陽介「は?魔王?」 ラハール「そうだ」【P4G×ディスガイアD2】 前編
陽介「は?魔王?」 ラハール「そうだ」【P4G×ディスガイアD2】 中編
558: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 16:59:20.41 ID:GIQKKXVx0
>-12/4(日) 朝
:::【堂島家】:::
陽介「・・・・・・駄目だ。こないだ買ってやった携帯にも昨日から通じねえし、うちにも帰ってなかった」
ラハール「・・・」
番長「・・・」
完二「こんな時にどこ行ったんだよあのバカ・・・」
番長「・・・皆にはすまないけど、まずはクマを探さないか?これから話すことは、出来れば全員に聞いて貰いたいことなんだ」
:::【堂島家】:::
陽介「・・・・・・駄目だ。こないだ買ってやった携帯にも昨日から通じねえし、うちにも帰ってなかった」
ラハール「・・・」
番長「・・・」
完二「こんな時にどこ行ったんだよあのバカ・・・」
番長「・・・皆にはすまないけど、まずはクマを探さないか?これから話すことは、出来れば全員に聞いて貰いたいことなんだ」
引用元: ・陽介「は?魔王?」 ラハール「そうだ」【P4G×ディスガイアD2】
559: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:11:31.36 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
:::【テレビの中の世界】:::
りせ「・・・・・・駄目。どこにもクマを感じない」
ラハール「・・・俺様もだ。奴の力の気配を全く感じん。とはいえ、俺様より貴様のほうが探知できる範囲が広いだろう・・・当たり前か」
りせ「こっちの世界にもいないなんて・・・クマ・・・」
ラハール「・・・・・・今他の奴等が稲羽市中を走り回っている。それで見つかることを願うんだな」
りせ「・・・はい」
ラハール「(エトナの奴が見つけられなければ、少なくとも稲羽市にはいないだろうな・・・あの阿呆め、面倒をかけさせおって・・・)」
りせ「・・・」
ラハール「・・・・・・おい久慈川」
りせ「は、はい!」
ラハール「・・・貴様の暗さは、クマがいないことへの不安だけか?」
りせ「・・・?」
ラハール「・・・そうじゃないような気がしただけだ。違うなら別にいい」
りせ「ラハール先輩・・・」
ラハール「・・・」
りせ「私・・・番長先輩に・・・」
ラハール「何だ?はっきり言え」
りせ「う、うん。さっきの話。私、番長先輩との最後のお別れだと思って・・・先輩に告白して、キスしてもらったじゃないですか?」
ラハール「・・・」
りせ「あれってきっと、先輩は私に同情してしてくれたんです。そう思うと、物凄く気まずくて・・・」
ラハール「まあ・・・確かに、奴にそういう甘さがあるというところは否定出来んな」
りせ「・・・ですよね~・・・」
ラハール「・・・だが奴はおそらく・・・・・・いや、これは俺様の口から言うことではないな」
りせ「え?」
ラハール「とにかく、気まずかろうとなんだろうと、貴様は貴様らしくしてろ」
りせ「・・・」
ラハール「それが貴様のためであり・・・番長の奴のためにもなるはずだ」
りせ「ラハール先輩・・・」
ラハール「クマの失踪、事件の真相・・・おそらくまだ何も、終わってはいない。そんな時に、いつまでも気まずいままでいられては面倒だ」
りせ「・・・はい」
ラハール「フン・・・」
りせ「やっぱりラハール先輩って、本当は優しいんですね」
ラハール「ふっ、ふざけるな!優しいわけあるか!って近寄るな貴様!!」
りせ「え~~?いい加減慣れて下さいよ~~?」
ラハール「慣れるか!!離れろ!!」
:::【テレビの中の世界】:::
りせ「・・・・・・駄目。どこにもクマを感じない」
ラハール「・・・俺様もだ。奴の力の気配を全く感じん。とはいえ、俺様より貴様のほうが探知できる範囲が広いだろう・・・当たり前か」
りせ「こっちの世界にもいないなんて・・・クマ・・・」
ラハール「・・・・・・今他の奴等が稲羽市中を走り回っている。それで見つかることを願うんだな」
りせ「・・・はい」
ラハール「(エトナの奴が見つけられなければ、少なくとも稲羽市にはいないだろうな・・・あの阿呆め、面倒をかけさせおって・・・)」
りせ「・・・」
ラハール「・・・・・・おい久慈川」
りせ「は、はい!」
ラハール「・・・貴様の暗さは、クマがいないことへの不安だけか?」
りせ「・・・?」
ラハール「・・・そうじゃないような気がしただけだ。違うなら別にいい」
りせ「ラハール先輩・・・」
ラハール「・・・」
りせ「私・・・番長先輩に・・・」
ラハール「何だ?はっきり言え」
りせ「う、うん。さっきの話。私、番長先輩との最後のお別れだと思って・・・先輩に告白して、キスしてもらったじゃないですか?」
ラハール「・・・」
りせ「あれってきっと、先輩は私に同情してしてくれたんです。そう思うと、物凄く気まずくて・・・」
ラハール「まあ・・・確かに、奴にそういう甘さがあるというところは否定出来んな」
りせ「・・・ですよね~・・・」
ラハール「・・・だが奴はおそらく・・・・・・いや、これは俺様の口から言うことではないな」
りせ「え?」
ラハール「とにかく、気まずかろうとなんだろうと、貴様は貴様らしくしてろ」
りせ「・・・」
ラハール「それが貴様のためであり・・・番長の奴のためにもなるはずだ」
りせ「ラハール先輩・・・」
ラハール「クマの失踪、事件の真相・・・おそらくまだ何も、終わってはいない。そんな時に、いつまでも気まずいままでいられては面倒だ」
りせ「・・・はい」
ラハール「フン・・・」
りせ「やっぱりラハール先輩って、本当は優しいんですね」
ラハール「ふっ、ふざけるな!優しいわけあるか!って近寄るな貴様!!」
りせ「え~~?いい加減慣れて下さいよ~~?」
ラハール「慣れるか!!離れろ!!」
560: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:12:46.69 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
番長「俺は、高校二年生・・・今年を、二回経験しているんだ」
ラハール「・・・は?」
番長「そして、前回俺は・・・」
陽介「ちょ、ちょい待ち。二回って、どういうこと?」
番長「言葉通りの意味だ。四月にここに転校してきて、皆と出会って、ペルソナを使ってシャドウと戦って・・・事件の解決を目指す。俺はこの一年間を二回体験しているんだ」
エトナ「・・・」
番長「前回の一年間の、十二月三日」
りせ「・・・昨日、ですか?」
番長「ああ。菜々子が息を引き取り、俺は怒りに任せて生田目をテレビの中に放り込んだ」
ラハール「・・・!」
番長「俺宛に送りつけられてきた手紙や、生田目の言動、態度・・・そういう違和感から目を背けて、菜々子を殺されたっていう恨みを・・・ぶつけたんだ」
千枝「そんな・・・」
番長「雨が上がると同時に、生田目の逆さ吊り死体があがった」
完二「・・・!」
番長「生田目を殺した犯人の証拠は何も見つからず・・・連続殺人の犯人である生田目が逃げ出し、自殺したのだろうということで、全ては終わった」
ラハール「・・・」
番長「・・・そこからの数ヶ月は寂しいものだった。皆で集まっても、誰も事件の話はせず、気まずいばかりで・・・」
陽介「・・・」
番長「そして四月、俺は八十稲羽から帰るための電車に乗ったんだ。皆は見送りに来てくれたけど、足取りも口取りも重く、別れの言葉を二、三交わしただけだった」
陽介「・・・確かに、そうなるかもな」
番長「陽介・・・」
陽介「続けてくれ。最後まで聞くからよ」
番長「・・・ああ。帰りの電車に乗って、疲れて俺は居眠りをしたんだ。そしたら声を聞いた」
???『フッハッハッハッ!貴様が例の人間かぁああ!面倒なことを押し付けられてしまったが、まあいい、お人よしを一人ほどつけてやる!精々もう一度頑張って来い!』
???『ただし次が最後だ!あまり我輩の娘に無理をさせるわけにはいかんからなぁああ!』
番長「その声が聞こえた後、気がつけば俺は前回の一年間のことを全て忘れて・・・今回の、八十稲羽に向かう電車の中にいたんだ。それが、今年の四月」
ラハール「全て忘れて?では何故今の貴様は・・・」
番長「時々断片的に、俺は前回のことを思い出していたんだ。喋れない菜々子の姿、俺に助けを求める菜々子の姿・・・ほんの1~2秒ずつだけど、そういう映像が頭の中に浮かんできて戸惑うことがあった」
ラハール「・・・」
番長「全てを思いだしたのは昨日、菜々子が一度息を引き取る寸前のことだった。俺はまた菜々子を助けることが出来なかったと・・・後悔をしながら・・・全てを思い出した」
ラハール「・・・・・・なるほど」
番長「俺は、高校二年生・・・今年を、二回経験しているんだ」
ラハール「・・・は?」
番長「そして、前回俺は・・・」
陽介「ちょ、ちょい待ち。二回って、どういうこと?」
番長「言葉通りの意味だ。四月にここに転校してきて、皆と出会って、ペルソナを使ってシャドウと戦って・・・事件の解決を目指す。俺はこの一年間を二回体験しているんだ」
エトナ「・・・」
番長「前回の一年間の、十二月三日」
りせ「・・・昨日、ですか?」
番長「ああ。菜々子が息を引き取り、俺は怒りに任せて生田目をテレビの中に放り込んだ」
ラハール「・・・!」
番長「俺宛に送りつけられてきた手紙や、生田目の言動、態度・・・そういう違和感から目を背けて、菜々子を殺されたっていう恨みを・・・ぶつけたんだ」
千枝「そんな・・・」
番長「雨が上がると同時に、生田目の逆さ吊り死体があがった」
完二「・・・!」
番長「生田目を殺した犯人の証拠は何も見つからず・・・連続殺人の犯人である生田目が逃げ出し、自殺したのだろうということで、全ては終わった」
ラハール「・・・」
番長「・・・そこからの数ヶ月は寂しいものだった。皆で集まっても、誰も事件の話はせず、気まずいばかりで・・・」
陽介「・・・」
番長「そして四月、俺は八十稲羽から帰るための電車に乗ったんだ。皆は見送りに来てくれたけど、足取りも口取りも重く、別れの言葉を二、三交わしただけだった」
陽介「・・・確かに、そうなるかもな」
番長「陽介・・・」
陽介「続けてくれ。最後まで聞くからよ」
番長「・・・ああ。帰りの電車に乗って、疲れて俺は居眠りをしたんだ。そしたら声を聞いた」
???『フッハッハッハッ!貴様が例の人間かぁああ!面倒なことを押し付けられてしまったが、まあいい、お人よしを一人ほどつけてやる!精々もう一度頑張って来い!』
???『ただし次が最後だ!あまり我輩の娘に無理をさせるわけにはいかんからなぁああ!』
番長「その声が聞こえた後、気がつけば俺は前回の一年間のことを全て忘れて・・・今回の、八十稲羽に向かう電車の中にいたんだ。それが、今年の四月」
ラハール「全て忘れて?では何故今の貴様は・・・」
番長「時々断片的に、俺は前回のことを思い出していたんだ。喋れない菜々子の姿、俺に助けを求める菜々子の姿・・・ほんの1~2秒ずつだけど、そういう映像が頭の中に浮かんできて戸惑うことがあった」
ラハール「・・・」
番長「全てを思いだしたのは昨日、菜々子が一度息を引き取る寸前のことだった。俺はまた菜々子を助けることが出来なかったと・・・後悔をしながら・・・全てを思い出した」
ラハール「・・・・・・なるほど」
561: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:14:19.26 ID:GIQKKXVx0
番長「前回と今回の大きな違いは、まず、俺達が諦めなかったこと。違和感から目を逸らさず、生田目を殺さなかったことだ」
陽介「・・・!」
番長「次に、前回はラハールやエトナさん、マリーはいなかった」
エトナ「マリーちゃんも・・・?」
ラハール「・・・マリーのことはわからんが、おそらく前回を見ていたフロンが業を煮やし、ある世界の魔王達に力を借り、番長一人を中心に人間界そのものの時間を巻き戻したのだろうな」
エトナ「人間界そのものへの時間的な干渉なら、この事件に対して直接的に干渉したわけじゃないってことか・・・フロンちゃんにしちゃ良く考えたもんね」
ラハール「そうだな。とはいえ、知り合い魔王共の総力を結集したとしても、そう簡単なことではないはずだ」
エトナ「まあ・・・そりゃあそうでしょうね」
ラハール「おそらくはペタあたりに、余程の無理を強いているのだろう。しかし、そいつが言っていたお人よしというのは誰のことだ・・・?」
エトナ「そりゃ殿下に決まってるでしょ。送り込まれたのは殿下なんだから」
ラハール「ふ、ふざけるな!誰がお人よしだ!」
エトナ「いや別にアタシが言ったわけじゃ・・・」
ラハール「ぐ・・・奴め、次に会ったら破り捨ててやる・・・!」
エトナ「アイツもう自分の本来の姿取り戻したじゃないですか。またアイツとやりあうんですか?」
ラハール「む・・・そ、そうだな。では、大勢で取り囲んでズタボロにしてやろう」
エトナ「またそれですか」
ラハール「う、うるさい!・・・だ、大体、今はこんなこと話してる場合じゃないだろ!」
エトナ「いや先に話し始めたのは殿下なんですけど・・・」
ラハール「と、とにかく!番長、話を続けろ」
番長「ああ。そしてもう一つ、大きな違いがあるんだ。前回、菜々子は・・・菜々子はそのまま、かえらぬ人となった・・・!」
ラハール「・・・」
番長「今になって思えば、全てを忘れていながらも、菜々子と生田目のことで冷静を保てなかったのは・・・無意識下で、そのことを思い出そうとしていたからだろうな・・・!」
りせ「先輩・・・」
番長「きっと、ラハールがいてくれなかったら・・・ラハールが菜々子を救えるってことを教えてくれなかったら・・・俺は前回と同じ・・・前回と同じことをしていただろう・・・!」
ラハール「・・・」
番長「前回があるからこそ、今回も、誰よりも冷静でいらなかったのは、きっと俺だっただろうな・・・」
陽介「・・・!」
番長「次に、前回はラハールやエトナさん、マリーはいなかった」
エトナ「マリーちゃんも・・・?」
ラハール「・・・マリーのことはわからんが、おそらく前回を見ていたフロンが業を煮やし、ある世界の魔王達に力を借り、番長一人を中心に人間界そのものの時間を巻き戻したのだろうな」
エトナ「人間界そのものへの時間的な干渉なら、この事件に対して直接的に干渉したわけじゃないってことか・・・フロンちゃんにしちゃ良く考えたもんね」
ラハール「そうだな。とはいえ、知り合い魔王共の総力を結集したとしても、そう簡単なことではないはずだ」
エトナ「まあ・・・そりゃあそうでしょうね」
ラハール「おそらくはペタあたりに、余程の無理を強いているのだろう。しかし、そいつが言っていたお人よしというのは誰のことだ・・・?」
エトナ「そりゃ殿下に決まってるでしょ。送り込まれたのは殿下なんだから」
ラハール「ふ、ふざけるな!誰がお人よしだ!」
エトナ「いや別にアタシが言ったわけじゃ・・・」
ラハール「ぐ・・・奴め、次に会ったら破り捨ててやる・・・!」
エトナ「アイツもう自分の本来の姿取り戻したじゃないですか。またアイツとやりあうんですか?」
ラハール「む・・・そ、そうだな。では、大勢で取り囲んでズタボロにしてやろう」
エトナ「またそれですか」
ラハール「う、うるさい!・・・だ、大体、今はこんなこと話してる場合じゃないだろ!」
エトナ「いや先に話し始めたのは殿下なんですけど・・・」
ラハール「と、とにかく!番長、話を続けろ」
番長「ああ。そしてもう一つ、大きな違いがあるんだ。前回、菜々子は・・・菜々子はそのまま、かえらぬ人となった・・・!」
ラハール「・・・」
番長「今になって思えば、全てを忘れていながらも、菜々子と生田目のことで冷静を保てなかったのは・・・無意識下で、そのことを思い出そうとしていたからだろうな・・・!」
りせ「先輩・・・」
番長「きっと、ラハールがいてくれなかったら・・・ラハールが菜々子を救えるってことを教えてくれなかったら・・・俺は前回と同じ・・・前回と同じことをしていただろう・・・!」
ラハール「・・・」
番長「前回があるからこそ、今回も、誰よりも冷静でいらなかったのは、きっと俺だっただろうな・・・」
562: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:16:16.69 ID:GIQKKXVx0
直斗「・・・今は、そんな仮定に意味はありませんよ」
陽介「直斗の言うとおりだぜ。それより、今回これから、俺達がどうするかだ」
番長「・・・い、今の話を・・・信じてくれるのか?」
千枝「あったりまえじゃん」
雪子「番長君の話を信じない人なんて、私達の中にはいないと思う」
完二「そうだぜ。花村先輩のホラ話ならともかくよ」
陽介「おい」
番長「皆・・・」
ラハール「俺様に言わせれば信じるどうこうではないぞ。それが確かなら辻褄があうというだけだ。最初から数多くのペルソナが登録されていた、貴様のペルソナ全書。貴様の財布の中にあった大金。林間学校で里中のカレーを食う直前の、貴様の嫌な予感」
千枝「ちょっ・・・アレはあたしだけじゃないでしょ。雪子も一緒に作ったでしょ?」
完二「素直に信じるって言や良いじゃねえスかラハール先輩」
ラハール「フン・・・」
りせ「あ、否定しない。ラハール先輩ちょっとは丸くなったのかな?」
ラハール「う、うるさい!」
番長「ラハール・・・」
エトナ「まあ、アタシはどうでもいいんだけど?殿下が付き合う気でいるみたいだから、仕方なく付き合ったげる」
ラハール「おい」
番長「エトナさん・・・」
直斗「さて、それでは、これからの話をしましょう。番長先輩」
番長「ああ。まずは・・・」
陽介「直斗の言うとおりだぜ。それより、今回これから、俺達がどうするかだ」
番長「・・・い、今の話を・・・信じてくれるのか?」
千枝「あったりまえじゃん」
雪子「番長君の話を信じない人なんて、私達の中にはいないと思う」
完二「そうだぜ。花村先輩のホラ話ならともかくよ」
陽介「おい」
番長「皆・・・」
ラハール「俺様に言わせれば信じるどうこうではないぞ。それが確かなら辻褄があうというだけだ。最初から数多くのペルソナが登録されていた、貴様のペルソナ全書。貴様の財布の中にあった大金。林間学校で里中のカレーを食う直前の、貴様の嫌な予感」
千枝「ちょっ・・・アレはあたしだけじゃないでしょ。雪子も一緒に作ったでしょ?」
完二「素直に信じるって言や良いじゃねえスかラハール先輩」
ラハール「フン・・・」
りせ「あ、否定しない。ラハール先輩ちょっとは丸くなったのかな?」
ラハール「う、うるさい!」
番長「ラハール・・・」
エトナ「まあ、アタシはどうでもいいんだけど?殿下が付き合う気でいるみたいだから、仕方なく付き合ったげる」
ラハール「おい」
番長「エトナさん・・・」
直斗「さて、それでは、これからの話をしましょう。番長先輩」
番長「ああ。まずは・・・」
563: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:17:54.91 ID:GIQKKXVx0
>-昼
:::【病院・生田目の病室】:::
直斗「見張りの警察官はなんとか退けましたが・・・時間はそう取れないと思います。くれぐれも手短に」
番長「ああ」
直斗「生田目さん。あなたに伺いたいことがあります」
生田目「・・・・・・」
直斗「このまま、あなたを全ての元凶と決め付けてしまうのは簡単です。実際問題、そう望んでいる人も多い・・・しかし、僕達は真実を知りたいのです」
生田目「・・・」
番長「俺達は、向き合わなければならないんです。真実と」
生田目「・・・・・・し、信じてくれるのか?僕の話を・・・」
ラハール「信じるかどうかはともかく、貴様の話をまともに聞いてやれるのは、俺様達だけだ」
生田目「・・・・・・話そう。僕の全てを」
>-生田目の回想
:::【生田目の家】:::
生田目「真由美との不倫が騒ぎになってすぐ、僕は騒ぎから逃げ帰るようにこっちの実家に帰っていた」
生田目「そしてひたすらヤケ酒をあおっていた。少し前から、真由美とも連絡が取れなくなっていたからね」
生田目『真由美・・・どこにいるんだ・・・』
生田目「僕は真由美に謝りたかった。ずっと迷惑をかけてばかりいたからね。真由美は不倫報道のせいで番組を降板させられていたし・・・」
生田目「やることもなく、何かをする気力もなかった」
生田目「そんな時、ふと誰かに聞いた噂を思い出して・・・テレビの中に映る自分を見つめていたんだ」
生田目『・・・真由美?真由美なのか?』
生田目「そしたら、テレビに真由美が映ったんだ」
ラハール「(・・・マヨナカテレビ)」
生田目「テレビの中の真由美は、僕に助けを求めているように見えた」
生田目『真由美・・・真由美!』
生田目「思わず真由美に触れようとしたその時、腕が・・・まるで水面に突っ込んだようにテレビの中に潜ったんだ」
:::【病院・生田目の病室】:::
直斗「見張りの警察官はなんとか退けましたが・・・時間はそう取れないと思います。くれぐれも手短に」
番長「ああ」
直斗「生田目さん。あなたに伺いたいことがあります」
生田目「・・・・・・」
直斗「このまま、あなたを全ての元凶と決め付けてしまうのは簡単です。実際問題、そう望んでいる人も多い・・・しかし、僕達は真実を知りたいのです」
生田目「・・・」
番長「俺達は、向き合わなければならないんです。真実と」
生田目「・・・・・・し、信じてくれるのか?僕の話を・・・」
ラハール「信じるかどうかはともかく、貴様の話をまともに聞いてやれるのは、俺様達だけだ」
生田目「・・・・・・話そう。僕の全てを」
>-生田目の回想
:::【生田目の家】:::
生田目「真由美との不倫が騒ぎになってすぐ、僕は騒ぎから逃げ帰るようにこっちの実家に帰っていた」
生田目「そしてひたすらヤケ酒をあおっていた。少し前から、真由美とも連絡が取れなくなっていたからね」
生田目『真由美・・・どこにいるんだ・・・』
生田目「僕は真由美に謝りたかった。ずっと迷惑をかけてばかりいたからね。真由美は不倫報道のせいで番組を降板させられていたし・・・」
生田目「やることもなく、何かをする気力もなかった」
生田目「そんな時、ふと誰かに聞いた噂を思い出して・・・テレビの中に映る自分を見つめていたんだ」
生田目『・・・真由美?真由美なのか?』
生田目「そしたら、テレビに真由美が映ったんだ」
ラハール「(・・・マヨナカテレビ)」
生田目「テレビの中の真由美は、僕に助けを求めているように見えた」
生田目『真由美・・・真由美!』
生田目「思わず真由美に触れようとしたその時、腕が・・・まるで水面に突っ込んだようにテレビの中に潜ったんだ」
564: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:18:58.68 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
:::【病院・生田目の病室】:::
生田目「驚いたし・・・怖かったよ。頭がおかしくなりそうだった」
番長「・・・」
生田目「結局、酒で酔っていたか、それか夢だったのかと思うことにして、次の日仕事をこなした後・・・中央に戻った」
ラハール「(・・・今更だが、一つ気になることがあるな・・・)」
生田目「次の日の午後、出勤すると・・・想像通り、クビを言い渡された。けど、そんな事より僕を打ちのめしたのは・・・真由美が遺体で見つかったことだった・・・!」
番長「・・・」
生田目「それも、僕の実家のあるこの町でだ・・・!」
>-生田目は辛そうにうつむいている・・・
直斗「生田目さんが、第一の被害者、山野真由美さんと不倫関係にあったにも関わらず、事件の初動で捜査対象から外されたのは、事件前夜、市内にいなかったためアリバイがあるからと伺っています。今のところ、全ての辻褄はあっています」
番長「・・・ああ」
生田目「・・・・・・しばらく呆然とした後で、あの夜にあった出来事を思い出した。あれは夢なんかじゃなくて、真由美からのSOSだったんじゃないか・・・?」
ラハール「・・・・・・・・・・」
生田目「そして、夢じゃないことを確認しようとテレビの中に腕を突っ込んでみたら・・・また腕が入った。それで僕は、あの夜の出来事は夢じゃなかったと確信したんだ」
直斗「・・・その後、マヨナカテレビの噂に行き当たるんですね」
生田目「ああ。前々から小耳に挟んではいたんだけど、子供じみた、ただの噂だと思っていたんだけどね・・・それでも真由美は、あれに映って、そして殺されたんだ。考えれば考えるほど、無関係とは思えなくなった」
>-生田目の回想
:::【鮫川・河川敷】:::
生田目「その後、僕は事件に関する事情聴取を受けるために、またこの町に戻ってきた」
生田目「真由美が何故殺されたのか・・・知りたかったからね」
生田目「そしてマヨナカテレビを見ていると、ある晩、女の子が映ったんだ」
陽介「(・・・小西先輩か・・・)」
生田目「いても立ってもいられなくなった」
生田目「真由美を殺した犯人が、また女の子を手にかけようとしている・・・」
生田目「その子が誰なのかはすぐにわかった。真由美の事件の第一発見者として、ニュースで報道されていたからね」
生田目「幸い、テレビに映ったその子は、家の手伝いで配達に行った酒屋の娘さんだった」
生田目「悩んだ末に、僕はその子を呼び出して、事件のことを警告したんだ」
小西『・・・言ってること意味わかんないし、下手なナンパ?自分の年考えなよ』
生田目「・・・まるで相手にされなかった」
生田目「その日の夜、またその子がマヨナカテレビに映った」
生田目「・・・そして、次の日死体で発見された」
陽介「・・・・・・」
生田目「僕は、その子が狙われると知っていたのに、また救えなかった・・・!」
生田目「僕は自分が許せなかった」
生田目「何にも出来なかった自分が・・・」
:::【病院・生田目の病室】:::
生田目「驚いたし・・・怖かったよ。頭がおかしくなりそうだった」
番長「・・・」
生田目「結局、酒で酔っていたか、それか夢だったのかと思うことにして、次の日仕事をこなした後・・・中央に戻った」
ラハール「(・・・今更だが、一つ気になることがあるな・・・)」
生田目「次の日の午後、出勤すると・・・想像通り、クビを言い渡された。けど、そんな事より僕を打ちのめしたのは・・・真由美が遺体で見つかったことだった・・・!」
番長「・・・」
生田目「それも、僕の実家のあるこの町でだ・・・!」
>-生田目は辛そうにうつむいている・・・
直斗「生田目さんが、第一の被害者、山野真由美さんと不倫関係にあったにも関わらず、事件の初動で捜査対象から外されたのは、事件前夜、市内にいなかったためアリバイがあるからと伺っています。今のところ、全ての辻褄はあっています」
番長「・・・ああ」
生田目「・・・・・・しばらく呆然とした後で、あの夜にあった出来事を思い出した。あれは夢なんかじゃなくて、真由美からのSOSだったんじゃないか・・・?」
ラハール「・・・・・・・・・・」
生田目「そして、夢じゃないことを確認しようとテレビの中に腕を突っ込んでみたら・・・また腕が入った。それで僕は、あの夜の出来事は夢じゃなかったと確信したんだ」
直斗「・・・その後、マヨナカテレビの噂に行き当たるんですね」
生田目「ああ。前々から小耳に挟んではいたんだけど、子供じみた、ただの噂だと思っていたんだけどね・・・それでも真由美は、あれに映って、そして殺されたんだ。考えれば考えるほど、無関係とは思えなくなった」
>-生田目の回想
:::【鮫川・河川敷】:::
生田目「その後、僕は事件に関する事情聴取を受けるために、またこの町に戻ってきた」
生田目「真由美が何故殺されたのか・・・知りたかったからね」
生田目「そしてマヨナカテレビを見ていると、ある晩、女の子が映ったんだ」
陽介「(・・・小西先輩か・・・)」
生田目「いても立ってもいられなくなった」
生田目「真由美を殺した犯人が、また女の子を手にかけようとしている・・・」
生田目「その子が誰なのかはすぐにわかった。真由美の事件の第一発見者として、ニュースで報道されていたからね」
生田目「幸い、テレビに映ったその子は、家の手伝いで配達に行った酒屋の娘さんだった」
生田目「悩んだ末に、僕はその子を呼び出して、事件のことを警告したんだ」
小西『・・・言ってること意味わかんないし、下手なナンパ?自分の年考えなよ』
生田目「・・・まるで相手にされなかった」
生田目「その日の夜、またその子がマヨナカテレビに映った」
生田目「・・・そして、次の日死体で発見された」
陽介「・・・・・・」
生田目「僕は、その子が狙われると知っていたのに、また救えなかった・・・!」
生田目「僕は自分が許せなかった」
生田目「何にも出来なかった自分が・・・」
565: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:20:05.45 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
:::【病院・生田目の病室】:::
生田目「それからしばらくすると、マヨナカテレビにまた女の子が映った」
ラハール「・・・・・・」
雪子「私ですね?」
生田目「・・・そう」
>-生田目の回想
:::【生田目】:::
生田目「・・・僕は知っていながら、二人目の被害者を死なせてしまった」
生田目「今度こそ絶対に救おうと思った」
生田目「相手はどこの誰ともわからない殺人鬼」
生田目「そんな相手から一人の人を守るには、僕はあまりにも無力だった」
生田目「思い悩む僕に、テレビの中の少女が微笑んできたように見えた」
生田目「そして・・・思ったんだ」
生田目「自分には、テレビの"向こう"へ入る力があるらしい」
生田目「だったら、殺される前に、そこへ"かくまう"事が出来るんじゃないか・・・と」
生田目『そっちは安全ってことなのか?そうなんだな!?』
生田目「そう言った僕に、テレビの中の少女はまた微笑んだように見えた」
生田目「そうとも・・・たとえどんな場所だろうと、惨たらしく殺されるよりは良い」
生田目「ほとぼりが冷めたら、また出してやれば良い」
生田目「頭の中で、全てのことが繋がった気がしたんだ」
生田目「もう二度と犠牲者を出したくない・・・きっと僕になら出来る・・・そう思った」
生田目「だけど、問題もあった」
生田目「正直に事情を話しても、理解してもらえるはずがない」
生田目「二人目の犠牲者の時に、そのことは苦いほど味わった」
生田目「だったら、さらうしかない・・・」
生田目「僕にしか出来ないなら、やるしかない・・・」
生田目「仕事柄の土地勘、トラック、怪しまれないこと・・・条件は全て整っていた」
生田目「偶然とは思えなかった。僕の使命なんだと思った」
生田目「警察にも電話したけど、テレビの中に腕が入ったとか、そういう話をしだした時点で、まるで信じてもらえなかった」
:::【病院・生田目の病室】:::
生田目「それからしばらくすると、マヨナカテレビにまた女の子が映った」
ラハール「・・・・・・」
雪子「私ですね?」
生田目「・・・そう」
>-生田目の回想
:::【生田目】:::
生田目「・・・僕は知っていながら、二人目の被害者を死なせてしまった」
生田目「今度こそ絶対に救おうと思った」
生田目「相手はどこの誰ともわからない殺人鬼」
生田目「そんな相手から一人の人を守るには、僕はあまりにも無力だった」
生田目「思い悩む僕に、テレビの中の少女が微笑んできたように見えた」
生田目「そして・・・思ったんだ」
生田目「自分には、テレビの"向こう"へ入る力があるらしい」
生田目「だったら、殺される前に、そこへ"かくまう"事が出来るんじゃないか・・・と」
生田目『そっちは安全ってことなのか?そうなんだな!?』
生田目「そう言った僕に、テレビの中の少女はまた微笑んだように見えた」
生田目「そうとも・・・たとえどんな場所だろうと、惨たらしく殺されるよりは良い」
生田目「ほとぼりが冷めたら、また出してやれば良い」
生田目「頭の中で、全てのことが繋がった気がしたんだ」
生田目「もう二度と犠牲者を出したくない・・・きっと僕になら出来る・・・そう思った」
生田目「だけど、問題もあった」
生田目「正直に事情を話しても、理解してもらえるはずがない」
生田目「二人目の犠牲者の時に、そのことは苦いほど味わった」
生田目「だったら、さらうしかない・・・」
生田目「僕にしか出来ないなら、やるしかない・・・」
生田目「仕事柄の土地勘、トラック、怪しまれないこと・・・条件は全て整っていた」
生田目「偶然とは思えなかった。僕の使命なんだと思った」
生田目「警察にも電話したけど、テレビの中に腕が入ったとか、そういう話をしだした時点で、まるで信じてもらえなかった」
566: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:21:33.39 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
:::【病院・生田目の病室】:::
生田目「テレビの中を聖域か何かだと信じ込んで、無意識にヒーロー気取りだったよ」
雪子「私達を助けるために、誘拐してテレビの中に入れてた・・・」
生田目「・・・そう。だけどそれは、間違っていたんだね」
直斗「こちらで霧が出る日に、テレビの中の世界にいると・・・殺されてしまうんです」
生田目「・・・・・・そうか。助けたと思っていた君達が、普通に日常に戻ったのを知っていたから、疑いもしてなかった」
完二「・・・」
生田目「まさか自力では出ることも出来ない場所だったなんて・・・」
番長「・・・」
生田目「最後の女の子がテレビに映った時、こんな小さな女の子だけは絶対に助けようと思ったんだ」
直斗「・・・菜々子ちゃんですね」
生田目「ああ。だけど、誘拐した直後に、警察や悪魔に追いかけられた」
陽介「あ、悪魔?」
ラハール「・・・俺様だ」
陽介「あ、あぁ~・・・」
生田目「きっとこの悪魔が、テレビに映った人達を殺しにきているんだと思った。なにせトラックを全開で走らせているのに、悪魔は自分の足で走っておいかけてくるんだからね」
ラハール「・・・・・・・・・」
エトナ「・・・・・・・・・」
生田目「追い詰められて、僕もはじめて、女の子を追ってテレビの中の世界へ行ったんだ」
直斗「・・・そして、貴方の考えていたような、安全な場所ではないと知った」
生田目「ああ。気が狂いそうだった。いや、実際狂っていたんだと思う。その世界は、僕が思っていた場所とは違って、とても異質な世界だった」
ラハール「・・・」
生田目「もしかしたら悪魔が、僕と女の子を狙ってこの世界まで追いかけてくるんじゃないか・・・そう思うと、僕はさらにおかしくなっていったよ」
ラハール「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
エトナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
生田目「その後のことは、あまり覚えていない・・・気がついたら、病院のベッドの上だったよ」
番長「・・・」
生田目「君達には本当にすまなかった・・・罪を逃れようという気はない。誘拐だけでも重罪、その上僕は、君達を危険な目にあわせ続けていたんだからね・・・」
番長「・・・生田目さん・・・」
:::【病院・生田目の病室】:::
生田目「テレビの中を聖域か何かだと信じ込んで、無意識にヒーロー気取りだったよ」
雪子「私達を助けるために、誘拐してテレビの中に入れてた・・・」
生田目「・・・そう。だけどそれは、間違っていたんだね」
直斗「こちらで霧が出る日に、テレビの中の世界にいると・・・殺されてしまうんです」
生田目「・・・・・・そうか。助けたと思っていた君達が、普通に日常に戻ったのを知っていたから、疑いもしてなかった」
完二「・・・」
生田目「まさか自力では出ることも出来ない場所だったなんて・・・」
番長「・・・」
生田目「最後の女の子がテレビに映った時、こんな小さな女の子だけは絶対に助けようと思ったんだ」
直斗「・・・菜々子ちゃんですね」
生田目「ああ。だけど、誘拐した直後に、警察や悪魔に追いかけられた」
陽介「あ、悪魔?」
ラハール「・・・俺様だ」
陽介「あ、あぁ~・・・」
生田目「きっとこの悪魔が、テレビに映った人達を殺しにきているんだと思った。なにせトラックを全開で走らせているのに、悪魔は自分の足で走っておいかけてくるんだからね」
ラハール「・・・・・・・・・」
エトナ「・・・・・・・・・」
生田目「追い詰められて、僕もはじめて、女の子を追ってテレビの中の世界へ行ったんだ」
直斗「・・・そして、貴方の考えていたような、安全な場所ではないと知った」
生田目「ああ。気が狂いそうだった。いや、実際狂っていたんだと思う。その世界は、僕が思っていた場所とは違って、とても異質な世界だった」
ラハール「・・・」
生田目「もしかしたら悪魔が、僕と女の子を狙ってこの世界まで追いかけてくるんじゃないか・・・そう思うと、僕はさらにおかしくなっていったよ」
ラハール「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
エトナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
生田目「その後のことは、あまり覚えていない・・・気がついたら、病院のベッドの上だったよ」
番長「・・・」
生田目「君達には本当にすまなかった・・・罪を逃れようという気はない。誘拐だけでも重罪、その上僕は、君達を危険な目にあわせ続けていたんだからね・・・」
番長「・・・生田目さん・・・」
567: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:25:38.19 ID:GIQKKXVx0
直斗「こちらこそ、すみませんでした」
生田目「・・・え?」
直斗「感情という目隠しで、僕達を真実を追おうともせず、全ての事件の責任を貴方に押し付け、取り返しのつかないことをするところだった」
生田目「いいさ。悪いのは僕、全て僕の責任だ・・・」
直斗「・・・」
番長「・・・生田目さん、ありがとうございました」
生田目「な、なにを・・・」
番長「たとえ方法が間違っていたとしても、貴方が菜々子を救おうとしてくれたことは事実です。その気持ちに、お礼を言わせて下さい」
ラハール「・・・!」
生田目「・・・・・・・・・君は、凄い男だな」
エトナ「(どこまでお人よしなんだか・・・)」
生田目「僕は方法を間違っていたたけど、君達は間違っていない・・・真由美達を殺した犯人を、見つけてくれ・・・」
番長「はい、必ず」
生田目「・・・・・・僕は本当に・・・本当に真由美が好きだった・・・!」
番長「最後に、ひとつ聞かせてください」
生田目「ああ、構わない」
番長「僕の家に脅迫状を送ったのは生田目さんですか?」
生田目「脅迫状?何の話だ?」
直斗「やはり・・・」
番長「ああ、脅迫状を送りつけた人が別にいるな」
ラハール「一応、俺様からもひとつ聞いておこう。貴様が誘拐したのはここにいる四人と、菜々子と、久保美津雄という男だな?」
生田目「久保?僕は久保という男は知らないな。僕が誘拐したのはここにいる四人の、天城さん、巽君、久慈川さん、白鐘君・・・あと、この間の小さい女の子。この五人だけだ」
ラハール「・・・」
陽介「そうなのか。俺はてっきり、これまでの話から久保もアンタが放り込んだもんだとばかり思ってたけど・・・」
番長「これで決まりだな。山野アナ、小西先輩、久保美津雄の三人をテレビの中の世界に入れ、俺の家に脅迫状を送りつけてきた奴が・・・どこかにいる」
生田目「・・・そろそろ、いいかな?凄く疲れてきたんだ・・・」
直斗「先輩、数日前まで意識がなかった生田目さんに、これ以上無理をさせるわけには・・・」
番長「ああ。生田目さん、話してくれてありがとうございました」
生田目「・・・僕には何も出来ないのに、こんなことを言うのは無責任かもしれないが・・・どうか頑張ってくれ」
>-・・・目に涙を溜める生田目さんを残し、部屋を出た。
生田目「・・・え?」
直斗「感情という目隠しで、僕達を真実を追おうともせず、全ての事件の責任を貴方に押し付け、取り返しのつかないことをするところだった」
生田目「いいさ。悪いのは僕、全て僕の責任だ・・・」
直斗「・・・」
番長「・・・生田目さん、ありがとうございました」
生田目「な、なにを・・・」
番長「たとえ方法が間違っていたとしても、貴方が菜々子を救おうとしてくれたことは事実です。その気持ちに、お礼を言わせて下さい」
ラハール「・・・!」
生田目「・・・・・・・・・君は、凄い男だな」
エトナ「(どこまでお人よしなんだか・・・)」
生田目「僕は方法を間違っていたたけど、君達は間違っていない・・・真由美達を殺した犯人を、見つけてくれ・・・」
番長「はい、必ず」
生田目「・・・・・・僕は本当に・・・本当に真由美が好きだった・・・!」
番長「最後に、ひとつ聞かせてください」
生田目「ああ、構わない」
番長「僕の家に脅迫状を送ったのは生田目さんですか?」
生田目「脅迫状?何の話だ?」
直斗「やはり・・・」
番長「ああ、脅迫状を送りつけた人が別にいるな」
ラハール「一応、俺様からもひとつ聞いておこう。貴様が誘拐したのはここにいる四人と、菜々子と、久保美津雄という男だな?」
生田目「久保?僕は久保という男は知らないな。僕が誘拐したのはここにいる四人の、天城さん、巽君、久慈川さん、白鐘君・・・あと、この間の小さい女の子。この五人だけだ」
ラハール「・・・」
陽介「そうなのか。俺はてっきり、これまでの話から久保もアンタが放り込んだもんだとばかり思ってたけど・・・」
番長「これで決まりだな。山野アナ、小西先輩、久保美津雄の三人をテレビの中の世界に入れ、俺の家に脅迫状を送りつけてきた奴が・・・どこかにいる」
生田目「・・・そろそろ、いいかな?凄く疲れてきたんだ・・・」
直斗「先輩、数日前まで意識がなかった生田目さんに、これ以上無理をさせるわけには・・・」
番長「ああ。生田目さん、話してくれてありがとうございました」
生田目「・・・僕には何も出来ないのに、こんなことを言うのは無責任かもしれないが・・・どうか頑張ってくれ」
>-・・・目に涙を溜める生田目さんを残し、部屋を出た。
568: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:27:19.47 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
:::【病院・集中治療室】:::
完二「キツそうだな、菜々子ちゃん」
りせ「うん・・・」
ラハール「もう少し体力が戻ってくれれば、手の施し用もあるのかもしれんが・・・」
エトナ「どーですかね。アタシ達の力でしてあげられる適切な処置が何なのか・・・アタシ達にはそれが判断出来ない」
ラハール「・・・・・・もしもの時は今度こそフロンを呼びつけろ」
エトナ「別に殿下に言われなくてもそのつもりですよ」
ラハール「・・・行くぞ。番長と菜々子を二人にしてやれ」
陽介「あ、ああ・・・」
>-・・・・・・
:::【病院・集中治療室前】:::
ラハール「これからどうする?」
雪子「どうするって・・・どういうこと?」
直斗「・・・番長先輩の心情として、菜々子ちゃんについていてあげたいというのが本音な気がします。やはり僕達は、これから番長先輩抜きで・・・」
千枝「・・・・・・だよね・・・」
完二「どっちにしろ、俺等他人が口挟めることじゃねえだろ。それを決めんのは番長先輩だ」
ラハール「・・・・・・そうだな」
エトナ「(その場合マジで花村が指揮とんのかね。いい加減殿下もペルソナ得たんだし、手貸すなんて面倒なこと言わずに、さっさとこいつらの仲間になってやりゃいいのに・・・まあそれが出来ないのが殿下かねえ)」
ガチャ
番長「行こう。皆」
陽介「おう」
:::【病院・集中治療室】:::
完二「キツそうだな、菜々子ちゃん」
りせ「うん・・・」
ラハール「もう少し体力が戻ってくれれば、手の施し用もあるのかもしれんが・・・」
エトナ「どーですかね。アタシ達の力でしてあげられる適切な処置が何なのか・・・アタシ達にはそれが判断出来ない」
ラハール「・・・・・・もしもの時は今度こそフロンを呼びつけろ」
エトナ「別に殿下に言われなくてもそのつもりですよ」
ラハール「・・・行くぞ。番長と菜々子を二人にしてやれ」
陽介「あ、ああ・・・」
>-・・・・・・
:::【病院・集中治療室前】:::
ラハール「これからどうする?」
雪子「どうするって・・・どういうこと?」
直斗「・・・番長先輩の心情として、菜々子ちゃんについていてあげたいというのが本音な気がします。やはり僕達は、これから番長先輩抜きで・・・」
千枝「・・・・・・だよね・・・」
完二「どっちにしろ、俺等他人が口挟めることじゃねえだろ。それを決めんのは番長先輩だ」
ラハール「・・・・・・そうだな」
エトナ「(その場合マジで花村が指揮とんのかね。いい加減殿下もペルソナ得たんだし、手貸すなんて面倒なこと言わずに、さっさとこいつらの仲間になってやりゃいいのに・・・まあそれが出来ないのが殿下かねえ)」
ガチャ
番長「行こう。皆」
陽介「おう」
569: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:28:29.35 ID:GIQKKXVx0
>-夕方
:::【愛屋】:::
りせ「バカグマどこ行ったんだろ・・・・」
番長「・・・無事だと良いんだが」
りせ「ぶ、無事って・・・」
完二「こんな時にツラ見せねえんだ。何かあったのかって心配してやんのが筋だろ」
陽介「・・・だな。俺達の状況を、改めて整理しようぜ」
番長「そうだな」
ラハール「・・・その前に一つ気になっていることがある。ただ、これは真犯人探しにおいてなんら役に立たないかもしれん」
直斗「聞かせて下さい」
ラハール「・・・噂とは、自然発生するものだと思うか?」
直斗「・・・・・・噂・・・ですか・・・」
エトナ「何言ってんですか?するわけないでしょ。どんな噂でも、最初に誰かが言い出さないと」
直斗「・・・!」
番長「・・・」
天城「!」
ラハール「・・・頭の回る奴等は気付いたか」
千枝「ど、どういうこと?」
ラハール「回らん奴等に期待はしとらん」
千枝「さ、流石に怒りますわよ?」
ラハール「・・・生田目は、マヨナカテレビの噂のことを、前々から小耳に挟んでいたと言っていた。それは第一の被害者が出る前のことなのだ」
陽介「・・・・・・・・・おかしくねえか?それ」
千枝「え?」
陽介「最初にマヨナカテレビに映ったのは山野アナだろ?じゃあ誰がマヨナカテレビの噂を流し始めたんだよ」
りせ「・・・あ」
番長「噂の発生源・・・か」
完二「え?つまりどういうことスか?」
直斗「・・・・・・やはり巽君はもっと頭を鍛えなければなりませんね。巽君には後で僕のほうから解説しておきます」
完二「え?お、おい直斗・・・」
直斗「・・・続けましょう」
:::【愛屋】:::
りせ「バカグマどこ行ったんだろ・・・・」
番長「・・・無事だと良いんだが」
りせ「ぶ、無事って・・・」
完二「こんな時にツラ見せねえんだ。何かあったのかって心配してやんのが筋だろ」
陽介「・・・だな。俺達の状況を、改めて整理しようぜ」
番長「そうだな」
ラハール「・・・その前に一つ気になっていることがある。ただ、これは真犯人探しにおいてなんら役に立たないかもしれん」
直斗「聞かせて下さい」
ラハール「・・・噂とは、自然発生するものだと思うか?」
直斗「・・・・・・噂・・・ですか・・・」
エトナ「何言ってんですか?するわけないでしょ。どんな噂でも、最初に誰かが言い出さないと」
直斗「・・・!」
番長「・・・」
天城「!」
ラハール「・・・頭の回る奴等は気付いたか」
千枝「ど、どういうこと?」
ラハール「回らん奴等に期待はしとらん」
千枝「さ、流石に怒りますわよ?」
ラハール「・・・生田目は、マヨナカテレビの噂のことを、前々から小耳に挟んでいたと言っていた。それは第一の被害者が出る前のことなのだ」
陽介「・・・・・・・・・おかしくねえか?それ」
千枝「え?」
陽介「最初にマヨナカテレビに映ったのは山野アナだろ?じゃあ誰がマヨナカテレビの噂を流し始めたんだよ」
りせ「・・・あ」
番長「噂の発生源・・・か」
完二「え?つまりどういうことスか?」
直斗「・・・・・・やはり巽君はもっと頭を鍛えなければなりませんね。巽君には後で僕のほうから解説しておきます」
完二「え?お、おい直斗・・・」
直斗「・・・続けましょう」
570: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:29:55.51 ID:GIQKKXVx0
>-皆で状況を整理した。
①事件の被害者は合計8名
・殺害された被害者(被疑者不明)
山野 真由美
小西 早紀
・救出済みの被害者(被疑者不明)
久保 美津雄
・救出済みの被害者(生田目が実行犯)
天城 雪子
巽 完二
久慈川 りせ
白鐘 直斗
堂島 菜々子
②番長宛に脅迫状が二通送りつけられている
・この脅迫状について生田目は関与していない
③マヨナカテレビの噂の発生源
・最初の事件が発生する前に噂を流し始めた何者かがいる。
④クマ失踪
・少なくとも稲羽市及びテレビの中の世界にはいない模様
直斗「・・・こんなところですかね」
エトナ「生田目が実行犯って言い回しは妙じゃない?犯人でいいでしょ」
直斗「テレビの中の世界で追い詰められていた生田目は、明らかに正常な精神状態ではありませんでした。何らかのマインドコントロール、もしくは犯行の教唆を何者かに受けていた可能性は、現時点では否定されないと思っています」
番長「・・・そうだな」
千枝「マインド・・・何?」
陽介「俺に聞くな・・・教唆?とかいうのもわからんぞ」
直斗「・・・」
雪子「・・・二人には、私から後で」
直斗「・・・お願いします・・・」
りせ「・・・?」
完二「?」
直斗「・・・やっぱり今説明したほうが良さそうですね」
雪子「そ、そうだね・・・」
ラハール「要は誰かに、犯行をそそのかされていたかもしれんということだ」
陽介「そそのかす?そんなの何の得があって・・・」
番長「・・・・・・・・・」
>-俺は【前回】自分の目で見た映像のことを思い返していた。
『僕だって・・・僕だってね、殺してやりたいくらいだよ・・・!』
>-・・・まさか・・・
番長「・・・少し、一人で考えさせてくれ」
>-愛屋の外へ出た。
陽介「あいつ急にどうしたんだ?」
ラハール「・・・頭を冷やしたい事情でも出来たのではないか?何にしても、一人にしてやれ」
①事件の被害者は合計8名
・殺害された被害者(被疑者不明)
山野 真由美
小西 早紀
・救出済みの被害者(被疑者不明)
久保 美津雄
・救出済みの被害者(生田目が実行犯)
天城 雪子
巽 完二
久慈川 りせ
白鐘 直斗
堂島 菜々子
②番長宛に脅迫状が二通送りつけられている
・この脅迫状について生田目は関与していない
③マヨナカテレビの噂の発生源
・最初の事件が発生する前に噂を流し始めた何者かがいる。
④クマ失踪
・少なくとも稲羽市及びテレビの中の世界にはいない模様
直斗「・・・こんなところですかね」
エトナ「生田目が実行犯って言い回しは妙じゃない?犯人でいいでしょ」
直斗「テレビの中の世界で追い詰められていた生田目は、明らかに正常な精神状態ではありませんでした。何らかのマインドコントロール、もしくは犯行の教唆を何者かに受けていた可能性は、現時点では否定されないと思っています」
番長「・・・そうだな」
千枝「マインド・・・何?」
陽介「俺に聞くな・・・教唆?とかいうのもわからんぞ」
直斗「・・・」
雪子「・・・二人には、私から後で」
直斗「・・・お願いします・・・」
りせ「・・・?」
完二「?」
直斗「・・・やっぱり今説明したほうが良さそうですね」
雪子「そ、そうだね・・・」
ラハール「要は誰かに、犯行をそそのかされていたかもしれんということだ」
陽介「そそのかす?そんなの何の得があって・・・」
番長「・・・・・・・・・」
>-俺は【前回】自分の目で見た映像のことを思い返していた。
『僕だって・・・僕だってね、殺してやりたいくらいだよ・・・!』
>-・・・まさか・・・
番長「・・・少し、一人で考えさせてくれ」
>-愛屋の外へ出た。
陽介「あいつ急にどうしたんだ?」
ラハール「・・・頭を冷やしたい事情でも出来たのではないか?何にしても、一人にしてやれ」
571: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:32:04.50 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
:::【愛屋前】:::
>-・・・・・・
>-・・・そう考えれば、全ての辻褄があう。
>-・・・だけど、勝手な思い込みで全てを決め付けたくない。
>-・・・よし。
ガラッ
番長「・・・陽介と・・・ラハール?」
陽介「ちょっとこいつと話があってよ」
ラハール「・・・何やら呼び出されてな」
番長「そうか。俺は中に戻ってるぞ」
ラハール「・・・ああ」
ガラッ
陽介「・・・・・・なあラハール」
ラハール「何だ?」
陽介「気まずくて・・・言い出せる決心が付かなくて・・・昨日は言えなかったけど・・・」
ラハール「・・・」
陽介「昨日は本当にありがとな。お前のお陰で助かった」
ラハール「・・・陽介・・・」
陽介「俺さ、番長の【前回】の話聞いて、すげぇ怖くなったんだ」
ラハール「・・・前回は生田目を殺して全てが終わった・・・というアレか・・・」
陽介「・・・ああ」
ラハール「大方貴様や完二にでもそそのかされたのだろうな。そういう口ぶりはしていなかったが、貴様等に気を使っていただけだろう」
陽介「・・・そうだな。俺も、きっとそうなんじゃねえかと思った」
ラハール「・・・」
陽介「本当に怖くなったんだ・・・お前や、番長や、エトナさんを・・・気まずい顔のまんま見送るのとか・・・絶対に・・・嫌だから・・・!」
ラハール「フン・・・貴様に礼を言われる筋合いはない」
陽介「ま、またお前は・・・!」
ラハール「俺様も、そんなのは嫌だと思ったから貴様を止めただけだ」
陽介「ラハール・・・!」
:::【愛屋前】:::
>-・・・・・・
>-・・・そう考えれば、全ての辻褄があう。
>-・・・だけど、勝手な思い込みで全てを決め付けたくない。
>-・・・よし。
ガラッ
番長「・・・陽介と・・・ラハール?」
陽介「ちょっとこいつと話があってよ」
ラハール「・・・何やら呼び出されてな」
番長「そうか。俺は中に戻ってるぞ」
ラハール「・・・ああ」
ガラッ
陽介「・・・・・・なあラハール」
ラハール「何だ?」
陽介「気まずくて・・・言い出せる決心が付かなくて・・・昨日は言えなかったけど・・・」
ラハール「・・・」
陽介「昨日は本当にありがとな。お前のお陰で助かった」
ラハール「・・・陽介・・・」
陽介「俺さ、番長の【前回】の話聞いて、すげぇ怖くなったんだ」
ラハール「・・・前回は生田目を殺して全てが終わった・・・というアレか・・・」
陽介「・・・ああ」
ラハール「大方貴様や完二にでもそそのかされたのだろうな。そういう口ぶりはしていなかったが、貴様等に気を使っていただけだろう」
陽介「・・・そうだな。俺も、きっとそうなんじゃねえかと思った」
ラハール「・・・」
陽介「本当に怖くなったんだ・・・お前や、番長や、エトナさんを・・・気まずい顔のまんま見送るのとか・・・絶対に・・・嫌だから・・・!」
ラハール「フン・・・貴様に礼を言われる筋合いはない」
陽介「ま、またお前は・・・!」
ラハール「俺様も、そんなのは嫌だと思ったから貴様を止めただけだ」
陽介「ラハール・・・!」
572: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:33:54.75 ID:GIQKKXVx0
>-・・・・・・
:::【愛屋】:::
千枝「・・・二人、何の話だろうね」
雪子「ちょっと気になるね。急に二人で一緒に・・・」
直斗「(そんなことより、こんな時に一人で考え事・・・番長先輩は一体何を考えていたのだろうか・・・)」
>-・・・・・・まさか・・・!
番長「二人は・・・男と男の関係・・・!?」
りせ「男と男!?」
完二「えっ」
エトナ「無い無い」
『愛ですよ愛!!』
エトナ「(・・・とか言ってきそうなもんだけど、ほんとに何してんだろーなーフロンちゃん・・・)」
ラハールーーーーーッ!!!
だ、抱きつくな!アホか貴様!!
雪子「男二人で抱き合って一体何を・・・!?」
番長「や、やっぱり二人は男と男の・・・!」
エトナ「アンタ等どんだけアホなの?」
番長「・・・でも、そう考えれば全ての辻褄が合うんです」
エトナ「え?」
番長「クマの失踪の件です。数少ない二人きりになれる陽介の部屋、その部屋に突如現れた二人の仲を引き裂くクマ・・・もしかしたら、二人はクマのことが邪魔になって・・・!?」
エトナ「・・・」
直斗「・・・・・・番長先輩、さすがに言って良いことと悪いことがあるかと・・・」
番長「場を和ませようと思って」
直斗「今緊張感を保たなくてどうするんですか・・・」
番長「てへ」
直斗「てへじゃありません」
エトナ「てへって棒読みで口にする台詞じゃないでしょ・・・」
雪子「二人は・・・男と男の・・・!?」
千枝「雪子、それはもういいから」
直斗「(・・・番長先輩はこんな時にこんな冗談を言う方でしょうか・・・?)」
直斗「(こんな時だからこそ・・・というようなとり方も、出来なくはありませんが・・・)」
直斗「(一応、確かめておく必要があるかもしれませんね)」
>-・・・・・・
番長「やっぱり、皆それぞれの中でじっくり考えたいことがあると思う。夜も更けてきたし、今日は解散して、明日もう一度集まろう」
>-明日の予定を話し合ってから解散した。
:::【愛屋】:::
千枝「・・・二人、何の話だろうね」
雪子「ちょっと気になるね。急に二人で一緒に・・・」
直斗「(そんなことより、こんな時に一人で考え事・・・番長先輩は一体何を考えていたのだろうか・・・)」
>-・・・・・・まさか・・・!
番長「二人は・・・男と男の関係・・・!?」
りせ「男と男!?」
完二「えっ」
エトナ「無い無い」
『愛ですよ愛!!』
エトナ「(・・・とか言ってきそうなもんだけど、ほんとに何してんだろーなーフロンちゃん・・・)」
ラハールーーーーーッ!!!
だ、抱きつくな!アホか貴様!!
