1 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/15(金) 23:48:14 foEz/Bxc
許嫁「なんで兄さんなんかと」
男「え?罰ゲーム?」
許嫁「ただの例えです。馬鹿な兄さんには難しかったですか?」
男「な、何の例えさ」
許嫁「はあ」
許嫁「1から10まで説明しないといけませんか、本当世話が焼けますね」
許嫁「はあ」
男「……」
3 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/15(金) 23:55:07 foEz/Bxc
許嫁「まず、罰ゲームとは何か分かりますか」
男「ええと」
男「誰もやりたがらないことをさせるんだろ」
許嫁「この婚約の事ですね」
男「え?」
許嫁「え?私がこの話を喜んで受けたとでも?」
男「……」
許嫁「そもそも、従妹との結婚なんて法律で禁止されればいいのに」
許嫁「ああもう最悪です。こんな汚い部屋、とっとと失礼しますね」
ガチャン
男「………」
4 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:01:28 J5Kkm35Y
許嫁「ただいま」
シ-ン
許嫁「……」ボフッ
許嫁「お義母さん…どうしてこんな事」
………………
男「はあぁ…」
男「死にたい」
男「……」
男「飯作るかな……」
5 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:08:02 J5Kkm35Y
許嫁「(私と兄さんは独り暮らし)」
許嫁「(お母さんとお父さんが死んで、私はお義母さんの配慮で兄さんの隣の部屋に越して今に至る)」
許嫁「(兄さんとは昔からよく顔を合わせてたけれど……)」
許嫁「……」グウゥ
許嫁「…面倒くさい…スーパーのお惣菜と冷凍してあるご飯にしますか…」
6 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:10:49 J5Kkm35Y
男「…えーと、ルーはこのくらいか……」
男「あれ?……やべ、多過ぎたかな…」ヘヘ
男「まあ良いか、カレーは残り物として優秀だし」
7 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:17:34 J5Kkm35Y
~~数時間後
許嫁「うう…だるい……」
許嫁「もうご飯抜いて良いかなぁ…」
ピンポ-ン
許嫁「………はい」
男「ああ、従妹」
許嫁「なんだ、兄さんですか…」
男「はー…誰だったら良かったんだ?」
許嫁「イケメン先輩とか」
男「……」
8 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:22:32 J5Kkm35Y
許嫁「で」
許嫁「そのお鍋はなんですか?」クンクン
男「ああ、カレー作り過ぎちゃって」
男「良かったらどう?」
許嫁「どう、とは?」
男「ええと……そ、そうだ、一緒に食べない?」
許嫁「うーん……まあ、選り好みできませんし」
許嫁「仕方ないので兄さんと食べます」
男「……分かった」
9 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:28:21 J5Kkm35Y
男「あっ、俺カツ買ってくる」
許嫁「え?」
男「ほ、ほら…どうせならなるべくおいしく食べて欲しいし」
許嫁「別にそんな事しなくても…」
男「じゃ、鍋は頼んだ」
許嫁「んっ…」ズシッ
タタタッ
許嫁「……」
許嫁「…冷めないうちに帰らなかったら許しませんから…」
10 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:32:11 J5Kkm35Y
許嫁「……」
許嫁「……」
許嫁「……」
許嫁「……」
ピンポ-ン
許嫁「!」バッ
許嫁「」トテテッ
ガチャッ
許嫁「遅いです」ムスッ
男「あはは…ごめんごめん」
男「お邪魔します」
11 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:49:14 J5Kkm35Y
男「頂きます」
許嫁「いただきます」
サクッ
許嫁「このカツはおいしいですね」
男「」ガツガツ
許嫁「……」
許嫁「みっともない食べ方はやめて下さい。仮にも私の夫になるんですから……ああ、なんでこんなのと」
男「え?あ…ご、ごめん…ところで、カレーはどう?」
許嫁「具材の大きさがかなりばらついてます。それに味も薄いです、ちゃんとレシピを見ましたか?」
男「うっ…」
