同僚女「おーい、おとこ。起きろ、起きろー」
同僚女「やっぱり二人っきりになっちゃったね」
同僚女「うちから、ウォリアー取っちゃダメだよ」
同僚女「信用したいって云うたら嫌いになる?」
2: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/26(日) 19:30:57.54 ID:vuHK/qMo
【あらすじ】
ブラック系IT企業でデータ変換業務を行なう男は
神楽坂班のプロジェクトマネージャー。
歴戦のウォリアー女先輩(指先から唐揚げを出したい)
陽気な同僚のB男(さすらいの忍者マスター。灰は消失に通じる)
口数少ないC男(捨てることに対する美学をもった職人)
そして新規加入した新人女(スイーツでゆとりでとろくさい)
をくわえた5人パーティー。
なんだかんだでうだうだ底辺仕事をやってた五人だが
池袋で働いていた同僚パーティーが壊滅したことから仕事量が急増。
不穏な空気が流れ始める。
こなしてもこなしても終わらない仕事。終わりの見えない
戦いの中、ひとり、またひとりと仲間が離脱してゆく。
『勝つ』ってなんなのか? 『野良』ってなんなのか?
ウォリアーから勇者に転職した女先輩の覚悟とは。
萌え成分皆無。
現代日本における残酷唐揚げ童話。
あけてもあけてもまた徹夜なブラック物語。
ブラック系IT企業でデータ変換業務を行なう男は
神楽坂班のプロジェクトマネージャー。
歴戦のウォリアー女先輩(指先から唐揚げを出したい)
陽気な同僚のB男(さすらいの忍者マスター。灰は消失に通じる)
口数少ないC男(捨てることに対する美学をもった職人)
そして新規加入した新人女(スイーツでゆとりでとろくさい)
をくわえた5人パーティー。
なんだかんだでうだうだ底辺仕事をやってた五人だが
池袋で働いていた同僚パーティーが壊滅したことから仕事量が急増。
不穏な空気が流れ始める。
こなしてもこなしても終わらない仕事。終わりの見えない
戦いの中、ひとり、またひとりと仲間が離脱してゆく。
『勝つ』ってなんなのか? 『野良』ってなんなのか?
ウォリアーから勇者に転職した女先輩の覚悟とは。
萌え成分皆無。
現代日本における残酷唐揚げ童話。
あけてもあけてもまた徹夜なブラック物語。
3: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/26(日) 19:31:53.58 ID:vuHK/qMo
【こんかいのぱーてぃー】
・男:体力6 精神力6 技術5 集中力3 把握力5 黒さ7
ぷろじぇくとまねーじゃー。みかけよりくろい。
・女:体力4 精神力6 技術5 集中力7 把握力4 黒さ1
からあげおんな。ぼうりょくがとくい。うぉりあー。
・B男:体力6 精神力5 技術4 集中力5 把握力2 黒さ4
にんじゃ。ごびがござる。いがいにも、おとなだ。
・C男:体力4 精神力3 技術3 集中力5 把握力2 黒さ1
はいきせいじん。をたく。おんなにほれている。
・新人:体力3 精神力5 技術2 集中力2 把握力4 黒さ3
すいーつ。そしてゆとり。なにかになりたい、あこがれるきもち。
・眼鏡:体力3 精神力4 技術2 集中力4 把握力2 黒さ5
せいじゅんでじみ。じつはばついちこもち。びんぼううわばみ。
・男:体力6 精神力6 技術5 集中力3 把握力5 黒さ7
ぷろじぇくとまねーじゃー。みかけよりくろい。
・女:体力4 精神力6 技術5 集中力7 把握力4 黒さ1
からあげおんな。ぼうりょくがとくい。うぉりあー。
・B男:体力6 精神力5 技術4 集中力5 把握力2 黒さ4
にんじゃ。ごびがござる。いがいにも、おとなだ。
・C男:体力4 精神力3 技術3 集中力5 把握力2 黒さ1
はいきせいじん。をたく。おんなにほれている。
・新人:体力3 精神力5 技術2 集中力2 把握力4 黒さ3
すいーつ。そしてゆとり。なにかになりたい、あこがれるきもち。
・眼鏡:体力3 精神力4 技術2 集中力4 把握力2 黒さ5
せいじゅんでじみ。じつはばついちこもち。びんぼううわばみ。
95: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:04:36.65 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 00:00 神楽坂作業室
女「はい、これ」ぐいっ
男「え?」
女「パーティバーレルだよ。お土産」
男「はぁ?」
女「どうせご飯も食べないでやってたんでしょ?
うちの好意だよ。ありがたく食べてよ」
男「そりゃ、どうも」
女「2本しか残ってないけどね」
男「食い残しかよっ!」
女「よし、いこか」
男「どこに?」
女「出入りだよ。喧嘩だよ。おらこい!」
男「うわぁ。一週間ぶりに聞くと懐かしさと
柄の悪さで胸が一杯に」
女「なに? うちの●●●●に文句あるんっ?」
男「ナチュラルセクハラだし」
女「はい、これ」ぐいっ
男「え?」
女「パーティバーレルだよ。お土産」
男「はぁ?」
女「どうせご飯も食べないでやってたんでしょ?
うちの好意だよ。ありがたく食べてよ」
男「そりゃ、どうも」
女「2本しか残ってないけどね」
男「食い残しかよっ!」
女「よし、いこか」
男「どこに?」
女「出入りだよ。喧嘩だよ。おらこい!」
男「うわぁ。一週間ぶりに聞くと懐かしさと
柄の悪さで胸が一杯に」
女「なに? うちの●●●●に文句あるんっ?」
男「ナチュラルセクハラだし」
97: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:05:01.45 ID:4XWJKb.o
男「というかですね、事情が変わって」
女「ほい?」
男「先輩の休養は一日伸びたんですよ」
女「ほほう」
男「なので、もう一日ゆっくり休んで、英気を養ってください」
女「うるさいなー」
男「うわ、すっげぇ腹立つ」
女「うちは面倒見がいいんよ」
男「それは知ってますけど」
女「今日は月曜。日は変わった。月曜から出勤という
マネジとの約束は果たしたよね?
うち、一週間良い子にしてたよ?」
男「それは、はい」
女「んじゃさ、あとは半ベソで電話してきた
新人女ちゃんの敵討ちする番やろ?」
男「新人女さんが?」
女「ボケるな」げしっ
男「痛っ。ローはやめてくださいっ」
女「ほい?」
男「先輩の休養は一日伸びたんですよ」
女「ほほう」
男「なので、もう一日ゆっくり休んで、英気を養ってください」
女「うるさいなー」
男「うわ、すっげぇ腹立つ」
女「うちは面倒見がいいんよ」
男「それは知ってますけど」
女「今日は月曜。日は変わった。月曜から出勤という
マネジとの約束は果たしたよね?
うち、一週間良い子にしてたよ?」
男「それは、はい」
女「んじゃさ、あとは半ベソで電話してきた
新人女ちゃんの敵討ちする番やろ?」
男「新人女さんが?」
女「ボケるな」げしっ
男「痛っ。ローはやめてくださいっ」
98: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:05:59.14 ID:4XWJKb.o
女「事情もおおよそはわかっとる。B男の件も。
C男が錦糸町に脚止めくらっとることも。
明日の朝までにあげなきゃならない仕事が
気絶しそうなほどあることも」
男「……」
女「新人女ちゃんが悔しがりながら帰ったこともね」
男「はい」
女「んじゃ、あとはうちの仕事でしょ」
男「えーっと。明日には実は面倒な案件がありまして。
先輩には休養して頂いた方が神楽坂班としても――」
女「M野でしょ?」
男「……」
女「気持ちは」とんっ「嬉しいけど」
女「かばわれるのって、ウォリアーの仕事じゃない。
いままでかばわれてたことにも気がつかなかった
ポンコツウォリアだったけどね」
男「そんなこと」
女「うち、今日から勇者だから。パリカリなんで
M野程度じゃ引けないんよね~」
C男が錦糸町に脚止めくらっとることも。
明日の朝までにあげなきゃならない仕事が
気絶しそうなほどあることも」
男「……」
女「新人女ちゃんが悔しがりながら帰ったこともね」
男「はい」
女「んじゃ、あとはうちの仕事でしょ」
男「えーっと。明日には実は面倒な案件がありまして。
先輩には休養して頂いた方が神楽坂班としても――」
女「M野でしょ?」
男「……」
女「気持ちは」とんっ「嬉しいけど」
女「かばわれるのって、ウォリアーの仕事じゃない。
いままでかばわれてたことにも気がつかなかった
ポンコツウォリアだったけどね」
男「そんなこと」
女「うち、今日から勇者だから。パリカリなんで
M野程度じゃ引けないんよね~」
99: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:06:42.95 ID:4XWJKb.o
男「女先輩……」
女「嬉しいって云え!」
男「……」
女「云え」
男「……」
女「云って」
男「……」
女「云うて?」じぃっ
男「嬉しいです」
女「わんすもあ」
男「嬉しいですよっ」
女「わんすもあっ!!」
男「あー。もうっ! 女先輩が来てくれて嬉しいですっ」
女「よっし、素直な男はえらいぞっ」にぱっ
女「嬉しいって云え!」
男「……」
女「云え」
男「……」
女「云って」
男「……」
女「云うて?」じぃっ
男「嬉しいです」
女「わんすもあ」
男「嬉しいですよっ」
女「わんすもあっ!!」
男「あー。もうっ! 女先輩が来てくれて嬉しいですっ」
女「よっし、素直な男はえらいぞっ」にぱっ
106: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:16:19.54 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 00:05 神楽坂作業室
男「んじゃ、仕事の概要説明ですけど」
女「いや、いいや。マクロ動かしてるのはどのマシン?」
男「……これです」
女:カチ、カチ……カタカタ
女「……ん。だいたい判った」
男「早っ」
女「云ったっしょ。新人女ちゃんから教えてもらったって。
技術用語なんてなんにも知らないくせに、画面の様子とか
丁寧に説明してくれたよ。
男のやってた仕事の流れも、ペースも。
使っていた機材も、アクセスの頻度も。
よく見てる。
必死だった。
なんか、昔の男みたいだったよ」
男「……」
女「あの娘の把握力がうちを支えてるん。
今日のうちは負ける気しないんよねっ」にこぉ
男「うっわ、Vシネ哀川だっ」
男「んじゃ、仕事の概要説明ですけど」
女「いや、いいや。マクロ動かしてるのはどのマシン?」
男「……これです」
女:カチ、カチ……カタカタ
女「……ん。だいたい判った」
男「早っ」
女「云ったっしょ。新人女ちゃんから教えてもらったって。
技術用語なんてなんにも知らないくせに、画面の様子とか
丁寧に説明してくれたよ。
男のやってた仕事の流れも、ペースも。
使っていた機材も、アクセスの頻度も。
よく見てる。
必死だった。
なんか、昔の男みたいだったよ」
男「……」
女「あの娘の把握力がうちを支えてるん。
今日のうちは負ける気しないんよねっ」にこぉ
男「うっわ、Vシネ哀川だっ」
107: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:16:39.28 ID:4XWJKb.o
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「……」
男「――」
男:カタカタカカガガカカカカカタカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「おとこー」
男「なんですか、先輩」
女「あんな。うちが一週間考えてた『なんだってぇ!?
