1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:04:10.64 ID:cCnnMabc0
―いい?なるほどくん

「(所長…?)」

―自分が信じたものは、最後まであきらめてはダメ

―強くなりなさい、なるほどくん

「(…所長!)」

「……!……くん!…なるほどくん!」

成歩堂「千尋さん!!」バッ

真宵「わっ!もう、あたしだよなるほどくん!」プクーッ

成歩堂「あ、ああ…真宵ちゃん…。えーっと…。…僕いつの間にか寝てた…?」

真宵「…分かんないけど、あたしもなるほどくんも、気が付いたらここで寝てたみたい」

成歩堂「え?ここって、僕達の事務所………」

ブーブー パッパー ガヤガヤ ザワザワ

成歩堂「(……な、なんで外に…!?ここはどこだ!?)」

引用元: 成歩堂「レ、レイトン?」真宵「ロ、ロンドン!?」 



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:06:02.64 ID:cCnnMabc0
往来の中に座り込む二人を、行き交う人々が訝しげに見ている。

真宵「…確かあたし達、事務所でラーメン食べてたよね…?」

成歩堂「…ああ…真宵ちゃんが作った、アヤシゲなみそラーメンね…」

真宵「怪しくないってば!」プクーッ

成歩堂「(あんなにどす黒くて禍々しいラーメン作っておいて、よく言うよ)」

真宵「そんなこと言ったら、ヤハリさんに失礼だよ!」

成歩堂「…や、矢張?なんであいつが出てくるんだ…?」

真宵「あのみそラーメンのみそ、ヤハリさんが作ったんだよ」

成歩堂「矢張が!?な、なんでみそなんか…」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:07:48.52 ID:cCnnMabc0
真宵「なんかね、

ヤハリ『ミソ職人に、俺はなる!!!』

…って。これは、試作品一号なんだって」

成歩堂「(…やっぱり矢張か。あいつが関わると、ロクなことがないな…)」

成歩堂「…話を戻そう。…確か、その時いきなり目眩がして…」

真宵「気が付いたら…ここにいたね。なんか、見た事ない場所みたいだけど…」

成歩堂「…なんて言うか…日本っぽくない所だな」

真宵「うん、なんて言うか…”よーろぴあん”って感じだね」

7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:09:20.76 ID:cCnnMabc0
成歩堂「……と、とりあえず、看板かなにか、地名が書いてあるものは…」キョロキョロ

真宵「うーん…。あ!なるほどくん!こっち来て!」

成歩堂「なにか見つけた?」

真宵「ほら!すごい景色!」

ヒュー…

成歩堂「!!!」

真宵「ここ、大きな橋の上だったんだね。下にはこれまた大きな川!あ!あっちにも大きな時計台があるよ!なるほどく…」

成歩堂「……」サーッ

真宵「…そういえばなるほどくん、高い所ニガテだっけ…。だ、大丈夫…?顔が藻みたいな色だよ…?」

成歩堂「…ハハ、ヘイキ、ヘイ、キ…」グラァ バターンッ

真宵「な、なるほどくん!!」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:10:47.03 ID:cCnnMabc0
~~~

ルーク「今日も先生の華麗な推理で、毎度おなじみドン・ポールの変装を見破りましたね!」

レイトン「ドン・ポールの変装もマンネリ化してきたからね。見ただけで「あ、ポールだ」って分かるようになってきたよ」

ルーク「実は僕もです。かわいそうなので黙ってますけど(笑)」

レイトン「(笑)」

真宵「なるほどくん!なるほどくん!!」

レイトン「ん?…なにやら騒がしいな」

ルーク「あ!せ、先生!あそこに誰か倒れてます!」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:12:06.69 ID:cCnnMabc0
~~~

成歩堂「う、ううん……」

「…、……ドー、……ホドー」

成歩堂「はっ!真宵ちゃん!!」バッ

レイトン「…気が付きましたか、ミスターナルホドー」

成歩堂「(だ、誰だよこの人!)」ズガンッ

真宵「なるほどくん!良かったぁ…」

成歩堂「真宵ちゃん…。僕は一体…」

真宵「かくかくしかじかで、この人達が助けてくれたの」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:13:31.47 ID:cCnnMabc0
レイトン「はじめまして、ミスターナルホドー。私はエルシャール・レイトン。ここ、グレッセンヘラーカレッジで、考古学の教授をしています」

ルーク「僕はレイトン先生の一番弟子、ルーク・トライトンです。よろしくお願いします!」

成歩堂「あ、これはご丁寧に…」

レイトン「それにしてもミスターナルホドー、何故あんな所に倒れていたのです?」

成歩堂「……正直、僕達にもなにがなんだか…」

カクカクシカジカ

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:14:33.31 ID:cCnnMabc0
レイトン「つまり…自宅で食事をしていたはずが、いつの間にか気を失い、気が付けばウェストミンスターブリッジで倒れていた、と言うことですね」
 
