VAVA「俺が提督だと…?いいだろう。やってやろうじゃないか」【艦これ×VAKA】
VAVA「唯一 確かなのは……俺が提督だってことだ!」【艦これ×VAKA Ⅱ】 前編
VAVA「唯一 確かなのは……俺が提督だってことだ!」【艦これ×VAKA Ⅱ】 後編
2: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/08(土) 08:27:14.62 ID:juwr5nWO0
横須賀鎮守府
ドック
大淀「提督!皆!!よかった……定時連絡がこなかったからどうしたのかと…」
VAVA「すまん、心配をかけたな。明石、艤装はどうだ」
明石「任せて下さい!数秒で直しますから!」
VAVA「うむ。大淀、予定通り編成を変えろ。作戦は続行だ」
大淀「はい!第二艦隊のメンバーを、第一艦隊に交代します!」
加賀「すごい被害ね」
VAVA「お前ら、後は頼んだぞ」
吹雪「もう出撃ですか!?」
VAVA「疲労もストレスも無いんでな」
五月雨「提督!すぐ…追いつきますからぁ!」
VAVA「待ってるぜ!」
ガシュン!ガシュン!ガシュン!
引用元: ・VAVA「俺たちの愛機は特別チューンで手がかかってるんだぜ」【艦これ×VAKA Ⅲ】
3: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/08(土) 08:28:32.10 ID:juwr5nWO0
加賀「提督、何か…楽しそうに見えたけど……」
赤城「加賀さん」
加賀「赤城さん、お疲れ様でした。後は私が」
赤城「ありがとう。しばらく休みます」
満潮「何よ、後戻りしてまで助けにきたなんて……お礼くらい聞いてから出撃すればいいのに…」ぷんぷん!
叢雲「あいつが来なかったら…死んでた。甘く見ていたんだ……私……自分が情けない」
扶桑「山城、ぼーっとしているけど……大丈夫?」
山城「だ…大丈夫です。山城は、いつも通りですから……」
扶桑「そう…」
五月雨「吹雪ちゃん、がんばろうね!」
吹雪「はい!必ず皆で帰ってこよう!!」
ガララー!
間宮「皆!差し入れですよー!」
装甲「おにぎりですよー!!」
4: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/08(土) 08:30:08.83 ID:juwr5nWO0
ワイワイ…ガヤガヤ…
明石「あ、大淀。休憩中ごめんね、ちょっといい?」ボソ…
大淀「どうしたの?明石」
明石「長門さん知らない?どこにも居ないんだけど…」
大淀「どういうこと?」
明石「真っ先に直した艤装もなくて……ボロボロのを修復したから主砲に欠陥があるかもって、伝えようと思ったんだけど…」
大淀「まさか…単独出撃!?」
明石「…やばいね」
大淀「何故…こんな時に」
明石「戦士の血気ってやつなのかな…どうする…?長門さんが居ないと…士気に影響するんじゃないの…」
大淀「うん…でも、長門さんに限ってそんな向こう見ずなことするかしら…」
明石「どうする…?こういう判断は大淀に任せるよ」
大淀「…皆には黙っておきましょう。これも作戦だって」
明石「そうするしかないよね…あぁ、心配だなぁ…!主砲、なんともなきゃいいけど…」
5: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/08(土) 10:24:29.76 ID:juwr5nWO0
非戦闘海域
スィー…
長門「…」
長門『すまない……』
長門『みんな…すまない…すまない…すまない…すまない…』
南方(敵を目の前に、尻尾を巻いて逃げるのか?腰抜けめ!!ワァーーーーハッハッハッハッハ!!)妄想
長門『だ…だって…仕方ないじゃないか…!!』
長門『あいつは100万馬力なんだ…私の十倍以上のチカラを持ってるんだ…!戦闘技能なんて…あいつの前には無力なんだ…!!』
長門『勝てるわけが無い……私たちがどれだけ束になったって…提督がヤツに攻撃できたのも…私のように運よく不意を突けただけ…』
長門『沈みたくない……っ!まだやりたいことが沢山あるんだ…沢山……』
長門『ごめんよぉ………!!!』
サァーーーー…
18: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/08(土) 21:50:49.91 ID:juwr5nWO0
南方要塞
ワーワーー!!!
「テーヘンダ テーヘンダ!」
「デージナッテル デージナッテルサ~!」
「エライコッチャ エライコッチャ!」
南方「シズマレ!!シズマランカ!!!」
「南方様 ガ アノ オ姿 デ イラッシャルトイウコトハ……最戦線 デ 何カアッタンダ!」
「イツモ冷静 デ 優シイ 南方様 ガ 慌テテラッシャル……モウ オワリダァ!!」
「エット…泊地様 ハ ダメダカラ……ココハ 恥ヲ忍ンデ、装甲様 ニ 助ケテモラエバ…」
「馬鹿!知ラナイノカ!!モウ、随分前カラ……何者カニ 城ゴト 消サレテシマッタラシイ」
「ヒェェ…ジャア 空母様トカ…」ゾゾォ~…
「泊地様 ト 装甲様以外 無理ダ!他 ノ 姫様 ハ ココカラジャ遠スギル!!!」
「ソンナァ…!?」
「装甲城 謎 ノ 崩壊事件 ト 一緒ダ……ココモキット…!」
「装甲様 ガ 失踪サレタッテ…アレ、本当ダッタノカヨ…!!新聞 ノ 嘘カト…」
南方「ウルサァアアアアアアアアアイ!!黙ランカーーー!!!」ムガーーー!!
シーーーーーーーン…
南方「イイカ!!ココハ 難攻不落 ノ 大要塞!!装甲 ノ 城トハ ワケガ違ウ!!絶対ニ 落チハセン!!!」
南方「ナンダ!オマエタチハ!!コレハ タダノ 防衛戦 ナンダゾ!?普段 通リノ 自信 ト 余裕 ヲ 取リ戻セ!!!」
シーーーン…………ワーーーワーーーーーーー!!!!
南方「オ…オ前タチ……」
南方「クソォ……ヨクモ…ヨクモ 私 ノ 軍 ヲ メチャメチャ ニ…提督メェ!!!」
21: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/09(日) 13:49:28.10 ID:fuSP/lPH0
「モーダメダーオシマイダー!」コク…
「チョーヤバーイ!」コクリ
ササッ…
ポムンッ…
川内「フフフ…作戦成功なり」
那珂「見た見た?夜戦芸者ちゃん迫真の演技♪」
川内「熱演だったね。これで敵の内部はズタズタ。あとは提督のバ火力に任せれば、ここも落ちる」
那珂「帰る?」
川内「うん。夜戦の二文字は、おおっぴらに戦うことを好まない」
キラ…!
「ン…?誰ダ!!ソコ ニ イルノ ハ!!」
「…」
「…」
「何ダ…駆逐艦カ……コイツ ラ ホント 何考エテルカ ワカンナイナ」
コツコツ…
ポムンッ…
川内「忍法 着ぐるみ 早着替えの術…」
那珂「ありがと、せんd……夜戦仮面ちゃん」
川内「ふむ…だいぶかき乱したつもりだったけど、まだ平静を保っている敵もいるか…」
那珂「どーする?」
川内「いや、長居は無用。十分援護にはなった。行こう」
那珂「りょーかい!」
22: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/09(日) 14:11:36.96 ID:fuSP/lPH0
第四海域
VAVA「…」
「ココカラ先 ハ 通サン!!」
「クラエ!!」
数秒後…
VAVA「ふん」
「ウゥ……南方様…」
「南方様…バンザイ……」
VAVA「敵の数が激減しているが……残った敵はしぶといのが多いな」
VAVA「できれば、あいつらが来る前に全部終わらせたいところだが…」
「イタゾー!!アイツダーーーー!!」
「討チ取レーー!!」
「ウォオオオオ!!」
VAVA「忠誠ってやつか…?立派だな」ウィン…
ドゥン!ドゥン!!
ドガアアアアアアアアアアン!!
24: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/09(日) 16:26:46.60 ID:fuSP/lPH0
非戦闘海域
長門「どうしよう…」
長門「当てもなくただ進んでいるが…燃料がなくなったらまずいし……かと言って内地にいったらすぐに連行されるだろうし…」
長門「そもそも…敵前逃亡は重罪だ……」
長門「私は…恐怖に負けてなんてことを…」
南方(100万馬力!)妄想
長門「うぅ~~~~やっぱりこわい!」
あーーー!艦娘さんだーー!!
長門「へ!?」
ポッポーーー…
長門「輸送船……民間人を避難させているのか…」
「セブーーーン!」
長門「!」
「ビッグセブーーーーーーン!!!がんばってねーー!!!!」ノシ
「まけないでーーーーーーーー!!」
「かっこいーーーー!」
長門「子供たち…」
「お、艦娘だ!初めて見た!!おおーーーーい!」
「ホント!艦娘さーーん!」
「頼もしいなぁ」
長門「私が…守るべき人々……」
長門「…」
25: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/09(日) 16:29:50.49 ID:fuSP/lPH0
○○年前…
TV(デュワ!!)
「がんばれ!そこ!!あ~!?」
「まったく…この子は。ずっとテレビにかじりついて……ほら、目が悪くなってしまうぞ」ひょい…
「んあぁ~~~セブンみてるのぉ…!あ!?やられちゃう!ビッグセブーーン!!」ばたばた!
「あ~~無敵のビッグセブンもこれでおしまいかなぁ…」
「そんなことないもん!ビッグセブンは強いんだもん!!負けないよ!!!」
「はいはい…♪」
TV(デュッ……ダァーーーーッ!!)
「やったぁ!!ビッグセブンが勝ったー!!
「もう…そんなにビッグセブンが好きなの?」
「大好き!ビッグセブンのね、長門が一番かっこよくてつよいんだから!」
「ふふふ!血は争えんというわけだ……」
「ねぇ、お母さん。おっきくなったら、あたしもビッグセブンになれるかなぁ!」
「うん!なれる。きっと…」
ガチャ…
「あ!お父さ~ん♪おかえりなさい!!」
「お帰りなさい……あなた」
26: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/09(日) 16:45:48.41 ID:fuSP/lPH0
長門「…」
長門「私は………ビッグセブンだ!!」
長門「ふん!せいっ!デュワッ!!」ポーズ!
キャーーーー!キャーーーーーーーーーーーーー!!
長門「これから、深海棲艦を退治しにいくところだ!!みんな!応援よろしくたのむぞ!!」
ギューーーン!!
長門「行かねば…!!」
長門「私は…間違っていた…」
長門「私が逃げたら、子供たちは誰が守るんだ…子供たちは何を信じればいいんだ…!?」
長門「何が未来だっ!今、守れなきゃ…未来は無い!!」
南方(100万…ば…り……)妄想
長門「うっさい!100万馬力がなんだ!!私はもう逃げん!!!」
長門「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
27: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/09(日) 17:24:08.32 ID:fuSP/lPH0
輸送船
リコリス「よし」
「あの…ヘンダーソン嬢。先ほど、艦娘がいましたがあれは…」
リコリス「友人よ。戦地に赴く友人に…挨拶がしたかったの。このことは内緒にしててね」
「はぁ……まぁ、ヘンダーソン嬢の頼みでしたら…」
リコリス「ありがと、新人ちゃん。あとは指定のコースに戻ってゆっくり進んで。じゃあね」
「え?あの…ヘンダーソン嬢……何をしてらっしゃるんですか!」
リコリス「私って、多忙なのよね。だから、こうでもしないと時間が作れなくって」ゴソゴソ…
「水中スクーター!?まさか……ちょっと!!」
リコリス「バァイ♪」ノシ
ひゅ~~~……ザプン!!
「い…行っちゃった……」
33: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 14:07:29.75 ID:KpqEZ5q70
南方要塞 正門前
ガシュ…ガシュン……
VAVA「また正面から入ってやるのもいいが、面倒だ」
VAVA「はっ!」ダンッ!
ガッガッガッガッガ………!!
VAVA「この辺でいいか…おら!!」ドゥン!
ドガァアアアアン!!
ビービーーー!
「何ィ!?ドコカラダ!!」
「壁ダ!壁 ヲ 破ッテ キタァ!!」
VAVA「…」キョロキョロ…
「南方様 ノ 使命 ヲ 邪魔スルナー!!」
VAVA「サービスだ。逃げるなら、捨て置く。それ以外は殺す」
「ホザクナ!!人間 モドキ ガ!!!」
「南方様 ノ 為ナラバ 命ナド 惜シクナイ!!」
「沈メェ!!!!!!」
34: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 15:13:49.66 ID:KpqEZ5q70
「強イ……ガ、モウイイダロウ…!オ前タチ脱出ダ!!!」
VAVA「結局逃げるのか……最初から素直に逃げてりゃあよかったんだ」
ガシュン!ガシュン!!
VAVA「……どうやらここが司令室らしい」
ドゥン!
ドカァアアアン!
VAVA「南方、出て来い。出てこないと生かしてあるお前の部下たちを一人ずつバラバラにするぞ」
シーーーーーーーーン………ビュン!!スタッ!!!
「デヤァアアアアアア!!」ギラッ…!
VAVA「それで不意を突いたつもりか。邪魔だ」ガシッ…
「ウムッ…!?」
VAVA「ほら」ブン!
ビタタアアアアアアン!!
「ウギャン!……ウ………ァゥ…」ぺたん…
VAVA「伏兵はもうおしまいか?」
ユラリ……スゥ…
南方「…」
VAVA「やっと出てきやがったか……いくぜ!!」
35: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 15:47:33.73 ID:KpqEZ5q70
第四海域
五月雨「やっとここまで来ました…加賀さん、さっきは庇ってくれて、本当にありがとうございました。怪我はありませんか…?」
加賀「大丈夫よ。大したことはないわ。行きましょう」
五月雨「はい!」
扶桑「長門さん無しでどこまでこれるか心配だったけど…全員ほぼ無傷でこれてよかった…」
山城「後は、敵の親玉を倒して終わりですね。姉さま」
扶桑「えぇ…提督はご無事かしら」
山城「…そうですね。心配です…ちょっとだけ」
足柄「ふふん♪急に補欠とか言われたけど、対応できちゃうのが私なのよねぇ」
吹雪「流石足柄さん!すごい!かっこいいです!!」
足柄「いやいや~これぐらい普通よ?本気出したらもっとすごいから、どう?本気見たい?見たい?」
南方「ソンナ ニ スゴイ ナラ 見セテ ミロヨ…」
足柄「えぇ、いいわ!おどろいても…しら……な……」ピクッ…
南方「…」
足柄「きゃああ!でた~~~!!」
五月雨「足柄さん!こっち!こっちです!!」
吹雪「急いでー!」
加賀「…」キリキリ…!
扶桑「現れたわね…」シャコン!!
山城「二度も出迎えに来るなんて、気が利くじゃない」ジャキ…
南方「三度目 ハ…決シテ無イ……決シテナァアアアアア!!!」ゴォオオ!!
37: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 20:16:35.24 ID:KpqEZ5q70
南方「ゴラァ!!」ドンドンドン!!
ザプーンッ!ドポーーン!!
扶桑「もう簡単にはやらせません…!」
ドドドン!!
南方「ヌンッ!下等 ナ 艦娘 如キ!!」バキンッ!
扶桑「砲撃を腕で弾くなんて…」
山城「頭部を狙い撃ちにできれば…姉さま!」
加賀「山城さん。射線に入らないで」キリリッ…!
山城「加賀さん…!?」
加賀「敵空母がいないなら、派手に攻めます」バシュッ!!
南方「艦載機ナド、残ラズ 撃チ落シテクレル!」ババババババッ!
ヒュンンヒュンヒュン~…
38: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 20:18:38.40 ID:KpqEZ5q70
南方「何!?クッ……」ババババッ!
スカカカカ…!
加賀『無駄。あなたの射撃の癖は、全て赤城さんに伝えてもらったわ…』
加賀「流星改…そこで投下して」
ポシュ…バチャン!ボシュウウウウ!!
南方「コンナモノ!コウダ!!」水面撃ち!!
ボカーーーーン!ボカァーーン!バシャアアアン……
加賀「正面から命中するなんて思ってないわ。今よ」
足柄「OK、いくわよ!二人とも!さっきのお返しよ!!魚雷ぜーんぶ同時発射ぁ!!!」
五月雨「敵の未来位置を予測……ここです…!」
吹雪「当たれ!!」
バシュシュシュシュシュシュウウウーーー!!
南方「!?……後ロダト!!グワ……」
ドォオオオオオン!!
加賀「やりました」
40: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 20:49:48.01 ID:KpqEZ5q70
バシャア……
南方「誰ガ 誰ヲ ダァ…?」チャプ…
加賀「はっ…!」
ガシッ!
五月雨「え…?あ、あれ!?」
ザパァ!!
南方「迂闊ダナァーーー!!」グイィ!
五月雨「きゃああああああああああ!!」ぶらん…
足柄「あいつ!!水中に逃れていたんだわ!!!」
吹雪「五月雨ちゃん!!」
加賀「しまった…!」キリリ…ッ!
南方「イイノカ?私 ハ 微々タル ダメージ デ 済ムガ、コノ 小娘 ハ ドウダロウナァ!!」ぶんぶん!
五月雨「た…たすけてぇ…!!」
加賀「卑怯な…!それでも、姫を名乗る者なの!!」
南方「卑怯 モ ラッキョウ モ アルモノカ!ココハ 戦場ダ!!!ソウダロウ?」ドドンッ!
扶桑「あぐっ…!!」大破
山城「ね…ねえさ…」大破
南方「ハッハッハッハッハ!後ロ カラ 撃トウト シタンダロウガ、ソウ何度モ 不意打チ ヲ 許ス 私デハナイ。ソラ!!」ドォン!
加賀「あ゛っ!…ぁ………赤城…さん…」大破
バタン……バタバタ……
41: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 21:05:38.25 ID:KpqEZ5q70
南方要塞
ドサッ…
南方「ウ…」キュ~…
VAVA「…」
ガシュガシュ…!ムンズ!!
「ア…」パラリ…
VAVA「ダミーか……おちょくりやがる。おい、本物はどこだ?答えれば五体満足で逃がしてやるぜ」ウィン…
「バカ メ……」
VAVA「何?」
「南方様 万歳…」カチ!
ゴゴゴゴゴ………ボォン!!ボボボボォン!!!!
VAVA「自爆か…!チッ……うなっ!?」
ガシィ…!!
「ウゥ~……!」
VAVA「なっ!?は、離せ!!」
「ハナサナイ…!」
ドドドドドド………!!!!
VAVA「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
カッ!チュドーーーーーーーーン!!!!
42: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/10(月) 21:23:15.32 ID:KpqEZ5q70
第四海域
五月雨「みんなぁ…!あ…あぁ…」
南方「貴様 ラ モダ!」ババババッ!!
足柄「吹雪!」ガバッ…
吹雪「あ…」
足柄「ぐはぁっああああ…!!」大破
吹雪「きゃあ!」中破
五月雨「あ…あ………あぁあああああああああーーーー!!!」ぼろぼろ…
加賀「…」
扶桑「…」
山城「…」
足柄「…」
吹雪「…」
南方「フン……所詮、子供 カ…安心シロ、オ前モ スグ 同ジ場所ヘ 連レテ 行ッテヤル……」コォォ…
五月雨「ひっ…」ゾク…
南方「フフフ…」ニタァ…
五月雨「沈んじゃう……みんな…沈……提督……だ、誰か……」
南方「沈メ!!ミナゾコヘ!!!」
五月雨「たすけてぇーーーーーーーーーーーーー!!!ビッグセブン!!!」
ダァーーーーーーーーーーーーーッ!!
南方「何?ビッグセ……ブンヌッグワァアアアアアアアアアアア バァアアアアアアアアアアアアアアアア!?!?!?!?」メリメリメリ…!!
長門「…っ!!!!」ドロップキック!!
52: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/11(火) 08:28:59.46 ID:QyGKnuFv0
南方「ウゥゥ…」パッ…
フワ…
五月雨「きゃあ!」
サッ!!パシィ…ギュ…
五月雨「長門さん!」
スタッ…!
長門「五月雨、もう大丈夫だ」
五月雨「信じてました…きっと来てくれるって!」
南方「クッククククク……」カクン…
長門「…」キッ…!
南方「嬉シイゾ 戦艦 長門。貴様 ノ 方 カラ 出テクル トハ…探ス手間ガ 省ケタ」ギロ…!
長門「南方棲戦姫!もう勝手な真似はさせん。決着をつける時がきたのだ!」
南方「ソノヨウダ。着イテ来イ、場所 ヲ 変エル」
長門「いいだろう」
五月雨「長門さん…」
長門「五月雨、私は……ヤツを倒す。悪いが、ここで皆と待っていてくれ」
五月雨「長門さん、私も一緒に戦います!私だって、艦娘です!」
長門「駄目だ。皆を置いていくわけにはいかん」
五月雨「でも…!」
53: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/11(火) 08:30:48.53 ID:QyGKnuFv0
だきっ……ぎゅ~~…
南方「……!」
五月雨「あ…」ふわ…
長門「大丈夫…私は必ず勝つ。信じてくれ」
スッ…
五月雨「…わかりました」
長門「ありがとう。五月雨」
南方「ハッ………エェイ!ハヤクシロ!!」
長門「急かすな!空気を読むという言葉を知らんのかお前は!!」
南方「普段ハ 空気 ニ 触レテ スラ イナイカラナ!行クゾ!!」
長門「応っ!」
シュゴォオオオオオオオオオオオオオオオ!!
56: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/11(火) 20:00:26.12 ID:QyGKnuFv0
第四海域 最深部
南方「ウヌゥッ!!」ブンブン!
長門「ふっ!とぅ!!」ヒョイヒョイ!
南方「デカイ図体 シテ 逃ゲ回リオッテ…」
長門「お前に言われたくないわ!そこっ隙あり!どぉりゃあ!!!えぇい!!!!」フック!肘打ち!
南方「…」ニヤ…
長門「くそっ!」
南方「格闘 ハ キカン ト 言ッタ筈ダ」
長門「またドロップキックが決まれば…!」
南方「アンナモノ 少シ 驚イタ ダケデ ダメージ ナド ナイワ!!」ガォォン!
ガシッ!ガシッ!
長門「うぅぅっ…!?」
南方「私 ノ チカラ ヲ 逆ニ 利用シヨウト 頑張ッテ イルヨウダガ、何時マデ モツカナ…?」
長門「しまった…また組んじゃった……!!」
南方「コンナ 細イ腕 ヘシ折ッテクレル!!!」ググ…
ギギギ…
57: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/11(火) 20:03:23.47 ID:QyGKnuFv0
長門「うごぉおおお!?くぬ…!デュアアアア!!」巴投げ!
ポーン!
南方「ワッ!?」
ひゅ~~~………ごつーーーん!!!
南方「グワァアアアアアアアアアアアアア……!!!」ジタバタ…!
