1: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:52:42 ID:MYL
※十三機兵防衛圏のSSです

※本編エンディングまでのネタバレ有り

※ギャグです

引用元: 鞍部十郎「くらべけ」[十三機兵防衛圏] 



2: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:55:06 ID:MYL
1985年 鞍部家 夕方───


ガラララッ


鞍部十郎「…ただいま」


薬師寺恵「お帰り、十郎」


恵「ご飯にする?お風呂にする?それとも私?」


十郎「薬師寺、帰ってくる度にそれ聞いてくるのはやめてくれないか」


恵「今日は十郎の好きなハンバーグよ」


十郎「また!?もう5日連続だよ!?」


恵「だって十郎はハンバーグが好きでしょう?」


十郎「確かに好きだけどだからって毎回それ出してくる!?」


十郎「孫が家に来た時のおばあちゃんじゃないんだからさ!」


恵「やだ十郎…孫が出来るまで一緒にいようなんて…///」


十郎「そんな事言ってないよ!?」

3: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:55:51 ID:MYL
十郎「…あれ?外に干してある洗濯物って…」


恵「あっ、十郎の分も洗濯しておいたよ」


十郎「ええっ!?」


十郎「そういうのは自分でやるからいいって言っただろ!?男の洗濯物なんか汚いし!」


恵「十郎に汚い所なんてないわ」


恵「泥の付いたズボンも汗の染み込んだシャツも芳ばしい香りの 着も汚くなんてない」


十郎「嗅ぐなよ!」


恵「確かに…私だけ嗅ぐというのは不公平だよね」


恵「十郎も私の洗濯物を嗅いでいいからね?」


十郎「嗅がないよ!?嗅がないからね!?」

4: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:56:27 ID:MYL
恵「それはそうと、お夕飯の用意が出来たよ」


ゴトッ


十郎「うわ…本当にハンバーグだ…」


ガラララッ


三浦慶太郎「ただいま戻りました」


十郎「ああ、お帰り」


恵「お帰り、三浦くん」


慶太郎「ほぅ、今日もハンバァグですか」


十郎「あ…さすがに飽きたよね?」


慶太郎「まさか!ハンバァグは毎日でも食べられます!」


十郎「あー…三浦くんもそっち側の人なんだ…」


恵「私だって十郎を見ながらなら毎日でもハンバーグ食べられるし」


十郎「変な所で張り合わないで!?」

5: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:57:29 ID:MYL



慶太郎「ご馳走様でした!」


十郎「ご馳走様」


恵「お粗末様でした」


十郎「薬師寺のハンバーグは美味しいからなんだかんだ食べちゃうんだよなぁ…」


慶太郎「ええ、恵さんのハンバァグより美味しいものはこの世には無いでしょう」


恵「そうよ」


十郎「即答」


恵「料理の美味しさは愛情だもの、私の十郎への愛を考えれば世界一美味しくて当然でしょ」


十郎「うん、薬師寺の愛が重いのは分かった」

6: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:58:11 ID:MYL
恵「…え?なに?三浦くんが…?」ヒソヒソ


慶太郎「…?どうかしましたか?」


恵「…ええ、分かってるわよ」ヒソヒソ


十郎「や、薬師寺?誰と喋ってるんだ?」


恵「三浦くん、悪いけどちょっと痛いわよ」


バシュン


慶太郎「うっ!」バタリ


十郎「三浦くん!?」


十郎「薬師寺なんで撃ったの!?っていうか銃!?」


恵「安心して十郎、三浦くんは魔法使いだったの」


十郎「どういう事!?」

7: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:58:44 ID:MYL
十郎「分かるように説明してよ!」


恵「実は私にしか見えない喋る猫から魔法の銃を貰って、それで魔法使いを撃つ契約をしているの」


十郎「余計に分からない!余計分からないよ薬師寺!」


恵「これも十郎の為なの」


十郎「僕のせいなの!?」


慶太郎「…う…うーん…」フラリ


十郎「あっ!三浦くん!無事だったんだね!」


慶太郎「ここは…?私は何を…?」


十郎「無事じゃなさそう」

8: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:59:21 ID:MYL
恵「この銃で撃たれると副作用で前後の記憶が消えてしまうの」


十郎「副作用が重いよ!」


慶太郎「いったい何が…?」


恵「覚えてない?十郎が私にプロポーズしてくれて三浦くんはそれを見た感動で気絶したのよ?」


慶太郎「おお、そんな事が…」


十郎「捏造しないでよ!三浦くんも簡単に信じないで!?」

9: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)17:59:55 ID:MYL
恵「そういえば契約の話は他の人にしてはいけない契約だったわ」


恵「そういうわけだから…2人ともこの事は忘れてもらうね」


十郎「えっ、ちょっ、まっ」


バシュン バシュン


十郎「うっ!」バタリ


慶太郎「ぐはっ!」バタリ


恵「これでよし」


しっぽ「よくねーよ」

10: ◆ajqgdR8aUE 20/10/23(金)18:00:38 ID:MYL



十郎「う、うーん…」ムクリ


十郎「あれ…?いつのまに眠って…?」


慶太郎「ん…私も眠ってしまったようです…」


恵「2人とも夕飯を食べてすぐ眠ってしまったのよ?覚えてない?」


十郎「僕は猫かなにかなの?」


恵「当たらずとも遠からずね」


十郎「どういう事!?」


END