雪子「男二人で抱き合って一体何を・・・!?」
番長「や、やっぱり二人は男と男の・・・!」
エトナ「アンタ等どんだけアホなの?」
番長「・・・でも、そう考えれば全ての辻褄が合うんです」
エトナ「え?」
番長「クマの失踪の件です。数少ない二人きりになれる陽介の部屋、その部屋に突如現れた二人の仲を引き裂くクマ・・・もしかしたら、二人はクマのことが邪魔になって・・・!?」
エトナ「・・・」
直斗「・・・・・・番長先輩、さすがに言って良いことと悪いことがあるかと・・・」
番長「場を和ませようと思って」
直斗「今緊張感を保たなくてどうするんですか・・・」
番長「てへ」
直斗「てへじゃありません」
エトナ「てへって棒読みで口にする台詞じゃないでしょ・・・」
雪子「二人は・・・男と男の・・・!?」
千枝「雪子、それはもういいから」
直斗「(・・・番長先輩はこんな時にこんな冗談を言う方でしょうか・・・?)」
直斗「(こんな時だからこそ・・・というようなとり方も、出来なくはありませんが・・・)」
直斗「(一応、確かめておく必要があるかもしれませんね)」
>-・・・・・・
番長「やっぱり、皆それぞれの中でじっくり考えたいことがあると思う。夜も更けてきたし、今日は解散して、明日もう一度集まろう」
>-明日の予定を話し合ってから解散した。
573: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/09/25(木) 17:34:41.06 ID:GIQKKXVx0
>-次回予告
>-BGM:魔立邪悪学園
フロン「この世で最も美しいもの・・・それは、愛」
ラズベリル「あ、愛!?」
フロン「今、愛の伝道師フロンが未来ある若者に愛の素晴らしさを刷り込むべく、女凶師として魔界に降り立つ」
マオ「勝手にそんなことをされては困るんだが・・・」
フロン「別魔界に降り立ったフロンの元に襲い掛かる謎の敵達・・・悪魔さんたちの命を守るべく、フロンは、フロンガーXを起動する」
マオ「聞いてるのか?おい」
フロン「天使も悪魔も人間も、ゼントラーディも関係ありません。きっと誰もが、愛を知ることで変われるんです」
マオ「ゼントラーディって言っちゃったぞ」
フロン「次回、【フロンガーX 愛・伝えていますか】。第二話、【不良美女凶師フロン!?】」
マオ「・・・」
フロン「私達は、わかりあえます」
マオ「・・・元ネタが映画なのに第二話?」
フロン「まあそこは臨機応変に」
シシリー「・・・・・・フロンさん、暇なのかな?」
アルティナ「そ、そんなはずは・・・寂しいんじゃないかしら?」
>-BGM:魔立邪悪学園
フロン「この世で最も美しいもの・・・それは、愛」
ラズベリル「あ、愛!?」
フロン「今、愛の伝道師フロンが未来ある若者に愛の素晴らしさを刷り込むべく、女凶師として魔界に降り立つ」
マオ「勝手にそんなことをされては困るんだが・・・」
フロン「別魔界に降り立ったフロンの元に襲い掛かる謎の敵達・・・悪魔さんたちの命を守るべく、フロンは、フロンガーXを起動する」
マオ「聞いてるのか?おい」
フロン「天使も悪魔も人間も、ゼントラーディも関係ありません。きっと誰もが、愛を知ることで変われるんです」
マオ「ゼントラーディって言っちゃったぞ」
フロン「次回、【フロンガーX 愛・伝えていますか】。第二話、【不良美女凶師フロン!?】」
マオ「・・・」
フロン「私達は、わかりあえます」
マオ「・・・元ネタが映画なのに第二話?」
フロン「まあそこは臨機応変に」
シシリー「・・・・・・フロンさん、暇なのかな?」
アルティナ「そ、そんなはずは・・・寂しいんじゃないかしら?」
578: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:32:13.85 ID:IEmDfuDn0
>-・・・・・・
:::【堂島家】:::
エトナ「(最近天界から音沙汰がないこと、クマの失踪に真犯人・・・問題は山積みだっつーのに・・・なんで直斗ちゃんはアタシにあんなこと言ったのかね)」
番長「少し出かけてきます」
エトナ「・・・・・・どこ行くの?」
番長「・・・夕食を買ってきます」
エトナ「アタシも行く」
番長「良いですよ。俺が一人で買ってきますから」
エトナ「いや、行くって」
番長「・・・どうしたんですか?いつもはそんなこと言わないのに・・・」
エトナ「直斗ちゃんにちょっと気になること聞いてさー」
番長「・・・直斗に?」
エトナ「足立」
番長「・・・・・・」
エトナ「・・・やっぱ足立って奴なのね。ま、アタシはそいつのこと大して知らないけど」
番長「ど、どうしてそんな・・・」
エトナ「疑問でも驚きでもなくてさ、さっきの私の【足立】って一言に無表情ってのはないでしょアンタ。アタシからしてみりゃ、頑張って無表情を取り繕ってるっつーのがみえみえなのよ。隠したり潜んだりってのは、元々アタシの得意分野だしね」
番長「・・・!」
エトナ「なんで急にここで足立の名前を・・・?ってのが、いつものアンタの正しい反応なんじゃないの?本気で心当たりがないならさあ」
番長「・・・・・・・・・」
エトナ「直斗ちゃんがね、アンタは犯人に目星つけたんじゃないかって、アンタが一人でどっか行こうとしたら、足立の名前を出してみてくれって・・・言ってたの」
番長「・・・そうですか」
エトナ「アタシ個人としちゃどうでも良いけどさ、犯人の目星ついてて、そいつんとこに行きたいなら・・・アンタ等全員で行くのが筋なんじゃないの?」
番長「・・・仰るとおりです」
エトナ「アンタにゃアンタの考えがあんのかもしんないけど、もうちょいアイツ等信用してやっても良いんじゃないの?」
番長「・・・・・・」
エトナ「・・・・・・直斗ちゃんには、何かあったら連絡くれとかってこんなもん貰ったけど・・・ま、アンタに任すわ」
>-・・・携帯電話を受け取った。
>-・・・・・・
>-・・・俺は・・・
>-・・・・・・
番長「・・・・・・少し、俺に考える時間を下さい」
エトナ「いんじゃない?つか、アタシに断ることじゃないでしょ」
番長「・・・・・・はい・・・」
:::【堂島家】:::
エトナ「(最近天界から音沙汰がないこと、クマの失踪に真犯人・・・問題は山積みだっつーのに・・・なんで直斗ちゃんはアタシにあんなこと言ったのかね)」
番長「少し出かけてきます」
エトナ「・・・・・・どこ行くの?」
番長「・・・夕食を買ってきます」
エトナ「アタシも行く」
番長「良いですよ。俺が一人で買ってきますから」
エトナ「いや、行くって」
番長「・・・どうしたんですか?いつもはそんなこと言わないのに・・・」
エトナ「直斗ちゃんにちょっと気になること聞いてさー」
番長「・・・直斗に?」
エトナ「足立」
番長「・・・・・・」
エトナ「・・・やっぱ足立って奴なのね。ま、アタシはそいつのこと大して知らないけど」
番長「ど、どうしてそんな・・・」
エトナ「疑問でも驚きでもなくてさ、さっきの私の【足立】って一言に無表情ってのはないでしょアンタ。アタシからしてみりゃ、頑張って無表情を取り繕ってるっつーのがみえみえなのよ。隠したり潜んだりってのは、元々アタシの得意分野だしね」
番長「・・・!」
エトナ「なんで急にここで足立の名前を・・・?ってのが、いつものアンタの正しい反応なんじゃないの?本気で心当たりがないならさあ」
番長「・・・・・・・・・」
エトナ「直斗ちゃんがね、アンタは犯人に目星つけたんじゃないかって、アンタが一人でどっか行こうとしたら、足立の名前を出してみてくれって・・・言ってたの」
番長「・・・そうですか」
エトナ「アタシ個人としちゃどうでも良いけどさ、犯人の目星ついてて、そいつんとこに行きたいなら・・・アンタ等全員で行くのが筋なんじゃないの?」
番長「・・・仰るとおりです」
エトナ「アンタにゃアンタの考えがあんのかもしんないけど、もうちょいアイツ等信用してやっても良いんじゃないの?」
番長「・・・・・・」
エトナ「・・・・・・直斗ちゃんには、何かあったら連絡くれとかってこんなもん貰ったけど・・・ま、アンタに任すわ」
>-・・・携帯電話を受け取った。
>-・・・・・・
>-・・・俺は・・・
>-・・・・・・
番長「・・・・・・少し、俺に考える時間を下さい」
エトナ「いんじゃない?つか、アタシに断ることじゃないでしょ」
番長「・・・・・・はい・・・」
579: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:33:25.53 ID:IEmDfuDn0
>-12/5(月) 祝日 昼
:::【ジュネス・フードコート】:::
>-皆で町の人に聞き込みを行ってきた。
番長「・・・特に収穫はなかった」
陽介「こっちもそんなかんじだ。つか、もう春先の事件のことなんて、誰も覚えちゃいねーってさ」
直斗「僕も同じですね。皆さんはどうでしょうか?」
千枝「全然駄目。手がかりなし」
雪子「・・・うん。けど、手がかりが無いって言うのは、大きなヒントかもしれない」
直斗「というと?」
雪子「この町は狭いから、不信な人が出歩いていたらすぐに噂になると思うの。それが全く無かったっていうことは、やっぱり少なくとも犯人は、怪しまれない立場の人。多分、この町に住んでいる人」
エトナ「・・・・・・」
番長「・・・・・・」
直斗「天城先輩の仰ることは最もだと思います。事件当初、稲葉警察署はこの事件の聞き込み捜査に対して異例とも言える大人数を動員していました。それでも、何一つ手がかりが得られていない」
ラハール「・・・なるほどな。エトナ、クマの行方はどうだ?」
エトナ「駄目ですね。隣町まで遠出して走り回ってみたけど、足取り一つ掴めてません」
りせ「私も聞き込みの時、春の事件のこととクマのことを一緒に聞いてみたんだけど・・・町の人、誰も見てないんだって。クマのことを知ってる人は凄く多かったんだけど・・・目撃情報はナシ」
ラハール「・・・・・・そうか」
完二「クマのことも犯人のことも、何の情報も増えねーなんてな・・・どうすんスか?」
ラハール「知るか。俺様に聞くな。むしろこっちが聞きたいところだ」
エトナ「実は、もう一つ気になってることが・・・」
ラハール「なんだ?」
エトナ「町に出てる霧、深くなってません?」
ラハール「・・・霧が?」
エトナ「ええ。おまけにさっきクマ探しに隣町に行って来たんですけど・・・どうもおかしいんですよ。この霧、隣町には全く出てないんです」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「稲葉市内にだけ、この霧は出てます・・・それも、稲葉市内に入った途端、この霧は深くなる」
ラハール「妙だな・・・といっても、この霧について何か調べることが出来そうなクマの奴がいない。それについては、今の俺様達には考えようもないことだ」
エトナ「・・・そうですね」
ラハール「・・・・・・番長、貴様に聞きたいことがある」
番長「何だ?」
ラハール「貴様は既に犯人の目星がついているのではないか?」
番長「・・・どうして、そう思うんだ?」
直斗「・・・」
ラハール「怪しい奴の目撃情報が無い。貴様の家に脅迫状が送りつけられてきた。この二つの事実からすると、犯人は俺様達の動向をある程度把握し続けている奴だ。おまけに、貴様の家に怪しまれずに近づけるような奴だ」
番長「・・・」
ラハール「貴様以外の奴にはあまり考えようがないことかもしれんが、貴様の家に怪しまれずに近づけるような奴・・・というのは、貴様なら心当たりが付けられる条件のはずだ」
番長「・・・そうだな」
ラハール「・・・・・・」
番長「・・・・・・」
:::【ジュネス・フードコート】:::
>-皆で町の人に聞き込みを行ってきた。
番長「・・・特に収穫はなかった」
陽介「こっちもそんなかんじだ。つか、もう春先の事件のことなんて、誰も覚えちゃいねーってさ」
直斗「僕も同じですね。皆さんはどうでしょうか?」
千枝「全然駄目。手がかりなし」
雪子「・・・うん。けど、手がかりが無いって言うのは、大きなヒントかもしれない」
直斗「というと?」
雪子「この町は狭いから、不信な人が出歩いていたらすぐに噂になると思うの。それが全く無かったっていうことは、やっぱり少なくとも犯人は、怪しまれない立場の人。多分、この町に住んでいる人」
エトナ「・・・・・・」
番長「・・・・・・」
直斗「天城先輩の仰ることは最もだと思います。事件当初、稲葉警察署はこの事件の聞き込み捜査に対して異例とも言える大人数を動員していました。それでも、何一つ手がかりが得られていない」
ラハール「・・・なるほどな。エトナ、クマの行方はどうだ?」
エトナ「駄目ですね。隣町まで遠出して走り回ってみたけど、足取り一つ掴めてません」
りせ「私も聞き込みの時、春の事件のこととクマのことを一緒に聞いてみたんだけど・・・町の人、誰も見てないんだって。クマのことを知ってる人は凄く多かったんだけど・・・目撃情報はナシ」
ラハール「・・・・・・そうか」
完二「クマのことも犯人のことも、何の情報も増えねーなんてな・・・どうすんスか?」
ラハール「知るか。俺様に聞くな。むしろこっちが聞きたいところだ」
エトナ「実は、もう一つ気になってることが・・・」
ラハール「なんだ?」
エトナ「町に出てる霧、深くなってません?」
ラハール「・・・霧が?」
エトナ「ええ。おまけにさっきクマ探しに隣町に行って来たんですけど・・・どうもおかしいんですよ。この霧、隣町には全く出てないんです」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「稲葉市内にだけ、この霧は出てます・・・それも、稲葉市内に入った途端、この霧は深くなる」
ラハール「妙だな・・・といっても、この霧について何か調べることが出来そうなクマの奴がいない。それについては、今の俺様達には考えようもないことだ」
エトナ「・・・そうですね」
ラハール「・・・・・・番長、貴様に聞きたいことがある」
番長「何だ?」
ラハール「貴様は既に犯人の目星がついているのではないか?」
番長「・・・どうして、そう思うんだ?」
直斗「・・・」
ラハール「怪しい奴の目撃情報が無い。貴様の家に脅迫状が送りつけられてきた。この二つの事実からすると、犯人は俺様達の動向をある程度把握し続けている奴だ。おまけに、貴様の家に怪しまれずに近づけるような奴だ」
番長「・・・」
ラハール「貴様以外の奴にはあまり考えようがないことかもしれんが、貴様の家に怪しまれずに近づけるような奴・・・というのは、貴様なら心当たりが付けられる条件のはずだ」
番長「・・・そうだな」
ラハール「・・・・・・」
番長「・・・・・・」
580: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:34:37.60 ID:IEmDfuDn0
ラハール「この事件は、最悪、人間界全てを巻き込むぞ」
番長「・・・え?」
ラハール「この事件というよりは・・・この霧か?いや、わからんが、そんな気がしている」
エトナ「何でです?」
ラハール「考えてもみろ、数人死んでハイ終わりというような事件に、わざわざフロンが動くか?一々そんなことをしていたら、いくら時間があっても足りんぞ」
エトナ「・・・そりゃまあ」
ラハール「番長が今年を二回経験しているという状況の認識が、おそらく少し違っている」
番長「違う?何が違うんだ?」
ラハール「番長が今年を二回経験しているわけではなく、今年が二回あったのだ」
番長「・・・?」
ラハール「時間を巻き戻されたのは、貴様一人ではない。むしろ貴様は、巻き戻されなかった方だろうな」
エトナ「どういうことですか?何かよくわかんないんですけど」
ラハール「フロンが馬鹿親子に巻き戻させた時間は、番長以外の人間界そのものの時間。この人間界がある宇宙の全てだ」
完二「それってどう違うんスか?結局、番長先輩が今年を二回経験してるっつーのは一緒じゃないスか」
ラハール「番長にとっての結果という意味では一緒だろうが、ここで大きく違ってくるのは人間界の行く末だ」
完二「・・・人間界の?」
ラハール「番長が昨日話していた前回の最後と、今回を迎えるに至った理由を見直した時に、一つ違和感があった」
エトナ「・・・」
ラハール「ゼタやペタが無理をしなければならないほどの現象。番長一人の時間を巻き戻す程度なら、奴等は呼吸一つでやってのけるだろう。たかが一年分程度ならな」
エトナ「それは、アタシもちょっと変だと思いましたね」
ラハール「ああ。そして、大天使であるフロンが動こうと思える理由とは何か・・・そう考えた時に、起きた現象が、番長が一年前に戻ったのではなく、人間界そのものが一年前に巻き戻されたのではないかと思った。それなら、人間界全土を巻き込む好ましくない事態があり、フロンがその事態に干渉してきたのであろうという、過程と現象に辻褄があう」
エトナ「・・・なるほどね。番長が一年前に戻っただけじゃ、今の時代の人間界は救われない。人間界を救うには、人間界そのものの時間を巻き戻す必要があったと」
ラハール「ああ。番長のペルソナ全書が前回のものを引き継いでいたことから、番長だけが、前回のことを忘れたまま、前回の体で今の時代にいるということがわかる。多分これはフロンあたりのお節介だろうな。多少は俺様達に楽をさせたかったのだろう」
番長「・・・」
ラハール「考えられる人間界の危機としては・・・例えば、テレビの中の世界にある力、シャドウだろうな」
番長「シャドウが・・・人間界の危機?」
ラハール「現に俺様達は、テレビの中の世界と人間界をそれなりに自由に行き来している。それと同じように、もしシャドウ達が人間界にやってきたらどうなると思う?」
陽介「・・・!」
完二「・・・メッチャヤバイっスね」
ラハール「今でこそ俺様やエトナがここにいるから、多少は何とかなるかもしれんが・・・強力なシャドウ達が大挙して押し寄せてきたら・・・生身の人間共なんぞ、ひとたまりも無く滅ぶぞ」
番長「・・・」
ラハール「といっても、今の話は全て推測に過ぎん。俺様達は出来ることからやっていかなければならん。何が起きるかわからん以上、出来るだけ急いでな。最初にやるべきことは、クマを探すことと、事件の犯人を突き止めることだ。クマの行方については手がかりがないが、こっちはこれからも地道に探して行くしかないだろうな。つまり、今すぐ俺様達に出来ることは、事件の犯人を突き止めることぐらいだ。そこで話を戻すぞ」
番長「・・・ああ」
ラハール「貴様は既に犯人の目星がついているのではないか?」
番長「・・・・・・」
陽介「・・・番長?」
番長「・・・え?」
ラハール「この事件というよりは・・・この霧か?いや、わからんが、そんな気がしている」
エトナ「何でです?」
ラハール「考えてもみろ、数人死んでハイ終わりというような事件に、わざわざフロンが動くか?一々そんなことをしていたら、いくら時間があっても足りんぞ」
エトナ「・・・そりゃまあ」
ラハール「番長が今年を二回経験しているという状況の認識が、おそらく少し違っている」
番長「違う?何が違うんだ?」
ラハール「番長が今年を二回経験しているわけではなく、今年が二回あったのだ」
番長「・・・?」
ラハール「時間を巻き戻されたのは、貴様一人ではない。むしろ貴様は、巻き戻されなかった方だろうな」
エトナ「どういうことですか?何かよくわかんないんですけど」
ラハール「フロンが馬鹿親子に巻き戻させた時間は、番長以外の人間界そのものの時間。この人間界がある宇宙の全てだ」
完二「それってどう違うんスか?結局、番長先輩が今年を二回経験してるっつーのは一緒じゃないスか」
ラハール「番長にとっての結果という意味では一緒だろうが、ここで大きく違ってくるのは人間界の行く末だ」
完二「・・・人間界の?」
ラハール「番長が昨日話していた前回の最後と、今回を迎えるに至った理由を見直した時に、一つ違和感があった」
エトナ「・・・」
ラハール「ゼタやペタが無理をしなければならないほどの現象。番長一人の時間を巻き戻す程度なら、奴等は呼吸一つでやってのけるだろう。たかが一年分程度ならな」
エトナ「それは、アタシもちょっと変だと思いましたね」
ラハール「ああ。そして、大天使であるフロンが動こうと思える理由とは何か・・・そう考えた時に、起きた現象が、番長が一年前に戻ったのではなく、人間界そのものが一年前に巻き戻されたのではないかと思った。それなら、人間界全土を巻き込む好ましくない事態があり、フロンがその事態に干渉してきたのであろうという、過程と現象に辻褄があう」
エトナ「・・・なるほどね。番長が一年前に戻っただけじゃ、今の時代の人間界は救われない。人間界を救うには、人間界そのものの時間を巻き戻す必要があったと」
ラハール「ああ。番長のペルソナ全書が前回のものを引き継いでいたことから、番長だけが、前回のことを忘れたまま、前回の体で今の時代にいるということがわかる。多分これはフロンあたりのお節介だろうな。多少は俺様達に楽をさせたかったのだろう」
番長「・・・」
ラハール「考えられる人間界の危機としては・・・例えば、テレビの中の世界にある力、シャドウだろうな」
番長「シャドウが・・・人間界の危機?」
ラハール「現に俺様達は、テレビの中の世界と人間界をそれなりに自由に行き来している。それと同じように、もしシャドウ達が人間界にやってきたらどうなると思う?」
陽介「・・・!」
完二「・・・メッチャヤバイっスね」
ラハール「今でこそ俺様やエトナがここにいるから、多少は何とかなるかもしれんが・・・強力なシャドウ達が大挙して押し寄せてきたら・・・生身の人間共なんぞ、ひとたまりも無く滅ぶぞ」
番長「・・・」
ラハール「といっても、今の話は全て推測に過ぎん。俺様達は出来ることからやっていかなければならん。何が起きるかわからん以上、出来るだけ急いでな。最初にやるべきことは、クマを探すことと、事件の犯人を突き止めることだ。クマの行方については手がかりがないが、こっちはこれからも地道に探して行くしかないだろうな。つまり、今すぐ俺様達に出来ることは、事件の犯人を突き止めることぐらいだ。そこで話を戻すぞ」
番長「・・・ああ」
ラハール「貴様は既に犯人の目星がついているのではないか?」
番長「・・・・・・」
陽介「・・・番長?」
581: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:35:10.80 ID:IEmDfuDn0
番長「・・・・・・足立透さん」
雪子「え?」
りせ「足立・・・?」
陽介「足立ってあの・・・刑事の?なんでそんな・・・」
番長「全ての条件に当てはまる人は、俺には足立さんしか思い浮かばなかった。あの人なら、俺の家の周りをうろついてたり、出入りしてても周囲の住民には何も不信に思われないし、何より、俺達の動向をある程度把握し続ける事が出来る・・・けど、待ってくれ。あの人にはそれらしい動機がないはずなんだ。山野アナや小西先輩を殺害する・・・動機が」
ラハール「・・・動機なんぞ知ったことか。重要なのは、やったかやってないかだろ」
直斗「いえ、そのやったかやってないかを調べるために重要なのが、動機ですよ。連続殺人なんて、動機なしにふと出来るようなことじゃありません」
ラハール「む・・・」
直斗「条件に当てはまる人物を考えた時に、実は僕も足立さんのことを思い浮かべました。ただ、この中で足立さんのことを一番良く知っているはずの番長先輩が、足立さんかもしれないと思いながらも、そのことを僕達に言えずにいた。それはきっと、足立さんが犯人であるはずがないと、先輩が思っているからに他ならないはずです」
ラハール「・・・どうなのだ?」
陽介「ど、どうって言われても・・・まあ足立さんは、そんなに頼れる感じの人でもないけど、悪い人じゃないと思うぜ?」
千枝「だよね・・・」
ラハール「貴様もそう思うか?」
雪子「うん。足立さんは、どっちかっていうと私達にずっと協力的だったし、何より足立さんは堂島さんのことを慕ってると思う。あれが全部演技だなんて、私には考えられないし・・・考えたくない」
ラハール「・・・貴様でもそう言うか・・・まあ、俺様はそいつのことを深く知らんが、とりあえず、他に怪しい奴がいないのならさっさと締め上げて聞き出せばいいのではないか?」
番長「待ってくれラハール」
ラハール「何故だ?」
番長「皆も言ってた通り・・・俺も、足立さんがそんなことをする人じゃないと思ってる。というより、確実な根拠もなく、誰かを疑ったりしたくないんだ。疑うことしか出来なかったせいで・・・前回の十二月に、俺はとりかえしのつかないことをしたから」
ラハール「・・・・・・」
>-・・・俺がそう言うと、皆の口は重くなり、その日は進まない話し合いの後に解散した。
雪子「え?」
りせ「足立・・・?」
陽介「足立ってあの・・・刑事の?なんでそんな・・・」
番長「全ての条件に当てはまる人は、俺には足立さんしか思い浮かばなかった。あの人なら、俺の家の周りをうろついてたり、出入りしてても周囲の住民には何も不信に思われないし、何より、俺達の動向をある程度把握し続ける事が出来る・・・けど、待ってくれ。あの人にはそれらしい動機がないはずなんだ。山野アナや小西先輩を殺害する・・・動機が」
ラハール「・・・動機なんぞ知ったことか。重要なのは、やったかやってないかだろ」
直斗「いえ、そのやったかやってないかを調べるために重要なのが、動機ですよ。連続殺人なんて、動機なしにふと出来るようなことじゃありません」
ラハール「む・・・」
直斗「条件に当てはまる人物を考えた時に、実は僕も足立さんのことを思い浮かべました。ただ、この中で足立さんのことを一番良く知っているはずの番長先輩が、足立さんかもしれないと思いながらも、そのことを僕達に言えずにいた。それはきっと、足立さんが犯人であるはずがないと、先輩が思っているからに他ならないはずです」
ラハール「・・・どうなのだ?」
陽介「ど、どうって言われても・・・まあ足立さんは、そんなに頼れる感じの人でもないけど、悪い人じゃないと思うぜ?」
千枝「だよね・・・」
ラハール「貴様もそう思うか?」
雪子「うん。足立さんは、どっちかっていうと私達にずっと協力的だったし、何より足立さんは堂島さんのことを慕ってると思う。あれが全部演技だなんて、私には考えられないし・・・考えたくない」
ラハール「・・・貴様でもそう言うか・・・まあ、俺様はそいつのことを深く知らんが、とりあえず、他に怪しい奴がいないのならさっさと締め上げて聞き出せばいいのではないか?」
番長「待ってくれラハール」
ラハール「何故だ?」
番長「皆も言ってた通り・・・俺も、足立さんがそんなことをする人じゃないと思ってる。というより、確実な根拠もなく、誰かを疑ったりしたくないんだ。疑うことしか出来なかったせいで・・・前回の十二月に、俺はとりかえしのつかないことをしたから」
ラハール「・・・・・・」
>-・・・俺がそう言うと、皆の口は重くなり、その日は進まない話し合いの後に解散した。
582: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:36:13.04 ID:IEmDfuDn0
>-12/6(水) 深夜
:::【ベルベットルーム】:::
イゴール「これはこれはラハール様、どうもお久しぶりでございます」
ラハール「・・・俺様が寝ているところに、わざわざどうした・・・?」
イゴール「本日は、私共に貴方様を再びご助力する準備が整いましたことをご報告にあがりました」
ラハール「・・・・・・」
イゴール「既にお気付きのことと思われますが、貴方様に目覚めたペルソナ能力はワイルド。私共のもう一人のお客人と同じものでございます」
ラハール「・・・何故ワイルドなのだ?・・・仮に俺様にペルソナ能力が目覚めることがあっても、それは陽介や他の奴等と同じようなものだろうと思っていた・・・」
マリー「え、いや、私に聞かれても・・・」
イゴール「理由につきましては、私共も存じ上げません」
マーガレット「その理由も、おそらくはお客様方が立ち向かい、解決しなければならない謎の一つではないでしょうか」
イゴール「マーガレットの申す通り、私共からあえてご進言さしあげるとしたら、そのようなところではないかと」
ラハール「・・・チッ・・・」
マリー「ねえ、エトナ・・・元気してる?」
ラハール「・・・ああ、うっとうぐらいにな・・・」
マリー「そっか・・・」
イゴール「しかし同時に二人のワイルドが存在するというのは、極めて異なことでございますなあ。何が起きるかわかりかねますので、今後もより一層、貴方様が今まで育んできた絆の数々を深められ、更なる困難に立ち向かう準備をしておいたほうがよろしいでしょうな」
ラハール「・・・ふ、ふざけるな・・・絆などというものに覚えはない・・・!」
マーガレット「そう言われましても、魔術師、女教皇、愚者などをはじめ、正義や皇帝、星、運命、恋愛といった、この地にてお客様が得られたアルカナが既にあるようですが・・・」
ラハール「・・・し、知らん・・・!」
マーガレット「どれもそれなりに深い絆を育まれているようですわ。特に先に挙げた三つは・・・」
ラハール「知らんと言ったら知らん!」
:::【ベルベットルーム】:::
イゴール「これはこれはラハール様、どうもお久しぶりでございます」
ラハール「・・・俺様が寝ているところに、わざわざどうした・・・?」
イゴール「本日は、私共に貴方様を再びご助力する準備が整いましたことをご報告にあがりました」
ラハール「・・・・・・」
イゴール「既にお気付きのことと思われますが、貴方様に目覚めたペルソナ能力はワイルド。私共のもう一人のお客人と同じものでございます」
ラハール「・・・何故ワイルドなのだ?・・・仮に俺様にペルソナ能力が目覚めることがあっても、それは陽介や他の奴等と同じようなものだろうと思っていた・・・」
マリー「え、いや、私に聞かれても・・・」
イゴール「理由につきましては、私共も存じ上げません」
マーガレット「その理由も、おそらくはお客様方が立ち向かい、解決しなければならない謎の一つではないでしょうか」
イゴール「マーガレットの申す通り、私共からあえてご進言さしあげるとしたら、そのようなところではないかと」
ラハール「・・・チッ・・・」
マリー「ねえ、エトナ・・・元気してる?」
ラハール「・・・ああ、うっとうぐらいにな・・・」
マリー「そっか・・・」
イゴール「しかし同時に二人のワイルドが存在するというのは、極めて異なことでございますなあ。何が起きるかわかりかねますので、今後もより一層、貴方様が今まで育んできた絆の数々を深められ、更なる困難に立ち向かう準備をしておいたほうがよろしいでしょうな」
ラハール「・・・ふ、ふざけるな・・・絆などというものに覚えはない・・・!」
マーガレット「そう言われましても、魔術師、女教皇、愚者などをはじめ、正義や皇帝、星、運命、恋愛といった、この地にてお客様が得られたアルカナが既にあるようですが・・・」
ラハール「・・・し、知らん・・・!」
マーガレット「どれもそれなりに深い絆を育まれているようですわ。特に先に挙げた三つは・・・」
ラハール「知らんと言ったら知らん!」
583: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:37:01.10 ID:IEmDfuDn0
>-・・・・・・
:::【陽介の部屋】:::
ガバッ
ラハール「・・・はぁ・・・」
ラハール「(好き勝手言いおって・・・)」
陽介「・・・・・どした?」
ラハール「・・・起こしてしまったか?」
陽介「いや、寝付けてないだけだ。何かあったのか?」
ラハール「・・・気にするな。【悪い夢】を見ただけだ」
陽介「悪い夢?」
ラハール「・・・・・・」
陽介「大丈夫か?」
ラハール「・・・・・・俺様は、俺様のシャドウと向き合った」
陽介「・・・」
ラハール「よりにもよって、俺様の弱さや、貴様等人間共に対する俺様の気持ちに関するシャドウだった」
陽介「・・・ああ、それは俺達皆が察してるよ。けど、流石に誰もそれについちゃイジれねーみたいだけどな」
ラハール「・・・・・・」
陽介「ま、りせなんかはあの日以降、結構積極的にお前に絡むようになったみたいだけど。それまでは、どっかお前のこと遠ざけてるような感じあったし」
ラハール「・・・そうだな。奴が馴れ馴れしくなったのは良い迷惑だ」
陽介「お前それ割と本気で言ってるだろ・・・贅沢な奴」
ラハール「・・・・・・力が欲しかった」
陽介「・・・力?」
ラハール「・・・・・・強くなり続ける貴様等やシャドウ共を前に、俺様の悪魔としての力は限界を迎えつつあったのだ」
陽介「あの日まで俺には全然わかんなかったけど、やっぱそうだったんだな・・・」
ラハール「・・・・・・今まで貴様等と同じようにレベルを上げてきたかのように見えていたのかもしれんが、俺様が貴様等と同じ程度の力を発揮し続けるのは、それなりの苦労を伴っていた。力が増え続ける毎に、その苦労も増していっていた。はじめのほうこそ、それなりに余裕があったのだがな」
陽介「・・・」
ラハール「・・・・・・俺様は力が欲しかった。だがそれは何故か?何故力が欲しいのか・・・それを考えたくなかった」
陽介「・・・?」
ラハール「・・・貴様等人間を、それも出合ってたかが一年にも満たんような奴等を・・・守ってやりたいなどと・・・そんなこと、面と向かって認めたくはなかったのだ」
陽介「ラハール・・・・・・」
ラハール「本気で認めたくない自分・・・そんな自分がいたから、シャドウが出てしまったのかもしれんな」
陽介「・・・」
:::【陽介の部屋】:::
ガバッ
ラハール「・・・はぁ・・・」
ラハール「(好き勝手言いおって・・・)」
陽介「・・・・・どした?」
ラハール「・・・起こしてしまったか?」
陽介「いや、寝付けてないだけだ。何かあったのか?」
ラハール「・・・気にするな。【悪い夢】を見ただけだ」
陽介「悪い夢?」
ラハール「・・・・・・」
陽介「大丈夫か?」
ラハール「・・・・・・俺様は、俺様のシャドウと向き合った」
陽介「・・・」
ラハール「よりにもよって、俺様の弱さや、貴様等人間共に対する俺様の気持ちに関するシャドウだった」
陽介「・・・ああ、それは俺達皆が察してるよ。けど、流石に誰もそれについちゃイジれねーみたいだけどな」
ラハール「・・・・・・」
陽介「ま、りせなんかはあの日以降、結構積極的にお前に絡むようになったみたいだけど。それまでは、どっかお前のこと遠ざけてるような感じあったし」
ラハール「・・・そうだな。奴が馴れ馴れしくなったのは良い迷惑だ」
陽介「お前それ割と本気で言ってるだろ・・・贅沢な奴」
ラハール「・・・・・・力が欲しかった」
陽介「・・・力?」
ラハール「・・・・・・強くなり続ける貴様等やシャドウ共を前に、俺様の悪魔としての力は限界を迎えつつあったのだ」
陽介「あの日まで俺には全然わかんなかったけど、やっぱそうだったんだな・・・」
ラハール「・・・・・・今まで貴様等と同じようにレベルを上げてきたかのように見えていたのかもしれんが、俺様が貴様等と同じ程度の力を発揮し続けるのは、それなりの苦労を伴っていた。力が増え続ける毎に、その苦労も増していっていた。はじめのほうこそ、それなりに余裕があったのだがな」
陽介「・・・」
ラハール「・・・・・・俺様は力が欲しかった。だがそれは何故か?何故力が欲しいのか・・・それを考えたくなかった」
陽介「・・・?」
ラハール「・・・貴様等人間を、それも出合ってたかが一年にも満たんような奴等を・・・守ってやりたいなどと・・・そんなこと、面と向かって認めたくはなかったのだ」
陽介「ラハール・・・・・・」
ラハール「本気で認めたくない自分・・・そんな自分がいたから、シャドウが出てしまったのかもしれんな」
陽介「・・・」
584: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:38:05.97 ID:IEmDfuDn0
ラハール「貴様等人間共と一緒にいて楽しいと思える俺様がいる。そんなことを、悪くないと感じていたはずだ・・・にも関わらず、肝心なところで丸くなりきれていなかったのだろうな、俺様は」
陽介「・・・けど、今はもう、受け入れたんだろ?」
ラハール「あの時は手間取っている暇などなかったからな。仕方なくな」
陽介「・・・そうだな」
ラハール「・・・・・・その後、無事に菜々子を救えた」
陽介「・・・ああ」
ラハール「菜々子を救えたことには達成感がありすぎた。色んなことがどうでも良くなった。元々、俺様は色々と考えるのはあまり好きではないしな」
陽介「そ、そうなのか?」
ラハール「ハハ・・・貴様は知らんのだろうが、本来俺様は何が起きても力付くで解決してきたからな。力が足りているか足りていないか。有事に考えるのは精々それぐらいだった。力が足りないならもっと力を増やす、足りるなら何もかも力付く・・・ずっとそうしてきた」
陽介「マジかよ・・・」
ラハール「似たようなことのように見えて、必死になって考えるということと、何となく知識を得る・・・ただ漠然と知るということは全く違う。幼い頃の嫌な思い出が、必死になって物事を考えるということを・・・させなかった」
陽介「・・・それって、お前の母さんの・・・?」
ラハール「・・・・・・色んなことを、考えようともせずに否定して、それで平気だと強がって、力付くで生きてきた。どこぞの馬鹿天使が、ハタ迷惑にも魔界を騒がしくしてくるまではな」
陽介「フロンさんか」
ラハール「・・・・・・人間界に来てからの俺様は、考えに考え抜いてきた。力が足りない上に、その力を簡単に高める方法も無い。となると、出来るのは考えることぐらいだからな。幸い、色んなことを考えるということに対して、もうあまり抵抗はなかった」
陽介「・・・そっか・・・」
ラハール「その辺りはフロンやエトナの思う壺というところだろう・・・未だに、力だけではどうにもならん事件でもなければ、俺様は考え事などしたがらんからな。これほどまでに色んなことを考えたことは・・・1300年以上生きてきた中で、今回を含めて四回だな」
陽介「おいおい、いくらなんでも少なすぎるだろ」
ラハール「フン・・・話を戻すぞ」
陽介「ああ」
ラハール「菜々子を救え、生田目を捕まえたことで、何もかもが終わったかのような錯覚に陥っていた。だが、そもそも真犯人どうこう以前に、俺様はあの世界や貴様等の力が一体なんなのかを知ることが出来ていないのだ」
陽介「・・・」
ラハール「エトナが言うには、天界からの連絡も途絶えているらしい。何かあったのか、もしくは人間界やテレビの中の世界に原因があるのか・・・それも知らなければならん」
陽介「・・・フロンさんからの連絡が?」
ラハール「そうだ」
陽介「・・・・・・クマの奴も見つかんねえし、犯人捜査も進展なし・・・俺等これからどうすんだろな?」
ラハール「足立とかいう奴を、さっさと締め上げてしまえば良いと思うのだがな・・・番長の奴はウダウダし過ぎだ。悠長に構えている時間があるかどうかもわからんというのに・・・」
陽介「まーな・・・けど、お前にだって番長の気持ちがわからないわけじゃねえんだろ?」
ラハール「・・・・・・何度も言わせるな。俺様には貴様等の気持ちなどわからん」
陽介「・・・けど、今はもう、受け入れたんだろ?」
ラハール「あの時は手間取っている暇などなかったからな。仕方なくな」
陽介「・・・そうだな」
ラハール「・・・・・・その後、無事に菜々子を救えた」
陽介「・・・ああ」
ラハール「菜々子を救えたことには達成感がありすぎた。色んなことがどうでも良くなった。元々、俺様は色々と考えるのはあまり好きではないしな」
陽介「そ、そうなのか?」
ラハール「ハハ・・・貴様は知らんのだろうが、本来俺様は何が起きても力付くで解決してきたからな。力が足りているか足りていないか。有事に考えるのは精々それぐらいだった。力が足りないならもっと力を増やす、足りるなら何もかも力付く・・・ずっとそうしてきた」
陽介「マジかよ・・・」
ラハール「似たようなことのように見えて、必死になって考えるということと、何となく知識を得る・・・ただ漠然と知るということは全く違う。幼い頃の嫌な思い出が、必死になって物事を考えるということを・・・させなかった」
陽介「・・・それって、お前の母さんの・・・?」
ラハール「・・・・・・色んなことを、考えようともせずに否定して、それで平気だと強がって、力付くで生きてきた。どこぞの馬鹿天使が、ハタ迷惑にも魔界を騒がしくしてくるまではな」
陽介「フロンさんか」
ラハール「・・・・・・人間界に来てからの俺様は、考えに考え抜いてきた。力が足りない上に、その力を簡単に高める方法も無い。となると、出来るのは考えることぐらいだからな。幸い、色んなことを考えるということに対して、もうあまり抵抗はなかった」
陽介「・・・そっか・・・」
ラハール「その辺りはフロンやエトナの思う壺というところだろう・・・未だに、力だけではどうにもならん事件でもなければ、俺様は考え事などしたがらんからな。これほどまでに色んなことを考えたことは・・・1300年以上生きてきた中で、今回を含めて四回だな」
陽介「おいおい、いくらなんでも少なすぎるだろ」
ラハール「フン・・・話を戻すぞ」
陽介「ああ」
ラハール「菜々子を救え、生田目を捕まえたことで、何もかもが終わったかのような錯覚に陥っていた。だが、そもそも真犯人どうこう以前に、俺様はあの世界や貴様等の力が一体なんなのかを知ることが出来ていないのだ」
陽介「・・・」
ラハール「エトナが言うには、天界からの連絡も途絶えているらしい。何かあったのか、もしくは人間界やテレビの中の世界に原因があるのか・・・それも知らなければならん」
陽介「・・・フロンさんからの連絡が?」
ラハール「そうだ」
陽介「・・・・・・クマの奴も見つかんねえし、犯人捜査も進展なし・・・俺等これからどうすんだろな?」
ラハール「足立とかいう奴を、さっさと締め上げてしまえば良いと思うのだがな・・・番長の奴はウダウダし過ぎだ。悠長に構えている時間があるかどうかもわからんというのに・・・」
陽介「まーな・・・けど、お前にだって番長の気持ちがわからないわけじゃねえんだろ?」
ラハール「・・・・・・何度も言わせるな。俺様には貴様等の気持ちなどわからん」
585: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:39:19.30 ID:IEmDfuDn0
>-12/7(水) 放課後
:::【鮫川河川敷】:::
ラハール「(・・・あれは・・・?)」
ラハール「・・・おい、この寒いのに、一人で何をしている?」
完二「あ、ラハール先輩・・・や、別になんでもないっス」
ラハール「なんでもない訳がないだろ。人間の割には大した厚着もせずに、わざわざ面白くも無い川なんかを見て・・・何か考え事でもしていたんじゃないのか?」
完二「・・・・・・」
ラハール「黙っていては何もわからんぞ」
完二「ウス・・・一辺、菜々子ちゃんが死んじまったって思った時に・・・真っ先にキレちまったのは、俺だった」
ラハール「・・・」
完二「花村先輩は、息は俺と同じぐらい荒かったけど、頭ん中じゃゆっくり考えてたんだ。何で生田目を許せねえのか、自分達が何をしたら、何がどうなんのか・・・」
ラハール「まあ、奴はああ見えても、ただのアホではないからな」
完二「そっスね・・・で、俺はただのアホだ」
ラハール「・・・そうか」
完二「頭ん中真っ赤になっちまって・・・絶対ぇブッ殺すって、そんなんばっかで、生田目に掴みかかってよ・・・」
ラハール「・・・・・・」
完二「アンタが放せっつってくれるまで、こんまま殴り殺しちまおうとか考えてた。んな馬鹿なことしたら、先輩等や、エトナさんや、りせや直斗が、どういう気持ちになんのかとか、そういうの何も考えねーでさ」
ラハール「・・・・・・そうか」
完二「そんで、アンタに正気に戻された後、怖くなった・・・俺今、何しようとしたんだよ・・・ってな」
ラハール「・・・・・・?」
完二「けどその後、テレビん中に放り込むっつー、新しいブッ殺し方が、目の前に転がってきたんだ」
ラハール「・・・・・・」
完二「俺は飛びついたぜ。これしかねー・・・普通にそう思った」
ラハール「・・・」
完二「結局、生田目をブッ殺す。俺はそれしか考えられなくなったんだ。アンタが俺等の目ぇ、覚ましてくれるまではな」
ラハール「・・・・・・・・・そうか」
完二「俺がもっと頭良けりゃ、もっと色んな事考える余裕がありゃ、他の事、大事な事、考える事が出来たのかもしんねえ」
ラハール「そうだな」
:::【鮫川河川敷】:::
ラハール「(・・・あれは・・・?)」
ラハール「・・・おい、この寒いのに、一人で何をしている?」
完二「あ、ラハール先輩・・・や、別になんでもないっス」
ラハール「なんでもない訳がないだろ。人間の割には大した厚着もせずに、わざわざ面白くも無い川なんかを見て・・・何か考え事でもしていたんじゃないのか?」
完二「・・・・・・」
ラハール「黙っていては何もわからんぞ」
完二「ウス・・・一辺、菜々子ちゃんが死んじまったって思った時に・・・真っ先にキレちまったのは、俺だった」
ラハール「・・・」
完二「花村先輩は、息は俺と同じぐらい荒かったけど、頭ん中じゃゆっくり考えてたんだ。何で生田目を許せねえのか、自分達が何をしたら、何がどうなんのか・・・」
ラハール「まあ、奴はああ見えても、ただのアホではないからな」
完二「そっスね・・・で、俺はただのアホだ」
ラハール「・・・そうか」
完二「頭ん中真っ赤になっちまって・・・絶対ぇブッ殺すって、そんなんばっかで、生田目に掴みかかってよ・・・」
ラハール「・・・・・・」
完二「アンタが放せっつってくれるまで、こんまま殴り殺しちまおうとか考えてた。んな馬鹿なことしたら、先輩等や、エトナさんや、りせや直斗が、どういう気持ちになんのかとか、そういうの何も考えねーでさ」
ラハール「・・・・・・そうか」
完二「そんで、アンタに正気に戻された後、怖くなった・・・俺今、何しようとしたんだよ・・・ってな」
ラハール「・・・・・・?」
完二「けどその後、テレビん中に放り込むっつー、新しいブッ殺し方が、目の前に転がってきたんだ」
ラハール「・・・・・・」
完二「俺は飛びついたぜ。これしかねー・・・普通にそう思った」
ラハール「・・・」
完二「結局、生田目をブッ殺す。俺はそれしか考えられなくなったんだ。アンタが俺等の目ぇ、覚ましてくれるまではな」
ラハール「・・・・・・・・・そうか」
完二「俺がもっと頭良けりゃ、もっと色んな事考える余裕がありゃ、他の事、大事な事、考える事が出来たのかもしんねえ」
ラハール「そうだな」
586: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:40:29.93 ID:IEmDfuDn0
完二「俺は馬鹿で・・・一つの事しか考えらんねーぐらい馬鹿で、アンタ等に迷惑かけっぱなしだ。アンタ等に頼りっぱなしだ」
ラハール「アホか」
完二「なっ、いきなり何スか!?」
ラハール「アホだからアホかと言ったまでだ。確かに貴様はどうしようもないぐらい馬鹿だったな。出会った時も、たかが生身の人間の分際で、この俺様にケンカを売ろうとしてきたぐらいだ」
完二「う・・・・・・」
ラハール「だが、貴様も少しはマシになっているぞ。それでも不満なら、もっとマシになれ。頭が悪いと自分で解ってるなら、頭を良くしろ」
完二「・・・マシに・・・」
ラハール「来年の今頃には、せめて番長ぐらいの頭にはなってみせろ」
完二「ば、番長先輩ぐらいに・・・?」
ラハール「無理ではないはずだ。出会った頃の貴様の馬鹿さ加減と、今の貴様の頭を比べてみれば、俺様にはそんな気がする」
完二「無茶言うぜ・・・けど、そうだよな。目標ってのは高ぇほうがいいよな」
ラハール「フン・・・そういうことだ」
完二「ありがとよ先輩。そうと決まりゃ、帰って勉強でもしとくぜ。またいつ戦いになるかもわかんねえから、このままここで体冷やしてる訳にもいかねえしな」
ラハール「そうしてろ」
ラハール「(ふっきれたようだな。まあ、元々こいつは切り替えの早い奴だ)」
ラハール「(・・・とはいえ・・・終わったことを蒸し返したがらない完二ですら、この有様か)」
ラハール「(・・・番長は、今どういう心境なのだろうな)」
ラハール「アホか」
完二「なっ、いきなり何スか!?」
ラハール「アホだからアホかと言ったまでだ。確かに貴様はどうしようもないぐらい馬鹿だったな。出会った時も、たかが生身の人間の分際で、この俺様にケンカを売ろうとしてきたぐらいだ」
完二「う・・・・・・」
ラハール「だが、貴様も少しはマシになっているぞ。それでも不満なら、もっとマシになれ。頭が悪いと自分で解ってるなら、頭を良くしろ」
完二「・・・マシに・・・」
ラハール「来年の今頃には、せめて番長ぐらいの頭にはなってみせろ」
完二「ば、番長先輩ぐらいに・・・?」
ラハール「無理ではないはずだ。出会った頃の貴様の馬鹿さ加減と、今の貴様の頭を比べてみれば、俺様にはそんな気がする」
完二「無茶言うぜ・・・けど、そうだよな。目標ってのは高ぇほうがいいよな」
ラハール「フン・・・そういうことだ」
完二「ありがとよ先輩。そうと決まりゃ、帰って勉強でもしとくぜ。またいつ戦いになるかもわかんねえから、このままここで体冷やしてる訳にもいかねえしな」
ラハール「そうしてろ」
ラハール「(ふっきれたようだな。まあ、元々こいつは切り替えの早い奴だ)」
ラハール「(・・・とはいえ・・・終わったことを蒸し返したがらない完二ですら、この有様か)」
ラハール「(・・・番長は、今どういう心境なのだろうな)」
587: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:41:28.85 ID:IEmDfuDn0
>-12/8(木) 昼休み
:::【屋上】:::
直斗「・・・どうも」
ラハール「ああ、それで?俺様に話したいこととは?」
直斗「悩みが・・・ありまして」
ラハール「何だ?」
直斗「事件のことなのですが・・・やはり僕は足立さんが疑わしい立場にある以上、はっきりと足立さん本人に事件のことを問い詰めるべきだと思っています」
ラハール「何故それをわざわざ俺様に言う?」
直斗「ラハール先輩に一つ伺おうと思いまして・・・僕はやはり、人として何かおかしいでしょうか?」
ラハール「は?」
直斗「今、皆さん・・・僕とラハール先輩を除く皆さんは、疑うということを極端に恐れている」
ラハール「・・・・・・そうだな」
直斗「それはきっと、番長先輩の話・・・番長先輩が体験したという、前回の話を聞いたからです」
ラハール「・・・疑うことしか出来なかったせいで、とりかえしのつかないことをした。奴はそう言っていたな」
直斗「ええ。そして、今回だってそうなるところでした。ラハール先輩が花村先輩を含む全員を説得してくれなければ・・・起こりえていたことなんです」
ラハール「・・・・・・」
直斗「あの時は、なまじ気持ちが昂ぶりすぎていたため、物事を冷静に見たくなくなっていた。僕も含め、全員がです。皆が皆、ほとんど同じ気持ちだった。きっと、番長先輩の言う【前回の僕達】も、そうだったのでしょう」
ラハール「・・・・・・なるほど」
直斗「え?」
ラハール「それで、今は自分だけ他の奴等と違うことを考えている。だから自分がおかしいのではないかと思った。そういうことか?」
直斗「・・・・・・はい」
ラハール「貴様は頭が良いように見えて、意外と馬鹿だな」
直斗「・・・・・・」
ラハール「貴様が人としておかしいかどうかなど、俺様が知るわけないだろ。大体、今重要なのはそんな下らんことではない」
直斗「・・・く、下らなくなんかないです!」
ラハール「いや、下らん」
直斗「・・・・・・」
:::【屋上】:::
直斗「・・・どうも」
ラハール「ああ、それで?俺様に話したいこととは?」
直斗「悩みが・・・ありまして」
ラハール「何だ?」
直斗「事件のことなのですが・・・やはり僕は足立さんが疑わしい立場にある以上、はっきりと足立さん本人に事件のことを問い詰めるべきだと思っています」
ラハール「何故それをわざわざ俺様に言う?」
直斗「ラハール先輩に一つ伺おうと思いまして・・・僕はやはり、人として何かおかしいでしょうか?」
ラハール「は?」
直斗「今、皆さん・・・僕とラハール先輩を除く皆さんは、疑うということを極端に恐れている」
ラハール「・・・・・・そうだな」
直斗「それはきっと、番長先輩の話・・・番長先輩が体験したという、前回の話を聞いたからです」
ラハール「・・・疑うことしか出来なかったせいで、とりかえしのつかないことをした。奴はそう言っていたな」
直斗「ええ。そして、今回だってそうなるところでした。ラハール先輩が花村先輩を含む全員を説得してくれなければ・・・起こりえていたことなんです」
ラハール「・・・・・・」
直斗「あの時は、なまじ気持ちが昂ぶりすぎていたため、物事を冷静に見たくなくなっていた。僕も含め、全員がです。皆が皆、ほとんど同じ気持ちだった。きっと、番長先輩の言う【前回の僕達】も、そうだったのでしょう」
ラハール「・・・・・・なるほど」
直斗「え?」
ラハール「それで、今は自分だけ他の奴等と違うことを考えている。だから自分がおかしいのではないかと思った。そういうことか?」
直斗「・・・・・・はい」
ラハール「貴様は頭が良いように見えて、意外と馬鹿だな」
直斗「・・・・・・」
ラハール「貴様が人としておかしいかどうかなど、俺様が知るわけないだろ。大体、今重要なのはそんな下らんことではない」
直斗「・・・く、下らなくなんかないです!」
ラハール「いや、下らん」
直斗「・・・・・・」
588: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:44:11.66 ID:IEmDfuDn0
ラハール「今重要なのは、貴様が奴等の仲間であること。そして、貴様が奴等の役に立てることだ」
直斗「・・・というと?」
ラハール「まだわからんのか?確かに貴様の言うとおり、今の奴等は疑うということに怯えている。下手すれば、それどころではないという程の状態だ。本心から生田目を憎むという気持ちがあったからこそ、その分だけ、次の間違いに対して臆病になっている。番長の前回の話と、その顛末を聞いてしまったから、さらにな」
直斗「・・・・・・はい」
ラハール「そんな中で、それでも貴様は、今出来ることはやるべきだと思うことが出来ているのだ」
直斗「・・・しかし・・・・・・」
ラハール「人と違うということを、貴様がそんなに怖がるとは思わなかったがな・・・まあ、貴様が奴等のことを、何かしらの形でそれぞれ認めているということか」
直斗「それだけではありません」
ラハール「・・・何?」
直斗「確かに皆さんは、人として尊敬出来る、信じられる方達です。おまけに、その方達が相手にしていたのは・・・僕の思いもよらない、まさに人智を超えたものでした」
ラハール「・・・・・・」
直斗「そればかりか、本当に人間ですらない・・・尊敬出来る方に、信じられている方達だったんです」
ラハール「・・・・・・人間ですらない・・・尊敬出来る?誰のことだ?」
直斗「貴方ですよ。ラハール先輩」
ラハール「は?」
直斗「貴方が、人間じゃない存在としての立場から意見をくれるたびに・・・僕達はより真剣に物事を考えることが出来るんです。じゃあ、人間として、僕達の意見はどうなんだろう・・・って」
ラハール「・・・・・・って、ちょっと待て!俺様は別に奴等のことをを信じたりなどしてないぞ!」
直斗「え?まだそんなことを言っているんですか?」
ラハール「なっ・・・!」
直斗「ラハール先輩もペルソナを得ていたから、てっきり受け入れたと思っていたのですが・・・その・・・僕達人間のことを、守りたいと思っているご自分のことを」
ラハール「だ、黙れ!それとこれとは話が別だ!」
直斗「・・・ふふ」
ラハール「笑うな!」
直斗「あ、いえ、すいません・・・なんだかすっきりしてしまって」
ラハール「む・・・」
直斗「僕はただ、誰かに聞いて欲しかっただけなのかもしれません・・・疑う要素があるのなら、まずは疑うべきだと、未だに思ってしまう自分のことを」
ラハール「・・・そうか」
直斗「そして出来ることなら、それで良いんだと言って欲しかった。やっぱりまだ、ラハール先輩の言うとおり・・・僕は全然未熟で・・・幼くて、考えの足りない人間ですから」
ラハール「な・・・べ、別に俺様はそこまで・・・」
直斗「だからこそ僕は、自分が変わっていくための努力を惜しみません。考えることを、やめません」
ラハール「・・・フン」
直斗「まだ僕には明確に想像が出来ていませんが・・・ラハール先輩の仰っていた、人間界全てを巻き込むかもしれないという話も、気にはなっています」
ラハール「・・・」
直斗「事件のこと、そしてクマ君の失踪のこと・・・必ず解決しましょう。僕達の手で。僕も・・・僕にしか出来ないことや、僕に出来ることは、していきますので」
ラハール「・・・貴様は最初からわかっていたのだな。ならいい、じゃあな」
>-放課後
:::【神社】:::
直斗「ご足労ありがとうございます。どうしても、先輩に聞いて頂きたいことがあったので・・・」
番長「・・・ああ」
>-・・・直斗と二人で話をした。
直斗「・・・というと?」
ラハール「まだわからんのか?確かに貴様の言うとおり、今の奴等は疑うということに怯えている。下手すれば、それどころではないという程の状態だ。本心から生田目を憎むという気持ちがあったからこそ、その分だけ、次の間違いに対して臆病になっている。番長の前回の話と、その顛末を聞いてしまったから、さらにな」
直斗「・・・・・・はい」
ラハール「そんな中で、それでも貴様は、今出来ることはやるべきだと思うことが出来ているのだ」
直斗「・・・しかし・・・・・・」
ラハール「人と違うということを、貴様がそんなに怖がるとは思わなかったがな・・・まあ、貴様が奴等のことを、何かしらの形でそれぞれ認めているということか」
直斗「それだけではありません」
ラハール「・・・何?」
直斗「確かに皆さんは、人として尊敬出来る、信じられる方達です。おまけに、その方達が相手にしていたのは・・・僕の思いもよらない、まさに人智を超えたものでした」
ラハール「・・・・・・」
直斗「そればかりか、本当に人間ですらない・・・尊敬出来る方に、信じられている方達だったんです」
ラハール「・・・・・・人間ですらない・・・尊敬出来る?誰のことだ?」
直斗「貴方ですよ。ラハール先輩」
ラハール「は?」
直斗「貴方が、人間じゃない存在としての立場から意見をくれるたびに・・・僕達はより真剣に物事を考えることが出来るんです。じゃあ、人間として、僕達の意見はどうなんだろう・・・って」
ラハール「・・・・・・って、ちょっと待て!俺様は別に奴等のことをを信じたりなどしてないぞ!」
直斗「え?まだそんなことを言っているんですか?」
ラハール「なっ・・・!」
直斗「ラハール先輩もペルソナを得ていたから、てっきり受け入れたと思っていたのですが・・・その・・・僕達人間のことを、守りたいと思っているご自分のことを」
ラハール「だ、黙れ!それとこれとは話が別だ!」
直斗「・・・ふふ」
ラハール「笑うな!」
直斗「あ、いえ、すいません・・・なんだかすっきりしてしまって」
ラハール「む・・・」
直斗「僕はただ、誰かに聞いて欲しかっただけなのかもしれません・・・疑う要素があるのなら、まずは疑うべきだと、未だに思ってしまう自分のことを」
ラハール「・・・そうか」
直斗「そして出来ることなら、それで良いんだと言って欲しかった。やっぱりまだ、ラハール先輩の言うとおり・・・僕は全然未熟で・・・幼くて、考えの足りない人間ですから」
ラハール「な・・・べ、別に俺様はそこまで・・・」
直斗「だからこそ僕は、自分が変わっていくための努力を惜しみません。考えることを、やめません」
ラハール「・・・フン」
直斗「まだ僕には明確に想像が出来ていませんが・・・ラハール先輩の仰っていた、人間界全てを巻き込むかもしれないという話も、気にはなっています」
ラハール「・・・」
直斗「事件のこと、そしてクマ君の失踪のこと・・・必ず解決しましょう。僕達の手で。僕も・・・僕にしか出来ないことや、僕に出来ることは、していきますので」
ラハール「・・・貴様は最初からわかっていたのだな。ならいい、じゃあな」
>-放課後
:::【神社】:::
直斗「ご足労ありがとうございます。どうしても、先輩に聞いて頂きたいことがあったので・・・」
番長「・・・ああ」
>-・・・直斗と二人で話をした。
589: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:46:09.71 ID:IEmDfuDn0
>-・・・・・・
:::【校門】:::
りせ「先輩~!ラハール先輩!」
ラハール「な、なんだ貴様。何か用か?」
りせ「用がなかったら、声かけちゃ駄目なんですか?」
ラハール「別にそんなことはないが・・・」
りせ「でしょ~?私も今帰るとこですから、途中まで一緒に帰りましょ」
ラハール「・・・勝手にしろ。ただし、近寄るなよ」
りせ「はいは~い」
ラハール「・・・」
りせ「そういえば、花村先輩はどうしたんですか?いつもは一緒に帰ってるような」
ラハール「委員会がどうのとか言って、教室に残っていた。面倒だが、今日はさっさとジュネスに戻って品入れをしなければならんからな。置いて来たぞ」
りせ「ふ~ん・・・」
ラハール「・・・」
りせ「・・・クマは・・・」
ラハール「・・・?」
りせ「クマはどこ行ってるんでしょうか・・・私達に何も言わずにいなくなって・・・」
ラハール「さあな。天界に連絡さえつけば、この際アホ天使達に無理を言ってでもクマの行方だけは聞こうと思っているのだが・・・今はそれすら叶わん。まあ、聞いても奴等には教えられんかもしれんが・・・」
りせ「・・・実は私、最近毎日テレビの中の世界に行ってるんです」
ラハール「何だと?そんな話は聞いておらんぞ。一人で特訓か?」
りせ「クマがあっちいないかなって思って・・・」
ラハール「・・・・・・そうか」
りせ「クマは・・・見つからないんですけど、何だか、あの世界は毎日広がっているような気がするんです」
ラハール「は?そのことは、他の奴等には言ったか?」
りせ「いえ・・・まだほんとに、何となくっていう感じなんで」
ラハール「何となく・・・か。気になるな、その違和感」
ラハール「(テレビの中の世界と、この人間界。クマが消えたのは深夜・・・少なくともテレビの中の世界にはいない。そして、いなくなってからずっとエトナに行動範囲を広げて行方を当たらせているが・・・周囲11の市町村を回ってもまだクマの足取り一つ無し・・・)」
>-12/9(金) 早朝
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「・・・・・・」
ラハール「(もう朝か・・・駄目だったか。いや、まだわからんな)」
ラハール「(とはいえ、確信もないのに番長に余計な情報を与えて、今の奴に無駄なことをさせるわけにはいかん)」
ラハール「(俺様がやるしかないな)」
:::【校門】:::
りせ「先輩~!ラハール先輩!」
ラハール「な、なんだ貴様。何か用か?」
りせ「用がなかったら、声かけちゃ駄目なんですか?」
ラハール「別にそんなことはないが・・・」
りせ「でしょ~?私も今帰るとこですから、途中まで一緒に帰りましょ」
ラハール「・・・勝手にしろ。ただし、近寄るなよ」
りせ「はいは~い」
ラハール「・・・」
りせ「そういえば、花村先輩はどうしたんですか?いつもは一緒に帰ってるような」
ラハール「委員会がどうのとか言って、教室に残っていた。面倒だが、今日はさっさとジュネスに戻って品入れをしなければならんからな。置いて来たぞ」
りせ「ふ~ん・・・」
ラハール「・・・」
りせ「・・・クマは・・・」
ラハール「・・・?」
りせ「クマはどこ行ってるんでしょうか・・・私達に何も言わずにいなくなって・・・」
ラハール「さあな。天界に連絡さえつけば、この際アホ天使達に無理を言ってでもクマの行方だけは聞こうと思っているのだが・・・今はそれすら叶わん。まあ、聞いても奴等には教えられんかもしれんが・・・」
りせ「・・・実は私、最近毎日テレビの中の世界に行ってるんです」
ラハール「何だと?そんな話は聞いておらんぞ。一人で特訓か?」
りせ「クマがあっちいないかなって思って・・・」
ラハール「・・・・・・そうか」
りせ「クマは・・・見つからないんですけど、何だか、あの世界は毎日広がっているような気がするんです」
ラハール「は?そのことは、他の奴等には言ったか?」
りせ「いえ・・・まだほんとに、何となくっていう感じなんで」
ラハール「何となく・・・か。気になるな、その違和感」
ラハール「(テレビの中の世界と、この人間界。クマが消えたのは深夜・・・少なくともテレビの中の世界にはいない。そして、いなくなってからずっとエトナに行動範囲を広げて行方を当たらせているが・・・周囲11の市町村を回ってもまだクマの足取り一つ無し・・・)」
>-12/9(金) 早朝
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「・・・・・・」
ラハール「(もう朝か・・・駄目だったか。いや、まだわからんな)」
ラハール「(とはいえ、確信もないのに番長に余計な情報を与えて、今の奴に無駄なことをさせるわけにはいかん)」
ラハール「(俺様がやるしかないな)」
590: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:47:03.97 ID:IEmDfuDn0
>-12/9(金) 放課後
:::【屋上】:::
ラハール「珍しいな。というか、はじめてではないか?貴様が俺様を呼び出すのは」
千枝「・・・うん。ごめんね、いきなり」