長門『あ……投げた先に岩があったのか………』
長門「ふっ…計算通りだ。自重込みの衝撃はかなりのダメージになるはず!」
南方「…」スク…
長門「!……なんてタフネスだ」
南方「流石ダナ。ビッグセブン ト 呼バレル ダケノ 事ハ アル。認メタクナカッタガ…認メヨウ。貴様 ノ 強サヲ」
長門「降参か?」
南方「馬鹿 ヲ 言エ。私ガ ドウシテ 貴様ヲ ココニ 呼ンダノカ、ワカルカ?」
長門「自分の知り尽くしている場所だから、地の利を生かせるとか、そういうことじゃないのか」
南方「違ウ。ココガ……英雄 ノ 沈ンダ 場所 ダカラダ」
長門「英雄…?」
南方「既ニ 貴様ラハ、地上 ノ 人間共 ヲ 救ウ 事ニ 成功シタノダ。カツテ ノ 彼女 ノ ヨウニ……」
長門「???」
58: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/11(火) 20:11:33.20 ID:QyGKnuFv0
南方「モウ、私 モ……私ノ 率イル 軍モ、貴様ラ ノ 攻撃ニヨッテ 疲弊 シテシマッタ」
南方「奇襲 ハ 想定 シテイタガ、想定 サレテイタ モノヲ 遥カニ 上回ル 大打撃」
南方「全テガ 元ニ 戻ルマデ、カナリノ 時間ガ 掛カル……要塞 モ 立テ直サナケレバ ナラナイ…」
長門「要塞…!そうか!!提督がやったんだな!!」
南方「ソウダ。貴様 ノ 提督 ハ、要塞 ノ 崩壊 ニ 巻キ込マレテ……………死ンダ」
長門「!」
南方「アイツ モ ココニ 沈メテ ヤリタカッタガナ……アイツ ハ アル意味 貴様 ヨリモ 厄介 ダッタ」
南方「アンナ形デ 始末スルノハ 不本意ダッタガ……一番 確実 デ 合理的ダッタ。 アノ 要塞 ガ 墓標ナラ、文句 ハ アルマイ」
長門「…」
(VAVA「……やるな、見事な投げだ。あの短い間に、俺を布団に寝かせるとはな…」 )
長門「提督………いいやつだった…誰よりも頼りになって……私よりもかっこよくて…強いやつだった…!!」
南方「今度 ハ 貴様 ノ 番ダ。貴様 ハ ココニ 沈ンデ…英雄トナルノダ!!」
長門「…南方棲戦姫。私は、お前を倒す!!」ガシュアァン!!
南方「勝負ダ。ビッグセブン!!」グォォン!
長門「…」
南方「…」
ドォーーーン!!
バーーーーン!!
59: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/11(火) 20:21:02.29 ID:QyGKnuFv0
ヒュ~~~~~~~~~……
長門「…」
南方「…」
長門「…」
南方「…」
長門「…」
南方「…」
グラ…
長門「う……………ごはっ…」中破
バタン…
南方「ククク……勝負アッタナ」チャキ…
ピシ…ピシピシピシ……
南方「?」
61: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/12(水) 02:18:40.32 ID:NNWQz2//0
ボムンッ!
南方「ナンダ!コッ…コレハ!?」
ボフッ!!!ドォンッ!!!!
長門「この土壇場で…急所を狙わずに、脚を狙った…」
南方「ウワ……ワ……燃エル!?私 ノ 艤装ガ!」
長門「癖が出てしまったようだな。確実に仕留める為に、あえて四肢を狙う癖が…」
南方「外シタノデハナク、艤装 ノ 誘爆 ヲ 狙ッテ…!ハワァアアーーー!?」
ドォン!ボガァン!!
長門「肉を切らせて骨を絶つ…!」スク…!
南方「マ…マズイ…」中破
長門「覚悟…!!」カチッ…
ドカーーーン!
長門「な…何故…………」大破
南方「!?!?」
長門「こんな時に…暴発………」フラッ…
62: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/12(水) 03:25:10.26 ID:NNWQz2//0
第四海域
五月雨「皆さん……」
吹雪「ううん…はっ!?」
五月雨「吹雪ちゃん!よかった!意識が戻ったんだね!!」
吹雪「五月雨ちゃん!………あれ、南方なんとかは……」
五月雨「それが…」
ピーーー!ピーーーーー!
五月雨「あ…通信…!」ピッ!
大淀(あ!繋がった!!五月雨ちゃん!!!何があったの?現状の報告をお願い)
五月雨「はい!!」
吹雪「足柄さん…あの時、咄嗟に覆いかぶさってくれたおかげで…」
足柄「…」プスプス…
66: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 00:03:03.83 ID:rY3spjO+0
五月雨「……ということなんです」
大淀(なんてこと…敵もなりふり構わなくなっているわね……)
五月雨「私たちはどうすればいいですか…?」
大淀(もういいわ。皆を連れて、すぐに帰投して)
五月雨「でも、提督と長門さんが…」
大淀(大丈夫。あの二人なら心配ないわ。今は、自分の心配をしなさい)
五月雨「…」
吹雪「まだ…まだだよ。五月雨ちゃん」
五月雨「吹雪ちゃん…」
大淀(…もしもし?どうしたの、返事をしなさい!五月雨ちゃん!もしもし!!)
吹雪「私たちにできることが、まだあるよ…」
五月雨「何か…見つけたんだね。吹雪ちゃん」
吹雪「…」コク…
大淀(これ以上、あなたたちが戦うことは…!!)ブツン…
五月雨「行こう、吹雪ちゃん。この先へ!」
吹雪「ありがとう、五月雨ちゃん」
加賀「待ちなさい…」グググ…
67: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 00:08:35.53 ID:rY3spjO+0
五月雨「加賀さん、意識が……動いては駄目ですよ!体が!!」
吹雪「加賀さん!」
加賀「私も…一緒に行きたいところだけれど……無理みたい。だから……おいで」
ヒュ~…
「かが~~!」
加賀「いい子ね…彩雲。あんな状況になっても、索敵を続けていてくれて……お願い、この子達と一緒に行ってあげて」
「かがは…?」
加賀「私はもう動けない……でも、この子達はまだ…あきらめていない」
「……わかった。いってきます!!」敬礼!
加賀「えらいわ………五月雨さん、吹雪さん。この子が、貴女たちを導いてくれるわ……提督と…長門さんの…チカラになってあげて」
五月雨「加賀さん…」
加賀「帰ったら………お腹一杯ごはんが食べたいわね……お腹が…減りました」
吹雪「…はい!いっぱい食べましょう!!」
加賀「ふふふ……さぁ、行きなさい…!!」
五月雨「はい!」
吹雪「はい!」
シュアアーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
71: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 18:56:43.15 ID:rY3spjO+0
第四海域 最深部
長門「…」フラフラ…
南方「…ァ」ぽかーん…
南方「!」
南方「フフフ………ハハハハハハハハハ!!!」
チャキッ!
南方「運 ガ 無カッタナ!ビッグセブン!!」ババババンッ!
長門「…ぁ…ぅお…………あ………あ…」ビシ!ビシッ!!
南方「両肩…!両肘……!両手………!次 ハ 両膝 ダ!ソノ次 ハ 両足首!!」
ドス!ビシュ!!バスススス…ッ!!
長門「か…はぁ……」
フラ……
南方「コレデ 決着ダ!!」コォォ……
長門「ぁぁ…あ…」ヨロヨロ…
南方「カァッ!」
ズギューーーーーーーーーーーン!
長門「………ッ!」ブパッ!!
フラ…フラ……スッ…………
長門「…」轟沈
バシャアア!!!ブクブクブク………
長門「…」フラフラ…
南方「…ァ」ぽかーん…
南方「!」
南方「フフフ………ハハハハハハハハハ!!!」
チャキッ!
南方「運 ガ 無カッタナ!ビッグセブン!!」ババババンッ!
長門「…ぁ…ぅお…………あ………あ…」ビシ!ビシッ!!
南方「両肩…!両肘……!両手………!次 ハ 両膝 ダ!ソノ次 ハ 両足首!!」
ドス!ビシュ!!バスススス…ッ!!
長門「か…はぁ……」
フラ……
南方「コレデ 決着ダ!!」コォォ……
長門「ぁぁ…あ…」ヨロヨロ…
南方「カァッ!」
ズギューーーーーーーーーーーン!
長門「………ッ!」ブパッ!!
フラ…フラ……スッ…………
長門「…」轟沈
バシャアア!!!ブクブクブク………
73: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 19:09:49.58 ID:rY3spjO+0
南方「貫通シタ 場所ハ エンジン……ヤッタ……」ハァハァ…
南方「ヤッタゾーーーー!勝ッタ!!!今度コソ 英雄 ニ 勝ッタ……勝ッタァ…!!!」
南方「勝ッ…」ピタ…
バシャ…
南方「…」
南方「フゥー……脅カシオッテ………ククク、遅カッタナ。アト1分早ケレバ、ビッグセブン ヲ 援護 デキタ カモナァ」
五月雨「…」
南方「……見逃シテヤル。ビッグセブン ノ 最期 ヲ 伝エテヤルンダナ」
吹雪「…」
南方「ソレトモ、コノママ 二人デ 私ニ 挑ムカ??今 ノ 私 ナラバ、モシカシタラ 貴様ラ デモ 倒セル カモ 知レンゾ?」
ゴォーーーーーーーーーー!!
五月雨「うあああああああああああああ!!!」
吹雪「てやあああああああああああああ!!!」
南方「フン!ビッグセブン ガ 救ッテクレタ 命ヲ 自ラ 捨テニ 来ルトハ……ヤハリ艦娘、愚カナリ!!」
ガチャ!
南方「貴様ラ ナド、半壊状態 ノ 艤装 デモ 釣 ガ クルワ!!」
シャーーーーーーーー!
五月雨「吹雪ちゃん!!」---→
吹雪「こっちは任せてっ!!」←ーーー
南方「ン…?何 ヲ スル ツモリダ?挟ミ撃チ カ……??」
74: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 19:37:10.85 ID:rY3spjO+0
南方「タッタ2人 ノ 駆逐艦。ソレモ 1人 ハ 手負イ…ソンナ 戦力 デ 何ガデキル!!」バババッ!!
五月雨「うぅっ…!」
ブゥーーーン!!
「目をつぶっちゃだめ!敵をよくみて!!」
五月雨「はい!」
「右によけて!!次は先読みして撃ってくるから、加速しないでそのままゆっくり!!」
五月雨「はい!!」
MISS MISS
南方「何…!?ナラ、モウ片方ヲ…!!」チャキ…
「!」キラン…!
ブゥーーーーーーン!!
「ふぶき、そのままの速度を維持して!辛いけど、がんばって!!!」
吹雪「了解!」
南方「沈メ!」ドンドン!!
MISS MISS
南方「バカ ナ!照準器 ガ 狂ッタカ…!!」
75: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 20:55:52.85 ID:rY3spjO+0
五月雨『すごい。さすが加賀さんの妖精さん……この安心感…!』
吹雪「五月雨ちゃん!今だよ!!」ドンドンッ!
南方「コンナ 豆鉄砲!防グ マデモ無イ!!」チュチュンッ!
五月雨「やぁあああああああああ!!」バシュ!!
南方「魚雷一発程度 ナントモ…」
ドォオオオオオン!!
南方「ナイ………イダァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」ズキィ…!
五月雨「や、やった!!」
吹雪「思ったとおり…!」
「お見事!!」
南方『何ヲシタ!?コノ 激痛 ハ…!シマッタ!コノ位置ハ……』
南方「ウグゥゥゥ……」
ジュウウウウ……!
南方「ギャアアアアアアアアアアアア!!!」
吹雪『あの時…』
76: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 20:57:29.19 ID:rY3spjO+0
( 南方「貴様 ラ モダ!」ババババッ!! )
( 足柄「吹雪!」ガバッ… )
(吹雪「あ…」 )
(吹雪『あれは……傷…?弾痕みたいなのが…うっすら左肩に…』
( 足柄「ぐはぁっああああ…!!」大破 )
( 吹雪「きゃあ!」中破 )
吹雪『やっぱり…見間違いじゃなかった』
吹雪『古傷だったんだ…それもあの痛がり方じゃ、ものすごい威力の砲撃を受けた痕なんだ!!!』
吹雪『……足柄さんがあの時庇ってくれなかったら、これを五月雨ちゃんに伝えることも、手伝うこともできなかった…足柄さん……!』
五月雨「吹雪ちゃん!もう一度!!」
吹雪「うん!」
南方「大和ォ…………ウグガァ!!!コノ チビ共 ガァアアアアア!!」シュシュン!!
77: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/14(金) 21:04:31.37 ID:rY3spjO+0
五月雨「あ!妖精さん!!」
「艦戦か…!」
南方「先程カラ ハエ ノ ヨウニ 飛ビ回ッテ…目障リダ!!!艦爆 ハ コノ姿デハ 使エンガ、艦戦ナラバ アルンダヨ!!」
吹雪「そんな…!?」
南方「無駄 ナ 消耗 ヲ 避ケル 為ニ、空母 相手ニハ 使ワナカッタガ……偵察機 相手ナラ!!」
ババババ!
「うわわ!ね、燃料タンクをやられたぁ~~~!!」
吹雪「妖精さん!」
五月雨「もういいです!離脱を!!!」
「むねん……まってるからね!鎮守府で!!」
ブゥーーーーーーーーン…!
南方「空 ノ 目 ハ モウ無イ!!サァ、サッキ ミタイニ 避ケテミロォ!!」ドドドドン!!
五月雨「くっ…」
吹雪「こんなに攻撃されてもまだ動けるなんて…」
南方「グォ……ッ」ガクン…
南方『カ、体ガ………傾斜シテイル…!?クソォ!!』
南方「ウォオオオオオオオオオオオ!!!」ドンドンドンドンッ!!!
85: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/15(土) 17:12:41.42 ID:3IAv2qSG0
深海
ゴポポ……スゥ~~~…↓↓
長門「…」
長門『私は………沈むのか…』
長門『…くやしいなぁ』
長門『きっとバチがあたったんだな……』
長門『五月雨たちは…無事逃げられたか…それだけが……心残りだ…』
長門『……もう…考える…ことも……苦しくなって…き…た』
長門『これが……死…………か…』
ゴトン……ズゥゥゥゥン……
長門『…て…いとく……わたし…は……』
長門『う……』ガクッ…
86: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/15(土) 17:16:26.77 ID:3IAv2qSG0
『諦めてはいけません』
長門『…あぁ……幻聴が…聴こえる……ついにお迎えが…来たか……』
『貴女が平和を望むなら…』
長門『次に生まれ変わるなら…遊覧船にでもなりたいな。子供たちが喜びそうだ』キラ…!
『チ…チカラを託します…』
長門『いや、いっそのこと船じゃなくて車になろう。幼稚園の送迎バスになれたら幸せだろうなぁ!』キラキラ…!!
『むぅ……!こらーーーーーーー!!勝手に生き生きしないでください!!!』
長門『きゃあ!幻聴が話しかけてきた……!う……また苦しく……あぁ、ついにお迎えが…』
『確かに幻聴ですけど…貴女、本当に戦艦 長門…?』
長門『そ…そうだが』
『私の知っている長門さんは、もっと真面目で寡黙な人でしたが…まぁ、それは置いておいて…』
長門『………??何?なんなの?私は沈んだんじゃないのか?』
『そうです。でも、貴女はまだ沈んではならない。生き返って、戦うのです!!』
長門『無茶言うな!!』
『無茶ではありません。私は、この時の為にここでずっと待っていたのですから…』
長門『待っていた…?』
『はい。南方棲鬼と戦う艦娘が、再び現れることを……』
88: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/15(土) 17:20:50.47 ID:3IAv2qSG0
長門『南方棲鬼と?…………まさか…』
『私のことはどうでもいいです。ただ、貴女には戦ってもらわねばなりません。彼女を、止めて欲しい…』
長門『………わかった。私も、まだ諦める訳にはいかないようだな』
『これを…』
長門『この装備は…!?』
『私の艤装は、持ち去られてしまいましたが…この装備の数々は、彼女には見つけられなかったのです』
長門『おぉ、まるで新品!ちょうど片方壊れていたんだ。この主砲、私に使いこなせるかどうかわからないが……やってみよう!!』キリッ!
『あ…!』
長門『どうした?』
『いえ、うふふ…♪やっぱり、貴女は長門さん。今の勇ましい表情、瓜二つです。とても…懐かしいですね……』
長門『…』
『…さぁ、準備はいいですか?今から貴女を女神のチカラで蘇らせます』
長門『あぁ…やってくれ』
『ありがとうございます。長門さん。これで……もう…思い残すことはありません』
長門『バトンタッチだな』スッ…
『えぇ!平和を繋ぐ……バトンタッチ』スッ…
ポン……
ピカァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
93: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/15(土) 21:02:10.21 ID:3IAv2qSG0
第四海域 最深部
ドカーーーーーーン!
五月雨「うぅ…えぇ…」大破
吹雪「五月雨ちゃんだけでも…逃げて…ここは私が…」大破
南方「ハァ…ハァ……ゼェ…ゼェ……カ、下等…ヒュー…艦娘ガ……私 ヲ 超エル 事ナド デキハ…ゴホッ!ゲフンッ!!……センノダ!!!」ガクガク…
南方「オエェッ!ゴホゴホ!!……スーーーーハーーーーーーーーーー…」
南方「…」
南方「フゥ…落チ着イタ」
五月雨「う~っ!」カチャ…
南方「……大シタ 根性ダナ」
南方「ココマデ 私ヲ 追イ詰メタ 貴様ラ ダ。私ノ 記憶 ノ 中 ニ、ソノ 勇姿 ヲ 永遠 ニ 刻ンデオイテヤロウ」ガシャン…!
吹雪「わ……わぁ…」
南方「本当 ニ ヨクヤッタヨ……ダガ、勝ッタノハ 私ダ!!」
ピカァーーーーーーーーーーーーーーーッ!!
南方「ウワッ!ナ、ナンダ……海 ガ 眩シイッ!!」ササッ…
五月雨「!?」
吹雪「!?」
ザパァアアアアアアン!!
長門「…」ピカー…!
五月雨「な、長門さん…生きて…長門さーーん!」
吹雪「長門さんが、復活したぁ!!」
94: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/15(土) 21:07:57.89 ID:3IAv2qSG0
長門「怖かったろう……痛かったろう…すまなかった。守りきれなくて…」
五月雨「いいんです!帰ってきてくれたから…!」
吹雪「帰ってきた…ビッグセブン!!ですね!!!」
南方「ビビ…ビッグセブン……ダトォ!?死ンダ ハズデハ…!?」
長門「残念ながらまだ生きてるぞ」ピカピカ!
南方「ウ、嘘ダ!コンナコト!!!有リ得ン!……エンジン ヲ 貫イテ ヤッタハズダ!!生キテイラレルハズガ…」
長門「確かに…私は一度死んだ……だが、帰ってきたのだ!英雄の魂と共に!!」ガシャォン!!
南方「ソノ 主砲 ハ!!!!貴様、何故ソレ ヲ!?!?!?!?」
長門「問答無用!よくも私の可愛い仲間たちを痛めつけてくれたな!これをくらえ!!」カチッ…
コォォ……ガォンッ!!
南方「ウワァッ!?」ヒュッ!スカ…
キィーーーーーーーーーーーーン……ドボォオオオオオオオオオン!!!!
南方「コノ威力…本物 ノ 51cm連装砲…!」ゾゾ~~…
長門「くっ!…ふふ!凄い反動だ…!!」
五月雨「ううぅ~~!?」くわんくわん…
吹雪「す、すごい音…!」じんじん…
長門「すまない!!もう少し耐えてくれ!……重い!が、当てる!!」グィ!
南方「エェイ!ウタセンゾ!!」ガチャリ…!
100: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/17(月) 06:59:53.42 ID:qLCpzmC/0
ドンドンドン!
長門「うぬ…!」ビシビシッ!!
南方「ソノ 主砲 ハ 大和型 デ ヤット 扱エル 代物ダ!貴様 ニ 使エルモノカ!!」
長門「もう一発!!」ガォン!!
南方「強力 ナ 主砲 モ 当タラナケレバナ!」ヒュ…
スカッ!
長門「撃ちきった…!?次発装填…!まだか!!」モタモタ…!
南方「ソレハ 私ニ コソ 相応シインダ!寄越セェエエ!!」
ボォーーーーーーーーッ…!!ガシュッ!ガシュッ……!!
五月雨「この音…!」
………ドゥンドゥンッ!!
南方「グオォ!コノ 弾ハ…!?」プスプス…
VAVA「楽しいパーティも……お開きの時が来たようだぜ!」ウィン…!
長門「お…おおおぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー提督っ!!!!」
吹雪「五月雨ちゃん!!勝てるよぉ!!!私たち!!!」
五月雨「うん!!!」
VAVA「長門!俺が時間を稼ぐ。とどめはお前が刺せよ!!」
長門「了解だ!」
南方「ナ…………ナァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!????」
南方「コノ……クソ化物 共 ガァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!ナンデ!?ドウシテェエ?!」ガシャゴンッ!!
南方「死ンデロヨォ!!死ンダノニ 帰ッテクルナ!!!」ドンドンドンドンッ!!!
102: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/17(月) 21:36:52.24 ID:qLCpzmC/0
VAVA「俺があの程度で死ぬものか!」バルルルルルッ!
ドゴンドゴンドゴンドゴンドゴーーーンッ!!
吹雪「すごぉい…機銃で弾を撃ち落としてる…!」
南方「ウガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」ゴォー!
長門「提督、そいつと肉弾戦をしてはいかん!!そいつの馬力は100万だ!!組んだ途端にねじ伏せられてしまう!」
VAVA「俺の心配などいらん!早く装填しろ!!」
長門「う、うむ!!」カチャカチャ!
南方「今度 ハ 帰ッテ コレナイヨウ、コノ手 デ 粉々ニ シテヤル!!」
VAVA「…」スッ…
南方「構エタ…?ハッ!!イイ度胸ダ!!!私 ノ チカラ 思イ知レ!!!」ガシィ!!
VAVA「ぬぅっ!!」ガシィ!!
五月雨「提督!!」
ググググ…!!
103: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/17(月) 21:40:02.06 ID:qLCpzmC/0
南方「弱イ、弱イゾ!提督!!ヤハリ 貴様デモ 私 ヲ 超エルコトハ デキン……」
パカン…
南方「へ!?腕ガ 外レ……」ズル!
ガキィン!
南方「マタ…クッツイテ…ア!?バ、バランス ガ…!!」グラ…
VAVA「お前を超える?簡単だな。隙が一瞬もあれば十分だ」フック!
ビュン!メキメキ…!
南方「ガ…ゴ……ブッギャアアアアアアアアアアアアア!!!」
バシャアアアアア!!
VAVA「長門!まだか!!」
長門「あとちょっと!!!」
南方「フゥッ……フザケンナーーーーー!!!」
VAVA「…!」スサッ…!
南方「コノ 構エハ!?マタ…アノ 爆弾ガ……」
タンッ…
VAVA「おら!!」膝蹴り!
バキィッ!!
南方「ングゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!」
フラリ……バシャア!!
VAVA「どうした。お前は俺とインファイトがしたいのだろう?立って向かって来い!!」
南方「ジ…ジグジョォオオオオオオオオ!!!」ブンブンブンブン!
108: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 01:43:05.50 ID:8lxfE7Mj0
VAVA「そら……よ!!」ズイッ!
南方「ナンッ!?」
メギョッ…!
VAVA「ショルダーキャノンには、こんな使い方もあるんだよ」ドゥンッ!!
南方「ウゲェアアアアア!?……ウゥ…ウ…」
ヨタヨタ……
南方「フガ……」ピヨピヨ…☆
長門「出来た!!離れろ提督!!」ガギィン!
VAVA「よし撃て!!」ヒュッ…!
コォ……
南方「…ハッ!ヤ、ヤバイ…!!」
長門「ってぇーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!」
ガォオオオン!!
南方「マダダァ!!」グイィン……ドドォン!!
VAVA「やるな…!」ウィン!
ヒュ!……スカッ!