本当にあった萌える話 女子高編』聞きたくない?」
男「仕事しましょうよ」
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「だめだめ。男ってば肩に力はいりすぎやし!
そんなんじゃ肩も腕も壊れるって」
男「今はそれでもいいですよ」
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「……」
男「――」
男:カタカタカカガガカカカカカタカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「おとこー」
男「なんですか、先輩」
女「あんな。うちが一週間考えてた『なんだってぇ!?
本当にあった萌える話 女子高編』聞きたくない?」
男「仕事しましょうよ」
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「だめだめ。男ってば肩に力はいりすぎやし!
そんなんじゃ肩も腕も壊れるって」
男「今はそれでもいいですよ」
108: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:17:29.11 ID:4XWJKb.o
女「男らしくもない。うちは男をそんな子に育てた
覚えはないですよ。肩に力入れても、早くなったりしない。
ペース乱れるだけ」
男「……」
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「ほらほら。うちがぶらじゃー座談会の話したげるからっ」
男「そーれーはーやーめーてー」
女「えへへ。男が困りだした」
男「俺はまだ女子高生にはドリーム持っていたいんだっ」
女「昔々あるところに、天王寺第三とゆー」
男「だから、先輩。止めてって」
女「お嬢様が一人も通わないお嬢様学校があったのでした」
男「――ぷはっ。あははははっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「お、やっと笑った。それでいいんよっ」
男「力づくなんだから、毎回」
女「うち、難しいこと出来ないし」にこっ
覚えはないですよ。肩に力入れても、早くなったりしない。
ペース乱れるだけ」
男「……」
男:カタカタカカカカカカカガカカガガカカカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「ほらほら。うちがぶらじゃー座談会の話したげるからっ」
男「そーれーはーやーめーてー」
女「えへへ。男が困りだした」
男「俺はまだ女子高生にはドリーム持っていたいんだっ」
女「昔々あるところに、天王寺第三とゆー」
男「だから、先輩。止めてって」
女「お嬢様が一人も通わないお嬢様学校があったのでした」
男「――ぷはっ。あははははっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「お、やっと笑った。それでいいんよっ」
男「力づくなんだから、毎回」
女「うち、難しいこと出来ないし」にこっ
110: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:30:24.05 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 01:00 神楽坂作業室
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「9番、10番クリア」
女「そのマシンいただきっ。4と6のマクロ終了、ディスク換えて」
男「ほいっ」
男:タンッ
女:タンッ
男「先輩、ちょい遅くない?」
女「ああ。終わった分のモニタしてた」
男「どう?」
女「丁寧な仕事。整理されてる、フォルダも、ファイルも」
男「うん」
女「判るよ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「一週間居なかったけれど、全部判る。
何をやってきたかだけじゃなくて、どんだけがんばったか
どんだけ大切にやってきたか、どんなに自分の手で
やり遂げたかったか。C男も新人女さんも、すごいね」
男:カタカタカタカタカタカタタ
女:カタカタカタカタカタカタタ
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「9番、10番クリア」
女「そのマシンいただきっ。4と6のマクロ終了、ディスク換えて」
男「ほいっ」
男:タンッ
女:タンッ
男「先輩、ちょい遅くない?」
女「ああ。終わった分のモニタしてた」
男「どう?」
女「丁寧な仕事。整理されてる、フォルダも、ファイルも」
男「うん」
女「判るよ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「一週間居なかったけれど、全部判る。
何をやってきたかだけじゃなくて、どんだけがんばったか
どんだけ大切にやってきたか、どんなに自分の手で
やり遂げたかったか。C男も新人女さんも、すごいね」
男:カタカタカタカタカタカタタ
女:カタカタカタカタカタカタタ
111: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:31:37.42 ID:4XWJKb.o
女「ま、最後はまたうちら二人なんだけどね」
男「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「ほい、あがった。どの段ボール使えばいい?」
男「そこの作業机の上の右側で」
女「了解マネジ」
男「続行よろしく」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「うちな、うちなっ!」
男「なんです、先輩」
女「指がむずむずするん。羽が生えたみたい」
男「あはは。一週間の休養でパワーあふれてますね」
女「それもあるけど」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
男「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「ほい、あがった。どの段ボール使えばいい?」
男「そこの作業机の上の右側で」
女「了解マネジ」
男「続行よろしく」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「うちな、うちなっ!」
男「なんです、先輩」
女「指がむずむずするん。羽が生えたみたい」
男「あはは。一週間の休養でパワーあふれてますね」
女「それもあるけど」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
112: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:32:02.85 ID:4XWJKb.o
女「男のタイプとリズムがそろってるよ。
不謹慎だけど、うちはこれ気に入ってる」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「一つのボールを互い違いにパスしながら
走り回ってた時代みたいで、うちは嬉しい」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女「男がそうやって黙りこくってても、
ちっともいやじゃないもん。
男のタイプ音がかわりに色々おしゃべりしてくれてる。
一緒に仕事すれば、全部判るもん」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女「ま、デスマなんやけど。あははっ
底辺仕事で非常識の固まりで滅びればいい職場なんだけどねっ。
……。
でも……。だから、かな……。
やっぱり二人っきりになっちゃったね」
不謹慎だけど、うちはこれ気に入ってる」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「一つのボールを互い違いにパスしながら
走り回ってた時代みたいで、うちは嬉しい」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女「男がそうやって黙りこくってても、
ちっともいやじゃないもん。
男のタイプ音がかわりに色々おしゃべりしてくれてる。
一緒に仕事すれば、全部判るもん」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカ
女「ま、デスマなんやけど。あははっ
底辺仕事で非常識の固まりで滅びればいい職場なんだけどねっ。
……。
でも……。だから、かな……。
やっぱり二人っきりになっちゃったね」
119: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:40:20.02 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 01:30 神楽坂作業室
女「よっし、うち5セットあっがっりー!
つっぎ、つっぎ。おっとこはどれくらい行ったん?」
男「共有にどんどん放り込んでますよ。
焼きながらじゃないとHDDもたないっす」
女「ふむふむ……って、おいっ!!」
男「はい?」
女「な、なんで男……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「なんで男10セットも行ってるん!?
なんでうちの倍も速いっ!?」
男「ふふんっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「なんでなんでなんで!? ま、まさかっ。
う、うち、休養でなまったん……か……。
ファミチキばっかり食ってたから、ぷにったんか……!?」
男「まだ気がつかないんだ」
女「よっし、うち5セットあっがっりー!
つっぎ、つっぎ。おっとこはどれくらい行ったん?」
男「共有にどんどん放り込んでますよ。
焼きながらじゃないとHDDもたないっす」
女「ふむふむ……って、おいっ!!」
男「はい?」
女「な、なんで男……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「なんで男10セットも行ってるん!?
なんでうちの倍も速いっ!?」
男「ふふんっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「なんでなんでなんで!? ま、まさかっ。
う、うち、休養でなまったん……か……。
ファミチキばっかり食ってたから、ぷにったんか……!?」
男「まだ気がつかないんだ」
120: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:45:10.65 ID:4XWJKb.o
ちかっ、ちかっ
女「へ?」
男「インジケーター」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「――外部アクセス?」
男「そう。別働隊だよ。……横やりが入らないところにね。
聞いてるでしょう、『錦糸町』って。
神楽坂班分室。クライアントの要請で作った作業部屋。
持ち込んだケーブルで機材を接続して
ディスクからの読み込みとマクロと焼きの機械処理を
連続でやってるんだよ」
女「……C男、なの?」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「そうだよ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「――あはっ」
女「そか。……そっか! いるんだ! やってるんだ!」
女「へ?」
男「インジケーター」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「――外部アクセス?」
男「そう。別働隊だよ。……横やりが入らないところにね。
聞いてるでしょう、『錦糸町』って。
神楽坂班分室。クライアントの要請で作った作業部屋。
持ち込んだケーブルで機材を接続して
ディスクからの読み込みとマクロと焼きの機械処理を
連続でやってるんだよ」
女「……C男、なの?」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「そうだよ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「――あはっ」
女「そか。……そっか! いるんだ! やってるんだ!」
121: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:45:55.22 ID:4XWJKb.o
ちかっ、ちかっ
女「あ……ドキュメントも、更新されてる」
男「小さな野良王様だ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「どうしてっ」
男「出来ること、見つけたんでしょ」
女「……」ぎゅっ
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「残業代も出ないのに、みんな頭暖かくなってへん?」うるっ
男「夏が来るからね」
女「煮えてるよ」
男「同感」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
男「でも、女先輩だっているでしょ?」
女「あ……ドキュメントも、更新されてる」
男「小さな野良王様だ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「どうしてっ」
男「出来ること、見つけたんでしょ」
女「……」ぎゅっ
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「残業代も出ないのに、みんな頭暖かくなってへん?」うるっ
男「夏が来るからね」
女「煮えてるよ」
男「同感」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
