1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 22:42:36.30 ID:KHChGJu30
一夏「なんだ、セシリア?」

セシリア「その、一夏さんにお願いがありまして」

一夏「お願い?」

セシリア「ええ、その…」

セシリア「わ、わたくしと付き合ってくれませんことっ?」

引用元: セシリア「一夏さん、あの…」 一夏「ん?」 

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 22:47:22.30 ID:KHChGJu30
一夏「付き合うって、どこに?」

セシリア「いえ、そういう意味ではなくて」

一夏「ん?どういう意味で?」

セシリア「え、ええと…わ、わわ、わたくしの…」



セシリア「わたくしの恋人になってくださいっ!」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 22:52:16.24 ID:KHChGJu30
一夏「…はあ?えええ!?」

セシリア「い、一夏さんっ!?これには事情があってっ」

一夏「じ、事情ってなんだよっ」

セシリア「そ、そのですわね…」

   ―――説明中―――

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 22:57:28.54 ID:KHChGJu30
一夏「―――なるほど」

一夏「セシリアにしつこく結婚を迫ってくる奴がいて」

一夏「そいつを諦めさせるために恋人役をやれと」

セシリア「え、ええ」

一夏「なあセシリア」

セシリア「はい?なんでしょう」

一夏「どうして俺なんだ?」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:03:06.23 ID:KHChGJu30
セシリア「えっ!?いえ、その、それはっ」

一夏「なんで慌てんの?」

セシリア「慌ててなんていませんっ」

セシリア「と、とにかくっ」

セシリア「協力してくれますの!?してくれませんの!?」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:08:16.44 ID:KHChGJu30
一夏「まあ困ってるっていうんなら協力するけど」

セシリア「ほ、本当ですのっ?」

セシリア「で、では…お願いします、一夏さん」

一夏「おう、じゃあまた明日な」

セシリア「ええ、また明日」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:14:03.76 ID:KHChGJu30
   ~翌朝~

一夏「…なあセシリア」

セシリア「なんですの、一夏さん?」

一夏「何も学園の中でまで演じる必要はないんじゃないか?

セシリア「そ、そんなことはありませんっ」

セシリア「スパイとかがいたら大変ですしっ」

一夏「IS学園に忍び込むのは無理だと思うけどなぁ」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:19:10.25 ID:KHChGJu30
セシリア「ま、万が一の為にですわっ」

セシリア「一夏さん、協力するとおっしゃったじゃありませんかっ」

一夏「言ったけど…まあいいか」

セシリア「ですから、しっかり演じきってくださいね」

一夏「わかったよ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:23:05.29 ID:KHChGJu30
セシリア「では行きましょうか」

一夏「おう」



一夏「お、シャルだ」

セシリア「あ」

シャル「え」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:28:18.21 ID:KHChGJu30
シャル「ちょ、ちょっとセシリア!またそんなにくっついて!」

シャル「一夏も何やってるの!」

セシリア「…ウフフ、シャルロットさん?」

シャル「な、なに?セシリア」

セシリア「わたくし、一夏さんの恋人になりましたのよ!」ドドーン

シャル「ええ!?」ガビーン

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:33:14.08 ID:KHChGJu30
シャル「ど、どういうこと一夏っ!」

一夏「ああシャル、これはな」

セシリア「一夏さん!」グリッ

一夏「ぐはあっ」

一夏「セ、セシリア…何を…」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:38:11.10 ID:KHChGJu30
セシリア(一夏さん、しっかり演じてください)

一夏(お、おお)

シャル「どういうことなの一夏っ」

一夏「えと、まあ…そういうことだ」

シャル「」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:44:17.19 ID:KHChGJu30
シャル「ほ、本当なの…?」ウルウル

セシリア「ええ、ではシャルロットさん、失礼しますわね」

セシリア「行きましょう、一夏さん♪」

一夏「おお」



シャル「そ、そんなぁ…」ウルウル

一夏(シャル、どうしたんだろう?)

