1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:10:46.68 ID:gFLwlKq20

 ある日の平沢家

憂「あああああっ!!」

唯「!?」

唯「ど、どうしたの憂、おっきな声だして!」

憂「アイスがないっ! 昨日買った分みんな!」

唯「みんなって、全部? ほんとに!?」

憂「ほんとにって、お姉ちゃんが食べたんでしょ!」

唯「わ、私じゃないよ! 今回ばかりは違うって!」

憂「じゃあ他に誰が食べるの。お父さんたち3日前からいないよ?」

唯「そ、それはそのぅ……泥棒さんとか!」

憂「アイスを盗んでいく泥棒がどこにいるの?」

唯「しらないけど……私は食べてない。ほんとだよ」

引用元: 純「怪盗ジュン!」梓「怪盗アズニャン!」 



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:13:26.78 ID:gFLwlKq20

憂「うーん……そういえば確かに、勝手に食べてたらゴミ箱に殻があるはずだし」

唯「ほらね、誤解だよ」

憂「そうだね……ごめん。でもアイスはどこ行っちゃったんだろう?」

唯「さあどうなんだろう……というか、今日のアイスはまさか、無し?」

憂「そういうわけには……ん?」

 フワッ

唯「紙飛行機だ!」

憂「どこから……」

唯「中っかわに文字が書いてあるみたい。開けてみるよ」

憂「う、うん」

 ガサッ ペラッ

唯「親愛なる平沢憂よ」

憂「!?」ドキッ

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:17:03.21 ID:gFLwlKq20

唯「そなたが姉のため買ったアイスはすべて、我々がいただいた」

唯「返してほしくば我々の要求を飲むべし」

唯「もし断れば、アイスは二度とそなたらのもとへは渡らぬものと思え」

唯「怪盗アズニャン&ジュンより」

憂「アイス泥棒……」

唯「まさに怪盗だねぇ」

憂「二度と私たちのもとには渡らない、って、買ってもまた盗みに来るのかな」

唯「むー、卑劣だね」

憂「毎日買いに行くのも大変だし、アイスを返してもらうためにも要求を飲む?」

唯「でもあれだよ、こういうのって1000万とか要求されるんだよ」

憂「……ところで、要求ってどこに書いてあるの?」

唯「ほえ」ペラッ ペラッ

唯「……書いてない」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:20:07.23 ID:gFLwlKq20

憂「ほんとに? 見落としてない?」

唯「うん、どこ見てもないよ」

憂「あぶり出しとか……」

唯「透かしてみてもなんにもないよ」

憂「変だなぁ……」

 フワッ

唯「ん? 紙飛行機2号だ」

憂「……まさか」

 カサガサ

唯「先ほどは失礼しました」

唯「要求は【平沢憂の●●●●を平沢唯が愛情たっぷりにむしゃぶること】」

唯「要求を飲めない場合は、そなたたちの想像した通りである」

唯「怪盗ジュン&アズニャンより」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:23:17.49 ID:gFLwlKq20

憂「……なんかかわいい泥棒さん達だね」クスッ

唯「う、うん? あぁ、え、そだね」

憂「で、要求ってなんだっけ? 聞いてなかった」

唯「あ、あぁえっと……【平沢憂の●●●●を平沢唯が愛情たっぷりにむしゃぶること】だって」

憂「……はへ?」

唯「【平沢憂の●●●●を平沢唯が愛情たっぷりにむしゃぶること】だってさ」

憂「ひ……ぇ」カーッ

唯「憂! アイスのためだよ、がんばろう!」ガシッ

憂「ひゃっ、やあっ! なんで乗り気なの、お姉ちゃん!」

唯「えー、だって書いてあったじゃん」

唯「要求を飲めない場合は、私たちの想像した通りだって」

唯「アイスが一生食べられないってことでしょ、これ」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:26:34.24 ID:gFLwlKq20

憂「う、確かに……」

唯「憂だって一生アイスが食べられないなんてイヤでしょ?」

憂「……うん」

唯「だったら要求を飲みましょうぜ」

憂「うん……って、ダメッ!」

唯「あぁ、惜しい!」

憂「惜しいじゃなくて、やめてよねお姉ちゃん」

唯「えー? なんでそんな怒るの……」

憂「姉妹でそんなの絶対ダメッ!」

唯「憂の●●●●を丹念に愛情たっぷりに、」

唯「いやらしく甘噛みしたりしながらむしゃぶるのってそんなにダメ?」

憂「連呼しないの。なんか増えてるし」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:30:08.36 ID:gFLwlKq20

