11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 12:55:23.31 ID:Gw2ohw9M0
谷口「そんでよおwwwそのバイト先の女がなwww」

国木田「谷口ったら、二言目にはそれだよね…」

キョン「コイツの頭の3/4は女でできてるからな。」

谷口「なんだと?!」

国木田「キョン、それはないよ」

谷口「おお、国木田…俺はいい友達を国木田「谷口の頭の中は女の子の事しか入ってないんだから」

キョン「ははっ…そうだな、俺が間違ってた」

国木田「ははは…」

谷口「おい」



ハルヒ「…」ジー

ハルヒ(谷口はとにかく…国木田って結構キョンと仲がいいのね…)

ハルヒ(国木田は頭がいいし、キョンと中学同じだったわね)

ハルヒ(いろいろとキョンのことを聞けそうね…)

 

引用元: キョン「国木田とハルヒ…最近仲良いな」 



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 13:12:46.26 ID:Gw2ohw9M0
―――放課後―――

ハルヒ「あたしはこれから用事があるから。キョン!あんたはみんなに自主活動するように言っといて!!」

キョン「自主活動だあ??休みにしないのか?お前は休むのに…」

ハルヒ「休むわけじゃないわ!!あたしはあたしで活動するってだけ!平のあんたには
    分からないだろうけど、団長は大変なの!!」

キョン「へいへい…分かりましたよ。団長殿…」スタスタ

ハルヒ「ふっふっふ…これで準備はOKね!!」

ハルヒ「あとは…どうやって国木田と接触しましょうか…」

ハルヒ(谷口と一緒なら、引っぺがす方法も考えなきゃいけないわね…)

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 13:18:27.00 ID:Gw2ohw9M0
団室…

キョン「よっす。 ん?みんな、もう来てたのか」

古泉「こんにちは」

みくる「こんにちは~」

長門「…」ペラッ

キョン「あ、そうそう。今日はハルヒの奴が来ないらしい…なんだか用事があるって言ってな」

古泉「おや?では、今日の団活は中止、ですか?」

長門「…」ピクッ(これは…彼と図書館に行くチャンス?)

キョン「いや、なんでも自主活動をしてろ…ということらしい。まあつまり…帰るなって
    ことだろう」

長門「…チッ」ボソッ

みくる「ひっ!」(な、長門さん?)

古泉「これは…妙ですね……」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 13:25:56.76 ID:Gw2ohw9M0
キョン「何がだよ?」

古泉「いえ…もし涼宮さんが来れないのなら、彼女は活動を休止にするはずです。
   実際、今までもそうだったでしょう?」

キョン「言われてみれば確かに…」

古泉「それはおそらく、彼女が参加しない活動は彼女にとって何の利益もない、
   むしろ僕たちにとって害になる可能性があると判断したからでしょう。」

古泉「自分が参加しないのに団員を無理に拘束させるわけにはいかないという彼女なりの
   配慮なのかもしれませんね」

キョン「ものは言い様だな」

古泉「まあまあ…それに自主活動にしたからと言って我々が確実に活動するという保証も
   ありませんから、というのも一つの要因かもしれませんね」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 13:32:42.92 ID:Gw2ohw9M0
長門「!!」(ならば、団活として図書館に行けばいい…我ながら名案)キラリ

みくる「…」

キョン「街に出て遊ぶかもしれないしな」

古泉「ええ、ではなぜ涼宮さんは貴方にそのようなことを言ったのか…これは容易に推測出来ます」

キョン「なんだ?言ってみろ」

古泉「ええ、涼宮さんは我々を団活として‘拘束’したいんですよ。」

古泉「ここでの拘束は、この団室への拘束でしょうね。」

長門「…そんなことはないと思われる」

みくる「ふぇ?!長門さん?!」

古泉「まあ、あくまで僕の推察ですから・・・」

キョン「なんだってハルヒはそんなことを…」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 13:39:49.50 ID:Gw2ohw9M0
古泉「まあ…団員に街をうろつかれたくない…と考えるのが一般的でしょうね。
   …正確には貴方に、という方が正しそうですが」

キョン「はぁ?なんで俺だけ…」

古泉「んふ。それに気が付く貴方なら、彼女もここまで苦労しないのですがねえ?」

みくる(あっ…もう分かっちゃった……)

長門「その理論には根拠がない。信用するに足りない」

みくる「…」

古泉「…どう行動するかは、貴方次第ですよ?」

キョン「なんで俺が…まあ、今回は古泉の言葉を信じてやる。こういうことには
    ハルヒに関しては専門家らしいからな、コイツは。」

キョン「それに、ハルヒの言葉を無視して機嫌を損ねるわけにもいかんしな」

長門「…………そう」ドカッ

みくる「長門さん、落ち着いてください」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 13:48:00.81 ID:Gw2ohw9M0
古泉「ありがとうございます…では、今日はなににしましょうか?」

キョン「そうだな…」


その頃…

ハルヒ「おっ、いたいた!!」

ハルヒ「丁度一人みたいね…チャンスだわ!おーい、国木田―!」

国木田「…?あれ?涼宮さんじゃないか…団活は?」

ハルヒ「いいの!!今日はその一つとしてこうしてるんだから!」

国木田「ふーん?で、なんの用かな?」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 13:58:27.91 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「結構長くなるからさ?茶店にでも行きましょ!!」グイッ

国木田「うわあ!!」

どてっ

ハルヒ「きゃあ!!だ、大丈夫?国木田?!」

国木田「いててて…ま、まあね」

ハルヒ(キョン位しか普段引っ張ってこないから加減を忘れてたわ…って)

ハルヒ「ちょ、ちょっと…この体勢……」

国木田「うわあ!!ご、ゴメン!!」バッ

ハルヒ「う、ううん。私が引っ張ったせいだから…」ドキドキ

ハルヒ(えっ?…なんで私、ドキドキしてんの?)

国木田「じゃ、じゃあ行こうか?どこなの?茶店って?」

ハルヒ「え?ああ、うん。ええとね…」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:03:23.91 ID:Gw2ohw9M0
 

いつもの喫茶店

国木田「ふーん…また機関紙作るんだ?」

ハルヒ「うん。それでね?またお願いできないかなーって…」

国木田「そうだね…時期にもよるかな?」

ハルヒ「今回は強制されて出すわけでもないし…そこまで急がなくてもいいわよ?」

国木田「……」ジー

ハルヒ「…な、何よ?」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:10:09.94 ID:Gw2ohw9M0
国木田「ふふっ…涼宮さん。もう本題に入ったら?」

ハルヒ「ふへっ?」

国木田「今日、ここに連れてきた理由。他にあるんでしょう?」

ハルヒ「な…なんでそんなことっ!!」アセアセ

国木田「だって…このこと話すくらいだったら、学校でもできるじゃんか」

国木田「それに期限も強制してこないし…まあ多分口実づくりのための嘘なんじゃないかな?」

国木田「あと、学校から離れたいっていうその心理」

国木田「放課後にキョンに命令したことも加えて考えると…キョンにでも聞かれたくないことかな?」

ハルヒ「…」

国木田「図星みたいだね?」

ハルヒ「…すごいわね、あんた」

国木田「そうでもないよ」ククッ

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:18:57.30 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「まあ、ばれてるのなら仕方ないわ。今日ここに呼んだのはね、」

国木田「キョンの趣味、嗜好、中学校の時の話…その他諸々を聞くため…でしょ?」

ハルヒ「国木田…あんたもしかして超能力者?だとしたら棚から牡丹餅ね…」

国木田「SOS団の活動に貢献できてうれしいよ。まあ、それ位しか僕と涼宮さんの
    接点はないからね。で?何が聞きたいのかな?」

ハルヒ「そうね…まず、キョンの中学校時代の話から聞かせて!!」

国木田「分かった。」

国木田(ははっ…男子の事を他人に聞くなんて、その男子に行為を持っていると
    いうことと同値じゃないか…気づいてないのかな?涼宮さん…かわいいな…)クスッ

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:25:34.95 ID:Gw2ohw9M0
 
ハルヒ「あっははははは!!それホント?!!」ヒーッ、ヒーッ

国木田「まあ、普段のキョンからは想像できないだろうけどね…あの時はさすがに
    僕も驚いたよ…くくっ」

         ・ 
         ・
         ・
         ・
ハルヒ「ふーん、やっぱりあいつはバラードのほうが好きなのね…」

国木田「クラシックもそこそこ聞くみたいだけどね…」
          ・ 
          ・
          ・
          ・
ハルヒ「うえええええ……」

国木田「ほら、だから言ったじゃないか…いきなりブラックはだめだって…」

ハルヒ「だって…うえ」

国木田「しょうがないな。残りは僕が飲むよ」

ハルヒ「…え?…それって」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:34:25.52 ID:Gw2ohw9M0
夜、だいたい7:30
ハルヒ「はああああっ。今日はありがとっ!国木田!」