五月雨「あぁ!?」
吹雪「主砲の反動を利用して…!?」
長門「まだあと一発ある!!これでぇええええええええ!!!」
南方『デキル…集中 スレバ 避ケラレル!!培ッテキタ 感覚 ガ…私 ニ ソウ 教エテイル!!』ニヤ…
VAVA「!……待て!まだ撃つな!!」
109: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 02:02:54.37 ID:8lxfE7Mj0
コォ…!
南方「判ッタゾ!コッチダ!!」ドドォン!!
ヒュッ!
長門「え!?もう止まれない…!ならば…ぬぐぅぅ………間に合えぇえ!!」ググ…
VAVA「ちっ!」カシュッ…!ボチャン!!
ダダッ!
長門『ダメだ!!!間に合わない……提督!?何を…』
VAVA「ふん…!!」
スサッ……ガチィ!!
VAVA「長門!!」グイ!
長門「!」
長門『わかったぞ。提督の考えが…おぉ軽い!!砲口がやつの方に……いける!!!』
南方「ナニィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!無理矢理 調整 シテ……」
南方「ア……」
110: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 04:10:59.34 ID:8lxfE7Mj0
「う…くっ…傾斜…が……注水を……」
「ハァアアアア!チカラ ガ 溢レテクル……漲ッテ…ハチ切レソウダ!!」
「桁違いのチカラ…………もし、彼女が上陸したら…地上は大変なことになる…」
「戦艦 大和……アナタ ニハ 敬意 ヲ 払ワナケレバ ナラナイ……私 ハ 負ケタ」
「なら、戦いをやめましょう!私たちが争う理由なんてないはずよ!!」
「気 ノ 毒 ダガ、ソレハ デキナイ」
「……なぜ?」
「私 ハ、自分 ノ 為ニ 戦ッテイル 訳ジャナイ。コレガ、私 ノ 使命ダカラ…!!」
「どうしても…考え直してはくれないのね…?」
「……エェ。アナタコソ、人間 ヲ 捨テル 気 ハ ナイノ?」
「そんなこと、ありえない」
「ソウカ…………」
「…………最期に、一つ……頼みを聞いて欲しい」
「コノ 場デ デキル 事ナラ……」
「家族に…別れを告げたい」
「家族…………ドウゾ。通信 デモ ナンデモ スルガイイ」
「ありがとう…」ピッ…
「…」
「私です……さようなら。約束……守れませんでした………ごめんなさい……………はぁああああああ!!!」
111: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 04:14:35.41 ID:8lxfE7Mj0
ガシィ!!!グググググギィ…
「グゥッ……ナ…何 ヲ …!?エェイ!!」ピタ…!
ドォンドォン!!
「ぐぅあ…!!いいわ…!!!もっと…!そのまま…撃ちなさい!!撃ってみなさい!!!」中破
「ク…苦ジ…ィ……ハナセ!!」
ドドドドドドドォン!!!
「づぁあ……まだ沈まない…!こんな……ものでは…まだぁ!」大破
「グェエ……!ヤ…メロ!!ガァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンッ!!
「これで…いい…守……れる…」轟沈
ザプゥウウウウウン!!ゴポポポポ……
「カ…ハ………ゴホッ……ゴホ!!ハ…離レナイ…!?外セナイ!?!?」
「た…とえ……海底…に……落ちても…………放さ…ナイ」
「命 ヲ 捨テル……人間 ノ 為ニ……タッタ一ツシカナイ モノ ヲ…捨テルト!!!」
「捨テテイナイ……コレデ…………アノ人ヲ……」フッ…
「ナ……アアァ…!」
「…」
ゴボボボ…ズゥウウウウウウウウウゥン………
112: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 04:18:49.84 ID:8lxfE7Mj0
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「…」
「召集 ニ 応ジズ……ドコデ 何 ヲ シテイルカ ト 思エバ…何ダ?コノ有様ハ」
「…」
「部下 ハ ドウシタ?」
「全員 沈ンダ」
「……ナラバ、私 ガ 外シテ ヤロウ」
「無理ダ」
「ドレ…?フン!!ンギギギギギギギギギギギ!!!!!!!!!」
「無駄ダ」
「ビク トモ シナイ…」
「帰レ……彼女 ノ 肉体 ガ 朽チルマデ……私 ハ ココ ヲ 動ケナイ…」
「マルデ、呪イダナ………去ラバ」
「…」
「ネェ、大和……イツニナッタラ…放シテクレルノ…?」
113: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 04:26:58.60 ID:8lxfE7Mj0
南方『アレカラ…ズット 一緒 ダッタ』
『それでも、貴女は変わらなかった』
南方『私 ハ 変ワッタ!!私ハ………変ワレタノヨ!!』
『私には……そうは見えない。ごめんなさい。先にいきますね』
南方『待ッテ!!行カナイデ!!!私 ハ ドウスレバ イイノ!?ドウスレバ、変ワッタ コト ニ ナルノ!?!?』
『わかりません。けど、貴女が貴女の思うままに生きてみたらいいんじゃないですか?』
南方『私 ノ 思ウママニ…』
『私は、戦う為に生まれました。でも、私を愛してくれた人は、私に戦うことを求めませんでした』
南方『エ…?』
『けれど、戦わなければ守れないものもある。だから私は戦っていたんです。私も、その人を愛していたから』
南方『愛…?愛ッテナンナノ!?教エテ!!私 ヲ 助ケテ!助ケテヨォオオオオオ……!!』
『貴女が、幸せになれますように……さようなら』
南方『待ッテヨォ!!!大和ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』
114: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 05:04:33.23 ID:8lxfE7Mj0
ゴワァアアアアアアアアアアアアアン!!!
南方「ワタシモ…ワタシモ…モウイチド…ヨミガエルノ…カ…」撃沈
ザプゥウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!!バシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
ゴポン…ゴボゴボ……
五月雨「姫が、沈んでいく……」
長門「さらば…最強の敵よ……」
吹雪「終わったんだ…やっと…」
VAVA「……性能がどれだけ優れていても、生かせなければそれまでだ。ヤツは最強でもなんでもない」
長門「あぁ……今回は、それを思い知らされたよ」
VAVA「お前たちもまだまだということだ」
VAVA『ショルダーキャノン……後で拾いに来なくてはな……』
115: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 05:05:21.46 ID:8lxfE7Mj0
長門「そうだな………ところで、提督よ。右腕を出してみてくれ」
VAVA「こうか?」スッ…
ギュ!グィ~~~~!!
長門「あれ!抜けない…?」
VAVA「やめろ」ぺちん!
長門「ひゃん!」
五月雨「何やってるんですか?変な長門さん」
吹雪「もしかして…戦闘中に頭でも打って…!?」
長門「ち…違う!ちょっと確認したくて…私の見間違いだったようだ。すまん」
VAVA「フッ………帰るぞ!お前ら!!」
了解!!!
VAVA「クハハハハ!」
122: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 23:44:25.29 ID:8lxfE7Mj0
横須賀鎮守府
ぐるぐる…
大淀「…」そわそわ…
明石「大淀…ちょっと落ち着きなよ」
大淀「うん…あ……」ガタッ…
ガシャアアアン!!
明石「あーあー……もったいない…掃除道具もって来るね」
ドンッ……ドタドタドタドタ……!!
ガチャ!!
あきつ丸「何事でありますか!!」シャキン!
天龍「敵襲か!!」チャキッ!
大淀「あの!これは…!?」わたわた!?
明石「ごめん!提督の酒瓶落しちゃって!!なんでもないから、大丈夫!ほら、サーベルも刀もしまってしまって!」
あきつ丸「…そうでありましたか。では、箒とチリトリでも持ってくるであります」チャ…
天龍「なんだ、脅かしやがって……さわんなよ。ガラスはすげーよく切れるからな」シャコン…
明石「ありがとう」
ガチャ…バタン…
123: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/18(火) 23:45:11.37 ID:8lxfE7Mj0
大淀「あ……う~~~ん…」
明石「大淀、いつもはキリッとしてるのに、やっぱりこういうとき弱いよね~」
大淀「ごめん…でも、慣れるほうが良くないと思うのよ…」
明石「それ言えてる」
ピーピー!!ガシッ!!
大淀「はい!こちら司令部………お疲れ様です。気をつけて、帰ってきてくださいね……」
明石「す~~ぐこれだ~♪」ニヤリン
大淀「……バーボン?いいですよ。三本…いえ、二本、上等なのを用意していますから!はい…」
スッ…
明石「祝勝会!!」
大淀「うん!!」ニコッ!
130: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/19(水) 08:47:23.54 ID:VT6kurUU0
ラウンジ
イムヤ「祝勝会はここでやるんですって!楽しみね!!」
イク「やっぱりてーとくは強いのね!!イクは負けるわけないって信じてたのね!!」
北上「よいしょっと…おら~駆逐艦はどいたどいた~」テーブル
多摩「危ないのにゃ」イス
長良「阿武隈!また会えて嬉しいよ!!まさかこんなに早く来てくれるなんて!」
阿武隈「うん……それにしても、すごい所なんだね…ここ……提督が自ら戦うって…」
長良「司令官は見た目もかっこいいし、とっても強くてやさしい人なのよ!!」
阿武隈「へぇ~……会って…みたいなぁ」
龍驤「隼鷹、提督はどんな酒が好みなん?」
隼鷹「んぁ?なんでも呑むと思うよ。しかしまぁ、二杯目にバーボンっていう自分なりのこだわりがあるんだよねぇ」
龍驤「ほぅほぅ…バーボンとはまた渋いなぁ」
川内「ただいま」
那珂「たっだいまぁ!」
神通「お帰りなさい。夜戦の名に恥じぬ素晴らしい戦果でした。流石姉さん」
川内「当然」ニンニン…
那珂「那珂ちゃんは~?」
神通「言わずもがな。ですよ」ニコリ
132: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/19(水) 21:37:49.70 ID:VT6kurUU0
初春「ほぅ、あやつ…南方棲鬼とやらを倒す前に、泊地棲鬼とやらも倒しておったのか」
暁「しゅごい…」
満潮「そうよ、あいつの強さときたらちょっとしたものなんだから!」
漣「満潮ちゃん、まるで自分のことのように誇らしげだね」ニヤ
満潮「え?まぁ……師匠……みたいなもんだしね。ちょっぴりだけど…尊敬してるわ」
漣「おぉ~かっこいい呼び方!いいね!!師匠」
満潮「もう!うるさいわね!!あんたなんかご主人さまじゃないの!!」
漣「真似してもいいゾ♪」
霞「…確かに…凄いやつよね…姫倒したの、これで二体目…」
曙「姫が何!?クソ提督なんて絶対認めてやらないんだから!!」
霞「…」
134: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/20(木) 08:23:11.46 ID:PcVbpwJC0
鎮守府近海
長門「ほぉ~~ら!速いぞ~~~」Wかたぐるま
スィ~~!
吹雪「たか~~い!」
吹雪『足柄さん…まだ起きてないのかな……』
五月雨「きゃ~~♪」
長門「はっはっはっはっは!!」にっこにこ!
キャッキャ!
グイ~~~!
加賀「ごめんなさいね。体が言うことをきかなくて」パチャパチャ…
扶桑「い、いいんですよ。加賀さんは何も気にしないでも…ね、山城?」
山城「はい、姉さま。牽引用のワイヤーがあってよかったです」
加賀「ありがとう。所で、提督はちゃんと着いて来ている?」
扶桑「えぇ、最後尾に居ますよ」
加賀「そう…全員、無事生還ね………はぁ…」
135: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/20(木) 11:23:35.78 ID:PcVbpwJC0
足柄「…」
足柄「ん…」パチ…
足柄「私……」
VAVA「気がついたか」ボォー…
足柄「近…………提督!?」
VAVA「お前だけ意識が戻ってなかったんでな」
足柄「そうだったんだ…って、お…お姫様だっこ……私…………重くない?」
VAVA「軽い」
足柄「!?…………そう……じゃあ、甘えちゃおうかな…体ボロボロだし。うふふ♡」ぎゅ…
VAVA「あまりくっつくなよ」
足柄「な、なに…照れてるの?初心ねぇ」モジモジ…
VAVA「低温やけどになるぞ」
足柄「え?」
ヒヤピタ~…
足柄「なにこれ!涼しい!!うわぁ~~~きもちぃ~~~~~」スリスリ…
VAVA「…」
144: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/21(金) 04:54:53.72 ID:1Ref0IoB0
数十分後…
ラウンジ
大淀「提督が鎮守府に帰還しました。これより……祝勝会を始めます!」
わーーわーーー!!
VAVA「乾杯」
かんぱーーーーい!
龍驤「キミ、おめでとさん。さ、まずは一杯」ツィ…
VAVA「うむ」
トクトクトク…グイ!
VAVA「うまい」コトン…
龍驤「おぉ~見事な呑みっぷりやね。もう一杯どや?」
VAVA「もらおう」
龍驤「あい」ツィ
トクトクトク…
145: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/21(金) 04:57:04.52 ID:1Ref0IoB0
暁「司令官、おめでとうです」
VAVA「おう」
暁「これで、姫倒したの二回目だって聞いたわ」
VAVA「二回……?まぁ、二回だな」
暁「その時の話をして欲しいの。お願いします」ペコリ
VAVA「なんだ、そんなことか。いいぞ」
鳥海「あれ…?司令官さん。いつもの単装砲がありませんが…」
龍驤「ん?整備中とかとちゃうん?」
VAVA「あぁ、ちょっとな…戦闘中に外したんだ……やはり…無いと変か……」シュン…
夕張「なんですって!?」ガタッ!
VAVA「脅かすな」
夕張「あんなに美しい単装砲を…海に捨てたの!?わぁ~~~!勿体無い!!私も使ってみたかったのにぃ!!」
VAVA「仕方がないだろう。ああでもしなければ、ヤツには勝てなかった」
暁「やつって…南方棲鬼のことね!司令官!!話して話して!!!」
VAVA「そうだったな。まずは、泊地棲鬼の話でもするか」
暁「…!」どきどき!
146: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/21(金) 06:07:10.31 ID:1Ref0IoB0
深海BAR ダーウィン
泊地「ハーーーークチッ!!」くしゅん!
港湾「ドシタノ?イキナリ 自分 ノ 名前 叫ンデ……新シイ キャラ作リ?」
泊地「違ウ。クシャミ ダ クシャミ。サテハ、VAVA ガ 私 ノ 話デモ シテルニ 違イナイ」ふふん♪
港湾「VAVA……怪我 デモ シテナキャ イイケド……」
泊地「VAVA ノ コトダ。南方 ガ 相手 トハイエ、ソンナ ヘマハ スマイ」
ギィイイイイイ…へろへろ~~……
ヲ級「ドウモ…」ゲソッ…
港湾「マァ、イラッシャイ ヲ級チャン。ドウシタノ……?何カ 元気ガ ナイヨウニ 見エルワ」
ヲ級「マスタ~~!!VAVA ガ コナイヨウ~~~!!!モウ シバラク 顔 モ 見テナイノー!!」びぇ~!
港湾「ア………ソウナンダ。ソレハ 辛イ ワネ。ヲ級チャン。今日 ハ トコトン 付キ合ウカラ、辛イコト ゼーーンブ 話シチャイナサイ」
ヲ級「ヲヲ…!アリガト~~~!マスタ~~~~~~~!!!取リアエズ ビールデ!!」
港湾「カシコマ」プシュ…スカ…
港湾「アラ、ビール 切レテル。ヲ級チャン、チョット 待ッテテネ。タル 持ッテクルカラ」
ヲ級「ハ~イ!」
147: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/21(金) 06:20:31.32 ID:1Ref0IoB0
ススッ……ストン…
ヲ級「ヲー……VAVA…会イ ニ 来テヨゥ……モウ 待チキレナイヨ…」ブツブツ…
泊地「……ナア、少シ イイカ?」ガタッ…
ヲ級「ヲ?……泊地様!イラシテタンデスカ!?」
泊地「大分 前ニモ 居合セタ ハズダガ……イヤ、聞キタイ コト ガ アルンダガ」
ヲ級「ナ…ナンデスカ?」ビクビク…
泊地「オマエ…ソノ……アレダ。VAVA…ト、ドンナ 関係 ナンダ?」
ヲ級「ヲ!?ドウシテ 泊地様 ガ VAVA ノ コト ヲ 知ッテルンデスカ?」
泊地「イイカラ!質問 ニ 答エロ!!」クワッ!
ヲ級「ヲ…」ビクッ…!
泊地「サァ、ドウナンダ!?ドコデ 知リアッタンダ?」ズイッ!
ヲ級「私 ガ 怪我 シテ 動ケナイ 所ヲ VAVA ガ 助ケテ クレテ…ソノ後 仲良ク ナッテ…ワ、私 ト VAVA ハ 将来 ヲ 約束 シアッタ 仲ナンデス!」
泊地「ナ゛ニィ!?将来 ダト!!??ソレハ ドーイウ 意味ダ!!」ダンッ!
ヲ級「ヲヲ…」ビクビク…
泊地「言エ!!適当 ナ コト 言ッテルト オマエ………オワァ!?」
グイィ↑↑
148: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/21(金) 06:24:25.89 ID:1Ref0IoB0
北方「…」がるるるる…!
ヲ級「ホ…ホッポチャン!?」
北方「ヲキューイジメンナー!」がおー!
泊地「ホッポ!?違ウンダ!タダ オ話シ ヲ シテルダケデ…!!ウワァーーッ!?」ぐるぐる!
北方「イジメッ子 ハ ミンナ 嘘ツキ ッテ、テレビ デ 言ッテタ!!」ギラリ…!
ヲ級「ヤメテ!ホッポチャン!!泊地様、怪我シチャウヨ!!!」
北方「イジメッ子 ノ ハクチ、キライ!!」ゴゴゴゴ…!
ブゥンブゥン!!
泊地「ドワァ~~~~~~~~~~~!?」ぐるぐるぐるぐる!!
ガララ…
港湾「オ待チド~♪……!?ホッポ!!何シテルノ!?今スグ 泊地 オ姉サン ヲ 下ロシナサイ!!」
北方「オネーチャン!…………ハァイ…」シュン…
スト…
泊地「オ…オウゥ……目 ガ 渦潮 ノヨウダ……」ヨロヨロ…
ヲ級「大丈夫デスカ!?」
154: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/22(土) 15:27:07.70 ID:2iS5en210
港湾「ホッポ、チョット ソコ ノ 椅子 ニ 座リナサイ」
北方「ハイ」ちょこん…
港湾「ネェ、ホッポ。ナンデ 泊地オ姉サン ヲ 持チ上ゲテ、振リ回シタリ シタノ?教エテ」
北方「ハクチ ガネ、ヲキュー ノ コト イジメテタノ。ダカラ、ホッポ ガ ハクチ ノ コト コラシメタ」
港湾「ソウナノ?」
泊地「スマン……私 ト シタコトガ、取リ乱シタ。ヲ級、許シテクレ…」
ヲ級「ヲ…泊地様、頭 ヲ アゲテクダサイ。私、気ニシテマセンカラ」
港湾「ソウイウ コト ダッタノ……」
港湾『何 ノ 話カハ 大体 予想 ツクケド…』
北方「ネ、ネ、ホッポ、エライ?エライ??」くいくいっ!
港湾「ン~~……半分エライ」
北方「ハンブン!?」ガーン!
港湾「乱暴 ハ ダメッテ、イツモ言ッテルヨネ?」
北方「ウン…」
港湾「タトエ、ソレガ 善イ事 デモ 悪イ事 デモ……誰カ ヲ 傷 ツケタラ、自分 ガ 悪者 ニ ナッチャウノ。ワカッテネ、ホッポ」ナデナデ…
北方「ハイ。ホッポ…イイ子ダモン」
港湾「ウン、ホッポ ハ イイ子!今 全部エラクナッタワ!エライエライ♪」むぎゅ~~!
北方「ホント!?ワーイ♪」ふがふが!
キャッキャ!
泊地「可愛イナァ……」うっとり
ヲ級「流石…手馴レテル」
159: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/23(日) 10:14:18.92 ID:fqGD7j8u0
横須賀鎮守府
ラウンジ
シーーーーーン……
VAVA「……そして、姫に変身した泊地棲姫を倒す決め手になったのが、クイックホームシックという兵装でな」
VAVA「普段、俺が主に使っているフロントランナーと同程度の威力だが」
VAVA「一定距離を進んだあとにブーメランのようにカーブを描き跳ね返ってくるという特性を持っているんだ」
VAVA「もちろん、弾が俺に触れる瞬間にのみ攻撃力を失う仕掛けになっているから、いくら撃とうが俺は安全だ」
VAVA「これらの特性を生かすため、あえて泊地棲姫がギリギリ回避できるように放ち……」
VAVA「攻撃を回避して油断している泊地棲姫の背中に、全弾命中させたというわけだ」
VAVA「その後はもう俺のペース。一気に畳み掛けて、泊地棲姫に勝利した」
VAVA「以上が、泊地棲姫との戦闘についてだな。大分大雑把だったが」
パチパチパチパチーーーー!!
鳳翔「さすがです…」ぱちぱち…
雷「きゃー♪司令官かっこいー!」パチパチ!
VAVA「…」
暁「なるほど!全て計算ずくというわけね?」
VAVA「そうだな」
龍驤「南方なんたらはどないしたん?激戦やったんやろ!?」
長門「南方……」ピク…!
長門『もう二度と戦いたくないな…』ゾゾ~…
VAVA「南方は……泊地ほど苦戦しなかった印象だ。むしろ、南方棲鬼の状態のほうが強かったかもな」
163: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/25(火) 05:19:24.75 ID:40N+U9V70
足柄「ねぇ~~戦闘のことはもういいでしょ?祝勝会なんだから、もっとのみましょーよ!!」
VAVA「うむ…」ゴクゴク…
雷「…」じー…ニコニコ
VAVA「雷、今日は何も言わないのか?」
雷「今日は特別な日だもの。大好きなお酒、いっぱい飲んで!」
隼鷹「じゃ!お言葉に甘えて~~!くっは~~~うまい!」ぐびぐび~
龍驤「あんたやない」
千代田「隼鷹、さっきからのみすぎよ」
暁「ねぇ!じゃあ南方棲鬼はどうやって倒したの?聞いてみたいです」ユサユサ!
VAVA「ん…あぁ、簡単だ。フロントランナーでは威力が低く、とどめにはならない。俺がヤツの気をひいて、その隙に長門が狙い撃ちする。この作戦で倒した」ぐらぐら…
黒潮「ほぇ~~」
VAVA「ショルダーキャノンはその時にやむを得ず外したんだ。外した方が速く行動できるうえ、両肩が空くからな」
夕張「やむを得ずって?」
VAVA「ヤツは土壇場で、主砲の反動を利用した高速移動を行った。それも絶妙なタイミングと、的確な方向へな」
那智「ほう…貴様にそこまで言わしめるとは、やはり姫は最期まで油断ならんな。それからどうした?」
164: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/25(火) 05:21:57.96 ID:40N+U9V70
VAVA「既に発射体勢に入っていた長門が、砲口をヤツの方へ向けることはもう不可能だった」
長門「あの時は焦ったな」フフン♪
VAVA「俺が 砲身 を肩に担ぎ、半ば強引に方角を修正した」
VAVA「修正し終わるとほぼ同時に長門の主砲が発射され、ヤツの胸を貫いた。こんな感じだったな。なぁ長門」
長門「うんうん、そんな感じだった。いや、完璧な作戦だったな。ヤツもあの瞬間は度肝を抜かれていたことだろう」ドヤァ!
