さんが二人で何かしてますね」

川内「あれ?皆おそろいで何しフガフガ」

吹雪「川内さん、静かにしてください」

夕立(見えなかったっぽい!)

睦月(何て速さ!)

青葉(やはり錬度の高さは伊達ではないということでしょうか?あの川内さんの背後を一瞬で取るなんて)

吹雪「静かにすると約束してくれたら手を離します。約束してくれますか?」

川内「」コクコク

吹雪「分かりました」

川内(で、何してるの?)ヒソヒソ

吹雪(実は司令官と間宮さんが夜中にコソコソと食堂で何かをしているから気になって、何をしているのか確かめに来たんです)ヒソヒソ

青葉(司令官と間宮さんの不倫現場を押さえたら大スクープです!)ヒソヒソ

川内(え・・・?あの二人ならそんなことはしてないよ)ヒソヒソ

吹雪「川内さん、何か知ってるんですか!」

川内(え、うん、まぁ)ヒソヒソ

653: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 22:56:31.97 ID:JOqbB8Sg0

~回想中~

-深夜 食堂前-

川内「夜戦だー!ワッショーイ」

川内「世界で一番盛り上がる夜戦は何夜戦? in 鎮守府!」

川内「ん!食堂の明かりが点いてる」

ガチャ

川内「誰か居るの?もしかして赤城さん?」

提督「うわっ!」

川内「なんだ提督と間宮さんか。何してるの?」

提督「何だ川内か」

間宮「脅かさないでください」

川内「ごめんなさい。あ!美味しそうなクッキー。ねぇ、食べていい?」

提督「こんな時間に食べると太るぞ」

川内「大丈夫だよー。夜戦で消費するし」

提督「そこまで言うなら構わんが、俺のせいで太ったとか言うなよ」

川内「へーきへーき。なぜなら私は忍者だから」パクッ

提督(お前さんは魚雷か!しかも艦娘ではなく、忍者なのか?)

川内「美味しー!コレどうしたの?」

間宮「提督さんが作ったんですよ」

川内「え!提督が?」

提督「ああ、ホワイトデーに皆にプレゼントしようと思ってな。だからこのことは黙っててくれよ」

川内「オッケー」

提督「摩耶の奴は甘い物が苦手って言ってたから何か他の物を考えないといけないな」

川内「甘さ控えめにしたらいいんじゃない?」

提督「それが一番手っ取り早いか」

~回想終了~

654: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 22:58:58.98 ID:JOqbB8Sg0

吹雪「教えてください!」

川内「声が大きいよ」

吹雪(ごめんなさい)ヒソヒソ

川内(んーとね、とりあえず吹雪が想像している様なことはしてないよ)ヒソヒソ

吹雪(もっと具体的に教えてください)ヒソヒソ

川内(ゴメン。これ以上は言えない)ヒソヒソ

ダレカイルノカー?

夕立「気付かれたっぽい!」

川内「じゃあ、私はこの辺で」シュッ

青葉「流石、川内さん。一瞬で逃げましたねぇ」

睦月「関心してる場合じゃ無いにゃ!」

吹雪「こうなったら、直接問いただすしかありません!」

夕立「こうなったら、野となれ山となれっぽい!」←もうヤケクソ

睦月「にゃしぃ!」←同じく

青葉「青葉、突撃します!」←面白がってる

ドアバーン

吹雪「司令官!」

提督「吹雪、それに夕立たちも。こんな時間に何してるんだ?もう消灯時間は過ぎてるぞ」

吹雪「司令官こそ間宮さんと二人で何をしてるんですか?」

提督「な、何もして無いぞ。ちょっと小腹が空いたから夜食をだな」

夕立(このままだと吹雪ちゃんと提督さんが喧嘩になっちゃいそうだから夕立が何とかしないと!)

655: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/11(土) 23:03:28.89 ID:JOqbB8Sg0

夕立「クッキーの匂いがするっぽい!」

睦月「本当だ!」

吹雪「え?」

夕立「もしかして提督さん、間宮さんに作り方教わってたんじゃないですかー?(棒読み)」

間宮「ばれてしまいましたね」

提督「本当はホワイトデー当日まで隠したかったが、仕方ない。夕立の言う通りだ」

吹雪「それじゃあ、夜中に部屋を抜け出したのは」

提督「ああ、クッキーを作る練習をしていた」

青葉「では、間宮さんとの浮気は」

提督「そんなことする訳無いだろ」

吹雪「あの、疑ってごめんなさい!」

提督「夜中にコソコソ部屋を抜け出していたからな。疑われるのは仕方ない」

夕立「せっかくだから試食したいっぽい」

提督「深夜のつまみ食いは良くないんだが、この際仕方ない」

夕立「やったー!」

提督「寝る前にちゃんと歯を磨けよ」

夕立「はーい!」

提督「このことはくれぐれも内密に頼む。特に青葉、絶対に新聞に書くなよ」

青葉「モチロンですよー。事前に知ってしまうと楽しみが無くなっちゃいますからね」

睦月「この黒っぽいのと、粒々は何ですかぁー?」

提督「黒っぽいのがココア味で、粒々はアールグレイ味だ。で、何も無いのがプレーン」

吹雪「美味しいです!」

夕立「ぽい~♪」

睦月「にゃしぃ!」

青葉「間宮さん作と言われれば信じる完成度ですよ」

提督「それは良かった」

吹雪「疑ったお詫びとして、お手伝いさせてください!」

提督「いや、それは」

間宮「せっかくだから手伝ってもらえばよろしいのでは?」

提督「バレンタインのお礼なのに手伝ってもらうのも」

間宮「でも、提督さんお一人で100人以上居る艦娘の皆さんに配るクッキーを作るのは難しいと思いますよ。私もお手伝いします」

提督「・・・。そうですね。では、吹雪、手伝いを頼む」

吹雪「はい!」

夕立「一件落着っぽい!」

睦月「にゃしぃ!」

青葉「いやぁー、良かったです(スクープが無くてつまらないなー)」

658: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/17(金) 21:47:54.81 ID:UYTMRQY10

-執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「提督、大本営より4月から新人が配属されるとの連絡がありました。こちらがそのリストです」

提督「もうそんな時期か。どれどれ」ペラッ

大淀「キットはこのUSBに入れたデータで確認してください」

提督「お仏蘭西生まれの水母「コマンダン・テスト」」ペラッ

提督「白露型の「山風」、陽炎型「初風」、神風型「朝風」と「松風」、夕雲型「藤波」」ペラッ

吹雪「後で私にも見せてください」

提督「ああ、ちょっと待ってくれ。米国生まれの正規空母「サラトガ」」ペラッ

提督(アイオワの後なだけに一抹の不安を感じる)

吹雪(アイオワさんがアレだからちょっと心配です)

提督「潜水空母の「伊13」と「伊14」か。一通り目を通したから見ていいぞ」

吹雪「では、見させてもらいます」

提督「そういえば潜水艦って皆、愛称で呼んでるよな」

大淀「そうですね」

提督「ん、待てよ」

大淀「どうされましたか?」

提督「伊13、イーサン・・・まさか!」

大淀「?」

提督「国際通貨基金の送り込んだスパイか!こうしては居られない!」ガタッ

提督「提督、どうされたのですか?」

提督「IMFだよ!IMF!奴等、スパイを送り込む気だ!一体何が目的だ!」

大淀「あ、あの・・・」

提督「いや、こんな分かりやすいスパイを送り込むはずが無い・・・と言うことは既にスパイが紛れ込んでいるのか!?」

大淀「落ち着いてください!」

提督「落ち着いていられるか!緊急事態だ!」

大淀「提督、確かに国際通貨基金の略はIMFですが、International Monetary Fundの略です!それに彼女はイーサンではなく、ヒトミさんです」

キット「スパイの方はImpossible Mission Forceの略です」フォンフォン

提督「な、何い・・・そうだったのか」

大淀「それと艦娘とは別に新人提督が研修にやって来るそうです。提督に縁のある人物だとか」

提督「俺に縁のある人物?誰だろう?親戚が軍に入ったなんて話は聞いてないが」

吹雪「どんな人なんですか?」

大淀「私も詳しいことは知らされていないので、来てからのお楽しみと言ったところでしょうか」

提督「そうか」

659: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/17(金) 21:50:12.62 ID:UYTMRQY10

-とある日曜の昼下がり 廊下-

卯月「あれは司令官だぴょん!」

卯月「おーい、しれ、そうだ!」

卯月(後ろからこっそり近づいてドロップキックする方が面白そうだぴょん!)ダッ

卯月「うづキーック!」

提督「うわっ!」

ズシャーーーーーーッ

卯月「ウルト○マンに出てきた逆立ち状態の某古代怪獣の様な状態で顔面スライディングしてるぴょん!」

卯月「しかも!手は高橋留○子のマンガでよく見る、親指、人差し指、小指を立てた例のポーズだぴょん!」

ズシャーーーーーーッ

卯月「うわぁ・・・まだ滑ってる。流石にやり過ぎたぴょん。うーちゃんはいい子だから悪いことしたら謝るぴょん」

ピタッ

卯月「やっと止まったぴょん。司令官、ごめ・・・きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

卯月「か、顔が摩擦で削れて無くなってるぴょぉぉぉぉん!」

卯月「のっぺらぼうだぴょぉぉぉぉん!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」ダッ

660: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/17(金) 21:52:39.25 ID:UYTMRQY10

卯月「はぁはぁ。ここまで来れば大丈夫だぴょん」

吹雪「卯月ちゃん」

卯月「ふ、吹雪ちゃん?」

吹雪「返して」

卯月「え?あの、返してって何を?」

吹雪「司令官の顔だよ。返して」

卯月「な、何を言っているか分からないぴょん」

ヌッ

吹雪「卯月ちゃんのせいで司令官はこんなになっちゃったんだよ。司令官の顔を返して」

提督「」←口が無いので喋れない

卯月「ひっ・・・」

キット「卯月さん」フォンフォン

卯月「キット!良い所に来たぴょん!助けて欲しいぴょん!」

キット「貴方の顔を剥がしてアドミラルに移植すれば、アドミラルを元に戻せます」フォンフォン

吹雪「フェイ○/オフって映画の様にするだけだよ」

卯月「お、大人と子供じゃ、大きさが違うから無理だぴょん!」

キット「大丈夫です。培養液に漬けて成長させれば問題ありません」フォンフォン

卯月「ひぃぃぃぃ」

吹雪「卯月ちゃん」

キット「卯月さん」フォンフォン

提督「」

卯月「ごめんなさぁぁぁぁぁぁい!」

661: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/17(金) 21:53:58.20 ID:UYTMRQY10

-夕方 睦月型私室-

卯月「ごめんなさぁぁぁぁぁぁい!」ガバッ

睦月「およ?どうしたのにゃ?」

卯月「はぁはぁ。睦月・・・ちゃん?」

睦月「睦月にゃしぃ」

卯月「怖かったよぉぉぉぉ!」

~しばらく後~

睦月「落ち着いたかにゃ?」

卯月「うん・・・」

睦月「全部悪い夢にゃしぃ」

卯月「うん・・・」

662: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/17(金) 21:56:42.86 ID:UYTMRQY10

-執務室-

ガチャ

卯月「じれ゛い゛がーん」ピョーン

提督「どうした?って飛んだ!?」

クルクル

ストン

提督「そして俺の膝の上に華麗に着地だと!?入り口から5mはあるんだが」

キット「流石、ウサギと言ったところでしょうか」フォンフォン

吹雪「ウサギでもあんなに飛ばないんじゃないかな(汗)」

卯月「じれ゛い゛がん、ごめ゛んな゛ざい゛(泣)」

提督「よしよし」ナデナデ

吹雪(私ですらあんなことしてもらったこと無いのに。羨ましい)←夕立、夕雲、浦風、磯風にも先を越されたことを知らない

卯月「卯月のこと嫌いにならないでぇぇぇぇ(泣)」

提督「何言ってるんだよ。嫌いになる訳ないだろ」ナデナデ

提督(でも、涙と鼻水で服がベトベトなのは嫌です)

卯月「でも、でも、いつもイタズラばかりして迷惑かけてるから」

提督「迷惑だなんて思ってないさ。それに卯月には命を救われたこともあるからな。感謝しているくらいだ」ナデナデ

提督(抱き付いて来たのが卯月で良かった。これが夕立だったら確実にジュニアが反応していた。アイツは自覚が無いのが余計に性質が悪い。いや、まさか計算か?)

提督(それに夕雲なんて、耳元で「このまま襲ってくれてもいいんですよ」なんて囁くし)

提督(浦風と磯風は何も言わなかったが、多分気付いていただろう)

提督(アイツ等、駆逐艦だから踏みとどまれたが、重巡や戦艦だったらヤバかった。確実に俺の理性を殺しに来てるよな)

~しばらく後~

提督「落ち着いたか?」

卯月「みっともない所をお見せしたぴょん」

提督「何があったか知らないが、一人で抱え込もうとするな。鎮守府には沢山の仲間が居るんだから」

卯月「うん」

663: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/17(金) 22:01:26.98 ID:UYTMRQY10

-翌日 執務室-

コンコン

卯月「卯月だぴょん」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

卯月「喉渇いてるんじゃないかと思って、お茶持ってきたぴょん」

提督「おお、気が利くな。ありがとう」ゴクッ

卯月「」ニコニコ

提督「???」

吹雪「どうしたんですか?」

提督「辛えぇぇぇぇぇぇ!」ファイヤー

吹雪「え?」

卯月「ぷっ。マンガみたいに顔色が変わった後、口から火を噴く人なんて始めて見たぴょん!」

提督「卯月ぃぃぃぃ!お茶に何を入れたんだぁぁぁ!」

卯月「ジョロキアのエキスを数滴入れたぴょん♪」

キット「ジョロキアと言えばハバネロの2倍、あるいは10倍の辛さとも言われている唐辛子です」フォンフォン

提督「ぎゃぁぁぁぁぁ!」ゴロゴロ

吹雪「司令官、しっかりしてください!」

卯月「ぷっぷくぷぅ~イタズラ大成功だぴょん!」

吹雪「キット!」

キット「はい」フォンフォン

吹雪「辛さを中和するのはどうしたらいいの?」

キット「残念ながら時間経過により薄れるのを待つしかありません」フォンフォン

卯月「ぷっぷくぷぅ~卯月はこの辺で失礼するぴょん!」ダッ

ガチャ

バタン

卯月「イタズラ大成功だぴょん!」ダブルピース

667: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:21:10.02 ID:KLXJtefm0

提督「ふむ。新しい海域(6-4)は秋津洲を連れて出撃する必要がありそうだな」

吹雪「そうなんですか?」

提督「ああ」

キット「でも、秋津洲さんは出撃してくれるでしょうか?」

提督「大丈夫だろ。とりあえず、秋津洲を呼び出そう」

コンコン

秋津洲「秋津洲かも!」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

提督「良い所に来てくれた」

秋津洲「提督、新しいプラモをもらいに来たかも!」

提督「プラモもいいが、秋津洲に頼みたいことがある」

秋津洲「?」

提督「新しい海域に『嫌かも』」

提督「へ?」

秋津洲「出撃する気は無いかも!秋津洲は攻撃力あまりないかも、だからモデラーとして頑張るかも!」

提督「いや、秋津洲は艦娘であって、モデラーではないだろ」

秋津洲「秋津洲はこの鎮守府に来てからプラモしかしてないかも」

提督「時々、演習もしてるだろ」

秋津洲「時々どころか極稀に、かも!だからあたしはモデラーかも!」

提督(育て方を間違えたか。いや、どちらにしても俺の責任だが)

秋津洲「艦プラバトル選手権世界大会で優勝もしたし、次期メイジン候補筆頭って呼ばれているかも」

吹雪(この人、そんなことしてたんだ)

提督「・・・。そこまで言うならこちらにも考えがある」

ポチッ

ピンポンパンポーン

スピーカー「高波、悪いが執務室まで来てくれ。繰り返す、高波」

秋津洲「!!」

668: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:24:37.46 ID:KLXJtefm0

~数分後~

コンコン

高波「高波です」

提督「入ってくれ」

ガチャ

バタン

高波「司令官、高波をお呼びでしょうか?」

提督「ああ、高波に頼みたいことがあってな」

秋津洲「!!!」

提督「本当は秋津洲に頼むつもりだったんだが、新海域に出撃してくれないか?」

高波「あ、あの・・・頑張ります!ホントかもです!」

秋津洲(キャラが被ってるかも!)