許嫁「まあ兄さんだから仕方ないです、昔から不器用でしたし」
男「分かった、ちゃんと練習するよ」
許嫁「期待はしませんけどね、…おかわり」
男「はいはい」
12 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/16(土) 00:56:44 J5Kkm35Y
男「」ケプッ
許嫁「では、食べ終わったのならダラダラせず早く出て行ってください」
男「そ、そんなに急かさなくて」
許嫁「部屋が汚れてしまいます、さっさと出てって」
男「っ……ごめん」ガチャ
パタン
男「……」
男「…寝るか…」
17 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 01:40:48 ik72cy96
男「ふああ…ううん…今日は早いな…」
男「」ムクッ
男「(さて、飯食って学校行くか)」
男「…あれ」
男「従妹の自転車がまだある」
男「おかしいな…普段はもう出てる筈なのに」
男「…って、従妹はあんまりチャリ使ってないんだった」
18 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 01:47:57 ik72cy96
男「勿体ないよなあ…せっかく買ったってのに使わないなんて」
男「一緒にチャリ登したかったけど…」
男「俺の愛機は最近ぶっ壊れて修理nowだし」
男「って、一緒に行ってくれる訳ないか」ハハ…
19 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 01:53:55 ik72cy96
男「……」ガラッ
知人「……」
男「……よう」
知人「よう」
男「……」
知人「……」
男「この前貸した500円返せ」
知人「また今度な」
20 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:00:33 ik72cy96
ガラッ
女「男君、おはよっ!」
男「あ、女さん、おはよう」
知人「あ、お、おはよ…」
女「男君、今日の宿題やってきた?」
男「まあ」
知人「(……総スルーかよ)」
21 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:06:19 ik72cy96
女「ほんと!?ごっめーん、ちょっと見せてくれない?」
男「…あ、やばっ…ノート忘れちゃったよ…」
女「ええっ!そんなあっ」
知人「あ、なんなら俺が」
女「仕方ないし、他の子に見せてもらわないとぉ」ギロッ
知人「っ」ビクッ
女「じゃあまたあとでね!」フリフリ
男「じゃあなー」
知人「……とんだ奴だ」
男「……」
22 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:12:45 ik72cy96
許嫁「」トテトテ
許嫁「……」チラッ
「男君、おはよっ!」
「あ、女さん、おはよう」
許嫁「えっ……」
許嫁「……」
許嫁「……っ」
23 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:21:19 ik72cy96
放課後
男「ふーっ…」
女「男君ー、一緒に帰ろー!」
男「ああ、うん…」
許嫁「ちょっと待ってください」ガラッ
男「なっ」
女「……誰?あなた」
許嫁「にi……男さん」
男「なに」
パシンッ
男「っ!?」
許嫁「何故ぶたれたか、分かりますか?」
男「え………」
24 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:29:16 ik72cy96
女「お、男君!?大丈夫?」サッ
許嫁「っ……男さんに近づかないでください!!」
女「何よ、あんたこそいきなり人を叩いて何様のつもりよ!」
許嫁「っ…それは」
女「男君、私が途中まで送ってあげるから」
男「な…ま、待っ」
女「ほら、あんなのほっといて」グイグイ
許嫁「あ………」
許嫁「……」ヒリヒリ
許嫁「っ……う、うぅっ…」ジワ
25 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:33:12 ik72cy96
……………
「女ってさ、媚び媚びでうざいよねー」
「あー分かるー」
「お、おい!女さんの悪口はやめなよ!」
「ぷぷっ…何こいつ」
「あーもー目が腐るー、帰ろ」
「うん、そーしよー」
「……」
26 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:38:54 ik72cy96
ピンポ-ン
男「……はい」
パシンッ!