北上「じゃあさぁ~~長門がもっとよく狙って撃ってれば、提督は単装砲無くさずに済んだんじゃん?」ニヤ~
VAVA「…」シュン…
長門「そ…そういうことになるかなぁ~……あぁ!?すまん提督!!落ち込まないでくれ!!私が明石に頼んでなんとか作ってもらうから…」
明石「無茶言わないでくださいよ。あんな逸品は私じゃあ到底作れませんよ」
長門「じゃあゆうば…」
夕張「無理です。だからもったいないって言ったんじゃないですか」
長門「あ…う~~…ごめんなさぁい!」ぺこぉ~~
VAVA「気にするな。俺は気にしていないからな」カタカタ…
若葉「…提督、寿司にはソース派だったのか……それも、悪くない」ポッ…///
VAVA「…」
VAVA「そうだろう?いつも同じではつまらんからな。時として奇抜なこともいい気分転換になるものだ」パク…
VAVA「ぐ…」ピクッ…
子日「さっすが提督!尊敬しちゃうなぁ~~!」
鳳翔「うふふ…はい。お水」スッ…
VAVA「す…すまん」パシッ…ゴクゴク…
167: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/25(火) 09:40:04.25 ID:40N+U9V70
シーーン…
VAVA「…ふぅ」コトン…
VAVA「…」チラ…
大淀『あ……何もない右肩を見てる…』
VAVA『ショルダーキャノン…すぐ見つかればいいがな…リコリスに頼めばすぐ見つかりそうな気もするが…』
VAVA「………はぁ」ショボン…
168: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/25(火) 09:42:06.08 ID:40N+U9V70
大淀『時々、こんな風に落ち込んじゃうのよね…なんとか助けてあげたいけれど…』
五月雨『提督、落ち込んでる。どうしたら元気にしてあげられるだろう…』
間宮『あら…何かあったのかしら?提督、落ち込んでいるみたい……甘いものでも食べたらリラックスできるかしら…』
扶桑『提督……私が不甲斐無いばかりに…申し訳ありません。あそこで、私が敵を倒していれば、こんなことには…』
霞『そうよね…コイツだって何から何まで完璧なわけじゃないし…ちょっとは協力してあげても…ううん!甘やかしちゃダメね!』
満潮『いっつも大事にしてたものね……あの単装砲。私の主砲じゃあダメだろうし……』
曙『ふん…また独房にこもらなきゃいいけど……単装砲か』
川内『確かにいい品だった…こうなるのも無理はないね』
青葉『さすがに…こんなに落ち込んでる姿は写真にできません……司令官かわいそう…』
黒潮『こないに落ち込んで……よぅし!ウチが元気にさせんと!!』
漣『ご主人さま…』(´;ω;`)
翔鶴『提督…がんばって!私はいつでも提督の味方ですから』
山城『…なんだか、扶桑姉さまを見ているような…はっ!?いけない!いけない!!』
天龍『あー、こいつ相当落ち込んでんなぁ…よく遊びに来るし、酒でも買っといてやるか』
北上『いつものクールもいいけどねぇ、こんな姿もいいね~♪けど、ちょっとやりすぎたかも…ごめん……』
夕張『わかります。わかりますよ提督。その悲しみ……』
170: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/25(火) 09:46:20.12 ID:40N+U9V70
ゴーヤ『どうしよう…!?てーとく落ち込んでるでち……』
イムヤ『コレばっかりはどうしようもないわ…でも、今は側に居たほうが安心できるかしら…』
イク『てーとくゲンナリしてるなの…そうだ!イクがてーとくの主砲、見つけてきたら、元気でるかも知れないの!!』
ハチ『大切なものほど、無くした時の悲しみは大きいものです…提督……』
あきつ丸『むむぅ…こういう時、なんと言葉をかければいいのか…経験の乏しい自分には判らないのであります…自分は、なんと情けない部下なのか…』
まるゆ『どうしよぅ~~…』
那珂『提督、落ち込んでるぅ…よ~し!こうなったら、那珂ちゃんの歌と踊りで元気づけてあげれば…!』
神通『やめて那珂ちゃん……提督、いっぱい悲しんで、いっぱい頼ってくださいね…』
長門『やばい、なんとかしないと…ビッグセブンピンチ!』
赤城『しょるだーきゃのん?ふろんとらんなー??さて、知らない子ですね。仕方ありません。私の…エビフライ…あげたら元気になるかしら…』
多摩『提督がお困りにゃ!今こそ恩返しのときにゃ…でも、多摩は潜れないのにゃ…にゃにゃあ……』
鳳翔『今は…ゆっくり休んで下さいね』
鳥海『司令官さん…何もお力になれず……不甲斐無い…です』
千代田『可哀相な提督…こんな時、千歳お姉だったら気の利いたことでも言って、慰めるのかな……』
隼鷹『あーあ……どーすんのさこの空気、仕方ないねぇ。あたしが慰めてあげるよ…』
龍田『まぁ~こんな一面もあるのねぇ』
雷『司令官…助けるわ!!』
吹雪『司令官…吹雪、もっとがんばりますから…』
171: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/25(火) 09:48:47.11 ID:40N+U9V70
叢雲『何よ…落ち込んでるのは、あんただけじゃないのに……もう』
長良『どどど…どーしよ…司令官、落ち込んでる……チカラになってあげたいなぁ…』
那智『ふむ…ただ強いというだけでは愛嬌がないものだ。こんな一面も、好きだな…さて、どうしたものか』
初春『あぁもう、ほうっておけん。これも長女の性というやつかのう』
子日『どうしたんだろう?提督、うつむいてる……子日、何か悪いコトしちゃったのかなぁ…!?』
若葉『悲しんで、いるのか…?なら、私も一緒に悲しもう』
初霜『提督の心は…私が守ります!』
加賀『提督…結構デリケートなのね』
龍驤『あかんなー…こりゃ重症やで、せっかく大活躍したんになぁ…よっしゃ、ここはウチが!』
妙高『こんな時だからこそ、私たちはシャキッとしていないと…提督が頼りやすいように』
足柄『いきなりどうしたのよ………せっかく、盛り上げたのに……』
羽黒『わわ…私はどうすれば…あの司令官さんがこんなになっちゃうなんて…』
暁『い、一人前のレディーとしてここは優しく慰めてあげなきゃ!』
電『はわわ~!?意気消沈なのです!』
阿武隈『なんだかわからないけど…何か無くしちゃったのかな…?よっぽど大事なものだったのね…』
180: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/29(土) 18:24:39.12 ID:d0xvCju80
装甲『無事、南方を倒せてよかったです。VAVAさん…』
装甲『それにしても南方め!よくもVAVAさんの主砲を!!』
ワイワイ!
VAVA「ん?なんだお前ら!?群がってくるな!酒も食い物も自分で取れる!!」
キャーキャー♪
装甲『いいなぁ…仲良くじゃれあって、楽しそう』
VAVA「装甲、バーボンだ」
装甲「!」
装甲「はい、ロックですね!」
タタター!
182: ◆1oKmZSIAF. 2015/08/29(土) 21:01:21.22 ID:d0xvCju80
0時
大淀「あら…もうこんな時間…提督、そろそろお開きにしましょうか」
VAVA「そうか?」チラ…
VAVA「……そうだな。おい、祝勝会は終わりだ。全員、風呂入って歯を磨いて寝ろ」
は~~い……ゾロゾロ…
ゴーヤ「楽しかったでち。明日からまた仕事かぁ…」
VAVA「明日は全員休暇とする。ゆっくり休め」
ゴーヤ「ほんと!?やったでち!」スキップ~♪
大淀「提督!?明日は本部から…」
VAVA「ヘンダーソン嬢か?」
大淀「え、えぇ…作戦完了後の様子見と、本部からの報酬をお届けに…」
VAVA「客一人くらい俺だけで十分だ。大淀、お前も疲れているだろう。気を張ってばかりいないで休め」
大淀「私は大丈夫です。提督こそ、お休みになるべきかと」
VAVA「俺はいい。これは命令だぞ。明日は全員休暇だ」
大淀「…わかりました。では、お言葉に甘えさせていただきます」ペコ…
どよどよ…!?
VAVA「お前ら、いつまでそこに突っ立ってるつもりだ?早く風呂に入ってこい」
漣「ご主人様…ほんとに明日はお休みでいいの…?」ゴクリ…
VAVA「聞こえていたろう?二度も言わせるな」
ワーーーワーーーーーーヤッターーーー!
VAVA「さっさと行け!」
189: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/03(木) 11:37:58.59 ID:IhxzxDJP0
しばらくして…
執務室
VAVA「…」
トントン…
VAVA「入れ」
ガチャリ…
北上「お邪魔しま~す」
多摩「おこんばんにゃ」
VAVA「よく来た」
イク「お晩なの」
隼鷹「こりゃまたおもしろいメンツだねぇ」
VAVA「お前らも来ると思って、酒を増やして待ってたぜ。色々あるぞ。ビールもよく冷やしておいた」ゴソゴソ…
VAVA『フローズンキャッスルの新たな使い道だな』
190: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/03(木) 11:44:17.44 ID:IhxzxDJP0
隼鷹「お~!ビールビールぅ♪ヒャッハ…むぐ…」
北上「うっさい。今、深夜」パッ…
隼鷹「ごめん…」
多摩「多摩、夜は目がギンギンなのにゃ…!」
イク「多摩ちゃんギンギンなの?イクなんかてーとくと一緒にいるとムラ…」
北上「そーいうのいいから」ぺし
イク「なの…」
北上『なるほど、このメンバーじゃ私はボケちゃ駄目なんだ』
スッ…シュトトトトン…!!
北上「おぉ…こんなに」
VAVA「おら、漫才はその辺にして付き合え。今夜は飲み明かすぞ」
了解…!!!!
196: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/05(土) 12:39:33.93 ID:jKmz6b+b0
わいわい……!
イク「らからねぇ~…ひっく、みんなイクのこと誤解してるの…イク、ほんとはすごく純真無垢でプラトニックな乙女なのね…」ぐすっ…
北上「プラトニックwwwイクが??」グビグビ…
イク「ひどいの!こんなになったのも、がっこーで習ったことが原因なのね~!うえ~~ん!てーとくぅ…」わぁ~!
VAVA「…」ぽんぽん…なでなで…
隼鷹「イクって酔うと泣き上戸になるんだねぇ」
多摩「…」
隼鷹「ん?どしたい。多摩」
多摩「にゃ」ガシッ!ゴッゴッゴッゴ…!
隼鷹「お、いいのみっぷり!!やるねぇ!!!」やんややんや!
多摩「…………にゃ」バシッ!
隼鷹「あ!あたしの………なにすんの!?」
多摩「にゃん…」グビグビグビ…
隼鷹「あーあ…高い酒をそんな風にのんで…あー…」あわわ…
多摩「にゃは……」けぷ…
VAVA「酒豪だな」
隼鷹「もちっと味わってのもうよぉ…」
197: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/05(土) 12:44:39.53 ID:jKmz6b+b0
VAVA「隼鷹、ほら」
隼鷹「…悪いねぇ、上司に注いでもらうなんて…おっととと…んん」くいっ…
隼鷹「くぅ~~…そうそう、これが王道さね。さ、今度はあたしが注いでやるよぉ」
VAVA「うむ……っととと」くいっ…
VAVA「………うまい」
隼鷹「だよねぇ」
北上「ほい、枝豆」
VAVA「ん」ぱくぱく…くいっ…
198: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/05(土) 12:46:15.30 ID:jKmz6b+b0
VAVA「………これだな」
隼鷹「だよねぇ!」
北上「やっぱ皆で飲むとおいしいよねぇ」
多摩「にゃ!ふいんきこそおしゃけの席には必要なのにゃ!」ゆら~り…
VAVA『雰囲気だろ』
北上「おー多摩姉さんがついに虎に!」
多摩「たーまはひゃーくじゅーのおーににゃる~~♪」きゅっきゅ♪
イク「それじゃライオンなのね」
クスクスwww…
VAVA「…」
VAVA『こいつ等といると和む………』
バチッ………………ザー…………ERROR……
VAVA『ん……?なんだ……まさか』
VAVA「…」
VAVA『気のせいか』
イク「ひっく……てーとく、イクがお酌してあげるの!」
VAVA「おう、頼む」
203: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/07(月) 15:37:35.71 ID:yaKNPM2A0
日の出
パァ…
VAVA「朝日か…」
北上「あ~もう朝かぁ……んっしょと!多摩姉さんは私が連れてくから」グイッ…
VAVA『あれだけ飲んで潰れないとは、さすが北上と言ったところか』
多摩「にゃ~…ん」zzz
北上「あ、提督」
VAVA「どうした?」
北上「楽しかったよ。約束、覚えててくれて…ありがとね♪」ニコッ!
VAVA「忘れるものか」
北上「ふふん、今日は休みだし、いっぱい寝坊しちゃうぞ~」
VAVA「酒が入ってるんだ。部屋まで近いとはいえ、気をつけてな」
北上「はい、じゃあねぇ」ノシ
ガチャ…バタン…
VAVA「さて、あとはこいつらだな」
隼鷹「…」く~~~…
イク「…」スヤァ…
204: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/07(月) 15:57:56.46 ID:yaKNPM2A0
VAVA「おい、起きろ隼鷹」
ぺちぺち…
隼鷹「母様……むにゃ…」
VAVA「母様?母親…?」
VAVA「寝ぼけるな。起きろ」
隼鷹「…」く~~…
VAVA「…」
VAVA「イク、起きろ。朝だぞ」
ゆさゆさ…
イク「てーとく………すきぃ………」スヤァ…
VAVA「…」///
VAVA「仕方ねぇな」
グイッ…グイッ……
VAVA「隼鷹…見た目に寄らずかなり軽いな…イクは相変わらずだが」
ガシュンガシュン……ガチャ…
VAVA『艦娘は体重も増減するらしい……人間でもないのに体型の維持が必要だなどと、不便な体だ』
VAVA『………不便な体……か』
VAVA「ん…?」
VAVA『あれは…長良か。休日の朝だというのに熱心なやつだ』
VAVA『誰か、長良と一緒に走っているやつがいるぞ…装甲か?』
VAVA『なにやってるんだあいつは…』
207: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/09(水) 21:23:43.58 ID:bfh6tv220
隼鷹の部屋
トサッ…
隼鷹「んにゅ~~…すぅ~~」zzz
VAVA「ま、風呂は起きてからゆっくりはいるんだな」
ガチャ…パタム……
ガシュンガシュン…
イクの部屋
スッ……
イク「…」
VAVA「よし」
イク「提督…」
VAVA「ん、起きたか?イク」
イク「うん…でも、ちょっと寝るの……」
VAVA「そうしろ」
イク「ね……てーとく」クイクイ…
VAVA「どうした、気分でも悪いのか?」
イク「ううん………おめでとうなの。これ、イ…イクからのご褒美♡」
チュッ…
VAVA「…」
イク「おやすみ……なの!」ササッ…ボフ!
216: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/14(月) 19:11:20.02 ID:2ssF8H7O0
数分前
音楽室
モゾモゾ…ゴロン…
ドシャ!
装甲「あいてて…また落ちた……」ぽりぽり…
装甲「ん~…朝かぁ……」のびーーっ……
装甲「今日はお休みだっけ……散歩でもしようかなぁ」
シュルル…キュ……パサッ……チャッ…
装甲「鏡、鏡……ん、完璧。やはり、姫の美しさって罪…」うんうん
ガチャ…テクテク…
装甲「…」ぼぉ~…
装甲『そういえば、今なら脱走とか自由に出来るわね』
装甲「ふふ…」クスッ!
装甲『まさか。VAVAさんがいる以上、ここを離れる理由はない……あの海にも特に未練はないし…しかも、ここはあの城より安全」
装甲『他の姫のことも考えなくていいし、とっても安心できる』
装甲「…」
リコリス(はぁい♪)妄想
装甲「あの時…」
装甲『あいつを相手にでかい口を叩けたのも…傍にVAVAさんがいたから……』
装甲『確証なんてないのに…もしもの時は、VAVAさんが守ってくれるような気がしたから…』
217: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/14(月) 19:12:51.04 ID:2ssF8H7O0
(VAVA「勘違いするな!……後味が悪くなっては俺が困るんで、忠告してるだけだ」 )
装甲「VAVAさん…」うっとり…
タッタッター…
長良「あ、装甲さん。おはようございます!」ペコ!
装甲「あ……ど、どうも…えっと……」あたふた!?
長良「あはは!長良です!!」
装甲「そう!長良さん。おはようございます」ペコペコ!
長良「奇遇ですね、こんな朝早くから」
装甲「そうですね…何か用事でも?」
長良「はい、これから日課のトレーニングをしようかと!」
装甲「トレーニング?」
長良「えぇ、朝日を浴びながら海岸沿いを走るんです!気持ちいいですよ」
装甲「海岸沿いを…いいですねぇ」
長良「よかったら、一緒に走りませんか?健康にもいいし、美容にも効果的ですよ!」
装甲「…じゃあ、せっかくだから……」
長良「決まりですね!ちょうど動きやすそうな格好してるし、このままいっちゃいましょう!」タタター!
装甲「はい!」タタター!
218: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/15(火) 15:19:42.20 ID:NPWEt4/c0
とある船の上
ポッポー!
リコリス「うふふ、カワイイ汽笛…」
「…」ドキドキ…!
リコリス「いい天気ねー絶好の着任日和だわ♪」
「…」カチコチ…
リコリス「?」
リコリス「もしかして、緊張してる?」
「…まぁ、少し」
リコリス「大丈夫。貴女の提督になる人は、とってもいい人よ。少し気難しいってだけで」
「き、気難しい…」
リコリス「大丈夫だってば」
「でも、緊張はしますよ。これから行く場所に、私の初めての…提督になる人が…」
リコリス「ん…貴女、彼について事前に調べてこなかったの?」
「もちろん調べました!着任して半年もせずに、極めて困難といわれる姫タイプの撃沈を二度も…」
リコリス「へぇ、じゃあ、彼が初めて撃沈したのはなんて姫だったかしら?」
「えっと……泊地棲姫ですね」
リコリス「正解。じゃ、次は?」
「……南方棲姫。この姫だけは……忘れるわけがありません」
リコリス「…………お母さん…立派な人だったでしょうね」
219: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/15(火) 15:24:24.48 ID:NPWEt4/c0
「…」
「父と…私の誇りです」
リコリス「……今から行く場所に、貴女の仇を討ち取った人がいる…」
「はい…」
リコリス「何の因果かしらね」
「貴女が推薦してくれたんじゃないですか」
リコリス「でも、あなたが無能ならとても彼には紹介できないわ。大和型の子なんて、他にごまんといるんだから」
「そう言って頂けると…少し晴れがましいですね」
リコリス「……あぁ、やっぱり知らないようだから言っておくけど…彼が指揮する艦隊が、姫を沈めたわけじゃないからね」
「えぇ、わかってます……え?」
リコリス「彼、自分で戦闘しにいっちゃう人だから。理解できた?」
「…」
リコリス「こう…シュパーーって海に出て、ドカーーーンって」シュッシュ!
「…」
リコリス「…」
「えぇえええええええええええええええええ!!に、人間じゃない!?」
リコリス「かもねぇ…」
「そんなっ…嘘ですよね!?」
リコリス「そ、嘘よ♪」
230: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/18(金) 16:34:22.62 ID:uMQHkoKS0
廊下
ガシュン…ガシュン…
VAVA「次は…空母でも増やすか……それとも戦艦か…」
VAVA「…」
VAVA「イク……あの悪戯好きにも困ったものだな」
VAVA「たく……まったく…」ブツブツ…///
ガチャ…バタン……ガシュンガシュン…
執務室
ピーピーピーー!ガチャ……
VAVA「こちら横須賀鎮守府………なんだ、お前か」
VAVA「今日はあいつらの休業日でな」
VAVA「……そうか」
VAVA「上からの褒美?また正規空母か……?」
VAVA「戦艦か……期待しとくぜ」
VAVA「あぁ…わかった」
ガチャ…
VAVA「さて、どう暇を潰すか……」
231: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/19(土) 16:38:42.67 ID:jD36dAe/0
ガシュンガシュン…
明石の酒保
明石「暇だな~……!提督、お疲れ様です」
VAVA「?……明石、こんなところで何をしている」
明石「何って……私の仕事ですよ。工廠だけが私の仕事場じゃありませんから」
VAVA「それは知っている。何故休日に働いているのか聞いているんだ」
明石「休日……?今日お休みだったんですか!知りませんでした」
VAVA「何?そんなはずないだろう。お前もあの場所にいただろうが」
明石「いえ、私は途中から席を外していたので…」
VAVA「そうだったのか…?」
明石「提督は皆にひっぱりだこで、私なんか居なくなってもわからないですよね」
VAVA「…すまん」
明石「冗談ですよ。肩に何もついていない提督を見ていたら、ふと創作意欲が湧いてきたんです。よいしょっと……はい、これあげます」ゴソゴソ…ズイッ…!
VAVA「なっ……これは!?」
232: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/19(土) 16:44:09.32 ID:jD36dAe/0
明石「いつ提督にあってもいいように、持ち歩いてたんです。ちょっと重かったけど…どうどう?よく出来てるでしょ!提督の主砲を真似て、徹夜で作りました」
VAVA「俺の為に…」
VAVA『レプリカか…』
明石「似てるのは外見だけ。中身は余ってた46cm三連装砲を改造したものです」
VAVA「ふむ…」ぺたぺた…
明石「三連装から単装にして、砲身を短く切り詰めて、通常弾・徹甲弾・三式弾と三種類きちんと使えるようにしました!」
VAVA「そいつは凄いな……わざわざベルトまで作ったのか」
明石「外見はほぼ完璧です!!でも、ちょっと不安なことがあったり…」
VAVA「そうか?見たところ完成度は高いようだが」
明石「使う側のことを度外視して製作したので…反動とか…えへへ、作ってるときすっごく楽しかったです♡」キラキラ…
VAVA『輝いている…』
明石「見て見て!この後ろに格納できるギミック、再現するのに苦労したんですよ!それから、単装にしたぶん速射性能も向上させました!」
VAVA「ほう、よく出来てるじゃないか!」
VAVA『明石のやつ、喜んでいるな。よし、ここでスキンシップってのをやってみるか』
ぽす……なでなで…
明石「…!」わしゃわしゃ…
VAVA「よくやってくれたな。さすが明石だ」なでなで…
明石「でしょぉ!ね、ね、ここも見てください!!これで、砲身が稼動する速さも格段にあがってて…!」ペラペラペラペラ…
233: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/19(土) 19:19:16.90 ID:jD36dAe/0
数十分後…
明石「それで……細部にもこだわって…フルスクラッチを……ふわぁ……」うとうと…
VAVA『徹夜していたんだったな……それなのに店番までやろうと…』
VAVA「こいつの素晴らしさは十分伝わった。ありがたくもらっとくぜ」ス…
ガキィン…!
VAVA「うむ。いい感じだ」
明石「はい…よかった。サイズピッタリです」
VAVA「よし、明石。いい仕事にはいい睡眠が必要だな」
ガシッ…ギュ!
