1: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/16(月) 01:59:27.57 ID:zoiptwv3o
ほむら「また駄目だったわ」ツカツカ
ほむら(何度でもやり直す。鹿目まどかを救うために)
ほむら「またQBを狩らないと」
ほむら「今度こそ、まどかと接触させない」
・・・
ほむら(遅いわね。いつもならこのCDショップのバックヤードに現れるはず)
ほむら「来たっ」
ほむら「いない。けど気配はまだあるわね」
ほむら「そこねっ」パーン
ほむら(おかしい。確実に撃ちぬいたはず)
ほむら「こんな所で無駄に魔力を消費したくないのだけど、仕方ないわね」キュイーン
ほむら(さて、いつもよりすばしっこいアイツはどこかしら)
ほむら「!?」
ほむら(時間を止めているのに、動いてる?!)
ほむら(この空間内では私以外は動けないはずなのに・・・)
ほむら(とりあえずまどかの所に行こうかしら)テクテク
ほむら(このままアイツを探してても、魔力がもったいないし。もしかしたらQBではない奴かもしれないし)テクテク
ほむら(ここで待ってればまどかが来る。接触する前に仕留めるっ!)キュイーン
まどか「誰?」
さやか「どうしたの?まどか。いきなり走りだしたりして」
まどか「あ、さやかちゃん。なんかこっちの方で声が聞こえた気がして」
さやか「けどここスタッフオンリーって書いてあったから、気のせいじゃない?」
まどか「う、うん。そうだよね。ごめんね、さやかちゃん」テクテク
さやか「いいって、いいって」テクテク
ほむら(おかしいわね。まどかはもう別の場所に移動したのに、まだ気配は近くにあるわ)
ほむら(もしかして、私がターゲット?)
ほむら(とにかく、見つからないようにまどかを尾行しましょう)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1334509167(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
引用元: ・QB?「今までの僕とは違う」
2: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/16(月) 02:00:09.93 ID:zoiptwv3o
・・・
ほむら「ふぅ」
ほむら(結局、今日は何もなかったわね)
ほむら「そろそろ出てきたらどうかしら?」
?「なんだ。気付いていたのかい?」
ほむら「当たり前でしょ?馬鹿にしてるの?」
?「そうだね。悪かった、時間操作の魔法少女なんて珍しいから、よほど賢いのかな?」
ほむら「!?」
ほむら「そう、やっぱり私の魔法空間内で動いてた正体はやっぱりアナタだったのね」
ほむら「インキュベーター」
QB?「いやだなー、僕をあの白いのと一緒にしないでほしいね」
ほむら「じゃあその自慢の肢体を見せてくれるかしら?」
QB?「出ていきたいのはやまやまなんだけど、僕は光が嫌いなんだ」
QB?「月明かりの当たる君の場所には行けない。君がこっちに来てくれるかな?」
ほむら「」
QB?「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ。君に危害を加えるつもりはない。なんなら変身してくれてもいいんだよ?」
ほむら「分かったわ」シャキーン
ほむら(殺気はない。万が一の場合はこのスタングレネードで)テクテク
ほむら「さあ、あなたの好きな薄暗い場所まで来てあげたわ。姿を見せなさい」
QB?「君は意外にせっかちだね」テクテク
ほむら(黒い・・・・・・インキュベーター?)
ほむら「アナタは一体なんなの?」
黒QB「やれやれ、君は賢いと思っていたけど、僕の見込み違いだったかな?」
黒QB「わざわざ自分の正体を敵になるかもしれない君に教える訳がないじゃないか」
ほむら「それもそうね。それならアナタの目的はなに?」
黒QB「僕は交渉にやって来たんだ」
ほむら「期待した私が馬鹿だったわ。結局アイツとは色が違うだけのようね」
ほむら「どうせ鹿目まどかを魔法少女にさせたいんでしょ?そうはさせないわ」
黒QB「鹿目まどかは確かに素晴らしい逸材だ。だけどそれは白い方の僕の考え方だね」
ほむら「どういう事かしら」
3: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/16(月) 02:00:49.65 ID:zoiptwv3o
黒QB「今までの僕とは違う」
黒QB「ただそれだけさ。どうやら今の君はその戦闘態勢を解く気にはならないようだね」
ほむら「当たり前でしょ」
黒QB「それならまた明日の今の時間に、巴マミの家においでよ」
黒QB「それまでにゆっくりと考えておく事だね」
黒QB「戦闘態勢の魔法少女相手に悠長に長々と説明するほど、僕も馬鹿じゃないよ」
黒QB「それじゃあ、また明日」シュン
ほむら「き、消えた?!」
ほむら(魔法少女の私の目にも追えないなんて)
ほむら「それとも本当に消えたの、かしら」
ほむら(向こうからわざわざ時間と場所まで指定してくるって事は、それまではもう姿を現さないわね)
・・・
次の日
ほむら「初めまして。転校生の暁美ほむらです」
まどか「あれ?」
まどか(あの子どこかで会った事あるような)
ほむら「先生、すみません。気分が優れないので、保健室に行ってもいいですか?」
ほむら(この演技はもう完璧ね)
まどか「あ、それじゃあ私が暁美さんを連れて行きます」ガタッ
ほむら「お願いするわ」テクテク
まどか「あ」
ほむら「こっちよね」
まどか「あのー、暁美さん?」
ほむら「なに?」
まどか「もしかして保健室の場所を知ってるのかなーって」
ほむら「ええ」
まどか「そ、そっか」
ほむら「あなたは今は幸せかしら?」
まどか「あ、うん。そ、そうだね」
ほむら「それじゃ、今より高望みはしない事ね」
まどか「あ、うん?そうだね」
ほむら「ならいいわ。それじゃ」ツカツカ
まどか「あ、待ってよー」
4: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/16(月) 02:01:47.91 ID:zoiptwv3o
・・・
放課後
まどか「あ、暁美さん?」
ほむら「ほむらでいいわ」
まどか「ほむらちゃん?もし良かったら私達と一緒に帰らない?」
ほむら「ごめんなさい。嬉しいけど今日はちょっと用があるの」
まどか「そっかー。それなら仕方ないね」
さやか「私の嫁の誘いを断るとは何事だー」
まどか「さやかちゃん、用があるなら仕方ないよ」
ほむら「まどかは私の嫁よ」キッ
ほむら「それじゃ」
まどか「え?」
さやか「なんか私、あの転校生好きじゃないなー」
・・・
夜
ほむら(巴マミの家の前までは来たけれど、今回の私はまだ面識がないけど大丈夫なのかしら)
ほむら(まあ最悪、同じ魔法少女という事を見せれば、問題ないわよね)ピンポーン
?「誰だ?コイツがマミの言ってたQBの友達か?」
マミ「そうみたいね。外見は一致してるわ」
マミ「さ、入って。お茶を用意してあるわ」
ほむら「その前になぜここに佐倉杏子が居るのかしら?」
杏子「なんだあたしが居たらまずいのか?というかなんで名前知ってんだ?」
マミ「こらっ!すぐに果物ナイフを出す癖やめなさいって言ったでしょ!」
杏子「す、すまんマミ。つい」
マミ「さ、入って。暁美さん」ニコッ
ほむら「お邪魔するわ」
5: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/16(月) 02:02:15.01 ID:zoiptwv3o
・・・
マミの部屋
ほむら「さ、どうして佐倉杏子がここに居るか説明してもらえるかしら?」
マミ「せっかちね。お茶でも飲んで落ち着いたら?」
杏子「そうだぞ?マミのお菓子はすっごい旨いんだぞ?」モグモグ
ほむら「」モグモグ
マミ「まずはどこから話そうかしら?」
杏子「あたしはマミと一緒に魔女を倒しているんだ」モグモグ
マミ「そうね。この子、この歳で身内いないし、住む場所も無いって言うから一緒に住んでるのよ」
マミ「一人で暮らすには少し広い部屋だしね」
杏子「ご飯もたくさんくれるし、魔女も楽に倒せるし、良い事づくめだ」
ほむら「ほむほむ」モグモグ
マミ「あなたはなぜか私達の事を知っているようだけど、私の友達から聞いたのかしら?」
黒QB「僕は教えてないよ」
マミ「あら、いつの間に来ていたの?」
黒QB「ついさっきだよ。彼女は暁美ほむら、時間操作の魔法少女だよ」
ほむら「」キッ
黒QB「これ以上は僕も知らないから、そんなに睨まないで」
マミ「私の友達を虐めないでくれるかしら?」キッ
杏子「雑談はいいから早く話せよ。あたし達をここに呼んだ理由を」
黒QB「そうだね」
黒QB「僕は君達と交渉しに来たんだ」
ほむら「それは昨夜聞いたわ」
黒QB「僕と契約解除してくれないかい?」
12: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/18(水) 15:29:01.48 ID:r7eVBUkno
ほむら「いやよ」
マミ「遠慮しとくわ」
杏子「あたし、魔法少女じゃなくなったら生きて行けねーし」
黒QB「そうか、残念だね。(ワルプルギスの夜を倒せるかもしれないっていうのに)」
ほむら「!?」
ほむら「ごめんなさい。詳しく話してくれるかしら?」
マミ「そ、そうね。まずは内容を確認してからじゃないと」アセアセ
杏子「あたしは解除してもいいぜ」キラキラ
ほむら「(巴マミと佐倉杏子にもテレパシーを送ったのかしら?)」
黒QB「考え直してくれて嬉しいよ(そうだね。君と同じようにメリットを教えてあげたよ)」
黒QB「佐倉杏子も一緒に内容を聞いてから決めるといい。後で文句言われて、襲われたらたまらないからね」
ほむら「早く教えなさい!」
黒QB「君は本当にせっかちだね。けどその前に少し僕の説明をしよう」
黒QB「もう巴マミと佐倉杏子は知っていると思うけど、僕は白い奴とは違う」
ほむら「色が違うわね」
マミ「それだけじゃないのよ。この子には極わずかだけど感情があるわ」
ほむら「!?」
黒QB「ただ目的は同じなんだ。エネルギー回収をしに地球に来ている」
マミ「なるほどね」
杏子「へー」モグモグ
ほむら「白い方とは出身が違うのかしら?」
黒QB「残念だけど一緒の星なんだ。色が違うのは突然変異体なんだ」
黒QB「だから今後は同一視しないでもらえるかな?」
ほむら「それはこれからのアナタの行動次第よ」
黒QB「そうだね」
黒QB「ここからが君達が聞きたい本題だよ」
3人「」ゴクリッ
13: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/18(水) 15:29:32.25 ID:r7eVBUkno
黒QB「君達は一度白い方と一度契約している。アイツらは君達が消費した黒いグリーフシードを回収したり、体から無自覚に出ているエネルギーを回収する為に君達の近くにいる」
杏子「だからマミと一緒に住んでいたのか」
ほむら「」
黒QB「(今は君にとっても僕にとってもこの方が都合がいいと思うのだけど、どうかな?)」
ほむら「(嬉しい心遣いだわ。白い方とは大違いね)」
黒QB「そして君達は願い事を一つ叶える代わりに魔法少女になっている。つまり僕達はその願いによるエネルギー消費よりも多く回収出来れば、白い方はノルマクリア」
マミ「そういうカラクリだったのね」
杏子「」Zzz
黒QB「僕はもっと高効率のエネルギー回収方法を発見したんだ」
黒QB「だけど白い方と契約したままだったら、駄目なんだ。だから契約を解除してほしい」
ほむら「解除してしまうと、アナタはエネルギー回収出来ないんじゃないのかしら?」
黒QB「まだ続きがあるんだ。解除した次は僕と契約してほしい。その時は白い方と同じように願い事を叶えてあげるよ」
黒QB「一つ注意事項があるとすれば、契約解除と再契約はワンセットだから解除だけというのは出来ない」
ほむら「そういうことね」
黒QB「そして君達の能力次第で、願い事はいくつでも叶えてあげられるんだ」
黒QB「人間社会の会社も利益をたくさん上げれば、労働賃金が上がるのと一緒だよ」
ほむら「」
マミ「それは朗報ね」
杏子「」ムニャムニャ
黒QB「じゃあ3人共契約解除してもいいかな?」
マミ「私はいいわよ。杏子もいいわよね?」
杏子「う、うん」ムニャムニャ
ほむら「待ちなさい!」
14: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/18(水) 15:30:01.38 ID:r7eVBUkno
黒QB「どうしたんだい?」
ほむら「本当にリスクは魔法少女として戦うだけかしら?」
黒QB「僕の感覚で言うと、リスクは魔法少女として魔女と戦うだけだ」
黒QB「(君が何回も繰り返してきた世界で、次に僕と会える確率はほぼ無いと思うよ?むしろ千載一遇のチャンスだと僕は思うけどな)」
ほむら「・・・・・・分かったわ」
黒QB「じゃあ3人共、ソウルジェムを手のひらに置いてくれるかい?」
ほむら「はい」
マミ「これでいいかしら?ほら杏子、起きなさい」
杏子「ふぁい」
ピカーン
マミ「眩してく前が・・・・・・」
ほむら「ソウルジェムが・・・・・・無くなった」
ほむら(けど私も巴マミも佐倉杏子もみんな生きているわ。なんだか不思議な感じね)
黒QB「これで晴れて君達は魔法少女としての運命を免れ、普通の女の子になった。ここからが本番だ」
黒QB「さっき暁美ほむらが言ってたリスクだけど、願い事に応じて契約の儀式があるんだ」
ほむら「内容を教えなさい」
黒QB「それは願い事やその内容によって違うから、僕からは何とも言えないんだ」
黒QB「それにこの儀式はさすがの僕でも3人同時は無理なんだ」
黒QB「さて、誰から始めようか?」
マミ「暁美さん?私からでいいかしら?」
ほむら「いいけど、いやに積極的ね」
マミ「暁美さんは一番警戒してるでしょ?それに杏子は寝ちゃってるし、私が儀式している間に起こしておいてくれるかしら?」
ほむら「そうね。分かったわ」
15: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/18(水) 15:30:30.30 ID:r7eVBUkno
マミ「それじゃあ私からでお願いするわ」
黒QB「それじゃあ巴マミ。君はどんな願いで魔法少女の運命を背負うんだい?」
マミ「私は・・・・・・あの時失った家族を生き返らせてほしい。他にはないわ」
ほむら(なるほどね。だけど人を蘇らせるなんて、上條恭介の腕を治すのとは比にならないレベルね)
ほむら(巴マミは儀式に耐えられるのかしら?)
黒QB「おめでとう。君の願いの儀式場が創られた。さあ頑張っておいで」
キュイーン
ほむら「巴マミが・・・・・・消えた」
杏子「え?」
杏子「おいこらっ!マミをどこに隠したんだっ!」
黒QB「そうか、まだ説明してなかったね」
黒QB「マミは無事だよ。だからその物騒な果物ナイフをしまってくれないかい?」
杏子「あたしがマミの無事を確認するまでは駄目だ」
黒QB「今、僕の首を撥ねたらマミの居場所は分からなくなるよ?」
杏子「頑張って探すっ!」チャキ
黒QB「はぁー。マミは」
ほむら「異空間に居るのね」
黒QB「さすが暁美ほむらだ。マミは今、この世にはいない」
杏子「お前はマミの居場所分かるのか?分かるならすぐにこいつの首を撥ねる」
ほむら「異空間に居るという事だけは分かるわ。詳細は無理よ」
杏子「ちっ」ヤリカイジョ
16: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/18(水) 15:30:57.94 ID:r7eVBUkno
黒QB「さてマミは異空間にいる。もちろんここに戻すのも僕にしか出来ない」
ほむら「ところで巴マミの儀式はなんなのかしら?それも秘密かしら?」
黒QB「詳細は言えないというよりは、説明のしようがない。なぜなら儀式は精神的なモノだからね」
杏子「精神ってなんだよ」
ほむら「精神攻撃かしら?」
黒QB「君達は、今は普通の女の子なんだ。もし”儀式が魔女と戦う”とかだったら君達は生身で魔女に勝てるのかい?」
黒QB「テレパシーと同じ要領だね。心に直接声を届ける事が出来るならば、心に直接映像を届ける事も出来るんだ」
ほむら「やっぱり精神攻撃じゃない」
ほむら(まずいわね)
杏子「マミなら何が来ても大丈夫だ!」
黒QB「僕はさっき高効率のエネルギー回収方法を発見したって言ったよね?」
黒QB「僕が見つけた方法とは・・・・・・」
・・・
マミの儀式場
マミ「ここはどこかしら?」
黒QB「やあ、これからマミの儀式を始めようか」
マミ「こんな狭い場所では何も出来ないわよ?」
黒QB「この四角の部屋は僕が創った異空間にすぎない」
黒QB「儀式場は君の心にある」
マミ「心?」
黒QB「君達がみる、夢と同じだよ。僕は今からマミの心に夢をみさせる」
黒QB「その夢から醒める事なく、最後までみることが出来ればマミは晴れて魔法少女だ」
マミ「そんな簡単な儀式でいいの?」
黒QB「まあマミの体は、今座ってる椅子から一歩も動かなくてもいいから、そういう意味では楽かもしれないね」
黒QB「それじゃ、準備が出来たら目を閉じてくれるかい?」
マミ「いつでもいいわよ」スッ
黒QB「それでは始めようか」キュイーン
17: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/18(水) 15:31:34.01 ID:r7eVBUkno
・・・
巴マミの部屋
黒QB「僕が見つけた方法とは、心が大きく揺さぶられる時に反発するエネルギーを回収する方法なんだ」
杏子「反発ってどういう事だよ!」
ほむら「佐倉杏子、あなたは嘘の情報を聞かされた時はどう思うかしら?」
杏子「何言ってんだお前?嘘なら信じる訳ねーじゃねーか」
ほむら「それはどうかしら?例えばこの黒いQBが言う事は本当かしら?」
杏子「何が言いたいんだよ」
ほむら「例えば、巴マミは既にもう死んでいると言ったら?」
杏子「殺すぞ」チャキ
ほむら「今、あなたの心は巴マミが死ぬはずがないと思いながらも、どこかでそれは本当かもしれないと思ってるんじゃないかしら?」
ほむら「もちろんこの丁度じゃ、無意識レベルかしら?」
杏子「」スッ
黒QB「代わりに説明してくれてありがとう。そうだね、このレベルではエネルギー回収には値しない」
黒QB「それに僕の創った異空間じゃないとエネルギーが霧散してしまって回収出来ないんだ」
ほむら「あなたが同じ説明をすれば、今頃あなたの首は飛んでいるわ」
ほむら「それにしても、なぜ私達なのかしら?あなたの理論で言うと女子に限らないんじゃないかしら?」
黒QB「そうだね、男子でも可能ではある。ただ君達の年齢は大体は思春期を迎え、精神が不安定になる。それは男子もそうだけど、女子の方が反発する力が強いはずだ」
黒QB「それに元魔法少女だ。ちょっとやそっとでは挫けないだろう?」
杏子「そうだ!マミは儀式なんかに負けない!」
黒QB「それに儀式をクリアすれば願いが叶うというご褒美まである」
黒QB「最大の絶望から最高の幸福を得る時、今までの比にならないほどのエネルギーが回収できる」
23: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/21(土) 18:30:05.94 ID:coJHBRGzo
・・・
マミの儀式場
黒QB「これをクリアすればマミの家族は元通りだ。頑張れ」
マミ「当たり前よ」
マミ(起きて目をつむっているのに、本当に夢をみている感覚だわ)
マミ(ここは・・・・・・私の家?だけどなんだか雰囲気が違うわね)
?「マミー?どこにいるんだい?」
マミ(この声はパパ!?)