ラハール「今さら、そんな下らん気遣いをするな。体中が痒くなる」
千枝「・・・そうだね。ありがと」
ラハール「だから礼など・・・!・・・まあいい、こんな時に俺様一人を呼びつけたのだ。何か話があるのではないか?」
千枝「うん。ちょっと、色々ね・・・」
ラハール「・・・」
千枝「・・・な、なんか緊張するね。二人だけで話すのってはじめてじゃない?」
ラハール「確かにそうだな。貴様以外の人間共とは、割と二人で話すこともあるのだが」
千枝「えぇ?りせちゃん・・・とかとも?」
ラハール「・・・意外か?」
千枝「そ、そりゃまあ・・・最初の頃の・・・なんというか・・・絡み辛いラハール君を知っている身としてはね」
ラハール「魔王が絡みやすかったらそれはそれで問題だろうが」
千枝「確かに」
ラハール「・・・貴様等は少しm特別なのかもしれん」
千枝「へ?」
ラハール「例えば、久保美津夫」
千枝「久保?久保ってあの・・・諸岡先生を殺した?」
ラハール「ああ。俺様は奴を見ていると、どうしようもなくイライラした」
千枝「・・・」
ラハール「しっかりした自分を持たず、持とうという努力もせず・・・下らん嘘で自分を塗り固めていた。あまりにもつまらん」
千枝「・・・あたしには、久保の気持ちも、わからなくはないかな・・・」
ラハール「は?」
千枝「や、もちろん、人を殺したりとか、嘘をついたりとか・・・そういうのは間違ってると思うよ?でもね・・・自分がちゃんとしていないっていうのは、やっぱり怖いことだと思う」
ラハール「・・・・・・」
千枝「どうしようもなく不安で、何かにすがりたくなって・・・久保は嘘にすがっちゃった。その・・・どうしようもない不安や、何かにすがりたくなる気持ちは・・・私にも少し解る」
ラハール「当たり前だ。貴様等人間は弱い。だが、別にそれはどうでもいい」
千枝「どうでも・・・?」
ラハール「・・・要はその後に、何を求めるかの違いなのだ」
千枝「・・・」
:::【屋上】:::
ラハール「珍しいな。というか、はじめてではないか?貴様が俺様を呼び出すのは」
千枝「・・・うん。ごめんね、いきなり」
ラハール「今さら、そんな下らん気遣いをするな。体中が痒くなる」
千枝「・・・そうだね。ありがと」
ラハール「だから礼など・・・!・・・まあいい、こんな時に俺様一人を呼びつけたのだ。何か話があるのではないか?」
千枝「うん。ちょっと、色々ね・・・」
ラハール「・・・」
千枝「・・・な、なんか緊張するね。二人だけで話すのってはじめてじゃない?」
ラハール「確かにそうだな。貴様以外の人間共とは、割と二人で話すこともあるのだが」
千枝「えぇ?りせちゃん・・・とかとも?」
ラハール「・・・意外か?」
千枝「そ、そりゃまあ・・・最初の頃の・・・なんというか・・・絡み辛いラハール君を知っている身としてはね」
ラハール「魔王が絡みやすかったらそれはそれで問題だろうが」
千枝「確かに」
ラハール「・・・貴様等は少しm特別なのかもしれん」
千枝「へ?」
ラハール「例えば、久保美津夫」
千枝「久保?久保ってあの・・・諸岡先生を殺した?」
ラハール「ああ。俺様は奴を見ていると、どうしようもなくイライラした」
千枝「・・・」
ラハール「しっかりした自分を持たず、持とうという努力もせず・・・下らん嘘で自分を塗り固めていた。あまりにもつまらん」
千枝「・・・あたしには、久保の気持ちも、わからなくはないかな・・・」
ラハール「は?」
千枝「や、もちろん、人を殺したりとか、嘘をついたりとか・・・そういうのは間違ってると思うよ?でもね・・・自分がちゃんとしていないっていうのは、やっぱり怖いことだと思う」
ラハール「・・・・・・」
千枝「どうしようもなく不安で、何かにすがりたくなって・・・久保は嘘にすがっちゃった。その・・・どうしようもない不安や、何かにすがりたくなる気持ちは・・・私にも少し解る」
ラハール「当たり前だ。貴様等人間は弱い。だが、別にそれはどうでもいい」
千枝「どうでも・・・?」
ラハール「・・・要はその後に、何を求めるかの違いなのだ」
千枝「・・・」
591: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:49:12.41 ID:IEmDfuDn0
ラハール「しっかりとした自分が欲しい。力が欲しい。周りに強いと思って欲しい・・・求めるということ、欲望というのは、悪魔の俺様に言わせれば本来良いことだ」
千枝「欲望が・・・良いこと?」
ラハール「欲望がなければ、何かを得ることもない。貴様等人間・・・というより、日本人というべきか?どうもそういうキッパリとした欲望を隠したがったり、人に見せたがらなかったりするところがあるようだが、俺様に言わせればそれは間違いだ」
千枝「・・・」
ラハール「現に俺様は、魔王になることを欲して、魔王になった。それでもまだ力を欲して、別魔界の連中を片っ端から召喚してぶっとばして、最後には超魔王になった」
千枝「・・・うん」
ラハール「貴様等人間も同じだ。貴様等、特別捜査隊の連中は、今まで自分で見ようとしてこなかった自分をも受け入れることを欲して・・・それを受け入れた。欲望があったから、受け入れることが出来たのだ」
千枝「でも、それを言うなら、久保だって・・・人に振り向いて欲しいと、ちゃんとした自分を求めてたんじゃない?」
ラハール「・・・やけに下らん奴のことをかばうな」
千枝「別にそういうわけじゃないんだけど・・・なんかちょっとひっかかって」
ラハール「フン・・・奴は妥協したのだ」
千枝「妥協?」
ラハール「ああ。嘘で塗り固めた偽りの自分でも良いという妥協・・・まあ妥協と言えば聞こえは良いが、ただの諦めだな」
千枝「・・・」
ラハール「諦めたらもうそれまでだ。そこにそれ以上の欲望はない。欲望がないから、何かを得ることもない」
千枝「・・・そっか」
ラハール「・・・・・・多くの人間は、多くのことを諦める。これで充分、もう面倒、欲しがりすぎるのは良くないこと、そういう下らん言い訳を並べてな。俺様はそういう人間共を見ているとイライラする」
千枝「・・・」
ラハール「だが貴様等は違う。貴様等を見ていても、俺様はイライラしない。例えば完二だが、あいつはもっと頭が良くなりたいと思っている。奴の成績が随分上がってきていることに、気付いていたか?」
千枝「そりゃまあ、何だかんだでよく一緒に勉強会開いてるしね」
ラハール「久慈川は、番長にもっと好かれたいと思っている。そのための努力は惜しんでいない。あらゆる意味で、より出来た自分になろうと必死になっている。動機は下らんが、まあこれも欲望には違いない」
千枝「・・・確かに。まあ、りせちゃんの場合は、成果が出てるのかちょっと謎だけど」
ラハール「そうでもないと思うがな」
千枝「え?」
ラハール「いや・・・・・・次に直斗だが・・・奴は凄い探偵になりたいと思っている。奴ならすぐになれるかもしれんな」
千枝「お、随分と直斗君の評価高いじゃん」
ラハール「当たり前だ。部下の能力を見極めるのは、魔王である俺様にとってそれなりに重要なことだからな。出来る奴のことはそれなりに評価してやるぞ。まあ、どんな奴でも俺様には敵わないがな」
千枝「出た、俺様理論」
ラハール「ハハ・・・次に陽介だが・・・いや、陽介はどうでもいいか」
千枝「どうでもいいってのは、ちょっとひどくない?」
ラハール「話がそれた。そういえば貴様の用件は何か・・・と思ってな」
千枝「あ・・・」
千枝「欲望が・・・良いこと?」
ラハール「欲望がなければ、何かを得ることもない。貴様等人間・・・というより、日本人というべきか?どうもそういうキッパリとした欲望を隠したがったり、人に見せたがらなかったりするところがあるようだが、俺様に言わせればそれは間違いだ」
千枝「・・・」
ラハール「現に俺様は、魔王になることを欲して、魔王になった。それでもまだ力を欲して、別魔界の連中を片っ端から召喚してぶっとばして、最後には超魔王になった」
千枝「・・・うん」
ラハール「貴様等人間も同じだ。貴様等、特別捜査隊の連中は、今まで自分で見ようとしてこなかった自分をも受け入れることを欲して・・・それを受け入れた。欲望があったから、受け入れることが出来たのだ」
千枝「でも、それを言うなら、久保だって・・・人に振り向いて欲しいと、ちゃんとした自分を求めてたんじゃない?」
ラハール「・・・やけに下らん奴のことをかばうな」
千枝「別にそういうわけじゃないんだけど・・・なんかちょっとひっかかって」
ラハール「フン・・・奴は妥協したのだ」
千枝「妥協?」
ラハール「ああ。嘘で塗り固めた偽りの自分でも良いという妥協・・・まあ妥協と言えば聞こえは良いが、ただの諦めだな」
千枝「・・・」
ラハール「諦めたらもうそれまでだ。そこにそれ以上の欲望はない。欲望がないから、何かを得ることもない」
千枝「・・・そっか」
ラハール「・・・・・・多くの人間は、多くのことを諦める。これで充分、もう面倒、欲しがりすぎるのは良くないこと、そういう下らん言い訳を並べてな。俺様はそういう人間共を見ているとイライラする」
千枝「・・・」
ラハール「だが貴様等は違う。貴様等を見ていても、俺様はイライラしない。例えば完二だが、あいつはもっと頭が良くなりたいと思っている。奴の成績が随分上がってきていることに、気付いていたか?」
千枝「そりゃまあ、何だかんだでよく一緒に勉強会開いてるしね」
ラハール「久慈川は、番長にもっと好かれたいと思っている。そのための努力は惜しんでいない。あらゆる意味で、より出来た自分になろうと必死になっている。動機は下らんが、まあこれも欲望には違いない」
千枝「・・・確かに。まあ、りせちゃんの場合は、成果が出てるのかちょっと謎だけど」
ラハール「そうでもないと思うがな」
千枝「え?」
ラハール「いや・・・・・・次に直斗だが・・・奴は凄い探偵になりたいと思っている。奴ならすぐになれるかもしれんな」
千枝「お、随分と直斗君の評価高いじゃん」
ラハール「当たり前だ。部下の能力を見極めるのは、魔王である俺様にとってそれなりに重要なことだからな。出来る奴のことはそれなりに評価してやるぞ。まあ、どんな奴でも俺様には敵わないがな」
千枝「出た、俺様理論」
ラハール「ハハ・・・次に陽介だが・・・いや、陽介はどうでもいいか」
千枝「どうでもいいってのは、ちょっとひどくない?」
ラハール「話がそれた。そういえば貴様の用件は何か・・・と思ってな」
千枝「あ・・・」
592: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:50:32.51 ID:IEmDfuDn0
ラハール「番長を筆頭に、どいつもこいつも今、それぞれ悩んでいる。とはいえ、貴様の話を聞いてやれないような奴等ではない・・・こんな時に俺様を呼び出したのだ。何か俺様にしか話せないことがあるのだろう?」
千枝「うん。私ね、決めたんだ」
ラハール「・・・何をだ?」
千枝「私、強くなるよ」
ラハール「・・・」
千枝「私達はやっぱり、番長君やラハール君に頼ってばっかりだったと思う。戦いもそうだけど・・・特にラハール君には、生田目の時のこととかさ」
ラハール「・・・貴様だって、奴等のことを止めようとしていたではないか」
千枝「うん。だからだよ。強くなるって決めたのは」
ラハール「何?」
千枝「私はあの時、皆のことを止めなきゃって思った。だけど、このままじゃ皆を止めることは出来ないとも思ってたんだ」
ラハール「・・・そうか」
千枝「止めなきゃとは思ってたけど、どうやって止めれば良いのかわからなかった。花村を止めるための言葉が、出てこなかったんだ」
ラハール「・・・」
千枝「ラハール君は、言葉じゃなくて、気持ちで花村や皆を止めた」
ラハール「・・・ああ」
千枝「・・・・・・ショックだった」
ラハール「・・・?」
千枝「私に出来ないことを、凄く当たり前にやってしまうラハール君の強さも。花村のことを止められる、ラハール君の気持ちも、私が全然敵わないものだったから」
ラハール「・・・・・・・・・」
千枝「だから私決めたよ。私は強くなる。花村や番長君よりも・・・もちろん、ラハール君よりも」
ラハール「フン・・・奴等はともかく、この俺様に宣戦布告とはな。貴様も随分上等な人間になったものだ。はじめはちっぽけな自分すら、簡単には受け入れられない奴だった癖に」
千枝「えへへ・・・」
ラハール「精々頑張るのだな。超魔王である俺様より強くなるというのは、簡単なことではないぞ」
千枝「うん」
ラハール「・・・」
千枝「・・・けど、何かするにしても、やっぱクマがいないのは気になるなあ・・・」
ラハール「・・・・・・そうだな」
千枝「うん。私ね、決めたんだ」
ラハール「・・・何をだ?」
千枝「私、強くなるよ」
ラハール「・・・」
千枝「私達はやっぱり、番長君やラハール君に頼ってばっかりだったと思う。戦いもそうだけど・・・特にラハール君には、生田目の時のこととかさ」
ラハール「・・・貴様だって、奴等のことを止めようとしていたではないか」
千枝「うん。だからだよ。強くなるって決めたのは」
ラハール「何?」
千枝「私はあの時、皆のことを止めなきゃって思った。だけど、このままじゃ皆を止めることは出来ないとも思ってたんだ」
ラハール「・・・そうか」
千枝「止めなきゃとは思ってたけど、どうやって止めれば良いのかわからなかった。花村を止めるための言葉が、出てこなかったんだ」
ラハール「・・・」
千枝「ラハール君は、言葉じゃなくて、気持ちで花村や皆を止めた」
ラハール「・・・ああ」
千枝「・・・・・・ショックだった」
ラハール「・・・?」
千枝「私に出来ないことを、凄く当たり前にやってしまうラハール君の強さも。花村のことを止められる、ラハール君の気持ちも、私が全然敵わないものだったから」
ラハール「・・・・・・・・・」
千枝「だから私決めたよ。私は強くなる。花村や番長君よりも・・・もちろん、ラハール君よりも」
ラハール「フン・・・奴等はともかく、この俺様に宣戦布告とはな。貴様も随分上等な人間になったものだ。はじめはちっぽけな自分すら、簡単には受け入れられない奴だった癖に」
千枝「えへへ・・・」
ラハール「精々頑張るのだな。超魔王である俺様より強くなるというのは、簡単なことではないぞ」
千枝「うん」
ラハール「・・・」
千枝「・・・けど、何かするにしても、やっぱクマがいないのは気になるなあ・・・」
ラハール「・・・・・・そうだな」
593: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:51:06.47 ID:IEmDfuDn0
>-夜
:::【???】:::
クマ「・・・・・・ここは・・・」
クマ「・・・・・・そっか。ナナチャンが死んじゃって・・・クマは・・・・・・」
クマ「・・・・・・ナナチャンごめんクマ・・・クマはナナチャンを助けられなかったクマ・・・」
クマ「・・・・・・それに、クマは自分の正体に気付いてしまったクマ・・・」
クマ「・・・・・・もう皆と一緒にはいられないクマね・・・」
クマ「・・・・・・さよならナナチャン・・・」
クマ「・・・・・・さようなら・・・皆・・・・・・!」
:::【???】:::
クマ「・・・・・・ここは・・・」
クマ「・・・・・・そっか。ナナチャンが死んじゃって・・・クマは・・・・・・」
クマ「・・・・・・ナナチャンごめんクマ・・・クマはナナチャンを助けられなかったクマ・・・」
クマ「・・・・・・それに、クマは自分の正体に気付いてしまったクマ・・・」
クマ「・・・・・・もう皆と一緒にはいられないクマね・・・」
クマ「・・・・・・さよならナナチャン・・・」
クマ「・・・・・・さようなら・・・皆・・・・・・!」
594: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/19(日) 00:51:42.79 ID:IEmDfuDn0
>-次回予告
>-BGM:がんばれ女の子
エトナ「あーめんど。そろそろ次回予告もマンネリねぇ」
雪子「・・・・・・・・・」
エトナ「ゆ、雪子ちゃん?どうしたの?」
雪子「・・・出番がなかった・・・」
エトナ「・・・・・・」
雪子「皆とラハール君が仲良くなる回だったのに・・・私の出番がなかった・・・」
エトナ「・・・ど、どんまい?」
雪子「・・・・・・」
エトナ「ま、まあほら、何か食べて元気出そうよ。番長んちにおいで、なんか作ったげるから」
雪子「・・・一緒に作る」
エトナ「うんうん、そうしよ。たらしの殿下なんか放っとこ」
ラハール「おい」
エトナ「では次回!【エトナと雪子の三分クッキング!】!第三話、【三分で作れるスイーツ!】」
>-BGM:がんばれ女の子
エトナ「あーめんど。そろそろ次回予告もマンネリねぇ」
雪子「・・・・・・・・・」
エトナ「ゆ、雪子ちゃん?どうしたの?」
雪子「・・・出番がなかった・・・」
エトナ「・・・・・・」
雪子「皆とラハール君が仲良くなる回だったのに・・・私の出番がなかった・・・」
エトナ「・・・ど、どんまい?」
雪子「・・・・・・」
エトナ「ま、まあほら、何か食べて元気出そうよ。番長んちにおいで、なんか作ったげるから」
雪子「・・・一緒に作る」
エトナ「うんうん、そうしよ。たらしの殿下なんか放っとこ」
ラハール「おい」
エトナ「では次回!【エトナと雪子の三分クッキング!】!第三話、【三分で作れるスイーツ!】」
600: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 22:54:59.78 ID:YeDsMPBr0
>-12/10(土) 早朝
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「・・・・・・」
ラハール「(今日も駄目だったか・・・)」
ラハール「(いや、最初から短い期間で結果を出すつもりはない)」
ラハール「(しかし、本当にこの方法で良いのか・・・?)」
>-放課後
:::【教室】:::
ラハール「(体がまるで言う事を効かなくなってきた)」
ラハール「(やはりまともな睡眠を取らずに、大して魔力の無い体のまま人間界で活動し続けるのは難しいか・・・)」
雪子「ラハール君。なんだか調子悪そうだけど・・・大丈夫?」
ラハール「・・・・・・」
雪子「ラハール君?」
ラハール「・・・む。なんだ?」
雪子「え、いや・・・大丈夫?」
ラハール「・・・・・・いらん気遣いをするな。陽介、帰る---」
雪子「・・・」
ラハール「・・・・・・そうだったな。奴は今日は急ぐから、さっさと一人で帰るのだったな・・・」
雪子「何かあったの?なんだか変だよ。今日のラハール君」
ラハール「だからいらん気遣いをするなと言ってるだろ!しつこいぞ!」
雪子「・・・」ギュッ
ラハール「ばっ・・・触るな!」
雪子「嫌、放さないよ」
ラハール「・・・・・・」
雪子「私のことが頼りないのはわかるよ。ラハール君と比べて私が弱いってことも、わかるよ・・・だけど・・・」
ラハール「・・・勘違いをするな。別にそんな理由で隠し事をしている訳じゃない」
雪子「私はやっぱり心配だよ。ラハール君今日一日ぼーっとしてたでしょ?そんな事、今まで無かったから」
ラハール「・・・・・・」
雪子「やらなきゃいけないことが解ってるのに、前に進めない。皆、今焦ってる。だけど、番長君の中で結論が出るのを待ってる。私だってそう」
ラハール「・・・・・・・・・場所を変えるぞ。話をするにしても、ここでは人目につきすぎる」
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「・・・・・・」
ラハール「(今日も駄目だったか・・・)」
ラハール「(いや、最初から短い期間で結果を出すつもりはない)」
ラハール「(しかし、本当にこの方法で良いのか・・・?)」
>-放課後
:::【教室】:::
ラハール「(体がまるで言う事を効かなくなってきた)」
ラハール「(やはりまともな睡眠を取らずに、大して魔力の無い体のまま人間界で活動し続けるのは難しいか・・・)」
雪子「ラハール君。なんだか調子悪そうだけど・・・大丈夫?」
ラハール「・・・・・・」
雪子「ラハール君?」
ラハール「・・・む。なんだ?」
雪子「え、いや・・・大丈夫?」
ラハール「・・・・・・いらん気遣いをするな。陽介、帰る---」
雪子「・・・」
ラハール「・・・・・・そうだったな。奴は今日は急ぐから、さっさと一人で帰るのだったな・・・」
雪子「何かあったの?なんだか変だよ。今日のラハール君」
ラハール「だからいらん気遣いをするなと言ってるだろ!しつこいぞ!」
雪子「・・・」ギュッ
ラハール「ばっ・・・触るな!」
雪子「嫌、放さないよ」
ラハール「・・・・・・」
雪子「私のことが頼りないのはわかるよ。ラハール君と比べて私が弱いってことも、わかるよ・・・だけど・・・」
ラハール「・・・勘違いをするな。別にそんな理由で隠し事をしている訳じゃない」
雪子「私はやっぱり心配だよ。ラハール君今日一日ぼーっとしてたでしょ?そんな事、今まで無かったから」
ラハール「・・・・・・」
雪子「やらなきゃいけないことが解ってるのに、前に進めない。皆、今焦ってる。だけど、番長君の中で結論が出るのを待ってる。私だってそう」
ラハール「・・・・・・・・・場所を変えるぞ。話をするにしても、ここでは人目につきすぎる」
601: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 22:55:39.99 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
:::【屋上】:::
雪子「・・・寒いね」
ラハール「ああ。それより、霧は間違いなく濃くなってきているな・・・」
雪子「うん・・・」
ラハール「・・・・・・奴等の焦り、番長の迷いをどうにかするには、やはり全員が揃う必要があると思っている」
雪子「・・・・・・全員?」
ラハール「どこに行ったか未だに解らん、クマの馬鹿のことだ。いついなくなったかは解っているが、どこでいなくなったのか。どこにいなくなったのか。まるで解らん」
雪子「・・・うん」
ラハール「俺様達は、誰が欠けてもここまで来ることは出来なかった。もちろんアホのクマですら、その内の一人だ」
雪子「そうだね・・・」
ラハール「・・・そういえば貴様は、随分落ち着いているな」
雪子「え?」
ラハール「どいつもこいつも、番長の話や生田目との騒動に引きずられて、頭がまともに動いていない。まあ、久慈川は呆れる程能天気だからそうでもないようだが・・・奴の場合は、頭がまともに動いたところで大して意味がないな。元がアホすぎる」
雪子「あ、ひどい。そんなことないと思うよ?」
ラハール「どうだかな」
雪子「そんなことないって」
:::【屋上】:::
雪子「・・・寒いね」
ラハール「ああ。それより、霧は間違いなく濃くなってきているな・・・」
雪子「うん・・・」
ラハール「・・・・・・奴等の焦り、番長の迷いをどうにかするには、やはり全員が揃う必要があると思っている」
雪子「・・・・・・全員?」
ラハール「どこに行ったか未だに解らん、クマの馬鹿のことだ。いついなくなったかは解っているが、どこでいなくなったのか。どこにいなくなったのか。まるで解らん」
雪子「・・・うん」
ラハール「俺様達は、誰が欠けてもここまで来ることは出来なかった。もちろんアホのクマですら、その内の一人だ」
雪子「そうだね・・・」
ラハール「・・・そういえば貴様は、随分落ち着いているな」
雪子「え?」
ラハール「どいつもこいつも、番長の話や生田目との騒動に引きずられて、頭がまともに動いていない。まあ、久慈川は呆れる程能天気だからそうでもないようだが・・・奴の場合は、頭がまともに動いたところで大して意味がないな。元がアホすぎる」
雪子「あ、ひどい。そんなことないと思うよ?」
ラハール「どうだかな」
雪子「そんなことないって」
602: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 22:56:16.20 ID:YeDsMPBr0
ラハール「・・・・・・貴様は何故、そんなに落ち着いているのだ?奴等のほとんどは、特に生田目との騒動の件で自己嫌悪に陥っているようだぞ。貴様は、そうではないのか?」
雪子「私は平気」
ラハール「・・・何故だ?」
雪子「私はあの時、ラハール君がいたから・・・きっとラハール君が、花村君達を止めてくれるって、信じてたから」
ラハール「・・・・・・」
雪子「それに、番長君の話で聞いた・・・事件を解決出来なかった【前回】の話。その【前回】には、ラハール君はいなかった。けど、【今回】はラハール君がいる」
ラハール「・・・天城・・・貴様は・・・」
雪子「だからきっと大丈夫だって、信じてるんだ。皆がいて、ラハール君がいて、エトナさんがいてくれる、【今回】のことを」
ラハール「・・・・・・」ハッ
雪子「だからね---」
ラハール「って貴様!信じるとか気持ちの悪いことを言うな!あろうことかこの俺様に対して・・・!」
雪子「」
ラハール「大体貴様---」
雪子「あははは!出た、久々にラハール君のひねくれ!」
ラハール「わ、笑うな!アホか!」
雪子「ふふっ、ご、ごめん・・・けど、ツボにハマって・・・無理・・・!ふっくくっ・・・!」
ラハール「・・・!・・・フン。変人め」
>-数分後
ラハール「・・・落ち着いたか?」
雪子「ごめんね。変なとこでツボにハマっちゃった」
ラハール「構わん。貴様が、辛い中無理をしているわけじゃなくて、本当に余裕があるということが解ったからな」
雪子「ラハール君・・・」
ラハール「(とはいえ・・・)」
雪子「もちろん気付いてるよ、私。皆が悩んだり焦ったりしていることも、そんな中で少しずつ、皆が元気を取り戻してきていることも」
ラハール「・・・・・・そうか」
雪子「だけど、私もラハール君と同感。クマ君がいないことには、やっぱり皆の元気は戻りきらない。私達は、誰が欠けてもいけないんだと思う」
ラハール「・・・・・・」
雪子「私は平気」
ラハール「・・・何故だ?」
雪子「私はあの時、ラハール君がいたから・・・きっとラハール君が、花村君達を止めてくれるって、信じてたから」
ラハール「・・・・・・」
雪子「それに、番長君の話で聞いた・・・事件を解決出来なかった【前回】の話。その【前回】には、ラハール君はいなかった。けど、【今回】はラハール君がいる」
ラハール「・・・天城・・・貴様は・・・」
雪子「だからきっと大丈夫だって、信じてるんだ。皆がいて、ラハール君がいて、エトナさんがいてくれる、【今回】のことを」
ラハール「・・・・・・」ハッ
雪子「だからね---」
ラハール「って貴様!信じるとか気持ちの悪いことを言うな!あろうことかこの俺様に対して・・・!」
雪子「」
ラハール「大体貴様---」
雪子「あははは!出た、久々にラハール君のひねくれ!」
ラハール「わ、笑うな!アホか!」
雪子「ふふっ、ご、ごめん・・・けど、ツボにハマって・・・無理・・・!ふっくくっ・・・!」
ラハール「・・・!・・・フン。変人め」
>-数分後
ラハール「・・・落ち着いたか?」
雪子「ごめんね。変なとこでツボにハマっちゃった」
ラハール「構わん。貴様が、辛い中無理をしているわけじゃなくて、本当に余裕があるということが解ったからな」
雪子「ラハール君・・・」
ラハール「(とはいえ・・・)」
雪子「もちろん気付いてるよ、私。皆が悩んだり焦ったりしていることも、そんな中で少しずつ、皆が元気を取り戻してきていることも」
ラハール「・・・・・・そうか」
雪子「だけど、私もラハール君と同感。クマ君がいないことには、やっぱり皆の元気は戻りきらない。私達は、誰が欠けてもいけないんだと思う」
ラハール「・・・・・・」
603: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 22:57:06.07 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
:::【堂島家】:::
番長「・・・そうか。わかった」
ピッ
エトナ「う~ん。やっぱり甘いものがないと私は生きていけないわね」
番長「何食べてるんですか?」
エトナ「カップケーキ。アンタも食う?三分ありゃ作れるわよ」
番長「あ、それ菜々子のコップじゃないですか」
エトナ「え、マジ?勝手に使っちゃ不味かった?」
番長「・・・いえ、いいです。エトナにさんに使われるんなら、菜々子も怒らないでしょうし。けど、次からは客用のを使って下さい」
エトナ「ふ~ん。ま、いいか。それよりアンタ、誰と電話してたの?」
番長「天城です。今から、天城とラハールがウチに来るって」
エトナ「雪子ちゃんと・・・殿下が?何か意外な組み合わせね」
番長「そうですか?二人は、特に仲良い方だと思いますけど」
エトナ「え?・・・・・・そうなの?」
番長「知らなかったんですか?気になります?」
エトナ「は、はあ!?気になるってアンタ・・・な、何言ってんのよ」
番長「え、いや、別に・・・エトナさん、天城と仲良さそうだから。気になるのかなって」
エトナ「・・・!・・・番長、正座」
番長「え、いや、なんで急に」
エトナ「いいから正座」
番長「あ、はい」
:::【堂島家】:::
番長「・・・そうか。わかった」
ピッ
エトナ「う~ん。やっぱり甘いものがないと私は生きていけないわね」
番長「何食べてるんですか?」
エトナ「カップケーキ。アンタも食う?三分ありゃ作れるわよ」
番長「あ、それ菜々子のコップじゃないですか」
エトナ「え、マジ?勝手に使っちゃ不味かった?」
番長「・・・いえ、いいです。エトナにさんに使われるんなら、菜々子も怒らないでしょうし。けど、次からは客用のを使って下さい」
エトナ「ふ~ん。ま、いいか。それよりアンタ、誰と電話してたの?」
番長「天城です。今から、天城とラハールがウチに来るって」
エトナ「雪子ちゃんと・・・殿下が?何か意外な組み合わせね」
番長「そうですか?二人は、特に仲良い方だと思いますけど」
エトナ「え?・・・・・・そうなの?」
番長「知らなかったんですか?気になります?」
エトナ「は、はあ!?気になるってアンタ・・・な、何言ってんのよ」
番長「え、いや、別に・・・エトナさん、天城と仲良さそうだから。気になるのかなって」
エトナ「・・・!・・・番長、正座」
番長「え、いや、なんで急に」
エトナ「いいから正座」
番長「あ、はい」
604: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 22:57:48.30 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
ラハール「・・・?」
雪子「・・・?」
番長「やあ」
ラハール「何故貴様床に正座しとるんだ?」
雪子「何かあったの・・・?」
エトナ「別に何でも無いのよ。気にしないで」
ラハール「・・・まあいい、それよりエトナ、この俺様が来てやったのだぞ。さっさと何か暖かい飲み物でも出せ」
エトナ「・・・?」
番長「・・・?」
エトナ「今までそんな面倒なこと言ったことも・・・あ、寒いから雪子ちゃんを気遣ってる訳ですか?」
番長「あぁ、そういうことか」
ラハール「ふっ、ふざけるな!俺様が飲みたいだけだ!」
エトナ「ま、良いですよ。雪子ちゃんにココアでも淹れたげます」
ラハール「・・・全く・・・!」
番長「ところで、話って?」
ラハール「・・・貴様その体勢のまま話をする気か?別に構わんが・・・」
番長「二人はこたつにでも入っててくれ」
ラハール「・・・?」
雪子「・・・?」
番長「やあ」
ラハール「何故貴様床に正座しとるんだ?」
雪子「何かあったの・・・?」
エトナ「別に何でも無いのよ。気にしないで」
ラハール「・・・まあいい、それよりエトナ、この俺様が来てやったのだぞ。さっさと何か暖かい飲み物でも出せ」
エトナ「・・・?」
番長「・・・?」
エトナ「今までそんな面倒なこと言ったことも・・・あ、寒いから雪子ちゃんを気遣ってる訳ですか?」
番長「あぁ、そういうことか」
ラハール「ふっ、ふざけるな!俺様が飲みたいだけだ!」
エトナ「ま、良いですよ。雪子ちゃんにココアでも淹れたげます」
ラハール「・・・全く・・・!」
番長「ところで、話って?」
ラハール「・・・貴様その体勢のまま話をする気か?別に構わんが・・・」
番長「二人はこたつにでも入っててくれ」
605: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 22:59:44.58 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
エトナ「はい雪子ちゃんココア。殿下には、ぬるくした水」
雪子「ありがとエトナさん」
ラハール「・・・・・・・・・」
エトナ「っていうか番長いつまで床に正座してんの?アンタもこたつきなよ」
番長「あ、はい」
エトナ「う~~寒い。魔力が少ないと体温調整も面倒ね~~」
雪子「暖かい格好すればいいのに」
エトナ「ごわごわした服着んのは苦手なのよ」
ラハール「・・・・・・俺様は一昨日から、クマの捜索をしている」
雪子「・・・」
エトナ「クマの捜索って・・・アタシだってしてますよ。別に殿下に命令されなくても、走り回ってます。今日も午前中は走りっぱなしでした」
ラハール「人間界でではない。もちろん、テレビの中の世界とも違う」
エトナ「えぇ?」
ラハール「人間界では貴様が、テレビの中の世界ではりせが、毎日諦めずに探し続けているが・・・クマの奴は見つからん」
番長「そのどちらでもない・・・もしかして、夢の世界か?」
ラハール「・・・察しが良いな」
エトナ「夢の世界?」
ラハール「貴様もベルベットルームの住人だった頃に、俺様が眠っている間に部屋に呼びつけたことがあっただろう?」
エトナ「ありましたね」
ラハール「人間界にもテレビの中の世界にもいないのなら、もしかしたらクマは夢の世界に行ったのではないかと思ってな」
エトナ「・・・・・・けど、どうやって?」
ラハール「解らん。それに、そもそも夢の世界に行ったのかもしれんというのも、俺様の勘に過ぎん」
雪子「・・・そっか、だからラハール君は・・・」
ラハール「・・・・・・本当は、このことを誰かに言うつもりはなかった」
雪子「・・・」
ラハール「夢の中の世界を探し回るのは、夜から朝にかけて、普段は眠っている時間にやっている。体は横になっているが、脳が動き回っているから、まともな睡眠には程遠い。何の当ても無い事に力をかけても、良いことはないかもしれん」
番長「・・・だから、一人でやるつもりだったのか?」
ラハール「・・・・・・ああ、だが、夢の世界は凄まじく広い。今朝は、本当にこれで良いのかと悩んだりもした」
エトナ「(・・・殿下がねえ。昔は面倒なことは誰かに押し付けるような奴だったのに。ま、人間界での殿下はちょっと違うか。悪魔の私達と違って、人間なんてちょっと無理させりゃ死んじゃうもんね・・・)」
エトナ「・・・って、あれ?夢の世界を探し回るって、殿下にそんな器用な真似が出来るようになったんですか?いつのまに?」
ラハール「ペルソナを得てからだ。ベルベットルームはそもそも、夢と現実の狭間にある。ベルベットルームが俺様の夢に出現してくるということは、完全に夢の世界に【在る】ことも出来るのではないかと思ってな。案の定、悪魔の魔力とペルソナの力をうまくあわせれば、夢の世界に俺様が意識を保ったまま潜り込むことが出来た」
エトナ「なるほど・・・けど、かなり疲れそうですねそれ。慣れない力の使い方はするもんじゃないですよ」
ラハール「・・・まあ、そうだな」
エトナ「はい雪子ちゃんココア。殿下には、ぬるくした水」
雪子「ありがとエトナさん」
ラハール「・・・・・・・・・」
エトナ「っていうか番長いつまで床に正座してんの?アンタもこたつきなよ」
番長「あ、はい」
エトナ「う~~寒い。魔力が少ないと体温調整も面倒ね~~」
雪子「暖かい格好すればいいのに」
エトナ「ごわごわした服着んのは苦手なのよ」
ラハール「・・・・・・俺様は一昨日から、クマの捜索をしている」
雪子「・・・」
エトナ「クマの捜索って・・・アタシだってしてますよ。別に殿下に命令されなくても、走り回ってます。今日も午前中は走りっぱなしでした」
ラハール「人間界でではない。もちろん、テレビの中の世界とも違う」
エトナ「えぇ?」
ラハール「人間界では貴様が、テレビの中の世界ではりせが、毎日諦めずに探し続けているが・・・クマの奴は見つからん」
番長「そのどちらでもない・・・もしかして、夢の世界か?」
ラハール「・・・察しが良いな」
エトナ「夢の世界?」
ラハール「貴様もベルベットルームの住人だった頃に、俺様が眠っている間に部屋に呼びつけたことがあっただろう?」
エトナ「ありましたね」
ラハール「人間界にもテレビの中の世界にもいないのなら、もしかしたらクマは夢の世界に行ったのではないかと思ってな」
エトナ「・・・・・・けど、どうやって?」
ラハール「解らん。それに、そもそも夢の世界に行ったのかもしれんというのも、俺様の勘に過ぎん」
雪子「・・・そっか、だからラハール君は・・・」
ラハール「・・・・・・本当は、このことを誰かに言うつもりはなかった」
雪子「・・・」
ラハール「夢の中の世界を探し回るのは、夜から朝にかけて、普段は眠っている時間にやっている。体は横になっているが、脳が動き回っているから、まともな睡眠には程遠い。何の当ても無い事に力をかけても、良いことはないかもしれん」
番長「・・・だから、一人でやるつもりだったのか?」
ラハール「・・・・・・ああ、だが、夢の世界は凄まじく広い。今朝は、本当にこれで良いのかと悩んだりもした」
エトナ「(・・・殿下がねえ。昔は面倒なことは誰かに押し付けるような奴だったのに。ま、人間界での殿下はちょっと違うか。悪魔の私達と違って、人間なんてちょっと無理させりゃ死んじゃうもんね・・・)」
エトナ「・・・って、あれ?夢の世界を探し回るって、殿下にそんな器用な真似が出来るようになったんですか?いつのまに?」
ラハール「ペルソナを得てからだ。ベルベットルームはそもそも、夢と現実の狭間にある。ベルベットルームが俺様の夢に出現してくるということは、完全に夢の世界に【在る】ことも出来るのではないかと思ってな。案の定、悪魔の魔力とペルソナの力をうまくあわせれば、夢の世界に俺様が意識を保ったまま潜り込むことが出来た」
エトナ「なるほど・・・けど、かなり疲れそうですねそれ。慣れない力の使い方はするもんじゃないですよ」
ラハール「・・・まあ、そうだな」
606: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:01:06.94 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
:::【夢の世界・クマの夢】:::
クマはゆっくりと消えていくだけだったクマ。
少しずつ、自分がなくなっていく。これが死ぬっていうことなんだと、思っていたクマ。
たださようならを繰り返しながら、クマがなくなっていく。
ラハール「フンッ!!」バキッ
クマ『・・・・・・・・・ラハール・・・?』
ラハール「おい、帰るぞ」
クマ『・・・・・・もうクマは、皆と一緒にはいられないクマよ・・・』
ラハール「貴様の都合など知るか」ガシッ
クマ『・・・・・えぇ~~・・・?』
ラハール「話がしたければ他の奴等としろ。貴様が遠すぎるところにいたせいで・・・俺様にはもう時間が無い」
無理やり引っ張られて行って、クマは少しずつなくしていった自分を、一気に取り戻したクマ。
これが生きるっていうことなんだと、クマは思ったんだクマ。
:::【夢の世界・クマの夢】:::
クマはゆっくりと消えていくだけだったクマ。
少しずつ、自分がなくなっていく。これが死ぬっていうことなんだと、思っていたクマ。
たださようならを繰り返しながら、クマがなくなっていく。
ラハール「フンッ!!」バキッ
クマ『・・・・・・・・・ラハール・・・?』
ラハール「おい、帰るぞ」
クマ『・・・・・・もうクマは、皆と一緒にはいられないクマよ・・・』
ラハール「貴様の都合など知るか」ガシッ
クマ『・・・・・えぇ~~・・・?』
ラハール「話がしたければ他の奴等としろ。貴様が遠すぎるところにいたせいで・・・俺様にはもう時間が無い」
無理やり引っ張られて行って、クマは少しずつなくしていった自分を、一気に取り戻したクマ。
これが生きるっていうことなんだと、クマは思ったんだクマ。
607: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:02:33.21 ID:YeDsMPBr0
>-事の顛末はこうだ。
:::【堂島家】:::
番長「俺も連れて行ってくれないか?一緒にクマを探そう」
ラハール「・・・そう言い出すだろうと思っていたから、誰にも話さなかったのだ」
番長「じゃあ、話してくれたってことは、そう言われても良いと思いなおしてくれたからなんだろ?」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「アタシはあんまり、賛成出来ないわね」
番長「どうしてですか?」
エトナ「ほんの二日で殿下がこんだけ弱ってるんだから、相当疲れるもんのはずよ。夢の世界を探し回るのって」
ラハール「・・・」
エトナ「それに、アンタを連れて行く時に殿下にかかる負担も未知数。人を増やしたら消耗だけ増えて、手は大して増えないなんてことも在り得るわね」
>-俺様が考えていたことも、エトナと同じだった。
>-クマが見つかる保障がないことはともかく、闇雲に労力を費やすとしても、そもそも人手を増やすことに意味がないかもしれなかったのだ。
雪子「私を連れて行って」
エトナ「・・・雪子ちゃん、話聞いてた?」
雪子「うん。だからまずは試してみて、ラハール君一人でやるほうが効率が良いのか、それとも、誰かと一緒のほうが効率が良いのか、それを調べた方が良いと思うの」
ラハール「・・・しかし、半分悪魔の体を持つ俺様でさえ、自力で夢の世界を動き回るのは大変だ。貴様等人間がそれをやろうとしたら、どれだけの苦労が伴うかわからんぞ」
雪子「だから、まずはそれを試そうよ。私は私で、試してみたいこともあるし」
ラハール「・・・」
エトナ「・・・どうします?」
>-結局、俺様もエトナも天城の熱意に負け、まずは天城を連れて行って試すことにした。
:::【夢の世界】:::
天城『・・・・・・なんだか、ふわふわしてるね・・・』
ラハール「貴様を引っ張ってくるためにかなりの力を使った。余程の成果がなければ、この方法では駄目だな」
天城『・・・・・・スメオオカミ・・・!』
>-カッ
天城『・・・・・・出た・・・!』
ラハール「ペルソナ・・・しかし、そんなものを出してどうする気だ?」
天城『・・・・・・りせちゃんを呼ぼう・・・』
ラハール「久慈川を?」
:::【堂島家】:::
番長「俺も連れて行ってくれないか?一緒にクマを探そう」
ラハール「・・・そう言い出すだろうと思っていたから、誰にも話さなかったのだ」
番長「じゃあ、話してくれたってことは、そう言われても良いと思いなおしてくれたからなんだろ?」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「アタシはあんまり、賛成出来ないわね」
番長「どうしてですか?」
エトナ「ほんの二日で殿下がこんだけ弱ってるんだから、相当疲れるもんのはずよ。夢の世界を探し回るのって」
ラハール「・・・」
エトナ「それに、アンタを連れて行く時に殿下にかかる負担も未知数。人を増やしたら消耗だけ増えて、手は大して増えないなんてことも在り得るわね」
>-俺様が考えていたことも、エトナと同じだった。
>-クマが見つかる保障がないことはともかく、闇雲に労力を費やすとしても、そもそも人手を増やすことに意味がないかもしれなかったのだ。
雪子「私を連れて行って」
エトナ「・・・雪子ちゃん、話聞いてた?」
雪子「うん。だからまずは試してみて、ラハール君一人でやるほうが効率が良いのか、それとも、誰かと一緒のほうが効率が良いのか、それを調べた方が良いと思うの」
ラハール「・・・しかし、半分悪魔の体を持つ俺様でさえ、自力で夢の世界を動き回るのは大変だ。貴様等人間がそれをやろうとしたら、どれだけの苦労が伴うかわからんぞ」
雪子「だから、まずはそれを試そうよ。私は私で、試してみたいこともあるし」
ラハール「・・・」
エトナ「・・・どうします?」
>-結局、俺様もエトナも天城の熱意に負け、まずは天城を連れて行って試すことにした。
:::【夢の世界】:::
天城『・・・・・・なんだか、ふわふわしてるね・・・』
ラハール「貴様を引っ張ってくるためにかなりの力を使った。余程の成果がなければ、この方法では駄目だな」
天城『・・・・・・スメオオカミ・・・!』
>-カッ
天城『・・・・・・出た・・・!』
ラハール「ペルソナ・・・しかし、そんなものを出してどうする気だ?」
天城『・・・・・・りせちゃんを呼ぼう・・・』
ラハール「久慈川を?」
608: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:03:38.21 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
:::【堂島家】:::
ラハール「・・・・・・」
雪子「・・・・・・」
エトナ「あ、起きた。どうでした?」
ラハール「番長・・・はぁ、はぁ・・・・・・久慈川を・・・呼べ・・・」
番長「りせを?」
ラハール「もしクマの馬鹿が夢の世界にいるとしたら、この方法で・・・確実に見つかる・・・」
エトナ「(殿下疲れすぎなんじゃ・・・このままやらせて良いのかしら?)」
>-天城が試したかったことは二つあった。
>-一つは、俺様一人で探し回ったほうが効率が良いのか、誰かを連れて行ったほうが効率が良いのか。
>-もう一つは、番長のような特殊な力を持つ者でも、エトナのような悪魔の体を持つ者でもなく・・・
>-【普通のペルソナ使い】が、夢の世界でペルソナを呼べるのか。
>-そして、普通のペルソナ使いが夢の世界でペルソナを呼べるのなら、探索に特化したりせのペルソナを使って、クマを探そうと考えていたのだ。
:::【堂島家】:::
ラハール「・・・・・・」
雪子「・・・・・・」
エトナ「あ、起きた。どうでした?」
ラハール「番長・・・はぁ、はぁ・・・・・・久慈川を・・・呼べ・・・」
番長「りせを?」
ラハール「もしクマの馬鹿が夢の世界にいるとしたら、この方法で・・・確実に見つかる・・・」
エトナ「(殿下疲れすぎなんじゃ・・・このままやらせて良いのかしら?)」
>-天城が試したかったことは二つあった。
>-一つは、俺様一人で探し回ったほうが効率が良いのか、誰かを連れて行ったほうが効率が良いのか。
>-もう一つは、番長のような特殊な力を持つ者でも、エトナのような悪魔の体を持つ者でもなく・・・
>-【普通のペルソナ使い】が、夢の世界でペルソナを呼べるのか。
>-そして、普通のペルソナ使いが夢の世界でペルソナを呼べるのなら、探索に特化したりせのペルソナを使って、クマを探そうと考えていたのだ。
609: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:04:11.68 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
バチバチバチバチッ
クマ「クマーーーーーー!!!??」
ドサッ
クマ「グマ!・・・あ~~、痛いクマ。何がどうなってるクマか?」
完二「そ・・・それを聞きてぇのは・・・こっちだ馬鹿野郎!!」
りせ「・・・い、今まで何やってたのよ!バカ!バカグマ!」
直斗「・・・・・・・・・良かった」
千枝「クマ君・・・クマ君だ・・・!」
>-仕事中で連絡がつかなかった陽介以外の全員が、集まっていた。
>-・・・・・・全く、暇な奴等だ。
>-・・・。
>-・・・・・・・・・。
バチバチバチバチッ
クマ「クマーーーーーー!!!??」
ドサッ
クマ「グマ!・・・あ~~、痛いクマ。何がどうなってるクマか?」
完二「そ・・・それを聞きてぇのは・・・こっちだ馬鹿野郎!!」
りせ「・・・い、今まで何やってたのよ!バカ!バカグマ!」
直斗「・・・・・・・・・良かった」
千枝「クマ君・・・クマ君だ・・・!」
>-仕事中で連絡がつかなかった陽介以外の全員が、集まっていた。
>-・・・・・・全く、暇な奴等だ。
>-・・・。
>-・・・・・・・・・。
610: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:05:26.92 ID:YeDsMPBr0
クマ「皆・・・センセイ・・・」
番長「おかえり、クマ」
クマ「センセイ・・・クマは、クマはナナチャンを助けられなかったクマ・・・・・・!」
番長「菜々子は生きてるぞ」
クマ「ホ、ホントクマ!?!?」
エトナ「あの子がそう簡単に死ぬ訳ないでしょ」
クマ「・・・そ、それは良かったクマ~~・・・!」
番長「・・・」
クマ「・・・・・・ケド、やっぱりクマは皆と一緒にはいられないクマよ」
番長「何でだ?」
クマ「クマは、クマの正体を知ってしまったクマ」
番長「クマの正体?何だったんだ」
クマ「クマは、ただのシャドウだったんだクマ。一つのシャドウが、偶然意志を持って、人間を知って、人間になりたくて・・・人間の格好をしてみた。それがクマだったんだクマ。クマには過去や記憶なんて最初からなかった。何も無いのが、クマだったんだクマ」
番長「へえ」
クマ「へえってセンセイ、反応が冷たいクマよ!?クマは、皆をずっと傷つけてきたシャドウ達の仲間だったんだクマ!!」
番長「あ、うん・・・それで、どうしてクマは俺達と一緒にいられないんだ?」
クマ「ど、どうしてってセンセイ・・・」
直斗「というか、大体クマ君の正体はそんなところだろうなという予測はありましたよね」
千枝「うん」
りせ「今さらそんなこと気にする奴いるわけないじゃん。何言ってんの?」
クマ「皆・・・クマがシャドウでも、気にしないでいてくれるクマか?」
完二「当たり前だろ。つうか、俺等にゃ魔王がついてんだぜ?今さらお前がシャドウだろうがなんだろうが、そんなこと気にするかよ」
>-・・・・・・フン。
クマ「皆・・・!」
番長「まあ、おかえり。話は変わるけど、実は今俺達、犯人探しを続けているんだ」
クマ「おぉう、センセイの冷たい反応も懐かしいクマね。って・・・ハンニン?ハンニンはもう捕まえたクマよ?」
番長「生田目は、山野アナや小西先輩を殺した犯人じゃなかった。もう一人、テレビに人を放り込んでいた犯人がいたみたいなんだ」
クマ「クマがいない間にそんなことに・・・よ~し、こうなったら帰ってきたプリチークマの力を発揮してさくっと見つけてやるクマ!」
雪子「・・・み、皆・・・・・・ラハール君が・・・!」
>-・・・・・・それからの俺様の意識は、途切れ途切れだ。
番長「おかえり、クマ」
クマ「センセイ・・・クマは、クマはナナチャンを助けられなかったクマ・・・・・・!」
番長「菜々子は生きてるぞ」
クマ「ホ、ホントクマ!?!?」
エトナ「あの子がそう簡単に死ぬ訳ないでしょ」
クマ「・・・そ、それは良かったクマ~~・・・!」
番長「・・・」
クマ「・・・・・・ケド、やっぱりクマは皆と一緒にはいられないクマよ」
番長「何でだ?」
クマ「クマは、クマの正体を知ってしまったクマ」
番長「クマの正体?何だったんだ」
クマ「クマは、ただのシャドウだったんだクマ。一つのシャドウが、偶然意志を持って、人間を知って、人間になりたくて・・・人間の格好をしてみた。それがクマだったんだクマ。クマには過去や記憶なんて最初からなかった。何も無いのが、クマだったんだクマ」
番長「へえ」
クマ「へえってセンセイ、反応が冷たいクマよ!?クマは、皆をずっと傷つけてきたシャドウ達の仲間だったんだクマ!!」
番長「あ、うん・・・それで、どうしてクマは俺達と一緒にいられないんだ?」
クマ「ど、どうしてってセンセイ・・・」
直斗「というか、大体クマ君の正体はそんなところだろうなという予測はありましたよね」
千枝「うん」
りせ「今さらそんなこと気にする奴いるわけないじゃん。何言ってんの?」
クマ「皆・・・クマがシャドウでも、気にしないでいてくれるクマか?」
完二「当たり前だろ。つうか、俺等にゃ魔王がついてんだぜ?今さらお前がシャドウだろうがなんだろうが、そんなこと気にするかよ」
>-・・・・・・フン。
クマ「皆・・・!」
番長「まあ、おかえり。話は変わるけど、実は今俺達、犯人探しを続けているんだ」
クマ「おぉう、センセイの冷たい反応も懐かしいクマね。って・・・ハンニン?ハンニンはもう捕まえたクマよ?」
番長「生田目は、山野アナや小西先輩を殺した犯人じゃなかった。もう一人、テレビに人を放り込んでいた犯人がいたみたいなんだ」
クマ「クマがいない間にそんなことに・・・よ~し、こうなったら帰ってきたプリチークマの力を発揮してさくっと見つけてやるクマ!」
雪子「・・・み、皆・・・・・・ラハール君が・・・!」
>-・・・・・・それからの俺様の意識は、途切れ途切れだ。
611: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:06:16.63 ID:YeDsMPBr0
>-夜
:::【陽介の部屋】:::
>-慣れない環境で力を使いすぎたことによる極度の疲労と、知恵熱のようなものが重なったのだろう。
>-俺様は寝込んでしまったのだ。
612: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:07:04.63 ID:YeDsMPBr0
>-12/11(日)
>-超魔王であるこの俺様ですら、大きく包み込まれてしまうような感覚。
>-俺様に触れている手から感じるものだ。
>-こんな気配を発せる奴は、人間界には一人ぐらいしかおらん。
>-貴様はつくづく、人間離れした奴だな。
>-番長。
>-安心しながら、俺様は深い眠りに落ちた。
613: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:07:51.66 ID:YeDsMPBr0
>-12/12(月) 放課後
>-やや頼りない。
>-しかし、それを補って余りある、強い感情。
>-少しの怒りと・・・どこぞのアホ天使が好きそうな感情。
>-これが誰の手なのかは、考えるまでもないな。
>-貴様に黙って無茶をしたから、怒っているのか?
>-陽介。
>-少しだけ申し訳なさを感じながら、俺様は深い眠りに落ちた。
614: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:08:23.56 ID:YeDsMPBr0
>-12/13(火) 放課後
>-昨日までの二人とは、明らかに違う質の手だ。
>-やわらかいが、確かな力強さを感じる。
>-しかし、俺様に嫌悪感は微塵もない。
>-とすれば、一人しかおらんな。
>-里中。
>-こんなことを言ったら、貴様は怒りそうだな。
>-心の中で微笑んでから、俺様は深い眠りに落ちた。
615: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:09:54.96 ID:YeDsMPBr0
>-12/14(水) 放課後
>-不思議だ。
>-もっと嫌悪感があるだろうと思っていたが。
>-慣れというのは怖いものだな。
>-後悔と心配が入り混じった感情を発しているその手が触れている時間は、他の奴等の手が触れていた時間より長かった気がした。
>-天城。
>-貴様が責任を感じることはないぞ。
>-久慈川が示した、俺様とクマとの距離。
>-クマとの距離が離れすぎていた時には、既にこうなることは解っていた。
>-こうなると解っていて、俺様が勝手にやったことだ。死にはしないのだから、別に良いと思ってな。
>-とはいえ、貴様が無駄に悔やんでいたら、きっと里中がなんとかするだろう。だから、心配はしてやらんぞ。
>-奴も、それなりに上等な人間になったからな。
616: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:10:50.85 ID:YeDsMPBr0
>-12/15(木) 放課後
>-でかい手だ。
>-番長とは違う意味で、大きい。
>-人間共の中で、一番の成長を見せたのは貴様かもしれんな。
>-少なくとも、陽介あたりと良い勝負だろう。
>-完二。
>-直に言ってやる気は全く無いが、貴様は貴様が思っているより強いぞ。
>-あまり自分を過小評価するな。
>-その日から、寝ている俺様の隣には、一つの編みぐるみが置かれた。
617: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:11:37.59 ID:YeDsMPBr0
>-12/16(金) 放課後
>-・・・・・・やはり慣れんな、貴様に触れられることだけは。
>-直前まで一緒にいたから、天城の次に責任を感じているようだ。
>-駄目な人間共だ。
>-どう考えても、俺様が勝手にやったことだというのにな。
>-久慈川。
>-手から伝わってきた気持ちは、少し後悔していた。
>-しかし、すぐに前向きな気持ちに切り替えたようだ。
>-そうだ。それでいい。
618: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:12:47.85 ID:YeDsMPBr0
>-12/17(土) 昼
>-・・・クマクマうるさいぞ。
>-手は・・・っておい、これ着ぐるみの手ではないか。
>-まあいい、おれ様が抜けたせいで、ジュネスでの仕事が貴様に勢い良く降りかかっているはずだ。
>-調度良い。
>-貴様がいなかった間の俺様への借りは、今の内に返しておけ。
>-クマ。
>-何を悩んでいたのか知らんが、いい加減気付け。
>-俺様達の中には、もう、つまらんことを気にするような小さい人間はいない。
619: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:14:02.04 ID:YeDsMPBr0
>-夕方
>-久慈川並みの嫌悪感だ。
>-意外と貴様がムチムチだったと、エトナが言っていた話は本当だったようだな。
>-今、誰よりも迷いのない手だ。
>-こんな冷静さを持っているのは、貴様だな?
>-直斗
>-後ほんの少しだけ待っていろ。そろそろ俺様も、また貴様等に力を貸してやる。
620: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:14:32.66 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
>-四日前から、俺様は深い眠りに落ちなくなった。
>-その必要がなくなったからだ。
>-俺様は、順調に回復し続けていた。
>-その四日前から、俺様は気付き始めた。
>-朝も、昼も、夜も問わずに、俺様に付き従う手があることに。
>-その手は、水さしのようなもので、ぬるい水を俺様の口に運んだ。
>-その手は、熱くなりすぎた俺様の額を冷やすために、何度も冷えたものを額に乗せてきた。
>-その手から伝わってくる感情は、誰よりも広く、誰よりも深かった。
>-一体、誰の手なのか。
>-それだけが、わからなかった。
>-・・・フロンか?
>-こんなに俺様に従順な手が、他にあるとは思えん。
>-こんなに優しい手が、他にあるとも思えん。
621: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:16:03.14 ID:YeDsMPBr0
>-12/18(日) 朝
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「・・・・・・」
>-目が開く。
>-体が動く。
>-それだけではない。
>-寝ていても感じる程の、圧倒的名充実感。
>-こんな感覚は、人間界では中々味わえない。
>-全快の魔力と、今までに無い気力。
>-今の俺様なら、どんなシャドウが相手でも、まるで負ける気がしない。
>-俺様は体を起こした。
ラハール「・・・何故だ・・・!」
>-俺様はどうやら、陽介のベッドで寝ていたようだ。
>-そのベッドに寄りかかる様にして、アホ面をさらして眠りこけている奴がいた。
ラハール「何故貴様が・・・!」
>-そいつは目の下に大きな隈を作り、力尽きたように眠っている。
>-ふと、陽介の勉強机に目をやると、一枚の【色紙】と【手鏡】が置いてあった。
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「・・・・・・」
>-目が開く。
>-体が動く。
>-それだけではない。
>-寝ていても感じる程の、圧倒的名充実感。
>-こんな感覚は、人間界では中々味わえない。
>-全快の魔力と、今までに無い気力。
>-今の俺様なら、どんなシャドウが相手でも、まるで負ける気がしない。
>-俺様は体を起こした。
ラハール「・・・何故だ・・・!」
>-俺様はどうやら、陽介のベッドで寝ていたようだ。
>-そのベッドに寄りかかる様にして、アホ面をさらして眠りこけている奴がいた。
ラハール「何故貴様が・・・!」
>-そいつは目の下に大きな隈を作り、力尽きたように眠っている。
>-ふと、陽介の勉強机に目をやると、一枚の【色紙】と【手鏡】が置いてあった。
622: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:19:11.69 ID:YeDsMPBr0
ラハール「・・・・・・」
>-ベッドから出た俺様は、【色紙】を手に取った。
『案外、貧弱なんだな。お前の体』 番長より
>-・・・・・・・・・
>-・・・・・・・・・
>-こいつは無理矢理魔界に引っ張っていって、家来にしてやるとするか。
>-風邪をひくまで不眠不休でこき使ってやろう。
>-うむ、それがいい。
『お前の憎まれ口がねえと、どうも調子が出ねえ。さっさと元気出せ』 陽介より
>-・・・・・・ドMか?
『早く起きて、一緒に肉食べよう肉!!』 千枝より
>-力尽きてぶっ倒れて、数日間飯抜きで、いきなり肉が食えるか。
>-全くどいつもこいつも・・・
『ラハール君へ』
『私は、ラハール君が無理をしているって解っていながら、それでもラハール君を止めなかった。』
『私の心配なんかより、ラハール君の気持ちを優先したかったから。』
『後悔はしていません。けど、次に同じことをしようとしたら、私はラハール君を止めるからね。』
『今は、一日も早い回復を祈っています。』 雪子
>-・・・フン。長いわ馬鹿者。
『うおおおお!ラハール先輩起きろおおおお!』 完二
>-意味がわからん。
『りせちー ラハールへ』 久慈川りせより
>-な、なんだこれは?変な字だが、サインのつもりか?こいつも意味がわからんな。
『クマ』 クマ
>-・・・・・・字が歪みすぎだ。
>-そうか。こいつはまだ、まともに読み書きが出来んのだな。
>-頑張って覚えた字だけを、ここに書き込んだということか。
『前略 失礼いたします。』
『お体の具合、いかがでしょうか。』
『本来ならば、連日お見舞いに伺いたいところではありますが、訓練のためなかなか思うにまかせず、目を覚まされた時にお見舞いを申し上げたく筆を取った所存であります。』
『お元気な貴方のことですから、じきに回復されることとは思いますが---』
>-長い長い長い!読む気が失せる!一人だけ趣旨が違う!
>-・・・一応、後で全部読んでおいてやるか。
『再び飛べ!闇を駆ける王(キング)よ!』 詩人(ワードメイカー)より
>-・・・・・・・・・・・・・・・・・は?
>-ベッドから出た俺様は、【色紙】を手に取った。
『案外、貧弱なんだな。お前の体』 番長より
>-・・・・・・・・・
>-・・・・・・・・・
>-こいつは無理矢理魔界に引っ張っていって、家来にしてやるとするか。
>-風邪をひくまで不眠不休でこき使ってやろう。
>-うむ、それがいい。
『お前の憎まれ口がねえと、どうも調子が出ねえ。さっさと元気出せ』 陽介より
>-・・・・・・ドMか?
『早く起きて、一緒に肉食べよう肉!!』 千枝より
>-力尽きてぶっ倒れて、数日間飯抜きで、いきなり肉が食えるか。
>-全くどいつもこいつも・・・
『ラハール君へ』
『私は、ラハール君が無理をしているって解っていながら、それでもラハール君を止めなかった。』
『私の心配なんかより、ラハール君の気持ちを優先したかったから。』
『後悔はしていません。けど、次に同じことをしようとしたら、私はラハール君を止めるからね。』
『今は、一日も早い回復を祈っています。』 雪子
>-・・・フン。長いわ馬鹿者。
『うおおおお!ラハール先輩起きろおおおお!』 完二
>-意味がわからん。
『りせちー ラハールへ』 久慈川りせより
>-な、なんだこれは?変な字だが、サインのつもりか?こいつも意味がわからんな。
『クマ』 クマ
>-・・・・・・字が歪みすぎだ。
>-そうか。こいつはまだ、まともに読み書きが出来んのだな。
>-頑張って覚えた字だけを、ここに書き込んだということか。
『前略 失礼いたします。』
『お体の具合、いかがでしょうか。』
『本来ならば、連日お見舞いに伺いたいところではありますが、訓練のためなかなか思うにまかせず、目を覚まされた時にお見舞いを申し上げたく筆を取った所存であります。』
『お元気な貴方のことですから、じきに回復されることとは思いますが---』
>-長い長い長い!読む気が失せる!一人だけ趣旨が違う!
