3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:24:07.31 ID:LXFWSlyw0
それの大きさはテニスボールぐらい――
その数は不明――
< 朝起きて寝るまで♪ >
< 宝箱を開けることの 「ホント!?」繰り返し >
< 驚くばかり 平凡じゃないんだ >
美希「あふぅ……春香の歌う shiny smile は最高なの……」
美希「いつかミキの持ち歌にしてやるの……」
美希「ZZZ……」
『……!』 ニョロッ
引用元: ・ミギー(失敗した……残念だ……) 美希「あふぅ」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:26:20.04 ID:LXFWSlyw0
< いつだってキラキラでいたい >
< 私 shiny☆smile >
『……』 っっ
『……ッ! ……!』 ニョロニョロ
美希「ふわっ……!」ガシッ
美希「うーん……寝ちゃってたの、あふぅ」
美希「……ん?」
『……っ』モゾモゾ
美希「うきゃっ!! へ、ヘビ! ヘビーッ!!」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:28:16.74 ID:LXFWSlyw0
美希「くっ……乙女の寝室に忍び込むなんて、ふてえヘビなの!」
美希「覚悟するの! 絞り上げてやるの!」
『……』キュッキュッ
『……ッ!』 シャーッ!
美希「あいたっ! 噛まれ……」
美希「て、手の中にもぐりこんできた?」
『……』ズブズブ
美希「の、登ってくるの! ど、どうにかしなきゃ!」
美希「そうだ、この200ゲイツのマフラーで……」
美希「腕ごとぎゅーっと、締め付けるの!」 ギュゥゥゥッ
『……!! ……!!』
美希「覚悟するの! 絞り上げてやるの!」
『……』キュッキュッ
『……ッ!』 シャーッ!
美希「あいたっ! 噛まれ……」
美希「て、手の中にもぐりこんできた?」
『……』ズブズブ
美希「の、登ってくるの! ど、どうにかしなきゃ!」
美希「そうだ、この200ゲイツのマフラーで……」
美希「腕ごとぎゅーっと、締め付けるの!」 ギュゥゥゥッ
『……!! ……!!』
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:30:24.28 ID:LXFWSlyw0
菜緒「どうしたの、美希ちゃん! 叫び声がしたけど、大丈夫!?」
美希「助けてなの! お姉ちゃん!」
美希「ヘビ、ヘビ、ヘビが……」
菜緒「ヘビ!? どこにもいないけど……?」
菜緒「それにどうしたの? 腕なんか縛って……」
美希「だ、だめ! ほどいちゃ! ヘビが入って来るの……」
美希「……ん? あれ……? いない……」
菜緒「……」
菜緒「美希ちゃん……寝惚けたの? かわいいっ」
美希「ち、違うもん! ほんとにヘビが……」
美希「助けてなの! お姉ちゃん!」
美希「ヘビ、ヘビ、ヘビが……」
菜緒「ヘビ!? どこにもいないけど……?」
菜緒「それにどうしたの? 腕なんか縛って……」
美希「だ、だめ! ほどいちゃ! ヘビが入って来るの……」
美希「……ん? あれ……? いない……」
菜緒「……」
菜緒「美希ちゃん……寝惚けたの? かわいいっ」
美希「ち、違うもん! ほんとにヘビが……」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:35:05.86 ID:LXFWSlyw0
美希「そ、そうだ! ヘビが腕に穴を空けて、入り込んできたの!」
美希「だから縛って上がってこないように……」
菜緒「……」
美希「ほ、ホントだよ! ここに噛み付いて穴を……」
美希「あれ? 無い……」
菜緒「美希ちゃん……もしかして、事務所とかで辛い事があるんじゃない?」
菜緒「先輩アイドルに虐められるとか……友達が出来ないとか……」
菜緒「しばらくお休みする……?」
美希「ちっっがうの! ほんとにいたの! いたんだもん!」
美希「ホントに……ホント、……なの? かなあ?」
美希「だから縛って上がってこないように……」
菜緒「……」
美希「ほ、ホントだよ! ここに噛み付いて穴を……」
美希「あれ? 無い……」
菜緒「美希ちゃん……もしかして、事務所とかで辛い事があるんじゃない?」
菜緒「先輩アイドルに虐められるとか……友達が出来ないとか……」
菜緒「しばらくお休みする……?」
美希「ちっっがうの! ほんとにいたの! いたんだもん!」
美希「ホントに……ホント、……なの? かなあ?」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:37:19.90 ID:LXFWSlyw0
菜緒「きっと、寝惚けてたのよ」
菜緒「ヘビがいるかもしれないなら、お姉ちゃんの部屋で寝る?」
美希「ううん……いい。おやすみなのー……」
< 私 shiny☆smile >
美希「……」ポチッ
美希(手は痛くもなんともないし……夢……だった、……?)
美希(きっと、春香の歌を聴きながら寝たから悪夢を見たの! まったく……)
『残念だ……』
『失敗した……残念だ……』
美希「ZZZ……」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:40:32.38 ID:LXFWSlyw0
【 765プロダクション 】
春香「おはようございます! プロデューサーさん!」
春香「天海春香でっすっ!」
やよい「おはようございまーす」
美希「おはようなのー」
春香「今日も元気ハツラツスーパーユニット! 仲良し三人で頑張ります!」
やよい「うっうー! 春香さん、ハイ・ターッチ!」
春香「やよいばっちこーい!!」
小鳥「おはよう。みんな月の初めから元気ねー」
美希「これがFランクユニットの朝のさえずりなの」
春香「おはようございます! プロデューサーさん!」
春香「天海春香でっすっ!」
やよい「おはようございまーす」
美希「おはようなのー」
春香「今日も元気ハツラツスーパーユニット! 仲良し三人で頑張ります!」
やよい「うっうー! 春香さん、ハイ・ターッチ!」
春香「やよいばっちこーい!!」
小鳥「おはよう。みんな月の初めから元気ねー」
美希「これがFランクユニットの朝のさえずりなの」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:44:35.75 ID:LXFWSlyw0
春香「プロデューサーさんから本日の指令! 例によってレッスンです!」
春香「私達に足りないものはヴィジュアル! あと、ダンス、歌唱力、その他!」
春香「レッスンでそれらを克服し、立派なアイドルになりましょう!」
やよい「なりましょーう!」
美希「あふぅ」
伊織「あんたたち、朝からでかい声出してんじゃないわよ……」
美希(竜宮小町……Dランクのデコちゃんなの)
伊織「私は昨日のドラマの撮影であんまり眠れてないんだから……」
春香「くー! 嫌味か! この春香さんへの嫌味か!」
春香「いつか泣かしてやるーっ!」
春香「私達に足りないものはヴィジュアル! あと、ダンス、歌唱力、その他!」
春香「レッスンでそれらを克服し、立派なアイドルになりましょう!」
やよい「なりましょーう!」
美希「あふぅ」
伊織「あんたたち、朝からでかい声出してんじゃないわよ……」
美希(竜宮小町……Dランクのデコちゃんなの)
伊織「私は昨日のドラマの撮影であんまり眠れてないんだから……」
春香「くー! 嫌味か! この春香さんへの嫌味か!」
春香「いつか泣かしてやるーっ!」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:47:55.66 ID:LXFWSlyw0
真美「ふっふっふ……ついに手に入れてしまった」
真美「あの伝説の、スーパービーダユニット(単品)!」
真美「美しい赤いフォルム! 奇跡の三連射! 無駄なデカさ!」
亜美「このころからビーダマンの外装をゴテゴテさせすぎたせいで」
亜美「小学生が本気で絞ると空中分解するんだよね! チョ→受ける!」
真美「ちなみにこれはとある筋から手に入れた物で……亜美さん」
真美「なんと! 三倍の絞め力シュートです!!」
亜美「チョ→やっべえ!!」
真美「くらえ! ダークビィダァ――ッ!!!」 ギギギッ
亜美「やめろ! こっち向けんな!」
真美「あの伝説の、スーパービーダユニット(単品)!」
真美「美しい赤いフォルム! 奇跡の三連射! 無駄なデカさ!」
亜美「このころからビーダマンの外装をゴテゴテさせすぎたせいで」
亜美「小学生が本気で絞ると空中分解するんだよね! チョ→受ける!」
真美「ちなみにこれはとある筋から手に入れた物で……亜美さん」
真美「なんと! 三倍の絞め力シュートです!!」
亜美「チョ→やっべえ!!」
真美「くらえ! ダークビィダァ――ッ!!!」 ギギギッ
亜美「やめろ! こっち向けんな!」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:49:56.82 ID:LXFWSlyw0
真美「シュウウウウッ!!」 バシュゥゥッ
| | シュ
| | バ サッ
| | バ Ξ 亜美「アブねー! 今日の真美アブねー!」
| | バ
| | ッ
Ο
美希「あふぅ……」
やよい「……」
春香「いつか泣かしてやるーっ!」
伊織「……」
小鳥「!? 美希ちゃん! 危ない!!」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:53:05.24 ID:LXFWSlyw0
真美「やっべ」
亜美「ミキミキ、よけてー!!」
『……』シュッ
美希「小鳥? どうしたの?」 パシッ!
美希「……、あれ? いつの間にか右手にビー玉を……」
亜美「み、ミキミキ……すげえ……」
真美「おのれ……連射式を舐めるな! くらえっ!」 バンバンッ
伊織「あいたあっ!」ガチーン
春香「っつあ!!」ゴチーン
小鳥「こら! 事務所でビー玉飛ばしちゃダメだって言ってるでしょ!」
亜美「ミキミキ、よけてー!!」
『……』シュッ
美希「小鳥? どうしたの?」 パシッ!
美希「……、あれ? いつの間にか右手にビー玉を……」
亜美「み、ミキミキ……すげえ……」
真美「おのれ……連射式を舐めるな! くらえっ!」 バンバンッ
伊織「あいたあっ!」ガチーン
春香「っつあ!!」ゴチーン
小鳥「こら! 事務所でビー玉飛ばしちゃダメだって言ってるでしょ!」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 10:56:33.28 ID:LXFWSlyw0
小鳥「こらーっ!」
真美「あみボン! 撤退だ!」
亜美「うあうあーん! 亜美は悪くないっしょ→!」
美希「もう……びっくりしたの」
美希「デコちゃんは大丈夫っぽいけど……春香、大丈夫? 血が出てるよ?」
春香「平気です! 春香ちゃんは撃たれ強いんです! へこたれないくじけない!」
美希「やっぱり打ち所悪かったの。すっごくウザいの」
美希「ミキは当たらなくてホントに良かったの」
やよい「……?」
春香「さあ! レッスンですよー!」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:00:13.92 ID:LXFWSlyw0
【 (Vi)レッスン中~♪ 】
春香「嬉しそうに!」
やよい「はいっ!」
美希「嬉しそうになのーっ!」
春香「悲しそうに……」
やよい「はい……」
美希「悲しそうになの……」
春香「可愛くーっ☆」
やよい「こ、こうですねっ」
『失敗だ……』
美希「ん?」
春香「嬉しそうに!」
やよい「はいっ!」
美希「嬉しそうになのーっ!」
春香「悲しそうに……」
やよい「はい……」
美希「悲しそうになの……」
春香「可愛くーっ☆」
やよい「こ、こうですねっ」
『失敗だ……』
美希「ん?」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:06:02.31 ID:LXFWSlyw0
春香「美希! ボーッとしないで!」
春香「次のライブでは絶対ランクアップするんだから!」
美希「ご、ごめんなの。春香……」
春香「脱・Fランクだよ! えいえいおー!」
やよい「春香さん、おー!」
美希(さっき、どこかから声がしたような……)
やよい「うーん……今日はなんだか、美希さんの元気がないなーって」
美希「ゴメンねやよい……なんだか疲れてるみたいで……」
美希「集中できないの……あふぅ」
やよい「じゃあ、レッスンはこれで切り上げて、次の新曲の歌詞を考えましょう!」
春香「ノーマルレッスンでした!」
春香「次のライブでは絶対ランクアップするんだから!」
美希「ご、ごめんなの。春香……」
春香「脱・Fランクだよ! えいえいおー!」
やよい「春香さん、おー!」
美希(さっき、どこかから声がしたような……)
やよい「うーん……今日はなんだか、美希さんの元気がないなーって」
美希「ゴメンねやよい……なんだか疲れてるみたいで……」
美希「集中できないの……あふぅ」
やよい「じゃあ、レッスンはこれで切り上げて、次の新曲の歌詞を考えましょう!」
春香「ノーマルレッスンでした!」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:10:37.67 ID:LXFWSlyw0
美希「春香もごめんね。ミキに合わせちゃって」
春香「いいのいいの! だって私達、仲間だもんね!」
やよい「団結ですーっ!!」
美希「なのーっ!」
『……』
春香「!?」
やよい「じゃあ、とりあえず先にスタジオの時間切ってきますー」
美希「じゃあミキ達は先に歌詞カ見ておくの」
美希「ふう、春香、じゃあノート開いて」
『……』
春香「え? う、うん……」
春香「いいのいいの! だって私達、仲間だもんね!」
やよい「団結ですーっ!!」
美希「なのーっ!」
『……』
春香「!?」
やよい「じゃあ、とりあえず先にスタジオの時間切ってきますー」
美希「じゃあミキ達は先に歌詞カ見ておくの」
美希「ふう、春香、じゃあノート開いて」
『……』
春香「え? う、うん……」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:14:26.16 ID:LXFWSlyw0
美希「とりあえず、春香の書いた新曲見てみるけど……」
美希「春香は全体的に色を付けるのをやめてほしいの」
『……』
春香「あえっ! そ、そう、かな」
美希「センス無いの。もっと丁寧に練り込んで欲しいの」
『……』
春香「ふっ……ちょ……ごめんね、でも……」
美希「ここの歌詞もおかしいの。悲しい歌詞なのにお祭りみたいになってるの」
美希「もっと悲しい歌のはずでしょ?」
『……』
春香「うう……ん……」
美希「……? 春香? さっきからなんかおかしいの」
美希「春香は全体的に色を付けるのをやめてほしいの」
『……』
春香「あえっ! そ、そう、かな」
美希「センス無いの。もっと丁寧に練り込んで欲しいの」
『……』
春香「ふっ……ちょ……ごめんね、でも……」
美希「ここの歌詞もおかしいの。悲しい歌詞なのにお祭りみたいになってるの」
美希「もっと悲しい歌のはずでしょ?」
『……』
春香「うう……ん……」
美希「……? 春香? さっきからなんかおかしいの」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:16:11.85 ID:LXFWSlyw0
春香「……」
春香「……、あのさ、美希……」
美希「どうしたの春香?」
春香「さっきから……私のお尻さわるの、その、やめてくれない?」
美希「えっ」
右手『……』モミモミ
美希「わっ、えっ、あ……」
右手『……』ビヨーン
春香「えっ……! み、美希、右手が伸び……」
美希「み、美希ちょっと体調悪いから帰るの! またね春香!」
春香「……、あのさ、美希……」
美希「どうしたの春香?」
春香「さっきから……私のお尻さわるの、その、やめてくれない?」
美希「えっ」
右手『……』モミモミ
美希「わっ、えっ、あ……」
右手『……』ビヨーン
春香「えっ……! み、美希、右手が伸び……」
美希「み、美希ちょっと体調悪いから帰るの! またね春香!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:20:03.45 ID:LXFWSlyw0
美希「ふう……スタジオ飛びだして来ちゃったの……」
美希「今朝からずっと調子がおかしいの……」
軽口「Wow! モデルハッケーン!」
軽口「君かわウィーね! うちのイメージモデルにピッタリだよ!」
美希「何? ミキは可愛いけど、何か用なの?」
軽口「Oh、わかってんだろ!」
軽口「君の魅力にビビッと来たのさ! ぜひうちの事務所に来てよ!」
美希「だーめ、ミキは765プロのアイドルだから。他の事務所には行けないの」
美希「ミキとお話ししたいときは、765プロを通してね」
軽口「765? 聞いた事ナイねー! HAHAHA!」
美希「今朝からずっと調子がおかしいの……」
軽口「Wow! モデルハッケーン!」
軽口「君かわウィーね! うちのイメージモデルにピッタリだよ!」
美希「何? ミキは可愛いけど、何か用なの?」
軽口「Oh、わかってんだろ!」
軽口「君の魅力にビビッと来たのさ! ぜひうちの事務所に来てよ!」
美希「だーめ、ミキは765プロのアイドルだから。他の事務所には行けないの」
美希「ミキとお話ししたいときは、765プロを通してね」
軽口「765? 聞いた事ナイねー! HAHAHA!」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:23:33.27 ID:LXFWSlyw0
軽口「YoYo、そんな聞いた事もない弱小プロなんかよりも、Yo!」
軽口「いちどウチのトコに来てみなって! 世界変わるよー!」
美希「もー、しつこいの」
美希「あんまりうるさいと、ミキ、怒っちゃうよ」
軽口「その、ナマコプロ? みたいな業界の隅っこにいるべき存在じゃないの君は!」
軽口「もっとお高いビル、もっと広い事務所、もっと凄腕のプロデューサー」
軽口「そんなゴミみたいな場所に立ってないで、トップに立とうぜ!」
美希「ご、ゴミ……」
軽口「あー言い過ぎたか。でも事実よ、ZI・ZI・TU!」
軽口「いっぺん視点変えてミロって! Do-Dai?」
美希(この……!)
軽口「いちどウチのトコに来てみなって! 世界変わるよー!」
美希「もー、しつこいの」
美希「あんまりうるさいと、ミキ、怒っちゃうよ」
軽口「その、ナマコプロ? みたいな業界の隅っこにいるべき存在じゃないの君は!」
軽口「もっとお高いビル、もっと広い事務所、もっと凄腕のプロデューサー」
軽口「そんなゴミみたいな場所に立ってないで、トップに立とうぜ!」
美希「ご、ゴミ……」
軽口「あー言い過ぎたか。でも事実よ、ZI・ZI・TU!」
軽口「いっぺん視点変えてミロって! Do-Dai?」
美希(この……!)
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:26:50.97 ID:LXFWSlyw0
美希「……ムカムカしたの。バイバイ」 サッ
軽口「どーこ行くの! 事務所はそっちじゃナイ・ッショーッ! ってよ」
軽口「ヘイヘイヘーイ。お話ししようよー」 ガシッ
美希「もう! 触らないで欲しいの!」 バッ
バキィッ!
軽口「ヘヴンリーッ!」 ドッシャァァァッ
美希「……えっ」
美希(嘘……ミキ、軽く手をはらうだけのつもりだったのに……)
右手『……』ウネウネ
美希「ひっ……」
軽口「どーこ行くの! 事務所はそっちじゃナイ・ッショーッ! ってよ」
軽口「ヘイヘイヘーイ。お話ししようよー」 ガシッ
美希「もう! 触らないで欲しいの!」 バッ
バキィッ!
軽口「ヘヴンリーッ!」 ドッシャァァァッ
美希「……えっ」
美希(嘘……ミキ、軽く手をはらうだけのつもりだったのに……)
右手『……』ウネウネ
美希「ひっ……」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:29:14.69 ID:LXFWSlyw0
【 美希の部屋 】
美希「……」
美希「おかしいの……今朝からずっと」
美希(右手が……まるでミキのじゃないみたい……)
美希「……試してやるの!」
美希「今から春香直伝の左殺人チョップを自分の右手にカマすの」
美希「ミキの右手が、マトモなら……よけない……はず」
美希「なのっ……!!」 ズッ
右手『……』
右手『……ざんねん……だ』 ミキミキィ....
美希「あ、……ああ……!?」
美希「……」
美希「おかしいの……今朝からずっと」
美希(右手が……まるでミキのじゃないみたい……)
美希「……試してやるの!」
美希「今から春香直伝の左殺人チョップを自分の右手にカマすの」
美希「ミキの右手が、マトモなら……よけない……はず」
美希「なのっ……!!」 ズッ
右手『……』
右手『……ざんねん……だ』 ミキミキィ....
美希「あ、……ああ……!?」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:33:20.74 ID:LXFWSlyw0
右手『おれ……みぎて……失敗……』
美希「……」
美希「ミキの右手は?」
右手『く……くっちまった……よ……』
美希「……」
右手『言葉……まだ……上手くできない……』
右手『教えて……ミキ……』
美希「あは、あは、あはは……」
美希「チョーップ!!」
右手『ぎゃあ』 ドカッ!
美希「……」
美希「ミキの右手は?」
右手『く……くっちまった……よ……』
美希「……」
右手『言葉……まだ……上手くできない……』
右手『教えて……ミキ……』
美希「あは、あは、あはは……」
美希「チョーップ!!」
右手『ぎゃあ』 ドカッ!
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:36:07.31 ID:LXFWSlyw0
〓 1 〓
━【 星井美希 十五才 】
【 765プロダクション所属 Fランクアイドル 】
【 同ユニット 高槻やよい 天海春香 】
【 活動期間三ヶ月 】
【 十五才だからケッコンできるよ 】
【 姉と同居中 】
【 右手と同居中 】 [New]
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:38:59.70 ID:LXFWSlyw0
【 美希の部屋 】
チュンチュン......
美希「んー! いい朝なの! すっきりとした目覚めなの!」
美希「とりあえず、寝落ちしちゃったみんなにおはようのメールを送るの」
美希「おはよう、おはよう、と……」
美希(そして……)
右手『……』
美希「キミも、おはようなの」
右手『……おはよう、ミキ』
美希(また、難しい本を読んでるの……)
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:44:19.93 ID:LXFWSlyw0
美希「とりあえず、今日もミキはお仕事だから」
美希「いつもより早く出かけなきゃならないの。キミも準備してよね」
右手『まあ、待ってくれ。もう少しでこの本を読み終わる……』
美希「それにしても……たった一日でよく喋れるようになったね。すごいの」
美希「いきなり顔が右手に出てきたときは、どうなることかと思ったけど……」
右手『……』
美希「今日はミキと一緒に来て……といってもミキの右手なんだけど」
美希「とりあえずハニーに診てもらうの!」
右手『ハニー?』
美希「ハニーはミキの、プロ……プロロ……、……」
美希「恋人なの!」
美希「いつもより早く出かけなきゃならないの。キミも準備してよね」
右手『まあ、待ってくれ。もう少しでこの本を読み終わる……』
美希「それにしても……たった一日でよく喋れるようになったね。すごいの」
美希「いきなり顔が右手に出てきたときは、どうなることかと思ったけど……」
右手『……』
美希「今日はミキと一緒に来て……といってもミキの右手なんだけど」
美希「とりあえずハニーに診てもらうの!」
右手『ハニー?』
美希「ハニーはミキの、プロ……プロロ……、……」
美希「恋人なの!」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:48:21.45 ID:LXFWSlyw0
右手『それは困るな。わたしは出来る限りミキ以外の人物とは話したくない』
右手『まだ知識が足りなさすぎる。人間と接するのは危険だ』
美希「でも、説明しないとアイドル続けられないと思うの」
美希「手が伸びるアイドルって、売れるとか以前の問題だと思うな」
右手『それは大丈夫だ』パタン
右手『わたしが眠ってるあいだは、今まで通りただの右手だ。ミキの自由に動かせる』
右手『わたしはミキの協力無しには生きていけない……だから出来る限りの配慮はしよう』
美希「ふーん? それならいいけど」
美希「ミキに迷惑を掛けないなら、なんでもいいや」
右手『ミキの物分かりがよくて助かるよ』
右手『まだ知識が足りなさすぎる。人間と接するのは危険だ』
美希「でも、説明しないとアイドル続けられないと思うの」
美希「手が伸びるアイドルって、売れるとか以前の問題だと思うな」
右手『それは大丈夫だ』パタン
右手『わたしが眠ってるあいだは、今まで通りただの右手だ。ミキの自由に動かせる』
右手『わたしはミキの協力無しには生きていけない……だから出来る限りの配慮はしよう』
美希「ふーん? それならいいけど」
美希「ミキに迷惑を掛けないなら、なんでもいいや」
右手『ミキの物分かりがよくて助かるよ』
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:53:57.49 ID:LXFWSlyw0
真美「クックック……ついに完成したぜ……」
真美「ビーダマン界での唯一最強神、三点バースト! 超ロングホルダー!」
真美「締め付けがほとんど無いのが残念だが、それを補う3×18連射……」
亜美「ま、真美さん……!」
真美「公式試合からの締め出し、店舗廃止、所持規制の歴史を生き残るツワモノ……」
真美「フリーバトルでは相手プレイヤーを狙った方が早く勝負がつくという危ないオモチャ!」
真美「爆誕! ネオギャラクシー・バーストオライオン!」
亜美「おねえちゃーあああああん!!!!」
真美「いくぜ! 死ねえミキミキ!」 ババババババッ!
小鳥「あ痛たたたたったたたたたたっ!!!!!!」 バチバチバチバチッ!
美希「お、おはようなの」
真美「ビーダマン界での唯一最強神、三点バースト! 超ロングホルダー!」
真美「締め付けがほとんど無いのが残念だが、それを補う3×18連射……」
亜美「ま、真美さん……!」
真美「公式試合からの締め出し、店舗廃止、所持規制の歴史を生き残るツワモノ……」
真美「フリーバトルでは相手プレイヤーを狙った方が早く勝負がつくという危ないオモチャ!」
真美「爆誕! ネオギャラクシー・バーストオライオン!」
亜美「おねえちゃーあああああん!!!!」
真美「いくぜ! 死ねえミキミキ!」 ババババババッ!
小鳥「あ痛たたたたったたたたたたっ!!!!!!」 バチバチバチバチッ!
美希「お、おはようなの」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:55:55.15 ID:LXFWSlyw0
小鳥「こらー!! 今日は仕事じゃないでしょー!」
真美「うぐぐ……ビーダーとしての誇りを傷付けられた気がして……」
亜美「そろそろ学校行こうよ→……」
美希「ハニー、おはようなの!!」
美希「あれ? 春香達はまだ来てないの……」
美希「ミキが最初だね! ハニーと一番に会えて幸せなの!」
右手『……』
美希「うふふ、ハニーに早起きをいっぱい褒められちゃったの」
美希「今日はなんかいいことありそうな気がするの!」
右手『ミキ』
美希「……? ああ、キミか。そこにいたの」
真美「うぐぐ……ビーダーとしての誇りを傷付けられた気がして……」
亜美「そろそろ学校行こうよ→……」
美希「ハニー、おはようなの!!」
美希「あれ? 春香達はまだ来てないの……」
美希「ミキが最初だね! ハニーと一番に会えて幸せなの!」
右手『……』
美希「うふふ、ハニーに早起きをいっぱい褒められちゃったの」
美希「今日はなんかいいことありそうな気がするの!」
右手『ミキ』
美希「……? ああ、キミか。そこにいたの」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 11:59:10.14 ID:LXFWSlyw0
右手『あれは、どうもわたしの想像する恋人というイメージと一致しない』
右手『プラトニックというわけでも無さそうだ』
右手『ミキ……あの雄は本当に君の恋人なのか?』
美希「も、もう! ホントだよ! ハニーは美希のハニーだもん!」
美希「そりゃ……まだちゅー、とか、あはん、とかもまだだけど」
美希「そのうち、そのうちする予定なんだから!」
美希「もう~ こんなこと言わせるなんて~ もうっ!」
右手『ミキ、あの雄と 交したい……そう思っただろう?』
美希「あふっ」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:02:45.78 ID:LXFWSlyw0
右手『ちょうどいい、ぜひしてみてくれ』
美希「な、ななななっ……」
美希「さ、サイテーなの! キミ、ミキはそんな女じゃないの!」
右手『人間の生殖行為に興味があるのだ』
右手『あの雄はミキの恋人なのだろう? 恋人が 交するのは構わないじゃないか』
美希(み、ミキが……は、ハニーと……) モワンモワン
右手『……』ニョキッ
美希「わっ……み、ミキの右手がおっきな ……に……」
美希(もしかして……これがプロデューサーさんの……う、嘘……こんな……)ハァハァ
右手『ミキ、発 するな。わたしが悪かった』シュン
美希「な、ななななっ……」
美希「さ、サイテーなの! キミ、ミキはそんな女じゃないの!」
右手『人間の生殖行為に興味があるのだ』
右手『あの雄はミキの恋人なのだろう? 恋人が 交するのは構わないじゃないか』
美希(み、ミキが……は、ハニーと……) モワンモワン
右手『……』ニョキッ
美希「わっ……み、ミキの右手がおっきな ……に……」
美希(もしかして……これがプロデューサーさんの……う、嘘……こんな……)ハァハァ
右手『ミキ、発 するな。わたしが悪かった』シュン
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:05:54.44 ID:LXFWSlyw0
春香「おはようございまーす! 天海春香です!」バタンッ
春香「あれ、美希しかいない……。一人で喋ってる……?」
春香(そういえば昨日いきなりお尻を触られて逃げられたっけ)
春香(……よーし、仕返ししてやれ!)
美希「もう、余計な事しないでほしいの!」
右手『……』
春香「……」サササササッ
春香「う・し・ろ、からいきなり♪ 春香さんチョーップ!!」
右手『……!』パシィッ!
春香「ぎょ、ぎょえーっ! 塚原卜伝ーッ!」
春香「あれ、美希しかいない……。一人で喋ってる……?」
春香(そういえば昨日いきなりお尻を触られて逃げられたっけ)
春香(……よーし、仕返ししてやれ!)
美希「もう、余計な事しないでほしいの!」
右手『……』
春香「……」サササササッ
春香「う・し・ろ、からいきなり♪ 春香さんチョーップ!!」
右手『……!』パシィッ!
春香「ぎょ、ぎょえーっ! 塚原卜伝ーッ!」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:09:44.61 ID:LXFWSlyw0
美希「え? ……うわっ、春香! いつからいたの?」
春香「うぐぐ……しらじらしい。気付いていたくせにー」
右手『……』
美希「!」
美希「そうだ春香! あのね、大変なの! ミキの右手に……」
右手『……ッ!』ギューッ
美希「痛い痛い痛いっ! フトモモつねらないでほしいの!」
美希「わかったの! 誰にも言わないから! もう……」
美希「キミって結構ゴーインなんだね。でもランボーなのはミキ嫌いだな」
春香(美希……今日もちょっとおかしい……)
春香「うぐぐ……しらじらしい。気付いていたくせにー」
右手『……』
美希「!」
美希「そうだ春香! あのね、大変なの! ミキの右手に……」
右手『……ッ!』ギューッ
美希「痛い痛い痛いっ! フトモモつねらないでほしいの!」
美希「わかったの! 誰にも言わないから! もう……」
美希「キミって結構ゴーインなんだね。でもランボーなのはミキ嫌いだな」
春香(美希……今日もちょっとおかしい……)
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:14:35.50 ID:LXFWSlyw0
【 帰り道 】
美希「ふう……無事に一日が終わったの」
美希「もう! レッスン中に何度も話しかけるから集中できなかったの!」
右手『それはすまない。だが、キミは動きにあまりに無駄が多すぎる』
右手『エネルギー消費の効率が悪い。もっと精力的に動くべきだ』
美希「ミキにはあれが精一杯なの! まだFランクなんだから」
美希「休憩の時も手と喋ってたせいで春香に変な目で見られたし……」
美希「……」
美希「そう言えば、キミの名前はなんていうの?」
右手『いらん。わたしは人間ではないし、ペットでもない』
美希「ふう……無事に一日が終わったの」
美希「もう! レッスン中に何度も話しかけるから集中できなかったの!」
右手『それはすまない。だが、キミは動きにあまりに無駄が多すぎる』
右手『エネルギー消費の効率が悪い。もっと精力的に動くべきだ』
美希「ミキにはあれが精一杯なの! まだFランクなんだから」
美希「休憩の時も手と喋ってたせいで春香に変な目で見られたし……」
美希「……」
美希「そう言えば、キミの名前はなんていうの?」
右手『いらん。わたしは人間ではないし、ペットでもない』
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:17:20.62 ID:LXFWSlyw0
美希「でも、“キミ”とか“ミキの手”とかだと、すっごく呼び辛いよ」
美希「一緒に暮らす以上家族なんだし、ちゃんとした呼び方が欲しいな」
右手『家族、か。それは人間だけの集団の呼称だが……まあいい』
右手『では、『ミギー』と呼んでくれ』
美希「ミギー?」
ミギー『ミキの右手を食って育ったから、ミギー』
美希「わかった! ミギー! 改めてヨロシクね!」
美希「でも右手からミギーって、案外ミギーって単純なのかも」
ミギー『……。……!』ピクッ!
