1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 15:37:33.47 ID:1CCZiRsu0
ランカ「はぁ……」

オズマ「ん…?どうした?ランカ」

ランカ「な、なんでもないよ!そんなことよりお兄ちゃん…」

ランカ「キャシーさんと…幸せになってね!」

オズマ「あぁ。…独り暮らしで困ったことがあったらすぐ連絡するんだぞ?」

ランカ「もうっ!私だってもう子供じゃないよ!」

オズマ「フッ…。そうだな…」


キャシー「オズマ、そろそろ行きましょ…」

オズマ「おう。じゃあな、ランカ」

ランカ「うん、バイバイ!お兄ちゃん!」



ランカ「(……)」

ランカ「(私…、独りになっちゃった…)」

ランカ「(だ、大丈夫!独りでも大丈夫だよね…、きっと……)」

引用元: シェリル「ランカちゃんからの着信とメールが500件も来てる……」 



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 15:45:32.83 ID:1CCZiRsu0
~次の日 学校 昼休み~


ランカ「ふぅ…。やっと授業終わったぁ…」

ランカ「(お腹すいたなぁ…。ナナちゃんをお昼に誘いに行かないと)」スクッ


ナナセ「あの…、ランカさん…」

ランカ「あっ、ナナちゃん!今お昼誘いに行こうとしt…」

ナナセ「す、すみません。今日は一緒にご飯食べられそうにないんです…」

ランカ「えっ?どうして?」

ナナセ「実は、ルカ君が『どうしても伝えたい大事な話がある』って…」

ランカ「ルカ君が…?」

ナナセ「ごめんなさい。本当に大事な話みたいで…」

ランカ「う…、うぅん!いいよ、ルカ君のところに行ってあげて」

ランカ「私のことは…気にしなくていいから」

ナナセ「本当に、ごめんなさい!」タッタッタ


ランカ「……」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 15:54:21.54 ID:1CCZiRsu0
ランカ「(ど、どうしよう…。独りになっちゃった…)」

ランカ「(アルトくんはシェリルさんと一緒に食べるだろうし…)」

ランカ「……」

ランカ「(とりあえず、今日は誰もいないところでお昼食べようっと…)」

ランカ「(寂しくご飯食べてるところを誰かに見られちゃったら嫌だし…)」

ランカ「はぁ……」トボトボ




アルト「さてと、昼はどこで食べる?」

シェリル「そうね…。やっぱり外がいいかしらね」

アルト「屋上…は目立つしな…。う~ん、いい場所が空いていればいいんだが…」

シェリル「ったく、早く探しなさ……ん?」



ランカ「……」トボトボ

シェリル「(ランカちゃん…?)」

シェリル「(どうしたのかしら…?独りぼっちで…)」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 16:03:21.35 ID:1CCZiRsu0
シェリル「……」

アルト「おっ、あそこはどうだ?明るいし人気も無いし」

シェリル「……」

アルト「ん?どうした?」

シェリル「ごめん、アルト。私ちょっと用事が出来ちゃったわ」

アルト「はぁ?せっかくいい場所見つけたってのに…」

アルト「(それに、シェリルと昼飯喰うの楽しみにしてたのに…)」

シェリル「だから、ごめんって言ってるでしょ」

アルト「『ごめん』じゃ…!!」

シェリル「な~に?そんなに私と話するのが楽しみだったわけ?」

アルト「そ、そういうわけじゃ…///」

シェリル「……仕方ないわね。今日の夜、アンタの部屋に行ってあげるわ」

アルト「えっ!?(夜!?)」

シェリル「お話するのは、その時……ね?」

アルト「し、仕方ないな…///まったく…」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 16:11:24.85 ID:1CCZiRsu0
ランカ「……」キョロキョロ

ランカ「(ここがいいかな…。誰もいないし…)」チョコン

ランカ「はぁ~ぁ…」

ランカ「(『ルカ君からの大事な話…かぁ』)」

ランカ「(きっと、ナナちゃんに告白するつもりなんだろうなぁ。ルカ君)」

ランカ「(もし2人が恋人同士になったら、明日から一緒にご飯食べるってことだよね)」

ランカ「(どうしよう…。家でも学校でも独りだなんて…)」


(アイ君「きゅ?きゅ?」)


ランカ「(こんな時、アイ君がいたらな…。励ましてくれるのに…)」

ランカ「(今は元気でやってるかな…)」


ランカ「(まぁいいや。お弁当食べよっと)」

ランカ「……」パカッ

ランカ「いただきまーす…」

ランカ「……」パクッ モグモグ

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 16:19:12.23 ID:1CCZiRsu0
ランカ「……」モグモグ ゴクン

ランカ「…うん、美味しく出来てる」

ランカ「(でも…オカズを交換する相手は、もう私にはいない…)」

ランカ「(アルトくん……、ナナちゃん……、ミシェル君……、ルカ君……)」

ランカ「(皆で囲んで、お弁当食べたっけなぁ…)」

ランカ「はぁ…」

    「なぁ~に、辛気臭い顔してんのよ」

ランカ「えっ?」クルッ


シェリル「はぁ~い、ランカちゃん!」

ランカ「しぇ、シェリルさん!?どうして…?」

シェリル「『どうして…?』はこっちの台詞よ。あの眼鏡の子は一緒じゃないの?」

ランカ「そ、それが…」シュン

シェリル「うん?何かあったの?」

ランカ「……」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 16:27:46.17 ID:1CCZiRsu0
シェリル「ふぅ~ん。そんなことがあったの」

ランカ「はい…」

シェリル「あの眼鏡の子、ぼんやりしてるようで中々やるわね~。スタイルもいいし」

ランカ「……。シェリルさんは……」

シェリル「ん?」

ランカ「シェリルさんはどうして私のところに来たんですか?」

シェリル「どうして、って…」

ランカ「最近はいつもアルトくんと2人で食べてるのに…」

シェリル「!? し…知ってたの!?」

シェリル「(って…、知ってるか。そうよね…)」


ランカ「今日…アルトくんお休みじゃないですよね?」

シェリル「そうね。本当は今日アルトと食べるつもりだったけど…」

ランカ「……?」

シェリル「さっき、ランカちゃんがしょぼんとして歩いていたのを見たから。心配になっちゃって」

ランカ「えっ…?」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 16:38:13.18 ID:1CCZiRsu0
ランカ「私のことを、心配してくれて…?」

