桃太郎




ナレーション(垣根)『昔々ある所に幻想殺しの少年と禁書目録が住んでいました』

上条「……………つっこみどころだらけの世界観だな…」

禁書「つっこんだら負けなんだよ」

上条「…」

禁書「それにとうまはボケしかできないんだから無理してつっこまなくてもいいんだよ」

上条「そうだな……あれ？なんか今バカにされなかった？」

禁書「気のせいなんだよ」

上条「いや…今絶対馬鹿にしただろ」

禁書「してないって言ってるんだよ、しつこいんだよ！！」

上条「言っただろ、絶対言っただろ」

禁書「誰もとうまはつっこみもできないダメな子なんて言ってないんだよ」

上条「今言った！！つっこみもできないダメな子って言ったぞ！！」

禁書「いいからつっこみは頭のいい私に任せておくんだよ」

上条「それはこっちの台詞だ！！」

禁書「日本語しか話せないとうまに高度なつっこみは無理なんだよ」

上条「つっこみの文化は日本にしかないだろ」

禁書「失礼な！！私は頭の中の10万3000冊の魔道書の中にはちゃんとつっこみの本もあるんだよ」

上条「何の魔術に使うんだよ…」

禁書「魔術じゃなくてつっこみなんだよ」

ナレーション(垣根)『あの…そろそろ進めたいんだけど』

上条「どうぞ」

禁書「あ、勝手に進めないでほしいんだよ」

ナレーション(垣根)『幻想殺しは山に食べ物探しに、禁書目録は川へ洗濯に行きました』

禁書「つっこみって言うのは本来……………」

上条「その話はまた今度お願いします」

禁書「むー…」

上条「じゃあさっそく山に食べ物探しに行くかな」

禁書「たくさん拾ってくるんだよ」

上条「じゃあインデックスはその間に洗濯しといてくれよ」

禁書「とうま、私は洗濯機が使えないんだよ」

上条「大丈夫、時代設定としては洗濯板を使っての洗濯の時代だから」

禁書「つまり？」

上条「川で洗濯してきてくれって事」

禁書「えー、面倒臭いんだよ」

上条「山に食いもの探しに行くこっちの方がよっぽど面倒臭いんだぞ」

禁書「川で洗濯って…原始的すぎるんだよ！！」

上条「だ・か・ら！！そういう設定だって言ってんだろ！！」

禁書「でも………」

上条「川なんてすぐそこだろ、ちょっと行って洗濯物を洗うだけでいいから」

禁書「それでも面倒臭いんだよ」

上条「じゃあどうしたら選択してくれるんだ？」

禁書「今日の夕飯のおかず一品増やしてほしいんだよ」

上条「分かった、これ洗濯物な」ﾄﾞｻｯ

禁書「…思ったより多いんだよ」

上条「じゃあ頼んだぞ」ｽﾀｽﾀ

禁書「ちょっと待って！！とうま、洗剤は？」

上条「時代的にないだろうな…」

禁書「じゃあどうやって洗うの？」

上条「そうだな…汚れが取れるまで手でゴシゴシこすればいいんじゃねーか？」

禁書「それってものすごく時間がかかるんじゃ………」

上条「まあ、確かに時間はものすごくかかるな」

禁書「面倒臭いんだよ！！」

上条「わかったわかった、じゃあおかずもう一品増やしてやるから」

禁書「ホントに！？」

上条「ホントだって」

禁書「約束だよ」

上条「分かったから」

禁書「約束なんだよ」

上条「お前もしっかり洗濯しといてくれよ」

禁書「じゃあ……………」

ナレーション(垣根)『いいからさっさと行けよ！！話が進まねーだろ！！』

上条「分かった分かった」

禁書「まだ話の途中なんだよ」

上条「帰ってきたら聞いてやるから」

上条「じゃあ行って来ます」ｽﾀｽﾀ

禁書「じゃあ行ってくるんだよ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

川

禁書「面倒臭いんだよ」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

ナレーション(垣根)『禁書目録が洗濯をしていると、川上からドンブラコ、ドンブラコと浜面が流れてきました』

浜面「…」ﾁｬﾌﾟﾁｬﾌﾟ

禁書「あ、人が流れて来たんだよ」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

禁書「これは助けてあげるのが敬謙なシスターの役目なんだよ…」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

禁書「この木の枝でいいかな」ﾎﾞｷｯ

禁書「これにつかまるんだよ」ｽｯ

浜面「…」ﾁｬﾌﾟﾁｬﾌﾟ

浜面(掴まったほうがいいのか？)ｶﾞｼｯ

禁書「よいしょ、よいしょ」ｸﾞｲｸﾞｲ

浜面「はあ…ありがとう」ｹﾞﾎｹﾞﾎ

禁書「大丈夫？」

浜面「ああ…(どういう展開？)」

浜面「ここは？」

禁書「桃太郎の世界なんだよ」

浜面「世界観にはつっこんじゃダメなパターン？」

ナレーション(垣根)『そういうやっかいな事はやめてくれ』

浜面「空から声が…」

禁書「ナレーションなんだよ」

浜面「何ナレーションが会話に入って来てんだよ！！」

ナレーション(垣根)「出番少ないんだ！！文句あるか！！」

浜面「そんな理由かよ！！」

禁書「やっとつっこみの人が来てくれたんだよ」

浜面「つっこみの人とか言わない」

ナレーション(垣根)『まあ、俺もつっこみだけどな』

浜面「どこが！？」

ナレーション(垣根)『お前にはこの素敵でメルヘンなつっこみが理解できないんだな』

浜面「理解できないし、したくもない」

禁書「ところであなたの名前は？」

浜面「浜面仕上だ」

禁書「じゃあはまたろうだね」

浜面「は？」

禁書「だから、これからあなたの名前ははまたろうなんだよ」

浜面「もしかして俺が桃太郎的なポジション？」

ナレーション(垣根)『あれ？今気付いた？』

浜面「マジか…俺が桃太郎かよ…」

浜面「マジで？」

ナレーション(垣根)『当たり前だろ』

浜面「嫌な予感しかしない…」

ナレーション(垣根)『とりあえず家に帰ったらどうだ』

禁書「そうだね、はまたろうも一緒に行こ」

浜面「なんでお前が仕切ってんだ」

禁書「そんな格好で歩いてたら風邪ひくんだよ」

浜面「いや…ホントに大丈夫だから」

ナレーション(垣根)『他人の好意には甘えるものだぞ』

浜面「そうだけどさ…ナレーションが会話に入ってくるのってどうなの？」

禁書「細かい事はこの際どうだっていいんだよ」

浜面「いやいや、全然細かくないからね」

禁書「とにかく体を拭くべきなんだよ」ｸﾞｲｯ

浜面「わかったよ…」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条の家

禁書「まずお風呂で汚れを落とすんだよ」

浜面「水風呂じゃね？」

禁書「ちょっとぬるいだけだよ」

浜面「ぬるいどころかただの水だよね？」

禁書「気のせいなんだよ」

浜面「じゃあお前はここに入れるのか？」

禁書「な、男の人の前でお風呂に入れなんて最低なんだよ！！」

浜面「誰が今すぐ入れと言った」

禁書「汚れを落とさないとダメなんだよ」

浜面「分かったよ！！入ればいいんだろ、入れば！！」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

禁書「女の子の前で裸になるの！？」

浜面「外で服脱げって事！？」

禁書「はまたろうはデリカシーのかけらも無いの！？」

浜面「…外で脱げばいいんだろ」ｽﾀｽﾀ

ナレーション(垣根)『浜面は草むらで嫌々ながらも服を脱ぎ、腰にタオルを巻いて戻ってきました』

浜面「これで文句ねーだろ」

禁書「じゃあ私はタオルを取ってくるんだよ」ｽﾀｽﾀ

浜面「ホントに入らなくちゃダメ？」

ナレーション(垣根)『入らねーと話が進まねーぞ』

浜面「…」

浜面「ただの水じゃん」ﾁｬﾎﾟﾝ

浜面「…寒い」

ナレーション(垣根)『同情するぜ』

浜面「ナレーションはナレーションだけしてろ」

ナレーション(垣根)『うるせぇ』

浜面「おい、汚れ落ちたからタオル持って来てくれよ」

ナレーション(垣根)『体洗えよ』

浜面「ナレーションは黙ってろ」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

禁書「なんかまだ汚れてない？」

浜面「気のせいだと思うぞ」

ナレーション(垣根)『だから言ったじゃねーか』

浜面「ちょっと黙ってろ」

禁書「まあ、いいんだよ」

禁書「はい」ｽｯ

浜面「ありがとう」ｺﾞｼｺﾞｼ

禁書「体がきれいになったらちょっと来てほしいんだよ」ｽﾀｽﾀ

浜面「なんで？」ｺﾞｼｺﾞｼ

禁書「いいから来てほしいんだよ」

浜面「なんだそれ」ｺﾞｼｺﾞｼ

ナレーション(垣根)『昼飯でも作ってくれるんじゃねーか？』

浜面「さあな、つーかさっきも言ったけどナレーションは黙ってろ」

禁書「早く来るんだよ」

浜面「わかったわかった」ｽﾀｽﾀ

ナレーション(垣根)『浜面は着替え終わると禁書目録に言われた通り部屋の中に入って行きました』

浜面「そういうナレーションっぽい事だけやってればいいんだよ」ｽﾀｽﾀ

禁書「改めて、いらっしゃいなんだよ」

浜面「何の用？」

禁書「この洗濯物を畳むのを手伝ってほしいんだよ」

浜面「は？なんで俺が………」

禁書「助けてあげたんだからこれくらい手伝ってほしいんだよ」

浜面「…面倒臭いな…」

禁書「恩返しだと思ってやるんだよ」

浜面「…やればいいんだろ、やれば」

禁書「やればいいんだよ」

ナレーション(垣根)『頑張れ』

禁書「暇なら手伝ってほしいんだよ」

ナレーション(垣根)『ナレーションだから出来ねーよ』

浜面「こういう時だけナレーションぶってんじゃねぇ！！」

ナレーション(垣根)『実体のない奴がどうやって服を畳むのか教えてほしいね』

浜面「…」

禁書「いいからさっさと畳むんだよ」

浜面「…分かったよ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

30分後

浜面「終わった…」ｸﾞﾀｯ

禁書「はまたろうのおかげでだいぶ早く終わったんだよ」

浜面「何がどうなるとこんなに洗濯物がたまるんだ？」

禁書「家にはいろいろ事情があるんだよ」

浜面「そうなんだ」

禁書「詳しく聞かないの？」

浜面「聞かない」

禁書「聞きたくないの？」

浜面「聞いてほしいのか？」

禁書「べ、別にどっちでもいいんだよ」

ナレーション(垣根)『ツンデレ？』

浜面「もしそう思うなら病院に行ってこい」

浜面「あと俺は別に聞く気は無い」

禁書「むー」

上条「ただいま…ってなんでお前がいるんだ？」ｶﾞﾁｬ

浜面「いろいろ事情があってだな……………」

禁書「私が川で溺れてたはまたろうを助けたんだよ」

浜面「今俺が説明しようとしてたのが分からなかったのかな？」

浜面「まあ…簡単に言えばこいつの言った通りだ」

ナレーション(垣根)『結局そいつの言葉で十分じゃねーか』

禁書「そうなんだよ」

浜面「うるせーな」

上条「そうか…じゃあちょうどいいな」

浜面「何が？」

上条「悪いけど鬼退治行ってくれないか？」

浜面「はぁ！？」

ナレーション(垣根)『俺が詳しく説明しよう』

浜面「突然なんだ？」

上条「分かりやすく頼むぞ」

ナレーション(垣根)『昔々、幻想殺しの住む村に鬼達がやってきて食べ物を奪っていったそうな』

ナレーション(垣根)『それからというもの鬼達は時々村にやってきては食べ物を奪っていった』

ナレーション(垣根)『そこで村の若者達が鬼退治を行ったそうな』

ナレーション(垣根)『そして若者達は見事、鬼達を鬼ヶ島まで追い返したそうな』

ナレーション(垣根)『それからというものこの村では一年に一度、村から1人の若者が鬼ヶ島に鬼退治に行くそうな』

上条「そんな感じだ」

浜面「ザックリ過ぎて訳わかんない」

浜面「つーか何その口調？」

ナレーション(垣根)『日本昔話風』

浜面「…」

上条「簡単に言えば鬼ヶ島に鬼退治に行けばいんだ」

浜面「お前が行けばいいじゃん、なんで俺？」

上条「俺がいなくなったらインデックスの面倒を誰が見るんだ？」

浜面「なんで俺が行かなくちゃならねーんだ！！」

上条「助けてもらったんなら恩返しするのが普通だろ」

浜面「たった今やったよ！！」

禁書「洗濯物を畳んでもらったんだよ」

上条「じゃあ恩返しのおまけとして行ってくれ」

浜面「おまけが過酷過ぎる！！」

上条「頼むよ」

浜面「絶対嫌だ」

禁書「とうまがいなくなったら私のごはんはどうなるの？」

浜面「そんなん知るか！！」

ナレーション(垣根)『物語的にお前が行くべきだろ！！』

浜面「お前等ズル過ぎだろ！！」

上条「じゃあ頑張って」

浜面「………もし俺が行くとして、鬼ヶ島って危なくないのか？」

上条「今までだと大怪我を負ったのが8人だけだ」

浜面「何回行って？」

上条「確か…8回だったかな」

浜面「100％じゃねーか！！」

上条「だって鬼退治だぜ、それぐらいのリスクはあるだろ」

浜面「それでも明らかにリスクの方が大きいだろ！！」

禁書「鬼ヶ島には金銀財宝があってしかも勝って帰ってこれば女の子にモテモテなんだよ」

浜面「………仕方ねーな、俺が行ってやるよ」

上条(単純な奴…)

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(垣根)『そんな訳で浜面の鬼退治が始まったわけである』

上条「頑張ってな」

浜面「ああ、で、きび団子は？」

禁書「危なくなったら帰ってくるんだよ」

浜面「ねえ、きび団子は？」

上条「あとこれが鬼ヶ島までの地図な」ｽｯ

浜面「ありがとう、で、きび団子は？」

禁書「忘れ物って無い？」

浜面「無いよ、きび団子はいつもらえるの？」

上条「じゃあ頑張ってな」

浜面「だからきび団子ォォォォ！！」

上条「そんなでかい声出さなくても分かってるよ、ほら」ｽｯ

浜面「ならさっさと出せよ」ﾊﾟｼｯ

浜面「おい、入ってないぞ」

上条「何言ってんだ……あれ？」

禁書「それならさっき食べちゃったんだよ」

浜面「あまりは？」

上条「ある訳ないじゃん」

浜面・上条「…」

浜面「どうすんだよ！！」

上条「と、とりあえず頑張ってな」

浜面「お前きび団子の大事さがわかってねぇだろ！！」

上条「何とかなるだろ」

浜面「勇者の伝説の剣ぐらい大事なんだぞ！！」

上条「伝説の剣がなくてもラスボス前の街の武器屋でもっと強い剣が売ってるから大丈夫だ」

浜面「じゃあ伝説の剣いらねーだろ！！」

上条「伝説の剣ってなんかモチベーションが上がるだろ、そのために必要なんだ」

浜面「伝説の剣に謝れ！！」

禁書「喧嘩はダメなんだよ」

上条・浜面「誰のせいだと思ってんだ！！」

ナレーション(垣根)『こうして浜太郎の旅が始まったのじゃった』

浜面「まず浜太郎って誰だ」

浜面「そしてまだきび団子の件に関して話し合ってる最中だ！！」

上条「頑張るのじゃぞ」ﾖﾎﾞﾖﾎﾞ

浜面「おい！！なんでジジイの真似してんだ！！」

浜面「あとマジできび団子無しで行くの！？」

上条「旅の途中でお供を探すのじゃぞ」

浜面「そのための必須アイテムがきび団子だろぉが！！」

ナレーション(垣根)『アイテムってダジャレ？自分もアイテムの一員ですってダジャレ？』

浜面「本気で話してんだよ！！」

禁書「行ってらっしゃいなんだよ」ﾖﾎﾞﾖﾎﾞ

浜面「お前もボケてんじゃねーよ！！」

ナレーション(垣根)『行くぞ浜太郎』

浜面「だから浜太郎って誰だ！！」

上条「じゃあ頑張ってね」

浜面「マジできび団子無しかよ…」

禁書「当たり前なんだよ」

浜面「お前は黙ってろ！！」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(垣根)『2人旅だな』

浜面「最初っから1人旅だ」

浜面「お供って誰がいいんだろ…」

ナレーション(垣根)『はっきり言って誰でもいいよ』

浜面「犬、猿、雉じゃなくていいんだ…」

ナレーション(垣根)『まあ三人いればなんでもいいよ』

浜面「アバウト…」

浜面「お供と言えば何だと思う？」

ナレーション(垣根)『アイルーだろ』

浜面「死ね」

絹旗「あれ？浜面じゃないですか？独り言なんか超言って、ついに頭が超おかしくなったんですか？」

浜面「ナレーションと話してたんだ」

絹旗「さすが浜面、超キモイです」

浜面「なんでだよ！！」

絹旗「今日は超どうしたんですか？」

浜面「鬼退治だよ」

絹旗「は？超意味分かりません」

浜面「俺だってやりたくてやってるんじゃねーんだよ」

絹旗「そうですか…じゃあ超頑張ってくださいね」ｼﾞｰ

浜面「ちょっと待て！！」

絹旗「なんですか？」

浜面「なんでそんな冷たい視線！？」

絹旗「鬼退治って…」ｼﾞｰ

浜面「その視線をやめろ！！」

絹旗「じゃあ私はこれで」ｽﾀｽﾀ

浜面「ちょっと待って」

絹旗「なんですか！？」

浜面「俺一人じゃきついからお前にも来てほしいんだよ、だってお前強いじゃん」

絹旗「何言ってるんですか、超キモイです」

浜面「なんでもかんでもキモイはねーだろ！！」

絹旗「これから超ウルトラＣ級映画を見に行くので…」ｽﾀｽﾀ

浜面「最低限の時代設定は守れよ！！」

絹旗「なんですか」ｲﾗｲﾗ

浜面「いや、時代的に映画館は絶対ないよ！！」

絹旗「じゃあ超ウルトラＣ級歌舞伎を見に行って来ます」ｽﾀｽﾀ

浜面「おい！！待て！！待って！！待ってくださいィィィィ！！」

浜面「…………」

浜面「…………」

ナレーション(垣根)『涙拭けよ』

浜面「泣いてねーし」

ナレーション(垣根)『どうする？』

浜面「…………頑張ってお供探す」

浜面「誰がいいかな…」

御坂「…」ｽﾀｽﾀ

浜面「お前は確か…上条の彼女の………」

御坂「だ、誰があんな奴の彼女よ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ!!

浜面「ギャァァァァ！！」ｽﾞｻﾞｧｧｧｧ!

