俺P「こ、っこれから、よろ、よろしく、オナシャス!」
俺P「こ、っこれから、よろ、よろしく、オナシャス!」 その2
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:36:05.99 ID:h0dD4ZgT0
社長「おお、君!そこの君だよ君!」
春香「……え?」
社長「ピーンときたんだよ、ピーンと!」
社長「どうだね、アイドルになってみないかね?」
春香「え、アイドル……?わ、私がですか!?」
私のアイドル人生は、ここから始まった
春香「……え?」
社長「ピーンときたんだよ、ピーンと!」
社長「どうだね、アイドルになってみないかね?」
春香「え、アイドル……?わ、私がですか!?」
私のアイドル人生は、ここから始まった
引用元: ・俺P「こ、っれから、よろ、よろしく、オナシャス!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:41:31.81 ID:h0dD4ZgT0
とりえは?と聞かれると私はいつも返答に困る
有体に言ってしまえば、私にとりえなんてないからだ
そんな私は、将来の夢なんてひとつもなかったし、ましてやアイドルになるなんて考えてもみなかった
春香「ねぇ……、お母さん」
春香「私、その……アイドルになりたいんだけど、だめかな?」
春香「……っ!!」
春香「ご、ごめんなさい、でも、」
『なにを考えているの?』
春香「ね、ねぇねぇ……」」
春香「今度わたし、その、アイドルになるかも、なんて……」
春香「……っ!」
春香「あ、はは……そ、そうだよね、うん……」
『あなたが?なれるわけない』
だから最初は、周りに対する、ささやかな反抗だった
有体に言ってしまえば、私にとりえなんてないからだ
そんな私は、将来の夢なんてひとつもなかったし、ましてやアイドルになるなんて考えてもみなかった
春香「ねぇ……、お母さん」
春香「私、その……アイドルになりたいんだけど、だめかな?」
春香「……っ!!」
春香「ご、ごめんなさい、でも、」
『なにを考えているの?』
春香「ね、ねぇねぇ……」」
春香「今度わたし、その、アイドルになるかも、なんて……」
春香「……っ!」
春香「あ、はは……そ、そうだよね、うん……」
『あなたが?なれるわけない』
だから最初は、周りに対する、ささやかな反抗だった
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:49:00.92 ID:h0dD4ZgT0
社長「……今日から、君たちの仲間に加わった天海春香君だ!」
春香「よ、よろしくお願いします……!」
真「よろしく!菊地真です!」
千早「如月千早です。いっしょに頑張りましょうね」
春香「あ、……はい!」
正直に言ってしまうと、私はこのとき安心したのだ
春香「(あ、なんだ……意外とアイドルを目指す子たちって、普通の子なんだ)」
その事務所に……765プロにいたアイドルたちはみんな、私と同じ、どこにでもいる普通の子に見えた
ただ、ひとつだけ違っているところはあった
アイドルを目指す彼女たちの瞳は、とてもきらきらと輝いていたのだ
春香「よ、よろしくお願いします……!」
真「よろしく!菊地真です!」
千早「如月千早です。いっしょに頑張りましょうね」
春香「あ、……はい!」
正直に言ってしまうと、私はこのとき安心したのだ
春香「(あ、なんだ……意外とアイドルを目指す子たちって、普通の子なんだ)」
その事務所に……765プロにいたアイドルたちはみんな、私と同じ、どこにでもいる普通の子に見えた
ただ、ひとつだけ違っているところはあった
アイドルを目指す彼女たちの瞳は、とてもきらきらと輝いていたのだ
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:52:20.78 ID:h0dD4ZgT0
千早「んあーっ!!んあーっ!!」
春香「んぁ……、んぁ……」
春香「うーん、ダメだ……」
春香「千早ちゃんって歌すっごく上手なんだね!」
千早「そ、そう?」
春香「んぁ……、んぁ……」
春香「うーん、ダメだ……」
春香「千早ちゃんって歌すっごく上手なんだね!」
千早「そ、そう?」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:58:57.72 ID:h0dD4ZgT0
真「お、っと、っと、ここでターン!」
春香「あ、っれっれ、あ、あーっ!!」ドンガラガッシャーン!
春香「あーあ……また失敗しちゃった」
春香「真ってすごいダンスうまいよね!尊敬しちゃう」
真「そ、そうかな?まぁ踊るのは好きだからね」
私と同じように見えた彼女たちは、私と違ってとりえを持っていた
春香「(当たり前だよね……アイドル目指すんだもん)」
春香「(歌も踊りもへたっぴ……やっぱり私じゃアイドルなんて……)」
最初からわかっていたことだから、ショックは大きくなかった
むしろ、私が衝撃を受けたのは、
雪歩「は、はぎわら、ゆき、ほ……です。ょ、よろしくお願いしますぅ……」
やよい「うっうー!高槻やよいでーす!貧乏ですけど、精一杯頑張りマース!」
彼女たちの存在だった
春香「あ、っれっれ、あ、あーっ!!」ドンガラガッシャーン!