男「っう!」
許嫁「何で!兄さんはっ」
パシンッ
許嫁「そうやってっ!」
パシンッ
男「ッ」
許嫁「他の女と……うぅ…ヒック…」ペシッ
男「…あ……」ヒリヒリ
27 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:45:40 ik72cy96
許嫁「わたし……ずっと……」
許嫁「兄さんだけに……っ」ポロポロ
男「!そうか……ご、ごめんっ」
許嫁「兄さんなんか……兄さんなんか…っ!」ギュッ
男「!…」サラサラ
許嫁「うっ……うえぇ…ヒクッ…うええぇんっ!」
28 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:50:08 ik72cy96
許嫁「兄さんなんかだいっきらいっ…」グズグズ
男「……」
許嫁「自転車も買ったのに…おべんとうも作ったのにいっ……!」
男「!!」
許嫁「何でぇぇ……」
男「……ごめん、婚約解消なら俺が手伝うから」
許嫁「えっ……」
30 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 02:55:38 ik72cy96
許嫁「あ……嫌…!いやああぁぁ!」
男「だ、大丈夫だって!親に縛られる必要はなi」
許嫁「やめてえっ!!お願いだからあぁあ!!」
男「っ、落ち着い」
許嫁「せっかく兄さんと一緒になれるのにぃっ!!」
男「なっ」
男「ど、どういう」
許嫁「兄さん!好き!好き!!」ギュウゥ
男「!!…」
31 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 03:05:57 ik72cy96
男「ほ、本当に…」
許嫁「好きだからっ…もう…離れたくなよぉ……ヒック」
男「……」
許嫁「お願いだから……あの人の所に行かな…グスッ…」
男「……っ」
男「従妹!ずっと昔から好きだった!」ギュッ
許嫁「あふうっ……え…嘘…?」
男「本当だよっ!」
許嫁「ほん、とうに…?」
男「…んむっ!ーーれろっーー」
許嫁「あむっ!?ーーんーーんちゅーーんむぅぅっ…ーー」トロン
32 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 03:12:31 ik72cy96
男「ほ、本当に……」
許嫁「好きだから……もう…ヒック…離れたくないよぉ…」
男「……」
許嫁「お願いだから……あの人の所には……ぐすっ…」
男「……っ」
男「従妹!ずっと昔から好きだった!」ギュ-
許嫁「あふっ……う、嘘……?」
男「本当だよっ!」
許嫁「ほん、とうに…」
男「っーーーんむーーれろっーー」
許嫁「あむっ!?ーーんちゅっーーむーーんむうぅーー」トロン
33 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 03:18:07 ik72cy96
男「ぷはっ…」
許嫁「あぅ……」カアア
男「……」カァ
許嫁「………兄さん」
男「……何…?」
許嫁「私の唇を奪った罰ゲームです」
許嫁「私と一生を添い遂げてください」
男「ーー……」
男「喜んで」
34 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/17(日) 03:22:57 ik72cy96
男「……キスは子供の時に何回か既に」
許嫁「わ、わあぁっ!馬鹿!兄さんのばかあっ!」ボフッ
男「…何回も頭を撫でてたような」ナデナデ
許嫁「やぁっ……ん……落ち着き、ます…」
男「(…よく分からないけど、)」
男「(……これで良かったんだよな…)」
40 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/18(月) 04:04:35 D9RH2QYI
翌朝……
男「…んーっ」
男「昨日は幸せだったなぁ…キスまでしちゃったし…」
ヌクヌク
男「(…………ふ、布団が気持ち膨らんでいる…)」
男「ま、まさかな」
男「……」オソルオソル
41 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/18(月) 04:08:39 D9RH2QYI
「ねぇ、アイツの持ち物隠しちゃわなーい?」
「あ、それ良いじゃん!面白そー!」
ワイワイ
「……ッ」
「うわ、またアイツだよきんもーっ」
「まーいーじゃん、あんなのほっといてさっさとやりましょ」
「………」チッ
42 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/18(月) 04:21:01 D9RH2QYI
男「っ、従妹ぉ!?」
許嫁「んにゅ…おはよ…兄さん」
男「ち、ちょっと何でここに」
許嫁「まだねむいよぉ…」ギュ-ッ
男「ぐっ…俺は抱き枕じゃ」
許嫁「ス-…ス-……」
男「……」
男「はあ」
男「ま、たまには遅刻も良いか」
44 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/18(月) 23:59:51 D9RH2QYI
女「おはよーっ」ガラッ
「あ、女ちゃん……おはよっ」クス
「…」クスクス
女「?………あれ?椅子…どこ…?」
女「ね、ねえ。誰か知らない?」
女「………」
女「誰がやったのよ!?」
知人「……」
知人「俺だよ」
45 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:05:27 4i4EXeQw
女「………は……」
女「ふざけてんの!?」バンッ!