マミ(っ?!声が出ない・・・)
マミ「パパー、ここだよー?」
マミ(あれは小さい、私?)
パパ「マミ、明日は朝早くから出掛けるんだからもう寝なさい」
マミ「はーい」
マミ(この会話ってもしかして・・・)
パパ「マミはもう寝たよ」
ママ「そう。それよりもこれに早く判押してくれないかしら?」
パパ「そう焦るな。明日の朝には押してやる。明日は最後の思い出にしたいからな」
ママ「そう。それじゃ私も寝るわね。おやすみなさい」バタン
パパ「ああ。おやすみ」
パパ「はあ、どうしてこうなってしまったのか」
マミ(あれって、離婚届。よね)
マミ(パパとママがそんな状況だったなんて)
パパ「今日も一人で晩酌か」
マミ(明日は早いはずなのに、どうしてパパは寝ないのかしら?)
パパ「最近は酒飲まないと寝れなくなったし、独り言も多くなったし、俺はもう駄目かもしれんな」
マミ(パパがこんなに思いつめていたなんて・・・)
パパ「マミができる前は何もかも順調だったはずなのにな。マミに俺の運が吸われたのかな、ハハハ」
パパ「それならもうこれから先、生きてても仕方ないかもな」ゴクゴク
・・・
次の日
ピーポーピーポー
ニュース「今日午前9時頃、○○高速道路にて車が横転する事故が起きました。これにより運転手のパパさんと助手席に乗っていたママさんが死亡しました。後部座席に乗っていた巴マミさんはかすり傷を負いました。警察はブレーキ痕が無い事や天候なども良好だった事からハンドル操作を誤り、中央分離帯に衝突したものとして捜査を進めています。渋滞情報は以下の通りです」
24: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/21(土) 18:30:58.62 ID:coJHBRGzo
マミ(こ、これが真実なのね。パパごめんなさい)
マミ(不慮の事故じゃなかったのなら、家族を元通りにしたいのは私だけなの?)
マミ(私はやっぱり一人ぼっちなの?今は黒QBや杏子が居るけれど、それもずっと続く訳じゃないわ)
マミ(パパとママが戻ってきても、私が幸せなだけでパパとママは不幸なの?)
マミ(そんな事になるなら、私もパパとママと一緒の場所に行けばいいのかしら?それがみんな幸せになるのよね?)
マミ(けどそんな事したら今度は杏子が一人になっちゃうわね。彼女も意外に寂しがり屋だしね。フフッ)
杏子「はー、正直マミと魔女狩るのもめんどくせーな」
マミ(急に場所が変わった!?それよりこれは・・・)
杏子「ペア組んだのはいいが、グリーフシードは単純に半分だしなー。やっぱり考え直した方がいいかなー」
杏子「ケーキくれるのは嬉しいけど、ケーキばっかりだと飽きるし、たまにはスナック菓子とか和菓子も食いてーな」
杏子「なんかいつも私に付いてくるし、今日はなんとか振り切ったけど安心してお菓子食えねーな」
杏子「前にマミの前でポテチ食ってたら」
マミ「塩分摂り過ぎよ!お菓子なら私がケーキ焼いてあげるわ」
杏子「どんだけケーキ好きなんだよ」ケラケラ
マミ(何よ、これ)プルプル
杏子「それにジュース飲むと今度は糖分摂り過ぎだーって怒るし」
杏子「一人の時より楽しいっちゃ楽しいけど、一人でやりたい放題やってた方が楽だったなー」
杏子「こんな事ならもう少し一人を満喫してたらよかったなー」
杏子「そしてなにより、あたし紅茶好きじゃねーし。というかマミの紅茶ぶっちゃけ不味い」ケラケラ
杏子「マミの奴、使い魔まで狩ってるって言ってたけど魔力無駄っていうより他にやることないのか?友達いねーのか?」ケラケラ
杏子「まあ、次の魔女倒したらグリーフシード奪って、バックれればいいか」
杏子「そうと決まったら、お菓子買いに行こう!やっほーい」
マミ(ううー)ウルウル
25: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/21(土) 18:31:23.96 ID:coJHBRGzo
マミ(ま、また場所が変わった)ウルウル
マミ(ここは・・・学校の教室?)
まどか「あ、おはよー。さやかちゃん」
さやか「おはよー。そういえばこの前に会った3年のマミさんって居るじゃん?」
まどか「うん。あの綺麗な人だよね。それがどうしたの?」
マミ(綺麗なんて、そんな)テレテレ
さやか「私達以外に友達いないらしいよ?なんか教室だとずっと机に突っ伏してるらしいし。お昼休みはトイレから出てこないんだって」
まどか「へー。そんな人と親しくしてたら私達もクラスから避けられるかもしれないねー」
さやか「そうなんだよー。だから今度から誘われても理由付けて断ろーぜ」
マミ(そ、そんな・・・)ウルウル
まどか「そうだね。マミさんと話してても特に面白くないし。ティヒヒ」
まどか「ところでそんなこと誰から聞いたの?」
さやか「あー、ほむらだよ」
まどか「へー、ほむらちゃん何でも知ってるよね」
さやか「博識でカッコイイし、それにマミさんより美人だし」
まどか「確かに。ティヒヒ」
マミ(家でも、学校でも私は・・・・・・孤独、なの?)ブワッ
マミ(もう嫌、こんなのもうみたくない)
黒QB(よく耐えたね。マミ)
マミ(は、早く私をここから出してっ!)
黒QB(もう少しだけ頑張ってくれるかい?)
マミ(ほ、本当にもうすぐ終わるの?)ウルウル
黒QB(そうだよ、マミ。最後に僕の話を聞いて終わりだよ)
マミ(そ、よかった)ホッ
黒QB(それじゃ話を始めようか。これまでそしてこれからマミがなる魔法少女について・・・・・・)ニヤニヤ
26: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/21(土) 18:32:15.38 ID:coJHBRGzo
・・・
マミの部屋
杏子「マミなかなか帰ってこねーな」
ほむら「人を2人も生き返らせるのよ?相当厳しい儀式なんでしょう」
杏子「そうなのか?黒QB」
黒QB「まあ厳しい儀式だけど、もうすぐ終わるよ」
杏子「もうすぐ終わるって事は順調なのか!さすがマミだな」
ほむら「落ち着きなさい。佐倉杏子、次はあなたの番よ」
杏子「分かってるって!準備すればいいんだろ」
ほむら「分かってるなら早くしなさい」
杏子「へいへい」
キュイーン
杏子「あ、マミが帰って・・・・・・きた」
杏子「マミ!大丈夫か?」ユサユサ
マミ「」グッタリ
ほむら「大丈夫よ。気を失っているだけのようね」
黒QB「マミは無事に魔法少女になれたよ。願いも叶った」
杏子「無事じゃねーだろ!」チャキ
黒QB「やれやれ。次は佐倉杏子、君の番だよ」
黒QB「あとマミは気を失っているだけ。しかし精神はかなり不安定だ。一言でも罵倒してしまえば、無意識に精神は崩壊するよ」
ほむら「そう。それなら巴マミの面倒は私が看るわ。佐倉杏子、あなたは行って来なさい」
杏子「誰がお前を信用するかよ!」
ほむら「巴マミは私を信じて、寝ている佐倉杏子を置いて儀式に行ったわ」
杏子「くっ。私が戻ってきてマミが無事じゃなければ、お前を殺すからな」
ほむら「分かったわ」
黒QB「それじゃあ行こうか」
杏子「早く済ませるぞ」
黒QB「それじゃあ佐倉杏子。君はどんな願いで魔法少女の運命を背負うんだい?」
杏子「あたしはお菓子たくさん食べられて、今より強い魔法少女になりたい!」キラキラ
黒QB「この2つという事でいいんだね?」
杏子「ああ」
31: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/23(月) 18:11:38.17 ID:7yhuFCQZo
キュイーン
杏子「余裕だぜ!」ハァハァ
ほむら「随分と早かったわね」
杏子「あたしは幼い時から家族が死んじゃってるしな。精神攻撃なんてへっちゃらなんだ
よ」」ハァハァ
ほむら「その割には息が上がっているようだけど?」
杏子「うるせえ!次はてめえの番だろうが。早くしろ」
ほむら「そうね。次はあなたが巴マミを診ててちょうだい」
杏子「当然だ」
黒QB「さあ次は暁美ほむら、君の番だ」
黒QB「君はどんな願いで魔法少女の運命を背負うんだい?」
ほむら「その前に聞いておきたい事があるわ」
ほむら「あなたは再契約と言ったけど、今回の願い事によっては以前とは全く違う魔法少
女になるのかしら?」
黒QB「僕と初めて契約を交わす人ならその願いに左右されるだろうけど、再契約の場合は
元の魔法に+αされる場合がほとんどだ」
ほむら「例外もあるって事ね」
黒QB「僕も全て把握しているわけじゃないからね」
ほむら「分かったわ。それじゃあ私の願いを叶えてくれるかしら?黒いインキュベーター
」
黒QB「さあ言ってごらん」
32: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/23(月) 18:12:06.78 ID:7yhuFCQZo
ほむら「1つ目は鹿目まどかに一生魔法少女の運命を背負わせない」
黒QB「問題無い」
杏子「カナメマドカって誰だ?」
ほむら「2つ目は鹿目まどかには一生魔法少女には関わらせない」
ほむら「最後にこの街に来るワルプルギスの夜を消滅させてほしい」
黒QB「容易い」
黒QB「この3つでいいんだね」
杏子「ワルプルギスの夜ってお前、本気で言ってんのか?」
ほむら「これが叶うなら私はどんな試練でも受けるわ」
杏子「おい、無視すんなー!」
黒QB「さあ君の願いの儀式場が創られた」キュイーン
杏子「ところでさ、QB」
黒QB「なんだい?佐倉杏子」
杏子「マミが全然起きねーけど、本当に大丈夫なんだろうな?」
黒QB「ちゃんと寝息をたててるだろう?」
杏子「そうだけどよー」
黒QB「朝になっても起きなかったらまた相談してくれるかい?」
杏子「くどいってか」
杏子「だがあと1つだけ教えてくれ」
杏子「私たちのソウルジェムはどこにある?」
33: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/23(月) 18:13:02.29 ID:7yhuFCQZo
・・・
ほむらの儀式場
黒QB「と言った感じだけど、理解出来たかい?」
ほむら「ええ。問題無いわ。始めてちょうだい」スッ
黒QB「はいはい、君に急かされるのも慣れてきたよ」キュイーン
ほむら(ここは見滝原中かしら?)
ほむら(まどかっ!)
ほむら(声が出ない?!)
黒QB(君はこの世界では傍観者なんだから、干渉する事は出来ないよ)
ほむら(みるだけ、という事ね)
黒QB(目を瞑ろうと思っても閉じれないしね。耳も同じくね)
まどか「なんか今日転校生が来るみたいだよ」
さやか「へー、どんな奴なの?」
まどか「うーん、昨日先生が話してるのちらっと聞いただけだから詳しい事は分からない
の。ごめんね」
さやか「いいってば。どうせ今日のHRで分かるでしょ」
まどか「そうだね。早く教室行こっか」
さやか「おー」
ほむら(転校生って私よね)
和子「じゃあ暁美さん、自己紹介してくれるかしら?」
ほむら「暁美ほむらです。よろしく」
ほむら(私こんなに無愛想じゃないわ!)
34: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/23(月) 18:13:37.87 ID:7yhuFCQZo
ほむら「鹿目まどか、あなたが保健委員よね?」
まどか「え?違うよ?」
ほむら「そう」
ほむら(私の歩いてきた時間軸ではないようね。黒QBの妄想かしら)
まどか「行った?」チラッ
さやか「行った行った!お主も悪よのー」ニヤニヤ
まどか「いえいえ、お代官様ほどでは」ニヤニヤ
さやか「まどかは本当は保健委員なのにね」ケラケラ
まどか「確かに保健委員だけど、保健室まで遠いし面倒くさいし」ティヒヒ
ほむら(くだらないわね。巴マミはこの程度で気を失ったかしら?)
まどか「それに私はこのクラスの保健委員だからね」
さやか「転校生もクラスメイトでしょ?」
まどか「えー、あんなのが私のクラスなんて認めたくないよ」ティヒヒ
まどか「確かに綺麗だけど、なんかこう」
さやか「こう?」
まどか「生理的に無理・・・かな?」ティヒヒ
さやか「まどかそれ酷すぎだわ」ケラケラ
ほむら(わ、私はこんなのに惑わされないわ)
まどか「そういえばさやかちゃん」
さやか「なにー?まどか」
35: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/23(月) 18:14:08.60 ID:7yhuFCQZo
まどか「上条君と今日も?」ニヤニヤ
さやか「えへへー、実はそうなんだよねー。恭介がどうしてもって言うから」テレテレ
まどか「もう上条君せっかく腕治ったのに今度は腰痛で入院しちゃったらどうするのー?
」ティヒヒ
さやか「もうまどかってばー」テレテレ
ほむら(上条恭介の腕が治ったということは美樹さやかは魔法少女なのかしら)
ほむら(それにしても朝から下品な話をするのね。けどこのまどかは本物じゃないわ)
さやか「まどかも腰痛には気を付けなよ?」ニヤニヤ
まどか「私は大丈夫だよー。受ける方だから」ティヒヒ
ほむら(このまどかは偽物このまどかは偽物このまどかは偽物このまどかは偽物このまど
かは偽物このまどかは偽物)
さやか「けど仁美も受ける方じゃない?」
まどか「ううん。仁美ちゃんは攻めだから」テレテレ
さやか「お熱いですなー」ニヤニヤ
ほむら(志筑仁美殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す)キリ
キリ
ほむら(黒QB。どうすればこの世界の志筑仁美を殺せるのかしら?)
36: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/23(月) 18:15:22.37 ID:7yhuFCQZo
黒QB(君は人の話を聞いていないのかい?)
ほむら(ちっ。使えないわね)
ほむら(それでこの試練はどうやったら終わるのかしら?)
黒QB(うーん。君はちょっとやそっとじゃ全く絶望しないね)
ほむら(当たり前よ。あんな胸だけ無駄に大きい人と一緒にしないでくれる?)
ほむら(私の歩んできた道のりはあなたも知っているのでしょ?)
黒QB(もちろんさ。さて君は鹿目まどか一人の運命を変えたいと願った)
ほむら(ワルプルギスの夜もね)
黒QB(君では普通の試練では回収エネルギー量が足りないみたいだね)
黒QB(もっと具体的にしてみようか)
ほむら(情景が変わったわ、本当に夢みたいね)
ほむら(ここはどこかしら?)
まどか「やだーもー」
仁美「嫌なんですか?鹿目さん」ニヤニヤ
まどか「んーんー。だからまどかって呼んでってば」
仁美「そうですね。すみません、まどかさん」ニヤニヤ
まどか「仁美ちゃん」テレテレ
キャッキャウフフ
ほむら(本当に下劣ね。あなたの中のまどかは)
黒QB(何を言っているんだい。僕は儀式場で君に夢のようなモノを見せてあげているだけ
だよ)
ほむら(どういう事かしら)
黒QB(君達がみる夢とは睡眠時にみるモノだ。それを覚醒時にもみせるのが僕の創った儀式
場であり、僕の能力の一つなんだ)
ほむら(何が言いたいの!はっきり言いなさい)
37: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/23(月) 18:21:07.72 ID:7yhuFCQZo
黒QB(僕と契約する時にみる夢のようなモノは君達自身のモノなんだ)
ほむら(はっきり言いなさいって言ってるでしょ!)
黒QB(もう分かっているはずだよ。君達が絶望だと思うモノを深層心理から僕が引っ張り
出しているんだ)
黒QB(それを君達の世界にある動画編集のようにカットしたりして、君達にみせている)
黒QB(つまり暁美ほむら。君がみている夢のようなモノは僕が創った世界ではなく、君自
身が心の奥底で考えているモノをみているんだ)
ほむら(その説明が正しいとしたら、今私が絶望していないのは説明出来ないんじゃない
のかしら?)