春香「あーあ……また失敗しちゃった」
春香「真ってすごいダンスうまいよね!尊敬しちゃう」
真「そ、そうかな?まぁ踊るのは好きだからね」
私と同じように見えた彼女たちは、私と違ってとりえを持っていた
春香「(当たり前だよね……アイドル目指すんだもん)」
春香「(歌も踊りもへたっぴ……やっぱり私じゃアイドルなんて……)」
最初からわかっていたことだから、ショックは大きくなかった
むしろ、私が衝撃を受けたのは、
雪歩「は、はぎわら、ゆき、ほ……です。ょ、よろしくお願いしますぅ……」
やよい「うっうー!高槻やよいでーす!貧乏ですけど、精一杯頑張りマース!」
彼女たちの存在だった
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:04:55.98 ID:h0dD4ZgT0
雪歩……、雪歩はどう贔屓目に見ても、アイドルに向いているとは思えなかった
……このなんのとりえもない私よりも
雪歩「あぁ……お、お、男の人!!わ、わたし、やっぱり無理ですぅ……!!」
春香「ああ、ちょっと、雪歩!?」
雪歩には、男性恐怖症という、アイドルにとって致命的な欠陥があった
というより、人とのコミュニケーションが苦手なんだろう
雪歩「……うぅ、やっぱり私なんかがアイドルなんて無理ですぅ。穴を掘って埋まってますぅ……」
春香「そ、そんなことないよ雪歩!雪歩はこんなに可愛いんだから、いつか絶対たくさんのファンの人ができるよ」
可愛いだけのアイドルなんて星の数だけいる。わかってはいたが、私はいつもそうやって彼女を慰めた
……このなんのとりえもない私よりも
雪歩「あぁ……お、お、男の人!!わ、わたし、やっぱり無理ですぅ……!!」
春香「ああ、ちょっと、雪歩!?」
雪歩には、男性恐怖症という、アイドルにとって致命的な欠陥があった
というより、人とのコミュニケーションが苦手なんだろう
雪歩「……うぅ、やっぱり私なんかがアイドルなんて無理ですぅ。穴を掘って埋まってますぅ……」
春香「そ、そんなことないよ雪歩!雪歩はこんなに可愛いんだから、いつか絶対たくさんのファンの人ができるよ」
可愛いだけのアイドルなんて星の数だけいる。わかってはいたが、私はいつもそうやって彼女を慰めた
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:11:20.96 ID:h0dD4ZgT0
やよい……、やよいはいつだって限界ぎりぎりに生きている、可愛そうな子だと、私は思った
春香「あ、どうしたのやよい?これからボイストレーニングだよ?」
やよい「あ……そ、その今日はわたし、弟たちの面倒見なきゃいけないんです」
春香「そうなんだ……ごめんね。引き止めちゃって」
やよい「いーえ、大丈夫ですよ。今日で遅れたぶんは、明日で取り返せますから」
やよい「……うっうー!明日も頑張りまーす!!」
空元気だ。見てて切なくなるくらいの。誰でも一目でそうとわかる
頑張ってもアイドルになれない人は星の数だけいる。わかっていたので、私には彼女を慰める言葉はなかった
春香「あ、どうしたのやよい?これからボイストレーニングだよ?」
やよい「あ……そ、その今日はわたし、弟たちの面倒見なきゃいけないんです」
春香「そうなんだ……ごめんね。引き止めちゃって」
やよい「いーえ、大丈夫ですよ。今日で遅れたぶんは、明日で取り返せますから」
やよい「……うっうー!明日も頑張りまーす!!」
空元気だ。見てて切なくなるくらいの。誰でも一目でそうとわかる
頑張ってもアイドルになれない人は星の数だけいる。わかっていたので、私には彼女を慰める言葉はなかった
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:18:23.79 ID:h0dD4ZgT0
私は彼女たちのおかげで、もう少しだけ765プロに残り続けることを決めた
こんな私でも、まだアイドルを目指してもいい……そんな免罪符を与えられた気がした
春香「…………」
真「……春香?」
春香「あ、あれ?どうかした?」
真「……春香は、たまにそうやって黙るときがあるよね」
春香「……そ、そうかな?」
醜い……私の心の中はとても醜いと、自覚はしていた
だけど私はこのときにはすでに、そういう自分を受け入れることができていた
こんな私でも、まだアイドルを目指してもいい……そんな免罪符を与えられた気がした
春香「…………」
真「……春香?」
春香「あ、あれ?どうかした?」
真「……春香は、たまにそうやって黙るときがあるよね」
春香「……そ、そうかな?」
醜い……私の心の中はとても醜いと、自覚はしていた
だけど私はこのときにはすでに、そういう自分を受け入れることができていた
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:23:16.61 ID:h0dD4ZgT0
765プロには次々と仲間が増えていった
真美「うっふっふ~ん。これで真美も、アイドルの仲間入りだね~ん」
美希「ふぁ……眠いけどミキ、アイドルになれたらいいなって思うの」
貴音「故郷の皆に……私の活躍をとどけて差し上げたいのです」
響「自分、沖縄から来たんだぞー!絶対、すっごいアイドルになってやるんだからな!」
彼女たちもアイドルを目指していた
彼女たちの瞳はきらきらと輝いていた
そんな輝きにあこがれて、私はこのとき、少しだけ……ほんの少しだけ、本気でアイドルを目指してみようと思った
真美「うっふっふ~ん。これで真美も、アイドルの仲間入りだね~ん」
美希「ふぁ……眠いけどミキ、アイドルになれたらいいなって思うの」
貴音「故郷の皆に……私の活躍をとどけて差し上げたいのです」
響「自分、沖縄から来たんだぞー!絶対、すっごいアイドルになってやるんだからな!」
彼女たちもアイドルを目指していた
彼女たちの瞳はきらきらと輝いていた
そんな輝きにあこがれて、私はこのとき、少しだけ……ほんの少しだけ、本気でアイドルを目指してみようと思った
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:27:29.98 ID:h0dD4ZgT0
彼女たちがアイドルになれるなら、私だって……違う
このときはマイナスの理由からではなく、純粋にやってみようと思ったのだ
彼女たちがなにがあってもくじけずに、ひたむきにアイドルを目指すその姿に、私はあこがれた
千早「春香っ!いまのところ音程はずしてる!」
春香「えっ!?ウソぉ……」
真「春香、ステップとちってるよ。曲をもっとよく聞いて」
春香「あ、う、うん」
春香「わ、わたし頑張るよ!」
このときはマイナスの理由からではなく、純粋にやってみようと思ったのだ
彼女たちがなにがあってもくじけずに、ひたむきにアイドルを目指すその姿に、私はあこがれた
千早「春香っ!いまのところ音程はずしてる!」
春香「えっ!?ウソぉ……」
真「春香、ステップとちってるよ。曲をもっとよく聞いて」
春香「あ、う、うん」
