1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 21:54:40.68 ID:tp2o3fSV0
キッカケは一通のメール
それを送った途端周りの景色が歪み──
立っていられないほどの目眩
消えた人並み、パタリと止んだ雑踏
混乱して空を見上げれば
”それ”は浮かんでいた
いや、降りてきていた
時が歩むのを放棄したかのように







岡部「空から男が!」

引用元: 岡部「空から男が!」 ムスカ「私はムスカ大佐だ!」 



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 21:57:04.75 ID:tp2o3fSV0
岡部(お、落ちる──)

 ゴトッ

男「ウグッ・・・」

岡部「な、なんなのだこの男はっ!」

岡部(サングラス・・・首元にはスカーフ・・・そして・・・茶色のスーツ・・・だと?)

男「グ・・・ウゥ」

男「へぁっ!? ここは・・・ら、ラピュタは・・・ラピュタはどうした! どうなった!」

岡部「なぁにを言っている、おい貴様何者だ! なぜい──」

男「私はムスカ大佐だ! 政府の密命を受けてラピュタを調査中だったのだ!」

岡部「なにっ!?」

 パカッ

岡部「俺だ! あぁ、ついに機関のエェイジェントに接触した! 奴は奇妙な力を持っている」

岡部「なに、心配するな・・・むざむざやられる俺ではない、分かっている、逃しはしないさ、必ず機関の陰謀を暴いてやる。 エル・プサイ・コングルゥ」

岡部「おい貴様ァ──」

岡部「って、あれ? いないではないか・・・」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 21:58:31.60 ID:tp2o3fSV0
~ラボ~

 ガチャリ

テレビ「秋葉原のラジオ会館に墜落した人工衛星についてはただいま調査中であり──」

岡部「ダル! 大変だ!」

テレビ「付近にも多数の瓦礫などが降ってきていて大変危険な状態となっているため──」

ダル「おー、オカリン! 今秋葉が大変なことになってるみたいすなー!」

テレビ「都は事態が収まるまで付近一帯を封鎖することを決定──」

岡部「さっきメールした通りだ!」

ダル「あぁ、あれっすか、牧瀬紅莉栖が何者かに刺されたとか」

岡部「違う! そうじゃない! ってそっちも大変だがそうじゃないんだ!」

岡部「空から男が降ってきた!」

ダル「はー? またそれっすか、妄想乙! っていうか空から男とか誰得、どうせなら女の子っしょ常考」

岡部「確かに見たんだよ! 俺は!」

ダル「オカリン・・・あなた疲れてるのよ、もういい休め・・・!」

岡部「ダルゥ!」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:00:46.21 ID:tp2o3fSV0
~しばらく経って~


岡部「あれからずっと探しているがあの男は見つからない・・・」

岡部「やはりあれは幻覚か何かだったというのか?」

岡部「いやいや! あんなリアルな幻覚があってたまるか!」

岡部「@ちゃんで情報を探ってみるか」


 
1:最近ゲームがつまらない                     32
2:全裸にされて放置食らった男だけど質問ある?       69
3:ジョン・タイターってどこいったんだよ              12
4:ID腹筋は正義、夏までにバキバキの体を手に入れろ    345
5:科学者だけど好きな人できたったwwww            8
6:本格的に夏が俺たちを殺しにかかってきてる件       265


岡部「あるワケないか・・・」 ボサボサ

岡部「ハッ! あ、あいつは!」

ムスカ「くそう・・・! ラピュタラピュタラピュタ!」

岡部「おい貴様ァ!」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:02:17.46 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「なんだ君は・・・ん? この前の白衣の男・・・か?」

岡部「貴様・・・この前のことを説明してもらおうか」

ムスカ「何のことかね」

岡部「とぼけるでない、俺は見たのだ! 確かに!」

岡部「貴様が空から落ちてくるのを!」

ムスカ「あれは飛行石の力。 石は持ち主を守り、いつの日にか天空の城ラピュタへ帰る時の道標となる」

ムスカ「私どもの機関はラピュタの調査を行なっていて──」

岡部「そんな・・・バカな・・・」

 パカッ

岡部「俺だっ! 機関のエェイジェントに再び接触した!」

岡部「あぁ、奴はやはりとんでもない力を秘めていたようだ・・・」

岡部「そして何より、牙城ラピュタの存在が明らかになった」

ムスカ「なんだと?」

岡部「思った以上に事態は深刻・・・だが心配するな、今回も切り抜けてみせるさ」

岡部「エル・プサイ──」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:04:28.01 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「おい小僧、ラピュタを知っているのかね」

岡部「コゾーではなぁぁい! 俺は鳳凰院凶真! 世界の支配構造の変革を望むものなり!」

ムスカ「なにぃ?」

ムスカ「言葉をつつしみたまえ! 君はラピュタ王の前にいるのだ!」

岡部「フハハァ! 面白い、貴様は今日からラボメンNo.009だ!」

ムスカ「ラボメン? 聞きなれない言葉だが」

岡部「ラボラトリーメンバーの略だ、貴様には我が研究所の一員となってもらい、我がラボに尽くしてもらう!」

ムスカ「ラピュタ王を使役するなど愚かしいにも程がある。どけ! 小僧にかまってる暇などない!」

岡部「フゥーッハッハッハ! 面白い男どぅあ、気に入ったァ!」

まゆり「オカリントゥットゥルー」

ムスカ「」

岡部「む、まゆりか」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:07:16.73 ID:tp2o3fSV0
まゆり「あれー? その人は誰かなぁ?」

岡部「機関のエェイジェントだ、今ラボへの勧誘を行なっている!」

まゆり「わわー、新しいラボメンさんー?」

まゆり「はじめましてー、ラボメンNo.002、椎名まゆりでーす」

ムスカ「・・・素晴らしい」

岡部/まゆり「ん?」

ムスカ「古文書にあった通りだ! この娘こそ聖なる娘だ!」

ムスカ「小僧! さっきの話、詳しく聞かせてもらおう」

岡部「だから小僧ではなぁぁい!」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:09:58.39 ID:tp2o3fSV0
~ラボ~

 ガチャリ

岡部「諸君! 話を聞けぃ!」

まゆり「ダル君、クリスちゃん、トゥットゥルー」

紅莉栖「はろー」

ダル「おぉ、まゆ氏にオカリン・・・ってその人はだれぞ?」

紅莉栖「あら、初めまして、牧瀬紅莉栖です」

岡部「機関のエェイジェントだ。だが改心しラボメンNo.009として──」

ムスカ「お静かに!」

ムスカ「私はムスカ大佐だ、政府の命によりラピュタの調査を行なっている」

ダル「は?」 紅莉栖「え?」

ムスカ「ラピュタ王として君臨し世界を支配するつもりだったが気が変わった」

ムスカ「チンケな研究所だが私の力を貸してやろう!」

岡部「なっ、チンケだとぉ!」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:12:16.64 ID:tp2o3fSV0
紅莉栖「ちょっと橋田・・・結構いい年した人だと思うんだけど岡部の親戚かなんか?」 ヒソヒソ