提督「期待してるぞ。準備が整ったら声を掛けるから待機していてくれ」

高波「はい!」

提督「と、言っても今日は出撃しないから下がってくれていいぞ。急に呼び出して悪かったな」

高波「いつでも行ける様に準備しておきますかも、です!」

提督「これで好きな物を食べてくれ」つ間宮券

高波「嬉しいかも、です!」

提督「では、ゆっくり休んでくれ」

高波「失礼します」

ガチャ

バタン

秋津洲「提督、これはどういうことか説明して欲しいかも!」

提督「どうもこうも、秋津洲が嫌だと言うから高波に頼んだだけじゃないか」

秋津洲「あたしと高波はキャラが被ってるかも!」

提督「そうか?」ニヤニヤ

秋津洲「キーッ!もう怒ったかも!こうなったら提督に艦プラバトルを申し込むかも!アメイジング大艇ちゃんの錆にしてやるかも!」

提督「ほう。ならば受けて立とう。吹雪との愛の結晶、我がスタービルド吹雪DXで返り討ちにしてやる」

吹雪「司令官///」

秋津洲「提督が勝てば、指示通り出撃するかも!でも、あたしが勝てば今後一切出撃せず、あたしをモデラーであると認めるかも!」

提督「いいだろう」

秋津洲「バトルは一週間後かも!」

669: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:27:14.13 ID:KLXJtefm0

コンコン

霧島「霧島です。宜しいでしょうか?」

提督「入ってくれ」

ガチャ

バタン

霧島「司令、艦プラバトルの司会はこの霧島にお任せください!」

提督(霧島ってこんなキャラだったっけ?マイクが絡むと人が変わるよな)

提督「分かった。霧島に任せる」

霧島「全力で司会を務めます!」

ガチャ

秋津洲「大艇ちゃんがいかにおもしろかっこいいか教えてやる!せいぜい首を洗って待っているといいかも!」プンスカ

提督(おもしろかっこいいってお前、俺が幼稚園の頃のアニメじゃないか・・・。何で知ってるんだよ)

霧島「では、私も失礼します」

バタン

キット「アドミラル、本当にいいのですか?」フォンフォン

提督「構わんさ。こうでもしないと納得しないだろうからな」

670: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:29:06.08 ID:KLXJtefm0

-バトル前日 執務室-

コンコン

秋雲「秋雲だよ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

秋雲「秋津洲のことで提督に相談があるんだけど」

提督「相談?」

秋雲「うん、実は・・・最近、秋津洲がプラモスピリットの暗黒面に落ちている感じがすると言うか」

提督(ナニソレ)

秋雲「艦プラバトルにのめり込み過ぎて様子が変なんだよね」

提督「それで灸を据えてやって欲しいと言うことか?」

秋雲「うん、まぁ、そうなるのかな?」

提督「分かった。明日の艦プラバトルで秋津洲の目を覚まさせてやる」

秋雲「ありがとー、提督!お礼に金剛さんのエロ同人あげるよー」

吹雪「司令官」ジトー

提督「ゴホン。礼など必要無い(吹雪の前で堂々とそんな発言するな!)」

秋雲「えー、本当は欲しいんじゃないのー?」

吹雪「・・・」ジトー

提督(吹雪の視線が痛い・・・)

提督「必要ない」

秋雲「本当は欲しいんじゃないのー?」

提督「必要ないと言っているだろ!(本当はちょっと欲しいです)」

秋雲「まーいいや、じゃー頼んだねー」

提督「ああ、任せておけ」

ガチャ

バタン

吹雪「司令官」

提督「心配するな、絶対に受け取らん」

吹雪「いえ、そこことではありません」

提督「ん?」

吹雪「秋津洲さんがダークサイドにって件です」

提督「そのことか」

671: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:31:05.08 ID:KLXJtefm0

コンコン

提督「また誰か来たな。どうぞ」

ガチャ

伊勢「伊勢です」

日向「日向だ」

バタン

提督「二人そろってどうしたんだ?」

伊勢「実は、提督にお願いがあるんだけど」

提督「うん」

伊勢「私たちの敵を取って欲しいなーって」

吹雪「敵ってどうしたんですか?」

日向「先日、サンタから貰った瑞雲で秋津洲に艦プラバトルを挑んだがボロ負けしてな」

提督「なるほど。それで敵討ちか。分かった、任せておけ」

伊勢「それじゃ、頼んだねー」

ガチャ

バタン

提督「秋津洲の話だったな」

吹雪「はい」

コンコン

足柄「足柄よ」

提督「今度は足柄か。どうぞ」

ガチャ

足柄「提督!明日のバトルの必勝祈願としてカツを揚げてきたわ!」

提督「お、おう。ありがとう(もう直ぐ昼食ってタイミングで持ってきますか・・・)」

足柄「これを食べて精を付けてね!それじゃ」

バタン

提督「で、秋津洲」

コンコン

吹雪「また誰か来ましたね」

提督「全然話が進まねぇ!」

672: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:33:08.06 ID:KLXJtefm0

-バトル当日 開始1時間30分前 大ホール-

明石「キットとバトルシステムの接続完了っと」

夕張「じゃあ、バトルシステムを機動するわね」

明石「お願い」

夕張「バトルシステム機動っと」ポチッ

キット「バトルシステム起動中」フォンフォン

夕張「それにしても毎度毎度、キットと接続するのも面倒ね」

明石「この鎮守府で一番性能のいいCPUはキットだから仕方ないわ」

~数分後~

キット「バトルシステム起動完了」フォンフォン

夕張「テストを兼ねて私たちもバトルしてみる?」

明石「いいわねー」

673: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:40:49.71 ID:KLXJtefm0

-大ホール-

青葉「では、撮影始めまーす!」●REC

霧島「いよいよ始まります!第一回 鎮守府艦プラバトルです!」

霧島「司会、解説は私、霧島です!」

ワー
テイトクガンバレー
ナカチャンノファンヤメマス

霧島「では、司令の入場です。意気込みをお願いします」

提督「必ず勝つ」

霧島「続きまして秋津洲選手の入場です。一言意気込みをお願いします」

ダークサイド秋津洲「下らん。さあ、バトルを始めるぞ」ギロッ

ザワザワ
ナンカヨウスガヘンジャナイ?

霧島「」

提督(何だ、このプレッシャーは?秋雲が言っていたのはこのことか?)

霧島「えーっと、秋津洲選手は虫の居所が良くない様です(汗)。では、早速バトルを始めましょう」

キット「Please set your KP Base」

ガチャ

キット「Begining Plavsky particle dispersal」

キット「Field : Atlantic Ocean」

キット「Please set your Kan Pla」

提督「スタービルド吹雪DX、出るぞ」

ダークサイド秋津洲「ダークマター大艇、出る」

キット「Battle Start」

霧島「さて、いよいよバトルの火蓋が切られました!」

提督「相手は二式大艇。軽く対空砲火してやるか」

ピッ

ピッ

『Bofors 40mm四連装機関砲』

バババッ

ダークサイド秋津洲「その程度の攻撃」

スッ

霧島「秋津洲選手、華麗に回避しました!」

提督「この程度で終わってもらっては困る」

674: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:43:13.91 ID:KLXJtefm0

ダークサイド秋津洲「今度はこちらからだ」

ビューン

霧島「そして反撃!何と言うことでしょう!ビーム、ビームを撃ちました!何と言う暴挙!卑怯です!」

提督「は?え?ちょっと待て、何でビームなんて撃ってくるんだよ!」

吹雪「司令官、早く避けてください!」←観客席で観戦中

提督「アンチビーム爆雷発射!」

夕張「ビームを撃ってきたって驚きながら、あんな物を積んでるのもどうよ?」←観客席で観戦中

明石「提督もビーム兵器を積んでるんじゃない?」←観客席で観戦中

提督「そんな物積んでねーよ!俺の艦は駆逐艦吹雪であって、木馬、大天使や古代ローマの学者の様な艦じゃないぞ!」

夕張「えー」

明石「つまらない」

提督「はい、そこ!文句言わない!」

夕張「よそ見してないで前を見てください。危ないですよ」

バババッ

提督「おっと!今度は実弾か。余計なことに気を取られて直撃を食らうところだった」

大和「提督、波動砲で反撃です!」←観客席で観戦中

提督「いや、波動砲も超重力砲も積んでないから。君ら駆逐艦を何だと思ってるんだ?」

日向「チッ」←観客席で観戦中

提督「え、何?今の舌打ちは。何で舌打ちされたか分からないんだが」

日向「そんなことで秋津洲に勝てると思っているのか?バカ者が!」

提督(バカ者って)

伊勢(提督に向かってバカ者は流石にマズイでしょ)←観客席で観戦中

伊勢「日向、ちょっと向こうに行こっか」

日向「何をするんだ!離せ」ズルズル

長門「提督をバカ呼ばわりした以上、連行されるのは仕方あるまい」←観客席で観戦中

陸奥(提督を殴ったあなたがそれを言う?)←観客席で観戦中

バババッ

ビューン

バババッ

ビューン

キット「Field change : Sunken rocks(暗礁)」フォンフォン

ダークサイド秋津洲「これで身動きを取れまい」ニヤッ

提督「戦闘中にフィールドが変わった!?キット、どうなっているんだ!」

キット「そのコマンドは受け付けられません」フォンフォン

提督(秋津洲の奴、キットに何か細工をしたな)

675: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:46:39.37 ID:KLXJtefm0

~バトルの1時間前~

秋津洲(よし、夕張さんも明石さんも居ない)

秋津洲「妖精さーん」

妖精ズ「はーい」

秋津洲「お願いがあるかも」

妖精ズ「何ですか?」

秋津洲「キットに細工をして秋津洲にバトルが有利になる様にして欲しいかも」

妖精ズ「ダメです」

秋津洲「モチロン、タダでとは言わないかも」

チラチラ

妖精ズ「そ、それは!」

秋津洲「高級チョコかも!妖精さんたちに貰って欲しいってチョコも言ってるかも」

妖精ズ「あうぅぅぅ」ポタポタ

秋津洲「ほらほら」

妖精ズ「そ、そんな物で買収なんて・・・され・・・ません!」ポタポタ

秋津洲「口では否定しても、体は素直かも。ヨダレが垂れてるよ」

妖精ズ「くっころ」ポタポタ

秋津洲「ほらほら、秋津洲に有利にしてくれたらあげるよー」

妖精ズ「あっあっ」ポタポタ

~数分後~

妖精ズ「チョコ美味しいです」

秋津洲「食べたからには協力してくれるよね?」

妖精ズ「はい(チョコの誘惑には勝てませんでした。ごめんなさい、提督さん)」

~さらに数分後~

妖精ズ「コレをキットに挿すと、プログラムが書き換えられて秋津洲さんの命令にのみに従う様になります」つUSBメモリ

秋津洲「ありがとー」

676: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:48:19.47 ID:KLXJtefm0

ガリガリ

提督「クソッ、艦底を擦ったか。下手に動けば座礁するが、動かなければ攻撃を回避できない」

ダークサイド秋津洲「これで動けまい。なぶり殺しにしてやる」

バババッ

霧島「フィールドが暗礁に変更されたことにより司令は身動きが取れません!しかし、バトル中のフィールド変更は規定違反です!」

ドカーン

提督「くっ。だが、まだ損傷軽微だ」

ピッ

ピッ

『Bofors 40mm四連装機関砲』

バババッ

ダークサイド秋津洲「無駄だ!」

霧島「秋津洲選手、司令の反撃を華麗に回避しました!」

ダークサイド秋津洲「もらったー!」

ビューン

ドカーン

提督「くそっ!中破といったところか」

プシューツ

提督「!?」

ガチャガチャ

提督「どうした?動け!動くんだ、吹雪!」ガチャガチャ

霧島「おーっと、何と言うことでしょう!ここで司令のスタービルド吹雪DXが動かなくなってしまいました!」

ダークサイド秋津洲「いい様だ。この秋津洲様をコケにしてくれた礼をしてやる」

ドカーン

ドカーン

677: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:50:09.88 ID:KLXJtefm0

-観客席-

吹雪「司令官!」

ザワザワ

三隈「提督、やっちゃってください!こんな所で負ける貴方ではないはずです!」

最上(え・・・、今日は普通に喋ってる・・・)

三隈「あら?もがみん、どうしましたの?」

最上「いや、何でもないよ」

ポーラ「艦プラバトルを観戦しながらのワインは最高で~す」

衣笠「衣笠さんも応援してるよー!」

天龍「こんなところで負けんじゃねーぞ!」

扶桑「提督、負けないでください」

山城「姉さまが応援しているから、仕方なく応援してあげるわ。提督がんばれー」

プリンツ「提督、ファイト!」

加賀「この勝負、提督の勝ちね」モグモグ

赤城「その様ですね」ボリボリ

瑞鶴「どうしてそんなことが言えるのよ?どう見ても秋津洲の方が有利じゃない」

加賀「やれやれ、これだから五航戦は」

瑞鶴「キーッ」

葛城「瑞鶴先輩、落ち着いてください!」

赤城「まぁまぁ、落ち着いてください。いずれ瑞鶴さんも分かる様になりますよ」

加賀(ダークマター大艇の燃料は残り10%程度、動きが鈍ったところで反撃に出ればチャンスはあるわ)

千歳「提督!勝ったら一緒に祝杯をあげましょう!」

瑞鳳「提督が勝ったら卵焼き焼いてあげるよー!」

曙「負けるな、クソ提督!」

漣「ご主人様!」

島風「提督、負けないで!」

天津風「こんなところで負けちゃダメよ、あなた!」

雪風「しれー!」

時津風「しれー!」

加古「ぐがー」zzz

古鷹「ほら、加古も寝ないで応援しないと!」ユサユサ

川内「提督、夜戦に持ち込まないとダメだよ!」

678: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:53:57.72 ID:KLXJtefm0

テートク!
テートク!
テートク!

ダークサイド秋津洲「けっ!どいつもこいつも提督、提督、ヘドが出るぜ」

テートク!

ダークサイド秋津洲「テメーらの大好きな提督は今からアタシに敗れるんだよ!よく見とけ!」

テートク!

ダークサイド秋津洲「とどめの一撃だ!じげんはおーりゅー奥義」

提督「あ?」ギロッ

秋津洲(ひっ!何か怖いかも!)ビクッ

夕張「あの子、やっちゃったわね」

明石「完全に墓穴を掘ったわね」

提督「極限の絶望をくれてやる」

金剛「提督が普通芸能人の誰かさんの様なことを言い出したデース!」

比叡「ヒエー」

伊19「普段、何をしても怒らない提督がマジギレしてるのね!」

呂500「今日の提督はちょっと怖いですって」

秋津洲「あ、あの、提督さん?何か気に障ることをしたのであれば謝ります」

提督「黙れ小娘。今の俺は激オコプンプン丸を通り越し、激オコスティックファイナリアリティぷんぷんドリームだ」

秋津洲「あわわわわ」

システムサイキドウ

霧島「おーっと!司令のスタービルド吹雪DX復活です!」

679: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:55:18.30 ID:KLXJtefm0

提督「これで終わらせる。KCシステム起動」

ピカーッ

秋津洲「あわわわわ」

霧島「スタービルド吹雪DXが眩い光を放っています!」

キット「Field change : Sea of Japan」

秋津洲「何でフィールドを変更したかも!兎に角逃げるかも!」

提督「無駄だ」

ピッ

ピッ

『10cm高角砲+高射装置』

提督「ビルド連装砲ーっ!!!」

ドーン

ドーン(別アングルから)

ドーン(更に別アングルから)

秋津洲「止めてぇぇぇぇっ!」

ドカーン!

霧島「直撃!直撃しました!ダークマター大艇は爆発四散です!司令の勝利です!」

ワーッ

キット「Battle Ended」フォンフォン

秋津洲「大艇ちゃんがぁぁぁぁぁ!」


-キット車内-

USBメモリ「わしの役目も終わりじゃな。さらばじゃ」ポロッ

680: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 22:58:11.73 ID:KLXJtefm0

キット「はっ!私はいままで何を?」フォンフォン

提督「キット、元に戻ったか?」

キット「アドミラル、バトルの準備のため会場へ来た後、バトルが終了するまでの間の記憶がありません」

提督「さて、秋津洲。説明してもらおうか」

秋津洲「バトルがあたしに有利になる様に、妖精さんに頼んでキットに細工をしてもらいました。ごめんなさい、キット」

提督「キットの様子がおかしいからそんなことだろうと思った」

秋津洲「私の負けよ。約束どおり、あなたの嫁になってあげるわ」

提督「何を言っているんだ?そんな約束していないが」

吹雪「そうですよ!変なこと言わないで下さい!」

キット「その様な発言は記録にありません」フォンフォン

ゾロゾロ

金剛「アッシマー、話があるネー」

榛名「勝手は榛名が許しません!」

摩耶「お・も・て・で・ろ」

時雨「君には失望したよ」

加賀「頭に来ました」

北上「まー、この場合、何をされても文句言えないよね。ねー、大井っちー」

大井「・・・(無言の魚雷装填)」

香取「これは少し、厳しい躾が必要みたいですね」

翔鶴「秋津洲さん」ニコッ

瑞鶴「爆撃されたいみたいね」

夕立「最っ高にステキなパーティしましょ!」

夕雲「秋津洲さんにはスキンシップ(お仕置き)が必要みたいね。主力オブ主力である夕雲の力を見せてあげるわ」

グラーフ「アドミラルからジュウコンを申し込むのは構わないが、艦娘からは禁止であることを忘れた様だな」

酒匂「ぴゃー!(怒)」

陸奥「あら。あらあら」

長門「あまり頭に乗るなよ、小娘。ぶち壊しちゃうぞ」ピキピキ

秋津洲「やって下さいよぉ、先輩」ピキピキ

長門「ほう・・・ならやるか」

秋津洲「ひっ・・・」後ずさり

ドン

大和「秋津洲さん」

クルッ

秋津洲「や、大和さん!助けて欲しいかも!」

大和「向こうで皆さんとお話しましょうか。皆さんも宜しいですよね?」

一同「はい」

秋津洲「あーれー」ズルズル

提督「程ほどにしてやってくれ(汗)」

吹雪「自業自得です」

秋雲「あれは流石に庇えないわ」

681: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/24(金) 23:00:12.69 ID:KLXJtefm0

那珂「バトルの後は皆さんお待ちかねの那珂ちゃんオンステージだよー!」

サーカエロッカー
ソーダネー

那珂「ちょ、ちょっと待ってよ!皆帰らないでー!」

提督「うわぁ・・・、段々可愛そうになってきた」

吹雪「そうですね(汗)。私たちだけでも残ってあげましょうか」

秋雲「秋雲も付き合うよ」

神通「提督、吹雪さんに秋雲さんも申し訳ありません」

提督「気にするな。そういえば、川内はどうしたんだ?」

神通「あそこで寝てます」ユビサシ

川内「ぐー」zzz

提督「流石、夜戦忍者。昼夜逆転生活のせいで昼間は寝てるのか。きっとバトルの最中も寝てたんだろうな」

神通「い、いえ、流石にバトル中は起きてましたよ。本当ですよ」


-翌日 執務室-

提督「あの後、秋津洲の行方は掴めなかったが、今朝、港で変わり果てた姿となり浮いて『変なことを言わないで欲しいかも!』」

提督「何だ秋津洲、居たのか」

秋津洲「提督の指示通り出撃してあげるかも」

吹雪「あの海域の攻略なら終わりましたよ」

秋津洲「へ?」

提督「あの海域ならあきつ丸に出撃してもらった」

秋津洲「え?え?」

提督「いや、だって秋津洲が出撃してくれるのを待ってたら何時になるか分からんからな」

吹雪「その通りです」

秋津洲「そんなぁー」

提督「心配するな。そのうちまた別の海域に出撃してもらうさ」

秋津洲「せっかくやる気出したのに無駄になったかも・・・」

685: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:18:38.65 ID:o0Xg4vuv0

-執務室-

提督「あと三日で新人が着任か」

キット「部屋割りは考えたのですか?」フォンフォン

提督「今、指摘されて思い出した」

吹雪「姉妹艦が居る人たちはいいとして、問題はコマンダン・テストさんと、サラトガさんですね」

提督「コマンダン・テストは初のフランス生まれだったな。異国の地で一人は不安だろうし、同じ水母の瑞穂に相談してみるか」

キット「それが良さそうですね。水母は瑞穂さんしか居ませんし」フォンフォン

吹雪「サラトガさんはどうしますか?空母寮で一人部屋か戦艦寮でアイオワさんと同居か」

提督「アイオワに相談してみるが、一応、どちらでも対応出来る様に準備はしておこう」

提督「と、言うことで瑞穂に相談行ってくる」

吹雪「はーい。いってらっしゃい」


-瑞穂私室-

コンコン

提督「瑞穂、居るか?」

瑞穂「はーい。今行きます」

ガチャ

瑞穂「提督、どうされましたか?」

提督「実は瑞穂に相談があってな」

瑞穂「そうでしたか。では、あがってください」

提督「お邪魔します」

バタン

瑞穂「今、お茶を入れますね」

提督「そんなに気を使わないでくれ」

~数分後~

瑞穂「瑞穂に相談とはどうされたのですか?」

提督「実は、今度フランス生まれの水母が来ることになってな」

瑞穂「そうなのですね」

提督「うちに水母は瑞穂しか居ないから、もし良ければここの生活に慣れるまで同室で面倒を見てもらえないかと思って」

瑞穂「瑞穂で良ければお受けいたします」

提督「そうか、ありがとう!」

瑞穂「どの様な方が来られるのですか?」

提督「大本営から渡された資料を出すからちょっと待ってくれ」

686: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:23:02.57 ID:o0Xg4vuv0

-廊下-

提督(コマンダン・テストの件は終了っと)

???「パパー」

提督「(また鈴谷か)なぁ、鈴谷、そのパパって・・・。お譲ちゃん、ここは軍の施設だから一般人は立ち入り禁止だよ」

サクラ「私はサクラ。パパに会いに来たの」

提督「ここの関係者の娘さんか。お父さんは何処にいるんだい?(先生(軍医)の娘さんかな?)」

サクラ「目の前にいるよ」

提督「目の前?」キョロキョロ

提督「俺しか居ないが?」

サクラ「サクラはねー、パパの娘だよ」

提督「は?え?え?」

提督(いくら考えても心当たりが無い!若い頃に酔った勢いでやらかしたのか!?)