男「でも、女先輩だっているでしょ?」
122: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:46:57.40 ID:4XWJKb.o
女「みんな、一緒やったんやね。
――ごめん。
うち。二人っきりなんて云ってた」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「えへへ~。去年のデスマ思い出して、
うちってばしょんぼりしてたよ。
チーム壊滅で、二人しか残らなくて、
強がってないと泣きそうだった。
あん時のうち、かっこわるかった~」
男「俺たち、二人とも下っ端でしたね」
女「うん。情けなくて、悔しくてね。
涙止めたら、もう~。鼻水ばっかりあふれてきてさ」
男「先輩はあの辺から決定的に路線を踏み外したよなー」
女「そうそう、もうお笑い路線決定みたいなっ。あははっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「あれ? ……うちダメ女扱い?」
男「Exactly(そのとおりでございます)」
――ごめん。
うち。二人っきりなんて云ってた」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「えへへ~。去年のデスマ思い出して、
うちってばしょんぼりしてたよ。
チーム壊滅で、二人しか残らなくて、
強がってないと泣きそうだった。
あん時のうち、かっこわるかった~」
男「俺たち、二人とも下っ端でしたね」
女「うん。情けなくて、悔しくてね。
涙止めたら、もう~。鼻水ばっかりあふれてきてさ」
男「先輩はあの辺から決定的に路線を踏み外したよなー」
女「そうそう、もうお笑い路線決定みたいなっ。あははっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「あれ? ……うちダメ女扱い?」
男「Exactly(そのとおりでございます)」
126: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:51:14.10 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 01:40 神楽坂作業室
男「痛いれふ、先輩」
女「あったりまえだぁ。ぷんすかっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
男「どうよ?」
女「ん?」
男「火砲支援を背に戦う気分は」
女「うん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「悪くないよ。
……うん、悪くない。
……違うか。こうゆう気分は。最高だよ」にこっ
男「……」
ちかっ、ちかっ
女「ほら、帳票が更新された。
『これもやっておきますね』って云ってる」
男「痛いれふ、先輩」
女「あったりまえだぁ。ぷんすかっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
男「どうよ?」
女「ん?」
男「火砲支援を背に戦う気分は」
女「うん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「悪くないよ。
……うん、悪くない。
……違うか。こうゆう気分は。最高だよ」にこっ
男「……」
ちかっ、ちかっ
女「ほら、帳票が更新された。
『これもやっておきますね』って云ってる」
128: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:51:34.09 ID:4XWJKb.o
ちかっ、ちかっ
男「チェック待ちのデータファイルが400MB送られてきた」
女「『サボってるんなら捨てよう』って云われとるんよ」にこっ
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
男「反省した?」
女「うん、反省した。二人っきりだなんて、云わない。
もう二人っきりじゃ無いから」
男「――」
女「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「こんな人肉ミンチ製造ラインに戻ってくるなんて
あいつら本当に、本当に、バカばっかりやん」ぽろっ
男「そんな職場に戻ってきてニコニコしてる
女先輩に言われてもなー」
男「チェック待ちのデータファイルが400MB送られてきた」
女「『サボってるんなら捨てよう』って云われとるんよ」にこっ
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
男「反省した?」
女「うん、反省した。二人っきりだなんて、云わない。
もう二人っきりじゃ無いから」
男「――」
女「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「こんな人肉ミンチ製造ラインに戻ってくるなんて
あいつら本当に、本当に、バカばっかりやん」ぽろっ
男「そんな職場に戻ってきてニコニコしてる
女先輩に言われてもなー」
129: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 11:51:54.94 ID:4XWJKb.o
女「うちはべつに会社のために戻ってきた訳やない」
男「そりゃそうだろうけど」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「勇者は一度引き受けた物を途中で投げ出したりしないし。
これはプライドの問題やし。逃げ出さなかった記憶があれば
まだまだ戦えるもんやし」
男「うっわ、洗脳されてる。都合よく使われちゃう性格だ、それ」
女「うちは、男のこと信頼してる」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「使ってくれる人を選べば、それで問題なし。
男はうちを都合よく利用したりしないし」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「残業代がはらえないならば、唐揚げで補充してくれるし」
男「結局は唐揚げかよっ!!」
男「そりゃそうだろうけど」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「勇者は一度引き受けた物を途中で投げ出したりしないし。
これはプライドの問題やし。逃げ出さなかった記憶があれば
まだまだ戦えるもんやし」
男「うっわ、洗脳されてる。都合よく使われちゃう性格だ、それ」
女「うちは、男のこと信頼してる」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「使ってくれる人を選べば、それで問題なし。
男はうちを都合よく利用したりしないし」
男「……」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタカタ
女「残業代がはらえないならば、唐揚げで補充してくれるし」
男「結局は唐揚げかよっ!!」
132: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:00:02.31 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 03:00 神楽坂作業室
男:タンッ
女:タンッ
男「22番クリア、23は後8分」
女「こっちは今チェック終わったとこ。クロスチェックお願い」
男「ほいっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「……」
女「……うまうま」
男「なによ、それ」
女「美味いチキンの記憶を反芻して元気を出してる」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「出るの? 元気」
女「出る」
男「便利な脳みそだな」
女「もうね。脳内麻薬どっぱどぱ」
男「やっぱ精密検査させた方が良かったかな……」
女「ファミチキとマジキチって似てるよね~」
男:タンッ
女:タンッ
男「22番クリア、23は後8分」
女「こっちは今チェック終わったとこ。クロスチェックお願い」
男「ほいっ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「……」
女「……うまうま」
男「なによ、それ」
女「美味いチキンの記憶を反芻して元気を出してる」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「出るの? 元気」
女「出る」
男「便利な脳みそだな」
女「もうね。脳内麻薬どっぱどぱ」
男「やっぱ精密検査させた方が良かったかな……」
女「ファミチキとマジキチって似てるよね~」
133: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:00:46.41 ID:4XWJKb.o
女「うちさー」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「ん?」
女「先週末、男に勇者って云われてさ。
ずっと考えてたんだけどね」
男「うん」
女「勇者の仕事って何かなって」
男「自分で云ったんじゃない」
女「あははは。ま、そうなんだけど。
ほら、あれは、勢いというかさ」
男「先輩らしいや」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「考えてたんだけどさ」
男「うん」
女「うち、マネジになろうと思う」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
男「ん?」
女「先週末、男に勇者って云われてさ。
ずっと考えてたんだけどね」
男「うん」
女「勇者の仕事って何かなって」
男「自分で云ったんじゃない」
女「あははは。ま、そうなんだけど。
ほら、あれは、勢いというかさ」
男「先輩らしいや」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「考えてたんだけどさ」
男「うん」
女「うち、マネジになろうと思う」
134: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:01:12.82 ID:4XWJKb.o
男「……」
女「ほら、一回一緒に会議に出て、誘われたやん?
『ごっほ、ごっほ、女君もマネジにならんかね』って」
男「それ何?」
女「ゴン太君の物まねでやってみた」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「池袋班って、いまだにマネジ不在じゃない?
だから絶賛募集中だと思うんだよね」
男「……」
女「マネジになれば、偉いやん? なんてぇの。
うちもそろそろステップアップというか、
役職付きになって、ドンペリ開けて豪遊したいのよ」
男「M野が統括なんだよ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「うん、知っとるよ」
女「ほら、一回一緒に会議に出て、誘われたやん?
『ごっほ、ごっほ、女君もマネジにならんかね』って」
男「それ何?」
女「ゴン太君の物まねでやってみた」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「池袋班って、いまだにマネジ不在じゃない?
だから絶賛募集中だと思うんだよね」
男「……」
女「マネジになれば、偉いやん? なんてぇの。
うちもそろそろステップアップというか、
役職付きになって、ドンペリ開けて豪遊したいのよ」
男「M野が統括なんだよ」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「うん、知っとるよ」
136: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:02:45.86 ID:4XWJKb.o
女「でも、なんていうのかな。結局はさ。
誰かしらは、その席に座るんでしょ?
それに、うち、判ったんだ。今までずっと、
M野の相手も、上の相手も、男がやってくれてたって」
男「些末事だよ」
女「いやいやいや。うちら結構ぶぅぶぅ文句たれてたけど。
ああいうの、ずっとやらせてたんだよね。酷い話やん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「男がうちのこと信頼してないって云ってくれたの
すごくすごく感謝してる。
あの日……。
『俺がマネジやるって話になったから。
信頼できるのは自分だけだから俺がやる』って云ってくれて」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「信頼なんて云う名前は綺麗だけど、
男がうちを信頼してマネジを押しつけてたら
うち……もうつぶれてたよね」
女「男がうちらのことよく見て、堤防になってくれてたよね」
誰かしらは、その席に座るんでしょ?
それに、うち、判ったんだ。今までずっと、
M野の相手も、上の相手も、男がやってくれてたって」
男「些末事だよ」
女「いやいやいや。うちら結構ぶぅぶぅ文句たれてたけど。
ああいうの、ずっとやらせてたんだよね。酷い話やん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「男がうちのこと信頼してないって云ってくれたの
すごくすごく感謝してる。
あの日……。
『俺がマネジやるって話になったから。
信頼できるのは自分だけだから俺がやる』って云ってくれて」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「信頼なんて云う名前は綺麗だけど、
男がうちを信頼してマネジを押しつけてたら
うち……もうつぶれてたよね」