>-・・・一応、後で全部読んでおいてやるか。
『再び飛べ!闇を駆ける王(キング)よ!』 詩人(ワードメイカー)より
>-・・・・・・・・・・・・・・・・・は?
623: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:20:59.95 ID:YeDsMPBr0
>-俺様は【色紙】を置き、【手鏡】を見た。
『さっさと起きて下さいよ 殿下』
>-とてつもなく読みにくい字だ。
>-その字は、俺様の額に書かれている。
>-俺様が鏡で見るということを考えていなかったのだろう。
>-鏡で見た限りでは、左右が逆になっている。そのせいで、とてつもなく読みにくい。
>-名前は書かれていないが、どこの誰が書いたのか、これ以上解りやすいイタズラ書きはないな。
>-・・・・・・全く・・・どいつもこいつも・・・!
ラハール「おい、起きろ!腹が減った。飯にするぞ」
>-その声に反応して、眠りこけていたアホ面は飛び起き、見慣れたバカ面に変貌した。
>-いつの間にか目の下の隈は消え去り、口元には、よく見慣れた、人を小ばかにしたような薄笑いが張り付いている。
エトナ「りょーかい」
『さっさと起きて下さいよ 殿下』
>-とてつもなく読みにくい字だ。
>-その字は、俺様の額に書かれている。
>-俺様が鏡で見るということを考えていなかったのだろう。
>-鏡で見た限りでは、左右が逆になっている。そのせいで、とてつもなく読みにくい。
>-名前は書かれていないが、どこの誰が書いたのか、これ以上解りやすいイタズラ書きはないな。
>-・・・・・・全く・・・どいつもこいつも・・・!
ラハール「おい、起きろ!腹が減った。飯にするぞ」
>-その声に反応して、眠りこけていたアホ面は飛び起き、見慣れたバカ面に変貌した。
>-いつの間にか目の下の隈は消え去り、口元には、よく見慣れた、人を小ばかにしたような薄笑いが張り付いている。
エトナ「りょーかい」
624: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:21:45.40 ID:YeDsMPBr0
>-・・・・・・
:::【???】:::
>-まだ来ないのかなあ?
>-いくらなんでも、もう気付いてるだろ?
マガツイザナギ『・・・・・・』
>-まあ、来ないなら来ないで、別に良いけどね。
625: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:23:33.93 ID:YeDsMPBr0
>-次回予告
>-BGM:がんばれ女の子
シシリー「死神シシリーの、今日のブッタKill♪」
フロン「え、死神さんだったんですか?」
シシリー「今日のターゲットはエトナ!最近人間界で暴れている色魔よ!」
フロン「あ、やっぱり」
エトナ「ちょっと」
シシリー「色魔エトナは私のお兄ちゃんに目を付けたみたい!大変!お兄ちゃんが毒牙にかかる前に、エトナを始末しなきゃ!」
エトナ「ねえ、ちょっと」
シシリー「次回!【死神シシリーの一話一殺!】!第四話、【色魔一殺の巻】!」
エトナ「誰が色魔よ誰が!」
フロン「い、良いから逃げて下さいエトナさん!」
エトナ「え?」
フロン「シシリーさん、目が笑ってないんです」
シシリー「来週も、逝っくよ~♪」
>-BGM:がんばれ女の子
シシリー「死神シシリーの、今日のブッタKill♪」
フロン「え、死神さんだったんですか?」
シシリー「今日のターゲットはエトナ!最近人間界で暴れている色魔よ!」
フロン「あ、やっぱり」
エトナ「ちょっと」
シシリー「色魔エトナは私のお兄ちゃんに目を付けたみたい!大変!お兄ちゃんが毒牙にかかる前に、エトナを始末しなきゃ!」
エトナ「ねえ、ちょっと」
シシリー「次回!【死神シシリーの一話一殺!】!第四話、【色魔一殺の巻】!」
エトナ「誰が色魔よ誰が!」
フロン「い、良いから逃げて下さいエトナさん!」
エトナ「え?」
フロン「シシリーさん、目が笑ってないんです」
シシリー「来週も、逝っくよ~♪」
626: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:24:14.34 ID:YeDsMPBr0
>-NG集
>-① バカグマ
クマ「あ、字間違ったクマ」
りせ「ちょ、ちょっと!私達の分また書き直しじゃない!いい加減にしないよバカグマ!」
クマ「おぉう、Sorry・・・」
りせ「いい発音で誤魔化しても駄目!次はクマから先に書きなさいよ!」
番長「というか、書こうとしてる内容が長すぎるんじゃ・・・もうこれだけで良いだろ」
クマ「え、えぇ~?これだけじゃ意味わかんないクマよ」
番長「伝わるさ。字に、クマの気持ちを全部込めれば良い」
りせ「私の気持ちを全部込めて書いたサインは、クマに三回も台無しにされてるんだよねぇ~・・・!」
クマ「ハイ、スミマセン。センセイの言うとおりにするクマ」
627: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:24:53.18 ID:YeDsMPBr0
>-NG集
>-② 王妃(クイーン)
エトナ「アンタ相変わらずみたいね。よく寄せ書きにそんなの書けるわ」
マリー「フフフ・・・王(キング)に寄り添う君は、さしずめ献身な王妃(クイーン)ってとこかナ」
エトナ「言って良い冗談と悪い冗談があるわよ?アンタ一人消し炭にする魔力ぐらい、いつでも取っといてあるんだからね」
マリー「ちょ、ただの詩的表現(ジョーク)じゃん」
番長「詩的表現(ジョーク)(笑)」
628: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/20(月) 23:25:47.37 ID:YeDsMPBr0
>-NG集
>-③ 油性
ラハール「エ、エトナ貴様!!これ、貴様が書いたこれ、油性のマジックで書いただろ!」
エトナ「え?そりゃそうですよ。水性で書いたりしたら、冷えピタ換える時に消えちゃいますからね」
ラハール「ふざけるな!!消せ!!」
エトナ「ヤですよだるいし。一人で無茶した罰です。しばらくそのままでいて下さい」
633: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:38:27.91 ID:mAOd3Pta0
>-・・・・・・
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「陽介とクマはどうしているのだ?」
エトナ「今は番長んちに泊まってますよ。アタシと入れ替わりで」
ラハール「・・・そうか」
エトナ「ゆっくり食べて下さいね。かっこんでお腹壊しても知りませんよ?」
ラハール「アホ。そんな柔な体ではない」
>-・・・魔力がないだけではなく、この人間界と魔界とでは様々な環境が異なる。
>-空気。重力・・・・・・家来共に何もかもやらせれば良い魔界とは違って、自分でやらなければならないことも多い。
>-多少腹が立っても、文句を言っても何も変わらんことや小さいことは、どうでも良いと思って黙っていた。
>-正直・・・ここにいるのが楽しかったからだ。
>-・・・四月までと言わず、事件を解決してしまったら・・・もう魔界に帰るか。
ラハール「・・・エトナ」
エトナ「はい、なんです?」
ラハール「・・・いや」
>-そもそも、こいつは人間界にいたくても、菜々子や菜々子の親父が元気になれば・・・いるところを失う。
>-こいつを一人だけで魔界に帰す訳にもいかんな。
>-・・・奴等には悪いが、事を解決してしまえば、俺様がここにいなければならない理由もなくなる。
>-・・・とはいえ、やるべきことはやらなければならんが。
ラハール「事件のことだが、俺様が寝てる間に何か進展はあったか?」
エトナ「その話ですか・・・ええ、ありましたよ。進展」
ラハール「聞かせろ」
エトナ「まあ、はっきり進展って言えるほどでもないかもしれませんが・・・番長が決心しました。足立を問い詰めるって」
:::【陽介の部屋】:::
ラハール「陽介とクマはどうしているのだ?」
エトナ「今は番長んちに泊まってますよ。アタシと入れ替わりで」
ラハール「・・・そうか」
エトナ「ゆっくり食べて下さいね。かっこんでお腹壊しても知りませんよ?」
ラハール「アホ。そんな柔な体ではない」
>-・・・魔力がないだけではなく、この人間界と魔界とでは様々な環境が異なる。
>-空気。重力・・・・・・家来共に何もかもやらせれば良い魔界とは違って、自分でやらなければならないことも多い。
>-多少腹が立っても、文句を言っても何も変わらんことや小さいことは、どうでも良いと思って黙っていた。
>-正直・・・ここにいるのが楽しかったからだ。
>-・・・四月までと言わず、事件を解決してしまったら・・・もう魔界に帰るか。
ラハール「・・・エトナ」
エトナ「はい、なんです?」
ラハール「・・・いや」
>-そもそも、こいつは人間界にいたくても、菜々子や菜々子の親父が元気になれば・・・いるところを失う。
>-こいつを一人だけで魔界に帰す訳にもいかんな。
>-・・・奴等には悪いが、事を解決してしまえば、俺様がここにいなければならない理由もなくなる。
>-・・・とはいえ、やるべきことはやらなければならんが。
ラハール「事件のことだが、俺様が寝てる間に何か進展はあったか?」
エトナ「その話ですか・・・ええ、ありましたよ。進展」
ラハール「聞かせろ」
エトナ「まあ、はっきり進展って言えるほどでもないかもしれませんが・・・番長が決心しました。足立を問い詰めるって」
634: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:40:47.51 ID:mAOd3Pta0
>-昼
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「動いて大丈夫なのか?今朝起きたばっかりなんだろ?」
ラハール「貧弱な貴様等と一緒にするな。大体、この異常事態に、そんなことを言っている場合ではないだろう」
>-・・・異常事態だ。
>-霧が濃い。
>-濃すぎる。
>-眼鏡をかけていなければ、俺様の歩幅で言って二歩先が、霧でほとんど見えない程だ。
陽介「本当に大丈夫なんだろうな?」
ラハール「・・・しつこいぞ」
陽介「しつこく言わせて貰うぜ。お前が一人で無茶したのは、今回がはじめてじゃないんだ」
ラハール「・・・・・・」
クマ「ラハール・・・」
陽介「・・・・・・クマが心配だったってのはわかるし、俺等ん中で、クマのことを心配してなかった奴だっていなかった。けど、だからってお前が無茶して、お前に何かあったら、本末転倒なんだよ」
ラハール「別に、無茶などしとらん。死ぬことはないから問題はないと、ちゃんと判断してやったことだ」
陽介「死にゃしないからってなあ・・・!」
エトナ「もう良いっしょ。殿下が自分勝手なのは、今に始まったことじゃないし。さすがに殿下も、倒れたりしたらアンタ等が凄く心配してくれるって解っただろうから、もう無茶しないと思うわよ」
陽介「けどエトナさん・・・!」
番長「俺もエトナさんに賛成だな。クマは帰って来られたし、しばらく倒れてたけどラハールも無事。ラハールが俺達のために体を張ってくれる時は、いつも結果が伴ってる。そのラハールが、もう大丈夫だって言ってるなら、大丈夫だろう」
ラハール「番長・・・・・・って、誰が貴様等のために体なんか張るか!こ、今回だって俺様は・・・」
>-・・・・・・。
>-・・・・・・・・・・・・。
エトナ「お、ついに言い訳を考えつかなくなってきたわね」
直斗「もう素直に認めてくれても良いんじゃないしょうか?」
エトナ「それが出来ないのが殿下なのよ」
ラハール「くっ・・・!・・・だ、大体、貴様等なんぞがこの俺様を心配するなど一万年早いわ!」
エトナ「や、殿下もそんなに長く生きてないでしょ」
ラハール「ぐ・・・!」
完二「なんか今日のラハール先輩、エトナさんに言い返さねえな」
りせ「さすがにバツが悪いんじゃない?エトナさん、この一週間ずっとラハール先輩に付き添ってたんでしょ?」
完二「あ~」
ラハール「うるさいぞ貴様等!!」
エトナ「りせちゃ~ん?余計なこと言わない」
りせ「は、は~い」
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「動いて大丈夫なのか?今朝起きたばっかりなんだろ?」
ラハール「貧弱な貴様等と一緒にするな。大体、この異常事態に、そんなことを言っている場合ではないだろう」
>-・・・異常事態だ。
>-霧が濃い。
>-濃すぎる。
>-眼鏡をかけていなければ、俺様の歩幅で言って二歩先が、霧でほとんど見えない程だ。
陽介「本当に大丈夫なんだろうな?」
ラハール「・・・しつこいぞ」
陽介「しつこく言わせて貰うぜ。お前が一人で無茶したのは、今回がはじめてじゃないんだ」
ラハール「・・・・・・」
クマ「ラハール・・・」
陽介「・・・・・・クマが心配だったってのはわかるし、俺等ん中で、クマのことを心配してなかった奴だっていなかった。けど、だからってお前が無茶して、お前に何かあったら、本末転倒なんだよ」
ラハール「別に、無茶などしとらん。死ぬことはないから問題はないと、ちゃんと判断してやったことだ」
陽介「死にゃしないからってなあ・・・!」
エトナ「もう良いっしょ。殿下が自分勝手なのは、今に始まったことじゃないし。さすがに殿下も、倒れたりしたらアンタ等が凄く心配してくれるって解っただろうから、もう無茶しないと思うわよ」
陽介「けどエトナさん・・・!」
番長「俺もエトナさんに賛成だな。クマは帰って来られたし、しばらく倒れてたけどラハールも無事。ラハールが俺達のために体を張ってくれる時は、いつも結果が伴ってる。そのラハールが、もう大丈夫だって言ってるなら、大丈夫だろう」
ラハール「番長・・・・・・って、誰が貴様等のために体なんか張るか!こ、今回だって俺様は・・・」
>-・・・・・・。
>-・・・・・・・・・・・・。
エトナ「お、ついに言い訳を考えつかなくなってきたわね」
直斗「もう素直に認めてくれても良いんじゃないしょうか?」
エトナ「それが出来ないのが殿下なのよ」
ラハール「くっ・・・!・・・だ、大体、貴様等なんぞがこの俺様を心配するなど一万年早いわ!」
エトナ「や、殿下もそんなに長く生きてないでしょ」
ラハール「ぐ・・・!」
完二「なんか今日のラハール先輩、エトナさんに言い返さねえな」
りせ「さすがにバツが悪いんじゃない?エトナさん、この一週間ずっとラハール先輩に付き添ってたんでしょ?」
完二「あ~」
ラハール「うるさいぞ貴様等!!」
エトナ「りせちゃ~ん?余計なこと言わない」
りせ「は、は~い」
635: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:43:18.27 ID:mAOd3Pta0
陽介「・・・番長やエトナさんの言う事も最もか・・・」
ラハール「貴様に黙ってクマを助けに行ったことは・・・その・・・悪かったな」
陽介「いや、それは良いよ。事情は番長達から聞いたし」
雪子「おかえり、ラハール君」
ラハール「・・・ああ」
>-・・・こいつはもう、肝が据わってきたようだな。
千枝「おかえり、ラハール君」
ラハール「あ・・・ああ」
クマ「おかえりラハール!!」
ラハール「やかましい!いい加減にしろ!!」
クマ「ひ、ひどいクマ!おかえりぐらい言わせて欲しいクマ!」
ラハール「・・・・・・クマ、貴様何故あんなところにいたのだ?」
クマ「わかんないクマ・・・ナナチャンが死んじゃったと思って・・・クマは悲しくて・・・気がついたら、クマがなくなってしまいそうな世界にいたクマ」
番長「(・・・・・・ということは、【前回】失踪して、その後行方がわからなくなったクマは・・・)」
ラハール「・・・」
番長「(いや、大事なのは今だ)」
ラハール「番長、エトナから聞いたが、貴様が心当たりのある人間を・・・問い詰める気になったと・・・」
番長「ああ」
直斗「・・・」
番長「俺個人としては、足立さんが犯人のはずがないと思う。足立さんはそんな悪い人じゃないと・・・けど、足立さんになら全てが可能だったはずなんだ」
>-足立・・・俺様自身にあまりそいつと関わった覚えはないが、番長が疑いたくないと思うような人間だ。
>-そう悪い人間ではないと、思いたいものだが・・・。
番長「山野アナや小西先輩を殺害して・・・俺達の動向を把握して、俺宛の脅迫状を作って・・・色々考えた今でも、動機は全くわからないけど、疑うからには、足立さんが犯人だった場合のことを考えて行動したいと思う。それで、ラハールが元気になるのを待っていたんだ」
ラハール「・・・そうか」
直斗「僕と番長先輩で話し合った、足立さんを問い詰める機会の設け方ですが・・・足立さんは毎週日曜日の午後二時半頃に、堂島さんのお見舞いのために病院に顔を出しています。そこで問い詰めようかと」
ラハール「・・・日曜日、調度今日か」
直斗「はい」
ラハール「貴様に黙ってクマを助けに行ったことは・・・その・・・悪かったな」
陽介「いや、それは良いよ。事情は番長達から聞いたし」
雪子「おかえり、ラハール君」
ラハール「・・・ああ」
>-・・・こいつはもう、肝が据わってきたようだな。
千枝「おかえり、ラハール君」
ラハール「あ・・・ああ」
クマ「おかえりラハール!!」
ラハール「やかましい!いい加減にしろ!!」
クマ「ひ、ひどいクマ!おかえりぐらい言わせて欲しいクマ!」
ラハール「・・・・・・クマ、貴様何故あんなところにいたのだ?」
クマ「わかんないクマ・・・ナナチャンが死んじゃったと思って・・・クマは悲しくて・・・気がついたら、クマがなくなってしまいそうな世界にいたクマ」
番長「(・・・・・・ということは、【前回】失踪して、その後行方がわからなくなったクマは・・・)」
ラハール「・・・」
番長「(いや、大事なのは今だ)」
ラハール「番長、エトナから聞いたが、貴様が心当たりのある人間を・・・問い詰める気になったと・・・」
番長「ああ」
直斗「・・・」
番長「俺個人としては、足立さんが犯人のはずがないと思う。足立さんはそんな悪い人じゃないと・・・けど、足立さんになら全てが可能だったはずなんだ」
>-足立・・・俺様自身にあまりそいつと関わった覚えはないが、番長が疑いたくないと思うような人間だ。
>-そう悪い人間ではないと、思いたいものだが・・・。
番長「山野アナや小西先輩を殺害して・・・俺達の動向を把握して、俺宛の脅迫状を作って・・・色々考えた今でも、動機は全くわからないけど、疑うからには、足立さんが犯人だった場合のことを考えて行動したいと思う。それで、ラハールが元気になるのを待っていたんだ」
ラハール「・・・そうか」
直斗「僕と番長先輩で話し合った、足立さんを問い詰める機会の設け方ですが・・・足立さんは毎週日曜日の午後二時半頃に、堂島さんのお見舞いのために病院に顔を出しています。そこで問い詰めようかと」
ラハール「・・・日曜日、調度今日か」
直斗「はい」
636: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:45:38.18 ID:mAOd3Pta0
ラハール「見舞いに、と言ったな。病室で話を聞くのか?」
直斗「いえ・・・病院の一階、受付前で問い詰めようと考えています」
番長「足立さんが仮に犯人だったとすると、問い詰めている間に逃げ出される可能性がある。その可能性を、極力排除したい」
ラハール「・・・一階か、入院棟に逃げ込まれると面倒だな。犯人だった場合、テレビの中の世界に逃げられるかもしれん。入院棟にあるテレビの数は計り知れんぞ」
直斗「ええ、ですから、足立さんが一階の出口付近まで移動したところを見計らい、僕らが、足立さんから見て入院棟側に立って、質問を開始しようかと」
ラハール「立ち位置で逃げ道を塞ごうということか。外はどうするのだ?一度外に逃げられれば、車でも使われると面倒だぞ」
番長「入院棟側には、俺と直斗とラハールが、出口側には、今言った三人とエトナさんを除くメンバーに立って貰おうと思ってる」
ラハール「・・・エトナを除く?何故だ?」
番長「足立さんは刑事だから、常日頃拳銃を携帯してる。銃を向けられて、人質とかを取られて、俺達に動かないことを要求して、そのまま外に逃げられる危険を考えると・・・病院の外で待ち伏せして、足立さんの隙を付く伏兵が必要だ」
ラハール「・・・それを、エトナに任せようということか」
番長「ああ。幸い、病院の玄関から出たすぐ外には、しゃがめば充分隠れられる茂みがある。エトナさんにはそこに潜んでて貰う」
ラハール「・・・・・・駄目だな」
番長「え?」
ラハール「人質を取られた場合を想定するなら、外だけではなく、入院棟側に逃げ込まれて、テレビの中に入られることも警戒したほうが良い」
番長「・・・確かにそうなんだけど、そのことの対策を敷くというのがあんまり現実的じゃない。入院棟側に逃げられた場合は、こっちのメンバーが隠れておけるような場所が無いんだ」
ラハール「犯人の立場に立って考えてみろ。入院棟側に逃げた場合、それはもう犯人が人目を何も気にせずにテレビの中に入ろうという時だ」
番長「・・・」
ラハール「その場合に犯人が逃げ込むテレビは、予測出来る。一階のナースステーションにある大型テレビだ」
直斗「ナースステーション・・・ですか?」
ラハール「入院棟には、確かにテレビは数え切れない程ある。普通の患者用の入院室には、それぞれの患者が入院するベッドごとにテレビが置いてあるからな」
直斗「・・・ええ」
ラハール「だが、人が通るのに充分な大きさのテレビとなれば話は別だ。テレビ自体は数え切れない程あるが、ほとんどが小さいからな」
直斗「・・・」
ラハール「そして、人質を取って入院棟側に逃げた場合・・・犯人にとっては、人が通れる大きさのテレビを探す時間も惜しんで、さっさとテレビの中の世界に逃げたい時、犯人は間違いなく一階のナースステーションに向かう」
番長「・・・・・・そうか」
ラハール「そこは、菜々子の父親を見舞いに行く時に必ず通る場所だ。そして、見舞い客の正式な手続きを踏むために、名前や年齢、見舞い先などを書かされる。その時に、一度は絶対目にしているはずだからな。どう見ても、人が通るのに充分な大きさのテレビを」
番長「・・・ああ、そうだな」
直斗「いえ・・・病院の一階、受付前で問い詰めようと考えています」
番長「足立さんが仮に犯人だったとすると、問い詰めている間に逃げ出される可能性がある。その可能性を、極力排除したい」
ラハール「・・・一階か、入院棟に逃げ込まれると面倒だな。犯人だった場合、テレビの中の世界に逃げられるかもしれん。入院棟にあるテレビの数は計り知れんぞ」
直斗「ええ、ですから、足立さんが一階の出口付近まで移動したところを見計らい、僕らが、足立さんから見て入院棟側に立って、質問を開始しようかと」
ラハール「立ち位置で逃げ道を塞ごうということか。外はどうするのだ?一度外に逃げられれば、車でも使われると面倒だぞ」
番長「入院棟側には、俺と直斗とラハールが、出口側には、今言った三人とエトナさんを除くメンバーに立って貰おうと思ってる」
ラハール「・・・エトナを除く?何故だ?」
番長「足立さんは刑事だから、常日頃拳銃を携帯してる。銃を向けられて、人質とかを取られて、俺達に動かないことを要求して、そのまま外に逃げられる危険を考えると・・・病院の外で待ち伏せして、足立さんの隙を付く伏兵が必要だ」
ラハール「・・・それを、エトナに任せようということか」
番長「ああ。幸い、病院の玄関から出たすぐ外には、しゃがめば充分隠れられる茂みがある。エトナさんにはそこに潜んでて貰う」
ラハール「・・・・・・駄目だな」
番長「え?」
ラハール「人質を取られた場合を想定するなら、外だけではなく、入院棟側に逃げ込まれて、テレビの中に入られることも警戒したほうが良い」
番長「・・・確かにそうなんだけど、そのことの対策を敷くというのがあんまり現実的じゃない。入院棟側に逃げられた場合は、こっちのメンバーが隠れておけるような場所が無いんだ」
ラハール「犯人の立場に立って考えてみろ。入院棟側に逃げた場合、それはもう犯人が人目を何も気にせずにテレビの中に入ろうという時だ」
番長「・・・」
ラハール「その場合に犯人が逃げ込むテレビは、予測出来る。一階のナースステーションにある大型テレビだ」
直斗「ナースステーション・・・ですか?」
ラハール「入院棟には、確かにテレビは数え切れない程ある。普通の患者用の入院室には、それぞれの患者が入院するベッドごとにテレビが置いてあるからな」
直斗「・・・ええ」
ラハール「だが、人が通るのに充分な大きさのテレビとなれば話は別だ。テレビ自体は数え切れない程あるが、ほとんどが小さいからな」
直斗「・・・」
ラハール「そして、人質を取って入院棟側に逃げた場合・・・犯人にとっては、人が通れる大きさのテレビを探す時間も惜しんで、さっさとテレビの中の世界に逃げたい時、犯人は間違いなく一階のナースステーションに向かう」
番長「・・・・・・そうか」
ラハール「そこは、菜々子の父親を見舞いに行く時に必ず通る場所だ。そして、見舞い客の正式な手続きを踏むために、名前や年齢、見舞い先などを書かされる。その時に、一度は絶対目にしているはずだからな。どう見ても、人が通るのに充分な大きさのテレビを」
番長「・・・ああ、そうだな」
637: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:48:45.25 ID:mAOd3Pta0
陽介「け、けど、何でお前すぐにそんなことまで考えつくんだ?」
エトナ「そりゃ決まってるでしょ。毎日のように菜々子ちゃんのお見舞いに行ってたからよ」
ラハール「おい、エトナ。うるさいぞ」
番長「・・・でも駄目だな。やっぱり問題がある。それが予測出来たからと言って・・・誰かが隠れて待ち構えられるような場所がない」
直斗「そうですね」
ラハール「騙す。欺く。誤魔化す・・・・・・そして隠れる。そういうのが死ぬほど得意な奴がいる」
番長「え?」
ラハール「エトナ、ナースステーションに忍び込んで、中で働いてる奴等には見つからないように潜んでおけ」
エトナ「りょーかい」
ラハール「もしもの時は飛び出して犯人を取り押さえろ。腕の一本ぐらいなら、へし折っても構わん」
エトナ「あいよ」
番長「・・・大丈夫ですか?見つからないようにって・・・」
エトナ「ん~・・・多分」
番長「多分って・・・」
ラハール「安心しろ。そういうことをやらせたら、そいつは魔界一だ」
エトナ「魔界一かどうかは知らないけど、まあ、任せなよ」
番長「・・・わかりました」
ラハール「かわりに、玄関の外で待ち構えるのは里中、貴様がやれ」
千枝「あ、あたし?」
ラハール「相手はまがりなりにも刑事・・・何かしら体術の心得があるかもしれん。そんな奴を素手で取り押さえられるのは貴様ぐらい・・・」
完二「俺だって、そんぐらい出来るっスよ」
ラハール「アホか。貴様は茂みに隠れるにはでかすぎる」
千枝「・・・わかった」
陽介「お、おい、一人で大丈夫かよ?何なら、俺も外で・・・」
千枝「・・・いや、もし犯人だったら、あたし達の人数とかを把握されてるんでしょ?目に見えるメンバーが少なすぎると、変に警戒させちゃうかも」
陽介「・・・・・・そうか」
雪子「・・・・・・」
直斗「・・・・・・」
ラハール「天城、直斗、何か異論はあるか?」
直斗「・・・いえ、僕からは特に」
雪子「私も、これで良いと思う」
番長「・・・決まりだな」
ラハール「ああ」
エトナ「そりゃ決まってるでしょ。毎日のように菜々子ちゃんのお見舞いに行ってたからよ」
ラハール「おい、エトナ。うるさいぞ」
番長「・・・でも駄目だな。やっぱり問題がある。それが予測出来たからと言って・・・誰かが隠れて待ち構えられるような場所がない」
直斗「そうですね」
ラハール「騙す。欺く。誤魔化す・・・・・・そして隠れる。そういうのが死ぬほど得意な奴がいる」
番長「え?」
ラハール「エトナ、ナースステーションに忍び込んで、中で働いてる奴等には見つからないように潜んでおけ」
エトナ「りょーかい」
ラハール「もしもの時は飛び出して犯人を取り押さえろ。腕の一本ぐらいなら、へし折っても構わん」
エトナ「あいよ」
番長「・・・大丈夫ですか?見つからないようにって・・・」
エトナ「ん~・・・多分」
番長「多分って・・・」
ラハール「安心しろ。そういうことをやらせたら、そいつは魔界一だ」
エトナ「魔界一かどうかは知らないけど、まあ、任せなよ」
番長「・・・わかりました」
ラハール「かわりに、玄関の外で待ち構えるのは里中、貴様がやれ」
千枝「あ、あたし?」
ラハール「相手はまがりなりにも刑事・・・何かしら体術の心得があるかもしれん。そんな奴を素手で取り押さえられるのは貴様ぐらい・・・」
完二「俺だって、そんぐらい出来るっスよ」
ラハール「アホか。貴様は茂みに隠れるにはでかすぎる」
千枝「・・・わかった」
陽介「お、おい、一人で大丈夫かよ?何なら、俺も外で・・・」
千枝「・・・いや、もし犯人だったら、あたし達の人数とかを把握されてるんでしょ?目に見えるメンバーが少なすぎると、変に警戒させちゃうかも」
陽介「・・・・・・そうか」
雪子「・・・・・・」
直斗「・・・・・・」
ラハール「天城、直斗、何か異論はあるか?」
直斗「・・・いえ、僕からは特に」
雪子「私も、これで良いと思う」
番長「・・・決まりだな」
ラハール「ああ」
638: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:49:29.88 ID:mAOd3Pta0
>-・・・足立が見舞いに来るという二時半までは、あと二時間か。
ピピピッ ピピピッ
番長「もしもし」
堂島『番長、俺だ』
番長「おじさん・・・どうかしたんですか?」
堂島『お前、確か足立と、個人的に仲良かったよな?』
番長「ええ、まあ・・・結構」
堂島『・・・あいつ、今日は休日出勤する予定だったんだが・・・無断欠勤したらしくてな。俺も見舞いに来た同僚から、ついさっきそのことを聞いたばかりなんだが・・・電話にも出やがらねえし、家にもいないらしいんだ』
番長「え・・・?」
堂島『何か、足立の行き先に心当たりはないか?』
番長「(・・・行き先・・・)」
番長「いえ・・・」
堂島『そうか。俺は他の知り合いにもあたってみるから、何か解ったら連絡をくれ』
番長「はい、わかりました」
ピッ
ピピピッ ピピピッ
番長「もしもし」
堂島『番長、俺だ』
番長「おじさん・・・どうかしたんですか?」
堂島『お前、確か足立と、個人的に仲良かったよな?』
番長「ええ、まあ・・・結構」
堂島『・・・あいつ、今日は休日出勤する予定だったんだが・・・無断欠勤したらしくてな。俺も見舞いに来た同僚から、ついさっきそのことを聞いたばかりなんだが・・・電話にも出やがらねえし、家にもいないらしいんだ』
番長「え・・・?」
堂島『何か、足立の行き先に心当たりはないか?』
番長「(・・・行き先・・・)」
番長「いえ・・・」
堂島『そうか。俺は他の知り合いにもあたってみるから、何か解ったら連絡をくれ』
番長「はい、わかりました」
ピッ
639: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:50:31.39 ID:mAOd3Pta0
>-・・・・・・
:::【テレビの中の世界】:::
りせ「どこかに変な空間が出来てる・・・ような、今までこの世界で感じたことのない誰かがいるような・・・ダメ、もやもやしてて良くわからない・・・」
>-・・・足立が行方をくらました。
>-そのことが俺様達に与えた動揺は小さくなかった。
>-病院で問い詰めるために立てていた予定を崩し、俺様とエトナと久慈川はテレビの中の世界に異変がないか調査することになった。
>-もし足立が犯人だとすれば、テレビの中の世界に入っているかもしれないからだ。
>-他の奴等は人間界で、番長が思いつく限りの場所を当たってみるそうだ。
エトナ「アタシも、よくわかんないですね。」
りせ「ラハール先輩は?何か気配とか感じない?」
ラハール「・・・貴様等にわからんものが俺様にわかるわけが・・・まあ、一応やるだけやってみるか」
>-・・・。
>-・・・。
>-・・・・・・!
>-・・・これは・・・。
>-この力は・・・。
ラハール「・・・まずいぞ。こんな奴、今の俺様達三人では相手に出来ん」
りせ「え?」
ラハール「一度戻るぞ」
>-・・・。
>-・・・ここに向かっている・・・?
ラハール「いかん、急げ!」
:::【テレビの中の世界】:::
りせ「どこかに変な空間が出来てる・・・ような、今までこの世界で感じたことのない誰かがいるような・・・ダメ、もやもやしてて良くわからない・・・」
>-・・・足立が行方をくらました。
>-そのことが俺様達に与えた動揺は小さくなかった。
>-病院で問い詰めるために立てていた予定を崩し、俺様とエトナと久慈川はテレビの中の世界に異変がないか調査することになった。
>-もし足立が犯人だとすれば、テレビの中の世界に入っているかもしれないからだ。
>-他の奴等は人間界で、番長が思いつく限りの場所を当たってみるそうだ。
エトナ「アタシも、よくわかんないですね。」
りせ「ラハール先輩は?何か気配とか感じない?」
ラハール「・・・貴様等にわからんものが俺様にわかるわけが・・・まあ、一応やるだけやってみるか」
>-・・・。
>-・・・。
>-・・・・・・!
>-・・・これは・・・。
>-この力は・・・。
ラハール「・・・まずいぞ。こんな奴、今の俺様達三人では相手に出来ん」
りせ「え?」
ラハール「一度戻るぞ」
>-・・・。
>-・・・ここに向かっている・・・?
ラハール「いかん、急げ!」
640: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:51:17.46 ID:mAOd3Pta0
>-夕方
:::【ジュネス・フードコート】:::
クマ「アレ?ラハール達はどうしたクマ?」
番長「まだ戻ってないのか?」
陽介「ああ・・・テレビの中に行った三人共、まだ戻ってないんだ。りせにも連絡つかなくて」
千枝「何かあったのかな?」
雪子「な、何かって・・・?」
完二「とにかく!話してる場合じゃねえだろ。番長先輩も戻ってきたし、俺等もさっさとあっちに行こうぜ」
直斗「そうですね」
番長「・・・・・・行こう」
:::【ジュネス・フードコート】:::
クマ「アレ?ラハール達はどうしたクマ?」
番長「まだ戻ってないのか?」
陽介「ああ・・・テレビの中に行った三人共、まだ戻ってないんだ。りせにも連絡つかなくて」
千枝「何かあったのかな?」
雪子「な、何かって・・・?」
完二「とにかく!話してる場合じゃねえだろ。番長先輩も戻ってきたし、俺等もさっさとあっちに行こうぜ」
直斗「そうですね」
番長「・・・・・・行こう」
641: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:51:55.66 ID:mAOd3Pta0
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・3F】:::
りせ「ん・・・・・・ここは・・・」
ラハール「こんなところへ引きずり込んで、一体どういうつもりだ」
???「・・・」
エトナ「殿下、下がって!」
りせ「二人とも・・・一体・・・?」
ラハール「・・・・・・貴様は一体何だ?どういう存在だ?」
>-・・・こいつはおそらくシャドウではない。
>-規格外すぎる。
>-・・・わかるのはそれぐらいだが・・・。
アメノサギリ『我はアメノサギリ』
ラハール「アメノサギリ?」
エトナ「(殿下)」
ラハール「(・・・わかっている。せめて後2~3人戦える奴がいれば話は別だが、今こんな化け物とやりあう気はない)」
>-・・・何か打つ手を考えるのだ。
>-そのためにも、考える時間を稼がなければ・・・!
エトナ「(りせちゃん。逃げ道どっかにないか、探してもらえる?)」
りせ「(う、うん・・・わかった)」
ラハール「・・・貴様は一体、どういう存在だ?」
アメノサギリ『我は人を望みの前途へと導く者』
ラハール「は?」
:::【禍津稲羽市・3F】:::
りせ「ん・・・・・・ここは・・・」
ラハール「こんなところへ引きずり込んで、一体どういうつもりだ」
???「・・・」
エトナ「殿下、下がって!」
りせ「二人とも・・・一体・・・?」
ラハール「・・・・・・貴様は一体何だ?どういう存在だ?」
>-・・・こいつはおそらくシャドウではない。
>-規格外すぎる。
>-・・・わかるのはそれぐらいだが・・・。
アメノサギリ『我はアメノサギリ』
ラハール「アメノサギリ?」
エトナ「(殿下)」
ラハール「(・・・わかっている。せめて後2~3人戦える奴がいれば話は別だが、今こんな化け物とやりあう気はない)」
>-・・・何か打つ手を考えるのだ。
>-そのためにも、考える時間を稼がなければ・・・!
エトナ「(りせちゃん。逃げ道どっかにないか、探してもらえる?)」
りせ「(う、うん・・・わかった)」
ラハール「・・・貴様は一体、どういう存在だ?」
アメノサギリ『我は人を望みの前途へと導く者』
ラハール「は?」
642: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:56:14.03 ID:mAOd3Pta0
>-・・・・・・
:::【テレビの中の世界・山野真由美の部屋】:::
番長「なんだこの穴・・・」
千枝「初めの頃ここに来たことあったけどさ・・・こんなのあったっけ?」
陽介「んなわけねーじゃん」
千枝「だ、だよね」
クマ「ラハール達はきっとこの先にいるクマ」
雪子「ラハール君・・・」
直斗「シャドウや、ラハール先輩達以外の誰かがいたりはしますか?クマ君」
クマ「・・・・・・わからんクマ。もうクマの鼻じゃ、そこまでは・・・けど、何か嫌な感じはするクマ」
完二「何が待ってようが行くしかねえだろ。ラハール先輩達の気配があんのに待ち合わせの時間になっても戻ってこねえってことは、きっと出られなくて困ってんだ」
直斗「・・・ええ」
番長「そうだな。行こう」
:::【テレビの中の世界・山野真由美の部屋】:::
番長「なんだこの穴・・・」
千枝「初めの頃ここに来たことあったけどさ・・・こんなのあったっけ?」
陽介「んなわけねーじゃん」
千枝「だ、だよね」
クマ「ラハール達はきっとこの先にいるクマ」
雪子「ラハール君・・・」
直斗「シャドウや、ラハール先輩達以外の誰かがいたりはしますか?クマ君」
クマ「・・・・・・わからんクマ。もうクマの鼻じゃ、そこまでは・・・けど、何か嫌な感じはするクマ」
完二「何が待ってようが行くしかねえだろ。ラハール先輩達の気配があんのに待ち合わせの時間になっても戻ってこねえってことは、きっと出られなくて困ってんだ」
直斗「・・・ええ」
番長「そうだな。行こう」
643: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/10/30(木) 00:59:35.35 ID:mAOd3Pta0
>-次回予告
>-BGM:~Long Way~
直斗「お前の罪状を確認する」
ラハール「・・・知ったことか」
陽介「勝手なこと言ってんじゃねえ!」
番長「どうして!どうしてなんですか!!」
雪子「そんな・・・・・・ラハール君・・・エトナさん・・・」
エトナ「はあ?マリーちゃんが消えた?」
足立「ただのゲームじゃん」
フロン「次回、【P4G×ディスガイアD2】。最終話、【これから】」
ラハール「・・・・・・・・・これが最後になりそうだな」
フロン「ラハールさん、お疲れ様でした」
>-BGM:~Long Way~
直斗「お前の罪状を確認する」
ラハール「・・・知ったことか」
陽介「勝手なこと言ってんじゃねえ!」
番長「どうして!どうしてなんですか!!」
雪子「そんな・・・・・・ラハール君・・・エトナさん・・・」
エトナ「はあ?マリーちゃんが消えた?」
足立「ただのゲームじゃん」
フロン「次回、【P4G×ディスガイアD2】。最終話、【これから】」
ラハール「・・・・・・・・・これが最後になりそうだな」
フロン「ラハールさん、お疲れ様でした」
647: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:37:08.00 ID:uAtB9kQQ0
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「やあ、随分遅かったね」
番長「足立さん・・・どうして・・・あなたが・・・ここに・・・?」
足立「え?どうしてって君・・・今このタイミングでここに来たんだから、もう検討ついてんだろ?生田目にも何か話を聞いてたみたいだし・・・今さら何?」
>-【前回】
>-最終日 3/20(火)
:::【八十稲羽駅】:::
足立「なんだか皆、元気無いね?せっかく君の見送りだってのに」
番長「この一年・・・いろんなことが、ありすぎましたから・・・」
足立「・・・・・・やなことも多かっただろうけど、そんなにへこまず、元気出しなよ」
番長「足立さん・・・」
足立「やなことなんか忘れてさ。気楽に生きれば良いじゃん。そのほうが楽だよ」
番長「・・・・・・はい」
足立「君なら大丈夫だって、どこへ行っても楽しくやれる。君は優秀だからさ」
番長「・・・お世話になりました」
足立「何言ってんの。まあ、こっちに来る時はまた連絡してよ。これっきりじゃ僕も、寂しいからさ」
番長「はい」
足立「堂島さんも、菜々子ちゃんが亡くなって寂しいだろうからさ。また来てあげてね」
番長「はい。また・・・」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
番長「・・・・・・」
足立「あら、黙っちゃうの?」
番長「・・・どうして!どうしてなんですか!!」
足立「・・・」
番長「足立さん!あなたは・・・あなたは・・・!」
足立「・・・ウザ」
番長「足立さん・・・っ!」
足立「君はもっと優秀だと思ってたんだけどな。さっさと切り替えてくれなくちゃ面白くないよ」
直斗「(・・・先輩・・・)」
直斗「・・・・・・山野真由美さん、そして小西早紀さんを殺害したのは、貴方ですね?」
足立「山野さんのは事故だよ事故」
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「やあ、随分遅かったね」
番長「足立さん・・・どうして・・・あなたが・・・ここに・・・?」
足立「え?どうしてって君・・・今このタイミングでここに来たんだから、もう検討ついてんだろ?生田目にも何か話を聞いてたみたいだし・・・今さら何?」
>-【前回】
>-最終日 3/20(火)
:::【八十稲羽駅】:::
足立「なんだか皆、元気無いね?せっかく君の見送りだってのに」
番長「この一年・・・いろんなことが、ありすぎましたから・・・」
足立「・・・・・・やなことも多かっただろうけど、そんなにへこまず、元気出しなよ」
番長「足立さん・・・」
足立「やなことなんか忘れてさ。気楽に生きれば良いじゃん。そのほうが楽だよ」
番長「・・・・・・はい」
足立「君なら大丈夫だって、どこへ行っても楽しくやれる。君は優秀だからさ」
番長「・・・お世話になりました」
足立「何言ってんの。まあ、こっちに来る時はまた連絡してよ。これっきりじゃ僕も、寂しいからさ」
番長「はい」
足立「堂島さんも、菜々子ちゃんが亡くなって寂しいだろうからさ。また来てあげてね」
番長「はい。また・・・」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
番長「・・・・・・」
足立「あら、黙っちゃうの?」
番長「・・・どうして!どうしてなんですか!!」
足立「・・・」
番長「足立さん!あなたは・・・あなたは・・・!」
足立「・・・ウザ」
番長「足立さん・・・っ!」
足立「君はもっと優秀だと思ってたんだけどな。さっさと切り替えてくれなくちゃ面白くないよ」
直斗「(・・・先輩・・・)」
直斗「・・・・・・山野真由美さん、そして小西早紀さんを殺害したのは、貴方ですね?」
足立「山野さんのは事故だよ事故」
648: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:38:36.75 ID:uAtB9kQQ0
>-足立の回想
:::【天城屋旅館】:::
山野「誰よ、アンタ。こんなところに呼び出して・・・で、重要な話って何?」
足立「ニュースでやってるの、本当ですか?アナタが不倫してるとかって・・・ウソですよね、あんなの」
山野「そんなこと、あなたに説明する必要ないでしょ?」
足立「そっか・・・否定しないんだ。目ェかけてやってたのに、こんな下らない女だったなんてな・・・」
山野「何なの、あなた・・・・・・人を呼ぶわよ!」
足立「あ~~、うるさい。うるさいうるさい黙れ」
山野「・・・!」
足立「・・・あんたさぁ、一度怖い思いして、頭とか冷やした方がいいよ」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「まさかホントに人間が丸ごと全部入っちゃえるとは思わなくってね。ちょっと怖い思いでもさせるつもりが、丸ごと入っちゃったんだよ。ね?事故でしょ?」
雪子「事故って・・・」
足立「僕だってヤな思いしたよ。山野アナの死体が上がった時には、気持ち悪くて朝食全部戻しちゃったぐらいさ」
直斗「・・・・・・では少なくとも、山野真由美さんをテレビの中に入れた・・・その結果、貴方は気付いたはずです。テレビの中に入れられた人が死んでしまうということに」
足立「ああ、まあそうだね」
直斗「テレビの中の世界、その危険性に気付いていながら、貴方は第二の被害者である小西早紀さんをテレビに入れ、殺害した」
足立「・・・ハハ」
直斗「何が可笑しい・・・!」
足立「・・・マヨナカテレビのことは噂で聞いてたんだ。警察にはそういう胡散臭い話が集まってくるからね」
直斗「・・・?」
足立「テレビに触れて、自分の力に気付いたのは偶然さ。けどすぐに思ったよ・・・こいつは面白い事になるってね!」
雪子「面白い・・・面白いって何よ!」
:::【天城屋旅館】:::
山野「誰よ、アンタ。こんなところに呼び出して・・・で、重要な話って何?」
足立「ニュースでやってるの、本当ですか?アナタが不倫してるとかって・・・ウソですよね、あんなの」
山野「そんなこと、あなたに説明する必要ないでしょ?」
足立「そっか・・・否定しないんだ。目ェかけてやってたのに、こんな下らない女だったなんてな・・・」
山野「何なの、あなた・・・・・・人を呼ぶわよ!」
足立「あ~~、うるさい。うるさいうるさい黙れ」
山野「・・・!」
足立「・・・あんたさぁ、一度怖い思いして、頭とか冷やした方がいいよ」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「まさかホントに人間が丸ごと全部入っちゃえるとは思わなくってね。ちょっと怖い思いでもさせるつもりが、丸ごと入っちゃったんだよ。ね?事故でしょ?」
雪子「事故って・・・」
足立「僕だってヤな思いしたよ。山野アナの死体が上がった時には、気持ち悪くて朝食全部戻しちゃったぐらいさ」
直斗「・・・・・・では少なくとも、山野真由美さんをテレビの中に入れた・・・その結果、貴方は気付いたはずです。テレビの中に入れられた人が死んでしまうということに」
足立「ああ、まあそうだね」
直斗「テレビの中の世界、その危険性に気付いていながら、貴方は第二の被害者である小西早紀さんをテレビに入れ、殺害した」
足立「・・・ハハ」
直斗「何が可笑しい・・・!」
足立「・・・マヨナカテレビのことは噂で聞いてたんだ。警察にはそういう胡散臭い話が集まってくるからね」
直斗「・・・?」
足立「テレビに触れて、自分の力に気付いたのは偶然さ。けどすぐに思ったよ・・・こいつは面白い事になるってね!」
雪子「面白い・・・面白いって何よ!」
649: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:39:48.71 ID:uAtB9kQQ0
>-足立の回想
:::【稲羽警察署・取調室】:::
小西「何なんですか、これ・・・事情聴取の続きじゃ」
足立「それよりさあ、昼間、見たんだよ。お前、生田目と・・・」
バンッ
足立「・・・ふうん、僕とはイヤだって?それなら、僕にも考えがあるけど?」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「生田目には簡単に 開いといて、僕とはヤだって言うからさあ」
陽介「な・・・先輩は、先輩はそんな人じゃねえ!」
足立「それ、君の中ではだろ?」
陽介「ふ、ふざけんな!勝手なこと言ってんじゃねえ!」
足立「何だよ全く・・・僕の身にもなってよ。ちょっとしたミスぐらいでこんなド田舎に飛ばされてさあ。いきなりテレビの中に入るなんて面白い力を手にしたんだ・・・誰だって試したくなるだろ?」
陽介「そんな、そんなことで・・・先輩を殺したのか!?」
足立「それに殺したって言われてもなあ。僕はただテレビに入れただけだよ」
陽介「そういう問題じゃ・・・!」
直斗「・・・・・・生田目の連続殺人未遂。その教唆も、あなたが仕組んだことですね?」
足立「おいおい、何でも僕のせいか?違うって・・・生田目の奴は、小西って子の死体が上がった後、夜中に警察に電話してきてさぁ。まともな事件なんてないような田舎で急に二人も死んで、警察も忙しくてさ、出たの、たまたま僕だったんだよね」
直斗「(生田目は警察に相手にされなかったと供述していた・・・やはりそういうことか)」
足立「僕じゃなきゃ、頭のおかしい奴のいたずら電話だってことで相手にもしなかったんだろうけど、僕はちゃんと相手をしてやったんだ」
:::【稲羽警察署・取調室】:::
小西「何なんですか、これ・・・事情聴取の続きじゃ」
足立「それよりさあ、昼間、見たんだよ。お前、生田目と・・・」
バンッ
足立「・・・ふうん、僕とはイヤだって?それなら、僕にも考えがあるけど?」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「生田目には簡単に 開いといて、僕とはヤだって言うからさあ」
陽介「な・・・先輩は、先輩はそんな人じゃねえ!」
足立「それ、君の中ではだろ?」
陽介「ふ、ふざけんな!勝手なこと言ってんじゃねえ!」
足立「何だよ全く・・・僕の身にもなってよ。ちょっとしたミスぐらいでこんなド田舎に飛ばされてさあ。いきなりテレビの中に入るなんて面白い力を手にしたんだ・・・誰だって試したくなるだろ?」
陽介「そんな、そんなことで・・・先輩を殺したのか!?」
足立「それに殺したって言われてもなあ。僕はただテレビに入れただけだよ」
陽介「そういう問題じゃ・・・!」
直斗「・・・・・・生田目の連続殺人未遂。その教唆も、あなたが仕組んだことですね?」
足立「おいおい、何でも僕のせいか?違うって・・・生田目の奴は、小西って子の死体が上がった後、夜中に警察に電話してきてさぁ。まともな事件なんてないような田舎で急に二人も死んで、警察も忙しくてさ、出たの、たまたま僕だったんだよね」
直斗「(生田目は警察に相手にされなかったと供述していた・・・やはりそういうことか)」
足立「僕じゃなきゃ、頭のおかしい奴のいたずら電話だってことで相手にもしなかったんだろうけど、僕はちゃんと相手をしてやったんだ」
650: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:42:09.85 ID:uAtB9kQQ0
>-足立の回想
:::【稲羽警察署】:::
足立「今度はテレビに映った和服の女の子が殺される・・・生田目さんさぁ、そんな話、信じる人いると思うの?」
生田目『で、でも・・・本当なんです!なんとか警察の方で保護を・・・』
足立「あのねえ、そんな夢みたいな話で、警察がいちいち動くわけないでしょ。面白い話だけどさ・・・」
生田目『そ、そんな・・・』
足立「・・・そうだ。そんなに助けたいのならさ、ご自分でやったら?例えば・・・どこか、誰にも見つからない場所にかくまっておくとかさ」
生田目『誰にも、見つからない場所・・・・・・』
足立「助けてあげればいいじゃない。今度こそ・・・ね」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「すげーよな。誤解しちゃった生田目が、よりによって僕に電話してきちゃうんだから」
千枝「それで、それで生田目に犯罪を続けさせたのね・・・!」
足立「そんなに悪いことしたかなあ。僕はちょっと背中を押してあげただけだよ。生田目が勘違いして一人でやってたことさ」
番長「・・・・・・」
直斗「・・・貴方は先ほど、面白い力を手にした・・・そう仰っていましたね。生田目に事件を継がせたことも、面白かったから・・・ということですか?」
足立「面白い、そうだね。面白かったなあ。お前等が救えば救うほど、生田目は誘拐を繰り返す・・・お互い善意でやってることなのに、事態は悪化していく。こんな面白い話は他にないよ」
完二「テメエ・・・!」
雪子「面白かったなんて・・・そんな、そんな理由で!?」
足立「悪い?僕にはそれが出来たし、それが面白いから・・・そういう理由。納得出来ない?」
雪子「納得出来るわけ・・・!」
足立「じゃあさあ、仮にお涙頂戴、そんな深刻な理由が!・・・って動機が犯人にあったら、君達は何?手放しで犯人を許せるの?」
雪子「そ・・・それは・・・」
足立「違うよねえ。なら良いじゃない別に。面白かった・・・そう、面白かったよ。友情ごっこを繰り返しながら、【事件に立ち向かう】君達を見てるのはさ」
千枝「二人も死んで・・・ここにいる誰が死んでもおかしくなかった。そんなことを、あんたは、ただの遊びでやってきたっていうの!?」
足立「ちょっと待ってよ。実際僕がやったのは、人をテレビに入れただけ。別に直接殺したわけじゃないし、後のことは生田目や君達が勝手にやってたことだろう?」
千枝「なっ・・・!」
完二「・・・もういいだろ」
千枝「完二君・・・?」
完二「話してたってラチあかねえスよ。俺等はこいつを許せねえし、こいつは素直に謝る気もねえんだ・・・ぶちのめして、警察連れてくしかねえだろ」
足立「・・・・・・ハハ、かっこいいねー」
完二「んだと・・・?」
足立「ああ、ごめんごめん。わかりやすくて良いよ。僕は面白かったからやってただけだし、君達はそんな僕が気に食わない。だから許せない。だからやっつけたい」
完二「・・・」
足立「けどさ、どうやって僕が犯人だって証明する?【人をテレビに入れました】?警察なめてんの?」
クマ「・・・ひどい奴クマね・・・!」
:::【稲羽警察署】:::
足立「今度はテレビに映った和服の女の子が殺される・・・生田目さんさぁ、そんな話、信じる人いると思うの?」
生田目『で、でも・・・本当なんです!なんとか警察の方で保護を・・・』
足立「あのねえ、そんな夢みたいな話で、警察がいちいち動くわけないでしょ。面白い話だけどさ・・・」
生田目『そ、そんな・・・』
足立「・・・そうだ。そんなに助けたいのならさ、ご自分でやったら?例えば・・・どこか、誰にも見つからない場所にかくまっておくとかさ」
生田目『誰にも、見つからない場所・・・・・・』
足立「助けてあげればいいじゃない。今度こそ・・・ね」
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・1F】:::
足立「すげーよな。誤解しちゃった生田目が、よりによって僕に電話してきちゃうんだから」
千枝「それで、それで生田目に犯罪を続けさせたのね・・・!」
足立「そんなに悪いことしたかなあ。僕はちょっと背中を押してあげただけだよ。生田目が勘違いして一人でやってたことさ」
番長「・・・・・・」
直斗「・・・貴方は先ほど、面白い力を手にした・・・そう仰っていましたね。生田目に事件を継がせたことも、面白かったから・・・ということですか?」
足立「面白い、そうだね。面白かったなあ。お前等が救えば救うほど、生田目は誘拐を繰り返す・・・お互い善意でやってることなのに、事態は悪化していく。こんな面白い話は他にないよ」
完二「テメエ・・・!」
雪子「面白かったなんて・・・そんな、そんな理由で!?」
足立「悪い?僕にはそれが出来たし、それが面白いから・・・そういう理由。納得出来ない?」
雪子「納得出来るわけ・・・!」
足立「じゃあさあ、仮にお涙頂戴、そんな深刻な理由が!・・・って動機が犯人にあったら、君達は何?手放しで犯人を許せるの?」
雪子「そ・・・それは・・・」
足立「違うよねえ。なら良いじゃない別に。面白かった・・・そう、面白かったよ。友情ごっこを繰り返しながら、【事件に立ち向かう】君達を見てるのはさ」
千枝「二人も死んで・・・ここにいる誰が死んでもおかしくなかった。そんなことを、あんたは、ただの遊びでやってきたっていうの!?」
足立「ちょっと待ってよ。実際僕がやったのは、人をテレビに入れただけ。別に直接殺したわけじゃないし、後のことは生田目や君達が勝手にやってたことだろう?」
千枝「なっ・・・!」
完二「・・・もういいだろ」
千枝「完二君・・・?」
完二「話してたってラチあかねえスよ。俺等はこいつを許せねえし、こいつは素直に謝る気もねえんだ・・・ぶちのめして、警察連れてくしかねえだろ」
足立「・・・・・・ハハ、かっこいいねー」
完二「んだと・・・?」
足立「ああ、ごめんごめん。わかりやすくて良いよ。僕は面白かったからやってただけだし、君達はそんな僕が気に食わない。だから許せない。だからやっつけたい」
完二「・・・」
足立「けどさ、どうやって僕が犯人だって証明する?【人をテレビに入れました】?警察なめてんの?」
クマ「・・・ひどい奴クマね・・・!」
651: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:45:01.03 ID:uAtB9kQQ0
足立「まあ、君なら僕を突き止めると思ってたけど・・・正直、期待ハズレかなあ」
番長「・・・?」
足立「ここまできといて黙っちゃってさあ。何?僕に裏切られた気分?」
番長「足立さん・・・俺は・・・!」
足立「まあいいか。ゲームには意外性があったほうが面白い」
千枝「ゲーム・・・?ゲームって何よ!」
足立「何?ただのゲームじゃん。っていうか外野は黙っててくんないかな。君達に興味とかないからさ」
千枝「が、外野・・・?」
足立「ただ、番長君だけは別なんだよね」
番長「・・・」
足立「僕と同じ【特別】・・・ま、もう話は良いだろ?僕はほんの少しだけ深いトコロで待ってるからさ。おいでよ・・・でないと、手遅れになっても知らないよ?番長君」
ウ"ゥン
完二「ま、待てコラ!」
クマ「消えたクマ・・・この先に・・・」
番長「・・・・・・足立さん・・・」
>-【前回】
>-12/24(土) 夜
:::【堂島家】:::
足立「あー、疲れた。堂島さんが入院してると仕事増えて大変だよ」
番長「・・・お疲れ様です」
足立「菜々子ちゃんが亡くなってから、堂島さん元気になる気配無いし・・・どうなんのかな、これから」
番長「・・・・・・」
足立「っていうか、今日クリスマスだろ?僕なんかと一緒に飯食ってて良いの?君なら彼女くらいいるんだろ?」
番長「・・・一応、けど・・・そういう気分になれなくて・・・」
足立「君まで元気無いのか。まあ、仕方ないか・・・しょうがない、男二人ってのも何だけど、今日ぐらいは楽しくやろうよ。黙っててあげるから、君もビール飲みな」
番長「足立さん刑事でしょ?そんなこと言って良いんですか?」
足立「硬いこと言うなって。今時未成年飲酒ぐらい誰でもやってる。バレなきゃいいんだよ」
>-・・・・・・
番長「・・・・・・」
足立「意外と弱いんだね。なんか君、アルコールとか強そうなのに」
番長「足立さん・・・」
足立「何?」
番長「足立さんがいてくれて・・・良かったです・・・俺・・・」
足立「どしたの急に。なんかウザイよ?」
番長「足立さんがいてくれて・・・俺も堂島さんも・・・凄く励まされてる・・・そんな気・・・します・・・」
足立「そっかそっか、わかったからそろそろ寝なよ。君は随分酔ってるみたいだ。もうフラフラしてるじゃないか」
番長「・・・・・・はい・・・ありがとう・・・ございます・・・」
>-・・・足立さん・・・!
番長「・・・?」
足立「ここまできといて黙っちゃってさあ。何?僕に裏切られた気分?」
番長「足立さん・・・俺は・・・!」
足立「まあいいか。ゲームには意外性があったほうが面白い」
千枝「ゲーム・・・?ゲームって何よ!」
足立「何?ただのゲームじゃん。っていうか外野は黙っててくんないかな。君達に興味とかないからさ」
千枝「が、外野・・・?」
足立「ただ、番長君だけは別なんだよね」
番長「・・・」
足立「僕と同じ【特別】・・・ま、もう話は良いだろ?僕はほんの少しだけ深いトコロで待ってるからさ。おいでよ・・・でないと、手遅れになっても知らないよ?番長君」
ウ"ゥン
完二「ま、待てコラ!」
クマ「消えたクマ・・・この先に・・・」
番長「・・・・・・足立さん・・・」
>-【前回】
>-12/24(土) 夜
:::【堂島家】:::
足立「あー、疲れた。堂島さんが入院してると仕事増えて大変だよ」
番長「・・・お疲れ様です」
足立「菜々子ちゃんが亡くなってから、堂島さん元気になる気配無いし・・・どうなんのかな、これから」
番長「・・・・・・」
足立「っていうか、今日クリスマスだろ?僕なんかと一緒に飯食ってて良いの?君なら彼女くらいいるんだろ?」
番長「・・・一応、けど・・・そういう気分になれなくて・・・」
足立「君まで元気無いのか。まあ、仕方ないか・・・しょうがない、男二人ってのも何だけど、今日ぐらいは楽しくやろうよ。黙っててあげるから、君もビール飲みな」
番長「足立さん刑事でしょ?そんなこと言って良いんですか?」
足立「硬いこと言うなって。今時未成年飲酒ぐらい誰でもやってる。バレなきゃいいんだよ」
>-・・・・・・
番長「・・・・・・」
足立「意外と弱いんだね。なんか君、アルコールとか強そうなのに」
番長「足立さん・・・」
足立「何?」
番長「足立さんがいてくれて・・・良かったです・・・俺・・・」
足立「どしたの急に。なんかウザイよ?」
番長「足立さんがいてくれて・・・俺も堂島さんも・・・凄く励まされてる・・・そんな気・・・します・・・」
足立「そっかそっか、わかったからそろそろ寝なよ。君は随分酔ってるみたいだ。もうフラフラしてるじゃないか」
番長「・・・・・・はい・・・ありがとう・・・ございます・・・」
>-・・・足立さん・・・!