シェリル「えぇ、そうよ。ほおっておけないじゃない」

ランカ「……」ポカーン

シェリル「んん?どうかした?」

ランカ「い、いえ…。まさかシェリルさんが、私に優しくしてくれるなんて……///」

シェリル「えっ」


シェリル「(まさか私って…、ランカちゃんに『人に優しくしない嫌な女』って見られていたの?)」

シェリル「(私は『頼れるお姉さん』ポジにいると思っていたのに…)」

シェリル「(や、やっぱりアルトとの三角関係があったからかしらね…?)」

シェリル「(むむむ…どうにかランカちゃんから信頼を取り戻して『優しい先輩のお姉さん』ポジにならないと…)」


シェリル「………」

ランカ「シェリルさん…?」

シェリル「ふふふっ、大丈夫よランカちゃん。これからは私がいるわ!」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 16:48:31.68 ID:1CCZiRsu0
ランカ「えぇっ!?そ、それって…」

シェリル「今日からは、私がランカちゃんのお昼の相手になってあげる」

ランカ「ほ、本当ですか?」

シェリル「もちろん。嘘なんかついたりしないわよ」

ランカ「でも…アルトくんは?」

シェリル「あぁ、アイツ?放っておけばいいのよ」

ランカ「はぇっ!?」

シェリル「後輩が寂しくないようにするのも、先輩の役目よ」

ランカ「ど、ど、どうも…ありがとうございます……////」

シェリル「(ふふっ、これでランカちゃんとも仲良くなれるし、アルトを放置出来るし、一石二鳥ね♪)」

シェリル「(きっとアルトの奴、今頃悶々としてるわ……)」ニヤニヤ

ランカ「(シェリルさん…。アルトくんより私の心配してくれるんだ……)」

ランカ「(優しいな…シェリルさん……////)」


~その頃~

アルト「(今日の夜今日の夜今日の夜今日の夜今日の夜)」モンモン

 
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 16:58:27.12 ID:1CCZiRsu0
シェリル「……」グゥー

ランカ「あっ…。お腹の音…」

シェリル「あっ、あはは…。カッコ悪い音聞かせちゃったわね///」

シェリル「(お弁当はアルトが持ってるし、何処かで買ってくるか)」スクッ

ランカ「しぇ、シェリルさん!」

シェリル「ごめんね、ランカちゃん。今日お弁当忘れちゃ…」

ランカ「わ、私のお弁当!……良かったら///」スッ

シェリル「あら、いいの?貰っても…」

ランカ「はいっ!はんぶんこにしましょう!」


ランカ「……」イソイソ

ランカ「はいっ、これ!シェリルさんの分です」スッ

シェリル「ありがと。本当にごめんね」

ランカ「いえ…/// シェリルさんに食べてもらえた方が嬉しいです!」

ランカ「でも…お口に合うかどうか…///」

シェリル「じゃあ、さっそく…。いただきまーす」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 17:05:31.51 ID:1CCZiRsu0
シェリル「……」パクッ モグモグ

ランカ「……///」ドキドキ

シェリル「……」モグモグ ゴクン

ランカ「ど…どうでしょうか…?」

シェリル「うん!美味しい♪」

ランカ「ほ、本当に!? 本当に美味しいですか!?」

シェリル「とっても美味しいわ。これ、ランカちゃんが作ったの?」

ランカ「はいっ!へ…へたっぴですけど…」

シェリル「下手なんかじゃないわよ。お料理…上手なのね」ニコッ

ランカ「!///」ドキーン


シェリル「私はそういうのは全然ダメ。だからいつもアルトに…」

ランカ「アルトくんに…?」

シェリル「あっ…(しまった…)」

シェリル「あははっ、アルトは関係無いわよね…」

ランカ「……」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 17:14:28.32 ID:1CCZiRsu0
ランカ「(そっか…いつもアルトくんに作ってもらってるんだ…ご飯)」

ランカ「(だったらせめて…お昼だけでも…)」

シェリル「? どうかした?」

ランカ「あの…。学校でのシェリルさんのお弁当なんですけど…」

ランカ「明日から、私が作ってきましょうか…?」

シェリル「ランカちゃんが…?」

ランカ「あっ!すみません!…ご迷惑じゃなければ、で……」

シェリル「う~ん…」

ランカ「………///」ドキドキドキ

シェリル「……じゃあ、大変でしょうけど、お願いするわ」

ランカ「!」ピョン

シェリル「明日から、よろしくね」

ランカ「は、はいっ!シェリルさん!」


ランカ「(やったぁ…)」

ランカ「(明日からは…シェリルさんと一緒だぁ……///でかるちゃー!)」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 17:22:42.56 ID:1CCZiRsu0
~その日の夜~

ランカ「~♪」

ランカ「(明日…どんなお弁当作ろうかなぁ…)」

ランカ「シェリルさん……///」ドキドキ

ランカ「(なんだろ…?この気持ち…)」ドキドキ

ランカ「(シェリルさんの事を考えると、胸がキュンキュンする…)」ドキドキ

ランカ「(シェリルさんに、優しくされたから…?)」ドキドキ

ランカ「(でも、女の子同士なのに……)」ドキドキ


ランカ「そ、そうじゃない!明日のお弁当の事を考えなきゃ…」

ランカ「(う~ん、シェリルさんは何が好きなのかなぁ…)」

ランカ「(いっぱい…作った方がいいよね…たぶん)」

ランカ「(でも、あんまり気合入れると『なんだコイツ』って思われるかも)」

ランカ「あぁ~!!どうしよ~!!」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 17:29:28.02 ID:1CCZiRsu0
~その日の夜~

アルト「……」ポカーン

シェリル「ねぇ、アルト…?」

アルト「ん……?」

シェリル「今度の休みの日、2人で出掛けない?」

アルト「出掛ける……って?」

シェリル「もぉ!にぶいわね!!」

アルト「……」ポカーン

シェリル「だからぁ…、デート…しましょ?///」

アルト「あぁ…デートね……」

シェリル「何よ!さっきから気のない返事ばっかり!」

アルト「……」

アルト「くかー」

シェリル「なに寝たふりしてんのよ」ギュゥゥ

アルト「いてててて!!わかったよ、行けばいいんだろ?行けば…」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 17:36:17.12 ID:1CCZiRsu0
~次の日 学校 昼休み~


