13: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 21:19:46.26 ID:JeexOQMo0
 橘 「え?」
七咲 「ですから、もし私達が結婚したら、先輩なんて呼ぶのは変じゃないですか。
   だからどう呼ぶのが一番いいのか聞いておきたくて…」

 橘 「な、なんて呼ぶのか、か…」

 橘 (どうしよう…名前で呼ばれるのもいいけど、あなたっていうのも憧れるんだよな…
   うーん、僕の理想に近い呼び方…あ、そうだ!)

 橘 「ダーリンって呼ぶのはどうかな」
七咲 「…はい?」

 橘 「ダーリンという言葉の響き、愛する人にそう呼ばれる快感…きっとすばらしいものなんだろうね…
   そうだ、ちょっと試しに呼んでみてくれない?」
七咲 「……」ハァ
 

引用元: 七咲「先輩、結婚したらなんと呼ぶべきでしょうか?名前?あなた?」 




18: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 21:55:13.48 ID:JeexOQMo0
ちょっとがんばってみようかな 七咲メインは書いたことないし

七咲 「…なんでそういう結論にたどり着くんですか」
 橘 「なんでって、僕の理想を突き詰めたら、ダーリンにたどり着いただけで…」

七咲 「私は嫌です」
 橘 「ええっ!な、なんで?」

七咲 「だって、ダーリンなんて呼び方…」
 橘 「大丈夫だよ、恥ずかしくなんてないって!なんなら僕が七咲をダーリンと呼んであげるよ。
   ほら、ダー…」

七咲 「結構です。失礼します」
 橘 「あ、七咲…行っちゃった」

 橘 (何が気に入らなかったんだろう…そんなにダーリンは嫌なのかな…)

20: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 22:03:47.43 ID:JeexOQMo0
 橘 「…って感じで不機嫌になっちゃったんだけど、何か心当たりないかな」
美也 「へえ…結婚したら、ねえ…」
 橘 「な、なんだよ…」

美也 「べっつに~。にぃにと逢ちゃん、随分仲良くなったなーって思っただけ」
 橘 「そ、そうかな…」

美也 「結婚した後の呼び方かぁ~…にぃにと逢ちゃんが結婚したら、逢ちゃんはみゃーのおねえさんになるんだよね…」
 橘 「まあ、そうだな」

美也 「そしたらみゃーも逢ちゃんのこと、おねえちゃんって呼ぶのかな…うーっ、変な感じ…」
 橘 「そんなことは後でいいから、僕の相談をどうにかしてくれよ」

美也 「あ、そっか。全くにぃには、女心をわかってないんだもんねぇ~」
 橘 「な、なんだよいきなり…」

21: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 22:15:13.47 ID:JeexOQMo0
美也 「大体、普通好きな人に自分からダーリンって呼んでなんて言わないよ」
 橘 「そ、そうか?」

美也 「そうだよ。そんな呼び方、恥ずかしくないわけないもん」
 橘 「そうかな…森島先輩はたまにふざけてダーリンって呼んでくれるし、普通かなと思ったんだけど…」

美也 「それは森島先輩が特別なの。全くにぃには、相変わらずダメダメなんだから」
 橘 「そ、そんなことないって!」

美也 「ふぅー。とりあえず、次に逢ちゃんに会ったら、変なこと頼んでごめんなさいってちゃんと謝ること。わかった?」
 橘 「わ、分かったよ…」

美也 「それじゃみゃー、部屋戻るから。ちゃんと謝るんだよ、お休み」
 橘 「ああ、お休み」

 橘 (うーん、ダーリンってそんなに恥ずかしいのかな…とりあえず、明日会ったら美也の言うとおり謝っておくか)

夕飯できた

25: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 22:34:06.79 ID:JeexOQMo0
ただいま

棚町 「おっはよー、純一」
 橘 「ん、ああ、おはよう薫」

棚町 「何、どうしたのよ?いつもより元気ないじゃない」
 橘 「いや、ちょっと考え事しててさ」

棚町 「ふーん。珍しいわね、アンタが朝から考え事なんて」
 橘 「そうかな…」

 橘 「…なあ、薫」
棚町 「ん、何?」

 橘 「ちょっと僕のこと、ダーリンって呼んでみてくれないか?」
棚町 「あら、お安い御用よダーリン♪…って何やらせんのよ!」

   ボカッ!

 橘 「あだっ!な、何するんだよ!」
棚町 「こっちのセリフよ。つい乗って恥ずかしいこと言っちゃったじゃない」
 橘 「そうか、やっぱり恥ずかしいのか…」

26: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 22:41:57.26 ID:JeexOQMo0
棚町 「で、なんだったのよいきなり」
 橘 「いや、美也にダーリンって呼ぶのは普通恥ずかしいって言われたから」