提督「こ、こ、心当たりがががががが」滝汗

サクラ「当然だよ。サクラは未来から来たから」

提督「未来?」

サクラ「うん。夕張お姉ちゃんのデロリアンで遊びに来ちゃった」

提督「なるほど。そういうことか。ところで母親は誰なんだ?」

サクラ「ママはねー、吹雪って名前だよ。だからねーサクラは皆からは桜吹雪って呼ばれてるよ」

提督(良かった。ここで鈴谷とか言われたらどうしようって内心焦ったからな)

サクラ「パパとママとお兄ちゃんと一緒に撮った写真もあるよー」つ写真

提督「!!!(何処がとは言わないが、吹雪が結構なサイズに成長している!そのまま大人になってなくて良かった)」

提督「ん?未来の俺は腰に刀を差しているのか?」

サクラ「胴太貫って刀だよ」

提督「胴太貫?」

サクラ「うん!」

687: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:25:41.35 ID:o0Xg4vuv0

シトシトピッチャンシトピッチャン

提督「ま、まさか・・・俺の火付盗賊改方の地位に嫉妬した元帥斎に吹雪を殺され、幼い子供を時代背景を無視したハイテク乳母車(キット)に乗せ、あての無い旅の剣客、るろうに狼になっているのか?」

サクラ(火付盗賊改方?公儀介錯人じゃないの?何か色々混ざってるし。それにパパは海軍の提督だよね?)

提督「吹雪は、吹雪はちゃんと生きているのか!?」

サクラ「ママはちゃんと生きてるよ。元帥おじいちゃんがママを殺したりする訳ないじゃない」

提督「・・・。そうだよな。いや、本当に良かった。でも、何で胴太貫なんて持っているんだ?」

サクラ「そこまでは知らない」

吹雪「司令官、その子どうしたんですか?」←花を摘んだ帰り

提督「ああ、吹雪。俺(と吹雪)の子だ」

吹雪「司令官・・・の?」

吹雪「そんな・・・信じてたのに」ポロポロ

サクラ「ママ、どうして泣いてるの?」

吹雪「司令官に隠し子が居たんだよ!それを知って悲しくないと思う?いつか本当に結婚をして司令官の子供を・・・ってママ?」

サクラ「ママはママだよ」

吹雪「私はあなたを産んだ覚えなんてありません!」

提督「吹雪、言い方が悪かった。この子は未来から来た俺達の子だそうだ」

吹雪「え?え?」

提督「信じられないのも仕方ない。キットに確かめてもらおう」


-執務室-

キット「では、綿棒で頬の内側を軽く擦りDNAを採取してください」フォンフォン

提督「採取できたぞ」

キット「では、綿棒をアナライザーにセットしてください」フォンフォン

688: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:30:49.37 ID:o0Xg4vuv0

~数分後~

キット「DNA型が一致しました。そのお嬢さんはお二人の子供とみて間違いないでしょう」フォンフォン

吹雪「良かった。司令官に隠し子なんて居ないんですね」

提督「当然だろ(本当に隠し子とかじゃなくて良かった。写真を見せられて未来からって話は事実だとは思ったが、これで証明された訳だ)」

サクラ「この時代にはまだもう一人のママは居ないんだね」キョロキョロ

提督「もう一人?」

サクラ「ううん、何でもないの」

提督「そうか。そういえば夕張のデロリアンで過去に来たんだよな?」

サクラ「うん」

提督「あれはただの車になったはずなんだが」

サクラ「夕張お姉ちゃんの車は昔タイムマシンだったって話を聞いて、パーツを組み立てちゃった。てへっ」

提督「この子にメカニックの知識を植えつけたのは誰だ?ってあの工作艦共しか居ないよな」

吹雪「確実にあのお二人ですね」

キット「明石さん、夕張さんしか考えられませんね」フォンフォン

サクラ「もちろん、明石お姉ちゃんと夕張お姉ちゃんに教えてもらったよ」

提督「間宮さんの店にでも行こうか」

サクラ「いいの?」

提督「お菓子を食べすぎて、昼か晩か知らないがご飯を食べられない。なんてならないと約束できるなら好きな物を頼んでいいぞ」

サクラ「わーい」

提督「未来から娘が遊びに来たって言うとややこしいことになるから、姪ってことにしておいれくれ」

サクラ「うん!」

吹雪「甘い物を食べた後は虫歯にならない様にちゃんと歯を磨かないとダメだよ」

サクラ「はーい」

提督(早速、母親になってるし)

689: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:33:08.22 ID:o0Xg4vuv0

-甘味処 間宮-

間宮「いらっしゃいませ~」

明石「あ!提督、お疲れ様です」

提督「明石たちも来てたのか」

夕張「提督は艦隊の指揮が得意なフレンズなんだね!」

提督「? 夕張はどうしたんだ?」

吹雪「フレンズ?」

明石「流行の深夜アニメの影響を受けた様ですよ」

夕張「たーのしー!」

提督「たーのしー!って、随分ご機嫌だな。ん?この台詞そういえばどこかで聞いた様な?」

???「どうよ?一方的な暴力になす術もなく、命をすり減らしていく気分は?」

???「こいつは命乞いって奴だな~ 最後はなんだぁ?ママか?恋人か?今頃、走馬灯で子供の頃からやり直してる最中か?」

???「楽しいよな?アレ○ヤ!アレ○ヤァァァァァッ!」

提督「あわわわわわ」ガクブル

吹雪「司令官、どうしたんですか?」

明石「提督?」

提督「ゆ、夕張さん、いつも無茶振りしていることに関しては非常に申し訳なく思っております。ですが、吹雪は何も悪くないんです!」

サクラ(パパどうしたの?)ヒソヒソ

吹雪(分からない)ヒソヒソ

提督「俺は何をされても構いません。ですが、吹雪は、吹雪だけは見逃してやって下さい!お願いします!」土下座

間宮「特製パフェ二つ、お待たせしま・・・え?あの、提督さんはどうされたのですか?」

明石「突然、夕張に怯えだしたんですよ」

夕張「おーいしー!」

690: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:35:38.62 ID:o0Xg4vuv0

-203X年 鎮守府 工廠-

提督「何ぃー!デロリアンとタイムサーキットが消えただと!?」

夕張「はい」

提督「また卯月か?アイツの仕業か?ゴリアテの時もアイツの仕業だったよな!」

卯月「何でもかんで私のせいにするのは失礼過ぎますよ」ヒョコッ

提督「ん?」

夕張「え?」

明石「あれ?」

提督「卯月はここに居る・・・だと?」

卯月「私はメカニックの知識なんて無いから、タイムサーキットの組み立てなんて無理です」

提督「では、一体誰が?」

明・夕(まさか!)

提督「心当たりは無いのか?」

明石「イエ」

夕張「マッタクアリマセン」

提督「挙動不審に見えるのは気のせいか?」

卯月「明らかに変ですね」

キット「お二人の脳波、脈、呼吸が乱れています」フォンフォン

提督「やはり心当たりがある様だな」

吹雪「あなた」

提督「今取り込み中だから、用件は手短に頼む」

吹雪「サクラを見ませんでしたか?どこにも居ないんです」

提督「いや、見てないな」

夕張「イッタイ、ドコニイッチャッタンデショウネー」滝汗

明石「カクレンボシテルンジャナイデスカー?」滝汗

キット「なるほど。そういうことですか」フォンフォン

提督「どうやらその様だな」

691: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:37:44.55 ID:o0Xg4vuv0

-現在 甘味処 間宮-

夕張「あー、美味しかったー。あれ、提督、どうしてごめん寝してるんですか?」

提督「ごめん寝ではなく、土下座です」

夕張「土下座?吹雪ちゃん、提督から何かされたの?」

吹雪「夕張さんに対して土下座しているんですが」

夕張「え?どうして?」←パフェに夢中で話を聞いてなかった

提督「普段から無茶振りをして夕張大明神様を怒らせてしまったからです」

夕張「え、怒る?私が?」

提督「はい」

夕張「工作は私の趣味であり、生き甲斐ですよ。無茶振りだなんて思ってないですよー」

提督「え?怒ってない?」

夕張「はい。怒る理由が分かりません」

提督「・・・。俺の勘違いか。いや、勘違いで良かったが」

明石「ところで、その子は誰ですか?」

提督「俺の姪だ」

サクラ「はじめまして、サクラです。パ・・・おじさんに会いに来ました」

提・吹(危なかった。今、パパって言いそうになってたな(なってましたね))

明石「提督の隠し子かと思ってビックリしましたよ~」

夕張「あはははは。そんな訳ないじゃない。もしそうだったら、吹雪ちゃんをこの場に連れてくる訳無いじゃない」

明石「それもそうね~」

提督(女の勘って怖い)

夕張「それじゃ、私たちは工廠に戻りますね」

提督「お疲れさん」

692: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/03/31(金) 23:39:54.16 ID:o0Xg4vuv0

~しばらく後~

サクラ「ごちそうさま」

提督「この後はどうする?」

サクラ「未来でデロリアンが消えたって騒ぎになってるといけないから、そろそろ帰るね」

提督「そうか。未来の皆によろしくな」

吹雪「帰ったらちゃんと勉強もするんだよ」

サクラ「はーい」


-203X年 鎮守府 工廠-

ピカッ

提督「お!帰ってきたな」

吹雪「サクラが乗ってますね」

キット「私たちの予想通りですね、アドミラル」フォンフォン

提督「さて、お二人さんは執務室でお話しようか」

明石「あーそうだ!提督に頼まれてた開発が残ってたんだった」

夕張「私もー!」

提督「逃がさん。卯月!」

卯月「はーい」ダッ

卯月「つかまーえた」

明・夕「離してー」

提督「二人とも、サクラに色々と教えてくれるのはいいが、余計な知識まで植えつけてくれた様だな」

明・夕「それほどでも」

提督「褒めてない。タイムマシーンのおかげで最悪の未来を回避したこともあったが、過去を変える危険性もあるということをだな」ガミガミ

697: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:23:15.50 ID:cjxthMgl0

-4月2日 執務室-

コンコン

大淀「大淀です。新人の皆さんをお連れしました」

提督「どうぞ」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン

提督「よく来てくれた。俺がこの鎮守府の提督だ」

吹雪「秘書艦の吹雪です」

キット「私はアドミラルの愛車、Knight Industries Two Thousand. K.I.T.T キットとお呼び下さい」フォンフォン

サラトガ「Amazing! K.I.T.Tの噂は聞いていましたが、本当だったんですね!」

???「やあ!久しぶりだな!」

提督「何か一人知ってる奴が居る気がするが気のせいだろうか?」

吹雪「司令官もですか?奇遇ですね」

提督「と、言うことは見間違いではないと言うことか」

吹雪「ええ。その様です」

キット「見間違いではありません。間違いなく同一人物です」フォンフォン

提督「とりあえず、彼に関しては最後に話を聞くとしよう」

吹雪「そうですね」

大淀「では皆さん、自己紹介をお願いします」

雷「雷よ!かみなりじゃないわ!そこのとこもよろしく頼むわねっ!」

提督「ん?」

電「電です。どうか、よろしくお願いいたします」

提督「んん?」

吹雪「二人ともどうしてここに居るの?」

雷「芝司令官が一郎を連れて旅に出たのよ」

電「それで司令官が帰ってくるまで、この鎮守府に戻ることになったのです」

提督「あの人、フリーダム過ぎるだろ。それに帰ってくるなら連絡をくれないかな?」

雷「ちゃんとお手紙送ったわよ。速達で」

提督「へ?」

698: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:24:47.04 ID:cjxthMgl0

コンコン

金剛「金剛デース。提督にお手紙が届きマシタ」

提督「入ってくれ」

ガチャ

金剛「雷からデースって、あれ?ここに居ますね」

提督「届けてくれたありがとう」

金剛「では失礼しマー」チラッ

金剛「!!! 提督」

提督「その件は後で話す」

金剛「分かりマシタ。では、今度こそ失礼しマース」

バタン

雷「ね?ちゃんと送ってるでしょ?」

提督「うん、確かに送ってくれてるな。しかも、昨日の消印で」

吹雪(昨日って・・・。昨日の今日なら電話とかメールとかもっと早く知らせる手段があるよね)

提督(この組織の連絡体制はどうなってるんだ?かなり致命的な気がするんだが)

藤波「お疲れ!夕雲型十一番艦、藤波よ。司令、よろしくね!」

夕雲「藤波さん、よく来たわね。歓迎するわ。ところで提督」

提督「どうした?」

夕雲「沖波さんは何時になったら来てくれるのかしら?」

提督「善処します」

夕雲「お願いしますね」

提督(今日の夕雲は何だかトゲがあるな)

夕雲「綺麗な薔薇にはトゲがあるんですよ、提督」

提督(ヒエー!)

夕雲「吹雪さん、あまり提督を甘やかし過ぎないでね」

吹雪「はっ、はい!」

提督(吹雪にまでこの態度。現状、夕雲型で居ないのは沖波だけだから物凄いプレッシャーを感じる)

夕雲(提督は全く私に甘えてくださらないから、あえて突き放す様なことをすれば私の元へ来て下さるはず。いわゆるツンデレです)

699: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:26:51.67 ID:cjxthMgl0

照月「秋月型防空駆逐艦、二番艦の照月よ。秋月姉さん同様、どうぞよろしくお願いします」

提督「照月?リストに名前あったっけ?」

吹雪「いえ、無かったはずです」

キット「ありません」フォンフォン

大淀「どうやらリストにミスがあったようですね。配属した後で帰せとは言わないでしょう」

提督「いや、まぁ、そうだといいけど」

大淀「照月さんの件は後ほど問い合わせておきます。秋月さんと初月さんを呼ばれてはいかがですか?」

提督「しかし、もし配属先を間違っていたら」

大淀「その時は私が責任を持って彼女をここに配属させます」

提督(一体何をする気だよ、コイツ)

吹雪(恐ろしい人です)

提督「そこまで言うなら秋月と初月を呼ぼう。今、姉妹を呼ぶから少しだけ待っててくれ」

照月「はい」

ピンポンパンポーン

スピーカー「秋月、初月、至急執務室へ。繰り返す」

大淀「では、次の方どうぞ」

伊13「大型潜水空母、潜特型を補完するために生まれました・・・伊十三型潜水艦、伊13です。あの・・・私・・・ヒトミと・・・いえ・・・なんでも・・・ないの・・・」

伊14「晴嵐運用のために生まれた伊号潜水艦、伊14よ。いいよ、イヨって呼んで。提督、よろしくどうぞ!」

伊14「二人で披露しようと思って練習してきた一発芸やっていいですか?」

提督「一発芸?いいぞ」

伊13・14「クローゼットの中にはダニがわきやすい♪」

提督「・・・」

伊13・14「・・・」ジー

吹雪(あの、司令官)ヒソヒソ

提督(やっぱり、やらないとダメなのか?)ヒソヒソ

吹雪(ダメみたいです)ヒソヒソ

提督(はぁー)

提督「ふぁーっ!」

伊13・14「知りとうなかった、知りとうなかった、知りとうなかったよ♪」

伊401「これからよろしくね!やっと晴嵐さん以外のお友達が出来たよ、提督!」

提督「へ?」

吹雪「え?」

キット「晴嵐以外?」フォンフォン

提・吹(潜水艦娘は沢山いるのに、晴嵐さん以外のお友達って・・・)

吹雪(もしかして、晴嵐を積めない人(未改造時、潜水艦)は友達と認識してないんでしょうか?)ヒソヒソ

提督(その可能性がある。鎮守府の闇を垣間見た気がする・・・)ヒソヒソ

提督「とりあえず、ヒトミ、イヨと仲良くしてやってくれ」

伊401「はい!」

700: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:27:59.92 ID:cjxthMgl0

コンコン

秋月「秋月です」

初月「初月だ」

提督「どうぞ」

ガチャ

秋月「て、照月?」

照月「姉さん!初月!会いたかった!」

初月「僕も会いたかったよ、姉さん!」ギューッ

秋月「ここの司令は恐ろしい人だから気を付けて!」

照月「怖そうな人には見えないけど?」

初月「僕たちに高級な牛肉のステーキを与えて手なずけようとするんだ!」

照月「!!! 何て恐ろしい人なの!」

提督「あのー、丸聞こえなんですけど」

吹雪「誤解を招く様な発言は止めて下さい!」

701: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:29:47.32 ID:cjxthMgl0

初風「初風です、よろしく。提督さんにとって私は何人目の私かしら?」

提督「何人目?って初めてだけど」

初風「そう。ならいいわ」

提督(初めて出会い頭にこんなこと言われた。過去になにかあったのか?)

山風「あたし・・・白露型駆逐艦・・・その八番艦。山風。いいよ・・・。別に」

吹雪「白露型だから夕立ちゃんの妹さんだよね?これからよろしくね!」

山風「やめてよ・・・放っておいて」

吹雪「えっ」

海風「ご、ごめんなさい!この子、人見知りで」

吹雪「あ、えっと、こっちこそごめんなさい」

海風「吹雪さんは悪くないです」

提督(初っ端、何人目?って聞いてきた初風とはまた方向性の違う、どうしたらいいのか分からない子が来てしまった)

朝風「おはよう!朝風よ。神風型駆逐艦二番艦、朝風。司令官?早く覚えなさい!いい?」

松風「僕が神風型駆逐艦四番艦、松風だ。キミが僕の司令官か。いいね。僕の背中は任せたよ!さあ、一緒に行こう!」

神風「二人ともよく来たわね。一応、言っておくけど、秋月の言ってたことは気にしなくていいから」

提督「神風」

神風「ちょっとロリコンの気があるけど、とても良い人よ」

朝風「そうなの?」

松風「僕は司令官がロリコンでも構わないよ。ここの司令官は深海の鎮守府を二つも潰した出来る人だと聞いているからね」

提督「おい!神風!」

神風「あら、どうしたの?司令官」

提督「誰がロリコンだ?」

神風「ロリコンとは言ってないわ。ロリコンの気があると言っただけよ」ジー

吹雪「?」

神風「指輪」ボソッ

提督「うっ・・・」

コマンダン「Bonjour! Enchantée. Je m'appelle Commandant Teste. 提督、どうぞよろしくお願い致します」

702: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:30:49.41 ID:cjxthMgl0

以降、日本語吹き替えでお送りします。
はい、そこ!阿部寛と上戸彩主演、古代ローマの公衆浴場を題材にした映画とか言わない!