ダル「いや、僕も今初めて見たお・・・類友ってやつ?」 ヒソヒソ

ムスカ「もちろん、私が政府の密命を受けていることもお忘れなく」

岡部「ちなみにニーズヘッグ・ストーンの魔力により飛行能力を有している!」

紅莉栖「はぁ・・・なんだか岡部がもう一人増えたみたい」

ムスカ「このムスカ大佐が来たからにはこのラボの繁栄は約束されたようなものだ」

岡部「見ろこの溢れでるメァーッドを! このやる気を!」

岡部「これこそ我がラボに必要な存在! まさにシュタインズゲートの選択!」

ムスカ「期待してくれたまえ、はっはっはっはっは」

岡部「フゥーッハッハッハ!!」

ムスカ「はっはっはっはっは」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:16:51.19 ID:tp2o3fSV0
まゆり「ふんふーん♪」 チクチク

ムスカ「まゆり君、何を作っているのかな?」

まゆり「今度のコミマ用のコスだよー」

ムスカ「コス?」

まゆり「色んなお洋服着てポーズ決めたりするんだー」

ムスカ「ふむ、まゆり君は綺麗な服を着るのが好きなんだね」

まゆり「ちがうよー、まゆしぃは作るのせんも──あれれー、どっか行っちゃった」





ムスカ「来たまえ、ぜひ見てもらいたいものがあるんだ」

まゆり「んんー? わわー、お洋服がいっぱいだー」

ムスカ「君にプレゼントだ、気に入っていただけたかな?」

まゆり「で、でもぉ・・・」

ムスカ「流行りの服は嫌いですか?」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:18:48.42 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「見せてあげよう、ラピュタの雷鎚を!!」

岡部「や、やめろっ! そんなことをしたら秋葉が・・・! 秋葉が血の海になるぞ!」

ムスカ「旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした天の火だよ」

岡部「貴様というやつはぁぁぁ!」

 ピッカー ガシャーン

ダル「雷厨乙、そんなん当たるわけないっしょ」 ガスッ ビカァァー \ キラーン /

ムスカ「なっ! ラーマヤーナではインドラの矢とも伝えられているラピュタの雷鎚が!」

紅莉栖「スマブラでブツブツ厨二病発言・・・なんかもう岡部そっくりですね」

岡部「おいクリスティーナ。俺をこんな厨二病と一緒にするでない」

 ボシュウゥゥ

ムスカ「くそ~! スネーク何をしている!! 煙幕か!!」 

ダル「オカリンの厨二病についていけるとかマジパネェッス」

ムスカ「終点とは上出来じゃないか!! ここへ来い!!」

紅莉栖「はぁ・・・ある意味岡部以上かも」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:23:07.83 ID:tp2o3fSV0
岡部「おい、そっちにイビルジョー行ったぞ」

ダル「オーキードーキー、unk準備だお」

ムスカ「一人では戦えないというのかね、全く君というやつは」

 グギャー ギャー

紅莉栖「あぁもうあっちいったりこっちいったり! おとなしくしててよね!」

ムスカ「立てクルペッコ亜種! 鬼ごっこは終わりだ!!」

 グェッ グェッ グェッ グェッ グェッ

 \ ピカーン /

ムスカ「あーがぁー!! 目がぁ、目がぁー!!」

紅莉栖「・・・静かにして欲しいんですけど」

岡部「フゥーハハハ! 狂気のメァーッドハントゥアー鳳凰院凶真ここに颯爽と登場せりっ!」

ムスカ「目がぁー! あーーー! あー!」

紅莉栖「また五月蝿いのがきた」 ガクッ

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:25:54.50 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「凄まじい破壊力を持つロボットの兵隊」

ムスカ「この体が金属なのか年度なのか、それすら我々の科学力では分からないのだ」

まゆり「んんー?」

ムスカ「・・・何だこれは! 木の根がこんな所まで・・・一段落したら全て焼き払ってやる」

ムスカ「ここもか、あっ、くそー!」

ムスカ「あった! おー・・・見たまえ、この巨大なライフエネルギーを」 ドヤァ

ムスカ「今からこれを──」 ティウンティウンティウンティウンティウンティウン

まゆり「あー、針に落っこちちゃったねー」

ムスカ「・・・」

岡部「では次は俺の番だな、コントローラーをよこせぃ!」 パッ

ムスカ「何をする! くそー! 返したまえ、いい子だから! さあ!」

岡部「こと・わる!」

ムスカ「まだか! 早くしろ!」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:30:20.75 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「はっはっは」 ピリリッ

ムスカ「はっはっは」 シャー

ムスカ「はっはっは」 カサッ カサッ

ムスカ「はっはっは」 トポポポポポポ

ムスカ「はっはっは・・・」 



ムスカ「3分間待ってやる!」

紅莉栖「カップラーメンくらい静かに作れないんですかあなたは」

ムスカ「安心したまえクリスティーナ君、ちゃんと君の分も作っている」 ピリリッ

紅莉栖「あ、ありがとうござ──じゃなくて、あなたまでティーナって付けないでください!」 シャー カサッカサッ

ムスカ「次はお湯だ!」 トポポポポポポ

紅莉栖「だめだこいつ、早く何とかしないと」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:34:27.07 ID:tp2o3fSV0
~フェイリス宅~

岡部「フゥーッハッハッハ! 見ろ人がゴミのようだ!」

ムスカ「ほう? あっはっは! 人がゴミのようだ! はっはっはっは!」

ダル「ちょ、まじあの二人シンクロしすぎ」

ムスカ「素晴らしい! 700年もの間、王の帰りを待っていたのだ!」

フェイリス「ニャフフ、凶真もムーニャンも高い所がお好きみたいだニャ」

ダル「いや、あれはただ単に厨二病が感染しあってる状態だと思われ」

ムスカ「岡部君、君を誤解していた、許してくれたまえ、君は実に話が分かる男だ」

岡部「おぉかべではなぁい! 俺の真名は、鳳凰院凶真だと何度いえば──」

ムスカ「私も古い秘密の名前を持っているんだよ、岡部君」

ムスカ「私の名前は、ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ」

岡部「長い、却下だ!」

ムスカ「へぁっ!?」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:39:14.32 ID:tp2o3fSV0
~ラボ~

 ガチャリ

鈴羽「ちーっす」

ムスカ「なんだ君は。ここから先はラボメンしか入れない聖域なのだ」

鈴羽「え? えーっと・・・あたしもラボメンなんだけど」

ムスカ「これは失礼、入りたまえ」

鈴羽「あたしは阿万音鈴羽、よろしくね?」

ムスカ「私はムスカ大佐だ」

鈴羽「む、ムスカ大佐ぁ!?」

ムスカ「さあ、何をためらうのです、中へお進み下さい」

鈴羽「う、うん」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:47:12.30 ID:tp2o3fSV0
岡部「さあラボメン諸君! 今日は開発評議会を執り行う!」

岡部「みなのもの、宴であーる!!」

まゆり「わーい、お祝いお祝いー」

ダル「ピザうまっ、はふっあつっ!」

ムスカ「今日のために私の好物である赤ワインとカマンベールチーズを用意させて頂いた」

鈴羽「へぇー、美味しそうじゃん!」

ムスカ「はっはっはっはっは、諸君、思う存分味わいたまえ」

紅莉栖「ちょ、私たちは未成年だ!」

岡部「うおっほん・・・ムスカよ、粋な計らいではあるが助手の言うとおりだ」

ムスカ「脅えることはない、紳士の嗜みというやつだよ、さ、まゆり君、ついであげよう」 トポポッ

岡部「えぇーい! 堂々と飲まそうとするなっ!」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:52:26.42 ID:tp2o3fSV0
 ワイワイギャーギャー
 マキセクリスノバカー
 チョーット ワタシガナニシタッテイウノヨー
 ケンカハヤメタマエ
 チョ マキセシモアマネシモ オサエテオサエテ
 