国木田「こちらこそ。随分と楽しませてもらったよ」

国木田(こういうお礼も、素直にキョンに言えたらいいのにねえ)ニヤニヤ

ハルヒ「むっ?何よー国木田ー?」

国木田「ふふっ。なーんでもっ」

ハルヒ「もうっ正直にいーなさいっ」ギュイー

国木田「いふぁい!いふぁい!」
      ・
      ・
      ・
ハルヒ「ごめんね?わざわざ送ってもらっちゃって…」

国木田「最近は危ないからね。気を付けた方がいいよ」

ハルヒ「…」

国木田「(…んふふ)涼宮さん!ファイト!!」

ハルヒ「え?!ちょっと!!それどういう意味よ?!」

国木田「キョンは鈍いから正直にならないと落とせないよーーー?!また明日ーーー」

ハルヒ「ちょっ、バカーーーーーーーーーツ///」カァァ

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:38:54.87 ID:Gw2ohw9M0
翌朝・学校

キョン「おはよーっす」

谷口「よっ、キョン!ぎりぎりだな」

キョン「うるせえ」

谷口「…ひどっ」

国木田「おはようキョン」

キョン「よう!おはようさん」

キョン「おっす、ハルヒ」

ハルヒ「ああ、おはよっ。キョ…ぷっ!!」

キョン「なんだあ?俺の顔に何かついてるか?」

ハルヒ「ううん!なーんにもっ」

キョン「…朝から変な奴だ」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:43:52.91 ID:Gw2ohw9M0


キョン「さーて…飯だ、飯だ。」

谷口「キョン!国木田!一緒に食おうぜ!」

キョン「よーし、国木田。一緒に食うか?」

谷口「おい、キョン!」

国木田「ああ、ゴメン。今日は学食なんだ、僕」

キョン「なんだ?珍しいな。…しゃあない。谷口、仕方ないから一緒に飯食おう」

谷口「お前ら…」

国木田「ごめんね?じゃ、また授業で」

キョン「おう」

谷口「またなー」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 14:55:24.60 ID:Gw2ohw9M0
学食

ハルヒ「おーい!!こっちこっち!!」

国木田「ごめんごめん…涼宮さんは速いなあ…」

ハルヒ「時間は有限なのっ。それを効率よく使わないなんて愚か者のすることよ!!」

国木田「涼宮さんらしい考えだよ。さて、今日はどうするんだい?」

ハルヒ「そうねえ…昨日の話の続きと、今後どうすればキョンを振り向かせられるのかと…」

国木田「振り向かせるって…随分と素直になったねえ、涼宮さん?」

ハルヒ「国木田には何もかもお見通しなんでしょ?隠しても仕方ないじゃない…」

国木田「そりゃそうだ…でも、この時間だけじゃ話切れないからね。…これ、電話番号と
    アドレス。ここでできなかった分はこっちで」

ハルヒ「え?でも、そんなに時間を貰っちゃったら…」

国木田「今日は団活をするんでしょ?僕は帰宅部だし、涼宮さんより時間はあるから
    大丈夫だよ」

ハルヒ「何から何まで悪いわね…」

国木田「いいよ。見てて面白いからね…ふふっ」

ハルヒ「もー…。じゃあ今日はね…」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:02:01.15 ID:Gw2ohw9M0
放課後・団活中

ハルヒ「~♪」

みくる「涼宮さん、今日はご機嫌ですねぇ…」ヒソヒソ

キョン「ええ、朝からね…何かいいことでもあったんでしょう」ヒソヒソ

古泉「こちらとしては、彼女がご機嫌なのは喜ばしいことです。」ヒソヒソ

キョン「どうやらお前の言ってたことは正しかったようだな。
    こういうことには頭が回る奴だ」ヒソヒソ

古泉「褒め言葉と受け取っておきましょう」ヒソヒソ

長門「…」ブスッ

ハルヒ「…!」

パカ…ポチポチ…ピッ

ハルヒ「♪」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:10:07.94 ID:Gw2ohw9M0
――夜・涼宮家――

ハルヒ「はーっ。今日も充実した1日だったわ!!」

ハルヒ「調べることも調べたし…そうだ!!」パカッ

ピピピ…ピッ

prrrr… prrrrr…
ガチャ

国木田『もしもし?』

ハルヒ「もしもし?国木田?キョンの好みの色ってなんだったかしら?!」

国木田『キョンはあまり派手な色を好まないからねえ…僕の記憶する限りでは褐色系か寒色系
    を好んでたような気がするよ。…ははーん、さてはプレゼントを用意するつもりだね?』

ハルヒ「まあね!うん、参考になったわ!ありがとう!…あ、ついでにさ、今日の古文、聞いてた?」

国木田『まあ…涼宮さんは爆睡してたよね』

ハルヒ「あはははは…ね?ちょっとだけ教えてくんない?」

国木田『いいよ。じゃあ、どこからにしようか?』

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:17:32.53 ID:Gw2ohw9M0
あれよあれよで1週間後

ハルヒ「おはよっ」

国木田「ああ、涼宮さん。おはよう」

ハルヒ「…国木田って本当に来るの早いのね~馬鹿キョンにも見習ってほしいもんだわ!!」

国木田「キョンの寝坊癖はそう簡単に治るもんじゃないよ。中学校の時は妹ちゃんと
    一緒に起こしたこともあるんだから…」

ハルヒ「あははは!ホントに真性のアホね!あいつは」

国木田「でも、そういうところが好きなんだろ?」ニヤニヤ

ハルヒ「…もうっ、またそうやって―――」プクーッ

国木田「あはは。さ、今日はどこにするの?」

ハルヒ「うーん。現代文にしようかしら?」

国木田「またぁ?…気持ちよさそうに寝るのもいいけどさ…平常点ひかれちゃうよ?」

ハルヒ「大丈夫よ!!さ、やりましょ」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:22:39.52 ID:Gw2ohw9M0
HR前

キョン「よーす」

ハルヒ「あんた、本っ当に来るの遅いわね!!何時に起きてんのよ!!」

キョン「やかましい。俺が遅いのはいつもの事だろうが」

ハルヒ「ふん!!まあ、いいわ。座りなさい!!」

国木田(涼宮さんたら…ホントはキョンが来てほっとしてる癖に…)

ハルヒ(なによ…国木田の奴。ニヤニヤしてこっちみてきて…)

キョン「ん?どうした?」

ハルヒ「!!…何でもないわよ」プイッ

キョン「?」

国木田「ふふっ」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:27:16.45 ID:Gw2ohw9M0


国木田「さてと、ご飯にしようか」

キョン「おう、国木田。一緒に食おうぜ」

国木田「いいよ」

谷口「お前ら…また俺を無視すんのか」

ハルヒ「キョン!!国木田!!あたしも一緒に食べるわ!!」グイッ

谷口「っておい!涼宮?!」

ハルヒ「あんたは一人で食べてなさい!!」

キョン「おい、ハルヒ」

谷口(そうだ!!キョン。言ってやれ!!)

キョン「お前、今日弁当なのか?珍しいな」

谷口(ええええええ…そっちいいいいい?)ガーン

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:31:29.18 ID:Gw2ohw9M0
国木田(うんうん。そうやってキョンと触れ合う時間を多くするのはキョンを振り向かせる
    タメの基本だよ。キョンはホントにニブチンだからね…)

国木田(そう、キョンを振り向かせるには…)キュン

国木田(…あれ?何だろう……この感じ。…なんか、胸が苦しい……)

キョン「おい?国木田?」

国木田「うわっ?!…ああ、ゴメン。今いくよ」

国木田(気のせい…だよね?)

ハルヒ「…」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:36:34.05 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「にしてもキョン?あんた…中学校の時に修学旅行の時に痴漢疑惑を
    かけられたそうじゃない!!」

キョン「な、なんでお前そんなこと知ってんだ?!」

ハルヒ「ふっふーん。あたしの探偵としての腕を舐めてもらっちゃ困るわっ」

国木田「ははは…(…やっぱり、キョンと話してるときの涼宮さんはいい顔してるなあ)」ニコニコ

キョン「全く、やれやれだ…誰に聞いたんだ?」

ハルヒ「国木田よっ」ビシッ

キョン「…へっ?国木田?」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:41:27.26 ID:Gw2ohw9M0
国木田(あちゃ~。涼宮さん、それ爆弾発言だよ…)

ハルヒ「なによ?なんかおかしなこと言った?」

国木田(しかも、本人は自覚なしか…似たもの同士だねえ、この二人)

キョン「い、いや…意外だなーと思ってな?」

ハルヒ「?」

国木田(…ま、これはこれでキョンにはいい薬かな?)