ランカ「よしっ!授業終わった!」

ナナセ「あ、あの…ランカさん。私…」

ランカ「ルカ君の所に行くんでしょ?」

ナナセ「そ、そうなんです…。だから今日も…」

ランカ「うん。大丈夫だよ。私のことは気にしなくても」

ナナセ「えっ?」

ランカ「これからずっと一緒にいてくれる人が見つかったのなら、大切にしなきゃ!」

ナナセ「ランカさん…」

ランカ「頑張って!ナナちゃん!」

ナナセ「は、はいっ!私、頑張りますね!」

タッタッタッタ…



ランカ「……」

ランカ「(よぉ~し!私も美味しいお弁当食べてもらうぞ~!)」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 17:46:15.35 ID:1CCZiRsu0
ランカ「(と思ったけど…)」

ランカ「……」キョロキョロ

ランカ「(あれ…?シェリルさん、何処にいるんだろ?)」キョロキョロ

ランカ「(シェリルさんが授業してた教室にはいないし……)」

ランカ「(すれ違いに…なっちゃったのかな……)」


ランカ「(もしかして、私との約束……忘れちゃったのかな?)」

ランカ「(メールも来てないし……)」

ランカ「(そんな…今日早起きしてお弁当作ったのに……)」ウルウル

ランカ「(アルトくんのところに…行っちゃったんだ…)」ウルウル

ランカ「(私、また独りなの?)」

ランカ「わたし……わたし……」ポロポロ

ランカ「私、お弁当作ってきたのに…シェリルさん……」ポロポロ





     「ランカちゃ~ん!」タッタッタ

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 17:55:53.22 ID:1CCZiRsu0
ランカ「!? シェリルさん!?」クルッ

シェリル「もぉ、何処行っちゃったかと思って探しちゃったわよ」

シェリル「って…、泣いてる…の?何かあった?」

ランカ「あっ、いえ!目にゴミが入っただけで……」ゴシゴシ

シェリル「そう?ならいいけど…」


ランカ「(良かった!私のところに来てくれた!)」

ランカ「(私ったら…シェリルさんは私を放って行っちゃうような人じゃないのに…)」

ランカ「(なに勝手に誤解しちゃってるんだろ…)」

ランカ「(シェリルさんはそんなことをする人じゃない!)」


シェリル「……?どうかしたの?」

ランカ「いえ…、なんでもありませんよ! えへへ…///」

シェリル「ふふっ、ちゃんと私のお弁当、作ってきたんでしょうね?」

ランカ「はいっ!もちろんです!」

シェリル「じゃあ何処かで食べましょ。お腹減っちゃたわ~」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 18:03:44.23 ID:1CCZiRsu0
シェリル「いただきまーす!」

ランカ「召し上がれ♪」

シェリル「……」 パクッ モグモグ

ランカ「お、美味しいですか…?」

シェリル「…ゴクン うん!美味しい!」ニコッ

ランカ「……///」

シェリル「?? どうしたの?うつむいちゃって…」

ランカ「(ど、どうしよ…。恥ずかしくて、シェリルさんの顔が見れないよ…///)」


シェリル「あっ、そうそう」

ランカ「?」

シェリル「私、明日から仕事でしばらく学校に来れないから」

ランカ「えぇっ!?」

シェリル「ごめんね。ちょっと忙しくなるかもしれなくて…」

ランカ「(お仕事なら、仕方ないよね…)」

ランカ「私は大丈夫です。頑張ってください!」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 18:11:27.23 ID:1CCZiRsu0
~次の日 学校~


ランカ「(やっぱりシェリルさん、お休みみたい…)」

ランカ「(良く考えたら、私も仕事で学校休む時あるし…お弁当を作ってあげられる機会って少ないのかも)」

ランカ「はぁ…。いつも一緒にお仕事出来たらいいのにな…」


ランカ「(そういえば、今日のお昼休みはどうしよ…)」

ランカ「(今日こそ独りかな、流石に)」

ランカ「(大丈夫、寂しくない!淋しくない!!)」

ランカ「(私、淋しくないですよ!シェリルさん!)」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 18:16:46.24 ID:1CCZiRsu0
~昼休み~


ランカ「……」ポツーン

ランカ「やっぱり…寂しい…」

ランカ「……」パカッ

ランカ「いただきまーす…」

ランカ「……」パクッ モグッ

ランカ「……」モグモグ ゴクン

ランカ「独りって…辛いなぁ…」


ランカ「今頃、シェリルさんはお仕事してるのかな…」

ランカ「……」

ランカ「電話とか…しちゃダメかな?」

ランカ「でも…シェリルさんの声が聴きたい…聴きたいよ…!」

ランカ「……」[携帯]ピッピッ

ランカ「……」[携帯]プルルルル

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 18:24:50.44 ID:1CCZiRsu0
ランカ「……」[携帯]プルルルル

ランカ「(出ない…。やっぱり忙しいんだ…)」

ランカ「(もう、切ろう…)」[携帯]プルルルルル


シェリル「ランカちゃん?」


ランカ「!?」

ランカ「あっ、もしもし?シェリルさん?」

シェリル「もしもし?どうしたの、ランカちゃん?」

ランカ「あのっ、そのっ…///」

ランカ「(出てくれた!忙しいのにシェリルさん…出てくれたよ…私のために…!)」ウルウル


シェリル「ふふっ、もしかして私の声が聴きたくなった?」

ランカ「!?」

シェリル「うん?」

ランカ「そ、その…っ。すみません、忙しいのに…///」

シェリル「気にしないで。私もちょうどお昼休みにしようかと思ってたところだから」

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 18:34:20.57 ID:1CCZiRsu0
~しばらくお喋りして~