岡部「フッ・・・」

まゆり「ねーねー、オカリン・・・どうしたの?」

岡部「なんでもない、まゆりこそどうした?」

まゆり「なんだか不思議だね、春の頃はオカリンとっても寂しそうだったのに」

岡部「えっ・・・?」

まゆり「ラボはいつも静かで、オカリンのパソコンの音しか聞こえなくて」

まゆり「それが今では ダル君、クリスちゃん、るかちゃん、鈴さん、萌郁さんフェリスちゃん、ブラウン店長さんに綯ちゃん、後ムスカさん」

まゆり「もう大丈夫だね、まゆしぃが人質じゃなくても」

テレビ「爆破の予告があったため、現在運転を見合わせているのは次の路線です──」

一同「えっ」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 22:56:27.56 ID:tp2o3fSV0
テレビ「山手線、総武線、京浜東北線──」

ムスカ「爆破予告とは・・・せっかくの宴に水をさしてくれたな、品の無いことをしてくれる」

鈴羽「橋田至! ・・・SERNへのハッキングはどうなってるの!?」

ダル「えっ? SERNと直接回線でつながってるお?」

鈴羽「──! みんな! いますぐ・・・!」

鈴羽「・・・ごめん、あたし帰る」

 ガチャリ バタン

紅莉栖「なんなの? 彼女」

ダル「ちょ、一体どうしたん?」

ムスカ「これからが楽しい時間だというのに」

まゆり「鈴さーん、途中で帰っちゃうなんて酷いよぉ」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:01:46.10 ID:tp2o3fSV0
 ドクンドクン

思い浮かんだのは二通の脅迫メール
胸騒ぎ──

紅莉栖「ねぇ岡部? あんた顔色悪いけど──」

 バタン ダダダダダダダ カチャカチャカチャ

男A「動くな!」

男B「全員両手をあげろ!」

岡部「え・・・」

 コツッ コツッ コツッ コツッ

岡部「お、お前は・・・」

まゆり「萌郁・・・さん?」

萌郁「タイムマシンはSERNが回収する」

紅莉栖「SERN!? どういうこと!?」

萌郁「岡部倫太郎、牧瀬紅莉栖、橋田至、三名は一緒に来てもらう」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:08:14.64 ID:tp2o3fSV0
岡部「ま、まゆりとムスカは・・・?」

萌郁「必要・・・ない・・・」

萌郁「FBFBFBFBFBFBのため・・・」

萌郁「」

萌郁「FBの・・・」

 パーン

乾いた銃声
女の手から舞い上がる黒い物体
誰もがその物体から目を離せないでいた
ただ一人を除き
それが銃だと分かる前に──

 パーン

男A「ぐぁ!」

ムスカ「あっはっは、私と戦うつもりか」

萌郁「こ、殺せ!」

 ガチャ


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:14:08.00 ID:tp2o3fSV0
鈴羽「てやー!」

 ガスッゴスッ

男B「ごはっ」

ムスカ「おや? これはこれは天は我らに味方してるのかね?」

ムスカ「これは僅かだが心ばかりのお礼だ、とっておきたまえ」

 パーン

男C「がはっ」

岡部「モアッド・スネーク!」 ボシュウウウウウ

 シュウウウウ

男D「くそ!」 ダダダダ

男E「く! なんもみえねえ!」

萌郁「殺せ! 殺せぇー!」

ムスカ「逃げるぞ、まゆり君」 ガシッ

まゆり「え? あ、ちょっと──」

ムスカ「バカどもにはちょうどいい目くらましだ」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:21:16.84 ID:tp2o3fSV0
岡部「待て! 俺も一緒に──」

岡部「ダル! 紅莉栖! お前らも早く!」




岡部「はぁ・・・はぁ・・・ま、待ってくれ」

まゆり「オカリーン・・・大丈夫? 怪我はない?」

岡部「俺は大丈夫だ、まゆりこそ大丈夫か?」

まゆり「まゆしぃなら大丈夫・・・ダル君たち大丈夫かなぁ・・・」

ムスカ「はぐれてしまったものは仕方がない、急ぎたまえ、追手が来るかもしれん」

岡部「なんなんだよあいつら・・・鈴羽も一体・・・」

ムスカ「携帯で連絡を取ろう、私は橋田君に、まゆり君は紅莉栖君、岡部君は阿万音君にかけてくれたまえ」

ムスカ「もっとも、電話に出られる状況であればいいがな」

岡部「くっ・・・!」

 ピッピッ

岡部「出てくれ・・・!」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:28:58.27 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「無事か、橋田君」

──「な、なんとか・・・阿万音氏とムスカ氏がいなかったら今頃みんちだお・・・」

まゆり「クリスちゃん! 大丈夫!? ねえどこにいるの?」

──「分からない・・・闇雲に逃げてきたから・・・ねえまゆりは大丈夫なの? 岡部は!? 皆は!?」



──「岡部倫太郎! 大丈夫だった!?」

岡部「鈴羽! 無事だったか!」

ムスカ「どうやら皆生きているようだな、携帯をスピーカーモードに切り替え情報を共有するぞ」

 ピッ

ムスカ「私はムスカ大佐だ、謎の集団によりラボが強襲された、緊急事態につき私が臨時に指揮をとる」

ムスカ「集団は我々を狙っている、姿を表した瞬間を仕留めろ」

──「ちょっと・・・そんな無茶言わないでよ・・・」

57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:34:33.21 ID:tp2o3fSV0
岡部「鈴羽! あいつらなんなんだ! お前何か知ってるのか!?」

──「詳しく説明すると長くなる、あいつらはラウンダー、SERNの手先だよ」

──「あ、阿万音氏・・・。 あいつらだ。 追手がきたお・・・」 ヒソヒソ

──「ゴメン、後で説明する! 橋田至、逃げるよ!」

 ツーツー

岡部「あ、おい!」

──「ねえ、岡部たちどこにいるの? 一人じゃ心細いよ・・・」

ムスカ「○○小の近くだ、しかし我々と合流するより君は警察に行ったほうがいい」

ムスカ「いや待て、やはり御茶ノ水のホテルに戻りたまえ」

──「で、でも・・・じゃあ岡部達は・・・?」

岡部「俺達もなんとか逃げ切ってみせる、紅莉栖も早く逃げてくれ」

──「分かった・・・無茶だけはしないでね?」

 ピッ

まゆり「ねえねえ、警察に行ったほうがいいんじゃないかなぁ・・・」

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:41:03.76 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「そうしたいのは山々だが相手がSERNとつながっているとなると警察も信用ならん」

岡部「そんな・・・・・・いや! それよりなんでSERNにバレたんだ!」

ムスカ「橋田君が不用意に打った暗号を解読されたのでは?」

岡部「それは無いはず・・・ダルもハッキングがバレるようなヘマはしてないと・・・」

ムスカ「・・・ともかく、これを」 カチャ

岡部「じゅ、銃・・・っていうか、お前も何者なんだよ・・・」

ムスカ「私はムスカ大佐であり、ラピュタ王として君臨する男だ」

ムスカ「正確にはラピュタ王として君臨するはずだった、だがな」

まゆり「ねぇねぇ、まゆしぃ達どうなっちゃうの・・・?」

岡部「心配するなまゆり、お前は俺が命に変えても守ってやる!」

ムスカ「言葉を慎みたまえ、今は逃げることに集中した方がいい」

岡部「でも逃げると言ったってどこへ・・・」

61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:46:49.46 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「どこでもいい、どこか遠くだ」

岡部(柳林神社に匿ってもらうか?)

