1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:03:47.41 ID:15LijR6c0
ウルフルン「くそ、またプリキュア共に邪魔されたか」

ウルフルン「次こそは覚えてろよ」

みゆき「はぁはぁ、今日もなんとかキュアデコル取り戻せたね」

あかね「ほんま、危ないところやったわ」

なお「相手もそうそう楽はさせてくれないな」

やよい「うえーん!! いたいよぉ……」

れいか「どうかされましたか!? やよいさん」

引用元: キュアハッピー「仲間割れしてもウルトラハッピー!」 



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:13:11.67 ID:15LijR6c0
あかね「あかん。やよい、ひざ擦りむいてやん」

なお「本当だ。いたそー」

みゆき「その傷どうしたの!? やよいちゃん」

やよい「さっきの戦いで、敵の攻撃よけてたら転んじゃって……うぅ」

れいか「そうだったのですか……。大丈夫ですか?」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:19:48.28 ID:15LijR6c0
なお「今、絆創膏貼ってあげるから」

やよい「ありがとう……」

あかね「でもケガしたんならそのとき言わなあかんやろ」

みゆき「うんうん」

やよい「私だって本当はあのときれいかちゃん呼んだのに」

やよい「助けてくれなかったんだもん」

れいか「そ、そうだったのですか? 戦闘に集中していて気づきませんでした」

れいか「申し訳ございませんでした……」

やよい「まあ、別にいいんだけど……」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:24:43.14 ID:15LijR6c0
みゆき「ねえ、みんな。とりあえず、今日はもう暗いし帰ろうよ」

なお「そうだね。家族も心配するし」

やよい「……」

あかね「どないした? やよい。帰るぞ」

やよい「立てない」

あかね「なんやて」

やよい「傷が痛くて立てないよぉ……うぅ」

れいか「まあ、大変」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:34:38.32 ID:15LijR6c0
みゆき「どうしよう、やよいちゃんのお家の人呼んでこうようか!?」

れいか「それには及ばないわ」

れいか「私がやよいさんに肩を貸してそのまま家まで送りますので」

あかね「平気なん?」

れいか「ええ。ここで先ほどのやよいさんに対しての汚名を返上しなければなりませんしね」

やよい「ありがとう、れいかちゃん」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:38:58.67 ID:15LijR6c0
なお「じゃあ、私も手伝うよ。れいか一人で家まではキツいだろうから」

れいか「ありがとう」

みゆき「それじゃ私も手伝うよ!」

あかね「んじゃ、ウチも!」

なお「平気平気。二人いれば大丈夫だって」

れいか「ええ。心配には及びませんよ。ちゃんとやよいさんを家まで届けますから」

みゆき「ならいいけど」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:42:24.70 ID:15LijR6c0
やよいの家

なお「よっこいしょっと」

れいか「ここでいいかしら、やよいさん」

やよい「うん、二人ともありがと……ぐすっ」

なお「いいって、いいって。それじゃまた明日学校でね」

れいか「おやすみなさい」

やよい「うん、ばいばい」

バタン

れいか「はぁ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:49:05.25 ID:15LijR6c0
れいか「さすがに少し疲れたわね」

れいか「なおが手伝ってくれて本当に良かったわ」

なお「よしてよ。私たちの仲だし」

なお「それにしても毎度やよいちゃんには困ったもんだね……」

れいか「ええ。ただ足を引っ張るだけかと思ったら今日は責任転嫁までしてくるなんて」

れいか「自分をなんだと思ってるのかしら」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/20(火) 23:59:10.56 ID:15LijR6c0
なお「まあ、私は一番上だから泣き虫の世話とか慣れてるつもりだけど」

なお「さすがに同年代でそれは勘弁かなー」

れいか「本当、あれだったらまだ生徒会の後輩方々の方がよっぽどいい働きをしてくれると思うわ」

なお「でもまあ、やよいちゃんがプリキュアになっちゃったからには仕方ないことって」

なお「あきらめるしかないか」

れいか「そうね」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:05:18.67 ID:KMHOOAtX0
翌日

みゆき「やよいちゃん、昨日あれから大丈夫だった?」

やよい「うん。れいかちゃんとなおちゃんに送ってもらったから」

みゆき「そっか。よかった」

やよい「心配してくれてありがとう」

みゆき「そうだ。今日もプリキュアのみんなでふしぎ図書館に集まらない?」

やよい「さんせーい!」

あかね「せやな今日やったらウチも部活ないし」

やよい「じゃあ、私、れいかちゃんたちに呼びかけてくるね」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:09:32.18 ID:KMHOOAtX0
生徒会室

コンコン

やよい「失礼しまーす。れいかちゃん、いますか?」

れいか「あら、やよいさん?」

やよい「あ、れいかちゃん。ちょっと今いい?」

れいか「えっと……その。今、役員会議中で」

やよい「えー」

会長「クラスの用事かい? 行ってきなよ。今なら平気だから」

れいか「えっと、申し訳ございません……。すぐに戻りますので!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:17:00.09 ID:KMHOOAtX0
れいか「それで一体何の用でしょうか?」

やよい「実はね、さっきみゆきちゃんとあかねちゃんたちでね」

やよい「プリキュアのみんなでまた秘密基地に集まろうってことになったんだけど」

やよい「れいかちゃんもどう?」

れいか(それだけのために生徒会役員の方々の目の前で私に恥を……?)

れいか「せっかくですが、先ほど申しましたとおりただ今大事な会議中でして」

れいか「今日はお断りさせていただけないでしょうか」

やよい「えー。それじゃあ、れいかちゃんはプリキュアのことより生徒会の方を優先するってこと?」

れいか「いえ、決してそういう意味では!」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:24:06.96 ID:KMHOOAtX0
やよい「その間バッドエンド王国の悪者が悪さをしてても」

やよい「れいかちゃんは構わず生徒会のお仕事してるってことだよね」

れいか「ですから、そういうつもりはさらさらありません!」

やよい「れいかちゃんってやっぱりプリキュアのこと全然わかってない!」

やよい「いい? プリキュアは正義の味方なんだよ?」

やよい「いつでもピンチのときに駆けつけられなきゃいけないんだよ!」

れいか「……」ギリ

れいか「わかりました。すぐに図書館へ向かいます」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:30:50.77 ID:KMHOOAtX0
れいか「では、生徒会の方々になんとか話をつけてくるので」

れいか「やよいさんたちは先に向かっててください」

やよい「うん。そうだ、なおちゃんも呼んでこないと」

れいか「確かなおは今日は部活だと言ってましたが」

やよい「なおちゃんもなの? もう! みんなプリキュアの自覚なさすぎ~!」
タッタッタッタ

れいか「……」

れいか「よく言うわ」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:35:01.53 ID:KMHOOAtX0
やよい「なおちゃーん」

なお「あれ、やよいちゃん。どうしたの?」

なお「もしかして、仮入部しに来たの?」

やよい「違うよー。今日、プリキュアのみんなで秘密基地に集まることになったから」

やよい「急いで来て」

なお「えー。集まることになったからって急にそんなこと言われてもなぁ」

なお「そろそろサッカーの試合近いから部活休むわけにいかないし」

やよい「もう、なおちゃんもいい加減にしてよ!」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:38:26.83 ID:KMHOOAtX0
なお「え?」

やよい「さっきれいかちゃんにも言ったけど」

やよい「学校行事や部活よりプリキュアの方優先してよ」

やよい「それほどプリキュアの役割は大切なんだから!」

やよい「そもそも、なおちゃんは」

なお「あー、わかったわかったよ! 今、準備して行くから」

やよい「わかればよろしい」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:48:27.68 ID:KMHOOAtX0
数分後
ふしぎ図書館

れいか「お待たせしました」

なお「なお」

みゆき「あーきたきた、待ってたよ二人とも」

あかね「これで全員集合やな」

やよい「やっぱりプリキュアは五人じゃないとね」

れいか「あのー、一つよろしいでしょうか」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 00:56:14.81 ID:KMHOOAtX0
れいか「本日こうしてプリキュアの皆で集まったからには」

なお「何か具体的な目的とか当然あるんだよね?」

みゆき「ううん。特にないよ」

れいか「え?」

やよい「ただ集まっただけだよ。その方が楽しいし」

れいか「はあ、そうですか……」

あかね「まあ、こういうのもええんとちゃう」

なお「あかねはいいだろうな。部活が休みで」

あかね「ん? なんか言った?」

なお「別に」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 01:02:56.81 ID:KMHOOAtX0
あかね「とりあえず、二人とも座れや。今日はウチが腕によりをかけて」