成歩堂「ええ、まぁ、そんな感じです(高所恐怖症でキゼツしたってとこは、端折っておこう)」

レイトン「ふむ…これは興味深いナゾだな…」

真宵「あの…うえすとなんとかブリッジって、なんか横文字みたいな名前ですけど…ここって、どこなんですか?」

ルーク「ここはロンドンの大学、グレッセンヘラーカレッジのレイトン先生の研究室ですよ」

成歩堂&真宵「「ろ ・・・ ろ ん ど ん !!??」」

真宵「な、なるほどくん!ろんどんって、ロンドン!?ど、どうしよう!あたしパスポート持ってないのに!密入国で捕まっちゃうよ!!」

成歩堂「(な、なんでロンドンに…!!どうなってるんだ…!?)」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:15:41.68 ID:cCnnMabc0
真宵「も、もしかしてあたし達、誘拐されたのかな…」

成歩堂「誘拐!?そうか、僕たちが気を失ってる間に、誰かが…。あ!」

成歩堂は近くに置いてあった新聞を手に取り、日付を確認する。

成歩堂「×月○日日曜日…今の時間は…午後12時!?(…確か、ロンドンと日本の時差は9時間はあるはず…)」

真宵「…ラーメンを食べた時からほとんど経ってないね…」

成歩堂「そんな馬鹿な…あ!この新聞今日のじゃ無いんじゃ…」

『Sunday,××× ○,193△ 』

成歩堂「……あの」

レイトン「どうしました?」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:16:50.73 ID:cCnnMabc0
成歩堂「この新聞は、いつの…?」

レイトン「193△年×月○日…今日のものですね」

真宵「せ、せんきゅうひゃくさんじゅうさんかくねん…?」

成歩堂「(…頭が頭痛で痛くなってきた)」

成歩堂「……ん?」

成歩堂「……そういえば、僕達なんでこの人達の言葉が分かるんだ…?」

真宵「!ほ、ほんとだ!ロンドンは英語のはずだよね…あたし達、ばいりんがるだったの!?」

成歩堂「いやいや!そんな訳ないだろ!」ビシッ

レイトン「…ミスターナルホドー、マヨイさん」

レイトン「気を落ち着かせる為に、こんなナゾはいかがです?」

成歩堂「え?」

真宵「ナゾ?」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:18:15.70 ID:cCnnMabc0
~ナゾ001『残ったのは?』~10ピカラット

ろうそくが10本燃えていた。
そこへ風が吹いて、2本は消えてしまった。
またあとで見に行くと、さらに1本消えていた。
そこで風の当たらぬように窓を閉めた。
それからは残りの1本も消えなかったとして、最後まで残ったろうそくは何本か。


成歩堂「………あの」

レイトン「おや、もう分かりましたか?」

成歩堂「いえ、あの……なぜ突然、クイズを…?」

ルーク「“クイズ”じゃありません!“ナゾ”です!!」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:19:31.98 ID:cCnnMabc0
レイトン「ミスターナルホドー。混乱している時、頭を整理するのにナゾは最適ですよ」

成歩堂「は、はあ…(それにしたって落ち着きすぎだろう…)」

真宵「ねぇルークくん、『10ピカラット』ってなんなの?」

ルーク「ピカラットは、そのナゾの難易度を表しているんです。これは10ピカラットなので、比較的簡単なナゾですね」

レイトン「いかがです?答えは分かりましたか?」

真宵「うーん、最初に10本燃えてて、全部で3本消えたから…7本じゃないのかな?」

成歩堂「まあ、普通に考えたらそうだよね」

ルーク「(ニヤニヤ)」

真宵「…なるほどくん、ルークくんがニヤニヤしてるよ」

成歩堂「…違うみたいだな」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:20:45.65 ID:cCnnMabc0
レイトン「お二人はナゾトキは初めてのようですね。ふむ、では…」キョロキョロ

レイトン「ここかな?」ゴソゴソ

成歩堂「?(カーテンを漁りだしたぞ)」

♪チャリーン!

成歩堂「(な、なんか出てきた!)」

レイトン「これは『ひらめきコイン』と言うものです。これを使うと、ナゾのヒントが貰えます」

ルーク「ひとつの場所にいくつか隠されてるんですが、先生のレベルになると、全てワンタッチで探し当てられます!」ドヤァ

レイトン「これを差し上げましょう。大丈夫、この世に解明出来ないナゾはありませんよ」

成歩堂「はあ…(なんて所なんだ、ロンドン…)」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:21:45.21 ID:cCnnMabc0
ひらめきコインから得たヒントで、成歩堂と真宵はこのナゾを解明した。

真宵「なるほどね~。こういうの、アハ体験って言うんだよね!」

成歩堂「…一応、頭は落ち着いたけど…僕ら自身の問題は何一つ解決してないよね」

真宵「うっ!…うん」

成歩堂「…真宵ちゃん。なんだか訳の分からない事だらけだけど、とにかく、僕達の時代の、僕達の事務所へ帰る方法を考えよう」

真宵「…そうだよね!帰る方法、見つけよう!」グッ

レイトン「私達もお手伝いしましょう、ミスターナルホドー」

ルーク「そうですね!街の人に聞き込みをすれば、なにか分かるかもしれません!」

成歩堂「レイトン教授…ありがとうございます(ちょっとヘンだけど、悪い人達では無さそうだ)」

コンコン

レイトン「ん?誰か来たようだ。どうぞ」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:22:48.52 ID:cCnnMabc0
ガチャ