ミギー『止まれ!』
美希「一緒に暮らす以上家族なんだし、ちゃんとした呼び方が欲しいな」
右手『家族、か。それは人間だけの集団の呼称だが……まあいい』
右手『では、『ミギー』と呼んでくれ』
美希「ミギー?」
ミギー『ミキの右手を食って育ったから、ミギー』
美希「わかった! ミギー! 改めてヨロシクね!」
美希「でも右手からミギーって、案外ミギーって単純なのかも」
ミギー『……。……!』ピクッ!
ミギー『止まれ!』
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:20:11.77 ID:LXFWSlyw0
ミギー『感じる……わたしの「仲間」が、いる!』
美希「え? 仲間?」
ミギー『同種だ! 感じる……脳波のようなものを……!』
美希「て、テレパシーなの?」
美希「離れてても繋がるなんて、運命っぽくてステキなの!」
ミギー『直線にして、約200メートル!』
美希「よし! 行ってみようなの!」
美希「ミキもミギーの仲間、見てみたいし」
美希「ミギーの運命の相手って、どんなのか楽しみなの!」
ミギー『わたしの同仲間……』
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:22:21.72 ID:LXFWSlyw0
ミギー『距離20メートル。あの角を曲がったところだ』
美希「ど、ドキドキしてきたの……」 スッ
ミギー『……む、食事中だったらしい』
美希「ひっ……」
グジュッグジュッ...........
イヌ美『ジュルルルルル……』
犬「……」
ミギー『……!!』
美希「げぇぇっ! イヌが、イヌがイヌを食べてるの!」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:26:02.21 ID:LXFWSlyw0
美希「い、イヌなの……」
美希「ミギーの運命の相手はイヌだったの! えんがちょなの!」
イヌ美『グワォ……おまえも……失敗か……』
ミギー『……』
イヌ美『お前は寄生する場所……俺は寄生した生物に……不満がある……』ズズズ...
イヌ美『……』ガワッ
ミギー『美希、逃げろ! 走れ!』グイッ
美希「え? うわわっ」タタタッ
イヌ美『……』 バカッ グムグムグム……
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:28:32.25 ID:LXFWSlyw0
美希「どうして逃げるの? 仲間なんでしょ?」
ミギー『殺意を感じた』
ミギー『ヤツは人間のままのミキを、異常なほど警戒している!』
美希「ひどいの……」
ミギー『どうやら……追ってきたようだ』
ミギー『仕方ない。戦うぞ』
美希「え、ええっ!」
バサッバサッ....バサッ.......
イヌ美『……』
美希「と、飛んでる!? む、無理なの! 勝てないの!」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:31:42.00 ID:LXFWSlyw0
ミギー『……!』 ミキィッ
バビューンッ!
美希「ミギー!?」
ミギー『……』シューッ
イヌ美『シャーッ!』 バサッバサッ
ミギー『……!』 ビュンッ!
ボシュッ!
イヌ美『ギャブッ!!』 バシャッ
美希「し、心臓を……!?」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:35:00.64 ID:LXFWSlyw0
ミギー『みろ! くたばるぞ!』
ミギー『やはり消化器官はイヌのものを流用していたのだな……』
美希「……」
イヌ美『……キュ……クッ…』
ミギー『育った環境もあるだろうが、不勉強なヤツだ』
ミギー『だからわたしが勝った』
美希「……い」
美希「いやぁー! グロいのーッ!! 気持ち悪いのーっ!」
ミギー『ミキ、まあ落ち着け』 ボシュッ
美希「ぎゃあ、心臓潰さないでほしいのー!!」
ミギー『やはり消化器官はイヌのものを流用していたのだな……』
美希「……」
イヌ美『……キュ……クッ…』
ミギー『育った環境もあるだろうが、不勉強なヤツだ』
ミギー『だからわたしが勝った』
美希「……い」
美希「いやぁー! グロいのーッ!! 気持ち悪いのーっ!」
ミギー『ミキ、まあ落ち着け』 ボシュッ
美希「ぎゃあ、心臓潰さないでほしいのー!!」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:37:18.44 ID:LXFWSlyw0
ミギー『しかし、人間のミキにあそこまで警戒するとは』
ミギー『これからは同種の気配を感じても、近付かない方が賢明だろうな』
美希「そうなの! きっとアレはミギーの運命の人じゃなかったんだよ」
美希「イヌだったし……ノーカンなの!」
美希「次はきっと運命の人が見つかるよ! うふふ……あずさみたい!」
美希「元気出して! ミギー!」
ミギー『……ミキの思考は、ときどきわからないな』
美希「乙女回路は複雑なの。勉強不足なの!」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:41:44.57 ID:LXFWSlyw0
【 翌日 駅前 】
美希「……~♪」 モグモグ
ミギー『ミキ、こんな人通りの多い場所で、何をしているんだ』
美希「ミギーの運命の人を待ってるの!」
ミギー『……!?』
ミギー『ミキ、もしかして本気で……』
美希「……~♪」
ミギー『……!』
ミギー『……感じる……微弱だが、どうやら駅内にいるらしい』
ミギー『二日目にして二匹目の同種か……』
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:44:23.61 ID:LXFWSlyw0
美希「よし、こんどこそ運命の相手なの!」スクッ
ミギー『ダメだミキ、行くな!』
美希「どうしてなの? 仲間なんでしょ?」
美希「会って仲良くするべきだと思うな」
ミギー『駄目だ!』
ミギー『ミキの存在が知れると、また殺し合いになるかもしれない』
ミギー『ここは離れてくれ!』
美希「むー……美希はミギーのためを思って……」
ミギー『なんてことだ……』
ミギー『こちらに気付いたようだ。近付いてくるぞ』
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:46:49.60 ID:LXFWSlyw0
美希「またテレパシーなの? やっぱり運命なの!」
ミギー『ミキ、思い出せ。わたしたちは人間を殺して脳を奪う寄生生物だ!』
ミギー『つまり、わたしたちの種族は人間とは違う!』
ミギー『人間の話し合いなどできない! ミキ、殺されるぞ!』
美希「うーん、ミキ、むずかしいはなしはわかんないな」
美希「とりあえず今日はメールアドレスだけでも聞いておけばいいの」
ミギー『……』
ミギー『とにかく、ここはまずい。人目につかない場所に移るぞ』
美希「あはっ♪ ミギーってば照れ屋さんなのー!」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:51:46.35 ID:LXFWSlyw0
【 空き地 】
ミギー『ここならいいだろう。あと40メートル……すぐ近くまで来ている』
ミギー『前のヤツとは違う波長だ。ずっと強い……』
ミギー『恐らく、人間の脳を乗っ取ったタイプだろう』
美希「とりあえず、第一印象が大事なの」
美希「ミキが仲介した方がいいかな? ミギーが自分で自己紹介した方が良いかな?」
美希「自分の事じゃないけど、ドキドキしてきたの!」
ミギー『あと5メートル!』
美希「やんっ!」
サイネリア「なるほど……逃げたのはそういう事デスか……」
ミギー『ここならいいだろう。あと40メートル……すぐ近くまで来ている』
ミギー『前のヤツとは違う波長だ。ずっと強い……』
ミギー『恐らく、人間の脳を乗っ取ったタイプだろう』
美希「とりあえず、第一印象が大事なの」
美希「ミキが仲介した方がいいかな? ミギーが自分で自己紹介した方が良いかな?」
美希「自分の事じゃないけど、ドキドキしてきたの!」
ミギー『あと5メートル!』
美希「やんっ!」
サイネリア「なるほど……逃げたのはそういう事デスか……」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:54:31.35 ID:LXFWSlyw0
美希「……」ドキドキ
鈴木「人間の脳がまるまる残ってる……?」
鈴木「わかりマス……こいつはセンパイ達にとって危険な存在デスね」
ミギー『……』
鈴木「……」
美希「じれったいの!」
美希「この子はミギー! あなたの仲間なの! そしてミキは星井美希!」
美希「ほら、ミギーも……第一印象! 第一印象!」ゴニョゴニョ
ミギー『動くな!! この人間を攻撃すればお前を殺す!!』
美希「最悪なのっ!」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 12:58:55.97 ID:LXFWSlyw0
鈴木「……」
鈴木「待て待て右手さん……アタシはあんたと争う気は無いッスよ」
鈴木「あんたはそっくりそのまま、こっちに移動してくれりゃあいいんスから」スッ
ミギー『移動? いまさら移動は不可能なはずだ』
鈴木「勉強不足デスね。たしかに単純な「腕」から複雑な「頭」への移動は不可能デス」
鈴木『だが、「腕」から「腕」へなら……』 スジュキィン.......
ズパッ! バシュッ.....
美希「わああ! じ、自分の右手を……!」
ミギー『!?』
鈴木『指定席を作ってやったデスよ! さあ、移って来るのデス!』
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:03:16.09 ID:LXFWSlyw0
美希「や、やっばいの! 血がすっごい出てるの!」
美希「ひ、引く……」
鈴木『さあ、とっとと移って来るンスよ!』
鈴木『一つの体に二体の寄生生物が宿れば、体は更に強力になるのデス!』
鈴木『残った人間は、アタシがぶっ殺して食ってやるデス!』
ミギー『……』
鈴木『さあ、早く来るのデス! 時間がもったいない!』
鈴木『……あと血液がもったいない!』 ダバダバダバ.......
美希「み、ミギー……」
ミギー『……』 ミキィッ...
美希「ひ、引く……」
鈴木『さあ、とっとと移って来るンスよ!』
鈴木『一つの体に二体の寄生生物が宿れば、体は更に強力になるのデス!』
鈴木『残った人間は、アタシがぶっ殺して食ってやるデス!』
ミギー『……』
鈴木『さあ、早く来るのデス! 時間がもったいない!』
鈴木『……あと血液がもったいない!』 ダバダバダバ.......
美希「み、ミギー……」
ミギー『……』 ミキィッ...
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:05:58.84 ID:LXFWSlyw0
――--バシュッ!――――
美希「……ひっ!!」
鈴木『……』
鈴木『アン?』 ズリュッ ブシューッ!
ミギー『……』 ミキィィ.....
鈴木『テメッ……とち狂ったデスか!』
鈴木『よくも……人の体を……あ…………』
ミギー『……っ!』 ブンッ!
バシュッ!
鈴木『……』 ドシャッ.....
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:10:20.75 ID:LXFWSlyw0
美希「……ミギー」
美希「ごめんね……ミキ、あんなにミギーの仲間がイカレてるなんて思わなくて……」
ミギー『……』
美希「その……助けてくれて、ありがと……」
ミギー『肉体の移動に確信がもてなかっただけだ』
ミギー『……わたしは自分の命だけを大事に考えている』
美希「……」
ミギー『疲れたので眠る……』
美希「あっ……」
美希「うん……お休み……」
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:15:59.22 ID:LXFWSlyw0
〓 2 〓
━【 天海春香 十七才 】
【 765プロダクション所属 Fランクアイドル 】
【 同ユニット 高槻やよい 星井美希 】
【 活動期間三ヶ月 】
【 明るく 】
【 前向き 】
【 遠距離通勤 】
【 一日一回転びます♪ 】
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:19:39.44 ID:LXFWSlyw0
【 星井家 】
美希「ただいまなのー」カツンカツン
菜緒「美希ちゃん、お帰り。今日は遅かったのね」
美希「うん。ちょっと図書館寄ってたから」
菜緒「へえ。図書館……」
菜緒「えっ」
美希「しばらく読書するから、夕飯まで呼ばないでねー」
菜緒「え、ええ」
菜緒(美希ちゃんが図書館……?)
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:24:51.85 ID:LXFWSlyw0
美希「フー、いっぱい借りてきたの」
ミギー『……』ニュッ
ミギー『しばらく勉強するから、ミキは夕飯まで寝ておいてくれ』
美希「わかったの! 勉強頑張ってね!」
ミギー『……』カリカリ
美希「ふふ、ミギーが勉強できるから、定期テストは楽勝なの!」
美希「受験勉強もしなくていいや……もう最高なの! あふぅ」
菜緒(美希ちゃん……やっぱり誰かと話してる……)
菜緒(誰も居ないはずなのに……やっぱりアイドル活動でノイローゼに……)
菜緒(お姉ちゃん心配……)
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:28:16.77 ID:LXFWSlyw0
【 765事務所 】
美希「おはようなの! ハニー!」
美希「ミキ、今日も朝早かったよ! えらい?」
小鳥「きゃ、キャアアアアアアアアアッッ!!」ガタガタッ
美希「!? どしたの小鳥!」
小鳥「美希ちゃん……ゴキ、ゴキブリが……」
サーッ カサカサカサッ
美希「あー、ほんとゴキブリってどこにでも湧くの」ガシッ
小鳥「!?」
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:31:44.92 ID:LXFWSlyw0
美希(ミギーとかその仲間にくらべたら、たいしたこと無いの)ポイッ
ブゥゥーンッ
美希「よし、窓から逃げてったの」
美希「じゃあミキ、先にミーティング行ってくるねー」ガチャン
小鳥「あ、アイドルが……アイドルがゴキブリを……!!」
小鳥「……ハッ」
小鳥「プロデューサーさぁ~ん! 見てましたぁ? 怖~い!」
小鳥「あんなちっちゃい虫、小鳥は見るのも怖いんだピヨ~」 ピピッ
社長「音無君……?」
小鳥「ハッ! 社長!? あれ、プロデューサーさんは!?」
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:37:20.89 ID:LXFWSlyw0
春香「美希、おはよう! 天海春香です!」
美希「あ、春香。おはようなの!」
春香「美希がミーティングに一番乗りか……」
春香「これは事件だね!」
美希「もー、春香ったらいちいち大げさなの」
春香「いや、笑い事じゃないよ。ほんとに変わったよ、美希」
春香「なんというかメキメキ……いや、ミキミキ良くなっていくよね!」
美希「あっ! そのフレーズいいの! ミキミキ良くなるの!」
春香「よし……今月は美希もやる気だし……」
春香「月末のライブではランクアップできそうな気がするぞ、頑張るぞっ!」
美希「あ、春香。おはようなの!」
春香「美希がミーティングに一番乗りか……」
春香「これは事件だね!」
美希「もー、春香ったらいちいち大げさなの」
春香「いや、笑い事じゃないよ。ほんとに変わったよ、美希」
春香「なんというかメキメキ……いや、ミキミキ良くなっていくよね!」
美希「あっ! そのフレーズいいの! ミキミキ良くなるの!」
春香「よし……今月は美希もやる気だし……」
春香「月末のライブではランクアップできそうな気がするぞ、頑張るぞっ!」
104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:41:01.99 ID:LXFWSlyw0
ミギー『……ミキ』
ミギー『わたしの「仲間」がいる』
美希「……っ! またなのっ?」
ミギー『300メートルほど離れた屋外だが、ゆっくりとこちらに向かってきている』
ミギー『こちらに向かっているのか、ただ通り過ぎようとしているのかはわからない』
美希「今は765プロの中にいるから……逃げられないの」
美希「かといってここで戦うわけにもいかないの……」
春香(また美希が一人で誰かと喋ってる……)
美希「と、とりあえず、様子を見るの……?」
ミギー『ああ。こちらが動けば向こうの興味を引くかも知れない。あまり刺激しないほうがいいだろう』
ミギー『わたしの「仲間」がいる』
美希「……っ! またなのっ?」
ミギー『300メートルほど離れた屋外だが、ゆっくりとこちらに向かってきている』
ミギー『こちらに向かっているのか、ただ通り過ぎようとしているのかはわからない』
美希「今は765プロの中にいるから……逃げられないの」
美希「かといってここで戦うわけにもいかないの……」
春香(また美希が一人で誰かと喋ってる……)
美希「と、とりあえず、様子を見るの……?」
ミギー『ああ。こちらが動けば向こうの興味を引くかも知れない。あまり刺激しないほうがいいだろう』
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:43:22.84 ID:LXFWSlyw0
ザワザワッ
真美「うあうあーん! 真美のパンダコパンダー(改)をピヨちゃんがとった→」びえええっ
亜美「真美……あとで亜美がいっしょに謝りにいってあげるよ」
雪歩「ごめんなさい~っ遅れちゃいました~」
伊織「やっと全員集まったわね……」
伊織「まったく……この忙しい時期に、何の話かしら」
春香「はいはいー! 伊織はお仕事いっぱいでうらやましいなー!」
春香「春香さんはヒマですよデコ畜生!」
ミギー『……困った事になった』
ミギー『気配が10Mほどで止まっている……かなり近くでこちらを観察している』
真美「うあうあーん! 真美のパンダコパンダー(改)をピヨちゃんがとった→」びえええっ
亜美「真美……あとで亜美がいっしょに謝りにいってあげるよ」
雪歩「ごめんなさい~っ遅れちゃいました~」
伊織「やっと全員集まったわね……」
伊織「まったく……この忙しい時期に、何の話かしら」
春香「はいはいー! 伊織はお仕事いっぱいでうらやましいなー!」
春香「春香さんはヒマですよデコ畜生!」
ミギー『……困った事になった』
ミギー『気配が10Mほどで止まっている……かなり近くでこちらを観察している』
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:47:57.07 ID:LXFWSlyw0
美希「それって……ここに来るって事……?」
ミギー『まだ分からない。ただ、下の食堂に入りたかっただけかもしれない』
ミギー『だが、ここに乗り込まれるとなると厄介だ……』
亜美「んっふっふ~ いおりんは情報が遅いですなぁ~」
亜美「亜美は実は、今日なにがあるか知ってるんだよね→」
春香「いいなー伊織ーいいなー」グリグリグリ
伊織「お、おでこ押し付けてこないでよ春香……何、亜美。知ってるなら教えなさい!」
亜美「どーしよっかなー? ねー真美!」
真美「OSギアなど不要……あれは癌……!」
ミギー『……動いたっ』
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:52:52.07 ID:LXFWSlyw0
ミギー『来る……! 階段を上っている! ここに来るぞ!』
やよい「どうしたんですか、美希さん?」
美希「み、ミギーが、もう来るって言ってるの!」
やよい「みぎから来る……? えっ……?」キョロキョロ
ミギー『近い……3メートルほど』
ミギー『扉のすぐ前まで来ている……逃げろ、ミキ!』
美希「あわ、わわわなの」
ガチャッ
社長「やあみんな、集合しているかね」
春香「社長? それにプロデューサーさん!」グリグリ
伊織「春香ーっ! はなしなさいーっ」バタバタッ
やよい「どうしたんですか、美希さん?」
美希「み、ミギーが、もう来るって言ってるの!」
やよい「みぎから来る……? えっ……?」キョロキョロ
ミギー『近い……3メートルほど』
ミギー『扉のすぐ前まで来ている……逃げろ、ミキ!』
美希「あわ、わわわなの」
ガチャッ
社長「やあみんな、集合しているかね」
春香「社長? それにプロデューサーさん!」グリグリ
伊織「春香ーっ! はなしなさいーっ」バタバタッ
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 13:58:03.39 ID:LXFWSlyw0
社長「知っている子は知っていると思うが……」
社長「なんと、961プロからアイドルが一人、我が765プロに移籍してくる事になったのだ!」
ザワザワザワ……
美希「い、移籍……?」
社長「ささ、入ってみんなに顔を見せたまえ」
シズシズ......
貴音「四条貴音と申します……よろしくお願いします……」
ミギー『ミキ、目を合わせるな!』
美希「す……すっごい美人さんなの!」
貴音『……!』 シジョッ!
社長「なんと、961プロからアイドルが一人、我が765プロに移籍してくる事になったのだ!」
ザワザワザワ……
美希「い、移籍……?」
社長「ささ、入ってみんなに顔を見せたまえ」
シズシズ......
貴音「四条貴音と申します……よろしくお願いします……」
ミギー『ミキ、目を合わせるな!』
美希「す……すっごい美人さんなの!」
貴音『……!』 シジョッ!
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:02:27.56 ID:LXFWSlyw0
社長「みんな、仲良くしてやってくれたまえ」
社長「961外様だとか中卒だとか言って虐めないように」
アイドル達「「よろしくー!」」
雪歩「あの、私……萩原雪歩ですぅ! よろしくお願いしますぅ!」
貴音「はあ、萩原殿……至らぬ身ですが、どうぞ、よしなに……」
雪歩「ゆ、雪歩で! 親しげに雪歩とお呼びください!」
真美「はろ→! 真美だよ! こっちは双子の妹の亜美!」
亜美「ねーねー! お姫様みたいだから、お姫ちんって呼んでいい→」
貴音「な、なんと……同じ顔……面妖な!」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:05:30.35 ID:LXFWSlyw0
美希「よろしくなのー!! ミキは美希だよ、ミキって呼んでね!」
貴音「はい。何とぞ、よろしく……」
貴音『……』ニヤッ
ミギー『見つかった……』
社長「四条君にはしばらくソロでアイドル活動を行ってもらう」
社長「再来月あたりからユニットを組んで本格的な売り込みに掛かるつもりだ」
社長「君達もうかうかしてると彼女に追い抜かされる事になるぞ」
美希(またミギーの仲間が乗り込んできたっていうから、びっくりしたけど……)
美希(同じアイドルならたぶん……大丈夫だよね?)
ミギー『……』
118: 2011/12/30(金) 14:08:00.75 ID:LXFWSlyw0
【 夜 】
ミギー『……あんなヤツがいるとは驚きだ』ピョンピョン
ミギー『頭を奪っておきながら、その人間の身分を引き継ぐとは……大変な才能だ!』
美希「あふぅ、もう眠いの」
ミギー『しかしなぜアイドルなどという目立ちやすい仕事を続けている……?』
ミギー『人間捕食のためならば、むしろ社会的に目立たない方が良いはずだが……』
美希「……も、もしかして……春香やプロデューサーや、みんなを食べるために!?」
ミギー『いや、それは無いな。ヤツは人間社会にうまくとけこんでいたいのだ』
ミギー『周囲の人間や職場関係……疑われる範囲での捕食は行わないはずだ』
美希「それなら別にいいの。あふぅ」
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:11:25.94 ID:LXFWSlyw0
【 (Vo)レッスン中~♪ 】
春香「ラー↑ラー→ラー↑ラー↓ラー→」
やよい「らー↑らー↓らー↑らー↓らー→」
美希「ラー↑ラー↓ラー↑ラー↓ラー→なの!」
~♪
春香「うーん! すごくよかったよ!」
やよい「今の、うっうーって感じにすごく近かったです!」
美希「ミキ的には、もうちょっとって感じかな」
ミギー『……! ミキ!』
美希「ん?」
貴音「美希……少し、よろしいですか」
春香「ラー↑ラー→ラー↑ラー↓ラー→」
やよい「らー↑らー↓らー↑らー↓らー→」
美希「ラー↑ラー↓ラー↑ラー↓ラー→なの!」
~♪
春香「うーん! すごくよかったよ!」
やよい「今の、うっうーって感じにすごく近かったです!」
美希「ミキ的には、もうちょっとって感じかな」
ミギー『……! ミキ!』
美希「ん?」
貴音「美希……少し、よろしいですか」
122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:13:31.73 ID:LXFWSlyw0
美希「どしたの? 貴音?」
貴音「ここでは少し……場所を変えましょう」
美希「ふーん? わかった! 美希に、765の先輩としてアドバイスが欲しいんだね」
美希「この美希が手取り足取りしっかり765での生き方を教えてあげるの!」
春香「あれ? た――四条、さん?」
やよい「どこへいくんですか?」
美希「ミキ達はこれから少し大人の話をするの。お子様には聞かせられないの」
美希「さあ、おとなしくレッスンの続きをやってろなの!」
春香「くそ、美希のくせに……」
ミギー『ミキ……油断するな』
貴音「ここでは少し……場所を変えましょう」
美希「ふーん? わかった! 美希に、765の先輩としてアドバイスが欲しいんだね」
美希「この美希が手取り足取りしっかり765での生き方を教えてあげるの!」
春香「あれ? た――四条、さん?」
やよい「どこへいくんですか?」
美希「ミキ達はこれから少し大人の話をするの。お子様には聞かせられないの」
美希「さあ、おとなしくレッスンの続きをやってろなの!」
春香「くそ、美希のくせに……」
ミギー『ミキ……油断するな』
123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:16:38.93 ID:LXFWSlyw0
【 たるき邸 】
美希「ボーカルレッスンでお腹が減ってるミキにご飯をおごってくれるなんて……」
美希「貴音は気が利いてるの! 親密度上がっちゃうの!」
美希「これからばっちりを貴音をひいきしちゃうの。誰かに虐められたらすぐに言うんだよ」モグモグ
貴音「……私の正体には、気付いているのでしょう、美希殿」
美希「んー?」
ミギー『気付いたのは私だ。こちらはただの宿主に過ぎない』
貴音「本体の脳が生き残っているとは珍しい……上手く共存できているようですね。驚きです」
美希「うん! すっごく美味しいの!」
ミギー『……出来れば私の方と会話して欲しい』
貴音「承知致しました。右手殿」
美希「ボーカルレッスンでお腹が減ってるミキにご飯をおごってくれるなんて……」
美希「貴音は気が利いてるの! 親密度上がっちゃうの!」
美希「これからばっちりを貴音をひいきしちゃうの。誰かに虐められたらすぐに言うんだよ」モグモグ
貴音「……私の正体には、気付いているのでしょう、美希殿」
美希「んー?」
ミギー『気付いたのは私だ。こちらはただの宿主に過ぎない』
貴音「本体の脳が生き残っているとは珍しい……上手く共存できているようですね。驚きです」
美希「うん! すっごく美味しいの!」
ミギー『……出来れば私の方と会話して欲しい』
貴音「承知致しました。右手殿」
124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:20:10.23 ID:LXFWSlyw0
貴音「私も貴方様に興味があるのです。貴方のようなケースは初めてですからね」
貴音「お互いの情報交換……そしてこれからの目的」
貴音「私の仲間なども紹介しておきたい……」
ミギー『……! 話が違うぞ!』ピクッ
ミギー『ミキ、食べるのをやめてくれ……もう一人来る!』
美希「?」モグモグ
貴音「争う気はありません……」
カランカラン
響「はいさーい。貴音、呼ばれて来たぞー」
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:24:44.11 ID:LXFWSlyw0
美希「んー? 誰キミ」モグモグ
響「な、なんだこいつ……こんなヤツが仲間だっていうのか……」
響『自分は認めないぞ! こんな出来損ない……!』
ミギー『……!』ミキィィ...
響『……』ヒビッ...
貴音「やめなさい!」
貴音「響、矛を収めるのです。ここで殺し合っても何のメリットもありません」
響『……』シュッ
美希「……貴音のトモダチ?」
ミギー『さあ、どうだろうな』
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:27:20.23 ID:LXFWSlyw0
貴音「さて……」
貴音「美希……貴方から見て、我々はどのような生物だと思いますか」
美希「んー、ミキ難しい話はわかんないな」
美希「それに喋るか食べるかどっちかにしなさいっていっつもお姉ちゃんに怒られるから」
美希「とりあえず食べてる最中は何も考えられないかな」
ミギー『寄生虫……といった所だろう』
ミギー『人間、もしくは他の動物を媒体として生きながらえる単純生物だ』
貴音「そうですね。……自らの力では生きられず、他者に縋って生きる……」
貴音「繁殖能力もなく、共食いを繰り返し、成長もしない。こんな生物があると思いますか?」
ミギー『……私も不思議に思っている』
響「なんだ……自分はそんな話をしに来たんじゃないぞ」
貴音「美希……貴方から見て、我々はどのような生物だと思いますか」
美希「んー、ミキ難しい話はわかんないな」
美希「それに喋るか食べるかどっちかにしなさいっていっつもお姉ちゃんに怒られるから」
美希「とりあえず食べてる最中は何も考えられないかな」
ミギー『寄生虫……といった所だろう』
ミギー『人間、もしくは他の動物を媒体として生きながらえる単純生物だ』
貴音「そうですね。……自らの力では生きられず、他者に縋って生きる……」
貴音「繁殖能力もなく、共食いを繰り返し、成長もしない。こんな生物があると思いますか?」
ミギー『……私も不思議に思っている』
響「なんだ……自分はそんな話をしに来たんじゃないぞ」
132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:31:59.05 ID:LXFWSlyw0
響「せっかく仲間に会えるって聞いたから来たのに……こんなやつだなんて……」
美希「……?」モグモグ
ミギー『……』
響「悪いけど貴音、自分はそんな話に興味はないぞ。そっちでやってくれ」
響「自分の正体なんて興味はない……腹が減れば食べるし……」
響『それに邪魔者がいればのぞく……』ギッ
美希「っ!」ビクッ
響「邪魔したな。帰るぞ」 カランカラン
美希「こ、怖かったの……な、なんなのアレ!」
美希「貴音! トモダチは選んだ方がいいの!」
美希「……?」モグモグ
ミギー『……』
響「悪いけど貴音、自分はそんな話に興味はないぞ。そっちでやってくれ」
響「自分の正体なんて興味はない……腹が減れば食べるし……」
響『それに邪魔者がいればのぞく……』ギッ
美希「っ!」ビクッ
響「邪魔したな。帰るぞ」 カランカラン
美希「こ、怖かったの……な、なんなのアレ!」
美希「貴音! トモダチは選んだ方がいいの!」
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:33:46.41 ID:LXFWSlyw0
貴音「……さて、星井美希」ズイッ
美希「な、何……近い、貴音近いの!」
貴音「人間は時折理解できない行動をとる事があります……」
貴音「よって忠告しておきます」
貴音『私と敵対しないで欲しいのです』
美希「……ッ」ビクッ
貴音『765プロのアイドルは、大変仲睦まじく、団結していると聞きます』
貴音『私も、その一員である以上無茶はしないつもりですが……』スッ
美希「あ! それミキのスプーン……」
貴音『……ガリッ』
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:38:14.47 ID:LXFWSlyw0
貴音『私が……もしもその気になれば……あの事務所の全員を』ガリガリ
貴音『3秒で皆殺しにすることが可能なのです……』バキバキ、ゴクン
美希「……」
貴音「ちなみに、私こう見えて持ち合わせがございません。貧乏なので……」
貴音「支払いをお願いします。それでは……」
カランカラン
ミギー『たいしたヤツだ……ミキの恐怖心をここまで引き出すとは』
美希(あ、ありえないの……可愛い後輩が出来たと思ったら、一発カマされた……)
美希(芸能界の怖さを思い知ったの……)
140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:41:51.18 ID:LXFWSlyw0
【 ??? 】
響「と、いう顛末だった……」
「四条さんが、そんな事を……」
「またあのお姫様の考えている事は、よくわかりませんね」
響「自分としては、あんなやつ残しておきたくないぞ。貴音のそれは甘すぎる」
「なら.........始末、する......?」
「その方が良いでしょうね。我々の計画に差し障る前に」
「…………」
響「じゃあ、言い出しっぺの自分が行くさ。良いでしょ、社長!」
響『貴音には悪いけど、自分は自分が正しいと思った事をするさー!』
━━━━━━─────
━━━━━━━━━━━━━━━────
響「と、いう顛末だった……」
「四条さんが、そんな事を……」
「またあのお姫様の考えている事は、よくわかりませんね」
響「自分としては、あんなやつ残しておきたくないぞ。貴音のそれは甘すぎる」
「なら.........始末、する......?」
「その方が良いでしょうね。我々の計画に差し障る前に」
「…………」
響「じゃあ、言い出しっぺの自分が行くさ。良いでしょ、社長!」
響『貴音には悪いけど、自分は自分が正しいと思った事をするさー!』
━━━━━━─────
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142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:46:03.57 ID:LXFWSlyw0
【 ライブ会場 】
ワイワイ............ガヤガヤ...............