あかね「作ったお好み焼き持ってきたから、食べや」

れいか「でも、全然残ってないようですが」

やよい「ごめん。私がほとんど食べちゃったー」

あかね「まったくやよいは食いしん坊やな」

やよい「えへへ、ごめんね。だってれいかちゃんたち来るの遅いんだもんっ」

れいか「まあ、別によろしいのですが」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 01:11:33.81 ID:KMHOOAtX0
みゆき「それじゃみんなで何しよかっか」

あかね「せやなー」

みゆき「何もなければみんなで私の持ってきた本でも読まない?」

やよい「あ、いいかも。絵本読んだら絵の勉強にもなるし」

あかね「じゃあウチもそれでええかな。れいかとなおもええか?」

れいか「ええ……」

なお「もういいよ、それで」

なお(本読むくらいだった何もみんなで集まる必要なかっただろうに)

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 01:23:01.82 ID:KMHOOAtX0
やよい「……」

やよい「絵本読んでたら創作意欲が湧いてきちゃった」

やよい「あ、そうだ。ねえ、れいかちゃん」

れいか「なにかしら」

やよい「よかったら絵のモデルになってくれない?」

れいか「私が?」

やよい「うん、れいかちゃんきれいだし。だからいいでしょ、ね、ね?」

れいか「……そこまでおっしゃるのなら、かまいませんが」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 01:28:10.93 ID:KMHOOAtX0
れいか「ではこのポーズでよろしいですか?」

やよい「うん。そのまま動かないでね」

カキカキカキ

れいか「……」

やよい「あー、今れいかちゃん動いた! また書き直しだよ。む~!」

れいか「えっ。お言葉ですが私言われたとおりじっとしていていたつもりですが」

やよい「うそ! さっき、瞬きしたもん!」

れいか「そればかりは仕方のないことじゃないかしら」

やよい「プリキュアなんだからそれくらい我慢できるってば!」

れいか(は?)

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 01:44:42.40 ID:KMHOOAtX0
数時間後

やよい「やっと、完成」

れいか「もう動いてよろしいのですね」

やよい「うん。お疲れ様」

やよい「出来はまずまずかな。れいかちゃんがもう少しじっとしててくれれば」

やよい「もう少しうまく描けたかもしれないけど、まっいっか」

れいか「……」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 01:46:04.91 ID:KMHOOAtX0
やよい「それじゃこの絵、秘密基地に飾らないとね。えっと、どこにしようかな~」

やよい「そうだ。このおかしな掛け軸外して、ここに飾ろう」

れいか「ちょ、ちょっと待って。私がせっかくここへ持ってきたその掛け軸を外すというの?」

やよい「えー。だってこの掛け軸前にも言ったけど浮いてるよ」

やよい「それにかわりにれいかちゃんの絵が飾られるんだから別にいいじゃん」

れいか「そういう問題ではありません。このことばかりは断固として譲れません」

やよい「ひどい……。せっかく私はれいかちゃんの絵を飾ろうとしたのに」

やよい「やっぱりれいかちゃんは私に描かれた自分の絵なんて見たくないんだ……ぐすっ」

みゆき「あわわ、泣かないでやよいちゃん! 一体どうしたのさ?」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 01:52:48.74 ID:KMHOOAtX0
やよい「ぐすっぐすっ……れいかちゃんがぁ」

みゆき「れいかちゃん。どうかしたの?」

れいか「別になんでもありません……」

れいか「どうぞやよいさんの好きにしてください」

やよい「やったー。それじゃ、れいかちゃん。この掛け軸外すね♪」
ポイッ

れいか「……」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 02:02:53.26 ID:KMHOOAtX0
再び数時間後

あかな「あかん、もうこんな時間か。おーい、みんな、そろそろ帰ろうや」

みゆき「ここにいるのが気持ちよくて時間経つのも忘れちゃってたよ」

やよい「あー、楽しかったー」

れいか「はぁ……。それでは皆さん、また明日学校で会いましょう」

なお「うん。また明日ー」

やよい「明日も放課後、秘密基地に集合だよ~」

れいか「」ブチッ

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 02:07:34.31 ID:KMHOOAtX0
あかね「ほんならな~」

みゆき「バイバーイ。今日もみんな仲良しでウルトラハッピー」

やよい「次のじゃんけん、何出そうかな~」



れいか「……」

れいか「ねえ、なお。帰り少しだけ付き合ってくれないかしら」

なお「奇遇だね。私もそのつもりだったんだ」

れいか「それは丁度よかったわ」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 02:46:25.13 ID:KMHOOAtX0
翌日

やよい「もう、またれいかちゃんとなおちゃんがいない」

やよい「昨日、あれだけ言ったのに!」

なお「あ、やよいちゃーん。またまた遅れてごめん」

やよい「なおちゃん。れいかちゃん知らない?」

なお「れいかなら弓道部で体育館にいると思うから、呼びに行ってくれないかな」

なお「多分、放課後集まること忘れちゃってると思うから」

やよい「まったくもう、れいかちゃんったら!」
タッタッタ

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 02:53:25.50 ID:KMHOOAtX0
体育館

やよい「れいかちゃーん! どこー!?」

やよい「なおちゃんのウソつき。れいかちゃんどころか誰もいないじゃん!」

ピュン ブスッ

やよい「え」

やよい「うそ……どうして……矢が……いたぃ、うぐ」
ドサッ

れいか「動く的に当るのは初めてで少々不安でしたが、案外うまくいくものですね」

やよい「え……ま、まさかこれ……れいかちゃ……んが、ぐすっ」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 03:05:14.38 ID:KMHOOAtX0
やよい「い、いたい……いたいよ……ぐすっ、ひ、ひど……れいかちゃ」

れいか「心配いりませんよ。急所は外しましたから」

やよい「どうして……こんな……うぁ」
ドサッ
やよい「……」

れいか「ようやく矢に仕込んだ麻酔が効いてきたみたいね」

れいか「ゆっくりおやすみなさい。やよいさん」

なお「うまくいったみたいだね」

れいか「ええ。とりあえず、縛って体育館倉庫にでも閉じ込めておきましょう」

れいか「幸い今日は体育館を使用する部活動はないはずだから」

なお「わかった」

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 03:16:08.03 ID:KMHOOAtX0
みゆき「遅いなー、みんな」

あかね「呼びに行ったやよいまで何やっとんのや」

なお「おーい、二人とも」

あかね「お、やっと来おったな」

みゆき「あれ? やよいちゃんは?」

れいか「そのことなのですが。やよいさん、急用を思い出したとかで」

れいか「今日は集まれないことをみゆきさんたちに伝えてほしいと」

あかね「なんや、やよい来れなくなったんか」

みゆき「なんだー、残念……」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 03:19:30.09 ID:KMHOOAtX0
あかね「ほんならどうする? 今日」

みゆき「うーん」

なお「なんかやよいちゃんいないのに私たちだけで楽しむのあれだと思うから」

れいか「今日のプリキュア集会は見合わせませんか?」

みゆき「そうだね。また今度、みんな集まったときにしよっか」

あかね「せやな」

なお「じゃあ、今日はここで解散ということで」

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 03:28:49.05 ID:KMHOOAtX0
体育館倉庫

マーチ「まだ寝てるみたいだよ」

ビューティ「起こして差し上げたら? マーチ」

ビューティ「丁度、サッカーボールもあることだし」

マーチ「了解」

ドスッ ガン!!