高校の頃に第二外国語として仏語を勉強したが、使うことが全く無いから忘れたよ。
フランスでも公共の場なら基本英語でOKだからいいんだよ!
ビバ英語!エリザベス女王万歳!

自分でも何言ってるのか分かりませんが、気にしないで下さい。
続き始まります。

703: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:34:10.32 ID:cjxthMgl0

コマンダン「提督は紅茶が好きだとお聞きしましたので、お近づきのしるしにコレを差し上げます」つTWI○ING バニラティー

提督「こ、これは!」

吹雪「紅茶?」

提督「ありがとう!」

吹雪「箱の絵はバニラビーンズですか?」

提督「ああ!バニラフレーバーの紅茶だ。これは昔、日本におフランスの大型スーパーが有った頃はいつでも買えたんだが、今やフランスまで行かないと手に入らない幻の一品だ!」

吹雪「でも、バニラフレーバーの紅茶なんて日本でも手に入るんじゃないんですか?」

提督「そんなふうに考えていた時期が俺にもありました」

吹雪「過去形?」

提督「確かに日本でも複数のバニラフレーバーティーが販売されているのは事実だ」

吹雪「はい」

提督「見つけるたびに購入して試してみたが、全てコレジャナイだった」

吹雪「そうなんですか」

提督「挙句の果てにバニラアイスを入れてみたが、やはりあの味、香りは再現できなかった」

吹雪「色々やってみたんですね」

提督「最終的に業○スーパーで見つけたバニラアイスの素を試したら中々乙でな。一番良かったが、やはり違った」

吹雪「本当に紆余曲折を経たんですね」

提督「ネットで個人輸入なんてのもあったが、このご時勢だ。元々高かった送料がとんでもない金額になっていた!」

吹雪「ある程度、制海権、制空権を確保しているとは言え仕方ないですよね」

提督「コマンダン・テスト、本当にありがとう!」

コンコン

プリンツ「プリンツです」

提督「どうぞ(新人に挨拶にでも来たのか?でも、今回、ドイツ艦は居ないけどな)」

プリンツ「あ!新人さんの挨拶中ですか?」

コマンダン「ナ、ナチス!?」ガタガタ

プリンツ「?」

提督「落ち着くんだ、プリンツはナチスじゃないから!」

コマンダン「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。パリを攻撃しないでください」

プリンツ「え?あの」

提督(フランスとドイツが一触即発!?このままでは英、米、伊も参戦して危惧していた第三次世界大戦が鎮守府内で勃発しかねない!何とかしないと。えーっと、そうだ!)

提督「戦争中、ナチスはフランスを占拠してたよな?」

プリンツ「はい」

提督「個人的にはパリを占拠したナチスが街を火の海にしようとも構わないが、ナチスのアホ共がヒトラーの略奪した絵画コレクションを燃やして破壊したた方が許せんよな」

プリンツ(え?いや、やらかしたのは当時のナチスだし、その頃の私は艦娘ではなく、ただの艦艇だし)

提督「なぁ、プリンツ?」

プリンツ「わ、私、グラーフとマミーヤに行く約束してたんだった!それじゃ!」ピューン

吹雪「司令官、やり過ぎですよ」

提督「ちょっとからかうつもりがいじめ過ぎたか。後で謝らないとな」

キット「プリンツさんは何をしに来られたのでしょう?」フォンフォン

提督「用件を聞くのを忘れていたな。行ってしまったものは仕方ない(これ以上、居られても困ったから仕方ないんだよ!)」

704: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:35:33.27 ID:cjxthMgl0

瑞穂「コマンダン・テストさん、はじめまして。私、水上機母艦の瑞穂と申します」

提督「ここでの生活になれるまで瑞穂に面倒を見てもらおうと思っている」

コマンダン「そうでしたか。瑞穂さん、よろしくお願いします」

提督「コマンダン・テストは甲標的は装備できないんだったな?」

コマンダン「はい」

提督「では、瑞雲の運用がメインになるか。師匠から変な影響を受けなければいいが」

コマンダン「師匠?」

瑞穂「この鎮守府には瑞雲教の布教に励む、師匠と呼ばれる方がいらっしゃるのです」

コマンダン「その方にも是非ご挨拶を」

提督「師匠への挨拶はまたの機会にしよう」

瑞穂「それが賢明かと」

吹雪「そうですね」

キット「それがいいです」フォンフォン

コマンダン「?」

提督(これ以上、瑞雲キチを増やされても困るからな)

705: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:36:51.32 ID:cjxthMgl0

サラトガ「Hello! 航空母艦、Saratogaです。提督、サラとお呼びくださいね。よろしくお願い致します」

提・吹(思ったより普通のが来たー!)

提督(未だにアイオワは何を言っているのかよく分からないからな。その点、ウォースパイトは、って今はそんなことを考えている場合ではなかった)

提督「早速で悪いんだが、サラトガの部屋割りで二つの案があってな。空母寮で一人部屋か戦艦寮でアイオワと相部屋のどちらがいい?」

サラトガ「そうですねー。この国の空母と交流したいので空母寮でお願いします」

提督「そうか。では、何かあれば鳳翔や赤城に面倒を見てもらえるように伝えておく」

サラトガ「お願いしますね。ところで、提督の愛車はナイト2000なんですね」

提督「うちの工作艦たちと妖精さんに造ってもらった、ほぼ完全なレプリカだ」

サラトガ「ここの人たちは良い腕をお持ちですね」

提督「ああ!自慢のメンバーだからな。(今は)タイムマシンでは無いがデロリアンもあるぞ」

サラトガ「Amazing!今度、デロリアンも見せてください」

提督「後で工廠に見に行こうか」

サラトガ「是非!」

提督「では、そこの彼だけ残して解散してくれ。既存のメンバーは鎮守府内の案内を頼む」

一同「はーい」

706: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:38:17.14 ID:cjxthMgl0

提督「えーっと、最後に残った君」

???「随分他人行儀だな。拳で語り合った仲じゃないか」

提督「俺とヲ級や金剛が一方的に殴っただけだが」

???「今となってはいい思い出だ」

提督「何故ここに居るのか聞かせてもらおうか?」

???「新人提督が研修に訪れると聞いてないのか?」

提督「確かに新人が研修に来るとは聞いている」

新提「それなら何も問題は無いはずだ。私がその新人だ」

提督「お前は深海側だろ?」

新提「この鎮守府でお前に捕らえられた後、司法取引をしたんだよ」

提督「映画でよく観るあれか?日本ではその様な制度は無いはずだが」

新提「警察では無く、軍に捕らわれたからな。刑事事件とは違うんだよ。それにある艦娘の助けも有ったからな」

吹雪「ある艦娘?」

コンコン

長門「長門だ。入ってもいいだろうか?」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

長門「元・日本海深提よ、無事提督になれたのだな!」

新提「ああ!長門のおかげだ!」

提督「長門のおかげ?」

長門「陸奥のセクシー写真集で元帥を買収したんだ」

提督「は?陸奥のセクシー写真集で買収?」

提督(何してくれてんだよ!俺の首が飛ぶ程度で済めばいいが、鎮守府解体なんてことになったらどうしてくれるんだ!!最悪の場合、師匠(瀬戸内海深提)から受け継いだアレを使うことになるか)

長門「そうだ」

提督「お前がそんな奴だとは思わなかったぞ!妹を売るとは何て奴だ!」

吹雪「そうですよ!酷すぎます!」

長門「二人とも何を怒っているんだ?」

提督「青葉を使って陸奥のあられもない姿を盗撮したんだろ!」

吹雪「最低です!」

707: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:41:09.71 ID:cjxthMgl0

新提「あの」

長門「提督よ、私を何だと思っているのだ?」

提督「ロリコン戦艦」

吹雪「その通りです!」

長門「何を言うか!私はただ可愛い駆逐艦を愛でているだけだ!提督こそ駆逐艦に手を出したではないか!」

提督「ケッコンした吹雪ですらキス以上のことはしてない!それも、ほっぺにだ!」

吹雪「///」

新提(ダメだ。私の入る余地は無い。落ち着くのを待とう)

長門「充分過ぎる!変質者め!」

吹雪「司令官が変質者とは聞き捨てなりません!」

長門「金剛や大和が懐いているからと言っていい気になるなよ、提督!」

提督「変質者呼ばわりの次はたらしか」

吹雪「司令官はたらしでもありません!」

長門「私には・・・(誰が居るだろう?陸奥も怪しい、清霜は大和に付くから提督側、扶桑、伊勢、リットリオ、アイオワも怪しい・・・)」

長門(あれ?もしかして味方が居ない?)

ワー
ギャー

~数分後~

長門「はぁはぁ、疲れた・・・。で、話を戻すが、陸奥のセクシー写真集とは水着や浴衣姿であり、裸の盗撮写真など一枚も無い」

提督「はぁはぁ・・・本当なんだな?」

吹雪「はぁはぁ・・・信じていいんですね?」

長門「当然だ。この長門、妹の純潔を踏み躙る様なことはせん!」

提督「そこまで言うなら信じよう(本当だろうか?)」

吹雪(正直、あまり信じられません)

ジリリリリリーン

提督「電話だ」ガチャ

提督「もしもし」

元帥「私だ。そちらに新人は到着したかね?」

提督「(元帥だ!)は、はい!先ほど着任の挨拶が済みました」

元帥「そうか。無事到着した様で安心したよ」

提督「この度はうちの長門が申し訳ありません」

吹雪(どうやら電話の相手は元帥の様です)

元帥「いやいや、何を言うんだね。彼女にはグッジョブ!と伝えてくれ」

提督「あっ、はい(なんつー軽いノリだ)」

元帥「それと元・深提だが、半年程度そちらで面倒を見てやって欲しい」

提督「御意」

元帥「こちら側に寝返ったとは言え、元は深海側だから念のため監視は怠らない様に」

提督「はい。心得ております」

元帥「では、頼んだよ」ガチャ

プーップーッ

708: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:43:18.86 ID:cjxthMgl0

吹雪「あの、元帥は何と?」

提督「長門にグッジョブ!と。あと、彼を半年程度面度を見てやれとのことだった」

長門「気に入ってもらえた様で安心したぞ。陸奥に頼み込んだ甲斐があったものだ」

新提「元帥から直接話を聞いた以上、信じてもらえるな?宜しく頼むよ」

提督「元帥から連絡があった以上、信じるしかあるまい」

長門「では、私はこの辺で失礼する。陸奥に写真集を喜んでもらえたと教えてやらないと」

ガチャ

バタン

新提「そういえば、ヲ級やBBAは」

ドアバーン

足柄「誰が行き遅れですってー!足柄キーック!」

ゴスッ

新提「ぐはっ!」

ドンガラガッシャーン

足柄「はぁはぁ・・・提督、コイツをもう一発殴っていいかしら?」

提督「程ほどにな」

新提「いや、ちょっと待て!そこは止めるところだろ!」

提督「口は災いの元だ。今後は気を付けるんだな」

吹雪「なんだか騒がしくなりそうですね(汗)」

提督「早く静かな鎮守府に戻って欲しいな」

新提「ぎゃー」

吹雪「先ほど、コマンダン・テストさんとフランス語で会話されてましたよね?」

グワー

提督「仏語は学生の頃に少しだけ勉強したことがあるからな。とは言え、挨拶程度しか出来んが。あと、独、伊、露はさっぱりだ」

グエー

吹雪「そうだったんですか」

ギャー

キット「私は言語パックをインストールすれば、どの国の言葉でも話せます」フォンフォン

提・吹「ですよねー」

アベシ

提督「独語はアイン、ツヴァイ、ドライ、ゼクス、ノイン、ヴェルトール位しか知らん」

吹雪「それってアニメとゲームで覚えたんじゃ?」

提督「ばれたか。伊語はピッッア、カルパッチョ、カルボナーラ等々」

吹雪「全部食べ物じゃないですか。やだー」

ヒデブ

709: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:44:46.78 ID:cjxthMgl0

提督「露語はピロシキとストロガノフとチャイコフスキーと」

吹雪「またしても食べ物」

提督「何を言うか。食べ物はピロシキだけだろ。ストロガノフは人名だ」

吹雪「確かにそうですね。ビーフが点いてないからストロガノフ伯爵ですよね」

提督「そういえばロシアの芸術家ってチャイコフスキーしか思い当たらないが、有名な画家とか居るんだろうか?」

吹雪「居ないことは無いでしょうけど、私もチャイコフスキーしか知らないです」

提督「響なら知ってそうだな。こんな話をしてたらピロシキを食べたくなってきたぞ」

吹雪「食べ物の話をしてたら私もお腹が空いてきました」

コンコン

響「響だよ」

提督「噂をすればだな。どうぞ」

ガチャ

バタン

響「今日、配属された人たちに挨拶をしようと思ったんだけど」キョロキョロ

提督「さっき着任の挨拶が済んで、今は鎮守府内を案内してもらっているところだ」

響「入れ違いになってしまった様だね」

提督「そうだな。ところで響に聞きたいことがあるんだが」

響「何だい?」

提督「チャイコフスキー以外でロシアの有名な芸術家って居るのか?」

響「マルク・シャガールなんかが有名だよ」

提督「シャガール?え?フランス人じゃなかったっけ?」

響「彼はロシア出身だよ」

キット「シャガールはロシア出身で紆余曲折を経て最終的にフランス国籍を取得し、永住しています」フォンフォン

提督「そうだったのか」

710: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:46:11.94 ID:cjxthMgl0

提督「そういえば昔、フランスにはコンコルドがあったな」

吹雪「コンコルド?」

響「何だいそれは?」

提督「あー、そうか。二人とも知らないか。コンコルドってのはかつて存在した『世界最速』の超音速旅客機だ」

吹雪「司令官、それ(世界最速)、NGワードですよ」

響「司令官、やっちゃったね」

ドドドドドド

提督「この音・・・ま、まさか」

グラグラ

吹雪「はい、そのまさかです」

バーン

島風「提督!どの位早いんですか?」

提督「(うわぁ・・・マジっすか)えっと、どの位の速度で飛ぶんだっけ?」

キット「マッハ 2.04とされています」フォフォン

島風「はっやーい!でも、私の方がもっとはやーい!」

提督「うん、そうだね。君と霰さんは数秒で地球を一周してたね」

島風「提督はコンコルドに乗ったことあるんですか?」

提督「いいや、昔シャルル・ド・ゴール空港で見かけたが、乗ったことは無いな。事故の後だったから運行を停止していと思う」

吹雪「事故ですか?」

提督「ああ、墜落事故を起こしてな。それが原因で運用停止になったんだったと思う」

キット「正確には墜落事故は要因の一つであり、運用コストとアメリカ同時多発テロによる航空機の需要低下等によりコンコルドは姿を消しました」フォンフォン

提督「そうだったのか」

711: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:48:13.33 ID:cjxthMgl0

提督「そろそろティータイムにしようか」

響「私はブランデー入りがいいな」

提督「子供は酒なんて飲んじゃいけません!」

響「司令官、私は艦娘だ。暁の様なお子ちゃまと違って、外見で年齢を判断するのは止めて欲しいな」

吹雪(暁ちゃんをお子ちゃまって。否定は出来ないけど、本人が聞いたら怒りそう)

響「姉さんもそう思うだろ?」

吹雪「えっと・・・(確かに暁ちゃんよりはしっかりしてるけど、大人か?って言われるとそれはちょっと)」

提督「そういうのはもう少し成長してから言ってくれ」

響「ケチ」

提督「ケチで結構。響の成長に悪影響が出るといけないからな。ダメなものはダメだ」

響「分かったよ。ロシアンティーで我慢しよう」

ゴスッゴスッ

提督「おーい、足柄。ティータイムにしないか?」

足柄「頂くわ」

提督「足柄、ちょっとこっちに」

足柄「?」

スタスタ

足柄(え?ちょっ、近い、近い、近い///)ドキドキ

フキフキ

提督「これでよし、っと」

足柄「あの」

提督「アイツの血が顔に付いてたぞ。綺麗な顔を血で汚すのは良くないからな」

響「司令官、彼はどうするんだい?」

新提だった物「」チーン

提督「バケツで直せるだろ」

吹雪(治すの字が違います)

島風「艦娘じゃないから効果無いんじゃないですか?」

提督「そうか。じゃあ、入渠させよう」

足柄「それも効果無いと思うわ」

提督「まー、寝かせておけば明日には元通りだろう」

キット「そうですね」フォンフォン

響「彼に対しては何だか辛辣だね。元深海側だからかい?」

提督「そりゃあ、プレ・・・(やべっ!プレス機で潰されかけたのは一部メンバーしか知らないんだった)」

吹雪「!!!(プレス機事件の話をすると集団リンチになりかねません!)」

響「プレ?」

提督「プレ・・・プレミアムバンタソで買った限定プラモを壊されたからな!」

島風「それって、この鎮守府を乗っ取ろうと攻め込んできた時の話ですか?」

提督「ああ、そうだ」

712: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/09(日) 23:49:27.05 ID:cjxthMgl0

響「それなら仕方ないね」

提督(何とか誤魔化せた)

響「よし、では私も殴っておこう」

提督「待て!これ以上やると本当に死んでしまうぞ」

響「いいじゃないか。元々深海側だし」

提督「アイツは今、うちに研修に来ている」

響「うん」

提督「そんな奴がこの鎮守府で死んだらどうなる?」

響「そっか。司令官の責任になってしまうね」

提督「分かってくれたか」

響「なら、深海棲艦の仕業に見せかければいい」

吹雪「ダメですぅ!」

響「姉さん、案外わがままだね」

提督「いやいやいや、わがままとかじゃないから!」

キット「その通りです。彼は今や仲間です」フォンフォン

足柄「そうよ、響ちゃん」

提督「足柄からも言ってやってくれ」

足柄「アイツがこの鎮守府を去ってからにしないと!」

島風「おうっ!」

ズコーッ

提督「そうじゃないだろ!」

足柄「もー、ちょっとした冗談よ。真に受けないでよ」

提督「冗談に聞こえなかったが」

足柄「心配しなくても私や響ちゃん『は』何もしないから」

提督(今、『は』をやたら強調してなかったか?新提よ強く生きろよ)

717: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:38:16.77 ID:RCmzHZD70

-執務室-

提督「昨日、うちに来た新人の歓迎会なんだけど」

吹雪「はい」

提督「週末に歓迎会を兼ねて花見はどうだろう?」

吹雪「いいと思います!」

キット「海外艦の方々にとっても、日本の文化に触れる良い機会ではないでしょうか?」フォンフォン

提督「よし!では、決定だな。おーい、青葉ーっ」

ハーイ

吹雪(一体何処から?扉の向こうからの返事では無さそうだけど)

パカッ

青葉「よっこらせ!っと」

吹雪(また天井裏に潜んでる・・・)

青葉「青葉をお呼びですか?」

提督「ああ。週末に新人の歓迎会を兼ねて花見をしようと思ってな」

吹雪(司令官も突っ込むどころか、普通に話を進めています)

青葉「なるほど。告知のためのポスター作りを依頼したいということですね」

提督「話が早くて助かる」

青葉「そういうことならお任せください!早速取り掛かります!」ダッ

ガチャ

バタン

吹雪「あの、司令官」

提督「アイツが天井裏から現れたことなら、もう考えないことにした」

吹雪「・・・。そうですね」

キンコンカンコーン

提督「昼休みのチャイム。もうこんな時間か」

吹雪「お昼食べに行きましょうか」

提督「そうだな」

718: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:42:24.23 ID:RCmzHZD70

-食堂-

熊野「提督」

提督「ん?熊野か、どうした?」

熊野「いかなごのくぎ煮が見当たりませんわ」キョロキョロ

提督「今年は、いや今年と言うか近年不漁でな」

熊野「はい」

提督「いかなごが1キロ3000円もしていたから買ってない」

熊野「たかが3000円ぽっちをケチるなんて」ヤレヤレ

提督(お前さんは神戸美○子か?富豪艦娘ってドラマでも始める気か?)