春香「わ、わぁ~! すっごいお客さんですよ! プロデューサーさん!」
やよい「き、緊張しますぅ」
美希「今日はミキ達の歌声で、何倍も何倍もハコユレ度を稼いでやるの!」
雪歩「……あ、あの、しじょ~さんは初めてのライブでしたよね」
雪歩「解らない事があったら、なんでも、なんでも聞いて欲しいですう。えへへ……」
貴音「ええ……ありがとうございます。萩原雪歩」
ワー ワー
ミギー『……っ!』ピクッ
ワイワイ............ガヤガヤ...............
春香「わ、わぁ~! すっごいお客さんですよ! プロデューサーさん!」
やよい「き、緊張しますぅ」
美希「今日はミキ達の歌声で、何倍も何倍もハコユレ度を稼いでやるの!」
雪歩「……あ、あの、しじょ~さんは初めてのライブでしたよね」
雪歩「解らない事があったら、なんでも、なんでも聞いて欲しいですう。えへへ……」
貴音「ええ……ありがとうございます。萩原雪歩」
ワー ワー
ミギー『……っ!』ピクッ
144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:50:01.71 ID:LXFWSlyw0
貴音『……。 愚かな……!』シジョッ
雪歩「え?」
真美「お、お姫ちん、どったの? スッゴク怖い顔してるよ→」
貴音「……申し訳ありません。少し、席を外します」
雪歩「あ、もしかしてお手洗いですか。でしたら私もご一緒に……」
貴音「貴女方は決してここを動いてはなりません……! 分かりましたね……!」
雪歩「は、はいぃ……」
ミギー『……ミキ、かなりとんでもない事になったぞ』
美希「ん? どしたの?」
ミギー『攻めてきた! まるで殺意の塊だ』
雪歩「え?」
真美「お、お姫ちん、どったの? スッゴク怖い顔してるよ→」
貴音「……申し訳ありません。少し、席を外します」
雪歩「あ、もしかしてお手洗いですか。でしたら私もご一緒に……」
貴音「貴女方は決してここを動いてはなりません……! 分かりましたね……!」
雪歩「は、はいぃ……」
ミギー『……ミキ、かなりとんでもない事になったぞ』
美希「ん? どしたの?」
ミギー『攻めてきた! まるで殺意の塊だ』
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:53:14.82 ID:LXFWSlyw0
【 舞台裏 】
響「……」
警備員A「こらこら、ここから先は関係者以外は立ち入り禁止だぞ」
警備員B「もしかしてファン代表の子? アイドルに会えるのはライブの後だよ」
響「……邪魔だな」
警備員A「ほら、出て行くんだ……」ガシッ
響『……』ダッ
ドカッ!
警備員A「ぐあっ」
警備員B「あっ!? 待て!」
146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:55:04.60 ID:LXFWSlyw0
スタッフB「おい! ふざけるなこのガキ!」ガシッ
響『……?』
響『ハッ!』ブンッ
スタッフB「うあぁーっ!?」 ガッシャァァァン
響『……人間一人投げただけで、肩を脱臼したぞ……』コキコキ
響『この体だけでは脆すぎる……武器としては役に立たないな』
響『なら、こうするしかないさー』 ヒビキィーン!
スタッフ「ひ、ひい!?」
スタッフ「か、髪の毛が刃物に……」
響『フフン……人間はやっぱり、痛がり屋だな!』
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 14:57:08.03 ID:LXFWSlyw0
ミギー『障害を一つ一つ潰しながら、真っ直ぐこちらへと向かっている』
美希「え……つまり、スタッフさんを……」
ミギー『殺しているかどうかはわからん。だがかなり強引なヤツだ』
やよい「もうすぐ伊織ちゃん達のステージです。その次は私達のユニットですー!」
春香「美希……さっきからホントに誰と喋ってるの?」
バタバタバタッ!
スタッフ1「大変です! 皆さん、避難してください」
スタッフ2「刃物を持った不審者が、ステージのすぐ裏で暴れているらしくて……」
春香「え……ええっ!」
やよい「ライブはどうなるんでしょうか……」
スタッフ1「そんな状況じゃありません! すぐ逃げてください!」
美希「え……つまり、スタッフさんを……」
ミギー『殺しているかどうかはわからん。だがかなり強引なヤツだ』
やよい「もうすぐ伊織ちゃん達のステージです。その次は私達のユニットですー!」
春香「美希……さっきからホントに誰と喋ってるの?」
バタバタバタッ!
スタッフ1「大変です! 皆さん、避難してください」
スタッフ2「刃物を持った不審者が、ステージのすぐ裏で暴れているらしくて……」
春香「え……ええっ!」
やよい「ライブはどうなるんでしょうか……」
スタッフ1「そんな状況じゃありません! すぐ逃げてください!」
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:00:06.07 ID:LXFWSlyw0
ミギー『わたしと襲撃者――同じ寄生生物どうしは脳波のようなもので互いの位置がわかる』
ミギー『どこへ逃げようと、ヤツはわたしを追ってくるだろう。よって、ここで迎え撃つ』
美希「うん、わかった……!」
美希「ミキ達のライブを目茶苦茶にするなんて、絶対許せないの!」
ミギー『ここで戦うのは分が悪い。もっと私にとって戦いやすい場所に移動する』
美希「どこに行けばいいの?」
ミギー『まずはその派手な衣装を脱いで、普段の服に着替えてくれ』
ミギー『ファンの中に身を隠し、人ごみを盾にして迎え撃つ』
美希「……!」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:04:05.84 ID:LXFWSlyw0
ミギー『人ごみに紛れれば、相手はこちらの居場所が解らなくなり混乱するだろう』
ミギー『白昼に堂々と正面から乗り込んで来るヤツだ。まず冷静なタイプではない』
ミギー『おそらく、人を薙ぎ払いながらわれわれを探すだろう』
ミギー『そこを、狙うんだ』
ミギー『人々の隙間を縫いながら腕を伸ばし、ヤツの心臓を貫く』
ミギー『後はパニックになっている客と共にこの場を脱出する』
美希「……」
美希「……!」ダッ
春香「美希! どこへ行くの!」
やよい「春香さん! だ、ダメです、避難しないと……」
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:08:18.23 ID:LXFWSlyw0
ミギー『ミキ、そっちは行き止まりだ』
ミギー『こちらに来ては逃げ場所が無くなる。すぐに戻れ』
ミギー『戻ってファンの中に逃げ込むんだ』
美希「……ミキ、戻らないよ」
美希「だいたい、ミキがファンの中に入ったら、すぐにファンの人に気付かれて隠れられないって思うな」
ミギー『……』
美希「それに……ミキ、ファンの人を傷付けるような事はできないもん」
美希「自分の身は自分で守るの! それがアイドルだって思うなっ」
ガチャッ
ミギー『……ここはスタッフルームのようだな』
ミギー『仕方がない、ここで迎え撃つぞ』
ミギー『こちらに来ては逃げ場所が無くなる。すぐに戻れ』
ミギー『戻ってファンの中に逃げ込むんだ』
美希「……ミキ、戻らないよ」
美希「だいたい、ミキがファンの中に入ったら、すぐにファンの人に気付かれて隠れられないって思うな」
ミギー『……』
美希「それに……ミキ、ファンの人を傷付けるような事はできないもん」
美希「自分の身は自分で守るの! それがアイドルだって思うなっ」
ガチャッ
ミギー『……ここはスタッフルームのようだな』
ミギー『仕方がない、ここで迎え撃つぞ』
158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:11:42.03 ID:LXFWSlyw0
ズパッ
警備員「ぎゃあっ!」ドサッ
響「ふーん。たわいないさー」
響「早くしないと、こんなヤツらがどんどん増えるかもしれないな……急ごう」
スタッフ「ち、近寄るな!」
春香「ひ、ひぃぃ……」
響「星井美希は避難してないのか……ちっ、手間取らせるな」
響「なんくるないさー」タッタッタッタッ
やよい「ふぇ……た、助かりました……」
春香「美希……?」
警備員「ぎゃあっ!」ドサッ
響「ふーん。たわいないさー」
響「早くしないと、こんなヤツらがどんどん増えるかもしれないな……急ごう」
スタッフ「ち、近寄るな!」
春香「ひ、ひぃぃ……」
響「星井美希は避難してないのか……ちっ、手間取らせるな」
響「なんくるないさー」タッタッタッタッ
やよい「ふぇ……た、助かりました……」
春香「美希……?」
162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:15:39.55 ID:LXFWSlyw0
美希「……」ガチャガチャ
ミギー『何をしている? ミキ』
美希「バリヤード……あれ? バリエー……バリエース?」
美希「とにかくこれだってきっと、盾になるはずなの」
ミギー『……』
美希「怒ってるの……ミギー? ミキが言う事を聞かなかったから……」
ミギー『私は過ぎた事に怒りを感じるほどヒマではない』
ミギー『それより……生き延びるために次の手を考えなくてはな』
ミギー『……ッ!』 ミキィッ
バキッ!
ミギー『何をしている? ミキ』
美希「バリヤード……あれ? バリエー……バリエース?」
美希「とにかくこれだってきっと、盾になるはずなの」
ミギー『……』
美希「怒ってるの……ミギー? ミキが言う事を聞かなかったから……」
ミギー『私は過ぎた事に怒りを感じるほどヒマではない』
ミギー『それより……生き延びるために次の手を考えなくてはな』
ミギー『……ッ!』 ミキィッ
バキッ!
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:17:51.01 ID:LXFWSlyw0
ミギー『はい、ミキの武器』
美希「テーブルの脚……え? これを……どうすればいいの?」
ミギー『ヤツと私の力はほぼ互角……ならば、ミキが効果的に動けば勝てる』
ミギー『こっちは二人、ヤツは一人……この状況を活かすのだ』
美希「でもミキ、喧嘩とかした事無いし……」
ミギー『大丈夫だ。まずは……』
……!
美希「……そ、それで……大丈夫なのかな」
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:22:00.10 ID:LXFWSlyw0
【 スタッフルーム 】
響「ん……バリケードか」
響「自分自身で逃げ道を塞ぐなんて、やっぱり人間の浅知恵だな!」シャキッ
ガシャーンッ
美希「……!」
響「ようやく追い詰めたぞ。さあ、覚悟しろ出来損ない!」
響『この自分が、ジャスティスを下してやるさ!』 ヒビビッ
シャッ
ミギー『ッッ!!』 ミキキィッ
美希(お、落ち着くの……深呼吸するの……)
ジャキィィーンッ!!
173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:25:24.09 ID:LXFWSlyw0
シャキシャキシャキィィンッ
響『どうしたどうした! その程度かー!』 ヒビビビッ
ミギー『これまでの行動から感じるに、ヤツは人間を侮っている。そこが狙い目だ』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ガキガキガキィィンッ
ミギー『……っ!』 ミキキッ
美希(ゆっくり……ゆっくり……)スッ
ミギー『おそらくヤツが警戒するのはミキの“右手”だけ。ミキ自身には注意をあまり向けないだろう』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
響『あっはははー!!』
美希(間違い無いの……美希の事は見えてない……)
美希(……やれる……やるしかないのっ) ダッ!
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:33:54.22 ID:LXFWSlyw0
美希「やあああああっ!」 ズイイッ
ドスッッ.............!
響『あは……は……』
響『ん?』キョトン
美希「さ……刺さっ……」
ズブッ
響『……えっ』
美希「あ……ゴメン……」
響『あ、ああ、ああああああ、あっ』
響『あああああああああああああああああああああっ!!!』 ヒビビビッ
176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:35:26.22 ID:LXFWSlyw0
響『うぎゃああ……うわ、血が、止まらない……』ダバダバダバッ
響『人間……痛がり屋のくせに……なんでこんな酷い事をするんだー……』
ミギー『……距離を取れ、ミキ。どうやら浅かったようだぞ』
美希「あわ、わ……」
響『う……ぬ、抜かないと……』ズルッ
響『うわー! 血が、もっと出てきたぞーっ』ダバーッ
響『お、お前ら……覚えてろよー! この借りはいずれ……うぎゃー』ゲホッ
ミギー『ミキ、トドメをさすぞ』
美希「い、嫌! もうミキこんなのはたくさんなの!」
177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:38:28.80 ID:LXFWSlyw0
美希「だって痛がってるし……ミキの手で殺すなんてできないの!」
美希「そんなの人殺しといっしょでしょ! ……やだ、やなの!」
ミギー『落ち着け! あれはもう人ではない!』
響『うぐ……なんとか胸の周りの脂肪を固めて止血できたぞ……』
響『若干胸が小さくなったような気がする……具体的には3センチくらい』
ミギー『回復したか……』
ミギー『だが、まだマトモな変形はできまい。早く戦闘態勢を整えろ、ミキ!』
美希「よ、よかった……生きてたの」
美希「ミキが人殺しになっちゃったら、きっとお姉ちゃん泣いちゃうの」
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:42:36.20 ID:LXFWSlyw0
響『う……うがああああああああ!!!』
美希「なのっ」ビクッ
響『……たかが人間だと、甘く見すぎていたようだ』
響『自分、完璧だから……ミスはすぐに取り戻すぞ』
響『もう同族だなんて思わない。お前は自分たちの敵だ。徹底的に潰してやる』
ミギー『……やるか』 ミキィッ
美希「……!」
響『……でもちょっと今日はペットの餌やりに帰るぞ。……別に戦えない訳じゃないぞ』
響『後はエリチンに任せるさー』
ガチャン! タッタッタッ
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:45:36.87 ID:LXFWSlyw0
美希「に、逃げた……」
ミギー『ミキ、追うぞ! 今ここでトドメを刺さねばまずい!』
美希「嫌なの! もうミキ戦いたくないの!」
ミギー『ヤツと始めて会った時の事を思い出せ』
ミギー『ヤツには仲間がいる……集団か組織かは分からないが……』
ミギー『ここでヤツを逃せば、間違い無く報復を受ける!』
美希「もうイヤなの……感触が人間っぽいの」
美希「だいたい、寄生生物って言っても、元は人間なの……気分悪いの」
美希「疲れたの……帰って寝たいの……」
ミギー『ミキ……』
184: 2011/12/30(金) 15:48:31.65 ID:LXFWSlyw0
━【 765プロのライブに殺人鬼乱入! 】
━【 警備員二名死亡 スタッフ八名が重傷 】
━【 犯人は逃走 アイドルの悪質なストーカーの仕業か 】
_____________________________
━【 765襲撃の犯人は自殺? 現場に大量の血痕 】
━【 十代の犯行か アイドル業界が抱える闇 】
_____________________________
━【 765ライブ襲撃事件に続報 犯人の映像を公開 】
━【 スタッフ数名が証言 犯人は妖怪? 面妖な事件 】
_____________________________
ミギー『……』
美希「……」
貴音「……」
187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:52:35.52 ID:LXFWSlyw0
貴音「このような結末は、非常に残念です……」
貴音「私達の姿が世間に晒されるとは」
美希「……説明して欲しいの」
貴音「今回の件は、全て響の独断です」
貴音「どうやら、なんとしてでもあなたを始末したいと考えたようですね」
美希「どうして? 貴音はミキと仲良くしたいんじゃないの?」
貴音「……そう、考えてはいますが」
美希「……?」
貴音「……正確には、私の意見はさほど仲間の内で強くはないのです」
貴音「私、Fランクアイドルですから」
貴音「私達の姿が世間に晒されるとは」
美希「……説明して欲しいの」
貴音「今回の件は、全て響の独断です」
貴音「どうやら、なんとしてでもあなたを始末したいと考えたようですね」
美希「どうして? 貴音はミキと仲良くしたいんじゃないの?」
貴音「……そう、考えてはいますが」
美希「……?」
貴音「……正確には、私の意見はさほど仲間の内で強くはないのです」
貴音「私、Fランクアイドルですから」
188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:55:27.68 ID:LXFWSlyw0
美希「……アイドルランク?」
ミギー『……何の関係がある』
貴音「私達は、生まれた瞬間に一つのルールを自らの内に定められました」
貴音「それが、「トップアイドル」になること……」
貴音「アイドル業界の頂点に立ち、この業界を支配する事です」
美希「……? なんで、アイドルなの?」
貴音「アイドルとはファンと共になければ生きてはいけない職業です」
貴音「私達、寄生生物と同じではないですか」
貴音「宿主がいなければ……何かに縋らなければ生きてはいけない」
貴音「……かよわい生物なのです」
ミギー『……何の関係がある』
貴音「私達は、生まれた瞬間に一つのルールを自らの内に定められました」
貴音「それが、「トップアイドル」になること……」
貴音「アイドル業界の頂点に立ち、この業界を支配する事です」
美希「……? なんで、アイドルなの?」
貴音「アイドルとはファンと共になければ生きてはいけない職業です」
貴音「私達、寄生生物と同じではないですか」
貴音「宿主がいなければ……何かに縋らなければ生きてはいけない」
貴音「……かよわい生物なのです」
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:57:31.79 ID:LXFWSlyw0
ミギー『……生まれたときに定められた、と言ったな』
ミギー『それは、何だ』
貴音「何とは……命令、ですが」
美希「……めいれー?」
ミギー『……?』
貴音「……ハエは教わりもしないのに飛び方を知っています」
貴音「……蜘蛛は、誰に教わるでもなく巣のはり方を知っています」
ミギー『……』
貴音「私がこの人間の脳を乗っ取ったとき、一つの“命令”が来ました」
貴音「『この種を、喰い殺せ』――です」
193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 15:59:09.49 ID:LXFWSlyw0
ミギー『……それは』
貴音「どうやら、脳を奪わねばこの命令は来ないようですね」
貴音「この意識が、私と右手殿の違いなのでしょう」
貴音「本来であれば、食人などの意味を指すのでしょうが」
貴音「私達は人間と共存するために、この命令を曲解する道を選びました」
ミギー『共存するために……、だと?』
貴音「はい。寄生生物として人を食らうのではなく……」
貴音「私達は……アイドルとして」
貴音「この『業界』を、『食い尽くす』……これが生きる全てです」
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:02:19.15 ID:LXFWSlyw0
美希「そ、それって……どういうことなの?」
美希「わ、悪い事なの……? ミキにはちょっとわかんないけど……?」
ミギー『……』
貴音「トップアイドルを目指す上で、邪魔な存在は全て排除する」
貴音「その思想で、私達は生き、対立しています」
貴音「私達の仲間にはかつての食人性が忘れられず、人を襲うものもいます」
貴音「また、その食人性を抑えた上で人間を憎むもの……」
貴音「人間の上に立ち、支配しようと企むものもいます」
ミギー『……』
197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:05:50.93 ID:LXFWSlyw0
貴音「私は何も……人間と敵対しようというのではありません」
貴音「ただ、頼りなくとも、共存したいだけなのです」
美希「……」
美希「み……ミキ、難しい話はわかんないの……」
美希「で、でも……その、貴音が困っているのなら、助けに……いや」
美希「あれ? 貴音は悪いほうじゃないの? えーっと」
ミギー『……』
貴音「星井美希……気をつけなさい」
貴音「響とその取り巻きがあなたを狙っています」
貴音「あなたは既に……多くの恨みを買っているのですから」
美希「……」
199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:09:43.19 ID:LXFWSlyw0
【 駅前 】
美希「うーん……よくわからないの……」
美希「貴音は、アイドルぎょうかいをくいあらし? たいの?」
美希「つまりトップアイドルになること? 関係無いんじゃないの?」
ミギー『何か、裏がありそうな話だ』
ミギー『まだ……わたし達には隠している事がありそうだな』
ミギー『それよりわたしは、寄生生物たちの食人性のほうが驚きだ』
ミギー『それをアイドルとしての向上心に昇華……信じられない』
美希「え? ミキは別に驚かないけどな」
美希「だってオバケとか怪物は、必ず人間を食べるの。珍しくもないの」
200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:11:52.04 ID:LXFWSlyw0
ミギー『確かに……これまで戦ってきた寄生生物たちも』
ミギー『どこかしら、そんな部分が見え隠れしていた気がする』
『ぶっ殺して食ってやるデス!』
『腹が減れば食べるし……それに邪魔者がいればのぞく……』
美希「まあ、あんまりトモダチにはほしくないの」
ミギー『……』
ミギー『……今、気付いた』
ミギー『どうも、つけられているようだ』
美希「……て、敵……?」
201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:15:12.85 ID:LXFWSlyw0
ミギー『感覚のスレスレを維持しながら、ずっと追跡されている』
美希「……た、戦わなくちゃならないの?」
ミギー『わからない。戦いを仕掛けるならすぐに襲ってくるはずだ』
ミギー『様子を見ているのか……もしくは、単純に監視しているだけかもしれない』
美希「……なんかそれ、やだな」
ミギー『どうする……どこかで迎え撃つか』
美希「……」
美希「や、やなの……」
美希「ケンカしたくないの……殺し合いとかごめんなの……」
美希「……た、戦わなくちゃならないの?」
ミギー『わからない。戦いを仕掛けるならすぐに襲ってくるはずだ』
ミギー『様子を見ているのか……もしくは、単純に監視しているだけかもしれない』
美希「……なんかそれ、やだな」
ミギー『どうする……どこかで迎え撃つか』
美希「……」
美希「や、やなの……」
美希「ケンカしたくないの……殺し合いとかごめんなの……」
202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:19:09.77 ID:KeVceKmM0
ミギー『ミキ、どうやら先日の襲撃でキミは戦いに対しての恐怖心を覚えたようだ』
ミギー『しかし、生きる上で割り切らねば、こちらが殺されるぞ』
美希「……で、でも……」
美希「……いやなの……」
ミギー『……』
ミギー『おそらく、向こうもこちらが見えるギリギリの位置なのだろう』
ミギー『でなくてはわたし達の範囲に気付けるはずがないからな……』
ミギー『相手と反対の方向に進めば相手のアンテナから逃れられる』
ミギー『電車か車を使えば、すぐにまくことができるだろう』
美希「わ、わかったの」
203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:21:31.39 ID:KeVceKmM0
…………。
美希「ふう……やっと家の近くまで来たの」
美希「もう今日は帰ってゆっくり寝たいの……」
ミギー『……! 待て、ミキ……』ピクッ
ミギー『今すぐ引き返すぞ。これは罠だ!』
美希「うん? どういうことなの?」
美希「ミキ今日はもう疲れちゃったから、そんなに動きたくないな……」
ミギー『わたしの「仲間」だ!』
ミギー『キミの家の方向で、わたしの仲間が待ち伏せをしている!』
美希「……えっ」
美希「ふう……やっと家の近くまで来たの」
美希「もう今日は帰ってゆっくり寝たいの……」
ミギー『……! 待て、ミキ……』ピクッ
ミギー『今すぐ引き返すぞ。これは罠だ!』
美希「うん? どういうことなの?」
美希「ミキ今日はもう疲れちゃったから、そんなに動きたくないな……」
ミギー『わたしの「仲間」だ!』
ミギー『キミの家の方向で、わたしの仲間が待ち伏せをしている!』
美希「……えっ」
205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:25:10.16 ID:KeVceKmM0
ミギー『……後方からも新たな反応……』
ミギー『駅の所で出会ったヤツか。どうやら挟み撃ちにする算段らしい』
美希「……」
ミギー『ミキ、わたし達では一度に二人は相手に出来ない……』
ミギー『まず後ろから迫っているヤツをやり過ごし、一度繁華街へと戻るぞ!』
美希「だ、駄目……だ、だって家には……」
美希「お姉ちゃんがいるの……お姉ちゃんに何かあったら、ミキ……」
美希「ごめん、ミギー!」タッタッタッ
ミギー『ミキ!』
ミギー『(前方80Mに待ち伏せ……後方200Mから追跡……)』
ミギー『前門の虎、後門の狼、というヤツか……』
209: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:28:51.12 ID:KeVceKmM0
【 美希の家 】
美希「……はあ、……はあ」
ミギー『どうやら家の中、一階部分に一匹……いるようだ』
美希「お姉ちゃん……お姉ちゃん……」
ミギー『気を付けろ、ミキ。あまり感情を高ぶらせるな』
ミギー『おそらく先日ライブ会場を襲撃ヤツ、もしくはその仲間が報復に訪れたのだ』
ミギー『おそらくキミの姉は殺されているだろう』
美希「そ、そんなはず、無いの!」
美希「お姉ちゃんはきっと生きてるの……ミキが、助けるの!」ガチャガチャ
ミギー『落ち着け。まずは敵の事だけを考えろ』
ミギー『(およそ10M……後方からは100M。……走り始めた? およそ十数秒で追いつく……)』
美希「……はあ、……はあ」
ミギー『どうやら家の中、一階部分に一匹……いるようだ』
美希「お姉ちゃん……お姉ちゃん……」
ミギー『気を付けろ、ミキ。あまり感情を高ぶらせるな』
ミギー『おそらく先日ライブ会場を襲撃ヤツ、もしくはその仲間が報復に訪れたのだ』
ミギー『おそらくキミの姉は殺されているだろう』
美希「そ、そんなはず、無いの!」
美希「お姉ちゃんはきっと生きてるの……ミキが、助けるの!」ガチャガチャ
ミギー『落ち着け。まずは敵の事だけを考えろ』
ミギー『(およそ10M……後方からは100M。……走り始めた? およそ十数秒で追いつく……)』
210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:31:58.02 ID:KeVceKmM0
ミギー『ミキ、一瞬で勝負を付けるぞ』
ミギー『一人の相手に手間取っていると二人の敵に挟まれる事になる』
ミギー『敵はリビングだ。飛び込むと同時に勝負を付け、そのまま後方の敵と対峙する』
ミギー『できなければ……死ぬ』
バタンッ!
美希「お姉ちゃん!」
菜緒「……お帰りなさい」
美希「お、お姉ちゃ……無事っ……」
ミギー『ミキ、駄目だ!』
菜緒「……」 『.............お帰りなさい?』 ジュルッ
212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:34:46.05 ID:KeVceKmM0
『けっこう、待った.......?』
美希「あ……」
『ホントは......人質にして.......話し合い希望......?』
ミギー『落ち着け、ミキ!』
美希「ああ、あ……」
『でも...........あんまり遅いものだから.......出来心.........?』
菜緒「……」
『つい..........食べちゃった........♪』 エリッ.......
美希「あ、あ、……あああああああああああああっ!!」
213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:37:13.47 ID:KeVceKmM0
美希「うわああああああああっ!!!」 ダッ!
ミギー『ミキ! 不用意に突っ込むな。体勢を立て直せ!』
ヒュンッ!!
ドスッッ!!
美希「あっ……」
美希「ゴホッ……」ズルッ
美希「……」ドサッ
ミギー『……ミキッ!』
214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:39:29.82 ID:KeVceKmM0
ミギー『(背後! 新手……いや、後ろから迫っていたヤツか……)』
ミギー『(まさかここまで素早く動けるとは……完全に状況に気を取られていた)』
ミギー『(動けん……)』
『.......愛ちゃん..?』 グチッ
『.........来るなんて、聞いて無かったけど.................』
「絵理さんの事が心配で、手助けに来ました」
『そう......? でも、正直いらなかった....』 バリバリッ
『.........一緒に食べる?』
「遠慮します」
215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:42:27.54 ID:KeVceKmM0
『愛ちゃんは、食べない趣味だった......?』 パキパキ
「いいえ……食べますけど…」
「このあとあの雌と食事に行くので、怪しまれたくないんです」
『ふーん......残念...........』 ゴックン
「……これ、ほおっておいていいんですか?」
『心臓を貫かれた人間部分は即死..........』
『残った右手も、いずれ死ぬ...............もう、どうでもいい..........?』 ガチャンッ
「じゃあ、四条さんには始末したって報告しておきますね」
『うふふ.........それを聞いたときのお姫様の顔が、楽しみ.........?』
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:47:13.06 ID:KeVceKmM0
━━━━━━━━━━━━━━━━━───
━━━━━━━━━━━─────
ミギー『(……行ったか?)』
ミギー『(心臓へ一撃……修復は不可能)』
ミギー『(……しかし、なんとかしなければミキの脳が駄目になる)』
ミギー『(となれば……私自身が心臓と一体化するしかない)』
ミギー『(穴を塞ぎ、同時に肺と心臓を動かす……)』
ミギー『……ッ!』 ミキィッ!
美希「……! ゲホッ……ハッ……」 ヒューヒュー
ミギー『なんとか……なりそうだ……』
━━━━━━━━━━━─────
ミギー『(……行ったか?)』
ミギー『(心臓へ一撃……修復は不可能)』
ミギー『(……しかし、なんとかしなければミキの脳が駄目になる)』
ミギー『(となれば……私自身が心臓と一体化するしかない)』
ミギー『(穴を塞ぎ、同時に肺と心臓を動かす……)』
ミギー『……ッ!』 ミキィッ!
美希「……! ゲホッ……ハッ……」 ヒューヒュー
ミギー『なんとか……なりそうだ……』
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:50:15.25 ID:KeVceKmM0
ミギー『(エネルギー……)』
ミギー『(エネルギーが、何か……)』
美希(おにぎり……)
ミギー『……?』
美希(おにぎりが、食べたいの……)
ミギー『……』
ミギー『……』ガサゴソ
ミギー『(砂糖水でいいか……)』
美希(おにぎりなの……)
219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:52:23.29 ID:KeVceKmM0
【 そして三日後―― 】
プルルルルルルルルルル.................
プルルルルルルルルルル.........................
美希「……」
美希「ん……」ゴソッ
留守電「もしもーし! 星井美希さんの自宅ですか?」ピピッ
留守電「Fランクアイドルの天海春香でーっす!!」
222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 16:56:54.82 ID:KeVceKmM0
留守電「プロデューサーさんも社長もやよいもみんなも、とーっても心配してます!」
留守電「何か連絡ください! 待ってまーす!」
留守電「あと携帯の電源はちゃんと入れておく! 春香さんはいつでも受信中ですからね!」ピピッ
美希「……」ヨロヨロ
美希「……はあ、はあ……」
美希(頭が痛い……お姉ちゃん……?)
美希(もしかして、みんな、夢……?)
美希「うっ……!」
美希「うっ……うえっ……ゲーしちゃう……」
223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:00:03.09 ID:KeVceKmM0
美希(鏡……)
美希(胸に……傷跡……塞がった穴……?)