女「男がうちらのことよく見て、堤防になってくれてたよね」
137: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:03:30.86 ID:4XWJKb.o
女「でも、それじゃウォリア止まりやん?」にこっ
男「――」
女「だから、うちもマネージャーになるよ。
うちがウォリアーのままでさ、
戦ってるふりして現場に逃げ込んでたら、
うち、いつまでたってもウォリアーのままじゃない。
うち、いつまでたっても男の後ろやん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「うち、マネジになるよ」
男「M野はxxxxさんだよ」
女「それでもさ。二人なら何とかなるでしょ」
男「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「マネージャー二人でさ。今度入ってくる人とか
そんなんいるんかなぁ? まぁ、居るなら守ってあげてさ。
新人女さんだって、C男だって、まだまだ伸びるよ」
男「――」
女「だから、うちもマネージャーになるよ。
うちがウォリアーのままでさ、
戦ってるふりして現場に逃げ込んでたら、
うち、いつまでたってもウォリアーのままじゃない。
うち、いつまでたっても男の後ろやん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「うち、マネジになるよ」
男「M野はxxxxさんだよ」
女「それでもさ。二人なら何とかなるでしょ」
男「――」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「マネージャー二人でさ。今度入ってくる人とか
そんなんいるんかなぁ? まぁ、居るなら守ってあげてさ。
新人女さんだって、C男だって、まだまだ伸びるよ」
140: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:04:24.73 ID:4XWJKb.o
女「そしたら、うち勇者になれる気がする。
――本物のパリカリに」
男「そか」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「そしたら、えへへ~」
男「――」
女「うちは、神楽坂班じゃなくなってしまうけど」ぼそり
男「――」
女「いいよね」
男「――」
女「男は、うちのこと女先輩って云ってくれるよね」
男「――うん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「唐揚げ食ったりしにいけるよね」
男「もちろん」
女「職場も離れちゃうけどね」
男「すぐ近くでしょ」
女「えへへ……。へへ……」
――本物のパリカリに」
男「そか」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「そしたら、えへへ~」
男「――」
女「うちは、神楽坂班じゃなくなってしまうけど」ぼそり
男「――」
女「いいよね」
男「――」
女「男は、うちのこと女先輩って云ってくれるよね」
男「――うん」
男:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女:カタカタカタカタカタカタカタカタ
女「唐揚げ食ったりしにいけるよね」
男「もちろん」
女「職場も離れちゃうけどね」
男「すぐ近くでしょ」
女「えへへ……。へへ……」
146: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:09:44.93 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 04:25 神楽坂作業室
男:タンッ
女:タンッ
女「あがった!」
男「こっちも」
女「次は」
男「残りは、保険屋だ。手がついてるけど、導火線は伸びた」
女「そっか。急場は凌いだのかな」
男「そうなるね」
女「んぅ……」ぽきゅ
男「ぷくーっす。変な音」
女「むっ。……まぁ、変な音だけど」
男「……んぅ」ボキッ
女「そっちは音すごいね」
男「まぁ、男は骨太いから」
女「ふむ、それもそうか」
男「死にかけゾンビとはこのことだね」
女「でも、明るくなってきたよ」
男:タンッ
女:タンッ
女「あがった!」
男「こっちも」
女「次は」
男「残りは、保険屋だ。手がついてるけど、導火線は伸びた」
女「そっか。急場は凌いだのかな」
男「そうなるね」
女「んぅ……」ぽきゅ
男「ぷくーっす。変な音」
女「むっ。……まぁ、変な音だけど」
男「……んぅ」ボキッ
女「そっちは音すごいね」
男「まぁ、男は骨太いから」
女「ふむ、それもそうか」
男「死にかけゾンビとはこのことだね」
女「でも、明るくなってきたよ」
149: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:11:26.07 ID:4XWJKb.o
男「もうそんな時間か」
女「だね。ビルの向こうが、藤色に染まって」
男「雨、あがったね」
女「綺麗になったね。空気も、朝も」
男「うん」
かしょん
男「んっんー」のびっ「お茶でも入れるよ」
女「わーい。うち甘いの」
男「おーけー」
とてて。しゅぼっ。
男「のこりは、納品処理。書類作って、焼いて、
段ボール詰めかな。段ボールじゃなくて
紙袋でいける気もする」
女「うん」
男「あと2時間くらいかな。今日のところは、間に合ったよ」
女「うん」
しゅーしゅんしゅんしゅん
女「だね。ビルの向こうが、藤色に染まって」
男「雨、あがったね」
女「綺麗になったね。空気も、朝も」
男「うん」
かしょん
男「んっんー」のびっ「お茶でも入れるよ」
女「わーい。うち甘いの」
男「おーけー」
とてて。しゅぼっ。
男「のこりは、納品処理。書類作って、焼いて、
段ボール詰めかな。段ボールじゃなくて
紙袋でいける気もする」
女「うん」
男「あと2時間くらいかな。今日のところは、間に合ったよ」
女「うん」
しゅーしゅんしゅんしゅん
152: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:13:01.64 ID:4XWJKb.o
女「あんなーおとこ」
男「お茶-? もうちょっと待って~」
女「ちがうちがう」
男「なーに-? 先輩」
女「うちな。男のこと好き」
しゅんしゅんしゅん
女「いや。今更こんなこというのも
本当に今更で手遅れ感たっぷりなんだけどね。
好き。
先輩と後輩みたいに働いたり
友達みたいにはしゃいだり
仲間みたいに力を合わせたり
姉弟みたいに眠ったりしてたけど
うち、男のこと、好きなのだ。
てへへだね。自分でもびっくりするくらい。
こいつは困った、大変だぞってくらい好き」
男「お茶-? もうちょっと待って~」
女「ちがうちがう」
男「なーに-? 先輩」
女「うちな。男のこと好き」
しゅんしゅんしゅん
女「いや。今更こんなこというのも
本当に今更で手遅れ感たっぷりなんだけどね。
好き。
先輩と後輩みたいに働いたり
友達みたいにはしゃいだり
仲間みたいに力を合わせたり
姉弟みたいに眠ったりしてたけど
うち、男のこと、好きなのだ。
てへへだね。自分でもびっくりするくらい。
こいつは困った、大変だぞってくらい好き」
159: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:16:39.39 ID:4XWJKb.o
女「初めはなんだかよく判らなかったし、
その後は照れくさくなったし、
仕事場の雰囲気もデスマも立場もあったから
内緒にしてたんよね。
そうしたらどんどん育っちゃって、大きくなっちゃって。
でも、育ちすぎたら蛇口から出れるサイズじゃ
なくなってしまったのだ。出れなくなっちゃった。
だからずっと内緒にするつもりだったんだけど……。
男の側にいると幸せ。
一緒にやってるとどこまでもどこまでもいけちゃう気がする。
本物の自分よりもずっと強くて自由になれる気がする。
うち、男のこと好き。
……大好き。
甘やかして欲しいし、甘やかしたい。
でも、甘やかして欲しくないし、甘やかしたくない。
一緒にやってるのに、こんなん困るのは判るけど、えへへ……」
女「云うてしまった」にぱっ
女「デスマの最中で、脳が壊れてないと云えないよね。
だから、許してな。ううん、許しなさい。許せっ!
ゆっ・るっ・せっ!」
その後は照れくさくなったし、
仕事場の雰囲気もデスマも立場もあったから
内緒にしてたんよね。
そうしたらどんどん育っちゃって、大きくなっちゃって。
でも、育ちすぎたら蛇口から出れるサイズじゃ
なくなってしまったのだ。出れなくなっちゃった。
だからずっと内緒にするつもりだったんだけど……。
男の側にいると幸せ。
一緒にやってるとどこまでもどこまでもいけちゃう気がする。
本物の自分よりもずっと強くて自由になれる気がする。
うち、男のこと好き。
……大好き。
甘やかして欲しいし、甘やかしたい。
でも、甘やかして欲しくないし、甘やかしたくない。
一緒にやってるのに、こんなん困るのは判るけど、えへへ……」
女「云うてしまった」にぱっ
女「デスマの最中で、脳が壊れてないと云えないよね。
だから、許してな。ううん、許しなさい。許せっ!
ゆっ・るっ・せっ!」
161: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:23:41.22 ID:4XWJKb.o
男「女先輩?」
女「なにさ。くぁっ! なんで云っちゃったんだろう」
男「ホットチョコ冷めますよ」
女「もうちょっとなんか
リアクションあるでしょ! 常識的に考えてっ」
男「そんなこと云われても」
女「せめて動揺したフリするくらいの
親切心はないのですかっ。マネージャー以前に
一人の人間として、ウォリアーとしてっ」
男「女先輩?」
女「なにさ、おとこっ」
男 ちゅ
女「――っ!?」ずざざっ
男「酷い反応だ」
女「なっ。なななな、なーっ!?」かぁーーっ
男「文句あります?」
女「……も……もっ」ぱくぱく
女「なにさ。くぁっ! なんで云っちゃったんだろう」
男「ホットチョコ冷めますよ」
女「もうちょっとなんか
リアクションあるでしょ! 常識的に考えてっ」
男「そんなこと云われても」
女「せめて動揺したフリするくらいの
親切心はないのですかっ。マネージャー以前に
一人の人間として、ウォリアーとしてっ」
男「女先輩?」
女「なにさ、おとこっ」
男 ちゅ
女「――っ!?」ずざざっ
男「酷い反応だ」
女「なっ。なななな、なーっ!?」かぁーーっ
男「文句あります?」
女「……も……もっ」ぱくぱく
167: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 12:25:30.78 ID:4XWJKb.o
男「文句がなければ売約済みって事でいいですね」
女「……ば……ばっ」ぱくぱく
男「故障したんですか? 休暇明けなのに」
女「あっ……あっ……」ぱくぱく
男「チョコ飲まないと」
女「うち、先輩なのにっ!」
男「ふむ」
女「云うつもりはなかったけれど、
もしそうなったら色々手ほどきしてあげようとか
リードせなあかんやんとか、めたくた考えてたのにっ!
うちが教えるはずだったのにっ!!」
男「いい歳して何ほざいてるんですか」
女「こっ……こんなどさくさ紛れでっ」
男「チョコ味で?」
女「そうそう、カカオの香りと、
頭の奥がじんわりしびれるほど甘ぁいチョコの味が……
って何云わせるーっ!!」
男「リテイクする?」
女「う゛う゛う゛~!!
……今度はうちからするんやからねっ!」
女「……ば……ばっ」ぱくぱく
男「故障したんですか? 休暇明けなのに」
女「あっ……あっ……」ぱくぱく
男「チョコ飲まないと」
女「うち、先輩なのにっ!」
男「ふむ」
女「云うつもりはなかったけれど、
もしそうなったら色々手ほどきしてあげようとか
リードせなあかんやんとか、めたくた考えてたのにっ!
うちが教えるはずだったのにっ!!」
男「いい歳して何ほざいてるんですか」
女「こっ……こんなどさくさ紛れでっ」
男「チョコ味で?」
女「そうそう、カカオの香りと、
頭の奥がじんわりしびれるほど甘ぁいチョコの味が……
って何云わせるーっ!!」
男「リテイクする?」
女「う゛う゛う゛~!!
……今度はうちからするんやからねっ!」
198: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:07:31.09 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 10:45 巣鴨駅
M野「いくぞ」
男「はい」
女「……はい」
しゅぼっ
M野「不細工な顔してるんじゃねぇぞ。女」
女「……はぁ」
M野「これから俺のクライアントに出るんだからな。
お前にはどうせ笑ってる位しかできねぇんだから
愛想笑いしてろよ。恥かかせないようにな」
女「すみません」ぺこり
M野「わかってんだろうな。お前が一つでも余計なこと
云えばすぐに俺が首を切る。今回の納品は次回以降の
プレゼンもかねてる。俺は容赦しないからな。
……特にお前には」ぷはー
女「はい……」
M野「だいたいお前は自分の立場もわきまえずに」
男「あの、M野さん?」
M野「なんだ、男」
男「向かってる会社は、どういう会社なんですか?
到着するまでにある程度予備知識が欲しいんですが」
M野「いくぞ」
男「はい」
女「……はい」
しゅぼっ
M野「不細工な顔してるんじゃねぇぞ。女」
女「……はぁ」
M野「これから俺のクライアントに出るんだからな。
お前にはどうせ笑ってる位しかできねぇんだから
愛想笑いしてろよ。恥かかせないようにな」
女「すみません」ぺこり
M野「わかってんだろうな。お前が一つでも余計なこと
云えばすぐに俺が首を切る。今回の納品は次回以降の
プレゼンもかねてる。俺は容赦しないからな。
……特にお前には」ぷはー
女「はい……」
M野「だいたいお前は自分の立場もわきまえずに」
男「あの、M野さん?」
M野「なんだ、男」
男「向かってる会社は、どういう会社なんですか?