明石「わ……な、なにするんですか?」
VAVA「部屋まで送ろう。何、遠慮するな」
ガシュンガシュン…
明石「提督!?あのぉ…!」
VAVA「…」
ガシュンガシュン……
明石「でも…!やっぱり酒保はあけておかないと皆が困りますよ」
VAVA「心配するな。店番なら俺がやる」
明石「えぇ!?」
236: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/19(土) 19:33:32.75 ID:jD36dAe/0
しばらくして…
横須賀鎮守府
リコリス「着いたわね」
「はい」
リコリス「じゃ、行きましょう。待合室で待っていれば、彼が迎えに来てくれるから」
「えぇ…それにしても大きい基地ですね…」キョロキョロ…
リコリス「ここは対深海棲艦の最前線基地だからね。おっきくなきゃ」
「なるほど…」
リコリス「ふふ♪あんまりキョロキョロしてると、田舎者だと思われるわよ?」
「は、はい。気をつけます!」
リコリス「そうそう。箱入り娘のお嬢様なんだから、堂々としてればいーの」
ピーピーピー!ピッ…
リコリス「はい、こちらリコリス………うん、今着いたとこ。え……勝手に入って来いって?うん…うん……」
リコリス「…わかったわ。ちょっと待っててね」
「?」
リコリス「酒保まで来いって」
「酒保まで?」
リコリス「何かご馳走してくれるのかしらねぇ…?ま、いいわ。行きましょ」
「はい!」
239: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/19(土) 21:52:35.93 ID:jD36dAe/0
一方その頃…
道場
川内「…」
神通「…」
那珂「…」
川内「これより、いつもの情け無用 乱戦 組手を始める。二人とも体調は?」
神通「…」
那珂「おっけー!」
川内「よろしい」
川内「ちなみに、一番最初に倒れたものは罰として鎮守府500周」
神通「心得た」
那珂「りょーかい」
川内「では……この、夜偵が床に落ちた瞬間。始めとする」ひょい…ぽ~~ん
神通「…」チャキ…
那珂「…」キラッ☆
川内「…」ギラリ…
ひゅんひゅん……
242: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/20(日) 14:10:30.87 ID:Z6kuNuue0
カッ…!
神通「先手必殺ッ!ディアッ!!」クワッ!
チャキン!……ブゥン!
川内「ヌンッ!」ブリッジ回避!
川内「トァーーーーーッ!」ピョーン!ピタッ……!
川内「そらそらそらそらぁッ!!!」シュシュシュシュシュッ!!
神通「飛び道具など……!」スパンッ!キキキキキキンッ!!
川内「見事!」
神通「ハァーーーーッ!!」ダダダダダーッ!!
川内「おぉ!忍術無しに壁を駆け上がってくるとは、流石の剣客!もとい、健脚!!」
神通「ゼァッ!!」タンッ……!
神通『見える……!』《斬》
神通「キェエーーーーーーイ!!」ブゥン!ザザザザザザンッ…!!
ボムン!
神通「しまった…上か!!変わり身…なんとあざやか!!」
川内「フンハァーーーッ!まだ足りないぞ妹よ!ドァラ!!」カカトオトシ!
神通「クヌォ!」十字受け!
243: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/20(日) 14:59:36.55 ID:Z6kuNuue0
那珂「川内ちゃん隙ありぃ!」肩車!
神通「那珂ちゃん!!」
川内「何ッ!?うおぉおおおおおおおおおおおおおおおう!!!」ギューーーン!!
ガシッ…ガシッ……ガキィン!!
那珂「48のアイドル技の一つ!アイドルドライバー!!」
キィーーン!↓↓
神通「決めたか!?」
那珂「川内ちゃん500周ぅ!!」
川内「甘い!軽巡逆自在の術!!」ヒュン…!
那珂「わわぁ!?」ヒュン…!
バァーーーン!!
川内「どうだ!自分の技で固められた気分は!!」
那珂「なんのなんの!那珂ちゃん、返し技はいりま~~す☆」ニコッ!
川内「ぐぅッ…!なんという笑顔…!まさに芸者の鑑…!!」
神通「あれでは…ファンに成らざるを得ない…!!」
244: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/20(日) 15:01:18.01 ID:Z6kuNuue0
那珂「えいや!!」ババッ…グギィ……!
川内「ぐわぁああ!!」
那珂「アイドルスペシャル!!」
神通「アイドルスペシャル!?あの重力を利用した関節技の最高峰を!?」
ズドゥゥン!!
神通「決まった?………いや、さすが姉さん…」
シュ~~~~…
那珂「ほんとだよねぇ…まさか、同じ技で返してくるなんて………あう…」ガク…
川内「ふふふ…掟破りのアイドルスペシャル!」どやっ!
川内「ふん」ぺぃっ!
那珂「うにゃん…!」どしゃ…
川内「さぁ、神通。ここからは一対一だよ!」
神通「……いざ!!」
川内「ドルァアアアアアアアアアアア!!」
神通「ケイリャアアアアアアアアアア!!」
カイィイイイイイン………!!
249: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/20(日) 20:48:20.88 ID:Z6kuNuue0
VAVAの酒保
漣「ふわぁ…」てくてく…
漣「明石さん、リップクリームとクリームパンください」
VAVA「はいよ」ゴソゴソ…
漣「ぬあ~ぁ…よくねたぁ…ホント今日休暇でよかったですよ~ねぇ、明石さん」
VAVA「そうか。ほら、チョコレートおまけしといてやるよ」スッ…
漣「わぁい、ありがとうございます……」パシッ…
漣「?」
VAVA「ここにサインしろ」
漣「ご主人様!?」
VAVA「なんだ?」
漣「オモシロ!こりゃ皆におしえたげなきゃ!」(使命感)
タタター!
VAVA「おい!サイン……まったくあいつは…仕方ねぇやつだな」サラサラ…(購入者:提督)
VAVA「これで問題ないだろ」
251: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/20(日) 20:57:52.93 ID:Z6kuNuue0
廊下
コツコツ…
阿武隈「えっと……さっき行ったのが工廠で、ここをしばらくまっすぐで酒保かぁ」
阿武隈「コレだけ広いと、場所を覚えるのも大変だなぁ」
道場
ガララ…ヒョコ…
阿武隈「へぇ…ここで、格闘術を学ぶのね……ひっ…!?」
川内「…」バ
神通「…」タン
那珂「…」キュ~
阿武隈「うわぁ…」
ソッ……ガララ…シパン…
阿武隈「見なかったことにしよう。川内型と関わると碌な事がない無いって言うし……」
タタター…!
257: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/21(月) 21:59:15.14 ID:FJUvH1y00
VAVAの酒保
VAVA「…」
「てーとく、ここから好きなカード選んで」
VAVA「そうだな……コレだ」ピッ…
VAVA『妖精用のトランプか…なんて小さなカードだ』
「はい、じゃあそのカードを覚えたら、この残った束全部に混ぜちゃって!」スッ…
VAVA「わかった」パシ……シャッシャッシャ…
「これで、てーとくが選んだカードがどこにあるか、わからなくなりました」
VAVA「そうだな。で、このカードの束はお前に返すのか?」
「ううん、返さないでいいよ。さて、ここからが見物!パパッと一発でてーとくが選んだカード当てちゃうからね!」
VAVA「おもしろい。当ててもらおうじゃないか」
「じゃ、扇子みたいに束を広げて~…」
VAVA「…」バララ……
「ん~~~……あなたが選んだカードは~~……ここにはありません!」ビシッ!
VAVA「何?そんな馬鹿な…さっき確かに……」
「ふふふ~あなたが選んだカードは…ややや!なんと、このカゴの中に!」ゴソゴソ…
VAVA「ほう?なら、見せてみろ。俺がなんのカードを選んだか」
「ズバリ!この…ジョーカーですね!」ババン!
VAVA「ほぅ、当たりだ。うまいもんだな」
「すごいでしょ!楽しかったらほめて!!なでて!!!」ぐりぐり…!
VAVA「あぁ、楽しませてもらった。えらいぞ」なでなで…
「ん~~♪」ゴロゴロ…
VAVA「…」
「てーとく、ここから好きなカード選んで」
VAVA「そうだな……コレだ」ピッ…
VAVA『妖精用のトランプか…なんて小さなカードだ』
「はい、じゃあそのカードを覚えたら、この残った束全部に混ぜちゃって!」スッ…
VAVA「わかった」パシ……シャッシャッシャ…
「これで、てーとくが選んだカードがどこにあるか、わからなくなりました」
VAVA「そうだな。で、このカードの束はお前に返すのか?」
「ううん、返さないでいいよ。さて、ここからが見物!パパッと一発でてーとくが選んだカード当てちゃうからね!」
VAVA「おもしろい。当ててもらおうじゃないか」
「じゃ、扇子みたいに束を広げて~…」
VAVA「…」バララ……
「ん~~~……あなたが選んだカードは~~……ここにはありません!」ビシッ!
VAVA「何?そんな馬鹿な…さっき確かに……」
「ふふふ~あなたが選んだカードは…ややや!なんと、このカゴの中に!」ゴソゴソ…
VAVA「ほう?なら、見せてみろ。俺がなんのカードを選んだか」
「ズバリ!この…ジョーカーですね!」ババン!
VAVA「ほぅ、当たりだ。うまいもんだな」
「すごいでしょ!楽しかったらほめて!!なでて!!!」ぐりぐり…!
VAVA「あぁ、楽しませてもらった。えらいぞ」なでなで…
「ん~~♪」ゴロゴロ…
263: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/23(水) 12:57:16.89 ID:K6wzADVa0
???
南方「待て~~!戦艦 長門~~~~~!!」
ドシンッ!ドシンッ!!
長門「わぁーーー!!なんで復活してるんだぁああああああーーーーー!?」
ダダダーーー!!
南方「貴様だけは絶対に逃がさんぞぉ~~~!沈めぇ~~~~~!!」
長門「誰かいないか!!誰か……誰か助けてぇえええ!!」」ぴぇええ!
南方「待て~~~~~~~~~!!」
ズテンッ!ドシャ…
長門「あいてっ…うわぁあああああああああ!?こ、腰がぬけて…!」ぺたん…カサカサ…!
南方「わっはっはっはっは!!おっちょこちょいの二枚目気取りなドジ戦艦め!とうとう捕まえたぞ!!」ジリ…!
むんず!
長門「あぐっ!ひ…ひゃくまん………おたすけ!命と顔と手足だけは!!」
南方「全部ダメだ欲張り!!ふふふ……このままバラバラにしてくれるわ!!!」グググ…!
長門「うぐぅ…!ビッグセブン……命、ここに尽きたり…」
ドゥン!ドゥン!!
264: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/23(水) 13:01:16.39 ID:K6wzADVa0
南方「ぐわぁああああああ!?まさか、この南方棲戦姫がやられるとは!む……むねん………」ぱたーん…
長門「この砲声は…まさか…!!」
VAVA「………大丈夫か?長門」シュ~…シャコン…
長門「提督!また助けてくれたんだな!!」タタター!
VAVA「当たり前だ。お前の為なら、たとえ雪山だろうが火山だろうが、海の中だろうが砂漠の真ん中だろうが、地底だろうが宇宙だろうが、駆けつけてやるよ」
長門「て…提督…!もぉおおおおん!もぉおおおおおおおおおおおん…!!」ダバ~!!
VAVA「なんて泣き方してやがる……おら、帰るぞ」ダキッ…
長門「う…うん♪」ぎゅ…
ガシュン…ガシュン……
~完~
265: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/23(水) 13:03:42.62 ID:K6wzADVa0
長門の部屋
長門「うん………う?…………う~~~~~~~~~~ん……」ズキズキ…
長門「はっ!?」ガバ…!
長門「……………………なんだ、夢か」ホッ…
長門「うっ…いた…二日酔いだな……あ、おはようございます。初代ビッグセブン」ペコ…
長門「……あんまり強くないのに…昨夜はのみすぎてしまったな……いたたた……」
長門「あいつらに勧められるままのんだのがまずかった……」
長門「ダメだ…何もする気がおきん……」
長門「いいや、今日は休みだし…一日中寝てよ…いてて………」
長門「…」
長門「提督…」ぽっ…///
ボフッ……パサ…
長門「…………ぐぅ」zzz
269: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/23(水) 15:44:00.13 ID:K6wzADVa0
横須賀鎮守府
あちら
漣「ねぇ、知ってる?今ね、提督が酒保で店番やってるんだよ」
「なんだと?」
「なんと」
「なんやて?」
「なんでち?」
「なんでありますか?」
たったったー!
こちら
漣「明石さんがお休みしてるから、今日は提督が酒保で働いてるんですよ」
「ほんとかい?」
「ほ…本当……?」
「ほんとかよ?」
「ほんとなの?」
「今、朝ごはん中です。世間話なら後にしてください」
「まったくです」
漣「すいません…」
てってってー!
漣「あちこちでしゃべっちゃった。いひひ♪」ニヤァ…
270: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/23(水) 15:56:46.51 ID:K6wzADVa0
廊下
コツコツ…
シーーーーーン…
リコリス「休日とはいえ…馬鹿に静かねぇ」
「えぇ…」
『南方棲鬼を倒した人……早く会ってみたい……』
リコリス『↑って顔してるわねぇ…どんな反応するのか、ちょっと楽しみだったりして』
ガヤガヤ…!!
リコリス「なんの騒ぎかしら?」
「あっちのほうから聴こえます」
リコリス「あっちは…酒保があるほうね。行ってみましょう」
「はい」
コツコツ…
272: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/23(水) 21:47:39.25 ID:K6wzADVa0
VAVAの酒保
ワイワイ!!
リコリス「なにこれは…?」
「わぁ…」
天龍「煎餅と麦茶のパックくれ」
VAVA「ほら」スッ…
隼鷹「おすすめな酒あったらちょーだい」
VAVA「そらよ」バーボン
扶桑「あの…手ぬぐいを二枚…」
VAVA「扶桑は柔らかい物が好みだったな」ファサ…
五月雨「アイロン台が壊れちゃって、新しいのありますか?」
VAVA「後で直しに行ってやるから待ってろ」
装甲「海洋深層水ってありますか…?」
VAVA「ちょうど明石に入荷させておいたものがある」
夕張「あれ…?肩の主砲が…」
273: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/23(水) 21:49:01.76 ID:K6wzADVa0
VAVA「気にするな。明石が作った代用品だ。夕張はコレだろう?」
夕張「あ…よくわかりましたね?」
VAVA「そろそろ、お前の愛用している機械油が切れる頃だからな」
北上「鉛筆と消しゴムと提督ちょーだい」
VAVA「おら、鉛筆と……」シャシャシャシャ…!!
北上「消しゴムで!?」
VAVA「俺だ」コトン…
オォーーー!
北上「おぉ、こりゃ一本とられたね。これ、もったいなくてつかえないじゃーん♪」ケラケラ
VAVA「お前ら、サイン忘れるなよ」
VAVA『細部は省略してあるがな』
VAVA「おら、次!後ろつかえてるぞ!」
ぞろぞろ…
285: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/26(土) 21:43:56.13 ID:kmUOJFuq0
数分後…
電「司令官さん、チョコおまけしてくれたのです。残り物には福があるのです。嬉しい……あ!?あなたは……」
リコリス「んー?」
電「リ、リコリス・ヘンダーソン嬢さん!!なのです!!!」
どよどよ!?
VAVA『なんだ?あれだけいたのに誰もリコリスに気づいていなかったのか。あの隣のデカいのは…リコリスが連れてきた新人か……?』
リコリス「こんにちわ」ニコッ…
電「こここ……こにゃにゃちわ!!!…あの、握手してください!!」
リコリス『よかった。やっと気づいてくれた』
リコリス「うん、いいわよ」スッ…
電「ひゃぁ…感激なのです……」ぎゅ…
リコリス「うふふ…♪そんなに喜んでもらえるなんて、こっちまで嬉しくなっちゃうわ」
電「あ、ありがとうざいます!あのあの…!よければサイン……描いて頂きたいのですが…お願いします!!」ぺコォッ!
リコリス「頭なんて下げなくていいわ。サインね?私なんかのでよければ、描かせて頂きます」ニパッ…
電「光栄なのです…!」ペコペコ!
VAVA「………電、このマーカー使っていいぞ」
電「司令官さん、ありがとうございます!あとえっと…せ、背中!背中に電へって描いてください!」
リコリス「はい。じゃあ、後ろ向いて~♪」キュポン!
電「…」わくわく…!
リコリス『飛行場…じゃなかった。リコリス・ヘンダーソン……と宛名は、電ちゃんへ……』カキカキ…
287: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/29(火) 04:07:05.87 ID:L7OkKgLH0
たったったー…
電「ありがとうございました!なので~~す」ノシ
リコリス「うふふ…♪」ノシ
VAVA「よう、リコリス」
リコリス「元気そうで何よりね、VAVA。先の作戦での南方棲鬼 討伐、お疲れ様でした」
VAVA「大したことなかったぜ」
リコリス「まぁ、頼もしい」
「あなたが……南方棲鬼を…」
VAVA「…そうだ。厳密に言えば、長門と俺がヤツを沈めた」
「長門さんと…」
リコリス「ふふふ……この人が、あなたの提督よ。これからはこの人の指揮下に入ってもらうわ」
「ヘンダーソン嬢…短い間でしたが、面倒を見てくださって、ありがとうございました」ペコ…
リコリス「そんなにかしこまらないで。また スグ に会えるわ。さぁ、提督に着任の挨拶をして。これで、私の任務も完了よ」
「はい…!」
大和「大和型戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」
VAVA「俺はVAVA。ここの提督だ」
291: ◆1oKmZSIAF. 2015/09/29(火) 18:45:32.89 ID:L7OkKgLH0
横須賀鎮守府 外周
長良「外でめいっぱい体動かすのって、気持ちいいですよね!」
装甲「はひ……そうでしゅね…!!」
装甲『海岸沿い走って…体育館でマット運動して……そんで戻ってもっかいマラソン…』
長良「装甲さん体力ありますねぇ!」
装甲「いえ…あはは…」ぜぇぜぇ…
装甲『地上で…運動するって……こんなに辛いことなのね……体も重いし、暑いし……』
那珂「えっほえっほ…!」とっとっと~
長良「あ、那珂ちゃん!」
那珂「あぁ~長良ちゃん。装甲さんも、こんにちわ~!」
長良「珍しいね、こんなところで会うなんて」たったったー…
那珂「今ねぇ、罰ゲーム中なんだ~あと401週 鎮守府 回んないといけないの」
長良「それは大変だね!よかったらつきあおっか?」
那珂「いいのぉ!?助かる~~1人だとつまらないんだも~ん」
長良「だよねぇ!」
装甲『え…なにそれは……マジで言ってるの!?』
299: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/05(月) 12:07:56.24 ID:5yWqQW5N0
船着場
VAVA「…」
リコリス「送ってくれてありがとう。大和ちゃんのことよろしくね」
VAVA「…」
リコリス「……じゃあ」ノシ
VAVA「待て、リコリス」
リコリス「何?」ピタ…
VAVA「いや……何でもない」
リコリス「そう…困ったときは頼ってね。チカラになれるかもしれないから」
VAVA「うむ」
VAVA『やはり、ショルダーキャノンは自力で探すべきだな』
リコリス「またね」
VAVA「あぁ」
コツコツ……
リコリス『あの単装砲……ウフフ♪明石ちゃん、いい仕事するわね。注意して見ないと、私でも気づかない程に良い出来だった』
リコリス『つまり、明石ちゃんとはうまくいってるってこと。VAVA♡……良い兆候ね………でも、ちょっとジェラシー』にやにや///
コツコツ…
リコリス『単装砲…頼んでくれたら拾ってきてあげたのに。残念』
VAVA「…」
VAVA『あの後姿…何か企んでやがる。リコリス……また、しばらく様子を見る必要があるな』
304: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/06(火) 20:19:37.41 ID:XLfEy61c0
足柄の部屋
トントン…
ガチャァ…
足柄「だれぇ…?妙高姉さん?那智姉ぇ?羽黒??」ボサボサ~…
吹雪「吹雪です!足柄さん、お休みのところ失礼いたします!」ペコ!
足柄「え…吹雪…?ちょっと待ってなさい!」
吹雪「はい!」
バタン…………ドタドタドタ!ババッ!シュ~~~~ッ!
40秒後…
ガチャ!
足柄「あら?吹雪じゃない。何か用かしら?」シャララン…☆
吹雪「こないだの御礼に参りました!」
足柄「こないだ…?あぁ、南方戦のことね。気にしないで。あの状況では仕方の無いことよ」
吹雪「でも、足柄さんが庇ってくれたおかげで、南方棲戦姫に手傷を負わせることが出来ました」
足柄「あなたって律儀ねぇ」
吹雪「これ、間宮さんに特別に作ってもらった高級小豆のおはぎです。どうぞ、食べてください」
足柄「へぇ~!珍しいわね。じゃあ吹雪、今からお茶入れるから一緒に食べましょう」
吹雪「え!いえ、私は別に……」
足柄「遠慮しないの。ほら、入って入って。アイスティーでいい?まだ暑いし」
吹雪「は、はい!いただきます!」
足柄「ちょうど話し相手が欲しかったのよ。ありがとう、吹雪♪」
306: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/08(木) 08:36:24.13 ID:89JGxP5d0
夕方
廊下
ガシュン…ガシュン……
VAVA「…」
VAVA『休日も終わりか…もっとも、俺にしてみれば騒がしい一日だったが』
VAVA『こんな騒がしさも悪くない』
VAVA『あの新人…長門に任せてみるか。同じ戦艦同士、気も合うだろう』
VAVA「む……!」
VAVA「そうだ。五月雨……」
(五月雨「アイロン台が壊れちゃって、新しいのありますか?」 )
(VAVA「後で直しに行ってやるから待ってろ」 )
VAVA『行くか。晩飯までまだ間がある。部屋で休んでいるだろう』
ガシュ…!ガシュ…!!
309: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/09(金) 13:32:25.67 ID:Yyrc1YTJ0
五月雨の部屋
VAVA「五月雨、俺だ」
カタッ…!?トコトコトコ……!
ガチャ…
五月雨「提督、待ってました!」
「ましたー!」(五月雨の頭の上)
VAVA「すまん、遅くなった……お前は、加賀の艦載機妖精か?」
「どーもてーとく。彩雲だよ」
VAVA「彩雲……南方戦では活躍したそうだな」
「ちょっとだけね」
VAVA「加賀の妖精だけに優秀だな。五月雨、壊れたアイロン台ってのはどこだ」
五月雨「はい、これです。でも、アイロン台って直せるものなんですか…?」
VAVA「なんだ、脚が曲がってるだけじゃないか」
五月雨「着替えてるときにつまづいちゃって、それで曲げちゃったんです」
VAVA「ドジだな……どうだ、曲げ直してみたが…気に入らないなら脚のパイプごと作ってきてやる」グイ…
五月雨「いえ、これで大満足です!ありがとうございます」
VAVA「そうか。よし、用も済んだんだ。ちと早いが、食堂に行かないか?」
五月雨「はい!五月雨、お供します!!」
「この子…てーとくのこと…超わかりやし~」ニヤニヤ…
310: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 04:57:29.06 ID:+vPl88Zm0
その晩
食堂
わいわい…!
VAVA「…」カラン…
大淀「提督」
VAVA「よう、大淀。今日はよく休めたか?」
大淀「はい、とても充実した一日でした」
VAVA「そうか。明日からはまたよろしく頼むぞ」
大淀「おまかせを……提督、今晩もほどほどにして下さいね」
VAVA「わかっている」コトン…
コツコツ…
311: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 04:58:14.43 ID:+vPl88Zm0
VAVA「ん…?」
大和「今晩は、提督。大和です」
VAVA「新入りか、先輩達への挨拶は済んだか?」
大和「あ…いえ、まだ…」
VAVA「まぁ、一々空席を探すのも面倒だ。そこに座れ」
大和「はい、ありがとうございます」
ゴドン…ッ!ストン…
五月雨『うわぁ…ものすごい大盛り……赤城さん以上です…』
大和「提督の指揮下に入ることが出来て、大和、光栄です」
VAVA「ふん、世辞は心得ているようだな」
大和「そんな…滅相も無い!」
VAVA「冗談だ。ほら、飯が冷めるぞ」
大和「はい…!」ぱくぱく…!!