シェリル「そんなことがあってね~」

ランカ「あはははっ!」

シェリル「…っと、そろそろ仕事に戻らないと」

ランカ「あっ、すみません、お忙しいところ…」

シェリル「いいのよ。私も気晴らしになったし」

シェリル「お話したい時は、気軽に電話してね?」

ランカ「は、はいっ!ど、どうも…///」

シェリル「ランカちゃんの事は気にかけてるからね。淋しいとか思わないようにしなさいよ?」

ランカ「は、はいぃ…///」

シェリル「じゃあね!」

ランカ「さよなら…///」プツン


ランカ「き、『気にかけてる』、……かぁ……」

ランカ「もしかして…シェリルさんも私と同じ気持ちなのかも……」

ランカ「私のこと…好きなのかも!」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 18:43:00.33 ID:1CCZiRsu0
~それから数日後~


ランカ「……」

ランカ「(あぁ…、気になるなぁ…)」

ランカ「(シェリルさん、私のこと好きなのかなぁ……?)」

ランカ「(最近、そればっかり考えてる…)」

ランカ「………」

ランカ「(そういえばシェリルさん、お仕事昨日までだったはず…)」

ランカ「(で、今日は学校がお休み……)」

ランカ「………」

ランカ「(電話、しちゃおうかな…)」

ランカ「(『気軽に電話して』って言ってたし…。出来れば会いたいな……)」

ランカ「(それに、確かめなくちゃ!シェリルさんの気持ち!)」

ランカ「そうだよ!確かめなくちゃ!」

ランカ「……」[携帯]ピッピッ

ランカ「……」[携帯]プルルルル

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 18:52:44.55 ID:1CCZiRsu0
~その頃シェリルは~


アルト「……」

     「お待たせ!」

アルト「おっ、ようやく来たな…」クルッ

シェリル「ふふっ、待った?」

アルト「……!///」

アルト「(気のせいか…、今日のシェリルはいつもより可愛い気がする…)」

アルト「(どうしたんだよ……ったく……)」


シェリル「んん?何よ、私に見惚れちゃった?」クスッ

アルト「そ、そんなんじゃ……!!///」

シェリル「冗談よ。アルトったらすぐムキになるんだから」クスクス

アルト「~~~~~!!」


シェリル「(ま、私がちょっと気合入れてきたってのもあるんだけどね)」

シェリル「(久しぶり……だしね。デートなんか)」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:03:35.20 ID:1CCZiRsu0
アルト「と、とにかく行こうぜ」

シェリル「えぇ……って、あら?」

アルト「ん?どうかしたか?」

シェリル「いや…何でもないわ」

シェリル「(携帯電話、部屋に忘れて来ちゃったけど……問題無いわよね)」

シェリル「(今日は久しぶりのオフなんだし…)」


アルト「ほらっ。ぼやっとするなよ」

シェリル「な、なによ!ちょっと持ち物点検してただけじゃない!」

シェリル「そもそも、アンタのリードが悪いのよ。私は悪くないわよ」

アルト「はぁ?じゃあ手でも繋ぐか?」

シェリル「えっ…?///」

アルト「な、なんだよ!///そういう関係だろ俺達…」

シェリル「そ、そうよね…。うん……」ぎゅっ

アルト「(勢いで言ったけど、『手繋ぐか?』ってのはやっぱ恥ずかしいな…)」ドキドキ

シェリル「(ったく…、もっと早く言いなさいよね……。バカ…)」ドキドキ

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:14:24.49 ID:1CCZiRsu0
~デート終了~


シェリル「そろそろ帰らなくちゃ…」

アルト「もうそんな時間か。早いんだっけ?明日」

シェリル「そうなのよ。だから今日は泊まるのは無理ね」

アルト「別にそういうのはいいって。今日は楽しかったし」

シェリル「……」

アルト「ん?どうした?」

シェリル「(そういうこと言うと、帰りたくなくなるじゃない…)」

シェリル「バカ……!」ぎゅっ

アルト「わかった、わかった。送って行くから」

シェリル「当たり前でしょ!?私を1人で帰すだなんて…!!」

アルト「はいはい」

シェリル「もぉっ!何よ、アルトのくせに!!」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:22:03.68 ID:1CCZiRsu0
  ガチャ


シェリル「ただいま~」

グレイス「お帰りなさい」

シェリル「はぁ~、疲れた。バカの相手は疲れるわ」

グレイス「その様子だと、随分楽しんできたみたいね」クスクス

シェリル「むぅ…。放っといてよ!もう寝るから!」

グレイス「わかったわ。おやすみ、シェリル」

シェリル「おやすみ、グレイス」



~シェリルの部屋~

シェリル「ふわ~ぁ。流石に眠い…」

  [携帯電話]

シェリル「おっと、そういえば忘れてたわね」

シェリル「寝る前の確認……えっ?」

シェリル「ランカちゃんからの着信履歴が凄いことになってる……。メールボックスもいっぱい……」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:30:38.33 ID:1CCZiRsu0
シェリル「ちょっ……。なんなのよこれ……!」ゾクッ

シェリル「なに?なんなの…?何でこんなに…」

シェリル「意味がわからな……」


携帯<ランカちゃんからTEL  ブイーンブイーン


シェリル「!?」ビクゥ

シェリル「(ら、ランカちゃんから電話が……)」


携帯<ランカちゃんからTEL


シェリル「うぅっ…」

シェリル「(正直、気持ち悪いから出なくていいわよね…?)」

シェリル「(今度、学校で会った時話せばいいし)」

シェリル「(そうよ。忙しかったことにすれば……)」

携帯<不在着信200件


シェリル「良かった…。切れた……」ホッ

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:38:37.55 ID:1CCZiRsu0
シェリル「はぁ…なんなのよ…。もう…」

シェリル「(緊急な連絡で10件とかならまだしも、200件って…)」

シェリル「(それに、グレイスがぼんやりしてるくらいだし、緊急って程のことは起きていないはず…)」

シェリル「(あとは…)」


携帯<ランカちゃんからの未読受信メール500件


シェリル「(これがヤバいわ…)」

シェリル「(500件が最大だから、それ以上メール送ってる可能性もあるのよね……)」

シェリル「(しかも今日だけで……)」

シェリル「うっ……」ゾクッ

シェリル「(気持ち悪い…。ランカちゃんったら、何考えて…)」


携帯<ランカちゃんからのメールが届きました  ブイーンブイーン


シェリル「ま、また!?」


シェリル「……。このメールだけ、見てみようかしら……」ゴクリ

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:41:24.18 ID:1CCZiRsu0
差出人:ランカちゃん