岡部(駄目だ! そんなことをしたらるか子まで巻き込むことになる!)

ラウンダーA「いたぞ! こっちだ」

ムスカ「くそ、見つかったか、逃げるぞ」
 
 パーン パーン

ラウンダーA「うがっ!」

ラウンダーB「相手は発砲してきている! 殺しても構わん!」

岡部「くそっ! まゆりっ手を離すなよ!?」 ガシッ タタタタタ

まゆり「あっ」 タタタタタ

ムスカ「急げ!」

 ダァン
 
 パーン

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:53:12.80 ID:tp2o3fSV0
ムスカ「しつこい奴らめ!」

 パーン

ラウンダーC「グッ!」

 ジュウセイ!?
 エ、チョ、ナニ? エイガノサツエイ?
 
 ザワザワ

岡部「おいムスカ! ここは人通りがある! 銃は駄目だ!」 タタタタタ

ムスカ「ちっ、仕方ない」 タタタタタ

まゆり「クリスちゃんとダル君・・・鈴さん・・・大丈夫かなぁ・・・」 タタタタ

ムスカ「今は自分の身の安全だけを考えたまえ」 タタタタタ

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/09(土) 23:59:00.07 ID:tp2o3fSV0
岡部「はぁ・・・! はぁ・・・!」

まゆり「オカリーン、大丈夫・・・?」

岡部「久しぶりに走ったから・・・はぁ・・・息が上がった・・・はぁ・・・だけだ」

ムスカ「撒いたようだな、人ごみに紛れてやり過ごすぞ」

 ザワザワ

岡部「これからどうする・・・どこに逃げるんだ」

ムスカ「私は秋葉に詳しいわけではない、君たちに任せるしか無い」

まゆり「電車で遠くに逃げるのはどうかなぁ・・・?」

岡部「そ、そうだ! 電車で都内を出れば奴らも簡単には──」

ムスカ「待ちたまえ、先ほどの爆破テロ予告のせいで電車は止まっているはずだ」

岡部「──! そうだった・・・まさか爆破予告もあいつらの・・・」

ムスカ「かもしれんな」

岡部「ならばどこに逃げれば・・・」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:06:16.80 ID:uivxQKyr0
ムスカ「奴らは人数も多い、逃亡手段を潰しておくなど用意周到だ」

岡部「この分では地下鉄にも奴らの包囲網が──」

 カチャ

ラウンダーD「岡部倫太郎だな、黙って付いてこい、声を出したら撃つ」 ヒソヒソ

岡部(く、くそ・・・!)

ムスカ「どうした岡部君」

まゆり「オカリーン?」

男「おおい! 何立ち止まってんだよ!」 ガスッ

ラウンダーD「うぐっ」

岡部「逃げるぞまゆり! ムスカ!」 ガシッ ガシッ タタタタタ

まゆり「オ、オカリーン!?」

ムスカ「ま、待ちたまえ!」

岡部「あの雑居ビルに入ってやり過ごそう!」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:12:24.21 ID:uivxQKyr0
──「いたか!?」

──「いや、いない! だがここらへんにいるはずだ! 探せ!」

 ヒョコッ

ムスカ「思った以上に敵さんの鼻は利くようだな」

岡部「まだうろついてるのか」

ムスカ「どうやらこの辺りに潜んでいると思われてるみたいだ」

まゆり「オカリン・・・ムスカさん・・・あのね・・・?」

まゆり「まゆしぃが足手まといになっちゃったら、その時は逃げてね?」

岡部/ムスカ「バカを言うな」

ムスカ「私をあまり怒らせない方がいいぞ! 当分三人で行動するのだからな」

岡部「そうだぞまゆり、俺達がお前を置いて逃げるなんて・・・そんなこと、絶対にありえない」

まゆり「そっかぁ・・・ごめんね二人とも。変なこと言っちゃって。まゆしぃも頑張らなきゃ、だよね」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:16:48.41 ID:uivxQKyr0
──「あのビルを探せ!」

──「分かった!」

ムスカ「まずい、こっちに来る」

岡部「えっ!?」

ムスカ「階段を登るぞ、隠れる所を探す」

 

 カツカツカツ

 カツカツカツ

 カツカツカツ



 ビュウウウウ

まゆり「屋上・・・まで来ちゃったね」

ムスカ「ろくに隠れるところもないとはな」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:24:14.81 ID:uivxQKyr0
岡部(くそっ! ここまでなのか・・・!?)

ラウンダーD「いたぞ!」

岡部「──!」

ラウンダーE「捕らえろ! もし抵抗するようなら殺しても構わんとの命令だ!」

ムスカ「食い止めろ!! まゆり君は床に伏せていたまえ!!」

 パーン パーン

ラウンダーB「撃ってきてい─うがっ!」

 ダーンダーン

岡部「く、くそぉぉぉ」

 パーンパーンパーンパーン

ラウンダーD「うっ!」

 ダーン

ムスカ「私の腕を舐めてもらっては困る」

 パーン

ラウンダーE「がはっ!」

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:31:26.16 ID:uivxQKyr0
岡部「はぁ・・・はぁ・・・」

まゆり「オ、オカリーン・・・」



 ダァン

まゆり「わわー!」

ムスカ「ラウンダーの残りだ、もう一匹隠れているぞ」

岡部「くっそぉ!」 

 パーン ダァン

ムスカ「」

 パーン

──「くっ・・・」

 カランカラン

 シーン

ムスカ「ラウンダー出てこい! でないと目玉をくり抜くぞ!」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:37:34.06 ID:uivxQKyr0
──「・・・」

岡部「ラウンダーめぇぇぇ!」 ググッ

ムスカ「撃つな捕らえろ!!」

岡部「くっ」

ムスカ「これはこれは桐生萌郁ではないか」

萌郁「・・・」

岡部「桐生・・・萌郁・・・」

まゆり「萌郁さん・・・」

岡部「なぜだ! なぜ俺達を付け狙う!」

ムスカ「言え小娘!」

萌郁「・・・理由は3つ」

萌郁「ひとつ。君たちは知ってはいけないことを知った」

萌郁「ふたつ。タイムマシーンを作り上げた」

萌郁「みっつ。世間に公表しようとした」

84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:43:42.86 ID:uivxQKyr0
岡部「バカな・・・なんで・・・そんなこと・・・まで」


 タタタタタタタタタタ


ラウンダーFがあらわれた!
ラウンダーGがあらわれた!
ラウンダーHがあらわれた!
ラウンダーIがあらわれた!
ラウンダーJがあらわれた!