キョン「それにしても…国木田?お前、それは言わない約束だったよなあ」

国木田「ええ?」

キョン「お前がその気なら…こちらにも考えがあるぞ…」

国木田「え、ちょ、キョン?!」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:46:17.26 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「なになに?!なんかあるの?!」

キョン「ああ。こいつ実はな?」

国木田「わーっ!!わーっ!!」

ハルヒ「国木田!!観念しなさい!!で、で?!」

ワーワー、キャーキャー

――――――――――――――――――――――――――――――――

放課後・団室

ハルヒ「で?その時国木田はなんて言ったのよ?!」

みくる「ふえぇ…」

古泉「これは、これは……」

長門「…」ジー

キョン「…なんだ、ハルヒ?お前、この話題に随分食って掛かるな?」

ハルヒ「そりゃそうよ!!興味あるもの!!」

キョン「…ほー」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:49:33.67 ID:Gw2ohw9M0
長門「…」パタン

ハルヒ「あれ?もう終わり?じゃ、今日は解散!!」

みくる「じゃあ、着替えますから…」

キョン「あ、はい…おい、古泉」

古泉「ええ、失礼しましょう」

バタン

キョン「…」

古泉「…」

キョン「…なんか言えよ」

古泉「…いえ……」

古泉(だって、こんなに不機嫌オーラ出されたら話しかけづらいじゃないですか…)

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 15:54:41.14 ID:Gw2ohw9M0
キョン「…なんだよ、いつもは執拗に話しかけているくせに…」

古泉「ふふっ…いえ、何か考え込んでる風だったので」

キョン「そんな、難しい顔してたか?」

古泉「中村獅童みたいな顔になってました…」

キョン「それは嘘だ。…まあ、考え込んでいたのは事実だ…」

古泉「ふむ…よろしければ相談に乗りますが?」

キョン「相談して、どうにもこうにもなるものじゃないが…いや、なに。
    国木田とハルヒ…最近仲良いな。って思ってったんだ」

古泉「……(これは……)」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:00:56.93 ID:Gw2ohw9M0
キョン「いや、ハルヒが俺以外のクラスの連中とつるむ事自体は喜ばしいことだ。
    あいつももっと普通の生活を楽しむべきなんだよ…」

古泉「まるで親ばかな父親のようですね…でも、良かったじゃないですか。これをきっかけに
   涼宮さんがクラスに馴染んでくれれば、彼女の精神も安定しますし。面倒事もなくなります」

キョン「…お前はやっぱり機関の人間なんだな……」ボソッ

古泉「……え?」

キョン「いや、なんかこう…複雑な気分というか…ああー!!もう!!分からん」

古泉「何してるんですか…貴方は」

みくる『終わりましたよー!!』

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:04:53.61 ID:Gw2ohw9M0
――帰り道――

キョン(思えば、この帰り方も変わったな…)

ハルヒ「でさあ…」

キョン(ハルヒは先頭じゃなくて俺の隣に来るようになって、朝比奈さんは長門の隣に…
    今までからしたらありえない陣形だよなあ)

ハルヒ「ちょっと!!キョン?!聞いてるの?!」

キョン「ああ、悪い、悪い…」

キョン(なんか…このままだと、何かが変わって行っちまうな…)

古泉「…」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:08:52.65 ID:Gw2ohw9M0
熱出た…
ペースダウンします…

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:17:37.35 ID:Gw2ohw9M0
涼宮家・夜

ハルヒ「今日は結構な収穫があったわねー!!…ふふふ、にしても国木田が…」プルプルプル

ハルヒ「あっ、そういえば今日は金曜日かあ…」

ハルヒ(土曜日は不思議探索をするつもりだけど…日曜日は何も予定ないわね…)

ハルヒ「そうだ!!」パカ

ピピピ…ピッ  ピロリロリン♪

ハルヒ「これでよしっと…さて、お風呂にでも入ってこようかしら。」

ハルヒ「…メールはすぐに返信返ってこないしね。…うん!!」

< あるーはれーたひーのことー…


TO:国木田

FROM:涼宮ハルヒ

SUBJECT:日曜日

本文:国木田?!日曜日暇? 暇よね?
   もしよかったら、駅前に集まらない?話したいこともあるしね!!
   じゃあ、返事待ってるね。おーばー♪

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:23:39.69 ID:Gw2ohw9M0
――機関・本部――

古泉「……」スッ

カチッ、カチッ

シュボッ

古泉「…」チリチリチリ

古泉「…」スー…プハー

森「あら?古泉…タバコ吸ってるなんて…久しぶりね?」

古泉「ああ、森さんですか…」

森「…二人きりのときくらい、敬語なんて使わなくていいわよ。嫌なことでもあったんでしょ?」

古泉「…ははっ。まあね」

森「…キョンくんの事でしょ?」

古泉「うん…こればかりは、僕にはどうしようもない問題だから……ね?」


79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:30:08.68 ID:Gw2ohw9M0
森「現状の維持が好ましい…機関内部での意見は大方そうでしょうね…」

古泉「…」スー… チリチリ

森「いくら貴方が涼宮ハルヒに近いから、機関のリーダーだから…と言ってもその権力には
  限界がある。ましてや皆がほぼ同等な立場のこの集まりでは…」

古泉「フー……分かってるよ、そんなの」ポイッ

森「…そろそろ時間よ?行きましょう」

古泉「場所は?」

森「A-210」

古泉「…分かった」ゲシゲシ

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:36:47.59 ID:Gw2ohw9M0
翌日・不思議探索

古泉「やあ、僕が最後になってしまいましたか…」

ハルヒ「古泉くん!!遅いわよ!!キョンより遅いじゃない!!」

古泉「…面目ないです」

キョン(おい、何かあったのか?)ジー

古泉(まあ、ちょっとした機関の会議でね…)スッ

キョン(なんだ、何か問題でもあったのか?)クイッ

古泉(いえいえ、…定例会議です。今回はいつもより白熱しまして…困ったものです)フリフリ
           ↑目で会話

ハルヒ「じゃあ、古泉くん奢りねー。移動しましょ。」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:41:13.61 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「…」カチカチ

キョン「おい…」

ハルヒ「……」カチカチ

キョン「ハルヒ!!」

ハルヒ「ひゃあ!!…ああ、ゴメン。食べ終わってたのね…じゃあくじ分けします!!」

キョン「……」

みくる「……」

長門「……」

古泉「……」

ハルヒ「?みんな、早く引きなさい」

古泉「ああ、これは失敬」スッ

長門「…」スッ

キョン「…」スッ

みくる「…すみませえん」スッ

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:45:46.52 ID:Gw2ohw9M0
結果
印有り:長門・ハルヒ・みくる
印なし:古泉・キョン

ハルヒ「じゃあ昼ごろ、またここで落ちあいましょ。じゃあね」

みくる「待ってくださあい…」

長門「…チッ」

カランカラン

キョン「…」

古泉「…では、行きましょうか?」

キョン「…ああ」

古泉(僕とペアになったのに文句たれないとは…重症ですね。)

古泉「…何処に行きましょうか?」

キョン「…人のいないところ」

古泉「えっ」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:52:57.19 ID:Gw2ohw9M0
キョン「変な意味でとるな、気持ち悪い……昨日の事、報告してもらうぞ」

古泉「ああ……了解です。では、河原に行きましょうか」

キョン「…」コク


―――――――――――――――――――――――――――
ハルヒペア

ハルヒ「うーんと」キョロキョロ

みくる「あのお…涼宮さん?」

ハルヒ「なあに?みくるちゃん…あ、あった…ここね」カキカキ

みくる「いつものところに…行かなくていいんですかぁ?」ウルウル

ハルヒ「いつも行ってるところに不思議なんかあるわけないって~」キョロキョロ

みくる「ええ、でも…この前は逆の事言ってたじゃないですかぁ」

長門「…同じところをくまなく探せば、きっと不思議は見つかる。…案外な場所に不思議は
   落ちているものだ…と、言っていた。」

ハルヒ「ん~…そうだっけ?」カキカキ

みくる「前見てないと危ないですよぅ」ソワソワ

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 16:58:50.05 ID:Gw2ohw9M0
長門「……もういい」ボソッ

みくる「ひえ?!!長門さん?」

長門「涼宮ハルヒ。私は単独で違う場所を探索してくる…貴女の理屈ならいろいろな場所に
   行く方が探索の効果が高いということになる。…時間は有効に使うべき。許可を」

みくる「ええっ?!そんなの…涼宮さんが許すわけ…」

ハルヒ「ん~…いいわよ、有希、行ってきなさい。」カキコカキコ

みくる「涼宮さんまでっ…」

長門「…感謝する」スタスタスタ

みくる「あうううう……」

ハルヒ「…」イマ、エキマエナウ

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:04:41.69 ID:Gw2ohw9M0
キョンペア・河原

キョン「…」

古泉「…」

古泉(き、気まずいですね…今なら彼の周りに暗黒のオーラが見える気がします…)

キョン「…古泉」

古泉「…はい」

キョン「昨日の会議…定例会議っていうのは嘘だな?」

古泉「……はい」

キョン「ハルヒと、俺の今後についての会議だったんだろ」

古泉「…長門さんですか」

キョン「……ミ○キー一袋だ」

古泉(機関の機密も長門さんにかかればワンコインですか…)

キョン「…で?どうだったんだ?」

古泉「お察しの通りの結果だと思います。」

キョン「………そうか」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:10:09.02 ID:Gw2ohw9M0
キョン「…なあ、古泉?」

古泉「なんでしょう?」

キョン「それってつまり、俺が『鍵』でなくなるってことだよな?」

古泉「…それはどうか分かりませんね。なにせ、貴方はジョン・スミスであるという
   揺るがない過去がありますから……涼宮さんの能力の発端も貴方が原因ですし…」

キョン「…責めてるのか?」

古泉「とんでもない!!むしろ…感謝してますよ……こんな素晴らしい仲間に逢えたんですから…」

キョン「…そうかい。でも、お前の言い分には一つ、穴がある。」

古泉「…穴?」

100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:17:12.32 ID:Gw2ohw9M0
キョン「…今年の春の事件は覚えてるよな?」