浜面「いきなり電撃は反則だろ！！」

御坂「知らないわよ！！」

浜面「真剣に危ないからやめてくれ…」

御坂「あんたが悪いんでしょ」

浜面「誰がどう見てもお前が悪いだろ！！」

ナレーション(垣根)『おい、強いんだし仲間にしたらどうだ？』

浜面「マジで言ってる？」

御坂「何？今の声？」

浜面「ナレーションだ」

御坂「ナレーション？」

浜面「細かい事はつっこまないのがルールだぞ」

御坂「…」

御坂「…今仲間にするって言わなかった？」

浜面「ああ言った、今から鬼退治行くんだけど一緒に行ってくれないか？」

御坂「なんで私が」

浜面「そうだよな、普通そうなるよな」

御坂「まあ、あんたじゃなくてあいつだったら考えてあげてもよかったんだけどね………」ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ

浜面「なんか言ったか？」

御坂「な、何も」///

浜面「おい、これじゃ本当に物語が進まねーぞ」

ナレーション(垣根)『上条にまたきび団子作ってもらえばいいんじゃねーか？』

浜面「きび団子で釣られるような人間なんていないだろ…」

ナレーション(垣根)『ここもうは王道で犬、猿、雉をきび団子で仲間にしたらどうだ？』

浜面「それじゃ鬼には勝てない気がするんだけど…」

ナレーション(垣根)『その辺は鬼が空気よんでくれるだろ』

浜面「そんな鬼だといいけどな…」

御坂「え？今上条って言わなかった？」

浜面「あいつに頼まれて鬼退治に行くんだよ」

御坂「…そう」

浜面「やっぱりきび団子作ってもらった方がいいのかな？」

ナレーション(垣根)『俺はそうしたほうがいいと思うぞ』

御坂「…私が行ってあげるわ」

浜面「…………………はい？」

御坂「私が鬼退治に行ってあげるって言ってるの」

浜面「マジで？」

御坂「本当よ」

浜面「ホントに？」

御坂「本当よ、しつこいわね」

浜面「やった！！ありがとう！！」

御坂「そのかわり条件があるわ」

浜面「…何？」

御坂「鬼退治が終わったら私を上条の家に連れて行きなさい」

浜面「え、別にいいけど」

御坂「じゃあ交渉成立ね」

浜面「上条に言ってないけど大丈夫かな…」

ナレーション(垣根)『大丈夫だろ』

御坂「ついにあの勝負　着の出番が………」ﾆﾔﾆﾔ

浜面「まず鬼退治だからね、鬼退治した後に上条の家に行くんだからね、間違えないでね」

ナレーション(垣根)『とりあえずこれで1人目だな』

浜面「そうだな」

御坂「さっさと行くわよ！！」

浜面「何そのやる気…」

御坂「さっさと鬼を倒してあいつに家に行くわよ」

浜面「結局あいつの家に行きたいだけだろ」

御坂「そうよ、悪い？」

浜面「開き直るなよ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

現在のメンバー

浜面仕上(桃太郎)

御坂美琴(犬)

垣根帝督(ナレーション)

ナレーション(垣根)『浜面は御坂と共に新たなお供探しへと向かうのだった』

浜面「じゃあ行くか」

御坂「ちょっと待って！！」

浜面「ん？なんだ？」

御坂「なんで私が犬のポジションなの？」

浜面「俺が決めてる訳じゃないし知らねーよ」

ナレーション(垣根)『理由は男に尽くすタイプみたいだからだ』

浜面「ああ、確かに」

御坂「確かにってどういう意味よ」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「褒め言葉だろ！！」

御坂「私には褒め言葉に聞こえなかったのよ」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「分かったから電撃をやめろ！！」

ナレーション（垣根）『喧嘩すんなって』

御坂「こいつが悪いんでしょ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「マジでやめて！！俺は一撃一撃が命懸けだから！！」

御坂「ちゃんと避けれてるんだし大丈夫でしょ」

浜面「何も大丈夫じゃないからね！！」

ナレーション(垣根)『落ち着けって』

浜面「わかった、謝る、俺が悪かった、だから許してくれ！！」

御坂「まあ…分かったわ」

浜面「良かった…」

御坂「で、鬼ヶ島ってどっち？」

浜面「まだ猿と雉のポジションの奴がいねーだろ」

御坂「まだ仲間いる？私だけで十分でしょ」

浜面「いるに決まってるだろ」

御坂「じゃあさっさと探して鬼退治してあいつの家に行くわよ」

浜面「お前あいつの家に行きたいだけだな」

御坂「それ以外の目的なんて無いじゃない」

浜面「そうですか…」

ナレーション(垣根)『例えばどんな奴がいいんだ？』

浜面「とりあえず常識がある奴がほしいな」

ナレーション(垣根)『無理だろ』

御坂「無理ね」

浜面「まあ分かりきってたけどさ…」

ナレーション(垣根)『だいたいこの書き手に常識のあるキャラなんて書けないだろ』

浜面「おい！！やめろ！！」

御坂「その気持ち凄くわかる」

浜面「分かっちゃダメだから！！」

御坂「だって……」

浜面「だってじゃねーよ！！」

浜面「とにかく仲間を探すぞ」

御坂「常識のある奴ね…」

ナレーション(垣根)『あいつとかどうだ？』

結標「何？呼んだ？」

浜面「常識力皆無！！」

御坂「なんであいつ？」

ナレーション(垣根)『何となく…』ﾆﾔﾆﾔ

御坂「顔が見えなくてもニヤニヤしてるのが分かるわよ」

浜面「確信犯じゃん！！」

結標「失礼ね、少なくともあなた達よりは常識があるわよ」

浜面「公園で悶えてる奴に常識うんぬんを言われたくねーよ…」

御坂「そうね」

結標「あんたは上条って男を見て悶えてるものね」

御坂「う、うるさいわね」///

浜面「悶えてるのかよ…」

御坂「悪い！？」

浜面「別にいいんじゃない」

結標「じゃあ私も………」

御坂「あんたは根本的に何かが間違ってるのよ」

結標「今あなたは世界中のショタコンとショタコンを好きな男の人を敵に回したわよ」

浜面「ショタコンを非難してるんじゃなくてお前自身を非難してるんだよ」

結標「なんで？」

御坂「逆になんで分からないの？」

結標「私はただ欲望に素直に生きてるだけよ」

浜面「それ野生の獣と同じ生き方じゃん…」

御坂「だいたい公園で小さい子供見て悶えたらダメでしょ…」

結標「公園で悶えちゃダメなんて法律無いでしょ」

浜面「法律とかじゃなくて道徳的にダメなんだ！！」

結標「だから私は自分の欲望に素直なだけよ」

浜面「だからそれが問題なんです！！」

御坂「そうね」

浜面「お前もまともぶってるけど結構おかしいからね」

御坂「はぁ！？」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

ナレーション(垣根)『なんで自分から地雷踏みに行ったの？バカなの？死ぬの？』

浜面「うるせぇ！！」

御坂「まだ話が終わって無いわよ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「ギャァァァァァ！！」

ナレーション(垣根)「浜太郎は不慮の事故で命を…………」

浜面「勝手に殺すな！！」

御坂「全く、次言ったらホントに当てるからね」

浜面「すいません」

結標「なんであんなこと言ったの？」ｺｿｺｿ

浜面「俺の正直な気持ちだ…後悔はしてない」ｺｿｺｿ

御坂「なんか言った？」

浜面「なんでもないでーす」

ナレーション(垣根)『だいたいガキの何がいいんだ？』

浜面「面倒臭い事聞くなよ…」

結標「決まってるじゃない、あのあどけない顔に純粋な表情、未熟な体で……………」

浜面「もういい」

結標「まだこれからじゃない」

御坂「もう充分に分かったから」

結標「そして何より………」

浜面「もういい！！」

御坂「それ以上聞くのが怖い…」

結標「誰か私と同じ価値観を持った人はいないのかしらね」

浜面「俺に知ってる中では0だな」

御坂「…」

浜面「お前は？」

御坂「いる訳ないじゃない！！」

浜面「だよな」

結標「ロリコンは余るほどいるのにショタコンってあんまりいないのね」

浜面「ロリコンもそこまでたくさんいないからね」

御坂「今世界中のロリコンとロリコン好きの女性を敵に回したわよ」

浜面「もう面倒臭ぇよ！！」

御坂「絶対仲間にしないでよ」

浜面「する気もないね」

結標「やっぱりあなた達と話してても理解し合えないみたいね」

浜面「出来たら本当に奇跡だな」

御坂「そうね」

結標「もういいわ、今日は日曜日だから公園に行かなきゃ」ﾋｭﾝ

浜面「…もう少しまともな奴がいいな」

ナレーション(垣根)『案外まともだと思ったんだけどな…』

浜面「知っててやったくせに…」

ナレーション(垣根)『はいはい、すいませんでした』

浜面「うざっ！！」

御坂「あとなんでナレーションがこんなに普通に会話に入ってきてるの？」

浜面「…遅くない？」

ナレーション(垣根)『いいじゃん、新しいナレーションだよ』

御坂「いろいろ間違ってる気がするわ…」

浜面「奇遇だな、俺もだ」

浜面「そんな事どうでもいいから仲間探しだ！！これが終わらないと物語が全く進まない」

御坂「もう誰でもいいんじゃない？」

浜面「突然なげやりだな」

御坂「鬼って金棒振り回して走り回ってるだけでしょ、なら私とあんただけで大丈夫でしょ」

浜面「完全に偏見じゃん！！」

御坂「じゃあ他にどんなイメージがあるの？」

浜面「うーん…パンツ一丁で走りまわってるイメージ」

御坂「私とほとんど変わらないじゃない」

ナレーション(垣根)『ただの裸族じゃん』

浜面「うるせぇ」

ナレーション(垣根)『いいからさっさとお供探せよ』

御坂「もうアイルーでいいでしょ」

浜面「お前もか！！」

オルソラ「すいませんが鬼ヶ島にはどうやって行けばよいのでしょうか？」

浜面「ん？あんた誰？」

オルソラ「私オルソラ=アクィナスと申します」

御坂「あんたも鬼ヶ島に行くの？」

オルソラ「はい、村の人に頼まれて行く事になったのでございますよ」

浜面「俺達と一緒って事か…」

御坂「目的地が一緒なら私達と一緒に行かない？」

オルソラ「あなた様も鬼ヶ島に行くのでございますか？」

浜面「ああ(まともな奴きたァァァァ！！)」

御坂「…(こいつの気持ちが手に取るように分かる)」

ナレーション(垣根)『…(あいつ等が何考えてるのか簡単にわかる)』

浜面「一緒に鬼ヶ島に行かねーか？」

御坂「…(新手のナンパみたいね)」

浜面「ナンパじゃねーよ」

御坂「なんで心が読めるのよ」

オルソラ「私も村の人に頼まれて鬼ヶ島に行く事になったのでございますよ」

浜面「それさっき聞いた」

オルソラ「よろしいのでしたらご一緒させていただくのでございますよ」

浜面「あれ？今一緒に行くって言わなかった？」

御坂「言ったと思うわよ」

浜面「一緒に行ってくれるのか？」

オルソラ「あなた様も村の方に頼まれて鬼退治に行くのでございますか？」

浜面「会話が成り立ってないんだけど…」

オルソラ「別にいいのでございますよ」

御坂「一緒に行ってくれるって」

浜面「会話がカオスなんだけど…」

御坂「慣れれば何とかなるわよ」

浜面「ならないと思う」

オルソラ「ところであなた様の名前はなんでございますか？」

浜面「浜面仕上」

御坂「御坂美琴よ」

ナレーション(垣根)『垣根帝督だ』

浜面「お前の自己紹介はいらない」

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現在のメンバー

浜面仕上(桃太郎)

御坂美琴(犬)

オルソラ=アクィナス(猿)

垣根帝督(ナレーション)

ナレーション(垣根)『新たな仲間を増やし、浜太郎の旅は続くのであった』

浜面「後1人だな」

ナレーション(垣根)『次の仲間は男がいいな』

浜面「なんで？」

ナレーション(垣根)『このまま行くとハーレムになっちまうだろ』

御坂「ああ、確かにそうね」

浜面「俺がハーレムになっちゃダメなの！？」

ナレーション(垣根)『だってムカつくじゃん』

浜面「理由おかしくない！？」

オルソラ「この地図はどう見ればいいんでございましょうか…」

浜面「そしてお前は自由か！！」

オルソラ「地図の見かたが分からないのでございますよ」

御坂「それ逆よ」

オルソラ「そうでございますか、ありがとうなのでございますよ」ﾆｯｺﾘ

オルソラ「…」ｼﾞｰ

御坂「だから逆だって！！」ﾊﾟｼｯ

浜面「こんなメンバーで大丈夫かな…」

御坂「こっちを上にして見るの」ｽｯ

オルソラ「ありがとうなのでございますよ」

浜面「で、これからどうする？」

御坂「最後の仲間を探すんでしょ」

浜面「これ以上異常な奴を仲間にしても仕方ない気がするんですけど…」

ナレーション(垣根)『ダジャレ？それってダジャレ？面白いと思ったの？』

浜面「黙れ」

浜面「とにかくこれ以上仲間を増やすのはいろんな意味で危険だと思うんだよ」

オルソラ「大丈夫なのでございますよ」

浜面「お前に言われても説得力無いぞ」

ナレーション(垣根)『今更1人増えても変わんねーだろ』

御坂「そうね」

浜面「1人でこんだけのボケを捌く俺の身になってくれよ…」

浜面「お前ら3人でもう限界寸前なんだよ…」

ナレーション(垣根)『あれ？もしかして俺も？』

浜面「当たり前だ」

オルソラ「大丈夫なのでございますよ」

浜面「今の話聞いてなかったの？」

御坂「オルソラさんも大丈夫って言ってるんだし大丈夫よ」

浜面「だから今の話を聞いてなかったの？」

ナレーション(垣根)『いいからさっさと探せよ、空気よめないの、バカなの？死ぬの？』

浜面「うぜぇ…」

御坂「じゃあ行くわよ」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「そうでございますね」ｽﾀｽﾀ

浜面「あ、もう行くんだ…」

御坂「鬼ヶ島に向かいながら仲間を探せばいいでしょ」

オルソラ「きっといい仲間が見つかるのでございますよ」ﾆｯｺﾘ

浜面「その笑顔が憎い」

御坂「頑張るわよ」ﾆｯｺﾘ

浜面「お前の笑顔は普通にうざい」

御坂「なんでよ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ!!

浜面「ジョークじゃねーかァァァ！！」ｽﾞｻﾞｧｧｧｧｧ

ナレーション(垣根)『こうして浜太郎一行の旅が始まったのだった』

浜面「まだ始まって無かったの？」

御坂「これからが本番じゃない」

浜面「だるい…帰りたい…」

オルソラ「どっちに行くのでございますか？」

御坂「え？ちょっと待ってね…」

浜面「不安すぎるんですけど！！」

オルソラ・御坂「…？」

浜面「鬼を倒す以前に鬼ヶ島にたどり着けるのかが不安だ…」

御坂「うるさいわね！！ちょっと黙ってて！！」

浜面「はいはい」

御坂「あんたはわかるの？」ｽｯ

浜面「今いるのがここだから…向こうに行けばいいんじゃねーか？」

御坂「…分かってるんなら先に言いなさいよ！！」

浜面「なんで俺が怒られるの！？」

オルソラ「ちょっと待っていてくださいませんか？」

御坂「どうしたの？」

オルソラ「長い旅になるのでしたらが準備がいるのでございますよ」

御坂「確かにそうね…私も行くわ、あんたはここで待機ね」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「行ってくるのでございますよ」ｽﾀｽﾀ

ナレーション(垣根)『いつになったら出発するの？』

浜面「あいつ等に聞いてくれ」

土御門「ん？浜面じゃないかにゃー、こんな所で何してるんだにゃー？」

浜面「あんたは確か…」

土御門「カミやんのお隣さんの土御門元春だにゃー」

浜面「あんたこそこんな所で何してんだ？」

土御門「鬼ヶ島に鬼退治に行くんだぜい」

浜面「え！？だって上条が行くはずだったんだろ」

土御門「俺は鬼ヶ島に取りに行かなくちゃならないものがあるんだにゃー」

浜面「なんだ？」

土御門「秘蔵のメイド本が鬼に盗まれたから取り返しに行くんだぜい」

浜面「何がしたいんだ、鬼…」

ナレーション(垣根)『思春期の鬼だったんだろ』

浜面「鬼に思春期もクソもねーだろ！！」

土御門「きっとメイド好きの鬼だったんだにゃー」

浜面「もはや鬼が分からなくなってきた…」

ナレーション(垣根)『俺達も鬼退治に行くし一緒にいかないか？』

土御門「別にいいんだにゃー」

浜面「勝手に決めんな！！」

ナレーション(垣根)『こういうのはさっさと決めて行くのが大事なんだぞ』

浜面「今のメンバーでも扱いが面倒臭いのにまた増やしたらもう収拾つかなくなるぞ！！」

土御門「言っておくが俺は浜面よりはまともなんだにゃー」

浜面「まともだって自分から言う奴ほどまともじゃないんだよな…」

ナレーション(垣根)『今までも十分カオスだったわけだし１人増えたって変わんないって』

浜面「他人事だと思って…」

土御門「鬼退治するまでの間だけなんだにゃー」

浜面「まあ、そうなんだけどさ…」

ナレーション(垣根)『短い間だけど…よろしくな』ｷﾘｯ

土御門「こちらこそよろしくなんだにゃー」ﾆﾔﾘ

浜面「そうやってすぐボケる！！」

土御門「俺はボケてないぜい」

浜面「余裕でボケてるじゃん！！」

ナレーション(垣根)『なんでもかんでもボケと勘違いすんなよ、被害妄想なの？バカなの？死ぬの？』

浜面「バカうぜぇ…」

土御門「バカばっかなんだにゃー」

浜面「うるせぇ」

ナレーション(垣根)『今のうちに鬼ヶ島での作戦を考えといたらどうだ？』

浜面「そうだな、暇だしそうするか」

土御門「浜面が正面から突っ込んで残りが裏から攻めればいいんだにゃー」

ナレーション(垣根)『よし、決定！！』

浜面「待て待て待て待て！！」

土御門「なんか問題でもあるのかにゃー？」

浜面「なんで俺が真正面から突っ込むんだよ！！」

ナレーション(垣根)『突っ込むのは得意だろ、夜は毎晩滝壺に突っ込んでんだろ』

浜面「下ネタやめろ！！」

土御門「リア充爆発しろなんだにゃー」

ナレーション(垣根)『まあ後ろから攻めるのも得意なんだろうけどな』

浜面「だから下ネタやめろ！！」

土御門「ホントに死ねばいいんだにゃー」

浜面「今は最高に不幸だからね」

ナレーション(垣根)『とか言って？』

浜面「一回黙れ」

土御門「ハーレムのくせに偉そうなんだにゃー」

浜面「ハーレムの何が悪い！！」

ナレーション(垣根)『全て』

浜面「もう面倒臭ぇよ」

御坂「買って来たわよ…あれ？」ｽﾀｽﾀ

土御門「土御門元春だにゃー」

浜面「多分最後の仲間だ」

オルソラ「よろしくなのでございますよ」ﾆｯｺﾘ

土御門「こちらこそなんだにゃー」

ナレーション(垣根)『じゃあ鬼ヶ島に出発だ！！』

御坂・オルソラ・土御門「おー！！」

浜面「…」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

山

ナレーション(垣根)『浜太郎一行は鬼ヶ島に向かい旅を続けるのであった』

浜面「…」ｽﾀｽﾀ

御坂「黙って歩くって退屈ね…」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「そうでございますね」ﾌﾗﾌﾗ

土御門「鬼ヶ島は遠いんだにゃー」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「そうでございますね」ｳﾄｳﾄ

浜面「鬼ヶ島がどっちか分かるか？」

オルソラ「そうでございますね」ｳﾄｳﾄ

浜面「ちゃんと起きて歩け」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

オルソラ「…おはようなのでございますよ」ﾆｯｺﾘ

浜面「いや…おはようじゃなくて」

土御門「時間的にはこんにちはなんだにゃー」

オルソラ「こんにちはなのでございます」

浜面「いや…そういう意味じゃなくてさ…」

御坂「こんばんはにはちょっと早くない？」

浜面「ボケ合戦をやめろ！！」

土御門「楽しいからいいんだにゃー」

御坂「その通りよ」

浜面「…」

オルソラ「そう落ち込むこと無いのでございますよ」

浜面「あんたは天然だから一番面倒臭い…」

ナレーション(垣根)『浜太郎たちの旅はいろんな意味で長く険しいものになるのであった』

浜面「ホントにいろんな意味で大変な旅になりそうだな…」

御坂「楽しい旅になりそうね」

オルソラ「そうでございますね」

浜面「お前等はな！！」

土御門「まあ、麦野じゃないだけマシなんだにゃー」

浜面「…リアクションに困る…」

ナレーション(垣根)『そうだな、でいいだろ』

浜面「なんか後から出てきそうなんだよな…」

土御門「確かにそんなこと言ったら絶対ボコボコにされるんだにゃー」

浜面「俺もそう思う」

ナレーション(垣根)『夜な夜な滝壺に突っ込んでるって言ってる時点でボコボコは確定だろ』

浜面「俺は一言もそんな事言ってない」

御坂「……………最低」

浜面「だから俺は一言も言ってないから！！」

土御門「浜面、嘘はいけないんだにゃー」

浜面「冗談抜きでその悪ノリやめろ！！」

御坂「男って全員そんな感じなの？」

土御門「だいたいそんな感じだぜい、カミやんが異常なんだにゃー」

浜面「何この話…」

御坂「何よ！！悪い！？」

浜面「そういう意味じゃなくてさ…」

土御門「浜面はカミやんとは逆の意味で異常なんだにゃー」

浜面「何勝手に嘘教えてんだよ」

御坂「じゃあもし私があいつを…その…」///

土御門「多分カミやんの事だから何やってんだよ御坂、で終わると思うんだにゃー」

御坂「…今の凄くリアルだった…」

浜面「本格的に何この話…」

オルソラ「こういう話に口出しは禁物なのでございますよ」

浜面「たまに凄くいい事言うよな」

オルソラ「？」

御坂「もし日が暮れる前に村にたどり着けなかったらどうするの？」

浜面「野宿に決まってんだろ」

御坂「え！？」

浜面「村に着けなきゃその辺で野宿だ」

御坂「本気で言ってるの！？」

土御門「他に何かいい案があるのかにゃー？」

御坂「だって野宿って…山賊とかに襲われたらどうするつもり！？」

浜面「お前なら簡単に倒せるだろ」

御坂「それにあんた達と一緒に寝るってのも…」

土御門「変な心配しなくてもそんな気はさらさら無いんだにゃー」

御坂「そうだと思ったけど…オルソラさんはどう思う？」

オルソラ「星を見ながら眠るのも素敵でございますね」ﾆｯｺﾘ

御坂「…」

浜面「今日は村にたどり着けると思うけどそのうち野宿しないといけない時が来るから今のうちに心の準備をしとけ」

土御門「村が見て来たんだにゃー」

オルソラ「きれいな村でございますね」ﾆｯｺﾘ

御坂「野宿か…」

浜面「そう深く考えるな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

村

ナレーション(垣根)『浜太郎一行日暮れ前に無事に村にたどり着いたのだった』

浜面「とりあえず宿を探さないとな」

オルソラ「それなら大丈夫なのでございますよ」ﾆｯｺﾘ

浜面「その手に持ってるのはなんだ？」

オルソラ「ガイドマップなのでございますよ」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

御坂「もしオルソラさんが1人で鬼ヶ島に乗りこんでたら大変な事になってたわね」

土御門「逆に見てみたい気もするんだにゃー」

オルソラ「あっちの宿が良いそうなのでございます」ｽﾀｽﾀ

御坂「しかも聞いてないし」ｽﾀｽﾀ

土御門「そんな事気にしてたら身がもたないぜい」ｽﾀｽﾀ

浜面「分かりきった事だな」ｽﾀｽﾀ

御坂「うるさいわね」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「なんで俺だけ！？」

御坂「ムカつくからよ！！」

浜面「ただ俺が嫌いなだけだろ！！」

御坂「…そうかもしれないわね」

浜面「…」

ナレーション(垣根)『涙拭けよ』

浜面「泣いてねーよ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

宿　

ステイル「いらっしゃいませ」

浜面「…やっぱり日本の昔話に外国人がいるとなんかシュールだな」

御坂「しかも赤い髪って…」

ステイル「何か言ったかい？」

浜面「4人ですけど泊まれますか？」

ステイル「ああ、一番奥の部屋を使っていいよ」

浜面「ありがとう」ｽﾀｽﾀ

御坂「無愛想な奴ね…」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「きっと恥ずかしがり屋なのでございますよ」