アロマ「こんにちは、レイトン先生」

レイトン「やあ、アロマ」

ルーク「こんにちは、アロマさん」

アロマ「こんにちは、ルークも来てたのね。…あら?そちらは…?」

カクカクシカジカ

アロマ「まあ…それは、とても大変ね」

ルーク「はい。なので僕達、街へ行って情報収集しようと思ってるんです」

アロマ「あら!じゃあ、丁度良かったわ」

ルーク「え?」

アロマ「『腹が減っては調査は出来ぬ』って言うでしょう?皆さん、お腹空いてません?」

レイトン&ルーク「「!!」」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:24:02.59 ID:cCnnMabc0
真宵「あ!あたし、お腹ペコペコ!」グー

成歩堂「そういえば、ごはんの途中だったね」グー

アロマ「ふふ。私、ケーキを焼いてきたんです。良かったらどうぞ」

そう言うとアロマは、持っていたバスケットの中身を見せた。

真宵「うわぁ!おいしそう!」

グイッ

ルーク「マ、マヨイさん!食べちゃダメですよ!お腹を壊します!」ヒソヒソ

真宵「え?な、なんで?おいしそうなチョコケーキなのに…」

ルーク「あれはチョコじゃありません、コゲです!」ヒソヒソ

真宵「え!?で、でも中までちゃんと茶色に…」ヒソヒソ

ルーク「中までちゃんとコゲてるんです!」ヒソヒソ

成歩堂「(…それってもう、ただのコゲの固まりなんじゃ…)」

アロマ「さあ、めしあがれ」ニコニコ

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:25:26.54 ID:cCnnMabc0
レイトン「…そ、そうだ、ミスターナルホドー!ケーキと言えば、こんなナゾが…」

ルーク「わ、わあ~こいつは手強そうなナゾですね~時間がかかりそうだ~!(棒)」

アロマ「まあ、本当。難しいナゾね…。それじゃあ私、一度帰って、一緒に作ったジャムを取って来ようかしら?」

ルーク「え…(手作り…)。…そ、そうですね、それがいいですよ!」

レイトン「あ、ああ、お願いするよ、アロマ」

アロマ「はい!」ニコッ

ガチャ パタン

レイトン「…なんとか切り抜けたな」

ルーク「…結局、僕達が食べるハメになるんですよね、先生…」

成歩堂「な、なんかすみません…」

レイトン「いえ、もう慣れてますよ…(遠い目)。…では、そろそろ」

成歩堂「はい、行きますか」

レイトン「このナゾを解いてもらいましょうか、ミスターナルホドー」

成歩堂「ええ!?(ホントに解くのかよ!!)」ズガンッ

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:26:38.90 ID:cCnnMabc0
~ナゾ002『ケーキを食べた犯人』~30ピカラット

私が大事にとっておいたケーキを誰かが食べてしまった。
A「私は食べていない」
B「AもDも食べていない」
C「僕は食べていない」
D「Cは本当のことを言っている」
1人だけウソをついている者が犯人だ。
それは誰か。

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:28:04.29 ID:cCnnMabc0
♪タラララランッ
ナゾ解明!
\ピーピー/

真宵「なるほどくん、すごい!アッサリ解いちゃったね!」

成歩堂「一人一人に尋問するのを想像したら、案外簡単に分かったよ」

真宵「サガだねぇ」

レイトン「尋問、ですか?」

真宵「なるほどくんこう見えて、『恐怖のツッコミ男』の異名を持つほどヤリ手の弁護士なんですよ!」

成歩堂「『こう見えて』、ってなんだよ」

レイトン「弁護士ですか。素晴らしいご職業ですね」

成歩堂「え、い、いやぁ…」テレテレ

ルーク「先生、そろそろ行かないと、アロマさんが…」

レイトン「ああ、そうだったね。では行きましょう、ミスターナルホドー、マヨイさん」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:29:52.09 ID:cCnnMabc0
~~~

成歩堂一行は街で調査を開始した。
しかし住人に聞き込みをするも、有力な情報は得られない。
それどころか逆にナゾを出題され、成歩堂と真宵のナゾトキの腕が上がるばかりであった。

成歩堂「真宵ちゃん…僕達、もうどれくらいナゾ解いたのかな」

真宵「えーっとねぇ、さっきので80問目だったよ!」

レイトン「ふふ、二人ともナゾトキの素質がありますよ」

ルーク「あ、ここの路地狭いですから気をつけて下さいね」

真宵「こんな狭い路地でペンキ塗りしてる人がいる。ほら、なるほどくん、ハシゴだよ」

成歩堂「真宵ちゃん。それを言うなら、キャタ………

………ハシゴ……だと……?」

真宵「(ドヤァ)」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:31:39.52 ID:cCnnMabc0
はしごの上の住人「おう、なんだアンタら。このはしご気に入ったのかい?俺の大事な商売道具を気に入ってくれるなんて嬉しいねぇ。お礼に、はしごのナゾはどうだい?」

真宵「ハシゴのナゾだってなるほどくん!あたしが解いてみるね!」

成歩堂「(でも、これがキャタツでもハシゴって言ってただろうな)」


~ナゾ0081『はしごのナゾ』~30ピカラット

奇妙な建設現場がある。
STARTから出発して、ABCDの順で通過し、すべてのはしごと足場を点検した。
各はしごの上下を除いて、同じルートは2度と通らなかった。
さて、白いはしごをどの順番で使ったのか、わかるかな?
番号つきのはしごを配置してみよう。  


fed2ce5b




























37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:33:45.26 ID:cCnnMabc0
♪タラララランッ
ナゾ解明!
\ピーピー/

ルーク「び、秒殺ですよマヨイさん!すごいです!」

真宵「えへへ、ルークくん程じゃないよ。ルークくん小さいのにすごいよね、ナゾトキ」

ルーク「小さいって…僕、もう13歳ですよ!これくらい、英国少年としては当然です!」

真宵「ええ!?じゅ、13!?(小さいから7歳くらいかと思ってた…)」

真宵「…ちなみに、レイトン教授って何歳なの?」ヒソヒソ

ルーク「えーっと、先生は確か…37歳だったと思います」

成歩堂「ぶふうーっ!!(あ、あれで37…!?)」

真宵「なんていうか………若いよね、顔」

成歩堂「……あれは若いってのとは違う気がする」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:36:04.82 ID:cCnnMabc0
~~~