黒QB(君達には精神が折れる一歩手前の絶望をみてもらうのが、一番良いんだ)
黒QB(最大の絶望をみせてしまったら、精神が弱い子はポッキリと折れてしまう。それだ
とエネルギーが回収出来ない)
黒QB(相手がどれだけ耐えられるか分からない場合は簡単な映像からみせてあげているん
だ)
黒QB(君の精神強度はそこらの大人より強い事が今分かった)
黒QB(ここからが本番だよ、暁美ほむら)
45: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/27(金) 13:56:33.08 ID:GzdxpfNqo
黒QB「君はなぜ白い方があんなにも鹿目まどかに拘るのか知っているかい?」
ほむら「今度はあなたの独演を聞かないといけないのかしら?」
黒QB「君にはこっちの方が効果的だと思うからね。それより質問に答えてくれるかい?」
ほむら「鹿目まどかには類稀な才能があるからでしょ?」
黒QB「じゃあなぜ魔法少女の素質があるかと考え方ことがあるかい?」
ほむら「生まれ持った才能というやつじゃないのかしら?」
黒QB「彼女は一般的な女子中学生でしかない。もちろん生まれ持った才能もない」
ほむら「それじゃあなぜ力があるのかしら?」
黒QB「・・・・・・君のせいじゃないか」
ほむら「!?」
ほむら「どういう事よっ!」
黒QB「君が魔法少女になった理由はワルプルギスの夜との戦いで契約もしくは死んでしまう鹿目まどかの運命を変えたい。鹿目まどかとの出会いをやり直したいと願ったんだろう?」
ほむら「なぜあなたがそれを知っているの?!」
黒QB「白い方が知っている事は僕も知っていると思ってくれていいよ」
黒QB「君は鹿目まどかを中心として、何回も同じ時間を繰り返した」
黒QB「因果の糸が鹿目まどかに絡まり、君が同じ時間を繰り返す度にそれは増えていく」
黒QB「つまり君自身が鹿目まどかに魔法少女としての力を集めたという事になる」
ほむら「」プルプル
46: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/27(金) 13:57:00.68 ID:GzdxpfNqo
黒QB「仮に君がワルプルギスの夜を倒して、この街を去ったとしよう。しかしそれで鹿目まど
かに絡まった因果の糸が解けるわけじゃないんだ」
黒QB「つまりボディガード役であった君がいなくなれば、白い方は必ず鹿目まどかに契約を迫
りにくるだろう」
ほむら「それなら私がずっと守れば」
黒QB「それでも君のソウルジェムはいつかは濁りきり、魔女になる。そして魔女になった君を
倒せる力を持っているのは、今のところは鹿目まどかしかいない」
黒QB「君が鹿目まどかの為に魔法少女になった時から、鹿目まどかは魔法少女の運命を背負わ
ざるをえなくなった」
ほむら「それじゃあ、私のせいでまどかは・・・」
黒QB「君の自己満足のせいで鹿目まどかの力は増幅していった」
黒QB「全ては君が元凶なんだよ。暁美ほむら」
ほむら「くっ」ウルウル
黒QB「つまり君がずっと入院していれば、鹿目まどかは一生を平穏に過ごせたかもしれないね
」
ほむら「ううっ」ウルウル
黒QB(こんなものかな)
黒QB「さあ儀式は終わりだよ。元の世界に戻ろうか」
黒QB「正直、君からはあまりエネルギーを回収できなくて残念だよ」
キュイーン
・・・
マミの部屋
ほむら「ううっ」ウルウル
マミ「暁美さん!大丈夫っ?」
ほむら「ううっ」コクコク
杏子「泣いているだけで、大丈夫そうだな」ヨシヨシ
黒QB「おめでとう。君達は無事にまた魔法少女になれた。じゃあこれで僕は失礼するよ」
ほむら「ま、待ちなさい」ガシッ
黒QB「なんだい?暁美ほむら」
ほむら「どこに行く気?」ゴシゴシ
47: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/27(金) 13:57:46.77 ID:GzdxpfNqo
黒QB「僕は昼間は活動しないからね。マミが用意してくれたベッドで寝るんだよ。暫くはマミ
のそばに居るつもりだから、安心するといい」
ほむら(犬用のベッド)パッ
マミ「いつの間にかもう日が昇るわ」
杏子「そんなに時間が経ってたのか!」
ほむら「それじゃあ私は帰るわ」フラフラ
マミ「ちょっ!暁美さん!そんな体じゃ危ないわ」
マミ「今日はここに泊まっていきなさい」
杏子「あたしも疲れたから寝かせてもらっていいか?」
マミ「ええ。いつものベッドを使ってちょうだい」
杏子「おやすみ、ふぁーあ」
マミ「ほら、暁美さんも。ねっ?」
ほむら「そ、そうね。お言葉に甘えさせてもらうわ」
マミ「じゃあこっちの布団を使ってちょうだい」
ほむら「ええ。おやすみなさい」
マミ「おやすみなさい」
・・・
朝
杏子「ふぁーあ。よく寝た、もう朝か」グゥ
杏子「1日寝てたな。腹減ったなー」
ガチャ
杏子「マミー!ご飯くれー」
?「ん?マミの友達かい?」
杏子「誰だてめぇ」
48: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/27(金) 13:58:21.47 ID:GzdxpfNqo
マミ「あ、起きたのね。杏子」
杏子「あ、マミ。誰だこのおっさん」
マミ「あ、私のパパよ」
パパ「どうも」
杏子「あ、え?あ、ごめんなさい」シュン
パパ「いいよいいよ。それより早く準備しないと遅刻するんじゃないのかい?」
マミ「そ、そうね。じゃあ杏子、行きましょ」
杏子「何言ってんだ。私は学校には」
マミ「話を合わせて」ヒソヒソ
マミ「じゃあ行ってきます」ズリズリ
パパ「杏子ちゃんは制服じゃなくていいのかい?」
マミ「杏子の学校は私服だから大丈夫よ、パパ」
パパ「気を付けて行くんだよ」
マミ「分かってるわ」ガチャ
杏子「どういう事だよ。マミ!」
マミ「私の願いが叶えられたという事よ」
杏子「そ、そうか。マミの願いは家族が還ってくる事だったな」
杏子「ところであいつは?」
マミ「あいつ?」
杏子「あの、昨日突然来た。えっとー、名前なんだっけ?」
マミ「あ」
マミ「杏子先行っててくれるかしら?」タッタッタッ
杏子「おーい、ってもう行っちまったか」
杏子「私はどこに行けばいいんだよ」シュン
49: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/27(金) 14:00:12.42 ID:GzdxpfNqo
・・・
マミの家
ガチャ
パパ「どうしたんだいマミ」
マミ「ちょっと忘れ物を」
パパ「走ると危ないぞ」
マミ「ごめんなさい」
ガラッ
マミ「暁美さん!起きて」ユサユサ
ほむら「んー」
マミ「とりあえず暁美さんも学校に向かわせないと」ユサユサ
ほむら「ふぁーあ、なにか用?」ゴシゴシ
マミ「何か用じゃないわよ!もうすぐ学校始まるわよ!」
マミ「ほら早く!」
ほむら「わ、分かったからちょっと待ちなさい」
ほむら「こういう時は時間を止めれば」
ほむら「」キョトン
マミ「どうしたの?早く着替えないと」
ほむら「ソウルジェムが無いわ」
56: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:14:07.79 ID:tNwAVaqxo
マミ「・・・・・・本当ね」
マミ「だけどそれを今考えている余裕はないわ。ほら早く準備して」
ほむら「そ、そうね」アセアセ
ほむら(いやに冷静ね)
マミ「それじゃあ行ってきまーす」
パパ「車に気を付けなよ」
マミ「はーい」バタン
ほむら「さっきのは」
マミ「ええ。私のパパよ」
ほむら「そう。願いが叶ってよかったわね」
マミ「そうね。ありがとう」
マミ「えーっと、この辺に杏子が居るはずなんだけど」
杏子「おーい、マミー!」ブンブン
ほむら「あそこで手を振ってるわ」
ほむら「今日はこのまま学校に行くと杏子が一人になるわよ?いつもはどうしてるの?」
マミ「いつもは家で待ってもらってるんだけど、今日からは無理ね」
杏子「マミ遅いぞ!」
杏子「あたしは今日からどうしたらいいんだ?」
マミ「そうね。今日は学校行かずにどこかで今後の事を話した方がいいわね」
杏子「じゃあファミレス行こうぜー」
ほむら「そ。それじゃ私は学校に行くわ」
杏子「おい、どこ行くんだよ」ガシッ
ほむら「学校と言ったはずよ。日本語が通じないのかしら?」
杏子「そうじゃねーよ。お前も来るんだよ」
マミ「さ、早く行きましょ」フフッ
ほむら「私、転校してきたばかりだからあまりサボりたくないのだけれど・・・・・・」
杏子「そんな事どうでもいいんだよ。早く行かないとモーニング終わっちまうだろ」
ほむら「ちょっ!離しなさい!」
マミ「学校をサボるなんて初めてでドキドキするわ」ワクワク
杏子「まあ昨日もサボってるんだけどな。それにしてもマミが乗り気なんて珍しいな」
マミ「そんなのノーカウントよ」
マミ「授業の予習もしてあるし、特に話すとも・・・・・・」ゴホン
マミ「早く行きましょ」
杏子「・・・・・・そうだな」
ほむら「・・・・・・私も気が変わったわ。学校なんて明日から行けばいいわ」
マミ「」
57: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:14:40.88 ID:tNwAVaqxo
・・・
ファミレス
杏子「ちゅーちゅー」
マミ「さて、ドリンクバーも頼んだし、今後の事を話し合いましょ」
ほむら「そうね。まずは何から話し合えばいいのかしら」
マミ「それならまず杏子の今後について考えないとね」
杏子「あ?なんで私なんだ?」チューチュー
ほむら「あなたずっと巴マミの家に住んでいたのでしょ?」
杏子「そうだな」チューチュー
ほむら「巴マミのご両親が還ってきた今、同じように寝泊まりは出来ないわよ?」
杏子「あー、そうだな。どうすんだ?」チューチュー
マミ「はあ、なんで他人事なのよ」
ほむら「それならこれを機に私と同じように一人暮らしをしたらいいんじゃないかしら?」
杏子「一人暮らしとか面倒くさそうだなー」
杏子「そうだ!あんた一人暮らししてるなら私を住まわせてくれ」
ほむら「嫌よ」
ほむら(杏子の世話なんてまっぴらよ)
マミ「そうよ。暁美さんに迷惑よ」
杏子「えー、じゃあ一人暮らしするしかねーかなー。さすがに野宿とかホテルに侵入とかあまりしたく
ねーしな」
マミ「そ、そうね。定住した方が遊びにも行けるわね」
ほむら「だけど一人暮らしってお金かかるわよ?あと保護者とか」
杏子「マミのとーちゃんに頼めば代わりになってくれるんじゃね?」
マミ「まー、一応聞いてはみるけど」
ほむら「お金は?」
杏子「何言ってんだ?あたし達は魔法少女だろ!」
ほむら「けどソウルジェムが無いわ」
マミ「そうだったわ」
杏子「え?マミもほむらも持ってないのか?」
マミ「え?」
ほむら「!?」
58: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:15:23.50 ID:tNwAVaqxo
杏子「ほむらが儀式場に行った時、あいつに聞いたんだよ。ソウルジェムがどこにあるって」
マミ「それで!どこにあるの!」
ほむら「お、おお落ち着きなさい」
杏子「あんたも落ち着けよ」
杏子「そしたらこれだって」
マミ「こ、これってどれかしら?」
ほむら「ふざけているの?」キッ
杏子「に、睨むなよ。QBが言うには他の人には見えないらしいんだよ!」
マミ「首から下げている物みたいだけど、ペンダントなのかしら?」
杏子「鏡にも映らなかったしよく見えないんだけど、たぶんポッキーのチョーカーだよ」
ほむら「随分変わった形をしているのね」
マミ「見えてるの?」
ほむら「いえ、だけど今までだと卵のような形に比べたら変わった形じゃないかしら?」
マミ「そ、そうね。もしかしたらその人の特徴のようなものが表現されているのかもしれないわね」
ほむら「確かにその可能性はあるわね」
杏子「あたしの特徴はポッキーかよ」
59: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:16:41.20 ID:tNwAVaqxo
マミ「それなら好物とかかしら?」
ほむら「今はそんな事はどうでもいいわ。私達も知らない間に持っているかもしれないわね」ゴソゴソ
マミ「そうね」ゴソゴソ
杏子「今更だけどほむらって何者なんだ?昨日会ったばかりの奴に背中は任せられねーぞ」
ほむら「それもそうね。私は時間操作の魔法が使えたのよ」
マミ「それは珍しいわね。今は使えないのかしら?」
ほむら「分からないわ。再契約後は魔法を使っていないから、多少変わっているかもしれないわね」
杏子「時間操作ってどんな事ができるんだ?」
ほむら「時間を止める事が出来るわ。以前は時間を止めて魔女にマシンガンや爆弾で攻撃していたわ」
杏子「なかなかバイオレンスだな」
杏子「それじゃ次は私の魔法を教えてやろう」フフッ
ほむら「必要ないわ」
杏子「なっ」
ほむら「今までの佐倉杏子と巴マミの魔法は熟知しているわ」
杏子「ハッタリだ!なら私とマミの魔法を言ってみろ!」
ほむら「佐倉杏子は槍使い、巴マミはマスケット銃とリボンを使うわ」
ほむら「これ以上の説明は時間の無駄よ」
マミ「そうね。魔法少女については私達より詳しそうね」
ほむら「あなた達より詳しいとは思うけれど、再契約後は分からないわ」
マミ「それじゃあ私から一つだけ質問いいかしら?」
ほむら「ええ」
マミ「私は儀式場で黒QBに魔法少女はいずれ魔女になると言われたのだけれど、それは本当なのかしら
?」
杏子「あ、それ私も聞いたぞ。ソウルジェムが濁って真っ黒になるとなるって」
ほむら(巴マミはよく気絶で済んだわね)
ほむら「そうね。本当よ」
マミ「そ、そう」
杏子「けどソウルジェムが違うって事はその辺も変わってるかもしれねーな」
マミ「そ、そうね。帰ったら聞いてみましょ」
ほむら「あ」
杏子「どうしたんだー?」モグモグ
ほむら「ソウルジェムのような物があったわ」
マミ「ような物?」
60: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:17:42.69 ID:tNwAVaqxo
ほむら「私は腕時計のようね。左腕に内側を向けて付いてる」
杏子「最初からしてたんじゃねーのか?」モグモグ
マミ「けど私達には何も見えないわよね?」
杏子「そ、そうだな」モグモグ
ほむら「私自身も黒QBに聞いてみないと分からないわ」
ほむら「あとは巴マミだけね」
マミ「それがさっきから探してるけどどこにも無いのよね」ゴソゴソ
マミ「ところで2人が付けている物がソウルジェムの代わりだったとしたら、魔法使えるのかしら?」
杏子「おし!私からやる!」
杏子「ぬぬぬ!ふうーーー!」
マミ「ど、どう?」
ほむら(いつもそんなに踏ん張って変身してるのかしら)
杏子「うーん、なんて言うか力が湧いてこねーな」
杏子「ほむらもやってみろよ」
ほむら「いいわ」スッ
キュイーン
杏子「魔法、使えたのか?」
マミ「でも服装は変わってないわね」
ほむら「」スッ
ジャラジャラ
杏子「なんだ?小銭がどうしたんだ?」
マミ「も、もしかして、お金を出したの?」
杏子「すげえー!」
ほむら「あまり大声を出さないでちょうだい。すごく疲れたわ」
マミ「使える事は分かったけど、やっぱり分からない事だらけね」
杏子「これ貰ってもいいか?」ジャラジャラ
ほむら「朝食代にすればいいわ」
杏子「ラッキー」ニヤニヤ
ほむら「夜にもう一度、巴マミの家に行くしかないようね」
マミ「けどうちはもうパパとママが居るし」
61: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:18:19.65 ID:tNwAVaqxo
杏子「そうだ!私の家!」
杏子「ほむらー、さっきみたいにお金出してくれよ」
ほむら「私を殺す気なの?こんな小銭でこれだけ疲弊したのよ。無理だわ」
ほむら「暫くは私の家に居るといいわ。1週間ぐらいは面倒みてあげる」
杏子「じゃあマミはアイツを連れて、ほむらの家に泊まろーぜ」
マミ「ええ、私はいいけど暁美さんはいいのかしら?」
ほむら「いいわよ。あなたの紅茶を飲みながらゆっくりと話し合いましょ」
・・・
ほむらの家
黒QB「聞きたい事ってなんだい?もうすぐ楽しみにしていたドラマが始まるから手短に頼むよ」
ほむら「そんなものここで見ればいいわ」ピッ
黒QB「なんでも気軽に聞いてくれていいよ」ジー
杏子「まずは私達のソウルジェムについてだ」
マミ「杏子にはポッキーのチョーカー。暁美さんには腕時計が再契約してから付いてるらしいんだけど
、私には何もないのよ!」
黒QB「何を言ってるんだい。マミにもあるじゃないか」
マミ「ど、どこにあるの?」
黒QB「ティーカップの髪飾りが頭に付いてるよ」
マミ「本当だわ」サワサワ
杏子「見えるのか!」
マミ「そんな訳ないでしょ。手触りでたぶんティーカップだと思うわ」
62: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:19:06.95 ID:tNwAVaqxo
ほむら「そして3人ともソウルジェムが見当たらないのだけど、これがソウルジェムの代わりという事
かしら?」