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:49:55.20 ID:KHChGJu30
   ~昼休み~

セシリア「い、一夏さん?」

一夏「ん?」

セシリア「その、こ、恋人としてわたくし」

セシリア「お弁当を作ってきましたの」

一夏「」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:54:24.63 ID:KHChGJu30
一夏「マジか」

セシリア「本当ですわ」

一夏「…そうか…」

セシリア「では一夏さん、屋上に行きましょう」

一夏「あ、ああ…」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/19(月) 23:58:52.32 ID:KHChGJu30
セシリア「わたくし、今日は日本食を作ってみましたの」

一夏「ふーん…おお、おにぎりか」

セシリア「ええ、では早速召し上がってくださいな」

一夏「おう」

一夏(おにぎりなら…)パクッ

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:03:29.19 ID:JG3sO0v70
一夏「……」

一夏(…なぜ…甘いんだ…)

一夏(ジャム入ってるし…)

セシリア「い、一夏さん」

セシリア「お味はいかがですか?」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:07:43.89 ID:JG3sO0v70
一夏「…こ、個性的な、味だな?」

セシリア「気に入っていただけましたか?」

一夏「ま、まあ…」

セシリア「そうですか!では残りも全部お食べになってください!」

一夏「」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:12:32.46 ID:JG3sO0v70
一夏「そういえば、その相手ってのはどんな人なんだ?」

セシリア「え!?…えーと」

一夏「どうした?」

セシリア「……実家が懇意にしている会社の社長の息子さんですわ」

一夏「へえ、社長の息子か」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:17:35.76 ID:JG3sO0v70
セシリア「あの」

一夏「ん?」

セシリア「どうしてそのようなことを?」

一夏「いや、深い意味はないんだけど」

セシリア「そ、そうですか」



一夏(チョコだとッ…!?)

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:22:22.97 ID:JG3sO0v70
   ~放課後~

セシリア「あの、一夏さん?」

一夏「どうかしたか?」

セシリア「先ほど例の方から夕食のお誘いの電話を受けて」

セシリア「断ろうと思い一夏さんと食事に行くと言ったら見に来るとおっしゃって」

一夏「ふむ、それはマズいな」

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:27:35.17 ID:JG3sO0v70
セシリア「ですから今夜、お食事にご一緒していただけませんか?」

一夏「おう、わかった」

セシリア「レストランはわたくしが予約をしておきましたので」

一夏「そうか?じゃあボチボチ行くか」

セシリア「はい」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:32:39.93 ID:JG3sO0v70
   ~レストラン~

一夏「…セシリア」

セシリア「なんでしょう?」

一夏「俺、すごく場違いじゃないか…?」

セシリア「そんなことありませんわ」

セシリア「気負わずに、お食事を楽しんでくださいな」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:37:23.35 ID:JG3sO0v70
一夏「そうは言われてもな」

一夏(この大量に並べられたナイフとフォークは何に使うんだ?)

ウェイター「オマタセイタシマシタ、オードブルデゴザイマス」

セシリア「ありがとうございます」ニコ

一夏「ど、どうも…」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:42:14.69 ID:JG3sO0v70
一夏「…ところで、その息子さんはどこにいるんだ?」

セシリア「…えーと…」

セシリア「ここからは見えませんが、おそらくどこかで見ていらっしゃると思います」

一夏「そうか」



ウェイター「スープデゴザイマス」

一夏「ど、どうも」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:47:37.97 ID:JG3sO0v70
ウェイター「メインディッシュデゴザイマス」

一夏「ドウモ」



セシリア「……」モグモグ

一夏(こうして見ると、やっぱりお嬢様って感じだよな)

セシリア「ん?どうかしました?」

一夏「なんでもない」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:52:25.51 ID:JG3sO0v70
ウェイター「マタオコシクダサイマセ」