加賀「熊野さん、たかが3000円とは言うけど、買うとすれば1キロでは済まないわ。鎮守府に在籍する艦娘の数を考えると何十キロと必要になる」

提督(加賀、ナイス!)

提督「そうなんだよ。この季節の風物詩だから用意したかったのは山々なんだが、高すぎてな」

榛名「でも、無いと寂しいですね」

提督(榛名ぁぁぁぁ!加賀のお陰で穏便に済みそうになったのに!)

大井「甲斐性なし」ボソッ

提督「うっ」グサッ

瑞鶴「何なら、私が獲ってきてあげようか?」

提督「ダメだ。漁の期間はもう終わっている」

摩耶「ケチくさいこと言うなよ」

提督「そういう決まりだから仕方ないだろ。近年不漁なのも過去に獲りすぎたせいじゃないのか?」

足柄「くぎ煮は無いけど、カツはあるわよ!」

熊野「私が頂きたいのはくぎ煮ですわ」

足柄「カツ、美味しいのに・・・」ショボーン

提督(熊野のせいで露骨に落ち込んでるし)

提督「あー、足柄の揚げたカツ美味そうだなー」

ピクッ

提督「今日は山盛りのカツが欲しい気分だー」

足柄「仕方ないわねー!提督にあ・げ・る♡」つ想像を遥かに超える山盛りカツ

提督「あ、ありがとう(マジかよ・・・流石に想定外の量だ。ギャ○曽根やもえ○ずなら余裕だろうが、完食できるだろうか)」

熊野「桜が咲いても、くぎ煮が無いと春が来た気がしませんわ」

提督「あー、もう、分かったよ。買ってくるから!」

熊野「よろしくてよ」

提督(まったく・・・困ったお嬢様だ)

伊8「提督、はっちゃんはくぎ煮入りのシュトーレン食べたいなぁ」

提督「くぎ煮入りって合うのか?」

伊8「くぎ煮バーガーやくぎ煮トーストが有るんだから大丈夫ですよ」

提督「そうっすか。でも、流石にくぎ煮シュトーレンは売ってないから、自分で焼いてね」

伊8「はい!焼けたら提督にもおすそ分けしますね」

719: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:45:04.25 ID:RCmzHZD70

-昼食後 執務室-

コンコン

青葉「青葉ですぅ。ご要望の告知ポスターを作ってきました」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

提督「随分早かったな」

青葉「青葉にかかればこの程度、朝飯、いえ、お昼だから昼飯前ですよ!」

提督「うん、特におかしな所もないし、オッケーっと。承認印押したからコピーして張り出してくれ」

青葉「はーい!では、早速」ダッ

ガチャ

バタン

吹雪「嵐の様な人ですね(汗)」

提督「うん、まー、青葉らしいと言うか。後で間宮さんに三色団子を頼まないと」

吹雪「イチゴ大福も欲しいです!」

提督「よし、イチゴ大福も頼んでおこう。他は何かあるか?」

キット「新人の方々にはまたステーキを振舞うのですか?」フォンフォン

提督「うーん、秋月たちが来た時にそうしただけに、今回は無しって言うと不公平になるが・・・」

吹雪「昨日の秋月ちゃん、初月ちゃんの反応を考えるとどうなんだろう?って思いますよね」

提督「春だし、お祝いとして鯛でも出すか。桜鯛って言うし、花見にはいいだろう」

吹雪「秋月ちゃん、初月ちゃんもきっと喜んでくれますよ」

提督「これで文句が出たら、もうヤケクソで桜肉だ」

吹雪「桜肉?」

キット「桜肉と言うのは馬肉のことです。桜と呼ばれる理由については諸説ありよく分かっていません」フォンフォン

吹雪「え?お馬さんって食べられるんですか?」

提督「ああ、馬刺しは美味しいぞ。高いからたまにしか口に出来ないが」

キット「しかし、イギリスでは馬肉はタブーとされています」フォンフォン

提督「何か聞いたことはあるな。理由は知らんが。ウォースパイトには牛を出せば問題あるまい」

キット「そうですね」フォンフォン

提督「後で出かけないといけないから準備しておいてくれ」

吹雪「食堂で熊野さんに詰め寄られていた、くぎ煮を買いにですか?」

提督「そうだ」

720: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:49:23.38 ID:RCmzHZD70

-国道2号線-

提督「はぁー。この道って、いっつも絶対に渋滞してるよな」

キット「ここは有名な渋滞ポイントですからね」

提督「南から海、JRの線路、道路、私鉄の線路そして山って地形だから道路を拡張するのが難しいんだろうが、何とかならないのか?」

吹雪「前も後ろも車、車、車で凄い渋滞ですね。司令官、アレって何ですか?」

提督「海苔の養殖をしている船だな」

吹雪「へぇ~、海苔ってああやって収穫するんですね」

提督「この辺りも平和になったな。吹雪たちが頑張ってくれたおかげだな」

吹雪「司令官が居てくれたおかげです。でも、この辺り一帯を荒らしていた人って」

提督「俺の師匠だった人だな。元帥の幼馴染で軍では大将だった人なのに、何考えてんだか」

吹雪「確かお給料が良かったから深海側に移籍したって話でしたね(汗)」

提督「はぁー」

~数分後~

提督「全く進まねぇ。キット、水上走行装置は使えるか?」

キット「問題ありません」

吹雪「まさか」

提督「そのまさか、だ。道路を走るより、海を走る方が早いからな」


-明石駅前-

吹雪「軽く船酔い(?)しました」

提督「普段から海の上に居るのにダメなのか?」

吹雪「自分で艤装を操作して航行するのと、乗り物に乗って航行は違いますよ」

提督「そういうものか」

吹雪「そういうものです」

提督「喫茶店でも入って休むか?」

吹雪「そこまで酷くないので大丈夫です。早く買いに行きましょう」

提督「そうか。帰りはそんなに混まないから、道路を走るので安心してくれ」

721: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:50:28.65 ID:RCmzHZD70

提督「くぎ煮も買ったし、明石焼でも食べて帰るか」

吹雪「明石焼って初めてです。たこ焼きとは違うんですよね?」

提督「ああ、材料からして違うからな」

~30分後~

吹雪「明石焼、美味しかったです!たこ焼きとは違った良さがありますね!」

提督「そうだろ。明石のお土産に明石焼買ったし、そろそろ帰るか」

吹雪「明石さんって明石焼作れるんでしょうか?」

提督「頼んだら作ってくれそうだよな。名前が名前だし」

722: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:53:56.02 ID:RCmzHZD70

-花見当日 グラウンド-

提督「えー、今日は無礼講なので、皆、心行くまで飲み食いしてくれ!以上、挨拶終わり」

ワーッ
フトッパラー

隼鷹「ひゃっはー!飲むぞー!」

那智「今日ばかりは飲ませてもらおう!」

ポーラ「好きなだけ飲んで良いなんて、最高過ぎますぅ~、毎日お花見だったらいいのに~」

提督「いや、君らいつも好きなだけ飲んでるだろ」

千歳「さ、提督もお飲みになってください」

提督「いや、俺は遠慮しとくよ」

千歳「千歳のお酒は飲んで頂けないのですか?」ウルウル

提督「うっ・・・、頂きます」

千歳「何にされますか?白桃、パイン、巨峰、マンゴー、レモンetc」

提督「じゃあ、巨峰で(ビール飲まされなくて良かった)」

千歳「巨峰ですね。提督がビールはお好きじゃないのは知ってますよ」

提督「ばれてたか」

千歳「提督は普段からあまりお酒を飲まれませんが、ビールを飲んでいる姿は一度も見たことがありませんからね」

伊14「お花見だ!美味しいお酒だぁぁ!!!飲み放題だぁぁ!!!」

伊13「イヨちゃん・・・飲みすぎはだめよ」

ポーラ「おぉーっ!あなたもいい飲みっぷりですねぇ~。ドンドン飲んでくださ~い!」

提督「悩みの種が増えた」

千歳「あはは・・・(汗)。提督も大変ですね」

提督「そう思うなら、せめて千歳はアイツらみたいに酔って脱ぐのは止めてくれ」

千歳「えっと、善処します」

提督「君ら俺を男だと思ってないのか?だから裸を見られてもいいやって感覚なのか?」

千歳「そんなことないです!(むしろ、襲われたくてやってるんだけどなぁ~)」

提督「はぁ・・・、本当に頼むよ」

723: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:55:20.17 ID:RCmzHZD70

グラーフ「アクィラとサラトガは花見は初めてだな?」

アクィラ「はい」

サラトガ「Yes. 初めてのお花見です」

グラーフ「よし。では、私が花見の作法を伝授しよう」

提督(グラーフの奴、後から来た海外空母たちの面倒を見てくれているのか)

グラーフ「まずはバケツに水を汲む」

提督(???)

グラーフ「そして、桜の木の下まで移動する」スタスタ

提督(???)

グラーフ「1. 軽くお辞儀をする」

グラーフ「2. 汲んできた水を根元に与える」

グラーフ「3. 2回深く礼をする」

グラーフ「4. 2回拍手をする」

グラーフ「5. 1回深く礼をする」

グラーフ「6. 最後に軽くおじぎをして退く。以上が花見の作法だ」ドヤ顔

アクィラ「ブラヴォー」

サラトガ「なるほど。Japanのcultureは奥が深いですね!」

提督「グラーフ、それは花見や無い!神社のお参りや!」

グラーフ「ん?アドミラル、どうした?」

提督「どこでそんな作法を覚えたか知らんが、花見でそんなことはしないから」

グラーフ「バ、バカな・・・」

724: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:56:59.13 ID:RCmzHZD70

金剛「ウォースパイトは花見は初めてでしたネ?」

ウォースパイト「はい」

金剛「私が花見の作法を伝授しマース!」

提督(金剛は日本人だから大丈夫だろう)

金剛「まずはバケツに水を汲みマース」

提督(え?え?)

金剛「そして、桜の木の下まで移動しマース」スタスタ

提督(おい、まさか・・・)

金剛「1. 軽くお辞儀をしマース」

金剛「2. 汲んできた水を根元に与えマース」

金剛「3. 2回深く礼をしマース」

金剛「4. 2回拍手をしマース」

金剛「5. 1回深く礼をしマース」

金剛「6. 最後に軽くおじぎをして退く。以上が花見の作法デース」ドヤ顔

ウォースパイト「この様な作法は初めて知りました。日本の作法は奥深いのですね」

提督「おいぃぃぃ!お前もかぁぁぁぁぁ!!」

金剛「提督、どうかしましたカ?」

提督「金剛、今のは完全に神社の参拝だったと思うんだが」

金剛「I can't understand Japanese. I was born in England. English please. 」

提督「・・・。OK. Ms Kongo. Certainly you are from England. But,you are Japanese!」

金剛「No! I'm Englishwoman!」

提督「No! You are Japanese!」

金剛「Noooooooooooo!」

ウォースパイト「あの、Admiral,金剛、よく分からない茶番はこの辺で終わりにしませんか?」

提・金「そうだな(デスネ)」

提督「兎に角、そんな神社のお参りの様なことはしないから。花見は花を愛でて、飲食を楽しむ物だ」

金剛「おかしいデスネー。比叡たちもそうしてマース」

提督「帰国子女の金剛だけならまだしも、比叡たちまで・・・。君ら姉妹はどうなってるんだ?」

金剛「それ程デモー」

提督「褒めてないから」

725: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 22:59:42.15 ID:RCmzHZD70

提督「大和と桜か、画になるな。青葉、一枚撮ってやってくれ」

青葉「はーい。撮りますよー。ほら、もっと笑って」

大和「こうですか?」ニコッ

パシャ

青葉「んー、良い感じで撮れました」

大和「あの、提督とのツーショットで撮ってもらってもよろしいですか?」

提督「ああ、いいぞ」

青葉「撮りますよー」パシャ

大和「最後に吹雪さんとの三人の写真も欲しいです」

提督「そうだな。吹雪ー」

吹雪「はーい」

提督「大和と三人で写真を撮ろう」

吹雪「はい!」

青葉「では、皆さん笑ってださい」

青葉(こうやって並ぶと、夫婦と娘みたいって思ってしまいましたが、怒られそうなので言えませんねぇ)パシャ

青葉「んー、良い感じで撮れましたよー。現像したらお持ちしますね」

大和「ありがとうございます」

青葉「司令官、青葉もお願いがあるんですけど」モジモジ

提督「どうした?」

青葉「青葉も司令官とのツーショット写真が欲しいな~なんて」

提督「いいぞ。誰に撮ってもらう?衣笠か?」

青葉「タイマー機能を使うので大丈夫です」

提督「じゃあ、準備できたら来てくれ」

青葉「準備できました。10秒後に撮ります」ダッ

提督「おいおい、そんなにくっ付くな(胸当たってるし)」

パシャ

榛名(羨ましい)ジー

青葉「榛名さんも撮りますか?」

榛名「お願いします!」

提督「榛名もそんなにくっ付かないでくれ」

榛名「ダメですか?」ウルウル

提督「い、いや、ダメじゃないぞ(でも、色々マズイです)」

榛名「ダメじゃないなら、もっとくっ付きます!」

提督(嬉しいけど、色々ヤバイから!)

726: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:01:22.32 ID:RCmzHZD70

日向「瑞雲を運用できる新人とは君のことだな?」

コマンダン「はい。あなたは?」

日向「自己紹介が遅くなってすまない。私は日向。皆からは、師匠と呼ばれている」

コマンダン「あなたが噂の師匠さんでしたか」

日向「ほう。噂になるほど瑞雲道はこの鎮守府に轟いているのか!」

瑞穂「コマンダン・テストさん、お飲み物を貰ってきまs」

瑞穂(あ、あれは日向さん!いけない!このままだとコマンダン・テストさんまで瑞雲道に引きずり込まれてしまいます!どうすれば・・・)

提督「おーい、瑞穂。楽しんでるか?」

瑞穂「提督、アレを!」

提督「ん?」

日向「瑞雲、それは君が見た光、私が見た希望」

提督「!!! マズイ!」

瑞穂「提督、どうしましょう!」

提督「クソッ!どうすれば・・・そうだ!」

提督「おーい、日向!」

日向「ん、君か。どうした?」

提督「先日、第二次改装をした鈴谷が瑞雲に興味津々だと言っていたぞ!(スマン、鈴谷。この借りは必ず返す)」

瑞穂(鈴谷さん、ごめんなさい)

日向「何だと!何故、もっと早く教えてくれなかったんだ!こうしてはいられない!」

コマンダン「?」

日向「すまないが、私は布教(洗脳)に赴かなければならない、今日のところはこれで!」ダッ

提督「鈴谷の尊い犠牲によりコマンダン・テストは救われたのだ」

瑞穂「ええ。鈴谷さん、本当にごめんなさい」

コマンダン「?」

提督「運が良ければ伊勢が止めれくれるはずだ」

瑞穂「そうなることを祈ります」

727: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:02:47.12 ID:RCmzHZD70
後日、ハイライトの消えた目で「ズイウン、ズイウン」と呟く鈴谷が目撃されたとか、されないとか

728: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:04:51.33 ID:RCmzHZD70

~しばらく後~

ポーラ「せっかくだからポーラ、一曲歌いまぁ~す」

提督(また酒飲み音頭か)

キット「♪~」

ポーラ「ウイスキーがお好きでしょ、もう少ししゃべりましょ、ありふれた話でしょ、それでいいの今は♪」

提督「何でこんな曲知ってるんだよ!アレか?酒のCMで覚えたのか?」

キット「♪~」

提督(まさか)

鳳翔(いえ、そんなはずないわね)

吹雪「Love is over 悲しいけれど、終りにしよう、きりがないから♪」

提督「」白目

鳳翔「」白目

卯月(プッ。司令官の顔、最高だぴょん!)

吹雪「Love is over ワケなどないよ、ただひとつだけ、あなたのため♪」

提督「誰だ?吹雪にあの曲を教えたのは」

卯月(もちろん、うーちゃんだぴょん!)

吹雪「元気でいてね Love is over♪」

提督「あの・・・吹雪さん、Love is overの意味はご存知ですか?」

吹雪「えっと、愛がオーバーだから・・・大げさなくらい愛してる!って意味です!」

提督「・・・」

金剛「・・・」

ウォースパイト「・・・」

提督「金剛、ウォースパイト、吹雪に英語を教えてやってくれ」

金剛「了解デース」

ウォースパイト「You got it」

吹雪「???」

金剛「ブッキー、この場合のオーバーとは終わりを意味します」

吹雪「え?え?」

ウォースパイト「Love is overとは、愛は終わったという意味です」

金剛「つまり失恋を意味しマース」

吹雪「えーっ!?」

提督「吹雪、もし俺と一緒に居るのが嫌なら指輪は処分してくれ」

吹雪「ち、違うんです!これは、その」

卯月「ぷっぷくぷぅ~」ゲラゲラ

提督「あそこで爆笑している悪戯ウサギの仕業か」

吹雪「はい」テンションダウン↓

729: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:06:43.59 ID:RCmzHZD70

榛名「はりゅな、歌いまーしゅ」

提督「誰だ?榛名に酔っ払うまで酒を飲ませたのは」

キット「♪~」

榛名「南に向いてる窓を明け、一人で見ている海の色♪」

~中略~

榛名「Wind is blowing from the Aegean、女は海♪」

提督「榛名の服の袖があの衣装のヒラヒラに見えてきた」

鳳翔「やはり提督もそうですか」

提督「ええ。もう、ハルナ・オングですよ」

那珂「那珂ちゃんオンステージ始まるよー」

カエレ-
ナカチャンノファンヤメマス

那珂「皆、辛辣だねー。でも、那珂ちゃん負けないから!川内ちゃん、神通ちゃん!」

神通「はい」

川内「準備オッケーだよ!」

提督「今日は川内、神通も一緒に歌うのか?いや、バックダンサーか?って言うかあいつ等何でローラースケートなんて履いてるんだ?」

キット「♪~」

提督「この曲・・・ま、まさか!」

那珂(ふふっ、提督は気付いたみたいだね)

那珂「ようこそここへ、遊ぼうよパラダイス、胸のリンゴ剥いて、大人は見えない、しゃかりきコロンブス、夢の島までは、探せない♪」

ダレノキョク?
シラナイ

提督(那珂ちゃん、年いくつだよ?那珂の年でアイドルって言うとA○Bとかじゃないのか?)