到着するまでにある程度予備知識が欲しいんですが」
199: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:07:57.51 ID:4XWJKb.o
M野「そうだな。今から向かうところは東京支社だが
本社は四国にある大手の通販メーカーだ。
元々は肌着やら衣料を扱っていたが、健康食品ブームで
伸びて、今では全国規模だな」
男「大手なんですね」
M野「ああ、超大手って訳じゃないけれど、
通販業界じゃそこそこの規模だろうな。
あまりアグレッシブな売り込みをしないところが、
玄人指向というか、本物志向の顧客に受けて売り上げを
伸ばしている。顧客数もそうだが、客単価が高い」
男「ふむふむ」
M野「そういう規模であっても、うちが引き受けるような
クライアントの中じゃ最大規模だ」
男「そうですね。ダイレクトメール屋や
中小企業の規模じゃないですね」
M野「今回受注して納品するのは、神奈川配送所の分だ。
機械化の遅れている会社だからな。最初の大本は帳簿だった」
男「はい、作業を見ました」
本社は四国にある大手の通販メーカーだ。
元々は肌着やら衣料を扱っていたが、健康食品ブームで
伸びて、今では全国規模だな」
男「大手なんですね」
M野「ああ、超大手って訳じゃないけれど、
通販業界じゃそこそこの規模だろうな。
あまりアグレッシブな売り込みをしないところが、
玄人指向というか、本物志向の顧客に受けて売り上げを
伸ばしている。顧客数もそうだが、客単価が高い」
男「ふむふむ」
M野「そういう規模であっても、うちが引き受けるような
クライアントの中じゃ最大規模だ」
男「そうですね。ダイレクトメール屋や
中小企業の規模じゃないですね」
M野「今回受注して納品するのは、神奈川配送所の分だ。
機械化の遅れている会社だからな。最初の大本は帳簿だった」
男「はい、作業を見ました」
200: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:08:23.70 ID:4XWJKb.o
M野「ふんっ。男、お前はやっぱ目端が利くなぁ。
このまま神楽坂マネージャーとして重宝してやるからな」
男「ありがとうございます」にこっ
女「……く」
M野「あ。なんか云いたいことでもあるのか? 女」
女「ありません……」
M野「ちっ。まぁ、神奈川配送所と埼玉の配送センター。
この辺で関東の分はカバーしている。
云ってみれば、今回の分はテストケースだったわけだ。
次回へのプレゼンをかねるってのはそう言うことだ。
……まぁ、心配しなくてもとれるさ」ぷはー
女「どうしてです?」
M野「条件だよ。条件。このクラスの仕事規模で、
うちより価格帯、納期で優位性のある条件出せる
データベース屋なんかない。
なんだかんだ云っても価格で勝つのは鉄板だ」
男「ふむ」
このまま神楽坂マネージャーとして重宝してやるからな」
男「ありがとうございます」にこっ
女「……く」
M野「あ。なんか云いたいことでもあるのか? 女」
女「ありません……」
M野「ちっ。まぁ、神奈川配送所と埼玉の配送センター。
この辺で関東の分はカバーしている。
云ってみれば、今回の分はテストケースだったわけだ。
次回へのプレゼンをかねるってのはそう言うことだ。
……まぁ、心配しなくてもとれるさ」ぷはー
女「どうしてです?」
M野「条件だよ。条件。このクラスの仕事規模で、
うちより価格帯、納期で優位性のある条件出せる
データベース屋なんかない。
なんだかんだ云っても価格で勝つのは鉄板だ」
男「ふむ」
201: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:08:39.82 ID:4XWJKb.o
M野「どうした? 男」
男「いえ、勉強になると思って。そうですよね、
そうだよなぁ」
M野「やっとお前も判ってきたか。営業の苦労が!
はははっ。素直にしてればお前も可愛げあるな」ぷはー
男「いえ、勉強させていただいています」ぺこりっ
M野「ここをとれれば社長賞は固いな。
いや、押し出しで課長を越えるのも有りの路線だ。
このクライアントは外せない。先方は初めの納品後の
対応でうちに好感を持ってるようだ。落とすぞ」
男「はい」 女「はい」
M野「そうしたら、新しい女の子も入れて、池袋班発足
合同打ち上げだな。就任式コミで。
仕切りはお前にやらせてやるよ、男」
男「はい。そういう仕事は久しぶりですね」
M野「お前も使う側に回れよ。あはははっ」
男「ありがたいですね。僕も、もう歳ですから」
女「……っ」
男「いえ、勉強になると思って。そうですよね、
そうだよなぁ」
M野「やっとお前も判ってきたか。営業の苦労が!
はははっ。素直にしてればお前も可愛げあるな」ぷはー
男「いえ、勉強させていただいています」ぺこりっ
M野「ここをとれれば社長賞は固いな。
いや、押し出しで課長を越えるのも有りの路線だ。
このクライアントは外せない。先方は初めの納品後の
対応でうちに好感を持ってるようだ。落とすぞ」
男「はい」 女「はい」
M野「そうしたら、新しい女の子も入れて、池袋班発足
合同打ち上げだな。就任式コミで。
仕切りはお前にやらせてやるよ、男」
男「はい。そういう仕事は久しぶりですね」
M野「お前も使う側に回れよ。あはははっ」
男「ありがたいですね。僕も、もう歳ですから」
女「……っ」
206: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:13:32.64 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 11:05 巣鴨クライアント/会議室
クライアント重役(以下クラ重)
「いやいや。M野さん、ご足労ありがとうございますね」
M野「いえいえ、あたりまえですよっ!
いつ来ても立派な社屋ですね、清潔で大きくて。
来るのが楽しみなんですよ、私っ」
クラ重「いやー。そんなことはまったく。
わたしら、四国の山だし企業ですから。
万事もっさりで申し訳ないないですよ。あははは」
女(なんか、優しいお爺ちゃんみたいな人だなぁ)
M野「そんなことはありません。
いつも懇意にしていただいて、ありがとうございます」
クラ重「いえいえ、互いに利益あればビジネスですからね」じぃっ
女(訂正、訂正っ! このお爺ちゃん!
この目は修羅場くぐりぬけてる目だよっ! デスマ者だよ!)
M野「今日は、第一回分の修正分の」
クラ重「はいはい。メールは読ませていただきました」
クライアント重役(以下クラ重)
「いやいや。M野さん、ご足労ありがとうございますね」
M野「いえいえ、あたりまえですよっ!
いつ来ても立派な社屋ですね、清潔で大きくて。
来るのが楽しみなんですよ、私っ」
クラ重「いやー。そんなことはまったく。
わたしら、四国の山だし企業ですから。
万事もっさりで申し訳ないないですよ。あははは」
女(なんか、優しいお爺ちゃんみたいな人だなぁ)
M野「そんなことはありません。
いつも懇意にしていただいて、ありがとうございます」
クラ重「いえいえ、互いに利益あればビジネスですからね」じぃっ
女(訂正、訂正っ! このお爺ちゃん!
この目は修羅場くぐりぬけてる目だよっ! デスマ者だよ!)
M野「今日は、第一回分の修正分の」
クラ重「はいはい。メールは読ませていただきました」
207: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:13:55.58 ID:4XWJKb.o
M野「助かります」
クラ重「会社の若い子に読んでもらってるんだけどね」にこにこ
M野「いえいえ、クラ重様のお歳でメールに忌避感が
ないだけでも、相当にお若いですよ」
クラ重「ははははは」
M野「ああ、遅れまして申し訳ありません。
本日はうちに若いのを二人連れてきました」
クラ重「はいはい」にっこり
M野「おい」
男「ご無沙汰しております。クラ重様。
今回、移行業務の担当をさせていただきました
神楽坂班のマネージャー、男です」
クラ重「やぁ、何回か来てもらったよね」
M野「そうなのか?」
男「DBの操作レクチャーがあるじゃないですか」
M野「ああ、そうかそうか」
クラ重「会社の若い子に読んでもらってるんだけどね」にこにこ
M野「いえいえ、クラ重様のお歳でメールに忌避感が
ないだけでも、相当にお若いですよ」
クラ重「ははははは」
M野「ああ、遅れまして申し訳ありません。
本日はうちに若いのを二人連れてきました」
クラ重「はいはい」にっこり
M野「おい」
男「ご無沙汰しております。クラ重様。
今回、移行業務の担当をさせていただきました
神楽坂班のマネージャー、男です」
クラ重「やぁ、何回か来てもらったよね」
M野「そうなのか?」
男「DBの操作レクチャーがあるじゃないですか」
M野「ああ、そうかそうか」
209: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:15:28.86 ID:4XWJKb.o
クラ重「そちらは」
男「ああ、僕の下で神楽坂班のサブマネージャーを
しています、女です」
女「あの……う。わたし、女と申します。はじめましてっ」
クラ重「元気の良い娘さんじゃね」にこっ
M野「ははは。お茶くみしかできないようなぼんくら女
ですが、何かあったらこき使ってやってください」
女「……おねがいします」ぺこっ
M野「いかがですかね? その後システムの方は」
クラ重「うん、いいんじゃないかな」
M野「そうですか。ほっとしました」
クラ重「些細な処理ミスとかはあるようだけど、
そういうのはね。ほら、新しいことを始めれば
つきものだからね」
クラ重「そう言ってもらえると助かります」
男「ああ、僕の下で神楽坂班のサブマネージャーを
しています、女です」
女「あの……う。わたし、女と申します。はじめましてっ」
クラ重「元気の良い娘さんじゃね」にこっ
M野「ははは。お茶くみしかできないようなぼんくら女
ですが、何かあったらこき使ってやってください」
女「……おねがいします」ぺこっ
M野「いかがですかね? その後システムの方は」
クラ重「うん、いいんじゃないかな」
M野「そうですか。ほっとしました」
クラ重「些細な処理ミスとかはあるようだけど、
そういうのはね。ほら、新しいことを始めれば
つきものだからね」
クラ重「そう言ってもらえると助かります」
213: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:18:56.45 ID:4XWJKb.o
男「新しいアシストシステムとマニュアルはいかがでしょうか?」
M野「なんだそれ」
クラ重「ああ、あれね? あれはね。現場では好評ですよっ。
発注時に不審点があると指摘してくれるのねっ。
まだ不慣れだから、どうしても入力がね~」
男「よかったです。あれはうちの開発が
自信を持っていましたから。今の言葉を伝えれば
すごく喜びますよ」にこっ
M野「あははは。そうそう、開発もね、無い知恵絞ったから」
クラ重「あははは。うちはねー。細かい仕事は、
どうしても女性の年配者が多いからね。
元は肌着の卸売りでしょ? どうしてもね。
だから、ああいうのはありがたいね」
女(うち、このお爺ちゃん好きやな! おもろいな!)
男「必ず伝えます」
M野「えー、これが今回の修正納品になります」
クラ重「はいはい。一袋ですね」
男「今回は修正分なので、少ないんですよ」
クラ重「ほうほう」
M野「なんだそれ」
クラ重「ああ、あれね? あれはね。現場では好評ですよっ。
発注時に不審点があると指摘してくれるのねっ。
まだ不慣れだから、どうしても入力がね~」
男「よかったです。あれはうちの開発が
自信を持っていましたから。今の言葉を伝えれば
すごく喜びますよ」にこっ
M野「あははは。そうそう、開発もね、無い知恵絞ったから」
クラ重「あははは。うちはねー。細かい仕事は、
どうしても女性の年配者が多いからね。
元は肌着の卸売りでしょ? どうしてもね。
だから、ああいうのはありがたいね」
女(うち、このお爺ちゃん好きやな! おもろいな!)
