1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:20:52.63 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「今からこの家を、人類侵略の拠点にさせてもらうでゲソ!」








ラオウ「……」

トキ「……」

ケンシロウ「……?」

ジャギ「なんだテメェは?」

引用元: イカ娘「人類よ! よく聞け!」 


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:23:30.84 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「ふっ 恐怖と感動で声も出ないようでゲソね」

ラオウ「……」

トキ「……」

ケンシロウ「……兄さん、醤油とって」

ジャギ「……ほら」

ケンシロウ「サンキュ」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:27:08.29 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「心配しなくてもお主達を殺しはしないでゲソ」

トキ「ジャギ、おかわり」

ジャギ「はいよ」

イカ娘「雑用係としてコキ使ってやるから覚悟」

ヒョイ

イカ娘「うわぁ!?」

ラオウ「食卓の上に立つな」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:30:26.16 ID:3VsOVwZTO
トキ「今日の肉じゃが味薄くないか?」

ジャギ「あんなに醤油ぶっかけた目玉焼き食うからだ」

イカ娘「私の話を聞かなイカー!」バタバタ

ピキーン

イカ娘「あう!?」

ケンシロウ「黙れ」

イカ娘「あ……はい」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:38:43.48 ID:3VsOVwZTO
……

「ごちそうさまでした」

ケンシロウ「あー、満腹」ゴロ

トキ「ケンシロウ、行儀が悪いぞ」

ジャギ「順番に風呂入れよー」

ラオウ「一番風呂はこのラオウがもらってやるわ!」


トキ「ラオウ、足し湯を忘れるなよ」

ケンシロウ「ラオウが入った後はいつもお湯少ないからなぁ」

ラオウ「ぬう……」



イカ娘「もう喋ってもいいでゲソ……?」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:47:36.34 ID:3VsOVwZTO


ケンシロウ「アンタップ、アップキープドロー……山」

トキ「じゃあその山も含めて対立でタップさせよう」

ケンシロウ「ーーっ!! 腹立つ!」ワナワナ

ラオウ「上がったぞ」

ジャギ「おかえり兄者」グビグビ

ラオウ「ジャギ、俺にも一献」ドス

ジャギ「ほい」トクトク

ラオウ「おっとっと……ング……ぶはぁっ」



ラオウ「ところで、まだ奴の秘孔を解いてないのか?」

イカ娘「うう……痺れてきたでゲソ」

ジャギ「あ」

ケンシロウ「忘れてた」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:52:00.36 ID:3VsOVwZTO
ズグ

イカ娘「あう……」コテッ

トキ「すまんすまん、悪気はなかったんだ」

ジャギ「ほら、立てるか?」

イカ娘「人間の手など借りずとも立てるでゲソ!」パシッ

スタッ


イカ娘「いイカ! 人類よ! よく聞け!」


ケンシロウ「卓袱台の上に立つな」ベシッ

イカ娘「あたっ」ビタン

ラオウ「テレビが見えぬではないか」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:56:11.61 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「お前、何しにきたんだ?」

イカ娘「さっきからそれを説明しようとしてるじゃなイカ!」プンプン

トキ「それはすまなかった。して、何用だ?」

イカ娘「その前にあの二人もこっち向かせるでゲソ!」

ジャギ「ああ、そりゃ無理な相談だ」

イカ娘「なんででゲソ」

トキ「深夜アニメが始まったからなぁ」

イカ娘「私とアニメどっちが大切でゲソか!?」

ジャギ「初対面でそんな事言われても…」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 01:58:07.00 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「……まあいいでゲソ。とりあえずお前達二人だけでも聞くでゲソ」

トキ「あ、薬が効いてきた。悪いけど先に休むよ」

ジャギ「おやすみ兄者」

イカ娘「ちょっと待たなイカー!!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:02:27.39 ID:3VsOVwZTO
……

コトッ

ジャギ「で、何だって」

イカ娘「侵略! 人類を侵略しに来たでゲソ!」

ジャギ「人類侵略? なんでまた」

イカ娘「んぐんぐ……じんるいンは…うみをング」

ジャギ「あ、食べてからでいいぞ」

イカ娘「かたじけないでゲソ …ズズッ」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:06:47.71 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「人類は海から受けた恩も忘れてひどい事をしてきたでゲソ!」

199X年 世界は核の炎に包まれた!

海は涸れ、地は裂け

あらゆる生命体が絶滅したかに見えた……

イカ娘「だから私が人類を懲らしめるでゲソ! 海を守る為に!」ザパーン

ジャギ「いや、海涸れてないし」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:19:31.95 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「最近も大量の有害物質が流れ込んでるでゲソ。許し難いでゲソ!」

ジャギ「そ、その事に関しては人類を代表して謝ろう。申し訳ない」

イカ娘「申し訳ないで済めばイスカンダルはいらないでゲソ!」

ジャギ(こいつ本当は日本人じゃねーのか?)