 カチャ カチャ チャキ

まゆり「ひぅっ・・・」

岡部「くそ・・・」

萌郁「これ以上抵抗するなら・・・容赦はしない・・・」

ムスカ「相手は自動小銃、こちらは弾も少ない、負けだな」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:49:26.20 ID:uivxQKyr0
~一方その頃~



ダル「ひぃっ・・・ひぃっ・・・ふぅっ・・・」

鈴羽「ちょっとぉ、頑張ってよ橋田至!」

ダル「あ、阿万音氏と違って僕はぁっ・・・体力がはぁっ・・・ないんだお・・・」

ラウンダーK「いたぞ! 橋田至と女だ! 一緒にいる!」

ラウンダーL「橋田至は捕らえろとのことだ、女は殺せ!」

鈴羽「見つかっちゃったみたいだよ」

ダル「え、ええー・・・? もうだめぽ・・・」

鈴羽「・・・分かった、橋田至はどこかに隠れてて!」

ダル「え、ちょ、阿万音氏? 阿万音氏ぃ!?」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:54:05.86 ID:uivxQKyr0
鈴羽「やぁぁぁぁぁぁぁ!」

ラウンダーK「うおっ!?」

ラウンダーL「速いぃ!?」

 ダァン ダァン

鈴羽「そんなの!」

鈴羽「当たらないよっ!」

 ゴッ

ラウンダーK「ぐぇっ」

鈴羽「はっ!」

 ドォッ ガシャアン

ラウンダーK「」

ラウンダーL「こいつっ!」

 ダァンダァンダァン

89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 00:58:49.59 ID:uivxQKyr0
鈴羽「てぇやぁ!」

 ゴシャッ

ラウンダーL「ぬわーーっっ!!」

鈴羽「止めっ!」

 コキャッ

ラウンダーL「」

鈴羽「ふうっ、ざっとこんなもんかな」

鈴羽「さて、と。もう大丈夫だよ橋田い──」

 ゴッ

男「おーおー、また派手にやらかしやがって」

鈴羽「げほっ・・・げほぉっ・・・!」

鈴羽「・・・そんっ・・・なっ・・・」

 ガスッ

鈴羽「あうっ・・・!」

男「修羅場くぐってきてるみてーだけどよ、油断はだめだぜぇ? バイトォ」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 01:03:38.57 ID:uivxQKyr0
鈴羽「そんな・・・店長・・・どうっ・・・して・・・」

 ピッ

天王寺「えぇ、牧瀬紅莉栖、橋田至の両名は捕らえました。タイムリープマシンも確保しました。えぇ」

天王寺「・・・謎の女・・・ですか? えぇ・・・いえ、こいつはもう一人のターゲットを捕らえるための餌に使おうかと」

天王寺「えぇ、分かりました」

天王寺「──という訳だバイト、おめーにゃこれから──」

天王寺「って、どこ行きやがった、あいつ」

天王寺「おいおい、まだ動けたのかよ・・・」

91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 01:09:13.54 ID:uivxQKyr0
萌郁「これ以上抵抗するなら・・・容赦はしない・・・」

ムスカ「相手は自動小銃、こちらは弾も少ない、負けだな」

萌郁「・・・岡部倫太郎・・・こっちに来て」

岡部「くっ・・・」

岡部(こいつらはまゆりとムスカを殺す気だ!)

岡部(しかし俺が行かなくてもいずれは・・・)

ムスカ「まゆり君、岡部君、私が”降参”と合図したら屋上から飛び降りろ」 ヒソヒソ

まゆり「えぇー・・・?」 ヒソヒソ

岡部「そ、そんな・・・ここは5階だぞ」 ヒソヒソ

萌郁「・・・早く、こっちに」

岡部「何か策があるのだな」 ヒソヒソ

ムスカ「分かった、認めよう」

 カランカラン

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 01:16:59.03 ID:uivxQKyr0
萌郁「・・・」

ムスカ「”降参”だ」

岡部「まゆり! 捕まれ!」 ガシッ

まゆり「わわ──」

萌郁「──!」

岡部「うおおおお!」

ムスカ「あっはっはっはっは!」

 バッ 

 トビオリヤガッタ!

岡部(くぅうう・・・!!)

まゆり(オ、オカリン!!)

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 01:26:36.68 ID:uivxQKyr0
ムスカ「」 ガシッ

ムスカ(飛行石よ! その力を示したまえ!) グッ

 バシュウウウウウ

岡部「こ、これは・・・」

まゆり「う、浮かんでるー!」

ムスカ「前にも説明しただろう、石は持ち主を守る、と」

 ウ、ウイテヤガル

 ストッ ストッ ストッ

 ナニシテル ウテー! オイカケロ!

ムスカ「急ぐぞ、すぐに奴らが降りてくる」

岡部「あ、あぁ・・・」





すまん寝る

139: 保守サンクスだよ 2012/06/10(日) 11:19:13.00 ID:uivxQKyr0
岡部「はぁ・・・はぁ・・・!」

 ブーブー

岡部「着信・・・鈴羽からだ!」

──「岡部倫太郎!」

岡部「鈴羽! 無事か!?」

──「あたしは大丈夫、それより聞いて!」

──「ゴメン! 橋田至が捕まった! 後・・・多分牧瀬紅莉栖も」

岡部「な、なんだと」

──「それとタイムリープマシンも取られたみたい」

岡部「くっ! タイムリープマシンがっ!?」

──「落ち着いて聞いて、あたしは──くっ・・・追手が!」

岡部「鈴羽ァ!」

──「お願い! 今すぐラジ館の屋上に行って」

──「そしてタイムマシンの中に──ウッ!」

鈴羽「た、タイムマシン!? お前何言って──!」

140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 11:25:35.96 ID:uivxQKyr0
──「未来を変えて! ハッチの横にスイッチがある! パ──」

──カターン カラカラカラ

岡部「おい鈴羽! 鈴羽ァ!」

岡部「くそ・・・鈴羽・・・! 携帯落としたのか・・・!?」

まゆり「オカリーン、鈴さんどうしちゃったの?」 ジワッ

岡部「未来を変えるって・・・どういうことだ?」

ムスカ「彼女は何を言ってたんだね、事態は思わしくないようだが」

岡部「ラジ館にタイムマシンとか・・・未来を変えるとか・・・」

ムスカ「・・・罠だとしたらどうする? 彼女は明らかに何かを知っている」

岡部「馬鹿な! それなら最初の襲撃の時に俺たちを助ける意味はないじゃないか!」

岡部「俺はラボメンを信じ──」 ハッ

岡部(・・・桐生・・・萌郁)

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 11:30:11.35 ID:uivxQKyr0
ムスカ「事を急ぐと元も子も無くすぞ岡部君」

岡部「鈴羽は・・・鈴羽は命がけで俺たちを守ってくれた」

岡部「そして今も必死に何かを俺に伝えようと・・・」

岡部「俺は鈴羽を信じる!」

ムスカ「君は人がよすぎる、岡部君の悪いクセだ」

岡部「それにダルと紅莉栖も捕まったらしい、放ってはおけない!」

まゆり「ダ、ダル君とクリスちゃんが?」 ジワッ

岡部「行くぞ! ラジ館屋上だ!」

ムスカ「・・・分かった、私が先導する、付いてきたまえ」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 11:39:59.50 ID:uivxQKyr0
~ラジ館前~


ムスカ「お前達はここで待て」

 キョロキョロ

 ヒョイッ ヒョイッ

 ガチャリ

ムスカ「来い」

 カツカツカツ

 カツカツカツ

 カツカツカツ

 カツカツカツ

~ラジ館屋上~

岡部「人はいないみたいだな」

まゆり「鈴さん・・・大丈夫かなぁ」

ムスカ「油断はするな」

岡部「これ・・・タイムマシンだったのか・・・」

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 11:46:31.27 ID:uivxQKyr0
岡部「でもどうしろと・・・使い方なんて分からないぞ」

ムスカ「ともかく、中を確認するんだ」

岡部「あ、あぁ・・・確かハッチの横にスイッチが」

 パカッ

岡部(あ、あった、ホントにあった!)