御坂「多分違うと思うわよ」

土御門「ステイルはいつもあんな感じなんだにゃー」

浜面「知り合いだったんだ」

ナレーション(垣根)『つーか男女同じ部屋なの？』

浜面「確かに奥の部屋としか言われてないな…」

御坂「野宿の予行練習だと思って我慢するわ」

浜面「そんなに嫌なの！？」ｶﾞﾗｯ

オルソラ「ちゃんと2部屋にあるのでございますよ」ｽﾀｽﾀ

御坂「疲れた」ﾄﾞｻｯ

浜面「鬼ヶ島って思ったより遠いな…」ﾄﾞｻｯ

土御門「徒歩移動だし仕方が無いんだにゃー」ﾄﾞｻｯ

浜面「本物の桃太郎ってこの辺凄く簡単に書かれてるじゃん」

土御門「確かに犬、猿、雉を仲間にしてすぐ鬼ヶ島なんだにゃー」

御坂「桃太郎の家が鬼ヶ島の横にあったんじゃない」

浜面「…その発想力が凄いな」

オルソラ「ところでシャワーは何処にあるのでございましょうか？」ｽﾀｽﾀ

御坂「多分温泉だと思うわよ」

オルソラ「温泉…でございますか？」

御坂「じゃあ一緒に行く？」

オルソラ「はい、ぜひ」

御坂「じゃあ温泉に行ってくるわね」ｽﾀｽﾀ

浜面「俺達はどうする？」

土御門「別に俺はなんでも構わないぜい」

浜面「じゃあ俺達も温泉行くか」

土御門「そうだにゃー」

ナレーション(垣根)『覗くのか？』

浜面「覗く気もねーよ」

～～～～～～～～～～～～～～～

温泉

浜面「思ったよりきれいだな」

土御門「あと大きいんだにゃー」

イノケンティウス「がー」

浜面「…うわ！？」

土御門「イノケンティウスなんだにゃー」

浜面「イノケン…ティウス？」

土御門「簡単に言えば炎の化け物なんだにゃー」

ナレーション(垣根)『松岡修造か』

浜面「違います」

イノケンティウス「あー」

土御門「なんて言ってるんだにゃー？」

浜面「俺に聞くなよ」

イノケンティウス「がー」ｼﾞｭｩｩｩ

浜面「地面を焦がしてるぞ」

土御門「何かを書いてるんだにゃー」

焦げた地面『ようこそいらっしゃいました』

浜面「お前もここの宿の人？」

イノケンティウス「あー」ｺｸｺｸ

浜面「なんだろう…案外いい奴なのかな…」

土御門「人を見かけで判断するもんじゃないぜい」

浜面「人じゃねーだろ」

土御門「でもよく見るとかわいいんだにゃー」

浜面「何処が！？」

イノケンティウス「…が………」

イノケンティウス「…」ｲｼﾞｲｼﾞ

浜面「いや…そういう意味じゃなくてさ…その…」

土御門「早いうちに謝っといた方がいいみたいだぜい」

浜面「分かってるよ」

浜面「お前男じゃん、だからかわいいんじゃなくてかっこいいって言われた方がうれしいだろ」

イノケンティウス「あー」ｺｸｺｸ

浜面「俺はかっこいいと思うぞ、燃えてるし」

イノケンティウス「がー！！」

土御門「喜んでるみたいだにゃー」

浜面「よかったよかった」

ナレーション(垣根)『…』

浜面「珍しいな、あんまりしゃべらないなんて」

ナレーション(垣根)『濃いキャラが多すぎて俺の存在感が薄くなってるような気がする』

浜面「気のせいだろ」

土御門「浜面の言う通りなんだにゃー」

ナレーション(垣根)『天然巨　シスターとか燃えてる訳わかんない生き物に勝てると思ってるの？バカなの？死ぬの？』

浜面「愚痴ってる時でもボケを忘れないのがお前らしいな」

ナレーション(垣根)『全く嬉しくない』

イノケンティウス「がー」ｼﾞｭｩｩｩｩｩ

焦げた地面『元気出してください』

ナレーション(垣根)『…いい奴だな、あんた』

イノケンティウス「あー」ﾆｯｺﾘ

浜面「あ、笑った」

垣根『今日1日だけだけどよろしくな』

イノケンティウス「がー」ｺｸｺｸ

浜面「どんな状態？」

土御門「説明は無用なんだぜい」

浜面「いや…シュール過ぎるだろ」

土御門「最初っからずっとシュールだったんだにゃー」

浜面「とりあえず温泉に浸かるか」

土御門「そうだにゃー」

浜面「やっぱりお湯って偉大だな…」ﾁｬﾌﾟ

土御門「そうだにゃー」ﾁｬﾌﾟ

浜面「…イノケンティウスは……入れないな」

土御門「当たり前だにゃー」

ナレーション(垣根)『そろそろ覗きの時間だな』

浜面「お前1人でやれよ」

土御門「実体ないんだから見放題なんだにゃー」

ナレーション(垣根)『女風呂には入れないんだよ！！』

浜面「なんで？」

ナレーション(垣根)『そういう設定だからな、書き手の野郎がこういう無駄な設定が大好きなんだよ』

浜面「愚痴るなよ…」

ナレーション(垣根)『だからお前等が覗いて状況を教えてくれ！！』

浜面「無茶言うなよ…」

土御門「そこまでして見たいのかにゃー？」

ナレーション(垣根)『御坂に興味は無い！！オルソラの胸が見たいだけだ！！』

浜面「いろいろ最低だな！！」

ナレーション(垣根)『頼むよ、ちょっと見て教えてくれるだけでいいからさ』

浜面「俺は別にいいよ」

土御門「俺も興味無いんだにゃー」

イノケンティウス「うー」ｼﾞｭｩｩｩｩｩｩ

焦げた地面『覗き、かっこ悪い…』

浜面「イノケンティウスさんマジまとも！！」

ナレーション(垣根)『むしろ男のロマンだろ！！』

土御門「それは否定しないんだにゃー」

浜面「俺もそれは否定できない」

イノケンティウス「あー」ｼﾞｭｩｩｩｩｩ

焦げた地面『男の性ですからね』

浜面「イノケンティウスさんを仲間にすれば良かった…」

土御門「今更後悔しても遅いんだぜい」

ナレーション(垣根)「欲望に従って覗こうぜ」

浜面「ショタコンと一緒になっちまうじゃねーか」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

女湯

オルソラ「温泉も良いものでございますね」

御坂「そうね…(やっぱり大きいわね)」

オルソラ「どうしたのでございますか？」

御坂「え…あ、なんでもないわ」

オルソラ「そうで…ございますか…」ｳﾄｳﾄ

御坂「もう寝かけてる…」

御坂「溺れるわよ」ﾊﾞｼｬ

オルソラ「分かってるのでございますよ」ｳﾄｳﾄ

御坂「言ってるそばから溺れそうなんだけど」

オルソラ「…」ｽﾔｽﾔ

御坂「…」

御坂「…」ﾊﾞｼｬｯ

オルソラ「ん…どうしたのでございますか？」

御坂「寝てたから起こしたのよ」

オルソラ「そうでございますか、ありがとうなのでございます」

オルソラ「…」ｳﾄｳﾄ

御坂「言ってるそばから！！」ﾊﾞｼｬｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～

男湯

浜面「騒がしいな…あいつ等…」

ナレーション(垣根)『様子を見た方がいいんじゃねーか？』

浜面「お前はホントに変　だな…」

土御門「もともと分かりきってた事だぜい」

浜面「そうだな」

ナレーション(垣根)『うるせぇ』

浜面「そろそろでるか」

土御門「そうだにゃー」

ナレーション(垣根)『マジで覗かないの！？そんなの俺達の浜面じゃないよ！！』

浜面「俺にどんなイメージ持ってんの！？」

土御門「ダメ面でバカ面なイメージなんだにゃー」

浜面「何時からそんなイメージが付いたんだ…」

ナレーション(垣根)『だから覗こうぜダメ面』

浜面「誰がダメ面だ！！」

浜面「俺達はもう部屋に戻るからな」

ナレーション(垣根)『え？嘘、嘘だよね？嘘でしょ！？』

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

部屋

浜面「明後日には鬼ヶ島に着きたいよな」

土御門「そうだにゃー」

浜面・土御門「…」

浜面「暇だし、この前できなかった作戦会議しようぜ」

土御門「それならこの前決まったんだにゃー」

浜面「あんな作戦は作戦と呼ばねーよ」

ナレーション（垣根）『お前はどんな作戦がいいと思ってるんだ？』

浜面「そうだな…」

ナレーション（垣根）『考えとけよ…』

土御門「全員で正面から突っ込めばいいんだにゃー」

浜面「お前と御坂はそれでもいいかもしれないけど俺とオルソラはきついぞ」

ナレーション(垣根)『戦闘で服とか破れないかな…』

浜面「キモッ！！」

ナレーション(垣根)『冗談だよ』

浜面「冗談に聞こえなかったぞ…」

土御門「じゃあ俺と御坂が正面から突っ込んで浜面とオルソラが裏から攻めればいいんだにゃー」

浜面「なんか作戦っぽくなってきたな」

ナレーション(垣根)『ただの挟み撃ちを作戦と呼んでいいのか？』

浜面「細かい事は気にすんな」

土御門「決定なんだにゃー」

浜面「じゃあ俺は寝る」ｺﾞﾛﾝ

ナレーション(垣根)『早いな』

浜面「早めに寝とかないと体がもたないからな」

土御門「俺も寝るんだにゃー」ｺﾞﾛﾝ

ナレーション(垣根)『おい、2人とも寝ちまったら俺の話し相手は誰になるんだ？』

浜面「自分自身としゃべってればいいだろ」

ナレーション(垣根)『めっちゃ寂しい奴みたいじゃん』

浜面「みたいじゃなくて実際にそうなんだよ」

ナレーション(垣根)『相手してくれよ！！』

浜面「ホントに寝るから黙っててくれ」

ナレーション(垣根)『…』

土御門「ちゃんと黙るのかにゃー」

御坂「ただいま…って寝てる？」

ナレーション(垣根)『遅い！！話し相手がいなくて暇だったじゃねーか』

御坂「…私に言われても知らないわよ」

オルソラ「…眠いのでございますよ」ｳﾄｳﾄ

御坂「布団は敷いてあるから寝てて」

オルソラ「…」ﾌﾗﾌﾗ

ナレーション(垣根)『お前が話し相手かよ…』

御坂「私も寝るわよ」

ナレーション(垣根)『ごめんなさい、話し相手になってください』

御坂「…あんたも寝ればいいじゃない」

ナレーション(垣根)『運動してないんだ、眠いわけねーだろ』

御坂「なんで偉そうなのよ！！」

ナレーション(垣根)『話し相手がいないのってこんなに寂しいんだな…』

御坂「突然何なのよ…」

ナレーション(垣根)『別に…何でもねーよ…』

御坂「…(かまってくださいオーラが出てる)」

御坂「…(かまってあげないといけなのかな？)」

浜面「放置でいいぞ」zzz

御坂「なんてタイミングのいい寝言…」

御坂「私も寝るわね」

ナレーション(垣根)『詳しく聞かないの？いいの？』

御坂「別にどうでもいいわ」

御坂「じゃあおやすみ」

ナレーション(垣根)『…』

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

次の日

ナレーション(垣根)『浜太郎一行は朝早くに宿を出ると鬼ヶ島へ向けての旅を再開しました』ｲﾗｲﾗ

オルソラ「ナレーションの方に何かあったのでございましょうか」

御坂「いじけてるだけだから気にしなくていいわよ」

土御門「逆に気にすると調子にのるんだにゃー」

浜面「これからは極力スルーしようぜ」

御坂「じゃあこれからあんたの発言は極力スルーするわね」

浜面「俺じゃねーよ！！」

土御門・御坂「…」

オルソラ「さっきの宿でいただいたお菓子があるのでみんなで食べるのでございますよ」

御坂「…まあオルソラさんだし仕方ないわね」

土御門「その通りなんだにゃー」

オルソラ「？」

浜面「マジで俺の事スルーかよ」

ナレーション(垣根)『かわいそうにな』ﾆﾔﾆﾔ

浜面「声が笑ってるぞ」

御坂「あとどれくらいで鬼ヶ島に着くの？」

浜面「多分明日には港に着けると思う(早くもスルーが面倒臭くなったのか…)」

オルソラ「港からは船で移動するのでございますか？」

浜面「そうなるな」

土御門「長い旅なんだにゃー」

浜面「最初っから分かってた事だろ」

御坂「そうね…」

オルソラ「最後まで頑張るのでございますよ」

ナレーション(垣根)『ここにきて4人の間には絆が生まれていたのだった』

御坂「今のはいい仕事したわね」

浜面「そういう事言うからいいムードが台無しなんだよ」

土御門「そのつっこみもムードを台無しにするんだにゃー」

浜面「うるせぇ」

オルソラ「皆さま仲良しなのでございますね」

浜面「どう見たらそんな風に見えるんだ！？」

オルソラ「なんだかんだ言っても皆さま楽しそうなのでございますよ」

浜面・御坂・土御門「…」

浜面「分かったからやめてくれ…恥ずかしいから」

オルソラ「？」

御坂「なんかそういう事言われると…」

土御門「話しづらいんだにゃー…」

ナレーション(垣根)『お前等意外と恥ずかしがり屋だな』

御坂「うるさいわね」

浜面「いいからさっさと行こうぜ」

ナレーション(垣根)『話題変えるなよ』

浜面「この話はここで終わりだ」

御坂「そうね」

土御門「そうだにゃー」

ナレーション(垣根)『分かったよ、真面目にナレーションやればいいんだろ』

浜面「やっとわかったのか」

ナレーション(垣根)『嘘だよ！！』

浜面「テメェ……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

夕方

浜面「今日はこの辺で野宿だな」

御坂「来たわね…野宿…」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

浜面「なんでそんなに燃えてるの？」

御坂「やってやるわよ！！」

浜面「何そのテンション！？」

土御門「俺達には分からない何かに燃えてるんだにゃー」

オルソラ「楽しそうなのでございますね」

御坂「うるさいわね！！」

浜面「なんだかんだで楽しみだったのか」

土御門「まだまだ子供なんだにゃー」

御坂「…」///

浜面「夕飯探しに行ってくる」ｽﾀｽﾀ

土御門「手伝うんだにゃー」ｽﾀｽﾀ

御坂「私達はどうする？」

オルソラ「食べ物を調理する準備をしておくのでございますよ」

御坂「面倒臭いわね」ｺﾞｿｺﾞｿ

オルソラ「頑張るのでございますよ」ｶﾞｻｺﾞｿ

御坂「…オルソラさんはあいつの知り合いなんだっけ？」

オルソラ「あいつとは誰でございますか？」

御坂「上条よ、上条当麻」

オルソラ「ああ、あの方には何度も助けていただいたのでございますよ」ｶﾞｻｺﾞｿ

御坂「…」

オルソラ「あなた様も助けていただいたのでございますか？」ｶﾞｻｺﾞｿ

御坂「まあ…そんな所ね」

オルソラ「好きなのでございましょう」

御坂「な…何言ってるの！？」///

オルソラ「少し前に浜面様に聞いたのでございますよ」

御坂「あいつ…」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

オルソラ「土御門様はカミやんは鈍感だから大変だぜい、とおっしゃっていたのでございますよ」

御坂「そんなことわかってるわよ！！」///

オルソラ「火を起こすのに落ち葉がいるのでございますよ」ｽﾀｽﾀ

御坂「しかも無視！？」

ナレーション(垣根)『いつまでガールズトークしてんだよ…』

御坂「なんか文句ある？」

ナレーション(垣根)『なんで軽くキレてんだよ…』

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

森

浜面「あ、きのこだ」ﾌﾞﾁｯ

土御門「こっちは山菜なんだにゃー」

浜面・土御門「…」

土御門「山菜ときのこばっかりなんだにゃー…」

浜面「俺も気にしてる事言うなよ…」

浜面「肉は無理にしても魚ぐらい手に入ると思ってたんだけどな…」

土御門「釣り竿も釣り糸も無いんじゃ仕方ないんだにゃー」

浜面「釣り糸はこの時代には無いからな…」

土御門「そうだにゃー…」

ナレーション(垣根)『手で捕まえればいいじゃん』

浜面「お前バカ！？」

浜面「素手で川にいるお魚が捕まえられると思うの！？」

ナレーション(垣根)『2人いれば何とかなるだろ』

土御門「どうにもならないと思うぜい」

浜面「同意」

ナレーション(垣根)『網さえあれば何とかなるだろ』

浜面「網は何処にある」

ナレーション(垣根)『それは…』

浜面「無いんだな」

ナレーション(垣根)『…』

浜面「無いんだね」

ナレーション(垣根)『…無いなら作ればいい！！』

浜面「材料を持ってきてから言え！！」

ナレーション(垣根)『いいのか？御坂に怒られるぞ』

浜面「お前の言いたい事は分かったから黙ってろ」

ナレーション(垣根)『…』

土御門「もうこの辺でいいんじゃないかにゃー？」

浜面「きのこと山菜だけでいいのか？」

土御門「ヘルシーな方がいいんだにゃー」

浜面「確かに…魚が嫌いとか言われても困るしな…」

ナレーション(垣根)『ただの言い訳だろ』

浜面「だって素手で魚なんて捕まえられねーだろ」

ナレーション(垣根)『すぐ諦めるなよ！！』

浜面「今はその熱いテンションいらないから」

土御門「だいたい野宿で豪華な夕食が食える方がおかしいんだにゃー」

浜面「だってさ」

ナレーション(垣根)『そうかもしれないけど少しは努力をしろ』

土御門「面倒臭いんだにゃー」

浜面「だるい…」

ナレーション(垣根)『動け！！』

土御門「正直魚よりも肉の方が好みなんだにゃー」

ナレーション(垣根)『知らねーよ！！』

浜面「もしかしたらダイエットしてるかもしれないしこれだけでいいだろ」

土御門「そうだにゃー」

ナレーション（垣根）『もういいや…勝手にしてくれ』

浜面「なんでそこまで魚にこだわるんだ？」

ナレーション（垣根）『俺魚好きだし…』

浜面「例えそうだとしてもお前は食えないぞ」

ナレーション（垣根）『あ…』

浜面「あ、じゃねーよ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

浜面「採って来たぞ」ｽﾀｽﾀ

御坂「…なんできのこと山菜だけなのよ」

ナレーション(垣根)『言った通りじゃん』

浜面「黙ってろ」

土御門「俺たちが魚か肉を手に入れる訳ないんだにゃー」

オルソラ「これだけあれば大丈夫なのでございますよ」

浜面「あときのこは手当たり次第に採ったから毒もまじってると思う」

御坂「これ食べてみて、おいしいから」

浜面「…ホントだ、うまい」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

御坂「これは大丈夫そうね」

浜面「待てェェェェ！！」

御坂「何？」

浜面「もしかして俺が一個一個毒味していくの！？」

御坂「当たり前じゃない」

浜面「そんなもん1人でロシアンルーレットやってるのと同じじゃん！！絶対毒に当たるじゃん！！」

御坂「大丈夫よ、きっと…」

浜面「何をどうしたら大丈夫なの！？」

オルソラ「私が見分けられるので大丈夫なのでございますよ」

浜面「じゃあ早く言ってくれよ…」

御坂「さっきこいつが食べたのは大丈夫なきのこなの？」

オルソラ「不味いですが毒は無いのでございますよ」

浜面「え？」

オルソラ「不味いきのことして有名なきのこなのでございますよ」

浜面「なんだろう…この不思議な気持ち…」

土御門「気にする事無いぜい」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

オルソラ「あと少しで出来るのでございますよ」ｸﾞﾂｸﾞﾂ

御坂「おいしそうね」

浜面「まあ…いいや、夕食を楽しもう！！」

ナレーション(垣根)『さすが、それでこそ浜面だ』

御坂「味覚バカに夕食が楽しめるの？」

浜面「うるせぇ！！」

土御門「そんなのに毎回つっこんでたら身がもたないぜい」

浜面「分かってるけど…つっこみたくなるじゃん」

ナレーション（垣根)『根っからのつっこみのだからな』

浜面「食えればいいんだよ、食えれば！！」

御坂「開き直ったわね」

オルソラ「でもやっぱり、味は大事なのでございますよ」

浜面「…」

土御門「とどめなんだにゃー」

御坂「天然は武器ね」

土御門「敵味方関係なく傷つけるもろ刃の剣なんだにゃー」

浜面「たかがきのこでなんでこんな目に…」

ナレーション（垣根）『たかがきのこ、されどきのこ』

浜面「そうかもな…」

御坂「つっこみが出来ないくらい落ち込んでる…」

オルソラ「あなた様がおいしいと思ったのならそれでいいのでございますよ」

浜面「…」

オルソラ「ただ一般的に不味いと言われてるだけなのでございますよ」

浜面「じゃあ俺は一般的な味覚じゃないって事じゃん！！」

オルソラ「個性的なだけでございますよ」

御坂「そういう捉え方もありね」

浜面「全然うれしくない個性だな…」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

次の日

ナレーション(垣根)『なんだかんだあって浜太郎一行は鬼ヶ島に向けて出発したのであった』

浜面「そろそろ鬼との決戦だな」ｽﾀｽﾀ

土御門「そうだにゃー」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「そろそろ港なのでございますよ」

御坂「船ってどんなのかしら？」

浜面「時代的に手漕ぎボートだろうな」

御坂「…」

土御門「その辺は想像通りだにゃー」

オルソラ「港から鬼ヶ島まではどれくらいあるのでございますか？」

土御門「多分2キロくらいだにゃー」

御坂「2キロ！？」

オルソラ「大丈夫なのでございますよ」

御坂「何が！？」

浜面「いいから港に行こうぜ、話はそれからだ」

土御門「浜面の言う通りなんだにゃー」

御坂「手漕ぎボートで2キロも漕いでたら鬼に戦う前にボロボロになるわよ」

浜面「主人公補正でなんとかなるんだろ」

御坂「甘いわね…今は敵に主人公補正がかかってる時だってあるのよ」

浜面「何それ怖い…」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「主人公補正がかかった主人公と主人公補正がかかった敵が戦ったらどちらが強いのでございますか？」ｽﾀｽﾀ

浜面「まず主人公補正がかかった敵ってのが皆無なんだけど…」ｽﾀｽﾀ

御坂「まあ…確かにそうね…」ｽﾀｽﾀ

土御門「まず浜面に主人公補正がかかってるかも疑問なんだにゃー」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「では浜面様にかかっていないのであれば誰にかかっているのでございますか？」ｽﾀｽﾀ