314: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 12:38:21.65 ID:+vPl88Zm0
深夜
食堂
そろ~~…ぐぎゅるるる~~~…
長門「うぅぅ…おなかへった……」
長門『寝過ごした……もう誰も居ないか……でも、自室の冷蔵庫には するめ と 缶チューハイ しかないし…』
長門「厨房に…何か………残ってないかな」へろへろ~~…
バシュッ…!ビィーーーーン!!
長門「わひぃっ!?」ぺちゃん!
間宮「誰です…割烹着も着ないで……調理場は清潔でなくてはいけないのですよ……?」スタスタ…
長門「ほほほ…包丁」ガタガタ…!
間宮「あら……?長門さん?あ……ごめんなさい!私ったら、つい手が動いてしまって…何か御用ですか?」グイグイ……すぽん…
長門「あ、ま、間宮さん…!これは、違うんだ。そう!最近、夢遊病気味で……日々の疲れかなぁ、うん。騒がせて悪かった。では、私は自室に戻…」
ぐぎゅるるるるるるるるるるうぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~~~~~~~~~~~~……!!!
315: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 12:40:57.46 ID:+vPl88Zm0
長門「…」かぁ~///
間宮「まぁ…」
長門「帰る」グスッ…
ガシッ…!
間宮「待ってください。ちょっと頼みたいことがあるのですが…こんなこと長門さんにしか頼めなくて」
長門「な…何?」
間宮「今、新しい献立の作成に取り組んでいたんですけど、こんな時間でしょう?試食してくれる人が居なくて」
長門「新しい献立…そういえば…くんくん………わ…!いいにおいじゃないか……!」パァ…キラキラ…!
間宮「よかったら試食して頂けませんか?間宮流 具沢山豚汁 と 鳥ときのこの釜飯 です」
パカ……ほわっ……ほかほか~~~~~…
長門「んんん~~♪においだけでどうにかなってしまいそうだ…!試食させてくれ!!今すぐ!!!」
間宮「ありがとうございます。今よそいますから、そこに座って待っててくださいね」
長門「うん!うん!!」ストンッ!
319: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 17:18:54.59 ID:+vPl88Zm0
大和の部屋
大和「…」スヤァ…
ほわぁ~~ん…くんくん……
ムクッ…!
大和「なにかしら…どこからか…凄くおいしそうな匂いが…」
ふらふら~…
大和「…」スヤァ…
ほわぁ~~ん…くんくん……
ムクッ…!
大和「なにかしら…どこからか…凄くおいしそうな匂いが…」
ふらふら~…
320: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 17:20:21.52 ID:+vPl88Zm0
赤城の部屋
赤城「…」zzz…
ほわ…
ガバ!
赤城「この香りは……」
すんすん…すぅ~~~……はぁ~~~~~……
赤城「なんと見事な…」
赤城「明日は訓練が控えていますが…やむを得ないわね」
赤城「行かねば」
赤城「…」zzz…
ほわ…
ガバ!
赤城「この香りは……」
すんすん…すぅ~~~……はぁ~~~~~……
赤城「なんと見事な…」
赤城「明日は訓練が控えていますが…やむを得ないわね」
赤城「行かねば」
321: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 17:21:20.06 ID:+vPl88Zm0
加賀の部屋
シュルル…キュ…
加賀「ん…」
ズキッ…
加賀「んんっ…!」
加賀「痛い……ダメージを体に残すなんて…私もまだ未熟ね……」
加賀「恐るべきは姫の破壊力か…いずれにしても、両腕に故障が残らなくてよかった…」
ほわぁん…
加賀「このにおい……」
加賀「!」
加賀「間宮さんね…こんな時間に、何を作っているのかしら……?」
加賀「気になります」
シュルル…キュ…
加賀「ん…」
ズキッ…
加賀「んんっ…!」
加賀「痛い……ダメージを体に残すなんて…私もまだ未熟ね……」
加賀「恐るべきは姫の破壊力か…いずれにしても、両腕に故障が残らなくてよかった…」
ほわぁん…
加賀「このにおい……」
加賀「!」
加賀「間宮さんね…こんな時間に、何を作っているのかしら……?」
加賀「気になります」
322: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/10(土) 17:27:15.10 ID:+vPl88Zm0
執務室
VAVA『もう、川内を除き…全員寝た頃だな』
スク…
VAVA『ショルダーキャノンを探してこなければ…』
VAVA『ついでに、マスターとチビに会いに行こう…あの店で飲む酒が一番うまいからな』
ガチャ…パタム……
VAVA『アカシックキャノン(命名)も悪くないが、弾薬が艦娘と同規格な為、弾数が制限されてしまう…』
VAVA『資材は、勝手に増えない』
VAVA『今は充実していても、いつ資材難に遭うかわからんのだ。その為にも、ショルダーキャノンを取り戻すことは重要だ」
VAVA『すぐに見つかればいいんだがな…俺の兵装だ。あの重量で、まさか海流に流されたりはしないだろうが』
VAVA『いずれにしろ……今夜は長くなりそうだ』
ガシュン…ガシュン…
330: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/12(月) 14:51:17.98 ID:IMXqjOuI0
泊地要塞
泊地「ハァ……ホァァ………!!」ポタ…ポタ……
泊地「649997………フフ……流石…私 ノ VAVAダ……南方 ヲ 倒シタカ……!」グイ…!
泊地「当然カ……ナンセ、余力 ヲ 残シテ 私 ニ 勝利シタ 漢ダ…………アンナ 小娘 トハ 格 ガ違ウ…」
泊地「649998…649999……」グイ……グイ…!
泊地「650000!!」グイン……ピタァ!
泊地「フゥ…!………誰カ、手ヌグイヲ……」ヒュッ…スタンッ!!
ガガーーー………テッテッテ!
「オ疲レ様デス。泊地様、手ヌグイ ヲ ドウゾ!」
泊地「ウム……ヤハリ、効クナ。コレハ」フキフキ…
「馬力 ノ 分ダケ 片手倒立 薬指 腕立テ…デスカ。オマケ ニ 重イ 艤装 ヲ 装備 シタママ ヤッテシマウナンテ…恐レイリマス」
泊地「コノ 薬指 トイウノガ マタ 効クノダ。小指 ヨリ モ 非力 ナ 指 ダカラナ」
「ヘェー、小指 ガ 一番 弱イト バカリ……」
泊地「ソウダ、コノ トレーニング ヲ ヒヨッコ 達ノ 肉体訓練 ニ 加エル トイウノ ハ ドウダ?心身トモニ 強クナル」
「ソレハ ヤメタ 方ガ イイカト……若イ 兵士 達ニ ソコマデ ノ 忍耐 ハ アリマセン」
泊地「冗談ダ。ソレグライ 把握 シテイル……シカシ、近頃 ノ 若者 ハ マッタク タルンデイル」
「仰ル 通リデス」
泊地「ロク ニ 働キモ セン ノニ、ヤレ 給料ガー 休ミガー ナドト…文句バカリ 一人前ダ…ケシカラン!!」ぷんすか!
「エェ、マッタク!」
泊地「オマケ ニ 最近デハ、アロウコトカ 人間 ト………カ、駆ケ落チ シテマデ 隊ヲ 抜ケル 者ガ 居ル ソウデハナイカ!!」ぷんぷん!
「忌々シキ 事態 デスヨ!!コレハ!!!」
泊地「ケシカラーーーン!!」おこおこ!!
泊地「ハァ……ホァァ………!!」ポタ…ポタ……
泊地「649997………フフ……流石…私 ノ VAVAダ……南方 ヲ 倒シタカ……!」グイ…!
泊地「当然カ……ナンセ、余力 ヲ 残シテ 私 ニ 勝利シタ 漢ダ…………アンナ 小娘 トハ 格 ガ違ウ…」
泊地「649998…649999……」グイ……グイ…!
泊地「650000!!」グイン……ピタァ!
泊地「フゥ…!………誰カ、手ヌグイヲ……」ヒュッ…スタンッ!!
ガガーーー………テッテッテ!
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泊地「ウム……ヤハリ、効クナ。コレハ」フキフキ…
「馬力 ノ 分ダケ 片手倒立 薬指 腕立テ…デスカ。オマケ ニ 重イ 艤装 ヲ 装備 シタママ ヤッテシマウナンテ…恐レイリマス」
泊地「コノ 薬指 トイウノガ マタ 効クノダ。小指 ヨリ モ 非力 ナ 指 ダカラナ」
「ヘェー、小指 ガ 一番 弱イト バカリ……」
泊地「ソウダ、コノ トレーニング ヲ ヒヨッコ 達ノ 肉体訓練 ニ 加エル トイウノ ハ ドウダ?心身トモニ 強クナル」
「ソレハ ヤメタ 方ガ イイカト……若イ 兵士 達ニ ソコマデ ノ 忍耐 ハ アリマセン」
泊地「冗談ダ。ソレグライ 把握 シテイル……シカシ、近頃 ノ 若者 ハ マッタク タルンデイル」
「仰ル 通リデス」
泊地「ロク ニ 働キモ セン ノニ、ヤレ 給料ガー 休ミガー ナドト…文句バカリ 一人前ダ…ケシカラン!!」ぷんすか!
「エェ、マッタク!」
泊地「オマケ ニ 最近デハ、アロウコトカ 人間 ト………カ、駆ケ落チ シテマデ 隊ヲ 抜ケル 者ガ 居ル ソウデハナイカ!!」ぷんぷん!
「忌々シキ 事態 デスヨ!!コレハ!!!」
泊地「ケシカラーーーン!!」おこおこ!!
331: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/12(月) 14:56:59.20 ID:IMXqjOuI0
シュ…!バババッ!!
泊地「ヌ…!」
「失礼イタシマス!泊地様!」
泊地「ゴ苦労ッ!動イタカ!!」
「ハッ!移動 ヲ 開始シタ 標的 V ハ、ルートD ニ 入リマシタ!恐レナガラ、追跡 ノ 途中デ 隊員ガ V ヲ 見失ッテシマイマシタガ…」
「見失ッタ 地点 ヲ 鑑ミルニ、依然 V ノ 目的地 ハ ルートD ノ ゴール ダト 思ワレマス!」
泊地「デカシタゾ!ソレダケ 分カレバ 十分ダ!現場 ノ 隊員 ヲ 全員 撤収サセロ!私 ガ デル!!」
「ハ、泊地様 自ラ ガ…!?」
泊地「後!港湾 ニ 暗号 ヲ トバセ!!内容 ハ、《カウンター ニセキ カクホ サレタシ》以上。復唱!!」
「ハッ!《カウンター ニセキ カクホ サレタシ》以上 デ ヨロシイデスカ!」
「港湾様ヘ…!?シカシ、アノ方ハ モウ……」
泊地「ヨシダ!V ノ ゴール 到着マデ ノ 残リ 時間ハ!?」
「残リ28分デス!」
泊地「了解ダ!留守 ハ 任セタゾ!!」シュバッ!
ガガーー………ギューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!
「 V トハ 一体…ソレニ…カウンター(反撃)、二隻、確保、トハ…ナンナノ…?」
「ワカラン…シカシ、泊地様 ハ 何時モ 強敵 ト 戦ッテオラレル。我々 ハ ソンナ泊地様 ノ 為ニ、全力 ヲ 尽クス ダケダ」
343: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/13(火) 13:21:18.09 ID:aw2B5txF0
深海BAR ダーウィン
港湾「…」フキフキ…
「マスター、御代 ココ オイトクカラ」
港湾「オツリ…」
「ツリ ハ イイッテ。次 来タトキニ、マタナンカ 美味イモノ 食ワセテヨ。ジャ…ゴッソーサーン」
港湾「毎度 アリガトウゴザイマス……」
ギィィ……バタン……
港湾「…」フキフキ…
ガララ…
ツ級「マスター、ホッポチャン 寝チャイマシタ」
港湾「オ疲レ様。コレデ シバラク ハ 起キナイワネ。私達 モ チョット 休憩 シマショウ」
ツ級「ハイ」
ガ………シ………ガ………ュ…ン…………
港湾「…!」ピク……
ツ級「?………ドウシマシタ?」
港湾「休憩 ハ、ヤッパリ モウ少シ 後デ トリマショウ。常連サン ガ キテクレタ ミタイ…」ササッ…!カチャカチャ…!!
ツ級「常連…?」
港湾「ウフフ……誰カト 違ッテ 予約 ナンカ シナイ人ヨ。イツモ 気分 デ 来ルンダカラ」
ガシュン…ガシュン……
ツ級「ア……コノ 足音 ハ…!」
港湾「…」フキフキ…
「マスター、御代 ココ オイトクカラ」
港湾「オツリ…」
「ツリ ハ イイッテ。次 来タトキニ、マタナンカ 美味イモノ 食ワセテヨ。ジャ…ゴッソーサーン」
港湾「毎度 アリガトウゴザイマス……」
ギィィ……バタン……
港湾「…」フキフキ…
ガララ…
ツ級「マスター、ホッポチャン 寝チャイマシタ」
港湾「オ疲レ様。コレデ シバラク ハ 起キナイワネ。私達 モ チョット 休憩 シマショウ」
ツ級「ハイ」
ガ………シ………ガ………ュ…ン…………
港湾「…!」ピク……
ツ級「?………ドウシマシタ?」
港湾「休憩 ハ、ヤッパリ モウ少シ 後デ トリマショウ。常連サン ガ キテクレタ ミタイ…」ササッ…!カチャカチャ…!!
ツ級「常連…?」
港湾「ウフフ……誰カト 違ッテ 予約 ナンカ シナイ人ヨ。イツモ 気分 デ 来ルンダカラ」
ガシュン…ガシュン……
ツ級「ア……コノ 足音 ハ…!」
344: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/13(火) 13:24:49.82 ID:aw2B5txF0
ギィィィ…
VAVA「よう、マスターと酒に会…マスターとチビと酒に会いに来たぜ」
ツ級「イラッシャイマセ!VAVAサン!!」
VAVA「元気そうだな、ツ級」
港湾「イラッシャイ。大丈夫、今 ハ オネンネ シテルカラ♪」
VAVA「そうか…何か一杯くれ。マスターの勧めでかまわん。今はそんな気分なんでな」ガララ…ドカ…
港湾「ワカッタワ……ヨイショ…」スス…ポス(予約席)…
VAVA「ん……この席の隣、予約があるのか?」
港湾「ウン」
VAVA「なら、席を移る」スク…ガシュン…ガシュン…
港湾「…」サッ…
VAVA「…」ガララ…ドスン…
港湾「…」スス……ポス…
VAVA「マスター、これは何の遊びだ?」
港湾「ゴメンネ。怖イ人 ニ コウヤッテ 予約スルヨウニ 言ワレタモノダカラ♪」ニコニコ…
VAVA「…わかった。仕事ならば仕方が無いな…早いとこ一杯注いでくれ」
港湾「カシコマ♪」ニコニコ~
ツ級『入リ込ム 隙間ガ無イ……オ互イ 凄ク リラックス シテル……』
348: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/14(水) 11:06:06.15 ID:D15SLpyz0
しばらくして…
港湾「ソウ……南方 ヲ…………オ疲レ様」
VAVA「厄介なヤツだったが……まぁ、何とかしてやった。ツ級、チーズとサラミをくれ」
ツ級「ハイ、少々オマチクダサイ」
港湾「VAVA。彼女… 生キテイルワ。今 ハ 重傷 デ ロク ニ 動ケナイダロウケド…」
VAVA「だろうな。泊地で確認済みだ。事、頑丈さに至っては俺に勝ち目など無いだろう。深海の姫ってのは、何でできているんだか…」カラン…
港湾「体 ガ 元通リ ニ ナッタラ、報復シテクル カモ知レナイ…」
VAVA「そうなったら、また潰してやるだけよ」コトン…
港湾「ネェ、VAVA ノ 戦イハ……イツ終ワルノ…?」
VAVA「クハハ……そんなものとっくに終わっている」
港湾「…?」
VAVA「マスター。俺のVAVAとしての戦いは既に終わっているんだ。今の俺の戦いは…」
349: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/14(水) 11:11:01.62 ID:D15SLpyz0
VAVA「提督としての戦いだ。一人の司令官として、艦娘たちの行く末を見てみたいのさ」
港湾「VAVA…」
ツ級「…」カタン…スス…
VAVA「無論、お前達の行く末もな。それらを見終わる頃には、この世界も退屈になっているだろう」
VAVA「その時こそ…俺の全てが終わるんだ。どうだ、名調子だろう?」
港湾「強イノネ、VAVAハ……逃ゲテナイ……私ナンテ…」
VAVA「何か飲めよマスター。ツ級も好きなものを飲んでいいぜ。こういうときの為の酒だ」
ツ級『カッコイイ…』///
港湾「アリガトウ…ジャ、マティーニ ヲ 頂クワネ」
ツ級「アリガトウゴザイマス。私 ハ マリブパイン ヲ 頂キマス」
港湾「ワカッタワ。今 作ルカラ…」カチャリ…トクトク…
ダダダダダーーー!!!キキィィィーーーーーーー……!!スーハー…スーーーハーーー……コツコツ……
351: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/14(水) 11:19:00.31 ID:D15SLpyz0
港湾「…」カチャカチャ…
ツ級「?」
VAVA「…」
ギィィィィ……コツコツ………
泊地「港湾、マタ 飲ミニ キテヤッタゾ。黒ビール ヲ 貰オウカ」キリッ!
VAVA「よう、泊地」
泊地「オ!VAVAジャナイカ 奇遇ダナァ コンナトコロ デ♪」ガララ…ストン…
VAVA「なんだ、この席を予約していたのはお前だったのか」
泊地「ウム。ソレニシテモ オ前トハ ナニカト 縁ガ アルナ。マサカ、偶然 予約シタ 席ガ 隣 ダッタトハ」ニコニコ!
VAVA「そうだな。偶然ってのはすごいもんだ。驚いたぜ」
泊地「ワッハハハ!違イナイ!!トコロデ VAVA ヨ、無事 南方 ヲ 倒シタソウダナ。コノ私ガ 祝イノ 美酒 ヲ 贈ロウ。オイ港湾、コノ店 ノ 一番良イ バーボン ヲ クレ!!アリッタケダ!!」
港湾「イイケド………ダセルノ?全部ダトコノ値段ヨ」ぱちぱち……(そろばん)
泊地「私 ハ 姫 ダゾ。ソンナコト 一々 気ニ…シナ……………スマンVAVA……5本マデデ…イイカ?」サァー…
ツ級「良イ オ酒 ッテ 本当 ニ 高イ デスヨネ…」
VAVA「気にするな。それより、とっとと飲んじまえ。飲み終わったら出掛けるぞ。今晩……いや、深海に昼も夜もないか…とにかく付き合え」
泊地「エ…!?ソレハ…」///
港湾「…」バキッ…!(そろBAN)
ツ級「ツ!?」
358: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/17(土) 19:17:04.65 ID:xUeheuKI0
海底
ガシュ!ガシュ!スィーーー!
VAVA「……というわけだ」
泊地「ナルホド、理解シタ。ツマリ、コノ 私 ニ 単装砲 探シヲ 手伝エト 言ウノダナ?」
VAVA「嫌なら帰ってもいいぞ」
泊地「帰ラン。ドウセ 暇ヲ 持余シテ 筋トレ シテイタ 所ダ。手伝オウ」
泊地『艦娘 ヲ 相手 ニ 戦争 スルノハ モウ 飽キタ……モット 刺激的 ナ モノ ガ デキタカラナァ♡』
VAVA「助かる。お前の速力と洞察力。頼りにしてるぜ」
泊地「任セロ。ト、言イタイ所ダガ、落シタ ハ 場所 ハ 覚エテイルノカ?」
VAVA「場所ならば記憶している。間違いは無い」
泊地「フム、手掛カリ ハ 十分 ノ ヨウダナ。サッサト見ツケテ、私 ノ 部屋 デ 飲ミナオソウ ジャナイカ!」
VAVA「…」
泊地『ム……シマッタ!調子 ニ 乗リスギタカ…!?』ガクブル…
VAVA「手短に済んだなら…それも悪くない」
泊地『好機!』
泊地「善 ハ 急ゲ ダ!モット トバソウ!!」ギューーーーーーン!!
VAVA「おう」ガシュン!ガシュン!ガシュン!
359: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/17(土) 19:18:11.80 ID:xUeheuKI0
限定 第四海域 最深部 海底(南方統治下)
ギューーーーン……ピタ………
泊地「ココ ノ 上ダナ……VAVA 率イル 艦隊 ト、南方 ガ 争ッタ海ハ……」
VAVA「わかるのか?」
泊地「ワカルサ。ココニハ アラユル 感情 ガ 思念 トナッテ 残留 シテイル……勿論、南方 ノ 思念 モナ」
VAVA「オカルトだな……にわかには信じがたいが……」
泊地「互イニ 気 ヲ ツケヨウ……ココハ ヤツノ 領域 ダカラナ…タトエ、大破以上 ノ 傷ヲ 負ッテイルトシテモ 油断 ハ デキン」
VAVA「お前が言うと説得力があるな。確かにヤツの火力は侮れんものがあった」
泊地「面目ナイ……サテ、名誉挽回ダ!!探スゾ!!!」
360: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/17(土) 19:30:40.30 ID:xUeheuKI0
しばらくして…
泊地「ダメダー!コッチニハ ナイ!!」
VAVA「こちらもだ!………くそっ…」
VAVA『外した位置は確かにここだった……誰かが持ち去ったのか…』
泊地「次 ハ……何処ヲ探ス?何カ 心当タリ ハ アルカ?」
VAVA「いや、無い……」
泊地「ソウカ……ヨシ、南方要塞 モ 探ソウ」
VAVA「要塞はもう崩壊している」
泊地「ソノ事ハ 私モ 知ッテイルサ。アソコ ニハ 地下施設 ガ アルンダ。可能性 ハ 低イガ、南方 ガ 回収シテ、隠レテイル カモ シレン」
VAVA「なるほど…ここで外したショルダーキャノンが見当たらず、ここに沈んだはずの南方の姿もない…確かに辻褄は合うな」
泊地「行コウ」
368: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/20(火) 07:16:47.39 ID:jx6OWtlf0
南方要塞 址
泊地「アノ 要塞 ガ……見事 ナマデノ 廃墟ダナ。確カ ココラ 辺ニ 地下ヘノ 入口 ガ アッタハズナンダガ…瓦礫 ガ 邪魔ダ……」
VAVA「どけ、俺が吹っ飛ばしてやる」
泊地「膝 ノ 爆雷 ダナ」
VAVA「……爆雷じゃない。ナパームだ。詳しく言うと、バンピティブーム。長年愛用している兵装だ」スッ……カパ…
泊地「フーム……VAVA ノ 兵装 トヤラ ニハ、ドレモ 名前 ガ アルノ ダナ。私 モ 主砲 ヤ 副砲 ニ 名前 ヲ ツケヨウ カナ…」
VAVA「いいんじゃないか」バシュ!コロン……
ボムンッ!!ガラガラ…!!
泊地「オォ、イイゾ。入口 ガ 顔 ヲ 出シタ!」
VAVA「それにしても、よくこんな入口を知ってたな」シャコン…
泊地「アイツ ハ 用心深カッタカラナ。コノヨウナ 出入リ口 ガ 非常口 トシテ 沢山 アルンダ」
VAVA「防災意識の高さがアダになったわけか……とにかく道は開けた」
泊地「ウム。急ゴウカ」
ガシュン!ガシュン!!スィーーーー!!