一夏「ドウモ」



一夏「うお~緊張した~」

セシリア「うふふ、一夏さんったらガチガチでしたわね」

一夏「そりゃそうだろ、初めてなんだぞ」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 00:56:47.64 ID:JG3sO0v70
セシリア「一夏さん、少し歩きませんか?」

一夏「そうだな」



セシリア「…あの、一夏さん?」

一夏「ん?」

セシリア「も、もし、わたくしが結婚するとしたら…一夏さんはどうします?」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:01:56.99 ID:JG3sO0v70
一夏「どうって…何が?」

セシリア「も、もう!一夏さんはわたくしがいなくなったらどう思いますのっ?」

一夏「ん?そうだな」

一夏「……」

セシリア「……」

一夏「……んー」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:06:46.28 ID:JG3sO0v70
一夏「それはイヤだな」

セシリア「ど、どうしてっ?」

一夏「仲間がいなくなるのは寂しいからな」

セシリア「……」ムスー

一夏「セシリア、どうした?」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:19:21.71 ID:JG3sO0v70
セシリア「…まあ、一夏さんはそういう方ですものね…」ハァ

一夏「なんだよ」

セシリア「なんでもありませんわ」ギュッ

一夏「お、おい、くっつくなって」

セシリア「あら?男性は女性をエスコートするものですわよ」ウフフ

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:24:18.76 ID:JG3sO0v70
セシリア(今は仲間でも…)

セシリア「いつか、最愛の人に…」

一夏「ん?何か言ったか?」

セシリア「いいえ、何も」ニコッ

セシリア「では一夏さん、帰りましょうか」

一夏「おう」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:29:20.17 ID:JG3sO0v70
   ~翌日~

鈴「一夏ぁ!シャルから話は聞いたわよ!」

箒「セシリアとつ、付き合っているというのは本当なのか!?」

ラウラ「詳しく聞かせてもらおうではないか!」

シャル「そうだよ一夏!」

一夏「あぁ……え、えーとな…」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:35:05.95 ID:JG3sO0v70
鈴「―――なーんだ、そういうことだったの」

シャル「そうだったんだ…よかったぁ」

ラウラ「……」

一夏「話してしまった…」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:40:42.05 ID:JG3sO0v70
セシリア「あらみなさん、おはようございます」

一夏「…あー、セシリア?」

セシリア「なんですの、一夏さん?」

一夏「すまん!例のことを話してしまった」

セシリア「ああ、その件ですが」

一夏「ん?」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:46:17.46 ID:JG3sO0v70
セシリア「昨日の様子を見て諦めてくださったようで」

一夏「そうか、それはよかったな」

セシリア「し、しあわせになってください、と…」

一夏「ふーん」

セシリア「……もう」ムスー

一夏「な、なんで怒るんだよ」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:52:05.06 ID:JG3sO0v70
鈴「一夏!昨日何があったか話しなさいよ!」

箒「そうだぞ!詳しく話せ!」

一夏「ちょ、引っ張んなって」



ラウラ「なあセシリア」

セシリア「なんですの、ラウラさん?」

ラウラ「その男は本当に実在するのか?」

セシリア「えっ!?」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 01:56:38.52 ID:JG3sO0v70
セシリア「ほ、本当でしてよっ」

シャル・ラウラ「「あやしい」」

セシリア「あ、あら!?もうこんな時間!急がないと間に合いませんわよっ!」

セシリア「行きましょう一夏さん!」ガシッ

一夏「おお…ぐえ!?」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/20(火) 02:01:58.84 ID:JG3sO0v70
鈴「一夏!待ちなさいよ!」

シャル「ねえセシリア、もしかして嘘ついてない?」

ラウラ「黒だな」



一夏「マジでやめてセシリアっ!死ぬって!死ぬって!!」

セシリア「遅れたら織斑先生に怒られましてよ!」

一夏「それどころじゃないってマジで…やめてー!…―――――」

                             おわり