黒QB「あ、チャンネルが違うじゃないか」ピッピッ
黒QB「そうだね。それはソウルジェムの代わりに生み出された物だけど、ソウルジェムじゃないよ」ジー
杏子「どういう事だ!」
黒QB「ソウルジェムは魂の容れ物。君達のそれはエネルギータンクだ」
ほむら「それじゃ私達の魂はどこにあるのかしら?魂と体が別離していないと戦闘に支障が出るんじゃ
ないのかしら?」
杏子「ん?そうなのか?」
黒QB「それじゃあ逆に聞くけど、君達は死体を見て『ああ、これは魂の抜け殻だね』と言うのかい?」
黒QB「僕はそんな人間は見たことがないよ」
黒QB「魂なんて目に見えない不確かな物でしかない。それに君達はどうせソウルジェムのように、魂を
体から抜き取ると怒るじゃないか」
ほむら「つまり魂は無いという事かしら?」
黒QB「少なくとも僕はそう考えるね。君達がどう考えるかは自由だけどね」
マミ「暁美さんの話では、ソウルジェムが砕かれない限り、肉体のどんな損傷も回復できると聞いたの
だけど、魔女との戦いで怪我をした場合、今回はどうなるのかしら?」
黒QB「その為にエネルギータンクがあるんだよ、マミ」
黒QB「君達はなぜご飯を食べるんだい?」
杏子「腹が減るから」モグモグ
ほむら「人の家でなに勝手に食べてるのよ」
黒QB「じゃあなぜお腹が減るんだい?」
マミ「動くからかしら?」
黒QB「そうだね。つまり生命活動を維持する為にご飯、カロリーというエネルギーが必要になる」
黒QB「魔法も同じで使うには魔力が必要になる。そのエネルギータンクは魔力を貯めるものなんだよ」
ほむら「これにグリーフシードを近づけると魔力が貯まるのかしら?」
黒QB「白い方はそういう方法で魔力を回復していたようだね。だけど僕と契約した君達は違う」
黒QB「そのエネルギータンクが模している物を摂取すると、魔力が回復するよ」
杏子「私はポッキーか?」
マミ「私はティーカップなんて食べれないわよ」
ほむら「私も同じね」
63: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:19:46.57 ID:tNwAVaqxo
黒QB「マミは紅茶だろうね。ほむらは睡眠だと思うよ」ジー
杏子「なんだ前より簡単じゃねーか」ケラケラ
黒QB「ただ摂り過ぎるとタンクからエネルギーが漏れだして爆発するよ」
マミ「」ビクッ
マミ「ば、爆発するとどうなるのかしら?」
黒QB「エネルギータンクが物理的に無くなると、魔法が使えなくなるから気を付けてね」
マミ「そ、それだけ?」
マミ「爆発したら即死とか言われるかと思ったわ」ドキドキ
黒QB「魔法が使えなくなるという事は僕との契約が切れる事と同じだよ」
黒QB「つまり君達が再契約で叶った願いも、夢のように無くなる」
ほむら「死にはしないだけ、良心的にね」
杏子「ちゃんと管理すればいいだけの話だろ。問題ねーよ」
マミ「そ、そうね」
黒QB「今日はこれぐらいでいいかい?ドラマがいいところなんだ」ジー
ほむら「そうね。しっかりと答えてくれるだけマシね」
64: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/28(土) 22:20:16.33 ID:tNwAVaqxo
・・・
次の日
ほむら(今日こそ学校に行かないとまどかが心配だわ)
ほむら「おはよう。佐倉杏子」
杏子「杏子でいいよ。はよー」
ほむら「私はこの呼び方がしっくりくるのよ」
杏子「そうかい。それより早く朝ごはんにしてくれ」
ほむら「あなたはいつでも図々しいわね」
杏子「」
ほむら「魔女ね」
杏子「ああ。そろそろ暴れたいと思ってたところだ!」
ほむら「待ちなさい。巴マミと連絡を取った方がいいわ」
杏子「なんでだよ!魔女ぐらいあたし一人で大丈夫だ」
ほむら「今までと全く同じタイプの魔女という保証はないわ」
杏子「・・・・・・そうだな」
杏子「それなら今回はあたしとマミに任せてくれ」
ほむら「自信満々ね。いいわ、今回は静観させてもらうわ」
杏子「よしっ!ほむらにあたし達のコンビネーションを見せてやるぜ!」
杏子「(マミ聞こえてるか?)」
マミ「(ええ、現地集合でいいかしら?)」
杏子「(ああ、問題ねー)」
杏子「いくぞ!ほむら!」タッタッタッ
ほむら「自信がありすぎて、逆に怖いわね」
ほむら(巴マミも私も居るし、万が一の場合は)
97: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/03(木) 01:53:18.22 ID:4T4s8HZDo
・・・
杏子「なんだよ。いつも通りじゃねーか」
マミ「いいえ。違うわ」
杏子「ん?そうか?」
ほむら「そうね。いつもの魔女より手応えがあったわ」
ほむら(どういう事かしら)
杏子「んー、そうか?」
マミ「私もいつもより強いような気がしたわ」
ほむら「万が一、今のが使い魔だったら1人で倒せるのは杏子だけね」
杏子「フハッハハ!私がさいきょーだ!」
ほむら「そうね。今は」
杏子「ふふん」
マミ「それにしてもエネルギーがだいぶ減ってしまったわ」
杏子「なんだ?マミもほむらももうそんな事が分かるのか。すげーな」カンシン
ほむら「なんであなたは分からないのかしら」
杏子「分からねーもんは仕方ねーだろ」
ほむら「しばらくは以前の魔法少女と何が違うのか、それを追求するのがいいわね」
マミ「私はもう前との違いを見つけたわよ」
杏子「おお。さすがマミ!それで何が違うんだ?」
マミ「好きな服装に変身できるわ!」パァーン
杏子「」
ほむら「」
マミ「可愛いじゃない!」
杏子「そ、そうだな。あたしは今のままでいいけどな」アセアセ
ほむら「同じく」
マミ「」
72: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/30(月) 14:29:15.59 ID:K9TsbPwZo
まどか「一昨日転校してきた暁美さん、今日も来なかったね」
さやか「別にまどかが気にする事じゃないよ」
まどか「そうだけど、私一応保健委員だから」アセアセ
さやか「あ、私はちょっと寄る所あるから先に帰ってて」
まどか「また上条くんのとこ?」ティヒヒ
さやか「ま、まあね。じゃあまた明日」
まどか「また明日ねー」
・・・
まどか「あ、仁美ちゃーん」
まどか「仁美ちゃん、どこ行くの?」
仁美「あら鹿目さん、私達はこれからとても素晴らしい所に行くところですわ」
仁美「鹿目さんも一緒に行きましょう」ガシッ
まどか「ちょ、ちょっと仁美ちゃん」
・・・
廃工場
ドバドバドバドバ
まどか「あ、あれ混ぜちゃ駄目なんだよ。ここに居るみんな死んじゃうよ!」タッタッタッ
仁美「邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ」ガシッ
まどか「でもみんな死んじゃうよ!」
仁美「ええ、生きている体なんて邪魔なだけですわ」
73: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/30(月) 14:29:36.89 ID:K9TsbPwZo
まどか「は、離して!」
パッリーン
まどか「はあはあ」
うーうーうー
まどか「いや、やめて!」タッタッタッ
ガチャ、バタン
まどか「仁美ちゃんもみんなも変だよ。私どうすれば・・・・・・」ウルウル
バンバンバン
まどか「ひっ!」
ポワワーン
使い魔「ヘヘヘヒヒ」
まどか「や、やだ。なに、これ!助けて!誰かあああ」
まどか(罰なのかな、これって)
まどか(きっと私が弱虫で泣き虫だから、バチがあたっちゃったのかな)
カチッ
ほむら(まどか)チラッ
バババババッ
ドォーン
杏子「こいつも大した事ねーな」
マミ「あの制服、私と同じ学校ね。後輩かしら?」
ほむら「彼女は鹿目まどかよ。私のクラスメイトよ」
杏子「へー。ほむらがあの時に言ってたまどかってこいつの事だったのか」
ほむら「ええ、そうよ。さ、帰りましょ」
杏子「ん?会っていかなくていいのか?」
ほむら「どうせ明日に学校で会うからいいわ」
ほむら「ほら、早く行くわよ」グイッ
74: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/30(月) 14:30:11.02 ID:K9TsbPwZo
杏子「引っ張るなよ」
杏子「それよりなんで手を繋がないと駄目なんだよ」グヘー
マミ「暁美さんの話を聞いていなかったの?暁美さんに触れていないと時間が止まってしまうのよ?」
杏子「あー、そうだったなー」
ほむら「行きましょ」
カチッ
まどか「あれ?確か私・・・・・・」
まどか「仁美ちゃん!大丈夫?」ユサユサ
・・・
ほむら(ここに美樹さやかが来なかったという事は、魔法少女として契約はしなかったのかしら)
ほむら(契約をしないに越した事はないけれど・・・・・・。今後は美樹さやかも警戒する必要がありそうね)
・・・
次の日
まどか「おはよー。さやかちゃん」
さやか「おっはよー!まどか」
さやか「あれ?仁美は?」
まどか「う、うん。仁美ちゃんは昨日事件に巻き込まれたみたいで、事情聴取が深夜まで続いたから今日は体調が良くないんだって」
さやか「えっ!?事件ってそれって大丈夫なの?」
まどか「う、うん。別に怪我とかしてないみたいだよ」
さやか「それならいいけどさー」
まどか「そ、そうだね」アセアセ
まどか(さやかちゃんには私も巻き込まれたの、黙っていた方がいいよね)
75: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/30(月) 14:30:33.96 ID:K9TsbPwZo
・・・
ガラガラ
さやか「おっはよー」
おはよー
さやか「よっ!転校生、体は大丈夫か?」
まどか「おはよう。ほ、ほむらちゃん」
ほむら「ええ、大丈夫よ。ありがとう」
ほむら(美樹さやかの指にソウルジェムは無いわね)
ほむら「そういえばこのクラスには天才バイオリニストが居ると聞いていたのだけれど、誰かしら?」
さやか「そそそそそっそれを聞いてどうすんのっ!?」アセアセ
ほむら「いえ、別に。単なる興味よ」
まどか「あのね、ほむらちゃん。上条くんは今は入院してるの」
ほむら「そう。それなら私もお見舞いに行った方がいいかしら?」
さやか「いいいいいって!そんな気を遣わなくても」アセアセ
ほむら「なぜあなたが断るのかしら?」
まどか「あのね、さやかちゃんは上条くんの幼馴染だからだよ」ティヒヒ
ほむら「なるほどね。それなら宜しく言っといてくれるかしら?」
さやか「わわわ分かった」ホッ
まどか「ティヒヒ」
ほむら(まだ上条恭介の腕は治っていないようね)
76: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/30(月) 14:31:13.92 ID:K9TsbPwZo
・・・
放課後
キーンコーンカーンコーン
まどか「今日は一緒に帰れるかな?ほむらちゃん」
ほむら「ええ。今日は問題ないわ」
まどか「よかった」ティヒヒ
まどか「一人で帰るのは寂しいしね」
ほむら「美樹さんはどうしたのかしら?」
まどか「さやかちゃんは上条くんのお見舞いだよ」ティヒヒ
まどか「ほとんど毎日お見舞いに行ってるんだよ。すごいよねー」テクテク
ほむら「そうね」テクテク
・・・
下校中
ほむら「そういえば昨日の夜にこの辺りで集団催眠のような事件があったそうね」
まどか「え、え?そ、そそうなの?」アセアセ
ほむら「ええ、鹿目さんも気を付けた方がいいわ」
まどか「そそ、そうだね。ほむらちゃんも気を付けてね」アセアセ
ほむら「ありがとう」
まどか「あとまどかでいいよ?鹿目さんってなんか他人行儀で友達じゃないみたいだし」ティヒヒ
ほむら「分かったわ」
ほむら(今回の世界は今までと随分違うわね)
77: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/04/30(月) 14:31:54.25 ID:K9TsbPwZo
ほむら(本当に黒QBはワルプルギスの夜を見滝原に来ないようにしてくれたのかしら?)
まどか「ほむらちゃん?考え事?」
ほむら「あ、ええ。私の家こっちだから」
まどか「そっか。じゃあまた明日ね」バイバイ
ほむら「また明日」テクテク
ほむら(早く美樹さやかを追わないと)
グサッ
ほむら「え?」
ポタポタ
ほむら「くっ」バタン
ほむら(は、早く時間を止めて、傷を塞がないと)ズキズキ
カチッ
ほむら「だ、誰っ?!」キッ
ほむら「っ?!」
92: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/03(木) 01:34:09.18 ID:4T4s8HZDo
ほむら「はあ、はあ」
ほむら「ふう」
ほむら(なんとか回復できたわ。再契約後は痛覚遮断とか出来るのかしら?また聞いておかないと)
ほむら(それにしても、これはどういう事かしら)
ほむら(人型の・・・・・・魔女?)
ほむら(魔女の口づけは・・・・・・無いわね)
ほむら(これを倒してもいいのか迷うわね。巴マミと佐倉杏子を呼んで意見を聞こうかしら)タッタッタッ
・・・
マミ「うーん、これはどういう事かしらね」
杏子「こんなの見たことねーぞ」
ほむら「私はこいつに脇腹を刺されたわ。魔女の攻撃というより普通の刃物のようね」
マミ「刺されたって?!大丈夫なの?暁美さん!」
杏子「魔法少女が刺されたぐらいで死ぬわけねーだろ」
ほむら「その通りよ。だけどエネルギーをたくさん使うわ。今は時間を止めているけれど、あまり永くは続けられないわ」
マミ「それじゃあ、とりあえず拘束しておきましょ」ニコニコ
シュールルル
杏子「マミの奴、笑顔で人を縛り付けたぞ」ボソボソ
ほむら「あれは人の形をしているけれど、腕は完全に魔女よ」
杏子「腕だけもげば、普通の人に戻るんじゃねーか?」
ほむら「普通の人なら失血死するわ。事件になるのは面倒よ、このまま持ち帰りましょ」テクテク
マミ「ええ」
杏子「それも事件なんじゃ・・・・・・」
93: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/03(木) 01:34:35.33 ID:4T4s8HZDo
・・・
ほむらの家
ウーウーウー
ほむら「巴マミはまだかしら」
杏子「もうすぐなんじゃねーの?それにしてもうるせーな」
マミ「おまたせー」
黒QB「やあ」
ほむら「本当に犬みたいね。バッグに入れてくるなんて」
黒QB「夜でも月明かりは苦手だからね。この方が楽なんだ」
黒QB「それよりも僕に聞きたい事ってなんだい?」
ほむら「これよ」
ウーウーウー
黒QB「なんだい?君達は誘拐犯だったのかい?」
黒QB「せっかく再契約したのに、僕の力を悪用するなんて酷いよ」ウルウル
ほむら「これが常人に見えるなら、あなたの目玉をほじくるわよ」
黒QB「冗談だよ。これはそうアレだね」
杏子「どれだよ!」
黒QB「魔女だね」
マミ「けどどう見ても成人男性よ?」
黒QB「片腕が魔女化しているだろう?」
マミ「まあ、普通の腕ではないわね」
黒QB「君達は魔女の口づけで人が操られているのを知っているだろう?」
マミ「ええ」
杏子「魔女の口漬け?なんだそれ?」
94: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/03(木) 01:35:11.08 ID:4T4s8HZDo
ほむら「首筋に魔女の口づけを付けられると魔女に操られるわ。今朝テレビでやってたでしょ。集団催眠にかかったって」
杏子「ああ、なんかやってたな」
黒QB「魔女が直接その人の腕に体の一部を埋め込む事によって、こうなるんだ」
黒QB「いづれは全て飲み込まれ、その魔女の使い魔になってしまう」
黒QB「尤も、僕もこれだけ侵食された人を見るのは初めてだけどね」
ほむら「だから結界も気配もなかったのね」
マミ「結界も気配がないって」ガクブル
杏子「何震えてるんだ?マミ」
ほむら「私みたいにいきなり刺されるかもしれないという事よ」
杏子「そんなもん、魔法で治せば問題ねーだろ」
ほむら「そういえば黒QB?再契約後は痛覚は遮断出来るのかしら?」
黒QB「出来ないよ」
ほむら「だそうよ。私も刺された時は、意識が飛びそうなぐらい痛かったわ」
杏子「なるほどね」
黒QB「ただエネルギータンクが壊されない限りは、以前と同じように治癒は出来るよ」
ほむら「私が刺された傷を治した時はかなりエネルギーが減ったと思うのだけど、もしもエネルギータンク以外の体が全て吹き飛んでしまった場合、どれぐらいのエネルギーが必要になるのかしら?」
マミ「そそそそうね。それは重要なことだわ」アセアセ
95: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/03(木) 01:37:37.23 ID:4T4s8HZDo
黒QB「肉片があるのか、どのぐらいの大きさなのか、色々あるから一概には言えないけど最悪の場合から回復する場合は、今の君達のエネルギータンクの上限から考えると約5本は必要だろうね」
杏子「足りねーじゃねーか!」
黒QB「君達はまだまだ魔法少女に成りたてだからね。ひよっ子も同然だ」