その後、二人が最初に倒れていたウェストミンスターブリッジへ来た一行。
あちこち調べたり、ナゾを解いたり、聞き込みをしたり、ナゾを解いたり、ナゾを解いたりするものの、
これといった手がかりは見つからない。

成歩堂「…ナゾはいくらでも出てくるのにな」

真宵「なるほどくん。ちょっと、これまでのこと整理してみようよ」

成歩堂「そうだな。えっと…まず、僕と真宵ちゃんは、いつの間にかここに倒れていた」

真宵「あたし達を見た人も、「いつの間にか居た」としか言ってなかったね」

成歩堂「ああ。それで…まぁ…僕が、倒れたね」

真宵「うん。それで、レイトン教授とルークくんが来て…」

成歩堂「そのまま僕を、教授の研究室に運んだ…と(…そういえばあの人、小さいのによく僕を運べたな)」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:38:14.02 ID:cCnnMabc0
成歩堂「僕が倒れてる間に、なにか変わった事は無かった?」

真宵「うん、特に無かったかな。あたしは慌てちゃって何も出来なかったんだけど、レイトン教授が「気を失っているだけのようです」って、すぐなるほどくんを運んでくれたから」

成歩堂「そうか…じゃあ特に怪しい人物を見たりはしてないか…。うーん…」

真宵「研究室に運んだら、なるほどくんもすぐ目を覚ましたしね」

成歩堂「……………(……すぐ…?)」

成歩堂「…真宵ちゃん。僕が倒れてから気が付くまで、どれくらいの時間だった?」

真宵「え?えっと、どうだったかな…あたしがわたわたしてる間に、研究室に行って、なるほどくんもすぐ起きたから…数分だったと思うけど」

成歩堂「…そうか。…真宵ちゃん。僕達は、『どうやったら帰れるか』って、調査を進めてきたよね」

真宵「うん。今の所、あんまり成果は無いけどね」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:39:32.13 ID:cCnnMabc0
成歩堂「そう。僕達は今、行き詰まってピンチだ。こういう時、どうすればいいか?…発想を逆転させるんだ」

真宵「逆転?」

成歩堂「『どうやったら帰れるか?』じゃなく、そもそも僕達は『どうしてここへ来たのか?』」

真宵「どうして…」

真宵「…もしかして、私の“アヤシゲなみそラーメン”のせい、かな…」

成歩堂「いや、それは違う。僕はあのラーメン、一口も食べていないからね」

真宵「えっ!?そうなの!?」

成歩堂「ああ。僕は口をつける前に気を失った。それにあのラーメン、確かに見た目は禍々しいけど、おいしそうな匂いだったよ」

真宵「なるほどくん…」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:41:49.52 ID:cCnnMabc0
成歩堂「僕達がここへ来てしまったのは何かの拍子じゃない、何らかの理由があるんじゃないかな」

真宵「理由って?」

成歩堂「…僕にもまだ分からない。でも、そのナゾの鍵を、彼が握っているかもしれない」

真宵「彼って……レ、レイトン教授!?」

成歩堂「ああ。…レイトン教授!」

レイトン「何か見つかりましたか?ミスターナルホドー」

成歩堂「ええ、少し気になることが。教授、あなたにお願いがあります」

成歩堂「…僕たちを発見した時の事を、<<証言>>して頂けませんか」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:43:45.35 ID:cCnnMabc0
真宵「<<証言>>?」

レイトン「…あなたは、弁護士でしたね、ミスターナルホドー」

レイトン「私が見たものの中に、なにかヒントがあるかも知れない。そうお考えですか?」

成歩堂「………」

レイトン「分かりました。私も、自分では気付いていない事があるかも知れない」

真宵「な、なるほどくん!まさか、レイトン教授を<<尋問>>するの?」ヒソヒソ

成歩堂「場合によってはそうなるね」ヒソヒソ

真宵「そ、そんなこと言っても…レイトン教授から何が引き出せるの…?」ヒソヒソ

成歩堂「…分からない」

真宵「ええ!?」

成歩堂「(分からないけど…今は、この可能性に縋るしかない…!)」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:45:58.37 ID:cCnnMabc0
【証言開始】
~成歩堂と真宵、発見時について~
(BGM脳内再生推奨)