鳳翔「きゃー、那珂ちゃん♡」

提督「!?」

提督(え、鳳翔さん!?え?え?鳳翔さんって俺より年下だよな?いや、うちで生まれたんだから間違いない。何で光GEN○Iにこんなに反応してるんだ?しかも、勇○100%ならまだしも、パラダ○ス銀河に)

730: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:09:18.18 ID:RCmzHZD70

キット「♪~」

加賀「もしもあなたと、逢えずにいたら、私は何をしてたでしょうか、平凡だけど誰かを愛し、普通の暮らししてたでしょうか♪」

提督「いや、加賀と恋人関係になった覚えは無いんだが。誤解を生む様な捏造は止めて下さい」

キット「♪~」

足柄「お気に入りの唄、一人聴いてみるの、オリビアは淋しい心、なぐさめてくれるから♪」

提督「さっきから何なんだ?ストレスで俺の胃に穴を開けるのが目的か?」

キット「♪~」

能代「曇り硝子の向こうは風の街、問わす語りの心が切ないね、枯葉ひとつの重さもない命、あなたを失ってから♪」←豆まきのことを根に持ってる

バタン

提督「」ブクブク

鳳翔「提督!お気を確かに!」

キット「♪~」

大和・清霜「別れた人に会った、別れた銀座で会った、別れた時と同じ、雨の夜だった♪」

清霜「傘もささずに原宿、思い出語った赤坂、恋人同士にかえって、グラスかたむけた♪」

キット「♪~」

時雨「飲ませて下さい、もう少し、今夜は帰らない、帰りたくない、誰が待つと言うの、あの部屋で、そうよ誰も居ないわ、今では♪」

鳳翔「時雨ちゃんも、もう止めて!提督のライフはゼロよ!」

~しばらく後~

提督「うぅ・・・」

鳳翔「気が付きましたか?」

提督「あれ?俺、何で寝てたんだろう?」

鳳翔(覚えてらっしゃらない?ならば、無かったことにしてしまいましょう!)

鳳翔「ポーラさんたちに沢山お酒を飲まされて酔いつぶれてしまったんですよ(ポーラさんたち、ごめんなさい)」

提督「あー、何かそんな気がする。本当に仕方ない奴等だな」

鳳翔(良かった。咄嗟に思いついた嘘で誤魔化せた)

731: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:11:29.89 ID:RCmzHZD70

キット「♪~」

嵐「嵐の中で輝いて、その夢をあきらめないで、傷ついたあなたの背中の天使の羽、そっと抱いて、抱いてあげたい♪」

提督「第四駆逐隊はゼロハチ小隊に改名すべきか・・・」

鳳翔(ゼロハチ小隊?)

嵐「蒼く果てない宇宙の片隅で、生まれた夢が今小さくても♪」

夕張「いいですねー!180mmだと持てないので、18mmキャノン作っちゃいましょうか!」

提督「止めてくれ。本当に嵐の中で輝こうとするぞ」

夕張「えー、いいじゃないですかー」

提督「そのうち『俺は生きる!生きて野分と添い遂げる!』とか言い出すぞ」

夕張「あー、確かにそれはマズイかも」

キット「♪~」

伊19「はーぁ、テレビも無ぇ、ラジオも無ぇ、自動車もそんなに走って無ぇ、ピアノも無ぇ、バーも無ぇ、憲兵毎日ぐーるぐる♪」

提督「いや、テレビ有るし、ラジオは無いがネットは使えるし、それにバーは有るだろ」

伊19「オラこんな鎮守府嫌だ、オラこんな鎮守府嫌だ、東京へ出るだ、東京へ出だなら、銭コア貯めで、東京でベコ飼うだ♪」

提督「そういえばつい最近まで東京で猫飼うだと思ってたな。で、たまたま歌詞を読んでベコ(牛)かい!ってなった」←実話

伊19「銭コア貯めで、東京でベコ飼うだ♪」

提督「なぁ、イク三、何がそんなに不満なのか教えてくれ。改善できる所は改善するから」

伊19「イクは幾三じゃないのね!それと別に不満なんて無いのね」

提督「じゃあ何であんな曲を?」

伊19「卯月ちゃんから提督の好きな曲だって勧められたのね」

提督「そうっすか」

伊19「喜んでもらえた?」

提督「悪いが、別に好きな曲じゃない」

伊19「え?」

提督「つまり卯月にはめられたってことだ。いつものイタズラだな」

伊19「くやしーのね!」

732: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:13:16.95 ID:RCmzHZD70

霰「んちゃ!霰、歌います」

キット「♪~」

霰「きったぞ、きたぞ、霰ちゃん♪」

霰「キイーン、キンキン、キンキンキーン、テケテケ、テッテンテーン♪」

提督「霰さん、ピンク色の●●●を棒に刺しながら歌うのは止めてください。お願いします」

島風「うっほほーい、かくっいー!」

提督「!!!」

鳳翔「島風ちゃん、霰ちゃんの真似しちゃダメですよ」

島風「えーっ!どうしてですか?」

提督「お願いします。止めてください」

島風「仕方ないなー」

キット「♪~」

五月雨「五月雨は緑色、悲しくさせたよ一人の午後は♪」

五月雨「恋をして、淋しくて、届かぬ思いを暖めていた♪」

五月雨「好きだよと言えずに初恋は、ふりこ細工の心♪」

提督「五月雨ェ・・・、自分の名前が歌詞に入ってる曲が流行ってるのか?」

鳳翔「きっとそうなんでしょうね(でも、何でそんな古い曲を?)」

夕張「五月雨ちゃん尊い」ボー

提督「は?」クルッ

鳳翔「え?」クルッ

提督「あのー、夕張さん?」

夕張「はっ、私は何を?」

提督(これは重症だ)

鳳翔(これは重症ね)

夕張「ところで提督」

提督「どうした?」

夕張「私にはいつ指輪をくれるんですか?」

提督「(カエサルの気持ちが分かった気がする)夕張、お前もか」

夕張「冗談ですよー。提督が吹雪ちゃん以外に指輪を渡す気が無いのは分かってます。最初にジュウコンしないって宣言して、今も気持ちは変わってないでしょうし」

提督「うぅ・・・心と胃が痛い」

733: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:15:34.97 ID:RCmzHZD70

キット「♪~」

陽炎「窓ガラス、流れ落ちゆく雨を♪」

~中略~

陽炎「愛はかげろう、つかの間の命、激しいまでに、燃やしつづけて♪」

陽炎「別れはいつも、背中合わせに、人の心をゆらして♪」

提督「陽炎も何でそんな曲を知ってるんだ?俺もまだ生まれてないぞ。ねぇ、鳳翔さ・・・って居ない」

キット「♪~」

鳳翔「さあ眠りなさい、疲れきった体を投げ出して、青いそのまぶたを、唇でそっとふさぎましょう♪」

提督「鳳翔さんまで・・・」

龍驤「さすが、お艦!聖母(おかん)たちのララバイやで!あはははは」

提督「全く笑えないから」

鳳翔「この海は戦場だから、男(ていとく)はみんな、傷を負った戦士♪」

提督(傷を負っているのは艦娘の皆じゃないですか?男なのに戦えない自分が情けない)

龍驤「気にする必要無いんやで。それぞれ役割ちゅうもんがあるんや」

提督(コイツ、俺の心を読んでやがる)

赤城「鳳翔さん、素晴らしすぎます」号泣

加賀「圧倒的マドンナ感!」号泣

鳳翔「小さな子供の昔に帰って、熱い胸に、甘えて♪」

赤・加「鳳翔さーん」ダッ

鳳翔「よしよし、二人とも甘えん坊ですね(提督は来てくださらないのですね)」

龍驤「君は行かんでええんか?」

提督「俺はマザコンじゃねぇ」

龍驤「せやな。司令官はロ『ロリコンでもない!』」

提督「ロリコンは向こうだ」ユビサシ

新提「ハァハァ、朝潮ちゃ~ん」

朝潮「ち、近寄らないでください!」

龍驤「うわぁ・・・。ちょっと朝潮を助けてくるわ」

提督「頼む」

龍驤「おい、新人!朝潮が嫌がってるやろ!」

新提「ハァハァ、龍驤ちゃ~ん」

龍驤「うちは駆逐艦やないで!空母や!」

734: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:18:53.25 ID:RCmzHZD70

ドンドコドンドコ

提督「ん?」チラッ

鳳翔「何の音でしょうか?」チラッ

大淀「霞ちゃんを称えよー」

足柄「称えよー」

清霜「称えよー」

朝霜「称えよー」

霞「ちょっと!あんたたち止めなさい!」

足柄「霞ちゃんを称えよー」

大淀「称えよー」

清霜「称えよー」

朝霜「称えよー」

霞「だから止めなさいってば!」赤面・涙目

提督「」白目

鳳翔「」白目

大淀「霞ちゃんを称えよー」

鳳翔「あの、提督」

提督「鳳翔さん、俺たちは何も見てません。聞いてません」

鳳翔「そうですね」

霞「見てないで止めなさいよ!クズ!」

提督(足柄はともかく、大淀はいつからあんなキャラに?)

霞「聞いてるの?このクズ!助けなさいよ!」

鳳翔「霞ちゃん、提督をクズ呼ばわりは止めましょうね」

霞「はぁ?何でよ?私がコイツを何と呼・・・」

鳳翔「・・・」ゴゴゴゴゴ

霞(この瞬間、私は鎮守府内に絶対に逆らってはいけない人物が居ることを思い出しだ)

霞(まずは、クズ司令官のヨメカッコカリである吹雪。あの子は司令官の命を狙う様な大それたことをしでかさない限り無害だ。そして、そんなバカはこの鎮守府には居ない)

霞(次に、妖精さんたち。あの方々を怒らせると、艤装の整備を手伝ってもらえないどころか艤装に細工をされ、戦闘中の事故に見せかけて沈められるかも知れない。嫌だ!沈みたくない!)←霞の妄想

霞(最後に鳳翔さん。彼女に逆らったりしたら、ご飯抜きにされる!!!姉妹にまで迷惑がかかるかも知れない!)←あくまで霞の妄想

霞(他にもLove勢と呼ばれる勢力、忠犬(時雨)、狂犬(夕立)も居るけど、彼女達の比ではない!)←この間0.01秒

霞「ご、ごめんなさい!司令官、お願いします。止めさせてください」

提督「あー、大淀、足柄。霞が嫌がってるからその辺にしてやれ」

足柄「えー」

大淀「仕方ないですね」

足柄(何で止めるのよ?)ヒソヒソ

大淀(提督の居ない所に移動して続けましょう)ヒソヒソ

足柄(いいわね!)ヒソヒソ

735: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:19:43.00 ID:RCmzHZD70
瑞鶴の爆撃に関しては『じゃれているだけ』なので、提督暗殺(未遂)には含まれません。
瑞鶴に爆撃された程度で死ぬようでは提督にはなれないのだよ。

736: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:21:40.03 ID:RCmzHZD70

キット「♪~」

アイオワ「ラブ ミー テンダー ラブ ミー スィート♪」

提督「今日はプレスリーか」

サラトガ「プレスリーは素晴らしい方です」

アイオワ「あら、プレスリーは知ってるのね」

提督「当然だろ。アメリカを代表する歌手で俳優じゃないか」

鳳翔(アイオワさんはジェームズ・ディーンなんかも好きそうですね)

吹雪「司令官、プレスリーって誰ですか?」

提督「え?」

鳳翔「え?」

サラトガ「え?」

金剛「ブッキー、プレスリーを知らないんデスカ?」

吹雪「はい」

提督「ジェネレーションギャップを感じてしまった」

鳳翔(あら?そういえば提督が生まれるより前にプレスリーは亡くなってたんじゃ?)

金剛「プレスリーと言うのはデスネ、『死亡○戯』や『燃えよドラ○ン』で主演を務めた香港のアクション映画スター、デース」

提督「それはブルースだ。リーしか合ってないし」

金剛「イングリッシュ・ジョーク、デース。プレスリーとはアメリカの有名な歌手で、娘はマイコーやハゲ(※)と結婚したり離婚したりしているデース」

吹雪「へー、そうなんですか。マイコーやハゲの元奥さんのお父さんとは知りませんでした」

提督「ハゲって・・・、いや、誰のことを言っているか分かるけどさ」

鳳翔「そういえば提督は彼をハゲ散らかす・ケイジと呼んでいましたね」

提督「まさか吹雪が聞いているとは思いもしませんでした。発言には気をつけないといけませんね」

金剛(ブルースと言えば提督はウィリスをカッコイイ方のハゲと呼んでましたネ)


※ニコラス・ケイジ

737: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:23:21.32 ID:RCmzHZD70

陸奥「今日はお姉さんも一曲歌っちゃうぞ」

キット「♪~」

陸奥「叩けボンゴ、響けサンバ、踊れ南のカルナバル♪」

~中略~

陸奥「オーレオレ、マツケンサンバ♪」

マツケンサンバ!

陸奥「オーレオレ、マツケンサンバ♪」

マツケンサンバ!

陸奥「あぁ、恋せよ、アミーゴ、踊ろう、セニョリータ」

アミーゴ!

セニョリータ!

長門(な、何と!駆逐艦の間ではサンバがブームなのか!これはいいことを知った!)

睦月「陸奥さん、カッコイイのね!」

暁「まさに本物のレディって感じよね!」

長門(サンバを歌えば駆逐艦にモテモテになれる!)

~長門妄想中~

睦月「長門さん、カッコイイのね!」

暁「流石、長門さん。本物のレディは一味違うわね!」

松風「君、カッコイイね!」

夕雲「提督のことなんてどうでもよくなってきたわ。夕雲は長門さんに付いて行きます♡」

夕立「夕立も長門さん大好きっぽい!」

時雨「僕ももう、提督なんてどうでもいいよ。これからは長門さんの時代だ」

浦風「うちも長門さんに鞍替えするわ」

ナガトサーン
ダイスキー
キャッキャ

~妄想終了~

長門「あはは」ヨダレダラーッ

陸奥「ちょっと、長門!どうしたのよ?気持ち悪い顔して。ヨダレ垂れてるわよ」

長門「ん?陸奥か。何でもない」キリッ

陸奥(一体、何を妄想してたのかしら?)

738: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:25:01.90 ID:RCmzHZD70

長門(よし、ここで駆逐艦に受けそうな曲を一曲やるか!)

キット「♪~」

長門「オーレ!スブタDEサンバ!♪」

長門「しゃくしゃくしゃくねつオーラオーララ♪」

長門「しゃくしゃくしゃくねつオーララ♪」

長門「ヤンチャしたよ遠い目をして♪」

深雪「サッカーしようぜ!」

白露「いいねー」

ゾロゾロ

提督「今度はあっちではサッカーが始まったか。皆、元気でいいな」

長門「得意げにあら薄笑い、小耳に挟んでお茶噴いた♪」

長門「自慢にならない武勇伝だね♪」

長門「しゃくしゃくしゃくねつスブタDEサンバ♪」

深雪「みゆキーック!」

ピューン

深雪「やべっ!司令官の方に飛んでった!」

神風「司令官にサッカーボールが飛んできたわ!」

春風「!!!」

神風「司令かーん、危ないわよー」

提督「ん?」クルッ

春風「春風流剣術、春風の舞」

スパッ

提督「!!!」

神風「久しぶりに見たわ。春風の剣」

春風「司令官様、お怪我はありませんか?」

提督「え?あ・・・、うん。春風のおかげで助かったよ。ありがとう(危うく弟子にしてください!って言いそうになった)」

春風「司令官様はあの程度ご自分で対処できましたね。出しゃばった真似をしてしまい申し訳ありません」

提督「いや、春風が助けてくれないとボールが顔面直撃で今頃のびてたぞ」

春風「そんなにご謙遜なさらなくても」

長門「しゃくしゃくしゃくねつオーララ♪」

長門(これで私も駆逐艦の人気者に!)チラッ

長門「って誰も居ない!」ガーン

739: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/16(日) 23:25:48.05 ID:RCmzHZD70

新提「ハァハァ、龍驤ちゃ~ん」

龍驤「ひぃ~、だから、うちは空母や言うとるやろ!(泣)」


~少し離れた場所~

ドンドコドンドコ

大淀「称えよ~」

足柄「称えよ~」

清霜「称えよー」

朝霜「称えよー」

霞「だから止めなさいってば!」涙目

大淀(涙目の霞ちゃんも可愛いです)

足柄(涙目の霞ちゃんも可愛いわー)

743: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:07:50.53 ID:9soLaGlH0

-昼 食堂-

松風「君たちも付いておいで!」

吹雪「松風ちゃん、カッコイイな~」

提督(何っ!吹雪はああいう、ヅカっぽいのが好みだったのか!?)

吹雪「司令官」

提督(しかし、どうしたらヅカっぽく成れるのか全く分からん。ヅカと言えばその昔、ファミリーランドという名の遊園地があったと古い文献で読んだことがる)

吹雪「司令官?」

提督(いや、まぁ、ファミリーランドには小学生の頃に何度か行ったことがあるが)

長門「」ポタポタ

陸奥「ちょっと、長門!鼻血出てるわよ!ねぇ!え?気絶してる!?」

提督(あとはヅカと言えば手塚ちぇんちぇいか?リボンのナイトなのか?しかし、キットは白馬ではなく、黒いトランザムだ)

吹雪「司令官、どうしたんですか?」

提督「ん?ああ、すまん。考え事をしていた」

陸奥「提督、悪いんだけど、長門を医務室に運ぶのを手伝ってもらえないかしら」

提督「長門はどうしたんだ?」

陸奥「あの子(松風)の影響みたい」

提督「なるほど。それなら納得だ」

吹雪「そうですね」

提督「そういうことなので、俺は長門を運んでくる」

吹雪「はい。では、先に執務室に戻りますね」

新提「雷ママァ~ッ」

雷「もーっと私に頼っていいのよ」

吹雪「あの」

提督「俺たちは何も見ていない、聞いてない」

陸奥「そうよ。何も起きてないわ」

吹雪「そう・・・ですね」

744: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:12:05.91 ID:9soLaGlH0

-廊下-

提督「長門を医務室へ送り届けたはいいが、ヅカっぽく成るにはどうしたものか・・・」

提督「う~ん・・・」

ポクポクポク

チーン!