春香「わ、わたし頑張るよ!」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:33:53.54 ID:h0dD4ZgT0
……だけど、終わりは突然に訪れた
律子「はい、皆聞いて!765プロから新ユニット、竜宮小町を結成します」
伊織「はーい!ナンバーワンアイドル伊織ちゃんが、ちゃちゃっとてっぺんとっちゃうわよ!!」
亜美「よっしゃーっ!!亜美、気合入れてがんばっちゃうよ~」
あずさ「あら~二人に置いてかれないようにがんばらなくっちゃ」
竜宮小町。アイドルからプロデューサーに転向した律子さんが、初めて作ったアイドルユニット
そのとき、私は確かに、夢の終わりを告げる鐘の音を聞いたのだ
律子「はい、皆聞いて!765プロから新ユニット、竜宮小町を結成します」
伊織「はーい!ナンバーワンアイドル伊織ちゃんが、ちゃちゃっとてっぺんとっちゃうわよ!!」
亜美「よっしゃーっ!!亜美、気合入れてがんばっちゃうよ~」
あずさ「あら~二人に置いてかれないようにがんばらなくっちゃ」
竜宮小町。アイドルからプロデューサーに転向した律子さんが、初めて作ったアイドルユニット
そのとき、私は確かに、夢の終わりを告げる鐘の音を聞いたのだ
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:42:13.13 ID:h0dD4ZgT0
終わりの音、絶望の音を、私たちは聞いた
『では、今週のオリコンチャートで1位をとりました皆さんに歌っていただきます』
『竜宮小町で、SMOKY THRILL』
やよい「……あ、伊織ちゃんたちだ」
真美「う、うん……亜美、すごいなぁ……」
真「ほ、ホントに、もうテレビに出れるなんて、ホントにすごいなぁ……!」
四角い箱の中で声援を受ける彼女たちの姿。それはとてもきれいで、華やかで、輝いていて、
私たちの心を砕くには十分なくらい……残酷な、光だった
春香「(あ……終わったんだな)」
春香「(これでみんな……もう終わりなんだ)」
『では、今週のオリコンチャートで1位をとりました皆さんに歌っていただきます』
『竜宮小町で、SMOKY THRILL』
やよい「……あ、伊織ちゃんたちだ」
真美「う、うん……亜美、すごいなぁ……」
真「ほ、ホントに、もうテレビに出れるなんて、ホントにすごいなぁ……!」
四角い箱の中で声援を受ける彼女たちの姿。それはとてもきれいで、華やかで、輝いていて、
私たちの心を砕くには十分なくらい……残酷な、光だった
春香「(あ……終わったんだな)」
春香「(これでみんな……もう終わりなんだ)」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:48:26.95 ID:h0dD4ZgT0
私はその夜、涙を流した
アイドルの夢が終わってしまったことに?……違う。そうじゃない
皆と一緒に、頑張って、努力して、歌って、踊って、笑いあって……そんな、特別な日々が
なんのとりえもない私が、少しでも特別になれた気がする、そんな日々が終わってしまったこと
それが、どうしようもなく悲しかったのだ
春香「うぅ……う、……みんな」
春香「みんな、いままでありがとう……さようなら」
アイドルの夢が終わってしまったことに?……違う。そうじゃない
皆と一緒に、頑張って、努力して、歌って、踊って、笑いあって……そんな、特別な日々が
なんのとりえもない私が、少しでも特別になれた気がする、そんな日々が終わってしまったこと
それが、どうしようもなく悲しかったのだ
春香「うぅ……う、……みんな」
春香「みんな、いままでありがとう……さようなら」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 22:54:20.81 ID:h0dD4ZgT0
私は次の日、765プロからの辞意を記した書類を胸にしまって、歩きなれた道を進んだ
いくらなんでも早すぎる……そう思わなくもなかったが、他の皆だって遅かれ早かれこうする運命なのだ
だったら、決断は早いに越したことはない
私は昨夜考えた皆へのお別れの言葉を復習しながら、事務所の扉を開いた
ギィ……
真「あ、春香!」
やよい「春香さん、おはようございまーす!」
春香「……え?」
そこにあったのは、昨日までと変わらない、765プロの姿だった
いくらなんでも早すぎる……そう思わなくもなかったが、他の皆だって遅かれ早かれこうする運命なのだ
だったら、決断は早いに越したことはない
私は昨夜考えた皆へのお別れの言葉を復習しながら、事務所の扉を開いた
ギィ……
真「あ、春香!」
やよい「春香さん、おはようございまーす!」
春香「……え?」
そこにあったのは、昨日までと変わらない、765プロの姿だった
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:01:13.41 ID:h0dD4ZgT0
春香「な、なんで……みんな……?」
千早「……?どうしたの春香。変な顔して」
真美「ホントだ~!はるるんの顔芸面白いですぞ~」
砕けたはずだ。壊れたはずだ。終わったはずだった
全員、竜宮小町の成功で、思い知ったはずだった
現実の、残酷さを。自分たちの力のなさを。自分たちの夢のはかなさを
まさか自分だけ……?あれを見て心が砕けたのは自分だけ?
みんなの夢は、そんな程度で壊れるような、生半可なものじゃなかったの?
春香「……あ」
違った
千早「……?どうしたの春香。変な顔して」
真美「ホントだ~!はるるんの顔芸面白いですぞ~」
砕けたはずだ。壊れたはずだ。終わったはずだった
全員、竜宮小町の成功で、思い知ったはずだった
現実の、残酷さを。自分たちの力のなさを。自分たちの夢のはかなさを
まさか自分だけ……?あれを見て心が砕けたのは自分だけ?
みんなの夢は、そんな程度で壊れるような、生半可なものじゃなかったの?
春香「……あ」
違った
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:09:06.52 ID:h0dD4ZgT0
貴音「悪い夢でも見ていたような表情ですね……」
響「睡眠不足はアイドルの敵だぞー?春香!」
美希「そうなの。ミキみたいにもっとよく寝た方がいいの」
違った。そうじゃなかった
やっぱり皆の心は砕けていた
皆の瞳にはもう……あのきらきらを見ることはできなかった
真「美希の場合はちょっと寝すぎじゃないか?」
ドッ ハハハハハハハハ!!
春香「は……ははは……そう、そうなんだ……」
皆は終わらせないつもりなのだ
アイドルの夢を……?違う
一緒に、頑張って、努力して、歌って、踊って、笑いあって……そんな、
生ぬるくて、あたたかい、平和な日々を
……ウソで塗り固めて、続けようとしていた
響「睡眠不足はアイドルの敵だぞー?春香!」
美希「そうなの。ミキみたいにもっとよく寝た方がいいの」
違った。そうじゃなかった
やっぱり皆の心は砕けていた
皆の瞳にはもう……あのきらきらを見ることはできなかった
真「美希の場合はちょっと寝すぎじゃないか?」
ドッ ハハハハハハハハ!!