652: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:47:21.59 ID:uAtB9kQQ0
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・3F】:::
ラハール「意味がわからん。もっとわかりやすく言え」
アメノサギリ『我は霧を統べしもの。人の意に呼び起こされしもの』
ラハール「・・・貴様の目的は何だ?」
アメノサギリ『我に目的は無い。ただ使命があるだけだ』
エトナ「使命?殿下、こいつ一体・・・」
アメノサギリ『人自らが虚構と現との区別を否とした』
ラハール「人が?貴様は一体何を言っている?」
アメノサギリ『心の平らかを望めど、現実では叶わぬゆえだ・・・だから我は生まれた。人の望みを現実のものにするために』
ラハール「・・・」
アメノサギリ『私はこちらの世界を膨張させることを決めた』
>-・・・久慈川が以前言っていたな。
>-この世界が広がっていると・・・。
>-【黒幕】はこいつか・・・。
ラハール「この世界は、一体何だ?何故【ある】?」
アメノサギリ『ここは人の心の内に元よりある、無意識の海の一部。肥大した欲と虚構とによって生まれた虚ろの森』
エトナ「(りせちゃん、どう?)」
りせ「(・・・ダメ、ここは、他のところと切り離されてるみたい)」
エトナ「(・・・)」
アメノサギリ『人は、見たいように見る、生き物。真実を望まず、霧に紛れさせておきたがる・・・』
>-・・・。
アメノサギリ『にも拘わらず、人は、見えぬという事を恐れる。それが束の間、真実を欲する光となって霧を晴らし、シャドウを苦しめ、暴れさせる・・・』
>-クマがいた世界や、ベルベットルームがある世界・・・夢の世界とは、心の中の世界だ。
>-夢とは、人の心の中にある。
>-・・・・・・ここも、同じだということか。
>-人の心の影響を強く受けていたように見えたこの世界・・・それはそもそも、この世界が心の中の世界だったからに過ぎん・・・そういうことか。
>-・・・・・・だとすると、こいつの言っていることは、本当に・・・。
アメノサギリ『人は真実を求める事をあきらめ、虚構の世界を望んでいる。故に、我は全ての人をシャドウと化すのだ』
ラハール「・・・何だと?」
:::【禍津稲羽市・3F】:::
ラハール「意味がわからん。もっとわかりやすく言え」
アメノサギリ『我は霧を統べしもの。人の意に呼び起こされしもの』
ラハール「・・・貴様の目的は何だ?」
アメノサギリ『我に目的は無い。ただ使命があるだけだ』
エトナ「使命?殿下、こいつ一体・・・」
アメノサギリ『人自らが虚構と現との区別を否とした』
ラハール「人が?貴様は一体何を言っている?」
アメノサギリ『心の平らかを望めど、現実では叶わぬゆえだ・・・だから我は生まれた。人の望みを現実のものにするために』
ラハール「・・・」
アメノサギリ『私はこちらの世界を膨張させることを決めた』
>-・・・久慈川が以前言っていたな。
>-この世界が広がっていると・・・。
>-【黒幕】はこいつか・・・。
ラハール「この世界は、一体何だ?何故【ある】?」
アメノサギリ『ここは人の心の内に元よりある、無意識の海の一部。肥大した欲と虚構とによって生まれた虚ろの森』
エトナ「(りせちゃん、どう?)」
りせ「(・・・ダメ、ここは、他のところと切り離されてるみたい)」
エトナ「(・・・)」
アメノサギリ『人は、見たいように見る、生き物。真実を望まず、霧に紛れさせておきたがる・・・』
>-・・・。
アメノサギリ『にも拘わらず、人は、見えぬという事を恐れる。それが束の間、真実を欲する光となって霧を晴らし、シャドウを苦しめ、暴れさせる・・・』
>-クマがいた世界や、ベルベットルームがある世界・・・夢の世界とは、心の中の世界だ。
>-夢とは、人の心の中にある。
>-・・・・・・ここも、同じだということか。
>-人の心の影響を強く受けていたように見えたこの世界・・・それはそもそも、この世界が心の中の世界だったからに過ぎん・・・そういうことか。
>-・・・・・・だとすると、こいつの言っていることは、本当に・・・。
アメノサギリ『人は真実を求める事をあきらめ、虚構の世界を望んでいる。故に、我は全ての人をシャドウと化すのだ』
ラハール「・・・何だと?」
653: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:50:57.04 ID:uAtB9kQQ0
アメノサギリ『人はシャドウとなり、考える事も、望む事も無く、ただ闇に紛れて虚構の世界を生きる。そして世界は、虚ろの森に飲み込まれるのだ』
ラハール「勝手なことを言うな!」
アメノサギリ『これは我の望みに非ず。人全ての望みである』
ラハール「そんな訳あるか!」
アメノサギリ『人は、己の望むもの全てを手に入れ続けられるほど強くない。だからこそ我が生まれ、全ての人をシャドウと化すことになった』
>-・・・。
ラハール「人間界に出ている霧は、貴様の仕業か」
アメノサギリ『そうだ。あれもまた、世界を虚ろと化す手段の過程である』
エトナ「ムカツクわねえアンタ。勝手なこと言ってさ・・・ま、ここでアンタを潰しちゃえば良いんでしょ?」
>-カッ
エトナ「(逃げらんないみたいですよ、殿下。やるだけやるっきゃないでしょ)」
ラハール「・・・・・・そうだな」
アメノサギリ『お前達のその力も、元を辿れば我が与えた物。お前達は人の好奇をこの世界に集める良き役者であった』
エトナ「はあ?」
>-・・・マヨナカテレビ。
>-・・・誘拐。
>-・・・救出。そして、ペルソナ。
>-全て人の関心を煽り、この世界を広げるための、こいつの【手段】だったということか。
>-人の心が煽られれば煽られるほどに、心の世界であるこの世界は広がる・・・。
>-思っていた以上に、凄まじい奴だな。
>-・・・だが。
ラハール「貴様はつまらん」
アメノサギリ『何?』
ラハール「自分の可能性を、進むことを・・・諦めて、偽りの自分なんぞに縋ろうとする・・・そんな弱い、どうしようもない人間共がいることは、確かかもしれんがな・・・」
りせ「・・・」
ラハール「人間は・・・それだけではないから、面白いのだ」
アメノサギリ『・・・お前は一体、何だ?』
ラハール「フン・・・教えてやろう。俺様は、超魔王ラハール様だ!」
アメノサギリ『名前や素性等に興味はない』
ラハール「な、なにっ!?」
アメノサギリ『お前には、他の物達と同じ・・・一つの力を授けるはずだった。にも拘わらず、お前は多くの力をその身に宿している。ありえぬことだ』
>-・・・ワイルドは、こいつが意図した結果ではないということか・・・。
>-・・・まあ、今はそんなこと、どうでもいいが。
アメノサギリ『ここへお前達を呼び寄せたのは、我の予定を外れた存在、お前を葬るためだ』
ラハール「・・・エトナ、久慈川、すまんな」
久慈川「え?」
ラハール「勝てる相手ではないかもしれん・・・だが、俺様は今こいつのことが、どうしても気に食わん・・・!」
>-ペルソナチェンジ:ロキ
>-カッ
エトナ「な~に謝ってんですか?」
ラハール「エトナ・・・」
エトナ「ムカツク。だからぶっとばす。良いじゃないですか。人間界にきてから、今が一番殿下らしいですよ」
ラハール「フン・・・そうだな、行くぞ!」
ラハール「勝手なことを言うな!」
アメノサギリ『これは我の望みに非ず。人全ての望みである』
ラハール「そんな訳あるか!」
アメノサギリ『人は、己の望むもの全てを手に入れ続けられるほど強くない。だからこそ我が生まれ、全ての人をシャドウと化すことになった』
>-・・・。
ラハール「人間界に出ている霧は、貴様の仕業か」
アメノサギリ『そうだ。あれもまた、世界を虚ろと化す手段の過程である』
エトナ「ムカツクわねえアンタ。勝手なこと言ってさ・・・ま、ここでアンタを潰しちゃえば良いんでしょ?」
>-カッ
エトナ「(逃げらんないみたいですよ、殿下。やるだけやるっきゃないでしょ)」
ラハール「・・・・・・そうだな」
アメノサギリ『お前達のその力も、元を辿れば我が与えた物。お前達は人の好奇をこの世界に集める良き役者であった』
エトナ「はあ?」
>-・・・マヨナカテレビ。
>-・・・誘拐。
>-・・・救出。そして、ペルソナ。
>-全て人の関心を煽り、この世界を広げるための、こいつの【手段】だったということか。
>-人の心が煽られれば煽られるほどに、心の世界であるこの世界は広がる・・・。
>-思っていた以上に、凄まじい奴だな。
>-・・・だが。
ラハール「貴様はつまらん」
アメノサギリ『何?』
ラハール「自分の可能性を、進むことを・・・諦めて、偽りの自分なんぞに縋ろうとする・・・そんな弱い、どうしようもない人間共がいることは、確かかもしれんがな・・・」
りせ「・・・」
ラハール「人間は・・・それだけではないから、面白いのだ」
アメノサギリ『・・・お前は一体、何だ?』
ラハール「フン・・・教えてやろう。俺様は、超魔王ラハール様だ!」
アメノサギリ『名前や素性等に興味はない』
ラハール「な、なにっ!?」
アメノサギリ『お前には、他の物達と同じ・・・一つの力を授けるはずだった。にも拘わらず、お前は多くの力をその身に宿している。ありえぬことだ』
>-・・・ワイルドは、こいつが意図した結果ではないということか・・・。
>-・・・まあ、今はそんなこと、どうでもいいが。
アメノサギリ『ここへお前達を呼び寄せたのは、我の予定を外れた存在、お前を葬るためだ』
ラハール「・・・エトナ、久慈川、すまんな」
久慈川「え?」
ラハール「勝てる相手ではないかもしれん・・・だが、俺様は今こいつのことが、どうしても気に食わん・・・!」
>-ペルソナチェンジ:ロキ
>-カッ
エトナ「な~に謝ってんですか?」
ラハール「エトナ・・・」
エトナ「ムカツク。だからぶっとばす。良いじゃないですか。人間界にきてから、今が一番殿下らしいですよ」
ラハール「フン・・・そうだな、行くぞ!」
654: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:53:11.63 ID:uAtB9kQQ0
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・2F】:::
足立「すごいすごい。さすがにもう、そこらへんのシャドウなんか相手にしてないね」
完二「いやがったか足立。もう逃がさねえぞ・・・!」
番長「足立さん・・・」
直斗「・・・・・・先輩・・・」
番長「・・・」
直斗「お前の罪状を確認する」
足立「はあ?」
直斗「お前は、この世界が危険であると感じていながら、山野真由美をこの世界に放り込んだ」
足立「・・・」
直斗「そして彼女が死んだ事を知りつつ、今度は小西早紀を同じ目に遭わせた」
足立「それで?」
直斗「その後、生田目を騙して殺人行為を引き継がせ、自身は遊び感覚で事態を傍観。更には、失踪者が死ななくなると、今度は脅迫状を送りつけ、再び死人が出るように仕向けた」
番長「・・・」
直斗「半年で二人が死に、幼い女の子が生死の境を彷徨う重体・・・女の子にはどんな後遺症が残るか、今のところわかっていない・・・!」
足立「ハァ・・・」
直斗「あろうことか、一般市民を守るべき立場の刑事でありながら、全ては愉快犯にも等しい、下らない動機のために!」
足立「で君は何を言いたいの?僕はただテレビに入れただけだよ。別に直接殺した訳じゃない」
陽介「そ、そんな言い訳通用するかよ!」
足立「そういう意味では、加害者は君等全員も含む、外の連中全て・・・ってことになるのかな?」
雪子「・・・え?何を言って・・・」
足立「ハハ・・・面食らったって顔してるね。やっぱり何も解ってないんだ」
:::【禍津稲羽市・2F】:::
足立「すごいすごい。さすがにもう、そこらへんのシャドウなんか相手にしてないね」
完二「いやがったか足立。もう逃がさねえぞ・・・!」
番長「足立さん・・・」
直斗「・・・・・・先輩・・・」
番長「・・・」
直斗「お前の罪状を確認する」
足立「はあ?」
直斗「お前は、この世界が危険であると感じていながら、山野真由美をこの世界に放り込んだ」
足立「・・・」
直斗「そして彼女が死んだ事を知りつつ、今度は小西早紀を同じ目に遭わせた」
足立「それで?」
直斗「その後、生田目を騙して殺人行為を引き継がせ、自身は遊び感覚で事態を傍観。更には、失踪者が死ななくなると、今度は脅迫状を送りつけ、再び死人が出るように仕向けた」
番長「・・・」
直斗「半年で二人が死に、幼い女の子が生死の境を彷徨う重体・・・女の子にはどんな後遺症が残るか、今のところわかっていない・・・!」
足立「ハァ・・・」
直斗「あろうことか、一般市民を守るべき立場の刑事でありながら、全ては愉快犯にも等しい、下らない動機のために!」
足立「で君は何を言いたいの?僕はただテレビに入れただけだよ。別に直接殺した訳じゃない」
陽介「そ、そんな言い訳通用するかよ!」
足立「そういう意味では、加害者は君等全員も含む、外の連中全て・・・ってことになるのかな?」
雪子「・・・え?何を言って・・・」
足立「ハハ・・・面食らったって顔してるね。やっぱり何も解ってないんだ」
655: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:55:08.38 ID:uAtB9kQQ0
番長「・・・この世界は、人の心の影響を強く受ける・・・」
足立「お」
番長「今まで、そう思ってきたけど・・・多分それは本質を突いてない。この世界は、人の心の世界なんだ。影響を受けるなんて生易しい物じゃない、人の心そのものだったから、人々の心と同じように、移り変わってきた」
足立「へー、君は解ってるじゃん」
番長「漠然と、そうなのかもしれないという思いはあったんです。この世界で生まれたクマが、自分の存在して良い理由を見失った時に意識せず行ってしまった世界が・・・夢の世界。違う形の、心の世界だった時に」
クマ「クマ?」
番長「それが、今の足立さんの一言で、確信に変わったんです」
足立「ハハ、偉い偉い。やっぱり君は【特別】みたいだ」
番長「・・・何を・・・?」
足立「番長君、君は、外の世界をどう思う?」
番長「外の・・・世界?」
足立「馬鹿な政治家や馬鹿な権力者が、馬鹿な人間を煽って馬鹿やってる・・・つまんないと思わない?」
番長「・・・」
足立「人は誰も、本当の自分になんか興味を持たない。そんなものと向き合ったって辛いだけだし、目をそむけてた方が楽だって知ってるからさ」
番長「・・・・・・」
足立「僕もね、正直嫌気がさしてたんだよ。面白いと思って警察になってやったのに、ちょっとしたミスでこんなド田舎に飛ばされてさあ・・・そんな時、この力に出会ったんだ」
番長「足立さん・・・」
足立「僕はね、全ての人間をシャドウにするよ。君達も、僕も含めて」
番長「え・・・っ?」
雪子「全ての人間を・・・シャドウに・・・?」
足立「そうすれば誰も苦しまなくなる。つまんない世界を、耐えて生きなくて済む。み~んなが、目を閉ざして、虚構の世界で生き続けるんだ。どうだい?良いと思わない?」
足立「お」
番長「今まで、そう思ってきたけど・・・多分それは本質を突いてない。この世界は、人の心の世界なんだ。影響を受けるなんて生易しい物じゃない、人の心そのものだったから、人々の心と同じように、移り変わってきた」
足立「へー、君は解ってるじゃん」
番長「漠然と、そうなのかもしれないという思いはあったんです。この世界で生まれたクマが、自分の存在して良い理由を見失った時に意識せず行ってしまった世界が・・・夢の世界。違う形の、心の世界だった時に」
クマ「クマ?」
番長「それが、今の足立さんの一言で、確信に変わったんです」
足立「ハハ、偉い偉い。やっぱり君は【特別】みたいだ」
番長「・・・何を・・・?」
足立「番長君、君は、外の世界をどう思う?」
番長「外の・・・世界?」
足立「馬鹿な政治家や馬鹿な権力者が、馬鹿な人間を煽って馬鹿やってる・・・つまんないと思わない?」
番長「・・・」
足立「人は誰も、本当の自分になんか興味を持たない。そんなものと向き合ったって辛いだけだし、目をそむけてた方が楽だって知ってるからさ」
番長「・・・・・・」
足立「僕もね、正直嫌気がさしてたんだよ。面白いと思って警察になってやったのに、ちょっとしたミスでこんなド田舎に飛ばされてさあ・・・そんな時、この力に出会ったんだ」
番長「足立さん・・・」
足立「僕はね、全ての人間をシャドウにするよ。君達も、僕も含めて」
番長「え・・・っ?」
雪子「全ての人間を・・・シャドウに・・・?」
足立「そうすれば誰も苦しまなくなる。つまんない世界を、耐えて生きなくて済む。み~んなが、目を閉ざして、虚構の世界で生き続けるんだ。どうだい?良いと思わない?」
656: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 00:58:07.06 ID:uAtB9kQQ0
雪子「・・・・・・なんでそんな世界が、良いと思えるの?」
足立「え?だって現実なんて苦しいだけじゃない。こりゃ僕だけの話じゃないでしょ、きっと。誰だってそう思ってるよ。それでも、喚いたってどうしようもないから耐えて生きてるだけだって」
雪子「・・・・・・」
足立「君等みたいに物を知らない子供達からすれば、未来は希望に満ちてるのかもね?僕にだってそういう頃があったから気持ちは解るよ。でもね、残念だけど、現実ってのはただ苦しいだけのものなんだ」
雪子「・・・そんなことない・・・」
足立「ハァ、子供に言ってもわかんないか。けど、番長君ならどうかな?物分かりの良い君なら、僕の言いたいこと、少しは解るでしょ?」
番長「・・・・・・俺は・・・・・・」
足立「・・・いつまで下向いてんだよ」
番長「・・・っ!」
足立「僕という人間の本性を誤解して、君の中で勝手に造り上げた【僕像】を信じて、勝手に裏切られた気分になってるんだろう?気持ちは解るよ、僕にはね」
番長「俺は・・・」
足立「君が今味わってるように、現実なんて嘘と苦しみばっかりさ。だったらもう苦しまなくて良い世界にしようよ。君も僕を手伝ってくれ」
番長「な、何を・・・!」
足立「僕のゲームの到達点。全ての人間をシャドウにして、嘘も苦しみもない世界にする。良い提案だろ?」
番長「・・・・・・」
雪子「ふざけないで!」
千枝「・・・雪子・・・?」
足立「・・・部外者は黙っててくれないかな?」
足立「え?だって現実なんて苦しいだけじゃない。こりゃ僕だけの話じゃないでしょ、きっと。誰だってそう思ってるよ。それでも、喚いたってどうしようもないから耐えて生きてるだけだって」
雪子「・・・・・・」
足立「君等みたいに物を知らない子供達からすれば、未来は希望に満ちてるのかもね?僕にだってそういう頃があったから気持ちは解るよ。でもね、残念だけど、現実ってのはただ苦しいだけのものなんだ」
雪子「・・・そんなことない・・・」
足立「ハァ、子供に言ってもわかんないか。けど、番長君ならどうかな?物分かりの良い君なら、僕の言いたいこと、少しは解るでしょ?」
番長「・・・・・・俺は・・・・・・」
足立「・・・いつまで下向いてんだよ」
番長「・・・っ!」
足立「僕という人間の本性を誤解して、君の中で勝手に造り上げた【僕像】を信じて、勝手に裏切られた気分になってるんだろう?気持ちは解るよ、僕にはね」
番長「俺は・・・」
足立「君が今味わってるように、現実なんて嘘と苦しみばっかりさ。だったらもう苦しまなくて良い世界にしようよ。君も僕を手伝ってくれ」
番長「な、何を・・・!」
足立「僕のゲームの到達点。全ての人間をシャドウにして、嘘も苦しみもない世界にする。良い提案だろ?」
番長「・・・・・・」
雪子「ふざけないで!」
千枝「・・・雪子・・・?」
足立「・・・部外者は黙っててくれないかな?」
657: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 01:02:25.50 ID:uAtB9kQQ0
雪子「確かに、現実っていうのは苦しいし、思い通りになることばかりじゃない」
足立「・・・・・・そうそう。うまくやっていける奴は、最初から才能っていう切符を持ってる奴だけ。そうじゃない奴は、ただただ苦しみながら下を向いて生きなきゃならない」
雪子「それは違う」
足立「・・・何?」
雪子「誰だって、苦しみながらでも前を向いて歩いてる。貴方はただ、ダダをこねて、思い通りにならないことから逃げようとしてるだけよ」
足立「君、僕の話聞いてた?」
雪子「頭が良くない人は、頑張って勉強をするの。そうすれば、少しでも頭が良くなるっていうことを知っているから」
足立「・・・」
雪子「体を鍛えたい人は、体を鍛えようとするし、心を鍛えたい人は、心を鍛えようとする。そうして、自分としっかり向き合って、楽しく生きるための努力をするから、現実は楽しくなるの。貴方みたいに、目を背けて人生から逃げる必要なんてない!」
足立「・・・ハァ、だからさ、それは君等がまだ子供だからそう思えるんであって」
雪子「私達は確かに幼い、だから明るい未来を見ようとするし、そのために頑張る」
陽介「・・・」
雪子「楽しく生きている大人達を見てきたから・・・それは、家族だったり、身近で働いている人たちだったり・・・今年出会った、凄く強い人たちだったり・・・様々だけど」
千枝「・・・」
雪子「楽しく生きようとすれば、楽しく生きることが出来る。それを知っているから、私達は前に進むの」
完二「・・・番長先輩だけじゃねえ、今ここに立ってる奴等の中にはな、てめえなんぞの我侭に付き合あってやろうとするガキなんか、一人もいねえんだよ!」
足立「・・・・・・君も同じ意見?」
番長「・・・俺は・・・・・・」
陽介「相棒、ちゃんと自分の意見を、言っちまえよ」
番長「・・・ああ・・・・・・足立さん、確かに俺は今、辛いです。それに、今年は色んな辛いことがありました」
足立「・・・」
番長「菜々子のこともそうだし、この事件では辛いことがたくさんあって・・・けど、その分、今年は楽しいことがたくさんありました」
クマ「センセイ・・・」
足立「そういう小さい話はしてないんだってば」
番長「解ってます。楽しいことがたくさんあったのは、その分、俺達が頑張ってきたからなんです。それぞれが、自分と向き合って、それぞれが、自分を強くしようと考えぬいて・・・」
足立「・・・」
番長「努力や気持ちが報われないこともあると思います・・・それでも、目を背けなきゃいけないほど、現実は悪くない」
足立「それが君の答え?」
番長「はい」
足立「・・・残念だよ」
>-カッ
足立「・・・・・・そうそう。うまくやっていける奴は、最初から才能っていう切符を持ってる奴だけ。そうじゃない奴は、ただただ苦しみながら下を向いて生きなきゃならない」
雪子「それは違う」
足立「・・・何?」
雪子「誰だって、苦しみながらでも前を向いて歩いてる。貴方はただ、ダダをこねて、思い通りにならないことから逃げようとしてるだけよ」
足立「君、僕の話聞いてた?」
雪子「頭が良くない人は、頑張って勉強をするの。そうすれば、少しでも頭が良くなるっていうことを知っているから」
足立「・・・」
雪子「体を鍛えたい人は、体を鍛えようとするし、心を鍛えたい人は、心を鍛えようとする。そうして、自分としっかり向き合って、楽しく生きるための努力をするから、現実は楽しくなるの。貴方みたいに、目を背けて人生から逃げる必要なんてない!」
足立「・・・ハァ、だからさ、それは君等がまだ子供だからそう思えるんであって」
雪子「私達は確かに幼い、だから明るい未来を見ようとするし、そのために頑張る」
陽介「・・・」
雪子「楽しく生きている大人達を見てきたから・・・それは、家族だったり、身近で働いている人たちだったり・・・今年出会った、凄く強い人たちだったり・・・様々だけど」
千枝「・・・」
雪子「楽しく生きようとすれば、楽しく生きることが出来る。それを知っているから、私達は前に進むの」
完二「・・・番長先輩だけじゃねえ、今ここに立ってる奴等の中にはな、てめえなんぞの我侭に付き合あってやろうとするガキなんか、一人もいねえんだよ!」
足立「・・・・・・君も同じ意見?」
番長「・・・俺は・・・・・・」
陽介「相棒、ちゃんと自分の意見を、言っちまえよ」
番長「・・・ああ・・・・・・足立さん、確かに俺は今、辛いです。それに、今年は色んな辛いことがありました」
足立「・・・」
番長「菜々子のこともそうだし、この事件では辛いことがたくさんあって・・・けど、その分、今年は楽しいことがたくさんありました」
クマ「センセイ・・・」
足立「そういう小さい話はしてないんだってば」
番長「解ってます。楽しいことがたくさんあったのは、その分、俺達が頑張ってきたからなんです。それぞれが、自分と向き合って、それぞれが、自分を強くしようと考えぬいて・・・」
足立「・・・」
番長「努力や気持ちが報われないこともあると思います・・・それでも、目を背けなきゃいけないほど、現実は悪くない」
足立「それが君の答え?」
番長「はい」
足立「・・・残念だよ」
>-カッ
658: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 01:05:50.73 ID:uAtB9kQQ0
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・3F】:::
エトナ「けど殿下、なんでこいつのことが気に食わないんで?人間全部シャドウにしちゃうなんて、なんかこう、ダークで良い世界になりそうじゃないですか?」
ラハール「・・・本気で言ってるのか?」
エトナ「感情抜きにするなら、割と本気ですよ。現実から目を背けたいってのは、他ならない人間達の総意なんでしょ?」」
ラハール「・・・そうだな。だからこそ、天界がこの件に表立って干渉出来なかったのだろう」
エトナ「じゃあ、何でです?」
ラハール「何でも何も・・・そんなこと言えるか!大体貴様、さっき感情抜きでと言ったが、じゃあ貴様の感情論ではどうなのだ?」
エトナ「いや、まあ・・・」
ラハール「無駄話をしてる暇があったらさっさと立て。まだ力は尽きていないはずだ」
エトナ「殿下のほうこそさっさと立って下さいよ。いつまでりせちゃん盾にしてるんですか?」
ラハール「わかっている。だが、体が言う事を効かんのだ・・・!」
りせ「・・・・・・!」
アメノサギリ『邪魔をするな。どの道すぐ楽になる身だ』
りせ「・・・立っていられる間は、私はここに立ち続ける・・・きっと・・・二人なら、なんとかしてくれるから・・・!」
アメノサギリ『無駄なことを』
ラハール「・・・下がれ久慈川。もう無理をするな」
りせ「ラハール先輩・・・!」
ラハール「おいエトナ・・・お互い立てはしたが・・・何か良い手は浮かんだか?」
エトナ「一応、アタシの中に封じられてる魔力を解放しちゃえば・・・なんとかなるような・・・ならないような・・・」
ラハール「アホか。ただでさえ扱いきれん程の魔力を、レベルを下げられている今の状態で・・・アホか」
エトナ「うっさい!殿下こそ、何か思いついたんでしょうね?」
ラハール「・・・使用を禁じてきた技の封印を解く。禁じてはきたが、この強大な技をもしペルソナに打たせたらどうなるのか・・・そう思わずにはいられなかった」
エトナ「な・・・ま、まさか・・・!」
ラハール「行くぞ、オルフェウス」
>-カッ
>-飛天無双斬
>-・・・・・・。
:::【禍津稲羽市・3F】:::
エトナ「けど殿下、なんでこいつのことが気に食わないんで?人間全部シャドウにしちゃうなんて、なんかこう、ダークで良い世界になりそうじゃないですか?」
ラハール「・・・本気で言ってるのか?」
エトナ「感情抜きにするなら、割と本気ですよ。現実から目を背けたいってのは、他ならない人間達の総意なんでしょ?」」
ラハール「・・・そうだな。だからこそ、天界がこの件に表立って干渉出来なかったのだろう」
エトナ「じゃあ、何でです?」
ラハール「何でも何も・・・そんなこと言えるか!大体貴様、さっき感情抜きでと言ったが、じゃあ貴様の感情論ではどうなのだ?」
エトナ「いや、まあ・・・」
ラハール「無駄話をしてる暇があったらさっさと立て。まだ力は尽きていないはずだ」
エトナ「殿下のほうこそさっさと立って下さいよ。いつまでりせちゃん盾にしてるんですか?」
ラハール「わかっている。だが、体が言う事を効かんのだ・・・!」
りせ「・・・・・・!」
アメノサギリ『邪魔をするな。どの道すぐ楽になる身だ』
りせ「・・・立っていられる間は、私はここに立ち続ける・・・きっと・・・二人なら、なんとかしてくれるから・・・!」
アメノサギリ『無駄なことを』
ラハール「・・・下がれ久慈川。もう無理をするな」
りせ「ラハール先輩・・・!」
ラハール「おいエトナ・・・お互い立てはしたが・・・何か良い手は浮かんだか?」
エトナ「一応、アタシの中に封じられてる魔力を解放しちゃえば・・・なんとかなるような・・・ならないような・・・」
ラハール「アホか。ただでさえ扱いきれん程の魔力を、レベルを下げられている今の状態で・・・アホか」
エトナ「うっさい!殿下こそ、何か思いついたんでしょうね?」
ラハール「・・・使用を禁じてきた技の封印を解く。禁じてはきたが、この強大な技をもしペルソナに打たせたらどうなるのか・・・そう思わずにはいられなかった」
エトナ「な・・・ま、まさか・・・!」
ラハール「行くぞ、オルフェウス」
>-カッ
>-飛天無双斬
>-・・・・・・。
659: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 01:08:59.03 ID:uAtB9kQQ0
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・2F】:::
足立「・・・・・・僕を殺すの?」
番長「そんなことはしません。足立さんは、しっかり罪を償って下さい」
足立「・・・・・・何だかなあ」
千枝「死んだ方がマシとか、そんなこと思わないでよね。苦しいんだったら、なおさら生きて。それが、アンタの償いよ」
陽介「・・・ああ、そうだな」
足立「・・・・・・はいはい」
完二「これで、終わった・・・のか?」
足立「馬鹿?やっぱり馬鹿なの?」
完二「あぁ!?んだテメエ!負けといてまだやろうってのか!?」
足立「・・・・・・あのさあ、人間全部シャドウにしちゃおうなんて、そんなブッ飛んだ発想、僕一人から出てくると思う?急がないと、ここにいない・・・えっと、三人かな?どうなっても知らないよ?」
番長「三人・・・ラハール達か」
ウ"ウ"・・・・・・!
足立「・・・・・・今、この先に道が出来たから、精々急いだら?」
番長「足立さん・・・」
陽介「・・・その隙に、逃げようってんじゃないでしょうね?」
足立「んな力残ってないよ。見ればわかるだろ?」
番長「足立さん・・・ありがとうございます」
足立「ウザイからさっさと行けって・・・」
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
マガツイザナギ『・・・・・・』
足立「番長君と一対一でも無理なのに、あんな人数で躍起になって・・・大人気ない奴等だ。ああ、大人気ないも何も、そういや子供だったか・・・ハハ、ウザイウザイ」
マガツイザナギ『・・・・・・』
足立「(番長君なら、きっと【共犯者】になってくれると・・・思ってたんだけどな・・・最後の最後に当てがハズレたよ)」
:::【禍津稲羽市・2F】:::
足立「・・・・・・僕を殺すの?」
番長「そんなことはしません。足立さんは、しっかり罪を償って下さい」
足立「・・・・・・何だかなあ」
千枝「死んだ方がマシとか、そんなこと思わないでよね。苦しいんだったら、なおさら生きて。それが、アンタの償いよ」
陽介「・・・ああ、そうだな」
足立「・・・・・・はいはい」
完二「これで、終わった・・・のか?」
足立「馬鹿?やっぱり馬鹿なの?」
完二「あぁ!?んだテメエ!負けといてまだやろうってのか!?」
足立「・・・・・・あのさあ、人間全部シャドウにしちゃおうなんて、そんなブッ飛んだ発想、僕一人から出てくると思う?急がないと、ここにいない・・・えっと、三人かな?どうなっても知らないよ?」
番長「三人・・・ラハール達か」
ウ"ウ"・・・・・・!
足立「・・・・・・今、この先に道が出来たから、精々急いだら?」
番長「足立さん・・・」
陽介「・・・その隙に、逃げようってんじゃないでしょうね?」
足立「んな力残ってないよ。見ればわかるだろ?」
番長「足立さん・・・ありがとうございます」
足立「ウザイからさっさと行けって・・・」
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
マガツイザナギ『・・・・・・』
足立「番長君と一対一でも無理なのに、あんな人数で躍起になって・・・大人気ない奴等だ。ああ、大人気ないも何も、そういや子供だったか・・・ハハ、ウザイウザイ」
マガツイザナギ『・・・・・・』
足立「(番長君なら、きっと【共犯者】になってくれると・・・思ってたんだけどな・・・最後の最後に当てがハズレたよ)」
660: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 01:10:46.89 ID:uAtB9kQQ0
>-・・・・・・
:::【禍津稲羽市・3F】:::
ラハール「・・・・・・」
エトナ「・・・・・・」
雪子「そんな・・・・・・ラハール君・・・エトナさん・・・」
ラハール「アホ、情けない声を出してる暇があったら、さっさと回復しろ」
雪子「あっ、生きてた」
ラハール「当たり前だ!・・・痛っ・・・!」
クマ「ペルクマー!」
>-カッ
>-メディアラハン
エトナ「おおー、効く効く」
ラハール「・・・良し」
アメノサギリ『・・・例え我が身が滅ぼうとも、最早事態は止められぬ』
ラハール「何?負け惜しみを言うな。死ぬならさっさと死ね」
アメノサギリ『負け惜しみではない。一度出た霧は、二度と止まることはない。霧は深まり、全ての人間はシャドウとなるのだ』
ラハール「・・・だとしたら、わざわざ貴様が俺様を潰しに来た理由がないだろうが。どうせ貴様が死ねば霧も晴れるのだろう。黙って死ね」
アメノサギリ『それは、お前の力が霧を止める物であるのかもしれないという疑いがあったからに過ぎない。お前に秘められた力が我のそれを遥かに上回ることは解ったが、同時に、霧を止める性質の物でもないということが我には理解出来た』
ラハール「・・・何だと・・・?」
アメノサギリ『・・・・・・』
ラハール「お、おい・・・チッ。くたばったか」
陽介「ラハール、一体何があったんだ?」
ラハール「ここであったことなど大したことではない。ムカツク奴がいたから叩きのめしただけだ」
陽介「え?おい、待てよ!」
エトナ「後でアタシが話すわよ」
ラハール「今は話している場合ではない。外に出るぞ!」
陽介「・・・わかった」
:::【禍津稲羽市・3F】:::
ラハール「・・・・・・」
エトナ「・・・・・・」
雪子「そんな・・・・・・ラハール君・・・エトナさん・・・」
ラハール「アホ、情けない声を出してる暇があったら、さっさと回復しろ」
雪子「あっ、生きてた」
ラハール「当たり前だ!・・・痛っ・・・!」
クマ「ペルクマー!」
>-カッ
>-メディアラハン
エトナ「おおー、効く効く」
ラハール「・・・良し」
アメノサギリ『・・・例え我が身が滅ぼうとも、最早事態は止められぬ』
ラハール「何?負け惜しみを言うな。死ぬならさっさと死ね」
アメノサギリ『負け惜しみではない。一度出た霧は、二度と止まることはない。霧は深まり、全ての人間はシャドウとなるのだ』
ラハール「・・・だとしたら、わざわざ貴様が俺様を潰しに来た理由がないだろうが。どうせ貴様が死ねば霧も晴れるのだろう。黙って死ね」
アメノサギリ『それは、お前の力が霧を止める物であるのかもしれないという疑いがあったからに過ぎない。お前に秘められた力が我のそれを遥かに上回ることは解ったが、同時に、霧を止める性質の物でもないということが我には理解出来た』
ラハール「・・・何だと・・・?」
アメノサギリ『・・・・・・』
ラハール「お、おい・・・チッ。くたばったか」
陽介「ラハール、一体何があったんだ?」
ラハール「ここであったことなど大したことではない。ムカツク奴がいたから叩きのめしただけだ」
陽介「え?おい、待てよ!」
エトナ「後でアタシが話すわよ」
ラハール「今は話している場合ではない。外に出るぞ!」
陽介「・・・わかった」
661: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 01:12:29.44 ID:uAtB9kQQ0
>-・・・・・・
:::【ジュネス・フードコート】:::
りせ「・・・晴れてるね?」
エトナ「晴れてるわね・・・」
ラハール「・・・・・・?」
陽介「お、おいラハール、すげー顔してんぞ?せっかく霧が晴れたんだから喜べよ」
ラハール「・・・・・・ああ・・・」
>-足立のその後は、特に興味がないので真面目に聞いてはいない。
>-とりあえず、大人しく罪を認めて牢屋の中に納まっているらしい。
>-いろいろと、特に菜々子の父親と揉めていたようだが・・・犯人しか知りえない情報などを足立が知っていたことから、警察も動かざるを得ず、解決したと思われていた事件は掘り起こされ、多少の話題を呼んでいたようだ。
>-・・・それは良い。
>-だが、問題は・・・。
>-何故霧が晴れたのか・・・。
>-アメノサギリが嘘をついていたとは思えない・・・。
>-今更天界が干渉してきたなど、あるわけがない・・・。
>-何故・・・。
:::【ジュネス・フードコート】:::
りせ「・・・晴れてるね?」
エトナ「晴れてるわね・・・」
ラハール「・・・・・・?」
陽介「お、おいラハール、すげー顔してんぞ?せっかく霧が晴れたんだから喜べよ」
ラハール「・・・・・・ああ・・・」
>-足立のその後は、特に興味がないので真面目に聞いてはいない。
>-とりあえず、大人しく罪を認めて牢屋の中に納まっているらしい。
>-いろいろと、特に菜々子の父親と揉めていたようだが・・・犯人しか知りえない情報などを足立が知っていたことから、警察も動かざるを得ず、解決したと思われていた事件は掘り起こされ、多少の話題を呼んでいたようだ。
>-・・・それは良い。
>-だが、問題は・・・。
>-何故霧が晴れたのか・・・。
>-アメノサギリが嘘をついていたとは思えない・・・。
>-今更天界が干渉してきたなど、あるわけがない・・・。
>-何故・・・。
662: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 01:13:27.20 ID:uAtB9kQQ0
>-12/26(月) 夜
:::【堂島家】:::
番長「・・・エトナさん、話したいことが」
エトナ「んあ?何よ」
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
エトナ「はあ?マリーちゃんが消えた?」
:::【堂島家】:::
番長「・・・エトナさん、話したいことが」
エトナ「んあ?何よ」
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
>-・・・・・・。
エトナ「はあ?マリーちゃんが消えた?」
663: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/01(土) 01:15:05.92 ID:uAtB9kQQ0
>-次回予告
>-BGM:がんばれ女の子
エトナ「クリスマス会!それは、禁断の、男の園」
ラハール「・・・」
エトナ「寂しい独り身の野郎共が集まって、狂った宴を繰り広げる・・・!」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「次回!【男・色・王】!EXTRA、【ドキッ↓↓男だらけのクリスマス会★】」
ラハール「・・・・・・オイ」
エトナ「デュエルスタンバイ!」
ラハール「・・・オイ、最終話じゃなかったのか?」
エトナ「ええ、今回は第二部の最終話でしたよ」
ラハール「じゃあ何だ?次は第三部か?」
エトナ「いえ、次回からはエトナ編です。主役交代ですね。エトナ編なんで、次回からは予告もありません」
ラハール「な、何っ!?おい、待て!」
エトナ「デュエルスタンバイ!」
ラハール「それはもうさっき言った!おい、待てーーーーっ!」
>-BGM:がんばれ女の子
エトナ「クリスマス会!それは、禁断の、男の園」
ラハール「・・・」
エトナ「寂しい独り身の野郎共が集まって、狂った宴を繰り広げる・・・!」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「次回!【男・色・王】!EXTRA、【ドキッ↓↓男だらけのクリスマス会★】」
ラハール「・・・・・・オイ」
エトナ「デュエルスタンバイ!」
ラハール「・・・オイ、最終話じゃなかったのか?」
エトナ「ええ、今回は第二部の最終話でしたよ」
ラハール「じゃあ何だ?次は第三部か?」
エトナ「いえ、次回からはエトナ編です。主役交代ですね。エトナ編なんで、次回からは予告もありません」
ラハール「な、何っ!?おい、待て!」
エトナ「デュエルスタンバイ!」
ラハール「それはもうさっき言った!おい、待てーーーーっ!」
671: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 19:58:09.59 ID:kH9RoJL20
>-12/24(土) 放課後
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「はい、今日は学校も昼までってことでね、事件解決のお疲れ会とクリスマス会を一緒にやってしまおうということで」
クマ「第一回、特別捜査隊クリスマス会開催クマ~~!!」
陽介「こらクマ。俺の台詞取るな」
クマ「ヨースケばっかり目立たせるわけにはいかないクマよ!!」
陽介「俺が幹事だっつの」
クマ「カンジはカンジでしょ~!?」
完二「あぁ?」
陽介「その完二じゃねー、漢字が違う」
クマ「カンジはカンジだけどカンジが違うからカンジはヨースケ?」
陽介「そう、幹事は俺」
ラハール「・・・貴様等のコントはどうでも良いが、特別捜査隊の会という割には、余計な奴等がいるんじゃないのか?」
陽介「こっちだって好きでコントしてるんじゃないの。って、余計な奴等?」
マーガレット「誰のことかしら?」
フロン「誰のことでしょうか?」
シシリー「ねえ誰のこと?お兄ちゃん♪」
ラハール「・・・・・・まあいい」
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「はい、今日は学校も昼までってことでね、事件解決のお疲れ会とクリスマス会を一緒にやってしまおうということで」
クマ「第一回、特別捜査隊クリスマス会開催クマ~~!!」
陽介「こらクマ。俺の台詞取るな」
クマ「ヨースケばっかり目立たせるわけにはいかないクマよ!!」
陽介「俺が幹事だっつの」
クマ「カンジはカンジでしょ~!?」
完二「あぁ?」
陽介「その完二じゃねー、漢字が違う」
クマ「カンジはカンジだけどカンジが違うからカンジはヨースケ?」
陽介「そう、幹事は俺」
ラハール「・・・貴様等のコントはどうでも良いが、特別捜査隊の会という割には、余計な奴等がいるんじゃないのか?」
陽介「こっちだって好きでコントしてるんじゃないの。って、余計な奴等?」
マーガレット「誰のことかしら?」
フロン「誰のことでしょうか?」
シシリー「ねえ誰のこと?お兄ちゃん♪」
ラハール「・・・・・・まあいい」
672: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 19:59:07.50 ID:kH9RoJL20
エトナ「殿下が良くてもアタシは良くないですよ。フロンちゃん達はもう放っとくとして、何でマーガレットが来てんの?マリーちゃんは?」
マーガレット「今日はあの子の都合が悪くて来られないの。代わりに私が来てあげたのだから、感謝して欲しいものね」
エトナ「マリーちゃん来ないのか・・・アンタじゃ代わりになんないわねー」
マーガレット「あら、代わりも何も、貴女には大事な大事な殿下さえいてくれれば、他はどうでも良いのではなくて?」
エトナ「はあ?」
マーガレット「・・・」
エトナ「・・・」
マーガレット「・・・・・・」
エトナ「」クイッ(日本語訳:表出な)
マーガレット「」コクン(日本語訳:上等だわ)
ラハール「待たんか阿呆共」
番長「そうですよ。今日一日ぐらい平和に過ごしましょう」
マーガレット「あら、私は売られたケンカを買ってあげようとしていただけなのだけれど」
番長「マーガレットさんのほうから売ってたような・・・」
ラハール「・・・エトナには放置されたが、やはり俺様は捨て置かんぞ。貴様等は何だ?今まで音信不通だったくせに、一体何をしにノコノコやってきた?」
フロン「クリスマスを祝いに来ました」
シシリー「うん」
ラハール「いや・・・貴様等クリスマスが一体どういうものか解ってるのか?」
シシリー「え・・・よく知らない。何か宗教のアレなんでしょ?」
フロン「誰かのお誕生日ですよね?」
直斗「お誕生日・・・まあ、間違ってはいないですね」
雪子「うん」
ラハール「・・・・・・もういい。貴様等の奇行には突っ込む気が失せた」
フロン「冗談はさておき、今まで連絡が取れなかったのはですね---」
ラハール「もういいと言っただろ。貴様等が悪意をもって、敢えて連絡を取らなかった・・・そんなことがありえるとは思っとらん。事情があったなら後で聞いてやる」
フロン「ラハールさん・・・」
陽介「はい、いきなりイチャついててウザイですね。そろそろ乾杯良いか?」
ラハール「き、貴様!誰がイチャついて」
陽介「乾杯!!」
クマ~! かんぱーい! オイ!
マーガレット「今日はあの子の都合が悪くて来られないの。代わりに私が来てあげたのだから、感謝して欲しいものね」
エトナ「マリーちゃん来ないのか・・・アンタじゃ代わりになんないわねー」
マーガレット「あら、代わりも何も、貴女には大事な大事な殿下さえいてくれれば、他はどうでも良いのではなくて?」
エトナ「はあ?」
マーガレット「・・・」
エトナ「・・・」
マーガレット「・・・・・・」
エトナ「」クイッ(日本語訳:表出な)
マーガレット「」コクン(日本語訳:上等だわ)
ラハール「待たんか阿呆共」
番長「そうですよ。今日一日ぐらい平和に過ごしましょう」
マーガレット「あら、私は売られたケンカを買ってあげようとしていただけなのだけれど」
番長「マーガレットさんのほうから売ってたような・・・」
ラハール「・・・エトナには放置されたが、やはり俺様は捨て置かんぞ。貴様等は何だ?今まで音信不通だったくせに、一体何をしにノコノコやってきた?」
フロン「クリスマスを祝いに来ました」
シシリー「うん」
ラハール「いや・・・貴様等クリスマスが一体どういうものか解ってるのか?」
シシリー「え・・・よく知らない。何か宗教のアレなんでしょ?」
フロン「誰かのお誕生日ですよね?」
直斗「お誕生日・・・まあ、間違ってはいないですね」
雪子「うん」
ラハール「・・・・・・もういい。貴様等の奇行には突っ込む気が失せた」
フロン「冗談はさておき、今まで連絡が取れなかったのはですね---」
ラハール「もういいと言っただろ。貴様等が悪意をもって、敢えて連絡を取らなかった・・・そんなことがありえるとは思っとらん。事情があったなら後で聞いてやる」
フロン「ラハールさん・・・」
陽介「はい、いきなりイチャついててウザイですね。そろそろ乾杯良いか?」
ラハール「き、貴様!誰がイチャついて」
陽介「乾杯!!」
クマ~! かんぱーい! オイ!
673: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:01:06.20 ID:kH9RoJL20
>-・・・・・・
ガシッ
ラハール「オイ、何を入れようとした?」
フロン「へ?いや~、皆さんには気持ち良くなって貰おうと」
ラハール「いらん!やめろ!」
陽介「やだ、あの二人。いきなり手を取り合ってますわよ」
千枝「イヤですわね~」
ラハール「叩きのめすぞ貴様等!!」
りせ「ラハール先輩ハレンチ~~」
ラハール「貴様にだけは言われたくない!というか誰がだ!」
フロン「まぁまぁラハールさん、せっかくなんですから、落ち着いて飲み食いしましょうよ~。最初からそんなに大声出してたら疲れますよ?」
ラハール「元を辿れば誰のせいだと思っとるんだ!」
千枝「ねえ花村~、なんか皆ばらばらに駄弁りながらご飯食べてるけど、何か出し物とか考えてないの?」
陽介「ええ?いや、飯終わるまでは何も用意してねーな」
千枝「幹事無能~」
完二「え、何スか?呼びました?」
陽介「いやそのネタはもう良い」
番長「やるか?王様ゲーム」
陽介「やらせねーよ。何で既にクジ用意してあるんだよ」
番長「今作った」
陽介「その行動力は有意義なことに活かしてくれ・・・」
マーガレット「王様ゲーム、興味があるわね」
陽介「いやほんとに勘弁してください。つーか相棒、さっきは思わず流したけど、そちらの美女は一体どなた?」
番長「そういえば紹介してなかったな」
マーガレット「調度良いし、今名乗ってしまおうかしら」
番長「ええ、そうですね。お願いします」
マーガレット「私はマーガレット、番長の婚約者よ」
りせ「な、なんですって!?」
番長「ええ・・・何言ってるんですか?」
マーガレット「あら、貴方と過ごした熱い一夜、私は忘れていないのだけれど」
りせ「先輩・・・どういう・・・ことですか・・・?」
番長「・・・マーガレットさん。ホントにシャレにならないんで、勘弁してください」
マーガレット「フフ・・・」
番長「いや【フフ・・・】じゃなくて」
マーガレット「今日の私はマリーの代理だから」
番長「え・・・?・・・あっ」
りせ「ちょっと先輩!【あっ】ってどういうこと!?マリーちゃんと何があったの!?」
番長「いや、あの・・・ね」
ガシッ
ラハール「オイ、何を入れようとした?」
フロン「へ?いや~、皆さんには気持ち良くなって貰おうと」
ラハール「いらん!やめろ!」
陽介「やだ、あの二人。いきなり手を取り合ってますわよ」
千枝「イヤですわね~」
ラハール「叩きのめすぞ貴様等!!」
りせ「ラハール先輩ハレンチ~~」
ラハール「貴様にだけは言われたくない!というか誰がだ!」
フロン「まぁまぁラハールさん、せっかくなんですから、落ち着いて飲み食いしましょうよ~。最初からそんなに大声出してたら疲れますよ?」
ラハール「元を辿れば誰のせいだと思っとるんだ!」
千枝「ねえ花村~、なんか皆ばらばらに駄弁りながらご飯食べてるけど、何か出し物とか考えてないの?」
陽介「ええ?いや、飯終わるまでは何も用意してねーな」
千枝「幹事無能~」
完二「え、何スか?呼びました?」
陽介「いやそのネタはもう良い」
番長「やるか?王様ゲーム」
陽介「やらせねーよ。何で既にクジ用意してあるんだよ」
番長「今作った」
陽介「その行動力は有意義なことに活かしてくれ・・・」
マーガレット「王様ゲーム、興味があるわね」
陽介「いやほんとに勘弁してください。つーか相棒、さっきは思わず流したけど、そちらの美女は一体どなた?」
番長「そういえば紹介してなかったな」
マーガレット「調度良いし、今名乗ってしまおうかしら」
番長「ええ、そうですね。お願いします」
マーガレット「私はマーガレット、番長の婚約者よ」
りせ「な、なんですって!?」
番長「ええ・・・何言ってるんですか?」
マーガレット「あら、貴方と過ごした熱い一夜、私は忘れていないのだけれど」
りせ「先輩・・・どういう・・・ことですか・・・?」
番長「・・・マーガレットさん。ホントにシャレにならないんで、勘弁してください」
マーガレット「フフ・・・」
番長「いや【フフ・・・】じゃなくて」
マーガレット「今日の私はマリーの代理だから」
番長「え・・・?・・・あっ」
りせ「ちょっと先輩!【あっ】ってどういうこと!?マリーちゃんと何があったの!?」
番長「いや、あの・・・ね」
674: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:03:06.56 ID:kH9RoJL20
直斗「・・・・・・あちらは放っておいて大丈夫なのでしょうか?随分と深刻な修羅場になりそうな」
完二「放っとけ放っとけ。番長先輩ならなんとかすんだろ。それに、何ともならなかったとしても、当事者以外が首突っ込んで良い話でもねーさ」
直斗「ま、まあそうですけど。随分落ち着いてますね?」
完二「今年ゃ色々あったかんなー・・・腹も据わるぜ」
直斗「・・・・・・」
シシリー「怖い顔のオジちゃんの言うとおりよね。どっちつかずを続けてると、いつか誰にも助けてもらえない修羅場になるの」
ラハール「・・・な、なんの話だ?」
シシリー「なんの話かな?」
直斗「(何だかこの子怖い・・・?)」
完二「つか誰が怖い顔のオジちゃんだよ。俺はまだ高1だっつの」
シシリー「え?高1ってその顔で言われても・・・ほんとはOBでしょ?」
完二「てめえ・・・!」
クマ「クマー!」
エトナ「コラ!その料理はアタシが」
クマ「早い者勝ちクマー!」
エトナ「ブッコロース!!」
クマ「あっ、エトナチャンチョット待」
どーん!!
フロン「賑やかな方達ですね」
ラハール「・・・騒がしいだけだ」
フロン「そんなこと言って。ラハールさんも、皆さんと一緒に騒いでいるのは楽しいでしょう?」
ラハール「・・・・・・フン」
フロン「うふふ」
ラハール「な、何を笑っとるか」
フロン「否定しないんですね、と思って」
ラハール「・・・フン」
完二「放っとけ放っとけ。番長先輩ならなんとかすんだろ。それに、何ともならなかったとしても、当事者以外が首突っ込んで良い話でもねーさ」
直斗「ま、まあそうですけど。随分落ち着いてますね?」
完二「今年ゃ色々あったかんなー・・・腹も据わるぜ」
直斗「・・・・・・」
シシリー「怖い顔のオジちゃんの言うとおりよね。どっちつかずを続けてると、いつか誰にも助けてもらえない修羅場になるの」
ラハール「・・・な、なんの話だ?」
シシリー「なんの話かな?」
直斗「(何だかこの子怖い・・・?)」
完二「つか誰が怖い顔のオジちゃんだよ。俺はまだ高1だっつの」
シシリー「え?高1ってその顔で言われても・・・ほんとはOBでしょ?」
完二「てめえ・・・!」
クマ「クマー!」
エトナ「コラ!その料理はアタシが」
クマ「早い者勝ちクマー!」
エトナ「ブッコロース!!」
クマ「あっ、エトナチャンチョット待」
どーん!!
フロン「賑やかな方達ですね」
ラハール「・・・騒がしいだけだ」
フロン「そんなこと言って。ラハールさんも、皆さんと一緒に騒いでいるのは楽しいでしょう?」
ラハール「・・・・・・フン」
フロン「うふふ」
ラハール「な、何を笑っとるか」
フロン「否定しないんですね、と思って」
ラハール「・・・フン」
675: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:05:08.96 ID:kH9RoJL20
>-番長・りせ
:::【稲羽中央通り商店街 北側】:::
番長「(-・・・2~3人で組んでわかれて、しばらく自由行動・・・勘弁してくれ)」
りせ「私・・・先輩のこと・・・信じてたのに・・・!」
番長「いや、りせ、違う。違うから」
りせ「・・・・・・」
番長「確かにマリーとは、俺の部屋で半日、二人っきりで過ごしたことがあったけど・・・」
りせ「・・・!」
番長「・・・何も、しなかった・・・出来なかったから。りせのことを、考えると」
りせ「それって・・・・・・あれ、先輩の部屋で・・・?」
番長「・・・」
りせ「私とも、一度ありましたよね。先輩の部屋で、二人きりで過ごしたこと」
番長「ああ。けど・・・何も出来なかったな」
りせ「・・・」
番長「マリーのことを、考えると・・・何も出来なかった」
りせ「先輩・・・」
番長「りせにだから言うけど・・・・・・【前回】の俺は、六股をかけていたんだ」
りせ「ろっ、六!?えっ!?」
番長「【前回】の里中は、陽介が自分と向き合うところに居合わせなかったから、今回ほど陽介と仲良くなかったし・・・ラハールがいなかったから、天城には俺と里中しかいなかった。完二は今回ほど勉強を頑張ってなかったから、直斗の気を引けなかったし・・・俺自身、今回は入ってない文化部で、放っておけない奴と出会ったり・・・まあ、色々あったんだ」
りせ「一まとめにしないで下さい!六って何ですか六って!」
番長「りせ!」
りせ「は、はい・・・?」
番長「大事なのは今だ!今はマリーとお前だけだから!」キリッ
番長「(-・・・そのあと俺の頬に綺麗な紅葉模様が張り付いた)」
:::【稲羽中央通り商店街 北側】:::
番長「(-・・・2~3人で組んでわかれて、しばらく自由行動・・・勘弁してくれ)」
りせ「私・・・先輩のこと・・・信じてたのに・・・!」
番長「いや、りせ、違う。違うから」
りせ「・・・・・・」
番長「確かにマリーとは、俺の部屋で半日、二人っきりで過ごしたことがあったけど・・・」
りせ「・・・!」
番長「・・・何も、しなかった・・・出来なかったから。りせのことを、考えると」
りせ「それって・・・・・・あれ、先輩の部屋で・・・?」
番長「・・・」
りせ「私とも、一度ありましたよね。先輩の部屋で、二人きりで過ごしたこと」
番長「ああ。けど・・・何も出来なかったな」
りせ「・・・」
番長「マリーのことを、考えると・・・何も出来なかった」
りせ「先輩・・・」
番長「りせにだから言うけど・・・・・・【前回】の俺は、六股をかけていたんだ」
りせ「ろっ、六!?えっ!?」
番長「【前回】の里中は、陽介が自分と向き合うところに居合わせなかったから、今回ほど陽介と仲良くなかったし・・・ラハールがいなかったから、天城には俺と里中しかいなかった。完二は今回ほど勉強を頑張ってなかったから、直斗の気を引けなかったし・・・俺自身、今回は入ってない文化部で、放っておけない奴と出会ったり・・・まあ、色々あったんだ」
りせ「一まとめにしないで下さい!六って何ですか六って!」
番長「りせ!」
りせ「は、はい・・・?」
番長「大事なのは今だ!今はマリーとお前だけだから!」キリッ
番長「(-・・・そのあと俺の頬に綺麗な紅葉模様が張り付いた)」
676: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:07:34.30 ID:kH9RoJL20
>-ちょっと前
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「はい、じゃあ好きなようにペアを組んで下さい」
エトナ「フロンちゃ~ん」
シシリー「お兄ちゃ~ん」
>-・・・どうせ殿下のことだから、素直にフロンちゃんを誘えない。
>-だからアタシとシシリーちゃんがそれぞれフロンちゃんと殿下を誘って、機を見て相手を入れ替える。
>-せっかくだから、二人には一緒に遊んで欲しいわよね。
>-そういう段取り。
シシリー「(・・・と、エトナさんは思ってる。けど甘いよね、私がお兄ちゃんを手放す訳がないのに)」
>-・・・とシシリーちゃんは思ってるはず。
>-けど、そうはいかない。
>-だからアタシは---
ラハール「おい、フロン。行くぞ」
フロン「へ?・・・・・・あ、はい!」
エトナ「・・・・・・え?」
シシリー「・・・・・・え?」
>-・・・ちょっとだけフロンちゃんと二人で話したいことあったんだけどな・・・。
エトナ「まあ、いっか?」
シシリー「よくなーい!」
エトナ「となると余りは・・・」
>-番長はりせちゃんが引っ張ってくだろうし、暴れ狂うシシリーちゃん相手にすんのはしんどいわねー・・・。
>-・・・って、アタシの選択肢なんて最初からコイツしかいないじゃん。
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「はい、じゃあ好きなようにペアを組んで下さい」
エトナ「フロンちゃ~ん」
シシリー「お兄ちゃ~ん」
>-・・・どうせ殿下のことだから、素直にフロンちゃんを誘えない。
>-だからアタシとシシリーちゃんがそれぞれフロンちゃんと殿下を誘って、機を見て相手を入れ替える。
>-せっかくだから、二人には一緒に遊んで欲しいわよね。
>-そういう段取り。
シシリー「(・・・と、エトナさんは思ってる。けど甘いよね、私がお兄ちゃんを手放す訳がないのに)」
>-・・・とシシリーちゃんは思ってるはず。
>-けど、そうはいかない。
>-だからアタシは---
ラハール「おい、フロン。行くぞ」
フロン「へ?・・・・・・あ、はい!」
エトナ「・・・・・・え?」
シシリー「・・・・・・え?」
>-・・・ちょっとだけフロンちゃんと二人で話したいことあったんだけどな・・・。
エトナ「まあ、いっか?」
シシリー「よくなーい!」
エトナ「となると余りは・・・」
>-番長はりせちゃんが引っ張ってくだろうし、暴れ狂うシシリーちゃん相手にすんのはしんどいわねー・・・。
>-・・・って、アタシの選択肢なんて最初からコイツしかいないじゃん。
677: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:08:00.24 ID:kH9RoJL20
>-エトナ・マーガレット
:::【鮫川・河川敷】:::
マーガレット「どうして私を誘ったの?気持ちは嬉しいけど、私にそういう趣味はないわ」
エトナ「はあ?他の奴等が初対面のアンタといきなり組まされたらシンドイじゃん。馬鹿言ってんじゃないわよ」
マーガレット「あら、貴女も人のことを考えて行動することがあるのね」
エトナ「ケンカ売ってる?何なら、さっきの続きでもやる?」
マーガレット「それも良いかもしれないわね」
エトナ「・・・・・・・・・マリーちゃんは、元気してるの?最近見ないけど」
マーガレット「残念だけど、それを貴女に教えることは出来ないわね」
エトナ「・・・そっか。まあ、アンタはそうだよね~・・・」
マーガレット「私には破れないルールがあるの。自由な貴女と一緒にしないで欲しいわね」
エトナ「・・・わかってるわよ」
マーガレット「・・・・・・・・・まあ、今私から、全ては終わったと思っている貴女に言えることがあるとしたら一つね」
エトナ「何?」
マーガレット「【これからも頑張って】・・・・・・それだけよ」
エトナ「・・・?」
マーガレット「(応援を一言言うだけなら、許されるでしょう)」
>-・・・これから・・・?
:::【鮫川・河川敷】:::
マーガレット「どうして私を誘ったの?気持ちは嬉しいけど、私にそういう趣味はないわ」
エトナ「はあ?他の奴等が初対面のアンタといきなり組まされたらシンドイじゃん。馬鹿言ってんじゃないわよ」
マーガレット「あら、貴女も人のことを考えて行動することがあるのね」
エトナ「ケンカ売ってる?何なら、さっきの続きでもやる?」
マーガレット「それも良いかもしれないわね」
エトナ「・・・・・・・・・マリーちゃんは、元気してるの?最近見ないけど」
マーガレット「残念だけど、それを貴女に教えることは出来ないわね」
エトナ「・・・そっか。まあ、アンタはそうだよね~・・・」
マーガレット「私には破れないルールがあるの。自由な貴女と一緒にしないで欲しいわね」
エトナ「・・・わかってるわよ」
マーガレット「・・・・・・・・・まあ、今私から、全ては終わったと思っている貴女に言えることがあるとしたら一つね」
エトナ「何?」
マーガレット「【これからも頑張って】・・・・・・それだけよ」
エトナ「・・・?」
マーガレット「(応援を一言言うだけなら、許されるでしょう)」
>-・・・これから・・・?