369: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/20(火) 07:47:18.28 ID:jx6OWtlf0
南方要塞 地下
ぺタ…ススス……コンコン………
VAVA「…」ピタァーーー……スッ…
VAVA「…地下は綺麗に残っているな。これなら奥まで進んでも問題ない」
泊地「今ノデ ワカルノカ?」
VAVA「わかる」
泊地「マッタク、VAVA ニハ 驚カサレテ バカリ ダヨ」
VAVA「普段ならこんな面倒なことはしない。俺の行く道には敵や罠があって当然だからな」
泊地「…」
VAVA「かまわず進む。だが、今は俺だけじゃない。慎重にもなる」
泊地「私ハ……足手マトイカ?」
VAVA「頼りにしていると言ったろう。先にいくぜ」
ガシュン…ガシュン……
泊地「ア…アァ」///
372: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 11:12:53.79 ID:qZGmBsB40
中央地下通路
ガシュン…ガシュン……コツコツ…
VAVA「広いな…」
泊地「ム……?見ロ、VAVA。コノ先 ハ 分カレ道ノヨウダゾ」
VAVA「そうだな…俺が右に行く。泊地は左を進め」
泊地「ワカッタ。何カアッタラ空砲ニ発 デ 合図 ト 言ウノハ ドウダ?」
VAVA「よかろう」
373: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 11:15:37.82 ID:qZGmBsB40
地下通路 右
ガシュン…ガシュン……
VAVA「ん…なんだ?ここから灯りが消えている……」キュイィン……
ピッ…
VAVA『が、光が無くても見通す術はいくらでもある』ジー…
ガシュンガシュン……ピタ…
VAVA「この壁は…?どこも綺麗だと思っていたが……どうやらこれが原因で照明が故障したようだな」
VAVA「破片の飛び散り方からすると…向こう側からこちらへ、壁をぶち抜いた跡だ…何か大きな物を引きずったようなあともある」
VAVA「引きずったあとは、奥へと続いているな…つまり、この先に何かがいるというわけだ………」チャキ…
パパンッ!!
374: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 11:17:07.33 ID:qZGmBsB40
地下通路 左
倉庫
泊地「コノ 悪趣味 ナ 品物 ノ 数々……南方 ノ 私物 カ?」
泊地「何カヲ ヲ 隠スニハ 丁度ヨイ 場所ダナ…モシヤ、ココニ…!」
ゴソゴソ…
泊地「オォ!コレハ!!マサシク VAVA ノ!!!」パシィ!!
泊地「腕…?」ブラン…
泊地「…」
泊地「マァイイカ。VAVA ノ モノニ 違イハ アルマイ」シマイシマイ…
ガサガサ…
泊地「ヤヤ!ヤット見ツケタゾ!!単装砲!!!」ババッ!
泊地「…イヤ、ヨク見タラ 砲身 ダケダ……コレダケデハ 使イ物ニ ナラナイカ…一応、トッテオコウ」シマイシマイ…
泊地「ナイナァ…単装砲……」
パパンッ………!
泊地「!」
泊地「見ツケタカ!」
ダッダッダー…!
379: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 14:20:53.18 ID:qZGmBsB40
地下通路 右
泊地「オーイ、ドコダ?VAVAー」
泊地「ナンダコレハ…コレデハ 何モ 見エンデハナイカ」
泊地「仕方ナイ……ハッ…!」クワッ!
ピカーッ!
泊地「コレ、目 ガ 疲レルンンダヨナァ……VAVAー!」
「こっちだ、泊地!」
ピカ…キラ!
泊地「アノ光カ!ドウシター!?」タタター!
VAVA「来たか…見てみろ泊地。コイツ…こんなところまで這ってきたようだ。確認したが、意識はない。虫の息だ」
泊地「…南方」
南方「…」ボロボロ…
泊地「ソレミタコトカ…」
VAVA「どうする?俺はもうコイツに用はない。お前に任せる」
泊地「…ワカッタ。コレハ、我々 ノ 問題ダ カラナ……探シ 物ノ 途中デ スマナイガ、南方 ヲ 運ブノ ヲ 手伝ッテクレ」
VAVA「運ぶ…?何処へだ?」
泊地「私 ノ 要塞へ 連レテ 行ク 訳ニハ イカナイ。ナラ、行ク 場所 ハ 一ツシカナイ」ニヤ…
VAVA「…俺の行きつけは病院じゃねぇんだがな。仕方がない、手伝ってやる」グイ…
383: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 19:58:49.19 ID:qZGmBsB40
しばらくして…
深海BAR ダーウィン
VAVA「…」たかいたかーい!
北方「ヴァヴァヴァ~ン♪」キャッキャ!
VAVA『昼寝した後だと聞いたが、よくもこうはしゃげるもんだ』
コツコツ…ガララ…
港湾「フゥ…オ待タセ。ホッポ、イイ子 ニ シテタ?」
北方「シテタ!」(VAVAの膝上)
泊地「終ワッタヨ。アト ハ、姫 ノ 回復力 ナラバ 一ヶ月 モ スレバ 全快 ダロウ」
VAVA「そうか」
VAVA『結局、俺のショルダーキャノンは見つからなかったな……』
北方「ム…」キッ…ガルル…!
VAVA「どうした?チビ…威嚇か?結構な迫力だな」
泊地「ホッポ…」ビクッ…
港湾「ホッポ。泊地オ姉サン ハネ、アノ 怪我シタ 人 ヲ 助ケルタメニ ココマデ 運ンデ キタノヨ。イジメッ子 ジャナイワ」
北方「…」きょとん?
384: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 20:00:56.59 ID:qZGmBsB40
北方「デモ、怪我シタラ 病院 ニ 行ケバイイノニ、何デ ココニ クルノ?」ガルルルル…!
VAVA「賢いな」
泊地「マイッタ…」
北方「ココ、食ベタリ飲ンダリスルバショ。ハクチ、エーギョーボーガイダ!!」
港湾「ウン。ホッポ ハ 間違ッタコト言ッテナイワ。デモネ?アノ人 ハ、 病院 ニ イケナイホド ビンボー ナノ。ココデ 治シテアゲタ 方 ガ イイノヨ」
北方「ポ!?ソウナノ……カワイソウ」シュン…
港湾「泊地オ姉サン モ ビンボー ダカラ、病院 ニ 行ッテモ 代ワリ ニ 燃料 モ 鋼材 モ 払ッテ アゲラレナイノ…」チラ…
泊地「……ソウナンダ。ゴメンヨ ホッポ…」
北方「ポポポ……」
港湾「ソウダ!ジャア ウチ モ ビンボーダケド、アノ人 ガ 可哀ソウ ダカラ 代ワリニ 払ッテ アゲヨウカ?」
北方「エ…?」
港湾「ホッポ ノ 好キナ オ菓子 モ、買エナク ナッチャウケド……イイヨネ?」
北方「エェ!?」ガーン…!
VAVA「クク…」クスッ…
385: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 20:02:48.55 ID:qZGmBsB40
北方「病院ダメ………ホッポ、オ手伝イスル!ハクチ ノ 時 ミタイニ ガンバル!!アノ人、助ケテ アゲヨ!!」
港湾「エライワ♪オネーチャン モ ソウシタカッタノ。ホッポ、スッゴクイイ子!!」
北方「スッゴク!?ワーーイ!!VAVA、ホッポ、イイ子?」
VAVA「あぁ、イイ子だ」なでなでなでなでなでなで………
北方「ン~~~~……♪」スリスリ…
港湾「ホッポ、泊地オ姉サン モ イイコト シタカラ、ホッポ ガ ナデナデ シテ アゲテ」
北方「ワカッタ!ハクチ、イイ子~♪」ナデナデ…!
泊地「ハハハ…コンナコト、イツブリダロウナァ………アリガトウ、港湾」クシャクシャ…
港湾「平和 ガ 一番」ニコッ!
387: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 21:57:01.37 ID:qZGmBsB40
ガタ……
VAVA「…」ババッ!
泊地「…」サッ!
港湾「…」ギュ…
北方「オネーチャン……?ミンナ ドシタノ?」
VAVA「チビ、少し怪我人の様子を見てくる。ここで、大人しくしていろ」
北方「ワカター!」
泊地「マサカ、モウ 気ガ ツイタノカ…?」
港湾「VAVA…」
VAVA「安心しろ。ここでは何もさせん」ジャキン…!
ガラ…
!?
ツ級「アラ?ドウシマシタ…?皆サン……??」
VAVA「お前か……脅かしやがって」
388: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 22:04:08.51 ID:qZGmBsB40
ガタ…ドタタタターーーッ!ドンドン…ゴシャ!ズデンッ!!!
!?!?!?
南方「ア……ァ……」よちよち…
ツ級「ア!?ダメデスヨ!!マダ、動イテハ……!」スッ…
泊地「ツ級トヤラ!ソイツ カラ 離レロ!!」
港湾「ホッポ、コッチヘ…!」ササッ…
北方「?」
VAVA「…」
南方「アゥ……ウー…」
VAVA『おかしい……これが、あの南方だというのか…?まるで無防備じゃないか』
393: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/22(木) 23:05:14.67 ID:qZGmBsB40
VAVA「どけ」
ツ級「VAVAサン…ハイ」
VAVA「…」スサ…
南方「…?」
VAVA「チビは…連れて行ったな」
南方「ア……」
ゴリ…
南方「ンー……?」
VAVA「俺の指がただの指でないことは知っているはずだ。このまま三文芝居を続けるというなら、俺にも考えがある」
泊地「…」
ツ級「…」アワワ…!
南方「アエ………ンム…」パク!
VAVA「…」
397: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/23(金) 03:25:14.31 ID:XRHcaczw0
南方「~♪」チュパチュパ…
泊地「ナッ…!」
ツ級「エ…!?」
VAVA「ちっ…」グイ…パッ……べと~…
南方「ムム……アー…」しょぼん…
VAVA「ダメだ。精神に異常をきたしている。演技ではない」
泊地「バカナ…!姫 ノ 一人 ガ 虚ケ ニ ナッタトイウノカ…!?」
VAVA「事実は受け止めるほかない。とりあえず、ベッドに戻してやったほうがいいぞ」
泊地「ア…アァ、ワカッタ。スマン、手伝ッテクレ」グイ…
ツ級「ハ…ハイ」グイ…
南方「ア…ァ……」
398: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/23(金) 03:52:05.30 ID:XRHcaczw0
スクッ…
VAVA『自我を失ってまで生きる意味は無い……いっそ、殺してやった方が幸せだったな…』
南方「ウゥ……ン…」キラ…
VAVA「ん………待て。泊地」
泊地「ナンダ?」
VAVA「気づかなかったが、南方が右手に何か握っているようだ。取り上げてみろ。回復の手がかりになるかも知れんぞ」
泊地「右手ニ?……本当ダ」グググ……
南方「ゥー…」ギュ…
VAVA「どうした、早く取り上げろ」
泊地「フンッ…グヌヌヌヌヌヌ……!!ダメダ。強ク 握ッテイテ、トテモ 取リ上ゲ ラレナイ…」
VAVA『泊地に無理なら、今の俺にも無理だな』
VAVA「なら、何を握っているかぐらいならわかるだろう。南方の腕を待ち上げろ。俺が見る」
泊地「ワカッタ」
ツ級「ワカリマシタ」
南方「ァ……」
VAVA「…」グイ…ジー…
VAVA『何か…光る物を握っているな。これは……何かのエンブレムか?いや、まさかこれは…!?』
( 大和「大和型戦艦、一番艦、大和。推して参ります!」 )
VAVA『間違いない…あの新入りが首につけていた物と、まったく同じエンブレムだ。それを何故こいつが…』
401: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/23(金) 17:18:10.52 ID:XRHcaczw0
夜明け前
横須賀鎮守府
執務室
ガチャ…ガシュン…ガシュン…てくてく…
VAVA『…結局、ショルダーキャノンが見つからないまま帰ってきちまった』
VAVA「まぁ、収穫はあったが」
雪風「しれぇ!」
VAVA『最近ドロップがこなかったからな…嬉しい誤算だ』
VAVA『皮肉なもんだ。どこかで廃人と化した者もいれば、思わぬ拾い物で得する者もいる』
雪風「しれぇ、雪風、おなかへりました!」
VAVA「食わせてやるから、静かにしてろ」
雪風「はい!雪風、静かにしてます!」
VAVA「とは言ったものの、ここに食い物か。つまみのストックも無いしな…どうするか」
VAVA「そうだ、食堂で厨房を借りれば何か作れるな。お前、何が好きだ?」
雪風「しれぇ、雪風は、おまえ じゃなくて、雪風です!」
VAVA「…雪風、好きな食べ物はなんだ?」
雪風「雪風、なんでも食べます!好き嫌いはありません!」
VAVA「…」
402: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/23(金) 17:19:37.07 ID:XRHcaczw0
VAVA「えらいな。なら、今は何が食べたいんだ?」
雪風「うーんと…オムレツが食べたいです!」
VAVA「いいだろう。15分待ってな。作ってきてやる」スク…
雪風『司令がオムレツを作ってくれます。やった!→そのために15分どこかへいっちゃうらしいです→雪風はここで15分もひとりでお留守番……』ハッ!
雪風『今は夜(暗い+おばけがでる)=こわい』びくびく…
ひしっ…!
VAVA「?」
雪風「雪風、夜にひとりぼっちはこわいです…」ぶるぶる…
VAVA「怖い…か。なら、ついてくるか?」
雪風「はい!雪風、お供します!!」ぱぁ!
VAVA『駆逐艦は幼いという認識だったが…この雪風は北方と同じレベルの幼さだな』
413: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/24(土) 21:24:57.22 ID:xkS1b8Aw0
食堂
VAVA「なんだこれは…」
雪風「ひゃあ…」
長門「うまいにゃぁ………むにゃ…」スヤァ…
赤城「…」スー…(ご満悦)
加賀「…」クー…
大和「くかぁ~~~~~~~…」MVP
間宮「あ……提督…!と…あら…?何ちゃんだったかしら…?」
雪風「はじめまして、雪風です!」ペコ!
VAVA「間宮、これはどういうことだ」グポーン…!
雪風「ことですか!」じと~…!
間宮「えっ!?あ!あの…実は…」あせあせ…!
かくかくじかじか…
414: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/24(土) 21:32:25.17 ID:xkS1b8Aw0
VAVA「……まず腹をすかした長門がここに来て、放っておけず新しい献立の試作品を振舞った結果…」
VAVA「匂いにつられて、赤城と加賀と…新入りが来たと…?」
間宮「はい…」
VAVA「そいつらも腹が減ったと言うから、同じく振舞ってやった……それでこの有様か」
間宮「ごめんなさい…皆さんが美味しい!って褒めてくれて…調子に乗って普通の献立もだしちゃって…おかわりおかわりおかわり…私、もう嬉しくて…つい……」
VAVA「明日の食事は通常通り、三食 及び 三時のおやつ付で全員に出せるのか?」
間宮「難しい…です…ぁああ…提督ごめんなさい~~!!」ペコペコ!
VAVA「……出す方も悪いが、食う方にも呆れたものだ……まったく、ついてると思ったらスグこれか…」
VAVA「間宮、今すぐ雪風にオムレツを作ってやれ。卵ぐらいならいくらか残ってるだろ」
雪風「わーい!」ぴょんぴょん!
415: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/24(土) 21:35:42.39 ID:xkS1b8Aw0
間宮「でも……」
VAVA「それと、今日の朝飯の仕込みは通常より一時間早めろ。厨房の妖精たちには特別手当をあてると言っておけ。装甲もたたき起こすんだ」
間宮「何をなさるおつもりですか…?」
VAVA「俺が魚やら貝やらをとってきてやるよ。三日も持てば食料の供給も間に合うだろう」
間宮「今からですか…!?だって、一時間早めるとなると…あと二時間ほどしかありませんよ!?」
VAVA「他の解決方法があるなら提案してみろ」
間宮「それは…無理です」しゅん…
VAVA「なんてことはない。何度も繰り返しとってくればいいだけだ。とりあえず、朝飯分をとってくる」
間宮「…わかりました。海産物を使ったレシピ、お任せください」
VAVA「おう、海鮮カレー。忘れるなよ」
間宮「野菜は少しありますが……お米が…」
VAVA「ライス無しだと…!?ならばいらん!!」
ダッ!ガシュッガシュッガシュッ……!!
雪風「しれぇー!いってらっしゃーーーい!」ノシ
VAVA『一日中鎮守府と海を往復することになるな……大食らい共め。後でたっぷり説教してやるからな…』
VAVA『探し物は後回しだ…ショルダーキャノン……』
420: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/25(日) 13:05:22.43 ID:d7E//BV30
一時間後…
鎮守府正面海域
カパ……バシュッ!
バリリリリッ!!
ぷか~……
VAVA「だいぶたまったな。一旦戻るか……いや、この群れを逃がすのは惜しい…」
ヒュッ!ボチャン…
VAVA「?」
ポポポンッ!
川内「魚を気絶させるくらいなら、火薬少なめの爆雷で十分だよ」
ぷか~…
川内「ふふん、提督、手伝いにきたよ」ニカッ!
VAVA「川内…やはり起きていたか」
川内「えへへ♪事情は間宮さんから聞いたよ。これで、今月の遅刻チャラね」
VAVA「取引というわけか…いいだろう。大淀には言うなよ」
川内「了解!っと!!いやぁ、これもう夜というより早朝って感じだよね~」バサ…ヒュンッ!
VAVA「網か、これでもっと効率が良くなる……お前のか?」
川内「そ。提督も運がいいね。私が偶然網もっててさ」
川内『本当は敵を捕縛するためのヤセンネットだけどね。我ながらナイスアイデアだよ』
424: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/26(月) 22:37:30.03 ID:tW1w0MNn0
音楽室
装甲「ウ~ン…ウ~~ン……」
装甲「………ツ級……ミンナ…………ゴメンヨゥ…」ブツブツ…
タッタッタッタッタ…!トントン!!
装甲「フガ……………ッ!?ン……んー?」ムク…
トントントン!!!
装甲「ふわぁ……鍵はかけてませんよー…?」ごしごし…
ガチャ…!
間宮「ごめんね、こんな朝早くから…」
装甲「いえ……どうしたんですか?そんなにあわてて…んぁーあ…」のび~!
間宮「実は…」
じかじかかくかく…
装甲「なるほど…わかりました。魚を調理場に運べばいいんですね」
間宮「そう!あぁ、ありがとう!これで何とか間にあうかも…!
装甲「それにしても、あきれてしまいますね。人の分まで食べてしまうなんて…いやしんぼです」
間宮「いいえ、悪いのは私よ。私が続けておかわりを出したりしなければ、こんなことにはならなかったもの…」
427: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/28(水) 16:17:38.11 ID:BpJL26GJ0
船着場
ボシューー!!スィー…
VAVA「これだけあれば…」
川内「朝は大丈夫だろうね」
おーーーい!
VAVA「あれは……装甲か」
装甲「お疲れ様でーす!魚、私が持って行きますからーー!!」ノシ
川内「…」
VAVA「おう!…どうした、川内?」
川内「何でもないよ。装甲さん、やっぱ綺麗な肌してるなー……って見てただけ。さ!これ置いたら次いこ」
VAVA「そうだな」
428: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/28(水) 16:18:33.90 ID:BpJL26GJ0
ドッサリ…!!
装甲「わぁ…いっぱい獲りましたね。アンコウなんかもいる!なつかしいなぁ…」
川内「へぇ…北海道じゃあアンコウも美味しいんですか?」
装甲「え?……そ、そりゃあもう!魚はなんでもおいしいですよ!」
川内「羨ましいなー」
VAVA『アンコウか……ヲ級の作った鍋、美味かったな』
装甲「じゃあ、私もう行きますね!間宮さんが待ってるので…失礼しまーす!」がしっ!ぴゅーー!
川内「……提督、行こうか」
VAVA「うむ」
ザッ…
VAVA「ん…?」
429: ◆1oKmZSIAF. 2015/10/28(水) 16:20:59.41 ID:BpJL26GJ0
多摩「ちょっと待つにゃ!」
VAVA「多摩」
多摩「事情は聞いたにゃ。多摩も手伝うにゃ」
川内「え~?獲ったそばから食べたりしない?」
多摩「少なくとも、夜戦バカと遅刻魔と給料泥棒を併発してるヤツよりは働くにゃ。川内型と違って、球磨型はみんな働き者の良い子揃いなのにゃあ」
川内「」カチン…
川内「ほぅ…今の、挑発かな?」
多摩「勘違いしないで欲しいにゃ。多摩はただ、提督のお手伝いをしたいだけにゃ」
川内「あっそ」ぷい!
VAVA「言い争っている暇は無い。今は猫の手も借りたい時だからな。多摩、ついて来い」
多摩「にゃあ」
VAVA「川内、行くぞ」
川内「了解」
435: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/04(水) 08:36:29.91 ID:akigQ7600
しばらくして…
鎮守府正面海域
川内「ていや!」ザパーン!
多摩「ふにゃ!」シパパパーン!
川内「おぉ、素手で魚を…!」
多摩「にゃあ…姉ちゃんはもっと上手かったにゃ。獲ってたのは海じゃなくて川だったけど……多摩もまだまだなのにゃ」
川内「お姉ちゃんか…どんな人?」
多摩「立派な人にゃ。姉の中の姉とはあの人のことにゃ」
川内「へぇ…そこまで言えるんだ」
多摩「ま、当然にゃ」
川内『神通と那珂ちゃんだって、私のことそんな風に言ってくれるもんね………たぶん!』
VAVA「流石に三人掛かりだと早いな」
川内「もう網もいっぱいだし、また戻ろっか?」
VAVA「そうだな」
多摩「にゃ」
川内『しかし、多摩…あの身のこなし、まさしく獣。侮れない…』
多摩『にゃあ、まだまだ恩返しするにゃ』
VAVA「そろそろ、間宮も朝飯の調理を終えた頃だろう」
多摩「にゃにゃ!やっきざっかな~♪た~のし~みにゃ~♪」クルクル~
VAVA『さて、帰りながら大淀への言い訳でも考えるか……』
443: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 04:58:55.53 ID:Ie+6ISCT0
横須賀鎮守府
大淀の部屋
大淀「…」スー…
ジリr…!
サッ!ポチ………シーーーン…
大淀「…」むく…
大淀「んんっ……はぁ!今日も元気に、お仕事お仕事!」
444: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 05:00:34.25 ID:Ie+6ISCT0
廊下
コツコツ…
大淀「夕張ちゃんから工廠設備の近代化を名目に予算申請が…」
大淀「こっちは居住区の増築……まだまだ艦娘は増えるんだから、こっちを優先するべきかしら…」
大淀「う~~~~ん……」ぶつぶつ…
ドタドター!
「は~い!どいたどいたー!」
「けがするよ~!」
大淀「あ!ごめんなさいね」ひょい!
「えっほ!えっほ!」
「ふんせ!ほいせ!」
大淀「何かしら?あの大きな魚は…今日の朝食にでも使うのかしら?」
ドスドスドス!
装甲「すみませ~ん!カジキ通りま~す!!」
大淀「カ……カジキマグロ!?」
大淀「変だわ……こんな朝早くからあんなに…まさか!」キュピン…!
445: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 05:38:41.34 ID:Ie+6ISCT0
食堂
調理場
間宮「…!」シュトトトトッ…!