唯「……じゃあ、どうするのさ」

憂「え、何が?」

唯「アイス。食べられないってわけにはいかないでしょ」

憂「うーん……」

唯「うーい。そこ悩むとこじゃないよ。はい、服の前上げて」

憂「……どうしてもやらなきゃだめかなぁ?」

唯「どういうこと?」

憂「怪盗さんと交渉できないかな、って。私たちの話、聞いてたみたいだし」

唯「……」

憂「聞いてますよね?」

 フワッ

唯「わ。今度は逆から飛んできた」

憂「窓閉めてるのに、どこから……」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:33:11.64 ID:gFLwlKq20

 ガササッ

唯「交渉の余地はない。ただちに実行しなければ、要求を拒否したものとみなす」

憂「……だめかぁ」

唯「憂、あきらめようよ」

憂「……なんかニヤニヤしてる」

唯「そんなことないよ。とっても真剣」

憂「……」

唯「うい……イヤ?」

憂「イヤっていうか、ダメ」

唯「ちょっと●●●●吸うだけだよ?」

憂「でも……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:36:46.06 ID:gFLwlKq20

唯「子供のころやったでしょ? お母さんごっこ。あれと変わんないよ」

憂「子供のころとは事情が違わないかな……」

唯「ないよー。そんなに気にしなくっても大丈夫だよ」

唯「憂はぼーっとしてて。すぐ済ませちゃうからさ」

憂「……噛まないでね?」

唯「噛まないよ。さっきのは冗談だから」

憂「じゃあ……わかった」

唯「うん、いい子」

憂「前上げるから、あっち向いてて?」

唯「……憂、身構えすぎだよ。そんなだから、変なふうに考えちゃうんだよ」

憂「けど、だって、恥ずかしいんだもん」

唯「もう……しょうがないな」サササ

憂「ご、ごめんね?」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:40:43.29 ID:gFLwlKq20

 ゴソゴソ

憂「ん、しょっ」プチ

唯「……」

 ススッ

憂「ふぅ」パサッ

唯「ブラ外したの?」

憂「うん。外さないほうがよかった……?」

唯「いや、別にそうじゃないけど、やる気満々だねって思ったの」

唯「ちょっと口に入れるぐらいなんだから、ずらすんでいいんじゃない?」

憂「……いいの。アイスがかかってるんだから、真面目にやらないと」

唯「まぁうん、そうだね」

憂「……」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:43:21.83 ID:gFLwlKq20

唯「……」

憂「……」

唯「うい?」

憂「へっ? なぁに?」

唯「もうそっち向いても平気?」

憂「あ、うん……」

唯「へへっ、では」サササ

唯「……ういー」

憂「いや、だって……やっぱり恥ずかしいよ」

唯「うーん……どういう風にするならいい?」

憂「どうって、できれば何もしないのが」

唯「それは出来ないって何度も言ってるでしょ」

憂「だよねぇ~。……ふぅ」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:46:39.12 ID:gFLwlKq20

唯「んじゃあ、わかった。憂は目閉じてて」

憂「? こう?」ギュッ

唯「そうそう……で、手は後ろについてて」

憂「ん……」

唯「もうちょっと後ろのめりに」

憂「……」スッ

唯「それじゃ、じっとしててね」

 スリッ

憂「ひゃっ!?」

 ゴソッ

憂「ちょ、ちょっとぉ……」

唯「はいはい、動かない」ガシッ

憂「や、やだっ、ねぇ目開けていい?」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:50:24.61 ID:gFLwlKq20

唯「そのほうがいい?」

憂「うん、怖いよ……服の下、顔入れてるの?」

唯「えへへ。ちょっと伸びちゃうけど、パジャマだしいいでしょ?」

憂「目開けても大丈夫?」

唯「いいよ。見ても変わんないと思うけど……」

憂「……」

唯「どうする?」

憂「……このままでいいや」

唯「ん、了解。じゃもうちょっと進むよ」

 スス……

憂「……くすぐったい」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:53:20.29 ID:gFLwlKq20