美希(そうか、たしか突然刺されて……)
美希(……ミギーが治療してくれたのかな……)
美希「……」
美希「夢じゃ……」
美希「夢じゃ……無かったんだ……」
美希「うぐ……お姉ちゃん……お姉ちゃん……」
224: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:03:17.01 ID:KeVceKmM0
美希「……。……あいつ……そうだ、あいつだ」
美希「あいつが、お姉ちゃんを……」
『食べちゃった........♪』
美希「……」
美希「……許さない……!」ギッ
美希「探し出して……殺す! 絶対に殺してやる!」
美希「……」
ミギー『……ミキ、話がある』
226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:05:52.10 ID:KeVceKmM0
ミキ「……何?」
ミギー『重要な事だ。聞いてくれ』
ミギー『ミキ……キミが肉親のことを思う心はとても強いものだ』
ミギー『キミは姉を殺されて、わたしたち寄生生物に強い敵意をもったようだな……』
美希「そうだね……ミキ、ミギーの仲間の事は絶対に許さないよ」
美希「お姉ちゃんのカタキは、絶対に……」
ミギー『……ミキになら話してもかまわない』
ミギー『いや、ミキだからこそ、話さなくてはならない』
美希「……?」
ミギー『わたしの弱点についてだ』
227: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:09:20.45 ID:KeVceKmM0
ミギー『破壊されたキミの体を修復する過程で、わたし自身にも変化が起きた』
ミギー『……他の寄生生物にない特性が出来てしまったのだ』
美希「どういうこと?」
ミギー『 「すいみん不足」……一日のうちの約4時間ほどの間』
ミギー『わたしは完全に眠ってしまう』
美希「……ミキだって寝るよ? べつにたいしたことじゃないの」
美希「それにミギーだって、これまでちょくちょく眠ってたの」
ミギー『そうじゃない! ……これまでの眠りとは訳が違う』
ミギー『この4時間、眠っている間、わたしは完全に無防備になってしまうのだ!』
228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:12:24.61 ID:KeVceKmM0
ミギー『これまでは眠っていてもちょっとしたことで目が覚めたのだ』
ミギー『バッドレッスンやタッチコミュなどな』
ミギー『しかしこんどの眠りは、そのアンテナがまるで利かなくなる……』
ミギー『わたしの仲間が、「敵」がすぐ近くに現れようとも目覚める事はない』
美希「……そ、それって……えーっと」
美希「敵が現れても、ミギーがおねむなら戦えないって事なの……?」
美希「どうしてそんないきなり……」
ミギー『理由はわからない。……キミの心臓を修復するさいにわたしは長時間右肩を離れた』
ミギー『おそらくその結果、体質が変わってしまったのだろう』
229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:16:27.83 ID:KeVceKmM0
ミギー『これまでのように……無茶をされては、死ぬ事になる』
美希「……でも」
美希「ミキは、戦うよ。そして、あいつを……」ギリッ
ミギー『……』
ミギー『正直、自分の弱点をきみに教える事は非常に危険な事だと思う』
ミギー『だが、知っておいてもらわねばさらに一層危険な事だと判断したわけだ』
美希「……ミギー」
ミギー『わたしたちは味方であると同時に、種の違う敵と言えるかも知れない』
233: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:19:52.25 ID:KeVceKmM0
美希「……? どうして? ミキはミギーの事、敵だなんて思って無いよ」
美希「ミギーはミキの右手で、命の恩人で……」
美希「大切な家族なの!」
ミギー『……』
ミギー『…………』
ミギー『「命の恩人」、という言い方は性格じゃないな』
ミギー『わたしのための命でもある』
ミギー『……』
235: 完全版ならまだ二巻分 2011/12/30(金) 17:22:42.33 ID:KeVceKmM0
美希「お姉ちゃん……」
美希(お姉ちゃんが死んだ……)
美希(いや、ヤツらに殺された……)
美希(こんなにつらいのに……言葉が出ないほど悲しいのに)
美希(どういうわけか、涙は少しもあふれてこなかった)
美希「ミギー、行こう」
美希「あいつら……絶対に、見つけ出してやるの……!」
ミギー『……』
239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:25:40.01 ID:KeVceKmM0
〓 3 〓
━【 四条貴音 十八才 】
【 765プロダクション所属 Fランクアイドル 】
【 元961プロダクション所属 Fランクアイドル 】
【 活動期間半月 】
【 これ以上は 秘密です 】
【 らあめん 】
【 寄生生物 】 [New]
240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:27:53.87 ID:KeVceKmM0
【 駅前 】
美希「……」
美希(あれからずっと、駅前と繁華街をうろうろしているの……)
美希(待っていれば……きっとヤツらが現れるはず!)
ミギー『……』
美希(ミギーは今は眠っているから、ミキの眼で探さなくちゃならないの)
美希(でも、あいつの顔だけは忘れはしないの……!)
美希(携帯には不在着信がいっぱい入ってたけど)
美希(お姉ちゃんのカタキを打つまでは……765プロには戻れないの……)
241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:30:36.02 ID:KeVceKmM0
美希「……」
「おーい! 美希ーっ!」
美希「えっ? は、春香!?」
春香「美希……っ!」
春香「もう! どうして事務所に来ないの! 心配してるんだから!」
美希「は、春香……その……」
美希「あっ……ハニーも……」
春香「もう一週間も連絡がとれないって、みんなずっと心配してたんだよ!」
春香「今日はレッスンの日でしょ? プロデューサーさんと迎えに来たの!」
244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:33:47.97 ID:KeVceKmM0
美希「……」
美希「ごめん、春香……ミキ、行けないの」
美希「ハニー、ごめんなさい……」
春香「ど……どうして、美希……何か理由があるの……?」
春香「言ってくれなきゃわかんないよっ!」
美希「そ、それは……」
美希「……っ!?」ピシッ
ミギー『ミキ! 仲間だ!』
ミギー『距離はおよそ300M……住宅地の方からだ!』
247: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:37:10.37 ID:KeVceKmM0
美希「来た……ついに来たの!」 ダッ!
春香「あ! 美希……っ」
春香「あ、待ってください! プロデューサーさん!」 タッタッ
ミギー『ミキ、どうするつもりだ! 戦うのか!』
ミギー『キミを襲った敵と同じだとは限らないぞ』
美希「それでもいいの……!」
美希「叩きのめして、ヤツらのアジトを聞き出して、乗り込んでやるの!」
春香「ま、待ってよーっ!」
春香「美希もプロデューサーさんも、……速い……っ」
249: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:42:03.10 ID:KeVceKmM0
美希「……!」タッタッタッ
美希(あ……行き止まり……川で道がふさがってる……)
ミギー『反応はこの向こうからだ』
ミギー『逃げる様子はない。こちらを伺っている』
美希「……なら……あっ!」
ガシッ
美希「は、ハニー……」
美希「違うの……逃げたんじゃないよ!」
美希「ミキは、立ち向かわなくちゃ……戦いに行かなくちゃならないの!」
美希「放して、ハニー!」
250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:45:44.86 ID:KeVceKmM0
春香「……はあ……はあっ」タッタッタッ
春香「プロデューサーさん、捕まえましたか……」
春香「もう……美希……突然走り出さないでよぉ……!」
美希「……やっ!」 ダッッ!
バッッ!
春香「えっ!」
春香「……み、美希……跳ん……」
美希「……!」 シュタッ!
春香(う、うそ……この川5Mくらいあるのに……助走も無しで……)
252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:47:47.66 ID:KeVceKmM0
美希「……!」
美希「今、向こうの駐車場の影で、ちらっと何か隠れたのが見えたの!」
美希「あれだね! 逃がさない!」ダッ
ミギー『……ミキ、いま一つはっきりした事がある』
ミギー『キミ自身の体のことなんだが……』
美希「後にしてほしいの!」タタタタッ
美希(逃がさない……絶対に……!)
ダッッ!
美希「動くなッッ!!」
「……!!」
253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:50:00.92 ID:KeVceKmM0
「ぎゃおおおんっ!」
美希「……! ……ヤツじゃない……」
美希「でも容赦はしないの……こいつもバケモノなんでしょ、ミギー!」
「ちょ、ちょっとまって!」
ミギー『……!』スッ
美希「……? どうしたの、ミギー?
ミギー『こいつ……人間の脳が生き残ってる』
「は、はは……じ、実はそうなんです……」
秋月涼「あの、ボク、秋月涼って言います……876プロでアイドルやってます……」
258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:54:13.65 ID:KeVceKmM0
『わあ! こんなところでお仲間に会えるなんて嬉しいなあ! りゅんりゅん☆』
美希「……!?」
美希「脳が、生き残ってる……?」
ミギー『わたし達と同類。脳への寄生に失敗した仲間だ』
ミギー『わたしは右手だが、あいつは……』
『私は涼ちん! こんな場所だけどよろしくね! りゅんりゅん☆』 モッコリ
涼「……え、えへへ」
美希「……」
262: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:56:32.99 ID:KeVceKmM0
美希「変 ……」
涼「えっ」
美希「へん さんなの! キャ――ッッ!!」
涼「ち、違う! 僕は……!」
涼ちん『りゅんりゅん☆』モッコリ
美希「へん ! へん ! へん !」
美希「信じられないの……女の子のカッコして……へん !」
涼「あ、あうう……」
美希「ミギー! こいつ、殺しちゃって!」
ミギー『落ち着け、ミキ。害意は無い』
ミギー『それに脳は無傷なのだからむしろ私達の仲間と言ってもいいだろう』
涼「えっ」
美希「へん さんなの! キャ――ッッ!!」
涼「ち、違う! 僕は……!」
涼ちん『りゅんりゅん☆』モッコリ
美希「へん ! へん ! へん !」
美希「信じられないの……女の子のカッコして……へん !」
涼「あ、あうう……」
美希「ミギー! こいつ、殺しちゃって!」
ミギー『落ち着け、ミキ。害意は無い』
ミギー『それに脳は無傷なのだからむしろ私達の仲間と言ってもいいだろう』
266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 17:59:19.03 ID:KeVceKmM0
ミギー『下腹部周辺から太股の付け根まで……』
ミギー『一部の内蔵にわたって下半身に寄生しているようだ』
美希「うう……フケツなの……信じられないの……」
涼ちん『本当なの! ビックリだよね、りゅんりゅん☆』
美希「しゃ、喋らないでほしいの!」
涼「う、うう……」
ミギー『一体どうしてその場所に……』
涼「あ、あれは……876プロに入社してすぐのことでした……」
━━━━━━━━━━────
━━━━━━━━━━━━━━━━─────
267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:02:09.88 ID:KeVceKmM0
──━━━【 876プロダクション 】
涼「しゃ、社長……ホントにホントですよね!」
涼「女装をしたままトップアイドルになれば、イケメンアイドルとしてデビューさせてくれるって!」
涼「ジャ○ーズ路線で売り出してくれるって!」
石川社長「……ええ、本当よ」
まなみ「嘘は言いませんよ。うふふ」
涼「よーし! 頑張るぞー!」
涼「トップアイドルになって! イケメンアイドルの仲間入りをするぞー!」
涼「じゃあ、シャワー浴びてから上がりまーす!」 ガチャバタンッ
268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:05:50.54 ID:KeVceKmM0
まなみ「……社長、うまく騙せましたね」
石川「ええ。ちょろいもんよ。まだまだ青いガキね」
石川「尾崎さんが先月突然行方をくらましてしまって」
石川「おかげで今、うちの事務所には活動できるアイドルがいない……」
石川「そんな中、あの秋月律子の従姉妹が現れたのよ! 逃す手はないわ!」
石川「何が何でも“女性アイドル”としてデビューさせて、うちの広告塔になってもらわないと!」
まなみ「社長! ずるいです! 悪いです! あくどいです!」
石川「ふふん、もっと褒めなさい」
「ぎゃおおおおおおおおおおおおおんっっ!!」
269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:11:27.86 ID:KeVceKmM0
石川「!?」
まなみ「シャワールームから……」
バタバタバタッ!
石川「涼! どうしたの!」
涼「いやああ! ヘビ、ヘビがあっ!」ヒシッ
涼「シャワーを浴びてたら、ヘビが、おなかに、おな……」
涼「あ……」プラーン
石川「……あら、かわいいヘビね」
まなみ「……///」ポッ
270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:15:58.68 ID:KeVceKmM0
石川「ほらっ!」ブンッ
ドコッッ!
涼「ぎゃおおおおんっ!」
まなみ「ああっ! 社長のヒールが涼さんの涼さんに……」
石川「……で? 何のジョークなのかしら」
石川「汚いもの見せてくれちゃって……まなみ、後片付けお願いね」
まなみ「えええっ!」
涼「……ひ、ひどい……」ピクピク
『……』ピクピク
271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:18:11.06 ID:KeVceKmM0
涼ちん『そんなこんなで、私は下半身に寄生するしかなくなって……』
涼ちん『で、でも、下半身のどこかなんて……女の子には言えない事もあるんだゾ! りゅんりゅん☆』
涼「うう……」
涼ちん『……同じ境遇の男女が二人……キュピーン☆』
涼ちん『レ・ロマンスの予感! ほらほら涼、何か話題作って!』
涼「え?」
涼「えっと……そ、そういえばあなたの寄生生物は言葉遣いがきれいですね」
涼「僕のは少女漫画とか事務所の雑誌を読ませていたらこんな喋り方になっちゃって……」
美希「……」
涼「あれ? む、無視……」ポロポロ
涼ちん『で、でも、下半身のどこかなんて……女の子には言えない事もあるんだゾ! りゅんりゅん☆』
涼「うう……」
涼ちん『……同じ境遇の男女が二人……キュピーン☆』
涼ちん『レ・ロマンスの予感! ほらほら涼、何か話題作って!』
涼「え?」
涼「えっと……そ、そういえばあなたの寄生生物は言葉遣いがきれいですね」
涼「僕のは少女漫画とか事務所の雑誌を読ませていたらこんな喋り方になっちゃって……」
美希「……」
涼「あれ? む、無視……」ポロポロ
272: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:20:27.17 ID:KeVceKmM0
涼ちん『涼ってば、最近がすーぐ泣く癖がついちゃって』
涼ちん『泣くってのは人間独特のものよね! りゅんりゅん☆』
美希「……ミキの名前は星井美希なの。こっちはミギー」
ミギー『右手に寄生したからミギーという』
涼ちん『ちなみに私は……りゅんりゅん☆』
美希「……もしかして律子、さんの従兄弟のアイドル? ばんなむプロとかにいる……」
涼「そ、そうです! 876プロの秋月涼です! もしかして律子姉ちゃんの知り合い……」
涼「うう……良かった……こんな身近に……仲間がいたなんて……」ポロポロ
美希(ほんとすごい泣き虫なの……ミキのタイプじゃないの)
美希(でも……ミキも、少し嬉しいかも。同じ仲間がいたなんて……)
涼ちん『泣くってのは人間独特のものよね! りゅんりゅん☆』
美希「……ミキの名前は星井美希なの。こっちはミギー」
ミギー『右手に寄生したからミギーという』
涼ちん『ちなみに私は……りゅんりゅん☆』
美希「……もしかして律子、さんの従兄弟のアイドル? ばんなむプロとかにいる……」
涼「そ、そうです! 876プロの秋月涼です! もしかして律子姉ちゃんの知り合い……」
涼「うう……良かった……こんな身近に……仲間がいたなんて……」ポロポロ
美希(ほんとすごい泣き虫なの……ミキのタイプじゃないの)
美希(でも……ミキも、少し嬉しいかも。同じ仲間がいたなんて……)
274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:25:14.82 ID:KeVceKmM0
…………!
美希「ええっ……!? まだ、同じような仲間に会った事がないの?」
涼「はい……」
涼ちん『ホントは何度か気配だけは感じてたんだけどね』
涼ちん『涼ったらスッゴク怖がりさんなんだから』
ミギー『……会わない方が賢明だな。仲間達はわれわれ失敗作を嫌っている……』
ミギー『いや、むしろ残っている人間部分に敵意を抱いているのだ』
ミギー『出会えば必ず戦闘になる』
涼「うう……痛いのは嫌だなあ……」
涼「でも……男らしくなるためにはケンカの一つや二つ……でも……」
美希「ええっ……!? まだ、同じような仲間に会った事がないの?」
涼「はい……」
涼ちん『ホントは何度か気配だけは感じてたんだけどね』
涼ちん『涼ったらスッゴク怖がりさんなんだから』
ミギー『……会わない方が賢明だな。仲間達はわれわれ失敗作を嫌っている……』
ミギー『いや、むしろ残っている人間部分に敵意を抱いているのだ』
ミギー『出会えば必ず戦闘になる』
涼「うう……痛いのは嫌だなあ……」
涼「でも……男らしくなるためにはケンカの一つや二つ……でも……」
275: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:28:04.17 ID:KeVceKmM0
涼ちん『ちょっと涼~。そろそろスケジュール大丈夫なの?』
涼「あ、もうこんな時間だ……ボク、今日はまだ仕事が残ってるので行きます」
涼「遅れたら社長にオシオキされちゃう……」
涼「あの、今日は会えてよかったです……ありがとうございました、星井さん」
美希「うん……バイバイ……涼ク……涼ちゃん。またねなの」
ミギー『気を付けろ。仲間達はアイドル業界に食い入ろうとしている』
ミギー『お前も油断をしていると殺されるぞ』
涼ちん『わ、わたしの事を心配してくれるの……もうっ嬉しい……』
涼ちん『でも、好きになっちゃ駄目ダゾ! りゅんりゅん☆』
ミギー『……』
276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:30:20.11 ID:KeVceKmM0
【 ホテル 】
ミギー『自宅はヤツらに見つけられている。危険だ』
ミギー『しばらくはここを拠点にして動こう』
美希「……家……お姉ちゃんの後をそのままにしちゃったの」
美希「……どうしよう」
ミギー『冬だからな。しばらくは見つかる事も無いだろう』
ミギー『様子を見て片付けに戻ればいい』
美希「……」
ミギー『それよりも、重要な話だ。昼間の事を思い出せ』
277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:32:58.49 ID:KeVceKmM0
ミギー『キミは5M近くを軽々と跳躍したし、走る速さもオリンピック並だった』
ミギー『なぜだと思う?』
美希「……そうなの? そういえば、そんな感じだったような……」
美希「わかんないの。ミキが成長したっ……てことじゃないよね?」
ミギー『説明してやろう』
ミギー『……キミが家で胸を貫かれた時……』
ミギー『わたしは自らの一部をキミの心臓に送り込み、ふさいだ』
美希「……」
ミギー『そして修復を完了させ、残ったわたしのからだの部位は動脈を伝って右手に戻る』
ミギー『はずだったのだが……そこで事故が起きた』
281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:37:26.27 ID:KeVceKmM0
ミギー『回復した心臓の力が予想以上に強く……』
ミギー『わたしの体の一部は、血流に流されてキミの全身に散らばってしまったのだ』
美希「……!!」
ミギー『「彼ら」はもう細かくなりすぎて連絡が取れない』
ミギー『キミの体に変化がなければ黙っているつもりだった……』
美希「……ちょっと、ビックリしちゃった……」
美希「ミキの体の中に、ミギーが……」
ミギー『……』
美希「……」
美希「ねえ、それってもしかして、脳も?」
282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:39:32.83 ID:KeVceKmM0
ミギー『……わからん。でも「彼ら」……破片は意識を持っている訳じゃない』
ミギー『毛細血管などには入り込まないと思うが』
ミギー『何か、気になる事でも?』
美希「う、ううん。なんでもないの……」
美希(お姉ちゃんが死んで……胸が張り裂けそうなくらい悲しいのに……)
美希(昼間のあの子だって仲間に会えた喜びであんなに泣いてたのに……)
美希(ミキは……)
『泣くってのは人間独特のものよね!』
美希「……」ゾクッ
284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:43:55.34 ID:KeVceKmM0
【 そしてその数日後―― 】
【 駅構内 】
ガタガタガタ プシュー
美希「……」
ミギー『ミキ……「仲間」だ』
美希「……! 来たの……!」
ミギー『ああ。……だが、これはまずい』
ミギー『二匹いる。さすがに二対一はこちらが不利だ』
美希「カンケー無いの。正面から行ってぶっ倒してやるの!」
286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:48:02.27 ID:KeVceKmM0
ミギー『……むこうも気付いたようだな』
ミギー『しかしあまりこちらに関心が無いようだ。動きが無い』
美希「この電車に乗ってるの……? じゃあ、後をつけるの」
ミギー『追いかけてどうする?』
美希「人気のないところまで行ったら、後ろから仕掛けるの」
美希「まだこっちが敵だってわからないうちに一人を仕留めて、もう一人を相手にするの」
ミギー『……』
美希(二人組みっ……ってことは、お姉ちゃんを襲ったヤツらの可能性が高い……)
美希(油断はできないの)
287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:51:44.65 ID:KeVceKmM0
ガタガタッ プシュー!
ミギー『……どうやら、この駅で降りるらしいな』
ミギー『待ち構えている様子はない……もうこちらに注意すらはらっていない』
美希「よし……行くの」
ミギー『顔は見られるなよ』
ミギー『キミが生きている事はヤツらは知らないかもしれない』
ミギー『アイドル仲間が貴音とやらに喋ってしまった可能性もあるが……』
ミギー『とにかく200Mほど距離を空けて追跡する』
美希「……ここ、来た事あるの……お仕事で」
美希「あいつら、ここに何の用事なの……?」
288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:53:27.47 ID:KeVceKmM0
【 フェス会場 】
< ~♪ >
< 心に「響き」 渡らなくちゃ 意味がないのよ! >
美希「こ、ここWフェスの会場なの!」
美希「春香達と一度だけ来た事あるの!」
ミギー『おそらく……例の「アイドル業界」関連の何かか……』
ミギー『あ…… もう一人現れた』
美希「えっ!」
ミギー『3……いや、4……5……』
美希「ちょっと、そんなに相手出来ないの!」
289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:55:55.99 ID:KeVceKmM0
美希「お、オバケ達が集まってフェスを見に来たの……?」
美希「もしかして、誰かのファンなのかな」
ミギー『知らん』
< Thrill のない「愛」なんて 興味あるわけないじゃない >
< わかんないかな ...♪ >
美希「あ、あっちのほう、盛り上がってるの!」
美希「あそこかな……? とりあえず、近くへ様子を見に……」
あずさ「あらあら~……美希ちゃん?」
291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 18:58:37.27 ID:KeVceKmM0
美希「え……あずさ!?」
あずさ「ちょうど良かったわ~ 実は律子さん達とはぐれてしまって……」
美希「いや、あずさ……な、なんでここにいるの?」
美希「ここは危険だから、すぐ帰って!」
あずさ「……? で、でも~……」
律子「あ! いた! あずささん、どこまで化粧直しに行くつもりですか!」
伊織「もう! 迷惑かけんじゃないわよ!」
亜美「あれれ→ ミキミキがいるー? どしてー?」
美希「み、みんな……?」
あずさ「あらあら~」
あずさ「ちょうど良かったわ~ 実は律子さん達とはぐれてしまって……」
美希「いや、あずさ……な、なんでここにいるの?」
美希「ここは危険だから、すぐ帰って!」
あずさ「……? で、でも~……」
律子「あ! いた! あずささん、どこまで化粧直しに行くつもりですか!」
伊織「もう! 迷惑かけんじゃないわよ!」
亜美「あれれ→ ミキミキがいるー? どしてー?」
美希「み、みんな……?」
あずさ「あらあら~」
292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:00:17.39 ID:KeVceKmM0
律子「ちょっと美希! なんでこんな所にいるの! サボりは許さないわよ」
美希「そ、そうじゃないの……だ、大事な用事が……」
美希「みんなもどうしてここに……」
律子「そりゃあ、このフェスに私達<竜宮小町>が出場するからよ」
律子「あなたこそ、最近事務所に顔出してないそうじゃない? どういう事なの?」
伊織「ちょ、ちょっと! もうそんな話してる時間なんて無いんじゃないの!?」
亜美「うあうあー! みんな、もうホントにギリギリだよー!」
律子「そう、みんな、いそいで戻るわよ! じゃあね美希」
律子「あんまりプロデューサーに心配かけるんじゃないのよ!」ダダダダッ
美希「あ! 律子、さん! 待って……!」
美希「そ、そうじゃないの……だ、大事な用事が……」
美希「みんなもどうしてここに……」
律子「そりゃあ、このフェスに私達<竜宮小町>が出場するからよ」
律子「あなたこそ、最近事務所に顔出してないそうじゃない? どういう事なの?」
伊織「ちょ、ちょっと! もうそんな話してる時間なんて無いんじゃないの!?」
亜美「うあうあー! みんな、もうホントにギリギリだよー!」
律子「そう、みんな、いそいで戻るわよ! じゃあね美希」
律子「あんまりプロデューサーに心配かけるんじゃないのよ!」ダダダダッ
美希「あ! 律子、さん! 待って……!」
293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:03:04.40 ID:KeVceKmM0
美希「どうしよう……」
ミギー『……キミの知り合いが向かった先と、わたしの仲間が向かっている先は別のようだ』
ミギー『これだけの人間がいるんだ……事は起こさないだろう』
美希「なら、好都合なの。せめて顔だけでも見てやるの」
美希「むしろ数が少ないなら人ごみでどさくさにやっつけちゃえるかもしれないの」
ミギー『……』
ミギー『どうやら、ここから一番近い会場だ』
ミギー『数人の「仲間」の気配を感じる……』
美希「律子達の竜宮小町のすぐ隣の場所だね」
美希「……行ってみるの」
294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:05:55.28 ID:KeVceKmM0
< ~♪>
< Gentleより Wildに Wildより Dengerous >
美希「ひ、人がいっぱいいるの……」
美希「ミギー、そいつらはどこにいるの?」
ミギー『前方に固まっている……信号が掴みにくい』
ミギー『……距離およそ40M……』
< 試してみれば? Good Luck To You! >
ミギー『人集団の最前列に二人……両脇に数人……』
ミギー『そしてステージの上に4……5人……?』
美希「……!? ま、まさか……」
295: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:09:59.42 ID:KeVceKmM0
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
『みなさーん! ありがとうございまーす!』
『今日は自分たちの最高のダンスができたぞ!』
『........これからも、よろしく...?』
黒井「如何か……」
黒井「我が961プロが誇る最高のユニット、フェアリープロジェクト……」
黒井「その1stステージ。お楽しみいただけただろうか……」
黒井「ここでメンバーの紹介に入るッッ!」
298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:13:32.70 ID:KeVceKmM0
アイッ
黒井「まずは『太陽の妖精』こと、< I >」
愛『はなまるでーす!!!』
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
ヒビキッ
黒井「そして『漆黒の闇の妖精』こと、<HIBIKI>!!」
響『はいさーい!!』
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
黒井「そして本日より鈴木彩音ちゃんに変わって加わった新たなメンバー……」
黒井「もう一度、その名を呼ぼう!!」
美希「……!」
300: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:16:09.97 ID:KeVceKmM0
エリーッ
黒井「『電子の妖精』こと、<Ellie>!!」
黒井「水谷絵理ちゃんだ――っ!!」
絵理『キラッ.......?』
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
美希「あいつ……」
ミギー『ミキ! 冷静になれ! ここで事を起こすな!』
美希「あいつだ……あいつがお姉ちゃんを……!」
フェアリープロジェクト
黒井「これぞ、今世紀最大のスーパーユニット! <妖精計画>!」
302: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:19:07.87 ID:KeVceKmM0
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
黒井「さぁて……本日の次の相手は誰だぁ?」
黒井「……なぁにぃ! 765プロォ? 竜宮小町?」
黒井「くだらん! 三流事務所のヘッポコアイドルユニットなど役不足極まりない!」
ザワザワザワ...................
美希「ひ、ひっどい言われようなの!」
黒井「だが……しかし。弱小事務所といえど」
黒井「我らの覇道に立ち塞がるのであれば、踏み潰してやるまで!」
黒井「そうだな……彼女達には残念だが、ウチの新人の力を試すには丁度良い機会だ」
黒井「生け贄となってもらおうではないか!」
304: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:22:27.59 ID:KeVceKmM0
黒井「出でよ! 我らが961プロダクションが送る、超新星!」
「 天ヶ瀬 冬馬 ――――ッッ!!」
,. -┼- 、
f/⌒ ' ⌒ \
イノ / 、 ゝ
ム/ ノ イi ∧ ト
丿{ イ弑 jノ斥ト }ゝ
イリ〈、 i ノ外ゞ
.从人ェ一 .イ圦^
, -‐ / |、. ̄ ,.| ヽー- .、
/ヽ 〈 |`ー´.! 〉 / \
/ ! l トミ主チ! ! j \
/ ∧. ! |、__,.| j 八 \
_r─ ' / i | | | / l \ `ー ァ
⊂了  ̄I ̄| ./ .|| | j / | \ }  ̄ ̄ 弋⊃
<辷 ノ  ̄ ̄ ー─‐ ' j ヽ | | / { ` ー‐一  ̄ ̄ゝ. 二>
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305: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:23:24.07 ID:KeVceKmM0
オーディエンス「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」
美希「な、なに? なんなのっ?!」
ミギー『これは……』
ダダッ デダダダッ デデッ デデダダッ
<「Alice or Guilty」~♪>
『 嘘の言葉が溢れ 嘘の時間を刻む 』
『街は歪んだ Labyrinth 』
天ヶ瀬冬馬『――君を見失う……「Alice」――』
307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:26:11.78 ID:KeVceKmM0
< 声の 届かない迷路を越えて >
美希「ま、まさか……あれも……」
ミギー『ああ。……わたしの、「仲間」だ』
< 手を伸ばせたら >
< 罪と 罰を全て受け入れて >
美希(冗談じゃないの……オバケのステージなんて……)
< 今 君に 裁かれよう ! >
冬馬『……!』ギッ
美希「……っ!」ビクッ
309: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:29:19.76 ID:KeVceKmM0
オーディエンス「キャー! 冬馬クーン!」
オーディエンス「今、眼があった~! キャー! おかしくなっちゃいそー!」
美希「み、見られたの……?」
美希「いや、これだけの人ゴミだから……」
ミギー『いや……見られた。目と目が逢う瞬間、敵だと気付いた』
ミギー『しかしあまり関心は持たれていないようだ。この状況で殺し合いを始める事は無いだろう』
ミギー『とりあえず今のうちに退散した方がいいな……』
オーディエンス「冬馬くーん! 応援してるー!」
オーディエンス「妖精計画ー! 絶対トップアイドルになってくれー!」
美希「961プロ……アイドル……」
312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:34:08.14 ID:KeVceKmM0
【 ホテル 】
美希「……」
ミギー『いろんなのが出てくるな……「アイドル」四条貴音もすごいと思ったが』
ミギー『こんどは「プロダクション」だぞ!』
ミギー『こればかりは人間を研究し尽くさねば出来ない事だ』
ミギー『<妖精計画>に<天ヶ瀬冬馬>……どちらも完全に人間の心を掌握していた』
美希「……」
ミギー『961プロと言ったか……やはり、完全にアイドル業界を乗っ取るつもりのようだ』
ミギー『まさかここまで大きな活動しているとは……正直驚いた』
315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:36:44.22 ID:KeVceKmM0
美希「……ホントに、キミの仲間はトップアイドルを目指しているんだね……」
美希「なんだか、変な感じ」
美希「人間になりすまして……なんだか、悪魔みたい」
ミギー『悪魔? 違うな。わたしは寄生生物だ』
美希「どっちでも一緒の事なの……」
ミギー『……わたし達とアイドルは、似ている点がある』
ミギー『人の心に寄生するアイドルと、体に寄生するわたし達。そこに違いは無いのだ』
ミギー『そしてミキ……「悪魔」という言葉は本で呼んだが……』
ミギー『いちばんそれに近い職業は、やはりアイドルだと思うぞ……』
321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:39:53.90 ID:KeVceKmM0
美希「……」
ミギー『さてどうする、ミキ……』
ミギー『姉の敵は、あきらめるか。今なら引き返せるぞ』
美希「……!」
ミギー『相手が組織であると分かった以上、戦いを挑むのは危険だ』
ミギー『たった一人で961プロダクションに挑む事は出来ない。無謀すぎる』
美希(……)
美希(あ……携帯……着信80件……)ピッ
メッセージ「携帯取り出しポパピプペー! デートしてくれ、ま! す! か!」
メッセージ「天海春香さんでっす!!」
322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:42:30.00 ID:KeVceKmM0
メッセージ「美希、何してるの! 早く戻ってきてください!」
メッセージ「週末のレッスンまでには連絡をくれること! 春香さんとのお約束!」
メッセージ「それじゃあね! また連絡します!」ピッ
美希「……」
ミギー『どうした、美希……』
美希「そうだ……そうだったんだ……」
美希「ミキの力じゃ、961プロに勝てないなら……」
美希「オバケ達がトップアイドルを目指してるなら……」
ミギー『……!』
美希「ミキがトップアイドルになって、もっと強くなってやればいいの!!」
327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:46:12.69 ID:KeVceKmM0
ミギー『……!? ミキ!?』
ミギー『一体それはどういう……』
美希「ミギーは黙ってて!」ポパピプペー
美希「もしもし! 春香!」ピッ
携帯「美希っ! 心配したよー! 今どこにいるの!」
美希「そんなことどうでもいいの!」
美希「あのね、春香! 聞きたい事があるの!」
美希「ミキね、トップアイドルになりたい! どうやったらなれるの!」
携帯「……!! 美希……!! とうとう、とうとうその気になったんだねっ!!」
329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:49:55.28 ID:KeVceKmM0
携帯「まずは、プロデュース中に新曲を発表して!」
携帯「そして、どっとっぷTVのランキングで20位圏内に入る事でノミネート!!」
携帯「地方のフェスで歌姫の称号を獲得する事でIA部門賞だよ!」
美希「それは……どうすればいいのっ!?」
携帯「まず、オーディションで最低でも三万点以上は獲得して!」
携帯「私達のユニットは基礎が弱いからフルチェインは必須だよ!」
携帯「そして資金営業+レッスンで鍛えつつ、地方のファンを10万以上に増やすの!」
美希「わかったの!」
携帯「半年後のアイドルアカデミー大賞、取ることができるなら、きっと……」
携帯「私達、日本一……世界一のアイドルユニットになれるよ!」
331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:54:00.97 ID:KeVceKmM0
ミギー『わたしとしては、トップアイドルなどと……無謀だとしか言えないな』
ミギー『今から努力したところで……勝ち目は薄い……』
美希「薄くても……薄くてもいいの! 胸を張りたいの!」
美希「お姉ちゃんのためにも! 美希はトップアイドルになる!」
美希「そして961プロダクションを、この業界から叩き出してやるの!」
ミギー『ミキ……』
美希「……」
美希「トップアイドル……春香達のユニットで、トップアイドルを目指すなら」
美希「……ミキは、まず、イメージを変えないとダメだよね」
バサッ!