男「必ず伝えます」
M野「えー、これが今回の修正納品になります」
クラ重「はいはい。一袋ですね」
男「今回は修正分なので、少ないんですよ」
クラ重「ほうほう」
216: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:23:08.10 ID:4XWJKb.o
M野「内容説明を……」
男「女、やって」
女「あっ。はい、内容ですね。ここに納品書がございます。
えっと……ディスク24枚と、新しいマニュアルと、
いくつかの確認書……こちらは、現場の運用担当の方に
渡していただけば判るようになっています」
男「運用の方も、神楽坂と当社開発の連絡先はご存じですので」
クラ重「はいはい。何かあったら遠慮無く
連絡させてもらいますよ」
男「はい」 女「はいっ」
M野「で、早速ですが、プロジェクト今後は
いかがいたしましょうか?」
クラ重「ああー。うん、帳票整理や発送作業も新システムの
方がね、ずいぶん良くなったしね。もちろん新しい技術はね
使っていかなけりゃならない」
M野「そうですよねっ」
クラ重「ただね。もう、ぼくが歳でねー。あははは」
M野「いえいえ、お若いですよ」
男「女、やって」
女「あっ。はい、内容ですね。ここに納品書がございます。
えっと……ディスク24枚と、新しいマニュアルと、
いくつかの確認書……こちらは、現場の運用担当の方に
渡していただけば判るようになっています」
男「運用の方も、神楽坂と当社開発の連絡先はご存じですので」
クラ重「はいはい。何かあったら遠慮無く
連絡させてもらいますよ」
男「はい」 女「はいっ」
M野「で、早速ですが、プロジェクト今後は
いかがいたしましょうか?」
クラ重「ああー。うん、帳票整理や発送作業も新システムの
方がね、ずいぶん良くなったしね。もちろん新しい技術はね
使っていかなけりゃならない」
M野「そうですよねっ」
クラ重「ただね。もう、ぼくが歳でねー。あははは」
M野「いえいえ、お若いですよ」
217: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:23:54.05 ID:4XWJKb.o
クラ重「まぁ、そんなことで。どうせ新システムに
移行するなら、これは本社と協議してね、
この巣鴨東京支社で主導していくんだけどね」
M野「ほほう、そうしますとクラ重様主導で。素晴らしい!」
クラ重「ははは。そうなるのかな。……ただ、ぼくも販売が
あるからね。専任者を作って、部署にしようと」
M野「ははぁ、そうですね、判ります」
クラ重「そんなわけで、新しい担当を入れたんですよ。
その男呼びますから、条件交渉やプレゼンはそいつに
説明してくれるかな? 若いから。こんなおじいさんより
M野くんも、きっと気が合うでしょう」
M野「いえいえ、そんなに気を遣ってくださって。
本当にありがとうございます」
クラ重「ああ、来た来た。はいってください。
紹介しますよ、これが新しく入った新部門の暫定主任でね」
B男「B男というでござるよーっ。
はははっ。M野殿はおひさしぶりでござるよ!
やややぁ? これはどうしたことでござろー。
なんと男殿に女殿でござるね。奇遇でござるねーっ」
移行するなら、これは本社と協議してね、
この巣鴨東京支社で主導していくんだけどね」
M野「ほほう、そうしますとクラ重様主導で。素晴らしい!」
クラ重「ははは。そうなるのかな。……ただ、ぼくも販売が
あるからね。専任者を作って、部署にしようと」
M野「ははぁ、そうですね、判ります」
クラ重「そんなわけで、新しい担当を入れたんですよ。
その男呼びますから、条件交渉やプレゼンはそいつに
説明してくれるかな? 若いから。こんなおじいさんより
M野くんも、きっと気が合うでしょう」
M野「いえいえ、そんなに気を遣ってくださって。
本当にありがとうございます」
クラ重「ああ、来た来た。はいってください。
紹介しますよ、これが新しく入った新部門の暫定主任でね」
B男「B男というでござるよーっ。
はははっ。M野殿はおひさしぶりでござるよ!
やややぁ? これはどうしたことでござろー。
なんと男殿に女殿でござるね。奇遇でござるねーっ」
232: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:27:22.53 ID:4XWJKb.o
――6/10、月曜日 11:25 巣鴨クライアント/会議室
女(――どぇええええぇぇっ!? ま、まさかっ)くるっ
男「お久しぶり」にこっ
女(こいつかーー!!??)
M野「あ……あ……」ぱくぱく
クラ重「では、B男くん。たのむね?
あ、これは失礼。お茶もお出しせずに」
M野「あ……あ……」ぱくぱく
眼鏡女「失礼します。……お茶をお持ちしました」
クラ重「ははは。新部署も動き出してるんだねー。
感心感心。では、よろしくお願いしますよ-」
がちゃん
M野「て、てめ……」ぷるぷるっ
B男「どうしたでござるか? M野どの。
お熱でござるか?」
男「忍者ノリノリだな」ぼそっ
女「ど、ど、どして」
女(――どぇええええぇぇっ!? ま、まさかっ)くるっ
男「お久しぶり」にこっ
女(こいつかーー!!??)
M野「あ……あ……」ぱくぱく
クラ重「では、B男くん。たのむね?
あ、これは失礼。お茶もお出しせずに」
M野「あ……あ……」ぱくぱく
眼鏡女「失礼します。……お茶をお持ちしました」
クラ重「ははは。新部署も動き出してるんだねー。
感心感心。では、よろしくお願いしますよ-」
がちゃん
M野「て、てめ……」ぷるぷるっ
B男「どうしたでござるか? M野どの。
お熱でござるか?」
男「忍者ノリノリだな」ぼそっ
女「ど、ど、どして」
238: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:28:45.58 ID:4XWJKb.o
M野「てめっ」ぐっ
B男「さて」
とんっ
B男「プレゼンを聞くでござるよ」
M野「……っ」
男「M野さん。M野さん」ぼそぼそ
M野「なんだっ」
男「見せてください。営業のプレゼンってやつ」
M野「……っ」ギロッ
B男「プレゼン無しでござるか? 拙者しょんぼりでござる」
M野「くっ。……お前っ。
……プレゼンは、この資料にまとめられているとおりに
なります。全国規模の展開をしている御社の配送センター
全てを新システムに移行してゆきます。
移行期間は一年を予定しています」
B男「さて」
とんっ
B男「プレゼンを聞くでござるよ」
M野「……っ」
男「M野さん。M野さん」ぼそぼそ
M野「なんだっ」
男「見せてください。営業のプレゼンってやつ」
M野「……っ」ギロッ
B男「プレゼン無しでござるか? 拙者しょんぼりでござる」
M野「くっ。……お前っ。
……プレゼンは、この資料にまとめられているとおりに
なります。全国規模の展開をしている御社の配送センター
全てを新システムに移行してゆきます。
移行期間は一年を予定しています」
246: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:30:30.34 ID:4XWJKb.o
B男「一年でござるか! それは破格でござるね!」
M野「そうですね。同業他社にはマネの出来ないコストと
完成期間だと自負しております。
B男……様(ぎりっ)。
色々ありましたが。お互いビジネスですから。
どうぞ、条件に注目してくださるよう……。
おねがいします」
B男「そうでござるね。ビジネスでござるから。
しかし、この納品だと、不具合とか品質の維持に
問題はござらんか?」
M野「それについては、開発と管理部門を
絞り上げましてでも責任持ったパッケージを
納品しますので問題はございません」
B男「ふぅん……。しぼりあげて、でござるね~」ちらっ
男「……」 女「……」
M野「余計なことを云ってみろ、飛ばすぞっ」ぼそっ
B男「ま、いいでござるよ」
M野「それでは!」
B男「確かに他社でこの条件を出すのは厳しそうでござる」
M野「そうですね。同業他社にはマネの出来ないコストと
完成期間だと自負しております。
B男……様(ぎりっ)。
色々ありましたが。お互いビジネスですから。
どうぞ、条件に注目してくださるよう……。
おねがいします」
B男「そうでござるね。ビジネスでござるから。
しかし、この納品だと、不具合とか品質の維持に
問題はござらんか?」
M野「それについては、開発と管理部門を
絞り上げましてでも責任持ったパッケージを
納品しますので問題はございません」
B男「ふぅん……。しぼりあげて、でござるね~」ちらっ
男「……」 女「……」
M野「余計なことを云ってみろ、飛ばすぞっ」ぼそっ
B男「ま、いいでござるよ」
M野「それでは!」
B男「確かに他社でこの条件を出すのは厳しそうでござる」
249: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:31:40.50 ID:4XWJKb.o
M野「では、ご契約と云うことでっ」
B男「ただし、それはあくまでアウトソーシングと
云うことでござるよね」
M野「は?」
B男「このクラスの移行業務になると一年がかり。
その上、様々なトラブル対策、機密問題。
ケアの問題も発生するでござる。
また、今後のWebへの対応を考えると社内に
自前の技術チームを抱えるのも一つの方策。
というかその方がコストが安上がりになるだろう、と。
これは拙者、受け売りなのでござるけどね」
M野「いえいえっ! そういったことはノウハウのない
御社が手を出すと火傷をする典型的なパターンですよ。
ノウハウを抱えた我が社のようなプロフェッショナルに
依頼すべきです」
B男「ノウハウが蓄積されるのは会社ではなく人でござるよ」
B男「特に御社の場合は、そうでござる」
M野「――っ」
B男「ただし、それはあくまでアウトソーシングと
云うことでござるよね」
M野「は?」
B男「このクラスの移行業務になると一年がかり。
その上、様々なトラブル対策、機密問題。
ケアの問題も発生するでござる。
また、今後のWebへの対応を考えると社内に
自前の技術チームを抱えるのも一つの方策。
というかその方がコストが安上がりになるだろう、と。
これは拙者、受け売りなのでござるけどね」
M野「いえいえっ! そういったことはノウハウのない
御社が手を出すと火傷をする典型的なパターンですよ。
ノウハウを抱えた我が社のようなプロフェッショナルに
依頼すべきです」
B男「ノウハウが蓄積されるのは会社ではなく人でござるよ」
B男「特に御社の場合は、そうでござる」
M野「――っ」
255: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:33:19.33 ID:4XWJKb.o
M野「おい、男っ。女っ。こいつお前らの下だったんだろっ!
いいかげんにさせろ。
そうだ。お前らから云え、うちに発注しろって!
そうすれば、うちの業績だって上がる。
そうだ! お前らを正社員にしてやる。
知ってるだろう。おれが常務とツーカーなのはっ。
この茶番だってどうせそう言うことなんだろっ」
なんだぁっ! その面はっ!!
いい加減にしろ、女ッ」
ガッ!!
男「――っ。痛いなぁ。元ヤンってのは本当なんだ」
女「男っ」
M野「――っ!」
B男「ノウハウは有るでござるよ」
M野「……え」
B男「ノウハウのある人材は、これから入る予定でござる。
――1チーム、丸ごと。
そもそも拙者それまでの引き継ぎ要員でござるからね。
ニート上がりの拙者がリスクのある偵察任務をやったまで。
これも忍びのつとめでござる」
いいかげんにさせろ。
そうだ。お前らから云え、うちに発注しろって!
そうすれば、うちの業績だって上がる。
そうだ! お前らを正社員にしてやる。
知ってるだろう。おれが常務とツーカーなのはっ。
この茶番だってどうせそう言うことなんだろっ」
なんだぁっ! その面はっ!!
いい加減にしろ、女ッ」
ガッ!!