春香「は……ははは……そう、そうなんだ……」
皆は終わらせないつもりなのだ
アイドルの夢を……?違う
一緒に、頑張って、努力して、歌って、踊って、笑いあって……そんな、
生ぬるくて、あたたかい、平和な日々を
……ウソで塗り固めて、続けようとしていた
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:17:18.25 ID:h0dD4ZgT0
どこにも行かない。これ以上進まない
ずっとここに留まって、都合の良い夢だけを、見続ける
それが皆の、選択だった
そうか、そうなのか
それなら、私は……
春香「……ねぇみんな!私ね、皆にクッキーやいてきたんだ。皆で食べよう」
やよい「ホントですか?うっうー!私食べたいです!」
春香「はいはい。ちょっと待ってね、これを取って、と……」
千早「……春香?その紙はなに?」
春香「ううん。なんでもないよ。気にしないで……」
私は、それに結び付けていたお別れの手紙と、胸にしまってあった書類を、
ぐちゃぐちゃに丸めて、ゴミ箱に、捨てた
ずっとここに留まって、都合の良い夢だけを、見続ける
それが皆の、選択だった
そうか、そうなのか
それなら、私は……
春香「……ねぇみんな!私ね、皆にクッキーやいてきたんだ。皆で食べよう」
やよい「ホントですか?うっうー!私食べたいです!」
春香「はいはい。ちょっと待ってね、これを取って、と……」
千早「……春香?その紙はなに?」
春香「ううん。なんでもないよ。気にしないで……」
私は、それに結び付けていたお別れの手紙と、胸にしまってあった書類を、
ぐちゃぐちゃに丸めて、ゴミ箱に、捨てた
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:23:24.93 ID:h0dD4ZgT0
それからは、またあの日々が戻ってきた
事務所のテレビに竜宮小町の活躍が映し出されても、私たちはもう動揺することはない
響「お!竜宮小町がまた出てるぞ!」
真「すごいよなぁ……いつかボクたちも、絶対あいつらに追いついてやろうな!」
そう言う真の瞳は、うつろに開いている
春香「そうだね……みんな、頑張ろうね!!」
空々しい。何もかもが空々しい
だけど心地よい、私の大切な、かけがえのない日常
事務所のテレビに竜宮小町の活躍が映し出されても、私たちはもう動揺することはない
響「お!竜宮小町がまた出てるぞ!」
真「すごいよなぁ……いつかボクたちも、絶対あいつらに追いついてやろうな!」
そう言う真の瞳は、うつろに開いている
春香「そうだね……みんな、頑張ろうね!!」
空々しい。何もかもが空々しい
だけど心地よい、私の大切な、かけがえのない日常
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:30:53.47 ID:h0dD4ZgT0
今度こそ、ずっと、続くと思っていた
千早「春香っ!いまのところ音程はずしてる!」
春香「えっ!?ウソぉ……」
千早「もう……春香はしょうがないわね……ふふ」
春香「あ、はははは……」
壊れるはずがなかった……だってもう、壊れているんだから
真「春香、ステップとちってるよ。曲をもっとよく聞いて」
春香「あ、う、うん……!」
真「まったく、春香はしょうがないなぁ……」
春香「あ、はははは……」
砕けきった私たちは、これからもきっと砕け続けて、
お互いの傷を舐めあって、生き続けていくんだろう
そう思っていた……なのに、
俺P「こ、っれから、よろ、よろしく、オナシャス!」
あの人が、やって来た
千早「春香っ!いまのところ音程はずしてる!」
春香「えっ!?ウソぉ……」
千早「もう……春香はしょうがないわね……ふふ」
春香「あ、はははは……」
壊れるはずがなかった……だってもう、壊れているんだから
真「春香、ステップとちってるよ。曲をもっとよく聞いて」
春香「あ、う、うん……!」
真「まったく、春香はしょうがないなぁ……」
春香「あ、はははは……」
砕けきった私たちは、これからもきっと砕け続けて、
お互いの傷を舐めあって、生き続けていくんだろう
そう思っていた……なのに、
俺P「こ、っれから、よろ、よろしく、オナシャス!」
あの人が、やって来た
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:38:31.51 ID:h0dD4ZgT0
プロデューサー、とその人は名乗った
いや、正確に言うとその人の言うことはよくわからず、社長がそう紹介してくれた
俺P「お、俺は、あの、俺はプロ、プりゅ、」
春香「お、落ち着いてください!聞いてますから!」
俺P「プロデューサー!お、俺、プロデューサー!」
春香「は?プロデューサーって・・・あなたが!?」
俺P「そ、そうっす・・・ハイ」
春香「え・・・」
私たちの中に、妙な部外者が立ち入ってくる。そんな不快感を感じるよりもまず、
こいつはなんなんだ、と思ったのを覚えている
いや、正確に言うとその人の言うことはよくわからず、社長がそう紹介してくれた
俺P「お、俺は、あの、俺はプロ、プりゅ、」
春香「お、落ち着いてください!聞いてますから!」
俺P「プロデューサー!お、俺、プロデューサー!」
春香「は?プロデューサーって・・・あなたが!?」
俺P「そ、そうっす・・・ハイ」
春香「え・・・」
私たちの中に、妙な部外者が立ち入ってくる。そんな不快感を感じるよりもまず、
こいつはなんなんだ、と思ったのを覚えている
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:42:44.28 ID:h0dD4ZgT0
だから、最初は気にもとめなかったのだ
正直に言おう、私は彼のことを心底どうでもよく思っていた
勝手に失敗して、勝手に嫌われて、勝手に落ち込んで、勝手にやめていくだろう……
そう思っていた
俺P「あ、あ、あ、あ、あ・・・・!!」
俺P「イ、ヒヒヒヒ・・・」
こんな奴だったのだから
正直に言おう、私は彼のことを心底どうでもよく思っていた
勝手に失敗して、勝手に嫌われて、勝手に落ち込んで、勝手にやめていくだろう……
そう思っていた
俺P「あ、あ、あ、あ、あ・・・・!!」
俺P「イ、ヒヒヒヒ・・・」
こんな奴だったのだから
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:48:42.30 ID:h0dD4ZgT0
この人の存在が私たちに与える影響はゼロのはずだと、そう思っていた
変わりなく日々を続いていく、そう思っていた……なのに、
そうだ、また、『なのに』だ
私が続くと思ったものは全てくつがえされる。いい加減うんざりだ
俺P「あ、そそ、そっすねー・・・あ、いや、うん、いん、いんじゃないっすか?」
……うるさい
変わりなく日々を続いていく、そう思っていた……なのに、
そうだ、また、『なのに』だ
私が続くと思ったものは全てくつがえされる。いい加減うんざりだ
俺P「あ、そそ、そっすねー・・・あ、いや、うん、いん、いんじゃないっすか?」
……うるさい
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:52:44.20 ID:h0dD4ZgT0
俺P「だ、だから、君はダメじゃない!すごい!す、すごいんだって!」
……うるさいって
俺P「何でそんなこと言われなくちゃいけねーんだっ!!……って思ってる」
……だからどうした
俺P「おっりゃああああっ!!いまてめさわ、さわっただろコラシャス!!」
……日本語をしゃべれ
俺P「ちょ、ちょ、ストッ、コラシャス!!」
……だから、コラシャスってなんなんだ
……うるさいって
俺P「何でそんなこと言われなくちゃいけねーんだっ!!……って思ってる」
……だからどうした
俺P「おっりゃああああっ!!いまてめさわ、さわっただろコラシャス!!」
……日本語をしゃべれ
俺P「ちょ、ちょ、ストッ、コラシャス!!」
……だから、コラシャスってなんなんだ
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 23:58:10.98 ID:h0dD4ZgT0
俺P「は、あ?え、あ、ハハハ?」
……笑うところじゃない
俺P「コラシャス!!!!!てめーらコラシャス!!」
……だから、やめてってば
俺P「どーんな種も蒔けば芽だつんです!!