レイトン「あなた方を発見する少し前、私とルークは別の事件の為、あそこにいました」

レイトン「事件を解決した後、なにやら近くで騒ぎが起きているようでした」

レイトン「その方向を見ると、少しの人集り、その中心に誰かが倒れていました」

レイトン「ミスターナルホドー、あなたです。そばでマヨイさんが必死にあなたの名を呼んでいました」

レイトン「どうやら気を失っているだけのようだったので、とりあえず私の研究室へ」

レイトン「後は、目覚めたあなたが知っている通りです」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:48:07.42 ID:cCnnMabc0
真宵「…なるほどくん。レイトン教授の言ってる事、何もムジュンしてないよ。あたし、ずっと一緒にいたから…」

成歩堂「ああ、そうみたいだね。今の証言に、ムジュンは無い」

真宵「じゃ、じゃあ…」

成歩堂「それこそが『ムジュン』なんだ」

真宵「え?ど、どういうこと?」

成歩堂「証拠をつきつければ分かるよ」

真宵「ええ!?しょ、証拠!?」

成歩堂「く ら え !」

ビシッ

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:49:48.19 ID:cCnnMabc0
レイトン「…これは…」

ルーク「…名刺、ですね。シンプルなデザインの」

成歩堂「ばたばたしていて、ちゃんとした挨拶もまだでしたからね」

レイトン「そういえばそうですね。ご丁寧にありがとうございます」

ルーク「僕はちゃんとしましたよ!」プンスカ

成歩堂「ではレイトン教授、僕の名刺をご覧下さい。僕のフルネームは…」

レイトン「成歩堂龍一、ですね」

成歩堂「そうです。ファーストネームは一般的ですが、名字はかなり珍しいものです」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:51:44.12 ID:cCnnMabc0
成歩堂「なので、しょっちゅう変な間違われ方をするんです。真宵ちゃん」

真宵「なに?なるほどくん」

成歩堂「うん、ありがとう」

真宵「へ?」

成歩堂「お聞きになった通り、真宵ちゃんは僕の事を『なるほどくん』と呼んでいます。ここで疑問です」

成歩堂「果たして、『なるほどくん』と聞いて、本名の『なるほどう』…『ナルホドー』と言う発音に、行き着くものでしょうか?」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:53:29.31 ID:cCnnMabc0
成歩堂「ずっと何かの違和感を感じていたんです。僕が本名を名乗ったのは、今が最初です。僕が倒れていたのもほんの数分で、真宵ちゃんがこちらの紹介をすることもなかった」

成歩堂「あなたが僕の名前を知ったのは、真宵ちゃんの『なるほどくん』を聞いた時の筈です」

成歩堂「しかしあなたは初めから、『なるほど』よりも正しい発音に近い、『ナルホドー』と言う呼び方をしていた」

成歩堂「もちろん、発音、イントネーションには個人差があります。あなたの発音のクセが、たまたまそうだったのかもしれない」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:54:46.42 ID:cCnnMabc0
成歩堂「なので、これはあくまで憶測です」

成歩堂「レイトン教授。あなたは、初めから僕たちの事を知っていたんじゃありませんか?」

真宵「えっ!?」

レイトン「……………」

ルーク「……先生…」

真宵「な、なるほどくん!レイトン教授が、私達を知ってたって…」

成歩堂「…証拠なんかない、ただの可能性だ」

成歩堂「でも、もしそれが本当だとすれば…」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:56:25.07 ID:cCnnMabc0
レイトン「…………」

ルーク「先生……」

レイトン「…ルーク」

ルーク「は、はい」

レイトン「…もしかすると、これは『チャンス』なんじゃないかな」

ルーク「『チャンス』…?」

レイトン「彼らに、ナゾを解いてもらおう」

ルーク「!!せ、先生っ!!そんなっ…!!」
 
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 21:58:47.28 ID:cCnnMabc0
レイトン「彼らがこのナゾを解けば、彼らは元の世界に帰れるかもしれない」

ルーク「そんな…そんなことをしたら…先生が…!!」

レイトン「…用済みの私は、恐らく消されるだろう。しかしルーク、むしろ私はそれを望んでいるんだ」

ルーク「!!」

レイトン「私達には、あの人は止められない。でも、今のあの人は、本当のあの人ではない。それはルーク、君にも分かるはずだ」

レイトン「あの人は今、大切なものを見失っている」

レイトン「それに気付かせてあげなければならない。私が居なくなれば、あるいは…」

 

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:01:17.85 ID:cCnnMabc0
ルーク「ダっ、ダメです!!そんなの!!せ、先生が居ないと、僕は…!!う…う…」

レイトン「…ルーク。君は誰だい?」

ルーク「え…?」

レイトン「ルーク・トライトン。レイトン教授の、一番にして唯一の弟子、ルーク・トライトン。それが君だ」

ルーク「……!」

レイトン「ルーク、君なら大丈夫。なんたって、私の弟子なんだからね」ニコッ

ルーク「せ、先生ぇ…」グスッ

 

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:03:38.10 ID:cCnnMabc0
レイトン「…さて、ミスターナルホドー」