御坂「鬼の大将に決まってるじゃない」ｽﾀｽﾀ

浜面「何その恐ろしい予想！！」ｽﾀｽﾀ

土御門「そんなこと話してるうちに港に着いたんだにゃー」ｽﾀｽﾀ

浜面「人いないな…」

御坂「勝手に船借りればいいんじゃない？」

浜面「…そうだな」

オルソラ「ついに鬼ヶ島でございますね」

土御門「そうだにゃー」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

海

ナレーション(垣根)『と言う訳で、浜太郎一行は船に乗り、鬼ヶ島を目指すのであった』

浜面「久々の登場だな」

ナレーション(垣根)『べ、別に寂しかった訳じゃないんだからね』

浜面「なんでツンデレ？」

土御門「ツンデレは御坂に任せておけばいいんだにゃー」

御坂「誰がツンデレよ！！」

浜面「お前だよ」

オルソラ「御坂様はツンデレなのでございますね」

御坂「だからなんでツンデレになってるの！？」

オルソラ「そういえばオールは何処にあるのでございますか？」

土御門「手で漕がなくても帆をはればよかったんだにゃー」

浜面「うるさいな、時代的に帆は無いと思ったんだよ」

オルソラ「潮風が気持ちいいのでございますよ」

御坂「今から戦場に行くとは思えないほどのんびりしてるわね」

浜面「気を引き締めて行くぞ」

御坂・土御門・オルソラ「おー」

ナレーション(垣根)『そして……狂気と動乱の鬼ヶ島へ浜太郎たちは向かうのであった……』

浜面「……なんで狂気と動乱なんだ？」

ナレーション（垣根）『かっこいいじゃん』

浜面「なんか痛い……」

ナレーション（垣根）『うるせーな』

御坂「私も痛いと思うわよ」

土御門「俺もだにゃー」

オルソラ「私は分からないのでございますよ」

ナレーション（垣根）『ちょ……オルソラさん……空気よんで……』

オルソラ「？」

御坂「無茶言わないの」

浜面「オルソラさんだからな」

浜面「まあ…オルソラさんだからな」

土御門「大事な事だから2回言ったんだにゃー」

ナレーション（垣根）『ある意味最強じゃねーか』

御坂「最強じゃなくて無敵よ」

ナレーション（垣根）『アクセラレータ超えちゃったね』

浜面「あいつは最強止まりだからな」

土御門「最強でも十分強いんだけどにゃー」

浜面「そろそろ鬼ヶ島が見えてくる頃か？」

御坂「そうね」

オルソラ「あれでございますか？」

御坂「どれどれ？」ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

浜面「走るなよ」ｽﾀｽﾀ

土御門「案外大きいんだにゃー」

ナレーション（垣根）『彼等の目の前には大きな建物が立っていた、いやあれは建物と言うよりも要塞』

ナレーション（垣根）『多く人間が侵入を試みては散っていった無敵の要塞だ』

浜面「無駄にかっこいいな、おい！！」

御坂「でもなんか変じゃない？」

ナレーション（垣根）『これが書き手の書ける最高にかっこいい文章だ、これ以上は無理』

浜面「ちょいちょい書き手とか言うなよ！！」

土御門「この話題は引っ張らないほうがいいぜい」

浜面「分かってる」

御坂「そろそろ着くわよ」

浜面「最終決戦だな」

御坂「今まで戦った事なんてあった？」

浜面「その辺の事は言わないで」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

鬼ヶ島

ナレーション（垣根）『ついに到着した鬼ヶ島、浜太郎達の最終決戦が今始まる！！』

浜面「なんかメチャクチャ近代的な建物なんだけど……」

土御門「確かに現代の要塞みたいなんだにゃー」

オルソラ「インターホンは何処にあるのでございましょうか？」ｷｮﾛｷｮﾛ

御坂「押しちゃダメよ！！多分ないと思うけど押したらダメだからね！！」

浜面「何処から入ればいいのかな？」ｷｮﾛｷｮﾛ

オルソラ「ここが玄関でございますよ」

御坂「本当だ……ちゃんとインターホンもついてる……」

浜面「ここだけ時代設定ガン無視じゃん！！」

土御門「ラスボス補正なんだにゃー」

浜面「いらない補正じゃない！？」

オルソラ「どうするのでございますか？」

御坂「面倒臭いしぶち抜くわよ」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「あ、ちょっと待って作戦を伝えるから」

御坂「でりゃァァァァァ！！」ﾊﾞｺﾞｫｫｫｫｫｫﾝ!!

浜面「おいィィィィ！！」

土御門「考えただけ無駄だったにゃー」

浜面「もう……このメンバー嫌だ……」

御坂「出て来なさいよ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

オルソラ「こんにちはなのでございますよ」

一方「あァ！？何やってンだ！！扉ぶっ壊してんじゃねェよ！！」ｽﾀｽﾀ

御坂「アクセラレータ……」

一方「……何だよ」

御坂「角似合ってるわね」

一方「テメェ……」ｶﾁｯ

御坂「やる気」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「いきなり激闘フラグ……」

土御門「最初からラスボスなんだにゃー」

御坂・一方「……」ｼﾞﾘｼﾞﾘ

オルソラ「あなた様は鬼なのでございますか？」

一方「……あ、あァ、設定上は鬼だな」

オルソラ「あなた様のお名前は何と言うのでございますか？」

一方「……なんだテメェ」

オルソラ「お名前は何と言うのでございますか？」

一方「………………アクセラレータだ」

オルソラ「アクセラレータ様でございますか、私の名前はオルソラ=アクィナスなのでございますよ」

一方「いや、聞いてねェよ」

オルソラ「あなた様達のリーダーは何処にいるのでございますか？」

一方「俺が言うと思ってンのか？」

オルソラ「教えていただけると助かるのでございますよ」ﾆｯｺﾘ

一方「……」

浜面「さすが無敵」

土御門「あのアクセラレータが困ってるんだにゃー」

御坂「勝てるわね」

一方「全部聞こえてるぞ」

浜面「すいませーん」

一方「とにかく、会いてェンだったら自分で行くンだな」ﾋﾟｮﾝ

御坂「ちょっと！！待ちなさいよ！！」

浜面「最初の危機は脱したな……」

御坂「あいつ……」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

浜面「抑えろ！！ここで暴れたらダメだ」

御坂「隠れてないで出て来なさいよ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ!!

鬼達「ギャァァァァァァ！！」

浜面「……」

土御門「俺達も中に行くんだにゃー」ｽﾀｽﾀ

浜面「マジ近代的な建物だな」ｷｮﾛｷｮﾛ

土御門「敵に気付かれる前に突破するんだにゃー」ﾀﾀﾀｯ

ﾎﾞｶﾞｧｧｧｧﾝ!!　ｷﾞｬｧｧｧｧｧ!!

浜面「気付かれる以前にボコボコにされてるけどな」ﾀﾀﾀｯ

土御門「いいからさっさと行くんだにゃー」ﾀﾀﾀｯ

浜面「あれ？オルソラさんは？」ﾀﾀﾀｯ

土御門「多分御坂について行ったと思うぜい」ﾀﾀﾀｯ

ﾒｷﾒｷ

浜面「ん？」

土御門「どうしたんだにゃー？」

浜面「今天井から音が……」

削板「根性ォォォォォォ！！」ﾎﾞｶﾞｧｧｧﾝ

土御門「鬼か……」ﾁｯ

浜面「鬼チート過ぎだろ！！」

土御門「ラスボス補正なんだにゃー」

浜面「補正かかりすぎ！！」

削板「かかってこい！！」

土御門「浜面、ここは俺にまかせろ」

浜面「あ、ああ」ﾀﾀﾀｯ

削板「お前根性あるじゃねーか」ﾆﾔﾘ

土御門「ただの嘘つきだにゃー」ﾆﾔﾘ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

浜面「大丈夫かな」ﾀﾀﾀｯ

浜面「ここまで来るとラスボスは確定だな…」

ﾐｼﾐｼ

浜面「今度は誰だ？」

御坂「おりゃァァァァ！！」ﾊﾞｺﾞｫｫﾝ!!

浜面「……なんだ御坂か」

御坂「なんだって何よ！！」

浜面「敵だと思ったんだよ」

御坂「はぁ？私と敵を見間違えるわけ！？」

浜面「壁突き破ってきた奴を瞬時に敵か味方か見分ける奴なんてそうそう居ないぞ」

御坂「うるさいわね！！いいから行くわよ」ﾀﾀﾀｯ

御坂「あれ？オルソラさんは？」

浜面「え？お前と一緒にいたんじゃ…」

御坂「知らないわよ！！」

浜面「迷子かよ……」

御坂「とにかく行くわよ」

浜面「ああ」

麦野「……」ｽﾀｽﾀ

浜面「……」ｿﾞｸｯ

麦野「はーまづらあ」ﾆｯｺﾘ

浜面「麦……野……」

麦野「こんな所に何しに来たのかな～？」

浜面「やっぱりお前がボスか……」

御坂「……」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

麦野「浜面……まさかそいつがいれば私に勝てると思ってるの？」

浜面「鬼退治が仕事だからな」

御坂「あんたこそ私に勝てると思ってるの？」

麦野「……」ｷﾞﾘｯ

御坂「行くわよ」

浜面「分かってる」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

削板「おりゃァァァァァ！！」ﾎﾞｺﾞｫｫｫｫﾝ

土御門「力だけじゃ勝てないぞ」ﾋｮｲ

削板「おォォォォォォォ！！」ﾌﾞﾝ!!

土御門「遅いぞ」ﾋｮｲｯ

土御門「今度はこっちから行くぞ」ﾊﾞｷｯ!!

削板「いいパンチだ……」

土御門「……くっ」

削板「だか根性が足りてないぞォォォ！！」ｶﾞｼｯ

土御門「な……！！」

削板「うおォォォォ！！」ﾌﾞﾝ!!

ｺﾞｶﾞｯｼｬｧｧｧｧｧ!!

土御門「う……く……」

削板「いくら強くても根性が無いんじゃ俺には勝てないぞ！！」

土御門「確かに……そうかもしれないな……」ｽｸｯ

削板「いい根性だァァァァ！！」ﾌﾞﾝｯ!!　ﾌﾞﾝ!!　ﾌﾞﾝｯ!!

土御門「……だんだん大振りになってきてるぞ」ﾋｮｲ　ﾋｮｲ　ﾋｮｲ

削板「おォォォォォ」ﾎﾞｺﾞｫｫｫｫﾝ!!

土御門「くっ……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

削板「これも避けるか……いい根性だ！！」

土御門「褒めていただけて光栄だ」ﾊｧﾊｧ

削板「おォォォォ！！」ﾌﾞｫﾝ!!

土御門「……」ﾋｮｲｯ

削板「……」ﾆﾔﾘ

土御門「しまっ……………」

削板「跳んだら攻撃は避けられないぞ！！」ﾒｷﾒｷ

土御門「ぐあ……」

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｫﾝ!!

土御門「……」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

削板「うおォォォォォ！！」

土御門「黒キ色ハ水ノ象徴。其ノ力ヲ用イテ道ヲ開ケ！！」

削板「？…なんて言ったんだ？」

土御門「チェックメイトだ」

削板「！？」

土御門「さっきまで俺が立ってた所に魔術の下準備をしといたんだ」

土御門「お前はそこに跳び込んできたわけだ」

削板「くっ！！」ﾀﾀﾀｯ

土御門「遅すぎるぞ」ﾆﾔﾘ

土御門「吹っ飛べェェ！！」

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｫｫｫﾝ!!

削板「……」ﾌﾗﾌﾗ

土御門「……」ﾊｧﾊｧ

削板「いい……根性……してるじゃねーか……」ﾄﾞｻｯ

土御門「………………げほっ！！」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

ﾄﾞｻｯ

土御門「残りは任せたぜい……浜面」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｫｫﾝ!!

浜面「なんだ？」

御坂「下で爆発があったみたいね」

浜面「……(土御門……大丈夫かな)」

麦野「私達も始めましょうか」ｷｭｨｨｨｨｨｨﾝ

御坂「そうね」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

御坂「はァァァァァァァ!!」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

麦野「そんな単調な攻撃が当たると思ってるの」ｼｭｯ

麦野「こっちからもいくわよ！！」ﾄﾞｼｭｯ

御坂「あんただって単調な攻撃じゃない」ﾀﾀﾀｯ

ﾎﾞｺﾞｫｫｫｫﾝ!!

浜面「……」

麦野「浜面、あんたも突っ立ってないで逃げなさい」ﾄﾞｼｭｯ　ﾊﾞｼｭｯ

浜面「うお！？」ﾀﾀﾀｯ

ﾄﾞｺﾞｫｫﾝ!!　　　ﾎﾞｺﾞｫｫｫﾝ!!

浜面「危ねぇ……(怖ぇ……)」

御坂「はァァァァァァ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ!!

麦野「能力だけに頼ってちゃダメよ」ﾋｮｲｯ

麦野「こうやって」ﾀﾀﾀｯ

御坂「な！？」

麦野「接近戦もしていかないとね」ﾄﾞｺﾞｯ!!

御坂「う……」ﾄﾞｻｯ

浜面「御坂！！」

麦野「浜面、あんたもよ」ﾄﾞｺﾞｯ!!

浜面「うっ……」ｶﾞｸﾝ

麦野「さすがに倒れはしないわね」ﾆｯｺﾘ

浜面「当たり……前だ……」ﾌﾗﾌﾗ

麦野「ふふふ、そんなんで勝てるのかしら？」ﾆｯｺﾘ

浜面「勝とうとなんて思ってねーよ」

麦野「？」

浜面「俺は……逃げる！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

麦野「そんなんで逃げ切れると思ってんの？」ﾊﾞｼｭｯ

浜面「うお！？」ﾋｮｲ

ﾎﾞｺﾞｫｫｫﾝ

浜面「危ねぇ……」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

麦野「てめぇ……」ﾊﾞｼｭｯ　ﾄﾞｼｭｯ　ﾊﾞｼｭｯ

浜面「うおォォォ！？」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

ﾄﾞｺﾞｫｫﾝ!!　ﾊﾞｶﾞｧｧﾝ!!　ﾄﾞｼｭｩｩｩﾝ!!

浜面「メチャクチャ撃てばいいってもんじゃねーぞ」ﾀﾀﾀｯ

麦野「ちょこまかと逃げてんじゃねぇぞ！！」ﾄﾞｼｭｯ　　

ﾄﾞｺﾞｫｫｫﾝ!!

浜面「あいつ本気で殺しきてるじゃん」ﾀﾀﾀｯ

浜面「マジでやばいな」ﾀﾀﾀｯ

浜面「……」ﾀﾀﾀｯ

浜面「ここまで来れば大丈夫だろ」ﾊｧﾊｧ

麦野「……はーまづらあ」ｶﾞｼｯ

浜面「……マジか……」

麦野「手間かけさせやがって」ﾄﾞｺﾞｯ!!

浜面「うぐっ…」ﾄﾞｻｯ

麦野「まだ気絶するには早いわよ」ﾆｯｺﾘ

浜面「本格的にやばいかもな……」

麦野「かも……じゃなくてやばいのよ」ﾒｷﾒｷ

浜面「……」

麦野「遺言は？最後の言葉くらい聞いといてあげるわよ」

浜面「ははは……」

麦野「？」

浜面「俺達の勝ちだ」

麦野「……ふふ、何を言い出すかと思ったら……ついにおかしくなっちゃったの？」

浜面「そう思うなら後ろを見てみろよ」ﾆﾔﾘ

麦野「あはははは！！そんなのに引っかかると思ってるの？」ｷｭｨｨｨｨｨﾝ

浜面「それがお前の敗因だ」ﾆﾀﾘ

浜面「頼んだぜ……御坂」

御坂「分かってるわよ」ｷﾝｯ

麦野「え！？」

浜面「気付かなかったのか？」

麦野「いつの間に……」

浜面「俺を殺す事に必死になりすぎたな」ﾆﾔﾘ

麦野「このままだと一緒に当たるわよ」

浜面「想定の範囲内だ」

浜面「一緒に地獄巡りだ」

御坂「はァァァァァァ」ﾄﾞｯｼｭｩｩｩｩｩｩｩｩﾝ!!

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｫｫﾝ!!

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

船の上

浜面「……うん？」

土御門「気が付いたのか？」

浜面「なんで生きてんだ？」

御坂「私が力の加減も出来ないような人間に見える？」

浜面「地獄巡りとか調子こいたのに生き延びちゃったよ……」

浜面「……麦野は？」

御坂「そろそろ目が覚める頃じゃないかしら」

浜面「……あれ？オルソラさんは？」

土御門「俺も知らないんだにゃー」

浜面「もしかして鬼ヶ島に放置したの？」

御坂「仕方ないじゃない、ダラダラしてたらあいつが目を覚ましちゃうかもしれないし」

浜面「そうだけどさ……」

ﾋｭｩｩｩｩ

浜面「なんだあれ？」

一方「やっと着いた」ﾄｻｯ

御坂「何しに来たのよ！！」

オルソラ「ありがとうなのでございますよ」

御坂「オルソラ……さん？」

土御門「どういうことなんだにゃー？」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

少し前

鬼ヶ島

オルソラ「みな様何処に行ってしまわれたのでございましょうか……」ｷｮﾛｷｮﾛ

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｫｫﾝ!!

オルソラ「なんでございましょうか？」

一方「チッ、調子狂っちまったな……」ｽﾀｽﾀ

オルソラ「アクセラレータ様、お久しぶりでございますね」ﾆｯｺﾘ

一方「さっき会ったばっかじゃねェか」

オルソラ「そうでございますね」ﾆｯｺﾘ

一方「……何なンだよ」

オルソラ「迷子になってしまったのですが、道を教えてほしいのでございますよ」

一方「そこの階段降りたら入口だ」

オルソラ「そうでございますか、ありがとうなのでございますよ」ｽﾀｽﾀ

一方「階段はそっちじゃねェぞ」

オルソラ「みな様が戦っているのに自分だけ逃げるなんてできないのでございますよ」

一方「……」

ﾄﾞｺﾞｫｫｫｫｫﾝ!!

オルソラ「なんでございましょうか？」

一方「……麦野がやられたンだろ」

オルソラ「麦野様でございますか？」

一方「ここのボスだ、戦いも終わったんだしさっさと帰れ」

オルソラ「……そういえばあなた様は戦わないのでございますか」

一方「今更だな……」

オルソラ「あなた様はいい鬼なのでございますね」

一方「やる気が出なかっただけだ」

オルソラ「そうなのでございますか」

一方「テメェのせいだけどな」

オルソラ「何か言ったのでございますか？」

一方「なンでもねぇ」

一方「つゥかあの船ってお前等が乗ってきた船じゃねェのか」

オルソラ「そうでございますよ」

一方「そうでございますじゃなくて、もう出航しちまってるぞ」

オルソラ「……どうすればいいのでございましょうか……」

一方「……麦野に見つかると面倒だしさっさと行くぞ」

オルソラ「どうやって行くのでござますか？」

一方「俺が送ってく」

オルソラ「ありがとうなのでございますよ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

そして現在

一方「つゥ訳だ」

浜面「なんだそれ！？」

一方「仕方ねェな……」

御坂「何無視してんのよ！！」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

少し前

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

浜面「回想はもういい！！」

一方「そォか？」

一方「じゃァ俺は帰るな」ﾄﾝｯ

浜面「元気でな」

土御門「また行くからにゃー」

一方「来ンな」ﾋｭｩｩｩｩ

御坂「だから無視すんな！！」

ルソラ「みな様無事でよかったのでございますよ」

土御門「そうだにゃー」

浜面「長い旅だったな……」

土御門「これでお別れだにゃー」

オルソラ「そうでございますね」

浜面「そうだな……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条の家

ナレーション(垣根)『土御門は例の本を回収し家に帰り、オルソラも自分の村に帰って行きました』

浜面「久々登場だな」

御坂「全くね」

浜面「上条！！鬼退治してきたぞ！！」ｶﾞﾗﾗ

御坂「入っていい？」

上条「ああ…お疲れ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

禁書「とうま、おかわり」ｽｯ

上条「ああ、わかったわかった」

浜面「少しぐらい感謝しろよ！！」

御坂「私の事は無視！？」

上条「長い話はここでゆっくり」

禁書「ごはんもあるしね」ﾆｯｺﾘ

御坂「わかったわ」ｽﾄｯ

浜面「いいの！？」

ナレーション(垣根)『この後浜面と御坂は上条の家で居候として数日過ごした後自分の家に帰って行きましたとさ』

浜面「エピローグ雑じゃない！？」

ナレーション(垣根)『何も聞こえない』

浜面「おい！！」

　　　　　　　　　　　　　　　　














　　　　　　　　　　　　　　　　　　桃太郎　END

　　　　　　　　　　　　　　　ピーターパン








ナレーション(神裂)『ここは大人の居ない子供だけの世界、ネバーランド』

ナレーション(神裂)『子供しかいないこの世界にはピーターパンが住んでいました』

森

男の子「はぁはぁ」ﾀﾀﾀｯ

男の子「逃げなきゃ……逃げなきゃ」ﾀﾀﾀｯ

男の子「あうっ」ﾄﾞｻｯ

男の子「うう…」ｼﾞﾜｯ

男の子「みんなどうしてるのかな……」

結標「あなたのお友達はみんな元気よ」ﾋｭﾝｯ

男の子「うわっ！！」

結標「あなたのお友達もみんないるわ、行きましょう」ﾆｯｺﾘ

男の子「本当？」

結標「本当よ」

男の子「じゃ……じゃあいっしょに行く」ｷﾞｭｯ

結標「そうね……本当の楽園(ネバーランド)に連れて行ってあげるわ」ﾆｯｺﾘ

男の子「？」

結標「じゃあ行くわよ」ﾋｭﾝｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『日本……』

上条「ピーターパンね……」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

浜面「何読んでんだ？」

上条「インデックスが読めってさ」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

一方「ガキの本かよ」

上条「なんでも男の子が読むとネバーランドに行ける不思議な本があるんだって」

浜面「それがその本って訳か」

上条「そういう事だな」

一方「バカバカしいねェ……」

浜面「全くだ」

上条「まあお前ほどバカじゃないけどな」

浜面「比べる対象おかしくない！？」

一方「ちょっと見せてくれ」ﾊﾟｼｯ

一方「……なンだこれ？」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

上条「どうした？」

一方「ここに書いてあンのって呪文じゃねェのか？」

浜面「あ…ホントだ」

上条「じゃあ、ここの呪文を読めばいいのか」

浜面「ホントか？」ｽﾞｲｯ

上条「顔近い」

浜面「ああ、すまん」

一方「とりあえず読ンでみろよ」

上条「えーと……ショタコ、ショタコ、ショタコ………………」

一方「……」

上条「よし、25回」

浜面「……何も起きないな」

本『……』ﾋﾟｶｰｰｰ

一方「ン！？」

上条「本が……」

浜面「光った！？」

ｷｭｨｨｨｨｨﾝ

浜面・一方・上条「ウギャァァァァァ！！」ｼｭｩｩｩｩﾝ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『同時刻の日本』