ほむら「つまり、上限が増えるって事かしら?」
黒QB「そうだね。君達に分かり易いようにテレビゲームのように、経験値を貯めるとレベルが上がる仕組みになっている」
杏子「おおー!なんか面白そー!」キラキラ
黒QB「僕と契約した魔法少女の周りの環境は、刻々と変わり始めるんだ」
マミ「今回の腕だけの魔女のようなのが、これから私達が倒すべき敵という事かしら?」
黒QB「もちろん今まで通りの魔女も居れば、今回のように手下を使ってくる魔女もいる」
黒QB「魔女も馬鹿じゃないんだ。君達に倒されないように人を喰らう魔女も居れば、君達を倒しきってから人を喰らおうと考えている魔女も居るだろう」
ほむら「それで、こういう一部だけ魔女の人はどう処理すればいいのかしら?」
黒QB「いつも通り倒してくれて構わない」
黒QB「ただし魔法で倒してくれるかい?」
杏子「じゃああたしがやってやるぜ!」シャキーン
ザシュザシュザシュ
シュー
杏子「おおー!普通の人に戻ったぞ」
黒QB「魔法で倒せば、大抵は元に戻る。ただし魔法以外で倒すとただの死体になってしまうから気を付けてね」
ほむら「もう一つ質問があるわ。私達としてはあなたが巴マミの近くに居るのは正直有難いわ」
ほむら「だけどあなたはこれからも、他の人とも契約をしていくのでしょう?」
黒QB「まあそうだね」
96: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/03(木) 01:43:03.89 ID:4T4s8HZDo
ほむら「それならなぜずっと巴マミの家に居るの?前の白いのは時々戻ってくる程度だったわよ?」
黒QB「僕の担当は見滝原辺りなんだ。この地区にはまだ魔法少女は数人しかいない。あまり増やしすぎても困るんだけどね」
黒QB「見滝原の魔法少女が倒した魔女は今まで喰らってきた人のエネルギーを持っている。それを回収するのが僕の仕事だ」
黒QB「エネルギーはたった今、佐倉杏子が倒した一部だけの魔女からも発生する。倒した時に煙のような物が出てきたと思うけど、それが魔女のエネルギーだ」
黒QB「見滝原で僕と契約した魔法少女が倒すと自動的に回収できる」
黒QB「だからある程度、契約してしまえば担当地区で食っちゃ寝してればいいんだよ」
杏子「いいなー」ショボーン
黒QB「だから君達が倒した魔女は絶対にグリーフシードを落とさない」
黒QB「白い方と契約した魔法少女が倒すと、今まで通りグリーフシードを落とすんだけどね」
マミ「ちょっと待って!見滝原に私達以外の魔法少女が居るのっ?!」
黒QB「それは言えない、個人情報だからね。ただ数人は居る。それが君達3人なのか別に居るのかは僕からは言えないけどね」
杏子「別に魔法少女が居ても、3人で相手の魔法少女を倒せばいいんだよ!」
マミ「いきなり倒すのは良くないわ。まずは話し合いが必要よ」
ほむら「今は聞きたい事はもう無いわね。とりあえずはこの人をどうにかしましょう」
杏子「そうだ。コイツどうすんだ?今は気絶してるみたいだけど起きたら面倒だぞ?」
ほむら「私が時間を止めるわ。その間に・・・・・・」
マミ「間に?」
ほむら「その辺に捨ててきなさい」
マミ「ええー!?」
杏子「それしかねーな。よしほむらそっち持ってくれ」
マミ「ちょっ」
カチッ
ほむら「私のエネルギーもそう多くないわ。早く行きましょ」テクテク
杏子「ああ、マミはこういう事にうるさいからな」テクテク
杏子「私が野宿してる時は普通にこういう奴は道に転がってたからな。なんの問題ねー」
ほむら「ええ。それが普通よ」
103: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:37:32.76 ID:Nr1XJWQuo
・・・
数日後
杏子「マミ!そこだ!やれ!」
マミ「ええ!ティロ・フィナーレ!」
ほむら「お見事ね」
杏子「余裕だ、余裕」ケラケラ
マミ「今までの魔女は余裕だけど」チャキ
杏子「おい、マミ!ほむらに銃口向けてどうするつもりだよっ!?」
マミ「」パーン
マミ「まだ一部だけ魔女の人を倒すのは、気が引けるわ」
ほむら「その割には躊躇なく、ヘッドショットを決めてるわね」
杏子「な、なんだ。ほむらの後ろに侵食された奴が居たのか」ホッ
マミ「そ、それは暁美さんが額かこめかみを狙った方が良いって言ったからでしょ!」
ほむら「確かにそう言ったけれど、私なら心臓を狙うわ」
杏子「そうだぞマミ!一部は人間なんだから元に戻ると言っても、頭はなー」ガミガミ
マミ「侵食された場所が腕でも脚でも一刀両断する人に言われたくないわよ」
杏子「あ、あれはまだ力が制御できてなかったからだよ!」フンッ
ほむら「一刀両断はともかく、杏子は私達よりは確実にエネルギーの上限が違うわ」
ほむら「それが戦闘において、強いか弱いかは別としてね」
杏子「うーん、なんて言うか、こう、力は溢れてくるんだけど、前の魔法少女だった時とはなんか違う
ような感じがするんだよ」
マミ「まあ私も違和感は多少は感じていたけれど、今はもう気にならない程度よ?」
ほむら「それならマミや私の方がエネルギー上限が少なくても、強いという事かしらね」フフッ
杏子「ふんっ!パワーはこっちの方があるんだ!絶対にあたしの方が強くなってやる!」
104: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:37:59.37 ID:Nr1XJWQuo
マミ「はいはい、喧嘩はそこまでよ。今日はもう遅いわ。帰りましょう」
杏子「そうだな。じゃあなーマミー」バイバイ
ほむら「それより杏子。あなたいつになったら部屋探しをするのかしら?」テクテク
杏子「1週間は泊まっていいって言ったじゃねーか」
ほむら「1週間経ってから、さあどうしようって考えていたらまた野宿になるわよ?」キッ
杏子「あ、明日からやるよ!」
ほむら「ええ、あなただけだと不安だから私も付いて行くわ」
杏子「自分の寝床ぐらいあたし1人で見つけられるってーの」
ほむら「ちゃんとした部屋じゃないとまたマミがうるさいわ」
杏子「・・・・・・そうだな。ほむらならしっかりしてるし、あたしは楽できていいな」ケラケラ
ほむら「それじゃあ、帰る前にスーパーに寄るわよ」
杏子「おお!お菓子買ってくれ!」
ほむら「ええ。いいわよ」フフッ
杏子「やっほーい!」
105: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:38:35.66 ID:Nr1XJWQuo
・・・
杏子「なあ?買ってくれたのは嬉しいんだけどよ」
ほむら「何かしら?」
杏子「なんでポッキーだけなんだよ。しかも普通のやつだけって」
ほむら「他のポッキーは無駄に高いわ。どれもエネルギー回復量は変わらないのでしょ?」
杏子「けどそれならまだ家にもあっただろ?」
ほむら「あなたはこれから1人暮らしをする上で、必要なお金を捻出してもらうわ」
杏子「ああ、えーっと。前にほむらがファミレスでやったやつか?」
ほむら「そうよ」
杏子「ええー。あれやった後、ほむらすげー疲れてたじゃん」
ほむら「あれはエネルギーが大量に減ったからよ。使い慣れた今ならもう少し節約できるわ」
杏子「じゃあほむらが出してくれよ」
ほむら「私は回復するのに寝ないと駄目なのよ?あなたはポッキー食べるだけで回復するでしょ?」
杏子「じゃあ手伝ってくれよー」
ほむら「手伝うぐらいならいいわよ」
杏子「はあー、なんか足が重てーなー」
ほむら「シャキシャキ歩きなさい。ダラダラしてる時間は無いわよ」
杏子「へーい」テクテク
106: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:39:02.94 ID:Nr1XJWQuo
・・・
ほむらの家
ほむら「まずはこの1万円札をそのまま、頭の中でイメージしなさい」ピラッ
杏子「ふむふむ」スッ
ほむら「両手を胸の前でくっつけて、手のひらを上に向けなさい」
杏子「ほうほう」
ほむら「さっきの1万円札のイメージを、手のひらに想い描きなさい」
杏子「」シュイーン
杏子「おぉ!」
ほむら「上出来よ」
杏子「けどなんかすげー疲れた」ハァハァ
ほむら「最初は正確さが重要よ」
ほむら「次は今の要領で100倍よ」
杏子「ちょ、ちょっと休ませてくれ」ハァハァ
ほむら「ほら、ポッキーを食べなさい」
杏子「ちょっ、やめろ!口の中パッサパサだよ!」
・・・
杏子「」スッ
杏子「」シュイーーーーン
バタン
ほむら「気絶してしまったわね。一応砕いたポッキーを飲み込ませておきましょ」
ほむら(さすが杏子ね。私でもいくら精神集中しても、一度に50枚が限界だったわ)
ほむら「やっぱりエネルギー上限が一番高いのは杏子ね」ヨシヨシ
杏子「スースー」
107: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:39:37.61 ID:Nr1XJWQuo
・・・
次の日の朝
杏子「よっしゃー!部屋探しに行くぞー!」
ほむら「スースー」
杏子「起きろー!ほむらー!」ユサユサ
ほむら「うるさいっ!まだ不動産屋は営業してないわよ!」バッ
杏子「えー」ジタバタ
シーン
杏子「」ジタバタ
シーン
杏子「」ジタバタ
ほむら「分かったから!起きるから静かにしてちょうだい」
杏子「やったー」バンザーイ
・・・
ほむら「それで、どんな部屋に住みたいの?」テクテク
杏子「お菓子の家?」キラキラ
ほむら「殴られたいの?」
杏子「じょ、冗談だよ」ハハハ
ほむら「はあ、とりあえず私が条件を出すからその中からあなたが好きな部屋を選ぶといいわ」
杏子「そ、そうだな」
ウィーン
店員「いらっしゃいませ」
108: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:40:06.76 ID:Nr1XJWQuo
ほむら「すみません、部屋を探しているんですけど」
店員「学生さんですか?」
ほむら「そうですね。早くから生活力をつけたくて」
店員「それは素晴らしいですね。今回はどのようなお部屋がご希望ですか?」
ほむら「見滝原市内で、2階以上の1kでお願いするわ」
店員「かしこまりました。暫くお待ち下さい」
ほむら「今日は何件か見学しましょ」
杏子「その中で私が好きなのを選べばいいんだよな?」
ほむら「そうよ」
店員「お待たせしました。右からお家賃が低い順にしてあります」
店員「駅から近いのだとこの物件がよろしいかと」
ほむら「別に駅は近くなくていいわ。スーパーが近い方がいいわね」
店員「それでしたら、これやこれとかどうでしょう」
ほむら「そうね。それならこの3件を見学させてもらえるかしら?」
店員「かしこまりました。車をご用意しますので、表でお待ちください」
ほむら「行きましょ」
杏子「あ、ああ」キョトン
杏子「なんかすごい慣れてるな」アセアセ
ほむら「私も1人暮らしをしているのよ?」
杏子「そういえばそうだったな。なんか負けた気分だけど、頼れるし安心だな!」ニコニコ
ほむら「ふっ」
ウィーン
店員「お待たせしました」
109: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:40:39.25 ID:Nr1XJWQuo
・・・
1件目
ほむら「杏子どう?」
杏子「うーん、なんかイマイチだな」
ほむら「それじゃあ、次ね」
2件目
杏子「お洒落だけどあたしは機能性重視だからなー」
3件目
杏子「お、ここいいな」
ほむら「そうね。日当たりも良さそうだし、部屋も綺麗でいいと思うわ」
店員「お気に召したようで、何よりです」
ほむら「ここの家賃とかはどんな感じかしら?」
店員「えー、敷金2ヶ月分で礼金は無しです。お家賃は毎月5万円ですね。この条件でこの価格は正直
、明日まで残ってるか分からないぐらいですね」ニコニコ
ほむら「いやに安いわね」ギロリ
店員「そうですね。やっぱり駅から多少離れていると人気は下がりますが、自宅勤務の方などは逆にこ
ういう立地を望まれますね」
店員「特に曰くつきとかそういう類のものでは無いですし、お家賃は大家さん次第ですからこういう掘
り出し物もあるんですよ」ニコニコ
杏子「あたしここがいいー!」
店員「このお部屋でよろしいですか?」
ほむら「お願いするわ。いたく気に入ったようだしね」ニコ
店員「それでは、手続きの方は店舗の方でお願いします」
ほむら「行くわよ、杏子」
杏子「おぉー!」
・・・
帰り道
ほむら「良かったわね、大家さんが私の部屋と同じで保証人無しで審査通ったわ」テクテク
杏子「なんかその辺の事はよく分からねーけど、ありがとうな。ほむら」ニコニコ
ほむら「・・・・・・ええ」
ほむら(私にはまどかが私にはまどかが私にはまどかが私にはまどかが私にはまどかが)
杏子「もうあの部屋に住めるのか?」テクテク
ほむら「審査は通ったけれど、まだお金振り込んでいないでしょ?」
杏子「それじゃ、今から!」
110: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:41:18.54 ID:Nr1XJWQuo
ほむら「待ちなさい!気持ちは分からないでもないけれど、もうATMは動いてないし明日でも十分に間に
合うわ」
杏子「じゃ、じゃあ朝一で行くぞ!ほむら!」
ほむら「だから動いてないわよ。明日あたしが学校から帰って来たら行きましょ」
杏子「ええー」
ほむら「それまでは荷物をまとめたり、生活に必要な物をメモしておきなさい」
杏子「へーい」
杏子「っ?!」バッ
ほむら「どうかしたのかしら?いきなり振り返って」
杏子「おい、気付いてねーのかよ!」
ほむら「ん?」フリカエリ
杏子「あぶねーっ!」ドンッ
バスッ
ほむら「えっ?」
杏子「ボサッとすんなっ!早く変身しろ!」パァーン
ほむら「何を言ってるの?杏子」アセアセ
杏子「お前には見えねーのかよっ!くそ!」
杏子「一旦、逃げるぞ!」グイッ
ほむら「え、ええ」トテトテ
杏子「早く走れっ!馬鹿野郎っ!」
111: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:43:39.36 ID:Nr1XJWQuo
・・・
裏路地
杏子「はあはあ」
ほむら「どうしてしまったの杏子?大丈夫?」アセアセ
杏子「お、お前がどうしちまったんだよっ!いつものお前らしくねーぞっ!」ハァハァ
杏子「そんな事よりお前には見えなかったのかよっ!」
ほむら「だから何がよ!いい加減に説明してくれるかしら?」
杏子「そ、そうだな。少しは離したようだしな」フゥー
杏子「お前の上着の右裾を見てみろ」
ほむら「!?」
ほむら「いつの間にか破れているわ」
杏子「破れたんじゃねーよ。切られたように見えねーか?」
ほむら「そう言われてみればそうね。だけど後ろには何もいなかったわよ?」
杏子「本当に見えなかったようだから説明してやる」
杏子「後ろをつけるように、魔女3体と使い魔9体と、それに前に見た一部魔女の人が数十体はいた」
ほむら「!?」ビクビク
ほむら「わ、私にはそんなの見えなかったわよ!」
杏子「あたしが確認した以外にもいるかもしれねーけどな」
杏子「あいつらも見つかってねーつもりだったんだろうけどよ」ヘヘッ
ほむら「ととと、とりあえず巴マミに連絡しないと!」
ほむら「そそそ、それと」アセアセ
杏子「落ち着けっ!マミにはさっきからテレパシーを送ってるが、どうも届かないみてーだ」
ほむら「そ、そそそんな」ビクビク
杏子「焦るなっ!お前なら細く遠くまで飛ばす事が出来るだろ?マミへの連絡は任せたぞ」テクテク
ほむら「ちょ、ちょっとどこ行くのよ!」ガシッ
ほむら「巴マミが来るまでジッとしてなさいっ!」
杏子「思っていた以上に離せなかったようだ。もう近くまで来てる」
ほむら「け、けど私には何も感じないわ!」
杏子「それを今、考えている余裕はねーよ。それより早くマミを呼べ!」
ほむら「それじゃあ、テレパシー送るからジッとしてて!」
杏子「ああ、分かったよ」スッ
112: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:44:58.42 ID:Nr1XJWQuo
ほむら(巴マミ、早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早くっ!)
マミ(どうしたの?暁美さん?)
ほむら(は、はは早くこっちに来て!)
マミ(どうしたのっ?落ち着いて説明して!)
ほむら(ま、魔女が・・・・・・たくさんの魔女が)ウルウル
マミ(魔女?!気配なんて感じないわよ!?)
ほむら(わ、私にも分からないの。だけど杏子だけが分かってて)ウルウル
マミ(今は杏子と一緒よね?)
ほむら(ええ)カチッ
マミ(待ってて、すぐに行くから!)
杏子「じゃあな、ほむら」ヒュン
ほむら「杏子っ!」
マミ(どうしたのっ?!暁美さん!)
ほむら(杏子が一人で・・・・・・行ってしまった)ウルウル
マミ(泣かないの!そんな暁美さん見たくないわっ!)
マミ(とりあえず、時間を止めて杏子を連れ戻して!)
ほむら(さっきから何回もやってるけれど、上手くエネルギーが制御出来ないわっ!)カチッカチッ
マミ(とりあえずすぐに行くわ!)