 ガァン! ガァン!

まゆり「ひぅっ・・・」

岡部「!?」

ムスカ「まずい、もう追手か・・・岡部君、急ぎたまえ! ドアが持たない!」

岡部「え、えーっと、パスワード!?」

岡部「・・・そんなの聞いてないぞ!!」

 ガァン! ガァン! ガァン!

ムスカ「まだか、早くしろ!!」

岡部「パスワードがわからないんだよ!」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 11:52:45.00 ID:uivxQKyr0
 ガァン!

 

 ガァァン! ガランガラン

ムスカ「くそ、破られたか」

男「カギなんて掛けやがって、もう逃げられねぇぞおい」

岡部「そ・・・そんな、なぜあなたがここにいる!」

男「よぉ岡部、もう抵抗すんなよ? おめーらの仲間はもう捕まってる」

まゆり「そ、そんな・・・ブラウン・・・店長さん?」

岡部「まさか・・・」

天王寺「タイムリープマシンもSERNが回収した、後はおめーだけだ岡部」

岡部「まさかあなたがSERNの犬だったとはな!」

天王寺「あ? おめーに何が分かる」

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:00:04.71 ID:uivxQKyr0
天王寺「・・・やめだやめだ、さ、まゆり嬢、ムスカ、悪く思うなよ?」 チャキッ

まゆり「じゅ、銃・・・」

岡部「殺させない! まゆりは俺が! 殺させない!」

岡部「うわあああああ!」

天王寺「ちっ」

 ゴスッ

岡部「ぐっ・・・!」

まゆり「オカリン!」

 ガッ

 ズサァ

岡部「」

天王寺「おっと、力入りすぎちまったな、生きてっか?」

 チャキッ

ムスカ「彼なら安心したまえ、あの石頭は私のより頑丈だよ」

天王寺「てめえ・・・」

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:06:40.03 ID:uivxQKyr0
ムスカ「さぁ、橋田君と紅莉栖君を解放したまえ」

まゆり「オカリン! 大丈夫!?」

岡部「う・・・ぐ・・・だ、大丈夫だ・・・」

天王寺「ったくよぉ、うちのバイトといい、なんだってんだよおめーら」

天王寺「M4」

 ダァン

ムスカ「へぁっ!?」

萌郁「・・・」

岡部「桐生・・・萌郁・・・!!」

ムスカ「ぐはぁっ・・・!」

岡部「く・・・そぉ!」 チャキッ

天王寺「やらせるかよ!」

まゆり「ダメ! オカリン!」

 パーン

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:16:14.66 ID:uivxQKyr0
岡部「まゆりぃっ!」

まゆり「お・・・かり・・・」

岡部「まゆり・・・なんだよこれ・・・」

岡部「なんだよこれぇぇぇっ!」

天王寺「ったく、手こずらせやがって」

天王寺「おい岡部、これ以上の抵抗はむい──」

 ガスッ

萌郁「ぐっ!」

天王寺「M4!?」

鈴羽「パスワードはOSHMAM!!」

岡部「!?」

天王寺「てめえバイトォ!」

鈴羽「早く! 岡部倫太郎!」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:21:09.31 ID:uivxQKyr0
岡部「くっ・・・!」 タタタッ

天王寺「ちっ!」

鈴羽「させない!」

 ガッ ガスッ

天王寺「ぐぁっ!」


 プシュー

岡部「開いた!」

岡部「これが・・・タイムマシン! ハッ!」

岡部「これは・・・電話レンジ? いや・・・似てるけど少し違う」

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:26:27.25 ID:uivxQKyr0
──「岡部倫太郎! 中にタイムリープマシンがある! それを使って!」

岡部(やっぱりタイムリープマシンだっていうのか!?)

──「早く!」

ムスカ「・・・飛ぶ気か?」

岡部「ムスカ! 生きてたのか!」

ムスカ「・・・君にまゆり君が救えるかね」

岡部「こういう言葉がある”飛ばねぇ豚は、ただの豚だ”と」

 バチバチバチバチ

岡部(まゆりは必ず・・・助けるっ!)

岡部「とぉべよぉぉぉぉぉぉ!!」


 ブゥゥゥゥゥン

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:31:48.75 ID:uivxQKyr0
タイムリープは成功した
鈴羽の正体は分からない
しかし俺達の味方であることは確かなようだ
まずはあいつから話を聞かなくては
タイムマシンについて、鈴羽の正体について
SERNがラボを襲う前に・・・
まゆりが殺される前に・・・


~ラボ~

岡部「はうぁっ!」

紅莉栖「岡部・・・どうしたの? 変な声出しちゃって」

ムスカ「君のアホづらには心底うんざりさせられる」

ダル「ちょ、ムスカ氏毒舌すぎワロタ」

岡部「三人とも、今すぐラボから離れるんだ!」

紅莉栖「え、ちょ」

ムスカ「どこへ行こうというのかね!?」

岡部「いいから離れるんだ!」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:36:16.80 ID:uivxQKyr0
岡部(鈴羽! どこにいる!)

岡部(電話もつながらない・・・! くそっ!)



岡部(どこにもいない・・・後数時間でラボが襲われるっていうのに!)

紅莉栖「こんなところで何してる?」

岡部「紅莉栖・・・ムスカ・・・」

紅莉栖「ちょ、初めて名前を呼んだな」

紅莉栖「聞かせろ、何があった? ──いや、何が起きる?」

岡部「えっ」

ムスカ「電話を取った直後の君の様子がおかしかったのでね、紅莉栖君と話しあった結果、こう推測した」

紅莉栖/ムスカ「未来からタイムリープしてきた、と」

157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:40:44.19 ID:uivxQKyr0
岡部「俺のせいだ・・・まゆりは俺を・・・かばって・・・」

ムスカ「ならばさっさと逃げればいいものを」

岡部「だめだ! どこへ逃げようとあいつらは追ってくる!」

岡部「電車も止められた・・・逃げ場はない・・・」

ムスカ「岡部君、君を誤解していた、許してくれたまえ」

ムスカ「君がまゆり君を守るために奮戦してくれたとは知らなかったんだ」

紅莉栖「じゃあ今からでもタイムリープすれば・・・」

鈴羽「それじゃあ未来は変わらない」

岡部「鈴羽! お前今までどこに!」

鈴羽「ゴメンね、話を聞くつもりはなかったんだけど・・・」

鈴羽「きっとあたしのせいだ、あたしが甘えてたせいで・・・」

岡部「鈴羽、一体お前は何者なんだ・・・」

鈴羽「あたしはジョンタイター、2036年から来たタイムトラベラーだよ」

Ω ΩΩ<な、なんだってー

161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:47:08.81 ID:uivxQKyr0
~ラボ~