成歩堂「はい」

レイトン「まるで重箱のすみをつつくような今のツッコミ、実に素晴らしい」

成歩堂「…それはどうも(この嫌味の言い方…アイツを思い出した)」

レイトン「そのツッコミを称え、私からあなたに、最後にして最大のナゾを贈りましょう」

レイトン「これを解明出来れば、あなた方は元の世界へ帰れるかもしれない」

成歩堂「!!(やっぱり、レイトン教授が鍵を握っている…!!)」

レイトン「解明出来なければその時は…あなた方に関して、保障は出来ません」

成歩堂「………」

レイトン「挑戦していただけますか、ミスターナルホドー」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:05:39.14 ID:cCnnMabc0
成歩堂「…最大のナゾ、ですか…」

成歩堂「…ふ。丁度よかったです。もっと、解き甲斐のあるナゾにチャレンジしたくてうずうずしていた所ですよ」

レイトン「ピカラットで言えば、1000ピカラットくらいです」

成歩堂「せせせ、せんぴからっと!?(そんなもの、解ける訳ないじゃないか!!)」ダラダラ

レイトン「では行きましょう。ナゾナンバー100、『目的は?』」

成歩堂「(勝手に始めちまった!)」ズガンッ

レイトン「ずばり、あなた方がここへ連れて来られた目的とは、一体何か?それがこのナゾです」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:08:01.09 ID:cCnnMabc0
成歩堂「(何も情報が無いってのに、いきなりそんなの、解ける訳が無い…!!)」

真宵「…なるほどくん!しっかりして!やっと、希望が見えてきたんだよ!」

成歩堂「そんなこと言ったって、こんなナゾ…」

真宵「なに言ってるの!なるほどくんは、『恐怖のツッコミ男』でしょ!」

成歩堂「(!そうか…!)」

成歩堂「レイトン教授!そのナゾについて、<<証言>>をお願いします!」

レイトン「…ふふ。いいでしょう」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:10:37.25 ID:cCnnMabc0
【証言開始】
~最後にして最大のナゾについて~
(BGM脳内再生推奨)

レイトン「私達はあらかじめ、ある人物からあなた方の情報を伝えられ、ある目的の為に、あなた方に接触しました」

成歩堂「(ある人物…?黒幕はレイトン教授じゃなく、そいつなのか…?)」

成歩堂「……」

レイトン「……」

成歩堂「………」

レイトン「………」

成歩堂「…………」

レイトン「…………」

成歩堂「……………あの」ダラダラ

レイトン「なんでしょう?」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:11:10.99 ID:cCnnMabc0
成歩堂「いやいや、「なんでしょう?」、じゃなくて!証言の続きをお願いします!」

レイトン「ああ、これは失礼」

成歩堂「(やれやれ)」

レイトン「証言は以上です」

成歩堂「ええええ!?(一文しか無かったぞ!!)」ズガンッ

成歩堂「あの…もっと具体的に話せませんか?」ダラダラ

レイトン「申し訳ありませんが…今私が話せるのはこれだけです。ルールですから」

成歩堂「そ、そんな…」

成歩堂「(くそっ…この一文をゆさぶってみて、ボロを出させるしかない…!」)」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:13:35.77 ID:cCnnMabc0
【尋問開始】
~最後にして最大のナゾについて~
(BGM脳内再生推奨)

成歩堂「その『ある目的』、と言うのが、今出されているナゾ、と言う事でしょうか?」

レイトン「ええ、そうです」

成歩堂「それを遂行するために、僕達をここへ?」

レイトン「…すみませんが、それ以上はお答え出来ません」

成歩堂「(くそ…だめか)」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:15:28.61 ID:cCnnMabc0
成歩堂「(この人はゆさぶっても何も漏らさない)」

成歩堂「(かといって、僕は証拠をなにも持っていない)」

成歩堂「(……何も出来ない)」

真宵「どうしたのなるほどくん!もっとがんがん攻めて行こうよ!」

成歩堂「…真宵ちゃん、ダメだ。レイトン教授は恐らく、これ以上何も漏らさない。つきつける証拠もない」

真宵「なるほどくん……」

成歩堂「(もう、ダメなのか…)」

成歩堂「(…僕に、このナゾは…解けない……)」

「……待った!」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:17:34.37 ID:cCnnMabc0
ルーク「!」

レイトン「!」

成歩堂「…ま、真宵ちゃん…?」

真宵「なるほどくん。レイトン教授が言ってたじゃない。『この世に解明出来ないナゾはない』…って」

真宵「このナゾだって、私達に解けるから出題されてるんだよ、きっと!」

成歩堂「でも…」

真宵「諦めちゃダメだよ、なるほどくん!」

成歩堂「…!」

真宵「レイトン教授!」

真宵「お願いです!もっと詳しく、証言をお願いします!」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:19:11.73 ID:cCnnMabc0
レイトン「…証言を続けて欲しいのですね。しかし…」