336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 19:57:36.49 ID:KeVceKmM0
【 765プロダクション 】
春香「こんにちは! 天海春香でっす!」
春香「美希、お帰りなさい!」
やよい「うっうー! 美希さん! おかえりなさーい!」
「春香……やよい。今まで迷惑かけてごめんね」
「ミキ、これから頑張るから」
「……絶対、このユニットで、トップアイドルになってみせるから!」
春香「……美希?」
やよい「美希さん……その、髪……」
美希(短茶髪)「うん……」
337: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:00:16.53 ID:KeVceKmM0
美希「これが、ミキの決意」
美希「ミキはもう絶対に振り返らない……前だけを見て進んでいくから」
やよい「美希さん……!」
春香「そうだね……頑張るぞっ! 美希!」
美希「はいなのっ!」
貴音「星井美希……」
貴音「やはり、生きていましたか」
美希「……!」
貴音「日高愛からの報告を受けたときは、まさかとは思いましたが」
貴音「無事で何よりです」
339: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:03:37.55 ID:KeVceKmM0
美希「……貴音」
ミギー『四条貴音……』
ミギー『(こいつがどの程度まで961プロダクションと繋がっているのかわからない……)』
ミギー『(もし……わたしたちの行動全てが筒抜けだとしたら……)』
ミギー『(殺すべきか……)』 ミキッ
美希「……」サッ
ミギー『ミキ?』
美希「ミキはまだ、貴音と戦う気は無いの」
美希「でも、961の関係……アイドル業界にいる寄生生物は絶対に許さない」
美希「一人も残さず……カタをつけてやるの」
343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:07:42.52 ID:KeVceKmM0
美希「……決めたの」
美希「ミキ、決めたから……」
美希「ミキは、トップアイドルになって……961プロと戦う」
美希「アイドルの世界に、オバケなんていらないの!」
美希「その時が来たら……たとえ貴音でも、やっつけてやるの!」
春香「え……あの、二人とも……」
春香(どうしちゃったの……?)
貴音「……」
貴音『(少し……混ざっている……?)』
貴音「面白い……受けて立ちましょう。星井美希!」
346: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:13:15.64 ID:KeVceKmM0
美希(こうして、ミキのトップアイドルへの長い戦いが始まったの!)
美希(まず狙うは、来年のアイドルアカデミー大賞!)
美希(お姉ちゃん、見ててね……ミキ、絶対、耀いてみせるから!)
【 (Da)レッスン中~♪ 】
ミギー『「L」、「R」、「L」、「R」、「R」、「R」、「R」……』
ミギー『ミキ、ステップが遅れているぞ!』
美希「はいなの! ミギー!」タッタッタッ
春香「ふええ……美希が突然やる気になって嬉しいやら辛いやら……」タッタッタ
ミギー『ハルカ! よそ見をするな!』
春香「えっ? あ、はいっ!」
349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:16:37.90 ID:KeVceKmM0
【 (Vo)レッスン中~♪ 】
ミギー『ヤヨイ、君は少し力を抜いた方がいい』
ミギー『その歌い方では喉を痛めるぞ。腹筋を意識して声を出せ』
やよい「は、はい! 美希さん!」
美希「今日はとことん鍛えるの!」
春香「さっきから美希、右手で喋ってない……?」
やよい「……腹話術とかじゃないんですか?」
ミギー『ハルカ。キミはもっと音程を合わせるべきだ』
ミギー『しばらく三人パートを練習したまえ』
春香「は、はい!」
350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:20:11.55 ID:KeVceKmM0
ミギー『現在の売り上げランキングは80位前後……』
ミギー『これではダメだ。20位圏内に入らなくては』
ミギー『知名度か……』
ミギー『……ミキ、今日は全国オーディションに出かけるぞ!』
美希「はいなの! ミギー!」
やよい「うっうー!!」
春香「わっほい!」
美希「絶対に、アイドルアカデミー大賞、取ってみせるのー!!」
< 運命のランキング発表まで、あと10週間! >
355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:24:45.41 ID:KeVceKmM0
〓 4 〓
━【 秋月涼 十六才 】
【 876プロダクション所属 研修中 】
【 活動期間無し 】
【 男 】
【 秋月律子の従姉妹 】
【 女の子にモテモテのアイドルになりたいです。 】
【 女装 】 [New]
【 涼ちん 】 [New]
【 りゅんりゅん☆ 】 [New]
357: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:27:32.26 ID:KeVceKmM0
【 765プロダクション 】
美希「みんな、お疲れ様、なのー!」
春香「うー、今日のレッスンも厳しかったよぅ……」
やよい「でもー、実力がついていってるのが自分でもわかります!」
やよい「このまま行けば、アイドルアカデミーも夢じゃないかなーって!」
ミギー『明日はPVの撮影のために九州まで向かおうと思う』
ミギー『今日は夜更かしをせず、睡眠と朝食はしっかりとってくれ』
美希「なの!」
やよい「はい! わかりました!」
春香「じゃあ、また明日もがんばろうねっ! お疲れ様!」
360: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:32:00.24 ID:KeVceKmM0
律子「ふう……」
美希「あ、律子、……さん、お疲れ様なの!」
律子「美希……どう? 最近の調子は」
美希「サイコーなの! このままなら、トップアイドルもすぐそこなの!」
律子「そうね……」
律子「プロデューサーも驚いてたわ。あの美希が、自分でユニットを導いていくなんて……」
律子「自分でスケジュールまで組んであるんですって? 末恐ろしいわ」
美希「えへへ……でも、一番凄いのはミギーなの」
美希「ミギーにはきっと、プロデュースの才能があるの!」
363: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:36:20.60 ID:KeVceKmM0
律子「……? そうね、美希にはプロデュースの才能があるみたい……」
律子(ミギー?)
美希「そう言えば、最近<竜宮小町>をテレビで見なくなったような……」
美希「充電中なの?」
律子「……竜宮小町は、もう、だめかもしれないの」
律子「美希も来ていたでしょう?」
律子「あのフェスで、……たった一人のアイドルに、勝てなかった……」
美希「あっ……」
律子「961プロの……「天ヶ瀬冬馬」……」
368: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:39:33.62 ID:KeVceKmM0
律子「<妖精計画>なら良い勝負ができたはずなんだけど……」
律子「ダメね。過ぎた事をくよくよと……」
伊織「……」
あずさ「……」
美希「でこちゃん……」
伊織「あんな飛び入りの新人に完敗するなんて……」
伊織「甘かったわ。私の実力不足だった……」
美希「あずさ……」
あずさ「美希ちゃん……わたし達は大丈夫だから……」
あずさ「ただ……もう少し実力をつける期間が必要だと思っただけよ」
371: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:44:00.41 ID:KeVceKmM0
美希「げ……元気、出してなの……律子……!」
律子「律子?」
美希「さん!」
美希「と……ともかく……ミキは、帰るの……」
美希「お疲れ様でした……」 ガチャッ
律子(……よけいな事言って、せっかくの気分に水を差しちゃったかしら)
律子(悪い事したわね……)
亜美「ぐわー! 口だけ頭ー! 真美、食べちゃうぞーっ!」
真美「おのれ! 妖怪め! ワイバーンシュート!」 ババッ
亜美「危なっ……お前っ! 実の妹に!」
372: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:45:32.58 ID:KeVceKmM0
貴音「それでは失礼します……社長殿……」ガチャッ
律子「四条さん? 社長と何を話していたのですか?」
貴音「はい……私のユニット活動が決まったと言う事で……」
貴音「その相手というのが……」
雪歩「えへへへ……しじょ~さーん」 スリスリッ
真美「ククク……」 ジャキッ
律子「それは……おめでとうございます?」
亜美「あう→、真美はお姫ちんとユニットか……お姫ちんがとられちゃうな→」
亜美「よし、今のウチにたくさん遊んでおこーっと!」
376: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:48:27.68 ID:KeVceKmM0
亜美「がおー! 口だけ頭ー!」
亜美「お姫ちん、食べちゃうぞ――っ!」
貴音「な、なんと!」
貴音「……あ、亜美ですか……驚きました……まさしく妖怪かと……」
亜美「んっふっふ~ ドッキリ大成功だね→」
真美「クックック……愚かなるゆきぴょんよ……貴様にこれを託そう」
雪歩「あ……イフリート……くれるの? いいの?」
真美「もはやそれは真美には必要の無いもの……」
真美「ワイドキャノン+スコープサーバー(スコープ無し)
真美「真美はこのワイバーンでミキミキを下す!」
382: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:52:25.95 ID:KeVceKmM0
貴音「……その、口だけ頭……とやらは? 一体……?」
亜美「えー、お姫ちん知らないのー?」
亜美「今、世間を騒がせてる……『トシデンセツ』って妖怪だよ→」
貴音「な、なんと……妖怪……やはり……」
貴音「して、その姿は……」
亜美「なんだかね、顔がまるごと口になってるらしーよ!」
亜美「そんでさ、人をムシャムシャ食べちゃうんだって!」
貴音「……」
雪歩「あれ? 改造はしてないの?」
真美「Yes、Yes、Yes……やはり、マシンの性能ではない……」
真美「真に頼るべきは己の腕……」
384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:54:11.86 ID:KeVceKmM0
亜美「そういえばお姫ちんもラーメン食べてるときは顔が口みたいになってるよね」
亜美「ズルズルーってさ、あれにはビックリだよ~」
貴音「そ、そうでしょうか……いえ、そのようなことはありません!」
貴音「私はそんな……ずるずるーっとなど食べるようなまねはいたしません!」
亜美「んっふっふ~、そうかな→?」
亜美「口ではそう言ってても、上のお口ではラーメンを求めてるんじゃないのかね→」
貴音「わ、私は……そんな……」
貴音「亜美……あなたと言う子は……」
雪歩「真美ちゃん……いえ、ダークビーダー!」 ジャキッ!
真美「ふはは! クラッシュビーダマンこそ最強なのだ!!」 ジャキィ!
386: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 20:58:30.89 ID:KeVceKmM0
伊織「なあに? 口だけ頭の話?」
亜美「あー! いおりんも知ってるの?」
伊織「知ってるわよ……うちのお兄様がずっとその話ばっかりしてるんですもの」
伊織「いつの間にあんなオカルトに興味を持つようになったのかしら」
伊織「最近じゃ「どこかのアイドル」が怪物の可能性が高いとかで……」
貴音「伊織殿……その話……」
ヒューッ
伊織「あいたー!!」 バシィッ!!
伊織「こらー!! あんたたち、ふざけんじゃないわよ!!」
雪歩「あわ、あわわわわ……」
真美「ククク……」
亜美「あー! いおりんも知ってるの?」
伊織「知ってるわよ……うちのお兄様がずっとその話ばっかりしてるんですもの」
伊織「いつの間にあんなオカルトに興味を持つようになったのかしら」
伊織「最近じゃ「どこかのアイドル」が怪物の可能性が高いとかで……」
貴音「伊織殿……その話……」
ヒューッ
伊織「あいたー!!」 バシィッ!!
伊織「こらー!! あんたたち、ふざけんじゃないわよ!!」
雪歩「あわ、あわわわわ……」
真美「ククク……」
388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:01:52.37 ID:KeVceKmM0
【 ちょうどその頃―― 】
【 秋月涼―― 】
司会「ザ・デビュー! これで審査全てが終了しました!」
司会「ここが新人アイドルの登竜門! さて、合格者発表です!」
涼「うう……自信ないなあ」
涼ちん『涼ったら……ダンスアピールの途中でいきなりひっくり返るんだもん』
涼ちん『あれは減点されてるわよ……』
涼「だって! いきなりキミが頭を上げるからだろ……」
涼「もしここで男だってばれたら、オーディション合格どころじゃないよ……」
涼ちん『りゅんりゅんっ! 私何の事かわかんなーい☆』
391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:04:19.29 ID:KeVceKmM0
⑥番「ふふん……所詮は地方の弱小番組ね」
⑥番「私の合格は決まったようなものだわ」
涼(うわ……隣の子、余裕たっぷりだなあ……)
涼(たしかこの子……僕の後ろで完璧に踊ってた子だ……)
涼(ううーっ……この子がいるなら、僕なんかが合格できるはず無いよーっ)
司会「では、今回の審査員による評価シートを配ります――」
司会「ボロクソにけなされてても泣くんじゃないぞ! まずは一番の子から!」
『……』
涼ちん『……っ』ピクッ
394: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:08:15.07 ID:KeVceKmM0
司会「そうそう、今回は、なんと……」
司会「特別審査員として、<妖精計画>から水谷絵理ちゃんが来ています!」
絵理「コンニチハ......?」
オーディエンス「おおおおおおおっ!」
涼「わー、あれが妖精計画の子か……始めて生で見たよ!」
涼ちん『……』
涼ちん『涼、眼を合わせちゃダメよ』
涼「え? なんで?」
涼ちん『あいつ……寄生生物よ。わたし達の「お仲間」ってわけ』
涼「え、えええええええええっ!!」
397: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:12:21.48 ID:KeVceKmM0
涼ちん『向こうもこちらに気付いてるけど……』
涼ちん『まだ、普通の寄生生物だと思ってるみたい。全く警戒してないわ』
涼「た、たしか人間を嫌ってるって……」
涼「どうしよう……」
ドドドドドドドドッ!
司会「それでは合格発表だ……ドキドキするだろ?」
司会「合格者は……! ⑥番!」
司会「桜井夢子ちゃんだー!」
桜井夢子「ええっ! 信じられなーい!! キャーッ!」
399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:14:12.51 ID:KeVceKmM0
絵理「おめでとう......?」
夢子「はい、ありがとうございます! 感激です!」
司会「それでは夢子ちゃん、合格おめでとう! ステージの準備をお願いします!」
司会「他の人は残念でした。帰ってどうぞ!」
ワイワイ.......ガヤガヤ..............
涼「あんな可愛い子が、怪物だなんて……」
涼ちん『顔なんていくらでも作り替えられるもの。当てにはならないわ』
涼ちん『それより涼、とっとと逃げましょ。かかわっちゃダメよ』
涼「……」
400: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:17:27.22 ID:KeVceKmM0
絵理「ねえ.......このあと食事.........どう?」
夢子「えっ! よ、よろしいんですか? ぜひっ!」
夢子「絵理さんと一緒にお話しする事が、夢子の夢だったんです~」
絵理「ふふ..............」
涼「ね、ねえ……たしかパラサイトって……人間を食べるとか……」
涼ちん『たしかミギーさんにそう聞いたね』
涼「じゃ、じゃあ! もしかして、あの子……危ないんじゃないの?」
涼「もしそうなら、助けなきゃ!」
涼ちん『落ち着きなさい涼。まだそう決まったワケじゃないでしょ』
402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:19:43.95 ID:KeVceKmM0
絵理「..........」
夢子「~♪」
涼「どんどん人気の無い方へ行っちゃう……」
涼「や、やっぱり……」
涼ちん『待ちなさいよ涼! わたし達だけでどうにかなると思ってるの?』
涼ちん『無駄に危険な事をする必要はないわ』
涼「でも、見殺しにはできないよ!」
涼ちん『まったく……変なところで格好つけるんだから……』
涼ちん『そうね。戦うならもう一人くらい増援を呼んでおくべきよ』
涼「そうだ……星井さん!」
403: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:23:56.16 ID:KeVceKmM0
【 駅前 】
< ~♪>
美希「電話だ」
美希「あ……へん ちゃんからだ」
ミギー『……秋月涼か』
美希「もしもし? ミキの携帯だけど、何か用?」
電話「……!!」
美希「な……なんだって! なの!」
美希「涼ちゃんと涼ちんの大ピンチなの……助けに行かないと!」
409: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:27:23.55 ID:KeVceKmM0
美希「会場……よし、今のミキなら全力で走れば5分くらいでつく場所なの」
美希「いざ、ゴーなの!」
ミギー『待て! ミキ!』
美希「何!?」
ミギー『今日もいつもの“すいみん不足”だ……頭が痛くなる』
美希「あの子はいつもゲンキだね♪ こんな時に……」
美希「すいみんすいみんすいみん不足……♪」タッタッタ
ミギー『ミキ! 引き返せ! 眠い……!』
美希「できないの! 涼ちゃんのピンチなんだから!」
美希「ミギー! 頑張って!」
410: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:29:00.93 ID:KeVceKmM0
ミギー『ああ……もうダメだ……』
ミギー『せめて……武器の形で硬質化したまま眠る……』
ミキミキッ!
美希「わっ! ミキの手が刀に……」
ミギー『出来るなら……逃げ……』
ミギー『ミキがまず……生きること……』
ミギー『……』
美希「ミギー……!」
美希「……大丈夫なの! 今の、今のミキなら!」
美希「どんなヤツが相手だって負けないの!」
412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:33:50.25 ID:KeVceKmM0
【 会場の裏 】
絵理「このあたり.....かな....」
夢子「こんな所に絵理先輩の行きつけのお店があるんですか?」
夢子「まさに隠れ家って感じですね! ドキドキします~」
絵理「うん......」
絵理『(すぐ近くで「仲間」の気配を感じるのに..........)』
絵理『(姿を見せない.........不思議.........?)』
絵理「もしかして........人を食べないタイプなのかな.....?」
夢子「何か言いましたか?」
413: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:36:19.04 ID:KeVceKmM0
絵理「出て........こないの.....?」
涼(はわわ……ばれてる……!!)
涼ちん『(当たり前よ。だって仲間同士なんだもん)』
絵理「まあいいや..........」
夢子「……?」
夢子「誰か……待ってるんですか?」
絵理「まあ.......」
夢子「あ、じゃあ、待ってる間に飴でもどうですか?」ゴソゴソッ
夢子「私、ちょうど美味しい飴もってるんですよー♪」サッ
415: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:38:43.66 ID:KeVceKmM0
夢子(……ふふふ)
夢子(<妖精計画>のEllie……悪いけど、ここで潰させてもらうわよ!)
夢子(これはただの飴玉じゃない……特性カラシ入り!)
夢子(これで三日は声が出せないわ。IA本戦でのライバルが一人減る……)
夢子「どうぞ、先輩♪」
絵理「.............ありがとう」パクッ
夢子「……!」
夢子(……あれ?)
絵理「.......ちょっと辛い.....かも?」 ペロ
417: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:42:23.84 ID:KeVceKmM0
夢子(う……嘘、あれが平気なの? マジ!?)
夢子(さすが961プロ……ただ者じゃないのね)
絵理「じゃあ.......飴ももらったし、ここでご飯にしちゃう....?」
夢子「え? こんなところで、ですか……?」
夢子「あれ? でも私達、手ブラですけど……」
絵理「ふふふ、美味しそう……」
夢子「あ、あの……もしかして絵理先輩……その」
夢子「わたし、そっちの趣味は……」
絵理『……』 エリッ
420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:46:23.82 ID:KeVceKmM0
涼「や、やめろ!!」 バッ!
絵理『!?』
夢子「……?」
涼ちん『ちょっと涼!? なんで飛び出したのっ?』
涼「見過ごせないよ……」
涼「その子を放せ! さもないと……!!」
夢子「はあ? なんなんですかね、アイツ……」
夢子「ねえ絵理センパ……」
絵理『なるほど.....出てこなかったのは、そういう理由....?』 エリリリッ
夢子「えっ……」
421: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:49:44.09 ID:KeVceKmM0
絵理『また失敗作...........面倒くさい........?』
絵理『でも.....見逃すと、響さんに怒られるから.................』 エリリッ
夢子「ひぃっ……頭が……口だけ頭……」ガクガク
絵理『邪魔.......』 ブンッ!
涼「させないっ!」
涼ちん『りゅんりゅんっ☆』 リョオッ!
ガキィィィンッッ!!
夢子「ひゃああああああああっ!!」
絵理「ちっ..........邪魔を...........」
425: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:53:22.90 ID:KeVceKmM0
涼「さあ、今のうちにこっちへ!」
夢子「あ、ありがとうございま……」
涼ちん『りゅんっ☆』
夢子「え? ……変 ?」
涼「うぐっ」グサッ
絵理『はっ........!』 エリリリリッッ!
バサァァッ!
涼「ぎゃおおおおんっ!」
涼(ひーっ! 殺されるーっ!)
432: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:57:32.59 ID:KeVceKmM0
美希「……」タタタタタタッ!
美希「どこ! どこなの!?」
美希(そうだ……! たしかミキは普通の人より聴覚が……)スッ
「ぎゃおおおおんっ!」
美希「……! 聞こえた!」バッ!
美希「会場の裏手! あっちの茂みの向こうなの!」
ダダダダダダダッ!
絵理『(.........また、「仲間」の反応が..........)』
絵理『(でも.......すごく微弱.........?)』
435: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 21:59:02.65 ID:KeVceKmM0
美希「涼ちゃん!」ガサガサッ
美希「!!」 ミキッ
絵理『!?』 エリッ
涼「ああ! 星井さん……!」
涼「た、助かったぁ~」ポロポロ
絵理『どうして......?』
絵理『心臓を貫かれて.......死んだはず.........?』
美希「お前……!!」
美希「そうか……お前だったの……!!」 ミキミキッ
438: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:00:45.62 ID:KeVceKmM0
夢子「ま、また……新しいのが……」
涼「大丈夫! あの人は仲間だから……いてててっ」
涼ちん『足を深く傷付けられてるわ……治療には時間がかかりそう』
美希「涼ちゃんと涼ちんは、そっちの子をそこで守っていて!」
美希「こいつは……ミキが倒すの!」 ミキッ
絵理『(.......? パラサイトを変形させない.......何かの作戦......?)』
絵理『(まあ........好都合.......)』
絵理『(後ろの二人が逃げないように牽制しつつ........こいつを始末する....)』
絵理『生身で戦うなんて......無謀.....』
絵理『一瞬で終わらせてあげる.............!!』 エリリリリンッッ!!
440: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:03:40.00 ID:KeVceKmM0
シュシュシュッ!
美希「……!」サッ! ササッ!
絵理『.........!? 避けた.......』
絵理『(まさか........人間にそんな身体能力があるはずが.........)』
シュシュシュッ!
美希(見える……! 見えるの! ミキにも敵が見える!)
美希(動きがはっきりと見えるの……!!)
美希(これまで戦ったときはまったく見えなかったけど……)
美希(この眼を通してなら、はっきりと見えるの!) ミキミキッ!
ガキガキガキィィーンッッ!
441: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:05:13.73 ID:KeVceKmM0
絵理『(信じられない.........)』
絵理『(生きていた事も驚きながら、この身体能力...........)』
絵理『(死の淵から這い上がり戦闘力UP.........それなんてDB.........?)』
美希「なのっなのっ!」 ミキッ!ミキッ!
ザバッ! ザッ!
絵理『ゲッ..........』
絵理『(早い........追い切れない.........?)』
絵理『(何か.......手は........)』 エリリリッ!
美希「……やっ!」 サッサッサッ!
443: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:06:56.07 ID:KeVceKmM0
美希「くらえなの!」 ミキッ
絵理『...........!』 エリッ
ガキィィーーンッ!!
絵理『(さっきから、あの子の右手の反応が無い.......)』
絵理『(体の支配権を持っているのは.........人間.....? まさか.......)』
絵理『(なら........これで........!)』 エリリッ
菜緒『……』 シュンッ
美希「……っ!?」
美希(お姉ちゃ……)
445: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:10:11.56 ID:KeVceKmM0
菜緒『美希ちゃん........やめて....?』
美希「あ……あ……」
絵理『(鈍った......!)』
絵理『(姉の顔で戸惑ったか.............やはり.......土台は脆い人間......)』
絵理『(これならば.......勝てる?)』
絵理『(顔の形を変えないように、触手でもう一度心臓を........)』
菜緒『美希ちゃん..........』 エリリリッ!
美希「あっ……」
ドシュッ!!
448: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:12:27.69 ID:KeVceKmM0
美希「……っ」
絵理『ハッ...........』
ミシミシッ........ミシッ.........
絵理『く...........なんで............』ボタボタボタッ
涼ちん『りゅんりゅんっ☆』 リョッ
涼「ハァ、ハァ……」
涼「今です! 星井さん! そいつにトドメを!」
美希「あ、あ、………」
美希「わああああああああああああっ!!」 ミキミキッ
454: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:17:34.62 ID:CIwpoC9P0
ドバシューッッ!
絵理『かっ.............』ズルッ
絵理『なんで.........立てなかったはずじゃ..........?』
涼「……」ヨロッ
夢子「……」スッ
絵理『また........人間.......が........』
絵理『うぐ..........』ベタッ
涼「ありがとう……えっと……桜井さん……」
夢子「……」
456: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:18:37.40 ID:CIwpoC9P0
夢子「まさか……その……あの水谷絵理が……口だけ頭って……」
夢子「信じられない……何、その……それ……」
美希「……」 ミキーン
涼ちん『りゅんっ』
涼「その……話せば長くなるんだけど……」
夢子「じゃあいい! 聞きたくない!」
夢子「こんな非日常……もうゴメンよ……」
美希「終わったよ……お姉ちゃん……」
美希「……」
美希「いや。まだ、これは第一歩なの……っ」 ミキッ
夢子「信じられない……何、その……それ……」
美希「……」 ミキーン
涼ちん『りゅんっ』
涼「その……話せば長くなるんだけど……」
夢子「じゃあいい! 聞きたくない!」
夢子「こんな非日常……もうゴメンよ……」
美希「終わったよ……お姉ちゃん……」
美希「……」
美希「いや。まだ、これは第一歩なの……っ」 ミキッ
458: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:20:34.97 ID:CIwpoC9P0
━━━━━━━━━━━━━━━━━───
━━━━━━━━━━━────
【 そして―― 】
【 961プロ・本社 】
【 ??? 】
黒井「……」
黒井「ふむ……集まってくれたか」
「……」
「……」
『……』
『……』
459: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:21:41.51 ID:CIwpoC9P0
黒井「皆、知っているだろうが……」
黒井「<妖精計画>の二代目『電子の妖精』こと、水谷絵理」
黒井「彼女との連絡が途絶えて三日が経った」
響「……やられ……ちゃったのか?」
黒井「……おそらくな。ただ、死体が見つかっていない」
黒井「初代『電子の妖精』サイネリアに引き続き……どうも悪因があるようだ」
響「殺されたとして、犯人は……?」
響「何か知っているんじゃないのか? 貴音――」
貴音「……はて?」
461: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:24:17.44 ID:CIwpoC9P0
響「フン……しらじらしいぞ」
響「あいつらだろ! 765プロの、星井美希、そしてその右手!」
貴音「……」
響「殺したはずなのに……また出てきて……」
響「元はといえば、愛がしっかりトドメを刺さなかったのが悪いんだぞ!」
日高愛「……私に責任は無い」
響「なにー! 自分の命令が悪かったっていうのか!」
愛「いいえ……むしろ、この件は絵理さんの自業自得だと思います」
愛「本来はホシイミキの姉を人質に、彼女の行動を抑制する計画でした」
愛「それを絵理さんが暴走し、結果的にホシイミキと対立する事になってしまったのです」
463: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:27:27.74 ID:CIwpoC9P0
愛「先代のサイネリア……さんも、そうでしたが」
愛「絵理さんは自身の食人衝動を抑えようとはしていません」
愛「むしろ、自分の立場を利用して気の向くままに殺戮を繰り返していました」
愛「今回も、どうも新人オーディションの審査員として参加し、」
愛「自分の気に入った人間を選んで食するのが目的だったようです」
愛「人間擁護派のホシイミキに倒されたのは、順当な結果だと思われます」
響「フン……人間擁護派だって? お前だってそうじゃないか!」
響「人間に飼われるなんて、自分ならプライドが許さないぞ!」
愛「……」
「まあまあ、エンジェルちゃん達……そこまでにしておきたまえ」
465: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:31:09.65 ID:CIwpoC9P0
響「伊集院北斗……」
伊集院北斗「チャオ。遅くなってすまないね」
黒井「お前か……冬馬はどうした?」
北斗「どうも昨日のライブで疲れているみたいでね」
北斗「まだ眠っているよ」
黒井「ふむ……ちょうどいい」
黒井「その765プロの星井、とやらに……」
黒井「<ジュピター>の一人を差し向けてみようではないか」
貴音「……!? それは……」
響「おお! それはいいなー! 自分、ジュピターの実力を見ておきたいさー!」
伊集院北斗「チャオ。遅くなってすまないね」
黒井「お前か……冬馬はどうした?」
北斗「どうも昨日のライブで疲れているみたいでね」
北斗「まだ眠っているよ」
黒井「ふむ……ちょうどいい」
黒井「その765プロの星井、とやらに……」
黒井「<ジュピター>の一人を差し向けてみようではないか」
貴音「……!? それは……」
響「おお! それはいいなー! 自分、ジュピターの実力を見ておきたいさー!」
471: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:33:56.54 ID:CIwpoC9P0
貴音「それは……どうかと思いますが」
貴音「あの星井美希と右手は、殺してしまうには惜しい存在です」
黒井「……」
貴音「もしも、水谷絵理を殺したのが彼女であるならば」
貴音「その原因……そして能力について、なおさら知るべきだと……」
貴音「ジュピターを差し向けるのは、早計だと思います」
愛「……」
愛「どうも……四条さんは、その敵の味方をするのが好きなようですね」
響「……貴音!」 バンッ!