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:22:44.35 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「ご立腹のとこ申し訳ないが」

イカ娘「なんでゲソ」

ジャギ「お前、本当にイカなのか?」

イカ娘「むっ、どういう意味でゲソ」

ジャギ「いや、コスプレした小娘にしか見えないからなぁ」

イカ娘「これはコスプレじゃないでゲソ!」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:26:08.41 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「じゃあ証拠見せてくれよ」

イカ娘「証拠!?」

ジャギ「胸に七つの傷があるとかさー」

イカ娘「い、イカ墨が吐けるでゲソ!」ピュー

ジャギ「うーん」

イカ娘「どうでゲソ!」

ジャギ「世の中、火を吹く奴もいるしなぁ」

イカ娘「そうなんでゲソ!?」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:30:17.97 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「じゃ、じゃあこれでどうでゲソ!?」ウネウネ

ジャギ「うお!?」

イカ娘「この10本の触手こそ、私がイカである証拠でゲソ!」ウネウネ

ジャギ「う~ん」

イカ娘「な、なんでゲソ」

ジャギ「闘気を使えば髪の毛ぐらい動かせそうだしなぁ」

イカ娘「これは髪の毛じゃないでゲソ!」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:33:50.24 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「まあ百歩譲ってお前がイカだとしよう」

ジャギ「なんでウチを侵略するんだ?」

イカ娘「この家が海から一番近いからでゲソ!」

ジャギ「……それだけ?」

イカ娘「……そうでゲソよ?」

ジャギ「……」

イカ娘「なんでゲソかその目は!」ムカッ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:41:32.20 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「大体、そんな被り物をしてるお主に容姿をどうこう言われたくないでゲソ」

ジャギ「」グサッ

イカ娘「部屋の中でも被り物をしてるとは、よっぽど残念な顔をしてるんじゃなイカ?」

ジャギ「」グサグサッ


イカ娘「あれ、図星だったでゲソ……?」
ジャギ「」


カポッ

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:42:48.64 ID:3VsOVwZTO
……

イカ娘「」

ジャギ「」



イカ娘「」

ジャギ「」



イカ娘「……ごめんなしゃいでゲソ」

ジャギ「……わかってくれればいいんだ」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:45:14.98 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「なぁイカ娘」

イカ娘「! ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」ガンガンガン

ジャギ「おいおいおい!? 止めろって」

イカ娘「……」ブルブル

ジャギ「あー……怖がらせて悪かったよ」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:52:18.50 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「酷な事を言うかも知れないが、お前じゃあ人類侵略は無理だと思うぞ」

イカ娘「…ど、どうしてでゲソ?」

ガラッ

ケンシロウ「はかせの方がかわいい……!」ゴゴッ

ラオウ「愚かな……なのに決まっておろう!」ゴゴッ

ヒュウウウ……

カッ

ケンシロウ「ホォアタァッ!」ラオウ「ジョイヤーッ!」

ドカァァァッ


ジャギ「あれがただの兄弟喧嘩だぞ?」

イカ娘「」アングリ

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 02:56:54.58 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「お前の海を大切にしたいって気持ちはとても素晴らしいと思う」

ジャギ「でも、その為に争うのは海も望んでなんじゃなイカ?」

イカ娘「! お主…」

ジャギ「ジャギだ」

イカ娘「ジャギ……」

ジャギ「別なやり方を考えようぜ。俺も手伝うし」

イカ娘「…………わかったでゲソ」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 03:01:11.52 ID:3VsOVwZTO


イカ娘「世話になったでゲソ」

ジャギ「気をつけて帰れよ」

イカ娘「心配しなくても海はすぐそこでゲソ」

ジャギ「……違いねぇ」

イカ娘「では…」クルッ

ジャギ「…ちょっと待て」

イカ娘「?」

ジャギ「お裾分けだ、近所の人と分けて食え」

イカ娘「……ありがとう、でゲソ」

64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 03:05:09.81 ID:3VsOVwZTO
こうして、人類と海から侵略者の奇妙な物語は終わった

私達は忘れてはいけない

私達の何気ない日常に脅かされる別な日常がある事を

私達は、決して忘れてはいけない

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 03:06:26.97 ID:3VsOVwZTO
……

ピンポーン

ジャギ「はーい」

ガチャッ

リハク「呼ばれた気がしたもんでな」

ジャギ「気のせいです」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 03:11:13.71 ID:3VsOVwZTO
チャンカチャンカチャンカチャン

チャンカチャンカチャン

ラオウ「最初はグー」

ケンシロウ「その次パー」

ラオウ・ケンシロウ「グッチョパーはなしよ」

ラオウ「ジャン!」ケンシロウ「ケン!」

ドカァァァァァッッ


ラオウ「がはぁ…」

ケンシロウ「ぐう…っ」

トキ「もういい…… ここまでだ!」ガシッ

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 03:20:48.05 ID:3VsOVwZTO
ジャギ「ケンシロウ達は何やってんだか……」

ピンポーン

ジャギ「はーい」

ガチャ

イカ娘「ジャギ、ゴミ拾いに行くでゲソ!」

ジャギ「……お前! 海に帰ったんじゃ」

イカ娘「そうでゲソよ? でも、それは戦略的撤退であって、海を守る為の活動を止めた訳ではないでゲソ!」

ジャギ「……そうでゲソか」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/05/03(火) 03:25:43.06 ID:3VsOVwZTO
イカ娘「ジャギ、一緒にゴミ拾いしながら海を守る方法を考えようじゃなイカ!」

ジャギ「……わーったよ」





終わっとく