真宵「英国紳士なら、女性のお願いは断れないんでしょ?」

成歩堂「!」

真宵「お願いします!」

レイトン「…ええ。…そうですね。英国紳士として、女性の頼みを断る訳にはいきません」

真宵「!じゃあ…!」

レイトン「本来ならば、もちろん断れません。…ですが、これがルールなのです」

真宵「…そ、そんなぁ…」

成歩堂「…………」

成歩堂「………!(そうか…!)」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:20:56.55 ID:cCnnMabc0
真宵「ごめん、なるほどくん…いいアイディアだと思ったけど、ダメだったみたい…」

成歩堂「いいや、真宵ちゃん。おかげで突破口が見つかった」

真宵「ええ!?ほ、ほんと!?」

成歩堂「ああ」クルッ

真宵「…な、なるほどくん?…どうしたのいきなり?レイトン教授はあっちだよ?」

成歩堂「(そうだ。これくらいで諦めてどうする…!)」

成歩堂「(真宵ちゃんがくれたチャンスを…生かすんだ!)」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:22:08.06 ID:cCnnMabc0
成歩堂「レイトン教授は、ずっと教えてくれてたんだ。『ルールにのっとれ』、って」

真宵「ルール…?」

成歩堂「(あるはずだ…突破口…その鍵が!)」

成歩堂「……!」

成歩堂「そ こ だ !」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:23:24.94 ID:cCnnMabc0


♪チャリーンッ!


ルーク「あ!」

真宵「な…なるほどくん!それって…!」

成歩堂「……さあ、レイトン教授。これで頂けますね?…このナゾの、ヒントを」

レイトン「……さすが、ミスターナルホドー。よく気が付きました」

レイトン「そう。ひらめきコインを出されれば、出題者はヒントを言わざるを得ない。それが、ナゾのルールです」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:24:40.42 ID:cCnnMabc0
成歩堂「(…レイトン教授はそれを、暗に語りかけていた)」

成歩堂「(…直接的に教えなかったのは、真犯人に今現在も脅されているからか…?)」

レイトン「では、ヒントとして、証言を続けましょう」

成歩堂「(…この証言…)」

成歩堂「(…たとえ一文だとしても、今度はなにか、手がかりが掴めるはずだ…!)」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:27:17.07 ID:cCnnMabc0
【証言開始】
~最後にして最大のナゾについて・続き~
(BGM脳内再生推奨)

レイトン「ミスターナルホドー。あなたはご存知ないでしょうが、あなたと私は近い未来、ある勝負の場を設けられていました」

レイトン「…法廷です。それ以外の場所でも、事件に関する推理で競う事になっています」

レイトン「法の庭と言うだけでも、あなたに分がある。しかし、それだけではなかった。この勝負と言うのは、私達だけのものでは無いのです」

レイトン「この勝負の主催者…先程私が言った、『ある人物』とは、この『主催者』の事です」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:29:21.63 ID:cCnnMabc0
レイトン「私達側の『主催者』、そしてあなた方側の『主催者』、この双方の『ブランド争い』でもあった」

レイトン「そしてそのブランド争いも、こちらが押されていると、我々の主催者は考えた」

レイトン「この勝負は企画当初、1+1を100にするような、希望に満ちたものでした」

レイトン「しかし、勝負の舞台、世界観、システム、色々な面で押されていると感じた我々の主催者は、ある計画を思い付いたのです」

レイトン「…あなた方を陥れ、このブランド争いを、根本からこちらに有利なものに作り替えよう、と」

レイトン「そして、あなた方をここへ連れてきて、私達を送り出し、接触させた」

レイトン「…以上が、私が今証言出来ることの全てです」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:31:42.17 ID:cCnnMabc0
成歩堂「…………………………(一文の方がマシだった)」

真宵「…ねえ、なるほどく…」

成歩堂「真宵ちゃん。言っとくけど、僕にもさっぱり分からなかったからね」

成歩堂「(…尋問、するのか…?これを…)」ダラダラ

真宵「ツッコミ甲斐がありそうだね」

成歩堂「…ツッコミ所しか無いよ」

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:33:14.06 ID:cCnnMabc0
【尋問開始】
~最後にして最大のナゾについて・続き~
(BGM脳内再生推奨)

成歩堂「……」

レイトン「……」

成歩堂「………」

レイトン「ミスターナルホドー?尋問されないのですか?」

成歩堂「…いえ、しますよ(…どこから手をつけりゃいいんだ…)」ダラダラ

成歩堂「えーっと………勝負、でしたっけ。裁判の」

レイトン「はい」

成歩堂「…つまり、僕は近いうちに、弁護を頼まれる。あなたは、恐らく証人として、証言台に立つ」

レイトン「ええ、概ねそうです」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:34:44.64 ID:cCnnMabc0
成歩堂「『主催者』と言うのは…僕の依頼人と、被害者かもしくは、警察の者…でしょうか」

レイトン「いえ、それは違います」

成歩堂「ぐっ…で、では、主催者と言うのは?」

レイトン「それは言えません。ナゾの答えを言ってしまうようなものですからね」

成歩堂「(証言したとは言え、これ以上は言えないってことか…)」

成歩堂「(…なにをどうゆさぶればいいんだ…)」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:36:49.99 ID:cCnnMabc0
真宵「ね、ねえなるほどくん…私達を陥れる、って…もしかして…こ、殺…」