貴音「……」
474: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:37:25.85 ID:CIwpoC9P0
黒井「……おかしな話じゃないか。貴音ちゃん」
黒井「人間同士じゃあるまいし……どうしてここまで意見が分かれる?」
黒井「その三流プロの……ああ、今はお前がそこの一員か。すまんすまん」
黒井「その弱小ゴミプロの星井美希とは、お前にとって何か特別なのか?」
貴音「……」
貴音「いいえ。特別な存在では……」
黒井「では決まりだ。ジュピターをそのクズプロの星井美希に差し向けるとしよう」
黒井「異論はもう無いな? 決まりだ」
貴音「……」
北斗「……悪く思わないでくれよ。お姫様」
479: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:40:13.27 ID:CIwpoC9P0
黒井「では、……最後に」
黒井「どうも最近、我が961プロの周辺を嗅ぎ回っている犬が居るようだ」
響「犬……?」
黒井「芸能関係……おそらく、上からうちの事務所の動向を調べているヤツがいる」
黒井「仲間の一件が嗅ぎつけられたか……」
黒井「水谷絵理が見つかっていないのも気にかかる」
愛「警察……? それとも、マスコミ?」
黒井「……今はスキャンダルなどは避けたい時期だ」
黒井「皆、軽率な行動は慎むよう……。解散!」
480: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:42:40.14 ID:CIwpoC9P0
…………。
北斗『……さて、どうするか』
北斗『今回は、誰で行く……?』
冬馬『興味ねーな。新人アイドル潰しなんぞ……』
冬馬『そもそも俺が顔を出すわけにはいかねーだろ……』
北斗『そうだな……たしかに売れてきている冬馬はまずい』
北斗『かといってこの俺も、お嬢さんに手をかけるのは好みじゃない……』
『ねーねー、じゃあさー!』
御手洗翔太『この僕に、任せてくれないかな?』
483: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:45:56.30 ID:CIwpoC9P0
冬馬『……翔太?』
翔太『たまにはさ、僕にも出番が欲しいなーってさ』
翔太『それにちょっと興味あるんだ。そのおねーさん』
翔太『いいかげん、じっとしてるのにも飽きてきたところだからね』
冬馬『……お前で本当に大丈夫なのか? 心配だ……』
翔太『あははっ。まあ、任せてよ冬馬君』
北斗『……心配だ』
翔太『あはは……』
485: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:48:21.70 ID:CIwpoC9P0
━━━━━━━━━━━━━━━────
━━━━━━━━━━────
【 ??? 】
「……これが、例の検体です」
「なんだ……まさに、怪物じゃないか」
「これが噂の、「口だけ頭」というやつの正体なのかね……?」
「信じられん……まさか、こんな生物が存在するなど……」
「これが今、何体もこの社会に潜んでいるというのか……」
絵理『……』
486: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:49:55.85 ID:CIwpoC9P0
「もう一度、発見状況を」
夢子「は、はい……始めは、アイドルの、水谷絵理さんだと思っていました……」
夢子「それが、突然こんな怪物に……」
「なぜ、このような損傷を?」
夢子「その……同じような姿をした怪物が現れて……」
夢子「お互いに戦って、……その、殺し合ってたんです……」
「その、後から現れた怪物というのは?」
夢子「わかりません……その、すぐ居なくなってしまって……」
488: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:51:48.49 ID:CIwpoC9P0
「その怪物の特徴は?」
夢子「いえ……あの時は、怖くて……」
夢子「何もおぼえてません……」
「その怪物が現れたのは君が襲われる前? 最中? 直後?」
夢子「えっと……よくわからなくて……」
「何か、隠してる事……無いかな?」
夢子「そんな! 武田さんに嘘なんて、私……」
「ありがとう。ここまでだ」
「いいインタビューだった……掛け値無しに」
492: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:55:11.75 ID:CIwpoC9P0
絵理『……』
ビーッ ビーッ
伊織「……まさか、こんな……」
伊織「これが、あの……<妖精計画>の水谷絵理だって言うの……」
「……本人かどうかは分からない」
「ただ、目撃証言と状況から、そう判断せざるを得ない」
伊織「自分の目が信じられないんだけど……」
伊織「……何かの……ジョークじゃないの?」
「全て事実だ」
493: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:57:18.23 ID:CIwpoC9P0
伊織「これが、今、アイドルに……」
伊織「まさか、こいつの所属してた961プロって……」
「我がグループは、例の事件以来アイドル業界に積極的に関わってきた」
「そして、とつとう真実の一片を掴む事が出来た」
「これが、その正体だ」
伊織「……今、この業界で何が起こっているの……」
伊織「教えてよ……」
伊織「お兄様っ!!」
495: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 22:59:29.94 ID:CIwpoC9P0
〓 5 〓
━【 萩原雪歩 十七才 】
【 765プロダクション所属 Fランクアイドル 】
【 同ユニット 四条貴音 双海真美 】
【 活動期間一年(ソロ期) 】
【 男の人が、大好きです 】
【 ああ! 今のはお茶と言い間違えて 】
【 穴掘って埋まってます~! 】
499: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:02:17.73 ID:CIwpoC9P0
【 765プロダクション 】
美希「ハニー、おはようなのー!」
春香「おはようございま……うわあっ!」どんがらがっしゃーんっ
やよい「うっうーっ! おはようございまーす!」
雪歩「み、みんな……おはようっ」
美希「おはようなの! 雪歩!」
雪歩「はううっ!」
雪歩(みなさんこんにちは……萩原雪歩ですぅ)
雪歩(実は最近、ずっと嫌な事があるんです……)
501: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:05:03.71 ID:CIwpoC9P0
春香「あっ! そうだ、今この時間……」
春香「この前出たバラエティの再放送があるんだった!」
やよい「あーっ! そうでした!」
やよい「たしかー、春香さんがこけてカメラにぶつかったやつですね!」
春香「小鳥さん、テレビつけていいですかー?」
小鳥「いいわよー」
雪歩「あっああああっ、て、テレビ付けちゃダメぇっ……」
春香「わっほいっと」ピッ
TV「さて、本日もまた、「口だけ頭」が騒ぎを起こしたそうです!」
TV「栃木県の小学校で、児童がパニックになり……」
502: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:07:33.94 ID:CIwpoC9P0
春香「あー、また「口だけ頭」特集やってる」
やよい「最近どのチャンネルもその話ばっかりですよねー」
テレビ「警視庁に口だけ頭の情報が数百件寄せられ……」
CM「口だけ頭にはこの時期辛い乾燥! リップクリーム!」
ラジオ「また、地方cbでは「口だけ頭はいません」と異例の放送を……」
雑誌「“口だけ頭ちゃん”がご当地キャラに! 気持ち悪いと論争」
雪歩「ひいいいいいいいっっ!!」
雪歩(怖い……怖いですう、口だけ頭……)
雪歩(なんでみんな平気なんだろう……頭に口しかないなんて、怖いのに……)
505: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:10:34.39 ID:CIwpoC9P0
雪歩「あううう……聞こえない……何も見えない……」
やよい「あはは、雪歩さん、おかしいですー」
やよい「“口だけ頭”なんていないんですよー」
春香「こらやよい、しっ! 雪歩はいると思ってるんだから!」
春香「雪歩の夢を壊しちゃいけないよ!」
やよい「あう……ごめんなさい……」
雪歩「信じられないよ……みんな……理解できない……」
雪歩「頭が口なんだよ……口しかないんだよ……」
雪歩「そんな理解できない生物、許容できないよ……怖いよ……」
雪歩「理解できない生物を理解できるみんなの理解が私には理解できないよ……」
雪歩「理解できないみんなが怖いよぅ……」
507: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:14:30.98 ID:CIwpoC9P0
雪歩「だめだ……こんな時は……」
雪歩「私のイフリートマグナム……私だけのイフリートマグナム……」
雪歩「インベ……じゃなかった、イフリート……」
美希「サヨナラはいつも探してるー♪ 太陽めがけ走る勇気ー♪」
雪歩「ね、ねえ……美希ちゃん……」
雪歩「ビーダファイトしない……? お願い、少しで良いから!」
美希「やだ。ミキ、今新曲考えるのに忙しいから」
雪歩「あわ、あわ、あわあわわわ……」
雪歩(ビーダマンをしていないと……心が落ち着きません……)
雪歩(ビーダマンの事を考えてないと……口だけ頭が……あわわ……)
510: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:18:15.58 ID:CIwpoC9P0
亜美「おっは→」
雪歩「真美ちゃあああああんっ!!」
雪歩「ビーダファイトしよ! しよ! ねえお願い! してっ!」
雪歩「ほら撃つよ! 撃つよ! 撃つからね!」
亜美「や、やめろ! 亜美だ!」
雪歩「あうあうあうあ……」
亜美「もー、また誰かゆきぴょんに口だけ頭の話したでしょー」
やよい「ごめんなさい……私です」
亜美「最近ゆきぴょん情緒不定無職なんだから……あれ? 不安定?」
亜美「気を付けなきゃダメだよ→」
515: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:20:54.91 ID:CIwpoC9P0
雪歩「うう……信じられない……もう全世界が否定される……」
雪歩「もうアイドル辞めますぅ……マスメディアが怖い……情報が怖いぃ……」
やよい「あうう……雪歩さん、可哀想です……」
春香「そーだねー、美希、おせんべい取って」
美希「……んー♪」
雪歩(口だけ頭が近付いてくる……足音がします、すぐそこまで来ているんです)
雪歩(口だけ頭は脳がないのに考えることができるんです……!)
雪歩(口だけ頭はどこまでもついてくるんです……怖いんです……!!)
貴音「おはようございます」ガチャッ
雪歩「しじょ~さぁ~んっ!」ぱああああああっ
517: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:23:49.71 ID:CIwpoC9P0
雪歩「しじょーさん、聞いてください! 今日も、また、また、また!」
雪歩「口だけ頭が、マスメディアから電波に乗ってやってくるんですぅ!」
貴音「なんと……それは面妖な」
貴音「さぞ、怖い思いをなされたでしょう。……もう大丈夫ですよ、萩原雪歩」
雪歩「はいぃ! しじょーさんの言葉には暖かみがありますう!」
雪歩「どこかの誰かが偽物の言葉が蔓延するこの社会で、唯一しじょ~さんの言葉だけが!」
雪歩「しじょーさんの言葉だけが本物の暖かさを感じられるんですぅ!」
貴音「よしよし……」
貴音「やはり、口だけ頭とは、怖ろしいものですね……」
貴音「萩原雪歩をここまで怯えさせるという事が、その怖ろしさを表しています」
520: 2011/12/30(金) 23:26:19.52 ID:CIwpoC9P0
雪歩「はいぃ、怖いですう……みんあ、解ってないんですぅ……」
雪歩「口だけ頭の怖さが解らないんですぅ。私はそんなみんなが怖いんですぅ」
貴音「私にはわかりますよ、雪歩……」
貴音「貴方が何に怯えているか。貴方が怖れているのはその口だけ頭に非ず」
貴音「理解できないもの、それら全てを怖れているのです」
雪歩「そうですぅ! そうです……確かに口だけ頭は怖いですぅ……」
雪歩「でも、それを面白可笑しく騒ぐみんながもっと怖いんですぅ!」
雪歩「性別の違う男の人が怖いですぅ。種族の違う犬が怖いですぅ」
雪歩「存在が違う口だけ頭が怖いですぅ。思考が違うみんなが怖いんですぅ……!」
521: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:28:04.33 ID:CIwpoC9P0
雪歩「はあ、やっぱり……しじょ~さんは……」
雪歩「しじょ~さんだけが私の全てを理解してくれているんですぅ」
雪歩「理解できないのは怖い事ですぅ、理解されないのは怖ろしい事ですぅ」
雪歩「でも、しじょ~さんは私を理解してくれてるんですぅ」
雪歩「人間として、女として、アイドルとして、萩原の雪歩としての至上の喜びですぅ」
雪歩「生まれてきて十七年、これまで私はひとりぼっちでした」
雪歩「たぶん、これからもずっとひとりぼっちで……誰にも理解されないんですぅ」
雪歩「でも、今だけは! 今だけは! 今だけはしじょ~さんのお膝の上で!」
雪歩「誰かに理解されているという現実! これが幸せでなくてなんというのでしょうか!」
雪歩「私は今、幸せだと言えます! ひんそーな胸を張って言えます!」
雪歩「私はしじょ~さんと一緒にいれてとってもしあわせです―――ぅ!!」
524: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:31:39.03 ID:CIwpoC9P0
雪歩「はぁっ、……はぁっ……」
貴音「……」
春香「ところで亜美、今日はお仕事なの?」
亜美「んー違うよ。違うけど……」
亜美「実は、<竜宮小町>が活動を停止しちゃって、すっごい暇なんだ」
春香「ああ、そうか……」
亜美「律子お姉ちゃんはお仕事してるし……」
亜美「あずさお姉ちゃんは連続ドラマの仕事があって……」
亜美「いおりんは家の方で何かやることがあるって」
亜美「うあうあー! なんで亜美だけなんもないの? おかしいっしょー!?」
貴音「……」
春香「ところで亜美、今日はお仕事なの?」
亜美「んー違うよ。違うけど……」
亜美「実は、<竜宮小町>が活動を停止しちゃって、すっごい暇なんだ」
春香「ああ、そうか……」
亜美「律子お姉ちゃんはお仕事してるし……」
亜美「あずさお姉ちゃんは連続ドラマの仕事があって……」
亜美「いおりんは家の方で何かやることがあるって」
亜美「うあうあー! なんで亜美だけなんもないの? おかしいっしょー!?」
525: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:33:12.73 ID:CIwpoC9P0
亜美「仕方ないから、今日はお姫ちんのラーメン飲むとこ見ようかなって……」
春香「え? 四条さんも仕事じゃないの?」
貴音「はい……実は、どの営業でも「口だけ頭」が出てくるため、雪歩が……」
雪歩「えへへー、しじょ~さ~ん」
亜美「かといってゆきぴょんを一人事務所に残すわけにはいかないっしょ?」
亜美「PTSDを発症してえらいことになるからね」
貴音「ですから、私か双海真美のどちらかが営業に出かけ……」
貴音「もう一人が萩原雪歩の世話をするという苦肉の策を取りました」
春香「ユニット活動、できてないんじゃないですか?」
貴音「まだ今月は一度もオーディションを受けておりません……」
528: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:38:15.67 ID:CIwpoC9P0
春香「なんだか、どのユニットも大変だね……」
春香「うちのユニットは、けっこうまとまってる方なのかなぁ」
美希「……だいすき、ハニ~♪」カキカキ
ミギー『ミキ、その歌詞はどうかと思うぞ』
やよい「うっうー! きっとリーダーが頑張ってくれてるからです!」
春香「そうだね。うちのリーダーがしっかりしてるからだよっ」
亜美「まー、そういうことで……」
亜美「お姫ちーん、ラーメン食べに行かない?」
貴音「……!」ガタッ
貴音「ら、らあめん……い、いけません。そのような……」
530: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:40:44.84 ID:CIwpoC9P0
亜美「んっふっふ~。たるき屋の準備は出来てるよ……」
亜美「さあお姫ちん、いざ行こうではないか!」
雪歩「え? しじょ~さん、どこかに行くんですかぁ?」
亜美「たるき屋にご飯食べに行くんだよ。ゆきぴょんも来る?」
雪歩「ぜ、ぜひお供しますぅ!」 ユキポッ
貴音「ら、らあめん……それはまさに魔性の……」
貴音「ああ、私が人であったなら、ここまで恋い焦がれはしまい……らあめん……」
ミギー『はっきり愚痴を言うならば、芸能活動はしんどいな』
ミギー『万年“すいみん不足”の上に休みが未定とは』
美希「あふぅ。メガるしかないの」
533: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:43:45.05 ID:CIwpoC9P0
【 たるき屋 】
ザワザワ.............
店員「ヘイお待ち! 「お姫ちんラーメン」!」
店員「30分以内に完食できればお代はいただかないよ!」
雪歩「お姫ちんラーメン……?」
雪歩「はわわ……すっごいおっきなラーメンですぅ」
亜美「んふふ~。このラーメンは、元はたるき屋の名物早食いラーメンだった……」
亜美「しかーし! お姫ちんがその記録を塗り替え、伝説を打ち立てた事により」
亜美「新たにお姫ちんラーメンとしてその名を刻まれたのだ!」
貴音『……』 シジョッ!
雪歩「え?」
534: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:46:33.58 ID:CIwpoC9P0
貴音『……』シジョジョ........
貴音『ジュジュジュジュジュジュジュッ……!!』
亜美「出たー! お姫ちんの必殺、頭から躍り食いだー!」
亜美「うんうん、いつみてもゴーカイですな→」
雪歩「……」
貴音『ジュルルルルルルルルッ!!!』
店員A「このアイドルにあるまじき食音が最高だな!」
店員B「これを聞かなきゃ仕事初めって感じがしないぜ!」
亜美「うんうん、食欲が湧いてくるよ~」
雪歩(……、くちだけ……「口だけ頭」ですぅ……)
536: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:50:10.84 ID:CIwpoC9P0
貴音『ジュルジュルジュルジュルジュルジュルッッ!!』
雪歩(しじょ~さんの頭がパックリ割れてますぅ……)
雪歩(ラーメン啜ってますぅ……)
雪歩(時に、人は本当に嫌いなものこそ詳しくなったりします)
雪歩(私は男の人が苦手ですが、その分男の人に詳しくなりました)
雪歩(それはおそらく、非常時の対処について何かを考えてしまうからではないでしょうか)
雪歩(おそらく……この場で、最も「口だけ頭」について詳しいのは私です)
雪歩(だからこそ言えます……あれは間違い無く口だけ頭ですぅ……!!)
雪歩「怖いですぅっ!!」 ダダダッ!
539: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:52:28.19 ID:CIwpoC9P0
雪歩「はっ……はっ!」 ガチャッ!
やよい「あれ? 雪歩さん、貴音さん達とごはんに行ったんじゃ……」
雪歩「はう、あううううう……」
雪歩「く、口だけ頭が……しじょ~さんが口だけ頭で……」
やよい「え、えーっと……大丈夫ですか? 雪歩さん……」
春香「あ、もしかして四条さんの食べ方に驚いちゃったんじゃないの?」
春香「あれは始めて見たらかなりびっくりするよね~」
春香「まあ、美希の腹話術とか見てるとあんまり驚かないけどさ」
美希「もっと何かこう、違うの……ズバーンって感じでヨロシクちゃんなの!」
ミギー『主旨も意図もわからん』
540: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:55:45.25 ID:CIwpoC9P0
雪歩「あうあうう……」
雪歩「みんな、おかしいですぅ……狂ってますぅ……」
雪歩「ネジが外れてますぅ」
ガチャッ
伊織「……うー、春先なのに寒いわー……」
やよい「おはよー、いおりちゃん!」
伊織「はいはいおはよう。相変わらず元気ね……」
雪歩「はうううううう……」
伊織「……? 何……」
伊織「雪歩、どうしちゃったの?」
542: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/30(金) 23:58:40.92 ID:CIwpoC9P0
やよい「……雪歩さんは怖いんです」
やよい「あの、例の……アレが……」
伊織「例のアレ?」
春香「「口だけ頭」の事だよー」
雪歩「ひゃああああああああああああううううっ!!」ポロポロッ
やよい「あー! 春香さんが雪歩さんを泣かしたー!」
春香「えー、そんなまたまたー」
やよい「もー、口だけ頭なんて作り話なのにー。雪歩さんは怖がりですー」
やよい「……いおりちゃん?」
伊織「……」
543: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:01:16.71 ID:UuVZAi+u0
伊織「もう、そんな話はやめなさいよ……」
やよい「え?」
伊織「口だけ頭なんてなんにも楽しくないでしょ! やよい」
伊織「そんな話をおもしろおかしく広めるんじゃないの!」
やよい「あうう……伊織ちゃんごめんなさいー」
やよい「怒らないで……」
雪歩(おもしろくなんてありません……)
雪歩(やっぱり理解されないんですう……悲しいですう……)
雪歩(怖いですう。誰かに理解してもらいたいですぅ……)
雪歩「しじょ~さん……」
545: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:03:17.91 ID:UuVZAi+u0
雪歩「私からしじょ~さんは見えないけど、しじょ~さんから私は見えているんですぅ」
雪歩「なら、それは私が我慢すれば済む事だからそれでいいんですぅ」
雪歩「でも、それを誰が証明するんでしょうか」
雪歩「もしかしたらしじょ~さんもわたしの事が見えてないかも知れないんですぅ」
雪歩「これまではお互いに見えていたから、相手がこちらを見ている事が分かりましたけど」
雪歩「これからは私はただしじょ~さんに見られている事を信じ続けるしかないんですぅ」
雪歩「それってなんだか凄く怖い事ですぅ」
雪歩「怖いのは嫌ですぅ。怖いのはすごく嫌ですぅ」
雪歩「もしかしたらその私の信じているしじょ~さんはいないのかもしれないんです」
雪歩「私が見られている見ていると思っていたしじょ~さんはいなかったわけですから」
雪歩「私のことを見てくれているしじょ~さんも存在しないかもしれないんですぅー」
雪歩「いや、いや、いやいやいやいやですう…………それはいやですぅ……」
546: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:04:37.75 ID:UuVZAi+u0
【 翌日 】
【 765プロ 事務所 】
雪歩「……」コソコソ
雪歩「小鳥さん……今日は出てるのかな」
ゴソゴソゴソッ
雪歩「……」
ボッ!
シャッシャッシャッ!
ポンポンポン............
547: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:05:26.77 ID:UuVZAi+u0
貴音「失礼致します……」ガチャッ
貴音「……!」
貴音「おや、この匂いは……」
雪歩「あ、しじょ~さん……えっと、おはようございますぅ」
雪歩「その、ちょっと待ってください……」
貴音「おや、真美は来ていないのですか……」
貴音「今日は早朝ミーティングだとめぇるが……」
雪歩「は、はいぃ、……あの、そんな事より、その、」
雪歩「ラーメンを作って見ました……
貴音「なんとっ!!」
549: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:07:07.04 ID:UuVZAi+u0
貴音「い、いえ……駄目なのです……」
貴音「今日は仕事ですので……」
雪歩「だ、大丈夫です。今日はお仕事じゃないです」
貴音「はて……では今朝のめぇるは……」
雪歩「と、とにかく! わたしのラーメンを食べてみませんか?」
雪歩「精一杯作りました。しじょ~さんに食べてもらいたくて……」
貴音「あ……ああ……」
貴音『らあめん……いい匂いです……』 シジョッ.....
雪歩「!?」
雪歩(はううううっ……)
550: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:09:32.06 ID:UuVZAi+u0
雪歩「ど、どうぞ……」
貴音『らあめん……』
貴音『ハァ……良い匂いです……胸の奥まで届きます……』 シジョジョ
雪歩「お、おかわりはいくらでもありますぅ……」
雪歩「家から業務用のお鍋を……」
貴音『では、いただきます』
貴音『ジュルルルルルルルルルッ!!』シジョジョジョッッ
雪歩(ひいいいいいっ)
雪歩(だ、駄目……勇気を出して、雪歩……私なら出来る……)
雪歩(扉を開くの、雪歩。心の扉、しじょ~さんと開くの……!)
551: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:10:37.39 ID:UuVZAi+u0
雪歩「しじょ~さんの肌は、なんでそんなに白いんですかぁ……?」
貴音『らあめんばかり食べているからです』ジュルルルッ
雪歩「しじょ~さんのお目々は、なんでそんなにキョロキョロしているんですかぁ?」
貴音『らあめんの効率の良い食べ方を探しているのです』 ギョロッ
雪歩「あわあわわ……」
雪歩「じゃ、じゃあ……」
雪歩「しじょーさんのお口は、なんでそんなに大きいんですかぁ……?」
貴音『それは、らあめんを……』シジョッ...
貴音『……』
貴音『なるほど……不覚でした……』 シジョジョッ.......
553: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:12:30.13 ID:UuVZAi+u0
雪歩「あわわわ……」
雪歩(お、落ち着け、落ち着け萩原雪歩……落ち着いておちちついててて……)
貴音『……』
貴音『まずい……ひじょうにまずいですね……』
貴音『まさか、このらあめんが私にとっての毒となるとは……』
貴音『ジュルルルルルルルルッ!』
雪歩(駄目ぇ……怖いよう……)
雪歩(どう接していいかわからないよぅ……)
雪歩(男の人や犬と同じ……種族が違う、文化が違う、思想が違う……)
雪歩(しじょ~さんが怖いですぅ……)
559: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:29:27.97 ID:UuVZAi+u0
【 事務所前 】
美希「えへへ……ハニー!」
美希「今日はね、ミキ、お仕事いっぱい頑張ったの! 褒めて!」
美希「えへ、えへへへ……」
やよい「美希さん、最近プロデューサーとスッゴク仲が良いですぅ」
春香「ぐぬぬぬ……」
美希「それでね、それでね……」
美希「あいたっ」ピシッ
ミギー『ミキ、何かがおかしい』
ミギー『四条貴音が殺気を放っている!』
561: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:30:40.07 ID:UuVZAi+u0
美希「え……な、なんで?」
ミギー『わからない……だが、既に変形している』
ミギー『一旦事務所を離れて様子を見るぞ』
美希「だ、駄目なの! 事務所に誰かいるかもしれないの!」
美希「様子を見に行かなくちゃ……」
ミギー『ミキ!』
春香「どうしたの? 美希……」
美希「みんなはここにいて!!」 ダッッ!
春香「あっ……美希っ!?」
562: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:31:32.08 ID:UuVZAi+u0
貴音『(幸いにして、事務所は今無人……)』
貴音『(最悪のケースも考えられますが……ここは……)』
貴音『雪歩殿……少し、話し合いませんか……』 シジョジョッ!
雪歩「はわっ……はわっ……はわわわっ……」
雪歩(怖いですぅ……四条さんの顔が割れて……)
雪歩(あの優しいお顔の下にはとんでもないグロテスクなものが潜んでいました……)
雪歩(だ、誰か……助けて……助けて……私の……)
雪歩(私の……)
雪歩「マグナムイフリートォ――ッッ!!」 バシュッ!!
貴音『!?』
563: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:32:36.04 ID:UuVZAi+u0
バシィッ!!
貴音『うぐっ……』
貴音『(ガラス玉が、伸ばした眼球に……)』
バチバチバチッ!
貴音『……!?』
雪歩「お父さんが言ってました……男の人は実は優しいんだと」
雪歩「お母さんが言ってました。でも心には怪物を飼っているんだと」
雪歩「そして、これは……その怪物が姿を現したときに使えと――!!」
貴音『(スタンガン……!?)』
雪歩「全て燃えてハイになれ、インフェルノ――ッ!!」 バババババッッ!!
568: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:34:15.15 ID:UuVZAi+u0
貴音『……! ……!? ……!』 バチッ バチッ
貴音『(細胞が、焼ける……)』
雪歩(時は変わるもの時代は変わるもの人は愛する者として)
雪歩(どういう気持ちをどういう言葉でどんな表情から伝えれば幸せと呼べるのだろう)
雪歩(本当は分かってる。でも出来ない)
雪歩(自己矛盾のシルエットが巡りゆく世界を歩いた)
雪歩(「瞳」、貴方を見つめるためにある。「耳」、貴方と聞くためにある)
雪歩(「唇」、貴方を感じるためにある。この「手」、貴方に触れるためにある)
雪歩(「足」、貴方に近付くためにある。――「心」、私であるためにある!!)
雪歩「……はっ!!」
雪歩「あっ……しじょ~さん……あわわ……」
571: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:35:13.07 ID:UuVZAi+u0
貴音『(細胞……筋肉が弛緩して、戻らない……)』
貴音『(視界が安定しない……)』ブンッ
バリーンッ!!
雪歩「きゃあああああっ!」
雪歩「あう……ぶくぶくぶく……」バタッ
貴音『(私は……一体何をしているのでしょうか……)』
貴音『(ともかく……姿を戻さねば……)』
ガタガタッ! バタンッ!
美希「貴音っ!!」
春香「ま、待って美希!!」
572: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:36:37.48 ID:UuVZAi+u0
貴音『ジュルル……』
雪歩「……」ピクピクッ
春香「えっ……た、貴音、さん……?」
春香「え? その、頭……何か被っているんですか?」
美希「春香! 近付いちゃ駄目なの!」
美希「貴音……雪歩から離れるの!」
貴音『……正体を知られた以上、……始末する他……』
貴音『……』 シジョッ
ミギー『っ!!』
ガシャアアアアアアンッ!
575: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:37:54.70 ID:UuVZAi+u0
美希「う……いたた……」
美希「……」
春香「あ……ああっ……」
やよい「ぷ、プロデューサーさん……」
美希「い、いや……いや……」
美希「いやあああああっっ!! ハニーッッ!!」
美希「ハニー! 嘘……嘘……ミキをかばって……そんな……」
美希「いやああああああっ……」
貴音『(……感覚が、少し……戻ってきたか)』
美希「……!!」
577: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:38:32.12 ID:UuVZAi+u0
美希「ハニー、大丈夫、大丈夫なの!」
美希「大丈夫なの……すぐ、病院に行けば……」
美希「えっ……そ、そんなこと、言わないでほしいの!」
美希「そんな……ハニーは大丈夫なの! そんな……えっ……」
美希「駄目なの! ハニー、しっかりして、ハニー……!!」
美希「ミキは、ハニーがいないと……」
美希「春香も、やよいも、みんなも、ハニーがいないと、困っちゃうの……!!」
美希「ハニー……!」
美希「やああああああああっ……」
美希「……」
578: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:40:23.75 ID:UuVZAi+u0
貴音『……そのつもりはありませんでしたが……申し訳もありません』
貴音『このような結末は、非常に残念です……』
美希「貴音……お前たちは……本当に……!!」
美希「殺しておくべきだったの! ずっと前に!」
貴音『私を恨みますか。星井美希』
貴音『これもまた、寄生生物としてのSAGAなのです』
貴音『また、居場所が無くなってしまった……』
ウ~ッ! ウ~ッ!
美希「……警察っ?」
581: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:41:52.17 ID:UuVZAi+u0
貴音『どうやら……私は行かねばならぬようです……』
貴音『このような形で765プロを後にするとは……』シジョジョ.....
美希「……」
美希「……貴音、逃げられると思ってるの?」 ミキッ
貴音『星井美希……憶えておいてください』
貴音『私達は……仲間内だけでは生きられない……』
貴音『誰かを……人間を頼らねば生きて行けぬ、かよわい生物なのです』
美希「貴音ええええええっ!!」 ミキミキッ!!
貴音『あまり、……虐めないでください……』 シジョッ!
バッ!
582: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:43:02.28 ID:UuVZAi+u0
ウ~ッ! ウ~ッ!
警官A「通報があった事務所は、ここか!」
警官B「おい、二階の窓に、何か……」
バリーンッ!
貴音『ジュルルルッ』
警官A「な、なんだこいつっ!!」
警官B「あ、頭が……」
貴音『……!』 シジョジョッ!