加賀「間宮さん。ズワイガニ、全て解体しておいたわ」
間宮「了解です。では、それはグラタンに入れて、カニグラタンにしましょう!次はタコをぶつ切りにしてください!」
加賀「わかりました」ザシュッ!
赤城「間宮さん、フグの下処理終わりました。刺身といきたいところですが、寝かしておく時間も無いので、から揚げなんてどうでしょうか?」
間宮「お見事です!では、フグはから揚げにしてしまいましょう!ついでに、甘エビもから揚げにしてください!!」
赤城「了解しました」
大和「間宮さん!いわしのハンバーグできました!」
間宮「ちょっと待って…」パク…もぐもぐ…
大和「あ!」
間宮「ん……味は良いけれど…これではダメね。小骨の感触が残っていては、大人は良くても子供は決して食べてはくれないわ。もう一度すり潰す所から念入りに!」
大和「は…はい!」ゴリゴリ!
長門「魚の切り身なら料理できるんだが……っとと、猫の手…猫の手……」トン…トトン……
ワーワーーー!
446: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 05:39:55.41 ID:Ie+6ISCT0
ガラッ……!
大淀「…」(割烹着)
間宮「あ……大淀さん…」
赤城「…」
加賀「…」
大和「…」
大淀「なるほど……この面子と、使われている食材。提督が不在という状況…推理がまとまってきました」
長門「いや…その……す、すまん大淀!実は私が…!!」
大淀「私も手伝います。今は、説教などしている暇はなさそうですからね!」
間宮「ありがとうございます!大淀さん!!」
448: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 08:48:46.58 ID:Ie+6ISCT0
しばらくして…
執務室
ガチャ…
川内「じゃ、おつかれ~」
多摩「おつかれにゃあ。川内、一緒に朝風呂いくにゃ。お互い生臭いにゃ」
川内「そだね。提督もいったほうがいいよ~~」
バタム…
VAVA『よし。川内と多摩の協力もあってか、1日分は確保できたな。後2日分か……む、確かにボディが生臭いな』
トントン…
VAVA「ん?」
ガチャリ…
叢雲「はいるわよ」
VAVA「叢雲か」
叢雲「あたし、今日1日秘書艦だから。よろしく」
VAVA「今日は叢雲か。うむ、いろいろと頼むぞ」
叢雲「えぇ、じゃあ点呼してパパッと朝食を………くさい」つーん…!
VAVA「?」
叢雲「あんた、生臭いわ…おぇ……ちょっと!点呼やっとくから、あんたお風呂はいってきなさいよ!!すっっっっっごく!くさいわ!!」
VAVA「…」ガーン…
VAVA「そうだな、すまん」スク…
ガシュン…ガシュン……ガチャ…バタム…
叢雲「なんであんなに臭かったのかしら…?」
執務室
ガチャ…
川内「じゃ、おつかれ~」
多摩「おつかれにゃあ。川内、一緒に朝風呂いくにゃ。お互い生臭いにゃ」
川内「そだね。提督もいったほうがいいよ~~」
バタム…
VAVA『よし。川内と多摩の協力もあってか、1日分は確保できたな。後2日分か……む、確かにボディが生臭いな』
トントン…
VAVA「ん?」
ガチャリ…
叢雲「はいるわよ」
VAVA「叢雲か」
叢雲「あたし、今日1日秘書艦だから。よろしく」
VAVA「今日は叢雲か。うむ、いろいろと頼むぞ」
叢雲「えぇ、じゃあ点呼してパパッと朝食を………くさい」つーん…!
VAVA「?」
叢雲「あんた、生臭いわ…おぇ……ちょっと!点呼やっとくから、あんたお風呂はいってきなさいよ!!すっっっっっごく!くさいわ!!」
VAVA「…」ガーン…
VAVA「そうだな、すまん」スク…
ガシュン…ガシュン……ガチャ…バタム…
叢雲「なんであんなに臭かったのかしら…?」
449: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 08:59:59.02 ID:Ie+6ISCT0
男湯
シャワワ~~~…
VAVA『臭うのはわかっていた…これから入るつもりだったんだ…』
ゴシゴシ…
VAVA『この複雑な感覚は一体……』
(叢雲「くさいわ!」)
VAVA「…」
VAVA『俺らしくないな。この程度、どうということは無い。俺は提督だ』
VAVA『俺はここのトップなんだ』
キュッ…!ガシュンガシュン…!チャプ……カポーーン…
100秒後…
ザパーン…パシャパシャ……
VAVA「いい湯だったぜ」
450: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 10:12:15.10 ID:Ie+6ISCT0
鉄底海峡(アイアン ボトム サウンド)
深海
「…」
リコリス「お久しぶり。貴女の方からお呼びくださるなんて、光栄ですわ」
「飛行場…我ガ 何故………貴様 ヲ 呼ビ ツケタカ、ワカルカ…」
リコリス「…私の行動が行き過ぎていると…仰りたいの…?」
「貴様 ガ 行動 ヲ 起コシテカラトイウモノ……続ケ様ニ 三人 ノ 姫ガ…地上 ノ 玩具共 ニ 敗北 ヲ 喫シテイル…」
リコリス「私の知る公式記録では、二人のはずですが?」
「トボケテモ 無駄 ダ……泊地…装甲…南方…コノ三人ダ」
リコリス「ふむ…なら、そんなふうに情報を修正しておきましょ」
「イツマデモ、我ガ 黙ッテイルト思ウナ…飛行場…!」ゴゴゴゴゴ…!!
ズズズズズズズズォォォオオオ……!ザパーーーン!ザブーン!!
リコリス「まぁまぁ、怒らないで下さいな。あんな単なる者達に、貴女が手を下すまでも無いでしょう」
「ソレガ…アルノダ」
リコリス「へぇ…」
「ヴァヴァ……コノ名 ヲ 知ッテオロウ」
451: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 10:15:25.92 ID:Ie+6ISCT0
リコリス「えぇ」
「コヤツ ノ 名ガ 我ノ 下ヘ 届クタビ……我ハ 怒リ ヲ 募ラセテイル…」
「玩具共 ニ 負ケタ 不甲斐無イ 者達……深海 ノ 姫 ニ 逆ラウ 玩具共…」
「我ガ コヤツ ノ 名ヲ 聴クヨウニ ナッタノハ…飛行場。貴様 ガ 諜報活動 トヤラヲ 始メテカラダ…!!」
リコリス「…」
「コノ 偶然……我ハ 疑ワザル ヲ 得ナイ」
リコリス「つまり、私が裏切り者だと?」
「ソノ 姿ガ…何ヨリ ノ 証拠 デハナイカ?……我 ヲ 前ニ ソノヨウナ 姿デ 現レオッテ……恥ヲ知レィ!飛行場!!」グォンッ!!
ガシィッ!!
飛行場「無礼は……謝ルワ。戦艦棲姫」ピタァ…!
戦艦「…」
飛行場「証明シテ見セレバ イイノデショウ?私 ノ 潔白ヲ」ギラリ…!
戦艦「ソノ眼光……衰エテハイナイヨウダナ。ヨカロウ、今シバラク、時間 ヲ ヤロウ…」スッ…
飛行場「アリガトウ。近イウチニ……吉報ヲ オ届ケシマショウ」
戦艦「忘レルナ……我ハ、イツマデモ 黙ッテハイナイ トイウコトヲ…」
452: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/12(木) 10:19:28.40 ID:Ie+6ISCT0
海上
手漕ぎボート
キッコキッコ…
リコリス「あーもー……手ぇ痛いなぁ」クイッ…クイッ……
リコリス「ん~…」
リコリス『困ったわねぇ……紛い物が本気になっちゃって』
リコリス『でも、何もしないわけにはいかないし…」む~ん…
リコリス『かといってやりすぎたら、VAVAんとこの子達をうっかり沈めちゃうかも…』わにわに!
リコリス『どうしましょう。リコリスがけっぷち!』あせあせ…!
リコリス『悩むわ~~~』ポクポクポク…
リコリス「ま、帰ってる内になんか浮かんでくるでしょ♪」チーン!
キ~コキ~コ……
463: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/13(金) 16:06:32.22 ID:Fee69RU30
横須賀鎮守府
食堂
朝食後…
黒潮「いやぁ~今日の朝食はなんやごーせーやったなぁ。アワビにウニに食べ放題やった」
雪風「はい!とってもおいしかったです!」
黒潮「にしても雪風。いつの間にか着任しとって、姉ちゃんおどろいたでー?」
雪風「しれぇが呼んでくれました!」
黒潮「そかそかー!雪風はかわええなぁ♪これからはまた一緒やで~!」なでなで!
雪風「黒潮おねぇちゃん!」ぎゅ~♪
黒潮「この調子で陽炎型姉妹揃わんかなぁ。しばらく皆に会ってへんかったさかい、寂しかったでぇ。、イソカゼシチューが恋しくなってきた程や」
雪風「…い……そ…………かじぇ……」ピタ…
464: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/13(金) 16:09:02.74 ID:Fee69RU30
(「さぁ、皆。今日の夕食は私が手によりをかけて作ったビーフシチューだ。たんと召し上がれ」)
(「見た目は、まあまあね。貴女が料理なんて、雨でも降らなければいいけれど」)
(「じー……ま、いいんじゃないかしら」)
(雪風「おいしそうです!」)
(「ありがとう。いただくわ」)
(「うれしうれし!ありがとー!」)
(「素敵じゃねぇ♪」)
(「ありがとう。大事ですね」)
(「こいつは粋な計らいだね!」)
(「いいですねぇ…これならいける気がします」)
(「やるじゃない。あれ、そういえば、陽炎姉さんは?」)
(「なんか急に用事が出来たとかで出掛けるとか言ってたよぉ?おぉ、シチュー美味しそうじゃん。記念にイラストに描き残しとこ!」)
(「何?それはいかんな……せっかく皆に食べてもらおうと腕を振るったのに」)
(黒潮「陽炎のことなんかええよ。冷めないうちに……はよ食べよか。いただきまーす」)
いただきまーーーーす!!!!
ぱく!……………バタン!!…バタバタバタバタバタ!!!!!!………シーーーーーーーン……
(「気を失うほど美味だったか。やはり、隠し味のにぼしとジャムが利いたかな」)
465: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/13(金) 16:13:13.56 ID:Fee69RU30
雪風「あわ…わわわわ……うっ………」カクン…
黒潮「…雪風?」
雪風「」
黒潮「どないしたん?おーい」
雪風「」
黒潮「ちょっ!雪風しっかり!!白目むいてるで!!」ゆさゆさ!
雪風「…………はっ!?おねぇちゃん!病気です!!アレが恋しいなんて、どっかおかしくなっちゃったんですか!?」ゾ~…
黒潮「うわぁ!?起きた!?!?えっと……うそうそ!嘘やって!!冗談冗談!!!あんなの鼻つまんだって食べれるわけないやん」
雪風「…ほっ。雪風、安心しました!」
467: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/13(金) 21:33:57.85 ID:Fee69RU30
執務室
VAVA「…」
叢雲「…」
大淀「まったくあなた達は……淑女として恥ずかしくないんですか?」くどくど…
長門「面目ない…」しゅん…
加賀「…」
赤城「後悔はしてません」
大淀「してください」
大和「…」
大淀「それにしても…あなたまで参加したなんて……提督はあなたに期待していたんですよ」
大和「はい…」
大淀「着任早々、期待を裏切るような真似をしてどうするんです」
大和「ごめんなさい…」
大淀「あなたはまだここにも慣れていませんから、懲罰は軽いものとしましょう。しかし…」
大淀「御三方については、厳しく罰します!」
長門「むぐぅ…」
赤城「ふむ」
加賀「異議あり」
468: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/13(金) 21:38:41.80 ID:Fee69RU30
大淀「なんですか」
加賀「貴女の意見よりも……提督の意見が聴きたいわ」
大淀「なっ…」
VAVA「…」
加賀「提督。私達はこの通り反省しています。どうか今回は許してください。お願いします」ペコ…
大淀「どの口がそんなこと…!」
VAVA「素直だな。いいだろう、今回は加賀に免じて許してやる。次からは気をつけろよ」
加賀「ありがとうございます」
赤城「ありがたき幸せ」
長門「提督、お前は本当に理解のある男だ」
大和「あ、ありがとうございます…」
大淀「また……!本当に甘いんだから……」とほほ…
VAVA「いいだろう?こいつらに罰を与えたところで食料は戻って来はしないんだ」
大淀「そうですけどぉ…」
VAVA「許してやれ。大淀が何か失敗してしまった時も、何も言わずに許してやるからよ」スッ…なでなで…
大淀「!?」びくっ!
469: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/13(金) 21:41:48.30 ID:Fee69RU30
サラサラ…
大淀「む…」じー…
VAVA「…」じっ…
大淀「わかりました。今回のことは不問、ということで。次からはほっっっとに気をつけてくださいね」///
加賀「ありがとう」
赤城「加賀さん、行きましょうか」
加賀「はい」
VAVA「赤城、加賀」
赤城「はい?」
加賀「なにかしら?」
VAVA「フグのから揚げとカニのグラタン、美味かったぜ。流石だな」
赤城「もちろんです」キリッ!
加賀「一航戦ですから」リンッ!
473: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/14(土) 12:32:31.80 ID:t9O0sFJZ0
長門「提督、ソテーはどうだった…?あれは私が…」
VAVA「長門、料理の話もいいが、お前に任せたいことがある」
長門「…なんだ?この長門、どんな任務でもこなして見せよう」スッ…
大和『長門さん、任務の話になるとすごく真面目に…かっこいい』
VAVA『可愛いヤツだ』
叢雲『だまってりゃ、かっこいいのよね。長門さん』
VAVA「しばらくの間、お前に新入りの面倒を見てもらおうと思ってな」
大和「長門さんが…?」
長門「了解した。こんな事件を起こした後だ。見事、汚名を挽回して見せよう!」
大淀「…」
大和「…」
叢雲「…」
長門「どうした?みんな」
VAVA「この期に及んで汚名を挽回か、どう思う?叢雲」
叢雲「悪くないわ」
477: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/15(日) 19:11:07.19 ID:zo5cpR+C0
しばらくして…
長門の部屋
大和『綺麗な部屋。だけど、ちらほらと ぬいぐるみが…長門さん、可愛いもの好きなのね』
長門「遠慮するな。好きなようにくつろいでくれ。今、ラムネあけるからな。さっき買ってきたばかりだからキンキンだぞ♪」
大和「ど…どうも、お構いなく」
大和『本当にこの人が南方棲鬼を…?』
コト…コトン…
長門「これからは、何でも頼ってくれていいぞ。この長門、大和が一人前になるまで全力で支援しよう」
大和「ありがとうございます。長門さん」
長門「うむ。ここへ来て、何かわからない事とかはないか?」
大和「射撃訓練施設の使い方がよくわからなくて…」
長門「あれか、確かに初めてではわからないだろうなぁ」
大和「一度だけ、皆さんの訓練風景を覗いてみたのですが、次々出てくる動く的を撃っていて…あれは、最新設備の一環なのですか?」
長門「いや、あれは我らが提督の手造りだそうだ。我々の錬度向上のためにわざわざ汗を流して造ってくれたくれたらしい」
大和「そんなことまで…」
長門「あぁ、私もここへ来てからというもの、提督には驚かされてばかりだ。特に、先の作戦での事なんだが……」
大和「!」
大和「えぇ!聴かせて下さい!詳しく!!!」
長門「はっはっは!まぁまぁ、そう焦るな」
大和「…はい!」ドキドキ…!
479: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/17(火) 16:03:30.81 ID:G8aELk7j0
ぺらぺらぺらぺら~…!
長門「…と言うことがあったんだ。人生、何が起きるかわからんものだなぁ……とはいえ、誰も信じてくれなかったんだが」しみじみ…
長門「あ、そういえばまだ提督には話してなかった気がするな」
大和「ほ、ほんとうに……」
長門「?」
長門「あぁ、本当だとも。提督には話していないさ」
大和「そっちじゃなくて!!今の話は本当なんですか!?」
長門「嘘なわけあるまい。ビッグセブンであるこの長門が、つまらん嘘をつくものか」
大和「…」
長門「そうだ、証拠というわけではないが……その時の主砲を見せてやろう。おしいれにしまってあるんだ。すごい迫力だぞ♪」ガララ…
大和「主砲…?」
長門「正規の入手経路で手に入れたわけではないから、私個人の私物として保管してあるんだ。これがまた…重くてな……!」ぐいぐい…!
キラ…!
481: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/17(火) 16:06:08.13 ID:G8aELk7j0
大和「それは…!」
長門「よいしょっと!はぁはぁ……南方戦の時は無我夢中だったからか、余り重さを感じなかったが…今では構えることも出来んよ。持ち上げるので精一杯だ…!!」
大和「見せてください!!」ガシ!グインッ!
長門「あ、気をつけろ!!とてつもなく重いんだぞ!!」
大和「もしかしたら、この裏に刻印が……あ!」スッ…
長門「おぉ?え…持てるの?………それを扱えるのか!!すごいぞ大和!!!!あれ……」
長門『なんだ…?大和の姿が何処かで見たような……このシルエットは……あ?』
(『私のことはどうでもいいです。ただ、貴女には戦ってもらわねばなりません。彼女を、止めて欲しい…』)
大和「呉鎮守府 所属 戦艦 大和………やっぱり」ぶわっ…!
長門「まさか大和、あの時の光はお前の…!!」
大和「う……うわぁあああ……………お母さん…私の……わた…しの……うっぅぁ…おかぁさん…!!」ぽろぽろ…
ぎゅっ…!
大和「ながとさん…これ、お母さんの…うぅあっ……あぁぁ…」
長門「そうだったのか…大和……」
大和「お母さん…勝ったんだ……おかあさんは…」
長門「大和!お前の母上は、英雄だ。人々を愛し、平和を願っていた最高の艦娘だ!!」
大和「はい…!長門さん!!」
488: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/23(月) 11:35:09.61 ID:6U18MasL0
執務室
VAVA「釣りにいってくる。留守番頼んだぞ」
叢雲「は?何?突然……仕事どうすんのよ。ていうか、魚なんていらないでしょ。あんなに沢山あったんだから」
VAVA「それがそうでもない。とにかく今日の仕事は適当でいい。叢雲の好きにしていいぞ。なんなら、後輩でも建造してみたらどうだ」
叢雲「あんたがやればいいじゃない」
VAVA「俺がやるとダブりばかりでるんだよ。建造運がないのかもな」
叢雲「私だってそこまで運よくないわよ」
VAVA「すまん。とにかく任せた」
叢雲「ったく…貸し一つだからね。いい?」
VAVA「いいぜ」
叢雲「いってらっしゃい」
叢雲『くさかったのはもしかして、釣りしてたから?』
491: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/26(木) 12:14:22.46 ID:fDwKW/F20
戦艦海底地下要塞
戦艦 ノ 間
戦艦「…」スッ…
((超弩級パイプオルガン))
戦艦「………!!!」パパッ!!サッサ!!
デーレーレーーーデーレーレーーーデーレーレーーー……デーーデーー……!!!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♪
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♪
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♪
戦艦「…」ピタ…
デーーーーン!!!!!
シーーーーーーーーーーーーーーーーン……
戦艦「マタ、ココデ……頭ガ………」ズキ…
戦艦「アカイ、何カ……同族デモナイ……地上 ノ 玩具デモ……ナイ………クッ…」ズキズキ…
タターーーッ!
「失礼シマス。戦艦様」スサッ!
戦艦「ナンダ」
492: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/26(木) 12:17:04.16 ID:fDwKW/F20
「申シ上ゲマス。艦娘 ノ 部隊ガ、コノ 地下基地 ノ 入口 ヲ 突キ止メヨウ ト、攻撃 ヲ 仕掛ケテキマシタ。イカガ イタシマショウ」
戦艦「マタカ。ル級 ヲ 召喚セヨ」
「ハッ、仰セノ 通リニ…」
コツッ…
「オォ!?ル級殿!!」
ル級「戦艦様、御待タセ致シマシタ」
戦艦「遅イ」
ル級「申シ訳ゴザイマセン」
戦艦「行ケ」
ル級「ハッ!!」
ヒュ…ッ!
「サスガ…フラッグシップ ノ 称号 ヲ 持ツ 者……」
戦艦「他ニハ」
「ハッ、ゴザイマセン。演奏中 ノ 所、失礼致シマシタ」スッ…タターーーッ!
戦艦「…」
戦艦「何度デモ……何度デモ……」
タンッ!
戦艦「シズメ」
ジャア゛~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン!!!!
497: ◆1oKmZSIAF. 2015/11/27(金) 16:43:43.10 ID:T0kMDZOe0
鉄底海峡(アイアン ボトム サウンド)
ル級「敵 ハ 何隻イル?」
「ハイ。総勢12隻 ノ 大艦隊デス。 駆逐 2、軽巡1、雷巡 2、正規空母 4、戦艦3 デス。恐ラク、戦艦様 ヲ 意識シタモノカト…」
ル級「コレガ 大キイ モノカ。戦艦 ハ 私ガヤル。残リ ハ オ前達 ニ 任セタ」ガシッ…ズンズン…
「了解シマシタ!」
ル級「オ前達、欲 ヲ 張ルナヨ!!艦娘 ハ 大破 サセレバ 後 ハ 放ッテオケバ良イ。ソレデモ 尚 歯向カウ者 ガ イレバ、ソイツ ハ 勇者 カ、タダノ 間抜ケ ダ。全力 ヲ 持ッテ 沈メロ!!!」
「「「オォーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」」」
ル級「帰還後 ハ 宴ダ!!!誰 一人 沈ム 事ハ 許サン!!!」
「「「ウォオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」」」
ル級「私 ニ 続ケ!!」
戦闘開始!
502: ◆1oKmZSIAF. 2015/12/01(火) 09:59:11.42 ID:otMqIodn0
バシュン!ドォーーーーーーーンッ…ドドドドド!!!
「ファイヤー!」ドドンッ!!
ヒューン…!
ル級「…」
ドカァン!
「ヒット!まずは敵戦艦ダウンネー!」キラキラ!
シュ~~~…
ル級「ンッン……」ケホケホ…パッパ…サササ…
「ワッツ!?」
ル級「カラダ ガ 光ッテイルノニ、ソノ 程度 ナノカ……」
ボワァ~~~!!
「ワォ!あ、あの金色のオーラは…!?」
ル級「チカラ トハ、コウ使ウノダ」フッ…
「消えた!」
ル級「…」ピト…グッ!!
バキバキバキバキ…!!
503: ◆1oKmZSIAF. 2015/12/01(火) 10:01:11.87 ID:otMqIodn0
「……ハッ!?ノォオオオオオ!!私の主砲がー!?」
ル級「私 ノ 敵 ト ナルニハ……オ前達 ハ 未熟。モット 鍛錬 ヲ 積ンデ、強クナッテ来イ」
「ひ……ひやぁーーーーーーーーーーーーーーー!!みんなー!退却デース!!」
ぴゅ~~~~~~!!
ル級「………呆レタ」
「ヤリマシタナ!ル級殿」
ル級「艦娘 モ ヌルクナッタ モノヨ……悲シイナ」
「ヤハリ、ル級殿 ガ 全力 ヲ ダセル 相手 ハ 現レマセン デシタカ」
ル級「アァ……被害状況 ヲ 報告セヨ」
「全艦 健在。最大 デモ 中破 止マリ デ、大破シタ 者ハ イマセン」
ル級「上出来ダ。傷 ノ 少ナイ 者ハ、中破シタ 者ニ 肩ヲ 貸シテヤレ。撤収ダ」
「「了解!!」」
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