題名:無題

本文:
























どうして

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:46:25.61 ID:1CCZiRsu0
シェリル「!?」ビックゥ

シェリル「ななんあなななななんあなあんああな」ガクガクブルブル

シェリル「何よ……!?これ……!?」

シェリル「どうしてって……何が?」

シェリル「うっ……」

シェリル「おえぇぇぇっ」ビシャビシャ




シェリル「ハァハァ……」

シェリル「(もう……寝よう……)」

シェリル「(掛布団にくるまって寝よう……)」ゴソゴソ

シェリル「(……)」

シェリル「(……)」

シェリル「(眠れない……)」ガタガタ

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 19:55:18.85 ID:1CCZiRsu0
シェリル「(そうだ…。気晴らしにゲームでもやろうっと)」

シェリル「(第二次スパロボZがいいわね。ベッドの中でも出来るし)」

シェリル「……」ガクガクブルブル

シェリル「(あぁ……、楽しい……!スパロボ楽しい……!)」

シェリル「(私も出演してるから、皆もプレイしてね!)」

シェリル「(なんちゃtt……)」


    ガチャ……


シェリル「!?!?!?!?!?!?」ビクビクビクビクゥゥゥッッッ

シェリル「(なに……?今の音……?)」ガクガク

シェリル「(この部屋のドアノブが動いた音に聞こえたけど……)」ガクガクブルブル


シェリル「(き、きっと…!グレイスだわ……!)」

シェリル「(私がPSPやってるのに気付いて、モンハン一緒にやりたくなったんだわ……!)」

シェリル「(ちょ、ちょうどいいわ…!この前神おま引いたのよ……)」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 20:04:21.58 ID:1CCZiRsu0
シェリル「ハァハァ…ハァハァ…!」ガクブルガクブル


   ひた…  ひた…


シェリル「(足音が近づいてきてる……!)」ガクブルガクブル

シェリル「(助けて…。助けて…アルトぉ……)」ガクガクブルブル


       ひた…  ひた…


シェリル「(そ、そうよ…!グレイスなのよ…!グレイスが近づいてきてるの…!)」ガクブルガクブル

シェリル「(お、お、お、驚かそうとしたって…、無駄なんだから…!)」ガクブルガクブル


      ひた…

シェリル「(止まった…!もはやこれまで…!!こちらから顔を出してやるぅ!!!!)」

シェリル「ぐ、グレイス!!モンハンやりましょう!!」ガバァッ

ランカ「…………」ジーッ

シェリル「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!(声にならない叫び)」

ランカ「シェリルさん♪」ニコッ

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 20:14:28.07 ID:1CCZiRsu0
シェリル「あわわ…。あわわ…」ガクガク

ランカ「どうしてですか…?シェリルさん…?」

シェリル「え…?」

ランカ「どうして、私に電話とメールくれなかったんですか…?」

シェリル「ち、違うのよ!け、携帯を部屋に忘れちゃって…」ブルブル

ランカ「あぁ、そのことなら知ってますよぉ…♪」

シェリル「えっ…?」

ランカ「だって…、今日はずっとシェリルさんのこと見てましたもん…」

ランカ「今日の朝電話したら出てくれなかったから、おかしいなって思って…」

シェリル「あ…あわ…」ガクガク

ランカ「シェリルさんは私のこと裏切ったりしないですよね?だからおかしかったんです…」

ランカ「でも…」

シェリル「え…?」

ランカ「どうして…」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 20:22:55.35 ID:1CCZiRsu0
ランカ「どうして…、部屋に帰った後も電話くれなかったんですか…?」

シェリル「そ、それは…!!そ、その…!!」

ランカ「私…、シェリルさんの声が聴きたくて、聴きたくて、聴きたくて……!」

ランカ「我慢できなかったのに…!!」

ランカ「私の事…、気にかけてくれてたんじゃないんですか…?アルトくんよりも…誰よりも……」

ランカ「なのに…、どうして……?」


シェリル「ち、違うの!違うの!!」

ランカ「何がですか…?」

シェリル「私、疲れちゃってて…。け、携帯を見ないで寝ちゃってたのよ…」

シェリル「だから…、確認出来なかったのよ…。電話くれていたなんて…」

ランカ「……」

シェリル「だ、だから……」

ランカ「うそつき……」

シェリル「!?」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 20:29:52.76 ID:1CCZiRsu0
ランカ「うそつき!!シェリルさんのうそつき!!」

シェリル「えっ!?ど、どうして…!?」

ランカ「だって…、グレイスさんが教えてくれましたもん」

シェリル「!?」




~15分程前~

グレイス「(まったく…。シェリルったら素直じゃないわね…)」

グレイス「(彼とデート出来て嬉しいって、言えばいいのに)」

グレイス「(まぁ、いいわ…。そろそろ私も………んん?)」


    どうして…  どうして…


グレイス「(何かしら?玄関から声が…)」

      ガチャ

グレイス「……どなた?」

ランカ「……あっ」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 20:38:46.55 ID:1CCZiRsu0
グレイス「あら?あなた……」