マルマルスーパースターッ!!」
……やめろ、やめろ
俺P「いっしょに帰ろう、響!!みんなが待ってる!」
……やめてよ、お願いだから
俺P「アイドルマスター、目指しましょうよ、みんなで!!」
やめてよ!
……笑うところじゃない
俺P「コラシャス!!!!!てめーらコラシャス!!」
……だから、やめてってば
俺P「どーんな種も蒔けば芽だつんです!!
マルマルスーパースターッ!!」
……やめろ、やめろ
俺P「いっしょに帰ろう、響!!みんなが待ってる!」
……やめてよ、お願いだから
俺P「アイドルマスター、目指しましょうよ、みんなで!!」
やめてよ!
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:04:03.71 ID:Hgrwc/aK0
俺P「お、おざーすっ!」
『おはようございまーす!!』
俺P「あ、うん、ハハ……」
春香「(どうして、みんな……?)」
私は見てしまった
彼女たちの瞳が、あの頃のように輝いているのを
……プロデューサー
私はあなたを見くびっていたのでしょうか
あなたは私たちを変えてしまうのでしょうか
私の765プロはどこかへいってしまうのでしょうか
『おはようございまーす!!』
俺P「あ、うん、ハハ……」
春香「(どうして、みんな……?)」
私は見てしまった
彼女たちの瞳が、あの頃のように輝いているのを
……プロデューサー
私はあなたを見くびっていたのでしょうか
あなたは私たちを変えてしまうのでしょうか
私の765プロはどこかへいってしまうのでしょうか
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:10:26.69 ID:Hgrwc/aK0
春香「(そんなことは……させない)」
私が続くと思ったものは全てくつがえされる?
それは、私が自分で行動を起こさなかったから。いつだって見ているだけだったから
春香「(『なのに』はもう、うんざりなんです、プロデューサー)」
私は、みんなを先には行かせない
全員そろって、ここにとどまろう
前になんか進まないで、傷を舐めあおう
私は、私の大切な765プロを、絶対に壊させない
春香「(それにはプロデューサー……)」
あなたは、いりません
私が続くと思ったものは全てくつがえされる?
それは、私が自分で行動を起こさなかったから。いつだって見ているだけだったから
春香「(『なのに』はもう、うんざりなんです、プロデューサー)」
私は、みんなを先には行かせない
全員そろって、ここにとどまろう
前になんか進まないで、傷を舐めあおう
私は、私の大切な765プロを、絶対に壊させない
春香「(それにはプロデューサー……)」
あなたは、いりません
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:19:15.51 ID:Hgrwc/aK0
…………
千早「え、プロデューサーが?そ、そんなことを?」
春香「う~ん、よく聞こえなかったけどね。独り言だったみたいだし」
春香「でもまぁ『あいつの楽曲なんて知るわけねーだろ。どマイナーアイドルのくせにって』」
春香「それはたしかに言ってたかなぁ……」
千早「そ、そんな……本当に?」
春香「うん……だってプロデューサー、千早ちゃんが聞いても、最初は答えてくれなかったんでしょ?」
千早「そう、だったわ……」
春香「それに、よく考えてみると、あの人って実はダメな人でしょ?」
春香「みんなの楽曲を全部覚えてるなんて、ちょっと信じられないなぁ……」
千早「そ、それは……」
春香「プロデューサーってああ見えて、誤魔化すのがうまいんだね」
千早「…………」
千早「え、プロデューサーが?そ、そんなことを?」
春香「う~ん、よく聞こえなかったけどね。独り言だったみたいだし」
春香「でもまぁ『あいつの楽曲なんて知るわけねーだろ。どマイナーアイドルのくせにって』」
春香「それはたしかに言ってたかなぁ……」
千早「そ、そんな……本当に?」
春香「うん……だってプロデューサー、千早ちゃんが聞いても、最初は答えてくれなかったんでしょ?」
千早「そう、だったわ……」
春香「それに、よく考えてみると、あの人って実はダメな人でしょ?」
春香「みんなの楽曲を全部覚えてるなんて、ちょっと信じられないなぁ……」
千早「そ、それは……」
春香「プロデューサーってああ見えて、誤魔化すのがうまいんだね」
千早「…………」
131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:24:36.09 ID:Hgrwc/aK0
…………
美希「……え、ハニーが?」
春香「うーん、この前真ちゃんといっしょに歩いてるの、偶然見ちゃったんだよね」
春香「『あいつ、俺のことバカにしてたくせに急に手のひら返しすぎ』って」
春香「『正直、うっとうしい』……真ちゃんに、相談してたみたいだね」
美希「ま、真クンに……?」
春香「真は、最初からプロデューサーのこと気にかけてたみたいだからね」
春香「やっぱり信じられるんじゃないかな……他の誰かより」
美希「そうなの……そうなのかな」
春香「うん……そうだよ?」
美希「……え、ハニーが?」
春香「うーん、この前真ちゃんといっしょに歩いてるの、偶然見ちゃったんだよね」
春香「『あいつ、俺のことバカにしてたくせに急に手のひら返しすぎ』って」
春香「『正直、うっとうしい』……真ちゃんに、相談してたみたいだね」
美希「ま、真クンに……?」
春香「真は、最初からプロデューサーのこと気にかけてたみたいだからね」
春香「やっぱり信じられるんじゃないかな……他の誰かより」
美希「そうなの……そうなのかな」
春香「うん……そうだよ?」