678: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:10:28.34 ID:kH9RoJL20
>-陽介・千枝
:::【愛屋】:::
最後に余るのクマだろうと思っていた失礼な陽介「(まあ、俺は別に誰と一緒でも良かったんだけど・・・幹事だっつーことで最後まで待ってたら里中・・・なんか、前にもこんなことなかったか?)」
千枝「あー、うまかったー!」
陽介「ついさっきまで皆と一緒に飲み食いしてたのに、よくまだ食えるな」
千枝「あぁによー?良いでしょ別に」
陽介「悪ぃとは言ってねーだろ」
千枝「あ・・・うん」
陽介「・・・?」
千枝「な、なによ!こっち見んな!」
陽介「え、は!?向き合って座ってんのにこっち見るなってそれどういうこと!?」
千枝「あ、いや、ちが・・・今の無し!」
陽介「・・・?」
千枝「・・・」
陽介「どした?なんか変じゃね?食いすぎて流石に腹痛くなってきたか?」
千枝「このぐらいで食いすぎってことはないでしょ。別に何でも無いよ」
陽介「そうかぁ?お前だけじゃね?俺苦しいもん」
千枝「・・・・・・ねえ、花村」
陽介「何だ?」
千枝「終わったんだよね。本当に・・・」
陽介「ああ。事件はな。けど、俺達はこれからだろ」
千枝「・・・これから?」
陽介「ラハール達や番長が帰っちまう前に、今まで苦労した分がっつり遊ばないとな!」
千枝「・・・・・・うん」
陽介「まず年末年始でスキーとか行きてえんだよな。里中は、どっか行きたいとことかあるか?」
千枝「・・・どこでもいいよ」
陽介「どこでもいいが一番困るんですけど」
千枝「ほんとに・・・どこでもいいよ。皆が一緒なら」
陽介「・・・わかった」
:::【外】:::
??「なんだかこの二人は普通に楽しそうクマね?」
????「そうだね。なんか見ててイライラする」
???「どこでもいいって・・・千枝は駄目だなあ。花村君の家に行きたい!ぐらいは言わないと」
????「そ、それはちょっとガツガツしすぎなんじゃない?」
???「ううん、それぐらいが調度良いの。千枝は肉食系肉食獣なんだから」
????「女子ですらないんだ・・・」
:::【愛屋】:::
最後に余るのクマだろうと思っていた失礼な陽介「(まあ、俺は別に誰と一緒でも良かったんだけど・・・幹事だっつーことで最後まで待ってたら里中・・・なんか、前にもこんなことなかったか?)」
千枝「あー、うまかったー!」
陽介「ついさっきまで皆と一緒に飲み食いしてたのに、よくまだ食えるな」
千枝「あぁによー?良いでしょ別に」
陽介「悪ぃとは言ってねーだろ」
千枝「あ・・・うん」
陽介「・・・?」
千枝「な、なによ!こっち見んな!」
陽介「え、は!?向き合って座ってんのにこっち見るなってそれどういうこと!?」
千枝「あ、いや、ちが・・・今の無し!」
陽介「・・・?」
千枝「・・・」
陽介「どした?なんか変じゃね?食いすぎて流石に腹痛くなってきたか?」
千枝「このぐらいで食いすぎってことはないでしょ。別に何でも無いよ」
陽介「そうかぁ?お前だけじゃね?俺苦しいもん」
千枝「・・・・・・ねえ、花村」
陽介「何だ?」
千枝「終わったんだよね。本当に・・・」
陽介「ああ。事件はな。けど、俺達はこれからだろ」
千枝「・・・これから?」
陽介「ラハール達や番長が帰っちまう前に、今まで苦労した分がっつり遊ばないとな!」
千枝「・・・・・・うん」
陽介「まず年末年始でスキーとか行きてえんだよな。里中は、どっか行きたいとことかあるか?」
千枝「・・・どこでもいいよ」
陽介「どこでもいいが一番困るんですけど」
千枝「ほんとに・・・どこでもいいよ。皆が一緒なら」
陽介「・・・わかった」
:::【外】:::
??「なんだかこの二人は普通に楽しそうクマね?」
????「そうだね。なんか見ててイライラする」
???「どこでもいいって・・・千枝は駄目だなあ。花村君の家に行きたい!ぐらいは言わないと」
????「そ、それはちょっとガツガツしすぎなんじゃない?」
???「ううん、それぐらいが調度良いの。千枝は肉食系肉食獣なんだから」
????「女子ですらないんだ・・・」
679: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:14:30.51 ID:kH9RoJL20
>-完二・直斗
:::【稲羽神社】:::
直斗「末吉でした」
完二「小吉だ・・・そういや小吉と末吉ってどっちが強ぇんだ?」
直斗「つ、強さは知りませんけど、おみくじの吉凶の順序については諸説ありますが、どれも小吉を末吉の上としているはずです」
完二「へ~」
直斗「末吉の末は、文字通り物事や概念の末を表しているので、吉の中でも一番弱い・・・ギリギリ吉といったところでしょうか」
完二「ギリギリか」
直斗「ええ、ギリギリです。神社によっては末小吉など、末吉より更に下の吉を設けているところもあるようですが」
完二「ま、どっちにしろ吉にゃ違いねえわけだ。良いことあるといいな」
直斗「はい。巽君も」
完二「おう」
:::【外】:::
クマ「なんだかオドオドしない完二ってつまんないクマね」
????「こらクマ、頭出てる。二人に見つかるよ」
??「おおっと、いかんクマ」
???「つまんないは言い過ぎだと思うけど、完二君はオドオドしてたほうが面白いよね。生田目さんや足立さんの件以来、凄く落ち着いてきたみたいだけど・・・ちょっと寂しいかな」
????「何かさっきから結構容赦ないこと言ってるよね・・・」
???「そうかな?」
??「ヨウシャナイユキチャンも素敵クマよ~」
???「やっぱり?」
????「何?何がやっぱり?」
??「そういえばあの二人なんでクリスマスに神社なんか来てるクマ?」
???「う~ん、それは謎。まあ、クリスマスって柄じゃないのは確かだけど・・・」
????「思ったんだけど。クリスマスと神社って宗教違うんじゃないの?どうして宗教戦争みたいなのが起きないの?大体、町に教会とか全然ないのに、町中クリスマスムードなのは何で?」
???「え~っと・・・それ説明してるとキリがないから、後でお兄さんに聞いて」
????「は~い」
:::【稲羽神社】:::
直斗「末吉でした」
完二「小吉だ・・・そういや小吉と末吉ってどっちが強ぇんだ?」
直斗「つ、強さは知りませんけど、おみくじの吉凶の順序については諸説ありますが、どれも小吉を末吉の上としているはずです」
完二「へ~」
直斗「末吉の末は、文字通り物事や概念の末を表しているので、吉の中でも一番弱い・・・ギリギリ吉といったところでしょうか」
完二「ギリギリか」
直斗「ええ、ギリギリです。神社によっては末小吉など、末吉より更に下の吉を設けているところもあるようですが」
完二「ま、どっちにしろ吉にゃ違いねえわけだ。良いことあるといいな」
直斗「はい。巽君も」
完二「おう」
:::【外】:::
クマ「なんだかオドオドしない完二ってつまんないクマね」
????「こらクマ、頭出てる。二人に見つかるよ」
??「おおっと、いかんクマ」
???「つまんないは言い過ぎだと思うけど、完二君はオドオドしてたほうが面白いよね。生田目さんや足立さんの件以来、凄く落ち着いてきたみたいだけど・・・ちょっと寂しいかな」
????「何かさっきから結構容赦ないこと言ってるよね・・・」
???「そうかな?」
??「ヨウシャナイユキチャンも素敵クマよ~」
???「やっぱり?」
????「何?何がやっぱり?」
??「そういえばあの二人なんでクリスマスに神社なんか来てるクマ?」
???「う~ん、それは謎。まあ、クリスマスって柄じゃないのは確かだけど・・・」
????「思ったんだけど。クリスマスと神社って宗教違うんじゃないの?どうして宗教戦争みたいなのが起きないの?大体、町に教会とか全然ないのに、町中クリスマスムードなのは何で?」
???「え~っと・・・それ説明してるとキリがないから、後でお兄さんに聞いて」
????「は~い」
680: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:15:45.83 ID:kH9RoJL20
>-ラハール・フロン
:::【稲羽中央通り商店街 南側】:::
ラハール「今日は妙なことするなよ」
フロン「は~い」
ラハール「前に貴様が来た時は、貴様が余計なことをしたせいで・・・」
フロン「ラハールさん!駄菓子屋さんがありますよ!」
ラハール「聞け」
>-・・・・・・
:::【四六商店】:::
四六のおばちゃん「いらっしゃい」
ラハール「うむ」
フロン「ふおお!ラハールさん凄いですよ!お菓子がいっぱい!まるで遊園地みたい!」
ラハール「落ち着けみっともない」
フロン「どうしましょう。おやつは一日300円までと心に決めているんですよねえ・・・」
ラハール「好きなように買って、一日分からはみ出たら天界に持って帰れば良いだろ」
フロン「ラ、ラハールさん・・・!」
ラハール「・・・なんだ?」
フロン「賢くなりましたねえ・・・」
ラハール「馬鹿にしてるのか?いや、むしろ貴様が馬鹿か?」
フロン「うふふ。なんだかラハールさんの憎まれ口を聞くと元気が出ますねえ」
ラハール「(・・・変 か?)」
フロン「ではですねぇ、これとー・・・これとー・・・これ三つとー・・・」
ラハール「フロン」
フロン「あ、はい?なんでしょうか?」
ラハール「俺様も、貴様の能天気さを見ていると・・・・・・その、イライラしない」
フロン「??」
ラハール「・・・まあいい、何でも無い。さっさと選べ」
フロン「は~い」
:::【外】:::
??「イライラしないって何様クマ?もっと素直になれんクマか?」
????「それよりまず駄菓子屋デートってどうなの?小学生じゃないんだから・・・」
???「でも、何だかこの二人らしいね」
????「まあ確かに・・・」
:::【稲羽中央通り商店街 南側】:::
ラハール「今日は妙なことするなよ」
フロン「は~い」
ラハール「前に貴様が来た時は、貴様が余計なことをしたせいで・・・」
フロン「ラハールさん!駄菓子屋さんがありますよ!」
ラハール「聞け」
>-・・・・・・
:::【四六商店】:::
四六のおばちゃん「いらっしゃい」
ラハール「うむ」
フロン「ふおお!ラハールさん凄いですよ!お菓子がいっぱい!まるで遊園地みたい!」
ラハール「落ち着けみっともない」
フロン「どうしましょう。おやつは一日300円までと心に決めているんですよねえ・・・」
ラハール「好きなように買って、一日分からはみ出たら天界に持って帰れば良いだろ」
フロン「ラ、ラハールさん・・・!」
ラハール「・・・なんだ?」
フロン「賢くなりましたねえ・・・」
ラハール「馬鹿にしてるのか?いや、むしろ貴様が馬鹿か?」
フロン「うふふ。なんだかラハールさんの憎まれ口を聞くと元気が出ますねえ」
ラハール「(・・・変 か?)」
フロン「ではですねぇ、これとー・・・これとー・・・これ三つとー・・・」
ラハール「フロン」
フロン「あ、はい?なんでしょうか?」
ラハール「俺様も、貴様の能天気さを見ていると・・・・・・その、イライラしない」
フロン「??」
ラハール「・・・まあいい、何でも無い。さっさと選べ」
フロン「は~い」
:::【外】:::
??「イライラしないって何様クマ?もっと素直になれんクマか?」
????「それよりまず駄菓子屋デートってどうなの?小学生じゃないんだから・・・」
???「でも、何だかこの二人らしいね」
????「まあ確かに・・・」
681: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:17:12.34 ID:kH9RoJL20
>-夕方
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「相棒、お前そのほっぺの・・・」
番長「ボディペイント」
陽介「え?」
番長「ボディペイントだから」
陽介「そ、そうか。もう何も言うまい」
クマ「クマはねー、おみくじ引いたり~愛屋に行ったり~駄菓子屋行ったりしたクマ!」
陽介「やたらウロウロしたのな。つっても、全部商店街か」
直斗「・・・!」
千枝「・・・!」
ラハール「・・・・・・」
直斗「ク、クマ君?少しあちらでお話を伺ってもよろしいですか?」
千枝「あたしも行く~」
クマ「な、何クマ?何クマ?」
番長「・・・どうしたんだ?あれ」
ラハール「知るか。放っておけ」
マーガレット「私はそろそろ失礼しようかしら。満足の行く結果は【ここ】に得られたことだし」ぷにぷに
番長「あの、痛い。痛いです。ヒリヒリします」
雪子「この後はどうするの?」
陽介「色々買ってって、番長んちで晩飯とケーキ作りだな。その前にプレゼント交換会」
雪子「じゃあ、マーガレットさん。それまで一緒にいても・・・」
マーガレット「あら、嬉しいお誘いね。けど、失礼するわ。主が一人で寂しくしているはずだから」
番長「・・・・・・?」
エトナ「・・・・・・」
>-一人・・・?
>-・・・まあ、あの部屋、誰かがいたりいなかったりするのは日常茶飯事だし、別に不思議じゃないけど。
>-何かひっかかるわね・・・。
:::【ジュネス・フードコート】:::
陽介「相棒、お前そのほっぺの・・・」
番長「ボディペイント」
陽介「え?」
番長「ボディペイントだから」
陽介「そ、そうか。もう何も言うまい」
クマ「クマはねー、おみくじ引いたり~愛屋に行ったり~駄菓子屋行ったりしたクマ!」
陽介「やたらウロウロしたのな。つっても、全部商店街か」
直斗「・・・!」
千枝「・・・!」
ラハール「・・・・・・」
直斗「ク、クマ君?少しあちらでお話を伺ってもよろしいですか?」
千枝「あたしも行く~」
クマ「な、何クマ?何クマ?」
番長「・・・どうしたんだ?あれ」
ラハール「知るか。放っておけ」
マーガレット「私はそろそろ失礼しようかしら。満足の行く結果は【ここ】に得られたことだし」ぷにぷに
番長「あの、痛い。痛いです。ヒリヒリします」
雪子「この後はどうするの?」
陽介「色々買ってって、番長んちで晩飯とケーキ作りだな。その前にプレゼント交換会」
雪子「じゃあ、マーガレットさん。それまで一緒にいても・・・」
マーガレット「あら、嬉しいお誘いね。けど、失礼するわ。主が一人で寂しくしているはずだから」
番長「・・・・・・?」
エトナ「・・・・・・」
>-一人・・・?
>-・・・まあ、あの部屋、誰かがいたりいなかったりするのは日常茶飯事だし、別に不思議じゃないけど。
>-何かひっかかるわね・・・。
682: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:18:21.39 ID:kH9RoJL20
>-・・・・・・
:::【堂島家】:::
陽介「プレゼント交換会!一人一つ用意してきたプレゼントを、それぞれクジ引きで貰いあう!誰が何を引いても恨みっこなし!」
番長「・・・これ、自分で持ってきたのを引いたらどうなるんだ?」
陽介「恨みっこなし!」
番長「クジ運重大だな・・・」
陽介「何持ってきたんだよ」
>-一番
陽介「はい、一番の方にはまずこの細長~い箱を!」
りせ「一番あたし~!」
番長「・・・・・・」
りせ「何?これ。巻物?」
千枝「広げてみたら?」
りせ「・・・・・・魚拓?」
陽介「すげーでかい・・・こんな魚ほんとにいんのか?つーか誰だよこんなの持ってきたの」
完二「いや容疑者一人しかいねえだろ」
:::【堂島家】:::
陽介「プレゼント交換会!一人一つ用意してきたプレゼントを、それぞれクジ引きで貰いあう!誰が何を引いても恨みっこなし!」
番長「・・・これ、自分で持ってきたのを引いたらどうなるんだ?」
陽介「恨みっこなし!」
番長「クジ運重大だな・・・」
陽介「何持ってきたんだよ」
>-一番
陽介「はい、一番の方にはまずこの細長~い箱を!」
りせ「一番あたし~!」
番長「・・・・・・」
りせ「何?これ。巻物?」
千枝「広げてみたら?」
りせ「・・・・・・魚拓?」
陽介「すげーでかい・・・こんな魚ほんとにいんのか?つーか誰だよこんなの持ってきたの」
完二「いや容疑者一人しかいねえだろ」
683: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:19:10.78 ID:kH9RoJL20
>-二番
陽介「次、二番の方にはこの、お、お、おも~い、箱を!おっみーんだよ!」
シシリー「はいは~い。二番は私ね」
陽介「こんな重いの持ってきたのはどこの馬鹿だよ!」
千枝「・・・・・・」
シシリー「・・・え、ダンベル?こんなにたくさんどうすんの?」
直斗「僕が思うに容疑者は・・・」
完二「いや多分皆同じこと考えてんじゃねえかな」
陽介「次、二番の方にはこの、お、お、おも~い、箱を!おっみーんだよ!」
シシリー「はいは~い。二番は私ね」
陽介「こんな重いの持ってきたのはどこの馬鹿だよ!」
千枝「・・・・・・」
シシリー「・・・え、ダンベル?こんなにたくさんどうすんの?」
直斗「僕が思うに容疑者は・・・」
完二「いや多分皆同じこと考えてんじゃねえかな」
684: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:20:28.37 ID:kH9RoJL20
>-三番
陽介「はい次!三番!さっきと違って軽い・・・つーかこれほんとに何か入ってんのか?」
完二「あ、三番俺っス」
陽介「まさか空っぽとかねえよな・・・一応あけてみ?」
完二「・・・・・・かたたたきけん。くま」
クマ「テヘ」
陽介「テヘじゃねー!!名前書いてんじゃねーよバレッバレじゃねーか!匿名の意味ねーだろ!」
雪子「まずそういう問題じゃないよね」
エトナ「これ貰って誰が喜ぶのよ?」
雪子「いやそれはさっきの二つにも言えるんじゃ・・・」
エトナ「確かに」
陽介「お前等地雷仕込みすぎなんだよ!今んとこ地雷率100パーじゃねーか!ここ何!?地雷原!?」
完二「(・・・おふくろにやるか)」
陽介「はい次!三番!さっきと違って軽い・・・つーかこれほんとに何か入ってんのか?」
完二「あ、三番俺っス」
陽介「まさか空っぽとかねえよな・・・一応あけてみ?」
完二「・・・・・・かたたたきけん。くま」
クマ「テヘ」
陽介「テヘじゃねー!!名前書いてんじゃねーよバレッバレじゃねーか!匿名の意味ねーだろ!」
雪子「まずそういう問題じゃないよね」
エトナ「これ貰って誰が喜ぶのよ?」
雪子「いやそれはさっきの二つにも言えるんじゃ・・・」
エトナ「確かに」
陽介「お前等地雷仕込みすぎなんだよ!今んとこ地雷率100パーじゃねーか!ここ何!?地雷原!?」
完二「(・・・おふくろにやるか)」
685: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:21:16.60 ID:kH9RoJL20
>-四番
陽介「次、四番は?」
千枝「あ、あたしあたし」
陽介「・・・ほら、これだ」
千枝「なんだろ・・・わ、ネックレスだ」
フロン「まともだと逆に拍子抜けですね」
ラハール「面白みがないな」
陽介「ふざけんな!おかしいのはお前等だろ!}
千枝「・・・え、こんなちゃんとしたプレゼント、貰って良いの?」
陽介「不安になんなよ!俺がおかしいみてーじゃねえか!」
千枝「じゃあ、これ・・・花村の?」
陽介「あ」
陽介「次、四番は?」
千枝「あ、あたしあたし」
陽介「・・・ほら、これだ」
千枝「なんだろ・・・わ、ネックレスだ」
フロン「まともだと逆に拍子抜けですね」
ラハール「面白みがないな」
陽介「ふざけんな!おかしいのはお前等だろ!}
千枝「・・・え、こんなちゃんとしたプレゼント、貰って良いの?」
陽介「不安になんなよ!俺がおかしいみてーじゃねえか!」
千枝「じゃあ、これ・・・花村の?」
陽介「あ」
686: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:22:18.22 ID:kH9RoJL20
>-五番
陽介「はい、五番。誰?五番」
フロン「投げやりになってきましたねえ」
ラハール「ああ、まだまだ根性が足りんな」
陽介「うるせー!!」
フロン「あ、五番私でした」
りせ「ぐだぐだですね」
番長「そうだな。陽介に根性が足りないせいだな」
陽介「だからうるせー!!」
フロン「・・・なんでしょうこれは。毛糸で編んだぬいぐるみ?かわいいですねえ」
シシリー「いいなーそれ」
陽介「これも匿名の意味ほぼねーな。けど、ようやくまともなプレゼントが出てきだしたか」
完二「・・・・・・」
>-六番 一滴たらせば気持ち良くなれる天界の至宝
>-七番 天城屋旅館優待券
>-八番 ジュネスの商品券5000円分
>-九番 シスタープリンセスのDVD(全七巻)
>-十番 催涙スプレーと防犯ベル
>-十一番 アイドル「りせちー」のサイン入りTシャツとCD
>-十二番 プラスチック爆弾
陽介「どれを誰が持ってきたか考えてみよう。ってうるせーよ!商品券とかがまともな部類っておかしいだろ!俺が貰った爆弾とか一体何に使えっつーの!?持ってるだけで捕まるわ!」
フロン「花村さん今日はキレキレですねえ」
ラハール「たまには活躍せんとな」
陽介「何の話だよ!?」
陽介「はい、五番。誰?五番」
フロン「投げやりになってきましたねえ」
ラハール「ああ、まだまだ根性が足りんな」
陽介「うるせー!!」
フロン「あ、五番私でした」
りせ「ぐだぐだですね」
番長「そうだな。陽介に根性が足りないせいだな」
陽介「だからうるせー!!」
フロン「・・・なんでしょうこれは。毛糸で編んだぬいぐるみ?かわいいですねえ」
シシリー「いいなーそれ」
陽介「これも匿名の意味ほぼねーな。けど、ようやくまともなプレゼントが出てきだしたか」
完二「・・・・・・」
>-六番 一滴たらせば気持ち良くなれる天界の至宝
>-七番 天城屋旅館優待券
>-八番 ジュネスの商品券5000円分
>-九番 シスタープリンセスのDVD(全七巻)
>-十番 催涙スプレーと防犯ベル
>-十一番 アイドル「りせちー」のサイン入りTシャツとCD
>-十二番 プラスチック爆弾
陽介「どれを誰が持ってきたか考えてみよう。ってうるせーよ!商品券とかがまともな部類っておかしいだろ!俺が貰った爆弾とか一体何に使えっつーの!?持ってるだけで捕まるわ!」
フロン「花村さん今日はキレキレですねえ」
ラハール「たまには活躍せんとな」
陽介「何の話だよ!?」
687: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:24:19.81 ID:kH9RoJL20
>-夜
陽介「俺はもう疲れてきたぞ」
千枝「お、お疲れ・・・」
陽介「おう。けどまあ、飯を食ったら後は各自自由だ。ここで駄弁るも良し、誰かと町へ繰り出すのも良し。ただ、女子が帰る時は誰か野郎が家まで送ってくこと」
フロン「となると・・・天界まで来ます?」
ラハール「行かん。アホか」
陽介「・・・天使のお二人だけ例外ってことで」
>-・・・・・・
フロン「おいしかったですねぇ~ケーキ」
エトナ「手作りの割には、まともだったわね」
陽介「食うもんだけは大事だから、全面的に番長プロデュースだしな。そこだけは地雷置けねえし」
千枝「失敬ねー。ケーキはほとんどあたしと雪子と直斗君で作ったわよ」
ラハール「(なるほど。そこに約一名足して辛いケーキにしなかったところが番長プロデュースの全貌だな)」
ラハール「(事件も解決したし、後は正月。菜々子も一度退院するらしいから・・・その辺が、魔界に帰る区切りといったところか)」
>-後はだらだら喋って、夜は更けた。
>-フロンちゃんがほんのちょっとだけやつれてて、それでも無理していつも通り振舞おうとしてたみたいけど・・・。
>-まあ、楽しそうだったのも本当だし、何より・・・。
フロン「シシリーさん。そろそろ」
シシリー「うん。お兄ちゃん、皆、また来るね」
ラハール「・・・・・・ああ」
クマ「二人とも帰っちゃうクマ?」
フロン「ええ。また会いましょう」
クマ「クマ~ン・・・」
ラハール「おいフロン」
フロン「はい?」
ラハール「・・・面を見ればわかるが、無理はするな。お前は俺様の家来なのだぞ。家来に何かあったら面倒だ」
フロン「ラハールさん・・・・・・はい、ありがとうございます」
ラハール「天界での厄介事がどうしようもなくなったら俺様を呼べ。一瞬で解決してやる」
フロン「・・・うふふ。はい、わかりました」
>-というわけで、アタシが心配することじゃないみたい。
フロン「エトナさん」
エトナ「ん?なあに?」
フロン「・・・・・・頑張って下さいね」
エトナ「・・・?」
>-帰る直前の、その一言が気にはなるけど、アタシのその日の話はこれで終わり。
陽介「俺はもう疲れてきたぞ」
千枝「お、お疲れ・・・」
陽介「おう。けどまあ、飯を食ったら後は各自自由だ。ここで駄弁るも良し、誰かと町へ繰り出すのも良し。ただ、女子が帰る時は誰か野郎が家まで送ってくこと」
フロン「となると・・・天界まで来ます?」
ラハール「行かん。アホか」
陽介「・・・天使のお二人だけ例外ってことで」
>-・・・・・・
フロン「おいしかったですねぇ~ケーキ」
エトナ「手作りの割には、まともだったわね」
陽介「食うもんだけは大事だから、全面的に番長プロデュースだしな。そこだけは地雷置けねえし」
千枝「失敬ねー。ケーキはほとんどあたしと雪子と直斗君で作ったわよ」
ラハール「(なるほど。そこに約一名足して辛いケーキにしなかったところが番長プロデュースの全貌だな)」
ラハール「(事件も解決したし、後は正月。菜々子も一度退院するらしいから・・・その辺が、魔界に帰る区切りといったところか)」
>-後はだらだら喋って、夜は更けた。
>-フロンちゃんがほんのちょっとだけやつれてて、それでも無理していつも通り振舞おうとしてたみたいけど・・・。
>-まあ、楽しそうだったのも本当だし、何より・・・。
フロン「シシリーさん。そろそろ」
シシリー「うん。お兄ちゃん、皆、また来るね」
ラハール「・・・・・・ああ」
クマ「二人とも帰っちゃうクマ?」
フロン「ええ。また会いましょう」
クマ「クマ~ン・・・」
ラハール「おいフロン」
フロン「はい?」
ラハール「・・・面を見ればわかるが、無理はするな。お前は俺様の家来なのだぞ。家来に何かあったら面倒だ」
フロン「ラハールさん・・・・・・はい、ありがとうございます」
ラハール「天界での厄介事がどうしようもなくなったら俺様を呼べ。一瞬で解決してやる」
フロン「・・・うふふ。はい、わかりました」
>-というわけで、アタシが心配することじゃないみたい。
フロン「エトナさん」
エトナ「ん?なあに?」
フロン「・・・・・・頑張って下さいね」
エトナ「・・・?」
>-帰る直前の、その一言が気にはなるけど、アタシのその日の話はこれで終わり。
688: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:25:13.42 ID:kH9RoJL20
>-・・・・・・
:::【帰路・その1】:::
雪子「楽しかったね」
ラハール「・・・まあ、つまらなくはなかったな」
雪子「あ、またそんなこと言ってる」
ラハール「む・・・馬鹿笑いはするなよ。こんな時間だ」
雪子「う、うん。ふ、ふふ・・・!」
ラハール「・・・フン」
雪子「春まで、こうやって、いっぱい遊ぼうね。もちろん遊んでるばっかりじゃ駄目だけど」
ラハール「・・・・・・俺様は・・・(いや)」
雪子「どうしたの?」
ラハール「何でも無い」
:::【帰路・その1】:::
雪子「楽しかったね」
ラハール「・・・まあ、つまらなくはなかったな」
雪子「あ、またそんなこと言ってる」
ラハール「む・・・馬鹿笑いはするなよ。こんな時間だ」
雪子「う、うん。ふ、ふふ・・・!」
ラハール「・・・フン」
雪子「春まで、こうやって、いっぱい遊ぼうね。もちろん遊んでるばっかりじゃ駄目だけど」
ラハール「・・・・・・俺様は・・・(いや)」
雪子「どうしたの?」
ラハール「何でも無い」
689: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:25:59.92 ID:kH9RoJL20
>-・・・・・・
:::【帰路・その2】:::
陽介「うぅ、さみ~!」
千枝「クマ君どうすんの?」
陽介「まあ一人で帰ってくんだろ。番長がりせ送ってってる間、家にエトナさん一人じゃ暇しそうだし、しばらく残ってもらうのが一番だよ」
千枝「そっか」
陽介「・・・・・・なんかここ一週間、ラハールが考え事してるみたいなんだよな」
千枝「一週間っていうと、足立さん捕まえてからだね」
陽介「ああ。聞いた話じゃ、アメノサギリとやりあった時に色々考えさせられたみたいだし、半分俺等と同じだからこそ考えちゃうことも、半分俺等と違うからこそ考えちゃうことも・・・ま、色々あんだろな」
千枝「え・・・半分?半分って、どういうこと?」
陽介「あ、そうか。あいつ俺と番長ぐらいにしか話してないのか・・・ま、里中になら良いか。あいつも話機会がねーぐらいにしか思ってないだろうし」
>-・・・・・・
千枝「・・・そっか。ラハール君、半分は人間なんだね。あたし達と同じ」
陽介「あいつがなんだろうと、仲間だってことには変わりねーけどな。んなこと言ったらあいつは否定しそうだけど」
千枝「・・・そうだね」
:::【帰路・その2】:::
陽介「うぅ、さみ~!」
千枝「クマ君どうすんの?」
陽介「まあ一人で帰ってくんだろ。番長がりせ送ってってる間、家にエトナさん一人じゃ暇しそうだし、しばらく残ってもらうのが一番だよ」
千枝「そっか」
陽介「・・・・・・なんかここ一週間、ラハールが考え事してるみたいなんだよな」
千枝「一週間っていうと、足立さん捕まえてからだね」
陽介「ああ。聞いた話じゃ、アメノサギリとやりあった時に色々考えさせられたみたいだし、半分俺等と同じだからこそ考えちゃうことも、半分俺等と違うからこそ考えちゃうことも・・・ま、色々あんだろな」
千枝「え・・・半分?半分って、どういうこと?」
陽介「あ、そうか。あいつ俺と番長ぐらいにしか話してないのか・・・ま、里中になら良いか。あいつも話機会がねーぐらいにしか思ってないだろうし」
>-・・・・・・
千枝「・・・そっか。ラハール君、半分は人間なんだね。あたし達と同じ」
陽介「あいつがなんだろうと、仲間だってことには変わりねーけどな。んなこと言ったらあいつは否定しそうだけど」
千枝「・・・そうだね」
690: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:26:26.34 ID:kH9RoJL20
>-・・・・・・
:::【帰路・その3】:::
完二「・・・ねみ~。食いすぎたな」
直斗「巽君、無理して送ってもらわなくても・・・僕はこういう夜道に慣れていますので」
完二「馬鹿言ってんじゃねーよ。何こんなことぐれーで遠慮してんだ。大体、別に無理してるわけじゃねえ、好きで送ってんだ」
直斗「・・・え?」
完二「あ、おめ、違、好きっておめーちげーかんな!?」
直斗「え?え?」
完二「・・・・・・あー、あれだ。今の無し」
直斗「・・・フフ・・・はい」
:::【帰路・その3】:::
完二「・・・ねみ~。食いすぎたな」
直斗「巽君、無理して送ってもらわなくても・・・僕はこういう夜道に慣れていますので」
完二「馬鹿言ってんじゃねーよ。何こんなことぐれーで遠慮してんだ。大体、別に無理してるわけじゃねえ、好きで送ってんだ」
直斗「・・・え?」
完二「あ、おめ、違、好きっておめーちげーかんな!?」
直斗「え?え?」
完二「・・・・・・あー、あれだ。今の無し」
直斗「・・・フフ・・・はい」
691: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/03(月) 20:27:09.31 ID:kH9RoJL20
>-・・・・・・
:::【帰路・その4】:::
番長「(・・・きまずい)」
りせ「・・・先輩」
番長「な、なんでしょうか?」
りせ「なんで敬語なんですか?」
番長「いや、なんとなく・・・」
りせ「・・・私、マリーちゃんには負けませんからね!」
番長「え・・・あー・・・はい」
りせ「はいじゃなくて・・・けど手強いなー。相手はマリーちゃんかー」
番長「・・・」
りせ「・・・っていうか六股って凄すぎ。先輩達や直斗に言ったら怒るだろうなー」
番長「あの、勘弁してくれ」
りせ「どーしよっかなー?」
番長「おーい」
:::【帰路・その4】:::
番長「(・・・きまずい)」
りせ「・・・先輩」
番長「な、なんでしょうか?」
りせ「なんで敬語なんですか?」
番長「いや、なんとなく・・・」
りせ「・・・私、マリーちゃんには負けませんからね!」
番長「え・・・あー・・・はい」
りせ「はいじゃなくて・・・けど手強いなー。相手はマリーちゃんかー」
番長「・・・」
りせ「・・・っていうか六股って凄すぎ。先輩達や直斗に言ったら怒るだろうなー」
番長「あの、勘弁してくれ」
りせ「どーしよっかなー?」
番長「おーい」
699: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:12:35.58 ID:SLTuSpoy0
>-4/17(日)
:::【ベルベットルーム】:::
マリー「・・・マリー」
エトナ「えっ?」
>-何?コイツ・・・。
>-絡み辛そう・・・。
>-・・・殿下もこんな感じだろうな、人間に対して。
>-・・・・・・。
エトナ「で?あんた誰?」
番長「番長です」
>-・・・・・・コイツは・・・。
>-・・・絡みづらくは、なさそうね。
>-・・・ふーん。
>-殿下、コイツと一緒にいるんだ・・・。
>-・・・大人しくしてんのかしら?
>-・・・してるわけないか。
:::【ベルベットルーム】:::
マリー「・・・マリー」
エトナ「えっ?」
>-何?コイツ・・・。
>-絡み辛そう・・・。
>-・・・殿下もこんな感じだろうな、人間に対して。
>-・・・・・・。
エトナ「で?あんた誰?」
番長「番長です」
>-・・・・・・コイツは・・・。
>-・・・絡みづらくは、なさそうね。
>-・・・ふーん。
>-殿下、コイツと一緒にいるんだ・・・。
>-・・・大人しくしてんのかしら?
>-・・・してるわけないか。
700: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:13:28.32 ID:SLTuSpoy0
>-5/4(水・祝日)
:::【ベルベットルーム】:::
>-かったるい。
>-ぶっちゃけ、魔界帰りたい。
>-・・・けど、菜々子ちゃんとか言ったっけ。
>-アイツの妹。
>-・・・・・・。
>-・・・ちょっと、気になるわね。
>-・・・ま、アタシには関係ないか。
>-別に、アタシはお仲間じゃないもんね。
:::【ベルベットルーム】:::
>-かったるい。
>-ぶっちゃけ、魔界帰りたい。
>-・・・けど、菜々子ちゃんとか言ったっけ。
>-アイツの妹。
>-・・・・・・。
>-・・・ちょっと、気になるわね。
>-・・・ま、アタシには関係ないか。
>-別に、アタシはお仲間じゃないもんね。
701: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:14:23.59 ID:SLTuSpoy0
>-5/12(木)
:::【ベルベットルーム】:::
マリー「ただいまー・・・」
エトナ「・・・」
マリー「あれ?鼻とマーガレットは?」
エトナ「え?知らないわよ。どっか行ってんじゃないの?」
マリー「・・・あの・・・」
エトナ「何?」
マリー「これ、お土産」
>・・・-ビフテキ串を貰った。
エトナ「・・・何よ?これ」
マリー「花村って人が、買ってくれた。エトナにお土産って言われたから・・・」
エトナ「・・・」
>-・・・かた、何このかたい肉。
>-・・・けど、アホの花村のくせに、ちょっとは気が利くのかしら。
>-てかなんで花村?
>-この子番長と一緒に出てったわよね。
>-・・・まあいっか、どうでも。
エトナ「・・・ありがと」
マリー「あ、うん・・・」
>-・・・今までこの部屋のやつらと、必要最低限以上の会話って、してこなかったけど・・・。
>-・・・。
>-・・・いや、いいや、どうでも。
:::【ベルベットルーム】:::
マリー「ただいまー・・・」
エトナ「・・・」
マリー「あれ?鼻とマーガレットは?」
エトナ「え?知らないわよ。どっか行ってんじゃないの?」
マリー「・・・あの・・・」
エトナ「何?」
マリー「これ、お土産」
>・・・-ビフテキ串を貰った。
エトナ「・・・何よ?これ」
マリー「花村って人が、買ってくれた。エトナにお土産って言われたから・・・」
エトナ「・・・」
>-・・・かた、何このかたい肉。
>-・・・けど、アホの花村のくせに、ちょっとは気が利くのかしら。
>-てかなんで花村?
>-この子番長と一緒に出てったわよね。
>-・・・まあいっか、どうでも。
エトナ「・・・ありがと」
マリー「あ、うん・・・」
>-・・・今までこの部屋のやつらと、必要最低限以上の会話って、してこなかったけど・・・。
>-・・・。
>-・・・いや、いいや、どうでも。
702: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:15:01.81 ID:SLTuSpoy0
>-5/13(金)
:::【ベルベットルーム】:::
>-あの子、一体何書いてんのかしら。
>-・・・日記とか?
>-・・・日記か。
>-・・・なんかなつかしいわね。
>-・・・・・・ここは一つ、悪魔らしく、こっそり見るべきよね?
「うたかた」
ねえ、聞いて
アタシの声を
叫んでいるこの声を・・・
アタシはここにいる
血を声に替えて
世界の果てで叫んでいる・・・
アタシは人魚姫
もう帰れない人魚姫
泡へと還る人魚姫・・・
>-・・・・・・。
>-・・・。
>-きっつー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
>-あ、そうだ。
>-へっへっ・・・これでよし。
>-来た来た。
番長「・・・?」
>-拾った拾った。
>-お、読み始めたわね。
>-・・・スゲー、見たことないぐらい真顔になってる。
>-・・・あ。
マリー「うわああああ!?よ、読んだ!?読んだでしょ!!?」
番長「・・・え」
マリー「ち、違うの!これは、その・・・そう!詩とかじゃない!勝手に言葉が溢れてくるだけで・・・」
番長「これ、マリーが?」
マリー「っ!!?・・・ばかきらいさいてーしんじられない!勝手に読まないで!!」
番長「そう言われても・・・」
マリー「ってゆーか、なんで落ちてんだろ・・・わけわかんないよ・・・」
マーガレット「・・・エトナ、お腹を押さえたりしてどうしたの?腹痛かしら?」
エトナ「う、うん・・・まあ・・・そ、そんなかんじ・・・っ!」
>-その日から、割と楽しくなってきちゃったのよね。
:::【ベルベットルーム】:::
>-あの子、一体何書いてんのかしら。
>-・・・日記とか?
>-・・・日記か。
>-・・・なんかなつかしいわね。
>-・・・・・・ここは一つ、悪魔らしく、こっそり見るべきよね?
「うたかた」
ねえ、聞いて
アタシの声を
叫んでいるこの声を・・・
アタシはここにいる
血を声に替えて
世界の果てで叫んでいる・・・
アタシは人魚姫
もう帰れない人魚姫
泡へと還る人魚姫・・・
>-・・・・・・。
>-・・・。
>-きっつー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
>-あ、そうだ。
>-へっへっ・・・これでよし。
>-来た来た。
番長「・・・?」
>-拾った拾った。
>-お、読み始めたわね。
>-・・・スゲー、見たことないぐらい真顔になってる。
>-・・・あ。
マリー「うわああああ!?よ、読んだ!?読んだでしょ!!?」
番長「・・・え」
マリー「ち、違うの!これは、その・・・そう!詩とかじゃない!勝手に言葉が溢れてくるだけで・・・」
番長「これ、マリーが?」
マリー「っ!!?・・・ばかきらいさいてーしんじられない!勝手に読まないで!!」
番長「そう言われても・・・」
マリー「ってゆーか、なんで落ちてんだろ・・・わけわかんないよ・・・」
マーガレット「・・・エトナ、お腹を押さえたりしてどうしたの?腹痛かしら?」
エトナ「う、うん・・・まあ・・・そ、そんなかんじ・・・っ!」
>-その日から、割と楽しくなってきちゃったのよね。
703: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:15:51.15 ID:SLTuSpoy0
>-6/1(水)
:::【ベルベットルーム】:::
>-暇ね~。
>-な~んか面白いことないかしら。
マリー「・・・(飛べ!)」
>-・・・また何か書いてる。
>-・・・・・・やるか。
「飛べ!」
どこへ行くのかって?
ツマンナイこと聞かないで
地図なんか要らない
コンパスはとっくに捨てた
アタシのココロが道を示すわ
アタシは一人で歩いてく
寂しくないかって?
冗談!影だってジャマなのに
自由 それがルール!
できるものなら縛ってみたら?
アンタの前で華麗に死んでみせる
アタシの翼は 誰にも折れない!
番長「・・・・・・・・・」
マリー「わあああああっ!?」
エトナ「・・・っ!・・・っ!」
マリー「読んだ!?また読んだ!?どうして!?ななな何なのキミッ!」
番長「え、いや・・・」
マリー「読まないでって言ったじゃん!キミに自由なんかない!それがルール!!」
エトナ「んぶふぅっ・・・!!」
マリー「きらいばかるーるやぶりむし。もおおお!ありえない!!・・・ちゃんとしまったはずなのに・・・」
>-あー面白かったー・・・。
>-こりゃちょっと笑いすぎてヤバイわね。
:::【ベルベットルーム】:::
>-暇ね~。
>-な~んか面白いことないかしら。
マリー「・・・(飛べ!)」
>-・・・また何か書いてる。
>-・・・・・・やるか。
「飛べ!」
どこへ行くのかって?
ツマンナイこと聞かないで
地図なんか要らない
コンパスはとっくに捨てた
アタシのココロが道を示すわ
アタシは一人で歩いてく
寂しくないかって?
冗談!影だってジャマなのに
自由 それがルール!
できるものなら縛ってみたら?
アンタの前で華麗に死んでみせる
アタシの翼は 誰にも折れない!
番長「・・・・・・・・・」
マリー「わあああああっ!?」
エトナ「・・・っ!・・・っ!」
マリー「読んだ!?また読んだ!?どうして!?ななな何なのキミッ!」
番長「え、いや・・・」
マリー「読まないでって言ったじゃん!キミに自由なんかない!それがルール!!」
エトナ「んぶふぅっ・・・!!」
マリー「きらいばかるーるやぶりむし。もおおお!ありえない!!・・・ちゃんとしまったはずなのに・・・」
>-あー面白かったー・・・。
>-こりゃちょっと笑いすぎてヤバイわね。
704: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:16:47.00 ID:SLTuSpoy0
>-6/2(木)
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「マリーちゃんの書いてるそれ面白いわよね。何だっけ、ポエムってーの?」
マリー「え、えっ!?や、これ違うし!」
フロン『いいこと書きますよねえ。私好きですよああいうセンス』
エトナ「・・・見てたの?相変わらず悪趣味ね」
マリー「・・・?」
フロン『悪趣味とは失礼な!ポエムの何が悪いんですか!』
エトナ「いや、悪趣味っつったのはアンタの覗き見のことよ?」
フロン『の、覗き見!?エトナさん、誤解があるようですが、私は別に覗き見してるわけじゃなくてですね・・・』
エトナ「じゃなんだっつーのよ」
フロン『これは監視です!エトナさんが悪いこととかしたら困りますので!』
エトナ「殿下じゃあるまいし、暴れたりしないわよ!」
マリー「・・・??」
>-・・・ドン引きされてる・・・?
>-・・・・・・そういや、はたから見たら一人で大声上げてるイタイ奴じゃん。
エトナ「あの・・・マリーちゃん?今のはね、違うの。声が降りてくるっつーか・・・」
マリー「降りてくる・・・私と一緒だ」
エトナ「え?」
マリー「私も、言葉が降りてくるから、それを書いてるんだ。だからこれ、ポエムとか詩とか、そういうんじゃないの」
エトナ「ち、違うって!アラシのはそういうんじゃなくて!」
マリー「え・・・え・・・?」
>-・・・説明した。
マリー「あ・・・そういうことなんだ。ヤバイ人かと思った・・・」
フロン『愛ですねえ。わかりあうって、ステキなことですねえ』
>-・・・フロンちゃん覚えてなさいよ。
>-その日から、よく二人で喋るようになった。
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「マリーちゃんの書いてるそれ面白いわよね。何だっけ、ポエムってーの?」
マリー「え、えっ!?や、これ違うし!」
フロン『いいこと書きますよねえ。私好きですよああいうセンス』
エトナ「・・・見てたの?相変わらず悪趣味ね」
マリー「・・・?」
フロン『悪趣味とは失礼な!ポエムの何が悪いんですか!』
エトナ「いや、悪趣味っつったのはアンタの覗き見のことよ?」
フロン『の、覗き見!?エトナさん、誤解があるようですが、私は別に覗き見してるわけじゃなくてですね・・・』
エトナ「じゃなんだっつーのよ」
フロン『これは監視です!エトナさんが悪いこととかしたら困りますので!』
エトナ「殿下じゃあるまいし、暴れたりしないわよ!」
マリー「・・・??」
>-・・・ドン引きされてる・・・?
>-・・・・・・そういや、はたから見たら一人で大声上げてるイタイ奴じゃん。
エトナ「あの・・・マリーちゃん?今のはね、違うの。声が降りてくるっつーか・・・」
マリー「降りてくる・・・私と一緒だ」
エトナ「え?」
マリー「私も、言葉が降りてくるから、それを書いてるんだ。だからこれ、ポエムとか詩とか、そういうんじゃないの」
エトナ「ち、違うって!アラシのはそういうんじゃなくて!」
マリー「え・・・え・・・?」
>-・・・説明した。
マリー「あ・・・そういうことなんだ。ヤバイ人かと思った・・・」
フロン『愛ですねえ。わかりあうって、ステキなことですねえ』
>-・・・フロンちゃん覚えてなさいよ。
>-その日から、よく二人で喋るようになった。
705: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:19:45.32 ID:SLTuSpoy0
>-6/3(金)
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「へ~・・・・・・記憶が無い、ねえ・・・」
マリー「・・・」
エトナ「な~んにも覚えちゃいないの?」
マリー「・・・うん・・・」
エトナ「覚えちゃいないのに、マリーって自分の名前は知ってるんだ?」
マリー「マリーっていう名前も、呼ぶのに名前が無いと不便だからって、マーガレットがつけたんだ」
エトナ「・・・・・・そっか」
マリー「うん・・・」
エトナ「ムカツクわよね~」
マリー「え・・・?」
エトナ「記憶が無いってのよ」
マリー「・・・」
エトナ「まあ、アタシの場合はマリーちゃんほどひどくなかったけど、記憶奪われたりしたことあったんだ。ほんの一部だけどね」
マリー「奪われる?・・・私も、そうなのかな・・・」
エトナ「案外そうかもね」
マリー「・・・・・・そうだ、これ」
エトナ「何これ・・・櫛?」
マリー「これだけは、最初から持ってた。それだけ・・・わかる」
エトナ「ふ~ん、櫛ねえ・・・それだけじゃ何もわかんないわね」
マリー「・・・・・・うん・・・」
>-・・・記憶の話題になると、なんだか辛そうだから、あんまりそのことは話さなくなった。
>-マリーちゃんが辛そうな顔してると、なんでだかわかんないけど、アタシもイライラするしね。
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「へ~・・・・・・記憶が無い、ねえ・・・」
マリー「・・・」
エトナ「な~んにも覚えちゃいないの?」
マリー「・・・うん・・・」
エトナ「覚えちゃいないのに、マリーって自分の名前は知ってるんだ?」
マリー「マリーっていう名前も、呼ぶのに名前が無いと不便だからって、マーガレットがつけたんだ」
エトナ「・・・・・・そっか」
マリー「うん・・・」
エトナ「ムカツクわよね~」
マリー「え・・・?」
エトナ「記憶が無いってのよ」
マリー「・・・」
エトナ「まあ、アタシの場合はマリーちゃんほどひどくなかったけど、記憶奪われたりしたことあったんだ。ほんの一部だけどね」
マリー「奪われる?・・・私も、そうなのかな・・・」
エトナ「案外そうかもね」
マリー「・・・・・・そうだ、これ」
エトナ「何これ・・・櫛?」
マリー「これだけは、最初から持ってた。それだけ・・・わかる」
エトナ「ふ~ん、櫛ねえ・・・それだけじゃ何もわかんないわね」
マリー「・・・・・・うん・・・」
>-・・・記憶の話題になると、なんだか辛そうだから、あんまりそのことは話さなくなった。
>-マリーちゃんが辛そうな顔してると、なんでだかわかんないけど、アタシもイライラするしね。
706: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:20:24.72 ID:SLTuSpoy0
>-7/3(日)
:::【ベルベットルーム】:::
「キミがアタシを殺した」
キミは殺人者です
静かな微笑みで 落ち着いた声で
深い色の瞳で はにかだ指先で
アタシを殺したのです
アタシは死体
愚かで惨めで幸せな
きっとこのまま朽ちていくのね・・・
最後に一言・・・
Goodbye,So Long・・・Baby.
番長「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
マリー「だああああああっ!?」
エトナ「ぶふっ・・・!」
マリー「なんで!?なんで読むの!?読むなって言ったじゃん!」
番長「いや、まあ・・・」
マリー「勝手に読んだりすると朽ちるよ!?くっ、朽ちていくよ!?」
番長「・・・」
マリー「・・・・・・ばかきらいさいてーさつじんしゃ。か、返してっ!」
>-今回も秀逸ね~。
マリー「・・・絶対こんなとこに落ちてるはずないのに・・・おかしいよ・・・」
>-・・・そろそろ工夫しないとバレちゃうかしら。
:::【ベルベットルーム】:::
「キミがアタシを殺した」
キミは殺人者です
静かな微笑みで 落ち着いた声で
深い色の瞳で はにかだ指先で
アタシを殺したのです
アタシは死体
愚かで惨めで幸せな
きっとこのまま朽ちていくのね・・・
最後に一言・・・
Goodbye,So Long・・・Baby.
番長「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
マリー「だああああああっ!?」
エトナ「ぶふっ・・・!」
マリー「なんで!?なんで読むの!?読むなって言ったじゃん!」
番長「いや、まあ・・・」
マリー「勝手に読んだりすると朽ちるよ!?くっ、朽ちていくよ!?」
番長「・・・」
マリー「・・・・・・ばかきらいさいてーさつじんしゃ。か、返してっ!」
>-今回も秀逸ね~。
マリー「・・・絶対こんなとこに落ちてるはずないのに・・・おかしいよ・・・」
>-・・・そろそろ工夫しないとバレちゃうかしら。
707: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:21:57.32 ID:SLTuSpoy0
>-8/1(月)
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「いやー、しかしよくネタが尽きないもんよね」
マーガレット「確かにそうね。先日私も真似をしようとしたのだけれど、マリーのようにうまく書けなかったわ」
エトナ「アンタが?似合わないわね~」
番長「・・・何、見てるんですか?」
「明けないミッドナイト」
会えない朝は
スパイシーなミント・ティー
ブランチにはマーマレード・マフィン
ほろ苦いのがちょうど気分
ため息は星くずだね
まるでキミとボクのミルキィ・ウェイ
追いつけないよ キミの背中
ほら トワイライトが忍び寄る
キミまでのキョリ
永遠みたいな夜明け前・・・
番長「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
マリー「・・・三人とも、何してるの?」
番長「・・・ため息は星くずだね」
マリー「えっ!?・・・・・・ってそれ!何見てんの!?」
番長「え、いや・・・」
マリー「それ、返して!読まないでって言ってるのに!忍び寄らないでよ、このトワイライト!」
番長「は、はい」
マリー「・・・ばかきらいためいきほしくず。っていうかそっちの二人も何で読んでるの!?」
エトナ「え、落ちてたから何だろうな~と思ってさ。ねえ?」
マーガレット「ええ、落ちてたわね」
マリー「う、うそぉ・・・ちゃんとしまったはず・・・」
エトナ「そう言われても落ちてたから・・・ねえ?」
マーガレット「ええ、落ちてたわね」
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「いやー、しかしよくネタが尽きないもんよね」
マーガレット「確かにそうね。先日私も真似をしようとしたのだけれど、マリーのようにうまく書けなかったわ」
エトナ「アンタが?似合わないわね~」
番長「・・・何、見てるんですか?」
「明けないミッドナイト」
会えない朝は
スパイシーなミント・ティー
ブランチにはマーマレード・マフィン
ほろ苦いのがちょうど気分
ため息は星くずだね
まるでキミとボクのミルキィ・ウェイ
追いつけないよ キミの背中
ほら トワイライトが忍び寄る
キミまでのキョリ
永遠みたいな夜明け前・・・
番長「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
マリー「・・・三人とも、何してるの?」
番長「・・・ため息は星くずだね」
マリー「えっ!?・・・・・・ってそれ!何見てんの!?」
番長「え、いや・・・」
マリー「それ、返して!読まないでって言ってるのに!忍び寄らないでよ、このトワイライト!」
番長「は、はい」
マリー「・・・ばかきらいためいきほしくず。っていうかそっちの二人も何で読んでるの!?」
エトナ「え、落ちてたから何だろうな~と思ってさ。ねえ?」
マーガレット「ええ、落ちてたわね」
マリー「う、うそぉ・・・ちゃんとしまったはず・・・」
エトナ「そう言われても落ちてたから・・・ねえ?」
マーガレット「ええ、落ちてたわね」
708: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:22:32.16 ID:SLTuSpoy0
番長「まあそれは良いや。釣りに行くので、誘いに来ました」
マリー「よ、良くないし!・・・って、釣り?」
エトナ「良いわね、、また皆も一緒でしょ?」
番長「はい」
エトナ「行こっか」
マリー「・・・うん、行く」
エトナ「アンタは?」
マーガレット「私は遠慮しておくわ」
エトナ「毎度付き合い悪いわね~。まあ、今回はそうでもなかったかな?」
マリー「へ?今回ってどういう・・・」
エトナ「なんでもな~い。行くわよトワイライト」
番長「はい」
マリー「も、も~、それ皆の前で言わないでね?」
エトナ「どうしよっかな~?」
マリー「ちょ、ちょっと待って」
>-その後は海釣りに行って、皆と楽しく過ごした。
マリー「よ、良くないし!・・・って、釣り?」
エトナ「良いわね、、また皆も一緒でしょ?」
番長「はい」
エトナ「行こっか」
マリー「・・・うん、行く」
エトナ「アンタは?」
マーガレット「私は遠慮しておくわ」
エトナ「毎度付き合い悪いわね~。まあ、今回はそうでもなかったかな?」
マリー「へ?今回ってどういう・・・」
エトナ「なんでもな~い。行くわよトワイライト」
番長「はい」
マリー「も、も~、それ皆の前で言わないでね?」
エトナ「どうしよっかな~?」
マリー「ちょ、ちょっと待って」
>-その後は海釣りに行って、皆と楽しく過ごした。
709: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:24:36.02 ID:SLTuSpoy0
>-8/20(土) 昼過ぎ
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「ただいま~」
マリー「・・・おかえり」
エトナ「あれ?鼻とマーガレットは?」
マリー「・・・どっか行った」
エトナ「そっか」
マリー「・・・ねえ、勉強会、行って来たんだよね?」
エトナ「そうよ。あいつ等どうしてもバカ比率高いからね~」
マリー「・・・私も、勉強とかしてたのかな。学校とか・・・行ってたのかな」
>-・・・記憶・・・か。
>-・・・どうも、人間の気配とは違うし。
>-人間と同じように生活してたのかって言われると・・・。
>-・・・・・・。
エトナ「・・・マリーちゃんもついて来れば良かったじゃん」
マリー「や・・・邪魔になるし・・・」
エトナ「そんな邪魔ってことないと思うわよ?」
>-クマとか、普通に邪魔してたし。
マリー「・・・や、良いよ・・・」
>-・・・・・・。
>-なんか、マリーちゃんのこういう・・・遠慮してるとこ・・・。
>-ちょっとウザイのよね。
>-・・・ちょっとだけだけどさ。
>-・・・その日は、その後マリーちゃんも一緒に夏祭りに行って、皆と楽しく過ごした。
:::【ベルベットルーム】:::
エトナ「ただいま~」
マリー「・・・おかえり」
エトナ「あれ?鼻とマーガレットは?」
マリー「・・・どっか行った」
エトナ「そっか」
マリー「・・・ねえ、勉強会、行って来たんだよね?」
エトナ「そうよ。あいつ等どうしてもバカ比率高いからね~」
マリー「・・・私も、勉強とかしてたのかな。学校とか・・・行ってたのかな」
>-・・・記憶・・・か。
>-・・・どうも、人間の気配とは違うし。
>-人間と同じように生活してたのかって言われると・・・。
>-・・・・・・。
エトナ「・・・マリーちゃんもついて来れば良かったじゃん」
マリー「や・・・邪魔になるし・・・」
エトナ「そんな邪魔ってことないと思うわよ?」
>-クマとか、普通に邪魔してたし。
マリー「・・・や、良いよ・・・」
>-・・・・・・。
>-なんか、マリーちゃんのこういう・・・遠慮してるとこ・・・。
>-ちょっとウザイのよね。
>-・・・ちょっとだけだけどさ。
>-・・・その日は、その後マリーちゃんも一緒に夏祭りに行って、皆と楽しく過ごした。
710: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:28:47.83 ID:SLTuSpoy0
>-9/2(金)
:::【ベルベットルーム】:::
「ピエロ達へ」
Hey,you!
醜い仮面をいつまで付けてるの?
外す勇気が無いだけだって気づきなさいよ
薄っぺらい正体を
見栄っ張りでコードして
アタシが罠にかかるのを待ってるんでしょ?
おあいにくさま!
騙されるほどバカじゃないのよ
こっけいな演技はもうやめなさい
そしたらアタシも踊ってあげる
踊るアホーに見るアホーよ!
Hey,Dancing tonight!
番長「・・・」
マリー「Hey!You!!!」
番長「あ」
マリー「何読んでるの!?あれほど読まないでって言ってるのに!」
番長「・・・今夜踊るのか?」
マリー「ばっ、ばか!違うし!トゥナイトは別にダンシングしないし!ひ、一人で勝手に踊れば!?」
エトナ「・・・・・・っ!」
マーガレット「・・・・・・」
マリー「・・・とにかくきらいばかうすっぺらぴえろ。か、勝手に読まないでよね!」
エトナ「・・・っ!」
マーガレット「・・・」
マリー「ふ、二人もなんで、こいつが読むの黙って見てるの!?」
エトナ「いやー、私達が見ちゃまずいと思って」
マーガレット「そうね。私達は見るアホーにならないために放っといたの」
マリー「や、やめてよも~!おこるよ!」
エトナ「んぶふぅっ・・・!」
マリー「笑うなばか!」
:::【ベルベットルーム】:::
「ピエロ達へ」
Hey,you!
醜い仮面をいつまで付けてるの?
外す勇気が無いだけだって気づきなさいよ
薄っぺらい正体を
見栄っ張りでコードして
アタシが罠にかかるのを待ってるんでしょ?
おあいにくさま!
騙されるほどバカじゃないのよ
こっけいな演技はもうやめなさい
そしたらアタシも踊ってあげる
踊るアホーに見るアホーよ!
Hey,Dancing tonight!
番長「・・・」
マリー「Hey!You!!!」
番長「あ」
マリー「何読んでるの!?あれほど読まないでって言ってるのに!」
番長「・・・今夜踊るのか?」
マリー「ばっ、ばか!違うし!トゥナイトは別にダンシングしないし!ひ、一人で勝手に踊れば!?」
エトナ「・・・・・・っ!」
マーガレット「・・・・・・」
マリー「・・・とにかくきらいばかうすっぺらぴえろ。か、勝手に読まないでよね!」
エトナ「・・・っ!」
マーガレット「・・・」
マリー「ふ、二人もなんで、こいつが読むの黙って見てるの!?」
エトナ「いやー、私達が見ちゃまずいと思って」
マーガレット「そうね。私達は見るアホーにならないために放っといたの」
マリー「や、やめてよも~!おこるよ!」
エトナ「んぶふぅっ・・・!」
マリー「笑うなばか!」
711: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:30:19.37 ID:SLTuSpoy0
>-10/01(土) 昼過ぎ
:::【ベルベットルーム】:::
「リスト」
◆キライ
口だけの人間 嘘つきな大人!
世間体とかいうやつ 正義の顔した偽善者!
自分! ←キライ!! バカ!!
◆スキ
動物。かわいいのだけ。ネコとか。
ミルクティー。レモンもいいけど。
黒。青。グレーも、濃いのは許す。
あと・・・わたし。
番長「・・・・・・・・・」
マリー「がああああっ!」
番長「・・・」
マリー「だ、だから読むなって言ってるじゃん!何で読むの!?バカなの!?バカ!!」
番長「・・・スキのリストに、俺が入ってないな」
マリー「は、はぁ!?」
番長「・・・」
マリー「勝手に読む君なんか、き、きらいだし!」
エトナ「わ、笑いすぎて、死にそう・・・っ!」
マリー「だからエトナも笑うなあ!・・・とにかくきらいばか、きらいりすとでんどーいり!」
番長「・・・」
エトナ「・・・・・・番長、どしたのアンタ?なんか今日、元気無いわね」
マリー「・・・え?」
番長「・・・」
マリー「あ・・・き、きらいって・・・今のは・・・あの・・・」
番長「ちょっと、家で・・・色々あって・・・気にしないで下さい」
エトナ「・・・?」
:::【ベルベットルーム】:::
「リスト」
◆キライ
口だけの人間 嘘つきな大人!
世間体とかいうやつ 正義の顔した偽善者!
自分! ←キライ!! バカ!!
