椿芽「それでこのボードゲームはどういうゲームなの？」


まな「ジャンルとしてはスゴロクで～」


まな「ボードにあるルーレットを回してゴールを目指すんだけど、ゴールまでにいーっぱいお金を貯めた人が勝ちってゲームなんだよ！」


サトカ「所詮世の中お金ですよ」


伊緒「夢が無い事を言わないの」


悠水「まぁ色々細かいルールはあるけど結局はルーレット回すだけだから簡単だよ！」


椿芽「つまり運次第って事だね、それなら初心者の私でも大丈夫そうかな…？」


まな「それじゃあ早速やってみるんだよ！」

まな「まずはルーレットを回して職業を決めるんだよ」


椿芽「いきなり就職から！？」


サトカ「基本的にそういう仕様ですよ」


伊緒「で、堅実なサラリーマンコースとギャンブル性の高い専門職コースがあって…」


悠水「そーい！」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


［10］ｶﾁｯ


悠水「どうもこんにちは、フリーランス・サジマです」


まな「専門職コースだとお医者さんや弁護士さんみたいな立派な職業になれたりするんだけど運が無いとフリーターちんになっちゃう事もあるから気を付けてね！」


椿芽「大丈夫！？最初からフリーターで大丈夫なの！？」


サトカ「まぁ何とかなるですよ」

サトカ「あ、私は堅実なサラリーマンコースで行かせてもらうので」


伊緒「サトカらしいね」


伊緒「じゃああたしは専門職コースで…と」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


まな「伊緒ちんはモデルさんかな～？女優さんも似合いそうだよね～」ｸﾞﾍﾍ


椿芽「まなちゃん、顔」


～以下省略～


まな「職業も決まったしいよいよゲームスタートなんだよ！」


［悠水→フリーター］
［サトカ→サラリーマン］
［伊緒→フリーター］
［まな→フリーター］
［椿芽→サラリーマン］


椿芽「氷河期！？就職氷河期なの！？」


伊緒「いやぁ、欲張らずに医者になってたら良かったよね」


まな「うぅ…まなアイドルになりたかったんだよ…」


悠水「フリーター同士頑張ろうぜ！」


サトカ「まさにフリーター居るトルテですね」


椿芽「居るっていうかほぼフリーターだよ！」

まな「改めてゲームスタート！人生はゲームですよゲームなんだよ！」


伊緒「よいしょ」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


［5］ｶﾁｯ


伊緒「えー、なになに…」


［時給が上がる ＋10000貰う］


伊緒「おっ、ラッキー」


椿芽「なるほど、止まったマスに指示が書いてあってお金を貰ったり出来るんだね」


伊緒「次、椿芽だよ」


椿芽「良いマスに止まりますように…」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


［7］ｶﾁｯ


椿芽「ええっと７だから…」


［宇宙人が攻めてくる 地球連合軍に転職する］


椿芽「世界観がおかしい」

椿芽「なんで！？なんで急にSF！？」


椿芽「というか私の堅実なサラリーマンコースはどこにいったの！？」


悠水「あー、平凡なサラリーマンがある日突然ヒーローになるのはゲームだと良くあるからねぇ」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


悠水「ありゃりゃ、電車が遅延、遅刻して１回休みだってさ」


椿芽「それどころじゃないよね！？宇宙人攻めて来てるよね！？」


サトカ「それはそれ、これはこれですよ」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


サトカ「ひぃ、ふぅ、みぃ、よ…」


［地球の情報と引き替えに宇宙人から隕石を貰う ＋100000］


サトカ「お、幸先良いですね」


椿芽「宇宙人側の手先が居る！！！」

まな「よいしょっと」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


まな「ええっと"街を歩いていたらスカウトされる"…」


まな「わぁ！ルーレットを回して出た目によってアイドルかケイオスブリンガーになれるんだって！」


椿芽「ケイオスブリンガーってなに！？どんな職業なの！？」


サトカ「これはアレですよ、突然特別な力を譲り受けるタイプの展開ですよ」


伊緒「ゲームでよくあるやつだね」


悠水「いいなぁ、私も蜘蛛に噛まれて目が覚めたら身体が縮んでて目からビーム出せるようになりたいもんだよ」


サトカ「色々混ざってますよ」


まな「えいっ！」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


まな「…あっ！まな、アイドルになったんだよ！」


椿芽「良かったね、本当に良かった」


椿芽「なんかケイオスブリンガーになられたら２倍はツッコミしないといけない感じしたからね」

～中略～


伊緒「あっ、"結婚する"だって」


まな「誰と！？まなに許可も無く伊緒ちんと結婚なんて許さないんだよ！」ｶﾞﾀｯ!