やよい「あたっ! えっと……ここは」

やよい「あ。れいかちゃんとなおちゃん……」

116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 03:38:45.75 ID:KMHOOAtX0
やよい「思い出した……れいかちゃん! どうしてあんなひどいことしたの……」

ビューティ「それはやよいさん自身の胸に聞いてみればわかるのではないかしら」

やよい「え……」

なお「なんだ。まさかとは思ったけど無自覚だったとはね」

やよい「ま、待って! 本当にわからないの。私、れいかちゃんやなおちゃんに何か悪いことしたかな……!?」

ビューティ「今の聞いたかしら? マーチ」

マーチ「今まであれだけ自由奔放に振舞っておきながらいい気なもんだよ、まったく」

ビューティ「いいわ。覚えてないとおっしゃるのならば、私たちが思い出させてあげますから」

やよい「ふ、二人とも……な、何する気なの? こ、怖いよ、ぐすっ」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 03:50:46.14 ID:KMHOOAtX0
ビューティ「初めから過激なのはかわいそうだわ」

ビューティ「とりあえずはさっきのくらいでいいのではなかしら」

マーチ「さっきの? ああ、このことね! そらっ!」

ドスッ ガン

やよい「いたいっ!」

マーチ「顔面ナイスシュート!」

ビューティ「どう、これで思い出したかしら?」

やよい「ひぐっ……や、やめて、ふたりとも……いたいから」

ビューティ「どうやらまだのようね。マーチ続けて。今度はさっきより強めで」

マーチ「おう」

やよい「やだ、お願いだから……!」

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 03:56:30.43 ID:KMHOOAtX0
マーチ「いくよー」

ドスッ ガン!!!!
やよい「ぎゃうっ!」

マーチ「今度はお腹っと」

やよい「けほっけほっ……!」

ビューティ「勘違いしないでくださいね、やよいさん」

ビューティ「何も私たちはあなたを苦しめるためこのようなことをしてる訳ではないの」

ビューティ「あなたの正当な懺悔が欲しいだけですから」

やよい「えぐっえぐっ……みゆきちゃん、助けて」

123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 04:09:11.87 ID:KMHOOAtX0
やよい「ご、ごめんなしゃい、れいかちゃん、なおちゃん……ぐすっ」

やよい「だからもう許して……うぅ」

マーチ「て、言ってるけど。どうする?」

ビューティ「いえ、まだね」

ビューティ「これはやよいさんのいつもの手。とりあえず泣いてその場を凌ごうというね」

マーチ「なーんだ、やっぱり」

やよい「ち、ちがうよっ! 私は本当にぃ……」

ビューティ「どうやら、ここは荒療治が必要みたいね」

ビューティ「マーチ、スマイルパクトの用意を」

やよい「やっ、いやっ!!」

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 06:03:24.87 ID:KMHOOAtX0
マーチ「まさか、やよいに必殺技をするつもり!?」

ビューティ「もちろん、当ててはいけないわ。あくまで威嚇よ」

マーチ「わざとギリギリで外すってこと? そんな器用なこと私にできるかな……」

ビューティ「大丈夫。マーチの腕前なら」

ビューティ「今のやよいさんにはそれくらいの恐怖を与えなければいけないわ」

マーチ「よし、わかった。やってみる」

やよい「い、いや、な、なにするの……ひゃ、ひゃめて!」

マーチ「ふんぬー」

やよい「やだやだやだあぁぁ……!!」

マーチ「プリキュア・マーチ・シュート!!」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 06:14:54.27 ID:KMHOOAtX0
ドガンッ!! グシャ…
やよい「うぎっ」

ビューティ「あっ!」

マーチ「しまった!! 少し当たった……!」

ビューティ「そ、そのようね……。しっかりしてください、やよいさん」

やよい「」

マーチ「やよいちゃんってば!」

ビューティ「だめね、息をしてないわ。即死じゃないかしら」

マーチ「うそでしょ。頭をかすったくらいだったのに……」

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 06:33:32.77 ID:KMHOOAtX0
ビューティ「どうやら私たち自身がプリキュアの力を甘くみたようね」

マーチ「そんな。どうするんだよ……」

マーチ「プリキュアのはずの私たちがこんなことしちゃって!」

マーチ「バレたらバレたら私……」

ビューティ「落ち着いて、マーチ」

ビューティ「私たちはこれからもプリキュアという道を全うしなければいけない使命があるはずよ」

マーチ「使命?」

ビューティ「ええ。きっと亡くなったやよいさんもそう願っているはず」

マーチ「じゃあ、どうすれば……」

ビューティ「隠すしかないでしょう」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 06:44:10.02 ID:KMHOOAtX0
マーチ「隠すたって……。そもそもこのやよいちゃん、どうするの」

ビューティ「では、こうしましょう」

ビューティ「まずやよいさんの遺体を私のビューティブリザードで凍らせ」

ビューティ「その氷塊をマーチシュートで砕いてバラバラにする」

ビューティ「細かくすれば隠しようがあるでしょう」

マーチ「バラバラか……」

ビューティ「この際、やむを得ないわ。さあ、見つからないうちに急ぎましょう」

マーチ「う、うん!」

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 07:08:50.98 ID:KMHOOAtX0
数分後

マーチ「こんなものでいいかな」

れいか「そうね。では、これらを私となおで半分ずつ分けて」

れいか「それぞれ見つからない場所に隠しましょう」

なお「……」

れいか「大丈夫よ。ちゃんと隠せば誰にもわかりはしないわ」

なお「だといいけど」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 07:18:53.87 ID:KMHOOAtX0
一方、みゆきとあかね

みゆき「本当今日は残念だったなー」

あかね「せやなー」

みゆき「せっかくまたプリキュアの仲間同士でハッピーに過ごせるかと思ったのに」

あかね「仲間か。なあ、みゆき。ウチらほんまに仲間と呼べるほど」

あかね「仲ええんやろうかな」

みゆき「え、そうじゃないの。突然、どうしたの~?」

あかね「いや、やっぱなんでもあらへん。そうやな、ウチら仲良しやな」

みゆき「うん。みんな仲良しウルトラハッピーだよ!」

220: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 17:26:25.42 ID:EjVhUogt0
翌日
学校

みゆき「ねえ、れいかちゃん」

れいか「なにかしら」

みゆき「やよいちゃん、昨日お家に帰ってないんだって!」

れいか「ほ、本当ですか、それは」

みゆき「今日も学校休んでるし、どうしたのかな……」

あかね「まさかやよいに何かあったんやろか……」

なお「だ、大丈夫だよ。やよいちゃんのことだし、そのうちひょっこり帰ってくるんじゃない」

221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 17:31:34.38 ID:EjVhUogt0
あかね「なんや。なおはやよいのこと心配やないのか」

なお「もちろん心配だけど」

みゆき「そうだ。もしかしたら、一人でふしぎ図書館にいるのかも」

あかね「ないんとちゃう? 大体昨日、用事でこれへん言ってたみたいやし」

あかね「せやろ? れいか」

れいか「ええ、まあ」

みゆき「でもとりあえず、放課後みんなで行ってみようよ! やよいちゃんのこと心配だし」

れいか「……。わかりました」

223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 17:43:07.38 ID:EjVhUogt0
なお「ねえ、れいか。昨日のことなんだけど……」

れいか「しっ。学校では誰に聞かれるかわかりません。あの話ならもう少し小声で」

なお「あ、ごめん。それでさ、あのやよいちゃんのバラバラのあれどうした?」

れいか「とりあえず、私の分は昨日のうちにすべて隠しましたよ」

なお「さすがれいか。仕事速いな……」

れいか「そういうなおはどうなの?」

なお「えっと……一応、少しは」

れいか「怖い気持ちはわかるけど、できるだけ急いでちゃんとした所に隠してちょうだい」

なお「わかってる……」

226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 17:55:55.00 ID:EjVhUogt0
ふしぎ図書館

れいか「やはり、いませんね」

あかね「やよい……」

みゆき「やよいちゃん、どこに行っちゃったんだろう……」

なお「まあまあ、みんな、そう思いつめなくてもいいんじゃない」

なお「警察の人とかに任せればきっと見つけてくれるって」

あかね「やっぱ、なおはやよいのことがいなくても平気なんやな」

なお「だから、違うって!」

228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 18:01:47.47 ID:EjVhUogt0
あかね「せやかて、さっきからそう思わせることしか言ってへんやろ」

なお「私はただ私たちが心配してても仕方がないってことを言いたかっただけだよ!」

みゆき「二人ともケンカはやめようよ……! ほら、スマイルスマイル」

れいか「そうよ。今ここで争っても何にもなりませんよ」

あかね「もうええわ。ウチは一人でやよいを探しに行く」
タッタッタ
なお「勝手にすれば」

みゆき「あー、あかねちゃん! 待って~!」
タッタッタ

235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 18:12:37.80 ID:EjVhUogt0
帰り道

れいか「さっきのは少しまずかったのではないかしら」

なお「ごめん……。少しむきになった」

なお「みゆきちゃんたちに変に思われたかな」

れいか「まあ、あれくらいであればそこまで問題ないと思うけど」

なお「れいか。やよいちゃんがいなくなれば、みんなで仲良くハッピーエンドじゃなかったの……!?」

れいか「大丈夫よ。今さえ乗り越えれば私たちのハッピーエンドがきっと見えてくるわ」

なお「本当かな……」

240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 18:20:39.12 ID:EjVhUogt0
れいか「そういえば、なお。あなた、いくつかあれを隠したって言ってたわよね」