ほむら(早く、来て・・・・・・マミ)ブワッ
113: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:46:30.51 ID:Nr1XJWQuo
・・・
杏子(ごめんな、ほむら)ヒュン
杏子(だけど、見えない感じない敵を相手にお前はやられるだけだ)
「さあ、来いよっ!クソ魔女どもっ!」
「私が目当てなんだろ?」ニヤッ
ズラリ・・・・・・ズラリ・・・・・・
「おーおー。魔女が徒党を組むなんて聞いた事ねーぞ!」
(これはちょっとやべーかもしれねーな)アセアセ
スッ
ウーウーウー
「最初は使いっ走りからってかっ!舐めんなっ!」シャキーン
「私はまだまだ新米だけどよ、お前らなんかには負けねーよ!」
ザシュザシュ、ザクッ、グサッ
「ウーウーウー」
バタン、バタン、バタン
「へっ!お前らなんていくら束になっても、あたしにはかなわねーよ!」
ペタンペタンペタンペタン
「よっと」ヒョイ
「お前ら使い魔も今までに、何十体と倒してるんだよっ!」グサグサグサ
シューシュウシュー
(これで8体。あと1体はどこだ?)キョロキョロ
ザシュッ
「ぐわっ!」
「くそっ!いつの間に後ろに!」
カキーン
「お前、ただの使い魔じゃねーな」シュンシュン
(距離は取ってみたものの、どうやって戦うか)アセリ
グサッ
「ぐはっ」
(なんだ?腹に違和感が・・・・・・)ポタポタ
「なんだよ、これ」フリカエリ
「お前らはこいつら倒した後に、じっくり相手してやろうと思ってたのによ。せっかちな魔女だな」ポ
タポタ
「ぐはっ」ベチョベチョ
(さすがにこの出血はやべーし、今にも意識が飛びそうだ。それに全然集中できねーし、回復もできやしねー)
「ぐっ。くそっ」
(使い魔が来る。回避できない。やられる)グッ
(あー、あたしはここまでか)
114: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:47:21.40 ID:Nr1XJWQuo
・・・
ザシュッ
「ん?あれ?」
(使い魔がいねー。どこ行った)キョロキョロ
「1人でこいつら相手にするのは、無茶を通り越して自殺行為だよ」ニコニコ
「探しものはこれかな?」ブラリ
「お、お前が倒したのか?」
「当たり前でしょ。他に誰がいるっていうんだよ」
「お前は、誰だ?」
「その前にあんたを助けないとね」ザクッ
ギャアアアアアア
「あんたの腹を貫いていたモノは消えたよ。回復は自分でしてよね」
「」ガクリ
「ん?もう動けるエネルギー使い果たしちゃったのか?」
「そんなんでよくもまあ・・・・・・」
「全く世話が焼けるんだから」シュウウウ
ドンッドンッ
「あんたも少しぐらい待てないのか?馬鹿魔女」
マミ「杏子っ!」
「お、助っ人かい。ちょうどよかった、こいつの後の回復は任せた!応急処置はしてあるから」ヒョイ
マミ「な、投げないでよ!」
「あー、わりぃわりぃ」ハハハ
「じゃあ怪我しないように、下がっててくれる?」
ほむら「杏子っ!マミっ!」ガタガタ
「おー、まだ居たんだ」フリカエリ
ほむら「?!」
ほむら「なぜあなたがここに居るのっ?」
115: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/04(金) 03:47:50.57 ID:Nr1XJWQuo
「ん?どうしたんだ?転校生」
ほむら「美樹、さやか」
123: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/06(日) 17:56:49.46 ID:XjQkAqx4o
私はあの日の出来事を、正確に覚えていない。
覚えていないというより、見えなかった。
覚えているのは、高速で移動していた魔法少女の風切り音だけだった。
・・・
ほむらの家
ほむら「杏子はまだ目覚めないのかしら?」
マミ「もう寝ていなくて大丈夫なの?」
ほむら「ええ、私は寝過ぎるのは駄目なのよ」
マミ「そうだったわね」フフッ
ほむら「あなたも紅茶の飲み過ぎには注意しなさい」
マミ「ご心配には及ばないわ」
杏子「んんっ」パチッ
ほむら「杏子!杏子っ!」ユサユサ
マミ「暁美さん、落ち着いて!揺さぶっては駄目よ」
杏子「んー?どうしたんだ?2人とも」
ほむら「大丈夫?どこか違和感はないかしら?」アセアセ
杏子「んー、別にねーよ」
ほむら「そう、良かったわ」
124: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/06(日) 17:57:27.70 ID:XjQkAqx4o
杏子「どうしたんだ?」
マミ「あなた、丸1日眠っていたのよ」
杏子「そうか。あれ?」サスサス
ほむら「傷はもう治ってるわよ」
杏子「お前らが治してくれたのか?」サスサス
ほむら「違うわ」シュン
杏子「それじゃあマミか?」
マミ「」フルフル
杏子「それじゃ、誰だ?」
ほむら「美樹さやかよ」
杏子「ん?さやかって誰だ?」
ほむら「ちょうどいいわ。杏子も目覚めた事だし、美樹さやかを呼びましょ」
マミ「そうね」
ほむら(美樹さやか、杏子が目覚めたわ。今からこっちに来れるかしら?)
さやか(はいはーい)
ほむら「来てくれるそうよ」
杏子「そうか。ならちゃんと礼を言わねーとな」
杏子「そういえばあの魔女達はどうしたんだ?マミが倒したのか?」
マミ「それは・・・・・・」
ドゴーン
125: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/06(日) 17:58:17.58 ID:XjQkAqx4o
さやか「それはーさやかちゃんだよー!」
ほむら「ちょっと!家を壊さないでよっ!」
杏子「誰だ、こいつは?」
さやか「あたしが美樹さやかだ!」
杏子「おおー、お前がさやかか。この前は世話になったみたいで、ありがとうな」
さやか「あー、いいよいいよ。それより無事で良かったな」
ほむら「美樹さやかっ!この穴の空いた壁を元に戻しなさいっ!」
さやか「帰りもそこ使うし、暫くそのままにしといて」
ほむら「そういう問題じゃないわっ!」
マミ「それより、そろそろ話してくれるかしら?」
さやか「えーっと、なんだっけ?」アセアセ
ほむら「昨日の夜の出来事とあなたの正体よ」
ほむら「あと壁を直しなさい」
さやか「あー、そうだそうだ」
マミ「随分と余裕ね。正体の分からないあなたは、私達に攻撃されるかもしれないのよ?」
さやか「それはあんた達でしょ?」
マミ「どういう事かしら?」
さやか「あたしの正体がはっきりしないのに、変身もしないで待ってるのは無用心という事だよ」
ほむら「警戒はしてるわ」
126: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/06(日) 17:58:46.97 ID:XjQkAqx4o
さやか「それだけじゃ、不十分って言ってるんだよ」シュッ
ほむら「っ?!」
ほむら(は、速すぎる)
マミ「やめなさいっ!」
杏子「何やってんだ!てめえ!」
さやか「ちょっと刀を首に向けて、寸止めしただけじゃん」
マミ「そういう冗談はやめてくれるかしら?」キッ
さやか「はいはい。それより話だね、あんた達はどこまで知ってる?」
マミ「恥ずかしいけど、ほとんど知らないわ」
さやか「それじゃあ、体の一部が魔女の人が居る事は分かる?」
杏子「それは知ってる。何度か倒したことあるぞ」
さやか「その人が完全に魔女に侵食されてしまうと、使い魔になる」
ほむら「黒QBがそんな事を言っていたわね」
さやか「それを知っていて、なんであんたはあいつらに1人で特攻したのさ?」
杏子「なんかほむらには魔女とかが見えないって言うし、マミが来るまでに襲われたらほむらまで危ないと思ったからだよ」
杏子「さすがに見えない敵だと、どうしようもねーからな。使い魔ぐらいなら私1人でもどうにかなると思ったんだよ」
さやか「途中までは頑張ったみたいだけどね」
杏子「あー、なんか最後の1体の使い魔だけ異様に強くてなー」
さやか「なんで倒せなかったか分かる?」
マミ「検討もつかないわ」
ほむら「私とマミは姿すら見てないわ」
127: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/06(日) 17:59:15.62 ID:XjQkAqx4o
杏子「あたしも分からねーな」
さやか「あいつはさっきも言ったように、人から使い魔になった個体だ。魔女からただ派生しただけの使い魔の数十倍は強い」
ほむら「それじゃあ、なぜ私達にあいつらの姿が見えなかったのかしら?」
さやか「転校生は眼鏡がくもってたんじゃ?」
ほむら「怒るわよ?」ピキピキ
さやか「冗談だって。そんな怖い顔するなよ」ケラケラ
さやか「それは転校生と巴さんが弱いからだよ」
ほむら「私は杏子より弱い自覚はないわ」
マミ「たしかに私達は杏子よりエネルギー上限が少ないかもしれないけれど、強さはあまり変わらないと思うわよ?」
さやか「なんだ、黒QBから聞いてないのか」
さやか「魔法少女にはレベルがあるのさ。経験値を貯めるとレベルが上がる」
ほむら「それは知っているけれど、私達のレベルについて特に教えてもらってないわ」
さやか「レベルは単に魔法少女の戦闘力を表してるだけじゃないんだよ」
さやか「ちゃんと聞いときなさいよ」
128: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/06(日) 18:01:53.69 ID:XjQkAqx4o
マミ「そうね。それでレベルが低いと敵が見えないとかそういう事かしら?」
さやか「うーん、おしい!レベルが低いと新しい魔女が出す障気にやられて、敵を魔法少女の本能で見えなくしてしまう」
さやか「もしも視認していたら、その時点で圧倒的な力の差を肌で感じで、戦意喪失をしてるんじゃないかな」
さやか「旧魔女なら転校生や巴さんでも、倒せると思いますけどね」
マミ「それなら私と暁美さんは、杏子の戦闘の手助けは出来ないという事かしら?」
さやか「昨日みたいな徒党を組んで来る事は、そうそうないと思うけどね」
ほむら「けど陽動ぐらいにはなるんじゃないかしら?」
さやか「魔法少女が見えない魔女とかには、相手も攻撃を仕掛けてこない」
さやか「昨日はそこの赤い髪の子を狙ってたんだと思うけど」
杏子「あたしは杏子だ」
さやか「まあ、その杏子が狙われた理由までは分からないけどさ」
さやか「それじゃ、あたしは眠いから帰るわ」
さやか「じゃあな」シュッ
マミ「見えた?」
ほむら「いいえ」
杏子「あたしは少しだけ目で追えたが、どっちの方向までかは分からねーな」
ほむら「あ、壁が直ってないじゃない!」
142: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/11(金) 15:09:48.29 ID:QQSptlFwo
まどか「あ、ほむらちゃーん。おはよー」
ほむら「おはよう」チラッ
まどか「ん?どうしたの?」
ほむら「美樹さやかは一緒ではないのかしら?」
まどか「う、うん。いつもは一緒なんだけど、なんか今日は先生に呼ばれたとかで早く行かないとダメ
なんだって」
ほむら「そう」
まどか「用事あるなら私から伝えとく?」
ほむら「いえ、いいわ」
まどか「それならいいけど、何かあったらなんでも言ってね?」ティヒヒ
ほむら「ありがとう。そろそろ行かないと遅刻するわ」テクテク
まどか「そうだね」ティヒヒ
・・・
放課後
キーンコーンカーンコーン
ほむら「美樹さやか。このあと少しいいかしら?」
さやか「30分ぐらいなら」
ほむら「それじゃあ、いつものカフェで待ってるわ」
さやか「はーい」
まどか「さやかちゃん。私も一緒に行っていいかな?」
さやか「うーん、たぶん転校生は私だけに話があるんじゃないかな?」
さやか「そうじゃなかったら、教室で話しても問題ないだろうし」
まどか「そ、そうだよね。ごめんね」
さやか「いいって。それより転校生との話が終わったら、またCDショップに付き合ってもらっていい
かな?」
まどか「いいよ。また上条くんの?」ティヒヒ
さやか「あははー」テレテレ
143: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/11(金) 15:10:15.29 ID:QQSptlFwo
・・・
いつものカフェ
さやか「ごめん、ちょっと遅れちゃった?」
ほむら「いいえ。問題ないわ」
さやか「それで、教室で出来ない話ってのはなに?」
ほむら「単刀直入に言うわ。私を鍛えてくれるかしら?」
さやか「それは魔法少女として、という事?」
ほむら「ええ、そうよ」
さやか「別に鍛えるのはいいけどさー、人にモノを頼むならそれなりの態度っていうのがあるんじゃな
い?」
ほむら「そうね、ごめんなさい」
ほむら「私を鍛えてください。お願いします」ペコリ
さやか「じゃあ明日の放課後に、橋の下で」
ほむら「分かったわ」
さやか「返事は”はい”だっ!」
ほむら「は、はい」
さやか「じゃあな。転校生」
ほむら(調子に乗ってるけど、大丈夫かしら)
ほむら(いつかの巴マミのようにならなければいいけれど)
144: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/11(金) 15:10:52.58 ID:QQSptlFwo
・・・
翌日の放課後 橋の下
さやか「じゃあ早速、始めようか」
ほむら「はい」
さやか「ところで転校生はどんな武器使うんだ?」
ほむら「私は重火器よ」カチャ
さやか「それは魔法じゃねーだろ」ケラケラ
ほむら「実際に見てもらった方がいいわね」
さやか「なんだよ。いきなり手なんて握って」
カチッ
ほむら「こういう事よ」
さやか「時間操作なんて珍しー」
ほむら「時間を止めて、ライフルとかで攻撃するのよ」
さやか「それじゃ、私に何を鍛えてほしいのさ」
ほむら「魔法少女にはレベルがあるのでしょ?」
さやか「そうだね」
ほむら「時間操作の私がレベルを上げれば、より安全に魔女を倒す事が出来るわ」
さやか「なるほどね。確かにレベルが上がると、攻撃の幅が拡がるな」
さやか「あたしも最初はこんな風に・・・・・・」チャキーン
シュッシュッ
さやか「高速で剣を振るう事も」
バーン
さやか「刀身を飛ばしたり」
シュイーン
さやか「刀身を伸ばしたりする事は出来なかった」
145: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/11(金) 15:11:23.95 ID:QQSptlFwo
ほむら「それはすごいわね」
さやか「だろー?」ニヤニヤ
ほむら「私も早くあなたのようになりたいわ」
さやか「そうかそうか!それじゃあ最初は私がやってたトレーニングから始めようか」ニコニコ
ほむら「はい。お願いします」ペコリ
ほむら(おだてるのは簡単ね)
さやか「じゃあ走り込みから行こうか」ニコニコ
ほむら「え?」
さやか「どうしたんだ?」
ほむら「もっと特殊な訓練とか、していたんじゃないのかしら?」
さやか「あたしは自分で出来る事から始めたんだよ。これが転校生に合ってるのかは分からないけどさ
」
さやか「基礎体力を上げる事は無駄じゃないと思うぜ?」
ほむら「それもそうね」
さやか「それじゃあ行こう!」
・・・
ランニング後
ほむら「はあはあ」
さやか「こんなんで息上がってて、これから大丈夫か?」
ほむら「ええ。これくらいなんともないわ」ハァハァ
さやか「今日はもう遅いから終わりな。また明日」シュン
ほむら「無駄ではなかったけれど、とくに美樹さやかに頼む必要性もなさそうね」
ほむら「明日の調子を見て、無駄そうなら1人で特訓した方がいいわ」テクテク
146: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/11(金) 15:11:59.81 ID:QQSptlFwo
・・・
翌日の放課後 橋の下
さやか「今日は練習メニューを考えてきてあげたぞ」
ほむら「それは楽しみね」
さやか「ところで転校生?」
ほむら「なにかしら?」
さやか「時間操作ってどれぐらい持続するの?」
ほむら「2分ぐらいじゃないかしら?」
さやか「じゃあまずは、その時間を伸ばす事から始めよっか」
ほむら「どうすればいいのかしら?」
さやか「エネルギーを細く、ほそーく出してみて?」
さやか「あたしも最初は、無駄なエネルギーが出まくりだったしね」アハハ
ほむら「エネルギー変換効率を上げるって事ね」
さやか「そうだね。コツを言葉で説明するのは難しいけど、イメージは細く出すって感じだね」
さやか「それじゃ、あたしは走り込みしてくるから頑張ってね」シュン
ほむら「まあ美樹さやかにとっては、有効な情報だったわね」
ほむら(ほそーく、ほそーく)
・・・
さやか「ただいま。上手くできた?」
ほむら「ええ。1分ぐらい伸びたわ」
さやか「おー。よくこの短時間に、それだけ伸びたね」
ほむら「あなたのアドバイスのおかげよ。感謝するわ」
さやか「さすがさやかちゃんでしょ?」ドヤ
ほむら「ええ、さすがね」
ほむら「あとは私だけでもなんとかなりそうよ」
さやか「そっか。じゃあお互いにくたばらないように、頑張りましょっか」ニコニコ
ほむら「そうね。帰る前に2つだけ聞いておきたい事があるわ」
さやか「なに?」
ほむら「あなたはなぜ、戦い続けるの?」
さやか「それは私は正義の味方だからね」キリッ
さやか「魔女達を放っておくと、人が使い魔にされたり喰われたりしちゃうでしょ?」
ほむら「それが本当の理由かしら?」
さやか「・・・・・・誰にも言わないって約束できる?」
147: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/11(金) 15:12:37.68 ID:QQSptlFwo
ほむら「ええ」
さやか「同じクラスに上条恭介って居るでしょ?今は入院してるんだけどね」
ほむら「会ったことはないけれど、知ってるわ」
さやか「あたしは恭介が好きなの。それで退院したら告白しようかなって」テレテレ
ほむら「そう」
ほむら(それぐらい知ってるわ。惚気話は鬱陶しいわね)
さやか「それまでに、この街を平和にしておかないとね」アハハ
ほむら「けれど魔女は際限なしに、襲ってくるんじゃないのかしら?」
さやか「そうでもないらしいよ?黒いのが言ってたんだけど、エネルギー回収ノルマが達成できたら、
その街にもう魔女は出てこないって」
ほむら「!?」
ほむら「どういう事よっ!」
さやか「ど、どうしたんだよ。いきなり」
さやか「魔女を倒し続けていたら、いずれは魔女が出てこなくなるってことじゃない?」
ほむら「そ、そう。ごめんなさい、取り乱してしまって」
さやか「だから私はこの街を平和にしたいから、戦っている。これでいい?」