垣根「なんだこの本？」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

垣根「何々……ピーターパン！？」

垣根「呪文ね……」

垣根「胡散臭い本だな」ﾎﾟｲｯ

垣根「……」ｽｯ

垣根「ショタコ、ショタコ、ショタコ……………」

本『……』ﾋﾟｶｰｰｰ

垣根「な…なんだ！？」

～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『同時刻、イギリス』

ステイル「これが例の本か……」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

残党「見た目はただの絵本だな」

ステイル「魔術でも科学でもない不思議の宿った本か」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

残党「なんか分かったか？」

ステイル「さっぱりだ」

残党「その呪文ってのはなんだと思う？」

ステイル「いたずら……だろうね」

残党「結構面白そうなもんだと思ったんだけどな」ﾄﾞｻｯ

ステイル「ショタコ、ショタコ、ショタコ…………」

残党「結局唱えるのか……」

本『……』ﾋﾟｶｰｰｰ

ステイル「な！？」

残党「は！？」

ｷｭｨｨｨｨﾝ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ネバーランド

ピーターパンの城

結標「久々の来客ね……」ﾆｯｺﾘ

結標「今回はずいぶんたくさん」

結標「楽しめそうね」ﾆｯｺﾘ

結標「ふふ……うふふふふふ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

森

浜面「ここは？」ﾑｸｯ

一方「どうなってンだ……」

上条「おい……自分の体見てみろよ」

浜面・一方「！？」

浜面「子供になってる！？」

一方「見た目10歳前後って所か……」

浜面「冷静に何言ってんだよ！！」

上条「あの絵本はどっかの黒の組織の……」

浜面「何処の名探偵の話だ！！」

一方「だからここは何処だ？」

上条「見た所森だな」

浜面「何がどうなってんだよ」

ｶﾞｻｶﾞｻ

浜面「誰だ！！」

垣根「落ち着け、話せばわかる」ｽﾀｽﾀ

一方「……テメェかよ」

垣根「かよってなんだよ」

浜面「お前もガキになったのか」

上条「イケメンだな」

垣根「だろ！！」

一方「どうでもいい」

垣根「相変わらずだな」

垣根「お前等も絵本か？」

上条「ああ」

垣根「どうなってんだ？」

浜面「俺達にもわかんないんだよな」

垣根「役立たずが」

浜面「てめぇも分かってねーだろ！！」

ｶﾞｻｶﾞｻ

浜面「今度は誰だ？」

残党「垣根ェェェ！！」ｼﾞｬｷｯ

上条「あれ？残党じゃん」

残党「それがどうした！！」ｼﾞｬｷｯ

浜面「無駄にイケメンだな」

残党「うるせぇ」

浜面「褒めてあげてるのに……」

ステイル「君もか上条当麻」ｽﾀｽﾀ

上条「ステイル……変わって無い？」

ステイル「14だからね」

浜面「マジで！？」

ステイル「なんで嘘をつく必要があるんだ」

垣根「とにかくどうしてこうなったのか考えようぜ」

浜面「お前が仕切るなよ」

ステイル「僕もその意見には賛成だ」

残党「一時休戦だな」

垣根「そうだな」

浜面「お前等なんでそんなに仲悪いの？」

垣根「言いたくない」

残党「俺も」

上条「いいけどさっさと作戦会議しようぜ」

ステイル「そうだね」

一方「あァ」

御坂「ちょっといい？」ﾌﾜﾌﾜ

上条「御坂！？」

御坂「ち、違う！！私はティンカーベルよ」

上条「小さい御坂じゃん」

浜面「ちょっとは空気よめよ……」

御坂「……改めまして、私の名前はティンカーベルよ」

上条「ミサカーベルは何しに来たんだ？」

御坂「ミサカーベルって誰よ」

一方「いいからさっさと話せ」

垣根「もうミサカーベルでいいだろ」

残党「早くしろよ、ミサカーベル」

御坂「あんた等……」

浜面「話が進まないからさっさと話せ」

御坂「この世界の名前はネバーランド」

垣根「納豆ネバネバーランドってか？」ﾆﾔﾆﾔ

浜面・一方「……」ﾊﾞｷｯ!!　　ﾄﾞｺﾞｯ!!

ステイル「話を続けてくれないか」

御坂「……ここは子供しかいない世界なの」

上条「だから俺達も子供になったわけか……」

御坂「それでこの世界の住人と言うか支配者と言うか……とにかくピーターパンって言うのが住んでるの」

残党「そんな事より俺達は元の世界に帰れるのか？」

御坂「簡単に言えばこの世界はパラレルワールドなの」

上条「パラレルワールド？」

一方「平行世界って事だ」

上条「？？？」

ステイル「つまりあの本がこっちの世界とあっちの世界を繋ぐ物って事か」

御坂「繋ぐ物て言うよりこっちの世界に引っ張り込むものね」

残党「入口があれば出口もあるだろ」

御坂「そうね、でも私は何処にあるのか知らないわ」

垣根「だったらこの世界の支配者のピーターパンに聞けばいいだろ」

御坂「それはやめた方がいいわ」

上条「なんでだ？」

御坂「あんた等……喰われるわよ」

浜面「喰われる？」

御坂「そうよ」

ステイル「喰われるって……どうやって喰うんだい？」

御坂「見ればわかるわ」

残党「とりあえずそいつの所に行くのは無しって事か……」

一方「そうなるな」

上条「じゃあどうする？」

浜面「そうだな……」

結標「私も混ぜてくれない」ﾋｭﾝｯ

一方・浜面・垣根・残党・上条「お……お前は……！！」

ステイル「誰だ？」

結標「私の名前はピーターパンよ」ﾆｯｺﾘ

浜面「逃げるぞ」ﾎﾞｿｯ

ステイル「え？」

浜面「後で話す、だから今は逃げろ」ﾎﾞｿｯ

浜面「早く！！」ﾀﾞﾀﾞｯ

残党・上条・ステイル・一方・垣根「……」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

垣根「え！？」ﾀﾀﾀｯ

一方「ン？」ﾀﾀﾀｯ

上条「どうした？」ﾀﾀﾀｯ

垣根「能力が弱まってる」ﾀﾀﾀｯ

一方「俺もだ」ﾀﾀﾀｯ

一方「あと普通に歩けるようになってやがる」ﾀﾀﾀｯ

御坂「体が小さくなったんだから能力も弱まってるわ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「なんだよそれ……」ﾀﾀﾀｯ

一方「俺のはどうなってンだ？」

御坂「サービスじゃない」

一方「……」

上条「俺のイマジンブレイカーもか」ﾀﾀﾀｯ

御坂「多分ね」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

残党「今は走れ！！」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「あ……」ｶﾂｯ

上条「ステイル！！」

浜面「止まるな！！」

上条「でも……」

ステイル「君に助けてもらわなくても大丈夫だ、さっさと行け、上条当麻！！」

上条「……絶対助けに行くからな！！」ﾀﾀﾀｯ

結標「大きいわね、本当に14歳なのぼうや？」ﾋｭﾝ

ステイル「誰がぼうやだ」

結標「大人しく私についてくる気は無さそうね」

ステイル「当たり前だろ」ｻﾞｯ

ステイル「……あれ？」ｶﾞｻｺﾞｿ

結標「これを探してるのかな？ぼうや」ﾋﾗﾋﾗ

ステイル「ルーンが……」

結標「危ないから私が預かっておくわね」ﾆｯｺﾘ

ステイル「くっ……」

結標「じゃあ行きましょうか」ﾋｭﾝｯ

ステイル「……」ﾋｭﾝ

ステイル=マグヌス　捕獲

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(神裂)『逃げ切った少年達はティンカーベル改めミサカーベルと共に別の場所についていました』

浜面「ここは……街か？」ﾊｧﾊｧ

御坂「誰もいないけどね」

一方「まさかあいつがピーターパンだったのか……」

浜面「なんだってこんな目に……」

垣根「ここは地獄だ……」

上条「お、落ち込んでても仕方ないだろ、食べ物もあるみたいだし、ゆっくり考えようぜ」

一方「同じ場所に留まってるの危険だ、移動するぞ」ｽﾀｽﾀ

浜面「そ、そうだな」ｽﾀｽﾀ

残党「妙だな」ｽﾀｽﾀ

浜面「何が？」ｽﾀｽﾀ

残党「俺達を捕まえたいならわざわざ食料を与えるなんておかしいだろ」ｽﾀｽﾀ

垣根「確かに食料が無ければ空腹で動けなくなってすぐに捕まえられるな」ｽﾀｽﾀ

残党「じゃあなんで……」ｽﾀｽﾀ

一方「楽しンでンだよ」ｽﾀｽﾀ

垣根「何を？」

一方「俺達との鬼ごっこをだ」

残党「住処では捕まえてきた子供と遊び、外では逃げる子供と鬼ごっこって訳か……」

垣根「いい趣味してんな」

浜面「お前等頭いいんだな」

上条「学園都市1位と2位と闇の武器商人だからな」

浜面「今の状況だと凄く頼りになる」

一方「あいつにあったら勝ち目はねェけどな」

浜面「勝てないか……」

一方「俺もこいつもの能力を使えねェしあっちにはムーブポイントもあるンだ、全員で立ち向かっても勝ち目はねェよ」

残党「銃も無意味か……」ｼﾞｬｷｯ

垣根「無意味だろうな」

上条「じゃあ武器なんて持ってても意味ないじゃん」

垣根「まあ…無いよりはあった方がいいだろ」

一方「気休め程度だけどな」

残党「とにかく移動したほうがいいだろ」

垣根「そうだな、ここは見晴らしがよすぎる」

一方「これからは広い場所は避けた方がいいな」ｽﾀｽﾀ

垣根「そうだな」ｽﾀｽﾀ

上条「かっこいい……」ｽﾀｽﾀ

上条「こんなに頼りになる奴らだったっけ……」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

とある家の一室

上条「とりあえず今はここを拠点にするか」

一方「奴にここがバレたら終わりだけどな」

浜面「何恐ろしい想像してんだよ」

垣根「とにかく今はこの辺りの探索だ」

残党「そうだな」

上条「じゃあ探索に……」

一方「2人1組で行動するべきだな」

残党「探索の鉄則だな」

浜面「あれ、1人余るぞ」

垣根「ミサカーベルがいるだろ」

浜面「完全にハズレじゃん！！」

御坂「なんで私がハズレなのよ！！」

浜面「逆にハズレじゃない根拠はなんだ！！」

上条「クジ作ったぞ」ｽｯ

浜面「仕事が早いな、おい」

上条「じゃあ引いてくれ」

一方・浜面・垣根・残党「……」ｼｭｯ

一方「Aか…」

垣根「俺もAだ」

残党「Bか」

上条「俺もB」

浜面「俺はCだ」

ナレーション(神裂)『このクジ引きが原因であんなことがあころうとはこの時は誰も想像していなかったのです』

浜面「おい、変なフラグ立てんな」

上条「じゃあ浜面はミサカーベルとここで待機だな」

浜面「フラグは？」

一方「自分で何とかしろ」

浜面「……了解」

一方「じゃあ俺達は食い物探しに行ってくる」ｽﾀｽﾀ

垣根「頼んだぞ」ｽﾀｽﾀ

残党「行くか」ｽﾀｽﾀ

上条「そうだな」ｽﾀｽﾀ

浜面「……俺って案外クジ運いいのかな」

浜面「……」

浜面「……」

浜面「ここに1人ぼっちってかなり危険じゃない！？」

御坂「今更？」

浜面「密室だから逃げられないし……仲間もいないし……」

御坂「そうよ」

浜面「マジか……」

御坂「とにかく今は静かにしてるべきね」

浜面「言われなくてもそうするよ」

ｶﾂﾝ

浜面「ん？」

御坂「どうしたの？」

浜面「足音が聞こえた様な……」

御坂「誰か帰って来たんじゃない？」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面「いや……こんな足音の奴いないはずだ」

浜面「お前なら捕まらないんだし見てきてくれないか？」

御坂「あんた等に協力してる時点で私だって捕まるわ」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面「くそ、近づいて来てやがる」

浜面「どっか逃げられそうな場所……」

御坂「そこの換気扇を壊せば今のあんたなら出られるわ」

浜面「それしか無いか……」

浜面「クソッ！！さっさと壊れろ！！」ｶﾞﾝ!!　ｶﾞﾝ!!

ｶﾞｼｬﾝ

浜面「よし！！」

浜面「よっ」ﾄﾞｻｯ

御坂「大丈夫？」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

浜面「何とかな……」

浜面「いいからさっさと逃げるぞ」ﾀﾀﾀｯ

結標「あれ？ここにいると思ったんだけどな？」ｶﾞﾁｬ

結標「5人まとめて捕まえられると思ったんだけどな」

結標「5人もいれば……」ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

結標「ヨダレが」ｼﾞｭﾙｯ

結標「あれ？換気扇が壊れてる……」

結標「……」ﾆﾔﾘ

浜面「おい、何処に逃げればいいと思う？」ﾀﾀﾀｯ

浜面「あれ？ミサカーベル？」ﾀﾀﾀｯ

浜面「くそ…大事な時にいねぇのかよ」ﾀﾀﾀｯ

浜面「段ボール……」ﾊﾟｶｯ

浜面「……」

浜面「一か八かだ！！」ｽﾄｯ　ﾊﾟﾀｯ

浜面「バレないでくれよ」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面（来やがったな）

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

浜面(止まるなよ、絶対止まるなよ)

結標「あれ？この辺りに逃げてきたと思ったんだけどな？」ｷｮﾛｷｮﾛ

浜面(なんでここで止まるんだよ……)

結標「……まあいいわ、そう遠くには行ってないでしょ」ｽﾀｽﾀ

浜面「……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

デパート

上条「案外いろいろあるんだな」ｶﾞｻｺﾞｿ

残党「人のいないデパートってこんなに不気味なんだな……」ｶﾁｬｶﾁｬ

上条「まあ……確かに怖いな」

上条「何やってんだ？」

残党「即席の罠だ」

残党「ここに仕掛けとくか」ﾄﾝ

上条「……」

残党「なんだよ」

上条「いや……ステイルが心配でさ……」

残党「……」

上条「……」

残党「戦場での心の迷いは死に直結するぞ」ｶﾁｬｶﾁｬ

上条「そうだけどさ……」

残党「助けに行く気か？」ｶﾁｬｶﾁｬ

上条「出来るなら……」

残党「行きたきゃ行ってこい」

上条「分かってる」

残党「それに助けに行っても手遅れかもしれないぞ」

上条「わかってるよ！！でもこのままじゃ……」

ﾊﾞｷｯ!!

上条「てめぇ！！」

残党「少し頭を冷やせ」

上条「……」

残党「他人の心配は自分が安全な時にしろ、わかったな」

上条「ああ、わかったよ……」

残党「今の俺達の目的は食料の調達と周囲の調査だ、さっさと終わらせて帰るぞ」ｽﾀｽﾀ

上条「……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

スーパー

垣根「寂しい場所だな」ｶﾞｻｺﾞｿ

一方「そォだな」ｶﾞｻｺﾞｿ

一方「双眼鏡か……」

垣根「いいもん拾ったじゃねーか」

垣根「実際の所どう思う？」ｶﾞｻｺﾞｿ

一方「何の事だ？」

垣根「あいつだよ、本気になればあの瞬間に全員を捕獲する事も出来たはずだろ」

一方「そンなもン俺に分かる訳ねェだろ」

垣根「そうだけど、やっぱりおかしいだろ」

一方「確かに……そうだな」

土御門「それはこれが鬼ごっこだからだにゃー」

一方・垣根「！！」

一方「土御門……テメェも来てたのか」

土御門「まさか絵本にあんな能力があったとはにゃー」

垣根「そんな事よりどういう意味だ、鬼ごっこってのは」

土御門「あいつにとってこれは鬼ごっこ、だから触らずに捕まえるのはルール違反なんだ」

一方「あいつにとってこれはゲームって事かァ？」

土御門「その通り、鬼ごっこのルールは鬼が逃げる奴らを触らなくちゃいけないだろ」

垣根「ホントにいい性格してやがる」

ｶﾞﾀﾝ!!

一方・垣根・土御門「！！」

浜面「待て！！俺だ！！」

一方「どォしたンだ？」

浜面「あいつが……ピーターパンが拠点に来て……」

土御門「逃げてきたのか」

浜面「ああ」

垣根「って事はあいつが近くに……」

垣根「ミサカーベルは？」

浜面「知らない、どっか行っちまった」

一方「とにかく三下達と合流するぞ」

浜面「まだこの辺りを捜索してるからあんまり動かない方がいいぞ」

一方「動かねェほうが危険だ、行くぞ」

垣根「確かデパートの方に行くって言ってたよな」

土御門「行くぞ」ﾀﾀﾀｯ

垣根「待て」

浜面「なんだ？」

垣根「双眼鏡もあるんだ、高い建物から周りを確認したほうがいいんじゃねーか？」

浜面「ああ……確かにそうだな」

土御門「この辺で一番高いのはあれだぞ」

一方「じゃあまずはあそこに行くか」ｽﾀｽﾀ

垣根「そうだな」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～

デパート

残党「……」

上条「……」

残党「頭は冷えたか？」

上条「多少なら……」

残党「助けに行くなって言ってるんじゃねぇ、ただ今はその時じゃ無いって事だ」

上条「ああ……」

結標「心配しなくてもそのうちみんな集まるれるわよ」ﾆｯｺﾘ

残党「いつの間に……」

上条「どうすれば……」

残党「逃げるぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「あ、ああ」ﾀﾀﾀｯ

結標「お姉さんも混ぜてくれない」ﾊｧﾊｧ

残党「なんてこった……」

上条「俺が囮に……」

残党「待て」

残党「逃げるだけだと思ったら大違いだぞ」

残党「くらえ！！」ﾋｭﾝｯ

結標「？」

ﾌﾟｼｭｩｩｩｩｩ

結標「煙幕？」

残党「今だ！！」ﾀﾀﾀｯ

上条「ああ」ﾀﾀﾀｯ

結標「これくらいでお姉さんからは逃げきれないわよ」ﾀﾀﾀｯ

残党「それはただの煙幕じゃねーぞ」

結標「あ……れ……？」ｶﾞｸﾝ

残党「これは多量に吸い込むと体が麻痺するんだ」ﾀﾀﾀｯ

残党「効力は薄いし時間も短いが時間稼ぎぐらいにはなるだろ」ﾀﾀﾀｯ

上条「残党……」

残党「さっさと行くぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「ああ！！」ﾀﾀﾀｯ

残党「とにかくアクセラレータ達に合流するべきだな」ﾀﾀﾀｯ

上条「分かってる」ﾀﾀﾀｯ

上条「確かスーパーの方にいるって言ってたな」ﾀﾀﾀｯ

残党「今は逃げ切ることだけを考えるぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「わかってる」

結標「逃がさ……ないわよ」ﾆｯｺﾘ

～～～～～～～～～～～～～～～～～

ビルの屋上

一方「……」ｼﾞｰ

浜面「どうだ？」

一方「逃げてる」

垣根「捕まりそうか？」

一方「いや……残党の煙幕で逃げ切ったみてェだ」

土御門「とにかく今は合流が最優先だな」

御坂「あんた等何処行ってたのよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

浜面「お前こそ何やってたんだ」

御坂「あれ？捕まってなかったの？」

浜面「お前俺を見捨てて逃げてたのか！！」

御坂「だって無理だって思ったのよ」

土御門「2人とも落ち着け」

垣根「これからどうする？助けに行くか？」

一方「とりあえず待機だな」

浜面「助けに行かないのか！？」

一方「今行って全員が捕まっちまったら元も子もねェだろ」

浜面「そうだけどさ……」

一方「今は待機だ」

垣根「それにこのまま行けば助けに行かなくても大丈夫だろ」

土御門「こういう場面で感情に流されるのは禁物だぞ、浜面」

浜面「……」

御坂「あんた達は友達を助けたくないの！？」

垣根「助けたくないわけじゃない、今は助けに行くべきじゃないって事だ」

一方「時と場合を考えろって事だ」

御坂「……」

土御門「本当にやばくなったら助けに行く、だが今はその時じゃない」

垣根「俺達も移動するぞ」ｽﾀｽﾀ

土御門「そうだな」ｽﾀｽﾀ

一方「このまま行けばあいつ等は逃げ切れる、完全に安全な状態になったらあいつ等と合流するぞ」

浜面「……わかった」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

路地裏

上条「逃げ切ったかな……」ﾊｧﾊｧ

残党「そうみたいだな」ﾄﾞｻｯ

一方「逃げ切ったみたいだな」ｽﾀｽﾀ

上条「アクセラレータ……見てたのか？」

一方「あァ」

上条「土御門？」

垣根「こいつもここに迷い込んだんだってよ」

上条「そうか……」

残党「これからどうする？ここに長居できないだろ」

一方「そォだな……」

垣根「とりあえず移動するべきだな」

上条「食料もあるしな」

垣根「あれ？浜面は？」

浜面「……」ｽﾀｽﾀ

上条「どうした？」

一方「顔色が悪ィぞ」

浜面「すまない……」

垣根「だから何の事なんだ？」

結標「彼はすでに捕まってるのよ」ｽﾀｽﾀ

上条「な……！？」

残党「いつの間に……！？」

結標「そろそろ合流する頃だと思ってね」ﾆｯｺﾘ

一方「泳がされたって訳か……」

残党「俺達は弄ばれてたって訳か……」

結標「仲間を見捨てて逃げる？それともみんなで仲良く……」

浜面「俺にかまわず逃げろ！！」

一方・垣根・土御門・上条・残党「…」ﾀﾀﾀｯ

浜面「一言ぐらいなんか言えよ！！」

結標「じゃあ行きましょうか」

浜面「……ああ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家の部屋

浜面「意外と広いんだな」ｽﾀｽﾀ

結標「お友達も後から来るんだから安心して待っててね」ﾆｯｺﾘ

浜面「あいつ等を簡単に捕まえられると思うなよ」ﾆﾔﾘ

結標「そうね、少しぐらい頑張ってもらわないとね」ﾆｯｺﾘ

結標「ここで待っててね」ｶﾞﾁｬﾝ

浜面「……」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

浜面「やっぱりダメか……」

ステイル「当たり前だろ」

浜面「ステイル……だったけ？」

ステイル「そうだよ」

浜面「無事だったのか……」

ステイル「まあ……なんとかね」

浜面「とにかく良かったな」

フィアンマ「……」

浜面「そっちのは？」

ステイル「さあね？、話しかけても返事も無いんだ」

浜面「なんでだ？」

ステイル「彼はすでに手遅れだからだよ」

浜面「ん、どういう事？」

ステイル「彼はピーターパンの事をお姉ちゃんと呼び、彼女と遊ぶのを心から楽しんでいるのさ」

浜面「なんだよ……それ……」

ステイル「彼女の調教の賜物だろうね」

浜面「僕達もいつかはあんな風になるのかな？」

ステイル「さあね」

浜面「なあ……お前なんて言うんだ？」

フィアンマ「……？」

浜面「お前だよ、お前」

フィアンマ「僕？」

浜面「あれ？俺の思ってた口調と違う」

ステイル「それも彼女の力だろうね」

浜面「名前は？」

フィアンマ「フィアンマだ……」

浜面「俺は浜面、よろしくな」

フィアンマ「……」

ステイル「今の彼はピーターパンの事以外興味が無いのさ」

浜面「お前は何もされなかったのか？」

ステイル「そんな訳ないだろ、あの艶めかしい舌が這ってくる感覚は今思い出しても寒気がする」

浜面「舐められたのか？」

ステイル「ああ」

浜面「怖……」ｿﾞｸｿﾞｸ

浜面「って事は……」

ステイル「いや……舐められたのは上半身だけだ、それだけでも十分恐ろしかったがな……」

ステイル「全身舐められるのも時間の問題だな……」

浜面「……ここから出してくれェェェ！！」ｶﾞﾝｶﾞﾝｶﾞﾝ!!