なお「うん」

れいか「一応どこに隠したか聞いていいかしら」

なお「えっと……。怒らないでね、れいか」

れいか「別に怒ったりなどしませんが」

なお「ふしぎ図書館」

244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 18:26:29.18 ID:EjVhUogt0
れいか「えぇー! なぜそのような場所に?」

なお「だって、いきなりこんなことになって動転してたし」

なお「あんなものいつまでも持ってたくなかったから」

なお「とりあえず本棚の中に適当に……」

れいか「さすがにそれはいけないわ。むしろ、本棚の中に隠すのだったら」

れいか「本棚から別の場所に行って隠したほうが遥かによいでしょうに、どうして」

なお「あ、思いつかなかった……」

れいか「まあ、いいわ。図書館に戻って急いで回収しましょう」

250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 18:35:43.52 ID:EjVhUogt0
ふしぎ図書館

キャンディ「キャンディ、おりこうだから本の整理をするクル」

キャンディ「これで次来たときにお兄ちゃんに褒められるクル」

キャンディ「クル?」

キャンディ「誰クル! こんな汚い氷を本棚に入れたのは! 本が濡れるクル!」

キャンディ「よく見ると氷の中に何か入ってるクルね……」

キャンディ「面白そうだから火であぶって溶かしてみるクル!」

シュボ

252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 18:42:18.08 ID:EjVhUogt0
キャンディ「中身が見えてきたクル~」

キャンディ「な、なにこれクル?」

キャンディ「クルアアアアァァ……!!」

キャンディ「人間の手が入ってるクル……」

なお「れいか……」

れいか「どうやら、遅かったようですね」

キャンディ「れ、れいかになおクルか?」

257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 18:52:57.72 ID:EjVhUogt0
キャンディ「丁度よかったクル! 見てクル! ふしぎ図書館にこんな不気味なものがある……!」

なお「れいか、どうする……」

れいか「そうですね、ここは」

キャンディ「れいか?」

れいか「ふんっ」
れいかはキャンディに当て身を食らわせる。
ドス
キャンディ「ク……ル……」
ドサッ
キャンディ「……」

れいか「かわいそうですが、とりあえずはこうするしかないでしょう」

261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 19:03:04.00 ID:EjVhUogt0
なお「キャンディ、どうするの? このまま放すの」

れいか「まさか。そしたらみゆきさんたちにこのことがすぐ伝わってしまうわ」

なお「じゃあ、どうするのさ……」

れいか「とりあえず、キャンディは私がどこかに閉じ込めておくわ」

れいか「キャンディくらいの大きさなら差し支えないでしょうから」

なお「……」

れいか「なお、今後は気をつけてちょうだいね」

なお「ああ、ごめん」

れいか「さあ、図書館に隠した部位を急いで回収しましょう」

268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 19:26:26.16 ID:EjVhUogt0
数日後

みゆき「れいかちゃん、あれから三日も経つのにやよいちゃんまだ見つからないね」

れいか「ええ」

みゆき「それどころかキャンディまでもいなくなっちゃったよ……」

みゆき「それにあの日以来、あかねちゃんもなおちゃんもケンカしたままだし」

みゆき「せっかくプリキュアのみんながそろったのに、突然こんなことになっちゃうなんて」

れいか「そんな顔しないで、みゆきさん。いつも笑顔のみゆきさんらしくないですよ」

みゆき「そ、そうだよね。こんなときこそスマイルだよね……!」

れいか「ええ。きっとキャンディはやよいさんを探しに行ったのよ」

れいか「なおとあかねさんもすぐに仲直りしますよ。なんたって私たちはスマイルプリキュアなんですよ」

みゆき「うん!」

271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 19:34:23.47 ID:EjVhUogt0
みゆき「やっぱり、れいかちゃんをプリキュアに誘って本当によかった」

れいか「どうしたのですか、突然」

みゆき「えへへ、これからも私たちでプリキュアがんばろうね」

れいか「ええ。こちらこそよろしくお願いします」

れいか(なんだかんだいってもやはり)

れいか(みゆきさんのような純粋な方が一番プリキュアに相応しいのかもしれないわ)

れいか(それに比べてあの三人は……)

275: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 19:53:28.05 ID:EjVhUogt0
れいか「ねぇ、なお。そろそろあかねさんと仲直りしたらどうかしら」

なお「私にだってしたいとは思ってるけど、きっかけが……」

なお「それにやっぱりあのことが気になって……」

れいか「あのことってやよいさんのこと?」

なお「うん……」

れいか「気持ちはわかるけど過ぎてしまったことはどうしようもないのだから」

れいか「忘れるしかないのでは」

なお「あんなこと簡単に忘れられるわけないよ! れいかはよく冷静でいられるね」

れいか「私だってそれは……」

278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 20:03:08.10 ID:EjVhUogt0
なお「そもそもあのときだって、やよいちゃんにあんなことしたくなかったのに」

れいか「え?」

なお「それは確かに、最近のやよいちゃんは勝手で嫌だと思ってたけど」

なお「れいかに流されてあんなことまでしちゃったけど、本当は」

れいか「なお……」

なお「それにやよいちゃんが死んじゃったのだって、れいかが必殺技使えだなんて言うから」

なお「私はうまく外す自信ないって言ったのに……」

れいか「もうよしましょう、なお。あのことを掘り返すのは」

なお「無理無理!」

290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 20:59:20.79 ID:EjVhUogt0
なお「私あの日から全然眠れなくて、家族にも心配かけてるんだよ」

なお「もういやだよ。バレないかびくびくしながら過ごす日々なんて……」

れいか「大丈夫よ。あなたの分も全部回収して別の場所に隠しておいたから安心して」

なお「そういう問題じゃないって。れいかはまだいいよ」

なお「でも私はこれからも面倒を見なくちゃいけない大事な弟や妹、家族がいるんだよ」

なお「こんなことでそれを滅茶苦茶になんかされたくない!」

れいか「……」

れいか「まるで私には背負ってるものが何もないような言い方ね」

296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 21:16:52.03 ID:EjVhUogt0
なお「だってそうじゃん!」

れいか「失礼なこと言わないで。私にだって家族はいます」

れいか「それに生徒会副会長としての務めがまだ残ってます」

なお「どうせ生徒会の仕事なんてしょせん自分のためでなんしょ。」

れいか「私が内申点目的で生徒会を務めているとでも?」

れいか「私は学校の生徒たち皆によりよい学校生活を送ってもらいたいがためにしてるのであって」

れいか「私利私欲のためでは断じてないわ」

なお「じゃあ、やよいちゃんはどうなの? やよいちゃんだって生徒なのに」

なお「それに家族のことと生徒会なんかのことを比べないでよ。気分が悪いから」

れいか「……」

341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 21:49:22.89 ID:EjVhUogt0
れいか「ええ。なお、あなたのいうとおりね」

なお「え?」

れいか「そう、私が全て悪かったの。あなたまで巻き込んでしまってごめんなさい」

なお「そんな……。なにも、れいかが全部悪いとかそういうつもりで言ったわけじゃ」

なお「えっと、私の方こそごめん。なんか言い過ぎたみたいで」

れいか「いいえ、いいの。これは全て私の責任。だから私の手で責任を取らせて」

なお「それってどういう意味?」

れいか「こういうことよ」

サクッ
なお「えっ……」

349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 21:58:31.75 ID:EjVhUogt0
なお「うぐっ」
ドサッ

なお「れ、れい……か……」

れいか「昔からあなたっていつもそうね」

れいか「お姉さんっぽく振舞ってるだけで、立場が悪くなったりするといつも人のせい」

れいか「なおにはもうプリキュアとして、いえ、友人として愛想が尽きたわ」

なお「れ……れぇ……か……」

れいか「さようなら」

サクッ
なお「」

353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 22:10:11.38 ID:EjVhUogt0
れいか「鋭利な形状の氷塊を一つだけ隠し持っておいて正解だったわ」

なお「」

れいか「さて、問題はこれをどうするかだけど」

れいか「未だになおと小競り合いなんかを続けて」

れいか「プリキュアのチームワークを乱している、あかねさん」

れいか「やはり彼女に一役買ってもらうしかなさそうですね」

358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 22:20:15.73 ID:EjVhUogt0
一方、みゆきとあかね