古泉「ええ、忘れるわけがないですよ…あんな事件は…まさか、涼宮さんの能力が…っ!!」

キョン「…気づいたか」

キョン「…ハルヒが過去の改変を望めば、それこそ俺はお役御免だ…」

古泉「…大丈夫ですよ」

キョン「どうしてそう言える?…今、ハルヒの興味は国木田に向いてる」

キョン「もし、団員が多いと感じられたら…ハブられるのは俺だ。…俺はどうせ一般人だからな」

古泉「…」

キョン「ハルヒの関心から外れれば、お前らの機関や、思念体、未来側も俺を注視しなくなるだろう
    そうすればお前らとも疎遠に 古泉「いい加減にしてください」

 
104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:29:13.88 ID:Gw2ohw9M0
古泉「馬鹿ですか、貴方は?」

キョン「んだと?」

古泉「他の方はどうか知りませんがね」

古泉「僕は機関の一員だから、仕方なくという理由で貴方と一緒にいるわけじゃない。」

古泉「それに…言ったでしょう?貴方のためなら、僕は一度だけ機関の総意に抗うと」

古泉「もうご存知かもしれませんが、僕は機関のリーダーだ。」

古泉「貴方が願えば超能力者の頭を動かせるんです。これは…十分特別な存在ですよ」ニコッ

キョン「古泉…」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:33:06.91 ID:Gw2ohw9M0
古泉「そうそう、我々は現状維持、というだけであって何も彼女らの関係を促進
   させようとしているわけでもありません」

古泉「ですから…その…」

キョン「いいよ、古泉…ありがとな?」

古泉「…すみません。こんなことしか言えなくて…」

キョン「…」ニッ

キョン「…戻ろうぜ?」

古泉「…はい」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:39:29.46 ID:Gw2ohw9M0
―――不思議探索・終了時―――

ハルヒ「みんな~不思議見つけてきた~?…なかったのね?まあ、いいわ。今日はこれで解散!!」

ハルヒ「明日は休養日よ。じっくり羽を伸ばしなさい」カチカチ

ハルヒ「じゃあ、また月曜日。部室でね」ヒラヒラ

バタン!!

キョン「…」

古泉「…」

みくる「…」

長門「…あのような状態では、見つかるものも見つからない」プルプル

みくる「な、長門さん……」

長門「…っ。…先に失礼する」

カランカラン

みくる「キョンくん?」

キョン「大丈夫ですよ。朝比奈さん。大丈夫です」

みくる「…はい」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:46:50.57 ID:Gw2ohw9M0
 

その日の夜・機関内部

古泉「翌日は、調査班の情報によると涼宮ハルヒと観察対象Gが使用で会合する」

古泉「機関としてはこれに監視役、防衛役、調整役、予備員…延べ30人を配置する。
   異論のあるものは前に出ろ」

機関全員「…」

古泉「異論なしと判断。では、この議題は可決されたものとする。」

古泉(…ひとまず、これで最悪の事態は防げるでしょう)

古泉「次に、配役だが……」


―――――――――――――――――――――――――――――――

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:53:22.04 ID:Gw2ohw9M0
日曜日

ハルヒ(…1時間も早く着いちゃった)

ハルヒ(…どこの少女漫画の主人公よ。あたしは…)

国木田「やあ、涼宮さん」

ハルヒ「…ええ!!もう来ちゃったの?!!」

国木田「その言葉、そのまんま涼宮さんに返してあげるよ。…待ちきれなくてね」ボソッ

ハルヒ(えっ)ドキン

ハルヒ「うっ…ま、まあいいわ。予定より早いからそこの茶店で時間つぶしましょ」

国木田「そうだね。行こう」

ハルヒ「…」スッ

国木田「…」

キュッ

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 17:56:42.74 ID:Gw2ohw9M0
ガサッ

古泉「…」ジー

古泉「…入りましたか」

古泉『両対象、テナント12に入った。オーバー』

機関A『了解。任務を実行する』

古泉(正直…どこまで追尾できるかわかったもんじゃないですね)

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 18:06:19.02 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「それでさ~」

国木田「うん」

ハルヒ「…あっ、もう時間だ。移動しましょうか。行くところは決めてあるの!!」

国木田「…涼宮さんらしいよ。その行動力は」

ハルヒ「…行動力あふれる、積極的な女は嫌い?」

国木田「なんでそんなことを」

ハルヒ「いや、なんていうか…ね?良く女の子っぽくないって言われるからさ?」

国木田「そう?…むしろ、僕は涼宮さんみたいな明るい子が好きだけどな」

ハルヒ「そ、そう?」テレテレ

国木田「それに、涼宮さんは十分女の子っぽいし、かわいいけどな」

ハルヒ「…ありがとう」ニコッ

国木田(な、何言ってんだ、僕は///)

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 18:11:24.22 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「最初はここよ!!」

国木田「へえ、映画館ねえ…何を見るんだい?」

ハルヒ「これ」ビッ

国木田「ん?ああ…これ?」(恋愛もの…こういうの、涼宮さんも見るんだ)

ハルヒ「早くしないといい席無くなっちゃうわ!!レッツゴー!!」ギュイー

国木田「あっははは…」

126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 18:17:27.55 ID:Gw2ohw9M0
で、放映中

古泉(ふう、やっと追いつきました…恋愛ものですか。彼とだったら絶対行きませんよね)

古泉(うわあ…手ぇ繋いでますよ、手ぇ)

古泉(…なんで彼にできないで、国木田君にはできるんですか?)


ハルヒ「…」ギュウ

国木田「…」(うう~…涼宮さんに手を握られてるせいで集中できない…)


古泉(公衆の面前で…極上の恋愛ものを見せてくれますね。映画がすたれて見えますよ)

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 18:22:55.25 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「…はーとっても良かったわ!!」

国木田「うん」(実際、映画どころじゃなかったけどね)

ハルヒ「どうする?次行く?」

国木田「まだ、お昼には早いし…次に行こうか。」

ハルヒ「じゃあね…あっあのバスに乗らなきゃ!!」

国木田「ええ!!もう行っちゃいそうじゃないか!!」

ハルヒ「急ぐわよ!!」グイー

国木田「うわっととっと」ヨロヨロ

国木田「ひゃあ!!」ドタッ

ハルヒ「やん!!」バタッ

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 18:29:07.31 ID:Gw2ohw9M0
 
チュ

国木田・ハルヒ(え…ええええええええええええええ?!!!)

国木田「ご、ゴメン。涼宮さん…大丈夫?///」カァァ

ハルヒ「あ、あんた…同じこと二回も繰り返すなんて…///」カァァ


<クスクスクス

ハルヒ・国木田「?!!」

<見せつけてくれるじゃねえか!!このヤロー!!
<ほら、早く乗りなさいよー!! クスクス

ハルヒ・国木田「///」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 19:19:12.85 ID:Gw2ohw9M0
古泉「」プシュー

古泉(っと、いけないいけない…さて、ではこちらも追跡するとしますか)スッ
ブブーッ

古泉(はあ?連絡…クソっこんな時に…!)

古泉「…」クイッ

機関B「(コクッ)」

キキイイイィィィィィ!!

バタン  ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン……

古泉「」ピ

古泉「はい、こちら古泉です。」

森『古泉!!全く、何してるの!!早く出なさいよ!!』

古泉「こっちはこっちで追跡してるんですがね…で?ご用件は?」

森「実はね…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
古泉「……は?」

森「本当よ。今は何処の勢力も同じ感じみたいね…どうするの?」

古泉「…仕方ありません。そちらの事実確認のほうが先です。今すぐ確認します」ピ!

168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 19:24:30.87 ID:Gw2ohw9M0
長門のマンション

長門「…待っていた。入って」

みくる「お、お邪魔します…」スッ

古泉「…」スッ

長門「お茶を準備する」

古泉「結構です。それより、早く始めましょう」

長門「…ではこちらから……」

長門「…天蓋領域の存在が確認できなくなった」

古泉「やはり、ですか……こちらも敵対機関が消えていました。最初からなかったかのように」

みくる「未来も、似たようなことに…」

古泉(いったい、何が起こってるんだ?)

170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 19:31:22.64 ID:Gw2ohw9M0
遊園地

ハルヒ「つ、着いたわよ」

国木田「ゆ、遊園地…ね。はは…は」

ハルヒ(さっきの柔らかい感触って…もしかして、もしかしなくても…)

国木田(う、嘘でしょ…。初めてが、こんなのになっちゃうだなんて…それに
    涼宮さんにも…申し訳が立たないよ…)

ハルヒ・国木田(うわああああああああああああああああああ!!!!)

ハルヒ(死ねる!!今なら私、恥で死ねるわ!!何よ!!あのバスの中の視線!!)