鈴羽「2036年ではSERNが支配するディストピアが構築されている」

鈴羽「そんな未来を変えるためにあたしはタイムトラベルしたんだ」



鈴羽「ちなみに岡部倫太郎とムスカ大佐はテロリストとして有名」

岡部/ムスカ「なんだと!」

鈴羽「岡部倫太郎とムスカ大佐は飛行石の力を使用して空中要塞ラピュタを作り上げた」

鈴羽「レーダーにも観測されず、燃料も要らない、SERNですら容易に手を出せなかったみたいだね」

鈴羽「牧瀬紅莉栖は・・・タイムマシンの母として崇められていた」

紅莉栖「えっ・・・」

鈴羽「でも話を聞く限りでは、SERNに開発を強要されてたのかな・・・」

鈴羽「話が脱線したね」

鈴羽「・・・2036年ではアトラクタフィールド理論が提唱されていてね」

鈴羽「その理論によると──」

162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 12:51:43.09 ID:uivxQKyr0
岡部「そんな・・・それじゃあまゆりを助けられないっていうのか!」

鈴羽「そうタイムリープじゃ未来は変えられない」

鈴羽「椎名まゆりを助けるには・・・未来を変えるには、ダイバージェンス1%の壁を超える必要があるんだ」

ムスカ「どういうことだね?」

鈴羽「岡部倫太郎、君がはじめに送ったDメールがSERNのエシュロンに引っかかったんだ」

岡部「あのメールか!」

鈴羽「それがきっかけでSERNは君たちに目をつけた」

鈴羽「でもSERNがそのメールに気づくのはもうちょっと後なはず」

164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:03:46.07 ID:uivxQKyr0
鈴羽「つまりSERNサーバー内にあるDメールを削除すれば・・・」

岡部「未来は変わる! まゆりが助かるってことだな!」

鈴羽「うん、でもそれにはIBN5100が必要」

紅莉栖「どうして?」

鈴羽「SERNサーバー内のデータは独自のプログラムが使われていてIBN5100を使わないと解析できないんだよ」

鈴羽「だから今からあたしがタイムマシンを使って君たちにIBN5100を託すよ」

ムスカ「その必要はない」

一同「「「えっ」」」

ムスカ「私は暗号解読の天才であり、一瞬にして相手の暗号を解読する能力を持っているのだ」

鈴羽「暗号解析とはちょっと違うような気がするけど・・・大丈夫なの?」

ムスカ「言葉を慎みたまえ、君はラピュタ王の前にいるのだ」

166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:08:58.59 ID:uivxQKyr0
ダル「ホントに解析できるん? 釣りじゃないのかお?」

ムスカ「君は黙って協力したまえ」



ムスカ「読める・・・読めるぞ! ここをこうして・・・へぁっ!?」

ダル「あった! オカリンマジであったよこれっしょ!?」

鈴羽「す、すごいね君たちって」

岡部「ダルの技術力は世界一だからな」

ムスカ「私の功績も忘れないでくれたまえ」

紅莉栖「にしても最初のDメールか・・・えーっと」


バルスバルス
ってちがうわ
!本当に人間

岡部/ムスカ「こ・・・これは」

167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:13:51.99 ID:uivxQKyr0
~ラジ館屋上~

ムスカ「立て、鬼ごっこは終わりだ!」

紅莉栖「こんなところにいたのね」

岡部「・・・」

紅莉栖「どうしたのよ、突然クラッキングをやめるなんて言い出して」

紅莉栖「タイーホフラグが立ったんでビビったんですね分かります」

ムスカ「説明してもらおう、なぜ君が・・・いや、なぜこのメール私の携帯に送られたのかを」

 パカッ

バルスバルス
ってちがうわ
!本当に人間

岡部「!」

岡部「ムスカ・・・お前の携帯に送られていた・・・というのか」

岡部「俺はあの日・・・7月28日・・・」

168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:17:30.92 ID:uivxQKyr0
~7月28日13時~

岡部「ま、牧瀬紅莉栖が血まみれ・・・? どういう事だ・・・」

 パカッ

宛先:ダル
本文:牧瀬紅莉栖が何者かに刺されたみたいだ

 ピッ

岡部「しかも外へ出てみれば瓦礫やらなんやら降ってきている」

岡部「くそ・・・変なことに巻き込まれたな」

 ブーブー

本文:はぁ? なんの冗談よそれ、また厨二病っすか?

171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:21:55.99 ID:uivxQKyr0
岡部「ぐっ・・・! あいつめっ信じていないというのか!」


 ヒュウウウウウ

 グシャアア

岡部「」

岡部(ひ、人!? 人が・・・空から・・・な、なんだよこれ)

岡部(茶色のスーツ・・・原型をとどめてない・・・肉の塊・・・)

岡部「うぇぇええぇぇっ」

岡部「はっ・・・はっ・・・」

宛先:ダル
本文:大変だ!空から人間が降ってきた!



 ブーブー

本文:だから厨二病はいいっつに!
   てゆか空から降ってくるなら女の子以外認めない
   それとこれから電話レンジの調整あるんでオカリンの相手してる暇ないし

173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:27:01.68 ID:uivxQKyr0
岡部「ダルめ・・・」

宛先:ダル
本文:バルスバルス
   ってちがうわ!本当に人間が降ってきた!
   なんなら証拠も見せる!


そう送ろうとして──

岡部「くそ、手が震えてアドレス消してしまった・・・」

 ピッピッピッ

岡部「確か・・・これで合ってたよな?」

それを送った途端周りの景色が歪み──







岡部「空から男が!」

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:32:26.85 ID:uivxQKyr0
~7月28日11時~ ラピュタ無い中心部


ムスカ「おー、見たまえ、この巨大な飛行石を、これこそラピュタの力の根源なのだ!!」

ムスカ「素晴らしい!! 700年もの間、王の帰りを待っていたのだ!!」

シータ「ムスカ・・・あなたは一体」

ムスカ「君の一族はそんなことも忘れてしまったのかね!?」

ムスカ「黒い石だ!!伝承の通りだ!!」

ムスカ「読める!! 読めるぞ!! はっ、へぁっ!?」 ブーブー

ムスカ「メール?」

ムスカ「なになに・・・バルスバルス・・・?」

飛行石「はいよ」

 ピカーーーーー

ムスカ「うわぁぁぁぁ!」





 ウウウーウ ウーウーウー

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:36:07.62 ID:uivxQKyr0
~8月13日~



岡部「あの時落ちてきて死んだ人間はムスカ、お前だよ・・・そのスーツ・・・間違えるはずがない」

ムスカ「・・・私が死ぬ・・・だと?」

岡部「つまりDメールを消せば・・・あのメールをなかったことにすれば」

岡部「β世界線にたどり着くということは・・・紅莉栖とムスカが死ぬ」

紅莉栖「・・・」

岡部「まゆりを助けることは・・・二人を見殺しにすることなんだよ・・・」

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:43:01.75 ID:uivxQKyr0
~ラボ屋上~