ランカ「ど、どうもグレイスさん…。こんばんは」

グレイス「こんばんは。何か御用かしら?」

ランカ「あのぅ…。シェリルさん、いますか?」

グレイス「えぇ。さっき帰ってきたところよ」


ランカ「いま…。何やってます?もうお休みですか?」

グレイス「え~っと、ちょっと待ってね」ジーッ

グレイス「……」ジーッ

グレイス「ん~?どうやら、今携帯を見てるみたいね」

ランカ「えっ!?」

グレイス「それから……。なんか気持ち悪そうにしてるわね」

ランカ「どうして…!どうして!!」

グレイス「あら?どうかしたの?」

ランカ「入れてください…。お部屋に…」

グレイス「(あらま。シェリルったら面白いことになってるわね~)」ニヤリ

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 20:48:46.59 ID:1CCZiRsu0
~~~~~~~~~~~~~~~


ランカ「というわけで部屋に入れてもらったんです…」

シェリル「グレイス……!!グレイス助けて!!!」

ランカ「もぉ~シェリルさん、何言ってるんですか…」スッ

シェリル「ち、近寄らないでよっ!!」

ランカ「大丈夫ですよ…。1回裏切られたくらいで『好き』って気持ちは変わらないんですよ…?」

シェリル「グレイス!グレイスったらぁ……うぅっ……」ウルウル

ランカ「あぁ…!シェリルさん、泣かないで…」

シェリル「やめて…やめてぇ……」ポロポロ

ランカ「可哀想なシェリルさん…。アルトくんに酷いことされたんですね…」

ランカ「でも大丈夫。私が慰めてあげますから…」

ランカ「アルトくんのこと…忘れられるくらい…」

ランカ「ずっと…ずっと…愛してあげますから…!!」

ランカ「だから私だけを見て…?」

ランカ「私を独りにしないで…」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 20:56:55.46 ID:1CCZiRsu0
~数日後~

アルト「おかしいな…。シェリルと連絡が取れない…」

ランカ「~♪」トコトコ

アルト「あっ、ランカ!」

ランカ「アルトくん。どうかしたの?」

アルト「実は…最近シェリルと連絡が取れないんだ…」

ランカ「ふぅ~ん」

アルト「何か知らないか?一緒に仕事したとか…」

ランカ「大丈夫!シェリルさんは元気だったよ!」

アルト「本当か!?」

ランカ「うん…。アルトくんにもよろしくって」

アルト「そっか…。忙しいんだな…、きっと…」

ランカ「(ふふっ…。大丈夫だよ、シェリルさんは…)」

ランカ「(だって……、これからは私がずぅ~っと………)」


   ~終わり~

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:10:27.48 ID:1CCZiRsu0
~オマケ~  アルト「ブレラからのメールが500件も来てる…」



アルト「……」トコトコ

アルト「はぁ~ぁ」

アルト「(シェリルの奴…どうして連絡くれないんだ…)」

アルト「(シェリルに…会いたい…!)」


アルトの携帯<新着メールが届きました


アルト「!? まさかシェリルか!?」 ピッ


差出人:不明

題名:こんにちは

本文:以前援護した、アンタレス小隊 隊長のブレラです。良かったら友達になってください。



アルト「はぁ?なんだこれ…。気持ち悪……」

アルト「削除……っと」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:17:16.90 ID:1CCZiRsu0
アルト「ったく…。期待させやがって」トコトコ


携帯<新着メールが届きました


アルト「!? 今度こそシェリルか!?」



差出人:不明

題名:ギャラクシーの生き残りの者です

本文:VF-27に乗ってたんですが、覚えてませんか?あと、ランカの実の兄です。友達になってください。



アルト「うざっ!なんだよ、こいつは……」

アルト「削除っと…」ピッ


ブレラ「何故削除する?」スッ

アルト「うわっ!なんだよ、いきなり!?」

ブレラ「メールを削除しないでくれ」

アルト「え?本当にお前が送ってたのか?気持ち悪……」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:24:09.74 ID:1CCZiRsu0
ブレラ「友達…」

アルト「あ?なんだよ急に…」

ブレラ「最近携帯を買ったから、友達が欲しい」

アルト「……」

ブレラ「アルト、メールアドレスを交換したから友達だな」

アルト「おう…」

ブレラ「友達にはメールを送るんだろう?」

アルト「まぁな…」

ブレラ「ランカが教えてくれた」

アルト「そっか…」

ブレラ「お前も俺にメールを送れ。わかったな?」

アルト「たぶん…」

ブレラ「俺もお前にメールを送ってやる」

アルト「やめて…」

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:29:38.09 ID:1CCZiRsu0
~ブレラの部屋~


ブレラ「ただいま……」

ブレラ「よし、早速アルトにメールを送るか」

ブレラ「何を書いたら…」


(ランカ「メールはね、自分の気持ちを伝える物なの!」)


ブレラ「自分の気持ち…」

ブレラ「……」ポチポチ

ブレラ「出来た…」


宛先:アルト

題名:俺の気持ち

本文:お前はランカに相応しくない。相応しいのは俺。


ブレラ「よし、あとは送信だな」

ブレラ「送信!銀河の果てへ!」ポチッ

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:35:56.02 ID:1CCZiRsu0
~数時間後~

ブレラ「……」

ブレラ「アルトからメールが返ってこない…」

ブレラ「何故だ…」


(ランカ「私がメールを送ると、シェリルさんは必ず返してくれるんだよ!」)


ブレラ「アルトは何故返さないんだ……?」

ブレラ「!!」ハッ

ブレラ「まさか…、『顔文字』……か……?」

ブレラ「なるほどな…」ポチポチ


宛先:アルト

題名:俺の気持ちo(^-^)o

本文:お前はランカに相応しくないm6(^Д^)相応しいのは俺(`・ー・)b


ブレラ「送信…」ポチッ

107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:42:53.20 ID:1CCZiRsu0
ブレラ「さて…返ってくるかな…」


携帯<新着メールが届きました


ブレラ「何ッ!?もう返ってきただと…?」

ブレラ「どんなメールが…?」ワクワク



差出人:アルト

題名:Re:俺の気持ちo(^-^)o

本文:良かったな。死ね



ブレラ「おぉ…!」

ブレラ「なるほど…。ランカがメールにハマるわけだ…」

ブレラ「コミュニケーションツールとして最適だ」

ブレラ「明日もアルトに送ろう」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:49:19.66 ID:1CCZiRsu0