ステイル「落ち着け、今調教されているのは僕であって君じゃない」

浜面「でもいつかは俺が……」

ステイル「その前に逃げればいいだろ」

浜面「どうやって」

ステイル「ここの壁は薄いからね、何とかして穴を開ければ逃げられる」ｺﾝｺﾝ

浜面「何とかって……コンクリートだぞ」

ステイル「それを何とかするんだよ」

浜面「そんなアバウトでうまくいくと思うなよ！！」

ステイル「それを今から考えて行くんだよ」

浜面「だいたい穴なんて開けようとしたらバレるに決まってるだろ」

ステイル「ポスターで隠しておけばあいつに見つかる事も無い」

浜面「じゃあどうやって穴を開けるかか……」

ステイル「そうなるね」

浜面「そういえば昔、鍵とかでコンクリートを削って穴を開けた奴がいるって噂が……」

浜面「何かあったかな」ｶﾞｻｺﾞｿ

浜面「家のカギに小銭にライターか……」

ステイル「充分じゃないか」

浜面「お前は何持ってんだ？」

ステイル「僕はライターと煙草だけだ」

浜面「鍵で地道に削っていくか」ｶﾘｶﾘ

ステイル「そうするんだな」ｼｭﾎﾞｯ

浜面「おい！！煙草吸うなら窓の近くで吸えよ」

ステイル「分かったよ」ｽﾀｽﾀ

浜面「窓に鉄格子が無かったらな……」ｶﾘｶﾘ

ステイル「嘆いても仕方ないだろ」ｽﾊﾟｰ

浜面「くそ」ｶﾘｶﾘ

ステイル「ちなみにそっちの扉は遊び場につながってる」

浜面「開いてるのか？」

ステイル「開いてはいるが逃げる場所なんて無いよ」

浜面「使えそうなものが無いか探してくる」ｶﾞﾁｬｯ

浜面「子供用のおもちゃだらけだな」

ステイル「当たり前だろ」

浜面「使えそうなもの無いのかな……」ｶﾞｻｺﾞｿ

ステイル「何も無いと思うよ」

浜面「うるさいな、わかんないだろ」ｶﾞｻｺﾞｿ

ステイル「頑張ってくれ」ｽﾀｽﾀ

浜面「手伝ってくれないの？」

ステイル「自分で頑張ってくれ」ｽﾀｽﾀ

浜面「マジかよ……」ｶﾞｻｺﾞｿ

浜面「こんな時残党がいたらすぐ爆弾とか作るんだろうけどな……」

浜面「……」ｶﾞｻｺﾞｿ

浜面「あいつ捕まらないかな」

ステイル「他人の不幸を願うなんて……全くダメ人間だな」

浜面「居たのかよ……」

ステイル「上条当麻や残党に聞いていたが君は本当にダメ人間なんだね」

浜面「よく言われる……」

ステイル「そうだと思うよ」

浜面「クソッ」ｶﾞｻｺﾞｿ

ステイル「何か見つかるといいね」

浜面「ん？」

ステイル「どうした？」

浜面「ライター持ってるんだよな？」

ステイル「あ……ああ」

浜面「逃げられるかもしれないぞ」ﾆﾔﾘ

ステイル「……」

結標「ご飯よー」ｶﾞﾁｬ

浜面「え……何それ？」

ステイル「彼女の目的は僕達を殺す事じゃ無い、むしろ僕らの事を愛してくれているんだ」

浜面「そうか……あれ？なんかおかしくない？」

浜面「お前もおかしくなりかけてる？」

ステイル「……」

浜面「戻って来い！！」ﾊﾞｼｯ

ステイル「う……助かったよ」

浜面「良かったな」

結標「何やってるの、ご飯よ」

結標「今日のごはんはカレーよ」ｶﾁｬ

浜面「毒とか入ってんじゃねーか」

フィアンマ「お姉ちゃんがそんな事するはず無いだろ！！」

浜面「お前は一回黙れ、殴るぞ」

フィアンマ「お姉ちゃん、あいつがいじめる」

結標「ダメじゃない、みんな仲良くね」

浜面「なんでだろう……めっちゃムカつく」

ステイル「落ち着くんだ」

浜面「いただきます」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

浜面「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

浜面「うまいとか不味いとかじゃなくてただのレトルトじゃね？」ﾋｿﾋｿ

ステイル「仕方ないだろ、彼女はあらゆる料理を無味にしてしまう能力者なんだから」ﾋｿﾋｿ

浜面「何その能力……」

フィアンマ「おいしいね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

結標「そう言われるとお姉ちゃんうれしいわ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

フィアンマ「えへへへへ」

浜面「うっぜェェェ！！」

ステイル「落ち着くんだ、いくら2人の世界に入っているからといっても、大声で叫べば聞こえるぞ」

浜面「あ、ああ」

ステイル「ところでさっき言っていた事を教えてくれないか」ﾋｿﾋｿ

浜面「今は黙っとく、ただちょっと準備を手伝ってほしい」ﾋｿﾋｿ

ステイル「わかった、準備はどれくらいかかるんだ？」ﾋｿﾋｿ

浜面「壁に穴を開けてからじゃないと始まらないからな、少し時間はかかる」ﾋｿﾋｿ

ステイル「わかった、出来る限り協力しよう」ﾋｿﾋｿ

浜面「頼むぜ」ﾋｿﾋｿ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

海辺

上条「なあ……」

残党「もう少し待て」

一方「助けには行くがもう少し戦力がほしいな……」

垣根「武器になりそうなものをもう少し集めようぜ」

土御門「賛成だ」

上条「つーかここって海辺？」

土御門「そうみたいだな」

御坂「ネバーランドの最南端の場所ね」

垣根「ふーん」

上条「ここからどうする？」

垣根「海沿いに歩いてみるか」

残党「そうだな」

上条「でもあんまり動くと見つかりやすくなるんじゃ……」

垣根「今は武器を集めたり、生き残った奴らを探す方が大事だ、今はとにかく動くぞ」ｽﾀｽﾀ

一方「その通りだ」

残党「地図とか無いのか？」

御坂「そんな便利なもんあるわけ無いじゃない」

残党「……」

土御門「地図すらないのか……」

御坂「そこら辺に落ちてると思うから探してみたら」

一方「つまりテメェが持ってないだけでそこらじゅうに落ちてンのか」

御坂「その通りよ」

垣根「なんでサポート的ポジションなのに役立たずなの、バカなの？死ぬの？」

御坂「うるさいわね！！」

垣根「つまりあらゆる物は自力で集めろと……」

御坂「そうね」

一方「ただの役立たずじゃねェか」

御坂「うるさい！！」

上条「とにかく街に行くべきだな」

垣根「後は情報収集だな」

一方「そォだな……」

結標「みんな元気？」ﾋｭﾝｯ

一方「テメェ……」

土御門「何の用だ」

残党「……」ｼﾞｬｷｯ

垣根「ヤバいな……海辺じゃ見晴らしがよすぎる……逃げ切れないぞ」

残党「……」ｷﾝｯ

ｺﾛｺﾛ　　　ﾌﾟｼｭｩｩｩｩｩ

残党「逃げろ！！」ﾀﾀﾀｯ

土御門・垣根・一方・上条「……」ﾀﾀﾀｯ

結標「何度も同じ手で逃げられる訳無いでしょ」ｽﾀｽﾀ

ｻﾞﾊﾞｯ

結標「海に逃げた？」ｽﾀｽﾀ

結標「どこかしら」ｷｮﾛｷｮﾛ

結標「居ないわね……」

結標「……」

結標「しまった……」

結標「海の音は囮ね」

結標「まあ、いいわ、ゆっくりこの辺りを探しましょうか」ﾋｭﾝｯ

一方「ぷはっ」ｻﾞﾊﾞｯ

残党「大丈夫か……」ｻﾞﾊﾞｯ

一方「あァ」

残党「海が濁ってたのとあいつが逃げてくれた事に感謝だな」

一方「そォだな」

残党「どうした？」

一方「他の奴等はドォした？」

残党「どっか行っちまったみたいだな」

一方「そうか……」

残党「無事だといいんだけど……」

残党「これからどうする？」

一方「あいつの住処に行く……」

残党「2人を助けに行くのか？」

一方「あァ……足手まといも居なくなったしな、テメェはどうする？」

残党「1人よりも2人の方が成功率は高いだろ」

一方「そォだな……」

残党「素直じゃねーよな」

一方「何がだ」

残党「上条達に捕まってほしくないんだろ、だからこのタイミングで助けに行くんだろ」

一方「さァな」

残党「本当に素直じゃねーな」

残党「さっさと行くぞ」

一方「あァ……あいつ等と合流する前にな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

土御門「無事か、カミやん」

上条「何とか……」ﾊｧﾊｧ

上条「みんなは？」

土御門「どうやらはぐれちまったみたいだな」

上条「じゃあ探しに……」

土御門「今行くのは危険だ、今はとにかくここから離れるぞ」

上条「そ、そうだな」

土御門「何時あいつが襲ってくるかもわからない、周りに注意しろ」ｽﾀｽﾀ

上条「分かってる」ｽﾀｽﾀ

土御門「どうする？」

上条「どうするって……」

土御門「俺達だけで浜面達を助けに行くか？」

上条「いいのか？」

土御門「行きたいんだろ」

上条「ああ……」

土御門「じゃあ助けに行くぞ」

上条「出来るのか？」

土御門「出来るんじゃなくてやるんだよ、カミやん」

上条「やってやろうじゃねーか」

土御門「それでこそカミやんだ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

垣根「一人ぼっちかよ……」

御坂「私がいるわよ」

垣根「お前なんてお呼びじゃねーよ」

御坂「うるさいわね！！じゃあ行くから」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「待って！！1人にしないで！！」

御坂「なんだかんだ言っても怖いんじゃない」

垣根「うるせーな」

御坂「じゃあ……」

垣根「わかった、分かったから！！」

御坂「わかったわよ」

垣根「他の奴らが何処にいるかって分かるか？」

御坂「そうね……」

垣根「出来るのか！？」

御坂「そんな事出来る訳ないじゃない」

垣根「ですよね……」

垣根「じゃああいつの居場所ってわかるか？」

御坂「ピーターパン？」

垣根「ああ」

御坂「そんなの聞いてどうするの？」

垣根「とりあえず、偵察に行く」

御坂「危険よ」

垣根「大丈夫だ」

御坂「て言うか他の奴等はみんな把握してるわよ」

垣根「そうなんだ……」

御坂「バカなの？」

垣根「……」

御坂「まあいいわ、行くわよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「わかった」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家

浜面「何とか穴は開いたな」

ステイル「で、ここからどうするんだ？」

浜面「ちょっと下準備がいるから、もうちょっと待ってくれ」

ステイル「ああ、分かった」

浜面「煙草とライター貸してくれ」

ステイル「あ、ああ」

浜面「後はこれとこれだな」

ステイル「何をするつもりなんだい？」

浜面「あいつから逃げ切る罠だよ」

ステイル「罠？」

浜面「水素爆発だよ」

ステイル「？」

浜面「風船を浮かせるために水素の入ったボンベがあったんだ」

ステイル「ヘリウムじゃなくて？」

浜面「ああ、水素だ」

ステイル「なんでヘリウムじゃないんだ？」

浜面「その辺は深く追求しないでほしいな」

浜面・ステイル「……」

ステイル「……で、それをどうするんだい？」

浜面「風船を水素で大量膨らませて、浮かせておく」

浜面「後は火をつければ水素爆発で吹っ飛ぶ」

ステイル「僕達にも当たるんじゃないか？」

浜面「奥のおもちゃ部屋に風船を仕掛ければいいだろ」

浜面「爆発する瞬間に扉を閉めれば何とかなるだろ」

ステイル「……そんなにうまくいくのか？」

浜面「倒せる確率は20%って所だな、でも失敗しても何かしらのダメージは与えられる」

浜面「さあな、だからこの穴はもしも失敗した時の保険って訳だ」

ステイル「全く……君は本当にアバウトだね」

浜面「よく言われる」

浜面「じゃあ、奴が帰ってきたら作戦開始だ、風船を膨らますぞ」

ステイル「わかった」

ステイル「本当にうまくいのかい？」

浜面「成功させてみせるさ」

～～～～～～～～～～～～～

森

垣根「くそっ……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「う……」ｶﾂｯ

ﾄﾞｻｯ

垣根「く……ガキの体ってここまで弱いのかよ……」

結標「大丈夫？お姉ちゃんが手当てしてあげようか」ﾆｯｺﾘ

垣根「くそっ……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「なんで俺が……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「ミサカーベルは勝手に逃げるし……」ﾀﾀﾀｯ

垣根「うおっ！！崖！？」ｽﾞｻﾞｧｧ

結標「鬼ごっこはここまでよ」ｽﾀｽﾀ

垣根「……」ﾁﾗｯ

垣根「聞きたい事があるんだが、いいか？」

結標「どうぞ」

垣根「浜面達はお前の家にいるんだな？」

結標「そうよ」

垣根「そうか……」

結標「質問はそれだけ？」

垣根「ああ、それだけだ」

結標「じゃあ一緒に行くわよ」

垣根「それは遠慮する」

結標「下の川の流れ異常よ、落ちればただじゃ済まないわよ」

垣根「確かに……そうだな……」ﾆﾔﾘ

結標「本気なの？」

垣根「当たり前だろ」

垣根「あいにくこんな場所で諦めるなんてできないんでね」ﾆﾔﾘ

結標「そんな事すれば本当に溺れるわよ」

垣根「……テメェに捕まるよりマシだ」

結標「死ぬ気？」

垣根「かもな……」

結標「……無理ね、あなたにそんな度胸は無いはずよ」

垣根「そうかもな……」

結標「そうでしょ、あなたはここで捕まる運命なの」

垣根「いつもならそうだが、今回は違う」ﾋﾟｮﾝｯ

ﾋｭｩｩｩｩｩ

垣根「じゃあな」

ｻﾞﾊﾞﾝ

垣根「うぐ……」ﾊﾞﾁｬﾊﾞﾁｬ

垣根「う……」ﾌﾞｸﾌﾞｸ

結標「く……」ｷﾞﾘｷﾞﾘ

結標「……」ｷﾞﾘｯ

結標「逃がさないわよ……」ﾋｭﾝ

～～～～～～～～～～～～～～～～

下流

垣根「はあはあ……」ﾌﾗﾌﾗ

垣根「はあはあ……」ﾄﾞｻｯ

垣根「げほっ……がはっ！！」

垣根「逃げ切った……のか？」

御坂「みたいね」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「何処に隠れてたんだ？」

御坂「ずっと見てたわよ」

垣根「そうか……」

垣根「作戦がうまくいったみたいだな」

御坂「まったく……下手したら死んでたわよ」

垣根「その辺は想定済みだ」

御坂「あんたってそんな無茶するタイプだったかしら？」

垣根「今回限りの特別バージョンだ」

御坂「そう……」

垣根「げほ、げほ……」

御坂「大丈夫？」

垣根「水を飲み過ぎたみたいだな……」

御坂「本当に命がけね」

垣根「他の奴らも命がけで戦ってんだ、俺だけダラけられるか」

御坂「……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

30分前

御坂「……あんた本気で言ってるの？」

垣根「ああ……アクセラレータ達も浜面達の救出に動いてるはずだ」

垣根「だからあいつ等が少しでも楽に動けるように奴の注意を惹きつける」

御坂「それはいいと思うわ、でもなんで川に落ちるの？」

垣根「あの川を下っていけば奴の家の近くに着く、あと奴に出来るだけ敗北感を味あわせなくちゃダメなんだ」

御坂「危険すぎるわ！！」

垣根「これがうまくいけば浜面達を助けられる可能性が上がるんだ」

御坂「……本気なのね」

垣根「ああ」

御坂「じゃあ私も……」

垣根「俺と一緒に捕まってもらっちゃ困る、お前はどっかに隠れてろ」

御坂「え……でも……」

垣根「頼む」

御坂「……じゃあ探してくるわね」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「ああ、まかせた」

垣根「とりあえず崖まで逃げらないと元も子も無いからな」

御坂「いたわよ、あそこ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「意外に近くにいたんだな」

垣根「……」ﾊﾞｷｯ

結標「誰かしら？」ｷｮﾛｷｮﾛ

垣根「しまった！！」ﾀﾀﾀｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

現在

垣根「まあ、何とかなったんだし良かっただろ」

御坂「そうね」

垣根「で、奴の住処ってどっちだ？」

御坂「こっちよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

御坂「ホントに偵察だけのつもり？」

垣根「もし行けるなら助け出すつもりだ」ｽﾀｽﾀ

御坂「無茶するわね」

垣根「特別バージョンだからな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家　北側

垣根「ずいぶんと静かだな……」

御坂「罠かもしれないわよ」

垣根「全部が怪しく見えてくるな……」

御坂「あれがピーターパンの住処よ」

垣根「まるでお城だな……」

御坂「中は迷路みたいな構造になってるわよ」

垣根「そうか……」

御坂「行くんでしょ」

垣根「よく分ったな」

御坂「分かったも何も最初から行く気だったんでしょ」

垣根「まあな……」

御坂「今のあんたならあの隙間から庭に出られるわよ」

垣根「ああ、ありがとう」

垣根「ミサカーベルはここまででいいぞ」

御坂「手伝うわ」

垣根「本当にいいのか？」

御坂「い、いいから、私が教えてあげるからさっさと行くわよ」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「ツンデレだな」

御坂「うるさい！！」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家　北側

上条「思ってた以上にでかいな」

土御門「ラスボスの城って訳か」

上条「そうかもな」

土御門「これからどうする？真っ直ぐつっこむのか？」

上条「いや……少し様子を見ようと思う」

土御門「賢明な判断だ、カミやん」

上条「……誰も出てこないし誰も入ってこないな……」

土御門「もしかしたら留守なのかもしれないな」

上条「突入するか？」

土御門「そうするしかないか……」

上条「何処から行く？」

土御門「そうだな……裏から行けばいいだろ」

上条「わかった」

土御門「じゃあ出発だ」ﾀﾀﾀｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

結標の家　南側

一方「思ったより簡単に着けたな」

残党「全くだ、気持ち悪いくらい簡単だったな」

一方「……おかしいな」

残党「奇遇だな、俺も同じ事を考えてたところだ」

一方「誰かが注意を惹きつけてるってことか？」

残党「だろうな……」

一方「誰だ？」

残党「誰だっていいだろ、今は浜面とステイルの救出が先だ」

一方「そォだな」

一方「武器はどのくらいあるンだ？」

残党「銃が2丁と手榴弾が3つだ」

一方「もォ少し準備しとくべきだったな……」

残党「悔んだって仕方ねぇだろ、さっさと行こうぜ」

一方「で、どっから入る気なんだ？」

残党「何処からでも可能だ」

一方「じゃァ正面から出向いてやるか」

残党「了解」ｼﾞｬｷｯ

一方「行くぜェ」ﾆﾔﾘ

残党「ああ」ﾆﾔﾘ

一方「鍵がかかってるな」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

残党「そんなもんぶっ壊しちまえばいいだろ」

一方「あァ、美学が分かってンじゃねェか」

残党「お互い悪党だからな」ﾊﾞﾝｯ!!