みゆき「あかねちゃん、いつまでも意地張ってないで」

みゆき「なおちゃんと仲直りしようよ」

あかね「別に意地なんか張ってへん」

あかね「せやけど……」

みゆき「なおちゃんだってやよいちゃんのこと心の中ではすっごく心配してたと思うよ」

みゆき「それにやよいちゃんやキャンディがいないこういうときこそ」

みゆき「残りの仲間たちで協力し合った方が絶対ウルトラハッピーだよ!」

あかね「仲間……。みゆき、ちょっとウチ今からなおの家行ってくる」

みゆき「うん! がんばってね!」

363: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 22:29:13.23 ID:EjVhUogt0
あかね「もうすぐ、なおの家やな」

あかね「なおの奴、ちゃんと家におるとええけど……」

れいか「あかねさん」

あかね「れいか。こないな所でどないしてるん?」

れいか「なおの家の近くであかねさんを待ってたんですよ」

あかね「ウチを?」

れいか「知ってますよ。なおと仲直りしたいのでしょう?」

あかね「え、その。なんや……」

れいか「ふふっ、なおならあちらへいますが。よければ案内しますよ」

あかね「ほんまか? おおきに!」

369: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 22:39:20.05 ID:EjVhUogt0
廃ビル

あかね「やけに陰気な所まできたなー」

あかね「なあ、れいか。ホンマにこないな所になおおるんか?」

あかね「?」

あかね「なあ、れいか」

れいか「……」
れいかは無言であかねに当て身を食らわせる。
ドスッ
あかね「ごふっ」

あかね「……」
ドサッ

れいか「これでいいかしら。あとは」

375: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 23:01:38.98 ID:EjVhUogt0
数分後

れいか「起きて、あかねさん! あかねさん!」

あかね「んぁ……れ、れいか?」

あかね「ウチ、どないしてこんなところで眠りこけてたんやろか……」

れいか「そんなのん気なことをおっしゃってる場合ではありませんよ」

れいか「あれを見てください!」

あかね「え?」

378: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 23:11:21.16 ID:EjVhUogt0
メラメラメラメラメラ

あかね「なんや、何かがえらい勢いで燃えてんで!?」

れいか「なおですよ」

あかね「冗談やろ!? なんでなおが……!」

れいか「なんでって、覚えていらっしゃらないのですか」

れいか「なおをあんな目にあわせたのは、あかねさん、あなたなのですよ?」

あかね「ウチが?」

れいか「あなたとなおが再び争いをはじめてサニーファイアーを浴びせたではないですか」

あかね「ウ、ウチがなおにそんなひどいことを……」

れいか「とりあえず、二人で鎮火させましょう!」

381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 23:18:30.31 ID:EjVhUogt0
ザパー

れいか「ふぅ、なんとか火はおさまりましたけど……」

なお「」

あかね「おい、ウソやろ。この全面丸コゲのお好み焼きみたいなのがなおなんて」

あかね「なあ、れいか!?」

れいか「……」

あかね「うああぁぁ! うう……ぐすっ!」

れいか「もう手遅れだったみたいね」

あかね「しかもこれが他でもないウチの仕業なんて……ウチどないしたら!」

383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 23:26:13.55 ID:EjVhUogt0
あかね「ううっ……すまん、なお。ほんまにかんにんや!」

あかね「……」
スクッ

れいか「あかねさん、どこへ行くの?」

あかね「お巡りさんにこのこと話してくる」

れいか「本気なんですか?」

あかね「せやかて、なおにこんなことしてしまったんや!」

あかね「罪償わんといかへんやろ!」

れいか「確かにそうかもしれません」

れいか「でも果たしてなおはあかねさんがそうすることを本当に望んでいるでしょうか」

あかね「え?」

392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 23:44:22.40 ID:EjVhUogt0
れいか「きっと、なおはここで罪を償うことより」

れいか「なおの分まであかねさんが立派なプリキュアになってもらいたいと思っているに違いありません」

あかね「そ、そうなんやろか……」

れいか「ええ。なおは日々こう言ってたわ。あかねほどプリキュアらしい奴はいないと」

あかね「なおがそないなこと……」

れいか「もしここで諦めたらそのなおの気持ちを裏切ることになるのではかしら」

あかね「……」

あかね「ウチ、プリキュア続ける! 死なせてもうたなおのためにも……」

れいか「ええ、それがいいと思うわ」

395: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/21(水) 23:55:08.58 ID:EjVhUogt0
れいか「では、このなおの遺体ですが」

あかね「どうしてあげたらいいんやろ……」

れいか「こんな黒コゲの状態でここに放置してはなおもかわいそうです」

れいか「ふしぎ図書館を使って南極まで行きの南極海にでも沈めてあげましょう」

れいか「弔いの意も込めて」

あかね「せやな……。熱かったやろうし」

れいか「では早速、運んで行きましょう」

400: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 00:08:59.98 ID:bfqrf0uA0
南極

あかね「よっと。ほんまに南極まで行けるんやな……」

あかね「たまげた図書館やで」

れいか「感心している場合ではありませんよ」

れいか「さあ、なおを海に」

あかね「せ、せやな……。れいかはどないするん?」

れいか「私は見張りも兼ねて、この本棚のある小屋で待っています」

あかね「そか」

402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 00:13:41.33 ID:bfqrf0uA0
れいか「あ、そうでした。南極なんかで落とすといけないので」

れいか「あかねさんのスマイルパクトを預かっておきますね」

あかね「すまんな、何から何まで……」

れいか「いえ、気にしないでください」

あかね「ほな。ちょい行ってくんな」

れいか「ええ。急ぎませんのでしっかりなおと別れを惜しんでください」

あかね「そのつもりや」
タッタッタッタ

れいか「……」
シュボ ボワ
れいか「さて、この本棚が全焼する前に図書館に戻りますか」

411: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 00:32:19.65 ID:bfqrf0uA0
ふしぎ図書館

れいか「まさか私が三人ものプリキュアを排除することになるとは……」

れいか(無論、後悔はしていませんが)

れいか(しかし、プリキュアは全部で五人)

れいか(五人揃って真の力が発揮されると言ってましたね)

れいか(さすがに私とみゆきさんだけではこの先厳しいかもしれません)

れいか「かくなるうえは……」

れいかは猿轡をはめ監禁していたキャンディの方へ目を向けた。
キャンディ「もがーもがー!」

れいか「キャンディですね」

413: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 00:43:18.88 ID:bfqrf0uA0
メルヘンランド交信

ポップ『おお。これはれいかどのでござったか』

れいか「お久しぶりです」

ポップ『拙者に何か御用でござるか?』

れいか「ええ。実はお願いがありまして」

ポップ『お願いでござるか? どういったお願いでござるかな』

419: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 01:05:10.45 ID:bfqrf0uA0
れいか「率直に言わせていただきます。三人のプリキュアを選び直してください」

ポップ『な、なんですと!?』

れいか「ちゃんと、ここに三つのスマイルパクトがあります。なので無理なことではないと思うのですが」

ポップ『ちょっと待つでござる。このパクトの持ち主であるプリキュアたちはどうされたのでござるか?』

れいか「プリキュアの相方として不適正だと判断したので私が消しました」

ポップ『なっ!』

れいか「さあ、お願いします」

423: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 01:09:29.51 ID:bfqrf0uA0
ポップ『ど、どうされたのですか、れいかどの。気は確かでござるか……』

れいか「もちろんです」

ポップ『ですが、以前れいかどのに見せた絵本のとおり五人のプリキュアは』

ポップ『みゆきどの、あかねどの、やよいどの、なおどの、れいかどのという伝説ですでに決まっており』

ポップ『絵本にもその五人の戦士たちが続きの未来を作っていくという……』

れいか「では伝説の改ざんを要求します。絵本なら簡単でしょう」

ポップ『な、なんと。さすがにそれはいささか強引すぎでござるのでは……』

れいか「これが見えますか?」

キャンディ「お、おにぃちゃーん……た、助けてクルぅ……」

ポップ『キャンディ!?』

431: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 01:26:18.36 ID:bfqrf0uA0
ポップ『みゆきどの、キャンディを縛り付けて一体何をしたでござるか?』

れいか「心配には及びません。まだ何もしていません」

れいか「しかし、先ほどの要求を受け入れてくれないというのであれば」

れいかはなお殺害時に使用した氷塊の凶器をキャンディにかざした。

キャンディ「クルゥー!! おにーちゃああん!!」

ポップ『ま、待つでござる!!』

れいか「引き受けてくださいますか?」

ポップ『少し時間を欲しいでござる。なに分このようなことは初めてでござんして』

ポップ『改ざんなんて本当にできるかどうか不安なのでござる』

れいか「いいでしょう。では明日まで待ちますので、もし過ぎたら」

れいか「残念ですがキャンディとは二度と会えないと思ってください」

ポップ『わ、わかったでござる……!』
ブツン

439: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 01:49:32.18 ID:bfqrf0uA0
翌日