国木田(キョン…ゴメン。涼宮さん…ゴメン)

ハルヒ「い…行きましょ…」キュ 国木田「う…うん」ギュ

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 19:36:36.55 ID:Gw2ohw9M0
長門のマンション

キョン「…失礼するぞ」

古泉・みくる「キョンくん?!!」

長門「私が呼んだ」

キョン「すまないな、遅れて」

長門「いい。それよりも、確認はとれた?」

キョン「まだ実際に言ってないからはっきりとは分からない。…だが」

キョン「…佐々木の携帯にかけても、つながらない。それどころか、かかりもしない…」

長門「…了解した」

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 19:41:40.16 ID:Gw2ohw9M0
古泉「…どういうことですか?」

みくる「ふえええええ……」

キョン「………」

長門「……可能性があるならば、一つだけ」

古泉「なんですか?教えてください!」

長門「彼らは、涼宮ハルヒに作られた、ツールだったのでは。と推測できる」

みくる「ツールって…道具ってことですか」

長門「そう、存在が確認できなくなったのはもう用済みとなって、捨てられたから」

キョン「……長門、言っていい嘘と、悪い嘘っていうのがあるぞ?!!」

長門「信じられないかもしれない。それに、一つの可能性でしかない。聞いて」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 19:50:52.42 ID:Gw2ohw9M0
長門「この前の春、涼宮ハルヒは悩んでいたものと思われる」

長門「それは彼の優柔不断かつ、天邪鬼な性格に起因するもの」

長門「涼宮ハルヒはこう思った」

長門「『彼は優しい。だからいつもついてきてくれる。でも、それは私が特別だからじゃないかもしれない
    もし、同じ環境がもう一つ存在するならば…貴方はどちらを取るのだろう?』」

キョン「…」

長門「…他の面々の性別の違いこそあれ、男女の構成比も同じ。さらには涼宮ハルヒと同格の人物の性別が
   一致している。…性格が全く反転しているのも仕様」

長門「これを以て、彼女は貴方を試した」

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 19:57:10.65 ID:Gw2ohw9M0
長門「結果、貴方はこちら側の存在を選んだ。貴方の選択だから文句は言わない
   それに貴方がこちらを選んでくれたことに、私という個体は歓喜している」

みくる「長門さん…」

長門「もしかしたら、また貴方を試す時が来るかもしれない…無意識にそう思った
   彼女は、その存在を保持した。でも、保持するだけで接触をさせることはなかった」

キョン「…確かに。俺はあれ以来佐々木に連絡を取っていない…」

長門「その状態は、つい先ほどまで続いていた…」

長門「だが」

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:03:00.67 ID:Gw2ohw9M0
長門「ある出来事をきっかけに、彼女はもう決心した。もう、試す必要などないと」

キョン「…なんだよ。その出来事って?」

長門「それに関しては、先ほどまで尾行していた古泉一樹がよく知っているはず。」

古泉「!!」

古泉(…そうか。……あの時のキスか)

キョン「古泉、説明しろ」

古泉「…ええ、実は…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
キョン「…」

みくる「そ…そんなぁぁ」

長門「……それによって彼女の心は完全に国木田に向かった。…貴方の心など、もう関係ない。
   よって、もう一つのSOS団の存在は消失した」

181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:07:45.66 ID:Gw2ohw9M0
長門「…異論は?」

古泉「一つ、お伺いしても?」

長門「何」

古泉「では、なぜ僕らの記憶はそのまま残っているのでしょうか?長門さんの理屈なら、無用なもの、
   いや、むしろ害をなすものになりえると思うのですが?」

長門「……あらゆる可能性から一つ挙げると、日が浅いから」

みくる「日が…浅い?」

古泉「…そういうことですか」

みくる「?古泉くん、どういうことですか?」

古泉「簡単な理屈です。いささか感情論のようなものですが」

185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:17:36.83 ID:Gw2ohw9M0
古泉「皆さんは外聞ではいい噂を聞いているが全くあったことのない人に金を貸してくれ、すぐ返す
   と言われた場合と、実際に永い付き合いのある友人から同じことを言われた場合…どちらにお金を
   貸すでしょうか?…僕だったら後者ですがね」

古泉「それと同じようなことです。涼宮さんはまだ、疑っているんですよ。国木田氏の本心、正体をね。
   本当に信頼に足る人物なのか。または、自分を好いてくれているのか…」

古泉「我々の記憶が残っているのは、その疑いが当たってしまった時のための保険でしょう…
   もう一度前の状況に戻るための…ね」

キョン「…俺は次点…ってか?安く見られたもんだな」

古泉「本懐を遂げられた際には……おそらく記憶も…」

キョン「…」

みくる「…」

長門「…」

187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:21:04.90 ID:Gw2ohw9M0
キョン「…」スクッ

長門「何処に行くの?」

キョン「…帰る。邪魔したな」

スタスタスタ   バタン!

古泉「…」

みくる「…どうすればいいんでしょうか?」

古泉「…僕は監視を続けます。…では」

バタン!

189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:27:51.80 ID:Gw2ohw9M0
――遊園地――

国木田「いやー。楽しかったあ!!偶にはジェットコースターに乗ってみるのも
    いいもんだね!!」

ハルヒ「……」ブルブル

国木田「涼宮さん…どうしたのさ?そんなとこに座り込んで」

ハルヒ「………察しなさい」プルプル

国木田「ああ…腰が抜けたんだね。すっごい大声で叫んでたからなあ…初めてだったの?」

ハルヒ「…うっさい」

国木田「クスッ…ほら、手、回して?」

ハルヒ「?」クルッ

国木田「よいしょっと…」スクッ

ハルヒ「な、何してんのよ?!」

国木田「見て分かんないかな?おんぶだよ」

193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:34:12.31 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「ちょ!!下しなさい///」

国木田「腰抜けてるんでしょ?我慢、我慢♪」

ハルヒ「恥ずかしいじゃない!!こんなの!」

国木田「さっきのバスよりはましでしょ。あれに比べたらこんなのミジンコ並さ」

ハルヒ「…重くない?」

国木田「天使の羽をまとってるみたいだ…」

ハルヒ「ぷっ…なあにそれ…」ギュー

国木田(あ…背中に柔らかい感触が///)

196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:41:07.54 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「そろそろお昼だし、どっかで食事にでもしましょ!!」

国木田「うーんどこにしようか?」

ハルヒ「あたしは何でもいいわ。あなたに任せるわ!!私専用のお馬さんにね
    …私を満足させなきゃだめよ?」ギュウ

国木田「ふふっ…了解しました。ご主人様」

ハルヒ「さあ、しゅっぱーつ!!」



古泉(うわあ、ちょっと目を離した隙に、これですか…)

200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:47:21.88 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「ふう…御馳走様」

国木田「…」

ハルヒ「ん?どうしたの?国木田?」

国木田「いや…案外食べないもんだなと思って……」

ハルヒ「…もう、あたしだって一応女の子よ?それに、国木田よりも食べてるじゃない!!」

国木田「僕は、もともと少食だから…エネルギッシュな涼宮さんはもっと食べなきゃ持たないんじゃない?」

ハルヒ「いーのっ。私はこれで十分なんだからっ」



古泉(嘘だ、絶対嘘だ。この前の探索の時だって、あんなに食べてたじゃないですか!!
   おかげで僕の財布は減量に成功しましたよ…)

201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 20:51:06.49 ID:Gw2ohw9M0
その頃…………

キョン「…」ピピピ…ピ!

キョン「……」

ブーッ、ブーッ

キョン「…」パカッ

キョン「…チッ」プツ

キョン「……」ポイ

キョン「ハルヒ…お前はいったい何がしたいんだ……」

204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:01:07.87 ID:Gw2ohw9M0
遊園地・閉園時間

ハルヒ「ん~~~~!!今日も一杯動いたあああああ!!」

国木田「ははは」ゲッソリ

国木田(すごいな…涼宮さんの行動力…こりゃあキョンが授業中眠くなるのも当然だ…)

ハルヒ「…ごめんなさいね?今日はずーっと引っ張りまわしちゃって」

ハルヒ「それになんか…私だけ楽しんでるみたいでさ…」

国木田「!!そ、そんなことないよ。とっても楽しかったよ?この時間、いつもの僕なら家でのんびり
    してるだけだしさ?それに比べたら…今日は」

ハルヒ「ホント?……そういってもらえると…うれしいな。やっぱり」クスッ

国木田「…」ドクン

206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:08:44.72 ID:Gw2ohw9M0
国木田「で?……どうだった?」

ハルヒ「今日のこと?楽しかったわよ。すっごく!!」

国木田「それは良かった…でも、聞きたいのはそっちじゃなくてね…」

ハルヒ「?」

国木田「ほら?いつも言ってただろ?『キョンを落とすのにはどうしたらいいか』って。
    だから…さ?今日はその下見なんでしょ?…だから、その、バスに乗る時は…ゴメン」

ハルヒ「…………え?…あ、ああ!!そのことね?!べ、別にいいのよ、うん…別に」




prrrrr…

古泉「!!閉鎖空間…だと?しかもここを中心に…」

208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:13:37.95 ID:Gw2ohw9M0
古泉「規模は…ごく小規模?半径2km?なら行く必要ないですね。このまま尾行を」

バヒュウウウウウウウウウン

古泉「続けま…え?」

古泉「灰色の空…肌寒い空気。間違いない…閉鎖空間ですね。ここは…」

機関A・B「リーダー!!」

古泉「どうした?お前らも取り込まれたのか?!」

機関A・B「すみません!!」

古泉「他の者たちは?」

機関B「全員、この閉鎖空間に…」

古泉「くそっ」

210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:19:18.37 ID:Gw2ohw9M0
古泉(神人も発生していない…ここは、抜け出した方がいいでしょうね)

古泉「仕方ない。僕は一旦抜け出す。ここの調査は…」

ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

古泉「なん…だと?」

機関A「リーダー!!神人が…!!」

古泉「分かっている!…だが、なんだこの数は…?!」

古泉(見たところ…20体は下らない)

古泉「くそっ!全員戦闘配置につけ!!迎撃するぞ!!」

機関全員「了解!!」

古泉(手早く片付けねば……!!)