男「――っ。痛いなぁ。元ヤンってのは本当なんだ」
女「男っ」
M野「――っ!」
B男「ノウハウは有るでござるよ」
M野「……え」
B男「ノウハウのある人材は、これから入る予定でござる。
――1チーム、丸ごと。
そもそも拙者それまでの引き継ぎ要員でござるからね。
ニート上がりの拙者がリスクのある偵察任務をやったまで。
これも忍びのつとめでござる」
270: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:37:14.84 ID:4XWJKb.o
M野「男……おまえらっ。どうなるか判ってるんだろうなっ」
B男「判っていないのはM野殿でござるよ。
大手取引先の、クライアントの会議室で。
しかもこんなガラス張りのパーテーションの中で
暴力をふるった自覚はあるのでござるか?」
M野「――あ」
B男「このことは御社にも抗議させてもらうでござる」
M野「――っ」
B男「お茶が冷めてるでござるね。入れ直すでござるか?」
男「どする?」
女「どうする、っていわれても」
M野「――これで失礼させてもらうっ」
がっ。
男「あ、M野さんっ!」
M野「なんだっ!?」
男「勉強になりました」にこっ
B男「判っていないのはM野殿でござるよ。
大手取引先の、クライアントの会議室で。
しかもこんなガラス張りのパーテーションの中で
暴力をふるった自覚はあるのでござるか?」
M野「――あ」
B男「このことは御社にも抗議させてもらうでござる」
M野「――っ」
B男「お茶が冷めてるでござるね。入れ直すでござるか?」
男「どする?」
女「どうする、っていわれても」
M野「――これで失礼させてもらうっ」
がっ。
男「あ、M野さんっ!」
M野「なんだっ!?」
男「勉強になりました」にこっ
299: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:48:54.39 ID:4XWJKb.o
――7/5、金曜日 18:25 居酒屋『デスマーチ』
女「えー。こほんこほんっ。
それでは、眼鏡女さんの歓迎会といたしましてー。
くわえて、どひぇー集団転職まじかよ祭りとしましてっ。
神楽坂班飲み会を開催したいと思いますー!」
B男「飲むでござる~!」
C男「ふっ。しらふを捨て去る」
新人女「はいっ」
眼鏡女「いただきます~」
女「ではわれらがマネジから一言」
B男「マネジは女氏でござるよ」
女「おっと、そうだった。んじゃ電算企画の男から一言」
男「酔ってください」
女「短っ! かんぱ~い!」
「「「「「かんぱーい」」」」」
男「わかめサラダ、誰?」
B男「拙者でござる」
女「えー。こほんこほんっ。
それでは、眼鏡女さんの歓迎会といたしましてー。
くわえて、どひぇー集団転職まじかよ祭りとしましてっ。
神楽坂班飲み会を開催したいと思いますー!」
B男「飲むでござる~!」
C男「ふっ。しらふを捨て去る」
新人女「はいっ」
眼鏡女「いただきます~」
女「ではわれらがマネジから一言」
B男「マネジは女氏でござるよ」
女「おっと、そうだった。んじゃ電算企画の男から一言」
男「酔ってください」
女「短っ! かんぱ~い!」
「「「「「かんぱーい」」」」」
男「わかめサラダ、誰?」
B男「拙者でござる」
305: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:52:10.92 ID:4XWJKb.o
女「いやー。もうね。忙しかったね」
新人女「目が回りましたね」
C男「過去を捨てよう」
B男「男殿が一番忙しかったでござろ」
男「俺?」
女「うん」
男「デスマに比べれば会議なんてチョロいぜ。
――それより
B男には危ない橋渡らせて悪かったな。
うまくいったけどさ。ミスってたら無職に
させてたわ。……助かった」
B男「拙者ニートでござったから、
そこより下には落ちないでござるよ。
それより、主のために先行偵察をして軍用を整えるとは、
忍者として胸の張れる仕事を出来たでござる。
――愉快な心持ちでござった」
男「殴って辞めるとは思ってなかったけどさ」
B男「あははは」 眼鏡女「うふふふ」 C男「惰弱捨てよう」
女「ひどいなぁ、みんなも内緒だなんて」
男「失敗考えると、云う訳にも行かなかったんだよ」
B男「隠密任務でござる。理解してくだされ」
新人女「目が回りましたね」
C男「過去を捨てよう」
B男「男殿が一番忙しかったでござろ」
男「俺?」
女「うん」
男「デスマに比べれば会議なんてチョロいぜ。
――それより
B男には危ない橋渡らせて悪かったな。
うまくいったけどさ。ミスってたら無職に
させてたわ。……助かった」
B男「拙者ニートでござったから、
そこより下には落ちないでござるよ。
それより、主のために先行偵察をして軍用を整えるとは、
忍者として胸の張れる仕事を出来たでござる。
――愉快な心持ちでござった」
男「殴って辞めるとは思ってなかったけどさ」
B男「あははは」 眼鏡女「うふふふ」 C男「惰弱捨てよう」
女「ひどいなぁ、みんなも内緒だなんて」
男「失敗考えると、云う訳にも行かなかったんだよ」
B男「隠密任務でござる。理解してくだされ」
307: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:53:48.09 ID:4XWJKb.o
新人女「いつから準備してたんですか?」
男「新人女さんが来た頃からかなぁ」
女「えーっ!?」
男「だよな?」
B男「歓迎飲み会のトイレで話したでござるね。
まぁ、成功したから、全ては忘れるでござるよ」
C男「全て綺麗に捨てよう」
新人女「巣鴨のオフィスは、広くて綺麗ですね。こくん」
B男「そうでござるなぁ。天国っぽいでござるな」
眼鏡女「OLやってた頃を思い出します」
男「甘い甘い。そんなの最初だけだって」
女「そなの?」
男「仕事をしてれば、記録だのファイルだのが
あっという間に増えるって。どんどん占領されて
えらいことになる。現に、固形物の貯まった鍋や
どろりとした皿に台所を占領された人を俺は」
ゲスッ
男「――痛っ」
男「新人女さんが来た頃からかなぁ」
女「えーっ!?」
男「だよな?」
B男「歓迎飲み会のトイレで話したでござるね。
まぁ、成功したから、全ては忘れるでござるよ」
C男「全て綺麗に捨てよう」
新人女「巣鴨のオフィスは、広くて綺麗ですね。こくん」
B男「そうでござるなぁ。天国っぽいでござるな」
眼鏡女「OLやってた頃を思い出します」
男「甘い甘い。そんなの最初だけだって」
女「そなの?」
男「仕事をしてれば、記録だのファイルだのが
あっという間に増えるって。どんどん占領されて
えらいことになる。現に、固形物の貯まった鍋や
どろりとした皿に台所を占領された人を俺は」
ゲスッ
男「――痛っ」
313: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:55:56.91 ID:4XWJKb.o
女「そういえば、そうだっ!!」だむんっ
新人女「はい?」
B男「どうしたでござるか?」
新人女「新人歓迎なのに、眼鏡女さんの紹介してないよっ」
B男「そうでござるね」
C男「常識を捨てよう」
男「……もぐもぐ」
女「んじゃ、自己紹介云ってみようかっ!」
眼鏡女「はい、はじめまして。眼鏡女です。
歳は、えー。おばちゃんです」にこぉっ
新人女「すごく若いです」
B男「そ、そうでござるね」おろっ
C男「なぜ怯える」
眼鏡女「?」
B男「怯えてないでござるよっ」
C男「……」
眼鏡女「えへへ~」ほわぁん
新人女「はい?」
B男「どうしたでござるか?」
新人女「新人歓迎なのに、眼鏡女さんの紹介してないよっ」
B男「そうでござるね」
C男「常識を捨てよう」
男「……もぐもぐ」
女「んじゃ、自己紹介云ってみようかっ!」
眼鏡女「はい、はじめまして。眼鏡女です。
歳は、えー。おばちゃんです」にこぉっ
新人女「すごく若いです」
B男「そ、そうでござるね」おろっ
C男「なぜ怯える」
眼鏡女「?」
B男「怯えてないでござるよっ」
C男「……」
眼鏡女「えへへ~」ほわぁん
323: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 13:58:36.80 ID:4XWJKb.o
眼鏡女「えーっと。昔はOLをやってましたが、
不倫騒動に巻き込まれていろいろあって
ばついちで今に至ります」ほわん
女「うっわ、ハードやん」
新人女「……」びくびく
男「まぁ、野良ならそれくらいは、あるね。もぐ」
女「男は時に度量でかいよなぁ」
新人女「いつでも大きいですよ。女さんとくっつくなんて」ぼそっ
B男「ま、ま!」あせっ
C男「不審忍者を捨てよう」
眼鏡女「すごく貧乏なんです。もう再起不能だったのですが~。
男さんに支度金を用意していただいたおかげでぇ
また、OLになれました。皆さん、よろしくお願いしますー」
女「いつの間に?」
男「よろしくお願いしますね。うちのモットーは自助努力なんで」
新人女「その割には面倒見がいいです」
C男「マネジ男ブラックRXだ……」
不倫騒動に巻き込まれていろいろあって
ばついちで今に至ります」ほわん
女「うっわ、ハードやん」
新人女「……」びくびく
男「まぁ、野良ならそれくらいは、あるね。もぐ」
女「男は時に度量でかいよなぁ」
新人女「いつでも大きいですよ。女さんとくっつくなんて」ぼそっ
B男「ま、ま!」あせっ
C男「不審忍者を捨てよう」
眼鏡女「すごく貧乏なんです。もう再起不能だったのですが~。
男さんに支度金を用意していただいたおかげでぇ
また、OLになれました。皆さん、よろしくお願いしますー」
女「いつの間に?」
男「よろしくお願いしますね。うちのモットーは自助努力なんで」
新人女「その割には面倒見がいいです」
C男「マネジ男ブラックRXだ……」
340: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:02:03.92 ID:4XWJKb.o
B男「もうちょい、増えるでござるよね」
女「そうなの?」
B男「このメンバーじゃ、専門的な設計や開発が足りないで
ござる。ノウハウなんかはあるでござるけれどね」
男「その件はB派遣に話をつけてある。人を出してもらえるよ」
眼鏡女「派遣さんですか~」
男「派遣扱いは禁止だからね」
新人女「あははは。とてもそんなこと、出来ないですよ」
B男「拙者達だって、一歩間違えればと云うか、
本当はまだまだ派遣でござるよ」
C男「野良仲間」
女「へ?」
C男「派遣とか、正社員とか。違う。――野良仲間」
新人女「そうですよねっ。はいっ。王様仲間です」
B男「よい輩でござろ?」
眼鏡女「はいっ」にこっ
女「そうなの?」
B男「このメンバーじゃ、専門的な設計や開発が足りないで
ござる。ノウハウなんかはあるでござるけれどね」
男「その件はB派遣に話をつけてある。人を出してもらえるよ」
眼鏡女「派遣さんですか~」
男「派遣扱いは禁止だからね」
新人女「あははは。とてもそんなこと、出来ないですよ」
B男「拙者達だって、一歩間違えればと云うか、
本当はまだまだ派遣でござるよ」
C男「野良仲間」
女「へ?」
C男「派遣とか、正社員とか。違う。――野良仲間」
新人女「そうですよねっ。はいっ。王様仲間です」
B男「よい輩でござろ?」
眼鏡女「はいっ」にこっ
345: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:04:59.68 ID:4XWJKb.o
――7/5、金曜日 19:40 居酒屋『デスマーチ』
――女同士班
新人女「女さん、女さん」ぼそっ
女「どしたん?」
新人女「眼鏡女さん。B男さんに近くないですか」
女「……近いね」
新人女「あれは、肩を抱ける距離じゃないですか?」
女「抱けるね」
新人女「……わたし、見ちゃったんです」
女「へ?」
新人女「彼女。さりげなく、B男さんに膝に手を置いてるんですっ」
女「うううう。そ、それって……どゆこと?」
新人女「Sクラスアサシンってことです」ゴゴゴ
眼鏡女「――」ちらっ
女(こ、こっち見たっ!)