みゆき「……」

れいか「みゆきさん、どうされましたか?」

みゆき「とうとうあかねちゃんまでいなくなっちゃったんだって……」

みゆき「私のスマイルももう限界だよ……」

みゆき「せっかく、みんなと友達になったのに。プリキュアになったのに……私、私」

441: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 01:52:01.73 ID:bfqrf0uA0
みゆき「はやくみんなに会いたいよ……!」

れいか「みゆきさん……」

みゆき「れいかちゃん!」
ヒシッ
れいか「あっ」

みゆき「れいかちゃんは絶対に絶対にいなくならないでね……」

れいか「ええ、もちろんですよ。ですから、みゆきさんはいつもどおり笑顔でいください」

みゆき「れいかちゃん……」

れいか(心配しなくても平気ですよ。すぐに新しいプリキュアが来ますから)

531: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 15:41:12.95 ID:bfqrf0uA0
れいか「さあ、もうすぐ授業が始まりますよ」

れいか「席に戻ってください、みゆきさん」

みゆき「うん」

れいか(さて、あとはメルヘンランドからの連絡待ちですが)

れいか(恐らく取り合ってくれていると考えましょう)

れいか(そうなると、あらかじめプリキュア候補もこちらで決めておいた方がよさそうね)

れいか(また勝手にやよいさんたちのような方々を選ばれでもしたら元も子もありませんし)

れいか(現段階で私からみた最もプリキュアに相応しい人材といいましたら)

れいか(やはり……)

534: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 15:57:14.28 ID:bfqrf0uA0
生徒会室
昼休み

れいか「これで完了。二人とも、ごめんなさい」

れいか「せっかくの昼休みなのに生徒会のお仕事手伝わせてしまって」

倉田(書記)「いえ、これくらい気にしないでください」

寺田(会計)「私たち生徒会役員ですから」

れいか「そうそう、寺田さんだけもう少しお付き合いしてもらえないかしら」

寺田「ええ、かまいませんけど」

倉田「仕事が残ってるのでしたら、自分も手伝いますよ」

れいか「ありがとう。でも寺田さんと二人で話したいことなの」

れいか「できれば倉田君は席を外していただけないかしら」

倉田「そうだったんですか。わかりました」

535: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 16:04:43.72 ID:bfqrf0uA0
倉田「では、失礼します」

ガラガラ ピシャ

寺田「私にお話って何ですか? 副会長」

れいか「ちょっと待って。その前に」
ガチャ

寺田「副会長? どうして鍵を閉めるんですか?」

れいか「何分他人に聞かれるわけにはいかない、重要なお話なので」

寺田「は、はあ」

539: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 16:18:25.76 ID:bfqrf0uA0
れいか「寺田さん。あなたはこの学校に入学したばかりにもかかわらず」

れいか「生徒会の仕事を色々よくやってくれているわ」

れいか「実は寺田さん、そんなあなたにお願いがあるの」

寺田「副会長が私に……ですか?」

れいか「ええ」

寺田「何ですか?」

寺田「いつもお世話になってる副会長のお願いなら、私喜んでききます」

542: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 16:27:52.41 ID:bfqrf0uA0
れいか「ありがと。でも、一ついいかしら」

れいか「もし私のその頼みを聞いた以上は、あなたには絶対に断ってほしくないの」

れいか「その覚悟は今のあなたにはできているかしら」

寺田「えっと。それはどういう意味ですか……?」

れいか「つまり聞いた後での拒否権はないということ」

寺田「え」

れいか「それほど重要なお願いなの」

れいか「どう? それでも私の頼みを聞いてくれるというのかしら」

546: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 16:51:09.15 ID:bfqrf0uA0
寺田「えっと私、その……」

れいか「寺田さん、あなた、二年生になっても生徒会は続けるつもり?」

寺田「え。あ、はい。今のところそのつもりです」

れいか「あなたの返事次第では、次期副生徒会長の座があなたに渡るよう」

れいか「根回しすることも考えてあげてもいいわ」

寺田「副会長、本気で言ってるんですか……?」

れいか「放課後まで時間をあげますから、もしその気があれば図書室の前までいらしてください」

れいか「待ってるわ」

548: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 16:59:46.76 ID:bfqrf0uA0
放課後

れいか「果たして、彼女は来るかしら」

れいか「とりあえず、しばらく待ってみましょう」

みゆき「れいかちゃん!」

れいか「みゆきさん。どうしましたか?」

みゆき「放課後何もなければ、私と一緒に帰ろうよ」

れいか「えっと。申し訳ございませんが、今日はちょっと」

553: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 17:07:31.83 ID:bfqrf0uA0
みゆき「そ、そうだよね。れいかちゃん、忙しいもんね……」

れいか(みゆきさん)

みゆき「わかった。それじゃ、私先に帰るから。がんばってね!」

れいか「みゆきさん」

みゆき「なに?」

れいか「明日は一緒に帰りましょう」

みゆき「……うんっ!」

554: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 17:13:27.63 ID:bfqrf0uA0
数時間後

れいか「まだ、来ませんね」

れいか「せっかく見返りを提示したのに手堅いこと」

れいか「メルヘンランドからの連絡もまだ来ませんし」

れいか「……」

れいか「あきらめて帰りますか」

れいか「あら?」

寺田「お待たせして、すみません」

558: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 17:29:54.23 ID:bfqrf0uA0
れいか「引き受けていただける決心がついたのですね」

寺田「そ、そのことなんですけど」

れいか「よかったわ。では、手短に説明するわね」

寺田「ですから、その……」

れいか「あなたにはプリキュアになって欲しいの」

寺田「プ、プリキュア?」

れいか「ええ。私も詳しくは理解してないのですが」

れいか「なんでもプリキュアになれば超人的な力が得られるの」

れいか「そして、その力でバッドエンド王国という国の悪者の魔の手から世界を守るという使命が」

寺田「ま、待ってください……! 副会長」

れいか「あら、ごめんなさい。質問かしら?」

寺田「私、お断りするつもりでここへ来たんですけど……」

566: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 17:41:43.94 ID:bfqrf0uA0
れいか「えっ。ならなぜここへ?」

寺田「副会長が待っているのに無断で帰るのも失礼だと思って、それで」

れいか「そんな……」

寺田「ごめんなさい」

れいか「ま、まあいいわ。先ほどの話を聞いたうえでもう一度返事をもらえないかしら」

寺田「えっとプリキュア?でしたよね」

れいか「ええ。信じがたい話だと思うかもしれないけど、本当のことなの」

れいか「あなたのような有能な人材が加わっていただけるとこちらもとても心強いのだけど」

568: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 17:49:51.70 ID:bfqrf0uA0
寺田「確か悪者と戦うとか……」

れいか「大丈夫よ。先ほども説明したけどプリキュアになれば力が通常の数倍にも上がりますから」

寺田「ご、ごめんなさい。副会長の言ってることは疑っていませんけど」

寺田「やっぱり私、そういうのわからないし、自信ないので……」

れいか「……」

れいか「そう、断るのですね」

れいか「覚えてますか、寺田さん」

寺田「はい?」

れいか「昼休みに確か私、あなたに言いましたよね」

れいか「拒否権はないと」

572: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 18:02:48.14 ID:bfqrf0uA0
れいか「それでもなお断るというのなら仕方ありませんね」

寺田「ふ、副会長……」

れいか「残念よ。あなたとはよいパートナーになれると思っていたのだけど」

寺田「い、いや。こ、来ないでください……いやっ!」

ドンッ

寺田「きゃあああぁぁ!!」

ピュー グチャ

生徒A『う、うわあ! 校舎から生徒が落ちてきたぞ!』

生徒B『血だらけだ……。誰か、救急車!!』

579: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 18:14:32.45 ID:bfqrf0uA0
その頃、ふしぎ図書館

ポップ「キャンディー! どこでござるかー!」

ポップ「いたら返事するでござる」

ガタガタ

ポップ「む! あそこが怪しいでござる!」

キャンディ「もがーもがー」

ポップ「キャンディ、無事でござったか!」

ポップ「今、縄と猿轡をほどいてあげるでござるよ!」

585: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 18:24:55.04 ID:bfqrf0uA0
キャンディ「おにいちゃーん、来てくれたクルね……!」