212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:26:10.68 ID:Gw2ohw9M0
長門マンション

長門「!!……閉鎖空間の発生を認知。場所は○△□×遊園地…古泉一樹含め身辺警護の
   機関従事者全員がつかまっている模様。」

みくる「え…な、なんで?」

長門「おそらく、これからの行動に無駄な干渉を入れられるのを避けるため。」

みくる「……長門さん!!古泉君を助けに行かなきゃ!!」

長門「当然。でもそれより前に涼宮ハルヒの位置を特定するのが先。彼女に何かあっては…」

長門「!!!!あうっ?!!」

バタン

みくる「?!長門さん?!大丈夫ですか?!しっかりしてください?!」

長門「うううううううううう……」

214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:32:48.30 ID:Gw2ohw9M0
???「それは困るんだよな~長門さん♪」

長門「朝倉…涼子?」

朝倉「そうよ、長門さん?今、あなたに行動されたら情報統合思念体としては困るのよ?」

長門「馬鹿な…貴女は、あの事件の後、また思念体に帰属したはず…」

朝倉「私もそう思ったんだけどね~。涼宮さんの力じゃないかしら?どうしても邪魔されたくないみたいね!」

朝倉「だって、今回は主流派のインターフェイスとして召喚されたから♪」

長門「ぞんな…」

朝倉「…だから…大人しくしてもらうわよ?」バシッ

長門「ぐっ」グテ

216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:37:53.15 ID:Gw2ohw9M0
みくる「……」ガタガタガタ

朝倉「そんなにおびえなくても大丈夫よ?殺しはしないからさ?」

みくる「ひっ!!」

朝倉「まあ、私が手を下さなくても…もうじき…」

みくる「ふえっ?!強制帰還コード?!なんでこんな時に?!」

朝倉「ほらね?」

みくる「おねがい…何とかして…涼宮さんのところに行かなきゃならないのお…」ポロポロ

朝倉「あら?それが人にものを頼むときの態度?」

みくる「お願いします。助けてください」ガバッ

朝倉「うん、それ無理♪」

みくる「い、いやあああああああああああああ……」シュウウウウウウ…

223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:46:14.96 ID:Gw2ohw9M0
閉鎖空間・崩壊

古泉「…くはっ」ズシャ

機関C「す…すごい……一人で13体も倒しやがった……」

古泉(20分もかかってしまった…涼宮さんは?!…くそっ)ピピピピ

古泉『機関総員に告ぐ!!機関代表命令だ!!今すぐ涼宮ハルヒ、及び観察対象Gの捜索を開始せよ!!』

古泉(まだ…終わらせません!!)ダッ

225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:51:26.45 ID:Gw2ohw9M0
その頃…… 

キョン「…」シャー

キョン「…!!」キキィ

キョン「おいおい…嘘だろ?!」

キョン「固定電話にかけても繋がらねえと思ったら…家そのものがねえじゃねえか…!!」

キョン「は、ははははは……」

キョン「あっははははははははははははははははは……」

古泉(…やはりどこを探してもいない。……ん?あれは!!)

古泉「キョン君!!」

キョン「!!」

229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 21:57:48.44 ID:Gw2ohw9M0
キョン「なんだあああ?古泉かあああ?」

古泉「キョン…君?ちょっと!!しっかりして下さい!!」ユサユサ

キョン「分かったあああ…分かったから落ち着けええ…ははっ」ガクガク

古泉「…チッ、しっかりしろっつってんだろうがあああああああああ!!!」バシーーン!!

キョン「ぐぼっ!!」

古泉「この辺りで、有名なスポットとか、ああ、普通のじゃなくて、恋愛スポットとかありませんか?!」

キョン「ぐほっ…あ、ああそう言えば…佐々木と一緒に、ここは秘境だぞって言われて行った覚えがあるとこなら…」

古泉「あるんですね?!案内してください!!」

231: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:01:26.94 ID:Gw2ohw9M0
キョン「…古泉、なんだその服装は?警官のコスプレか?…後ろにあるのは…白バイ?」

古泉「どうでもいいでしょう!!そんなこと!!今さら気づいたんですか?!早く乗って!!」

キョン「お、おう」スッ

古泉「しっかりつかまってください!!飛ばしますよ!!」ギュルルルルルルルル!!

グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!

キョン「うぎゃあああああああああおおおおおおおあああああああああああああ!!」

235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:09:35.45 ID:Gw2ohw9M0
数十分前の遊園地

ハルヒ「……ねえ?」

国木田「うん?どうしたの?涼宮さん?」

ハルヒ「わ…悪いと思ってんならさ…?その…責任とってよ…」

国木田「………………は?」

ハルヒ「ばっ…変な意味で言ってんじゃないのよ?!悪いと思ってんなら、その…あ、あんたの周辺の名スポットの
    一つくらいあたしに紹介しなさいっ!!」カァァ

国木田「ああ、そうか…そうだよね……」

国木田(うん、これでいいんだ。これでよかったんだよな…二人以上のお似合いなカップルはいないんだから…)

国木田「…いいよ?涼宮さん。だったら、一つ、いい場所を知ってるんだ。ここからだと遠いから…そうだね。タクシーを使おうか
    …すみませーん」

キキィ

タクシー業者「はい」

国木田「さ?涼宮さん?」 ハルヒ「…うん♪」

236: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:15:10.44 ID:Gw2ohw9M0
長門「#$%&’&%$%&’」ブツブツ

朝倉「!!長門さん?!…この」ビュン

ビシイイイイ

長門「くぅ…が…はぁ……」

ガクン

朝倉「迂闊だったわね…まさか、まだ動けたとは…でもこの状態だし…大したことはできなかったはずよ」

長門(…古泉一樹、それに…うっ!!)

長門(涼宮ハルヒと貴方たちの行き先が同じようになるよう情報操作した。)

長門(…私には、これが限界。…彼方たちに賭ける。……幸運を)

プツン

243: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:26:22.13 ID:Gw2ohw9M0
腹痛…なんだ、これ?

キョン「次を真っ直ぐ。その後左」

古泉「っ!!…っ!!」キュン、キュン

キョン「…なあ、古泉。」

古泉「なんですか?!ていうか次はどっちですか?!」

キョン「しばらく真っ直ぐだ……一つ聞きたい。」

古泉「はい!!なんでしょうか?!」

キョン「これは機関の総意でやってるのか?」

古泉「僕が思ったままにやってますが!みんな着いてきてくれているようです!!」

キョン「そうか、だったらその思い込みは幻想らしい…」

古泉「…え?」

キョン「後ろ、パトカーだらけだぞ?」

<そこの白バイ!!止まりなさい!!
<何をやっとるか!!止まりなさーーい!!

245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:32:17.76 ID:Gw2ohw9M0
古泉「だとしてもっ…僕はっ、やります!!腰に刺さってるもの、取ってください!!」

キョン「これか?って、なんだぁ!!?こりゃあ?!!」

古泉「一般に警察で用いられているピストルと、44マグナムです!!ピストル貸してください!!」

キョン「あ、ああ…」

古泉「…っ!!」ピシュンピシュン!!

<ぐああああああああ!!!
<古泉いいいいいいい!!!馬鹿やろおおおおおおお…

キョン「おまっ…サイドミラー越しに…!」

古泉「このまま…行きますっ!!」

246: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:38:39.15 ID:Gw2ohw9M0
その頃……

国木田「さあ、着いたよ?涼宮さん。」スッ

ハルヒ「ありがとっ」キュッ

タクシー業者「…代金。」

国木田「ああ、すみません。これで。おつり、要りませんから」

タクシー業者「…どうも(ちっ、彼女の前だからって…)」バタン

ブオオオオオオオオオオオオオ

国木田「感じの悪い人だねぇ」

ハルヒ「ふん!!どうせ、青春時代、まともに楽しめなかったから僻んでんだわ!!
    それよりも、お勧めのスポットは?」

国木田「この先だよ。歩いて5分くらいかな?」

ハルヒ「そっ…行きましょ?」ギュウ 国木田(うっ腕?!)ドキ

248: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:44:04.23 ID:Gw2ohw9M0
ギュウウウウウウウウウウウウオオオオン…
古泉「!!………やはり来ましたか。森さん」

森『そこの暴走白バイ!!止まりなさい!!』

古泉「仕方ありませんねえ。コイツの出番です。」スチャ

古泉「…」バシ!バシユウ

森『きゃあ?!』

古泉「掴まって!!」グオオオオオオオ

キョン「お前…まさか?!」

古泉「ええ!!飛びますよ!!…ふんもっふ!!」

キョン「おわあああああああ?!」

森「うそ…飛び越えてっちゃった…」ポカーン

250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:49:53.58 ID:Gw2ohw9M0
キョン「あった!!この先だ!!」

古泉「よし!!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
2km先

ファンファンファン

国木田「なんだか騒々しいねぇ?」

ハルヒ「ホントね…いいスポットもこれじゃ台無しだわ……」

ハルヒ(静かになんないかしら?何にも邪魔されたくないんだけどな……)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~
古泉「ここを登ればいいんですね?!楽勝です…あれは…!!涼宮さん!」

252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 22:55:17.98 ID:Gw2ohw9M0
古泉「これならおい着け…ぐうう?!」

キョン「これは…この感じは!!!時間移動だ!!」

ビシュン!!  ガシャアアアアアアン!!