137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:29:48.80 ID:Hgrwc/aK0
…………
真「……な、プロデューサーが!?」
春香「プロデューサーと美希がいっしょに歩いててね、私偶然見ちゃったんだけど」
春香「『いつまでも美希につっかかってきてうざい』」
春香「『お節介ってことがわかってないんだよな』とかなんとか、美希と話してみたい」
春香「ひどいよね……」
真「ぼ、ボクはそんなつもりじゃ……!!」
春香「うんうん、わかるよ」
春香「真は善意でやってるのにね、まぁ本人たちがそういってるんだし」
春香「もう関わらないであげたら?」
真「……そ、そうしたほうがいいのかな」
春香「うん……そうだよ?」
真「……な、プロデューサーが!?」
春香「プロデューサーと美希がいっしょに歩いててね、私偶然見ちゃったんだけど」
春香「『いつまでも美希につっかかってきてうざい』」
春香「『お節介ってことがわかってないんだよな』とかなんとか、美希と話してみたい」
春香「ひどいよね……」
真「ぼ、ボクはそんなつもりじゃ……!!」
春香「うんうん、わかるよ」
春香「真は善意でやってるのにね、まぁ本人たちがそういってるんだし」
春香「もう関わらないであげたら?」
真「……そ、そうしたほうがいいのかな」
春香「うん……そうだよ?」
143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:36:30.35 ID:Hgrwc/aK0
…………
雪歩「……え、そ、そうなの?」
春香「うん、『仲間意識感じてんじゃねーよ』って」
春香「『あんなコミュ障でアイドルやれるわけねーだろ。いっしょにすんな』って」
雪歩「うそ……私は……」
春香「雪歩、なんだかんだ言ってプロデューサーにやさしくしてあげてたもんね」
春香「それが、プロデューサーにはそう見えてたらしいよ」
雪歩「そんな…………」
…………
春香「ふふ……プロデューサー」
春香「私はもう、ためらいませんから」
春香「あなたに消えてもらうためには、なんだってしますから」
春香「だから、覚悟して帰ってきてください」
雪歩「……え、そ、そうなの?」
春香「うん、『仲間意識感じてんじゃねーよ』って」
春香「『あんなコミュ障でアイドルやれるわけねーだろ。いっしょにすんな』って」
雪歩「うそ……私は……」
春香「雪歩、なんだかんだ言ってプロデューサーにやさしくしてあげてたもんね」
春香「それが、プロデューサーにはそう見えてたらしいよ」
雪歩「そんな…………」
…………
春香「ふふ……プロデューサー」
春香「私はもう、ためらいませんから」
春香「あなたに消えてもらうためには、なんだってしますから」
春香「だから、覚悟して帰ってきてください」
144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:37:50.00 ID:Hgrwc/aK0
…………
俺P「あーあ、とりあえずまぁ」
俺P「今日は帰って●●●●でもするか!」
俺P「あーあ、とりあえずまぁ」
俺P「今日は帰って●●●●でもするか!」
158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:45:04.79 ID:Hgrwc/aK0
俺P「社長と音無さんに連絡は入れたし、」
俺P「響さんも疲れてるみたいだし、皆との顔合わせは明日でいいよな」
俺P「明日からまたアイドルプロデュース!」
俺P「それにはまず疲れた体を一新させないとな!●●●●で」
ガヤガヤ
女「オニーサン。安くしとくよ?」
俺P「い、いや、お、俺はいいです!!」
俺P「う、うわ……ここらへん怪しい店じゃん……」
?「……ねぇ、お兄さん」
俺P「響さんも疲れてるみたいだし、皆との顔合わせは明日でいいよな」
俺P「明日からまたアイドルプロデュース!」
俺P「それにはまず疲れた体を一新させないとな!●●●●で」
ガヤガヤ
女「オニーサン。安くしとくよ?」
俺P「い、いや、お、俺はいいです!!」
俺P「う、うわ……ここらへん怪しい店じゃん……」
?「……ねぇ、お兄さん」
163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:49:47.15 ID:Hgrwc/aK0
俺P「え、あ、?」
?「お兄さんだよ。ねぇ、ちょっと話し聞いてよ」
俺P「あ、お、俺?な、なに?」
?「ん、ちょっと……頼みがあるんだけど」
俺P「た、頼み……?」
?「探し物があるんだ。お兄さん、いっしょに探してくれない?」
俺P「……え?そ、それ、俺じゃなきゃだめなの?」
?「うん、ダメだよ。……私は、お兄さんがいいの」
俺P「う、ぶほっ!そ、そう!?」
俺P「(なんだ、女子高生にモテるとか、俺どうした!?)」
?「お兄さんだよ。ねぇ、ちょっと話し聞いてよ」
俺P「あ、お、俺?な、なに?」
?「ん、ちょっと……頼みがあるんだけど」
俺P「た、頼み……?」
?「探し物があるんだ。お兄さん、いっしょに探してくれない?」
俺P「……え?そ、それ、俺じゃなきゃだめなの?」
?「うん、ダメだよ。……私は、お兄さんがいいの」
俺P「う、ぶほっ!そ、そう!?」
俺P「(なんだ、女子高生にモテるとか、俺どうした!?)」
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:54:28.65 ID:Hgrwc/aK0
?「ふふ……やっぱりお兄さんなら聞いてくれると思ったんだぁ」
俺P「え、え?なん、なんで?」
?「え、だって……お兄さん優しそうだし、かっこいいし……」
俺P「ほ、ほほっ!?まじか!」
?「うん……ねぇ、腕組んでもいい?」