残党「開いたぞ」

一方「あァ」ｶﾞﾁｬｯ

一方「まるで迷路だな」ｽﾀｽﾀ

残党「迷子になりそうだな……」ｽﾀｽﾀ

一方「まず何処を捜索する？」ｽﾀｽﾀ

残党「何処でもいいぞ」ｽﾀｽﾀ

一方「……地下への階段か」

残党「行くか？」ｽﾀｽﾀ

一方「行ってみるか……」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「よっと」ﾋｮｲｯ

土御門「カミやん、こっちだ」ｽｯ

上条「ああ」ｶﾞｼｯ

上条「悪いな」

土御門「カミやんは後ろを見て行ってくれ」ｽﾀｽﾀ

上条「わかった」ｽﾀｽﾀ

土御門「ここから中だぞ」ｶﾞﾁｬｯ

上条「意外ときれいだな」

土御門「あいつと少年達の愛の巣だからな」

上条「確かにな……」

土御門「ステイル達の精神が崩壊してないかが心配だな」

上条「ステイル達なら大丈夫なはずだ！！」

土御門「ステイルは特に序盤に捕まったからな、不安だ……」

上条「まあ、そうだけど」

土御門「こっちだ」ｽﾀｽﾀ

上条「分かるのか？」

土御門「勘だよ、勘」

上条「あ、そう……」

上条・土御門「……」ｽﾀｽﾀ

土御門「何も無いな……」ｽﾀｽﾀ

上条「勘が外れたみたいだな」

土御門「そうかもな……」

ｶﾂﾝ　ｶﾂﾝ

上条「……」

土御門「あいつか？」

垣根「……」ｽﾀｽﾀ

上条「垣根！？」

土御門「無事だったのか」

垣根「なんでここにいるんだ？」

土御門「ステイル達を助けに来たんだ」

垣根「お前等もか……」

上条「って事はお前も？」

垣根「ああ」

垣根「俺の命がけの作戦が台無しじゃねーかよ……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

上条「なんか言ったか？」

垣根「何も」

垣根「この先には何にもないぞ」

上条「……１階は何も無しか」

土御門「って事は2階か？」

垣根「だろうな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

一方「ハズレか……」ｶﾞﾁｬｯ

残党「こっちの部屋も誰もいないぞ」ｶﾞﾁｬｯ

一方「ここもか……」ｶﾞﾁｬ

一方「ン？」

残党「どうした？」

一方「ここだけ奥に部屋があるぞ」

残党「本当だな……」

一方「開けられるか？」

残党「鉄の扉だからな……出来るかどうかわからん」

一方「とりあえずやってみてくれ」

残党「ああ」ｶﾞｧﾝ!!　ｶﾞｧﾝ!!

残党「ダメだな……」

一方「……」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

残党「どうした？」

一方「能力でネジを引き抜けねェかと思って」ﾒｷﾒｷ

一方「よし……」ﾒｷｬｯ

残党「これで開くか？」ｷﾞｷﾞｷﾞｷﾞ

一方「開いたな……」

残党「ああ……」

残党「……これって」

一方「あァ……だろォな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ステイル「来ないね……」

浜面「せっかく準備したのにな」

ステイル「うう……」ｿﾞｸｿﾞｸ

浜面「調教の精神への影響か……」

ステイル「だ、大丈夫だ」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

浜面「全然大丈夫に見えないんだけど」

ステイル「早く逃げたいね……」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

浜面「分かったから体の震えを止めろ」

ステイル「ああ、分かってる」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

浜面「治って無いじゃん……」

ステイル「大丈夫だ……」ｶﾞｸｶﾞｸ

浜面「寝てろ」

浜面「来ないな……」

ステイル「ああ……」

ｶﾞﾁｬｯ

浜面「来たか……」

ステイル「分かってる」

垣根「大丈夫か？」

浜面「か、垣根？」

上条「ステイル、怪我無いか？」

ステイル「あ、ああ」

土御門「どうしたんだ？」

浜面「いや……何でも無い」

結標「全員集合ね」

垣根「マジかよ……」

結標「あなたの策はいいと思うけど詰めが甘かったわね」

垣根「全員が集まるまで待ってたのか……」

結標「その通りよ」

上条「どういう事だ？」

土御門「今はそんな事はどうでもいい」

浜面「お前等、こっちだ！！」

上条「机の裏に入っても意味無いだろ！！」

浜面「いいから早く！！」

上条・垣根・土御門「……」ﾀﾀﾀｯ

結標「そんなことして何になるのかしら？」

浜面「自分で考えろ」ｶﾁﾝ　ｼｭﾎﾞｯ

結標「？」

浜面「吹っ飛べ！！」ﾋｭｯ

浜面「伏せろ！！」ｶﾞﾊﾞｯ

ﾄﾞｺﾞｫｫｫﾝ!!

ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

浜面「やっぱり鉄の机でもギリギリだったな……」

ステイル「もし爆発がもう少し大きかったらみんな死んでいた所だったよ……」

浜面「やったのか？」ﾁﾗｯ

土御門「誰もいないな……」

垣根「ところで、そっちの端の奴は？」

浜面「ただのフィアンマだ、気にすんな」

上条「……何だそれ？」

浜面「今説明するのは面倒くさいから」

上条「……」

ステイル「扉も吹き飛んだし、逃げようか」ｽﾀｽﾀ

浜面「そうだな」ｽﾀｽﾀ

上条「行くか」ｽﾀｽﾀ

土御門「……うまくいきすぎてる気がする……なんだこの違和感は……」

上条「どうした？」

土御門「いや、なんでもない」

浜面「今はとにかく脱出が最優先だ」ｽﾀｽﾀ

ステイル「奴を倒したんだから急がなくても大丈夫なんじゃないか？」

浜面「……そうか、確かにそうだな」

上条「じゃあもう怯える必要は無いって事か」

浜面「やった！！」

上条「勝ったぞ！！」

土御門「……」

ステイル「じゃあ残党達と合流しようか」

上条「そうだな」

結標「そんな事させないわよ」ﾆｯｺﾘ

土御門「やっぱり生きてたのか……」

結標「焦ったけど、すぐに1階に移動したからね、あの程度で私を倒せると思ったら大間違いよ」ﾆｯｺﾘ

上条「クソ……」

結標「今回は人数が多いから麻酔銃を使わせてもらうわよ」

垣根「コナン君か？」

浜面「ふざけてる場合じゃねーぞ、本格的にやべぇ」

結標「痛みも無くすぐに眠れるから安心してね」ｼﾞｬｷｯ

ステイル「ここまでか……」

浜面「諦めんなよ！！」

結標「無駄よ」ｼﾞｬｷｯ

上条「うぉぉぉぉ！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

結標「え……！？」

上条「おぉぉぉぉ！！」ｶﾞｼｯ

結標「く……」

上条「これでうまく銃が撃てないだろ」

結標「子供の力には……負けないわよ」ﾄﾞﾝｯ

上条「う……」ﾄﾞｻｯ

結標「まずはあなたからよ」ｼﾞｬｷｯ

上条「……」

ｶﾞｧﾝ!!

結標「！？」ｶﾞｸﾝ

残党「かすっただけか……」ﾁｯ

一方「上出来だ」

残党「お前等に手伝ってほしい事があるんだ、鍵を探してくれ！！」

浜面「……何処のだ？」

残党「地下に元の世界への入り口っぽい場所を見つけたんだ、そこの鍵を手分けして探してほしい」

上条「あ、ああ、わかった」ﾀﾀﾀｯ

土御門「行くぞ」ﾀﾀﾀｯ

垣根「俺はこっちを探す」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「僕は3階を見に行ってくる」ﾀﾀﾀｯ

浜面「俺は……」

一方「地下のその部屋で待ってろ」

浜面「あ……ああ……」ﾀﾀﾀｯ

結標「そんなにうまく……いくと……思ってるの」

一方「うまくやるんだよ」ｼﾞｬｷｯ

結標「ふふ……うまくいくといいわね」ﾋｭﾝｯ

残党「俺達も探すぞ」

一方「あァ……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「ここか？」ｶﾞﾗｯ

上条「じゃあこっちか？」ｶﾞﾗｯ

上条「何処にも無いじゃねーか！！」

ﾎﾞｺﾞｯ!!

上条「うお！？」

上条「床が抜けた……」

上条「建物も限界って事か……」

垣根「あったか？」ﾀﾀﾀｯ

上条「いや……」

垣根「あっちの部屋は全部調べたが、何処にも無かった……」

上条「じゃあ何処にあるんだ？」

垣根「とにかく2階には無いみたいだ、3階に行くぞ」

上条「あ、ああ」

結標「行かせないわよ」ｼﾞｬｷｯ

垣根「くそが……」

上条「垣根……」

垣根「先行け！！」

上条「あ、ああ」ﾀﾀﾀｯ

上条「無事でいろよ！！」ﾀﾀﾀｯ

垣根「ああ」

結標「大人しく捕まりなさい」ｶﾞｧﾝ!!

垣根「うお！？」

結標「え、当たったのに！？」

垣根「俺の能力を忘れたのか？」ﾆﾔﾘ

結標「くっ……」

垣根「今度はこっちからだ！！」ﾌﾞﾝｯ!!

結標「……」ﾋｭﾝｯ

垣根「逃げたか……」ｶﾗﾝ

垣根「木の板がこんな場所で役に立つなんてな」ﾎﾟｲｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「ステイル、あったか？」

ステイル「いや……何処にも無い……」

上条「何処にあるんだよ……」

土御門「多分、向こうの部屋にあるぞ」ﾋﾟｮﾝｯ

上条「本当か！？」

土御門「ああ、あの部屋は奴の部屋みたいだからな」

上条「ありがとう」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「さて、さっさと出て来たらどうだい？」

結標「鍵は渡さないわよ」ﾋｭﾝｯ

ステイル「しまった！！」

上条「うわっ！！」

結標「逃がさないわよ」

ﾄﾞｺﾞｯ!!

結標「う……」ｽﾞｻﾞｧｧｧｧ

土御門「早く行け、カミやん！！」

結標「邪魔よ」ｶﾞｼｯ

土御門「この……離せ！！」

結標「どきなさい！！」ﾌﾞﾝｯ

ﾄﾞｶﾞｯ

土御門「がっ……」ﾄﾞｻｯ

ステイル「大丈夫か？」

土御門「あ、ああ……俺達も行くぞ」ﾌﾗﾌﾗ

ステイル「仕方ないね」ｶﾞｼｯ

土御門「……」

ステイル「肩くらいなら貸すよ」ｽﾀｽﾀ

土御門「悪いな……」ｽﾀｽﾀ

結標「ふふふ、それじゃ避けられないわね」ｼﾞｬｷｯ

ステイル「……」

土御門「ステイル……お前だけでも先に行け……」

ステイル「断る」

土御門「ステイル……」

結標「まずは2人ね……」

浜面「うおォォォォォ！！」ﾄﾞｶﾞｯ!!

結標「しまった……」ｶﾞｧﾝｯ!!

浜面「俺が相手だ！！」

ステイル「浜面！！」

浜面「先に行け！！」

ステイル「……わかった」ｽﾀｽﾀ

結標「逃がさないわよ」ｼﾞｬｷｯ

浜面「撃たせるかよ！！」ｶﾞｼｯ

結標「銃を離しなさい！！」

浜面「嫌だね」ﾆﾔﾘ

結標「く……」ﾌﾞﾝｯ!!

浜面「うわ……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

結標「私の勝ちよ」

浜面「どうかな？」ﾆﾔﾘ

結標「？」

浜面「……」ﾀﾀﾀｯ

結標「ハッタリじゃない」ｼﾞｬｷｯ

浜面「おりゃ」ﾋﾟｮﾝｯ

ﾄﾞｼｬｯ

結標「え！？」

結標「床が無い……！？」

結標「逃げられた……」

結標「……鍵は！？」ﾀﾀﾀｯ

結標「しまった……さっきの子達に時間を使い過ぎたわね……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

上条「鍵は手に入った、後は持って行くだけだ」ﾀﾀﾀｯ

ｶﾞｼｬｧｧｧﾝ!!

上条「うお！？」

上条「これじゃ先に進めないじゃねーか……」

上条「くそ……」

垣根「上条、あったのか？」ﾀﾀﾀｯ

上条「ああ、だけど道が……」

垣根「早くしないと時間が無い……少し時間はかかるが回り道しかないな……」

上条「そうだな……」

垣根「建物が崩れる前に逃げ切るぞ」ﾀﾀﾀｯ

上条「わかってる」ﾀﾀﾀｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

浜面「足が本格的にやばいな……」ﾌﾗﾌﾗ

一方「浜面、大丈夫か？」

浜面「あ、ああ……」ﾌﾗﾌﾗ

一方「さっさと行くぞ」ｶﾞｼｯ

浜面「悪いな……」ｽﾀｽﾀ

一方「気にすンな」ｽﾀｽﾀ

一方「ここだ」ﾄﾞｻｯ

浜面「助かった……」

浜面「後は上条が来るのを待つだけだ……」

一方「そォだな……」

残党「もう来てたのか」ﾊｧﾊｧ

一方「三下達はいつ来るンだ？」

残党「多分もうすぐだ」

ステイル「早いな、君達は」ﾊｧﾊｧ

土御門「悪いな、ステイル」ﾄﾞｻｯ

浜面「大丈夫か？」

残党「お前いい奴だな」

ステイル「うるさいな……」

垣根「全員そろってるか？」ﾀﾀﾀｯ

上条「間にあった……」ﾀﾀﾀｯ

ステイル「全員いるよ」

浜面「じゃあさっさと開けようぜ！！」

上条「ああ」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

一方「早くしろよ」

結標「集まったわね」ﾆｯｺﾘ

残党「しまった……」

結標「みんなで仲良くここに残りなさい」ｼﾞｬｷｯ

御坂「はっ！！」ﾊﾟｼｯ

結標「この……返しなさい！！」

御坂「嫌よ！！」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

垣根「早くしろ！！」

上条「開いた！！」ｶﾞﾁｬｯ

結標「この……」ﾊﾞｼｯ

御坂「う……」ﾄﾞｻｯ

結標「逃がさないわよ！！」ﾊﾞﾝｯ

上条「うお！？」ｶﾞﾝｯ

上条「外れた……」

垣根「飛び込め！！」ﾋﾟｮﾝｯ

浜面・上条「うおォォォォ！！」ﾋﾟｮﾝｯ

一方「行くぞ」ｶﾞｼｯ

土御門「悪いな」

一方・土御門「……」ﾋﾟｮﾝｯ

ﾊﾞｧﾝｯ

ステイル「く……」ｶﾞｸﾝｯ

結標「うふふ、逃がさないわよ」

ステイル「僕の事はいい……先に行……」

残党「おら！！」ﾄﾞｺﾞｯ

ステイル「ぐふっ……」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

ﾄﾞｻｯ

残党「じゃあな……」ﾋﾟｮﾝｯ

結標「……」ｷﾞﾘｯ

フィアンマ「お姉ちゃん、大丈夫？」ｽﾀｽﾀ

結標「大丈夫よ、ここは危ないから一緒に避難しましょうか」

フィアンマ「うん」

結標・フィアンマ「……」ﾋｭﾝｯ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

学園都市　

ゴミ置き場

浜面「……うーん」ﾑｸｯ

浜面「ここは？」

一方「学園都市だ」

浜面「アクセラレータ？」

上条「みんな無事みたいだな」

浜面「土御門と垣根は！？」

土御門「無事だにゃー」

垣根「何とかな……」

上条「土御門、怪我は？」

土御門「何とか大丈夫だにゃー」

浜面「残党達は！？」

土御門「あいつ等はイギリスにでもいると思うにゃー」

垣根「長かったな……」

一方「思い出したくねェ記憶だ……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

イギリス

ステイル「ん……」

残党「麻酔銃の効果が効いてるから動けないと思うぞ」

神裂「大丈夫ですか？」

ステイル「あ、ああ」

神裂「詳しい事は後から聞きます、今はゆっくり休んでください」ｽﾀｽﾀ

残党「ナレーションの仕事が無いからって出てきていいのか？」

神裂「いいじゃないですか！！せっかくの出番なんですから！！」

ステイル「元気だね君達は……」

残党「ああ」

ステイル「ところで、最後に僕を蹴らなかったかい？しかも全力で」

残党「あ……」

神裂「蹴りましたね、確実に」

残党「何余計な事言ってるの！？」

ステイル「……まあ……無事だったからいいけど」

残党「だろ……」

ステイル「ただ……」

残党「なんだよ」

ステイル「全力で蹴ったよね？」

残党「……」

ナレーション（神裂）『彼等はその後、自分達の生活へと戻っていきました』

ピーターパン　END

上条「と言う訳で次の昔話を決めたいと思う」

浜面・一方・垣根・残党「了解」

垣根「まず質問があるんだけど」

上条「なんだ？」

垣根「なんでこのメンバーなんだ？」

上条「……何となく」

浜面「……アバウトだな」

上条「ああ、もし次回があればメンバーは違うからな」

一方「もしあれば、だろ」

残党「その辺はつっこんじゃダメだろ」

上条「そうだぞ、空気よめ」

一方「テメェに言われたくねェよ」

垣根「つーか５人って多くない？」

浜面「そうか？」

垣根「しかも男ばっかじゃん」

残党「まあ……そうだな」

浜面「だからなんだよ」

垣根「だから1人を女に変えないか？」

一方「結局女がいればいいのかよ……」

垣根「文句あんのか？」

一方「文句しかねェよ」

垣根「チェンジしようぜ、チェンジ」

一方「面倒臭ェ……」

上条「で、誰が変わるんだ？」

垣根「変わればいいと思う奴を同時に指差せばいいだろ」

垣根「じゃあ、せーの」

垣根・一方・浜面・上条・残党「……」

浜面「やっぱり俺かよ！！」

垣根「じゃあ、浜面と五和を交代で……」

浜面「待て待て待て待て！！」

一方「なンだよ」

浜面「おかしいだろ！！絶対おかしいだろ！！」

上条「冗談はこのくらいにして本題に入ろうぜ」

垣根「待て！！こんなの絶対おかしいよ！！」

残党「何処の魔法少女！？」

上条「そろそろ本題に入りたいんだけど」

垣根「おふざけはここまでにしようぜ」

残党「お前にだけは言われたくない」

浜面「ホントだよ！！」

一方「で、何を決めるンだ？」

上条「だから次の昔話だって」

一方「王道に白雪姫でいいだろ」

上条「白雪姫か……」

残党「シンデレラなんかも王道だろ」

上条「シンデレラもあるか……」

浜面「つーか昔話とか童話なんて腐るほどあるじゃん」

上条「書き手が書けるものじゃないとダメだからな」

残党「なんだそれ」

上条「書き手の技量を考えろって事」

浜面「分かんねーよ！！」

垣根「沙耶の唄とかどうだ？」

浜面「書ける訳ねーだろ！！」

一方「昔話ですらねェしな」

上条「じゃあドラックオンドラグーンは？」

残党「だから昔話だって言ってんだろ！！」

一方「そろそろボケ合戦の時間だな……」

残党「何のコーナー！？」

浜面「ただのマンネリコーナーだよ……」

垣根「そういう事言うなよ」

浜面「真実じゃん」

一方「いいからさっさと考えるぞ」

浜面「アンケートとかじゃダメなのか？」

上条「それは最終手段だからな……さすがに少しは頑張ろうぜ」

一方「やっぱり王道が一番いいだろ」

残党「確かにな……」

垣根「でも、意外性があっても面白いだろ」

上条「それも一理あるな」

垣根「なら沙耶の唄だろ」

浜面「それはもういいって言ってんだろ！！」

一方「白狐の湯でいいだろ」

浜面「聞いたことねーよ！！」

一方「昔話に決まってンだろォが！！」

浜面「マニアック過ぎるだろ！！」

上条「やっぱドラックオンドラグーンだろ」

残党「それももういい！！」

残党「一旦初心に戻ろう、今までにでた案はなんだ？」

上条「白雪姫とシンデレラと白狐の湯と沙耶の唄とドラックオンドラグーン」

浜面「最後の二つは違うぞ」

垣根「じゃあこの5つの内どれかに投票してくれ」

残党「だから最後の2つは違うって言ってんだろ！！」

浜面「ただのボケ合戦になりつつある……」

垣根「そうか？」

浜面「最近ボケもマンネリ化してるじゃん、特にお前」

垣根「俺かよ……」

残党「完璧なボケはお前しかいないだろ」

上条「ひどい言われようだな……」

垣根「同情なんていらねーよ」

一方「いい心掛けだ」

垣根「同情するなら金をくれ！！」

浜面「結局ネタに走るんかい！！」

上条「もうそろそろ決めようぜ」

残党「白雪姫でいいじゃん」

浜面「最初に出たしそれでいいだろ」

垣根「仕方ないしそれでいいよ、べ、別に賛同してあげたわけじゃないんだからね」

浜面「お前のツンデレうざい」

垣根「ひどい……」

上条「じゃあ、このままやってもボケ合戦になるし決定でいいか？」

残党「ああ」

浜面「大賛成」

一方「早くしねェとこいつがまたボケだすぞ」

垣根「ひどい……」

残党「さっき聞いた」

垣根「……浜面爆発しろ」

浜面「はぁ！？」

上条「そろそろ終わらせるぞ」

一方「いいからさっさとしろよ」

垣根「誰だよ長引かせてる奴」

上条「浜面……」

残党・一方・垣根・上条「……」ｼﾞｰ

浜面「こんなの絶対におかしいよ」

残党・一方・垣根・上条「……」

浜面「……」

浜面「誰かつっこめよ！！」

上条「じゃあ浜面がすべった所で第1回昔話会議は終了」

浜面「おいィィィィ！！」

　　　　　　　　　　　白雪姫







ナレーション（浜面）『今回はナレーションか……一応主人公なんだけどな……』

ナレーション（垣根）『昔々ある所に自分が一番美しくないと気が済まない王女様がいました』

御坂「鏡、今世界で誰が一番美しいか教えなさいよ」

鏡(禁書)『お腹空いたんだよ』

御坂「知らないわよ！！こっちも恥ずかしいんだからさっさとしなさいよ！！」

鏡(禁書)『そんなこと私に言われても知らないんだよ』

御坂「さっさとしないと叩き割るわよ」

鏡(禁書)『世界で美しいのはかおりとオルソラとむぎのしずりとくもかわせりあなんだよ』

御坂「なんで4人もいるのよ……あと共通点も全然ないし……」

鏡(禁書)『書き手の好みだから共通点も何も無いんだよ』

御坂「……本当にこれだけなの？」

鏡(禁書)『他にはセイバーとかアルファルドとかりょうぎしきとかライトニングとかもきれいなんだよ』

御坂「そういう意味じゃない！！」

御坂「しかも共通点が皆無！！」

鏡(禁書)『探せば共通点はたくさん見つかると思うんだよ』

御坂「探す気も起きないわ……」

御坂「私は入って無いの？」

鏡(禁書)『だってあんまりきれいじゃないんだよ』

御坂「……ストレート……」ｶﾞｸｯ
　

鏡(禁書)『だって本当の事なんだよ』

御坂「もしその4人の内1人がいなくなったらどうなるの？」

鏡(禁書)『8人なんだよ』

御坂「後半4人は関係ないから」

鏡(禁書)『なんで？』

御坂「全く別物だからよ！！」

御坂「いいからどうなるの？」

鏡(禁書)『誰か他の人がされると思うよ』

御坂「そしたらきっと私が……」

鏡(禁書)『短髪は無理だと思うんだよ』

御坂「……」

御坂「で、でも分からないじゃない」

鏡(禁書)『まあ……確かにそうだね』

御坂「じゃあその4人のうちの1人を殺せばいいのね」

ナレーション(浜面)『突然物騒なこと言うなよ』

御坂「オルソラさんは前回お世話になってるし、麦野は浜面に任せるし……」

ナレーション(浜面)『勝手に任せないでくれる？』

御坂「雲川さんにいたっては会ったこと無いからな……」

御坂「ここは神裂さんを亡き者にするしかないわね」ﾆﾔﾘ
　

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(浜面)『ここは白雪姫の家、白雪姫は女王の城からすこし離れた場所で生活していました』