ほむら「ええ、ありがとう。最後にあなたは何を願って魔法少女になったの?」
さやか「・・・・・・転校生が教えてくれるなら、いいよ」
さやか「もちろん、これも誰にも言わないでくれる?」
ほむら「ええ、当然よ」
ほむら『私は、あなたの親友の鹿目まどかを守る為に、魔法少女になったわ」
さやか「あたしもそれについて色々聞きたい事があるけど、今はいいや」
さやか「私は
157: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/14(月) 00:58:40.74 ID:uiq2d0cgo
さやか「あたしは、恭介と一緒に人生を歩んでいく」
さやか「ただそれだけ」
ほむら「上条恭介の腕の完治は願わなかったのかしら?」
さやか「まどかから聞いたの?恭介の腕の事」
ほむら「え、ええ」
さやか「恭介の左腕はもう治らない。今の医学じゃ無理だって言われたらしいんだ」
ほむら「そ、それはお気の毒ね」
さやか「だけど腕が治らないからって死ぬわけじゃないし、何もかも出来なくなったわけじゃない」
さやか「恭介の生き甲斐は、ヴァイオリンかもしれない」
さやか「けどそれを魔法で治しちゃったら、また同じような壁にぶつかった時に魔法に頼っちゃうと思
うんだ」
さやか「あたしは恭介の腕を治してあげる事は出来ないけど、壁を乗り越える手伝いは出来る」
さやか「って偉そうなこと言ってるけど、本当は私が恭介の傍に居たいだけなんだけどね」テレテレ
ほむら「いいえ、あなたは立派だと思うわ」
さやか「そ、そうかな?てっきり転校生には、馬鹿にされると思ってたわ」アハハ
ほむら「そんな事ないわ、あなたはもっと胸を張っていいと思うわ」
さやか「それを言うなら転校生も、胸張っていいと思うけどなー」ニヤニヤ
さやか「あ、張る胸が無いのかな?」ニヤニヤ
ほむら「っ!!」
ほむら「早速、練習の成果をみせる時が来たようね」ワナワナ
さやか「そ、そそそれじゃあ、またね」シュン
ほむら「全く」フー
ほむら「」ペタペタ
ほむら「はあー」
158: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/14(月) 00:59:26.92 ID:uiq2d0cgo
・・・
杏子「最近、ほむらの奴こねーな」
マミ「あら、寂しいのかしら?」
杏子「そ、そんなんじゃねーよ」アセアセ
マミ「暁美さんにも暁美さんの都合があるのよ」
杏子「マミは同じ学校なんだろ?話さないのか?」
マミ「が、学年が違うから、教室も遠いしね」アセアセ
杏子「そっかー。それなら仕方ないな」
マミ「そ、そうね。仕方ないわね」アセアセ
杏子「もしかしたら、どこかで秘密の特訓をしてるのかもしれねーしな」ケラケラ
マミ「そうね、私達もサボってないで魔女を探しに行きましょ」
杏子「そうだな。あたしも前のリベンジしたいしな」
マミ「私も早く、杏子を追い抜きたいわね」
杏子「負けねーぞー」シャキーン
・・・
杏子「おらおらおらおらーっ!」
ザシュザシュ
マミ「ティロフィナーレ」ドーン
シュー
159: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/14(月) 01:00:10.64 ID:uiq2d0cgo
杏子「もう新しい魔女にも慣れてきたな」ヘヘッ
マミ「けれど結界を張らなくなってしまったから、人の居ない場所に誘導するのが少し厄介ね」
杏子「まあ少人数なら、記憶消すのも簡単だけどな」
マミ「それでも魔力がもったいないわ。出来るだけ節約しないと」
杏子「そうだな。前のようになるのは、もうごめんだ」
杏子「それでさっきも思ったんだけどさ、マミ」
マミ「なにかしら?」
杏子「前に好きな服装になれるって言ってたよな?」
マミ「そうね。杏子も、もっと可愛らしい服にしたいのかしら?」ニコニコ
杏子「そうじゃなくて、それなら武器とかも系統を変えるのは無理だろうけど種類なら変えられるんじ
ゃねーか?」
マミ「・・・・・・私は変えられたとしても、変えないわよ!」
杏子「い、いや、それは自由だけどさ。なんか一発だけの銃って、銃として不便じゃねーのか?」
マミ「だ、大丈夫よ!打撃も出来るわ!」ブンッブンッ
杏子「だけどよー、銃身が長い銃ってもっと他にもあるんじゃねーの?あたしは詳しくはないけどさ」
マミ「無いわ!」
杏子「そ、そうか。なら仕方ないな」
マミ「そうよ。仕方なくマスケット銃使ってるのよ!」フンッ
マミ「それなら杏子こそ、もっと違う武器にしたらどうかしら?」
杏子「あたしはこれでしっくりくるし、特に不便だと思ったことはねーよ」
マミ「けれど、新しい魔法少女になってから痛覚遮断が出来なくなったわ」
マミ「だから遠距離で安全に攻撃した方が、結果的に魔力消費は低いと思うわ」
160: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/14(月) 01:01:07.18 ID:uiq2d0cgo
杏子「けど槍系統はどう考えても飛び道具にはならないと思うぞ?リーチはそれなりにあるけどさ」
マミ「・・・・・・柄を伸ばすとか?」
杏子「伸びるのか?」
マミ「伸ばした槍に乗って、移動してる人を漫画のどこかで読んだ気がするっていう話を聞いた事があ
る気がするわ」
杏子「なんでそんなに曖昧なんだよ。けど柄を伸ばすっていうのは良い考えかもしれねーな」
マミ「それじゃあ早速、次の魔女で試してみましょ」
杏子「おー!楽しくなってきたー!」
・・・
魔女と戦闘中
マミ「今よ!杏子」
杏子「のーびーろーーーっ!」
シューーーン
ザクッブチッブチッ
杏子「おー!すげえー!」キラキラ
杏子「おい、マミ!今の見たかっ?!」
マミ「ええ、見てたわ。本当に伸びたわね」
161: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/14(月) 01:02:05.68 ID:uiq2d0cgo
杏子「これであたしも安全だな」フフン
マミ「あとは暁美さんね」
杏子「それにしても今日は魔女が多いな」
マミ「伸ばすのはいいけれど、間違っても私や暁美さんを刺さないでね?」
杏子「大丈夫に決まってんだろ!」
マミ「あ、暁美さんだわ」
杏子「おーい!ほむらー!」ブンブン
ほむら「あら、こんな所でどうしたのかしら?」
杏子「それはお前もだろ」
マミ「私達は魔女退治をしていたのよ。暁美さんは?」
ほむら「私は野暮用の帰りよ」
マミ「そう。なら途中まで一緒に帰りましょ?」
ほむら「ええ、いいわよ」テクテク
杏子「ほむらー。聞いてくれよー」テクテク
ほむら「何かしら?」
162: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/14(月) 01:04:10.49 ID:uiq2d0cgo
杏子「あたしの槍、伸びるようになったんだぜー!すごいだろ!」
ほむら「それはすごいわね。けれど間違っても私や巴マミを貫かないようにしてね?」
杏子「なんでマミと同じ事を言うんだよー」ジタバタ
ほむら「ふふっ」
マミ「暁美さんが笑うなんて、珍しいわね」フフッ
杏子「笑うなー!」プンスカ
杏子「そういえば武器が変えられる事が分かったんだが、マミはあの不便な銃から変えないって言うんだぜ?」
杏子「ほむらからも何か言ってやってくれよ」
ほむら「巴マミは確か、マスケット銃だったわね」
マミ「ええ、だけどこの銃がしっくりくるのよ!」
杏子「けど銃弾1発しか込められないって不便じゃねーか?」
マミ「それはたくさん出せば、問題ないわ」
杏子「けどそれにも魔力使ってるわけだから、コスパ悪いんじゃねーのか?」
マミ「くっ」
ほむら「今の戦闘で特に問題がないなら、今のままでもいいんじゃないかしら?」
マミ「ふふっ」チラッ
杏子「ええー!」
ほむら「けれど以前のように徒党を組んで来たり、今より強力な魔女が現れた場合の事も考えて、他の
銃でも練習するのがいいと思うわ」
杏子「だよなー。マシンガンとかかっこいいと思うぞ?」
マミ「マシンガンなんて駄目よっ!」
ほむら「なにか拘りがあるのかしら?」
マミ「マシンガンなんて、全然可愛くないじゃないっ!」
ほむら「」
杏子「」
166: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/16(水) 23:42:52.93 ID:h37FJlDKo
あれから2ヶ月。
私は佐倉杏子、巴マミと共に魔女退治に明け暮れた。
強力な魔女も、3人で挑めば特に危険な状況に追い込まれる事はなかった。
巴マミ、佐倉杏子、そして私も2ヶ月前とは比べ物にならないほど強くなった。
・・・
ほむらの家
マミ「ほら、見て!杏子」
杏子「なんだよ、マミ」ダルー
マミ「このデザイン可愛いでしょー?」ニコニコ
杏子「ただシール貼っただけのマシンガンじゃねーか」
マミ「杏子と暁美さんが、マシンガンにしてってしつこいから仕方なくマシンガンにしたんでしょ!」プンスカ
杏子「だってその方が楽だろ?」
ほむら「火力が増して、すごい助かってるわ」
マミ「だからこうやって、デコレーションしてるんでしょ!」
ほむら「それはいいとして、どうして私の家に集合してるのかしら?」
マミ「私の家は、パパとママが居るから」アセアセ
杏子「私の部屋は、狭いし」
ほむら「杏子の部屋は狭いんじゃなくて、ゴミだらけで狭くなってるだけじゃないのかしら?」
杏子「そ、そそそんな事ねーよっ!」
167: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/16(水) 23:43:22.87 ID:h37FJlDKo
マミ「まあいいじゃない。こうやってお菓子とか紅茶は持って来てるんだしね」ニコニコ
杏子「そうだ!そうだ!」
ほむら「それならポッキー以外にも、お菓子を持ってきてほしいわね」ポリポリ
杏子「嫌なら食うな!」
ほむら「じゃあ杏子は早く、この部屋から出ていってくれるかしら?」キッ
杏子「今度からプリッツを持ってきます」
ほむら「そんなに何かをくわえたいのかしら?」
マミ「そんな事より前に杏子を助けてくれて、暁美さんの家の壁を壊した、美樹さやかさんからは何かコンタクトはあったの?」
ほむら「いいえ。テレパシーも遮断してるようだし、学校でもいいように撒かれてしまうわ」
杏子「けど私達も相当強くなってるだろ?美樹って奴に頼らなくても、魔女退治に支障はねーだろ」
ほむら「1人でも仲間が多いに越した事はないわ」
マミ「それに私達も強くなってるけれど、まだまだ美樹さんには及ばないわ」
杏子「えー、まじかよー」
黒QB「やあやあ、揃ってるね」
杏子「うわっ!いきなり出てくんなよっ!びっくりしたじゃねーか」
黒QB「僕は壁をすり抜けられるけれど、呼び鈴には手が届かないんだ」
168: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/16(水) 23:43:54.79 ID:h37FJlDKo
杏子「それなら玄関から入って来いよ」
黒QB「嫌だよ、めんどくさい」
杏子「なんだと、こらーっ!」
ほむら「そんな事より、あなたがわざわざ来たということは何かあるのでしょ?」
黒QB「そうだね。君達にとって朗報だ」
マミ「それは楽しみね」
杏子「それなら、早く話せよ」
黒QB「まだ全員は揃ってないだろ?」ポリポリ
杏子「勝手に私のポッキー食うなっ!それにあと、誰が揃ってないって言うんだよ!」
ピンポーン
黒QB「ほら、来たみたいだよ」ポリポリ
ほむら「入っていいわよ。美樹さやか」
ガチャ
さやか「お邪魔しまーす」テクテク
杏子「おおー。美樹じゃねーか!久しぶりだなー」
さやか「そうだね。元気みたいで何よりだよ」
169: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/16(水) 23:44:30.67 ID:h37FJlDKo
杏子「私達、相当強くなったんだぜー!」
さやか「そう、みたいだね」ニコニコ
ほむら「さ、揃ったわよ。話してくれるかしら?」
黒QB「さやかもこの話をするのは、初めてだったかな?」
さやか「たぶん」
マミ「はい、紅茶どうぞ」
さやか「あ、どうも」
マミ「そんな緊張しなくてもいいわよ。私達はもうあなたを敵視していないわ」フフッ
黒QB「君達はもうすぐ、魔法少女を引退してもらうことになりそうなんだ」
全員「!?」
杏子「どういう事だよっ!」
黒QB「僕達はエネルギー回収ノルマが達成したら、その街から出ていくんだよ」
黒QB「当然、その街にはもう魔女は現れない」
黒QB「これはさやかには、伝えたよね?」
さやか「私は転校生に伝えたよ?」
杏子「あたしは何も聞いてねーぞ」
マミ「私も聞いてないわ」
ほむら「言い忘れたわ」
杏子「おいっ!」
170: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/16(水) 23:45:21.65 ID:h37FJlDKo
さやか「それで、いつ頃になりそうなの?」ズズズッ
黒QB「3日後だね」
さやか「そっかー。3日後には晴れて、普通の女の子に戻れるんだね」
ほむら「確かに朗報ね」
マミ「も、元に戻っても叶った願いは消えないわよね?」
黒QB「それはもちろんだよ。リタイアじゃなくてゴールだからね」
杏子「あ、あああああたしはどうしたらいいんだよっ!」
杏子「魔法少女じゃなくなったら、生きていけねーぞ!」
マミ「それなら、学校に復学すればいいわ。私がパパとママに頼んであげるわ」
杏子「け、けどおおおお金が・・・・・・」ウルウル
ほむら「それは生活保護とか色々、申請すれば問題ないわ」
ほむら「生活が安定するまでは、私が面倒をみてあげるわ」
杏子「マミー、ほむらー」ウルウル
マミ「よしよし」フフッ
杏子「そうと決まったら、あと3日間頑張るぞー!」
マミ「おー!」
ほむら「お、おー」
さやか「」
マミ「どうしたの?美樹さん」
さやか「あ、いや、なんでもないです」アハハ
黒QB「そう、あと3日。いや3日後だね」フフッ
175: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:14:57.11 ID:IifU6KETo
杏子「(おい、そっちはどうだ?)」
マミ「(全然ね。気配すら感じないわ)」
ほむら「(こっちも全くね)」
ほむら「(一度集まりましょ)」
杏子「(了解)」
マミ「(そうね)」
・・・
ほむらの家
杏子「どういう事だよ!」バンッ
ほむら「落ち着きなさい」
マミ「そうよ。怒ってもどうにもならないわ」
杏子「くそっ!黒QBが3日って言ってから、もう2日だぞ!どうして全く魔女が現れないんだよ!」
杏子「本当に明日なのかよっ!」
マミ「だから落ち着いて。ほらポッキーよ」
杏子「」ポリポリ
ほむら「今までにも2日ぐらい魔女が現れなかった時はあったわ」
マミ「けど杏子が言うように、最近は1日に何体も魔女が現れたのに、プッツリといなくなるのはおかしいわよね?」
杏子「そうだぞー」ポリポリ
176: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:15:48.22 ID:IifU6KETo
マミ「それに2日前に集まってから、黒QBが全く家に帰ってこなくなったわ」
杏子「やっぱりアイツは悪者なんじゃねーか?」
ほむら「それを今、議論しても意味が無いわ」
ほむら「とりあえず、何があっても対処出来るように今は英気を養いましょ」
ほむら「今日はマミも私の家に泊まっていくといいわ。美樹さやかも呼びましょ」
マミ「それなら一度、家に帰ってお泊りセット持ってくるわね」ガチャ
ほむら「美樹さやかもすぐ来るらしいわ」
杏子「テレパシーって便利だよなー。なんか明日で終わりかと思うと、少し名残り惜しいな」
ほむら「私は平和の方がいいわ」
杏子「・・・・・・だよな。私も苺のポッキーも食いたいしな」ケラケラ
・・・
次の日の早朝
きて、ほら
起きて、ほむら
ほむら「はっ!」ガバッ
黒QB「(近くの公園まで来てくれるかい?)」
ほむら「(すぐに行くわ)」
177: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:16:55.69 ID:IifU6KETo
・・・
近くの公園
黒QB「やあ、ここの木陰まで来てくれるかい?」
ほむら「」テクテク
ほむら「なんの御用かしら?」
黒QB「君には少し悪いことをしてしまった。その償いに、とっておきの情報を君に渡そうと思う」
黒QB「ごめんね、暁美ほむら」シュン
ほむら「あなたに謝られてると、鳥肌が立つわ」
黒QB「君はなかなか酷い事をサラリと言うね」ショボーン
ほむら「それで情報というのは、なにかしら?」
黒QB「・・・・・・今日が約束の3日目というのは、覚えているよね?」
ほむら「まさか、まだまだ先になるとかかしら?」
黒QB「いや、間違いなく君達は今日、魔法少女ではなくなる」
黒QB「正確には今日の魔女を倒せば、君達は自由だ」
黒QB「まず1つは、その魔女の弱点だ」
黒QB「その魔女は体にどれだけダメージを負わせても意味が無い。しかし核を攻撃する
事で楽に倒す事も出来る」
ほむら「それで?核の場所はどこかしら?」
黒QB「それは僕にも分からない」
178: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:17:31.26 ID:IifU6KETo
ほむら「どうやら、嘘ではなさそうね」
ほむら(もう日が昇り始めている。今のコイツには逃げ場はないわ)
黒QB「もう1つはもうすぐこの街に、急速に発達したスーパーセルが来る」
ほむら「!!?」
黒QB「もうすぐ避難指示が出るだろう」
ほむら「どういう事よっ!」
ほむら「アイツ・・・・・・ワルプルギスの夜は私の願いで来ないはずよっ!」
黒QB「そう。やってくるのはワルプルギスの夜じゃない」
ほむら「まさか、ただの自然現象って言うつもりなのかしら?」
黒QB「その方が君は安心だろうね」
黒QB「だけど残念ながら、魔女なんだ。厳密には魔女達が」
ほむら「くっ!」タッタッタッ
ほむら「こんな所で、油打ってる場合じゃないわ!」タッタッタッ
ほむら(早くみんなを起こして知らせないと)
黒QB「・・・・・・ごめん、暁美ほむら」
179: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:18:23.94 ID:IifU6KETo
・・・
杏子「んー」ポケー
マミ「それは大変かもしれないけれど、みんなで力を合わせれば・・・・・・ね?」アセアセ
さやか「まあ大丈夫なんじゃない?」ヘラヘラ
ほむら(ワルプルギスの夜を実際に見たことないからって、この子たちは楽観的過ぎないかしら?)