知人「……」
「まーたかっこつけてるよ…」ヒソヒソ
「でも、ちょうどいいしアイツ狙わない?」ヒソ
「あはは、それうけるー」
知人「(……さすがチンパンジー、思った通りに動いてくれる)」
女「いつも邪魔して、その上にこんな事!?」
知人「っ……」
46 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:12:53 4i4EXeQw
「女ちゃん、大丈夫ー?」
「アイツ、構って欲しいからってキモいよねー」
女「みんな…」
「あ、ここに椅子あったよ!」スッ
「…でさー、この前のあれ」
「へー…なら…」
知人「(案の定男子は総スルー…)」
「ほら、知人君謝りなさいよ!」
「そーよそーよ!」
知人「っ……すみません、でし…た…」
47 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:17:02 4i4EXeQw
男「な、なあ……手を離してくれよ…」
許嫁「駄目ですっ」
ガララッ
女「!!?」
知人「!!」
女「お…男、君……?その子は…」
男「いや、その…」テレテレ
許嫁「彼女です」ギュ-ッ
女「あ……」クラッ
48 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:20:45 4i4EXeQw
女「そ、そんな…」
「女ちゃん、しっかり(ざまーみろ!)」
「もっと良い人がいるって…ぷぷっ」
女「うう…」
知人「お、女さん…」
女「っ、死ね」ギロッ
知人「っく……」
「……なあ、そろそろいい加減にしないか?」
49 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:25:03 4i4EXeQw
「!」
「イ、イケメン君!」
イケメン「女さん、その人達に騙されちゃいけない」
女「えっ…?」
イケメン「椅子を隠したのは知人じゃない。彼女たちだよ」
女「そ、そんな」
知人「っ…余計な真似を」
50 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:32:03 4i4EXeQw
「お、俺も見た!」
「そうだそうだ!」
知人「(トリガーが引かれた途端に動き出すのか。麗しい仲間意識な事で)」
「っ……」
「こ、この…」
女「ほ、本当…なの?」
「っ、そうよ!あんたの媚びた態度がうざいのよ!」
女「そんなっ…」
知人「ふざけんなよ!!」
女「え…」
「…」
知人「女さんは必死にアプローチしてたってのにそんな言い方っ!!ねーだろ!!」
女「!」
イケメン「ち、知人…落ち着いて」
知人「っ……」ハアハア
51 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:37:59 4i4EXeQw
女「じ、じゃあ何でコイツは嘘を…」
知人「……」
イケメン「…多分、自分が的になることで場を収めようとしたんだろうね」
知人「っ……ふん、何を言って」
イケメン「でも、それは応急処置にもならない」
知人「……」
イケメン「偽善だよ」
女「………」
52 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:42:43 4i4EXeQw
知人「ふん…」
知人「でも、アンタのした事は?」
知人「女さんのグループを引き裂いて、これがベストでしたってか」
イケメン「君にとってはベストだろう」
知人「……」
イケメン「自己犠牲で格好つけたつもりか」
知人「っ」
イケメン「君こそ正々堂々アプローチすべきだよ」
知人「……」
53 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:48:07 4i4EXeQw
女「イ、イケメン君……私、どうしたら」
イケメン「君の事を考えてくれる人なら、見つかっただろう?」キラッ
女「!!」
女「…」
女「……」
女「…あ…あのっ!」
女「つ、付き合ってくださいっ」
知人「!?」
56 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:51:42 4i4EXeQw
知人「……」
女「ーーーっ」
イケメン「ぼ、……僕?」
女「はいっ」カァ
知人「(……まあそうなるワナー)」
「あの二人ってお似合いじゃね?」
「美男美女ってか…」
57 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 00:58:01 4i4EXeQw
女「」チラ
イケメン「ああ、そういう事か」
イケメン「僕をダシに使うなんてな」ハハ
女「え、あ、いや…」
イケメン「まあ頑張れ」クルッ
女「」
知人「……は?」
男「……なんぞこれ」
許嫁「出来の悪いドラマを見た気分です」
58 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 01:04:20 4i4EXeQw