キャンディ「すっごく怖かったクルー!」

ポップ「おお、よしよし。もう大丈夫でござるよ」

キャンディ「れいかがーれいかがぁ……! クルゥゥー!」

ポップ「わかってるでござるよ」

ポップ「残ったみゆきどのはこのことをご存知でなのでござろうか?」

キャンディ「キャンディ、ずっととじこめられてたからわからないクル……」

ポップ「とりあえず、れいかどのがここへ来ないうちに急いで逃げるでござる」

れいか「どこへ逃げるとおっしゃるのですか」

ポップ「れ、れいかどの……!?」

595: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 18:50:47.23 ID:bfqrf0uA0
れいか「わざわざメルヘンランドからこちらまで出向いてくださったとは」

れいか「感謝いたします」

ポップ「うぬぬ……」

キャンディ「お、お兄ちゃぁん……ぐすっ」

れいか「しかし、できればもう少し早くしていただきたかった」

れいか「おかげで貴重な人材を一人失ってしまいましたよ」

ポップ「それはどういうことでござるか?」

れいか「こちらの話です」

れいか「まあ、自らこちらに赴いてくださったということですから」

れいか「当然期待してもよろしいのですよね」

れいか「新たなプリキュアを選び直すという昨日の件」

599: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 19:07:02.15 ID:bfqrf0uA0
ポップ「そのことであったら、無理でござる」

れいか「無理とは」

ポップ「やはりプリキュアは己の勝手な都合だけで取っかえ引っかえできるような」

ポップ「安いものではないでござる」

ポップ「それと拙者からもれいかどのにお願いがあるでござる」

れいか「なんでしょう?」

ポップ「れいかどのにはプリキュアを即刻やめていただきたいでござる」

れいか「あら、なぜですか。取っかえ引っかえはいけないと先ほどおっしゃったばかりですが」

ポップ「同志を殺める戦士などもはやプリキュアではないでござる!」

609: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 19:21:49.96 ID:bfqrf0uA0
ポップ「これはメルヘンランド皆の意向でもあるでござる」

れいか「あなた方は何もわかっていらっしゃらないようですね」

れいか「いいですか? プリキュアが五人いなければ、困るのはあなた方なのですよ」

れいか「五人いなければ真の力が発揮できない。それすなわち、キュアデコルの回収の支障にもなります」

れいか「それに味方の排除もキュアデコル回収をよりよくするためのこと」

れいか「いつまでも効率の悪い相方と共に活動をして何になるというのですか」

ポップ「それは違うでござる。どのような仲間でも信じあえば真のハッピーエンドが」

れいか「もう御託は結構です。要はあなたも私の要求を断るわけですね」

ポップ「そうでござる」

れいか「わかりました。では」

れいか「プリキュア・スマイルチャージ!」

615: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 19:35:59.87 ID:bfqrf0uA0
ピコン
ビューティ「しんしんと降り積もる清き心、キュアビューティ!」

ポップ「やはり、そうきたでござるか」

ビューティ「最後にもう一度聞きます」

ビューティ「本当にこのまま意見を変えるつもりはありません」

ポップ「ぶ、武士には二言はないでござる!」

ビューティ「そうですか。勇ましいものですね」

ポップ「ただれいかどの、最後に一つよろしいでござるか」

ポップ「拙者はかまわぬがキャンディだけは見逃して欲しいでござる。このとおりでござる!」

キャンディ「お、お兄ちゃん……ぐすっ」

ビューティ「ええ、いいでしょう。では、ささっといきます」

ビューティ「プリキュア・ビューティ……!」

618: 修正 2012/03/22(木) 19:40:52.12 ID:bfqrf0uA0
ピコン
ビューティ「しんしんと降り積もる清き心、キュアビューティ!」

ポップ「やはり、そうきたでござるか」

ビューティ「最後にもう一度聞きます」

ビューティ「本当にこのまま意見を変えるつもりはありませんか?」

ポップ「ぶ、武士には二言はないでござる!」

ビューティ「そうですか。勇ましいものですね」

ポップ「ただれいかどの、最後に一つよろしいでござるか」

ポップ「拙者はかまわぬがキャンディだけは見逃して欲しいでござる。このとおりでござる!」

キャンディ「お、お兄ちゃん……ぐすっ」

ビューティ「ええ、いいでしょう。では、ささっといきます」

ビューティ「プリキュア・ビューティ……!」

626: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 19:53:11.53 ID:bfqrf0uA0
ビューティ「きゃっ。なんですか、これは……!?」

ポップ「ん?」

ビューティ「なおたちのパクトから発せられた」

ビューティ「緑、赤、黄色の謎の物体が身体にまとわりついて、ああぁっ」

キャンディ「どういうことクル?」

ポップ「恐らく、やよいどのたちのプリキュアの怨念が」

ポップ「残されたスマイルパクトに宿り実体化されたのでござる」

ビューティ「くっ。またしてもプリキュアの力を甘くみてしまうとは……うぁ!」

ポップ「いかん。今でござる!」

636: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:01:41.96 ID:bfqrf0uA0
ポップはひるんでいるビューティに飛び掛る。

ビューティ「きゃあ!」
ドサッ

ポップ「さあ、れいかどの。れいかどののスマイルパクトを拙者に渡すでござる」

ビューティ「くっ、離れなさい……」

ポップ「そ、そうはいかんでござる」

ビューティ「ならば、これで!」

ビューティは巴投げの要領でポップを壁に投げつけた。

バコッ
ポップ「しまった、がふっ」

キャンディ「お、お兄ちゃんっ……!」

ビューティ「生身でプリキュアに飛び掛るなんて自殺行為もいいところです」

640: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:12:39.97 ID:bfqrf0uA0
キャンディ「お兄ちゃん、大丈夫クル!?」

ポップ「あ、ああ、なんとか……」

キャンディ「あかね、やよい、なおの怨念、がんばるクル!」

ビューティ「ふんっ、これしきの怨念がなんだというのですか!」

ビューティにまとわりついていた怨念も
ビューティのパンチとキックで全て消滅した。

キャンディ「そ、そんなクル……」

ビューティ「所詮はあの三人の思念が生み出したもの」

ビューティ「大したことありませんね」

647: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:25:43.12 ID:bfqrf0uA0
ビューティ「思わぬ邪魔が入ってしまったようですが」

ビューティ「もうこれまでのようですね」

ポップ「うぐぐ……」

キャンディ「れ、れいか、お願いクル! もうやめてクル!」

ビューティ「もう面倒です。なおと同じ方法でいくとしましょう」

ビューティは手でポップを床に押し付け、氷の凶器をかざす。

ビューティ「さあ、ひと突きで楽にしてあげますよ!」

ポップ「くっ……」

キャンディ「クルウゥー!! お兄ちゃああぁん!!」

652: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:36:10.29 ID:bfqrf0uA0
みゆき「れいかちゃん……!!」

ビューティ「え。みゆきさん?」

キャンディ「みゆき!」

ポップ「みゆきどの!?」

みゆき「な、何やってるの……?」

ビューティ「あなたの方こそどうしてここへ?」

みゆき「さっき、やよいちゃん、なおちゃん、あかねちゃんの声が」

みゆき「私の家の本棚から聞こえた気がして気になって来てみたの」

キャンディ「プリキュアたちの怨念クル……」

ビューティ「くっ。亡くなってもつくづく余計なことをしてくれますね……!」

660: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:47:18.28 ID:bfqrf0uA0
みゆき「亡くなったってどういうこと!? キャンディ」

キャンディ「みゆき、残念だけどやよいたちはもう生きてないクル……ぐすっ」

みゆき「そんな……!」

ポップ「みゆきどの気をつけるでござる!」

ポップ「れいかどのは三人のプリキュアを葬った張本人でござる」

ポップ「早く変身でもしないと危険でござる!」

みゆき「え。ウソでしょ?」

みゆき「れいかちゃんがやよいちゃんたちを殺したなんて」

みゆき「ねぇ、ウソだよね? れいかちゃん」

ビューティ「……」

みゆき「れいかちゃん!?」

ビューティ「本当よ」

663: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 20:59:24.18 ID:bfqrf0uA0
みゆき「ど、どうしてそんなひどいことしたの!?」

ビューティ「簡単なことですよ、みゆきさん」

ビューティ「あの三人はプリキュアとして、仲間として足らなかったのですから」

みゆき「え……」

ビューティ「それぞれプリキュアのチームワークを乱す要因となっていました」

ビューティ「ですから私が消したまでです」

みゆき「れいかちゃん……」

ビューティ「もちろんみゆきさんは私のこの考え」

ビューティ「理解していただけますよね?」

671: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:20:14.36 ID:bfqrf0uA0
みゆき「……」