警官「ぐわああああああっ!!」
583: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:44:08.49 ID:UuVZAi+u0
美希「……」
ミギー『おいミキ、なぜ手を止めた!』
ミギー『あいつはいずれ仕留めなければいけない敵だろう! 逃げられてしまうぞ!』
『私と敵対しないで欲しいのです』
美希「貴音……」
『私は何も……人間と敵対しようというのではありません』
『ただ、頼りなくとも、共存したいだけなのです』
美希「……」
美希「ハニー……ハニーが死んじゃった……」
美希「お姉ちゃんもハニーも、みんな死んじゃった……」
584: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:45:45.97 ID:UuVZAi+u0
ミギー『……ミキ』
ミギー『ともかく、この場から逃げるぞ。無関係を装え』
春香「プロデューサーさん……目を開けてください! プロデューサーさん……!」
やよい「ぷろ、プロデューサー……」ポロポロ
美希「春香……やよい」
美希「警察が来るよ……一旦部屋の外に出よう」
美希「記者とかに先に見つかっちゃったら、まずい事になるよ」
春香「美希っ! プロデューサーさんが、プロデューサーさんが……」
春香「うわあ……うううっ……」ポロポロ
美希「……」
586: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:47:14.01 ID:UuVZAi+u0
━【 765プロの事務所に不審者 プロデューサー死亡 】
━【 駆けつけた警官二人が重傷 犯人はパトカーを奪い逃走 】
━【 例のライブ乱入事件と関係が? 】
━【 増える犯罪 アイドル業界との関係(四面) 】
_____________________________
美希(貴音の件はなぜか報道されなかったの)
美希(プロデューサーのお通夜は、事務所のみんなでひっそりとしたの)
美希(みんな、泣いてたの)
美希(みんな、プロデューサーの事が大好きだったの。みんな悲しいの)
美希(ミキも、すっごく悲しいの……)
美希(でも、ミキは……)
590: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:48:27.45 ID:UuVZAi+u0
【 765プロ 】
春香「……」
やよい「……」
美希「……アイドルアカデミーの予選発表まで、一月くらいだね」
美希「クヨクヨしてられないよ。気持ちをきりかえて……頑張らないと」
美希「……ハニーだって、きっとそれを望んでるの」
春香「……美希は強いね。まるで鉄で出来てるみたい……」
美希「……っ」
春香「ご、ごめんね……変な事言って」
春香「来週からはまた、……ちゃんと、頑張るから……頑張れるから……」
592: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:50:24.87 ID:UuVZAi+u0
律子「……あなた達」
美希「あ……律子、さん……コンニチハ、なの」
律子「プロデューサーが亡くなって……大変だと思うけど。大事な話があるの」
律子「……しばらく、活動は出来そうにないわ」
美希「!? なんで……? アイドルアカデミーはもうすぐなのに……」
美希「今活動できないと、ノミネートすらされなくなるの!」
美希「ミキ、プロデューサーの代わり出来るよ。ミギーがいるから!」
美希「自分たちだけでもやってみせるもん!」
春香「……」グスッ
やよい「美希さん……」
律子「……これを見て」
593: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:52:22.41 ID:UuVZAi+u0
美希「……? 芸能雑誌? ……<週刊456(ジゴロ)>」
美希「表紙の一面は……」
━【 月の女王は侵略者だった!? 四条貴音の正体は口だけ頭! 】
美希「……!? こ、これって……!」
━【 765プロ襲撃事件の真実! 真犯人は内にいた! 】
━【 事務所の窓からパトカーの屋根に飛び降りる四条貴音<写真A> 】
━【 警官に襲いかかる口だけ頭(服装は四条貴音!)<写真B> 】
━【 公式発表無し? 765プロからの圧力! 関係者は語る 】
美希「こ、この記事……それに写真!」
美希「撮られてたの……」
594: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:53:59.37 ID:UuVZAi+u0
律子「これが今朝発売されてから、事務所の電話は鳴りっぱなしよ」
律子「社長も小鳥さんもその対応に追われているわ」
律子「千早も海外レコを取り止めて戻って来る事になったし……」
律子「しばらくはマトモな活動は出来そうにないわ」
美希「……」
律子「残念だけど……今年のアイドルアカデミー大賞は諦めてちょうだい」
律子「今は……それどころじゃないの」
春香「……」
やよい「……」
美希(こんな……こんな事ってないの……)
599: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:56:27.97 ID:UuVZAi+u0
【 961プロ 社長室 】
「……ずいぶんと、おもしろい記事を書いてくれたものね」
「さすが、「芸能界の鼻つまみ者」……悪徳記者と名高い渋澤さんね」
━【 月の女王は侵略者だった!? 四条貴音の正体は口だけ頭! 】
渋澤「うえっへっへ……この手の事はお手のもんでさ」
渋澤「あの事務所はスキャンダルを抱えているような気がしてたんでさあ!」
渋澤「何日間も張ってたかいがありましたぜ」
渋澤「まさかこんな特ダネが流れ込んで来るなんて、夢に思いも……」
渋澤「うへへへへっ!」
600: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:57:15.55 ID:UuVZAi+u0
尾崎玲子「……」
黒井「……」
黒井「尾崎プロデューサー、どういう事だ」
尾崎「……申し訳ありません。社長」
尾崎「実は<妖精計画>を活動させていたころに」
尾崎「765プロの<竜宮小町>潰しのためにこの男を雇いまして……」
尾崎「それからずっとその存在を忘れていたのです」
黒井「……そうか」
黒井「全く……人間が……余計な記事を書きおって……」
渋澤「へ? あの、それはどういう意味で……」
602: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 00:59:12.96 ID:UuVZAi+u0
黒井「……尾崎プロデューサー」
黒井「渋澤記者殿はお帰りだ。下の階まで見送って差し上げろ」
尾崎「はい、社長」ガシッ
渋澤「あ、ちょっと……黒井しゃちょ……」
黒井「二度とその面を私に見せるな。この役立たずが」
バタンッ!
黒井「……ふう」
黒井「全く……困った事になったな」
響「ねーねー、何をそんなに困ってるのさー? 社長ー?」ヒョコッ
響「他の事務所のスキャンダルなら、別にいいじゃないか」
603: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:00:11.58 ID:UuVZAi+u0
黒井「……」
愛「我那覇さん、馬鹿ですね」
響「ばっ、……おい! 馬鹿って……ばっ……」
愛「このスキャンダルの張本人は四条貴音……」
愛「そして、四条貴音はこの961プロから765に移籍したアイドルじゃないですか」
響「……?」
響「あっ! そうか……ウチの事務所の事も調べられたりするのか!」
響「それは困る、困るぞー! ……だってウチの事務所は、黒いとこばっかりじゃないか!」
愛「最悪、わたしたち寄生生物の存在まで気付かれる可能性もあります」
愛「まだ四条貴音の出身は公表されていないようですが……」
605: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:02:06.36 ID:UuVZAi+u0
愛「そして、四条さん自身がまだ戻っていないのも問題です」
愛「もし彼女が敵方に拿捕されてしまえば、私達はお終いです」
愛「何としてもその行方を掴まねば……」
響「うーん、貴音……」
響「なんで戻ってこないんだー……?」
ガチャッ
尾崎「社長、戻りました」
黒井「……ご苦労」
尾崎「そして、善永記者をお連れしました」
善永記者「どうも。失礼します」
608: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:03:26.16 ID:UuVZAi+u0
黒井「敏腕記者と名高い……善永記者か」
尾崎「この件を抑えるため雇用しました。人選面では最も都合が良いかと」
善永「私にお任せ下さい。芸能雑誌の全ては私の筆が握っています」
善永「うちの雑誌に資金援助さえして頂ければ、上手く誤魔化してみせますよ」
善永「悪徳記者などはこの腕で叩き伏せて見せますよ」
黒井「……人間か?」
尾崎「人間ですが、芸能界の全てに通じておりかなり優秀です」
尾崎「今回の件でも向こうからコンタクトを取って来ました」
善永「以前から961プロダクションがおかしな事になっているのは気付いていましたからね」
善永「これはビジネスになる、と考えまして」
609: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:05:24.99 ID:UuVZAi+u0
黒井「金か……なるほど。実に人間らしい」
黒井「いいだろう。この件は君の手腕に期待するとしようか」
善永「はい。では、これで失礼します」
黒井「……なら、次の話だ。尾崎プロデューサー」
黒井「行方不明の四条貴音をどうするか……」
尾崎「逃げ出すのに成功したのであればなぜ、こちらにコンタクトを取ってこないのでしょう」
尾崎「もしや、既に殺されて……?」
黒井「……それならばまだ良い」
黒井「敵の手に落ちたのであれば、何か手を打たねばならない」
黒井「当面は捜索を続けるが……」
610: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:06:41.87 ID:UuVZAi+u0
愛「……もしかして、我那覇さんって脳を奪う際に事故でもありましたか?」
響「うがぁー! 遠回しに馬鹿って言ってるだろそれ!」
尾崎「あなた達! ちょっと来なさい。話があるわ」
響「ん? なんだ? プロデューサー」
尾崎「四条さんが行方不明で、戻って来ていないのは知っているわね」
尾崎「死んでいるのならいいんだけど……そうじゃないなら」
尾崎「うちのプロダクションは困った事になるわ」
尾崎「だから、二人にお願いがあるの」
尾崎「四条さんを捜して、人目に触れないように連れて帰ってきて」
尾崎「それが出来ないなら、殺してきて。敵の手に渡る前に」
612: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:08:13.56 ID:UuVZAi+u0
響「た、貴音を殺す……!?」
愛「……」
尾崎「ここまで戻ってこないとなるとね……」
尾崎「敵に情報を渡すくらいなら、始末しておかないと」
響「うーん……なら、自分が行くぞ!」
響「貴音とは、いつか決着を付けないといけないと思ってたんだ!」
愛「……響さんは無理なんじゃないんですか?」
響「……? どして?」
愛「今、絵理さんと一人二役やってるせいでスケジュール詰まってるじゃないですか」
愛「次のソロライブもありますし、今は動かない方がいいと思います」
613: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:11:20.09 ID:UuVZAi+u0
響『あー、そうだったなー』
絵理『体型が似てるとはいえ、けっこうめんどくさいぞ』 ヒビッ
尾崎「こら、絵理はそんな事言わない!」
絵理『あうう……』
絵理『尾崎さん........怖い......?』
尾崎「上手い上手い、似てる。まったく……絵理、どうしてるのかしら」
愛「……では、私が探しに行きます」
愛「最悪の場合、四条さん一人なら私でも倒せると思いますから」
絵理『おー! 愛、頑張れー!』
尾崎「こら! 絵理はそんな喋り方じゃない!」
614: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:14:20.13 ID:UuVZAi+u0
━━━━━━━━━━━━━━━━────
━━━━━━━━━━━────
愛(……)
愛(さて、引き受けたものの、どうするか)
愛(なぜ四条貴音はこちらに戻らない?)
愛(あのゴシップ記事のせいで人前に姿を出せない状況なのか……)
愛(いや、顔を変えるなどいくらでも手はあるはずだ)
愛(……四条貴音がこちらとコンタクトを取りたがっているのであれば、)
愛(おそらく人の多い場所で私達の誰かに信号を送るだろう)
愛(明日あたり、駅前でアンテナを張ってみるか……)
愛「考え事してたら……家についた」
━━━━━━━━━━━────
愛(……)
愛(さて、引き受けたものの、どうするか)
愛(なぜ四条貴音はこちらに戻らない?)
愛(あのゴシップ記事のせいで人前に姿を出せない状況なのか……)
愛(いや、顔を変えるなどいくらでも手はあるはずだ)
愛(……四条貴音がこちらとコンタクトを取りたがっているのであれば、)
愛(おそらく人の多い場所で私達の誰かに信号を送るだろう)
愛(明日あたり、駅前でアンテナを張ってみるか……)
愛「考え事してたら……家についた」
615: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:16:15.47 ID:UuVZAi+u0
愛「……ふう」
愛「……」
ガチャッ!
愛「たっだいまー! お腹すいたー! ママー!」
愛「晩ご飯なにー!!」
舞「はいはーい! おかえり。相変わらずでかい声ね」
舞「今日は、はなまるハンバーグだから」
舞「宿題でもしながら待ってなさい。すぐできるわ」
愛「やったー! ハンバーグだー!」
愛「あ、! そうだママ、昨日お仕事でテレビに出たんだよ! えっとね……!」
617: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:20:56.06 ID:UuVZAi+u0
〓 6 〓
━【 水瀬伊織 十五才 】
【 765プロダクション所属 Dランクアイドル 】
【 <竜宮小町> 】
【 同ユニット 三浦あずさ 双海亜美 】
【 活動期間三ヶ月 】
【 みんなのアイドル伊織ちゃん! 】
【 かしこく綺麗で 何でも出来ちゃう 】
【 なんなのその顔 文句あるわけ 】
【 にひひっ お仕置き決定ね♪ 】
618: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:22:25.86 ID:UuVZAi+u0
【 週刊456 編集部 】
渋澤「へへへ……どうですかね……」
悪徳「……」
バサーッ!
悪徳「かーっ! アホかお前は!」
悪徳「こんな真っ当な記事かいてどうすんだっつーの!」
渋澤「え、えええっ! しかし編集長……」
悪徳「こんなんじゃ誰も読まないっしょ! アホか! 出直してこい!」
悪徳「うちの雑誌はデバガメ最前線! 嘘で塗り固めた真実がモットーっしょ!?」
悪徳「スキャンダルだ! スキャンダルを用意しろっての!」 バンッ!
620: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:24:11.58 ID:UuVZAi+u0
渋澤「くそ……またボツかよ」
渋澤「せっかく覇王エンジェルズに一週間も張り付いたのに……」
渋澤「チクショウ! 961の所に行ってから悪い事続きだぜ……」
渋澤(俺の名前は渋澤……しがない雑誌記者だ)
渋澤(アイドル業界のゴシップ誌である、週刊456……そのトップ記者)
渋澤(今日も今日とて西へ東へ……行く先々でスキャンダル……)
渋澤「あー……次のネタはどうすっかな……」
渋澤「そうだ。また765プロダクションに張り付くしかねえか……」
渋澤「最近は765の名前を出せば、どんな内容でも売れやがるからな……」
渋澤「これでしばらくは食っていけるぜ……うへへへへっ」
622: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:25:47.94 ID:UuVZAi+u0
【 765プロ・事務所前 】
ブロロロロロッ......
渋澤「うしうし、来たぜ、765プロ」
渋澤(そういえば、ちょうどこのあたりだったな……)
渋澤(765プロの事務所を望遠カメラで覗いていたら、あれが見えたのは……)
渋澤(四条貴音……あのバケモンが……)
渋澤(とっさに警察に通報して、カメラを構えていたら)
渋澤(ヤツは窓から飛び出して、逃げていきゃーがった)
渋澤(あんなヤツがアイドルに混じっていたなんてな……)
渋澤「……」ブルルッ
渋澤「おーこえっ。芸能記者なんて命賭けるもんだとは知らなかったぜ」
623: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:27:09.76 ID:UuVZAi+u0
美希「……」ガチャッ
渋澤(おっ! ありゃあ、たしか星井美希……)
渋澤(たしか事務所で二番目くらいに頭が弱そうなガキだな……)
渋澤(あいつならポロポロ喋ってくれるかもしれねえぜ! よしっ)ガタッ
ダダダダダダッッ!!
記者A「あー、君、765プロの星井美希さんだよねえ?」
記者B「この前Eランクに上がったらしいね! おめでとう!」
記者C「ところで、同じ事務所の四条さんとは仲が良かったの?」
美希「……むー」
渋澤(チッ……同業者か……)
626: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:30:00.84 ID:UuVZAi+u0
美希「ミキ、もう上がりだから……バイバイ」
記者A「ねーそんな事言わないでさー、何か知ってるんでしょ」
記者A「四条さんとたまにご飯食べてたそうじゃない。違和感とか無かったの?」
記者B「ユニット活動の方はどう? 順調? Dランクには上がれそうかなあ」
記者B「もうすぐ竜宮小町も抜かせるんじゃない? もう実力的には上かな?」
記者C「亡くなったプロデューサーはどんな人だった」
記者C「今プロデュースを担当してる人は誰? 秋月律子さん?」
美希「もー! どいて! 怒るよ!」
美希「それ以上とおせんぼするなら、ぷんぷんってしちゃうの」
628: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:33:18.92 ID:UuVZAi+u0
美希「……」スタスタスタ
記者A「チッ……頭の弱いガキだと思ってたのに、何も吐きやがらねえ」
記者B「しかたねえ。たしか今日は竜宮小町の亜美が来ていたはずだ」
記者C「そいつから聞いてみるか……」
渋澤「……」
渋澤(……どうもくせえな……)
渋澤(俺は見ていた……たしか、あのバケモンが暴れたときに)
渋澤(一番始めに事務所に駆け込んだのは星井美希のはずだぜ)
渋澤「スキャンダルの臭いがするぜ……ゴシップ記者の血が騒ぎやがる」
渋澤「しばらく後を付けてみるか……」
629: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:34:28.56 ID:UuVZAi+u0
【 帰り道 】
美希「……」
渋澤「……」コソコソ
渋澤(おかしいぜ……星井美希の自宅はこっちの方じゃなかったはず)
渋澤(……男か? こいつぁースキャンダルだぜ!)
美希「……」
美希「ねえ……ミギー」
渋澤(ん……? あいつ、何か言ったか……?)
ミギー『なんだ』
630: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:36:35.06 ID:UuVZAi+u0
美希「ミキって……変わったかな?」
ミギー『……?』
美希「上手く言えないけど、今のミキって」
美希「辛い事とか、悲しい事とか……」
美希「そういった事をどんどん忘れちゃってるような気がする」
ミギー『……いけないか? それが……』
美希「前はこうじゃなかった違ったの」
美希「もっと些細な事にこだわったり、悩んだりしたのに……」
ミギー『……』
美希「最近ミキ、みんなによく言われるの……変わったって」
631: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:39:47.83 ID:UuVZAi+u0
美希「……自分の中の何かが、変わっちゃってる気がする……」
美希「ミキね、最近、悲しいと思っても泣けなくなったの……」
ミギー『……』
美希「お姉ちゃんが殺された時も……プロデューサーが死んだときも……」
美希「ミキ、悲しかった。辛かった。胸が張り裂けそうだった……」
美希「でも……涙が出ないの……悲しいのに……泣きたいはずなのに」
ミギー『……』
ミギー『それは……おそらくだ』
ミギー『ミキが人間として、強くなったのだと思う』
美希「人間として……?」
632: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:40:48.11 ID:UuVZAi+u0
ミギー『精神的な成長を遂げたという事だ……』
ミギー『人として、……アイドルとしてランクが上がった、という事だ……』
美希「……」
美希「それ、もしかして慰めてくれてるの? ふふ……」
ミギー『……宿主に落ち込まれたままでは困るだけだ』
渋澤(なんだ……? 誰と喋ってやがる……)
渋澤(見えねー位置に携帯でも持ってんのか……?)
渋澤(声が聞こえるところまで、近付いてみるか……)コソコソッ
美希「でもね、ミキ……やっぱり、悲しめる人になりたいな」
634: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:42:23.90 ID:UuVZAi+u0
美希「変な言い方かも知れないけど……」
美希「ミキは、もっと、プロデューサーが死んだ事を悲しんでおきたい」
渋澤(……?)
美希「そして、その悲しみを忘れないでおきたい」
美希「プロデューサーの事を忘れないために……」
美希「そして、ミキのためにも……人間として」
ミギー『……』
ミギー『ふーむ……』 ミキッ
渋澤(……!?)
渋澤(な……!! なんだありゃあっ!!)
636: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:44:54.08 ID:UuVZAi+u0
渋澤(まさか……あの星井美希も、バケモノの……)
渋澤(こりゃあスキャンダルって騒ぎじゃねえ!)ゴソゴソッ
ミギー『……』ピクッ
渋澤(か、カメラ……)カシャッ
ミギー『ッッ!!』 ミキキキッ!!
バシィッ!!
渋澤「おわあああっ!!」
美希「あっ……!」
渋澤「ば、バケモノ! うわああああっ!!」 ガクガクッ
637: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:45:50.11 ID:UuVZAi+u0
ミギー『ッッ!!』 ミキィッ....
美希「待ってミギー! 何するの!」
ミギー『決まっているだろう! 殺すのさ!』
ミギー『生かして返すわけにはいかない!』 ミキミキッ!!
美希「だ、駄目! やめてなの!」
ガシャアアッ!
渋澤「おわあっ!」
美希「そこの人、逃げてなのっ!」
ミギー『ミキ! 邪魔をするな!』 ミキッ!
638: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:47:47.94 ID:UuVZAi+u0
渋澤「ひ、ひゃ……」
渋澤「ひいいいいいいいいっっ!!!」 ダダダダッ!
ミギー『……!!』 ミキミキミキッ
美希「やめてっ!」 グイッ!
ミギー『……っ』
ミギー『(駄目だ……もう、わたしだけでは追いつけない……)』
美希「ミギー……?」
ミギー『おい! 今……自分がどういう立場になったかわかっているのか!』
ミギー『今のヤツ……おそらく芸能記者だ。カメラを持っていた』
ミギー『向こうはキミの素性を知っているだろう』
641: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:50:12.17 ID:UuVZAi+u0
ミギー『追え! 走るんだ! そして殺す!』
ミギー『ボサボサするな!』
美希「だ、駄目なの……殺すなんて……」
ミギー『殺さねば、こっちがどうなるかわからんのだ!』 ミギュー
美希「わあああっ」ガシッ
ギギギギギギッ
美希「このっ……行かせないのっ……」 ミキミキッ
ミギー『これまでキミの周りで沢山の人が死んでいったし、それをキミも見ていただろう!』
ミギー『中にはキミが要因になった者もいる!』
ミギー『いまさら一人くらいどうというのだ!』
美希「駄目なの……それだけはやめてほしいのっ……」
643: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:51:18.27 ID:UuVZAi+u0
ギギギギギッ!
ミギー『……』ミギギッ
ミギー『……つかれた』 ペタン
美希「……」
美希「人を殺すなんて……どういう理由でも駄目なの……」
ミギー『……』
ミギー『殺さない。……もう逃げてしまった』
美希「……」
ミギー『困ったヤツだな……ミキ……』
644: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:53:33.11 ID:UuVZAi+u0
渋澤「はっ……はっ……はっ」ゼェゼェッ
渋澤「やべえっ! ……やべえぜ、こいつはよ!」
渋澤「わははははっ! 笑いがとまんねえ!」
渋澤「また、俺の記事が一面だぜ! 星井美希の右手にバケモノ!」
渋澤「後は、このフィルムを持って行くだけ……」ゴソゴソッ
渋澤(……待てよ)
渋澤(いいかげん俺もあんなゴシップ雑誌から、もっと大手に……)
渋澤(そう、この前のスキャンダルで繋がりを持てた、961プロあたりに……)
渋澤「よし……! こうしちゃいられねえぜ!」
646: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:57:29.96 ID:UuVZAi+u0
【 喫茶 】
尾崎「……」
尾崎「で、……私の所にこのフィルムを?」
渋澤「へえ! あの765プロの大スキャンダルですぜ!」
渋澤「四条貴音に引き続き、星井美希!」
渋澤「うへへへ……これで765プロは完全におしまいですぜ!」
尾崎「……あなたに765プロの監視なんて頼んだかしら?」
渋澤「いいえ……そこは記者の勘と言いますか」
渋澤「まあ、あっしの腕が良いって事ですよ、うっへっへ…・」
尾崎「そう。じゃあ、このフィルムはいただくわね」 ビーッ!!
渋澤「……へっ?」
647: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 01:59:53.46 ID:UuVZAi+u0
渋澤「ああっ! な、何を……」
尾崎「あなたのふざけた話には付き合ってられないわ」
尾崎「右手に顔……? 馬鹿馬鹿しい」
渋澤「だから! その証拠の写真を提供して……」
尾崎「何? くれたんでしょ。でも私はいらないもの」
尾崎「渋澤さん……あなたも少し大人になった方がいいですね」
尾崎『この業界には、知らなくていいこともあるんですよ』 オザリ....
渋澤「ひっ」ビクッ
渋澤「お、おわっ」 ドンガラガッシャーンッ
648: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:01:08.85 ID:UuVZAi+u0
渋澤「あ、いたた……」ガシャガシャ
客「何あれーやだー」
客「オジさんが若い女の人とケンカしてる……」
店員「あの、お客様……?」
渋澤「あ、いえ、その……これは……」
尾崎「もう結構です。渋澤さん」
尾崎「これまでありがとうございました。もう用はありません」
尾崎「これから合う事もないでしょう」ガタッ
尾崎(人間が……余計な事ばかり持ち込んでくれるわね)
尾崎(いっその事、手の空いてる者達に始末を任せるか……)
649: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:03:02.68 ID:UuVZAi+u0
渋澤(くそ……とんだハジをかいちまった)
渋澤(あのアマ……こっちが雑誌記者だからってでかくでやがって)
渋澤(しかし、あんなスクープを見もしないで……?)
渋澤(限度があるだろうが……)
渋澤「はぁ……」トボトボ
渋澤「……だが、諦めねえぞ……俺はプロだ」
渋澤「フィルムは失っちまったが、まだカメラがある……」
渋澤「もう一度決定的な写真を手に入れてやるぜ!!」
渋澤(しかし、これからは警戒されるだろうな……)
渋澤(しかし、こっちも伊達に悪徳記者やってるワケじゃねえ!)
652: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:08:25.53 ID:UuVZAi+u0
【 レッスンスタジオ前 】
< ~♪ >
渋澤「うへへ……たしか、ここだ……765のレッスンスタジオ」
渋澤「昔、弱小事務所だったころに一度だけ取材した事があったんだよな」
渋澤「同業者は……いねえな。よし……」コソコソ
美希「おつかれさまー」
春香「うーん、今日もいっぱいダンスしたなあー」
やよい「春香さん、転んでばっかりでしたねー」
美希「……でも、やっぱりユニットとして活動したいの……」
653: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:09:35.54 ID:UuVZAi+u0
春香「だーいじょうぶだよ! 美希!」
春香「また、活動できるようになるよ! きっと……」
やよい「……でも、アイドルアカデミー大賞は、もう狙えないんですよね……」
美希「まあ、……あと一週間くらいだね」
美希「ランキングは40位前後……」
美希「ここからノミネートされるのは、もう難しいの」
美希「でも……大丈夫なの!」
美希「来年こそは! ……きっとミキ達の時代なの!」
春香「そうだね。今期はもうレッスンしか無いけど、ガンバロー!!」
やよい「うっうーっ、って感じかなっーて!!」
654: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:11:51.54 ID:UuVZAi+u0
春香「ねえ美希、帰りにババロア食べていかない?」
春香「こんど新しく、なすびババロアが出来たんだって」
美希「ミキは太るの、やだな」
春香「うぐっ」グサッ
やよい「なすびババロアですか……」ダラーッ
春香「ふんっ! いいもん! やよいと行くもん!」
春香「春香さんは、ちょっとしたデザートでは太ったりしないんだいっ!」
美希「そうなの、じゃあミキはまっすぐ帰るの」
美希「また明日なのー」
春香「またね、美希っ」
657: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:16:38.19 ID:UuVZAi+u0
美希「ふんふんふ~ん♪」トテトテ
渋澤(……浮かれてやがる……)
渋澤(全く警戒してる風じゃねえな……)
渋澤(いや、アブねえのはたぶん、あのガキの右手のほうだ)
渋澤(右手に目が付いてるのかもしれねえ……注意しねえと)
美希「……んー♪」
美希「……なのっ」 ヴーッ ヴーッ
渋澤(ん? 携帯を取り出した……)
渋澤(なんだ? 何か話してやがる……)
658: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:17:47.62 ID:UuVZAi+u0
美希「……わかったの……じゃあ……」ボソボソッ
渋澤(携帯で話しながら、ずんずん人気の無い方へ進んで行きやがる……)
渋澤(誰かに会うのか?)
渋澤(いや、相手はバケモノだぞ……油断しちゃいけねえ)
渋澤(実はとっくに俺に気付いていて、誘い込む算段かもしれねえ)
望遠カメラ「……」キラーンッ
渋澤(だが、こっちには最強の武器がありやがるぜ!)
渋澤(安全圏からその右手のバケモノを、ばっちり捉えてやるぜ!)
659: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:18:28.83 ID:UuVZAi+u0
望遠カメラ「……」ジーッ
渋澤(おかしいぜ……さっきからじっとしたまま、動きやしねえ)
渋澤(……)
美希「……」
美希「……チラッ」
渋澤「ひっ……」ビクッ
渋澤(こ、こっちを見――っ)
『りゅんりゅん☆』
涼「やあああああああああっっ!!」 ガバッ!
渋澤「んなああああっ!!」ガシャーンッ
661: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:19:38.93 ID:UuVZAi+u0
涼「ほ、星井さん! 捕まえましたよ! 捕まえました!」
美希「良くやったの! 涼ちゃん!」
渋澤「ち、ちぃぃ、ガキィ!!」
『りゅんりゅんっ』ピトッ
渋澤「ひいいいいっ! 何か当たってやがるぅぅっ」
涼「こ、こら……暴れるな僕のマイペニー」
美希「……!」
美希「こいつなの! この顔……間違い無いの!」
ミギー『……上手く行ったな』 ミキッ
664: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:21:58.10 ID:UuVZAi+u0
渋澤「ば、バケモノ共! お、俺をつかまえてどうしようってんだ!」
渋澤「俺を殺すのか? そ、そんな事をしたってなあ」
渋澤「俺から連絡が無くなれば、お前らの正体が世間に公表されるように……」
美希「別に殺したりしないよ。ただ、美希のお話しを聞いてほしいかなって」
渋澤「お、お話し、だあ……?」
渋澤「それを聞かねぇっつったらどうなるんだ、おう!」
美希「……お尻が大変な事になるの」
涼「……」グッ
『りゅんりゅんっ☆』
渋澤「ひいいいいいいいっっ!!」
670: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:25:58.89 ID:UuVZAi+u0
……!
…………!!
渋澤「……」
渋澤「な……なるほど……いきさつはわかったぜ」
渋澤「あまりに突拍子も無い話で……信じられないが……」
渋澤「そのホンモノを前にしちゃあ、信じざるをえねえな……」
ミギー『……』
『りゅんりゅんっ!』
渋澤「で、……俺にどうしろってんだ?」
美希「これ以上、ミキにつきまとわないでほしいの」
672: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:27:27.29 ID:UuVZAi+u0
渋澤「な、なんだ……そんな事かよ……」
渋澤「……だが、駄目だぜ。それはできねえ」
美希「な、なんで……!」
渋澤「その話だと、この業界……アイドルには、まだまだバケモノが潜んでるんだろ?」
渋澤「そいつらをほっとくわけにはいけねえだろ……芸能記者として」
美希「……」
涼「……」
渋澤「むしろ、お前らは名乗り出るべきなんじゃねえのか?」
渋澤「寄生生物とは別の立場のアンチヒーローとして、」
渋澤「堂々と名乗り出てヤツらに正面から戦いを挑むのが義務なんじゃねえのか?」
渋澤「……だが、駄目だぜ。それはできねえ」
美希「な、なんで……!」
渋澤「その話だと、この業界……アイドルには、まだまだバケモノが潜んでるんだろ?」
渋澤「そいつらをほっとくわけにはいけねえだろ……芸能記者として」
美希「……」
涼「……」
渋澤「むしろ、お前らは名乗り出るべきなんじゃねえのか?」
渋澤「寄生生物とは別の立場のアンチヒーローとして、」
渋澤「堂々と名乗り出てヤツらに正面から戦いを挑むのが義務なんじゃねえのか?」
673: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:28:50.09 ID:UuVZAi+u0
渋澤「たとえ世間から非難されようと……」
渋澤「自分を犠牲にして業界の巨悪を討つ……これぞアイドルってモンだ」
渋澤「そうじゃねえのか? ああ?」
美希「……えっと…」
涼「……」
『りゅんりゅん……こいつ、やっぱりぶっ殺すべきよ』 リョッ!
ミギー『そうだな』 ミキミキッ
渋澤「わー!! すまん! 調子乗ってすいま……ぎゃあああっ!」
ドカッッッ!!