椿芽「まなちゃんゲーム！ゲームだから！」


伊緒「えーっと結婚相手はルーレットの出た目で…」ｸﾞﾙﾙﾝｯ


伊緒「おおっ！相手は異星の王子様だってさ！」


まな「うーん…まぁギリギリ許容範囲かなぁ…」


サトカ「あ、伊緒さんが異星の王子と結婚したのでイベントが発生して宇宙人との戦争が終結したですよ」


椿芽「私の戦いはなんだったの」


サトカ「また、戦争が終結したので椿芽さんは地球連合軍からフリーターに強制転職させられるそうですよ」


椿芽「私の戦いはなんだったの！！！」


悠水「いやぁ、戦争っていうのは何時の時代も虚しいものだよねぇ」

サトカ「という事で現在こんな感じですよ」


椿芽→フリーター(元地球連合軍)
悠水→フリーター
伊緒→異星の王女
まな→アイドル
サトカ→デイトレーダー


椿芽「納得いかないなぁ」


椿芽「というか悠水、まだフリーターだったんだね」


悠水「もう中盤も過ぎたのにね」


椿芽「あと伊緒はゲームでもクイーンになるんだね」


伊緒「なんでだろうね」


椿芽「サトカはサラリーマン辞めたの？」


サトカ「時代はFXですよ」


椿芽「まなちゃんはアイドルで可愛くて良かったよ」


まな「えへへー」

サトカ「ちなみに現在の総資産順位はこうですよ」


１位・サトカ
２位・伊緒
３位・椿芽
４位・まな
５位・悠水


悠水「デイトレーダーすげぇ」


椿芽「異星の女王より儲けてるんだっていうか、そもそも貨幣価値同じなの？」


サトカ「そこはゲームですので」


伊緒「あー、ゲームって色んな所を旅してるのに通貨だけ統一されてるよね」


まな「椿芽ちんもお金持ちなんだよ！」


椿芽「私は命張ってたからね！」


悠水「一方私はコンビニでバイトしていた」

～以下ダイジェスト～


サトカ「」


まな「ああっ！サトちんがFXで有り金全部溶かした人みたいな顔に！」


椿芽「実際溶かしたからね！」


～


悠水「えっ！実は私は王族の末裔で国を率いる王女になって欲しい！？」


椿芽「ご都合展開が過ぎるよ！というかクイーン２人目！？」


～


まな「まな、結婚するから普通の女の子に戻りまーす！」


椿芽「辞めないでー！」


～


伊緒「働かずにゴロゴロしてるだけでお金が貯まってくるんだから王女って最高だよね」


椿芽「ダメ人間！」


～


サトカ「ほぅ、変わり者の富豪と結婚、 私の借金を建て替えてくれてオマケにクルーズ旅行まで連れてってくれるですか」


椿芽「なんで私だけ独身なの！？」


～

まな「結果発表ー！なんだよ！」


悠水「いやぁ、険しい道のりだったけど最後はみんなゴール出来て良かったね！」


椿芽「う、うん…」ﾁﾗｯ


サトカ「」


伊緒「」


まな「順位はこんな感じになったんだよ！」


１位・椿芽(＋5600000)
２位・悠水(＋4280000)
３位・まな(＋110000)
４位・サトカ(－4700000)
５位・伊緒(－9999999)


悠水「借金ってカンストするんだね」


椿芽「ゲームだからね」

伊緒「地球と異星を守る為に他の銀河からの侵略者と戦って負けるとはね…」


椿芽「むしろよくそれで借金カンストで済んだよね」


サトカ「ふふふ…まさか借金を建て替えるのと引き替えにギャンブルをさせられて更に借金が増えるとは思わなかったですよ…」


悠水「サトカイジだ」


まな「それでどうだった椿芽ちん？ゲーム楽しかった？」


椿芽「うん」







椿芽「真面目に生きようって思った」


END