ビューティ「ああ、かわりの新しいプリキュアのことでしたら心配はいりませんよ」

ビューティ「この頭の固いメルヘンランドの方々を排除したあとに」

ビューティ「メルヘンランドに直接出向いて直談判さえすれば」

ビューティ「きっと探してもらえると思いますから」

ビューティ「そのときはみゆきさん、あなたも手伝ってくださいね」

みゆき「いや。そんなのやめて、れいかちゃん!」

ポップ「もう何を言っても無駄でござるよ!」

ボップ「ですからみゆきどのも早く変身するでござる!」

674: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:27:11.51 ID:bfqrf0uA0
ビューティ「やめる? なぜですか」

みゆき「ウソだよ、こんなの絶対ウソだよ……」

みゆき「いつも学校で私にやさしくしてくれるれいかちゃんが」

みゆき「水の妖精さんのようなれいかちゃんが」

みゆき「私の大好きなれいかちゃんが」

みゆき「やよいちゃんたちのことを……」

みゆき「そんなの全然、ハッピーじゃないよ……」

みゆき「私は信じない。信じないんだからぁ~~!」
タッタッタッタ

キャンディ「みゆき、どこへ行くクル!?」

680: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 21:39:03.84 ID:bfqrf0uA0
ビューティ「ふふっ。逃がしませんよ、みゆきさん」

キャンディ「……」
タッ

ビューティ「どういうつもりかしら? キャンディ」

ビューティ「いい子だから本棚の前からどきなさい」

キャンディ「だ、だ、だめクル……。み、みみゆきの所へは行かせない、クル!」ブルブル

ビューティ「あらそうですか」

ビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!」
ビュオオォォ
キャンディ「クルルゥ!! おにいぃち……」
カチ
キャンディ「」

ポップ「キャンディ!!」
ビュオォォォ カチ
ポップ「」

ビューティ「はぁはぁ、兄妹仲よく氷漬けですね」

709: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:29:06.86 ID:bfqrf0uA0
廃ビル

みゆき「はぁはぁはぁ……」
タッタッタッタ
みゆき「図書館から抜けて走ってたら、こんなところまで来ちゃった……」

みゆき「……」

みゆき「うぅ、どうして。れいかちゃん……」

ビューティ「呼びましたか? みゆきさん」

みゆき「っ!」

みゆき「れ、れいかちゃん!?」

714: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:38:59.43 ID:bfqrf0uA0
ビューティ「どうされましたか?」

ビューティ「先ほどからみゆきさん、一度も笑ってませんよ」

ビューティ「やはり、みゆきさんはいつも笑顔でウルトラハッピー、でないと」

みゆき「れいかちゃん……」

ビューティ「あ、もしかして、私がプリキュアの姿なのがいけないのでしょうか」

ビューティ「ごめんなさい、気が利かなくて。今、変身を解きますね」

れいか「これでどうでしょう?」

みゆき「れいかちゃん、一体どうしちゃったの……」

719: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 22:47:43.01 ID:bfqrf0uA0
れいか「別にどうもしていませんよ」

れいか「むしろ様子がおかしいのはみゆきさんですよ」

れいか「顔色悪くていつも朗らかなみゆきさんとはまるで別人のよう」

みゆき「と、当然だよ。れいかちゃんがあんなことしてたなんて知ったら……」

みゆき「いくら私でもウルトラハッピーなんて言ってらんないよ!」

れいか「へぇ、そうなんですか?」

れいか「あら。今みゆきさんが尻もちついているその場所」

みゆき「え?」

れいか「丁度、なおを焼いた場所ね」

733: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:07:51.61 ID:bfqrf0uA0
みゆき「ひゃああぁぁ!! いぃ゛!」

れいか「ふふっ、そんなに驚くことないですよ」

れいか「本当ものすごい勢いで燃えていたんですよ」

れいか「みゆきさんにも見せてあげたかったわ」

みゆき「も、もうやめてよ……れいかちゃん」

れいか「そうそう、あかねさんは今頃南極で焼き焦げたなおと一緒に」

れいか「私が提供したバカンスを楽しんでいるんでしょうね」

れいか「これ、間違えて図書館から南極へ行ったみゆきさんのおかげで思いついたんですよ」

みゆき「やめてやめてやめてええ!! 聞きたくないよ!!」

れいか「次は私たちも是非ご一緒させていただきましょう」

れいか「もちろん、頭が砕け散ったやよいさんも一緒で」

みゆき「いやあああああだぁぁ!!」

755: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/22(木) 23:28:56.40 ID:bfqrf0uA0
みゆき「も、もういや!! 絶えられないよぉ!!」
ヨロヨロ…

れいか「ふふっ。どこへ逃げようと……あっ」

天井にはみ出して置いてあった鉄骨がみゆきの頭上めがけて落下してくる。

れいか「みゆきさん、危ないっ!」
ドンッ
みゆき「え、ぎゃっ!!」

グシャ
れいか「あぅっ……」

みゆき「いたた。一体に何が」

みゆきの目の前には鉄骨の下敷きになったれいかが倒れていた。
れいか「……」

みゆき「れ、れいかちゃん!! 大丈夫!?」

773: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:03:59.24 ID:nKyWdnqo0
みゆき「しっかりして、れいかちゃん……!」

れいか「へ、変身を解いたのが……失敗だったみたいですね……」

れいか「ダ、ダメですよ……プリキュアたるものあれくらいの危険、察知できなくては……」

みゆき「ごめんね! 私のせいでれいかちゃんはっ!」

れいか「ふふっ。いいのですよ……」

れいか「ま、まさか、あれだけのことをしてきた私が……誰かに看取られるなんて」

れいか「本当にこれでいいのでしょうか……」

みゆき「そ、そんな縁起でもないこと言わないで!」

776: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:08:14.31 ID:nKyWdnqo0
れいか「泣かないでください。いつも申してますように」

れいか「みゆきさんは笑顔が一番お似合いなのですから……」

みゆき「今、救急車を呼ぶからね!」

れいか「みゆきさん……最後に」

れいか「私が言えた義理ではないかもしれませんが……」

れいか「これからもプリキュアのこと頼みました……よ……」

れいか「」

みゆき「れ、れいかちゃん!? やだ、そんなのやだよ!」

みゆき「一人なんて絶対やだって!」

みゆき「目を開けてよれいかちゃん!」

みゆき「笑ってってば! ねぇ!」

みゆき「う、うああぁぁん!!」

788: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:34:02.02 ID:nKyWdnqo0
数日後

ウルフルン「ウルッフフ」

ウルフルン「いいぞぉ、この調子でどんどんバッドエナジーを集めてやる」

ハッピー「そうはいかないよ!」

ウルフルン「あぁん? あんだぁ?」

ウルフルン「誰かと思えば最近ご無沙汰だったプリキュアじゃねぇか」

ウルフルン「しかも、今日はお前一人だけかよ。拍子抜けだな!」

ハッピー「何言ってるの? ちゃんと五人そろってるよ!」

ウルフルン「はぁ? 何言ってやがる。どこ見てもお前以外誰もいねえじゃねえか」

793: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:37:32.16 ID:nKyWdnqo0
ハッピー「ほらよく見てよ。あそこにはサニーでしょ、そっちにピース」

ハッピー「そんでもってこっちにはマーチで、私の隣にはビューティ!」

ウルフルン「空気を指差して何ほざいてんだ。けっ、こいつついにおかしくなったか」

ウルフルン「とっととやっちまえ、アカンベェ」

ハッピー「そうはさせない! みんなでやっつけようね!」
ビュン ビュン ドガーン
アカンベェ「アカンベェー……ェ」

799: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/23(金) 00:39:15.35 ID:nKyWdnqo0
ウルフルン「な、何が起きたんだ?」

ウルフルン「訳のわからん四色の物体がアカンベェにぶつかっただけに見えたが」

ウルフルン「なぜ、そんなことくらいでアカンベェがやられんだ!」

ハッピー「よーし、次はあの狼さんだよ! さあ、みんな!」

ウルフルン「よ、よせ、来るな……ぐわあぁ!」

ウルフルン「黄色いのと赤いのと緑と青いのが」

ウルフルン「く、首にまとわりついて……がっがぁ、うぐうがぁ……ぁぐっ!」

ウルフルン「」
ドサッ

ハッピー「やったー。今日も五人で力を合わせて悪者退治ぃ!」

ハッピー「ウルトラハッピー!」

END