提督「そうだ!夕張に相談してみよう!アイツ、アニメが好きらしいし、そういうキャラに詳しそうだ」


-工廠-

提督「バリえも~ん(泣)」

夕張「誰がバリえもんですか!」

提督「道具出してよぉ~」

夕張「いい加減にしないと怒りますよ」

提督「すまん。ふざけ過ぎた」

~事情説明中~

夕張「では、デ○ラー総統なんていかがですか?」

提督「鎮守府に下品な艦娘は不要だ」ポイッ

夕張「うん。何か違いますね」

提督「そうだな」

夕張「じゃあ、13閣下なんていかがですか?」

提督「閣下か」

夕張「このグラスを持ってみて下さい」つワイングラス

提督「私は敗者になりたい」

夕張「良い感じです!」

提督「そうか?」

夕張「はい!」

提督「ふむ。やはり夕張に相談して正解だったな。つまらん物だが、受け取ってくれ」つ間宮券

夕張「いいんですか?」

提督「相談に乗ってもらった礼だ」

夕張「有り難く頂戴します!それで衣装ですが」

提督「衣装?」

夕張「コスプレした方が雰囲気出ますよ」

提督「そうだな」

夕張「今から妖精さんに頼めば、明日の朝には完成しますよ」

提督「そんなに早いのか!では、早速頼もう」

745: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:16:43.01 ID:9soLaGlH0

-翌朝 食堂-

提督「あそこが空いてるな」

吹雪「そうですね。あそこに座りましょうか」

吹雪「いただきま『ごちそうさまでした!』」

吹雪「え?」

提督「先に執務室に行ってるから、ゆっくり食べてから来てくれ」

吹雪「あ、はい(赤城さんや、加賀さんですら真っ青な速度で食べ終わってます。あなた、カー○ィですか?)」

提督(今日は妖精さんに作ってもらった衣装を受け取らないといけないから、急がねば)


-執務室前-

吹雪「司令官、どうしたのかな?急ぎの用事なんて無かったはずだけど」

ガチャ

提督「おはよう、レディ。さぁ、今日の業務を始めようか」

吹雪「???」

提督「どうしたんだね?」

吹雪「あ・・・、え、な、何でもありません!」

カタカタカタカタ

吹雪(司令官どうしたんだろう?今日は雰囲気が違うし、コスプレ?してるし。でも、軍服なのは間違いないけど)チラッ

提督「どうしたんだね?」

吹雪「何でもありません!」

提督「今日は随分そわそわしているが、調子が悪いのかね?」

吹雪「いえ、大丈夫です!(調子が悪いのでは無く、司令官の格好が気になって仕方ありません!)」

746: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:18:46.13 ID:9soLaGlH0

-昼 食堂-

提督「やあ、レディ。今日も美しいな」

暁「暁は一人前のレディだから当然よ!」

明石「閣下」

提督「どうしたんだね?」

明石「開発について打ち合わせをしたいことがあります」

提督「分かった。後ほど、工廠を訪ねる」

明石「お願いします」

吹雪(明石さんまで!一体、何が起きてるの!?)

卯月「司令官、今日は一段とステキ~!嘘じゃないぴょん!」真顔

提督「ははは。ありがとう」

瑞鳳「提督、今日は金粉を散らしたエレガントな卵焼きを作りました。よかったら召し上がってください!」

提督「ありがとう。頂くよ」

吹雪(もう、どこから突っ込んでいいのか分かりません・・・)

榛名「」ポタポタ

比叡「榛名!鼻血出てる!」

榛名「」ポタポタ

比叡「榛名?立ったまま気絶してる!?お姉さま、榛名が!」

金剛「」ポタポタ

比叡「ヒエー!お姉さままで!?」

霧島「私の計算によると、司令の影響でしょう」

比叡「ヒエー!」

高雄「今日の提督は素敵・・・♡」

愛宕「あら、それじゃあ、普段は素敵じゃないみたいじゃない」

高雄「そんなこと無いわ!普段以上に素敵って意味よ!」

愛宕「うふふっ♪そんなにムキにならなくても、分かってるわよ~」

高雄「もう!」

吹雪(食堂は大混乱です)

新提「霞ママァーッ」

霞「何よ!この、クズ!」

吹雪(こんな状況でも、あの人はいつも通りです)

747: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:21:36.28 ID:9soLaGlH0

-昼食後 執務室-

吹雪「あの、司令官」

提督「どうしたんだね?」

吹雪「もしかして、昨日のことを気にしてますか?」

提督「昨日のこと?何の話だ?」

吹雪「私が松風ちゃんをカッコイイと言ったことです」

ピクッ

提督「な、何を言っているのか分からないな」

吹雪「それしか考えられません!」

提督「何を言っているのか分からないな」

吹雪「私はいつも通りの司令官が好きです!無理してかっこつけようとしないで下さい」

提督「・・・。吹雪の好みに合わせようとしたが、失敗だったか」

吹雪「えっ?私の?」

提督「ああ、吹雪は松風の様なヅカっぽいのが好きなんだろ?」

吹雪「ち、違います!確かに松風ちゃんをカッコイイと思いましたが、私、ヅカファンではありません!」

提督「な、何ぃ!そうだったのか・・・」

吹雪「勘違いさせる様なことをしてしまって、ごめんなさい。でも、私の好みに合わせようとしてくれたのは嬉しかったです」

提督「吹雪」ギュッ

吹雪「司令官♡」

キット「これにて一件落着ですね」フォンフォン


-天井裏-

青葉「随分お熱いことで。見せ付けてくれますねぇ」

748: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:23:27.70 ID:9soLaGlH0

-夕方 執務室-

提督「今日の業務、終了っと」

吹雪「お疲れ様です」

キット「お疲れ様です」フォンフォン

提督「吹雪とキットもお疲れさん」

吹雪「あの、お願いがあるんですが」

提督「どうした?俺に出来ることなら聞くぞ」

吹雪「実は、その」

提督「うん」

吹雪「司令官の膝の上に座って、頭を撫でて欲しいな~なんて(キャー、どうしよう!言っちゃった!///)」

提督「何だ、そんなのでいいのか」

吹雪「やっぱり、ダメですよね」

提督「いや、いいぞ。おいで」

吹雪「え!?いいんですか?」

提督「何をそんなに驚く?特に拒否する理由も無いんだが」

吹雪「そ、そうですよね。では、失礼します」←対面は恥ずかしいので、背中を向けて座っている

提督「いつも秘書をしてくれてありがとう。疲れてないか?」ナデナデ

吹雪「大丈夫です!」

提督「それならいいが、吹雪ばかりに担当してもらうのも悪いし、交代制にするか?」ナデナデ

吹雪「そんなっ!ダメですぅ!」

提督「吹雪がいいと言うなら構わないが、何だか悪い気がしてな」ナデナデ

吹雪「秘書艦はケッコン艦の特権です!特別な事情が無い限り、この権利を譲る気はありません!」

提督(そんなに言うほどのものなのか?)

提督「分かった。でも、調子が悪い日はちゃんと言ってくれよ。無理して仕事をさせる訳にもいかないし、他の誰かに頼むから」ナデナデ

吹雪「はい!」

749: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:25:55.50 ID:9soLaGlH0

~数分後~

吹雪(先日、卯月ちゃんが司令官に抱きついて撫でてもらってたのが羨ましかったけど、やっと私もしてもらえた!///)

提督(あぁ~、何かいい匂いがする~)ナデナデ

吹雪(あぁ~、幸せ~)ニヘラ

提督(ヤベッ!興奮してきた!)ナデナデ

吹雪(天にも昇る気持ちってこういうのを言うのかな?)ニヘラ

提督(鎮まれ、鎮まるんだ、ジュニア!荒ぶるな!)ナデナデ

吹雪(何だろう?何かお尻に当たってる様な?)ニヘラ

提督(そうだ!こういう時は素数を数えればいいと聞いたことがある!・・・。素数って何だ!?クソッ、こうなったら円周率だ!3.14159・・・)ナデナデ

提督(2384626433・・・治まってきた)ナデナデ

吹雪(あれ?やっぱり気のせいかな?)ニヘラ


-天井裏-

青葉「バッチリ撮影されているとも知らずいちゃつくとはいい度胸ですねぇ」

青葉「高いお金を出して買った高級チョコで妖精さんを買収した甲斐がありましたねぇ」

青葉「キットですら感知出来ない高性能隠しカメラを造ってもらえるなんて、本当に妖精様様です」

青葉「それにしても吹雪さん、幸せそうでいいなぁ~、羨ましい」

750: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:29:02.27 ID:9soLaGlH0

~青葉妄想中~

ドアバーン

青葉「司令官にお願いがあります!」

提督「ドアは静かに開けてくれないか」

青葉「青葉を膝の上に乗せて、頭を撫でてください」

提督「話を聞いてくれませんかねぇ」

青葉「コレ(吹雪を膝に乗せて頭を撫でている写真)を鎮守府中にばら撒いてもいいんですかぁ?」ニヤニヤ

提督「!!!」

青葉「どうですかぁ?」ニヤニヤ

提督「くっ。何故、そんな写真を持っている?」

青葉「そんなことはどうでもいいんです。するんですか?しないんですか?」

提督「分かった。要求を呑もう」

青葉「では、失礼します」

ナデナデ

青葉「はぁ~極楽、極楽」

ナデナデ

青葉(ん?お尻に何か当たっている様な?)

ムニュッ

モミモミ

青葉「きゃあ!司令官、どこを触ってるんですか!?///」

提督「本当は、こうなることを望んでいたんだろ?(ゲス顔)」モミモミ

青葉「ち、違います、青葉は・・・///」

提督「口で否定している割には、体は素直じゃないか」モミモミ

青葉「こんなことをしたら吹雪さんが・・・、司令官には吹雪さんという立派な奥さんが居るじゃないですか!///」

提督「吹雪はお子ちゃまだから、こんなこと出来ないからな。それにアイツは初期艦だからお情けで指輪を与えただけだ」モミモミ

青葉「そ、そんな!それに、青葉なんかより、金剛さんの方が///」

提督「俺が本当に愛しているのは青葉、お前だ」モミモミ

青葉「し、司令官///」

提督「俺のジュニアがもう我慢の限界だと叫んでいるんだ!」モミモミ

青葉「あの、初めてだから優しくしてください///」

~妄想終了~

青葉「みたいな・・・。うへへ」ジュルッ

青葉「おっと!こうしては居られない。早く新聞を書かないと!」

751: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:30:49.80 ID:9soLaGlH0

-翌朝 駆逐艦寮 吹雪型私室-

叢雲「キーッ!なによコレ!」バン

白雪「どうしたの?叢雲ちゃん。朝から元気だね」

叢雲「コレ見なさいよ!」つ青葉新聞

『目線にモザイクの入った駆逐艦娘Fのにやけ面』

白雪「わぁ~、吹雪ちゃん、幸せそうな顔してるな~」

叢雲「幸せそうな顔してるな~じゃないわよ!何で吹雪だけ、アイツにこんなことしてもらえるのよ!」

白雪「叢雲ちゃん、やきもち妬いてるんだ?」

叢雲「ち、違うわよ!」

初雪「吹雪お姉は司令官とケッコンしてる・・・この位普通だと思う」

白雪「そうだよね~。でもいいなぁ。今度私もお願いしてみようかな」

叢雲「!!!」

初雪「私も・・・して欲しい」

叢雲「裏切り者ー(泣)」ダッ

白雪「行っちゃった。どうしたんだろう?」

初雪「さあ?」

752: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:33:06.14 ID:9soLaGlH0

-駆逐艦寮 談話室-

叢雲(はぁ・・・部屋を飛び出したはいいけど、どうしたものか)トボトボ

夕立「吹雪ちゃん、幸せそうな顔してるっぽい~」

夕雲「本当に幸せそうね」

叢雲(あれは・・・夕立に夕雲?)

夕立「夕立たちもお願いしたら、またしてくれるかな?」

叢雲(また?またってどういうことよ?)

叢雲「ちょっとアンタたち」

夕立「叢雲ちゃんっぽい!」

夕雲「あら、叢雲さん。どうしたんですか?」

叢雲「今、『またしてくれるかな?』とか言ってたわよね?どういうこと?」

夕雲「どうも、こうも、今朝の新聞の吹雪さんのように、私たちも提督のお膝に乗せてもらって、頭を撫でてもらったことがあるだけよ。あの時は浦風さんと磯風さんも居たわね」

叢雲「なっ・・・」

夕立「とっても気持ちよかったっぽい~。そういえばあの時、夕立のお尻に何か当たってたけど、何だったのかな?」←分かってない

夕雲「あら、それは提督が喜んでいた証拠よ」←分かってる

叢雲「ちょっ・・・///」

夕立「提督さんのお膝に乗せてもらって撫でてもらったら、提督さんが喜ぶの?」

夕雲「ええ、そうよ」

夕立「じゃあ、今からお願いして来るっぽい~!」

夕雲「夕立さんはこれから出撃でしょ?」

夕立「あ!そうだった・・・」シュン

夕雲「帰ってきてからにしましょうね」

夕立「そうするっぽい!それじゃ、お仕事に行ってくるっぽい!」ダッ

叢雲「ちょっと、アンタ!」

夕雲「あら、叢雲さん、怖い顔してどうしたんですか?」

叢雲「アンタ、分かっててわざと夕立にああ言ったでしょ?」

夕雲「何の話ですか?もう少し具体的に言ってもらわないと分からないわ」ニヤニヤ

叢雲「つ、つまり///」

夕雲「つまり?」ニヤニヤ

叢雲「司令官のおち・・・///」

夕雲「おち?」ニヤニヤ

叢雲「あーっ!!!もういいわ!この話は終わり!」

夕雲「叢雲さんって案外、初心なのね」

叢雲「余計なお世話よ!///」

753: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:36:22.13 ID:9soLaGlH0

-同刻 戦艦寮 金剛型私室-

榛名「お姉様、大変です!」バン

金剛「榛名、どうしたノー?」

榛名「コレを見てください!」つ青葉新聞

『目線にモザイクの入った駆逐艦娘Fのにやけ面』

金剛「ワーォ!ブッキー、幸せそうな顔ネー」

榛名「榛名も同じようにして欲しいです!」

霧島「私の計算によると、榛名は既成事実を作るつもりですね」

比叡「ヒエー」

金剛「榛名、流石に私たちがコレをしてもらうのは不味いヨー」

榛名「どうしてですか?」

金剛「ホラ、榛名だって分かってるでショー?」

榛名「?」

金剛「だから、駆逐艦の子たちならともかく、私たちは大人だから」←普段から提督に抱きついている艦娘その1

榛名「榛名は・・・襲われても構いません!」

比叡「ヒエー」

金剛「そういうのは、大きな声で言うことじゃありマセン!」

榛名「榛名は大丈夫です!」

霧島「もう、こうなってしまっては止まりません」

754: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:38:17.53 ID:9soLaGlH0

-執務室-

コンコン

叢雲「叢雲よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

叢雲「なっ・・・!」

提督「初雪、そろそろ約束の時間だが、もういいか?」ナデナデ

初雪「ん、満足した」

叢雲(何で初雪が居るのよ!)

初雪「司令官、また今後お願いしてもいい?」

提督「忙しい時でなければな」

初雪「ありがと」スタスタ

初雪「叢雲もガンバレ」ボソッ

バタン

提督「叢雲はどうしたんだ?」

叢雲「アンタに頼みたいことがあって来たのよ」

提督「そうか。俺に出来ることなら叶えてやるが、あまり無茶な要求は止めてくれよ」

叢雲「私もさっきの初雪みたいにしなさい」

提督「へ?」

叢雲「初雪にしたのと同じことをしなさいって言ったのよ!」

提督「叢雲、熱があるのか?」

叢雲「そんな訳無いでしょ!」

755: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:40:46.15 ID:9soLaGlH0

提督「それならいいんだが、珍しいな」

叢雲「私がこんなこと頼んじゃいけないって言うの?」

提督「いや、そんな訳無いだろ」

叢雲「そう。ならいいわ。じゃあ、座るわよ」

提督「ああ。初雪は5分だったから、叢雲も5分でいいか?」ナデナデ

叢雲「それでいいわ。私だけ長くしろって言うのは不公平だからね」

叢雲「そういえば、吹雪はどうしたの?」

提督「吹雪は近海を哨戒中だ」ナデナデ

叢雲「そう(居ない方が好都合だから良かったわ)」

提督(柔らかい。ヤベッ!ちょっと興奮してきた。落ち着け、俺!叢雲は将来、義理の妹になるんだ!そうならない未来も存在するだろうが、それはあくまで可能性の一つでしかない)ナデナデ

叢雲(おかしいわね。何も反応が無い)

提督(妹に対して欲 など以ての外。落ち着け、ひっひっふー)ナデナデ

キット(アドミラル、その呼吸法は妊婦のためのものであり、心を落ち着けるためのものではありません)

叢雲(さっきから呼吸が変だけど、何なのよ)

提督(よし、落ち着いてきた)ナデナデ

叢雲(夕立や夕雲に対しては随分反応してたという割りに、何なのよ!私じゃ不満なの!)

提督(このまま心を無にしてやり過すんだ。明鏡止水の境地だ)ナデナデ

叢雲(確かに夕立には勝てないけど、夕雲ならそこまでボリューム変わらないじゃない!)

~5分後~

提督「そろそろ約束の時間だが、もういいかな?」

叢雲「そうね(何で何も反応しないのよ!私じゃ力不足って言うの!?)」

提督(何とか耐えたが、これ以上はキツイ。早く降りてくれ)

叢雲「それじゃ、私は帰るわ」トボトボ

提督(叢雲の奴、元気が無いがどうしたんだ?)

756: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:42:48.44 ID:9soLaGlH0

コンコン

翔鶴「翔鶴です。宜しいでしょうか?」

提督「どうぞ」

翔鶴「あの、提督。お願いがありまして・・・」

提督「今日は多いな。あまり無茶な要求はしないでくれよ。と、言っても、翔鶴が無茶な要求をするとは思えんが」

翔鶴「提督の膝の上に載せていただいた状態で撫でて欲しいです!」

提督「」ブッ

翔鶴「ダメですか?」ウルウル

提督「いや、ダメじゃないぞ(一難去ってまた一難かよ。叢雲は耐えたが、翔鶴は耐えられるだろうか・・・)」

翔鶴「では、失礼します」

提督(抱きついてきただとっ!!!翔鶴よ、本気で俺の理性を殺ろす気か!しかも、何でわざとらしく胸当て外してるんだよ!)