~次の日~


アルト「……」トコトコ

ルカ「せんぱ~い!」

アルト「ルカか…」

ルカ「どうしたんですか!?元気が無いですね?」

アルト「お前は元気があるなぁ…」

ルカ「そりゃそうですよ!だってナナセさんが僕の彼女になってくれたんですよ!?」

アルト「……」

ルカ「あぁ…。僕の学園生活はバラ色だぁ…!!」

アルト「(チッ、劇場版だと触れられてもねぇくせに)」

ルカ「そういえば、シェリルさんとはまだ関係を?」

アルト「当たり前だろ。今日も一応メールを……あれ?」

ルカ「どうしたんです?」

アルト「いや、携帯を部屋に忘れたみたいだ…」

アルト「(ま、いっか…)」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 21:56:59.32 ID:1CCZiRsu0
~アルトの部屋~


アルト「ただいま…」

アルト「(クソッ、最近シェリルと話もしてないからストレスがやばい…)」

アルト「(あいつ、忙しすぎだろ…)」

アルト「(もしかしたら、メールくれてるかな…)」

アルト「え~っと…」キョロキョロ


    [携帯]


アルト「あった、あった」[携帯]ポチッ


携帯<新着未読メール500件


アルト「!?」

アルト「ちょ……え?」

アルト「シェリルからのメール500件なら許す」

アルト「頼む…!シェリルからのメール…!来ていてくれ…!!」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 22:04:26.09 ID:1CCZiRsu0
アルト「……」[携帯]ポチッ

差出人:ブレラ×500


アルト「あいつ…何考えてんだ…」

アルト「一応見てやるか…。1通目…」ポチッ


差出人:ブレラ

題名:思ったこと

本文:ランカは可愛い


アルト「チッ……。それがどうしたってんだよ…」

アルト「2通目……」ポチッ


差出人:ブレラ

題名:思ったこと

本文:ランカは可愛い☆ミ


アルト「☆ミじゃねぇよ…。このパターンいつまで続くんだよ……」イライラ

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 22:14:08.35 ID:1CCZiRsu0
アルト「とりあえず、100通目くらいまで飛ばすか…」

アルト「100通目…」

差出人:ブレラ

題名:あの細い腰をつかんで

本文:ランカと●●りしたいお!ランカと●●りしたいお!ランカと●●り楽しい!ランカと●●り楽しい!ラン(以下略)


アルト「!?」

アルト「100通目までに何があったんだ…!?」

アルト「ここじゃあ酷過ぎて書けないが、ランカとの●●りのことが熱く500文字書いてあるぞ…」

アルト「こりゃ、50通目くらいが気になるな…」

アルト「50通目…」ポチッ


差出人:ブレラ

題名:思ったことがあるんだが

本文:ランカは可愛い☆ミ お前もそう思うだろ? でな……すばらし……んはーっ!(以下略)


アルト「……。やっぱ全部削除しよう…」

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 22:23:45.75 ID:1CCZiRsu0
アルト「えーっと、全件削除…」

    「待て!!」

アルト「!? …誰だ!?」

ブレラ「……ブレラ・スターン」

アルト「お前……!!俺の携帯のメールボックスをクソまみれにしたうえに、勝手に部屋に入るな!」

ブレラ「せっかく書いたんだ…。削除しないで欲しい…」

ブレラ「俺が思ったことを頑張って書いたんだ…」

アルト「……」

アルト「わかったよ。消さないでやるよ」

ブレラ「本当か?」

アルト「むしろ、お前は『消せ』と懇願するべきだがな」


ブレラ「そういえば、お前からのメールが着てないが?」

アルト「んなこと言ったって…」

ブレラ「お前の思ってることを書けばいい」

アルト「(俺の思ってること……か)」

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 22:29:50.78 ID:1CCZiRsu0
アルト「俺の思ってること…それは……!」

ブレラ「メールで書け」

アルト「わかったよ…」ポチポチ

アルト「ほら、送信したぞ」

ブレラ「………」ワクワク


ブレラの携帯<新着メールが届きました


ブレラ「どれどれ…」ポチッ


差出人:アルト

題名:思ってること

本文:今、シェリルがどうしているか知りたい


ブレラ「なるほどな……」

アルト「(ブレラなら何か知っているかもしれない…)」

アルト「(俺はもう…、このことしか考えられない!!)」

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 22:39:14.24 ID:1CCZiRsu0
ブレラ「わかった。ついてこい」

アルト「知ってるのか!?居場所を…」

ブレラ「あぁ。すぐに会わせてやる」

アルト「ブレラ……。ありがとう……」

ブレラ「俺とお前は友達だからな…」

アルト「いや、シェリルに会わせてくれるなんて…。お前は俺の親友だ!」

ブレラ「親友…?」

アルト「友達の1つ上のランクだよ」

ブレラ「親友…」


ブレラ「親友の上はないのか…?」

アルト「親友の上……?友達以上だから、『恋人』か?」

ブレラ「恋人……」

ブレラ「もし俺が親友からランクアップしたら、俺はお前の…」

アルト「はい、やめ!この話、やめ!」

アルト「親友のの上とかないから」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 22:47:43.30 ID:1CCZiRsu0
~シェリルの部屋の玄関~


ブレラ「ここだ…」

アルト「ここだ…って、ここはシェリルの部屋じゃないか」

アルト「シェリルは今、仕事が忙しいって…」

ブレラ「違う。シェリルは今、仕事はしていない…」

アルト「なんだと…?一体どういうことだ!?」


    「ふふふ…。最近お客さんが多いわね…」


アルト「!?」

      ガチャ

グレイス「ようこそ、アルトさん。シェリルに会いに来たのでしょう?」ニヤリ

アルト「……。会わせてくれるのか?」

グレイス「えぇ、もちろん…。で、ブレラは何しに来たの?」

ブレラ「俺はアルトの親友としてきた」

グレイス「ふぅ~ん……」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 22:55:35.54 ID:1CCZiRsu0
    [ド  ア]


グレイス「このドアの先に、シェリルがいるわ…」

アルト「ゴクリ…」

ブレラ「どうした?アルト。行かないのか?」

アルト「俺は…、俺は本当にシェリルに会えるのか…?」

アルト「急に不安になって…」

ブレラ「安心しろ。いざとなったら俺が援護する」

アルト「(お前、援護って言いたいだけだろ)」