古泉「ぐはっ!!」

キョン「ぐええええ!!」

古泉「つっ…ここは?…ん?」

森「なんか知らないけど…観念なさい?」

古泉「えっ…あ」

<おらっ、大人しくしろ!!
<くっ…離せよ!!

古泉(彼も…捕まってしまいましたか…)

古泉「万事休す…ですね……あとは…天に祈るしかありません」

253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:02:52.45 ID:Gw2ohw9M0
古泉(涼宮さん…最後の時間移動と座標移動はあなたの仕業ですか?)

古泉(そんなに…彼が邪魔なんですか?)

古泉(情けないです…あなた専属の超能力者なのに…あなたの心が…読めない…)


~~~~~~~~~~~~~~~~~

ハルヒ「やっと静かになったわね」

国木田「うん、そして、到着したよ」

ハルヒ「…へぇ~~~~~綺麗じゃない!!何ココ?」

国木田「ここは中学でもごく一部しか知らない秘境…まあ、湖みたいなもんかな」

ハルヒ「…すごい」ポー

257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:09:55.74 ID:Gw2ohw9M0
国木田「ほら、あそこに一本の樹があるでしょ?下手な話だけど、あそこで告白やら誓いを
    立てるやらすると、何でもかなったり、続いたりするらしいんだ」

ハルヒ「……」

国木田「そして…この時期だと…そろそろかな?」

ハルヒ「あっ」

国木田「月がきれいに映えるんだよね。…この情景は、ほんとにきれいだよ」

ハルヒ「……ねえ、国木田?」

国木田「うん?」

ハルヒ「あの樹のところ…行ってみない?」

260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:17:48.04 ID:Gw2ohw9M0
――麓――

キョン「くそっ…放せよ!!放せって!!」

古泉「彼を…どうするつもりですか?!」

森「大丈夫。彼には何もしないわよ。…ただ、ことが終るまでは監禁させてもらうわ」

古泉「…っ」

キョン「俺は…がっ…」ガクッ

機関D「麻酔、注入しました」

森「ご苦労。…古泉、あんたは後でこってり絞ってあげるわ。…機関のリーダー権も剥奪よ」

古泉「うううう…」プス

古泉「はっ…」ガク

262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:23:12.68 ID:Gw2ohw9M0
国木田「…いいの?」

ハルヒ「大丈夫よっ!!下見よ、下見!!」

国木田「…うん、それなら行こうか」ニコッ

ハルヒ「…」ニッ

グイッ  スタスタスタ




ハルヒ「とうちゃ~く!!」ピョン

国木田「ふふふっ…久しぶりだ、この景色も」

ハルヒ「へへっここからの眺めは格別ねっ。いつまでも…って、久しぶり??」

264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:30:48.36 ID:Gw2ohw9M0
森「?!…閉鎖空間ね。それも結構な規模の…古泉を寝かせるんじゃなかったわ。」

森「機関戦闘員はこのまま閉鎖空間に向かうわよ!!」


古泉「…ぅ」

古泉(キョン君…すみません。ふがいない僕のせいで…結局、何もしないのと一緒だった…)

古泉(ホントに…ゴメン)ツー…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
国木田「ああ、いやね…中3の頃だったかな…3人で来たことがあるんだよ…」

ハルヒ「…3人」

国木田「うん、小恥ずかしい話だけどね…ここで、ある誓いを立てたんだ…」

ハルヒ「残りの2人って?」

国木田「キョンと…佐々木さんさ」

266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:35:39.86 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「…へえ」

国木田「あ、よく考えたらキョンに知られてるから、秘境でもなんでもないね…あはははは…」

ハルヒ「………」

国木田「…ごめんね、涼宮さん。また来週、今度はキョンの知らないいい場所探すから…
    …今日は、もう帰ろうか?」スッ

キュ

国木田「?!」

ハルヒ「…待って」キュッ

274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:43:08.33 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「これ以上の場所を…探す?そんなの無理ね。不思議探索、何回もしてきたけど
    これ以上の場所なんてなかったわ。」

国木田「でも、それじゃあキョンが…」

ハルヒ「~~っ」キッ

ハルヒ「こんの~~~バカアアアアア!!!」

国木田「!!」

ハルヒ「バカ!!アホ!!何で気づかないのよ!!」ポロポロ

国木田「涼宮さん?!…泣いて……」

ハルヒ「ここは、大切な人と誓いをする。そういう場所なんでしょ?!私が進んで
    ここに来たことの意味を考えなさいよっ…!!」ポカポカ

国木田「…」

283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/29(木) 23:52:08.18 ID:Gw2ohw9M0
ハルヒ「そんな、私の気も知らないで…キョン、キョンって…!!なんでキョンの
    ことばっか口にするのよ!!」ギュウ

国木田「だって、最初は…キョンの事を知りたいって…キョンを落としたいって…
    そういう目的で近づいてきたんでしょ?!!」

ハルヒ「最初はっ…そうかも…しれないけど……国木田と話すようになって…一緒に勉強して…
    メールして、電話して…そういう風にして過ごすうちに…くっ…国木田の事がっ…気になってきて…」グスッ

国木田「…涼宮さん、それは一時の気の迷いなんじゃ…」

ハルヒ「一時の迷いでもなんでもいい!!恋愛なんて、みんなそんなもんでしょ!!それに…時間は有限なの!!
    それを、有効に使わないなんて…愚か者よ…」ヒック、ヒック

ハルヒ「今は…国木田と過ごす時間を…もっと、もっと…増やしたい」

国木田「…」

290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:00:31.85 ID:x8b2P71Z0
 

国木田「…」

ハルヒ「今、この瞬間はキョンとかどうでもいい!!…お願い!!私だけをみてよ!!私の気持ちに
    答えてよおぉぉぉ」ポカポカ・・・ポカ

国木田(…ゴメン、キョン。ここでの誓い…守れそうにないや)

ハルヒ「ううっ、ううっ…ああぁ…」ポカポカ

国木田「涼宮さん」ガシッ

ハルヒ「…」ピクッ

294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:03:41.26 ID:x8b2P71Z0
国木田「その言葉……本気の告白ってことでいいんだね?」

ハルヒ「…」コクッ

国木田「…どんな返事でも、恨みっこなしだよ?」

ハルヒ「…ひくっ」コクン

国木田「それじゃ」グイッ

ハルヒ「…!!」ヨロ


298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:09:27.86 ID:x8b2P71Z0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
キョン「ふう、やっと着いたぜ…」

佐々木「キョン、そこまで草臥れるほどの道でもなかっただろう」

国木田「キョンは出不精だからね。これくらい歩いたのも久しぶりなんじゃない?」

キョン「うるへー」ドタ

佐々木「おやおや、それは聞き捨てならないな、キョン。そんなことでは老後は寝たきりになってしまうぞ」

キョン「お前に老後の心配される覚えはねーよ。ったく…よっと!!」

国木田「じゃあ、そろそろ行こうか?…あの木のところに」

307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:16:15.02 ID:x8b2P71Z0
キョン「ふーん、この樹がねえ…」バシバシ

佐々木「キョン、こういうご利益があるものは丁重に扱いたまえ。とんだしっぺ返しを食らっても知らないぞ?」

キョン「へっ…俺はあんまり信心深くないほうなんだがな」

国木田「なに言ってんのさ、こんなとこまで付いてきといて…」

佐々木「さあ、そんな罰当たりなキョンはほっといて誓いを立てようか?」

国木田「うん」

キョン「まて、俺もやる」

佐々木「じゃあ、この樹に三人とも手を合わせて触って…」

スッ

311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:21:44.70 ID:x8b2P71Z0
佐々木「誓いの言葉を…」


      『僕らは、いつ、如何なるときにおいても互いの事を思い、互いのために行動することをここに誓う』


      『そして、それがたとえどのような結果になっても、相手に媚びず、また、恨まないことをここに誓う』




キョン「臭い誓いだな…おい」

国木田「そういう臭いのも、」

佐々木「若さの特権というものだよ…」

キョン「お前らが言っても説得力無いぞ」

佐々木「キミがそれを言うかい?…くっくっ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:26:47.41 ID:x8b2P71Z0
国木田(ごめんね、キョン…こんなの…卑怯だって、分かってる)

国木田(涼宮さんのキョンへの想いを利用して…キョンから奪い取っちゃったみたいに)

国木田(キョンも…涼宮さんの事が好きだったんだろう?)

国木田(でも、涼宮さんは…今の涼宮さんは僕とこうなることを望んだ。)

国木田(キョンだって、涼宮さんの泣き顔は見たくないだろう?)

国木田(だから、これは…キョンのためでもあるんだ…恨みっこなしだ)

国木田(勝手な言い訳だけど…キョン。   許してくれ)

321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:29:46.16 ID:x8b2P71Z0


ハルヒ「…んっ」スッ

国木田「これが…僕の答えだよ」

ハルヒ「…ばか」ギュウ

国木田「ふふっ、素直じゃないなあ…」ギュウ

ハルヒ「でも…そんなところも?」

国木田「…大好きだよ」

チュッ