ほむら「とにかく、これから作戦を考えましょ」
ヒナンシテクダサーイ ヒナンシテクダサーイ
杏子「ひ、避難しないとっ!」ハッ
マミ「私達が逃げてどうするのよ。暁美さんの話を聞いてなかったのかしら?」
・・・
ほむら「じゃあこんな感じの作戦でいいかしら?」
さやか「いいんじゃない?」
マミ「私と暁美さんが援護ね。任せて」
杏子「前衛は私に任せろ!」
ほむら「杏子が暴走しないように、頼むわよ」
さやか「さやかちゃんにお任せ!」
杏子「なんだよ、もう」プクー
ほむら「今までの魔女とは違って、今回は核を見つけるが重要なのよ」
ほむら「全員で些細な事でも、気になることがあったらテレパシーで共有すること。いいわね?」
3人「おー!」
180: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:18:58.57 ID:IifU6KETo
・・・
ヒューヒュー
杏子「お、おー。たくさん居るな」
さやか「というか魔女が手を組んでるっていうこと事態、特殊だよ」
マミ「一応全部、見えてるのかしら?」
さやか「大丈夫じゃない?みんな強くなってるし」
ほむら「来るわよっ!」
キャハハハハハハ
杏子「どれが核だっ?」ヒョイ
ほむら「そんなのまだ分かる訳ないでしょ!」
マミ「なんか小さいのが飛んできたわ」アセアセ
さやか「あれは使い魔。魔女から派生しただけの雑魚さ」バババババッ
マミ「そんな事も出来るのね」カンシン
さやか「まあね」ヘヘッ
さやか「さあ、杏子っ!行くよ!」シュン
杏子「さやかが仕切るなーっ!」シューン
マミ「消えたわ」パチクリ
ほむら「見えない速さで移動しただけよ。今は目の前の敵に集中しなさいっ!」バッ
バッバッバッ
181: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:20:07.68 ID:IifU6KETo
・・・
杏子「おらおらおらー!」ザシュザシュ
杏子「ん?・・・・・・おいっ!さやかーっ!」
さやか「(何よ。テレパシーにしなさいよ)」
杏子「(なんか一番奥のでけえ奴の中から、魔女が出てきてねーか?)」
さやか「(うーん?確かに)」
さやか「(ここは私に任せて、転校生にこの事を伝えてくれる?)」
杏子「(ああ、少しの間だけ任せるぞ)」
・・・
ほむら「(なにかしら?)」
杏子「(お前たちからは見えないと思うが、一番奥にでかい魔女が居る。その中から魔女や使い魔が出てきてるみたいなんだよ)」
ほむら「(すると核はその中かしら?)」
杏子「(それは分からねーが、一番大事な物ならわざわざ外には出さねーだろ)」
ほむら「(それもそうね。私達もそっちに行くわ)」
杏子「(気を付けろよ)」
ほむら「杏子からテレパシーがきたわ」
マミ「何か分かったのかしら?」
ほむら「一番奥に大きな魔女が居て、その中に核がある可能性があるらしいわ」
ほむら「私達もあがるわよ」
マミ「分かったわ」
ほむら「手を握って!急ぐわよ!」カチッ
182: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:21:01.12 ID:IifU6KETo
・・・
ほむら「杏子、どこかしら?」
杏子「うわっ!いきなり出てくんなよ!」
ほむら「時間を止めて来たわ」
ほむら「それで、どこかしら?」
杏子「あそこだ」ユビサシ
マミ「本当ね。あそこから湧いてるみたいね」
ほむら「それなら全員であの中に突っ込みましょ」
ほむら「美樹さやかはどこかしら?」
杏子「あっちで私の分まで、頑張ってくれているぞ」
ほむら「(美樹さやか、全員で杏子が見つけた場所に突っ込むわ)」
さやか「(いいけどさー、雑魚だけどこんなに魔女が多いと、なかなか難しいんじゃないの?)」
ほむら「(私が時間を止めるわ)」
さやか「(そっちに行く余裕はなさそうだから、こっちに来てくれる?)」
ほむら「(分かったわ)」
ほむら「行くわよっ!」ガシッ
マミ「ちょっと!暁美さんっ?」
杏子「ちょっ!」
カチッ
・・・
ほむら「さやか、行くわよ!」ガシッ
カチッ
さやか「いつもこんな強引なの?」
マミ「杏子の我侭に比べたら、なんてことないわよ」フフッ
杏子「あたしそんなに我侭じゃねーよ!」
マミ「」
183: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/21(月) 14:21:50.00 ID:IifU6KETo
・・・
巨大魔女内部
杏子「こんな量の魔女、時間操作無しで突入出来るのか?」
マミ「この量ならどう考えても、ジリ貧ね」
さやか「それより、この大きい魔女が使い魔とか魔女を産み出してるの?」
ほむら「たぶん空母みたいに格納してるんだと思うわ。産み出せるなら、こんな大きさは必要ないはずよ」
さやか「っ!?」クルッ
マミ「どうしたのかしら?」
さやか「ねえ、転校生?」
ほむら「ええ、分かってるわ」
ほむら「この空間で私に触れているモノ以外で、動ける奴はアイツしかいないわ」
パンッ
ほむら「ねえ、黒QB」
「いきなり発砲してくるなんて酷いじゃないか。君もそう思うだろ?」
「」ティヒヒ
187: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:01:32.56 ID:X32Z4fxvo
ほむら「まどか・・・・・・」
まどか「」ティヒヒ
さやか「・・・・・・なんか様子がおかしくない?」
杏子「コイツ、なんか目の焦点合ってねーぞ?」アセアセ
ほむら「まさかっ!?」
黒QB「安心していいよ。まどかは死んでないよ」
ほむら「それならどういう事よっ!」
黒QB「何を言っているんだい?君が願ったんじゃないか」
ほむら「え?」
黒QB「君が、鹿目まどかには一生魔法少女には関わらせないって願ったんじゃないか」
ほむら「じゃあなぜ、まどかがここに立っているのよっ!」
さやか「普段の私達だと問題ないけど、魔法少女としては関われないって事じゃない?」
黒QB「その通りだ。まどかは魔法少女と出会っている間の意識はない」
ほむら「それは分かったわ。じゃあなぜ魔法少女と関われないまどかが、この魔女の中に居るのよっ!」チャキ
黒QB「銃口を向けないでくれるかい?」
黒QB「まどかは自分の意思でここまで来たんだ」
188: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:02:39.05 ID:X32Z4fxvo
ほむら「そんな訳ないでしょっ!!」チャキ
マミ「落ち着いて、暁美さん!」
ほむら「こんなの落ち着ける訳ないでしょ!」
マミ「今、黒QBを殺しても何の解決にもならないわ」
黒QB「まどかは魔女に導かれてここにいるんだ。僕がどうこうした訳じゃない」
黒QB「そして見滝原にスーパーセルを装って、この魔女たちを連れてきたのもまどかだ」
杏子「どういう事だよ!」
黒QB「僕が今、話した通りだ。まどかがこの魔女たちのリーダーだ」
ほむら「」バタンッ
カチッ
杏子「ほむらっ!」ガシッ
さやか「気絶してるだけ、みたいだね。問題なのは・・・・・・」
マミ「時間停止が解除されたっていう事は・・・・・・」
杏子「大量の魔女がここに来るって事かっ!」チャキ
黒QB「まあ大丈夫じゃないかな?それよりも早く叩かないのかい?」
杏子「何を、言ってるんだ?」
189: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:03:39.26 ID:X32Z4fxvo
黒QB「君達は気付いていないのかい?僕はてっきり彼女から聞いてると思ったんだけどな」
マミ「なんの事かしら?」
黒QB「今回の魔女達は核を持っていて、核を破壊することで君達の戦いは終結する」
黒QB「早朝にほむらに伝えたんだけどね。何も聞いてないのかい?」
さやか「それは聞いたよ。けど核があるってこと以外は何も分からないんじゃ・・・・・・」
さやか「・・・・・・まさか」
黒QB「魔女の核は、鹿目まどか。彼女自身だ」
黒QB「先に言っておくけど、僕がまどかにどうこうした訳じゃないんだ」
さやか「じゃあ、どうして・・・・・・」
黒QB「それは彼女自身から聞くのがいいんじゃないかな?今は魔女も襲ってこないはずだよ」
パァーン
まどか「みんながここに居るって事は・・・・・・そっか。もうキューベーから聞いたのかな?」
さやか「・・・・・・」
まどか「・・・・・・杏子ちゃんとマミさんは、初めてましてだよね?」
マミ「え、ええ。どうして私の名前を?」
杏子「あたしも見たことはあるけど、話したことはねーぞ」
まどか「初めまして、私は鹿目まどか。よろしくね」
まどか「って言っても、もうお別れなんだけどね」ティヒヒ
190: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:04:26.77 ID:X32Z4fxvo
さやか「どう言う意味なのっ!まどかっ!」
まどか「私は魔女の核なの。そして私を殺して、この大量の魔女は消える」
まどか「そしてキューベーのエネルギー回収ノルマは達成されて、ほむらちゃんとさやかちゃん、あと杏子ちゃんとマミさんは魔法少女の運命から逃れられるんだよ」
さやか「本気で言ってんの、まどか?」
まどか「私は、私の意思でここに居るの。ほむらちゃんとさやかちゃんには分かってほしい、かな」アセアセ
さやか「誰がまどかをそそのかしたんだ?」
まどか「さやかちゃん、私は私の」
さやか「そんな事を聞いてないっ!誰がまどかに魔女の仲間になれって言ったのって聞いてんのっ!」
まどか「さやかちゃん・・・・・・」
ほむら「そうね、まどかが自分からそんな事する訳ないわ」
杏子「おい、もう大丈夫なのか?」
ほむら「ええ」
まどか「ほむらちゃんまで・・・・・・」
ほむら「ええ、こんなのまどかじゃないわ。まどかの皮を被った魔女よ」フフフッ
杏子「おい、ほむら?」
191: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:05:05.90 ID:X32Z4fxvo
さやか「転校生を抑えてっ!」
ほむら「本当のまどかを出しなさいっ!」カチャ
杏子「ほむらっ!」ガシッ
パーン
ほむら「邪魔しないで」カチッ
さやか「やばっ」
ほむら「さあ、早く本当のまどかを出しなさい」カチャ
まどか「」
黒QB「まどかは魔法少女状態では、話しかけても無駄だよ?」
ほむら「分かってるわよっ!」
黒QB「僕の言う事を信じていないだろうけど、そのまどかは君の知っている鹿目まどか本人だよ」
ほむら「わか、ってる・・・・・・わよ。まどかぁー」ウルウル
ほむら「どうして・・・・・・」
ほむら「こんな事ならいっそのこと、またやり直して・・・・・・」カチッ
ほむら「・・・・・・あれ?」カチッカチッ
黒QB「無駄だよ」
192: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:06:05.24 ID:X32Z4fxvo
ほむら「どうしてよっ!前まではいつも通りに過去に戻れたわっ!」カチッカチッ
黒QB「それは白い奴と契約してる時だろう?鹿目まどかとの出会いをやり直したいと願ったから戻れたんだ」
黒QB「今は僕と再契約をしているのだから、過去に戻れないのは当然の事だよ」
ほむら「そ、それじゃあ、私はどうすればいいのよっ!」
黒QB「僕としては核である鹿目まどかを殺し、魔女を殲滅し、エネルギーを回収させてくれると嬉しいんだけどね」
ほむら「そんな事、出来る訳ないでしょっ!」パーン
黒QB「僕に当たらないでくれるかい?何度も言うようだけど、この結果を望んだのはまどか自身なんだからね?」
ほむら「う、うぅ」ポロポロ
カチッ
まどか「ほむらちゃん・・・・・・」
マミ「暁美さんっ!」
杏子「おい、てめえ!ほむらに何しやがったっ!」
黒QB「僕は何もしていない。むしろ発砲された僕は被害者だよ、はあー」
杏子「じゃあなんでうずくまって、泣いてるんだよっ!」
193: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:06:44.79 ID:X32Z4fxvo
黒QB「暁美ほむらがどうすればいい?と聞くから、僕は核を破壊してくれると嬉しいって言っただけだよ」
杏子「そんなの出来る訳ねーだろっ!」
杏子「この鹿目まどかって奴は、ほむらの親友なんだぞっ!」チャキ
黒QB「刃を向ける方向が違うよ?杏子。僕を殺しても君達は魔法少女の運命から逃れられない」
黒QB「むしろエネルギーを回収する僕が居なくなると、面倒な事になるよ?」
杏子「じゃあどうすれば」
さやか「あたしがやる」
杏子「何言ってんだてめえ」ワナワナ
さやか「こうやって言い争っていても無駄でしょ?」
まどか「さやかちゃん、ありがとう」
さやか「ごめんね、まどか」チャキ
さやか「痛くないようにしてあげるから・・・・・・」ウルッ
杏子「おい、やめろーっ!」
マミ「待ちなさいっ!」ガシッ
杏子「おい、マミっ!離せよっ!」
マミ「今、美樹さんを止めたところで、私達に何ができるの?」
杏子「そ、そうだけどよっ!ほむらの気持ちはどうなるんだよっ!」
194: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:07:28.58 ID:X32Z4fxvo
マミ「暁美さんは混乱しているわ。今のうちに・・・・・・」
杏子「何言ってんだよ、マミっ!離さねーと殺すぞっ!」
ほむら「まどか、まどか、まどか」
さやか「や、や」プルプル
まどか「どうしたの、さやかちゃん?」
さやか「やっぱり出来ないよ・・・・・・あたしにまどかを殺す事なんて出来る訳ないよっ!」カランカラン
さやか「うううぅ」ポロポロ
まどか「さやかちゃん」ダキヨセ
195: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:08:07.68 ID:X32Z4fxvo
パーーーーンッ
さやか「っ!?」
バタンッ
さやか「ま、まどか?」ユサユサ
黒QB「これで終わりだ。全てが上手く廻りだす」
さやか「まどかあああああああああ!」
ほむら「まどかあああああああああ!」
マミ「そんな、こんなのってないわ」ウルウル
杏子「くそっ!くそっ!」バンッバンッ
黒QB「君達ははれて、普通の女の子だ。これからは青春を謳歌するといい」
杏子「そ、そんなの出来るわけねーだろーがーっ!おらー!」ザシュッ
杏子「消えた・・・・・・クソッ」バンッ
196: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:08:38.38 ID:X32Z4fxvo
・・・
マミ「最近暁美さん見ないわね」
杏子「さやかも学校に来てねーな」
マミ「あの時から一週間、街はほとんど復旧しているけれど、心の傷はなかなか癒えないものね」
杏子「そんなの仕方ねーじゃねーか」
マミ「そうね。今は2人をいつでも元気づけられるように、紅茶とケーキの準備は怠らないようにしないとね」
ニコニコ
杏子「そんな日の経ったケーキを出されても、嬉しくねーと思うぞ?」ジトー
マミ「ちゃんと毎回、新しいケーキを用意してるわよっ!失礼ね」プンスカ
杏子「そういえば最近、太ったんじゃねーか?」
マミ「」
マミ「私達、本当に魔法少女じゃなくなったのね」トオイメ
杏子「・・・・・・そうだな」
杏子「あたしとマミは元の生活より、幸せになったかな?」
マミ「そうね。私は家族が戻って来たし、杏子は中学校に復学できたしね」
マミ「これ以上望んだら、罰が当たるわよ」
197: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:09:20.26 ID:X32Z4fxvo
杏子「あたしはそれでも、ほむらとさやかがいねーと寂しいけどな」ズズッ
・・・
ほむらの家
ほむら「まどか、まどか、まどか、まどか・・・・・・」
・・・
さやかの家
さやか「・・・・・・ごめんね、まどか」ウルウル
さやか「まどかはアレで本当によかったのかな?」
さやか「まどかはきっと、こんな布団に包まって、メソメソしている私なんて望んでいないよね?」
さやか「そうと決まったら、まずはお風呂入ろ!」
さやか「臭ったまま、学校なんて行けないしね」ニコニコ
さやか「まどか、あたし頑張るよ」
さやか(転校生はもう元気になったのかな?)
さやか「あれ?」パチクリ
さやか「あ、そういえばテレパシー使えないんだった」
198: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:10:14.26 ID:X32Z4fxvo
・・・
翌朝
さやか「お、おはよう」テレテレ
杏子「おー!さーやかー!」タッタッタッ
杏子「元気出たんだな!」ダキシメ
さやか「ちょ、ちょっと杏子。苦しいって」アセアセ
マミ「本当によかった」ホッ
杏子「よし!今日の放課後はマミの家でパーティーだ!」
マミ「そうね。やっと私の出番だわ」ニコニコ
さやか「ところで転校生は?」
杏子「ほ、ほむらは、その、まだだ」シュン
マミ「こういう事は、時間が掛かるものよ」
さやか「そっか。ならマミさんの家でパーティーの前に、転校生の家にお見舞いに行かない?」
杏子「・・・・・・そうだな。そっとしておくのも大事かもしれねーけど、それだけじゃやっぱり駄目だよな!」
さやか「そうだね。あたしも今日こうやって杏子やマミさんと話してると元気出るし」ニコニコ
杏子「な、なに恥ずかしいこと言ってんだよ」テレテレ
マミ「ふふっ」
199: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:10:46.18 ID:X32Z4fxvo
・・・
放課後
杏子「じゃあほむらの家にゴー!」テクテク
マミ「あ、私は途中でケーキ買って行くから、先に行っててくれる?」
杏子「おー、じゃあさやか行こうぜー」
さやか「うん」テクテク
マミ「じゃあまた後でね」テクテク
さやか「そういえばさ、杏子」ボソボソ
杏子「なんだ?内緒話か?」
さやか「あたしの勘違いだったら悪いんだけど、その」ボソボソ
杏子「なんだよ、はっきり言えよ」
さやか「・・・・・・マミさん、前より福与かになってない?」ボソボソ
杏子「」
杏子「さ、早くほむらの家に行こうぜ!」
さやか「・・・・・・そ、そうだね」アハハ
・・・
ほむらの家の前
杏子「いきなり行ったらほむらの奴、どんな顔するだろうな」ケラケラ
さやか「どうせすました顔で、何かしら?って言うに決まってるって」アハハ
杏子「あれ?家の前に誰かいるぞ?」
200: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:11:25.84 ID:X32Z4fxvo
さやか「ま・・・・・・」ドサッ
ティヒヒ
201: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:11:54.53 ID:X32Z4fxvo
「最大の絶望から最高の幸福を得る時、今までの比にならないほどのエネルギーが回収できるんだ」
202: ◆9F7.uYHqOdoM 2012/05/25(金) 16:14:55.54 ID:X32Z4fxvo
終わりです。
約1ヶ月ちょっとでしたが、このペースで描き上げられたのはひとえに皆さんのレスのおかげだと思います。
またどこかで出会いましたら、宜しくお願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
約1ヶ月ちょっとでしたが、このペースで描き上げられたのはひとえに皆さんのレスのおかげだと思います。
またどこかで出会いましたら、宜しくお願いします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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