唯「ごめんねー。すぐ済ますよ」

唯「ふ、よいしょっ」スリッ

憂「……それに、お姉ちゃんの息が湿っぽいな」

唯「うへ。暑くなってきた……」

憂「ご、ごめん」

唯「いや、しょうがないよ。頑張るから、ねっ」グイグイ

 ポヨン

憂「あっ」

唯「おっ」

憂「……お、お姉ちゃんやっぱり」

唯「ここまで来ちゃったらもう一緒だよ、憂」

憂「そ、そうかなぁ……」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 00:56:39.74 ID:gFLwlKq20

唯「よらっ」ズリッ

憂「っ……お姉ちゃん、ちょっと伸びちゃう」

唯「んー、でもそしたらもう……」

憂「なに?」

唯「憂の……に、顔を押しつけちゃう形になるけど……いいの?」

憂「……も、もうここまで来たら一緒だよ!」

唯「そ、そう? ……じゃあ、吸っちゃうよ?」

憂「……うんっ」

唯「暗くてよく見えないなぁ……」ムニムニ

憂「お、お姉ちゃん……わざと?」

唯「いや、全力……ほえ、これ?」ツン

憂「はうっ、う……うん、それ」

唯「それでは……」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 01:00:07.57 ID:gFLwlKq20

唯「あー……んっ」

 チュ…

憂「……っ」

唯「……」

 チュウゥ……ピチャ

憂「ふ、ぅ……」

唯「ん、ぁむ。んちゅぱ」

 チュプッ

憂「……はあぁ。ぅ、ふー」

 チュピ チュチュリ

憂「っ、ちょ、お姉ちゃんっ」

唯「んー。ぷぇ。なぁに?」

憂「な、なんでもないけど……」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 01:03:11.02 ID:gFLwlKq20

 ゴトンッ

憂「!?」ビクッ

唯「なに、今の音!?」

 ササッ バタンッ

憂「なにか黒い影が……」

 モゾモゾ

唯「ぷは。もしかして、怪盗さん?」

憂「多分……逃げられたけど」

唯「うーむ。……ん?」

 フワッ……カサ

憂「また紙飛行機だよ」

唯「もしかして……」ガサガサ

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 01:06:46.43 ID:gFLwlKq20

唯「ご苦労であった。約束通りアイスは全て返す」

唯「少し溶けてしまった詫びに、ハーゲンダッツもつけておいた。……だってよ、憂!」

憂「ほんとかなぁ……」

唯「確かめてみようよ、ねっ」トタタ

 ガラッ

唯「……わっ、4つも入ってるよ! 太っ腹!」

憂「すごい、怪盗さん……やっぱりお金持ちなんだ」

唯「これだったら、もっと怪盗がきてくれたらいいね!」

唯「ええっと、ジュンさんとアズニャンさんか。覚えた」

憂「あれ? それ、まだ何か書いてない?」

唯「ほえ? ああほんとだ。また会える日を楽しみにしている……って」

憂「……え」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 01:09:58.08 ID:gFLwlKq20

――――

 「ねージュン、ほんとにあれだけでよかったの?」

 「いやー、よくないよ。さすがにあれぐらいじゃ揺らがないでしょ」シュタッ

 「えっ?」スタン

 「あれはジャブだって。妹のほうの抵抗感がけっこうあるし、ゆっくりやらないと」

 「外堀から埋めるってこと?」

 「そうそ。2日後、またやるよ」

 「うー、めんどくさい……」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/03/28(月) 01:13:31.21 ID:gFLwlKq20

 「文句言わない。百合の世界を実現するためなんだよ!」

 「お金のためじゃなかったの!?」

 「あはは。……だって、ねぇ。アズニャン」

 「もう。すっかりクライアントに毒されちゃって」

 「む……なんとでもお言いなさい。さあさ、次のトコいくよ!」バッ

 「はいはい……よっ」シュバッ

 そして二人は夜の闇に消えた。

 彼女たちがどこへ向かうかは人知れず。

 がんばれアズニャン、百合の世を築くため。

 がんばれジュン、巨万の富を築くため。


   お  わ  り