神裂「なんで私が白雪姫なんですか……」

五和「か、かわいいからに決まってるじゃないですか」

神裂「それにこんな格好……」

五和「とってもかわいいですよ」

ナレーション(浜面)『白雪姫は同居人と仲良く生活していました』

神裂「それにしてもこの格好は何とかならないのでしょうか……」

五和「一応設定なので……我慢してください」

神裂「分かりました……」

ナレーション(浜面)『さっきから愚痴しか言って無いじゃん……』

ｺﾝｺﾝ

五和「お客さんですかね？」

神裂「誰でしょうか」ｶﾞﾁｬｯ

御坂「こんにちは」ｽﾀｽﾀ

神裂「何か御用ですか？」
　

御坂「でりゃァァァァ！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

神裂「な、なんですか！？」ﾋｮｲｯ

御坂「やっぱりそんな簡単にやられないわね」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

神裂「一体なんですか？」

御坂「あなたを消しに来たのよ」

五和「に、逃げてください！！」

神裂「私だって戦います！！」ｷﾝｯ

五和「設定ではお姫様なんですから逃げてください」

神裂「……でも」

五和「早くしてください、私もすぐ追いかけますから」

神裂「わ、分かりました」ﾀｯﾀｯﾀｯ

御坂「逃がさないわよ」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

五和「行かせませんよ」

ナレーション(浜面)『結構な超展開だな……』

ナレーション(浜面)『まあいいや、白雪姫は森の奥地へと逃げて行きました』
　

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

森

ナレーション(浜面)『森の奥へと逃げて行った白雪姫は迷子になってしまっていました』

神裂「ここは何処なんでしょうか……」

神裂「五和もいませんし……どっちに行けばいいんでしょうか」

一方「眠ィ」ｽﾀｽﾀ

神裂「あ、すいません、ここは何処ですか？」

一方「……は？」

神裂「ここです、この場所が何処か教えていただきたんですが……」

一方「なンだ、コイツ……」

一方「迷子なのか？」

神裂「そ……そうです」

一方「家まで連れてってやるから、場所何処だ」

神裂「あ……それはですね……(帰ったらまた女王に襲われてしまいますし……)」

一方「さっさとしろよ」

神裂「その……家が無いんです」

一方「……は？」
　

神裂「あ、引っ越しと言うか……何と言うか……」

一方「……」

神裂「それで、あの…もしよかったら泊めてもらえないでしょうか……」

一方「……何言ってンだ？」

神裂「何か変な事言いましたか？」

一方「俺が何に見えるンだ？」

神裂「男……ですか？」

一方「ああ、俺は男だ、でテメェはなンだ？」

神裂「女ですが……」

一方「意味分かるよな？」

神裂「つまり間違いが起こると言いたいんですか？」

一方「まァそういう事だな」

神裂「言っておきますが私はあなたに負けるほど弱くはありません」

一方「……確かにそうだな」

神裂「では少しでいいので……」

一方「分かった分かった、泊めりゃいいンだろ」

神裂「よろしくお願いします」

一方「何なンだよ、コイツ」ｽﾀｽﾀ

神裂「五和は無事なんでしょうか……」ｽﾀｽﾀ

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(浜面)『アクセラレータと出会った白雪姫は彼の家に泊まる事になりました』

ナレーション(浜面)『え？白雪姫を助けたのは小人じゃないのかって？』

ナレーション(浜面)『小人的ポジションだけど体のサイズは変わってないって事にしといてくれ』

一方「言い忘れてたが、他の奴らもいるからな」

神裂「別にかまいませんよ」

一方「かまいませんじゃねェよ……」

一方「帰ったぞ」ｶﾞﾁｬ

削板「遅かったな！！」

残党「ああ、おかえり」

ナレーション(浜面)『アクセラレータは削板と残党と共同生活を送っていました』

ナレーション(浜面)『ん？なんで7人じゃないかって？』

ナレーション(浜面)『それは7人もいると多すぎてゴチャゴチャするからに決まってるだろ』

残党「で、そちらは？」

神裂「白雪姫です、短い間ですがよろしくお願いします」

残党「ん？」

一方「ちょっとの間泊める事になったンだ」

残党「つーか俺より上条が出るべきだろ」

削板「別の重要人物で登場するに決まってるぞ」

残党「じゃあ王子様とかだろうな……」

削板「似合うな」

一方「もし当たったらマジで洒落にならねェぞ」

残党「フラグ立てるなよ……」

神裂「よ、よろしくお願いします」

残党「ああ、ゴメン、忘れてた」

一方「何処に泊めるンだ」

削板「アクセラレータの部屋でいいじゃん」

一方「なンでだ？」

削板「お前が一番間違いが起きない！！」

一方「残党でいいだろ……」

残党「俺は女性が苦手だから無理だ、あともし女性と同じ部屋で寝てたのが姉ちゃんにバレたら殺される」

一方「お前の姉ちゃんに会ってみてェよ」

残党「需要があったら出演するかもな」

一方「……」

削板「じゃあアクセラレータの部屋で決定だな」

残党「別にいいじゃん、美人だし」

一方「女が怖いお前に言われたくねェよ……」

削板「そろそろ夕飯だな」

一方「すでに夕食の話にチェンジか！！」

削板「もうさっきの話は終わっただろ」

一方「いろいろおかし過ぎるだろ……」

残党「今日はなんだ？」

一方「カレーだ」

削板「カレーか、根性がつくぞ！！」

一方「テメェは何を食っても根性がつくだろォが」

残党「あ、風呂はあっちだから、もうお湯入ってるから風呂行ってきてもいいぞ」

神裂「あ、ありがとうございます」

残党「あとアクセラレータの部屋はここの廊下の奥の部屋だから、荷物置いてきてくれていいぞ」

神裂「わかりました」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(浜面)『白雪姫はアクセラレータの部屋でのんびりとした時間を過ごしました』

一方「飯だぞ」ｶﾞﾁｬ

神裂「……」ｽｰｽｰ

一方「寝てんのか……」

一方「布団かぶれよ」ﾊﾞｻｯ

一方「……」ｽﾀｽﾀ

削板「カレーだ！！カレー！！」

残党「これほどまでに能天気な奴初めて見た……」

一方「……」ｽﾀｽﾀ

残党「あれ？神裂は？」

一方「寝てた」

残党「じゃあ待つか？」

一方「いや……先に食っていいだろ」

削板「いただきます！！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

残党「お前は本当に単純だな！！」

一方「そいつに何言っても無駄だぞ」

一方「……」

残党「お前は食わないのか？」

一方「食うよ」

残党・一方「……」

残党「……神裂を待つのか？」

一方「そうだな……待つか……」

残党「お前は優しいんだな」

一方「ただ甘ェだけだ……」

残党「……」

削板「ごほっ！！のどに詰まった！！」ｹﾞﾎｺﾞﾎ!!

残党「空気よめ！！お前はマジで空気よめ！！」

一方「よめないからＫＹなんだろ」

残党「……そうだな」

削板「水！！水をくれ！！」ｺﾞﾎｺﾞﾎ!!

残党「ほら」ｽｯ

削板「……」ｺﾞｸｺﾞｸ

削板「……」ｶﾞﾂｶﾞﾂ

残党「うぜぇ……」

一方「そう怒るな」

一方「……」

残党「お前って変な所で頑固だな」

一方「うるせェ」

残党「もしかして白雪姫に惚れたのか？」ﾆﾔﾆﾔ

一方「ンな訳ねェだろ！！」

残党「そうキレるなって」

削板「恋は根性がつくから俺も応援するぞ！！」

一方「テメェはまず人の話を聞け」

残党「つーか根性の定義がめちゃくちゃになってきてるよな」

削板「そうか？」

残党「一回水風呂とか入って頭冷やしてこい」

削板「修行だな、根性をみせてやるぜ！！」

一方「お前はもォいい」

残党「とにかく黙ってろ」

削板「了解」

一方「つゥかあいつは何者なンだ？」

残党「世界一美しい女性の1人、白雪姫だろ」

一方「詳しいな」

残党「有名だろ」

削板「俺も知ってるぞ」

一方「……」

残党「人間知らない事の1つや2つはあるだろ」

一方「変な気を使うな……」

削板「噂じゃその称号をねたんだ女王に殺されかけたらしい」

残党「ああ、聞いた聞いた」

削板「そういえば今日のカレーの肉がいつものと違うな」

残党「気付いたか、実は今日は鹿が取れたんだ」

削板「いつもより根性のつく飯だ！！根性ォォォォ！！」

残党「意味はわからんが褒めてるんだな、ありがとう」

一方「ちょっと待ってくれ」

残党「ん？」

一方「今、すげェ事言わなかったか？」

削板「鹿の事か？」

一方「もォ少し前」

残党「白雪姫が命を狙われてるって所か？」

一方「そこだ」

一方「じゃァあいつは今も命を狙われてるって事か？」

残党「そうだな」

一方「じゃァアイツ1人にしちゃダメじゃねェか！！」

残党「入口はそこにしかないんだから大丈夫だろ」

一方「そォだけど……」

削板「根性でなんとでもなる！！」

残党「なりません」

一方「本当に大丈夫か？」

残党「追手が来たら戦えばいいだろ」

削板「根性叩き直してやるぜ！！」

一方「やる気満々じゃねェか」

残党「お前は戦わないのか？」

一方「俺もそォするけどよ」

残党「じゃあ別にいいじゃん」

削板「危ないから追い出すなんて根性無しな真似すんなよ」

一方「だからしねェっつってんだろ」

削板「じゃあ安心だ」

一方「まず人の話を聞いとけ」

残党「お前が物事を測る時は決まって根性が基準になるよな」

削板「根性は大切だからな！！」

残党「アバウトすぎろだろ……」

一方「根性なンてただの気分じゃねェか？」

削板「違う！！根性は生きる原動力でもあり、活力でもあるんだ！！」

残党「うん、意味わかんね」

一方「同感だ」

削板「やっぱり根性なしだな、お前等……」

残党「もうそれでいいよ、面倒臭い」

一方「あァ……俺もだ」

削板「そんなんで本当にいいのか！！」ﾊﾞﾝｯ!!

一方「テメェが俺等の事根性なしって言ったんだろォが！！」ﾊﾞﾝｯ!!

残党「一旦黙れ、そして机を殴るな」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

お城

ナレーション(浜面)『白雪姫を逃がした女王は怒り狂っていました』

御坂「別に怒り狂ってないわよ！！」ｲﾗｲﾗ

ナレーション(浜面)『いや……キレてるじゃん』

鏡(禁書)『怒りっぽいんだよ』

御坂「うるさい！！」

鏡(禁書)『だから世界一美しい女性になれないんだよ』

御坂「性格も含めて美しい女性なの！？」

鏡(禁書)『当たり前なんだよ』

ナレーション(浜面)『性格含めて麦野がランクインしてるのはなぜ？』

鏡(禁書)『きっと本当はいい性格だからだよ』

ナレーション(浜面)『胡散臭い……』

ナレーション(浜面)『まあ、麦野以外は多分性格いいよな』

鏡(禁書)『あとナイフとか剣とか銃とかがかっこいいのも含まれてるんだよ』

ナレーション(浜面)『それ全部違うから』

御坂「そんな事どうでもいいのよ！！」

鏡(禁書)『怒るのは良くないんだよ』

ｺﾝｺﾝ

御坂「どうぞ」

絹旗「超失礼します」ｽﾀｽﾀ

御坂「何の用？」

絹旗「白雪姫の調査隊が白雪姫を超見つけました」

御坂「何処にいたの？」

絹旗「それが超厄介な事になってまして……」

御坂「どういう事？」

絹旗「超変人の集まりの家に超保護されてるみたいなんです」

ナレーション(浜面)『別に変人じゃないからね』

絹旗「浜面ですか、超キモイです」

ナレーション(浜面)『もうお決まりになりつつあるな……』

絹旗「超本当の事じゃないですか」

御坂「で、どうするつもりなの？」

絹旗「超暇にしてた兵士をそこに向かわせておきました」

鏡(禁書)『雑なんだよ……』

絹旗「鏡のくせに超偉そうですね」

ナレーション(浜面)『見境無しに喧嘩売るなよ……』

絹旗「超うるさいですよ」

ナレーション(浜面)『ナレーションに喧嘩売るなよ』

御坂「で、白雪姫を亡き者に出来そうなの？」

絹旗「それは超分かんないですね」

御坂「なんで？」

絹旗「あいつ等は超変人ですけど無駄に超強いんです、だから兵士5人じゃ勝てないかもしれないって事です」

御坂「そう……」

ナレーション(浜面)『だから変人って言うのやめろ』

御坂「まあダメだったら考えないとね」

絹旗「そうですね」

鏡(禁書)『どうするの？』

御坂「あんたに言う必要がある？」

鏡(禁書)『そういう所がダメなんだよ』

御坂「うるさいわね！！」ﾋﾞﾘﾋﾞﾘ

ナレーション(浜面)『いいから落ち付け』

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

アクセラレータ達の家

神裂「おはようございます」ｽﾀｽﾀ

一方「深夜だけどな」

残党「よく寝てたな」

削板「根性たまったか？」

神裂「あ、え？」

残党「無視していいから」

神裂「あ、はい」

一方「カレー食うか？」

神裂「あ、お願いします」

削板「俺もくれ」

一方「テメェはさっき食っただろォが」

削板「腹減ったんだ、くれよ」

一方「分かったよ」ｽｯ

削板「いただきます！！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

神裂「いただきます」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

一方「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

残党「うまいな」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

一方(結局全員で食ってるじゃねェか……)

神裂「もしかして、待っててくださったんでしょうか？」

一方「俺達も寝ちまったンだ」

残党(嘘だ……あいつやっぱり優しいな)

削板「寝てたのか、知らなかったな」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

残党(そしてお前はバカだろ！！)

神裂「私を待ってて下さったんですね、ありがとうございます」

残党(そしてバレてるし……)

一方「……べ、別に待ってたわけじゃねェけどな」

残党(ツンデレ？)

削板「待つって言ってなかったか？」

残党(そしてお前は空気を読め！！)

神裂「別に先に食べててもらって良かったのですが……」

残党「俺達も腹減ってなかったから」

一方「あ、あァ……」

一方(気のせいか残党が凄く使える奴に見えるな……)

残党(気のせいじゃなくて普通に使える奴だから)

一方(なンで人の心の中を読ンでンだ)

残党(お前だって読んでるだろ)

削板「俺も会話に入れてくれ」

残党「お前もかよ……」

一方「しかもまさかのしゃべっちまうのかよ……」

残党「空気よめないとかのレベルじゃねーぞ」

神裂「ど、どうしたんですか？」

残党「あ、別に気にしなくていい」

神裂「そうですか……」

一方「くだらねェ事だからな」

残党「全くだ」

削板「ああ」

一方「テメェが言うな」

削板「え？」

残党「なんで分かんないんだよ！！」

神裂「楽しそうですね」

一方「楽しくねェよ」

残党「恥ずかしがるなって」

一方「違ェ！！」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

ナレーション(浜面)『楽しい夕食の時間はあっという間に過ぎてしまいました』

残党「じゃあ先寝るかな……」

削板「俺も寝る」ｽﾀｽﾀ

一方「あァ、分かった」

神裂「お風呂はいいんですか？」

削板「先に入った」ｽﾀｽﾀ

残党「俺は朝入る」ｽﾀｽﾀ

神裂「あなたはいいんですか？」

一方「俺は皿洗いがあるから先は入れ」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

神裂「でも、私は居候の身ですし……」

一方「俺がいいって言ってンだからさっさと入れ」

神裂「わ、分かりました」ｽﾀｽﾀ

残党「タオルとかは風呂場にあるからな」

神裂「あ、分かりました」

一方「……」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

一方「……」

残党「気付いたか？」

一方「あァ……外だろ、城の兵士か？」

残党「だろうな……」

一方「今は見張ってるだけみてェだな」

一方「とりあえず削板を起こしてこい」

残党「了解」ｽﾀｽﾀ

一方「夜中に来ンなよ」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

削板「敵が来たのか！！」ﾀﾀﾀｯ

一方「うるせェ、静かにしろ」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

残党「さっさと倒そうぜ」

一方「ちょっと待て、まだ洗い終わってねェ」ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ

残党「家庭的だな」

一方「黙れ」

削板「それにしても夜中に襲ってくるとは……よほどの根性なしだな」

残党「根性があるかないかはどうでもいいとして、夜はこっちが不利だぞ」

一方「まァな……」

残党「世界観的に銃も無いしな……」

削板「武器なんか必要ない！！必要なのは根性だ！！」

残党「逆に根性は必要ねーよ！！」

一方「弓があるだろ」

残党「やっぱ銃がいいんだよな」

一方「文句言うなよ……」

残党「仕方ないか……じゃあさっさと倒そうぜ」

削板「俺の出番だな！！根性叩き直してやるぜ！！」

一方「じゃァ任せたぞ、削板」

削板「うおォォォォォ！！根性ォォォォォォ！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ!!

残党「よく深夜であんなテンションでいられるよな」

一方「深夜だからじゃねェか？」

残党「年中無休であのテンションを維持できる方法を知りたい」

一方「根性だろ」

残党「だよな……」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

アクセラレータ達の家の前

隊長「ここがその家か……」

兵士A「家に明かりが灯っているのですが、どうしますか？」

隊長「そうだな……少し様子を見るぞ」

兵士A「了解」

兵士B「隊長！！未確認物体がこちらに接近してきています！！」

隊長「なんだって！？」

削板「うおォォォォォォ！！根性ォォォォォォ！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ!!

隊長「全員攻撃用意！！」ｼｬｷﾝ

兵士A・B・C・D「了解！！」ｼｬｷﾝ

削板「お前等！！夜中に襲うなんて根性なしな真似してんじゃねーよ！！」

兵士A「……」ｼｬｷﾝ

削板「かかってこいやァァァァ！！」

兵士A「おりゃ！！」ｸﾞｻｯ

削板「本気でやれやァァァ！！」ｶﾞｼｯ

兵士A「え……！？」

削板「うおォォォォりゃァァァァァ！！」ﾌﾞﾝｯ

兵士A「ぎゃァァァァァァァ…………………」ﾋﾞｭｩｩｩｩｩｩｩﾝ

削板「次は誰だァァァァ！！」

一方「テンション高過ぎだろ……」

残党「あいつがおかしいだけ、俺達は正常だ」

隊長「お……お前等、大人しく白雪姫を渡せ！！」

残党「うるせぇ」ﾊﾟｼｭｯ

ｸﾞｻｯ

隊長「ぐ……」

兵士B「隊長！！」

一方「いいから帰れよ、面倒臭ェ」

隊長「我々は白雪姫を保護しなければならないんだ！！」

残党「嘘ついてんじゃねーよ」ﾊﾟｼｭｯ

ｸﾞｻｯ

隊長「ぐあ……」

兵士B「隊長！！」

兵士C「隊長！！危ない！！」

残党「いや……明らかに遅いだろ」

一方「もォ1回言うぞ、いいからとっとと帰れ」

兵士D「だから我々は……」

削板「嘘つくなんて根性なしな真似してんじゃねェェェェェェ！！」ｶﾞｼｯ

削板「うおォォォォりゃァァァァ！！」ﾌﾞﾝｯ!!

兵士D「ギャァァァァァァァァ……………」ﾋｭｩｩｩｩｩｩﾝ

一方「軽く見積もっても500メートルは飛んだな」

兵士C「大人しく降伏しろ！！」

一方「こっちの台詞だ」

残党「もういいから帰れよ、近所迷惑だろ」

隊長「近所に家も無いくせに近所迷惑も無いだろ！！変人共が！！」

一方「テメェの城にいるツンデレ姫も十分な変人だろォが」

隊長「ツンデレ姫じゃない！！女王だ！！」

一方「何処のドSの女王様だ？テメェ等の女王は」

隊長「貴様！！」ｼｬｷﾝ

残党「アクセラレータ、それはさすがに本物のドSの女王に失礼だぞ」

隊長「ふざけるな！！」