◆スキ
動物。かわいいのだけ。ネコとか。
ミルクティー。レモンもいいけど。
黒。青。グレーも、濃いのは許す。
あと・・・わたし。
番長「・・・・・・・・・」
マリー「がああああっ!」
番長「・・・」
マリー「だ、だから読むなって言ってるじゃん!何で読むの!?バカなの!?バカ!!」
番長「・・・スキのリストに、俺が入ってないな」
マリー「は、はぁ!?」
番長「・・・」
マリー「勝手に読む君なんか、き、きらいだし!」
エトナ「わ、笑いすぎて、死にそう・・・っ!」
マリー「だからエトナも笑うなあ!・・・とにかくきらいばか、きらいりすとでんどーいり!」
番長「・・・」
エトナ「・・・・・・番長、どしたのアンタ?なんか今日、元気無いわね」
マリー「・・・え?」
番長「・・・」
マリー「あ・・・き、きらいって・・・今のは・・・あの・・・」
番長「ちょっと、家で・・・色々あって・・・気にしないで下さい」
エトナ「・・・?」
712: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:33:08.87 ID:SLTuSpoy0
>-10/01(土) 深夜
:::【ベルベットルーム】:::
>-・・・殿下に話を聞いた。
エトナ「あの菜々子ちゃんが家出ねぇ・・・まあ見つかったんなら良かったけど、そんなことさせるなんて、番長にも出来ないことはあるってことか」
ラハール「・・・全く、あいつがついていながら情けない話だ」
エトナ「所詮は、きらいりすとでんどーいりってことかねえ」
ラハール「は?」
マリー「ちょ、ちょっとエトナ!何言ってんの!?」
ラハール「・・・どうでも良いが、フロンに伝えてほしいことがある」
エトナ「フロンちゃんに?・・・さっきの話に関係してるんですか?」
ラハール「ああ。菜々子と、菜々子の父親を・・・菜々子の母に会わせてやって欲しい。手段は問わんが、出来るだけ急いで欲しい」
エトナ「・・・・・・殿下・・・」
ラハール「あと、出来れば・・・菜々子の母親をひき殺した犯人が、どうにか捕まるように仕向けて欲しい」
エトナ「・・・え?」
ラハール「エトナ、頼む」
エトナ「た、頼むって・・・」
ラハール「フロンが貴様を見ている時なら、貴様が叫べば届くはずだ」
エトナ「いいですけど、フロンちゃんがやってくれるかは知りませんよ?」
ラハール「頼む」
エトナ「・・・わかりました・・・」
>-・・・・・・
エトナ「フロンちゃーん!おーい!聞いてんのー!?」
マリー「・・・」
エトナ「変 天使~~!バカ~~!フロンちゃ~ん!!」
フロン『・・・誰がバカですか誰が』
エトナ「やっと届いた。あのね、お願いがあるの」
>-フロンちゃんは手を貸すことを少しだけ渋ったけど、アタシが必死に叫んだら、すぐに引き受けてくれた。
マリー「・・・エトナも、誰かのために大声出したりするんだね」
エトナ「な、何言ってんのよ!別にそんなんじゃないわよ!」
マリー「・・・私にも、いたのかな」
エトナ「え?」
マリー「忘れてる記憶の中に・・・大声を出してあげたくなるような友達とか・・・大事な人とか・・・・・・いたのかな」
エトナ「・・・」
>-・・・最近のマリーちゃん、そういう話題になると特に暗いのよね。
>-・・・最初の頃より、ずっとずっと暗い。
>-何か思い出してきたりしたのかしら?
>-・・・まあ、別に無理に聞き出そうとは思わないけど。
:::【ベルベットルーム】:::
>-・・・殿下に話を聞いた。
エトナ「あの菜々子ちゃんが家出ねぇ・・・まあ見つかったんなら良かったけど、そんなことさせるなんて、番長にも出来ないことはあるってことか」
ラハール「・・・全く、あいつがついていながら情けない話だ」
エトナ「所詮は、きらいりすとでんどーいりってことかねえ」
ラハール「は?」
マリー「ちょ、ちょっとエトナ!何言ってんの!?」
ラハール「・・・どうでも良いが、フロンに伝えてほしいことがある」
エトナ「フロンちゃんに?・・・さっきの話に関係してるんですか?」
ラハール「ああ。菜々子と、菜々子の父親を・・・菜々子の母に会わせてやって欲しい。手段は問わんが、出来るだけ急いで欲しい」
エトナ「・・・・・・殿下・・・」
ラハール「あと、出来れば・・・菜々子の母親をひき殺した犯人が、どうにか捕まるように仕向けて欲しい」
エトナ「・・・え?」
ラハール「エトナ、頼む」
エトナ「た、頼むって・・・」
ラハール「フロンが貴様を見ている時なら、貴様が叫べば届くはずだ」
エトナ「いいですけど、フロンちゃんがやってくれるかは知りませんよ?」
ラハール「頼む」
エトナ「・・・わかりました・・・」
>-・・・・・・
エトナ「フロンちゃーん!おーい!聞いてんのー!?」
マリー「・・・」
エトナ「変 天使~~!バカ~~!フロンちゃ~ん!!」
フロン『・・・誰がバカですか誰が』
エトナ「やっと届いた。あのね、お願いがあるの」
>-フロンちゃんは手を貸すことを少しだけ渋ったけど、アタシが必死に叫んだら、すぐに引き受けてくれた。
マリー「・・・エトナも、誰かのために大声出したりするんだね」
エトナ「な、何言ってんのよ!別にそんなんじゃないわよ!」
マリー「・・・私にも、いたのかな」
エトナ「え?」
マリー「忘れてる記憶の中に・・・大声を出してあげたくなるような友達とか・・・大事な人とか・・・・・・いたのかな」
エトナ「・・・」
>-・・・最近のマリーちゃん、そういう話題になると特に暗いのよね。
>-・・・最初の頃より、ずっとずっと暗い。
>-何か思い出してきたりしたのかしら?
>-・・・まあ、別に無理に聞き出そうとは思わないけど。
713: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:33:34.73 ID:SLTuSpoy0
>-11/5(土)
:::【ベルベットルーム】:::
>-・・・殿下が重症?
>-・・・菜々子ちゃんがさらわれた?
エトナ「・・・はぁ?アンタ・・・アンタねえ、何やってんのよ!?アンタがいながら・・・!」
ガッ
>-・・・気がついたらアタシは、番長の胸倉をつかんでいた。
番長「・・・っ」
マリー「エ、エトナ・・・」
エトナ「・・・アタシも行く」
番長「エトナさん・・・」
マーガレット「待ちなさいエトナ」
エトナ「・・・何?何か用?アタシこれから忙しいんだけど・・・!」
マーガレット「貴女はこのベルベットルームの住人。お客人に直接力をお貸しすることは禁じられているわ」
エトナ「うっさい!殿下がやられて、大事な子が危ない目に遭わされて、こっちはキレてんのよ!邪魔しようってんなら、アンタをぶっとばしてでも行くから・・・!」
マーガレット「・・・聞きなさい。貴女は元々、期間限定の仮初の住人。その期間が多少短くなる程度のこと、私は構わないわ。貴女は根源からして、私の妹とは違うから・・・」
エトナ「・・・」
マーガレット「けれど、本当に行くのであれば、貴女はもちろん、おそらくは貴女のお客人も、もう二度とこのベルベットルームに足を運ぶことが出来なくなるわ。それを良く考えてから行くのね」
エトナ「そっか・・・・・・わかった」
マリー「・・・エトナ、行くの?」
エトナ「うん、ごめんねマリーちゃん・・・けど、また会えるでしょ。こっからは、番長に連れ出して貰いなさい」
マリー「・・・うん・・・・・・」
エトナ「(今、殿下に渡してる呪文は・・・だから、私は・・・よし、これで良いわね)」
番長「もう、良いんですか?」
エトナ「急がなきゃなんないでしょ。行くわよ」
番長「はい」
エトナ「・・・・・・マーガレット、あんがとね。アタシ、別にアンタのこと嫌いじゃなかったわよ?迷宮の世界では、ちょっと世話んなったし」
マーガレット「そうかしら。私は、うるさい貴女がいなくなると思うと清々するわよ?」
エトナ「・・・いつかぶっとばす。じゃあね」
>-・・・最近のマリーちゃんの態度は気になる。
>-けど、何よりも優先したいことが、出来てしまった。
>-・・・マリーちゃんは、きっと大丈夫よね?
>-番長がいるし、マーガレットだって、マリーちゃんいじめて楽しんでたけど、悪い奴じゃないし。
>-鼻はよくわかんないけど・・・。
>-・・・もうポエム読んであげられないのは、ちょっと寂しいわね。
:::【ベルベットルーム】:::
>-・・・殿下が重症?
>-・・・菜々子ちゃんがさらわれた?
エトナ「・・・はぁ?アンタ・・・アンタねえ、何やってんのよ!?アンタがいながら・・・!」
ガッ
>-・・・気がついたらアタシは、番長の胸倉をつかんでいた。
番長「・・・っ」
マリー「エ、エトナ・・・」
エトナ「・・・アタシも行く」
番長「エトナさん・・・」
マーガレット「待ちなさいエトナ」
エトナ「・・・何?何か用?アタシこれから忙しいんだけど・・・!」
マーガレット「貴女はこのベルベットルームの住人。お客人に直接力をお貸しすることは禁じられているわ」
エトナ「うっさい!殿下がやられて、大事な子が危ない目に遭わされて、こっちはキレてんのよ!邪魔しようってんなら、アンタをぶっとばしてでも行くから・・・!」
マーガレット「・・・聞きなさい。貴女は元々、期間限定の仮初の住人。その期間が多少短くなる程度のこと、私は構わないわ。貴女は根源からして、私の妹とは違うから・・・」
エトナ「・・・」
マーガレット「けれど、本当に行くのであれば、貴女はもちろん、おそらくは貴女のお客人も、もう二度とこのベルベットルームに足を運ぶことが出来なくなるわ。それを良く考えてから行くのね」
エトナ「そっか・・・・・・わかった」
マリー「・・・エトナ、行くの?」
エトナ「うん、ごめんねマリーちゃん・・・けど、また会えるでしょ。こっからは、番長に連れ出して貰いなさい」
マリー「・・・うん・・・・・・」
エトナ「(今、殿下に渡してる呪文は・・・だから、私は・・・よし、これで良いわね)」
番長「もう、良いんですか?」
エトナ「急がなきゃなんないでしょ。行くわよ」
番長「はい」
エトナ「・・・・・・マーガレット、あんがとね。アタシ、別にアンタのこと嫌いじゃなかったわよ?迷宮の世界では、ちょっと世話んなったし」
マーガレット「そうかしら。私は、うるさい貴女がいなくなると思うと清々するわよ?」
エトナ「・・・いつかぶっとばす。じゃあね」
>-・・・最近のマリーちゃんの態度は気になる。
>-けど、何よりも優先したいことが、出来てしまった。
>-・・・マリーちゃんは、きっと大丈夫よね?
>-番長がいるし、マーガレットだって、マリーちゃんいじめて楽しんでたけど、悪い奴じゃないし。
>-鼻はよくわかんないけど・・・。
>-・・・もうポエム読んであげられないのは、ちょっと寂しいわね。
714: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:34:46.87 ID:SLTuSpoy0
>-・・・・・・
:::【天上楽土・第3天】:::
???『うざいな~~~・・・いい加減【陛下】には、はっきりして欲しいわよね』
エトナ「!」
エトナのシャドウ『そうでしょ?アタシ』
エトナ「・・・は、はあ?一体・・・何言ってんの?つか、アンタ何よ?」
エトナのシャドウ『アタシはアンタ。アンタはアタシよ。見ればわかるでしょ?』
>-・・・これが殿下や番長の言ってた、もう一人の自分って奴?
>-・・・けど・・・こいつ・・・。
>-殿下は殿下で、他の奴等と何か話してたみたいだけど、アタシにそっちを気にする余裕はなかった。
エトナ「馬鹿言わないでよ。アンタ今【陛下】とか言ってなかった?クリチェフスコイ様はもう死んでんのよ?」
エトナのシャドウ『そっちこそ馬鹿言ってんじゃないわよ。ラハール陛下のことに決まってるでしょ?』
エトナ「はあ?殿下なんか、まだまだ魔王としては認められないわよ。殿下で充分じゃん。つか、それにしたって、別に殿下にはっきりして欲しいことなんか無いし・・・」
エトナのシャドウ『うふふふ。何を強がってんの?』
エトナ「つ、強がるって・・・何の話?」
エトナのシャドウ『だってさあ、アタシって、陛下のこともフロンちゃんのことも大好きじゃん。だからさっさと二人にはくっついて欲しいのに、陛下いつまでたってもはっきりしないから・・・』
エトナ「ざけんじゃないわよ・・・そんなこと・・・思ってないし・・・別に・・・二人のこと好きとか、そんなわけ・・・っ!」
>-・・・何これ。
>-頭が、痛い。
エトナのシャドウ『はっきりしないから・・・期待しちゃってるじゃん。陛下はもしかしたら、アタシのことが好きなのかもしれないって』
エトナ「・・・馬鹿じゃないの・・・マジで・・・!」
エトナのシャドウ『そんなことに悩みながら、そんなことに悩みたくないって思ってる。らしくないわよねえ・・・今のアタシって。こんなのヤだわ』
エトナ「・・・」
エトナのシャドウ『何で悩むんだろ。もう嫌・・・誰のせい?・・・陛下のせいじゃん、そうだ。陛下が死ねばいいんじゃん』
エトナ「はあ・・・?」
エトナのシャドウ『でも、一人で死ぬのは寂しいわよね・・・じゃあアタシも一緒に死ねば良いか。もう嫌、もう考えるのめんどいわ・・・』
エトナ「無茶苦茶言いやがって・・・アンタなんか、アタシじゃないわよ・・・!」
>-・・・・・・
ラハール「さて、厄介なのは・・・やはり貴様のほうか」
エトナ「・・・殿下・・・アタシは・・・」
エトナのシャドウ『もう嫌!【陛下】!、アタシと一緒に死んで下さい!』
ラハール「随分と歪んだシャドウになったものだ。こうなると何がどこまで本音だか、わかったものではないな・・・」
エトナ「あんなのアタシじゃない・・・!」
ラハール「・・・・・・話は後だ。俺様は少し、貴様のシャドウを黙らせてくる。【いいモノ】も手に入ったしな」
>-カッ
:::【天上楽土・第3天】:::
???『うざいな~~~・・・いい加減【陛下】には、はっきりして欲しいわよね』
エトナ「!」
エトナのシャドウ『そうでしょ?アタシ』
エトナ「・・・は、はあ?一体・・・何言ってんの?つか、アンタ何よ?」
エトナのシャドウ『アタシはアンタ。アンタはアタシよ。見ればわかるでしょ?』
>-・・・これが殿下や番長の言ってた、もう一人の自分って奴?
>-・・・けど・・・こいつ・・・。
>-殿下は殿下で、他の奴等と何か話してたみたいだけど、アタシにそっちを気にする余裕はなかった。
エトナ「馬鹿言わないでよ。アンタ今【陛下】とか言ってなかった?クリチェフスコイ様はもう死んでんのよ?」
エトナのシャドウ『そっちこそ馬鹿言ってんじゃないわよ。ラハール陛下のことに決まってるでしょ?』
エトナ「はあ?殿下なんか、まだまだ魔王としては認められないわよ。殿下で充分じゃん。つか、それにしたって、別に殿下にはっきりして欲しいことなんか無いし・・・」
エトナのシャドウ『うふふふ。何を強がってんの?』
エトナ「つ、強がるって・・・何の話?」
エトナのシャドウ『だってさあ、アタシって、陛下のこともフロンちゃんのことも大好きじゃん。だからさっさと二人にはくっついて欲しいのに、陛下いつまでたってもはっきりしないから・・・』
エトナ「ざけんじゃないわよ・・・そんなこと・・・思ってないし・・・別に・・・二人のこと好きとか、そんなわけ・・・っ!」
>-・・・何これ。
>-頭が、痛い。
エトナのシャドウ『はっきりしないから・・・期待しちゃってるじゃん。陛下はもしかしたら、アタシのことが好きなのかもしれないって』
エトナ「・・・馬鹿じゃないの・・・マジで・・・!」
エトナのシャドウ『そんなことに悩みながら、そんなことに悩みたくないって思ってる。らしくないわよねえ・・・今のアタシって。こんなのヤだわ』
エトナ「・・・」
エトナのシャドウ『何で悩むんだろ。もう嫌・・・誰のせい?・・・陛下のせいじゃん、そうだ。陛下が死ねばいいんじゃん』
エトナ「はあ・・・?」
エトナのシャドウ『でも、一人で死ぬのは寂しいわよね・・・じゃあアタシも一緒に死ねば良いか。もう嫌、もう考えるのめんどいわ・・・』
エトナ「無茶苦茶言いやがって・・・アンタなんか、アタシじゃないわよ・・・!」
>-・・・・・・
ラハール「さて、厄介なのは・・・やはり貴様のほうか」
エトナ「・・・殿下・・・アタシは・・・」
エトナのシャドウ『もう嫌!【陛下】!、アタシと一緒に死んで下さい!』
ラハール「随分と歪んだシャドウになったものだ。こうなると何がどこまで本音だか、わかったものではないな・・・」
エトナ「あんなのアタシじゃない・・・!」
ラハール「・・・・・・話は後だ。俺様は少し、貴様のシャドウを黙らせてくる。【いいモノ】も手に入ったしな」
>-カッ
715: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:35:47.16 ID:SLTuSpoy0
>-11/6(日)
:::【堂島家】:::
エトナ「ん・・・」
>-・・・?
>-なんでアタシこんなとこで寝て・・・?
>-・・・・・・。
>-そっか、番長の家・・・しばらくここにいることにしたんだっけ」
>-菜々子ちゃん助けられて良かった。
>-・・・殿下にはちょっと、ヤなとこ見られちゃったけど。
>-ま、そのおかげでちょっとだけ吹っ切れたし・・・機会があったら、殿下とフロンちゃんくっつけちゃおうって、今はそう思えてるし。
>-後悔するようなことは、しちゃいないわよね。
>-・・・・・・。
:::【堂島家】:::
エトナ「ん・・・」
>-・・・?
>-なんでアタシこんなとこで寝て・・・?
>-・・・・・・。
>-そっか、番長の家・・・しばらくここにいることにしたんだっけ」
>-菜々子ちゃん助けられて良かった。
>-・・・殿下にはちょっと、ヤなとこ見られちゃったけど。
>-ま、そのおかげでちょっとだけ吹っ切れたし・・・機会があったら、殿下とフロンちゃんくっつけちゃおうって、今はそう思えてるし。
>-後悔するようなことは、しちゃいないわよね。
>-・・・・・・。
716: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:36:33.47 ID:SLTuSpoy0
>-12/10(土) 夕方
:::【陽介の部屋】:::
番長「・・・ラハール」
エトナ「良い迷惑よね。クマ助けるっつったって、無理して倒れられちゃね~。倒れてる間、世話するこっちの身にもなれっての」
陽介「・・・」
エトナ「・・・・・・アタシも、一ヶ月ぐらい、寝たきりになったことあるんだ」
雪子「え・・・?」
エトナ「今の殿下とはちょっと、事情が違うけど・・・」
千枝「一ヶ月って・・・」
エトナ「あ、けど、別に殿下がそんなに長引くとは思ってないわよ?多分こんぐらいなら、何日か寝てれば大丈夫のはずよ」
千枝「そ、そっか・・・」
陽介「起きたら、もう無理しねえようにきつく言わないとな」
番長「・・・・・・早く、目を覚ますと良いな」
陽介「ああ・・・」
りせ「・・・寄せ書き作ろうよ。皆で。ラハール先輩が早く元気になれるように」
直斗「寄せ書き、ですか」
雪子「・・・良いね。じゃ、色紙とか買って来なきゃね」
エトナ「寄せ書き・・・?だっる・・・あっ、アタシここで良いや」
完二「ちょ、んなとこに書いたら」
クマ「ラハールきっと怒るクマよ?前にクマがやった時は酷い目にあったクマ」
エトナ「文句言わせないわよ。こっちは面倒な目にあわされてんだからね」
『さっさと起きて下さいよ 殿下』
:::【陽介の部屋】:::
番長「・・・ラハール」
エトナ「良い迷惑よね。クマ助けるっつったって、無理して倒れられちゃね~。倒れてる間、世話するこっちの身にもなれっての」
陽介「・・・」
エトナ「・・・・・・アタシも、一ヶ月ぐらい、寝たきりになったことあるんだ」
雪子「え・・・?」
エトナ「今の殿下とはちょっと、事情が違うけど・・・」
千枝「一ヶ月って・・・」
エトナ「あ、けど、別に殿下がそんなに長引くとは思ってないわよ?多分こんぐらいなら、何日か寝てれば大丈夫のはずよ」
千枝「そ、そっか・・・」
陽介「起きたら、もう無理しねえようにきつく言わないとな」
番長「・・・・・・早く、目を覚ますと良いな」
陽介「ああ・・・」
りせ「・・・寄せ書き作ろうよ。皆で。ラハール先輩が早く元気になれるように」
直斗「寄せ書き、ですか」
雪子「・・・良いね。じゃ、色紙とか買って来なきゃね」
エトナ「寄せ書き・・・?だっる・・・あっ、アタシここで良いや」
完二「ちょ、んなとこに書いたら」
クマ「ラハールきっと怒るクマよ?前にクマがやった時は酷い目にあったクマ」
エトナ「文句言わせないわよ。こっちは面倒な目にあわされてんだからね」
『さっさと起きて下さいよ 殿下』
717: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:37:15.94 ID:SLTuSpoy0
>-12/11(日)
:::【陽介の部屋】:::
『再び飛べ!闇を駆ける王(キング)よ!』 詩人(ワードメイカー)より
エトナ「アンタ相変わらずみたいね。よく寄せ書きにそんなの書けるわ」
マリー「フフフ・・・王(キング)に寄り添う君は、さしずめ献身な王妃(クイーン)ってとこかナ」
エトナ「言って良い冗談と悪い冗談があるわよ?アンタ一人消し炭にする魔力ぐらい、いつでも取っといてあるんだからね」
マリー「ちょ、ただの詩的表現(ジョーク)じゃん」
番長「詩的表現(ジョーク)(笑)」
エトナ「つか、これじゃ誰が書いたのか、多分殿下にはわかんないわね」
番長「確かに」
マリー「・・・・・・」
エトナ「・・・・・・」
マリー「・・・なんか、久しぶりだね。こういうの」
エトナ「そうね。アタシが部屋出て行ってからは、会ってないし」
マリー「・・・ん」
エトナ「大丈夫?暇してない?マーガレットにいじめられてない?」
マリー「マーガレットにはいじめられてるけど・・・暇は、してない・・・かな」
エトナ「・・・そ」
マリー「けど・・・」
エトナ「ん?」
マリー「・・・やっぱり、エトナがいないと・・・ちょっと寂しいや」
エトナ「・・・そっか」
マリー「最近ね・・・部屋の外に出られる時間が、すごく減ってるんだ。だから・・・暇してないっていうか・・・暇するほど、もう私には時間がない」
エトナ「・・・マリーちゃん・・・?」
マリー「私、思い出したよ。記憶・・・全部」
エトナ「えっ、マジ?」
マリー「うん。私が・・・何だったのか。何をするために、生まれたのか」
エトナ「そっか。良かったじゃん!」
マリー「・・・・・・」
エトナ「・・・?」
マリー「・・・私・・・」
エトナ「どしたの?なんか変だよ?」
マリー「・・・ううん、なんでもない」
>-何でも無いようには見えなかったけど、それ以上は聞かなかった。
:::【陽介の部屋】:::
『再び飛べ!闇を駆ける王(キング)よ!』 詩人(ワードメイカー)より
エトナ「アンタ相変わらずみたいね。よく寄せ書きにそんなの書けるわ」
マリー「フフフ・・・王(キング)に寄り添う君は、さしずめ献身な王妃(クイーン)ってとこかナ」
エトナ「言って良い冗談と悪い冗談があるわよ?アンタ一人消し炭にする魔力ぐらい、いつでも取っといてあるんだからね」
マリー「ちょ、ただの詩的表現(ジョーク)じゃん」
番長「詩的表現(ジョーク)(笑)」
エトナ「つか、これじゃ誰が書いたのか、多分殿下にはわかんないわね」
番長「確かに」
マリー「・・・・・・」
エトナ「・・・・・・」
マリー「・・・なんか、久しぶりだね。こういうの」
エトナ「そうね。アタシが部屋出て行ってからは、会ってないし」
マリー「・・・ん」
エトナ「大丈夫?暇してない?マーガレットにいじめられてない?」
マリー「マーガレットにはいじめられてるけど・・・暇は、してない・・・かな」
エトナ「・・・そ」
マリー「けど・・・」
エトナ「ん?」
マリー「・・・やっぱり、エトナがいないと・・・ちょっと寂しいや」
エトナ「・・・そっか」
マリー「最近ね・・・部屋の外に出られる時間が、すごく減ってるんだ。だから・・・暇してないっていうか・・・暇するほど、もう私には時間がない」
エトナ「・・・マリーちゃん・・・?」
マリー「私、思い出したよ。記憶・・・全部」
エトナ「えっ、マジ?」
マリー「うん。私が・・・何だったのか。何をするために、生まれたのか」
エトナ「そっか。良かったじゃん!」
マリー「・・・・・・」
エトナ「・・・?」
マリー「・・・私・・・」
エトナ「どしたの?なんか変だよ?」
マリー「・・・ううん、なんでもない」
>-何でも無いようには見えなかったけど、それ以上は聞かなかった。
718: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/07(金) 03:38:21.34 ID:SLTuSpoy0
>-12/26(月) 夜
:::【堂島家】:::
番長「・・・エトナさん、話したいことが」
エトナ「んあ?何よ」
番長「マーガレットに聞いたんですけど・・・マリーが、消えたそうです」
エトナ「はあ?マリーちゃんが消えた?何それ、どういうこと?」
番長「詳しくはまだわからないんですけど・・・部屋から出て行ったみたいで・・・」
>-アタシの戦いは、そこから始まった。
>-つづく。
:::【堂島家】:::
番長「・・・エトナさん、話したいことが」
エトナ「んあ?何よ」
番長「マーガレットに聞いたんですけど・・・マリーが、消えたそうです」
エトナ「はあ?マリーちゃんが消えた?何それ、どういうこと?」
番長「詳しくはまだわからないんですけど・・・部屋から出て行ったみたいで・・・」
>-アタシの戦いは、そこから始まった。
>-つづく。
723: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:44:40.33 ID:iwjDEGTj0
>-12/27(火) 昼
:::【ジュネス・フードコート】:::
>-皆で集まって報告会。
>-直斗ちゃんから、足立や生田目の今後のこと・・・。
>-番長から、菜々子ちゃんと親父さんのこと・・・。
>-色々話してたみたいだけど、殿下はあんまり聞いてないように見えた。
>-まあ、そういうアタシも正直、あんまり聞いてなかったんだけど・・・。
>-・・・つっても、アタシが色々考えても、もう・・・。
ラハール「・・・エトナ」
エトナ「何です?」
ラハール「・・・どうするのだ?これから」
エトナ「どうするもこうするも、今日菜々子ちゃん帰ってくるんだから、アタシはもうここにはいられないですよ」
ラハール「・・・・・・そうか」
完二「・・・」
雪子「エトナさん・・・」
エトナ「や、何よ皆しんみりしちゃって。解ってたことじゃん」
クマ「せっかくナナチャン元気になったのに、エトナチャン帰っちゃうクマか・・・?」
エトナ「だから前から言ってるでしょ。いる場所がなくなるって」
雪子「・・・」
陽介「良いのかよラハール・・・エトナさん一人先に帰しちまって」
ラハール「・・・仕方なかろう」
>-夜
:::【堂島家】:::
菜々子「新しいこたつ、あたたかいね」
エトナ「・・・そうね」
ラハール「ああ」
堂島「菜々子の具合だが、年明けに精密検査を受けて、異常がなければすぐに退院できるそうだ」
番長「そうですか・・・・・・良かった」
直斗「出来ましたよ~」
クマ「キタクマー!!」
菜々子「すごい、ケーキだ!」
エトナ「・・・・・・」
ラハール「(・・・・・・エトナ?)」
:::【ジュネス・フードコート】:::
>-皆で集まって報告会。
>-直斗ちゃんから、足立や生田目の今後のこと・・・。
>-番長から、菜々子ちゃんと親父さんのこと・・・。
>-色々話してたみたいだけど、殿下はあんまり聞いてないように見えた。
>-まあ、そういうアタシも正直、あんまり聞いてなかったんだけど・・・。
>-・・・つっても、アタシが色々考えても、もう・・・。
ラハール「・・・エトナ」
エトナ「何です?」
ラハール「・・・どうするのだ?これから」
エトナ「どうするもこうするも、今日菜々子ちゃん帰ってくるんだから、アタシはもうここにはいられないですよ」
ラハール「・・・・・・そうか」
完二「・・・」
雪子「エトナさん・・・」
エトナ「や、何よ皆しんみりしちゃって。解ってたことじゃん」
クマ「せっかくナナチャン元気になったのに、エトナチャン帰っちゃうクマか・・・?」
エトナ「だから前から言ってるでしょ。いる場所がなくなるって」
雪子「・・・」
陽介「良いのかよラハール・・・エトナさん一人先に帰しちまって」
ラハール「・・・仕方なかろう」
>-夜
:::【堂島家】:::
菜々子「新しいこたつ、あたたかいね」
エトナ「・・・そうね」
ラハール「ああ」
堂島「菜々子の具合だが、年明けに精密検査を受けて、異常がなければすぐに退院できるそうだ」
番長「そうですか・・・・・・良かった」
直斗「出来ましたよ~」
クマ「キタクマー!!」
菜々子「すごい、ケーキだ!」
エトナ「・・・・・・」
ラハール「(・・・・・・エトナ?)」
724: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:46:17.62 ID:iwjDEGTj0
>-・・・・・・
:::【堂島家・外】:::
ラハール「どこへ行く?ケーキの一つぐらい、菜々子と一緒に食ってやれ」
エトナ「・・・これ以上楽しくなったら、名残惜しくなっちゃいますよ」
ラハール「・・・・・・今すぐ魔界に帰るつもりか?」
エトナ「ええ。フロンちゃんに・・・話はつけてあるんで。ただ・・・」
ラハール「・・・」
エトナ「・・・マリーちゃんがいなくなったっていうのが、気になってるんですよね」
ラハール「なら・・・」
エトナ「だから、マリーちゃんのことは殿下にお願いします。マリーちゃんの行方はマーガレットが調査中らしいんで、その報告は番長に行くと思います」
ラハール「・・・何故それを俺様に言う」
エトナ「面白い子なんですよ?マリーちゃん。あの子に何かあったら、アタシ・・・ヤですからね」
ラハール「チッ・・・・・・・・・わかった、気が向いたらな」
エトナ「・・・ありがとうございます。じゃ・・・」
ラハール「・・・・・・ああ」
バタバタ
雪子「エトナさん待って!」
エトナ「・・・・・・雪子ちゃん、どしたの?」
雪子「どうしたのって・・・どこ行くの!?」
エトナ「・・・ちょっと外の空気吸いに来ただけよ。寒いから雪子ちゃんは、家ん中戻りなよ」
雪子「嘘、エトナさん、このまま帰るつもりなんでしょ!?」
エトナ「・・・」
雪子「皆にお別れの一言も無いなんて・・・」
エトナ「・・・アタシそういうのってキャラじゃないからさあ」
雪子「・・・・・・提案が、あるの」
エトナ「提案?」
:::【堂島家・外】:::
ラハール「どこへ行く?ケーキの一つぐらい、菜々子と一緒に食ってやれ」
エトナ「・・・これ以上楽しくなったら、名残惜しくなっちゃいますよ」
ラハール「・・・・・・今すぐ魔界に帰るつもりか?」
エトナ「ええ。フロンちゃんに・・・話はつけてあるんで。ただ・・・」
ラハール「・・・」
エトナ「・・・マリーちゃんがいなくなったっていうのが、気になってるんですよね」
ラハール「なら・・・」
エトナ「だから、マリーちゃんのことは殿下にお願いします。マリーちゃんの行方はマーガレットが調査中らしいんで、その報告は番長に行くと思います」
ラハール「・・・何故それを俺様に言う」
エトナ「面白い子なんですよ?マリーちゃん。あの子に何かあったら、アタシ・・・ヤですからね」
ラハール「チッ・・・・・・・・・わかった、気が向いたらな」
エトナ「・・・ありがとうございます。じゃ・・・」
ラハール「・・・・・・ああ」
バタバタ
雪子「エトナさん待って!」
エトナ「・・・・・・雪子ちゃん、どしたの?」
雪子「どうしたのって・・・どこ行くの!?」
エトナ「・・・ちょっと外の空気吸いに来ただけよ。寒いから雪子ちゃんは、家ん中戻りなよ」
雪子「嘘、エトナさん、このまま帰るつもりなんでしょ!?」
エトナ「・・・」
雪子「皆にお別れの一言も無いなんて・・・」
エトナ「・・・アタシそういうのってキャラじゃないからさあ」
雪子「・・・・・・提案が、あるの」
エトナ「提案?」
725: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:47:27.17 ID:iwjDEGTj0
>-12/28(水) 夜
:::【雪子の部屋】:::
雪子「お疲れ様」
エトナ「ほんと疲れたわ・・・着物って窮屈すぎでしょ。旅館の連中、よくあんなの着て働けるわね~・・・」
雪子「仕事には慣れた?」
エトナ「一日やそこらで慣れるわきゃないじゃん」
雪子「そっか」
エトナ「・・・・・・」
>-雪子ちゃんからの提案は、雪子ちゃんとの同居と働き先の紹介。
>-勤め先は、天城屋旅館。
>-・・・マリーちゃんの行方がどうしても気になっていた私は、その提案に乗ることにした。
>-・・・だるいけど、まあ、仕方ないかな。
>-・・・
>-年末年始の天城屋旅館は大忙しで、仕事を覚えながら激務に当たらなきゃいけないアタシに余計なことを考える暇はなく・・・
>-01/02(月) 深夜
:::【雪子の部屋】:::
『来ないで』
>-・・・?
『私のこと、なんだかマーガレットが調べてるみたいだけど・・・私のとこには来ないで』
>-・・・マリーちゃん?
『いい?来ないでね。すぐに、私のことは忘れるから』
ガバッ
エトナ「はあ!?」
>-・・・・・・夢?
>-来るなって何よ・・・。
>-忘れるって、それどういうことよ・・・。
:::【雪子の部屋】:::
雪子「お疲れ様」
エトナ「ほんと疲れたわ・・・着物って窮屈すぎでしょ。旅館の連中、よくあんなの着て働けるわね~・・・」
雪子「仕事には慣れた?」
エトナ「一日やそこらで慣れるわきゃないじゃん」
雪子「そっか」
エトナ「・・・・・・」
>-雪子ちゃんからの提案は、雪子ちゃんとの同居と働き先の紹介。
>-勤め先は、天城屋旅館。
>-・・・マリーちゃんの行方がどうしても気になっていた私は、その提案に乗ることにした。
>-・・・だるいけど、まあ、仕方ないかな。
>-・・・
>-年末年始の天城屋旅館は大忙しで、仕事を覚えながら激務に当たらなきゃいけないアタシに余計なことを考える暇はなく・・・
>-01/02(月) 深夜
:::【雪子の部屋】:::
『来ないで』
>-・・・?
『私のこと、なんだかマーガレットが調べてるみたいだけど・・・私のとこには来ないで』
>-・・・マリーちゃん?
『いい?来ないでね。すぐに、私のことは忘れるから』
ガバッ
エトナ「はあ!?」
>-・・・・・・夢?
>-来るなって何よ・・・。
>-忘れるって、それどういうことよ・・・。
726: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:48:58.51 ID:iwjDEGTj0
>-01/03(火) 夜
:::【雪子の部屋】:::
雪子「今日も一日お疲れ様」
エトナ「おー、ほんとよー。こんなしんどいとは思わなかったわね」
雪子「・・・ごめんなさい。旅館の皆には、ちょっと無理を言ってエトナさんを雇って貰ってるから・・・」
エトナ「良いって良いって。毎日働き詰めのかわりに毎日温泉入ってるし布団もご飯もあるし、この季節に野宿するよりゃ随分マシよ」
雪子「・・・」
エトナ「・・・・・・なんかねー、マリーちゃんに来るなって言われちゃった」
雪子「え、マリーちゃん?・・・来るなって、何かあったんですか?」
>-マリーちゃんがベルベットルームからいなくなったことを説明した。
雪子「・・・そっか。マリーちゃん・・・部屋を出たんだ・・・」
エトナ「けど出て行った理由もわかんないし、どこ行ったかわかんないんだってさ。マーガレットが調べてるみたいだけど」
雪子「・・・だから、エトナさんは人間界に残ったの?」
エトナ「ま、そうなるわね~・・・けど、アタシにはマリーちゃんの考えてることがわかんなくなってきちゃったわ。てっきり何か良くないことにでも巻き込まれたんだと思ってたんだけど・・・来て欲しくないみたいだし」
雪子「・・・」
エトナ「あの子は現在進行形の黒歴史だから、な~んか下らないこと考えてそうな予感はしてるんだけど・・・」
雪子「・・・?」
エトナ「いいや、考えても仕方無いし、もう寝よっか」
雪子「う、うん・・・」
:::【雪子の部屋】:::
雪子「今日も一日お疲れ様」
エトナ「おー、ほんとよー。こんなしんどいとは思わなかったわね」
雪子「・・・ごめんなさい。旅館の皆には、ちょっと無理を言ってエトナさんを雇って貰ってるから・・・」
エトナ「良いって良いって。毎日働き詰めのかわりに毎日温泉入ってるし布団もご飯もあるし、この季節に野宿するよりゃ随分マシよ」
雪子「・・・」
エトナ「・・・・・・なんかねー、マリーちゃんに来るなって言われちゃった」
雪子「え、マリーちゃん?・・・来るなって、何かあったんですか?」
>-マリーちゃんがベルベットルームからいなくなったことを説明した。
雪子「・・・そっか。マリーちゃん・・・部屋を出たんだ・・・」
エトナ「けど出て行った理由もわかんないし、どこ行ったかわかんないんだってさ。マーガレットが調べてるみたいだけど」
雪子「・・・だから、エトナさんは人間界に残ったの?」
エトナ「ま、そうなるわね~・・・けど、アタシにはマリーちゃんの考えてることがわかんなくなってきちゃったわ。てっきり何か良くないことにでも巻き込まれたんだと思ってたんだけど・・・来て欲しくないみたいだし」
雪子「・・・」
エトナ「あの子は現在進行形の黒歴史だから、な~んか下らないこと考えてそうな予感はしてるんだけど・・・」
雪子「・・・?」
エトナ「いいや、考えても仕方無いし、もう寝よっか」
雪子「う、うん・・・」
727: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:49:49.18 ID:iwjDEGTj0
>-02/01(水) 夜
:::【雪子の部屋】:::
エトナ「マーガレットの捜査は進展ないし、フロンちゃんは何にも教えてくれないし、どうしよっかな~・・・」
フロン『そ、そう言われましても・・・』
エトナ「これじゃ何のために働いてまで人間界残ってんのか、わかりゃしないわよ」
フロン『良いじゃないですか。エトナさんの着物姿すっごく可愛いですよ!』
エトナ「アタシが何着ても可愛いのなんて当たり前でしょ」
フロン『言い切りましたねえ・・・』
エトナ「・・・・・・」
フロン『エトナさん。最近、あんまり他の皆さんとお会いしてませんよね』
エトナ「ま~ね。旅館の仕事忙しいし、マリーちゃん連れ帰る時に何が起きるかわかんないから、レベルも上げなきゃいけないしね」
フロン『皆さんと一緒に行動しましょうよ』
エトナ「・・・何でよ?こりゃアタシの問題だし、あいつ等は関係ないでしょ」
フロン『理由は・・・ごめんなさい。お伝え出来ません』
>-理由が無いわけじゃない・・・ってことか。
エトナ「わかったわよ。つっても、普段はあいつ等学校行ってるけどね」
:::【雪子の部屋】:::
エトナ「マーガレットの捜査は進展ないし、フロンちゃんは何にも教えてくれないし、どうしよっかな~・・・」
フロン『そ、そう言われましても・・・』
エトナ「これじゃ何のために働いてまで人間界残ってんのか、わかりゃしないわよ」
フロン『良いじゃないですか。エトナさんの着物姿すっごく可愛いですよ!』
エトナ「アタシが何着ても可愛いのなんて当たり前でしょ」
フロン『言い切りましたねえ・・・』
エトナ「・・・・・・」
フロン『エトナさん。最近、あんまり他の皆さんとお会いしてませんよね』
エトナ「ま~ね。旅館の仕事忙しいし、マリーちゃん連れ帰る時に何が起きるかわかんないから、レベルも上げなきゃいけないしね」
フロン『皆さんと一緒に行動しましょうよ』
エトナ「・・・何でよ?こりゃアタシの問題だし、あいつ等は関係ないでしょ」
フロン『理由は・・・ごめんなさい。お伝え出来ません』
>-理由が無いわけじゃない・・・ってことか。
エトナ「わかったわよ。つっても、普段はあいつ等学校行ってるけどね」
728: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:50:17.81 ID:iwjDEGTj0
>-02/11(土・祝日) 昼
:::【スキー場】:::
エトナ「・・・ごわごわして動きにくいんですけど」
ラハール「・・・俺様もだ」
エトナ「けど着込まないと寒いしな~・・・」
ラハール「そうだな・・・」
陽介「おーいラハール、のんびりしてないで一緒に滑ろうぜ」
雪子「エトナさんも、こっちこっち~」
ラハール「・・・何が楽しいんだ?あいつら。寒いだけではないか」
エトナ「・・・さあ?」
完二「冷めてねーで、滑りましょうや」
直斗「じ、実はお二人とも滑る自信がないとか?」
ラハール「貴様と一緒にするな」
陽介「良いから来いって!」
ラハール「全く・・・」
:::【スキー場】:::
エトナ「・・・ごわごわして動きにくいんですけど」
ラハール「・・・俺様もだ」
エトナ「けど着込まないと寒いしな~・・・」
ラハール「そうだな・・・」
陽介「おーいラハール、のんびりしてないで一緒に滑ろうぜ」
雪子「エトナさんも、こっちこっち~」
ラハール「・・・何が楽しいんだ?あいつら。寒いだけではないか」
エトナ「・・・さあ?」
完二「冷めてねーで、滑りましょうや」
直斗「じ、実はお二人とも滑る自信がないとか?」
ラハール「貴様と一緒にするな」
陽介「良いから来いって!」
ラハール「全く・・・」
729: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:51:18.03 ID:iwjDEGTj0
>-・・・・・・。
エトナ「何だかんだ言って、殿下も楽しそうね~」
雪子「エトナさんも行こうよ」
エトナ「はいはい。しょうがないから付き合ったげる」
直斗「・・・・・・」
完二「どした?頑張らねーと上達しねーぞ」
直斗「・・・滑れない僕に付き合って頂けるのは嬉しいのですが・・・せっかくですから、巽君もラハール先輩達と一緒に行きたいのではないかと思って」
完二「・・・・・・」
直斗「あの・・・」
完二「ちょい、ここで待ってろ」
直斗「え?た、巽君!」
シャッ
ラハール「・・・おい。何をこんなとこで一人立ち止まっとるのだ」
直斗「お、置いていかれました・・・」
陽介「完二にか?あいつ薄情だな」
千枝「んなわけないじゃん。なんかあったんじゃないの?」
完二「お~い、借りてきたぞ。これ乗れや」
直斗「あ・・・ソリですか」
陽介「けどそれ、子供用とかじゃねえの?」
ラハール「乗ってみろ」
直斗「は、はい・・・」
千枝「スキー板外すの手伝ったげる」
直斗「すいません・・・」
てて~ん
直斗「乗れましたけど・・・少し恥ずかしいですね」
完二「別に恥ずかしいこっちゃねえよ。皆一緒ってんなら、お前も一緒だ」
直斗「・・・はい」
りせ「うわ~完二やっさし~・・・なんかムカツク」
完二「ムカツクって何だてめえ」
番長「りせの分も借りてくるよ。皆で滑ろうか」
りせ「は~い。け、けど・・・あっちの三人」
雪子「・・・」
クマ「・・・」
エトナ「・・・」
千枝「黙々と滑ってるね~・・・速さを追い求めようとしてる感じだわ」
陽介「追い求めてどうすんだよ」
エトナ「何だかんだ言って、殿下も楽しそうね~」
雪子「エトナさんも行こうよ」
エトナ「はいはい。しょうがないから付き合ったげる」
直斗「・・・・・・」
完二「どした?頑張らねーと上達しねーぞ」
直斗「・・・滑れない僕に付き合って頂けるのは嬉しいのですが・・・せっかくですから、巽君もラハール先輩達と一緒に行きたいのではないかと思って」
完二「・・・・・・」
直斗「あの・・・」
完二「ちょい、ここで待ってろ」
直斗「え?た、巽君!」
シャッ
ラハール「・・・おい。何をこんなとこで一人立ち止まっとるのだ」
直斗「お、置いていかれました・・・」
陽介「完二にか?あいつ薄情だな」
千枝「んなわけないじゃん。なんかあったんじゃないの?」
完二「お~い、借りてきたぞ。これ乗れや」
直斗「あ・・・ソリですか」
陽介「けどそれ、子供用とかじゃねえの?」
ラハール「乗ってみろ」
直斗「は、はい・・・」
千枝「スキー板外すの手伝ったげる」
直斗「すいません・・・」
てて~ん
直斗「乗れましたけど・・・少し恥ずかしいですね」
完二「別に恥ずかしいこっちゃねえよ。皆一緒ってんなら、お前も一緒だ」
直斗「・・・はい」
りせ「うわ~完二やっさし~・・・なんかムカツク」
完二「ムカツクって何だてめえ」
番長「りせの分も借りてくるよ。皆で滑ろうか」
りせ「は~い。け、けど・・・あっちの三人」
雪子「・・・」
クマ「・・・」
エトナ「・・・」
千枝「黙々と滑ってるね~・・・速さを追い求めようとしてる感じだわ」
陽介「追い求めてどうすんだよ」
730: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:53:01.38 ID:iwjDEGTj0
>-夜
:::【スキー場・宿泊施設】:::
>-・・・こんなことしてる場合じゃないと思うんだけどな。
>-・・・けど、フロンちゃんが皆と一緒に行動しろとか言ってたし・・・。
>-殿下と番長、あと雪子ちゃん以外には、マリーちゃんがいなくなったことは言ってないし・・・。
>-皆が楽しんでるのに水さすのも、やっぱ違うわよね・・・。
>-・・・となるとせっかくだし、アタシも・・・って気になってくるわね。
エトナ「・・・あら、殿下」
ラハール「ここにいたのか」
エトナ「殿下こそ。お風呂もう行って来たんですか?」
ラハール「シャワーで済ませてきた。奴等と風呂に行くと長くなるからな」
エトナ「一緒に行けば良いのに」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「・・・どうしました?なんか暗くないですか?」
ラハール「正月過ぎぐらいには、俺様も魔界に帰ろうと思っていた」
エトナ「えぇ?どうしてまた」
ラハール「事件の黒幕は潰したし、貴様一人で帰らせるのも寂し・・・貴様一人だけ魔界に帰すと、いらんことをしそうだからな」
エトナ「・・・殿下・・・」
ラハール「だがまあ、貴様が住むところも都合がついたし、人間共としばらくいてやるのも悪くない」
エトナ「・・・」
ラハール「貴様も・・・マリーを連れ帰ってきたとしても、その、春までは人間界にいればいい」
エトナ「殿下に言われなくてもそのつもりですよ。旅館の仕事、知らないこと多くて、意外と楽しいんですから」
ラハール「・・・そうか。ならいい」
エトナ「はい・・・」
:::【スキー場・宿泊施設】:::
>-・・・こんなことしてる場合じゃないと思うんだけどな。
>-・・・けど、フロンちゃんが皆と一緒に行動しろとか言ってたし・・・。
>-殿下と番長、あと雪子ちゃん以外には、マリーちゃんがいなくなったことは言ってないし・・・。
>-皆が楽しんでるのに水さすのも、やっぱ違うわよね・・・。
>-・・・となるとせっかくだし、アタシも・・・って気になってくるわね。
エトナ「・・・あら、殿下」
ラハール「ここにいたのか」
エトナ「殿下こそ。お風呂もう行って来たんですか?」
ラハール「シャワーで済ませてきた。奴等と風呂に行くと長くなるからな」
エトナ「一緒に行けば良いのに」
ラハール「・・・・・・」
エトナ「・・・どうしました?なんか暗くないですか?」
ラハール「正月過ぎぐらいには、俺様も魔界に帰ろうと思っていた」
エトナ「えぇ?どうしてまた」
ラハール「事件の黒幕は潰したし、貴様一人で帰らせるのも寂し・・・貴様一人だけ魔界に帰すと、いらんことをしそうだからな」
エトナ「・・・殿下・・・」
ラハール「だがまあ、貴様が住むところも都合がついたし、人間共としばらくいてやるのも悪くない」
エトナ「・・・」
ラハール「貴様も・・・マリーを連れ帰ってきたとしても、その、春までは人間界にいればいい」
エトナ「殿下に言われなくてもそのつもりですよ。旅館の仕事、知らないこと多くて、意外と楽しいんですから」
ラハール「・・・そうか。ならいい」
エトナ「はい・・・」
731: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:54:51.34 ID:iwjDEGTj0
番長「何二人で見つめ合ってるんだ?」
>-ぶっ!
ラハール「み、見つめ合ってるとか、そういうのじゃないだろ!」
番長「今度フロンさんに密告しよう・・・」
ラハール「ま、待て!逃げるな!」
エトナ「・・・ったく、何やってんだか」
フロン『ですねえ。密告も何も、全部見てましたよ?』
エトナ「・・・・・・・・・」
フロン『いやあ、良いですねえスキー。私もご一緒したかったな~・・・』
エトナ「アンタ達まだ忙しいの?」
フロン『先代の大天使様が、体調を崩されてここ一年ダウンしていたのですが・・・最近復帰されまして、おかげで今はそんなにですね』
エトナ「ふ~ん・・・」
>-じゃあ来れば良かったのに。
>-・・・待てよ?
>-天使が来ちゃいけない理由が、あったってこと・・・?
エトナ「・・・ねえフロンちゃん、アンタ達から連絡が何も来なかった時期があったじゃん?あれってやっぱ人、間界に霧が出てたせい?」
フロン『はい』
エトナ「ふ~ん・・・」
>-アタシはそんなに気にしてなかったけど・・・。
>-殿下は、霧が張れたこと、結構不思議に思ってたみたいよね・・・。
>-・・・マリーちゃんがいなくなったことについてフロンちゃん達が何も教えてくれないのは、やっぱり一連の事件と関係があるから。
>-となると・・・霧が晴れたことと、マリーちゃんがいなくなったことが、何か関係してるのかしら。
>-・・・。
>-どうでもいっか。
>-アタシはただ、あの子を連れ戻したいだけだし。
>-ぶっ!
ラハール「み、見つめ合ってるとか、そういうのじゃないだろ!」
番長「今度フロンさんに密告しよう・・・」
ラハール「ま、待て!逃げるな!」
エトナ「・・・ったく、何やってんだか」
フロン『ですねえ。密告も何も、全部見てましたよ?』
エトナ「・・・・・・・・・」
フロン『いやあ、良いですねえスキー。私もご一緒したかったな~・・・』
エトナ「アンタ達まだ忙しいの?」
フロン『先代の大天使様が、体調を崩されてここ一年ダウンしていたのですが・・・最近復帰されまして、おかげで今はそんなにですね』
エトナ「ふ~ん・・・」
>-じゃあ来れば良かったのに。
>-・・・待てよ?
>-天使が来ちゃいけない理由が、あったってこと・・・?