成歩堂「いや、それならもうとっくにやっているはずだ」

成歩堂「…それ以外で、陥れる方法…なんなんだ…?」

成歩堂「くそ…!これだけ証言されといて、全然見えて来ない…!」

真宵「なるほどくん…」

レイトン「………」

レイトン「…ミスターナルホドー。こんな時こそ、ナゾですよ」

成歩堂「え?」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:38:31.67 ID:cCnnMabc0
レイトン「こんなナゾはいかがです?ナゾナンバー101、『逆転のナゾ』。ピカラット数は80です」

成歩堂「80ピカラット…解けない事は無いけど、かなり難しい問題ってことか」

レイトン「まずはこれをご覧下さい」スッ

成歩堂「うっ、パズル問題ですか…パズルでピカラット80って、かなりやっかいだよな…」

真宵「でもほら、当たるまでやれば、いつかは当たるよ!」

成歩堂「全然楽しくないんだけどね、それ。…まあ、やってみるか」

アーダコーダ ガチャガチャ

レイトン「…ミスターナルホドー、なにか、気付きませんか?」

成歩堂「え?(気付く…?)」

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:40:20.89 ID:cCnnMabc0
真宵「…って事は、もしかしてコレ、パズルに見せかけた引っかけ問題とか?」

成歩堂「いや、さすがにそれはないだろ」

アーダコーダ ガチャガチャ

ルーク「…先生、これは…」

レイトン「…ああ、まずいな」

レイトン「…ミスターナルホドー」

成歩堂「す、すみません、もうちょっとなんですけど…」

真宵「…うーん、これもダメかー。じゃあ次は…」

 
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:42:57.70 ID:cCnnMabc0
レイトン「…ミスターナルホドー。あなたは何故、そのナゾを解こうとしたのですか?」

成歩堂「え?な、何故って…(あんたが出題したんだろ!)」ビシッ

レイトン「思い出してみて下さい。私が、一番初めにあなたにナゾを出題した時の事を」

成歩堂「一番初め…確か…ロウソクのナゾ、でしたっけ」

レイトン「ええ。そのナゾを出題した時、そして解いた時にも、あなたは乗り気では無かった」

レイトン「自分達に起きている、訳の分からない事の方が気がかりだったからです」

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:44:56.86 ID:cCnnMabc0
レイトン「そして今、あなたはその最大のナゾに挑み、行き詰まった所だった」

レイトン「そこへ私が突然、別のナゾを出した。もし、ここに来たばかりのあなたなら、ツッコミの一つもあった筈です」

レイトン「そうでなくても、最大のナゾに関する、ヒントを秘めたナゾなのかも知れないと、疑うくらいはした筈…」

レイトン「しかしあなたは、特に何か考えるでも無く、すんなりとナゾトキを始めた」

レイトン「ミスターナルホドー、気付きませんか?…あなた方自身の、なにかに」

成歩堂「………僕達、自身…」

102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:47:26.52 ID:cCnnMabc0
真宵「…確かに、私達今、なにも考えず、このナゾを解き始めてた…」

成歩堂「……そうだ…いつもの僕なら、こんな突拍子もないこと…突っ込んでた筈だ…」

成歩堂「(……それに…)」

成歩堂「(……さっきからおかしい…)」

成歩堂「……僕は今…何故か…ナゾが解きたくて、仕方ないんだ」

成歩堂「…これじゃあまるで」

真宵「…この街の、住人みたい…」

成歩堂「……僕達は…知らない間に…」

成歩堂「…洗脳されていた……?」

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:50:25.47 ID:cCnnMabc0
~~~
~~~~
~~~~~

「……!……い!…せい!」

レイトン「……う……」

ルーク「!先生!大丈夫ですか、先生!!」

レイトン「……ルーク…私は…」

ルーク「僕達、いつのまにか気を失っていたみたいです」

レイトン「…私が無事と言う事は…彼らは…」

ルーク「……分かりません。僕が気が付いたときには、もう…」

レイトン「そうか…」

レイトン「……この世界で彼らにナゾトキをさせ、私達の世界に、取り込んでしまう…」

レイトン「…そんなこと、許される筈がない…そのことに、あの人は気付けなかった…」

レイトン「……ミスターヒノ……あなたは、どこへ行こうというのだ……」

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:52:49.99 ID:cCnnMabc0
~~~

「……!……くん!…なるほどくん!」

成歩堂「千尋さん!!」バッ

真宵「わっ!もう、あたしだよなるほどくん!」プクーッ

成歩堂「あ、ああ…真宵ちゃん…。えーっと…。…僕いつの間にか寝てた…?」

真宵「うん、私も寝ちゃってたみたい。疲れてるのかな?あ、でもラーメンは伸びてないよ!」

成歩堂「…これホントに食べられるものなの?」

真宵「みそラーメン家の真宵ちゃんが作ったんだから、大丈夫!」グッ

成歩堂「でも、みそは矢張製だしな…」

成歩堂「(…ん?なんでそんなこと知ってるんだっけ…?)」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/13(日) 22:54:58.01 ID:cCnnMabc0
真宵「ほら、食べようよなるほどくん!」

成歩堂「あ、ああ」

成歩堂「…あ、そうだ、真宵ちゃん」

真宵「ん?」

成歩堂「―みそラーメンと言えば、


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こんなナゾがあるよ―」  


~おわり~