俺P「はいぃぃっっ!?ちょ、おま、コラシャス!」
?「え、ダメなの?」
俺P「い、いやむしろ、おっけー、かな。う、うん、そうだね!」
?「やったぁ!」
俺P「(なんなんだこれ……いつもの妄想じゃないよなこれ?)」
俺P「(つまり……俺にもついにモテ期が……!!)」
俺P「え、え?なん、なんで?」
?「え、だって……お兄さん優しそうだし、かっこいいし……」
俺P「ほ、ほほっ!?まじか!」
?「うん……ねぇ、腕組んでもいい?」
俺P「はいぃぃっっ!?ちょ、おま、コラシャス!」
?「え、ダメなの?」
俺P「い、いやむしろ、おっけー、かな。う、うん、そうだね!」
?「やったぁ!」
俺P「(なんなんだこれ……いつもの妄想じゃないよなこれ?)」
俺P「(つまり……俺にもついにモテ期が……!!)」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 00:58:44.03 ID:Hgrwc/aK0
俺P「あ、あの、で、ど、どこに行くの?」
?「うん?……楽しいところだよ?」
俺P「そ、そう?」
俺P「(なんだ……?ゲーセンとかで落としたのかな?)」
?「うん……じゃあ、ここに入るね」
俺P「あぁ、うん……うん!?」
俺P「こ、こここおこお、こおっ」
俺P「っこ、ここって……?」
?「……なに?」
俺P「ら、らぶ……!?」
俺P「(ら、ラブホテルじゃん……!!)」
?「うん?……楽しいところだよ?」
俺P「そ、そう?」
俺P「(なんだ……?ゲーセンとかで落としたのかな?)」
?「うん……じゃあ、ここに入るね」
俺P「あぁ、うん……うん!?」
俺P「こ、こここおこお、こおっ」
俺P「っこ、ここって……?」
?「……なに?」
俺P「ら、らぶ……!?」
俺P「(ら、ラブホテルじゃん……!!)」
174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:03:22.76 ID:Hgrwc/aK0
俺P「ちょちょと、ちょちょちょちょっ!!」
俺P「ま、まずいって!だ、だめだめ、ここはまずい!!」
?「なにが……?何が問題なの?」
?「落し物探しに来ただけだよ?」
?「まさか……お兄さん何かする気なの?」
俺P「いいいや、!?いや、まさか、ね!!し、しないよ!!」
?「じゃあいいじゃん、入ろうよ」
俺P「いやでも、ま、まずいって、あ、ちょっと」
グイグイッ!
俺P「(いやだ、最近の女子高生って大胆!ってか強引!!)」
?「……はい、おっけー」ビリリッ
俺P「……は、ひぎっ!!?」
ドサッ
俺P「ま、まずいって!だ、だめだめ、ここはまずい!!」
?「なにが……?何が問題なの?」
?「落し物探しに来ただけだよ?」
?「まさか……お兄さん何かする気なの?」
俺P「いいいや、!?いや、まさか、ね!!し、しないよ!!」
?「じゃあいいじゃん、入ろうよ」
俺P「いやでも、ま、まずいって、あ、ちょっと」
グイグイッ!
俺P「(いやだ、最近の女子高生って大胆!ってか強引!!)」
?「……はい、おっけー」ビリリッ
俺P「……は、ひぎっ!!?」
ドサッ
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:09:33.54 ID:Hgrwc/aK0
?「ふふ……」
?「ふふふ……ははは……」
?「あははははは……!!」
?「●●にしてはよく抵抗しましたね、プロデューサー」
春香「リボンを外して、眼鏡をかけて、」
春香「ウィッグをつければ……私を私だと見抜ける人は、そうはいませんよ」
春香「事務所の公式プロフィールに今度から書いてもらいましょうかね」
春香「特技、変装って……ふふ」
男「あ、あの……?言われたとおり撮ったけど……」
春香「あぁどうも、これ約束のお金です」
男「……どうも、それじゃ」
男「(……いっちゃってる女だなありゃ。これ以上関わらない方がよさそうだ)」
春香「ふふ……あははははは……!!」
?「ふふふ……ははは……」
?「あははははは……!!」
?「●●にしてはよく抵抗しましたね、プロデューサー」
春香「リボンを外して、眼鏡をかけて、」
春香「ウィッグをつければ……私を私だと見抜ける人は、そうはいませんよ」
春香「事務所の公式プロフィールに今度から書いてもらいましょうかね」
春香「特技、変装って……ふふ」
男「あ、あの……?言われたとおり撮ったけど……」
春香「あぁどうも、これ約束のお金です」
男「……どうも、それじゃ」
男「(……いっちゃってる女だなありゃ。これ以上関わらない方がよさそうだ)」
春香「ふふ……あははははは……!!」
185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:15:35.28 ID:Hgrwc/aK0
…………
俺P「……ふがっ!」
俺P「あれ、俺……?」
俺P「なんで道で倒れてるんだろう……あ、てか、あの女子高生は!?」
俺P「……い、いない!?って、てことは、」
俺P「やっぱり夢だったのかぁ……!!」
俺P「まぁ俺なんかがモテるわけないもんなぁ……うわ、夢に出たラブホの目の前じゃん」
俺P「たまってんのかな俺……早く帰って●●●●しよ」
フフ……アハハハハハ……!
俺P「……っ?」ブルッ
俺P「なんだ……急に寒気が……まぁいいか」
俺P「……ふがっ!」
俺P「あれ、俺……?」
俺P「なんで道で倒れてるんだろう……あ、てか、あの女子高生は!?」
俺P「……い、いない!?って、てことは、」
俺P「やっぱり夢だったのかぁ……!!」
俺P「まぁ俺なんかがモテるわけないもんなぁ……うわ、夢に出たラブホの目の前じゃん」
俺P「たまってんのかな俺……早く帰って●●●●しよ」
フフ……アハハハハハ……!