エトナ「・・・ねえフロンちゃん、アンタ達から連絡が何も来なかった時期があったじゃん?あれってやっぱ人、間界に霧が出てたせい?」
フロン『はい』
エトナ「ふ~ん・・・」
>-アタシはそんなに気にしてなかったけど・・・。
>-殿下は、霧が張れたこと、結構不思議に思ってたみたいよね・・・。
>-・・・マリーちゃんがいなくなったことについてフロンちゃん達が何も教えてくれないのは、やっぱり一連の事件と関係があるから。
>-となると・・・霧が晴れたことと、マリーちゃんがいなくなったことが、何か関係してるのかしら。
>-・・・。
>-どうでもいっか。
>-アタシはただ、あの子を連れ戻したいだけだし。
732: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:56:37.13 ID:iwjDEGTj0
>-02/12(日) 昼
:::【スキー場】:::
クマ「研究を重ねた結果、最速の滑り方を発見したクマ」
エトナ「・・・どうでもいいけど、アンタスキー板どうしたの?」
クマ「甘いクマね~~エトナチャン。スキー板を使うばかりがスキーじゃないクマよ」
エトナ「あん?」
クマ「こうしてクマのプリチーボディーを倒して滑るクマ!!」
シュゴー
エトナ「それスキーじゃないわよ」
クマ「と、止まらんクマ!誰かトメテ~~!!」
エトナ「・・・アホだ」
雪子「エトナさん、下まで競争しようよ」
エトナ「良いけど手加減しないわよ」
>-・・・・・・
りせ「なんかこのソリのブレーキあんまり止まんないんだけど」
完二「あぁ?直斗はしっかり止まってんじゃねえか」
直斗「ブレーキが頼りないとは感じませんが・・・」
りせ「うそぉ。アタシのソリだけどこか悪いのかな?」
番長「乗ってる人の重さの違いじゃないか?元々子供用だし」
完二「あ~」
りせ「ちょっと、それアタシが直斗より重いってことですか!?」
番長「軽くはないと思うぞ」
りせ「なっ・・・!」
陽介「スゲー。言い切ったぜ」
千枝「番長君って度胸あるよね」
陽介「無謀なだけじゃね・・・?」
ドカッ
ラハール「おいクマ・・・いきなりぶつかってきて、一体どういうつもりだ?」
クマ「あの・・・今のは・・・チョットした手違いクマ」
ラハール「ふざけるな!貴様そこになおれ!」
クマ「ふおおお!」
ッシャー
ラハール「逃げるな!待て!!」
:::【スキー場】:::
クマ「研究を重ねた結果、最速の滑り方を発見したクマ」
エトナ「・・・どうでもいいけど、アンタスキー板どうしたの?」
クマ「甘いクマね~~エトナチャン。スキー板を使うばかりがスキーじゃないクマよ」
エトナ「あん?」
クマ「こうしてクマのプリチーボディーを倒して滑るクマ!!」
シュゴー
エトナ「それスキーじゃないわよ」
クマ「と、止まらんクマ!誰かトメテ~~!!」
エトナ「・・・アホだ」
雪子「エトナさん、下まで競争しようよ」
エトナ「良いけど手加減しないわよ」
>-・・・・・・
りせ「なんかこのソリのブレーキあんまり止まんないんだけど」
完二「あぁ?直斗はしっかり止まってんじゃねえか」
直斗「ブレーキが頼りないとは感じませんが・・・」
りせ「うそぉ。アタシのソリだけどこか悪いのかな?」
番長「乗ってる人の重さの違いじゃないか?元々子供用だし」
完二「あ~」
りせ「ちょっと、それアタシが直斗より重いってことですか!?」
番長「軽くはないと思うぞ」
りせ「なっ・・・!」
陽介「スゲー。言い切ったぜ」
千枝「番長君って度胸あるよね」
陽介「無謀なだけじゃね・・・?」
ドカッ
ラハール「おいクマ・・・いきなりぶつかってきて、一体どういうつもりだ?」
クマ「あの・・・今のは・・・チョットした手違いクマ」
ラハール「ふざけるな!貴様そこになおれ!」
クマ「ふおおお!」
ッシャー
ラハール「逃げるな!待て!!」
733: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/09(日) 23:58:20.32 ID:iwjDEGTj0
>-・・・・・・
エトナ「ふ~・・・随分滑ったわね」
雪子「うん。もっかい滑ったら戻ろっか」
エトナ「あいよ」
>-・・・雪子ちゃんと二人で、リフトを使って上に移動した。
雪子「急に吹雪いてきちゃったね・・・」
エトナ「・・・・・・まずいわね」
>-アタシ一人ならどうにでもなるんだけど・・・。
>-吹雪に視界遮られてて、何があるかわかんないから、周りを焼き払うって訳にもいかないし・・・。
雪子「ど、どうしよう?エトナさん」
エトナ「・・・」
>-他の連中には殿下も番長もついてたから、無事に戻ってると思うけど・・・。
>-寒いとこにずっといたら、人間の雪子ちゃんには良くないわよね・・・。
エトナ「なんか無いかしら・・・泊まってた建物とか見えない?」
雪子「・・・全然」
>-・・・しばらく歩いた。
雪子「・・・ま、迷っちゃったかな?」
エトナ「まっすぐ移動してたはずなんだけど・・・こうも視界が悪いと、ここがどのへんだかもわかんないわね」
雪子「・・・・・・あ、あれ。山小屋じゃない?」
エトナ「・・・」
>-・・・小屋の中に入った。
エトナ「暗いわね・・・」
ボッ
雪子「わっ、びっくりした」
エトナ「・・・っと、人がいるかもしんないのに、火出したのは軽率だったかしら」
雪子「でも、誰もいないみたい」
エトナ「そうね。しょうがないし、吹雪止むまでここで休んでよっか?」
雪子「うん」
エトナ「ふ~・・・随分滑ったわね」
雪子「うん。もっかい滑ったら戻ろっか」
エトナ「あいよ」
>-・・・雪子ちゃんと二人で、リフトを使って上に移動した。
雪子「急に吹雪いてきちゃったね・・・」
エトナ「・・・・・・まずいわね」
>-アタシ一人ならどうにでもなるんだけど・・・。
>-吹雪に視界遮られてて、何があるかわかんないから、周りを焼き払うって訳にもいかないし・・・。
雪子「ど、どうしよう?エトナさん」
エトナ「・・・」
>-他の連中には殿下も番長もついてたから、無事に戻ってると思うけど・・・。
>-寒いとこにずっといたら、人間の雪子ちゃんには良くないわよね・・・。
エトナ「なんか無いかしら・・・泊まってた建物とか見えない?」
雪子「・・・全然」
>-・・・しばらく歩いた。
雪子「・・・ま、迷っちゃったかな?」
エトナ「まっすぐ移動してたはずなんだけど・・・こうも視界が悪いと、ここがどのへんだかもわかんないわね」
雪子「・・・・・・あ、あれ。山小屋じゃない?」
エトナ「・・・」
>-・・・小屋の中に入った。
エトナ「暗いわね・・・」
ボッ
雪子「わっ、びっくりした」
エトナ「・・・っと、人がいるかもしんないのに、火出したのは軽率だったかしら」
雪子「でも、誰もいないみたい」
エトナ「そうね。しょうがないし、吹雪止むまでここで休んでよっか?」
雪子「うん」
734: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/10(月) 00:01:23.10 ID:drHViHOk0
>-・・・・・・
エトナ「・・・どう?」
雪子「・・・あったかい・・・エトナさんって優しいよね」
エトナ「ばっ、ばかなこと言ってんじゃないわよ!アタシが優しいわけないでしょ!」
雪子「ううん、優しいよ」
エトナ「・・・調子狂うわね~」
雪子「お母さんがね。エトナさんは良く気が利く人だって」
エトナ「・・・女将さんが?」
雪子「うん。ずっと・・・ウチにいて貰っても良いぐらいだって、言ってた」
エトナ「・・・・・・」
雪子「私が・・・エトナさんには帰るところがあるから、いられるのは春までだって言うとね、お母さん、いっつも・・・残念ね~って言うの。エトナさんがウチで働くようになってから、何度もしてるんだよ。こういう話」
エトナ「・・・ふ~ん」
雪子「春まで・・・なんだね。エトナさんと一緒にいられるのも」
エトナ「そうね~」
雪子「・・・・・・」
エトナ「あ~・・・殿下ってさ、すっげーわがままなのよ」
雪子「え?」
エトナ「ほんとにヤんなっちゃうぐらいさ。だから、殿下に愛想が尽きたら、アタシまた一人でここに来るわ」
雪子「・・・」
エトナ「そんときゃまた、雪子ちゃんちにいさせて」
雪子「・・・うん!」
エトナ「・・・」
雪子「あれ?今・・・」
エトナ「どしたの?急に」
雪子「・・・」
エトナ「ちょ、ちょっと雪子ちゃん!ま、待って、落ち着いて!」
雪子「・・・エトナさん・・・」
エトナ「や、気持ちはわかるけど待って!」
雪子「ん・・・」
エトナ「あ・・・そんなとこ入ったちゃダメだってば」
雪子「イケそう・・・!」
エトナ「だ、だめ、それ以上は・・・!」
バンッ
千枝「なな、ナニしてんの雪子!?」
直斗「里中先輩待って下さい。やはりこういうのは個人の自由というか・・・一概に倒錯という表現を当てはめられることではないと思います」
番長「エトナさんと天城、ありだな」
陽介「え?」
クマ「ヘーイ、ユキチャンもエトナチャンも、女の子同士でラブラブするなら間にクマを挟んでみな~い?」
雪子「・・・皆?」
エトナ「何言ってんの?アンタ等」
エトナ「・・・どう?」
雪子「・・・あったかい・・・エトナさんって優しいよね」
エトナ「ばっ、ばかなこと言ってんじゃないわよ!アタシが優しいわけないでしょ!」
雪子「ううん、優しいよ」
エトナ「・・・調子狂うわね~」
雪子「お母さんがね。エトナさんは良く気が利く人だって」
エトナ「・・・女将さんが?」
雪子「うん。ずっと・・・ウチにいて貰っても良いぐらいだって、言ってた」
エトナ「・・・・・・」
雪子「私が・・・エトナさんには帰るところがあるから、いられるのは春までだって言うとね、お母さん、いっつも・・・残念ね~って言うの。エトナさんがウチで働くようになってから、何度もしてるんだよ。こういう話」
エトナ「・・・ふ~ん」
雪子「春まで・・・なんだね。エトナさんと一緒にいられるのも」
エトナ「そうね~」
雪子「・・・・・・」
エトナ「あ~・・・殿下ってさ、すっげーわがままなのよ」
雪子「え?」
エトナ「ほんとにヤんなっちゃうぐらいさ。だから、殿下に愛想が尽きたら、アタシまた一人でここに来るわ」
雪子「・・・」
エトナ「そんときゃまた、雪子ちゃんちにいさせて」
雪子「・・・うん!」
エトナ「・・・」
雪子「あれ?今・・・」
エトナ「どしたの?急に」
雪子「・・・」
エトナ「ちょ、ちょっと雪子ちゃん!ま、待って、落ち着いて!」
雪子「・・・エトナさん・・・」
エトナ「や、気持ちはわかるけど待って!」
雪子「ん・・・」
エトナ「あ・・・そんなとこ入ったちゃダメだってば」
雪子「イケそう・・・!」
エトナ「だ、だめ、それ以上は・・・!」
バンッ
千枝「なな、ナニしてんの雪子!?」
直斗「里中先輩待って下さい。やはりこういうのは個人の自由というか・・・一概に倒錯という表現を当てはめられることではないと思います」
番長「エトナさんと天城、ありだな」
陽介「え?」
クマ「ヘーイ、ユキチャンもエトナチャンも、女の子同士でラブラブするなら間にクマを挟んでみな~い?」
雪子「・・・皆?」
エトナ「何言ってんの?アンタ等」
735: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/10(月) 00:03:33.89 ID:drHViHOk0
>-・・・・・・
エトナ「この小屋が、寝泊りしてたとこの裏にあったとはね・・・」
ラハール「貴様等一体何しとったんだ?こんなところで」
千枝「ナ、ナニってそりゃあ・・・ねえ?」
りせ「ねえ?」
直斗「逢引自体はその・・・構わないのですが、出来ればTPOを考えて頂けると・・・このような雪山で急にお二人がいなくなられると我々も心配しますので」
雪子「だ、だから違うってば・・・もう」
エトナ「何言ってんの?急に吹雪いてきたから逃げ込んだんですよ。つか、そっちは大丈夫だったんですか?」
完二「・・・吹雪?」
陽介「そんなん無かったよな?」
エトナ「はあ?」
ラハール「・・・妙だな」
エトナ「ええ」
雪子「あの、妙なこととかしてないよ?」
ラハール「・・・アホか。急に貴様等の周りだけ吹雪いてきたということは・・・自然にそんなことが起きるわけがない」
エトナ「明らかにどこかの誰かの仕業ですよね。ただ、一体誰がなんのために・・・?」
ラハール「・・・」
エトナ「怪しいのはとりあえず、これか」
番長「・・・テレビですか?随分古そうですけど」
エトナ「ここにはコンセントも何も無いのに、急に光ったらしいのよね。こいつが」
ラハール「光った?どういう感じに光ったんだ?」
エトナ「や、アタシは見てないんですけど、雪子ちゃんが」
雪子「・・・まるで、マヨナカテレビが今から映るみたいに・・・」
ラハール「・・・」
千枝「マヨナカテレビって・・・何で今更?あの、雪子・・・さっきはびっくりしたけど、その・・・大丈夫。アタシ偏見とかないから。下手な言い訳とかしなくても・・・」
りせ「そ、そうですよ。応援します」
雪子「だから・・・」
番長「・・・・・・とりあえず、入ってみようか」
クマ「ダメクマよセンセイ。どこに出ちゃうかわかんないクマよ?」
エトナ「この小屋が、寝泊りしてたとこの裏にあったとはね・・・」
ラハール「貴様等一体何しとったんだ?こんなところで」
千枝「ナ、ナニってそりゃあ・・・ねえ?」
りせ「ねえ?」
直斗「逢引自体はその・・・構わないのですが、出来ればTPOを考えて頂けると・・・このような雪山で急にお二人がいなくなられると我々も心配しますので」
雪子「だ、だから違うってば・・・もう」
エトナ「何言ってんの?急に吹雪いてきたから逃げ込んだんですよ。つか、そっちは大丈夫だったんですか?」
完二「・・・吹雪?」
陽介「そんなん無かったよな?」
エトナ「はあ?」
ラハール「・・・妙だな」
エトナ「ええ」
雪子「あの、妙なこととかしてないよ?」
ラハール「・・・アホか。急に貴様等の周りだけ吹雪いてきたということは・・・自然にそんなことが起きるわけがない」
エトナ「明らかにどこかの誰かの仕業ですよね。ただ、一体誰がなんのために・・・?」
ラハール「・・・」
エトナ「怪しいのはとりあえず、これか」
番長「・・・テレビですか?随分古そうですけど」
エトナ「ここにはコンセントも何も無いのに、急に光ったらしいのよね。こいつが」
ラハール「光った?どういう感じに光ったんだ?」
エトナ「や、アタシは見てないんですけど、雪子ちゃんが」
雪子「・・・まるで、マヨナカテレビが今から映るみたいに・・・」
ラハール「・・・」
千枝「マヨナカテレビって・・・何で今更?あの、雪子・・・さっきはびっくりしたけど、その・・・大丈夫。アタシ偏見とかないから。下手な言い訳とかしなくても・・・」
りせ「そ、そうですよ。応援します」
雪子「だから・・・」
番長「・・・・・・とりあえず、入ってみようか」
クマ「ダメクマよセンセイ。どこに出ちゃうかわかんないクマよ?」
736: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/10(月) 00:05:29.45 ID:drHViHOk0
エトナ「そうよ。だから雪子ちゃんも入ろうとしてたけど、アタシはそれを止め---」
ズッ
>-テレビから急に飛び出してきた手はアタシの体を捕まえようと伸びてきた。
バシッ
エトナ「どこのどいつか知んないけど、このアタシを捕まえられると思ってんの?」
ずるずる ぼとっ
マーガレット「・・・久しぶりだというのに、随分とご挨拶ね」
陽介「ううわ・・・」
番長「テレビから人が出てくるのって、あんまり気持ちの良い光景じゃないな」
ラハール「言ってる場合か」
マーガレット「約束を果たしに来たわ」
番長「約束?・・・じゃあ、マリーの行方が解ったんですか?」
マーガレット「ええ。このテレビと、あの子が引きこもっているところを繋いでおいたわよ」
番長「このテレビと?じゃあ、他のところからは来られないんですか?」
マーガレット「そうなるわね」
陽介「ちょい待ち。話が見えねーぞ。何の話だ?」
>-・・・番長がマリーちゃんのことを皆に説明した。
完二「あいつ最近顔出さねえと思ってたら・・・」
マーガレット「マリーは、あなた方が来ることを望んでいないわ」
完二「あぁ?」
マーガレット「私達の元からマリーが消えて以来、マリーはずっとこの先に閉じこもっているみたいね」
エトナ「何でよ」
マーガレット「それは自分達で考えることね。ただ、この先にある場所はもう、消える準備を始めているわ」
直斗「消える・・・準備、ですか」
マーガレット「・・・マリーがいなくなれば、あなた達の記憶の中からマリーという存在も消える」
番長「・・・そういうことか」
エトナ「・・・なるほどね」
千枝「な、何落ち着いてんの二人とも!記憶から消えるってそんな・・・」
ズッ
>-テレビから急に飛び出してきた手はアタシの体を捕まえようと伸びてきた。
バシッ
エトナ「どこのどいつか知んないけど、このアタシを捕まえられると思ってんの?」
ずるずる ぼとっ
マーガレット「・・・久しぶりだというのに、随分とご挨拶ね」
陽介「ううわ・・・」
番長「テレビから人が出てくるのって、あんまり気持ちの良い光景じゃないな」
ラハール「言ってる場合か」
マーガレット「約束を果たしに来たわ」
番長「約束?・・・じゃあ、マリーの行方が解ったんですか?」
マーガレット「ええ。このテレビと、あの子が引きこもっているところを繋いでおいたわよ」
番長「このテレビと?じゃあ、他のところからは来られないんですか?」
マーガレット「そうなるわね」
陽介「ちょい待ち。話が見えねーぞ。何の話だ?」
>-・・・番長がマリーちゃんのことを皆に説明した。
完二「あいつ最近顔出さねえと思ってたら・・・」
マーガレット「マリーは、あなた方が来ることを望んでいないわ」
完二「あぁ?」
マーガレット「私達の元からマリーが消えて以来、マリーはずっとこの先に閉じこもっているみたいね」
エトナ「何でよ」
マーガレット「それは自分達で考えることね。ただ、この先にある場所はもう、消える準備を始めているわ」
直斗「消える・・・準備、ですか」
マーガレット「・・・マリーがいなくなれば、あなた達の記憶の中からマリーという存在も消える」
番長「・・・そういうことか」
エトナ「・・・なるほどね」
千枝「な、何落ち着いてんの二人とも!記憶から消えるってそんな・・・」
737: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/10(月) 00:07:12.64 ID:drHViHOk0
マーガレット「もしあなた達がマリーの元へ行こうと思えば、相応の危険が伴うわ。私は番長との約束を果たすためにマリーの行方を伝えはしたけれど・・・この先はあなた達の自由。全てを忘れ、日常に戻るのも、選択肢の一つであることを覚えておいて」
エトナ「・・・」
雪子「一体何を・・・」
マーガレット「それが、マリーの望みでもあるから」
雪子「ま、待って!」
>-・・・マーガレットはテレビの中に入って行った。
エトナ「・・・」
ラハール「どうする気だ?」
エトナ「アタシは行きますよ。決まってんでしょ」
ラハール「そうではない」
エトナ「え?」
ラハール「今すぐ行く気か?ここに武器を持ってきてる奴などいないだろう」
エトナ「や・・・別に、アタシは素手でも」
ラハール「貴様が良くても、他の連中はそうもいかん」
エトナ「他の連中?」
ラハール「・・・・・・貴様、一人で行くつもりだったのか?」
エトナ「そりゃまあ」
ラハール「全く・・・」
番長「エトナさん、俺も行きますよ」
エトナ「・・・」
番長「マリーは・・・記憶を取り戻して、その後、いなくなってしまった・・・来ないでという言葉を残して」
エトナ「そうね・・・けど、アタシにはそんなこと、関係ないわ」
番長「俺だってそうです。マリーを連れ戻すために、命をかける覚悟は・・・とっくに出来てます」
エトナ「・・・しゃあない。じゃあ二人で行くか」
ラハール「アホか。待て」
エトナ「・・・何なんですか?さっきから」
ラハール「貴様等二人が、危険を承知で行くというのに、それを黙って放っておくような奴は・・・ここにはおらん」
雪子「ラハール君の言う通り。エトナさん、私も行くよ」
エトナ「雪子ちゃん・・・や、けど、マリーちゃんは来て欲しくないって・・・」
直斗「気持ちは皆同じですよ。まずは状況を整理しましょう」
エトナ「直斗ちゃん・・・待ってよ」
ラハール「いい加減しろ」
エトナ「・・・でも」
ラハール「こいつ等はお人良しな上に、しつこいぞ。さっさと観念しろ」
エトナ「・・・・・・わかりました」
エトナ「・・・」
雪子「一体何を・・・」
マーガレット「それが、マリーの望みでもあるから」
雪子「ま、待って!」
>-・・・マーガレットはテレビの中に入って行った。
エトナ「・・・」
ラハール「どうする気だ?」
エトナ「アタシは行きますよ。決まってんでしょ」
ラハール「そうではない」
エトナ「え?」
ラハール「今すぐ行く気か?ここに武器を持ってきてる奴などいないだろう」
エトナ「や・・・別に、アタシは素手でも」
ラハール「貴様が良くても、他の連中はそうもいかん」
エトナ「他の連中?」
ラハール「・・・・・・貴様、一人で行くつもりだったのか?」
エトナ「そりゃまあ」
ラハール「全く・・・」
番長「エトナさん、俺も行きますよ」
エトナ「・・・」
番長「マリーは・・・記憶を取り戻して、その後、いなくなってしまった・・・来ないでという言葉を残して」
エトナ「そうね・・・けど、アタシにはそんなこと、関係ないわ」
番長「俺だってそうです。マリーを連れ戻すために、命をかける覚悟は・・・とっくに出来てます」
エトナ「・・・しゃあない。じゃあ二人で行くか」
ラハール「アホか。待て」
エトナ「・・・何なんですか?さっきから」
ラハール「貴様等二人が、危険を承知で行くというのに、それを黙って放っておくような奴は・・・ここにはおらん」
雪子「ラハール君の言う通り。エトナさん、私も行くよ」
エトナ「雪子ちゃん・・・や、けど、マリーちゃんは来て欲しくないって・・・」
直斗「気持ちは皆同じですよ。まずは状況を整理しましょう」
エトナ「直斗ちゃん・・・待ってよ」
ラハール「いい加減しろ」
エトナ「・・・でも」
ラハール「こいつ等はお人良しな上に、しつこいぞ。さっさと観念しろ」
エトナ「・・・・・・わかりました」
738: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/10(月) 00:11:23.25 ID:drHViHOk0
>-・・・・・・
千枝「まずさ、どうしてマリーちゃんは引きこもってる訳?」
りせ「それですよね。マリーちゃんが記憶を取り戻したって・・・それがどんな記憶だったのかは聞いたんですか?」
番長「いや・・・話してくれなかった」
エトナ「何を思いだしたかは知らないけど・・・見てた感じ、記憶が戻って喜んでた様子は無かったわね」
番長「そうですね」
エトナ「ただ・・・自分が何をするために生まれたか思い出した・・・とか言ってたわ。その内容はわかんないけど」
雪子「じゃあ、思いだしたから・・・一人で消えようとしているってこと?」
ラハール「・・・そうなるな」
千枝「そんな、どうして?」
エトナ「・・・知らないわよそんなの」
番長「マリー自身に聞いてみないことには、どうにも」
千枝「そっか・・・」
クマ「きて欲しくナイっていうのは、どういうことクマ?マリチャン寂しくないクマか?」
エトナ「どうかしらね・・・危ないから来るなってことなんじゃない?けど、あの寂しがり屋が、寂しくないなんて・・・そんなワケ無いと思うわよ。あの子は、アンタ等と一緒にいることを・・・楽しいと思っていたはずだから」
完二「じゃあさっさと行って引っ張って来ようぜ。話はそれから聞きゃ良い」
陽介「そうだな」
直斗「しかしマーガレットさんの口ぶりからすると・・・危険が伴うというところから、シャドウとの戦いが予想されます」
完二「なら、なおさら急いだほうが良いだろ。んな危険なとこに、あいつ一人でいんだからよ」
陽介「完二の言う通りだけど・・・ちょっと丸腰じゃ厳しいな。今すぐってのは無理なんじゃねえか?」
完二「・・・そうスね」
千枝「まずさ、どうしてマリーちゃんは引きこもってる訳?」
りせ「それですよね。マリーちゃんが記憶を取り戻したって・・・それがどんな記憶だったのかは聞いたんですか?」
番長「いや・・・話してくれなかった」
エトナ「何を思いだしたかは知らないけど・・・見てた感じ、記憶が戻って喜んでた様子は無かったわね」
番長「そうですね」
エトナ「ただ・・・自分が何をするために生まれたか思い出した・・・とか言ってたわ。その内容はわかんないけど」
雪子「じゃあ、思いだしたから・・・一人で消えようとしているってこと?」
ラハール「・・・そうなるな」
千枝「そんな、どうして?」
エトナ「・・・知らないわよそんなの」
番長「マリー自身に聞いてみないことには、どうにも」
千枝「そっか・・・」
クマ「きて欲しくナイっていうのは、どういうことクマ?マリチャン寂しくないクマか?」
エトナ「どうかしらね・・・危ないから来るなってことなんじゃない?けど、あの寂しがり屋が、寂しくないなんて・・・そんなワケ無いと思うわよ。あの子は、アンタ等と一緒にいることを・・・楽しいと思っていたはずだから」
完二「じゃあさっさと行って引っ張って来ようぜ。話はそれから聞きゃ良い」
陽介「そうだな」
直斗「しかしマーガレットさんの口ぶりからすると・・・危険が伴うというところから、シャドウとの戦いが予想されます」
完二「なら、なおさら急いだほうが良いだろ。んな危険なとこに、あいつ一人でいんだからよ」
陽介「完二の言う通りだけど・・・ちょっと丸腰じゃ厳しいな。今すぐってのは無理なんじゃねえか?」
完二「・・・そうスね」
739: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/10(月) 00:13:23.89 ID:drHViHOk0
>-02/13(月) 放課後
:::【虚ろな記憶の墓場】:::
雪子「不思議な場所・・・」
直斗「はにわが置いてありますね。こんなにたくさん・・・」
番長「はにわ・・・じゃあ・・・ここは、墓?」
エトナ「あの子の墓ってこと?縁起でもない」
番長「・・・」
マリー『ねえ、聞いて』
エトナ「マリーちゃん?」
マリー『アタシの声を、叫んでいるこの声を・・・』
エトナ「・・・」
マリー『アタシはここにいる、血を声に替えて、世界の果てで叫んでいる・・・』
エトナ「いつものポエム・・・マリーちゃん!どこにいるの!?」
番長「待って下さい」
マリー『アタシは人魚姫。もう帰れない人魚姫。泡へと還る・・・人魚姫』
エトナ「・・・」
番長「うたかた」
エトナ「え?」
番長「マリーのポエムにありました。同じ内容のものが・・・」
エトナ「よく覚えてるわね」
番長「・・・一番最初の、ポエムです」
:::【虚ろな記憶の墓場】:::
雪子「不思議な場所・・・」
直斗「はにわが置いてありますね。こんなにたくさん・・・」
番長「はにわ・・・じゃあ・・・ここは、墓?」
エトナ「あの子の墓ってこと?縁起でもない」
番長「・・・」
マリー『ねえ、聞いて』
エトナ「マリーちゃん?」
マリー『アタシの声を、叫んでいるこの声を・・・』
エトナ「・・・」
マリー『アタシはここにいる、血を声に替えて、世界の果てで叫んでいる・・・』
エトナ「いつものポエム・・・マリーちゃん!どこにいるの!?」
番長「待って下さい」
マリー『アタシは人魚姫。もう帰れない人魚姫。泡へと還る・・・人魚姫』
エトナ「・・・」
番長「うたかた」
エトナ「え?」
番長「マリーのポエムにありました。同じ内容のものが・・・」
エトナ「よく覚えてるわね」
番長「・・・一番最初の、ポエムです」
745: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:08:51.49 ID:EW8krla60
>-・・・・・・
:::【虚ろの森1F・虚ろな別れの記憶】:::
マリー『どこへ行くのかって? ツマンナイこと聞かないで』
エトナ「・・・また、マリーちゃんの声?」
マリー『地図なんか要らない。コンパスはとっくに捨てた 。アタシのココロが道を示すわ』
マリー『アタシは一人で歩いてく。寂しくないかって? 冗談!影だってジャマなのに』
番長「これは・・・飛べ!」
エトナ「・・・二つ目?」
マリー『これ以上、アタシを縛るなら、アンタの前で華麗に死んでみせる』
番長「はい。けど、今のは・・・?」
マリー『アタシの翼は、誰にも折らせない』
番長「・・・」
ラハール「どうかしたのか?」
番長「少し、違うんだ」
エトナ「違う?違うって・・・何がよ」
番長「自由・・・それがルール。確か、そういう一文があったような・・・」
エトナ「・・・・・・何か意味があんのかしらね?アタシ達が見たポエムと、今の声が言ってた内容が違うの」
番長「・・・今は、自由じゃない・・・とか?」
エトナ「・・・・・・」
完二「あ、あれ?んだこの装備」
番長「装備?」
完二「いや、こんなん付けてましたっけ俺」
千枝「言われてみればアタシも・・・」
番長「・・・アイテムも一つもなくなってる」
ラハール「全員、さっきまで付けていた装備ではなくなっているようだな」
エトナ「さっき言ってた自由じゃないってのは・・・これのことかしら?」
番長「・・・・・・」
陽介「どうする?このまま行くのか?」
番長「・・・行くしかない」
りせ「この先も何が起きるか解らないから、注意だけはしておいて」
番長「わかった。今回は全員で固まって行動しよう。何があっても、咄嗟に動けるように」
ラハール「・・・そうだな」
:::【虚ろの森1F・虚ろな別れの記憶】:::
マリー『どこへ行くのかって? ツマンナイこと聞かないで』
エトナ「・・・また、マリーちゃんの声?」
マリー『地図なんか要らない。コンパスはとっくに捨てた 。アタシのココロが道を示すわ』
マリー『アタシは一人で歩いてく。寂しくないかって? 冗談!影だってジャマなのに』
番長「これは・・・飛べ!」
エトナ「・・・二つ目?」
マリー『これ以上、アタシを縛るなら、アンタの前で華麗に死んでみせる』
番長「はい。けど、今のは・・・?」
マリー『アタシの翼は、誰にも折らせない』
番長「・・・」
ラハール「どうかしたのか?」
番長「少し、違うんだ」
エトナ「違う?違うって・・・何がよ」
番長「自由・・・それがルール。確か、そういう一文があったような・・・」
エトナ「・・・・・・何か意味があんのかしらね?アタシ達が見たポエムと、今の声が言ってた内容が違うの」
番長「・・・今は、自由じゃない・・・とか?」
エトナ「・・・・・・」
完二「あ、あれ?んだこの装備」
番長「装備?」
完二「いや、こんなん付けてましたっけ俺」
千枝「言われてみればアタシも・・・」
番長「・・・アイテムも一つもなくなってる」
ラハール「全員、さっきまで付けていた装備ではなくなっているようだな」
エトナ「さっき言ってた自由じゃないってのは・・・これのことかしら?」
番長「・・・・・・」
陽介「どうする?このまま行くのか?」
番長「・・・行くしかない」
りせ「この先も何が起きるか解らないから、注意だけはしておいて」
番長「わかった。今回は全員で固まって行動しよう。何があっても、咄嗟に動けるように」
ラハール「・・・そうだな」
746: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:09:42.20 ID:EW8krla60
>-・・・・・・
:::【虚ろの森2F・虚ろな痛みの記憶】:::
マリー『キミは殺人者です』
雪子「番長君、これも?」
番長「・・・ああ」
直斗「殺人者・・・か。いきなり物騒ですね」
マリー『静かな微笑みで・・・その、落ち着いた声で・・・深い色の瞳で・・・その、はにかんだ指先で、アタシを殺したのです』
直斗「・・・意味が良く解らないですね。指先はまだともかく、微笑みや声や瞳で、人が殺せるでしょうか?」
エトナ「深く考えないほうがいんじゃない?」
直斗「どんな情報が何の手がかりになるか解らないような状況で・・・ですか?」
エトナ「・・・や、まあ・・・言いたいことは解るけど」
マリー『アタシは死体。愚かで惨めで幸せな死体。きっとこのまま朽ちていくのね・・・だって、キミがアタシを殺したんだから』
番長「・・・・・・」
エトナ「一体何なのかしらね。この声」
番長「・・・わかりません。ただ・・・このポエムは確か、キミがアタシを殺した。最後の一言があったはずです」
エトナ「最後の一言・・・・・・駄目だ、深く考えるだけ無駄な気がしてきたわ。アンタ等に任せる」
番長「・・・・・・はい」
:::【虚ろの森2F・虚ろな痛みの記憶】:::
マリー『キミは殺人者です』
雪子「番長君、これも?」
番長「・・・ああ」
直斗「殺人者・・・か。いきなり物騒ですね」
マリー『静かな微笑みで・・・その、落ち着いた声で・・・深い色の瞳で・・・その、はにかんだ指先で、アタシを殺したのです』
直斗「・・・意味が良く解らないですね。指先はまだともかく、微笑みや声や瞳で、人が殺せるでしょうか?」
エトナ「深く考えないほうがいんじゃない?」
直斗「どんな情報が何の手がかりになるか解らないような状況で・・・ですか?」
エトナ「・・・や、まあ・・・言いたいことは解るけど」
マリー『アタシは死体。愚かで惨めで幸せな死体。きっとこのまま朽ちていくのね・・・だって、キミがアタシを殺したんだから』
番長「・・・・・・」
エトナ「一体何なのかしらね。この声」
番長「・・・わかりません。ただ・・・このポエムは確か、キミがアタシを殺した。最後の一言があったはずです」
エトナ「最後の一言・・・・・・駄目だ、深く考えるだけ無駄な気がしてきたわ。アンタ等に任せる」
番長「・・・・・・はい」
747: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:10:25.14 ID:EW8krla60
>-・・・・・・
:::【虚ろの森9F・虚ろな誘いの記憶】:::
ラハール「・・・どうにか、ここまで来たな」
りせ「やっぱり、この上の階に、マリーちゃんがいると思う」
番長「別れ、痛み、憂い、哀しみ、慈しみ、苦しみ、怒り、寂しみ、誘い」
直斗「一階からここまでの・・・それぞれの階層に冠されていた言葉ですか」
番長「・・・一見、負の言葉だらけのなか、慈しみが浮いてるように思えるけど・・・」
エトナ「・・・・・・浮いてんのは、誘いなんじゃない?」
番長「俺もそう思います」
クマ「ナンデ?ナンデ?」
ラハール「エトナ、貴様は深く考えないんじゃなかったのか?」
エトナ「い、良いでしょ別に」
ラハール「悪いとは言わんが・・・貴様らしくないな。誰かに気を使うのは」
番長「・・・?」
エトナ「・・・・・・わかってますよ」
ラハール「・・・なら良い」
クマ「ネーナンデー!?」
陽介「いいからこっち来い、邪魔すんな」
クマ「ちょっとヨースケ!邪魔ってドーユーコトクマ!?」
陽介「そういうことだ」
千枝「そういうことよ。はいはい、良いからこっちきなさい」
:::【虚ろの森9F・虚ろな誘いの記憶】:::
ラハール「・・・どうにか、ここまで来たな」
りせ「やっぱり、この上の階に、マリーちゃんがいると思う」
番長「別れ、痛み、憂い、哀しみ、慈しみ、苦しみ、怒り、寂しみ、誘い」
直斗「一階からここまでの・・・それぞれの階層に冠されていた言葉ですか」
番長「・・・一見、負の言葉だらけのなか、慈しみが浮いてるように思えるけど・・・」
エトナ「・・・・・・浮いてんのは、誘いなんじゃない?」
番長「俺もそう思います」
クマ「ナンデ?ナンデ?」
ラハール「エトナ、貴様は深く考えないんじゃなかったのか?」
エトナ「い、良いでしょ別に」
ラハール「悪いとは言わんが・・・貴様らしくないな。誰かに気を使うのは」
番長「・・・?」
エトナ「・・・・・・わかってますよ」
ラハール「・・・なら良い」
クマ「ネーナンデー!?」
陽介「いいからこっち来い、邪魔すんな」
クマ「ちょっとヨースケ!邪魔ってドーユーコトクマ!?」
陽介「そういうことだ」
千枝「そういうことよ。はいはい、良いからこっちきなさい」
748: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:11:27.98 ID:EW8krla60
番長「きっとマリーは、俺達と別れることを、痛んで、憂いて、哀しんで、苦しんで、怒ってて、寂しがっていて・・・そして俺達のことを慈しんでいる」
直斗「・・・それで、誘いというところだけが、よくわからないと?」
番長「・・・ああ」
雪子「なるほど・・・」
番長「・・・やっぱりマリーは、自分がいなくなることを望んでなんかいないんだ。望んでいないから、今の状況に対して怒りっていう感情が混ざっていて・・・何者かに、今の状況をいざなわれている」
>-・・・それが誘い。
>-こうやって、マリーちゃんの気持ちを想像して士気を高めようってのはいいんだけど・・・。
>-もしマリーちゃんが、そんなことないって言い出したら・・・こいつらの士気はダダ下がりなんじゃないかしら。
>-そもそもあの子は、アタシや番長に・・・来るなって言ってるんだから・・・・・・。
>-けど、あの子が本当にきて欲しくないなんて、思ってるわけないのよね。
>-釣りが出来る海や河川敷。
>-祭りの屋台。
>-温泉やジュネス、番長の家。
>-この虚ろの森にあった、【墓】にはどう考えても合わない、いろんな風景。
>-それは全部、マリーちゃんが好きになったもの。
>-マリーちゃんが好きになった場所。
>-だからこそ、マリーちゃんの心をあらわしているここに、そういう部分が出来てる。
>-いろんなものを好きになったあの子が、自分から消えたいなんて思うわけがない。
>-・・・ま、それも含めて、アタシには関係ないわね。
完二「・・・っし、先輩、俺ぁ充分休めたぜ」
番長「・・・・・・皆、行けるか?」
千枝「いつでも」
陽介「俺もだ」
りせ「私は元々、休むほど疲れてなかったし」
ラハール「・・・フン」
雪子「絶対、マリーちゃんを無事に連れて帰ろう」
直斗「・・・ええ」
クマ「クマはいつでも準備ギンギン!」
エトナ「意味わかんないわよ」
番長「・・・行こう」
直斗「・・・それで、誘いというところだけが、よくわからないと?」
番長「・・・ああ」
雪子「なるほど・・・」
番長「・・・やっぱりマリーは、自分がいなくなることを望んでなんかいないんだ。望んでいないから、今の状況に対して怒りっていう感情が混ざっていて・・・何者かに、今の状況をいざなわれている」
>-・・・それが誘い。
>-こうやって、マリーちゃんの気持ちを想像して士気を高めようってのはいいんだけど・・・。
>-もしマリーちゃんが、そんなことないって言い出したら・・・こいつらの士気はダダ下がりなんじゃないかしら。
>-そもそもあの子は、アタシや番長に・・・来るなって言ってるんだから・・・・・・。
>-けど、あの子が本当にきて欲しくないなんて、思ってるわけないのよね。
>-釣りが出来る海や河川敷。
>-祭りの屋台。
>-温泉やジュネス、番長の家。
>-この虚ろの森にあった、【墓】にはどう考えても合わない、いろんな風景。
>-それは全部、マリーちゃんが好きになったもの。
>-マリーちゃんが好きになった場所。
>-だからこそ、マリーちゃんの心をあらわしているここに、そういう部分が出来てる。
>-いろんなものを好きになったあの子が、自分から消えたいなんて思うわけがない。
>-・・・ま、それも含めて、アタシには関係ないわね。
完二「・・・っし、先輩、俺ぁ充分休めたぜ」
番長「・・・・・・皆、行けるか?」
千枝「いつでも」
陽介「俺もだ」
りせ「私は元々、休むほど疲れてなかったし」
ラハール「・・・フン」
雪子「絶対、マリーちゃんを無事に連れて帰ろう」
直斗「・・・ええ」
クマ「クマはいつでも準備ギンギン!」
エトナ「意味わかんないわよ」
番長「・・・行こう」
749: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:12:41.87 ID:EW8krla60
>-・・・・・・
:::【虚ろの森10F・虚ろな邂逅の記憶】:::
りせ「マリーちゃん!」
マリー「・・・どうして・・・こんなところまで来たの・・・?」
りせ「どうしてって・・・」
マリー「来ないでって言ったじゃん・・・エトナ、番長も・・・」
エトナ「そうね。言われたわね」
マリー「・・・どうして・・・」
番長「落ち着いて、まず話しあってみないか?」
マリー「話すことなんて無い・・・!」
雪子「そ、そんなこと言わないで・・・」
ラハール「いや、いい」
雪子「・・・ラハール君?」
ラハール「話すことがないなら、引きずってでも連れて帰るだけだ。エトナ、連れて来い」
エトナ「りょーかい」
マリー「来ないで!」
ラハール「・・・帰れないのならそれなりの理由を吐け。それが聞けんことには、俺様達も手ブラで帰るわけにはいかんぞ。こんなところまで来たからこそ・・・な」
マリー「・・・・・・」
番長「ラハールの言う通りだ」
マリー「・・・だって・・・」
番長「いきなりいなくなって、そのまま帰ってこなくなります、マリーの記憶は消えます・・・そんなこと言われたって、誰も納得出来ない。来るな何て突き放されて・・・突き放されたままじゃいられない」
マリー「・・・・・・」
番長「マリー」
マリー「・・・」
番長「・・・」
マリー「・・・私は、君達の敵」
エトナ「・・・」
マリー「クニノサギリや、アメノサギリと同じような存在」
陽介「クニノサギリっつーと・・・生田目の時に出てきた奴か」
千枝「うん」
直斗「アメノサギリは、足立さんの時に、ラハール先輩達が戦ったと仰っていた相手ですね」
ラハール「・・・ああ」
直斗「仮にそれが事実だとしても、貴女がここで消えなければならない理由にはなりません」
完二「だな」
雪子「そうだよ。敵だからって・・・それが何だって言うの?マリーちゃんはマリーちゃんだし、私達の友達だよ」
クマ「そうクマね。もう既にシャドウも悪魔も魔王もいるんだから、今更何だろうが気にすること無いクマよ」
:::【虚ろの森10F・虚ろな邂逅の記憶】:::
りせ「マリーちゃん!」
マリー「・・・どうして・・・こんなところまで来たの・・・?」
りせ「どうしてって・・・」
マリー「来ないでって言ったじゃん・・・エトナ、番長も・・・」
エトナ「そうね。言われたわね」
マリー「・・・どうして・・・」
番長「落ち着いて、まず話しあってみないか?」
マリー「話すことなんて無い・・・!」
雪子「そ、そんなこと言わないで・・・」
ラハール「いや、いい」
雪子「・・・ラハール君?」
ラハール「話すことがないなら、引きずってでも連れて帰るだけだ。エトナ、連れて来い」
エトナ「りょーかい」
マリー「来ないで!」
ラハール「・・・帰れないのならそれなりの理由を吐け。それが聞けんことには、俺様達も手ブラで帰るわけにはいかんぞ。こんなところまで来たからこそ・・・な」
マリー「・・・・・・」
番長「ラハールの言う通りだ」
マリー「・・・だって・・・」
番長「いきなりいなくなって、そのまま帰ってこなくなります、マリーの記憶は消えます・・・そんなこと言われたって、誰も納得出来ない。来るな何て突き放されて・・・突き放されたままじゃいられない」
マリー「・・・・・・」
番長「マリー」
マリー「・・・」
番長「・・・」
マリー「・・・私は、君達の敵」
エトナ「・・・」
マリー「クニノサギリや、アメノサギリと同じような存在」
陽介「クニノサギリっつーと・・・生田目の時に出てきた奴か」
千枝「うん」
直斗「アメノサギリは、足立さんの時に、ラハール先輩達が戦ったと仰っていた相手ですね」
ラハール「・・・ああ」
直斗「仮にそれが事実だとしても、貴女がここで消えなければならない理由にはなりません」
完二「だな」
雪子「そうだよ。敵だからって・・・それが何だって言うの?マリーちゃんはマリーちゃんだし、私達の友達だよ」
クマ「そうクマね。もう既にシャドウも悪魔も魔王もいるんだから、今更何だろうが気にすること無いクマよ」
750: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:14:18.01 ID:EW8krla60
マリー「・・・・・・私には、ある役割があったの」
番長「役割?」
マリー「君達も不思議に思ったでしょ。何ヶ月も晴れない霧・・・日々、濃くなる霧・・・そんな霧が、急に晴れたことを」
ラハール「霧が晴れたのは、貴様の仕業か?」
マリー「・・・あの霧は、人を惑わしてシャドウにする霧。シャドウにもなれない人は、死んでしまう霧。アメノサギリは、現実を望まないっていう人達の望みに応えて、あの霧を生み出した」
ラハール「・・・」
マリー「謎が深まれば深まるほど、真実を包み込む霧と一緒に・・・現実の霧は濃く深くなる。たとえ真実が追い求められても、霧は一時的に少し薄まるだけで、決して、勝手に晴れることはないの」
ラハール「(番長達が真実を追い求め続けたことで、一時的に霧が薄まっていた・・・【前回】の菜々子が助からずに、【今回】の菜々子が助かったのはそういうことか)」
マリー「現実を望み、シャドウだけの世界を否定する【人】に、アメノサギリが敗れた時・・・はじめて、私が生まれた理由が、私の役割が果たされる」
番長「・・・」
マリー「勝手に晴れることはない霧を、私は・・・全て私の中に取り込んだ。霧は今も私の中で、まだ暴れまわってる」
番長「・・・そんな・・・」
マリー「私の心が完全に霧にのまれた時に、私は、取り込んだ霧と、この虚ろの森と共に、消滅する」
番長「・・・」
マリー「それが、私が生まれてきた、たった一つの理由。私は最初から、死ぬために生まれたの・・・・・・それが、私が取り戻した、【私】」
番長「・・・取り戻した記憶のことを、何も教えてくれないわけだ・・・」
陽介「何、何冷静ぶってんだよ!冗談じゃねーぞそんな話!」
雪子「そうだよ・・・死ぬために生まれたなんて・・・そんな・・・」
マリー「けどそれが【私】なのっ!」
番長「・・・」
マリー「思い出したからには、私はただ、私の役割を果たすだけ。それに、良いでしょ別に。君達の記憶からは、私のことは消えてなくなる。私っていう存在が、霧と一緒になくなるんだから。忘れちゃえば、君達が傷つくことはない・・・!」
直斗「・・・・・・」
完二「・・・・・・」
りせ「だからって、忘れるからって、そんなこと・・・私は嫌だよ・・・」
マリー「駄々をこねないでよ!霧がなくなれば・・・君達は平和な日常に戻れる。それに、私はそのために生まれたんだから・・・私の役割を果たしたい!それを邪魔しないで!」
番長「マリー・・・」
マリー「私は君達に、こんなところにまで来て欲しくなかった!君達が来なければ・・・私はこんなに、苦しまずに済んだ!」
クマ「マリチャン・・・」
マリー「だからもう帰って!早く私を一人にして!」
番長「役割?」
マリー「君達も不思議に思ったでしょ。何ヶ月も晴れない霧・・・日々、濃くなる霧・・・そんな霧が、急に晴れたことを」
ラハール「霧が晴れたのは、貴様の仕業か?」
マリー「・・・あの霧は、人を惑わしてシャドウにする霧。シャドウにもなれない人は、死んでしまう霧。アメノサギリは、現実を望まないっていう人達の望みに応えて、あの霧を生み出した」
ラハール「・・・」
マリー「謎が深まれば深まるほど、真実を包み込む霧と一緒に・・・現実の霧は濃く深くなる。たとえ真実が追い求められても、霧は一時的に少し薄まるだけで、決して、勝手に晴れることはないの」
ラハール「(番長達が真実を追い求め続けたことで、一時的に霧が薄まっていた・・・【前回】の菜々子が助からずに、【今回】の菜々子が助かったのはそういうことか)」
マリー「現実を望み、シャドウだけの世界を否定する【人】に、アメノサギリが敗れた時・・・はじめて、私が生まれた理由が、私の役割が果たされる」
番長「・・・」
マリー「勝手に晴れることはない霧を、私は・・・全て私の中に取り込んだ。霧は今も私の中で、まだ暴れまわってる」
番長「・・・そんな・・・」
マリー「私の心が完全に霧にのまれた時に、私は、取り込んだ霧と、この虚ろの森と共に、消滅する」
番長「・・・」
マリー「それが、私が生まれてきた、たった一つの理由。私は最初から、死ぬために生まれたの・・・・・・それが、私が取り戻した、【私】」
番長「・・・取り戻した記憶のことを、何も教えてくれないわけだ・・・」
陽介「何、何冷静ぶってんだよ!冗談じゃねーぞそんな話!」
雪子「そうだよ・・・死ぬために生まれたなんて・・・そんな・・・」
マリー「けどそれが【私】なのっ!」
番長「・・・」
マリー「思い出したからには、私はただ、私の役割を果たすだけ。それに、良いでしょ別に。君達の記憶からは、私のことは消えてなくなる。私っていう存在が、霧と一緒になくなるんだから。忘れちゃえば、君達が傷つくことはない・・・!」
直斗「・・・・・・」
完二「・・・・・・」
りせ「だからって、忘れるからって、そんなこと・・・私は嫌だよ・・・」
マリー「駄々をこねないでよ!霧がなくなれば・・・君達は平和な日常に戻れる。それに、私はそのために生まれたんだから・・・私の役割を果たしたい!それを邪魔しないで!」
番長「マリー・・・」
マリー「私は君達に、こんなところにまで来て欲しくなかった!君達が来なければ・・・私はこんなに、苦しまずに済んだ!」
クマ「マリチャン・・・」
マリー「だからもう帰って!早く私を一人にして!」
751: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:16:14.39 ID:EW8krla60
エトナ「アンタのことなんか知ったこっちゃないわよ」
マリー「・・・ぇ?」
エトナ「どうでも良いのよ、アンタの気持ちなんか」
マリー「ど、どうでもいいって・・・」
エトナ「【アタシ】はエトナ」
マリー「・・・?」
エトナ「【アタシ】はね、アタシの記憶を勝手に消したり奪ったりしようなんて奴は、絶対に許さないって心に決めてるの。それをやろうとしてるのが、友達だろうが家族だろうがブッ殺す。邪魔する奴もブッ潰す」
ラハール「・・・」
エトナ「特にそれが、楽しい記憶ならね。例えマリーちゃんでも、許してあげられないわね~」
マリー「・・・っ」
エトナ「アンタがアタシの記憶を消そうなんて言ってるから、【アタシ】はそれを許さない。だからここに来たのよ」
マリー「【私】は・・・私はこんなとこまで来いなんて頼んでない・・・来るなって言ったっ・・・!」
エトナ「そうね」
マリー「【私】はただ、私の役割を果たして消えたいの・・・!もう君達と一緒にいたくない!・・・一人にして・・・!」
エトナ「そうね。そう言ってるわね」
マリー「・・・私がいなくなれば、誰も傷つかなくて済むんだよ?もう君達が、危ない目に遭わなくて・・・済むんだよ?」
エトナ「だから言ってんでしょ。知ったこっちゃないわよってね」
ラハール「さっさと観念しろ。こいつのワガママは筋金入りだぞ」
エトナ「殿下にそんなこと言われるとは・・・」
ラハール「どういう意味だ」
エトナ「そういう意味です」
ラハール「そうかそういう意味か。殺すぞ貴様」
エトナ「やれるもんならやってみて下さいよ~」
マリー「・・・・・・ばか・・・!」
エトナ「馬鹿で結構よ。それが【アタシ】だからね」
マリー「・・・ばか・・・きらい・・・かえれ・・・!」
エトナ「お断りよ」
マリー「・・・・・・!」
エトナ「【アタシ】はアンタがいなくなるなんて、絶対許さない。で、アンタはどうなの?」
マリー「【私】・・・?だから、私はもう消えるって・・・」
エトナ「それは【アタシ】が許さない。絶対にね。で、ほんとはどうなの?本当のアンタは、どう思ってんの?」
マリー「・・・・・・【私】は・・・」
エトナ「・・・」
マリー「【私】は・・・消えたくなんかないよ・・・皆と、エトナと、一緒にいたい・・・!」
エトナ「最初っからそう言や良いのよ」
マリー「エトナ・・・!」
番長「よし、やるぞ皆!」
マリー「・・・ぇ?」
エトナ「どうでも良いのよ、アンタの気持ちなんか」
マリー「ど、どうでもいいって・・・」
エトナ「【アタシ】はエトナ」
マリー「・・・?」
エトナ「【アタシ】はね、アタシの記憶を勝手に消したり奪ったりしようなんて奴は、絶対に許さないって心に決めてるの。それをやろうとしてるのが、友達だろうが家族だろうがブッ殺す。邪魔する奴もブッ潰す」
ラハール「・・・」
エトナ「特にそれが、楽しい記憶ならね。例えマリーちゃんでも、許してあげられないわね~」
マリー「・・・っ」
エトナ「アンタがアタシの記憶を消そうなんて言ってるから、【アタシ】はそれを許さない。だからここに来たのよ」
マリー「【私】は・・・私はこんなとこまで来いなんて頼んでない・・・来るなって言ったっ・・・!」
エトナ「そうね」
マリー「【私】はただ、私の役割を果たして消えたいの・・・!もう君達と一緒にいたくない!・・・一人にして・・・!」
エトナ「そうね。そう言ってるわね」
マリー「・・・私がいなくなれば、誰も傷つかなくて済むんだよ?もう君達が、危ない目に遭わなくて・・・済むんだよ?」
エトナ「だから言ってんでしょ。知ったこっちゃないわよってね」
ラハール「さっさと観念しろ。こいつのワガママは筋金入りだぞ」
エトナ「殿下にそんなこと言われるとは・・・」
ラハール「どういう意味だ」
エトナ「そういう意味です」
ラハール「そうかそういう意味か。殺すぞ貴様」
エトナ「やれるもんならやってみて下さいよ~」
マリー「・・・・・・ばか・・・!」
エトナ「馬鹿で結構よ。それが【アタシ】だからね」
マリー「・・・ばか・・・きらい・・・かえれ・・・!」
エトナ「お断りよ」
マリー「・・・・・・!」
エトナ「【アタシ】はアンタがいなくなるなんて、絶対許さない。で、アンタはどうなの?」
マリー「【私】・・・?だから、私はもう消えるって・・・」
エトナ「それは【アタシ】が許さない。絶対にね。で、ほんとはどうなの?本当のアンタは、どう思ってんの?」
マリー「・・・・・・【私】は・・・」
エトナ「・・・」
マリー「【私】は・・・消えたくなんかないよ・・・皆と、エトナと、一緒にいたい・・・!」
エトナ「最初っからそう言や良いのよ」
マリー「エトナ・・・!」
番長「よし、やるぞ皆!」
752: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:18:18.69 ID:EW8krla60
>-・・・・・・
ラハール「・・・で、どうするんだ?これから」
番長「・・・・・・どうしようか?」
ラハール「知るか・・・というか貴様、さっきのやるぞ皆!って何だったんだ・・・?」
番長「いや、まあ、気合を入れようと思って」
雪子「後先考えてないというか何と言うか・・・まあ、マリーちゃんが考え直してくれただけでも、一つ進歩だよね」
エトナ「アタシはワガママ言ってるだけだしね。そこで家来のワガママをどうにか叶えるのが、殿下の腕の見せ所なんじゃないですかね?」
番長「確かに」
ラハール「貴様等は・・・・・・・うーむ・・・マリー」
マリー「な・・・何?」
ラハール「霧はまだ貴様の中にあるんだろう?それを外に出すことは可能か?」
マリー「・・・」
番長「出来るのか?」
マリー「・・・出来るとは、思うんだけど・・・」
完二「んだよ、なら話がはえーじゃねえか」
直斗「ですね」
エトナ「出しなさい」
マリー「で、でも待って・・・この霧は、世界全部を覆える程の力を持っているの。それだけの力が一つの形を成したもの・・・そんなのと君達が戦ったりしたら、いくら君達でも誰かが命を落とすかもしれない。私は、それだけは絶対にヤだよ・・・」
エトナ「いいから出しなさい」
マリー「えぇ・・・?」
ラハール「ワガママを言う権利」
マリー「?」
ラハール「それはワガママを通すだけの力だ。そして今ここにいるのは全員、自分のワガママを通したくて、そのための力を蓄えてきた奴等だ」
エトナ「そういうこと。別にアンタのためじゃないわよ。アタシは自分のワガママを通したいだけだから」
ラハール「・・・」
雪子「とりあえずそういうことにしておいて、マリーちゃん、私達にもう一頑張りさせて」
エトナ「ちょっと!とりあえずってどういうことよ!」
番長「まあまあ」
エトナ「なだめようとしてんじゃないわよ・・・!」
陽介「覚悟も準備もしてあんだ。今更相手がどんだけ強いって言われても、俺等はマリーちゃんを助けにきたの」
千枝「何かっこつけてんの?」
陽介「かっこつけてねーよ!・・・ないよな?」
番長「・・・つけてたかな」
マリー「・・・なんでそんなに呑気なの?怖くないの?」
番長「・・・皆、そろってるからな」
陽介「ま、そうだな」
番長「・・・マリーも一緒だ」
マリー「・・・・・・ばか・・・!」
ラハール「・・・で、どうするんだ?これから」
番長「・・・・・・どうしようか?」
ラハール「知るか・・・というか貴様、さっきのやるぞ皆!って何だったんだ・・・?」
番長「いや、まあ、気合を入れようと思って」
雪子「後先考えてないというか何と言うか・・・まあ、マリーちゃんが考え直してくれただけでも、一つ進歩だよね」
エトナ「アタシはワガママ言ってるだけだしね。そこで家来のワガママをどうにか叶えるのが、殿下の腕の見せ所なんじゃないですかね?」
番長「確かに」
ラハール「貴様等は・・・・・・・うーむ・・・マリー」
マリー「な・・・何?」
ラハール「霧はまだ貴様の中にあるんだろう?それを外に出すことは可能か?」
マリー「・・・」
番長「出来るのか?」
マリー「・・・出来るとは、思うんだけど・・・」
完二「んだよ、なら話がはえーじゃねえか」
直斗「ですね」
エトナ「出しなさい」
マリー「で、でも待って・・・この霧は、世界全部を覆える程の力を持っているの。それだけの力が一つの形を成したもの・・・そんなのと君達が戦ったりしたら、いくら君達でも誰かが命を落とすかもしれない。私は、それだけは絶対にヤだよ・・・」
エトナ「いいから出しなさい」
マリー「えぇ・・・?」
ラハール「ワガママを言う権利」
マリー「?」
ラハール「それはワガママを通すだけの力だ。そして今ここにいるのは全員、自分のワガママを通したくて、そのための力を蓄えてきた奴等だ」
エトナ「そういうこと。別にアンタのためじゃないわよ。アタシは自分のワガママを通したいだけだから」
ラハール「・・・」
雪子「とりあえずそういうことにしておいて、マリーちゃん、私達にもう一頑張りさせて」
エトナ「ちょっと!とりあえずってどういうことよ!」
番長「まあまあ」
エトナ「なだめようとしてんじゃないわよ・・・!」
陽介「覚悟も準備もしてあんだ。今更相手がどんだけ強いって言われても、俺等はマリーちゃんを助けにきたの」
千枝「何かっこつけてんの?」
陽介「かっこつけてねーよ!・・・ないよな?」
番長「・・・つけてたかな」
マリー「・・・なんでそんなに呑気なの?怖くないの?」
番長「・・・皆、そろってるからな」
陽介「ま、そうだな」
番長「・・・マリーも一緒だ」
マリー「・・・・・・ばか・・・!」
753: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:19:49.05 ID:EW8krla60
エトナ「泣いてる暇があったらさっさと出しなさいよ。アタシはこんなとこに長居したくないのよ」
マリー「なっ、泣いてないし・・・!」
エトナ「いや号泣してたじゃん」
クマ「・・・エトナチャンだって涙こらえてたクマ」
エトナ「冗談言ってると先にアンタからブッ殺すわよ?」
クマ「せ、せめて後にして・・・!」
完二「後なら良いのかよ」
りせ「・・・マリーちゃん、一緒に帰ろう」
マリー「・・・・・・わかった」
番長「待ってくれ」
マリー「えぇ・・・?」
ラハール「話の腰を折るな。どういうつもりだ」
直斗「待つということには僕も同意見ですね」
ラハール「・・・?」
番長「どうせなら全員チャージとかコンセントレイトとか、他の全ての補助魔法をかけまくった状態ではじめよう」
ラハール「な、なるほど・・・」
直斗「有無を言わさず、全員の一斉攻撃でケリをつけましょう。強い相手だというのなら、妙な行動をされる前に片付けてしまえばいいんです」
番長「よし、やるぞ皆!」
完二「・・・先輩、それさっきも言ってたっス」
番長「気合を入れなおそうと思って・・・」
完二「そ、そっスか」
>-・・・アタシと殿下が力尽きるまでパワーアップとマジックアップを皆にかけまくったら、一瞬で終わった。
>-・・・・・・
りせ「マ、マリーちゃん!?」
マリー「・・・」
番長「どうした!?何かあったのか!?」
エトナ「アンタ慌てすぎよ。さっきまでのゲスいアンタはどこいったの?」
ラハール「いやこいつ案外逆境に弱いぞ。菜々子の時はもっとひどかったからな」
番長「そんなこと言ってる場合か?マリーは?」
エトナ「・・・大丈夫よ。笑って眠ってんじゃん。こりゃ、疲れただけよ」
番長「そうですか・・・」
マリー「なっ、泣いてないし・・・!」
エトナ「いや号泣してたじゃん」
クマ「・・・エトナチャンだって涙こらえてたクマ」
エトナ「冗談言ってると先にアンタからブッ殺すわよ?」
クマ「せ、せめて後にして・・・!」
完二「後なら良いのかよ」
りせ「・・・マリーちゃん、一緒に帰ろう」
マリー「・・・・・・わかった」
番長「待ってくれ」
マリー「えぇ・・・?」
ラハール「話の腰を折るな。どういうつもりだ」
直斗「待つということには僕も同意見ですね」
ラハール「・・・?」
番長「どうせなら全員チャージとかコンセントレイトとか、他の全ての補助魔法をかけまくった状態ではじめよう」
ラハール「な、なるほど・・・」
直斗「有無を言わさず、全員の一斉攻撃でケリをつけましょう。強い相手だというのなら、妙な行動をされる前に片付けてしまえばいいんです」
番長「よし、やるぞ皆!」
完二「・・・先輩、それさっきも言ってたっス」
番長「気合を入れなおそうと思って・・・」
完二「そ、そっスか」
>-・・・アタシと殿下が力尽きるまでパワーアップとマジックアップを皆にかけまくったら、一瞬で終わった。
>-・・・・・・
りせ「マ、マリーちゃん!?」
マリー「・・・」
番長「どうした!?何かあったのか!?」
エトナ「アンタ慌てすぎよ。さっきまでのゲスいアンタはどこいったの?」
ラハール「いやこいつ案外逆境に弱いぞ。菜々子の時はもっとひどかったからな」
番長「そんなこと言ってる場合か?マリーは?」
エトナ「・・・大丈夫よ。笑って眠ってんじゃん。こりゃ、疲れただけよ」
番長「そうですか・・・」
754: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:21:09.51 ID:EW8krla60
>-2/14(火) 放課後
:::【教室】:::
フロン「ラハールさ~~ん」
シシリー「お兄ちゃ~~ん」
ラハール「は?」
陽介「(突っ込まない。俺は突っ込まないぞ。他人のフリだ)」
フロン「はいこれ、チョコレートです」
シシリー「私からは新しいマフラー!手編みだよ!」
ラハール「いや・・・・・・は?」
フロン「は?と申されましても・・・」
シシリー「ねえ・・・」
ラハール「貴様等がいきなり人間界に来るのはまだ良いがな・・・なんでここに来た!?しかもいつもの格好のまま!周りの奴等、凄い目でこっちを見てるではないか!」
フロン「ラハールさんもそういうのを気にするお年頃になったんですねぇ」
シシリー「なんか進歩を感じるよね」
ラハール「ふざっけるな!!いいから来い!!学校から出るぞ!!」
:::【教室】:::
フロン「ラハールさ~~ん」
シシリー「お兄ちゃ~~ん」
ラハール「は?」
陽介「(突っ込まない。俺は突っ込まないぞ。他人のフリだ)」
フロン「はいこれ、チョコレートです」
シシリー「私からは新しいマフラー!手編みだよ!」
ラハール「いや・・・・・・は?」
フロン「は?と申されましても・・・」
シシリー「ねえ・・・」
ラハール「貴様等がいきなり人間界に来るのはまだ良いがな・・・なんでここに来た!?しかもいつもの格好のまま!周りの奴等、凄い目でこっちを見てるではないか!」
フロン「ラハールさんもそういうのを気にするお年頃になったんですねぇ」
シシリー「なんか進歩を感じるよね」
ラハール「ふざっけるな!!いいから来い!!学校から出るぞ!!」
755: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:22:51.99 ID:EW8krla60
>-・・・・・・
:::【校門前】:::
ラハール「・・・何かと思えば、そうか・・・今日はバレンタインか。道理で色んな奴等に菓子を贈りつけられたわけだ」
シシリー「え、お兄ちゃん結構モテるんだ?」
陽介「そうそう、こいつ文化祭で目立ってから、女子からも男子からもモテてんだ」
シシリー「だ、男子からも・・・?」
ラハール「余計なことを言うな」
フロン「まあラハールさんはかっこいいしかわいいですからねえ」
ラハール「っ・・・なっ、き、きしゃまっ、い、いったい、なっ、っっ!///」
陽介「何一つちゃんと言えてねーぞ」
ラハール「う、うるさい!もう帰る!///」
陽介「あっ・・・アイツ全力疾走しやがった。危ないから止せっつってんのに」
フロン「そうだ。花村さんにもチョコレートです」
シシリー「私からも~」
陽介「え、良いんですか?いや、何か普通に嬉しいですね。ども」
フロン「常日頃ラハールさんがお世話になっているお礼です」
陽介「あ、いやいやいや、お世話になってるのはこっちっつーか・・・」
フロン「いえいえ、一年前は考えられませんでしたよ?かっこよさはともかく、あんなにかわいいラハールさんは」
シシリー「確かに」
陽介「・・・一年か・・・もう、こうしてられんのも、あと一ヶ月なんですね」
フロン「・・・ふっふっふ~」
陽介「え、何で笑うんですか?」
フロン「秘密でぇ~す」
:::【校門前】:::
ラハール「・・・何かと思えば、そうか・・・今日はバレンタインか。道理で色んな奴等に菓子を贈りつけられたわけだ」
シシリー「え、お兄ちゃん結構モテるんだ?」
陽介「そうそう、こいつ文化祭で目立ってから、女子からも男子からもモテてんだ」
シシリー「だ、男子からも・・・?」
ラハール「余計なことを言うな」
フロン「まあラハールさんはかっこいいしかわいいですからねえ」
ラハール「っ・・・なっ、き、きしゃまっ、い、いったい、なっ、っっ!///」
陽介「何一つちゃんと言えてねーぞ」
ラハール「う、うるさい!もう帰る!///」
陽介「あっ・・・アイツ全力疾走しやがった。危ないから止せっつってんのに」
フロン「そうだ。花村さんにもチョコレートです」
シシリー「私からも~」
陽介「え、良いんですか?いや、何か普通に嬉しいですね。ども」
フロン「常日頃ラハールさんがお世話になっているお礼です」
陽介「あ、いやいやいや、お世話になってるのはこっちっつーか・・・」
フロン「いえいえ、一年前は考えられませんでしたよ?かっこよさはともかく、あんなにかわいいラハールさんは」
シシリー「確かに」
陽介「・・・一年か・・・もう、こうしてられんのも、あと一ヶ月なんですね」
フロン「・・・ふっふっふ~」
陽介「え、何で笑うんですか?」
フロン「秘密でぇ~す」
756: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:24:40.57 ID:EW8krla60
>-・・・・・・
:::【堂島家】:::
マリー「・・・ねえ、ちょっとは遠慮しなよ」
りせ「えぇ?それは無理かな~?」
番長「・・・」
マリー「助けて貰ったことには感謝してるけどさ・・・」
りせ「マリーちゃんは確かに大事な友達だよ。でも、先輩のことはちょっと譲れないっていうか~?」
番長「・・・・・・」
マリー「ゆ、譲れないのはこっちのほうだよ」
りせ「えぇ~?」
番長「・・・・・・あの、そろそろ菜々子が帰ってくる時間なんで、穏便に・・・」
マリー&りせ「何?」
番長「・・・何でも無いです」
>-・・・本当に逆境に弱いわね。
番長「・・・ところで、どうしてエトナさんがここに?」
エトナ「え?マリーちゃんに呼ばれたのよ」
番長「マリーに?」
マリー「・・・・・・う、うん・・・あの、これ・・・皆にチョコレート作ったけど、エトナのは、特別だから・・・ちゃんと渡したくて・・・その・・・」
エトナ「・・・マリーちゃん・・・」
マリー「な、なんか照れる・・・!」
エトナ「何言ってんのよ・・・・・・こっちまで照れちゃうじゃん・・・!」
りせ「先輩~、二人で先輩の部屋行きましょうよ。マリーちゃんにはエトナさんがいるみたいだし」
マリー「ちょ、ちょっと・・・!」
番長「・・・・・・・あの、そろそろ菜々子が・・・」
マリー&りせ「何?」
番長「・・・何でも無いです」
:::【堂島家】:::
マリー「・・・ねえ、ちょっとは遠慮しなよ」
りせ「えぇ?それは無理かな~?」
番長「・・・」
マリー「助けて貰ったことには感謝してるけどさ・・・」
りせ「マリーちゃんは確かに大事な友達だよ。でも、先輩のことはちょっと譲れないっていうか~?」
番長「・・・・・・」
マリー「ゆ、譲れないのはこっちのほうだよ」
りせ「えぇ~?」
番長「・・・・・・あの、そろそろ菜々子が帰ってくる時間なんで、穏便に・・・」
マリー&りせ「何?」
番長「・・・何でも無いです」
>-・・・本当に逆境に弱いわね。
番長「・・・ところで、どうしてエトナさんがここに?」
エトナ「え?マリーちゃんに呼ばれたのよ」
番長「マリーに?」
マリー「・・・・・・う、うん・・・あの、これ・・・皆にチョコレート作ったけど、エトナのは、特別だから・・・ちゃんと渡したくて・・・その・・・」
エトナ「・・・マリーちゃん・・・」
マリー「な、なんか照れる・・・!」
エトナ「何言ってんのよ・・・・・・こっちまで照れちゃうじゃん・・・!」
りせ「先輩~、二人で先輩の部屋行きましょうよ。マリーちゃんにはエトナさんがいるみたいだし」
マリー「ちょ、ちょっと・・・!」
番長「・・・・・・・あの、そろそろ菜々子が・・・」
マリー&りせ「何?」
番長「・・・何でも無いです」
757: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/15(土) 02:26:23.61 ID:EW8krla60
>-3/20(火)
:::【八十稲羽駅】:::
番長「(ラハールもエトナさんも・・・何も言わずに帰ってしまった)」
番長「(今日、皆とお別れしようって、言ってたのに・・・)」
番長「(陽介が朝起きたら、ラハールはいなかったらしい)」
番長「(天城が朝起きたら、エトナさんはいなかったらしい)」
番長「(・・・どうして・・・)」
>-・・・二人が急にいなくなっていたことを惜しみながら
>-・・・皆と別れの挨拶を交わし
>-・・・再開を約束して
>-俺は電車に揺られた。
>-・・・・・・
>-・・・・・・
>-それにしても・・・
>-まだ謎が、残っていたような・・・
>-・・・いいや。
>-・・・なんだか疲れた。
>-・・・少し、眠ろう。
おわり
:::【八十稲羽駅】:::
番長「(ラハールもエトナさんも・・・何も言わずに帰ってしまった)」
番長「(今日、皆とお別れしようって、言ってたのに・・・)」
番長「(陽介が朝起きたら、ラハールはいなかったらしい)」
番長「(天城が朝起きたら、エトナさんはいなかったらしい)」
番長「(・・・どうして・・・)」
>-・・・二人が急にいなくなっていたことを惜しみながら
>-・・・皆と別れの挨拶を交わし
>-・・・再開を約束して
>-俺は電車に揺られた。
>-・・・・・・
>-・・・・・・
>-それにしても・・・
>-まだ謎が、残っていたような・・・
>-・・・いいや。
>-・・・なんだか疲れた。
>-・・・少し、眠ろう。
おわり
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