新人女(目があった!)
眼鏡女「――」にこっ
女「……敵にするのはよそうね。新人女ちゃん」ぶるぶる
新人女「そうですね。はい。きっとB男さんに
近づかなければ平気です……」ぶるぶる
――女同士班
新人女「女さん、女さん」ぼそっ
女「どしたん?」
新人女「眼鏡女さん。B男さんに近くないですか」
女「……近いね」
新人女「あれは、肩を抱ける距離じゃないですか?」
女「抱けるね」
新人女「……わたし、見ちゃったんです」
女「へ?」
新人女「彼女。さりげなく、B男さんに膝に手を置いてるんですっ」
女「うううう。そ、それって……どゆこと?」
新人女「Sクラスアサシンってことです」ゴゴゴ
眼鏡女「――」ちらっ
女(こ、こっち見たっ!)
新人女(目があった!)
眼鏡女「――」にこっ
女「……敵にするのはよそうね。新人女ちゃん」ぶるぶる
新人女「そうですね。はい。きっとB男さんに
近づかなければ平気です……」ぶるぶる
353: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:07:22.74 ID:4XWJKb.o
――7/5、金曜日 20:00 居酒屋『デスマーチ』
――アルファベットブラザーズ
C男「――こくんこくん」
B男「飲んでるでござるか?」
C男 こくり
B男「どうしたでござるか?」
C男「捨てたい」
B男「……そうでござるか」
C男「俺、だめ。間に合わなかった。勝てなかった」
B男「……」
C男「捨てたい。それとも、捨てたから、ダメなのか?」
B男「……」
C男「……こくんこくん」
B男「なぁ。C男」
C男「――」
B男「女先輩は、かっこいいでござるなぁ」
C男 ちらっ
女「うっちの、唐揚げにっ! 手を出すなぁぁ!!」
B男「どうでござる?」
C男 こくん
――アルファベットブラザーズ
C男「――こくんこくん」
B男「飲んでるでござるか?」
C男 こくり
B男「どうしたでござるか?」
C男「捨てたい」
B男「……そうでござるか」
C男「俺、だめ。間に合わなかった。勝てなかった」
B男「……」
C男「捨てたい。それとも、捨てたから、ダメなのか?」
B男「……」
C男「……こくんこくん」
B男「なぁ。C男」
C男「――」
B男「女先輩は、かっこいいでござるなぁ」
C男 ちらっ
女「うっちの、唐揚げにっ! 手を出すなぁぁ!!」
B男「どうでござる?」
C男 こくん
359: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:08:57.56 ID:4XWJKb.o
B男「なら、それでよしと出来ないでござるかな」
C男「……」
B男「拙者は……上手く言葉にならないでござるが
終わっても、格好良く見えるのなら
それは……本物だったのではござらんかなぁ」
C男「……」
B男「善哉、と。忍者は云うでござるよ」
C男「――」ぽろっ
B男「立派な野良が、泣いてはいかんでござる」
C男「――」くぅ
B男「ん……」
C男「泣くのは、捨てる……。でも、これは大事」
B男「そうでござるね」
C男「次は、もっと……」
B男「そうでござるね」
C男「……」
B男「拙者は……上手く言葉にならないでござるが
終わっても、格好良く見えるのなら
それは……本物だったのではござらんかなぁ」
C男「……」
B男「善哉、と。忍者は云うでござるよ」
C男「――」ぽろっ
B男「立派な野良が、泣いてはいかんでござる」
C男「――」くぅ
B男「ん……」
C男「泣くのは、捨てる……。でも、これは大事」
B男「そうでござるね」
C男「次は、もっと……」
B男「そうでござるね」
376: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:15:17.26 ID:4XWJKb.o
――7/5、金曜日 21:00 神楽坂、路上
女「では、今日は解散と言うことでっ!!」
男「うん」
女「ちょっと時間早いけれど、まぁ遊ぶ人は遊んで帰る。
自己責任で! でも基本は家で身体を休めた方がよいかなー
新しい職場だし、遅刻なんかしたら許さないよ!」
新人女「はい」
B男「了解でござる」
C男 こく
眼鏡女「はぁい」
女「うちがマネジになったからは、戦闘教練は
常に実戦形式で行くからねっ!!」
B男「そう言えばそうだったでござるなぁ」
女「では、みんな寝冷えとかしないように。
最後に男からから一言っ!」
男「……本日をもって、地獄の古参兵集う
ハンバーガーヒルのミンチ工場、神楽坂班は解散っ。
でも俺らは解散しない。――改めて、よろしく」
女「以上。解散っ!」
「「「「「お疲れ様でしたーっ」」」」」
女「では、今日は解散と言うことでっ!!」
男「うん」
女「ちょっと時間早いけれど、まぁ遊ぶ人は遊んで帰る。
自己責任で! でも基本は家で身体を休めた方がよいかなー
新しい職場だし、遅刻なんかしたら許さないよ!」
新人女「はい」
B男「了解でござる」
C男 こく
眼鏡女「はぁい」
女「うちがマネジになったからは、戦闘教練は
常に実戦形式で行くからねっ!!」
B男「そう言えばそうだったでござるなぁ」
女「では、みんな寝冷えとかしないように。
最後に男からから一言っ!」
男「……本日をもって、地獄の古参兵集う
ハンバーガーヒルのミンチ工場、神楽坂班は解散っ。
でも俺らは解散しない。――改めて、よろしく」
女「以上。解散っ!」
「「「「「お疲れ様でしたーっ」」」」」
387: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:17:34.00 ID:4XWJKb.o
――えぴろーぐ
男「なぁなぁ。女先輩」
女「なん?」ぐんっぐんっ
男「本当に行くの?」
女「あったりまえや。
……そしたら、うちら前回行ったときは
もうくっついてもよかったはずやん?
うち、正直すんごい期待してて鼻血出しかけてたんだから」
男「三日ぱんつだったから、あのときはあれで
せふせふって云ってたじゃん」
女「それはそれっ。これはこれっ!」
男「なんか理不尽だなぁ」
女「往生際が悪いなぁ。寝るだけでも良いって
云ってるやん。そこまでがっついたりしないよ。うちっ」
男「こっちもそれじゃいい加減生殺しってか」ぽそり
女「男、肩とかがちがちでしょ?
うち、肩もんであげるよ。上手ですよ?」
男「うー」
男「なぁなぁ。女先輩」
女「なん?」ぐんっぐんっ
男「本当に行くの?」
女「あったりまえや。
……そしたら、うちら前回行ったときは
もうくっついてもよかったはずやん?
うち、正直すんごい期待してて鼻血出しかけてたんだから」
男「三日ぱんつだったから、あのときはあれで
せふせふって云ってたじゃん」
女「それはそれっ。これはこれっ!」
男「なんか理不尽だなぁ」
女「往生際が悪いなぁ。寝るだけでも良いって
云ってるやん。そこまでがっついたりしないよ。うちっ」
男「こっちもそれじゃいい加減生殺しってか」ぽそり
女「男、肩とかがちがちでしょ?
うち、肩もんであげるよ。上手ですよ?」
男「うー」
397: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:21:07.81 ID:4XWJKb.o
女「ゆっくりお風呂につかって、脚の爪先から
指先から、耳の裏側のくぼんでいるところまで
丁寧に指圧しますよ? 男さん?
身体が軽くなって、頭の中ふわふわーってなるよ?」
男「えーっと」
女「ちょっと魅力あるしょ?」
男「確かに」
女「それとも、あれかな。つきあい始めて初めて知った
うちの身体のあんなラインやこんなラインに
ケダモニョになってしまう己を押さえられないのかな?」
男「イヤ全然。さっぱり。部下を鍛えるために
シャイニングウィザードの練習するような女性は
人生の驚きではあるけれど、萌えはない」
女「シャイニングウィザードだめなのっ!?」
男「萎えます」
女「まじでっ!?」
男「萎えてしまいます」
女「丁寧にだめ出しされたーっ!!」
指先から、耳の裏側のくぼんでいるところまで
丁寧に指圧しますよ? 男さん?
身体が軽くなって、頭の中ふわふわーってなるよ?」
男「えーっと」
女「ちょっと魅力あるしょ?」
男「確かに」
女「それとも、あれかな。つきあい始めて初めて知った
うちの身体のあんなラインやこんなラインに
ケダモニョになってしまう己を押さえられないのかな?」
男「イヤ全然。さっぱり。部下を鍛えるために
シャイニングウィザードの練習するような女性は
人生の驚きではあるけれど、萌えはない」
女「シャイニングウィザードだめなのっ!?」
男「萎えます」
女「まじでっ!?」
男「萎えてしまいます」
女「丁寧にだめ出しされたーっ!!」
407: 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします 2009/04/27(月) 14:25:09.55 ID:4XWJKb.o
女「そか、ダメか……」しょぼん
男「あー」
女「な、行こ?」
男「……」
女「なぁ、なぁ?」くいっくいっ
男「うー。卑怯だなぁ。女先輩は」
女「うへへ~。うちの勝ち?」
男「うん、勝ちだよ」
女「やったぁ! 男のアイス奢り! ファミチキも奢り!」
男「はいはい」
女「敗北者になった?」
男「最初から女先輩には、勝てたためしがないじゃんよ」
女「じゃ、観念してうちを撫でるんやねっ!」
男「ふんっ。どうせ次のデスマまでだけどね」
女「ははんっ。この続きをするためなら」
男・女「「デスマなんて何百回でもくぐってやるさっ!!」」
//The fellow worker in BLACK
//End of log
//Automatic description macro "Marmalade" is over.
男「あー」
女「な、行こ?」
男「……」
女「なぁ、なぁ?」くいっくいっ
男「うー。卑怯だなぁ。女先輩は」
女「うへへ~。うちの勝ち?」
男「うん、勝ちだよ」
女「やったぁ! 男のアイス奢り! ファミチキも奢り!」
男「はいはい」
女「敗北者になった?」
男「最初から女先輩には、勝てたためしがないじゃんよ」
女「じゃ、観念してうちを撫でるんやねっ!」
男「ふんっ。どうせ次のデスマまでだけどね」
女「ははんっ。この続きをするためなら」
男・女「「デスマなんて何百回でもくぐってやるさっ!!」」
//The fellow worker in BLACK
//End of log
//Automatic description macro "Marmalade" is over.
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