男「と、とにかく!教室に急ぎなよ、従妹」
許嫁「はい」
男「いや、手ぇ離せよ…」
許嫁「私たちは頭痛がひどいので保健室に行かなければ」グイグイ
男「サボり癖か、兄さん悲しいよ…まぁいっか…」
許嫁「♪」
63 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:14:17 4i4EXeQw
………ーー
知人「(…あれから)」
知人「(女さんをいじめていた連中はクラスから排斥され、女さんには新しい友人が出来た)」
知人「(めでたしめでたしってか)」ガツガツ
男「いいから500円返せ」
知人「また今度な」
64 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:18:58 4i4EXeQw
知人「俺は今飯食うのに忙しい」ガツガツ
男「ったく…」
ガラッ
許嫁「に…男さん、一緒にお弁当食べましょう」
男「ん、分かった」
知人「ちっ…羨ましい奴」
男「はは、悪いな」
ガラッ
65 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:27:49 4i4EXeQw
女「……」
知人「」ガツガツ
女「ね、ねえ」
知人「……何ですか」
女「こ、この前の事だけど」
知人「……」
女「責めて悪かったとは思うわ、でも、分からないわよ…あれじゃ」
知人「…」
67 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:33:33 4i4EXeQw
女「だから、その……」
知人「……」
女「ええと……えーと…」
知人「…何だよ…」
女「ああもう!ほらこれ!」ポイッ
知人「……弁当、箱?」
女「ば、罰ゲームよ!私が負けたからあんたに作ったの!」
知人「……俺って罰ゲームの標的だったのか…」ガ-ン
女「あ、ち、違っ!いいから食べなさい!」
知人「は、はい…」
……………
68 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:40:32 4i4EXeQw
帰路
男「」テクテク
許嫁「」テクテク
男「…最近くっつきすぎじゃね?」
許嫁「私はこの位が良いです」ギュ
男「…」ペチンッ
許嫁「あぅっ!何するんですか、痛いです!」
男「いや、特には何も」
許嫁「訴えてやりましょうか」
男「すいませんでした」
69 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:46:31 4i4EXeQw
許嫁「そうです、兄さんは私がいないと駄目ですから」フン
男「そうだな」
許嫁「…改めて言われると恥ずかしいです…」
男「ああもう可愛いな畜生」
許嫁「もうっ!置いてっちゃいますよ!」タタッ
男「はは……あ」
ブロロロ
男「従妹!!トラック!危なーーー」
許嫁「ーーーえ」
70 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:52:29 4i4EXeQw
ドサッ
男「……大丈夫か…」
許嫁「う……」
男「……!?」
男「(……思いっきり引っ張った反動で押し倒された状態に…)」
許嫁「……あ」
許嫁「ば、馬鹿ぁっ!」バッ
男「ごめんなさいっ!」
許嫁「うぅ……」
71 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 09:58:41 4i4EXeQw
許嫁「花も恥じらう乙女になんて仕打ちを…」
男「こ、これは!不可抗力というかなんというか…」
許嫁「……でも」
許嫁「た、助けてくれて、その…」カァァ
男「…真っ赤だけど大丈夫?」
許嫁「うう、うるさいです」プイッ
72 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 10:11:23 4i4EXeQw
許嫁「とにかく早く帰りましょう」
男「うん」
許嫁「……兄さんから、手を繋いで欲しいです…」
男「!」
男「じ、じゃあ…」ドキドキ
ギュッ
許嫁「えへへっ……兄さんの手、あったかいです…♪」
男「そうか」
許嫁「私は死んでも離しませんよ?」
男「そうか……ありがとうな」
許嫁「どういたしまして」
73 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/11/19(火) 10:32:16 4i4EXeQw
[二]
_/ /ヽ_
/|お| |/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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/ /ヽ
|お| |_
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おしまい
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