674: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:30:44.25 ID:UuVZAi+u0
渋澤「ひ、ひい……」
渋澤「壁が……壁が真っ二つに……」
ミギー『ふん……自己犠牲がきいて呆れるぜ』
ミギー『よく聞け……お前たち芸能記者に報道の義務があるのであれば』
ミギー『寄生生物にも生きる権利があるのだ』
ミギー『わたしたちは生きるためならなんだってする……』
ミギー『たとえ業界を食い潰したって知った事か!』
美希「ミギー、や、やめるの!」
ミギー『……こいつをよく見ろ。まだ十代の中学生だ』
ミギー『お前の娘くらいのガキだろう』
675: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:32:35.14 ID:UuVZAi+u0
ミギー『そんな子供が、家族を殺され死体の山をまたぎながら』
ミギー『さんざんな目にあって……それでもけなげに戦っているんだ』
ミギー『トップアイドルになるという、儚い夢だけを持ちながらな!』
美希「ミギー……」
ミギー『自分とくらべてみて、どうだ? 耐えられるか』
ミギー『それでもなお、お前はこの子供達の夢を奪うのか!』
渋澤「う、うう……」ガクッ
渋澤「俺は……俺はただ……」
美希(ミギーが、らしくない事を言ってるの……)
美希(ちょっと、……)
677: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:35:32.88 ID:UuVZAi+u0
【 帰り道 】
渋澤「……」フラフラ
美希「……」
涼「大丈夫ですかね……あの人……」
美希「わかってもらえた、……と思うの。たぶん」
ミギー『ヤツの素性は抑えた。いざとなったら処分すればいい』
美希「今日はありがとうなの、涼ちゃん」
美希「記者を捕まえるのに協力してくれて」
涼「いいえ! 星井さんの頼みなら、男として断るわけにはいけません!」
涼(女装)「……男として!」
678: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:36:46.50 ID:UuVZAi+u0
『私もミギーに会えてうれしいなあっ。りゅん☆』
ミギー『……』
涼「……でも、いいですよね。ミギーは、上品で」
美希「……? 涼ちゃんの涼ちんだって、ジョーヒンで……」
『りゅんりゅんっ☆』 モッコリ
美希「……」
涼「あ、あはは……あ、あとこいつ、名前を付けたんですよ」
涼「ずっと涼ちんだと呼び辛いので……」
美希「へえー? どんなの?」
涼「ペニーです」 キリッ
679: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:37:25.36 ID:UuVZAi+u0
ペニー『りゅんりゅんっ☆』
涼「……」
美希「……」
ミギー『……』
涼「ああ! 違うんですよ! 僕が考えたんじゃないんです!」
涼「その……夢子ちゃんが……そう呼ぶようになって……」
涼「えっと、自然と……」テレテレ
美希「……ホント、ジョーヒンなの」
美希「じゃあね。バイバイ。またね。サヨナラ」
涼「ぎゃおおおおおんっ! 違うんですー!!」
682: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:40:14.02 ID:UuVZAi+u0
【 そして翌日―― 】
【 とある繁華街 】
ブロロロロロロロ........
尾崎「……」ガチャガチャ
尾崎「……」スッ
尾崎「……」テクテクテク.........
渋澤(……)
渋澤(やっぱり……手を引く事なんてできねえぜ)
渋澤(あの尾崎って言うプロデューサー……961プロ……)
渋澤(星井美希の話が正しいのであれば、あいつはおそらく……)
684: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:44:49.75 ID:UuVZAi+u0
尾崎「……報告を聞こうか」
愛「……」
渋澤(……ん? なんだ……ガキ……?)
渋澤(!! あ、あいつは……)
渋澤(たしか、<妖精計画>の日高愛……!?)
愛「成果は……まだ、ありません」
愛「結局、四条さんの気配は見つけられませんでした」
渋澤(たしか……妖精計画の我那覇響と、水谷絵理はパラサイトだと……)
渋澤(なら、もしかしてあのガキも……)
685: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:45:38.99 ID:UuVZAi+u0
尾崎「ふぅ……全く何も無し、か」
尾崎「ところで……お腹空かない? 日高さん」
尾崎「ちょうどすぐそこが「食堂」だし、寄ってってもいいと思うんだけど」
愛「はあ、私は……、お弁当がありますから結構です」
愛「遠出するときはあの雌が作ってくれるんですよ」
尾崎「ふぅーん……あんたさあ、ちょっとその人間に感化されてない?」
尾崎「殺したら?」
愛「いえ。あれは貴重な研究対象です」
尾崎「……あんた、そういうとこちょっと四条さんに似てるわね」
尾崎「まあいいわ。ちょっとそこらで“スカウト”するから、手伝ってよ」
686: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:47:32.18 ID:UuVZAi+u0
渋澤「……?」
渋澤「あの二人……突然、通行人を物色し始めたな……」
渋澤(一体何をしているんだ……?)
「わ、私なんかでいいんですか……その……」
「<妖精計画>の、Ellieさんの代理でモデルなんて……」
愛「はい! 絵理さんがお休みして、困っちゃってたんです……」
愛「協力してくれて、ホントに嬉しいです!」
尾崎「さて、時間も押してるし。そろそろ行こうじゃない」
尾崎「あなたの事も先方さんに報告に行かなくちゃならないし」
「はい! よろしくお願いします!」
689: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:49:57.14 ID:UuVZAi+u0
渋澤「……地下に降りて行きやがった……」
渋澤「……」
[身の安全]二二二二二二二二二二二二二二二二二二[記者魂]
=≡ニ三 ▲
グゥゥ――ンッ!
渋澤(そう言えば……)
渋澤(ヤツらの仲間には、人間を食うヤツもいるそうだが……)
渋澤(まさか……)
[身の安全]二二二二二二二二二二二二二二二二二二[記者魂]
▲= = =
ス ス ス ス ス
渋澤(……)
691: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:54:03.80 ID:UuVZAi+u0
【 レッスンスタジオ前 】
春香「うー! 今日もレッスン充実してたー!」
やよい「うっうー!」
美希「なの!」
春香「さあ、美希! ババロア食べに行くよババロア!」
春香「すっごく美味しかったんだから! カロリー高いけど!」
やよい「すっごく美味しかったです! ……お値段高かったですけど!」
美希「そーだね、そこまで言うなら……」
渋澤「……お、おい!」
美希「……ん?」
693: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:55:30.01 ID:UuVZAi+u0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
━━━━━━━━━━━━────
【 地下 】
美希「……? ここ、なの?」
渋澤「あ、ああ……」
ミギー『……地下に、仲間の気配はしない。無人だ』
美希「それにしても信じられないの……」
美希「一度頭を垂れた相手にこんどは助けてくれなんて、」
美希「正直、恥ずかしくないのかなーって思うな」
渋澤「うへへ……根っからの悪徳記者なもんでよ……」
694: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 02:59:16.65 ID:UuVZAi+u0
…………。
渋澤「奥まで来たけど……ホントになんもねえな……」
渋澤「結局たいしたこと無かった、ってか……?」
美希「……? この臭い……」
渋澤「結局俺の早とちりだったって事かよ……」
渋澤「すまねえな、余計な手間とらせちまって……」
美希「……」
ドクン
美希「この臭い……」
美希(お姉ちゃんの時と、同じ……)
696: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:01:10.90 ID:UuVZAi+u0
美希(……まさか、ここって……)
ミギー『……! ミキ! 仲間だ!』 ピクッ
ミギー『一人、この場所に近付いてくる!』
渋澤「んなっ!?」
ミギー『200M……100M……早いな。車か』
ミギー『逃げる暇はないな。ここで迎え撃つしかない』
美希「……また、殺し合いなの……」
渋澤「……」
渋澤(おいおい……これはチャンスだぜ)
渋澤(寄生生物の戦いが見られるんだ。こいつはスクープ間違いねえ!)
697: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:02:23.82 ID:UuVZAi+u0
ガシャンッ.....!
カツン..... カツン.... カツン....
美希「入って来たの……」
ミギー『出来れば、こちらの位置を掴む前に勝負を決めたいが』
渋澤(やべえ……本格的なモンだぜ)
渋澤(手の震えがとまらねえ……さあ、その顔を見せやがれ!)
渋澤(……ん……あいつ……)
渋澤「あ、あ――っ!!」
尾崎「……あら」
700: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:03:56.05 ID:UuVZAi+u0
尾崎「仲間内しか知らないはずの「食堂」で、気配を感じたから……」
尾崎「てっきり四条さんがいるのかと思ったけど」
尾崎「まさか三流雑誌の三流記者さんと、三流事務所の三流アイドルなんてね」
渋澤「……」
美希「……」
尾崎「何……その体……?」
尾崎「噂には聞いていたけど、ホントに右手に付いてるのね」
ミギー『……っ!』ミキミキッ
尾崎『あら、お話しもせずに戦うの?』 オザリッ.......
701: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:08:34.61 ID:UuVZAi+u0
渋澤(ひいい……)パシャッ パシャッ
美希「……聞きたい事があるの」
美希「ここは、何……何の場所なの?」
尾崎『あら? そのままの意味だけど』
尾崎『ここは私達の食堂なのよ……人間を連れ込むには、丁度よくてね』
美希「……お前はっ……!」
尾崎『そうね……じゃあ、あなたの質問は答えたから、私の質問に答えてよ』
尾崎『水谷絵理……始末した?』
美希「……っ」
702: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:09:40.24 ID:UuVZAi+u0
尾崎『あっはははは!』
尾崎『その反応! 間違い無いってわけね』
尾崎『なんだ……絵理のヤツ、こんな出来損ないにやられちゃって』
尾崎『けっこう可愛いじゃない……』 オザザザッ
美希「……」
尾崎『で? 殺した理由は?』
尾崎『ああ、だいたい解るからいいわよ。どうせ手当たり次第に人間を襲ってたんでしょ』
美希「……」
尾崎『ふふふ……実は、あの子が人間を食べるようになったのは、私が勧めたからなのよね』
尾崎『アイドルってストレス溜まるじゃない? あの子、我慢してたみたいだから』
尾崎『でもあそこまで節操なくなるなんて、ホント本能って麻薬よね』
703: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:11:58.09 ID:UuVZAi+u0
美希「……」
美希「そう……そうなの」
美希「お前たちは……いつもそうなの……っ!」 ミキミキッ!
尾崎『あはっ! 臨戦態勢!』
尾崎『いいわよ! 人間ども……来なさいっ!』 オザザザッ!
ミギー『ミキ……この戦い、二人三脚をやっていれば負ける』
ミギー『わたしの存在は忘れろ!』
ミギー『今のキミの目なら、敵の攻撃が見え、躱せるはずだ!』
尾崎『はっ!』 オザザザザッ!
ミギー『っっ!』 ミキミキッ!
ガキィーンッ!
705: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:13:42.26 ID:UuVZAi+u0
美希「……はっ!」サッ サササッ!
尾崎『……!? 速いじゃない!?』 オザッ!
ガキィッ!!
尾崎『チィッ……』
尾崎『(すばしっこい小娘……しかも、人間の機動を越えてるわ!)』
尾崎『(それに、さっきから右手の攻撃が激しくて……っ!)』
尾崎『さすが、絵理を倒しただけあるって事……!?』
ミギー『いいぞ……これなら馬の差で勝てるな』
美希「ミキは馬じゃないの!」 ダダダッ!
美希「やああっ!」 ミキミキィッ!
706: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:14:27.01 ID:UuVZAi+u0
ズバァッ!
尾崎『おっ!』 ヨロッ..
ズバ! ズバ ! ズバッ!
尾崎『あはっ! やばっ! やられたっ!』 バシャーッ
尾崎『あははははっ!』 ドシャッ!
美希「や、やった!」
ミギー『まだだっ!』 ミキキッ!
尾崎『……ふ……!』オザザッ
バサァァァァッ!!
尾崎『……』 ベタッ
707: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:16:31.04 ID:UuVZAi+u0
美希「はあ、……はあ……」
美希「勝てた……」
ミギー『……攻めが良かったな』
ミギー『寄生生物は、脳を乗っ取るが、その半身は人間だ』
ミギー『首から下――人間部分はわたしたちにとって弱点にしかならない……』
ミギー『そこを攻めれば、勝てる』
美希「……」
渋澤「……」
渋澤(……なんだ、こいつは……)
渋澤「うっ……」
708: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:18:00.06 ID:UuVZAi+u0
【 屋外 】
渋澤「すー、はー! はー!」
渋澤「ふう……」
美希「……」
ミギー『しかし……あそこが、961プロの「食堂」だとすれば、』
ミギー『この当たり周辺の寄生生物、961プロのヤツらに完全に敵対した事になる』
ミギー『わたしとしては、それはまだ望ましくない……』
美希「……良い機会なの」
美希「ここらで完全に……方向をはっきりさせておいた方が良いの」
ミギー『ミキ?』
709: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:19:06.63 ID:UuVZAi+u0
美希「ミキは、間違ってた……」
美希「甘かったの……都合の良い手段ばっかり選んでたの……」
美希「961プロ……あいつらをずっと見逃してただけだったんだ……!」
ミギー『おい、ミキ……』
美希「だって! 許せないの……あんな……」
美希「人をいっぱい……!」
美希「協力してくれるよね、おじさん!」
美希「写真撮ったでしょ! こんどは、それを記事にしてほしいの!!」
ミギー『ミキ! あれには、わたし達だって写っているんだぞ!』
渋澤「……」
710: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:20:26.19 ID:UuVZAi+u0
渋澤「いや……俺はもう、ごめんだ」 ビーッ!
美希「あっ……!」
渋澤「あの戦いを見てわかったよ……」
渋澤「俺なんかが、調子に乗って……首を突っ込んじゃいけねえ世界だったんだ」
美希「ど……どうして!? そんな、急に!」
美希「記者なんでしょ! おじさん! 書かなきゃ……書かなきゃなの!」
渋澤「芸能記者って肩書きに酔いしれてただけさ……
渋澤「俺はただの、弱い人間なんだ……」
渋澤「一番大切なのは、やっぱり自分の命なのさ……」
渋澤「正義の記者ごっこなんて……似合う歳でもねえしな……」
712: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:21:59.45 ID:UuVZAi+u0
美希「あいつらの姿、見たでしょ!? 声を聞いたでしょ!」
美希「なんとかしようとは、思わないの!?」
渋澤「ああ! 聞いた! 聞いたとも!」
渋澤「思う……何とかしなきゃいけないって思う!」
渋澤「でも……それが出来るかどうかは、全く違うだろ……」
美希「……」
渋澤「さっきの戦いを見てただけでも、そう感じる……」
渋澤「あんなヤツら相手にまともに戦える方が、おかしいんだ……」
渋澤「俺からすれば、あの女も……あんたも、同じバケモノに見えたぜ……」
713: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:25:38.24 ID:UuVZAi+u0
美希「……っ」
渋澤「前に……アイドルがどうとか、偉そうな事言ってすまなかった」
渋澤「もういいんだ……今日見た事も、全部忘れる」
渋澤「……俺は手を引く……あばよ」スタスタ
美希「……くっ……」
ミギー『まあ、あれが普通の人間だよな』
ミギー『……時に、人間とは自殺をする生物でもあるそうだ』
美希「うるさいの……」
美希「……」
714: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:26:36.22 ID:UuVZAi+u0
【 週刊456 編集部 】
渋澤「……」ガチャガチャッ
渋澤「ふう……今戻りました~」
渋澤(今日は色々と……散々だったぜ……)
渋澤(帰って酒でも飲んで寝ちまおう……)
悪徳「……」
渋澤「……あん? デスク? どうしたんですか……」
悪徳「……」 ゴロッ
渋澤「んなっ……ひいっ……!!」
715: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:28:09.53 ID:UuVZAi+u0
渋澤(な、なんで……死んで……!?)
渋澤(!?)
渋澤(俺の20年に渡る悪徳記者の勘が叫んでやがる……!)
渋澤(ここにいるとやべえ……!!)
渋澤(……!)ガタガタッ
……! カタ、カタッ ギィ.....!
北斗「おや……物音がしたと思ったが……?」
北斗「……不思議な事もあるものだ」
善永「風の音でしょう……」
善永「……この場所に今、生きている「人間」は私しかいないんですから」
716: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:29:22.47 ID:UuVZAi+u0
善永「さて、ぐずぐずしている暇はありませんよ」
善永「とりあえず役に立ちそうな書類は全て手に入れましたから」
善永「後は火を点けて退散しましょう」
善永「まったく……尾崎さんも人使いがあらい」
北斗「おや……こちらは、ヒトではないけれどね?」
北斗「俺の場合はどう言うんだい? 教えてくれるかな、善永嬢……」
善永「おや、私を誘惑しているんですか? 寄生生物が?」
北斗「たとえ寄生生物といえど、心には美しさを求める野獣が住むのです」
北斗「あなたというエンジェルは、俺の心の獣を解き放つ……」
善永「うふふ……」
北斗「フフフ……」
717: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:30:02.31 ID:UuVZAi+u0
【 駅前 】
渋澤「……ハァッ……ハァッ……」
渋澤「やべえ……もう、事務所まで手を回してやがった……」
渋澤(どうすりゃいいんだ……)
渋澤(事務所にゃ俺が961と関わっていた証拠も残ってやがる……)
渋澤(逃げるしかねえ……)
渋澤(でも、どこへ……)
「……キミ、そこの人」
渋澤「あん?」
「辛そうな顔をしているが……何か、困りごとかね」
718: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:31:16.85 ID:UuVZAi+u0
渋澤「う、うっせえ! てめえにゃ関係ねえ!」
「……どうだろうか」
「よければ聞かせて貰えないかな? 色々と……」
「765プロ……星井美希……四条貴音……」
「寄生生物……」
渋澤「……!?」
「だろう? 悪徳記者界のカリスマ事、渋澤記者……」
渋澤「あ……!? あ、アンタは……! もしかして……」
「……そう、……僕だ!」
719: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:33:32.16 ID:UuVZAi+u0
【 水瀬財閥 総支 】
「おはようございます! 会長!」
「おはようございます! 伊織お嬢様!」
水瀬薫「……」
伊織「慣れないわね……ここに来るのは」
「会長……例の準備は整っております」
「今回は、妹様もご一緒に……?」
水瀬薫「ああ、聞かせてやってくれ」
水瀬薫「現在、……この、アイドル業界に何が起こっているのか……」
720: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:34:00.28 ID:UuVZAi+u0
伊織「お兄様……!」
水瀬薫「……それでは、結果を報告してくれ」
「はい、会長」
「現在……芸能雑誌事務所の襲撃、新人アイドルの殺害」
「奴等は日に日に手段を選ばず大っぴらに動き回るようになっています」
「奴等こそ、アイドル業界……芸能界を影から支配しようとする怪物……」
パラサイト
伊織「寄生生物……!」
水瀬薫「そして、その中心になり、奴等を扇動しているのが」
水瀬薫「961プロダクション……社長の、黒井崇男ということか……」
721: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:34:47.11 ID:UuVZAi+u0
「<妖精計画>のメンバーですが」
「水谷絵理の死体はこちらが収容しているにもかかわらず、」
「「水谷絵理」の名義でアイドル活動を行っているものが存在します」
水瀬薫「やはり、961には顔の造型まで変えられるやつがいる」
水瀬薫「そいつが水谷絵理の名前を使い、<妖精計画>の活動を続けさせているのだ」
水瀬薫「同ユニットの日高愛、我那覇響もまともな人間であるとは考え辛い」
「むしろ、もはや961プロの中に人間のアイドルが存在するかどうか疑問です」
「食人衝動の高い水谷絵理などを抱えながら……難しいでしょうね」
722: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:36:10.08 ID:UuVZAi+u0
「最近、武田Pにより保護されたとある雑誌記者は、」
「961プロのプロデューサーがパラサイトとして変形する姿を目撃しています」
伊織「やっぱり……事実なのね」
水瀬薫「……水瀬財閥は、古くからアイドル業界の裏方に深く関わってきた」
水瀬薫「これを見過ごすわけにはいかない。パラサイト共は叩き出す」
伊織「でも、どうやって……」
水瀬薫「……」
水瀬薫「例の765プロ襲撃事件以来、私は新たに警備会社を設けた」
水瀬薫「アイドル……芸能界周辺の依頼を受ける小規模な組織だ」
723: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:36:59.59 ID:UuVZAi+u0
水瀬薫「しかし、その正体は……パラサイト集団に対抗するための兵隊だ」
伊織「……!」
水瀬薫「機動隊にも協力を仰いでいる」
水瀬薫「やるからには徹底的に。無慈悲に」
水瀬薫「パラサイトをこの世界から、叩き出す……それ以外に道はない」
伊織「へ、兵隊って……」
伊織「お兄様……本気なのね」
伊織「でも、パラサイトは普通の人間と見分けられないんじゃないの」
伊織「まさか、961プロダクション皆殺し、なんて言わないわよね?」
水瀬薫「……」
725: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:38:07.80 ID:UuVZAi+u0
水瀬薫「……そのための、目は……」
水瀬薫「彼が用意してくれた」
伊織「彼……?」
「……日本の音楽番組の最高峰「オールド・ホイッスル」の司会……」
「クールなフェイスにホットなソウル……業界最高の作曲家」
伊織「あ、アンタは……!?」
「そして、このパラサイトの侵略を誰よりも速く察知し」
「水瀬グループと手を結んだ、超敏腕プロデューサー ……」
伊織「武田蒼一!?」
武田蒼一「 ―― そう、……僕だ」 バッ!
水瀬薫「彼が用意してくれた」
伊織「彼……?」
「……日本の音楽番組の最高峰「オールド・ホイッスル」の司会……」
「クールなフェイスにホットなソウル……業界最高の作曲家」
伊織「あ、アンタは……!?」
「そして、このパラサイトの侵略を誰よりも速く察知し」
「水瀬グループと手を結んだ、超敏腕プロデューサー ……」
伊織「武田蒼一!?」
武田蒼一「 ―― そう、……僕だ」 バッ!
726: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:39:14.89 ID:UuVZAi+u0
武田「……ヤツらを見分ける、「目」の準備は出来ている」
武田「あとは、好機を待つだけだ」
水瀬薫「そうか…」
伊織「……」
武田「かつて……僕は、嘆いていた……」
武田「今のアイドル業界は、腐っている……骨の髄まで、腐りきっている」
武田「拝金主義に溺れた者達……沈んで行く新しい芽たち」
武田「アイドル業界に、真の音楽はない……そう思い始めていた」
武田「そんな時に! それが現れたのだ……」
武田「この腐ったアイドル業界の中で、唯一耀く、新星……」
武田「<妖精計画>……!」
728: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:40:58.73 ID:UuVZAi+u0
武田「僕にはすぐ理解できた」
武田「「ああ、彼女達、たぶん人間じゃ無いな」……と」
武田「彼女達の歌声と音楽センスは、非常に高いレベルで安定していた」
武田「そ、人間に不可能なほど高く……僕にしか理解できないほどに」
武田「これが人間であるはずがない。まさしく妖精か……怪物だ、とね」
武田「しかし……当時の僕は、」
武田「彼女達であればこの業界の頂点に立ってもかまわないと考えていた」
武田「この腐ったアイドル業界を変えられるのは、彼女達の澄んだ歌声だけだと」
伊織(……話が長い……)
732: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:42:19.08 ID:UuVZAi+u0
武田「しかし……彼女達の歌声は、しだいに曇り始めた」
武田「そう……961プロダクション。かの存在だ」
武田「僕はこの肌で感じていた……彼女達が歌う目的が、純粋なものではなく……」
武田「「歌を聴かせたい」「トップアイドルになりたい」というものではなく」
武田「「この業界を支配したい」……そういったものに変わって行く様を」
武田「やはり……彼女達もまた、歌の妖精などではなかった……」
武田「そして961プロはまたしても次なる刺客……<天ヶ瀬冬馬>を送り込んできた」
水瀬薫「……」
武田「僕は間違っていた。かの業界を、人外の手に委ねる事はできない」
武田「アイドルとは、人の誇りだ! 輝きだ! 力だ!」
武田「けして……寄生生物などではない」
武田「そう……961プロダクション。かの存在だ」
武田「僕はこの肌で感じていた……彼女達が歌う目的が、純粋なものではなく……」
武田「「歌を聴かせたい」「トップアイドルになりたい」というものではなく」
武田「「この業界を支配したい」……そういったものに変わって行く様を」
武田「やはり……彼女達もまた、歌の妖精などではなかった……」
武田「そして961プロはまたしても次なる刺客……<天ヶ瀬冬馬>を送り込んできた」
水瀬薫「……」
武田「僕は間違っていた。かの業界を、人外の手に委ねる事はできない」
武田「アイドルとは、人の誇りだ! 輝きだ! 力だ!」
武田「けして……寄生生物などではない」
734: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:44:48.66 ID:UuVZAi+u0
水瀬薫「その通り……」
水瀬薫「人のアイドルとは人でなくてはならない……」
水瀬薫「人でないアイドルなど、それは単なる偶像だ。価値は、無い」
武田「……アイドルに……アイドルにあるべき光を取り戻す!」
武田「そのためには765プロの協力が必要だ」
伊織「765プロ……? どうして……?」
武田「今や、アイドル業界は961プロの独占状態にある」
武田「男性は<妖精計画>を求め、女性は<天ヶ瀬冬馬>を求める」
武田「もし、今……961プロが倒れれば、アイドル業界は廃れきってしまう!」
武田「必要なのだ……新たなるスーパーアイドルが……かつての日高舞のような」
武田「そう、……それが765プロの星井美希……彼女だ!」
水瀬薫「人のアイドルとは人でなくてはならない……」
水瀬薫「人でないアイドルなど、それは単なる偶像だ。価値は、無い」
武田「……アイドルに……アイドルにあるべき光を取り戻す!」
武田「そのためには765プロの協力が必要だ」
伊織「765プロ……? どうして……?」
武田「今や、アイドル業界は961プロの独占状態にある」
武田「男性は<妖精計画>を求め、女性は<天ヶ瀬冬馬>を求める」
武田「もし、今……961プロが倒れれば、アイドル業界は廃れきってしまう!」
武田「必要なのだ……新たなるスーパーアイドルが……かつての日高舞のような」
武田「そう、……それが765プロの星井美希……彼女だ!」
736: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:46:04.68 ID:UuVZAi+u0
武田「彼女の噂は、この戦いを始めてから……ずっと耳にしていた」
武田「人を助け、人を求め、人を強いられている十五才の少女……」
武田「……彼女こそ、相応しい……トップアイドルの座に」
伊織「で、でも……美希はまだEランクアイドルよ? トップになんて……」
武田「……アイドルアカデミー大賞」
伊織「!!」
武田「彼女が……彼女が選ばれれば……」
武田「その時点で誰にも文句は言わせない……最高のトップアイドルになれる!」
武田「今こそ! 「オールド・ホイッスル」を吹き鳴らすとき!」
武田「僕の権限で……星井美希を……IAノミネートさせる!」
737: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:47:49.69 ID:UuVZAi+u0
【 765プロダクション 】
美希「ほ、ホント……」
春香「……っ!」
やよい「うっ……」
やよい「うっうー! ノミネートですぅ!!」
春香「うそ……うそうそっ! カメラとか仕込まれてない……よね……」
春香「う、うわ……ふわーん!」ポロポロ
やよい「もう! 春香さん、嬉しいのになんで泣くんですかぁ」ポロポロ
美希「……ミキ、嬉しいの……」
美希「あんまり……表せないけど……すごく嬉しいの!」
738: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:49:51.04 ID:UuVZAi+u0
律子「こーら! まだ浮かれるには早いわよ」
律子「肝心の大賞が取れなきゃ、意味無いんだから……」
社長「まあまあ律子君、今日は前祝いと言う事で……」
社長「彼もまた……この場にいるなら、みんなを祝ってやりたかったろうさ」
律子「社長……」
伊織(これで……よかったのよね、お兄様……?)
伊織(美希達のユニットを持ち上げて、……961を潰せば……)
伊織(本当に全てが丸く収まるのよね……?)
美希「……ミキ、うれしいの……」
ミギー『……』
740: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:51:59.59 ID:UuVZAi+u0
〓 7 〓
━【 日高愛 十四才 】
【 961プロダクション所属 Bランクアイドル 】
【 <妖精計画> 】
【 同ユニット 我那覇響 鈴木彩音(→水谷絵理) 】
【 活動期間半年 】
【 ありのままの自分でダッシュ! おー!! 】
【 母子家庭 】
【 寄生生物 】 [New]
741: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:53:32.04 ID:UuVZAi+u0
【 日高家 】
愛「……」
愛(……尾崎さんが、死んだ……)
愛(おそらく……犯人はまたホシイミキ……そろそろ行動を起こさねば)モグモグ
舞「愛! ご飯食べてるときは空じゃなくて皿を見る!」
舞「もう……ぽろぽろこぼしてんじゃないの~」フキフキッ
愛「うあ~もう、ママ、やめてよー」バタバタッ
愛「子供じゃないんだからー!」
舞「ぬかせ! いつまでもちんちくりんのガキっ娘のくせにっ」
743: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:55:04.84 ID:UuVZAi+u0
愛「……ほっぺたひりひりするぅー……」
舞「はいはい、早く食べちゃいなさい」
愛(……)
愛(……この人間は、日高舞)
愛(弱冠16才でのアイドルアルティメイト優勝経験あり……)
愛(アイドル史に残る、……いや、日本史に残る元Sランクスーパーアイドルだ)
愛(そして……この体は、日高愛)
愛(この人間の、娘だ)
愛(だが、現在は私が寄生している……)
744: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:56:17.31 ID:UuVZAi+u0
愛(本来であれば、寄生生物として活動するにあたり)
愛(生前の宿主の生活は捨ててしまうべきだったのだろう)
舞「 ~♪」
舞「愛ー! ご飯食べ終わった? じゃあお風呂洗っておいてね」
愛「はーい! このテレビが終わってから……」
舞「今すぐ!」
愛「は、はいママ……」
愛(しかし……私はなぜか、この人間の元を離れたくなかった)
愛(かつてのトップアイドル……日高舞)
愛(彼女を知る事が、アイドルを……)
愛(私を知る事に繋がるのではないかと考えたのだ)
745: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:57:22.80 ID:UuVZAi+u0
愛(家庭的で子煩悩。実に母親らしい母親だとも言える)
愛(しかし……教育面ではあまり理想的な母親では無いようだ)
愛(たとえば……)
愛「そう言えば、ママはなんでアイドルを辞めたの?」
愛「トップアイドルになったとたんにやめちゃったって……」
舞「あん? たしか前に言わなかったっけ?」
舞「xxxされたのよー当時のプロデューサーに」
愛「……」
舞「うふふ、当時ね、好きだったプロデューサーがいてさ……」
746: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 03:58:37.94 ID:UuVZAi+u0
舞「好きっつっても恋愛とかそんな、薄っぺらいもんよ?」
舞「でもあの日はちょうどトップアイドルになれた日でさ」
舞「もう~こんな日なんだから! プロデューサーに甘えちゃおう~って!」
舞「で、●●もってかれて、愛を妊娠してた」
舞「どう! おもしろかった!?」
愛「……」
愛(このように……)
愛(あまり……模範的とは言えないかもしれない……)
愛(しかし、教育に独自の感覚で望むところはおもしろい)
749: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 04:02:05.69 ID:UuVZAi+u0
愛(……)
愛(そう言えば。尾崎さんがおかしな事を言っていた)
愛(「私はこの人間に感化されている」……たしかに、そうだ)
愛(むしろ、この人間に触れる事で何かが変わる事を期待しているのかも知れない)
愛(そして、……その先に……)
舞「愛! 明日は仕事無いわね?」
舞「買い物に行くから、荷物持ちで付いてきなさい!」
愛「ええ~! 中学生にもなってママのつきそいなんていやだよぅ……」
舞「はん! そのセリフ、高校生まで言わせてあげるわ!」
750: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/31(土) 04:02:54.55 ID:UuVZAi+u0
愛「このー! ママのオバハン!」
舞「せいっ!」 ゴチーンッ!
愛「あいたーっ!!」
愛(……そう言えば……もう一つ思い出した事がある)
愛(「人間と共存する……」私は四条貴音の考えが嫌いではなかった……)
愛(だが、あれは不可能なのだ。わたし達は寄生生物であり、人ではない)
愛(共存ではなく、依存でもなく……何か、他の……他の道を……)
愛「うわーん!!」びえええっ
舞「だれがオバハンかー!! こらー!」
愛(その答えが、この人間にあるような気がする……)


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