翔鶴「提督?撫でてください」

提督「お、おう。すまん」ナデナデ

翔鶴「提督、もう一つお願いがあります」

提督「何だ?」ナデナデ

翔鶴「絶対に私たちの前から居なくならないと約束してください」

提督「お前たちを残して居なくなる訳が無いだろ」ナデナデ

翔鶴「ゴリアテ」ボソッ

提督「えっと・・・その件に関しては非常に申し訳無いことをしてしまったと反省している所存であります」ナデナデ

翔鶴「もし、提督が居なくなったら私たちは・・・」

提督「心配するな。もう二度とあんなことは起きないさ」ナデナデ

翔鶴「約束ですよ」

提督「ああ、約束する」ナデナデ

757: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:45:30.37 ID:9soLaGlH0

-執務室前-

青葉「はーい!皆さーん、整理券を一枚ずつ取ったら、一列に並んでくださーい」

瑞鶴「翔鶴姉の次は私ね」

山城「私は提督のことなんて好きじゃないわ。そう、これは姉さまのためよ」ブツブツ

扶桑「山城、もう少し素直になってもらえないかしら」

長門「提督に甘えていいなんて、胸が熱いな!」

陸奥「あら、あらあら♪」

大井「北上さんが変なことをされないようにするために、身代わりになりに来たのよ。そうよ!私は嫌だけど北上さんのためだから」ブツブツ

北上「提督は変なことなんてしないよ~。もっと提督を信じてあげなよ」

赤城「楽しみですね、加賀さん」

加賀「提督に撫でてもらえるなんて、流石に高揚します」

夕立「提督さんに喜んでもらうっぽい!」

阿賀野「提督さんに撫でてもらえるなんて、楽しみだね♪」

能代「阿賀野姉、提督にあまりご迷惑をかけちゃダメよ」

矢矧「ふふっ、楽しみね」

酒匂「ぴゃー///」

鳳翔「どうしましょう・・・気持ちを抑えきれず並んでしまいました///」

暁「提督にナデナデしてもらうのは一人前のレディとして当然よ!」

響「ウラー」

雷「もーっと私に頼っていいのよ」

電「なのです!」

龍田「天龍ちゃんも提督に甘えたいのよねぇ~♪」

天龍「バッ、そんなんじゃねぇし!///」

グラーフ「アドミラルと二人きり。ふふふ」

プリンツ「アドミラルさんから変なことされちゃったらどうしよう///」

霞「これもあのクズのためなのよ!」

曙「そうよ、クソ提督のためよ!」

満潮「その通りだわ!」

磯風「司令、礼として手料理を用意しているので楽しみに待っててくれ」

雪風「司令に幸運の女神のキスをおすそ分けです」

758: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:47:13.80 ID:9soLaGlH0

浜風「これは私利私欲ではなく提督のためであって・・・」ブツブツ

浦風「うちが提督さんを喜ばせるんじゃ。ふふっ♪」

愛宕「ぱんぱかぱ~ん♪」

高雄「それにしても、摩耶が並ぶとは思わなかったわ」

摩耶「あたしだってそういう気分の日はあるし///」

鳥海「もう、摩耶ったら。提督に撫でて欲しいって素直に言ったら?」

夕雲「この行列に並べば提督に甘えてもらえるのね。うふふ」

川内「これは参加しないと損だよねー」

神通「ええ。その通りです」

那珂「那珂ちゃんは皆のアイドルだけど~、今日は提督だけのアイドルになってあげる」

蒼龍「提督の膝に座って撫でてもらったら、江草隊の整備に支障が出ちゃう♡」

飛龍「そういう割には嬉しそうじゃない♪」

鈴谷「もてる男は辛いねー(笑)」

熊野「特別にこの熊野を撫でる権利を差し上げますわ」

大和「今から緊張してしまいます」

島風「おうっ!」

天津風「もう直ぐあなたの天津風が会いに行くわよ」

榛名「お姉さま、行列になってます!」

金剛「」ポカーン

ワイワイ
ガヤガヤ

吹雪「あの、青葉さん。この行列は一体?」

青葉「あ~これはですね~、って吹雪さん!?」

一同「!!!」ダッ

吹雪「蜘蛛の子を散らしたように皆さん居なくなりましたが(汗)」

青葉「そういうことなんで。じゃ!」ダッ

吹雪「え?え?」

759: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/22(土) 23:48:58.94 ID:9soLaGlH0

翔鶴「提督、ありがとうございます」

提督「満足してもらえたようで何よりだ」

翔鶴「では、そろそろ失礼します」スタスタ

ガチャ

翔鶴「あら、吹雪さん。お疲れ様」

吹雪「お疲れ様です」

バタン

翔鶴「瑞鶴?何処に行ったのかしら?」キョロキョロ

提督「ああ、吹雪。お帰り」ゲンナリ

吹雪「司令官、どうしたんですか?随分お疲れのようですが」

提督「欲求と理性のせめぎ合いで疲れただけだ」

キット「その通りです」フォンフォン

吹雪「?」


-甘味処 間宮-

長門「吹雪が帰ってきてしまったせいで中止になってしまったが、やはりこの整理券は無効になるのか?」

青葉「いいえ」ニヤッ

長門「まさか!」

青葉「ええ、そのまさかです。吹雪さんが居ないタイミングを見計らって、整理券順に続けていきますよ」

長門「ふふふ。それでこそ青葉だ」

青葉「お褒め頂き光栄です!」

763: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/28(金) 22:50:27.02 ID:fIsmR7m10

-工廠-

提督「無駄だと分かっているが、建造してみるか」

レーベ「やる前から無駄だなんて言わないでよ」

明石「そうですよ、提督。やる前から諦めてどうするんですか。元気出してください!」

提督「まだ苦しみたいか?いつかは、やがていつかはと!そんな甘い毒に踊らされ、一体どれだけの資材を投入してきた?」

グサッ

レーベ(うぅ・・・もうダメだ。今日、ダメなら僕はもう・・・)

キット「永遠に失敗が続くことはありません。今日こそは彼女が来てくれると信じましょう」フォンフォン

提督「そうだな。レーベ、頼む」

レーベ「うん」

『05:00:00』

提督「また長門型の艤装のスペアだろ。俺、詳しいから知ってるんだ」

明石「そんなにヤケにならないで下さい」

提督「執務室に居るから建造が終わったら知らせてくれ」

レーベ(もうダメだ。きっとダメなんだ)

明石「もう、提督ったら」

キット「山のように積みあがった長門さんの艤装の山を見ればアドミラルの気持ちも分からなくはありませんが」フォンフォン

764: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/28(金) 22:52:06.79 ID:fIsmR7m10

-執務室-

ガチャ

吹雪「お帰りなさい」

提督「ただいま」

吹雪「建造はどうでしたか?」

提督「5時間だった」

吹雪「じゃあ、今日こそビスマルクさんが来てくれるかも知れませんね!」

提督「だといいけどな(投げやり)」

吹雪「もう!もっと自信を持ってください!」

提督「いや、自信って言われてもな。艦隊の指揮と違って建造は運以外の要素が無い訳だし」

吹雪「あまりウジウジしてると、司令官のこと嫌いになっちゃいますよ」

提督「!!! あー!何だか自信が湧いてきた!今日こそはいける!」

吹雪「ふふっ。その調子です」

~5時間後~

ジリリリリリーン

提督「ああ、もう5時間経ったのか?」

ガチャ

提督「もしもし」

明石「もしもし、明石です。建造完了しましたよ」

提督「分かった。直ぐ行くよ」

明石「お待ちしてます」

ガチャ

提督「建造が終わったそうだから、様子を見に行こうか」

吹雪「はい!」

765: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/28(金) 22:54:52.70 ID:fIsmR7m10

-工廠-

レーベ「これで僕はお役目御免だ。首を吊らずに済んだ」バタッ

提督「おい!レーベ、しっかりしろ!」ユサユサ

吹雪「レーベちゃん!早く医務室に運ばないと!いや、この場合、入渠でしょうか?」

ビスマルク「Guten Tag. 私はビスマルク型戦艦のネームシップ、ビスマルク。よおく覚えておくのよ。」

提督「」ポカーン

吹雪「え・・・(本当に来ちゃいました・・・)」

キット「おめでとうございます、アドミラル」フォンフォン

ビスマルク「提督?」

提督「ぷ」

ビスマルク「ぷ?」

提督「プリン」

ビスマルク「プリン?プリンじゃ無いわ、私はビスマルクよ!」

提督「プリンツ・オイゲンを呼ぶんだぁーっ!!!」

明石「は、はい!」

スピーカー「プリンツさん、大至急工廠へ!繰り返します、プリンツさん」

~1分後~

プリンツ「はぁはぁ・・・アドミラルさん、お呼びですか?」

ビスマルク「あら、プリンツじゃない」

プリンツ「え・・・ビ、ビスマルク姉さま?」

ビスマルク「久しぶりね」

プリンツ「姉さまー!」ダキッ

提督「良かった。本当に良かった」

吹雪「良かったですね、プリンツさん」

明石「あのー、提督。感動中に申し訳ないんですが、そろそろレーベちゃんをどうにかした方がいいんじゃないかと」

提督「ヤベッ、忘れてた」

吹雪(私も忘れてたとか言えません)

提督「俺はレーベを医務室に運んでくるから、プリンツは鎮守府を案内してやってくれ」

プリンツ「はーい」

吹雪「私は執務室に帰りますね」

766: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/28(金) 22:57:37.22 ID:fIsmR7m10

-甘味処 間宮-

プリンツ「最後にマミーヤです。ここのスイーツはとっても美味しいんですよ!」

ビスマルク「それは楽しみね」

呂500「あ!ビスマルク姉さん、お久しぶりですって!」

ビスマルク「?」

呂500「私、呂500です。元U-511ですって」

ビスマルク「え?ユー?あなた、ユーなの?」

呂500「はい!」

ビスマルク「そんな・・・嘘よ・・・。あの儚く、深窓の令嬢のようだったユーだなんて信じないわ!嘘でしょ?プリンツ!」

プリンツ「いえ、残念ながら本当にあのユーです」

ビスマルク「提督ね?提督に何かされたのね?そうだと言って、ユー!」

呂500「提督は年下の女の子が好きなだけで、悪い人では無いですって」

ビスマルク「ロリコン!?許せない!あのユーをこんな風にするなんて・・・!」

呂500「年下とは言いましたけど、幼女とは言ってませんって」

ガラガラガラ

イラッシャイマセー

グラーフ「随分騒がしいな」

ビルマルク「グラーフ?」

グラーフ「ビスマルク!いつ来たんだ?」

ビスマルク「今日よ」

グラーフ「こうして艦娘として再開出来たことを祝って、今日は私が奢ろう。マミーヤのスイーツは絶品だ!」

ビスマルク「ダンケ!」

プリンツ(グラーフのおかげでアドミラルさんのこと忘れてる。でも、忘れてくれて良かった)

ワイワイ
ガヤガヤ

769: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:17:15.32 ID:DRlJixyB0

-執務室-

コンコン

大淀「大淀です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

大淀「先ほど、刑事さんからお電話があり、提督に会って相談したいことがあるとのことでした」

提督「明日の午前中なら空いてるな」

大淀「では、その様に伝えておきます」

吹雪「司令官に相談ってどうしたんでしょうね?」

大淀「用件については会ってから話したいということでした」

提督「明日のお楽しみってことか。わざわざ会って相談したいってことはあまりいい内容では無いだろうが」


-翌日 執務室-

コンコン

大淀「提督、刑事さんをお連れしました」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

刑事「お忙しいところ申し訳ありません」

提督「いえいえ、今日はどういったご用件で」

刑事「実は・・・数日前から街で暴走行為を繰り返している車が居まして」

提督「はぁ」

刑事「提督さんにご協力いただけないかと」

提督「族の取り締まりくらい警察でやってくださいよ」

大淀「その通りです。私たちは族の取締りに協力するほど暇ではありません」

刑事「仰るとおりなんですが、どうも深海棲艦が関わっているんじゃないかって話になっていまして」

提督「深海棲艦が?」

刑事「はい。目撃情報によると提督さんの車にそっくりで」

提督「!!!」

吹雪(まさか!)

大淀(キットにそっくりな車?)

キット「・・・」フォンフォン

刑事「捕まえようにも追いつくことすら出来ず、逃げられています。通常では考えられない様な改造が施されているようで」

提督(相当な速度で暴走しているのか)

刑事「そこで協力して頂けないかと思いまして」

提督「分かりました。そういうことなら協力しましょう」

刑事「本当ですか?」

提督「はい。今晩から早速、パトロールを開始します」

刑事「ありがとうございます!提督さんに協力していただければ百人力です!」

770: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:20:30.35 ID:DRlJixyB0

~しばらく後~

提督「どう思う?」

キット「まだ情報が少なく、何とも言えませんが・・・深海棲艦がゴリアテを回収し、カールを復元した可能性は否定できないかと」フォンフォン

吹雪「やっぱり、キットもそう思うよね」

キット「はい。それに、日本海深提の前例もあります」フォンフォン

コンコン

明石「明石です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

明石「大淀から聞きましたが、またキットの偽物が現れたんですか?」

提督「まだキットの偽物と決まった訳では無いが、その可能性はあるな」

明石「私と夕張も調査に参加させてください」

提督「二人が付いて来てくれれば助かるな」

明石「実は私も自分の車が欲しいな~って思い始めたので、車の研究をするにはぴったり過ぎる任務です」

吹雪(この人まで車を買ったら、とんでもないことをしでかしそうです)

提督「へぇ~そうなのか。候補の車種とかあるのか?」

明石「もちろんありますよ。まずは、アストンマーティン」

提督「うん」

明石「次にBMWで」

提督「うん?」

明石「カマロやダッジ・ステルスもいいなーって」

提督「一つ質問いいかな?何を造る気だ?」

明石「・・・あなたの様な勘のいい提督は嫌いだよ」ギロッ

提督「!!!」

明石「なーんて冗談ですよ。私が提督を嫌いになる訳無いじゃないですか!」

提督「何だ冗談か。一瞬、身の危険を感じたぞ。それにしてもダッジ・ステルスって」

明石「ダッジ・ステルスは流石に冗談ですけどね。キットがもう一台増えるとややこしいですからね」

キット「アレは私ではありません」フォンフォン

提督(あれだけ不遇な扱いを受けたら否定したくもなるよな)

771: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:23:27.76 ID:DRlJixyB0

コンコン

サラトガ「サラです」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

サラトガ「実は、提督に相談がありまして」

提督(日本に馴染めないとかだったらどうしよう)

サラトガ「私も自分の車が欲しくて、申請書類を持ってきました」つ申請書類

提督「なんだ、そんなことか。別に構わないぞ。内容を確認後に承認しておこう」

サラトガ「ありがとうございます」

提督「そういえば国際免許は持ってるのか?」

サラトガ「はい。Japanに来る前に手続きをしています」

提督「それなら問題無いな。日本は左側通行だから慣れるまで気を付けてくれよ」

サラトガ「はい。明石さん、車を買ったらあなたにも整備を手伝ってもらうかも知れないのでお願いしますね」

明石「任せてください!機械いじりは私と夕張の特技ですからね!」

サラトガ「では、失礼します」

ガチャ

バタン

吹雪「サラトガさんはどんな車を買うんでしょうね?」

提督「コルベットとかじゃないか?アメリカ人はコルベットが好きそうだし」

明石「意外と日本の軽かも知れませんよ」

キット「サラトガさんが軽自動車に乗っている姿はイマイチ想像できません」フォンフォン

吹雪「申請書に車種は書いてないんですか?」

提督「そこまでは書いてないな。まぁ、お楽しみってことだな」

772: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:28:44.51 ID:DRlJixyB0

-フタヒトマルマル 鎮守府正門前-

提督「吹雪は無理して付いて来なくてもいいんだぞ」

吹雪「私も付いて行きます!」

提督「分かった。じゃあ、乗ってくれ」

ガチャ

提督「閉めるぞ」

吹雪「はい」

バタン

提督「明石、夕張、出発するぞ」

明・夕「はーい」

ガチャ

バタン

提督「では、出発だ」


-○×通り-

提督「今のところ異常は無いな。キット、怪しい奴は居るか?」

キット「今のところ見当たりません」

提督「・・・」

吹雪「どうしたんですか?」

提督「周りの車を見て、ふと思ったんだが。リトラクタブル・ヘッドライトって見なくなったなって」

吹雪「リトラクタブル・ヘッドライト?」

提督「キットの様な点灯時のみ外部に展開されるヘッドライトのことだ」

吹雪「確かにそういう車は見ませんね」

ピピッ

キット「刑事さんからの無線通信です」

刑事「提督さん、今どちらですか?」

提督「○×通りを北に向かって走っています」

刑事「丁度良かった。例の暴走車が○×通りを北に向かって暴走中です!」

提督「では、そろそろ遭遇し」

ピューン

吹雪「司令官、今、何かが物凄い速度で通過しませんでしたか?」

提督「何かとすれ違った気がするな」

キット「例の暴走車と思われる車が時速400km/hで通過しました」

提督「何だと!」

提督「どうやら例の暴走車が我々の横をかなりの速度で通過したようです」

刑事「我々では追いつけないので追跡をお願いします!」

提督「任せてください」

提督「スーパー追跡モードを使うぞ!」

キット「街中でスーパー追跡モードは危険過ぎます」

提督「確かに危ないか・・・だが、ノーマルモードで追いつけるだろうか?」

773: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:30:48.31 ID:DRlJixyB0

~明石・夕張視点~

明石「今、何かが通過しなかった?」

夕張「そう?」

明石「あ!キットが一気に加速したわ!」

夕張「置いてかないでよぉ!」

ピピッ

明石「提督からの無線通信よ」

提督「明石、夕張、聞こえるか?」

夕張「ちょっと、提督!何で置いてくんですか!」

提督「例の暴走車に追い越された!」

夕張「え?」

明石「やっぱりさっきのがそうだったのよ」

提督「夕張たちは空から追跡を頼む」

夕張「はい!」


~提督・吹雪視点~

提督「じわじわ離されているな。キットも速度で負けることはないが、街中なだけに、あんな速度で走る訳にはいかんからな」

吹雪「街中をあんな速度で暴走するなんて信じられません」

提督「キット、奴はカールなのか?」

キット「いえ、日本海深提の時と同じく、車体のみをコピーした車のようです」

提督「ん?まてよ」

吹雪「どうしたんですか?」

提督「今夜、金剛がドライブに出かけると言っていた」

吹雪「え?まさか・・・」

提督「キット、金剛に電話してくれ。それと、現在地の探知も頼む」

キット「はい」

775: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/05(金) 22:32:36.48 ID:DRlJixyB0

比叡「ヒエー」

ウミノ ソコニ ネムル

金剛「提督から着信デース」

ピッ

比叡「ヒエー」

金剛「もしもし」

提督「金剛、今、何処に居るんだ?」

金剛「○×海岸をドライブ中デース」

比叡「ヒエー」

提督「キット、どうだ?」←金剛には聞こえていない

キット「○×海岸で間違いありません」

提督「奴は金剛では無いと言うことか」

キット「その様です」

提督「ところで金剛」

金剛「何デスカ?」

提督「比叡の悲鳴が聞えた気がするんだが、大丈夫なのか?」

金剛「大丈夫デース」

比叡「ヒエー」

提督「ならいいが、あまり遅くまで遊んでないで適当に帰ってこいよ」

金剛「モチロン、デース。遅くまで遊んで明日の業務に支障が出るようなことはしマセン」

提督「用件はそれだけだから。それじゃ」

金剛「ハーイ」

ピッ

吹雪「あの車は金剛さんでは無いんですね。とりあえず一安心です」

提督「そうだな。キット、あの車にどんな人物が乗っているか分かるか?」

キット「成人男性のようです」

提督「とりあえず深海棲艦では無いか」

キット「はい。その様です」

吹雪「司令官、信号が!」

提督「ヤバイ。信号が変わる」

キキーッ

提督「こんな時に赤信号かよ!夕張、頼むぞ!」