棚町 「ちょっとアンタ、まさか美也ちゃんにダーリンって…」
 橘 「ち、違うって!僕が呼んで欲しかったのは別の子だよ」

棚町 「ふーん、別の子ねえ…」
梅原 「よーうお二方、今日も調子はいいみたいだな」

 橘 「あ、梅原」
棚町 「あ、梅原君、ちょうど良かった。コイツが梅原君にダーリンって呼んで欲しいって」
 橘 「は、はぁ!?」

梅原 「なんだ、突然だな…でも、俺にはそんなのお安い御用だぜ、ダーリン…♪」
棚町 「うわぁ…」
 橘 「これは…ひどいな…」

梅原 「なんだよ、そっちから振ってきたのに冷たいな」
 橘 「だって、なあ…」
棚町 「ねえ…」

31: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 22:48:53.06 ID:JeexOQMo0
 橘 「まあ、一応参考になったよ。ありがとな、梅原、薫」
棚町 「お礼を言われることじゃないわよ。っていうか、それよりも恥ずかしいことを言わせたことを謝りなさいよ」
梅原 「そうだぜ橘、俺なんて軽く心に傷を負ったぞ」

 橘 「分かった分かった、梅原はともかくごめんな薫、変なこと言わせて」
棚町 「はいはい。あたしの貴重なセリフ、ちゃんと役立てなさいよ」

 橘 (うーん、やっぱりダーリンは恥ずかしいのか…うん、やっぱり七咲にちゃんと謝らないと駄目だな…)

35: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 23:00:53.14 ID:JeexOQMo0
 橘 (七咲、校舎裏にいるかな…)
七咲 「あ、先輩」

 橘 「あ、七咲」
七咲 「どうしたんですか、何か用事ですか?」

 橘 「あ、うん。昨日のことを謝ろうと思って」
七咲 「昨日?」

 橘 「ほら、昨日七咲にダーリンって呼んでなんて無茶言っちゃったから…」
七咲 「ああ…」

 橘 「ゴメン。ダーリンって呼ぶの、恥ずかしかったんだよな?」
七咲 「あ、はい…それもあるんですけど…」

 橘 「え、他にも理由があるの?」
七咲 「いえ、その…」

36: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 23:10:07.15 ID:JeexOQMo0
七咲 「…先輩、森島先輩とよく話すじゃないですか」
 橘 「あ、うん…」

七咲 「それで、この前森島先輩が橘先輩のことをダーリンって呼ぶのを聞いてしまって…」
 橘 「あ…」

七咲 「だから昨日先輩がダーリンって呼んで欲しいって言ったとき、なんだか森島先輩と比べられているような気がして…
   それで、ついいらだってしまって…」

 橘 「…そっか。ごめんな七咲、僕がふがいないばっかりに…」
七咲 「いえ、そんな…」

 橘 「大丈夫だよ。僕が好きなのは七咲だけだから」
七咲 「先輩…」

 橘 「だから、僕はただ純粋に七咲にダーリンって呼んで欲しいんだ。駄目かな?」
七咲 「い、いえ…駄目なんかじゃ、ないです」

 橘 「それじゃあ…」
七咲 「…分かりました。ゴホン…」

37: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 23:15:24.18 ID:JeexOQMo0
七咲 「…ダーリン…」
 橘 「……っ!!!」

 橘 (あ、あのクールな七咲が僕をダーリンと呼んでいる…!ほんのり顔を赤らめて、ちょっぴりうつむき加減で…
   こ、これは…文句なしにかわいい!!)

七咲 「あ、あの…どうでしょうか?」
 橘 「もう一回…もう一回頼む!」

七咲 「え、あ、だ、ダーリン…」
 橘 「うおおおおっ!まだまだ、もっと呼んでくれっ!」

七咲 「ダーリン…」
 橘 「違う、もっと笑顔で!」

七咲 「だ、ダーリンっ」
 橘 「そうっ!後はもっと声を弾ませて!」

七咲 「…ダーリン♪」
 橘 「いやっほおおおおおう!」

40: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 23:27:41.55 ID:JeexOQMo0
      ・
      ・
      ・

 橘 「はっ、はぁ、はぁ…」
七咲 「あの、先輩…?」

 橘 「…ありがとう七咲。僕はもう満足だ」
七咲 「そ、そうですか…」

 橘 「それじゃあこれからは、僕のことはダーリンと呼んでくれるってことでいいのかな?」
七咲 「いえ、できればダーリンはこれ限りにして欲しいというか…やっぱり恥ずかしかったので…」

 橘 「そ、そっか…」
七咲 「それで、結局私は結婚したら先輩のことはなんて呼べばいいんでしょう」
 橘 「え?ああ…」

 橘 (いかん、七咲にダーリンって呼んでもらえたのがうれしくてすっかり忘れてた…)

 橘 「えーっと、そうだな…と、とりあえず今は保留ってことで…」
七咲 「結局そうなるんですか…」

42: 忍法帖【Lv=1,xxxP】 2011/04/22(金) 23:29:42.83 ID:JeexOQMo0
 橘 「ま、まあ、いいじゃないか。未来のことは後で考えれば、さ」
七咲 「…そうですね。今はただ、二人でいられれば満足ですしね。
   だったらその時がくるまで、今は先輩でいいですよね?」

 橘 「ああ、それでいいと思うよ」
七咲 「では…『先輩』、これからもよろしくお願いします♪」

終わり こんなんでどうよ