俺P「……っ?」ブルッ
俺P「なんだ……急に寒気が……まぁいいか」
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:24:31.89 ID:Hgrwc/aK0
アラーム「シラヌガ ホトケ ホットケナイ」
バシッ
俺P「うーん……よし、行くか!」
…………
俺P「みんな、喜ぶだろうな~……響さんが無事帰って来て」
俺P「それに俺も、ちょっとは尊敬されちゃうんじゃね?」
俺P「『やっぱりプロデューサー、頼りになる……』」
俺P「とかなんとか言われちゃったりして……!」
俺P「おっと、もう事務所か、妄想はこれくらいにして……」
俺P「ん、んっ!」
ガチャッ
俺P「みんな、おはよう!」
シーン……
俺P「あ、あれ?」
バシッ
俺P「うーん……よし、行くか!」
…………
俺P「みんな、喜ぶだろうな~……響さんが無事帰って来て」
俺P「それに俺も、ちょっとは尊敬されちゃうんじゃね?」
俺P「『やっぱりプロデューサー、頼りになる……』」
俺P「とかなんとか言われちゃったりして……!」
俺P「おっと、もう事務所か、妄想はこれくらいにして……」
俺P「ん、んっ!」
ガチャッ
俺P「みんな、おはよう!」
シーン……
俺P「あ、あれ?」
198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:30:04.52 ID:Hgrwc/aK0
俺P「あ、あの、え?あ、お、おはよう!」
シーン……
俺P「え……む、無視?」
俺P「あ、ち、如月さん?」
千早「…………」プイッ
俺P「えあ、あ、あの?」
小鳥「ぷ、プロデューサーさん……」
俺P「お、音無さん……!なんか、お、俺、あの!」
小鳥「た、大変ですよ……」
シーン……
俺P「え……む、無視?」
俺P「あ、ち、如月さん?」
千早「…………」プイッ
俺P「えあ、あ、あの?」
小鳥「ぷ、プロデューサーさん……」
俺P「お、音無さん……!なんか、お、俺、あの!」
小鳥「た、大変ですよ……」
199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:33:36.99 ID:Hgrwc/aK0
小鳥「朝きたら、その……」
小鳥「プロデューサーさんの、そ、その、変な写真が……」
俺P「しゃ、写真……?な、なに?」
俺P「あ、……た、高槻さん。それ、なに見て……」
やよい「……ひっ!?」
やよい「ち、近寄らないで下さいっ!!」
俺P「……え?」
小鳥「プロデューサーさんの、そ、その、変な写真が……」
俺P「しゃ、写真……?な、なに?」
俺P「あ、……た、高槻さん。それ、なに見て……」
やよい「……ひっ!?」
やよい「ち、近寄らないで下さいっ!!」
俺P「……え?」
205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:39:52.76 ID:Hgrwc/aK0
ヒラヒラ……
俺P「あ、写真……っ!?これは……!?」
俺P「(お、俺がロ 物の ゲを買っているところ!?)」
俺P「な、なんでこんなものが……!?」
真美「に、にーちゃん……最低だよ……」
俺P「あ、いや……!?」
俺P「こ、これは、その、あくまで趣味だから……!」
俺P「所詮ゲームだよ!!べつに君たちをどうこうしようってわけじゃ、ないし、」
俺P「そ、それだけでここまで嫌わなくても……!」
真「……それだけ、ですか」
雪歩「本当に、それだけなんですか……?」
俺P「あ、写真……っ!?これは……!?」
俺P「(お、俺がロ 物の ゲを買っているところ!?)」
俺P「な、なんでこんなものが……!?」
真美「に、にーちゃん……最低だよ……」
俺P「あ、いや……!?」
俺P「こ、これは、その、あくまで趣味だから……!」
俺P「所詮ゲームだよ!!べつに君たちをどうこうしようってわけじゃ、ないし、」
俺P「そ、それだけでここまで嫌わなくても……!」
真「……それだけ、ですか」
雪歩「本当に、それだけなんですか……?」
211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:45:11.95 ID:Hgrwc/aK0
俺P「な、なな、何を、言って……」
美希「ハニー……じゃあこれはなんなの?」
俺P「な、なんだって、」
俺P「……えっ!?」
俺P「こ、これは……!?」
俺P「(昨日の……、女子高生との写真!?)」
俺P「(俺たちがラブホに入っていくところだ……!)」
俺P「(これじゃ、まるで……!)」
春香「……実際にどうこうしようってわけじゃないんじゃなかったんですか」
春香「プロデューサー」
美希「ハニー……じゃあこれはなんなの?」
俺P「な、なんだって、」
俺P「……えっ!?」
俺P「こ、これは……!?」
俺P「(昨日の……、女子高生との写真!?)」
俺P「(俺たちがラブホに入っていくところだ……!)」
俺P「(これじゃ、まるで……!)」
春香「……実際にどうこうしようってわけじゃないんじゃなかったんですか」
春香「プロデューサー」
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:48:59.11 ID:Hgrwc/aK0
俺P「……っ!?」ゾクッ
俺P「(まただ……昨日と同じ寒気が……!!)」
俺P「……あっ」
スルッ
俺P「(写真が……)」
ガチャッ
響「みんなー!!心配かけてごめんなー!」
響「自分、今帰ったさー!……ってあれ?なにこの空気」
ヒラヒラ……
響「ん、なんだこれ?」
俺P「(まただ……昨日と同じ寒気が……!!)」
俺P「……あっ」
スルッ
俺P「(写真が……)」
ガチャッ
響「みんなー!!心配かけてごめんなー!」
響「自分、今帰ったさー!……ってあれ?なにこの空気」
ヒラヒラ……
響「ん、なんだこれ?」
224: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 01:55:39.36 ID:Hgrwc/aK0
俺P「や、やめ……!!」
響「写真か……?なんの……」
響「……っ!?」
響「う、ウソ……だ……」
響「ぷ、プロデューサー……?」
俺P「あ、ああっ……」
響「……っ!!」
ガチャバタンッ!
ダダダダダ……
俺P「ひ、響さん……!?」
俺P「み、みんな、こ、これは、ちがっ!」
シーン……
響「写真か……?なんの……」
響「……っ!?」
響「う、ウソ……だ……」
響「ぷ、プロデューサー……?」
俺P「あ、ああっ……」
響「……っ!!」
ガチャバタンッ!
ダダダダダ……
俺P「ひ、響さん……!?」
俺P「み、みんな、こ、これは、ちがっ!」
シーン……
231: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/07(月) 02:00:34.35 ID:Hgrwc/aK0
真美「…………にーちゃん」
貴音「プロデューサー……」
やよい「…………うぅ」
千早「…………最低、です」
雪歩「…………信じられないですぅ」
美希「ひどいよ…………ハニー」
真「…………」
春香「最低ですね、プロデューサー」
春香「あなたみたいな人、この事務所にはいりませんよ」
貴音「プロデューサー……」
やよい「…………うぅ」
千早「…………最低、です」
雪歩「…………信じられないですぅ」
美希「ひどいよ…………ハニー」
真「…………」
春香「最低ですね、プロデューサー」
春香「あなたみたいな人、この事務所にはいりませんよ」
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