ムスカ「にわかには信じがたい話だよ、この私が死ぬなんて」

紅莉栖「ホントよね」

紅莉栖「でも・・・」

ムスカ「君にも実感があるのかね」

紅莉栖「えぇ、夢にしてはあまりにもリアルすぎるというか・・・痛みとか絶望感が」

ムスカ「しかしこのままではアトラクタフィールド理論によりまゆり君の死が約束されている」

紅莉栖「そう・・・なのよね」

紅莉栖「岡部・・・」

179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 13:49:48.89 ID:uivxQKyr0
~ラボ~



岡部「答えは見つけられない・・・タイムリープマシンでもう一度やり直して──」

 ガシッ

岡部「!?」

ムスカ「どこへ逃げようというのかね」

紅莉栖「逃げたって・・・逃げたって辛くなるだけよ!」

岡部「む、ムスカ! 紅莉栖!」

紅莉栖「ねえ岡部、まゆりを助けて」

岡部「それでいいのか! β世界線に行ったら・・・死ぬんだぞ!」

紅莉栖「ムスカとも話しあったけど、あんたはまゆりを助けるべきなのよ」

ムスカ「私にはもはやラピュタ王などに興味はない、私たちは元々死んでいた、元に戻るだけだ」

182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:03:22.14 ID:uivxQKyr0
ムスカ「まゆり君を助けてあげてくれ」

岡部「けど・・・けど!」

ムスカ「君も男なら、聞き分けたまえ」

岡部「聞けるかよ・・・! そんなこと!」

ムスカ「・・・分間待ってやる」

岡部「えっ?」

ムスカ「3分間待ってやる! その間に決めろ」

岡部(そんなこと・・・できるわけないだろっ!)







ムスカ「」 チラッ

ムスカ「時間だ! 答えを聞こう!」

 ガターン


岡部「まゆり!?」

183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:08:10.02 ID:uivxQKyr0
まゆり「やだよ・・・二人が死んじゃうなんてやだよぉ!」

紅莉栖「まゆり・・・」

ムスカ「聞いていたのかね、悪い子だ」

まゆり「まゆしぃの代わりに二人が死ぬなんて絶対やだ・・・よぉ」

岡部「・・・俺はお前たちを・・・助けられない」

まゆり「オカリン!」

紅莉栖「それでいいのよ・・・」

ムスカ「私は滅びぬ、何度でもよみがえるさ」

184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:13:11.55 ID:uivxQKyr0
ダル「オカリン、エンターを押す役目は任せるお・・・」

岡部「分かっている」

岡部(紅莉栖、ムスカ・・・すまない・・・)

 ピッ

 ブゥゥゥゥゥン

岡部「ぐうぅうう!!」




岡部「はぁ・・・はぁ・・・!」

ダル「オカリーン、どうしたんだお?」

まゆり「だいじょーぶー?」

岡部「なあまゆり・・・ラボメンNo.4と9は・・・だれだ?」

まゆり「うーん、ラボメンは003までじゃないかなぁ?」

185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:21:19.11 ID:uivxQKyr0
岡部「ふ・・・ふふふ・・・ククク・・・、今ここにラグナロクの勝敗は決した!」

岡部「この俺狂気のマッドサイエンティストである鳳凰院凶真は! SERNのあらゆる攻撃に対し!」

岡部「時空を支配することによって完全に勝利したのだ! これこそがシュタインズゲートの選択!」

まゆり「オカリン・・・もういいんだよ、その口調続けなくても」

まゆり「オカリンはオカリンのために泣いてもいいんだよ・・・?」

岡部「電話レンジはもういらない・・・あの機械があったことでたくさんの人が傷ついた」

岡部「これでいいんだよな・・・」

187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:28:39.62 ID:uivxQKyr0
~8月21日~



岡部「俺が・・・紅莉栖を殺した・・・」

鈴羽「オカリンおじさん、しっかりしてよ! たった一回の失敗で諦めちゃダメ!」

岡部「だめだよ・・・アトラクタフィールド理論で紅莉栖は死ぬ・・・もうだめなんだよ・・・」

──「探したぞ、こんな所にいたのかね」

ダル「だ、だれぞ?」

まゆり「え、えっと、誰かなぁ?」

岡部「!? なぜ・・・お前がここにいる!」

ムスカ「言っただろう、私は滅びぬ、何度でもよみがえると」

ムスカ「私は手荒なことはしたくないが、あの少女の運命は君が握っているんだよ」

ムスカ「君がなら、あの少女を自由の身にしてやれるんだ」

岡部「おまえ! もしかして記憶が!?」

ムスカ「おぼろげではあるがね」

189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:34:51.50 ID:uivxQKyr0
~7月28日12時30分~

ムスカ「それともその大砲で私と勝負するかね!?」

パズー「シータと二人っきりで話がしたい」

シータ「パズー!」

ムスカ「3分間待ってやる!!」

ムスカ(なん・・・だこれは・・・)

ムスカ(前にも言ったことがある・・・ような)



ムスカ「時間だ・・・答えを・・・」

 カランカラン

ムスカ「聞く前に話すことがある。降参だ」

シータ/パズー「「えっ」」


190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:40:19.60 ID:uivxQKyr0
ムスカ「降参だといったんだ、もう私はラピュタには興味はない」

兵士「あ、ムスカ! 貴様よくもこの俺を全裸放置しやがったな!」

兵士「てめーも味わえ! つーか服よこせ!」

ムスカ「構わん、贖罪になるのかは分からんが、服の一着や二着提供しよう」

兵士「おら! 後で返せっつっても返さねーからな!」

シータ「きゃっ、見ちゃダメェ!///」

パズー「シータ!」






兵士「けっ、いいスーツじゃねーかよ!」 ツルッ 

兵士「」

 ヒューーーー

191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:46:29.21 ID:uivxQKyr0
~8月21日~



岡部「ふふふ・・・ふはは・・・」

岡部「フゥーッハッハッハ!」

岡部「なるほど・・・アトラクタフィールド理論・・・やぶれたりっ!」

鈴羽「え、えっと?」

岡部「やはりこの俺、狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真に敗北の二文字はないようだな!」

ダル「おぉ、いつものオカリンに戻った」

まゆり「でもでもー、まゆしぃはこっちのオカリンのほうが好きなのでーす」

岡部「俺は狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真!」

岡部「世界を騙すなど、造作も無い!」

ムスカ「素晴らしい!! 最高のショーだとは思わんかね!?」

岡部「あえてもう一度いおう!」

岡部「世界を騙すなど、造作も無ぁい!」


                            おしまい

193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/10(日) 14:49:08.24 ID:uivxQKyr0
おまけ



ムスカ「この石がラピュタの在り処を示すカギなのだ!」

岡部「うむ! 必ずや我がラボでラピュタを探し当ててみよう!」

岡部「なぜならっ! 機関はそこまで迫っているのだから!」

紅莉栖「厨二病二人・・・頭痛いんですが」

まゆり「ラボも賑やかになったねー、えっへへー」

ダル「1+1が2じゃないことを実感するお・・・」

ムスカ「石の使い方が分かればラピュタを探すなど造作も無い!」

岡部「フフフゥッ、石の呪文ならこの俺の頭の中に!」

ムスカ「どんな呪文だ、教えろ! その言葉を!!」








                      エル・プサイ・コングルゥ