328: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:34:33.97 ID:x8b2P71Z0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ハルヒ「んふふ~~~」スリスリ

国木田「ちょっと、涼宮さんくっつき過ぎ…」

ハルヒ「いいじゃな~~い…こうしてたいんだもんっ。…このあたしを泣かせた罰よっ」

国木田「いや、でもこれじゃあ僕にとってはご褒美かもしれないな…」

ハルヒ「それじゃあ!!ほれほれ、ご褒美―!!」ムギュウウウウウ

国木田「わーーーー!!涼宮さん!!これ、対面  ってやつじゃ…あ、当たってるって///」

338: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:40:50.46 ID:x8b2P71Z0
ハルヒ「ねえ」ギュウ

国木田「なんだい?」ギュウ

ハルヒ「せっかくこういう関係になったんだからさ、二人だけの愛称が欲しいところよねー?」

国木田「えええ?そんなの、今まで通りでいいだろう?」

ハルヒ「だーめよっ。世のカップルはそういう愛称を持ってるものなんだから!!」

国木田「それはただの偏見じゃ…でもそしたら周りと同じってことになっちゃうんじゃない?SOS団の団長が
    そんなのでいいのかな~」ニヤ

ハルヒ「んじゃあ、偏見でいいわ」

国木田「…わが道をいくなあ、涼宮さんは……」

344: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:46:29.07 ID:x8b2P71Z0
ハルヒ「やっぱり、さ?苗字で呼ばれるとよそよそしく感じちゃう…」

ハルヒ「あんたはあたしの特別だから…あんたには、苗字で呼んでほしくない」

国木田「じゃあ…ハ…ルヒ?」

ハルヒ「ん~…でもキョンもハルヒって呼んでくるからなあ…ま、あいつはあいつで特別なんだけどさっ」ギュウ

国木田「ふーーーーん」

ハルヒ「何?妬いてくれてるの?」スリスリ

国木田「そりゃ、そうだろ…」ギュウ

ハルヒ「嬉しい♪」

351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:51:54.66 ID:x8b2P71Z0
ハルヒ「うーん、じゃあ、国木田の事は何て呼ぼうかしら…」

国木田「そういえば僕は苗字以外で呼んでもらったことないな…まあ、キョンなんかあだ名で
    呼んでもらってるとこしか見たことないけどさ…?」

ハルヒ「またキョンの話~?」

国木田「ん?何?妬いてくれてるの?」ニヤ

ハルヒ「んもう!!ばか!!」

国木田「ははは…さっきのお返しだよ」

ハルヒ「取り敢えず、あんたのあだ名は『国ちゃん』いいわ!!」

国木田「うわっすごい適当」

ハルヒ「あだ名考えてる時間がもったいないもん」ギュー

国木田「ならしょうがないな」ギュー

357: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 00:57:08.91 ID:x8b2P71Z0
ハルヒ「あたしのあだ名も…今日はいいわ!!でも、明日からは最低名前で呼べるようにしなさい!!」ビシッ

国木田「了解したよ。お姫様。」

ハルヒ「よろしい!!…今日はもう遅いし…どうしようか?」

国木田「どうしようかって…帰る以外の選択肢があるのかい?」

ハルヒ「あるわよ!!カラオケでオールしたり、ボウリング行ったり、ファミレスで夜を
    明かしたり…他にも…」

国木田「他にもって…まだ何かあるの?」

362: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:01:14.57 ID:x8b2P71Z0
ハルヒ「ぶ~……」

国木田「ふふっ」ギュー

ハルヒ「ふぇ?」

国木田「そんなに焦らなくても、大丈夫だよ。」

国木田「確かに時間は有限だけど…それでも時間はまだまだあるんだから…」

国木田「卒業までだって、あと一年以上あるんだから。…ね?」

ハルヒ「卒業しても、ずっと一緒だもん」ギュウ

国木田「…そうだね」ギュッ

365: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:06:17.63 ID:x8b2P71Z0
国木田「だからさ、今日は帰ろう」

ハルヒ「…」

国木田「家までは一緒にいくから…ね?ハルヒ?」

ハルヒ「分かったわよ、国ちゃん」

国木田「うっ…なんか、これ…照れるなあ」テレテレ

ハルヒ「…あんたのも十分破壊力あったわよ、もぅ」テレテレ

国木田「暗いから、足元気を付けてね?」

ハルヒ「うん、ありがと❤」

ハルヒ「…」

ハルヒ(誓いを立てる樹…ねえ……)

370: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:13:04.02 ID:x8b2P71Z0
 
ハルヒ(でも、この樹で誓ったのは私が初めてじゃないんだよね…)

ハルヒ(そう、この樹での最初は、どう頑張っても佐々木さんとキョンなんだ……)

ハルヒ(そういえば、下の名前で呼んでもらったのってキョンが初めてだったよね…) 

ハルヒ(キスも…あれは夢だと思ってるけど……どうなのかしら?)

ハルヒ(なーんか結構キョンに初めてを奪われてるなあ…)

ハルヒ(国木田もキョンの事ばっか口に出すし…)

ハルヒ(キョンが居なかったら…私の初めてを全部あげることができたのかな?)

ハルヒ(国木田の初めて、全部もらうことできたのかな?)

378: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:19:28.64 ID:x8b2P71Z0
ハルヒ(なーんてね。何考えてんのよ!あたし!!)

ハルヒ(こんな、もしもの話考えるだけ、時間の無駄よ!!無駄!!)

ハルヒ(過ぎたことはショーがない!!前だけ向いていきましょ!!)

国木田「あ、ハルヒ!危ない!!」

ハルヒ「へきゃ?!」ズルッ

国木田「おっと!!」パシッ

ハルヒ「あ、ありがとう…」

国木田「もう…考え事してたでしょ?危ないって」

ハルヒ「ごめん、ごめん…にしても、反応早かったわね…」

国木田「ああ、慣れてるからね、中学校の時に」

ハルヒ「ふーーーーん…」

国木田「…嫉妬しないでよ、もう」

381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:25:30.50 ID:x8b2P71Z0
真夜中・麓

古泉(…なんだ?声が聞こえる……?相当な騒ぎになってるみたいだ)

古泉(…よく聞こえない……観察対象A…?鍵が……?)

古泉(まてよ、……それって!!彼の事じゃないか!!)

古泉(うわっ…だめ…だ、意識が………森さん、注入量常人の4倍にしたな?)

古泉(いくら僕が…耐性あるからって…ひどいや……)

古泉(うう…かれが…どうしたって?え…なに?き…?)

古泉(あ…も…だ……)

―――――――――――――――――――――――――――――

387: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:32:11.63 ID:x8b2P71Z0
長門「……!!!」

長門(嘘…彼の、全時間平面からの…消失?)

朝倉「あーあ、やっぱりこうなっちゃったかあ」

長門「ぐ、ぎ…」

朝倉「あら、長門さん、もう起きたの?でも、遅かったみたいね。」

朝倉「もうすぐ2度目の改変が始まるわ。そうしたら最後、彼は本当に消されるわ。…全員の記憶からね」

長門「さ、させ…」

朝倉「だから、無理だって。物分り悪いなあ。…傷は、うん。改変と同時に治るでしょ♪」

朝倉「じゃあね、長門さん!」

長門「う、ううううううう……」

391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:37:08.05 ID:x8b2P71Z0
みくる「あ…」

みくる(キョンくんの…生体反応、存在データが消えていく…!!)

みくる「そんなあ…うえ、うえええええええええええええええ…」

みくる「体が……!!」

みくる(どうして?……私…もしかして…私も、キョンくんを焚き付けるツールだったの?)

藤原「ふん、やっぱりこの様か…無様だな。朝比奈みくる」

みくる「あなたは!!」

393: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:44:00.33 ID:x8b2P71Z0
藤原「久しぶり…というべきだろうな、あんたとは」

みくる「どうして…ここに?」

藤原「ん?…ああ、お前たちが僕の規定事項を満たしてくれたからさ」

みくる「…」

藤原「今回の事件は最後の不確定要素だ。それも、これ一つでどうとでも転ぶ、な?」

みくる「ふ、ふえええ…」

藤原「貴様のせいで、僕の姉の存在の消滅も確定。改変後の世界では代役を僕が務めることとなった」

藤原「ま、所詮は僕もあんたも使い捨てのツールってことだ…じゃあな」

みくる「ううっ…いやあああああああああああああああああああああ!!!!」

395: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:48:36.73 ID:x8b2P71Z0
――――――――――――――――――――――――――――
国木田(もう、2年の冬か)

国木田(僕とハルヒが付き合い始めて、もう2ヶ月。いろんな事件を潜り抜けて
    色んな所に行って…遊んで。あの樹のところで僕から告白)

国木田(噂に聞いてはいたけど、行ったのは初めてだったな)

399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:55:12.31 ID:x8b2P71Z0
国木田(でも、初めてのはずなのに…ハルヒを待っている間、とても悲しかった。理由なんてわからないけど
    …悲しかった。)

国木田(何かを忘れているのかもしれない。でも、分からないんだからしょうがない。)

国木田(そんなしょうもないこと考えているよりは…)

ハルヒ「国ちゃーん!!早く!!早く!!」

藤原「ふん。遅いぞ。」

古泉「…」ニコ

長門「…」

国木田(今くらいは…前を向いて進んでいこう。)

国木田(振り返るには、まだ早すぎるさ…ね?そうだろう?)




401: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 01:57:17.38 ID:x8b2P71Z0
END