ブレラ「なんなら俺が開けてやろうか?」

アルト「いや…!」

アルト「大丈夫だ。もう心の準備は出来た」

アルト「ブレラ…、『いざとなったら援護する』っての、期待してるからな!」

ブレラ「任せろ……(`・ー・)b」

アルト「(待ってろ…!シェリル…!!今行くぞ……!!)」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 23:05:05.32 ID:1CCZiRsu0
[ドア]ガチャ・・・


アルト「……?シェリr…?」

シェリル「………」

アルト「シェリル!!」

シェリル「………」

ランカ「シェリルさん…、ずっと一緒ですよ……」ぎゅっ

アルト「ラン……カ……?お前、何をやって……」

ランカ「…えっ?アルトくん!?それにお兄ちゃん!?」

ブレラ「君のお兄ちゃんだよ」

ランカ「ど、どうして…?」

アルト「お前こそ何やってんだよ!?シェリルを…、シェリルを!!」

ブレラ「ランカはシェリルを拘束して●●りの真似事をしているようだな……」

ブレラ「ランカ、教えてやるが……女同士で子供は出来ない」

ランカ「いいもん!子供なんか出来なくたって…。こうするとね……、暖かくて、好きな人と一緒になれるの」

ブレラ「なんだと…?」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 23:13:50.24 ID:1CCZiRsu0
ランカ「女の子同士だって、いいんだもん!」

シェリル「………」

ランカ「そうですよね?シェリルさん…。私たち、愛し合ってるんですもん…」

シェリル「………」

アルト「認められるか!!そんなことぉっ!!」

ランカ「やめてよ!私とシェリルさんは親友なの!絆で結ばれてるの……」

ブレラ「(親友……)」

ランカ「だからね、シェリルさんは私だけの物なの。誰にも渡さない!!」

シェリル「………」


アルト「ランカ……!お前……!!」

ブレラ「アルト……」

アルト「ブレラ、お前もランカに言ってやれ!『お前のやってることは間違っている』と!!」

ブレラ「アルト、俺とお前は『親友』だよな……?」

アルト「えっ?」

アルト「いや、親友とか……えっ?」

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 23:22:47.06 ID:1CCZiRsu0
ブレラ「ランカ…。お前とシェリルは親友なのか?」

ランカ「勿論そうだよ! ね?シェリルさん!」

シェリル「………」

ブレラ「なるほどな……」チラッ

アルト「………」

アルト「(なんだよ…。援護どころか面倒事になってやがる!)」


ブレラ「アルト、お前もシェリルのように服を脱げ…」スッ

アルト「!?」

シェリル「………」

アルト「しぇ、シェリル……!」

ランカ「アルトくんも照れ屋さんだから、自分で脱げないんじゃないかなぁ?」

ランカ「私もね、恥ずかしがってるシェリルさんの服を脱がしてあげたの!」ぎゅっ

ブレラ「なるほど…」

アルト「(マズい…。無理やり脱がされる展開になったら、サイボーグのブレラに力では勝てない……)」

アルト「(考えろ……!俺なら……俺なら打開出来る!!)」

157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 23:31:02.19 ID:1CCZiRsu0
アルト「(そうだ……!俺の携帯…!!)」

アルト「(これだぁっ!!)」ポチポチ

ブレラ「アルト……?一体何を……!?」

アルト「ランカぁ!これを見ろ!!」

ランカ「えっ?」


差出人:ブレラ

題名:あの細い腰をつかんで

本文:ランカと●●りしたいお!ランカと●●りしたいお!ランカと●●り楽しい!ランカと●●り楽しい!ラン(以下略)


ランカ「何これ……?」

アルト「お前はシェリルに依存しているようだが、もっとお前を愛してくれている人物がいるぞ!」

アルト「ブレラだ!シェリルなんかより、ブレラならお前を…!!」

ランカ「お兄ちゃん……。私を 的な目で見ていたなんて……」ドンビキー

ブレラ「………」


アルト「(くっ…!駄目だったか……!!)」

163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 23:41:28.11 ID:1CCZiRsu0
ブレラ「アルト……」

アルト「くっ…。好きにしろ…!」

ブレラ「親友のお前のおかげで、俺は目覚めた」

アルト「何ッ…?」

ブレラ「俺は妹のことを 的な目で見ていることを人前では言えなかった…。言う勇気がなかった…」

ブレラ「だが…、メールでなら…。メールでなら言えた!」

アルト「ブレラ……」

ブレラ「俺の友達……。いや、親友になってくれたことを感謝する」


ブレラ「ランカぁ!」

ランカ「近づかないで!怖い!」

ブレラ「記憶を失う前、記憶を失った後、そして記憶を取り戻した今!常にお前に言いたかったことを言う…」

ブレラ「ランカぁっ!」

ランカ「!?」

ブレラ「兄とか妹とかくだらねぇぜ!俺の嫁になれ!!」

アルト「(よしっ!言ったぁ!!)」

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/05(水) 23:53:00.09 ID:1CCZiRsu0
ランカ「うぅ……」

ブレラ「………」

アルト「(だ…、駄目か……?これでも……?)」

ランカ「で、でも…、やっぱり兄妹…だし…///」

アルト「(こ、これは…いける!いけるぞ、ブレラ!!)」

ブレラ「(`・ー・)b」


ブレラ「ランカ……。良く聴け」

ランカ「……?」

ブレラ「確かに俺とおまえは兄妹だ…。だが、女同士がアリなら兄妹でもアリなのではないか?」

ブレラ「お前とオズマのように、血のつながってない他人の間に兄妹の絆が生まれるのなら……」

ブレラ「血のつながってる兄妹の間に子供が生まれてもいいんじゃないか?」

ブレラ「だから……結婚しよう……ランカ」

アルト「(ぐっ……!いけるか……?)」

ランカ「……ブレラさん////」

アルト「(やった!ブレラがやった!!)」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/06(木) 00:03:06.25 ID:Rhw1fqfT0
ブレラ「ランカ…!///」ぎゅっ

ランカ「ブレラさん…!///」ぎゅっ


アルト「やった……!ついに戦いは終わった……」

シェリル「………」

アルト「大丈夫か?俺だ、アルトだ。わかるか?シェリル」

シェリル「………」

シェリル「………して……」

アルト「シェリル!喋れた! 良かった…。一時はお前がどうなるかと…」

シェリル「どうして……?」

アルト「!?」

シェリル「ランカちゃん、私を一生離さないって言ってたのに……!!」ギリッ

アルト「………」

アルト「どうして……?」

アルト「シェリル、誰よりも俺を愛してるって言ってたのに……!!」

   ~終わり~